JP7151464B2 - 肺画像処理プログラム、肺画像処理方法および肺画像処理システム - Google Patents

肺画像処理プログラム、肺画像処理方法および肺画像処理システム Download PDF

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Description

本発明は、肺画像処理プログラム、肺画像処理方法および肺画像処理システムに関する。
医師の画像診断では、過去の確定診断のついた類似症例のCT(Computed Tomography)画像を参考にして病名候補を絞り込むことがある。一方、過去の類似症例のCTスライス画像を人手により探す作業は時間や手間がかかることが多く、医師が診断する上で大きな負担となっている。このため、過去の類似症例のCTスライス画像を自動で検索して提示する技術の実現が望まれている。
先行技術としては、たとえば、2次元CTスライス画像を空気領域と軟部組織領域とに分け、軟部組織領域から体表を検出し、CT装置の撮影限界と接するロスト肺野領域が空気領域内に存在する場合に、ロスト肺野領域をも含めて肺野領域全体の抽出を行うものがある。また、現在のスライス画像内の構成要素を接続性基準に基づき前のスライス画像内の対応する構成要素と関連付け、先のスライス画像の構成要素と関連付けられる現在のスライス画像内の構成要素をアクティブオブジェクトとして標識化し、その長さに基づきアクティブオブジェクトを気管として識別する技術がある。また、心臓をCT撮影して得たボリュームデータから心臓部分を抽出し、視線方向から見て前側の心臓部分の表面から視線方向に所定の深さまでの範囲のデータを抽出し、抽出したデータに対して最大値投影を行って画像を作成する技術がある。
特開2008-253293号公報 特表2017-522912号公報 特開2009-028077号公報
しかしながら、従来技術では、CT装置などで撮影される肺の断面画像において、気管支を含む肺野領域の輪郭を精度よく特定することができない場合がある。断面画像における肺野領域の輪郭を適切に特定できなければ、たとえば、過去の類似症例の断面画像を検索する際の精度が低下するおそれがある。
1つの側面では、本発明は、気管支が写る肺の断面画像であっても肺野領域の輪郭を精度よく特定することができる肺画像処理プログラム、肺画像処理方法および肺画像処理システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、1つの実施態様では、肺の断面画像から肺野領域を抽出し、抽出した前記肺野領域の輪郭上の第1の点から、前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線と前記肺野領域の輪郭とが交わる第2の点までの距離を算出し、算出した前記距離が所定値以下の場合に、前記第1の点と前記第2の点とを接続するあらたな輪郭線により前記肺野領域の輪郭を補正し、補正した前記肺野領域の輪郭をあらわす情報を前記断面画像と対応付けて出力する肺画像処理プログラム、肺画像処理方法および肺画像処理システムが提案される。
本発明の一側面によれば、気管支が写る肺の断面画像であっても肺野領域の輪郭を精度よく特定することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかる肺画像処理方法の一例を示す説明図である。 図2は、肺野の中枢領域および末梢領域の一例を示す説明図である。 図3は、実施の形態にかかる肺画像処理システムの一例を示す図である。 図4は、肺画像処理装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図5は、肺画像処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。 図6は、肺画像処理装置100による肺野領域の輪郭補正の一例を示す図(その1)である。 図7は、肺画像処理装置100による肺野領域の輪郭補正の一例を示す図(その2)である。 図8は、肺画像処理装置100による2分曲線の算出の一例を示す図である。 図9は、肺画像処理装置100による肺画像処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、肺画像処理装置100による右肺の輪郭補正処理の一例を示すフローチャートである。 図11は、肺画像処理システム300における類似症例画像検索処理の一例を示すシーケンス図である。 図12は、肺画像処理装置100による類似CT画像の表示の一例を示す図である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる肺画像処理プログラム、肺画像処理方法および肺画像処理システムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(実施の形態にかかる肺画像処理方法)
図1は、実施の形態にかかる肺画像処理方法の一例を示す説明図である。図1において、肺画像処理装置100は、肺野の断面画像から肺野領域の輪郭を特定するコンピュータである。肺野とは肺のことである。肺野の断面画像は、肺野の断面(直立状態での水平方向の断面)を撮影した画像であり、たとえば、人体のある断面を映像化するCT(Computed Tomography)装置により撮影されるCTスライス画像である。たとえば、CT装置により肺野を撮影する場合、1000枚程度のCTスライス画像が撮影される。
医師の画像診断では、びまん性肺疾患などの、病変が広範囲にわたって複数領域に分布する症例の診断が難しいといわれている。このような症例を診断する際には、医師は、過去の確定診断のついた類似症例のCTスライス画像を参考にして病名候補を絞り込むことが多い。
また、病変が広範囲にわたって複数領域に分布する症例では、病変が臓器に対してどのように分布しているかという点が診断上重要な情報となる。たとえば、びまん性肺疾患の診断では、異常陰影などの病変が、肺野領域の中枢側および末梢側のいずれに存在するのかが重要な情報となる。中枢側とは、人体の中心側である。末梢側とは、人体の中心と反対側である。以下の説明では、肺野領域の中枢側を「中枢領域」と表記し、肺野領域の末梢側を「末梢領域」と表記する場合がある。
ここで、肺野の中枢領域および末梢領域について説明する。図2は、肺野の中枢領域および末梢領域の一例を示す説明図である。図2においては、人体の肺野200の断面(直立状態での水平方向の断面)を示している。肺野200は、右肺野210および左肺野220を含む。図2の中枢201はからだの中心である。
右肺野210は、中枢領域211および末梢領域212を含む。中枢領域211は、右肺野210のうち区域気管支(不図示)から中枢201側の領域である。末梢領域212は、右肺野210のうち亜区域気管支(不図示)から末梢側(中枢201とは反対側)の領域である。
左肺野220は、中枢領域221および末梢領域222を含む。中枢領域221は、左肺野220のうち区域気管支(不図示)から中枢201側の領域である。末梢領域222は、左肺野220のうち亜区域気管支(不図示)から末梢側の領域である。
右肺野210および左肺野220のそれぞれの組織は、肺門(たとえば図1に示した肺門131a,131b)から3次元的に広がる。肺野200のCTスライス画像群において、中枢領域211,221の面積は、肺門のあるCTスライス画像(たとえば図1に示したCTスライス画像120)で最大となり、肺門のあるCTスライス画像から離れるほど小さくなる。
病変が肺野領域の中枢側および末梢側のいずれに存在するのかを判断するためには、類似症例のCTスライス画像を検索するにあたり、診断対象の画像において、肺野領域を、画像診断に適した中枢領域と末梢領域とに分割することが求められる。たとえば右肺野210については、中枢領域211と末梢領域212とに分割することが求められる。肺野領域を適切に分割することができれば、中枢領域と末梢領域における特徴量(たとえば病変の分布)に基づいて、類似症例のCTスライス画像を検索することが可能となる。
肺野領域を中枢領域と末梢領域とに分割する処理は、たとえば肺野領域の輪郭に基づいて行われる。この場合に、CT装置などで撮影される肺野のCTスライス画像において、気管支がCTスライス画像に写っていると、肺野領域の輪郭を特定することが難しい。すなわち、肺野領域の中枢側に存在する気管支の領域は、本来は肺野領域の内部として判定すべきであるが、誤って肺野領域の外部として判定されることがある。
これは、CTスライス画像において、肺野領域のうちの気管支の領域は、肺野領域のうちの空気を多く含む気管支以外の領域に比べて白く写る(輝度が高くなる)傾向があるためである。このため、CT装置などで撮影される肺野のCTスライス画像において、気管支を含む肺野領域の輪郭を精度よく特定することができない場合がある。
そして、CTスライス画像における肺野領域の輪郭を適切に特定できなければ、肺野領域を中枢領域と末梢領域とに精度よく分割することができず、その結果、類似症例のCTスライス画像を検索する際の精度が低下するおそれがある。これに対して、肺画像処理装置100は、肺野のCTスライス画像において、気管支を含む肺野領域の輪郭を精度よく特定することができる。
たとえば、肺画像処理装置100は、図1の処理過程101に示すように、CT装置などで撮影された肺野のCTスライス画像120を取得する。CTスライス画像120には、右肺野130aおよび左肺野130bなどが写っている。肺門131a,131bは、それぞれ右肺野130aおよび左肺野130bの肺門である。肺門とは、肺の入り口にある中枢の気管支である。気管支132a,132bは、それぞれ右肺野130aおよび左肺野130b内の気管支である。
つぎに、肺画像処理装置100は、処理過程102に示すように、CTスライス画像120に写った右肺野130aおよび左肺野130bの肺野領域を抽出する。ここでは右肺野130aに関する処理について説明する。輪郭140は、処理過程102において抽出された右肺野130aの肺野領域の輪郭である。
肺野領域の抽出は、CTスライス画像120の各画素における輝度に基づいて行われる。そして、CTスライス画像120において、右肺野130aのうち気管支132aがない部分は空洞が多いため輝度が低いが、右肺野130aのうち気管支132aがある部分は空洞が少ないため輝度が高くなる。
このため、処理過程102において抽出された右肺野130aの肺野領域は、実際の右肺野130aの肺野領域のうち、気管支132aの一部(特に気管支132aの中枢側の太い部分)を除いた領域になっている。肺画像処理装置100は、輪郭140を、上述の気管支132aの一部を含むように補正する。
拡大図150は、処理過程102における輪郭140の一部を拡大して示している。肺画像処理装置100は、輪郭140上の第1の点141から輪郭140の外側に向かって伸ばした第1の線142と輪郭140とが交わる第2の点143までの距離dを算出する。第1の線142は、たとえば、第1の点141から輪郭140の外側に向かって法線方向に伸ばした線、すなわち、第1の点141において輪郭140と接する接線と第1の点141において直交する線である。
そして、肺画像処理装置100は、算出した距離dが所定値以下の場合に、処理過程103に示すように、第1の点141と第2の点143とを接続するあらたな補助線144により輪郭140を補正する。補正後の輪郭140を輪郭140aとする。肺画像処理装置100は、補正した輪郭140aをあらわす情報をCTスライス画像120と対応付けて出力する。
輪郭140aをあらわす情報は、上述した肺野領域を中枢領域と末梢領域とに分割する処理に用いられる。この場合に、輪郭140aは上述の気管支132aの一部を含むように補正したものであるため、気管支132aを含む右肺野130aの肺野領域を中枢領域と末梢領域とに精度よく分割することができる。このため、類似症例のCTスライス画像を検索する際の精度を向上させることができる。
右肺野130aに関する処理について説明したが、肺画像処理装置100は、左肺野130bに関する処理についても同様に行うことができる。類似症例のCTスライス画像の検索は、たとえば、右肺野130aについての分割結果および左肺野130bについての分割結果に基づいて行われてもよいし、これらのいずれかに基づいて行われてもよい。
このように、肺画像処理装置100は、図1に示した肺画像処理方法により、肺野領域の輪郭を気管支も含めて精度よく特定することができる。これにより、たとえば、肺野領域の輪郭に基づいて、中枢領域と末梢領域との境界である曲線を精度よく算出することができる。この曲線の算出については後述する(たとえば図8参照)。
(実施の形態にかかる肺画像処理システム)
図3は、実施の形態にかかる肺画像処理システムの一例を示す図である。図3に示すように、実施の形態にかかる肺画像処理システム300は、肺画像処理装置100と、サーバ301と、CT装置302と、を含む。肺画像処理装置100、サーバ301およびCT装置302は、ネットワーク310を介して互いに接続されている。ネットワーク310は、たとえば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)またはこれらの組み合わせなどである。
肺画像処理システム300において、肺画像処理装置100は、医師などのユーザが使用するパーソナルコンピュータなどの情報処理装置である。CT装置302は、人体の肺野を撮影し、撮影により得られたCTスライス画像を、ネットワーク310を介して肺画像処理装置100へ送信する。CT装置302による撮影やCTスライス画像の送信は、CT装置302に対するユーザの操作によって行われてもよいし、ネットワーク310を介した肺画像処理装置100からの制御によって行われてもよい。
肺画像処理装置100は、CT装置302から受信したCTスライス画像に対して上述の肺画像処理方法を実行する。そして、肺画像処理装置100は、CTスライス画像と、上述の肺画像処理方法により得られた肺野領域の輪郭をあらわす情報と、を対応付けて、ネットワーク310を介してサーバ301へ送信する。
サーバ301は、画像DB320を有する。画像DB320には、過去の確定診断のついた類似症例のCTスライス画像が、診察結果を示す情報と対応付けて複数格納されている。サーバ301は、肺画像処理装置100から受信したCTスライス画像と、肺野領域の輪郭をあらわす情報と、に基づいて、画像DB320から類似症例のCTスライス画像の検索を行う。そして、サーバ301は、検索により得られた類似症例のCTスライス画像とその診察結果を示す情報とを、ネットワーク310を介して肺画像処理装置100へ送信する。
肺画像処理装置100は、サーバ301から受信した類似症例のCTスライス画像を診察結果とともに肺画像処理装置100のユーザに表示する。これにより、肺画像処理装置100のユーザである医師が、過去の確定診断のついた類似症例のCTスライス画像を参考にして病名候補を絞り込むことができる。
肺画像処理システム300において、肺画像処理装置100、サーバ301およびCT装置302は、ネットワーク310を介して互いに接続されている構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、肺画像処理システム300において、肺画像処理装置100およびサーバ301は一個のコンピュータであってもよい。この場合は、上述の肺画像処理方法による肺野領域の輪郭をあらわす情報の生成、類似症例のCTスライス画像の検索、類似症例のCTスライス画像の表示は一個のコンピュータにより行われる。
(肺画像処理装置100のハードウェア構成)
図4は、肺画像処理装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図4において、肺画像処理装置100は、プロセッサ401と、メモリ402と、ディスクドライブ403と、ディスク404と、を有する。また、肺画像処理装置100は、通信I/F(Interface)405と、ディスプレイ406と、入力装置407と、可搬型記録媒体I/F408と、可搬型記録媒体409と、を有する。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続される。
ここで、プロセッサ401は、肺画像処理装置100の全体の制御を司る。プロセッサ401は、複数のコアを有していてもよい。プロセッサ401は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ402は、たとえば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する記憶部である。たとえば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがプロセッサ401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、プロセッサ401にロードされることで、コーディングされている処理をプロセッサ401に実行させる。
ディスクドライブ403は、プロセッサ401の制御に従ってディスク404に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク404は、ディスクドライブ403の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク404としては、たとえば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
通信I/F405は、通信回線を通じてネットワーク310に接続され、ネットワーク310を介して外部装置に接続される。また、通信I/F405は、ネットワーク310と自装置内部とのインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。
ディスプレイ406は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する表示装置である。ディスプレイ406としては、たとえば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
入力装置407は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置407は、キーボードやマウスなどであってもよく、また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。
可搬型記録媒体I/F408は、プロセッサ401の制御に従って可搬型記録媒体409に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体409は、可搬型記録媒体I/F408の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体409としては、たとえば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
なお、肺画像処理装置100は、上述した構成部のうち、たとえば、ディスクドライブ403、ディスク404などを有さないことにしてもよい。また、肺画像処理装置100は、上述した構成部のほかに、たとえば、SSD(Solid State Drive)、スキャナ、プリンタなどを有することにしてもよい。
(肺画像処理装置100の機能的構成例)
図5は、肺画像処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。図5において、肺画像処理装置100は、取得部501と、抽出部502と、算出部503と、補正部504と、出力部505と、を含む。これらの各機能部は、たとえば、図4に示したメモリ402、ディスク404などの記憶装置に記憶されたプログラムをプロセッサ401に実行させることにより、または、通信I/F405により、その機能を実現する。これらの各機能部の処理結果は、たとえばメモリ402やディスク404などの記憶装置に記憶される。
取得部501は、肺のCTスライス画像を取得する。たとえば、取得部501は、通信I/F405を用いて、CTスライス画像120から送信されたCTスライス画像を受信することにより、CTスライス画像を取得する。たとえば図1に示した例では、取得部501は、CTスライス画像120を取得する。取得部501は、取得した肺のCTスライス画像を抽出部502および出力部505へ出力する。
抽出部502は、取得部501から出力された肺のCTスライス画像から肺野領域を抽出する。たとえば、抽出部502は、CTスライス画像の各画素の輝度に基づいて、機械学習を用いたパターンマッチングなどを用いて肺野領域を抽出する。このとき、抽出部502は、右肺の肺野領域と左肺の肺野領域とを区別して抽出してもよい。たとえば図1に示した例では、抽出部502は、輪郭140により囲まれる領域を抽出する。抽出部502は、抽出した肺野領域を示す情報を算出部503および補正部504へ出力する。
また、抽出部502は、たとえば、抽出した肺野領域を示す情報として、たとえばCTスライス画像を2値化、または3値化した画像を生成する。たとえば、抽出部502は、CTスライス画像のうち、抽出した肺野領域の各画素を0以外の値(たとえば1)とし、抽出した肺野領域以外の領域の各画素を0としたビットマップ画像を生成する。または、抽出部502は、抽出した右肺の肺野領域の各画素を0以外の第1の値(たとえば127)とし、抽出した左肺の肺野領域の各画素を0以外の第2の値(たとえば255)とし、それ以外の領域の各画素を0としたビットマップ画像を生成する。
算出部503は、抽出部502から出力された情報が示す肺野領域の輪郭上の第1の点からその肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線とその肺野領域の輪郭とが交わる第2の点を特定し、第1の点から第2の点までの距離を算出する。
たとえば、算出部503は、肺野領域の輪郭のうちの中枢側の輪郭上の第1の点を選択し、選択した第1の点から肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線と肺野領域の輪郭とが最初に交わる第2の点を特定する。そして、算出部503は、選択した第1の点と、特定した第2の点との距離を算出する。また、算出部503は、この距離を算出する際に、肺野領域の輪郭のうちの中枢側の輪郭の上下の2つの端点のうちのいずれかの端点を起点として、中枢側の輪郭上の位置をずらしながら第1の点を順次選択してもよい。
たとえば図1に示した例では、算出部503は、輪郭140上の第1の点141から輪郭140の外側に向かって伸ばした第1の線142と輪郭140とが交わる第2の点143を特定し、第1の点141から第2の点143までの距離dを算出する。この距離の算出については後述する(たとえば図6,図7参照)。算出部503は、算出した距離を示す情報を補正部504へ出力する。
補正部504は、算出部503から出力された情報が示す距離が所定値以下の場合に、第1の点と第2の点とを接続するあらたな輪郭線により、抽出部502から出力された情報が示す肺野領域の輪郭を補正する。たとえば図1に示した例では、補正部504は、補助線144により輪郭140を補正して輪郭140aとする。この輪郭の補正方法については後述する(たとえば図7参照)。補正部504は、補正した肺野領域の輪郭を示す情報を出力部505へ出力する。
出力部505は、補正部504から出力された情報を、取得部501から出力された断面画像と対応付けて出力する。たとえば図1に示した例では、出力部505は、CTスライス画像120と輪郭140aとを対応付けて出力する。出力部505の出力形式としては、たとえば、メモリ402、ディスク404などの記憶装置への記憶、通信I/F405による他のコンピュータへの送信、ディスプレイ406による表示などがある。
たとえば、出力部505は、断面画像に対して輪郭を重ねた画像を表示する。これにより、肺画像処理装置100のユーザである医師は、断面画像に写った肺野領域の輪郭を明確に認識して画像診断を行うことができる。
また、肺画像処理装置100は、補正部504から出力された情報に基づいて肺野領域を2分する曲線を算出する算出部を備え、出力部505は、その算出部によって算出された曲線をあらわす情報を断面画像と対応付けて出力してもよい。たとえば、曲線をあらわす情報を断面画像と対応付けてサーバ301へ送信する。
なお、肺画像処理装置100の各機能部は、肺画像処理システム300内の肺画像処理装置100とは異なる他のコンピュータ、たとえば、サーバ301で実現することにしてもよい。また、肺画像処理装置100の各機能部は、肺画像処理システム300内の複数のコンピュータ(たとえば、肺画像処理装置100とサーバ301)により実現されることにしてもよい。
(肺画像処理装置100による肺野領域の輪郭補正)
図6および図7は、肺画像処理装置100による肺野領域の輪郭補正の一例を示す図である。まず、肺画像処理装置100は、処理過程601のように、取得した肺野のCTスライス画像から肺野領域610を抽出する。このとき、肺画像処理装置100は、CTスライス画像から、右肺野の領域である肺野領域610と左肺野の領域(不図示)とを抽出する。以下、右肺野の領域である肺野領域610に対する輪郭補正について説明するが、左肺野の領域に対する輪郭補正も同様である。
ここで、肺野領域610の図6における左右方向をX軸方向とし、肺野領域610の図6における上下方向をY軸方向とし、肺野領域610の図6における奥行方向をZ軸方向とする。なお、直立した人体においては、X軸方向は左右方向に対応し、Y軸方向は前後方向に対応し、Z軸方向は高さ方向に対応する。
処理過程601に示すように、肺画像処理装置100は、肺野領域610のうち右上の点611および右下の点612を特定する。右上の点611は、肺野領域610の上半分のうち最も右に位置する点である。右下の点612は、肺野領域610の下半分のうち最も右に位置する点である。
たとえば、肺画像処理装置100は、肺野領域610のうちY軸方向の座標値の最小値Y1と最大値Y2を特定し、特定した最小値Y1と最大値Y2の中央値Y3を算出する。また、肺画像処理装置100は、肺野領域610のうちY軸方向の座標値がY3より大きい部分の中でX軸方向の座標値が最大となる点を上述の右上の点611として特定する。また、肺画像処理装置100は、肺野領域610のうちY軸方向の座標値がY3より小さい部分の中でX軸方向の座標値が最大となる点を上述の右下の点612として特定する。
つぎに、処理過程602に示すように、肺画像処理装置100は、たとえば特定した点611または点612を起点として、肺野領域610のうち気管支の付け根部分の探索を行う。ここでは点612を起点として探索を行う場合について説明する。
まず、肺画像処理装置100は、点612から肺野領域610の外に向かって伸ばした法線612aを算出する。そして、肺画像処理装置100は、法線612aが肺野領域610の輪郭(対象の点は除く)と交わるか否かを判断する。
図6に示す例では法線612aが肺野領域610の輪郭と交わらないため、肺画像処理装置100は、肺野領域610の輪郭上において点612より点611に近い点613から肺野領域610の外に向かって伸ばした法線613aを算出する。そして、肺画像処理装置100は、法線613aが肺野領域610の輪郭と交わるか否かを判断する。
図6に示す例では法線613aが肺野領域610の輪郭と交わらないため、肺画像処理装置100は、肺野領域610の輪郭上において点613より点611に近い点614から肺野領域610の外に向かって伸ばした法線614aを算出する。そして、肺画像処理装置100は、法線614aが肺野領域610の輪郭と交わるか否かを判断する。
図6に示す例では法線614aが肺野領域610の輪郭と点614bにおいて最初に交わるため、肺画像処理装置100は、点614,614bの間の距離dを算出し、算出した距離dが1cm以下であるか否かを判断する。図6に示す例では、点614,614bの間の距離dが1cm以下でない(>1cm)であるとする。
この場合に、肺画像処理装置100は、図7に示す処理過程603のように、肺野領域610の輪郭上において点614より点611に近い点615から肺野領域610の外に向かって伸ばした法線615aを算出する。そして、肺画像処理装置100は、法線615aが肺野領域610の輪郭と交わるか否かを判断する。
図7に示す例では法線615aが肺野領域610の輪郭と点615bにおいて交わるため、肺画像処理装置100は、点615,615bの間の距離dを算出し、算出した距離dが1cm以下であるか否かを判断する。図7に示す例では、点615,615bの間の距離dが1cm以下である(≦1cm)であるとする。
この場合に、図7の推定結果604に示すように、肺野領域610の輪郭と、点615,615bを結ぶ線と、によって囲まれる領域620は気管支の領域であると推定することができる。また、点615,615bは気管支の付け根部分であると推定することができる。たとえば、上述のように気管支は肺門から3次元的に放射状に広がっており、気管支の直径は約1cm以下である。この気管支の特徴を利用して、上述のように、肺野領域610の中枢側の輪郭の点と、その点から伸ばした法線が肺野領域610の輪郭と交わる点と、の間の距離を求めることにより、その距離が1cm以下となる部分を気管支の付け根部分として推定できる。
肺画像処理装置100は、処理過程605に示すように、点615,615bをスプライン補間などにより補助線630でつなぐことにより肺野領域610の輪郭を補正する。これにより、気管支を含むように肺野領域610の輪郭を補正することができる。このため、気管支が写る肺野のCTスライス画像であっても、肺野領域の輪郭を気管支も含めて精度よく特定することができる。
なお、点615,615bをつなぐ補助線630を算出する処理には、スプライン補間に限らず、たとえばラグランジュ補間、エルミート補間など各種の非線形補間を用いることができる。また、点615,615bをつなぐ処理は、点615,615bを直線によりつなぐ処理などであってもよい。
図6,図7に示した例では、点612を起点として、点612,613,614,615の順に法線を算出する処理について説明したが、法線を算出する各点は、これに限らず、たとえば1画素間隔の各点であってもよい。また、点611を起点とする各点について法線を算出する処理としてもよい。
(肺画像処理装置100による2分曲線の算出)
図8は、肺画像処理装置100による2分曲線の算出の一例を示す図である。図8に示す肺野領域800は、たとえば、図7に示した処理過程605における肺野領域610、すなわち気管支を含むように輪郭が補正された肺野領域である。図8に示す気管分岐部801は、肺野領域800が示す肺野の気管支が最初に分岐する部分(中枢)である。
気管分岐部801の位置は、たとえばCT装置により撮影された複数のCTスライス画像に基づいてより特定される。たとえば、肺画像処理装置100は、複数のCTスライス画像のそれぞれについて、気管の位置を画像マッチング等により特定する。また、肺画像処理装置100は、特定した気管が1箇所であったCTスライス画像のうち最も低い位置(足側の位置)に対応するCTスライス画像を特定する。
そして、肺画像処理装置100は、特定したCTスライス画像が対応するZ軸方向の位置を気管分岐部801のZ軸方向の位置として特定する。また、肺画像処理装置100は、特定したCTスライス画像における気管のX軸方向およびY軸方向の位置を、気管分岐部801のX軸方向およびY軸方向の位置として特定する。
肺画像処理装置100は、気管分岐部801を起点として伸びる、それぞれ異なる方向の半直線811~818を算出する。そして、肺画像処理装置100は、半直線811~818と肺野領域800の輪郭との交点A1~A8,B1~B8を算出する。交点A1~A8は、それぞれ半直線811~818と肺野領域800の中枢側(気管分岐部801に近い側)の輪郭との交点である。交点B1~B8は、それぞれ半直線811~818と肺野領域800の末梢側(気管分岐部801から遠い側)の輪郭との交点である。
また、肺画像処理装置100は、交点Ak,Bkを結ぶ線分の中点Ckを算出する(k=1,2,…,8)。そして、肺画像処理装置100は、中点C1~C8をつなぎ合わせた曲線を、肺野領域800を2分する2分曲線820として算出する。2分曲線820は、たとえば、中点C1~C8をスプライン補間、ラグランジュ補間、エルミート補間など各種の非線形補間によりつなぎ合わせることにより算出することができる。また、2分曲線820は、中点C1~C8を線形補間によりつなぎ合わせることにより算出した近似的な曲線であってもよい。
上述した類似症例のCTスライス画像の検索は、この2分曲線820を用いて肺野領域800を中枢領域と末梢領域に分割し、分割した各領域の特徴量(たとえば病変の分布)を用いて行われる。ここで、肺画像処理装置100によれば、気管支を含むように肺野領域の輪郭を補正し、その輪郭に基づいて2分曲線820を算出するため、肺野領域800を中枢領域と末梢領域に精度よく分割可能な2分曲線820を得ることができる。このため、類似症例のCTスライス画像の検索の際の精度を向上させることができる。
(肺画像処理装置100による肺画像処理)
図9は、肺画像処理装置100による肺画像処理の一例を示すフローチャートである。肺画像処理装置100は、たとえば図9に示す肺画像処理を実行する。まず、肺画像処理装置100は、肺野のCTスライス画像を取得する(ステップS901)。つぎに、肺画像処理装置100は、ステップS901により取得したCTスライス画像から肺野領域を抽出する(ステップS902)。
つぎに、肺画像処理装置100は、ステップS903により抽出した肺野領域のうち右肺の肺野領域を選択する(ステップS903)。たとえば図6,図7に示した例では肺野領域610が選択される。つぎに、肺画像処理装置100は、ステップS903により選択した右肺の肺野領域の輪郭を補正する輪郭補正処理を行う(ステップS904)。輪郭補正処理については後述する(たとえば図10参照)。
つぎに、肺画像処理装置100は、ステップS903により抽出した肺野領域のうち左肺の肺野領域を選択する(ステップS905)。つぎに、肺画像処理装置100は、ステップS905により選択した左肺の肺野領域の輪郭を補正する輪郭補正処理を行う(ステップS906)。
つぎに、肺画像処理装置100は、ステップS904による輪郭補正処理後の右肺の肺野領域と、ステップS906による輪郭補正処理後の左肺の肺野領域と、のそれぞれを対象として、以下の処理を行う。すなわち、肺画像処理装置100は、気管分岐部(たとえば図8に示した気管分岐部801)から伸びる線について、対象の肺野領域の中枢側の輪郭との交点Akと、末梢側の輪郭との交点Bkと、を算出する(ステップS907)。ここで、k=1,2,…,Kである。右肺の肺野領域については、たとえば図8に示した例では、K=8であり、交点A1~A8,B1~B8が算出される。
つぎに、肺画像処理装置100は、右肺の肺野領域と左肺の肺野領域とのそれぞれについて、ステップS907により算出した交点Ak,Bkに基づく各線分Ak-Bkの中点Ckを算出する(ステップS908)。ここで、k=1,2,…,Kである。右肺の肺野領域については、たとえば図8に示した例では、K=8であり、中点C1~C8が算出される。
つぎに、肺画像処理装置100は、右肺の肺野領域と左肺の肺野領域とのそれぞれについて、肺野領域を2分する曲線を算出する(ステップS909)。右肺の肺野領域については、たとえば図8に示した例では2分曲線820が算出される。
つぎに、肺画像処理装置100は、ステップS901により取得したCTスライス画像と対応付けて、ステップS909により右肺の肺野領域と左肺の肺野領域とのそれぞれについて算出した各曲線を示す曲線データを出力する(ステップS910)。そして、肺画像処理装置100は、一連の肺画像処理を終了する。このとき、肺画像処理装置100は、ステップS904による輪郭補正処理後の右肺の肺野領域と、ステップS906による輪郭補正処理後の左肺の肺野領域と、を示す情報をさらに出力してもよい。
図9においては右肺の肺野領域および左肺の肺野領域のそれぞれについて輪郭補正処理を行って曲線を算出する処理について説明したが、右肺の肺野領域および左肺の肺野領域の一方の輪郭補正処理を行って曲線を算出する処理としてもよい。
(肺画像処理装置100による右肺の輪郭補正処理)
図10は、肺画像処理装置100による右肺の輪郭補正処理の一例を示すフローチャートである。肺画像処理装置100は、たとえば図9に示したステップS904において、輪郭補正処理としてたとえば図10に示す処理を実行する。
まず、肺画像処理装置100は、ステップS903により選択した右肺の肺野領域(以下、「対象の肺野領域」と称する。)の右上の点を特定する(ステップS1001)。図6,図7に示した例では右上の点611が特定される。また、肺画像処理装置100は、対象の肺野領域の右下の点を特定する(ステップS1002)。図6,図7に示した例では点612が特定される。
つぎに、肺画像処理装置100は、肺野輪郭点数nを算出する(ステップS1003)。肺野輪郭点数nは、対象の肺野領域の輪郭上における、ステップS1001により特定した点からステップS1002により特定した点までの画素ごとの各点の数である。このn個の各点を点P1~Pnとする。
つぎに、肺画像処理装置100は、インデックスiを初期化(i=1)する(ステップS1004)。インデックスiは、点P1~Pnのうち現在の処理対象の点を示す情報であり、たとえば図4に示したメモリ402に記憶される。つぎに、肺画像処理装置100は、現在のインデックスiに基づく点Piを選択する(ステップS1005)。
つぎに、肺画像処理装置100は、ステップS1005により選択した点Piから対象の肺野領域の外側に向かって伸ばした法線と、その対象の肺野領域の輪郭と、が最初に交わる点Pi’の検出を行う(ステップS1006)。点Piから伸ばした法線は、たとえば、点Piと、肺野領域の輪郭上の各点のうち点Piに隣接する各点と、の各座標に基づいて算出される。
つぎに、肺画像処理装置100は、ステップS1006により点Pi’が検出されたか否かを判断する(ステップS1007)。点Pi’が検出されていない場合(ステップS1007:No)は、肺画像処理装置100は、インデックスiをインクリメント(i=i+1)する(ステップS1008)。つぎに、肺画像処理装置100は、インデックスiがステップS1003により算出した肺野輪郭点数nを超えたか否かを判断する(ステップS1009)。
ステップS1009において、インデックスiが肺野輪郭点数nを超えていない場合(ステップS1009:No)は、肺画像処理装置100は、ステップS1005へ戻る。インデックスiが肺野輪郭点数nを超えた場合(ステップS1009:Yes)は、ステップS1001,S1002により特定した各点の間に気管支の付け根部分が検出されなかったことになる。この場合に、肺画像処理装置100は、対象の肺野領域の輪郭の補正を行わずに、一連の輪郭補正処理を終了し、図9の処理に戻る。
ステップS1006により点Pi’が検出された場合(ステップS1007:Yes)は、肺画像処理装置100は、点Piと点Pi’との間の距離diを算出する(ステップS1010)。つぎに、肺画像処理装置100は、ステップS1010により算出した距離diが1cm以下であるか否かを判断する(ステップS1011)。
ステップS1011において、距離diが1cm以下でない場合(ステップS1011:No)は、点Piおよび点Pi’は気管支の付け根部分でないと推定できる。この場合に、肺画像処理装置100は、ステップS1008へ移行する。距離diが1cm以下である場合(ステップS1011:Yes)は、点Piおよび点Pi’が気管支の付け根部分であると推定できる。この場合に、肺画像処理装置100は、点Piと点Pi’とをつなぐ補助線(たとえば図7に示した補助線630)により対象の肺野領域の輪郭を補正し(ステップS1012)、一連の輪郭補正処理を終了し、図9の処理に戻る。
図9に示したステップS904による右肺の輪郭補正処理について説明したが、図9に示したステップS906による左肺の輪郭補正処理についても同様である。ただし、左肺の輪郭補正処理のステップS1001,S1002においては、肺画像処理装置100は、ステップS905により選択した左肺の領域の左上の点および左下の点を特定する。
ステップS1101における距離diの閾値として1cmを用いる処理について説明したが、距離diの閾値は、たとえば診断対象の人物の性別、年齢、身長、体重等に応じて変更してもよい。
(肺画像処理システム300における類似症例画像検索処理)
図11は、肺画像処理システム300における類似症例画像検索処理の一例を示すシーケンス図である。図11に示す例では、サーバ301の画像DB320(図3参照)には、過去の確定診断のついた類似症例のCTスライス画像が、診察結果を示す情報と対応付けて複数格納されているものとする。
まず、CT装置302が、患者の肺のCT画像を撮影する(ステップS1101)。CT画像には、患者の肺の複数の高さにおける各断面を撮影した複数の(たとえば10000枚程度の)CTスライス画像が含まれる。CT画像の撮影に際して、肺画像処理装置100には患者情報が入力される。つぎに、CT装置302が、ステップS1101の撮影により得られたCT画像を診察対象のCT画像として肺画像処理装置100へ送信する(ステップS1102)。
つぎに、肺画像処理装置100が、ステップS1102により送信されたCT画像を取得し、取得したCT画像に含まれる各CTスライス画像について、肺野領域を2分する曲線を示す曲線データを生成する(ステップS1103)。ステップS1103は、たとえば図9に示した肺画像処理のステップS901~S909を、CT画像に含まれる各CTスライス画像について実行することによって行われる。
つぎに、肺画像処理装置100が、取得した診察対象のCT画像と、ステップS1103によって生成した曲線データと、を対応付けてサーバ301へ送信する(ステップS1104)。ステップS1104は、たとえば図9に示した肺画像処理のステップS910によって行われる。
つぎに、サーバ301が、ステップS1104により送信された診察対象のCT画像と類似するCT画像(類似CT画像)を画像DB320の中から検索する(ステップS1105)。このとき、サーバ301は、ステップS1105によりCT画像と対応付けて送信された曲線データを用いて類似CT画像を検索する。ステップS1105における類似CT画像については後述する。
つぎに、サーバ301が、ステップS1105の検索により得られた類似CT画像と、その類似CT画像と対応付けて画像DB320に登録された診察結果と、を対応付けて肺画像処理装置100へ送信する(ステップS1106)。
つぎに、肺画像処理装置100が、ステップS1106により送信された類似CT画像および診察結果を表示し(ステップS1107)、一連の処理を終了する。ステップS1107による表示は、たとえば図4に示したディスプレイ406などにより行うことができる。ステップS1107による表示例については後述する(たとえば図12参照)。
ステップS1107において、肺画像処理装置100は、類似CT画像とともに、ステップS1102により取得されたCT画像を表示してもよい。これにより、読影医等は、診断対象のCT画像と類似CT画像とを参照しながら、比較読影により診断対象のCT画像について画像診断を行うことができる。
ステップS1105における類似CT画像について説明する。たとえば、画像DB320に登録されたCT画像には、CTスライス画像ごとに、右肺の中枢領域、右肺の末梢領域、左肺の中枢領域および左肺の末梢領域(以下、「4領域」と称する。)のそれぞれにおける異常陰影の数を示す度数分布が対応付けられている。この対応付けは、サーバ301において行われてもよいし、サーバ301へCT画像を登録する肺画像処理装置(たとえば肺画像処理装置100)において行われてもよい。
サーバ301は、ステップS1105において、ステップS1104により送信された診察対象のCT画像のCTスライス画像ごとに異常陰影の検出を行う。異常陰影の検出は、たとえば機械学習を用いたパターンマッチングにより行うことができる。
また、サーバ301は、診察対象のCT画像のCTスライス画像ごとに上述の4領域を判定する。このとき、サーバ301は、たとえば機械学習を用いたパターンマッチングにより右肺の領域と左肺の領域とを判定することができる。また、サーバ301は、CTスライス画像ごとの曲線データを用いて中枢領域と末梢領域とを判定することができる。
そして、サーバ301は、異常陰影の検出結果と、4領域の判定結果と、に基づいて、診察対象のCT画像のCTスライス画像ごとに、4領域のそれぞれにおける異常陰影の数を示す度数分布を生成する。つぎに、サーバ301は、診察対象のCT画像の各CTスライス画像について生成した度数分布と、画像DB320に登録されたCT画像の各CTスライス画像と対応付けられた度数分布と、の類似度を判定することにより上述の検索を行う。ただし、曲線データを用いた類似CT画像の検索方法はこれに限らず各種の方法とすることができる。
(肺画像処理装置100による類似CT画像の表示)
図12は、肺画像処理装置100による類似CT画像の表示の一例を示す図である。たとえば、図11に示したステップS1107において、肺画像処理装置100は、ディスプレイ406などにより図12に示す画像診断画面1200を表示する。
肺画像処理システム300には、診断対象のCT画像1210と、検索結果1240と、類似CT画像1250と、が含まれる。CT画像1210は、たとえば図11に示したステップS1102において肺画像処理装置100がCT装置302から取得した診察対象のCT画像である。
検索結果1240は、たとえば図11に示したステップS1105においてサーバ301により検索された、CT画像1210と類似する類似CT画像のリストである。たとえば、検索結果1240は、検索された類似CT画像ごとに、その類似CT画像のID、サムネイルおよび類似度を含む。サムネイルは、対応する類似CT画像を縮小した画像である。類似度は、対応する類似CT画像のCT画像1210に対する類似度である。
類似CT画像1250は、検索結果1240が示す類似CT画像のうちユーザによって選択された類似CT画像である。たとえば、ユーザが図4に示した入力装置407によって検索結果1240のサムネイルのいずれかを指定すると、指定されたサムネイルに対応する類似CT画像が類似CT画像1250として表示される。これにより、読影医等は、診断対象のCT画像1210と類似CT画像1250とを参照しながら、比較読影により診断対象のCT画像1210について画像診断を行うことができる。
このように、実施の形態にかかる肺画像処理装置100は、肺の断面画像から抽出した肺野領域の輪郭上の第1の点からその肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線とその肺野領域の輪郭とが交わる第2の点を特定する。また、肺画像処理装置100は、第1の点から第2の点までの距離を算出する。
そして、肺画像処理装置100は、算出した距離が所定値以下の場合に、第1の点と第2の点とを接続するあらたな輪郭線により肺野領域の輪郭を補正し、補正した肺野領域の輪郭をあらわす情報を断面画像と対応付けて出力する。これにより、肺の断面画像における気管支を含む肺野領域の輪郭を精度よく特定することができる。
また、上述の第1の線は、たとえば、肺野領域の輪郭上の第1の点からその肺野領域の輪郭の外側に向かって法線方向に伸ばした線とすることができる。これにより、肺野領域の輪郭上の互いに対向する各部分の間の距離を算出し、肺野領域における気管支の付け根部分を精度よく判定することができる。このため、気管支を含む肺野領域の輪郭を精度よく特定することができる。
なお、断面画像に右肺野および左肺野が写っている場合に、上述の第2の点は、たとえば、その右肺野または左肺野の肺野領域のうち第1の点を含む肺野領域の輪郭と第1の線とが最初に交わる点である。たとえば、第1の点が右肺野の肺野領域の輪郭上の点であるとすると、第2の点は、右肺野の肺野領域の輪郭と第1の線とが最初に交わる点である。また、第1の点が左肺野の肺野領域の輪郭上の点であるとすると、第2の点は、左肺野の肺野領域の輪郭と第1の線とが最初に交わる点である。
また、肺画像処理装置100は、上述の距離を算出する処理を、たとえば以下のように行う。すなわち、肺画像処理装置100は、肺野領域の輪郭のうちの中枢側の輪郭上の第1の点を選択し、選択した第1の点から肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線と肺野領域の輪郭とが最初に交わる第2の点を特定する。そして、肺画像処理装置100は、選択した第1の点と、特定した第2の点との間の距離を算出する。
これにより、気管支の付け根部分となる点を探索する際に、肺野領域の輪郭のうち中枢側の輪郭、すなわち気管支がある側の輪郭に処理の対象を絞ることができる。このため、気管支を含む肺野領域の輪郭を特定する処理の量を削減することができる。
たとえば、肺画像処理装置100は、図6,図7に示したように、肺野領域の輪郭のうち中枢側の輪郭の上下の2つの端点(たとえば点611,612)のうちのいずれかの端点を起点として、その中枢側の輪郭上の位置をずらしながら第1の点を順次選択する。これにより、気管支の付け根部分を精度よく探索することができる。たとえば、肺野領域の内部の入り組んだ部分が気管支の付け根部分として特定されることを防ぐことができる。
また、肺画像処理装置100は、補正した肺野領域の輪郭をあらわす情報に基づいて、肺野領域を2分する曲線を算出し、算出した曲線をあらわす情報を断面画像と対応付けて出力してもよい。これにより、肺野領域を中枢領域と末梢領域とに精度よく2分する曲線を得ることができる。このため、たとえば、断面画像の肺野領域を中枢領域と末梢領域とに分割した結果に基づいてその断面画像と類似する断面画像を検索する際の精度を向上させることができる。
なお、上述の実施の形態においては、肺野領域の抽出、肺野領域の輪郭の補正、2分曲線の算出などの処理を肺画像処理装置100が行う構成について説明したが、これらの処理の少なくとも一部を肺画像処理装置100とは異なる装置が行う構成としてもよい。たとえば、図3に示した構成において、肺画像処理装置100が肺野領域の抽出を行ってその結果を肺画像処理装置100がサーバ301へ送信し、サーバ301が肺野領域の輪郭の補正や2分曲線の算出を行う構成としてもよい。または、肺画像処理装置100がCT装置302からのCTスライス画像をサーバ301へ送信し、サーバ301が肺野領域の抽出、肺野領域の輪郭の補正、2分曲線の算出などの処理を行う構成としてもよい。
また、上述のサーバ301による処理の一部を肺画像処理装置100が行う構成としてもよい。たとえば、肺画像処理装置100は、2分曲線に基づいて上述の度数分布を算出してその結果をサーバ301へ送信し、サーバ301は肺画像処理装置100からの度数分布に基づいて上述の検索を行ってもよい。
また、上述の肺画像処理装置100を複数のコンピュータにより実現してもよい。たとえば、図5に示した肺画像処理装置100の各機能部を、互いに通信可能な複数のコンピュータにより実現してもよい。
以上説明したように、肺画像処理プログラム、肺画像処理方法および肺画像処理システムによれば、気管支が写る肺の断面画像であっても肺野領域の輪郭を精度よく特定することができる。
なお、本実施の形態で説明した肺画像処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。この肺画像処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、この肺画像処理プログラムはインターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
また、本実施の形態で説明した肺画像処理装置100は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けIC(以下、「ASIC」と称する。)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。たとえば、上述した肺画像処理装置100の機能(取得部501~出力部505)をHDL(Hardware Description Language)記述によって機能定義してもよい。この場合、そのHDL記述を論理合成してASICやPLDに与えることにより、肺画像処理装置100を製造することができる。
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)肺の断面画像から肺野領域を抽出し、
抽出した前記肺野領域の輪郭上の第1の点から、前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線と前記肺野領域の輪郭とが交わる第2の点までの距離を算出し、
算出した前記距離が所定値以下の場合に、前記第1の点と前記第2の点とを接続するあらたな輪郭線により前記肺野領域の輪郭を補正し、
補正した前記肺野領域の輪郭をあらわす情報を前記断面画像と対応付けて出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする肺画像処理プログラム。
(付記2)前記第1の線は、前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって法線方向に伸ばした線であることを特徴とする付記1に記載の肺画像処理プログラム。
(付記3)前記距離を算出する処理は、
前記肺野領域の輪郭のうちの中枢側の輪郭上の前記第1の点を選択し、
選択した前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした前記第1の線と前記肺野領域の輪郭とが最初に交わる前記第2の点を特定し、
選択した前記第1の点と、特定した前記第2の点との距離を算出する、
処理であることを特徴とする付記1または2に記載の肺画像処理プログラム。
(付記4)前記距離を算出する処理は、前記中枢側の輪郭の上下の2つの端点のうちのいずれかの端点を起点として、前記中枢側の輪郭上の位置をずらしながら第1の点を順次選択する処理であることを特徴とする付記3に記載の肺画像処理プログラム。
(付記5)補正した前記肺野領域の輪郭をあらわす情報に基づいて、前記肺野領域を2分する曲線を算出し、
算出した前記曲線をあらわす情報を前記断面画像と対応付けて出力する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1~4のいずれか一つに記載の肺画像処理プログラム。
(付記6)前記第2の点は、前記断面画像に写る右肺野または左肺野の肺野領域のうち、前記第1の点を含む肺野領域の輪郭と前記第1の線とが最初に交わる点であることを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の肺画像処理プログラム。
(付記7)肺の断面画像から肺野領域を抽出し、
抽出した前記肺野領域の輪郭上の第1の点から、前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線と前記肺野領域の輪郭とが交わる第2の点までの距離を算出し、
算出した前記距離が所定値以下の場合に、前記第1の点と前記第2の点とを接続するあらたな輪郭線により前記肺野領域の輪郭を補正し、
補正した前記肺野領域の輪郭をあらわす情報を前記断面画像と対応付けて出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする肺画像処理方法。
(付記8)肺の断面画像から肺野領域を抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記肺野領域の輪郭上の第1の点から、前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線と前記肺野領域の輪郭とが交わる第2の点までの距離を算出する算出部と、
前記算出部が算出した前記距離が所定値以下の場合に、前記第1の点と前記第2の点とを接続するあらたな輪郭線により前記肺野領域の輪郭を補正する補正部と、
前記補正部が補正した前記肺野領域の輪郭をあらわす情報を前記断面画像と対応付けて出力する出力部と、
を含むことを特徴とする肺画像処理システム。
100 肺画像処理装置
101~103,601~603,605 処理過程
120 CTスライス画像
130a,210 右肺野
130b,220 左肺野
131a,131b 肺門
132a,132b 気管支
140,140a 輪郭
141 第1の点
142 第1の線
143 第2の点
144,630 補助線
150 拡大図
200 肺野
201 中枢
211,221 中枢領域
212,222 末梢領域
300 肺画像処理システム
604 推定結果
610,800 肺野領域
611~614,614b,615,615b 点
612a,613a,614a,615a 法線
620 領域
801 気管分岐部
811~818 半直線
820 2分曲線
1200 画像診断画面
1210 CT画像
1240 検索結果
1250 類似CT画像

Claims (7)

  1. 肺の断面画像から肺野領域を抽出し、
    抽出した前記肺野領域の輪郭上の第1の点から、前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線と前記肺野領域の輪郭とが交わる第2の点までの距離を算出し、
    算出した前記距離が所定値以下の場合に、前記第1の点と前記第2の点とを接続するあらたな輪郭線により前記肺野領域の輪郭を補正し、
    補正した前記肺野領域の輪郭をあらわす情報を前記断面画像と対応付けて出力する、
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする肺画像処理プログラム。
  2. 前記第1の線は、前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって法線方向に伸ばした線であることを特徴とする請求項1に記載の肺画像処理プログラム。
  3. 前記距離を算出する処理は、
    前記肺野領域の輪郭のうちの中枢側の輪郭上の前記第1の点を選択し、
    選択した前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした前記第1の線と前記肺野領域の輪郭とが最初に交わる前記第2の点を特定し、
    選択した前記第1の点と、特定した前記第2の点との距離を算出する、
    処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の肺画像処理プログラム。
  4. 前記距離を算出する処理は、前記中枢側の輪郭の上下の2つの端点のうちのいずれかの端点を起点として、前記中枢側の輪郭上の位置をずらしながら第1の点を順次選択する処理であることを特徴とする請求項3に記載の肺画像処理プログラム。
  5. 補正した前記肺野領域の輪郭をあらわす情報に基づいて、前記肺野領域を2分する曲線を算出し、
    算出した前記曲線をあらわす情報を前記断面画像と対応付けて出力する、
    処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の肺画像処理プログラム。
  6. 肺の断面画像から肺野領域を抽出し、
    抽出した前記肺野領域の輪郭上の第1の点から、前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線と前記肺野領域の輪郭とが交わる第2の点までの距離を算出し、
    算出した前記距離が所定値以下の場合に、前記第1の点と前記第2の点とを接続するあらたな輪郭線により前記肺野領域の輪郭を補正し、
    補正した前記肺野領域の輪郭をあらわす情報を前記断面画像と対応付けて出力する、
    処理をコンピュータが実行することを特徴とする肺画像処理方法。
  7. 肺の断面画像から肺野領域を抽出する抽出部と、
    前記抽出部が抽出した前記肺野領域の輪郭上の第1の点から、前記第1の点から前記肺野領域の輪郭の外側に向かって伸ばした第1の線と前記肺野領域の輪郭とが交わる第2の点までの距離を算出する算出部と、
    前記算出部が算出した前記距離が所定値以下の場合に、前記第1の点と前記第2の点とを接続するあらたな輪郭線により前記肺野領域の輪郭を補正する補正部と、
    前記補正部が補正した前記肺野領域の輪郭をあらわす情報を前記断面画像と対応付けて出力する出力部と、
    を含むことを特徴とする肺画像処理システム。
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