JP7167194B2 - リアルタイム適応ビットレートトランスコーディングおよびトランスコードされたメディアの伝送のためのシステムおよび方法 - Google Patents

Description

ネットワークを経由してメディアを配信するストリーミングメディアシステムは、多くの場合、適応ビットレートアルゴリズムを使用し、ユーザに可能な限り最も高いメディア品質（例えば、ビットレート）を提供することと、転送速度が、再生速度と比較して遅すぎる、再生失速を最小限にすることと、必要なときのみビットレートを切り替えることによって安定性を最大限にすることとの間のバランスを最適化する。殆どのビデオシステムは、メディア転送の観察されるネットワーク帯域幅に最も密接に合致するビットレートを選択する。しかしながら、メディアのリアルタイムのオンザフライトランスコーディングでは、ビットレートが、変更されるときに、またはユーザが、シークコマンドを入力するときにトランスコーダによって導入される、ネットワーク帯域幅から独立する付加的待ち時間が、存在する。従来のシステムは、本待ち時間を考慮することができず、多くの場合、最適以下のビットレートを選択する、またはさらには、２つの最適以下のビットレートの間を行き来する。加えて、従来のシステムは、サーバからセグメントを要求するとき、リアルタイムエンコードされたメディアアセットと事前エンコードされたメディアアセットとを区別し得ない。したがって、従来のシステムは、付加的セグメントを積極的に要求し、最適以下のビットレートにおいて受信されるセグメントの数を増加させ得る。まだエンコードされていないセグメントを不当に要求することはまた、より低く測定される帯域幅につながり、システムが可能な限り最も高いビットレートにおいて暗号化することを妨害し得る。

故に、トランスコーダによって導入される付加的待ち時間を考慮する、メディアアセットのリアルタイム適応ビットレートトランスコーディングおよび再生のためのクライアントデバイスへのトランスコードされたメディアの伝送のためのシステムおよび方法が、本明細書に説明される。サーバデバイスが、メディアアセットを複数の部分に分割してもよい。部分は、数秒のオーディオおよび／またはビデオデータを備えるメディアアセットの「セグメント」であってもよく、クライアントデバイスによって再生され得る最小量のデータであってもよい。代替として、部分は、上記に定義されるようなセグメントの「チャンク」であってもよく、これは、他のチャンクと組み合わせられると、再生のための完全なセグメントを形成する少量のデータを含有する。例えば、サーバデバイスは、メディアアセットを、それぞれ、数秒のメディアコンテンツを表す、複数のセグメントに分割してもよい。サーバデバイスはさらに、各セグメントを、それぞれ、所与のセグメントからの少量のデータを備える、複数のチャンクに分割してもよい。サーバデバイスは、クライアントデバイスから、ビデオの部分が第１のビットレート（可能な限り最も低いビットレート）においてストリーミングされる要求を受信する。サーバデバイスは、クライアントデバイスが可能な限りすぐに再生し始めることを可能にするために、最も低いビットレートにおいて第１の部分をトランスコードし始める。第１の部分をトランスコードする際に伴う、始動トランスコード待ち時間が、存在する。始動トランスコード待ち時間は、要求されたビットレートにおいてトランスコードし始めるためにトランスコードを初期化する際の遅延から生じ得る。いくつかの実装では、ハードウェアアップグレード性または拡張性を有していない、ユーザ機器デバイス（例えば、セットトップボックス）等の限定されたハードウェアおよび処理能力を伴うシステムにおいてトランスコード待ち時間を短縮することは、困難であり得る。いくつかの実装では、セットトップボックス等のユーザ機器デバイスは、本明細書に説明されるようなサーバデバイスの機能を実施してもよい。例えば、セットトップボックスは、スマートフォン上で視聴するためのメディアアセットをトランスコードしてもよい。いくつかの実施形態では、セットトップボックスは、ユーザの敷地上のローカルエリアネットワークを介してメディアを伝送してもよい。したがって、クライアントデバイスが、ネットワークがサポートし得る最大ビットレートにおいて部分を受信することを可能にするために、観察される帯域幅計算は、初期要求と、新しいビットレートにおいて新しいトランスコーディングプロセスを開始するようにトランスコーダに要求する、要求ビットレートが変化する任意の時間との両方において、トランスコーダによって導入される始動待ち時間を考慮しなければならない。いくつかの実装では、トランスコーダはまた、クライアントデバイスに利用可能なトランスコードされたデータの量を報告し、クライアントデバイスが、メディアアセットの付加的部分を要求する時間をより良好に決定することを可能にし得る。

本発明では、トランスコードされた第１の部分（例えば、チャンク）のヘッダが、応答のネットワーク帯域幅を計算するためにクライアントデバイスによって使用される、トランスコード待ち時間値を含むように更新される。具体的には、クライアントデバイスは、測定された応答時間（すなわち、第１の部分に関する要求が送信されることと第１の部分に対応するトランスコードされた部分が受信されることとの間の時間周期）からトランスコード待ち時間値を減算し、調節された応答時間に基づいて、ネットワーク帯域幅を測定してもよい。クライアントデバイスは、第１の部分に対応するトランスコードされた部分を受信することに応答して、第２の部分が第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を送信する。これは、クライアントデバイスが最適なビットレートにおいて部分を受信するために要求される時間量を短縮する。加えて、チャンクのヘッダ内にトランスコード待ち時間値を提供することによって、クライアントデバイスが最適なビットレートを決定し得る前に要求される時間量は、短縮される。従来のシステムは、トランスコーダ待ち時間を遅いネットワーク条件と解釈し、ネットワークによってサポートされ得るものよりも低いビットレートにおいて次の部分を要求する。本明細書に説明されるシステムは、トランスコーダ待ち時間を考慮し、ネットワークの帯域幅を計算するときにこれを考慮しない。

第２の部分がトランスコードされるべき第２のビットレートは、実際のネットワーク帯域幅を決定するためにトランスコード待ち時間値を使用することによって、より正確に決定されてもよい。いくつかの実施形態では、第２の部分に関する第２の要求が送信される時間は、第１の部分に関する第１の要求が受信された時間におけるメディアアセットの利用可能な事前トランスコードされたバイトまたは部分の数を示すカウント値に基づいて決定されてもよい。

いくつかの実装では、各トランスコードされた部分のヘッダはまた、ある部分に関する要求が受信された時間におけるメディアアセットの利用可能な事前トランスコードされたバイトまたは部分の数を示すカウント値を含むように更新されてもよい。カウント値が、完全セグメント内のあるバイト数またはデータの任意の他の単位未満である、またはそれに等しいとき、クライアントデバイスは、これが複数のセグメントの後続セグメントを求める時間を遅延させ得る（例えば、クライアントデバイスは、現在再生されているセグメントが再生を終了されたときのみ新しいセグメントを要求するであろう）。例えば、完全セグメントは、１００バイトを含有し得、カウント値は、５０バイトのみが利用可能であることを示し得る。クライアントデバイスは、付加的セグメントを要求する前に、現在再生されているセグメントが、終了するまで待機し得る。これは、完全セグメントを構成するために十分なバイトまたはチャンクをトランスコードするためのトランスコーダ時間を可能にする。クライアントデバイスは、（例えば、バッファ深度閾値を１つのセグメントに設定することによって）そのローカルバッファ内の１つの部分のみ（例えば、単一のセグメントのみ）を要求し得る。カウント値が、ある部分内の（例えば、あるセグメント内の）バイトまたはチャンクの数を上回るとき、クライアントデバイスは、プレーヤデバイスの再生バッファ内で要求される部分（例えば、セグメント）の数を増加させ得る。例えば、クライアントデバイスは、再生バッファ内で要求される部分（例えば、セグメント）の数を３つの部分に増加させ得る。新しい部分は、再生バッファが、充填されるまで（例えば、バッファ深度閾値が、満たされると）、直ちに要求され得る。可変バッファ深度閾値を有することは、再生失速（例えば、後続部分が受信される前にある部分の終了に到達すること）およびネットワークの帯域幅の関連付けられる低査定をもたらし得る、トランスコーダが要求された部分毎に十分な量のデータをまだトランスコードしていない時間にクライアントデバイスが積極的に部分を要求することを防止することによって、再生体験を改良する。事前トランスコードされた部分が、利用可能であるかどうかに依存する可変バッファ深度閾値を使用することによって、本システムは、ネットワークのより高く測定される帯域幅のため、より高いトランスコーディングビットレートを要求することができる。

トランスコード待ち時間を考慮することによって、およびバッファ深度閾値を通して新しい部分（例えば、セグメント）が要求される速度を変動させることによって、本発明は、再生プロセスを失速させる可能性を低減させる。例えば、過剰に高いビットレートが、選択される場合、過剰に多い部分が、要求される場合、または両方の場合、クライアントデバイスは、再生バッファ内にすでにある部分の再生の終了より前に部分を受信しないであろう。これは、失速シナリオをもたらし、クライアントデバイスは、メディアアセットの再生を継続するために、トランスコードされたデータが利用可能になるまで待機しなければならない。

いくつかの側面では、メディアガイドアプリケーションが、メディアアセットを複数の部分に分割してもよい。例えば、メディアアセットは、未加工メディアストリームとして受信されてもよい。メディアガイドアプリケーションは、フレームタイプ（例えば、Ｉフレーム）または再生持続時間（例えば、５秒のメディア再生時間を備えるデータ）に基づき得る、境界点においてメディアアセットを分割してもよい。代替として、メディアアセットは、ＭＰＥＧ－２またはＭＰＥＧ－４等のセグメント化形式において受信されてもよい。メディアガイドアプリケーションは、特定のサイズ（すなわち、「チャンク」）または持続時間（すなわち、「セグメント」）の部分を発生させるために、そのようなセグメントを組み合わせる、またはさらに分割してもよい。例示的実施形態では、これらのアクションは、サーバデバイス上でメディアガイドアプリケーションによって実施される。しかしながら、メディアガイドアプリケーションは、サーバデバイスまたはクライアントデバイスのいずれかの上でこれらのアクションを実施し得ることが検討される。

メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスから、複数の部分の第１の部分（例えば、セグメント）が第１のビットレートにおいてトランスコードされる第１の要求を受信してもよい。例えば、クライアントデバイスは、メディアアセットの第１の部分が４００ｋｂｐｓのビットレートにおいてトランスコードされる要求をサーバデバイスに伝送してもよい。第１の要求を受信することに応答して、メディアガイドアプリケーションは、要求された第１のビットレートにおいて複数の部分をトランスコードし始め、複数の対応するトランスコードされた部分を発生させてもよい。サーバデバイス上で実施されるものとして説明されるが、これらのアクションは、クライアントデバイス上で実施され得ることも検討される。

メディアガイドアプリケーションは、トランスコード待ち時間値および第１の要求が受信された時間におけるメディアアセットの利用可能な事前トランスコードされた部分の数を示すカウント値を備えるように、第１の部分に対応する複数のトランスコードされた部分のあるトランスコードされた部分のヘッダを更新してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションが、第１の要求の受信からトランスコーダの開始までの時間を１００ミリ秒であると測定した場合、トランスコードされた部分のヘッダのトランスコード待ち時間値フィールドは、１００に設定されてもよい。加えて、第１の部分を構成するバイトを除いて、１，０２４バイトのメディアデータが、要求されたビットレートにおいてトランスコードされた場合、トランスコードされた部分のヘッダのカウント値フィールドは、メディアガイドアプリケーションが、バイト単位で部分サイズを測定するように構成される場合、１，０２４の値に設定されてもよい、または、メディアガイドアプリケーションが、キロバイト単位で部分サイズを測定するように構成される場合、１に設定されてもよい。代替として、カウント値は、要求されたビットレートにおいてトランスコードされた完全なセグメントの数を示してもよい。また別の代替として、カウント値は、単純に、完全なセグメントを構成するデータの量が、利用可能であるかどうかを示すフラグであってもよい。メディアガイドアプリケーションは、次いで、トランスコードされたセグメントをクライアントデバイスに伝送してもよい。いくつかの実施形態では、トランスコードされたセグメントは、ＨＴＴＰチャンク化転送エンコーディングを使用して、一連のチャンクとして伝送されてもよい。上記のアクションは、サーバデバイスまたはクライアントデバイスのいずれかの上でメディアガイドアプリケーションによって実施され得ることが検討される。

メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスから、複数の部分の第２の部分（例えば、第２のセグメント）が第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を受信してもよい。メディアガイドアプリケーションは、第１のセグメントに対応するトランスコードされた部分のヘッダ内に示されるトランスコード待ち時間値に基づいて、第２のビットレートを決定してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスとサーバデバイスとの間の接続によってサポートされ得る最大ビットレートを計算するとき、トランスコード待ち時間を考慮してもよい。サーバデバイス上で実施されるものとして説明されるが、上記のアクションはまた、クライアントデバイス上でメディアガイドアプリケーションによって実施され得ることも検討される。

メディアガイドアプリケーションは、第１の部分に対応するトランスコードされた部分のヘッダ内に含まれるカウント値に基づいて、サーバデバイスへのクライアントデバイスによる第２の要求の伝送に関する時間を決定してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、カウント値を使用し、要求されたビットレートにおいて完全なセグメントを構成するために十分なメディアデータが、トランスコードされたかどうかを決定してもよく、カウント値が、完全なセグメントを上回る、またはそれに等しいデータを示す場合のみ、ある部分を要求してもよい。上記のアクションは、サーバデバイスまたはクライアントデバイスのいずれかの上でメディアガイドアプリケーションによって実施され得ることが検討される。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、第１の要求がサーバデバイスによって受信された時間と第１のビットレートにおいてトランスコードするステップが開始された時間との間の時間量を決定することによって、トランスコード待ち時間値を計算してもよい。上記のアクションは、サーバデバイスまたはクライアントデバイスのいずれかの上でメディアガイドアプリケーションによって実施され得ることが検討される。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、予備待ち時間値に到達するように、第１の要求がクライアントデバイスによって伝送された時間と第１の部分に対応するトランスコードされた部分がクライアントデバイスによって受信された時間との間の時間量を決定することによって、トランスコード待ち時間値に基づいて、第２のビットレートを決定してもよい。メディアガイドアプリケーションは、最終待ち時間値に到達するように、予備待ち時間値からトランスコード待ち時間値を減算してもよい。メディアガイドアプリケーションは、第１の部分に対応するトランスコードされた部分内に含有されるデータの量を最終待ち時間値で除算することによって、観察される帯域幅を決定してもよい。メディアガイドアプリケーションは、観察される帯域幅に基づいて、第２のビットレートを選択してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションのトランスコーダモジュールは、いくつかのプリセット出力ビットレートレベルを有してもよい。メディアガイドアプリケーションは、観察される帯域幅よりも低い最も近いビットレートレベルを選択してもよい。上記のアクションは、サーバデバイスまたはクライアントデバイスのいずれかの上でメディアガイドアプリケーションによって実施され得ることが検討される。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、トランスコードされた部分をクライアントデバイスに伝送するステップに先立って、サーバデバイスにおけるチャンクバッファ内にトランスコードされた部分を記憶してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、メディアアセットのセグメントが、トランスコードされる際、チャンクバッファ内に数バイトのトランスコートされたデータを記憶してもよい。カウント値は、チャンクバッファ内に記憶されるメディアアセットのトランスコードされた部分（例えば、バイトまたはデータの他の単位）の数を示してもよい。上記のアクションは、サーバデバイスまたはクライアントデバイスのいずれかの上でメディアガイドアプリケーションによって実施され得ることが検討される。

いくつかの実施形態では、メディアアセットの複数の部分（例えば、チャンク）のサブセットは、メディアアセットの完全なセグメントを構成する。メディアガイドアプリケーションは、カウント値によって表されるデータの量を決定し、カウント値によって表されるデータの量が、第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回るかどうかを決定することによって、カウント値に基づいて、第２の要求の伝送に関する時間を決定してもよい。例えば、完全なトランスコードされたセグメントは、４００キロバイトであってもよい。カウント値が、５００キロバイトのデータがチャンクバッファ内に記憶されていると示す場合、メディアガイドアプリケーションは、第２の要求を直ちに伝送してもよい。カウント値が、３００キロバイトのデータがチャンクバッファ内に記憶されていると示す場合、メディアガイドアプリケーションは、第２の要求を伝送する前に、現在再生されているセグメントの再生が、完了するまで待機してもよい。上記のアクションは、サーバデバイスまたはクライアントデバイスのいずれかの上でメディアガイドアプリケーションによって実施され得ることが検討される。

いくつかの実施形態では、カウント値によって表されるデータの量が、第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を下回ると決定することに応答して、メディアガイドアプリケーションは、バッファ深度閾値を第１の値に設定してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、バッファ深度閾値を１等の最小数に設定してもよい。カウント値によって表されるデータの量が、第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回ると決定することに応答して、メディアガイドアプリケーションは、バッファ深度閾値を、第１の値を上回る第２の値に設定してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、１を以前のバッファ深度閾値に追加してもよい。上記のアクションは、サーバデバイスまたはクライアントデバイスのいずれかの上でメディアガイドアプリケーションによって実施され得ることが検討される。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数をバッファ深度閾値と比較してもよい。再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数が、バッファ深度閾値を満たすと決定することに応答して、メディアガイドアプリケーションは、現在再生されている部分の再生が終了するであろう時間を識別してもよく、クライアントデバイスから、識別された時間に第３の部分に関する第３の要求を伝送してもよい。再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数が、バッファ深度閾値を下回ると決定することに応答して、メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスから第３の要求を直ちに伝送してもよい。上記のアクションは、サーバデバイスまたはクライアントデバイスのいずれかの上でメディアガイドアプリケーションによって実施され得ることが検討される。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスの再生バッファ内に受信されたトランスコードされた部分を記憶してもよい。メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスにおいて、トランスコードされた部分を再生してもよい。トランスコードされた部分の再生後、メディアガイドアプリケーションは、再生バッファからトランスコードされた部分を除去してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、トランスコードされた部分を削除してもよい。メディアガイドアプリケーションは、再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数をバッファ深度閾値と比較し、再生バッファ内に記憶される部分の数が、バッファ深度閾値を満たすまで、付加的部分を要求し続けてもよい。上記のアクションは、サーバデバイスまたはクライアントデバイスのいずれかの上でメディアガイドアプリケーションによって実施され得ることが検討される。

いくつかの実施形態では、サーバデバイスは、ユーザ機器デバイス（例えば、セットトップボックス）であってもよく、クライアントデバイスは、ユーザのモバイルデバイスであってもよい。メディアアセットは、メディアコンテンツソースからユーザ機器デバイスによって受信されるライブ放送であってもよく、単一のビットレートにおいて受信されてもよい。代替として、メディアアセットは、ビデオオンデマンドサービスまたはインターネットストリーミングサービス（例えば、Ｎｅｔｆｌｉｘ（Ｒ）、ＹｏｕＴｕｂｅ（登録商標）、Ａｍａｚｏｎ（Ｒ）等）等のオーバーザトップサービスから受信されてもよい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
（項目１）
メディアアセットをストリーミングするための方法であって、前記方法は、
前記メディアアセットを複数の部分に分割することと、
クライアントデバイスから、前記複数の部分の第１の部分が第１のビットレートにおいてトランスコードされる第１の要求を受信することと、
前記第１の要求を受信することに応答して、
前記要求された第１のビットレートにおいて前記複数の部分をトランスコードし、複数の対応するトランスコードされた部分を発生させることと、
１）トランスコード待ち時間値および２）前記第１の要求が受信された時間における前記メディアアセットの利用可能な事前トランスコードされた部分の数を示すカウント値を備えるように、前記第１の部分に対応する前記複数のトランスコードされた部分のうちのトランスコードされた部分のヘッダを更新することと、
前記複数の部分の第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することと、
前記クライアントデバイスから、前記複数の部分の第２の部分が第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を受信することと
を含み、
前記第２のビットレートは、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分のヘッダ内に含まれる前記トランスコード待ち時間値に基づいて決定され、
前記第２の要求は、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分のヘッダ内に含まれる前記カウント値に基づいて決定される時間に伝送される、方法。
（項目２）
前記トランスコード待ち時間値は、
前記第１の要求が受信された時間を表す第１の時間値を決定することと、
前記第１のビットレートにおいてトランスコードすることが開始された時間を表す第２の時間値を決定することと、
前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することと
によって計算される、項目１に記載の方法。
（項目３）
前記トランスコード待ち時間値に基づいて、前記第２のビットレートを決定することは、
前記第１の要求が前記クライアントデバイスによって伝送された時間を表す第１の時間値を決定することと、
前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分が前記クライアントデバイスによって受信された時間を表す第２の時間値を決定することと、
前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することによって、予備待ち時間値を計算することと、
前記予備待ち時間値から前記トランスコード待ち時間値を減算することによって、最終待ち時間値を計算することと、
前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分内に含有されるデータの量を決定することと、
前記データの量を前記最終待ち時間値で除算することによって、観察される帯域幅を決定することと、
前記観察される帯域幅に基づいて、前記第２のビットレートを選択することと
を含む、項目１に記載の方法。
（項目４）
前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することに先立って、チャンクバッファ内にトランスコードされた部分を記憶することをさらに含み、
前記カウント値は、前記チャンクバッファ内に記憶される前記メディアアセットのトランスコードされた部分の数を示す、項目１に記載の方法。
（項目５）
前記複数の部分のサブセットは、前記メディアアセットの完全なセグメントを構成し、前記カウント値に基づいて、前記第２の要求の伝送に関する時間を決定することは、
前記カウント値によって表されるデータの量を決定することと、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回るかどうかを決定することと
を含む、項目１に記載の方法。
（項目６）
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを備える前記データの量を下回ると決定することに応答して、バッファ深度閾値を第１の値に設定することと、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を上回ると決定することに応答して、前記バッファ深度閾値を、前記第１の値を上回る第２の値に設定することと
をさらに含む、項目５に記載の方法。
（項目７）
再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数をバッファ深度閾値と比較することをさらに含む、項目６に記載の方法。
（項目８）
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすと決定することに応答して、
現在再生されている部分の再生が終了するであろう時間を識別することと、
前記識別された時間に第３の部分に関する第３の要求を伝送することと
をさらに含む、項目７に記載の方法。
（項目９）
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を下回ると決定することに応答して、前記第３の要求を直ちに伝送することをさらに含む、項目８に記載の方法。
（項目１０）
前記再生バッファ内に受信されたトランスコードされた部分を記憶することと、
前記クライアントデバイスにおいて、前記トランスコードされた部分を再生することと、
前記トランスコードされた部分の再生後、前記再生バッファから前記トランスコードされた部分を除去することと、
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数を前記バッファ深度閾値と比較することと、
前記再生バッファ内に記憶される前記部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすまで、付加的部分を要求し続けることと
をさらに含む、項目９に記載の方法。
（項目１１）
メディアアセットをストリーミングするためのシステムであって、前記システムは、
少なくとも１つの制御回路であって、
前記メディアアセットを複数の部分に分割することと、
クライアントデバイスから、前記複数の部分の第１の部分が第１のビットレートにおいてトランスコードされる第１の要求を受信することと、
前記第１の要求を受信することに応答して、
前記要求された第１のビットレートにおいて前記複数の部分をトランスコードし、
複数の対応するトランスコードされた部分を発生させることと、
１）トランスコード待ち時間値および２）前記第１の要求が受信された時間における前記メディアアセットの利用可能な事前トランスコードされた部分の数を示すカウント値を備えるように、前記第１の部分に対応する前記複数のトランスコードされた部分のうちのトランスコードされた部分のヘッダを更新することと、
前記複数の部分の第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することと、
前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分のヘッダ内に含まれる前記トランスコード待ち時間値に基づいて、第２のビットレートを決定することと、
前記複数の部分の第２の部分が前記第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を伝送する時間を決定することと、
前記クライアントデバイスから、前記決定された時間において、前記第２の要求を受信することと
を行うように構成される、少なくとも１つの制御回路
を備える、システム。
（項目１２）
前記少なくとも１つの制御回路は、
前記第１の要求が受信された時間を表す第１の時間値を決定することと、
前記第１のビットレートにおいてトランスコードすることが開始された時間を表す第２の時間値を決定することと、
前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することと
を行うように構成される前記トランスコード待ち時間値を決定するように構成される、項目１１に記載のシステム。
（項目１３）
前記少なくとも１つの制御回路は、
前記第１の要求が前記クライアントデバイスによって伝送された時間を表す第１の時間値を決定することと、
前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分が前記クライアントデバイスによって受信された時間を表す第２の時間値を決定することと、
前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することによって、予備待ち時間値を計算することと、
前記予備待ち時間値から前記トランスコード待ち時間値を減算することによって、最終待ち時間値を計算することと、
前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分内に含有されるデータの量を決定することと、
前記データの量を前記最終待ち時間値で除算することによって、観察される帯域幅を決定することと、
前記観察される帯域幅に基づいて、前記第２のビットレートを選択することと
を行うように構成される前記トランスコード待ち時間値に基づいて、前記第２のビットレートを決定するように構成される、項目１１に記載のシステム。
（項目１４）
前記少なくとも１つの制御回路はさらに、
前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することに先立って、前記チャンクバッファ内にトランスコードされた部分を記憶するように構成され、
前記カウント値は、前記チャンクバッファ内に記憶される前記メディアアセットのトランスコードされた部分の数を示す、項目１１に記載のシステム。
（項目１５）
前記複数の部分のサブセットは、前記メディアアセットの完全なセグメントを構成し、前記少なくとも１つの制御回路は、
前記カウント値によって表されるデータの量を決定することと、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回るかどうかを決定することと
によって、前記カウント値に基づいて、前記第２の要求の伝送に関する時間を決定するように構成される、項目１１に記載のシステム。
（項目１６）
前記少なくとも１つの制御回路はさらに、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を下回ると決定することに応答して、前記バッファ深度閾値を第１の値に設定することと、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を上回ると決定することに応答して、前記バッファ深度閾値を、前記第１の値を上回る第２の値に設定することと
を行うように構成される、項目１５に記載のシステム。
（項目１７）
前記少なくとも１つの制御回路はさらに、
前記再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数をバッファ深度閾値と比較するように構成される、項目１６に記載のシステム。
（項目１８）
前記少なくとも１つの制御回路はさらに、
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすと決定することに応答して、
現在再生されている部分の再生が終了するであろう時間を識別することと、
前記識別された時間に第３の部分に関する第３の要求を伝送することと
を行うように構成される、項目１７に記載のシステム。
（項目１９）
前記少なくとも１つの制御回路はさらに、前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を下回ると決定することに応答して、前記第３の要求を直ちに伝送するように構成される、項目１８に記載のシステム。
（項目２０）
前記少なくとも１つの制御回路はさらに、
前記再生バッファ内に受信されたトランスコードされた部分を記憶することと、
前記クライアントデバイスにおいて、前記トランスコードされた部分を再生することと、
前記トランスコードされた部分の再生後、前記再生バッファから前記トランスコードされた部分を除去することと、
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数を前記バッファ深度閾値と比較することと、
前記再生バッファ内に記憶される前記部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすまで、付加的部分を要求し続けることと
を行うように構成される、項目１９に記載のシステム。
（項目２１）
メディアアセットをストリーミングするためのシステムであって、前記システムは、
前記メディアアセットを複数の部分に分割するための手段と、
クライアントデバイスから、前記複数の部分の第１の部分が第１のビットレートにおいてトランスコードされる第１の要求を受信するための手段と、
前記第１の要求を受信することに応答して、
前記要求された第１のビットレートにおいて前記複数の部分をトランスコードし、複数の対応するトランスコードされた部分を発生させることと、
１）トランスコード待ち時間および２）前記第１の要求が受信された時間における前記メディアアセットの利用可能な事前トランスコードされた部分の数を示すカウント値を備えるように、前記第１の部分に対応する前記複数のトランスコードされた部分のうちのトランスコードされた部分のヘッダを更新することと、
前記複数の部分の第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することと
を行うための手段と、
前記クライアントデバイスから、前記複数の部分の第２の部分が第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を受信するための手段と、
前記クライアントデバイスにおいて、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分のヘッダ内に含まれる前記トランスコード待ち時間値に基づいて、前記第２のビットレートを決定するための手段と、
前記クライアントデバイスにおいて、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分のヘッダ内に含まれる前記カウント値に基づいて、前記第２の要求の伝送に関する時間を決定するための手段と
を備える、システム。
（項目２２）
前記第１の要求が受信された時間を表す第１の時間値を決定するための手段と、
前記第１のビットレートにおいてトランスコードすることが開始された時間を表す第２の時間値を決定するための手段と、
前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算するための手段と
を備える前記トランスコード待ち時間値を決定するための手段をさらに備える、項目２１に記載のシステム。
（項目２３）
前記トランスコード待ち時間値に基づいて、前記第２のビットレートを決定するための手段は、
前記第１の要求が前記クライアントデバイスによって伝送された時間を表す第１の時間値を決定するための手段と、
前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分が前記クライアントデバイスによって受信された時間を表す第２の時間値を決定するための手段と、
前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することによって、予備待ち時間値を計算するための手段と、
前記予備待ち時間値から前記トランスコード待ち時間値を減算することによって、最終待ち時間値を計算するための手段と、
前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分内に含有されるデータの量を決定するための手段と、
前記データの量を前記最終待ち時間値で除算することによって、観察される帯域幅を決定するための手段と、
前記観察される帯域幅に基づいて、前記第２のビットレートを選択するための手段と
を備える、項目２１に記載のシステム。
（項目２４）
前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することに先立って、チャンクバッファ内にトランスコードされた部分を記憶するための手段をさらに備え、
前記カウント値は、前記チャンクバッファ内に記憶される前記メディアアセットのトランスコードされた部分の数を示す、項目２１に記載のシステム。
（項目２５）
前記複数の部分のサブセットは、前記メディアアセットの完全なセグメントを構成し、前記カウント値に基づいて、前記第２の要求の伝送に関する時間を決定するための手段は、
前記カウント値によって表されるデータの量を決定するための手段と、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回るかどうかを決定するための手段と
を備える、項目２１に記載のシステム。
（項目２６）
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を下回ると決定することに応答して、前記バッファ深度閾値を第１の値に設定するための手段と、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を上回ると決定することに応答して、前記バッファ深度閾値を、前記第１の値を上回る第２の値に設定するための手段と
をさらに備える、項目２５に記載のシステム。
（項目２７）
前記再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数をバッファ深度閾値と比較するための手段をさらに備える、項目２６に記載のシステム。
（項目２８）
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすと決定することに応答して、
現在再生されている部分の再生が終了するであろう時間を識別することと、
前記識別された時間に第３の部分に関する第３の要求を伝送することと
を行うための手段をさらに備える、項目２７に記載のシステム。
（項目２９）
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を下回ると決定することに応答して、前記第３の要求を直ちに伝送するための手段をさらに備える、項目２８に記載のシステム。
（項目３０）
前記再生バッファ内に受信されたトランスコードされた部分を記憶するための手段と、
前記クライアントデバイスにおいて、前記トランスコードされた部分を再生するための手段と、
前記トランスコードされた部分の再生後、前記再生バッファから前記トランスコードされた部分を除去するための手段と、
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数を前記バッファ深度閾値と比較するための手段と、
前記再生バッファ内に記憶される前記部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすまで、付加的部分を要求し続けるための手段と
をさらに備える、項目２９に記載のシステム。
（項目３１）
非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記非一過性コンピュータ可読媒体は、メモリを備え、前記メモリは、メディアアセットをストリーミングするためのその上にエンコードされる非一過性コンピュータ可読命令を有し、前記非一過性コンピュータ可読命令は、少なくとも１つの制御回路によって実行されると、前記少なくとも１つの制御回路に、
メディアアセットを複数の部分に分割することと、
クライアントデバイスから、前記複数の部分の第１の部分が第１のビットレートにおいてトランスコードされる第１の要求を受信することと、
前記第１の要求を受信することに応答して、
前記要求された第１のビットレートにおいて前記複数の部分をトランスコードし、複数の対応するトランスコードされた部分を発生することと、
１）トランスコード待ち時間値および２）前記第１の要求が受信された時間における前記メディアアセットの利用可能な事前トランスコードされた部分の数を示すカウント値を備えるように、前記第１の部分に対応する前記複数のトランスコードされた部分のうちのトランスコードされた部分のヘッダを更新することと、
前記複数の部分の第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することと、
前記クライアントデバイスから、前記複数の部分の第２の部分が第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を受信することと、
前記クライアントデバイスにおいて、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分のヘッダ内に含まれる前記トランスコード待ち時間値に基づいて、前記第２のビットレートを決定することと、
前記クライアントデバイスにおいて、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分のヘッダ内に含まれる前記カウント値に基づいて、前記第２の要求の伝送に関する時間を決定することと
を行わせる、非一過性コンピュータ可読媒体。
（項目３２）
前記少なくとも１つの制御回路によって実行されると、前記少なくとも１つの制御回路に、
前記第１の要求が受信された時間を表す第１の時間値を決定することと、
前記第１のビットレートにおいてトランスコードすることが開始された時間を表す第２の時間値を決定することと、
前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することと
を行わせる前記トランスコード待ち時間値を決定するための命令をさらに備える、項目３１に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
（項目３３）
前記トランスコード待ち時間値に基づいて、前記第２のビットレートを決定するための前記命令の前記少なくとも１つの制御回路による実行はさらに、前記少なくとも１つの制御回路に、
前記第１の要求が前記クライアントデバイスによって伝送された時間を表す第１の時間値を決定することと、
前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分が前記クライアントデバイスによって受信された時間を表す第２の時間値を決定することと、
前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することによって、予備待ち時間値を計算することと、
前記予備待ち時間値から前記トランスコード待ち時間値を減算することによって、最終待ち時間値を計算することと、
前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分内に含有されるデータの量を決定することと、
前記データの量を前記最終待ち時間値で除算することによって、観察される帯域幅を決定することと、
前記観察される帯域幅に基づいて、前記第２のビットレートを選択することと
を行わせる、項目３１に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
（項目３４）
前記命令の前記少なくとも１つの制御回路による実行はさらに、前記少なくとも１つの制御回路に、前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することに先立って、チャンクバッファ内にトランスコードされた部分を記憶させ、
前記カウント値は、前記チャンクバッファ内に記憶される前記メディアアセットのトランスコードされた部分の数を示す、項目３１に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
（項目３５）
前記複数の部分のサブセットは、前記メディアアセットの完全なセグメントを構成し、前記カウント値に基づいて、前記第２の要求の伝送に関する時間を決定するための前記命令の前記少なくとも１つの制御回路による実行はさらに、前記少なくとも１つの制御回路に、
前記カウント値によって表されるデータの量を決定することと、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回るかどうかを決定することと
を行わせる、項目３１に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
（項目３６）
前記命令の前記少なくとも１つの制御回路による実行はさらに、前記少なくとも１つの制御回路に、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を下回ると決定することに応答して、前記バッファ深度閾値を第１の値に設定することと、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を上回ると決定することに応答して、前記バッファ深度閾値を、前記第１の値を上回る第２の値に設定することと
を行わせる、項目３５に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
（項目３７）
前記命令の前記少なくとも１つの制御回路による実行はさらに、前記少なくとも１つの制御回路に、前記再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数をバッファ深度閾値と比較させる、項目３６に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
（項目３８）
前記命令の前記少なくとも１つの制御回路による実行はさらに、前記少なくとも１つの制御回路に、
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすと決定することに応答して、
現在再生されている部分の再生が終了するであろう時間を識別することと、
前記識別された時間に第３の部分に関する第３の要求を伝送することと
を行わせる、項目３７に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
（項目３９）
前記命令の前記少なくとも１つの制御回路による実行はさらに、前記少なくとも１つの制御回路に、前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を下回ると決定することに応答して、前記第３の要求を直ちに伝送させる、項目３８に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
（項目４０）
前記命令の前記少なくとも１つの制御回路による実行はさらに、前記少なくとも１つの制御回路に、
前記再生バッファ内に受信されたトランスコードされた部分を記憶することと、
前記クライアントデバイスにおいて、前記トランスコードされた部分を再生することと、
前記トランスコードされた部分の再生後、前記再生バッファから前記トランスコードされた部分を除去することと、
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数を前記バッファ深度閾値と比較することと、
前記再生バッファ内に記憶される前記部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすまで、付加的部分を要求し続けることと
を行わせる、項目３９に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
（項目４１）
メディアアセットをストリーミングするための方法であって、前記方法は、
制御回路を使用して、メディアコンテンツソースから前記メディアアセットを受信することと、
前記制御回路を使用して、前記メディアアセットを複数の部分に分割することと、
前記制御回路を使用して、クライアントデバイスから、前記複数の部分の第１の部分が第１のビットレートにおいてトランスコードされる第１の要求を受信することと、
前記第１の要求を受信することに応答して、
前記制御回路を使用して、前記要求された第１のビットレートにおいて前記複数の部分をトランスコードし、複数の対応するトランスコードされた部分を発生させることと、
前記制御回路を使用して、１）トランスコード待ち時間値および２）前記第１の要求が受信された時間における前記メディアアセットの利用可能な事前トランスコードされた部分の数を示すカウント値を備えるように、前記第１の部分に対応する前記複数のトランスコードされた部分のうちのトランスコードされた部分のヘッダを更新することと、
制御回路を使用して、前記複数の部分の第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することと、
制御回路を使用して、前記クライアントデバイスから、前記複数の部分の第２の部分が第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を受信することと
を含み、
前記第２のビットレートは、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分のヘッダ内に含まれる前記トランスコード待ち時間値に基づいて決定され、
前記第２の要求は、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分のヘッダ内に含まれる前記カウント値に基づいて決定される時間に伝送される、方法。
（項目４２）
前記トランスコード待ち時間値は、
制御回路を使用して、前記第１の要求が受信された時間を表す第１の時間値を決定することと、
制御回路を使用して、前記第１のビットレートにおいてトランスコードすることが開始された時間を表す第２の時間値を決定することと、
制御回路を使用して、前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することと
によって計算される、項目４１に記載の方法。
（項目４３）
前記トランスコード待ち時間値に基づいて、前記第２のビットレートを決定することは、
制御回路を使用して、前記第１の要求が前記クライアントデバイスによって伝送された時間を表す第１の時間値を決定することと、
制御回路を使用して、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分が前記クライアントデバイスによって受信された時間を表す第２の時間値を決定することと、
制御回路を使用して、前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することによって、予備待ち時間値を計算することと、
制御回路を使用して、前記予備待ち時間値から前記トランスコード待ち時間値を減算することによって、最終待ち時間値を計算することと、
制御回路を使用して、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分内に含有されるデータの量を決定することと、
制御回路を使用して、前記データの量を前記最終待ち時間値で除算することによって、観察される帯域幅を決定することと、
制御回路を使用して、前記観察される帯域幅に基づいて、前記第２のビットレートを選択することと
を含む、項目４１－４２のいずれかに記載の方法。
（項目４４）
制御回路を使用して、前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することに先立って、チャンクバッファ内にトランスコードされた部分を記憶することをさらに含み、
前記カウント値は、前記チャンクバッファ内に記憶される前記メディアアセットのトランスコードされた部分の数を示す、項目４１－４３のいずれかに記載の方法。
（項目４５）
前記複数の部分のサブセットは、前記メディアアセットの完全なセグメントを構成し、前記カウント値に基づいて、前記第２の要求の伝送に関する時間を決定することは、
制御回路を使用して、前記カウント値によって表されるデータの量を決定することと、
制御回路を使用して、前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回るかどうかを決定することと
を含む、項目４１－４４のいずれかに記載の方法。
（項目４６）
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を下回ると決定することに応答して、制御回路を使用して、前記バッファ深度閾値を第１の値に設定することと、
前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を上回ると決定することに応答して、制御回路を使用して、前記バッファ深度閾値を、前記第１の値を上回る第２の値に設定することと
をさらに含む、項目４５に記載の方法。
（項目４７）
制御回路を使用して、前記再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数をバッファ深度閾値と比較することをさらに含む、項目４６に記載の方法。
（項目４８）
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすと決定することに応答して、
制御回路を使用して、現在再生されている部分の再生が終了するであろう時間を識別することと、
制御回路を使用して、前記識別された時間に第３の部分に関する第３の要求を伝送することと
をさらに含む、項目４７に記載の方法。
（項目４９）
前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を下回ると決定することに応答して、制御回路を使用して、前記第３の要求を直ちに伝送することをさらに含む、項目４８に記載の方法。
（項目５０）
制御回路を使用して、前記再生バッファ内に受信されたトランスコードされた部分を記憶することと、
制御回路を使用して、前記クライアントデバイスにおいて、前記トランスコードされた部分を再生することと、
前記トランスコードされた部分の再生後、制御回路を使用して、前記再生バッファから前記トランスコードされた部分を除去することと、
制御回路を使用して、前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数を前記バッファ深度閾値と比較することと、
制御回路を使用して、前記再生バッファ内に記憶される前記部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすまで、付加的部分を要求し続けることと
をさらに含む、項目４９に記載の方法。

本開示の上記および他の目的および利点は、同様の参照文字が全体を通して同様の部分を指す、付随の図面と併せて検討される、以下の詳細な説明の考慮に応じて明白となるであろう。

図１は、本開示のいくつかの実施形態による、サーバデバイスとクライアントデバイスとの間のデータの伝送を表す、ブロック図である。

図２は、本開示のいくつかの実施形態による、メディアアセットをトランスコードするためのプロセスを表す、フローチャートである。

図３は、本開示のいくつかの実施形態による、複数のセグメントの要求、読出、および再生タイミングを表す、略図である。

図４は、本開示のいくつかの実施形態による、チャンクバッファ内および再生バッファ内でのトランスコードされたメディアデータの記憶を表す、ブロック図である。

図５は、本開示のいくつかの実施形態による、独立型デバイスの汎用実施形態を示す。

図６は、本開示のいくつかの実施形態による、ユーザデバイスの具体的実装を示す。

図７は、本開示のいくつかの実施形態による、メディアアセットをトランスコードし、トランスコードされたメディアセグメントを伝送するためのプロセスを表す、フローチャートである。

図８は、本開示のいくつかの実施形態による、トランスコード待ち時間値を決定するためのプロセスを表す、フローチャートである。

図９は、本開示のいくつかの実施形態による、メディアアセットのセグメントをトランスコードする第２のビットレートを選択するためのプロセスを表す、フローチャートである。

図１０は、本開示のいくつかの実施形態による、サーバデバイスからセグメントを要求するためのプロセスを表す、フローチャートである。

ネットワーク自体の待ち時間、およびトランスコーダによって導入される任意の付加的待ち時間を考慮する、メディアアセットのリアルタイム適応ビットレートトランスコーディングおよび再生のためのネットワークを経由するクライアントデバイスへのトランスコードされたメディアの伝送のためのシステムおよび方法が、本明細書に説明される。図１は、本開示のいくつかの実施形態による、サーバデバイスとクライアントデバイスとの間のデータの伝送を表す、ブロック図である。メディアコンテンツソースまたはユーザ機器デバイス（例えば、セットトップボックス）であり得る、サーバデバイス１０２は、メディアアセットを受信してもよい。ユーザ機器デバイス（例えば、セットトップボックス）またはユーザのモバイルデバイスであり得る、クライアントデバイス１０４は、メディアアセットの第１の部分に関する要求１０６を伝送してもよい。サーバデバイス１０２は、第１の要求１０６に応答して、第１の部分１０８を伝送してもよい。第１の部分の伝送の一部として、サーバデバイス１０２はまた、トランスコード待ち時間値１０８およびカウント値１１０を伝送してもよい。クライアントデバイス１０４の制御回路１１４は、トランスコード待ち時間値１１０およびカウント値１１２を処理し、第２の部分を要求する第２のビットレートおよび／または第２の要求を伝送する時間を決定してもよい。決定に基づいて、クライアントデバイス１０４は、第２の部分に関する第２の要求１１６をサーバデバイス１０２に伝送してもよい。

本明細書に使用されるように、「部分」は、メディアアセットの「セグメント」または「チャンク」、または全体としてのメディアアセットのものよりも少ないデータを表す、含有する、または備える、メディアアセットの任意の他の部分であってもよい。「セグメント」は、クライアントデバイス上での出力のための数秒のメディアコンテンツを構成してもよく、クライアントデバイス１０４によって再生され得るメディアの最小単位であってもよい。例えば、あるセグメントは、メディアアセットの５秒部分を表す、５秒のオーディオおよびビデオデータを備えてもよい。「チャンク」は、要求されたビットレートにおける完全なセグメントのもの未満のデータの量を備えてもよい。あるセグメントは、ＨＴＴＰチャンク化転送エンコーディングまたは任意の他の好適なストリーミングデータ転送プロトコルを使用して、伝送のために複数のチャンクに分割されてもよい。

サーバデバイス１０２およびクライアントデバイス１０４は、下記に説明されるように、通信ネットワークを介して接続されてもよい。サーバデバイス１０２およびクライアントデバイス１０４はそれぞれ、本明細書に説明されるステップ、アクション、および／またはプロセスのうちのいずれかを実施するための制御回路を備えてもよい。サーバデバイス１０２はさらに、制御回路の一部であり得る、または別個のモジュールであり得る、トランスコーディング回路を含んでもよい。トランスコーディング回路は、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアにおいて実装されてもよい。クライアントデバイス１０４はさらに、トランスコードされたメディアの再生のためのディスプレイおよびスピーカモジュールを含んでもよい。

図２は、本開示のいくつかの実施形態による、メディアアセットをトランスコードするためのプロセスを表す、略図である。メディアガイドアプリケーションが、メディアアセットを複数のセグメントに分割してもよい。例えば、メディアアセットは、未加工メディアストリームとして受信されてもよい。メディアガイドアプリケーションは、フレームタイプ（例えば、Ｉフレーム）または再生持続時間（例えば、５秒のメディア再生時間を備えるデータ）に基づき得る、境界点においてメディアアセットを分割してもよい。代替として、メディアアセットは、ＭＰＥＧ－２またはＭＰＥＧ－４等のセグメント化形式において受信されてもよい。メディアガイドアプリケーションは、特定のサイズ（すなわち、「チャンク」）または持続時間（すなわち、「セグメント」）のセグメントを発生させるために、そのようなセグメントを組み合わせる、またはさらに分割してもよい。

メディアコンテンツソースまたはユーザ機器デバイスであり得る、サーバデバイス（例えば、サーバデバイス１０２）は、クライアントデバイス（例えば、クライアントデバイス１０４）から、メディアアセットのセグメントが第１のビットレートにおいてストリーミングされる要求２０２を受信してもよい。サーバデバイスは、メディア受信モジュールと、トランスコーディングモジュールと、クライアントデバイスへの伝送に先立って、メディアアセットのトランスコードされた部分が記憶される、チャンクバッファとを備えてもよい。いくつかの実施形態では、サーバデバイスは、クライアントデバイスへの伝送に先立って、チャンクバッファ内にトランスコードされたセグメントを記憶し得る一方、他の実施形態では、サーバデバイスは、クライアントデバイスへの伝送に先立って、チャンクバッファ内にトランスコードされたセグメントを備えるトランスコードされたデータのチャンクを記憶し得る。クライアントデバイスは、メディア受信モジュールと、プレーヤモジュールと、再生に先立って、サーバデバイスから受信されたメディアアセットのトランスコードされた部分が記憶される、再生バッファとを備えてもよい。いくつかの実施形態では、クライアントデバイスは、メディアアセットのトランスコードされたセグメントを受信し、再生バッファ内に記憶し得る一方、他の実施形態では、クライアントデバイスは、トランスコードされたセグメントを備えるトランスコードされたデータのチャンクを受信し、再生バッファ内に記憶し得る。初期要求は、ユーザが可能な限りすぐにメディアアセットを消費し始めることを可能にするために、可能な限り最も低いビットレートに関するものであってもよい。サーバデバイスは、最も低いビットレートにおいて第１の部分をトランスコードし始めてもよい２０４。

メディアガイドアプリケーションは、応答のネットワーク帯域幅を計算するために使用されるトランスコード待ち時間値および部分２０２に関する要求が受信された時間におけるメディアアセットの利用可能な事前トランスコードされた部分（例えば、バイト、または、データ、セグメント、またはチャンクの他の単位）の数を示すカウント値を含むように、トランスコードされた第１の部分のヘッダを更新してもよい２０６。メディアガイドアプリケーションは、次いで、その部分をクライアントデバイスに伝送してもよい２０８。メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスにおいて、測定された応答時間（すなわち、第１の部分に関する要求が送信されることと第１の部分に対応するトランスコードされた部分が受信されることとの間の時間周期）からトランスコード待ち時間値を減算することによって、トランスコード待ち時間値に基づいて、第２の部分をトランスコードする第２のビットレートを計算し２１０、調節された応答時間に基づいて、ネットワーク帯域幅を測定してもよい。いくつかの実施形態では、トランスコードされた部分は、メディアアセットの単一の部分として受信され得る一方、他の実施形態では、トランスコードされた部分は、トランスコードされたメディアデータの複数のチャンクとして受信され得る。トランスコード待ち時間値は、第１のチャンクのヘッダ内に含まれてもよい、または要求されたセグメントの各チャンクのヘッダ内に含まれてもよい。メディアガイドアプリケーションはまた、第１の部分に関する第１の要求が受信された時間におけるメディアアセットの利用可能な事前トランスコードされたバイトまたは部分の数を示すカウント値に基づいて、第２の部分に関する第２の要求が送信されるべき時間を計算してもよい２１２。メディアガイドアプリケーションは、測定されたネットワーク帯域幅に基づいて、第２の部分が第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を伝送してもよい２１４。カウント値が、ある部分内のバイトまたはチャンクの数を下回るとき、クライアントデバイスは、これが複数の部分の第２の部分を求める時間を遅延させる（例えば、クライアントデバイスは、現在再生されている部分が再生を終了されたときのみ新しい部分を要求するであろう）。例えば、クライアントデバイスは、そのローカルバッファ内の１つの部分のみを要求し得る。カウント値が、ある部分内のバイトまたはチャンクの数を上回るとき、クライアントデバイスは、プレーヤデバイスのローカルバッファ内で要求される部分の数を増加させ得る。例えば、新しい部分は、ローカルバッファが、充填されるまで、直ちに要求される。プロセスは、次いで、第２の部分に関して繰り返され、サーバデバイスは、第２のビットレートにおいて第２の部分をトランスコードし始め２１６、トランスコード待ち時間値およびカウント値を含むように、第２の部分のヘッダを更新し２１８、第２の部分（または第２の部分を構成する複数のチャンク）をクライアントデバイスに伝送する２２０。

図３は、本開示のいくつかの実施形態による、複数の部分の要求、読出、および再生タイミングを表す、略図である。図３に図示されるように、「要求」は、サーバデバイスからのトランスコードされた部分に関する要求の伝送を表す。例えば、要求３０６－１は、第１のビットレートにおける第１のトランスコードされた部分に関する要求である。「フェッチ」は、クライアントデバイスへの要求された部分のトランスコーディングおよび伝送を表す。例えば、３０４－１は、第１の部分を第１のビットレートにおいてクライアントデバイスにトランスコードおよび伝送するために要求される時間を表す。「再生」は、部分の再生を表す。例えば、３０２－１は、第１の部分の再生を表す。

時間３０８において、メディアガイドアプリケーションは、サーバデバイス（例えば、サーバデバイス１０２）において、クライアントデバイスから、複数の部分の第１の部分が第１のビットレートにおいてトランスコードされる要求３０６－１を受信してもよい。例えば、クライアントデバイスは、４００ｋｂｐｓのビットレートにおけるメディアアセットの第１の部分に関する要求をサーバデバイスに伝送してもよい。クライアントデバイス（例えば、クライアントデバイス１０４）は、受信された部分が再生のために記憶される、再生バッファを有してもよい。クライアントデバイスはまた、所与の時間に再生バッファ内に記憶されるべき部分の最大数を表す、バッファ深度閾値を有してもよい。図３の実施例では、バッファ深度閾値は、３つの部分に設定されてもよい。したがって、第１の部分に関する要求３０６－１を伝送した直後、クライアントデバイスは、第１のビットレートにおける付加的部分に関する要求３０６－２および３０６－３を伝送してもよい。これらの要求は、バッファ深度閾値が、３つの部分に設定され得るため、伝送され得、再生バッファは、現在空である（または３つよりも少ない部分を有する）。要求を受信することに応答して、時間３１０において、メディアガイドアプリケーションは、サーバデバイスにおいて、各部分をクライアントデバイスに伝送してもよい（３０４－１、３０４－２、３０４－３）。要求された部分が、まだトランスコードされていない場合、メディアガイドアプリケーションは、サーバデバイスにおいて、要求された部分を表すデータをトランスコードしてもよい。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、第１の部分をトランスコードすることと関連付けられるトランスコード待ち時間値および第１の要求が受信された時間におけるメディアアセットの利用可能な事前トランスコードされた部分の数を示すカウント値を備えるように、第１の部分に対応する複数のトランスコードされた部分のあるトランスコードされた部分のヘッダを更新してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションが、第１の要求の受信からトランスコーダの開始までの時間を１００ミリ秒であると測定した場合、トランスコードされた部分のヘッダのトランスコード待ち時間値フィールドは、１００に設定されてもよい。加えて、第１の部分を構成するバイトを除いて、１，０２４バイトのメディアデータが、要求されたビットレートにおいてトランスコードされた場合、トランスコードされた部分のヘッダのカウント値フィールドは、メディアガイドアプリケーションが、バイト単位で部分サイズを測定するように構成される場合、１，０２４の値に設定されてもよい、または、メディアガイドアプリケーションが、キロバイト単位で部分サイズを測定するように構成される場合、１に設定されてもよい。メディアガイドアプリケーションは、次いで、トランスコードされた部分をクライアントデバイスに伝送してもよい。クライアントデバイスは、時間３１２において、それらが受信されるとすぐに第１のセグメントを備える部分または複数の部分を再生し始め（３０２－１）、先行する部分が終了するとすぐに各後続部分を再生してもよい（３０２－２、３０２－３、３０２－４）。

メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスから、複数の部分の第２の部分が第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を受信してもよい。クライアントデバイス上で起動する、メディアガイドアプリケーションは、第１の部分に対応する少なくとも１つのトランスコードされた部分のヘッダ内に示されるトランスコード待ち時間値に基づいて、第２のビットレートを決定してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスとサーバデバイスとの間の接続によってサポートされ得る最大ビットレートを計算するとき、トランスコード待ち時間を考慮してもよい。例えば、最初の３つの部分（３０４－１、３０４－２、３０４－３）を受信した後、時間３１４において、メディアガイドアプリケーションは、ネットワーク帯域幅がより高いビットレートをサポートし得ると決定してもよく、続けて、第２のより高いビットレートにおいて部分を要求してもよい。メディアガイドアプリケーションはまた、バッファ深度目標が満たされていると決定してもよい。メディアガイドアプリケーションは、次いで、現在再生されている部分が終了するであろうときを決定し、その時間に新しい部分を要求してもよい。例えば、部分３０２－２が終了した後、時間３１６において、メディアガイドアプリケーションは、第４の部分を要求するサーバデバイスに要求３０６－４を伝送してもよい。

メディアガイドアプリケーションは、第１の部分に対応する少なくとも１つのトランスコードされた部分のヘッダ内に含まれるカウント値に基づいて、サーバデバイスへのクライアントデバイスによる第２の要求の伝送に関する時間を決定してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、カウント値を使用し、要求されたビットレートにおいて完全なセグメントを構成するために十分なメディアデータが、トランスコードされたかどうかを決定してもよく、カウント値が、完全なセグメントを上回る、またはそれに等しいデータを示す場合のみ、ある部分を要求してもよい。

いくつかの実施形態では、サーバ上で起動する、メディアガイドアプリケーションは、第１の要求がサーバデバイスによって受信された時間と要求されたビットレートにおけるトランスコードされたメディアの第１のバイトが生成された時間との間の時間量を決定することによって、トランスコード待ち時間値を計算してもよい。

いくつかの実施形態では、クライアントデバイス上で起動する、メディアガイドアプリケーションは、予備待ち時間値に到達するように、第１の要求がクライアントデバイスによって伝送された時間と第１の部分に対応する第１のトランスコードされた部分がクライアントデバイスによって受信された時間との間の時間量を決定することによって、トランスコード待ち時間値に基づいて、第２のビットレートを決定してもよい。メディアガイドアプリケーションは、最終待ち時間値に到達するように、予備待ち時間値からトランスコード待ち時間値を減算してもよい。メディアガイドアプリケーションは、第１の部分に対応するトランスコードされた部分内に含有されるデータの量を最終待ち時間値で除算することによって、観察される帯域幅を決定してもよい。メディアガイドアプリケーションは、観察される帯域幅に基づいて、第２のビットレートを選択してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションのトランスコーダモジュールは、いくつかのプリセット出力ビットレートレベルを有してもよい。メディアガイドアプリケーションは、観察される帯域幅よりも低い最も近いビットレートレベルを選択してもよい。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、トランスコードされた部分をクライアントデバイス（例えば、クライアントデバイス１０４）に伝送するステップに先立って、サーバデバイス（例えば、サーバデバイス１０２）におけるチャンクバッファ内にトランスコードされた部分を記憶してもよい。図４は、本開示のいくつかの実施形態による、チャンクバッファ４０２内および再生バッファ４０８内でのトランスコードされたメディアデータの記憶を表す、ブロック図である。例えば、メディアガイドアプリケーションは、メディアアセットのセグメントが、トランスコードされる際、チャンクバッファ４０２内にトランスコードされたデータの部分４０４－１、４０４－２、４０４－３、および４０４－４を記憶してもよい。カウント値は、チャンクバッファ４０２内に記憶されるメディアアセットのトランスコードされた部分（例えば、バイトまたはデータの他の単位）の数を示す。図４の実施例では、カウント値は、４である。完全なセグメントを構成するトランスコードされた部分は、クライアントデバイスに伝送され（４０６）、再生バッファ４０８内に記憶されてもよい。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、カウント値によって表されるデータの量を決定し、カウント値によって表されるデータの量が、第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回るかどうかを決定することによって、カウント値に基づいて、第２の要求の伝送に関する時間を決定してもよい。例えば、完全なトランスコードされたセグメントは、４００キロバイトであってもよい。カウント値が、５００キロバイトのデータがチャンクバッファ内に記憶されていると示す場合、メディアガイドアプリケーションは、第２の要求を直ちに伝送してもよい。例えば、部分４０４－１、４０４－２、および４０４－３は、完全なトランスコードされたセグメントを構成してもよい。クライアントデバイスが、カウント値が完全なセグメントを構成するものよりも多くのデータを示すと決定するとき、クライアントデバイスは、次のセグメントを直ちに要求してもよく、サーバデバイスは、部分４０４－１、４０４－２、および４０４－３をクライアントデバイスに単一のセグメントとして伝送してもよい（４０６）。カウント値が、３００キロバイトのデータがチャンクバッファ内に記憶されていると示す場合、メディアガイドアプリケーションは、第２の要求を伝送する前に、現在再生されているセグメントの再生が、完了するまで待機してもよい。

いくつかの実施形態では、カウント値によって表されるデータの量が、第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を下回ると決定することに応答して、メディアガイドアプリケーションは、バッファ深度閾値４１２を第１の値に設定してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、バッファ深度閾値を１等の最小数に設定してもよい。カウント値によって表されるデータの量が、第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回ると決定することに応答して、メディアガイドアプリケーションは、バッファ深度閾値を、第１の値を上回る第２の値に設定してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、１を以前のバッファ深度閾値に追加してもよい。バッファ深度閾値を通して新しい部分が要求される速度を変動させることによって、再生プロセスを失速させる可能性は、低減される一方、完全ネットワーク帯域幅容量に到達するであろう可能性を増加させる。例えば、過剰に高いビットレートが、選択される場合、過剰に多い部分が、要求される場合、または両方の場合、クライアントデバイスは、再生バッファ内にすでにある部分の再生の終了より前に部分を受信しないであろう。これは、失速シナリオをもたらし得、クライアントデバイスは、メディアアセットの再生を継続するために、トランスコードされたデータが利用可能になるまで待機しなければならない。可変バッファ深度は、クライアントデバイスが、再生のために必要とされるとき、またはサーバが、完全な事前トランスコードされたセグメントを有するときのみ、新しい部分を要求することを確実にすることによって、これらのシナリオを回避することに役立つ。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、再生バッファ４０８内に記憶されるトランスコードされた部分の数をバッファ深度閾値４１２と比較してもよい。図４の実施例では、バッファ深度閾値４１２は、４である一方、３つの部分４１０－１、４１０－２、および４１０－３のみが、再生バッファ４０８内に記憶される。再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数が、バッファ深度閾値を満たすと決定することに応答して、メディアガイドアプリケーションは、現在再生されている部分の再生が終了するであろう時間を識別してもよく、クライアントデバイスから、識別された時間に第３の部分に関する第３の要求を伝送してもよい。図４の実施例におけるように、再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数が、バッファ深度閾値を下回ると決定することに応答して、メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスから第３の要求を直ちに伝送してもよい。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスの再生バッファ内に受信されたトランスコードされた部分を記憶してもよい。メディアガイドアプリケーションは、クライアントデバイスにおいて、トランスコードされた部分を再生してもよい。トランスコードされた部分の再生後、メディアガイドアプリケーションは、再生バッファからトランスコードされた部分を除去してもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、トランスコードされた部分を削除してもよい。メディアガイドアプリケーションは、再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数をバッファ深度閾値と比較し、再生バッファ内に記憶される部分の数が、バッファ深度閾値を満たすまで、付加的部分を要求し続けてもよい。

いくつかの実施形態では、サーバデバイスは、ユーザ機器デバイス（例えば、セットトップボックス）であってもよく、クライアントデバイスは、ユーザのモバイルデバイスであってもよい。例えば、ユーザが、自身のスマートフォン上でケーブルテレビチャネルで放送されているメディアアセットを視聴することを所望し得る。メディアアセットは、メディアコンテンツソースからユーザ機器デバイスによって受信されるライブ放送であってもよく、単一のビットレートにおいて受信されてもよい。例えば、メディアアセットは、ワールドカップ等のライブスポーツゲームであってもよく、１秒あたり２メガビットのビットレートにおいて放送されてもよい。代替として、メディアアセットは、ビデオオンデマンドサービスまたはインターネットストリーミングサービス（例えば、Ｎｅｔｆｌｉｘ（Ｒ）、ＹｏｕＴｕｂｅ（登録商標）、Ａｍａｚｏｎ（Ｒ）等）等のオーバーザトップサービスから受信されてもよい。

コンテンツ配信システムにおけるユーザは、ユーザが、デバイスに接続し、コンテンツの選択を効率的にナビゲートし、実行可能なコマンドを与えることを可能にするインターフェースを通したメディアガイドの形態を所望している。そのようなガイドを提供するアプリケーションは、本明細書では、双方向メディアガイドアプリケーション、または時として、メディアガイドアプリケーションまたはガイドアプリケーションと称される。

双方向メディアガイドアプリケーションは、それらがガイドを提供するコンテンツに応じて、種々の形態をとってもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、ユーザ機器デバイスの背景において起動し、ユーザのアクティビティを監視してもよい。ユーザ機器デバイスにおいてユーザコマンド（例えば、メディアガイドアプリケーションおよび／または任意の代替アプリケーションを対象とする）を受信することに応答して、メディアガイドアプリケーションは、メディアガイドアプリケーションが実装するように構成される種々のプロセスを実行してもよい。メディアガイドアプリケーションはまた、遠隔サーバ上に記憶されてもよく、無線／有線接続の使用を通してリアルタイムでいくつかのユーザ機器デバイスを監視してもよい。メディアガイドアプリケーションは、個別のユーザ機器デバイスにおいて受信されるユーザコマンドに応じて、個別のユーザ機器デバイスのうちのいずれかにおいてプロセスを実行してもよい。

双方向メディアガイドアプリケーションは、ユーザが、コンテンツ間をナビゲートし、それを特定および選択することを可能にする、グラフィカルユーザインターフェース画面を発生させてもよい。本明細書で参照されるように、用語「メディアアセット」および「コンテンツ」は、テレビ番組、および有料番組、オンデマンド番組（ビデオオンデマンド（ＶＯＤ）システムにおけるような）、インターネットコンテンツ（例えば、ストリーミングコンテンツ、ダウンロード可能コンテンツ、ウェブキャスト等）、ビデオクリップ、オーディオ、コンテンツ情報、写真、回転画像、ドキュメント、再生一覧、ウェブサイト、記事、書籍、電子書籍、ブログ、チャットセッション、ソーシャルメディア、アプリケーション、ゲーム、および／または任意の他のメディアまたはマルチメディア、および／またはそれらの組み合わせ等の電子的に消費可能なユーザアセットを意味するように理解されるべきである。ガイドアプリケーションはまた、ユーザが、コンテンツ間をナビゲートし、それを特定することを可能にする。本明細書で参照されるように、用語「マルチメディア」は、上記に説明される少なくとも２つの異なるコンテンツ形態、例えば、テキスト、オーディオ、画像、ビデオ、または双方向コンテンツ形態を利用するコンテンツを意味するように理解されるべきである。コンテンツは、ユーザ機器デバイスによって、録画、再生、表示、またはアクセスされ得るが、また、ライブパーフォーマンスの一部であり得る。

本明細書に議論される実施形態のうちのいずれかを実施するためのメディアガイドアプリケーションおよび／または任意の命令は、コンピュータ可読媒体上にエンコードされてもよい。コンピュータ可読媒体は、データを記憶することが可能な任意の媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、限定ではないが、電気または電磁信号の伝搬を含む、一過性であってもよい、または限定ではないが、ハードディスク、フロッピー（登録商標）ディスク、ＵＳＢドライブ、ＤＶＤ、ＣＤ、メディアカード、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、ランダムアクセスメモリ（「ＲＡＭ」）等の揮発性および不揮発性コンピュータメモリまたは記憶デバイスを含む、非一過性であってもよい。

インターネット、モバイルコンピューティング、および高速無線ネットワークの出現に伴って、ユーザは、従来的に使用しなかったユーザ機器デバイス上でメディアにアクセスするようになっている。本明細書で参照されるように、語句「ユーザ機器デバイス」、「ユーザ機器」、「ユーザデバイス」、「電子デバイス」、「電子機器」、「メディア機器デバイス」、または「メディアデバイス」は、テレビ、スマートＴＶ、セットトップボックス、衛星テレビに対応するための統合型受信機デコーダ（ＩＲＤ）、デジタル記憶デバイス、デジタルメディア受信機（ＤＭＲ）、デジタルメディアアダプタ（ＤＭＡ）、ストリーミングメディアデバイス、ＤＶＤプレーヤ、ＤＶＤレコーダ、接続型ＤＶＤ、ローカルメディアサーバ、ＢＬＵ－ＲＡＹ（登録商標）プレーヤ、ＢＬＵ－ＲＡＹ（登録商標）レコーダ、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ウェブＴＶボックス、パーソナルコンピュータテレビ（ＰＣ／ＴＶ）、ＰＣメディアサーバ、ＰＣメディアセンター、ハンドヘルドコンピュータ、固定電話、携帯情報端末（ＰＤＡ）、モバイル電話、ポータブルビデオプレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、ポータブルゲーム機、スマートフォン、または任意の他のテレビ機器、コンピューティング機器、または無線デバイス、および／またはそれらの組み合わせ等の上記に説明されるコンテンツにアクセスするための任意のデバイスを意味するように理解されるべきである。いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイスは、正面画面および裏面画面、複数の正面画面、または複数の角度付き画面を有してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイスは、正面カメラおよび／または裏面カメラを有してもよい。これらのユーザ機器デバイス上で、ユーザは、テレビを通して利用可能な同一のコンテンツ間をナビゲートし、それを特定することが可能であり得る。その結果、メディアガイドは、これらのデバイス上でも同様に利用可能であり得る。提供されるガイドは、テレビのみを通して利用可能なコンテンツ、他のタイプのユーザ機器デバイスのうちの１つ以上のもののみを通して利用可能なコンテンツ、またはテレビおよび他のタイプのユーザ機器デバイスのうちの１つ以上のものの両方を通して利用可能なコンテンツのためのものであってもよい。メディアガイドアプリケーションは、ユーザ機器デバイス上で、オンラインアプリケーション（すなわち、ウェブサイト上で提供される）として、または独立型アプリケーションまたはクライアントとして提供されてもよい。メディアガイドアプリケーションを実装し得る、種々のデバイスおよびプラットフォームが、下記により詳細に説明される。

メディアガイドアプリケーションの機能のうちの１つは、メディアガイドデータをユーザに提供することである。本明細書で参照されるように、語句「メディアガイドデータ」または「ガイドデータ」は、コンテンツに関連する任意のデータまたはガイドアプリケーションを動作させる際に使用されるデータを意味するように理解されるべきである。例えば、ガイドデータは、番組情報、ガイドアプリケーション設定、ユーザ選好、ユーザプロファイル情報、メディア一覧、メディア関連情報（例えば、放送時間、放送チャネル、タイトル、内容、評価情報（例えば、ペアレンタルコントロール評価、批評家の評価等）、ジャンルまたはカテゴリ情報、俳優情報、放送会社またはプロバイダのロゴのロゴデータ等）、メディア形式（例えば、標準解像度、高解像度、３Ｄ等）、オンデマンド情報、ブログ、ウェブサイト、およびユーザが所望のコンテンツ選択間をナビゲートし、それを特定するために有用である、任意の他のタイプのガイドデータを含んでもよい。

メディアガイドアプリケーションは、ユーザの選好に基づいて個人化されてもよい。個人化されたメディアガイドアプリケーションは、ユーザが、メディアガイドアプリケーションを用いて個人化された「体験」を生成するように、表示および特徴をカスタマイズすることを可能にする。本個人化された体験は、ユーザがこれらのカスタマイズを入力することを可能にすることによって、および／または種々のユーザ選好を決定するようにメディアガイドアプリケーションがユーザアクティビティを監視することによって、生成されてもよい。ユーザは、ログインすることによって、または別様にガイドアプリケーションに対して自らを識別することによって、それらの個人化されたガイドアプリケーションにアクセスしてもよい。メディアガイドアプリケーションのカスタマイズは、ユーザプロファイルに従って行われてもよい。カスタマイズは、提示スキーム（例えば、表示の色スキーム、テキストのフォントサイズ等）、表示されるコンテンツ一覧の側面（例えば、ＨＤＴＶ番組のみまたは３Ｄ番組のみ、お気に入りチャネル選択に基づいたユーザ指定の放送チャネル、チャネルの表示の並び替え、推奨コンテンツ等）、所望の録画特徴（例えば、特定のユーザに対する録画または連続録画、録画品質等）、ペアレンタルコントロール設定、インターネットコンテンツのカスタマイズされた提示（例えば、ソーシャルメディアコンテンツ、電子メール、電子的に配信された記事等の提示）、および他の所望のカスタマイズを変動させるステップを含んでもよい。

メディアガイドアプリケーションは、ユーザが、ユーザプロファイル情報を提供することを可能にしてもよい、またはユーザプロファイル情報を自動的にコンパイルしてもよい。メディアガイドアプリケーションは、例えば、ユーザがアクセスするコンテンツ、および／またはユーザがガイドアプリケーションと行い得る他の相互作用を監視してもよい。加えて、メディアガイドアプリケーションは、特定のユーザに関連する他のユーザプロファイルの全てまたは一部を取得する（例えば、ｗｗｗ．Ｔｉｖｏ．ｃｏｍ等のユーザがアクセスするインターネット上の他のウェブサイトから、ユーザがアクセスする他のメディアガイドアプリケーションから、ユーザがアクセスする他の双方向アプリケーションから、ユーザの別のユーザ機器デバイスから等）、および／またはメディアガイドアプリケーションがアクセスし得る他のソースから、ユーザについての情報を取得してもよい。結果として、ユーザは、ユーザの異なるユーザ機器デバイスを横断して、統一されたガイドアプリケーション体験を提供されることができる。付加的な個人化されたメディアガイドアプリケーション特徴は、２００５年７月１１日に出願された、Ｅｌｌｉｓ ｅｔ ａｌ．の米国特許出願公開第２００５／０２５１８２７号、２００７年１月１６日に発行された、Ｂｏｙｅｒ ｅｔ ａｌ．の米国特許第７，１６５，０９８号、および２００２年２月２１日に出願された、Ｅｌｌｉｓ ｅｔ ａｌ．の米国特許出願公開第２００２／０１７４４３０号（本明細書に参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる）により詳細に説明されている。

ユーザは、そのユーザ機器デバイスのうちの１つ以上のものから、コンテンツおよびメディアガイドアプリケーション（および上記および下記に説明されるその表示画面）にアクセスしてもよい。図５は、例証的ユーザ機器デバイス５００の汎用実施形態を示す。ユーザ機器デバイスのより具体的な実装は、図６に関連して下記に議論される。ユーザ機器デバイス５００は、入力／出力（以降では「Ｉ／Ｏ」）パス５０２を介して、コンテンツおよびデータを受信してもよい。Ｉ／Ｏパス５０２は、処理回路５０６および記憶装置５０８を含む制御回路５０４に、コンテンツ（例えば、放送番組、オンデマンド番組、インターネットコンテンツ、ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）または広域ネットワーク（ＷＡＮ）を経由して利用可能なコンテンツ、および／または他のコンテンツ）およびデータを提供してもよい。制御回路５０４は、Ｉ／Ｏパス５０２を使用して、コマンド、要求、および他の好適なデータを送受信するために使用されてもよい。Ｉ／Ｏパス５０２は、制御回路５０４（具体的には、処理回路５０６）を１つ以上の通信パス（下記に説明される）に接続してもよい。Ｉ／Ｏ機能は、これらの通信パスのうちの１つ以上のものによって提供されてもよいが、図面が複雑になり過ぎることを回避するため、図５では単一のパスとして示されている。

制御回路５０４は、処理回路５０６等の任意の好適な処理回路に基づいてもよい。本明細書で参照されるように、処理回路は、１つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ（ＦＰＧＡ）、特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）等に基づく回路を意味すると理解されるべきであり、マルチコアプロセッサ（例えば、デュアルコア、クアドコア、ヘクサコア、または任意の好適な数のコア）またはスーパーコンピュータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、処理回路は、複数の別個のプロセッサまたは処理ユニット、例えば、複数の同一のタイプの処理ユニット（例えば、２つのＩｎｔｅｌ Ｃｏｒｅ ｉ７プロセッサ）または複数の異なるプロセッサ（例えば、Ｉｎｔｅｌ Ｃｏｒｅ ｉ５プロセッサおよびＩｎｔｅｌ Ｃｏｒｅ ｉ７プロセッサ）を横断して分散されてもよい。いくつかの実施形態では、制御回路５０４は、メモリ（すなわち、記憶装置５０８）内に記憶されたメディアガイドアプリケーションに対する命令を実行する。具体的には、制御回路５０４は、メディアガイドアプリケーションによって、上記および下記に議論される機能を果たすように命令されてもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、制御回路５０４に、メディアガイド表示を生成するための命令を提供してもよい。いくつかの実装では、制御回路５０４によって実施される任意のアクションは、メディアガイドアプリケーションから受信される命令に基づいてもよい。

クライアントサーバベースの実施形態では、制御回路５０４は、ガイドアプリケーションサーバまたは他のネットワークまたはサーバと通信するために好適な通信回路を含んでもよい。上記に述べられる機能性を実施するための命令は、ガイドアプリケーションサーバ上に記憶されてもよい。通信回路は、ケーブルモデム、総合デジタル通信網（ＩＳＤＮ）モデム、デジタルサブスクライバ回線（ＤＳＬ）モデム、電話モデム、イーサネット（登録商標）カード、または他の機器との通信用の無線モデム、または任意の他の好適な通信回路を含んでもよい。そのような通信は、インターネットまたは任意の他の好適な通信ネットワークまたはパスを伴ってもよい（図６と関連してより詳細に説明される）。加えて、通信回路は、ユーザ機器デバイスのピアツーピア通信、または相互から遠隔の場所にあるユーザ機器デバイスの通信を可能にする回路を含んでもよい（下記により詳細に説明される）。

メモリは、制御回路５０４の一部である、記憶装置４０８として提供される、電子記憶デバイスであってもよい。本明細書で参照されるように、語句「電子記憶デバイス」または「記憶デバイス」は、ランダムアクセスメモリ、読取専用メモリ、ハードドライブ、光学ドライブ、デジタルビデオディスク（ＤＶＤ）レコーダ、コンパクトディスク（ＣＤ）レコーダ、ＢＬＵ－ＲＡＹ（登録商標）ディスク（ＢＤ）レコーダ、ＢＬＵ－ＲＡＹ（登録商標） ３Ｄディスクレコーダ、デジタルビデオレコーダ（ＤＶＲ、または時として、パーソナルビデオレコーダまたはＰＶＲと呼ばれる）、ソリッドステートデバイス、量子記憶デバイス、ゲームコンソール、ゲームメディア、または任意の他の好適な固定またはリムーバブル記憶デバイス、および／またはそれらの任意の組み合わせ等の電子データ、コンピュータソフトウェア、またはファームウェアを記憶するための任意のデバイスを意味すると理解されたい。記憶装置５０８は、本明細書に説明される種々のタイプのコンテンツ、および上記に説明されるメディアガイドデータを記憶するために使用されてもよい。不揮発性メモリもまた、（例えば、ブートアップルーチンおよび他の命令を起動するために）使用されてもよい。図６に関連して説明されるクラウドベースの記憶装置が、記憶装置５０８を補完するために使用される、または記憶装置５０８の代わりに使用されてもよい。

制御回路５０４は、１つ以上のアナログチューナ、１つ以上のＭＰＥＧ－２デコーダ、または他のデジタルデコード回路、高解像度チューナ、または任意の他の好適な同調またはビデオ回路、またはそのような回路の組み合わせ等のビデオ生成回路および同調回路を含んでもよい。（例えば、記憶するために、無線、アナログ、またはデジタル信号をＭＰＥＧ信号に変換するための）エンコード回路もまた、提供されてもよい。制御回路５０４はまた、コンテンツをユーザ機器５００の好ましい出力形式に上方変換および下方変換するためのスケーリング回路を含んでもよい。回路５０４はまた、デジタル信号とアナログ信号との間で変換するためのデジタル／アナログ変換回路およびアナログ／デジタル変換回路を含んでもよい。同調およびエンコード回路は、コンテンツを受信して表示する、再生する、または録画するために、ユーザ機器デバイスによって使用されてもよい。同調およびエンコード回路はまた、ガイドデータを受信するために使用されてもよい。例えば、同調、ビデオ発生、エンコード、デコード、暗号化、解読、スケーリング、およびアナログ／デジタル回路を含む、本明細書に説明される回路は、１つ以上の汎用または特殊プロセッサ上で起動するソフトウェアを使用して実装されてもよい。複数のチューナが、同時同調機能（例えば、視聴および録画機能、ピクチャインピクチャ（ＰＩＰ）機能、多重チューナ録画機能等）に対処するように提供されてもよい。記憶装置５０８が、ユーザ機器５００とは別のデバイスとして提供される場合、同調およびエンコード回路（複数のチューナを含む）は、記憶装置５０８と関連付けられてもよい。

ユーザは、ユーザ入力インターフェース５１０を使用して、命令を制御回路４０４に送信してもよい。ユーザ入力インターフェース５１０は、リモートコントロール、マウス、トラックボール、キーパッド、キーボード、タッチスクリーン、タッチパッド、スタイラス入力、ジョイスティック、音声認識インターフェース、または他のユーザ入力インターフェース等の任意の好適なユーザインターフェースであってもよい。ディスプレイ５１２は、独立型デバイスとして提供される、またはユーザ機器デバイス５００の他の要素と統合されてもよい。例えば、ディスプレイ５１２は、タッチスクリーンまたはタッチセンサ式ディスプレイであってもよい。そのような状況では、ユーザ入力インターフェース５１０は、ディスプレイ５１２と統合される、または組み合わせられてもよい。ディスプレイ５１２は、モニタ、テレビ、モバイルデバイス用液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）、非晶質シリコンディスプレイ、低温ポリシリコンディスプレイ、電子インクディスプレイ、電気泳動ディスプレイ、アクティブマトリクスディスプレイ、エレクトロウェッティングディスプレイ、電気流体ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、エレクトロルミネセントディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、高性能アドレッシングディスプレイ、薄膜トランジスタディスプレイ、有機発光ダイオードディスプレイ、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ（ＳＥＤ）、レーザテレビ、カーボンナノチューブ、量子ドットディスプレイ、干渉変調器ディスプレイ、または視覚的画像を表示するための任意の他の好適な機器のうちの１つ以上のものであってもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ５１２は、ＨＤＴＶ対応型であり得る。いくつかの実施形態では、ディスプレイ５１２は、３Ｄディスプレイであってもよく、双方向メディアガイドアプリケーションおよび任意の好適なコンテンツは、３Ｄで表示されてもよい。ビデオカードまたはグラフィックカードは、ディスプレイ５１２への出力を生成してもよい。ビデオカードは、３Ｄシーンおよび２Ｄグラフィックのレンダリング加速、ＭＰＥＧ－２／ＭＰＥＧ－４デコード、ＴＶ出力、または複数のモニタを接続する能力等の種々の機能を提供し得る。ビデオカードは、制御回路５０４に関連する上記に説明される任意の処理回路であってもよい。ビデオカードは、制御回路５０４と統合されてもよい。スピーカ５１４は、ユーザ機器デバイス５００の他の要素と統合されたものとして提供されてもよい、または独立型ユニットであってもよい。ディスプレイ５１２上に表示されるビデオおよび他のコンテンツのオーディオコンポーネントは、スピーカ５１４を通して再生されてもよい。いくつかの実施形態では、オーディオは、スピーカ５１４を介して音声を処理および出力する、受信機（図示せず）に配布されてもよい。

ガイドアプリケーションは、任意の好適なアーキテクチャを使用して実装されてもよい。例えば、これは、ユーザ機器デバイス４００上で完全に実装される、独立型アプリケーションであってもよい。そのようなアプローチでは、アプリケーションの命令は、ローカルで（例えば、記憶装置５０８内に）記憶され、アプリケーションによって使用するためのデータは、周期的にダウンロードされる（例えば、帯域外フィードから、インターネットリソースから、または別の好適なアプローチを使用して）。制御回路５０４は、記憶装置５０８からアプリケーションの命令を読み出し、本明細書に議論される表示のうちのいずれかを生成するための命令を処理してもよい。処理された命令に基づいて、制御回路５０４は、入力が入力インターフェース５１０から受信されるときに実施するアクションを決定してもよい。例えば、表示上のカーソルの上／下への移動は、入力インターフェース５１０が、上／下ボタンが選択されたことを示すとき、処理された命令によって示されてもよい。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、クライアントサーバベースのアプリケーションである。ユーザ機器デバイス５００上に実装される、シックまたはシンクライアントによって使用するためのデータは、ユーザ機器デバイス５００の遠隔にあるサーバに要求を発行することによって、オンデマンドで読み出される。クライアントサーバベースのガイドアプリケーションの一実施例では、制御回路５０４は、遠隔サーバによって提供されるウェブページを解釈する、ウェブブラウザを起動する。例えば、遠隔サーバは、記憶デバイス内にアプリケーションのための命令を記憶してもよい。遠隔サーバは、回路（例えば、制御回路５０４）を使用して、記憶された命令を処理し、上記および下記に議論される表示を生成してもよい。クライアントデバイスは、遠隔サーバによって発生される表示を受信してもよく、表示のコンテンツを機器デバイス５００上にローカルで表示してもよい。このように、命令の処理が、サーバによって遠隔で実施される一方、結果として生じる表示は、機器デバイス５００上にローカルで提供される。機器デバイス５００は、入力インターフェース５１０を介して、ユーザからの入力を受信し、対応する表示を処理および生成するために、それらの入力を遠隔サーバに伝送してもよい。例えば、機器デバイス５００は、上／下ボタンが入力インターフェース５１０を介して選択されたことを示す、通信を遠隔サーバに伝送してもよい。遠隔サーバは、その入力に従って命令を処理し、入力に対応するアプリケーションの表示を生成してもよい（例えば、カーソルを上／下に移動させる表示）。生成された表示は、次いで、ユーザへの提示のために、機器デバイス５００に伝送される。

いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、インタープリタまたは仮想マシン（制御回路５０４によって起動される）によって、ダウンロードされ、解釈または別様に起動される。いくつかの実施形態では、ガイドアプリケーションは、ＥＴＶバイナリ交換形式（ＥＴＶ Ｂｉｎａｒｙ Ｉｎｔｅｒｃｈａｎｇｅ Ｆｏｒｍａｔ／ＥＢＩＦ）でエンコードされ、好適なフィードの一部として制御回路５０４によって受信され、制御回路５０４上で起動するユーザエージェントによって解釈されてもよい。例えば、ガイドアプリケーションは、ＥＢＩＦアプリケーションであってもよい。いくつかの実施形態では、ガイドアプリケーションは、制御回路５０４によって実行されるローカル仮想マシンまたは他の好適なミドルウェアによって受信および起動される、一連のＪＡＶＡ（登録商標）ベースのファイルによって定義されてもよい。そのような実施形態のうちのいくつか（例えば、ＭＰＥＧ－２または他のデジタルメディアエンコードスキームを採用するもの）では、ガイドアプリケーションは、例えば、番組のＭＰＥＧオーディオおよびビデオパケットを用いたＭＰＥＧ－２オブジェクトカルーセルにおいてエンコードおよび伝送されてもよい。

図５のユーザ機器デバイス５００は、ユーザテレビ機器６０２、ユーザコンピュータ機器６０４、無線ユーザ通信デバイス６０６、または非ポータブルゲーム機等のコンテンツにアクセスするために好適な任意の他のタイプのユーザ機器として、図６のシステム６００内に実装されることができる。簡潔にするために、これらのデバイスは、本明細書では総称して、ユーザ機器またはユーザ機器デバイスと称され得、上記に説明されるユーザ機器デバイスに実質的に類似し得る。メディアガイドアプリケーションが実装され得る、ユーザ機器デバイスは、独立型デバイスとして機能してもよい、またはデバイスのネットワークの一部であってもよい。デバイスの種々のネットワーク構成が、実装されてもよく、下記により詳細に議論される。

図５と関連して上記に説明されるシステム特徴のうちの少なくともいくつかを利用する、ユーザ機器デバイスは、単に、ユーザテレビ機器６０２、ユーザコンピュータ機器６０４、または無線ユーザ通信デバイス６０６として分類されなくてもよい。例えば、ユーザテレビ機器６０２は、いくつかのユーザコンピュータ機器６０４のように、インターネットコンテンツへのアクセスを可能にするインターネット対応型であり得る一方、ユーザコンピュータ機器６０４は、いくつかのテレビ機器６０２のように、テレビ番組へのアクセスを可能にするチューナを含み得る。メディアガイドアプリケーションは、種々の異なるタイプのユーザ機器上で同一レイアウトを有してもよい、またはユーザ機器の表示能力に合わせられてもよい。例えば、ユーザコンピュータ機器６０４上では、ガイドアプリケーションは、ウェブブラウザによってアクセスされるウェブサイトとして提供されてもよい。別の実施例では、ガイドアプリケーションは、無線ユーザ通信デバイス６０６用に縮小されてもよい。

システム６００では、典型的には、各タイプのユーザ機器デバイスが、１つを上回って存在するが、図面が複雑になり過ぎることを回避するように、それぞれ１つだけが、図６に示されている。加えて、各ユーザは、１つを上回るタイプのユーザ機器デバイスと、また、各タイプのユーザ機器デバイスのうちの１つを上回るものとを利用してもよい。

いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイス（例えば、ユーザテレビ機器６０２、ユーザコンピュータ機器６０４、無線ユーザ通信デバイス６０６）は、「第２の画面デバイス」と称されてもよい。例えば、第２の画面デバイスは、第１のユーザ機器デバイス上に提示されるコンテンツを補完してもよい。第２の画面デバイス上に提示されるコンテンツは、第１のデバイス上に提示されるコンテンツを補完する、任意の好適なコンテンツであってもよい。いくつかの実施形態では、第２の画面デバイスは、第１のデバイスの設定および表示選好を調節するためのインターフェースを提供する。いくつかの実施形態では、第２の画面デバイスは、他の第２の画面デバイスと相互作用する、またはソーシャルネットワークと相互作用するために構成される。第２の画面デバイスは、第１のデバイスと同一の部屋内に、第１のデバイスと異なる部屋であるが、同一の家または建物内に、または第１のデバイスと異なる建物内に位置することができる。

ユーザはまた、家庭内デバイスおよび遠隔デバイスにわたって一貫したメディアガイドアプリケーション設定を維持するように、種々の設定を設定してもよい。設定は、本明細書に説明されるもの、およびお気に入りのチャネルおよび番組、番組を推奨するためにガイドアプリケーションが利用する番組選好、表示選好、および他の望ましいガイド設定を含む。例えば、ユーザが、そのオフィスのパーソナルコンピュータ上で、例えば、ウェブサイトｗｗｗ．Ｔｉｖｏ．ｃｏｍの上で、あるチャネルをお気に入りとして設定した場合、同一のチャネルが、ユーザの家庭内デバイス（例えば、ユーザテレビ機器およびユーザコンピュータ機器）上で、および所望に応じて、ユーザのモバイルデバイス上でお気に入りとして表示されるであろう。したがって、同一または異なるタイプのユーザ機器デバイスであるかどうかにかかわらず、１つのユーザ機器デバイス上で行われる変更は、別のユーザ機器デバイス上のガイド体験を変更することができる。加えて、行われる変更は、ユーザによって入力される設定、およびガイドアプリケーションによって監視されるユーザアクティビティに基づいてもよい。

ユーザ機器デバイスは、通信ネットワーク６１４に結合されてもよい。すなわち、ユーザテレビ機器６０２、ユーザコンピュータ機器６０４、および無線ユーザ通信デバイス６０６は、それぞれ、通信経路６０８、６１０、および６１２を介して、通信ネットワーク６１４に結合される。通信ネットワーク６１４は、インターネット、携帯電話ネットワーク、モバイルボイスまたはデータネットワーク（例えば、４ＧまたはＬＴＥネットワーク）、ケーブルネットワーク、公衆交換電話ネットワーク、または他のタイプの通信ネットワーク、または通信ネットワークの組み合わせを含む、１つ以上のネットワークであってもよい。パス６０８、６１０、および６１２は、別個または一緒に、衛星パス、光ファイバパス、ケーブルパス、インターネット通信をサポートするパス（例えば、ＩＰＴＶ）、フリースペース接続（例えば、放送または他の無線信号用）、または任意の他の好適な有線または無線通信経路、またはそのような経路の組み合わせ等の１つ以上の通信経路を含んでもよい。経路６１２は、図６に示される例示的実施形態では、無線パスであることを示すように破線で描かれ、パス６０８および６１０は、それらが有線パスであることを示すように実線として描かれている（しかし、これらのパスは、所望される場合、無線パスであってもよい）。ユーザ機器デバイスとの通信は、これらの通信パスのうちの１つ以上のものによって提供されてもよいが、図６では、図面が複雑になり過ぎることを回避するように、単一パスとして示される。

通信パスは、ユーザ機器デバイスの間には描かれていないが、これらのデバイスは、経路６０８、６１０、および６１２と関連して上記に説明されるもの、およびＵＳＢケーブル、ＩＥＥＥ １３９４ケーブル、無線パス（例えば、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、赤外線、ＩＥＥＥ ８０２－１１ｘ等）等の他の短距離ポイントツーポイント通信パス、または有線または無線パスを介した他の短距離通信等の通信パスを介して、相互に直接通信してもよい。ＢＬＵＥＴＯＯＴＨ（登録商標）は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ ＳＩＧ， ＩＮＣ．によって所有される認証マークである。ユーザ機器デバイスはまた、通信ネットワーク６１４を介した間接パスを通して、相互に直接通信してもよい。

システム６００は、それぞれ、通信パス６２０および６２２を介して、通信ネットワーク６１４に結合される、コンテンツソース６１６およびメディアガイドデータソース６１８を含む。パス６２０および６２２は、パス６０８、６１０、および６１２と関連して上記に説明される通信パスのうちのいずれかを含んでもよい。コンテンツソース６１６およびメディアガイドデータソース６１８との通信は、１つ以上の通信パスを経由して交信されてもよいが、図６では、図面が複雑になり過ぎることを回避するように、単一パスとして示される。加えて、コンテンツソース６１６およびメディアガイドデータソース６１８のそれぞれが、１つを上回って存在し得るが、図６では、図面が複雑になり過ぎることを回避するように、それぞれ１つだけが、示される。（異なるタイプのこれらのソースのそれぞれが、下記に議論される。）所望される場合、コンテンツソース６１６およびメディアガイドデータソース６１８は、１つのソースデバイスとして統合されてもよい。ソース６１６および６１８と、ユーザ機器デバイス６０２、６０４、および６０６との間の通信は、通信ネットワーク６１４を通したものとして示されるが、いくつかの実施形態では、ソース６１６および６１８は、パス６０８、６１０、および６１２と関連して上記に説明されるもの等の通信パス（図示せず）を介して、ユーザ機器デバイス６０２、６０４、および６０６と直接通信してもよい。

コンテンツソース６１６は、テレビ配信施設、ケーブルシステムヘッドエンド、衛星配信施設、番組ソース（例えば、ＮＢＣ、ＡＢＣ、ＨＢＯ等のテレビ放送会社）、中間配信施設および／またはサーバ、インターネットプロバイダ、オンデマンドメディアサーバ、および他のコンテンツプロバイダを含む、１つ以上のタイプのコンテンツ配信機器を含んでもよい。ＮＢＣは、Ｎａｔｉｏｎａｌ Ｂｒｏａｄｃａｓｔｉｎｇ Ｃｏｍｐａｎｙ， Ｉｎｃ．によって所有される商標であり、ＡＢＣは、Ａｍｅｒｉｃａｎ Ｂｒｏａｄｃａｓｔｉｎｇ Ｃｏｍｐａｎｙ， ＩＮＣ．によって所有される商標であり、ＨＢＯは、Ｈｏｍｅ Ｂｏｘ Ｏｆｆｉｃｅ， Ｉｎｃ．によって所有される商標である。コンテンツソース６１６は、コンテンツの発信元であってもよい（例えば、テレビ放送会社、ウェブキャストプロバイダ等）、またはコンテンツの発信元でなくてもよい（例えば、オンデマンドコンテンツプロバイダ、ダウンロード用放送番組のコンテンツのインターネットプロバイダ等）。コンテンツソース６１６は、ケーブルソース、衛星プロバイダ、オンデマンドプロバイダ、インターネットプロバイダ、オーバーザトップコンテンツプロバイダ、または他のコンテンツのプロバイダを含んでもよい。コンテンツソース６１６はまた、ユーザ機器デバイスのうちのいずれかから遠隔の場所にある、異なるタイプのコンテンツ（ユーザによって選択されるビデオコンテンツを含む）を記憶するために使用される、遠隔メディアサーバを含んでもよい。コンテンツの遠隔記憶のため、および遠隔に記憶されたコンテンツをユーザ機器に提供するためのシステムおよび方法は、２０１０年７月２０日に発行されたＥｌｌｉｓ ｅｔ ａｌ．の米国特許第７，７６１，８９２号（その全体として本明細書に参照することによって本明細書に組み込まれる）に関連して、より詳細に議論されている。

メディアガイドデータソース６１８は、上記に説明されるメディアガイドデータ等のメディアガイドデータを提供してもよい。メディアガイドデータは、任意の好適なアプローチを使用して、ユーザ機器デバイスに提供されてもよい。いくつかの実施形態では、ガイドアプリケーションは、データフィード（例えば、継続フィードまたはトリクルフィード）を介して、番組ガイドデータを受信する、独立型双方向テレビ番組ガイドであってもよい。番組スケジュールデータおよび他のガイドデータは、テレビチャネルのサイドバンド上で、帯域内デジタル信号を使用して、帯域外デジタル信号を使用して、または任意の他の好適なデータ伝送技術によって、ユーザ機器に提供されてもよい。番組スケジュールデータおよび他のメディアガイドデータは、複数のアナログまたはデジタルテレビチャネル上でユーザ機器に提供されてもよい。

いくつかの実施形態では、メディアガイドデータソース６１８からのガイドデータは、クライアントサーバアプローチを使用して、ユーザの機器に提供されてもよい。例えば、ユーザ機器デバイスは、メディアガイドデータをサーバからプルしてもよい、またはサーバは、メディアガイドデータをユーザ機器デバイスにプッシュしてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザの機器上に常駐するガイドアプリケーションクライアントは、必要に応じて、例えば、ガイドデータが古くなっているとき、またはユーザ機器デバイスが、データを受信する要求をユーザから受信するとき、ソース６１８とセッションを開始し、ガイドデータを取得してもよい。メディアガイドは、任意の好適な頻度で（例えば、継続的に、毎日、ユーザ規定期間で、システム規定期間で、ユーザ機器からの要求に応答して等）ユーザ機器に提供されてもよい。メディアガイドデータソース６１８は、ユーザ機器デバイス６０２、６０４、および６０６に、メディアガイドアプリケーション自体、またはメディアガイドアプリケーションのソフトウェア更新を提供してもよい。

いくつかの実施形態では、メディアガイドデータは、視聴者データを含んでもよい。例えば、視聴者データは、現在および／または履歴ユーザアクティビティ情報（例えば、ユーザが典型的に鑑賞するコンテンツ、ユーザがコンテンツを鑑賞する時刻、ユーザがソーシャルネットワークと相互作用するかどうか、ユーザがソーシャルネットワークと相互作用し、情報をポストする時間、ユーザが典型的に鑑賞するコンテンツのタイプ（例えば、有料ＴＶまたは無料ＴＶ）、気分、脳の活動情報等）を含んでもよい。メディアガイドデータはまた、サブスクリプションデータを含んでもよい。例えば、サブスクリプションデータは、所与のユーザがサブスクライブするソースまたはサービスおよび／または所与のユーザが以前にサブスクライブしていたが、後にアクセスを打ち切ったソースまたはサービス（例えば、ユーザがプレミアムチャネルをサブスクライブしているかどうか、ユーザがプレミアムレベルのサービスを追加したかどうか、ユーザがインターネット速度を加速させたかどうか）を識別してもよい。いくつかの実施形態では、視聴者データおよび／またはサブスクリプションデータは、１年を上回る周期の間の所与のユーザのパターンを識別してもよい。メディアガイドデータは、所与のユーザがサービス／ソースへのアクセスを打ち切るであろう可能性を示すスコアを生成するために使用される、モデル（例えば、残存者モデル）を含んでもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、所与のユーザが特定のサービスまたはソースへのアクセスを打ち切るであろうかどうかの可能性を示す、値またはスコアを生成するためのモデルを使用して、サブスクリプションデータとともに視聴者データを処理してもよい。特に、より高いスコアは、ユーザが特定のサービスまたはソースへのアクセスを打ち切るであろう、より高いレベルの信頼性を示し得る。スコアに基づいて、メディアガイドアプリケーションは、ユーザがアクセスを打ち切る可能性が高いであろうものとしてスコアによって示される特定のサービスまたはソースをユーザが維持するように勧誘する宣伝を生成してもよい。

メディアガイドアプリケーションは、例えば、ユーザ機器デバイス上に実装される独立型アプリケーションであってもよい。例えば、メディアガイドアプリケーションは、記憶装置５０８内に記憶され、ユーザ機器デバイス５００の制御回路５０４によって実行され得る、ソフトウェアまたは実行可能命令のセットとして実装されてもよい。いくつかの実施形態では、メディアガイドアプリケーションは、クライアント－サーバアプリケーションであってもよく、その場合、クライアントアプリケーションのみが、ユーザ機器デバイス上に常駐し、サーバアプリケーションは、遠隔サーバ上に常駐する。例えば、メディアガイドアプリケーションは、部分的にユーザ機器デバイス５００の制御回路５０４上のクライアントアプリケーションとして、および遠隔サーバの制御回路上で起動するサーバアプリケーション（例えば、メディアガイドデータソース６１８）として部分的に遠隔サーバ上で、実装されてもよい。遠隔サーバの制御回路（メディアガイドデータソース６１８等）によって実行されると、メディアガイドアプリケーションは、制御回路に、ガイドアプリケーション表示を生成し、生成された表示をユーザ機器デバイスに伝送するように命令してもよい。サーバアプリケーションは、メディアガイドデータソース６１８の制御回路に、ユーザ機器上での記憶のためのデータを伝送するように命令してもよい。クライアントアプリケーションは、受信用ユーザ機器の制御回路に、ガイドアプリケーション表示を生成するように命令してもよい。

ユーザ機器デバイス６０２、６０４、および６０６に配信されるコンテンツおよび／またはメディアガイドデータは、オーバーザトップ（ＯＴＴ）コンテンツであってもよい。ＯＴＴコンテンツ配信は、上記に説明される任意のユーザ機器デバイスを含む、インターネット対応型ユーザデバイスが、ケーブルまたは衛星接続を経由して受信されるコンテンツに加えて、上記に説明される任意のコンテンツを含む、インターネットを経由して転送されるコンテンツを受信することを可能にする。ＯＴＴコンテンツは、インターネットサービスプロバイダ（ＩＳＰ）によって提供されるインターネット接続を介して配信されるが、第三者も、コンテンツを配布する。ＩＳＰは、視聴能力、著作権、またはコンテンツの再配布に責任がない場合があり、ＯＴＴコンテンツプロバイダによって提供されるＩＰパケットのみを転送してもよい。ＯＴＴコンテンツプロバイダの実施例は、ＩＰパケットを介してオーディオおよびビデオを提供する、ＹＯＵＴＵＢＥ（登録商標）、ＮＥＴＦＬＩＸ、およびＨＵＬＵを含む。Ｙｏｕｔｕｂｅ（登録商標）は、Ｇｏｏｇｌｅ Ｉｎｃ．によって所有される商標であり、Ｎｅｔｆｌｉｘは、Ｎｅｔｆｌｉｘ， Ｉｎｃ．によって所有される商標であり、Ｈｕｌｕは、Ｈｕｌｕ， ＬＬＣ．によって所有される商標である。ＯＴＴコンテンツプロバイダは、加えて、または代替として、上記に説明されるメディアガイドデータを提供してもよい。コンテンツおよび／またはメディアガイドデータに加えて、ＯＴＴコンテンツのプロバイダは、メディアガイドアプリケーション（例えば、ウェブベースのアプリケーションまたはクラウドベースのアプリケーション）を配布することができる、またはコンテンツは、ユーザ機器デバイス上に記憶されるメディアガイドアプリケーションによって表示されることができる。

メディアガイドシステム６００は、いくつかのアプローチまたはネットワーク構成を例証することを意図しており、それによって、ユーザ機器デバイスおよびコンテンツおよびガイドデータのソースは、コンテンツにアクセスし、メディアガイドを提供する目的のために、相互に通信してもよい。本明細書に説明される実施形態は、これらのアプローチのうちのいずれか１つまたは一部において、またはコンテンツを配信し、メディアガイドを提供するための他のアプローチを採用するシステムにおいて、適用されてもよい。以下の４つのアプローチは、図６の汎用実施例の具体的例証を提供する。

１つのアプローチでは、ユーザ機器デバイスは、ホームネットワーク内で相互に通信してもよい。ユーザ機器デバイスは、上記に説明される短距離ポイントツーポイント通信方式を介して、ホームネットワーク上に提供されるハブまたは他の類似デバイスを通した間接パスを介して、または通信ネットワーク６１４を介して、相互に直接通信することができる。１つの家庭内の複数の個人のそれぞれが、ホームネットワーク上の異なるユーザ機器デバイスを動作させてもよい。結果として、種々のメディアガイド情報または設定が、異なるユーザ機器デバイスの間で通信されることが望ましくあり得る。例えば、２００５年７月１１日に出願された、Ｅｌｌｉｓ ｅｔ ａｌ．の米国特許公開第２００５／０２５１８２７号により詳細に説明されるように、ホームネットワーク内の異なるユーザ機器デバイス上で、ユーザが一貫したメディアガイドアプリケーション設定を維持することが望ましくあり得る。ホームネットワーク内の異なるタイプのユーザ機器デバイスもまた、相互に通信し、コンテンツを伝送してもよい。例えば、ユーザは、ユーザコンピュータ機器からポータブルビデオプレーヤまたはポータブル音楽プレーヤにコンテンツを伝送してもよい。

第２のアプローチでは、ユーザは、複数のタイプのユーザ機器を有してもよく、これによって、ユーザは、コンテンツにアクセスし、メディアガイドを取得する。例えば、一部のユーザは、家庭内およびモバイルデバイスによってアクセスされる、ホームネットワークを有してもよい。ユーザは、遠隔デバイス上に実装されるメディアガイドアプリケーションを介して、家庭内デバイスを制御してもよい。例えば、ユーザは、そのオフィスのパーソナルコンピュータ、またはＰＤＡまたはウェブ対応携帯電話等のモバイルデバイスを介して、ウェブサイト上のオンラインメディアガイドアプリケーションにアクセスしてもよい。ユーザは、オンラインガイドアプリケーション上で種々の設定（例えば、録画、リマインダ、または他の設定）を設定して、ユーザの家庭内機器を制御してもよい。オンラインガイドは、直接、またはユーザの家庭内機器上のメディアガイドアプリケーションと通信することによって、ユーザの機器を制御してもよい。ユーザ機器デバイスが相互から遠隔の場所にある、ユーザ機器デバイスの通信のための種々のシステムおよび方法は、例えば、２０１１年１０月２５日に発行された、Ｅｌｌｉｓ ｅｔ ａｌ．の米国特許第８，０４６，８０１号（本明細書に参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる）に議論されている。

第３のアプローチでは、家庭内外のユーザ機器デバイスのユーザは、コンテンツソース６１６と直接通信し、コンテンツにアクセスするために、そのメディアガイドアプリケーションを使用することができる。具体的には、家庭内では、ユーザテレビ機器６０２およびユーザコンピュータ機器６０４のユーザは、メディアガイドアプリケーションにアクセスし、所望のコンテンツ間をナビゲートし、それを特定してもよい。ユーザはまた、無線ユーザ通信デバイス６０６を使用して、家庭外のメディアガイドアプリケーションにアクセスし、所望のコンテンツ間をナビゲートし、それを特定してもよい。

第４のアプローチでは、ユーザ機器デバイスは、クラウドコンピューティング環境内で動作し、クラウドサービスにアクセスしてもよい。クラウドコンピューティング環境では、コンテンツ共有、記憶、または配布のための種々のタイプのコンピューティングサービス（例えば、ビデオ共有サイトまたはソーシャルネットワーキングサイト）が、「クラウド」と称される、ネットワークアクセス可能コンピューティングおよび記憶リソースの集合によって提供される。例えば、クラウドは、通信ネットワーク６１４を介したインターネット等のネットワークを介して接続される、種々のタイプのユーザおよびデバイスにクラウドベースのサービスを提供する、中央にまたは分散場所に位置し得る、サーバコンピューティングデバイスの集合を含むことができる。これらのクラウドリソースは、１つ以上のコンテンツソース６１６および１つ以上のメディアガイドデータソース６１８を含んでもよい。加えて、または代替として、遠隔コンピューティングサイトは、ユーザテレビ機器６０２、ユーザコンピュータ機器６０４、および無線ユーザ通信デバイス６０６等の他のユーザ機器デバイスを含んでもよい。例えば、他のユーザ機器デバイスは、ビデオの記憶されたコピーまたはストリーミングされたビデオへのアクセスを提供してもよい。そのような実施形態では、ユーザ機器デバイスは、中央サーバと通信することなく、ピアツーピア様式で動作してもよい。

クラウドは、ユーザ機器デバイスのために、他の実施例の中でもとりわけ、コンテンツ記憶、コンテンツ共有、またはソーシャルネットワーキングサービス等のサービスへのアクセス、および上記に説明される任意のコンテンツへのアクセスを提供する。サービスは、クラウドコンピューティングサービスプロバイダを通して、またはオンラインサービスの他のプロバイダを通して、クラウド内で提供されることができる。例えば、クラウドベースのサービスは、コンテンツ記憶サービス、コンテンツ共有サイト、ソーシャルネットワーキングサイト、または他のサービスを含むことができ、それを介して、ユーザ供給コンテンツは、接続されたデバイス上で他者によって視聴するために分配される。これらのクラウドベースのサービスは、ユーザ機器デバイスが、コンテンツをローカルで記憶し、ローカルで記憶されたコンテンツにアクセスするのではなく、コンテンツをクラウドに記憶し、コンテンツをクラウドから受信することを可能にしてもよい。

ユーザは、カムコーダ、ビデオモード付きデジタルカメラ、オーディオレコーダ、モバイル電話、およびハンドヘルドコンピューティングデバイス等の種々のコンテンツ捕捉デバイスを使用して、コンテンツを録画してもよい。ユーザは、直接、例えば、ユーザコンピュータ機器６０４から、またはコンテンツ捕捉特徴を有する、無線ユーザ通信デバイス６０６からのいずれかにおいて、クラウド上のコンテンツ記憶サービスにコンテンツをアップロードすることができる。代替として、ユーザは、最初に、コンテンツをユーザコンピュータ機器６０４等のユーザ機器デバイスに転送することができる。コンテンツを記憶するユーザ機器デバイスは、通信ネットワーク６１４上のデータ伝送サービスを使用して、コンテンツをクラウドにアップロードする。いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイス自体が、クラウドリソースであり、他のユーザ機器デバイスは、直接、ユーザがコンテンツを記憶したユーザ機器デバイスから、コンテンツにアクセスすることができる。

クラウドリソースは、例えば、ウェブブラウザ、メディアガイドアプリケーション、デスクトップアプリケーション、モバイルアプリケーション、および／またはそれらのアクセスアプリケーションの任意の組み合わせを使用して、ユーザ機器デバイスによってアクセスされてもよい。ユーザ機器デバイスは、アプリケーション配信のために、クラウドコンピューティングに依拠する、クラウドクライアントであってもよい、またはユーザ機器デバイスは、クラウドリソースにアクセスすることなく、ある機能性を有してもよい。例えば、ユーザ機器デバイス上で起動するいくつかのアプリケーションは、クラウドアプリケーション、すなわち、インターネットを経由してサービスとして配信されるアプリケーションであってもよい一方、他のアプリケーションは、ユーザ機器デバイス上に記憶され、起動されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザデバイスは、コンテンツを複数のクラウドリソースから同時に受信してもよい。例えば、ユーザデバイスは、オーディオを１つのクラウドリソースからストリーミングする一方で、コンテンツを第２のクラウドリソースからダウンロードすることができる。または、ユーザデバイスは、より効率的なダウンロードのために、コンテンツを複数のクラウドリソースからダウンロードすることができる。いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイスは、図５に関連して説明される処理回路によって実施される処理動作等の処理動作のために、クラウドリソースを使用することができる。

本明細書で参照されるように、用語「～に応答して」は、「～の結果として開始される」ことを指す。例えば、第２のアクションに応答して実施されている第１のアクションは、第１のアクションと第２のアクションとの間に介在ステップを含んでもよい。本明細書で参照されるように、用語「～に直接応答して」は、「～によって引き起こされる」ことを指す。例えば、第２のアクションに直接応答して実施されている第１のアクションは、第１のアクションと第２のアクションとの間に介在ステップを含まなくてもよい。

図７は、本開示のいくつかの実施形態による、メディアアセットをトランスコードし、トランスコードされたメディアセグメントを伝送するための例証的プロセスを表す、フローチャートである。図７のフローチャートは、本開示のある実施形態による、メディアアセットをトランスコードし、トランスコードされたメディアセグメントを伝送するための制御回路４０４上で実装されるプロセス７００を表す。プロセス７００またはその任意のアクションは、図５－６に示されるデバイスのうちのいずれかの上で実施される、またはそれによって提供され得ることに留意されたい。例えば、プロセス７００は、メディアアセットをトランスコードし、トランスコードされたメディアセグメントを伝送するために、サーバ（例えば、メディアコンテンツソース６１６、メディアガイドデータソース６１８、および／またはユーザ機器６０２、６０４、６０６（図６）であり得る、サーバデバイス１０２）またはクライアントデバイス（例えば、ユーザ機器６０２、６０４、６０６（図６）のうちのいずれかであり得る、クライアントデバイス１０４）上に実装されるメディアガイドアプリケーションによって命令されるように、トランスコーディング回路を備え得る、制御回路５０４（図５）によって実行されてもよい。加えて、プロセス７００の１つ以上のアクションは、本明細書に説明される任意の他のプロセスまたは実施形態の１つ以上のアクションの中に組み込まれる、またはそれと組み合わせられてもよい。さらに、プロセス７００は、サーバデバイス１０２上で排他的に実施される、またはサーバデバイス１０２およびクライアントデバイス１０４の両方の間に分散されてもよい。

７０２において、制御回路５０４は、メディアアセットを複数のセグメントに分割するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ７０２は、サーバデバイス１０２の制御回路によって実施されてもよい。例えば、メディアアセットは、未加工メディアストリームとして受信されてもよい。制御回路５０４は、フレームタイプ（例えば、Ｉフレーム）または再生持続時間（例えば、５秒のメディア再生時間を備えるデータ）に基づき得る、境界点においてメディアアセットを分割してもよい。代替として、メディアアセットは、ＭＰＥＧ－２またはＭＰＥＧ－４等のセグメント化形式において受信されてもよい。制御回路５０４は、特定のサイズまたは持続時間のセグメントを発生させるために、そのようなセグメントを組み合わせる、またはさらに分割してもよい。いくつかの実施形態では、各セグメントは、複数のチャンクにさらに分割されてもよい。各チャンクは、ともに組み合わせられると、完全なセグメントを構成する、少量のデータを備えてもよい。

７０４において、制御回路５０４は、クライアントデバイスから、通信ネットワーク６１４を介して、複数のセグメントの第１のセグメントが第１のビットレートにおいてトランスコードされる第１の要求を受信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ７０４は、サーバデバイス１０２の制御回路によって実施されてもよい。例えば、クライアントデバイスは、４００ｋｂｐｓのビットレートにおいてメディアアセットの第１のセグメントを要求する要求をサーバデバイスに伝送してもよい。要求は、ＨＴＴＰ、ＦＴＰ、ＳＦＴＰ、または任意の他の好適なデータ転送プロトコルを使用して、通信ネットワーク６１４を介して伝送されてもよい。

７０６において、制御回路５０４は、要求された第１のビットレートにおいて複数のセグメントをトランスコードし始め、複数の対応するトランスコードされた部分を発生させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ７０６は、サーバデバイス１０２の制御回路によって実施されてもよい。例えば、制御回路５０４のトランスコーディングモジュールは、メディアアセットにアクセスし、メディアデータを処理し、要求されたビットレートにおいてメディアデータのセグメントを発生させてもよい。いくつかの実施形態では、制御回路５０４のトランスコーディングモジュールは、トランスコードされているセグメント毎に複数のチャンクを発生させてもよい。

７０８において、制御回路５０４は、トランスコード待ち時間値および第１の要求が受信された時間におけるメディアアセットの利用可能な事前トランスコードされた部分の数を示すカウント値を備えるように、複数のセグメントの第１のセグメントに対応する第１のトランスコードされた部分のヘッダを更新するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ７０８は、サーバデバイス１０２の制御回路によって実施されてもよい。例えば、制御回路５０４は、第１の要求の受信からトランスコーダの開始までの時間を１００ミリ秒であるように測定し得る。制御回路５０４は、次いで、トランスコードされた部分のヘッダのトランスコード待ち時間値フィールドを１００の値に設定してもよい。加えて、第１の部分を構成するバイトを除いて、１，０２４バイトのメディアデータが、要求されたビットレートにおいてトランスコードされた場合、制御回路５０４は、制御回路５０４が、バイト単位で部分サイズを測定するように構成される場合、トランスコードされた部分のヘッダのカウント値フィールドを１，０２４の値に設定してもよい、または制御回路５０４は、制御回路５０４が、キロバイト単位で部分サイズを測定するように構成される場合、カウント値フィールドを１の値に設定してもよい。

７１０において、制御回路５０４は、複数の部分の第１の部分に対応するトランスコードされた部分をクライアントデバイスに伝送するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ７１０は、サーバデバイス１０２の制御回路によって実施されてもよい。制御回路５０４は、ＨＴＴＰ、ＦＴＰ、ＳＦＴＰ、ＲＴＰ、ＲＴＭＰ、Ａｐｐｌｅ ＨＬＳ、ＭＰＥＧ－ＤＡＳＨ、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｓｍｏｏｔｈ Ｓｔｒｅａｍｉｎｇ、または任意の他の好適なメディアデータ転送プロトコルを使用して、通信ネットワーク６１４を介してトランスコードされた部分を伝送してもよい。いくつかの実施形態では、制御回路５０４は、ＨＴＴＰチャンク化転送エンコーディングを使用して、トランスコードされた部分を伝送してもよい。

７１２において、制御回路５０４は、サーバデバイス１０２またはクライアントデバイス１０４のいずれかにおいて、第１の部分に対応するトランスコードされた部分のヘッダ内に含まれるトランスコード待ち時間値に基づいて、第２のビットレートを決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ７１２は、サーバ１０２の制御回路によって、またはクライアント１０４の制御回路によって実施されてもよい。例えば、制御回路５０４は、下記にさらに説明されるであろうように、クライアントデバイスとサーバデバイスとの間の接続によってサポートされ得る最大ビットレートを計算するとき、トランスコード待ち時間を考慮してもよい。

７１４において、制御回路５０４は、第１の部分に対応するトランスコードされた部分のヘッダ内に含まれるカウント値に基づいて、第２の部分に関する第２の要求を伝送する時間を決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ７１４は、サーバ１０２の制御回路によって、またはクライアント１０４の制御回路によって実施されてもよい。例えば、制御回路４０４は、カウント値を使用し、要求されたビットレートにおいて完全なセグメントを構成するために十分なメディアデータが、トランスコードされたかどうかを決定してもよく、カウント値が、完全なセグメントを上回る、またはそれに等しいデータの量を示す場合のみ、ある部分を要求してもよい。

７１６において、制御回路５０４は、クライアントデバイスから、通信ネットワーク６１４を介して、複数の部分の第２の部分が第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を受信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ７１６は、サーバ１０２の制御回路によって、またはクライアント１０４の制御回路によって実施されてもよい。これは、７０４における第１の要求に関連して上記に説明される方法を使用して遂行されてもよい。

図７のアクションまたは説明は、本開示の任意の他の実施形態と併用され得ることが検討される。加えて、図７に関連して説明されるアクションおよび説明は、本開示の目的を促すために、代替順序で、または並行して行われてもよい。例えば、これらのアクションはそれぞれ、本システムまたは方法の遅れを低減させる、または速度を増加させるように、任意の順序で、または並行して、または実質的に同時に実施されてもよい。これらのアクションのうちのいずれかはまた、スキップされる、またはプロセスから省略されてもよい。さらに、図５－６に関連して議論されるデバイスまたは機器のうちのいずれかは、図７のアクションのうちの１つ以上のものを実施するために使用され得ることに留意されたい。

図８は、本開示のいくつかの実施形態による、トランスコード待ち時間値を決定するための例証的プロセスを表す、フローチャートである。図８のフローチャートは、本開示のある実施形態による、トランスコード待ち時間値を決定するための制御回路５０４上で実装されるプロセス８００を表す。プロセス８００またはその任意のアクションは、図５－６に示されるデバイスのうちのいずれかの上で実施される、またはそれによって提供され得ることに留意されたい。例えば、プロセス８００は、トランスコード待ち時間値を決定するために、サーバ（例えば、メディアコンテンツソース６１６、メディアガイドデータソース６１８、および／またはユーザ機器６０２、６０４、６０６（図６））上に実装されるメディアガイドアプリケーションによって命令されるように、制御回路５０４（図５）によって実行されてもよい。加えて、プロセス７００の１つ以上のアクションは、本明細書に説明される任意の他のプロセスまたは実施形態の１つ以上のアクションの中に組み込まれる、またはそれと組み合わせられてもよい。さらに、プロセス８００は、サーバデバイス１０２またはクライアントデバイス１０４のいずれかの上で排他的に実施されてもよい、またはサーバデバイス１０２およびクライアントデバイス１０４の両方の間に分散されてもよい。

８０２において、制御回路５０４は、第１の要求が受信された時間を表す、第１の時間値を決定するように構成されてもよい。例えば、制御回路５０４は、第１の要求の受信に応じて、サーバデバイスによって記録されるタイムスタンプにアクセスしてもよい。タイムスタンプは、例えば、記憶装置５０８内に記憶される、ログファイル、データベース、または他のデータ構造内に記憶されてもよい。

８０４において、制御回路５０４は、トランスコードするステップが開始された時間を表す、第２の時間値を決定するように構成されてもよい。例えば、制御回路５０４は、トランスコーダが、メディアアセットをトランスコードし始めるとき、サーバデバイスによって記録されるタイムスタンプにアクセスしてもよい。タイムスタンプは、例えば、記憶装置５０８内に記憶される、ログファイル、データベース、または他のデータ構造内に記憶されてもよい。代替として、制御回路５０４は、例えば、トランスコードされた部分のヘッダ内に位置し得る、トランスコードされた部分の作成タイムスタンプにアクセスしてもよい。

８０６において、制御回路５０４は、第２の時間値から第１の時間値を減算し、トランスコード待ち時間値を計算するように構成されてもよい。

図８のアクションまたは説明は、本開示の任意の他の実施形態と併用され得ることが検討される。加えて、図８に関連して説明されるアクションおよび説明は、本開示の目的を促すために、代替順序で、または並行して行われてもよい。例えば、これらのアクションはそれぞれ、本システムまたは方法の遅れを低減させる、または速度を増加させるように、任意の順序で、または並行して、または実質的に同時に実施されてもよい。これらのアクションのうちのいずれかはまた、スキップされる、またはプロセスから省略されてもよい。さらに、図５－６に関連して議論されるデバイスまたは機器のうちのいずれかは、図８のアクションのうちの１つ以上のものを実施するために使用され得ることに留意されたい。

図９は、本開示のいくつかの実施形態による、メディアアセットのセグメントをトランスコードする第２のビットレートを選択するための例証的プロセスを表す、フローチャートである。図９のフローチャートは、本開示のある実施形態による、メディアアセットのセグメントをトランスコードする第２のビットレートを選択するための制御回路５０４上で実装されるプロセス９００を表す。プロセス９００またはその任意のアクションは、図５－６に示されるデバイスのうちのいずれかの上で実施される、またはそれによって提供され得ることに留意されたい。例えば、プロセス９００は、メディアアセットのセグメントをトランスコードする第２のビットレートを選択するために、サーバ（例えば、メディアコンテンツソース６１６、メディアガイドデータソース６１８、および／またはユーザ機器６０２、６０４、６０６（図６））上に実装されるメディアガイドアプリケーションによって命令されるように、制御回路５０４（図５）によって実行されてもよい。加えて、プロセス９００の１つ以上のアクションは、本明細書に説明される任意の他のプロセスまたは実施形態の１つ以上のアクションの中に組み込まれる、またはそれと組み合わせられてもよい。さらに、プロセス９００は、サーバデバイス１０２またはクライアントデバイス１０４のいずれかの上で排他的に実施されてもよい、またはサーバデバイス１０２およびクライアントデバイス１０４の両方の間に分散されてもよい。

９０２において、制御回路５０４は、第１の要求がクライアントデバイスによって伝送された時間を表す、第１の時間値を決定するように構成されてもよい。例えば、制御回路５０４は、第１の要求の伝送に応じて、クライアントデバイスによって記録されるタイムスタンプにアクセスしてもよい。タイムスタンプは、例えば、記憶装置５０８内に記憶される、ログファイル、データベース、または他のデータ構造内に記録されてもよい。代替として、制御回路５０４は、要求自体の中に位置する伝送タイムスタンプにアクセスしてもよい。

９０４において、制御回路５０４は、第１の部分に対応するトランスコードされた部分がクライアントデバイスによって受信された時間を表す、第２の時間値を決定するように構成されてもよい。例えば、制御回路５０４は、トランスコードされた部分の受信に応じて、クライアントデバイスによって記録されるタイムスタンプにアクセスしてもよい。タイムスタンプは、例えば、記憶装置５０８内に記憶される、ログファイル、データベース、または他のデータ構造内に記録されてもよい。代替として、制御回路５０４は、トランスコードされた部分の受信に応じて、クライアントデバイスからサーバデバイスにおいて受信される肯定応答信号のタイムスタンプにアクセスしてもよい。

９０６において、制御回路５０４は、第２の時間値から第１の時間値を減算することによって、予備待ち時間値を計算するように構成されてもよい。９０８において、制御回路５０４は、予備待ち時間値からトランスコード待ち時間値を減算することによって、最終待ち時間値を計算するように構成されてもよい。

９１０において、制御回路５０４は、第１の部分に対応するトランスコードされた部分内に含有されるデータの量を決定するように構成されてもよい。例えば、制御回路５０４は、トランスコードされた部分内に含有されるデータの量を決定するために、クライアントデバイスまたはサーバデバイスのいずれかのファイルシステムまたは他のデータ管理システムにアクセスしてもよい。代替として、制御回路５０４は、その中に含有されるデータの量を示す値を含み得る、トランスコードされた部分のヘッダにアクセスしてもよい。また別の代替として、制御回路５０４は、伝送または受信されるデータの量を決定するために、サーバデバイスの伝送モジュールまたはクライアントデバイスの受信モジュールのいずれかのログファイルまたは他のデータ構造にアクセスしてもよい。

９１２において、制御回路５０４は、データの量を最終待ち時間値で除算することによって、観察される帯域幅を決定するように構成されてもよい。

９１４において、制御回路５０４は、観察される帯域幅に基づいて、第２のビットレートを選択するように構成されてもよい。例えば、制御回路５０４のトランスコーディングモジュールは、メディアデータをトランスコードすることが可能である所定のビットレートのセットを有してもよい。制御回路５０４は、観察される帯域幅を超えることなく、観察される帯域幅に最も近いビットレートを所定のビットレートから選択してもよい。例えば、所定のビットレートは、２００ｋｂｐｓ、４００ｋｂｐｓ、８００ｋｂｐｓ、１Ｍｂｐｓ、および２Ｍｂｐｓを含んでもよい。観察される帯域幅が、９５０ｋｂｐｓである場合、制御回路は、８００ｋｂｐｓを第２のビットレートとして選択してもよい。

図９のアクションまたは説明は、本開示の任意の他の実施形態と併用され得ることが検討される。加えて、図９に関連して説明されるアクションおよび説明は、本開示の目的を促すために、代替順序で、または並行して行われてもよい。例えば、これらのアクションはそれぞれ、本システムまたは方法の遅れを低減させる、または速度を増加させるように、任意の順序で、または並行して、または実質的に同時に実施されてもよい。これらのアクションのうちのいずれかはまた、スキップされる、またはプロセスから省略されてもよい。さらに、図５－６に関連して議論されるデバイスまたは機器のうちのいずれかは、図９のアクションのうちの１つ以上のものを実施するために使用され得ることに留意されたい。

図１０は、本開示のいくつかの実施形態による、サーバデバイスからセグメントを要求するための例証的プロセスを表す、フローチャートである。図１０のフローチャートは、本開示のある実施形態による、サーバデバイスからセグメントを要求するための制御回路５０４上に実装されるプロセス１０００を表す。プロセス１０００またはその任意のアクションは、図５－６に示されるデバイスのうちのいずれかの上で実施される、またはそれによって提供され得ることに留意されたい。例えば、プロセス１０００は、サーバデバイスからセグメントを要求するために、サーバ（例えば、メディアコンテンツソース６１６、メディアガイドデータソース６１８、および／またはユーザ機器６０２、６０４、６０６（図６））上に実装されるメディアガイドアプリケーションによって命令されるように、制御回路５０４（図５）によって実行されてもよい。加えて、プロセス１０００の１つ以上のアクションは、本明細書に説明される任意の他のプロセスまたは実施形態の１つ以上のアクションの中に組み込まれる、またはそれと組み合わせられてもよい。さらに、プロセス１０００は、サーバデバイス１０２またはクライアントデバイス１０４のいずれかの上で排他的に実施されてもよい、またはサーバデバイス１０２およびクライアントデバイス１０４の両方の間に分散されてもよい。

１００２において、制御回路５０４は、カウント値によって表されるデータの量を決定するように構成されてもよい。例えば、制御回路５０４は、チャンクバッファ内に記憶されるメディアアセットの単一の部分に対応するデータの量を決定してもよい。制御回路５０４は、次いで、決定されたデータの量をカウント値で乗算し、カウント値によって表されるデータの合計量を決定してもよい。例えば、チャンクバッファは、１００キロビット（１２．５キロバイト）のデータを含有するチャンクを記憶し得る。カウント値が、５である場合、制御回路５０４は、カウント値が、５００キロビット（６２．５キロバイト）のデータを表すと決定し得る。

１００４において、制御回路５０４は、カウント値によって表されるデータの量が、第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回るかどうかを決定するように構成されてもよい。例えば、要求されたビットレートは、４００ｋｂｐｓであり得、各セグメントは、１秒のメディアを構成し、４００キロビット（５０キロバイト）のセグメントをもたらし得る。上記の実施例を継続すると、カウント値が、５００キロビットを表す場合、制御回路は、カウント値によって表されるデータの量が、第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回ると決定し得る。

カウント値によって表されるデータの量が、第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を下回る場合、１００６において、制御回路５０４は、バッファ深度閾値を減少させるように構成されてもよい。例えば、バッファ深度閾値は、最初に、３つのセグメントに設定され得る。チャンクバッファが、十分に速くデータを発生させていない場合、制御回路５０４は、クライアントデバイスが再生バッファを充填するために要求するであろうセグメントの数を、例えば、１つのセグメントに低減させてもよい。

カウント値によって表されるデータの量が、第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回る場合、１００８において、制御回路５０４は、バッファ深度閾値を増加させるように構成されてもよい。例えば、バッファ深度は、最初に、３つのセグメントに設定され得る。チャンクバッファが、十分に速く完全なトランスコードされたセグメントを受信および／または記憶している場合、制御回路５０４は、クライアントデバイスが再生バッファを充填するために要求するであろうセグメントの数を増加させてもよい。例えば、制御回路５０４は、記憶装置５０８内の変数またはデータ構造において記憶され得る、現数によって定義されるような最大値までバッファ深度閾値を増加させてもよい。

１０１０において、制御回路５０４は、クライアントデバイス１０４の再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数が、バッファ深度閾値を満たすかどうかを決定するように構成されてもよい。例えば、制御回路５０４は、再生バッファにアクセスし、その中に現在記憶されている部分の数を決定し、部分の数をバッファ深度閾値と比較してもよい。いくつかの実施形態では、バッファ深度閾値は、所与の数のセグメントを構成するチャンクの数であり得る一方、他の実施形態では、バッファ深度閾値は、完全なセグメントの所与の数であり得る。

クライアントデバイス１０４の再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数が、バッファ閾値を満たす場合、１０１２において、制御回路５０４は、現在再生されている部分が終了するであろう時間に第２の要求を伝送することを決定するように構成されてもよい。例えば、制御回路５０４は、クライアントデバイス上のメディアアセットの再生位置にアクセスし、再生位置が、現在再生されている部分の終了に到達するまでの残り時間の量を決定してもよい。下記に説明されるように、現在再生されている部分が、終了すると、制御回路５０４は、再生バッファからその部分を除去してもよい。これは、再生バッファが、バッファ深度閾値を下回る１つの部分を有することをもたらす。したがって、制御回路５０４は、第２の要求が、現在再生されている部分の再生が終了する時間に伝送されるべきであると決定し得る。再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数が、バッファ深度閾値を満たしていない場合、１０１４において、制御回路５０４は、第２の要求が、直ちに伝送されるべきであると決定するように構成されてもよい。

１０１６において、制御回路５０４は、決定された時間に第２の要求を伝送するように構成されてもよい。第２の要求は、任意の好適な伝送プロトコルを使用して、通信ネットワーク６１４を介して伝送されてもよい。

１０１８において、制御回路５０４は、再生バッファ内にクライアントデバイスによって受信される第２の部分に対応するトランスコードされた部分を記憶するように構成されてもよい。１０２０において、制御回路５０４は、クライアントデバイスにおいて、トランスコードされた部分を再生するように構成されてもよい。

１０２２において、トランスコードされた部分の再生が、完了した後、制御回路４０４は、再生バッファからトランスコードされた部分を除去するように構成されてもよい。例えば、制御回路５０４は、再生バッファからその部分を削除してもよい。代替として、制御回路５０４は、再生バッファのメモリマップまたはメモリ割当テーブルにアクセスし、データが、それらのセクタまたはエリアに書き込まれ得るように、再生バッファのセクタ、アドレス、または他の部分を空としてマーキングしてもよい。

１０２４において、制御回路５０４は、再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数が、バッファ深度閾値を満たすかどうかを再び決定するように構成されてもよい。制御回路５０４が、再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数が、バッファ深度閾値を満たしていないと決定する場合、処理は、１００４に戻る。制御回路５０４が、再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数が、バッファ深度閾値を満たしていると決定する場合、処理は、１０１２に戻る。

図１０のアクションまたは説明は、本開示の任意の他の実施形態と併用され得ることが検討される。加えて、図１０に関連して説明されるアクションおよび説明は、本開示の目的を促すために、代替順序で、または並行して行われてもよい。例えば、これらのアクションはそれぞれ、本システムまたは方法の遅れを低減させる、または速度を増加させるように、任意の順序で、または並行して、または実質的に同時に実施されてもよい。これらのアクションのうちのいずれかはまた、スキップされる、またはプロセスから省略されてもよい。さらに、図５－６に関連して議論されるデバイスまたは機器のうちのいずれかは、図１０のアクションのうちの１つ以上のものを実施するために使用され得ることに留意されたい。

上記に説明されるプロセスは、限定的ではなく、例証的であることを意図している。当業者は、本明細書に議論されるプロセスのステップが、本発明の範囲から逸脱することなく、省略される、修正される、組み合わせられる、および／または再配列されてもよく、任意の付加的ステップが、実施されてもよいことを理解するであろう。より一般的には、上記の開示は、限定ではなく、例示的であることを意味している。続く請求項のみが、本発明が含むものに関する境界を設定することを意味している。さらに、いずれか１つの実施形態に説明される特徴および限定は、本明細書の任意の他の実施形態に適用され得、一実施形態に関するフローチャートまたは実施例は、好適な様式で任意の他の実施形態と組み合わせられる、異なる順序で行われる、または並行して行われ得ることに留意されたい。加えて、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、リアルタイムで実施されてもよい。また、上記に説明されるシステムおよび／または方法は、他のシステムおよび／または方法に適用される、またはそれらに従って使用され得ることにも留意されたい。

Claims (10)

1. メディアアセットをストリーミングするための方法であって、前記方法は、
   前記メディアアセットを複数の部分に分割することと、
   クライアントデバイスから、前記複数の部分の第１の部分が第１のビットレートにおいてトランスコードされる第１の要求を受信することと、
   前記第１の要求を受信することに応答して、
   前記要求された第１のビットレートにおいて前記複数の部分をトランスコードし、複数の対応するトランスコードされた部分を発生させることと、
   １）トランスコード待ち時間値および２）前記第１の要求が受信された時間における前記メディアアセットの利用可能な事前トランスコードされた部分の数を示すカウント値を備えるように、前記第１の部分に対応する前記複数のトランスコードされた部分のうちのトランスコードされた部分のヘッダを更新することと、
   前記複数の部分の前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することと、
   前記クライアントデバイスから、前記複数の部分の第２の部分が第２のビットレートにおいてトランスコードされる第２の要求を受信することと
   を含み、
   前記第２のビットレートは、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分の前記ヘッダ内に含まれる前記トランスコード待ち時間値に基づいて決定され、
   前記第２の要求は、前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分の前記ヘッダ内に含まれる前記カウント値に基づいて決定される時間に伝送される、方法。
2. 前記トランスコード待ち時間値は、
   前記第１の要求が受信された時間を表す第１の時間値を決定することと、
   前記第１のビットレートにおいてトランスコードすることが開始された時間を表す第２の時間値を決定することと、
   前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することと
   によって計算される、請求項１に記載の方法。
3. 前記トランスコード待ち時間値に基づいて、前記第２のビットレートを決定することは、
   前記第１の要求が前記クライアントデバイスによって伝送された時間を表す第１の時間値を決定することと、
   前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分が前記クライアントデバイスによって受信された時間を表す第２の時間値を決定することと、
   前記第２の時間値から前記第１の時間値を減算することによって、予備待ち時間値を計算することと、
   前記予備待ち時間値から前記トランスコード待ち時間値を減算することによって、最終待ち時間値を計算することと、
   前記第１の部分に対応する前記トランスコードされた部分内に含有されるデータの量を決定することと、
   前記データの量を前記最終待ち時間値で除算することによって、観察される帯域幅を決定することと、
   前記観察される帯域幅に基づいて、前記第２のビットレートを選択することと
   を含む、請求項１に記載の方法。
4. 前記トランスコードされた部分を前記クライアントデバイスに伝送することに先立って、チャンクバッファ内にトランスコードされた部分を記憶することをさらに含み、
   前記カウント値は、前記チャンクバッファ内に記憶される前記メディアアセットのトランスコードされた部分の数を示す、請求項１に記載の方法。
5. 前記複数の部分のサブセットは、前記メディアアセットの完全なセグメントを構成し、前記カウント値に基づいて、前記第２の要求の伝送に関する時間を決定することは、
   前記カウント値によって表されるデータの量を決定することと、
   前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成するデータの量を上回るかどうかを決定することと
   を含む、請求項１に記載の方法。
6. 前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を下回ると決定することに応答して、バッファ深度閾値を第１の値に設定することと、
   前記カウント値によって表される前記データの量が、前記第１のビットレートにおける完全なトランスコードされたセグメントを構成する前記データの量を上回ると決定することに応答して、前記バッファ深度閾値を、前記第１の値を上回る第２の値に設定することと
   をさらに含む、請求項５に記載の方法。
7. 再生バッファ内に記憶されるトランスコードされた部分の数をバッファ深度閾値と比較することと、
   前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を満たすと決定することに応答して、
   現在再生されている部分の再生が終了するであろう時間を識別することと、
   前記識別された時間に第３の部分に関する第３の要求を伝送することと
   を行うことと
   をさらに含む、請求項６に記載の方法。
8. 前記再生バッファ内に記憶される前記トランスコードされた部分の数が、前記バッファ深度閾値を下回ると決定することに応答して、前記第３の要求を直ちに伝送することをさらに含む、請求項７に記載の方法。
9. メディアアセットをストリーミングするためのシステムであって、前記システムは、
   通信回路と、
   請求項１～８のいずれかに記載の方法を実行するように構成される制御回路と
   を備える、システム。
10. １つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記１つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体は、命令を記憶し、前記命令は、制御回路によって実行されると、請求項１～８のいずれかに記載の方法を前記制御回路に実施させる、１つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体。
    

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