JP7206207B2 - コーナーを検出する方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンピュータに実装される、請求項1の前段に記載の物体の材料境界面を決定する方法、請求項9に記載の対応する装置および請求項10に記載のコンピュータ・プログラム製品に関する。
イメージング技法による物体内の材料境界面の位置の決定は、現況技術における広範な問題である。材料境界面は、工作物などの物体内で、境界域の表面に沿って相異なる材料が物体内で互いに隣接する、境界域の表面を正確に表す。たとえば、境界域の表面に沿ってプラスチックから金属への遷移が生じる物体の境界域の表面に加えて、材料境界面は、物体を物体の周囲または大気に対して区切る表面を意味すると理解される場合もある。従って、具体的には、走査された物体の寸法を決定するために、境界域の表面の決定を使用することもできる。境界面の正確な決定がますます重要になっている技術分野は、たとえば、とりわけ品質保証の目的で製造に使用される工作物のコンピュータ断層撮影調査である。
使用されるイメージング処置の種類にかかわらず、従来技術には、材料境界面を決定するための既知のアルゴリズムが、2つ以上の境界面がある角度をなして交わる区域内で材料境界面の正確な位置を決定することができないという問題がある。具体的には、調査中の幾何形状のイメージの生成におけるスミアリング効果(smearing effect)のため、従来技術からの既知の方法を使用しての、異なる向きの材料境界面が合致する正確な位置の決定は不可能である。かかる幾何形状は、しばしば工作物上に、たとえば刃先やドリル穴の区域内に見られる。かかる角の位置を正確に決定することは、幾何形状の寸法を正確に決定するために必要であり、たとえば品質保証の分野では不可欠である。従って、「コーナー」、つまり2つ以上の材料境界面がある角度をなして交わる領域の正確な検出を可能にする技術に対する大きな需要がある。
本発明の主な特徴は、請求項1ならびに請求項9および10の特徴部分に明記されている。本発明の構成は、請求項2から8の主題である。
第1の態様では、本発明は、物体に対する少なくとも1回の測定によって物体の材料境界面を決定する、コンピュータに実装される方法に関し、物体のラスタ化表現は測定によって生成される。ラスタ化表現は複数の測定点があり、各測定点は少なくとも1つのイメージ情報の項目を有する。イメージ情報の項目は、測定点の位置にある物体の測定変数の値を示す。次いで、本発明による方法は、物体のラスタ化表現のパラメータ設定を決定するステップを含み、パラメータ設定は、表現の測定点のサブセットの、測定点のそれぞれに、少なくとも1つのパラメータを割り当てる。次いで、少なくとも1つのパラメータ依存のエッジ検出演算子が、ラスタ化表示の測定点に適用される。エッジ検出演算子は、ラスタ化表現内の、少なくとも1つの材料境界面の位置を決定するよう設計される。
測定点のイメージ情報から材料境界面の位置を決定する際に、エッジ検出演算子は、少なくとも、ラスタ化表現内の測定点に隣接する測定点のサブセットのイメージ情報を考慮する。測定点のパラメータの少なくとも1つは、ラスタ化表現内の分析方向を定義する。エッジ検出演算子は、測定点に適用されるとき、測定点のパラメータによって定義された分析方向に沿って、少なくとも1つの材料境界面の位置を決定するよう設計される。測定点のサブセットでは、分析方向が、それぞれの場合において測定点のパラメータの少なくとも2つによって定義され、少なくとも1つのエッジ検出演算子が、分析方向ごとに測定点に適用され、それによってエッジ検出演算子が、それぞれの分析方向に沿った少なくとも1つの材料境界面の位置を決定する。
測定を実行するために、任意のイメージング処置を適用することができる。ここで具体的に関連する技法は、コンピュータ断層撮影、磁気共鳴イメージング、ポジトロン放出断層撮影、および3D超音波検査である。
パラメータによって定義される分析方向を、たとえば、走査されている物体の基本的な幾何学的形状の知識から導出することができる。実験では、分析方向の固定された定義を使用することにより、エッジ検出の精度を、たとえばグレー・スケール値の勾配から分析方向を決定する従来技術で知られている方法と比較して、改善できることが示された。さらに、分析方向を定義する際に、走査されている物体の特定の幾何形状または特性を考慮することができ、分析方向が他のやり方で、たとえば、グレー・スケール値の勾配を決定することにより決定される場合は、幾何形状または特性を考慮することができない。材料境界面の決定に使用される分析方向は、決定されるべき材料境界面に対して垂直であることが好ましい。
測定点に基づいて材料境界面が探索される複数の分析方向の特定には、従来技術で知られている方法を使うと、不正確にしか検出することができない、直角のコーナーなどの複雑な幾何形状でさえも、確実かつ正確に検出することができるという利点がある。たとえば従来技術で知られているような、分析方向の、グレー・スケール値の勾配からの決定では、コーナーおよび角の確実かつ正確な検出は不可能である。実際は、勾配から決定された分析方向を使用するとき、境界面の「ぼけ」または「丸み」がコーナー領域内に見られる場合があり、この結果、コーナー領域内の材料境界面は尖っておらず、むしろ丸く見える。しかし、かかるコーナーの分析をエッジ方向ごとに1つの分析に分離する場合、角およびコーナー領域での不明瞭なエッジ検出の上記の影響を回避することができる。
測定の結果として生成される、走査された物体のラスタ化表現は、2次元と3次元との両方であり得る。3次元表現の場合、測定点はボリュームのピクセルまたはボクセルであり、一方2次元表現では、イメージ点は単純なピクセルである。ボクセルのイメージ情報は、物体の測定変数の平均値を反映し、これは、使用されるシステムの点広がり関数(PSF:point spread function)を使った、分析中のボクセルの周囲の畳み込みによって得られる。また、物体の3次元表現を、一連の3次元表現の2次元断面イメージに分解することも可能である。
「測定変数の値」は一般に、ラスタ化表現内で、対応する材料を他の材料から区別できるように、走査された物体の材料の特定の特性を定量化する数値である。測定変数の値を、ラスタ化表現のパラメータ設定の結果として測定点に割り当てられる、測定点の1つまたは複数のパラメータと混同してはならない。測定変数の値は、走査された物体の材料または材料特性を表すが、パラメータは、材料境界面を決定する際に使用することができる、パラメータ設定のための追加情報を提供する。たとえば、測定に使用するイメージング処置がコンピュータ断層撮影である場合、測定変数の値は、たとえば、X線放射線が対応する材料を通過するときにX線放射線が受ける減衰の程度を表すことができる。従って、対象の測定変数は、照射されたメディアのX線密度である。一方、イメージング処置が磁気共鳴イメージングである場合、測定変数の値は、材料の共鳴周波数または緩和時間であり得る。
ラスタ化表現に使用されるラスタは、基本的に、任意の所望の形状であり得る。最も単純な場合、ラスタは直交軸を有し、ラスタは3つの空間方向のすべてで、一定の間隔でセグメントに分割される。次いで、すべての空間方向における各セグメントによって周囲を囲まれるボリュームは、正確に1つのボクセルを定義する。ただし、使用されるラスタは、かかる均一で直交するラスタに限定されるものではない。そうではなくて、ラスタの軸は他の配置に従うこともでき、その結果ボクセルは相異なる、たとえば非立方体の形状になる。従って、6角形のラスタを実現することもできる。この場合、ラスタ化表現内のすべてのボクセルまたはピクセルが、同じサイズである必要はない。たとえば、複数の測定点を同一のイメージ情報と組み合わせて、単一のボクセルまたはピクセルにすることも可能である。
以前に説明した「パラメータ」は、本発明によれば、任意の複雑な変数として理解され得る。分析方向を定義するために、パラメータは、たとえば、ラスタ化表現のラスタ内の方向を、ベクトルの形で定義することができる。さらにパラメータは、材料境界面で互いに接触する材料に関する情報を含めることもできる。従ってたとえば、測定点のイメージ情報の予測される項目を、パラメータによってすでにコード化することができた。材料境界面の決定に関連する他の任意の複雑な情報の項目も、「パラメータ」という用語の中に含めることができる。
デジタル画像処理の分野では、画像データを分析および処理するための演算子が、広範な変形形態で知られている。エッジ検出するためにデジタル画像処理でしばしば使用される演算子の顕著な例は、ソーベル演算子である。ソーベル演算子は、本質的に、所定の入力を有するn階のテンソルである。テンソルの階数は、走査されたイメージの次元数によって変わる。かかる演算子は、ピクチャの画像データを演算子のテンソルと離散的な畳み込みを行うことによって、イメージまたはピクセルに適用される。
ただし本出願の文脈では、「演算子」という用語は、必ずしも単純なテンソルとして理解されるべきではない。実際は、本発明の文脈では単一の演算子は、特定の順序で連続して実行され、それぞれの場合に、演算子の以前の演算の結果にさらなる処理を適用する、畳み込みテンソル(convolution tensor)、算術演算、曲線当てはめ(curve fit)、または類似のものの、任意の複雑な組合せであり得る。本出願の文脈内の演算子は、畳み込みテンソルを、必ずしも上記のソーベル演算子の意味に含む必要もない。それどころか、演算子が、画像データへの畳み込みテンソルでの畳み込みを完全に先んじて実施することも可能である。演算子の定義に関連する唯一の要因は、画像データへの演算子の適用が、所望の結果、すなわち材料境界面の検出を実現することである。
「パラメータ依存の演算子の適用」という表現の意味は、個々の適用例および演算子の種類によって変わることがある。従って、上記のように、パラメータは、たとえば、どの方向で材料境界面を探索するべきかを示すことができる。この場合、パラメータの依存関係は、パラメータ値に応じて、演算子の適用中に実行される演算の1つまたは複数が、パラメータで指定された分析方向に適合されるか、またはこの分析方向が考慮されるという事実である。一方、パラメータの依存関係を、パラメータ値に応じて様々な演算子が適用されるという事実としても表現することができる。従って、パラメータは、様々なやり方で演算子の実行に影響を与えることができる。たとえば、パラメータは、算術演算を実施する際に考慮されるべきオフセットをコード化することができる。さらにパラメータは、演算子を適用する際に考慮されるべき測定点の所定の量を指定することもできる。また、パラメータは、演算子の適用に影響を与える情報の追加項目をコード化することも可能である。このようにして、パラメータは、たとえば点広がり関数(PSF)としても知られるイメージング・システムのインパルス応答を含むこともでき、従って演算子の適用においてインパルス応答が可能となり得る。
本発明によれば、材料境界面の位置は、ラスタまたはラスタ点の配置によって特定されない。そうではなくて、この方法の過程で識別される材料境界面の位置は、ラスタ点間に所在してもよい。従って、本発明による方法は、サブピクセルまたはサブボクセル精度の材料境界面の決定も可能にし、測定データの品質に応じて、1/100ボクセル以下の精度で境界面を決定することができる。
「分析方向」とは、物体の選択された表現のラスタ内の方向を意味すると理解され得る。たとえば分析方向を、たとえばラスタにまたがる座標系で定義されるベクトルによって特定することができる。
一実施形態によれば、測定点のイメージ情報が、測定点の位置における物体の測定変数の値を示す、少なくとも1つのグレー・スケール値を含むことが提供される。少なくとも1つのエッジ検出演算子は、材料境界面のグレー・スケール値の理論モデルの、測定点のグレー・スケール値、および/または測定点近傍のグレー・スケール値から得られた値への当てはめを使用し、測定点に基づいて材料境界面の位置を決定するよう設計される。「測定点の位置で」という用語は、ラスタ化表現内で観察されているピクセルまたはボクセルに対応する、調査される物体の点または空間領域を正確に表す。材料境界面を検出するために、観察される測定点を、材料境界面に近接して配置する必要がある。ここでの「材料境界面に近接」という語句は、検出されるべき材料境界面を表す、測定点のグレー・スケール値によって使用される、システムのインパルス応答のためにグレー・スケール値が影響を受ける、すべてのピクセルの組と定義される。
材料境界面のグレー・スケール値の理論曲線を、複数の影響する要因を考慮して決定することができる。従ってたとえば、理論モデルを作成する際に、測定点を記録するために使用されるイメージング・システムのPSFの影響を考慮することが可能である。イメージング・システムのPSFは概ね、測定値の「スミアリング」をもたらし、その結果材料境界面で見られるような、イメージ内の走査された物体の真に鋭いエッジが、褪色した緩やかな遷移に見える。理論曲線の決定において、他の要因も考慮することができ、既知の場合、物体の測定において物体の理想的でないイメージをもたらす。理論曲線を測定値に当てはめるために、任意の好適な誤差最小化の方法を使用することができる。たとえばここでは、最小二乗法を適用することができる。曲線当てはめのために実行される繰り返しを選択することにより、エッジ検出の精度を、必要な計算負荷に対してバランスさせることができる。
分析方向が測定点のパラメータによって特定される場合、一実施形態によれば、少なくとも1つのエッジ検出演算子が、少なくとも1つのパラメータによって示される分析方向に沿った当てはめを用いて、材料境界面の位置を決定するよう設計されているという事実から、材料境界面の決定において、曲線当てはめを考慮する。たとえば、この目的のために、グレー・スケール値の勾配を、観察された測定点から開始して、分析方向の、方向のベクトルに沿って、決定することができる。材料境界面のグレー・スケール値の理論曲線を、このようにして決定されたグレー・スケール値の曲線に当てはめることにより、次いで材料境界面の位置を決定することができる。
一実施形態によれば、材料境界面の決定において本発明に従って使用されるパラメータ設定は、走査された物体のモデルから決定される。そのため、たとえば、コーナーおよび角が存在する点、ならびにコーナーで交わる境界面がどのように整列されているかを、モデルから直接導き出すことが可能である。次いで、こうして決定されたパラメータ・モデルを、後に続く材料境界面の決定が、パラメータ設定するパラメータに依存する好適なエッジ検出演算子を使用して実行され得るように、物体の測定値からデータへ移すことができる。かかるモデルを、さらなる測定プロセスを使用して、たとえば光学測定を用いて得ることができる。たとえば、表面モデルを作成することができるように、検査されるべき物体の境界面を、最初にレーザを用いて走査することができる。
あるいは、一実施形態によれば、検査される物体のモデルは、CADモデルであり得る。CADモデルの使用には、検査される物体のモデルがすでに計画された寸法で、完全にデジタル形式で存在し、従ってモデルを物体の測定値から測定データに僅かな労力で移すことができるという利点がある。
別の実施形態によれば、CADモデルの使用に加えて、パラメータ設定を、少なくとも1つのユーザ入力によって生成することを、提供することもできる。たとえば、物体の検査を監視しているユーザが、測定の過程で作成された、走査された物体のラスタ化表現を調査し、そして適切な入力装置を使用して目視で、または経験値に基づいて、コーナーや角が存在する区域にマークをつけることを、提供することができる。さらにユーザは、表示されたラスタ化表現内で、対応するインタフェースを用いて、後に続くエッジ検出の分析方向を定義することもできる。
パラメータ設定を決定するための上記の実施形態に加えて、さらなる実施形態によれば、パラメータ設定は、測定点の少なくともサブセットのイメージ情報から決定することもできる。このプロセスで使用されるピクセルのサブセットを、サブセットが、物体表現内に存在する材料境界面を少なくとも表すように選択することが好ましい。好ましくは、ピクセルのサブセットは、パラメータ設定を決定するのに十分な量のイメージ情報が利用できるように、材料境界面の周りの領域も表す。実際の測定データを除いて、パラメータ設定の決定および後に続くエッジ検出に必要な追加情報がないので、イメージ情報自体からパラメータ設定を直接決定することには、エッジ検出の自動化を実現させることがより容易であるという利点がある。
さらなる実施形態によれば、エッジ検出演算子の少なくとも1つは、測定点に適用されるとき、物体内の少なくとも2つの直接隣接する材料境界面の位置を決定するよう設計される、複数エッジ検出演算子である。この場合、複数エッジ演算子は、測定点のパラメータの少なくとも1つが、複数の材料境界面が測定点の近傍の範囲内に互いに直接隣接して配置されていることを示すとき、この測定点に正確に適用される。
直接隣接する材料境界面をも解明することができる、パラメータ依存のエッジ検出演算子の適用には、亀裂やコーティングなど、非常に薄い構造体でさえも、検査される物体内で検出することができるという利点がある。実験により、一連の直接隣接する材料境界面をターゲットとする探索のためのアルゴリズムは、単一の孤立した材料境界面を決定するアルゴリズムと比較して、計算の労力の増加を伴うことが示されている。しかし、この計算の労力の増加は、測定点のパラメータ設定に基づいて、適用することが測定点の対応するパラメータによって示される場合にのみ複数エッジ検出演算子を適用することにより、本発明に従って管理可能なレベルに低減される。従って、複数のエッジを検出するための計算の労力が最小限に抑えられる。一方、測定点のパラメータ設定が、複数エッジ検出演算子を適用する必要があることを示していない場合、この方法では、単一の材料境界面を検出するためだけに設計されたエッジ検出演算子が測定点に適用されることを提供する。
この目的のために、測定点の単一パラメータは、たとえば、測定点の周囲の区域内に直接隣接する一連の材料境界面が存在するかどうかを示すことができる。この場合、パラメータは、2値変数として定義され得る。パラメータは、測定点のすぐ近くに、いくつ材料境界面が存在するかに関する情報も提供することができる。最後にパラメータは、1つまたは複数の材料境界面で互いに接触する材料に関する情報を含めることもできる。
材料境界面を検出するための従来技術で知られている方法は、多くの場合、一連の密な直接隣接する材料境界面を単一の材料境界面から区別することも、互いに隣接して配置された一連の密な材料境界面での、個々の材料境界面のそれぞれの位置を正確に決定することもできない。
これは主に、検査されている物体の生成されたイメージのぼかし効果に起因する。従って、「直接隣接する材料境界面」という用語は、単純な材料境界面のみを検出するよう設計されたエッジ検出演算子では個々の材料境界面としてもはや解明できないすべてのそうした一連の材料境界面を意味すると理解される。この定義では、「直接隣接する」という用語は、使用するイメージング法および測定状況に応じて異なる長さの寸法を指す場合がある。物体のイメージが、測定装置の非常に細かい焦点を用いて大きく拡大されている場合、これによって「直接隣接する」という表現は、数ミクロンの2つの境界面間の距離を含み得る一方、低倍率では、一連の「直接隣接する材料境界面」は、材料境界面間が数ミリメートル離れて存在することもあり得る。
この場合、一実施形態によれば、測定点のパラメータは、測定点のすぐ近くに複数のエッジがあるかどうかだけでなく、複数のエッジがいくつの個々の材料境界層を含むかも示すことが提供され得る。従って、複数エッジ検出演算子を適用する際に、グレー・スケール値の正確に予測される理論勾配が、個々の材料境界層の正しい数の仮定の下で決定された材料境界層の位置を決定するために使用され得る。
グレー・スケール値の理論曲線を、実際に測定されたグレー・スケール値に当てはめることにより、個々の材料境界面の位置を決定する場合、グレー・スケール値の理論曲線を、予測される材料境界層の数の関数として決定することができる。複数のエッジのグレー・スケール値の理論曲線を、既存のグレー・スケール値に当てはめることにより、それぞれの個々の材料境界層の位置を、効率的なやり方で決定することができる。
本発明のさらなる態様は、物体に対する測定を実行し、物体に対する少なくとも1回の測定によって、物体の材料境界面を決定する装置に関し、物体のラスタ化表現は、測定によって生成される。ラスタ化表現は、複数の測定点があり、各測定点は、測定点の位置で、物体の測定変数の値を示す少なくとも1つのイメージ情報の項目を有する。装置は、物体に対して少なくとも1回の測定を実行し、測定から取得した物体のラスタ化表現のパラメータ設定を決定するよう設計され、パラメータ設定は、それぞれの場合に、少なくとも1つのパラメータを表現の測定点の、サブセットの測定点に割り当てる。装置はさらに、少なくとも1つのパラメータ依存のエッジ検出演算子を、ラスタ化表現の測定点に適用するよう設計され、エッジ検出演算子は、ラスタ化表現内の、少なくとも1つの材料境界面の位置を決定するよう設計されている。
測定点のイメージ情報から材料境界面の位置を決定する際に、エッジ検出演算子は、少なくとも、ラスタ化表現内の測定点に隣接する、測定点のサブセットのイメージ情報を考慮する。測定点のパラメータの少なくとも1つは、ラスタ化表現内の分析方向を定義し、エッジ検出演算子は、測定点に適用されるとき、測定点のパラメータによって定義された分析方向に沿って、少なくとも1つの材料境界面を決定するよう設計される。測定点のサブセットでは、分析方向が、それぞれの場合において、サブセットの測定点のパラメータの少なくとも2つによって定義され、少なくとも1つのエッジ検出演算子が、分析方向ごとに測定点に適用され、それによってエッジ検出演算子が、それぞれの分析方向に沿った少なくとも1つの材料境界面の位置を決定する。
本発明のさらに別の態様は、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ・プログラム製品に関し、コンピュータ上で実行されるとき、コンピュータに、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実行させる。
本発明のさらなる特徴、詳細、および利点は、特許請求の範囲の文言ならびに図面に基づく実施形態の以下の説明から得られる。
相異なる分析方向を有するコーナーを概略図である。 単純な材料境界面および複数のエッジを概略図である。 本発明による方法を実施するための流れ図である。
以下において、類似または同一の機能は、同じ参照符号で識別される。
図1a)は、コーナーの概略図、すなわち、2つの材料境界面102および104が直角に交わる幾何形状を示す。この場合、材料境界面は、第1の材料と第2の材料とが交わる境界面を正確に特徴づける。かかる幾何形状がコンピュータ断層撮影などのイメージング処置によって画像化される場合、たとえば図1a)の右側に示すイメージが取得される。
コンピュータ断層撮影による物体の走査では、物体はX線を用いて照射され、検査される物体を通過した後、物体の後ろに位置する検出器がX線にさらされる。物体内に存在する材料の相異なるX線密度により、物体を透過するX線は様々な程度に減衰し、その結果検出器で吸収されるX線強度から、走査された物体の照射されたメディアのそれぞれの密度またはX線の吸収度を推定することができる。コンピュータ断層撮影の場合、X線イメージは、相異なる方向から撮影され、X線イメージの合計から、物体の3次元ピクチャがその後で再構成される。図1a)に示す表現は、3次元イメージから導かれ得る2次元断面図である。しかし、本発明はかかる2次元イメージに限定されず、3次元イメージにおいても適用することができる。2次元イメージは、より単純な説明図のためだけに選択された。
図1a)に示される材料境界面102および104は、たとえば、空気から金属への遷移であり得る。空気のX線吸収度がより低いため、左側の領域106は、右側の領域108よりも暗く見える。
図1a)の左側に示す理想的なコーナーと、図1a)の右側の、イメージング処置を用いて画像化されたコーナーとを比較すると、実際には鋭く境界を画された材料境界面102および104は、ぼやけて曖昧である。具体的には、図示されたコーナーの頂点110、すなわち、材料境界面102および104が合致する点は、丸く見える。かかるイメージのぼけの原因には、様々な技術的理由がある。電気信号処理の理論から、信号は常に限られた帯域幅でしか処理され得ないことが知られている。従って、無限数の周期信号の重ね合わせに数学的に対応する鋭いエッジは、信号処理およびイメージ処理では実現することができない。実際、イメージング・システムの点広がり関数(PSF)は、常に物体のイメージに影響を与える。数学的には、帯域制限イメージング・システムの効果は、システムのPSFでの画像化されるべき信号の畳み込みに対応する。イメージング・システムのPSFは、多くの場合、おおよそガウスの鐘曲線の形をしている。
図1a)に示すような鋭いエッジ、すなわち材料境界面102および104の、イメージング・システムのガウスPSFとの畳み込みによって、材料境界面102および104の正確な位置がもはや明確に識別できない、ぼやけたエッジをもたらす。コーナーの領域では、実際の物体のイメージング・システムとのPSFの畳み込みにより、やはり境界面の形状が丸くなる。従来技術では、様々な手法を使って、ぼやけた境界面にも関わらず、かかるエッジ・プロファイルからエッジ位置を決定することができる、様々な手法がある。この顕著な例は、勾配およびグレー・スケール値曲線の2次導関数を使用してエッジ位置を決定するキャニー・アルゴリズムである。エッジ位置を決定するための別の手法は、領域106および108内の最大グレー・スケール値と最小グレー・スケール値との間の差を決定すること、ならびにその後にエッジは、グレー・スケール値がこの差の半分に等しい点に位置しなければならないと仮定することである。
しかし、曖昧な材料境界面の位置を決定するために、グレー・スケール値曲線の勾配を利用するアルゴリズムは、頂点110の領域内でコーナーがぼやけている場合に、材料境界面の位置の決定に必然的に誤差を生じることになる。材料境界面に沿った局所の勾配の例を、図1b)に矢印112で示す。材料境界面102および104が真っ直ぐなパスを有し、材料境界面102および104のグレー・スケール値が頂点110の領域内の遷移の影響を受けない区域では、勾配は、実際に材料境界面102および104に垂直である。従って、ここでのキャニー演算子を適用すると、材料境界面の位置の決定において良い結果が予測される。
しかし、頂点110の領域内では、この手法はもはや機能しない。図1b)で明確に示すように、頂点110の領域内で、勾配は、第1の材料境界面102の領域内の向きから第2の材料境界面104の領域内の向きに、ただ徐々に方向を変える。しかし、コーナーが完全に画像化されていた場合は、頂点110での勾配は、勾配の第1の向きから第2の向きに瞬時に「反転」する必要がある。しかし、角がぼやけているため、これは当てはまらない。その結果として、キャニー演算子によって、鋭いコーナーは検出されず、ただ丸いコーナーだけが検出されることになる。従って、頂点110の正確な位置、および頂点までの材料境界面102および104の正確なコースを、キャニー演算子を使用して検出することはできない。
本発明による、この状況に対する例示的な解決策を図1c)に示す。本発明によれば、材料境界面102および104を決定するに当たり、方向に沿って材料境界面を探索すべき方向が前もって固定される。従って、第1の材料境界面102に対して第1の分析方向114(左)が定義され、第2の材料境界面104に対して第2の分析方向116(右)が定義される。そうすることで、分析方向が、材料境界面102および104の幅全体にわたって維持される。これはとりわけ、頂点110の領域内で、個々の測定点から複数の方向に材料境界面が探索されるという事実をもたらす。従って本発明によれば、複数のパラメータが、こうした測定点に割り当てられ、測定点のそれぞれが、分析方向を定義する。ただし、見易いように、これは図1c)には明示的に示していない。具体的には、頂点110の領域内での分析方向の固定された指定により、材料境界面102および104の位置を正確に決定することが可能である。
図1では2次元の場合のみを示しているが、本発明は、物体の3次元表現内でも同様のやり方で適用可能である。このシナリオでは、分析方向を定義するために、個々の測定点に3つ以上のパラメータを確実に割り当てることができる。
図2a)は、理想的と考えられるが技術的に実現不可能な材料境界面200の表現の概略図を示し、物体内の第1の材料(空気など)を有する第1の領域202と第2の材料(金属など)を有する第2の領域204との間の接合を表す。右側に、理想的と考えられる遷移の2次元表現を示す。第1および第2の材料の相異なる材料固有のパラメータは、例として、相異なるグレー・スケール値を使って表される。たとえば、材料固有のパラメータは、材料のX線密度であり得る。
図2a)の左側には、矢印206に沿った材料固有のパラメータまたはX線密度の表現も示す。ここで矢印206は、材料境界面200に垂直に整列している。矢印206に沿った位置は、水平軸上にプロットされ、一方対応するX線密度は、垂直軸上の各位置にプロットされる。領域202と204との間の遷移を、鋭い境界面として示しており、ステップ関数を使って数学的に説明することができる。すでに上記で述べたように、図2a)は、材料境界面100の理想的と考えられる表現のみを示す。ただし、かかる表現は、すでに述べたように、様々な状況のため技術的に実現不可能である。
図2b)は、同じ材料の境界域200の実際の表現を示す。ここで、また、材料境界域200の2次元平面図を右側に示し、一方X線密度のプロファイルを、矢印206に沿って示す。すでに説明した理由のために、第1の領域202から第2の領域204への鋭い遷移200は、構造体を画像化するために使用されるシステムのインパルス応答によりぼやけており、その結果境界面200の正確な位置は、最初はもはや直接識別することができない。
上記のキャニー・アルゴリズムばかりでなく、エッジを検出するための他のアルゴリズムも、本質的に、図2b)に示す材料境界面200のぼやけた過程から材料境界面200の位置を導き出すことができる。ただし、こうした手法では、境界面が孤立したものではなく、一連の緊密に隣接した材料境界面になるとすぐに問題が生じる。1つのかかる場合の例を、図2c)の理想的と考えられる、ぼやけていない図で示す。ここでも、たとえば、第1の領域202は空気を含み、一方、第2の領域204には、たとえば金属が存在する。図2c)に示すイメージは、たとえば、領域204内の金属が金属の表面にコーティングを設けられ、コーティングの固有のX線吸収度が金属による吸収度と異なる場合に生成され得る。次いで、コーティングは、空気および金属のグレー・レベルとは異なるグレー・レベルを有する追加領域208として見える。この領域208は、非常に狭い。コーティングは、たとえば、数ミクロンの厚さの層であり得る。
上記の、システムのPSFによるエッジ・プロファイルの「スミアリング」はここで、単純な材料境界面の不鮮明になったプロファイルが、一連の緊密に隣接した材料境界面とほとんど区別できないという事実をもたらす。実際、図2c)に示すエッジ・プロファイルの畳み込みの結果は、図2b)に示すエッジ・プロファイルと非常に似ているように見える。その結果として、こうしたアルゴリズムは個々の境界面を検出できないので、従来技術で知られている方法では、単純なエッジの、一連の隣接するエッジ、すなわち「複数のエッジ」からの区別は、最初は不可能である。
しかし一実施形態によれば、グレー・スケール値を調べる際に、境界面は孤立した境界面ではなく複数のエッジであることがすでにわかっている場合、個々の材料表面の位置は、複数のエッジの不鮮明なプロファイルからも決定され得る。複数のエッジが存在するという知識から、かかる複数のエッジがシステムのPSFとの畳み込み後にどのように見えるべきかを導き出すことができる。こうして得られたモデルを、既存のグレー・スケール値の曲線および/またはグレー・スケール値から得られた値の曲線と比較することにより、複数のエッジの個々の材料境界面の位置を決定することができる。本発明によれば、ピクセルに割り当てられたパラメータにより、材料境界面の領域におけるグレー・スケール値の曲線を調べる際に、孤立した境界面が想定され得るかどうか、または複数のエッジが存在するかどうかが示され、その結果適切なモデルを適用することができる。
本発明の文脈内で、図1および図2に示す状況の組合せを表す幾何学的形状を調べることもまったく可能である。たとえば、図1に示す材料境界面102および104の一方または両方がもう一度コーティングされ、その結果図2c)に示す状況が得られることもまったく可能である。この場合、特に頂点110を調べる際に、複数の緊密に連続する材料境界面を、単一の測定点から複数の方向に探索することを、提供することができる。このようにして、非常に複雑な形状においてさえ、材料境界面の正確な位置を確実に決定することができる。
本発明による方法は、2つの材料境界面の直接的な連続に限定されるものではない。そうではなく、いくつの緊密に隣接する境界面を指定することも可能で、従って、グレー・スケール値を分析するに当たり、たとえば一連の5つの隣接する材料境界面が想定される。かかる連続は、たとえば、下塗り塗料、着色ラッカ、および透明なラッカが、それぞれわずか数ミクロンの厚さで互いに重ねて塗布される、ラッカ塗装面の場合に生じ得る。
図3は、本発明による方法の実施形態の流れ図を示す。たとえば、この方法は、少なくとも1つのコンピュータ断層撮影およびコンピュータ断層撮影に接続されたデータ処理装置を備える装置を使用して実施することができる。データ処理装置は、必ずしも連続した物理的実在物の形である必要はないが、たとえばクラウド・コンピューティングの意味において分散させることもできる。
図3に示す方法300の第1の方法ステップ302では、分析されるべき物体に対して測定が実行される。物体は、たとえば、生産ラインから抽出され、品質保証検査の対象になる部品であり得る。測定は、すでに述べたように、コンピュータ断層撮影測定であることが好ましい。
ただし、この方法は、原理的に、磁気共鳴イメージングや3D超音波などの他のイメージング技法の測定結果にも適用することができる。
測定は、最初に生データを生成し、コンピュータ断層撮影の場合、生データはたとえば、分析される物体の複数の方向からの複数のX線イメージに対応する。こうして取得された生データから、検査される物体の3次元イメージがステップ304で生成され、表現はラスタ化される。物体を再構成するために、たとえば、以前に測定された生データへ、フィルタ補正逆投影法を適用することができる。次いで、たとえば、再構成された物体へ3次元格子を重ね合わせることにより、再構成された物体のラスタ化を実行することができ、格子の各ボリューム要素には、ボリューム要素(ボクセル)の領域内にある物体の、対応する局所のグレー・スケール値が割り当てられる。通常、たとえばコンピュータ断層撮影において、格子は、使用されるセンサ配置の個々のセンサの配置によって定義される。ただし、これとは異なる格子を定義することも可能である。
検査される物体の再構成およびラスタ化の後に、次いでステップ306で、ラスタ化された物体のパラメータ設定を決定する。この目的を達成するために、たとえば、ユーザ・インタフェースを使ってユーザが、コーナーおよび角、または複数のエッジなどの特定の幾何形状が存在する場合、検査されるべき再構成された物体の領域をマークづけする、ユーザ・インタフェースを提供することができる。また、パラメータ化の過程において、ボクセルから開始するように、材料表面が探索されるであろう1つまたは複数の方向も、指定することもできる。ユーザ・インタフェースを介した入力に加えて、コーナーおよび角の領域内でエッジ・プロファイルを決定する方向を指定するためのかかるパラメータ設定は、測定データ自体から直接決定することもできる。
ユーザ入力に加えて、パラメータ設定を、再構成された物体の材料境界面についての最初の走査で決定することもできる。この目的のために、たとえば、物体全体が真っ直ぐで単純な材料境界面しか有していないという仮定の下で、複数のエッジ位置が決定されるように、物体全体のサンプリングを最初に実行することができる。次いで、結果として得られたエッジ位置を、エッジ位置に存在するグレー・スケール値の曲線が、孤立した真っ直ぐな材料境界面の理論的に予測されたグレー・スケール値の曲線にどれほどよく適合しているかに関して、調査することができる。たとえば、カイ二乗検定を使用して、元のグレー・スケール値の曲線が予測されたグレー・スケール値の曲線と十分によく一致しないと決定された場合、パラメータは、分析されている材料境界面の近傍にあるボクセルに割り当てられ、複数のエッジまたは湾曲したエッジの探索がここで実行されるべきであることを示す。
再構成された物体のパラメータ設定が完了すると、次いでステップ308で、パラメータ依存のエッジ検出演算子が再構成された物体に適用される。これには、各ボクセル、または少なくともボクセルのサブセットに、ボクセルのグレー・スケール値および隣接するボクセルのグレー・スケール値から材料境界面の位置を決定するエッジ検出演算子を適用することが含まれる。適用されるエッジ検出演算子の種類は、ボクセルに割り当てられるパラメータによって決まる。たとえば、パラメータが1つまたは複数の分析方向を定義する場合、対応するエッジ検出演算子がボクセルに適用され、パラメータによって示される分析方向で材料境界面を探索する。分析されているボクセルのパラメータによって、3つの単一の材料境界面から構成されるボクセルの近傍に複数のエッジが存在することが示される場合も、対応するエッジ検出演算子が分析されるボクセルに適用され、指定された分析方向に、まさにかかる複数のエッジを探索する。複数のパラメータが、ボクセルに割り当てられる場合がよくある。従って、ボクセルのパラメータ設定は、たとえば、複数の分析方向を示すことができるが、ただし分析方向の一部に対してのみ、分析方向に複数のエッジが予測されるという指示がある。材料境界面を決定するために、エッジ検出演算子は、パラメータ設定の値に対応するグレー・スケール値の曲線の理論モデルを作成し、このモデルを周囲のボクセルのグレー・スケール値と比較するように設計される。次いで、実際のグレー・スケール値と理論モデルとの比較から、材料境界面の正確な位置を決定することができる。
本発明は、上記の実施形態のいずれか1つに限定されるものではなく、多種多様なやり方で修正することができる。
構成の詳細、空間的配置、および方法のステップを含む、特許請求の範囲、説明、および図面から結果として生じる特定の特徴および利点のすべてが、特徴および利点自体または最も多様な組合せのいずれかで本発明に不可欠であり得る。
102 材料境界面
104 材料境界面
106 領域
108 領域
110 頂点
112 矢印
114 第1の分析方向
116 第2の分析方向
200 材料境界面
202 第1の領域
204 第2の領域
206 矢印
208 追加領域

Claims (10)

  1. 物体の少なくとも1回の測定から、前記物体の材料境界面を決定する、コンピュータに実装される方法であって、
    前記物体のラスタ化表現は、前記測定によって生成され、
    前記ラスタ化表現には、複数の測定点があり、
    測定点は、該測定点の位置で、前記物体の測定変数の値を示す少なくとも1つのイメージ情報を有し、
    前記方法が、
    前記物体の前記ラスタ化表現のパラメータ設定を決定するステップであって、前記パラメータ設定が、前記表現の前記測定点のそれぞれに、前記物体の基本的な幾何学的形状の知識に基づいて得られる分析方向を定義する少なくとも1つのパラメータを割り当てるステップと、
    ッジ検出演算子であって、パラメータに依存して、前記ラスタ化表現内の材料境界面の位置を決定するよう設計されるエッジ検出演算子を、前記ラスタ化表現の前記測定点に適用するステップと
    を含み、
    測定点の前記イメージ情報から材料境界面の位置を決定する際に、前記エッジ検出演算子が、少なくとも、前記ラスタ化表現内の前記測定点に隣接する点の前記イメージ情報を考慮し、
    記エッジ検出演算子が、測定点に適用される際に、前記測定点の前記パラメータによって定義された前記分析方向に沿って、材料境界面を決定するよう設計され、
    前記物体の基本的な幾何学的形状の知識に基づいて、コーナーまたは角が存在すると推測される領域において、分析方向が、該領域における測定点の少なくとも2つの前記パラメータによって定義され、各パラメータに依存するエッジ検出演算子が、分析方向ごとに前記測定点に適用され、それによってエッジ検出演算子が、全ての分析方向において材料境界面であることを検出した点をコーナーまたは角として決定する方法。
  2. 測定点の前記イメージ情報が、前記測定点の位置における前記物体の前記測定変数の前記値を示す、少なくとも1つのグレー・スケール値を含み、前記少なくとも1つのエッジ検出演算子が、材料境界面の前記グレー・スケール値の理論モデルの、前記測定点の近傍にある測定点の前記グレー・スケール値の曲線への当てはめを用いて、測定点に基づいて前記材料境界面の位置を決定するよう設計される請求項1に記載の方法。
  3. ッジ検出演算子が、前記少なくとも1つのパラメータによって示される前記分析方向に沿って前記当てはめを用いて材料境界面の位置を決定するよう設計される請求項2に記載の方法。
  4. 前記パラメータ設定が、調査されている前記物体のモデルから決定される請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記モデルはCADモデルである請求項4に記載の方法。
  6. 前記パラメータ設定が、少なくとも1つのユーザ入力によって生成される請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記パラメータ設定は、前記測定点の少なくともサブセットの前記イメージ情報から決定される請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記エッジ検出演算子は、測定点に適用される際に、前記物体内の少なくとも2つの直接隣接する材料境界面の位置を決定するよう設計される複数エッジ検出演算子であって、前記測定点の前記パラメータの少なくとも1つが、複数の材料境界面が前記測定点の近傍の範囲内に互いに直接隣接して配置されていることを示すときに、前記複数エッジ検出演算子が、前記測定点に正確に適用される請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 物体に対する測定を実行し、前記物体に対する少なくとも1回の測定によって、物体の材料境界面を決定する装置であって、
    前記物体のラスタ化表現は、前記測定によって生成され、
    前記ラスタ化表現には、複数の測定点があり、
    測定点は、該測定点の位置で、前記物体の測定変数の値を示す少なくとも1つのイメージ情報を有し、
    前記装置が、
    前記物体に対する少なくとも1回の測定を実行することと、
    前記測定から取得した前記物体の前記ラスタ化表現のパラメータ設定を決定することであって、前記パラメータ設定が、前記表現の前記測定点のそれぞれに、前記物体の基本的な幾何学的形状の知識に基づいて得られる分析方向を定義する少なくとも1つのパラメータを割り当てることと、
    ッジ検出演算子であって、パラメータに依存して、前記ラスタ化表現内の材料境界面の位置を決定するよう設計されるエッジ検出演算子を、前記ラスタ化表現の前記測定点に適用することと、
    を実施するよう設計され、
    測定点の前記イメージ情報から材料境界面の位置を前記決定する際に、前記エッジ検出演算子が、少なくとも、前記ラスタ化表現内の前記測定点に隣接する点の前記イメージ情報を考慮し、
    記エッジ検出演算子、測定点に適用される際に、前記測定点の前記パラメータによって定義された前記分析方向に沿って、材料境界面を決定するよう設計され、
    前記物体の基本的な幾何学的形状の知識に基づいて、コーナーまたは角が存在すると推測される領域において、分析方向が、該領域における測定点の少なくとも2つの前記パラメータによって定義され、各パラメータに依存するエッジ検出演算子が、分析方向ごとに前記測定点に適用され、それによってエッジ検出演算子が、全ての分析方向において材料境界面であることを検出した点をコーナーまたは角として決定する装置。
  10. コンピュータによって実行可能な命令を有し、コンピュータ上で実行されると、前記コンピュータに請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータ・プログラム製品。
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