JP7146435B2 - 速度推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動物体の速度を推定する速度推定装置に関する。
従来より、移動物体を観測し、その観測した位置の時系列から速度を推定する技術がある。その際には、カルマンフィルタのような統計的時系列フィルタによる速度推定が行われる。しかしながら、突然の移動状態の変化や観測量の不安定性によって、推定速度の追従性が低い場合や推定を誤る場合がある。
特許文献1には、「外部の観測装置が測定する前記観測対象に関する観測情報を入力し、前記観測対象の基準設定値を事前確率分布が示す前記観測対象の状態に変更して、当該変更した基準設定値と前記観測情報とを照合してこの照合誤差に基づいて観測尤度を算出し、当該観測尤度に応じた重み付けを前記状態事前確率分布に行い事後確率分布を作成する事後確率分布推定部と、前記事後確率分布によって表わされる複数のパーティクルの重みを閾値処理することにより補間部分が検出された場合、過去の前記状態情報と前記事後確率分布に基づき、前記保管部分の前記状態情報を算出する欠損軌跡推定部とを備える状態推定装置」の技術が示されている。
特開2012-3720号公報(特許第5436351号)
特許文献1の技術は、履歴からの速度状態の再現確率と速度の補間により推定速度の追従性を向上させることを目的としているが、あらかじめ質のよい履歴を得ることは難しく、動きの多様性が高い移動物体ほど精度が悪くなり、速度の安定性には寄与しないことから応用が難しい。
本発明の目的は、移動物体の速度が変化しているときにはより鋭敏に速度を推定し、速度が安定しているときには現在の推定速度から変動しにくい推定をし、場面に応じて適切に安定且つ反応の早い速度推定を行うことができる速度推定装置を提供することである。
上記課題を解決する本発明の速度推定装置は、移動物体を検知する物体検知部と、該物体検知部により検知した前記移動物体の観測量の観測誤差を調整する観測誤差調整部と、前記物体検知部により検知した前記移動物体の推定速度の推定誤差を調整する推定誤差調整部と、前記観測誤差調整部により調整された観測誤差と、前記推定誤差調整部により調整された推定誤差とを用いて前記移動物体の速度を推定する速度推定部と、を有することを特徴とする。
本発明の速度推定装置によれば、移動状態が変化するような状態にあると判定されれば速度変化しやすくし、移動状態が変化しないような状態にあると判定されれば速度変化しにくくする処理がなされる。したがって、移動物体の速度が変化しているときにはより鋭敏に速度を推定し、速度が安定しているときには現在の推定速度から変動しにくい推定をし、安定且つ即応する速度推定を行うことができる。本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態に係わる速度推定装置の機能ブロック図。 観測誤差調整部による観測誤差の調整方法を説明するフローチャート。 推定誤差調整部による推定誤差の調整方法を説明するフローチャート。 移動状態判定処理を説明するフローチャート。 推定誤差変更処理を説明するフローチャート。
次に、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係わる速度推定装置の機能ブロック図である。
速度推定装置1は、例えば自動車などの車両に搭載されており、コンピュータなどのハードウエアとソフトウエアとの協働により実現される。速度推定装置1は、自車両の周囲の歩行者や他の車両などの移動物体を観測する。そして、移動物体の観測量についての推定時の重みに相当する観測誤差と、移動物体の推定速度についての推定時の重みに相当する推定誤差を調整する。そして、それぞれ調整された観測誤差と推定誤差とを用いて移動物体の速度を推定する。移動物体の状態に応じて観測誤差と推定誤差を調整することによって、移動物体の速度が変化しているときにはより鋭敏に速度を推定し、速度が安定しているときには現在の推定速度から変動しにくい推定をし、場面に応じて適切に安定且つ反応の早い速度推定を行うことができる。
速度推定装置1は、物体検知部10と、観測誤差調整部20と、推定誤差調整部30と、速度推定部40を有し、また、記憶手段として、観測履歴テーブル50と、推定履歴テーブル60と、観測誤差テーブル70を有している。観測履歴テーブル50には、移動物体の観測量の履歴情報が記憶され、推定履歴テーブル60には、移動物体の推定速度及びその誤差の履歴情報が記憶され、観測誤差テーブル70には、移動物体の観測量の観測誤差の情報が記憶されている。
速度推定装置1は、物体検知部10で自車両周辺の移動物体を検知する。また、同時に移動物体の位置を特定する。観測誤差調整部20において観測履歴テーブル50と、推定履歴テーブル60と、観測誤差テーブル70を参照して、移動物体の観測量の観測誤差を調整する。それから、推定誤差調整部30において、推定履歴テーブル60と観測誤差テーブル70を参照して、移動物体の推定速度の推定誤差を調整する。そして、速度推定部40において、観測誤差と推定誤差を用いて、移動物体の速度を推定する。
<物体検知部10>
物体検知部10は、例えばカメラやレーダー等の公知の技術を用いて、自車両周辺の歩行者や他の車両などの移動物体を検知する。そして、所定時間毎に移動物体を検知することによって、移動物体の実際の位置と移動速度を把握することができる。移動物体の検知結果である観測量は、観測履歴として観測履歴テーブル50に記憶される。
<観測誤差調整部20>
図2は、観測誤差調整部による観測誤差の調整方法を説明するフローチャートである。
観測誤差調整部20は、移動物体が予め観測誤差を測定済みの対象か否かに応じて移動物体の観測誤差を設定するとともに、移動物体の観測位置履歴と推定位置履歴とから履歴推定の観測誤差を計算する。そして、設定した観測誤差を、計算した履歴推定の観測誤差を用いて補正する。
まず、移動物体の観測誤差を設定するために、画像の明るさ環境を判定する(S201)。画像の明るさ環境の判定は、画像の露光時間、ゲイン、輝度値を用いて行われる。そして、移動物体が識別されており且つ予め観測誤差を測定済みの識別対象か否かを判定する(S203)。識別対象か否かについては、観測誤差テーブル70を参照することによって判定される。
移動物体の観測量は、3次元のデータであり、例えば移動物体が歩行者である場合、画像上の歩行者を囲む矩形領域(i,j)と同領域内の視差平均値(自車両から歩行者までの距離)とを含む。ただし、速度推定には、矩形領域の重心等の代表点を使う。すなわち、代表点の画像座標と視差平均値を観測量とすることができる。これらの観測量には当然誤差(観測誤差)が含まれており、その誤差の量も、歩行者と車両、または木、草などで異なる。
観測誤差テーブル70には、移動物体を可能な限り識別して対応する観測誤差を予め計測して記憶しておくと有用である。複数の観測誤差を記憶しておくことによって、S203の判定処理において適合した対象であれば、その適合した対象の観測誤差を使用して設定することができる。
観測誤差の測定は、例えば、歩行者をカメラから距離20mだけ離れた位置でかつ画像上で左から600ピクセルの位置に代表点が位置するように配置し一定時間観測する。その一定時間の観測量の分散を計算して観測誤差を見積もることによって行うことができる。観測誤差は、対象物の位置毎に持つこともできるし、対象物の背景によって変えてもよい。多くの仮定するシーンの平均などの代表値を使うこともできる。
S203の判定処理において、移動物体が測定対象済みの識別対象であると判定された場合は(S203でYES)、予め想定していた移動物体の見え角度、姿勢形状、色を判定する(S204)。姿勢形状は1種類でもよい。例えば、歩行者の場合は、見え角度の例として、横向き、正面向き、背中向き等を判定し、姿勢形状の例として、腕の振り、両手を挙げている、片手を振っている、上半身が前のめり等を判定し、色の例として、例えば服の色を判定する。したがって、例えば歩行者が(1)手を振っている、(2)後ろ姿、(3)上半身が前のめり、(4)服が全身黒など、と判定される。
そして、画像の明るさ、識別対象、見え角度、姿勢形状、色に応じた予め計測済みの観測誤差を設定する(S205)。これらの観測誤差は、観測誤差テーブル70にそれぞれ記憶されており、観測誤差テーブル70を参照することによって設定される。例えば、識別対象が歩行者であり、見え角度が横向きで、色が黒の服を着ていた場合、画像上において比較的小さくまたエッジが検出されにくく電磁波も反射しにくいため、観測誤差は大きめに設定されている。
一方、S203で測定済みの識別対象ではないと判定された場合には、画像の明るさ環境に応じた予め計測済みの観測誤差を設定する(S206)。ここでは、既に測定済みの識別対象ではないと判定されているので、観測誤差を設定する手がかりとしては明るさ環境しかない。したがって、S201で判定をした明るさ環境を用いて観測誤差テーブル70を参照することにより観測誤差を設定している。例えば、明るさ環境として夜で周囲が暗い場合、対象物体についての画像上の領域特定が難しいため、昼のように明るい場合と比較して観測誤差は大きめに設定される。
一方、ステップS202では、移動物体の観測位置履歴と推定位置履歴とから履歴推定の観測誤差を計算する。観測位置履歴と推定位置履歴は、観測履歴テーブルと推定履歴テーブルにそれぞれ記憶されている。観測位置履歴とは、実際に検知された移動物体の位置の履歴情報であり、推定位置履歴とは、推定された移動物体の位置の履歴情報である。ここでは、推定結果から移動物体の移動速度が一定速であるときに、推定位置と観測位置の偏差を観測のばらつきと解釈し、一定時間のその偏差集合の標準偏差を観測誤差として見積もる。履歴推定の観測誤差を計算する条件として、移動物体の速度が一定速(速さ0を含む)でなければ計算しない。すなわち、移動物体の速度が変化しているときは、履歴推定の観測誤差を計算しない。一定速か否かは、例えば、直近の推定結果の一定時間分がほぼ一定の速度の場合(推定値の平均から一定時間の間、速度が閾値以内の変化をしている場合)に一定速であると判断される。
そして、履歴推定の観測誤差による補正が行われる(S207)。ここでは、S205またはS206で設定した観測誤差を、S202で計算した履歴推定の観測誤差を用いて補正する処理が行われる。移動物体の移動速度が一定ではなく、S202で履歴推定の観測誤差が計算されなかった場合、S205またはS206で設定した観測誤差に対する補正処理は行われない。このような場合には、恣意的に観測誤差を操作しない。S205またはS206で設定した観測誤差が、S202の履歴推定の観察誤差と比較して、例えば2倍以上または半分以下の場合には、例えばS205またはS206で設定した観測誤差と、S202の履歴推定の観察誤差との平均をとる補正を行ってもよい。補正により調整された観測誤差は、観測誤差テーブル70に記憶される。観測誤差調整部20は、例えば一定速などの特別な情報がない限り、観測誤差を変化させる処理を行わない。
図3は、推定誤差調整部による推定誤差の調整方法を示すフローチャート、図4は、移動状態判定処理を説明するフローチャート、図5は、推定誤差変更処理を説明するフローチャートである。
推定誤差調整部30は、移動状態判定手段と推定誤差変更手段とを有しており、図3に示すように、移動状態判定処理(S301)と、推定誤差変更処理(S302)を行う。移動状態判定処理(S301)では、移動物体の移動状態が予め設定されている加減速状態と、一定速状態と、一般状態のいずれであるかを判定する処理が行われる。
ここで、加減速状態とは、加速度が0ではなさそうな状態、または加減速しそうな状態と定義する。したがって、加減速状態には、実際に加減速している状態だけでなく、加減速することが予測される場合も含まれる。例えば現在停止していても(速度が0でも)、赤信号から青信号への変化により、移動物体の動き出しが予測される場合には加減速状態であると判定される。加減速状態を把握しておいて実際に加減速して位置変化が起きた位置情報から速やかに正確な速度を見積もる。
一定速状態とは、加速度が0であろう状態と定義する。一定速状態には、速度が0の場合も含まれている。したがって、停止していることが予測される状態も含まれる。これを把握しておいて多少の位置ずれによって無意味な速度が見積もられないようにする。
そして、一般状態とは、加減速状態でもなく一定速状態でもない、また、どちらとも判定されていない状態(不明な状態)と定義する。このような場合には、恣意的に推定誤差を操作しない。
移動物体の移動状態は、図4に示すように、<1.所作>、<2.推定速度履歴>、<3.特定位置>の少なくとも一つにより推定され、これら3種の推定結果を投票することによって判定される。そして、判定結果と、そのように状態判定された理由は、次の推定誤差変更処理(S302)で用いられる。移動物体の所作の情報と、移動物体の推定速度履歴の情報と、移動物体の特定位置の情報には、それぞれ予め優先順が設定されており、優先順が高い情報から移動物体の移動状態が推定される(S402、S403、S406)。
<1.所作>
移動物体の所作を認識すると(S401)、その所作により移動状態を推定する(S402)。移動物体の所作は、例えばカメラで撮像した画像を解析するなど、公知の技術を用いて認識される。S402における移動状態の推定は、優先順が高い所作により推定される。例えば歩行者の場合の優先順は、(1-1)座っている一定速状態、(1-2)顔を振って左右確認している加減速状態、(1-3)身体の向きが自車両の前方を横断する方向でかつ停止中である加減速状態の順番に設定されている。
上記(1-1)では、座っているので動けない、上記(1-2)では横断しようとしているので動き出す、上記(1-3)では、横断しようとして動き出そうとしているかもしれない、ということが予測される。したがって、上記(1-1)の状態ならば、上記(1-2)、(1-3)の状態が成り立っても動かないことが期待されるため、優先順が一番高くなる。そして、上記(1-2)の状態ならば、上記(1-3)が成り立たなくても横断してくることが予測されるため、優先順は2番目となる。
また、例えば車両の場合は、(2-1)ハザードランプを点灯させて走行中の加減速状態、(2-2)ハザードランプを点灯させて停車中の一定速状態、(2-3)方向指示器を点灯させた加減速状態のいずれの状態であるかが判定される。
上記(2-1)では、ハザードランプを点灯させているので停止するだろう、上記(2-2)では、ハザードランプを点灯させているのでそのまま停止しているだろう、上記(2-3)では、方向指示器を点灯させているのでその方向に移動するだろう、ということが予測される。上記(2-1)~(2-3)の状態は、排他なので優先順はなく、順不同に設定されている。
<2.推定速度履歴>
推定速度履歴から移動状態を推定する(S403)。推定速度履歴は、推定履歴テーブル60から読み出される。推定速度履歴には、推定した速度と、その推定した速度の誤差の情報が含まれている。S403における移動状態の推定は、優先順が高い履歴から行われる。優先順は、例えば、(3-1)推定速度の変化量が推定速度誤差に比較して十分大きい加減速状態(例えば変化量が推定速度の1σ以上)、(3-2)推定速度履歴が十分長時間(連続)で十分一定である一定速状態、という順番に設定されている。
上記(3-1)では、推定誤差と同程度に速度が変化しており急加速していると判断できる、上記(3-2)では、実際に一定であるので、まだ一定が続くだろう、と予測される。したがって、直近を除いて上記(3-2)が成り立っても上記(3-1)が突然発生することはあり、そのときは動き出しであるので、上記(3-1)の方が上記(3-2)よりも優先順が高くなっている。
<3.特定位置>
交通環境情報を取得する(S404)。交通環境情報は、カーナビなどの地図情報又はカメラ等による外界認識によって取得できる。そして、移動物体の特定位置の判定を行い(S405)、その特定位置から移動物体の移動状態を推定する(S406)。
S406における特定位置の推定は、優先順が高い特定位置により判定される。例えば歩行者の場合、(4-1)他の物体(静止中または移動中)に残り数秒で衝突する加減速状態、(4-2)ガードレールや壁が移動を制限しているその方向についての一定速状態(その方向の速さが0の状態)、(4-3)横断信号が青のとき横断歩道前に横断方向に向かって立っている加減速状態(信号がない横断歩道であれば青信号の条件は不要)、という状態がある。上記(4-1)の状態では、衝突しないように速度を変化させるはず、上記(4-2)の状態では、移動が制限されている方向には動けないのでその方向の速さは0のはず、上記(4-3)の状態では、青信号により横断しようとしているはず、と予測されるからである。上記(4-2)の状態は、独立項であり、他とは独立に扱ってその方向の推定誤差は小さくすればよい。上記(4-1)、(4-3)の状態は、排他なので順不同に設定される。
また、例えば車両の場合、(5-1)他の物体(静止中または移動中)に近づいており、残り数秒で衝突する加減速状態、(5-2)ガードレールや壁が移動を制限している方向についての一定速状態、(5-3)交差点内の右折開始位置で停止している加減速状態、という場合がある。上記(5-1)では、衝突しないように速度を変化させるはず、上記(5-2)では、移動が制限されている方向には動けないのでその方向の速さは0のはず、上記(5-3)では、右折しようとしているので突然動き出すはず、と予測されるからである。優先順は、上記(4-1)~(4-3)の状態と同様である。
上記したステップS402、S403、S406で、(1)所作、(2)推定速度履歴、(3)特定位置によりそれぞれ移動状態が推定されると、投票で移動状態を判定する処理が行われる(S407)。S407では、例えば、加減速状態を+1、一定速状態を-1、一般状態を0として投票し、+1以上で加減速状態、-1以下で一定速状態、0で一般状態と判定する。
次に、図5に示す推定誤差変更処理(S302)では、移動状態とその判定理由に応じて推定誤差を変更する調整が行われる。まず、S301の移動状態判定による判定結果(移動状態が(1)加減速状態、(2)一定速状態、(3)一般状態のいずれであるか)が入力される(S501)。
(1)加減速状態の場合は、移動速度の推定誤差を前回の速度推定結果の値よりも大きくする処理がなされる(S502)。ここでは、推定速度の重みを下げて、推定速度分散を大きくする。移動速度の推定誤差を大きくする値は、加減速状態であると判定された理由に応じて算出され、理由が複数ある場合には平均値が用いられる。例えば、速度変化が大きい(履歴から推定)場合には、速度変化量と推定の標準偏差との平均値を新たな推定誤差(標準偏差)とする。単純に定倍(例えば2倍)としてもよい。また、自車両からの距離、自車両の進行方向に対する横方向の位置、識別対象、現在の推定誤差に応じて値を調整してもよい。
(2)一定速状態の場合は、移動速度の推定誤差を前回の速度推定結果の値よりも小さくする処理がなされる(S503)。ここでは、推定速度の重みを上げて、推定速度分散を小さくする。移動速度の推定誤差を小さくする値は、一定速状態であると判定された理由に応じて算出され、理由が複数ある場合には平均値が用いられる。例えば、速度履歴が十分に安定(履歴からの推定)の場合には、推定速度履歴から計算した時間方向の標準偏差を、新たな推定誤差(標準偏差)とする。単純に定倍(例えば0.5倍)としてもよい。また、自車両からの距離、自車両の進行方向に対する横方向の位置、識別対象、現在の推定誤差に応じて値を調整してもよい。
(3)一般状態の場合は、推定誤差を変更する調整は行わない。一般状態は、加減速状態でもなく一定速状態でもない、また、どちらとも判定されていない状態(不明な状態)であるので、このような場合には、恣意的に推定誤差を操作しない。
上述のように、推定誤差変更処理S302では、移動物体の移動状態が加減速状態であるか一定速状態であるかに応じて推定誤差の値を変更するが、予め最大値及び最小値を設定しておき、推定誤差を変更した値が過剰に小さくあるいは大きくなって過推定とならないようにしている。
また、推定誤差変更処理S302では、距離や横位置が遠く、差し迫った危険がなければ、意図的な推定感度の変更を避ける意味で推定誤差を変更する調整はしない、としてもよい。また、現在の推定誤差で十分に求める感度に対応可能であれば変更する調整はしない、としてもよい。そして、移動状態とその判定理由によって分けることなく、単純に定倍により大きく、又は小さくしてもよい。安定推定を重視して、推定誤差を変化させる割合である変化率を小さく設定することもできる。道幅が狭いこと等による一方向への一定速状態の場合には、その方向の推定速度誤差にのみ適応させる。すなわち、道幅が狭いと道幅方向には動けないので、道幅方向への推定速度の誤差を小さくする。
上記した推定誤差変更処理(S302)によれば、例えば歩行者が歩道の車道寄りの位置で車道に身体を向けてかつ顔の動作で自車両周辺の様子をうかがっている状態であると判定された場合、車道横断の可能性が高く、突然移動する可能性が高い加減速状態と判定されるが、一方で、停止中のため速度履歴から一定速状態と判定される。よって、投票において±0となり、S407で一般状態と判定される。したがって、推定誤差は変更されない。ただし、青信号の横断歩道であれば、特定位置のため加減速状態と判定され、S407の投票において+1となり、加減速状態と判定される。したがって、S502により推定誤差を大きくする変更処理が行われる。また、適度にふらついて移動していれば速度履歴から一定速状態とは判断されず、同様に推定誤差を大きくする変更処理が行われる。
どの程度速度の推定誤差を調整するかは、所望の反応速度、処理周期、対象速度に合わせて変更する。例えば、処理周期が0.01秒でかつ歩行者の飛出しに対して0.2秒以内に正しい速度を計算したい場合には、20回の推定が可能なため十分歩行者の速度変化に追従することができると考えることができ、したがって、誤差の変更にはごくわずか例えば一度に5%の増減の変更とする。
上記した本実施形態の速度推定装置1によれば、移動物体の観測誤差と推定誤差を調整して速度を推定することにより、移動物体の速度が変化しているときにはより鋭敏に速度を推定し、速度が安定しているときには現在の推定速度から変動しにくい推定をする。したがって、場面に応じて適切に安定且つ反応の速い速度推定を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 速度推定装置
10 物体検知部
20 観測誤差調整部
30 推定誤差調整部
40 速度推定部
50 観測履歴テーブル
60 推定履歴テーブル
70 観測誤差テーブル

Claims (3)

  1. 移動物体を検知する物体検知部と、
    該物体検知部により検知した前記移動物体の観測量の観測誤差を調整する観測誤差調整部と、
    前記物体検知部により検知した前記移動物体の推定速度の推定誤差を調整する推定誤差調整部と、
    前記観測誤差調整部により調整された観測誤差と、前記推定誤差調整部により調整された推定誤差とを用いて前記移動物体の速度を推定する速度推定部と、
    を有し、
    前記推定誤差調整部は、前記移動物体の移動状態が予め設定されている加減速状態と、一定速状態と、一般状態のいずれであるかを判定する移動状態判定手段と、
    該判定した移動状態が前記加減速状態の場合に前記移動物体の推定誤差を大きくし、該判定した移動状態が前記一定速状態の場合に前記移動物体の推定誤差を小さくする推定誤差変更手段と、を有し、
    前記移動状態判定手段は、前記移動物体の所作と、前記移動物体の推定速度履歴と、前記移動物体の特定位置の少なくとも一つの情報に基づいて前記移動物体の移動状態を判定し、
    前記移動物体の所作の情報と、前記移動物体の推定速度履歴の情報と、前記移動物体の特定位置の情報には、それぞれ予め優先順が設定されており、
    前記移動状態判定手段は、前記優先順が高い情報から前記移動物体の移動状態を判定することを特徴とする速度推定装置。
  2. 前記観測誤差調整部は、前記移動物体が予め観測誤差を測定済みの対象か否かに応じて前記移動物体の観測誤差を設定し、前記移動物体の観測位置履歴と推定位置履歴とから履歴推定の観測誤差を計算し、前記設定した観測誤差を、前記計算した前記履歴推定の観測誤差を用いて補正することを特徴とする請求項1に記載の速度推定装置。
  3. 前記観測誤差調整部は、前記移動物体の移動速度が一定速であることを条件として前記履歴推定の観測誤差を計算することを特徴とする請求項2に記載の速度推定装置。
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