JP7163898B2 - lockup clutch controller - Google Patents
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Description
本発明は、自動変速機等内に充填されている作動油の高温化の抑制に関する。
BACKGROUND OF THE
自動変速機等に充填されている作動油の温度が所定の冷却開始温度に達すると作動油の冷却を開始するものにおいて、作動油の劣化度が所定の閾値を超えた場合には、冷却開始温度を低温側に補正することで、作動油が劣化して作動油の温度が上昇しやすい状態であっても、作動油が高温になることを抑制するものが知られている。特許文献1の作動油冷却装置がそれである。また、特許文献2には、作動油の温度上昇の抑制のためにロックアップクラッチのロックアップ制御を実行することが記載されている。
When the temperature of hydraulic oil filled in an automatic transmission, etc. reaches a predetermined cooling start temperature, cooling of the hydraulic oil is started. By correcting the temperature to the low temperature side, even if the hydraulic oil deteriorates and the temperature of the hydraulic oil tends to rise, it is known to suppress the hydraulic oil from becoming high temperature. The hydraulic oil cooling device of
ところで、作動油の劣化の変化度合にはばらつきがあるため、例えば作動油が急激に劣化した場合には作動油が高温になる可能性がある。 By the way, since the degree of deterioration of the hydraulic oil varies, the temperature of the hydraulic oil may become high, for example, when the hydraulic oil deteriorates rapidly.
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、作動油の劣化の変化割合に拘わらず、車両の自動変速機等に充填されている作動油が高温になることを抑制できる制御装置を提供することにある。 SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made against the background of the above circumstances, and its object is to prevent the hydraulic oil filled in an automatic transmission or the like of a vehicle from being heated to a high temperature regardless of the change rate of deterioration of the hydraulic oil. To provide a control device capable of suppressing becoming
第1発明の要旨とするところは、(a)作動油を介して動力を伝達する流体伝動装置に設けられ、前記流体伝動装置の入力側回転部材と出力側回転部材との間を断接可能なロックアップクラッチの、制御装置であって、(b)前記作動油の劣化度の増加割合が大きいほど、前記ロックアップクラッチのロックアップ領域を拡大することを特徴とする。 The gist of the first invention is that: (a) it is provided in a fluid transmission device that transmits power via hydraulic oil, and is capable of connecting and disconnecting between an input-side rotating member and an output-side rotating member of the fluid transmission device; (b) the lockup region of the lockup clutch is expanded as the degree of deterioration of the hydraulic fluid increases.
第1発明のロックアップクラッチの制御装置によれば、作動油の劣化度の増加割合が大きいほどロックアップクラッチのロックアップ領域が拡大されるため、作動油の劣化度の増加割合が大きい場合には、作動油の作動油温を低下させるためのロックアップクラッチのロックアップ制御が実行されやすくなる。従って、作動油が劣化した場合であっても、作動油の作動油温が高温になることを適切に抑制することができる。 According to the lockup clutch control device of the first invention, the lockup region of the lockup clutch is expanded as the rate of increase in the degree of deterioration of the hydraulic oil increases. , the lockup control of the lockup clutch for lowering the working oil temperature of the working oil is more likely to be executed. Therefore, even if the hydraulic oil deteriorates, it is possible to appropriately prevent the hydraulic oil temperature from becoming high.
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In the following examples, the drawings are appropriately simplified or modified, and the dimensional ratios, shapes, etc. of each part are not necessarily drawn accurately.
図1は、本発明が適用された車両10の概略構成を説明する図であると共に、車両10における各種制御の為の制御系の要部を説明する図である。図1において、車両10は、エンジン12と、駆動輪14と、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられた車両用動力伝達装置16(以下、動力伝達装置16という)とを備えている。動力伝達装置16は、車体に取り付けられる非回転部材としてのケース18内に、トルクコンバータ20、有段変速機22、有段変速機22の出力回転部材である変速機出力歯車24に動力伝達可能に接続された減速ギヤ機構26、その減速ギヤ機構26に動力伝達可能に接続されたデファレンシャル装置(差動歯車装置)28等を備えている。また、動力伝達装置16は、デファレンシャル装置28に接続された左右一対のドライブシャフト(車軸)30等を備えている。動力伝達装置16において、エンジン12から出力された動力(特に区別しない場合にはトルクや駆動力も同義)は、トルクコンバータ20、有段変速機22、減速ギヤ機構26、デファレンシャル装置28、およびドライブシャフト30等を順次介して駆動輪14へ伝達される。
FIG. 1 is a diagram for explaining a schematic configuration of a
エンジン12は、車両10の駆動力源であり、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の公知の内燃機関である。このエンジン12は、後述する電子制御装置50によって吸入空気量、燃料噴射量、点火時期等の運転状態が制御されることによりエンジントルクTeが制御される。
The
図2は、トルクコンバータ20や有段変速機22の構造を説明する骨子図である。なお、トルクコンバータ20や有段変速機22等は、有段変速機22の入力回転部材である変速機入力軸32(入力軸32)の回転軸線RCに対して略対称的に構成されており、図2ではその回転軸線RCの下半分が省略されている。
FIG. 2 is a skeleton diagram for explaining the structures of the
図2において、トルクコンバータ20は、エンジン12と有段変速機22との間の動力伝達経路において、回転軸線RCを中心にして回転するように設けられており、エンジン12に連結されたポンプ翼車20p、入力軸32に連結されたタービン翼車20t、およびステータ翼車20sなどを備え、作動油ATFを介して動力を伝達する流体伝動装置である。入力軸32は、タービン翼車20tによって回転駆動されるタービン軸でもある。また、トルクコンバータ20には、ポンプ翼車20pとタービン翼車20tとの間(すなわちトルクコンバータ20の入出力回転部材間)を断接可能なロックアップクラッチLCが設けられている。
In FIG. 2, the
また、動力伝達装置16は、ポンプ翼車20pに連結された機械式オイルポンプ34を備えている。機械式オイルポンプ34は、エンジン12によって回転駆動されることにより、有段変速機22を変速制御したり、ロックアップクラッチLCの作動を制御したり、動力伝達装置16の動力伝達経路の各部に潤滑油を供給したりする為の元圧となる作動油圧を発生する(吐出する)。機械式オイルポンプ34によって汲み上げられた作動油は、車両10に備えられた油圧制御回路88(図1、図4参照)の元圧として供給される。なお、トルクコンバータ20が本発明の流体伝動装置に対応し、ポンプ翼車20pが本発明の入力側回転部材に対応し、タービン翼車20tが本発明の出力側回転部材に対応している。
The
有段変速機22は、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路の一部を構成する有段式の自動変速機であり、トルクコンバータ20を介してエンジン12に直列に接続されている。有段変速機22は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置36と、ラビニヨ型に構成されている、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置38およびダブルピニオン型の第3遊星歯車装置40とを同軸線上(回転軸線RC上)に有する、遊星歯車式の多段変速機である。有段変速機22は、油圧式の摩擦係合装置である第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第4クラッチC4、第1ブレーキB1、および第2ブレーキB2(以下、特に区別しない場合は係合装置CBという)を備えている。
The
係合装置CBは、油圧アクチュエータにより押圧される多板式或いは単板式のクラッチやブレーキ、油圧アクチュエータによって引き締められるバンドブレーキなどにより構成される、油圧式の摩擦係合装置である。係合装置CBは、車両10に備えられた油圧制御回路88(後述する図4参照)から出力される調圧された係合装置CBの各係合圧としての各油圧Pc1、Pc2、Pb1、Pb2(図4参照)によりそれぞれのトルク容量が変化させられることで、各々、係合や解放などの状態である作動状態が切り替えられる。 The engagement device CB is a hydraulic friction engagement device including a multi-plate or single-plate clutch or brake that is pressed by a hydraulic actuator, a band brake that is tightened by a hydraulic actuator, or the like. The engagement device CB has respective hydraulic pressures Pc1, Pc2, Pb1, Pc1, Pc2, Pb1, By changing the respective torque capacities by Pb2 (see FIG. 4), the operating states such as engagement and disengagement are switched.
第1遊星歯車装置36は、第1サンギヤS1と、互いに噛み合う複数対の第1遊星歯車P1と、その第1遊星歯車P1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1と、第1遊星歯車P1を介して第1サンギヤS1と噛み合う第1リングギヤR1とを備えている。第2遊星歯車装置38は、第2サンギヤS2と、第2遊星歯車P2と、その第2遊星歯車P2を自転および公転可能に支持するキャリヤRCAと、第2遊星歯車P2を介して第2サンギヤS2と噛み合うリングギヤRRとを備えている。第3遊星歯車装置40は、第3サンギヤS3と、互いに噛み合う複数対の第3遊星歯車P3a,P3bと、その第3遊星歯車P3a,P3bを自転および公転可能に支持するキャリヤRCAと、第3遊星歯車P3a,P3bを介して第3サンギヤS3と噛み合うリングギヤRRとを備えている。第2遊星歯車装置38および第3遊星歯車装置40においては、第3遊星歯車P3bは第2遊星歯車P2と共通化され、また、キャリヤが共通のキャリヤRCAで構成されると共にリングギヤが共通のリングギヤRRで構成される、所謂ラビニヨ型となっている。
The first
有段変速機22において、第1サンギヤS1は、ケース18に連結されている。第1キャリヤCA1は、入力軸32に連結されている。第1キャリヤCA1と第2サンギヤS2とは、第4クラッチC4を介して選択的に連結される。第1リングギヤR1と第3サンギヤS3とは、第1クラッチC1を介して選択的に連結される。第1リングギヤR1と第2サンギヤS2とは、第3クラッチC3を介して選択的に連結される。第2サンギヤS2は、第1ブレーキB1を介してケース18に選択的に連結される。キャリヤRCAは、第2クラッチC2を介して入力軸32に選択的に連結される。キャリヤRCAは、第2ブレーキB2を介してケース18に選択的に連結される。リングギヤRRは、変速機出力歯車24に連結されている。
In the
有段変速機22は、電子制御装置50により運転者のアクセル操作や車速V等に応じて係合装置CBの係合と解放とが制御されることで、ギヤ比(変速比)γ(=入力回転速度Nin/出力回転速度No)が異なる複数のギヤ段(変速段)が選択的に形成される。有段変速機22は、例えば図3の係合作動表に示すように、第1速ギヤ段1st-第8速ギヤ段8thの8つの前進ギヤ段、および後進ギヤ段「Rev」の各ギヤ段が選択的に形成される。なお、入力回転速度Ninは、入力軸32の回転速度であり、出力回転速度Noは、変速機出力歯車24の回転速度である。各ギヤ段に対応する有段変速機22のギヤ比γは、第1遊星歯車装置36、第2遊星歯車装置38、および第3遊星歯車装置40の各歯車比(=サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)ρ1、ρ2、ρ3によって適宜定められる。第1速ギヤ段「1st」のギヤ比γが最も大きく、高車速側(第8速ギヤ段「8th」側)程小さくなる。
In the
図3の係合作動表は、有段変速機22にて形成される各ギヤ段と係合装置CBの各作動状態との関係をまとめたものであり、「○」は係合、空欄は解放をそれぞれ表している。図3に示すように、前進ギヤ段では、第1クラッチC1と第2ブレーキB2との係合によって第1速ギヤ段「1st」が成立させられる。第1クラッチC1と第1ブレーキB1との係合によって第2速ギヤ段「2nd」が成立させられる。第1クラッチC1と第3クラッチC3との係合によって第3速ギヤ段「3rd」が成立させられる。第1クラッチC1と第4クラッチC4との係合によって第4速ギヤ段「4th」が成立させられる。第1クラッチC1と第2クラッチC2との係合によって第5速ギヤ段「5th」が成立させられる。第2クラッチC2と第4クラッチC4との係合によって第6速ギヤ段「6th」が成立させられる。第2クラッチC2と第3クラッチC3との係合によって第7速ギヤ段「7th」が成立させられる。第2クラッチC2と第1ブレーキB1との係合によって第8速ギヤ段「8th」が成立させられる。また、第3クラッチC3と第2ブレーキB2との係合よって後進ギヤ段「Rev」が成立させられる。また、係合装置CBが何れも解放されることにより、有段変速機22は、何れのギヤ段も形成されないニュートラル状態(すなわち動力伝達を遮断するニュートラル状態)とされる。
The engagement operation table in FIG. 3 summarizes the relationship between each gear stage formed in the stepped
図1に戻り、車両10は、エンジン12、および有段変速機22などの制御に関連する車両10の制御装置を含むコントローラとしての電子制御装置50(本発明において制御装置)を備えている。図1は、電子制御装置50の入出力系統を示す図であり、また、電子制御装置50による制御機能の要部を説明する機能ブロック図である。電子制御装置50は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。電子制御装置50は、必要に応じてエンジン制御用、変速制御用等に分けて構成される。
Returning to FIG. 1, the
電子制御装置50には、車両10に備えられた各種センサ等(例えばエンジン回転速度センサ52、入力回転速度センサ54、出力回転速度センサ56、アクセル開度センサ58、スロットル弁開度センサ60、ブレーキペダルセンサ62、ステアリングセンサ64、ドライバ状態センサ66、Gセンサ68、ヨーレートセンサ70、油温センサ72、車両周辺情報センサ74、車両位置センサ76、外部ネットワーク通信用アンテナ78、ナビゲーションシステム80、運転支援設定スイッチ群82、シフトポジションセンサ84など)による検出値に基づく各種信号等(例えばエンジン回転速度Ne、タービン軸回転速度Ntに対応する変速機入力軸32の入力回転速度Ni、車速Vに対応する出力回転速度No、運転者の加速操作の大きさを表す運転者の加速操作量としてのアクセル開度θacc、電子スロットル弁の開度であるスロットル弁開度θth、ホイールブレーキを作動させる為のブレーキペダルが運転者によって操作されている状態を示す信号であるブレーキオン信号Bon、ブレーキペダルの踏力に対応する、運転者によるブレーキペダルの踏込操作の大きさを表すブレーキ操作量Bra、車両10に備えられたステアリングホイールの操舵角θsw及び操舵方向Dsw、ステアリングホイールが運転者によって握られている状態を示す信号であるステアリングオン信号SWon、運転者の状態を示す信号であるドライバ状態信号Drv、車両10の前後加速度Gx、車両10の左右加速度Gy、車両10の鉛直軸まわりの回転角速度であるヨーレートRyaw、作動油ATFの温度である作動油温THoil、車両周辺情報Iard、位置情報Ivp、通信信号Scom、ナビ情報Inavi、自動運転制御やクルーズ制御等の運転支援制御における運転者による設定を示す信号である運転支援設定信号Sset、車両10に備えられたシフトレバーの操作ポジションPOSshなど)が、それぞれ供給される。 The electronic control unit 50 includes various sensors provided in the vehicle 10 (for example, an engine rotation speed sensor 52, an input rotation speed sensor 54, an output rotation speed sensor 56, an accelerator opening sensor 58, a throttle valve opening sensor 60, a brake Pedal sensor 62, steering sensor 64, driver state sensor 66, G sensor 68, yaw rate sensor 70, oil temperature sensor 72, vehicle surrounding information sensor 74, vehicle position sensor 76, external network communication antenna 78, navigation system 80, driving assistance Various signals based on values detected by the set switch group 82, shift position sensor 84, etc. (for example, the input rotation speed Ni of the transmission input shaft 32 corresponding to the engine rotation speed Ne, the turbine shaft rotation speed Nt, and the vehicle speed V) Output rotation speed No, accelerator opening θacc as the driver's acceleration operation amount representing the magnitude of the driver's acceleration operation, throttle valve opening θth being the opening of the electronic throttle valve, brake for operating the wheel brake A brake-on signal Bon, which is a signal indicating that the pedal is being operated by the driver, a brake operation amount Bra, which corresponds to the force applied to the brake pedal and indicates the magnitude of the brake pedal depression operation by the driver, steering angle θsw and steering direction Dsw of the steering wheel, a steering-on signal SWon which is a signal indicating that the steering wheel is being gripped by the driver, a driver state signal Drv which is a signal indicating the state of the driver, and the vehicle 10 longitudinal acceleration Gx of the vehicle 10, lateral acceleration Gy of the vehicle 10, yaw rate Ryaw that is the rotational angular velocity of the vehicle 10 about the vertical axis, hydraulic oil temperature THoil that is the temperature of the hydraulic oil ATF, vehicle peripheral information Iard, position information Ivp, communication signal Scom , navigation information Inavi, driving support setting signal Sset, which is a signal indicating settings by the driver in driving support control such as automatic driving control and cruise control, operation position POSsh of the shift lever provided in the vehicle 10, etc.) are supplied respectively. be done.
運転者の加速操作の大きさを表す運転者の加速操作量は、例えばアクセルペダルなどのアクセル操作部材の操作量であるアクセル操作量であって、車両10に対する運転者の出力要求量である。運転者の出力要求量としては、アクセル開度θaccの他に、スロットル弁開度θthなどを用いることもできる。
The driver's acceleration operation amount representing the magnitude of the driver's acceleration operation is, for example, an accelerator operation amount that is an operation amount of an accelerator operation member such as an accelerator pedal, and is an output request amount of the
ドライバ状態センサ66は、例えば運転者の表情や瞳孔などを撮影するカメラ、運転者の生体情報を検出する生体情報センサなどのうちの少なくとも一つを含んでおり、運転者の視線や顔の向き、眼球や顔の動き、心拍の状態等の運転者の状態を取得する。
The
車両周辺情報センサ74は、例えばライダー、レーダー、及び車載カメラなどのうちの少なくとも一つを含んでおり、走行中の道路に関する情報や車両周辺に存在する物体に関する情報を直接的に取得する。前記ライダーは、例えば車両10の前方の物体、側方の物体、後方の物体などを各々検出する複数のライダー、又は、車両10の全周囲の物体を検出する一つのライダーであり、検出した物体に関する物体情報を車両周辺情報Iardとして出力する。前記レーダーは、例えば車両10の前方の物体、前方近傍の物体、後方近傍の物体などを各々検出する複数のレーダーなどであり、検出した物体に関する物体情報を車両周辺情報Iardとして出力する。前記ライダーやレーダーによる物体情報には、検出した物体の車両10からの距離と方向とが含まれる。前記車載カメラは、例えば車両10の前方や後方を撮像する単眼カメラ又はステレオカメラであり、撮像情報を車両周辺情報Iardとして出力する。この撮像情報には、走行路の車線、走行路における標識、駐車スペース、及び走行路における他車両200や歩行者や障害物などの情報が含まれる。他車両200は、他車両200a、200b等の車両10とは別の車両であり、基本的には車両10と同様の機能を有している。
The vehicle surrounding
車両位置センサ76は、GPSアンテナなどを含んでいる。位置情報Ivpは、GPS(Global Positioning System)衛星が発信するGPS信号(軌道信号)などに基づく地表又は地図上における車両10の位置を示す自車位置情報を含んでいる。
ナビゲーションシステム80は、ディスプレイやスピーカ等を有する公知のナビゲーションシステムである。ナビゲーションシステム80は、位置情報Ivpに基づいて、予め記憶された地図データ上に自車位置を特定する。ナビゲーションシステム80は、ディスプレイに表示した地図上に自車位置を表示する。ナビゲーションシステム80は、目的地が入力されると、出発地から目的地までの走行経路を演算し、ディスプレイやスピーカ等で運転者に走行経路などの指示を行う。ナビ情報Inaviは、例えばナビゲーションシステム80に予め記憶された地図データに基づく道路情報や施設情報などの地図情報などを含んでいる。前記道路情報には、市街地道路、郊外道路、山岳道路、高速自動車道路すなわち高速道路などの道路の種類、道路の分岐や合流、道路の勾配、制限車速などの情報が含まれる。前記施設情報には、スーパー、商店、レストラン、駐車場、公園、車両10を修理する拠点、自宅、高速道路におけるサービスエリアなどの拠点の種類、所在位置、名称などの情報が含まれる。上記サービスエリアは、例えば高速道路で、駐車、食事、給油などの設備のある拠点である。
A
運転支援設定スイッチ群82は、自動運転制御を実行させる為の自動運転選択スイッチ、クルーズ制御を実行させる為のクルーズスイッチ、クルーズ制御における車速を設定するスイッチ、クルーズ制御における先行車との車間距離を設定するスイッチ、設定された車線を維持して走行するレーンキープ制御を実行させる為のスイッチなどを含んでいる。
The driving support setting
通信信号Scomは、例えば道路交通情報通信システムなどの車外装置であるセンターとの間で送受信された道路交通情報など、及び/又は、前記センターを介さずに車両10の近傍にいる他車両との間で直接的に送受信された車車間通信情報などを含んでいる。前記道路交通情報には、例えば道路の渋滞、事故、工事、所要時間、駐車場などの情報が含まれる。前記車車間通信情報は、例えば車両情報、走行情報、交通環境情報などを含んでいる。前記車両情報には、例えば乗用車、トラック、二輪車などの車種を示す情報が含まれる。前記走行情報には、例えば車速V、位置情報、ブレーキペダルの操作情報、ターンシグナルランプの点滅情報、ハザードランプの点滅情報などの情報が含まれる。前記交通環境情報には、例えば道路の渋滞、工事などの情報が含まれる。
The communication signal Scom is, for example, road traffic information transmitted and received with a center, which is an external device such as a road traffic information communication system, and/or communication with another vehicle near the
電子制御装置50からは、車両10に備えられた各装置(例えばエンジン制御装置86、油圧制御回路88、外部ネットワーク通信用アンテナ78、ホイールブレーキ装置90、操舵装置92、情報周知装置94など)に各種指令信号(例えばエンジン12を制御する為のエンジン制御指令信号Se、係合装置CB及びロックアップクラッチLCの作動状態を制御する為の油圧制御指令信号Sat、通信信号Scom、ホイールブレーキによる制動トルクを制御する為のブレーキ制御指令信号Sbra、車輪(特には前輪)の操舵を制御する為の操舵制御指令信号Sste、運転者に警告や報知を行う為の情報周知制御指令信号Sinfなど)が、それぞれ出力される。油圧制御指令信号Satは、有段変速機22の変速を制御する為の油圧制御指令信号でもあり、例えば係合装置CBの各々の油圧アクチュエータへ供給される各油圧Pc1、Pc2、Pc3、Pc4、Pb1、Pb2を調圧する各ソレノイドバルブSL1-SL6等(後述する図4参照)を駆動する為の指令信号である。さらに、油圧制御指令信号Satは、ロックアップクラッチLCの作動状態を制御する為の油圧制御指令信号でもあり、例えばロックアップクラッチLCの係合状態を制御する為の油圧Pluを出力するソレノイドバルブSL7を駆動する為の指令信号である。電子制御装置50は、各油圧Pc1、Pc2、Pc3、Pc4、Pb1、Pb2、Pluの値に対応する油圧指令値を設定し、その油圧指令値に応じた駆動電流又は駆動電圧を油圧制御回路88へ出力する。
From the
ホイールブレーキ装置90は、車輪にホイールブレーキによる制動トルクを付与するブレーキ装置である。ホイールブレーキ装置90は、運転者による例えばブレーキペダルの踏込操作などに応じて、ホイールブレーキに設けられたホイールシリンダへブレーキ油圧を供給する。ホイールブレーキ装置90では、通常時には、ブレーキマスタシリンダから発生させられる、ブレーキ操作量Braに対応した大きさのマスタシリンダ油圧がブレーキ油圧としてホイールシリンダへ供給される。一方で、ホイールブレーキ装置90では、例えばABS制御時、横滑り抑制制御時、車速制御時、自動運転制御時などには、ホイールブレーキによる制動トルクの発生の為に、各制御で必要なブレーキ油圧がホイールシリンダへ供給される。上記車輪は、駆動輪14及び不図示の従動輪である。
The wheel brake device 90 is a brake device that applies braking torque to wheels by wheel brakes. The wheel brake device 90 supplies brake hydraulic pressure to a wheel cylinder provided in the wheel brake in response to, for example, a brake pedal stepping operation by the driver. In the wheel brake device 90, normally, the master cylinder hydraulic pressure generated from the brake master cylinder and corresponding to the brake operation amount Bra is supplied to the wheel cylinders as brake hydraulic pressure. On the other hand, in the wheel brake device 90, for example, during ABS control, sideslip suppression control, vehicle speed control, automatic driving control, etc., the braking torque is generated by the wheel brake, so the brake hydraulic pressure required for each control is not sufficient. Supplied to the wheel cylinder. The wheels are
操舵装置92は、例えば車速V、操舵角θsw及び操舵方向Dsw、ヨーレートRyawなどに応じたアシストトルクを車両10の操舵系に付与する。操舵装置92では、例えば自動運転制御時などには、前輪の操舵を制御するトルクを車両10の操舵系に付与する。
The steering device 92 provides the steering system of the
情報周知装置94は、例えば車両10の走行に関わる何らかの部品が故障したり、その部品の機能が低下した場合に、運転者に対して警告や報知を行う装置である。情報周知装置94は、例えばモニタやディスプレイやアラームランプ等の表示装置、及び/又はスピーカやブザー等の音出力装置などである。前記表示装置は、運転者に対して視覚的な警告や報知を行う装置である。音出力装置は、運転者に対して聴覚的な警告や報知を行う装置である。
The
図4は、係合装置CB及びロックアップクラッチLCの作動を制御するソレノイドバルブSL1-SL7等に関する油圧制御装置として機能する油圧制御回路88の要部を示す回路図である。図4において、油圧制御回路88は、油圧供給装置96と、ソレノイドバルブSL1-SL7とを備えている。
FIG. 4 is a circuit diagram showing a main part of a
油圧供給装置96には、機械式オイルポンプ34と、機械式オイルポンプ34が発生する油圧を供給する油路に逆止弁98を介して接続された電動式オイルポンプ100とから油圧が供給される。油圧供給装置96は、機械式オイルポンプ34と電動式オイルポンプ100とが発生する油圧を元圧にして第1ライン油圧PLを調圧するプライマリレギュレータバルブ102と、プライマリレギュレータバルブ102から排出された油圧を元圧にして第2ライン油圧PL2を調圧するセカンダリレギュレータバルブ104と、第1ライン油圧PL及び第2ライン油圧PL2を走行状態に応じた油圧に調圧する為にプライマリレギュレータバルブ102及びセカンダリレギュレータバルブ104へ信号圧Psltを供給するソレノイドバルブSLTと、第1ライン油圧PLを元圧にしてモジュレータ油圧PMを一定値に調圧するモジュレータバルブ106と、シフトレバー108の切替操作に連動して機械的に油路が切り替えられるマニュアルバルブ110とを備えている。マニュアルバルブ110は、シフトレバー108がD操作ポジション或いはM操作ポジションにあるときには、入力された第1ライン油圧PLを前進油圧(Dレンジ圧、ドライブ油圧)PDとして出力し、シフトレバー108がR操作ポジションにあるときには、入力された第1ライン油圧PLを後進油圧(Rレンジ圧、リバース油圧)PRとして出力する。また、マニュアルバルブ110は、シフトレバー108がN操作ポジション或いはP操作ポジションにあるときには、油圧の出力を遮断し、ドライブ油圧PD及びリバース油圧PRを排出側へ導く。このように、油圧供給装置96は、第1ライン油圧PL、第2ライン油圧PL2、モジュレータ油圧PM、ドライブ油圧PD、およびリバース油圧PRを出力する。
Hydraulic pressure is supplied to the hydraulic pressure supply device 96 from the
クラッチC1,C2,C4の各油圧アクチュエータACT1,ACT2,ACT4には、ドライブ油圧PDを元圧としてそれぞれソレノイドバルブSL1,SL2,SL4により調圧された油圧Pc1,Pc2,Pc4が供給される。また、クラッチC3、ブレーキB1,B2の各油圧アクチュエータACT3,ACT5,ACT6には、第1ライン油圧PLを元圧としてそれぞれソレノイドバルブSL3,SL5,SL6により調圧された油圧Pc3,Pb1,Pb2が供給される。 Hydraulic actuators ACT1, ACT2 and ACT4 of clutches C1, C2 and C4 are supplied with hydraulic pressures Pc1, Pc2 and Pc4 regulated by solenoid valves SL1, SL2 and SL4 using drive hydraulic pressure PD as a source pressure. Hydraulic actuators ACT3, ACT5 and ACT6 for the clutch C3 and brakes B1 and B2 are supplied with hydraulic pressures Pc3, Pb1 and Pb2 regulated by solenoid valves SL3, SL5 and SL6 using the first line hydraulic pressure PL as the source pressure. supplied.
ロックアップクラッチLCには、ソレノイドバルブSL7によって調圧された油圧Plu、およびセカンダリレギュレータバルブ104によって調圧された第2ライン油圧PL2が供給される。ロックアップクラッチLCは、係合側油室と解放側油室とを備えており、係合側油室の油圧Ponと解放側油室の油圧Poffとの差圧ΔP(Pon-Poff)によってロックアップクラッチLCの作動状態が制御される。例えば、係合側油室の油圧Ponと解放側油室の油圧Poffが同じである場合、差圧ΔPがゼロとなる。このとき、ロックアップクラッチLCが解放される。一方、係合側油室の油圧Ponが解放側油室の油圧Poffよりも高い場合、差圧ΔPがゼロよりも大きくなる。このとき、差圧ΔPの大きさに応じて、ロックアップクラッチLCが半係合または完全係合させられる。差圧ΔPは、ソレノイドバルブSL7によって調圧された油圧Pluによって制御され、例えば油圧Pluが高くなるほど差圧ΔPが高くなるように構成されている。
The lockup clutch LC is supplied with the hydraulic pressure Plu regulated by the solenoid valve SL7 and the second line hydraulic pressure PL2 regulated by the
ソレノイドバルブSL1-SL7は、基本的には何れも同じ構成であり、制御装置の機能に相当する電子制御装置50によりそれぞれ独立に励磁、非励磁や電流制御が為され、各油圧Pc1,Pc2,Pc3,Pc4,Pb1,Pb2,Pluが独立に調圧される。なお、油圧制御回路88は、シャトル弁112を備えており、ブレーキB2の油圧アクチュエータACT6には、油圧Pb2及びリバース油圧PRのうち何れかから供給された油圧がシャトル弁112を介して供給される。
Each of the solenoid valves SL1-SL7 has basically the same structure, and is independently energized, de-energized, and current-controlled by an
図5は、ソレノイドバルブSL1-SL7の構成を説明する断面図である。ソレノイドバルブSL1-SL7は、基本的には何れも同じ構成であるので、ソレノイドバルブSL1を例示している。 FIG. 5 is a cross-sectional view for explaining the configuration of the solenoid valves SL1-SL7. All of the solenoid valves SL1 to SL7 basically have the same configuration, so the solenoid valve SL1 is shown as an example.
ソレノイドバルブSL1は、通電されることにより電気エネルギを駆動力に変換するソレノイド122と、ソレノイド122の駆動により第1ライン油圧PLを調圧してC1油圧Pc1を発生させる調圧部124とを備えている。ソレノイド122は、円筒状の巻芯126と、巻芯126の外周に導線が巻回されたコイル128と、巻芯126の内部を軸心方向に移動可能に設けられたコア130と、コア130における調圧部124とは反対側の端部に固設されたプランジャ132と、巻芯126、コイル128、コア130、およびプランジャ132を格納するケース134と、ケース134の開口に嵌め着けられたカバー136とを備えている。
The solenoid valve SL1 includes a
調圧部124は、ケース134に嵌め着けられたスリーブ138と、スリーブ138の内部を軸心方向に移動可能に設けられたスプール弁子140と、スプール弁子140をソレノイド122側に付勢するスプリング142とを備えている。スプール弁子140におけるソレノイド122側の端部は、コア130における調圧部124側の端部に当接させられている。このように構成されたソレノイドバルブSL1では、コイル128に駆動電流が流されると、その駆動電流の大きさに応じてプランジャ132がコア130及びスプール弁子140と共通の軸線方向に移動させられ、それに伴ってコア130及びスプール弁子140が同方向に移動させられる。これにより、入力ポート144から入力される作動油ATFの流量及びドレンポート146から排出される作動油ATFの流量が調節され、例えば図6に示すような駆動電流と出力圧との予め定められた関係であるリニアソレノイドバルブSL1の弁特性に従って入力ポート144に入力される第1ライン油圧PLが調圧され、調圧後のC1油圧Pc1が出力ポート148から出力される。
The
図1に戻り、車両10は、さらに、送受信機150、第1ゲートウェイECU152、第2ゲートウェイECU154、コネクタ156等を備えている。
Returning to FIG. 1, the
送受信機150は、車両10とは別に存在する、車両10とは別の車外装置であるサーバー210と通信する機器である。サーバー210は、車両10外部のネットワーク上におけるシステムである。サーバー210は、車両状態情報や車両現象情報等の各種情報を、受け付けたり、処理したり、解析したり、蓄積したり、提供したりする。サーバー210は、車両10との間でと同様に、他車両200との間で、各種情報を送受信する。送受信機150は、サーバー210を介さずに車両10の近傍にいる他車両200との間で直接的に通信する機能を有していても良い。前記車両状態情報は、例えば各種センサ等により検出された車両10の走行に関わる走行状態、つまり車両10の動作状態を示す情報である。この走行状態は、例えばアクセル開度θacc、車速Vなどである。前記車両現象情報は、例えば車両10で生じる現象を示す情報である。この現象は、例えば不図示のマイクロフォンにより検出された車内の音つまり音圧、Gセンサ68により検出された搭乗者が感じる振動などである。尚、外部ネットワーク通信用アンテナ78を介してサーバー210との間で無線通信が行われても良い。
The transmitter/
第1ゲートウェイECU152及び第2ゲートウェイECU154は、各々、電子制御装置50と同様のハード構成を備えており、例えば電子制御装置50内の書き換え可能なROMに記憶されたプログラム及び/又はデータの書き換え用に設けられた中継装置である。第1ゲートウェイECU152は、送受信機150と接続されており、例えば送受信機150とサーバー210との間での無線通信を用いて、電子制御装置50内の上記ROMに記憶されたプログラムを書き換える為のものである。サーバー210は、書き換え用のプログラムを配信するソフト配信センターとして機能する。第2ゲートウェイECU154は、コネクタ156を介して車両10とは別の車外装置である外部書替装置220と機械的に連結可能とされており、例えば外部書替装置220を用いて、電子制御装置50内の上記ROMに記憶されたプログラムを書き換える為のものである。
The
電子制御装置50は、車両10における各種制御を実現する為に、エンジン制御手段として機能するエンジン制御部160、変速制御手段として機能する変速制御部162、およびロックアップ制御手段として機能するロックアップ制御部164を、機能的に備えている。
In order to realize various controls in the
エンジン制御部160は、予め実験的又は設計的に求められて記憶された関係である駆動力マップに、アクセル開度θaccおよび車速V等の駆動力関連値を適用することで要求駆動力Fdemを算出する。エンジン制御部160は、その要求駆動力Fdemが得られる目標エンジントルクTetgtを設定し、その目標エンジントルクTetgtが得られるようにエンジン12を制御する指令をエンジン制御装置86へ出力する。
The
変速制御部162は、予め実験的又は設計的に求められて記憶された関係すなわち予め定められた関係である例えば図7に示すような変速マップを用いて有段変速機22の変速判断を行い、必要に応じて有段変速機22の変速制御を実行する為の油圧制御指令信号Satを油圧制御回路88へ出力する。上記変速マップは、例えば車速V及び要求駆動力Frdemを変数とする二次元座標上に、有段変速機22の変速が判断される為の変速線を有する所定の関係である。ここでは、車速Vに替えて出力回転速度Noなどを用いても良いし、又、要求駆動力Frdemに替えて要求駆動トルクTrdemやアクセル開度θaccやスロットル弁開度θthなどを用いても良い。上記変速マップにおける各変速線は、実線に示すようなアップシフトが判断される為のアップシフト線、および破線に示すようなダウンシフトが判断される為のダウンシフト線である。
The
ロックアップ制御部164は、予め定められたロックアップクラッチLCの作動状態を決定する車速Vおよびアクセル開度θaccなどから構成される作動領域マップ(関係マップ)に、実際の車速Vおよびアクセル開度θaccを適用することでロックアップクラッチLCの作動状態を判断し、ロックアップクラッチLCをその作動状態に制御する。これより、ロックアップクラッチLCは、車両10の走行状態に応じて、ロックアップオン(完全係合)、フレックスロックアップ(スリップ係合)、およびロックアップオフ(解放)のいずれかに制御される。
The lock-up
例えば、ロックアップ制御部164は、車両10の走行状態が前記作動領域マップにおいて、ロックアップクラッチLCをロックアップオン(完全係合)とするロックアップオン領域に入ると、ロックアップクラッチLCの差圧ΔP(Pon-Poff)が最大値とされてロックアップクラッチLCが完全係合された状態となるように、油圧制御回路88の作動状態を制御する。また、ロックアップ制御部164は、車両10の走行状態が前記作動領域マップにおいて、ロックアップクラッチLCを解放するロックアップオフ領域に入ると、ロックアップクラッチLCの差圧ΔP(Pon-Poff)が零となるように油圧制御回路88の作動状態を制御する。また、ロックアップ制御部164は、車両10の走行状態が前記作動領域マップにおいて、ロックアップクラッチをスリップ係合させるフレックスロックアップ領域に入ると、ロックアップクラッチLCの滑り量ΔN(=Ne-Nt)が予め設定された所定の滑り量ΔNとなるように、油圧制御回路88の作動状態を制御する。具体的には、ロックアップ制御部164は、ロックアップクラッチLCの滑り量ΔN(=Ne-Nt)が所定の滑り量ΔNとなるように、差圧ΔPをフィードバック制御する。
For example, when the running state of the
また、ロックアップ制御部164は、作動油ATFの作動油温THoilが予め設定されているロックアップ開始温度α以上になったとき、ロックアップクラッチLCを完全係合させることで作動油ATFの作動油温THoilを低下させる。作動油ATFの作動油温THoilがロックアップ開始温度α以上になると、ロックアップクラッチLCが完全係合されることで、トルクコンバータ20のポンプ翼車20pとタービン翼車20tとが一体的に回転させられる。結果として、トルクコンバータ20内における作動油ATFの発熱量が低減されるため、作動油ATFの作動油温THoilが低下する。上記ロックアップ開始温度αは、予め実験的又は設計的に求められ、作動油ATFの作動油温THoilの高温化に伴って有段変速機22等の作動が制限される作動油温THoilの制限温度の近傍であって、その制限温度よりも低温の値に設定されている。すなわち、ロックアップ開始温度αは、ロックアップ制御が実行されることで、作動油ATFの作動油温THoilが低下して前記制限温度に到達しなくなる値に設定されている。
Further, the
ところで、車両10の走行距離Lに比例して作動油ATFにかかる熱負荷も累積的に大きくなり、作動油ATFが劣化することが知られている。作動油ATFが劣化すると、作動油ATFの作動油温THoilが上昇しやすくなり、作動油ATFの作動油温THoilがロックアップ開始温度αに到達した時点でロックアップクラッチLCが係合されても作動油ATFの作動油温THoilの低下が間に合わず、作動油温THoilが制限温度に到達する虞がある。これに対して、電子制御装置50は、車両10の走行履歴と、作動油ATFの劣化度合である作動油ATFの劣化度RATFと、作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFと、に基づいてロックアップ開始温度αを変更し、変更されたロックアップ開始温度αに基づいてロックアップ制御を実行することで作動油温THoilを適切に低下させる機能を備えている。
By the way, it is known that the heat load applied to the hydraulic oil ATF increases cumulatively in proportion to the traveling distance L of the
電子制御装置50は、上記制御機能を実現するため、車両10の走行履歴を検出する走行履歴検出手段として機能する走行履歴検出部166と、作動油ATFの劣化度RATFを推定的に算出する劣化度算出手段として機能する劣化度算出部168と、作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFを算出する劣化度増加割合算出手段として機能する劣化度増加割合算出部170と、ロックアップ開始温度αを変更する温度閾値変更手段として機能する温度閾値変更部172と、を更に機能的に備えている。
In order to realize the above-described control function, the
走行履歴検出部166は、車両10の走行履歴の代表値として、作動油ATFを交換した時点を基準とする車両10の走行距離Lを検出する。
Travel
劣化度算出部168は、作動油ATFを交換した時点を基準とする作動油ATFの劣化度RATFを算出する。劣化度算出部168は、油温センサ72によって随時検出される作動油ATFの作動油温THoilの温度履歴を随時記憶する。また、劣化度算出部168は、予め設定されている基準温度における経過時間(累積時間)と劣化度RATFとの関係を示す不図示の関係図を記憶している。前記関係図では、基準温度における経過時間が増加するに伴って劣化度RATFが増加する傾向となっている。
The deterioration
また、劣化度算出部168は、作動油ATFの作動油温THoilが前記基準温度以外の温度にあるときの経過時間を、基準温度における経過時間に換算する関係式を記憶しており、作動油温THoilの温度履歴に前記関係式を適用することで、各作動油温THoilにおける経過時間を基準温度とした場合の経過時間に換算し、これら各作動油温THoilの経過時間を基準温度の経過時間に換算した経過時間を積算して、基準温度における作動油ATFの経過時間を算出する。さらに、劣化度算出部168は、算出された経過時間を、上述した基準温度における経過時間と劣化度RATFとの関係に適用することで、作動油ATFの劣化度RATFを算出する。
Further, the deterioration
劣化度増加割合算出部170は、随時算出される作動油ATFの劣化度RATFに基づいて、劣化度RATFの増加割合ΔRATFを算出する。劣化度増加割合算出部170は、演算周期毎に随時算出される作動油ATFの劣化度RATFを時間微分することにより、作動油ATFの劣化度RATFの推移を示す劣化度RATFの増加割合ΔRATFを算出する。
The deterioration degree increase
温度閾値変更部172は、車両10の走行距離Lおよび作動油ATFの劣化度RATFに基づいて、作動油ATFの作動油温THoilを低下するためのロックアップ制御を実行する判断閾値であるロックアップ開始温度αを低温側に変更するかを判定する。温度閾値変更部172は、図8に示すような車両10の走行距離Lおよび作動油ATFの劣化度RATFで構成される領域マップから、現時点の走行距離Lおよび劣化度RATFを適用することで現時点の領域を決定し、決定された領域に応じてロックアップ開始温度αを変更するかを判定する。
A temperature
図8の領域マップに示すように、走行距離Lおよび劣化度RATFで規定された領域が、領域A~領域Cの3つの領域に区分されている。図8において、斜めに伸びる直線Mは、走行距離Lおよび劣化度RATFに基づいて判断される、ロックアップ開始温度αを低温側に変更するかを判定する境界線である。すなわち、直線Mは、各走行距離Lに設定されるロックアップ開始温度αの変更を判断する作動油ATFの劣化度RATFの閾値の集まりである。この直線Mによって領域マップが2つの領域に区分されている。さらに、直線Mに対して右下側に位置する領域は、所定の劣化度RATFを境にして2つの領域(領域A、領域B)に区分されている。 As shown in the area map of FIG. 8, the area defined by the travel distance L and the degree of deterioration RATF is divided into three areas, area A to area C. As shown in FIG. In FIG. 8, a straight line M extending obliquely is a boundary line for determining whether to change the lockup start temperature α to the lower temperature side, which is determined based on the travel distance L and the degree of deterioration RATF. That is, the straight line M is a set of threshold values of the degree of deterioration RATF of the hydraulic oil ATF for determining whether the lockup start temperature α set for each travel distance L is changed. This straight line M divides the area map into two areas. Furthermore, the area located on the lower right side of the straight line M is divided into two areas (area A and area B) with a predetermined degree of deterioration RATF as a boundary.
領域Aについて説明すると、車両10の走行距離Lに対してロックアップ開始温度αの変更を判断する劣化度RATFの閾値(直線M)よりも劣化度RATFが低く、作動油ATFの作動油温THoilが高いときに作動油温THoilを低下させるためのロックアップ制御を実行する判断閾値であるロックアップ開始温度αを低温側に変更する必要がない領域に対応している。領域Bについて説明すると、車両10の走行距離Lに対してロックアップ開始温度αの変更を判断する劣化度RATFの閾値(直線M)よりも低いものの、劣化度RATFが比較的高い領域に対応している。領域Cについて説明すると、車両10の走行距離Lに対してロックアップ開始温度αの変更を判断する劣化度RATFの閾値(直線M)よりも劣化度RATFが高く、ロックアップ開始温度αの低温側への変更が必要になる領域に対応している。
Regarding the region A, the deterioration degree RATF is lower than the deterioration degree RATF threshold value (straight line M) for judging the change of the lockup start temperature α with respect to the traveling distance L of the
温度閾値変更部172は、図8の領域マップにおいて領域Aにある場合には、ロックアップ開始温度αの変更を不要と判定する。図9は、図8において領域Aにあるときのロックアップ開始温度αを示している。図9において、横軸が作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFを示し、縦軸がロックアップ制御を実行する判断閾値であるロックアップ開始温度αの値を示している。図9に示すように、図8の領域マップにおいて領域Aにある場合には、劣化度RATFの増加割合ΔRATFに拘わらず、ロックアップ開始温度αが一定の値となっている。すなわち、ロックアップ開始温度αは、劣化度RATFの増加割合ΔRATFに拘わらず変更されない。なお、図9について説明すると、作動油温THoilがロックアップ開始温度α以上の領域では、ロックアップクラッチLCが完全係合される。また、作動油温THoilがロックアップ開始温度α未満の領域では、ロックアップクラッチLCが、解放又はスリップ係合(フレックスロックアップ)される。
The temperature
温度閾値変更部172は、図8の領域マップにおいて領域Bにある場合には、劣化度RATFの増加割合ΔRATFに応じてロックアップ開始温度αを変更する。図10は、図8において領域Bにあるときのロックアップ開始温度αを示している。図10において、横軸が作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFを示し、縦軸がロックアップ制御を実行する判断閾値であるロックアップ開始温度αの値を示している。図10に示すように、作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFが所定値を越えると、増加割合ΔRATFが大きくなるほどロックアップ開始温度αが低下している。すなわち、作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFが所定値を越えると、増加割合ΔRATFが大きいほどロックアップ開始温度αが低くなる、言い換えれば、作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFが大きいほど、ロックアップクラッチLCのロックアップオン領域が拡大される。従って、作動油ATFの作動油温THoilを低下させるためのロックアップ制御が実行されやすくなる。なお、ロックアップ開始温度αが低下し始める劣化度RATFの増加割合ΔRATF、およびロックアップ開始温度αの低下勾配は、予め実験的又は設計的に求められ、増加割合ΔRATFの増加に対してロックアップ制御が適切に実行されることで、作動油ATFの作動油温THoilが前記制限温度に到達しない値に設定されている。
The temperature
温度閾値変更部172は、図8の領域マップにおいて領域Cにある場合には、作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFに拘わらず、領域Aにある場合に比べてロックアップ開始温度αを低い値に変更する。図10は、図8において領域Cにあるときのロックアップ開始温度αを示している。図10において、横軸が作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFを示し、縦軸がロックアップ制御を実行する判断閾値であるロックアップ開始温度αの値を示している。図10において、実線が領域Cにおけるロックアップ開始温度αを示している。また、破線は、領域Aにおけるロックアップ開始温度αを比較対象として示している。図10にも示されるように、領域Cにおけるロックアップ開始温度αは、劣化度RATFの増加割合ΔRATFに拘わらず、破線で示す領域Aのロックアップ開始温度αに比べて所定値だけ低い値に変更されている。従って、領域Cでは、領域Aに比べてロックアップクラッチLCのロックアップオン領域が拡大され、ロックアップ制御が実行されやすくなる。なお、ロックアップ開始温度αの低下量は、予め実験的又は設計的に定められ、ロックアップ制御のロックアップ領域が拡大されることで、作動油ATFの作動油温THoilが制限温度に到達しなくなる値に設定されている。
Temperature
ロックアップ制御部164は、温度閾値変更部172が変更したロックアップ開始温度αに基づいて、作動油温THoilを低下させるためのロックアップ制御を実行するかを判定する。上述したように、領域Bでは、作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFが大きいほど、ロックアップ開始温度αが低温側に変更されるとともに、領域Cでは、領域Aのロックアップ開始温度αに比べてロックアップ開始温度αが低下されるため、ロックアップクラッチLCのロックアップ制御の実行されるロックアップ領域が拡大されることになり、ロックアップ制御が実行されやすくなる。結果として、トルクコンバータ20で発生する発熱量が低減され、作動油温THoilが低下することとなる。
Based on the lockup start temperature α changed by the
また、温度閾値変更部172は、ロックアップ開始温度αを低下する場合において、目標となるロックアップ開始温度αに対して、所定の時間間隔で段階的にロックアップ開始温度αを低下することもできる。このように、段階的にロックアップ開始温度αが低下されることで、ロックアップ制御の頻度が急激に増加することによる違和感が緩和される。
When the temperature
また、地域によって作動油ATFの劣化しやすさには違いがある。これに対して、例えばサーバー210は、他車両200を含む複数の車両の各々から、各地域毎で作動油温THoilを低下するためのロックアップ制御を実行するときにロックアップ開始温度αを低下した低下量又は低下回数を取得し、その低下量又は低下回数を一台当たりに平均化した平均値を、ロックアップ制御を実行した実績としてビッグデータとして記憶する。図12は、各地域毎に、ロックアップ開始温度αの低下量を1台当たりの低下量に平均化した値の実績を示している。例えば、地域A1や地域A4では、ロックアップ開始温度αの低下量が多くなっている。電子制御装置50は、各地域毎の前記実績を必要に応じてサーバー210から取得する。温度閾値変更部172は、前記実績から車両10が作動油ATFの劣化しやすい地域を走行している場合には、予め前述した図10又は図11で示すような関係を適用することで、ロックアップ開始温度αを低下しやすくする、又は、予めロックアップ開始温度αを低下する。これより、作動油ATFの劣化しやすい地域では、ロックアップ開始温度αが低下しやすくなったり、予めロックアップ開始温度αが低下されることで、結果として、ロックアップ制御の実行されるロックアップオン領域(温度領域)が拡大され、作動油温THoilが効果的に低下することとなる。なお、作動油ATFの劣化しやすい地域は、各地域毎のロックアップ開始温度αの低下量又は低下回数が、例えば図12の破線で示す所定値βを越えたか否かで判断される。
In addition, there are differences in the ease with which the hydraulic oil ATF deteriorates depending on the region. On the other hand, for example, the
図13は、電子制御装置50の制御作動の要部を説明する為のフローチャートであり、作動油ATFが劣化しても走行中に作動油ATFの作動油温THoilが高温になることを抑制する制御作動を説明するフローチャートである。このフローチャートは、車両10の走行中において繰り返し実行される。
FIG. 13 is a flow chart for explaining the main part of the control operation of the
先ず、走行履歴検出部166の制御機能に対応するステップST1(以下、ステップを省略)において、作動油ATFが交換された時点を基準とする車両10の走行距離Lが検出される。次いで、劣化度算出部168の制御機能に対応するST2において、作動油ATFの劣化度RATFが算出される。さらに、劣化度増加割合算出部170の制御機能に対応するST3において、随時算出される作動油ATFの劣化度RATFから劣化度RATFの増加割合ΔRATFが算出される。次いで、温度閾値変更部172の制御作動に対応するST4では、走行距離Lと作動油ATFの劣化度RATFに基づいて、ロックアップ制御の実行を判定するための温度閾値であるロックアップ開始温度αを低温側に変更するかが判定される。具体的には、図8の領域マップにおいて、領域B又は領域Cにあるかが判定される。ST4が否定される場合、本ルーチンは終了させられる。一方、ST4が肯定される場合、温度閾値変更部172の制御作動に対応するST5において、図8の領域Bにある場合には、図10の関係に基づいて、ロックアップ開始温度αが低温側に変更される。また、図8の領域Cにある場合には、図11の関係に基づいて、ロックアップ開始温度αが低温側に変更される。これらは何れもロックアップ開始温度αが低下する方向に変更されることから、ロックアップ制御が実行されるロックアップ領域が拡大され、ロックアップ制御が実行されやすくなる。ロックアップ制御部164の制御機能に対応するST6では、ST5で変更された温度閾値であるロックアップ開始温度αに基づいて、ロックアップ制御を実行するかが判定され、その判定結果に基づいてロックアップ制御が実行される。
First, in step ST1 (hereinafter, the step is omitted) corresponding to the control function of the travel
上述のように、本実施例によれば、作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFが大きいほどロックアップクラッチLCのロックアップ領域が拡大されるため、作動油ATFの劣化度RATFの増加割合ΔRATFが大きい場合には作動油温THoilが上昇しやすくなるのに対して、作動油ATFの作動油温THoilを低下させるためのロックアップクラッチLCのロックアップ制御が実行されやすくなる。従って、作動油ATFが劣化した場合であっても、作動油ATFの作動油温THoilが高温になることを適切に抑制することができる。 As described above, according to the present embodiment, the larger the rate of increase ΔRATF of the deterioration degree RATF of the hydraulic oil ATF, the larger the lockup region of the lockup clutch LC. When ΔRATF is large, the working oil temperature THoil tends to increase, whereas the lockup control of the lockup clutch LC for lowering the working oil temperature THoil of the working oil ATF tends to be executed. Therefore, even when the hydraulic oil ATF deteriorates, it is possible to appropriately prevent the hydraulic oil temperature THoil of the hydraulic oil ATF from becoming high.
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。 Although the embodiments of the present invention have been described in detail above with reference to the drawings, the present invention is also applicable to other aspects.
例えば、前述の実施例では、作動油ATFの作動油温THoilがロックアップ開始温度αになると、ロックアップクラッチLCを完全係合するか否かが判定されるものであったが、必ずしもロックアップクラッチLCの完全係合に限定されない。例えば、作動油ATFの作動油温THoilがロックアップ開始温度αになるかに基づいて、ロックアップクラッチLCが解放状態からスリップ係合(フレックスロックアップ)に切り替えるかを判定するものであっても構わない。ロックアップクラッチLCが解放からスリップ係合に切り替えられる場合であっても、トルクコンバータ20においてポンプ翼車20pとタービン翼車20tとの間の回転速度差が小さくなるため、作動油ATFの発熱が低減され作動油温THoilの上昇が抑制される。従って、作動油ATFの作動油温THoilがロックアップ開始温度αになるかに基づいて、ロックアップクラッチLCが解放状態からスリップ係合に切り替えるかを判定するものであっても、ロックアップクラッチLCがスリップ係合されるフレックスロックアップ領域が拡大されることで、本発明の効果を得ることができる。これより、本発明のロックアップクラッチのロックアップ領域は、ロックアップクラッチが完全係合されるロックアップオン領域、およびロックアップクラッチがスリップ係合されるフレックスロックアップ領域を含んでいる。
For example, in the above-described embodiment, when the hydraulic oil temperature THoil of the hydraulic oil ATF reaches the lockup start temperature α, it was determined whether or not the lockup clutch LC should be fully engaged. It is not limited to full engagement of the clutch LC. For example, whether or not the lockup clutch LC is switched from the released state to the slip engagement (flex lockup) is determined based on whether the hydraulic oil temperature THoil of the hydraulic oil ATF reaches the lockup start temperature α. I do not care. Even when the lockup clutch LC is switched from disengaged to slip-engaged, the difference in rotational speed between the
また、前述の実施例において、車両10の走行履歴として、走行距離Lに加えて、車両10の走行の累積時間、ロックアップクラッチLCのロックアップ制御の累積時間、ロックアップクラッチLCのロックアップ制御の実行回数、ロックアップクラッチLCのロックアップ制御の実行過渡期におけるスリップ量の累積、の少なくとも1つを考慮することもできる。これらの要件は、何れも作動油ATFの劣化に関係する関係値であるため適用することができる。この場合には、例えば図8に示す領域マップにおいて、横軸が、車両10の走行距離Lおよび上記要件を考慮した走行履歴に変更される。
In the above-described embodiment, the travel history of the
また、前述の実施例では、作動油ATFの劣化度RATFは、作動油ATFの発熱に起因する熱負荷による劣化に基づいて算出されるものであったが、さらに、作動油ATFの歯車等によるせん断に起因する機械的負荷による劣化も考慮して作動油ATFの劣化度RATFを算出するものであっても構わない。 Further, in the above-described embodiment, the deterioration degree RATF of the hydraulic oil ATF was calculated based on the deterioration caused by the heat load caused by the heat generation of the hydraulic oil ATF. The degree of deterioration RATF of the hydraulic oil ATF may be calculated in consideration of deterioration due to mechanical load caused by shearing.
また、前述の実施例では、有段変速機22として、複数個の遊星歯車装置から構成される遊星歯車式の有段変速機が適用されていたが、有段変速機の形式は必ずしもこれに限定されない。また、変速機は必ずしも有段式のものに限定されず、例えばベルト式の無段変速機などであっても構わない。
In the above-described embodiment, a planetary gear type stepped transmission composed of a plurality of planetary gear devices was applied as the stepped
また、前述の実施例では、流体伝動装置としてトルク増幅機能を有するトルクコンバータが適用されていたが、必ずしもトルクコンバータに限定されず、トルク増幅機能を有さない流体継手であっても構わない。 Further, in the above-described embodiments, a torque converter having a torque amplifying function is used as the fluid transmission device, but it is not necessarily limited to the torque converter, and a fluid coupling that does not have a torque amplifying function may be used.
また、前述の実施例において、図13のフローチャートの順番は、本発明の効果が得られる範囲において適宜変更される。例えば、図13のステップST3をステップST4の下に移動した場合であっても本発明の効果を得ることができる。 Also, in the above-described embodiment, the order of the flow chart of FIG. 13 may be changed as appropriate within the range in which the effects of the present invention can be obtained. For example, even if step ST3 in FIG. 13 is moved below step ST4, the effect of the present invention can be obtained.
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。 It should be noted that what has been described above is just one embodiment, and the present invention can be implemented in aspects with various modifications and improvements based on the knowledge of those skilled in the art.
20:トルクコンバータ(流体伝動装置)
20p:ポンプ翼車(入力側回転部材)
20t:タービン翼車(出力側回転部材)
50:電子制御装置(制御装置)
LC:ロックアップクラッチ
RATF:作動油の劣化度
ΔRATF:作動油の劣化度の増加割合
ATF:作動油
20: Torque converter (fluid transmission)
20p: pump impeller (input-side rotating member)
20t: Turbine wheel (rotating member on the output side)
50: Electronic control device (control device)
LC: Lock-up clutch RATF: Degree of deterioration of hydraulic oil ΔRATF: Rate of increase in degree of deterioration of hydraulic oil
ATF: Hydraulic oil
Claims (1)
前記作動油の劣化度の増加割合が大きいほど、前記ロックアップクラッチのロックアップ領域を拡大する
ことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。 A control device for a lockup clutch provided in a fluid transmission device that transmits power via hydraulic oil and capable of connecting and disconnecting between an input-side rotating member and an output-side rotating member of the fluid transmission device,
A control device for a lock-up clutch, wherein the lock-up region of the lock-up clutch is expanded as the degree of deterioration of the hydraulic oil increases.
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