JP7206663B2 - 検出装置、ウェアラブルセンシングデバイス、検出方法、およびプログラム - Google Patents

検出装置、ウェアラブルセンシングデバイス、検出方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本開示は、生体に接触し生体情報を取得するセンシングデバイスに関する。
被測定者の体に装着されたセンシングデバイスにより取得される生体情報から、被測定者のストレスのレベル等の心身の状態を分析する技術の開発が進んでいる。
体に装着されるタイプのセンシングデバイスは、ウェアラブルセンシングデバイス、またはウェアラブルセンサとも呼ばれる。ウェアラブルセンシングデバイスは、被測定者の体の表面に接触したセンサによって生体情報を取得する。ウェアラブルセンシングデバイスによって取得され得る生体情報の例には、例えば、脈波、体温、皮膚電位等が含まれる。
センサの接触の程度(言い換えれば、例えば、センサと皮膚とが押しあう力の強さ、またはセンサと皮膚との間の距離等)が変化すると、センサが測定によって生成する生体信号の強度や安定性が影響を受け得る。そのため、より安定的で正確な生体情報の取得のためには、センサの接触の程度が、測定中に変化しないことが望ましい。
センサの接触の程度に関連して、ウェアラブルセンシングデバイスの装着の状態を判定する技術はいくつかある。
特許文献1は、生体信号測定器と生体との接触状態を判定する接触状態推定方法の発明を記載する文献である。この接触状態推定方法では、ある1つの生体信号の時間変化に基づいて、接触不良、すなわち、接触の程度に問題があることを、検知する。
特許文献2および3は、センサを含む装置を人体に装着させ、センサにより取得されるデータを用いて認証を行う技術に関する発明を記載した文献である。特許文献2には、接触センサが、生体情報を取得するセンサによる値のデータの検出が、所定時間以上途絶した場合に、被認証者(すなわち、認証を受ける人)から認証ユニットが取り外されたと判定するという思想の開示がある。特許文献3には、着脱検知処理が、センサが人体に装着されているかどうかを、標本データと取得された検知データとの間の類似度から判定すればよい、という思想の開示がある。
国際公開第2015/056434号 特許第5330770号公報 特開2016-071598号公報
上記の特許文献で開示される技術は、いずれも、1つの生体信号のデータの値または値の変動に基づいてセンサの体からの脱離を判定する技術である。このような技術では、生体信号のデータは取得できているがセンサの接触の程度が不完全である、といった状態を、検出することは難しい。その理由は、センサの接触の程度が不完全になったことで生体信号のデータの変動があったとしても、その変動を被測定者の心身の状態の変化に由来する変動と区別することが難しいからである。つまり、1つの生体信号のデータの変動に基づいてセンサの接触の程度の異常を判定する場合、その変動が著しく異常でない限り、異常は検出されにくい。
本発明は、センサの接触の程度の変化をより感度よく検出することが可能な装置および方法等を提供することを、目的の1つとする。
本発明の一態様に係る検出装置は、生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する判定手段と、複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する検出手段と、を備える。
本発明の一態様に係る検出方法は、生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定し、複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する。
本発明の一態様に係るプログラムは、生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する判定処理と、複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する検出処理と、をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、センサの接触の程度の変化をより感度よく検出することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る生体情報取得デバイスの正面図であり、図1(b)は、第1の実施形態に係る生体情報取得デバイスの背面図である。 第1の実施形態に係る生体情報取得デバイスの機能的構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る生体情報取得デバイスが取得し得る生体データの、変化の傾向に関する知見を示す表である。 生体データの変化の傾向に基づき装着の程度を判定するフローチャートの例である。 第1の実施形態に係る生体情報取得デバイスによる処理の流れを示すフローチャートである。 ラベルが付与された生体データの例を概念的に表す図である。 衣服型の生体情報取得デバイスが取得し得る生体データの、変化の傾向に関する知見を示す表である。 第2の実施形態に係る生体情報取得システムの機能的構成を示すブロック図である。 第3の実施形態に係る生体情報取得デバイスの機能的構成を示すブロック図である。 ラベルが付与された生体データの別の例を概念的に表す図である。 補正された生体データの例を概念的に表す図である。 本発明の一実施形態に係る検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る検出方法の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の各実施形態の各部を構成するハードウェアの例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
<<第1の実施形態>>
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
<構成>
図1(a)および図1(b)は、第1の実施形態に係る生体情報取得デバイス1の外観の見取り図である。図1(a)が正面図、図1(b)が背面図である。本実施形態の生体情報取得デバイス1は、バンド部17によって人の前腕に固定されることが可能な形態をとる。
1つ以上のセンサ10が、生体情報取得デバイス1の外面に配置される。センサ10は、生体情報取得デバイス1が人(すなわち、被測定者)の前腕に固定された(すなわち、装着された)場合に前腕に接触するような位置に、配置される。生体情報取得デバイス1の固定のされ方、およびセンサが接触する具体的な位置は、設計事項である。
1つ以上のセンサ10は、被測定者のバイタルサイン(脈拍、発熱、発汗等)を測定し、それにより生体信号を生成する。
生体情報取得デバイス1は、さらに、表示部12と音声出力部13を備える。
表示部12は、生体情報取得デバイス1を装着した被測定者が、生体情報取得デバイス1を装着している間に視認できる位置に配置される。
音声出力部13は、音声を出力するデバイスである。
表示部12および音声出力部13による、出力の内容および動作のタイミングは、演算部11により制御される。演算部11は、情報処理を行うデバイスである。演算部11は、生体情報取得デバイス1の筐体18の内部に実装されている。
生体情報取得デバイス1は、この他、電源ボタン、入力用のインタフェース、および通信インタフェース等、様々な構成を有していてもよい。
図2は、生体情報取得デバイス1の機能的構成を示すブロック図である。図2において示される、構成要素どうしをつなぐ線は、データの流れに対する理解を容易にするための例示的な線である。各構成要素が、必ずしも図2において示される線と同様の信号線により接続されることは要求されない。図2において線で直接つながっていない構成要素どうしが信号線により互いに接続されていてもよい。
以下の説明では、センサ10を具体的に、第1センサ10A、第2センサ10B、および第3センサ10Cとして例示する。第1センサ10A、第2センサ10B、および第3センサ10Cを総称する場合はセンサ10と表記する。
第1センサ10Aは、皮膚の温度(すなわち、皮膚温)を測定する。
第2センサ10Bは、脈波を測定する。具体的には、第2センサ10Bは、脈波(すなわち、血管内の血流の変化)によって変化する物理量(例えば、生体を透過して皮膚表面で観測される光の光量)を測定するセンサであり得る。
第3センサ10Cは、皮膚表面において発汗によって変化する物理量を測定する。発汗によって変化する物理量には、皮膚電位(Skin Potential Activity:SPA)、皮膚コンダクタンス(Skin Condactance Change:SCC)等の皮膚電気活動(Electro Dermal Activity:EDA)がある。一例として、第3センサ10Cは、SCCを測定するセンサであり得る。
第1センサ10A、第2センサ10B、および第3センサ10Cは、それぞれ別個の部材により構成されていてもよいし、一部が共通の部材により構成されていてもよい。
図2に示される通り、演算部11は、データ取得部110と、第1判定部111と、第2判定部112と、出力制御部113と、記憶部119と、を含む。
以下、演算部11内の構成要素のそれぞれの機能について説明する。後述するが、演算部11内の各構成要素は、例えば、プログラムに基づいて命令を実行する1つまたは複数のプロセッサとメモリとを含むコンピュータにより実現され得る。
===データ取得部110===
データ取得部110は、生体の状態を推定するために使用され得るデータ(以下、「生体データ」とも表記)を取得する。
データ取得部110は、センサ10から、センサ10が生成する生体信号を受け取り、その生体信号のデータ値の時系列を、生体データとして取得してもよい。
例えば、データ取得部110は、第1センサ10Aから、皮膚温を示す値を逐次受け取り、その値の時系列を、皮膚温を示す生体データとして取得してもよい。また、例えば、データ取得部110は、第3センサ10Cから、SCCを示す値を逐次受け取り、その値の時系列を、EDAまたは発汗量を示す生体データとして取得してもよい。
データ取得部110は、センサ10からの生体信号のデータに対して所定の処理を行うことにより、生体データを取得してもよい。
例えば、データ取得部110は、第2センサ10Bから、脈波によって変化する信号のデータ値を逐次受け取り、そのデータ値の時系列において検出されるピーク(「R波」と呼ばれる)を特定し、ピークの高さの時系列を、脈波の振幅を示す生体データとして取得してもよい。
また、第2センサ10Bによって生成される、脈波を示す時系列データから、心拍間隔の情報を取得することができる。具体的には、上記時系列データにおいて検出される、隣り合う2つのピークの間の時間が、心拍間隔(「R-R間隔」とも呼ばれる)である。データ取得部110は、第2センサ10Bから受け取ったデータに基づき、心拍間隔を算出し、心拍間隔の時系列を生体データの1つとして取得してもよい。
データ取得部110は、さらに、HF(High Frequency)成分の時系列データ、LF(Low Frequency)成分の時系列データ、および/またはLF/HF(すなわち、HF成分の大きさに対するLF成分の大きさの比)の時系列データを、生体データとして取得してもよい。
===第1判定部111===
第1判定部111は、データ取得部110により取得された生体データについて、その生体データの変化の傾向を判定する。本開示において、生体データの変化の傾向とは、対象の時間範囲における生体データの変化の仕方について見られる特徴のことである。
本実施形態では、データ取得部110により取得される生体データはいずれも定量的な値の時系列であるとする。以下の説明では、生体データの変化の傾向は、一例として、「上昇傾向」、「下降傾向」および「変化なし」の3種類のラベルで示されるとする。変化の傾向を示す情報の種類が上記と異なる実施形態の例については、後述する。
第1判定部111は、例えば、直近の10秒間を対象の時間範囲として、生体データのうち直近の10秒間において取得されたデータ(以下「直近データ」と表記)から、生体データの変化の傾向を判定し得る。例えば、直近データに含まれるデータ値のうちの最後のデータ値から最先のデータ値を引いた値(「第1の差」とする)が、第1の閾値(正の値)を超えている場合に、第1判定部111は、変化の傾向は「上昇傾向」である、と判定してもよい。逆に、上記第1の差が第2の閾値(負の値)を下回っている場合に、第1判定部111は、変化の傾向は「下降傾向」である、と判定してもよい。なお、第1の閾値および第2の閾値は、設計により定められた値でもよいし、適宜更新されてもよい。例えば、第1の閾値および第2の閾値は、被測定者が生体情報取得デバイス1を装着した直後に取得される生体データの値に基づき設定されてもよい。また、例えば、第1の閾値および第2の閾値は、第1判定部111が変化の傾向を判定した後、直近データのデータ値に基づいて更新されてもよい。
第1判定部111は、直近データの代表値(平均値、最頻値、中央値、最大値、最小値等)と、用意された基準値との比較に基づき、変化の傾向を判定してもよい。基準値は、例えば、直近データが取得された時間よりも前のN秒間(Nは任意の数)において取得されたデータの代表値、生体情報取得デバイス1が被測定者に装着された直後のN秒間において取得されたデータの代表値、等が採用され得る。第1判定部111は、例えば、参照データに含まれるデータ値の平均値から基準値を引いたときの値(「第2の差」とする)が、第3の閾値(正の値)を超えている場合に、変化の傾向は「上昇傾向」である、と判定してもよい。逆に、上記第2の差が第4の閾値(負の値)を下回っている場合に、第1判定部111は、変化の傾向は「下降傾向」である、と判定してもよい。なお、基準値、第3の閾値および第4の閾値は、設計により定められた値でもよいし、適宜更新されてもよい。例えば、基準値、第3の閾値および第4の閾値は、被測定者が生体情報取得デバイス1を装着した直後に取得される生体データの値に基づき設定されてもよい。また、例えば、基準値、第3の閾値および第4の閾値は、第1判定部111が変化の傾向を判定した後、直近データのデータ値に基づいて更新されてもよい。
第1判定部111は、変化の傾向が「上昇傾向」でも「下降傾向」でもない場合に、「変化なし」であると判定してもよい。
変化の傾向を判定する具体的なアルゴリズムは、以上の例に限定されなくてよい。第1判定部111は、複数のアルゴリズムを組み合わせて変化の傾向を判定してもよい。
===第2判定部112===
第2判定部112は、第1判定部111により判定された、複数の生体信号それぞれについての変化の傾向に基づき、装着の程度(別の言葉では、装着の状態のレベル)を判定する。
本開示において、装着の程度とは、生体情報取得デバイス1がどれだけ適切に装着されているかを示す指標である。装着の程度は、「接触の程度」と読み替えられてもよい。
装着の程度は、例えば、「適切である」、「不完全である」および「不良である」の3つのラベルで示される。ただし、装着の程度を示す情報の種類は上記の3つに限られない。上記以外の例については後述する。
装着の程度が「適切である」とは、接触の程度が、生体情報取得デバイス1の装着状態が標準的な状態(すなわち、生体情報取得デバイス1が適切に装着されている状態)であるときの接触の程度と同程度であることを、意味する。言い換えれば、「適切である」とは、装着状態が、安定的に生体信号が取得できるような装着状態であることを意味する。「不良である」状態とは、装着状態が、生体信号は分析可能な程度には取得できているが、「適切である」状態ではない装着状態であることを意味する。「不良である」状態とは、装着状態が、生体信号が分析可能な程度に取得できていない装着状態であることを意味する。
なお、上記の「分析」とは、生体信号を用いて、被測定者の心身の状態を推定すること、または心身の状態を推定するための情報を導出すること、を指す。上記の「分析可能な程度」の定義、および装着の程度が「不良である」ような装着状態を検知する方法は、設計事項である。例えば、心拍数を示す値として40bpm以下の値が取得された場合など、生体から得られるデータの値として考えにくい値が取得された場合に、第2判定部112はデータが分析可能な程度に取得できていない、すなわち「不良である」状態である、と判定してもよい。
装着の程度が「不完全である」ような状態とは、いわば、「不良」ではないが、「適切」でもない状態である。以下、第2判定部112が、「不良」ではない状態について、装着の程度を「不完全である」と判定する方法を説明する。
端的に言えば、第2判定部112は、複数の生体データの変化の傾向の組み合わせが、適切に装着されている状態では観測されないような組み合わせである場合に、装着の程度が「不完全である」と判定する。具体的な判定基準の例を以下で説明する。
図3は、被測定者の交感神経が亢進した時(交感神経亢進時)、副交感神経が亢進した時(副交感神経亢進時)、およびセンサの接触が弱くなる方向に装着状態が悪化した時の、それぞれにおける、センサ10により取得され得る各生体データの変化の傾向の知見を示す、表である。
図3の表によれば、例えば、皮膚温を示すデータ値は、交感神経が亢進した場合には下がり、副交感神経が亢進した場合には上がり、センサの接触が弱くなった場合には下がる傾向がある。センサの接触が弱くなった場合にデータ値が下がる理由としては、例えば、センサ周りの熱が外気へ発散しやすくなることや、皮膚に接触していない部分が生じることでデータ値が外気の影響を受けること等が、考えられる。EDAを示すデータ値は、交感神経が亢進した場合には上がり、副交感神経が亢進した場合には下がり、センサの接触が弱くなった場合には下がる傾向がある。センサの接触が弱くなった場合にデータ値が下がる理由としては、例えば、センサと皮膚との接触が不安定になることで導電性が小さく見積もられることが考えられる。
医学的な見地に基づくと、皮膚温やEDA等の生体信号は、交感神経または副交感神経の一方が亢進するのに伴って変動する。したがって、複数の生体データの値が変動する場合、各値の変化の傾向は、全てが交感神経亢進時の傾向に一致するか、または全てが副交感神経亢進時の傾向に一致するか、のどちらかであるはずである。この見地に基づくと、複数の生体データのうちの一つのデータの値の変化の傾向が交感神経亢進時の傾向を示す一方で他のデータの値の変化の傾向が副交感神経亢進時の傾向を示す、という現象は起こりにくいといえる。例えば、皮膚温が「下降傾向」を示しているにも関わらず、同時にEDAが「下降傾向」を示している、という現象は、安定的に生体信号が測定されている状況では、起こりにくい。すなわち、上記のような現象が起こる場合、生体信号が安定的に測定できていない可能性、すなわち、装着の程度が変化したか、適切でない可能性が、高いといえる。
なお、接触が弱い状態だけでなく、接触が強すぎる状態も、装着の程度が「不完全である」状態であると言い得る。接触の程度が強くなる方向に装着状態が変化した時の、取得される生体データの変化の傾向は、図3の表の最右列に示される傾向の逆の傾向を示す。
第2判定部112による判定の方法は、以上の考え方に基づき構成されればよい。具体例として、第2判定部112は、複数の生体データの、変化の傾向の組み合わせが、交感神経亢進時の傾向を示す変化の傾向と、副交感神経亢進時の傾向を示す変化の傾向と、を含む組み合わせである場合に、装着の程度が「不完全である」と判定してもよい。すなわち、第2判定部112は、複数の生体データのうちの、一部の生体データの変化の傾向が、交感神経亢進時の傾向を示し、他の一部の生体データの変化の傾向が、副交感神経亢進時の傾向を示す場合に、装着の程度が「不完全である」と判定してもよい。
他の例として、第2判定部112は、複数の生体データの変化の傾向が、すべて副交感神経亢進時の傾向を示すか、すべて交感神経亢進時の傾向を示すか、すべて「変化なし」であるか、のいずれでもない場合に、装着の程度が「不完全である」と判定してもよい。
上記の判定の方法は、上述した技術思想の範囲を逸脱しない限りにおいて自由に変更可能である。判定において用いる生体データは2種類でも、3種類以上でもよい。
図4は、第2判定部112による判定の流れの一例を示すフローチャートである。第2判定部112は、一例として、図4に示す通り、皮膚温が「上昇傾向」かつEDAが「下降傾向」である場合、皮膚温が「下降傾向」かつEDAが「上昇傾向」である場合、または皮膚温が「変化なし」かつEDAが「変化なし」かつ脈波の振幅が「変化なし」である場合に、装着の程度を「適切である」と判定してもよい。上記以外の場合に、第2判定部112は装着の程度を「不完全である」と判定してもよい。
===出力制御部113===
出力制御部113は、表示部12および音声出力部13による出力を制御する。具体的には、出力制御部113は、出力の内容および動作のタイミングを制御する。
出力制御部113は、例えば、第2判定部112が装着の程度を「不完全である」と判定した場合に、装着の程度が不完全な装着状態であることを知らせる画像を表示部12に表示させ、装着の程度が不完全な装着状態であることを知らせる音を音声出力部13に出力させる。画像は文章の画像でもよいし、表示を見た者に装着状態の異常を認知させるに足るアイコンでもよい。音はビープ音でもよいし、文章を読み上げる音声でもよい。
===記憶部119===
記憶部119は、生体情報取得デバイス1が扱うデータを記憶する。記憶部210は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク、または可搬型記憶装置等によって実現され得る。記憶部119に対して、生体情報取得デバイス1に含まれる他の構成要素は、自由にデータを読み書き可能である。
<動作>
以下、生体情報取得デバイス1による処理の流れを、図5のフローチャートを参照しながら説明する。なお、各処理は、各処理がプログラムを実行するプロセッサによって実行される場合においては、プログラムの中の命令の順序に従って実行されればよい。各処理が別個のデバイスによって実行される場合においては、処理を完了したデバイスが次の処理を実行するデバイスに通知を行うことで、処理が順番に実行されればよい。なお、処理を行う各部は、めいめいの処理に必要なデータを、例えば、そのデータを生成した部から受け取り、および/または生体情報取得デバイス1が備える記憶領域(記憶部119等)から読み出せばよい。
センサ10は、常時、生体に対して測定を行い、測定値(すなわち生体信号)を生成し続けているとする。
データ取得部110は、所定の契機に、生体信号から生体データを取得する(ステップS11)。所定の契機としては、例えば、センサ10による測定が開始されてから、もしくは最後にステップS11の処理が行われてから、設定された時間が経過したこと、または、センサ10が測定値を新たに生成したこと、等が採用され得る。既に述べた通り、データ取得部110は、センサ10が生成した測定値をセンサ10から受け取ることを経て、生体データを取得する。
次に、第1判定部111が、各々の生体データについて、生体データの変化の傾向を判定する(ステップS12)。
次に、第2判定部112が、生体データの変化の傾向の組み合わせに基づき、装着の程度を判定する(ステップS13)。
そして、出力制御部113が、装着の程度の判定の結果に基づき、表示部12および音声出力部13による出力の制御を行う(ステップS14)。これにより、表示部12および音声出力部13が、装着の程度の判定の結果に基づく情報を出力し得る(ステップS15)。
例えば、装着の程度が「適切である」場合は、出力制御部113は、装着の程度が「適切である」ことを示すアイコンを表示部12に表示させてもよい。あるいは、出力制御部113は、表示部12に何も表示させなくてもよい。装着の程度が「不完全である」場合は、出力制御部113は、装着の程度が「不完全である」ことを示すアイコンを表示部12に表示させ、断続的なビープ音を音声出力部13に出力させてもよい。上記アイコンの表示やビープ音の出力は、装着の程度が「適切である」と次に判定されるまで継続して行われてもよい。
生体情報取得デバイス1が、計測、すなわちステップS11からステップS15の一連の処理を、継続する場合(ステップS16においてYES)は、演算部11は、再び所定の契機にステップS11からの処理を行う。生体情報取得デバイス1が計測を継続しない場合(ステップS16においてNO)は、処理を終了する。生体情報取得デバイス1は、例えば生体情報取得デバイス1の電源がONである限り、計測を継続すると判定してもよい。ただし、生体情報取得デバイス1は、生体信号の取得を停止する指示を被測定者による入力から受け取った場合に、計測を継続しないと判定してもよい。
<効果>
第1の実施形態に係る生体情報取得デバイス1によれば、装着の程度が「不完全である」ような装着状態を検出することができる。その理由は、演算部11が、複数の生体データを用いて、適切に装着されている状態では観測されないような、生体データの変化の傾向の組み合わせを、装着の程度が「不完全である」ことが原因であるとして、検出するからである。
第1の実施形態では、装着の程度が「不完全である」ことが検出されると、表示部12と音声出力部13とが、装着の程度が不完全であることを被測定者に通知する。これにより、被測定者が生体情報取得デバイス1を適切に装着し直すことが促され、その後は安定的に生体信号の測定が行える。
[追加的な機能例/変形例]
(1)
生体情報取得デバイス1は、装着の程度が「不完全である」ことを示す情報を出力する場合に、接触の程度が十分でない状態であるのか、接触の程度が強すぎる状態であるのかの別を示してもよい。例えば、装着の程度が「不完全である」と判定された場合において、皮膚温の変化の傾向が「上昇傾向」であれば、出力制御部113は、接触の程度が強すぎる状態であることを示す情報を、表示部12および音声出力部13に出力させ得る。
(2)
ステップS11、ステップS12およびステップS13の処理のアルゴリズムは、装着の程度が「適切である」状態とそうでない状態とで異なっていてもよい。
例えば、装着の程度が「適切」でない状態においては、演算部11は、ステップS11からステップS13の一連の処理のサイクルを、より狭い間隔で行ってもよい。そのような構成により、被測定者が装着を正した場合に装着の程度が「適切」になったことを迅速に判定できる。
(3)
演算部11は、得られた生体データを記憶部119に記録してもよい。また、演算部11は、装着の程度を示すラベルを生体データに判定ごとに付与してもよい。このような構成によれば、装着の程度を示すラベルが付与された生体データの記録が得られる。
図6は、装着の程度を示すラベルが付与された生体データの例を概念的に示す図である。このようなデータにより、生体データの各データ値が、装着の程度がどの程度であったときの値であるのかがわかる。
上記の構成に加え、生体情報取得デバイス1は、記録された生体データに対して分析を行う分析部を備えていてもよい。分析部は、例えば、被測定者の心身の状態を、記録された生体データに基づいて推定してもよい。生体データに基づいて心身の状態(例えば、ストレスの大きさもしくは時間変化、または病気の症状の度合い等)を推定する手法としては、既知の手法が採用されればよい。
ラベルが付与された生体データを用いて被測定者の心身の状態を推定するにあたっては、例えば、分析部は、装着の程度が「不完全である」または「不良である」というラベルが付与された部分の生体データを除いて、分析を行ってもよい。すなわち、分析部は、装着の程度が「適切である」と判定された時間帯における生体データのみを、分析に用いてもよい。これにより、被測定者の心身の状態をより精密に推定することができる。
(4)
生体データの変化の傾向の判定結果の種類は、4つ以上あってもよい。
一例として、生体データの変化の傾向の判定結果は、「強い上昇傾向」、「弱い上昇傾向」、「変化なし」、「弱い下降傾向」、「強い下降傾向」の5段階でもよい
他の一例として、生体データの変化の傾向は、定量的な値によって表されてもよい。すなわち、第1判定部111は、変化の傾向を示す情報を定量的に算出してもよい。具体的には、例えば、第1判定部111は、基準値(上述)と直近データ(上述)の平均値との差を、変化の傾向を定量的に示す数値として算出してもよい。このような場合、第2判定部112による装着の程度の判定においては、第2判定部112は、数値に基づく判定を行う。
(5)
装着の程度の判定結果の種類は4つ以上あってもよい。
一例として、装着の程度の判定結果は、「きつい(Tight)」「ややきつい(Rather tight)」「適切である(Appropriate)」「やや緩い(Rather loose)」「緩い(Loose)」「不良である(Wrong)」の6段階でもよい。
他の一例として、装着の程度の判定結果は「%」を単位とする数値であってもよい。例えば、第1判定部111が変化の傾向を定量的に示す数値を算出し、第2判定部112はその算出された数値に基づき、装着の程度を示す定量的な数値を算出してもよい。具体例として、3つの生体データの値の変化の傾向をそれぞれ定量的に示す数値をそれぞれx、x、xとしたとき、第2判定部112は、次のような算出式によって、装着の程度を示す定量的な数値を算出してもよい。
装着の程度(%)=100+σ×α×{|f(x)-x|+|g(x)-x|}
ただし、関数f(x)は、xの値に対してxが通常とり得べき値を戻り値とする関数、関数g(x)は、xの値に対してxが通常とり得べき値を戻り値とする関数、αは値を調整するために設定される係数、σは「+1」または「-1」の値をとる変数である。「|x|」はxの絶対値を表す。関数fおよび関数gは、経験的に作成されればよい。σは、装着の程度が弱くなっていると推定される場合には「-1」の値をとり、そうでない場合には「+1」の値をとる。例えば、σの値は、xの正負が、装着の程度が弱くなった場合においてとると考えられる値の正負と一致する場合には「-1」の値をとり、そうでない場合には「+1」の値をとるように、決定されればよい。
表示制御部113は、第2判定部112が最後に算出した数値、または数値に依存するアイコン等を、表示部12に常時表示させてもよい。これにより、被測定者は装着の状態をより具体的に理解できる。
(6)
本実施形態の生体情報取得デバイス1は、リストバンド型のウェアラブルセンシングデバイスであるが、本発明はリストバンド型以外の型のウェアラブルセンシングデバイスにも適用可能である。
ウェアラブルセンシングデバイスの例には、眼鏡型、イヤホン型、衣服型、等が含まれる。眼鏡型のデバイスは、被測定者の前額または目の周囲から生体情報を取得し得る。イヤホン型のデバイスは、被測定者の耳の内側および/または周囲から生体情報を取得し得る。衣服型のデバイスは、被測定者の胸部から生体情報を取得し得る。
図3において示される、交感神経亢進時および副交感神経亢進時のそれぞれにおける生体データの変動の仕方は、測定される体の部位によって異なり得る。例えば、図3において示される変動の仕方は、前腕や耳等の末梢部位が測定される場合における変動の仕方である。一方、例えば、眼鏡型のデバイスが生体情報を取得する部位においては、交感神経亢進時には皮膚温、脈波の振幅およびEDAの変化の傾向はいずれも上昇傾向となる。
したがって、ウェアラブルセンシングデバイスが測定する部位によって、第2判定部112による判定のアルゴリズムは異なり得る。例えば、眼鏡型のデバイスが用いられる場合、第2判定部112は、皮膚温とEDAと脈波の振幅との変化の傾向の組み合わせが、すべて「上昇傾向」か、すべて「下降傾向」か、すべて「変化なし」であった場合は、装着の程度を「適切である」と判定してもよい。上記以外の場合は、第2判定部112は装着の程度を「不完全である」と判定してもよい。
なお、衣服型のデバイスは、被測定者の呼吸の様子を示す生体データを取得可能である。呼吸の様子を示す生体データの具体例としては、分時換気量、およびポーズ時間、等が挙げられる。分時換気量とは、1分あたりの換気量(肺に出入りする気体の量)のことである。一般的に、交感神経が亢進した時は、分時換気量は増加する傾向があることが知られている。ポーズ時間とは、呼吸をしていない時間のことである。一般的に、交感神経が亢進した時は、ポーズ時間は減少する傾向があることが知られている。
図7は、衣服型のデバイスが取得し得る生体データの、変化の傾向に関する知見を示す表である。衣服型のデバイスが用いられる場合は、図7に示される知見に基づいて、第2判定部112が設計されればよい。
<<第2の実施形態>>
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。ただし、本開示において既に説明された構成要素と同じ符号が付された構成要素についての説明は適宜省略する。
図8は、第2の実施形態に係る生体情報取得システム20の構成を示すブロック図である。生体情報取得システム20は、通信ネットワーク5を介して互いに接続された、生体情報取得デバイス2とサーバ7とを含む。
生体情報取得デバイス2は、被測定者の体に装着されるデバイスである。生体情報取得デバイス2は、センサ10と、出力制御部113と、表示部12と、音声出力部13と、通信部14と、を備える。
通信部14は、通信ネットワーク5を介してサーバ7と通信を行うユニットである。なお、通信ネットワーク5を介した通信の方法は、無線による方法でもよいし、一部または全部が有線による方法でもよい。
サーバ7は、データ取得部110と、第1判定部111と、第2判定部112と、通信部74と、記憶部79と、を備える。
通信部74は、通信ネットワーク5を介して生体情報取得デバイス2と通信を行うユニットである。なお、通信部74は、複数の生体情報取得デバイス2と通信可能であってもよい。
記憶部79は、サーバ7が扱うデータを記憶する。記憶部79は、例えば、RAM、ROM、ハードディスク、または可搬型記憶装置等によって実現され得る。
本実施形態では、生体情報取得デバイス2ではなく、サーバ7が、生体情報取得デバイス2の装着の程度を判定する。サーバ7は、通信部74により、生体情報取得デバイス2から、センサ10が生成した生体信号を受信し、データ取得部110により、生体データを取得する。そして、サーバ7において、第1判定部111が各生体データの変化の傾向を判定し、第2判定部112が装着の程度を判定する。
サーバ7は、装着の程度の判定結果を、通信部74を介して生体情報取得デバイス2に送信する。生体情報取得デバイスにおいて、通信部14がその判定結果を受信すると、出力制御部113はその判定結果に基づいて、表示部12および音声出力部13による出力の内容を決定の上、その出力を制御する。
上記のような構成によれば、第1の実施形態と同様に、装着の程度が「不完全である」ような装着状態を検出することができる。そして、出力制御部113による制御の下で、表示部12と音声出力部13とが、装着の程度が不完全であることを被測定者に通知することにより、被測定者が生体情報取得デバイス2を適切に装着し直すことが促される。
<<第3の実施形態>>
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。ただし、本開示において既に説明された構成要素と同じ符号が付された構成要素についての説明は適宜省略する。
図9は、第3の実施形態に係る生体情報取得デバイス3の機能的構成を示すブロック図である。生体情報取得デバイス3は、生体情報取得デバイス1と同様、センサ10を備える。生体情報取得デバイス3は、表示部12、音声出力部13を備えなくてよい。また、生体情報取得デバイス3は、演算部11の代わりに演算部31を備える。演算部31は、データ取得部110と、第1判定部111と、第2判定部112と、ラベル付与部314と、分析部315と、記憶部119と、を備える。
本実施形態における第1判定部111は、変化の傾向を示す情報として、変化の傾向を定量的に示す数値を算出する。また、本実施形態における第2判定部112による装着の程度の判定の結果は、「きつい」、「ややきつい」、「適切である」、「やや緩い」、「緩い」、「不良である」の6種類であるとする。
ラベル付与部314は、第2判定部112によって判定された装着の程度を示すラベルを、生体データのうちその装着の程度の判定の対象となった時間範囲のデータに付与する。「付与する」とは、具体的には、ラベルをデータに関連づけられる形態で記憶領域(記憶部119等)に記録することである。
ラベルが付与された生体データは、記憶部119において記憶され得る。図10は、ラベルが付与された生体データを概念的に表す図である。なお、ラベルは、データ値に付与されているとも、時間範囲(言い換えれば、区間)に付与されているとも言い得る。
分析部315は、ラベルが付与された生体データに対して、分析を行う。分析部315は、例えば、ラベルが付与された生体データから、被測定者の心身の状態を推定するための情報を導出してもよい。また、分析部315は、例えば、ラベルが付与された生体データを用いて、被測定者の心身の状態を推定してもよい。
以下、分析部315が心身の状態を推定する方法のいくつかの例を説明する。例として、分析部315は、心身の状態を推定した結果として、被測定者のストレスの評価を表すストレス評価値を算出するとする。ストレス評価値は、例えば、「問題あり」「問題なし」の2種類のラベルで表されてもよい。
前提として、分析部315は、例えば、生体情報取得デバイス3をある日の8時間装着していた被測定者についての、ストレス評価値を、その8時間で取得された生体データの一部または全部を用いて算出するとする。
(1)
分析部315は、例えば、EDAの時系列に基づいてストレス評価値を算出し得る。
例えば、分析部315は、EDAの時系列のうち、「適切である」というラベルが付与された区間のみを抽出し得る。そして、分析部315は、EDAとストレスの大きさとの関係を示すルックアップテーブルを用いて、抽出された区間の各々における被測定者のストレスの大きさを判定し得る。ストレスの大きさは、例えば、「高い」「低い」の2種類のラベルで表されてもよい。そして、分析部315は、ストレスの大きさが「高い」期間の長さ(総時間)とストレスの大きさが「低い」期間の長さ(総時間)との比に応じて、ストレス評価値を算出すればよい。
(2)
分析部315は、例えば、LF/HFの時系列に基づいてストレス評価値を推定し得る。
例えば、分析部315は、ラベルが付与された区間ごとに、その区間のLF/HFに基づいて、その区間における被測定者のストレスの大きさを判定する。例えば、分析部315は、LF/HFとストレスの大きさとの関係を示すルックアップテーブルを用いて、各区間における被測定者のストレスの大きさを判定すればよい。以下、区間ごとに判定された、ストレスの大きさを示す値を判定値と表記する。
そして、分析部315は、各区間の判定値とラベルとに基づいてストレス評価値を算出する。分析部315は、各区間の判定値に、ラベルに応じた重みづけを行った上で、各区間の判定値を総合することで、ストレス評価値を算出する。
具体的な例として、分析部315は、「適切である」というラベルが付与された区間の平均値には重み値として「1」を付与し、「ややきつい」または「やや緩い」というラベルが付与された区間の平均値には重み値として「0.6」を付与し、「きつい」または「緩い」というラベルが付与された区間の平均値には重み値として「0.3」を付与し、「不良である」というラベルが付与された区間の平均値には重み値として「0」を付与し得る。そして、分析部315は、各区間の判定値に重み値をかけ合わせた結果である乗算値の、平均値を算出し得る。そして、分析部315は、その平均値に基づいて、ルックアップテーブルを参照する等により、ストレス評価値を算出し得る。
このような方法によれば、「適切」と判定された時間帯について算出される判定値が、最終的に算出されるストレス評価値においてより支配的に反映される。したがって、このような方法により算出されるストレス評価値は、重みづけを行わずに算出されるストレス評価値に比べて精度が高いと考えられる。
(3)
分析部315は、例えば、皮膚温の時系列に基づいてストレス評価値を算出し得る。
例えば、分析部315は、皮膚温のデータ値を、そのデータ値に付与された装着の程度を示す数値(1を基準とする値)で除した結果である、除算値を、算出してもよい。そして、分析部315は、その除算値の時系列を生成してもよい。
除算値の時系列は、いわば、補正された時系列である。図10は、補正される前の、生体データの時系列の例を示す図、図11は、補正された後の、該生体データの時系列の例を示す図である。図11におけるグラフの破線部分は、補正前のグラフを表す。
分析部315は、この補正された時系列を用いて、ストレス評価値を算出し得る。
例えば、分析部315は、補正された時系列の各データ値の平均値を算出し、皮膚温とストレス評価値との関係を示すルックアップテーブルを用いて、その平均値に対応するストレス評価値を、算出されるストレス評価値として抽出してもよい。
あるいは、例えば、分析部315は、時系列を入力としてストレス評価値を出力とする学習モデルに、補正された時系列を入力することで、ストレス評価値を算出してもよい。
以上で説明された、心身の状態を推定する方法は、例である。分析の対象とする生体データの種類、具体的なアルゴリズムは、様々に変更されてよい。
分析部315は、心身の状態を推定した結果を、出力してもよい。例えば、分析部315は、該結果を、記憶部119に記録してもよい。生体情報取得デバイス3が通信部を備えている場合は、分析部315は、該結果を、通信部を介して、他の情報処理装置に発信してもよい。
[追加的な機能例/変形例]
分析部315は、装着の程度を示すラベルが付与された生体データを用いて、他にも様々な情報を導出してもよい。
例えば、分析部315は、装着の程度と被測定者の状態との関係を分析してもよい。
具体例としては、分析部315は、ラベルが付与された生体データと、被測定者の姿勢や運動状態のデータと比較することにより、装着の程度が悪化しやすい姿勢や運動状態を特定し得る。なお、被測定者の姿勢や運動状態のデータは、生体情報取得デバイス3が追加的に備える構成によって取得されてもよいし、他の装置から取得されてもよい。
他の具体例として、分析部315は、ストレスの大きさと装着の程度との関連性を分析することで、被測定者にストレスを与えないような装着の程度を特定し得る。
<効果>
本実施形態の生体情報取得デバイス3は、生体データに、装着の程度を示すラベルを付与することで、生体データを用いた分析、特に被測定者の心身の状態の推定を、より精度よく行うことができる。
以上の実施形態、追加的な機能例および変形例の説明において開示された技術思想は、自由に組み合わされてよい。例えば、第2の実施形態に係る生体情報取得システム20において、サーバ7が分析部315を含んでもよい。
<<第4の実施形態>>
以下、本発明の一実施形態に係る検出装置100について説明する。図12は、検出装置100の構成を示すブロック図である。
検出装置100は、判定部101と、検出部102とを備える。
判定部101は、生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号のそれぞれについて、生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する。なお、生体は人体でなくてもよい。すなわち、センサによる測定の対象は人以外の生物でもよい。
センサを生体に接触させるための具体的態様は問わない。センサは、生体に装着される器具の一部として含まれ、器具を生体に装着することで生体に接触してもよい。あるいは、センサは、粘着性のある部材によって生体に貼り付けられてもよい。
なお、判定部101は、生体信号のデータ値の変化の傾向を、センサにより直接得られた、生体信号の測定値を用いて判定してもよいし、生体信号の測定値から導出された二次的なデータ(上記各実施形態における「生体データ」が相当)を用いて、安定してもよい。二次的なデータの変化の傾向を判定することも、生体信号のデータ値の変化の傾向を判定することに含まれる。
上記各実施形態における、第1判定部111は、判定部101の一例に相当する。
検出部102は、検出装置100により判定された、複数の、データ値の変化の傾向の組み合わせに基づいて、センサの生体への接触の程度が変化したことを検出する。
上記各実施形態における、第2判定部112は、検出部102の一例に相当する。第2判定部112は接触の程度を判定するので、接触の程度が変化すれば、必然的に、接触の程度に変化があったことを検出することになる。
検出部102は、例えば、変化の傾向の組み合わせが、接触の程度に変化がないことを前提とした場合に発生し得る傾向の組み合わせに一致しない場合に、接触の程度が変化したと検出し得る。例えば、被測定者の状態が第1の状態から第2の状態に変化するのにつれて、第1の傾向を示すようになる第1のバイタルサインと、第2の傾向を示すようになる第2のバイタルサインが、知られているとする。センサは、この第1のバイタルサインと第2のバイタルサインとの測定を行い、それぞれの生体信号(第1の生体信号と第2の生体信号とする)を生成する。判定部101はそれらの生体信号から得られるそれぞれの生体信号(第1の生体信号と第2の生体信号とする)を取得する。判定部101は、第1の生体信号と第2の生体信号とのそれぞれについて、生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する。そして、検出部102は、第1の生体信号のデータが第1の傾向を示すと同時に第2の生体信号のデータが第2の傾向とは逆の傾向を示す場合に、装着の程度が変化したと検出してもよい。検出部102は、第1の生体信号のデータが第1の傾向を示すと同時に第2の生体信号のデータが第2の傾向を示さない場合に、装着の程度が変化したと検出してもよい。
図13は、検出装置100による検出方法の処理の流れを示すフローチャートである。まず、判定部101が、生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号のそれぞれについて、生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する(ステップS101)。そして、検出部102が、複数のデータ値の変化の傾向の組み合わせに基づいて、センサの生体への接触の程度が変化したことを検出する(ステップS102)。
検出装置100によれば、センサの接触の程度の変化をより感度よく検出することができる。その理由は、検出部102が、1つのデータ値の変化にのみ基づくのではなく、複数のデータ値の変化の傾向の組み合わせに基づいて、接触の程度が変化したことを検出するからである。
<実施形態の各部を実現するハードウェアの構成>
以上で説明された本発明の各実施形態において、各装置の各構成要素を示すブロックは、機能単位で示されている。しかし、構成要素を示すブロックは、各構成要素が別個のモジュールにより構成されることを必ずしも意味していない。
各構成要素の処理は、例えば、コンピュータシステムが、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体により記憶された、その処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムを、読み出し、実行することによって、実現されてもよい。「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」は、例えば、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、および不揮発性半導体メモリ等の可搬媒体、ならびに、コンピュータシステムに内蔵されるROMおよびハードディスク等の記憶装置である。「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」は、コンピュータシステム内部の揮発性メモリのようにプログラムを一時的に保持可能なもの、および、ネットワークや電話回線等の通信回線のように、プログラムを伝送するものも含む。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、更に前述した機能をコンピュータシステムにすでに記憶されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
「コンピュータシステム」とは、一例として、図14に示されるようなコンピュータ900を含むシステムである。コンピュータ900は、以下のような構成を含む。
・1つまたは複数のCPU(Central Processing Unit)901
・ROM902
・RAM903
・RAM903へロードされるプログラム904Aおよび記憶情報904B
・プログラム904Aおよび記憶情報904Bを格納する記憶装置905
・記憶媒体906の読み書きを行うドライブ装置907
・通信ネットワーク909と接続する通信インタフェース908
・データの入出力を行う入出力インタフェース910
・各構成要素を接続するバス911
例えば、各実施形態における各装置の各構成要素は、その構成要素の機能を実現するプログラム904AをCPU901がRAM903にロードして実行することで実現される。各装置の各構成要素の機能を実現するプログラム904Aは、例えば、予め、記憶装置905やROM902に格納される。そして、必要に応じてCPU901がプログラム904Aを読み出す。記憶装置905は、例えば、ハードディスクである。プログラム904Aは、通信ネットワーク909を介してCPU901に供給されてもよいし、予め記憶媒体906に格納されており、ドライブ装置907に読み出され、CPU901に供給されてもよい。なお、記憶媒体906は、例えば、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、および不揮発性半導体メモリ等の、可搬媒体である。
各装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、各装置は、構成要素毎にそれぞれ別個のコンピュータ900とプログラムとの可能な組み合わせにより実現されてもよい。また、各装置が備える複数の構成要素が、一つのコンピュータ900とプログラムとの可能な組み合わせにより実現されてもよい。
また、各装置の各構成要素の一部または全部は、その他の汎用または専用の回路、コンピュータ等やこれらの組み合わせによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。
各装置の各構成要素の一部または全部が複数のコンピュータや回路等により実現される場合には、複数のコンピュータや回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、コンピュータや回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
上記実施形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
<<付記>>
[付記1]
生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する判定手段と、
複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する検出手段と、
を備える検出装置。
[付記2]
前記検出手段は、前記変化の傾向の組み合わせが、接触の程度に変化がないことを前提とした場合に発生し得る傾向の組み合わせに一致しない場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
付記1に記載の検出装置。
[付記3]
前記検出手段は、検出対象の時間帯における前記接触の程度を、当該検出対象の時間帯における複数の前記変化の傾向に基づいて、判定し、
前記検出装置は、
前記生体信号の前記検出対象の時間帯のデータに、前記判定された接触の程度を示すラベルを付与する付与手段を備える、
付記1または2に記載の検出装置。
[付記4]
前記判定手段は、前記変化の傾向を示す情報として前記変化の傾向を定量的に示す数値を算出し、
前記検出手段は、前記数値に基づいて、前記接触の程度の判定結果として前記接触の程度を定量的に示す情報を算出する、
付記3に記載の検出装置。
[付記5]
前記生体信号の、それぞれ前記ラベルが付与された複数の時間帯のデータを、前記ラベルに基づき重みづけした上で、前記生体の心身の状態に関する評価を導出する、評価手段を備える、
付記3または4に記載の検出装置。
[付記6]
前記ラベルに基づき前記複数の生体信号のデータの一部または全部を補正する補正手段を備える、
付記3または4に記載の検出装置。
[付記7]
前記判定手段は、判定対象の時間帯における前記変化の傾向を、当該判定対象の時間帯における前記データ値の代表値と基準値との比較により判定する、
付記1から6のいずれか一つに記載の検出装置。
[付記8]
前記判定手段は、脈波の振幅を示すデータ値および心拍数を示すデータ値のそれぞれについて前記変化の傾向を判定し、
前記検出手段は、脈波の振幅を示すデータ値が上昇傾向または下降傾向を示す一方で、心拍数を示すデータ値が上昇傾向も下降傾向も示さない場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
付記1から7のいずれか一つに記載の検出装置。
[付記9]
前記判定手段は、前記生体の末梢部位の脈波の振幅を示す第1のデータ値および前記生体の末梢部位の発汗の程度を示す第2のデータ値のそれぞれについて前記変化の傾向を判定し、
前記検出手段は、前記第1のデータ値と前記第2のデータが共に上昇傾向を示し、または共に下降傾向を示した場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
付記1から8のいずれか一つに記載の検出装置。
[付記10]
付記1から9のいずれか一つに記載の検出装置と、
前記センサと、
前記接触の程度が変化したことを、前記センサによる測定対象である被測定者に報知する報知手段と、
を含むウェアラブルセンシングデバイス。
[付記11]
生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定し、
複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する、
検出方法。
[付記12]
前記変化の傾向の組み合わせが、接触の程度に変化がないことを前提とした場合に発生し得る傾向の組み合わせに一致しない場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
付記11に記載の検出方法。
[付記13]
検出対象の時間帯における前記接触の程度を、当該検出対象の時間帯における複数の前記変化の傾向に基づいて、判定し、
前記生体信号の前記検出対象の時間帯のデータに、前記判定された接触の程度を示すラベルを付与する、
付記11または12に記載の検出方法。
[付記14]
前記変化の傾向を示す情報として前記変化の傾向を定量的に示す数値を算出し、
前記数値に基づいて、前記接触の程度の判定結果として前記接触の程度を定量的に示す情報を算出する、
付記13に記載の検出方法。
[付記15]
前記生体信号の、それぞれ前記ラベルが付与された複数の時間帯のデータを、前記ラベルに基づき重みづけした上で、前記生体の心身の状態に関する評価を導出する、
付記13または14に記載の検出方法。
[付記16]
前記ラベルに基づき前記複数の生体信号のデータの一部または全部を補正する、
付記13または14に記載の検出方法。
[付記17]
判定対象の時間帯における前記変化の傾向を、当該判定対象の時間帯における前記データ値の代表値と基準値との比較により判定する、
付記11から16のいずれか一つに記載の検出方法。
[付記18]
脈波の振幅を示すデータ値および心拍数を示すデータ値のそれぞれについて前記変化の傾向を判定し、
脈波の振幅を示すデータ値が上昇傾向または下降傾向を示す一方で、心拍数を示すデータ値が上昇傾向も下降傾向も示さない場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
付記11から17のいずれか一つに記載の検出方法。
[付記19]
前記生体の末梢部位の脈波の振幅を示す第1のデータ値および前記生体の末梢部位の発汗の程度を示す第2のデータ値のそれぞれについて前記変化の傾向を判定し、
前記第1のデータ値と前記第2のデータが共に上昇傾向を示し、または共に下降傾向を示した場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
付記11から18のいずれか一つに記載の検出方法。
[付記20]
前記接触の程度が変化したことを、前記センサによる測定対象である被測定者に報知する、
付記11から19のいずれか一つに記載の検出方法。
[付記21]
生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する判定処理と、
複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する検出処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
[付記22]
前記検出処理は、前記変化の傾向の組み合わせが、接触の程度に変化がないことを前提とした場合に発生し得る傾向の組み合わせに一致しない場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
付記21に記載のプログラム。
[付記23]
前記検出処理は、検出対象の時間帯における前記接触の程度を、当該検出対象の時間帯における複数の前記変化の傾向に基づいて、判定し、
前記プログラムは、
前記生体信号の前記検出対象の時間帯のデータに、前記判定された接触の程度を示すラベルを付与する付与処理を、前記コンピュータにさらに実行させる、
付記21または22に記載のプログラム。
[付記24]
前記判定処理は、前記変化の傾向を示す情報として前記変化の傾向を定量的に示す数値を算出し、
前記検出処理は、前記数値に基づいて、前記接触の程度の判定結果として前記接触の程度を定量的に示す情報を算出する、
付記23に記載のプログラム。
[付記25]
前記生体信号の、それぞれ前記ラベルが付与された複数の時間帯のデータを、前記ラベルに基づき重みづけした上で、前記生体の心身の状態に関する評価を導出する、評価処理を、前記コンピュータにさらに実行させる、
付記23または24に記載のプログラム。
[付記26]
前記ラベルに基づき前記複数の生体信号のデータの一部または全部を補正する補正処理を、前記コンピュータにさらに実行させる、
付記23または24に記載のプログラム。
[付記27]
前記判定処理は、判定対象の時間帯における前記変化の傾向を、当該判定対象の時間帯における前記データ値の代表値と基準値との比較により判定する、
付記21から26のいずれか一つに記載のプログラム。
[付記28]
前記判定処理は、脈波の振幅を示すデータ値および心拍数を示すデータ値のそれぞれについて前記変化の傾向を判定し、
前記検出処理は、脈波の振幅を示すデータ値が上昇傾向または下降傾向を示す一方で、心拍数を示すデータ値が上昇傾向も下降傾向も示さない場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
付記21から27のいずれか一つに記載のプログラム。
[付記29]
前記判定処理は、前記生体の末梢部位の脈波の振幅を示す第1のデータ値および前記生体の末梢部位の発汗の程度を示す第2のデータ値のそれぞれについて前記変化の傾向を判定し、
前記検出処理は、前記第1のデータ値と前記第2のデータが共に上昇傾向を示し、または共に下降傾向を示した場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
付記21から28のいずれか一つに記載のプログラム。
[付記30]
前記接触の程度が変化したことを、前記センサによる測定対象である被測定者に報知する報知処理を、前記コンピュータにさらに実行させる、
付記21から29のいずれか一つに記載のプログラム。
本願発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。以上に説明した実施形態の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1、2、3 生体情報取得デバイス
5 通信ネットワーク
7 サーバ
10 センサ
100 検出装置
101 判定部
102 検出部
11、31 演算部
110 データ取得部
111 第1判定部
112 第2判定部
113 出力制御部
119、79 記憶部
12 表示部
13 音声出力部
14、74 通信部
17 バンド部
18 筐体
20 生体情報取得システム
314 ラベル付与部
315 分析部
900 コンピュータ
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904A プログラム
904B 記憶情報
905 記憶装置
906 記憶媒体
907 ドライブ装置
908 通信インタフェース
909 通信ネットワーク
910 入出力インタフェース
911 バス

Claims (12)

  1. 生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する判定手段と、
    複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する検出手段と、
    を備え、
    前記判定手段は、脈波の振幅を示すデータ値および心拍数を示すデータ値のそれぞれについて前記変化の傾向を判定し、
    前記検出手段は、脈波の振幅を示すデータ値が上昇傾向または下降傾向を示す一方で、心拍数を示すデータ値が上昇傾向も下降傾向も示さない場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
    検出装置。
  2. 生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する判定手段と、
    複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する検出手段と、
    を備え、
    前記判定手段は、前記生体の末梢部位の脈波の振幅を示す第1のデータ値および前記生体の末梢部位の発汗の程度を示す第2のデータ値のそれぞれについて前記変化の傾向を判定し、
    前記検出手段は、前記第1のデータ値と前記第2のデータ値が共に上昇傾向を示し、または共に下降傾向を示した場合に、前記接触の程度が変化したと検出する、
    検出装置。
  3. 前記検出手段は、検出対象の時間帯における前記接触の程度を、当該検出対象の時間帯における複数の前記変化の傾向に基づいて、判定し、
    前記検出装置は、
    前記生体信号の前記検出対象の時間帯のデータに、前記判定された接触の程度を示すラベルを付与する付与手段を備える、
    請求項1または2に記載の検出装置。
  4. 前記判定手段は、前記変化の傾向を示す情報として前記変化の傾向を定量的に示す数値を算出し、
    前記検出手段は、前記数値に基づいて、前記接触の程度の判定結果として前記接触の程度を定量的に示す情報を算出する、
    請求項3に記載の検出装置。
  5. 前記生体信号の、それぞれ前記ラベルが付与された複数の時間帯のデータを、前記ラベルに基づき重みづけした上で、前記生体の心身の状態に関する評価を導出する、評価手段を備える、
    請求項3または4に記載の検出装置。
  6. 前記ラベルに基づき前記複数の生体信号のデータの一部または全部を補正する補正手段を備える、
    請求項3または4に記載の検出装置。
  7. 前記判定手段は、判定対象の時間帯における前記変化の傾向を、当該判定対象の時間帯における前記データ値の代表値と基準値との比較により判定する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の検出装置。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載の検出装置と、
    前記センサと、
    前記接触の程度が変化したことを、前記センサによる測定対象である被測定者に報知する報知手段と、
    を含むウェアラブルセンシングデバイス。
  9. コンピュータが、
    生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号として、脈波の振幅を示すデータ値および心拍数を示すデータ値のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定し、
    複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、脈波の振幅を示すデータ値が上昇傾向または下降傾向を示す一方で、心拍数を示すデータ値が上昇傾向も下降傾向も示さない場合に、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する、
    検出方法。
  10. コンピュータが、
    生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号として、前記生体の末梢部位の脈波の振幅を示す第1のデータ値および前記生体の末梢部位の発汗の程度を示す第2のデータ値のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定し、
    複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、前記第1のデータ値と前記第2のデータ値が共に上昇傾向を示し、または共に下降傾向を示した場合に、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する、
    検出方法。
  11. 生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号として、脈波の振幅を示すデータ値および心拍数を示すデータ値のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する判定処理と、
    複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、脈波の振幅を示すデータ値が上昇傾向または下降傾向を示す一方で、心拍数を示すデータ値が上昇傾向も下降傾向も示さない場合に、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する検出処理と、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
  12. 生体に接触したセンサにより測定される複数の生体信号として、前記生体の末梢部位の脈波の振幅を示す第1のデータ値および前記生体の末梢部位の発汗の程度を示す第2のデータ値のそれぞれについて、当該生体信号のデータ値の変化の傾向を判定する判定処理と、
    複数の前記変化の傾向の組み合わせに基づいて、前記第1のデータ値と前記第2のデータ値が共に上昇傾向を示し、または共に下降傾向を示した場合に、前記センサの前記生体への接触の程度が変化したことを検出する検出処理と、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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