JP7197009B2 - 物体管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、物体管理システム、物体管理方法、プログラム、および、物体照合システムに関する。
図形や文字などのパターンを含む画像の登録・照合を行う技術が各種提案ないし実用化されている。
例えば、特許文献1では、印鑑の印影イメージと筆跡イメージおよび本人確認データおよび印影登録番号を含む登録用情報とを同時にスキャンするスキャナ部と、上記スキャンによって読み取られた印影イメージおよび登録用情報を記憶するファイル部と、上記印影イメージおよび登録用情報を表示する表示部と、スキャナ部およびファイル部および表示部を制御するコントロール部とを備える印鑑印影登録装置が提案されている。この印鑑印影登録装置によれば、登録した印鑑を照合するとき、印鑑以外の筆跡イメージなどの本人確認情報を同時に照合することができるため、トラブルを未然に防止することができるとしている。
特開平4-367983号公報
秋葉教充、外5名、"法工学鑑定のための半自動画像幾何変換プログラムの開発"、法科学技術、20(2)、157-164(2015)
ところで、カメラを使用して、物体上に形成された図形や文字などを斜め方向から撮影した画像には、射影による歪みが発生する。また、そのとき発生する歪みは撮影時のカメラの撮影方向によって変化する。その結果、同一物体に形成した同一の図形や文字によるパターンであっても登録時と照合時とでカメラの撮影方向が相違すると、照合に失敗する現象が発生する。また射影歪みの影響により、物体識別のために或る物体上に形成した図形や文字によるパターンが、物体識別のために他の物体上に形成された図形や文字によるパターンに酷似する現象が発生する。その結果、図形や文字を含む画像による物体照合の精度が低下する。
本発明の目的は、上述した課題を解決する物体管理システムを提供することにある。
本発明の一形態に係る物体管理システムは、
第1の円と第1の手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得する第1の取得手段と、
前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した登録画像を生成する第1の生成手段と、
前記登録画像を、前記登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込む登録手段と、
を備えるように構成されている。
また本発明の他の形態に係る物体管理方法は、
第1の円と第1の手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得し、
前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した登録画像を生成し、
前記登録画像を、前記登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込む、
構成を有している。
また本発明の他の形態に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
コンピュータに、
第1の円と第1の手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得する処理と、
前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した登録画像を生成する処理と、
前記登録画像を、前記登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込む処理と、
を行わせるためのプログラムを記録するように構成されている。
また本発明の他の形態に係る物体照合システムは、
第1の円と手書き文字とが描画された照合対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得する取得手段と、
前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した照合画像を生成する生成手段と、
前記照合画像と記憶手段に記憶されている登録対象の物体に係る登録画像とを比較することにより、前記照合対象の物体と前記登録対象の物体との同一性を判定する判定手段とを備えるように構成されている。
本発明は、上述したような構成を有することにより、図形と文字を含む画像による物体照合の精度を高めることができる。
本発明の第1の実施形態に係る物体管理システムのブロック図である。 物体に貼付されたラベルを正面から撮影した画像の例を示す図である。 物体に貼付したラベルを斜め方向から撮影した画像の例を示す図である。 物体に貼付したラベルを斜め方向から撮影した別の画像の例を示す図である。 平面射影変換式を表す図である。 平面上に描いた正円を斜めから撮影したときに得られる楕円と元の正円に内接する正方形との関係を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る物体管理システムの携帯端末のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る物体管理システムのサーバのブロック図である。 離心率・距離δ対応表の一例を示す図である。 登録画像データベースの内容の一例を示す図である。 離心率・距離δ対応表を作成する手順の一例を示すフローチャートである。 円とその円の中心点とを背景色とは異なる色で描いた検査用用紙の一例を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態における登録動作の手順の一例を示すフローチャートである。 ステップS15の詳細な手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態における照合動作の手順の一例を示すフローチャートである。 ステップS34の詳細な手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る携帯端末のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るサーバのブロック図である。 推奨案データベースの内容の一例を示す図である。 推奨案をオペレータに提示する手順の一例を示すフローチャートである。 携帯端末の画面表示装置に表示される推奨案の画像の例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るサーバのブロック図である。 本発明の第3の実施形態における登録動作の手順の一例を示すフローチャートである。 携帯端末の画面表示装置に表示される再登録案内画面の例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る携帯端末のブロック図である。 本発明の第4の実施形態における登録動作の手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態における照合動作の手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第5の実施形態に係る物体管理システムのブロック図である。 本発明の第6の実施形態に係る物体管理システムのブロック図である。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る物体管理システムのブロック図である。図1に示す物体管理システム100は、出所表示・品質管理・流通管理などのために、製品・商品・宅配物などの物体150の個体を管理するシステムである。
図1を参照すると、物体管理システム100は、携帯端末110と、印鑑付きボールペン120と、サーバ130とを含んで構成されている。携帯端末110とサーバ130とは、インターネットなどのネットワーク140を通じて相互に通信可能に接続されている。図1には携帯端末110が1台のみ図示されているが、携帯端末110は複数台存在していてもよい。
印鑑付きボールペン120は、管理対象となる物体150の表面に貼付したラベル151に印鑑の印影と手書き文字とを形成するためのツールの一例である。本明細書において、手書き文字は手書きの記号や模様なども含む。ラベル151は、例えば長方形の平面形状を有する上質紙の裏面に粘着剤を塗布したものであり、裏面を物体150に押圧して接着させることにより物体150の任意の面に簡単に貼付することができるようになっている。図1では、物体150に貼付したラベル151に印鑑の印影と手書き文字とを形成するようにしたが、物体150の表面に直接に印鑑の印影と手書き文字とを形成するようにしてもよい。
印鑑付きボールペン120は、ボールペン121と浸透印122が1本になった構造を有している。浸透印122は、インクが印面122aに浸透しており、印面122aをラベル151の表面に押し当てると、印面122aに形成されたパターンに応じた印影がラベル151の表面に形成される。本実施形態で使用する浸透印122は、個人の性を表す文字を正円の輪郭で囲んだ形状の印影が形成されるように構成されている。またボールペン121は、ラベル151の表面に任意の文字を記載するためのものである。
図2Aは、物体150に貼付されたラベル151を正面から撮影した画像の例を示す。この例のラベル151には、個人の姓を表す文字を正円の枠で囲んだ印影が形成されている。図では、姓を表す文字は説明の便宜上、「見本」としている。またラベル151には、印影の右上に「A」という手書き文字が記載されている。本実施形態では、上記のように物体150に貼付したラベル151に形成された印鑑の印影と手書き文字を同時に写した画像を、当該物体150の個体を識別する個体識別情報として使用する。このように印影と手書き文字とを同時に写した画像を個体識別子とすることにより、印影だけの画像、或いは手書き文字だけの画像と比較して、個体識別力を高めることができる。また、印影と手書き文字との相対的な位置関係のばらつきにより、さらに個体識別力を高めることができる。
しかしながら、カメラを使用して、ラベル151に形成された印影および手書き文字を撮影した画像には、その撮影方向に応じた射影による歪みが発生する。図2Bは、図2Aと同一のラベル151を斜め方向から撮影した画像の例を示す。また図2Cは、図2Aと同一のラベル151を図2Bとは異なる斜め方向から撮影した画像の例を示す。これらの例に示すように、同一の印影および手書き文字であっても撮影方向が相違すると、射影による歪みによって異なる画像として観測される。そのため、同一物体150に形成した同一の印影および手書き文字であっても登録時と照合時とで撮影方向が相違すると、照合に失敗する現象が発生する。また射影歪みの影響により、物体識別のために或る物体150上に形成した印影や手書き文字によるパターンが、物体識別のために他の物体150上に形成した印影や手書き文字によるパターンに酷似する現象が発生する。その結果、印影および手書き文字を含む画像による物体照合の精度が低下する。
そこで、本実施形態では、物体150に形成された印影および手書き文字の画像を登録および照合する際、射影による歪みを補正した後に登録および照合することにより、射影歪みの影響により物体照合の精度が低下するのを防止する。以下、本実施形態で採用する射影歪みの補正方法について説明する。
一般に、平面射影変換は、図3に示す式1で表される。式1において、x、yは変換前の座標、x´、y´は変換後の座標、a、b、c、d、e、f、g、hは射影変換係数である。これら8個の射影変換係数を求めるためには、変換前後の4点の座標を式1に代入した8元連立方程式を解けばよい。本実施形態では、平面上に描画された印影の輪郭である円を斜めから撮影すると楕円になることを利用し、画像から楕円を検出し、検出した楕円上の4点の変換前後の座標を式1に代入して射影変換係数を求める。そして、上記4点として、元の円に内接する正方形の4頂点を使用する。
図4は、平面上に描いた正円を斜めから撮影したときに得られる楕円と元の正円に内接する正方形との関係を示す模式図である。元の正円に内接する正方形は、互いに対向する2つの頂点P、Qが、楕円の短軸の両端点に一致する正方形である。このとき、正方形の残り2つの頂点R、Sは、楕円の長軸の両端点とは一致しない。その理由は、一般に円を斜めから見たときの楕円の中心は、元の円の中心と一致しないためである。すなわち、元の正円の中心は、或る距離δだけ短軸の奥方向に移動する。そのため、正方形の残り2つの頂点R、Sを如何にして算出するかが問題になる。
この問題に関し、非特許文献1では、画像上の消失線と楕円の短軸の延長線との交点を通る直線が楕円に接する接点を、頂点R、Sとして算出する方法が記載されている。しかし、この方法では、画像上の消失線を決定するために画像上の少なくとも2つの消失点を求める必要がある。円だけでは消失点は求まらないため、円とは別に平行四辺形などの図形を物体上に記載しておく必要がある。
そのため本実施形態では、円を斜めから見たときの楕円の中心と元の円の中心との距離δは、楕円の特徴量に依存する変数として扱い、特徴量の相違する様々な楕円について事前に統計的な方法で算出して記憶しておくことで、上記問題を解決する。楕円の特徴量として、本実施形態では、離心率を使用する。但し、楕円の特徴量は離心率に限定されず、偏平率などの他の特徴量を使用してもよい。また、距離δとしては、絶対値でなく、予め定められた基準となる長さに対する比率を用いる。本実施形態では、基準となる長さとして、楕円の短軸の長さを使用する。但し、基準となる長さは短軸に限定されず、楕円の長軸などを使用してもよい。距離δを事前に求める方法の詳細は、後述する。
再び図1を参照すると、携帯端末110は、管理対象の物体の登録および照合に使用するスマートフォンなどの携帯型の端末である。
図5は、携帯端末110のブロック図である。図5を参照すると、携帯端末110は、カメラ111と、通信インターフェイス(I/F)装置112と、操作入力装置113と、画面表示装置114と、記憶装置115と、演算処理装置116とから構成されている。
カメラ111は、管理対象の物体を撮影する撮像装置である。カメラ111は、例えば、数百万画素程度の画素容量を有するCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary MOS)イメージセンサを備えた可視光かつカラーカメラである。またカメラ111は、固定した絞り値および焦点距離を持つ。
通信I/F装置112は、データ通信回路から構成され、無線によってサーバ130などの外部装置との間でデータ通信を行うように構成されている。操作入力装置113は、キーボードやマウスなどの装置から構成され、オペレータの操作を検出して演算処理装置116に出力するように構成されている。画面表示装置114は、LCD(Liquid Crystal Display)などの装置から構成され、演算処理装置116からの指示に応じて、各種情報を画面表示するように構成されている。
記憶装置115は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置からなり、演算処理装置116における各種処理に必要な処理情報およびプログラム1151を記憶するように構成されている。プログラム1151は、演算処理装置116に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F装置112などのデータ入出力機能を介して図示しない外部装置や記録媒体から予め読み込まれて記憶装置115に保存される。記憶装置115に記憶される主な処理情報には、登録対象物体の画像1152、登録画像1153、照合対象物体の画像1154、照合画像1155、および、判定結果1156がある。
登録対象物体の画像1152は、登録対象の物体に貼付されたラベル151をカメラ111によって撮影した画像である。
登録画像1153は、射影による歪みを補正した後の登録対象の物体の画像1152である。登録画像1153は、登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとしてサーバ130に登録される。
照合対象物体の画像1154は、照合対象の物体に貼付されたラベルをカメラ111によって撮影した画像である。カメラ111の撮影方向が傾斜している場合、登録対象物体の画像1152と同様に、照合対象物体の画像1154には射影による歪みが発生する。
照合画像1155は、射影による歪みを補正した後の照合対象の物体の画像1154である。
判定結果1156は、照合画像1155によって特定される照合対象の物体が、サーバ130に登録されている何れの登録対象物体と同一であるか否かを表すデータである。
演算処理装置116は、MPUなどのプロセッサとその周辺回路を有し、記憶装置115からプログラム1151を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム1151とを協働させて各種処理部を実現するように構成されている。演算処理装置116で実現される主な処理部は、登録部1161および照合部1162である。
登録部1161は、登録対象の物体の同一性を判定するための登録画像を含む登録データを生成してサーバ130に送信するように構成されている。登録部1161は、取得手段11611と生成手段11612と登録手段11613とを含んで構成されている。
取得手段11611は、カメラ111から登録対象の物体の画像を取得し、登録対象物体の画像1152として記憶装置115に保存するように構成されている。
生成手段11612は、記憶装置115から登録対象物体の画像1152を読み出し、その画像1152から印影の輪郭に対応する楕円を検出するように構成されている。また生成手段11612は、上記検出した楕円が正円となるように画像1152を射影変換した画像を登録画像1153として生成し、記憶装置115に保存するように構成されている。なお、生成手段11612は、楕円が正円となるように画像1152を射影変換した画像から正円の中心を基準に定まる所定サイズの部分領域を登録画像1153として抽出するように構成されていてもよい。
登録手段11613は、操作入力装置113から登録に係る付加情報を入力するように構成されている。付加情報は、登録対象の物体に係る情報であれば特に問わない。付加情報は、例えば、登録対象の物体の管理番号、登録日時、物体の中身を示す情報を含んでいてもよい。また登録手段11613は、記憶装置115から登録画像1153を読み出し、その登録画像1153と上記入力した付加情報とを含む登録データを作成し、通信I/F装置112を通じてサーバ130へ送信するように構成されている。
照合部1162は、照合対象の物体がサーバ130に登録されている登録対象の物体と同一か否かを判定するように構成されている。照合部1162は、取得手段11621と生成手段11622と判定手段11623とを含んで構成されている。
取得手段11621は、カメラ111から照合対象の物体を撮影した画像を取得し、照合対象物体の画像1154として記憶装置115に保存するように構成されている。
生成手段11622は、記憶装置115から照合対象物体の画像1154を読み出し、その画像1154から印影の輪郭に対応する楕円を検出するように構成されている。また生成手段11622は、上記検出した楕円が正円となるように画像1154を射影変換した画像を照合画像1155として生成し、記憶装置115に保存するように構成されている。なお、生成手段11622は、楕円が正円となるように画像1154を射影変換した画像から正円の中心を基準に定まる所定サイズの部分領域を照合画像1155として抽出するように構成されていてもよい。
判定手段11623は、記憶装置115から照合画像1155を読み出すように構成されている。また判定手段11623は、通信I/F装置112を通じてサーバ130に対して登録データの取得要求を送信し、上記取得要求の応答である登録データを通信I/F装置112を通じてサーバ130から受信するように構成されている。また判定手段11623は、受信した登録データ毎に、その登録データに含まれる登録画像と照合画像1155とを比較することにより、照合画像1155に係る照合対象物体が登録データに係る登録対象物体と同一であるか否かを判定するように構成されている。また判定手段11623は、照合画像1155に係る照合対象物体が、何れかの登録対象物体と同一であると判定した場合、同一であると判定した登録対象物体の登録データに含まれる付加情報を含む判定結果1156を作成し、記憶装置115に保存するように構成されている。また判定手段11623は、照合画像1155に係る照合対象物体が、何れの登録対象物体とも同一でないと判定した場合、同一の登録対象物体が存在しない旨の判定結果1156を作成し、記憶装置115に保存するように構成されている。また判定手段11623は、記憶装置115から判定結果1156を読み出し、画面表示装置114の画面に表示し、または/および、通信I/F装置112を通じて外部の端末へ送信するように構成されている。
図6は、サーバ130のブロック図である。図6を参照すると、サーバ130は、カメラ131と、通信インターフェイス(I/F)装置132と、操作入力装置133と、画面表示装置134と、記憶装置135と、演算処理装置136とから構成されている。
カメラ131は、携帯端末110のカメラ111と同じ仕様のカメラである。通信I/F装置132は、データ通信回路から構成され、無線によって携帯端末110などの外部装置との間でデータ通信を行うように構成されている。操作入力装置133は、キーボードやマウスなどの装置から構成され、オペレータの操作を検出して演算処理装置136に出力するように構成されている。画面表示装置134は、LCDなどの装置から構成され、演算処理装置136からの指示に応じて、各種情報を画面表示するように構成されている。
記憶装置135は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置からなり、演算処理装置136における各種処理に必要な処理情報およびプログラム1351を記憶するように構成されている。プログラム1351は、演算処理装置136に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F装置132などのデータ入出力機能を介して図示しない外部装置や記録媒体から予め読み込まれて記憶装置135に保存される。記憶装置135に記憶される主な処理情報には、離心率・距離δ対応表1352、登録画像データベース1353がある。
離心率・距離δ対応表1352は、図4を参照して説明した楕円の離心率と距離δとの対応関係を記憶するように構成されている。図7は、離心率・距離δ対応表1352の一例を示す。この例の離心率・距離δ対応表1352は、複数のエントリから構成され、1つのエントリは、離心率範囲欄、および、距離δ欄から構成されている。同じエントリの離心率範囲欄および距離δ欄には、0以上1未満の離心率を複数の離心率範囲に分割したときの或る1つの離心率範囲、および、当該離心率範囲に対応する距離δが設定される。0以上1未満の離心率を複数の離心率範囲に分割する方法は任意である。例えば、図4では、0以上1未満の離心率を0.1で均等に分割し、0以上0.1未満の離心率範囲、0.1以上0.2未満の離心率範囲、・・・、0.9以上1.0未満としている。但し、分割する単位は0.1に限定されない。また、0以上1未満の離心率を、不均等な幅に分割するようにしてもよい。
登録画像データベース1353は、登録対象物体の画像および付加情報を記憶するように構成されている。図8は、登録画像データベース1353の内容の一例を示す図である。この例の登録画像データベース1353は、複数のエントリから構成され、1つのエントリは、登録番号欄、登録画像欄、および、付加情報欄から構成されている。同じエントリの登録画像欄および付加情報欄には、或る1つの登録対象物体の登録画像および付加情報が記憶される。登録番号欄には、エントリを一意に識別する連番などが記憶される。
演算処理装置136は、MPUなどのプロセッサとその周辺回路を有し、記憶装置135からプログラム1351を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム1351とを協働させて各種処理部を実現するように構成されている。演算処理装置136で実現される主な処理部は、対応表管理部1361、登録部1362、および、照合部1363である。
対応表管理部1361は、平面上に描画された円を様々な角度からカメラ131によって撮影した複数の画像を解析した結果に基づいて、楕円の離心率と距離δとの対応関係を示す対応表を生成し、離心率・距離δ対応表1352として記憶装置135に保存するように構成されている。また対応表管理部1361は、楕円の離心率を指定した携帯端末110からの距離δの取得要求を受信すると、離心率・距離δ対応表1352を検索し、該当する距離δを携帯端末110へ送信するように構成されている。
登録部1362は、通信I/F装置132を通じて携帯端末110から登録データの登録要求を受信すると、登録画像データベース1353に1つの空きエントリを確保し、受信した登録要求に含まれる登録画像および付加情報を空きエントリの登録画像欄および付加情報欄に保存するように構成されている。また登録部1362は、新たな登録番号を採番し、空きエントリの登録番号欄に保存するように構成されている。
照合部1363は、通信I/F装置132を通じて携帯端末110から登録データの取得要求を受信すると、登録画像データベース1353の各エントリに登録されている登録データを読み出し、通信I/F装置132を通じて携帯端末110へ送信するように構成されている。
次に、本実施形態に係る物体管理システム100の動作を説明する。物体管理システム100の動作は、事前動作と登録動作と照合動作とに大別される。事前動作は、離心率・距離δ対応表1352を作成する動作である。登録動作は、登録対象物体の画像を登録画像として登録する動作である。照合動作は、照合対象物体の画像を登録画像と照合する動作である。
最初に、離心率・距離δ対応表1352を作成する事前動作を説明する。事前動作は、登録動作および照合動作に先立って、サーバ130のオペレータおよび対応表管理部1361によって実施される。
図9は、離心率・距離δ対応表1352を作成する手順の一例を示すフローチャートである。先ず、オペレータは、円とその円の中心点とを背景色とは異なる色で描いた用紙を準備する(ステップS1)。以下、このような用紙を検査用用紙と呼ぶ。図10は検査用用紙の一例を示す平面図である。検査用用紙に描いた円は、印鑑の輪郭を想定している。そのため、検査用用紙に描かれた円の直径は、一般的な印鑑の輪郭の直径と等しくなっている。但し、円の直径は、一般的な印鑑の輪郭の直径より長くてもよいし、短くてもよい。また検査用用紙に描かれた円の中心点は、ドットとされている。
次にオペレータは、円を描いた面を上にして検査用用紙を平らな台の上に載せ、適当な照明の下、カメラ131を使用して、撮影方向を様々に変化させながら円がほぼ中央に写るように検査用用紙を繰り返し何度も撮影する(ステップS2)。この撮影に応じて、対応表管理部1361は、撮影された検査用用紙の画像を検査用画像としてカメラ131から取得し、一時的に保存する(ステップS3)。円が射影による影響を受けて様々な離心率の楕円に変化する状態を悉く撮影できるように、検査用用紙に正対する方向から検査用用紙の面にほぼ水平な方向までを網羅するように、カメラの撮影方向を変化させることが望ましい。この撮影のために、オペレータは、カメラ131を静止画モードとし、様々な撮影方向から静止画を撮影する動作を繰り返すようにしてよい。このとき、対応表管理部1361は、カメラ131で撮影された1つの静止画を1つの検査用画像として取得する。またオペレータは、カメラ131を動画モードとし、撮影方向を様々に変更しながら動画を撮影するようにしてもよい。このとき、対応表管理部1361は、カメラ131で撮影された動画のフレーム画像を1つの検査用画像として取得する。
次に対応表管理部1361は、検査用画像毎に楕円と円の中心点とを抽出する(ステップS4)。対応表管理部1361は、例えば、検査用画像から抽出した点列に楕円を当てはめることにより楕円を抽出する。即ち、画像中に存在する楕円の方程式を求める。但し、ハフ変換法など、他の楕円検出方法を使用してもよい。また対応表管理部1361は、抽出した楕円の内部に存在するドットを円の中心点として抽出する。
次に対応表管理部1361は、検査用画像毎に楕円の特徴量(本例では離心率)と楕円の中心とを算出する(ステップS5)。次に対応表管理部1361は、検査用画像毎に楕円の中心と円の中心との検査用画像上での距離δを算出する(ステップS6)。次に対応表管理部1361は、検査用画像毎に算出した楕円の離心率と距離δとから離心率・距離δ対応表1352を作成し、記憶装置135に保存する(ステップS7)。例えば、先ず対応表管理部1361は、検査用画像毎に算出した楕円の離心率と距離δのペアを、楕円の離心率に基づいて離心率範囲毎のグループに分類する。次に対応表管理部1361は、グループ毎にそのグループに属するペアが有する距離δの平均値を算出し、その平均値と当該グループの離心率範囲とを離心率・距離δ対応表1352の1つのエントリの距離δと離心率範囲として作成する。
次に登録動作を説明する。図11は、登録動作の手順の一例を示すフローチャートである。先ず携帯端末110のオペレータは、印鑑付きボールペン120を使用して印影と手書き文字とを記載したラベル151を登録対象の物体150に貼付する(ステップS11)。次にオペレータは、携帯端末110を操作して、ラベル151上の印影および手書き文字がほぼ中央に写るようにラベル151の画像をカメラ111により撮影する(ステップS12)。これに応じて、携帯端末110の登録部1161の取得手段11611は、撮影されたラベル151の画像をカメラ111から取得し、登録対象物体の画像1152として記憶装置115に保存する(ステップS13)。
次に携帯端末110の登録部1161の生成手段11612は、記憶装置115から登録対象物体の画像1152を読み出し、その画像から印影の輪郭に対応する楕円を検出する(ステップS14)。生成手段11612は、例えば、登録対象物体の画像1152から抽出した点列に楕円を当てはめることにより楕円を抽出する。即ち、画像中に存在する楕円の方程式を求める。但し、ハフ変換法などの他の楕円検出方法を使用してもよい。次に生成手段11612は、上記検出した楕円が正円となるように登録対象物体の画像1152全体を射影変換した画像を登録画像1153として生成し、記憶装置115に保存する(ステップS15)。次に携帯端末110の登録部1161の登録手段11613は、操作入力装置113を通じてオペレータから登録に係る付加情報を入力し、記憶装置115から読み出した登録画像1153と上記入力した付加情報とを含む登録要求を作成し、通信I/F装置112を通じてサーバ130へ送信する(ステップS16)。サーバ130の登録部1362は、通信I/F装置132を通じて上記登録要求を携帯端末110から受信し、新たな登録データとして登録画像データベース1353に保存する(ステップS17)。
図12は、図11のステップS15の詳細な手順を示すフローチャートである。図12を参照すると、先ず携帯端末110の生成手段11612は、ステップS14で検出した楕円の離心率を算出し、その離心率に対応する距離δをサーバ130から取得する(ステップS21)。具体的には、先ず生成手段11612は、離心率を含む距離δの取得要求を通信I/F装置112を通じてサーバ130へ送信する。サーバ130の対応表管理部1361は、携帯端末110から受信した取得要求に含まれる離心率を離心率範囲内に有する離心率・距離δ対応表1352のエントリから距離δを取得し、その距離δを含む取得結果を通信I/F装置132を通じて携帯端末110へ送信する。携帯端末110の生成手段11612は、受信した取得結果から距離δを取得する。
次に生成手段11612は、登録対象物体の画像1152から抽出した楕円が図4に示す楕円とすると、楕円の中心から楕円の短軸の奥方向に距離δだけ離れた位置を元の円の中心に決定する(ステップS22)。次に生成手段11612は、元の円の中心を通り楕円の長軸に平行な直線と楕円の交点を、元の円に内接する正方形の2つの頂点R、Sに決定する(ステップS23)。次に生成手段11612は、楕円の短軸の両端点を元の円に内接する正方形の2つの頂点P、Qに決定する(ステップS24)。次に生成手段11612は、頂点P、Q、R、Sの変換前後の座標を式1に代入した8元連立方程式を解いて、射影変換係数を算出する(ステップS25)。次に生成手段11612は、算出した射影変換係数を用いて、登録対象物体の画像1152全体を射影変換して登録画像1153を生成する(ステップS26)。
次に照合動作を説明する。図13は、照合動作の手順の一例を示すフローチャートである。先ず携帯端末110のオペレータは、携帯端末110を操作して、照合対象の物体に貼付されたラベル151上の印影および手書き文字がほぼ中央に写るようにラベル151の画像をカメラ111により撮影する(ステップS31)。これに応じて、携帯端末110の照合部1162の取得手段11621は、撮影されたラベル151の画像をカメラ111から取得し、照合対象物体の画像1154として記憶装置115に保存する(ステップS32)。
次に携帯端末110の照合部1162の生成手段11622は、記憶装置115から照合対象物体の画像1154を読み出し、登録部1161の生成手段11612と同様の方法により、その画像から印影の輪郭に対応する楕円を検出する(ステップS33)。次に生成手段11622は、登録部1161の生成手段11612と同様の方法により、上記検出した楕円が正円となるように照合対象物体の画像1154全体を射影変換した画像を照合画像1155として生成し、記憶装置115に保存する(ステップS34)。
次に携帯端末110の照合部1162の判定手段11623は、記憶装置115から照合画像1155を読み出し、この照合画像1155とサーバ130に登録されている登録画像とを比較することにより、照合対象物体と登録対象物体の同一性を判定し、判定結果1156を記憶装置115に保存する(ステップS35)。具体的には、先ず判定手段11623は、通信I/F装置112を通じて登録データの取得要求をサーバ130へ送信する。サーバ130の照合部1363は、通信I/F装置132を通じて上記取得要求を携帯端末110から受信すると、登録画像データベース1353に記憶されている全ての登録データを読み出して、通信I/F装置132を通じて携帯端末110へ送信する。判定手段11623は、サーバ130から送信された全ての登録データを通信I/F装置112を通じて受信すると、登録データ毎に、登録データに含まれる登録画像と照合画像1155とを比較することにより、物体照合を行う。次に、判定手段11623は、判定結果1156を記憶装置115から読み出し、画面表示装置114に表示し、または/および、通信I/F装置112を通じて外部装置へ出力する(ステップS36)。
図14は、照合画像と登録画像とを照合する手順の一例を示すフローチャートである。図14を参照すると、判定手段11623は、先ず照合画像に対して、周波数変換、極座標変換あるいは対数極座標変換、および、周波数変換をその順に施して、照合特徴量を算出する(ステップS41)。照合画像に対してフーリエ変換等の周波数変換を施して得られる画像を、周波数スペクトル画像と呼ぶ。その周波数スペクトル画像に対して極座標変換あるいは対数極座標変換を施して得られる特徴量をフーリエ・メリン特徴と呼ぶ。そのフーリエ・メリン特徴に対してフーリエ変換等の周波数変換を施して得られる特徴量を、フーリエ・メリン周波数スペクトル画像と呼ぶ。このフーリエ・メリン周波数スペクトル画像は、撮影した画像の倍率、回転、平行移動に不変である。
次に判定手段11623は、各登録画像に対して、照合画像と同様に周波数変換、極座標変換あるいは対数極座標変換、および、周波数変換をその順に施して、登録特徴量を算出する(ステップS42)。次に判定手段11623は、照合特徴量と各登録特徴量間のクロスパワースペクトルを算出する(ステップS43)。次に判定手段11623は、各クロスパワースペクトルを逆周波数変換して相関値マップを算出する(ステップS44)。次に判定手段11623は、各相関値マップから、照合画像と各登録画像との間の類似度を表す各照合スコアを算出する(ステップS45)。次に判定手段11623は、それらの照合スコアに基づいて物体の同一性を判定する(ステップS46)。例えば、判定手段11623は、照合スコアの最大値が閾値以上であれば、照合画像に係る物体は、当該最大値の照合スコアとなった登録画像を含む登録データに含まれる付帯情報で特定される物体と同一であると判定する。また判定手段11623は、照合スコアの最大値が閾値以上でなければ、照合画像に係る物体は登録されていないと判定する。
次に本実施形態の効果を説明する。
本実施形態によれば、印鑑の印影と手書き文字を含む画像による物体照合の精度を高めることができる。その理由は、物体管理システム100は、物体150に形成された印影および手書き文字の画像を登録および照合する際、射影による歪みを補正した後に登録および照合するためである。
また本実施形態によれば、座標が既知の標識が物体上になくても射影による歪みを補正することができる。その理由は、物体管理システム100は、平面上に描画された印影の輪郭である円を斜めから撮影すると楕円になることを利用し、画像から楕円を検出し、検出した楕円が円になるように射影変換するためである。
また本実施形態によれば、画像上の消失点を求めるための平行四辺形などの図形が物体上になくても、画像中の印鑑の印影の正円の中心を求めることができる。その理由は、物体管理システム100は、正円を様々な角度から撮影した複数の画像のそれぞれについて、それら画像中の円に対応する楕円の特徴量(本例では離心率)と、その楕円の中心点と円の中心に対応する画像中の点との距離δを算出し、楕円の特徴量と距離δとを対応付けて事前に記憶する離心率・距離δ対応表を有するためである。
また本実施形態によれば、回転変動に対して頑健な物体照合が行える。その理由は、倍率、回転、平行移動に不変なフーリエ・メリン周波数スペクトル画像を用いて、照合画像と登録画像間の類似度を表す照合スコアを算出するためである。
[第2の実施の形態]
次に本発明の第2の実施形態に係る物体管理システムについて説明する。本実施形態に係る物体管理システム200は、第1の実施形態に係る物体管理システム100と比較して、登録対象の物体150に貼付したラベル151に手書きする文字の種類と記載位置の推奨案をオペレータに対して提示する機能を有する点で相違し、それ以外は第1の実施形態に係る物体管理システム100と同一である。文字の記載位置は、印影を基準に定義する。具体的には、印影の上、右上、右、右下、下、左下、左、左上などとする。
図15は本実施形態に係る携帯端末110のブロック図であり、図5と同一符号は同一部分を示し、11614は推奨手段である。推奨手段11614は、取得手段11611が登録対象物体の画像を取得する前に、携帯端末110のオペレータに対して、登録対象の物体150に貼付したラベル151に記載する文字の種類と記載位置の推奨案を提示するように構成されている。推奨手段11614は、オペレータに対して提示する推奨案をサーバ130から取得するように構成されている。
図16は本実施形態に係るサーバ130のブロック図であり、図6と同一符号は同一部分を示し、1354は推奨案データベース、1364は推奨手段である。推奨案データベース1354は、文字の種類と記載位置の組み合わせを事前に複数記憶するように構成されている。推奨手段1364は、推奨案データベース1354から未使用の文字の種類と記載位置の組み合わせを取得して携帯端末110の推奨手段11614へ提供するように構成されている。
図17は、推奨案データベース1354の内容の一例を示す。この例の推奨案データベース1354は、複数のエントリから構成され、1つのエントリは、姓、文字記載位置、文字、使用の有無の各欄を有する。姓の欄には、印鑑に使われる姓が記憶される。文字記載位置の欄には、推奨する文字の記載位置が記憶される。文字の欄には、推奨する文字の種類が記憶される。使用の有無の欄には、過去に使用されたか否かの履歴が記憶される。例えば、使用の有無の欄には、過去に使用されていなければ値0が記憶され、過去に使用されていれば値1が記憶される。
次に推奨案をオペレータに提示する動作を説明する。図18は、推奨案をオペレータに提示する手順の一例を示すフローチャートである。先ず携帯端末110のオペレータは、ラベル151に印影と手書き文字とを記載する前に、これから使用する印鑑の姓を操作入力装置113から入力して文字の種類と記載位置の推奨案を要求する(ステップS51)。これに応じて、携帯端末110の推奨手段11614は、入力された姓を含む推奨案の取得要求を通信I/F装置112を通じてサーバ130へ送信する(ステップS52)。サーバ130の推奨手段1364は、推奨案データベース1354のエントリの中から、取得要求に含まれる姓と同一の姓を有し、使用の有無の欄が未使用を示す値0になっている1つのエントリを検索し、そのエントリ中の文字欄に記載された文字と文字記載位置欄に記載された文字記載位置とを含む推奨案を作成し、そのエントリ中の使用の有無欄に使用済みを示す値1を記憶して、推奨案を携帯端末110へ送信する(ステップS53)。
携帯端末110の推奨手段11614は、サーバ130から取得した文字の種類と文字記載位置とに従って、見本となる印影と推奨する文字を推奨する文字記載位置に描画した推奨案の画像を生成する(ステップS54)。そして推奨手段11614は、推奨案の画像を画面表示装置114に表示する(ステップS55)。
図19は、携帯端末110の画面表示装置114に表示される推奨案の画像の例を示す。この例の推奨案では、印影の左上に「A」なる文字を記載することを推奨している。
携帯端末110のオペレータは、画面表示装置114に表示される推奨案を目視で確認することにより、ラベル151に記載すべき個体識別力のある文字の種類とその記載位置とを知ることができる。以降の登録動作は、第1の実施形態における登録動作と同じである。
このように本実施形態では、未だ使用されていない文字の種類、文字記載位置をユーザに提示するため、図形と文字を含む画像の個体識別力を高めることができる。その結果、物体照合の精度をより高めることができる。
上記の説明では、物体管理システム200は、文字の種類と記載位置の組み合わせの推奨案を提示した。しかし、物体管理システム200は、文字の種類だけの推奨案を提示するように構成されていてもよい。あるいは物体管理システム200は、文字の記載位置だけの推奨案を提示するように構成されていてもよい。また、上記の説明では、推奨案データベース1354は、印影に含まれる姓毎に、文字の種類と文字記載位置との推奨案を記憶するように構成されていた。しかし、推奨案データベース1354は、文字の種類と文字記載位置の推奨案を全ての印影に共通に記憶するように構成されていてもよい。
[第3の実施の形態]
次に本発明の第3の実施形態に係る物体管理システムについて説明する。本実施形態に係る物体管理システム300は、第1の実施形態に係る物体管理システム100と比較して、登録画像を登録画像データベース1353に書き込む前に、その登録画像と登録画像データベース1353に既に記憶されている登録画像との類似度を示す照合スコアを算出し、その照合スコアに基づいて、登録画像を登録画像データベース1353に書き込むか否かを決定する点、および、登録画像を書き込まない場合、ユーザに更なる文字を追加して登録操作をやり直すように促す点で相違し、それ以外は第1の実施形態に係る物体管理システム100と同一である。
図20は本実施形態に係るサーバ130のブロック図であり、図6と同一符号は同一部分を示し、13621は登録可否判定部である。登録可否判定部13621は、登録部1362が登録画像を登録画像データベース1353に書き込む前に、その登録画像と登録画像データベース1353に既に記憶されている全ての登録画像との類似度を示す照合スコアを算出するように構成されている。また登録可否判定部13621は、算出した全ての照合スコアに基づいて、登録画像を登録画像データベース1353に書き込むか否かを決定するように構成されている。例えば登録可否判定部13621は、全ての照合スコアのうちの最大値が予め定められた閾値以上であれば登録しないと決定し、そうでなければ登録すると決定するように構成されている。ここで、上記閾値は、例えば照合部1363において物体の同一性を判定する際の閾値と同じか、それより若干小さな値に設定されている。また登録可否判定部13621は、登録すると決定した場合、登録部1362に対して登録画像を登録画像データベース1353に書き込むよう指示するように構成されている。一方、登録しないと決定した場合、登録可否判定部13621は、登録画像を登録画像データベース1353へ登録する動作を停止し、再登録操作要求メッセージを携帯端末110に送信するように構成されている。携帯端末110の登録手段11613は、再登録操作要求メッセージを受信すると、更なる記載を加えて登録操作をやり直すようにユーザを促す案内画面を画面表示装置114に表示するように構成されている。
次に本実施形態における登録動作を説明する。図21は、登録動作の手順の一例を示すフローチャートである。図21を参照すると、印影と手書き文字とを記載したラベル151を登録対象の物体150に貼付するステップS11から、登録画像1153と付加情報とを含む登録要求を携帯端末110からサーバ130へ送信するまでの手順は、図11に示した第1の実施形態における登録時の手順と同じである。
サーバ130は通信I/F装置132を通じて登録要求を携帯端末110から受信すると、登録可否判定部13621により登録画像と登録画像データベース1353の全ての既登録画像との照合スコアを算出する(ステップS61)。照合スコアの算出は、例えば、先ず、互いに照合する画像のフーリエ・メリン周波数特徴量を算出し、次に当該特徴量間のクロスパワースペクトルを算出し、次にそれを逆周波数変換して相関値マップを算出し、次にその相関値マップから登録画像と既登録画像との間の類似度を表す照合スコアを算出することで行える。次にサーバ130は、登録可否判定部13621により、算出した全ての照合スコアに基づいて、登録画像を登録画像データベース1353に書き込むか否かを判定する(ステップS62)。次にサーバ130は、登録すると決定すると(ステップS63でYES)、登録部1362により登録画像を含む登録データを登録画像データベース1353に登録する(ステップS64)。一方、登録しないと決定した場合、サーバ130は、再登録操作要求を携帯端末110へ送信する(ステップS65)。携帯端末110は、再登録操作要求を受信すると、印影の近くに更なる記載を加えて登録操作をやり直すようにユーザを促す再登録案内画面を画面表示装置114に表示する(ステップS66)。
図22は、携帯端末110の画面表示装置114に表示される再登録案内画面の例を示す図である。この例では、「個体識別力が不足しています。手書き文字を更に追加して、登録操作をやり直して下さい。」なるメッセージが表示されている。このような再登録案内画面が表示されることにより、携帯端末110のオペレータは、再登録操作を行わなければならないこと、その際には文字を更に追加しなければならないことを知ることができる。
このように本実施形態では、個体識別力の不足した登録画像が看過されて登録されるのを未然に防止することができるため、図形と文字を含む画像による物体照合の精度をより高めることができる。
上記の説明では、再登録案内画面において手書き文字を更に追加するように促すメッセージを表示した。しかし、再登録案内画面において、印鑑の印影の数を増やすように促すメッセージを表示するようにしてもよい。あるいは再登録案内画面において、手書き文字および印影の数を更に追加するように促すメッセージを表示するようにしてもよい。
[第4の実施の形態]
次に本発明の第4の実施形態に係る物体管理システムについて説明する。本実施形態に係る物体管理システム400は、第1の実施形態に係る物体管理システム100と比較して、登録対象物体の画像および照合対象物体の画像から抽出した印影の輪郭の正円度を算出し、正円度が予め定められた閾値以上であれば、登録対象物体の画像および照合対象物体の画像に射影による歪みは殆ど発生していないと見做すように構成されている点で相違し、それ以外は第1の実施形態に係る物体管理システム100と同一である。
図23は本実施形態に係る携帯端末110のブロック図であり、図5と同一符号は同一部分を示し、116121および116221は正円度検証部である。正円度検証部116121は、登録対象物体の画像から抽出した印影の輪郭に対応する楕円の正円度を算出するように構成されている。ここで、正円度は、正円からの狂いの大きさの程度を表す指標値である。例えば、楕円の正円度は、1から楕円の離心率を減算して値で表現することができる。この場合、楕円が円に近づくほど、楕円の正円度は1に近い値になる。また正円度検証部116121は、楕円の正円度と予め設定された閾値とを比較した結果に基づいて、登録対象物体の画像を登録画像として扱うか否かを決定するように構成されている。上記閾値を例えば0.9とすると、正円度検証部116121は、楕円の正円度が0.9以上であれば、登録対象物体の画像を登録画像として扱うことになる。
また正円度検証部116221は、照合対象物体の画像から抽出した印影の輪郭に対応する楕円の正円度を算出するように構成されている。また正円度検証部116221は、楕円の正円度と予め設定された閾値とを比較した結果に基づいて、照合対象物体の画像を照合画像として扱うか否かを決定するように構成されている。
次に本実施形態における登録動作を説明する。図24は、登録動作の手順の一例を示すフローチャートである。図24を参照すると、印影と手書き文字とを記載したラベル151を登録対象の物体150に貼付するステップS11から、登録対象物体の画像から印影の輪郭に対応する楕円を抽出するステップS14までの手順は、図11に示した第1の実施形態における登録時の手順と同じである。
次に携帯端末110は、正円度検証部116121により、抽出した楕円の正円度を算出する(ステップS71)。次に携帯端末110は、正円度検証部116121により、算出した正円度を閾値と比較する(ステップS72)。次に携帯端末110は、正円度が閾値以上であれば、登録対象物体の画像を登録画像として扱い(ステップS73)、ステップS16へと進む。また携帯端末110は、正円度が閾値未満であれば、ステップS15へと進む。ステップS15~S17は、図11に示した第1の実施形態における登録時のステップS15~S17と同じである。
次に本実施形態における照合動作を説明する。図25は、照合動作の手順の一例を示すフローチャートである。図25を参照すると、照合対象の物体に貼付されたラベルの画像を取得するステップS31から、照合対象物体の画像から印影の輪郭に対応する楕円を検出するステップS33までの手順は、図13に示した第1の実施形態における照合時の手順と同じである。
次に携帯端末110は、正円度検証部116221により、抽出した楕円の正円度を算出する(ステップS81)。次に携帯端末110は、正円度検証部116221により、算出した正円度を閾値と比較する(ステップS82)。次に携帯端末110は、正円度が閾値以上であれば、照合対象物体の画像を照合画像として扱い(ステップS83)、ステップS35へと進む。また携帯端末110は、正円度が閾値未満であれば、ステップS34へと進む。ステップS34~S36は、図13に示した第1の実施形態における照合時のステップS34~S36と同じである。
このように本実施形態では、登録対象物体の画像および照合対象物体の画像から抽出した印影の輪郭の正円度を算出し、正円度に基づいて、登録対象物体の画像および照合対象物体の画像を登録画像および照合画像として扱うか否かを決定する。そのため、射影による歪みの影響が無視できないときに限って射影による歪みを補正する処理を実行し、それ以外は射影による歪みを補正する処理を省くことができる。これによって、図形と文字を含む画像による物体照合の精度を維持しつつ、処理の高速化が可能になる。
上記の説明では、登録対象物体の画像から抽出した印影の輪郭の正円度が閾値未満であれば、射影による歪みを補正した登録画像を生成して登録するようにした。しかし、登録対象物体の画像から抽出した印影の輪郭の正円度が閾値未満であれば、登録対象物体の画像を破棄し、ユーザに対して真正面からラベルの画像を撮影し直すように案内する画面を画面表示装置114に表示するように構成してもよい。
また上記の説明では、照合対象物体の画像から抽出した印影の輪郭の正円度が閾値未満であれば、射影による歪みを補正した照合画像を生成して登録するようにした。しかし、照合対象物体の画像から抽出した印影の輪郭の正円度が閾値未満であれば、照合対象物体の画像を破棄し、ユーザに対して真正面からラベルの画像を撮影し直すように案内する画面を画面表示装置114に表示するように構成してもよい。
[第5の実施の形態]
次に本発明の第5の実施形態に係る物体管理システムについて説明する。本実施形態では、本発明に係る物体管理システムの概要を説明する。
図26を参照すると、本実施形態に係る物体管理システム500は、取得手段501と生成手段502と登録手段503とから構成されている。
取得手段501は、円と手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した画像を取得するように構成されている。取得手段501は、例えば図5の取得手段11611と同様に構成することができるが、それに限定されない。
生成手段502は、取得手段501によって取得された画像の中から上記円に対応する楕円を検出し、その楕円が円となるように画像を射影変換した登録画像を生成するように構成されている。生成手段502は、例えば図5の生成手段11612と同様に構成することができるが、それに限定されない。
登録手段503は、生成手段502によって生成された登録画像を、登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込むように構成されている。登録手段503は、例えば図5の登録手段11613と同様に構成することができるが、それに限定されない。
以上のように構成された物体管理システム500は、以下のように動作する。即ち、先ず取得手段501は、円と手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した画像を取得する。次に生成手段502は、取得手段501によって取得された画像の中から上記円に対応する楕円を検出し、その楕円が円となるように画像を射影変換した登録画像を生成する。次に登録手段503は、生成手段502によって生成された登録画像を、登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込む。
本実施形態に係る物体管理システム500は、以上のように構成され、動作することにより、図形と文字を含む画像による物体照合の精度を高めることができる。その理由は、生成手段502が取得手段501によって取得された画像の中から円に対応する楕円を検出し、その楕円が円となるように画像を射影変換した登録画像を生成するためである。
[第6の実施の形態]
次に本発明の第6の実施形態に係る物体照合ステムについて説明する。本実施形態では、本発明に係る物体照合システムの概要を説明する。
図27を参照すると、本実施形態に係る物体照合システム600は、取得手段601と生成手段602と判定手段603とから構成されている。
取得手段601は、円と手書き文字とが描画された照合対象の物体の面を撮影した画像を取得するように構成されている。取得手段601は、例えば図5の取得手段11621と同様に構成することができるが、それに限定されない。
生成手段602は、取得手段601によって取得された画像の中から上記円に対応する楕円を検出し、その楕円が円となるように画像を射影変換した照合画像を生成するように構成されている。生成手段602は、例えば図5の生成手段11622と同様に構成することができるが、それに限定されない。
判定手段603は、生成手段602によって生成された照合画像と記憶手段に記憶されている登録対象の物体に係る登録画像とを比較することにより、照合対象の物体と登録対象の物体との同一性を判定するように構成されている。判定手段603は、例えば図5の判定手段11623と同様に構成することができるが、それに限定されない。
以上のように構成された物体照合システム600は、以下のように動作する。即ち、先ず取得手段601は、円と手書き文字とが描画された照合対象の物体の面を撮影した画像を取得する。次に生成手段602は、取得手段601によって取得された画像の中から上記円に対応する楕円を検出し、その楕円が円となるように画像を射影変換した照合画像を生成する。次に判定手段603は、生成手段602によって生成された照合画像と記憶手段に記憶されている登録対象の物体に係る登録画像とを比較することにより、照合対象の物体と登録対象の物体との同一性を判定する。
本実施形態に係る物体照合システム600は、以上のように構成され、動作することにより、図形と文字を含む画像による物体照合の精度を高めることができる。その理由は、生成手段602が取得手段601によって取得された画像の中から円に対応する楕円を検出し、その楕円が円となるように画像を射影変換した照合画像を生成するためである。
[その他の実施形態]
以上、本発明を幾つかの実施形態を参照して説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されず、各種の付加変更が可能である。例えば、以下のような付加変更が可能である。
例えば、画像の中の楕円が円になるように画像を射影変換する方法として、非特許文献1に記載される方法を使用してもよい。例えば、画像上の消失線と楕円の短軸の延長線との交点を通る直線が楕円に接する接点を、元の円に内接する正方形の頂点R、Sとして算出し、また楕円の短軸の両端点を上記正方形の頂点P、Qとして算出し、上記正方形の頂点の変換前後の座標から射影変換係数を算出するようにしてもよい。また消失線を求めるために、登録対象の物体の面に、円とは別に平行四辺形などの図形を複数描画するようにしてよい。
また、画像の中の楕円が円になるように画像を射影変換するための射影変換係数を求める方法として、上記以外の各種の方法を使用してもよい。例えば、画像の中の楕円のパラメータとカメラの焦点距離とから射影変換係数を算出するようにしてもよい。あるいは、画像の中の楕円が円になるように画像を射影変換する方法として、複数枚の画像(時系列画像)とカメラの速度・加速度を用いて、正円の中心に対するカメラの位置・姿勢を、カルマンフィルタを用いて推定して、射影変換係数を求めるようにしてもよい。あるいは、登録対象物体の面に正円を2つ以上描画しておき、画像中の2つ以上の正円に対応する2つ以上の楕円から消失点を求めて射影変換係数を求めるようにしてもよい。
また、上記実施形態において、登録画像データベース1353に記憶する登録画像は、登録画像1153に対して、周波数変換、極座標変換あるいは対数極座標変換、および、周波数変換をその順に施して得られるフーリエ・メリン周波数スペクトル画像としてもよい。
また、上記実施形態において、登録対象の物体の面に描画する円は、印鑑の印影の輪郭以外による円であってもよい。例えば、背景と異なる色で円が描かれたシールであってもよい。あるいは、ユーザが円テンプレート定規などを使用してペンで手書きした円であってもよい。
また、上記実施形態において、携帯端末101で実行した処理の一部をサーバ130で実行するように構成されていてよい。例えば、図11のステップS14、S15、図13のステップS33~S35、図14のステップS41~S46、図18のステップS54、図24のステップS71~S73の処理の一部および全部をサーバ130で実行するように構成してよい。
また、上記実施形態において、サーバ130で実行した処理の一部あるいは全部を携帯端末110で実行するように構成されていてよい。例えば、図9のステップS1~S7、図11のステップS17、図18のステップS53、図21のステップS61~S65の処理の一部あるいは全部を携帯端末110で実行するように構成してよい。
本発明は、C2C取引などを中心としたトレーサビリティや入退場管理を中心として個人認証などの分野に利用できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
第1の円と第1の手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得する第1の取得手段と、
前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した登録画像を生成する第1の生成手段と、
前記登録画像を、前記登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込む登録手段と、
を備える物体管理システム。
[付記2]
基準円を様々な撮影方向から撮影した複数の基準画像のそれぞれについて、前記基準画像中の前記基準円に対応する基準楕円の特徴量と、前記基準楕円の中心点と前記基準円の中心に対応する前記基準画像中の点との距離を算出し、前記基準楕円の特徴量と前記距離とを対応付けて事前に記憶する記憶手段を、更に備え、
前記第1の生成手段は、前記第1の楕円の特徴量に一致する前記基準楕円の特徴量に対応する前記距離を前記記憶手段から取得し、前記第1の楕円の中心から前記第1の楕円の短軸の奥方向に前記距離だけ離れた点を通り前記第1の楕円の長軸に平行な直線と前記第1の楕円との2つの交点と、前記第1の楕円の短軸の両端点との、合計4点を頂点とする正方形の射影変換前後の座標値を使用して、前記射影変換のための射影変換係数を算出するように構成されている、
付記1に記載の物体管理システム。
[付記3]
前記第1の円は、前記面に押印された印鑑の印影の輪郭を形成する円である、
付記1または2に記載の物体管理システム。
[付記4]
文字の種類と文字の記載位置との組み合わせを定義する複数の推奨案の中から、未だ使用されていない推奨案を選択してユーザに提示する推奨手段を、さらに備える、
付記1乃至3の何れかに記載の物体管理システム。
[付記5]
前記登録画像の書き込みを行う前に、前記登録画像と前記記憶手段に既に記憶されている画像との照合スコアを算出し、前記照合スコアに基づいて、前記登録画像を前記記憶手段に書き込むか否かを決定する登録可否判定手段を、さらに備える、
付記1乃至4の何れかに記載の物体管理システム。
[付記6]
前記登録可否判定手段は、前記登録画像を前記記憶手段に書き込まないと決定した場合、前記物体上に更に記載を加えて登録操作をやり直すようにユーザを案内するように構成されている、
付記5に記載の物体管理システム。
[付記7]
前記第1の楕円の正円度を算出し、前記正円度に基づいて、前記前記第1の画像をそのまま前記登録画像として扱うか否かを決定する正円度検証手段を、さらに備える、
付記1乃至6の何れかに記載の物体管理システム。
[付記8]
第2の円と第2の手書き文字とが描画された照合対象の物体の面を撮影した第2の画像を取得する第2の取得手段と、
前記第2の画像の中から前記第2の円に対応する第2の楕円を検出し、前記第2の楕円が円となるように前記第2の画像を射影変換した照合画像を生成する第2の生成手段と、
前記照合画像と前記記憶手段に記憶されている前記登録画像とを比較することにより、前記照合対象の物体と前記登録対象の物体との同一性を判定する判定手段とを、さらに備える、
付記1乃至7の何れかに記載の物体管理システム。
[付記9]
前記第2の楕円の正円度を算出し、前記正円度に基づいて、前記前記第2の画像をそのまま前記照合画像として扱うか否かを決定する正円度検証手段を、さらに備える、
付記8に記載の物体管理システム。
[付記10]
第1の円と第1の手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得し、
前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した登録画像を生成し、
前記登録画像を、前記登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込む、
物体管理方法。
[付記11]
コンピュータに、
第1の円と第1の手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得する処理と、
前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した登録画像を生成する処理と、
前記登録画像を、前記登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込む処理と、
を行わせるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
[付記12]
第1の円と手書き文字とが描画された照合対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得する取得手段と、
前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した照合画像を生成する生成手段と、
前記照合画像と記憶手段に記憶されている登録対象の物体に係る登録画像とを比較することにより、前記照合対象の物体と前記登録対象の物体との同一性を判定する判定手段とを備える物体照合システム。
100…物体管理システム
110…携帯端末
111…カメラ
112…通信I/F装置
113…操作入力装置
114…画面表示装置
115…記憶装置
1151…プログラム
1152…登録対象物体の画像
1153…登録画像
1154…照合対象物体の画像
1155…照合画像
1156…判定結果
116…演算処理装置
1161…登録部
11611…取得手段
11612…生成手段
116121…正円度検証部
11613…登録手段
11614…推奨手段
1162…照合部
11621…取得手段
11622…生成手段
116221…正円度検証部
11623…判定手段
120…印鑑付きボールペン
121…ボールペン
122…浸透印
122a…印面
130…サーバ
131…カメラ
132…通信I/F装置
133…操作入力装置
134…画面表示装置
135…記憶装置
1351…プログラム
1352…離心率・距離δ対応表
1353…登録画像データベース
1354…推奨案データベース
136…演算処理装置
1361…対応表管理部
1362…登録部
13621…登録可否判定部
1363…照合部
1364…推奨手段
140…ネットワーク
150…物体
151…ラベル
500…物体管理システム
501…取得手段
502…生成手段
503…登録手段
600…物体照合システム
601…取得手段
602…生成手段
603…判定手段

Claims (10)

  1. 第1の円と第1の手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得する第1の取得手段と、
    前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した登録画像を生成する第1の生成手段と、
    前記登録画像を、前記登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込む登録手段と、
    を備える物体管理システム。
  2. 基準円を様々な撮影方向から撮影した複数の基準画像のそれぞれについて、前記基準画像中の前記基準円に対応する基準楕円の特徴量と、前記基準楕円の中心点と前記基準円の中心に対応する前記基準画像中の点との距離を算出し、前記基準楕円の特徴量と前記距離とを対応付けて事前に記憶する記憶手段を、更に備え、
    前記第1の生成手段は、前記第1の楕円の特徴量に一致する前記基準楕円の特徴量に対応する前記距離を前記記憶手段から取得し、前記第1の楕円の中心から前記第1の楕円の短軸の奥方向に前記距離だけ離れた点を通り前記第1の楕円の長軸に平行な直線と前記第1の楕円との2つの交点と、前記第1の楕円の短軸の両端点との、合計4点を頂点とする正方形の射影変換前後の座標値を使用して、前記射影変換のための射影変換係数を算出するように構成されている、
    請求項1に記載の物体管理システム。
  3. 前記第1の円は、前記面に押印された印鑑の印影の輪郭を形成する円である、
    請求項1または2に記載の物体管理システム。
  4. 文字の種類と文字の記載位置との組み合わせを定義する複数の推奨案の中から、未だ使用されていない推奨案を選択してユーザに提示する推奨手段を、さらに備える、
    請求項1乃至3の何れかに記載の物体管理システム。
  5. 前記登録画像の書き込みを行う前に、前記登録画像と前記記憶手段に既に記憶されている画像との照合スコアを算出し、前記照合スコアに基づいて、前記登録画像を前記記憶手段に書き込むか否かを決定する登録可否判定手段を、さらに備える、
    請求項1乃至4の何れかに記載の物体管理システム。
  6. 前記登録可否判定手段は、前記登録画像を前記記憶手段に書き込まないと決定した場合、前記物体上に更に記載を加えて登録操作をやり直すようにユーザを案内するように構成されている、
    請求項5に記載の物体管理システム。
  7. 前記第1の楕円の正円度を算出し、前記正円度に基づいて、前記第1の画像をそのまま前記登録画像として扱うか否かを決定する正円度検証手段を、さらに備える、
    請求項1乃至6の何れかに記載の物体管理システム。
  8. 第1の円と第1の手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得し、
    前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した登録画像を生成し、
    前記登録画像を、前記登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込む、
    物体管理方法。
  9. コンピュータに、
    第1の円と第1の手書き文字とが描画された登録対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得する処理と、
    前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した登録画像を生成する処理と、
    前記登録画像を、前記登録対象の物体の同一性を判定するためのデータとして記憶手段に書き込む処理と、
    を行わせるためのプログラム。
  10. 第1の円と手書き文字とが描画された照合対象の物体の面を撮影した第1の画像を取得する取得手段と、
    前記第1の画像の中から前記第1の円に対応する第1の楕円を検出し、前記第1の楕円が円となるように前記第1の画像を射影変換した照合画像を生成する生成手段と、
    前記照合画像と記憶手段に記憶されている登録対象の物体に係る登録画像とを比較することにより、前記照合対象の物体と前記登録対象の物体との同一性を判定する判定手段とを備える物体照合システム。
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