JP7201308B1 - 靴 - Google Patents
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Abstract
Description
また特許文献1による発明では、高いヒールにする際、ソールトゥ部とソール中央部とがなす角度をより下向きに鋭角にする力を生じさせるには、ソールの屈曲部と連結板との間に高さ方向の距離(隙間)が必要であり、連結板がソールの内部に組み込まれていればソールに厚みが必要となる。また使用するに従い、該隙間の寸法が変化したり連結板が伸びたりすることで、連結板が踵側に引っ張られる長さとそれによるソールトゥ部の角度の変化が一定しない恐れもあり、実用性に欠けるという問題がある。
しかしながら、特許文献2による発明では、シャンクは長手方向に摺動し固定されることにより、ソールトゥ部とソール中央部とがなす角度およびソール中央部とソールヒール部とがなす角度を変化させ固定させることは記載がない。シャンクの前端部がソールトゥ部に固着され、それによりシャンク後端を後方のヒール側に摺動させれば、特許文献1のようにソールトゥ部とソール中央部とがなす角度が上向きに鋭角になると考えられるが、特許文献1と同様に、ソール内の空洞のソールの屈曲部に近い位置にあるシャンクの隙間はその僅かな寸法の変化やシャンクが伸びたりすることで、シャンクが踵側に引っ張られる長さとそれによるソールトゥ部の角度の変化が一定しない恐れもあり、実用性に欠けるという問題がある。
[1]ソールとヒールとを有し、高さの異なるヒールを取り替え可能な靴であって、前記ソールはつま先から踵方向に順にソールトゥ部、ソール中央部、ソールヒール部からなり、前記ソール中央部において靴の長手方向を軸として軸回動可能に固定され前記ソールトゥ部及び前記ソール中央部の相対位置関係を可変規制するシャンクを備え、前記シャンクは、前記ソール中央部と前記ソールヒール部の境界部で所定の角度を形成して延在するシャンクヒール延長部と、前記ソール中央部と前記ソールトゥ部の境界部で所定の角度を形成して延在するシャンクトゥ延長部を有し、前記ソール中央部と前記ソールトゥ部の境界部は屈曲可能であり、前記ソールトゥ部は前記シャンクトゥ延長部を受け入れて略ソール面に沿った平面移動を可能にするシャンクトゥ延長部受け入れ部を備え、前記ヒールに前記シャンクヒール延長部を受け入れる受け入れ部を備える、
ことを特徴とする靴。
ことを特徴とする靴。
ことを特徴とする靴。
ことを特徴とする〔1〕~〔3〕に記載の靴。
図1に示す通り、ソール1は大きく区分してソールトゥ部11、ソール中央部12、ソールヒール部13からなり、それぞれの境界部で屈曲可能になっている。ソール1は、ソールトゥ部とソール中央部を構成する主部品112とソール中央部の上部部品122とソールヒール部13を合わせたものの総称であり、ヒールは別部品で取り付け取り外しできる。ソールトゥ部11とソール中央部12との境界部にはスリット91sを設け、ソール中央部12とソールヒール部13との境界部にはヒンジ92hを設けて、任意の角度に屈曲しやすくなっている。この説明では屈曲可能とする手段としてスリット91sとヒンジ92hを用いたが、これらの手段に限定されるものではない。
シャンク中央部22はソール中央部12に靴の長手方向を軸として回動可能な状態で固定されており、シャンクトゥ延長部21はソールトゥ部11に設けられたシャンクトゥ延長部受け入れ部93gに収まっている。シャンクトゥ延長部21が収まるシャンクトゥ延長部受け入れ部93gはシャンクトゥ延長部21の一定範囲の動きを可能にする間隙(スペース)を持つもので、シャンク2が回動した際、水平方向にはシャンクトゥ延長部21が所定の範囲で水平方向に移動するだけの幅を持っているが、図2に示す通り垂直方向にはシャンク径よりわずかに大きい高さしかない。このため、シャンク2の回動によるシャンクトゥ延長部21の移動のうち、水平方向は前記シャンクトゥ延長部受け入れ部93gが持つ水平方向の幅によって吸収される一方、垂直方向の移動はシャンクトゥ延長部21とシャンク中央部22とがなす水平方向から見た角度を変化させ、ソールトゥ部11とソール中央部12とがなす角度を適正に変化させる。
ヒールをソールに固定するヒール固定手段として例えば、ソールヒール部13にヒールを固定するロックピンを使用したジョイント部4を設置し、ヒール3にはジョイント部と嵌合する凹部94hを設置する。シャンクヒール延長部23が異なった位置でソールヒール部13及びヒール3の少なくとも一方に設けられた受け入れ部(81g、81h、81c)に収納され、ジョイント部4がヒールと嵌合することによって、水平方向から見たソール中央部12とソールヒール部13とがなす角度が次に取り付けるヒールの高さに合った角度に変化し位置決めされる。
ソールヒール部13に設置されたジョイント部4がヒールと嵌合することによってヒール3とソールヒール部13が固定されると、ソールヒール部13及びヒール3の少なくとも一方に設けられた受け入れ部(81g、81h、81c)に嵌ったシャンクヒール延長部23が固定され、ソールトゥ部11とソール中央部12とがなす角度とソール中央部12とソールヒール部13とがなす角度も固定される。図6は低いヒール、図7は中程度のヒールを取り付けたソールの側面図であり、ヒールの高さに適したソールの形状を示したものである。
以下、シャンクヒール延長部23が位置決めされ固定される好適な様態を三つ示す。
前述のように、ヒールの高さによって水平方向から見たソールトゥ部11とソール中央部12とがなす角度とソール中央部12とソールヒール部13とがなす角度が違うため、それに伴う水平方向から見たシャンクトゥ延長部21とシャンク中央部22とがなす角度とシャンク中央部22とシャンクヒール延長部23とがなす角度も違う。
ヒールの高さによってシャンク2の回動角も異なり、シャンクヒール延長部23の位置も異なる。このヒール高さによって位置が変わるシャンクヒール延長部23を固定するために、図23、図24の低いヒール3lと高いヒール3hの受け入れ部81hの位置はシャンクヒール延長部23に合わせた位置に配されている。
図23、図24に示すヒール3l、3hにはジョイント部4が収まる凹部94hを配置し、その位置に嵌るようソールヒール部13にジョイント部4が突設されている。
ヒールを取り外す際は、ロックピン5の前端をジョイント部4内に押し込むようにして穴部95hとの嵌合を解除し、ソールヒール部13をヒンジ92hの可動する範囲で上方に曲げ、シャンクヒール延長部23が嵌っている受け入れ部81hの軸方向に沿ってヒールを抜き取る。
図32、図33、図34に示すように、ヒール上部に溝状の受け入れ部81cが設置されている。好適な様態、好適な別な様態で前述したように、ヒールの高さによってシャンク2の回動角も異なり、シャンクヒール延長部23の位置も異なる。このヒール高さによって位置が変わるシャンクヒール延長部23を固定するために、低いヒール3lと高いヒール3hの受け入れ部81cの位置はシャンクヒール延長部23に合わせた位置に配されている。
ヒールを取り付ける際は、好適な様態、好適な別な様態で前述したようにソールを次に取り付けるヒールの高さに適した角度にし、ソールヒール部13をヒンジ92hの可動する範囲で上方に曲げ、次に取り付けるヒールの受け入れ部81cにシャンクヒール延長部23を嵌め、ソールヒール部13をヒンジ92hの可動に沿って下におろしソールヒール部13に突設したジョイント部4をヒールの凹部94hに嵌める。取り外す際は、好適な様態、好適な別な様態で前述したようにロックピン5と穴部95hとの嵌合を解除する。
図29、図30、図31に示すシャンクヒール延長部23が収まる間隙42は、水平方向にはシャンクヒール延長部23が所定の範囲で水平方向に移動するだけの幅を持っており、垂直方向にはシャンク径よりわずかに大きい高さしかない。ここで、シャンク2が回動すると、水平方向から見たシャンクトゥ延長部21とシャンク中央部22とがなす角度とシャンク中央部22とシャンクヒール延長部23とがなす角度が変わり、それに伴ってソールトゥ部11とソール中央部12とがなす角度とソール中央部12とソールヒール部13とがなす角度が変化する。
ヒールを取り付ける際は前述と同様であるが、ソールを次に取り付けるヒールの高さに適した角度にすれば、シャンクヒール延長部23とソールヒール部13は相対移動し次のヒールの取り付けに適正な位置となり、取り付けるヒールの凹部94hにジョイント部4aを、受け入れ部81cにシャンクヒール延長部23を同時に嵌める。
図37~図39に示す通り、ソール1は大きく区分してソールトゥ部11、ソール中央部12、ソールヒール部13からなり、ソールトゥ部11とソール中央部12の境界部で屈曲可能になっている。ソール1は、ソールトゥ部とソール中央部を構成する主部品112とソール中央部とソールヒール部の一体化した部品122aを合わせたものの総称であり、ソールヒール部13はソール中央部とソールヒール部の一体化した部品122aと一体となっており、ヒールは別部品で取り外しできる。ソールトゥ部11とソール中央部12との境界部にはスリット91sを設けて、任意の角度に屈曲しやすくなっている。この説明では屈曲可能とする手段としてスリット91sを用いたが、この手段に限定されるものではない。前述したソール中央部に対してソールトゥ部とソールヒール部の両者の角度を変える例では、ソール中央部12とソールヒール部13との境界部にはヒンジ92hを設けたが、このソールトゥ部のみの角度変更を行う例では、図37、図38で示すようにソールヒール部13とソール中央部12との境界部は屈曲せず一体となっているので、その場合の実施様態を以下に説明する。
シャンク中央部22はソール中央部12に靴の長手方向を軸として回動可能な状態で固定されており、シャンクトゥ延長部21はソールトゥ部11に設けられたシャンクトゥ延長部受け入れ部93gに収まっている。シャンクトゥ延長部21が収まるシャンクトゥ延長部受け入れ部93gはシャンクトゥ延長部21の一定範囲の動きを可能にする間隙(スペース)を持つもので、シャンク2が回動した際、水平方向にはシャンクトゥ延長部21が所定の範囲で水平方向に移動するだけの幅を持っているが、図39に示す通り垂直方向にはシャンク径よりわずかに大きい高さしかない。このため、シャンク2の回動によるシャンクトゥ延長部21の移動のうち、水平方向は前記シャンクトゥ延長部受け入れ部93gが持つ水平方向の幅によって吸収される一方、垂直方向の移動はシャンクトゥ延長部21とシャンク中央部22とがなす水平方向から見た角度を変化させ、ソールトゥ部11とソール中央部12とがなす角度を適正に変化させる。
ヒールをソールに固定するヒール固定手段として例えば、図38、図39に示すようにソールヒール部13にヒールを固定するロックピン5を使用したジョイント部4を設置し、ヒール(3l、3h)にはジョイント部と嵌合する凹部94hを設置する。ソールヒール部13に設置されたジョイント部4がヒールと嵌合することによって、ヒール(3l、3h)とソールヒール部13が固定されると、受け入れ部81cに嵌ったシャンクヒール延長部23が固定され、ソールトゥ部11とソール中央部12とがなす角度も固定される。
シャンクヒール延長部23が位置決めされ固定される様態は、前述したソール中央部に対してソールトゥ部とソールヒール部の両者の角度を変える例の、シャンクヒール延長部23が位置決めされ固定されるまた別な好適な様態についてと同様であるが、このソールトゥ部のみの角度変更を行う例では、ソールヒール部13とソール中央部12との境界部は屈曲せず一体となっているので、ソールヒール部13を上方に曲げることはない。ヒールを取り付ける際は、ソールを次に取り付けるヒールの高さに適した角度にし、次に取り付けるヒールの凹部94hにジョイント部4を、受け入れ部81cにシャンクヒール延長部23を嵌めるように取り付ける。取り外す際は、前述したようにロックピン5と穴部95hとの嵌合を解除する。
図40に示す通り、ソール1は大きく区分してソールトゥ部11、ソール中央部12、ソールヒール部13からなり、それぞれの境界部で屈曲可能になっている。ソール1は、ソールトゥ部とソール中央部を構成する主部品112bとソール中央部の上部部品122bとソールヒール部13を合わせたものの総称であり、ヒールは別部品で取り外しできる。ソールトゥ部11とソール中央部12との境界部にはスリット91sを設け、ソール中央部12とソールヒール部13との境界部にはヒンジ92hを設けて、任意の角度に屈曲しやすくなっている。この説明では屈曲可能とする手段としてスリット91sとヒンジ92hを用いたが、これらの手段に限定されるものではない。
ヒールをソールに固定するヒール固定手段として例えば、ソールヒール部13にヒールを固定するロックピンを使用したジョイント部4を設置し、ヒール3にはジョイント部と嵌合する凹部94hを設置する。シャンクヒール延長部23bが異なった位置でソールヒール部13及びヒール3の少なくとも一方に設けられた受け入れ部(81g、81h、81c)に収納され、ジョイント部4がヒールと嵌合することによって、水平方向から見たソール中央部12とソールヒール部13とがなす角度が次に取り付けるヒールの高さに合った角度に変化し位置決めされる。
ソールヒール部13に設置されたジョイント部4がヒールと嵌合することによってヒール3とソールヒール部13が固定されると、ソールヒール部13及びヒール3の少なくとも一方に位置する受け入れ部(81g、81h、81c)に嵌ったシャンクヒール延長部23bが固定され、ソール中央部12とソールヒール部13とがなす角度も固定される。
シャンクヒール延長部23bが位置決めされ固定される様態は、前述した実施形態のソール中央部に対してソールトゥ部とソールヒール部の両者の角度を変える例の、シャンクヒール延長部23が位置決めされ固定される好適な様態、好適な別な様態、また別な好適な様態と同様であるが、シャンクトゥ延長部21とシャンクトゥ延長部受け入れ部93gがなく、ソールトゥ部11とソール中央部12との角度の変化はない。
11 ソールトゥ部
12 ソール中央部
13 ソールヒール部
112 ソールトゥ部とソール中央部を構成する主部品
112b 別のソールトゥ部とソール中央部を構成する主部品
122 ソール中央部の上部部品
122a ソール中央部とソールヒール部の一体化した部品
122b 別のソール中央部の上部部品
2 シャンク
21 シャンクトゥ延長部
22 シャンク中央部
23 シャンクヒール延長部
2b 別のシャンク
22b 別のシャンク中央部
23b 別のシャンクヒール延長部
3 ヒール
3l 低いヒール
3m 中程度のヒール
3h 高いヒール
4 ジョイント部
4a 別のジョイント部
41 ジョイント部4の蓋
41a ジョイント部4aの蓋
42 ジョイント部4aの間隙
5 ロックピン
6 ばね部材
7 シャンクトゥ延長部の押さえ
81g ソールヒール部に設けられた受け入れ部
81h ヒールに設けられた受け入れ部
81c ヒールの上部に設けられた受け入れ部
91s スリット
92h ヒンジ
93g ソールトゥ部に設けられたシャンクトゥ延長部受け入れ部
94h ジョイント部が収納される凹部
95h ロックピン5が収納される穴部
96 ソールの接地部分
Claims (2)
- ソールとヒールとを有し、高さの異なるヒールを取り替え可能な靴であって、
前記ソールはつま先から踵方向に順にソールトゥ部、ソール中央部、ソールヒール部からなり、
前記ソール中央部において靴の長手方向を軸として軸回動可能に固定され前記ソール中央部と前記ソールヒール部との相対位置関係を可変規制するシャンクを備え、
前記シャンクは、前記ソール中央部と前記ソールヒール部との境界部で所定の角度を形成して延在するシャンクヒール延長部を有し、
前記ソール中央部と前記ソールヒール部との境界部は屈曲可能であり、
前記ソールヒール部及び前記ヒールの少なくとも一方に前記シャンクヒール延長部を受け入れる受け入れ部を備え、
前記ヒールを前記ソールに固定するヒール固定手段を有し、
前記ソールヒール部と前記ヒールを前記ヒール固定手段によって固定することに より、シャンクの軸回動が固定されるように形成されている、
ことを特徴とする靴。 - ソールとヒールとを有し、高さの異なるヒールを取り替え可能な靴であって、
前記ソールはつま先から踵方向に順にソールトゥ部、ソール中央部、ソールヒール部からなり、
前記ソール中央部において靴の長手方向を軸として軸回動可能に固定され前記ソールトゥ部と前記ソール中央部との相対位置関係、及び前記ソール中央部と前記ソールヒール部との相対位置関係を可変規制するシャンクを備え、
前記シャンクは、前記ソール中央部と前記ソールヒール部との境界部で所定の角度を形成して延在するシャンクヒール延長部と、
前記ソール中央部と前記ソールトゥ部との境界部で所定の角度を形成して延在するシャンクトゥ延長部を有し、
前記ソール中央部と前記ソールトゥ部との境界部、及び前記ソール中央部と前記ソールヒール部との境界部はそれぞれ屈曲可能であり、
前記ソールトゥ部は前記シャンクトゥ延長部を受け入れて略ソール面に沿った平面移動を可能にするシャンクトゥ延長部受け入れ部を備え、
前記ソールヒール部及び前記ヒールの少なくとも一方に前記シャンクヒール延長部を受け入れる受け入れ部を備え、
前記ヒールを前記ソールに固定するヒール固定手段を有し、
前記ソールヒール部と前記ヒールを前記ヒール固定手段によって固定することにより、シャンクの軸回動が固定されるように形成されている、
ことを特徴とする靴。
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