定義:
本明細書では、再遊技に係る図柄の組合せが入賞ライン上に表示されることを、「再遊技役の入賞」と便宜上使用する。ただし、本来の「入賞」とは、図柄について遊技メダル等を獲得するため必要な組合せとして、あらかじめ定められたものが表示されることをいう。
押し順役とは、入賞目的役と阻害役が同時に当選する役であり、阻害役は1種類または複数種類で構成される。入賞目的役は、報知手段が報知した入賞押し順で停止ボタンが操作されると入賞する一方、入賞押し順とは異なる操作順序で停止ボタンが操作されると、阻害役が入賞するか又は何も入賞しない。つまり、阻害役は、入賞目的役の入賞を阻害する為の役である。例えば、押し順ベル役の場合、入賞目的役のベル小役(15枚配当)と第1阻害小役の1枚小役(1枚配当)3種類、及び第2阻害小役の2枚小役の5つが同時に内部当選し、入賞押し順で停止ボタンが操作されるとベル図柄を有効ライン上に停止させることによりベル小役が入賞する。一方、第1停止操作が入賞押し順でない場合、第1阻害小役の図柄を有効ライン上に停止させるので、その後、第1阻害小役の何れかが入賞するか又は非入賞(取りこぼし)となる。第1停止操作が入賞押し順で、第2停止操作が入賞押し順でない場合、第2阻害小役の図柄を有効ライン上に停止させるので、その後、第2阻害小役が入賞する。なお、第2阻害小役の配当を1枚にしてもよいし、取りこぼすようにもできる。他に押し順役としては、押し順リプレイ役がある。
基本実施例:
本発明に係る遊技機等の一例として、回胴式遊技機を取り上げるが、この実施例は回胴式遊技機の基本構成及び基本動作を詳細に説明するものである。
図1は、回胴式遊技機の正面模式図((A)は全体図、(B)は前面上部図)、図2はその右側面図、及び図3はデザインパネルの斜視図である。
1は、一般に「パチスロ機」と称される回胴式遊技機本体であり、回転ドラム(ドラム部2)を内蔵する筐体1aと前扉1bに大別される(特に、図2参照)。
前扉1bは、回胴式遊技機の顔とも言うべき主要部であり、高級感の創出やデザイン性の要求で独特の金属感が求められており、通常のクロムめっき、ダーククロムめっき、硬質金めっき、メタライジング(めっき)やサテン調(めっき)などを樹脂素材に付加することにより、外観に華やかさや重厚感が与えられる。
前扉1bの前面には、透明パネル21が嵌めこまれている。また、透明パネル21よりも内側の前扉1bには、デザインパネル22が取り付けられている。
デザインパネル22は、ゲーム状況に応じて各種演出を行う表示演出装置11(又は、映像ディスプレイ装置)がビス止め固定される上面部22aと、窓部3(図柄表示窓)が形成された中面部22b、及び発光表示装置(表示LEDブロック4)が取り付けられる下面部22cとによって筐体1aの内側方向に折れ曲がった底面部22dを形成し、底面部22dの左右を繋ぐ左側面部22e及び右側面部22fとにより略箱型形状となって奥まった空間が形成される(特に、図3参照)。
この底面部22d上には、立体的に突出する装飾物23又はゲームの進行に応じて駆動される立体的な電動式駆動物24(例えば、期待感を煽る為に、内部当選役と関係する演出に用いる電動式の玩具や開閉式の扉、上下動するバンパー又は揺動する船などがある。但し、内部当選役とは無関係な演出を単に行うこともある。)が設けられている。
前扉1bやデザインパネル22は、樹脂素材を金型で一体成形したものであるが、成形方法としては一般に、射出成形、押出成形、発泡成形や真空成形などであり、その樹脂材料としてはABS等の各種汎用樹脂が用いられる。
2は、筐体1aに内蔵されているドラム部(リールドラム)であり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムで構成される。それぞれの各ドラムの内部には、回胴部図柄表示LED(図示せず)が設けられており、各種演出に応じて発光(点灯や点滅)又は消灯するようになっている。つまり、各ドラムが一列に上から下へ複数の図柄を表示する図柄列であり、この場合には、3つの図柄列(複数列)を変動させる変動表示ゲームを開始するようになっている。なお、各ドラムに替えて、液晶表示装置などを用いて図柄を表示する場合も、複数個の図柄が描かれた図柄列を変動させる変動表示ゲームに相当する。
3は、デザインパネル22の正面中央部に設けられた窓部であり、ドラム部2の外周に貼り付けられ(配置され、又は施され)ているリールテープ上の図柄が透明パネル21を通して目視できるようになっている。この窓部3には、横方向に延びる3本の有効ラインと斜め方向に交差する2本の有効ラインである合計5本の有効ラインが、左ドラム2aと中ドラム2b及び中ドラム2bと右ドラム2cを結ぶ線で目立つように表示されている。但し、有効ラインとなるのは、横方向や斜め方向、またこの本数に限定されるものではなく、V字やその逆の小山型など設計段階で適宜決定される。なお、この有効ラインの下側には、回胴部ライン表示LEDが埋め込まれており、入賞時や作動時に点灯又は点滅するようになっている。
4は、窓部3の下側で且つデザインパネル22の下面部に設けられた表示LEDブロックであり、後述するように投入枚数LED4a、メダル貯留枚数表示LED4b、メダル払出枚数表示LED4c、リプレイ表示LED4d、エラー表示LED4e及び演出中表示LED4fの表示LED群で構成される。
5は、メダル投入部であり、ドラム部2(回転ドラム)を回転及び停止させる変動表示ゲームを開始させるための遊技メダル(遊技媒体であり、「コイン」や単に「メダル」という場合もある)を投入するメダル投入口が設けられている。なお、メダル投入部5の両サイドには左光透過部5a及び右光透過部5bが設けられており、下側左右に取り付けられた複数の光源(例えば、LED)からの光によって、メダルが投入不能な場合には赤色(第一の色)で、一方メダルが投入可能であって遊技用に加算表示されるときには青色(第二の色)で、メダル貯留装置に加算表示されるときには緑色(第三の色)で点灯する。但し、メダルが投入不能な場合には、消灯としてもよい。なお、ゲームソフトにおいて遊技媒体とは、遊技メダル又は遊技コインを意味するデータ(例えば、投入メダル数、クレジット数値データ又はトークン)であって、メダル投入部5から実際の遊技メダル又は遊技コインが投入されるものではない。
メダル投入口から投入されたメダルは、メダル選別装置(又は、「セレクター」とも言う。図示せず)によってカウントされ、正常に投入されたメダルの数を加算して表示LEDブロック4の投入枚数LED4a又はメダル貯留枚数表示LED4bに表示するようになっている。
6は、精算ボタン(又は、クレジット返却スイッチ)であり、メダル貯留装置(図示せず)の起動と解除、及び投入メダルと貯留メダルの払い出し精算(返却)に使用する。特に、後述する様に、投入メダルと貯留メダルの合計値(遊技価値)を、遊技機本体に接続されているサンド装置に出力することによって遊技価値を精算又は返却する。例えば、投入メダルが3枚で貯留メダルが40枚(合計値43枚のクレジット)と仮定し、この状態で精算ボタンが操作されると、遊技機本体1は遊技価値データを送信することによって、合計43枚の遊技価値を返却する。サンド装置は、合計43枚に相当する遊技価値データを遊技機本体から受信すると、内蔵する会員カードやカード状の情報記録媒体に遊技価値情報を記録してサンド装置の外へ排出する。当然ながら、会員カードに100枚の貯留メダルが記録されていれば、新たな貯留メダルは143枚と記録される。
7は、1ベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを1枚投入するときに使用する。なお、最近では1ベットボタン7を設けない場合もある。また、1ベットボタン7の左横には、上下左右方向へのカーソル操作や、履歴情報を見る為に必要な十字キー(図示せず)を設けることもある。
8は、マックスベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを最大数である3枚投入するときや、ボーナスゲーム時など遊技状態に応じて規定された最大投入枚数(1枚又は2枚:最適枚数)を投入するときに使用する。なお、マックスベットボタン3の内部には、LEDが設けられており、マックスベットボタン3が操作可能な状態のときに点灯するようになっている。
9は、スタートレバー(回胴回転始動装置の一部)であり、遊技を行うために必要な所定数の遊技メダルを投入後、ドラム部2を一斉に始動させるときに使用する。スタートレバー9の周囲には、LEDが設けられており、スタート操作が可能な状態のときに点灯するようになっている。また、スタートレバー9は、出玉率の段階設定を行う場合、段階値1~6(又は、1,3,5,7の4段階跳び番号など)の中から、選択された所望の設定値を確定させるとき(打ち直すとき)に使用する。
10は、停止ボタン部(同義の名称として、「停止スイッチ」ともいう。)であり、回転しているドラム部2を停止させるときに使用する。この停止ボタン部10は、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cの3つのボタン群(なお、4つの場合も稀にある。)で構成され、ドラム部2が回転中に停止ボタン部10を操作することにより、それぞれのボタンに対応する左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cを停止させることができる。なお、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムの回転が所定速度(約80回転/分)に達して、停止ボタン部が操作可能になった時には、停止ボタン10a、停止ボタン10b及び停止ボタン10cに内蔵されているLEDが点灯するようになっている。また、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cを方向入力手段として用いる場合、それぞれ順に左方向、上方向、右方向入力に対応させることができる。
11は、ブラウン管を利用したカラーディスプレイやLCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)又は有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)などのFPD(フラット・パネル・ディスプレイ)からなる表示演出装置であり、演出制御部(図示せず)の制御によって回胴遊技に関する各種映像演出や所要の情報の告知等が行えるようになっている。なお、専用眼鏡を使用するか否かに拘わらず、最近では立体表示可能な表示演出装置が安価に製造されるようになり、リーチ状態や大当り状態で7図柄等の演出映像が飛び出す3D表示装置を採用した遊技機が主流となりつつある。演出制御部はROM及びRAMを備えており、副制御部160と双方向通信を行い、受信した演出コマンドに応じて各種演出を実行する。
12は、スピーカ部であり、左上スピーカ12a、右上スピーカ12b、左下スピーカ12c及び右下スピーカ12dの4つのスピーカで構成され、各種演出に応じた効果音や段階設定値の変更中、又は前扉1bが開いている状態やトラブル発生時に警告音を発生する。なお、重大なトラブル(セレクターエラー、ホッパーエラーやRAMエラー。但し、ドアオープンは含まない。)が発生した場合には、警告音と共にエラー表示LED4eが点灯する。
13は、遊技状態表示LED部であり、表示演出装置11の上部に設けられた上部状態表示LED13a及び両側面に設けられた左上状態表示LED13bと右上状態表示LED13c、左中状態表示LED13dと右中状態表示LED13e、及び左下状態表示LED13f、右下状態表示LED13gと中下状態表示LED13hで構成され、各種の光演出を効果的に行うことができる。また、段階設定値の変更中又は前扉1bが開いている状態やトラブル発生時において、警告表示として点滅を繰り返す。
この遊技状態表示LED部13(13a~13h)は、前扉1bの外周を略一周するように配置されているので、遊技者に対して、カラフルな光が途切れることなく、外周淵部をグルグル回るような光演出を効果的に行うことが可能となる。特に、前扉1bの上部中央位置(遊技機本体前面の上部中央位置)に設けられた上部状態表示LED13aは、トップランプと称されており、内部当選又は入賞したレア小役に対応する固有の色で発光して、遊技者に入賞役などを報知して期待感を煽る光演出の中心的役割を成している。
図1(B)は、後述するロゴパネル部17が無くなって、その分だけトップランプ13aが全体に大きくなった回胴式遊技機筐体の実施例を示している。このトップランプ13aは、ドラム部を変動させる変動表示ゲームで、抽選により内部当選役を予め決定し、停止スイッチの操作により、3つのドラム部が停止した場合、内部当選役又は入賞役に対応する固有の色(チェリーは赤色、プラムは紫色、ベルは黄色、リプレイは青色)で発光させた後、次の変動表示ゲームが開始するまでのインターバル期間中に消灯状態又は固有の色とは異なる白色等の中立色での発光状態になる。
なお、表示演出装置11の左右のスペース(上面部22a上)に、ボーナス当選告知や必要な情報を通知する為の状態表示LEDを複数設けてもよい。また、ドラム部2の左右のスペース(中面部22b上)に、ATストック当選告知を行うATストック告知ランプが設けられ、左側のATストック告知ランプはATストック数が1~9の範囲で当選した場合に点灯し、ATストック数が10以上の範囲では左右2つのATストック告知ランプが点灯する。
14は、スペシャルボタンであり、表示演出装置11に表示される各種ゲームやその映像演出に応じて要求される情報(例えば、パワーレベルゲージの上昇、ボーナス成立図柄の表示、戦闘機の機銃操作や爆弾投下又は登場人物の移動方向等の入力情報)を、遊技者自身による1回操作又は連打して入力する。特に、スペシャルボタン14は、ATストック抽選で当選した場合、「ビービービー」という効果音と共に点滅して操作を促し、遊技者がスペシャルボタン14に期待を込めて叩くと、「パキパキパッキーン」という効果音が発生してATストック告知ランプが点灯する。なお、このスペシャルボタン14によって入力される情報は、後述する副基板(サブブロック)に与えられ、あくまで各種映像や音響演出にのみ用いられるものであるから、遊技結果に影響を及ぼすものではない。
15は、受け皿であり、メダル払出装置18(図4参照)から払い出された遊技メダルがメダル払出口16より排出され、その数量として数百枚程度まで受けることができる。
17は、ロゴパネル部であり、メーカ名又は機種名など、必要に応じて各種商標を表示する為に使用される。
19は、ドア鍵穴であり、ドアキーにより回胴式遊技機本体1の前扉1bを開けるときや、打ち止め状態(メダル式遊技の為の操作を不能にした状態)の解除及びエラーによる遊技中止の解除の際に使用される。
20は、返却ボタン(正式には、「投入メダル詰まり返却ボタン」と言う)であり、メダル投入部5に続いて遊技メダルが通過する遊技メダルセレクター(図示せず)に詰まった遊技メダルをメダル払出口16から返却する時に使用する。
ここで図3を参照して、図3(A)に示すデザインパネル22は、表示演出装置11を取り付ける表示演出装置取付部22jが形成された上面部22aと、窓部3(図柄表示窓3)が形成された中面部22bと、前述した表示LEDブロック4が取り付けられる下面部22cとによって底面部22dを形成しており、その上面に立体的に突出する装飾物又は立体的な電動式駆動物が設けられる。
また、底面部22dを繋ぐ左側面部22e及び右側面部22fとにより略箱型形状(又は略船型形状)となって内部に奥まった空間が形成され、その上部及び下部には前扉1bに取り付けるための複数の取付穴が形成された上部取付部22g及び下部取付部22hが設けられている。この底面部22d、左側面部22e及び右側面部22fからなる5つの内面に装飾用シールを貼ることにより、特に底面部22dでは3つの略平面を形成することになる。但し、装飾物23や電動式駆動物24が設けられているので、凹凸があるのは当然である。
4aは、投入枚数LEDであり、遊技を行うためにメダル投入部5から又はマックスベットボタン8や1ベットボタン7によって投入された遊技メダルの枚数を表示する。
4bは、メダル貯留枚数表示LEDであり、遊技メダルのクレジット数(貯留枚数)を例えば所定最大数50枚の範囲で表示する。また、貯留メダルの精算時における払い出し演出表示を行う。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、入賞時に払出メダルの枚数を表示する。また、出玉率の段階設定値及び打止め中やエラー発生時のエラーコードを表示する。
4dは、リプレイ表示LEDであり、変動表示ゲームにおいてリプレイが作動すると点灯する。
4eは、エラー表示LEDであり、重大なトラブル(例えば、ドアオープン以外のトラブル)が発生した場合に点灯する。
4fは、演出中表示LEDであり、ドラム部2による演出が行われていることを表示する場合に点灯する。つまり、ドラム演出中であることを表示する。
図3(B)に示すデザインパネル22は、更に折れ曲がった面(淵)として最上面部22iが設けられている点で図3(A)のものと相違する。なお、この最上面部22iを設けることにより、取り付けた表示演出装置11を遊技者に見えやすくできる点と、デザインパネル自身が一層強固になる点で有利となる。
図4は、回胴式遊技機の内部構造模式図である。
回胴式遊技機本体1の筐体1aの中央部には、ドラム部2とその下にメダル払出装置18(メダルホッパー18)が配置されている。
筐体1aの右上部には反射板27が設けられ、前扉1bの対応位置にはフォトセンサが設けられており、前扉1bが閉じた状態では、フォトセンサから出射されたLED光が反射板によって反射され、フォトトランジスタによって検出される一方、開いた状態では、反射光が検出されないので、前扉1bの開閉状態を検知することができる。
28は、電源部であり、電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、初期チェックや初期設定の後、変動表示ゲームを行うことができるようになる。
28aは、設定用キースイッチ(設定変更許可スイッチともいう)であり、出玉率の段階設定操作や段階設定値の確認を行うときに使用する。操作キーを鍵穴28dに差し込んで回転させることにより、OFFからONの状態又は逆のONからOFFの状態にすることができる。
28bは、エラー解除スイッチであり、出玉率の段階設定を行う時やエラーによる遊技の中止を解除する時に使用する。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、出玉率の段階設定値を表示しており、エラー解除スイッチ28bを押すたびに値が+1されて、「6」表示の次には「1」に戻り、ターンアラウンド表示する。
図5は、回胴式遊技機の制御回路系のブロック図である。
制御回路系は、メインブロック(主基板:破線で囲っていない部分)及びサブブロック(副基板:破線で囲った部分)とに大別され、メインブロックは遊技結果に関する制御を行うのに対して、サブブロックは遊技経過や内部抽せん結果の告知・表示など遊技者の関心や興味を惹く様々な演出に関する制御を司る。なお、サブブロックは、ART発動時において、小役入賞又は転落リプレイ回避の停止操作手順(停止ボタン部10の操作順序や操作タイミング)を告知する。
100は、主制御部であり、CPUを内蔵するマイクロプロセッサを搭載した一体型のワンチップマイコン(エルイーテック社製のLE4380A-PA-S)であり、所定のデータテーブル領域や装置全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM101と、カウンタやレジスタ等が形成され制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM102(RWM:リライタブルメモリともいう。また、内蔵だけではなく、外付けRAMも含む。)とが設けられている。このRAM102は、後述するように、電源スイッチ28cをオフ状態にしても又は電源コードを抜いても、電源コネクタを経由して常時供給されるRAMバックアップ用電源によって、記憶する全ての制御データは保持されるが、電源コネクタそのものが抜かれると、電力が供給されなくなるので制御データは消去(オールクリア又は0にリセット)又は無意味な情報となる。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、スタートSWセンサ110(スタート・スイッチ・センサ110)、停止ボタンセンサ120、メダル検出センサ130、ベットボタンセンサ140、段階設定部150、打ち止め設定部180及び精算ボタンセンサが接続されており、主制御部100はこれらからの入力信号を受信可能に構成されている。
また、主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、ドラム部2、メダル払出装置18、表示LEDブロック4及び外部集中端子板170が接続されており、主制御部100は入出力信号の送受信によって、これらの各装置を制御可能に構成されている。ドラム部2に設けられた各インデックスセンサから、1回転に1パルスのインデックス信号がそれぞれ主制御部100に入力される。
主制御部100は、外部集中端子板170から、パチスロ店等において遊技機の稼働状況を集計管理するために必要な情報を出力するが、外部集中端子板170から如何なる情報も受信することはない。主制御部100が外部へ出力する信号は、メダル投入信号、メダル払出信号、外部出力信号1(例えば、BB信号又は疑似BB信号)、外部出力信号2(例えば、RB信号又は疑似RB信号)、外部出力信号3(例えば、AT信号)、外部出力信号4(例えば、各種エラーが発生したことを示す信号)、外部出力信号5(例えば、ゴト行為検出信号)、及びリレーコモン信号である。特に、BB信号及びRB信号はボーナス役、及びAT信号は特別役であるアシストボーナス役(「第3のボーナス役」と呼ばれている)としてホールコンピュータが集計管理するだけではなく、パチスロ機の上部付近に設置されているデータカウンタにも出力されて、遊技者にパチスロ遊技の主要情報(遊技回数、BB回数、ART回数、出玉情報)を表示する為に利用される。
この主制御部100は、遊技者のスタートレバー9の操作に伴って、内蔵する乱数発生部103で継続して発生させている乱数(0~65535の値)の1つを抽出することにより内部抽選を実行し、複数個(通常は、20個又は21個)の図柄が描かれた3列(複数列)の図柄列であるドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。例えば、この乱数抽選でベル、チェリー、スイカ又はプラム等の配当のある小役の何れかが内部当選し、遊技者が停止ボタン部10の停止操作を行うと、主制御部100は操作順に従ってドラム部2を所定位置に順次停止させる。その結果、窓部3の5つの有効ライン上のいずれかに、所定の図柄が並んで表示されれば入賞となる。但し、有効ラインは5つに限らず、メダルの投入枚数に応じて変わったり、設計仕様や遊技状態に応じて適宜増減される。
例えば、入賞の種類に応じて規定されている遊技媒体の配当枚数として、ベル1枚、チェリー2枚、スイカ5枚及びプラム8枚と仮定すると、第2ラインにベル図柄だけが並んで表示されれば、主制御部100はベル入賞として1枚を払い出す。投入規定枚数が3枚とすると、ベルが入賞しても差し引き2枚のマイナスとなるので、ボーナス役及び小役が同時に内部当選している状態で、内部当選中の小役図柄を優先して有効ライン上に停止させても、メダルを消費させることができる。一方、第2ラインにベル図柄及び第3ラインにプラム図柄が並んで表示されれば、主制御部100は入賞分のベル1枚とプラム8枚を合計して9枚を払い出すので、差し引き6枚のプラス配当となる。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、副制御部160及びクレジット制御部165が接続されている。基本的に主制御部100から各種情報を両制御部に送信できるが、逆に主制御部100は両制御部から情報を受信できない(即ち、主制御部100から両制御部への一方向通信が可能に接続されている)。但し、データ入力回路166(例えば、2つのNOT回路)を経由して、クレジット制御部165から2ビットで構成されるクレジットデータのみを受け取ることができる。このクレジットデータは、クレジットが0枚を示す00、1枚を示す01、2枚を示す10、3枚以上を示す11の2ビットデータであり、各種センサ入力信号と同様に主制御部100の2つの入力ポートにHigh又はLow信号として入力される。
主制御部100は、副制御部160に、サブブロックの各種制御に必要な制御データ(例えば、コイン投入データ、抽選結果や当選状況データ、段階設定値データ、段階設定部150のスイッチ操作状態を示すデータなど)を副制御部160に出力する。この副制御部160は、主制御部100と同様に、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、サブブロック全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM161と、カウンタ、タイマーやレジスタ等が形成され主制御部100から受信した制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM162などが設けられている。このROM161には、複数のBGM(バック・グランド・ミュージック)データが記憶されており、特にボーナスゲーム中において、遊技者の気持ちを高揚させる為に、特別にアレンジされたBGMが演出場面に応じて適宜選択及び演奏される。なお、主制御部100と副制御部160を別個に設ける必要はなく、1つの制御部とすることも可能である。
副制御部160には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、表示演出装置11、スピーカ部12、遊技状態表示LED部13、入力SW部25(入力スイッチ部25)、計時部26、操作方向センサ111、スペシャルボタンセンサ112及び扉異常信号出力装置113が接続されており、副制御部160はこれら各装置からの入力信号を受け付けたり、必要なデータや信号を出力して各種制御を行うことが可能である。
副制御部160は、主制御部100から送信される制御データ中の投入枚数データ、払出枚数データや変動表示ゲーム回数データに基づいて、初期化した後における差枚数やボーナス後に消化した変動表示ゲーム回数を計数しており、計数した差枚数や回数が所定数に達すると、ATストック抽選や選択ゲームを発動させる。この際、副制御部160は、表示演出装置11に「選択ゲームを開始しますか。開始する場合、スペシャルボタンを連打してください。」と表示して、スペシャルボタン14を点滅させる。
このATストック抽選は、例えば0~127個の範囲でストック数を抽選するもので、0はハズレである一方、1~127が当選である。仮に127が当選すると、最低127連チャンが確定することになるが、ATストック抽選はATがストックされている状態でも実行されるので、更に上乗せ加算されてMAX10000まで貯留できるようになっている。但し、これらは設計仕様に基づく単なる例示であり、この数値に限定されるものではない。
また、副制御部160は、選択ゲームを実行するか否かを確認し、遊技者がスペシャルボタンを連打すると、連打した回数に応じたパルス信号を受けとり、そのパルス数が所定数の8回以上に達すると、選択ゲーム抽選を行なって当たりとする数字(例えば、「0」又は「1」)を決定する。そして、選択ゲームを発動させると、表示演出装置11に「○又は×」や「左又は右」などを左停止ボタン10aと右停止ボタン10cにそれぞれ対応させて表示して、遊技者に選択操作を促す。例えば、選択ゲーム抽選結果で「0」が当選している場合に、遊技者が左停止ボタン10aを操作して対応する「○」や「左」を選択すると選択ゲームで当選となる。そして、副制御部160は、当選と判断すると、その後の変動表示ゲームにおいて、投入枚数や差枚数又は変動表示ゲームの回数に応じた数量の遊技媒体が増加するまで又はATストック抽選(1~127個)で当選した回数分だけ、AT機能(通知手段により補助情報を通知する機能)を発動させる。
これに対して、遊技者が右停止ボタン10cを操作して対応する「×」や「右」を選択すると選択ゲームで落選となる。そして、副制御部160は、落選と判断すると、AT機能を発動させることなく、差枚数又は変動表示ゲームの回数を初期化して、スタートに戻る。結果的に、遊技者はハマリ状態となっていても、選択ゲームで当選すれば、今まで負けていた分以上を取り戻したり、大連チャンすることが可能となり、一発逆転を期待できるのである。上記では、二択として当選で2倍返しとしたが、例えば五択であれば当選したときに5倍返しとすることも可能であり、その倍率を遊技者が選択できるようにすると更に趣向が増す。
副制御部160は、スタートレバー9の開始操作に伴って、主制御部100が内部で乱数抽選を実行し、大当り、再遊技、小役又はハズレの結果通知を受けると、遊技者に抽選結果を通知する以前に、表示演出装置11やスピーカ部12、遊技状態表示LED部13に演出を行うか否かの演出抽選を行う。副制御部160は、演出抽選で当選すると、ROM161に記憶する複数の演出映像の中から、表示する演出映像を選択して表示演出装置11に出力する。
特に、副制御部160は、後述するように、ATストックが存在し、押し順小役(第一小役及び複数個の押し順規定小役中の複数一部)が内部当選した場合、当選中の第一小役図柄(例えば、ベル図柄)を有効ライン上に揃えるためのアシスト情報(補助情報)を表示演出装置11に表示する。これにより遊技者は、第一小役を容易に入賞させることが可能になる。
ここで図5に戻り、クレジット制御部165は、サンド装置300と接続されており、後述するサンドモードに設定されていると、遊技者が挿入した現金に対応する度数情報、又は記録媒体である会員カード、ビジターカード、キャッシュカード又はプリペイドカード等のクレジット情報を受け取って、度数情報又はクレジット情報を表示する。遊技者が貸出ボタン167を操作すると、貯留クレジット表示部に1000円分の50を加算して表示する。例えば、貯留クレジット表示部が1を表示している状態であれば、この1に50を加算して51を表示するが、最大99までしか表示しないようになっている。また、クレジット制御部165は、データ入力回路166にデータ01を入力させている状態から、クレジット数3以上を示すデータ11を入力させる状態に変更する。この状態でマックスベットボタン8が操作されると、主制御部100は、投入枚数LED4aを3つ点灯し、クレジットを3だけ賭け数として投入したことを示す投入データをクレジット制御部165に出力する。クレジット制御部165は、貯留クレジット表示部にクレジット3を引いた値の48を表示させる。この状態で、遊技者が精算ボタン190(クレジット返却スイッチ)を操作すると、主制御部100は、賭け数の3を示す賭数データを送信する。クレジット制御部165は、この賭数データを受信すると、返却クレジットが51(48+3)という返却クレジット情報(遊技価値)をサンド装置300に送信する。サンド装置300は、会員カード等に返却クレジットの51を加算し、現金残高を記録して排出する。なお、リプレイ役(再遊技役)が入賞し、次の1ゲームを実行可能な状態で、遊技者が精算ボタンを操作すると、主制御部100は賭け数の0を示す賭数データを送信し、クレジット制御部165は返却クレジットが48という返却クレジット情報(遊技価値)をサンド装置300に送信する。サンド装置300は、会員カード等に返却クレジットの48を加算し、現金残高を記録して外へ排出するが、主制御部100は副制御部160に警告コマンドを出力する。副制御部160は表示演出装置11に警告画面を表示させ、スピーカ部12から警告音を発生させて、再遊技可能であることを遊技者に報知する。
操作方向センサ111は、スタートレバー9が操作される上下左右の方向に対応する方向信号を出力し、副制御部160はこの方向信号を受信して、方向信号に応じた各種映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示し、更にスピーカ部12から効果音を発生させる。
スペシャルボタンセンサ112は、スペシャルボタン14が操作された時にON信号(例えば、HIGH信号)を、離した時にOFF信号(例えば、LOW信号)を出力し、副制御部160はこのON信号を受信したタイミングやパルスを受信した回数(連打と呼ばれている。)に応じて、各種ゲーム及びその映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示する。更に、スピーカ部12から爆弾投下や機銃操作などの効果音を発生させる。
扉異常信号出力装置113は、扉の開閉状態を検出して副制御部160に制御信号を出力する装置であり、主電源がONの状態においては前扉1bの開閉に応じてON/OFF信号を出力する一方、主電源がOFFの状態においては副電源(バックアップ電池)から供給される電力によって駆動され、主電源断時の前扉1bの異常開閉を検出及び記憶し、その後、主電源がONとなった場合でも、主電源断時の異常開閉を副制御部160に通知する。これにより副制御部160は、前扉1bが閉まっていて全く異常がないように見えても、主電源が入れられた時に警告音を発生させるので、遊技ホールの管理者は異常事態を認識し、遊技機のチェックや点検等の適切な処置を施すことができる。
メダル検出センサ130は、メダル通過センサと近接センサ(図示せず)で構成され、メダル投入口5から投入されたメダル数に応じた数のパルス信号を出力する。主制御部100は、このパルス信号を受信し、及びパルス信号の立ち上りや立ち下りにおけるカウンター論理処理を実行して、表示LEDブロック4中の投入枚数LED4a又はメダル貯留枚数表示LED4bにパルス数に応じた数だけ増加した投入枚数又はクレジット数を表示させるように制御する。
ベットボタン検出センサ140は、1ベットボタン7の操作に応じてパルス信号を出力する1ベットボタン検出センサ140a、及びマックスベットボタン8の操作に応じてパルス信号を出力するマックスベットボタン検出センサ140bの2つで構成され、主制御部100の2つのポートへ別々に接続されている(詳細図示せず)。主制御部100は、得られたパルス信号に対応するように投入枚数LED4aの枚数表示を制御する。
また、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー9を操作すると、スタートSWセンサ110はスタート信号を出力し、主制御部100はこのスタート信号の受信を契機として乱数抽選等を行って変動表示ゲームを開始するとともに、ドラム部2に駆動パルス信号を出力するようになっている。なお、この1回のスタートレバー9の操作によって行われる遊技が1ゲームの変動表示ゲームとなっており、遊技者はボーナスゲーム(ビッグボーナス又はレギュラーボーナス)を獲得してメダルを増やすことを目的に遊技を繰り返す。なお、ボーナスゲームとは、例えば第一種特別役物(RB)、第一種特別役物連続作動又は第二種特別役物連続作動を意味する。
そして、主制御部100は、変動表示ゲーム中に停止ボタン10a、10b及び10cが操作されると、回転ドラムの回転を停止させ、所定の入賞役が成立(各回転ドラムの図柄が予め定めた所定の組み合わせで表示されると入賞となる。)してメダルの払い出しを行う場合、その払出し枚数を表示LEDブロック4中のメダル払出枚数表示LED4cに表示して、これをクレジット数に加えてメダル貯留枚数表示LED4bに表示させる。なお、精算ボタン6によって払い出し操作が行われた場合やクレジット数が例えば最大数の50枚を超えた場合には、主制御部100はメダル払出装置18を駆動制御し、必要数のメダルをメダル払出口16から排出させて受け皿15に蓄積させる。
さらに、主制御部100は、再遊技や小役、特にボーナスが内部当選した場合には、副制御部160に内部当選等に関する制御データ(イベントデータ)を出力する。そして、副制御部160は、主制御部100から制御データを受け取ると、遊技状態表示LED部13の点灯制御、スピーカ部12から効果音を発生させるための音声合成LSI(図示せず)の制御、及び表示演出装置11の表示画面内におけるキャラクタや背景映像の表示制御等の各種演出動作を行うように構成されている。
150は、段階設定部であり、後述する出玉率の段階設定操作を行うことにより、ホール側は、イベントや新装オープンでのメダル大量放出や収益改善のための回収状況に応じて、段階値1~6(又は、飛び番号の1,3,5,7等)の中から所望の設定値を選択することができる。
打ち止め設定部(図示せず)が、オン(又は「1」)であれば、ボーナスゲームが終了後に、投入枚数LED4a及びメダル貯留枚数表示LED4bに表示しているメダルの合計を強制的に払い出し、変動表示ゲームを行う為の操作を不能状態(打ち止め状態)にして、スピーカ部12から警告音を発生させる。なお、最近では、この打ち止め設定部を設けないスロットマシンも多数あり、必要に応じて設けられる。
25は、各種データを入力する為の入力SW部(入力スイッチ部)であり、例えば出玉率の段階設定操作が行われた場合の警告モードの設定や、警告を発生させる又は発生させない時間帯の設定を行う。この警告モードとしては、警告発生機能のオン状態又はオフ状態と、設定した時間帯のみ警告を発生させるタイマー状態の3つのモードがある。なお、入力SW部25は、サブブロックの初期化を行うための初期化スイッチとスピーカ部12の音量を切り替える際に使用する音量スイッチからなり、その両方を同時に押した場合に機能するようになっている。
26は、衛星などから絶対時間データを受け取り、正確な時間を刻む電波時計からなる計時部であり、計時した時間を副制御部160に出力し続ける。
図6は、ドラム部を制御する制御回路系のブロック図である。
ドラム部2は、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムを回転制御するためのステップモータ30a、30b及び30cを備えており、主制御部100からの駆動パルス信号に応答して各ステップモータ30a、30b及び30cが駆動され、駆動パルス信号を3相に同時に供給し続けると、吸引力が発生して急停止するようになっている。
このステップモータ30a、30b及び30cは、4相1-2励磁方式でステップ数が252ステップ/回転(1.43度/ステップ)であり、主制御部100が駆動パルス信号を504パルス入力すると丁度1回転する。主制御部100は、各ドラムに1つ設けられたフォトインタラプタからなる回胴センサ31a、31b及び31cから、それぞれのインデックス信号(基準信号又は基準位置信号)が1パルス返ってくるので、各ドラムの位置を正確に把握することができる。つまり、1つの入力パルスによる分解能は0.714(度/パルス)ということである。なお、更に分解能を上げる場合には、入力パルスから次の入力パルスまでの時間と回転速度を管理することにより回転位置を細かく把握できる。
図7は、ドラム部の構成ブロック図である。
ステップモータ30a(図示せず)、30b(図示せず)及び30cの各回転軸には、厚肉の円盤状回転体である左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの中心部がそれぞれ連結されており、図示した矢印の方向(即ち、上から下方向)に回転する。また、各ドラムの外周部には複数種類の図柄が描かれた左回胴帯32a、中回胴帯32b及び右回胴帯32cが貼り付けられており、変動表示ゲームにおいて同一図柄(予め決められた所定図柄)が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば成立(入賞又は作動)となる。なお、同図の星マーク、+マーク、プラムマーク(黒丸マーク)や三角マークは便宜的に示したものであり、実際とは異なっており、7図柄、バー図柄、ベル図柄、スイカ図柄やチェリー図柄が一般に用いられる。また、一般に、回胴帯はリールテープと呼ばれている。
ステップモータ30a、30b及び30cのそれぞれに対して、回胴センサ31a、31b及び31c(図示せず。)が設けられており、ステップモータの1回転毎に各回胴センサからインデックス信号が1パルス返ってくるようになっている。主制御部100は、このインデックス信号と、出力した駆動パルス信号の数により、基準位置(例えば、窓部3の最下位置)にある図柄番号と回転角度(24分割/図柄)を常に把握している。
図8は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、例示したように、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、ボーナスが作動するビッグボーナス図柄の「赤7」や「青7」、各種小役入賞図柄のチェリー、スイカ、ベル、及び再遊技が作動するリプレイが描かれている。なお、捨て図柄は有効ライン上に停止しても如何なる役をも構成せず、遊技者に目立たないように、例えば薄い灰色で丸の中に「N」が印刷されている。
図9は、ドラム部の構成ブロック図であり、図9(A)及び図9(B)は右ドラム2cが引込制御される状態を時系列的に示している。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果が当選となって役が内部当選した場合には、有効ライン上にその役の図柄を可能な限り引き込む為の引込制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選し、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っている所謂リーチ状態で、この有効ラインから4コマ上以内に図柄「7」が位置する場合(即ち、有効ライン上の図柄を含めて5コマ以内に位置する場合)、右停止ボタン10cが停止操作されたとき(図9(A)参照)、主制御部100は、図柄「7」を強制的に有効ライン上に引き込んで「7、7、7」の組み合せとなるように揃える引込制御を行う(図9(B)参照)。
一方、抽選によりいずれかの役が内部当選しているとしても、役に対応する所定の図柄が有効ライン上に表示されなければ遊技者に有利な状態とはならない。例えば、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)は、図9(B)のように表示されなければ作動しないようになっている。なお、この引込制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行うようになっている。主制御部100は、乱数抽選状況(内部当選やハズレ)に応じて、各ドラムの停止位置を規定する停止テーブルを参照して、停止制御を行っている。
図9の例では、リーチ状態において、右ドラム2cの図柄「7」が丁度4コマだけ上にあり、引込制御の対象となって有効ライン上に並ぶことになる。但し、この引込制御は4コマに限定されるものではなく、設計仕様又は法規制に適応させるように、引き込みコマ数をソフト制御で増減させることが可能である。なお、副制御部160は、一般遊技で乱数抽選結果が当選である場合、引込制御により所定の組み合わせで図柄が表示されるように、回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報(操作順序や操作タイミングなどのアシスト情報:AT)を通知するのである。
図10は、ドラム部の構成ブロック図であり、図10(A)及び図10(B)は右ドラム2cが回避制御(又は蹴飛ばし制御)される状態を時系列的に示している。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果がハズレとなって役が不成立の場合(全ての役が内部当選していない場合)には、有効ライン上に入賞又は作動役(ボーナス、小役、リプレイ)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選しておらず、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っているリーチ状態(テンパイ状態)において、遊技者が「目押し」により、この有効ラインから1コマ以内に図柄「7」が位置する状態で、停止ボタン10cが操作されたとき(例えば、「ビタ押し」と呼ばれている。図10(A)参照)、主制御部100は、有効ライン上に「7、7、7」が揃わないように図柄「7」を一つ先まで移動させて強制的にハズレとする回避制御を行う(図10(B)参照)。なお、この回避制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行っており、また不当選の小役図柄が入賞しないように、回避制御を行うようになっている。これらの引込制御や回避制御(蹴飛し制御)は、主制御部100が内部当選状況に従った停止テーブルを参照したり、プログラムによるコントロール制御にて行われる。
図11は、インデックス信号、図柄位置データ(コマデータ)、駆動パルス信号及び停止ボタンセンサ信号との関係を示すタイミングチャートである。
図11(A)は、各回胴センサ31a、31b及び31cから出力されるインデックス信号を示しており、T1が0.751秒(つまり、79.9回転/分)で一定となるように主制御部100により制御される。
図11(B)は回転ドラムの図柄位置データ及び図11(C)は駆動パルス信号を示している。
図柄位置データは駆動パルス信号を分周することにより生成され、駆動パルス信号が24パルス毎にデータが1減算される。つまり、インデックス信号を基準とし、そこから駆動パルス信号が1パルス~24パルスの範囲で図柄位置データは「21」、駆動パルス信号が25パルス~48パルスの範囲で図柄位置データは「20」、駆動パルス信号が49パルス~72パルスの範囲で図柄位置データは「19」、…、駆動パルス信号が481パルス~504パルスの範囲で図柄位置データは「1」となり、図柄位置データは21~1をターンアラウンドする。つまり、図柄位置データは「1」の次に「21」に戻る。
駆動パルス信号は、回転ドラムを一定方向に回転させるためにモータコイルに入力される規定パターンの駆動パルスであり、図から分かるようにパターン0~7の8つのパターン番号がある。この駆動パルス信号としてパターン番号0~7をモータコイル1相~4相に3度繰り返して加えると(つまり、24パルス入力すると)、1図柄(1コマ)分だけ回転ドラムが上から下へ回転する。
特に、ステップモータに入力する駆動パルスの入力パルス相データとは、回転ドラムを1コマ駆動させる0~23の5ビットのデータであり、パターン番号0~7はその下位3ビットの相データであって、パターン番号に対応する駆動パルスがモータコイル1相~4相に実際に加わる。従って、ワークRAM(RAM102)にパターン番号のみを記憶した場合でも、入力パルス相データを記憶する相データ記憶手段に該当する。
図11(D)は、各停止ボタンが操作されたときに出力される停止ボタンセンサ信号を示している。この図の場合には、主制御部100は、停止ボタンセンサ信号の立ち上がり時点で、図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「10」(又は、パターン番号「2」)を認識する。
図12は、ドラム部に含まれる左ドラム2aの模式図である。
図12(A)に示す通り、この左ドラム2aは矢印の方向(上から下方向)へ回転しており、実線で示した3つの窓部3の上段、中段又は下段の何れかにチェリー図柄が停止すると入賞となって、所定数の遊技メダルが払い出される。なお、図12(A)は、窓部3の上段にチェリー図柄が停止した状態を示している。
主制御部100は、遊技者により変動表示ゲームの開始操作が行われると、内部抽選を行い、その結果、上段チェリー(チェリー1)が当選した場合には、停止ボタンが操作された位置(タイミング)により、チェリー図柄の引込制御(図9参照)又は回避制御(図10参照)を行う。
図12(B)は、引込制御の可能な範囲を示しており、主制御部100は、チェリー図柄が上段丁度の位置からその4コマ上の位置において停止ボタン10aが操作されると、窓部3の上段にチェリー図柄を停止させる(ビタ図柄が上段位置にあると仮定)。なお、実際には停止までに約36ms必要なのでその分だけ上に位置するが、説明の都合上このように記している。また、停止操作から190ms以内に停止することが規定されているので、4コマ滑らない場合もある。
一方、図12(C)及び図12(D)は回避制御等が行われる範囲を示しており、主制御部100は、上段チェリーが当選した場合であっても、チェリー図柄が上段位置から4コマより上の位置(つまり、図12(A)の4よりも上の位置)又は上段位置を少しでも過ぎた位置において停止ボタン10aが操作されると、上段位置の一つ上又は下段位置の一つ下にチェリー図柄を停止させハズレとする。つまり、中段チェリー(チェリー2)又は下段チェリー(チェリー3)が当選していないので、チェリー図柄を強制的に窓部3の外に停止させなければならないのである。
図13は、左ドラム2a、窓部3及び図柄位置データとの関係を示す模式図である。
図13(A)及び図13(B)に示す通り、左ドラム2a上のチェリー図柄はコマ番号8及びコマ番号19であるから(図8参照)、上段チェリーが内部当選している場合、窓部3の最下段位置を計測基準とすると、主制御部100は図柄位置データ「15」及び入力パルス相データ「0」~図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「23」、又は、図柄位置データ「5」及び入力パルス相データ「0」~図柄位置データ「1」及び入力パルス相データ「23」の範囲で停止ボタン10aが操作されるとチェリー図柄を上段に停止させて入賞とする。つまり、適当に停止ボタン10aを操作しても10/21の確率で入賞するだけではなく、当選告知を行うと熟練者であれば目押しを行って100%に近い確率で入賞させることができる。
図14は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。例えば、遊技メダルを3枚投入し、左ドラム2aの2枚払い出しのチェリー図柄が窓部3に表示された場合には、上段であれば4枚(2枚×2ライン:第2ライン及び第4ライン)、中段であれば2枚(2枚×1ライン:第1ライン)および下段であれば4枚(2枚×2ライン:第3ライン及び第5ライン)の遊技メダルを払い出す。ただし、この有効ラインは従来から採用されてきた一般的なものであり、後述するように最近では変則ラインも多く存在する。
また、8枚払い出しのベル図柄が窓部3の有効ライン上に揃って表示された場合、中段のみであれば8枚(8枚×1ライン:第1ライン)および上段と右斜め下であれば15枚(8枚×2ラインであるがMAX15枚:第2ライン及び第4ライン)の遊技メダルを払い出す。つまり、入賞の種類に応じて規定されている配当数の遊技媒体を、入賞分だけ合計して払い出すようになっているが、一度の払い出しの最大は15枚である。
図15は、表示演出装置の構成ブロック図である。
表示演出装置11は、副制御部160から演出コマンドを受信するコマンド受信部11a、表示演出制御部11b(ROM11c及びRAM11dを含む)、及びLCDや有機EL、LED等の表示パネル11eとを備えている。なお、この場合、表示演出制御部11bにROM11cを別途設けているが、映像データの全てをROM161に記憶するようにしても問題はない。従って、ROM11cは、ROM161の一部と考えてよい。
図16は、演出パターンテーブルであり、演出コマンドとROMに格納されている演出パターンデータとの関係を対応付けている。
演出コマンドは、1バイト長のモードデータと1バイト長のイベントデータからなり、演出内容である演出パターンデータ(動画が主であるが、静止画もある。)とが対応付けて記憶されている。
副制御部160は、主制御部100から各種制御に必要な制御データ(特に、乱数抽選結果の大当り、小当り、再遊技又はハズレを示す各種データが含まれている。)を受信すると、乱数抽選の結果を通知する以前に、制御データに応じた適切な演出コマンドを表示演出装置11側に送信し、コマンド受信部11aがこの演出コマンドを受信して表示演出制御部11bに送信する。
表示演出制御部11bは、演出コマンドを受け取ると、演出コマンドに対応する演出パターンデータをROM11cから読み出してRAM11dにデータ展開し、表示パネル11eに送信することにより、演出コマンドに応じた演出画像を表示画面上に表示するように構成されている。
図17~図19は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160が、例えば演出コマンドとして($Z0$00)を送信すると、表示パネル11eは、ATストックがない状態やATが当選しにくい状態を主に示す低確率ステージの「昼の演出パターン0」を表示する(図17(A)参照)。その一方、副制御部160が演出コマンドとして($Y0$00)を送信すると、表示パネル11eは、ATストックがある状態やATが当選し易い高確率状態を示唆する高確率ステージの「夜の演出パターン0」を表示するようになっている(図17(B)参照)。従って、遊技者は、遊技中に高確率状態を主に示唆する「夜の演出ステージ」が表示されることを切望するのである。但し、ATストックがない状態や非高確率状態でも「夜の演出ステージ」を表示するガセ演出や、その逆のATストックがある状態や高確率状態で「昼の演出ステージ」を表示することもあり、遊技者の興趣を誘うように工夫されている。
更に、副制御部160が演出コマンドとして($S0$00)を送信すると、表示パネル11eは「城の演出パターン0」に対応する画像である「ドラキュラ城」を、青空の背景画面に重ねて表示(図17(A)参照)したり、月夜の背景画面に重ねて表示(図17(B)参照)するようになっており、その後にドラキュラ城から黄色、赤色又は青色等のコウモリが飛び出してきて、成立した役(小役やリプレイ)に対応する告知映像を表示する(図17(C)参照)。
図17(B)の演出が多発して、その後に多段階に発展した場合は、ATストックがある状態やAT放出の期待が大きい前兆演出(激アツ演出)となる。例えば、図18(A)は「ドラキュラ城」が拡大表示されて、鉄門が開いた状態である。そして扉がさらに拡大して(図18(B)参照)、徐々に開き(図18(C)参照)、煌びやかな「ドラキュラ城」の内部が表示される(図18(D)参照)。その後に、主人公と吸血鬼ドラキュラ伯爵とのバトルへと発展し、主人公が勝利すれば、ATストックがありAT放出確定や、ボーナス内部当選中でボーナス放出確定となる。
図19(A)(図17(B)と同じ)の夜の通常画面を表示している状態から、表示画面を右にスクロールし、墓地が拡大されてキャラクタの執事が「オリャー」という叫び声と「ティロロロローン」という効果音と共に、堀り起こされた画面中央の墓穴から主人公のキャラクタを登場(図19(B)参照)させたり、「大当たり」を意味する「BONUS」という文字を表示(図19(C)参照)することにより、激アツなプレミア演出としてもよい。これらの表示演出も全て、副制御部160がプログラムに従って演出コマンドを出力することにより実行される。
図20は、一般的な抽選テーブルの概念図である。
抽選テーブルは、ROM101の所定のエリアに格納されており、当選役と乱数抽選に使用する置数との関係を規定している。
本発明の回胴式遊技機の場合、主制御部100が乱数値を発生させる。この乱数値は周期的に0~65535(m7)の全ての値を一周期に必ず一度だけランダムに発生する。図20(A)は、通常状態(非RT状態)で用いる抽選テーブルであり、スタートレバー9が操作されたタイミングに合わせて、主制御部100が内部抽選をしたときに、乱数値が0~m1の範囲であればビッグボーナス(BB)が当選となる。即ち、この内部抽選とは、スタート操作時の所定タイミングに合わせて乱数値を1つだけピックアップ(抽出)し、抽選テーブルと比較して、当選役を決定することである。
同様に、乱数値がm1+1~m2の範囲でレギュラーボーナス(RB)、乱数値がm2+1~m3の範囲でチェリー、乱数値がm3+1~m4の範囲でスイカ、乱数値がm4+1~m5の範囲でベル及び乱数値がm5+1~m6の範囲でリプレイが当選となる一方、乱数値がm6+1~m7の範囲でハズレとなる。
通常、これらのm1~m7の数値は、法規制(風営法)やゲーム性を考慮して適宜設定されるのであるが、Aタイプのノーマル機の場合には、BB当選確率は「1/200」程度、RB当選確率は「1/400」程度、チェリー及びスイカの当選確率は「1/50」程度、ベルの当選確率は「1/6」程度及びリプレイの当選確率は1/7.3となっている。
一方、図20(B)は、高確率再遊技状態(RT状態)で用いる抽選テーブルであり、リプレイタイムではリプレイの当選範囲がαだけ広がるのに対して、ハズレとなる範囲がαだけ狭くなることにより、リプレイの当選確率を「1/2」程度とする。これにより、3枚配当に相当するリプレイ当選の確率が大幅に上がる一方、ハズレとなる確率が下がるので、リプレイタイムにおいては結果的に遊技メダルの払い出し期待値が大幅に向上又は増大することになる。また、主制御部100が、このα値を増減させることにより、リプレイタイムの期待値を所望のものに設定できる。
抽選テーブルの詳細図は省略するが、出玉率の段階設定値1~6及び投入メダル数(規定数)に対応した6つの抽選テーブル1、抽選テーブル2…抽選テーブル6があり、主制御部は段階設定部150により設定された段階設定値及び投入メダル数に応じて抽選テーブルを選択し、変動表示ゲームにおいてボーナスゲームや複数の小役の内部抽選を実行する。なお、内部抽選でボーナスゲームが当選する期待値は、一般に抽選テーブル1<抽選テーブル2<…<抽選テーブル6となっているので、遊技者は高設定台を追い求めるのである。但し、3枚専用機であれば、投入メダル数1枚の抽選テーブルは不要である。
図21は、図柄の組合せと獲得メダル枚数との関係を示した配当表である。
BB(ビッグボーナス)とは、「赤7」のBB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと獲得メダル数は0で、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててビッグボーナスゲーム(BBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入し、360枚を超える払い出しで終了する。
RB(レギュラーボーナス)とは、「青7」のRB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと獲得メダル数は0で、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入し、120枚を超える払い出しで終了する。なお、これらの役物連続作動装置は、第一種特別役物又は第二種特別役物の何れでもよく、設計仕様に応じて適宜選択される。
チェリー図柄が左ドラムの有効ライン上に停止した場合には、有効ライン1本につき1枚のメダルが獲得される。例えば、有効ラインが図14の表示判定図であれば、左ドラムの中段に停止すれば1枚(短チェ)であるが、上段又は下段であれば有効ラインは2本となり、払い出しは合計2枚(角チェ)となる。
スイカ図柄が有効ライン上に揃った場合には、5枚のメダルが獲得される。
ベル図柄が有効ライン上に揃った場合には、8枚のメダルが獲得される。
リプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合には、メダル獲得されない再遊技が作動し、フラグエリアにフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる(即ち、0とする)。つまり、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。
次に、上述の様に構成された回胴式遊技機の基本動作について、フローチャート等を参照して詳細に説明する。
まず、回胴式遊技機が工場出荷された状態では、デフォルトとして警告モードは「オン状態」、打ち止め設定部180(打ち止め設定スイッチ)は「オフ」で、且つ段階設定値は最低の「1」が設定されているものと仮定する。
遊技ホール側は、遊技者にプレイさせる前に、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、主制御部100は後述するステップS100で初期チェック(ハードウェアの異常チェック等)や初期設定(例えば、打ち止め設定フラグ「1」、ROM101が記憶する段階設定値「1」及び制御データの初期値をRAM102に書き込む)を実行し、副制御部160は警告モードを「オン状態」にセットし、前扉1bが閉められると変動表示ゲームを行うことができるようになる。
この遊技可能状態において、遊技ホール側が再び前扉1bを開けて、入力SW部25を操作(初期化スイッチと音量スイッチを同時に押す操作)したとしても、副制御部160は、主制御部100から出玉率の段階設定モードを意味する制御データを受信していないので、警告モードを「オン状態」から他の状態(「オフ状態」又は「タイマー状態」)へ変更しない。従って、ゴト師などが警告モードを容易に変更できないという特有の効果がある。なお、打ち止め設定フラグ「1」は打ち止め設定部180が「オン」に、「0」は「オフ」に対応する。
そして、遊技ホール側は、この設定状態でグランドオープンや新装開店又はイベントの為に、出玉率の設定変更を行おうとしていると仮定する。
図22は、回胴式遊技機の主要動作処理手順を示すフローチャートである。
遊技ホールの従業員は、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ28cを一旦オフ状態にし、設定変更キーを設定用キースイッチ28aに差し込んで右に回してON状態(図4の設定用キースイッチ拡大図参照)にし、再び電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、ステップS100で初期チェックや初期設定が実行された後、主制御部100はステップS110で設定用キースイッチ28aがON状態であるか否かを判断する。
主制御部100は、設定用キースイッチ28aがON状態でなければ、ステップS130へ移行する一方、ON状態であれば、ステップS120で設定変更サブルーチンを呼び出す(設定変更モードへ移行する)。
ステップS120の設定変更モードにおいて、遊技ホール側が遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値「6」を入力し、スタートレバー9を一度叩き設定値を確定させ、設定用キースイッチ28aをOFF状態にすると、主制御部100はステップS100に戻り、設定値を「6」に設定するとともに、再度ハードウェアの初期チェックと初期設定等の必要な処理を行う。
また、主制御部100は、ステップS100で初期画面の表示設定を行う為に、副制御部160に制御データを出力すると、副制御部160は、例えば演出コマンドとして($Y0$01)を表示演出装置11に送信する。その結果、表示パネル11eには、スタート画面として、夜空に満月とドラキュラ城と墓地の画面で構成される「夜の演出パターン1」を表示する(図示せず)。
主制御部100は、段階設定値の変更後にステップS130に移行すると、ドアオープンやホッパーエラー、セレクターエラー等の異常発生のチェックを行い、異常があればステップS140に移行して異常処理の後に再度ステップS100に戻る一方、異常がなければ、ステップS150に移行する。特に、主制御部100は、異常チェックとして、ワークRAM領域に記憶している段階設定値のデータが0~5(メダル払出枚数表示LED4cに表示される段階設定値は各々1~6に対応する)の範囲内にあるか否かを確認し、段階設定値が所定の範囲内になければ、表示演出装置11、スピーカ部12及び遊技状態表示LED部13により警告(「EE」エラーの文字表示、発光及び警告音)を発生させてエラー処理(ステップS140の異常処理)を行わせる。
主制御部100は、ステップS150に移行すると、メダル検出センサ130又はベットボタンセンサ140により、遊技者が遊技に必要な数量の遊技メダルを投入したか否かを判断し、所定数だけ投入した場合には、ステップS160に移行する一方、投入していなければステップS130に戻り、メダル投入操作があるまで各ステップをループしながら待機する。
主制御部100は、ステップS160に移行すると、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させたか否か確認し、開始させた場合には、ステップS170に移行する一方、開始させていなければステップS130に戻り、開始操作があるまで各ステップをループしながら待機する。
主制御部100は、ステップS170で変動表示ゲームのメイン処理を実行し、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選を行い、ピックアップ(抽出)した乱数値と現在の内部状態(RT又は非RT)の抽選テーブルとを比較して、内部当選したか否かを判断する(図20の説明参照)。
主制御部100は、副制御部160に抽選結果コマンドとゲームスタート信号を送信するとともに、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄を所定速度で変動させる変動表示ゲームを開始する。
主制御部100は、図9及び図10で説明した通り、遊技者が停止ボタン部10の左停止ボタン10a、中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cを操作して各図柄列(回胴帯)を停止させた場合、有効ライン上に内部当選役に応じた図柄を揃えるための引込制御や、逆に図柄を揃えないための回避制御を行う。また副制御部160は、主制御部100から抽選結果コマンドとゲームスタート信号を受信すると、表示演出装置11やスピーカ部12、遊技状態表示LED部13に演出表示等を行うか否かの演出抽選を行い、大当り(ボーナス当選)や小役、リプレイ又はハズレの抽選結果を遊技者に告知する。
主制御部100は、一般遊技の各変動表示ゲームにおいて、所定の図柄が窓部3の有効ライン上に並んで表示されれば役の成立とし、図21に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置18から払い出し、メダル払出口16より排出する。
なお、赤7が3つ揃ったビッグボーナスゲーム(BBゲーム)においては、役物連続作動装置が作動して、獲得枚数が360枚を超えた時点でBBゲームモードを終了する。また、青7が3つ揃ったレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)においては、役物連続作動装置が作動して、獲得枚数が120枚を超えた時点でRBゲームモードを終了する。
そして、主制御部100は、ステップS170のゲームメイン処理を終了すると、ステップS130に戻り、順次処理を繰り返す。
図23は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、変則ではあるがボーナスが作動する図柄の「五角形(赤)」、「五角形(青)」、「五角形(白)」、各種小役を構成する図柄の「赤7」、「ベル」、「四角形(赤)」、「四角形(青)」、「四角形(白)」、及び再遊技が作動する図柄のリプレイが描かれている。なお、3種類の五角形図柄は小役図柄を兼ねている。
図24は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数(一般遊技3枚専用)に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図24(B)は、遊技メダルを規定数の3枚を投入した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(上段、中段、下段:右下り)、第2ライン(下段、中段、上段:右上り)、第3ライン(上段、中段、上段:V字)及び第4ライン(下段、中段、下段:山型又は逆V字)の4つが有効になる。なお、ボーナスゲーム(RB:第一種特別役物作動時)において、遊技メダルの規定数は2枚であるが、有効ラインは第1ライン~第4ラインで全く同じである。
図25は、役物未作動時(通常遊技中、規定数3枚)の配当表である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上(図24参照)で入賞又は作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。この場合、投入枚数(3枚又は2枚)に拘わらず、有効ラインは同じである。
(1)ボーナス役(RB:第1種特別役物):左ドラム2aに(五角形(赤)、五角形(青)、五角形(白))の何れか、中ドラム2bに(五角形(赤)、五角形(青)、五角形(白))の何れか、右ドラム2cに((五角形(赤)、五角形(青)、五角形(白))の何れかが有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は0枚でその後にレギュラーボーナスゲームが付与される。ボーナス役は、組合せ図柄が27種類(3×3×3)存在し、単独で内部当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、何れか一つの有効ライン上に上記所定のボーナス役図柄が停止して必ず入賞するように図柄が配置されている。このレギュラーボーナスゲームは、最大8回で8回入賞すると終了するようになっているが、投入枚数が2枚で常に2枚小役が入賞するので、メダルの増減は一切ない。一方、レギュラーボーナスゲームの増減枚数の期待値を0枚として、当選した小役を取りこぼす様に構成すれば、通常時と同様にメダルが減るので、遊技者にとって不利な状態とすることができる。初期状態(RT0状態:リプレイ確率は約1/7.3)において、ボーナス役(RB)が内部当選(条件装置作動)すると、次のゲームからリプレイの当選確率が変動して高確率再遊技状態(RT1状態:リプレイ確率約1/1.8)となる。このボーナス役の作動によるレギュラーボーナスゲームが終了(作動終了)すると、リプレイの当選確率が変動して初期状態(RT0状態)に戻る。つまり、遊技者はRT0状態、RT1状態、レギュラーボーナスゲーム状態の何れかの遊技状態で変動表示ゲームを行うことになる。なお、この初期状態が、遊技における通常時の一般遊技となる(図26参照)。
(2)赤7小役(FR1:第1ターゲット小役):左ドラム2aに赤7図柄、中ドラム2bにベル図柄、右ドラム2cにベル図柄が有効ライン上に揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数(払出枚数)は15枚となる。抽選で赤7小役が内部当選すると、FR1(フルーツ1)の条件装置1個が作動する。FR1は、組合せ図柄が1種類で、単独で内部当選したと仮定すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、何れか一つの有効ライン上に上記所定の赤7小役図柄が停止して必ず入賞するように図柄が配置されている。なお、後述するように、赤7小役は、RT0状態又はRT1状態において、押し順制御用の1枚小役左1~3、1枚小役中1~3、1枚小役右1~3の何れかと同時当選するようになっている。なお、第1ターゲット小役とは、入賞させるべき小役であり、遊技者にとって有利となる。
(3)ベル小役(FR2:第2ターゲット小役):ベル図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は2枚となる。抽選でベル小役が内部当選すると、FR2(フルーツ2)の条件装置1個が作動する。FR2は、組合せ図柄が1種類で、単独で内部当選したと仮定すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、何れか一つの有効ライン上にベル図柄が停止して必ず入賞するように図柄が配置されている。なお、後述するように、ベル小役は、RT0状態又はRT1状態において、押し順制御用の1枚小役左1~3、1枚小役中1~3、1枚小役右1~3の何れかと同時当選するようになっている。なお、第2ターゲット小役とは、入賞させるべき小役であり、遊技者にとって有利となる。
押し順制御用の1枚小役とは、上述したボーナス役を引き込む為の小役(ボーナス引き込み小役)であり、本実施例では9種類存在し、停止ボタン部の押し順が正解すると同時当選している赤7小役(第1ターゲット小役)又はベル小役(第2ターゲット小役)が入賞する一方、不正解で1枚小役又は同時当選しているボーナス役が入賞する。なお、不正解の場合、ボーナス役が入賞する確率は2/3である。
(4)1枚小役左1(FR3):左ドラム2aに四角形(茶)図柄、中ドラム2bに(五角形(赤)、五角形(青)、五角形(白))の何れかの図柄、右ドラム2cに(五角形(赤)、五角形(青)、五角形(白))の何れかの図柄(図柄組合せは9種類)が有効ライン上に揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる。抽選で1枚小役左1が内部当選すると、FR3(フルーツ3)の条件装置1個が作動する。FR3は、組合せ図柄が9種類で、単独で内部当選したと仮定すると、四角形(茶)図柄を引き込めるタイミングで左停止ボタン10aを操作すると、他の停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、何れか一つの有効ライン上に所定の1枚小役左1図柄が停止して入賞するように図柄が配置されている。逆に、四角形(茶)図柄を引き込めないタイミングで左停止ボタン10aを操作すると、ハズレとなる。なお、1枚小役左1に対応付けて、第1停止操作が左停止ボタン10aを意味する押し順データとして1が記憶されている(2ビット2進数で01)。但し、押し順判別プログラムにより、1枚小役左1であれば、第1停止操作が左停止ボタン10aであることを導くようにロジックを組むことも可能であるが、処理時間がかかったり、必要とするデータ容量の関係で、一般的には押し順データを記憶するようにしている。
(5)1枚小役左2(FR4):1枚小役左1とは左ドラム2aの図柄が四角形(青)図柄に変わっただけであり、他は同様なので説明を省略する。
(6)1枚小役左3(FR5):1枚小役左1とは左ドラム2aの図柄が四角形(白)図柄に変わっただけであり、他は同様なので説明を省略する。
(7)1枚小役中1(FR6):左ドラム2aに(五角形(赤)、五角形(青)、五角形(白))の何れかの図柄、中ドラム2bに四角形(茶)図柄、右ドラム2cに(五角形(赤)、五角形(青)、五角形(白))の何れかの図柄(図柄組合せは9種類)が有効ライン上に揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる。抽選で1枚小役中1が内部当選すると、FR6(フルーツ6)の条件装置1個が作動する。FR6は、組合せ図柄が9種類で、単独で内部当選したと仮定すると、四角形(茶)図柄を引き込めるタイミングで中停止ボタン10bを操作すると、他の停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、何れか一つの有効ライン上に所定の1枚小役中1図柄が停止して入賞するように図柄が配置されている。逆に、四角形(茶)図柄を引き込めないタイミングで中停止ボタン10bを操作すると、ハズレとなる。なお、上述した通り、1枚小役中1に対応付けて、第1停止操作が中停止ボタン10bを意味する押し順データとして2が記憶されている(2ビット2進数で10)。
(8)1枚小役中2(FR7):1枚小役中1とは中ドラム2bの図柄が四角形(青)図柄に変わっただけであり、他は同様なので説明を省略する。
(9)1枚小役中3(FR8):1枚小役中1とは中ドラム2bの図柄が四角形(白)図柄に変わっただけであり、他は同様なので説明を省略する。
(10)1枚小役右1(FR9):左ドラム2aに(五角形(赤)、五角形(青)、五角形(白))の何れかの図柄、中ドラム2bに(五角形(赤)、五角形(青)、五角形(白))の何れかの図柄、右ドラム2cに四角形(茶)図柄(図柄組合せは9種類)が有効ライン上に揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる。抽選で1枚小役右1が内部当選すると、FR9(フルーツ9)の条件装置1個が作動する。FR9は、組合せ図柄が9種類で、単独で内部当選したと仮定すると、四角形(茶)図柄を引き込めるタイミングで右停止ボタン10cを操作すると、他の停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、何れか一つの有効ライン上に所定の1枚小役中1図柄が停止して入賞するように図柄が配置されている。逆に、四角形(茶)図柄を引き込めないタイミングで右停止ボタン10cを操作すると、ハズレとなる。なお、上述した通り、1枚小役右1に対応付けて、第1停止操作が右停止ボタン10cを意味する押し順データとして3が記憶されている(2ビット2進数で11)。
(11)1枚小役右2(FR10):1枚小役右1とは右ドラム2cの図柄が四角形(青)図柄に変わっただけであり、他は同様なので説明を省略する。
(12)1枚小役右3(FR11):1枚小役右1とは右ドラム2cの図柄が四角形(白)図柄に変わっただけであり、他は同様なので説明を省略する。
(13)リプレイ(再遊技):3つのリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRPフラグを立て、これが単独当選した場合、又は他の小役やボーナス役と同時当選した場合にも、再遊技が必ず作動する。リプレイは組合せ図柄が1種類で、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、リプレイが作動しても、RT(再遊技の当選確率)の変動契機とはならない。
本実施例は、基本構成を説明するものであり、上述した当選役だけではなく、例えばチェリーやスイカなどのレア小役、他の特殊リプレイ役やボーナスゲーム中にだけ当選する赤7リプレイ役(無効ラインである上段横ライン、中段横ライン又は下段横ラインに赤7図柄が揃ったように見えるリプレイ役)などを設けることも可能である。これらのレア小役が内部当選するとARTの抽選を行ったり、赤7リプレイ役の内部当選でARTが確定し、抽選により複数セットのARTを付与する。
図26は、遊技状態遷移図、及び各種役の抽選確率を示す概念図である。図26(B)は一般遊技時の抽選確率、図26(C)はRB内部中の抽選確率、図26(D)はRB中の抽選確率である。
図26(A)において、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が終了した次のゲーム又は段階設定値が打ち直された次のゲームから、一般ゲーム(図では、「一般遊技」と記載)が開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ確率(リプレイが当選する確率)は約1/7.3である。
ボーナス役であるRBが内部当選し、そのゲームでRBが入賞すると、次の遊技からRBゲームが開始する。RBゲームは、8ゲーム又は8回入賞で終了し、その次の遊技からリプレイ役の当選確率が低い通常リプレイ状態となる。遊技者がハマリゲーム中は、一般遊技(通常リプレイ状態においてメダル減少)→RBが内部当選→RB入賞→RBゲーム8回→RBゲーム終了→一般遊技を繰り返すことになる。
一方、一般遊技でRBが内部当選しても、RBの入賞を回避すると、ボーナス役が内部当選(RB内部中)しているRT状態となる(図26(A)斜線部参照)。このRT状態は、後述するようにハズレ(不当選)がないので、遊技者は有利な遊技状態で変動表示ゲームを行うことができる。
一般遊技時(図26(B)参照)において、RBの置数は12000であり、当選確率は12000/65536となる。RB、ベル小役及び1枚小役が同時に当選する置数は6000であり、当選確率は6000/65536となる。赤7小役及び1枚小役が同時に当選する置数は23000であり、当選確率は23000/65536となる。リプレイの置数は8978であり、当選確率は8978/65536(1/7.3)となる。一方、不当選(ハズレ)となる確率は15558/65536(1/4.2)となる。
RB内部中(図26(C)参照)において、RBの抽選は行わないので当選確率は0である。なお、RB内部中とは、RBフラグが立ち、既にRBが当っている状態である。このRB内部中は、リプレイの当選確率が変動した高確率再遊技状態(RT状態)となる。図26(B)に示したRBの置数12000及び不当選(ハズレ)であった置数15558の抽選領域が、新たにリプレイの当選領域となる。従って、元々のリプレイの置数8978に、置数12000及び置数15558を加えた36536が置数となり、リプレイの当選確率は36536/65536(約1/1.8)で、且つ不当選が0となる。すなわち、ハズレが無いRB内部中において、AT機能を発動させて、赤7小役やベル小役を入賞させる為の押し順を報知することにより、遊技者に効率よくメダルを獲得させるのである。
RB内部中の期待値を計算すると、赤7小役が当選する確率は23000/65536であり、増加枚数は12枚(払出し15枚-投入3枚)であるから、4.2枚/ゲームとなる。一方、ベル小役が当選する確率は6000/65536であり、増加枚数は-1枚(払出し2枚-投入3枚)であるから、-0.09枚/ゲームとなる。リプレイが当選してもメダルを投入することなく次遊技ができるので、期待値に変動はない。よって、RB内部中にATが発動して、赤7小役及びベル小役を入賞させれば、平均して約4.1枚/ゲームだけ増加することになり、5号機における最高純増枚数を達成することができる。
RB中(図26(D)参照)において、ベル小役の置数は65536であり、当選確率は100%となる。払出し2枚で投入も2枚なので、この期間でのメダルの増減はない。但し、複数種類の小役を抽選し、押し順で取りこぼす仕様にすれば、意図的に獲得枚数の期待値を下げることができる。
図27は、役の同時当選状態を示す概念図である。
図27(A)は、一般遊技時(通常時)において、RB、ベル小役(FR2)及び1枚小役(FR3)が同時に当選した状態である(図26(B)参照)。1枚小役(FR3)の押し順データは1なので、左停止ボタン10aが正解の操作順序である。
図27(B)は、一般遊技時において、赤7小役(FR1)及び1枚小役(FR7)が同時に当選した状態(図26(B)参照)である。1枚小役(FR7)の押し順データは2なので、中停止ボタン10bが正解の操作順序である。
図27(C)は、RB内部中において、赤7小役(FR1)及び1枚小役(FR11)が同時に当選した状態(図26(C)参照)である。RB内部中は、当然ながらRBフラグが立っており、抽選しなくてもRBも当選している状態である。1枚小役(FR11)の押し順データは3なので、右停止ボタン10cが正解の操作順序である。
図28は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
例えば、一般遊技時において、乱数抽選により図26(B)及び図27(A)に示したRB、ベル小役(FR2)及び1枚小役(FR3)が同時に当選すると、RBフラグ、FR2フラグ及びFR3フラグが立つ。
主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、記憶する制御情報(左第一停止でベル図柄を引き込む)と合致した(押し順が「正解」した)と判断するので、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、停止制御処理によりベル小役だけを必ず入賞させて2枚のメダルを払い出す。即ち、主制御部100は、3つの図柄列を変動させる変動表示ゲームを開始し、役の抽選(「図柄抽選」とも言う)によりRB、ベル小役(第2ターゲット小役)及び押し順規定小役である1枚小役(図柄組み合わせは9種類)を同時に内部当選させる。この1枚小役に対応して記憶する押し順(左ファースト)で停止ボタン部10が操作されると、ベル図柄を有効ライン上に停止させてベル小役を入賞させる。また、後述する様に、押し順が正解であれば、同時に内部当選しているRB又は1枚小役の何れも入賞させないように停止制御を行うのである。
図28(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.9の赤7が基準位置にある時に停止操作すると(左ドラム2aの下段位置にNo.9の赤7が即止まり可能な状態。図28(B)参照)、主制御部100は有効ラインの何れかにベル図柄が1つだけ止まるように引込制御を行う。この場合、4コマ上にあるNo.5のベル図柄を左ドラム2aの下段位置に停止させる(図28(C)参照)。結果的に、左ドラム2aは、4コマ滑って停止することになる。なお、主制御部100は、同時当選している1枚小役(FR3)の四角形(茶)図柄を有効ライン上に停止させることも可能であるが、払い出し枚数の多いベル小役を構成するベル図柄を停止させるのである。但し、主制御部100は、ボーナス役と小役に関して、何れの図柄も引き込める場合は、ボーナス役図柄よりも小役図柄を優先して揃えるように停止制御を行うようになっている。
図29は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図29(A)は、図28(C)と同じであり、左ドラム2aが停止してベル図柄が下段に表示された状態において、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.8のベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図29(B)参照)。なお、中ドラム2b上の5つのベル図柄は最遠でも4コマ間隔に配置されているので、引込範囲にある何れかのベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させて、テンパイ状態にすることが可能である。また、図29(B)のテンパイ状態は、同義語として所定役の「リーチ状態」とも言われている。
図29(B)のテンパイ状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.7のベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図29(C)参照)。なお、右ドラム2c上の6つのベル図柄は4コマ間隔以内に配置されているので、何れかのベル図柄を右ドラム2cの上段又は下段に任意に停止させて、入賞させることが可能である(図では第2ライン)。上段に停止した場合は、強ベルとなり、高確率でAT抽選が行われる。
図30は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図30(A)は、図29(A)と同じであり、左ドラム2aが停止してベル図柄が下段に表示された状態において、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、図29(C)と同様に、主制御部100はNo.7のベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図30(B)参照)。なお、右ドラム2c上の6つのベル図柄は4コマ間隔以内に配置されているので、引込範囲にある何れかのベル図柄を右ドラム2cの上段又は下段に停止させて、テンパイ状態にすることが可能である。
図30(B)のテンパイ状態において、遊技者が第三停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.8のベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図30(C)参照)。なお、中ドラム2b上の5つのベル図柄は最遠でも4コマ間隔に配置されているので、引込範囲にある何れかのベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させて、入賞させることが可能である(図では第2ライン)。つまり、RB、ベル小役及び左ファーストの1枚小役(FR3~FR5)の何れかが同時に当選すると、最初の押し順が左停止ボタン10aであれば、その後、どのように操作してもベル小役が入賞するのに対して、RB又は1枚小役は入賞しないようになっている。その結果、次ゲーム以降の変動表示ゲームでは、RB内部当選中の高確率再遊技状態(RT状態)になるので、遊技者は不当選(ハズレ)とならない状態で遊技可能となる。副制御部160は、AT状態において、表示演出装置11及びスピーカ部12を用いて、ベル小役を入賞させる為の所定の第一順序(この場合、左ファースト)を報知する。
図31は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図31(A)は、図28(A)と同様に、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で遊技者が第一停止で中停止ボタン10bを、例えばNo.1の五角形(赤)が基準位置にある時に停止操作すると(中ドラム2bの下段位置にNo.1の五角形(赤)が即止まり可能な状態。図31(B)参照)、主制御部100は有効ラインが通る中ドラム2bの中段位置に、5コマ上にあるNo.17の五角形(白)図柄を停止させる(図31(C)参照)。結果的に、中ドラム2bは、4コマ滑って停止することになる。なお、主制御部100は、同時当選しているベル小役(FR2)のベル図柄(No.19)を有効ライン上に停止させることも可能であるが、押し順データが1で左ファーストを意味しており、押し順が間違っているので、引き込みコマ数範囲内にある1枚小役(FR3)の五角形(白)図柄を有効ライン上に停止させる。また、遊技者が、第一停止で中ドラム2bをどのタイミングで操作しても、最遠で4コマ間隔に配置されている1枚小役(FR3)を構成する五角形(赤)図柄、五角形(青)図柄又は五角形(白)図柄の何れか1つを中段位置に停止させることができる。但し、主制御部100がベル図柄を引き込まない理由は、1枚小役図柄を引き込んだ場合の図柄の組合せ数が3(四角形(茶)・五角形(白)・五角形(赤/青/白))である一方、ベル小役図柄を引き込んだ場合の図柄の組合せ数が1であり、何れの場合も1枚小役(FR3)の方がベル小役より、図柄の組合せ数が多いからである。つまり、第一停止の押し順が不正解であれば、1枚小役(FR3)を構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させることができる。そして、この1枚小役図柄は、RB図柄も兼ねているので、結果的に両役の図柄を引き込んでいることになる。
図32は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図32(A)は、図31(C)と同じであり、中ドラム2bが停止してリプレイ図柄が下段に表示された状態において、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.3の五角形(赤)図柄を右ドラム2c下段に停止させる(図32(B)参照)。なお、1枚小役(FR3)を構成する五角形(赤)図柄、五角形(青)図柄又は五角形(白)図柄は、右ドラム2c上に6コマ間隔で配置されているので、引込範囲にある何れかの五角形(赤/青/白)図柄を右ドラム2cの上段又は下段に停止させて、テンパイ状態にすることが可能である。この場合、1枚小役(FR3)だけではなく、RB役もテンパイ状態(ダブルテンパイ状態)となる。
図32(B)に示すダブルテンパイ状態において、遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを、No.5のベル図柄が基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は1コマ上にあるNo.4の四角形(茶)図柄を左ドラム2aの下段位置に停止させ、1枚小役(FR3)を第4ライン上に入賞させる(図32(C)参照)。なお、No.10の捨て図柄~No.4の四角形(茶)図柄が基準位置にある時に左停止ボタン10aを停止操作すると、No.4の四角形(茶)図柄を第1ライン上又は第4ライン上に停止させて、1枚小役(FR3)を入賞させることができる。つまり、21コマ中の7コマの範囲で停止操作すればよいので、入賞確率は1/3である。その結果、次ゲーム以降の変動表示ゲームでは、RB内部当選中の高確率再遊技状態(RT状態)になるので、遊技者は不当選(ハズレ)とならない状態で遊技可能となる。
図33は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図33(A)は、図32(B)と同じダブルテンパイ状態であり、遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを、No.3の捨て図柄が基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は2コマ上にあるNo.1の五角形(赤)図柄を左ドラム2aの下段位置に停止させ、RB役を第4ライン上に入賞させる(図33(B)参照)。
また、図33(A)の状態で、遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを、No.11の四角形(青)が基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は3コマ上にあるNo.8の五角形(青)図柄を左ドラム2aの下段位置に停止させ、RB役を第4ライン上に入賞させる(図33(C)参照)。つまり、No.1~No.3又はNo.11~No.21の図柄の何れかが基準位置にある時に、遊技者が左停止ボタン10aを停止操作すると、RB図柄が第1ライン上又は第4ライン上に停止して、RB役が入賞する。つまり、21コマ中の14コマの範囲で停止操作するとRB役が入賞することになり、その入賞確率は2/3である。その結果、次ゲームはボーナスゲームとなり、メダルは増えない状態で遊技することになる。なお、第二停止で左停止ボタン10aを操作した場合も、入賞態様は結果的に同様になるので、説明を省略する。
図34は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
例えば、一般遊技時において、乱数抽選により図26(B)及び図27(B)に示した赤7小役(FR1)及び1枚小役(FR7)が同時に当選すると、FR1フラグ及びFR7フラグが立つ。
主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で、遊技者が第一停止で中停止ボタン10bを操作すると、記憶する制御情報(中第一停止でベル図柄を引き込む)と合致した(押し順が「正解」した)と判断するので、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、停止制御処理により赤7小役だけを必ず入賞させて15枚のメダルを払い出す。即ち、主制御部100は、3つの図柄列を変動させる変動表示ゲームを開始し、役の抽選により赤7小役(第1ターゲット小役)及び押し順規定小役である1枚小役(図柄組み合わせは9種類)を同時に内部当選させる。この1枚小役に対応して記憶する押し順(中ファースト)で停止ボタン部10が操作されると、ベル図柄を有効ライン上に停止させて赤7小役を入賞させる。また、後述する様に、押し順が正解であれば、同時に内部当選している1枚小役を入賞させないように停止制御を行うのである。
図34(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で中停止ボタン10bを、No.8のベル図柄が基準位置にある時に停止操作すると(中ドラム2bの中段位置にNo.7の五角形(青)図柄が即止まり可能な状態。図34(B)参照)、主制御部100は有効ライン上にベル図柄が止まるように引込制御を行う。この場合、5コマ上にあるNo.3のベル図柄を中ドラム2bの中段位置に停止させる(図34(C)参照)。結果的に、中ドラム2bは、4コマ滑って停止することになる。なお、この場合には、主制御部100は、同時当選している1枚小役(FR7)の四角形(青)図柄が引込範囲に無いので、有効ライン上に停止させることはできない。
図35は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図35(A)は、図34(C)と同じであり、中ドラム2bが停止してベル図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.11のベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図35(B)参照)。なお、右ドラム2c上の6つのベル図柄は最遠でも3コマ間隔に配置されているので、引込範囲にある何れかのベル図柄を右ドラム2cの上段又は下段に停止させて、テンパイ状態にすることが可能である。
図35(B)のテンパイ状態において、遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.2の赤7図柄を左ドラム2aの下段に停止させる(図35(C)参照)。左ドラム2a上の3つの赤7図柄は6コマ間隔に配置されているので、何れかの赤7図柄を左ドラム2aの上段又は下段に停止させて、赤7小役(FR1)を入賞させることが可能である(図では第2ライン)。なお、第二停止で左停止ボタン10a→第三停止で右停止ボタン10cを操作しても、同様に赤7小役(FR1)が必ず入賞し、入賞態様は結果的に同様になるので、説明を省略する。
図36は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図36(A)は、図34(A)と同様に、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、例えばNo.7のリプレイ図柄が基準位置にある時に停止操作すると(左ドラム2aの下段位置にNo.7のリプレイ図柄が即止まり可能な状態。図36(B)参照)、主制御部100は有効ラインが通る左ドラム2aの上段位置に、6コマ上にあるNo.1の五角形(赤)図柄を停止させる(図36(C)参照)。結果的に、左ドラム2aは、4コマ滑って停止することになる。なお、主制御部100は、同時当選している赤7小役(FR1)の赤7図柄(No.2)を有効ライン上に停止させることも可能であるが、押し順データが2で中ファーストを意味しており、押し順が間違っているので、引き込みコマ数範囲内にある1枚小役(FR7)の五角形(赤)図柄を有効ライン上に停止させる。また、遊技者が、第一停止で左ドラム2aをどのタイミングで停止操作しても、最遠で6コマ間隔に配置されている1枚小役(FR7)を構成する五角形(赤)図柄、五角形(青)図柄又は五角形(白)図柄の何れか1つを上段又は下段位置に停止させることができる。但し、主制御部100が赤7図柄を引き込まない理由は、1枚小役図柄を引き込んだ場合の図柄の組合せ数が3(五角形(赤)・四角形(青)・五角形(赤/青/白))である一方、赤7小役図柄を引き込んだ場合の図柄の組合せ数が1であり、何れの場合も1枚小役(FR7)の方が赤7小役より、図柄の組合せ数が多いからである。つまり、第一停止の押し順が不正解である場合には、1枚小役(FR7)を構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させることができる。なお、この1枚小役図柄は、RB図柄も兼ねているので、RBが内部当選していれば、結果的に両役の図柄を引き込んでいることになる。
図37は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図37(A)は、図36(C)と同じであり、左ドラム2aが停止して五角形(赤)図柄が上段に表示された状態において、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.3の五角形(赤)図柄を右ドラム2c下段に停止させる(図37(B)参照)。なお、1枚小役(FR7)を構成する五角形(赤)図柄、五角形(青)図柄又は五角形(白)図柄は、右ドラム2c上に6コマ間隔で配置されているので、引込範囲にある何れかの五角形(赤/青/白)図柄を右ドラム2cの上段又は下段に停止させて、テンパイ状態にすることが可能である。なお、テンパイ状態となった1枚小役図柄は、RB図柄も兼ねているので、RBが内部当選していれば、結果的に両役の図柄を引き込んだダブルテンパイ状態になる。
図37(B)に示す1枚小役(FR7)のテンパイ状態において、遊技者が第三停止で中停止ボタン10bを、No.16の四角形(白)図柄が基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は5コマ上にあるNo.11の四角形(青)図柄を中ドラム2bの中段位置に停止させ、1枚小役(FR7)を第1ライン上に入賞させる(図37(C)参照)。なお、No.16の四角形(白)図柄~No.11の四角形(青)図柄が基準位置にある時に中停止ボタン10bを停止操作すると、No.10又はNo.11の四角形(青)図柄を第1ライン上に停止させて、1枚小役(FR7)を入賞させることができる。つまり、21コマ中の6コマの範囲内で停止操作すればよいので、入賞確率は3/7であるが、それ以外のタイミングで操作するとハズレとなる。なお、第二停止で中停止ボタン10b→第三停止で右停止ボタン10cを操作しても、同様に1枚小役(FR7)が入賞するか又はハズレとなり、入賞態様は結果的に同様になるので、説明を省略する。
図38は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図26(C)に示したRB内部中の遊技ではRBフラグが立っており、そのRB内部中において、例えば、乱数抽選により図27(B)に示した赤7小役(FR1)及び1枚小役(FR11)が同時に当選すると、FR1フラグ及びFR11フラグが立つ。従って、内部状態としては、結果的にRBフラグ、FR1フラグ及びFR11フラグが立つことになる(図26(C)及び図27(C)参照)。
主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で、遊技者が第一停止で右停止ボタン10cを操作すると、記憶する制御情報(右第一停止でベル図柄を引き込む)と合致した(押し順が「正解」した)と判断するので、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、停止制御処理により赤7小役だけを必ず入賞させて15枚のメダルを払い出す。即ち、主制御部100は、3つの図柄列を変動させる変動表示ゲームを開始し、役の抽選(「図柄抽選」とも言う)によりRB、赤7小役(第1ターゲット小役)及び押し順規定小役である1枚小役(図柄組み合わせは9種類)を同時に内部当選させる。この1枚小役に対応して記憶する押し順(右ファースト)で停止ボタン部10が操作されると、赤7小役を構成するベル図柄を有効ライン上に停止させて赤7小役を入賞させる。また、後述する様に、押し順が正解であれば、同時に内部当選しているRB又は1枚小役の何れも入賞させないように停止制御を行うのである。
図38(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で右停止ボタン10cを、No.4のベル図柄が基準位置にある時に停止操作すると(右ドラム2cの下段位置にNo.4のベル図柄が即止まり可能な状態。図38(B)参照)、主制御部100は有効ラインの何れかにベル図柄が1つだけ止まるように引込制御を行う。この場合は、4コマ上にあるNo.21のベル図柄を右ドラム2cの下段位置に停止させる(図38(C)参照)。ビタ止まり又は2コマ滑りでベル図柄を有効ライン上の上段又は下段に停止させることも可能であるが、特に強役の「滑り赤7小役」であるので、結果的に、右ドラム2cは、4コマ滑って停止することになり、それを確認した遊技者はART当選を期待することになる。同様に、強役の「滑り1枚小役」も存在する。なお、主制御部100は、同時当選している1枚小役(FR11)の四角形(白)図柄を有効ライン上の上段位置に停止させることも可能であるが、払い出し枚数の多い赤7小役を構成するベル図柄を有効ライン上に停止させるのである。但し、主制御部100は、ボーナス役と小役に関して、何れの図柄も引き込める場合は、ボーナス役図柄よりも小役図柄を優先して揃えるように停止制御を行うようになっている。
図39は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図39(A)は、図38(C)と同じであり、右ドラム2cが停止してベル図柄が下段に表示された状態において、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.8のベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図39(B)参照)。なお、中ドラム2b上の5つのベル図柄は最遠でも4コマ間隔に配置されているので、如何なるタイミングで停止操作されても引込範囲にある何れかのベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させて、テンパイ状態にすることが可能である。
図39(B)のテンパイ状態において、遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.2の赤7図柄を左ドラム2aの上段に停止させる(図39(C)参照)。なお、左ドラム2a上の3つの赤7図柄は6コマ間隔で配置されているので、何れかの赤7図柄を左ドラム2aの上段又は下段に停止させて、入賞させることが可能である(図では第1ライン)。上段に赤7図柄を狙ってビタ止まりした場合は、最強の赤7小役となり、高確率(例えば、当選率50%)でAT抽選が行われる。一方、弱い赤7小役の場合は、滑って下段位置に赤7図柄が停止するようになっている。従って、押し順が正解すれば、RB内部当選状態が維持されるので、遊技者はハズレの無い状態で遊技を行うことができる。
図40は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図40(A)は、図38(A)と同様に、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、例えばNo.7のリプレイ図柄が基準位置にある時に停止操作すると(左ドラム2aの下段位置にNo.7のリプレイ図柄が即止まり可能な状態。図40(B)参照)、主制御部100は有効ラインが通る左ドラム2aの上段位置に、6コマ上にあるNo.1の五角形(赤)図柄を停止させる(図40(C)参照)。結果的に、左ドラム2aは、4コマ滑って停止することになる。なお、主制御部100は、同時当選している赤7小役(FR1)の赤7図柄(No.2)を有効ライン上に停止させることも可能であるが、押し順データが3で右ファーストを意味しており、押し順が間違っているので、引き込みコマ数範囲内にある1枚小役(FR11)の五角形(赤)図柄を有効ライン上に停止させる。また、遊技者が、第一停止で左ドラム2aをどのタイミングで停止操作しても、6コマ間隔で配置されている1枚小役(FR11)を構成する五角形(赤)図柄、五角形(青)図柄又は五角形(白)図柄の何れか1つを上段又は下段位置に停止させることができる。但し、主制御部100が赤7図柄を引き込まない理由は、1枚小役図柄を引き込んだ場合の図柄の組合せ数が3(五角形(赤)・五角形(赤/青/白)・四角形(白))である一方、赤7小役図柄を引き込んだ場合の図柄の組合せ数が1(赤7・ベル・ベル)であり、何れの場合も1枚小役(FR11)の方が赤7小役より、図柄の組合せ数が多いからである。つまり、第一停止の押し順が不正解である場合には、1枚小役(FR11)を構成する何れか一つの図柄を有効ライン上に引き込んで停止させることができる。なお、この1枚小役図柄は、RB図柄も兼ねているので、RBが内部当選していれば、結果的に両役の図柄を引き込んでいることになる。
図41は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図41(A)は、図40(C)と同じであり、左ドラム2aが停止して五角形(赤)図柄が上段に表示された状態において、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを、例えばNo.1の五角形(赤)図柄が基準位置にある時に停止操作すると(中ドラム2bの下段位置にNo.1の五角形(赤)図柄が即止まり可能な状態。図41(B)参照)、主制御部100はNo.17の五角形(白)図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図41(C)参照)。なお、1枚小役(FR11)を構成する五角形(赤)図柄、五角形(青)図柄又は五角形(白)図柄は、中ドラム2b上に4コマ間隔以内に配置されているので、引込範囲にある何れかの五角形(赤/青/白)図柄を中ドラム2bの中段に停止させて、テンパイ状態にすることが可能である。なお、テンパイ状態となった1枚小役図柄は、RB図柄も兼ねており、RBが内部当選しているので、結果的に両役の図柄を引き込んだダブルテンパイ状態になる。
図42は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図42(A)は、図41(C)と同じであり、左ドラム2aが停止して五角形(赤)図柄が上段に表示及び中ドラム2bが停止して五角形(白)図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、例えばNo.5のリプレイ図柄が基準位置にある時に停止操作すると(右ドラム2cの下段位置にNo.5のリプレイ図柄が即止まり可能な状態。図42(B)参照)、主制御部100はNo.20の四角形(白)図柄を右ドラム2cの上段に停止させて、1枚小役(FR11)を第3ライン上に入賞させる(図42(C)参照)。なお、No.5のリプレイ図柄~No.20の四角形(白)図柄が基準位置にある時に右停止ボタン10cを停止操作すると、No.20の四角形(白)図柄を第1ライン上又は第3ライン上に停止させて、1枚小役(FR11)を入賞させることができる。つまり、21コマ中の7コマの範囲内で停止操作されると、1枚小役(FR11)が入賞するので、その入賞確率は1/3であるが、それ以外のタイミングで操作すると後述するようにRBが入賞する。なお、第二停止で右停止ボタン10c→第三停止で中停止ボタン10bを操作しても、同様に1枚小役(FR7)が入賞するか又はRBが入賞となり、入賞態様は結果的に同様になるので、説明を省略する。
図43は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図43(A)は、図42(A)と同じであり、左ドラム2aが停止して五角形(赤)図柄が上段に表示及び中ドラム2bが停止して五角形(白)図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、例えばNo.7のベル図柄が基準位置にある時に停止操作すると(右ドラム2cの下段位置にNo.7のベル図柄が即止まり可能な状態)、主制御部100はNo.3の五角形(赤)図柄を4コマ滑らせて右ドラム2cの下段に停止させ、RBを第1ライン上に入賞させる(図43(B)参照)。また、図43(A)の状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、例えばNo.16の赤7図柄が基準位置にある時に停止操作すると(右ドラム2cの下段位置にNo.16の赤7図柄が即止まり可能な状態)、主制御部100はNo.10の五角形(青)図柄を4コマ滑らせて右ドラム2cの上段に停止させ、RBを第3ライン上に入賞させる(図43(C)参照)。つまり、停止ボタン部10の操作順序を間違えると、1/3の確率で1枚小役が入賞してRB内部当選状態を維持する一方、2/3の確率でRBが入賞してRBゲームが始まり、終了すると一般遊技に戻ってハズレが存在するハマリ状態となる。すなわち、RBが内部当選中に赤7小役(FR1)、ベル小役(FR2)、1枚小役(FR3~FR11)が入賞すれば、次ゲームの変動表示ゲームでは、RB内部当選中の高確率再遊技状態(RT状態)になるので、遊技者は不当選(ハズレ)とならない状態で遊技可能となる。
図44は、図柄停止処理サブルーチンを示すフローチャートである。実線は主制御部100が実行し、破線は副制御部160が実行する処理を示している。
主制御部100は、図22のステップS170のゲームメイン処理において、遊技者のスタートレバー9の操作(スタート信号の受信タイミング)に伴って乱数抽選(役の抽選又は図柄抽選)を実行し、このサブルーチンを呼び出した後、ドラム部2を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。
主制御部100は、ステップS200で告知信号(コマンドやデータ等)を出力し、抽選結果や内部状態(ボーナスフラグ、通常リプレイ状態又はRT状態、ボーナス後の消化ゲーム数等)を副制御部160に通知して、後述のステップS210へ移行する。
副制御部160は、告知信号を受信すると、ステップSS100でコマンドやデータ等により、複合小役(図25、図26(B)及び図26(C)参照)の何れかが当選したか否かを確認し、当選していなければ他の当選役に応じた演出を行って終了する一方、当選していればステップSS110へ移行する。
副制御部160は、ステップSS110において、AT中で且つ残ゲーム数の有無を確認し、残ゲーム数が無ければステップSS120へ移行する一方、ATストックが有ればステップSS130へ移行する。
副制御部160は、ステップSS120でATストックの有無及び放出(AT機能を発動)させる条件が成立しているか否かを確認し、成立していなければ終了する一方、成立していればステップSS130へ移行する。
副制御部160は、ステップSS130でAT機能を発動させ、内部当選している複合小役に対応する停止ボタン操作の押し順を告知して、この処理を終了する。具体的にこのAT機能は、男性の声で「左だ」、「中だ」、「右だ」とか、女性の声で「左よ」、「中よ」、「右よ」との音声と共に、表示演出装置11に映像で表示する。
主制御部100は、ステップS210へ移行すると、内部当選しているのが複合小役でり、且つその複合小役に対応する押し順で停止操作されると(即ち、押し順が正解であれば)、ステップS220でターゲット小役を入賞させて終了する一方、押し順が不正解であればステップS230へ移行する。なお、図には記載していないが、内部当選している役が複合小役でなければ、他の内部当選役に応じた所定の停止制御を行って終了する。
主制御部100は、ステップS230へ移行すると、まずボーナス引き込み小役を構成する1つの図柄を有効ライン上に必ず停止させる。ステップS240に移行すると、その後の停止操作タイミングが合致していれば、主制御部100はステップS250でボーナス引き込み小役を入賞させて終了する一方、停止操作タイミングが合致しなければ、ステップS260へ移行する。
主制御部100は、ステップS260へ移行すると、ボーナスが内部当選中であれば、ステップS270でボーナス役を入賞させる一方、ボーナスが内部当選中でなければ、ステップS280でドラム部2をハズレ図柄で停止させて終了する。
図45は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、遊技状態に応じて、表示演出装置11に表示する演出映像を切り替えて表示する。図45(A)は昼ステージ画面であり、ATの当選確率が低い状態で用いられる。図45(B)は夜ステージ画面であり、主にATの当選確率が高い状態で用いられるので、この画面が表示されると、遊技者はAT放出の期待感で気持ちが高揚する。副制御部160は、レア小役(例えば、中段チェリー、強スイカ、強ベルなど)が当選すると、その後にAT抽選(ATボーナスの放出抽選)及び高確抽選が行われる。この高確抽選で当選すると、昼の通常画面から夜の画面に切り替える一方、AT高確中にリプレイが当選するたびに所定の確率で転落抽選が行われるので、一般遊技中は昼の通常画面と夜の画面が所定の頻度で交互に表示される。一般に、これらの表示画面は、遊技者に正しいモード示唆を行う為に、低確率状態や高確率状態、RB内部当選中などの滞在モードに応じて、時刻や天候等が変更されるが、ガセ演出(フェイク演出)も適宜行うことによって遊技者の期待感を更に煽ることができる。また、各種当選役に応じた通常の告知演出が実行される。
図45(C)は夜のカミナリ画面であり、夜ステージ画面から遊技者がスタートレバーを操作して変動表示ゲームを開始すると、副制御部160は、レア小役が当選した場合など所定条件が成立する度にアシスト抽選(AT抽選)を行う。副制御部160は、AT抽選を行うと、その旨を遊技者に伝える為に、停止ボタン部10の操作タイミングに合わせて、雷鳴と共に夜ステージ画面にカミナリを落とす演出を行う。また、昼ステージを表示時にATが当選した場合には、昼ステージ画面から夜ステージ画面に急激に変化させて、少なくとも2度の雷連続演出を行ってAT放出前兆を示唆する。そして、昼ステージ画面から3度連続して雷演出を行って、停止ボタン部10の操作タイミングに合わせてカミナリを3度落とした場合には、AT放出確定(ATボーナス確定)を告知する。従って、雷鳴とカミナリを適度に発生させることで、遊技者の期待感を煽ることができる。
ATを放出する他の前兆演出として、「ゴロゴロ・ドッカーン」という効果音と共に、夜のカミナリ画面が引き続いて用いられる。特に、図26に示した一般遊技時の前兆演出中において、「RB+ベル小役+1枚小役」が内部当選すると、AT発動の激アツ演出と共に、一旦停止ボタン部10を停止操作することができないフリーズ状態とした後、ベル小役を入賞させる押し順を報知する。これによって、ボーナス内部当選状態へ誘導することができる。また、ATボーナス放出の前兆中に、図26に示した「赤7小役及び1枚小役」が内部当選すると、赤7小役を入賞させる為の押し順を報知する。
上述したAT抽選は、ナビ抽選(「ナビゲーション抽選」の省略名称)とも呼ばれており、AT機能が発動すると、押し順小役(ターゲット小役)を入賞させる為に、副制御部160は停止ボタン部10の操作順序を告知する。また、AT抽選で当選すると、AT機能を即座に発動するのではなく、ATストック(貯蔵又は蓄え)として加算して記憶しておき、所望のタイミングで一気に放出することにより、大量のメダルを遊技者に獲得させることが可能である。例えば、当選確率が非常に低い赤7揃いの特殊リプレイ(無効ラインである上段横ライン、中段横ライン又は下段横ラインに赤7図柄が揃ったように見える赤7リプレイ役)が当選した後のRT状態(高確率再遊技状態)で、50ゲーム1セットのATストックを全て放出し、更にART中にAT抽選を行えば、RTにより持ち玉を減らすことなく、延々にARTが継続するので大きな出玉の塊を作り出すことができる。
図46は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、AT当選を告知する場合、図45(C)のカミナリ演出を行った次の変動表示ゲームで、再び夜のステージ画面を表示し(図46(A)参照)、停止ボタン部10の操作に応じて、プレートを持った2匹のコウモリが遠くから近付いて来て、徐々に「BONUS」文字が認知できるように表示し(図46(B)参照)、最後に飛び去るコウモリ告知演出を行う。
また、夜のステージ画面を表示している状態から、表示画面を右にスクロールして、墓地が拡大されてキャラクタの執事が「オリャー」という叫び声と「ティロロロローン」という効果音と共に、堀り起こされた画面中央の墓穴から主人公のキャラクタを登場させることにより、遊技者にとって激アツなプレミア演出としてもよい(図46(C)参照)。
図47~図48は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、上述した通り、ATボーナス当選を報知した後に、遊技者の操作で1ゲーム目が開始されると、表示演出装置11の右上に残ゲーム数と獲得枚数を表示すると共に、ART発動前の準備状態画面を表示する(図47(A)参照)。
副制御部160は、ART準備中の1ゲーム目が開始して、その時に複合小役(赤7小役+1枚小役)が内部当選すると、ターゲット小役である赤7小役を入賞させるのに必要な停止ボタン部10の押し順を数字の1で表示する。この場合、第一停止操作を意味する数字の1を大きな円の中に表示すると共に、ドラキュラや主人公の声で「ナカ」と発音する(図47(B)参照)。なお、赤7小役は第一停止操作が正解するだけで入賞するが、停止操作を誤ると1枚小役(ボーナス引き込み小役)が入賞するか又はハズレとなる。
副制御部160は、遊技者が中停止ボタン10bを正しく操作すると、中央の大きな円の文字をOKに変えて小さな円にする(図47(C)参照)。
副制御部160は、図47(C)の状態で遊技者が第二停止で右停止ボタン10c→第三停止で左停止ボタン10aを操作すると、右側円内の文字「ANY」を「OK」に変更して(図48(A)参照)、次に左側円内の文字「ANY」を「OK」に変更する。最終的に、赤7小役が入賞するので、「15GET」及び獲得枚数を「15」に変更する(図48(B)参照)。例えば、第一停止操作を間違えて、不正解の左停止ボタン10aを操作すると、左側円内の文字「ANY」を「×」に変更して、1枚小役を入賞させる為に必要な情報を報知する。この場合、狙うべき中ドラム2bの四角形(青)を意味する「青」を拡大表示する(図48(C)参照)。中停止ボタン10bを正しいタイミングで操作すれば、四角形(青)図柄が引き込まれて1枚小役が入賞するので、仮にボーナス内部中であれば、ボーナス役の入賞を回避できる。この点は、進歩性を有する画期的なオリジナル技術である。
図49は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
図48(B)の状態で、遊技者のMAXベット操作により次のゲームが開始されると、獲得枚数を「12」に変更する。その時に「RB+ベル小役+1枚小役」が内部当選すると、ターゲット小役であるベル小役を入賞させるのに必要な停止ボタン部10の押し順を数字の1で表示する。この場合、第一停止操作を意味する数字の1を大きな右側円の中に表示すると共に、ドラキュラや主人公の声で「ミギ」と発音する(図49(A)参照)。
副制御部160は、遊技者が右停止ボタン10cを正しく操作すると、右側の大きな円の文字をOKに変えて小さな円にする(図49(B)参照)。
副制御部160は、図49(B)の状態で、遊技者が第二停止で左停止ボタン10a→第三停止で中停止ボタン10bを操作すると、左側円内の文字「ANY」を「OK」に変更し、次に中側円内の文字「ANY」を「OK」に変更する。最終的に、ベル小役が入賞して、ボーナス役が内部当選状態のRT状態になる(高確率再遊技状態。図26(A)及び図26(C)参照)。副制御部160は、表示演出装置11の画面表示を「2GET・ART開始」及び残ゲーム数「50」、獲得枚数を「14」に変更する(図49(C)参照)。一方、例えば第一停止操作を間違えて、不正解の中停止ボタン10bを操作した場合、中央円内の文字「ANY」を「×」に変更して、1枚小役を入賞させる為に必要な情報を報知する。この場合、狙うべき右ドラム2cの四角形(白)を意味する「白」を拡大表示する(図示しないが、図48(C)と同様である)。右停止ボタン10cを正しいタイミングで操作すれば、四角形(白)図柄が引き込まれて1枚小役が入賞して、ボーナス役の入賞を回避できるので、ボーナス内部中状態を維持することができる。この点は、進歩性を有する画期的なオリジナル技術である。
ARTが開始すると、図26(C)に示した(1)「RB+ベル小役+1枚小役」又は(2)「RB+赤7小役+1枚小役」が内部当選し、副制御部160はベル小役又は赤7小役を入賞させる操作順序を報知するので、遊技者はRT状態を保ったまま遊技を継続して大量のメダルを獲得することができる。なお、(3)「RB+リプレイ」が内部当選すると、必ず複数種類あるリプレイの何れか一つが入賞するので、次ゲームはメダルを投入する必要はない。入賞するリプレイ役を押し順に応じて変化させるようにすることも可能であり、例えば演出用の赤7リプレイ(赤7が真横に揃ったように見えるリプレイ)を入賞させる場合、転落リプレイを回避させる場合など、副制御部160は逆押しや回避手順などの押し順を報知するようになっている。
図50は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、変則ではあるがボーナス役(1種役物連続作動装置。以下「RBB」という)が作動する図柄の「青7、赤7、白バー」、各種小役及び各種リプレイ役を構成する図柄の「黒バー」、「ベル1」、「ベル2」、「ベル3」、「チェリー」、「四角形(赤)」、「四角形(青)」、「四角形(白)」、「五角形(赤)」、「五角形(青)」、「五角形(白)」、「リプレイ1」及び「リプレイ2」が描かれている。
図51は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数(一般遊技3枚専用)に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図51(B)は、遊技メダルを規定数の3枚を投入した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(中段、中段、中段:中央横一直線)の1つだけが有効になる。なお、ボーナスゲーム(RBB:第一種役物連続作動装置の作動時)においても、遊技メダルの規定数は3枚であり、有効ラインは第1ラインのみで全く同じである。
図52は、役物未作動時(通常遊技中、規定数3枚)の配当表等である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上(図52参照)で入賞又は作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。この場合、投入枚数は3枚で、有効ラインは中央横1ラインだけである。
(1)ボーナス役(RBB:第一種特別役物に係る役物連続作動装置):左ドラム2aに青7、中ドラム2bに赤7、右ドラム2cに白バーが有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は0枚で、その後にビッグボーナスゲーム(RBBゲーム)が付与される。ボーナス役の組合せ図柄は1種類のみで、単独で内部当選しても、停止ボタン部10の停止操作タイミングが合わなければ、有効ライン上に上記所定のボーナス役図柄が停止しないので、次遊技以降に持ち越されることになる。このRBBゲームは、払出枚数(獲得枚数)が120枚を超えると終了するようになっているが、投入枚数が3枚で、1ゲーム当りの払出し枚数の期待値は後述するように3枚未満(例えば、2枚程度)なので、RBBゲームが終了すると、計算上ほぼ確実にメダルが減少する(換言すると、1回のRBBゲームでメダルが増加する期待値はマイナスとなる)。つまり、RBBゲームは、遊技者にとって不利な遊技状態となっている。一般遊技状態(RT0状態:リプレイ当選確率は、所定値の約1/7.3)において、ボーナス役(RBB)が内部当選(条件装置作動)すると、少なくとも次のゲーム以降はリプレイの当選確率が変動して高確率再遊技状態(RT1状態:リプレイ確率約1/5.5)となる。このボーナス役図柄が表示され(入賞)、ボーナス役の作動によるRBBゲームが終了(作動終了)すると、リプレイの当選確率が変動して初期状態(RT0状態)に戻る。つまり、遊技者はRT0状態、RT1状態、RBBゲーム状態の何れかの遊技状態で変動表示ゲームを行うことになる。なお、この初期状態(リプレイ確率の非変動状態)は、RT1状態に移行するまでの過渡的な状態(遊技準備状態)であり、実際の遊技でRT0状態になるのは殆どなく、工場出荷時にはRT1状態にして出荷する。同様に、内部当選したボーナス役は入賞することが殆どないので、遊技者はBBゲームを行うことは稀である(図53(A)参照)。
(2)第1小役(FR1:第1ターゲット小役):左ドラム2aに(ベル1/ベル2/ベル3)図柄の何れか、中ドラム2bに(ベル1/ベル2/ベル3)図柄の何れか、右ドラム2cに(ベル1/ベル2/ベル3)図柄の何れかが有効ライン上に揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数(払出枚数)は9枚となる。役抽選で第1小役が内部当選すると、FR1(フルーツ1)の条件装置が立って作動する。FR1は、組合せ図柄が9種類(3×3×3)で、単独で内部当選したと仮定すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、有効ライン上に上記所定のベル図柄が停止して必ず入賞するように図柄が配置されている(ベル図柄が中央横一直線に表示される)。第1小役は、RT0状態又はRT1状態において、殆どの場合、押し順制御用の1枚小役(阻害小役)と同時当選するようになっている。なお、第1ターゲット小役とは、入賞させるべき小役であり、押し順が正解した場合に入賞するので、遊技者にとって有利となる。一方、押し順が不正解で阻害小役が入賞又はハズレとなる。アシスト機能が発動すると、第1ターゲット小役を入賞させるための停止ボタン部10の操作順序を報知するようになっている。
(3)第2小役(FR2:第2ターゲット小役):第2小役が入賞すると、左ドラム2a上段に(ベル1/ベル2/ベル3)図柄の何れか、中ドラム2b中段に(ベル1/ベル2/ベル3)図柄の何れか、右ドラム2c下段に(ベル1/ベル2/ベル3)図柄の何れかが揃って停止して表示され、獲得枚数(払出枚数)は9枚となる。但し、有効ライン上には、例えば、左ドラム2aにリプレイ2、中ドラム2bにベル3、右ドラム2cに四角形(青)が停止する(図52(B)参照)。役抽選で第2小役が内部当選すると、FR2(フルーツ2)の条件装置が立って作動する。FR2は、組合せ図柄が9種類(3×3×3)で、単独で内部当選したと仮定すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、有効ライン上に上記所定の図柄が停止して必ず入賞するように図柄が配置されている(ベル図柄が右下り一直線に表示される)。後述するように、第2小役は、RT0状態又はRT1状態において、殆どの場合、押し順制御用の1枚小役(阻害小役)と同時当選するようになっている。同様に、第2ターゲット小役とは、入賞させるべき小役であり、押し順が正解した場合に入賞するので、遊技者にとって有利となる。一方、押し順が不正解で阻害小役が入賞又はハズレとなる。アシスト機能が発動すると、第2ターゲット小役を入賞させるための停止ボタン部10の操作順序を報知するようになっている。
(4)第3小役(FR3:第3ターゲット小役):第3小役が入賞すると、左ドラム2a下段に(ベル1/ベル2/ベル3)図柄の何れか、中ドラム2b中段に(ベル1/ベル2/ベル3)図柄の何れか、右ドラム2c上段に(ベル1/ベル2/ベル3)図柄の何れかが揃って停止して表示され、獲得枚数(払出枚数)は9枚となる。但し、有効ライン上には、例えば、左ドラム2aに五角形(白)、中ドラム2bにベル3、右ドラム2cにリプレイ1が停止する(図52(C)参照)。役抽選で第3小役が内部当選すると、FR3(フルーツ3)の条件装置が立って作動する。FR3は、組合せ図柄が9種類(3×3×3)で、単独で内部当選したと仮定すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、有効ライン上に上記所定の図柄が停止して必ず入賞するように図柄が配置されている(ベル図柄が右上り一直線に表示される)。後述するように、第3小役は、RT0状態又はRT1状態において、殆どの場合、押し順制御用の1枚小役(阻害小役)と同時当選するようになっている。同様に、第3ターゲット小役とは、入賞させるべき小役であり、押し順が正解した場合に入賞するので、遊技者にとって有利となる。一方、押し順が不正解で阻害小役が入賞又はハズレとなる。アシスト機能が発動すると、第1ターゲット小役を入賞させるための停止ボタン部10の操作順序を報知するようになっている。
(5)1枚小役(押し順制御用の阻害小役:FR4~FRn):上述したボーナス役を引き込まないようにする為の小役(ボーナス阻害小役)であり、入賞すると獲得枚数(払出枚数)は1枚となる。また、第1~第3ターゲット小役の何れかと同時当選して、押し順が不正解の場合に、各ターゲット小役を引き込まない為の小役(ボーナス阻害小役)である。なお、nは任意の整数であり、設計上、必要に応じて決定され、その結果、1枚小役の種類はn+3となる。
(6)中段チェリー役(FRn+1):左ドラム2aにチェリー図柄、中ドラム2b及び右ドラム2cは(ANY図柄)が有効ライン上に揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数は2枚となる。抽選で中段チェリー役が内部当選すると、FRn+1(フルーツn+1)の条件装置1個が作動する。ボーナス役が内部当選している状態で、中段チェリー役が内部当選し、遊技者が青7近辺で左停止ボタン10aを操作しても、No.10の青7図柄を有効ライン上に停止させることなく、No.7の五角形(青)又はNo.12の五角形(白)を停止させて中段チェリー役を入賞させるので、ボーナス役は入賞しないようになっている。
(7)下段チェリー役(FRn+2):左ドラム2aに黒バー(下段にチェリー)、中ドラムに(ベル1/ベル2/ベル3)図柄の何れか、右ドラム2cは(ANY図柄)が有効ライン上に揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数は2枚となる。抽選で下段チェリー役が内部当選すると、FRn+1(フルーツn+2)の条件装置1個が作動する。ボーナス役が内部当選している状態で、下段チェリー役が内部当選し、遊技者が青7近辺で左停止ボタン10aを操作しても、No.10の青7図柄を有効ライン上に停止させることなく、No.7の五角形(青)又はNo.12の五角形(白)を停止させて下段チェリー役を入賞させるので、ボーナス役は入賞しないようになっている。
(8)リプレイ(再遊技):3つのドラムにリプレイ1又はリプレイ2図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されない。内部当選するとフラグエリアにRPフラグを立て、これが単独当選した場合、又はボーナス役と同時当選した場合にも、再遊技が必ず入賞して作動する。リプレイは組合せ図柄が8種類で、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、リプレイが作動しても、RT(再遊技の当選確率)の変動契機とはならない。
(9)赤7リプレイ(再遊技):3つのドラムに赤7図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されない。内部当選するとフラグエリアに赤7RPフラグを立てるが、他のリプレイ役(図示せず)と必ず同時当選し、押し順が正しく且つ操作タイミングが適正な場合にのみ赤7リプレイが入賞するが、目押しをミスすると他のリプレイ役の何れか一つが必ず入賞するようになっている。ボーナス役と同時に当選した場合にも、何れかの再遊技が必ず入賞して作動する。アシストボーナス(一般的に、「第3のボーナス」と称されている)が当選したことを遊技者に明確に示す為に用いられる。赤7リプレイは、従来のビッグボーナスに相当する。なお、赤7リプレイが作動しても、RT(再遊技の当選確率)の変動契機とはならない。
(10)青7リプレイ(再遊技):左ドラム2aに青7、他の2つのドラムに赤7図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されない。内部当選するとフラグエリアに青7RPフラグを立てるが、他のリプレイ役(図示せず)と必ず同時当選し、押し順が正しく且つ操作タイミングが適正な場合にのみ赤7リプレイが入賞するが、目押しをミスすると他のリプレイ役の何れか一つが必ず入賞するようになっている。ボーナス役と同時に当選した場合にも、何れかの再遊技が必ず入賞して作動する。アシストボーナス(一般的に、「第3のボーナス」と称されている)が当選したことを遊技者に明確に示す為に用いられる。赤7リプレイは、従来のビッグボーナスに相当する。なお、青7リプレイが作動しても、RT(再遊技の当選確率)の変動契機とはならない。
本実施例は、基本構成を説明するものであり、上述した当選役だけではなく、例えばスイカやチャンス目などのレア小役、他の特殊リプレイ役などを必要に応じて設けることも可能である。これらのレア小役が内部当選するとATの上乗せ抽選を行ったり、副制御部による抽選で、AT中に赤7リプレイ役を揃えさせて、複数セットのATを付与するようにもできる。
図52(D)は、2回押し順が正解した場合にベル小役(第1~第3小役:ターゲット小役)が入賞する押し順小役の説明図である。
押し順小役(中1)は、入賞させることが目的のベル小役(第1~第3小役)、ベル小役の入賞を阻害する目的の1枚小役群を構成する複数種類の1枚小役(例えば、赤7-四角形-五角形等)、及び第1小役の入賞を阻害する目的の1枚小役群を構成する複数種類の他の1枚小役(例えば、赤7-ベル1~3の何れか-五角形等)が入賞可能な小役である(図52(D)参照)。なお、他の1枚小役については、図52(A)で説明を省略している。
主制御部100は、変動表示ゲームを開始すると、複数の押し順小役の中から1つを抽選により内部当選させ、抽選結果及び停止ボタン部10の操作に応じて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c(複数の図柄列)を所定位置に停止させるようにドラム部2の停止制御を行う。ROM101は、抽選される複数の押し順小役に対応付けて、停止スイッチの操作順序を操作順序データ(この場合には、中→左→右又は2-1-3)として記憶している。また、ROM101には、ベル小役の配当9枚(所定枚数)、1枚小役の配当1枚及び他の1枚小役の配当1枚が記憶されている。
主制御部100は、内部当選した押し順小役中のベル小役を入賞させるための操作順序を認識又は確認している(この場合、中→左→右)。また、主制御部100は、停止操作が可能となるまでの間に、全てのドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)に対する滑りコマ数テーブルを作成して、停止操作されるのを待機している(特開2012-040355参照)。この滑りコマ数テーブルは、停止操作位置に対してドラム部2を0~4コマの範囲で移動させて停止する為の滑りコマ数データが記憶された停止制御用のテーブルである。
例えば、中ドラム2bのNo.13のリプレイ2図柄が有効ライン上にある時に、正解押し順の中停止ボタン10bが第一停止操作されると、主制御部100は、中ドラム2bを4コマ移動させてNo.9のベル1図柄が停止するように制御する。左ドラム2aのNo.10の青7図柄が有効ライン上にある時に、正解押し順の左停止ボタン10aが第二停止操作されると、主制御部100は、左ドラム2aを1コマ移動させてNo.9のベル3図柄が停止するように制御して、第1小役がテンパイ状態になる。その後、右ドラム2cが第三停止操作されると、ベル1~ベル3図柄の何れかを有効ライン上に停止させ、第1小役(ターゲット小役)が入賞する。不正解押し順の右停止ボタン10cが第二停止操作されると、四角形図柄又は五角形図柄の何れかを右ドラム2cの有効ライン上に停止させ、他の1枚小役がテンパイ状態になる。その後、他の1枚小役が入賞する。なお、他の1枚小役が入賞又はハズレとなるようにもできる。なお、一例として説明すると、第2小役は、有効ライン上にリプレイ-ベル-四角形図柄が停止する(図52(B)参照)。また、第3小役は、有効ライン上に四角形-ベル-リプレイ図柄が停止する(図52(C)参照)。
これに対して、ドラム部2がすべて回転している状態で、左ドラム2aのNo.10の青7図柄が有効ライン上にある時に、不正解押し順の左停止ボタン10aが第一停止操作されると、主制御部100は、左ドラム2aを3コマ移動させてNo.7の五角形(青)図柄が停止するように制御する。なお、左ドラム2aのNo.9のベル3図柄を停止させることも可能であるが、優先順位の高い五角形(青)図柄を停止させるのである。その後の第二停止操作及び第三停止操作で、1枚小役が入賞又はハズレとなる。なお、右ドラム2cも同様なので説明を省略する。
図53及び図54は、遊技状態遷移図、及び各種役の抽選確率を示す概念図である。図53(B)は初期状態である一般遊技時の抽選確率、図54(B)はRBB内部中の抽選確率、図54(B)はRBB中(1種BBゲーム中)の抽選確率である。なお、段階設定値が打ち直されても、遊技状態は維持される。
図53(A)において、ビッグボーナスゲーム(RBBゲーム)が終了した次のゲームから、一般ゲーム(図では、「一般遊技」と記載)が開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ確率(リプレイが当選する確率)は約1/7.3(置数8978/65536)である(初期リプレイ状態:リプレイ確率が変動していない状態)。
一般ゲームにおいて、ボーナス役であるRBBが内部当選し、そのゲームでRBBが入賞すると、次の遊技からRBBゲームが開始する。RBBゲームは、メダルの払出しが所定数の120枚を超えると終了し、その次の遊技からリプレイ役の当選確率が低い通常リプレイ状態となる。なお、一般ゲーム→RBBが内部当選→RBB入賞→RBBゲームで120枚超払出し→RBBゲーム終了→一般ゲームとなることは殆どなく、遊技者は後述するRBB内部中状態で遊技(以下、「内部中ゲーム」という)を繰り返すことになる。一般ゲームは、内部中ゲームへ移行するまでの所謂「準備状態」と言える。RBBの置数は2000で、RBBと1枚小役(RBB入賞阻害小役)が同時当選する置数は2558で、前者のみが内部当選時にRBBを入賞させることができる。しかし、内部当選したタイミングで青7図柄、赤7図柄及び白バー図柄を意識して狙わなければ入賞しないし、況してや入賞しても遊技メダルが減るだけなので、入賞させることは遊技者にとってメリットはない。
一方、一般ゲームでRBBが内部当選しても、RBBの入賞を回避すると、ボーナス役が内部当選(RBB内部中)した高確率再遊技状態(RT1)となる(図53(A)斜線部参照)。このRT1状態は、後述するようにハズレ(不当選)がないので、遊技者は、非常に有利な遊技状態で変動表示ゲームを行うことができる。なお、RT1状態でハズレの置数を1~10程度とし、1/65536~10/65536の確率でハズレを引いたときにフリーズ演出を行って、アシスト機能の大量上乗せを行ってもよい。この場合、ハズレはフリーズ契機役又はフリーズ確定役となる。
一般ゲーム時(図53(B)参照)において、RBBの合算による置数は4558(2000+2558)であり、当選確率は4558/65536となる。第1小役、第2小役及び第3小役の置数は、それぞれ17000であり、当選確率は17000/65536となる。合算による当選確率は51000/65536であり、この場合には第1小役~第3小役の何れかが約78%の確率で内部当選する。しかし、基本的には、押し順制御の為に複数の異なる1枚小役が同時当選するようになっているが、第1小役~第3小役が単独で当選することもある。中段チェリー役の置数は250、下段チェリー役の置数は750、リプレイ役の置数は8978である。但し、基本的には、複数の異なるリプレイ役が同時当選するようになっている。
RBB内部中(図54(A)参照)において、RBBの抽選は行わないので当選確率は0である。なお、RBB内部中とは、RBBフラグが立ち、既にRBBが当って持ち越している状態である。このRBB内部中は、リプレイの当選確率が変動した高確率再遊技状態(RT状態)となる。図53(B)に示したRBBが単独当選する置数2000の抽選領域が、新たにリプレイの当選領域となる。従って、元々のリプレイの置数8978に、置数2000を加えた10978が置数となり、リプレイの当選確率は10978/65536(約1/6)で、且つ不当選が0となる。すなわち、ハズレが無いRBB内部中において、アシスト機能を発動させて、第1小役~第3小役(9枚のターゲット小役)を入賞させる為の押し順を報知することにより、遊技者に効率よくメダルを獲得させるのである。RBBと1枚小役が同時当選する領域の置数2558は、1枚小役のみの当選領域となる。他は同じなので説明を省略する。
内部中ゲームでアシスト機能が発動した場合の期待値を計算すると、第1小役~第3小役が当選する確率は51000/65536であり、増加枚数は6枚(払出し9枚-投入3枚)であるから、4.67枚/ゲームとなる。その一方、2つのチェリー役が当選する確率は1000/65536であり、増加枚数は-1枚(払出し2枚-投入3枚)であるから、-0.03枚/ゲームとなる。1枚小役が当選する確率は2558/65536であり、増加枚数は-2枚(払出し1枚-投入3枚)であるから、-0.08枚/ゲームとなる。リプレイが当選してもメダルを投入することなく次遊技ができるので、期待値に変動はない。よって、内部中ゲームでATが発動して、第1小役~第3小役を含む全ての小役を入賞させれば、平均して約4.56枚/ゲームだけ増加することになり、5号機における最高純増枚数を達成することができる。
RBBゲーム(図54(B)参照)において、内部中ゲームとの最大の相違点は、第1小役、第2小役及び第3小役が同時当選するようになり、置数が17000となったことである。つまり、内部中ゲームでは、当選領域が分散している第1小役、第2小役及び第3小役の合算による当選確率は51000/65536であるのに対して、RBBゲームでは、当選領域が重なり合うことにより、同当選確率が17000/65536と1/3に減ったことである。残りの置数34000(51000-17000)の内、置数30000及びリプレイの置数10978が、RBBゲームではハズレ(不当選:置数40978)となり、他の置数4000が増加役としての1枚小役が当選する領域となる。ただし、リプレイの置数を設けて、抽選してもよい。換言すると、内部中ゲームでは、第1小役~第3小役の当選領域が分散しているので、払出し枚数が9枚のターゲット小役1~3が互いに同時当選しないのに対して、RBBゲームでは、第1小役~第3小役の当選領域が一致している(又は、重なり合っている)ので、払出し枚数が9枚のターゲット小役1~3が同時当選するようになる。これによって、RBBゲームでは遊技メダルが減っていくか又は増えないのである。
RBBゲームが終了するまでのゲーム数の期待値を計算すると、第1小役~第3小役が同時当選する確率は17000/65536であり、払出し枚数は9枚であるから、1ゲーム当り2.33枚の払出しとなる。2つのチェリー役が当選する確率は1000/65536であり、払出し枚数は2枚であるから、1ゲーム当り0.03枚の払出しとなる。1枚小役が当選する確率は6558/65536であり、払出し枚数は1枚であるから、1ゲーム当り0.10枚の払出しとなる。これらを合算した1ゲーム当りの払出し期待値は、2.46枚となる(結果的に0.54枚/ゲーム減少する)。RBBゲームは120枚超の払出しで終了するので、平均して約49ゲームで終了するので、1回のRBBゲームでは26.4枚減少する計算になる。
図55は、小役の当選領域の概念図である。なお、RBB及び再遊技役の当選領域等は省略している。
図55(A)の上図は、一般ゲーム及びRBB内部中ゲーム(図53(A)参照)における小役の当選領域を示し、下図はRBBゲーム(図53(A)参照)における小役の当選領域を示している。一般ゲームにおけるリプレイ役(再遊技役)が当選する確率を所定確率(1/7.3)とした場合、ボーナス内部中ゲーム(持越手段がボーナス役の内部当選状態を持ち越している図柄表示ゲーム)におけるリプレイ役が当選する確率は、所定確率よりも高い高確率となっている。この遊技状態を高確率再遊技状態と称する。
役抽選に使用する乱数値は、0~65535の範囲で1周期に必ず一度だけ出現し、主制御部100は、スタート操作されたタイミングで1つの乱数値を抽出する。上図は、この抽出乱数値がn1~n2-1の範囲で第1小役が内部当選し、抽出乱数値がn2~n3-1の範囲で第2小役が内部当選し、抽出乱数値がn3~n4-1の範囲で第3小役が内部当選することを示している。上述した通り、第1小役~第3小役は、それぞれ複数の1枚小役及び複数の他の1枚小役と同時に当選することにより、押し順小役を形成している(図55(B)~(D)の上図も同様である)。押し順が正解するとターゲット小役であるベル小役(見た目がベル図柄一直線表示。但し、V字又は逆V字とすることも可能)が入賞し、不正解で1枚小役及び他の1枚小役が入賞又はハズレとなる。つまり、主制御部100は、ボーナス役の内部当選状態を持ち越している図柄表示ゲームにおいて、リプレイ役が当選する確率を、所定確率よりも高い高確率で当選するように、且つ複数の押し順役同士が別個に当選するようにして役の抽選を実行する。
図55(A)の下図は、抽出乱数値がn1~n2-1の範囲で第1小役が内部当選し、その範囲内において、第1小役及び第2小役、第1小役及び第3小役、並びに、第1小役乃至第3小役の全てが同時に当選することを示している。そして、n1~n2-1の範囲に入らない複数の1枚小役及び複数の他の1枚小役が押し出されて、n2~n2+αの範囲で1枚小役群が当選し、且つn2+α+1~n4の範囲でハズレ(不当選)になる確率を増加させた抽選テーブルを用いて、主制御部100は抽選し、その結果として、1ゲーム当りの払出し枚数の期待値を、1ゲーム当りの投入枚数未満とするのである。つまり、主制御部100は、1回のボーナスゲームで、メダル(遊技媒体)が増加する期待値がマイナスとなるようにボーナスゲームを制御するのである。
本願発明の特徴として、ボーナスゲームで用いる抽選テーブルは、一般ゲーム及びRBB内部中ゲームで用いる抽選テーブルと比較して、小役の置数は等しいか又は大きくなっているが、後者では複数の押し順小役同士が別個に(又は、分散して)当選するようになっているのに対して、前者では複数の押し順小役の少なくとも一部が同時に当選するように、且つ不当選になる確率を増加させて抽選している。換言すると、後者ではターゲット小役(入賞目的の小役)同士が同時当選しないような抽選領域を形成しているが、前者ではターゲット小役同士が同時当選するような抽選領域及び不当選となる抽選領域を形成している点である。
図55(B)の下図は、抽出乱数値がn1~n2-1の範囲で押し順小役の第1小役が内部当選し、その範囲内において、第1小役及び非押し順小役の第2小役、第1小役及び非押し順小役の第3小役、並びに、第1小役乃至第3小役の全てが同時に当選することを示している。結果的に、複数の1枚小役及び複数の他の1枚小役が押し出される必要はなく、第2小役及び第3小役が当選していた領域を全て不当選にすることが可能になる。
図55(C)の下図は、抽出乱数値がn1~n2-1の範囲で押し順小役の第1小役が内部当選し、第3小役の置数は等しく、第1小役及び押し順小役の第2小役、第3小役及び第2小役が同時に当選することを示している。押し出し分のαとハズレ領域が増加していることを示している。
図55(D)の下図は、抽出乱数値がn1~n2-1の範囲で押し順小役の第1小役が内部当選し、その一部で第2小役が同時当選し、更にその一部で第3小役が同時当選し、また、第2小役の当選領域だった一部で第2小役及び第3小役が同時に当選し、他の一部で第3小役のみが当選することを示している。押し出し分のαとハズレ領域が増加していることを示している。
図56は、小役の当選領域の概念図である。なお、RBB及び再遊技役の当選領域等は省略している。
図56(A)の上図は、一般ゲーム及びRBB内部中ゲーム(図53(A)参照)における小役の当選領域を示し、下図はRBBゲーム(図53(A)参照)における小役の当選領域を示している。一般ゲームにおけるリプレイ役(再遊技役)が当選する確率を所定確率(1/7.3)とした場合、ボーナス内部中ゲーム(持越手段がボーナス役の内部当選状態を持ち越している図柄表示ゲーム)におけるリプレイ役が当選する確率は、所定確率よりも高い高確率となっている。この遊技状態を高確率再遊技状態と称する。役抽選に使用する乱数値は、0~65535の範囲で1周期に必ず一度だけ出現し、主制御部100は、スタート操作されたタイミングで1つの乱数値を抽出する。上図は、この抽出乱数値がn1~n2-1の範囲で第1小役が内部当選し、抽出乱数値がn2~n3-1の範囲で第2小役が内部当選することを示している。
図56(A)の下図は、抽出乱数値がn1~n2-1の範囲で第1小役が内部当選し、その範囲内において、第1小役及び第2小役、並びに、第1小役のみが当選することを示している。そして、n1~n2-1の範囲に入らない複数の1枚小役及び複数の他の1枚小役が押し出されて、n2~n2+αの範囲で1枚小役群が当選し、且つn2+α+1~n3の範囲でハズレ(不当選)になる確率を増加させた抽選テーブルを用いて主制御部100は抽選し、その結果として、1ゲーム当りの払出し枚数の期待値を、1ゲーム当りの投入枚数未満とするのである。つまり、主制御部100は、1回のボーナスゲームで、メダル(遊技媒体)が増加する期待値がマイナスとなるようにボーナスゲームを制御するのである。
図56(B)の下図は、抽出乱数値がn1~n2-1の範囲で押し順小役の第1小役が内部当選し、その範囲内において、第1小役及び非押し順小役の第2小役、第1小役のみが当選することを示している。結果的に、複数の1枚小役及び複数の他の1枚小役が押し出される必要はなく、第2小役が当選していた領域の全てを不当選にすることが可能になる。
図56(C)の下図は、抽出乱数値がn1~n2-1の範囲で押し順小役の第1小役が内部当選し、その一部で第2小役が同時当選し、第2小役の当選領域だった一部で第2小役が当選し、押し出し分のαとハズレ領域が増加していることを示している。
図56(D)の下図は、抽出乱数値がn1~n2-1の範囲で押し順小役の第1小役が内部当選し、その一部で第2小役が同時当選し、第2小役の当選領域だった一部で第2小役が当選し、押し出し分のαが増加し、ハズレ領域がないことを示している。
本願発明に係る遊技機を詳述すると、1ゲームに対して3枚のメダル(賭け数)を設定することによりゲームを開始させることが可能となる。スタートレバー9の操作により、ドラム部2が回転し、停止ボタン部10の操作によりドラム部2が停止して、表示結果が導出表示され、1ゲームが終了する。ドラム部2の表示結果に応じて、RBB、小役又は再遊技役の入賞が発生するが、ハズレにもなる。スタートレバー9の操作により、抽選で入賞を許容するか否かが事前決定され、当選フラグがセットされる。小役が入賞すると、所定数のメダルが払い出される。一般ゲーム又はRBB内部中ゲームでRBB図柄が表示されて入賞すると、遊技状態がRBBゲーム(特別遊技状態)に移行する。RBBゲームで払い出されたメダルの総数を累積して計数する。この例では、RBBゲームに対して所定数の120枚が定められており、RBBゲームで払い出されたメダルの総数が120枚を超えたと判定されたときに、RBBゲームを終了する。当選したRBBが入賞しなければ、次ゲーム以降はRBB内部中ゲームとなり、RBBの内部当選状態となる。一般ゲームにおける再遊技役の当選確率は1/7.3(所定確率)であるが、RBB内部中ゲームでは、高確率再遊技状態(所定確率よりも高い高確率)となる。複数の押し順小役である第1小役、第2小役、第3小役はそれぞれターゲット小役と阻害小役が同時に当選する複合小役であるが、第1小役乃至第3小役同士の当選領域は全て異なっている(又は、少なくとも一部が異なる)。この抽選テーブルを用いて、乱数を用いた抽選で入賞を許容するか否かを決定する。RBBゲームで用いる抽選テーブルは、第1小役、第2小役、第3小役の当選領域の少なくとも一部が同じになっており、抽出した乱数値に応じて第1小役、第2小役、第3小役の何れかが同時に当選する。なお、設計的には、第1小役乃至第3小役の置数を同じにし、一般ゲーム又はRBB内部中ゲームでは当選領域の全てを異なるようにし、RBBゲームでは当選領域の全てを同じにすることが望ましい。そして、RBBゲームでは、不当選になる領域をRBB内部中ゲームよりも増加させ、RBB1ゲーム当りの払出し枚数の期待値を、1ゲーム当りの投入枚数未満とするのである。
RBBゲームでは小役の当選確率(置数)を上げるのが従来のやり方である。しかし、本願発明の場合には、一般ゲーム、RBB内部中ゲーム、及びRBBゲームにおいて、小役が全体的に当選する割合(置数)を同じ(又は、少し増加させてもよい)にしており、RBBゲームで複合小役の当選領域を重複させて、不当選領域をつくる。これによって、1回のRBBゲームの開始から終了までの期間に、主制御部100は、遊技媒体が増加する期待値がマイナスとなるようにRBBゲームを制御するのである。なお、図54(A)及び(B)を参照して、小役が全体的に当選する割合とは、第1小役が、1つのターゲット小役と阻害小役1~3の合計4つで構成されていると仮定した場合、置数が17000なので、ターゲット小役の置数が17000、阻害小役1の置数が17000、阻害小役2の置数が17000、阻害小役3の置数が17000となり、全体として68000の置数となる。第2小役及び第3小役も同様とすると、全体として3倍の204000の置数となる。RBBゲームでは、第1小役のターゲット小役、第2小役のターゲット小役、第3小役のターゲット小役が同時に当選するようになる。また、同じ抽選領域に、同じ阻害小役が重複しないように、第1小役の阻害小役1~3、第2小役の阻害小役1~3、第3小役の阻害小役1~3を同時当選させ、残りの阻害小役を他の抽選領域に押出して置数とするのである。
図57は、小役明示識別情報の一例を示す図である。
図57(A)は、小役明示識別情報として一種類のみのベル図柄を示している。図57(B)は、小役明示識別情報として三種類のベル1図柄、ベル2図柄及びベル3図柄を示している。なお、小役明示識別情報とは、小役が入賞したことを遊技者に明示する為の識別情報であり、一種類だけ又は二種類以上の複数種類あってもよい(図57(B)の場合は三種類である)。ベル1図柄~ベル3図柄は、黄色をベースとするベル図柄の外形は同じであって、玉部分の色が赤色、青色、黄色である点で相違している。従って、遊技者の目には同じ図柄の様に見える(類似図柄又は酷似図柄とも称する)。
押し順ベル小役(一般には、ターゲット小役及び阻害小役で構成されている小役)が内部当選した場合に、停止ボタン部10がターゲット小役を入賞させる為の手順(例えば、中右左の順序)で操作されると、主制御部100は、入賞ライン上にターゲット小役を構成する図柄を停止させて表示すると共に、ベル図柄(小役明示識別情報)を一直線に表示する(図57(C)参照)。この図の場合には、入賞ラインと一直線に表示するラインとが同じであるが、ベル図柄を一直線に表示するラインを上段又は下段、斜め上り又は斜め下りとし、入賞ラインと相違するようにしてもよい。
一方、図57(D)では、押し順ベル小役が内部当選した場合に、停止ボタン部10がターゲット小役を入賞させる為の手順(例えば、右左中の順序)で操作されると、主制御部100は、入賞ライン上にターゲット小役を構成する図柄のリプレイ2図柄、ベル3図柄及び四角形(青)図柄を停止させて表示すると共に、ベル1図柄、ベル3図柄、ベル1図柄(小役明示識別情報)を右下がり斜め一直線に表示する(図57(D)参照)。つまり、ターゲット小役の入賞図柄はバラケ目に見えるが、ベル小役明示識別情報が一直線に揃って見えるので、遊技者には何ら違和感はないのである。
図58は、再遊技役明示識別情報の一例を示す図である。
図58(A)は、再遊技役明示識別情報として、一種類のみのリプレイ図柄を示している。図58(B)は、再遊技役明示識別情報として三種類のリプレイ1図柄、リプレイ2図柄及びリプレイ3図柄を示している。なお、再遊技役明示識別情報とは、再遊技役が入賞したことを遊技者に明示する為の識別情報であり、一種類だけ又は二種類以上の複数種類あってもよい(図58(B)の場合は三種類である)。リプレイ1図柄~リプレイ3図柄は、薄い水色をベースとしている。リプレイ1図柄とリプレイ2図柄とは、キャラクタの顔の向きと泡位置が異なる点で相違する(つまり、図柄形状が異なっている)。リプレイ1図柄はキャラクタが左を向き泡が左にあるのに対して、リプレイ2図柄はキャラクタが右を向き泡が右にある。リプレイ1図柄とリプレイ3図柄とは、Replayの文字の色が黒か白かで相違する(つまり、色彩が異なっている)。従って、遊技者の目には同じ図柄の様に見える(類似図柄又は酷似図柄とも称する)。
再遊技役が内部当選した場合に、第一停止操作で左停止ボタン10aが操作(例えば、左中右の順押し又は左右中のハサミ押し)されると、主制御部100は、入賞ライン上にリプレイ図柄を停止させて表示すると共に、リプレイ図柄(再遊技役明示識別情報)を一直線に表示する(図58(C)参照)。この図の場合には、入賞ラインと一直線に表示するラインとが同じであるが、リプレイ図柄を一直線に表示するラインを上段又は下段、斜め上り又は斜め下りとし、入賞ラインと相違するようにしてもよい。再遊技役が入賞すると、主制御部100は投入枚数LED4aを点灯する。例えば、再遊技役が入賞した遊技が3枚であれば、これと同数の3つを点灯する。そして、スタートレバー9が操作されると、主制御部100は次の遊技を開始する。
一方、図58(D)では、再遊技役が内部当選した場合に、停止ボタン部10が所定の操作順序(第一停止操作で左停止ボタン10aが操作、左ファースト操作)で操作されると、主制御部100は、入賞ライン上に黒バー図柄、四角形(白)図柄、四角形(青)図柄を停止させて表示すると共に、リプレイ3図柄、リプレイ1図柄、リプレイ2図柄を上段一直線に表示する(図58(D)参照)。つまり、再遊技役の入賞図柄はバラケ目に見えるが、再遊技役明示識別情報が一直線に揃って見えるので、遊技者には何ら違和感はないのである。
図59は、再遊技役明示識別情報の一例を示す図である。
図59(A)は、俗にいうベル・リプレイ役の入賞態様の一例である。ベル再遊技役1が内部当選した場合に、停止ボタン部10が所定の操作順序(第一停止操作で左停止ボタン10aが操作、即ち、左ファースト操作)で操作されると、主制御部100は、入賞ライン上に五角形(白)図柄、四角形(白)図柄、チェリー図柄を停止させて表示すると共に、ベル図柄(ベル1図柄~ベル3図柄の何れかでもよい)を上段一直線に表示する(図59(A)参照)。つまり、ベル再遊技役の入賞図柄はバラケ目に見えるが、小役明示識別情報が一直線に揃って見えるので、遊技者は再遊技役の入賞であるにも拘らず、小役が入賞したと感じる。そこで、主制御部100は、実際には再遊技役の入賞ではあるが、タイマーを働かせて、投入枚数LED4aの点灯を遅延させるのである。例えば、主制御部100は、ベル再遊技役1が入賞したことを契機にして、計時を開始(フリーズ・オン)して、20秒(所定時間)が経過すると、投入枚数LED4aを点灯する。一方、計時中にマックスベットボタン8又はスタートレバー9の何れかが操作されると、主制御部100は計時を中止(フリーズ・オフ)して、投入枚数LED4aを点灯する。例えば、再遊技役が入賞した遊技が3枚であれば、これと同数の3つを点灯させる。そして、スタートレバー9が操作されると、主制御部100は次の遊技を開始する。効果として、小役入賞と感じている遊技者が、マックスベットボタン8を操作すると、主制御部100は投入枚数LED4aを全て点灯するので、小役入賞時と同じ慣れた操作手順で遊技を行うことが可能となる。なお、アシスト機能が発動中を示す外部集中端子板170の外部出力信号3がONの状態で、左ファースト操作(左中右又は左右中)により、ベル再遊技役が入賞し小役明示識別情報が一直線に揃うと、主制御部100は外部出力信号3をOFFにして、アシスト機能の発動終了をホールコンピュータに通知する。
ベル再遊技役1が内部当選した場合に、停止ボタン部10が他の所定の操作順序(第一停止操作で右停止ボタン10cが操作、即ち、右ファースト操作)で操作されると、主制御部100は、入賞ライン上にリプレイ3図柄、リプレイ1図柄、リプレイ2図柄を停止させて表示すると共に、類似リプレイ図柄(但し、同一のリプレイ図柄だけでもよい)を中段一直線に表示する(図59(B)参照)。特に、右ファースト操作後に、第二停止操作で左停止ボタン10a、第三停止操作で中停止ボタン10bが操作されると、主制御部100は外部集中端子板170の外部出力信号3をONにして、AT信号を出力する。これにより、アシスト機能が発動したことを示すことができる。なお、類似リプレイ図柄が中段一直線に停止したが、斜め下がり又は斜め上りに停止してもよい。
ベル再遊技役1が内部当選した場合に、停止ボタン部10が異なる他の所定の操作順序(第一停止操作で中停止ボタン10bが操作、即ち、中ファースト操作)で操作され、引き込み範囲に赤7図柄が存在すれば、主制御部100は入賞ライン上に赤7図柄を停止させる。第二停止操作で左停止ボタン10aが操作され、引き込み範囲に赤7図柄が存在すれば、主制御部100は入賞ライン上に赤7図柄を停止させる。第三停止操作で右停止ボタン10cが操作され、引き込み範囲に赤7図柄が存在すれば、主制御部100は入賞ライン上に赤7図柄を停止させると共に、赤7図柄を中段一直線に表示する(図59(C)参照)。つまり、押し順が中左右の正解手順で、且つ赤7図柄が引き込み範囲内に存在することにより、赤7リプレイ役を入賞させることができる。そして、主制御部100は外部集中端子板170の外部出力信号1をONにして、疑似BB信号を出力する。一方、第三停止操作で引き込み範囲に赤7図柄が存在しなければ、何れかのベル図柄を停止させる(赤7図柄、赤7図柄、ベル図柄)。この場合もリプレイ役が入賞するが、外部集中端子板170の外部出力信号1をONにしない。中ドラム2bの中段に赤7図柄が停止した状態で、第二停止操作で不正解手順の右停止ボタン10cが操作されて、引き込み範囲に赤7図柄が存在すれば、主制御部100は入賞ライン上に赤7図柄を停止させる。しかし、第三停止操作で左停止ボタン10aが操作され、引き込み範囲に赤7図柄が存在しても、主制御部100は入賞ライン上に赤7図柄を停止させることなく、何れかのベル図柄を停止させる(ベル図柄、赤7図柄、赤7図柄)。この場合もリプレイ役が入賞するが、外部集中端子板170の外部出力信号1をONにしない。ベル再遊技役1が内部当選した場合に、停止ボタン部10が中ファーストで操作され、引き込み範囲に赤7図柄が存在しなれば、主制御部100は、入賞ライン上にリプレイ3図柄を停止させる。その後の停止操作で、左ドラム2aの中段にリプレイ2図柄、右ドラム2cの中段にリプレイ1図柄を停止させて表示すると共に、類似リプレイ図柄(但し、同一のリプレイ図柄だけでもよい)を中段一直線に表示する(図59(D)参照)。
図60は、再遊技役明示識別情報の一例を示す図である。
図60(A)も同様に、俗にいうベル・リプレイ役の入賞態様の一例である。ベル再遊技役2が内部当選した場合に、停止ボタン部10が所定の操作順序(第一停止操作で左停止ボタン10aが操作、即ち、左ファースト操作)で操作されると、主制御部100は、入賞ライン上に四角形(白)図柄、チェリー図柄、五角形(青)図柄を停止させて表示すると共に、ベル図柄(ベル1図柄~ベル3図柄の何れかでもよい)を下段一直線に表示する(図60(A)参照)。つまり、ベル再遊技役の入賞図柄はバラケ目に見えるが、小役明示識別情報が一直線に揃って見えるので、遊技者は再遊技役の入賞であるにも拘らず、小役が入賞したと感じる。そこで、主制御部100は、上述のベル再遊技役1と同様に、タイマーを働かせて、投入枚数LED4aの点灯を遅延させるのである。例えば、主制御部100は、ベル再遊技役1が入賞したことを契機にして、計時を開始して、所定時間が経過すると、投入枚数LED4aを点灯する。一方、計時中にマックスベットボタン8又はスタートレバー9の何れかが操作されると、主制御部100は計時を中止して、投入枚数LED4aを点灯する。例えば、再遊技役が入賞した遊技が3枚であれば、これと同数の3つを点灯させる。そして、スタートレバー9が操作されると、主制御部100は次の遊技を開始する。効果として、小役入賞と感じている遊技者が、マックスベットボタン8を操作すると、主制御部100は投入枚数LED4aを全て点灯するので、小役入賞時の慣れた操作で遊技が可能となる。なお、外部出力信号3がONの状態で、左ファースト操作(左中右又は左右中)により、ベル再遊技役が入賞し小役明示識別情報が一直線に揃うと、主制御部100は外部出力信号3をOFFにして、アシスト機能の発動終了をホールコンピュータに通知する。
ベル再遊技役2が内部当選した場合に、停止ボタン部10が他の所定の操作順序(右ファースト)で操作されると、主制御部100は、入賞ライン上にリプレイ3図柄、リプレイ1図柄、リプレイ2図柄を停止させて表示すると共に、類似リプレイ図柄を中段一直線に表示する(図60(B)参照)。特に、右ファースト操作後に、第二停止操作で左停止ボタン10a、第三停止操作で中停止ボタン10bが操作されると、主制御部100は外部集中端子板170の外部出力信号3をONにして、AT信号を出力する。これにより、アシスト機能が発動したことを示すことができる。なお、類似リプレイ図柄が中段一直線に停止したが、斜め下がり又は斜め上りに停止してもよい。
ベル再遊技役2が内部当選した場合に、停止ボタン部10が異なる他の所定の操作順序(中ファースト操作)で操作され、引き込み範囲に赤7図柄が存在すれば、主制御部100は入賞ライン上に赤7図柄を停止させる。第二停止操作で左停止ボタン10aが操作され、引き込み範囲に青7図柄が存在すれば、主制御部100は入賞ライン上に青7図柄を停止させる。第三停止操作で右停止ボタン10cが操作され、引き込み範囲に赤7図柄が存在すれば、主制御部100は入賞ライン上に赤7図柄を停止させると共に、7図柄(青7図柄、赤7図柄、赤7図柄)を中段一直線に表示する(図60(C)参照)。つまり、押し順が中左右の正解手順で、且つ赤7図柄又は青7図柄が引き込み範囲内に存在することにより、青7リプレイ役を入賞させることができる。そして、主制御部100は外部集中端子板170の外部出力信号2をONにして、疑似RB信号を出力する。その一方、第三停止操作で引き込み範囲に赤7図柄が存在しなければ、何れかのベル図柄を停止させる(青7図柄、赤7図柄、ベル図柄)。この場合もリプレイ役が入賞するが、外部集中端子板170の外部出力信号2をONにしない。中ドラム2bの中段に赤7図柄が停止した状態で、第二停止操作で不正解手順の右停止ボタン10cが操作されて、引き込み範囲に赤7図柄が存在すれば、主制御部100は入賞ライン上に赤7図柄を停止させる。しかし、第三停止操作で左停止ボタン10aが操作され、引き込み範囲に青7図柄が存在しても、主制御部100は入賞ライン上に赤7図柄を停止させることなく、何れかのベル図柄を停止させる(ベル図柄、赤7図柄、赤7図柄)。この場合もリプレイ役が入賞するが、外部集中端子板170の外部出力信号2をONにしない。ベル再遊技役2が内部当選した場合に、停止ボタン部10が中ファーストで操作され、引き込み範囲に赤7図柄が存在しなれば、主制御部100は、入賞ライン上にリプレイ3図柄を停止させる。その後の停止操作で、左ドラム2aの中段にリプレイ2図柄、右ドラム2cの中段にリプレイ1図柄を停止させて表示すると共に、類似リプレイ図柄(但し、同一のリプレイ図柄だけでもよい)を中段一直線に表示する(図60(D)参照)。
図61は、ドラムの図柄配置である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が20個描かれており、セブン図柄(7図柄)、BAR図柄、上チリ図柄、下チリ図柄、赤スイカ図柄、緑スイカ図柄、ブランク図柄、ベル図柄、青リプ図柄、白リプ図柄が図に明示したように描かれている。入賞ライン(「有効ライン」ともいう)は、図51に示した通り、1つの中央横ラインだけなので説明を省略する。
図62は、押し順小役の構成図であり、中1stが正解操作手順である。
パチスロ業界において、押し順小役としては、押し順ベル役が一般に用いられている。押し順ベル役は、押し順ベル1a~押し順ベル4bの8種類があるが、左1stが正解操作手順の押し順ベルは設けていない(但し、設計仕様によって設けてもよい)。押し順ベル1aは、正解操作手順(中左右(213)の順序データ)がROMに対応して記憶されている。押し順ベル1aが当選すると、FR1(フルーツ1小役)、FR2、FR3及びFR4が同時に内部当選し(フラグが立ち)、FR1~FR4の何れかが入賞可能な状態となる。FR1が入賞を目的として設けられたターゲット小役に相当する。FR1の入賞図柄は、左ドラム2aがベル図柄、中ドラム2bがベル図柄、右ドラム2cがベル図柄であり(以下、この左中右の順で説明する)、入賞ライン上に表示されると9枚のメダル又はクレジット(何れも「遊技用価値」である)が獲得できる。このベル図柄が黄色を基調とする小役明示識別情報(図57参照)であり、入賞すると図柄表示窓に一直線に表示される。但し、ベル図柄は一種類ではなく、小役明示識別情報として、形状や色を少し変更した複数のベル1図柄~ベルn図柄を設けてもよい。
FR2の入賞図柄は、赤スイカ図柄又は緑スイカ図柄、ベル図柄、青リプ図柄又は白リプ図柄であり、入賞ライン上に表示されると1枚のメダル等が獲得できる。FR3の入賞図柄は、青リプ図柄、赤スイカ図柄又は上チリ図柄、7図柄又は緑スイカ図柄であり、入賞ライン上に表示されると1枚のメダル等が獲得できる。FR4の入賞図柄は、白リプ図柄、7図柄又は緑スイカ図柄、赤スイカ図柄又は下チリ図柄であり、入賞ライン上に表示されると1枚のメダル等が獲得できる。FR2、FR3、FR4が阻害小役であり、ターゲット小役の入賞を阻害する目的で設けられている。
押し順ベル1bは、正解操作手順(中左右(213)の順序データ)がROMに対応して記憶されている。押し順ベル1bが当選すると、FR1、FR2、FR5及びFR6が同時に内部当選し、それら4つの小役の何れかが入賞可能となる。FR1の入賞図柄及びFR2の入賞図柄、獲得枚数は上述の通りである。FR5の入賞図柄は、青リプ図柄、赤スイカ図柄又は上チリ図柄、赤スイカ図柄又は下チリ図柄であり、入賞ライン上に表示されると1枚のメダル等が獲得できる。FR6の入賞図柄は、白リプ図柄、7図柄又は緑スイカ図柄、7図柄又は緑スイカ図柄であり、入賞ライン上に表示されると1枚のメダル等が獲得できる。FR2、FR5、FR6が阻害小役である。
この様に、正解操作手順が同じ押し順ベル1を設けるのは、停止図柄によって1枚小役を狙えないようにする為である。例えば、左ドラム2aに青リプ図柄、中ドラム2bに赤スイカ図柄が停止した場合、押し順ベル1aしかなければ、遊技者は7図柄又は緑スイカ図柄を狙ってFR3を意図的に入賞させることが可能となるが、押し順ベル1bのFR5があることにより、赤スイカ図柄又は下チリ図柄の可能性もあるので、結果的に遊技者は何れも狙えなくなる。
押し順ベル2aは、正解操作手順(中右左(231)の順序データ)がROMに対応して記憶されている。押し順ベル2aが当選すると、FR1、FR2、FR7及びFR8が同時に内部当選し、それら4つの小役の何れかが入賞可能となる。FR1の入賞図柄及びFR2の入賞図柄、獲得枚数は上述の通りである。FR7の入賞図柄は、青リプ図柄、7図柄又は緑スイカ図柄、7図柄又は緑スイカ図柄であり、入賞ライン上に表示されると1枚のメダル等が獲得できる。FR8の入賞図柄は、白リプ図柄、赤スイカ図柄又は上チリ図柄、赤スイカ図柄又は下チリ図柄であり、入賞ライン上に表示されると1枚のメダル等が獲得できる。FR2、FR7、FR8が阻害小役である。
押し順ベル2bは、正解操作手順(中右左(231)の順序データ)がROMに対応して記憶されている。押し順ベル2bが当選すると、FR1、FR2、FR9及びFR10が同時に内部当選し、それら4つの小役の何れかが入賞可能となる。FR1の入賞図柄及びFR2の入賞図柄、獲得枚数は上述の通りである。FR9の入賞図柄は、青リプ図柄、7図柄又は緑スイカ図柄、赤スイカ図柄又は下チリ図柄であり、入賞ライン上に表示されると1枚のメダル等が獲得できる。FR10の入賞図柄は、白リプ図柄、赤スイカ図柄又は上チリ図柄、7図柄又は緑スイカ図柄であり、入賞ライン上に表示されると1枚のメダル等が獲得できる。FR2、FR9、FR10が阻害小役である。正解操作手順が同じ押し順ベル2を設ける理由は、押し順ベル1と同様である。
図63は、押し順小役の構成図であり、右1stが正解操作手順である。
押し順ベル3aは、正解操作手順(右左中(312)の順序データ)がROMに対応して記憶されている。押し順ベル3aが当選すると、FR1、FR11、FR3及びFR4が同時に内部当選し、それら4つの小役の何れかが入賞可能となる。押し順ベル3aと押し順ベル1aとの相違は、FR2がFR11に変わったことだけである。このFR11の入賞図柄は、赤スイカ図柄又は緑スイカ図柄、青リプ図柄又は白リプ図柄、ベル図柄であり、入賞ライン上に表示されると1枚のメダル等が獲得できる。F11、FR3、FR4が阻害小役である。他は押し順ベル1aと同様なので説明を省略(援用)する。押し順ベル3b、押し順ベル4a及び押し順ベル4bも相違点は同様なので、説明を省略(援用)する。
図64は、リプレイ役の構成図である。
パチスロ業界において、一般的に水色を基調とする複数種類のリプレイ1図柄~リプレイn図柄(リプレイ役明示識別情報)を図柄表示窓に一直線に表示することにより、リプレイ役の入賞を遊技者に認識させるようにしている。但し、このリプレイ役明示識別情報の一直線表示が、入賞ライン上か否かは全く問わない。一方、特殊リプレイ役の入賞態様として、リプレイ図柄、リプレイ図柄、右にベル図柄又はチェリー図柄等を一直線に表示することも多々採用されている。
この実施例の場合、第一停止操作で左停止ボタン10aが操作(左1st操作であり、「特定操作」とも言う。)されると入賞し、リプレイ図柄が中央横一直線に表示される通常リプレイ1及び通常リプレイ2、並びに、第一停止操作で左停止ボタン10aが操作されると入賞し、ベル図柄(小役明示識別情報)が上段横又は右下り一直線に表示されるベルリプレイ1及びベルリプレイ2を設けている。
通常リプレイ1が当選すると、RP1(REPLAY1役)、RP2、RP3、RP14、RP15が同時に内部当選し(フラグが立ち)、それら5つのREPLAY役(再遊技役)の何れか一つが入賞可能となる。RP1の入賞図柄は、左ドラム2aが青リプ図柄または白リプ図柄、中ドラム2bが青リプ図柄又は白リプ図柄、右ドラム2cが青リプ図柄又は白リプ図柄であり(以下、この左中右の順で説明する)、入賞ライン上に表示されると再遊技役の入賞(本来は、単に「再遊技」という)となり、次の遊技を遊技メダル等の投入(貯留装置に係るボタンその他の装置の操作により遊技メダルを遊技の用に供することを含む)をすることに拠らずに行うことができる。この青リプ図柄と白リプ図柄がリプレイ役明示識別情報(再遊技役明示識別情報)であり、入賞すると図柄表示窓の中央横ラインに一直線に表示される。通常リプレイ1は、初期状態(再遊技確率が変動していない状態)及びボーナス役が内部当選したRT状態(高確率再遊技状態)共に、主制御部100によって抽出された乱数に基づいて役抽選される。
RP2の入賞図柄は、左にベル図柄、中に青リプ図柄または白リプ図柄、右にセブン図柄、赤スイカ図柄又は緑スイカ図柄であり、入賞ライン上に表示されると再遊技役が入賞し、図柄表示窓の右上り斜めラインに青リプ図柄又は白リプ図柄(リプレイ役明示識別情報)が一直線に表示される。RP3の入賞図柄は、左にベル図柄、中に赤スイカ図柄又は緑スイカ図柄、右にBAR図柄、下チリ図柄又はBRK(ブランク)図柄であり、入賞ライン上に表示されると再遊技役が入賞し、図柄表示窓の下段横ラインに青リプ図柄又は白リプ図柄(リプレイ役明示識別情報)が一直線に表示される。
RP14の入賞図柄は、左にセブン図柄、中にセブン図柄、右にセブン図柄又はBAR図柄であり、入賞ライン上に表示されると再遊技役が入賞し、図柄表示窓の中央横ラインにセブン図柄、セブン図柄、セブン図柄又はBAR図柄が一直線に表示される。後述するように、停止ボタン部10の操作順序とタイミングによって、実際にはセブン図柄、セブン図柄、セブン図柄しか入賞せず、主制御部100による蹴飛ばし制御によって、セブン図柄、セブン図柄、BAR図柄が表示されることはない。RP15の入賞図柄は、左にセブン図柄又はベル図柄、中にセブン図柄、右にベル図柄であり、入賞ライン上に表示されると再遊技役が入賞するが、図柄表示窓にはバラケ目(ハズレ)として表示される。
通常リプレイ2が当選すると、RP1、RP2、RP14、RP15が同時に内部当選し(フラグが立ち)、それら4つのREPLAY役の何れか一つが入賞可能となる(入賞図柄は上述の通りである)。後述するように、RP14は停止ボタン部10の操作順序とタイミングによって、実際にはセブン図柄、セブン図柄、BAR図柄しか入賞せず、主制御部100による蹴飛ばし制御によって、セブン図柄、セブン図柄、セブン図柄が表示されることはない。主制御部100は、初期状態で通常リプレイ2を抽選せず、ボーナス役(役物連続作動装置のRBBやCBB)が内部当選したRT状態において、抽出した乱数に基づいて役抽選を行う。即ち、高確率再遊技状態になったことを条件に、通常リプレイ2が抽選対象となることを意味する。
ベルリプレイ1が当選すると、RP1、RP2、RP3、RP4、RP14、RP15が同時に内部当選し(フラグが立ち)、それら6つのREPLAY役の何れか一つが入賞可能となる(RP1、RP2、RP3、RP14、RP15の入賞図柄は上述の通りである)。RP4の入賞図柄は、左に青リプ図柄又は白リプ図柄、中にベル図柄、右にセブン図柄、赤スイカ図柄又は緑スイカ図柄であり、入賞ライン上に表示されると再遊技役が入賞し、図柄表示窓の右下り斜めラインにベル図柄(小役明示識別情報)が一直線に表示される。ベルリプレイ1が当選した場合、第一停止操作で左停止ボタン10aが操作され、左ドラム2a(特定リールドラム)を停止させることを条件に、主制御部100はRP4を入賞させる(第2、第3停止操作は順序不問)。一方、第一停止操作で左停止ボタン10a以外が操作されると、主制御部100はRP4を入賞させないように停止制御を実行する。例えば、第一停止操作で右停止ボタン10cが操作されると、RP1~RP3の何れかを入賞させて、青リプ図柄又は白リプ図柄(リプレイ役明示識別情報)を図柄表示窓に一直線に表示する。第一停止操作で中停止ボタン10bが、セブン図柄を引き込めるタイミングで操作されると、中にセブン図柄を停止させる。同様に、第二停止操作で左停止ボタン10aが、セブン図柄を引き込めるタイミングで操作されると、左にセブン図柄を停止させる。そして、第三停止操作で右停止ボタン10cが、セブン図柄を引き込めるタイミングで操作されると、右にセブン図柄を停止させ、図柄表示窓の中央横ラインにセブン図柄、セブン図柄、セブン図柄が一直線に表示される(RP14入賞)。しかし、BAR図柄を引き込めるが、セブン図柄を引き込めないタイミング(No.7の赤スイカ図柄位置)で操作されると、右にベル図柄を停止させてRP15が入賞する。つまり、押し順が正解でもRP14のセブン図柄、セブン図柄、BAR図柄は停止しない。また、第二停止操作で右停止ボタン10cが、セブン図柄を引き込めるタイミングで操作されても、右にセブン図柄を停止させずに、ベル図柄を停止させる。従って、押し順が不正解であればRP14は入賞せずに、RP15が入賞する。主制御部100は、初期状態でベルリプレイ1を抽選せず、ボーナス役が内部当選したRT状態において、抽出した乱数に基づいて役抽選を行う。
ベルリプレイ2が当選すると、RP1、RP2、RP3、RP5、RP14、RP15が同時に内部当選し(フラグが立ち)、それら6つのREPLAY役の何れか一つが入賞可能となる(RP1、RP2、RP3、RP14、RP15の入賞図柄は上述の通りである)。RP5の入賞図柄は、左に青リプ図柄又は白リプ図柄、中に赤スイカ図柄又は緑スイカ図柄、右に上チリ図柄又はBRK図柄であり、入賞ライン上に表示されると再遊技役が入賞し、図柄表示窓の上段横ラインにベル図柄(小役明示識別情報)が一直線に表示される。ベルリプレイ2が当選した場合、第一停止操作で左停止ボタン10aが操作され、左ドラム2a(特定リールドラム)を停止させることを条件に、主制御部100はRP5を入賞させる(第2、第3停止操作は順序不問)。一方、第一停止操作で左停止ボタン10a以外が操作されると、主制御部100はRP4を入賞させないように停止制御を実行する。例えば、第一停止操作で右停止ボタン10cが操作されると、RP1~RP3の何れかを入賞させて、青リプ図柄又は白リプ図柄(リプレイ役明示識別情報)を図柄表示窓に一直線に表示する。第一停止操作で中停止ボタン10bが、セブン図柄を引き込めるタイミングで操作されると、中にセブン図柄を停止させる。同様に、第二停止操作で左停止ボタン10aが、セブン図柄を引き込めるタイミングで操作されると、左にセブン図柄を停止させる。そして、第三停止操作で右停止ボタン10cが、BAR図柄を引き込めるタイミングで操作されると、右にBAR図柄を停止させ、図柄表示窓の中央横ラインにセブン図柄、セブン図柄、BAR図柄が一直線に表示される(RP14入賞)。しかし、セブン図柄を引き込めるが、BAR図柄を引き込めないタイミング(No.4のブランク図柄位置)で操作されると、右にベル図柄を停止させてRP15が入賞する。つまり、押し順が正解でもRP14のセブン図柄、セブン図柄、セブン図柄は停止しない。また、第二停止操作で右停止ボタン10cが、BAR図柄を引き込めるタイミングで操作されても、右にBAR図柄を停止させずに、ベル図柄を停止させる。従って、押し順が不正解であればRP14は入賞せずに、RP15が入賞する。主制御部100は、初期状態でベルリプレイ2を抽選せず、ボーナス役が内部当選したRT状態において、抽出した乱数に基づいて役抽選を行う。
図65は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図53(A)に示したRBB内部中の遊技ではRBBフラグが立っており、その高確率再遊技状態となったRBB内部中(図53(A)斜線部参照)において、遊技媒体が減少する通常遊技と、遊技媒体が増加する特別遊技を繰り返して行うのが最近のスロットマシンの主流である。通常遊技において遊技媒体が減少する理由は、内部当選した押し順小役を取りこぼすからである。一方、特別遊技において遊技媒体が増加する理由は、内部当選した押し順小役のターゲット小役(例えば、配当8枚から15枚の範囲)を入賞させる操作順序(又は、操作手順)を指示(報知)することにより、遊技者は投入枚数(3枚)より多くの払出しを受けるからである。これにより、1ゲーム当りの増加枚数の期待値は3枚~4枚程度とすることができる。なお、CBB(第2種特別役物連続作動装置)を内部当選状態としてもよいが、この場合には、例えば2枚投入で、常に2枚払出し、所定数を超えた時点でCBBを終了するので、CBB遊技中に遊技媒体の増減はない。同様に、図26(C)に示したRB内部中の遊技ではRBフラグが立っており、その高確率再遊技状態となったRB内部中において、遊技媒体が減少する通常遊技と、遊技媒体が増加する特別遊技を繰り返すようにしてもよい。ボーナス役(RBB、RB、CBB)の図柄組合せは、左にBAR図柄、中に緑スイカ図柄、右に赤スイカ図柄として説明する。
主制御部100は、ボーナス役が内部当選した状態の遊技で、乱数抽選により、図62に示した押し順ベル1aが当選すると、FR1フラグ~FR4フラグを立てる。従って、内部当選状態としては、結果的にボーナスフラグ、FR1フラグ~FR4フラグの5つが立つことになる。なお、主制御部100は、ボーナス図柄よりも小役図柄を優先して入賞ライン上に引き込んで停止させる制御を行うようになっている。つまり、ボーナス役及び小役が同時に内部当選している場合、ボーナス図柄及び小役図柄の何れも入賞ライン上に停止させることができるとき、主制御部100は優先的に小役図柄を入賞ライン上に停止させるのである。
主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが一定速度で回転するまでに、記憶する停止制御データ及び正解操作手順(中左右(213)の順序データ)に基づいて、滑りコマ数テーブルを作成する。例えば、第一停止で中停止ボタン10bが、No.7の青リプ図柄が入賞ライン上の位置で操作されたと仮定し、その時には4コマ滑らせてNo.3のベル図柄を入賞ライン上に停止させるのである。当然ながら、No.6のブランク図柄が入賞ライン上の位置で操作された場合、その時には3コマ滑らせ、No.5の青リプ図柄の時には2コマ滑らせ、No.4の緑スイカ図柄の時には1コマ滑らせ、No.3のベル図柄の時には0コマ滑らせるのである。この様にして、全ての操作位置(合計60コマ位置)に対して、リールを移動させる滑りコマ数を演算により事前に求め、停止操作後、直ちにリールを移動及び停止させるのである。
主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図65(A)参照)、遊技者が第一停止で中停止ボタン10bを操作すると(図65(B)参照)、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、FR1及びFR2の共通のベル図柄を入賞ライン上に停止させる(図65(C)参照)。この場合、正解の操作手順なので、No.7の青リプ図柄が入賞ライン上で操作されたときに、4コマ滑らせてNo.3のベル図柄を入賞ライン上に停止させたことを示している。この状態で、FR1及びFR2の何れも入賞する可能性はあるが、FR3及びFR4の何れも入賞不能な状態となる。
主制御部100は、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを操作すると(図65(D)参照)、滑りコマ数データに基づき左ドラム2aを停止制御し、FR1のベル図柄を入賞ライン上に停止させる(図65(E)参照)。この場合は、正解の操作手順なので、No.12の上チリ図柄が入賞ライン上で操作されたときに、2コマ滑らせてNo.10のベル図柄を入賞ライン上に停止させ、配当枚数が多い小役のFR1がテンパイ状態となったことを示している。主制御部100は、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを操作すると、滑りコマ数データに基づき右ドラム2cを停止制御し、FR1のベル図柄を入賞ライン上に停止させる(図65(F)参照)。この場合、FR1しか入賞の可能性はないが(FR2は入賞不能な状態)、右ドラム2c上にベル図柄が4コマ間隔(又は、0~4コマ間隔以内)で配置されており、何れかのベル図柄を入賞ライン上に停止させることができるので(例えば、No.8のベル図柄)、必ずFR1が入賞する。従って、押し順ベル1aのターゲット小役(FR1)が入賞すると、図柄表示窓にベル図柄(小役明示識別情報)が一直線に表示されるのである。但し、ベル図柄は一種類ではなく、小役明示識別情報として、形状や色を少し変更した複数のベル1図柄~ベルn図柄を設けてもよい。また、小役明示識別情報を、必ずしも入賞ライン上に停止させる必要はなく、非入賞ライン上であっても、図柄表示窓にベル図柄を一直線に表示してもよい。
図66は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図66(A)~図66(C)は、図65(A)~図65(C)と全く同じ状態なので、説明を援用する。主制御部100は、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを操作すると(図66(D)参照)、滑りコマ数データに基づき右ドラム2cを停止制御し、FR2の青リプ図柄又は白リプ図柄を入賞ライン上に停止させる(図66(E)参照)。この場合は、不正解の操作手順なので、No.9の上チリ図柄が入賞ライン上で操作されたときに、3コマ滑らせてNo.6の白リプ図柄を入賞ライン上に停止させ、配当枚数は少ないが図柄組合せ数が多い小役のFR2がテンパイ状態となったことを示している。主制御部100は、遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを操作すると、滑りコマ数データに基づき左ドラム2aを停止制御し、FR2の青リプ図柄又は白リプ図柄を入賞ライン上に停止させる(図66(F)参照)。この場合、FR2しか入賞の可能性はないが(FR1は入賞不能な状態)、左ドラム2a上に青リプ図柄又は白リプ図柄が4コマ間隔(又は、0~4コマ間隔以内)で配置されており、何れかの青リプ図柄又は白リプ図柄を入賞ライン上に停止させることができるので(例えば、No.1の青リプ図柄)、必ずFR2が入賞する。従って、FR2は、第一停止操作が正解で、第二停止操作が間違った場合に、FR1の入賞を阻害する目的の小役(第二阻害小役)と言える。なお、1/2~1/4の確率で、FR2を取りこぼすようにすることも可能であるが、同時当選させる小役が悪戯に複雑化し、入賞しても1枚なので出玉率には然程影響しないので、第二停止が誤操作であっても、FR2が必ず入賞する仕様にしている。
図67は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図67(A)は、図65(A)と全く同じ状態なので、説明を援用する。
主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図67(A)参照)、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作すると(図67(B)参照)、滑りコマ数データに基づき左ドラム2aを停止制御し、FR3の青リプ図柄又はFR4の白リプ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる。この場合、不正解の操作手順なので、No.4の赤スイカ図柄が入賞ライン上で操作されたときに、3コマ滑らせてFR3のNo.1の青リプ図柄を入賞ライン上に停止させたことを示している(図67(C)参照)。これは、配当枚数は少ないが図柄組合せ数が多いFR3の組合せ図柄を優先して引き込むからであり、この時点で既にFR3しか入賞の可能性はなくなる(FR1、FR2、FR4は入賞不能な状態となる)。なお、本来なら4コマ滑らせてFR1のNo.20のベル図柄を入賞ライン上に停止させることも可能だが、FR3によってFR1の入賞を阻害するのである。操作タイミングが異なった場合には、FR4の白リプ図柄が入賞ライン上に停止するので、FR4しか入賞の可能性はなくなる。従って、FR3およびFR4は、第一停止操作が不正解の場合に、FR1の入賞を阻害する目的の小役(第一阻害小役)と言える。FR3が入賞するのは、中ドラム2bに赤スイカ図柄又は上チリ図柄、及び、右ドラム2cにセブン図柄又は緑スイカ図柄が停止することが条件となるが、停止する確率は中ドラム2bが1/2及び右ドラム2cが1/2なので、1/4の確率でしかFR3は入賞しない。同様に、FR4が入賞するのは、中ドラム2bにセブン図柄又は緑スイカ図柄、及び、右ドラム2cに赤スイカ図柄又は下チリ図柄が停止することが条件となるが、停止する確率は中ドラム2bが1/2及び右ドラム2cが1/2なので、1/4の確率でしかFR3は入賞しない。
主制御部100は、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを操作すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、FR3の赤スイカ図柄又は下チリ図柄を1/2の確率で入賞ライン上に停止させる(図67(D)参照。この例では赤スイカ図柄)。一方、1/2の確率でFR3の赤スイカ図柄及び下チリ図柄を入賞ライン上に停止させることができないので、コボシ目で停止させる(図67(F)参照)。主制御部100は、図67(D)の状態で遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを操作すると、滑りコマ数データに基づき右ドラム2cを停止制御し、FR3のセブン図柄又は緑スイカ図柄を1/2の確率で入賞ライン上に停止させると、FR3が入賞する(図67(E)参照。この例ではセブン図柄)。つまり、押し順小役が内部当選した場合、第一停止操作で左停止ボタン10aが操作されると、1/4の確率でしか1枚小役が入賞しないので、遊技媒体を消費させることが可能となる。そして、遊技者が第一停止操作により左ドラム2a(特定リールドラム)以外を停止させると、特定遊技(例えば、アシスト遊技)を行うための抽選をしないことや、消化ゲームを天井ゲーム数に加算しない等の大きなペナルティを与えるのである。仮に、遊技者がペナルティを覚悟で、右中左の順序で停止ボタン部10を操作しても、結果的に遊技媒体は減っていくようになる。
図68は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図68(A)は、図65(A)と全く同じ状態なので、説明を援用する。
主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図68(A)参照)、遊技者が第一停止で右停止ボタン10cを操作すると(図68(B)参照)、滑りコマ数データに基づき右ドラム2cを停止制御し、FR3のセブン図柄若しくは緑スイカ図柄、又は、FR4の赤スイカ図柄若しくは下チリ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる。この場合、不正解の操作手順なので、No.11の白リプ図柄が入賞ライン上で操作されたときに、1コマ滑らせてFR3のNo.10の下チリ図柄を入賞ライン上に停止させたことを示している(図68(C)参照)。これは、配当枚数は少ないが図柄組合せ数が多いFR4の組合せ図柄を優先して引き込むからであり、この時点で既にFR4しか入賞の可能性はなくなる(FR1、FR2、FR3は入賞不能な状態となる)。なお、本来なら3コマ滑らせてFR1のNo.8のベル図柄を入賞ライン上に停止させることも可能だが、FR4によってFR1の入賞を阻害するのである。操作タイミングが異なった場合には、FR4の赤スイカ図柄又は、FR3のセブン図柄若しくは緑スイカ図柄が入賞ライン上に停止するので、何れにせよFR3又はFR4しか入賞の可能性はない。従って、FR3およびFR4は、第一停止操作が不正解の場合に、FR1の入賞を阻害する目的の小役(第一阻害小役)と言える。FR4が入賞するのは、左ドラム2aに白リプ図柄、及び、中ドラム2bにセブン図柄又は緑スイカ図柄が停止することが条件となるので、所定の確率でしか入賞しない(換言すると、FR3は取りこぼすこともある)。
主制御部100は、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを操作すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、FR4のセブン図柄又は緑スイカ図柄を1/2の確率で入賞ライン上に停止させる(図68(D)参照。この例では緑スイカ図柄)。一方、1/2の確率でFR4のセブン図柄及び緑スイカ図柄を入賞ライン上に停止させることができないので、コボシ目で停止させる(図68(F)参照)。主制御部100は、図68(D)の状態で遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを操作すると、滑りコマ数データに基づき左ドラム2aを停止制御し、FR4の白リプ図柄を3/4の確率で入賞ライン上に停止させると、FR4が入賞する(図68(E)参照)。つまり、押し順小役が内部当選した場合には、第一停止操作で右停止ボタン10cが操作されると、所定の確率(低確率)でしか1枚小役が入賞しないので、遊技媒体を消費させることが可能となる。なお、主制御部100は、他の7つの押し順ベル(押し順ベル1b~押し順ベル4b)についても同様の停止制御を行うので、説明を省略する。
図69は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
通常リプレイ1は、図53(A)に示した一般ゲーム及びRBB内部中ゲーム共に抽選対象である。一方、通常リプレイ2、ベルリプレイ1及びベルリプレイ2は、RBB内部中ゲームで抽選対象となるが、一般ゲームでは抽選されない。つまり、RBBフラグが立って、高確率再遊技状態となったRBB内部中(図53(A)斜線部参照)の遊技において、初めて全てのリプレイ役が乱数抽選されるのである。遊技者は、基本的にRBB内部中の遊技状態で、通常遊技とアシスト機能が発動する特別遊技を繰り返えすが、内部当選したRBBが入賞するのは単独当選時又は単独当選状態になった時に、左にBAR図柄、中に緑スイカ図柄、右に赤スイカ図柄を狙ったら入賞するが、その様な状態になるのは非常に稀であり、またRBBを入賞させるとペナルティが与えられだけではなく、ボーナスゲームではメダルが減るか又は現状維持なので(増えも減りもしない)、敢えてRBBを入賞させるようなことはしないのである。また、段階設定値を打ち直してもRBB内部中の状態は維持されるので、遊技者はこの遊技状態でゲームを行うのである。
主制御部100は、ボーナス役が内部当選した状態の遊技で、乱数抽選により、図64に示した通常リプレイ1が当選すると、RP1~RP3、RP14及びRP15フラグを立てる。従って、内部当選状態としては、結果的にボーナスフラグ、RP1~RP3、RP14及びRP15フラグの6つが立つことになる。なお、主制御部100は、ボーナス図柄よりもリプレイ図柄を優先して入賞ライン上に引き込んで停止させる制御を行い、必ず何れかのリプレイ役が入賞するので、リプレイ役の当選時にボーナス役が入賞することはない。
主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが一定速度で回転するまでに、記憶する停止制御データ、操作手順及び操作位置(操作タイミング)に基づいて、滑りコマ数テーブルを作成する。例えば、第一停止で中停止ボタン10bが、No.15のベル図柄が入賞ライン上の位置で操作されたと仮定し、その時には4コマ滑らせてNo.11の白リプ図柄を入賞ライン上に停止させるのである。当然ながら、No.14の赤スイカ図柄が入賞ライン上の位置で操作された場合、そのときには3コマ滑らせ、No.13の下チリ図柄の時には2コマ滑らせ、No.12の上チリ図柄の時には1コマ滑らせ、No.11の白リプ図柄の時には0コマ滑らせるのである。この様にして、全ての操作位置(合計60コマ位置)に対して、リールを移動させる滑りコマ数を演算により事前に求め、停止操作後、直ちにリールを移動及び停止させるのである。
主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図69(A)参照)、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作(所定の操作手順で操作又は左1st操作)すると(図69(B)参照)、滑りコマ数データに基づき左ドラム2aを停止制御し、RP1の青リプ図柄又は白リプ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる。この場合、第一停止操作が左停止ボタン10a(左1st)で、No.15のベル図柄が入賞ライン上で操作されたときに、4コマ滑らせてRP1のNo.11の白リプ図柄を入賞ライン上に停止させたことを示している(図69(C)参照)。これは、第一停止操作が左停止ボタン10aで左ドラム2aが最初に停止する場合は、RP1が入賞するように、主制御部100が停止制御行う様にプログラムされているからである。この時点で、RP1しか入賞することができない状態となる。
主制御部100は、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを操作すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、RP1の青リプ図柄又は白リプ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる。この場合、No.10の青リプ図柄が停止した状態を示している(図69(D)参照)。その後の第三停止で右停止ボタン10cが操作されると、滑りコマ数データに基づき右ドラム2cを停止制御し、RP1の青リプ図柄又は白リプ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる。この場合、No.1の青リプ図柄が停止した状態を示しており、RP1が入賞するとリプレイ役明示識別情報(再遊技役明示識別情報)が図柄表示窓の中央横ラインに一直線に表示される(図69(E)参照)。図69(F)は、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを操作し(ハサミ押し操作し)、同様に停止した場合を示しており、RP1が入賞するとリプレイ役明示識別情報が図柄表示窓の中央横ラインに一直線に表示される(図69(E)参照)。
図70は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図70(A)は、図69(A)と全く同じ状態なので、説明を援用する。
主制御部100は、遊技者が第一停止でNo.2のセブン図柄を引き込めるタイミングで中停止ボタン10bを操作(特定の操作手順で操作)すると(図70(B)参照)、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、RP14及びRP15に共通のセブン図柄を入賞ライン上に停止させる(図70(C)参照)。主制御部100は、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを、No.2のセブン図柄を引き込めるタイミングで操作(所定の操作手順で操作。左2nd)すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、RP14及びRP15に共通のセブン図柄を入賞ライン上に停止させる(図70(D)参照)。そして、主制御部100は、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、No.2のセブン図柄を引き込めるタイミングで操作(所定の操作手順で操作。右3rd)すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、RP14のセブン図柄を入賞ライン上に停止させ、RP14を入賞させるが(図70(E)参照)、セブン図柄を引き込めないタイミングで第三停止操作されると、ベル図柄を入賞ライン上に停止させ、RP15を入賞させる(図示せず)。一方、図70(C)の状態で、セブン図柄を引き込めないタイミングで左2nd操作されると、RP15のベル図柄を入賞ライン上に停止させる(図70(F)参照)。なお、図70(D)の状態で、No.5又はNo.20のBAR図柄を引き込めるタイミングで右3rd操作されても、主制御部100は、RP14のBAR図柄を入賞ライン上に停止させずに、No.3等のベル図柄を入賞ライン上に停止させる。つまり、通常リプレイ1の場合には、特定の操作順序(中左右の順)で且つセブン図柄を引き込める場合には、セブン図柄が3つ一直線に表示されてRP14が入賞する一方、第3停止でBAR図柄が引き込める場合でもRP14は入賞せずに、RP15が入賞する。なお、主制御部100は、遊技者が第一停止で中停止ボタン10bを、No.2のセブン図柄を引き込めないタイミングで操作すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、青リプ図柄又は白リプ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる(図示せず)。その後の操作で、RP1又はRP2の何れかが入賞し、青リプ図柄又は白リプ図柄(リプレイ役明示識別情報)を図柄表示窓の中段一直線又は斜め右上り一直線に表示する(図示せず)。また、図70(C)の状態で右2nd操作されると、ベル図柄が停止し、第三停止操作でベル図柄が停止して、RP15が入賞する(停止表示態様は、「ベル図柄、セブン図柄、ベル図柄」である)。
図71は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図71(A)は、図69(A)と全く同じ状態なので、説明を援用する。
主制御部100は、遊技者が第一停止でNo.10の下チリ図柄を引き込めるタイミングで右停止ボタン10cを操作すると(図71(B)参照)、滑りコマ数データに基づき右ドラム2cを停止制御し、RP3の下チリ図柄を入賞ライン上に停止させる(図71(C)参照)。この状態では、既にRP3以外は入賞できなくなっている。主制御部100は、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを、No.12の下チリ図柄が上段に位置するときに操作すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、4コマ滑らせてNo.9の赤スイカ図柄を入賞ライン上に停止させる(図71(D)参照)。更に、遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを、No.13の下チリ図柄が上段に位置するときに操作すると、滑りコマ数データに基づき左ドラム2aを停止制御し、4コマ滑らせてNo.10のベル図柄を入賞ライン上に停止させる。RP3が入賞すると、青リプ図柄又は白リプ図柄(リプレイ役明示識別情報)が図柄表示窓の下段横一直線に表示される(図71(E)参照)。図71(F)は、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを同様のタイミングで操作した場合を示しており、何れにせよRP3が必ず入賞する。
通常リプレイ2の説明(図示せず):
主制御部100は、ボーナス役が内部当選した状態の遊技で、乱数抽選により、図64に示した通常リプレイ2が当選すると、RP1、RP2、RP14及びRP15フラグを立てる。従って、内部当選状態としては、結果的にボーナスフラグ、RP1、RP2、RP14及びRP15フラグの5つが立つことになる。なお、主制御部100は、ボーナス図柄よりもリプレイ図柄を優先して入賞ライン上に引き込んで停止させる制御を行い、必ず何れかのリプレイ役が入賞するので、リプレイ役の当選時にボーナス役が入賞することはない。
主制御部100は、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作(順押し又はハサミ押し)すると、滑りコマ数データに基づき左ドラム2aを停止制御し、RP1の青リプ図柄又は白リプ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させ、その後の停止操作でRP1を入賞させる。中1stでセブン図柄、左2ndでセブン図柄、右3rdでBAR図柄を狙って操作すると、RP14が入賞して、図柄表示窓の中央横ラインに(セブン図柄、セブン図柄、BAR図柄)が表示される。取りこぼすと、他の図柄のRP15又はRP1が入賞する。右1st停止操作するとRP2が入賞して、リプレイ役明示識別情報(再遊技役明示識別情報)が図柄表示窓の右斜め上りラインに一直線に表示される。
図72は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
主制御部100は、ボーナス役が内部当選した状態の遊技で、乱数抽選により、図64に示したベルリプレイ1が当選すると、RP1~RP4、RP14及びRP15フラグを立てる。従って、内部当選状態としては、結果的にボーナスフラグ、RP1~RP4、RP14及びRP15フラグの7つが立つことになる。なお、主制御部100は、ボーナス図柄よりもリプレイ図柄を優先して入賞ライン上に引き込んで停止させる制御を行い、必ず何れかのリプレイ役が入賞するので、リプレイ役の当選時にボーナス役が入賞することはない。
主制御部100は、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作(所定の操作手順で操作又は左1st操作)すると(図72(B)参照)、滑りコマ数データに基づき左ドラム2aを停止制御し、RP1及びRP4に共通する図柄の青リプ図柄又は白リプ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる。この場合には、第一停止操作が左停止ボタン10a(左1st)で、No.15のベル図柄が入賞ライン上で操作されたときに、4コマ滑らせてRP1及びRP4のNo.11の白リプ図柄を入賞ライン上に停止させたことを示している(図72(C)参照)。これは、第一停止操作が左停止ボタン10aで左ドラム2aが最初に停止する場合には、主制御部100が青リプ図柄又は白リプ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させるように、プログラムされているからである。
主制御部100は、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを操作すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、RP4のベル図柄を入賞ライン上に停止させる。この場合、No.8のベル図柄が停止した状態を示している(図72(D)参照)。これは、第一停止操作が左停止ボタン10aの場合(順押し又はハサミ押し)には、主制御部100がRP4を他のリプレイ役に優先して入賞させるように、プログラムされているからである。この時点で、RP4しか入賞することができない状態となる。その後の第三停止で右停止ボタン10cが操作されると、滑りコマ数データに基づき右ドラム2cを停止制御し、RP4のセブン図柄、赤スイカ図柄又は緑スイカ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる。この場合、No.2のセブン図柄が停止した状態を示しており、RP4が入賞すると小役明示識別情報が図柄表示窓の右下り斜めラインに一直線に表示される(図72(E)参照)。図72(F)は、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを操作し(ハサミ押し操作し)、順押しと同様に、RP4図柄を優先的に停止した場合を示しており、RP4が入賞するとベル図柄(小役明示識別情報)が図柄表示窓に一直線に表示される(図72(E)参照)。
図73は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図73(A)は、図72(A)と全く同じ状態なので、説明を援用する。
主制御部100は、遊技者が第一停止でNo.2のセブン図柄を引き込めるタイミングで中停止ボタン10bを操作(特定の操作手順で操作)すると(図73(B)参照)、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、RP14及びRP15に共通のセブン図柄を入賞ライン上に停止させる(図73(C)参照)。主制御部100は、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを、No.2のセブン図柄を引き込めるタイミングで操作(所定の操作手順で操作。左2nd)すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、RP14及びRP15に共通のセブン図柄を入賞ライン上に停止させる(図73(D)参照)。そして、主制御部100は、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、No.2のセブン図柄を引き込めるタイミングで操作(所定の操作手順で操作。右3rd)すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、RP14のセブン図柄を入賞ライン上に停止させ、RP14を入賞させるが(図73(E)参照)、セブン図柄を引き込めないタイミングで第三停止操作されると、ベル図柄を入賞ライン上に停止させ、RP15を入賞させる(図示せず)。一方、図73(C)の状態で、セブン図柄を引き込めないタイミングで左2nd操作されると、RP15のベル図柄を入賞ライン上に停止させる(図73(F)参照)。なお、図73(D)の状態で、No.5又はNo.20のBAR図柄を引き込めるタイミングで右3rd操作されても、主制御部100は、RP14のBAR図柄を入賞ライン上に停止させずに、No.3等のベル図柄を入賞ライン上に停止させる。つまり、ベルリプレイ1の場合、特定の操作順序(中左右の順)で且つセブン図柄を引き込める場合には、セブン図柄が3つ一直線に表示されてRP14が入賞する一方、第3停止でBAR図柄が引き込める場合でもRP14は入賞せずに、RP15が入賞する。なお、主制御部100は、遊技者が第一停止で中停止ボタン10bをNo.2のセブン図柄を引き込めないタイミングで操作すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、青リプ図柄又は白リプ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる(図示せず)。その後の操作で、RP1又はRP2の何れかが入賞し、青リプ図柄又は白リプ図柄(リプレイ役明示識別情報)を図柄表示窓の中段一直線又は斜め右上り一直線に表示する(図示せず)。また、図73(C)の状態で右2nd操作されると、ベル図柄が停止し、第三停止操作でベル図柄が停止してRP15が入賞する(停止表示態様は、「ベル図柄、セブン図柄、ベル図柄」である)。
図74は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図74(A)は、図72(A)と全く同じ状態なので、説明を援用する。
主制御部100は、遊技者が第一停止でNo.14のブランク図柄が入賞ライン上に位置するタイミングで右停止ボタン10cを操作すると(図74(B)参照)、滑りコマ数データに基づき右ドラム2cを停止制御し、RP2の赤スイカ図柄を入賞ライン上に停止させる(図74(C)参照)。この状態では白リプ図柄が上段に停止し、既にRP2又はRP4以外は入賞できなくなっている。主制御部100は、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを、No.11の上チリ図柄が入賞ライン上に位置するときに操作すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、4コマ滑らせてNo.7の青リプ図柄を入賞ライン上に停止させる(図74(D)参照)。なお、この場合にはNo.10の青リプ図柄を停止させることも可能であるが、意図的に滑り量が多くなるように停止制御を行っている。この状態ではリプレイ図柄がテンパイしているが、既にRP2以外は入賞できなくなっている。更に、遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを、No.14の赤スイカ図柄が入賞ライン上に位置するときに操作すると、滑りコマ数データに基づき左ドラム2aを停止制御し、4コマ滑らせてNo.10のベル図柄を入賞ライン上に停止させる。RP2が入賞すると、青リプ図柄又は白リプ図柄(リプレイ役明示識別情報)が図柄表示窓の斜め右上り一直線に表示される(図74(E)参照)。図74(F)は、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを同様のタイミングで操作した場合を示しており、何れにせよRP2が必ず入賞する。但し、右停止ボタン10cの操作タイミングによって、RP1(図69(E)参照)又はRP3(図71(E)参照)が入賞し、青リプ図柄又は白リプ図柄(リプレイ役明示識別情報)が図柄表示窓に一直線に表示される。
図75は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
主制御部100は、ボーナス役が内部当選した状態の遊技で、乱数抽選により、図64に示したベルリプレイ2が当選すると、RP1~RP3、RP5、RP14及びRP15フラグを立てる。従って、内部当選状態としては、結果的にボーナスフラグ、RP1~RP3、RP5、RP14及びRP15フラグフラグの7つが立つことになる。なお、主制御部100は、ボーナス図柄よりもリプレイ図柄を優先して入賞ライン上に引き込んで停止させる制御を行い、必ず何れかのリプレイ役が入賞するので、リプレイ役の当選時にボーナス役が入賞することはない。
主制御部100は、ベルリプレイ1と同様に、ドラム部2の全てのドラムが一定速度で回転するまでに、記憶する停止制御データ、操作手順及び操作位置(操作タイミング)に基づいて、滑りコマ数テーブルを作成する。主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図75(A)参照)、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作(所定の操作手順で操作又は左1st操作)すると(図75(B)参照)、滑りコマ数データに基づき左ドラム2aを停止制御し、青リプ図柄又は白リプ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる(上段にベル図柄が表示される)。この場合、第一停止操作が左停止ボタン10a(左1st)で、No.15のベル図柄が入賞ライン上で操作されたときに、4コマ滑らせてRP1のNo.11の白リプ図柄を入賞ライン上に停止させたことを示している(図75(C)参照)。これは、第一停止操作が左停止ボタン10aで左ドラム2aが最初に停止する場合は、RP5が入賞するように、主制御部100が停止制御行う様にプログラムされているからである。この時点で、RP1又はRP5しか入賞することができない状態となるが、後述するように、左1st操作でRP1は入賞しないように停止制御される。
主制御部100は、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを操作すると、滑りコマ数データに基づき中ドラム2bを停止制御し、RP5の赤スイカ図柄又は緑スイカ図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる。この場合、No.9の赤スイカ図柄が停止した状態を示している(図75(D)参照)。その後の第三停止で右停止ボタン10cが操作されると、滑りコマ数データに基づき右ドラム2cを停止制御し、RP5の上チリ図柄又はブランク図柄の何れかを入賞ライン上に停止させる。この場合、No.4のブランク図柄が停止した状態を示しており、RP5が入賞するとベル図柄(小役明示識別情報)が図柄表示窓の上段に一直線に表示される(図75(E)参照)。図75(F)は、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを操作し(ハサミ押し操作し)、同様に停止した場合を示しており、RP5が入賞するとベル図柄(小役明示識別情報)が図柄表示窓の上段横ラインに一直線に表示される(図75(E)参照)。
主制御部100は、ベルリプレイ2が内部当選し、中1stでセブン図柄、左2ndでセブン図柄、右3rdでBAR図柄を狙って操作すると、RP14を入賞させて、図柄表示窓の中央横ラインに(セブン図柄、セブン図柄、BAR図柄)を表示する一方、No.2のセブンR図柄を引き込めるタイミングで右3rd操作されても、RP14のセブン図柄を入賞ライン上に停止させずに、No.3等のベル図柄を入賞ライン上に停止させる。取りこぼすと、他の図柄のRP15(セブン図柄、セブン図柄、ベル図柄)、RP1又はRP2が入賞する。右1st停止操作するとRP3が入賞して、リプレイ役明示識別情報(再遊技役明示識別情報)が図柄表示窓に一直線に表示される。AT中(アシスト機能が発動する特別ゲーム中)にベルリプレイ2又はベルリプレイ1が内部当選すると、ベル図柄(小役明示識別情報)が一直線に表示させない為に、右1stの停止操作順序(右左中又は右中左)を報知する。これによりメダルの払出しがないにも拘わらず、ベル図柄(小役明示識別情報)が一直線に表示されるという問題点を解決でき、遊技者に違和感を与えずに済む。つまり、本願発明の特徴は、ベルリプレイ役が内部当選した場合、左1stでベル図柄(小役明示識別情報)を図柄表示窓に一直線に表示する一方、左1st以外ではベル図柄を図柄表示窓に一直線に表示しない点である。加えて、中1st及び右1st共に、リプレイ役明示識別情報(再遊技役明示識別情報)を図柄表示窓に一直線に表示する様にもできる。
図76は、ART開始までの処理手順を示すフローチャートである。
遊技者は、図53(A)で説明したボーナス役(RBB又はCBB)が内部当選中の高確率再遊技状態で遊技(通常ゲーム及び特別ゲーム。なお、特別ゲーム中に押し順役が内部当選すると、遊技者にとって有利な入賞操作手順を報知する。)を行う。一方、遊技者が遊技ホールで実際にボーナス役を入賞させ、ボーナスゲーム(RBBゲーム又はCBBゲーム)を行うことは想定していないし、遊技上はペナルティ状態なので、説明を省略する。
電源投入及び段階設定されて通常ゲームが開始(図では「ゲーム開始」)されると、副制御部160は抽選で通常モード(ステップS500)又は高確率モード(ステップS510)の何れかを決定する。副制御部160は、ステップS520で主制御部100が行う乱数による役抽選で、特定契機役が内部当選すると、AT(アシスト・タイム。第三のボーナス又は疑似ボーナス)の抽選を実行する。副制御部160は、ステップS522においてAT抽選に当選していなければ、ステップS524でモード移行抽選を行って、ステップS500又はステップS510へ移行する。例えば、特定契機役としてレア小役(チェリー、スイカ又はチャンス目等)が当選すると高確率モードへの移行抽選が行われる一方、リプレイが当選すると通常モードへの移行抽選が行われる。この高確率モードで、副制御部160は、AT当選確率が異なる複数の抽選テーブルの中から1つを選択し、通常モードに比較して約10倍~100倍程度の高確率でATを当選させる。なお、救済措置として、消化ゲームが天井ゲーム数に到達しても、ATを強制的に当選させるようになっている。
副制御部160は、この通常ゲームにおいて、左1st操作以外の操作が行われると、ブッブーという警告音を発生させ、遊技者にペナルティ操作であることを報知する。押し順小役が内部当選した時に、このペナルティ操作が実行され、本来入賞しないはずの押し順小役を構成する「ターゲット小役」が入賞すると、所定ゲーム数間だけAT抽選を行わない等の大きなペナルティを与える。その場合、ペナルティ期間中にレア小役を引いてもAT抽選を受けられず、ゲーム上の恩恵を何ら得られないので、遊技者は出率の低い左1st操作(特定手順で操作)を行うのである。従って、通常リプレイ1又は通常リプレイ2が内部当選した場合には、左1st操作でリプレイ役が入賞して、リプレイ役明示識別情報が図柄表示窓に一直線に表示される。そして、主制御部100は、直ちに投入枚数LED4aを全て(3つ)点灯させ、遊技者がスタートレバーを操作すると役抽選を行ってゲームを開始する(但し、ゲーム間4.1秒の経過を要件としてリールを回転する)。一方、主制御部100は、ベルリプレイ1又はベルリプレイ2が内部当選した場合、左1st操作でリプレイが入賞して、ベル図柄(小役明示識別情報)が図柄表示窓に一直線に表示されると、ベルリプレイ処理サブルーチンを呼び出す。
図77は、ベルリプレイ処理サブルーチンを示すフローチャートである。
主制御部100は、このサブルーチンを呼び出すと、ステップS600で計時を開始する(例えば、20秒タイマーをスタートさせる。)。主制御部100は、ステップS610でスタートレバー9が操作されたか否かを判断し、操作されていればステップS640で計時を終了し、ステップS650に移行する一方、操作されていなければステップS620へ移行する。主制御部100は、ステップS620で投入があったか否かを判断し、投入されていればステップS640で計時を終了し、ステップS650に移行する一方、投入されていなければステップS630へ移行する。この「投入」とは、遊技メダルそのものをメダル投入口に直接入れること、又は、マックスベットボタン8を操作することである(1BETボタン操作でもよい)。
主制御部100は、ステップS630で所定時間が経過したか否かを判断し、経過していなければステップS610へ移行する一方、経過していればステップS650へ移行する。主制御部100は、ステップS650に移行すると、投入枚数LED4aを全て(3つ)点灯させ、このサブルーチンを終了する。つまり、ベルリプレイ1又はベルリプレイ2が入賞し、ベル図柄(小役明示識別情報)が図柄表示窓に一直線に表示された場合、所定時間の計時後に投入枚数LED4aを点灯させるが、所定時間の計時以前に投入操作又は投入動作により、その計時を解除するのである。マックスベットボタン8が操作されてもメダル貯留枚数表示LED4bが表示している貯留数量は減らない。また、投入動作によりメダルが直接投入されると、その投入数量分だけ、メダル貯留枚数表示LED4bが表示している貯留数量に加算される。ベルリプレイの入賞によりベル図柄(小役明示識別情報)が図柄表示窓に一直線に表示されると、遊技者は小役が入賞したと錯覚し、慣れた手順でマックスベットボタン8を操作するので、このように処理する方が違和感を生じないのである。同様に、所定時間の計時以前にスタートレバー9が操作されると、計時を解除して、投入枚数LED4aを点灯させる。ベルリプレイを設けるのは、通常ゲームが高確率再遊技状態であり、頻繁にリプレイが当選するので、恰も3枚払出しの小役が入賞したような印象を遊技者に与える為である。
ここで図76に戻って説明を続けると、副制御部160は、ステップS522においてAT抽選に当選すると、疑似ビッグボーナス又は疑似レギュラーボーナスを決める為のAT種別抽選(ステップS526)、疑似ビッグボーナス時にはATストック数抽選(ステップS528)及び前兆ゲーム数抽選(ステップS530)を行う。この前兆ゲーム数はATの当選を遊技者に告知するまでに要するゲーム数であり、ステップS532の前兆モードに移行して激アツ演出が8ゲームから32ゲーム程度継続する。副制御部160は、ステップS534でATの当選確定演出(例えば、「ボーナス確定」の表示演出)を行って、リプレイ役が当選しボーナス図柄が表示されるまで準備ゲームを行う(ステップS536)。例えば、AT種別抽選で疑似ビッグボーナスが決定されている場合、ボーナス確定表示(WIN表示)を継続し、通常リプレイ1又はベルリプレイ1が当選すると中左右の操作順序と「777」を狙う様に表示する。遊技者が中1stでセブン図柄を狙い、左2ndでセブン図柄を狙い、右3rdでセブン図柄を狙って777が表示されると、ステップS538に移行してAT遊技を開始する。同様に、疑似レギュラーボーナスの場合には、通常リプレイ2又はベルリプレイ2が当選すると中左右の操作順序と「77BAR」を狙う様に表示する。遊技者が中1stでセブン図柄を狙い、左2ndでセブン図柄を狙い、右3rdでBAR図柄を狙って77BARが表示されると、ステップS538に移行してAT遊技を開始する。ただし、押し順が合っていても操作タイミングが間違っていれば、他の図柄のリプレイ役が入賞し、「777」又は「77BAR」は表示されないが、押し順が合っていればAT遊技を開始する。
副制御部160は、ステップS540で上乗せ抽選の契機となる特定契機役が内部当選する毎に上乗せ抽選を行って、当選したAT上乗せ数(ゲーム数、枚数、押し順小役の入賞回数等)又はストック数(セット数、ループ回数等)を表示演出装置11に表示する。当然ながら、副制御部160は、上乗せ数を残り数に加算して表示演出装置11に表示又はRAMに記憶する。
特定契機役としては、例えば単チェリー、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ、強チャンス目、弱チャンス目などがある。上乗せ期待ゲーム数(期待値)は、単チェリーで平均100ゲーム、強チェリーで平均50ゲーム、弱チェリーで平均20ゲーム、強スイカで平均75ゲーム、弱スイカで平均10ゲーム、強チャンス目で平均200ゲーム、弱チャンス目で平均30ゲームとなっており、副制御部160は、各特定契機役に対応する上乗せ抽選テーブルを用いて乱数抽選し、上乗せ数を決定する。単チェリーの上乗せ抽選テーブルは、乱数値に応じて、500ゲームが5%、200ゲームが5%、100ゲームが50%、50ゲームが30%、0ゲーム(ハズレ)が10%となるように割り振られており、上乗せ平均値は100ゲームとなる。例えば、0~99までの乱数を発生させ、抽出した乱数が0~9で0ゲーム(ハズレ)、10~59で100ゲーム、60~89で50ゲーム、90~94で200ゲーム、95~99で500ゲームが当選するようになっている。なお、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ、強チャンス目、弱チャンス目なども同様の構成の上乗せ抽選テーブルであり、割り振りと当選ゲーム数及び上乗せ期待ゲーム数が異なるだけなので説明を省略する。
副制御部160は、ステップS544に移行すると、特別上乗せ条件が成立したか否かを判断する。例えば、特定契機役の当選時に特別上乗せ抽選を実行し、当選すれば条件が成立する。また、主人公と敵キャラクタとのバトルで相手のHP(ヒットポイント)がゼロになり、主人公が勝利した場合も、この条件が成立する。副制御部160は、ステップS544で特別上乗せ条件が成立すると、ステップS546に移行して、複数の特別上乗せゾーンの中から1つを選択する。例えば、特別上乗せゾーンAは3ゲーム間だけ上乗せ抽選するゾーン(上乗せ期待値は約30)、特別上乗せゾーンBは5ゲーム間だけ上乗せ抽選するゾーン(上乗せ期待値は約50)、特別上乗せゾーンCは継続抽選に外れるまでのゲーム間だけ上乗せ抽選するゾーン(上乗せ期待値は約100)というものである。この上乗せ抽選で当選した値(ゲーム数、ナビ回数、払出し枚数等)がアシスト機能を発動させる為の数値であり、上述した上乗せ抽選と同様に、上乗せ数を残り数に加算して表示演出装置11に表示又はRAMに記憶する。
特に、特別上乗せゾーンDが選択された場合には、スペシャルボタン14を連打して、操作1回毎に継続抽選(パンク抽選又は転落抽選)と上乗せ抽選を行って、継続抽選に外れる(パンク抽選又は転落抽選に当選する)と、上乗せ抽選で当選した値の合算値を、アシスト機能を発動させる為の上乗せ数とし、この上乗せ数を残り数に加算して表示演出装置11に表示及びRAMに記憶する。
図78は、特別上乗せゾーンDの処理サブルーチンを示すフローチャートである。図79及び図80は、フリーズ演出処理サブルーチンを示すフローチャートである。
副制御部160は、ステップS546で特別上乗せゾーンDに移行させる場合、押し順によって青7図柄が一直線に揃うフリーズ演出1、又は押し順によって赤7図柄が一直線に揃うフリーズ演出2の何れを入賞させるか抽選で決定する(ステップS700)。赤7図柄の場合は特別上乗せゲームが1回だけであるが、青7図柄の場合は特別上乗せゲームが2回以上(複数回)となるので、遊技者にとって有利である。青7図柄が当選する比率は約20%で、5回に一回程度、青7図柄が揃うようになっている。
副制御部160は、ステップS710に移行すると、主制御部100からフリーズ契機役のGRP(グループリプレイ)1~GRP7が当選したことの通知を待ち、グループリプレイの何れも当選しなければ、ステップS715で通常処理を行った後に、ステップS710に戻ってループする。例えば、ステップS715の通常処理は、押し順小役が当選すると、アシスト機能を発動させて入賞操作順序を報知する処理である。つまり、ステップS710及びステップS715は、特別上乗せゲームを開始するまでの待機状態と言える。
グループリプレイとは、青7図柄が表示窓の上段横一直線に表示される上段青7リプレイ、青7図柄が表示窓の右上り一直線に表示(下段青7、中段青7、上段青7)される右上り青7リプレイ、赤7図柄が表示窓の中段横一直線に表示される中段赤7リプレイ、通常リプレイ図柄が表示窓の下段横一直線に表示される下段通常リプレイなど、複数のリプレイ役が同時に当選した状態となるリプレイ役であり、各グループリプレイ同士で、同時に内部当選するリプレイ役の種類と組合せがそれぞれ異なっている。この相違によって、押し順により入賞して表示されるリプレイを異なるようにしている。
図79を参照し、主制御部100は、ステップS800で図柄表示ゲームのスタート操作が行われると役の抽選(図柄抽選)を実行し、内部当選役(抽選結果)を副制御部160に通知する。なお、主制御部100から副制御部160には各種情報を適宜送信して、遊技状態や命令を直接伝えることができるが、逆に副制御部160から主制御部100には情報を直接伝えることができない。つまり、主制御部100から副制御部160への一方向通信しか許容されておらず、双方向通信はできないようになっている。換言すると、主制御手段は、副制御手段へ一方向に情報を送信する一方、副制御手段から情報を受信しないように構成されている。
主制御部100は、ステップS810でフリーズ契機役のGRP(グループリプレイ)1~GRP7の何れかが当選したことを判断し、フリーズ契機役であればステップS815に移行する一方、フリーズ契機役でなければステップS860に移行して、停止制御やメダルの払出しなどの通常処理を実行する。
図78を参照し、副制御部160は、ステップS710で主制御部100からフリーズ契機役(この場合、GRP1)が当選したことの通知を受け取ると、ステップS720で当選図柄(一直線に表示する図柄)を判断し、青7図柄であればステップS730に移行して、青7図柄の表示操作順序を報知する一方、赤7図柄であればステップS750に移行して、赤7図柄の表示操作順序を報知する。副制御部160は、次ゲーム(次の図柄表示ゲーム)の終了後に、赤7図柄を表示させた場合にはステップS760に移行して1回だけ特別上乗せゲームを実行する。一方、青7図柄を表示させた場合にはステップS740に移行して、最低1回に加えて、主制御部100から通知される加算指定回数(1回~255回)だけ、特別上乗せゲームを実行する。従って、青7図柄の場合には、最低でも2回以上で最大は256回となる。例えば5回と仮定すると、1回目の図柄表示ゲームの終了後に1回目の特別上乗せゲームを実行し、続く2回目の図柄表示ゲームの終了後に2回目の特別上乗せゲームを実行し、…、最後の5回目の図柄表示ゲームの終了後に5回目の特別上乗せゲームを実行するのである。つまり、5ゲーム連続して5回の特別上乗せゲームを行う。なお、次ゲームの開始から停止ボタン部10の正規操作が可能となるまでのフリーズ状態(ゲームの進行を遅らせる状態)で、主制御部100にリール演出を行わすために、主制御部100に加算指定回数を決定及び通知させるようにしているが、単に副制御部160で決定した回数だけ特別上乗せゲームを実行するようにしてもよい。
図79を参照し、主制御部100は、ステップS815に移行すると、フリーズ契機役に対応したフリーズ手順での操作か否かを判断し、フリーズ手順であればステップS820に移行する一方、フリーズ手順でなければステップS860に移行する。なお、後述するように、GRP1のフリーズ手順は右1stであり、中2ndで青7図柄が揃い、左2ndで赤7図柄が揃うようになっている。主制御部100は、ステップS820に移行すると、特定の外部集中端子板信号(以下、「集端信号」ともいう)がONか否かを判断する。この特定の集端信号は、第3のボーナスと称されるアシストボーナス中を示す信号であり、非AT状態(非アシスト状態)で小役明示識別情報が一直線に表示されるベル・リプレイ役が内部当選した場合に、左1stではなく再遊技役明示識別情報が表示される操作順序で操作されるとONとなり、逆に左1stで操作されるとOFFとなる。つまり、主制御部100が概ねAT中と認識するとONとなるが、非AT中と認識するとOFFとなる信号である。主制御部100は、集端信号がONであれば、ステップS830に移行する一方、OFFであればステップS860に移行する。これにより、非AT状態を示す信号を出力中にフリーズ契機役が当選し、遊技者がペナルティ操作によって偶然にフリーズ手順で停止ボタンを操作しても、主制御部100はフリーズ演出を行わない。換言すると、AT状態を示す信号を出力中にフリーズ契機役が当選し、遊技者がフリーズ手順で停止ボタンを操作して初めて、主制御部100はフリーズ演出を行うのである。
主制御部100は、ステップS830に移行すると、青7図柄を表示させた場合(右1st、中2ndの場合)には、ステップS840で遅延処理1を実行する一方、赤7図柄を表示させた場合(右1st、左2ndの場合)には、ステップS850で遅延処理2を実行する。遅延処理1は約20秒程度と比較的長く、次ゲームの開始時にリールを用いたフリーズ演出が行われた後に、特別上乗せ遊技が行われることを告知する為に設けられている。遅延処理2は約5秒程度と比較的短く、次ゲームの最後に単に特別上乗せ遊技が行われることだけを告知する。これらの処理が終わると、1ゲームが終了する。なお、青7図柄や赤7図柄が一直線に表示されなくても、操作順序が一致してさえいれば、遅延処理1又は遅延処理2は実行される。つまり、目押しできなくても遊技者は損をしないようになっている。
図80を参照し、主制御部100は、スタート操作により次ゲームが開始され、ステップS900に移行すると、役の抽選(図柄抽選)を実行し、内部当選役(抽選結果)を副制御部160に通知して、ステップS910でリールフリーズ演出の開始条件が満たされているか(即ち、フリーズ契機役に対応する青7図柄表示の操作順序で操作されたこと)を判断する。主制御部100は、開始条件が満たされていなければ、ステップS990に移行して通常処理を実行する一方、開始条件が満たされていれば、ステップS920に移行して、演出中表示LED4fを点灯して、青7図柄又は赤7図柄を一直線に表示する回数Nを抽選で決定し、副制御部160に表示回数Nを通知する。
主制御部100は、ステップS930で全リールを回転させるが、正規の回転制御ではなく、リール演出のための回転である。主制御部100は、ステップS940で停止ボタン部10の何れかが操作されると、対応するドラム部2を疑似停止(仮停止)させる。この疑似停止は完全にドラム部2を停止させるのではなく、停止位置は変えずに上下に微動を続けるのである。なお、ドラム部2の少なくとも1つのリールが回転しているにも拘わらず、対応する停止ボタン部が操作されなければ、所定時間(約20秒)が経過した時点で、回転している1つのリールを左から順に停止させるので、最大60秒でドラム部2は疑似停止する。また、2つのリールが停止した時には、青7図柄又は赤7図柄が必ずテンパイ状態となるように停止させる。主制御部100は、ステップS950でNが0か否かを判断し、0であればステップS980で最後のリールをハズレ出目(7図柄の非一直線表示)で疑似停止させてリールフリーズ演出を終了して、演出中表示LED4fを消灯する。そして、ステップS990に移行して通常処理を実行する一方、0でなければステップS960に移行する。つまり、Nが0とは、既にN回表示させたという意味である。ただし、ドラム部2を疑似停止(仮停止)させた状態を完全停止状態としてもよい。演出中表示LED4fを点灯することによって、遊技者にリールを用いたフリーズ演出であることを明示しているが、更に停止ボタン部10が操作され、対応するドラム部2を疑似停止(仮停止)させる場合、停止操作から190msを超えて停止させることによって、リールフリーズ演出を認識させる。つまり、通常の5コマ制御ではなく、6コマ以上リールを滑らせることで遊技者に違和感を与えて、リールフリーズ演出をアピールするのである。
主制御部100は、ステップS960で青7図柄又は赤7図柄を疑似停止して一直線に表示した後、リールを上に回転させて準備目表示し、ステップS970でスタートレバー9が操作されたか又は所定時間経過(10秒程度)したかを判断し、条件が満足するまでループするが、このスタート条件を満足するとステップS975でN-1を演算し、この演算結果を新たなNとしてステップS920へ移行する。
図81~図87は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。これらの図を用いてグループリプレイ1~グループリプレイ7について詳述する。
図81を参照し、グループリプレイ1(GRP1)が内部当選すると、少なくとも上段青7リプレイ及び中段赤7リプレイと下段通常リプレイ及び他の複数のリプレイが同時当選する。主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図81(A)参照)、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って、第一停止で右停止ボタン10c、第二停止で中停止ボタン10bを操作すると、青7図柄及び赤7図柄が共にテンパイするので(図81(B1)及び図81(C1)参照)、遊技者は何れのリプレイが入賞するのか判別できない。遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを操作すると、上段青7リプレイが入賞する(図81(D1)参照)。なお、入賞ラインは中段横ラインなので、実際に入賞する図柄は当然に異なっている。一方、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って第一停止で右停止ボタン10c、第二停止で左停止ボタン10aを操作すると、青7図柄及び赤7図柄が共にテンパイし(図81(B2)及び図81(C2)参照)、第三停止で中停止ボタン10bを操作すると、中段赤7リプレイが入賞する(図81(D2)参照)。
図82を参照し、グループリプレイ2(GRP2)が内部当選すると、少なくとも右上り青7リプレイ及び中段赤7リプレイと下段通常リプレイ及び他の複数のリプレイが同時当選する。主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図82(A)参照)、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って、第一停止で右停止ボタン10c、第二停止で左停止ボタン10aを操作すると、青7図柄及び赤7図柄が共にテンパイするので(図82(B1)及び図82(C1)参照)、遊技者は何れのリプレイが入賞するのか判別できない。遊技者が第三停止で中停止ボタン10bを操作すると、右上り青7リプレイが入賞する(図82(D1)参照)。なお、入賞ラインは中段横ラインなので、実際に入賞する図柄は当然に異なっている。一方、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って第一停止で右停止ボタン10c、第二停止で中停止ボタン10bを操作すると、青7図柄及び赤7図柄が共にテンパイし(図82(B2)及び図82(C2)参照)、第三停止で左停止ボタン10aを操作すると、中段赤7リプレイが入賞する(図82(D2)参照)。
図83を参照し、グループリプレイ3(GRP3)が内部当選すると、少なくとも上段青7リプレイ及び中段赤7リプレイと下段通常リプレイ及び他の複数のリプレイが同時当選する。主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図83(A)参照)、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って、第一停止で右停止ボタン10c、第二停止で左停止ボタン10aを操作すると、青7図柄のみをテンパイさせるので(図83(B1)及び図83(C1)参照)、遊技者は上段青7リプレイが入賞すると判別できる(2確:第2操作で確定)。遊技者が第三停止で中停止ボタン10bを操作すると、上段青7リプレイが入賞する(図83(D1)参照)。なお、入賞ラインは中段横ラインなので、実際に入賞する図柄は当然に異なっている。一方、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って第一停止で右停止ボタン10c、第二停止で中停止ボタン10bを操作すると、青7図柄及び赤7図柄が共にテンパイし(図83(B2)及び図83(C2)参照)、第三停止で左停止ボタン10aを操作すると、中段赤7リプレイが入賞する(図83(D2)参照)。
図84を参照し、グループリプレイ4(GRP4)が内部当選すると、少なくとも右上り青7リプレイ及び中段赤7リプレイと下段通常リプレイ及び他の複数のリプレイが同時当選する。主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図84(A)参照)、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って、第一停止で右停止ボタン10c、第二停止で中停止ボタン10bを操作すると、青7図柄のみをテンパイさせるので(図84(B1)及び図84(C1)参照)、遊技者は上段青7リプレイが入賞すると判別できる(2確:第2操作で確定)。遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを操作すると、上段青7リプレイが入賞する(図84(D1)参照)。なお、入賞ラインは中段横ラインなので、実際に入賞する図柄は当然に異なっている。一方、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って第一停止で右停止ボタン10c、第二停止で左停止ボタン10aを操作すると、青7図柄及び赤7図柄が共にテンパイし(図84(B2)及び図84(C2)参照)、第三停止で中停止ボタン10bを操作すると、中段赤7リプレイが入賞する(図84(D2)参照)。
図85を参照し、グループリプレイ5(GRP5)が内部当選すると、少なくとも上段青7リプレイ及び中段赤7リプレイと下段通常リプレイ及び他の複数のリプレイが同時当選する。主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図85(A)参照)、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って、第一停止で中停止ボタン10b、第二停止で右停止ボタン10cを操作すると、青7図柄及び赤7図柄が共にテンパイするので(図85(B1)及び図85(C1)参照)、遊技者は何れのリプレイが入賞するのか判別できない。遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを操作すると、上段青7リプレイが入賞する(図85(D1)参照)。なお、入賞ラインは中段横ラインなので、実際に入賞する図柄は当然に異なっている。その一方、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って第一停止で左停止ボタン10a、第二停止で右停止ボタン10cを操作すると、赤7図柄のみをテンパイさせるので(図85(B2)及び図85(C2)参照)、遊技者は中段赤7リプレイが入賞すると判別できる(2確:第2操作で確定)。遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを操作すると、中段赤7リプレイが入賞する(図85(D2)参照)。
図86を参照し、グループリプレイ6(GRP6)が内部当選すると、少なくとも上段青7リプレイ及び中段赤7リプレイと下段通常リプレイ及び他の複数のリプレイが同時当選する。主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図86(A)参照)、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って、第一停止で中停止ボタン10b、第二停止で左停止ボタン10aを操作すると、青7図柄のみをテンパイさせるので(図86(B1)及び図86(C1)参照)、遊技者は上段青7リプレイが入賞すると判別できる(2確:第2操作で確定)。遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを操作すると、上段青7リプレイが入賞する(図86(D1)参照)。なお、入賞ラインは中段横ラインなので、実際に入賞する図柄は当然に異なっている。一方、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って第一停止で中停止ボタン10b、第二停止で右停止ボタン10cを操作すると、青7図柄及び赤7図柄が共にテンパイするので(図86(B2)及び図86(C2)参照)、遊技者は何れのリプレイが入賞するのか判別できない。遊技者が第三停止で左停止ボタン10aを操作すると、中段赤7リプレイが入賞する(図86(D2)参照)。
図87を参照し、グループリプレイ7(GRP7)が内部当選すると、少なくとも右上り青7リプレイと下段通常リプレイ及び他の複数のリプレイが同時当選する。主制御部100は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態で(図87(A)参照)、遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って、第一停止で中停止ボタン10bを操作すると、青7図柄を中段に且つ赤7図柄を下段に停止させるので(図87(B))、遊技者は右上り青7リプレイが入賞すると判別できる(1確:第1操作で確定)。遊技者が各ドラムの青7図柄及び赤7図柄を狙って第二停止で右停止ボタン10cを操作すると(図87(C1)参照)、又は、左停止ボタン10aを操作すると(図87(C2)参照)、青7図柄のみをテンパイさせ、遊技者が第三停止操作をすると、右上り青7リプレイが入賞する(図87(D1)及び図87(D2)参照)。他の操作順序では、下段通常リプレイ又は他の複数のリプレイの1つが必ず入賞する。
図88~図89は、特別上乗せ画面の模式図である。
副制御部160は、図76で示したステップS538のATボーナス開始時に、初期アシスト数量及び獲得枚数(開始時は0枚)を画面左下に表示し、ATゲームが進行する毎に残りアシスト数量及び獲得枚数を更新する。アシスト数量とは、ゲーム回数、ナビゲーション回数、払出し枚数等であり、アシスト機能を発動させる為の数値である。例えば、アシスト数量がゲーム回数であれば1ゲームを消化するとアシスト数量が1減算される。アシスト数量がナビゲーション回数であれば、1ゲームを消化してもアシスト数量は変わらず、押し順小役を入賞させる為の操作順序を報知するとアシスト数量が1減算される。アシスト数量が払出し枚数であれば、1ゲームを消化してもアシスト数量は変わらず、押し順小役を入賞させる為の操作順序を報知するとアシスト数量から本来払い出される枚数が減算される(つまり、遊技者が押し順を間違っても、入賞して払い出したとして処理する。ある意味、ナビゲーション回数に近い)。
副制御部160は、図78で示したステップS740で特別上乗せゲームを複数回、又は、ステップS760で特別上乗せゲームを1回実行する。副制御部160は、青7図柄が揃って複数回のN回の特別上乗せゲームを行う場合、開始前に残りアシスト数量(この場合、25ゲームと仮定する)及び獲得枚数(又は、純増枚数。この場合、353枚と仮定する)を画面左下に表示し、その右にスペシャルタイム及び敵キャラクタ1~敵キャラクタNの顔を表示する(Nは同数。図では数字の1~3と省略している。図88(A)参照)。この状態で、マックスベットボタン8の操作により所定枚数のメダル3枚が投入され、スタートレバー9が有効に操作されると、副制御部160は、残りアシスト数量から1減算して24を表示し、獲得枚数から3枚を減算して350と変更する(図88(B)参照)。そして、スタートレバー9の操作タイミングに従って役抽選を行い、リールドラムを回転させる変動表示ゲームを開始する。役抽選により押し順役が内部当選すると、押し順役を入賞させる停止スイッチの操作順序を表示画面に表示するが、図では省略している。この役抽選結果に基づいて、上乗せループ率が決定されるので、スタートレバー9の操作は遊技者にとって力がこもる瞬間である。なお、15枚払い出しの強ベル役(押し順不問ベル役)が内部当選したと仮定する。つまり、副制御部160は、特別上乗せ抽選(連打ゲーム)を行う直近の変動表示ゲームにおける役抽選結果に基づいて、上乗せループ率及び上乗せテーブルを決定する。
副制御部160は、特別上乗せゲーム(連打ゲーム)の開始条件を満足すると、スペシャルボタン14(押下スイッチ)の操作を有効にし、操作されたタイミングに基づいて、特別上乗せゲームを継続するか否かの継続抽選(又は、中止するか否かの転落抽選)を上乗せループ率で押下1回毎に実行する。また、上乗せテーブルを用いて加算するアシスト数量の上乗せ抽選を実行する。一方、マックスベットボタン8が操作されると、ループ率及びキャンセル期待値に基づいて上乗せゲーム数を決定する。なお、キャンセルされた場合に、スペシャルボタン14が押されたことと同じ処理を自動的に行ってもよい。副制御部160は、特別上乗せゲームを終了すると、ゲーム数抽選により得られたATゲーム数の合計を表示演出装置11に表示し、ATゲームに戻ると、残っているATゲーム数に、特別上乗せゲームで獲得したATゲーム数の合計を加算したトータルATゲーム数を新たなATゲーム数とする。そして、新たなATゲーム数間だけ押し順小役が当選すると、停止ボタン部10の操作順序を告知する。
具体的には、図88を参照し、副制御部160は、停止スイッチの操作により全リールが停止して、主制御部100から当該ゲームが終了した旨のコマンド及び払出枚数コマンドを受信すると、獲得枚数を365に変更して、スペシャルボタン14を操作可能とし、表示演出装置11に「スペシャルボタンを叩け」又は「スペシャルボタン連打」と表示する(図88(C)参照)。その後、遊技者がスペシャルボタン14を9回連打して、上乗せゲーム数が1回目に1、2回目に3、3回目に10、4回目に5、5回目に1、6回目に1、7回目に50、8回目に1、9回目に1が当選し、トータル73回獲得したことを示している。つまり、1回目~9回目までの上乗せ数量を累積して計数し、その計数値を表示している。なお、この図88(C)は次の押下操作(10回目の押下操作)を行っていない状態であり、スペシャルボタン14(押下スイッチ)の操作が有効な状態である。
図89を参照し、副制御部160は、図88(C)の状態でスペシャルボタン14の押下を繰り返し、継続抽選に外れて終了すると、累積して計数したトータル上乗せゲーム数を表示する(図89(A)参照)。なお、マックスベットボタン8(投入スイッチ又は投入手段)が操作されると、最終上乗せゲーム数を決定して特別上乗せゲーム(連打ゲーム)を終了する。この時、副制御部160は、獲得した上乗せゲーム数「プラス150」を表示演出装置11の表示画面に一旦表示し、残りアシスト数量24に総上乗せアシスト数量150を加えた新たな残りアシスト数量(トータル残りアシスト数量)として174を表示する(図89(A)参照)。この状態で、マックスベットボタン8の操作により所定枚数のメダル3枚が投入されと、副制御部160は、獲得枚数から3枚を減算して362と変更する(図88(B)参照)。そして、スタートレバー9が有効に操作され、15枚払い出しの押し順ベル役が入賞すると、副制御部160は、残りアシスト数量から1減算して173を表示し、獲得枚数に15を加算して377と変更する。その後、同様に2回目の特別上乗せゲームを実行し、9回押下して上乗せアシスト数量が現在32であることを示している(図89(B)参照)。この様にして、副制御部160は、図柄表示ゲーム(主ゲーム)の終了時に、特別上乗せゲームをN回繰り返して行う。
換言すると、主制御部100は、20~21個の図柄が外周に配置された3つ以上のドラム部2を回転させる図柄表示ゲームを開始して、少なくとも複数の小役やリプレイ役の抽選を行う(役の抽選で、不当選となることもある)。ドラム部2に対応して設けられた停止ボタン部10が操作されると、対応するリールドラムを停止させ、全てのリールドラムが停止したときに導出された図柄の表示結果に応じて入賞が発生する。また、ハズレとなることもある。なお、主制御部100が副制御部160の制御を行ってもよい。
小役には複数種類の押し順小役があり、またリプレイ役には複数種類の押し順リプレイ役があり、副制御部160は、アシスト遊技中に少なくともアシスト数量が存在すれば、押し順役(押し順小役や押し順リプレイ役)に応じた停止ボタン部10の操作順序を報知する。主制御部100は、その操作順序で停止ボタン部10が操作されると、押し順役を入賞させる。副制御部160は、図柄表示ゲームを消化する毎に、ナビゲーションする毎に、又は押し順小役を入賞させる毎に、減算条件が成立すると記アシスト数量を減らしていく。
副制御部160は、アシスト遊技中に特別上乗せ条件の成立を契機として、特別上乗せゲーム(連打ゲーム)を行うための操作スイッチ(スペシャルボタン14又はマックスベットボタン8等)の操作を有効にする。副制御部160は、特別上乗せゲームで操作スイッチの操作1回毎に、上乗せアシスト数量を決定し、決定した上乗せアシスト数量を累積して計数すると共に、同じ操作タイミングで特別上乗せゲームを終了させるか否かを決定する。特別上乗せゲームを終了すると、副制御部160は、特別上乗せゲームの開始時に存在する(残存する)アシスト数量と上乗せアシスト数量とを加算して新たなアシスト数量とし、決定された複数回の特別上乗せゲームを繰り返し実行する。副制御部160は、複数回の特別上乗せゲームを終了すると、アシスト遊技を進行させることにより、アシスト数量を減らした場合に、少なくとも新たなアシスト数量が存在すれば、押し順役に応じた停止スイッチの操作順序を報知する。
図90は、押し順小役の構成図であり、中1stが正解操作手順(入賞順序)であることを示している。図62との相違点は、役名が総称(「総称情報」又は「グループ名称」ともいう)の押し順ベルに変わり、新たに押し順役名が追加されたことである。同様に、図91は、押し順小役の構成図であり、右1stが正解操作手順(入賞順序)であることを示している。図63との相違点は、図90と同様である。なお、図62及び図63で説明した内容と共通する部分が多いので、重複する内容は説明を援用する。
押し順ベル役は、押し順ベル1a~押し順ベル4bの8種類があり、それらの総称が押し順ベルである(図90及び図91参照)。つまり、主制御部100は、図柄表示ゲームを開始すると、図柄抽選により、複数の役(例えば、強チェリー、弱チェリー、チャンス目、強スイカ、弱スイカ、押し順不問ベルなど)の中から1つの役(フラグ)を決定するが、この複数の役の中に、8種類(複数種類)の押し順ベル1a~押し順ベル4bが存在する。図90に示す押し順ベル1aは押し順役名(「押し順役名情報」ともいう。)であり、役名が押し順ベルである。押し順ベル1aが決定されると、配当枚数が9枚のFR1(特定小役)及び配当枚数がそれぞれ1枚のFR2~FR4の合計4種類の小役が同時に入賞可能状態となる。
主制御部100は、図柄表示ゲームでスタートレバー9が操作されると、乱数抽選を行い、8種類の押し順ベル役の中の1つが決定されると、通知条件が成立していなければ、決定された役が押し順小役であることを示す第一の役情報(役名)を送信する。つまり、主制御部100は、非アシスト状態である通常遊技中に、押し順ベル役中の何れか1つが当選しても、副制御部160に当選役が押し順ベル役であることは通知するが、FR1(特定小役)を入賞させる為の操作順序を認識(又は、判別、識別、理解、把握、判別、特定)するための情報は送信しない。例えば、主制御部100が図90の押し順役名である押し順ベル2a又は押し順ベル2bを示す情報を副制御部160に送信すれば、副制御部160はROM161に記憶する押し順識別テーブル(押し順役名と、特定小役の入賞順序との対応データ。例えば、図90に示す押し順役名と正解操作順序との対応データをROM161に記憶する)を参照して、押し順ベル2a又は押し順ベル2bに対応して記憶する中→右→左がFR1の入賞操作順序であることを認識するが、非アシスト状態では押し順役名の押し順ベル2aは送信せず、役名の押し順ベルだけを送信する。ただし、一般に通常遊技中は非アシスト状態ではあるが、押し順ベル役(例えば、押し順ベル2a)が内部当選し、通常遊技中のミッションなどが発動することにより通知条件(又は、押し順の報知条件)が成立していれば、押し順役名の押し順ベル2aを送信することもある。
一方、主制御部100は、アシスト状態である特別遊技中に、押し順ベル役中の何れか1つが当選すると、副制御部160に押し順役名の押し順ベル2a(決定された役が押し順小役であって、入賞順序を認識する為の情報)を通知する。副制御部160は、押し順ベル2a(第二の役情報)を受信すると、認識した入賞順序に対応する停止スイッチの操作順序を、表示演出装置11に表示させる。主制御部100は、内部当選した押し順ベル役の入賞順序(例えば、押し順ベル2aの中右左の操作順序)で停止スイッチが操作されると、特定小役を必ず入賞させる。一方、入賞順序で停止スイッチが操作されなければ、他の3つの小役の何れかを入賞させるか又は取りこぼすことになるが、喩え入賞したとしても配当が1枚なので、結果的に遊技メダルは減少する。なお、決定された役が押し順小役である旨の情報は、アシスト状態か否かに拘わらず、副制御部160が演出映像を表示演出装置11に表示させる為に必要な情報である。
つまり、主制御部100は、押し順役が決定され且つ通知条件が成立という2つの条件が満たされていることを契機として、押し順役名を副制御部160に送信する。副制御部160は、押し順役名を受信すると、押し順役名から認識した中右左の操作順序に基づくナビゲーション画像(図92参照)を表示演出装置11に表示させる。逆に、副制御部160は、役名を受信しても、役名中には入賞順序を認識する為の情報が含まれていないため、ナビゲーション画像を表示することができない。これによって、ナビゲーション画像の表示を制御する副制御部が改ざんされても、押し順役の操作順序を表示させることはできないので、不正入賞を回避することが可能となる。
図93及び図94は、役情報の送信処理手順を示すフローチャートである。図93と図94の相違点は、ステップS1010とステップS1015の処理が前後しているだけであるが、本願発明は両者の場合を含んだ技術思想である。
主制御部100は、アシスト機能を発動させるか否かを自ら決定し、図22に示したステップS170のゲームメイン処理中に役情報の送信処理を行う。
主制御部100は、ステップS1000で乱数抽選により役を決定し、ステップS1010に移行する。主制御部100は、その役が8種類の押し順ベル役の中の1つであり、通知条件が成立しているか否かを判断する(ステップS1010及びステップS1015参照)。主制御部100は、この2つの条件が成立していれば、ステップS1020で押し順役名(第二の役情報)を副制御部160に通知するが、否の場合にはステップS1030で役名(第一の役情報)を副制御部160に通知する。副制御部160は、押し順役名を受信すると、認識した入賞順序に対応する停止スイッチの操作順序を、表示演出装置11に表示させる。
主制御部100は、ステップS1040で停止ボタン部10が操作されると、対応するドラム部2を停止させ、ステップS1050で全てのリールドラム(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)が停止したときに、ステップS1060で導出された図柄の表示結果に応じて役の入賞判定を行い、ステップS1070で入賞した小役に応じたメダルの払出し処理を実行する。なお、主制御部100は、内部当選した押し順ベル役の入賞順序(例えば、押し順ベル2aの中右左の操作順序)で停止スイッチが操作されると、特定小役を必ず入賞させる。
図95は、押し順小役の構成図であり、中1stが正解操作手順(入賞順序)であることを示している。図90との相違点は、押し順役名が削除されたことである。同様に、図96は、押し順小役の構成図であり、右1stが正解操作手順であることを示している。図91との相違点は、図90と同様である。なお、図62、図63、図90及び図91で説明した内容と共通する部分が多いので、重複する内容は説明を援用する。
主制御部100は、図柄表示ゲームでスタートレバー9が操作されると、乱数抽選を行い、8種類の押し順ベル役の中の1つが決定されると、通知条件が成立していなければ、決定された役が押し順小役であることを示す第一の役情報(役名)を送信する。つまり、主制御部100は、非アシスト状態である通常遊技中に、押し順ベル役中の何れか1つが当選しても、副制御部160に当選役が押し順ベル役であることは通知するが、FR1(特定小役)を入賞させる為の操作順序を認識(又は、判別、識別、理解、把握、判別、特定)するための順序情報は送信しない。
一方、主制御部100は、アシスト状態である特別遊技中に、押し順ベル役中の何れか1つが当選すると、副制御部160に、当選役が押し順ベル役であり、FR1(特定小役)を入賞させる為の操作順序を認識するための順序情報を付加した第二の役情報を通知する。副制御部160は、押し順ベル役及び順序情報(第二の役情報)を受信すると、認識した入賞順序に対応する停止スイッチの操作順序を、表示演出装置11に表示させる(図92参照)。主制御部100は、内部当選した押し順ベル役の入賞順序(例えば、押し順ベル2aの中右左の操作順序)で停止スイッチが操作されると、特定小役を必ず入賞させる。しかし、入賞順序で停止スイッチが操作されなければ、他の3つの小役の何れかを入賞させるか又は取りこぼすことになるが、喩え入賞したとしても配当が1枚なので、結果的に遊技メダルは減少する。なお、決定された役が押し順小役である旨の情報は、アシスト状態か否かに拘わらず、副制御部160が演出映像を表示演出装置11に表示させる為に必要な情報である。副制御部160は、主制御部100から押し順ベル役に応じた順序情報を受信するので、ROM161に押し順データを記憶する必要がなくなるという、特有の効果がある。
図97は、役情報の送信処理手順を示すフローチャートである。
主制御部100は、アシスト機能を発動させるか否かを自ら決定し、図22に示したステップS170のゲームメイン処理中に役情報の送信処理を行う。
主制御部100は、ステップS1200で乱数抽選により役を決定し、ステップS1210に移行する。主制御部100は、その役が8種類の押し順ベル役の中の1つであり、通知条件が成立しているか否かを判断する(ステップS1210及びステップS1215参照)。主制御部100は、この2つの条件が成立していれば、ステップS1220で役名の押し順ベル情報及び順序情報(第二の役情報)を副制御部160に通知するが、否の場合にはステップS1230で役名の押し順ベル情報(第一の役情報)を副制御部160に通知する。副制御部160は、押し順ベル情報及び順序情報を受信すると、この順序情報により認識した入賞順序に対応する停止スイッチの操作順序を、表示演出装置11に表示させる。
主制御部100は、ステップS1240で停止ボタン部10が操作されると、対応するドラム部2を停止させ、ステップS1250で全てのリールドラム(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)が停止したときに、ステップS1260で導出された図柄の表示結果に応じて役の入賞判定を行い、ステップS1270で入賞した小役に応じたメダルの払出し処理を実行する。なお、主制御部100は、内部当選した押し順ベル役の入賞順序(例えば、押し順ベル2aの中右左の操作順序)で停止スイッチが操作されると、特定小役を必ず入賞させる。
図98は、サンド装置の正面図である。
サンド装置300は、一般的に遊技機本体1(回胴式遊技機本体1)の右横又は左横の何れかに一対一に設置され、クレジット制御部165と双方向通信が可能なように、ワイヤーハーネスで接続されている。クレジット制御部165は、主制御部100や副制御部160と同様に、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、サンド装置300との双方向通信により、現金情報、クレジット情報、遊技者固有情報(住所、氏名、年齢、暗証番号、電話番号等)を管理する。
310は、紙幣挿入部であり、現状では1000円札、5000円札、1万円札のみが挿入可能である。例えば、現金1万円が挿入されると、データ表示部320は対応する度数として100と表示する。330は、操作部であり、現金を使用するモード又はカード挿入部340に挿入されたカード類を使用するモードの切り替え操作を行う。また、操作部330には、会員カードが挿入され場合に、暗証番号を入力する為の10キー331等が含まれる。この会員カードには、遊技に使用されなかった貯留現金情報及び遊技価値情報として貯留クレジット情報(貯留メダル情報)や遊技者管理情報が記憶されている。会員カードを精算装置に挿入すれば、貯留現金情報に対応した現金が精算できる。また、貯留クレジット情報に対応した景品と交換できるだけではなく、貯メダルとして再利用しパチスロ遊技を行うことも可能である。当然ながら、貯留玉情報を記録してパチンコ遊技も行うことができる。
図99は、精算処理手順を示すフローチャートである。
主制御部100は、ゲームの待機中(図22に示したステップS130~ステップS160参照)に精算ボタン6が操作されると、このサブルーチンを呼び出し、ステップS1300で遊技モードを確認する。この遊技モードは、ホール側が事前に遊技モード選択スイッチを操作して、現行の遊技メダルを使用する通常遊技モード又はサンド装置300を使用するクレジットモードの何れかに設定する。主制御部100は、電源投入時に遊技モード選択スイッチを確認して、遊技モードフラグを立てるか否かを決定する。例えば、通常遊技モードであれば遊技モードフラグは0で、クレジットモードであれば遊技モードフラグは1となる。主制御部100は、ステップS1310で遊技モードフラグを確認し、0であれば通常遊技モード、1であればクレジットモードと判断する。
主制御部100は、クレジットモードであればステップS1320でクレジット精算処理を行う一方、通常遊技モードあればステップS1330で遊技媒体払出処理を行う。クレジット精算処理は、クレジット制御部165に精算処理コマンド及び現在投入されているクレジット情報(メダル枚数、パチンコ玉数等)を送信することである。遊技媒体払出処理は、主制御部100自身が投入枚数(投入枚数LED4aが表示している枚数)及びメダル貯留枚数(メダル貯留枚数表示LED4bが表示している枚数)の合計をメダル払出装置18(メダルホッパー18)から払出す処理である。但し、主制御部100は、ステップS1340でリプレイ役が入賞しているか否かを判断し、リプレイ役が入賞の場合には、投入枚数LED4aが表示している投入枚数分を払出すことができないので、メダル貯留枚数のみを払出し、ステップS1350で副制御部160に警告報知コマンドを送信する。副制御部160は、リプレイ役入賞時の払出し警告報知コマンドを受信すると、表示演出装置11に「リプレイが入賞しています。ゲームを行ってください。」という旨の警告表示をさせると共に、スピーカ部12から警告音、又は「リプレイが入賞しています。ゲームを行ってください。」という同様の趣旨の警告コメントを発声させて、このサブルーチンを終了する。
クレジット制御部165は、精算処理コマンド及び現在投入されているクレジット情報(0~3のデータ)を受信すると、貯留クレジット表示部が表示している貯留クレジット(0~99のデータ)を合算する。例えば、クレジット情報が3で、貯留クレジットが35であれば合算値は38となる。クレジット制御部165は、返却コマンドとクレジット合算値をサンド装置300に送信する。
サンド装置300は、合計35枚のクレジットに相当する遊技価値データをクレジット制御部165から受信すると、内蔵する会員カードやビジター等の情報記録媒体に、投入された現金の残高情報と遊技価値データを加算記録して、カード挿入部340からサンド装置の外へ排出する。例えば、サンド装置300が表示する現金残高が8000円とし、会員カードの現金残高が3000円で1210枚の貯留メダル(クレジット)が記録されていれば、新たな現金残高は11000円で、新たな貯留メダルは1248枚と記録されてサンド装置の外へ排出される。
図100は、回胴式遊技機の制御回路系のブロック図である。
図5との相違は、パチスロ遊技の為に電子データのクレジットだけを使用し、遊技メダル(又は、パチンコ玉などの遊技媒体)を一切使用しないので、メダル検出センサ130及びメダル払出装置18が無くなった点である。また、機械的な構成部材として、メダル選別装置、メダル投入口5、受け皿15及びメダル通路等が不要となる。従って、図99で説明した遊技モード選択スイッチも設けられていない。また、精算ボタン190が無くなった代わりに、後述の返却ボタンが設けられており、返却ボタンが操作されると、クレジット制御部165から返却信号(返却パルス)が主制御部100に入力される。クレジット表示部は、メダル貯留枚数表示LED4bに相当し、クレジット制御部165が表示制御を行う。
図101は、表示部及び操作部の概略図である。
図101(A)は、サンド装置300のデータ表示部320に含まれる現金度数表示部321及びクレジット度数表示部322、並びに、操作部330に含まれる返却ボタン332、切替ボタン333及び払出ボタン334を示している。現金度数表示部321は7セグメント表示器を3つ及びクレジット度数表示部322は5つで構成されている。図98の紙幣挿入部310に1万円札を挿入すると、現金度数表示部321は100と表示する。即ち、1度数が100円に相当する。この状態で操作部330に含まれる返却ボタン332が操作されると、残金情報として100度数を記録したビジターカードがカード挿入部340から返却される。再び、このビジターカードをカード挿入部340に挿入すると、同じ状態となって100度数の遊技が可能となる。なお、図101(D)に示すように、7セグメント表示器は黒で塗り潰した状態が点灯で、白抜きが消灯を意味する。
会員カードをカード挿入部340に挿入すると、4桁の暗証番号の入力が求められ、10キー331の操作で入力した暗証番号が正しければ、会員カードに記録されている残金情報が現金度数表示部321に表示される。この状態で切替ボタン333が一度操作されると、会員カードに記録されている残クレジット情報がクレジット度数表示部322に表示される。再び、切替ボタン332の操作を繰り返すと、操作毎に残金情報と交互に残クレジット情報の表示を切り替える。例えば、会員カードに記録されている残金情報が6000円と仮定すると、1000円札は紙幣挿入部310に挿入できて残金情報が7000円に更新される。一方、残金情報が6000円の場合に5000円札及び1万円札は追加投入できない。その理由は、会員カードに記録できる残金情報は1万円(所定金額)が上限であり、合計金額が所定金額を超えるからである。同様に、現金1万円を紙幣挿入部310に挿入し、残高が6000円の時に、記録している残金情報が4000円以下の会員カードは挿入できるが、残金情報が4000円を超える会員カードは挿入できない。
つまり、サンド装置300は、会員カードが入っている状態で、現金が紙幣挿入部310に挿入されると、お札の種類(1000円札、5000円札又は1万円札の何れかの種類)を認識する。会員カードが記録している残金情報と、認識した現金との合計が1万円(所定金額)以下であれば、現金を受け付けて合計金額を現金度数表示部321に表示するが、現金を受け付けなかった場合には、当該現金を紙幣挿入部310から排出する。逆に、サンド装置300は、現金が入っている状態で会員カードがカード挿入部340に挿入されると、会員カードに記録している残金情報を認識する。現金残高と認識した会員カードの残金情報との合計が1万円(所定金額)以下であれば、会員カードを受け付けて合計金額を現金度数表示部321に表示するが、会員カードを受け付けなかった場合には、当該現金をカード挿入部340から排出する。
図101(B)は、クレジット表示部の概略図である。
169はクレジット表示部であり、従来のメダル貯留枚数表示LED4bに相当し、表示LEDブロック4に配置される。サンド装置300のクレジット度数表示部322と同様に、5つの7セグメント表示器で構成されており、クレジット度数を0~99999まで表示することができる。但し、それを超えてもクレジット度数は記憶しているので、遊技をしたり、景品に交換することが可能である。カード残高表示部50は、7セグメント表示器3つで構成されており、メダル投入部5が配置されていた場所に設けられる。カード残高表示部は、現金度数表示部321と同様に、挿入された現金を残金情報(100円を1度数)として表示する。例えば、紙幣挿入部310(図98参照)に1万円札を挿入すると、カード残高表示部50は100と表示し、貸出ボタン51を操作すると1000円に相当する10度数を引いた90と表示し、クレジット度数表示部322は50と表示する。つまり、1クレジットは、0.2度数及び現金20円に相当する。ここで返却ボタン52(従来の精算ボタン6に相当)を操作すると、現金残高90度数(現金情報9000円)及びクレジット残高(貯クレジット)50が記録されたビジターカードがカード挿入部340から返却される。なお、返却ボタン332が操作されても、同様の情報が記録されたビジターカードが返却される。
図102~図105は、表示部の概略図である。
遊技者が会員カードをサンド装置300のカード挿入部340に挿入すると、4桁の暗証番号の入力が求められ、10キー331の操作で入力した暗証番号が正しければ、会員カードに記録されている残金情報が現金度数表示部321に表示される(図102(A)参照)。なお、会員カードには、残金情報として8000円及び残クレジット情報として12345(現状のメダル12345枚に相当)が記録されていると仮定する。
サンド装置300は、残金情報を読み取って、現金度数表示部321に80と表示する一方、クレジット度数表示部322に-----(5つのバー)と表示すると共に、現金モードコマンド及び残金情報を送信する。クレジット制御部165は、サンド装置300から現金モードコマンド及び残金情報を受信すると、現金を使用するモードであって、残金が80度数を認識し、カード残高表示部50に80と表示する。この状態で遊技者が払出ボタン334を操作すると、サンド装置300は払出コマンドをクレジット制御部165に送信する。相互通信により認証(正常であること又は異常がないことを確認)して、サンド装置300は現金度数表示部321に70と表示し、クレジット制御部165はクレジット表示部169にクレジット度数50及びカード残高表示部50に現金度数70と表示する(図102(B)参照)。同様に、図102(A)の状態で遊技者が貸出ボタン51を操作すると、クレジット制御部165は貸出コマンドをサンド装置300に送信する。そして、相互通信により認証して、図102(B)と同じ表示を行う。
図102(A)の状態で、遊技者が切替ボタン333を操作すると、サンド装置300はクレジット情報を読み取って、クレジット度数表示部322に12345と表示し、現金度数表示部321に---(3つのバー)と表示すると共に、クレジットモードコマンドを送信する。クレジット制御部165は、サンド装置300からクレジットモードコマンドを受信すると、クレジット表示部169は0のままで、カード残高表示部50にクレジットを使用するモードを意味するCrt(Creditの略語)と表示する(図103(A)参照)。この状態で遊技者が払出ボタン334又は貸出ボタン51を操作すると、相互通信(払出コマンド又は貸出コマンドの送受信を含む通信)により認証して、払出しクレジットの最小単位であるクレジット度数50をクレジット表示部169に表示する。クレジット度数表示部322は12345から50を減算した値の12295を表示する(図103(B)参照)。つまり、1回の払出操作又は貸出操作で、いつでもサンド装置300からクレジット度数50がクレジット制御部165に払い出される。ただし、クレジット表示部169がクレジット1度数でも表示している場合には、払出操作又は貸出操作されてもクレジットを払い出さないようにしてもよい。即ち、クレジット表示部169がクレジット0を表示している時だけ、最小単位であるクレジット度数50を払い出すのである。
クレジット制御部165は、図102(B)又は図103(B)の状態において、データ入力回路166にデータ00を入力させている状態から、クレジット数3以上を示すデータ11を入力させる状態に変更する。この状態(投入枚数LED4aが3つ消灯で賭け数が設定されていない状態)でマックスベットボタン8が操作されると、主制御部100は、投入枚数LED4aを3つ点灯し、クレジットを3だけ賭け数として投入したことを示す投入データをクレジット制御部165に出力する。クレジット制御部165は、クレジット表示部169(貯留クレジット表示部)にクレジット3を引いた値の47を表示させる(図104(A)及び図104(B)参照)。この状態で、遊技者が返却ボタン52(クレジット返却スイッチ)又は返却ボタン332を操作すると、クレジット制御部165は、返却ボタンセンサ168からの信号を受け付け、データ入力回路166に返却信号を1パルスだけ入力させる。主制御部100は、1ゲームに対して所定数の賭数3枚を設定し、ゲームが開始可能となった状態で、返却ボタン52が操作されて、データ入力回路166から返却信号を受け取ると、賭け数の3を示す賭数データをクレジット制御部165に送信する。
クレジット制御部165は、この賭数データを受信すると、返却クレジットが50(47+3を演算した値)という返却クレジット情報(遊技価値)をサンド装置300に送信する。なお、47を示すデータと3を示すデータをそのまま送信してもよい。サンド装置300は、会員カード等に返却クレジットの50を加算し、現金残高度数及びクレジット残高度数を記録して排出する。図104(A)の場合は、排出された会員カード等には、現金残高70度数及びクレジット残高12395(12345+50を演算した値)が記録される。また、図104(B)の場合は、排出された会員カード等には、現金残高80度数及びクレジット残高12345(12295+50を演算した値)が記録される(即ち、元々の記録情報と全く同じであり、変更されていないのに等しい)。図105は、会員カード等を排出した後の表示状態であり、現金度数表示部321、クレジット度数表示部322及びカード残高表示部50は、全て「-」表示で、クレジット表示部169は、「0」表示で、投入枚数LED4aは3つ全てが消灯状態となる。なお、リプレイ役(再遊技役)が入賞し、次の1ゲームを実行可能な状態で、遊技者が返却ボタン52を操作すると、主制御部100は賭け数の0を示す賭数データを送信し、クレジット制御部165は返却クレジットが47という返却クレジット情報(遊技価値)をサンド装置300に送信する。サンド装置300は、会員カード等に返却クレジットの47を加算し、現金残高度数及びクレジット残高度数を記録して排出する。主制御部100は、再遊技が可能であるので、副制御部160に警告コマンドを出力する。副制御部160は表示演出装置11に警告画面を表示させ、スピーカ部12から警告音を発生させて、再遊技可能であることを遊技者に報知する。
他の実施態様として、図104(A)の状態で遊技者が返却ボタン52又は返却ボタン332を操作した場合、1回目の操作で3つの賭け数を戻すことで図102(B)の状態とし、2回目の操作で図105の状態としてもよい。また、同様に、図104(B)の状態で遊技者が返却ボタン52又は返却ボタン332を操作した場合、1回目の操作で3つの賭け数を戻すことで図103(B)の状態とし、2回目の操作で図105の状態としてもよい。つまり、クレジット制御部165は、何れかの返却ボタン操作で、主制御部100から返却賭け数が0という情報を受信すると、サンド装置300に現金残高度数及びクレジット残高度数を会員カード等に記録して排出させる。
図116は、回胴式遊技機の制御回路系のブロック図である。図117は、主基板コマンド一覧で、図118は、メダル数基板コマンド一覧である。図100を更に改良した発明であり、同じ機能に関する説明は援用し、相違点のみを重点的に説明する。
図5との相違点は、すでに説明したが、パチスロ遊技の為に電子データのクレジットだけを使用し、遊技メダル(又は、パチンコ玉などの遊技媒体)を一切使用しないので、メダル検出センサ130及びメダル払出装置18が無くなった点で大きく相違する。また、機械的な構成部材として、メダル選別装置、メダル投入口5、受け皿15及びメダル通路等が不要となる。計数ボタンが押されると、クレジット制御部165(又は、メダル数管理制御部165とも言う。)が管理しているメダル数を減算し、サンド装置300へ計数通知を送信する。クレジット表示部は、メダル貯留枚数表示LED4bに相当し、クレジット制御部165が表示制御を行うようになっている。
図100から、精算ボタン190が設けられ、遊技メダルが投入された状態で、このボタンが操作されると、投入数が0に戻り、クレジットに当該投入数が加算される。一方、外部集中端子板170が削除されており、外部集中端子板170から出力されていた各種信号やデータは、主制御部100からクレジット制御部165を経由してサンド装置300に出力され、サンド装置300が内蔵する専用ユニットから管理に必要な各種データがホールコンピュータへ出力される。主制御部100とクレジット制御部165とのデータ通信は2本のシリアルデータバスで接続されており、メダル数管理に必要とする各種信号を送受信する。なお、メダルレス遊技機と専用ユニット間の通信信号は、業界で規定された接続仕様書に明記されている。
主制御部100からクレジット制御部165へ送信する主基板コマンドは、遊技機の遊技状態に応じた複数の遊技状態コマンド(識別データFFH~FBH)と、所定の割込み周期毎に遊技点制御部へ送信する常時コマンド(識別データA0H~CEH)があり、共に2バイトである。例えば、複数の遊技状態コマンドには、スタートレバー作動時のレバー押下コマンド、全回胴停止時の全回胴停止コマンド、投入ボタン操作時の投入要求コマンド、精算ボタンが操作時の精算要求コマンド、全回胴停止後で払出処理時の払出要求コマンドがある。常時コマンドは、所定の割込み周期(割込み周期1.49ms)毎に、主制御部100はクレジット制御部165へ送信している。この常時コマンドに含まれる情報には、例えば、遊技機本体のチップID、識別コード、メーカーコード、製品コード、総投入枚数、MY情報、役物総払出枚数、連続役物総払出枚数、役物比率、連続役物比率、有利区間比率、指示込役物比率、役物等状態比率、遊技回数、主制御状態1及び主制御状態2、遊技機エラー状態、遊技機不正信号1及び遊技機不正信号2があり、クレジット制御部165はこれらの情報をサンド装置300に送信している。さらに、サンド装置300はホールコンピュータに送信することで、ホールコンピュータが情報認識及び遊技機の管理に使用する。
クレジット制御部165からへ主制御部100送信するメダル数基板コマンドは、5バイトの情報であり、第1バイトが識別データ、第2バイトが遊技メダル数(データ値が、1:遊技メダル数1枚、2:遊技メダル数2枚、3:遊技メダル数3枚~14999枚、4:遊技メダル数15000枚~16368枚、5:遊技メダル数16369枚以上を意味する)、第3バイトがメダル数制御状態、第4バイトが遊技メダル数下位、第5バイトが遊技メダル数上位を示している。第3バイトのメダル数制御状態としては、ビット0が投入不可応答(投入要求応答のみ)、ビット2がVL異常(ユニット通信異常)、ビット4が払出オーバーフロー、ビット5がVL復帰待ち状態を意味するフラグである。なお、ビット1、ビット3、ビット6,ビット7は未使用だが、今後使用する予定である。投入不可応答は、例えば3枚投入しようと思って要求したら、要求が伝わる前にメダル数が変化し、要求を満たせなくなった場合に投入不可応答の値が1になる。
第1バイトの識別データが、FFHであればレバー押下応答、FEHであれば全回胴停止応答、FDHであれば投入要求応答、FCHであれば精算要求応答、FBHであれば払出要求応答、FAHであれば常時コマンド応答、F9Hであれば貸出通知、F8Hであれば計数短押し通知、F7Hであれば計数長押し通知、F6Hであれば異常コマンド受信応答を意味する。すなわち、5つの識別データは、主制御部100からのレバー押下コマンド、全回胴停止コマンド、投入要求コマンド、精算要求コマンド、払出要求コマンドに対するACK信号として機能する。異常コマンド受信応答は、投入の不可応答時、無効な識別データ受信時、及び精算や払出要求のシーケンス異常時への応答である。
現在貯留している遊技点に関する情報としては、第2バイトの遊技メダル数、又は、第4バイトの遊技メダル数下位と第5バイトの遊技メダル数上位であるが、主制御部100が必要とするのは遊技メダル数であり、遊技メダル数1枚の状態、遊技メダル数2枚の状態、遊技メダル数3枚~14999枚の状態、遊技メダル数15000枚~16368枚の状態、遊技メダル数16369枚以上の状態の何れかを認識する。遊技メダル数下位と遊技メダル数上位は、副制御部160が液晶にメダル数を表示する場合を考慮したものであり、副制御部160にそのままのデータを送信している。
主制御部100は、遊技メダル数のデータによって、1:遊技メダル数が1枚なので1枚投入ができる状態、2:遊技メダル数が2枚なので2枚以下の投入ができる状態、3:遊技メダル数3枚~14999枚なので3枚以下の投入ができる状態を認識する。また、4:遊技メダル数15000枚~16368枚であること、5:遊技メダル数16369枚以上の場合は、試験信号の「計数信号出力」を行っている。
クレジット制御部165は、サンド装置300の状態を監視して、I/F信号共用電源のVL異常(ユニット通信異常)か否かを判定しており、異常と判定すると、ビット2のVL異常フラグを1にセットして、主制御部100へ送信する。また、払出オーバーフローは、払出処理後の遊技メダル数が16369枚以上となった場合に、クレジット制御部165自らが発するエラーである。VL復帰待ちは、電源投入後、一度もVLONを検知していないことを示すフラグであり、それぞれの状態に対応したフラグを1にする。クレジット制御部165は、状態に応じて、ビット4の払出オーバーフローフラグを1又はビット5のVL復帰待ちフラグを1にセットして、主制御部100へ送信する。ホール店員が、パチスロが設置されている島の電源を入れた際に、サンド装置300が立ち上がる前に、回胴式遊技機本体1(パチスロ本体1)が先に立ち上がった場合、サンド装置300との接続が正しくても、VL異常(VLエラー)になってしまうため、最初のVLOFF検知時は、エラー音を鳴らさないようにする為の機能である。つまり、VL異常(VLエラー)であっても、一度もVLONを検知していなければ、主制御部100はVLエラーを検知、及びその旨を表示するが、副制御部160は、この情報を参照して警告音やランプの警告表示をしない(または、エラー表示を控えめに行う)。換言すると、サンド装置300が立ち上がる前に、回胴式遊技機本体1(パチスロ本体1)が先に立ち上がった場合、VL異常フラグを1及びVL復帰待ちフラグを1にセットするので、主制御部100はVLエラーを検知、及びその旨を表示する。主制御部100はVL異常フラグ1及びVL復帰待ちフラグ1を副制御部160に送信する。副制御部160は、この情報を参照して警告音やランプの警告表示をしない。しかし、VLONを検知した後に、VL異常(VLエラー)が発生すると、主制御部100はVL異常フラグ1及びVL復帰待ちフラグ0を副制御部160に送信する。副制御部160は、この情報を参照して警告音やランプの警告表示をする。なお、主制御部100はVL異常エラー発生情報を副制御部160に送信して、副制御部160はVL異常エラーに対応するエラー音とエラー表示を行ってもよい。すなわち、遊技点制御部は、主制御部から遊技状態コマンド又は常時コマンドの何れかのコマンドを受信した場合、現在貯留している遊技点に関する第1情報と、前記遊技用装置との通信が正常か否かの第2情報と、及び遊技用装置の電源投入後に通信が一度でも正常になったことを示す第3情報とを含めて、主制御部へ送信し、第2情報が正常でないことを示し、且つ、前記第3情報が一度も正常になっていないことを示している場合、主制御部は、エラーが発生していることを示す表示を行う一方、副制御部は警告音を発生させないが、第2情報が正常でないことを示し、且つ、第3情報が一度正常になったことを示している場合、主制御部は、エラーが発生していることを示す表示を行い、副制御部は警告音を発生させるのである。もし、この機能や仕様を備えなければ、ホール店内にはエラー音が鳴り続けると予想されるので、特に新規性及び進歩性が肯定されるべき発明(技術思想)である。
主制御部100及びクレジット制御部165(メダル数基板)は、1枚の主基板上に配置されており、2つの機能ブロックを構成し、別個のCPUがそれぞれ配置されている。主制御部100及びクレジット制御部165と間のやり取りは送受信のシリアル通信で行われる。クレジット制御部165(メダル数基板)は、専用ユニットと呼ばれる外部装置とシリアル通信にてやり取りする構成である。クレジット制御部165(メダル数制御基板)の役割は、クレジット(貯留)の管理と専用ユニットと呼ばれる外部装置との通信であり、この通信が正常に行われているか否かを常にチェックしている(通信正常状態/通信異常状態)。
大まかな遊技の流れとしては、主基板投入可状態において、主制御部100が、メダル数基板にクレジットの問合わせを行い、これに対して、メダル数基板が主基板にメダル数問合わせの応答をする(例えば、クレジットがnn枚存在する)。主基板はクレジットが必要最低数以上に存在するならBETボタンを有効にライン投入の要求をメダル数基板に行い、メダル数基板は主基板からのライン投入要求を処理し、主基板に正常受信を返答する。この時、メダル数基板でクレジットをライン投入数分だけ減少させる。主基板はメダル数基板から正常受信の応答が返って来ればライン投入を反映して、規定数以上投入されていればスタートレバーを有効にする。なお、主基板でスタートレバー押下からリール回転、停止までは従来と同じであり、全て主基板で完結させる。そして、主基板で全回胴の停止時に入賞していれば、払出要求をメダル数基板に送信して、メダル数基板は主基板からの払出要求を処理し、主基板に正常受信を返答する。この時に、メダル数基板で払出枚数分、クレジットを増やす処理を行っている。これが、開発段階で実施した技術思想であり、出願人は特許性が存在すると確信している(未公開技術の当初発明(本発明1)である)。
本発明2として、主基板とメダル数基板が正常にやり取り出来ているかの確認も兼ねて常時監視にした。図117の主基板コマンド一覧、図118のメダル数基板コマンド一覧を参照して、その特徴を以下に説明する。
遊技状態コマンドは、2バイトのデータであり、第1バイトが識別データ、第2バイトが内容データである。遊技状態コマンドには、識別データがFFHのスタートレバー作動時のレバー押下コマンド(投入メダル数(1~3))、識別データがFEHの全回胴停止時の全回胴停止コマンド(払出枚数(0~15))、識別データがFDHの投入ボタン操作時の投入要求コマンド(投入要求枚数(1~3))、識別データがFCHの精算ボタンが操作時の精算要求コマンド(精算要求枚数(1~3))、識別データがFBHの全回胴停止後で払出処理時の払出要求コマンド(払出要求枚数(1~15))がある。
上述の常時監視は、主制御部100が割込みタイミングの100ms毎にメダル数基板に問合わせ要求コマンド(又は、常時コマンド)を送り、その返答情報でクレジット枚数を管理するのである。問合わせ要求コマンドは、図117に示す、識別データA0HのチップID(1バイト目)、識別データA1HのチップID(2バイト目)、識別データA3HのチップID(3バイト目)…識別データCCHの遊技機不正信号2、識別データCDHの主制御状態1、識別データCEHの主制御状態2の47種で構成されている。主制御部100は、割込みタイミングの100ms毎に、チップID(1バイト目)から順に送信し、最後の遊技機不正信号2まで行くと、再び最初のチップID(1バイト目)にターンアラウンドして、送信を繰り返している。問合わせ要求コマンドを順次送信しているときに、レバー押下等の操作があった場合はレバー押下コマンドの送信を予約し、次の割込み発生で送信する。
クレジット制御部165は、27種の要求コマンドの何れか一つを受信するごとに、識別データFAHの常時コマンド応答を主制御部100に送信し、遊技メダル数(データ値が、1:遊技メダル数1枚、2:遊技メダル数2枚、3:遊技メダル数3枚~14999枚、4:遊技メダル数15000枚~16368枚、5:遊技メダル数16369枚以上を意味する)、第3バイトがメダル数制御状態、第4バイトが遊技メダル数下位、第5バイトが遊技メダル数上位を通知する。メダル数制御状態の中に、サンド装置300との通信が正常か否かの情報を含めて、割込みタイミングの100ms毎に送信している。
メダル数基板は、主基板から払出要求(1枚~15枚)が来たら、払出処理(クレジットにメダルを加算)をしているが、ゴト行為等で通信線を狙われて、何度も不正に払出要求を送られてしまうと、無限にクレジットが加算されてしまうという不正が考えられる。
ゴト対策として、一度の払出枚数に上限を設けて、15枚を超える払出要求は無効(無視)とする(対策1)。主基板からスタートレバー押下~全回胴停止の全てのタイミングでメダル数基板に情報を送信し、メダル数基板上で遊技機の状態を簡易的に監視する。そして、遊技機の状態が全回胴停止のタイミング以外では、払出要求が来ても無視する(対策2)。対策2に加えて、一度払出要求を受け付けた場合、次のスタートレバー押下~全回胴停止コマンドが正しく来ないと払出要求を無視する(対策3)。また、現状は無効な払出要求は無視しているが、エラー報知することも可能である。特に、メダル数基板と専用ユニット間で通信異常が起きている場合も、このメダル問い合わせ要求の返答に含めて返している。
今回、精算ボタンが操作されると、ラインに投入されたメダルをクレジットに戻すという仕様であるが、払出要求と同じくゴトの可能性があるので下記対策を講じている。一度の精算枚数に上限を設けて、3枚を超える精算要求は無視する(対策1)。基板からスタートレバー押下、全回胴停止のタイミングでメダル数基板に情報を送信することで、メダル数基板上で遊技機の状態を簡易的に監視する。そして、遊技機の状態が全回胴停止のタイミングかつ、投入要求を処理している状態以外では、精算要求が来ても無視する(対策2)。対策2にプラスして、一度精算要求を受け付けた場合、再度投入要求を処理するまでは精算要求を無視する(対策3)。
エラーについて以下説明する。通信エラー(エラー内容詳細)は、投入、精算、払出要求コマンド送信後、次の場合にエラーとなる。(1)異常な応答コマンド(送信コマンドと異なる値や受信エラー)を10回受信したとき、(2)送信後300ms間コマンドが受信できないことが10回続いたとき。
主基板、メダル数基板通信エラー(エラー内容詳細)は、100回「メダル数問合わせ要求」コマンドを送信して、一度も「メダル数問合わせ応答」コマンドを受信できなかった場合にエラーとなる。(1)主基板において割込み周期カウンタが「11」の時にメダル数基板に「メダル数問合わせ要求」コマンドを送信し、送信上限回数に1を加算する。送信上限回数が「100」に到達した場合にエラーを発生させる。(2)主基板においてメダル数基板から「メダル数問合わせ応答」コマンドを受信した場合に、送信上限回数を0に設定する。エラー解除詳細として、主基板においてメダル数基板から「メダル数問合わせ応答」コマンドを受信した場合に、エラーを解除する。
専用ユニット通信エラー(エラー内容詳細)としては、VL信号が100ms間オフの場合に、エラーとなる。メダル数基板において1ms毎にVL信号がONか否かの判定を行い、OFFの場合はVL異常タイマを1加算し、ONの場合はVL異常タイマを0にする。VL異常タイマが100になった場合に「メダル数問合わせ応答」コマンドを送信する際にエラー情報を付与する。主基板においてメダル数基板から「メダル数問合わせ応答」コマンドを受信した場合に、専用ユニット通信エラー情報が付与されていた場合にエラーを報知する。エラー解除詳細として、VL異常タイマが100以外の場合、「メダル数問合わせ応答」コマンドを送信する際は非エラー状態を付与する。主基板においてメダル数基板から「メダル数問合わせ応答」コマンドを受信した場合に、専用ユニット通信エラー情報が付与されていないとき、エラーを解除する。
図106は、ドラムの図柄配置表である。図柄の組合せ表示判定図は、図51と同様なので説明を援用する。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、ビッグボーナス役(1種役物連続作動装置。以下「RBB」という。)が作動する図柄の「青7、青7、青7」、レギュラーボーナス役1(1種役物。以下「RB1」という。)が作動する図柄の「黒バー、赤バー、青7」、レギュラーボーナス役2(1種役物。以下、「RB2」という。)が作動する図柄の「黒バー、赤バー、赤バー」、各種小役及び各種リプレイ役などを構成する図柄の「白7」、「黒バー」、「上チリ」、「下チリ」、「ベル」、「チェリー」、「スイカ」、「リプレイ」などの図柄が配置されている。
図107は、配当表及び遊技状態遷移図である。図107(A)は、役物未作動時、BB一般遊技時(規定数3枚)の配当表であるが、役物作動時も同様に同じ規定数である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上(図51参照)で入賞又は作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。この場合、投入枚数は3枚で、有効ラインは中央横1ラインだけである。
(1)ビッグボーナス役(RBB:第一種特別役物に係る役物連続作動装置):左ドラム2aに青7、中ドラム2bに青7、右ドラム2cに青7が有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は0枚で、その後にビッグボーナスゲーム(RBBゲーム)が付与される。ボーナス役の組合せ図柄は1種類のみで、単独で内部当選しても、停止ボタン部10の停止操作タイミングが合わなければ、有効ライン上に上記所定のボーナス役図柄が停止しないので、次遊技以降に持ち越されることになる。
このRBBゲームは、払出枚数(獲得枚数)が50枚を超えると終了するようになっており、投入枚数が3枚で、小役の当選確率は通常遊技と同じである。また、投入枚数が3枚で、1ゲーム当りの払出し枚数の期待値は3枚未満(例えば、2枚程度)なので、RBBゲームが終了すると、計算上ほぼ確実にメダルが減少する(換言すると、1回のRBBゲームでメダルが増加する期待値はマイナスとなる)。つまり、RBBゲームは、遊技者にとって不利な遊技状態となっている。なお、減るBBについては、図53~図58で十分に説明しているので、その説明内容を援用する。ただし、ビッグボーナス遊技は、ビッグボーナス一般遊技と、ビッグボーナス一般遊技においてレギュラーボーナス役が内部当選したレギュラーボーナス内部中遊技で消化され、両区間では押し順小役を全て入賞させることで、出玉は増える。一方、SRB図柄が揃って作動することにより移行したレギュラーボーナス遊技状態には、基本的にならないようになっている(ペナルティ状態)。つまり、レギュラーボーナス遊技状態になると、3種類のベル小役の当選領域が重なり合って、本来分散していたベル小役当選領域の2/3が不当選(又は1枚役当選領域)となるので、当然ながらビッグボーナス遊技を平均すると出玉が減る計算になるのである。
特に、ビッグボーナス一般遊技において押し順小役が当選すると、入賞操作態様で停止スイッチが操作された場合に、ターゲット小役(例えば、ベル1~ベル3の3種類)が入賞する。つまり、操作順序を間違えると、ターゲット小役を取りこぼし、投入枚数3枚未満の1枚小役やそれを取りこぼして獲得枚数0となる。一方、レギュラーボーナス内部中遊技において押し順小役が当選すると、停止スイッチの操作態様(順序)に拘わらず、どのように操作されても、主制御部100はターゲット小役を入賞させるように停止制御を変更する。
一般遊技状態(RT0状態:リプレイ当選確率は、所定値の約1/7.3)において、ボーナス役(RBB)が内部当選(条件装置作動)して持ち越すと、少なくとも次のゲーム以降はリプレイの当選確率が変動して高確率再遊技状態(RT1状態:リプレイ確率約1/5.5)となる。このボーナス役図柄が表示され(入賞)、ボーナス役の作動によるRBBゲームが終了(作動終了)すると、リプレイの当選確率が変動して初期状態(RT0状態)に戻る。つまり、遊技者はRT0状態、RT1状態、RBBゲーム状態(RBB一般遊技又はSRBゲーム状態)の何れかの遊技状態で、変動表示ゲームを行うことになる。なお、RBBが内部当選しても、RT0状態を維持してもよい。
(2)第1レギュラーボーナス役(不利なシフトRB1:第一種特別役物):左ドラム2aにスイカ、中ドラム2bにチェリー、右ドラム2cに赤バーが有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は0枚で、その後にレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が付与される。ボーナス役の組合せ図柄は1種類のみで、単独で内部当選しても、停止ボタン部10の停止操作タイミングが合わなければ、有効ライン上に上記した所定のボーナス役図柄が停止しないので、次遊技以降に持ち越されることになる。このRB1ゲームは、8ゲーム入賞又は12ゲーム消化で終了するようになっているが、投入枚数が3枚で、1ゲーム当りの払出し枚数の期待値は後述するように3枚未満(例えば、1枚程度)なので、RB1ゲームが終了すると、計算上ほぼ確実にメダルが減少する(換言すると、1回のRB1ゲームでメダルが増加する期待値はマイナスとなる)。つまり、RB1ゲームは、遊技者にとって不利な遊技状態となっている。RB1ゲームの1つの終了条件は、12ゲーム消化であり、12ゲーム行えば24枚(-2枚×12ゲーム)だけ減ることになる。なお、減るBBについては、図53~図58で十分に説明しているので、その内容を援用する。また、不利なシフトRB1中に、シフトRBを抽選して、当選したRBを持ち越すことで、シフトRB1終了後に、シフトRBが内部当選した状態にすることができる。例えば、シフトRB1中には、1ゲームにおける当選確率を2/3でシフトRB1しか当選しないようにできる。一方、当選比率をシフトRB1対シフトRB2(後述する)を10対1程度にすれば、遊技者が敢えてチャレンジして、シフトRB2の入賞を狙い、チャレンジする意義が増すので大変面白みが出せる。また、シフトRB2中には、1ゲームにおける当選確率を1/3でシフトRB2しか当選しないようにできる。なお、シフトRB1の当選確率を2/3と、シフトRB2の当選確率を1/3は、ビッグボーナス一般遊技におけるRB1及びRB2の当選確率と同じである。
(3)第2レギュラーボーナス役(有利なシフトRB2:第一種特別役物):左ドラム2aにスイカ、中ドラム2bに赤バー、右ドラム2cにチェリーが有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は0枚で、その後にレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が付与される。ボーナス役の組合せ図柄は1種類のみで、単独で内部当選しても、停止ボタン部10の停止操作タイミングが合わなければ、有効ライン上に上記した所定のボーナス役図柄が停止しないので、次遊技以降に持ち越されることになる。このRB2ゲームは、8ゲーム入賞又は12ゲーム消化で終了するようになっているが、投入枚数が3枚で、1ゲーム当りの払出し枚数の期待値は後述するように3枚未満(例えば、1枚程度)なので、RB2ゲームが終了すると、計算上ほぼ確実にメダルが減少する(換言すると、1回のRB1ゲームでメダルが増加する期待値はマイナスとなる)。つまり、RB2ゲームは、遊技者にとって不利な遊技状態となっている。RB2ゲームの1つの終了条件は、12ゲーム消化であり、12ゲーム行えば24枚(-2枚×12ゲーム)だけ減ることになる。なお、減るBBについては、図53~図58で十分に説明しているので、その内容を援用する。また、有利なシフトRB2中に、シフトRBを抽選して、当選したRBを持ち越すことで、シフトRB2終了後に、シフトRB2が内部当選した状態にすることができる。例えば、シフトRB2中には、シフトRB2しか当選しないようにできるし、当選比率をシフトRB1対シフトRB2(後述する)を1対1程度にすれば、遊技者にとってペナルティとなり、死に物狂いで作動させない様にするので、面白みが増す。
(4)第1小役(FR1:第1ターゲット小役):左ドラム2aにベル図柄、中ドラム2bにベル図柄、右ドラム2cにベル図柄が有効ライン上に揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数(払出枚数)は9枚となる。役抽選で第1小役が内部当選すると、FR1(フルーツ1)の条件装置が立って作動する。有効ライン上にベル図柄が停止して必ず入賞するように図柄が配置されている(ベル図柄が中央横一直線に表示される)。第1小役は、RT0状態又はRT1状態において、殆どの場合、押し順制御用の1枚小役(阻害小役)と同時当選するようになっている。なお、第1ターゲット小役とは、入賞させるべき小役であり、押し順が正解した場合に入賞するので、遊技者にとって有利となる。一方、押し順が不正解で阻害小役が入賞又はハズレとなる。アシスト機能が発動すると、第1ターゲット小役を入賞させるための停止ボタン部10の操作順序を報知するようになっている。なお、普通小役の1つである。
(5)第2小役(FR2:第2ターゲット小役):第2小役が入賞すると、左ドラム2a上段にベル図柄、中ドラム2b中段にベル図柄、右ドラム2c下段にベル図柄が揃って停止して表示され、獲得枚数(払出枚数)は9枚となる。但し、有効ライン上には、例えば、左ドラム2aにリプレイ、中ドラム2bにベル、右ドラム2cに四角形(青)が停止する。役抽選で第2小役が内部当選すると、FR2(フルーツ2)の条件装置が立って作動する。FR2は、単独で内部当選したと仮定すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、有効ライン上に上記所定の図柄が停止して必ず入賞するように図柄が配置されている(ベル図柄が右下り一直線に表示される)。後述するように、第2小役は、RT0状態又はRT1状態において、殆どの場合、押し順制御用の1枚小役(阻害小役)と同時当選するようになっている。同様に、第2ターゲット小役とは、入賞させるべき小役であり、押し順が正解した場合に入賞するので、遊技者にとって有利となる。一方、押し順が不正解で阻害小役が入賞又はハズレとなる。アシスト機能が発動すると、第2ターゲット小役を入賞させるための停止ボタン部10の操作順序を報知するようになっている。なお、普通小役の1つである。
(6)第3小役(FR3:第3ターゲット小役):第3小役が入賞すると、左ドラム2a下段にベル図柄、中ドラム2b中段にベル図柄、右ドラム2c上段にベル図柄が揃って停止して表示され、獲得枚数(払出枚数)は9枚となる。但し、有効ライン上には、例えば、左ドラム2aに五角形(白)、中ドラム2bにベル、右ドラム2cにリプレイが停止する。役抽選で第3小役が内部当選すると、FR3(フルーツ3)の条件装置が立って作動する。FR3は、単独で内部当選したと仮定すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、有効ライン上に上記所定の図柄が停止して必ず入賞するように図柄が配置されている(ベル図柄が右上り一直線に表示される)。後述するように、第3小役は、RT0状態又はRT1状態において、殆どの場合、押し順制御用の1枚小役(阻害小役)と同時当選するようになっている。同様に、第3ターゲット小役とは、入賞させるべき小役であり、押し順が正解した場合に入賞するので、遊技者にとって有利となる。一方、押し順が不正解で阻害小役が入賞又はハズレとなる。アシスト機能が発動すると、第1ターゲット小役を入賞させるための停止ボタン部10の操作順序を報知するようになっている。なお、普通小役の1つである。
(7)共通ベル小役(FR4):共通ベル小役が入賞すると、左ドラム2a上段にベル図柄、中ドラム2b上段にベル図柄、右ドラム2c上段にベル図柄が揃って停止して表示され、獲得枚数(払出枚数)は9枚となる。但し、有効ライン上には、他の所定図柄が停止する。役抽選で第2小役が内部当選すると、FR4(フルーツ2)の条件装置が立って作動する。FR4は、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、有効ライン上に上記所定の図柄が停止して必ず入賞するように図柄が配置されている(見た目上は、ベル図柄が上段一直線に表示される)。なお、普通小役の1つである。
(8)1枚小役(押し順制御用の阻害小役:FR5~FRn):上述したボーナス役を引き込まないようにする為の小役(ボーナス阻害小役)であり、入賞すると獲得枚数(払出枚数)は1枚となる。また、第1~第3ターゲット小役の何れかと同時当選して、押し順が不正解の場合に、各ターゲット小役を引き込まない為の小役(ボーナス阻害小役)である。なお、nは任意の整数であり、設計上、必要に応じて決定され、その結果、1枚小役の種類はn+3となる。1枚小役が単独又は複数当選することで、共通1枚小役(1枚共通役)を構成する。主制御部100は、レア小役(チェリー、スイカ、チャンス目)と共通1枚小役が同時当選した場合、RB1内部中とRB2内部中とで、引き込む小役図柄を変える。すなわち、主制御部100は、RB1内部中には共通1枚小役の何れかの図柄を停止させて、レア小役は入賞させないが、RB2内部中には、逆にレア小役図柄を停止させて、共通1枚小役の何れかは入賞させないように停止制御する。これによって、有利度に差をつけているのである。なお、普通小役の1つである。
(9)中段チェリー役(FRn+1):左ドラム2aにチェリー図柄、中ドラム2b及び右ドラム2cにベル又はリプレイ図柄が有効ライン上に揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる(チェリー/ANY/ANYと表記される)。抽選で中段チェリー役が内部当選すると、FRn+1(フルーツn+1)の条件装置1個(及び複数の共通1枚役)が作動する。左リールに黒バーを狙うとチェリー図柄が中断に停止して、ATボーナス(アシストボーナス)が確定する。左リールにデカチリ図柄(上チリ図柄と下チリ図柄)を狙うとデカチリ図柄が下段に停止するので、迫力があり遊技者に興奮を与えることができる。また、ビッグボーナス役と中段チェリー役及び共通1枚役が同時当選することがあり、この場合は、ATボーナスとビッグボーナスが確定する。なお、レア小役の1つである。
(8)強チェリー役(FRn+2):左ドラム2aの下段にチェリー図柄、中ドラム2b及び右ドラム2cにチェリー図柄が右上がりに3つ揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる。また、ビッグボーナス役と強チェリー役及び共通1枚役が同時当選することがあり、ATボーナスが高確率で抽選される。なお、レア小役の1つである。
(9)中チェリー役(FRn+3):左ドラム2aの下段にチェリー図柄、中ドラム2bにチェリー図柄及び右ドラム2cにチェリー図柄以外が停止して、右上がりに2つチェリー図柄が表示され、獲得枚数は1枚となる。また、ビッグボーナス役と中チェリー役及び共通1枚役が同時当選することがあり、ATボーナスが中確率で抽選される。なお、レア小役の1つである。
(10)弱チェリー役(FRn+4):左ドラム2aの下段にチェリー図柄、中ドラム2b及び右ドラム2cにチェリー図柄以外が停止して、獲得枚数は1枚となる。また、ビッグボーナス役と弱チェリー役及び共通1枚役が同時当選することがあり、ATボーナスが低確率で抽選される。いずれのチェリー役も、共通小役と共通1枚役とが同時に当選していおり、その場合、RBB、RB1又はRB2が内部当選しているときと、内部当選していないときとで、チェリー小役を構成する図柄を引き込むか否かの停止制御が変わるのである。なお、レア小役の1つである。
(11)スイカ役(FRn+5):左ドラム2aの上段にスイカ図柄、中ドラム2b及び右ドラム2cにスイカ図柄が右下がりに3つ揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる。また、ビッグボーナス役とスイカ役及び共通1枚役が同時当選することがあり、ATボーナスが高確率で抽選される。なお、レア小役の1つである。
(12)チャンス目役(FRn+6):左ドラム2aの上段にスイカ図柄、中ドラム2b及び右ドラム2cにスイカ図柄が右下がりで取りこぼした形で停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる。また、ビッグボーナス役とチャンス目役及び共通1枚役が同時当選することがあり、ATボーナスが高確率又は低確率で抽選される。スイカ役とチャンス目役は、共通小役と共通1枚役とが同時に当選していおり、その場合、RBB、RB1又はRB2が内部当選しているときと、内部当選していないときとで、両役を構成する図柄を引き込むか否かの停止制御が変わるのである。なお、レア小役の1つである。
(13)リプレイ(再遊技):3つのドラムにリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されない。内部当選するとフラグエリアにRPフラグを立て、これが単独当選した場合、又はボーナス役と同時当選した場合にも、再遊技が必ず入賞して作動する。リプレイは組合せ図柄が1種類で、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、リプレイが作動しても、RT(再遊技の当選確率)の変動契機とはならない。リプレイ役には、特殊リプレイ役やフェイクリプレイ役がある。複合リプレイ役は、通常リプレイ役に加えて、特殊リプレイ役及びフェイクリプレイ役などがが同時に複数当選するリプレイ役である。主制御部100は、複合リプレイ役(複合再遊技役)が当選した場合に、第1レギュラーボーナス内部中遊技よりも、第2レギュラーボーナス内部中遊技の方が、アシスト遊技にとって有利な処理を行う。つまり、特殊リプレイ役を引き込める場合に、入賞又は取りこぼしに拘わらず、有利処理を行うのである。
図107(B)において、ビッグボーナスゲーム(RBBゲーム)が終了した次のゲームから、又は設定変更後に、一般ゲーム(図では、「一般遊技」と記載)が開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ確率(リプレイが当選する確率)は、約1/7.3(置数8978/65536)である(初期リプレイ状態:リプレイ確率が変動していない状態の通常遊技)。
一般ゲーム(通常遊技)において、ビッグボーナス役であるRBBが内部当選し、そのゲームでRBBが入賞すると、次の遊技からRBBゲームが開始する。RBBゲームは、メダルの払出しが所定数の50枚を超えると終了し、その次の遊技からリプレイ役の当選確率が低い通常リプレイ状態となる。なお、一般ゲーム→RBBが内部当選→RBB入賞→RBBゲームで50枚超払出し→RBBゲーム終了→一般ゲームを繰り返す。つまり、パチスロの遊技には、少なくとも再遊技役が所定確率で当選する通常遊技と、この通常遊技においてビッグボーナス役(RBB)が当選し、作動することによって移行するビッグボーナス遊技がある。また、作動せずに内部当選状態となったRBB内部中遊技もある。
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アシスト遊技は、一般ゲーム、RBB内部中遊技、ビッグボーナス一般遊技において、停止ボタンの操作態様を報知し、その通りに遊技者が操作(入賞態様で操作)すると、遊技者にとっての利益(例えば、遊技メダルの獲得、AT抽選など)を得ることができる。一般ゲーム(通常遊技)において、移行リプレイを連続入賞させて、RT状態を変え、外れの少ない状態にすることで、アシスト遊技の払い出しメダルの増加率を上げることができる。
ビッグボーナス遊技には、ビッグボーナス一般遊技と、このビッグボーナス一般遊技においてレギュラーボーナス役(RB1又はRB2)が当選し、図柄が表示されて、作動することによって移行するレギュラーボーナス遊技(SRB遊技)と、当選した何れかのレギュラーボーナス役が作動せずに内部当選状態となったレギュラーボーナス内部中遊技(RB1内部中又はRB2内部中)がある。このレギュラーボーナス役には、少なくとも2種類の通常レギュラーボーナス役(RB1)と、それよりも有利な有利レギュラーボーナス役(RB2)がある。RB1を悪RB、RB2を良RBとも言う。
ビッグボーナス一般遊技において、高確率で何れかが当選する。例えば、RB1を1/3の確率、RB2を2/3の確率で、必ず何れかのRBが小役やリプレイ役と同時に1ゲーム目に当選するようにもできる。何れかのRBが内部当選状態になると、再遊技役の当選確率が変動して、例えば、1/65536~65/65536(約1万分の一)の何れかで外れ(不当選)となる領域が生じる。内部当選状態のRBは、役抽選で外れや小役の取りこぼし時に入賞させることが可能となる。
ビッグボーナス遊技中(RBBゲーム中)に、第1レギュラーボーナス役(通常レギュラーボーナス役)が内部当選状態となったら、次の遊技は第1レギュラーボーナス内部中遊技となる。一方、ビッグボーナス遊技中に、第2レギュラーボーナス役(有利レギュラーボーナス役)が内部当選状態となったら、第2レギュラーボーナス内部中遊技となる。主制御部100は、通常遊技または第1レギュラーボーナス内部中遊技のいずれかにおいて、又は両遊技共において、複合小役(例えば、複数の共通1枚小役、第1~第3ベル小役、共通ベル小役、及びレア小役が同時当選する。)が当選した場合、1枚小役又はベル小役を引き込んで入賞させるが、レア小役は蹴とばして入賞させない。一方、主制御部100は、有利レギュラーボーナス内部中遊技において、複合小役(例えば、複数の共通1枚小役、第1~第3ベル小役、共通ベル小役、及びレア小役が同時当選する。)が当選した場合、レア小役を引き込んで入賞させるが、1枚小役又はベル小役は蹴とばして入賞させない。なお、引き込み制御をしても、チェリー役、スイカ役、チャンス目役、1枚小役は取りこぼすこともある。
複合小役が当選した場合において、主制御部100(有利処理手段)は、第1レギュラーボーナス内部中遊技よりも、第2レギュラーボーナス内部中遊技の方が、ATボーナス(アシスト遊技又は報知遊技)にとって有利な処理を行う。例えば、主制御部100(有利処理手段)は、第1レギュラーボーナス内部中遊技において、何れかの複合小役が当選しても、1枚小役やベル小役を入賞させて、ATボーナスの当落抽選や上乗せ抽選を行わないが、一方、第2レギュラーボーナス内部中遊技において、何れかの複合小役が当選したら、レア小役を入賞させて、ATボーナスの当落抽選や上乗せ抽選、ストック抽選などを行う(アシスト遊技にとって有利な処理を行う)。また、主制御部100(有利処理手段)は、通常遊技よりも、第2レギュラーボーナス内部中遊技の方が、アシスト遊技にとって有利な処理を行う。さらに、主制御部100(有利処理手段)は、通常遊技<第1レギュラーボーナス内部中遊技<第2レギュラーボーナス内部中遊技と言うように、有利度に差をつけた処理を行う。具体的には、複合小役が当選した場合において、主制御部100は、通常遊技ではレア小役を蹴飛ばす処理、第1レギュラーボーナス内部中遊技では一部の複合小役中のレア小役を引き込む処理、第2レギュラーボーナス内部中遊技では全ての複合小役中のレア小役を引き込む処理を実行し、レア小役の引き込み制御をしたらアシスト遊技にとって有利な処理を行うというようにもできる。
図108~図111は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。これらの図を用いて、複合小役が当選したときの停止制御について詳述する。
まず、再遊技役が所定確率(1/7.3)で当選する通常遊技において、ビッグボーナス役が当選して、作動図柄が表示(例えば、青7、青7、青7)されると、ビッグボーナス遊技に移行する。ビッグボーナス遊技には、ビッグボーナス一般遊技があり、通常遊技と同じ確率で小役が当選するようになっている。ビッグボーナス一般遊技において、レギュラーボーナス役が当選し、作動することによって移行するレギュラーボーナス遊技と、当選したレギュラーボーナス役が作動せずに内部当選状態となったレギュラーボーナス内部中遊技がある。このレギュラーボーナス役は、少なくとも2種類あり、第1レギュラーボーナス役と、この第1レギュラーボーナス役よりも有利な第2レギュラーボーナス役があり、主制御部100は、複合小役が当選した場合、第1レギュラーボーナス内部中遊技において、停止スイッチの操作によって、普通小役図柄を引き込んで、普通小役を入賞させるように複数の回胴を停止制御する。その一方、第2レギュラーボーナス内部中遊技において、停止スイッチの操作によって、レア小役図柄を引き込んで、レア小役を入賞させるように複数の回胴を停止制御する。すなわち、主制御部100(有利処理手段)は、第1レギュラーボーナス内部中遊技よりも、第2レギュラーボーナス内部中遊技の方が、ATボーナス(アシスト遊技)にとって有利な処理(高確率遊技への移行抽選、AT抽選、上乗せ抽選、ストック抽選など)を行うのである。なお、通常遊技中に左1st操作以外の操作を行うとペナルティとなり、数ゲーム間はアシスト抽選を行わない。同様に、RB内部中に左1st以外の操作でペナルティとなる。
図108を参照し、RB1内部中遊技(第1レギュラーボーナス内部当選中遊技)において、複合小役1が内部当選すると、共通ベル小役(FR4)、複数の1枚小役(FR5~FRnの何れかが複数)及び中段チェリー役が同時に当選状態になる。図108(A)は、3つのリールが回転している状態である。
遊技者が左リールのDDTポイントの黒バーを狙って、第1停止で左停止ボタン10aを操作すると、上段にベル図柄(有効ライン上には、リプレイ図柄)が停止する(図108(B1)参照)。この時、チェリー図柄は蹴飛ばし制御によって枠外に停止させる。第2停止で中停止ボタン10bを操作すると、上段にベル図柄(有効ライン上には、リプレイ図柄)が停止する(図108(C1)参照)。第3停止で右停止ボタン10cを操作すると、上段にベル図柄(有効ライン上には、スイカ図柄)が停止して、上段一直線にベル図柄が表示されて、上段ベルが入賞する(図108(D1)参照)。配当は9枚である。
一方、RB2内部中遊技(第2レギュラーボーナス内部中遊技)において、複合小役1が内部当選した場合、遊技者がDDTポイントの黒バーを狙って、第1停止で左停止ボタン10aを操作すると、有効ライン上の中段にチェリー図柄が停止する(図108(B2)参照)。なお、白7図柄を狙うと中段に上シン図柄と下段に下シン図柄が停止するので迫力がある。主制御部100は、上段ベルの配当が9枚で多いが、組み合わせ図柄の数が多い、中段にチェリー図柄又は上シン図柄を引き込み制御するのである。
第2停止で中停止ボタン10bを操作すると、中段にリプレイ図柄が停止する(図108(C2)参照)。第3停止で右停止ボタン10cを操作すると、上段にベル図柄が停止して、中段チェリーが入賞する(図108(D2)参照)。配当は1枚である。
主制御部100(有利処理手段)は、同じ複合小役1が内部当選した場合でも、第1レギュラーボーナス内部中遊技よりも、第2レギュラーボーナス内部中遊技の方が、アシスト遊技(ATボーナス等)にとって有利な処理を行う(ATボーナスの当落抽選や上乗せ抽選、ストック抽選などを行う)。なお、一般ゲーム(通常遊技)において、ビッグボーナス役であるRBBが内部当選し、そのゲームでRBBが入賞しなければ、RBB内部中遊技に移行する。このRBB内部中遊技でも、主制御部100は、複合小役1が内部当選した場合に、中段チェリーを入賞させるように引き込み制御を行うようにして、有利な処理を行うこともできる。RBB内部中遊技において、例えば純外れが当選して、RBB図柄を引き込むことができる状態になった以降の遊技では、有利な処理を行わないようになっている。これによって、意図した攻略をさせないようにできる。一方、一般ゲーム(通常遊技)におけるRBB内部中遊技では、停止制御は変更せずに、第1レギュラーボーナス内部中遊技と同様に、不利な制御を行うようにしてもよい。。
図109を参照し、RB1内部中遊技(第1レギュラーボーナス内部当選中遊技)において、複合小役2が内部当選すると、複数の1枚小役(FR5~FRnの何れかが複数)及び強チェリー役が同時に当選状態になる。図109(A)は、3つのリールが回転している状態である。
遊技者が左リールのDDTポイントの黒バーを狙って、第1停止で左停止ボタン10aを操作すると、上段にベル図柄(有効ライン上には、1枚小役図柄のリプレイ図柄)が停止する(図109(B1)参照)。この時、チェリー図柄は蹴飛ばし制御によって枠外に停止させる。第2停止で中停止ボタン10bを操作すると、中段の有効ライン上にスイカ図柄が停止して1枚小役がテンパイ状態になる(図109(C1)参照)。第3停止で右停止ボタン10cを操作すると、中段の有効ライン上にベル図柄が停止して、1枚小役が入賞する(図109(D1)参照)。配当は1枚である。なお、この1枚小役は、図柄が引き込める範囲にないときには、取りこぼすことがあり、その場合には非入賞となって、払い出しはない。
一方、RB2内部中遊技(第2レギュラーボーナス内部中遊技)において、複合小役2が内部当選した場合、遊技者がDDTポイントの黒バーを狙って、第1停止で左停止ボタン10aを操作すると、有効ライン上の中段に黒バー図柄が停止する(図109(B2)参照)。
第2停止で中停止ボタン10bを操作すると、中段にチェリー図柄が停止する(図109(C2)参照)。第3停止で右停止ボタン10cを操作すると、上段にチェリー図柄が停止して、強チェリーが入賞する(図109(D2)参照)。チェリー図柄が右上がりに3枚表示されて、配当は1枚である。
主制御部100(有利処理手段)は、同じ複合小役2が内部当選した場合でも、第1レギュラーボーナス内部中遊技よりも、第2レギュラーボーナス内部中遊技の方が、アシスト遊技(ATボーナス等)にとって有利な処理を行う(ATボーナスの当落抽選や上乗せ抽選、ストック抽選などを行う)。なお、一般ゲーム(通常遊技)において、ビッグボーナス役であるRBBが内部当選し、そのゲームでRBBが入賞しなければ、RBB内部中遊技に移行する。このRBB内部中遊技でも、主制御部100は、複合小役2が内部当選した場合に、強チェリーを入賞させるように引き込み制御を行うようにして、有利な処理を行うこともできる。RBB内部中遊技において、例えば純外れが当選して、RBB図柄を引き込むことができる状態になった以降の遊技では、有利な処理を行わないようになっている。これによって、意図した攻略をさせないようにできる。一方、一般ゲーム(通常遊技)におけるRBB内部中遊技では、停止制御は変更せずに、第1レギュラーボーナス内部中遊技と同様に、不利な制御を行うようにしてもよい。。
複合小役3が内部当選すると、複数の1枚小役(FR5~FRnの何れかが複数)及び中チェリー役が同時に当選状態になる。また、複合小役4が内部当選すると、複数の1枚小役(FR5~FRnの何れかが複数)及び弱チェリー役が同時に当選状態になる。図109(A)は、3つのリールが回転している状態である。RB1内部中遊技において、複合小役3又は複合小役4が当選した場合、図109(B1)、図109(C1)及び図109(D1)は複合小役2が内部当選した時と同じなので説明を援用する。
また、RB2内部中遊技において、複合小役3又は複合小役4が当選した場合、図109(B2)までは同様なので説明を援用する。複合小役3が内部当選している場合、第2停止で中停止ボタン10bを操作すると、中段にチェリー図柄が停止する(図109(C2)参照)。第3停止で右停止ボタン10cを操作すると、上段にチェリー図柄は停止せずに、中チェリーが入賞する(図示せず)。一方、複合小役4が内部当選している場合、第2停止で中停止ボタン10bを操作すると、中段にチェリー図柄が停止せず、第3停止で右停止ボタン10cを操作すると、チェリー図柄が枠内に停止せず、弱チェリー役が入賞する(図示せず)。配当は共に1枚である。
主制御部100(有利処理手段)は、同じ複合小役3又は複合小役4が内部当選した場合でも、第1レギュラーボーナス内部中遊技よりも、第2レギュラーボーナス内部中遊技の方が、アシスト遊技(ATボーナス等)にとって有利な処理を行う(ATボーナスの当落抽選や上乗せ抽選、ストック抽選などを行う)。なお、一般ゲーム(通常遊技)においては、ビッグボーナス役であるRBBが内部当選し、そのゲームでRBBが入賞しなければ、RBB内部中遊技に移行する。このRBB内部中遊技でも、主制御部100は、複合小役1が内部当選した場合に、中段チェリーを入賞させるように引き込み制御を行うようにして、有利な処理を行うこともできる。RBB内部中遊技において、例えば純外れが当選して、RBB図柄を引き込むことができる状態になった以降の遊技では、有利な処理を行わないようになっている。これによって、意図した攻略をさせないようにできる。一方、一般ゲーム(通常遊技)におけるRBB内部中遊技では、停止制御は変更せずに、第1レギュラーボーナス内部中遊技と同様に、不利な制御を行うようにしてもよい。。
図110を参照し、RB1内部中遊技(第1レギュラーボーナス内部当選中遊技)において、複合小役5が内部当選すると、第2小役(FR4)、複数の1枚小役(FR5~FRnの何れかが複数)及びスイカ役が同時に当選状態になる。図110(A)は、3つのリールが回転している状態である。
遊技者が左リールのDDTポイントの黒バーを狙って、第1停止で左停止ボタン10aを操作すると、上段にベル図柄(有効ライン上には、リプレイ図柄)が停止する(図110(B1)参照)。この時、チェリー図柄は蹴飛ばし制御によって枠外に停止させる。また、スイカ図柄は上段には引き込まない。第2停止で中停止ボタン10bを操作すると、中段の有効ライン上にベル図柄が停止する(図110(C1)参照)。第3停止で右停止ボタン10cを操作すると、下段にベル図柄(有効ライン上には、リプレイ図柄)が停止して、右下り一直線にベル図柄が表示されて、右下ベル(第2小役)が入賞する(図110(D1)参照)。配当は9枚である。
一方、RB2内部中遊技(第2レギュラーボーナス内部中遊技)において、複合小役5が内部当選した場合、遊技者がDDTポイントの黒バーを狙って、第1停止で左停止ボタン10aを操作すると、黒バーを枠外に蹴飛ばし、有効ライン上の中段にベル図柄が停止して、上段にスイカ図柄が表示される(図110(B2)参照)。
第2停止で中停止ボタン10bを操作すると、中段にスイカ図柄が停止する(図110(C2)参照)。第3停止で右停止ボタン10cを操作すると、下段にスイカ図柄が停止して、スイカ役が入賞する(図110(D2)参照)。スイカ図柄が右下がりに3枚表示されて、配当は1枚である。
主制御部100(有利処理手段)は、同じ複合小役5が内部当選した場合でも、第1レギュラーボーナス内部中遊技よりも、第2レギュラーボーナス内部中遊技の方が、アシスト遊技(ATボーナス等)にとって有利な処理を行う(ATボーナスの当落抽選や上乗せ抽選、ストック抽選などを行う)。なお、一般ゲーム(通常遊技)において、ビッグボーナス役であるRBBが内部当選し、そのゲームでRBBが入賞しなければ、RBB内部中遊技に移行する。このRBB内部中遊技でも、主制御部100は、複合小役1が内部当選した場合に、中段チェリーを入賞させるように引き込み制御を行うようにして、有利な処理を行うこともできる。RBB内部中遊技において、例えば純外れが当選して、RBB図柄を引き込むことができる状態になった以降の遊技では、有利な処理を行わないようになっている。これによって、意図した攻略をさせないようにできる。一方、一般ゲーム(通常遊技)におけるRBB内部中遊技では、停止制御は変更せずに、第1レギュラーボーナス内部中遊技と同様に、不利な制御を行うようにしてもよい。。
図111を参照し、RB1内部中遊技(第1レギュラーボーナス内部当選中遊技)において、複合小役6が内部当選すると、第2小役(FR4)、複数の1枚小役(FR5~FRnの何れかが複数個)及びチャンス目役が同時に当選状態になる。図111(A)は、3つのリールが回転している状態である。RB1内部中遊技において、複合小役6が当選した場合、図110(B1)~図110(D1)、及び図110(B2)~図110(C2)は複合小役5が内部当選したときと同じなので説明を援用する。
図111(C2)の状態において、第3停止で右停止ボタン10cを操作すると、有効ライン上にスイカ図柄が停止し、下段に白7図柄(青7図柄又は赤バー図柄でもよい)が表示されてチャンス目役が入賞する。配当は1枚である。
主制御部100(有利処理手段)は、同じ複合小役6が内部当選した場合でも、第1レギュラーボーナス内部中遊技よりも、第2レギュラーボーナス内部中遊技の方が、アシスト遊技(ATボーナス等)にとって有利な処理を行う(ATボーナスの当落抽選や上乗せ抽選、ストック抽選などを行う)。なお、一般ゲーム(通常遊技)において、ビッグボーナス役であるRBBが内部当選し、そのゲームでRBBが入賞しなければ、RBB内部中遊技に移行する。このRBB内部中遊技でも、主制御部100は、複合小役1が内部当選した場合に、中段チェリーを入賞させるように引き込み制御を行うようにして、有利な処理を行うこともできる。RBB内部中遊技において、例えば純外れが当選して、RBB図柄を引き込むことができる状態になった以降の遊技では、有利な処理を行わないようになっている。これによって、意図した攻略をさせないようにできる。一方、一般ゲーム(通常遊技)におけるRBB内部中遊技では、停止制御は変更せずに、第1レギュラーボーナス内部中遊技と同様に、不利な制御を行うようにしてもよい。
図112~図113は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。これらの図を用いて、シフトRB役(RB1又はRB2)が当選したときの停止制御について詳述する。
上述した通常遊技において、ビッグボーナス役が当選して、作動図柄が表示(例えば、青7、青7、青7)されると、ビッグボーナス遊技に移行する。ビッグボーナス遊技の1ゲーム目は、ビッグボーナス一般遊技となるが、この1ゲーム目以降にレギュラーボーナス役が当選可能状態になる。ビッグボーナス一般遊技において、何れかのシフトRB役が当選すると、全リールが回転している状態(図112(A)参照)で、表示演出装置11に逆押しで白7図柄(請求項の「特定図柄」である)を狙うように指示を出す。
まず、第2レギュラーボーナス役が当選した場合を説明する。右1st操作(右停止ボタン10cの操作)で白7図柄を正しく狙うと、有効ライン上に白7図柄が停止する(図112(B)参照)。なお、白7図柄が中央に停止するのは外れ目図柄であるが、1枚役(白7図柄が中央一直線に停止する役)を同時当選させてもよい。
中停止ボタン10bの第2停止操作で白7図柄を正しく狙うと、有効ライン上に白7図柄が停止する(図112(C1)参照)。また同様に、左停止ボタン10aの第2停止操作で白7図柄を正しく狙うと、有効ライン上に白7図柄が停止する(図112(C2)参照)。共に、白7図柄が一直線に表示可能な白7テンパイ状態となる。第3停止操作で、白7図柄を正しく狙って、最後の停止ボタンを操作すると、白7図柄が中央一直線に停止する(図112(C3)参照)。これによって、第1レギュラーボーナス役よりも有利な第2レギュラーボーナス役が内部当選したことを遊技者に明示するのである。なお、白7図柄が中央一直線に停止するのは、第2レギュラーボーナス役の取りこぼし目であるが、白7図柄が中央一直線に停止する1枚役であってもよい。
次に、不利な第1レギュラーボーナス役が当選した場合を説明する。図113において図112(A)~図112(C2)までは同じなので、上記説明を援用する。図113(C1)の状態で、左停止ボタン10aの第3停止操作で白7図柄を正しく狙うと、図柄が滑って下段に白7図柄が停止して外れを表示する(図113(C3)参照)。なお、白7図柄が上段又は中段に停止することはない。同様に、図113(C2)の状態で、中停止ボタン10bの第3停止操作で白7図柄を正しく狙うと、図柄が滑らずに上段に白7図柄が停止して外れを表示する(図113(C3)参照)。又は、図柄が滑って下段に白7図柄が停止する(図示せず)。これによって、不利な第1レギュラーボーナス役が内部当選したことを遊技者に明示するのである。なお、この逆押し指示は、ビッグボーナス一般遊技において、何れかのシフトRB役が当選したときだけ出すが、それ以降の遊技で同じ状態になると、左停止ボタン10a又は中停止ボタン10bを第一停止操作するように指示を出す。これによって、白7図柄が中央に停止することがなくなる。つまり、逆押し1st操作で白7図柄を狙った場合、白7図柄がテンパイ状態になるゲーム(その後に、白7図柄が揃う又は外れるゲーム)で、逆押ししないように指示を出すのである。
本実施例の進歩性のポイントを要約する。一種BB一般中に成立するシフトRB(2種類以上の複数種類)内部中時の内部中シフトRBの種類に応じて、入賞する当選役が変わる。例えば、当選役AB(Aはベル役、Bはチェリー、スイカ、チャンス目で、その複合役)が当選した際に、シフトRB(A)内部中の場合は当選役Aが入賞、シフトRB(B)内部中の場合は当選役Bが入賞という発明の内容である。入賞する当選役が内部中になったシフトRBの種類に応じて、変わる事により実現できる事は以下のようなアイデア内容(技術思想)となる。
1)一種BB中シフトRB内部中時、シフトRBの種類に応じた入賞/作動役(リプレイ含む出目)の変化が可能となる。例えば、Aの場合はベルとリプレイのみが入賞/作動、Bの場合はベル/レア役(スイカ、チェリー)、リプレイが入賞/作動する。
2)入賞役(出目)の変化による一種BB中シフトRB内部中の1Gあたりの純増期待枚数を変化させることが可能となる。例えば、Aの場合は純増2.0枚(ベル当選が多い)、Bの場合は純増1.0枚(ベルの一部が払い出しの少ないレア役に変化して入賞する)となる。効果として、RBBは所定の払い出し枚数で終了するので、第1レギュラーボーナス内部中遊技よりも、第2レギュラーボーナス内部中遊技の方がゲーム数が延びる。理由は、第2レギュラーボーナス内部中遊技の純増が少なく、払い出しによる終了条件が達成されるまでにゲーム数が長くなるからである。すなわち、有利な状態が長く続くことになる。
3)入賞役(出目)が変化することによる一種BB中シフトRB内部中における、指示機能の抽選が変化し、当選確率が内部中のRBによって左右される。例えば、Aの場合はベルが多くなるので、ベルでの指示機能抽選確率は低くなる一方、Bの場合は複合役のベルの一部がレア役で入賞するので、レア役時の指示機能抽選確率が高くなる。
4)内部中になったシフトRBの種類に応じたRT状態を持つ事で、RT状態別の指示機能抽選の確率を変化させる事ができる。例えば、シフトRB(A)内部中をRT1、シフトRB(B)内部中をRT2とし、通常ベルの当選時に指示機能抽選がRT1<RT2で行うことができる。
5)シフトRB作動によるシフトRB種別切り替え攻略への対策が必要となる。つまり、シフトRB内部中のハズレをリプレイで埋めれない場合に、不利なシフトRBを恣意的に作動させる事により、再度RBB通常遊技に戻って、有利RBである上位のシフトRB当選を待つという攻略法への対策である。シフトRB(A)遊技の消化中はシフトRB(A)の抽選が強い(または、シフトRB(A)のみを抽選)、シフトRB(B)消化中はシフトRB(B)の抽選が強い(または、シフトRB(B)のみを抽選)。例えば、シフトRB(A)遊技中は100パーセントの確率でシフトRB(A)を第1ゲームで当選させて、内部当選状態を維持し、シフトRB(A)遊技が終了すると、必ずシフトRB(A)が内部当選状態になるようにする。その一方、シフトRB(B)遊技中は100パーセントの確率でシフトRB(B)を第1ゲームで当選させて、内部当選状態を維持し、シフトRB(B)遊技が終了すると、必ずシフトRB(B)が内部当選状態になるようにする。
6)シフトRB内部中になった際のリールの出目によるゲーム性が創出できる。即ち、シフトRBをはずした際の出目により、内部中状態のシフトRBの種類が判別可能となる。シフトRB(A)またはシフトRB(B)当選時にダブルテンパイする7図柄の配列で7を狙えを指示する。例えば、揃った7が赤だとシフトRB(A)、白だとシフトRB(B)のような内容を遊技者にアピールできる。一方、上記では内部中をわかるようにしたパターンであるが、逆に外した時の出目が同一で、シフトRBの種類が分からない仕様にすることができる。例えば、図112に示すように、ビッグボーナス遊技に移行して、何れかのレギュラーボーナス役が当選した場合、逆押しで白7図柄を狙うように指示を出し、共に白7図柄が中央一直線に停止させるのである(図112(C3)参照)。
図114~図115は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。これらの図を用いて、複合リプレイ役が当選したときの停止制御について詳述する。
複合リプレイ役は、通常リプレイ役(例えば、リプレイ図柄が横一直線、又は、斜め横一直線に表示)と特殊リプレイ役(例えば、白7図柄が上段又は下段に横一直線、又は、斜め横一直線に表示)が同時に複数当選するリプレイ役である。また、フェイクリプレイ役(例えば、白7図柄が2つテンパイ表示されるが、白7図柄が一直線に表示されない)が同時に複数当選するリプレイ役である。つまり、複合リプレイ役は、通常リプレイ役、特殊リプレイ役、フェイクリプレイ役が同時に複数当選するリプレイ役である。
上述した通常遊技において、ビッグボーナス役が当選して、作動図柄が表示(例えば、青7、青7、青7)されると、ビッグボーナス遊技に移行する。このビッグボーナス遊技でRB1又はRB2(共にシフトRB)が内部当選して、非入賞でRB内部中遊技に移行する。なお、RB1内部中遊技及びRB2内部中遊技では、共に再遊技当選確率は同じ状態である(例えば、RTn状態)。つまり、RTn状態においては、複合リプレイ役が当選する確率は同じである。
図114を参照し、RB2内部中遊技(第2レギュラーボーナス内部当選中遊技)において、複合リプレイ役が内部当選すると、複数のリプレイ役が同時当選するが、少なくとも通常リプレイ役及び特殊リプレイ役が含まれる。この特殊リプレイ役は、アシスト遊技(第三のボーナスの報知遊技)にとって有利な抽選処理を行う役である。複合リプレイ役1は、通常リプレイ役、特殊リプレイ役及びフェイクリプレイ役が同時に複数当選するリプレイ役である。また、複合リプレイ役2は、通常リプレイ役及び特殊リプレイ役は同時に複数当選するリプレイ役であるが、フェイクリプレイ役は当選しないので、RB1内部中遊技とRB2内部中遊技では、特殊リプレイ役が入賞可能となる。図114(A)は、3つのリールが回転している状態である。
RB2内部中遊技において、複合リプレイ役1が当選すると、主制御部100は、副制御部160にコマンドを送信して、表示演出装置11に逆押しで白7図柄(請求項の「特定図柄」である)を狙うように指示を出す。
遊技者が右ドラム2cの白7図柄を狙って、第1停止で右停止ボタン10cを正しく操作すると、リール下段に白7図柄(有効ライン上には、スイカ図柄)が停止する(図114(B)参照)。第2停止で、中ドラム2bの白7図柄を狙って、中停止ボタン10bを正しく操作すると、有効ライン上に白7図柄が停止する(図114(C1)参照)。その一方、第2停止で、左ドラム2aの白7図柄を狙って、左停止ボタン10aを正しく操作すると、リール上段に白7図柄(有効ライン上には、上チリ図柄)が停止する(図114(C2)参照)。
図114(C1)の状態で、遊技者が第3停止で、左ドラム2aの白7図柄を狙って、左停止ボタン10aを正しく操作すると、リール上段に白7図柄(有効ライン上は、上チリ図柄)が停止して、白7図柄が右下がり一直線に表示される(図114(D)参照)。図114(C2)の状態で、遊技者が第3停止で、中ドラム2bの白7図柄を狙って、中停止ボタン10bを正しく操作すると、有効ライン上に白7図柄が停止して、白7図柄が右下がり一直線に表示される(図114(D)参照)。即ち、主制御部100は、RB2内部中遊技において、複合リプレイ役1が当選すると、逆押しを指示して、特殊リプレイ役を入賞させるように引き込み制御を行うが、フェイクリプレイ役や通常リプレイ役は蹴飛ばす制御を行う。ただし、特殊リプレイ役の図柄を引き込めない場合、他の再遊技役の何れかを必ず入賞させる。なお、RB2内部中遊技において、複合リプレイ役2が当選した場合も同様に、主制御部100は、副制御部160にコマンドを送信して、表示演出装置11に逆押しで白7図柄を狙うように指示を出し、正しく操作されると特殊リプレイ役を入賞させる。主制御部100(有利処理手段)は、RB2内部中遊技において、複合リプレイ役1が当選しても、複合リプレイ役2が当選しても、アシスト遊技(第3のボーナス)にとって有利な処理を行うのである。
図115を参照し、RB1内部中遊技(第1レギュラーボーナス内部当選中遊技)において、複合リプレイ役が内部当選すると、複数のリプレイ役が同時当選するが、少なくとも通常リプレイ役及び特殊リプレイ役が含まれる。この特殊リプレイ役は、アシスト遊技(第三のボーナスの報知遊技)にとって有利な抽選処理を行う役である。複合リプレイ役1は、通常リプレイ役、特殊リプレイ役及びフェイクリプレイ役が同時に複数当選するリプレイ役である。また、複合リプレイ役2は、通常リプレイ役及び特殊リプレイ役は同時に複数当選するリプレイ役であるが、フェイクリプレイ役は当選しないので、RB1内部中遊技とRB2内部中遊技では、特殊リプレイ役が入賞可能となる。図115(A)は、3つのリールが回転している状態である。
RB1内部中遊技において、複合リプレイ役1が当選すると、主制御部100は、副制御部160にコマンドを送信して、表示演出装置11に逆押しで白7図柄(請求項の「特定図柄」である)を狙うように指示を出す。
遊技者が右ドラム2cの白7図柄を狙って、第1停止で右停止ボタン10cを正しく操作すると、リール下段に白7図柄(有効ライン上には、スイカ図柄)が停止する(図115(B)参照)。第2停止で、中ドラム2bの白7図柄を狙って、中停止ボタン10bを正しく操作すると、有効ライン上に白7図柄が停止する(図115(C1)参照)。その一方、第2停止で、左ドラム2aの白7図柄を狙って、左停止ボタン10aを正しく操作すると、リール上段に白7図柄(有効ライン上には、上チリ図柄)が停止する(図115(C2)参照)。
図115(C1)の状態で、遊技者が第3停止で、左ドラム2aの白7図柄を狙って、左停止ボタン10aを正しく操作しても、リール上段外又はリール下段外に白7図柄を停止させて、白7図柄を一直線に表示させない(図115(D1)参照)。また、図115(C2)の状態で、遊技者が第3停止で、中ドラム2bの白7図柄を狙って、中停止ボタン10bを正しく操作しても、リール上段外又はリール下段外に白7図柄を停止させて、白7図柄を一直線に表示させない(図115(D2)参照)。即ち、主制御部100は、RB1内部中遊技において、複合リプレイ役1が当選すると、逆押しを指示して、特殊リプレイ役を入賞させないように蹴飛ばし制御を行うが、フェイクリプレイ役や通常リプレイ役は引き込む制御を行う。ただし、特殊リプレイ役の図柄を引き込めない場合、他の再遊技役の何れかを必ず入賞させる。なお、RB1内部中遊技において、複合リプレイ役2が当選した場合も同様に、主制御部100は、副制御部160にコマンドを送信して、表示演出装置11に逆押しで白7図柄を狙うように指示を出し、正しく操作されると特殊リプレイ役を入賞させるのである。主制御部100(有利処理手段)は、RB1内部中遊技において、複合リプレイ役1が当選しても、アシスト遊技(第3のボーナス)にとって有利な処理を行わないが、複合リプレイ役2が当選すると、有利な処理を行うのである。
要約すると、本発明に係るパチスロ遊技機は、外周面に複数種類の図柄が配置された複数の回胴(3つのリール)と、遊技において、抽選用データを用いて、役の抽選を行う役抽選手段(主制御部100)と、遊技において複数の回胴を回転させ、各々の回胴に対応して設けられた停止スイッチの操作を受け付けて、対応する回胴を個々に停止させ、前記役の抽選結果に応じて図柄を表示する制御手段(主制御部100)と、前記遊技において、遊技上の処理を行う遊技処理手段(主制御部100)と、演出を表示可能な表示演出装置(液晶表示装置やLED、スピーカ等)と、を具備している。前記役抽選手段が抽選で決定する役の中には、少なくともビッグボーナス役、レギュラーボーナス役、小役及び再遊技役があり、前記遊技には、少なくとも前記再遊技役が所定確率で当選する通常遊技と、該通常遊技において前記ビッグボーナス役が当選して、作動することによって移行するビッグボーナス遊技と、前記停止スイッチの操作手順が報知されるアシスト遊技がある。
再遊技役には、少なくとも特殊再遊技役(白7が3つ一直線に表示される)とフェイク再遊技役(白7が2つ一直線に表示されるが、3つは揃わない)とを含む複数の再遊技役が同時に当選する複合再遊技役があり、特殊再遊技役が作動すると特定図柄(白7図柄)が一直線に表示される。ビッグボーナス遊技には、ビッグボーナス一般遊技と、該ビッグボーナス一般遊技においてレギュラーボーナス役が当選し、作動することによって移行するレギュラーボーナス遊技と、当選した該レギュラーボーナス役が作動せずに内部当選状態となったレギュラーボーナス内部中遊技がある。
レギュラーボーナス役には、第1レギュラーボーナス役(不利RB)と、該第1レギュラーボーナス役よりも有利な第2レギュラーボーナス役(有利RB)があり、レギュラーボーナス内部中遊技には、前記第1レギュラーボーナス役が内部当選状態となった第1レギュラーボーナス内部中遊技と、前記第2レギュラーボーナス役が内部当選状態となった第2レギュラーボーナス内部中遊技とがある。
いずれのレギュラーボーナス内部中遊技(不利RB及び有利RB)においても、複合再遊技役が当選し、前記表示演出装置が前記特定図柄を狙わせるための狙え演出を表示した場合(図114(A)及び図115(A)の逆押し白7狙え演出)、前記制御手段は、前記停止スイッチの第1操作と、続く第2操作によって、前記特定図柄を一直線上にテンパイ可能なように引き込んで、前記複数の回胴を停止制御する(図114(B)、(C1)、(C2)参照、図115(B)、(C1)、(C2)参照)。
特定図柄が2つ一直線上に揃ったテンパイ状態で、前記停止スイッチの最終操作が為されたとき、第2レギュラーボーナス内部中遊技であれば、前記制御手段は、有効ライン上に、特殊再遊技役図柄を引き込んで、前記特殊再遊技役が作動可能なように回転中の回胴を停止制御する(図114(D)参照)。一方、第1レギュラーボーナス内部中遊技であれば、前記制御手段は、有効ライン上に、フェイク再遊技役図柄を引き込んで、前記フェイク再遊技役が作動可能なように前記回転中の回胴を停止制御する(図115(D1)及び(D2)参照)。複合再遊技役が当選した場合において、前記遊技処理手段(主制御部100)は、前記第1レギュラーボーナス内部中遊技よりも、前記第2レギュラーボーナス内部中遊技の方が、前記アシスト遊技にとって有利な処理を行う。この有利な処理としては、アシスト遊技の当落抽選、ストック抽選、上乗せ抽選、高確率移行抽選などがあげられる。ストック抽選で当選すれば、アシスト遊技のストックが貯留され、アシスト遊技1セットが一旦終了となっても、ストック貯留分から1つを消化することで、アシスト遊技を継続することができる。
本願出願人は、後半に行けば行くほど期待度が上がるバトル型の特別遊技(アシスト遊技又はチャンスゾーン)を考案した。負け濃厚になるバトル後半の展開を無くすと共に、バトル後半ほど勝利期待度がアップさせることで、力の入る仕組みを取り入れた。液晶機でミニバトルがある機種として、北斗の拳(登録商標)、押忍・番長(登録商標)、バジリスク絆(登録商標)がある。
図106~図115で説明したアシスト遊技としては、RBB+ART(アシスト・リプレイ・タイム)がある。また、図53~図60で説明したアシスト遊技としては、いわゆるAT(アシスト・タイム)がある。
ART及びATは第三のボーナスと言われるもので、1セット50ゲーム程度で特別遊技が行われ、その遊技中にストック抽選で当選すれば、1セット又は2セット以上のストックが貯留され、特別遊技終了後に直ちにストックが1つ放出されて、特別遊技が継続して実行される。また、特別遊技中に上乗せ抽選で当選すると、現在の残り遊技数に上乗せゲーム数が加算されて、特別遊技が延長される。なお、この上乗せ抽選は、ゲーム数だけではなく、払出枚数やナビ回数など色々存在する。
対戦型の特別遊技としては、4号機の初代北斗の拳がある。初代北斗の拳は、Cタイプの機種で、バトルボーナス(BB)と呼ぶ10ゲームの小役ゲーム(ベル以外の小役とベルの押し順が告知される)とレギュラーボーナス(以下、JACゲームとも言う)のセットを連続させることで出玉を獲得する。JACゲームは通常は高確率で抽選され、一旦ストックされる。そして、契機役を引くことによりBB低確率から高確率・前兆へとステップアップ(あるいはダウン)し、2種類のBB絵柄(「7」もしくは「北斗の拳」)をそろえることでBBを始めることが出来る。このとき、継続抽選(1/128)に当選するとBB絵柄を揃えることなく継続率79%のBBに突入する)。
このバトルボーナス(BB)は、上記「10ゲームの小役ゲームとJACゲーム(レギュラーボーナス)のセット」とその継続であるが、次回継続するかどうかは1セット毎に抽選されており、継続回数は決まっていない。これは、次々回以降の継続が確定することがない一方で、継続回数の上限も定められていないということである。また、4段階ある継続率による連荘は、設定には影響されない。これらの特徴は、「引きが良ければ一発で大勝」という期待をもたらしたのである。
今回新規考案したバトル型の特別遊技として、実施例4-1としてRBB+ART、実施例4-2としてATを例にして詳細に説明する。
バトル型の特別遊技(判定遊技)の主要パラメータとしては上げられるのは、初期の遊技回数(例えば、8ゲーム)、スタートゲーム(例えば、何ゲーム目に開始)及び敗北役の種類である。なお、この3つのパラメータは、固定であっても、その都度抽選で決定してもよい。
実施例4-1の特別遊技(RBB+ART)では、図107(B)の一般遊技で移行リプレイ役を2回連続で入賞させることで、ハズレがないRT2状態に移行させ、メダルが減るのを防ぐ。そして、押し順小役の入賞操作態様を報知することで、1ゲーム当たりの純増枚数を2枚程度と向上させる。例えば、特別遊技を20ゲーム1セットとし、前半12ゲームを小役ゲームとする。後半残りの8ゲームをバトルゲーム(請求項の判定遊技)として、自力抽選による激熱演出をするのである。この場合、基本実施例として、当初の遊技回数は8ゲームと一義的に設定される。特別遊技が1セット20ゲームなので、平均純増は40枚で少ないが、実ボーナスもあり、敗戦するまで延々と継続するので遊技者は興奮と感動を覚える。
主制御部100(判定遊技実行手段)が、勝敗を決めるための判定遊技を実行する。判定遊技は、後半の8ゲーム固定である(初期の遊技回数)。主制御部100(有利処理手段)は、特別遊技に対して有利な処理を行うことができる。主制御部100は、アシスト遊技を実行し、例えば、副制御部160に停止スイッチの有利な操作態様を液晶表示装置に報知させる。判定遊技では、初期の遊技回数8回が設定されている。主制御部100(判定遊技実行手段)は、バトルゲームにおいて役の抽選(小役、レア役、リプレイ役、実ボーナス役、チャンス目、特殊リプレイ役、複数種類の1枚役など)を行って、まずは、1/8(設定された遊技回数分の1)の確率で、当落抽選を行うのである。即ち、当選確率は12.5パーセントであり、当落抽選の結果が当選の場合、バトルゲームで勝利と決定する。
一方、当落抽選の結果が落選(落選確率87.5パーセント)の場合には、今回の役の抽選結果が敗北役のとき、判定遊技で敗北と決定する。敗北役としては、例えば、当選確率が1/7.3の通常リプレイ役である。しかし、ハズレがないRT2状態で当選することとなった増加リプレイ役は、この敗北役には該当しない。その結果、遊技者は増加リプレイ役と、敗北役の通常リプレイ役との区別がつかず、敗北を覚悟して落胆するが、勝利となった場合の逆効果で喜びが増大する(進歩性の肯定理由)。
主制御部100(判定遊技実行手段)は、設定された遊技回数(初期の遊技回数である8回)から1を減算することで、新たな遊技回数を設定する(当然ながら、8-1は7回である)。そして、1/7(設定された遊技回数分の1)の確率の当落抽選を当落が決まるまで、繰り返し実行する。主制御部100(有利処理手段)は、判定遊技で勝利が決定された場合には、アシスト遊技に対して有利な処理を行うのである。アシスト遊技に対して有利な処理は、上述した通りであり、あらゆる遊技上の有利処理が対象である(ストックが貯留、特別ゲーム当選、高確率モード移行、上乗せなど)。当然ながら、残りゲームが1であれば、1/1(設定された遊技回数分の1)の確率で当落抽選を行うので、当選が確定する。なお、残りゲームが1であれば、抽選を省略して自動的に当選という処理をしてもよい。
主制御部100(判定遊技実行手段)は、スタートレバーの押下タイミング(レバーセンサーがHighからLowになったタイミング)で役抽選を実行する一方、スタートレバーの離しタイミング(レバーセンサーがLowからHighになったタイミング)で判定遊技の当落抽選を行う。これにより、遊技者は、スタートレバーの押下時に通常リプレイ(敗北役)を引かないように願い、スタートレバーの離し時に判定遊技で当選することを願う。従って、2重に(ダブルで重ねて)念を込めるので、非常に熱くなれる。
図119~図123は、判定遊技の当選確率を示す図である。判定遊技における、初期の遊技回数として8回が固定されており、表計算ソフトのEXCEL(登録商標)を用いて確率を計算している。
図119(A)は、敗北役を全ての通常リプレイ役とし、その当選確率を1/7.3とした場合を示している。まず、設定された遊技回数分の1の確率(1/8)で、当落抽選を行うので、12.5パーセントの確率で勝利するが、逆に87.5パーセントの確率で勝利しない。この時、敗北役である通常リプレイ役の当選確率が1/7.3なので、これらを乗算すると、敗北確率は11.99パーセントとなる。一方、勝利にも、敗北にもならずに維持されて次ゲームへ行く確率は、75.51パーセントとなる。
2ゲーム目で、設定された遊技回数分の1の確率(1/7)で、当落抽選を行うので、14.3パーセントの確率と維持確率を乗算した10.79パーセントで勝利するが、逆に64.7パーセント(75.51-10.79パーセント)の確率で勝利しない。この時、敗北役である通常リプレイ役の当選確率が1/7.3なので、これらを乗算すると、敗北確率は8.87パーセントとなる。一方、勝利にも、敗北にもならずに維持されて次ゲームへ行く確率は、55.86パーセントとなる。これを繰り返し、残り1ゲームまで維持される確率は4.46パーセントとなり、その場合には100パーセントで勝利となる。これらは独立事象なので、勝利確率を合計すると63.2パーセントで勝利となる。
図119(B)は、置き数範囲を狭めて、敗北役を全ての通常リプレイ役の一部とし、その当選確率を1/8.3とした場合を示している。まず、設定された遊技回数分の1の確率(1/8)で、当落抽選を行うので、12.5パーセントの確率で勝利するが、逆に87.5パーセントの確率で勝利しない。この時、敗北役である通常リプレイ役の当選確率が1/8.3なので、これらを乗算すると、敗北確率は10.54パーセントとなる。一方、勝利にも、敗北にもならずに維持されて次ゲームへ行く確率は、76.96パーセントとなる。
2ゲーム目で、設定された遊技回数分の1の確率(1/7)で、当落抽選を行うので、14.3パーセントの確率と維持確率を乗算した10.99パーセントで勝利するが、敗北確率は7.95パーセントとなる。一方、勝利にも、敗北にもならずに維持されて次ゲームへ行く確率は、58.02パーセントとなる。これを繰り返し、残り1ゲームまで維持される確率は5.09パーセントとなり、その場合には、100パーセントで勝利となる。これらは独立事象なので、勝利確率を合計すると66.6パーセントで勝利となる。
図120(A)は、置き数範囲を更に狭めて、敗北役を全ての通常リプレイ役の一部とし、その当選確率を1/9.3とした場合を示しており、勝利確率は69.5パーセントで勝利となる。図120(B)は、敗北役を全ての通常リプレイ役の一部とし、その当選確率を1/10.3とした場合を示しており、勝利確率は71.9パーセントで勝利となる。
図121(A)は、置き数範囲を更に狭めて、敗北役を全ての通常リプレイ役の一部とし、その当選確率を1/11.3とした場合を示しており、勝利確率は79.3パーセントで勝利となる。図121(B)は、敗北役を全ての通常リプレイ役の一部とし、その当選確率を1/12.3とした場合を示しており、勝利確率は75.7パーセントで勝利となる。
図122(A)は、置き数範囲を更に狭めて、敗北役を全ての通常リプレイ役の一部とし、その当選確率を1/21.3とした場合を示しており、勝利確率は85.0パーセントで勝利となる。図122(B)は、敗北役を全ての通常リプレイ役の一部とし、その当選確率を1/28.3とした場合を示しており、勝利確率は88.5パーセントで勝利となる。
図123(A)は、置き数範囲を更に狭めて、敗北役を全ての通常リプレイ役の一部とし、その当選確率を1/42.3とした場合を示しており、勝利確率は92.1パーセントで勝利となる。図123(B)は、敗北役を全ての通常リプレイ役の一部とし、その当選確率を1/49.3とした場合を示しており、勝利確率は93.2パーセントで勝利となる。
図124~図125は、判定遊技の当選確率を示す図である。判定遊技における、敗北役を全ての通常リプレイ役とし、その当選確率を1/7.3と固定されており、表計算ソフトのEXCEL(登録商標)を用いて確率を計算している。
初期の遊技回数を8ゲームとした場合は、図119(A)で既に示したので、説明を省略する。図124(A)は、初期の遊技回数を7ゲームとした場合を示しており、勝利確率は67.1パーセントで勝利となる。図124(B)は、初期の遊技回数を6ゲームとした場合を示しており、勝利確率は71.4パーセントで勝利となる。そして、図124(C)は、初期の遊技回数を5ゲームとした場合を示しており、勝利確率は76.1パーセントで勝利となる。
図125(A)は、初期の遊技回数を4ゲームとした場合を示しており、勝利確率は81.3パーセントで勝利となる。図125(B)は、初期の遊技回数を3ゲームとした場合を示しており、勝利確率は86.9パーセントで勝利となる。図125(C)は、初期の遊技回数を2ゲームとした場合を示しており、勝利確率は93.2パーセントで勝利となる。そして、図125(D)は、初期の遊技回数を1ゲームとした場合を示しており、勝利確率は100パーセントで勝利となる。
主制御部100(判定遊技実行手段)は、スタートレバーの押下タイミング(レバーセンサーがHighからLowになったタイミング)で役抽選を実行する。また、バトル型の特別遊技(判定遊技)の主要パラメータの初期の遊技回数(例えば、1ゲーム~8ゲーム)、スタートゲーム(例えば、何ゲーム目に開始)及び敗北役の種類を、滞在モードに応じて決定する。天国モードであれば、遊技回数を少なく、敗北役の種類を少なく(置き数を少なく)選択するが、モードが低ければ逆の設定をする。
スタートゲーム(例えば、3ゲーム目、ゲーム数は4)になると、主制御部100は、スタートレバーの押下タイミングで役抽選を実行する一方、スタートレバーの離しタイミング(レバーセンサーがLowからHighになったタイミング)で判定遊技の当落抽選を行う。この場合、ゲーム数が4なので、1/4(25パーセント)の確率で抽選を実行する。バトル型の特別遊技で勝利となれば、再度、特別遊技1セットの20ゲームを行うが、敗北すると特別遊技は終了する。仮に敗北した場合でも、バトル型の特別遊技のストックが1以上あれば、復活して特別遊技1セットを実行可能になる。
実施例4-2の特別遊技(AT)では、特に、図53(A)及び図54(A)で説明したRBB(減るボーナス)を内部当選状態にし、ハズレがない状態に移行させて、押し順小役の入賞操作態様を報知する。そして、1ゲーム当たりの純増枚数を3枚程度と向上させる遊技システムを用いることができる。
ELECO(エレコ)から『バジリスク~甲賀忍法帖~絆』が登場し、本機は純増約2.8枚/GのATの「バジリスクタイム」を搭載している。この「バジリスクタイム」へは、擬似ボーナス「バジリスクチャンス」(チャンスゾーン:押し順ベル8回入賞で終了)中の抽選を経て突入する仕組みである。
本願アイデアでは、役抽選結果に基づいて、チャンスゾーンを抽選し、当選するとバトルゲーム(請求項の判定遊技)を行うのである。そして、バトルゲームバトルゲーム(チャンスゾーン)で勝利となれば、1セット50ゲームのアシストボーナスを付与するのである。図119~図125で説明したバトルゲームを適用し、勝利又は敗北を決定し、勝利であればアシストボーナスへ移行、敗北で通常状態の戻るを繰り返すのである。