JP7193846B2 - サイレージ等の乾物密度を推定する方法及び装置 - Google Patents

サイレージ等の乾物密度を推定する方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、サイレージの密度測定技術に関し、より具体的には、サイレージ及びその原料とシャフトとの間の摩擦抵抗値を用いてサイレージ及びその原料の乾物密度を推定する方法及び装置に関する。
家畜のエサとなる牧草や飼料用とうもろこしなどの粗飼料は、収穫後にサイロに充填し、乳酸菌によって発酵させることで、長期保存が可能となる。乳酸菌によって発酵させた粗飼料をサイレージという。サイレージの品質に影響する主要因の一つとして、一般に、サイロ内に充填された粗飼料の密度が挙げられている。充填された粗飼料の密度が低い場合は、粗飼料が多くの空気を含むことになるため、発酵過程で乳酸菌以外の雑菌が繁殖しやすい。そのため、乳酸菌による発酵が抑制され、腐敗や変敗が生じるおそれがある。また、乳酸菌による発酵が不十分なサイレージは、サイロ開封後の品質も不安定である。したがって、高品質のサイレージを調製するためには、サイロ開封後のサイレージ密度を測定し、その結果をサイロ充填作業にフィードバックして、適切な粗飼料密度を実現することが重要である。
過去においては、サイレージの発酵品質を評価する指標として、現物密度が用いられていた。現物密度とは、水分を含んだ状態で測定されたサイレージの密度である。しかし、本出願の発明者が、サイレージの発酵品質を評価する指標として乾物密度を用いることがより適切であることを提唱(非特許文献1)し、その結果としてサイレージの発酵品質が向上したことから、現在では、乾物密度が、サイレージの発酵品質を評価する指標として主に用いられている。乾物密度とは、現物に含まれる水分を差し引いた残固形物の密度であり、乾燥させた状態で測定されたサイレージの密度でもある。
従来、サイレージの乾物密度を測定するための方法として主に用いられている方法は、コアサンプラー(例えば、特許文献1)を用いたコアサンプラー法(例えば、非特許文献2)である。コアサンプラー法においては、例えば直径5~10cm、長さ20cm程度のホルソーを用いてサイレージ断面を穿孔し、サイレージのサンプルを採取し、採取したサンプルを温度105°Cで24時間乾燥させ、乾燥前のサンプルの体積と乾燥後のサンプルの重量とから乾物密度を求める。なお、乾燥前のサンプルの重量と体積とを用いれば、サイレージの現物密度を求めることができる。
特開2008-116259号公報
大越安吾、「大型バンカーサイロの踏圧法」、北海道農業試験成績会議資料、北海道道立農業試験場、2005年、p.1-29 名久井忠 他、「ドリル式コアサンプラーによるバンカーサイロの簡易密度計測」、農研機構 新しい研究成果、農研機構、1997年、p.40-43
コアサンプラー法は、現行の密度計測方法であるが、牧草サイレージに対する密度測定では、低い値となることが確認されている。また、現物密度では比較的高い精度での計測が可能であるが、乾物密度については測定精度が低い。例えば牧草サイレージでは、この方法によって測定された乾物密度は、実際の乾物密度より15~25%程度低い値となることが確認されている。また、この方法では、採取したサイレージのサンプルを24時間乾燥させ、乾燥後の重量を測定する必要があるため、乾物密度を迅速に求めることができない。さらに、この方法では、測定装置として、専用のホルソー、電動ドリル、発電機、乾燥機、電子秤などの機器を準備する必要があるため、初期投資が高額である。そのため、コアサンプラー法は、一部の研究機関や営農指導組織による限定的な利用に留まっている。
上記課題に鑑み、本発明は、サイレージ及びその原料の乾物密度を高精度かつ迅速に現場で推定することが可能な乾物密度推定方法及び乾物密度推定装置を提供することを目的とする。
サイレージは、牧草繊維又は飼料用とうもろこし繊維などの植物繊維と、植物繊維に内包されている水分又は植物繊維に付着している水分と、空隙とから構成され、吸水性及び保水性を有する有機体であり、圧力により体積が大きく変動する弾性体である。このことは、サイレージの原料となる牧草又は飼料用とうもろこしなどの粗飼料についても同様である。したがって、サイレージ及びその原料(以下、「サイレージ等」という。)は、例えば土壌のような剛性体・塑性体としての性質が弱く、棒状物体が挿入されたときにその物体によって押し退けられた部分において復元力が生じ、この復元力による圧力が棒状物体の周面全体に加わる。本発明者は、この圧力によって棒状物体の表面とサイレージ等の繊維との間に生じる摩擦力がサイレージ等の乾物密度と高い相関関係を有すること、及び、そのような高い相関関係が成り立つ条件として、棒状物体をサイレージ等に貫入させるときにサイレージ等の状態を乱さないことが重要であることといった知見を得て、本発明を完成させた。また、本発明者は、本発明の推定方法によれば、サイレージ等の水分量は推定結果にほとんど影響を与えないことも見出した。
一態様において、本発明は、サイレージ等の乾物密度を推定する方法を提供する。本方法は、現場において堆積したサイレージ等にシャフトを貫入させるステップと、サイレージ等とシャフトとの間の摩擦抵抗値を測定するステップと、摩擦抵抗値とサイレージ等の乾物密度との間の予め求められた相関関係に基づいて、測定された摩擦抵抗値に対応するサイレージ等の乾物密度を求めるステップとを含む。本方法は、さらに、シャフトとサイレージ等との間の摩擦抵抗値と、該摩擦抵抗値が測定されたサイレージ等の乾物密度とに基づいて、相関関係を予め求めるステップを含むものとすることができる。ここで、現場において堆積したサイレージ等にシャフトを貫入させるステップと、サイレージ等とシャフトとの間の摩擦抵抗値を測定するステップとは、同時に行うこと、すなわち貫入させながら摩擦抵抗値を測定する(例えば、摩擦抵抗値として貫入抵抗値が測定される場合)こともできるし、別々に行うこと、すなわち貫入させた後に摩擦抵抗値を測定する(摩擦抵抗値として回転抵抗値又は引抜抵抗値が測定される場合)こともできる。
相関関係を予め求めるステップは、水分量が既知のサイレージ等を所定の容器に充填することと、容器に充填されたサイレージ等にシャフトを挿入し、シャフトとサイレージ等との間の摩擦抵抗値を測定することと、容器へのサイレージ等の充填及び摩擦抵抗値の測定を、水分量及び充填量の異なるサイレージ等について繰り返すことと、容器に充填された水分量及び充填量の異なるサイレージ等の各々の乾物密度を計算することと、測定された複数の摩擦抵抗値と、計算された複数の乾物密度とを用いて、摩擦抵抗値とサイレージ等の乾物密度との間の相関関係を求めることとを含むものとすることができる。
一実施形態においては、堆積したサイレージ等とシャフトとの間の摩擦抵抗値は、サイレージ等に貫入させたシャフトを該シャフトの軸周りに回転させたときの回転抵抗値とすることができる。別の実施形態においては、摩擦抵抗値は、サイレージ等にシャフトを貫入させるときの貫入抵抗値とすることができる。さらに別の実施形態においては、摩擦抵抗値は、サイレージ等からシャフトを引き抜くときの引抜抵抗値とすることができる。さらにまた別の実施形態においては、摩擦抵抗値として、回転抵抗値、貫入抵抗値、及び引抜抵抗値のうちの2つ又は全部を組み合わせて用いることもできる。シャフトは、円形状の横断面を有するものであることが好ましく、円錐形状の先端部を有するものであることが好ましい。
別の態様において、本発明は、サイレージ等の乾物密度を推定するために用いられる装置を提供する。本装置は、現場において堆積したサイレージ等に貫入させるシャフトと、サイレージ等とシャフトとの間の摩擦抵抗値を測定する測定器と、摩擦抵抗値をサイレージ等の乾物密度に換算するための相関関係を含む換算部とを備える。相関関係は、シャフト等とサイレージとの間の摩擦抵抗値と、該摩擦抵抗値が測定された部分のサイレージ等の乾物密度とに基づいて、予め求められたものとすることができる。
本発明に係る乾物密度を推定する方法及び装置によれば、従来の密度測定方法であるコアサンプラー法より簡便に、短時間かつ高精度で、サイレージ等の乾物密度を現場で推定することが可能であるため、サイレージの品質改善に寄与する。本発明の方法及び装置を用いることにより、サイレージ調製条件の適切な指導が可能となり、サイレージ品質低下の要因である踏圧不足、過剰踏圧、踏圧ムラなどの問題を解決することができる。
本発明によるサイレージ等の乾物密度を推定する方法を示すフロー図である。 本発明によるサイレージ等の乾物密度を推定するための相関関係を求める方法を示すフロー図である。 牧草サイレージサンプルの乾物密度と、貫入抵抗値、引抜抵抗値及び回転抵抗値との間の相関関係を示す図である。 飼料用とうもろこしサイレージサンプルの乾物密度と、貫入抵抗値、引抜抵抗値及び回転抵抗値との間の相関関係を示す図である。 牧草サイレージサンプル及び飼料用とうもろこしサイレージサンプルの密度(筐体内の密度)と、コアサンプラー法によって測定された密度との相関関係を示す図である。 貫入抵抗値、引抜抵抗値及び回転抵抗値による乾物密度推定方法によって推定された乾物密度、並びにコアサンプラー法によって計測された乾物密度について、各サンプルに対する3回の測定から算出した変動係数を示す。
本発明の発明者によれば、サイレージの発酵品質を評価する指標として用いるのに最適なサイレージ乾物密度は、サイレージに対して貫入させた所定の形状のシャフトを回転させたとき、サイレージにシャフトを貫入させるとき、又はサイレージに貫入させたシャフトを引き抜くときの、シャフトとサイレージとの間の摩擦抵抗と高い相関関係にあることがわかった。本発明は、この知見を用いて完成されたものであり、例えばサイレージ開封現場で摩擦抵抗値を測定し、当該摩擦抵抗値に対応する乾物密度を調べることによって、サイレージの乾物密度を現場において、簡便に、迅速かつ高精度で、推定することができる。また、サイレージの原料についても、同様の方法により、乾物密度を推定することができる。
なお、本明細書において以下に説明される実施形態は、チモシー主体の牧草又は飼料用とうもろこしを粗飼料として用いたサイレージの乾物密度を推定する装置及び方法に関するものである。以下において説明される装置のシャフトの形状(太さ、長さ及び先端角の大きさ等)、及び、摩擦抵抗値と乾物密度との間の相関関係は、これらの粗飼料を原料とするサイレージに適用されるものであり、他の粗飼料、例えばオーチャードグラスなどの他の草種を用いたサイレージの乾物密度や、サイレージの原料の乾物密度を推定する場合には、別途、適切なシャフト形状や相関関係を求める必要がある。しかしながら、他の粗飼料を用いる場合であっても、本実施形態において説明される方法と同様の方法を採用することによって、適切なシャフト形状及び相関関係を定めることができる。
[乾物密度を推定する装置]
本発明によるサイレージの乾物密度を推定する方法は、堆積したサイレージに貫入させるシャフトと、堆積したサイレージとシャフトの表面との間の摩擦抵抗値を測定する測定器とを有する装置を用いることによって、実施することができる。測定器によって測定された摩擦抵抗値は、摩擦抵抗値とサイレージの乾物密度との間の相関関係に基づいて、乾物密度に換算することができる。
相関関係は、後述される方法を用いて予め求めておくことができる。予め求められた相関関係に基づいて乾物密度を推定する場合には、相関関係を表す相関図として用いるか、検量線(相関式)として用いるか、又は、検量線に基づいて摩擦抵抗値に対応するサイレージの乾物密度を求めた結果を表した換算表として用いることができる。
相関図、検量線又は換算表を用いて得られた乾物密度の数値は、摩擦抵抗値を測定した当該サイレージの乾物密度であると推定される。摩擦抵抗値は、サイレージに貫入させたシャフトを該シャフトの軸周りに回転させたときの回転抵抗値(トルクともいう)、サイレージにシャフトを貫入させるときの貫入抵抗値、若しくはサイレージからシャフトを引き抜くときの引抜抵抗値のいずれか、又はこれらの組み合わせとすることができる。
本発明の一実施形態による、サイレージの乾物密度を推定するために用いられる装置は、堆積したサイレージに貫入させるシャフトを備える。シャフトは、棒の先端に、サイレージへの貫入時にサイレージを乱さないような形状に形成された先端部が設けられたものであることが好ましい。シャフトは、棒と先端部とが一体的に形成されたものであることが好ましいが、別々に形成された棒と先端部とを接続したものであってもよい。
シャフトの横断面は、回転抵抗値を測定する場合には円形状又は円形状に近い多角形であることが好ましく、先端部は円錐形状又は円錐形状に近い多角錐形状であることが好ましい。貫入抵抗値又は引抜抵抗値を測定する場合には、必ずしも横断面が円形状である必要はなく、楕円形状、多角形状又は平らな形状でもよく、先端部も円錐形状ではなく、楕円錐形状、多角錐形状又は平面錐形状でもよい。シャフトは、強度が高く、加工性に優れる材質であることが好ましく、例えば、鋼鉄、アルミニウム合金、ステンレス、ジュラルミンなどの金属を用いることが好ましい。
シャフトの先端部を錐形状とすることによって、サイレージを乱すことなくシャフトをサイレージに貫入させることができる。サイレージを乱すことなくシャフトを貫入させることによって、シャフトの表面近くのサイレージに乱れを生じさせにくくなり、摩擦抵抗を精度良く測定することができる。また、先端部が円錐形状の場合には、頂角が30°以下であることが好ましく、15°であることがより好ましい。頂角が30°より大きい場合は、シャフトがサイレージに貫入されるときの先端部の抵抗が大きくなり、シャフトの表面近くのサイレージが乱され、摩擦抵抗を精度良く測定することができなくなるとともに、シャフトの貫入時により大きな力を要することになる。
シャフトの太さは、限定されるものではないが、作業者が人力で貫入又は引抜を行うことを想定した場合には、10~14mmであることが好ましい。14mmより太い場合には、貫入時の抵抗が大きくなるため、作業者が人力で貫入を行うことが難しくなると考えられる。また、10mmより細い場合には、シャフトをサイレージに貫入させるときに変形等が生じるおそれがある。シャフトをサイレージに貫入させる長さは、特に限定されるものではないが、円錐形状の先端部に加えて、棒の部分が250mm程度であることが好ましい。貫入長さが長くなると、貫入、回転又は引き抜き時の抵抗が増大し、測定器の測定許容上限を上回ったり、反復測定した値の分散程度が大きくなる可能性がある。例えばサイレージを取り出すための農機具に取り付けて用いる場合には、シャフトに人力以上の力がかかる可能性があるため、シャフトの太さや長さを変更することが好ましい。ただし、この場合には、変更後のシャフトを用いて、摩擦抵抗値と乾物密度との間の相関関係を新たに求めることが必要となる。
本発明の発明者は、実験によって本実施形態におけるシャフトの好ましい形状を求めており、当該実験及び結果の詳細は、実施例を参照されたい。
本発明の一実施形態による、サイレージの乾物密度を推定するために用いられる装置は、さらに、堆積したサイレージとシャフトの表面との間の摩擦抵抗値を測定することができる測定器を備える。摩擦抵抗値は、サイレージに貫入させたシャフトを該シャフトの軸周りに回転させたときの回転抵抗値、サイレージにシャフトを貫入させるときの貫入抵抗値、又はサイレージからシャフトを引き抜くときの引抜抵抗値のいずれかとすることができる。回転抵抗値を測定する場合は、測定器として、限定されるものではないが、例えば回転トルクを測定することが可能な測定部が設けられたドライバであるトルクドライバやトルクレンチを用いることができる。また、貫入抵抗値又は引抜抵抗値を測定する場合は、測定器として、限定されるものではないが、例えば物体にかかる力(例えば押付力、引張力、剥離力など)を測定することが可能な測定器であるフォースゲージを用いることができる。
本発明の一実施形態による、サイレージの乾物密度を推定するために用いられる装置は、さらに、測定された摩擦抵抗値をサイレージの乾物密度に換算するための換算部を有する。換算部は、測定された摩擦抵抗値と乾物密度との間の相関関係を示す相関図、検量線(相関式)又は換算表などを含むものとすることができる。あるいは、換算部は、相関関係を示す相関図、検量線又は換算表が電子的データとして格納され、これらの相関関係に基づいて、いずれかの方法で入力された摩擦抵抗値に対応する乾物密度を自動的に出力するように構成されたソフトウェアを実装した、汎用のパーソナルコンピュータとすることもできる。換算部は、回転抵抗値を用いて乾物密度を推定するときに用いることができる回転抵抗換算部、貫入抵抗値を用いて乾物密度を推定するときに用いることができる貫入抵抗換算部、引抜抵抗値を用いて乾物密度を推定するときに用いることができる引抜抵抗換算部のいずれかとすることができる。
本実施形態において相関関係を求めるための実験及び結果の詳細は、実施例を参照されたい。
[乾物密度を推定する方法]
図1は、サイレージの乾物密度を推定するフロー100である。貫入抵抗値又は引抜抵抗値を測定することによってサイレージの乾物密度を推定する方法は、以下のとおりである。まず、シャフトに貫入抵抗を測定するための測定器(例えばフォースゲージ)を取り付け(S102)、測定器の指示値をゼロに校正する(S103)。乾物密度の推定対象箇所においてサイレージが乱れているときは、乱れを整えたり、特に内部の乱れが大きいときには他の箇所に変更したりすることが好ましい(S104)。推定対象箇所は、限定されるものではないが、周囲からの圧力が概ね均等に作用している箇所が好ましいため、開封されたサイレージの測定断面の中央部分であることが好ましい。なお、本方法は、通常はサイロ開封後のサイレージの乾物密度を推定するために用いられるものであるが、必要に応じて、ロールベールサイレージから取り出されたサイレージの乾物密度を推定する場合にも用いることができる。
次に、推定対象箇所のいずれかの測定位置において、シャフトの貫入を開始する(S105)。シャフトの貫入速度は、特に限定されるものではなく、測定器の仕様に応じて適宜選択することができる。後述される実施例においては、10cm/秒の速度で貫入させた。所定のシャフト長さまで貫入させた後、測定器の指示値を読み取り、値を記録する(S106)。この値が貫入抵抗値となる。
引抜抵抗値を測定する場合には、貫入抵抗値を記録した後、測定器の指示値をゼロに校正し(S107)、シャフトの引き抜きを開始する(S108)。なお、貫入抵抗値を測定せず、引抜抵抗値のみを測定する場合は、シャフトを所定の長さまで貫入(S105)させた後、測定器の校正(S107)を行い、引き抜きを開始する(S108)ことができる。シャフトの引抜速度は、特に限定されるものではなく、測定器の仕様に応じて適宜選択することができる。後述される実施例においては、10cm/秒の速度で引き抜いた。所定のシャフト長さを引き抜いた後、測定器の指示値を読み取り、値を記録する(S109)。この値が引抜抵抗値となる。
上述の貫入抵抗値及び/又は引抜抵抗値の測定を、最初の測定位置の近隣位置において複数回反復して(S110)、それらの複数回の測定値の平均値を算出し(S111)、この平均値を当該推定対象箇所の摩擦抵抗値として採用することが好ましい。反復回数は、限定されるものではなく、抵抗値のばらつきの程度等を勘案して適宜決定することができる。測定を反復する場合には、限定されるものではないが、最初の測定位置の左右方向に10~15cm程度離れた位置で測定されることが好ましい。測定された貫入抵抗値及び/又は引抜抵抗値は、貫入抵抗換算部及び/又は引抜抵抗値換算部(例えば換算表)を用いて、サイレージの乾物密度に換算される(S112)。
回転抵抗値を測定することによって乾物密度を推定する方法は、以下のとおりである。まず、シャフトに回転抵抗を測定するための測定器(例えばトルクドライバ)を取り付け(S102)、測定器の指示値をゼロに校正する(S103)。推定対象箇所については、上述の貫入抵抗値の測定と同様である。
次に、推定対象箇所のいずれかの測定位置において、シャフトの貫入を開始する(S105)。シャフトの貫入速度は、特に限定されるものではなく、測定器の仕様に応じて適宜選択することができる。後述される実施例においては、シャフトを10cm/秒の速度で貫入させた。所定のシャフト長さまで貫入させた後、トルクドライバを回転させ(S113)、測定器の指示値を読み取り、値を記録する(S114)。この値が回転抵抗値となる。なお、トルクドライバの回転速度は、特に限定されるものではなく、測定器の仕様に応じて適宜選択することができる。後述される実施形態においては、シャフトを90°/秒の速度で回転させた。
貫入抵抗値の場合と同様、最初の測定位置の近隣位置において抵抗の測定を複数回反復して(S110)、それらの複数回の測定値の平均値を算出し(S111)、この平均値を当該推定対象箇所の回転抵抗値として採用することが好ましい。測定された回転抵抗値は、回転抵抗換算部(例えば換算表)を用いて、サイレージの乾物密度に換算される(S112)。
[相関関係を求める方法]
回転抵抗、貫入抵抗又は引抜抵抗と乾物密度との間の相関関係(相関図、検量線又は換算表)を求める方法は、以下のとおりである。図2は、相関関係を求めるフロー200である。フロー200においては、まず、サイレージの真の密度を求めることができるように、所定の内寸法を有する容器を準備する(S202)。本実施形態においては、内寸法が102mm×103mm×400mmの直方体の木製容器を用いた。この容器には、シャフトを挿入するための複数の孔が長手方向の一方の端部の側面に設けられた。
貫入抵抗値及び引抜抵抗値と乾物密度との間の相関関係を求める場合には、含まれる水分量が既知のサイレージを用意し(S203)、所定量のサイレージを容器に均一に充填し、内容量が変化しないように蓋を固定する(S204)。測定器の校正(S205)の後、容器に設けられた複数の孔のひとつからサイレージ内にシャフトを貫入させ(S206)、貫入抵抗値を測定する(S207)。必要に応じて引抜抵抗と乾物密度との間の相関関係を求める場合には、貫入抵抗値の測定後、測定器を校正し(S208)、シャフトを引き抜き(S209)、引抜抵抗値を測定する(S210)。貫入抵抗値及び/又は引抜抵抗値の測定方法は、上述したとおりである。次に、複数の穴のうち別の孔(好ましくは、別の2箇所の孔)においてシャフトの貫入及び引き抜きを行い、それぞれ、同様に貫入抵抗値及び/又は引抜抵抗値を測定する(S211)。複数の孔において測定した貫入抵抗値及び/又は引抜抵抗値の平均値を求める(S212)。
次に、サイレージを容器から取り出し、最初の量とは別の量のサイレージを容器に均一に充填し、同様に、貫入抵抗値及び/又は引抜抵抗値を求め、容器からサイレージを取り出す。このように、サイレージの充填及び摩擦抵抗値の測定を、異なる充填量のサイレージについて繰り返す(S204~S212)。
さらに、容器からサイレージを取り出し、最初に測定した水分量とは異なる既知の水分量のサイレージを用意して(S203)、所定量のサイレージを容器に均一に充填し、同様に、貫入抵抗値及び/又は引抜抵抗値を求め、容器からサイレージを取り出す。この水分量においても、異なる充填量のサイレージについて、充填及び摩擦抵抗値の測定を繰り返す(S204~S212)。このように、サイレージの充填及び摩擦抵抗値の測定を、異なる水分量及び充填量のサイレージについて繰り返す(S203~S212)。
容器内に充填された各水分量及び充填量のサイレージの現物密度は、充填されたサイレージの重量と容器の内容積から求められ、乾物密度は、サイレージの現物密度と水分値から求められる(S213)。このように求められた現物密度及び乾物密度としての複数の値は、サイレージの密度の真値とみなすことができる。貫入抵抗値及び/又は引抜抵抗値とサイレージの乾物密度とを散布図としてプロットすることによって、貫入抵抗値及び/又は引抜抵抗値とサイレージの乾物密度との間の相関図が得られる。また、貫入抵抗値及び/又は引抜抵抗値とサイレージの乾物密度とから、相関関係の近似式が得られ、この近似式を検量線とすることができる。さらに、相関図又は検量線を用いて、特定の貫入抵抗値又は引抜抵抗値とそれに対応する乾物密度とを表に表すことによって、換算表を得ることができる(S214)。
回転抵抗値と乾物密度との間の相関関係を求める場合も、貫入抵抗値及び引抜抵抗値の場合と同様である。すなわち、含まれる水分量が既知のサイレージを用意し(S203)、所定量のサイレージを容器に均一に充填し(S204)、シャフトをサイレージに貫入(S206)させた後、回転抵抗値を測定(S215、S216及びS211)し、平均値を算出する(S212)。異なる水分量及び充填量のサイレージについてこの工程を繰り返すとともに、各水分量及び充填量のサイレージの真の乾物密度を求め(S213)、回転抵抗値とサイレージの乾物密度とを散布図としてプロットすることによって、回転抵抗値とサイレージの乾物密度との間の相関図が得られる(S214)。また、回転抵抗値とサイレージの乾物密度とから、相関関係の近似式が得られ、この近似式を検量線とすることができ、さらに、特定の回転抵抗値とそれに対応する乾物密度とを表に表し、換算表を得ることができる。
[他の実施形態]
上述の実施形態においては、回転抵抗値、貫入抵抗値又は摩擦抵抗値のうちのいずれか一種を用いて、サイレージの乾物密度を推定している。しかしながら、別の実施形態においては、回転抵抗値、貫入抵抗値及び引抜抵抗値の組み合わせを用いて、サイレージの乾物密度を推定することもできる。例えば、測定された回転抵抗値、貫入抵抗値及び引抜抵抗値のいずれか2種又は全部の各々に対応する相関図、検量線又は換算表を用いて乾物密度の数値を得た後に、これらの複数の数値、すなわち、回転抵抗値に対応する乾物密度の数値、貫入抵抗値に対応する乾物密度の数値、及び引抜抵抗値に対応する乾物密度の数値のいずれか2つ又は全部を比較し、これらの密度の数値の計測誤差を求め、より計測誤差の小さい(すなわち、より精度の高い)数値を、当該サイレージの乾物密度の推定値として採用することができる。
あるいは、回転抵抗値、貫入抵抗値及び引抜抵抗値のいずれか2種又は全部を説明変数とし、乾物密度を目的変数として、複数の摩擦抵抗値及びそれらの値に対応する乾物密度を用いて予め重回帰分析を行うことにより重回帰式(相関関係)を求めておき、実際の測定対象であるサイレージの回転抵抗値、貫入抵抗値及び引抜抵抗値のいずれか2種又は全部を重回帰式に入力することによって得られた乾物密度の数値を、当該サイレージの乾物密度の推定値とすることができる。
以下に、シャフト形状を選定する方法及び相関関係を求める(具体的には、相関図及び検量線を作成する)方法の実施例とその結果とを示す。図3及び図4は、サイレージサンプルの乾物密度と、貫入抵抗値、引抜抵抗値及び回転抵抗値、との相関関係を示す図であり、図3はチモシーを主体とする一番草サイレージの相関図、図4は飼料用とうもろこしのサイレージの相関図である。
(1)シャフトの製作及び選定
<シャフトの製作>
シャフトは、貫入抵抗値、引抜抵抗値及び回転抵抗値の測定のいずれにも用いることができるものとし、高強度で軽量かつ切削性に優れるジェラルミン製の丸棒を採用した。シャフトの好ましい形状を決定するために、長さ350mm、直径5mm、8mm、10mm、12mm及び15mmの丸棒を準備し、先端部の円錐の頂角が15°、30°、60°、90°及び120°となるように加工したシャフト25本を製作した。円錐形状の先端部末端を起点として、シャフト円柱部に、50mm毎に目印を設けた。
<シャフトの選定>
チモシー主体・1番草サイレージが貯蔵されているバンカーサイロにおいて、乱されていないサイレージ断面のうち、低密度(サイロ上部)及び高密度(サイロ中央下部)の2カ所に対して、貫入抵抗、回転抵抗及び引抜抵抗を測定し、各種測定値の範囲と抵抗値が描く線形形状、計測時の状況から、適切なシャフトの形状を決定した。測定においては、上記25本のシャフトについて、円錐形状の先端部の貫入抵抗を測定した後、シャフトを50mm貫入させる毎に貫入抵抗値及び回転抵抗値を測定し、シャフト円柱部を250mmまで貫入させた後、シャフトを引き抜き、50mm毎に引抜抵抗値を測定した。貫入抵抗値及び引抜抵抗値の測定においては、高荷重用デジタルフォースゲージ(IMADA製ZPH-5000N)を用いた。回転抵抗計測においては、トルクドライバ(東日製FTD200CN2-S)を用いた。
Figure 0007193846000001
表1は、シャフト選定のための測定結果を示す。まず、高密度のサイレージ断面にシャフト25本をそれぞれ人力で貫入したところ、直径5mm及び8mmのシャフトは、貫入時にたわみが確認された。直径15mmのシャフトでは、円錐形状の先端部全域において貫入抵抗値が500N以上に達し、貫入作業が困難であった。直径12mmのシャフトの場合には円錐形状の先端部の先端角が60°以上のときに、直径10mmのシャフトの場合には先端角が90°以上のときに、同様に貫入抵抗値が500N以上に達し、貫入作業が困難であった。また、貫入時の抵抗値をグラフに表すと、概ね、先端角が鋭角であれば直線状のグラフ形状を示したが、鈍角の場合には対数関数状のグラフ形状を示した。いずれの直径のシャフトにおいても、先端角が大きいときには対数関数状のグラフ形状となったため、大きな先端角のシャフトは貫入部分を乱している可能性が確認された。先端角が30°以下の場合には、貫入時の反復計測による誤差が比較的小さく、誤差は先端角15°の場合に最小となった。また、シャフトの貫入長が深くなるにつれて、貫入抵抗値、引抜抵抗値及び回転抵抗値のいずれも増加した。以上の結果から、シャフトの形状は、先端角15°、直径12mm,有効貫入長さ250mm(+先端部長さ)が適切であると判断された。
(2)サイレージ密度と摩擦抵抗値との間の相関関係の導出、及び従来法との比較
<測定方法>
上述のとおり決定された形状を有するシャフトを用いて、バンカーサイロから採取したチモシー主体・1番草サイレージ(以下、「grass」という)及び飼料用とうもろこしサイレージ(以下、「corn」という)を、それぞれ温度30~35度で段階的に風乾処理し、異なる水分量のサイレージサンプルを調製した。調製されたgrassの水分量は、23.9%、45.3%、63.3%、70.4%及び80.3%の5段階とし、cornの水分量は、16.2%、44.8%、59.2%、66.1%及び70.0%の5段階とした。水分量が異なるこれらのサイレージサンプルの各々を、充填量を5段階に変化させて、内寸法102mm×103mm×400mm、有効内容量4202mlの筐体に充填した。筐体側面に設けた孔からシャフトを貫入して、各水分量及び充填量のサイレージサンプルの貫入抵抗値、引抜抵抗値及び回転抵抗値を3回ずつ測定した。シャフトの貫入速度及び引抜速度は10cm/秒、回転速度は90°/秒とした。これらの抵抗値の測定と同時に、内寸法66mm、外寸法69mm、有効深200mmの電動式コアサンプラーを用いた慣行法による密度計測を、各水分量のサイレージサンプルについて3回ずつ行った。筐体に充填されたサイレージサンプルの重量及び水分量並びに筐体の寸法から、サイレージサンプルの現物密度及び乾物密度を求めてこれらを真値とし、貫入抵抗値、引抜抵抗値及び回転抵抗値とサイレージサンプルの現物密度及び乾物密度との間の相関図を作成し、検量線を求めるとともに、各抵抗値による乾物密度の推定精度の比較を行った。あわせて、従来法についても同様に、相関図を作成し、検量線を求めるとともに、乾物密度の推定精度の比較を行った。
<結果>
サイレージサンプルの現物密度と各摩擦抵抗値との間には、一定の傾向は見られたものの、相関の高い近似式は存在しなかった(図示せず)。しかし、サイレージサンプルの乾物密度と各摩擦抵抗値との関係には、いずれの抵抗値についても極めて高い相関関係が確認され、非常に精度の高い二次曲線が得られた(図3及び図4)。以下に、図3及び図4の近似式と、それぞれの近似式の相関係数を示す。
チモシー主体・1番草サイレージ(grass)の近似式(相関係数(R))
貫入抵抗 y=0.0005x2.5343(R=0.9237)
引抜抵抗 y=9×10-52.7842(R=0.9409)
回転抵抗 y=3×10-52.9087(R=0.9672)
飼料用とうもろこしサイレージ(corn)の近似式(相関係数(R))
貫入抵抗 y=2×10-73.8928(R=0.9482)
引抜抵抗 y=2×10-84.2274(R=0.9332)
回転抵抗 y=2×10-84.2275(R=0.962)
したがって、この相関関係を用いることによって、測定された摩擦抵抗値から、サイレージの乾物密度を高精度で推定することができる。一方、電動式コアサンプラーを用いた従来法によるサイレージサンプルの密度測定では、grass及びcornのいずれも現物密度との相関が非常に高い(相関係数は、それぞれ、0.92及び0.96)ことは確認されたが、乾物密度については相関が低く(相関係数は、それぞれ、0.76及び0.83)、特にgrassの相関が低かった。これは、材料の弾力性が影響しているものと考えられる。図5は、筐体内のサイレージの密度と、コアサンプラー法によって測定されたサイレージ密度との相関関係を示す。
図6には、それぞれの方法、すなわち、貫入抵抗値、引抜抵抗値及び回転抵抗値による乾物密度推定方法によって推定された乾物密度、並びにコアサンプラー法によって計測された乾物密度について、各サンプルに対する3回の測定から算出した変動係数を示す。図6から、回転抵抗値を用いた場合が最も高精度であることがわかる。貫入抵抗値を用いた場合の変動係数が大きくなる理由として、円錐形状の先端部による抵抗が影響しているものと考えられる。また、先端角が小さいシャフトであっても、貫入時にサイレージが少なからず乱されるため、引抜抵抗値を用いた場合においてもその乱れによる誤差が影響したものと考えられる。
以上の結果から、摩擦抵抗値はサイレージの乾物密度と極めて高い相関があり、中でも回転抵抗値による推定が最も高精度であることが分かる。また、摩擦抵抗値を用いて乾物密度を求める方法では、摩擦抵抗値はサイレージの繊維部分との関連性が高く、サイレージの水分量の影響は受けないものと考えられる。

Claims (7)

  1. サイレージ及びその原料(以下、「サイレージ等」という。)の乾物密度を推定する方法であって、
    堆積したサイレージ等にシャフトを貫入させるステップと、
    前記サイレージ等と前記シャフトとの間の摩擦抵抗値を測定するステップと、
    摩擦抵抗値とサイレージ等の乾物密度との間の予め求められた相関関係に基づいて、測定された摩擦抵抗値に対応する前記サイレージ等の乾物密度を求めるステップと
    を含み、
    前記サイレージ等と前記シャフトとの間の摩擦抵抗値は、前記サイレージ等に貫入させた前記シャフトを該シャフトの軸周りに回転させたときの回転抵抗値若しくは前記サイレージ等から前記シャフトを引き抜くときの引抜抵抗値のいずれか、又はこれらの組み合わせである
    ことを特徴とする乾物密度推定方法。
  2. 前記シャフトとサイレージ等との間の摩擦抵抗値と、該摩擦抵抗値が測定されたサイレージ等の乾物密度とに基づいて、前記相関関係を予め求めるステップをさらに含む、請求項1に記載の乾物密度推定方法。
  3. 前記相関関係を予め求めるステップは、
    水分量が既知のサイレージ等を所定の容器に充填することと、
    前記容器に充填されたサイレージ等に前記シャフトを挿入することと、
    前記シャフトとサイレージ等との間の摩擦抵抗値を測定することと、
    容器へのサイレージ等の充填、サイレージ等へのシャフトの挿入及び摩擦抵抗値の測定を、水分量及び充填量の異なるサイレージ等について繰り返すことと、
    前記容器に充填された水分量及び充填量の異なるサイレージ等の各々の乾物密度を計算することと、
    測定された複数の摩擦抵抗値と、計算された複数の乾物密度とを用いて、摩擦抵抗値とサイレージ等の乾物密度との間の相関関係を求めることと
    を含む、請求項2に記載の乾物密度推定方法。
  4. 前記シャフトは、円形状の横断面を有する、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の乾物密度推定方法。
  5. 前記シャフトは、円錐形状の先端部を有する、請求項に記載の乾物密度推定方法。
  6. サイレージ及びその原料(以下、「サイレージ等」という。)の乾物密度を推定するために用いられる装置であって、
    堆積したサイレージ等に貫入させるシャフトと、
    前記サイレージ等と前記シャフトとの間の摩擦抵抗値を測定する測定器と、
    摩擦抵抗値をサイレージ等の乾物密度に換算するための相関関係を含む換算部と、
    を備え
    前記サイレージ等と前記シャフトとの間の摩擦抵抗値は、前記サイレージ等に貫入させた前記シャフトを該シャフトの軸周りに回転させたときの回転抵抗値若しくは前記サイレージ等から前記シャフトを引き抜くときの引抜抵抗値のいずれか、又はこれらの組み合わせである
    ことを特徴とする乾物密度推定装置。
  7. 前記相関関係は、前記シャフトとサイレージ等との間の摩擦抵抗値と、該摩擦抵抗値が測定された部分のサイレージ等の乾物密度とに基づいて、予め求められたものである、請求項に記載の乾物密度推定装置。
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