(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部043SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部043SGにおける遊技機につき、図8-1~図8-27を参照して説明する。
まず、図8-1は、本実施の形態の特徴部043SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図8-1に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠043SG001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)043SG003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠043SG003には、ガラス窓を有するガラス扉枠043SG003aが左側辺を中心として遊技機用枠043SG003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠043SG003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠043SG003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠043SG003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠043SG003及びガラス扉枠043SG003aを開放することはできないようになっている。
左遊技領域043SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域043SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域043SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路043SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域043SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域043SG002Rには、該右遊技領域043SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域043SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域043SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図8-1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘043SGK1が配設されている。このため、左遊技領域043SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域043SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア043SG005D、第2保留記憶表示エリア043SG005Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア043SG005D、第2保留記憶表示エリア043SG005Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。本実施例の特徴部043SGでは、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
尚、以下の説明において、第1保留記憶表示エリア043SG005D、第2保留記憶表示エリア043SG005Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア043SG005D、第2保留記憶表示エリア043SG005Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
図8-2に示すように、本実施の形態の特徴部043SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース043SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。
また、図8-1及び図8-2に示すように、本実施の形態の特徴部043SGにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置043SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置043SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器043SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器043SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器043SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器043SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器043SG131、高ベース状態(時短状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域043SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ043SG132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ043SG133、高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ043SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部043SG200が設けられている。
第1特別図柄表示装置043SG004Aと第2特別図柄表示装置043SG004Bとは、それぞれ8セグメントのLEDから構成されている。また、第1特別図柄表示装置043SG004Aと第2特別図柄表示装置043SG004Bとでは、特別図柄の可変表示結果がはずれや小当りである場合は、共通の組合せで該可変表示結果を導出表示可能となっている。
第1特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第1特別図柄表示装置043SG004Aは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。また、第2特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第2特別図柄表示装置043SG004Bは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果を導出表示可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部043SGにおいては、第1特別図柄表示装置043SG004Aと第2特別図柄表示装置043SG004Bとで導出表示可能な大当り図柄は全て異なっているが、第1特別図柄表示装置043SG004Aで導出表示可能な大当り図柄と第2特別図柄表示装置043SG004Bで導出表示可能な大当り図柄は少なくとも一部が重複していてもよい。
第1保留表示器043SG025Aと第2保留表示器043SG025Bとは、それぞれ4セグメントのLEDが左右方向に並列して配置されている。これら第1保留表示器043SG025Aと第2保留表示器043SG025Bとでは、保留記憶数が1個であれば左端部のLEDのみが点灯し、保留記憶数が増加していく毎に左から2番目、左から3番目、左から4番目のLEDが順次点灯する。そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少する(消費される)ことに応じて、該可変表示に対応する保留表示器でのLEDが所定のシフト方向(本実施の形態の特徴部043SGでは左方向)に向けて消灯していく。
尚、本実施の形態の特徴部043SGでは、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とが両方存在する場合は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示が優先して実行される様になっている。このため例えば第1特図保留記憶が1個存在するとともに第2特図保留記憶が2個存在する場合(第1保留表示器043SG025Aの左端部のLEDのみが点灯しているとともに、第2保留表示器043SG25Bの左2個のLEDが点灯している場合)は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示の実行によって第2特図保留記憶が0個となった後に、第1特図保留記憶にもとづく可変表示が実行される。
また、ラウンド表示器043SG131は5個のセグメント(LED)から構成されている。尚、本実施の形態の特徴部043SGにおける大当り種別としては、5ラウンド大当りである大当りA、10ラウンド大当りである大当りB、15ラウンド大当りである大当りCの計3個の大当り種別が設けられており、これら大当り種別に応じてラウンド表示器043SG131を構成するセグメントのうちいずれのセグメントが点灯するかが異なっている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
尚、本実施の形態の特徴部043SGにおける演出制御基板12には、可変表示中等にそれぞれの原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動体043SG321及び第2可動体043SG322と、第1可動体043SG321が該第1可動体043SG321の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ043SG331と、第2可動体043SG322が該第2可動体043SG322の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ043SG332と、が接続されている。
図8-3(A)は、本実施の形態における特徴部043SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8-3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8-3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置043SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置043SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8-3(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8-3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置043SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置043SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図8-4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8-4に示すように、この実施の形態の特徴部043SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1~MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1~MR5をそれぞれ図8-4に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1~MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図8-5(A)は、本実施の形態の特徴部043SGにおける変動パターンを示している。本実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図8-5(A)に示すように、本実施の形態の特徴部043SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態の特徴部043SGにおけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチαよりもスーパーリーチβの方が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、スーパーリーチβ、スーパーリーチαの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されており、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
また、図8-5(B)に示すように、スーパーリーチαの可変表示におけるリーチ演出は、後述する味方キャラクタA-3(図8-19参照)と敵キャラクタとが戦うバトル演出であり、スーパーリーチβの可変表示におけるリーチ演出は、後述する味方キャラクタB-3(図8-19参照)と敵キャラクタとが戦うバトル演出である。つまり、スーパーリーチのリーチ演出として味方キャラクタB-3が出現した場合は、味方キャラクタA-3が出現した場合よりも大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部043SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図8-6~図8-10などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8-6(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(通常状態・時短状態用)や図8-6(B)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(確変状態用)、図8-6(C)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(通常状態・時短状態用)や図8-6(D)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(確変状態用)、図8-7(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図8-7(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
図8-6(A)~図8-(D)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部043SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図8-6(A)は、変動特図が第1特図であるとともに、遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブル(通常状態・時短状態用)である。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1237までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-6(B)は、変動特図が第1特図であるとともに、遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブル(確変状態用)である。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-6(C)は、変動特図が第2特図であるとともに、遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブル(通常状態・時短状態用)である。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1237までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-6(D)は、変動特図が第2特図であるとともに、遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブル(確変状態用)である。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
このように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態では、通常状態または時短状態であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部043SGでは、1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部043SGでは、1/200)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8-6(A)及び図8-6(B)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、図8-6(C)及び図8-6(D)に示すように、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
つまり、CPU103は、その時点の遊技状態に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA~大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。尚、図8-6に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置043SG004Aまたは第2特別図柄表示装置043SG004Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置043SG004Aまたは第2特別図柄表示装置043SG004Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8-7(A)及び図8-7(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図8-7(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図8-7(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA~大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部043SGにおける大当り種別について、図8-8を用いて説明する。本実施の形態の特徴部043SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部043SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
尚、本実施の形態の特徴部043SGにおいては、大当り種別として大当りA~大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図8-7(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りAに割り当てられており、100~249までが大当りBに割り当てられており、250~299までが大当りCに割り当てられている。一方で、図8-7(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りAに割り当てられており、100~199までが大当りBに割り当てられており、200~299までが大当りCに割り当てられている。つまり、本実施の形態の特徴部043SGでは、遊技球が入賞した入賞口が第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかに応じて大当り種別の決定割合が異なっている一方で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず共通の割合にて大当り種別を決定するようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部043SGでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、可変表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
具体的には、図8-9(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)に割り当てられており、201~550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)に割り当てられており、551~997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)に割り当てられている。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1-1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図8-9(B)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲0~997のうち、0~997までが小当りの変動パターン(PC1-1)に割り当てられている。尚、本実施の形態の特徴部043SGにおける小当りの変動パターンとしてはPC1-1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設けてもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2~4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5~8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDと、が予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8-10(A)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、451~700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)に割り当てられており、901~997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2~4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1-2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8-10(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2~4個用)においては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1-2)に割り当てられており、501~700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)に割り当てられており、901~997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5~8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1-3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8-10(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1-3)に割り当てられており、551~700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)に割り当てられており、901~997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1-4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8-10(D)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1-4)に割り当てられており、551~700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)に割り当てられており、901~997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA~Dを用いる場合、非リーチ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、スーパーリーチ変動パターンを決定する割合よりも高く設定されている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA~Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701~900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901~997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる可変表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部043SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチとノーマルリーチとのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
尚、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1-2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1-2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1-3)の方が変動時間は短い(図8-5参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施の形態の特徴部043SGでは、図8-10(A)~図8-10(D)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の可変表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部043SGでは、決定した変動パターン毎にリーチ演出を実行するか否かといずれのリーチ演出を実行するかが1対1で対応付いている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が、変動パターンの特図変動時間や可変表示結果等にもとづいてリーチ演出を実行するか否かや、いずれのリーチ演出を実行するかを抽選して決定してもよい。
図8-2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置043SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置043SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器043SG020により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2~MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
また、演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、演出制御用データ保持エリア043SG190043SG190が設けられている。図8-11(A)に示すように、演出制御用データ保持エリア043SG190は、演出制御フラグ設定部043SG191と、演出制御タイマ設定部043SG192と、演出制御カウンタ設定部043SG193と、演出制御バッファ設定部043SG194043SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部043SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部043SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部043SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部043SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部043SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部043SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部043SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部043SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
また、演出制御バッファ設定部043SG194の所定領域には、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aを構成するデータが記憶されている。図8-11(B)に示すように、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1-1」~「1-4」に対応した領域)と可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1-0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2-1」~「2-4」に対応した領域)と可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2-0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、や保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)変動カテゴリ指定コマンドといったコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらのコマンドと保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1-1」またはバッファ番号「2-1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていく。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」~「4」のそれぞれに対応する格納領域に、各コマンドが格納されていくことになる。
次に、本実施の形態の特徴部043SGにおいてCPU103が実行する処理について説明する。図8-12は、図5に示す始動入賞判定処理(ステップS101)を示すフローチャートである。始動入賞判定処理では、図8-12に示すように、CPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップ043SGS501a)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップ043SGS501a;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ043SGS502)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ043SGS502;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップ043SGS503)。
ステップ043SGS501aにて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップ043SGS501a;N)、ステップ043SGS502にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップ043SGS502;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップ043SGS501b)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップ043SGS501b;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ043SGS505)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ043SGS505にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ043SGS505;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップ043SGS506)。
尚、第2始動口スイッチがオンでない場合(ステップ043SGS501b;N)や第2特図保留記憶数が上限値である場合(ステップ043SGS505;Y)は、始動入賞判定処理を終了する。
ステップ043SGS503,ステップ043SGS506の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップ043SGS507)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップ043SGS508)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップ043SGS508の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップ043SGS509)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップ043SGS510)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部に乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部に乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップ043SGS509の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップ043SGS510の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップ043SGS511)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ043SGS511の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップ043SGS512)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップ043SGS513)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ043SGS513の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップ043SGS514)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップ043SGS514;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ043SGS515)、ステップ043SGS501bの処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップ043SGS514;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ043SGS516)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図8-13(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図8-12のステップ043SGS512にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部043SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理(図5のステップS22)において、遊技状態、可変表示を実行する特別図柄、設定値に応じた表示結果判定用テーブル(図8-6参照)を選択し、該選択した表示結果判定用テーブルを用いて特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定や特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。
他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップ043SGS512の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りや小当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出等の先読予告演出が実行されるようになる。
図8-13(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップ043SGS521)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態(高確高ベース状態)であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態(低確高ベース状態)であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態(低確低ベース状態)であることを特定すればよい。
ステップ043SGS521の処理に続いて、CPU103は、現在の遊技状態、始動口バッファ値及び設定値に応じた表示結果判定テーブルを選択してセットする(ステップ043SGS524)。
具体的には、始動口バッファ値が「1」であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8-6(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(通常状態・時短状態用)をセットし、始動口バッファ値が「1」であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8-6(B)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(確変状態用)をセットする。また、始動口バッファ値が「2」であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8-6(C)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(通常状態・時短状態用)をセットし、始動口バッファ値が「2」であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8-6(D)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(確変状態用)をセットする。
表示結果判定テーブルをセットした後は、可変表示結果判定モジュール(ステップ043SGS525)において、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれになるかを判定する処理を行う。尚、可変表示結果判定モジュールでは、セットした可変表示結果判定テーブルにおける大当り判定値の数値範囲や小当り判定値の数値範囲と特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を比較し、該乱数値MR1の値が大当り判定値の数値範囲内であれば可変表示結果を大当りと判定し、該乱数値MR1の値が小当り判定値の数値範囲内であれば可変表示結果を小当りと判定し、該乱数値MR1の値が大当り判定値の数値範囲外且つ小当り判定値の数値範囲外であれば可変表示結果をはずれと判定すればよい。
そして、CPU103は、ステップ043SGS525にて可変表示結果が大当りとなると判定したか否かを判定する(ステップ043SGS526)。大当りとならないと判定した場合(ステップ043SGS526;N)は、ステップ043SGS525において可変表示結果が小当りとなると判定したか否かを判定する(ステップ043SGS527)。小当りとならないと判定した場合、つまり、可変表示においてはずれとなると判定した場合には(ステップ043SGS527;N)、時短フラグがオンであるか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップ043SGS528)。
時短フラグがオンでない場合は(ステップ043SGS528;N)、図8-10に示すはずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットしてステップ043SGS536に進み(ステップ043SGS529)、時短フラグがオンである場合は(ステップ043SGS528;Y)、図8-10(D)に示すはずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットしてステップ043SGS536に進む(ステップ043SGS530)。
ステップ043SGS526にて可変表示が大当りとなると判定した場合には(ステップ043SGS526;Y)、図8-9(A)に示す大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップ043SGS535)、ステップ043SGS536に進む。また、ステップ043SGS527にて可変表示において小当りとなると判定した場合には(ステップ043SGS527;Y)、図8-9(B)に示す小当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップ043SGS532)、ステップ043SGS536に進む。
尚、本特徴部043SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルA~はずれ用変動パターン判定テーブルDでは、共通して非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンとに1~700の判定値が割り当てられており、701~900にスーパーリーチαの変動パターンが割り当てられており、901~997にスーパーリーチβの変動パターンが割り当てられている。
このため、可変表示結果がはずれである場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定するようになっている。更に、スーパーリーチαとスーパーリーチβとの判定についは、該判定後に保留記憶数が変化しても該判定したスーパーリーチの変動パターンが選択される。
ステップ043SGS529,ステップ043SGS530,ステップ043SGS532,ステップ043SGS535の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップ043SGS536)。本特徴部043SGでは、図8-13(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「ノーマルリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、合計保留記憶数にかかわらず「スーパーリーチα」の可変表示態様となる変動カテゴリと、合計保留記憶数にかかわらず「スーパーリーチβ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、が設けられている。更に、本特徴部03SGでは、可変表示結果が「小当り」となる変動カテゴリも設けられている。ステップ043SGS536では、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、ステップ043SGS536の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップ043SGS537)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
尚、図柄指定コマンドや変動カテゴリ指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理を実行することで送信される。
次に、本実施の形態の特徴部043SGにおいて演出制御用CPU120が実行する処理について説明する。図8-14は、コマンド解析処理として、図6のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8-14に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップ043SGS221)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップ043SGS221;N)、コマンド解析処理を終了する。
ステップ043SGS221にて受信コマンドがある場合には(ステップ043SGS221;Y)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ043SGS222)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ043SGS222;Y)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ043SGS223)。例えば、ステップ043SGS223の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部043SG192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ043SGS222にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ043SGS222;N)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ043SGS224)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ043SGS224;Y)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ043SGS225)。例えば、ステップ043SGS225の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ043SGS224にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ043SGS224;N)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップ043SGS227)。ステップ043SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップ043SGS227;N)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ043SGS228)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ043SGS228;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ043SGS229)。
ステップ043SGS228にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ043SGS228;N)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ043SGS230)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ043SGS230;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ043SGS231)。
ステップ043SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップ043SGS227;Y)、あるいはステップ043SGS223,ステップ043SGS225,ステップ043SG229、ステップ043SG231の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aにおける空き領域の先頭に格納し(ステップ043SGS233)、ステップ043SGS221の処理に戻る。
尚、変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップ043SGS230にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ043SGS230;N)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップ043SGS234)、ステップ043SGS221の処理に戻る。
図8-15は、本特徴部943SGにおける演出制御プロセス処理(S76)を示すフローチャートの一部である。演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、先読予告設定処理を実行した後は、保留表示更新処理を実行する(ステップ043SGS162)。該保留表示更新処理では、例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aに記憶されている始動口入賞指定コマンドとして、第1始動入賞口を示す「B100(H)」のコマンドが記憶されている数に基づいて、第1始動入賞に対応する保留記憶数(第1特図保留記憶数)を特定し、その時点において第1保留記憶表示エリア043SG005Dにおける保留記憶の表示数と一致しているか否か、つまり、保留記憶数に変化(増加または減少)があったか否かを判定する。該判定において一致していない場合(保留記憶数に変化がある場合)には、第1保留記憶表示エリア043SG005Dの表示を行うための表示バッファデータを、その時点で始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aにおける第1特図保留記憶のそれぞれのエントリに格納されている保留表示フラグから特定される表示態様の表示データに上書き更新することにより、第1保留記憶表示エリア043SG005Dの表示を更新する。
また、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aに記憶されている始動口入賞指定コマンドとして、第2始動入賞口を示す「B200(H)」のコマンドが記憶されている数に基づいて、第2始動入賞に対応する保留記憶数(第2特図保留記憶数)を特定し、その時点において第2保留記憶表示エリア043SG005Uにおける保留記憶の表示数と一致しているか否か、つまり、保留記憶数に変化(増加または減少)があったか否かを判定する。該判定において一致していない場合(保留記憶数に変化がある場合)には、第2保留記憶表示エリア043SG005Uの表示を行うための表示バッファデータを、その時点で始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aにおける第2特図保留記憶のそれぞれのエントリに格納されている保留表示フラグから特定される表示態様の表示データに上書き更新することにより、第2保留記憶表示エリア043SG005Uの表示を更新する。
図8-16は、図8-15に示す先読予告設定処理(ステップS161)を示すフローチャートである。先読予告設定処理において演出制御用CPU120は、先ず、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aをチェックし(ステップ043SGS241)、始動入賞指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドが格納されているエントリが有るか否かを判定する(ステップ043SGS242)。これらコマンドを格納しているエントリが無い場合(ステップ043SGS242;N)は、先読予告設定処理を終了し、これらコマンドを格納しているエントリが有る場合(ステップ043SGS242;Y)は、これらコマンドが格納されているエントリ内に保留フラグがセットされていないエントリが有るか否かを判定する(ステップ043SGS243)。これらコマンドが格納されているエントリ内に保留フラグがセットされていないエントリが無い(全てのエントリに保留フラグがセットされている)場合(ステップ043SGS243;N)は、先読予告設定処理を終了する。
また、これらコマンドが格納されているエントリ内に保留フラグがセットされていないエントリが有る場合(ステップ043SGS243;Y)は、更に、既に保留表示予告演出の実行中であるか否かを判定する(ステップ043SGS243a)。尚、既に保留表示予告演出の実行中であるか否かは、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aのバッファ番号「1-1」~「1-4」、バッファ番号「2-1」~「2-4」のいずれかのエントリの保留表示フラグに「1」または「2」がセットされているか否かによって判定すればよい。
既に保留表示予告演出の実行中である場合(ステップ043SGS243a;Y)は、ステップ043SGS248に進み、保留表示予告演出が実行されていない場合(ステップ043SGS243a;N)は、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドから変動カテゴリを特定する(043SGS244)。そして、演出制御用CPU120は、特定した変動カテゴリに基づいて、先読予告演出としての保留表示予告演出の実行の有無と表示パターンとを決定する(ステップ043SGS245)。
尚、本特徴部043SGにおける保留表示予告演出とは、保留表示の表示態様を保留フラグに応じた表示態様にて表示することで、当該保留表示に基づく可変表示においてスーパーリーチαやスーパーリーチβのリーチ演出が実行されることを示唆する演出である。
ステップ043SGS245において演出制御用CPU120は、図8-16(B)に示すように、特定した変動カテゴリが非リーチや小当りである場合は、100%の割合で保留表示予告演出の非実行を決定する。尚、保留表示予告演出の非実行を決定するとは、当該保留表示を前述した丸型の白色表示にて表示することを指す。
特定した変動カテゴリがノーマルリーチである場合は、90%の割合で保留表示予告演出の非実行を決定し、10%の割合で保留表示予告演出を表示パターンαにて実行することを決定し、0%の割合で保留表示予告演出を表示パターンβにて実行することを決定する。
特定した変動カテゴリがスーパーリーチαである場合は、35%の割合で保留表示予告演出の非実行を決定し、50%の割合で保留表示予告演出を表示パターンαにて実行することを決定し、15%の割合で保留表示予告演出を表示パターンβにて実行することを決定する。特定した変動カテゴリがスーパーリーチβである場合は、35%の割合で保留表示予告演出の非実行を決定し、15%の割合で保留表示予告演出を表示パターンαにて実行することを決定し、50%の割合で保留表示予告演出を表示パターンβにて実行することを決定する。
尚、保留表示予告演出を表示パターンαにて実行するとは、当該保留表示を後述する味方キャラクタA-1にて表示することを指し、保留表示予告演出を表示パターンβにて実行するとは、当該保留表示を後述する味方キャラクタB-1にて表示することを指す。
つまり、本特徴部043SGでは、保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行される場合は、保留表示予告演出が非実行である場合よりも高い割合にて当該保留表示に対応する可変表示にてスーパーリーチのリーチ演出が実行される、すなわち、保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行される場合は、保留表示予告演出が非実行である場合よりも高い割合にて可変表示結果が大当りとなるように設定されている。
また、保留表示予告演出が表示パターンαにて実行される場合は、保留表示予告演出が表示パターンβにて実行される場合よりも高い割合にて当該保留表示に対応する可変表示にてスーパーリーチαのリーチ演出が実行されるように設定されている。また、保留表示予告演出が表示パターンβにて実行される場合は、保留表示予告演出が表示パターンαにて実行される場合よりも高い割合にて当該保留表示に対応する可変表示にてスーパーリーチβのリーチ演出が実行されるように設定されている。
ステップ043SGS245を実行した後、演出制御用CPU120は、該ステップ043SGS245にて保留表示予告演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ043SGS246)。保留表示予告演出の実行を決定した場合(ステップ043SGS246;Y)は、該エントリの保留表示フラグに、決定した表示パターンに対応する値(例えば、保留表示予告演出を表示パターンαにて実行することを決定している場合には「1」、保留表示予告演出を表示パターンβにて実行することを決定している場合には「2」)をセットして先読予告設定処理を終了し(ステップ043SGS247)、保留表示予告演習の非実行を決定した場合(ステップ043SGS246;N)は、ステップ043SGS248に進む。
ステップ043SGS248において演出制御用CPU120は、該エントリの保留表示フラグに、保留表示予告演出の非実行に対応する値(例えば、「0」)をセットして先読予告設定処理を終了する(ステップ043SGS248)。
図8-17は、図7に示す可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1可変表示開始コマンド受信フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ043SGS271)。第1可変表示開始コマンド受信フラグがオンである場合は(ステップ043SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
また、ステップ043SGS271において第1可変表示開始コマンド受信フラグがオンではない場合は(ステップ043SGS271;N)、第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ043SGS273)。第2可変表示開始コマンド受信フラグがオンとなっていない場合は(ステップ043SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2可変表示2開始コマンド受信フラグがオンである場合は(ステップ043SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ043SGS274)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
ステップ043SGS272またはステップ043SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ043SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)や変動パターン指定コマンドから特定可能な変動パターンに応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ043SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本実施の形態の特徴部043SG、受信した表示結果指定コマンドが大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」や「3」以外の奇数で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。そして、受信した表示結果指定コマンドが大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」や「3」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが小当りを示す第5可変表示結果指定コマンドである場合は、例えば、「123」や「246」等の連続する3つの数、連続する3つの偶数(または奇数)等の飾り図柄の組合せ(小当り図柄)を決定する。また、表示結果指定コマンドがはずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合は、変動パターンがリーチの変動パターンであれば「767」や「232」等のリーチはずれの図柄組合せを決定し、変動パターンが非リーチの変動パターンであれば「356」や「928」等の飾り図柄の組合せ(非リーチ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
ステップ043SGS276の実行後、演出制御用CPU120は、可変表示の開始からリーチまでの間の期間においてカットイン演出を実行するか否か及びカットイン演出の演出パターンを決定するためのカットイン演出決定処理(ステップ043SGS277)を実行してステップ043SGS280に進む。
そして、ステップ043SGS280において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択し(ステップ043SGS280)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ043SGS281)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音を制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ043SGS282)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本実施の形態における特徴部043SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ043SGS283)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ043SGS284)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(ステップ043SGS285)。
図8-18(A)は、図8-17に示すカットイン演出決定処理を示すフローチャートである。カットイン演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、変動パターンを特定し(ステップ043SGS301)、該特定した変動パターンが非リーチまたは小当りの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ043SGS302)。特定した変動パターンが非リーチまたは小当りの変動パターンである場合(ステップ043SGS302;Y)はカットイン演出決定処理を終了し、特定した変動パターンがリーチの変動パターンである場合(ステップ043SGS302;N)は、更に当該可変表示が第1特図の可変表示であるか否かを判定する(ステップ043SGS303)。尚、当該可変表示が第1特図の可変表示であるか否かは、第1可変表示開始コマンド受信フラグがオンであるか否か等により判定すればよい。
当該可変表示が第1特図の可変表示である場合(ステップ043SGS303;Y)は、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aにおける第1特図保留記憶の各エントリに記憶されている保留表示フラグの値を特定してステップ043SGS306に進み(ステップ043SGS304)、当該可変表示が第2特図の可変表示である場合(ステップ043SGS303;N)は、始動入賞時受信コマンドバッファ043SG194Aにおける第2特図保留記憶の各エントリに記憶されている保留表示フラグの値を特定してステップ043SGS306に進む(ステップ043SGS305)。
ステップ043SGS306において演出制御用CPU120は、保留表示フラグの値が1または2にセットされているエントリが有るか否か、つまり、既に保留表示予告演出が実行されているか否かを判定する(ステップ043SGS306)。保留表示フラグの値が1または2にセットされているエントリが有る場合(ステップ043SGS306;Y)はカットイン演出決定処理を終了し、保留表示フラグの値が1または2にセットされているエントリが無い場合(ステップ043SGS306;N)は、ステップ043SGS301において特定した変動パターンに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定する(ステップ043SGS307)。
具体的には、図8-18(B)に示すように、変動パターンがノーマルリーチの変動パターンである場合は、カットイン演出の非実行を90%の割合で決定し、カットイン演出のパターンCI-1での実行を10%の割合で決定し、カットイン演出のパターンCI-2での実行を0%の割合で決定する。また、変動パターンがスーパーリーチαの変動パターンである場合は、カットイン演出の非実行を20%の割合で決定し、カットイン演出のパターンCI-1での実行を70%の割合で決定し、カットイン演出のパターンCI-2での実行を10%の割合で決定する。また、変動パターンがスーパーリーチβの変動パターンである場合は、カットイン演出の非実行を20%の割合で決定し、カットイン演出のパターンCI-1での実行を10%の割合で決定し、カットイン演出のパターンCI-2での実行を70%の割合で決定する。
尚、図8-18(C)に示すように、パターンCI-1は、画像表示装置5において味方キャラクタA-2(図8-19参照)のカットイン画像を表示する演出パターンであり、パターンCI-2は、画像表示装置5において味方キャラクタB-2(図8-19参照)のカットイン画像を表示する演出である。
つまり、図8-18(B)及び図8-18(C)に示すように、カットイン演出がパターンCI-1で実行される(画像表示装置5に味方キャラクタA-2のカットイン画像が表示される)場合は、カットイン演出がパターンCI-2で実行される(画像表示装置5に味方キャラクタB-2のカットイン画像が表示される)場合よりも高い割合でスーパーリーチαのリーチ演出が実行され、カットイン演出がパターンCI-2で実行される(画像表示装置5に味方キャラクタB-2のカットイン画像が表示される)場合は、カットイン演出がパターンCI-1で実行される(画像表示装置5に味方キャラクタA-2のカットイン画像が表示される)場合よりも高い割合でスーパーリーチβのリーチ演出が実行されるように設定されている。
ステップ043SGS307の実行後、演出制御用CPU120は、カットイン演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ043SGS308)。カットイン演出の非実行を決定した場合(ステップ043SGS308;N)はカットイン演出決定処理を終了し、カットイン演出の実行を決定した場合(ステップ043SGS308;Y)は、決定した演出パターンを記憶するとともにカットイン演出開始待ちタイマをセットしてカットイン演出決定処理を終了する(ステップ043SGS309、ステップ043SGS310)。
尚、カットイン演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、先ず、可変表示中演出処理を実行する毎にカットイン演出開始待ちタイマの値を-1していく。カットイン演出開始待ちタイマがタイマアウトした場合は、カットイン演出の演出パターンに応じたカットイン演出用プロセステーブルを選択し、カットイン演出用プロセスタイマをスタートさせる。以降、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎にカットイン演出用プロセスタイマの値を-1していき、カットイン演出用プロセスタイマの値に応じたプロセスデータの内容に従って演出装置を制御すればよい。
次に、本特徴部043SGにおける味方キャラクタA-1~味方キャラクタA-3と味方キャラクタB-1~味方キャラクタB-3について図8-19に基づいて説明する。
図8-19(A)及び図8-19(C)に示すように、味方キャラクタA-1及び味方キャラクタA-2は、味方キャラクタA-3をベースとして頭身を低くしたキャラクタであるとともに、それぞれで頭身が異なっている。具体的には、保留表示予告演出の表示パターンαとして表示される味方キャラクタA-1は約1.5頭身、パターンCI-1のカットイン演出として表示される味方キャラクタA-2は約3頭身、スーパーリーチαのリーチ演出中に表示される味方キャラクタA-3(味方キャラクタA-1、味方キャラクタA-2のベースとなるキャラクタ)は4頭身のキャラクタである。
これら味方キャラクタA-1、味方キャラクタA-2、味方キャラクタA-3の中では、味方キャラクタA-1が最も表示態様が抽象化(デフォルメ)されたキャラクタ(抽象化度;高)であり、味方キャラクタA-3が最も表示態様が抽象化されていないキャラクタ(抽象化度;低)であると言える(味方キャラクタA-1、味方キャラクタA-2、味方キャラクタA-3における抽象化度;味方キャラクタA-1>味方キャラクタA-2>味方キャラクタA-3)。尚、本発明における抽象化とは、キャラクタを識別可能な要素が占める割合を高めていき、他の要素が占める割合を低くしていくことを指す。
言い換えれば、スーパーリーチαのリーチ演出は、味方キャラクタA-3を、頭身を変化させることなく表示する演出であり、パターンCI-1のカットイン演出は、味方キャラクタA-3を、頭身を低くした(味方キャラクタA-3における頭部の表示割合を高めた)味方キャラクタA-2として表示する演出であり、表示パターンαの保留表示予告演出は、味方キャラクタA-3を、味方キャラクタA-2よりも頭身を低くした(味方キャラクタA-2における頭部の表示割合を更に高めた)味方キャラクタA-1として表示する演出である。
つまり、本発明において、キャラクタの頭部の表示割合が高いということは、前述した抽象化度が高いということと同義であり、キャラクタの頭部の表示割合が低いということは、前述した抽象化度が低いということと同義である。
これら味方キャラクタA-1、味方キャラクタA-2、味方キャラクタA-3において味方キャラクタA-2を基準とすると、味方キャラクタA-1と味方キャラクタA-2との頭身差は約1.5頭身であり、味方キャラクタA-2と味方キャラクタA-3との頭身差は約1頭身となっている。つまり、本特徴部043SGにおける味方キャラクタA-3は、味方キャラクタA-2との頭身差が約1頭身であり、味方キャラクタA-1との差が約1.5頭身であるので、味方キャラクタA-1よりも頭身差にして約0.5頭身分味方キャラクタA-2に類似したキャラクタであると言える。
図8-19(B)及び図8-19(C)に示すように、味方キャラクタB-1、味方キャラクタB-2、味方キャラクタB-3は、いずれも味方キャラクタA-1、味方キャラクタA-2、味方キャラクタA-3とは異なる同一のキャラクタをモチーフとしている一方で、それぞれ頭身が異なっている。具体的には、保留表示予告演出の表示パターンβとして表示される味方キャラクタB-1は約1.5頭身、パターンCI-2のカットイン演出として表示される味方キャラクタB-2は約3頭身、スーパーリーチβのリーチ演出中に表示される味方キャラクタB-3は4頭身のキャラクタである。
つまり、これら味方キャラクタB-1、味方キャラクタB-2、味方キャラクタB-3の中では、味方キャラクタB-1が最も表示態様が抽象化(デフォルメ)されたキャラクタ(抽象化度;高)であり、味方キャラクタB-3が最も表示態様が抽象化されていないキャラクタ(抽象化度;低)であると言える(味方キャラクタB-1、味方キャラクタB-2、味方キャラクタB-3における抽象化度;味方キャラクタB-1>味方キャラクタB-2>味方キャラクタB-3)。
言い換えれば、スーパーリーチαのリーチ演出は、味方キャラクタA-3を、頭身を変化させることなく表示する演出であり、パターンCI-1のカットイン演出は、味方キャラクタA-3を、頭身を低くした(味方キャラクタA-3における頭部の表示割合を高めた)味方キャラクタA-2として表示する演出であり、表示パターンαの保留表示予告演出は、味方キャラクタA-3を、味方キャラクタA-2よりも頭身を低くした(味方キャラクタA-2における頭部の表示割合を更に高めた)味方キャラクタA-1として表示する演出である。
これら味方キャラクタB-1、味方キャラクタB-2、味方キャラクタB-3において味方キャラクタB-2を基準とすると、味方キャラクタB-1と味方キャラクタB-2との頭身差は約1.5頭身であり、味方キャラクタB-2と味方キャラクタB-3との頭身差は約1頭身となっている。つまり、本特徴部043SGにおける味方キャラクタB-3は、味方キャラクタB-2との頭身差が約1頭身であり、味方キャラクタB-1との差が約1.5頭身であるので、味方キャラクタB-1よりも頭身差にして約0.5頭身分味方キャラクタB-2に類似したキャラクタであると言える。
図8-20に示すように、本特徴部043SGにおける各演出の実行期間について説明すると、カットイン演出は、前述したように、可変表示の開始からリーチまでの間の期間にて実行可能な演出である。また、保留表示予告演出は、可変表示中の任意のタイミング(始動入賞が発生したタイミング)から対象の可変表示開始タイミングまでの期間にて実行可能な演出である。また、スーパーリーチのリーチ演出は、リーチから可変表示の終了までの期間にて実行される演出である。
このため図8-21(A)及び図8-21(B)に示すように、カットイン演出とスーパーリーチのリーチ演出は、実行期間が重複しない演出である一方で、保留表示予告演出とカットイン演出、保留表示予告演出とスーパーリーチのリーチ演出は、それぞれ実行期間が重複する場合がある演出である。
また、図8-22(A)、図8-16(B)、図8-18(B)に示すように、味方キャラクタA-1が表示されてから味方キャラクタA-3が表示される割合をPa1、味方キャラクタA-2が表示されてから味方キャラクタA-3が表示される割合をPa2とすると、本特徴部043SGでは、味方キャラクタA-1が表示されてから味方キャラクタA-3が表示される割合は、味方キャラクタA-2が表示されてから味方キャラクタA-3が表示される割合よりも高く設定されている(Pa1>Pa2)。つまり、本特徴部043SGでは、味方キャラクタA-3が頭身の低い味方キャラクタA-1と味方キャラクタA-2のどちらで表示されるかによって、その後にスーパーリーチαのリーチ演出として味方キャラクタA-3が表示される割合が変化するので、スーパーリーチαのリーチ演出前に味方キャラクタA-3が味方キャラクタA-1と味方キャラクタA-2のどちらの態様にて表示されるかに遊技者を注目させることが可能となっている。
また、図8-22(B)、図8-16(B)、図8-18(B)に示すように、味方キャラクタB-1が表示されてから味方キャラクタB-3が表示される割合をPb1、味方キャラクタB-2が表示されてから味方キャラクタB-3が表示される割合をPb2とすると、本特徴部043SGでは、味方キャラクタB-1が表示されてから味方キャラクタB-3が表示される割合は、味方キャラクタB-2が表示されてから味方キャラクタB-3が表示される割合よりも高く設定されている(Pb1>Pb2)。つまり、本特徴部043SGでは、味方キャラクタB-3が頭身の低い味方キャラクタB-1と味方キャラクタB-2のどちらで表示されるかによって、その後にスーパーリーチβのリーチ演出として味方キャラクタB-3が表示される割合が変化するので、スーパーリーチβのリーチ演出前に味方キャラクタB-3が味方キャラクタB-1と味方キャラクタB-2のどちらの態様にて表示されるかに遊技者を注目させることが可能となっている。
次に、本特徴部043SGにおける保留表示予告演出、カットイン演出、リーチ演出の画像表示装置5における表示態様について、図8-23~図8-26に基づいて説明する。先ず、図8-23(A)~図8-23(C)に示すように、保留表示予告演出が実行されていない状態で可変表示が実行されるときは、当該可変表示の変動パターンがノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβのいずれか変動パターンであれば、パターンCI-1にてカットイン演出が実行される場合がある。この場合は、該カットイン演出終了後に、ノーマルリーチやスーパーリーチβのリーチ演出よりも高い割合でスーパーリーチαのリーチ演出が実行される。
また、図8-24(A)~図8-24(D)に示すように、可変表示中に始動入賞が発生し、該始動入賞に基づいて表示パターンαにて保留表示予告演出が実行されたときは、当該保留表示予告演出の対象の可変表示において、ノーマルリーチやスーパーリーチβ野リーチ演出よりも高い割合でスーパーリーチαのリーチ演出が実行される。
また、図8-25(A)~図8-25(C)に示すように、保留表示予告演出が実行されていない状態で可変表示が実行されるときは、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチαまたはスーパーリーチβの変動パターンであれば、パターンCI-2にてカットイン演出が実行される場合がある。この場合は、該カットイン演出終了後に、ノーマルリーチやスーパーリーチαのリーチ演出よりも高い割合でスーパーリーチβのリーチ演出が実行される。
また、図8-26(A)~図8-26(D)に示すように、可変表示中に始動入賞が発生し、該始動入賞に基づいて表示パターンβにて保留表示予告演出が実行されたときは、当該保留表示予告演出の対象の可変表示において、ノーマルリーチやスーパーリーチβ野リーチ演出よりも高い割合でスーパーリーチαのリーチ演出が実行される。
以上、本特徴部043SGにおけるパチンコ遊技機1では、演出制御用CPU120は、味方キャラクタB-3を表示する演出としてスーパーリーチβのリーチ演出と、味方キャラクタB-3から頭身を低くした味方キャラクタB-2を表示する演出としてパターンCI-2のカットイン演出と、味方キャラクタB-2から更に頭身を低くした味方キャラクタB-1を表示する演出として、表示パターンβの保留表示予告演出と、を実行可能であり、表示パターンβの保留表示予告演出が実行されてからスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合と、パターンCI-2のカットイン演出が実行されてからスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合と、が異なっている。このため、本特徴部043SGでは、味方キャラクタB-3が頭身の低い味方キャラクタB-2と更に頭身の低い味方キャラクタB-3とのいずれかで表示去れるかによって、その後に最も頭身の高い味方キャラクタB-3が表示される割合が変化する、つまり、表示パターンβの保留表示予告演出が実行される場合とパターンCI-2にてカットイン演出が実行される場合とで、後にスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合が変化するので、味方キャラクタB-3が味方キャラクタB-1と味方キャラクタB-2のどちらの態様で表示されるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。更に本特徴部043SGでは、保留表示予告演出、カットイン演出、スーパーリーチ演出として表示する味方キャラクタを2種類設け、いずれ保留表示予告演出やカットイン演出にていずれの味方キャラクタが表示されるかに応じて実行が示唆されるリーチ演出が異なるので、これら保留表示予告演出やカットイン演出として表示される味方キャラクタの種類に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
特に、本特徴部043SGでは、図8-22(B)に示すように、表示パターンβの保留表示予告演出が実行されてからスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合が、パターンCI-2のカットイン演出が実行されてからスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合よりも高く設定されているので、表示パターンβの保留表示予告演出が実行される場合は、パターンCI-2のカットイン演出が実行される場合よりもスーパーリーチβのリーチ演出が実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、図8-20及び図8-21に示すように、カットイン演出と保留表示予告演とは、始動入賞が発生するタイミングによっては実行期間が重複する場合があるが、カットイン演出とスーパーリーチβのリーチ演出は実行期間が重複することがない、つまり、カットイン演出の実行期間と保留表示予告演出の実行期間との少なくとも一部は重複する場合があるが、カットイン演出の実行期間とスーパーリーチβのリーチ演出の実行期間とは重複しない。このため、本特徴部043SGでは、カットイン演出が保留表示予告演出とスーパーリーチβのリーチ演出とのどちらの演出とより関連性が深いかを、表示される味方キャラクタ(味方キャラクタB-3)の頭身の違いだけでなく重複の状況によっても遊技者に認識させることができるので、カットイン演出が保留表示予告演出とスーパーリーチβのリーチ演出のドチラと重複して実行されるかに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部043SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出を本発明における第1特定演出、カットイン演出を本発明における第2特定演出、保留表示予告演出を本発明における第3特定演出とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1特定演出、第2特定演出、第3特定演出は、スーパーリーチβのリーチ演出、カットイン演出、保留表示予告演出以外の演出に適用してもよい。尚、このようにする場合は、第1特定演出と第2特定演出との少なくとも一部が重複して実行される割合が、第2特定演出と第3特定演出の少なくとも一部が重複して実行される割合よりも高くともよいし、更に、第2特定演出と第2特定演出との少なくとも一部が重複して実行される割合よりも低い割合にて第1特定演出と第2特定演出との少なくとも一部が重複して実行されてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、上記実施例では、本発明における第3特定演出を、始動入賞が発生してから該指導入賞に基づく可変表示が開始されるまでの期間にて実行可能な保留表示予告演出とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例043SG-1として図8-27(A)~図8-27(E)に示すように、画像表示装置5の所定位置(例えば、画像表示装置5の中央下部)に実行中の可変表示に対応する保留表示をアクティブ表示として表示可能なアクティブ表示エリア043SG005Fを設け、本発明における第3特定演出として、アクティブ表示の表示態様が味方キャラクタA-1や味方キャラクタB-1に変化するアクティブ表示予告演出を実行可能としてもよい。
尚、このようにアクティブ表示予告演出を実行可能とする場合は、図8-28(A)及び図8-28(B)に示すように、当該可変表示の変動パターンがノーマルリーチの変動パターンである場合は、可変表示開始からカットイン演出の開始タイミング間の第1タイミングにてアクティブ表示の表示態様を変化可能とする一方で、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合は、前述した第1タイミングと、カットイン演出の終了タイミングからリーチタイミング間の第2タイミングとでアクティブ表示の表示態様を変化可能としてもよい。
このようにアクティブ表示予告演出を第1タイミングと第2タイミングとから実行可能とすることで、アクティブ表示予告演出を第1タイミングから実行する場合には、アクティブ表示予告演出の一部がカットイン演出及びスーパーリーチのリーチ演出と重複して実行され、アクティブ表示予告演出を第2タイミングから実行する場合には、アクティブ表示予告演出の一部がスーパーリーチのリーチ演出と重複して実行されるので、第1タイミングと第2タイミングのどちらからアクティブ表示予告演出が実行されるかに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
特に、図8-28(C)に示すように、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合については、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチαの変動パターンとスーパーリーチβの変動パターンのどちらであるかに応じて、アクティブ表示の表示態様が味方キャラクタB-2に変化するタイミング(表示パターンβにてアクティブ表示予告演出を実行するタイミング)の決定割合を異ならせてもよい。
このようにすることで、アクティブ表示予告演出が第1タイミングから実行される場合(アクティブ表示予告演出が第1タイミングから実行された後にカットイン演出が実行される場合)と、アクティブ表示予告演出が第2タイミングから実行される場合(カットイン演出が実行されてからアクティブ表示予告演出が実行される場合)とで、スーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合を異ならせることができるので、アクティブ表示予告演出とカットイン演出の実行順に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本変形例043SG-1では、図8-28(C)に示すように、第2タイミングから表示パターンβにてアクティブ表示予告演出が実行される場合の方が、第1タイミングから表示パターンβにてアクティブ表示予告演出が実行される場合よりも高い割合でスーパーリーチβのリーチ演出が実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1タイミングから表示パターンβにてアクティブ表示予告演出が実行される場合の方が、第2タイミングから表示パターンβにてアクティブ表示予告演出が実行される場合よりも高い割合でスーパーリーチβのリーチ演出が実行されるようにしてもよい。
更に、本変形例043SG-1では、アクティブ表示予告演出の実行タイミングとして、リーチ演出の開始タイミングよりも前である第1タイミングと第2タイミングとを設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、アクティブ表示予告演出の実行タイミングとしては、3以上のタイミングを設けてもよいし、アクティブ表示予告演出の実行タイミングのうち少なくとも1のタイミングをリーチ演出中に設けてもよい。
また、前記特徴部043SGでは、本発明を、遊技状態が同一であれば必ず1の割合にて特図表示結果(可変表示結果)を大当りに決定する(図8-6に示すように、遊技状態が通常態や時短状態であれば必ず1/300の確率で大当りを決定し、遊技状態が確変状態であれば必ず1/30の確率で大当りを決定する)パチンコ遊技機1に適用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例043SG-2として図8-29に示すように、本発明は、複数の設定値(例えば、1~6)のうちからいずれかの設定値を設定可能であって、遊技状態が同一であっても設定された設定値に応じて特図表示結果を大当りに決定する割合が異なるパチンコ遊技機(所謂設定機能付パチンコ遊技機)に適用してもよい。
このような設定機能付パチンコ遊技機に本発明を適用する場合は、例えば、本発明における第1特定演出、第2特定演出、第3特定演出等において表示するキャラクタの表示態様に応じて該パチンコ遊技機に遊技者にとって有利な設定値が設定されていることや、前回のパチンコ遊技機の起動時から設定値が変更されていること等を示唆可能な設定示唆演出を実行可能としてもよい。また、このような設定示唆演出としては、味方キャラクタA-1、味方キャラクタA-3よりも味方キャラクタA-2に類似する味方キャラクタA-5や味方キャラクタB-1、味方キャラクタB-3よりも味方キャラクタB-2に類似する味方キャラクタB-5を表示可能とし、該設定示唆演出として味方キャラクタA-5と味方キャラクタB-5のどちらが表示されるかに応じて示唆する設定値や設定値が変更されたことを示唆する割合が異なるようにしてもよい。
また、前記特徴部043SGでは、表示パターンβの保留表示予告演出が実行されてからスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合が、パターンCI-2のカットイン演出が実行されてからスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合よりも高く設定されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例043SG-3として、パターンCI-2のカットイン演出が実行されてからスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合が、表示パターンβの保留表示予告演出が実行されてからスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合よりも高く設定されていてもよい。このようにすることで、パターンCI-2のカットイン演出が実行される場合は、表示パターンβの保留表示予告演出が実行される場合よりもスーパーリーチβのリーチ演出が実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部043SGでは、既に保留表示予告演出が実行中である場合は、カットイン演出を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出の実行中であってもカットイン演出を実行する場合を設けてもよい。
また、前記特徴部043SGでは、既に保留表示予告演出が実行中である場合は、新たな始動入賞に基づく保留表示予告演出の実行を決定しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、既に保留表示予告演出が実行中である場合であっても、新たな始動入賞に基づく保留表示予告演出の実行を決定可能としてもよい。
また、前記特徴部043SGでは、演出制御用CPU120は、本発明における第1特定演出として、味方キャラクタB-3を、頭身を変化させることなる表示するスーパーリーチβのリーチ演出と、本発明における第2特定演出として、味方キャラクタB-3の頭身を低くした味方キャラクタB-2を表示するパターンCI-2のカットイン演出と、本発明における第3特定演出として、味方キャラクタB-3を味方キャラクタB-2から更に頭身を低くした味方キャラクタB-1を表示する表示パターンβの保留表示予告演出と、を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例043SG-4として、これら第1特定演出、第2特定演出、第3特定演出の他に、第4特定演出として、大当り遊技状態に制御されることを報知する大当り報知演出を実行可能としてもよい。尚、大当り報知演出を実行可能とする場合は、例えば、該大当り報知演出において、味方キャラクタB-1、味方キャラクタB-2、味方キャラクタB-3とは異なる頭身であって、該味方キャラクタB-3との頭身の差が味方キャラクタB-2と味方キャラクタB-3との頭身の差よりも小さい(例えば、味方キャラクタB-3との頭身差が1頭身未満である)ことで、味方キャラクタB-2よりも味方キャラクタB-3に類似する味方キャラクタB-4を表示する(味方キャラクタB-3を味方キャラクタB-4として表示する)ようにしてもよい。
このようにすることで、味方キャラクタB-3が味方キャラクタB-4として表示されるか否かに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本変形例043SG-4では、大当り報知演出において味方キャラクタB-3との頭身差が1頭身未満である味方キャラクタB-4を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り報知演出において表示される味方キャラクタB-4は、味方キャラクタB-3との頭身差が無くともよい。尚、この場合は、味方キャラクタB-3を劇画調や3DCGのように描写したキャラクタを味方キャラクタB-4として表示してもよい。
つまり、前記特徴部043SGにおける『類似』とは、各キャラクタを同一キャラクタであると看做すことが可能であれば、各キャラクタ間の頭身差が小さいことの他、頭身は同一であるが描写態様が異なるもの等を含む概念である。尚、『描画態様が異なる』ことには、味方キャラクタB-1、B-2、B-3を構成する頭身、配色パターン、描写スタイル(劇画調、3DCG、アニメ調等)等の複数の要素のうち少なくとも1つの要素が異なっているものであればよい。例えば、味方キャラクタB-1、B-2、B-3を同一の頭身であるアニメ調のキャラクタとする場合は、味方キャラクタB-1を白黒表示、味方キャラクタB-2を味方キャラクタB-1よりも多くの色での表示、味方キャラクタB-3を味方キャラクタB-2よりも更に多くの色での表示とし、味方キャラクタB-2と味方キャラクタB-3との表示色数の差を、味方キャラクタB-1と味方キャラクタB-2との表示色数の差よりも少なくすればよい。また、味方キャラクタB-1、B-2、B-3を同一の頭身である3DCGのキャラクタとする場合は、味方キャラクタB-1を最も少なくポリゴン数で構成し、味方キャラクタB-3を最も多いポリゴン数で構成するとともに、味方キャラクタB-2と味方キャラクタB-3とのポリゴン数の差を、味方キャラクタB-1と味方キャラクタB-2とのポリゴン数の差よりも少なくすればよい。
また、本変形例043SG-1では、図8-28に示すように、表示パターンβにてアクティブ表示予告演出を実行可能なタイミングとして第1タイミングと第2タイミングとを設け、変動パターンに応じて、パターンCI-2でのカットイン演出の実行前である第1タイミングから表示パターンβにてアクティブ表示予告演出を実行する割合と、パターンCI-2でのカットイン演出の実行後である第2タイミングから表示パターンβにてアクティブ表示予告演出を実行する割合と、が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例043SG-5として、パターンCI-2にてカットイン演出が実行された後にアクティブ表示予告演出が実行される割合は、表示パターンβにてアクティブ表示予告演出が実行された後にスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合と、パターンCI-2にてカットイン演出が実行された後にスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合よりも低く設定してもよい。このようにすることで、頻繁に表示パターンβにてアクティブ表示予告演出が実行される遊技興趣の低下を防ぐことができる。
また前記特徴部043SGでは、本発明における抽象化の形態として、味方キャラクタB-3に占める頭部の表示割合を高める(頭身を低くする)形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における抽象化としては、味方キャラクタB-3に占める腕部や脚部等の頭部以外の表示割合を高めてもよい。
また、前記特徴部043SGは、本発明における抽象化の対象を人型の味方キャラクタA-3、B-3とし、これら味方キャラクタA-3、B-3の頭部が占める表示割合を高めた味方キャラクタA-1、A-2、B-1、B-2を表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、抽象化の対象とするキャラクタは、犬や向日葵等の動植物、ヘリコプターや戦車等の乗物の他、図案化された文字列の集合体(ロゴ)など、人型以外のキャラクタとし、各キャラクタの特徴的な部位が占める表示割合(例えば、抽象化対象が向日葵であれば花が占める表示割合、抽象化対象がヘリコプターであればメインローターが示す表示割合、抽象化対象がロゴであれば特定の文字が占める表示割合)を高めたキャラクタを表示可能としてもよい。
また、前記特徴部043SGでは、所定の遊技を行う遊技機としてパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、所定の遊技を行う遊技機とは、少なくとも所定の遊技を行うものであればパチンコ遊技機1の他スロットマシンや一般ゲーム機であってもよい。
また、本明細書では、本発明の遊技機の形態として複数の特徴部や変形例を例示したが、本発明の遊技機としては、これら複数の特徴部や変形例を組合せて実施してもよいし、1の特徴部や変形例のみを実施してもよい。