JP7144636B1 - 通信システム、車載通信端末、中継装置、通信方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
従来、通信内容を識別し、課金を識別する方法として従来からAPN(Access Point Name)が用いられている(例えば、特許文献1を参照。)。
例えば、インフォテイメント系の通信や、車内LAN(Local Area Network)の通信は、当該車両を利用する利用者を課金先とすることが考えられる。
また、車両の走行データや履歴データは企業Aを課金先とし、車両データや車載ソフトウエアの書き換え(例えば、Over The Air;OTA)のデータは企業Bを課金先とし、広告データや販売促進用データは企業Cを課金先とする、などが考えられる。
一方で、車載通信システムによる通信の安全性は重要であり、セキュリティ向上のために、通信の暗号化(TLS1.3等)が必要となる。車載アプリケーションとサーバ間のIP通信について、通信用途を識別するにはサーバの宛先を示すFQDN(Fully Qualified Domain Name)や宛先IPアドレスや宛先ポート番号で識別する方法があるが、通信の暗号化を使用する場合、これらが使用できない。
そこで、本実施形態の通信システム1は、課金分離数の制約を受けず、かつ、通信暗号化の影響を受けない方法として、「送信元ポート番号」を使用し、これを課金分離IDと紐づけることで分離課金を実現する。
以下、本実施形態の通信システム1の具体的な構成について説明する。
なお、アプリケーションサーバ5は、アプリケーション毎に複数用意されていてもよい。この場合、アプリケーションサーバ5は、アプリケーション毎に複数用意されたサーバを総称する表現として用いる。
課金管理サーバ3は、通信端末装置2と、アプリケーションサーバ5との間の通信を監視し、通信の課金先を分離して管理する。通信端末装置2では、課金管理サーバ3に対応する課金管理クライアントが動作する。課金管理クライアントと課金管理サーバ3とは、課金分離のための情報の連携を行うことで、通信の課金先を分離して管理する。
課金管理サーバ3は、通信システム1における通信の課金先を統括して管理する。課金管理サーバ3は、ネットワークオペレータ(不図示。以下、単にオペレータとも記載する。)の操作に基づいて、ポート割当テーブル421を生成する。ポート割当テーブル421の一例を図3に示す。以下の説明において、ポート割当テーブル421のことを、第1テーブルともいう。
課金管理サーバ3は、生成したポート割当テーブル421を、中継装置4に送信する。
また、制御部41は、課金管理サーバ3から送信されたポート割当テーブル421を、記憶部42に記憶させる。なお、以下の説明において、ポート割当テーブル421を記憶部42に記憶させる動作のことを、中継装置4にポート割当テーブル421を設定する、ともいう。
中継装置4は、ポート割当テーブル421を通信端末装置2に送信する。
通信部21は、通信ネットワークNWに接続し、通信ネットワークNWを介して課金管理サーバ3と通信を行う。
制御部23は、通信部21が中継装置4からポート割当テーブル421を受信すると、受信したポート割当テーブル421を記憶部22に記憶させる。
より具体的には、制御部23は、記憶部22に記憶されている課金分離IDテーブル221と、ポート割当テーブル421とを取得する。制御部23は、課金分離IDテーブル221が示す課金分離IDと、ポート割当テーブル421が示す課金分離IDとを対照する。制御部23は、課金分離IDが互いに一致する、課金分離IDテーブル221のアプリケーションIDと、ポート割当テーブル421のポート番号割当範囲との組を抽出する。制御部23は、抽出したアプリケーションIDとポート番号割当範囲との組に基づいて、ポート番号テーブル222を生成する。
この場合、制御部23は、アプリケーションID”APP1”と、ポート番号割当範囲”D/C”とを組として、図5に示すポート番号テーブル222を生成する。
また、例えば、図4に示した課金分離IDテーブル221のアプリケーションID”APP2”の課金分離ID”B”と、図3に示したポート割当テーブル421のポート番号割当範囲”10001-20000”の課金分離ID”B”とが一致する。
この場合、制御部23は、アプリケーションID”APP2”と、ポート番号割当範囲”10001-20000”とを組として、図5に示すポート番号テーブル222を生成する。
同様にして、制御部23は、アプリケーションID”APP3”と、ポート番号割当範囲”20001-30000”とを組とし、アプリケーションID”APP4”と、ポート番号割当範囲”30001-40000”とを組として、ポート番号テーブル222を生成する。
制御部23は、アプリケーションIDに対応付けられたポート番号割当範囲の中から、パケット送信に使用する送信元ポート番号を選択する。制御部23は、選択した送信元ポート番号をポート番号テーブル222に設定する。
同様に、制御部23は、アプリケーションID”APP3”に対応付けられたポート番号割当範囲”20001-30000”の中から、”25000”をパケット送信に使用する送信元ポート番号として選択し、アプリケーションID”APP4”に対応付けられたポート番号割当範囲”30001-40000”の中から、”35000”をパケット送信に使用する送信元ポート番号として選択する。
例えば、アプリケーションID”APP2”であるアプリケーションからパケット送信要求があると、制御部23は、アプリケーションID”APP2”に対応付けられた送信元ポート番号”15000”を選択する。
制御部23は、通信部21を介して、選択した送信元ポート番号”15000”を含むパケットを中継装置4に対して送信する。
換言すれば、制御部23は、複数の車載アプリケーションのいずれかのアプリケーションからパケット送信する際に、ポート割当テーブル421と課金分離IDテーブル221とに基づいて、当該アプリケーションのアプリケーションIDと関連付けられた課金分離IDに対応する送信元ポート番号を選択し、選択した送信元ポート番号を示すポート番号情報を含むパケットを送信する。
制御部41は、ポート割当テーブル421に基づいて、特定した送信元ポート番号と対応づけられた課金分離IDを特定する。
制御部41は、特定した課金分離IDと受信パケット数とを関連づけた課金レコードを生成する。
中継装置4の制御部41は、車載通信端末から受信したパケットに含まれるポート番号情報に基づき送信元ポート番号を特定し、第1テーブルに基づいて、特定した送信元ポート番号と対応づけられた課金分離IDを特定する特定部、としても機能する。
中継装置4の制御部41は、特定した課金分離IDと受信パケット数とを関連づけた課金レコードを生成する生成部、としても機能する。
(ステップS10)ネットワークオペレータは、中継装置4に対して分離課金情報を設定する。この分離課金情報には、ポート割当テーブル421が含まれている。
(ステップS20)中継装置4にポート割当テーブル421を設定する。なお、既に中継装置4にポート割当テーブル421が設定されている場合には、ステップS10において送信された新たなポート割当テーブル421に更新される。
(ステップS30)中継装置4は、ネットワークオペレータに対して、ポート割当テーブル421の更新完了を通知する。
(ステップS40)ネットワークオペレータは、課金管理サーバ3に対して分離課金情報を設定する。この分離課金情報には、ポート割当テーブル421が含まれている。
(ステップS50)課金管理サーバ3は、ポート割当テーブル421を受信すると、受信したポート割当テーブル421を設定する。なお、既に課金管理サーバ3にポート割当テーブル421が設定されている場合には、ステップS40において送信された新たなポート割当テーブル421に更新される。
上述した手順により、課金管理サーバ3および中継装置4にポート割当テーブル421が設定される。
通信端末装置2には、課金分離IDテーブル221が予め記憶されている。
(ステップS120)課金管理サーバ3は、通信端末装置2からの分離課金情報の送信要求を受信すると、通信端末装置2に対して分離課金情報を送信する。この分離課金情報には、ポート割当テーブル421が含まれている。
(ステップS130)通信端末装置2は、ポート割当テーブル421を受信すると、受信したポート割当テーブル421を記憶部22に記憶させる。なお、既に通信端末装置2にポート割当テーブル421が設定されている場合には、ステップS120において送信された、新たなポート割当テーブル421に更新される。
通信端末装置2の制御部23は、予め記憶部22に記憶されている課金分離IDテーブル221と、ステップS120において取得されたポート割当テーブル421とに基づいて、両テーブルの課金分離IDとを対照することにより、ポート番号テーブル222を生成する。
このように構成された通信システム1によれば、通信端末装置2にあらかじめ記憶されている課金分離IDテーブル221を更新することなく、各通信端末装置2に設定されているアプリケーションIDとポート番号割当範囲との対応関係を、課金管理サーバ3から更新することができる。
(ステップS150)課金管理サーバ3は、通信端末装置2から更新完了を受信すると、当該通信端末装置2についてポート割当テーブル421の更新が完了したと判定する。
上述した手順により、課金管理サーバ3に設定されているポート割当テーブル421が、通信端末装置2に設定される。この結果、通信端末装置2、課金管理サーバ3および中継装置4のポート割当テーブル421の内容が同期化される。
(ステップS210)送信元ポート番号の要求元機能は、課金管理クライアントに対して送信元ポート番号の発行を要求する。この送信元ポート番号の発行要求には、アプリケーションごとに定められたアプリケーションIDが含まれている。
(ステップS220)課金管理クライアントは、送信元ポート番号の発行要求を受けると、発行要求に含まれるアプリケーションIDを検索キーにして、記憶部22に記憶されているポート番号テーブル222を検索する。課金管理クライアントは、検索の結果得られたポート番号割当範囲から送信元ポート番号を、要求元機能に対して払い出す。
(ステップS230)要求元機能は、課金管理クライアントから払い出された送信元ポート番号を設定する。
アップストリームには、分離課金対象の特定のアプリケーションによるものがある。ダウンストリームには、この特定のアプリケーションのアップストリームに対する返信が含まれることがある。中継装置4は、通信パケットがアップストリーム・ダウンストリームのいずれであっても、課金分離IDごとに課金のためのパケット数の計数を行う。通信システム1は、中継装置4によるパケット数の計数結果に基づいてアプリケーションごとに分離課金を行うことで、アップストリームおよびダウンストリームのいずれの通信パケットについても、アプリケーションIDに応じた分離課金を行うことができる。
この中継装置4が行うアップストリームおよびダウンストリームのパケット数の計数の手順について説明する。
(ステップS320)中継装置4は、受信した通信パケットの通信方向、すなわち受信した通信パケットがアップストリーム・ダウンストリームのいずれであるか、を判定する。
(ステップS330)中継装置4は、受信した通信パケットのポート番号と、ポート割当テーブル421とを対照して、受信した通信パケットの課金分離IDを取得する。
中継装置4は、受信した通信パケットがアップストリームの場合には、通信パケットの送信元ポート番号と、ポート割当テーブル421とを対照して、受信した通信パケットの課金分離IDを取得する。
また、中継装置4は、受信した通信パケットがダウンストリームの場合には、通信パケットの送信先ポート番号と、ポート割当テーブル421とを対照して、受信した通信パケットの課金分離IDを取得する。
中継装置4は、生成した課金レコードを課金管理サーバ3(あるいは不図示の課金サーバ)に通知する。
(ステップS360)課金管理サーバ3は、中継装置4から課金レコードの送信の有無を、定期的に確認する。ステップS340で課金レコードが送信されると、課金管理サーバ3は、送信された課金レコードを取得する。
(ステップS370)課金管理サーバ3は、ステップS360において取得した課金レコードに基づいて、お客様(例えば、通信端末装置2の利用者)への請求計算を行い、請求書情報を生成する。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
Claims (15)
- 車載通信端末と、前記車載通信端末とサーバとの間の通信を中継する中継装置と、を備える通信システムであって、
前記車載通信端末は、
パケット通信料金の課金先を識別する課金分離IDと、前記車載通信端末の送信元ポート番号とを対応付けた第1テーブルを取得し、
複数の車載アプリケーションそれぞれのアプリケーションIDと、前記課金分離IDとを対応付けた第2テーブルを記憶し、
複数の車載アプリケーションのいずれかのアプリケーションからパケット送信する際に、前記第1テーブルと前記第2テーブルとに基づいて、当該アプリケーションのアプリケーションIDと関連付けられた課金分離IDに対応する送信元ポート番号を選択し、
選択した送信元ポート番号を示すポート番号情報を含むパケットを送信し、
前記中継装置は、
前記第1テーブルを記憶し、
前記車載通信端末から受信したパケットに含まれる前記ポート番号情報に基づき送信元ポート番号を特定し、
前記第1テーブルに基づいて、特定した送信元ポート番号と対応づけられた課金分離IDを特定し、
特定した課金分離IDと受信パケット数とを関連づけた課金レコードを生成する、
通信システム。 - 前記第1テーブルには、前記課金分離IDと、前記車載通信端末の送信元ポート番号の範囲とが対応付けられ、
前記車載通信端末は、
複数の車載アプリケーションのいずれかのアプリケーションからパケット送信する際に、取得した前記第1テーブルが示す送信元ポート番号の範囲に基づいて、当該アプリケーションのアプリケーションIDと関連付けられた課金分離IDに対応する送信元ポート番号の範囲の中から、使用する送信元ポート番号を選択することにより、前記送信元ポート番号を選択する
請求項1に記載の通信システム。 - 前記通信システムは課金を管理する課金管理サーバを含み、
前記課金管理サーバは、前記第1テーブルを記憶し、
前記車載通信端末は、前記課金管理サーバから前記第1テーブルを取得する、
請求項1または請求項2に記載の通信システム。 - 前記課金管理サーバは、前記車載通信端末からの要求に応じて、更新後の前記第1テーブルを前記車載通信端末に送信する
請求項3に記載の通信システム。 - 前記課金管理サーバは、前記中継装置から前記課金レコードを取得する、
請求項3または請求項4に記載の通信システム。 - 前記中継装置は、
前記車載通信端末からの上り通信の受信パケット数と、当該上り通信の前記課金分離IDに対応する下り通信の受信パケット数と、前記課金分離IDとを関連づけた課金レコードを生成する
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の通信システム。 - 車載通信端末であって、
パケット通信料金の課金先を識別する課金分離IDと、前記車載通信端末の送信元ポート番号とを対応付けた第1テーブルを取得する取得部と、
複数の車載アプリケーションそれぞれのアプリケーションIDと、前記課金分離IDとを対応付けた第2テーブルを記憶する記憶部と、
複数の車載アプリケーションのいずれかのアプリケーションからパケット送信する際に、前記第1テーブルと前記第2テーブルとに基づいて、当該アプリケーションのアプリケーションIDと関連付けられた課金分離IDに対応する送信元ポート番号を選択する選択部と、
選択した送信元ポート番号を示すポート番号情報を含むパケットを送信する送信部と、
を有する車載通信端末。 - 前記第1テーブルには、前記課金分離IDと、前記車載通信端末の送信元ポート番号の範囲とが対応付けられ、
前記選択部は、前記複数の車載アプリケーションのいずれかのアプリケーションからパケット送信する際に、取得した前記第1テーブルが示す送信元ポート番号の範囲に基づいて、当該アプリケーションのアプリケーションIDと関連付けられた課金分離IDに対応する送信元ポート番号の範囲の中から、使用する送信元ポート番号を選択する、
請求項7に記載の車載通信端末。 - 車載通信端末とサーバとの間の通信を中継する中継装置であって、
パケット通信料金の課金先を識別する課金分離IDと、車載通信端末の送信元ポート番号とを対応付けた第1テーブルを記憶する記憶部と、
車載通信端末から受信したパケットに含まれるポート番号情報に基づき送信元ポート番号を特定し、前記第1テーブルに基づいて、特定した送信元ポート番号と対応づけられた課金分離IDを特定する特定部と、
特定した課金分離IDと受信パケット数とを関連づけた課金レコードを生成する生成部と、
を有する中継装置。 - 前記第1テーブルには、前記課金分離IDと、前記車載通信端末の送信元ポート番号の範囲とが対応付けられている、
請求項9に記載の中継装置。 - 課金を管理する課金管理サーバに対して、生成した課金レコードを送信する送信部
を有する請求項9または請求項10に記載の中継装置。 - 前記生成部は、前記車載通信端末からの上り通信の受信パケット数と、当該上り通信の前記課金分離IDに対応する下り通信の受信パケット数と、前記課金分離IDとを関連づけた課金レコードを生成する
請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の中継装置。 - 車載通信端末が、
パケット通信料金の課金先を識別する課金分離IDと、前記車載通信端末の送信元ポート番号とを対応付けた第1テーブルを取得し、
複数の車載アプリケーションそれぞれのアプリケーションIDと、前記課金分離IDとを対応付けた第2テーブルを記憶させ、
複数の車載アプリケーションのいずれかのアプリケーションからパケット送信する際に、前記第1テーブルと前記第2テーブルとに基づいて、当該アプリケーションのアプリケーションIDと関連付けられた課金分離IDに対応する送信元ポート番号を選択し、
選択した送信元ポート番号を示すポート番号情報を含むパケットを送信する、
通信方法。 - 車載通信端末とサーバとの間の通信を中継する中継装置が、
パケット通信料金の課金先を識別する課金分離IDと、車載通信端末の送信元ポート番号とを対応付けた第1テーブルを記憶させ、
車載通信端末から受信したパケットに含まれるポート番号情報に基づき送信元ポート番号を特定し、
前記第1テーブルに基づいて、特定した送信元ポート番号と対応づけられた課金分離IDを特定し、
特定した課金分離IDと受信パケット数とを関連づけた課金レコードを生成する、
通信方法。 - 車載通信端末が備えるコンピュータまたは中継装置が備えるコンピュータが、
請求項13に記載の通信方法、または請求項14に記載の通信方法を実行するためのプログラム。
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