JP7213412B2 - 医用画像抽出装置、医用画像抽出方法、及び、コンピュータプログラム - Google Patents

医用画像抽出装置、医用画像抽出方法、及び、コンピュータプログラム Download PDF

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Description

本開示は、医用画像抽出装置、医用画像抽出方法、及び、コンピュータプログラムに関する。
生体の内部は、X線や磁気などを利用して外部から撮影し、コンピュータ処理することでCT(Computed Tomography)やMRI(Magnetic Resonance Imaging)などの撮影画像が得られる。また、この撮影画像情報からコンピュータ画像解析技術を用いて処理することで、特定の臓器や構造のみを自動で抽出することが可能になる。
しかしながら、抽出したい生体内の構造が小さかったり薄かったりした場合には、撮影画像に占める面積が小さいため、抽出が難しい。また、抽出したい部分とその周囲のX線吸収値や信号強度の差が小さいなど様々な原因で、撮影画像上で認識できない場合もある。このような場合、その構造を撮影画像上で認識できない箇所を含めて抽出することは難しい。
ある実施の形態に従うと、医用画像抽出装置は、撮影画像から、撮影画像上認識できる第1の部分と、撮影画像上認識できない第2の部分と、からなる生体構造を抽出する画像抽出処理を実行するプロセッサを備え、画像抽出処理は、撮影画像から第1の部分を抽出する第1の抽出処理と、抽出された第1の部分を示す画像が補間された生体構造を生成する第2の抽出処理と、を含む。
他の実施の形態に従うと、医用画像抽出方法は、撮影画像から、撮影画像上認識できる第1の部分と、撮影画像上認識できない第2の部分と、からなる生体構造を抽出する方法であって、撮影画像から第1の部分を抽出するステップと、抽出された第1の部分が補間された生体構造を生成するステップと、を備える。
他の実施の形態に従うと、コンピュータプログラムは撮影画像から、撮影画像上認識できる第1の部分と、撮影画像上認識できない第2の部分と、からなる生体構造を抽出する画像抽出処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、画像抽出処理は、撮影画像から第1の部分を抽出する第1の抽出処理と、抽出された第1の部分が補間された生体構造を生成する第2の抽出処理と、を含む。
図1は、実施の形態にかかる医用画像抽出装置(以下、画像抽出装置)のブロック図である。 図2Aは画像抽出装置に入力される撮影画像の一例であり、図2Bは画像抽出装置で抽出される部分画像の一例である。 図3は、第1抽出処理及び第2抽出処理の流れを表した図である。 図4は、心外膜下脂肪抽出処理の流れを表した図である。 図5は、実験1を説明するための図である。 図6は、実験1の結果を示した図である。 図7は、第2の実施の形態に係る第2抽出処理を説明するための図である。 図8は、実験2の結果を示した図である。 図9は、実験3の結果を示した図である。
[1.医用画像抽出装置、医用画像抽出方法、及び、コンピュータプログラムの概要]
(1)本実施の形態に含まれる医用画像抽出装置は、撮影画像から、撮影画像上認識できる第1の部分と、撮影画像上認識できない第2の部分と、からなる生体構造を抽出する画像抽出処理を実行するプロセッサを備え、画像抽出処理は、撮影構造から第1の部分を抽出する第1の抽出処理と、抽出された第1の部分が補間された生体構造を生成する第2抽出処理と、を含む。画像抽出処理を第1の抽出処理及び第2の抽出処理の2ステップで実行することによって、撮影画像から、現れていない第1の部分を含む生体構造を抽出することができる。
(2)好ましくは、第1の抽出処理では、撮影画像と当該撮影画像上認識できる第1の部分との組み合せを用いて機械学習することによって得られた機械学習モデルを用いる。これにより、撮影画像から精度よく第1の部分が抽出できる。
(3)好ましくは、第2の抽出処理では、第1の部分と当該第1の部分を含む生体構造との組み合せを用いて機械学習することによって得られた機械学習モデルを用いる。これにより、第1の部分から精度よく生体構造が生成できる。
(4)好ましくは、撮影画像は生体外部から撮影した心臓断面撮影画像であり、生体構造は心外膜である。これにより、この医用画像抽出装置を用いると、心臓断面撮影画像から心外膜領域を抽出できる。
(5)好ましくは、第2の抽出処理では、心臓断面撮影画像と、第1画素値を持つ第1領域と第2画素値を持つ第2領域との境界によって心外膜が表現された画像と、の組み合わせを用いて機械学習することによって得られた機械学習モデルを用いる。これにより、より精度よく心臓断面撮影画像から心外膜領域を抽出できる。
(6)好ましくは、画像抽出処理は、心臓断面撮影画像である撮影画像から抽出された脂肪領域のうちの、抽出された心外膜領域の内部領域を心外膜下脂肪領域として抽出する心外膜下脂肪抽出処理をさらに含む。これにより、心臓断面撮影画像から精度よく心外膜下脂肪領域を抽出できる。心臓断面撮影画像から心外膜下脂肪を示す画像が抽出されることによって、心臓の3次元CT画像を構成する複数の2次元断面撮影画像それぞれから心外膜下脂肪の領域を抽出することで、心臓の心外膜下脂肪量を算出することができる。
(7)本実施の形態に含まれる医用画像抽出方法は、撮影画像から、撮影画像上認識できる第1の部分と、撮影画像上認識できない第2の部分と、からなる生体構造を抽出する方法であって、撮影画像から第1の部分を抽出するステップと、抽出された第1の部分が補間された生体構造を生成するステップと、を備える。この医用画像抽出方法は、(1)~(6)に記載の医用画像抽出装置における医用画像抽出方法であるため、これら医用画像抽出装置と同様の効果を奏する。
(8)本実施の形態に含まれるコンピュータプログラムは、撮影画像から、撮影画像上認識できる第1の部分と、撮影画像上認識できない第2の部分と、からなる生体構造を抽出する画像抽出処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、画像抽出処理は、撮影画像から第1の部分を抽出する第1の抽出処理と、抽出された第1の部分が補間された生体構造を生成する第2の抽出処理と、を含む。このコンピュータプログラムは、コンピュータに(1)~(6)に記載の医用画像抽出装置での画像抽出処理を実行させるコンピュータプログラムであるため、これら医用画像抽出装置と同様の効果を奏する。
[2.医用画像抽出装置、医用画像抽出方法、及び、コンピュータプログラムの例]
[第1の実施の形態]
<システムの構成>
図1に示している通り、本実施の形態に係る医用画像抽出装置(以下、画像抽出装置と略する)1は、プロセッサ10と、メモリ11と、ディスプレイ13と、を含む、一般的なコンピュータによって構成される。プロセッサ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。
ディスプレイ13は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ:Liquid Crystal Display)やOED(有機ELディスプレイ:Organic Electro Luminescence Display)などである。
メモリ11は、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM、RAM(Random Access Memory)などを含む。メモリ11は、1又は複数のプログラムからなる演算プログラム111を記憶する。プロセッサ10は、メモリ11に記憶された演算プログラム111を読み出して画像抽出処理S100を実行する演算部101として機能する。
演算プログラム111は、CD-ROMや(Compact Disc Read only memory)やDVD-ROM(Digital Versatile Disk ROM)などの記録媒体に記録した状態で譲渡することもできるし、サーバコンピュータなどのコンピュータ装置からのダウンロードによって譲渡することもできる。演算プログラム111は、ウェブブラウザ上で動作するいわゆるウェブアプリケーションであってもよいし、プロセッサ10でのみ動作するいわゆる専用アプリケーションであってもよい。
また、メモリ11は、画像抽出処理S100で用いられる第1モデル112及び第2モデル113をさらに記憶する。第1モデル112及び第2モデル113については後述する。
また、メモリ11は、図示しない制御プログラムをさらに記憶する。プロセッサ10は、メモリ11に記憶された制御プログラムを読み出して、ディスプレイ13での表示を制御する表示制御部102として機能する。表示制御部102は画像抽出処理S100の結果をディスプレイ13に表示する表示処理を実行する。
画像抽出装置1は、さらに、画像入力部12を有する。画像入力部12は、演算部101での演算処理の対象となる撮影画像IM1をプロセッサ10に入力する。画像入力部12は、図示しないカメラ等の撮影装置と通信する機能を有し、撮影装置と通信することによって撮影画像IM1をプロセッサ10に入力するものであってもよい。または、画像入力部12は、記録媒体から記録されたデータを読み出す装置であって、記録媒体から、記録されている撮影画像IM1を読み出してプロセッサ10に入力してもよい。
<画像抽出処理>
画像抽出処理S100は、図2(A)に示された撮影画像IM1から図2(B)に示された画像IM3を生成する処理である。撮影画像IM1は、生体を外部から撮影して得られる断面画像である。撮影は、X線を利用したもの、磁気を利用したもの、などである。画像IM3は、撮影画像IM1から抽出された生体を構成する一部分(以下、生体構造と称する)Aを示す画像である。撮影画像IM1は、生体構造Aの一部である第1の部分である一部領域A1を含む領域X1と、生体構造Aをまったく含まない領域X2と、を有する。撮影画像IM1が領域X1を有することで、生体構造Aの一部領域A1は撮影画像IM1に現れている。撮影画像IM1が領域X2を有することで、生体構造Aの一部領域A1以外の領域(第2の部分)は撮影画像IM1に現れていない。生体構造A図2の例では、撮影画像IM1は、例えば、心臓CT画像であり、画像IM3は、例えば、心外膜画像である。
図1及び図3に示されるように、画像抽出処理S100は、第1抽出処理S10及び第2抽出処理S20の2段階の処理を有する。図3を参照して、第1段階目の処理である第1抽出処理S10は、撮影画像IM1の領域X1から、領域X1に現れている生体構造Aの一部領域A1を抽出する処理である。第2段階目の処理である第2抽出処理S20は、第1抽出処理S10によって得られた一部領域A1を補間するなどによって領域X1に現れていない部分を抽出して生体構造Aを得、生体構造Aを示す画像IM3を得る処理である。
第1抽出処理S10及び第2抽出処理S20の少なくとも一方の処理には、機械学習によって得られたモデルが用いられる。好ましくは、第1抽出処理S10及び第2抽出処理S20の両方の処理に用いられる。すなわち、第1抽出処理S10では、撮影画像IM1に第1モデル112を適用することによって、撮影画像IM1の領域X1から抽出された一部領域A1が示された画像IM2が生成される。第2抽出処理S20では、画像IM2に対して第2モデル113を適用することで一部領域A1が補間された生体構造Aを示す画像IM3が得られる。
第1モデル112は、撮影画像と一部領域A1との組み合わせを用いて機械学習を実行することによって得られた機械学習モデルである。第1モデル112は、上記組み合わせを用いて深層学習を実行することにより得られた深層学習モデルであってもよい。第1モデル112は、例えば、U-Netと呼ばれる、領域抽出に用いられる学習モデルであってよい。U-Netは医用画像においてセグメンテーションを高精度にできる。
第2モデル113は、生体構造Aを正解画像として一部領域A1との組み合わせを用いて機械学習を実行することによって得られた機械学習モデルである。第2モデル113は、上記組み合わせを用いて深層学習を実行することにより得られた深層学習モデルであってもよい。第2モデル113は、例えば、2画像との組み合わせを用いた学習で得られた関係性を適用して、入力画像から画像を生成する学習モデルである。第2モデル113は、GAN(Generative Adversarial Network)に基づくネットワークであるGeneratorで画像を生成後、Discriminatorで識別し、誤差を伝播する機構を導入している。
図1に示されるように、好ましくは、演算部101は、さらに、心外膜下脂肪抽出処理S30を実行する。心外膜下脂肪抽出処理S30は、撮影画像IM1から特徴部分画像IM5を生成する処理である。特徴部分画像IM5は、生体構造Aによって区分される生体の領域B1を示す画像である。図4の例では、特徴部分画像IM5は、心外膜下脂肪画像である。
図4に示されるように、心外膜下脂肪抽出処理S30は、撮影画像IM1から領域Bを抽出して領域Bを示す特徴画像IM4を生成する抽出処理S31と、第1抽出処理S10及び第2抽出処理によって撮影画像IM1から得られた画像IM3と特徴画像IM4とから、特徴部分画像IM5を生成する生成処理S33と、を含む。
特徴画像IM4は、生体構造Aによって区分される生体領域B1及びB2からなる生体領域Bを示す。生体領域Bは、画素値に所定の特徴を有する画素から構成される。画素値の所定の特徴は、例えば、明度、濃度、輝度などが所定以上であること、などである。そのため、抽出処理S31は、例えば、閾値法、最尤法などを利用した抽出処理である。図4の例では、生体領域Bは、図2(A)の心臓CT画像である撮影画像IM1から得られた脂肪領域である。
脂肪領域のうち、心外膜下に存在する脂肪領域が心外膜下脂肪領域である。そのため、生成処理S33は、特徴画像IM4に画像IM3を重ね、生体領域Bから、画像IM3に現れる生体構造Aによって区分される生体領域B2を除く生体領域B1を抽出する処理を含む。
<実施の形態の効果>
例えば心外膜などの生体を示す画像を得るためには、生体を外部から撮影して得られた断面画像である撮影画像から生体構造を抽出する必要がある。しかしながら、心外膜などの生体構造は必ずしもすべての範囲が撮影画像上認識できず、撮影画像上認識できる部分と認識できない部分とがある。また、生体構造が心外膜などの撮影画像における面積が小さい場合、生体構造外の領域とのコントラストが小さくなり、画像処理では抽出されにくい。
この点、図5に示されるように、撮影画像IM1とその撮影画像から得られる心外膜画像IM3との組を用いて機械学習させたモデル112Aを利用して、撮影画像IMAから心外膜画像IMBを生成することが考えられる。そこで、本願発明者らは、実験1として、7組の画像を用いて生成されたモデル112Aを用いて、4つの撮影画像IMAからそれぞれ心外膜画像IMBを生成した。
図6を参照して、実験1によって生成された心外膜画像IMBと、撮影画像IMAから医師等の専門家による手動によって得られる真の心外膜画像IMTとを比較すると、いずれの撮影画像IMAからも正確な心外膜画像IMTが得られていないことがわかる。実験1において、心外膜画像IMTに対する心外膜画像IMBの類似性を表すDice係数は0.34と算出された。従って、実験1より、2段階での画像抽出処理S100を行うことなく撮影画像IM1から画像IM3を直接抽出することは、抽出精度が極めて低いことが検証された。
これに対して、本実施の形態にかかる画像抽出装置1では、撮影画像IM1から撮影画像IM1に現れている生体構造Aの一部領域A1を抽出する第1抽出処理S10と、一部領域A1を補間することで撮影画像上認識できない生体構造を抽出して生体構造Aを得る第2抽出処理S20と、の2段階で画像抽出処理S100を実行する。これにより、撮影画像IM1から生体構造Aが抽出され、生体構造Aを示す画像IM3が得られる。
第1抽出処理S10では、撮影画像IM1と撮影画像IM1上認識できる一部領域A1との組を用いて機械学習された第1モデル112を利用する。そのため、撮影画像上認識できない部分を含む生体構造Aとの組を用いて機械学習されたモデルより、モデル自体の精度を向上させることができる。その結果、一部領域A1の抽出精度を向上させることができる。また、一部領域A1の抽出精度が向上することによって、一部領域A1を補間して得られる生体構造Aの精度を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
心外膜のように、生体構造Aの撮影画像に対する割合が小さくなるほど、一部領域A1と生体構造Aとの差異が小さくなる。すなわち、モデルの機械学習に用いられる入力画像と正解画像との組み合せの差異が小さくなる。入力画像と正解画像との差異が小さいと、これら画像の差異の傾向がとらえにくくなる。そのため、第1の実施の形態に係る画像抽出装置1では精度よく生体構造Aを抽出できる場合もあるものの、これら画像の組み合せを用いて機械学習することで得られる第2モデル113を用いるため、生体構造Aの抽出精度が低下する場合もある。
そこで、第2の実施の形態に係る画像抽出装置1では、図7に示されたように、生体構造Aの内外で画素値の異なる画像を正解画像として機械学習された第2モデル113Aを用いる。生体構造Aの内外で画素値の異なる画像は、生体構造Aより内側の第1領域をすべて第1の画素値(ここでは白画素)とし、外側の第2領域をすべて第2の画素値(ここでは黒画素)とし、第1領域と第2領域との境界によって生体構造Aが表現された画像である。この場合、第2抽出処理S20によって、画像IM2から生体構造Aの内外で画素値を異なる画像IM3Aが得られる。第2の実施の形態に係る画像抽出装置1では、第2抽出処理S20によって得られた画像IM3Aから第1領域と第2領域との境界を抽出する処理をさらに実行することによって、画像IM3Aから生体構造Aを抽出する。
<実施の形態の効果>
生体構造Aの内外で画素値の異なる画像を正解画像として用いることで、学習に用いる画像の組の間での差異を大きくすることができる。これにより、入力画像と正解画像との差異の傾向を顕著化できる。その結果、この組み合わせを用いて機械学習することで得られる第2モデル113Aの精度を向上させることができる。
なお、本願発明者らは、第2の実施の形態にかかる画像抽出装置1についても、撮影画像IMAから心外膜画像IMBを生成する実験2を行った。実験2では、生体構造Aの内外で画素値を異ならせた画像を正解画像とした7組の画像を用いて第2モデル113Aを生成し、4つの撮影画像IMAからそれぞれ心外膜画像IMBを生成した。
図8を参照して、実験2によって生成された心外膜画像IMBと、撮影画像IMAから医師等の専門家による手動によって得られる真の心外膜画像IMTとを比較した。その結果、Dice係数は実験1で得られた画像のDice係数よりは大きいものの、実験1と同様に、いずれの撮影画像IMAからも正確な心外膜画像IMTが得られていないことがわかった。従って、実験2からも、2段階での画像抽出処理S100を行うことなく撮影画像IM1から画像IM3を直接抽出することは、抽出精度が極めて低いことが検証された。
撮影画像IM1から生体構造Aが精度よく抽出されると、心外膜下脂肪抽出処理S30での特徴部分画像IM5の抽出精度が向上する。そこで、発明者らは、実験3として、撮影画像IM1から、従来の抽出方法(閾値法)と、第2の実施の形態に係る画像抽出装置1(提案法)での画像抽出処理S100とで、それぞれ心外膜下脂肪領域を抽出し、抽出された領域から心外膜下脂肪量を算出した。これらを比較するために、算出された心外膜下脂肪量の真の心外膜下脂肪量に対する誤差を算出した。実験3では、A~Eを被験者とした。被験者A,Bは脂肪量が多く、被験者Cは普通の脂肪量、被験者D,Eは脂肪量が少ない。
実験3では、被験者A~Eから心臓CT画像を得、閾値法によって脂肪領域を抽出した。また、第2の実施の形態に係る画像抽出装置1のプロセッサ10は、第1抽出処理S10及び第2抽出処理S20によって心外膜画像を生成した。画像抽出装置1のプロセッサ10は、心外膜下脂肪抽出処理S30において、生成された心外膜画像を閾値法によって抽出された脂肪領域に適用することで、心外膜下脂肪領域を抽出した(提案法)。
同一の被験者について、所定距離をあけて撮影して得られる複数の心臓CT画像を用いる。同一の被験者について、各心臓CT画像から閾値法によって脂肪領域、及び、提案法によって心外膜下脂肪を抽出した。同一の被験者についての複数の心臓CT画像それぞれから閾値法によって得られた脂肪領域を加算することで、閾値法による脂肪量が算出される。また、同一の被験者についての複数の心臓CT画像それぞれから提案法によって得られた心外膜下脂肪を加算することで、提案法による脂肪量が算出される。脂肪領域を加算することは脂肪量の算出方法の一例であって、その他、積分などの手法を採用してもよい。
図9を参照して、閾値法では、撮影画像IM1から心外膜領域が正確に抽出されないため、心外膜に対して内外の脂肪とも心外膜下脂肪量として算出されていた。そのため、閾値法によって算出された心外膜下脂肪量は、真の心外膜下脂肪量に対する誤差が大きい。
これに対して、提案法では、高精度の心外膜下脂肪領域が抽出される。そのため、閾値法によって抽出された脂肪領域から算出される心外膜の上下の脂肪量から高精度で心外膜下の脂肪量を抽出することができる。
実験3の結果より、本実施の形態に係る画像抽出装置1では、撮影画像IM1から生体構造Aを示す画像IM3を高精度に抽出できることが検証された。また、第2抽出処理S20において、撮影画像IM1全体に対して生体構造Aが小さい場合に、生体構造Aの内外で区分けされる画像を正解画像として機械学習に用いたモデルを利用することで、より精度よく画像IM3が抽出される。
なお、画像抽出装置1で抽出された心外膜領域は、心外膜下脂肪量の算出の他、心房内腔の容積や心筋の体積の同定に用いることもできる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
1 :医用画像抽出装置(画像抽出装置)
10 :プロセッサ
11 :メモリ
12 :画像入力部
13 :ディスプレイ
101 :演算部
102 :表示制御部
111 :演算プログラム
112 :第1モデル
112A :モデル
113 :第2モデル
113A :第2モデル
A :生体構造
A1 :一部領域
B :生体領域
B1 :生体領域
IM1 :撮影画像
IM2 :画像
IM3 :画像
IM3A :画像
IM4 :特徴画像
IM5 :特徴部分画像
IMA :撮影画像
IMB :心外膜画像
IMT :心外膜画像
S10 :第1抽出処理
S20 :第2抽出処理
S30 :心外膜下脂肪抽出処理
S31 :抽出処理
S33 :生成処理
S100 :画像抽出処理
X1 :領域
X2 :領域

Claims (6)

  1. 撮影画像から、前記撮影画像上認識できる第1の部分と、前記撮影画像上認識できない第2の部分と、からなる生体構造を抽出する画像抽出処理を実行するプロセッサを備え、
    前記画像抽出処理は、
    撮影画像と当該撮影画像に現れている第1の部分との組み合せを用いて機械学習することによって得られた第1の機械学習モデルを用いて、前記撮影画像から前記第1の部分を抽出する第1の抽出処理と、
    第1の部分と当該第1の部分を含む生体構造との組み合せを用いて機械学習することによって得られた第2の機械学習モデルを用いて、抽出された前記第1の部分が補間された前記生体構造を生成する第2の抽出処理と、を含む
    医用画像抽出装置。
  2. 前記撮影画像は生体外部から撮影した心臓断面撮影画像であり、
    前記生体構造は心外膜である
    請求項1に記載の医用画像抽出装置。
  3. 前記第2の機械学習モデルは、心臓断面撮影画像と、第1画素値を持つ第1領域と第2画素値を持つ第2領域との境界によって心外膜が表現された画像と、の組み合わせを用いて機械学習することによって得られた機械学習モデルであ
    請求項に記載の医用画像抽出装置。
  4. 前記画像抽出処理は、心臓断面撮影画像から抽出された脂肪領域のうちの、抽出された心外膜領域の内部領域を心外膜下脂肪領域として抽出する心外膜下脂肪抽出処理をさらに含む
    請求項またはに記載の医用画像抽出装置。
  5. 撮影画像から、前記撮影画像上認識できる第1の部分と、前記撮影画像上認識できない第2の部分と、からなる生体構造を抽出する方法であって、
    撮影画像と当該撮影画像に現れている第1の部分との組み合せを用いて機械学習することによって得られた第1の機械学習モデルを用いて、前記撮影画像から前記第1の部分を抽出するステップと、
    第1の部分と当該第1の部分を含む生体構造との組み合せを用いて機械学習することによって得られた第2の機械学習モデルを用いて、抽出された前記第1の部分が補間された前記生体構造を生成するステップと、を備える
    医用画像抽出方法。
  6. 撮影画像から、前記撮影画像上認識できる第1の部分と、前記撮影画像上認識できない第2の部分と、からなる生体構造を抽出する画像抽出処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記画像抽出処理は、
    撮影画像と当該撮影画像に現れている第1の部分との組み合せを用いて機械学習することによって得られた第1の機械学習モデルを用いて、前記撮影画像から前記第1の部分を示す画像を抽出する第1の抽出処理と、
    第1の部分と当該第1の部分を含む生体構造との組み合せを用いて機械学習することによって得られた第2の機械学習モデルを用いて、抽出された前記第1の部分を示す画像が補間された前記生体構造を生成する第2の抽出処理と、を含む
    コンピュータプログラム。
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