JP7157273B2 - 身体内腔における凝塊形成を促進するための塞栓用装置および塞栓用装置を組み立てる方法 - Google Patents
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Description
塞栓用装置は、凝血塊の形成を促進し、最終的には血管を閉塞するために、特定の位置の脈管構造に医師によって導入されることが可能である。しかし、典型的な塞栓用装置は、脈管構造内で移動しやすく、これにより深刻な副作用が生じる場合がある。
本開示を通して、要素の「収縮送達構成」という用語は、要素の「拡張展開構成」よりも小さい半径方向範囲を有する要素の構成のことを指してよい。
補強スリーブは、管状相互接続部と、第1のワイヤ要素および第2のワイヤ要素のうちの一方または両方の少なくとも一部分とに、締りばめによって固定されてよい。
管状相互接続部は、コバルトクロム合金から作られてよい。
補強スリーブは、ポリマー製収縮チューブであり、半径方向に収縮して、管状相互接続部と、第1のワイヤ要素および第2のワイヤ要素のうちの一方または両方とに接触している。
本開示を通して、「放射線不透過性」という用語は、X線または同様の放射線を通さない物質の特性のことを指してよい。本明細書において述べる任意の放射線不透過性の材料/物体は、蛍光透視中にその材料/物体を医師が容易に識別できる程度の放射線不透過性を有する。特定の実施形態では、本明細書において述べる放射線不透過性の材料/物体は、少なくとも2000ハンスフィールドユニット(HU)、任意選択で少なくとも5000ハンスフィールドユニット(HU)、さらに任意選択で少なくとも10000ハンスフィールドユニット(HU)、さらに任意選択で少なくとも20000ハンスフィールドユニット(HU)の放射線濃度を有する。
いくつかの実施形態では、これにより、医師は蛍光透視下で管状相互接続部を確認できるようになり、身体内腔の内側に医師が塞栓用装置を配置するのを支援することができる。
塞栓用装置は、管状相互接続部に近接して配置される放射線不透過性マーカ要素をさらに備えていてよい。
放射線不透過性マーカ要素は、第1のワイヤ要素および/または第2のワイヤ要素の周りに配置されてよい。
いくつかの実施形態では、これにより、塞栓用装置の取扱いをより簡単にすることができる。いくつかの実施形態では、これによりさらに、塞栓用装置のモジュール式設計が可能になってよい。
放射線不透過性マーカ要素は、一方の端部で管状相互接続部に当接し、他方の端部で第2の区分の柔軟毛に当接して、第2のワイヤ要素の周りに配置されてよい。
いくつかの実施形態では、これにより、第1のワイヤ要素を第2のワイヤ要素に確実に接続することが可能になってよい。
補強スリーブは、管状相互接続部の少なくとも一部分と第1のワイヤ要素の少なくとも一部分とを覆うように配置されてよい。塞栓用装置は、管状相互接続部の少なくとも一部分を覆うように配置され、かつ第2のワイヤ要素の少なくとも一部分を覆うように配置されたもう1つの補強スリーブをさらに備えていてよい。
もう1つの補強スリーブは、中間の放射線不透過性マーカ要素を介して、第2のワイヤ要素の少なくとも一部分を覆うように配置されてよい。
いくつかの実施形態では、これにより、塞栓用装置のモジュール式設計を得ることができる。いくつかの実施形態では、これによりさらに、塞栓用装置の取扱いおよび配置をより簡単にすることができる。
この方法は、第1のワイヤ要素と第2のワイヤ要素とを接続するステップの前に、第1のワイヤ要素および/または第2のワイヤ要素の周りに放射線不透過性マーカ要素を配置するステップをさらに含んでよい。
いくつかの実施形態では、これにより、医師は蛍光透視下で管状相互接続部および柔軟毛の区分を識別できるようになってよい。
いくつかの実施形態では、これにより、第1のワイヤ要素と第2のワイヤ要素とを確実に接続することができる。
管状相互接続部は、放射線不透過性材料から作られてよい。
管状スリーブは、放射線不透過性であってよい。補強スリーブは、放射線不透過性材料でドープされている。
いくつかの実施形態では、これにより、管状相互接続部を第1のワイヤ要素および第2のワイヤ要素に圧着できるようになってよい。
いくつかの実施形態では、これにより、管状相互接続部を覆うように補強スリーブを配置できるようになってよい。
補強スリーブは、ポリマー製収縮チューブであってよい。補強スリーブを固定配置するステップは、補強スリーブを加熱して補強スリーブを半径方向に縮小させるステップをさらに含んでよい。
補強スリーブを固定配置するステップの後に、補強スリーブは、管状相互接続部と、第1のワイヤ要素および第2のワイヤ要素のうちの一方または両方の少なくとも一部分とに接触し、それにより締りばめが形成されてよい。
補強スリーブは、管状相互接続部の少なくとも一部分と第1のワイヤ要素の少なくとも一部分とを覆うように固定配置されてよく、この方法はさらに、管状相互接続部の少なくとも一部分と第2のワイヤ要素の少なくとも一部分とを覆うように、もう1つの補強スリーブを固定配置するステップを含んでよい。
この方法は、第1のワイヤ要素と第2のワイヤ要素とを接続するステップの後に、補強スリーブおよびもう1つの補強スリーブを伸ばすステップをさらに含んでよい。
補強スリーブおよびもう1つの補強スリーブを固定配置するステップの後に、補強スリーブは、管状相互接続部の少なくとも一部分と第1のワイヤ要素の少なくとも一部分とに接触してよい。もう1つの補強スリーブは、管状相互接続部の少なくとも一部分と第2のワイヤ要素の少なくとも一部分とに接触し、それにより締りばめが形成されてよい。
図1は、本開示による、身体内腔において凝血塊形成を促進するための塞栓用装置10の側面図を示している。塞栓用装置10は、ステム30と、ステムから半径方向外向きに延在している複数の柔軟毛20とを備えている。塞栓用装置10は、身体内腔に塞栓用装置10を固定するように身体内腔の内壁に対して柔軟毛20が付勢される拡張展開構成(図示せず)と、拡張展開構成に比べて柔軟毛20の半径方向範囲が小さく、それにより塞栓用装置10をカテーテルの内側に配置して身体内腔内へ送達する、または身体内腔から回収することができる収縮送達構成(図示せず)とを有する。塞栓用装置10が拡張展開構成で身体内腔に配置されると、身体内腔を通る血流が柔軟毛20によって制限されて、血液の塞栓が生じ、それが成長して、最終的には身体内腔が閉塞する。図1は、柔軟毛20が伸びている弛緩状態の塞栓用装置10を示している。
図2は、第1の補強スリーブ50および第2の補強スリーブ51を固定配置する前の塞栓用装置10を示す。
当業者には、様々な修正形態が明らかであろう。たとえば、塞栓用装置10は、放射線不透過性マーカ要素40を備えていなくてよい。
補強スリーブ50、51を放射線不透過性にするために、第1の補強スリーブ50および第2の補強スリーブ51が放射線不透過性材料でドープされていてよい。これにより、放射線不透過性マーカ要素40を除去することが可能になり、管状相互接続部33を非放射線不透過性材料から作ることが可能になる。
放射線不透過性マーカ要素40は、第2の区分22の柔軟毛20に当接して配置されてよい。この場合、第2の補強スリーブ51は、管状相互接続部33と放射線不透過性マーカ要素40とに接触するように、管状相互接続部33と放射線不透過性マーカ要素40との周りに配置される。
塞栓用装置は、互いに接続された任意の必要な個数のワイヤ要素から形成されてよい。各ワイヤ要素は、柔軟毛20の任意の個数の区分を備えていてよい。
塞栓用装置10は、第2の放射線不透過性マーカ41および第3の放射線不透過性マーカ42を有していなくてよい。また塞栓用装置10は、第2の管状相互接続部35および第3の管状相互接続部36を有していなくてよい。
第2の補強スリーブ32は、一方の長手方向端部で第2の区分22の柔軟毛20に接触しなくてよい。
上述した内容はすべて、完全に本開示の範囲内にあり、上に開示した特定の組合せに限定することなく、上述した特徴の1つまたは複数の組合せを応用する代替的実施形態の基礎を成すものとみなされる。
Claims (20)
- 身体内腔における凝塊形成を促進するための、収縮送達構成および拡張展開構成を有する塞栓用装置であって、前記塞栓用装置が、ステムと、前記ステムから半径方向外向きに延在している複数の柔軟毛とを有しており、前記ステムが、
第1のワイヤ要素と、
第2のワイヤ要素と、
内腔を有し、前記第1のワイヤ要素を前記第2のワイヤ要素に接続する管状相互接続部であって、前記管状相互接続部の前記内腔内に、前記第1のワイヤ要素の遠位端部および前記第2のワイヤ要素の近位端部が配置される、管状相互接続部と、
前記管状相互接続部の少なくとも一部分を覆うように固定配置され、かつ前記第1のワイヤ要素および前記第2のワイヤ要素のうちの一方または両方の少なくとも一部分を覆うように固定配置される補強スリーブと
を備えており、
前記補強スリーブが、前記管状相互接続部よりも低い剛性を有する、塞栓用装置。 - 前記補強スリーブが、前記管状相互接続部の全長を覆うように配置される、請求項1に記載の塞栓用装置。
- 前記補強スリーブが、前記管状相互接続部と、前記第1のワイヤ要素および前記第2のワイヤ要素のうちの一方または両方の少なくとも一部分とに、締りばめによって固定されている、請求項1または2に記載の塞栓用装置。
- 前記補強スリーブが、ポリマー製収縮チューブであり、半径方向に収縮して、前記管状相互接続部と、前記第1のワイヤ要素および前記第2のワイヤ要素のうちの一方または両方とに接触している、請求項1から3のいずれか一項に記載の塞栓用装置。
- (i)前記補強スリーブおよび前記管状相互接続部の少なくとも一方が放射線不透過性であること、および
(ii)前記塞栓用装置が前記管状相互接続部に近接して配置される放射線不透過性マーカ要素をさらに備えていること、
の少なくとも一方を特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の塞栓用装置。 - 前記複数の柔軟毛が、第1の区分の柔軟毛と第2の区分の柔軟毛とに分けられている、請求項1から5のいずれか一項に記載の塞栓用装置。
- 前記第1の区分の毛が、前記第1のワイヤ要素から半径方向外向きに延在しており、前記第2の区分の毛が、前記第2のワイヤ要素から半径方向外向きに延在している、請求項6に記載の塞栓用装置。
- 前記管状相互接続部が、前記第1のワイヤ要素および前記第2のワイヤ要素の少なくとも一方に圧着または取り付けられる、請求項1から7のいずれか一項に記載の塞栓用装置。
- 前記補強スリーブが、前記管状相互接続部の少なくとも一部分と前記第1のワイヤ要素の少なくとも一部分とを覆うように配置され、前記塞栓用装置が、前記管状相互接続部の少なくとも一部分を覆うように配置され、かつ前記第2のワイヤ要素の少なくとも一部分を覆うように配置されたもう1つの補強スリーブを備えている、請求項1から8のいずれか一項に記載の塞栓用装置。
- 身体内腔における凝塊形成を促進するための、収縮送達構成および拡張展開構成を有する塞栓用装置を組み立てる方法であって、前記塞栓用装置が、ステムと、前記ステムから半径方向外向きに延在している複数の柔軟毛とを有しており、前記ステムが、第1のワイヤ要素と、第2のワイヤ要素とを備えており、前記方法は、
内腔を有する管状相互接続部を使用して、前記管状相互接続部の前記内腔の内側に、前記第1のワイヤ要素の遠位端部および前記第2のワイヤ要素の近位端部を配置することにより、前記第1のワイヤ要素と前記第2のワイヤ要素とを接続するステップと、
前記管状相互接続部の少なくとも一部分と前記第1のワイヤ要素および前記第2のワイヤ要素のうちの一方または両方の少なくとも一部分とを覆うように、補強スリーブを固定配置するステップと
を含んでおり、
前記補強スリーブが、前記管状相互接続部よりも低い剛性を有する、方法。 - 前記複数の柔軟毛が、第1の区分の柔軟毛と第2の区分の柔軟毛とに分けられている、請求項10に記載の方法。
- 前記第1の区分の毛が、前記第1のワイヤ要素から半径方向外向きに延在し、また前記第2の区分の毛が、前記第2のワイヤ要素から半径方向外向きに延在している、請求項11に記載の方法。
- (i)前記第1のワイヤ要素と前記第2のワイヤ要素とを接続するステップの前に、前記第1および第2のワイヤ要素の少なくとも一方の周りに放射線不透過性マーカ要素を配置するステップをさらに含むこと、
(ii)前記管状相互接続部が、放射線不透過性材料から作られること、および、
(iii)前記補強スリーブが放射線不透過性であること、
の少なくとも一つを特徴とする、
請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。 - 第1のワイヤ要素と第2のワイヤ要素とを接続するステップが、前記管状相互接続部を前記第1のワイヤ要素および前記第2のワイヤ要素の少なくとも一方に圧着するまたは取り付けるステップをさらに含む、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1のワイヤ要素と前記第2のワイヤ要素とを接続するステップの前に、前記補強スリーブを軸方向に圧縮するステップをさらに含む、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。
- 第1のワイヤ要素と第2のワイヤ要素とを接続するステップの後に、前記補強スリーブを伸ばすステップをさらに含む、請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記補強スリーブがポリマー製収縮チューブであり、前記補強スリーブを固定配置するステップが、前記補強スリーブを加熱して前記補強スリーブを半径方向に縮小させるステップをさらに含む、請求項10から16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記補強スリーブを固定配置するステップの後に、前記補強スリーブが、前記管状相互接続部と、前記第1のワイヤ要素および前記第2のワイヤ要素のうちの一方または両方の少なくとも一部分とに接触し、これにより締りばめが形成される、請求項10から17のいずれか一項に記載の方法。
- 前記補強スリーブが、前記管状相互接続部の少なくとも一部分と前記第1のワイヤ要素の少なくとも一部分とを覆うように固定配置され、前記方法がさらに、前記管状相互接続部の少なくとも一部分と前記第2のワイヤ要素の少なくとも一部分とを覆うように、もう1つの補強スリーブを固定配置するステップをさらに含む、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記補強スリーブおよび前記もう1つの補強スリーブがポリマー製収縮チューブであり、前記補強スリーブおよび前記もう1つの補強スリーブを固定配置するステップが、前記補強スリーブおよび前記もう1つの補強スリーブを加熱して前記補強スリーブおよび前記もう1つの補強スリーブを半径方向に縮小させるステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
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