JP7199613B2 - 画像合成装置、画像合成方法、及びプログラム - Google Patents

画像合成装置、画像合成方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7199613B2
JP7199613B2 JP2022557640A JP2022557640A JP7199613B2 JP 7199613 B2 JP7199613 B2 JP 7199613B2 JP 2022557640 A JP2022557640 A JP 2022557640A JP 2022557640 A JP2022557640 A JP 2022557640A JP 7199613 B2 JP7199613 B2 JP 7199613B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
images
image
area
blending
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022557640A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022157984A1 (ja
JPWO2022157984A5 (ja
Inventor
賢人 山▲崎▼
司 深澤
浩平 岡原
史久 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Ritsumeikan Trust
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Ritsumeikan Trust
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp, Ritsumeikan Trust filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2022157984A1 publication Critical patent/JPWO2022157984A1/ja
Publication of JPWO2022157984A5 publication Critical patent/JPWO2022157984A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7199613B2 publication Critical patent/JP7199613B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T3/00Geometric image transformations in the plane of the image
    • G06T3/40Scaling of whole images or parts thereof, e.g. expanding or contracting
    • G06T3/4038Image mosaicing, e.g. composing plane images from plane sub-images
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/10Segmentation; Edge detection
    • G06T7/13Edge detection
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/695Control of camera direction for changing a field of view, e.g. pan, tilt or based on tracking of objects
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/698Control of cameras or camera modules for achieving an enlarged field of view, e.g. panoramic image capture
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/90Arrangement of cameras or camera modules, e.g. multiple cameras in TV studios or sports stadiums
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/20Special algorithmic details
    • G06T2207/20212Image combination
    • G06T2207/20221Image fusion; Image merging

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Description

本開示は、画像合成装置、画像合成方法、及びプログラムに関する。
複数の画像を合成する場合、Image Stitching技術が用いられる。この技術の分野では、異なる位置・姿勢のカメラで撮影された(すなわち、異なる視点から撮影された)複数の画像のうちの、互いに隣接する画像どうしを幾何学的にどのように重複させるか、及び画像どうしが重なり合う領域である重複領域の画像をどのようにブレンディングするか、という課題に対する様々な提案がなされている。
例えば、特許文献1は、部分的に重複する複数の被撮影領域の画像を複数のカメラで撮影し、複数の撮影画像を俯瞰画像に変換すると共に繋ぎ合わせる(すなわち、合成する)ことで、1つの連続した俯瞰表示画像(すなわち、合成画像)として表示装置に表示する装置を提案している。この装置は、俯瞰表示画像の繋ぎ目部分(すなわち、境界線)に対応する領域に障害物が存在するか否かを判断して、この領域に障害物が存在する場合には、俯瞰表示画像の繋ぎ目部分となる位置を変化させる。
また、非特許文献1は、仮想の投影面を設定し、そこにカメラで撮影された画像を張り付けることで合成画像を生成する技術を説明している。隣接する画像どうしは部分的に重複するため、隣接する画像間の境界線を決め、その境界線に基づいて、隣接する画像間の重複領域の画像をブレンディングすることで、隣接する画像を合成している。
特開2007-41791号公報
Matthew Brown、外1名著、 "Automatic Panoramic Image Stitching using Invariant Features"、 International journal of computer vision、 74(1)、pp.59-73、2007年
しかしながら、上記従来の方法は、複数の画像の合成が行われた後に、合成画像上に優先的に表示させたい領域(「優先領域」とも言う)の画像である優先領域画像をブレンドしたいという要求を考慮していない。具体的に言えば、従来の方法は、AR(Augmented Reality)の画像、CG(Compter Graphics)、加工されたCGI(Computer Generated Imagery)、などの優先領域画像を重畳することを考慮していない。そのため、優先領域を含む画像を合成する場合に、隣接する画像の重複領域の境界線における画像の滑らかな接合ができない場合がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、隣接する画像の重複領域の境界線における画像の滑らかな接合を可能にする画像合成装置、画像合成方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本開示の画像合成装置は、異なる視点から撮影された複数の画像を取得し、前記複数の画像から互いに隣接する画像を選択する画像取得部と、前記隣接する画像が互いに重複する領域である重複領域を計算する重複領域計算部と、前記重複領域において画像の間の境界線を決定する境界線決定部と、前記重複領域において画像をブレンディングするブレンディング部と、を有し、前記隣接する画像の少なくとも一方が優先領域を含む場合、前記境界線決定部は、前記優先領域の画像のブレンディングに使用されるブレンディング方法に応じて決まる領域である、前記優先領域の周辺のブレンド領域に重ならない前記境界線を決定し、前記ブレンディング部は、前記境界線に基づいて前記重複領域において画像をブレンディングし、前記境界線決定部は、前記複数の画像の重複領域を前記境界線で分割する領域分割の処理を、異なる重複領域について順に実行する場合、他の画像よりも上のレイヤの画像として存在させたい画像についての領域分割ほど、後の処理として行うことを特徴とする。
本開示の画像合成方法は、画像合成装置が実行する方法であって、異なる視点から撮影された複数の画像を取得し、前記複数の画像から互いに隣接する画像を選択するステップと、前記隣接する画像が互いに重複する領域である重複領域を計算するステップと、前記重複領域において画像の間の境界線を決定するステップと、前記重複領域において画像をブレンディングするステップと、を有し、前記隣接する画像の少なくとも一方が優先領域を含む場合、前記境界線を形成する前記ステップで、前記優先領域の画像のブレンディングに使用されるブレンディング方法に応じて決まる領域である、前記優先領域の周辺のブレンド領域に重ならない前記境界線を決定し、前記画像をブレンディングする前記ステップで、前記境界線に基づいて前記重複領域において画像をブレンディングし、前記複数の画像の重複領域を前記境界線で分割する領域分割の処理を、異なる重複領域について順に実行する場合、他の画像よりも上のレイヤの画像として存在させたい画像についての領域分割ほど、後の処理として行うことを特徴とする。
本開示によれば、隣接する画像の重複領域の境界線における画像の滑らかな接合が可能になる。
実施の形態1に係る画像合成装置の構成を概略的に示す機能ブロック図である。 実施の形態1に係る画像合成装置に画像データを送信するカメラと撮影対象の例を示す図である。 実施の形態1に係る画像合成装置の画像取得部によって取得される画像の例を示す図である。 実施の形態1に係る画像合成装置の画像取得部によって選択される画像の例を示す図である。 実施の形態1に係る画像合成装置の重複領域計算部によって計算される重複領域の例を示す図である。 実施の形態1に係る画像合成装置のブレンディング部によって決定されたブレンディング方法に基づいて決まるブレンド領域の例を示す図である。 実施の形態1に係る画像合成装置の境界線決定部によって決定される境界線の例を示す図である。 実施の形態1に係る画像合成装置のハードウェア構成の例を示す図である。 実施の形態1に係る画像合成装置により実行される処理を示すフローチャートである。 図9における境界線の決定処理を示すフローチャートである。 (a)及び(b)は、カメラ#1、#2、#3によって撮影された画像のワープ画像とマスク画像を示す図である。 重みマップの生成処理の例を示す図である。 実施の形態2に係る画像合成装置の画像取得部によって取得される画像の例を示す図である。 実施の形態2に係る画像合成装置の画像取得部によって選択される画像の例を示す図である。 実施の形態2に係る画像合成装置の重複領域計算部によって計算される重複領域の例を示す図である。 実施の形態2に係る画像合成装置のブレンディング部によって決定されるブレンディング方法に基づくブレンド領域の例を示す図である。 実施の形態2に係る画像合成装置の境界線決定部によって決定される境界線の例を示す図である。 実施の形態2に係る画像合成装置によって統合された1枚の画像の例を示す図である。 実施の形態2に係る画像合成装置により実行される処理を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る画像合成装置の境界線決定部によって決定される境界線の例を示す図である。 実施の形態4に係る画像合成装置の画像取得部によって取得される画像の例を示す図である。 実施の形態4に係る画像合成装置の境界線決定部によって決定される境界線の例を示す図である。 重複する画像の領域分割の順序を示す図である。
以下に、実施の形態に係る画像合成装置、画像合成方法、及びプログラムを、図面を参照しながら説明する。以下の実施の形態は、例にすぎず、実施の形態を適宜組み合わせること及び実施の形態を適宜変更することが可能である。
《1》実施の形態1
図1は、実施の形態1に係る画像合成装置10の構成を概略的に示す機能ブロック図である。画像合成装置10は、実施の形態1に係る画像合成方法を実行することができる装置である。図1に示されるように、画像合成装置10は、画像取得部11と、重複領域計算部12と、境界線決定部13と、座標系統合部14と、ブレンディング部15とを備える。
図2は、実施の形態1に係る画像合成装置10に画像データを送信するカメラと撮影対象の例を示す図である。図2は、撮像装置としてのカメラ110、120、130、140が、撮影範囲111、121、131、141を撮影する様子を示している。カメラ110、120、130、140は、互いに異なる位置・姿勢で設置されている。図2の例では、カメラ110、120、130、140が、家及び木を含む撮影対象150を撮影して、画像データを画像合成装置10に送信している。図2には、4台のカメラ110、120、130、140が示されているが、異なる視点から撮影された画像を送信できる構成であれば、カメラは1台の移動可能なカメラであってもよい。また、各カメラ110、120、130、140は、パン・チルト・ズーム機能を備えた可動式カメラ、又は、パン・チルト・ズーム機能のうちの1つ以上を備えた可動式カメラであってもよい。
図3は、画像合成装置10の画像取得部11によって取得される画像の例を示す図である。画像取得部11は、異なる視点から撮影された複数の画像112、122、132、142を取得する。取得される画像は、静止画像又は動画像のいずれであってもよい。図3には、画像122が、優先領域123を有する例が示されている。優先領域は、狭義では、合成画像上に優先的に表示させたい領域であるが、広義では、合成画像上に優先的に表示させたい領域及び合成画像上に表示させたくない領域(実施の形態4における「除去領域」)である。本出願では、優先領域は、広義の意味で用いる。つまり、優先領域は、合成画像上に優先的に表示させたい画像の領域又は表示させたくない画像の領域(「除去領域」とも言う。)である。実施の形態1では、優先領域は、例えば、ARの画像、CG、加工されたCGI、などが表示される領域である。
図4は、画像合成装置10の画像取得部11によって選択される画像の例を示す図である。画像取得部11は、取得された複数の画像から、部分的に重複する領域を有し、互いに隣接する2枚の画像を選択する。図4には、画像112と122が選択された場合が示されている。画像取得部11は、取得された複数の画像から、部分的に重複する領域を有し、互いに隣接する3枚以上の画像を選択してもよい。
図5は、画像合成装置10の重複領域計算部12によって計算される重複領域の例を示す図である。重複領域計算部12は、選択された画像が互いに重複する領域である重複領域160を計算する。図5には、優先領域123が重複領域160内にある場合が示されている。優先領域123が重複領域160内にある場合は、優先領域123の全体が重複領域160内に存在する場合だけでなく、優先領域123の一部が重複領域160内に存在する場合も含む。
ブレンディング部15は、重複領域160において画像のブレンディング方法を決定する。図5の例では、ブレンディング部15は、優先領域123の画像のブレンディング方法(例えば、優先領域123の画像と画像122とのブレンディング方法)と、優先領域123の画像を含む画像122と画像112とのブレンディング方法とを決定する。
境界線決定部13は、重複領域160において画像の間の境界線を決定する。具立的には、境界線決定部13は、選択された画像の間の境界線を決定する。つまり、境界線決定部13は、選択された画像の間の境界線を重複領域160内のどの位置にひくかを決定する。画像取得部11によって選択された画像が優先領域123を含む場合、境界線決定部13は、優先領域123の画像のブレンディングに使用されるブレンディング方法に応じて決まる領域である、優先領域123の周辺のブレンド領域(例えば、後述の図6における161)に基づいて、重複領域160においてブレンド領域に重ならない境界線162を決定する。隣接する画像間の境界線を決めるために用いられる方法として、様々な領域分割アルゴリズムが存在する。境界線を決めるために用いられる方法としては、重複領域160において一方の画像の面積と他方の画像の面積とが同じになるように重複領域160を分けるためにボロノイ図を用いる方法、被写体を避けるように重複領域160を分けるグラフカットを用いる方法、などが存在する。例えば、非特許文献2を参照。
Vivek Kwatra、外4名著、 "Graphcut Textures: Image and Video Synthesis Using Graph Cuts"、 In ACM Transactions on Graphics (ToG)、Vol.22、pp.277-286、ACM、2003年
座標系統合部14は、選択された画像の座標系を同じ座標系にするための処理を行う。選択された画像の座標系が同じである場合又は同じであるとみなしても合成画像に与える影響が少ない場合には、座標系統合部14による処理を行う必要はない。
図6は、画像合成装置10のブレンディング部15によって決定されたブレンディング方法に基づいて決まるブレンド領域の例を示す図である。ブレンディング部15が重複領域160おける優先領域123の画像のブレンディング方法を決定すると、図6に示されるように、優先領域123の周囲におけるブレンド領域161の形状が決まる。例えば、ブレンディング方法としてマルチバンドブレンディングを用いる場合には、バンド数に応じてガウシアンフィルタを画像にかけるため、ブレンド領域161を計算することができる。ただし、使用されるブレンディング方法は、マルチバンドブレンディングに限定されない。
ブレンド領域161は、優先領域123の周辺領域であり、ブレンディング方法に応じて決められる領域である。ブレンド領域161は、予め決められたルールに従って決められた予想領域であってもよい。例えば、ブレンド領域161は、優先領域123からの距離に比例して重みが変化する重みマップ(つまり、予め決められたルールに基づく重みマップ)を使用して生成された領域であってもよい。このとき、重みマップによって決まる重みの変化は、優先領域123からの距離に応じて増加又は減少する線形的な変化(すなわち、一次方程式における傾き)で設定されてもよい。また、重みマップによって決まる重みの変化は、線形的な変化ではなく、優先領域123からの距離に応じて指数的又は対数的に変化するように設定されてもよい。
図7は、画像合成装置10の境界線決定部13によって決定された境界線の例を示す図である。ブレンディング部15は、境界線決定部13によって決定された境界線162に基づいて重複領域160において画像をブレンディングする。図7の例では、互いに隣接する2枚の画像の重複領域160内の画像部分がブレンディングされる。
重複領域160の画像のブレンディングには、マルチバンドブレンディングを使用することができる。例えば、非特許文献3を参照。マルチバンドブレンディングは、画像を複数の周波数帯(バンド)に分けて、複数の画像ピラミッドを作成し、周波数帯毎に画像をブレンドするというアルゴリズムである。例えば、各画像ピラミッドは、画像の解像度を半分ずつ順次下げることで得られた複数の画像を有する。
Peter J Burt、外1名著、 "A Multiresolution Spline With Application to Image Mosaics"、 ACM Transactions on Graphics (TOG)、Vol.2、No.4、pp.217-236、 1983年
ただし、重複領域160の画像のブレンディングには、フェザリングによるブレンディング方法、ポアソンブレンディング、などのような他のブレンディング方法を用いてもよい。
図7は、選択された画像に優先領域123がある場合を示している。この場合、境界線決定部13は、重複領域160内においてブレンディング方法に応じて決まる領域であるブレンド領域161に基づいて、隣接する画像の間の境界線162を重複領域160内のどの位置にひくかを決定する。境界線決定部13は、重複領域160内においてブレンド領域161に重ならないように境界線162を決定する。境界線162の決定方法の一例を以下に示す。
境界線決定部13は、重複領域160における画像の画素値の重みを示す重みマップを生成する。一般的に、境界線を決める場合、画像と同じサイズのマスク画像を生成し、マスク画像が白どうしの領域が重複領域160と判定される。境界線決定部13は、この重複領域160おいて、優先領域123とブレンド領域161とを考慮して、重みマップを生成する。
非特許文献2に示されるグラフカットを用いた場合、2つの画像の重複領域における画素と画素との関係からデータ項を定義し、重複領域内の画素間の関係から平滑化項を定義し、データ項と平滑化項との和として表現されるエネルギー関数が最小値になるように境界線を決定する。このとき、重複する画像は、対等な立場であることから、データ項には、「0」又は0より大きな予め決められた数値(例えば、「1」であり、以下「大きな数値」とも称する。)のように定義した値を入れる。例えば、優先領域123を含む画像122において優先領域123とブレンド領域161のデータ項の値を、「大きな数値」とし、優先領域123とブレンド領域161から離れるほど(すなわち、距離が増すほど)データ項の値が減るようにすれば、優先領域123の近くに境界線162が決まる。
なお、他方の画像112におけるデータ項の値は、画像122のデータ項の値には依存しない。
図8は、画像合成装置10のハードウェア構成の例を示す図である。ただし、画像合成装置10のハードウェア構成は、図8に示される構成に限定されない。
画像合成装置10は、例えば、コンピュータである。画像合成装置10は、CPU(Centaral Processiong Unit)21と、GPU(Graphics Processing Unit)22と、メモリ23と、ストレージ24と、モニタ25と、インタフェース26と、バス27とを備える。バス27は、画像合成装置10のハードウェアがデータを交換するために用いるデータ転送路である。インタフェース26は、例えば、カメラに接続される。
画像合成装置10の各機能は、処理回路により実現される。処理回路は、専用のハードウェアであっても、メモリ23に格納されるソフトウェアであるプログラム(例えば、画像合成プログラム)を実行するCPU21であってもよい。CPU21は、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、及びDSP(Digital Signal Processor)のいずれであってもよい。
処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はこれらのうちのいずれかを組み合わせたものである。
処理回路がCPU21を含む場合、画像合成装置10の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ23に格納される。処理回路は、メモリ23に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、画像合成装置10は、処理回路により処理が実行されるときに、実施の形態1に係る画像合成方法を実行するものである。
ここで、メモリ23は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの、不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、或いは、磁気ディスク、光ディスク、コンパクトディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、などのうちのいずれかであることができる。
なお、画像合成装置10の一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらのうちのいずれかの組み合わせによって、各機能を実現することができる。なお、図8の構成は、後述の実施の形態2から5の画像合成装置にも適用可能である。
図9は、画像合成装置10により実行される処理を示すフローチャートである。ただし、画像合成装置10が実行する処理は、図9に示されるものに限定されない。
画像取得部11は、ステップS11において、異なる視点からカメラ撮影された複数の画像を取得し、ステップS12において、複数の画像のうちから、互いに隣接する2枚の画像を選択する。ステップS13において、重複領域計算部12は、画像取得部11によって選択された2枚の画像の重複領域160を計算する。
ステップS14において、ブレンディング部15は、画像取得部11によって選択された2枚の画像(優先領域123が存在する場合には、優先領域123内の画像を含む)の合成に用いるブレンディング方法を決定する。ステップS15において、境界線決定部13は、重複領域計算部12によって計算された重複領域160における境界線162を決定する。ステップS16において、境界線162を決定した後に、ブレンディング部15は、重複領域160において画像をブレンディングする。なお、必要な場合には、ブレンディングの前に、座標系統合部14による座標系の統合が行われる。
図10は、図9における境界線の決定処理(ステップS15)を示すフローチャートである。ただし、境界線の決定処理は、図10に示されるものに限定されない。ステップS151において、境界線決定部13は、ブレンド領域を考慮した重みマップを生成する。
図11(a)及び(b)は、カメラ#1、#2、#3によって撮影された画像のワープ画像とマスク画像を示す図である。例えば、一般的に、境界線を決める場合、図11(a)にワープ画像として示されるように、画像と同サイズの白いマスク画像を生成し、図11(b)にマスク画像として示されるように、白いマスク画像どうしの重複領域をマスクと判定する。この重複領域内に、優先領域とブレンド領域が存在する場合には、境界線決定部13は、これらを考慮に入れて、重複領域における重みマップを生成する。
図12は、重みマップの生成処理の例を示す図である。図12に示されるルールでは、カメラ#1、#2、#3の各々の撮影画像が優先領域(例えば、図2における木の領域、すなわち、除去領域)を有し、カメラ#1、#2、#3の撮影画像について、優先領域のマスク画像と領域分割後のマスク画像の積集合が計算される。さらに、積集合として得られたカメラ#1、#2、#3のマスク画像の和集合が計算される。この結果、合成画像(例えば、カメラ#1、#2、#3の撮影画像からなるパノラマ画像)における優先領域(図12では、除去領域)のマスク画像が得られる。なお、マスク画像を形成するためのルールは、図12に示されるものに限定されない。
ステップS152において、ブレンディング部15は、重みマップに基づいて各画素の画素値を決定し、境界線162に基づいて重複領域内の画像をブレンディングする。つまり、ブレンディング部15は、例えば、図12に示されるカメラ#1、#2、#3の領域分割後の3枚のマスク画像と、図12に示される合成画像における優先領域の1枚のマスク画像とに基づいて、重複領域内の画像をブレンディングする。境界線とブレンディング方法が決められた後に、ブレンディング部15は、各画像の画素を、合成画像を格納するメモリに並列的に書き込むことも可能である。
以上に説明したように、実施の形態1に係る画像合成装置10によれば、優先領域がない画像どうしを合成して合成画像を生成する場合だけでなく、優先領域を含む画像を合成して合成画像を生成する場合にも、画像の重複領域160の境界線162における画像の滑らかな接合が可能である。
また、実施の形態1に係る画像合成装置10によれば、選択された画像の境界線を決めて接合する処理である1回目のブレンディングと、画像の重複領域に優先領域の画像を合成する処理である2回目のブレンディングとを別々に行う装置又は方法に比べ、複数の画像の合成処理を効率的に行うことが可能である。言い換えれば、実施の形態1に係る画像合成装置10によれば、優先領域及びブレンド領域に基づいて生成された重みマップを用いて境界線を決定し、この境界線に基づいて重複領域において画像をブレンディングする処理を行うので、画像の合成処理を効率的に行うことが可能である。
《2》実施の形態2.
実施の形態2では、画像合成装置10の画像取得部11が優先領域を有する複数の画像を取得し、合成する例を説明する。この点以外に関し、実施の形態2は、実施の形態1と同じである。したがって、実施の形態2の説明に際しては、図1、図2、図8、及び図10も参照する。
図13は、画像合成装置10の画像取得部11によって取得される画像の例を示す図である。画像取得部11は、異なる視点から撮影された複数の画像112、122、132、142を取得する。図13には、画像122が、優先領域123を有し、画像132が優先領域133を有する例が示されている。
図14は、画像合成装置10の画像取得部11によって選択される画像の例を示す図である。画像取得部11は、取得された複数の画像から、部分的に重複する領域を有し、互いに隣接する2枚の画像を選択する。図14には、画像122と132が選択された場合が示されている。
図15は、画像合成装置10の重複領域計算部12によって計算される重複領域の例を示す図である。重複領域計算部12は、選択された画像が互いに重複する領域である重複領域170を計算する。図5には、優先領域123と133が重複領域170内にあり、優先領域123と133が部分的に重複している場合が示されている。
ブレンディング部15は、重複領域170におけるブレンディング方法を決定する。また、ブレンディング部15は、優先領域123と133とが重複する領域のブレンディング方法を決定してもよい。
境界線決定部13は、選択された画像の間の境界線を重複領域170内のどの位置にひくかを決定する。また、境界線決定部13は、選択された画像の優先領域123と133の間の境界線をどの位置にひくかを決定する。
座標系統合部14は、選択された画像の座標系を同じ座標系にするための処理を行う。選択された画像の座標系が同じである場合又は同じであるとみなしても合成画像に与える影響が少ない場合には、座標系統合部14による処理を行う必要はない。
図16は、画像合成装置10のブレンディング部15によって決定されたブレンディング方法に基づいて決まるブレンド領域の例を示す図である。ブレンディング部15が重複領域170おけるブレンディング方法を決定すると、図16に示されるように、優先領域123と133の周囲におけるブレンド領域171の形状が決まる。ブレンディング方法は、実施の形態1のものと同じである。
図17は、画像合成装置10の境界線決定部13によって決定された境界線の例を示す図である。ブレンディング部15は、境界線決定部13によって決定された境界線172に基づいて、互いに隣接する2枚の画像の重複領域170をブレンディングする。
図18は、画像合成装置10によって統合された1枚の画像の例を示す図である。図18の例では、1枚に統合された画像122aは、1つに統合された優先領域123aを有する。
図19は、画像合成装置10により実行される処理を示すフローチャートである。図10に示されるフローチャートは、ステップS21~S27が追加されている点において、図9に示される実施の形態1のフローチャートと異なる。ただし、画像合成装置10が実行する処理は、図19に示されるものに限定されない。
ステップS21において、画像取得部11は、異なる視点からカメラ撮影された複数の画像を取得し、ステップS22において、複数の画像のうちから、互いに隣接する2枚の画像(優先領域有り)を選択する。ステップS23において、重複領域計算部12は、画像取得部11によって選択された2枚の画像の重複領域170を計算する。
ステップS24において、ブレンディング部15は、画像取得部11によって選択された2枚の画像の合成に用いるブレンディング方法を決定する。ステップS25において、境界線決定部13は、図17に示されるように、重複領域計算部12によって計算された重複領域170に基づいて重複領域170における画像132と122の間の境界線172と優先領域123と133の画像の間の境界線125を決定する。ステップS26において、境界線162を決定した後に、ブレンディング部15は、重複領域170をブレンディングして、ステップS27において、1つの優先領域123aを有する1つの画像122aが形成される。なお、ブレンディングの前に、座標系統合部14による座標系の統合が行われてもよい。また、ステップS26における処理では、図10に示される処理が用いられる。
ステップS11~S16の処理は、図9に示されるものと同じである。
以上に説明したように、実施の形態2に係る画像合成装置10によれば、優先領域がない画像どうしを合成して合成画像を生成する場合だけでなく、優先領域を含む画像を合成して合成画像を生成する場合にも、画像の重複領域170の境界線172における画像の滑らかな接合が可能である。
また、実施の形態2では、画像取得部11によって取得された複数の画像に、優先領域123、133を有する2つ以上の画像122、132がある場合、重複領域計算部12、ブレンディング部15、及び境界線決定部13は、優先領域123、133を持つ画像122、132を統合された画像122aに変換する統合処理を行う(ステップS21~S27)。また、優先領域123、133が重複する場合、重複領域計算部12、ブレンディング部15、及び境界線決定部13は、2つの優先領域123、133を合成して1つの統合された優先領域123aに変換する。したがって、優先領域123、133を含む複数の画像122、132が入力された場合であっても、画像の重複領域170の境界線172における画像の滑らかな接合が可能である。
また、実施の形態2に係る画像合成装置10によれば、選択された画像の境界線を決めて接合する処理である1回目のブレンディングと、画像の重複領域に優先領域の画像を合成する処理である2回目のブレンディングとを別々に行う装置又は方法に比べ、複数の画像の合成処理を効率的に行うことが可能である。言い換えれば、実施の形態2に係る画像合成装置10によれば、統合された画像122a及びブレンド領域に基づいて生成された重みマップを用いて境界線を決定し、この境界線に基づいて重複領域において画像をブレンディングする処理を行うので、画像の合成処理を効率的に行うことが可能である。
《3》実施の形態3.
上記実施の形態1及び2では、画像合成装置10において優先領域の画像の画素値が100%になり、優先領域に重なる画像の画素値が0%である場合を例示したが、実施の形態3では、優先領域の画像の画素値が0%より大きく100%より小さい例、すなわち、優先領域の画像が半透明である例を説明する。実施の形態3は、実施の形態1及び2に適用可能である。この点以外に関し、実施の形態3は、実施の形態1又は2と同じである。したがって、実施の形態3の説明に際しては、図1、図2、及び図8から図10も参照する。
図20は、実施の形態3に係る画像合成装置10の境界線決定部13によって決定される境界線の例を示す図である。実施の形態3では、優先領域123の画像の画素値を70%にし、優先領域123に重なる背景の画像も表示される場合を説明する。実施の形態3の動作は、図9及び図10に示されるものと同様であるが、優先領域123の画素値が70%でαブレンディングするなどの半透明表示とし、優先領域123の四角形の境界線でα値が70%になるように決定する。また、その場合、優先領域123の背景が必要となるため、図9のステップS15において、背景の画像も決定する。α値は、100%より小さい他の値(すなわち、70%以外の値)であってもよい。
以上に説明したように、実施の形態3に係る画像合成装置10によれば、優先領域がない画像どうしを合成して合成画像を生成する場合だけでなく、優先領域を含む画像を合成して合成画像を生成する場合にも、画像の重複領域160の境界線162における画像の滑らかな接合が可能である。また、半透明の優先領域を含む画像を合成して合成画像を生成する場合であっても、画像の重複領域の境界線における画像の滑らかな接合が可能である。
また、実施の形態3に係る画像合成装置10によれば、選択された画像の境界線を決めて接合する処理である1回目のブレンディングと、画像の重複領域に優先領域の画像を合成する処理である2回目のブレンディングとを別々に行う装置又は方法に比べ、複数の画像の合成処理を効率的に行うことが可能である。言い換えれば、実施の形態3に係る画像合成装置10によれば、優先領域及びブレンド領域に基づいて生成された重みマップを用いて境界線を決定し、この境界線に基づいて重複領域において半透明な画像をブレンディングする処理を行うので、画像の合成処理を効率的に行うことが可能である。
《4》実施の形態4
上記実施の形態1から3では、画像合成装置10において優先領域を有する画像の合成処理について説明した。実施の形態4では、優先領域が、隠消現実感(Diminished Reality:DR)技術における除去対象が存在する領域(すなわち、除去領域)であり、優先領域画像が除去対象によって隠されていた背景である隠背景の領域の画像である例を説明する。実施の形態4は、実施の形態1から3に適用可能である。この点以外に関し、実施の形態4は、実施の形態1から3のいずれかと同じである。したがって、実施の形態4の説明に際しては、図1、図2、及び図8から図10も参照する。
例えば、ARの応用形態のひとつであるDR技術では(非特許文献4を参照)、除去対象(例えば、図2における木)が遮蔽した背景(隠背景)である家を別視点のカメラ(隠背景観測用カメラ)の画像を用いて生成し、隠背景の領域が隠されないように、画像を合成したい場合がある。つまり、除去対象が除去された画像を生成したい場合がある。
森尚平、一刈良介、柴田史久、木村朝子、田村秀行著、 「隠消現実感の技術的枠組と諸問題~現実世界に実在する物体を視覚的に隠蔽・消去・透視する技術について~」、 日本バーチャルリアリティ学会論文誌、Vol.16、No.2、pp.239-250、2011年6月
既存の方法によって境界線を決めた場合、優先領域(除去領域含む)を重畳領域に含まないようにマスク処理することで、優先領域に境界線が入ることはない。しかし、その後のブレンドにおいて重複する画像間の画素値を混ぜるが、境界線が優先領域に近すぎる場合、滑らかにブレンドされない可能性がある。
実施の形態4では、優先領域が除去対象を含む領域である例を説明する。この場合、優先領域は、「除去領域」と称する。この場合にも、実施の形態1から3の場合と同様に、優先領域に重ならないよう境界線を決める。
図21は、実施の形態4に係る画像合成装置10の画像取得部11によって取得される画像の例を示す図である。図22は、実施の形態4に係る画像合成装置10の境界線決定部13によって決定される境界線の例を示す図である。
画像取得部11は、異なる視点から撮影された複数の画像112、122、132、142を取得する。図21には、画像122が、除去領域124を有する例が示されている。
実施の形態4の動作は、基本的には、図9及び図10に示される実施の形態1の動作と同じであるが、ステップS151で生成される、重みマップが、実施の形態1のものと異なる。非特許文献2に示されるグラフカットを用い、マスク画像として黒画像を用いた場合、除去領域124とブレンド領域181の画像のデータ項は、0である。ブレンド領域181の外の領域の定義は、実施の形態1の場合と同じである。例えば、除去領域124を含む画像122において除去領域124とブレンド領域181のデータ項の値を、0とし、除去領域124とブレンド領域181から離れるほど(すなわち、距離が増すほど)データ項の値が徐々に増えるようにする。この場合には、除去領域124の近くに境界線182が決まる。境界線182を決定した後に、ブレンディング部15は、重複領域160において画像をブレンディングする。なお、必要な場合には、ブレンディングの前に、座標系統合部14による座標系の統合が行われる。
以上に説明したように、実施の形態4に係る画像合成装置10によれば、優先領域の一種である除去領域を含む画像を合成して合成画像を生成する場合であっても、画像の重複領域の境界線における画像の滑らかな接合が可能である。
また、実施の形態4に係る画像合成装置10によれば、選択された画像の境界線を決めて接合する処理である1回目のブレンディングと、画像の重複領域に除去領域の画像を合成する処理である2回目のブレンディングとを別々に行う装置又は方法に比べ、複数の画像の合成処理を効率的に行うことが可能である。言い換えれば、実施の形態4に係る画像合成装置10によれば、除去領域及びブレンド領域に基づいて生成された重みマップを用いて境界線を決定し、この境界線に基づいて重複領域において画像をブレンディングする処理を行うので、画像の合成処理を効率的に行うことが可能である。
《5》実施の形態5
上記実施の形態1から4では、2つの画像の合成処理について説明した。実施の形態5では、3枚の画像が互いに重複領域を持ち、これらの画像から合成画像を生成する場合を説明する。なお、4枚以上の画像から合成画像を生成する方法は、3枚の画像から合成画像を生成する方法と同様に行うことができる。実施の形態5は、実施の形態1から4に適用可能である。この点以外に関し、実施の形態5は、実施の形態1から4のいずれかと同じである。したがって、実施の形態4の説明に際しては、図1、図2、及び図8から図10も参照する。
図23は、重複する画像の領域分割の順序を示す図である。一般に、複数(3以上)の画像が重複する領域における境界線は、選択された複数枚の画像のうちの任意の2枚の画像の領域分割を、全ての組み合わせについて行うことで決定できる。
実施の形態5に係る画像合成装置10の境界線決定部13は、隣接する画像として、選択された3枚の画像A0、B0、C0の間の境界線51、52、53の決定の順番、すなわち、境界線51、52、53によって重複領域を分割する処理である領域分割の順番を、複数の画像のレイヤのうちの、存在してほしいレイヤほど後で実施する。例えば、合成画像の生成において使用されない領域の面積が狭くなるようにするために、他の画像よりも上のレイヤの画像として存在させたい画像ほど、後の処理で領域分割を行うことが望ましい。
図23の例では、先ず、画像A0と画像B0との重複領域における境界線51が計算され、使用されない領域を除いた画像A1と画像B1とが生成される。次に、画像A1と画像C0との重複領域における境界線52が計算され、使用されない領域を除いた画像A2と画像C1とが生成される。次に、画像B1と画像C1との重複領域における境界線53が計算され、使用されない領域を除いた画像B2と画像C2とが生成される。合成画像の生成において使用されない領域は、図23の画像A2、B2、C2において黒塗りされた領域である。また、合成画像は、図23の画像A2、B2、C2からなる画像である。
図23から理解できるように、他の画像よりも上のレイヤとして存在してほしい画像において使用されない画像領域の面積が狭くなるようにするためには、他の画像よりも上のレイヤとして存在してほしい画像ほど、後の処理で領域分割を行うことが望ましい。
以上に説明したように、実施の形態5に係る画像合成装置10によれば、優先領域(除去領域であってもよい。)の画像を合成して合成画像を生成する場合であっても、画像の重複領域の境界線における画像の滑らかな接合が可能である。また、重複する3枚以上の画像を合成する場合に、他の画像よりも上のレイヤとして存在してほしい画像において、使用されない領域の面積を狭くすることができる。
また、実施の形態5に係る画像合成装置10によれば、選択された画像の境界線を決めて接合する処理である1回目のブレンディングと、画像の重複領域に優先領域の画像を合成する処理である2回目のブレンディングとを別々に行う装置又は方法に比べ、複数の画像の合成処理を効率的に行うことが可能である。
10 画像合成装置、 11 画像取得部、 12 重複領域計算部、 13 境界線決定部、 14 座標系統合部、 15 ブレンディング部、 110、120、130、140 カメラ、 112、122、132、142 画像、 123、133 優先領域、 122a 統合された画像、 123a 統合された優先領域、 124 除去領域、 125 優先領域の境界線、 150 撮影対象、 160、170 重複領域、 162、172、182 境界線、 161、171、181 ブレンド領域。

Claims (9)

  1. 異なる視点から撮影された複数の画像を取得し、前記複数の画像から互いに隣接する画像を選択する画像取得部と、
    前記隣接する画像が互いに重複する領域である重複領域を計算する重複領域計算部と、
    前記重複領域において画像の間の境界線を決定する境界線決定部と、
    前記重複領域において画像をブレンディングするブレンディング部と、
    を有し、
    前記隣接する画像の少なくとも一方が優先領域を含む場合、前記境界線決定部は、前記優先領域の画像のブレンディングに使用されるブレンディング方法に応じて決まる領域である、前記優先領域の周辺のブレンド領域に重ならない前記境界線を決定し、前記ブレンディング部は、前記境界線に基づいて前記重複領域において画像をブレンディングし、
    前記境界線決定部は、前記複数の画像の重複領域を前記境界線で分割する領域分割の処理を、異なる重複領域について順に実行する場合、他の画像よりも上のレイヤの画像として存在させたい画像についての領域分割ほど、後の処理として行う
    画像合成装置。
  2. 前記ブレンディング部は、前記ブレンド領域に基づいて前記重複領域における画素値の重みマップを作成し、
    前記境界線決定部は、前記重みマップに基づいて前記境界線を決定する
    請求項1に記載の画像合成装置。
  3. 前記重みマップは、前記ブレンド領域で予め決められた大きな数値の重みを有し、
    前記重みは、前記ブレンド領域から離れるほど小さくなる
    請求項2に記載の画像合成装置。
  4. 前記優先領域の画像が半透明画像であり、前記ブレンディング部がαブレンディングを用いる場合、前記優先領域の境界におけるα値を100%より小さい値に設定する
    請求項1又は2に記載の画像合成装置。
  5. 前記重みマップは、前記ブレンド領域で0の重みを有し、
    前記重みは、前記ブレンド領域から離れるほど大きくなる
    請求項2に記載の画像合成装置。
  6. 前記画像取得部によって取得された前記複数の画像に、優先領域を有する2つ以上の画像がある場合、
    前記重複領域計算部、前記ブレンディング部、及び前記境界線決定部は、前記優先領域を持つ画像を統合された画像に変換する統合処理を行い、前記統合された画像と、前記画像取得部によって取得された複数の画像の内の統合処理されていない画像とから合成画像を生成する
    請求項1から5のいずれか1項に記載の画像合成装置。
  7. 前記優先領域を有する2つ以上の画像の前記優先領域が互いに重複する場合、前記ブレンディング部は、2つの前記優先領域を合成して1つの統合された優先領域にする
    請求項1から5のいずれか1項に記載の画像合成装置。
  8. 画像合成装置が実行する画像合成方法であって、
    異なる視点から撮影された複数の画像を取得し、前記複数の画像から互いに隣接する画像を選択するステップと、
    前記隣接する画像が互いに重複する領域である重複領域を計算するステップと、
    前記重複領域において画像の間の境界線を決定するステップと、
    前記重複領域において画像をブレンディングするステップと、
    を有し、
    前記隣接する画像の少なくとも一方が優先領域を含む場合、前記境界線を形成する前記ステップで、前記優先領域の画像のブレンディングに使用されるブレンディング方法に応じて決まる領域である、前記優先領域の周辺のブレンド領域に重ならない前記境界線を決定し、前記画像をブレンディングする前記ステップで、前記境界線に基づいて前記重複領域において画像をブレンディングし、
    前記複数の画像の重複領域を前記境界線で分割する領域分割の処理を、異なる重複領域について順に実行する場合、他の画像よりも上のレイヤの画像として存在させたい画像についての領域分割ほど、後の処理として行う
    画像合成方法。
  9. 異なる視点から撮影された複数の画像を取得し、前記複数の画像から互いに隣接する画像を選択するステップと、
    前記隣接する画像が互いに重複する領域である重複領域を計算するステップと、
    前記重複領域において画像の間の境界線を決定するステップと、
    前記重複領域において画像をブレンディングするステップと、
    を有する処理であって、
    前記隣接する画像の少なくとも一方が優先領域を含む場合、前記境界線を形成する前記ステップで、前記優先領域の画像のブレンディングに使用されるブレンディング方法に応じて決まる領域である、前記優先領域の周辺のブレンド領域に重ならない前記境界線を決定し、前記画像をブレンディングする前記ステップで、前記境界線に基づいて前記重複領域において画像をブレンディングし、前記複数の画像の重複領域を前記境界線で分割する領域分割の処理を、異なる重複領域について順に実行する場合、他の画像よりも上のレイヤの画像として存在させたい画像についての領域分割ほど、後の処理として行う前記処理を
    コンピュータに実行させるプログラム。
JP2022557640A 2021-01-25 2021-01-25 画像合成装置、画像合成方法、及びプログラム Active JP7199613B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/002472 WO2022157984A1 (ja) 2021-01-25 2021-01-25 画像合成装置、画像合成方法、及びプログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2022157984A1 JPWO2022157984A1 (ja) 2022-07-28
JPWO2022157984A5 JPWO2022157984A5 (ja) 2022-12-23
JP7199613B2 true JP7199613B2 (ja) 2023-01-05

Family

ID=82548620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022557640A Active JP7199613B2 (ja) 2021-01-25 2021-01-25 画像合成装置、画像合成方法、及びプログラム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20230325971A1 (ja)
JP (1) JP7199613B2 (ja)
CN (1) CN116711319A (ja)
WO (1) WO2022157984A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012222674A (ja) 2011-04-12 2012-11-12 Sony Corp 画像処理装置、画像処理方法、プログラム
JP2013541884A (ja) 2010-09-09 2013-11-14 デジタルオプティックス・コーポレイション・ヨーロッパ・リミテッド 携帯型装置でのステレオスコピック(3d)のパノラマ生成
JP2016127343A (ja) 2014-12-26 2016-07-11 株式会社モルフォ 画像生成装置、電子機器、画像生成方法及びプログラム
US20180253875A1 (en) 2017-03-02 2018-09-06 Qualcomm Incorporated Systems and methods for content-adaptive image stitching
WO2020213430A1 (ja) 2019-04-18 2020-10-22 日本電信電話株式会社 映像処理装置、映像処理方法及び映像処理プログラム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6359617B1 (en) * 1998-09-25 2002-03-19 Apple Computer, Inc. Blending arbitrary overlaying images into panoramas

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013541884A (ja) 2010-09-09 2013-11-14 デジタルオプティックス・コーポレイション・ヨーロッパ・リミテッド 携帯型装置でのステレオスコピック(3d)のパノラマ生成
JP2012222674A (ja) 2011-04-12 2012-11-12 Sony Corp 画像処理装置、画像処理方法、プログラム
JP2016127343A (ja) 2014-12-26 2016-07-11 株式会社モルフォ 画像生成装置、電子機器、画像生成方法及びプログラム
US20180253875A1 (en) 2017-03-02 2018-09-06 Qualcomm Incorporated Systems and methods for content-adaptive image stitching
WO2020213430A1 (ja) 2019-04-18 2020-10-22 日本電信電話株式会社 映像処理装置、映像処理方法及び映像処理プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022157984A1 (ja) 2022-07-28
CN116711319A (zh) 2023-09-05
JPWO2022157984A1 (ja) 2022-07-28
US20230325971A1 (en) 2023-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Gao et al. Constructing image panoramas using dual-homography warping
US10728513B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and storage medium
Thies et al. Ignor: Image-guided neural object rendering
US10284789B2 (en) Dynamic generation of image of a scene based on removal of undesired object present in the scene
JP6371553B2 (ja) 映像表示装置および映像表示システム
KR102342668B1 (ko) 화상 처리장치, 화상 처리방법 및 기억매체
EP2328125B1 (en) Image splicing method and device
JP4168125B2 (ja) データ処理システムおよび方法
US10021300B2 (en) Image processing device and electronic system including the same
US8244029B1 (en) Recursive filters on GPUs
KR101049928B1 (ko) 파노라마 이미지를 생성하기 위한 방법, 사용자 단말 장치 및 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
JPH07225855A (ja) 斜視的変換により源画像から目標画像を構成する画像処理方法および装置
US20170061677A1 (en) Disparate scaling based image processing device, method of image processing, and electronic system including the same
CN115147579B (zh) 一种扩展图块边界的分块渲染模式图形处理方法及系统
KR20220054902A (ko) 임의의 뷰 생성
CN111915483A (zh) 图像拼接方法、装置、计算机设备和存储介质
US11501413B2 (en) Kernel reshaping-powered splatting-based efficient image space lens blur
US9082183B2 (en) Image processing device and image processing method
JPH10126665A (ja) 画像合成装置
JP7199613B2 (ja) 画像合成装置、画像合成方法、及びプログラム
US10785470B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and image processing system
JP2002092625A (ja) 画像処理装置および方法、並びに記録媒体
JP5906165B2 (ja) 仮想視点画像合成装置、仮想視点画像合成方法及び仮想視点画像合成プログラム
KR20120118462A (ko) 이미지 기반의 비주얼 헐에서의 오목 표면 모델링
JP2019144958A (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220921

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220921

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220921

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20220921

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20220921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7199613

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150