以下、添付の図面を参照して、上記概説の例示的な実施形態をより詳しく説明する。これらの説明は、主題を当業者に説明する一例として提供するに過ぎず、本明細書に記載の実施形態にのみ主題の範囲を限定するものと解釈すべきではない。より具体的には、上述の利点に係る種々実施形態の動作を示した例を以下に提供する。さらに、後述の説明全体を通して、以下の用語を使用する。
無線ノード(Radio Node):本明細書において、「無線ノード(radio node)」としては、「無線アクセスノード(radio access node)」または「無線デバイス(wireless device)」が可能である。
無線アクセスノード(Radio Access Node):本明細書において、「無線アクセスノード(radio access node)」(または、「無線ネットワークノード(radio network node)」)としては、信号を無線送信および/または受信するように動作するセルラー通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)中の如何なるノードも可能である。無線アクセスノードのいくつかの例としては、基地局(たとえば、3GPP第5世代(5G)新無線(NR)ネットワーク中のNR基地局(gNB)または3GPP LTEネットワーク中のエンハンストもしくはエボルブドノードB(eNB))、高電力すなわちマクロ基地局、低電力基地局(たとえば、マイクロ基地局、ピコ基地局、ホームeNB等)、および中継ノード等が挙げられるが、これらに限定されない。
コアネットワークノード(Core Network Node):本明細書において、「コアネットワークノード(core network node)」は、コアネットワーク中の任意の種類のノードである。コアネットワークノードのいくつかの例としては、たとえばモビリティ管理エンティティ(MME)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、サービス能力公開機能(SCEF)等が挙げられる。
無線デバイス(Wireless Device):本明細書において、「無線デバイス(wireless device)」(または、短縮して「WD」)は、ネットワークノードおよび/または他の無線デバイスとの通信によってセルラー通信ネットワークにアクセス可能(すなわち、セルラー通信ネットワークがサーブする)任意の種類のデバイスである。本明細書において、別段の注記のない限り、用語「無線デバイス(wireless device)」は、「ユーザ機器(user equipment)」(または、短縮して「UE」)と区別なく使用する。無線デバイスのいくつかの例としては、3GPPネットワーク中のUEおよびマシンタイプ通信(MTC)デバイスが挙げられるが、これらに限定されない。無線で通信することには、空中で情報を伝達するのに適した電磁波、電波、赤外線波、および/または他種の信号を使用して無線信号を送信および/または受信することを伴い得る。
ネットワークノード(Network Node):本明細書において、「ネットワークノード(network node)」は、無線アクセスネットワークまたはセルラー通信ネットワークのコアネットワークの一部である任意のノードである。機能上、「ネットワークノード」は、無線デバイスならびに/または当該無線デバイスへの無線アクセスを有効化および/もしくは提供するセルラー通信ネットワーク中の他の機器との直接的もしくは間接的な通信ならびに/またはセルラー通信ネットワーク中の他の機能(たとえば、管理)の実行の可能化、設定、構成、ならびに/または動作可能化のための機器である。
なお、本明細書の記述は、3GPPセルラー通信システムに焦点を当てているため、3GPPの専門用語またはそれに類似する専門用語を一般的に使用する。ただし、本明細書に開示の概念は、3GPPシステムに限定されない。本明細書に記載の概念、原理、および/または実施形態から、他の無線システムも利益を享受することができ、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA)、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、超モバイル広帯域(UMB)、および汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)が挙げられるが、これらに限定されない。
また、無線デバイスまたはネットワークノードが実行するものとして本明細書に記載の機能および/または動作は、複数の無線デバイスおよび/またはネットワークノードに分散していてもよい。さらに、本明細書においては、用語「セル」を使用するが、(特に5G NRに関しては)セルの代わりにビームを使用可能であり、このため、本明細書に記載の概念がセルおよびビームの両者に等しく当てはまることが了解されるものとする。
上述の通り、エンド・ツー・エンドRLC ARQと比較して、RLC ARQホップ・バイ・ホップの使用には複数の利点が伴い得る。ただし、その一方で、ホップ・バイ・ホップRLC ARQを使用すると、特にプロトコルスタック全体における適応レイヤの特定の配置に関して、RLC上のPDCPレイヤ上のパケット損失を伴うさまざまな問題が導かれる可能性がある。これらの問題について、以下により詳しく論じる。
3GPP TS 38.425に規定されている通り、データ無線ベアラのユーザデータフロー管理と関連する制御情報の伝達には、F1-Uプロトコル(NRユーザプレーンプロトコルとも称する)が用いられる。F1-Uプロトコルデータは、GTP-Uプロトコル、具体的には、3GPP TS 29.281に規定の「RANコンテナ」GTP-U拡張ヘッダにより伝達される。UDP/IP上のGTP-Uは、F1インターフェース上のデータストリームに対するトランスポートネットワークレイヤ(TNL)として機能する。トランスポートベアラは、GTP-UトンネルエンドポイントID(TEID)およびIPアドレス(起点TEID、宛先TEID、起点IPアドレス、宛先IPアドレス)によって識別される。F1-Uでは、TNLのサービスの使用によって、ノードホスティングNR PDCP(CU-DU分割の場合はCU-UP)から対応するノード(DU)に伝送されるユーザデータパケットのフロー制御を可能にする。
F1-Uが提供する以下のサービスが3GPP TS 38.425に規定されている。
特定のデータ無線ベアラについてノードホスティングNR PDCPから対応するノードに伝送されるユーザデータのNRユーザプレーン固有シーケンス番号情報の提供
特定のデータ無線ベアラと関連付けられたユーザデータについての対応するノードからUEまでのNR PDCP PDUのシーケンス内配送の成功の情報
UEまたは下位レイヤに配送されなかったNR PDCP PDUの情報
特定のデータ無線ベアラと関連付けられたユーザデータについて下位レイヤに伝送されるNR PDCP PDUの情報
特定のデータ無線ベアラと関連付けられたユーザデータについて破棄されるダウンリンクNR PDCP PDUの情報
特定のデータ無線ベアラと関連付けられたユーザデータをUEに伝送するために対応するノードにおいて現在望ましいバッファサイズの情報
対応するノードにおいてUEに設定されたすべてのデータ無線ベアラと関連付けられたユーザデータをUEに伝送するために対応するノードにおいて現在望ましい最小のバッファサイズの情報
特定のデータ無線ベアラと関連付けられた再送信ユーザデータについての対応するノードからUEまでのNR PDCP PDUのシーケンス内配送の成功の情報
特定のデータ無線ベアラと関連付けられた再送信ユーザデータについて下位レイヤに伝送されるNR PDCP PDUの情報
対応するノードにおける特定のイベントの情報(たとえば、無線リンク停止、無線リンク再開)
3GPP TR 38.874(バージョン0.2.1)は、IABドナーノードを含むIABノード上のユーザプレーントラフィックをサポートする複数の参照アーキテクチャを規定している。図4は、3GPP TS 38.874に規定されている通り、IABドナー直下のIABノードの2ホップチェーンにおいてCU/DU分割アーキテクチャを利用するIAB参照アーキテクチャ「1a」のブロック図である。このアーキテクチャにおいて、各IABノードは、DUおよびMTを保持する。IABノードは、MTを介して、上流IABノードまたはIABドナーに接続されている。IABノードは、DUを介して、下流IABノードのUEおよびMTへのRLCチャネルを確立している。MTに関して、このRLCチャネルは、改良RLC*を表していてもよい。IABノードを2つ以上の上流IABノードまたはIABドナーに接続可能であるか否かについては、さらなる研究の対象である。
また、IABドナーは、下流IABノードのUEおよびMTをサポートするDUを含む。IABドナーは、すべてのIABノードのDUおよびそれ自体のDUに対するCUを保持する。異なるCUがIABノードのDUにサーブ可能な場合は、FFS(さらなる研究の対象)である。IABノード上のDUは、F1の改良形態(F1*と称する)を用いてIABドナーのCUに接続されている。F1*のユーザプレーン部(「F1*-U」と称する)は、サービングIABノード上のMTとIABドナー上のDUとの間で無線バックホール上のRLCチャネルを伝わる。サービングIABノード上のMTとDUとの間のほか、ドナー上のDUとCUとの間のF1*-Uトランスポートについては、さらなる研究の対象である(FFS)。
また、ルーティング情報を保持してホップ・バイ・ホップ転送を可能にする適応レイヤが含まれる。ある意味では、適応レイヤが標準F1-UスタックのIP機能に置き換わる。F1*-Uは、CUとDUとの間のエンド・ツー・エンド関連付けのため、GTP-Uヘッダを搬送するようにしてもよい。別の強化として、GTP-Uヘッダ内で搬送される情報を適応レイヤに含めることができる。ホップ・バイ・ホップではなく、エンド・ツー・エンド接続(すなわち、ドナーDUとIABノードとの間)のみへのARQの適用等、RLCの別途最適化も考えられる。
図4の右側は、このようなF1*-Uプロトコルスタックおよび既存のF1-Uプロトコルスタックから適応可能な様子の2つの例を示している。この図においては、RLCの強化をRLC*と称する。各IABノードのMTは、たとえばIABノードの認証のため、NGCに対するNAS接続性をさらに維持する。さらには、たとえばNGCを介したPDUセッションの維持によって、IABノードにOAMへの接続性を与える。F1*、適応レイヤ、RLC*、ホップ・バイ・ホップ転送、およびF1-APのトランスポートの詳細については、さらなる研究の対象である。IABドナーが分割される場合のF1*とF1との間のプロトコル変換についても、さらなる研究の対象である(FFS)。
図5は、3GPP TS 38.874(バージョン0.2.1)に規定されている通り、同じくIABドナー直下のIABノードの2ホップチェーンにおいてCU/DU分割アーキテクチャを利用するIAB参照アーキテクチャ「1b」のブロック図である。IABドナーは、1つの論理CUのみを保持する。このアーキテクチャにおいて、各IABノードおよびIABドナーは、アーキテクチャ1aと同じ機能を保持する。また、アーキテクチャ1aと同様に、すべてのバックホールリンクがRLCチャネルを確立し、適応レイヤが挿入されてF1*のホップ・バイ・ホップ転送を可能にする。
ただし、アーキテクチャ1bにおいて、各IABノード上のMTは、ドナー上に存在するUPFとのPDUセッションを確立する。MTのPDUセッションは、配置DUのF1*を搬送する。このように、PDUセッションは、CUとDUとの間のポイント・ツー・ポイントリンクを提供する。中間ホップでは、アーキテクチャ1aに関して説明したのと同様に、適応レイヤを介してF1*のPDCP-PDUが転送される。図5の右側は、F1*-Uプロトコルスタックの一例を示している。
図4に示すアーキテクチャ1aを再び参照して、ユーザプレーン(UP)および
制御プレーン(CP(たとえば、RRC))のトラフィックは、無線バックホール上でPDCPを介して保護可能である。また、無線バックホール上でF1-APトラフィックを保護するメカニズムも必要である。4つの選択肢を以下の図6~図9に示す。
図6A~図6Cは、アーキテクチャ「1a」の第1の選択肢(「選択肢1」とも称する)について、例示的なUE RRC、MT RRC、およびDU F1-APプロトコルスタックを示している。この選択肢においては、適応レイヤがRLC上に配置され、UE RRCおよびMT RRCのためのRRC接続がシグナリング無線ベアラ(SRB)上で搬送される。UEまたはMTのアクセスリンク上で、SRBは、RLCチャネルを使用する。RLCチャネルが適応レイヤを有するか否かについては、さらなる研究の対象である。
無線バックホールリンク上において、SRBのPDCPレイヤは、適応レイヤを有するRLCチャネル上で搬送される。RLCチャネルにおける適応レイヤの配置は、CPとUPとで同じである。適応レイヤ上で搬送される情報は、SRBとデータ無線ベアラ(DRB)とで異なっていてもよい。DUのF1-APは、配置MTのRRCにカプセル化されている。したがって、F1-APは、下層のSRBのPDCPにより保護される。IABドナーにおいて、基本は、ネイティブF1-Cスタックの使用である。
図7A~図7Cは、アーキテクチャ「1a」の第2の選択肢(「選択肢2」とも称する)について、例示的なUE RRC、MT RRC、およびDU F1-APプロトコルスタックを示している。選択肢1と同様に、UE RRCおよびMT RRCのためのRRC接続は、シグナリング無線ベアラ(SRB)上で搬送され、SRBは、UEまたはMTのアクセスリンク上でRLCチャネルを使用する。
これに対して、無線バックホールリンク上で、SRBのPDCPレイヤは、F1-APにカプセル化されている。DUのF1-APは、配置MTのSRB上で搬送される。F1-APは、このSRBのPDCPにより保護される。無線バックホールリンク上において、F1-APのSRBのPDCPは、適応レイヤを有するRLCチャネル上で搬送される。RLCチャネルにおける適応レイヤの配置は、CPとUPとで同じである。適応レイヤ上で搬送される情報は、SRBとDRBとで異なっていてもよい。IABドナーにおいて、基本は、ネイティブF1-Cスタックの使用である。
図8A~図8Cは、アーキテクチャ「1a」の第3の選択肢(「選択肢3」とも称する)について、例示的なUE RRC、MT RRC、およびDU F1-APプロトコルスタックを示している。この選択肢においては、適応レイヤがRLC上に配置され、UEおよびMTのためのRRC接続がシグナリング無線ベアラ(SRB)上で搬送される。UEまたはMTのアクセスリンク上で、SRBは、RLCチャネルを使用する。RLCチャネルが適応レイヤを有するか否かについては、さらなる研究の対象である。
無線バックホールリンク上において、SRBのPDCPレイヤは、適応レイヤを有するRLCチャネル上で搬送される。RLCチャネルにおける適応レイヤの配置は、CPとUPとで同じである。適応レイヤ上で搬送される情報は、SRBとデータ無線ベアラ(DRB)とで異なっていてもよい。また、DUのF1-APは、配置MTのSRB上で搬送される。したがって、F1-APは、このSRBのPDCPにより保護される。また、無線バックホールリンク上において、このSRBのPDCPは、適応レイヤを有するRLCチャネル上で搬送される。IABドナーにおいて、基本は、ネイティブF1-Cスタックの使用である。
図9A~図9Cは、アーキテクチャ「1a」の第4の選択肢(「選択肢4」とも称する)について、例示的なUE RRC、MT RRC、およびDU F1-APプロトコルスタックを示している。この選択肢においては、適応レイヤがRLC上に配置され、すべてのF1-APシグナリングがSCTP/IP上で目標ノードに搬送される。IABドナーは、目標ノードIPに基づいて、バックホールDRB上で使用される適応レイヤにDLパケットをマッピングする。F1-U関連コンテンツとは別にF1-APシグナリングを搬送するため、別個のバックホールDRBを使用可能である。たとえば、3GPP TS 38.474に規定されている通り、バックホールDRBへのマッピングは、目標ノードIPアドレスおよびF1上でサポートされるIPレイヤDiffServコードポイント(DSCP)に基づき得る。
また、選択肢4においては、DUが他のIPトラフィックをIABノードに転送可能である(たとえば、OAMインターフェース)。IABノードは、L2/L1プロトコルが適応/RLC/MAC/PHYレイヤプロトコルにより置き換えられる場合を除いて、通常のDUと同じインターフェースを終端させる。DUとCUとの間では、NDS(たとえば、SCTP上のIPSec、DTLS)動作を用いて従来の方法で、F1-APおよび他のシグナリングが保護される。たとえば、SA3は近年、F1-APの保護に対して、(IETF RFC6083に規定されている通り)SCTP上のDTLSの使用を採用している。
アーキテクチャ1aおよび1bについては、上述のCPの検討事項のほか、UPのさまざまな検討事項が存在する。これらとしては、適応レイヤの配置、適応レイヤがサポートする機能、マルチホップRLCのサポート、ならびにスケジューラおよびQoSに対する影響が挙げられる。図10A~図10Eは、アーキテクチャ1aについて、それぞれが適応レイヤの異なる場所に対応する例示的なユーザプレーンプロトコルスタック配置を示している。さらに、各配置は、UE、UEのアクセスIABノードおよび中間IABノード、ならびにIABドナーDU/CUのプロトコルスタックを示している。図11は、アーキテクチャ1bについて、例示的なユーザプレーンプロトコルスタック配置を示しており、同じくUE、UEのアクセスIABノードおよび中間IABノード、ならびにIABドナーDU/CUのプロトコルスタックを含む。
UEは、TS 38.300に従って、当該UEのアクセスIABノードDUへのRLCチャネルを確立する。これらのRLCチャネルはそれぞれ、F1-Uの潜在的な改良形態(F1*-Uと称する)を介して、UEのアクセスDUとIABドナーとの間で拡張可能である。F1*-Uに埋め込まれた情報は、バックホールリンク全体にわたってRLCチャネル上で搬送される。無線バックホール上でのF1*-Uのトランスポートは、RLCチャネルと統合可能な適応レイヤによって可能となる。適応レイヤは、IABノードバックホールに対してRLCと併用されるが、IABノードアクセスリンクにも含まれる(すなわち、UEがIABノードにアクセスする)か否かについては、FFS(さらなる研究の対象)である。これを図11の破線の「適応」ボックスにより示す。
IABドナー(フロントホールと称する)において、基本は、ネイティブF1-Uスタックの使用である。IABドナーDUは、フロントホール上のF1-Uと無線バックホール上のF1*-Uとの間の中継を担う。
アーキテクチャ1aにおいて、適応レイヤ上で搬送される情報は、
PDUに対するUEベアラの識別、
無線バックホールトポロジ全体にわたるルーティング、
無線バックホールリンク上のDLおよびULに対するスケジューラによるQoS実行、
バックホールRLCチャネルに対するUEユーザプレーンPDUのマッピング、
その他、
といった機能をサポートする。
同様に、アーキテクチャ1bにおいて、適応レイヤ上で搬送される情報は、
無線バックホールトポロジ全体にわたるルーティング、
無線バックホールリンク上のDLおよびULに対するスケジューラによるQoS実行、
バックホールRLCチャネルに対するUEユーザプレーンPDUのマッピング、
その他、
といった機能をサポートする。
適応レイヤ上で搬送される情報としては、
UEベアラ固有ID、
UE固有ID、
ルートID、IABノード、もしくはIABドナーアドレス、ならびに
QoS情報、
が挙げられるが、これらに限定されない。
IABノードは、適応レイヤを介して搬送される識別子を使用して、必要なQoS処理を保証するとともに、任意所与のパケットを送信すべきホップを決定することができる。各経路上IABノード(ホップ・バイ・ホップ)ならびに/またはUEのアクセスIABノードおよびIABドナー(エンド・ツー・エンド)における上記機能のサポートのために処理される適応レイヤ上の情報を識別する研究が3GPPにおいてなされるであろうが、この目的のために上記情報を使用可能な方法について、以下に概要を示す。より詳細には、IABノードおよびIABドナーによるUEベアラ固有IDの使用によって、PDUのUEベアラを識別するようにしてもよい。そして、UEのアクセスIABノードは、適応レイヤ情報(たとえば、UE固有ID、UEベアラ固有ID)を対応するC-RNTIおよびLCIDにマッピングすることになる。また、IABドナーDUは、ドナーDUとドナーCUとの間で使用されるF1-U GTP-U TEIDへと適応レイヤ情報をマッピングすることも必要となり得る。UEベアラ固有ID、UE固有ID、ルートID、またはIABノード/IABドナーアドレスの(組合せまたは個別)使用により、無線バックホールトポロジの全体にわたってPDUをルーティングするようにしてもよい。各ホップ上でのUEベアラ固有ID、UE固有ID、UEのアクセスノードIAB ID、またはQoS情報の(組合せまたは個別)使用により、PDUのQoS処理を識別するようにしてもよい。また、PDUのQoS処理は、LCIDに基づいていてもよい。
適応レイヤのL2スタックへの配置には、さまざまなオプションを利用可能である。たとえば、適応レイヤは、MACレイヤとの統合またはMACレイヤの上方かつRLCレイヤの下方への配置が可能である。図10Aおよび図10Bは、MACの上方かつRLCの下方への適応レイヤの配置の2つのオプションを示している。あるいは、適応レイヤは、RLCの上方に配置可能である。この選択肢の複数の例を図10C~図10Eおよび図11に示す。
UEベアラのバックホールRLCチャネルへの1対1マッピングの場合、適応レイヤは、MACレイヤとの統合またはMACレイヤの上方への配置がなされるものとする。これらのバックホールRLCチャネルごとに、各IABノードの別個のRLCエンティティを与えることができる。適応レイヤが搬送するUEベアラ情報に基づいて、到着PDUを対応するRLCエンティティにマッピングすることができる。UEベアラが(たとえば、QoSプロファイルに基づいて)バックホールRLCチャネルにアグリゲートされる場合、適応レイヤは、RLCレイヤの上方に配置可能である。これら両オプションについて、UEベアラが論理チャネルにアグリゲートされる場合、論理チャネルは、QoSプロファイルに関連付け可能である。サポートされるQoSプロファイルの数は、LCID空間により制限される。
適応レイヤ自体は、サブレイヤから成っていてもよい。たとえば、GTP-Uヘッダが適応レイヤの一部になると考えられる。また、GTP-Uヘッダが適応レイヤ上で搬送されて、IABノードDUとCUとの間のエンド・ツー・エンド関連付けを伝えることも考えられる(例を図9Dに示す)。
あるいは、IPヘッダが適応レイヤの一部であってもよいし、適応レイヤ上で搬送されるようになっていてもよい。一例を図5に示す。本例において、IABドナーは、無線バックホール上のAdaptが搬送するIPレイヤに対してフロントホールのIPルーティングプレーンを拡張するIPルーティング機能を保持する。これにより、エンド・ツー・エンドすなわちIABノードDUとIABドナーCU-UPとの間にネイティブF1-Uを確立可能となる。このシナリオは、IABドナーDUを介してフロントホールからルーティング可能なIPアドレスを各IABノードが保持することを暗示する。IABノードのIPアドレスは、無線バックホール上のルーティングにさらに用いられるようになっていてもよい。
なお、適応レイヤ上のIPレイヤは、プロトコルデータユニット(PDU)セッションを表さない。したがって、このIPレイヤ上のMTの最初のホップルータは、UPFを保持する必要がない。
適応ヘッダの具体的な設計は規定されていないものの、さまざまな選択肢が可能である。適応レイヤの配置に関する他のさまざまな態様が考えられる。たとえば、RLC上方の適応レイヤは、ホップ・バイ・ホップARQのみをサポート可能である。MAC上方の適応レイヤは、ホップ・バイ・ホップおよびエンド・ツー・エンドARQの両者をサポート可能である。一方、適応レイヤの両配置は、(たとえば、IABノードアドレスの適応ヘッダへの挿入によって)アグリゲートルーティングをサポート可能であるとともに、UEベアラごとのQoS処理をサポート可能である。各UEベアラがLCID空間のサイズを超える数の個々のQoSサポートを受ける場合、LCID空間は、たとえばMACサブヘッダへの変更または適応レイヤヘッダに配置された専用情報により拡張されるようになっていてもよい。アップリンクBSR報告に対して8つのグループで十分か否か、または、アップリンクデータを有するDRBをスケジューリングノードがより把握すべきか否かについて、判定がなされるものとする。
UE固有IDが用いられる場合、これは、全く新しい識別子となり得る。あるいは、既存の識別子のうちの1つを再利用可能である。適応レイヤヘッダに含まれる識別子は、適応レイヤの配置により決まるものであってもよい。RLC上方の適応レイヤの場合は、各UEベアラが独立した論理チャネルにマッピングされることから、LCID空間の強化が必要である。MAC上方の適応レイヤの場合は、UEベアラ関連情報を適応ヘッダ上で搬送する必要がある。
また、適応レイヤの両配置は、(a)RLC上方の適応レイヤ配置の場合は、この目的のため、QoSプロファイルが同じUEベアラを1つのバックホールRLCチャネルにアグリゲートすることも可能である、(b)MAC上方またはMAC統合の適応レイヤの場合は、QoSプロファイルが同じUEベアラをスケジューラによって同じ優先順位で処理することも可能である、といった例示的なネットワーク設定において、アグリゲートQoSハンドリングをサポート可能である。また、適応レイヤの両配置について、ルーティングおよびQoSハンドリングのアグリゲーションによれば、中間経路上IABノードの事前設定が可能である。すなわち、設定がUEベアラの確立/解除とは無関係である。同様に、適応レイヤの両配置について、送信側でRLC ARQを前処理可能である。
RLC AMの場合は、アクセスおよびバックホールリンクに沿って、ARQをホップ・バイ・ホップ実行可能である(図10C~図10Eおよび図11)。また、UEとIABノードとの間でARQをエンド・ツー・エンドにサポートすることも可能である(図10Aおよび図10B)。RLCセグメント化は、ジャストインタイムのプロセスであることから、常にホップ・バイ・ホップで実行される。エンド・ツー・エンドのマルチホップRLC ARQの場合、適応レイヤは、MACレイヤとの統合またはMACレイヤの上方への配置がなされるものとする。これに対して、ホップ・バイ・ホップで実行されるマルチホップRLC ARQの場合は、適応とMACレイヤとの間に依存関係がある。以下の表1は、エンド・ツー・エンドおよびホップ・バイ・ホップRLC ARQの簡単な比較を示す。
ダウンリンクデータ配送ステータス手順の目的は、対応するノードからNR PDCPエンティティをホスティングするノードへのフィードバックを提供することにより、各データ無線ベアラについて、NR PDCPエンティティをホスティングするノードが対応するノードを介してダウンリンクユーザデータフローを制御できるようにすることである。また、対応するノードは、同じGTP-U PDUにおいてDL DATA DELIVERY STATUS(ダウンリンクデータ配送ステータス)フレームとともに、NR PDCPエンティティをホスティングするノードに対して、関連するデータ無線ベアラのアップリンクユーザデータを伝送するようにしてもよい。
また、ダウンリンクデータ配送ステータス(DDDS)手順は、対応するノードからNR PDCPエンティティをホスティングするノードへのフィードバックを提供することにより、NR PDCPエンティティをホスティングするノードが対応するノードへのDL制御データの配送を制御できるようにするのに用いられる。対応するノードは、ダウンリンクデータ配送手順に対するフィードバックのトリガを決定した場合、
a)RLC AMの場合、NR PDCPエンティティをホスティングするノードから受信したNR PDCP PDUのうち(すなわち、再送信NR PDCP PDUを除いて)UEへのシーケンス内配送に成功したNR PDCP PDUの最大のシーケンス番号、
b)関連するデータ無線ベアラの所望のバッファサイズ(バイト)、
c)任意選択として、UEに対して設定された特定のデータ無線ベアラと関連付けられた所望のデータレート(バイト)、
d)対応するノードにより「損失」と宣言され、DL DATA DELIVERY STATUSフレームにおいて、NR PDCPエンティティをホスティングするノードに報告されていないNR-Uパケット、
e)再送信NR PDCP PDUが配送された場合、NR PDCPエンティティをホスティングするノードから受信した再送信NR PDCP PDUのうちUEへのシーケンス内配送に成功したNR PDCP PDUの最大のシーケンス番号、
f)再送信NR PDCP PDUが伝送された場合、NR PDCPエンティティをホスティングするノードから受信した再送信NR PDCP PDUのうち下位レイヤに伝送されたNR PDCP PDUの最大のシーケンス番号、
g)NR PDCPエンティティをホスティングするノードから受信したNR PDCP PDUのうち(すなわち、再送信NR PDCP PDUを除いて)下位レイヤに伝送されたNR PDCP PDUの最大のシーケンス番号、
を報告するものとする。なお、ダウンリンクユーザデータ手順の伝送を使用しない展開の場合、上記項目d)、e)、およびf)は適用不可能である。
対応するノードは、対応するデータベアラに対するUEによるRACHアクセスの成功を検出した場合は直ちに、NR PDCPエンティティをホスティングするノードに最初のDL DATA DELIVERY STATUSフレームを送信するものとする。NR PDCPエンティティをホスティングするノードは、最初のDL DATA DELIVERY STATUSフレームの受信前に、DLデータの送信を開始するようにしてもよい。任意のNR PDCP PDUが下位レイヤに伝送される前にDL DATA DELIVERY STATUSフレームが送信された場合は、UEへのシーケンス内配送に成功したNR PDCP PDUの最大のシーケンス番号および下位レイヤに伝送されたNR PDCP PDUの最大のシーケンス番号に関する情報が提供されなくてもよい。
また、DL DATA DELIVERY STATUSフレームには、当該フレームが対応するノードからのベアラの解除の過程で受信された最後のDLステータスレポートであるか否かの最終フレーム指標シグナリングを含むものとする。すなわち、最終フレーム指標は、DLステータスレポートのシグナリング前にベアラが解除されることを対応するノードが把握している場合にシグナリングされる。このような指標を受信した場合、NR PDCPエンティティをホスティングするノードは、必要に応じて、対応するノードとUEとの間のULまたはDLデータの伝送はこれ以上予想されないものと考える。
また、DL DATA DELIVERY STATUSフレームには、検出された無線リンク停止または無線リンク再開の指標を含んでいてもよい。ULまたはDL無線リンク停止の検出の指標を受信した場合、NR PDCPエンティティをホスティングするノードは、指標の停止に応じて、対応するノードでは、UEに設定されたDRB上のトラフィック配送がULまたはDLに利用不可能であるものと考える。ULまたはDL無線リンク再開の検出の指標を受信した場合、NR PDCPエンティティをホスティングするノードは、指標の再開に応じて、対応するノードでは、UEに設定されたDRB上のトラフィック配送がULまたはDLに利用可能であるものと考える。
DL DATA DELIVERY STATUSフレームを受信した場合、NR PDCPエンティティをホスティングするノードは、
上記項目b)における所望のバッファサイズおよび上記項目c)におけるデータレートを ホスティングノードから送信されるデータの量と見なす。
所望のバッファサイズの値が0の場合、ホスティングノードは、ベアラごとの如何なるデータの送信も停止するものとする。
上記b)における所望のバッファサイズの値が0より大きい場合、ホスティングノードは、RLC AMに対する「最大配送NR PDCP SN」を超えて、このベアラ当たりデータ量まで送信を行ってもよいし、RLC UMに対する「最大伝送NR PDCP SN」を超えて、このベアラ当たりデータ量まで送信を行ってもよい。
上記c)における所望のデータレートの値は、特定の時間での受信が望ましいデータ量である。この時間は、1秒である。
上記b)におけるバッファサイズおよび上記c)におけるデータレートの情報は、次のDL DATA DELIVERY STATUSフレームが伝送されるまで有効である。
伝送されたNR PDCP PDUおよび/または配送に成功したNR PDCP PDUのフィードバックに従って、バッファリングされたNR PDCP PDUを除去することができる。
伝送および/または配送の成功以外に報告されたNR PDCP PDUに必要な措置を決定する。
RLC AMの場合は、シーケンス内配送に成功したNR PDCP PDUの最大のシーケンス番号がNR PDCPエンティティをホスティングするノードに報告された後、対応するノードが各NR PDCP PDUを除去する。RLC UMの場合、対応するノードは、下位レイヤへの伝送後に各NR PDCP PDUを除去するようにしてもよい。
基本的には、(たとえば、劣悪な無線状態のため)UE-DUエアインターフェース上でのデータの配送が十分に高速ではない場合に、あまりに多くのデータの送信によって、PDCPが終端されるノードがDUの過負荷を維持しないように、
F1-UにGTP-Uを使用しないことの重要な結論として、ユーザデータパケットのフロー制御メカニズムが存在しない。十分なF1-Uプロトコルスタックを採用しないIAB UPアーキテクチャの選択肢において(たとえば、図10A~図10C)、CU-UPは、(CU-UPとドナーDUとの間のF1-Uのフロー制御によって)第1の無線バックホールホップを通るトラフィックの量しか認識せず、後続の無線バックホールリンク上のUPデータフローのステータスについては全く認識しない。(ドナーDUとIABノード1との間の)第1の無線バックホールリンクが良好な状態の場合は、後続のリンク/ノード上の無線/バッファリング状態に関わらず、CU-UPがドナーDUにトラフィックを供給し続けることになる。図10に示す2ホップIABシステムにおいて、IABノード1とIABノード2との間のリンクのチャネル状態が悪化している場合は、IAB1上のバッファオーバフローによって、データ損失が生じる可能性がある。
上述の通り、IABの適応レイヤとしては、RLCの上下方いずれかが可能であり、RLC ARQは、ホップ・バイ・ホップまたはエンド・ツー・エンド(すなわち、ドナーDUとIABノードとの間)で実行可能である。上記表1にまとめた通り、エンド・ツー・エンドARQと比較して、ホップ・バイ・ホップでのRLC ARQの実行には複数の利点がある。
また、上述の通り、IABノードとのIABドナーとの間のF1-Uエンド・ツー・エンドの使用は、ネットワーク中の輻輳の制御に使用可能なフロー制御メカニズムを提供する。このエンド・ツー・エンドフロー制御メカニズムには、少なくとも2つの欠点がある。IABネットワークにおける例示的なマルチホップ配置を示した図12に関して、これらの欠点を以下に説明する。
まず、F1-Uフロー制御(および、その容易化に用いられる関連するダウンリンク配送ステータスレポート)は、レポートを送信するDUがサーブするUEと関連付けられたベアラに関してのみ、情報をCUに送信する。図12においては、IAB2が2つのUEにサーブしており、3つの直接下流IABノード(IAB3~5)および別の1つの下流IABノード(IAB6)を有する。IAB2がCUに送信する配送ステータスは、その2つのサービングUE(UE2_1およびUE2_2)のトラフィックのほか、IAB3~5のMT部に送信されるいくつかのトラフィック(たとえば、運用/管理/保守すなわちOAM)のみに関する。
これは、直接下流のIABノードおよびさらに下流のIABノードのUEを対象としたデータが単に、適応レイヤを介して受け渡され、IAB2からの配送ステータスレポートに反映されないためである。この報告構成の問題として、配送ステータスレポートでは考慮されないトラフィックによりIAB2で輻輳が生じる可能性がある。たとえば、IAB2におけるこのような輻輳としては、IAB3がサーブするUE(たとえば、UE3_1~UE3_a)、IAB5がサーブするUE(たとえば、UE5_1~UE_5c)、および/またはIAB6がサーブするUE(たとえば、UE6_1~UE6_c)への配送のトラフィックが挙げられる。このため、IAB2を通過するものの終端はしない大きなトラフィックによる大きなバッファリング/輻輳がIAB2に存在する場合であっても、IAB2には現在のところ、当該状況を報告する方法がない。むしろ、IAB2は、下流のIABノード(たとえば、IAB3~6)により終端される過剰なトラフィックによるバッファ過負荷によって、サーブするUE(すなわち、UE2_1およびUE2_2)のベアラがパケット欠落を起こしているか否かのみを報告可能である。
ただし、ダウンリンク配送ステータスから、スループットの低下またはいくつかのパケット欠落が判定されると、CUは、2つのUE(UE2_1およびUE2_2)のトラフィックを抑制することになる(すなわち、ドナーDU側へのプッシュを停止する)。ただし、これらが輻輳の開始原因ではないため、これでは問題が解決されない。
エンド・ツー・エンドフロー制御メカニズムの第2の欠点として、図12に示すようなマルチホップ構成における問題の発生箇所を正確に示す方法が存在しない。問題は、中間ノードのいずれかに存在する可能性もあるが、CUは、これらのベアラのスループットが低下していることのみを認識して、これらを抑制することになる。たとえば、スループットの損失を示すIAB6からの配送ステータスレポートは、問題が上流ホップ(たとえば、IAB1およびIAB2、IAB2~IAB4、またはIAB4~IAB6)のうちの1つに存在するか否か、ならびに/または、1つもしくは複数の特定のUEおよび/もしくはベアラに起因するか否かを識別するのに有用とはならない。
本開示の例示的な実施形態は、上述のエンド・ツー・エンドフロー制御の短所を軽減する新規のフロー制御メカニズムをマルチホップIABネットワークに提供することによって、上記および他の問題、課題、および/または問題点に対処する。このフロー制御メカニズムは、エンド・ツー・エンドフロー制御の代替または相補として使用可能である。
より具体的には、本開示の特定の実施形態は、輻輳の原因となっている関連IABノードの識別情報(適応レイヤアドレス)と併せて、指標を上位IABノードに送信することにより、ダウンリンクデータの伝送の停止または伝送レートの低減を行うホップ・バイ・ホップフロー制御メカニズムを含む。輻輳の問題が緩和された場合は、指標を上位IABノードに送信して、伝送の開始または伝送レートの増加を行うことも可能である。フロー制御メッセージ中の影響を受けるIABノードの指標によって、送信者は、輻輳が起こっていない他のIABノードに接続されたUEに対するDLにおいてパケットを転送し続ける一方、輻輳IABノードに属するパケットの伝送停止およびバッファリングまたは伝送レートの低減によって、下流バッファがオーバフローしないようにすることができる。
また、他の実施形態は、ホップ・バイ・ホップおよびエンド・ツー・エンドを相互作用させる技術であって、一方のメカニズムのトリガによって他方が自動的にトリガされる、技術を含む。たとえば、ホップ・バイ・ホップフロー制御指標を上位IABノードに送信する場合、この指標をトリガするIABノードは、CUへのダウンリンク配送ステータスもトリガする。
後述の実施形態において、文中には、表現「UEのPDCPには~が設定されている」または「UEのRLCには~が設定されている」を含む。別段の注記のない限り、これは、UEベアラのPDCIまたはRLCを表す。これは、ベアラのQoS要件に応じて、すべてのベアラにも当てはまり得るし、ベアラの選択サブセットにも当てはまり得る。
さらに、IABシナリオの文脈において実施形態を後述するが、その基本原理は、ネットワークノード間にフロー制御機能が利用可能または望ましい任意の種類のマルチホップシステムにおいて適用し得る他の例示的な実施形態に適応可能である。
以下の議論において、用語「上位ノード(northbound node)」および「上流ノード(upstream node)」は、所与のノードの観点から、所与のノードにサーブするノードおよび/またはIABネットワークにおいて所与のノードに対して上流に配置されたノードを表すために区別なく使用する。同様に、用語「下位ノード(southbound node)」および「下流ノード(downstream node)」は、所与のノードの観点から、所与のノードがサーブするノードおよび/またはIABネットワークにおいて所与のノードに対して下流に配置されたノードを表すために区別なく使用する。
以下の議論では、ホップ・バイ・ホップまたは/およびエンド・ツー・エンドフロー制御によるトラフィックフローの制御に焦点を当てる。ただし、トラフィックの制御の代替または追加として、フロー制御メッセージの受信によって、他の動作をトリガすることも可能である。これらとしては、たとえばある経路/ノードから別の経路/ノードへのUEまたはIABノードのハンドオーバまたは経路切り替えの開始が挙げられる。
本明細書に記載の技術は、スタンドアロンホップ・バイ・ホップフロー制御およびホップ・バイ・ホップ-エンド・ツー・エンド統合(すなわち、組合せ)フロー制御という2つの一般的なカテゴリに分割され得る。まずは、スタンドアロンホップ・バイ・ホップフロー制御について論じる。
提示のメカニズムは、ホップ・バイ・ホップフロー制御に依拠しており、輻輳状態または無線状態が劣悪な下流IABノードまたはリンクに関する指標をIABノードがその上流IABノードに送信する。指標を送信するノードに向けたダウンリンクトラフィックの転送の停止/開始を上位ノードに指示する単純な0/1フラグを使用することも可能である。別の選択肢としては、さまざまな値(たとえば、0.1の粒度で0~1)を使用する。0はトラフィックの停止を示し、1は保留中のあらゆるトラフィックの送信を意味し、両者間の値は、利用可能なダウンリンクトラフィックの割合を意味する。別の選択肢は、このメッセージを送信するノードに向かって、上位ノードが指定のデータ量までを送信可能となるように所望のバッファサイズを示すさまざまな値(0~特定の最大量)である。さらに別の選択肢としては、相対値を示す範囲ではなく、実際のバッファステータス値を有する。
また、ホップ・バイ・ホップフロー制御メッセージには、指定のアドレスにアドレス指定されたトラフィックのみに当該フロー制御メッセージが関連するものと判定する1つまたは複数のIABレイヤ2適応アドレスも含まれ得る。たとえば、図12に示すシナリオにおいて、IAB2は、0フラグおよびIAB3の適応レイヤアドレスを含むホップ・バイ・ホップフロー制御指標をIAB1に送信可能であり、これは、IAB1によって、データが適応レイヤでIAB3のアドレスと関連付けられていない限り、IAB2へのデータ受け渡しを維持し得ることを意味するものと解釈されることになる。これにより、適正なリンクを伴う他のUEおよびIABノードのトラフィックが(たとえば、そのUEに向かう劣悪な無線状態による)IAB3での輻輳によるペナルティを課されることはない。複数のアドレスを1つのフロー制御フラグまたは別個のフラグと組合せ可能である。いくつかの例を表2に示すが、これらは、図12の文脈で読み取るべきである。
一選択肢において、IABノードの指定は、当該IABノードの子孫ノードと関連付けられたトラフィックが同じように処理されることを暗示する。たとえば、IAB2からIAB1に送信されるフロー制御メッセージ[0|IAB4]は、IAB6またはIAB4のその他任意の子孫ノード(および、それぞれの子孫ノード)と関連付けられたデータの転送も停止することになる。ノードの子孫ノードに関する情報は、フロー制御メッセージを受信するノードまたはフロー制御メッセージにおいて設定可能である。たとえば、IAB1には、IAB4のフロー制御動作がIAB6にも影響を及ぼすことを示す情報を設定可能である。あるいは、この情報は、フロー制御メッセージを送信するノード(たとえば、同じ例のIAB2)において設定可能である。ノード相互の子孫ノードに関する設定は、CUまたは運用保守(OAM)システムからIABノードに提供可能である。
別の選択肢において、フロー制御は、指定のIABノードのトラフィックのみに影響を及ぼす。上記例において、IAB2は、IAB4のアドレスのみ関連付けられたパケットについて、IAB2へのデータの転送を停止することになる(すなわち、IAB4に直接接続されたUEのトラフィックおよびIAB4がサーブする子孫IABノードのMTのみが提供を受けることになる)。
別の選択肢では、付加的な0/1フラグの導入によって、フロー制御メッセージがすべての子孫IABノードまたはフラグに従うIABノードのいずれに関連するかを示す。図12の文脈でのいくつかの例を以下の表3に示す。付加的なフラグ値0は、メッセージがすべての下流または子孫ノードに影響することを示し、フラグ値1は、メッセージが指定ノードにのみ影響することを示す。
フロー制御メッセージには、影響を受けるIABノードならびにフローの停止/開始もしくは伝送レートの低減/増加のフラグの指定のほか、付加的な情報を含めることも可能であり、時間値の包含によって、このメッセージが有効な期間を示すことができる。たとえば、フロー制御メッセージがこの付加的な時間値を含み、それが「10秒」に設定されている場合、受信ノードは、正味10秒間の所要動作(たとえば、関連するトラフィックの停止)を適用した後、いつも通りに継続することになる。このような通信の利点として、親ノードの挙動を変更する(たとえば、関連するトラフィックのフローを再開する)ために起点から別のフロー制御メッセージを送信する必要がない。
フロー制御メッセージは、MAC制御エレメント(MAC CE)または適応レイヤ制御エレメント(Adapt CE)を介して上流ノードに提供可能である。Adapt CEは、適応がRLCの上方にあるアーキテクチャ設計に適しており、MAC CEは、MAC直上への適応配置またはMACとの適応統合に適している。
適応レイヤのMACとの統合の例示的な利点として、バックホールベアラとUEベアラとの間の1対1マッピングが挙げられる。たとえば、LCIDと併せて、バックホールリンク上のベアラを一意に識別可能なUE IDフィールドがMACヘッダに追加されることになる。このような構造により、MAC CEベースのフロー制御の使用によって、UEベアラレベルでのフロー制御が可能となる。ただし、このような解決手段の不都合として、複数のUEに影響を及ぼす問題が存在する場合は、このような複数のMAC CEが問題を伝達することが必要となる。
たとえば、問題がIAB3での輻輳またはIAB2とIAB3との間の劣悪な無線であった場合、MAC統合適応およびMAC CEベースのフロー制御では、IAB3に接続された各UEに対応するMAC CEを送信することが必要となる(また、IAB3に他の子孫IABノードが存在する場合は、それぞれのUEについても同様である)。RLCの上方で適応レイヤが終端し、Adapt CEがフロー制御に用いられる状態では、同じ情報を与えるAdapt CEを1つだけ、IAB2からIAB1に送信する必要がある。このメッセージを受信するノードから出ているすべてのDLトラフィックに当該メッセージ(たとえば、トラフィックの停止)が適用可能であることを示す追加のフラグをMAC CEに使用することによって、MAC CEの選択肢を強化することができる。ただし、これは、すべてのIABノードまたは経路上の1つのUEだけに影響を及ぼす強化MAC CE手法とは異なり、特定のIABノードに向けたトラフィックを制御可能なAdapt CEと同じ程度の柔軟性とはならない。
フロー制御メッセージの受信ノードは、その上位ノードに向けたフロー制御メッセージの伝搬を決定することも可能である。たとえば、IAB1は、IAB2からフロー制御CEを受信した場合、ドナーDUへのフロー制御CEの送信をトリガ可能である。トリガの決定は、
IAB1における現在のバッファステータス、
受信したフロー制御メッセージの重大性(たとえば、IAB1とIAB2との間のすべてのダウンリンクトラフィックの停止を要求するメッセージは、ドナーCU/DUがダウンリンクトラフィックのIAB1への転送を維持している場合に、より高速なバッファ構築となることから、IAB6と関連付けられたトラフィックの停止を要求するメッセージよりも重大となる)、
指定の割合低減値、
抑制/停止フロー制御メッセージの受信から経過した時間、および/または
IABノードでバッファが変化する速度(たとえば、高速成長の場合は、IABノードがアッパーノート(upper note)を通知可能である)、
といった複数の因子に基づき得る。
次のホップに伝搬されるフロー制御メッセージは、このメッセージを伝搬するノードが受信したフロー制御メッセージと同じ構造であってもよいし、それをトリガしたフロー制御メッセージがそれ自体に埋め込まれたより複雑な構造であってもよい。また、複数のフロー制御指標を含むアグリゲートメッセージも可能である。
無線/バッファ状態が改善した場合、IABノードは、フロー制御メッセージをその上位ノードに送信して、ダウンリンクトラフィックフローを再開/増大させることができる。このフロー制御メッセージの受信ノードは、特に、いくつかのフローを開始/抑制するフロー制御メッセージを以前に送信済みである場合、その上位ノードへの別のフロー制御メッセージをトリガ可能である。
上記すべての例においては、簡略化のため、ノードからその親ノードへの1対1のリンク(すなわち、親ノードが1つだけのノード)を考慮した。ただし、(たとえば、負荷分散、冗長性、高速フェイルオーバー等のため)ノードが2つ以上の親ノードを有し得るシナリオも可能である。このように複数の親ノードを有するノードは、その子孫ノードのうちの1つからフロー制御メッセージを受信した場合、内部に与えられた情報(たとえば、適応レイヤアドレス)を使用して、伝搬先のノードを決定することができる。たとえば、2つの子孫ノードyおよびzと、2つの親ノードtおよびsを有するIABノードxを考える。yと関連付けられたデータが経路s→x→yを介して送信され、zと関連付けられたデータがt→x→zを介して送信され、ノードxがzからフロー制御メッセージを受信するようなルート設定の場合、フロー制御メッセージの伝搬には、ノードtに向かう経路が適正となる可能性が高く、zと関連付けられたデータがこれを通過する。
他の場合には、IABノードがそのすべての親ノードにフロー制御情報を提供することによって、輻輳ノードへのDLデータレートが輻輳ノードに至るすべての考え得る経路に関して遮断または低減されるようにしてもよい。
上記すべての場合において、子ノードは、その子ノードへの無線リンク(のうちの1つ)の妨害またはバッファ構築の認識等のいくつかの条件に基づいて、フロー制御メッセージを送信しているものと仮定する。他の選択肢において、親ノードは、子ノードに向けてフロー制御リクエストメッセージを要求することも可能である。これは、一時的なリクエストも可能であるし、ある条件に基づく(たとえば、タイマーが満了するごと、バッファステータスが一定の絶対または相対閾値に達するごと等の周期的な)複数リクエストの設定を含むことも可能である。
次に、ホップ・バイ・ホップフロー制御のエンド・ツー・エンドフロー制御との統合/組合せが考えられる。上述のホップ・バイ・ホップフロー制御は、特定のリンク上の一時的な無線妨害等の問題を緩和させるのにかなり有効となり得る。ただし、問題がより深刻/長期間である場合、ホップ・バイ・ホップフロー制御単独では有効となり得ない。たとえば、図12に示すシナリオを考えるに、IAB4とIAB6との間の無線問題によって、IAB4はフロー制御メカニズムをIAB2に向かって送信することにより、IAB6と関連付けられたトラフィックを停止させる。これは、IAB4におけるバッファ構築を阻害することになる。ただし、IAB1およびドナーDU/CUがこれを認識していない限り、IAB6と関連付けられたデータは、IAB2において積み重なり続け、バッファオーバフローおよびパケット欠落が生じることになる。当然のことながら、IAB2がフロー制御メッセージをIAB1に向かって送信し、IAB1が後でドナーに送信することで、ドナーがIAB6と関連付けられたトラフィックを停止させることも可能である。ただし、これにはある程度の時間を要する上、フロー制御メッセージが最終的にドナーDU/CUに達する際には、IAB2においてパケット損失が既に生じている可能性もある。ネットワーク中のホップが増えると、この問題はより深刻となる。
これに対する単純な解決手段として、フロー制御メッセージを受信したノードは、それを直ちに(または、再開を受信する前にタイマーが満了するまで待って/ダウンリンクトラフィックフローメッセージを増大させて)親ノードに伝搬することも可能である。ただし、これによって、大量の不要シグナリングが生じるとともに、ネットワークリソースの利用不足に陥る可能性もある。あるリンク上で複数のホップが離れる一時的な問題であっても、CU/DUにおけるトラフィックが停止する可能性があり、この問題が解消された場合は、さらに別のフロー制御メッセージがCU/DUまで伝搬して、トラフィックを再開させる必要があるためである。
この問題を解決するメカニズムでは、ホップ・バイ・ホップフロー制御メッセージの受信によって、フロー制御メッセージを受信したノードからドナーCUまでのエンド・ツー・エンドフロー制御メッセージ(たとえば、ダウンリンク配送ステータス)をトリガすることも可能である。このように、問題が深刻でバッファ構築が目前に迫っている場合は、ホップ・バイ・ホップフロー制御メッセージがあるリンクを一度にドナーCUまで伝搬するのを待つ必要なく、エンド・ツー・エンドフロー制御メッセージがドナーCUに直接送信されることになる。
問題の深刻さおよびエンド・ツー・エンドフロー制御を開始させるか否か(または、ホップ・バイ・ホップフロー制御メッセージを次のホップに伝搬するか否かの)決定は、影響を受けるベアラのQoSと関連し得る。たとえば、異なるQoSクラスごとに別個のバッファが存在し、(たとえば、劣悪な無線状態による)影響を受ける経路が低QoS要件のベアラのみにサーブするバッファリング方式をIABノードが有するものと仮定する。IABノードは、この経路にのみ影響を及ぼすホップ・バイ・ホップフロー制御メッセージを受信した場合、このホップ・バイ・ホップフロー制御メッセージを次のホップに転送しないこと、または、エンド・ツー・エンドフロー制御を開始しないことを決定するようにしてもよい。IABノードで起こる可能性がある考え得るバッファ構築は、高QoS要件の他のベアラが別個のバッファを使用していることから、これらの性能に影響を及ぼさないためである。
図13は、本開示の例示的な種々実施形態に係る、統合アクセスバックホール(IAB)ネットワークを介した基地局から複数のユーザ機器(UE)までのデータ伝送のフロー制御のための例示的な方法および/または手順を示している。この例示的な方法および/または手順は、IABネットワークの第1のノード(たとえば、第2のノードの下流)により実行可能である。図13においては、例示的な方法および/または手順をブロックにより特定の順序で示しているが、この順序は例示であり、各ブロックに対応する動作は、図示と異なる順序で実行可能であるとともに、図示と異なる機能を有するブロックへの組合せおよび/または分割も可能である。さらに、図13に示す例示的な方法および/または手順は、本明細書に開示の他の例示的な方法および/または手順(たとえば、図14)との協調的な使用によって、利益、利点、および/または本明細書に記載の問題に対する解決手段を提供可能である。任意選択としての動作は、破線で示す。
この例示的な方法および/または手順は、ブロック1310の動作を含み、第1のノードが当該第1のノードにおけるデータ伝送スループットの低下を検出可能である。また、この例示的な方法および/または手順は、ブロック1320の動作を含み、データ伝送スループットの低下がIABネットワークの1つまたは複数の特定の下流ノードにおける輻輳に起因するものと第1のノードが判定可能である。
また、この例示的な方法および/または手順は、ブロック1330の動作を含み、第1のノードがフロー制御メッセージをIABネットワークの上流ノードに送信可能である。フロー制御メッセージは、上流ノードから伝送されるデータに関してフロー制御動作が要求されるIABネットワークの1つまたは複数のノードを識別し得る。いくつかの実施形態において、識別された1つまたは複数のノードは、1つまたは複数の特定の下流ノードを含み得る。いくつかの実施形態において、識別された1つまたは複数のノードは、第1のノードを含み得る。いくつかの実施形態において、フロー制御メッセージは、1つまたは複数のノードがサーブする1つまたは複数のUEと関連付けられた1つまたは複数の無線ベアラの識別に基づいて、1つまたは複数のノードを識別し得る。
また、いくつかの実施形態において、フロー制御メッセージは、フラグを含み得る。このような場合、フラグの第1の値は、上流ノードから識別されたノードまで伝送されるデータに関してフロー制御動作が要求されることを示し得る。同様に、フラグの第2の値は、上流ノードから識別されたノードまで伝送されるデータおよび識別されたノードを介して上流ノードから別の下流ノードまで伝送されるデータに関してフロー制御動作が要求されることを示し得る。
また、いくつかの実施形態において、フロー制御メッセージは、上流ノードから識別されたノードまで伝送されるデータに関してフロー制御動作が実行されるべき期間を示し得る。また、いくつかの実施形態において、フロー制御メッセージは、フロー制御動作を識別し得る。
いくつかの実施形態において、フロー制御動作は、上流ノードから識別された1つまたは複数のノードまでのデータ伝送を停止または低減することを含み得る。また、このような実施形態において、フロー制御メッセージは、データ伝送の低減の量を示す1つまたは複数のパラメータを含み得る。このような実施形態においては、1つまたは複数のパラメータのうちの特定の値がデータ伝送の停止を示し得る。
また、いくつかの実施形態において、フロー制御メッセージは、上流ノードから伝送されるデータに関して別のフロー制御動作が要求されるIABネットワークの1つまたは複数の別のノードを識別し得る。また、このような実施形態において、フロー制御メッセージは、別のフロー制御動作を識別し得る。フロー制御動作が上流ノードから識別された1つまたは複数のノードまでのデータ伝送の停止または(たとえば、第1の量の)低減を含む実施形態において、別のフロー制御動作は、上流ノードから識別された別のノードまでのデータ伝送の継続または(たとえば、第2の量の)低減を含み得る。
いくつかの実施形態において、基地局は、IAB無線ネットワークに接続された中央ユニット(CU)および分散ユニット(DU)を備え、DUが第1のノードに対して上流にある。このような場合、第1のノードは、フロー制御メッセージをDUに送信可能である。ただし、第1のノードとDUとの間に上流ノードが介在する場合、第1のノードは、フロー制御メッセージを介在ノードに送信可能である。
また、いくつかの実施形態において、この例示的な方法および/または手順は、ブロック1340の動作を含み、第1のノードがフロー制御メッセージをIABネットワークの別の上流ノードに送信可能である。別の上流ノードは、上流ノード(すなわち、ブロック1330においてフロー制御メッセージが送信されたノード)に対して上流に存在し得る。結果として、第1のノードは、介在するIABノードに対してさらに上流のDUにフロー制御メッセージを送信可能である。
また、いくつかの実施形態において、この例示的な方法および/または手順は、ブロック1350の動作を含み、特定の下流ノードの少なくとも一部において輻輳が緩和されたものと第1のノードが判定し得る。また、このような実施形態において、この例示的な方法および/または手順は、ブロック1360の動作を含み、緩和された輻輳に基づいて、後続のフロー制御動作が要求される少なくとも1つのノードを識別する後続のフリー制御メッセージを第1のノードが上流ノードに送信可能である。いくつかの実施形態において、後続のフロー制御動作は、上流ノードから識別された少なくとも1つのノードまでのデータ伝送を再開または増大することを含み得る。また、いくつかの実施形態において、後続のフロー制御メッセージは、後続のフロー制御動作を識別し得る。
図14は、本開示の例示的な種々実施形態に係る、統合アクセスバックホール(IAB)ネットワークを介した基地局から複数のユーザ機器(UE)までのデータ伝送のフロー制御のための例示的な方法および/または手順を示している。この例示的な方法および/または手順は、IABネットワークの第2のノード(たとえば、第1のノードの上流)により実行可能である。図14においては、例示的な方法および/または手順をブロックにより特定の順序で示しているが、この順序は例示であり、各ブロックに対応する動作は、図示と異なる順序で実行可能であるとともに、図示と異なる機能を有するブロックへの組合せおよび/または分割も可能である。さらに、図14に示す例示的な方法および/または手順は、本明細書に開示の他の例示的な方法および/または手順(たとえば、図13)との協調的な使用によって、利益、利点、および/または本明細書に記載の問題に対する解決手段を提供可能である。任意選択としての動作は、破線で示す。
この例示的な方法および/または手順は、ブロック1410の動作を含み、第2のノードがIABネットワークの下流ノードからフロー制御メッセージを受信可能である。フロー制御メッセージは、第2のノードから下流ノードを介して伝送されるデータに関してフロー制御動作が要求されるIABネットワークの1つまたは複数のノードを識別し得る。いくつかの実施形態において、識別された1つまたは複数のノードは、輻輳が検出された1つまたは複数の下流ノードを含み得る。いくつかの実施形態において、識別された1つまたは複数のノードは、下流ノード(すなわち、メッセージを送信するノード)を含み得る。いくつかの実施形態において、フロー制御メッセージは、1つまたは複数のノードがサーブする1つまたは複数のUEと関連付けられた1つまたは複数の無線ベアラの識別に基づいて、1つまたは複数のノードを識別し得る。
また、いくつかの実施形態において、フロー制御メッセージは、フラグを含み得る。このような場合、フラグの第1の値は、第2のノードから識別されたノードまで伝送されるデータに関してフロー制御動作が要求されることを示し得る。同様に、フラグの第2の値は、第2のノードから識別されたノードまで伝送されるデータおよび識別されたノードを介して第2のノードから別の下流ノードまで伝送されるデータに関してフロー制御動作が要求されることを示し得る。
また、いくつかの実施形態において、フロー制御メッセージは、第2のノードから識別されたノードまで伝送されるデータに関してフロー制御動作が実行されるべき期間を示し得る。また、いくつかの実施形態において、フロー制御メッセージは、フロー制御動作を識別し得る。
いくつかの実施形態において、フロー制御動作は、第2のノードから識別されたノードまでのデータ伝送を停止または低減することを含み得る。また、このような実施形態において、フロー制御メッセージは、データ伝送の低減の量を示す1つまたは複数のパラメータを含み得る。このような実施形態においては、1つまたは複数のパラメータのうちの特定の値がデータ伝送の停止を示し得る。
また、いくつかの実施形態において、フロー制御メッセージは、上流ノードから伝送されるデータに関して別のフロー制御動作が要求されるIABネットワークの1つまたは複数の別のノードを識別し得る。また、このような実施形態において、フロー制御メッセージは、別のフロー制御動作を識別し得る。フロー制御動作が上流ノードから識別された1つまたは複数のノードまでのデータ伝送の停止または(たとえば、第1の量の)低減を含む実施形態において、別のフロー制御動作は、上流ノードから識別された別のノードまでのデータ伝送の継続または(たとえば、第2の量の)低減を含み得る。
この例示的な方法および/または手順は、ブロック1420の動作を含み、第2のノードがフロー制御メッセージに基づいて1つまたは複数のフロー制御動作を実行可能である。いくつかの実施形態において、ブロック1420の動作は、ブロック1422の動作を含み、識別された1つまたは複数のノードに対して、第2のノードが識別されたフロー制御動作を実行可能である。いくつかの実施形態において、ブロック1420の動作は、ブロック1424の動作を含み、識別された別のノードに対して、第2のノードが識別された別のフロー制御動作を実行可能である。
この例示的な方法および/または手順は、ブロック1430の動作を含み、第2のノードから下流ノードを介して伝送されるデータに関して、別のフロー制御メッセージをIABネットワークの上流ノードに送信するか第2のノードが判定し得る。いくつかの実施形態において、別のフロー制御メッセージを送信するかを判定することは、第2のノードにおけるデータバッファレベル、第2のノードにおけるデータバッファレベルの変化率、実行される1つまたは複数のフロー制御動作、およびフロー制御メッセージが第2のノードにより受信されてからの経過時間といった因子のうちの少なくとも1つに基づき得る。また、いくつかの実施形態において、この例示的な方法および/または手順は、ブロック1440の動作を含み、第2のノードが別のフロー制御メッセージを上流ノードに送信可能である。いくつかの実施形態において、別のフロー制御メッセージは、第2のノードにより受信されたフロー制御メッセージをカプセル化可能である。
また、いくつかの実施形態において、この例示的な方法および/または手順は、ブロック1450の動作を含み、第2のノードが下流ノードから後続のフロー制御メッセージを受信可能である。後続のフロー制御メッセージは、第2のノードから下流ノードを介して伝送されるデータに関して後続のフロー制御動作が要求されるIABネットワークの少なくとも1つのノードを識別し得る。また、このような実施形態において、この例示的な方法および/または手順は、ブロック1460の動作を含み、第2のノードが後続のフロー制御メッセージに基づいて少なくとも1つのフロー制御動作を実行可能である。また、いくつかの実施形態において、後続のフロー制御メッセージは、後続のフロー制御動作を識別し得る。いくつかの実施形態において、ブロック1460の動作は、ブロック1462の動作を含み、識別された少なくとも1つのノードに対して、第2のノードが識別された後続のフロー制御動作を実行可能である。いくつかの実施形態において、後続のフロー制御動作は、識別された少なくとも1つのノードまでのデータ伝送を再開または増大することを含み得る。
また、いくつかの実施形態において、この例示的な方法および/または手順は、ブロック1470の動作を含み、(たとえば、ブロック1430において)別のフロー制御メッセージを上流ノードに送信するものと判定された場合、下流ノードからの後続のフロー制御メッセージの受信に応じて、第2のノードが後続の別のフロー制御メッセージを上流ノードに送信可能である。いくつかの実施形態において、後続の別のフロー制御メッセージは、後続のフロー制御メッセージをカプセル化可能である。
いくつかの実施形態において、基地局は、IAB無線ネットワークに接続された中央ユニット(CU)および分散ユニット(DU)を備え、DUが第2のノードに対して上流にある。このような場合、第2のノードは、別のフロー制御メッセージおよび/または後続の別のフロー制御メッセージをDUに送信可能である。ただし、第2のノードとDUとの間に上流ノードが介在する場合、第2のノードは、別のフロー制御メッセージおよび/または後続の別のフロー制御メッセージを介在ノードに送信可能である。
本明細書に記載の主題は、任意好適な構成要素を用いた任意適当な種類のシステムにおいて実装可能であるものの、本明細書に開示の実施形態は、図15に示す例示的な無線ネットワーク等の無線ネットワークに関して説明する。簡素化のため、図15の無線ネットワークは、ネットワーク1506、ネットワークノード1560および1560b、ならびにWD1510、1510b、および1510cしか示していない。実際のところ、無線ネットワークは、固定電話、サービスプロバイダ、またはその他任意のネットワークノードもしくはエンドデバイス等、無線デバイス間または無線デバイスと別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに適した任意の付加的な要素をさらに含み得る。図示の構成要素のうち、ネットワークノード1560および無線デバイス(WD)1510について、さらに詳しく説明する。無線ネットワークは、通信および他種のサービスを1つまたは複数の無線デバイスに提供することにより、無線ネットワークにより提供されるサービスまたは無線ネットワークを介して提供されるサービスの無線デバイスによるアクセスおよび/または使用を容易化可能である。
無線ネットワークは、任意の種類の通信、遠隔通信、データ、セルラー、ならびに/または無線ネットワークもしくは他の同種のシステムの包含および/またはこれらとの連動が可能である。いくつかの実施形態において、無線ネットワークは、特定の規格または他種の所定のルールもしくは手順に従って動作するように設定可能である。したがって、無線ネットワークの特定の実施形態は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、ならびに/または他の好適な2G、3G、4G、もしくは5G規格等の通信規格、IEEE802.11規格等の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/またはWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMax)、Bluetooth、Z-Wave、および/もしくはZigBee規格等、その他任意適当な無線通信規格を実装し得る。
ネットワーク1506は、1つまたは複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にする他のネットワークを備え得る。
ネットワークノード1560およびWD1510は、以下により詳しく説明するさまざまな構成要素を備える。これらの構成要素は、無線ネットワークにおける無線接続の提供等、ネットワークノードおよび/または無線デバイスの機能を与えるために協働し得る。異なる実施形態において、無線ネットワークは、任意の数の有線もしくは無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、ならびに/または有線もしくは無線接続のいずれかに関わらず、データおよび/もしくは信号の通信の容易化もしくは通信への関与が可能なその他任意の構成要素もしくはシステムを備え得る。
ネットワークノードの例としては、アクセスポイント(AP)(たとえば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(たとえば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)、およびNRノードB(gNB))が挙げられるが、これらに限定されない。基地局は、当該基地局が与えるカバレッジの量(または、言い方を変えれば、基地局の送信電力レベル)に基づいて分類可能であり、その場合は、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、またはマクロ基地局とも称し得る。基地局としては、中継を制御する中継ノードまたは中継ドナーノードが可能である。ネットワークノードには、場合によりリモート無線ヘッド(RRH)と称する集中型デジタルユニットおよび/またはリモートラジオユニット(RRU)等の分散型無線基地局の1つまたは複数(またはすべて)の部分も含み得る。このようなリモートラジオユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されていてもよいし、統合されていなくてもよい。分散型無線基地局の部分は、分散型アンテナシステム(DAS)において、ノードとも称し得る。
ネットワークノードのさらに別の例としては、マルチスタンダード無線(MSR)BS等のMSR無線デバイス、無線ネットワークコントローラ(RNC)もしくは基地局コントローラ(BSC)等のネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、ならびに/またはMDTが挙げられる。別の例として、ネットワークノードとしては、以下により詳しく説明するような仮想ネットワークノードが可能である。
図15において、ネットワークノード1560は、処理回路1570、デバイス可読媒体1580、インターフェース1590、補助機器1584、電源1586、電力回路1587、およびアンテナ1562を具備する。図15の例示的な無線ネットワークに示すネットワークノード1560は、図示のハードウェア構成要素の組合せを含むデバイスを表し得るものの、他の実施形態には、構成要素の異なる組合せを有するネットワークノードを含み得る。本明細書に開示のタスク、特徴、機能、ならびに方法および/もしくは手順の実行に必要なハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意好適な組合せをネットワークノードが含むことが了解されるものとする。さらに、ネットワークノード1560の各構成要素は、大きなボックス内に位置付けられた単一のボックスまたは複数のボックス内に入れ子とされた単一のボックスとして示しているが、ネットワークノードは、単一の図示構成要素を構成する複数の異なる物理的構成要素を含み得る(たとえば、デバイス可読媒体1580は、複数の別個のハードドライブのほか、複数のRAMモジュールを備え得る)。
同様に、ネットワークノード1560は、それぞれがそれ自体の構成要素を有し得る複数の物理的に別個の構成要素(たとえば、ノードB構成要素およびRNC構成要素またはBTS構成要素およびBSC構成要素等)で構成可能である。ネットワークノード1560が複数の別個の構成要素(たとえば、BTSおよびBSC構成要素)を備える特定のシナリオにおいては、これら別個の構成要素のうちの1つまたは複数を複数のネットワークノード間で共有可能である。たとえば、単一のRNCが複数のノードBを制御可能である。このようなシナリオにおいて、各一意のノードB・RNC対は、場合により単一の別個のネットワークノードと考えられる。いくつかの実施形態において、ネットワークノード1560は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定可能である。このような実施形態においては、一部の構成要素を複製可能である(たとえば、異なるRATに対する別個のデバイス可読媒体1580)とともに、一部の構成要素を再利用可能である(たとえば、RATにより同じアンテナ1562を共有可能である)。また、ネットワークノード1560は、たとえばGSM、WCDMA、LTE、NR、Wi-Fi、またはBluetooth無線技術等、当該ネットワークノード1560に組み込まれたさまざまな無線技術に対して、複数組のさまざまな図示構成要素を含み得る。これらの無線技術は、ネットワークノード1560内の同一もしくは異種チップもしくはチップセットならびに他の構成要素に組み込み可能である。
処理回路1570は、ネットワークノードが提供するものとして、本明細書に記載の任意の決定、計算、または類似動作(たとえば、特定の取得動作)を実行するように設定可能である。処理回路1570が実行するこれらの動作には、たとえば処理回路1570が取得した情報を他の情報に変換すること、ネットワークノードに格納された情報に対して取得情報もしくは変換情報を比較すること、ならびに/または取得情報もしくは変換情報に基づいて1つもしくは複数の動作を実行することにより取得情報を処理することと、前記処理の結果として決定を下すこととを含み得る。
処理回路1570は、単独またはデバイス可読媒体1580等の他のネットワークノード1560構成要素との協働でネットワークノード1560の機能を与えるように動作可能なマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、あるいはその他任意の好適なコンピューティングデバイス、リソース、またはハードウェア、ソフトウェア、および/もしくは符号化ロジックの組合せのうちの1つまたは複数の組合せを含み得る。たとえば、処理回路1570は、デバイス可読媒体1580または処理回路1570内のメモリに格納された命令を実行し得る。このような機能は、本明細書に記載のさまざまな無線特徴、機能、または利益のいずれかを提供することを含み得る。いくつかの実施形態において、処理回路1570は、システム・オン・チップ(SOC)を含み得る。
いくつかの実施形態において、処理回路1570は、無線周波数(RF)トランシーバ回路1572およびベースバンド処理回路1574のうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態において、無線周波数(RF)トランシーバ回路1572およびベースバンド処理回路1574は、別個のチップ(もしくは、チップセット)、ボード、または無線ユニットおよびデジタルユニット等のユニット上とすることができる。代替実施形態においては、RFトランシーバ回路1572およびベースバンド処理回路1574の一部または全部を同じチップもしくはチップセット、ボード、またはユニット上とすることができる。
特定の実施形態においては、デバイス可読媒体1580または処理回路1570内のメモリに格納された命令を実行する処理回路1570により、ネットワークノード、基地局、eNB、またはこのような他のネットワークデバイスが与えるものとして本明細書に記載の機能の一部または全部が実行され得る。代替実施形態においては、別個または個別のデバイス可読媒体に格納された命令を配線接続された様態等で実行することなく、機能の一部または全部が処理回路1570により提供され得る。これら実施形態のいずれにおいても、デバイス可読媒体に格納された命令を実行するか否かに関わらず、処理回路1570は、上記機能を実行するように設定可能である。このような機能によりもたらされる利益は、処理回路1570単独またはネットワークノード1560の他の構成要素に限定されず、全体としてのネットワークノード1560ならびに/または一般としてのエンドユーザおよび無線ネットワークにより享受される。
デバイス可読媒体1580には、任意の形態の揮発性または不揮発性コンピュータ可読メモリを含むことができ、永続記憶装置、固体メモリ、遠隔搭載メモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)、もしくはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/または処理回路1570により使用可能な情報、データ、および/もしくは命令を格納するその他任意の揮発性もしくは不揮発性の持続性デバイス可読および/もしくはコンピュータ実行可能メモリデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。デバイス可読媒体1580は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、ロジック、ルール、コード、テーブル等のうちの1つもしくは複数を含むアプリケーション、ならびに/または処理回路1570による実行およびネットワークノード1560による利用が可能な他の命令等、任意好適な命令、データ、または情報を格納し得る。デバイス可読媒体1580は、処理回路1570による任意の計算および/またはインターフェース1590を介して受信される任意のデータの格納に使用可能である。いくつかの実施形態において、処理回路1570およびデバイス可読媒体1580は、統合が考えられる。
インターフェース1590は、ネットワークノード1560、ネットワーク1506、および/またはWD1510間のシグナリングおよび/またはデータの有線または無線通信において使用される。図示のように、インターフェース1590は、たとえば有線接続を介したネットワーク1506へのデータ送信およびネットワーク1506からのデータ受信のためのポート/端子1594を備える。また、インターフェース1590は無線フロントエンド回路1592を含むが、これは、アンテナ1562に結合することも可能であるし、特定の実施形態においては、アンテナ1562の一部とすることも可能である。無線フロントエンド回路1592は、フィルタ1598および増幅器1596を備える。無線フロントエンド回路1592は、アンテナ1562および処理回路1570に接続可能である。無線フロントエンド回路は、アンテナ1562と処理回路1570との間で伝達される信号を調節するように設定可能である。無線フロントエンド回路1592は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送り出されるデジタルデータを受信可能である。無線フロントエンド回路1592は、フィルタ1598および/または増幅器1596の組合せによって、適当なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号へとデジタルデータを変換可能である。その後、アンテナ1562を介して、無線信号を送信可能である。同様に、データの受信時には、アンテナ1562が無線信号を収集した後、無線フロントエンド回路1592がこれをデジタルデータに変換可能である。デジタルデータは、処理回路1570に受け渡し可能である。他の実施形態において、インターフェースは、異なる構成要素および/または異なる組合せの構成要素を備え得る。
特定の代替実施形態においては、ネットワークノード1560が別個の無線フロントエンド回路1592を含んでいなくてもよく、代わりに、処理回路1570が無線フロントエンド回路を含み、別個の無線フロントエンド回路1592なしでアンテナ1562に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態においては、RFトランシーバ回路1572の全部または一部がインターフェース1590の一部と考えられる。さらに他の実施形態において、インターフェース1590は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つもしくは複数のポートもしくは端子1594、無線フロントエンド回路1592、ならびにRFトランシーバ回路1572を具備し得るとともに、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路1574と通信可能である。
アンテナ1562は、無線信号を送信および/または受信するように構成された1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得る。アンテナ1562は、無線フロントエンド回路1590に結合可能であるとともに、データおよび/または信号を無線で送信および受信可能な如何なる種類のアンテナも可能である。いくつかの実施形態において、アンテナ1562は、たとえば2GHzと66GHzとの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な1つまたは複数の無指向性セクタまたはパネルアンテナを備え得る。無指向性アンテナは、任意の方向に無線信号を送信/受信するのに使用され得る。セクタアンテナは、特定のエリア内の機器から無線信号を送信/受信するのに使用され得る。パネルアンテナとしては、比較的直線状に無線信号を送信/受信するのに使用される見通し線アンテナが可能である。場合により、2つ以上のアンテナの使用は、MIMOと称し得る。特定の実施形態において、アンテナ1562は、ネットワークノード1560から分離可能であるとともに、インターフェースまたはポートを通じてネットワークノード1560に接続可能となり得る。
アンテナ1562、インターフェース1590、および/または処理回路1570は、ネットワークノードが実行するものとして、本明細書に記載の任意の受信動作および/または特定の取得動作を実行するように設定可能である。如何なる情報、データ、および/または信号も、無線デバイス、別のネットワークノード、および/またはその他任意のネットワーク機器から受信可能である。同様に、アンテナ1562、インターフェース1590、および/または処理回路1570は、ネットワークノードが実行するものとして、本明細書に記載の任意の送信動作を実行するように設定可能である。如何なる情報、データ、および/または信号も、無線デバイス、別のネットワークノード、および/またはその他任意のネットワーク機器に送信可能である。
電力回路1587は、電力管理回路を備えることも可能であるし、電力管理回路に結合することも可能であり、本明細書に記載の機能を実行するための電力をネットワークノード1560の構成要素に供給するように設定可能である。電力回路1587は、電源1586から電力を受電可能である。電源1586および/または電力回路1587は、ネットワークノード1560のさまざまな構成要素に対して、各構成要素に適した形態で(たとえば、各構成要素に必要な電圧および電流レベルで)電力を提供するように設定可能である。電源1586は、電力回路1587および/またはネットワークノード1560に含むことも可能であるし、電力回路1587および/またはネットワークノード1560の外部でも可能である。たとえば、ネットワークノード1560は、電気ケーブル等の入力回路またはインターフェースを介して外部電源(たとえば、コンセント)に接続可能とすることにより、当該外部電源が電力を電力回路1587に供給可能となる。別の例として、電源1586は、電力回路1587に接続または内蔵されたバッテリまたはバッテリパックの形態の電力源を備え得る。バッテリは、外部電源が故障した場合のバックアップ電力を提供可能である。光起電デバイス等の他種の電源も使用可能である。
ネットワークノード1560の代替実施形態は、本明細書に記載の任意の機能および/または本明細書に記載の主題のサポートに必要な任意の機能を含めて、ネットワークノードの機能の特定の態様の提供を担い得る、図15に示した構成要素以外の付加的な構成要素を含み得る。たとえば、ネットワークノード1560は、情報のネットワークノード1560への入力を許可および/または容易化するとともに、情報のネットワークノード1560からの出力を許可および/または容易化するユーザインターフェース機器を具備し得る。これにより、ユーザは、ネットワークノード1560の診断、保守、修繕、および他の管理機能の実行が許可および/または容易化され得る。
いくつかの実施形態において、無線デバイス(WD(たとえば、WD1510))は、直接的な人間の相互作用なく、情報を送信および/または受信するように設定可能である。たとえば、WDは、内部もしくは外部イベントによるトリガまたはネットワークからの要求を受けた場合に、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計可能である。WDの例としては、スマートフォン、移動式電話、携帯電話、ボイスオーバIP(VoIP)電話、無線ローカルループフォン、デスクトップコンピュータ、個人用デジタル補助装置(PDA)、無線カメラ、ゲームコンソールまたはデバイス、楽曲記憶装置、再生装置、ウェアラブルデバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップ、ラップトップ埋込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、移動式通信(MTC)デバイス、インターネット・オブ・シングス(IoT)デバイス、車載無線端末デバイス等が挙げられるが、これらに限定されない。
WDは、たとえばサイドリンク通信、車両-車両間(V2V)、車両-インフラ間(V2I)、車両-任意間(V2X)のための3GPP規格を実装することによって、デバイス間(D2D)通信をサポート可能であり、この場合はD2D通信デバイスと称し得る。さらに別の特定例として、インターネット・オブ・シングス(IoT)のシナリオでは、WDが監視および/または測定を実行し、そのような監視および/または測定の結果を別のWDおよび/またはネットワークノードに送信するマシンまたは他のデバイスを表し得る。この場合、無線デバイスは、マシン-マシン間(M2M)デバイスであってもよく、3GPPの背景においてMTCデバイスと称し得る。1つの特定例として、WDとしては、3GPP狭帯域インターネット・オブ・シングス(NB-IoT)規格を実装したUEが可能である。このようなマシンまたはデバイスの特定例は、センサ、電力計等の計量デバイス、産業用機械類、または家庭用もしくは個人用電気器具(たとえば、冷蔵庫、テレビ等)、個人用ウェアラブル(たとえば、時計、フィットネストラッカ等)である。他のシナリオでは、動作ステータスまたは動作と関連付けられた他の機能を監視および/または報告し得る車両等の機器をWDが表し得る。上述のWDは、無線接続のエンドポイントを表していてもよく、この場合は無線端末と称し得る。さらに、上述のWDはモバイルも可能であり、この場合はモバイルデバイスまたはモバイル端末とも称し得る。
図示のように、無線デバイス1510は、アンテナ1511、インターフェース1514、処理回路1520、デバイス可読媒体1530、ユーザインターフェース機器1532、補助機器1534、電源1536、および電力回路1537を具備する。WD1510は、少し挙げるだけでも、たとえばGSM、WCDMA、LTE、NR、Wi-Fi、WiMax、またはBluetooth無線技術等、当該WD1510がサポートするさまざまな無線技術に対して、複数組の1つまたは複数の図示構成要素を含み得る。これらの無線技術は、WD1510内の他の構成要素と同一または異種チップまたはチップセットに組み込み可能である。
アンテナ1511は、無線信号を送信および/または受信するように構成された1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含むことができ、インターフェース1514に接続されている。特定の代替実施形態において、アンテナ1511は、WD1510から分離可能であるとともに、インターフェースまたはポートを通じてWD1510に接続可能となり得る。アンテナ1511、インターフェース1514、および/または処理回路1520は、WDが実行するものとして、本明細書に記載の任意の受信または送信動作を実行するように設定可能である。如何なる情報、データ、および/または信号も、ネットワークノードおよび/または別のWDから受信可能である。いくつかの実施形態においては、無線フロントエンド回路および/またはアンテナ1511がインターフェースと考えられる。
図示のように、インターフェース1514は、無線フロントエンド回路1512およびアンテナ1511を備える。無線フロントエンド回路1512は、1つもしくは複数のフィルタ1518ならびに増幅器1516を備える。無線フロントエンド回路1514は、アンテナ1511および処理回路1520に接続され、アンテナ1511と処理回路1520との間で伝達される信号を調節するように設定可能である。無線フロントエンド回路1512は、アンテナ1511に結合することも可能であるし、アンテナ1511の一部とすることも可能である。いくつかの実施形態においては、WD1510が別個の無線フロントエンド回路1512を含んでいなくてもよく、代わりに、処理回路1520が無線フロントエンド回路を含み、アンテナ1511に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態においては、RFトランシーバ回路1522の一部または全部がインターフェース1514の一部と考えられる。無線フロントエンド回路1512は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送り出されるデジタルデータを受信可能である。無線フロントエンド回路1512は、フィルタ1518および/または増幅器1516の組合せによって、適当なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号へとデジタルデータを変換可能である。その後、アンテナ1511を介して、無線信号を送信可能である。同様に、データの受信時には、アンテナ1511が無線信号を収集した後、無線フロントエンド回路1512がこれをデジタルデータに変換可能である。デジタルデータは、処理回路1520に受け渡し可能である。他の実施形態において、インターフェースは、異なる構成要素および/または異なる組合せの構成要素を備え得る。
処理回路1520は、単独またはデバイス可読媒体1530等の他のWD1510構成要素との協働でWD1510の機能を与えるように動作可能なマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、あるいはその他任意の好適なコンピューティングデバイス、リソース、またはハードウェア、ソフトウェア、および/もしくは符号化ロジックの組合せのうちの1つまたは複数の組合せを含み得る。このような機能は、本明細書に記載のさまざまな無線特徴または利益のいずれかを提供することを含み得る。たとえば、処理回路1520は、デバイス可読媒体1530または処理回路1520内のメモリに格納された命令を実行することによって、本明細書に開示の機能を提供可能である。
図示のように、処理回路1520は、RFトランシーバ回路1522、ベースバンド処理回路1524、およびアプリケーション処理回路1526のうちの1つまたは複数を含む。他の実施形態において、処理回路は、異なる構成要素および/または異なる組合せの構成要素を備え得る。特定の実施形態において、WD1510の処理回路1520は、SOCを含み得る。いくつかの実施形態において、RFトランシーバ回路1522、ベースバンド処理回路1524、およびアプリケーション処理回路1526は、別個のチップまたはチップセット上とすることができる。代替実施形態においては、ベースバンド処理回路1524およびアプリケーション処理回路1526の一部または全部を1つのチップまたはチップセットとして組合せ可能であり、RFトランシーバ回路1522を別個のチップまたはチップセット上とすることができる。別の代替実施形態においては、RFトランシーバ回路1522およびベースバンド処理回路1524の一部または全部を同じチップまたはチップセット上とすることができ、アプリケーション処理回路1526を別個のチップまたはチップセット上とすることができる。さらに他の代替実施形態においては、RFトランシーバ回路1522、ベースバンド処理回路1524、およびアプリケーション処理回路1526の一部または全部を同じチップまたはチップセットに組み合わせることができる。いくつかの実施形態においては、RFトランシーバ回路1522をインターフェース1514の一部とすることもできる。RFトランシーバ回路1522は、処理回路1520に対するRF信号を調節可能である。
特定の実施形態においては、デバイス可読媒体1530(特定の実施形態においては、コンピュータ可読記憶媒体が可能)に格納された命令を実行する処理回路1520により、WDが実行するものとして本明細書に記載の機能の一部または全部が提供され得る。代替実施形態においては、別個または個別のデバイス可読記憶媒体に格納された命令を配線接続された様態等で実行することなく、機能の一部または全部が処理回路1520により提供され得る。これら特定の実施形態のいずれにおいても、デバイス可読媒体に格納された命令を実行するか否かに関わらず、処理回路1520は、上記機能を実行するように設定可能である。このような機能によりもたらされる利益は、処理回路1520単独またはWD1510の他の構成要素に限定されず、全体としてのWD1510ならびに/または一般としてのエンドユーザおよび無線ネットワークにより享受される。
処理回路1520は、WDが実行するものとして、本明細書に記載の任意の決定、計算、または類似動作(たとえば、特定の取得動作)を実行するように設定可能である。処理回路1520が実行するこれらの動作には、たとえば処理回路1520が取得した情報を他の情報に変換すること、WD1510に格納された情報に対して取得情報もしくは変換情報を比較すること、ならびに/または取得情報もしくは変換情報に基づいて1つもしくは複数の動作を実行することにより取得情報を処理することと、前記処理の結果として決定を下すこととを含み得る。
デバイス可読媒体1530は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、ロジック、ルール、コード、テーブル等のうちの1つもしくは複数を含むアプリケーション、ならびに/または処理回路1520による実行が可能な他の命令を格納するように動作可能となり得る。デバイス可読媒体1530としては、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)もしくはリードオンリーメモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)もしくはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/または処理回路1520により使用可能な情報、データ、および/もしくは命令を格納するその他任意の揮発性もしくは不揮発性の持続性デバイス可読および/もしくはコンピュータ実行可能メモリデバイスが挙げられる。いくつかの実施形態において、処理回路1520およびデバイス可読媒体1530は、統合が考えられる。
ユーザインターフェース機器1532は、人間のユーザによるWD1510との相互作用を許可および/または容易化する構成要素を含み得る。このような相互作用としては、視覚、聴覚、触覚等、多くの形態が可能である。ユーザインターフェース機器1532は、ユーザへの出力を生成するとともに、ユーザによるWD1510への入力の提供を許可および/または容易化するように動作可能となり得る。相互作用の種類は、WD1510に組み込まれたユーザインターフェース機器1532の種類に応じて変化し得る。たとえば、WD1510がスマートフォンの場合、相互作用は、タッチスクリーンを介したものとなり得る。WD1510がスマートメータの場合、相互作用は、使用量(たとえば、使用したガロン数)を与えるスクリーンまたは(たとえば、煙が検出された場合の)警報を与えるスピーカを通じたものとなり得る。ユーザインターフェース機器1532は、入力インターフェース、デバイス、および回路、ならびに出力インターフェース、デバイス、および回路を含み得る。ユーザインターフェース機器1532は、情報のWD1510への入力を許可および/または容易化するように設定可能であり、処理回路1520に接続されて、処理回路1520による入力情報の処理を許可および/または容易化する。ユーザインターフェース機器1532は、たとえばマイク、近接センサ等のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つもしくは複数のカメラ、USBポート、または他の入力回路を具備し得る。また、ユーザインターフェース機器1532は、WD1510からの情報の出力を許可および/または容易化するとともに、処理回路1520によるWD1510からの情報の出力を許可および/または容易化するように設定されている。ユーザインターフェース機器1532は、たとえばスピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインターフェース、または他の出力回路を具備し得る。ユーザインターフェース機器1532の1つまたは複数の入力および出力インターフェース、デバイス、および回路を使用することにより、WD1510は、エンドユーザおよび/または無線ネットワークと通信可能であるとともに、エンドユーザおよび/または無線ネットワークが本明細書に記載の機能から利益を享受することを許可および/または容易化し得る。
補助機器1534は、WDが一般的に実行し得ないより具体的な機能を提供するように動作可能である。これには、さまざまな目的で測定を行う特殊センサ、有線通信等の付加的な種類の通信用のインターフェース等を含み得る。補助機器1534の構成要素の具備および種類は、実施形態および/またはシナリオに応じて変化し得る。
いくつかの実施形態において、電源1536は、バッテリまたはバッテリパックの形態が可能である。外部電源(たとえば、コンセント)、光起電デバイス、または動力電池等の他種の電源も使用可能である。WD1510は、本明細書に記載または指定の任意の機能の実行に電源1536からの電力を必要とするWD1510のさまざまな部分に対して、電源1536から電力を送達する電力回路1537をさらに備え得る。特定の実施形態において、電力回路1537は、電力管理回路を備え得る。この追加または代替として、電力回路1537は、外部電源から電力を受電するように動作可能となり得る。この場合、WD1510は、電力ケーブル等の入力回路またはインターフェースを介して、外部電源(コンセント等)に接続可能となり得る。また、特定の実施形態において、電力回路1537は、外部電源から電源1536に電力を送達するように動作可能となり得る。これにより、たとえば電源1536を充電可能である。電力回路1537は、電源1536からの電力に対して任意の変換または他の変更を実行することにより、WD1510の各構成要素への供給に適したものとすることができる。
図16は、本明細書に記載の種々の態様に係る、UEの例示的な一実施形態を示している。本明細書において、ユーザ機器すなわちUEは必ずしも、関連するデバイスを所有および/または操作する人間の意味でのユーザを含まなくてもよい。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売または人間のユーザによる操作を意図したデバイスを表し得るが、特定の人間ユーザと関連付けられていなくてもよいし、最初は関連付けられていなくてもよい(たとえば、スマートスプリンクラーコントローラ)。あるいは、UEは、エンドユーザへの販売またはエンドユーザによる操作を意図しないデバイスを表し得るが、ユーザの利益との関連付けも可能であるし、ユーザの利益のための動作も可能である(たとえば、スマート電力計)。UE16200としては、NB-IoT UE、マシンタイプ通信(MTC)UE、および/またはエンハンストMTC(eMTC)UE等、第三世代携帯電話に関する標準仕様の策定を目指すプロジェクトが定めた標準規格のファイルフォーマット(3GPP)により識別される任意のUEが可能である。図16に示すように、UE1600は、第三世代携帯電話に関する標準仕様の策定を目指すプロジェクト(3GPP)により公布された1つまたは複数の通信規格に従って通信するように設定されたWDの一例であり、たとえば、3GPPのGSM、UMTS、LTE、および/または5G規格である。前述の通り、WDおよびUEという用語は、区別なく使用可能である。したがって、図16はUEであるが、本明細書に記載の構成要素は、WDにも等しく適用可能であり、その逆もまた同様である。
図16において、UE1600は、入出力インターフェース1605、無線周波数(RF)インターフェース1609、ネットワーク接続インターフェース1611、ランダムアクセスメモリ(RAM)1617、リードオンリーメモリ(ROM)1619、および記憶媒体1621等を含むメモリ1615、通信サブシステム1631、電源1633、および/もしくはその他任意の構成要素、またはこれらの任意の組合せに対して動作可能に結合された処理回路1601を具備する。記憶媒体1621は、オペレーティングシステム1623、アプリケーションプログラム1625、およびデータ1627を含む。他の実施形態において、記憶媒体1621は、他の同種の情報を含み得る。特定のUEは、図16に示す構成要素をすべて利用することも可能であるし、一部の構成要素のみを利用することも可能である。構成要素間の統合のレベルは、UEごとに異なり得る。さらに、特定のUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機等、1つの構成要素について複数の実例を含み得る。
図16において、処理回路1601は、コンピュータ命令およびデータを処理するように設定可能である。処理回路1601は、(たとえば、離散ロジック、FPGA、ASIC等における)1つまたは複数のハードウェア実装ステートマシン、適当なファームウェアと併せたプログラマブルロジック、適当なソフトウェアと併せたマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)等の1つまたは複数の格納プログラム汎用プロセッサ、またはこれらの任意の組合せ等、マシン可読コンピュータプログラムとしてメモリに格納されたマシン命令を実行するように動作する任意のシーケンシャルステートマシンを実装するように設定可能である。たとえば、処理回路1601は、2つの中央演算処理装置(CPU)を具備し得る。データとしては、コンピュータによる使用に適した形態の情報が可能である。
図示の実施形態において、入出力インターフェース1605は、入力装置、出力装置、または入出力装置に対する通信インターフェースを与えるように設定可能である。UE1600は、入出力インターフェース1605を介して出力装置を使用するように設定可能である。出力装置は、入力装置と同種のインターフェースポートを使用可能である。たとえば、UE1600に対する入力および出力として、USBポートを使用可能である。出力装置としては、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力装置、またはこれらの任意の組合せが可能である。UE1600は、入出力インターフェース1605を介した入力装置の使用によって、情報のUE1600への取り込みを許可および/または容易化するように設定可能である。入力装置としては、タッチセンサ式またはプレゼンスセンサ式ディスプレイ、カメラ(たとえば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラ等)、マイク、センサ、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカード等が挙げられる。プレゼンスセンサ式ディスプレイは、ユーザからの入力を検知する容量性または抵抗性のタッチセンサを具備し得る。センサとしては、たとえば加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、力センサ、磁力計、光学センサ、近接センサ、別の類似センサ、またはこれらの任意の組合せが可能である。たとえば、入力装置としては、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイク、および光学センサが可能である。
図16において、RFインターフェース1609は、送信機、受信機、およびアンテナ等のRF構成要素に対する通信インターフェースを与えるように設定可能である。ネットワーク接続インターフェース1611は、ネットワーク1643aに対する通信インターフェースを与えるように設定可能である。ネットワーク1643aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、遠隔通信ネットワーク、別の類似ネットワーク、またはこれらの任意の組合せ等の有線および/または無線ネットワークを網羅し得る。たとえば、ネットワーク1643aは、Wi-Fiネットワークを含み得る。ネットワーク接続インターフェース1611は、Ethernet、TCP/IP、SONET、ATM等の1つまたは複数の通信プロトコルにより通信ネットワークを介して1つまたは複数の他のデバイスと通信するのに用いられる受信機および送信機インターフェースを含むように設定可能である。ネットワーク接続インターフェース1611は、通信ネットワークリンク(たとえば、光学的リンク、電気的リンク等)に適した受信機および送信機の機能を実装可能である。送信機および受信機の機能は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有することも可能であるし、あるいは、別個に実装することも可能である。
RAM1617は、バス1602を介した処理回路1601との相互作用によって、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、およびデバイスドライバ等のソフトウェアプログラムの実行時に、データまたはコンピュータ命令を格納またはキャッシングするように設定可能である。ROM1619は、コンピュータ命令またはデータを処理回路1601に提供するように設定可能である。たとえば、ROM1619は、基本入出力(I/O)、起動、不揮発性メモリに格納されたキーボードからのキーストロークの受け付け等の基本的なシステム機能に対する不変の低レベルシステムコードまたはデータを格納するように設定可能である。記憶媒体1621は、RAM、ROM、プログラム可能リードオンリーメモリ(PROM)、消去・プログラム可能リードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去・プログラム可能リードオンリーメモリ(EEPROM)等のメモリ、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、またはフラッシュドライブを含むように設定可能である。一例として、記憶媒体1621は、オペレーティングシステム1623、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェットもしくはガジェットエンジン、または別のアプリケーション等のアプリケーションプログラム1625、およびデータファイル1627を含むように設定可能である。記憶媒体1621は、UE1600が使用するものとして、多様な種々のオペレーティングシステムまたはオペレーティングシステムの組合せのいずれかを格納し得る。
記憶媒体1621は、RAID(Redundant Array of Independent Disks)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内部ハードディスクドライブ、ブルーレイ光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータストレージ(HDDS)光ディスクドライブ、外部DIMM(mini-Dual In-line Memory Module)、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュールまたはリムーバブルユーザ識別モジュール(SIM/RUIM)等のスマートカードメモリ、他のメモリ、またはこれらの任意の組合せ等、多くの物理的ドライブユニットを含むように設定可能である。記憶媒体1621は、非持続性または持続性記憶媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラム等へのUE1600によるアクセス、データのオフロード、またはデータのアップロードを許可および/または容易化し得る。通信システムを利用するような製造品を記憶媒体1621において実際に具現化可能であり、デバイス可読媒体を含み得る。
図16において、処理回路1601は、通信サブシステム1631を用いてネットワーク1643bと通信するように設定可能である。ネットワーク1643aおよびネットワーク1643bは、1つまたは複数の同一のネットワークとすることも可能であるし、1つまたは複数の異なるネットワークとすることも可能である。通信サブシステム1631は、ネットワーク1643bとの通信に用いられる1つまたは複数のトランシーバを含むように設定可能である。たとえば、通信サブシステム1631は、IEEE 802.16、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMax等の1つまたは複数の通信プロトコルに従って、無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE、または基地局等、無線通信が可能な別のデバイスの1つまたは複数のリモートトランシーバとの通信に用いられる1つまたは複数のトランシーバを含むように設定可能である。各トランシーバは、RANリンクに適した送信機または受信機の機能(たとえば、周波数割り当て等)をそれぞれ実装する送信機1633および/または受信機1635を具備し得る。さらに、各トランシーバの送信機1633および受信機1635は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有することも可能であるし、あるいは、別個に実装することも可能である。
図示の実施形態において、通信サブシステム1631の通信機能には、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、Bluetooth等の短距離通信、近距離通信、全地球測位システム(GPS)を用いた位置の決定等の位置ベースの通信、別の類似通信機能、またはこれらの任意の組み合を含み得る。たとえば、通信サブシステム1631は、セルラー通信、Wi-Fi通信、Bluetooth通信、およびGPS通信を含み得る。ネットワーク1643bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、遠隔通信ネットワーク、別の類似ネットワーク、またはこれらの任意の組合せ等の有線および/または無線ネットワークを網羅し得る。たとえば、ネットワーク1643bとしては、セルラーネットワーク、Wi-Fiネットワーク、および/または近距離通信ネットワークが可能である。電源1613は、UE1600の構成要素に対して交流(AC)または直流(DC)電力を与えるように設定可能である。
本明細書に記載の特徴、利益、および/または機能は、UE1600の構成要素のうちの1つで実装することも可能であるし、UE1600の複数の構成要素全体で分配することも可能である。さらに、本明細書に記載の特徴、利益、および/または機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアの如何なる組合せにおいても実装可能である。一例として、通信サブシステム1631は、本明細書に記載の構成要素のいずれかを含むように設定可能である。さらに、処理回路1601は、このような構成要素のいずれかとバス1602を介して通信するように設定可能である。別の例においては、処理回路1601により実行された場合に、本明細書に記載の対応する機能を実行するメモリに格納されたプログラム命令によって、このような構成要素のいずれかを表し得る。別の例において、このような構成要素のいずれかの機能は、処理回路1601と通信サブシステム1631とに分配可能である。別の例において、このような構成要素のいずれかの非演算集約的機能は、ソフトウェアまたはファームウェアにおいて実装可能であり、演算集約的機能は、ハードウェアにおいて実装可能である。
図17は、いくつかの実施形態により実装される機能を仮想化し得る仮想化環境1700を示す模式ブロック図である。本文脈において、仮想化は、仮想化ハードウェアプラットフォーム、記憶装置、およびネットワークリソースを含み得る装置またはデバイスの仮想版を生成することを意味する。本明細書において、仮想化は、ノード(たとえば、仮想化基地局または仮想化無線アクセスノード)、デバイス(たとえば、UE、無線デバイス、またはその他任意の種類の通信デバイス)、またはそれらの構成要素に適用可能であり、機能の少なくとも一部が(たとえば、1つまたは複数のネットワークの1つまたは複数の物理的処理ノード上で実行される1つまたは複数のアプリケーション、コンポーネント、機能、仮想マシン、またはコンテナにより)1つまたは複数の仮想コンポーネントとして実装される一実施態様に関する。
いくつかの実施形態においては、ハードウェアノード1730のうちの1つまたは複数がホスティングする1つまたは複数の仮想化環境1700において実装された1つまたは複数の仮想マシンにより実行される仮想コンポーネントとして、本明細書に記載の機能の一部または全部を実装可能である。さらに、仮想ノードが無線アクセスノードでもなく、無線接続も必要としない(たとえば、コアネットワークノードである)実施形態においては、ネットワークノードを完全に仮想化可能である。
上記機能は、本明細書に開示の実施形態の一部の特徴、機能、および/または利益の一部を実現するように動作する1つまたは複数のアプリケーション1720(あるいは、ソフトウェアインスタンス、仮想電気器具、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能等と称し得る)によって実装可能である。アプリケーション1720は、処理回路1760およびメモリ1790を含むハードウェア1730を提供する仮想化環境1700において実行される。メモリ1790は、処理回路1760による実行によって、本明細書に開示の特徴、利益、および/または機能のうちの1つまたは複数を提供するようにアプリケーション1720が動作し得る命令1795を含む。
仮想化環境1700は、一組の1つまたは複数のプロセッサまたは処理回路1760(民生(COTS)プロセッサ、専用特定用途向け集積回路(ASIC)、またはデジタルもしくはアナログハードウェア構成要素もしくは専用プロセッサを含むその他任意の種類の処理回路が可能)を含む汎用または専用ネットワークハードウェアデバイス1730を備える。各ハードウェアデバイスは、メモリ1790-1(処理回路1760により実行される命令1795またはソフトウェアを一時的に格納する非永続メモリが可能)を備え得る。各ハードウェアデバイスは、物理的なネットワークインターフェース1780を含む1つまたは複数のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1770(ネットワークインターフェースカードとしても知られる)を備え得る。また、各ハードウェアデバイスは、処理回路1760により実行されるソフトウェア1795または命令が格納された持続性永続マシン可読記憶媒体1790-2を含み得る。ソフトウェア1795としては、1つまたは複数の仮想化レイヤ1750(ハイパーバイザとも称する)をインスタンス化するソフトウェア、仮想マシン1740を実行するソフトウェア、ならびに本明細書に記載のいくつかの実施形態に関連して説明する機能、特徴、および/もしくは利益を実行可能にするソフトウェア等、任意の種類のソフトウェアが挙げられる。
仮想マシン1740は、仮想プロセッサ、仮想メモリ、仮想ネットワークもしくはインターフェース、ならびに仮想ストレージを備え、対応する仮想化レイヤ1750またはハイパーバイザにより実行可能である。仮想マシン1740のうちの1つまたは複数においては、仮想電気器具1720のインスタンスの異なる実施形態を実装可能であり、また、異なる方法で実装可能である。
動作時、処理回路1760は、ソフトウェア1795の実行によって、ハイパーバイザまたは仮想化レイヤ1750をインスタンス化するが、これは、仮想マシンモニタ(VMM)と称し得る場合もある。仮想化レイヤ1750は、仮想マシン1740に対する類似のネットワークハードウェアとして現れる仮想動作プラットフォームを提示し得る。
図17に示すように、ハードウェア1730としては、一般または特定の構成要素を備えた独立型のネットワークノードが可能である。ハードウェア1730は、アンテナ17225を備えるとともに、仮想化によって一部の機能を実装可能である。あるいは、ハードウェア1730は、(たとえば、データセンタまたは加入者宅内機器(CPE)等における)大規模なハードウェア群の一部とすることも可能であって、多くのハードウェアノードが協働するとともに、とりわけアプリケーション1720のライフサイクル管理を監視するMANO(Management And Orchestration)17100によって管理される。
いくつかの文脈において、ハードウェアの仮想化は、ネットワーク機能仮想化(NFV)と称する。NFVの使用によって、データセンタおよび加入者宅内機器に位置付け可能な業界標準の大容量サーバハードウェア、物理的スイッチ、および物理的ストレージに対して、ネットワーク機器の多くの種類を確立することができる。
NFVの文脈において、仮想マシン1740としては、物理的な非仮想化マシン上で実行されているようにプログラムを実行する物理マシンのソフトウェア実施態様が可能である。仮想マシン1740および当該仮想マシンを実行するハードウェア1730の部分は、当該仮想マシン専用のハードウェアおよび/または当該仮想マシンが他の仮想マシン1740と共有するハードウェアである場合、別個の仮想ネットワーク要素(VNE)を構成する。
さらに、NFVの文脈において、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワークインフラ1730上の1つまたは複数の仮想マシン1740において動作する特定のネットワーク機能の処理を担うとともに、図17のアプリケーション1720に対応する。
いくつかの実施形態においては、それぞれが1つもしくは複数の送信機17220ならびに1つもしくは複数の受信機17210を具備する1つまたは複数の無線ユニット17200を1つまたは複数のアンテナ17225に結合可能である。無線ユニット17200は、1つまたは複数の適当なネットワークインターフェースを介してハードウェアノード1730と直接通信可能であり、仮想コンポーネントと組み合わせた使用によって、無線アクセスノードまたは基地局等の無線機能を仮想ノードに提供可能である。
いくつかの実施形態においては、代替としてハードウェアノード1730と無線ユニット17200との間の通信に使用可能な制御システム17230の使用によって、一部のシグナリングを有効にすることができる。
図18を参照して、一実施形態によれば、通信システムは、無線アクセスネットワーク等のアクセスネットワーク1811およびコアネットワーク1814を含む3GPP型のセルラーネットワーク等の遠隔通信ネットワーク1810を含む。アクセスネットワーク1811は、それぞれ対応するカバレッジエリア1813a、1813b、1813cを規定するNB、eNB、gNB、または他種の無線アクセスポイント等の複数の基地局1812a、1812b、1812cを備える。各基地局1812a、1812b、1812cは、有線または無線接続1815を介してコアネットワーク1814に接続可能である。カバレッジエリア1813cに位置付けられた第1のUE1891は、対応する基地局1812cに対する無線接続または対応する基地局1812cによるページングが行われるように設定可能である。カバレッジエリア1813aの第2のUE1892は、対応する基地局1812aに対して無線接続可能である。本例においては複数のUE1891、1892を示すが、開示の実施形態は、単一のUEのみがカバレッジエリア中に存在する状況または単一のUEのみが対応する基地局1812につながっている状況にも等しく適用可能である。
遠隔通信ネットワーク1810は、それ自体がホストコンピュータ1830に接続されているが、これは、独立型サーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/もしくはソフトウェアにおける具現化またはサーバファームにおける処理リソースとしての具現化が可能である。ホストコンピュータ1830は、サービスプロバイダによる所有もしくは制御またはサービスプロバイダによる運用もしくはサービスプロバイダの代わりの運用が可能である。遠隔通信ネットワーク1810とホストコンピュータ1830との間の接続1821および1822は、コアネットワーク1814からホストコンピュータ1830までの直接的な延伸または任意選択としての中間ネットワーク1820を介した延伸が可能である。中間ネットワーク1820としては、パブリック、プライベート、またはホステッドネットワークのうちの1つまたはこれらのうちの2つ以上の組合せが可能である。中間ネットワーク1820が存在する場合は、バックボーンネットワークまたはインターネットが可能である。特に、中間ネットワーク1820は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を含み得る。
図18の通信システムは全体として、接続UE1891、1892、およびホストコンピュータ1830間の接続を可能にする。この接続は、オーバー・ザ・トップ(OTT)接続1850として説明可能である。ホストコンピュータ1830および接続UE1891、1892は、アクセスネットワーク1811、コアネットワーク1814、任意の中間ネットワーク1820、および中間段階として考え得る別のインフラ(図示せず)を用いることにより、OTT接続1850を介してデータおよび/またはシグナリングを伝達するように設定されている。OTT接続1850は、それが通過する参加通信デバイスがアップリンクおよびダウンリンク通信のルーティングを認識しない意味において、透明と考えられる。たとえば、基地局1812は、接続UE1891に転送(たとえば、ハンドオーバ)されるホストコンピュータ1830からのデータを伴う入力ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、通知されなくてもよいし、その必要がなくてもよい。同様に、基地局1812は、UE1891からホストコンピュータ1830に向かう出力アップリンク通信の未来のルーティングを認識する必要がない。
以下、図19を参照して、各前項に記載のUE、基地局、およびホストコンピュータの一実施形態に係る例示的な実施態様を説明する。通信システム1900において、ホストコンピュータ1910は、通信システム1900の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース1916を含むハードウェア1915を備える。ホストコンピュータ1910は、記憶および/または処理機能を有し得る処理回路1918をさらに備える。特に、処理回路1918は、命令を実行するように構成された1つまたは複数のプログラム可能プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ1910は、当該ホストコンピュータ1910に格納されるか、または、当該ホストコンピュータ1910によりアクセス可能かつ処理回路1918により実行可能なソフトウェア1911をさらに備える。ソフトウェア1911は、ホストアプリケーション1912を含む。ホストアプリケーション1912は、UE1930およびホストコンピュータ1910で終端するOTT接続1950を介してつながるUE1930等のリモートユーザにサービスを提供するように動作可能となり得る。リモートユーザへのサービスの提供において、ホストアプリケーション1912は、OTT接続1950を用いて送信されるユーザデータを提供可能である。
また、通信システム1900は、遠隔通信システムに設けられ、ホストコンピュータ1910およびUE1930との通信を可能にするハードウェア1925を備えた基地局1920を含み得る。ハードウェア1925は、通信システム1900の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線または無線通信をセットアップおよび維持する通信インターフェース1926のほか、基地局1920がサーブするカバレッジエリア(図19に示さず)に位置付けられたUE1930との少なくとも無線の接続1970をセットアップおよび維持する無線インターフェース1927を具備し得る。通信インターフェース1926は、ホストコンピュータ1910への接続1960を容易化するように設定可能である。接続1960は、直接も可能であるし、遠隔通信システムのコアネットワーク(図19に示さず)および/または遠隔通信システムの外側の1つまたは複数の中間ネットワークを通過することも可能である。また、図示の実施形態において、基地局1920のハードウェア1925は、命令を実行するように構成された1つまたは複数のプログラム可能プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る処理回路1928を含み得る。基地局1920は、内部に格納されたソフトウェア1921または外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア1921をさらに有する。
また、通信システム1900は、既に言及したUE1930を含み得る。そのハードウェア1935は、UE1930が現在位置付けられているカバレッジエリアにサーブする基地局との無線接続1970をセットアップおよび維持するように設定された無線インターフェース1937を含み得る。また、UE1930のハードウェア1935は、命令を実行するように構成された1つまたは複数のプログラム可能プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る処理回路1938を含み得る。UE1930は、当該UE1930に格納されるか、または、当該UE1930によりアクセス可能かつ処理回路1938により実行可能なソフトウェア1931をさらに備える。ソフトウェア1931は、クライアントアプリケーション1932を含む。クライアントアプリケーション1932は、ホストコンピュータ1910の補助により、UE1930を介して人間または人間以外のユーザにサービスを提供するように動作可能となり得る。ホストコンピュータ1910においては、UE1930および当該ホストコンピュータ1910で終端するOTT接続1950を介して、実行ホストアプリケーション1912が実行クライアントアプリケーション1932と通信可能である。ユーザへのサービスの提供において、クライアントアプリケーション1932は、ホストアプリケーション1912からリクエストデータを受信し、このリクエストデータに応答してユーザデータを提供することができる。OTT接続1950は、リクエストデータおよびユーザデータの両者を伝送可能である。クライアントアプリケーション1932は、ユーザとの相互作用により、提供するユーザデータを生成することができる。
なお、図19に示すホストコンピュータ1910、基地局1920、およびUE1930はそれぞれ、図18のホストコンピュータ1830、基地局1812a、1812b、1812cのうちの1つ、およびUE1891、1892の一方と類似または同一のものが可能である。すなわち、これらのエンティティの内部作用は、図19に示す通りが可能である一方、これとは無関係に、周囲のネットワークトポロジは、図18のものが可能である。
図19においては、如何なる中間段階デバイスおよびこれらのデバイスを介したメッセージの厳密なルーティングも明示的に参照することなく、基地局1920を介したホストコンピュータ1910とUE1930との間の通信を示すため、OTT接続1950を抽象的に描画している。ネットワークインフラがルーティングを決定可能であるが、これは、UE1930もしくはサービスプロバイダが運用するホストコンピュータ1910、またはその両者から見えないように設定可能である。OTT接続1950がアクティブである間に、ネットワークインフラは、(たとえば、ネットワークの負荷分散の考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定をさらに行うことができる。
UE1930と基地局1920との間の無線接続1970は、本開示全体に記載の実施形態の教示内容に従う。種々の実施形態のうちの1つまたは複数により、OTT接続1950によってUE1930に提供されるOTTサービスの性能が向上するが、無線接続1970はその最新部分を構成する。より厳密に、本明細書に開示の例示的な実施形態によれば、5Gネットワークの外部のOTTデータアプリケーションまたはサービス等、ユーザ機器(UE)と別のエンティティとの間のデータセッションと関連付けられたデータフロー(それぞれの対応する無線ベアラを含む)のエンド・ツー・エンドサービス品質(QoS)をモニタリングするネットワークの柔軟性が向上し得る。これらの利点および他の利点によって、5G/NRソリューションの時宜を得た設計、実装、および展開が容易化され得る。さらに、このような実施形態によって、データセッションQoSの柔軟かつ時宜を得た制御が容易化され、5G/NRに想定されるとともにOTTサービスの成長にとって重要な容量、スループット、レイテンシ等が改善され得る。
1つまたは複数の実施形態により改善されるデータレート、レイテンシ、および他のネットワーク運用態様のモニタリングを目的として、測定手順を提供可能である。さらには、測定結果の変動に応じて、ホストコンピュータ1910とUE1930との間のOTT接続1950を再設定する任意選択としてのネットワーク機能が存在し得る。OTT接続1950を再設定する測定手順および/またはネットワーク機能は、ホストコンピュータ1910のソフトウェア1911およびハードウェア1915もしくはUE1930のソフトウェア1931およびハードウェア1935、またはその両者において実装可能である。実施形態においては、OTT接続1950が通過する通信デバイス中または通信デバイスとの関連でセンサ(図示せず)を展開可能である。センサは、上記例示のモニタリング量の値またはソフトウェア1911、1931がモニタリング量を演算もしくは推定可能な他の物理量の値を供給することによって、測定手順に関与し得る。OTT接続1950の再設定には、メッセージフォーマット、再送信設定、好ましいルーティング等を含み得る。この再設定は、基地局1920に影響を及ぼす必要がなく、基地局1920が把握も感知もできない。このような手順および機能は、当技術分野において既知かつ実行可能である。特定の実施形態においては、ホストコンピュータ1910のスループット、伝搬時間、レイテンシ等の測定を容易化する独占的なUEシグナリングを測定に伴い得る。測定は、伝搬時間、エラー等をモニタリングしつつ、OTT接続1950を用いることにより、特に空のメッセージすなわち「ダミー」メッセージとしてソフトウェア1911および1931がメッセージを送信するように実装可能である。
図20は、一実施形態に係る、通信システムにおいて実装される例示的な方法および/または手順を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを具備しており、いくつかの実施形態においては、図18および図19を参照して説明したものが可能である。本開示の簡素化のため、本項においては、図20のみを参照する。ステップ2010において、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する。ステップ2010のサブステップ2011(任意選択として可能)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションの実行によりユーザデータを提供する。ステップ2020において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。ステップ2030(任意選択として可能)において、基地局は、本開示全体に記載の実施形態の教示内容に従って、ホストコンピュータが開始した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。ステップ2040(同じく任意選択として可能)において、UEは、ホストコンピュータが実行するホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する。
図21は、一実施形態に係る、通信システムにおいて実装される例示的な方法および/または手順を示したフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを具備しており、図18および図19を参照して説明したものが可能である。本開示の簡素化のため、本項においては、図21のみを参照する。この方法のステップ2110において、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する。任意選択としてのサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションの実行によりユーザデータを提供する。ステップ2120において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。この送信は、本開示全体に記載の実施形態の教示内容に従って、基地局を通過し得る。ステップ2130(任意選択として可能)において、UEは、上記送信において搬送されたユーザデータを受信する。
図22は、一実施形態に係る、通信システムにおいて実装される例示的な方法および/または手順を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを具備しており、図18および図19を参照して説明したものが可能である。本開示の簡素化のため、本項においては、図22のみを参照する。ステップ2210(任意選択として可能)において、UEは、ホストコンピュータにより提供された入力データを受信する。この追加または代替として、ステップ2220において、UEは、ユーザデータを提供する。ステップ2220のサブステップ2221(任意選択として可能)において、UEは、クライアントアプリケーションの実行によりユーザデータを提供する。ステップ2210のサブステップ2211(任意選択として可能)において、UEは、ホストコンピュータにより提供された受信入力データに応じてユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータの提供において、実行されるクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されるユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された具体的様態に関わらず、UEは、サブステップ2230(任意選択として可能)において、ユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。この方法のステップ2240において、ホストコンピュータは、本開示全体に記載の実施形態の教示内容に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
図23は、一実施形態に係る、通信システムにおいて実装される例示的な方法および/または手順を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを具備しており、図18および図19を参照して説明したものが可能である。本開示の簡素化のため、本項においては、図23のみを参照する。ステップ2310(任意選択として可能)において、基地局は、本開示全体に記載の実施形態の教示内容に従って、UEからユーザデータを受信する。ステップ2320(任意選択として可能)において、基地局は、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。ステップ2330(任意選択として可能)において、ホストコンピュータは、基地局が開始した送信において搬送されたユーザデータを受信する。
以上は、本開示の原理を示しているに過ぎない。本明細書の教示内容を考慮して、当業者には、上記実施形態の種々改良および変更が明らかとなるであろう。したがって、当然のことながら、当業者であれば、本明細書には明示的に図示も記載もしていないものの、本開示の原理を具現化するとともに、本開示の主旨および範囲に含まれ得る多くのシステム、構成、および手順を考案し得るであろう。当業者により了解されるべきこととして、種々例示的な実施形態は、相互一体的に使用するほか、相互に区別なく使用可能である。
本明細書において、ユニット(unit)という用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、および/または電子デバイスの分野における従来の意味を有するとともに、たとえば、上述のような各タスク、手順、演算、出力、および/または表示機能等を実行する電気および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理固体デバイスおよび/または個別デバイス、コンピュータプログラムまたは命令を含み得る。
本明細書に開示の如何なる適当なステップ、方法、特徴、機能、または便益も、1つまたは複数の仮想装置の1つまたは複数の機能ユニットまたはモジュールにより実行可能である。各仮想装置は、これら多くの機能ユニットを備えていてもよい。これらの機能ユニットは、処理回路(1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラが挙げられる)および他のデジタルハードウェア(デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタルロジック等が挙げられる)により実装されていてもよい。処理回路は、メモリ(リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光学式記憶装置等、1つまたは複数の種類のメモリが挙げられる)に記憶されたプログラムコードを実行するように構成されていてもよい。メモリに記憶されたプログラムコードには、1つまたは複数の遠隔通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するプログラム命令のほか、本明細書に記載の技術のうちの1つまたは複数を実行する命令を含む。いくつかの実施態様において、処理回路は、本開示の1つまたは複数の実施形態に係る対応機能を各機能ユニットに実行させるのに使用可能である。
本明細書に記載の通り、デバイスおよび/または装置は、半導体チップ、チップセット、またはこのようなチップもしくはチップセットを備えた(ハードウェア)モジュールにより表し得るものの、これは、ハードウェア実装の代わりに、プロセッサ上で実行または動作される実行可能なソフトウェアコード部を含むコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品等のソフトウェアモジュールとしてデバイスまたは装置の機能が実装される可能性を除外するものではない。さらに、デバイスまたは装置の機能は、ハードウェアおよびソフトウェアの如何なる組合せによっても実装可能である。また、デバイスまたは装置は、互いに機能的に協働するか独立するかに関わらず、複数のデバイスおよび/または装置のアセンブリと見なし得る。さらに、デバイスおよび装置は、デバイスまたは装置の機能が保たれる限りにおいて、システム全体に分散して実装可能である。このような原理および類似の原理は、当業者に既知と考えられる。
別段の定めのない限り、本明細書において使用するすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者が一般的に理解するのと同じ意味を有する。さらに、本明細書において使用する用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるそれぞれの意味と合致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書におけるその旨の明示的な定めのない限りは、理想的な意味でも形式張った意味でも解釈されないことが了解される。
また、本明細書、図面、およびその例示的な実施形態を含む本開示において使用する特定の用語は、特定の実例においても同意語として使用可能であり、たとえばデータおよび情報が挙げられるが、これらに限定されない。互いに同意語となり得るこれらの単語および/または他の単語は、本明細書で同意語として使用可能であるものの、このような単語が同意語としての使用を意図し得ない実例が存在し得ることが了解されるものとする。さらに、従来技術の知識は、本明細書に明示的に援用されていない場合、そのすべての内容が本明細書に明示的に援用される。参照したすべての刊行物は、そのすべての内容を本明細書に援用する。
本開示の例示的な実施形態は、以下のように列挙されるが、これらに限定されない。
1.統合アクセスバックホール(IAB)ネットワークを介した基地局から複数のユーザ機器(UE)までのデータ伝送のホップ・バイ・ホップフロー制御を提供するため、IAB無線ネットワークの第1のIABノードにより実行される方法であって、
第1のIABノードにおけるデータ伝送スループットの低下を検出することと、
データ伝送スループットの低下が、IABネットワークの1つまたは複数の特定の下位ノードにおける輻輳に起因するものと判定することと、
IABネットワークの第1のIABノードにサーブする第2のノードにフロー制御メッセージを送信することであり、フロー制御メッセージが、1つまたは複数の特定の下位ノードと、第2のノードから第1のノードを介して1つまたは複数の特定の下位ノードに伝送されるデータに関して実行されるフロー制御動作とを識別する、IABネットワークの第1のIABノードにサーブする第2のノードにフロー制御メッセージを送信することと、
を含む、方法。
2.識別されたフロー制御動作が、第1のIABノードを介した第2のノードから1つまたは複数の特定の下位ノードまでのデータ伝送を停止することを含む、実施形態1に記載の方法。
3.識別されたフロー制御動作が、第1のIABノードを介した第2のノードから1つまたは複数の特定の下位ノードまでのデータ伝送を低減することを含み、フロー制御メッセージが、特定の下位ノードそれぞれに対する低減の量を指定する1つまたは複数のパラメータをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
4.フロー制御メッセージが、1つまたは複数の別の下位ノードと、第2のノードから第1のIABノードを介して1つまたは複数の別の下位ノードに伝送されるデータに関して実行される別のフロー制御動作とを識別する、実施形態1から3のいずれか一項に記載の方法。
5.フロー制御メッセージが、特定の下位ノードごとに、第2のノードから第1のノードおよび特定の下位ノードを介して1つまたは複数の別の下位ノードに伝送されるデータにフロー制御動作が適用されるべきか否かをさらに識別する、実施形態1から3のいずれか一項に記載の方法。
6.フロー制御メッセージが、第2のノードによりフロー制御動作が実行されるべき期間をさらに示す、実施形態1から5のいずれか一項に記載の方法。
7.フロー制御メッセージが、1つまたは複数の特定の下位ノードがサーブする1つまたは複数のUEと関連付けられた1つまたは複数の無線ベアラの識別に基づいて、1つまたは複数の特定の下位ノードを識別する、実施形態1から6のいずれか一項に記載の方法。
8.基地局が、IAB無線ネットワークに接続された中央ユニット(CU)および分散ユニット(DU)を備え、第1のIABノードおよび第2のノードが、DUに対して下位にある、実施形態1から7のいずれか一項に記載の方法。
9.1つまたは複数の特定の下位ノードにおける輻輳が緩和されたものと判定することと、
1つまたは複数の特定の下位ノードと、第2のノードから第1のノードを介して1つまたは複数の特定の下位ノードに伝送されるデータに関して実行される後続のフロー制御動作とを識別する後続のフロー制御メッセージを第2のノードに送信することと、
をさらに含む、実施形態1から8のいずれか一項に記載の方法。
10.IABネットワークの第2のノードにサーブする第3のノードにフロー制御メッセージを送信することをさらに含む、実施形態1から9のいずれか一項に記載の方法。
11.統合アクセスバックホール(IAB)ネットワークを介した基地局から複数のユーザ機器(UE)までのデータ伝送のホップ・バイ・ホップフロー制御を提供するため、IAB無線ネットワークの第2のノードにより実行される方法であって、
第2のノードがサーブするIABネットワークの第1のノードから、第1のノードに対して下位ノードであるIABネットワークの1つまたは複数の特定のノードと、第2のノードから第1のノードを介して1つまたは複数の特定の下位ノードに伝送されるデータに関して第2のノードにより実行されるフロー制御動作とを識別するフロー制御メッセージを受信することと、
識別されたフロー制御動作を実行することと、
第2のノードから第1のノードを介して1つまたは複数の特定の下位ノードに伝送される前記データに関して、第2のノードにサーブする第3のノードに別のフロー制御メッセージを送信するかを判定することと、
を含む、方法。
12.識別されたフロー制御動作が、第1のノードを介した第2のノードから1つまたは複数の特定の下位ノードまでのデータ伝送を停止することを含む、実施形態11に記載の方法。
13.識別されたフロー制御動作が、第1のノードを介した第2のノードから1つまたは複数の特定の下位ノードまでのデータ伝送を低減することを含み、フロー制御メッセージが、特定の下位ノードそれぞれに対する低減の量を指定する1つまたは複数のパラメータをさらに含む、実施形態11に記載の方法。
14.フロー制御メッセージが、1つまたは複数の別の下位ノードと、第2のノードから第1のノードを介して1つまたは複数の別の下位ノードに伝送されるデータに関して実行される別のフロー制御動作とを識別する、実施形態11から13のいずれか一項に記載の方法。
15.フロー制御メッセージが、特定の下位ノードごとに、第2のノードから第1のノードおよび特定の下位ノードを介して1つまたは複数の別の下位ノードに伝送されるデータにフロー制御動作が適用されるべきか否かをさらに識別する、実施形態11から14のいずれか一項に記載の方法。
16.フロー制御メッセージが、第2のノードによりフロー制御動作が実行されるべき期間をさらに示す、実施形態11から15のいずれか一項に記載の方法。
17.フロー制御メッセージが、1つまたは複数の特定の下位ノードがサーブする1つまたは複数のUEと関連付けられた1つまたは複数の無線ベアラの識別に基づいて、1つまたは複数の特定の下位ノードを識別する、実施形態11から16のいずれか一項に記載の方法。
18.別のフロー制御メッセージを送信するかを判定することが、第2のノードにおけるデータバッファレベル、第2のノードにおけるデータバッファレベルの変化率、第2のノードにより実行されるフロー制御動作、およびフロー制御メッセージが第2のノードにより受信されてからの経過時間といった因子のうちの少なくとも1つに基づく、実施形態11から17のいずれか一項に記載の方法。
19.別のフロー制御メッセージを第3のノードに送信することをさらに含む、実施形態11から18のいずれか一項に記載の方法。
20.別のフロー制御メッセージが、第2のノードにより受信されたフロー制御メッセージをカプセル化した、実施形態19に記載の方法。
21.第1のノードから、1つまたは複数の特定の下位ノードと、第2のノードから第1のノードを介して1つまたは複数の特定の下位ノードに伝送されるデータに関して実行される後続のフロー制御動作とを識別する後続のフロー制御メッセージを受信することと、
後続のフロー制御動作を実行することと、
別のフロー制御メッセージを第3のノードに送信するものと判定された場合、第1のノードからの後続のフロー制御メッセージの受信に応じて、後続の別のフロー制御メッセージを第3のノードに送信することと、
をさらに含む、実施形態11から20のいずれか一項に記載の方法。
22.基地局が、IAB無線ネットワークに接続された中央ユニット(CU)および分散ユニット(DU)を備え、第1および第2のノードが、DUに対して下位にある、実施形態11から21のいずれか一項に記載の方法。
23.統合アクセスバックホール(IAB)ネットワークを介した基地局から複数のユーザ機器(UE)までのデータ伝送のホップ・バイ・ホップフロー制御を提供するように構成されたIAB無線ネットワークのノードであって、
a.通信送受信機と、
b.通信送受信機に動作可能に結合され、実施形態1から22のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように構成された処理回路と、
c.電力を当該ノードに供給するように構成された電力供給源回路と、
を備えた、ノード。
24.ホストコンピュータを具備する通信システムであって、
a.ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、
b.ユーザデータをセルラーネットワークに転送し、コアネットワーク(CN)および無線アクセスネットワーク(RAN)を通じてユーザ機器(UE)に伝送するように構成された通信インターフェースと、
を備え、
c.RANが、統合アクセスバックホール(IAB)ネットワークの第1および第2のノードを備え、
d.第1のノードが、通信送受信機と、実施形態1から10のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように構成された処理回路と、を備え、
e.第2のノードが、通信送受信機と、実施形態11から22のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように構成された処理回路と、を備えた、通信システム。
25.IABノードと通信するように構成されたUEをさらに備えた、実施形態21に記載の通信システム。
26.a.ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションの実行によって、ユーザデータを提供するように構成され、
b.UEが、ホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成された処理回路を備えた、実施形態18または19に記載の通信システム。
27.ホストコンピュータ、セルラーネットワーク、およびユーザ機器(UE)を具備する通信システムにおいて実装される方法であって、
a.ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
b.ホストコンピュータにおいて、統合アクセスバックホール(IAB)ネットワークを含むセルラーネットワークを介してユーザデータをUEに搬送する伝送を開始することと、
c.IABネットワークの第1および第2のノードによって、実施形態1から22のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行することと、
を含む、方法。
28.データメッセージが、ユーザデータを含み、アクセスノードによってユーザデータを送信することをさらに含む、実施形態27に記載の方法。
29.ユーザデータが、ホストアプリケーションの実行により、ホストコンピュータにおいて提供され、当該方法が、UEにおいて、ホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行することをさらに含む、実施形態27または28に記載の方法。
30.統合アクセスバックホール(IAB)無線ネットワークを介したユーザ機器(UE)から基地局までの伝送に由来するユーザデータを受信するように構成された通信インターフェースを備えたホストコンピュータを具備する通信システムであって、
a.IABネットワークが、第1および第2のノードを備え、
b.第1のノードが、通信インターフェースと、実施形態1から10のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように構成された処理回路と、を備え、
c.第2のノードが、通信インターフェースと、実施形態11から22のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように構成された処理回路と、を備えた、通信システム。
31.IABノードと通信するように構成されたUEをさらに備えた、実施形態30に記載の通信システム。
32.a.ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように構成され、
b.UEが、ホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行することにより、ホストコンピュータにより受信されるユーザデータを提供するように構成された、実施形態30または31に記載の通信システム。