本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を、以下に示す実施例に基づいて説明する。なお、スロットマシン1においては、円滑に遊技を進行させるという目的を達するために構成されており、以下で説明する各種構成、各種処理、あるいは各種演出によって、円滑に遊技を進行させることができるという効果を奏する。以下、具体的に説明する。
[スロットマシン1の構成]
図1は、本実施形態に係るスロットマシン1の正面図である。図2は、リールの図柄配列を示す図である。図3は、スロットマシンの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bを備える。スロットマシン1の内部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ同数ずつ配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール,中リール,右リール)が水平方向に並設されており、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が、スロットマシン1の正面の略中央に設けられた透視窓3においてそれぞれ上中下三段に表示されて遊技者側から見えるように配置されている。
リール2L,2C,2Rのそれぞれは、対応して設けられたリールモータによって回転させられる。リール2がリールモータによって回転されることで、リール2に配列された図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示(変動表示)される。また、リールモータの回転が停止して、リール2の回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。全てのリール2L,2C,2Rが停止すると、複数の表示結果が導出されて透視窓3に複数の表示結果の組合せである表示結果組合せが導出表示される。以下、透視窓3に導出表示される表示結果組合せおよび表示結果を、それぞれ、停止出目や図柄組合せとも称する。また、透視窓3を介して導出表示される表示結果のうち、一番上に見える図柄配置を上段、中央に見える図柄配置を中段、一番下に見える図柄配置を下段ともいう。
本実施の形態では、各リール2L、2C、2Rには、1図柄が移動するステップ数(8ステップ)ごとに分割した21の領域が定められている。これら21の領域の1つを“1コマ”と称し、リールの回転に伴う図柄の移動数(変動数)を“コマ数”と称する。これら21の領域のそれぞれには、リールに予め定めた“リール原点位置”から0~20の図柄番号が割り当てられており、それぞれに、図2に示される種類の図柄が配列されている。なお、図2中の左の欄に設けられた番号は図柄番号である。たとえば、左リール2Lの20番の図柄は「7」である。
各リール2L,2C,2Rは、上段から下段に向かって各図柄が変動表示するように回転する。具体的に、図2中の20番の図柄は、透視窓3の上段を通過した後、中段、下段を通過することとなる。換言すると、リール2が回転している間、透視窓3の中段を0番から順に、1,2,3…20番の図柄までが通過し、20番の図柄が通過した後は0番の図柄が通過する。
リールモータの回転は、前面扉に設けられた左ストップスイッチ8L、中ストップスイッチ8C、右ストップスイッチ8R(以下、まとめてストップスイッチ8またはストップスイッチ8L,8C,8Rとも称する)のそれぞれが操作されることで停止する。換言すると、ストップスイッチ8は、リールの回転を停止する際に操作される導出操作手段として機能する。また、ストップスイッチ8L,8C,8Rのそれぞれは、リール2L,2C,2Rのそれぞれに対応付けられており、左ストップスイッチ8Lが操作されると左リール2Lが停止し、中ストップスイッチ8Cが操作されると中リール2Cが停止し、右ストップスイッチ8Rが操作されると右リール2Rが停止する。
なお、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよい。また、本実施の形態では、リール2L,2C,2Rにより図柄を可変表示させる可変表示部を構成しているが、可変表示部は、リール以外であってもよく、たとえば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで図柄を変動表示させることが可能な構成もよい。また、本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示部を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示部を構成してもよい。
スロットマシン1の正面には、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数(本実施の形態では、3)の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L,2C,2Rの回転をそれぞれ停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8R、および演出時に遊技者によって操作される演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
スロットマシン1の正面において、リール2L,2C,2Rの横には、複数のLEDで構成されるサイドランプ27が設けられている。また、リール2L,2C,2Rの近傍には、リール2L,2C,2Rのそれぞれに対応して設けられるとともにリール2L,2C,2Rのそれぞれに対してリールの裏側または横から光を照射するリールバックライト28L,28C,28C(以下、単に「リールバックライト28」とも称す)が設けられている。さらに、液晶表示器51の上方には、音を出力するスピーカ53が設けられている。
さらに、前面扉1bには、液晶表示器51の上方にボーナス(後述するCB,BB)に制御中であることを示す有利中ランプ60が設けられている。有利中ランプ60は、サブ制御部91によって、点灯および消灯の制御が行われる。
スロットマシン1の正面には、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードや、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応する操作情報(ナビ表示)などが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、特別役(本実施例では、BBやCB)が持ち越されている内部中状態に制御されている旨を点灯により報知する状態表示LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、区間状態が有利区間(有利区間ATや有利区間特化ゾーン)に制御されている旨を点灯により報知する区間表示LED19、およびリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20を含む遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L,8C,8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L,8C,8Rによるリールを停止させる操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
スロットマシン1の前面扉1bの内側には、所定キー操作によりスロットマシン1の外部からのエラー状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、スロットマシン1の内部に設けられた後述のホッパータンク側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入されてホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31a~31cを有するメダルセレクタ29が設けられている。
また、スロットマシン1の内部には、メイン制御部41からの制御信号に応じて前述のリール2L,2C,2Rを回転させたり停止させたりするためのリールユニット34、メイン制御部41からの制御信号に応じてメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーユニット35が設けられている。
また、スロットマシン1の内部には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ(図示略)が設けられている。
スロットマシン1の内部には、遊技制御基板40が筐体1aの内部の所定位置に取り付けられた状態において、遊技制御基板40の正面側(遊技者側)の下部には7セグメント表示器で構成される遊技機情報表示器50が配置されている。遊技機情報表示器50は、遊技制御基板40が基板ケース(図示略)に封入されている状態で、当該基板ケースの外部から表示内容を視認可能となっており、メイン制御部41により集計されて遊技機情報表示器50に表示されるスロットマシン1における遊技の履歴に基づく遊技情報を、店員などが認識できるようになっている。
図3に示すように、スロットマシン1には、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって遊技(ゲーム)の制御が行われ、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出の制御が行われる。
遊技制御基板40には、前述のMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールユニット34のリールセンサ(図示略)、ホッパーユニット35の払出センサおよび満タンセンサ(図示略)、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類などの検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述のクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1~3BETLED14~16、状態表示LED17、スタート有効LED18、区間表示LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールユニット34、ホッパーユニット35が接続されており、これら電気部品と、遊技制御基板40に搭載された遊技機情報表示器50は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41d(いずれも図示略)を備えたマイクロコンピュータにより構成され、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。
メイン制御部41は、メインCPU41aが演算を行うために用いられる複数のレジスタを備える。当該複数のレジスタには、アキュムレータレジスタ、フラグレジスタ、汎用レジスタ、インデックスレジスタ、インタラプトレジスタ、リフレッシュレジスタ、プログラムカウンタなどのレジスタが含まれる。また、これらのレジスタのうちアキュムレータレジスタ、フラグレジスタ、汎用レジスタには、それぞれ対になるように構成された表レジスタおよび裏レジスタが含まれる(以下、表レジスタおよび裏レジスタを単にレジスタと呼ぶ場合がある)。メインCPU41aは、プログラムに含まれる演算命令や読出命令などの各種の命令を実行することにより、所定のレジスタの値を更新することや、所定のレジスタの値(アドレス)により指定されるRAMの記憶領域に記憶した値(データ)を更新することが可能である。
また、メイン制御部41が備えるレジスタのうちフラグレジスタは、その状態が、メインCPU41aにより実行された命令による演算結果を示すように変化するように構成されており、フラグレジスタの状態の変化を利用して、先の命令による演算結果に応じた処理をメインCPU41aに行わせることができるようになっている。
また、フラグレジスタは、複数のビット(本実施例では、8ビット)で構成されており、複数のビットには、メインCPU41aの処理の負担を減らすために、メインCPU41aが実行する演算命令の演算結果に応じて状態が変化するが、特定命令(たとえば、読出命令LD(以下、LD命令と呼ぶ場合がある)など)では状態が変化しないように構成された第1ビット(以下、第1ゼロフラグZと呼ぶ場合がある。)や、演算命令の演算結果に応じて状態が変化し、特定命令でも状態が変化するように構成された第2ビット(以下、第2ゼロフラグTZと呼ぶ場合がある)などが含まれる。なお、後述する遊技プログラムに含まれる各処理では、命令に基づいて処理を進行させる際に、フラグレジスタに含まれる第2ゼロフラグ以外のビットの値を参照して判定などを行うようになっており、第2ゼロフラグのビットの値については参照して判定などを行うことがないようになっている。
また、メイン制御部41は、サブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
また、I/Oポート41dは、出力ポート0~9を含み、メイン制御部41は、出力ポート0および出力ポート1よりリールモータ32L、32C、32Rの制御信号を出力可能であり、出力ポート2より左・中・右停止有効LED22L、22C、22Rの制御信号、流路切替ソレノイド30の制御信号を出力可能であり、出力ポート3よりホッパーモータ34bの制御信号、外部出力信号を出力可能であり、出力ポート4および出力ポート5よりクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1~3BETLED14~16、状態表示LED17、スタート有効LED18、区間表示LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21の制御信号を出力可能であり、出力ポート6より試験信号を出力可能であり、出力ポート7より試験信号および外部出力信号を出力可能であり、出力ポート8および出力ポート9よりコマンドを出力可能である。
また、メイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ミリ秒)ごとにタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
本実施例では、メイン制御部41が実行可能な命令として、メイン制御部41の備えるレジスタの値を、スタックポインタSPが示すRAM41cのスタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる退避命令と、当該退避命令によりRAM41cのスタック領域に退避させていたレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で当該スタック領域から順次読み出して、当該順序に対応するレジスタに設定することで、該当するレジスタの状態を退避命令により退避させたときの状態に復帰させる復帰命令とを含む。
退避命令は、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値をRAM41cのスタック領域に退避させる第1退避命令(PUSH ALL)と、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタのうち、演算結果が格納されるフラグレジスタの値をRAM41cのスタック領域に退避させる第2退避命令(PUSH AF)とを含む。第1退避命令は、2バイトのプログラム容量を必要とする命令であり、第2退避命令は、1バイトのプログラム容量を必要とする命令である。遊技プログラムにおいて退避命令を実行することで、遊技プログラム用に設定されているスタックポインタSPが示す遊技スタック領域にレジスタの値を退避させることが可能であり、非遊技プログラムにおいて退避命令を実行することで、非遊技プログラム用に設定されているスタックポインタSPが示す非遊技スタック領域にレジスタの値を退避させることが可能である。
復帰命令は、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタについて、RAM41cのスタック領域に退避されている値を設定して復帰させる第1復帰命令(POP ALL)と、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタのうち、演算結果が格納されるフラグレジスタについて、RAM41cのスタック領域に退避されている値を設定して復帰させる第2復帰命令(POP AF)とを含む。第1復帰命令は、2バイトのプログラム容量を必要とする命令であり、第2復帰命令は、1バイトのプログラム容量を必要とする命令である。遊技プログラムにおいて復帰命令を実行することで、遊技プログラム用に設定されているスタックポインタSPが示す遊技スタック領域から退避されていたレジスタの値を呼び出して、該当するレジスタに設定して復帰させることが可能であり、非遊技プログラムにおいて復帰命令を実行することで、非遊技プログラム用に設定されているスタックポインタSPが示す非遊技スタック領域から退避されていたレジスタの値を呼び出して、該当するレジスタに設定して復帰させることが可能である。
演出制御基板90には、前述の液晶表示器51、スピーカ53、リールバックライト28L,28C,28R、サイドランプ27、および有利中ランプ60などの演出装置が接続されており、これら演出装置の出力状態は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により制御可能となっている。サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御などを行うようになっている。
液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、前面扉1bの各リール2L,2C,2Rの手前側(遊技者側)に表示領域が配置されるように設けられている。液晶表示器51の背面側の各リール2L,2C,2Rは、液晶表示器51の表示領域のうち透視窓3に対応する透過領域および透視窓3を介して遊技者側から視認可能である。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わる構成である。詳しくは、内部抽選などの遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源スイッチ39をONにする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONにすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFにされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
なお、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38は、スロットマシン1の内部に設けられ、所定のキー操作により開放可能な前面扉1bを開放しない限り操作不可能とされており、スロットマシン1が設置される遊技店の店員のうち所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。特に、設定キースイッチ37は、さらにキー操作を要することから、遊技店の店員の中でも、設定キースイッチ37の操作を行うためのキーを所持する店員のみが操作可能とされている。また、リセットスイッチ23は、前面扉1bを開放する必要はないが、所定のキーを用いたキー操作を必要とするため、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、リセット/設定スイッチ38は、通常時においてはエラー状態を解除するためのリセットスイッチとしても機能するようになっている。本実施形態ではリール2L,2C,2Rを回転させるためにスタートスイッチ7を操作することを「スタート操作」ともいう。また、スタートスイッチ7の操作によってリール2L,2C,2Rが回転している場合において、ストップスイッチ8L,8C,8Rのうち、第1の操作(最初の操作)によって1番目のリールの回転を停止させることを「第1停止操作」、第2の操作(2番目の操作)によって2番目のリールの回転を停止させることを「第2停止操作」、第3の操作(最後の操作)によって3番目のリールの回転を停止させることを「第3停止操作」ともいう。また、3番目のストップスイッチに対する押下(第3停止操作)が解除されること(すなわち、ストップスイッチから手を離すこと)を「第3停止離し」とも称する。また、左ストップスイッチ8L、中ストップスイッチ8C、右ストップスイッチ8Rの順に操作することを「順押し」、右ストップスイッチ8R、中ストップスイッチ8C、左ストップスイッチ8Lの順に操作することを「逆押し」とも称する。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはMAXBETスイッチ6を操作してクレジットを使用して賭数を設定する。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、予め定められた入賞ラインLN(図1参照、本実施例では、リール2L,2C,2Rの中段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定されている)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。また、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L,2C,2Rが回転され、各リール2L,2C,2Rの図柄が連続的に変動される。リール2L,2C,2Rが回転されている状態で、いずれかのストップスイッチ8L,8C,8Rを操作すると、対応するリール2L,2C,2Rに対して停止制御が行われ、当該リールの回転が停止され、当該リールの図柄が透視窓3に表示結果として導出表示される。なお、各リール2L,2C,2Rの回転は、それぞれストップスイッチ8L,8C,8Rが手で押下されたことを条件に停止する。つまり、各ストップスイッチが手で押下された後、当該押下が離されずに維持された状態であっても、各リールの回転が停止して図柄が透視窓3に導出される。
停止制御では、特別役(本実施例では、BB,CB)の当選が持ち越されている場合に、内部抽選にて小役が当選して、特別役と小役とが同時に当選している状況であるときには、当選している小役の構成図柄を前述の引込範囲内で優先して入賞ラインLNに引き込むように制御し、当選している小役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込むことができないときに、当選している特別役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込むように制御する。このため、特別役と小役とが同時当選しているゲームにおいて、当選している特別役を入賞させることが困難になっている。
また、停止制御では、特別役(本実施例では、BB,CB)の当選が持ち越されている場合に、内部抽選にて再遊技役が当選して、特別役と再遊技役が同時に当選している状況であるときには、当選している再遊技役の構成図柄を優先して入賞ラインLNに引き込むようになっている。各リール2L,2C,2Rにおいて再遊技役を構成する図柄は、所定の引込範囲内に配置されており、再遊技役の当選時には必ず再遊技役の構成図柄が入賞ラインLNに引き込まれることとなる。このため、特別役と再遊技役が同時に当選しているゲームでは、当選している特別役を入賞させることができないようになっている。
また、停止制御では、特別役(本実施例では、BB,CB)の当選が持ち越されており、かつ、当選している特別役に対応する規定数の賭数が設定されているゲームでは、当選している特別役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込むことが可能であるが、当選している特別役に対応しない規定数の賭数が設定されているゲームでは、当選している特別役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込まないように制御する。このため、特別役が当選しているゲームでは、当選している特別役に対応する規定数の賭数が設定されていない場合には、特別役が入賞されることがないようになっている。
そして全てのリール2L,2C,2Rが停止されることで1ゲームが終了し、予め定められた入賞役の図柄の組合せが各リール2L,2C,2Rに表示結果として入賞ラインLN上に停止した場合に入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行されるようになっている。
なお、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
本実施例のスロットマシン1において、入賞となる役(以下、入賞役と呼ぶ)の種類は、遊技状態に応じて定められ、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次ゲームが開始可能となる再遊技が付与される再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態(特別状態)への移行を伴う特別役とがある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。内部抽選は、メイン制御部41が、前述の各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L,2C,2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7の操作が検出された時)に、乱数を用いて決定するものである。
なお、各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次ゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次ゲームへ持ち越されるようになっている。
また、内部抽選では、予め定められた所定の操作態様(たとえば、停止操作順(押し順)、操作タイミング)で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われた場合よりも有利となる小役、再遊技役(以下、ナビ対象役と呼ぶ場合がある。)が当選し得るようになっている。ナビ対象役には、たとえば、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合に停止する停止態様よりも有利な停止態様となる役や、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合よりも有利な停止態様が停止する割合が高い役などを含む。また、有利な停止態様とは、メダルの付与を伴う停止態様だけでなく、有利な遊技状態への移行を伴う停止態様、不利な遊技状態への移行が回避される停止態様なども含む。
メイン制御部41は、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を特定可能なナビ情報を遊技補助表示器12の点灯態様により報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(AT)に制御可能である。メイン制御部41は、ATに制御される権利が遊技者に対して付与されることで、ATの制御を開始してATに制御する。そして、ATに制御している場合には、ナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行して、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様(たとえば、押し順、操作タイミングなど)を遊技補助表示器12を用いて報知するとともに、遊技者にとって有利となる操作態様を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信することで、当該操作態様を液晶表示器51などを用いて報知するナビ演出を実行させる。ナビ報知およびナビ演出により報知される操作態様にて、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、内部抽選にて当選したナビ対象役を確実に入賞させることができるようになっている。
なお、本実施例では、メイン制御部41は、メダルの払出枚数やエラーコード、ナビ情報を表示させることが可能な遊技補助表示器12を備え、ナビ報知の制御において遊技補助表示器12を用いてナビ情報を報知する構成であるが、ナビ情報のみを表示させることが可能な専用の表示器を備え、ナビ報知の制御において当該専用の表示器を用いてナビ情報を報知する構成でもよい。
[メダルセレクタについて]
前面扉1bの内側に配置されたメダルセレクタ29の構造について、図4に基づいて説明する。図4は、メダルセレクタ29について説明するための図である。なお、以下の説明において、前面扉1bの裏面側からメダルセレクタ29を見た状態を、メダルセレクタ29の前面側として説明する。
メダルセレクタ29は、図4に示すように直方体形状に構成されており、当該メダルセレクタ29の本体部の上側壁には、当該本体部の内部へメダルが流入可能な流入口141が設けられ、本体部の左側壁には、当該本体部の内部からホッパータンク34a側の外部へメダルが流出可能な流出口142が設けられ、本体部の下側壁には、当該本体部の内部からメダル払出口9側の外部へメダルを排出可能な排出口143が設けられている。そして、メダルセレクタ29の本体部の内部には、流入口141から流出口142に連通する正面視略L字状のメダル流下流路が形成されている。このメダル流下流路の側壁は、図4(b)(c)に示すように、流下するメダルの上端が下端よりも前方側に傾く姿勢となるように下方から上方にかけて前面側に傾斜している。また、流入口141から排出口143に連通する正面視略S字状のメダル流下流路が形成されている。以下、メダルセレクタ29の本体部の内部のメダル流下流路のうち流入口141側の流路をメダル流入流路29a、流出口142側の流路をメダル受入流路29b、排出口143側の流路をメダル返却流路29cと呼ぶ。
メダルセレクタ29では、投入されたメダルの真偽(形状、大きさ、厚みなど)が判別されるようになっており、真正なメダルは、流入口141から流入した後、メダルセレクタ29の本体部内部のメダル流入流路29aおよびメダル受入流路29bを流下して、投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aを通過することで、投入メダルセンサ31a~31cにて検出された後、流出口142から流出される。そして、当該メダルは、メダルシュート142a(図示略)を介して、ホッパータンク34aに導かれるようになっている。一方、偽メダルは、流入口141から流入した後、メダル流入流路29aの流下中にメダル返却流路29cへ落下させられて、当該メダル返却流路29cを流下し、排出口143から流出される。そして、当該メダルは、メダルセレクタ29の下方に設けられたメダル返却通路(図示略)を介してメダル払出口9(図1参照)から下皿に返却されるようになっている。
また、メダル流入流路29a、メダル受入流路29b、メダル返却流路29cの合流部分には、メダルセレクタ29の本体部の前面側に設けられる流路切替ソレノイド30(図3参照)の励磁に連係して、メダル流入流路29aを流下するメダルがメダル受入流路29bへ流入する前に、当該メダルをメダル流入流路29aから下方に向けて強制的に落下させて、当該メダルをメダル返却流路29cに流入させるための流路切替板147が揺動自在に設けられている。
流路切替板147は、流路切替ソレノイド30が励磁されていない状態、すなわちメダルの受付が許可されていない状態において、図4(c)に示すように、メダル流入流路29aの下方側が開放状態となり、メダル流入流路29aとメダル返却流路29cが連通した状態となるように搖動可能である。また、流路切替ソレノイド30が励磁されている状態、すなわちメダルの受付が許可されている状態において、図4(b)に示すように、流路切替板147の上部が図中左方向(矢印A方向)に揺動することで、流路切替板147の上端面がメダル流入流路29aの底面を構成する状態となり、メダル流入流路29aの下方側を閉鎖状態として、メダル流入流路29aとメダル返却流路29cが連通しない状態となるように搖動可能に構成されている。このような構成により、流路切替ソレノイド30が励磁されている状態では、流入口141から流入してメダル流入流路29aを流下するメダルは流路切替板147の上端面に沿って流下し、メダル受入流路29bに流入して流出口142から流出されるようになっている。
また、メダル流入流路29aの上流側には、流入口141から流入したメダルの通過を検出する投入口センサ26が設けられており、メダル受入流路29bの下流側には、流出口142に排出されるメダルの通過を検出する投入メダルセンサ31a~31cが設けられている。
投入メダルセンサ31a~31cのうち投入メダルセンサ31aおよび31cは、投光部と受光部の間をメダルが通過することにより受光部が投光部からの光の遮断を検知することでメダルの通過を検出するフォトセンサであり、投入メダルセンサ31bは、メダルの通過に連動して動作する可動片(図示略)の動作を検知器(図示略)により検知することでメダルの通過を検出する物理センサである。なお、以下、投入メダルセンサ31aを投入メダルセンサ1、投入メダルセンサ31bを投入メダルセンサ2、投入メダルセンサ31cを投入メダルセンサ3と呼ぶ場合がある。また、投入メダルセンサ31a~31cによりメダルの通過が検出される範囲を検出範囲Aと呼ぶ場合がある。
次に、物理センサである投入メダルセンサ31bの構成について説明する。メダルセレクタ29におけるメダル受入流路29bの下流側の下方部分の側壁に、投入メダルセンサ31bの可動片が、メダル受入流路29bに出没可能に設けられている。また、メダル受入流路29bの外部における可動片に対応する位置に、検知器が設置されている。検知器は、検知部に投光部と受光部が設けられている。そして、可動片は、メダル受入流路29bをメダルが通過する際に、メダルが可動片の先端部をメダル受入流路29b内から退けることにより、可動片の端部に設けられた被検知部を、検知部の投光部と受光部の間に進入させるようになっており、投光部から受光部へ照射される光が遮断されて、検知器によりメダルの通過が検出されるようになっている。一方、可動片は、メダル受入流路29bをメダルが通過していない状態では、当該可動片の先端部がメダル受入流路29b内に突出するように付勢されている。この状態では、可動片の被検知部が検知部の投光部と受光部の間に進入せず、検知部の投光部から受光部に照射される光を遮断することがないので、検知器によりメダルの通過が検出されないようになっている。
[メイン制御部のメモリ領域とプログラムについて]
メイン制御部41は、所定のプログラムやデータを記憶するメモリ領域を有するROM41bおよびRAM41cを備える。
図5は、メイン制御部41のROM41bおよびRAM41cのメモリマップを示す図である。図5(a)に示すように、ROM41bにおけるプログラム/データ領域は、遊技の進行に係わる遊技プログラムが記憶される遊技プログラム領域と、遊技プログラムが用いる遊技データが記憶される遊技データ領域と、未使用領域1と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムが記憶される非遊技プログラム領域と、非遊技プログラムが用いる非遊技データが記憶される非遊技データ領域と、未使用領域2とを含む。
なお、遊技の進行とは、ゲームを構成する一連のプロセスを進行させることであり、スロットマシンであれば、賭数を設定してゲームを開始可能とする段階、ゲームを開始してリールを回転させる段階、リールを停止させて表示結果を導出させる段階、および表示結果に応じてメダルなどの価値を付与する段階などを進行させることである。
図5(b)に示すように、RAM41cの使用可能領域は、遊技プログラムがワークとして用いる遊技RAM領域と、非遊技プログラムがワークとして用いる非遊技RAM領域と、未使用領域4とを含んでおり、遊技RAM領域には、特別ワークと、重要ワークと、一般ワークと、未使用領域3と、遊技プログラムがデータを退避する遊技スタック領域とが含まれ、非遊技RAM領域には、遊技プログラムが参照可能な領域と、遊技プログラムが参照不可能な領域と、非遊技プログラムがデータを退避する非遊技スタック領域とが含まれる。なお、本実施例では、遊技スタック領域と非遊技スタック領域とをそれぞれ異なる領域に個別に備える構成であるが、遊技プログラムおよび非遊技プログラムが共用する一のスタック領域を備える構成としてもよい。
未使用領域3は、遊技プログラムおよび非遊技プログラムのいずれも使用しない領域であり、予め定められた容量の遊技RAM領域に対して余剰となった領域である。
また、未使用領域4は、遊技プログラムおよび非遊技プログラムのいずれも使用しない16バイト以上の領域である。遊技RAM領域と、非遊技RAM領域とが、未使用領域4を挟んで連続しない領域に割り当てられているため、遊技の進行に係わる遊技プログラムが用いる遊技RAM領域と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムが用いる非遊技RAM領域とを記憶領域の違いに応じて容易に特定することができる。
以下では、遊技プログラム領域、遊技データ領域、および遊技RAM領域をまとめて遊技領域と称す場合があり、非遊技プログラム領域、非遊技データ領域、および非遊技RAM領域をまとめて非遊技領域と称す場合がある。また、未使用領域1および未使用領域2、未使用領域3および未使用領域4をまとめて未使用領域と称す場合がある。
[プログラムが用いる命令について]
メイン制御部41が実行するプログラムは、プログラム全体の進行を管理するメインルーチンと、他のプログラムの実行中に呼び出されるサブルーチンとを含む。
また、メイン制御部41にプログラム/データ領域に格納されたプログラムを呼び出して実行させる呼出命令として、CALL命令、CALLV命令、RST命令などを含む。
CALL命令は、メインルーチンまたはサブルーチンにおいて指定されたアドレスに格納されたサブルーチンを呼び出して実行させる命令である。メイン制御部41は、CALL命令によりサブルーチンを呼び出す場合には、呼び出し元のアドレスをスタック領域に格納し、指定されたアドレスに格納されたサブルーチンを呼び出して実行する。そして、当該サブルーチンの終了後、スタック領域に格納されている呼び出し元のアドレス、すなわちCALL命令を実行した呼び出し元のメインルーチンまたはサブルーチンのプログラムに復帰する。
また、CALL命令は、通常のCALL命令と、特殊なCALL命令であるCALLV命令とを含む。通常のCALL命令は、上位アドレスおよび下位アドレスの双方を指定して指定された上位アドレスおよび下位アドレスによりアドレスを特定してサブルーチンを呼び出す命令であるのに対して、CALLV命令は、下位アドレスのみを指定することで、ROM41bのベクタテーブル領域に予め設定された上位アドレスおよび指定された下位アドレスによりアドレスを特定してサブルーチンを呼び出す命令であり、通常のCALL命令に比較して少ないデータ量でサブルーチンを呼び出すことが可能となる。
RST命令は、予め定められた複数の特定アドレスに対応する値を指定することで、指定された値に対応する特定アドレスに格納されたサブルーチンを呼び出して実行させる命令であり、上記した通常のCALL命令やCALLV命令に比較して少ないデータ量でサブルーチンを呼び出すことが可能となる。メイン制御部41は、RST命令によりサブルーチンを呼び出す場合には、呼び出し元のアドレスをスタック領域に格納し、指定された値に対応する特定アドレスに格納されたサブルーチンを呼び出して実行する。そして、当該サブルーチンの終了後、スタック領域に格納されている呼び出し元のアドレス、すなわちRST命令を実行した呼び出し元のメインルーチンまたはサブルーチンに復帰する。
ジャンプ命令は、メインルーチンまたはサブルーチンにおいて指定されたアドレスに格納されたプログラムに移動する命令である。メイン制御部41は、ジャンプ命令により指定されたアドレスに格納されたプログラムに移動し、移動先のプログラムを実行する。この場合には、CALL命令やRST命令と異なり、移動後のプログラムが終了しても移動元のプログラムに復帰することはない。
ROM41bに格納された遊技プログラムのうち特に使用頻度の高いサブルーチンは、ROM41bの遊技プログラム領域のうち先頭アドレスが特定値(たとえば00H)となる領域に格納されている。一方、ROM41bのベクタテーブル領域には、CALLV命令で呼び出すサブルーチンの上位アドレスとして特定値が設定されている。そして、メイン制御部41は、先頭アドレスの上位アドレスが特定値となるサブルーチンを呼び出すときに、CALLV命令を用いて下位アドレスのみ指定することで、上位アドレスとしてベクタテーブル領域に設定された特定値を特定し、下位アドレスとして指定された下位アドレスを特定し、上位および下位を合わせたアドレスに格納されたサブルーチンを呼び出して実行する。このため、遊技プログラムのうち特に使用頻度の高いサブルーチンを呼び出す際に用いるアドレスの一部を構成する上位アドレスが特定値として予めベクタテーブルに設定されており、ベクタテーブルに設定された特定値に基づいてアドレスが特定されるため、上位アドレスおよび下位アドレスの双方を指定してプログラムを呼び出す通常のCALL命令に比較して少ないデータ量にてサブルーチンを呼び出すことが可能となり、これらのサブルーチンを呼び出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。
本実施例では、CALLV命令により用いられるROM41bのベクタテーブル領域、およびRST命令により用いられるROM41bの特定アドレスの領域には、遊技プログラムのサブルーチンの先頭が格納されており、CALLV命令およびRST命令では通常のCALL命令に比較して少ないデータ量でサブルーチンを呼び出すことが可能であるため、遊技プログラムにおいてCALLV命令やRST命令を用いることで、当該遊技プログラムのデータ容量を削減することができるようになっている。また、ROM41bのベクタテーブル領域および特定アドレスの領域には、遊技プログラムのサブルーチンの先頭が格納されており、非遊技プログラムの先頭が格納されないようになっており、CALLV命令およびRST命令により非遊技プログラムが呼び出されるようになってしまい、遊技プログラムのデータ容量の削減を阻害することがないようになっている。
なお、ROM41bに格納された非遊技プログラムのうち特に使用頻度の高いサブルーチンを、ROM41bの非遊技プログラム領域のうち先頭アドレスが特定値となる領域に格納するとともに、ROM41bのベクタテーブル領域に、CALLV命令で呼び出すサブルーチンの上位アドレスとして特定値を設定し、メイン制御部41が先頭アドレスの上位アドレスが特定値となるサブルーチンを呼び出すときに、CALLV命令を用いて下位アドレスのみ指定することで、これらのサブルーチンを呼び出して実行する構成とした場合でも、上位アドレスおよび下位アドレスの双方を指定してプログラムを呼び出す通常のCALL命令に比較して少ないデータ量にてサブルーチンを呼び出すことが可能となり、これらのサブルーチンを呼び出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。
また、CALLV命令で呼び出す際に用いる上位アドレスを、ベクタテーブル領域ではなく、メイン制御部41の特定のレジスタに設定する構成としてもよい。
また、CALLV命令に限らず、アドレスの一部が、ベクタテーブル領域に格納された値、特定のレジスタに設定された値などを用いて特定され、アドレスの残りの部分を指定することで、サブルーチンの格納アドレスが特定可能となる特殊なCALL命令を用いる構成であれば、サブルーチンを呼び出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。また、ベクタテーブル領域を構成する複数の領域に、それぞれアドレスよりもデータ量の小さい識別値を割り当て、これら複数の領域にそれぞれサブルーチンの格納アドレスを設定するとともに、識別値を指定することで、識別値に対応する領域に格納されたサブルーチンの格納アドレスを特定可能となる特殊なCALL命令を用いる構成であっても、サブルーチンを呼び出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。
メイン制御部41は、システムリセット信号の入力によるシステムリセット、WDT(ウォッチドックタイマ、図示略)によるWDTリセット、前述のイリーガルアクセスリセットが発生することで起動することとなるが、この際、ベクタテーブル領域に設定された値、すなわちCALLV命令のサブルーチンの上位アドレスおよびタイマ割込処理(メイン)の先頭アドレスが、プログラム領域のうちプログラムなどが実際に格納された領域を示す値であるか、またはFFFFH(未使用のベクタテーブル領域に設定される値)であるか、を判定し、ベクタテーブル領域に設定された値がプログラムの設定される領域外を示す値でもなく、FFFFHでもない場合には、起動しないようになっており、割込の発生などにより本来意図していない処理が実行されてしまうことを事前に防止できる。
メイン制御部41にプログラム/データ領域に格納されたデータを読み出させる読出命令としてLD命令を含む。LD命令は、メインルーチンまたはサブルーチンにおいて指定されたアドレスに格納されたデータを指定されたレジスタに読み出す命令である。メイン制御部41は、LD命令により指定されたアドレスに格納されたデータを読み出し、LD命令により指定されたレジスタに読み出したデータを格納する。
また、LD命令は、通常のLD命令と、特殊なLD命令であるLDQ命令と、を含む。通常のLD命令は、上位アドレスおよび下位アドレスの双方を指定して指定された上位アドレスおよび下位アドレスによりROM41bまたはRAM41cの特定領域に格納されているデータを読み出す命令であるのに対して、LDQ命令は、下位アドレスのみを指定することで、前述のRAM41cの内部機能レジスタ領域における特別なレジスタ(Qレジスタ)に予め設定された上位アドレスおよび指定された下位アドレスによりアドレスを特定してROM41bまたはRAM41cの特定領域に格納されているデータを読み出して指定されたレジスタに読み出したデータを格納する命令であり、通常のLD命令に比較して少ないデータ量で所定のデータを所定のレジスタに格納することが可能となる。
メインルーチンまたはサブルーチンにおいてROM41b、RAM41cの特定領域に格納されているデータを読み出す場合に、特殊なLD命令であるLDQ命令を用いることで、特定領域を示す全てのアドレス(上位部分および下位部分)を指定するのではなく、アドレスの下位部分のみを指定して特定領域のデータを読み出すことが可能である。LDQ命令を用いることで、上位アドレスおよび下位アドレスの双方を指定してデータを読み出す通常のLD命令に比較して少ないデータ量にてデータを読み出すことが可能となり、データを読み出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。
また、RAM41cの遊技RAM領域に格納された遊技データのうち特に使用頻度の高い遊技データを、遊技RAM領域のうち先頭アドレスが特定値となる領域に格納するとともに、当該特定値を特別なレジスタ(Qレジスタ)に遊技データの上位アドレスとして設定し、当該遊技データをメイン制御部41が読み出すときに、LDQ命令を用いて下位アドレスのみ指定することで、遊技データを読み出す構成とした場合に、上位アドレスおよび下位アドレスの双方を指定してデータを読み出す通常のLD命令に比較して少ないデータ量にて遊技データを読み出すことが可能となり、これらの遊技データを読み出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。
また、メイン制御部41は、特別なレジスタ(Qレジスタ)に設定する値を、メインルーチンまたはサブルーチンにおいて変更することが可能であり、後述するように起動時において行う初期設定処理での内蔵レジスタの設定において、特別なレジスタ(Qレジスタ)に、特に遊技プログラムによる使用頻度の高い遊技データの先頭アドレスを示す特定値を設定するようになっている。また、遊技プログラムから非遊技プログラムを呼び出す際には、特別なレジスタ(Qレジスタ)に設定する値を退避し、遊技プログラムに復帰した際に、特別なレジスタ(Qレジスタ)に設定する値を退避していた値に再び設定するようになっている。これらにより、遊技プログラムが実行されているときには、遊技プログラムによる使用頻度の高い遊技データの先頭アドレスを示す特定値が特別なレジスタ(Qレジスタ)に設定されるようになっており、遊技プログラムは、LDQ命令を用いて使用頻度の高い遊技データを読み出すことができるようになっている。
なお、特殊なLD命令としてLDQ命令で読み出す際に用いる上位アドレスを、特別なレジスタ(たとえば、Qレジスタ)以外の所定の記憶領域、たとえば、ベクタテーブル領域に設定する構成としてもよく、ベクタテーブル領域などの所定の記憶領域に格納された値を用いてアドレスの一部が特定され、アドレスの残りの部分をプログラムにより指定することで、データの格納アドレスが特定可能となる特殊なLD命令を用いる構成であれば、データを読み出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。また、たとえば、ベクタテーブル領域を構成する複数の領域に、それぞれアドレスよりもデータ量の小さい識別値を割り当て、これら複数の領域にそれぞれデータの格納アドレスを設定するとともに、識別値を指定することで、識別値に対応する領域に格納されたデータの格納アドレスを特定可能となる特殊なLD命令を用いる構成であっても、データを読み出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。
また、本実施例では、Qレジスタに特定値として、特定プログラムにおいて用いられる値と同一の値を記憶させる構成であるが、特定プログラムにおいて用いられる値と異なる値を記憶させる構成としてもよい。たとえば、非特プログラムが呼び出される際に、Qレジスタに特定値として特定プログラムにおいて用いられる値と異なる値であって、非遊技プログラムにおける使用頻度の高いデータの記憶されている記憶領域の先頭アドレスの値を記憶させ、非特定プログラムにおいてデータを呼び出す際にLDQ命令を用いることで、非特定プログラムのデータ容量を削減することができる。
遊技プログラムとは、遊技の進行に係わるプログラムであり、当該プログラムに基づく処理を実行しないと、遊技の進行に支障をきたす処理を実行するためのプログラムである。一方、非遊技プログラムとは、遊技の進行に係わらないプログラムであり、遊技プログラムから呼び出されて当該プログラムに基づく処理が実行されずに遊技プログラムに復帰した場合でも、ゲームを進行させることが可能な処理を実行するためのプログラムである。
遊技プログラムでは、前述のCALL命令やLD命令について、特殊なCALL命令であるCALLV命令、RST命令、特殊なLD命令であるLDQ命令を含むいずれの命令も使用されることがあり、特殊なCALL命令を用いてアドレスを特定してサブルーチンを呼び出すことも、特殊なLD命令を用いてROM41b、RAM41cにおける特定の遊技データ、非遊技データを読み出すことも可能になっている。
非遊技プログラムでは、前述のCALL命令について、通常のCALL命令が使用される一方、特殊なCALL命令であるCALLV命令が使用されないようになっており、通常のCALL命令を用いてアドレスを特定してサブルーチンを呼び出すことがある一方で、特殊なCALL命令を用いてサブルーチンを呼び出すことがなく、非遊技プログラムによりROM41bにおける遊技プログラム領域にアクセスされてしまうことがないようになっている。
また、非遊技プログラムでは、前述のLD命令について、通常のLD命令、特殊なLD命令であるLDQ命令も使用されることがあり、通常のLD命令を用いてアドレスを特定して所定のデータを読み出すことも、特殊なLD命令を用いてサブルーチンやデータを読み出すことも可能となっている。
このように、本実施例では、特殊なCALL命令であるCALLV命令やRST命令により用いられるROM41bのベクタテーブル領域および特定アドレスの領域には、遊技プログラムのサブルーチンの先頭が格納されており、これらの特殊なCALL命令を用いることで遊技プログラムを呼び出すことが可能になっている。このように特殊なCALL命令により遊技プログラムのみを呼び出すことが可能な場合には、非遊技プログラムにより特殊なCALL命令が用いられることで、非遊技プログラムにより遊技プログラムが呼び出されてしまい、意図しない遊技の進行が行われたり、意図しない遊技プログラムにより遊技データが書き換えられたりしてしまう虞がある。これに対して、非遊技プログラムにより特殊なCALL命令によらず通常CALL命令によりプログラムを呼び出すことで、ベクタテーブル領域および特定アドレスの領域を用いないことにより、意図せず遊技プログラムが呼び出されて遊技の進行が行われることを防止できるようになっている。
また、本実施例では、特殊なLD命令であるLDQ命令は、特別なレジスタ(Qレジスタ)に記憶されている特定値を用いて遊技RAM領域を特定して、所定の遊技データを読み出すことが可能になっており、非特定プログラムでも特殊なLD命令を使用することで、非特定プログラムのデータ容量を削減しつつ、遊技データを容易に読み出すことができるようになっている。
なお、特殊なLD命令であるLDQ命令は、特別なレジスタ(Qレジスタ)に記憶されている特定値を用いて遊技RAM領域を特定して、所定の遊技データを読み出すことが可能になっているが、特殊なLD命令により遊技データを読み出す際に、特別なレジスタ(Qレジスタ)の特定値が破損している場合には、遊技RAM領域を正常に特定することができず、意図しないデータが読み出されてしまう虞がある。これに対して、非遊技プログラムにより特殊なLD命令であるLDQ命令によらず通常のLD命令によりデータを読み出すようにすることで、遊技プログラムから非遊技プログラムに切り替わったときに特定値が破損した場合でも、非遊技プログラムから遊技RAM領域を特定してデータが読み出されるので、意図しないデータが読み出されることを防止できる。
本実施例では、メイン制御部41が実行可能な命令として、メイン制御部41の備えるレジスタの値を、スタックポインタSPが示すRAM41cのスタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる退避命令と、当該退避命令によりRAM41cのスタック領域に退避させていたレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で当該スタック領域から順次読み出して、当該順序に対応するレジスタに設定することで、該当するレジスタの状態を退避命令により退避させたときの状態に復帰させる復帰命令とを含む。
退避命令は、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値をRAM41cのスタック領域に退避させる第1退避命令(PUSH ALL)と、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタのうち、演算結果が格納されるフラグレジスタの値をRAM41cのスタック領域に退避させる第2退避命令(PUSH AF)とを含む。第1退避命令は、2バイトのプログラム容量を必要とする命令であり、第2退避命令は、1バイトのプログラム容量を必要とする命令である。遊技プログラムにおいて退避命令を実行することで、遊技プログラム用に設定されているスタックポインタSPが示す遊技スタック領域にレジスタの値を退避させることが可能であり、非遊技プログラムにおいて退避命令を実行することで、非遊技プログラム用に設定されているスタックポインタSPが示す非遊技スタック領域にレジスタの値を退避させることが可能である。
復帰命令は、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタについて、RAM41cのスタック領域に退避されている値を設定して復帰させる第1復帰命令(POP ALL)と、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタのうち、演算結果が格納されるフラグレジスタについて、RAM41cのスタック領域に退避されている値を設定して復帰させる第2復帰命令(POP AF)とを含む。第1復帰命令は、2バイトのプログラム容量を必要とする命令であり、第2復帰命令は、1バイトのプログラム容量を必要とする命令である。遊技プログラムにおいて復帰命令を実行することで、遊技プログラム用に設定されているスタックポインタSPが示す遊技スタック領域から退避されていたレジスタの値を呼び出して、該当するレジスタに設定して復帰させることが可能であり、非遊技プログラムにおいて復帰命令を実行することで、非遊技プログラム用に設定されているスタックポインタSPが示す非遊技スタック領域から退避されていたレジスタの値を呼び出して、該当するレジスタに設定して復帰させることが可能である。
[遊技領域と非遊技領域の関係について]
メイン制御部41のメインCPU41aは、図6に示すように、遊技プログラムに基づく処理において非遊技プログラムを呼び出して非遊技プログラムに基づく処理を実行し、非遊技プログラムに基づく処理の終了後、遊技プログラムに基づく処理に復帰する。図6は、遊技領域と非遊技領域との関係を示す図である。
図6に示すように、メインCPU41aは、原則として遊技プログラムに基づく処理を実行するにあたり、遊技データ領域の遊技データを参照して遊技プログラムに基づく処理を実行するとともに、遊技RAM領域をワークとして使用し、遊技RAM領域の内容を参照および更新することが可能である。また、メインCPU41aは、原則として非遊技プログラムに基づく処理を実行するにあたり、非遊技データ領域の遊技データを参照して非遊技プログラムに基づく処理を実行するとともに、非遊技RAM領域をワークとして使用し、非遊技RAM領域の内容を参照および更新することが可能である。
また、メインCPU41aは、遊技プログラムに基づく処理を実行するにあたり、非遊技データ領域を参照することはなく、非遊技RAM領域を更新することはないが、非遊技RAM領域を参照することは可能であり、非遊技プログラムに基づく処理を実行するにあたり、遊技データ領域を参照することはなく、遊技RAM領域を更新することはないが、遊技RAM領域を参照することは可能である。
また、遊技プログラムに基づく処理は、非遊技RAM領域のうち遊技プログラムに必要な特定の領域(たとえば、異常の検知を示すエラーフラグの設定領域など)のみ参照可能とされており、非遊技プログラムに基づく処理は、遊技RAM領域のうち非遊技プログラムに必要な特定の領域(たとえば、内部当選フラグの設定領域、遊技状態の設定領域、RTの設定領域など)のみ参照可能とされている。また、非遊技RAM領域のうち遊技プログラムに基づく処理が参照可能な特定の領域、遊技RAM領域のうち非遊技プログラムに基づく処理が参照可能な特定の領域は、連続するアドレス領域に割り当てられることが好ましいが、一部または全部が連続しないアドレス領域に割り当てられる構成であってもよい。
このように本実施例では、遊技の進行に係る遊技プログラムが記憶される遊技プログラム領域と、遊技プログラムが参照する遊技データが読み出し可能に記憶される遊技データ領域と、遊技プログラムが参照するワークデータが読み出しおよび書き込み可能に記憶される遊技RAM領域と、遊技プログラムによって呼び出されるプログラムであり、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムが記憶される非遊技プログラム領域と、非遊技プログラムが参照する非遊技データが読み出し可能に記憶される非遊技データ領域と、非遊技プログラムが参照するワークデータが読み出しおよび書き込み可能に記憶される非遊技RAM領域とがそれぞれ別個に割り当てられているため、遊技プログラム、遊技データおよび遊技プログラムのワークデータと、非遊技プログラム、非遊技データおよび非遊技プログラムのワークデータとを記憶領域の違いに応じて容易に特定することができる。
また、遊技プログラム領域および遊技データ領域と、非遊技プログラム領域および非遊技データ領域とを分けることで、それぞれの機能に応じてROM41bに占める領域をコンパクトに管理することができるため、各領域において該当するデータを特定することがさらに容易となる。
また、本実施例では、遊技プログラムを実行する際に、非遊技RAM領域を参照することが可能であり、非遊技プログラムを実行する際に、遊技RAM領域を参照することが可能であるため、遊技プログラムを実行するにあたり、非遊技プログラムが使用していたデータを簡単に利用することができ、非遊技プログラムを実行するにあたり、遊技プログラムが使用していたデータを簡単に利用することができる。一方で、遊技プログラムを実行する際に、非遊技RAM領域を更新することは不可能であり、非遊技プログラムを実行する際に、遊技RAM領域を更新することは不可能であるため、遊技プログラムが非遊技プログラムの処理に影響を及ぼすことなく、非遊技プログラムが遊技プログラムの処理に影響を及ぼすことがない。
また、本実施例では、遊技プログラムに基づく処理は、非遊技RAM領域のうち遊技プログラムに必要な特定の領域(たとえば、異常の検知を示すエラーフラグの設定領域など)のみ参照可能とされており、非遊技プログラムに基づく処理は、遊技RAM領域のうち非遊技プログラムに必要な特定の領域(たとえば、内部当選フラグの設定領域、遊技状態の設定領域、RTの設定領域など)のみ参照可能とされているので、遊技プログラムが非遊技RAM領域において参照可能なデータ、非遊技プログラムが参照可能なデータが特定の領域に制限されているため、遊技プログラムまたは非遊技プログラムの参照先を容易に特定することができる。
[遊技状態]
図7は、遊技状態について説明するための図である。図7に示すように、スロットマシン1では、制御可能な遊技状態として、通常状態、CB内部中、CB、BB内部中、BB、およびRT状態が設けられている。メイン制御部41は、これら複数の遊技状態のうちのいずれか一の遊技状態に制御し、状態制御手段として機能する。遊技状態ごとに、役に当選する確率が異なる。当選する確率には0%および100%も含む。すなわち、遊技状態によっては、所定の役に当選しない、あるいは、毎ゲーム所定の役に当選するということも生じ得る。
通常状態は、設定変更を終えた直後に制御される遊技状態であって、滞在率が高い状態である。通常状態は、CBやBBに比べて遊技者にとって不利な状態である。具体的には、通常状態においては、CBやBBに比べて小役に当選する確率が低くなるように内部抽選が行われる。後述するように、通常状態においては、CB、BB、チェリー、スイカ、ベル1、ベル2、押し順ベル、技術介入役、通常リプレイ、および特別リプレイのうちのいずれかの役に当選可能である。また、通常状態中は中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNが入賞ラインとして定められている(図1参照)。
通常状態やRT状態は、CBやBBに当選していない状態であるため、非内部中ともいう。通常状態やRT状態中にCBに当選し、当選したゲームでCBに入賞すると次ゲームからCBに状態が制御される。一方、通常状態やRT状態中にCBに当選し、当選したゲームでCBに入賞しなかった場合、CBの当選が持ち越されたCB内部中に状態が制御される。CB内部中においてCBが入賞すると、CBに入賞したゲームの次ゲームからCBに状態が制御される。後述するように、CBにおいては、チェリー、スイカ、ベル1、ベル2、押し順ベル、技術介入役、およびBB中ベルを含む全ての小役(全小役)に毎ゲーム当選可能であって、リプレイには当選しない。CBの場合、技術介入役に毎ゲーム当選しているため、遊技者は、毎ゲーム、技術介入役を入賞させることができる。なお、本実施の形態においては、CB中は、他の遊技状態と同様に、中段に亘って入賞ラインLNが設定される。
CBは、当該CBに制御されてから150枚以上メダルが払い出されたことを条件に終了する。たとえば、CBに制御されてから14枚の払出が生じる技術介入役に入賞することなく、15枚の払出が生じる入賞役にのみ入賞した場合は、10回(15枚×10回=150枚)入賞した時点でCBへの制御が終了する。一方、CBに制御されてから1回技術介入役に入賞し、かつ、15枚の払出が生じる入賞役に9回入賞した時点では、メダルの払出枚数が149枚となり150枚に達しない。このため、さらに1回小役に入賞するまでCBに制御される。すなわち、CB中に1回技術介入役に入賞した場合に、CB中に獲得可能なメダルの枚数が最も多くなる。そのため、CBに制御された場合、技術介入役を1度だけ入賞させ、残りの遊技においては15枚の払出が生じる役が入賞するようにストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、CB中に獲得できるメダルの枚数を最大にすることができる。そのため、遊技者は、CBに制御されると、まずメダルの払出枚数が14枚の技術介入役の入賞を目指して遊技を行い、1度技術介入役が入賞した後はメダルの払出枚数が15枚の役の入賞を狙う傾向にある。
通常状態やRT状態中にBBに当選し、当選したゲームでBBに入賞すると次ゲームからBBに状態が制御される。一方、通常状態やRT状態中にBBに当選し、当選したゲームでBBに入賞しなかった場合、BBの当選が持ち越されたBB内部中に状態が制御される。BB内部中においてBBが入賞すると、BBに入賞したゲームの次ゲームからBBに状態が制御される。BBにおいては、BB中ベル(ベル1および技術介入役)に当選可能であって、他の役には当選しない。なお、BBの場合、CBとは異なり、内部抽選でBB中ベルに当選しない限り、遊技者は、ベル1や技術介入役を入賞させることができない。
BBは、当該BBに制御されてから345枚以上メダルが払い出されたことを条件に終了する。たとえば、BBに制御されてから14枚の払出が生じる技術介入役に入賞することなく、15枚の払出が生じるベル1にのみ入賞した場合は、23回(15枚×23回=345枚)入賞した時点でBBへの制御が終了する。一方、BBに制御されてから1回技術介入役に入賞し、かつ、15枚の払出が生じるベル1に22回入賞した時点では、メダルの払出枚数が344枚となり345枚に達しない。このため、さらに1回小役に入賞するまでBBに制御される。すなわち、BB中に1回技術介入役に入賞した場合に、BB中に獲得可能なメダルの枚数が最も多くなる。そのため、BBに制御された場合に、技術介入役を1度だけ入賞させ、残りの遊技においては15枚の払出が生じる役が入賞するようにストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、BB中に獲得できるメダルの枚数を最大にすることができる。そのため、遊技者は、BBに制御されると、まずメダルの払出枚数が14枚の技術介入役の入賞を目指して遊技を行い、1度技術介入役が入賞した後はメダルの払出枚数が15枚のベル1の入賞を狙う傾向にある。
前述したように、メイン制御部41は、CB中において150枚以上のメダルが払い出されたことを条件に当該CBからRT状態に状態を移行し、BB中において345枚以上のメダルが払い出されたことを条件に当該BBからRT状態に状態を移行する。このように、CBの終了条件となる払出枚数は、BBの終了条件となる払出枚数よりも少ない。このため、CBの制御期間は、BBの制御期間よりも短くなる。
RT(リプレイタイム)状態は、内部抽選における再遊技役の当選確率が、非RT(たとえば、通常状態)よりも高い状態であり、RT状態においては非RT状態よりも高い確率でリプレイゲームが実行されるため、遊技者は所有するメダルを消費することなく遊技を進行させ易くなる。本実施の形態においては、ボーナスが終了した後、所定期間(たとえば、30ゲーム)に亘ってRT状態に状態が制御されるようになっており、この間にCBやBBに当選すれば、通常状態を経由することなく、CBやBBに状態を制御させることができる。この場合、通常状態を経由することがないため、遊技者所有のメダルやクレジット数を極力減らすことなく、遊技を進めることができる。
[出玉状態]
図8は、出玉状態について説明するための図である。本実施の形態においては、メイン制御部41によって管理される出玉状態として、出玉状態=0、出玉状態=1、出玉状態=2、出玉状態=3、出玉状態=4、および出玉状態=5の5種類の出玉状態が設けられている。出玉状態=0を「通常」と称し、出玉状態=1を「有利区間通常」と称し、出玉状態=2を「有利区間CZ」と称し、出玉状態=3を「有利区間AT」と称し、出玉状態=4を「有利区間特化ゾーン」と称し、出玉状態=5を「有利区間エンディング」と称する。
通常は、通常区間とも称される。有利区間通常、有利区間CZ、有利区間AT、有利区間特化ゾーン、および有利区間エンディングは、まとめて有利区間とも称される。
通常区間(通常)は、ナビが実行されない状態であり、ナビ情報を報知不可能な非報知状態である。有利区間は、ナビが実行され得る状態であり、ナビ情報を報知可能な報知状態である。本実施の形態においては、有利区間のうち、有利区間通常および有利区間CZは、いずれもナビが実行されないが、有利区間AT、有利区間特化ゾーン、および有利区間エンディングは、いずれもナビが実行され得る。なお、有利区間通常や有利区間CZにおいてもナビが実行されるものであってもよいが、たとえば、有利区間ATにおいては、有利区間通常や有利区間CZよりも、押し順役当選時に主役を入賞させるためのナビの実行確率が高くなっている。
出玉状態およびRT状態は、互いに独立してそれぞれが状態遷移する。本実施の形態においては、非内部中および内部中のいずれにおいても各出玉状態に制御され得る。一方、BB中においては、出玉状態が設けられていない。
たとえば、RT状態が非内部中でありかつ出玉状態が有利区間通常である場合においてBB当選したときには、RT状態が内部中に移行するが出玉状態は有利区間通常を維持する。RT状態が内部中でありかつ出玉状態が有利区間通常である場合においてBB入賞したときには、RT状態がBBに制御されるが、BB中においては出玉状態が存在しない。その後、BBが終了すると、RT状態が非内部中に移行するとともに、出玉状態は再び元の有利区間通常に制御される。
また、RT状態が非内部中でありかつ出玉状態が有利区間ATである場合においてBB当選かつBB入賞したときには、RT状態がBBに制御されるが、BB中においては出玉状態が存在しない。その後、BBが終了すると、RT状態が非内部中に移行するとともに、出玉状態は再び元の有利区間ATに制御される。
たとえば、RT状態が内部中でありかつ出玉状態が通常であるときに有利区間当選したときには、RT状態が内部中を維持したままで、出玉状態が有利区間通常に制御される。また、RT状態が内部中でありかつ出玉状態が有利区間CZであるときにAT当選したときには、RT状態が内部中を維持したままで、出玉状態が有利区間ATに制御される。
通常においては、有利区間移行抽選で当選(有利区間当選)したときに、有利区間中の出玉状態に状態が制御される。なお、本実施の形態においては、通常中に当選し得る大部分の役の当選が有利区間当選の条件となっているため、通常における遊技の滞在は約1Gである。なお、有利区間当選の条件は、通常中に当選し得る全ての役のうちのいずれかが当選したときに成立してもよい。
通常においては、押し順役に当選したゲームでナビが実行されないため、遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増枚数は、賭数の設定に用いたメダルの枚数を考慮すると、0枚またはマイナスになる。なお、1ゲーム当たりの純増枚数とは、1ゲーム当たりで払い出されるメダルの枚数から1ゲーム当たりで賭数の設定に用いられるメダルの枚数を差し引いた数である。
有利区間通常においては、押し順役に当選したゲームでナビが実行されないため、遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増枚数は、賭数の設定に用いたメダルの枚数を考慮すると、0枚またはマイナスになる。
有利区間CZは、有利区間通常よりも有利区間ATに制御する確率が高く、有利区間通常から有利区間ATに制御されるまでの途中経路に位置する状態である。
有利区間CZにおいては、有利区間通常と同様に、押し順役に当選したゲームでナビが実行されないため、遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増枚数は、賭数の設定に用いたメダルの枚数を考慮すると、0枚またはマイナスになる。このように、有利区間CZにおいては、出玉率が1以下(100%以下)または1未満(100%未満)となる。なお、有利区間CZは、有利区間通常と出玉率が同じであるが、1ゲーム当たりにおける有利区間ATに制御される確率は有利区間通常よりも高く設定されている。
有利区間ATは、有利区間通常および有利区間CZのいずれからも制御可能な状態である。有利区間ATにおいては、押し順役に当選したゲームでナビが実行されるため、遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増枚数は、賭数の設定に用いたメダルの枚数を考慮しても、プラスになる。本実施の形態においては、有利区間ATの出玉率が200%に設定されている。このように、有利区間ATにおいては、出玉率が1(100%)を超える。有利区間ATは、有利区間通常および有利区間CZのいずれよりも有利な状態である。
有利区間特化ゾーンは、有利区間ATから制御可能な状態である。有利区間特化ゾーンにおいては、押し順役に当選したゲームでナビが実行されるため、遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増枚数は、賭数の設定に用いたメダルの枚数を考慮しても、プラスになる。本実施の形態においては、有利区間特化ゾーンの出玉率が200%に設定されている。このように、有利区間特化ゾーンにおいては、出玉率が1(100%)を超える。さらに、有利区間特化ゾーンにおいては、ATのゲーム数が上乗せされることがある。このため、有利区間特化ゾーンに制御されると、ATに制御される期間が延長され易くなる。よって、有利区間特化ゾーンは、有利区間通常、有利区間CZ、および有利区間ATのいずれよりも有利な状態である。
通常においては、有利区間当選したときに、有利区間通常に状態が制御される。有利区間通常においては、CZ当選したときに、有利区間CZに状態が制御される。また、有利区間通常においては、AT当選したときに、有利区間ATに状態が制御される。なお、本実施の形態においては、有利区間通常において、後述する特別リプレイに当選することで、AT当選することが可能となっている。有利区間CZにおいては、AT当選したときに、有利区間ATに状態が制御される。有利区間ATにおいては、特化ゾーン当選したときに、有利区間特化ゾーンに状態が制御される。
有利区間CZへの制御は、たとえば、ゲーム数で管理されており、有利区間CZ中に消化したゲーム数が予め設けられた上限ゲーム数に達したことを条件に、当該有利区間CZが終了する。
有利区間ATへの制御は、たとえば、ゲーム数で管理されており、有利区間AT中に消化したゲーム数が予め設けられた上限ゲーム数に達したことを条件に、当該有利区間ATが終了する。なお、有利区間ATは、ゲーム数で管理されるものに限らず、ナビの実行回数が予め設けられた上限回数に達すること、押し順役当選時における主役の入賞回数が予め設けられた上限回数に達すること、および払出枚数や純増枚数が予め設けられた上限枚数に達することなど、その他の条件に基づき管理されるものであってもよい。
有利区間特化ゾーンへの制御は、たとえば、ゲーム数で管理されており、有利区間特化ゾーン中に消化したゲーム数が予め設けられた上限ゲーム数に達したことを条件に、当該有利区間特化ゾーンが終了する。なお、有利区間特化ゾーンは、ゲーム数で管理されるものに限らず、ナビの実行回数が予め設けられた上限回数に達すること、押し順役当選時における主役の入賞回数が予め設けられた上限回数に達すること、および払出枚数や純増枚数が予め設けられた上限枚数に達することなど、その他の条件に基づき管理されるものであってもよい。
有利区間特化ゾーンが終了すると、再び有利区間ATに状態が制御される。有利区間ATが終了すると、再び有利区間CZに状態が制御され、当該有利区間CZにおいてAT当選すると、再び有利区間ATに制御される。一方、当該有利区間CZにおいてAT当選することなく、消化ゲーム数が上限ゲーム数に達すると、通常区間における通常に状態が制御される。
このようにして、有利区間通常から有利区間CZを経由して有利区間ATや有利区間特化ゾーンに状態が制御されるとともに、有利区間CZと有利区間ATとの間で状態が行き来することになる。有利区間CZにおいては純増枚数の合計が0枚またはマイナス、有利区間ATにおいては純増枚数の合計が0枚または有利区間CZにおけるマイナス分よりも大きくなる。よって、有利区間CZと有利区間ATとの間で状態が行き来した場合、純増枚数の合計は増え続けるように設計されている。一方、有利区間通常においては、純増枚数の合計が0枚またはマイナスになるため、有利区間CZと有利区間ATとの間で滞在するゲーム数よりも、有利区間通常に滞在するゲーム数の方が大きくなると、純増枚数の合計は減り続けるようになっている。
有利区間中の出玉状態においては、遊技の進行に基づき更新される有利区間中の消化ゲーム数の合計が所定のED移行ゲーム数に達したときに、有利区間エンディングに状態が制御される。有利区間エンディングは、たとえば、純増枚数の合計値が上限枚数(たとえば、2400枚)に達するまで、あるいは有利区間中の消化ゲーム数が上限ゲーム数(たとえば、1500G)に達するまで有利区間中の出玉状態への制御が継続することが確定する状態である。ED移行ゲーム数は、通常から有利区間中の出玉状態に状態が移行したときにセットされる。なお、ED移行ゲーム数は、抽選によって決定されてもよいし、予め定められてもよい。
有利区間中の出玉状態においてリミッタ条件が成立するか、あるいは任意の終了条件が成立すると、当該有利区間中の出玉状態から通常に状態が制御される。具体的には、有利区間中の出玉状態においては、遊技の進行に基づき更新される消化ゲーム数(有利区間ゲーム数)の合計が所定の上限ゲーム数(たとえば、1500G)に達したときに、有利区間が終了し、通常に出玉状態が制御される。あるいは、有利区間中の出玉状態においては、遊技の進行に基づき更新される有利区間中の純増枚数の合計が所定の上限枚数(たとえば、2400枚)に達したときに、有利区間が終了し、通常に出玉状態が制御される。
また、たとえば、任意の終了条件には、有利区間通常においてCZ当選することなく予め定められた終了条件が成立したこと、有利区間CZにおいてAT当選することなく予め定められた終了条件が成立したことなどが含まれる。
[入賞役]
入賞が発生可能な役(「入賞役」ともいう)としては、特別役、小役、および再遊技役が設けられている。特別役は、入賞することによって、小役に当選する確率が非ボーナス状態よりも高まるボーナス状態に遊技状態が制御される役であって、ボーナス状態への移行を伴う役である。小役は、入賞することによって、メダルが付与される役である。再遊技役(リプレイ)は、入賞することによって、遊技者所有のメダルを消費することなく次の遊技が開始可能となる役である。図9は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞時の付与について説明するための図である。なお、図9中においては、その状態中に入賞しない役に対して「-」が示されている。
本実施の形態において、特別役には、チャレンジボーナス(CB)およびビッグボーナス(BB)が含まれる。CBに入賞するとCBに状態が制御される。CB中は、毎ゲーム、少なくとも1のリールの引き込み可能範囲が非CB中よりも狭くなるとともに、全ての小役入賞の発生が許容されるチャレンジタイム(CT)となる。BBに入賞するとBBに状態が制御される。BB中は、小役の当選確率が非ボーナス中(通常やRTなどの非内部中,CB内部中,BB内部中)よりも高くなる。(本実施の形態においては、BB中にベル1および技術介入役のみが当選し、ベル1または技術介入役が入賞可能である。非ボーナス中の賭数は3BETであるのに対して、CB中の賭数およびBB中の賭数は、2BETである。
小役には、チェリー、スイカ、ベル1、ベル2、1枚役1、1枚役2、1枚役3、および技術介入役が含まれる。非ボーナス中においては、チェリー、スイカ、ベル1、ベル2、および技術介入役のいずれかに入賞したときに8枚のメダルが払い出され、1枚役1、1枚役2、および1枚役3のいずれかに入賞したときに1枚のメダルが払い出される。CB中においては、チェリー、スイカ、ベル1、ベル2、1枚役1、1枚役2、および1枚役3のいずれかに入賞したときに15枚のメダルが払い出され、技術介入役に入賞したときに14枚のメダルが払い出される。BB中においては、ベル1に入賞したときに15枚のメダルが払い出され、技術介入役に入賞したときに14枚のメダルが払い出される。技術介入役は、CB中またはBB中において当選し、かつ逆押しされたときのみ入賞可能である。また、再遊技役には、通常リプレイおよび7揃いリプレイが含まれる。本実施の形態においては、ボーナス中ではリプレイに入賞することがない。
[抽選対象役]
図10は、遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される入賞役の組合せについて説明するための図である。図10の役番号欄には、抽選対象役ごとに定められた役番号が示され、抽選対象役欄には、その名称が示され、入賞役の組合せ欄には、各抽選対象役に含まれる入賞役の組合せが示され、RT状態欄には、RT状態ごとに丸印でその抽選対象役が抽選対象であることが示され、有利区間当選欄には、有利区間当選の有無が示されている。
図10に示すように、特別役の抽選対象役としては、BBおよびCBが設けられている。小役の抽選対象役としては、チェリー、スイカ、ベル1、ベル2、123択ベル、132択ベル、213択ベル、231択ベル、312択ベル、321択ベル、および技術介入役、およびBB中ベルが設けられている。再遊技役の抽選対象役としては、通常リプレイおよび特別リプレイが設けられている。なお、123択ベル、132択ベル、213択ベル、231択ベル、312択ベル、および321択ベルといった押し順ベルと、特別リプレイとは、当選したときにナビが実行され得る役であり、押し順役とも称する。
小役について、非内部中においては、BB中ベルを除く役が当選可能であるが、内部中においては、既にCBまたはBBの当選が持ち越されているため、CB、BB、およびBB中ベルが当選不可能になっている。
チェリー、スイカ、および特別リプレイは、それぞれ内部抽選で当選したときに、一緒に有利区間当選も行われる。
[押し順役のリール制御]
図11は、押し順役当選時のリール制御を説明するための図である。前述したように、本実施の形態においては、有利区間ATや有利区間特化ゾーンにおいて押し順役が当選したゲームでナビが実行され、正解手順が遊技者に報知される。遊技者は、ナビに従って正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、遊技者にとって有利な入賞役を入賞させることができる。
たとえば、図11に示すように、123択ベル、132択ベル、213択ベル、231択ベル、312択ベル、および321択ベルのいずれかに当選したゲームでは、当選した押し順ベルの役のそれぞれに対応付けられた正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに主役であるベル1が入賞する。ベル1が入賞すると、リール2L,2C,2Rにおいてベル図柄が入賞ラインLN上に揃って並ぶ。このような図柄組合せをベル揃いともいう。一方、正解手順とは異なる不正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに副役である1枚役が入賞するか、1枚役の入賞も取りこぼし場合には何らの入賞も発生しない。
また、特別リプレイに当選したゲームでは、特別リプレイに対応付けられた逆押し(右中左)でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときには7揃いリプレイが入賞する。7揃いリプレイが入賞すると、リール2L,2C,2Rにおいて7図柄が入賞ラインLN上に揃って並ぶ。このような図柄組合せを7揃いともいう。一方、逆押し以外の押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときには通常リプレイが入賞する。
[リール制御]
本実施の形態において、メイン制御部41は、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作した順番(操作順序)およびタイミング(操作タイミング)を含む操作態様と、内部抽選の結果を示す当選フラグとに基づいてリールの停止制御を行う導出制御手段として機能する。
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止して図柄が停止表示される。
非CB中においては、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されてから、当該ストップスイッチに対応するリール2L,2C,2Rの回転が停止するまでの最大停止遅延時間が190ms(ミリ秒)である。
リール2L,2C,2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄の合計5コマ分の図柄である。このため、たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L,2C,2Rの中段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を中段に表示させることができる。
たとえば、CBに当選しているときに、中段を左リール2Lの0~3番または11~20番の図柄が通過するタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されると、中段に「7」の図柄が引き込まれる。たとえば、中段を左リール2Lの0番の図柄が通過するタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されると、メイン制御部41は、左リール2Lを停止させるタイミングを左ストップスイッチ8Lが操作されたタイミングからすらして3コマ分回転させたのち、左リール2Lを停止させて中段に3番の「7」図柄を停止させる。
CB中においては、毎ゲームCTに制御される。CTにおいては、少なくとも1のリール(CTリールともいう)の引き込み可能範囲が通常よりも狭くなる。本実施の形態において、CT中は左リール2Lの引き込み可能範囲が通常よりも狭くなる。具体的には、左ストップスイッチ8Lの操作から左リール2Lの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は75ms(ミリ秒)であって、中ストップスイッチ8Cまたは右ストップスイッチ8Rの操作から中リール2Cまたは右リール2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
つまり、左ストップスイッチ8Lが操作されたときに停止図柄として選択可能なのは、左ストップスイッチ8Lが操作されたときに表示されている図柄と、そこから1コマ先までにある図柄、合計2コマ分の図柄である。このため、たとえば、左ストップスイッチ8Lが操作されたときに左リール2Lの中段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から1コマ先までの図柄を中段に表示させることができる。このように、左リール2Lについて、CT中は引き込み可能な範囲が通常時に比べて制限される。なお、CT中、左リール2L以外の中リール2C、右リール2Rについては、引き込み可能な範囲は非CB中と同じであって、最大で4コマの図柄を引き込むことができる。
[初期設定処理]
メイン制御部41が行う起動時の処理と初期設定処理について、図12に基づいて説明する。図12は、メイン制御部41が行う初期設定処理の制御内容を示すフロー図である。起動時の処理および初期設定処理は、遊技プログラムに含まれるサブルーチンである。
メイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が開始された際に、リセットの発生によりタイマ割込が禁止に設定された状態で起動し、ROM41bに格納されているプログラムに従って各種処理を行う。起動した後は、まず、遊技プログラムに含まれる起動時設定処理を行って、すべての出力ポート0~9を初期化し、メイン制御部41が備える内部レジスタをROM41bの所定領域に予め設定されている内蔵レジスタ初期化テーブルに基づいて初期化した、遊技プログラムに含まれる初期設定処理を行う。
図12に示すように、初期設定処理においては、まずタイマ割込が禁止される(Sa01)。これ以降、再びタイマ割込が許可されるまで、図29に示すタイマ割込処理が禁止される。その後、初期設定処理では、入力ポートの所定領域を参照して(Sa1)、電断検出回路48から出力される電断検出信号がON状態であるか否かを判定する(Sa2)。そして、電断検出信号がON状態である場合には、電断検出信号がOFF状態となるまで待機する。その後、スロットマシン1の電源電圧が正常となり、電断検出信号がOFF状態となった後は、RAM41cの所定領域のパリティを算出し(Sa3)、スタックポインタに予め定められた初期アドレスを設定する(Sa4)。そして、Sa3のステップにおいて算出したパリティが正常であるか否かを判定し(Sa5)、パリティが正常ある場合には、電断時にRAM41cの所定領域に設定されたRAM破壊診断用固定データを取得して(Sa6)、当該RAM破壊診断用固定データに基づきRAM41cの記憶内容が破壊されていないか否かを診断する(Sa7)。
Sa5のステップにおいてパリティが正常であると判定した場合、およびSa7のステップにおいてRAM41cの記憶内容を診断した場合は、Sa3のステップにおいて算出したRAMのパリティとSa7における診断の結果に基づいて、RAM41cに異常があるか否かを判定する(Sa8)。なお、RAM41cに異常がある場合とは、パリティが正常でない場合、またはパリティが正常であるが記憶内容に異常があると診断した場合である。
そして、RAM41cに異常がある場合には、前述の第2退避命令を用いて、メイン制御部41が備えるレジスタのうち演算結果が格納されるフラグレジスタの値を、遊技RAM領域の遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させた後(Sa9)、前述のCALL命令を用いて、非遊技プログラムに含まれる非遊技RAM領域初期化処理を呼び出して行う(Sa10)。
非遊技RAM領域初期化処理では、まず、前述のLD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPにより示される遊技スタック領域から現在のスタックポインタSPが示すアドレスの値を読み出し、非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させる。その後、LD命令を用いて、前回の非遊技プログラムの終了時にスタックポインタSPにより示されるアドレスとして記憶されている値を、非遊技RAM領域の所定領域から読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する。そして、前述の第1退避命令を用いて、フラグレジスタを含むメイン制御部41が備えるすべてのレジスタ(アキュムレータレジスタ、フラグレジスタ、汎用レジスタ、インデックスレジスタ、インタラプトレジスタ、リフレッシュレジスタ、プログラムカウンタなど)の値を、スタックポインタSPにより特定される非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる。なお、非遊技プログラムに含まれる非遊技RAM領域初期化処理が遊技プロクラムから呼び出されることに伴って、スタックポインタSPを遊技プログラム用から非遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、遊技プログラムから非遊技RAM領域初期化処理が呼び出された際に、当該非遊技RAM領域初期化処理により非遊技プログラム用のスタックポインタSPが設定された後に退避させられるレジスタの状態は、遊技プログラムが非遊技RAM領域初期化処理を呼び出したときのレジスタの状態と異なることがある。
その後、初期化対象RAMの先頭アドレス(未使用領域4の最初のアドレス)と終了アドレス(非遊技RAM領域の最後のアドレス)を指定し、当該先頭アドレスを指定アドレスの初期値として指定アドレスのデータをクリアした後に指定アドレスを次のアドレスに更新する処理を、指定アドレスが当該終了アドレスとなるまで繰り返し実行することで、初期化対象RAMの先頭アドレスから終了アドレスまでの領域(本実施例では、未使用領域4の最初から非遊技RAM領域の最後までの領域)を初期化する。なお、非遊技RAM領域初期化処理において、初期化対象RAMの先頭アドレスと終了アドレスとを指定することで、初期化対象RAMの容量を算出し、当該容量分のRAM領域を初期化対象RAMの先頭アドレスから順次クリアすることで、初期化対象RAMの先頭アドレスから終了アドレスまでの領域を初期化する構成としてもよい。
そして、前述の第1復帰命令を用いて、非遊技RAM領域初期化処理を開始した際に非遊技スタック領域に記憶させて退避させていたレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で非遊技スタック領域から順次読み出して、当該順序に対応するレジスタに設定することで、非遊技RAM領域初期化処理を開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させる。その後、前述のLD命令を用いて、非遊技RAM領域初期化処理を開始した際に非遊技RAM領域の所定領域に退避させたスタックポインタSPの値を読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、非遊技RAM領域初期化処理を開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させて、非遊技RAM領域初期化処理を終了させる。なお、非遊技プログラムに含まれる非遊技RAM領域初期化処理を終了させて、遊技プロクラムに復帰させるために、当該非遊技RAM領域初期化処理の開始時に退避させていたすべてのレジスタの値を復帰させた後に、スタックポインタSPを非遊技プログラム用から遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、非遊技RAM領域初期化処理が終了されるときのレジスタの状態は、当該非遊技RAM領域初期化処理が開始されるときに退避されたレジスタの状態と異なることがある。
Sa10のステップにおいて非遊技RAM領域初期化処理を行い、RAM41cの非遊技RAM領域を初期化して、初期設定処理に戻った際には、前述の第2復帰命令を用いて、Sa9のステップにおいて遊技スタック領域に退避させたフラグレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で遊技スタック領域から順次読み出してフラグレジスタに設定することで、非遊技RAM領域初期化処理を行う前の状態にフラグレジスタの状態を復帰させる(Sa11)。Sa10のステップにおける非遊技RAM領域初期化処理の内部での全レジスタの退避処理および復帰処理と、Sa9およびSa11のステップにおけるフラグレジスタの退避処理および復帰処理とが行われることにより、非遊技RAM領域初期化処理が行われた後において、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの状態が、当該処理が行われる前の状態に完全に復帰されることになる。
Sa8のステップにおいてRAM41cに異常がないと判定した場合、およびSa11のステップにおいてレジスタを復帰させた場合は、RAM41cに設定されているRAM破壊診断用固定データをクリアして(Sa12)、RAM41cに異常がある場合に初期化処理を行う対象となる遊技RAM領域のアドレスを指定するためのRAM破壊時初期化開始アドレスを設定する(Sa13)。その後、入力ポート2を参照して設定キースイッチ37がON状態であるか否かを判定する(Sa14)。
Sa14のステップにおいて設定キースイッチ37がON状態であると判定した場合は、設定変更処理を行う。設定変更処理では、リセット/設定スイッチ38およびスタートスイッチ7が所定の手順で操作されることにより設定値が確定され、設定キースイッチ37がOFFにされたことが検出されることで、設定変更処理を終了して、ゲームを進行可能な状態に移行する。また、設定変更処理では、設定変更処理を開始する際に、設定変更処理を開始する旨を示す設定コマンド(開始)をサブ制御部91に対して送信し、設定変更処理を終了する際に、設定変更処理を終了する旨を示す設定コマンド(終了)するようになっている。また、設定変更処理では、設定変更処理を終了する際に、設定変更時の初期化対象RAM領域の先頭アドレスを指定し、メイン処理のSb47のステップに復帰する。そして、Sb47のステップにおいてRAM初期化処理が行われることで、設定変更時の初期化対象RAM領域の先頭アドレスから遊技RAM領域の終端のアドレスまでの領域、すなわちすべての遊技RAM領域が初期化されるようになっている。なお、RAM41cの使用中のスタック領域を除く全ての遊技RAM領域を初期する構成としてもよい。設定変更処理の終了後に行われるRAM初期化処理では、初期化される領域に、有利区間に関する情報が記憶される記憶領域が含まれ、有利区間に関する情報は初期化されることとなるが、当該初期化される領域に、特別役(BBやCB)の当選が持ち越されている持ち越状態に関する情報が記憶される記憶領域は含まれず、持ち越状態に関する情報は初期化されないようになっている。
Sa14のステップにおいて設定キースイッチ37がON状態でないと判定した場合は、Sa3のステップにおいて算出したRAMのパリティとSa7における診断結果に基づいて、RAM41cに異常があるか否かを判定し(Sa15)、RAM41cに異常がないと判定した場合には、外部出力信号を出力するための出力バッファをクリアする(Sa16)。また、RAM41cの所定領域に設定されており、後述のメイン処理においてリールの回転エラーが検出された回数を計数するためのリールエラーカウンタをクリアする(Sa17)。その後、RAM41cの記憶内容に基づいてスタックポインタSPに電断時のアドレスを設定することで、スタックポインタを電断時の状態に復帰させ(Sa18)、ポート入力処理を2回連続で行う(Sa19、Sa20)。
ポート入力処理は、パラレル入力ポート511に入力される各種スイッチ類の検出信号などの入力状態に関する入力状態データ(各種スイッチ類の現在の入力状態を示す入力データ、前回と今回の入力データが同じ状態である旨を示す確定データ、前回から確定データが変化した旨を示すエッジデータ)を更新する処理である。RAM41cの遊技RAM領域の所定領域には、各種スイッチ類の入力状態データを格納する入力バッファ0~2が設けられており、ポート入力処理により更新される各種スイッチ類の入力状態データ(本実施例では、入力データ、確定データ、エッジデータ)は、スイッチ類の種類および入力状態データの種類毎に予め定められた入力バッファの所定ビットに格納されるようになっている。ポート入力処理では、各種スイッチ類の入力状態データのうち各種スイッチ類の検出状態(ON状態またはOFF状態)を入力データとしてパラレル入力ポート511の入力ポート0に格納することで、各種センサ類の入力データを今回のポート入力処理の実行タイミングにおける検出状態に更新する。各種スイッチ類の入力データは、スイッチ類毎に対応する入力ポート0の所定ビットに格納されるようになっている。また、ポート入力処理では、入力バッファ0に入力データを格納する際に、前回のポート入力処理により入力バッファに格納されている入力データと今回のポート入力処理により入力バッファに格納する入力データとを各種センサ類毎に比較して、今回と前回の入力データが同じ状態(前回も今回もON状態または前回も今回もOFF状態)である各種センサ類について、今回の入力データの検出状態(ON状態またはOFF状態)を示すように確定データを作成して、入力バッファ1の所定ビットに格納する一方、今回と前回の入力データが異なる状態(前回ON状態で今回OFF状態または前回OFF状態で今回ON状態)である各種センサ類について、前回の入力データの検出状態を維持するように確定データを作成して、入力バッファ1の所定ビットに格納することで、入力バッファ1に格納される各種センサ類の確定データを更新する。また、ポート入力処理では、入力バッファ1に確定データを格納する際に、今回と前回の確定データを比較して、確定データがOFF状態からON状態に変化した各種センサ類について、確定データがOFF状態からON状態に変化した旨を示すONエッジデータを入力バッファ2の所定ビットに格納し、確定データがON状態からOFF状態に変化した各種センサ類について、確定データがON状態からOFF状態に変化した旨を示すOFFエッジデータを入力バッファ2の所定ビットに格納することで、入力バッファ2に格納される各種センサ類のエッジデータを更新する。ポート入力バッファ0~2に格納された各種スイッチ類の入力データ、確定データ、エッジデータは、遊技プログラムおよび非遊技プログラムから参照することが可能である。
また、初期設定処理では、ポート入力処理を2回連続して行うことで、その後、ポート入力処理が行われる際に、初期設定処理が行われた以後の各種スイッチ類の入力状態すなわちスロットマシン1への電力供給が再開された後の各種スイッチ類の入力状態に基づいて、各種スイッチ類の検出信号などの入力状態に関する入力状態データが作成されるので、意図しない入力状況が特定されてしまうことを防止できるようになっている。また、ポート入力処理において、3回以上のポート入力処理により取得された入力データ(たとえば、今回、前回および前々回の入力データ)に基づいて確定データを作成する構成でもよい。このような構成では、確定データを作成するために必要なポート入力処理の回数よりも1回少ない回数連続してポート入力処理を初期設定処理において行う構成とすることで、初期設定処理が行われた後にポート入力処理が行われる際に、初期設定処理が行われた以後の各種スイッチ類の入力状態に基づいて入力状態データを作成させることができる。
Sa19およびSa20のステップにおいてポート入力処理を行った後は、所定の入力ポートを参照して(Sa21)、リセット/設定スイッチ38がON状態であるか否かを判定し(Sa22)、リセット/設定スイッチ38がON状態である場合すなわちリセット/設定スイッチ38が押下されてON状態とされたままスロットマシン1の電源が投入された場合には、有利区間に関連する有利区間情報を初期化する有利区間情報初期化処理を行う(Sa23)。有利区間情報初期化処理では、RAM41cの記憶領域のうち有利区間に関する情報(有利区間中信号の出力バッファ、有利区間中フラグ、区間表示LED19の出力バッファ、有利区間ゲーム数、有利区間のメダルの純増枚数など)が記憶されている領域を初期化する。有利区間情報初期化処理では、特別役の内部当選フラグ(非当選時:0、BB当選時:1、CB当選時:2)や設定値(1~6)などに関する情報の記憶されている領域が初期化されることがないようになっており、特別役の内部当選フラグや設定値(1~6)などに関する情報は、前回、スロットマシン1への電力供給が停止されたとき内容で維持されることとなる。
なお、本実施例では、初期設定処理において、リセット/設定スイッチ38がON状態である場合すなわちリセット/設定スイッチ38が押下されてON状態とされたままスロットマシン1の電源が投入された場合には、有利区間情報初期化処理によりRAM41cに記憶されている有利区間に関する情報を初期化する構成であるが、リセット/設定スイッチ38が押下されてON状態とされたままスロットマシン1の電源が投入された場合には、RAM41cに記憶されている情報のうち内部当選状況に関する情報および設定値に関する情報は初期化されることなく維持される一方で、少なくとも有利区間に関する情報が初期化される構成であればよく、内部当選状況に関する情報および設定値に関する情報以外の情報を有利区間に関する情報とともに初期化可能な構成でもよい。
Sa22のステップにおいてリセット/設定スイッチ38がON状態でないと判定した場合、およびSa23のステップにおいて有利区間情報初期化処理を実行した後は、電断前の制御状態に復帰した旨を示す復帰コマンドをサブ制御部91に送信した後(Sa24)、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、ドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドを送信する旨を示すドアコマンド送信フラグをRAM41cの所定領域に設定する(Sa25)。コマンド送信処理では、通常、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した場合にドアコマンドを送信するが、RAM41cの所定領域にドアコマンド送信フラグが設定されている場合には、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したか否かにかかわらず、ドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドを送信する。
そして、Sa25のステップにおいてドアコマンド送信フラグを設定した後は、すべてのレジスタをRAM41cに記憶されている電断前の状態に復帰させる(Sa26)。この処理により、電断から復帰した旨を示す電断復帰フラグがRAM41cの所定領域に設定される。その後、タイマ割込を許可に設定して(Sa27)、初期設定処理を終了させてタイマ割込処理(メイン)に移行させた後、スロットマシン1への電力供給が停止される前に実行していたメイン処理における処理に復帰する。これにより、Sa01において禁止されていたタイマ割込が許可されるとともに、電断前に実行していた処理が再び行われる。たとえば、後述するメイン処理におけるリール停止制御処理(Sb48)の実行中に電断が生じた場合、当該電断が復帰した後には、初期設定処理を経て再びメイン処理におけるリール停止制御処理(Sb48)が実行される。このとき、電断を経て初期設定処理が実行されている間はタイマ割込が禁止されているため、後述するタイマ割込によるカウンタ更新処理が実行されず、一遊技時間管理用タイマが更新されないことになる。
一方、Sa15のステップにおいて、RAM41cに異常があると判定した場合には、遊技RAM初期化処理を行って(Sa28)、Sa13のステップにおいて設定したRAM破壊時初期化開始アドレスからRAM41cの遊技RAM領域の終端までの領域を初期化する。その後、Sa9~Sa11のステップまでの処理と同様に、レジスタのうちフラグが設定されるフラグレジスタの値を遊技RAM領域の遊技スタック領域に退避させた後(Sa29)、非遊技プログラムに含まれる非遊技RAM領域初期化処理を呼び出して行って(Sa30)、RAM41cのすべての非遊技RAM領域を初期化した後、呼び出し元に戻り、Sa29のステップにおいて退避させたレジスタを復帰させる(Sa31)。
Sa31のステップにおいてレジスタを復帰させた後は、ドアコマンド送信フラグを設定し(Sa32)、タイマ割込を許可に設定し(Sa33)、RAM41cに異常がある旨を示すRAM異常エラーコード(E8)を所定のレジスタに準備して(Sa34)、初期設定処理を終了させてエラー処理に移行させる。
なお、エラー処理では、遊技の進行が不能化されるエラー状態に制御する。また、所定のレジスタに準備されているエラーコード(E8)を特定可能なエラーコマンドをサブ制御部91に対して送信し、当該エラーコード(E8)をRAM41cの所定領域にその他の処理(たとえば、後述するセンサ監視処理など)でも参照可能なエラーフラグとして設定する。また、当該エラーコード(E8)を遊技補助表示器12に表示させるように制御する。その後は、所定のレジスタに準備されているエラーコード(E8)に応じたエラー状態の解除条件が成立したことが特定されるまでエラー状態の制御を行う。RAM異常エラーコード(E8)が所定のレジスタに準備されてエラー状態に移行された場合には、設定キースイッチ37をONにした状態で電源スイッチ39を投入することによって、設定変更状態に移行させてすべての遊技RAM領域を初期化させることで、RAM41cのデータの異常を確実に解消してエラー状態を解除することができるようになっている。一方、設定キースイッチ37をON状態にせずに電源スイッチ39をONにした場合には、RAM41cの異常が再び検出されて、再度、エラー状態となる。
このように、メイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が開始された後には、初期設定処理を最初に行うようになっており、初期設定処理では、スロットマシン1への電力供給が開始された際のメイン制御部41の状態に応じて、タイマ割込処理(メイン)、設定変更処理、エラー処理のいずれかに移行させる。そして、これらの処理に移行させる際に、移行させる処理の種類を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信するようになっており、タイマ割込処理(メイン)に移行させる場合すなわちスロットマシン1への電力供給が停止される前の制御状態に復帰した場合には、復帰コマンドをサブ制御部91に対して送信し、設定変更処理を開始して設定変更状態に移行する場合には、設定コマンド(開始)をサブ制御部91に対して送信し、RAM41cの異常によりエラー処理を開始してエラー状態に移行する場合には、エラーコマンドをサブ制御部91に対して送信する。
なお、メイン制御部41は、初期設定処理から設定変更処理に移行した後は、設定変更状態を経て、遊技の進行が可能な状態に復帰するようになっており、当該遊技の進行が可能な状態に復帰する際には、当該設定変更状態が終了されることを特定可能な設定コマンド(終了)をサブ制御部91に対して送信する一方で、復帰コマンドは送信しない。また、RAM41cの異常によりエラー処理に移行した後は、前述のように設定変更処理に移行されてエラー状態が解除されることで、遊技の進行が可能な状態に復帰するようになっており、エラー処理が終了されて遊技の進行が可能な状態に復帰する場合にも、サブ制御部91に対して復帰コマンドを送信しない。
このように、本実施例のメイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が開始されることで起動し、遊技プログラムに含まれる起動時設定処理を行い、当該起動時設定処理によりすべての出力ポート0~9を初期化するようになっている。
また、メイン制御部41は、起動時設定処理を行った後、遊技プログラムに含まれる初期設定処理を行う。そして、初期設定処理では、RAM41cに異常があると判定した場合に、非遊技プログラムに含まれる非遊技RAM領域初期化処理を呼び出して、RAM41cの非遊技RAM領域の所定領域を初期化する。また、初期設定処理では、遊技プログラムに含まれるRAM初期化処理を呼び出して、RAM41cの遊技RAM領域の所定領域を初期化するようになっており、遊技RAM領域は遊技プログラムにより初期化し、非遊技RAM領域は非遊技プログラムにより初期化する構成になっている。
また、初期設定処理では、リセット/設定スイッチ38がON状態である場合に、有利区間情報初期化処理を実行して、RAM41cに記憶されている有利区間に関する情報を初期化するようになっている。これにより、有利区間に関する情報として、RAM41cに設定されている区間表示LED19の出力バッファを初期化して、区間表示LED19が消灯されている状態でスロットマシン1を起動されることができるようになっている。また、初期設定処理では、有利区間情報初期化処理を実行することにより、有利区間に関する情報として有利区間中信号の出力バッファや有利区間中フラグも初期化するので、スロットマシン1の起動後には、有利区間への移行条件が成立するまで、遊技状態が通常区間に制御されて区間表示LED19が消灯状態に維持されるようになっている。
また、設定変更処理の終了後に行われるRAM初期化処理では、有利区間に関する情報は初期化されることとなるが、特別役の持ち越状態に関する情報は初期化されないようになっており、設定値が変更された場合でも、設定値が変更される前の特別役の持ち越状態が維持されるようになっている。
[メイン処理]
メイン制御部41が行うメイン処理の制御内容について、図13~図15に基づいて説明する。図13~図15は、メイン制御部41が行うメイン処理の制御内容を示すフロー図である。なお、メイン処理は、一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期がゲームの一単位に相当している。また、メイン処理は、遊技プログラムに含まれ、複数の処理を含む。以下、特に非遊技プログラムに含まれる旨を示さない処理は、遊技プログラムに含まれる。なお、遊技プログラムにより呼び出される遊技プログラムには、非遊技プログラムを呼び出すものもある。
図13に示すように、メイン制御部41は、まず、タイマ割込を禁止に設定した後(Sb1)、初期化の対象とするRAM41cの所定領域の最終アドレス値をHLレジスタに設定し(Sb2)、初期化の対象とするRAM41cの所定領域の最終アドレス値より一つ前のアドレスをDEレジスタに設定する(Sb3)。そして、HLレジスタ値に基づいて特定されるRAM41cの領域に0を書き込んで初期化し(Sb4)、HLレジスタおよびDEレジスタなどに基づいて特定されるRAM41cの所定領域から、後述のSb58またはSb87により設定されるRAM初期化対象サイズ分の各記憶領域に0を書き込んで順次初期化する(Sb5)。
その後、RAM41cの所定領域に設定されている現在の遊技状態を参照し、当該遊技状態に対応する値をAレジスタに読込み(Sb6)、一ゲームが終了された旨を特定可能な遊技終了コマンドの値をDレジスタに設定する(Sb7)。そして、通信データ格納処理を行う(Sb8)。通信データ格納処理では、AレジスタおよびDレジスタに設定されている値に基づいてコマンドを生成してコマンドキューに設定する。たとえば、Aレジスタに遊技状態が設定され、Dレジスタに遊技終了コマンドの値が設定されている場合には、現在の遊技状態を特定可能な情報を含む遊技終了コマンドを生成してコマンドキューに設定する。コマンドキューに設定されたコマンドは、その後のタイマ割込処理に含まれるコマンド送信処理により順次送信されることとなる。
Sb8のステップにおいて通信データ格納処理を行った後は、前述の第2退避命令を用いて、レジスタのうち演算結果が格納されるフラグレジスタの値を、遊技RAM領域の遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させた後(Sb9)、前述のCALL命令を用いて、非遊技プログラムに含まれるRT情報出力処理を呼び出して行う(Sb10)。
RT情報出力処理では、まず、前述のLD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPにより示される遊技スタック領域から現在のスタックポインタSPが示すアドレスの値を読み出し、非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させる。その後、LD命令を用いて、前回の非遊技プログラムの終了時にスタックポインタSPにより示されるアドレスとして記憶されている値を、非遊技RAM領域の所定領域から読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する。そして、前述の第1退避命令を用いて、フラグレジスタを含むメイン制御部41が備えるすべてのレジスタ(アキュムレータレジスタ、フラグレジスタ、汎用レジスタ、インデックスレジスタ、インタラプトレジスタ、リフレッシュレジスタ、プログラムカウンタなど)の値を、スタックポインタSPにより特定される非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる。なお、前述の非遊技RAM領域初期化処理が呼び出される場合と同様に、非遊技プログラムに含まれるRT情報出力処理を遊技プロクラムから呼び出されることに伴って、スタックポインタSPを遊技プログラム用から非遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、遊技プログラムからRT情報出力処理が呼び出された際に、当該RT情報出力処理により非遊技プログラム用のスタックポインタSPが設定された後に退避させられるレジスタの状態は、遊技プログラムがRT情報出力処理を呼び出したときのレジスタの状態と異なることがある。
その後、遊技RAM領域の所定領域に設定されているスロットマシン1の遊技状態に関する情報を参照し、当該遊技状態に関する情報(たとえば、RTの状態)をスロットマシン1に接続される試験装置に対して出力する試験信号として出力ポート7より出力させるように設定する。そして、RT情報出力処理を開始した際に非遊技スタック領域に記憶させて退避させていたレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で非遊技スタック領域から順次読み出して、当該順序に対応するレジスタに設定することで、RT情報出力処理を開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させる。その後、前述のLD命令を用いて、RT情報出力処理を開始した際に非遊技RAM領域の所定領域に退避させたスタックポインタSPの値を読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、RT情報出力処理を開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させて、RT情報出力処理を終了させる。なお、前述の非遊技RAM領域初期化処理が終了される場合と同様に、非遊技プログラムに含まれるRT情報出力処理を終了させて、遊技プロクラムに復帰させるために、当該RT情報出力処理の開始時に退避させていたすべてのレジスタの値を復帰させた後に、スタックポインタSPを非遊技プログラム用から遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、RT情報出力処理が終了されるときのレジスタの状態は、当該RT情報出力処理が開始されるときに退避されたレジスタの状態と異なることがある。
Sb10のステップにおいてRT情報出力処理を行った後には、前述の第2復帰命令を用いて、Sb9のステップにおいて退避させたフラグレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で遊技スタック領域から順次読み出してフラグレジスタに設定することで復帰させる(Sb11)。Sb10のステップにおけるRT情報出力処理の内部での全レジスタの退避処理および復帰処理と、Sb9およびSb11のステップにおけるフラグレジスタの退避処理および復帰処理とが行われることにより、RT情報出力処理が行われた後において、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの状態が、当該処理が行われる前の状態に完全に復帰されることになる。
Sb11のステップにおいてフラグレジスタを復帰させた後は、予め定められた試験信号用待機時間に対応する値をBCレジスタに設定し(Sb12)、タイマ割込がBCレジスタの値の回数行われるまで待機する割込みBC回待ち処理を行う(Sb13)。割込みBC回待ち処理では、タイマ割込を許可に設定してタイマ割込処理が行われるまで待機し、タイマ割込処理が行われる毎にBCレジスタの値を1減算する処理を、当該BCレジスタの値が0となるまで繰り返し行う。そして、BCレジスタの値が0となることで割込みBC回待ち処理を終了する。Sb12のステップでは、試験信号用待機時間に対応する値として16.24m秒に相当する値(29)がBCレジスタに設定されるようになっており、Sb13のステップにおいて割込みBC回待ち処理を行うことで、Sb10のRT情報出力処理の後から次の処理を移行するまでに、少なくとも試験信号用待機時間(16.24m秒)を確保するようになっている。
また、割込みBC回待ち処理を行うことにより、次のタイマ割込処理が行われるまでの時間が最大限に確保されている状態で、割込みBC回待ち処理の後に行われる処理を行うことができ、割込みBC回待ち処理の後に行われる一連の処理の途中で意図せずタイマ割込が行われてしまうことがないようになっている。Sb13ステップにおいて割込みBC回待ち処理を行うことにより、割込みBC回待ち処理の後に行われる遊技開始待ち処理のSe1のステップ~Se10のステップまでの処理の途中で意図せずタイマ割込が行われてしまうことを防止して、Se1のステップ~Se10のステップまでの処理を一連の処理として行うことができるようになっている。
また、割込みBC回待ち処理を行うことにより、タイマ割込処理を確実に1回以上行うことで、当該タイマ割込処理に含まれる各処理が行われた後の状態で、割込みBC回待ち処理の後に行われる一連の処理を行うことができる。たとえば、Sb13のステップにおいて割込みBC回待ち処理を行うことにより、タイマ割込処理に含まれる後述のポート入力処理が行われて、各種スイッチ類やセンサ類の入力データが更新された状態で、遊技開始待ち処理のSe1のステップ~Se10のステップまでの処理を行うことができるようになっている。
そして、タイマ割込処理が行われた後、遊技開始待ち処理を行って(Sb14)、前の1遊技の制御の終了後から次の1ゲームを開始させるまでの処理を行う。遊技開始待ち処理では、メダルの投入などに応じて賭数を設定する処理を行い、規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7の操作が検出されることで、次の1ゲームを開始させる処理を行う。
そして、入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理を行う(Sb15)。内部抽選処理では、スロットマシン1において予め設定された設定値(1~6)やスタートスイッチ7の検出によるゲームの開始と同時に取得された内部抽選用の乱数値に基づいて、入賞の発生を許容するか否か(すなわち、表示結果の導出を許容するか否か)を決定する内部抽選を行う。そして、内部抽選での当選結果が特定可能となるように当選した役に対応する役番号(当選番号、ハズレを含む)をRAM41cの所定領域に記憶させる。また、グループ情報設定処理(一般役)を行って、役番号(当選番号)に基づいて当選している一般役の種類を特定可能なグループ情報(一般役)をRAM41cの所定領域に設定する。また、内部抽選にて特別役が当選している場合(当該ゲームの内部抽選にて当選した場合および当該ゲーム以前のゲームの内部抽選にて当選して持ち越されている場合を含む)には、特別役(BBやCB)が当選している旨を示す内部当選フラグをRAM41cの所定領域に設定する。また、内部抽選にて特別役(BB1やCB)が当選している場合には、BBが当選しているか否かを判定して、BBが当選していると判定した場合には、RAM41cの所定領域に設定されており、状態表示LED17の点灯状態を制御するための出力バッファ(状態表示LED17の出力バッファ)に、点灯状態に制御するための所定値(ON状態の値:1)を設定する。
状態表示LED17の出力バッファにON状態の値が設定されることで、その後行われるタイマ割込処理のLEDダイナミック表示処理により状態表示LED17が点灯状態に制御されることとなる。本実施例のメイン制御部41は、内部抽選処理を行った後、後述のリール回転処理(Sb45)を行うことで、リール2L,2C,2Rの回転を開始させ、すべてのリールが定速状態となったことを条件としてストップスイッチ8L,8C,8Rの操作を有効化するようになっており、内部抽選処理を行った後からリール回転処理を行うまでの期間において割込みBC回待ち処理(Sb28)を行う。これにより、当該期間中に少なくとも1回、タイマ割込処理を行わせて、状態表示LED17の出力バッファにON状態の値が設定されている場合すなわちBB1が当選している場合には、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作を有効化する前に、状態表示LED17を点灯状態に制御するようになっており、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作が有効となる前に確実に状態報知を開始させることができるようになっている。また、内部抽選により特別役(BB)が当選したときに、状態表示LED17の出力バッファに所定値(ON状態の値:1)が設定され、その後のタイマ割込処理によりに状態表示LED17を点灯状態に制御するので、特別役(BB)が当選した後すぐに状態表示が開始されるため、状態表示が行われているか否かを確認する時間を、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作が有効となる前に十分に確保することができるようになっている。
そして、内部抽選処理を行った後、後述するように遊技区間に関する処理およびナビ報知に関する処理を行う出玉制御処理を行う(Sb16)。出玉制御処理では、有利区間中信号の出力バッファの値に基づいて有利区間であるか否かを判定する処理や、有利区間でないと判定した場合に、賭数として3枚が設定されておりかつ遊技状態が特別状態(BBやCB)でないことを条件に行う有利区間移行関連処理(たとえば、内部抽選にて有利区間移行役が当選したか否かを判定する処理や、内部抽選にて有利区間移行役が当選したと判定した場合に、有利区間に制御している旨を示す有利区間中フラグを連続データ処理により設定することで有利区間へ移行させる処理、有利区間への移行に関連して各種設定などを行う処理など)、有利区間であると判定した場合に、賭数として3枚が設定されているか2枚が設定されているかに関わらず、有利区間が開始してからのゲーム数である有利区間ゲーム数を計数する有利区間ゲーム数カウンタを1ゲーム分加算して更新する処理、ナビ報知に関する処理(たとえば、有利区間が終了するまでの期間にわたりナビ報知の制御が行われるED制御へ移行させるゲームを特定するためのED移行ゲーム数カウンタを更新する処理や、所定の出玉状態(たとえば、有利区間ATや有利区間特化ゾーン)に制御していることを条件に、区間表示LED19の出力バッファに点灯状態に制御するONデータ(所定値:1)を設定する処理、一般役当選番号に基づいてナビ番号に基づいて当選している役に対応するナビ番号を特定し、RAM41cの所定領域に設定する処理、現在制御されている出玉状態に応じた各種処理を行う処理など)を行う。出玉制御処理において設定されたナビ番号は、後述の遊技開始時コマンド送信処理(Sb22)において参照され、当該ナビ番号を特定可能なコマンドがサブ制御部91に対して送信されることとなる。また、当該ナビ番号は、リール停止制御処理(Sb48)においても参照され、当該リール停止制御処理によりストップスイッチ8L,8C,8Rの操作の受け付けが有効化される前に、当該ナビ番号に対応するナビ表示を表示するための表示用データが遊技補助表示器12の出力バッファに設定され、ナビ表示が遊技補助表示器12に表示されることとなる。また、出玉制御処理により、有利区間中において更新された有利区間ゲーム数カウンタは、後述のAT状態管理処理(Sb60)にて有利区間ゲーム数が規定ゲーム数(第2規定数)に到達したか否かを判定する際に参照されることとなる。
その後、Sb11のステップと同様に、前述の第2退避命令を用いて、メイン制御部41が備えるレジスタのうち演算結果が格納されるフラグレジスタの値を遊技RAM領域の遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させ(Sb17)、タイマ割込を禁止に設定した後(Sb18)、前述のCALL命令を用いて、非遊技プログラムに含まれる操作情報信号出力処理を行って(Sb19)、後述するように内部抽選の当選結果に応じたストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を指定する操作情報信号を出力ポートより試験装置に対して出力する処理を行う。
操作情報信号出力処理では、まず、前述のRT情報出力処理と同様にして、前述のLD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPの値を読み出し、非遊技RAM領域の所定領域に退避させる。その後、LD命令を用いて、前回の非遊技プログラムの終了時にスタックポインタSPにより示されるアドレスとして記憶されている値を読み出し、現在のスタックポインタSPが示す値として設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する。そして、前述の第1退避命令を用いて、前述のフラグレジスタを含むメイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値を、非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる。なお、非遊技プログラムに含まれる操作情報信号出力処理が遊技プロクラムから呼び出されることに伴って、スタックポインタSPを遊技プログラム用から非遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、遊技プログラムから操作情報信号出力処理が呼び出された際に、当該操作情報信号出力処理により非遊技プログラム用のスタックポインタSPが設定された後に退避させられるレジスタの状態は、遊技プログラムが操作情報信号出力処理を呼び出したときのレジスタの状態と異なることがある。
その後、遊技RAM領域の所定領域に設定されている内部抽選の抽選結果を参照し内部抽選の当選結果に応じたストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を指定する作情報信号を出力する処理を行う。
そして、前述のRT情報出力処理と同様にして、前述の第1復帰命令を用いて、操作情報信号出力処理を開始した際に退避させていたレジスタの値を非遊技スタック領域から順次読み出して、操作情報信号出力処理を開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させる。その後、前述のLD命令を用いて操作情報信号出力処理を開始した際に非遊技RAM領域の所定領域に退避させたスタックポインタSPの値を読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、操作情報信号出力処理を開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させて、操作情報信号出力処理を終了させる。なお、非遊技プログラムに含まれる操作情報信号出力処理を終了させて、遊技プロクラムに復帰させるために、当該操作情報信号出力処理の開始時に退避させていたすべてのレジスタの値を復帰させた後に、スタックポインタSPを非遊技プログラム用から遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、操作情報信号出力処理が終了されるときのレジスタの状態は、当該操作情報信号出力処理が開始されるときに退避されたレジスタの状態と異なることがある。
操作情報信号出力処理は、所定条件が成立することで区間表示LED19を点灯状態に制御して区間表示を行うとともにナビ番号を設定する出玉制御処理が行われた後に行われるので、当該操作情報信号出力処理では、区間表示が開始された後に操作情報信号を試験装置に対して出力するようになっている。
Sb19のステップにおいて操作情報信号出力処理を行った後は、タイマ割込を許可に設定する(Sb20)。そして、Sb11のステップと同様に、前述の第2復帰命令を用いて、Sb17のステップにおいて遊技スタック領域に退避させたフラグレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で遊技スタック領域から順次読み出してフラグレジスタに設定することで、操作情報信号出力処理を行う前の状態にフラグレジスタを復帰させる(Sb21)。Sb19のステップにおける操作情報信号出力処理の内部での全レジスタの退避処理および復帰処理と、Sb17およびSb21のステップにおけるフラグレジスタの退避処理および復帰処理とが行われることにより、操作情報信号出力処理が行われた後において、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの状態が、当該処理が行われる前の状態に完全に復帰されることになる。
Sb21のステップにおいてレジスタを復帰させた後、遊技開始コマンド送信処理を行って(Sb22)、1ゲームが開始された旨を特定可能であり、1ゲームの開始時点における各種の制御状態を特定可能な複数のコマンドを含む制御状態コマンド群をコマンドキューに設定して、サブ制御部91に対して順次送信させる。
Sb22のステップにおいて遊技開始コマンド処理を行った後は、送信データをAレジスタに設定して(Sb23)、通信データ格納処理を実行する(S24)。その後、ゲーム開始時に出力する外部出力信号の番号をAレジスタに読み込み(Sb25)、呼出ランプやホールコンピュータなどの外部機器に対して外部出力信号を出力する外部出力信号処理を行う(Sb26)。外部出力信号処理では、当該外部出力信号処理の開始時にAレジスタに設定されている値に対応する外部出力信号を所定の出力ポートから出力させる。
Sb26のステップにおいて外部出力信号処理を行った後は、予め定められた遊技開始待ち時間に対応する値をBCレジスタに設定し(Sb27)、タイマ割込がBCレジスタの値の回数行われるまで待機する割込みBC回待ち処理を行う(Sb28)。割込みBC回待ち処理では、タイマ割込を許可に設定してタイマ割込処理が行われるまで待機し、タイマ割込処理が行われる毎にBCレジスタの値を1減算する処理を、当該BCレジスタの値が0となるまで繰り返し行う。そして、BCレジスタの値が0となることで割込みBC回待ち処理を終了する。Sb27のステップでは、遊技開始待ち時間に対応する値として133.28m秒に相当する値(238)がBCレジスタに設定されるようになっており、Sb28のステップにおいて割込みBC回待ち処理を行うことで、Sb26の外部出力信号処理の後から次の処理を移行するまでに、少なくとも遊技開始待ち時間(133.28m秒)を確保するようになっている。
Sb28のステップにおいて割込みBC回待ち処理を行った後は、所定期間にわたり遊技の進行を遅延させるフリーズ状態に関する制御を行う待ち時間演出判定処理を行う(Sb29)。待ち時間演出判定処理では、RAM41cの所定領域に設定されているフリーズフラグに基づいて、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されるときにフリーズ状態に制御する旨が決定されているか否かを判定し、フリーズ状態に制御する旨が決定されていると判定した場合には、BCレジスタに所定値を設定して割込みBC回待ち処理を行って、遊技の進行を所定期間にわたり遅延させる。フリーズフラグは、たとえば、出玉制御処理において所定条件が成立した場合などに、フリーズ状態に制御する旨を特定可能に設定される。一方、待ち時間演出判定処理では、フリーズフラグに基づいて、フリーズ状態に制御する旨が決定されていないと判定した場合には、BCレジスタの設定や割込みBC回待ち処理などを行わずに、待ち時間演出判定処理を終了させる。
Sb29のステップにおいて待ち時間演出判定処理を行った後は、所定の出力ポートから呼出ランプやホールコンピュータなどの外部機器に対して外部出力信号を出力する外部出力信号処理を行う(Sb30)。そして、RAM41cの所定領域に設定されており、ショートフリーズ(所定の短期間にわたり遊技の進行を遅延させるフリーズ状態、以下、SFと呼ぶ場合がある)を発生させる旨が決定されているか否かを特定可能なSFフラグ値をAレジスタに読み込み(Sb31)、当該SFフラグ値に基づいてSFを発生させる旨が決定されているか否かを判定する(Sb32)。SFフラグは、たとえば、出玉制御処理において所定条件が成立した場合などに、SFに発生させる旨を特定可能に設定される。
Sb32のステップにおいて、SFを発生させる旨が決定されていると判定した場合には、SFに制御する期間が予め登録されているSF時間設定用テーブルの先頭アドレスをHLレジスタに設定し(Sb33)、加算処理を実行する(Sb34)。加算処理では、当該加算処理の開始時にAレジスタに設定されている加算値(A)をHLレジスタに設定されているアドレス値(HL)に加算することで、アドレス値(HL)を加算値(A)分だけ進める処理を行う。また、当該加算処理では、加算値(A)を加算した後のアドレス値(HL)により特定されるROM41bの記憶領域に記憶されているデータを取得してAレジスタに設定するようになっている。AレジスタにSFフラグ値を設定し、HLレジスタにSF時間設定用テーブルのアドレスを設定して、加算処理を行うことで、SFフラグ値およびSF時間設定用テーブルに基づいてSFに制御する期間を設定するための設定値がAレジスタに取得されるようになっている。
Sb34のステップにおいて加算処理を行った後は、Aレジスタに取得したSFに制御する期間の設定値をBレジスタに設定する(Sb35)。そして、リール演出の種類を特定可能なリール演出番号をAレジスタに設定して(Sb36)、リール回転開始処理を実行する(Sb37)。リール回転開始処理では、Aレジスタ値に基づいて特定される回転態様でリールの回転制御を開始させる。その後、Bレジスタ値をAレジスタに再設定して、待ち時間実行処理を行う(Sb37)。待ち時間実行処理は、タイマ割込処理がAレジスタ値に基づいて特定される所定回数分行われるまで待機し、タイマ割込処理が所定回数分行われることで当該待ち時間実行処理を終了させる。
Sb32のステップにおいてSFを発生させる旨が決定されていると判定し、待ち時間実行処理を行って、SFを行った後には、前回ゲームにおけるリール回転開始時点からの経過時間を計時するためにRAM41cの所定領域に設定されている一遊技時間管理用タイマのアドレスをHLレジスタに設定し(Sb39)、当該HLレジスタ値に基づいて一遊技時間管理用タイマを参照して、一遊技時間管理用タイマが作動中であるか否かを判定する(Sb40)。一遊技時間管理用タイマは、初期値(1ゲームの規定時間(4.1秒)に相当する値)が設定された後、タイマ割込処理が行われるごとに所定値ずつ減算され、初期値が設定されたときから1ゲームの規定時間(4.1秒)が経過するまでは、1以上となる一方、初期値が設定されたときから1ゲームの規定時間(4.1秒)が経過した以降には、0となるようになっている。
Sb40のステップでは、一遊技時間管理用タイマ値が0でない場合に一遊技時間管理用タイマが作動中であると判定し、一遊技時間管理用タイマ値が0である場合に一遊技時間管理用タイマが作動中でないと判定する。そして、一遊技時間管理用タイマに基づいて、前回ゲームが開始された後から規定時間が経過していないと判定した場合は、一遊技時間管理用タイマに基づいて1ゲームの規定時間が経過するまで待機する(Sb40)。
図14に示すように、一遊技時間管理用タイマに基づいて1ゲームの規定時間が経過した後には、タイマ割込を禁止に設定した後(Sb41)、予め定められた遊技開始時の設定インデックスデータをAレジスタに設定し(Sb42)、連続データ処理を行う(Sb43)。連続データ処理では、後述するように、当該連続データ処理の開始時にAレジスタに設定されている値(A)および後述の連続データ処理テーブルに基づいて特定されるRAM41cの所定領域に所定データを設定する処理などを行う処理である。遊技開始時の設定インデックスデータがAレジスタに設定された状態で、連続データ処理を行うことで、一遊技時間管理用タイマに初期値(1ゲームの規定時間(4.1秒)に相当する値)を設定する処理、1ゲーム中において有効にストップスイッチ8L,8C,8Rが操作された回数を計数するストップスイッチ動作カウンタに初期値(本実施例では、3)を設定する処理、各ストップスイッチ8L,8C,8Rの動作状態を特定可能なストップスイッチ動作状態フラグに初期値を設定する処理などを行う。
Sb43のステップにおいて連続データ処理が行われることにより一遊技時間管理用タイマに設定された初期値は、その後行われるタイマ割込処理において参照され、当該一遊技時間管理用タイマに初期値が設定されていることに基づいて、試験信号の出力時間を管理するための試験信号出力タイマによる所定時間の計時が新たに開始されることとなる。また、一遊技時間管理用タイマは、初期値に対応する時間が経過した以降にはその値が0となるように、タイマ割込処理により行われるカウンタ更新処理(Sv20)が行われるごとに減算されて更新される。一遊技時間管理用タイマが0となっていることに基づいて、一遊技時間管理用タイマに初期値が設定されたとき、すなわち前回ゲームにおいてリール回転開始処理が開始されたときから、1ゲームの規定時間(4.1秒)が経過していることを特定できるようになっている。
Sb43のステップにおいて連続データ処理を行った後は、リールを用いた演出を行わない旨を示すリール演出無しデータをAレジスタに設定し(Sb44)、リール回転開始処理を行う(Sb45)。リール回転開始処理では、Aレジスタ値に基づいて特定される回転態様すなわち通常のゲームの回転態様でリールの回転制御を開始させる。その後、タイマ割込を許可に設定した後(Sb46)、リール2L,2C,2Rの回転制御を開始させる旨を特定可能なリール回転開始コマンドをサブ制御部91に対して送信するリール回転開始コマンド送信処理を行う(Sb47)。一方、Sa40のステップにおいて一遊技時間管理用タイマに基づき1ゲームの規定時間が経過していると判定した場合は、直ちに、Sb41~Sb47のステップの処理を行う。
Sb47のステップにおいてリール回転開始コマンド送信処理を行った後は、リールの停止制御を行うリール停止制御処理を行う(Sb48)。リール停止制御処理では、まず、RAM41cの所定領域に設定されているナビ番号を参照し、ナビ番号に応じたナビ表示を行うための表示用データ(ナビ番号が0であるときは、非表示のデータであり、ナビ番号が1以上である場合は、ナビ番号に対応するナビ表示のデータ)を遊技補助表示器12の出力バッファに設定する。これにより、その後のタイマ割込処理により遊技補助表示器12が表示用データに応じた表示態様に制御されることとなる。遊技補助表示器12の出力バッファに表示用データを設定した後には、回転制御中のリールが所定の定速回転で回転されているかを判定し、定速回転で回転されていないリールがある場合には、リールエラーを検出して、該当するリールについて定速回転まで加速させる励磁パターンを設定して、回転制御中のすべてのリールが定速回転で回転されるように制御する。一方、回転制御中のすべてのリールが定速回転で回転されている場合には、回転制御中のリールの停止操作の受け付けを有効化し、遊技者によりストップスイッチによるリールの停止操作が行われるまで待機する。停止操作の受け付けを有効化することで、その後に行われるタイマ割込処理により該当するストップスイッチの停止有効LED22L、22C,22Rが点灯状態に制御される。そして、停止操作が有効化されているリールについて有効な停止操作が検出されること(停止操作が有効なストップスイッチについてONエッジデータが検出されること)で、有効な停止操作が行われたリールについて、リール停止初期設定処理にて設定された情報などに基づいて所定の停止位置で停止させるリール停止制御を行う。このようなリール停止制御を、回転制御中のリールについて繰り返し行って、すべてのリールの回転を停止させることで、リール停止制御処理を終了させる。
そして、リール停止制御処理を終了させた後は、入賞判定処理(Sb49)を行う。入賞判定処理では、内部抽選結果およびリール2L,2C,2Rに停止している図柄組合せに基づいて入賞が発生しているか否かを判定する。より具体的には、入賞判定処理では、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せとに基づいて、入賞が発生しているか否かを判定する。
そして、Sa49のステップにおける入賞判定処理を行った後は、割込み1回待ち処理を行い(Sb50)、タイマ割込処理が行われるまで待機する。そして、タイマ割込処理が1回行われたことを条件に、割込み1回待ち処理を終了させる。
Sb45のステップにおいて割込み1回待ち処理を行った後は、Sb9のステップやSb17のステップと同様に、前述の第2復帰命令を用いて、メイン制御部41が備えるレジスタのうち演算結果が格納されるフラグレジスタの値を遊技RAM領域の遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させ(Sb51)、タイマ割込を禁止に設定した後(Sb52)、前述のCALL命令を用いて、非遊技プログラムに含まれる役比モニタ用データ処理を行う(Sb53)。
このように、Sb50のステップにおいて割込み1回待ち処理を行った後に、役比モニタ用データ処理(Sb53)を行うことで、次のタイマ割込処理が行われるまでの時間が最大限に確保されている状態で、当該役比モニタ用データ処理を行うことができ、当該役比モニタ用データ処理の途中で意図せずタイマ割込が行われてしまうことを防止できる。また、Sb52のステップにおいてタイマ割込を禁止に設定して、タイマ割込が禁止された状態で役比モニタ用データ処理を行い、その後のSb54のステップにおいてタイマ割込の禁止設定を解除することで、当該役比モニタ用データ処理の途中で意図せずタイマ割込が行われてしまうことを確実に防止できる。また、Sb50のステップにおいて、役比モニタ用データ処理を行うためにタイマ割込を禁止状態に設定する前に割込み1回待ち処理を行って、タイマ割込処理を行わせることで、タイマ割込が禁止されている状態(Sb52~Sb54)であるときに、タイマ割込を行うタイミングとなることを防止でき、タイマ割込が禁止されている状態(Sb52~Sb54)であるときに、タイマ割込を行うタイミングとなることで、当該タイマ割込の禁止が解除されたときに、タイマ割込が行われて、意図しないタイミングでタイマ割込処理が行われてしまうことがないようになっている。
また、Sb52のステップにおいてタイマ割込を禁止に設定することで、前述のSb18のステップにおいてタイマ割込を禁止に設定する場合と同様に、Sb51のステップにおいてフラグレジスタを退避させたときから役比モニタ用データ処理が開始され、すべてのレジスタの値を退避させる処理が行われるまでの期間に、タイマ割込処理が行われることにより、レジスタの状態が当該フラグレジスタを退避させたときの状態から変化されてしまうことがないようになっている。
役比モニタ用データ処理では、まず、前述のRT情報出力処理などと同様にして、前述のLD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPの値を読み出し、非遊技RAM領域の所定領域に退避させる。その後、LD命令を用いて、前回の非遊技プログラムの終了時にスタックポインタSPにより示されるアドレスとして記憶されている値を読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する。そして、前述の第1退避命令を用いて、フラグレジスタを含むメイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値を、非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる。なお、非遊技プログラムに含まれる役比モニタ用データ処理が遊技プロクラムから呼び出されることに伴って、スタックポインタSPを遊技プログラム用から非遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、遊技プログラムから役比モニタ用データ処理が呼び出された際に、当該役比モニタ用データ処理により非遊技プログラム用のスタックポインタSPが設定された後に退避させられるレジスタの状態は、遊技プログラムが役比モニタ用データ処理を呼び出したときのレジスタの状態と異なることがある。
その後、非遊技プログラムに含まれる各状態カウント処理を行って、予め定められた所定期間(たとえば、現在のゲームから6000ゲーム前までの期間、現在のゲームから175000ゲーム前までの期間、遊技者にとって有利な状態に制御された区間(有利区間)など)におけるメダルの払い出し枚数に関するデータを更新する。
そして、前述の第1復帰命令を用いて、役比モニタ用データ処理を開始した際に非遊技スタック領域に記憶させて退避させていたレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で非遊技スタック領域から順次読み出して、当該順序に対応するレジスタに設定することで、役比モニタ用データ処理を開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させる。その後、前述のLD命令を用いて、役比モニタ用データ処理を開始した際に非遊技RAM領域の所定領域に退避させたスタックポインタSPの値を読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、役比モニタ用データ処理を開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させて、役比モニタ用データ処理を終了させる。なお、非遊技プログラムに含まれる役比モニタ用データ処理を終了させて、遊技プロクラムに復帰させるために、当該役比モニタ用データ処理の開始時に退避させていたすべてのレジスタの値を復帰させた後に、スタックポインタSPを非遊技プログラム用から遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、役比モニタ用データ処理が終了されるときのレジスタの状態は、当該役比モニタ用データ処理が開始されるときに退避されたレジスタの状態と異なることがある。
Sb53のステップにおいて役比モニタ用データ処理を行った後は、タイマ割込を許可に設定する(Sb54)。そして、Sb11のステップやSb21のステップと同様に、前述の第2復帰命令を用いて、Sb51のステップにおいて退避させたフラグレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で遊技スタック領域から順次読み出してフラグレジスタに設定することで、役比モニタ用データ処理を行う前の状態にフラグレジスタを復帰させる(Sb55)。Sb53のステップにおける役比モニタ用データ処理の内部での全レジスタの退避処理および復帰処理と、Sb51およびSb55のステップにおけるフラグレジスタの退避処理および復帰処理とが行われることにより、役比モニタ用データ処理が行われた後において、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの状態が、当該処理が行われる前の状態に完全に復帰されることになる。
Sb55のステップにおいてフラグレジスタを復帰させた後、ドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドをコマンドキューに設定して(Sb56)、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理においてドアコマンドをサブ制御部91対して送信させる。
その後、不正入賞チェック処理を行う(Sb57)。不正入賞チェック処理では、リールの入賞ラインLNに停止している図柄の組合せおよび内部抽選の当選結果に基づいて不正入賞が発生していないか否かを判定し、不正入賞が発生している場合には、エラーコードをAレジスタに設定して当該不正入賞チェック処理を終了させる一方、不正入賞が発生していない場合には、エラーコードを設定せずに、当該不正入賞チェック処理させる。
Sb57において不正入賞チェック処理を行った後は、役連終了チェック処理を行う(Sb58)。役連終了チェック処理では、特別状態中(BBやCB)であるか否かを判定し、特別状態中である場合には、当該ゲームにおいて特別状態の終了条件が成立したか否かを判定する。そして、特別状態の終了条件が成立したと判定した場合には、特別状態の終了を示す終了フラグをRAM41cの所定領域に設定する処理などを行う。
Sb58において役連終了チェック処理を行った後は、遊技状態設定処理を行う(Sb59)。遊技状態設定処理では、内部抽選にて当選しているBBまたはCBが入賞したか否かを判定して、BBまたはCBが当選していると判定した場合には、遊技状態を入賞した特別状態に移行させる処理などを行う。
Sb59において遊技状態設定処理を行った後は、後述するように遊技区間に関する処理およびナビ報知に関する処理を行うAT状態管理処理を行う(Sb60)。AT状態管理処理では、前述の有利区間ゲーム数カウンタが初期値(0)以外の値であるか否かに基づいて有利区間中であるか否かを判定する処理や、有利区間中であると判定した場合に当該ゲームにおいて3枚の賭数が設定されているか2枚の賭数が設定されているかに関わらず、有利区間において払出されたメダルの純増枚数を計数する純増枚数カウンタを更新する処理、更新された純増枚数カウンタに基づいてメダルの純増枚数が第1規定数を超えたと判定される場合に有利区間を終了させる旨を示す有利区間終了フラグを設定する処理、有利区間ゲーム数に基づいて特定される有利区間ゲーム数が第2規定数に到達したと判定される場合に有利区間終了フラグを設定する処理、賭数が2枚である状態またはRT1以外の遊技状態であることを条件に行うナビ報知に関する処理(たとえば、純増枚数カウンタに基づいて特定される純増枚数が第3規定数を超えたと判定される場合にED制御を行う旨を示すED移行フラグを設定する処理、ED移行ゲーム数カウンタに基づいて特定されるED移行ゲーム数が第4規定数に到達したと判定される場合にED制御を行う旨を示すED移行フラグを設定する処理、出玉状態に応じた各種処理など)を行う。
AT状態管理処理により設定される有利区間終了フラグは、メイン処理における後述の処理(Sb70)において参照され、当該有利区間終了フラグがRAM41cの所定領域に設定されている場合には、RAM41cの記憶領域のうち有利区間に関する情報(たとえば、有利区間ゲーム数カウンタ、純増枚数カウンタ、ED移行ゲーム数カウンタ、出玉状態情報、区間表示LED19の出力バッファ、有利区間中信号の出力バッファなど)が記憶されている所定領域を初期化する有利区間データ初期化処理(Sb71~Sb79)が行われることで、一連の有利区間が終了されることとなる。有利区間終了フラグが設定されていることに基づいて有利区間データ初期化処理が行われて、区間表示LED19の出力バッファが初期化されることで、区間表示LED19は消灯状態に制御され、区間表示が終了される。また、有利区間データ初期化処理が行われて、有利区間中信号の出力バッファが初期化されることで、有利区間中信号がOFF状態に制御されることとなる。
Sb60においてAT状態管理処理を行った後は、一括送信データ格納処理を行って(Sb61)、1ゲームの終了時にサブ制御部91に対して送信する複数のコマンドをコマンドキューに一括して設定する。一括送信データ格納処理により設定された複数のコマンドは、その後のタイマ割込処理により順次送信されることとなる。
Sb61のステップにおいて一括送信データ格納処理を行った後は、停止間フリーズ処理を行う(Sb62)。停止間フリーズ処理では、RAM41cの所定領域に設定されているフリーズフラグに基づいて、第3停止操作が行われたときにフリーズ状態に制御する旨が決定されているか否かを判定し、フリーズ状態に制御する旨が決定されていると判定した場合には、BCレジスタに所定値を設定して割込みBC回待ち処理を行って、遊技の進行を所定期間にわたり遅延させる。フリーズフラグは、たとえば、出玉制御処理において所定条件が成立した場合などに、フリーズ状態に制御する旨を特定可能に設定される。一方、停止間フリーズ処理では、フリーズフラグに基づいて、フリーズ状態に制御する旨が決定されていないと判定した場合には、BCレジスタの設定や割込みBC回待ち処理などを行わずに、停止間フリーズ処理を終了させる。
Sb62のステップにおいて停止間フリーズ処理を行った後は、当該ゲームの結果として発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出すメダル払出処理を行う(Sb63)。メダル払出処理では、発生した入賞に応じて、入賞役毎に予め定められた所定枚数のメダルを遊技者に対して付与して、付与するメダル枚数分をクレジットに加算し、クレジットが上限数(本実施例では、50)に達した場合には、ホッパーモータ34bを駆動させてクレジットに加算されなかった分のメダルをメダル払出口9から払い出す。
Sb62のステップにおいてメダル払出処理を行った後は、メダル払出処理が終了した旨を示す送信データをAレジスタに設定し(Sb64)、払出終了コマンドの値をDレジスタに設定して(Sb65)、通信データ格納処理を行う(Sb66)。通信データ格納処理では、AレジスタおよびDレジスタに設定されている値に基づいてコマンドを生成してコマンドキューに設定するようになっており、Aレジスタにダル払出処理が終了した旨を示す送信データが設定され、Dレジスタに払出終了コマンドの値が設定されている場合には、メダル払出処理が終了した旨を示す払出終了コマンドを生成してコマンドキューに設定する。
Sb66のステップにおいて通信データ格納処理を行った後は、遊技終了時フリーズの設定用アドレスをHLレジスタに設定し(Sb67)、待ち時間演出処理を行う(Sb68)。待ち時間演出処理では、RAM41cにおける遊技終了時フリーズの設定用アドレスに設定されているデータに基づいて、ゲーム終了時にフリーズ状態に制御する旨が決定されているか否かを判定し、フリーズ状態に制御する旨が決定されていると判定した場合には、BCレジスタに所定値を設定して割込みBC回待ち処理を行って、遊技の進行を所定期間にわたり遅延させる。RAM41cにおける遊技終了時フリーズの設定用アドレスには、たとえば、出玉制御処理において所定条件が成立した場合などに、フリーズ状態に制御する旨を特定可能なデータが設定される。一方、待ち時間演出処理では、RAM41cにおける遊技終了時フリーズの設定用アドレスに、フリーズ状態に制御する旨を特定可能なデータが設定されていないと判定した場合には、BCレジスタの設定や割込みBC回待ち処理などを行わずに、待ち時間演出処理を終了させる。
Sb68のステップにおいて待ち時間演出を行った後は、遊技終了時の設定処理を行う(Sb69)。遊技終了時の設定処理では、再遊技役の図柄組合せがリール2L,2C,2Rに停止しているか否かを判定し、再遊技役の図柄組合せが停止している場合には、次ゲームにおいて再遊技を行うための賭数を設定する処理(本実施例では、RAM41cの所定領域に設定されている再遊技用メダルカウンタに、再遊技用メダルとして当該ゲームの規定数と同じ賭数を設定する。)や、再遊技中フラグをRAM41cの所定領域に設定する処理、リプレイ中LED20をON状態(点灯状態)に制御する処理などを行う。
そして、Sb69のステップにおいて遊技終了時の設定処理を行った後は、有利区間を終了させる旨を示す有利区間終了フラグがRAM41cの所定領域に設定されているか否かを判定し(Sb70)、有利区間終了フラグが設定されていると判定した場合には、RAM41cの記憶領域のうち有利区間中の制御に関連するデータが記憶されている所定領域を初期化して有利区間を終了させる有利区間データ初期化処理(Sb71~Sb79)を行う。
有利区間データ初期化処理では、まず、当該処理にて初期化するRAM41cの記憶領域の区分数(本実施例では、2)を初期化領域区分数として所定レジスタ(D)に設定する(Sb71)。そして、RAM初期化テーブル(初期化対象となるRAM41cの記憶領域の先頭アドレスの値および初期化対象となる記憶領域数(容量、含まれるアドレスの個数)が、区分数が示す値に対応して設定されたテーブル)が記憶されているROM41bの記憶領域のアドレスを所定レジスタ(HL)に設定する(Sb72)。その後、所定レジスタ(HL)に設定されているRAM初期化データテーブルのアドレスに基づいて特定されるROM41bの記憶領域から、所定レジスタ(D)の区分数が示す値に対応する記憶領域数を取得して、初期化対象領域のアドレス数として所定レジスタ(B)に設定するとともに、所定レジスタ(D)の区分数が示す値に対応する先頭アドレスの値を取得して、初期化対象RAMアドレスとして所定レジスタ(C)に設定する(Sb73、Sb74)。
そして、初期化用データ(たとえば、0)を所定レジスタ(A)に設定した後、所定レジスタ(C)に設定されている初期化対象RAMアドレスに対応するRAM41cの所定領域に、所定レジスタ(A)に設定されている初期化用データを設定することで、当該RAM41cの所定領域を初期化用データで初期化する(Sb75)。その後、所定レジスタ(C)の値を1加算することで、初期化対象RAMアドレスを1つ進める(Sb76)。
そして、所定レジスタ(B)の値を1減算することで、残りアドレス数を1減算した後、残りアドレス数が0より大きいか否かを判定することで初期化対象範囲が終了したか否かを判定する(Sb78)。Sd78のステップにおいて残り初アドレス数が0より大きく、初期化対象範囲が終了していないと判定した場合には、Sb75のステップに戻り、Sb75~Sb78の各処理を、残りアドレス数が0となり、初期化対象判定が終了するまで繰り返し行う。これにより、RAM初期化データテーブルに予め定められている初期化対象となるRAM41cの記憶領域の先頭アドレスから初期化対象となる記憶領域数分(アドレス数)の記憶領域(初期化対象範囲)が、初期化用データで初期化される。
Sb78のステップにおいて残りアドレス数が0より大きくなく、初期化対象範囲が終了したと判定した場合、すなわち、RAM初期化データテーブルに基づいて特定されるRAM41cの所定領域を全て初期化した場合には、所定レジスタ(D)の値を1減算することで、初期化するRAM41cの記憶領域の区分数が示す値を1減算し(Sb78)、減算後の区分数が示す値が0であるか否かを判定し(Sb79)、区分数が示す値が0でない場合には、Sb73のステップに戻り、区分数が示す値に基づいて、次に初期化対象となる記憶領域数をRAM初期化テーブルから取得して、初期化対象領域のアドレス数として所定レジスタ(B)に設定するとともに、所定レジスタ(D)の区分数が示す値に対応する先頭アドレスの値をRAM初期化テーブルから取得して、初期化対象RAMアドレスとして所定レジスタ(C)に設定した後(Sb73、Sb74)、初期化用データ(たとえば、0)を所定レジスタ(A)に設定し、所定レジスタ(C)に設定されている初期化対象RAMアドレスに対応するRAM41cの所定領域に、所定レジスタ(A)に設定されている初期化用データを設定することで、当該RAM41cの所定領域を初期化用データで初期化した後(Sb75)、所定レジスタ(C)の値を1加算することで、初期化対象RAMアドレスを1つ進める処理(Sb75)、をSb79のステップにおいてアドレス数が0になったと判定されるまで繰り返し行うことで、所定レジスタ(D)の記憶領域の区分数が示す値に対応するRAM41cの記憶領域を初期化する。このようなSb73~Sb78のステップにおける各処理を記憶領域の区分数が0となるまで繰り返し行うことで、区分数によって指定されたRAM41cの所定記憶領域を初期化する。そして、所定レジスタ(D)の記憶領域の区分数が示す値が0となることで、AT状態管理処理を終了させて、メイン処理に戻る。当該有利区間中の制御に関連するデータには、AT状態の制御に関するデータが含まれており、有利区間データ初期化処理によりRAM41cにおける有利区間中の制御に関連するデータが記憶されている所定領域を初期化することで、当該有利区間中の制御に関連するデータおよびAT状態の制御に関するデータが初期化され、有利区間が終了されるとともにAT状態が終了される。
なお、本実施例では、有利区間データ初期化処理において、区分数の初期値を2として、RAM41cにおける所定の2つの区分における記憶領域を初期化する構成であるが、有利区間データ初期化処理によりRAM41cにおける所定の1区分の記憶領域や3区分以上の記憶領域を初期化する構成でもよい。
図15に示すように、Sb70のステップにおいて有利区間終了フラグが設定されていると判定して、有利区間データ初期化処理(Sb71~Sb79)を行った後、および、Sb70のステップにおいて有利区間終了フラグが設定されていないと判定した後には、有利区間に制御されている旨を示す有利区間中フラグがRAM41cの所定領域に設定されているか否かに基づいて、現在制御されている遊技区間が有利区間中であるか否かを判定する(Sb80)。有利区間中フラグは、前述のSb16のステップにおける出玉制御処理により、規定数として3枚の賭数が設定され、かつBBに制御されていないゲームにおいて内部抽選にて所定の有利区間移行役が当選することで、遊技区間が有利区間へ移行されることを条件として、RAM41cの所定領域に設定されるようになっている。
Sb80のステップにおいて有利区間終了フラグが設定されていると判定した場合には、RAM41cの所定領域に設定されている有利区間中信号の出力バッファにON状態を示すデータ(1)を設定し(Sb81)、Sb82のステップへ進む。一方、Sb80のステップにおいて有利区間終了フラグが設定されていないと判定した場合には、有利区間中信号の出力バッファにON状態を示すデータを設定せずに、Sb82のステップへ進む。有利区間中信号の出力バッファにON状態を示すデータが設定されない場合に、有利区間中信号の出力バッファの値は、前述の有利区間データ初期化処理により初期化されたときの0値(OFF状態を示すデータ)のまま維持される。
その後、Sb82のステップでは、有利区間中信号の出力バッファを参照して、当該有利区間中信号の出力バッファに設定されているデータの値が初期値(0:OFF状態を示すデータ)であるか否かを判定する。そして、Sb82のステップにおいて有利区間中信号の出力バッファの値が初期値(0)であると判定した場合、すなわち遊技区間が有利区間に制御されていないと判定した場合には、区間表示LED消灯時のデータ番号をAレジスタに設定して(Sb83)、連続データ処理を行った後(Sb84)、Sb85のステップへ進む。Sb84における連続データ処理では、区間表示LED消灯時のデータ番号および後述の連続データ処理テーブルに基づいて、有利区間中信号の出力状態をOFF状態に設定する処理を行う。一方、Sb82のステップにおいて有利区間中信号の出力バッファの値が初期値(0)でないと判定した場合、すなわち所定値(1)が設定されており、遊技区間が有利区間に制御されていると判定した場合には、Sb83およびSb84のステップの処理を行わずに、Sb85のステップへ進む。
Sb85のステップでは、1ゲームの終了毎に初期化するRAM41cの所定領域の容量(RAM初期化対象サイズ)をBCレジスタに設定した後(Sb85)、RAM41cの所定領域にBB終了フラグが設定されているか否かに基づいて、当該ゲームにおいて特別状態(BB1、BB2)が終了したか否かを判定する(Sb86)。BB終了フラグは、前述の役連終了チェック処理により当該ゲームにて特別状態(BB1、BB2)が終了されたと判定された場合に、RAM41cの所定領域に設定されるフラグである。
そして、Sb86のステップにおいて当該ゲームにおいて特別状態が終了したと判定した場合には、特別状態の終了毎に初期化するRAM41cの所定領域の容量(RAM初期化対象サイズ)をBCレジスタに設定して(Sb87)、Sb1のステップの処理に戻る。一方、Sb86のステップにおいて当該ゲームにおいて特別状態が終了したと判定しなかった場合には、Sb87のステップの処理を行わずにSb1のステップの処理へ戻る。
その後、Sb1~Sb87のステップを繰り返し行う。メイン処理が一巡することで、一単位の遊技の制御に関する処理が終了することとなり、一単位のゲーム毎にメイン処理が繰り返し実行されることとなる。
このように、本実施例のメイン制御部41が行う初期設定処理およびメイン処理は、遊技プログラムに含まれる処理から非遊技プログラムに含まれる処理、たとえば、非遊技RAM領域初期化処理、RT情報出力処理、メダルセンサ処理、役比モニタ用データ処理などを呼び出すようになっている。そして、非遊技プログラムに含まれる処理を呼び出す際には、該当する非遊技プログラムの処理を呼び出す毎に、呼び出し元の遊技プログラム側で、メイン制御部41が備えるレジスタのうちフラグレジスタの値を遊技スタック領域に記憶させて退避させ、呼び出し先の非遊技プログラム側で、遊技プログラムで使用しているスタックポインタSPの値を非遊技RAM領域に記憶させて退避するとともに、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値を非遊技スタック領域に記憶させて退避させる処理を行う。そして、呼び出された非遊技プログラムに応じた処理(たとえば、非遊技RAM領域初期化処理において非遊技RAM領域を初期化する処理、後述のメダルセンサ処理におけるメダルセンサチェック処理、後述の役比モニタ用データ処理における各状態カウント処理など)を行うようになっている。
また、メイン制御部41は、非遊技プログラムの処理を行った後には、非遊技プログラム側で、当該非遊技プログラムの開始時に非遊技スタック領域に退避させた、すべてのレジスタの値を該当するレジスタに読み込んで当該非遊技プログラムの開始時の状態にレジスタを復帰させるとともに、当該非遊技プログラムの開始時に非遊技RAM領域に記憶させたスタックポインタSPの値をスタックポインタSPに設定して、当該非遊技プログラムの開始時の状態にスタックポインタSPを復帰させ、さらに、呼び出し元の遊技プログラム側で、非遊技プログラムの呼び出し前に遊技スタック領域に記憶させたフラグレジスタの値を、該当するフラグレジスタに読み込んで当該非遊技プログラムの呼び出し前の状態にレジスタを復帰させる処理を行うようになっている。
また、メイン制御部41は、非遊技プログラムに従って各種処理を行う場合には、前述のCALL命令などを用いて遊技プログラムから非遊技プログラムを呼び出すことで、当該非遊技プログラムに従って各種処理を行い、当該非遊技プログラムに応じた各処理が終了することで、呼び出し元の遊技プログラムに復帰するようになっている。
本実施例のメイン制御部41(メインCPU41a)は、遊技プログラムに含まれるメイン処理から非遊技プログラムに含まれるRT情報出力処理、操作情報信号出力処理、役比モニタ用データ処理などを呼び出すことが可能であり、メイン処理により呼び出された非遊技プログラムに含まれる処理(RT情報出力処理、操作情報信号出力処理、役比モニタ用データ処理など)は、呼び出されて所定の処理を開始する際に、まず、LD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムであるメイン処理により使用してスタックポインタSPの値を読み出してRAM41cの所定領域に退避させる処理を行うとともに、LD命令を用いて、前回の非遊技プログラムの終了時に退避させたスタックポインタSPの値を読み出して現在のスタックポインタSPが示す値として設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する処理を行う。
また、メイン処理により呼び出された非遊技プログラムは、LD命令を用いて、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定した後、第1退避命令(PUSH ALL)を用いて、すべてのレジスタをRAM41cの所定領域に退避させる処理を行う。この際、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定するために、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化して、非遊技プログラム用のスタックポインタSPが設定されたときにおけるフラグレジスタの状態が、メイン処理が非遊技プログラムを呼び出すときにおける状態と異なることがある。すなわち、非遊技プログラム側にて、第1退避命令を用いて退避されるすべてのレジスタのうちフラグレジスタ以外のレジスタについては、メイン処理が非遊技プログラムを呼び出すときの状態と同じ状態である一方で、フラグレジスタについては、メイン処理が非遊技プログラムを呼び出すときの状態と異なることがある。
また、メイン処理により呼び出された非遊技プログラムは、当該非遊技プログラムを終了させて遊技プログラムに含まれるメイン処理に復帰させる際に、第1復帰命令(POP
ALL)を用いて、当該非遊技プログラムの処理の開始時に退避させたすべてのレジスタの値を復帰させた後、LD命令を用いて、スタックポインタSPを遊技プログラム用に設定して、メイン処理に復帰させる。この際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化して、遊技プログラムからメイン処理に復帰するときのフラグレジスタの状態が、メイン処理が非遊技プログラムを呼び出したときの状態と異なることがある。すなわち、非遊技プログラムからメイン処理に復帰したときにおけるすべてのレジスタのうちフラグレジスタ以外のレジスタについては、メイン処理が非遊技プログラムを呼び出したときの状態と同じ状態である一方で、フラグレジスタについては、メイン処理が非遊技プログラムを呼び出したときの状態と異なることがある。
このように、非遊技プログラム側にて、第1退避命令および第1復帰命令を用いて退避および復帰されたフラグレジスタの状態は、メイン処理が非遊技プログラムを呼び出したときの状態、すなわちメイン処理が用いていたフラグレジスタの状態と異なる状態となることがあり、非遊技プログラム側では、メイン制御部41が備えるフラグレジスタを含むすべてのレジスタについてメイン処理が非遊技プログラムを呼び出すときの状態を保護することが困難である。
これに対して、本実施例のメイン処理では、非遊技プログラムに含まれる処理(RT情報出力処理、操作情報信号出力処理、役比モニタ用データ処理など)を呼び出す際に、該当する非遊技プログラムの処理を呼び出す毎に、呼び出し元のメイン処理側で、第2退避命令(PUSH AF)を用いて、メイン制御部41が備えるレジスタのうちフラグレジスタの状態を遊技スタック領域に記憶させて退避させて、非遊技プログラムに含まれる処理からメイン処理に復帰した際に、メイン処理側で、第2復帰命令(POP AF)を用いて、フラグレジスタの状態を遊技スタック領域に退避させていた状態に復帰させる。これにより、メイン処理では、呼び出した非遊技プログラムに含まれる処理から復帰した際に、メイン処理側において非遊技プログラムを呼び出すときに退避させた状態に、フラグレジスタの状態を復帰させることができるので、非遊技プログラム側により復帰されたレジスタのうちフラグレジスタ以外のレジスタについては、メイン処理が非遊技プログラムを呼び出すときの状態と同じ状態である一方で、フラグレジスタについては、メイン処理が非遊技プログラムを呼び出すときの状態と異なることがある場合でも、メイン処理に非遊技プログラムから復帰したときに、すべてのレジスタの状態を、メイン処理が非遊技プログラムを呼び出したときの状態に復帰させることができるようになっている。
また、遊技プログラムに含まれるメイン処理から呼び出される非遊技プログラムに含まれる処理は、第1退避命令(PUSH ALL)を用いて、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの状態を非遊技スタック領域に退避させ、第1復帰命令(POP ALL)を用いて、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの状態を非遊技スタック領域に退避させた状態に復帰させる一方、メイン処理は、第2退避命令(PUSH AF)を用いて、メイン制御部41が備えるレジスタのうちフラグレジスタのみの状態を遊技スタック領域に退避させ、第2復帰命令(POP AF)を用いて、フラグレジスタの状態を遊技スタック領域に退避させた状態に復帰させるようになっている。これにより、遊技プログラムでは、1バイトの第2退避命令および第2復帰命令を用いてフラグレジスタの状態を退避および復帰させるので、非遊技プログラムにおいて用いられる2バイトの第1退避命令および第1復帰命令を用いてレジスタの状態を退避および復帰させる場合に比較して、遊技プログラムの容量を削減することができる。また、遊技プログラムでは、第2退避命令を用いて複数のレジスタのうちフラグレジスタのみの状態を遊技スタック領域に退避させるので、非遊技プログラムにおいて用いられる第1退避命令を用いてすべてのレジスタの状態を退避させる場合に比較して、遊技スタック領域の容量を削減することができる。
本実施例のメイン処理など遊技プログラムに含まれる処理では、当該プログラムに基づいて各種処理を進行させるための判定に、フラグレジスタのうち第2ゼロフラグの値を用いることがないようになっている。
本実施例のメイン処理では、非遊技プログラムに含まれる処理(RT情報出力処理、操作情報信号出力処理、役比モニタ用データ処理など)を呼び出す際に、タイマ割込を禁止に設定し、呼び出した処理からメイン処理に復帰した際に、タイマ割込を許可に設定することで、非遊技プログラムに含まれる処理が実行されている期間にわたりタイマ割込を禁止状態にするようになっている。
本実施例のメイン処理では、非遊技プログラムに含まれる処理(操作情報信号出力処理、役比モニタ用データ処理など)を呼び出す際に、フラグレジスタを退避させた後、タイマ割込を禁止に設定して、呼び出した処理からメイン処理に復帰した際に、タイマ割込を許可に設定した後、フラグレジスタを復帰させるようになっている。
本実施例の遊技プログラムに含まれるメイン処理などでは、非遊技プログラムに含まれる操作情報信号出力処理、メダルセンサ処理、役比モニタ用データ処理などを呼び出すことが可能であり、これらの非遊技プログラムに含まれる処理は、次のタイマ割込処理が行われるまでの時間が十分に確保されている状態でメイン制御部41により実行される場合には、次のタイマ割込処理が行われるまでの時間内に、該処理に含まれるすべての処理が完了するが、次のタイマ割込処理が行われるまでの時間が十分に確保されていない状態でメイン制御部41により実行される場合には、次のタイマ割込処理が行われるまでの時間内に、該処理に含まれるすべての処理が完了せず、当該処理の実行中に次のタイマ割込処理が行われるタイミングとなる可能性がある容量のプログラムにより構成されている。
そして、本実施例の遊技プログラム(メイン処理、遊技開始待ち処理など)では、非遊技プログラムを呼び出す際に、割込み1回待ち処理を行ってタイマ割込処理が行われた後に、遊技プログラムから非遊技プログラムを呼び出す処理を含む一連の処理を行い、非遊技プログラムを呼び出すようになっている。すなわち、割込み1回待ち処理を契機として非遊技プログラムを呼び出して行うことで、次のタイマ割込処理が行われるまでの時間が十分に確保されている状態で、非遊技プログラムを実行するようになっている。
このように、本実施例のメイン処理では、RAM41cの所定領域に有利区間終了フラグが設定されており、有利区間を終了させる場合には、RAM41cの所定領域に記憶されている有利区間中信号出力バッファを含む有利区間に関する情報を初期化する有利区間データ初期化処理(Sb71~Sb79)を行って、有利区間中信号出力バッファを初期化することで有利区間中信号をOFF状態に制御した後、当該有利区間中信号出力バッファが初期値(0)となっていることに基づいて連続データ処理を行い(Sb82~Sb84)、区間表示LED19の出力バッファにOFF状態のデータを設定して、区間表示を終了させるようになっている。これにより、有利区間中信号がOFF状態となった後に、区間表示が終了されるので、有利区間関連情報が初期化されていない状態で区間表示が終了してしまうことを防止できるとともに、有利区間中信号出力バッファが初期化されていないことにより試験装置に対して有利区間中信号が出力されているにも関わらず、区間表示が終了してしまうことを防止できる。
本実施例のメイン処理では、有利区間に関する情報を初期化する有利区間データ初期化処理(Sb71~Sb79)を行い、その後行われるタイマ割込処理により、有利区間中信号の出力バッファにOFF状態を示す初期値(0)が設定されている場合には、有利区間中信号をOFF状態に制御させるようになっている。これにより、有利区間を終了するときに有利区間中信号を初期化することで有利区間中信号の出力バッファを個別にOFF状態に設定することなく有利区間中信号をOFF状態にすることができる。
本実施例のメイン処理では、RAM41cの所定領域に設定される有利区間中フラグに基づいて有利区間中か否かを判定し(Sb80)、有利区間中と判定した場合に有利区間中信号の出力バッファにON状態を示す所定値(1)を設定し(Sb81)、その後行われるタイマ割込処理により、有利区間中信号バッファに当該所定値が設定されている場合は、有利区間中信号をON状態に制御させるようになっている。これにより、ゲーム終了毎に有利区間中か否かを判定し、有利区間中と判定された場合には、有利区間中信号の出力バッファにON状態が設定されるので、有利区間中であるにも関わらず有利区間中信号がOFF状態になることを防止できる。本実施例のメイン制御部41は、一単位のゲーム毎に繰り返し実行されるメイン処理と、当該メイン処理に一定時間間隔毎に割り込んで処理を行うタイマ割込処理を実行可能である。そして、メイン処理において特定処理(遊技プログラムによる処理)および特別処理(非遊技プログラムによる処理)を行うことが可能であり、タイマ割込処理において1ゲームの最小時間を計時するための一遊技時間管理用タイマ値を更新するタイマ処理(Sv20)を行うことが可能である。特定処理(遊技プログラム)の実行中には、タイマ割込処理が実行されることがあり、一遊技時間管理用タイマ値が更新される一方、特別処理(非遊技プログラム)の実行中は、タイマ割込処理が実行されることがなく、一遊技時間管理用タイマ値が更新されないようになっている。これにより、一遊技時間管理用タイマ値を極力更新させることで、遊技の進行を円滑に行える一方で、特別処理が行われている期間については、一遊技時間管理用タイマ値の更新を行わないことで、一遊技時間管理用タイマ値を更新する処理と特別処理が混在することがないようになっている。これにより、円滑に遊技を進行させることができる。
本実施例のメイン処理では、図12に示すように、電断復帰後に行われる初期設定処理において、Sa01でタイマ割込が禁止されてから、その後、Sa27でタイマ割込が許可されるまで、タイマ割込処理が実行されない。このため、初期設定処理においては、カウンタ更新処理によって一遊技時間管理用タイマ値が更新されないようになっている。これにより、電断復帰後に初期設定処理が行われて遊技を進行できる状態になるまでは一遊技時間管理用タイマ値が更新されないため、遊技の進行を円滑に行うことができる。
本実施例のメイン処理では、1ゲームのうちのリール回転開始前において一遊技時間管理用タイマ値が特定値(0)であるか否かを判定し(Sb40)、一遊技時間管理用タイマ値が特定値(0)でないと判定した場合には、一遊技時間管理用タイマ値が特定値(0)であると判定されるまでゲームを進行させずに待機し、一遊技時間管理用タイマ値が特定値(0)であると判定した場合に、ゲームを進行させるようになっている。これにより、一遊技時間管理用タイマ値に基づいて最小時間が経過したことが特定されるまでゲームを進行させず、最小時間が経過することでゲームを進行させることで、1ゲームあたりの最小時間を確保することができる。
本実施例のメイン処理では、一遊技時間管理用タイマ値が特定値(0)であると判定した場合に(Sb40)、タイマ割込処理の実行を禁止した後(Sb41)、連続データ処理を行うことで(Sb43)、一遊技時間管理用タイマに初期値(4.1秒に相当する値)を設定するようになっている。これにより、一遊技時間管理用タイマに初期値を設定する際にタイマ割込処理が禁止されるので、一遊技時間管理用タイマに初期値を設定している最中に当該一遊技時間管理用タイマ値が更新されてしまうことを防止できる。これにより、遊技の進行を円滑に行うことができる。
本実施例のメイン制御部41は、特別処理(非遊技プログラム)として、メダル受入流路29bを流下するメダルの通過状況を監視するメダルセンサ処理(Sg9)を実行するようになっている。これにより、監視するメダルセンサ処理が行われている期間については、一遊技時間管理用タイマ値の更新を行わないことで、一遊技時間管理用タイマ値を更新する処理と不正の検知に関連するメダルセンサ処理が混在することがない。
本実施例のメイン制御部41は、特別処理(非遊技プログラム)として、役物払出比率、連続役物比率を算出するためのデータである総累計払出枚数、総累計役物払出枚数、総累計連続役物払出枚数を更新する役比モニタ用データ処理を実行するようになっている。これにより、役物払出比率、連続役物比率を算出するデータを更新する役比モニタ用データ処理が行われている期間については、一遊技時間管理用タイマ値の更新を行わないことで、一遊技時間管理用タイマ値を更新する処理と遊技機の性能表示に関連する役比モニタ用データ処理が混在することがない。
本実施例のメイン制御部41は、特別処理(非遊技プログラム)として、スロットマシン1の試験を行う試験装置に対して停止実行位置信号を出力する操作情報信号出力処理(Sb19)を行うようになっている。これにより、スロットマシン1の試験を行う試験装置に対して試験信号を出力する操作情報信号出力処理が行われている期間については、一遊技時間管理用タイマ値の更新を行わないことで、一遊技時間管理用タイマ値を更新する処理とスロットマシン1の試験に関連する操作情報信号出力処理が混在することがない。
本実施例のメイン処理では、一遊技時間管理用タイマ値が特定値(0)と判定した場合に(Sb40)、遊技開始時の設定インデックスデータをAレジスタに設定して(Sb42)、連続データ処理を行うことで(Sb42)、当該連続データ処理により、一遊技時間管理用タイマ値に初期値を設定することで最小時間の計時が開始されるとともに、一遊技時間管理用タイマ値に初期値が設定されたときに試験信号が出力されるようになっている。これにより、試験信号は、一遊技時間管理用タイマ値に初期値が設定されたときに出力されるので、試験信号が出力される時間間隔を特定することで、試験装置側で1ゲームの最小時間が確保されているかを特定することができる。
[連続データ処理]
本実施例のメイン制御部41が行う連続データ処理の制御内容について、図16~図18に基づいて説明する。図16および図17は、メイン制御部41が行う連続データ処理の制御内容を示すフロー図である。図18は、連続データ処理テーブルについて説明するための図である。なお、連続データ処理は、遊技プログラムに含まれており、遊技プログラムに含まれるメイン処理などにおいて呼び出されるサブルーチンである。連続データ処理は、Aレジスタにデータ番号が設定された状態でメイン処理などから呼び出されるようになっている。データ番号は、連続データ処理にて行う処理の種類を示すデータである。
図16に示すように、連続データ処理では、まず、当該連続データ処理を開始するときにAレジスタに設定されているデータ番号がデータ設定処理を行う旨を示す番号であるか否かを判定する(Sd1)。Sd1のステップにおいてAレジスタに設定されているデータ番号がデータ設定処理以外の処理を行う旨を示す番号であると判定した場合には、Sd18のステップへ進み、1バイトデータ抽選処理を行う。1バイトデータ抽選処理は、Aレジスタのデータ番号に基づいて特定される所定の抽選を行う処理である。Sd18のステップにおいて1バイトデータ抽選処理を行った後は、連続データ処理を終了させて呼び出し元の処理に戻る。
一方、Sd1のステップにおいてAレジスタに設定されているデータ番号がデータ設定処理を行う旨を示す番号であると判定した場合には、連続データ処理テーブルのインデックスデータの基準アドレスをHLレジスタに設定し(Sd2)、加算処理を行う(Sd3)。加算処理では、HLレジスタにAレジスタ値を加算し、加算後のHLレジスタ値により特定されるアドレスに格納されているデータをAレジスタに取得する。インデックスデータテーブルには、データ番号に対応するインデックスデータテーブルのアドレス領域に、基準アドレスからデータ番号に対応する設定データテーブルの先頭アドレスまでの相対距離が格納されている(図18参照)。Sd3のステップにおいて加算処理がおこなわれることで、HLレジスタには、データ番号に対応するインデックスデータテーブルのアドレス領域が設定され、Aレジスタには、データ番号に対応する設定データテーブルの先頭アドレスまでの相対距離が設定されることとなる。たとえば、Aレジスタにデータ番号1が設定されて加算処理が行われることで、図18に示すように、連続データ処理テーブルのインデックデータのアドレスm2+1(基準アドレスm2+データ番号1)がHLレジスタに設定され、当該アドレスm2+1に格納されている相対距離データα(m6-(m2+1))がAレジスタに設定される。
Sd3のステップにおいて加算処理を行った後は、Aレジスタの値をHLレジスタに加算して(Sd4)、HLレジスタ値により特定されるアドレスをAレジスタ値分進める。これにより、たとえば、データ番号が1である場合には、データ番号1に対応する設定データテーブルの先頭アドレスm6がHLレジスタに設定されることとなる。
その後、設定データテーブル内の領域であり、HLレジスタ値により特定されるアドレスの領域に格納されている全設定回数をBレジスタに読み込み、初期化回数をCレジスタに読み込む(Sd5)。そして、HLレジスタ値を1加算して更新した後(Sd6)、HLレジスタ値を1加算して更新する(Sd7)。その後、HLレジスタ値のアドレスに格納されている設定先アドレス値をEレジスタに読み込む(Sd8)。
そして、Cレジスタの初期化回数が0であるか否かを判定し(Sd9)、Cレジスタの初期化回数が0であると判定した場合には、HLレジスタ値を1加算して更新し(Sd10)、更新されたHLレジスタ値のアドレスに格納されている設定データ値をAレジスタに読み込み(Sd11)、Aレジスタの値が0であるか否かを判定する(Sd12)。そしてSd12のステップにおいてAレジスタ値が0ではないと判定した場合には、Aレジスタに設定された設定データを、Eレジスタ値により特定されるアドレスのRAM41cの所定領域に設定する(Sd13)。
一方、Sd9のステップにおいてCレジスタ値が0ではないと判定した場合には、Cレジスタの初期化回数を1減算した後(Sd16)、Aレジスタ値の排他的論理和を演算することで、Aレジスタに初期化用のデータ(0)を設定する(Sd17)。そして、Aレジスタに初期化用のデータをEレジスタ値により特定されるアドレスのRAM41cの所定領域に設定する(Sd13)これにより、Eレジスタ値により特定されるアドレスのRAM41cの所定領域が初期化されることとなる。
Sd13のステップにおいてEレジスタ値により特定されるアドレスのRAM41cの所定領域に、Aレジスタ値を設定した後は、Bレジスタを1減算することで全設定回数を1減算して更新する(Sd14)。その後、Bレジスタ値に基づいて残り全設定回数が0であるか否かを判定する(Sd15)。
Sd15のステップにおいてBレジスタ値が0であり残り全設定回数が0であると判定した場合には、連続データ処理を終了して呼び出し元の処理に戻る。一方、Sd15のステップにおいてBレジスタ値が0ではなく残り全設定回数が0ではないと判定した場合には、Sd7のステップに戻り、Ad7~Sd15の各ステップの処理をBレジスタ値に基づいて特定される全設定回数が0となるまで繰り返し行う。
また、図17に示すように、Sd12のステップにおいてAレジスタの値が0であると判定した場合には、Bレジスタの全設定回数を1減算した後(Sd19)、BCレジスタ値をRAM41cの所定領域に退避する(Sd20)。その後、HLレジスタ値に基づいて特定される設定先アドレス値をDEレジスタに読み込む(Sd21)。そして、Eレジスタ値が予め定められた待ち時間設定コード値であるか否かを判定する(Sd22)。Eレジスタ値が予め定められた待ち時間設定コード値でないと判定した場合には、ポート出力処理を行う(Sd29)。ポート出力処理では、HLレジスタにより特定される出力ポートからの出力信号をAレジスタにより特定される状態(ON状態またはOFF状態)に設定する。
また、Sd22のステップにおいてEレジスタ値が予め定められた待ち時間設定コード値であると判定した場合には、Eレジスタ値の所定ビット目に設定されている判定コードを削除し(Sd23)、DEレジスタ値を待ち時間としてBCレジスタに設定した後(Sd24)、割込みBC回待ち処理を行う(Sd25)。これにより、BCレジスタに設定された値分の回数、タイマ割込処理が行われるまで待機されることとなる。
Sd25のステップにおいて割込みBC回待ち処理を行った後は、Sd20のステップにおいて退避させたBCレジスタの全設定回数を復帰させる(Sd26)。また、Sd22のステップにおいてEレジスタ値が待ち時間コードではないと判定し、Sd29のステップにおいてポート出力処理を行った場合には、Sd23~Sd25のステップの各処理を行わず、Sd26のステップへ進み、Sd20のステップにおいて退避させたBCレジスタの全設定回数を復帰させる。
Sd26のステップにおいてBCレジスタの全設定回数を復帰させた後は、Bレジスタを1減算して全設定回数を1減算する(Sd27)。そして、Bレジスタ値に基づいて特定される残り全設定回数が0であるか否かを判定し(Sd28)、残り全設定回数が0ではないと判定した場合には、Sd20のステップへ戻り、残り全設定回数が0であると判定されるまでSd20~Sd28のステップの各処理を行う。そして、Sd28のステップにおいて残り全設定回数が0であると判定されることで、連続データ処理を終了させて呼び出し元の処理へ戻る。
このように、連続データ処理では、データ番号と連続データ処理テーブルに基づいて特定される所定領域を初期化する処理、データ番号と連続データ処理テーブルに基づいて特定される所定領域にデータ番号と連続データ処理テーブルに基づいて特定される所定データを設定する処理、データ番号と連続データ処理テーブルに基づいて特定される所定の出力ポートからの出力信号を出力状態(ON状態またはOFF状態)に設定する処理などを行う。
たとえば、図18に示すように、データ番号が1(スタートスイッチ操作時の設定データ)である場合には、設定データテーブルに基づいて手入れ許可フラグ、遊技補助表示器12に表示される払出枚数表示(上位桁)、払出枚数表示(下位桁)を初期化する。また、データ番号が4(区間表示LED消灯時の設定データ)である場合には、ポート出力コードが設定されていることに基づいて出力ポート処理を行い、外部出力信号1、2をOFF状態に設定し、有利区間中信号をOFF状態に設定する。また、データ番号が27(有利区間移行時の設定データ)である場合には、制御している遊技区間を特定可能な区間状態情報に有利区間(01)を設定し、制御している出玉状態を示す高確状態フラグに高確状態(1)を設定する。
[遊技開始待ち処理]
本実施例のメイン制御部41が行う遊技開始待ち処理の制御内容について、図19に基づいて説明する。図19は、メイン制御部41が行う遊技開始待ち処理の制御内容を示すフロー図である。なお、遊技開始待ち処理は、遊技プログラムに含まれており、遊技プログラムに含まれるメイン処理において呼び出されるサブルーチンである。
図19に示すように、遊技開始待ち処理では、まず、メダル投入枚数表示処理を行い(Se1)、スロットマシン1に投入済みのメダル枚数に応じた1~3BETLED14~16をON状態(点灯状態)に制御する。その後、ホッパータンク34aが満タン状態である旨を特定可能なエラーコード(E1)に対応するエラー番号を所定のレジスタ(A)に準備し(Se2)、所定のポート入力バッファを参照して、満タンセンサ35aの確定データに基づいてホッパータンク34aが満タン状態であるか否かを判定する(Se3)。
Se3のステップにおいてホッパータンク34aが満タン状態であると判定した場合には、エラー処理を行う(Se4)。エラー処理では、遊技の進行が不能化されるエラー状態に制御する。また、所定のレジスタに準備されているエラーコード(E1)を特定可能なエラーコマンドをサブ制御部91に対して送信し、当該エラーコード(E1)をRAM41cの所定領域にその他の処理でも参照可能なエラーフラグとして設定する。また、当該エラーコード(E1)を遊技補助表示器12に表示させるように制御する。その後は、所定のレジスタに準備されているエラーコード(E1)に応じたエラー状態の解除条件が成立したことが特定されるまでエラー状態の制御を行う。エラーコード(E1)がレジスタに設定されてエラー状態に移行された場合には、満タンセンサ35aの確定データがOFF状態となるまで待機し、当該満タンセンサ35aの確定データがOFF状態となることで、エラー状態を解除する旨のエラーコマンド(解除)をサブ制御部91に対して送信し、エラー処理を終了させて、Se5のステップへ進む。
Se3のステップにおいてホッパータンク34aが満タン状態でないと判定した場合、およびSe4のステップにおけるエラー処理を終了した場合には、RAM41cの所定領域に設定されている再遊技用メダルカウンタの値を所定のレジスタに読み込む(Se5)。なお、再遊技用メダルカウンタには、前回のメイン処理における遊技終了時設定処理により、前回ゲームの結果に応じた値が設定されており、前回ゲームにおいて再遊技役が入賞して再遊技が付与された場合には、遊技を行うために必要な賭数の規定数に相当する数値(たとえば、3)が設定されている一方で、前回ゲームにおいて再遊技が付与されなかった場合には、0が設定されている。
その後、RAM41cの再遊技用メダルカウンタをクリアし(Se6)、Se5のステップにおいて読み込んだ再遊技用メダルカウンタの値が0より大きいか否か、すなわち再遊技が付与されている否かを判定し(Se7)、再遊技が付与されている場合には、メダル投入実行処理を行う(Se8)。メダル投入実行処理では、再遊技用メダルカウンタの値を賭数に設定するとともに、1~3BETLED14~16をON状態(点灯状態)に設定して規定数の賭数(本実施例では、3)が設定されている旨を報知する。また、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能な投入枚数コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
Se7のステップにおいて再遊技用メダルカウンタの値が0である、すなわち再遊技が付与されていないと判定した場合、およびSe8のステップにおいて再遊技が付与されたことによりメダル投入実行処理を行った後は、メダル手入れ許可設定処理を行う(Se9)。メダル手入れ許可設定処理では、RAM41cの所定領域に設定されているクレジットの値を参照し、当該クレジットの値が最大値(本実施例では、50)に達していない場合に、メダル投入部4からのメダルの投入を許可する旨を示すメダル手入れ許可フラグをRAM41cの所定領域に設定する。
Se9のステップにおいてメダル手入れ許可設定処理を行った後は、割込み1回待ち処理を行う(Se10)。割込み1回待ち処理を行うことで、タイマ割込処理(メイン)が行われて各種スイッチ類の検出状態やLEDの点灯状態、各種タイマなどが更新されることとなり、これらの各種スイッチ類の検出状態が更新された状態で、その後の処理(たとえば、後述のメダル投入払出エラーチェック処理、メダル投入信号処理、操作入力受付処理)を行わせることができる。
Se10のステップにおいて割込み1回待ち処理を行ってタイマ割込が1回行われた後は、前述のメイン処理のSb32のステップと同様の投入払出エラーチェック処理を行う(Se11)。そして、RAM41cの所定領域にエラー実行フラグが設定されているか否かに基づいて、エラーチェック処理にてエラー処理が実行されたか否かを判定する(Se12)。
Se12のステップにおいてエラーチェック処理にてエラー処理が実行されたと判定した場合は、Se10のステップに戻り、Se10~Se12のステップの各処理を再び行う。その後、メダル払出信号の遷移やメダル投入信号の遷移に異常が検出されない状態で、Se10~Se12のステップの各処理が行われることで、エラー実行フラグが設定されていない状態で、Se12のステップの処理が行われることとなる。
一方、Se12のステップにおいてエラー実行フラグが設定されていないと判定した場合は、メダル投入信号処理を行う(Se13)。メダル投入信号処理では、メダル投入信号の遷移に基づいてメダルの投入状況を判定する。そして、正常なメダルの投入が検出された場合は、賭数の設定やクレジットにメダルを受け付けて、メダル投入信号処理を終了する。一方、異常なメダルの投入が検出された場合は、エラーコード(E5)を準備してエラー処理を行う。その後、エラー状態が解除されてエラー処理が終了されることで、メダル投入信号処理を終了する。
Se13のステップにおいてメダル投入信号処理を行った後は、各種スイッチの操作を受け付ける有効化して、操作が有効化されているスイッチの操作が行われることで、当該スイッチによる操作を受け付ける操作入力受付処理を行う(Se14)。
操作入力受付処理では、メダル投入信号の遷移に基づいてメダルが通過中でないときに、RAM41cの所定領域に設定されているクレジットと既に設定されている賭数(設定済み賭数)との合算値が3枚の賭数を設定するために必要な値(3)以上であるか否かを判定する。そして、クレジットと設定済み賭数の合算値が3枚の賭数を設定するために必要な値(3)以上であると判定した場合には、MAXBETスイッチ6のエッジデータを参照し、ONエッジデータが設定されているか否かを判定する。そして、ONエッジデータが設定されていると判定したときには、当該MAXBETスイッチ6による操作を有効に受け付け、賭数が3枚となるようにメダル枚数を賭数に設定し、賭数に設定した分のメダル枚数をクレジットから減算する処理を行う。ONエッジデータが設定されていないと判定したときには、BETスイッチ有効LED21の出力バッファにON状態のデータを設定することで当該BETスイッチ有効LED21をON状態(点灯状態)に制御する処理を行う。一方、RAM41cの所定領域に設定されているクレジットと既に設定されている賭数(設定済み賭数)との合算値が、3枚の賭数を設定するために必要な値(3)以上でないと判定した場合には、MAXBETスイッチ6のONエッジデータが設定されているか否かを判定する処理も、BETスイッチ有効LED21をON状態に制御する処理も行わない。クレジットと既に設定されている賭数(設定済み賭数)との合算値が、3枚の賭数を設定するために必要な値(3)以上でないと判定した場合には、BETスイッチ有効LED21を消灯状態に維持する。これにより、クレジットの残数が3枚の賭数を設定するのに十分な状況では、遊技者などによりMAXBETスイッチ6が操作されることで3枚の賭数(第1賭数)が設定される一方、クレジットの残数が3枚の賭数を設定するのに不足する状況では、MAXBETスイッチ6の操作を有効に受け付けず、2枚の賭数(第2賭数)しか設定できない状況でMAXBETスイッチ6が操作されても2枚の賭数が設定されることがないため、極力第2賭数でゲームが行われることを防止できるようになっている。
また、操作入力受付処理では、メダル投入信号の遷移に基づいてメダルが通過中でないときに、RAM41cの所定領域に設定されている賭数が規定数(2または3)である場合には、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化する。また、メダル投入信号の遷移に基づいてメダルが通過中でない場合に、精算スイッチ10および設定キースイッチ37による操作の受け付けを有効化する。
また、操作入力受付処理では、スタートスイッチ7による操作が有効な状態で、スタートスイッチ7の操作が検出された場合には、スタートスイッチ7が操作された旨を示すスタートフラグを所定レジスタに設定した後、流路切替ソレノイド30をOFF状態としてメダルの流路をメダル払出口9側に切り替える処理を行う。また、設定キースイッチ37による操作が有効な状態で、設定キースイッチ37による操作が検出された場合には、設定値表示器24に設定値を表示させる設定値表示処理を行う。また、精算スイッチ10による操作が有効な状態で、精算スイッチ10による操作が検出された場合には、クレジットに記憶されている分のメダルを遊技者に返却する精算処理を行う。操作が検出されたスイッチ類に応じた処理を行った後、操作入力受付処理を終了させる。
Se14のステップにおいて操作入力受付処理を行った後は、スタートフラグに基づいてスタートスイッチ7による有効な操作が検出されたか否かを判定する(Se15)。所定のレジスタにスタートフラグが設定されておらず、スタートスイッチ7による有効な操作が検出されなかったと判定した場合は、Se16のステップに進み、スタート有効LED18の点灯状態を制御するLED表示処理を行う。
LED表示処理では、Se14のステップの操作入力受付処理によりスタートスイッチ7による操作が有効に設定されている状態において、リセットスイッチ23以外のスイッチ類の操作が検出されない場合に、スタート有効LED18をON状態(点灯状態)に制御し、スタートスイッチ7による操作が有効に設定されている状態において、リセットスイッチ23以外のスイッチ類の操作が検出される場合、およびスタートスイッチ7による操作が有効に設定されていない場合に、スタート有効LED18をOFF状態(消灯状態)に制御して、スタート有効LED18の点灯状態によりスタートスイッチ7による操作が有効であるか無効であるかを報知する。
Se15のステップにおいて、所定のレジスタにスタートフラグが設定されており、スタートスイッチ7による有効な操作が検出されたと判定した場合は、内部抽選用の乱数値を乱数回路42から取得して、RAM41cの所定領域に設定する(Se17)。その後、設定されている賭数を特定可能なメダル投入状態データをRAM41cの所定領域に設定し(Se18)、スタート有効LED18をOFF状態(消灯状態)に設定し(Se19)、メダル手入れ許可フラグをRAM41cの所定領域からクリアし(Se20)、遊技補助表示器12における払出枚数の表示をクリアするように制御して(Se21)、遊技開始待ち処理を終了させ、メイン処理に戻る。その後、メイン処理では、Se17のステップにおいて取得された乱数値を用いて内部抽選が行われ、スタートスイッチ7の操作が検出されたことに応じてリール2L,2C,2Rの回転が開始されることで、1ゲームが開始されることとなる。
このように、遊技プログラムに含まれる遊技開始待ち処理では、遊技プログラムに含まれるメダル投入信号処理を呼び出すことが可能であり、メダル投入信号処理を呼び出す際には、タイマ割込処理(メイン)が1回行われるまで待機する割込み1回待ち処理を行った後に、当該メダル投入信号処理を呼び出すようになっている。後述のようにタイマ割込処理(メイン)では、投入メダルセンサ31a~31cを含むセンサ類の入力データを更新するポート入力処理が行われるようになっており、遊技開始待ち処理により割込み1回待ち処理1を行った後に、メダル投入信号処理を呼び出して行うことで、当該メダル投入信号処理により呼び出されるメダルセンサ処理において、タイマ割込処理(メイン)により更新された最新の入力データに基づく処理を行わせることが可能となっている。
また、遊技開始待ち処理において行う操作入力受付処理では、既に設定されている賭数とクレジットを合算して3枚の賭数を設定可能な場合にMAXBETスイッチ6の操作を有効に受け付けるようになっている。これにより、クレジットの残数が3枚の賭数を設定するのに十分な状況では、遊技者などによりMAXBETスイッチ6が操作されることで3枚の賭数(第1賭数)が設定される一方、クレジットの残数が3枚の賭数を設定するのに不足する状況では、MAXBETスイッチ6の操作を有効に受け付けず、2枚の賭数(第2賭数)しか設定できない状況でMAXBETスイッチ6が操作されても2枚の賭数が設定されることがないようになっている。
また、遊技開始待ち処理において行う操作入力受付処理では、メダル投入信号の遷移に基づいてメダルが通過中でないときに、RAM41cの所定領域に設定されている賭数が規定数(2または3)である場合には、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化するようになっており、3枚の賭数が設定されているときにも2枚の賭数が設定されているときにも、スタートスイッチ7を操作することでゲームを開始させることが可能になっている。
[メダル投入信号処理]
次に、本実施例のメイン制御部41が遊技開始待ち処理から呼び出して行うメダル投入信号処理の制御内容について、図20に基づいて説明する。図20は、メイン制御部41が行うメダル投入信号処理の制御内容を示すフロー図である。なお、メダル投入信号処理は、遊技プログラムに含まれており、遊技プログラムに含まれる遊技開始待ち処理において呼び出されるサブルーチンである。
図20に示すように、メダル投入信号処理では、まず、前述の遊技開始待ち処理のメダル手入れ許可設定処理においてメダル投入部4からのメダルの投入を許可する旨を示すメダル手入れ許可フラグが設定されているか否かを判定する(Sg1)。そして、メダル手入れ許可フラグが設定されていない場合は、メダル投入信号処理を終了して、呼び出し元の遊技開始待ち処理に戻る。一方、メダル手入れ許可フラグが設定されている場合は、RAM41cの所定領域に設定されているメダル投入信号状態遷移データを参照する(Sg2)。メダル投入信号状態遷移データは、投入メダルセンサ31a~31cの検出信号(以下、メダル投入信号と呼ぶ場合がある)の状態の遷移を特定可能なデータであり、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサチェック処理により、投入メダルセンサ31a~31cの入力データなどに基づいて所定のタイミングで更新されて、RAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定されている。
そして、Sg2のステップにおいて参照したメダル投入信号状態遷移データに基づいて、メダルセレクタ29における投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲A(図4,図5参照)を、メダル投入部4から投入されたメダルが通過中であるか否かを判定する(Sg3)。投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aをメダルが通過中でないと判定した場合は、流路切替ソレノイド30をON状態に制御して(Sg4)、メダル投入部4から投入されたメダルがメダルセレクタ29内のメダル流入流路29aおよびメダル受入流路29bを流下してホッパータンク34aに導かれるように、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を筐体1aの内部に設けられたホッパータンク34a側に切替えるように制御する。その後、メダル投入信号無視タイマをクリアする(Sg6)。
ここで、メダル投入信号無視タイマは、流路切替ソレノイド30をOFF状態に設定する際に、少なくとも流路切替ソレノイド30をOFF状態とする制御信号の出力を設定してから、当該流路切替ソレノイド30が作動してメダル投入部4から投入されたメダルの流路がメダル払出口9側に実際に切り替えられるまでの切替時間の経過を計時して、切替時間の計時中には所定処理においてメダル投入信号を無視するように制御するためのタイマである。メダル投入信号無視タイマには、メダルの流路を切り替えるために流路切替ソレノイド30の制御信号の出力が設定された際に、少なくとも流路切替ソレノイド30の制御信号の出力設定を行ってから実際にメダルの流路が切り替えられるまでの所定時間(本実施例では、504ミリ秒)が設定される。その後、タイマ割込処理のカウンタ更新処理によりメダル投入信号無視タイマが減算されて更新され、0となることで切替時間が経過したことを特定できるようになっている。
Sg3のステップにおいて投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aをメダルが通過中であると判定した場合、およびSg6のステップにおいてメダル投入信号無視タイマをクリアした後は、前述の第2退避命令を用いて、メイン制御部41が備えるレジスタのうち演算結果が格納されるフラグレジスタの値を、遊技RAM領域の遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させた後(Sg7)、タイマ割込を禁止に設定し(Sg8)、前述のCALL命令を用いて、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理を呼び出して行う(Sg9)。
メダルセンサ処理では、まず、前述のRT情報出力処理と同様にして、前述のLD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPにより示される遊技スタック領域から現在のスタックポインタSPが示すアドレスの値を読み出し、非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させる。その後、LD命令を用いて、前回の非遊技プログラムの終了時にスタックポインタSPにより示されるアドレスとして記憶されている値を、非遊技RAM領域の所定領域から読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する。そして、前述の第1退避命令を用いて、フラグレジスタを含むメイン制御部41が備えるすべてのレジスタ(アキュムレータレジスタ、フラグレジスタ、汎用レジスタ、インデックスレジスタ、インタラプトレジスタ、リフレッシュレジスタ、プログラムカウンタなど)の値を、スタックポインタSPにより特定される非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる。なお、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理が遊技プロクラムから呼び出されることに伴って、スタックポインタSPを遊技プログラム用から非遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、遊技プログラムからメダルセンサ処理が呼び出された際に、当該メダルセンサ処理により非遊技プログラム用のスタックポインタSPが設定された後に退避させられるレジスタの状態は、遊技プログラムがメダルセンサ処理を呼び出したときのレジスタの状態と異なることがある。
その後、メダル投入信号状態遷移データが正常であるか否かを判定する。そして、メダル投入信号状態遷移データが正常である場合には、メダルが投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aを正常に通過した旨を示すメダル通過状態参照データ(正常通過)またはメダルが投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aを通過し始めたことを検知した旨を示すメダル通過状態参照データ(メダル検知)、投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aでのメダルの通過状態が前回の判定時から変化していない旨を示すメダル通過状態参照データ(変化なし)をRAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定する。その後、投入メダルセンサ31a~31cの入力データに基づいてメダル投入信号状態遷移データを更新する。一方、メダル投入信号状態遷移データに異常がある場合には、メダル投入信号に関する異常が検出された旨を示すエラーコード(E5)を特定可能なメダル関連エラーデータを非遊技RAM領域の所定領域に設定するなどの処理を行う。
そして、前述のRT情報出力処理と同様にして、前述の第1復帰命令を用いて、メダルセンサ処理を開始した際に退避させていたレジスタの値を非遊技スタック領域から順次読み出して、メダルセンサ処理を開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させる。その後、前述のLD命令を用いて、メダルセンサ処理を開始した際に非遊技RAM領域の所定領域に退避させたスタックポインタSPの値を読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、メダルセンサ処理を開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させて、当選情報出力処理を終了させる。なお、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理を終了させて、遊技プロクラムに復帰させるために、当該メダルセンサ処理の開始時に退避させていたすべてのレジスタの値を復帰させた後に、スタックポインタSPを非遊技プログラム用から遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、メダルセンサ処理が終了されるときのレジスタの状態は、当該メダルセンサ処理が開始されるときに退避されたレジスタの状態と異なることがある。
Sg9のステップにおいてメダルセンサ処理を行った後は、タイマ割込を許可に設定し(Sg10)、前述の第2復帰命令を用いて、Sg7のステップにおいて退避させたレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で遊技スタック領域から順次読み出してフラグレジスタに設定することで、当選情報出力処理を行う前の状態にフラグレジスタを復帰させる(Sg11)。Sg9のステップにおけるメダルセンサ処理の内部での全レジスタの退避処理および復帰処理と、Sg7およびSg11のステップにおけるフラグレジスタの退避処理および復帰処理とが行われることにより、メダルセンサ処理が行われた後において、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの状態が、当該処理が行われる前の状態に完全に復帰されることになる。
その後、非遊技RAM領域の所定領域を参照してメダル関連エラーデータを所定のレジスタに読み込み(Sg12)、メダルセンサ処理(メダルセンサチェック処理)によりエラーコード(E5)が設定されているか否かを判定する(Sg13)。そして、エラーコード(E5)が設定されている場合すなわちメダル関連エラーデータが所定のレジスタに読み込まれて、エラーコード(E5)が所定のレジスタに準備されている場合には、エラー処理を行って(Sg14)、遊技の進行を不能化するエラー状態に制御する。
エラー処理では、遊技の進行が不能化されるエラー状態に制御する。また、所定のレジスタに準備されているエラーコード(E5)を特定可能なエラーコマンドをサブ制御部91に対して送信し、当該エラーコード(E5)をRAM41cの所定領域にその他の処理でも参照可能なエラーフラグとして設定する。また、当該エラーコード(E5)を遊技補助表示器12に表示させるように制御する。その後は、所定のレジスタに準備されているエラーコード(E5)に応じたエラー状態の解除条件が成立したことが特定されるまでエラー状態の制御を行う。エラーコード(E5)が所定のレジスタに準備されてエラー状態に移行された場合には、エラー状態の解除条件として、投入メダルセンサ31a~31cの検出状態がOFF状態であり、かつリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23がON状態となったことが成立するまで、遊技を進行させる制御を行わずに待機する。そして、当該解除条件が成立することで、エラー状態を解除する旨のエラーコマンド(解除)をサブ制御部91に対して送信し、エラー処理を終了させてメダル投入信号処理に戻る。
Sg13のステップにおいてメダル関連エラーデータとしてエラーコード(E5)が設定されていないと判定した場合、およびSg14のステップのエラー処理が終了した後は、RAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定されているメダル通過状態参照データを参照して(Sg15)、メダル通過状態参照データの内容を判定する(Sg16、Sg17)。
Sg16のステップにおいて、メダル通過状態参照データ(変化なし)が設定されていると判定した場合は、メダル投入信号処理を終了して遊技開始待ち処理に戻る。Sg17のステップにおいて、メダル通過状態参照データ(メダル検知)が設定されていると判定した場合は、Sg18のステップに進み、Sg17のステップにおいて、メダル通過状態参照データ(正常通過)が設定されており、メダル通過状態参照データ(メダル検知)が設定されていないと判定した場合には、Sg21のステップへ進む。
Sg17のステップにおいてメダル通過状態参照データ(メダル通過)が設定されていると判定した場合には、投入状況判定処理を行う(Sg18)。投入状況判定処理では、RAM41cの所定領域に設定されている現在のクレジット数を計数するクレジットカウンタを参照し、当該クレジットカウンタの値がスロットマシン1のクレジットの最大値(本実施例では、50)より1少ない状況、すなわち次に受け付けるメダルがクレジットに加算可能な最終メダルとなる状況であるか否かを判定する。そして、次に受け付けるメダルがクレジットに加算可能な最終メダルであるか否かを特定可能な最終受付フラグを所定のレジスタに設定して、投入状況判定処理を終了する。
Sg18のステップにおいて投入状況判定処理を行った後は、所定のレジスタに設定されている最終受付フラグに基づいて、次に受け付けるメダルがクレジットに加算可能な最終メダルであると判定される場合には、メダルブロッカオフ処理を行って(Sg20)、流路切替ソレノイド30をOFF状態に設定することで、メダル投入部4から投入されたメダルの流路をホッパータンク34a側からメダル払出口9側に切り替えて、投入メダルセンサ31cにより検出されているメダルより後にメダル投入部4に投入されたメダルを、メダル返却流路29cを介してメダル払出口9から返却するように制御する。また、メダルブロッカオフ処理では、流路切替ソレノイド30をOFF状態に設定した後、遊技RAM領域に設定されているメダル投入信号状態遷移データを参照して、投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aをメダルが通過中か否かを判定し、当該検出範囲Aをメダルが通過中である場合には、前述のメダル投入信号無視タイマに所定値(本実施例では、504ミリ秒に対応する値)を設定して、メダル投入信号無視タイマによる所定時間の計時を開始させる。これにより、メダルブロッカオフ処理の終了後から所定時間にわたり後述のセンサ監視処理において、メダル投入信号の状態にかかわらず、メダル投入信号の異常が判定されてセンサエラー参照データ(投入メダルセンサ)が設定されるようなことがないようになっている。
Sg20のステップにおいてメダルブロッカオフ処理を行った後は、メダル投入信号処理を終了させて遊技開始待ち処理に戻る。一方、最終受付フラグに基づいて、次に受け付けるメダルがクレジットに加算可能な最終メダルでないと判定される場合には、メダルブロッカオフ処理を行わずにメダル投入信号処理を終了させて遊技開始待ち処理に戻る。
Sg17のステップにおいてメダル通過状態参照データ(正常通過)が設定されており、メダル通過状態参照データ(正常通過)が設定されていないと判定した場合には、ポート入力バッファの所定領域を参照して、投入メダルセンサ31bの確定データを取得し(Sg21)、当該確定データがON状態であるか否かを判定する(Sg22)。そして、投入メダルセンサ31bの確定データがON状態であると判定した場合は、ポート入力バッファの所定領域を参照して、投入メダルセンサ31cの入力データを取得し(Sg23)、当該入力データがOFF状態であるか否かを判定する(Sg24)。
Sg19のステップにおいて投入メダルセンサ31bの確定データがON状態でないと判定した場合、および、投入メダルセンサ31bの確定データがON状態であり、かつ、Sg20のステップにおいて当該投入メダルセンサ31bの入力データがOFF状態でないと判定した場合、すなわちメダル受入流路29bをメダルが通過中である場合または当該メダル受入流路29bにメダルがない場合には、メダル投入信号処理を終了させる。一方、Sg22のステップにおいて投入メダルセンサ31bの確定データがON状態であると判定し、かつ、Sg24のステップにおいて当該投入メダルセンサ31bの入力データがOFF状態である判定した場合、すなわちメダル受入流路29bにおいて投入メダルセンサ31cがメダルを検出可能な検出位置をメダルが通過し終えたときである場合には、メダル投入処理を行う(Sg25)。
メダル投入処理では、RAM41cの所定領域に記憶されている現在設定されている賭数を参照して、規定数の賭数が設定されているか否かを判定する。そして、規定数の賭数が設定されていない場合には、現在の賭数に1加算し、既に、規定数の賭数が設定されている場合には、クレジットカウンタに1加算する。
Sg25のステップにおいてメダル投入処理を行った後は、メダル手入れ許可設定処理を行って(Sg26)、クレジットカウンタに基づいてクレジットの値が最大値(本実施例では、50)に達していない場合に、メダル投入部4からのメダルの投入を許可する旨を示すメダル手入れ許可フラグをRAM41cの所定領域に設定する。
Sg26のステップにおいてメダル手入れ許可設定処理を行った後、メダル手入れ許可フラグが設定されていない場合は、メダル投入信号無視タイマに予め定められた所定値(本実施例では、504ミリ秒に対応する値)を設定してメダル投入信号無視タイマによる所定時間の計時を開始させた後(Sg28)、メダル投入信号処理を終了させる。一方、メダル手入れ許可フラグが設定されている場合は、メダル投入信号無視タイマの設定を行わずに、メダル投入信号処理を終了させる。なお、メダル投入信号無視タイマは、Sg28のステップにおいて所定値(本実施例では、504ミリ秒に対応する値)が設定された後、所定時間毎に減算されて、予め定められた所定時間(本実施例では4.1秒)が経過したときに、0となるようになっておりメダル投入信号無視タイマが0か否かに基づいて所定時間が経過したか否かを判定できるようになっている。
このように、遊技プログラムに含まれるメダル投入信号処理では、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理を呼び出すことが可能であり、メダルセンサ処理を呼び出す際には、フラグレジスタの値をRAM41cの遊技スタック領域に退避させ、メダルセンサ処理からメダル投入信号処理に復帰した際には、フラグレジスタの値をRAM41cの遊技スタック領域に退避させていた値に復帰させるようになっている。
また、遊技プログラムに含まれるメダル投入信号処理では、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理を呼び出す際には、タイマ割込を禁止に設定して、メダルセンサ処理を行い、その後、メダルセンサ処理からメダル投入信号処理に復帰した際には、タイマ割込を許可に設定することで、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理の実行中には、タイマ割込を禁止状態とするようになっている。
また、遊技プログラムに含まれるメダル投入信号処理では、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理を呼び出す際には、フラグレジスタの値を退避させた後、タイマ割込を禁止に設定して、メダルセンサ処理を行うようになっている。
また、遊技プログラムに含まれるメダル投入信号処理では、タイマ割込を禁止設定した状態で非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理を行った後、メダルセンサ処理からメダル投入信号処理に復帰した際に、タイマ割込を許可に設定した後、フラグレジスタの値をRAM41cの遊技スタック領域に退避させていた値に復帰させるようになっている。
また、メダル投入信号処理は、遊技開始待ち処理により呼び出される処理であり、前述のように、遊技開始待ち処理では、タイマ割込処理(メイン)が1回行われるまで待機する割込み1回待ち処理を行った後に、当該メダル投入信号処理を呼び出すようになっている。また、メダル投入信号処理では、該メダル投入信号処理を開始し、所定処理を行った後、タイマ割込を禁止に設定して、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理を呼び出して行うようになっている。このように、遊技機開始待ち処理およびメダル投入信号処理では、遊技開始待ち処理が割込み1回待ち処理を行った後にメダル投入信号処理を呼び出し、当該メダル投入信号処理においてメダルセンサ処理を行うことで、少なくとも遊技開始待ち処理での割込み1回待ち処理によりタイマ割込処理(メイン)が行われ、該タイマ割込処理(メイン)に含まれるポート入力処理によりセンサ類の入力データが更新された状態で、メダルセンサ処理を行わせるようになっている。
[メダルセンサ処理およびメダルセンサチェック処理]
本実施例のメイン制御部41が行うメダルセンサ処理およびメダルセンサチェック処理の制御内容について、図21~図23に基づいて説明する。図21は、メイン制御部41が行うメダルセンサ処理の制御内容を示すフロー図である。図22は、メイン制御部41が行うメダルセンサチェック処理の制御内容を示すフロー図である。図23は、メダル投入信号処理およびメダルセンサチェック処理においてメダルの正常な通過が判定されるメダル投入信号の状態遷移について説明するためのタイミングチャートである。なお、メダルセンサ処理は、非遊技プログラムに含まれており、遊技プログラムに含まれるメダル投入信号処理において呼び出されるサブルーチンである。また、メダルセンサチェック処理は、非遊技プログラムに含まれており、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理において呼び出されるサブルーチンである。
図21に示すように、メダルセンサ処理では、まず、前述のLD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPの示すアドレスの値を非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させる(Sh1)。その後、前述のLD命令を用いて、当該スタックポインタSPの値として非遊技スタック領域の所定値(前回の非遊技プログラムの終了時に記憶された値)を設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する(Sh2)。そして、前述の第1退避命令を用いて、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値を非遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる(Sh3)。その後、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサチェック処理を行う(Sh4)。
Sh4のステップにおいてメダルセンサチェック処理を行った後は、前述の第1復帰命令を用いて、Sh3のステップにおいて退避させていたレジスタの値を非遊技スタック領域から順次読み出して、当選情報出力処理を開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させた後(Sh5)、LD命令を用いて、Sh1のステップにおいて非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させていたスタックポインタSPの値を、スタックポインタSPに設定することで、メダルセンサ処理を開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させ(Sh6)、メダルセンサ処理を終了させて呼び出し元のメダル投入信号処理に戻る。
図22に示すように、メダルセンサチェック処理では、まず、RAM41cのうち非遊技RAM領域の所定領域に設定されているメダル通過状態参照データおよびメダル関連エラー参照データをクリアする(Si1、Si2)。メダル通過状態参照データは、メダルセンサチェック処理の処理結果として投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aにおけるメダルの通過状態を特定可能なデータであり、当該メダルセンサチェック処理により、投入メダルセンサ31a~31cの入力データなどに基づいて、メダルが投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aを正常に通過したと判定されたことや、メダルが投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aを通過し始めたことを検知したと判定されたこと、投入メダルセンサ31a~31cによるメダルの検出状態が前回の判定時から変化していないと判定されたことを特定可能である。メダル通過状態参照データの初期値は、メダルの検出状態が前回の判定時から変化していない旨を示すメダル通過状態参照データ(変化なし)である。また、メダル関連エラー参照データは、メダルセンサチェック処理の処理結果として、投入メダルセンサ31a~31cの検出信号(以下、メダル投入信号と呼ぶ場合がある)に関する異常(エラーコードE5)が検出された旨を特定可能なデータである。また、メダル通過状態参照データおよびメダル関連エラー参照データは、RAM41cの非遊技RAM領域に設定されることで、非遊技プログラムにより参照および更新が可能である一方で遊技プログラムからは参照のみが可能である。
Si1、Si2のステップにおいてメダル通過状態参照データおよびメダル関連エラー参照データをクリアした後、ポート入力バッファの所定領域を参照して投入メダルセンサ31a~31cの現在データを取得し(Si3)、メダル投入信号の状態の遷移が正常であるか否かを判定するための正誤データを、ROM41bの所定領域を参照して取得し(Si4)、RAM41cの所定領域を参照して前回以前のメダルセンタチェック処理において格納されたメダル投入信号状態遷移データを取得する(Si5)。
そして、Si5のステップにおいて取得したメダル投入信号状態遷移データとSi4のステップにおいて取得した正誤データを比較して、メダル投入信号状態遷移データが正しいか否かを判定する(Si6)。
Si6のステップにおいてメダル投入信号状態遷移データが正しいと判定した場合は、Si3のステップにおいて取得した投入メダルセンサ31a~31cの現在データに基づいてメダル投入信号状態遷移データを更新することで、新たなメダル投入信号状態遷移データを作成してRAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に格納する(Si7)。
そして、RAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定されているメダル通過時間タイマを参照し(Si8)、Si7のステップにおいて更新したメダル投入信号状態遷移データに基づいて、投入メダルセンサ31a~31cの今回および前回の検出状態がOFF状態であるか否かを判定する(Si9、Si10)。メダル通過時間タイマは、投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aをメダルが通過している状態であると判定される期間の継続時間を計時するタイマである。後述のするように、メダル投入信号状態遷移データに基づいて、メダル投入信号がON状態となったときに計時が開始された後、タイマ割込処理(メイン)により更新されるようになっている。
Si9、Si10のステップにおいて投入メダルセンサ31a~31cの今回の検出状態がOFF状態であり、かつ前回の検出状態がOFF状態でないと判定した場合、すなわち投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aの内にあったメダルが当該検出範囲を出たことにより、当該投入メダルセンサ31a~31cの検出状態がON状態からOFF状態に変化した可能性がある場合には、Si8のステップにおいて参照したメダル通過時間タイマが、投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aをメダルが正常に通過するために要する正常通過時間範囲の最短値(本実施例では、10.08ミリ秒)未満であるか否かを判定する(Si11)。なお、正常通過時間範囲は、メダルが投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲を通過するために要する時間の実測値や、メダルセレクタ29のメダル受入流路29bの形状、メダル受入流路29bにおける投入メダルセンサ31a~31cの配置、投入メダルセンサ31a~31cの特性などに基づいて予め定められている(本実施例では、10.08ミリ秒~99.68ミリ秒の範囲である)。
そして、Si11のステップにおいてメダル通過時間タイマが正常通過時間範囲の最短値未満でないと判定した場合は、Si7のステップにおいて格納されたメダル投入信号状態遷移データをクリアし(Si12)、メダル通過時間タイマをクリアした後(Si13)、メダルが投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aを正常に通過した旨を示すメダル通過状態参照データ(正常通過)をRAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定して、メダルセンサチェック処理を終了する。一方、メダル通過時間タイマが正常通過時間範囲の最短値未満でない場合は、後述するSi19のステップへ進む。
Si9、Si10のステップにおいて投入メダルセンサ31a~31cの今回および前回の検出状態がともにOFF状態であると判定した場合、すなわち投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aをメダルが通過しておらず、投入メダルセンサ31a~31cの検出状態が前回の判定時から変化していない場合には、メダル通過状態参照データがSi1のステップにおいて初期化された状態、すなわちメダル通過状態参照データ(変化なし)がRAM41cの所定領域に設定されている状態を維持して、メダルセンサチェック処理を終了する。
Si9のステップにおいて投入メダルセンサ31a~31cの今回の検出状態がOFF状態でないと判定した場合、すなわち投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aをメダルが通過しており、投入メダルセンサ31a~31cがON状態である場合には、Si8のステップにおいて参照したメダル通過時間タイマが正常通過時間範囲の最大値(本実施例では、99.68ミリ秒)を超えたか否かを判定する(Si15)。
そして、Si15のステップにおいてメダル通過時間タイマが正常通過時間範囲の最大値を超えていないと判定した場合は、メダル通過時間タイマが動作中であるか否かを判定する(Si16)。メダル通過時間タイマが作動中でない場合、すなわち投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aにメダルが新たに進入したことにより、当該投入メダルセンサ31a~31cの検出状態がOFF状態からON状態に変化したときであり、未だメダル通過時間タイマによる計時を開始していないときである場合には、メダル通過時間タイマを0に設定して始動させた後(Si17)、メダルが投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aを通過し始めたことを検知した旨を示すメダル通過状態参照データ(メダル検知)をRAM41cの非遊技領域の所定領域に設定して、メダルセンサチェック処理を終了する。一方、Si15のステップにおいてメダル通過時間タイマが正常通過時間範囲の最大値を超えたと判定した場合は、後述するSi19のステップへ進む。また、Si16のステップにおいてメダル通過時間タイマが作動中であると判定した場合、すなわち投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲Aをメダルが通過しており、投入メダルセンサ31a~31cのON状態が継続されている場合には、メダル通過状態参照データがSi1のステップにおいて初期化された状態、すなわちメダル通過状態参照データ(変化なし)がRAM41cの所定領域に設定されている状態を維持して、メダルセンサチェック処理を終了する。なお、メダル通過時間タイマは、Si17のステップにおいて0に設定されて始動された後、タイマ割込処理により所定時間毎に加算されるようになっており、Si17のステップにおいて0に設定されてからの経過時間、すなわちメダル投入信号状態遷移が正しく、かつ投入メダルセンサ31a~31cがON状態となったことが判定されたときからの経過時間がメダル通過時間タイマにより計時されるようになっている。
Si6のステップにおいてメダル投入信号状態遷移データが正しくないと判定した場合、Si11のステップにおいてメダル通過時間タイマが正常通過時間範囲の最小値未満であると判定した場合、Si15のステップにおいてメダル通過時間タイマが正常通過時間範囲の最大値を超えたと判定した場合には、メダル投入信号に関して異常が生じている旨を示すメダル関連エラー参照データ(E5)をRAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定し(Si19)、Si7のステップにおいてRAM41cの所定領域に格納したメダル投入信号状態遷移データをクリアし(Si20)、メダル通過時間タイマをクリアして計時を停止させた後(Si21)、メダルセンサチェック処理を終了してメダルセンサ処理に戻る。なお、Si19のステップにおいてメダル関連エラー参照データ(E5)が設定されて、メダルセンサチェック処理に戻る場合には、その後、遊技プログラムに含まれる遊技開始待ち処理のメダル投入信号処理においてメダル関連エラー参照データ(E5)が参照されることで、エラー状態に制御されることとなる。
図23に示すように、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサチェック処理のSi6のステップにおけるメダル投入信号状態遷移が正しいか否かの判定では、投入メダルセンサ1~3(投入メダルセンサ31a~31c)により当該投入メダルセンサ1~3の検出範囲をメダルが通過し始めたことが検出される際には、投入メダルセンサ1(投入メダルセンサ31a)がOFF状態からON状態となった後、投入メダルセンサ2(投入メダルセンサ31b)がOFF状態からON状態となり、その後、投入メダルセンサ3(投入メダルセンサ31b)がOFF状態からON状態となる遷移が、メダル投入信号遷移状態データに基づいて特定される場合に、メダル投入信号状態遷移が正しいと判定されるようになっている。
また、投入メダルセンサ1~3により当該投入メダルセンサ1~3の検出範囲をメダルが通過したことが検出される際には、投入メダルセンサ1がON状態からOFF状態となった後、投入メダルセンサ2がON状態からOFF状態となり、その後、投入メダルセンサ3がON状態からOFF状態となる遷移が、メダル投入信号遷移状態データに基づいて特定される場合、および投入メダルセンサ1がON状態からOFF状態となった後、投入メダルセンサ3がON状態からOFF状態となり、その後、投入メダルセンサ2がON状態からOFF状態となる遷移が、メダル投入信号遷移状態データに基づいて特定される場合に、メダル投入信号状態遷移が正しいと判定されるようになっている。
そして、メダルセンサチェック処理では、メダル投入信号遷移状態データが正しいと判定されており、かつ投入メダルセンサ1~3のいずれかがON状態であると判定されることで、メダル通過状態参照データ(検知)が設定されることとなる。すなわち、投入メダルセンサ1~3のうち投入メダルセンサ1が最初にOFF状態からON状態に変化する場合に、メダル投入信号遷移状態データが正しいと判定されるので、メダル投入信号遷移状態データが正しいと判定されており、かつ投入メダルセンサ1がON状態となったときに、メダル通過状態参照データ(検知)が設定されることとなる。
また、メダル投入信号遷移状態データが正しいと判定されており、かつ投入メダルセンサ1~3のすべてがON状態であると判定されることで、メダル通過状態参照データ(正常通過)が設定されることとなる。すなわち、投入メダルセンサ1~3のうち投入メダルセンサ2が最後にON状態からOFF状態に変化する場合、および投入メダルセンサ3が最後にON状態からOFF状態に変化する場合に、メダル投入信号遷移状態データが正しいと判定されるので、メダル投入信号遷移状態データが正しいと判定されており、かつ投入メダルセンサ2および3がOFF状態となったときに、メダル通過状態参照データ(正常通過)が設定されることとなる。
遊技プログラムに含まれるメダル投入信号処理では、Sd16およびSd17のステップによりメダル通過状態参照データ(正常通過)が設定されていると判定した後に、Sd21~Sd24のステップにより投入メダルセンサ1~3の入力データがON状態からOFF状態となったことが特定される場合に、その後のメダル投入処理などに進むようになっている。すなわち、メダルセンサチェック処理によりメダル通過状態参照データ(正常通過)が設定された際に、投入メダルセンサ2または3のON状態からOFF状態への立下りが検出されることで、正常なメダルの投入が検出されるようになっている。
[出玉制御処理]
メイン制御部41が行う出玉制御処理の制御内容について、図24に基づいて説明する。図24は、メイン制御部41が行う出玉制御処理の制御内容を示すフロー図である。なお、出玉制御処理は、遊技プログラムに含まれており、遊技プログラムに含まれるメイン処理において呼び出されるサブルーチンである。
図24に示すように、出玉制御処理では、まず、RAM41cの所定領域に設定されている有利区間中信号の出力バッファを参照して、当該有利区間中信号の出力バッファ値が初期値(OFF状態を示す0)であるか否かを判定する(Sj1)。そして、Sj1のステップにおいて有利区間中信号の出力バッファ値が初期値(0)であり、有利区間中信号を出力していない状態すなわち有利区間に制御されていない状態であると判定した場合には、RAM41cの所定領域に設定されている当該ゲームにおける賭数をAレジスタに取得し(Sj2)、当該ゲームにおける賭数が3枚であるか否かを判定する(Sj3)。
Sj3のステップにおいて当該ゲームにおける賭数が3枚であると判定した場合には、遊技状態を判定する遊技状態判定処理を行って(Sj4)、現在制御されている遊技状態を取得した後、現在制御されている遊技状態が特別状態(BB、CB)であるか否かを判定する(Sj5)。そして、特別状態(BB、CB)ではないと判定した場合には、RAM41cの所定領域に設定されており内部抽選における一般役の当選結果を特定可能な一般役当選番号をAレジスタに取得し(Sj6)、当該一般役当選番号が所定値以上であるか否かを判定し(Sj7)、遊技区間を有利区間へ移行させる有利区間移行役が内部抽選にて当選したか否かを判定する。
そして、Sj7のステップにおいて一般役当選番号が所定値以上であり、有利区間移行役が当選したと判定した場合には、有利区間当選時設定用のデータ番号をAレジスタに設定して(Sj8)、連続データ処理を行う(Sj9)。有利区間当選時設定用のデータ番号がAレジスタに設定して連続データ処理を行うことで、有利区間に制御している旨を示す有利区間中フラグがRAM41cの所定領域に設定する処理などが行われるようになっている。Sj9のステップにおいて有利区間中フラグが設定されることで、当該有利区間中フラグが前述のメイン処理(Sb80)において参照され、有利区間中信号の出力バッファに所定値(ON状態を示す1)が設定されて有利区間中信号の出力が開始されることとなる。
Sj9のステップにおいて連続データ処理を行った後は、有利区間への移行に関連して各種設定などを行う有利区間移行関連処理を行った後(Sj10)、出玉制御処理を終了させてメイン処理に戻る。
一方、Sj3のステップにおいて当該ゲームにおける賭数が3枚で内部抽選と判定した場合、およびSj5のステップにおいて現在制御されている遊技状態が特別状態(BB、CB)であると判定した場合、Sj7のステップにおいて一般役当選番号が所定値未満であり内部抽選にて有利区間移行役が当選していないと判定した場合には、Sj8~Sj10のステップにおける有利区間への移行に関連する処理を行わず、出玉制御処理を終了させてメイン処理に戻る。
Sj1のステップにおいて有利区間中信号の出力バッファ値が初期値(OFF状態である0)ではなく、所定値(ON状態を示す1)であり、有利区間中信号を出力している状態すなわち有利区間に制御している状態であると判定した場合には、RAM41cの所定領域に設定されており、有利区間が開始してからのゲーム数である有利区間ゲーム数を計数する有利区間ゲーム数カウンタに1加算する(Sj11)。有利区間ゲーム数カウンタが設定されているRAM41cの所定領域は、前述のメイン処理により有利区間終了フラグが設定されていると判定されたときに初期化される所定領域内に含まれており、有利区間ゲーム数カウンタは、有利区間の終了時には初期化されて初期値(0)に設定されるようになっている。
Sj11のステップにおいて有利区間ゲーム数カウンタに1加算した後は、賭数および遊技状態判定処理を行って(Sj12)、当該ゲームにおいて設定されている賭数および現在制御されている遊技状態を取得する。そして、当該ゲームにおいて設定されている賭数が2枚または現在制御されている遊技状態がRT1以外の遊技状態であるか否かを判定する(Sj12)。
Sj12のステップにおいて当該ゲームにおいて設定されている賭数が2枚または現在制御されている遊技状態がRT1以外の遊技状態であると判定した場合には、出玉制御処理を終了させてメイン処理に戻る。一方、当該ゲームにおいて設定されている賭数が2枚または現在制御されている遊技状態がRT1以外の遊技状態でないと判定した場合、すなわち当該ゲームにおいて設定されている賭数が3枚であり、かつ現在制御されている遊技状態がRT1であると判定した場合には、RAM41cの所定領域に設定されているED移行ゲーム数カウンタに1加算する(Sj14)。
ED移行ゲーム数カウンタは、有利区間が開始されてから、所定状態(当該ゲームにおいて設定されている賭数が3枚であり、かつ現在制御されている遊技状態がRT1である状態)で行われたゲーム数を計数するためのカウンタである。ED移行ゲーム数カウンタが設定されている、RAM41cの所定領域は、前述のメイン処理により有利区間終了フラグが設定されていると判定されたときに初期化される所定領域内に含まれており、ED移行ゲーム数カウンタは、前述の有利区間ゲーム数カウンタと同様に、有利区間の終了時には初期化されて初期値(0)に設定されるようになっている。ED移行ゲーム数カウンタは、後述のAT状態管理処理において参照され、ED移行ゲーム数カウンタ値が規定値に到達することで、有利区間が終了するまでの期間にわたりナビ報知の制御が行われるED状態に移行されるようになっている。
Sj14のステップにおいてED移行ゲーム数カウンタに1加算した後は、フリーズ設定処理を行って(Sj15)、出玉状態や小役の当選状況などに基づいて遊技の進行を所定期間遅延させるフリーズ制御を行うか否かを決定し、フリーズ制御を行う旨の決定をした場合には、フリーズ制御を行うための設定を行う。
Sj15のステップにおいてフリーズ設定処理を行った後は、後述の出玉状態処理やAT状態管理処理における出玉状態関連処理などにより設定される次回出玉状態情報が記憶されているRAM41cの所定領域のアドレスをHLレジスタに設定し(Sj16)、当該アドレスに記憶されている次回出玉状態情報をAレジスタに取得する(Sj17)。そして、当該ゲームにおいて制御する出玉状態を示す今回出玉状態情報をSj17のステップにおいて取得した次回出玉状態情報に更新し(Sj18)、今回出玉状態情報に基づいて制御する出玉状態がナビ報知を行うことがある出玉状態Aまたは出玉状態Bであるか否かを判定する(Sj19)。出玉状態情報の値は、出玉状態Aおよび出玉状態Bについては1以上の値が割り振られ、出玉状態Aおよび出玉状態B以外の出玉状態については0が割り振られており、今回出玉状態情報が1以上であるか否かを判定することにより今回制御する出玉状態が出玉状態Aまたは出玉状態Bであるか否かを判定できるようになっている。
Sj19のステップにおいて出玉状態が出玉状態Aまたは出玉状態Bであると判定した場合には、遊技区間を有利区間に制御している旨を点灯により示唆する区間表示LED19の出力バッファにON状態データを設定した後(Sj20)、割込み1回待ち処理を行う(Sj21)。区間表示LED19の出力バッファにON状態データを設定して割込み1回待ち処理を行うことで、割込み1回待ち処理によりタイマ割込処理が行われ、当該タイマ割込処理のLEDダイナミック表示処理により区間表示LED19が点灯状態に制御されることとなる。
Sj21のステップにおいて割込み1回待ち処理を行った後は、出玉状態情報をAレジスタに取得し(Sj22)、外部出力信号番号の初期値(1)をBレジスタに設定した後(Sj23)、外部出力信号番号補正処理を行う(Sj24)。外部出力信号番号補正処理では、Aレジスタに設定されている出玉状態情報に対応する外部出力信号番号にBレジスタの値を補正する。
その後、Bレジスタに設定されている補正後の外部出力信号番号を外部出力信号出力バッファに設定する(Sj25)。外部出力信号出力バッファに設定された外部出力信号番号は、前述のメイン処理における外部出力信号処理を行う際に参照され(Sb25)、外部出力信号処理(Sb26)により当該外部出力信号番号に応じた外部出力信号が出力されることとなり、ATの制御が開始されるときには、ATに制御している旨を示すAT信号の出力が開始されることとなる。
Sj25のステップにおいて外部出力信号番号を外部出力信号出力バッファに設定した後は、再び出玉状態情報をAレジスタに取得するとともに(Sj26)、一般役当選番号をBレジスタに取得して(Sj27)、ナビ番号特定処理を行う(Sj28)。ナビ番号特定処理では、出玉状態情報および一般役当選番号(当選番号)に応じて予め定められたナビ番号が特定されるようになっている。
Sj28のステップにおいてナビ番号特定処理を行った後は、当該ナビ番号特定処理により特定されたナビ番号をRAM41cの所定領域に格納する(Sj29)。また、Sj19のステップにおいて出玉状態が出玉状態Aまたは出玉状態Bではないと判定した場合にも、Sj29のステップへ進み、出玉状態情報の値すなわち0をナビ番号として格納する。ナビ番号として0が設定されることで、ナビ報知は行われず、ナビ表示は非表示となる。ナビ番号として1~6が設定されることで、ナビ番号に対応するストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を示すナビ表示が行われることとなる。Sj29のステップにおいて格納されたナビ番号は、前述のメイン処理における遊技開始時コマンド送信処理(Sb22)において参照され、当該ナビ番号を特定可能な押し順コマンドがサブ制御部91対して送信されることとなる。
Sj29のステップにおいてナビ番号を格納した後は、出玉状態処理を行う(Sj30)。出玉状態処理では、出玉状態情報に基づいて特定される今回出玉状態に応じた処理や、内部抽選の当選結果などに基づいて出玉状態を移行させるか否かを決定する処理、出玉状態を移行させる旨の決定を行った場合に次回出玉状態情報をRAM41cの所定領域に設定する処理などを行う。
Sj30のステップにおいて出玉状態処理が終了することで、出玉制御処理を終了してメイン処理に戻る。
このように、本実施例のメイン制御部41は、メイン処理からゲーム開始時に呼び出して行う出玉制御処理(第1処理)において、有利区間中信号バッファの値が所定値(1)であり有利区間であると特定される場合に(Sj1)、賭数として3枚が設定されているか2枚が設定されているかに関わらず、有利区間ゲーム数カウンタを1ゲーム分加算して更新し(Sj11)する。そして、メイン処理からゲーム終了時に呼び出して行うAT管理処理(第2処理)において、当該ゲームにおける出玉制御処理により更新された有利区間ゲーム数カウンタの値が規定ゲーム数(第2規定数)に到達したか否かを判定し、規定ゲーム数に到達したと判定した場合には、有利区間終了フラグを設定する。その後、メイン処理では、有利区間終了フラグが設定されていることに基づいて有利区間データ初期化処理を行うことで、有利区間に関する情報を初期化して有利区間を終了させるようになっている。
メイン制御部41は、有利区間に制御しているときには、3枚の賭数が設定されている場合でも2枚の賭数が設定されている場合でも有利区間ゲーム数カウンタを更新して、当該有利区間ゲーム数カウンタ値が規定ゲーム数(第2規定数)に到達することで有利区間を終了させるので、3枚の賭数が選択されても2枚の賭数が選択されても所定ゲーム数(本実施例では、1500ゲーム)以上の長期間にわたり有利区間に制御されることがないように有利区間のゲーム数を制限する。これにより、スロットマシン1における射幸性が過度に高まることを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、出玉制御処理において、有利区間中信号バッファの値が初期値であるか否かに基づいて有利区間中信号の出力中か否かを判定することにより有利区間中か否かを判定する。そして、有利区間中であると判定した場合には、出玉制御処理において有利区間に関する処理(Sj11~Sj30)として、有利区間ゲーム数カウンタを更新する処理や、賭数が2枚である状態またはRT1以外の遊技状態であることを条件に行うナビ報知に関する処理(たとえば、有利区間が終了するまでの期間にわたりナビ報知の制御が行われるED制御へ移行させるゲームを特定するためのED移行ゲーム数カウンタを更新する処理や、所定の出玉状態(出玉状態A、出玉状態B)に制御していることを条件に、区間表示LED19の出力バッファに点灯状態に制御するONデータ(所定値:1)を設定する処理、一般役当選番号に基づいてナビ番号に基づいて当選している役に対応するナビ番号を特定し、RAM41cの所定領域に設定する処理、現在制御されている出玉状態に応じた各種処理を行う処理など)を行うようになっている。これにより、有利区間中信号が出力されている状態において有利区間に関する処理が行われることを担保することができる。
本実施例のメイン制御部41は、メイン処理からゲーム開始時に呼び出して行う出玉制御処理において、有利区間中信号バッファの値が所定値(1)でなく有利区間でないと判定される場合に(Sj1)、有利区間の開始条件として、内部抽選にて有利区間移行役が当選することが成立しているか否かを判定し(Sj6、Sj7)、有利区間の開始条件が成立していると判定した場合に、有利区間に制御する旨を示す有利区間中フラグをRAM41cの所定領域に設定する(Sj9)。その後のメイン処理において、有利区間中フラグがRAM41cの所定領域に設定されているか否かを判定し(Sb80)、当該有利区間中フラグが設定されており有利区間中であると判定した場合に、有利区間中信号バッファに所定値(ON状態を示すデータ(1))を設定する。そして、その後、タイマ割込処理においてLEDダイナミック表示処理を行うことで、有利区間中信号を出力させるようになっている。これにより、有利区間中信号バッファの値が所定値(1)でなく、有利区間中信号の出力中でない状態において、有利区間に移行させる処理(Sj8、Sj8)が行われることを担保することができる。
本実施例のメイン制御部41は、出玉制御処理において、有利区間中信号バッファの値に基づいて有利区間中であるか否かを判定するようになっており、有利区間中信号は、スロットマシン1の性能試験を行う試験装置に対して出力される信号である。これにより、性能試験に用いられる有利区間中信号が出力されている状態において有利区間に関する処理が行われること、および、有利区間中信号が出力されていない状態において有利区間に移行させる処理が行われることを担保することができる。また、出玉制御処理において、有利区間中信号バッファの値に基づいて有利区間中であるか否かを判定することで、出玉制御処理において有利区間中であるか否かを判定するためのフラグを別途設ける必要がなく、データ容量を削減できる。
本実施例のメイン制御部41は、出玉制御処理において、有利区間中信号バッファに基づいて有利区間でないと判定され(Sj1)、かつ3枚の賭数が設定されていると判定された場合には(Sj3)、有利区間に移行させる処理(Sj7、Sj8)を行う一方、有利区間中信号バッファに基づいて有利区間でないと判定したが(Sj1)、3枚の賭数が設定されていないと判定した場合には(Sj3)、有利区間に移行させる処理(Sj7、Sj8)を行わないで出玉制御処理を終了させてメイン処理に戻るようになっている。これにより、出玉制御処理では、3枚の賭数(第1賭数)が設定されていない場合には、有利区間に移行させる処理を行わないため、遊技者などに対して3枚の賭数(第1賭数)でゲームを行うように促すことができる。
本実施例のメイン制御部41は、出玉制御処理において、有利区間中信号バッファに基づいて有利区間でないと判定され(Sj1)、かつ特別状態(BB1、BB2)に制御されていないと判定された場合には(Sj5)、有利区間に移行させる処理(Sj7、Sj8)を行う一方、有利区間でないと判定されたが(Sj1)、特別状態(BB1、BB2)に制御されていると判定した場合には、有利区間に移行させる処理(Sj7、Sj8)を行わないで出玉制御処理を終了させてメイン処理に戻るようになっている。これにより、出玉制御処理では、遊技状態が特別状態(BB1、BB2)に制御されている場合には、有利区間に移行させる処理を行わないため、遊技者などに対して特別状態(BB1、BB2)以外でゲームを行うように促すことができる。
本実施例のメイン制御部41は、出玉制御処理において、有利区間中信号バッファに基づいて有利区間でないと判定され(Sj1)、3枚の賭数が設定されていると判定され(Sj3)、かつ特別状態(BB1、BB2)に制御されていないと判定された場合には(Sj5)、有利区間に移行させる処理(Sj7、Sj8)を行う一方、有利区間でないと判定されたが(Sj1)、3枚の賭数が設定されていないと判定された場合、または特別状態(BB1、BB2)に制御されていると判定した場合には、有利区間に移行させる処理(Sj7、Sj8)を行わないで出玉制御処理を終了させてメイン処理に戻るようになっている。これにより、出玉制御処理では、3枚の賭数(第1賭数)が設定されていない場合、または遊技状態が特別状態(BB1、BB2)に制御されている場合には、有利区間に移行させる処理を行わないため、遊技者などに対して特別状態(BB1、BB2)以外の遊技状態かつ3枚の賭数(第1賭数)でゲームを行うように促すことができる。
本実施例のメイン制御部41は、出玉制御処理において、有利区間中信号バッファの値が所定値(1)であり有利区間であると判定され(Sj1)、かつ3枚の賭数が設定されていると判定した場合には(Sj13)、ナビ報知に関連する処理(Sj14~Sj30)を行う一方、有利区間中信号バッファの値が所定値(1)であり有利区間であると判定されたが(Sj1)、3枚の賭数が設定されていないと判定した場合には(Sj13)、ナビ報知に関連する処理(Sj14~Sj30)を行わないで出玉制御処理を終了させてメイン処理に戻るようになっている。これにより、出玉制御処理では、3枚の賭数(第1賭数)が設定されていない場合には、ナビ報知に関連する処理を行わないため、遊技者などに対して3枚の賭数(第1賭数)でゲームを行うように促すことができる。
本実施例のメイン制御部41は、出玉制御処理において、有利区間中信号バッファの値が所定値(1)であり有利区間であると判定され(Sj1)、かつ遊技状態がBB1の当選が持ち越されているRT1であると判定した場合には(Sj13)、ナビ報知に関連する処理(Sj14~Sj30)を行う一方、有利区間中信号バッファの値が所定値(1)であり有利区間であると判定されたが(Sj1)、遊技状態がRT1以外の遊技状態であると判定した場合には(Sj13)、ナビ報知に関連する処理(Sj14~Sj30)を行わないで出玉制御処理を終了させてメイン処理に戻るようになっている。これにより、出玉制御処理では、遊技状態がRT1以外の遊技状態である場合には、ナビ報知に関連する処理を行わないため、遊技者などに対してRT1でゲームを行うように促すことができる。
本実施例のメイン制御部41は、出玉制御処理において、有利区間中信号バッファの値が所定値(1)であり有利区間であると判定され(Sj1)、3枚の賭数が設定されており、遊技状態がBB1の当選が持ち越されているRT1であると判定した場合には(Sj13)、ナビ報知に関連する処理(Sj14~Sj30)を行う一方、有利区間中信号バッファの値が所定値(1)であり有利区間であると判定されたが(Sj1)、3枚の賭数が設定されていないと判定した場合、または遊技状態がRT1以外の遊技状態であると判定した場合には、ナビ報知に関連する処理(Sj14~Sj30)を行わないで出玉制御処理を終了させてメイン処理に戻るようになっている。これにより、出玉制御処理では、3枚の賭数(第1賭数)が設定されていない場合、または遊技状態がRT1以外の遊技状態である場合には、ナビ報知に関連する処理を行わないため、遊技者などに対して3枚の賭数(第1賭数)かつRT1でゲームを行うように促すことができる。
本実施例の出玉制御処理では、前述の遊技区間を通常区間から有利区間へ移行させる処理(Sj1~Sj10)が行われたゲームよりも後のゲームにおいて、当該外部出力信号番号を外部出力信号出力バッファに設定する処理(Sj25)を含むSj11~Sj30のステップの各処理が行われるようになっており、AT信号の出力が開始される場合には、当該AT信号の出力が開始されるゲームよりも前のゲームにおいて、有利区間へ移行させる処理(Sj1~Sj10)が行われるので、区間表示が行われている状態でAT信号の出力が開始されるようになっている。
本実施例の出玉制御処理では、AT信号の出力が開始される場合には、区間表示LED19の出力バッファにON状態データ(所定値1)を設定し、割込み1回待ち処理を行った後に、外部信号番号を出力バッファに格納する処理(Sj25)を行うようになっているので、区間表示を開始した後に、AT信号を出力するようになっている。これにより、区間表示が開始される前に、AT信号を受信した外部機器にて有利区間に制御されていることが特定できてしまうことを防止できる。
本実施例の出玉制御処理では、3枚の賭数(第1賭数)が設定されている場合には、ナビ報知に関する処理(Sj14~Sj30)を行う一方で、2枚の賭数(第2賭数)が設定されている場合には当該ナビ報知に関する処理を行わないようになっており、有利区間において内部抽選にて多枚ベル、3枚役のいずれかが当選したとなった場合に、3枚の賭数(第1賭数)が設定されている場合には当選している多枚ベル、3枚役の種類に対応する操作態様(正解の停止順)を報知する一方、2枚の賭数(第2賭数)が設定されている場合には当選している多枚ベル、3枚役の種類に対応する操作態様(正解の停止順)を報知しないようになっている。これにより、2枚の賭数(第2賭数)が設定されている場合には、ナビ報知により遊技者にとって有利な操作態様が指示されないため、3枚の賭数(第2賭数)でゲームを行うことを促すことができる。
[操作情報信号出力処理]
メイン制御部41が行う操作情報信号出力処理の制御内容について、図25に基づいて説明する。図25は、メイン制御部41が行う操作情報出力処理の制御内容を示すフロー図である。なお、操作情報信号出力処理は、非遊技プログラムに含まれており、遊技プログラムに含まれるメイン処理において呼び出されるサブルーチンである。
図25に示すように、操作情報信号出力処理では、まず、前述のLD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPにより示される遊技スタック領域から現在のスタックポインタSPが示すアドレスの値を読み出し、非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させる(Sz501)。その後、LD命令を用いて、前回の非遊技プログラムの終了時にスタックポインタSPにより示されるアドレスとして記憶されている値を、非遊技RAM領域の所定領域から読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する(Sz502)。そして、前述の第1退避命令を用いて、フラグレジスタを含むメイン制御部41が備えるすべてのレジスタ(アキュムレータレジスタ、フラグレジスタ、汎用レジスタ、インデックスレジスタ、インタラプトレジスタ、リフレッシュレジスタ、プログラムカウンタなど)の値を、スタックポインタSPにより特定される非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる(Sz503)。なお、非遊技プログラムに含まれる非遊技RAM領域初期化処理が遊技プロクラムから呼び出されることに伴って、スタックポインタSPを遊技プログラム用から非遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、遊技プログラムから非遊技RAM領域初期化処理が呼び出された際に、当該非遊技RAM領域初期化処理により非遊技プログラム用のスタックポインタSPが設定された後に退避させられるレジスタの状態は、遊技プログラムが非遊技RAM領域初期化処理を呼び出したときのレジスタの状態と異なることがある。
Sz503のステップにおいて全レジスタを退避させた後は、通信設定処理を行う(Sz504)。通信設定処理では、通信信号のボーレート値の設定やメイン制御部41が備える信号の送信機能に関する設定を行う。
Sz504のステップにおいて通信設定処理を行った後は、RAM41cの所定領域に設定されているナビ番号をAレジスタに読み込む(Sz505)。そして、ナビ番号が0であり、ナビ報知が行われないか否かを判定する(Sz506)。ナビ番号が0であると判定した場合には、RAM41cの所定領域に設定されている一般役当選番号に基づいて特定される一般役の当選状況をフラグレジスタZに読み込んだ後(Sz507)、小役の取りこぼしを最小限に抑えるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様(推奨操作態様)を示す値(0)をAレジスタに設定する(Sz508)。そして、Sz507のステップにてフラグレジスタZに読み込んだ一般役の当選状況に基づいて一般役が当選していないハズレであるか否かを判定する(Sz509)。
Sz509のステップにおいて一般役が当選しておらずハズレであると判定した場合には、図柄停止信号パターン設定テーブルの先頭アドレスをHLレジスタに設定し(Sz510)、特別役の当選状況を特定可能な内部当選フラグの値(非当選時:0、BB1当選時:1、BB2当選時:2)をAレジスタに読み込み(Sz11)、図柄停止信号パターン設定用データ取得処理を行う(Sz512)。図柄停止信号パターン設定用データ取得処理では、図柄停止信号パターン設定テーブルおよび内部当選フラグの値に基づいて図柄停止信号パターン設定用データをAレジスタに取得する。図柄停止信号パターン設定用データは、いずれの一般役も当選していない場合に、特別役の当選状況に応じて後述の加算処理(Sz516)によりリール番号設定値を取得するためのデータである。
Sz512のステップにおいて図柄停止信号パターン設定用データ取得処理を行った場合、および、Sz506のステップにおいてナビ番号が0ではなく、ナビ報知が行われると判定した場合、Sz509のステップにおいて一般役が当選していると判定した場合に、Sz513のステップへ進み、リール番号信号データテーブルの先頭アドレスをHLレジスタに設定する。その後、Aレジスタ値に所定の補正処理を行って補正し(Sz514)、Aレジスタおよびフラグレジスタの値をRAM41cの所定領域に退避させ(Sz515)、加算処理を行う(Sz516)。加算処理では、Aレジスタの値をHLレジスタ値に加算して、加算後のHLレジスタ値のアドレスに格納されているリール番号設定値をAレジスタに取得する。そして、Aレジスタ値をリール番号信号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sz517)。
Sz506のステップにおいてナビ番号が0ではないと判定し、Sz513以降のステップの処理を行う場合には、Aレジスタには、ナビ番号(1~6)が設定されており、Sz517のステップでは、ナビ番号に応じた停止順を示すリール番号信号がRAM41cの所定領域に設定される。また、Sz509のステップにおいて一般役が当選していると判定し、Sz513以降のステップの処理を行う場合には、Aレジスタには、DDTポイント値が設定されており、DDTポイントに対応する停止順を示すリール番号信号がRAM41cの所定領域に設定される。また、Sz512のステップにおいて図柄停止信号パターン設定用データ取得処理を行って、Sz513以降のステップの処理を行う場合であって、特別役が当選している場合には、Aレジスタには、当選している特別役を入賞させることが可能な停止順を示すリール番号信号を設定するための図柄停止信号パターン設定用データが設定されており、当選している特別役を入賞させることが可能な停止順を示すリール番号信号がRAM41cの所定領域に設定される。また、Sz512のステップにおいて図柄停止信号パターン設定用データ取得処理を行って、Sz513以降のステップの処理を行う場合であって、特別役が当選していない場合には、Aレジスタには、DDTポイントに対応する停止順を示すリール番号信号を設定するための図柄停止信号パターン設定用データが設定されており、DDTポイントに対応する停止順を示すリール番号信号がRAM41cの所定領域に設定されるようになっている。
Sz517のステップにおいてリール番号信号を設定した後、Sz515のステップにおいて退避させたAレジスタおよびフラグレジスタの値を復帰させ(Sz518)、停止実行図柄番号テーブルの先頭アドレスをHLレジスタに設定する(Sz519)。そして、加算処理を行う。加算処理では、Aレジスタの値をHLレジスタ値に加算して、加算後のHLレジスタ値のアドレスに格納されている停止実行図柄番号をAレジスタに取得する。そして、Aレジスタ値を停止実行図柄番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sz521)。
その後、停止実行図柄番号に基づいて停止実行ステップを演算する停止実行ステップ演算処理を行い(Sz522)、演算により取得された停止実行ステップを特定可能な停止実行位信号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sz523)。
Sz506のステップにおいてナビ番号が0ではないと判定し、Sz518以降のステップの処理を行う場合には、Aレジスタには、ナビ番号(1~6)が設定されており、Sz523のステップでは、ナビ番号に応じた停止タイミングを示す停止実行位信号がRAM41cの所定領域に設定される。また、Sz509のステップにおいて一般役が当選していると判定し、Sz518以降のステップの処理を行う場合には、Aレジスタには、DDTポイント値が設定されており、DDTポイントに対応する停止タイミングを示す停止実行位信号がRAM41cの所定領域に設定される。また、Sz512のステップにおいて図柄停止信号パターン設定用データ取得処理を行って、Sz518以降のステップの処理を行う場合であって、特別役が当選している場合には、Aレジスタには、当選している特別役を入賞させることが可能な停止タイミングを示す停止実行位信号を設定するための図柄停止信号パターン設定用データが設定されており、当選している特別役を入賞させることが可能な停止タイミングを示す停止実行位信号がRAM41cの所定領域に設定される。また、Sz512のステップにおいて図柄停止信号パターン設定用データ取得処理を行って、Sz518以降のステップの処理を行う場合であって、特別役が当選していない場合には、Aレジスタには、DDTポイントに対応する停止タイミングを示す停止実行位信号を設定するための図柄停止信号パターン設定用データが設定されており、DDTポイントに対応する停止タイミングを示す停止実行位信号がRAM41cの所定領域に設定されるようになっている。
Sz523のステップにおいて停止実行位信号をRAM41cの所定領域に設定した後は、Sz517のステップにおいて設定したリール番号信号の値をAレジスタに読み込み(Sz524)、リール番号信号出力処理を行う(Sz525)。リール番号信号出力処理では、Aレジスタ値に基づいて特定される各リールの停止順を特定可能なリール番号信号を所定の出力ポートから試験装置に対して出力する処理を行う。
Sz525のステップにおいてリール番号信号出力処理を行った後は、Sz523のステップにおいて設定した停止実行位信号の値をAレジスタに読み込み(Sz526)、停止実行位置信号出力処理を行う(Sz527)。停止実行位置信号出力処理では、Aレジスタ値に基づいて特定される各リールの停止タイミングを特定可能な停止実行位置信号を所定の出力ポートから試験装置に対して出力する処理を行う。
そして、Sz527のステップにおいて停止実行位置信号出力処理を行った後は、Sz503のステップにおいて退避させた全レジスタの値を復帰させ(Sz528)、Sz501のステップにおいて退避させたスタックポインタの値を復帰させて、操作情報信号出力処理を終了させてメイン処理に戻る。
このように、本実施例の操作情報信号出力処理では、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を指定する操作情報信号として、停止実行位信号、停止実行位信号を試験装置に対して出力することが可能ある。前述の出玉制御処理では、ATの制御を開始するときに区間表示LED19の出力バッファに所定値(ON状態を示す1)を設定し、タイマ割込処理により区間表示LED19を点灯状態に制御して有利区間に制御している旨を示す区間表示を開始させた後、メイン処理において操作情報信号出力処理が呼び出されるようになっており操作情報信号出力処理では、区間表示が開始された後に操作情報信号を試験装置に対して出力するようになっている。これにより、区間表示を開始した後に操作情報信号が試験装置に対して出力されるので、区間表示が行われている状態で指定された操作態様であることが試験装置側で特定可能である。
本実施例の操作情報信号出力処理では、RAM41cの所定領域に設定されているナビ番号に基づいてストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様が指示されるナビ報知が行われるか否かを判定し(Sz506)、ナビ報知が行われると判定した場合には、ナビ番号に基づいて指示される操作態様を指定する停止実行位置信号を出力する処理(Sz523)を行い、ナビ報知が行われないと判定した場合には、内部抽選の当選結果を示す当選番号を参照し(Sz509)、当該当選番号に対応する操作態様を指定する停止実行位置信号を出力する処理(Sz509)を行うようになっている。これにより、操作情報信号出力処理では、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様が指示されると判定した場合には、内部抽選の当選結果を特定する処理を省略できるため、操作態様を指定する停止実行位置信号を出力するための処理を簡素化できる。
[リール停止制御処理]
メイン制御部41がメイン処理において行うリール停止制御処理について、図26に基づいて説明する。図26は、メイン制御部41が行うリール停止制御処理の制御内容を示すフロー図である。
図26に示すように、リール停止制御処理では、まず、リール回転処理を行って(Sc1)、全てのリール2L,2C,2Rについて、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルをRAM41cの所定領域に設定する。これにより、タイマ割込処理による各リール2L,2C,2Rの加速制御中に、各リール2L,2C,2Rの停止制御テーブルが設定されることとなる。
なお、タイマ割込処理では、RAM41cの所定領域に設定されている各種要求(たとえば、加速要求、停止要求など)に応じた態様でリールモータの回転、停止を制御するように、リールモータの励磁パターンを設定し、各励磁相の励磁状態が順次更新する。これにより、たとえば、加速要求をRAM41cに設定することにより、リールモータ32L,32C,32Rの励磁パターンとしてリールモータを加速させる励磁パターンが選択されて、当該励磁パターンに基づいてリールモータの各励磁相の励磁状態が順次更新されることとなり、リールの回転を始動させて所定の定速状態まで加速させる制御が開始される。そして、各リールについて回転状態が定速状態に達したときには、該当するリールの回転状態が定速状態に達した旨を特定可能なリール速度状態フラグをRAM41cの所定領域にリールごとに設定する。そして、当該定速状態での回転が維持されるように制御される。
Sc1のステップにおいてリール回転処理を行った後は、タイマ割込待ち処理を行う(Sc2)。タイマ割込待ち処理では、タイマ割込を許可に設定して、タイマ割込処理が1回行われるまで待機する。
Sc2のステップのタイマ割込待ち処理が終了した後は、タイマ割込を禁止に設定し(Sc3)、その後、タイマ割込処理により更新されてRAM41cの所定領域に設定されるリール速度状態フラグを参照し、当該リール速度状態フラグに基づいて、回転制御中のリールの回転状態が定速状態であるか否かをリールごとに特定し、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されているか否かを判定する(Sc4)。そして、Sc4のステップにおいて、少なくともいずれか1つのリールが定速回転で回転しておらず、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されている状況でないと判定した場合には、Sc2のステップに戻り、Sc2~Sc4のステップの各処理を繰り返し行って、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されている状況となるまで待機する。
Sc2のステップに戻り、Sc2~Sc4のステップを繰り返し行って待機した後、Sc2のステップのタイマ割込待ち処理において行われるタイマ割込処理により、回転制御中の全てのリールについて回転状態が定速状態であることを特定可能にリール速度状態フラグが更新されることで、その後に行われるSc4のステップにおいて、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されていると判定されることとなる。
一方、Sc4のステップにおいて、停止操作が済んでいない回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されていると判定した場合には、回転制御を行っている全てのリールについて対応するストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効に設定する(Sc5)。なお、当該回転制御を行っているリールについて停止操作の受付が既に有効に設定されている場合には、有効な状態を維持する。
そして、Sc5のステップにおいて停止操作の受付を有効に設定した後は、回転制御中のリールについて停止操作の受付が有効な状態で、ストップスイッチによる有効な停止操作が検出されたか否かを判定する(Sc6)。停止操作が検出されたか否かの判定では、タイマ割込処理により更新されるストップスイッチ8L,8C,8Rのエッジデータを参照して、回転制御中のリールに対応するストップスイッチのうち確定データがOFF状態からON状態に変化したものがある場合に、当該ストップスイッチについて有効な停止操作が検出されたと判定する。これにより、ストップスイッチのON状態が一定期間(最低でも約2.24ミリ秒)以上継続して検知されたことを条件に、当該ストップスイッチによる有効な停止操作が検出されるので、静電気などのノイズによってストップスイッチのON状態が誤って検出されるようなことが防止される。
なお、本実施例では、回転制御中のリールについて停止操作の受付が有効な状態で、ストップスイッチの確定データがOFF状態からON状態に変化したことが検出されること、すなわち連続する所定回数のタイマ割込処理においてストップスイッチのON状態が検出されることで、回転制御中のリールについて有効な停止操作が検出されたと判定する構成である。具体的には、約0.56ミリ秒ごとに行われるタイマ割込処理によって4回(約2.24ミリ秒相当分)に亘って連続でストップスイッチのON状態が検出されると、回転制御中のリールについて有効な停止操作が検出されたと判定するように構成されている。しかし、これに限らず、1回のタイマ割込処理においてストップスイッチのON状態が検出されることで、有効な停止操作が検出されたと判定する構成であってもよい。
Sc6のステップにおいて、有効な停止操作が検出されていないと判定した場合には、Sc2のステップに戻り、Sc2~Sc6のステップを繰り返し行って、有効な停止操作が検出されるまで待機する。一方、Sc6のステップにおいて有効な停止操作が検出されたと判定した場合には、リール停止処理を行って(Sc7)、Sc6のステップにおいて検出された有効な停止操作に対応するリールの回転を停止させるための制御を行う。その後、Sc7のステップにおいて停止制御が行われた該当リールが停止したか否かを判定し(Sc8)、当該リールが停止していないと判定した場合には、当該リールが停止するまで待機し、当該リールが停止していると判定した場合に、全てのリール2L,2C,2Rについて有効な停止操作が行われて停止したか否かを判定し(Sc9)、全てのリール2L,2C,2Rが停止していない場合には、Sc2のステップに戻り、停止していない残りのリールについてSc2~Sc9のステップの制御を行う。
そして、全てのリール2L,2C,2Rについて有効な停止操作が行われ、Sc9のステップにおいて全てのリール2L,2C,2Rが停止した、すなわち、全てのリール2L,2C,2Rに対する励磁が無くなったと判定した場合には、電断から復帰した旨を示す電断復帰フラグが設定されるRAM41cの所定領域を初期化した後(Sc10)、タイマ割込待ち処理を行う(Sc11)。その後、第3停止のストップスイッチが操作中であるか否、すなわち第3停止のストップスイッチの押下が終了されて(離されて)、当該ストップスイッチの確定データがOFF状態となっているか否かを判定し(Sc12)、当該ストップスイッチの確定データがON状態であり操作中である場合には、Sc10のステップに戻り、Sc10~Sc12のステップの各処理を行いつつ、当該第3停止のストップスイッチの操作が終了されるまで待機する。
そして、Sc12のステップでは、第3停止のストップスイッチの操作が終了されて、Sc11のタイマ割込待ち処理により、当該ストップスイッチの確定データがOFF状態に更新されることで、第3停止のストップスイッチが操作中でないと判定される。その後、RAM41cの所定領域を参照して電断復帰フラグが設定されているか否かを判定する(Sc13)。
前述のように、電断復帰フラグが設定されるRAM41cの所定領域は、Sc10のステップにおいて初期化されるようになっているので、当該所定領域には、Sc10~Sc12までのステップが行われる期間、すなわち第3停止のストップスイッチの押下操作が継続されている期間において、スロットマシン1への電力供給が停止され、電力供給が再開されて初期設定処理が行われた場合には、当該初期設定処理のSa26のステップにおいて電断復帰フラグが設定されていることとなる。一方、第3停止のストップスイッチの押下操作が継続されている期間に、スロットマシン1への電力供給が停止されなかった場合には、電断復帰フラグは設定されないこととなる。また、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに行われる初期設定処理の終了後には、タイマ割込処理が行われた後、スロットマシン1への電力供給が停止される前に行っていたメイン処理における処理に復帰するようになっており、第3停止のストップスイッチの押下操作が継続されている期間(Sc10~Sc12までのステップが行われる期間)においてスロットマシン1への電力供給が停止されて、電力供給が再開された場合には、リール停止制御処理のSc11のステップからメイン処理が再開されることとなる。そして、スロットマシン1への電力供給が再開されたときに、第3停止のストップスイッチの操作(押下)が継続されている場合には、初期設定処理の終了後に行われるタイマ割込処理により当該ストップスイッチについてON状態の確定データが作成される。そして、Sc12のステップにおいて当該確定データに基づき第3停止のストップスイッチが操作中であると判定されて、第3停止のストップスイッチの操作が終了されるまで、Sc10~Sc12のステップの処理が繰り返し行われることとなる。また、スロットマシン1への電力供給が再開されたときに、第3停止のストップスイッチの押下が終了されている場合には、初期設定処理の終了後に行われるタイマ割込処理により当該ストップスイッチについてOFF状態の確定データが作成され、Sc12のステップにおいて第3停止のストップスイッチが操作中でないと判定されることで、Sc13のステップへ進むこととなる。
Sc13のステップにおいて、RAM41cの所定領域に電断復帰フラグが設定されていると判定した場合には、タイマ割込所定回数待ち処理を行って(Sc14)、タイマ割込処理が所定回数(本実施例では、2回)行われるまで待機し、タイマ割込処理が所定回数行われた後に、電断復帰フラグが設定されるRAM41cの所定領域を初期化して、電断復帰フラグをクリアし(Sc15)、リール停止制御処理を終了させてメイン処理に戻る。一方、Sc13のステップにおいて、電断復帰フラグが設定されていないと判定した場合には、Sc14およびSc15のステップの各処理を行うことなく、リール停止制御処理を終了させてメイン処理に戻る。
リール停止制御処理が終了された後のメイン処理では、図14のSb49で示したように入賞判定処理が行われることとなる。
このように、リール停止制御処理では、全てのリール2L,2C,2Rに対する励磁が無くなって当該全リールが停止し、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されて、ストップスイッチ8L,8C,8Rのそれぞれから遊技者の手が離されたことを条件に、メイン処理に戻って入賞判定処理が行われる。
[役比モニタ用データ処理]
本実施例のメイン制御部41が行う役比モニタ用データ処理の制御内容について、図27および図28に基づいて説明する。図27は、メイン制御部41が行う役比モニタ用データ処理の制御内容を示すフロー図である。図28は、メイン制御部41が行う各状態カウント処理の制御内容を示すフロー図である。なお、役比モニタ用データ処理は、非遊技プログラムに含まれており、遊技プログラムに含まれるメイン処理において呼び出されるサブルーチンである。また、役比モニタ用データ処理は、非遊技プログラムに含まれるサブルーチンである各状態カウント処理を呼び出し、当該各状態カウント処理は、非遊技プログラムに含まれるサブルーチンである役物比率更新処理、連続役物比率更新処理、指示込役比更新処理をさらに呼び出すようになっている。
メイン制御部41は、過去6000ゲーム間の役物払出比率と総累計払出数に対する役物払出比率とを比率表示として、2桁の7セグメント表示器で構成されるクレジット表示器11と遊技補助表示器12に表示させる制御を行う。クレジット表示器11と遊技補助表示器12は、遊技の進行に応じた情報が表示される表示器であり、比率表示を常時表示させることができないため、遊技が行われていない状況下で遊技店の店員などにより所定の操作が行われたことにより比率表示を表示させる。
具体的には、ゲームが行われていないときに、通常施錠されている前面扉1bを遊技店の店員が所持する鍵により解錠して開放状態とした上で、筐体1aの内部に設けられたリセット/設定スイッチ38を操作すると、メイン制御部41は、クレジット表示器11と遊技補助表示器12における現在の表示内容が切り替えて比率表示の表示を開始させる。
また、比率表示は、比率表示の種類を示す略記を構成する上位2桁の英数字と、比率を示す下位2桁の数字とからなる4桁の英数字により構成されており、上位2桁の表示内容をクレジット表示器11に、下位2桁の表示内容を遊技補助表示器12に表示させ、比率表示の開始から予め定められた表示順で所定時間毎に切り替えて比率表示を表示させる。
クレジット表示器11と遊技補助表示器12とに比率表示を表示させた状態で、前面扉1bの閉鎖、スロットマシン1へのメダルの投入、エラーの発生、設定キースイッチ37の操作、精算スイッチ10の操作、スロットマシン1への電力供給の停止のいずれかが検出される、比率表示を表示させる前に表示されていた元の表示内容へ切り替えて比率表示を終了させる。
メイン制御部41は、メイン処理の入賞判定処理(図14のSb49)において、各リール2L,2C,2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を行い、割込み1回待ち処理(Sb50)を行った後に、フラグレジスタ値を退避させ(Sb51)、タイマ割込を禁止に設定したうえで(Sb52)、非遊技プログラムに含まれる役比モニタ用データ処理を実行する。
図27に示すように、役比モニタ用データ処理では、まず、前述のLD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPの示すアドレスの値を非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させ(Sk1)、その後、LD命令を用いて、当該スタックポインタSPの値として非遊技スタック領域の所定値(前回の非遊技プログラムの終了時に記憶された値)を設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する(Sk2)。そして、前述の第1退避命令を用いて、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値を非遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる(Sk3)。そして、非遊技プログラムに含まれる各状態カウント処理(Sk4)を実行した後、前述の第1復帰命令を用いて、Sk3のステップにおいて退避させていたレジスタの値を非遊技スタック領域から順次読み出して、役比モニタ用データ処理を開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させた後(Sk5)、LD命令を用いて、Sk1のステップにおいて非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させていたスタックポインタSPの値を、スタックポインタSPに設定することで、役比モニタ用データ処理を開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させ(Sk6)、役比モニタ用データ処理を終了させて呼び出し元のメイン処理に戻り、Sb54のステップへ進む。メイン処理のSb54のステップにおいてタイマ割込が許可されて、その後の当該役比モニタ用データ処理の実行前に退避されたフラグレジスタ値が復帰される(Sb55)。
図28に示すように、各状態カウント処理では、総累計ゲーム数の加算が可能であるかが判定される(Sp1)。総累計ゲーム数は、3バイトの記憶領域に格納されており、上限値として16777215ゲームまで計数可能である。
総累計ゲーム数の加算ができない場合は、Sp22のステップに進む。総累計ゲーム数の加算ができる場合、ゲームが行われたとして1を加算する(Sp2~Sp4)。前述したとおり、遊技機に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができないため、この加算は3バイトデータ加算&格納処理(Sp4)のサブルーチンを呼び出して実行される。そして、加算した結果、総累計ゲーム数が上限に到達したかが判定される(Sp4)。総累計ゲーム数が上限値に到達していない場合はSp7のステップへ進む。総累計ゲーム数が上限値に到達している場合、総累計カウント停止フラグに上限値に到達した旨を示す値が設定され(Sp5、Sp6)、Sp7のステップへ進む。なお、前述したSp1のステップでは総累計カウント停止フラグを参照して総累計ゲーム数の加算が可能であるかが判定される。
Sp7からのステップでは、総累計ゲーム数が0~5999ゲームの範囲にあるか、6000~174999ゲームの範囲にあるか、175000ゲーム以上の範囲にあるか、が判定される(Sp7~Sp20)。判定の結果に応じて、それぞれの範囲にあることを示す値を点灯識別セグとして設定する(Sp8、Sp18、Sp19)。設定された点灯識別セグは、表示モニタ消化遊技判定フラグに格納される。そして、非遊技プログラムに含まれる役物比率更新処理(Sp22)、連続役物比率更新処理(Sp23)、指示込役比更新処理(Sp24)を順次実行した後に、役比モニタ用データ処理に復帰する。
役物比率更新処理では、更新された総累計払出枚数と総累計役物払出枚数から総累計払出枚数に対する役物払出比率の算出を行う。そして算出された値が総累計払出数に対する役物払出比率として格納される。総累計払出枚数は、遊技者に対して付与されたメダルの総数である。総累計役物払出枚数は、遊技者に対して付与されたメダルの総数(総累計払出枚数)に対する特別状態(BB,CB)において付与されたメダルの総数である。
総累計払出数に対する役物払出比率、過去6000ゲーム間の役物払出比率は、後述の表示モニタ用データ選択処理において参照され、表示されている比率表示の種類を示す略記とともに遊技機情報表示器50に順次表示されることとなる。
次に、メイン制御部41が行う連続役物比率更新処理の制御内容について説明する。連続役物比率更新処理では、特別状態中(BB,CB)のメダルの払出枚数を計数する連続役物払出枚数カウンタ(6000G累計)のアドレスをHLレジスタに設定し、前述の役物比率更新処理により更新されるスロットマシン1において払い出されたメダルの総払出枚数を計数する払出枚数カウンタ(6000G累計)のアドレスをDEレジスタに設定し、除算処理を行う。除算処理では、HLレジスタの値をDEレジスタで除算して得られる商の値をAレジスタに設定する。そして、当該除算処理により算出された商の値を過去6000ゲーム間の連続役物比率としてRAM41cの所定領域に格納する。
過去6000ゲーム間の役物払出比率は、後述の表示モニタ用データ選択処理において参照され、表示されている比率表示の種類を示す略記とともに遊技機情報表示器50に表示されることとなる。
次に、メイン制御部41が行う指示込役比更新処理の制御内容について説明する。指示込役物比率更新処理では、ナビ報知が行われるゲームおよび特別状態中のゲームにおけるメダルの総払出枚数を計数するための指示込役物払出枚数カウンタ(総累計)のアドレスをHLレジスタに設定し、前述の連続役物比率更新処理により更新される払出枚数カウンタ(総累計)のアドレスをDEレジスタに設定し、除算処理を行う。除算処理では、HLレジスタの値をDEレジスタで除算して得られる商の値をAレジスタに設定する。そして、当該除算処理により算出された商の値を総累計払出数に対する指示込役物払出比率としてRAM41cの所定領域に格納する。
総累計払出数に対する指示込役物払出比率は、後述の表示モニタ用データ選択処理において参照され、表示されている比率表示の種類を示す略記とともに遊技機情報表示器50に表示されることとなる。
[タイマ割込処理]
本実施例のメイン制御部41が行うタイマ割込処理(メイン)の制御内容について、図29に基づいて説明する。図29は、メイン制御部41が行うタイマ割込処理の制御内容を示すフロー図である。なお、タイマ割込処理(メイン)は、遊技プログラムに含まれるサブルーチンである。
図29に示すように、タイマ割込処理(メイン)では、まず、すべての表レジスタと裏レジスタを交換した後(Sv1)、タイマ割込を禁止に設定し(Sv2)、RAM41cの所定領域に設定されている電圧低下状態カウンタの値を取得する(Sv3)。そして、電断検出回路48から電圧低下信号が入力される入力ポートを参照して(Sv4)、電圧低下信号が入力されているか否かを判定する(Sv5)。電圧低下信号が入力されている場合には、電圧低下状態カウンタが予め定められた上限値(本実施例では、4)に達しているか否かを判定し(Sv6)、電圧低下状態カウンタが上限値に達している場合には、電断処理(メイン)を行う(Sv7)。
電断処理では、すべての表レジスタと裏レジスタを交換し、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値を、遊技RAM領域の遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させ、スタックポインタSPにより示される遊技スタック領域の現在のアドレスを遊技RAM領域の所定領域に記憶させることで退避させる。なお、メイン制御部41がレジスタの値を記憶させる遊技RAM領域の遊技スタック領域やスタックポインタSPにより示されるアドレスの値を記憶させる遊技RAM領域の所定領域を含む遊技RAM領域の所定領域は、バックアップ電源によりバックアップされており、スロットマシン1への電力供給が停止しても、バックアップ電源により電力が供給される限り当該遊技RAM領域の記憶内容が保存されるようになっている。
そして、メイン制御部41が備えるパラレル出力ポートのうちホッパーモータ34bの駆動信号が出力される出力ポート3を初期化して、出力状態をOFF状態にする。これにより、ホッパーユニット35によりメダルの払い出しが行われている場合には、メダルの払い出しをまず優先的に停止させる。その後、パラレル出力ポートのうちリールモータ32L、32C、32Rの駆動信号が出力される出力ポート0、1を初期化して、リール2L,2C,2Rが回転制御されている場合には、リール2L,2C,2Rの回転を停止させる。
その後、パラレル出力ポートのうち左・中・右停止有効LED22L、22C、22Rおよび流路切替ソレノイド30の制御信号が出力される出力ポート2、クレジット表示器11、遊技補助表示器12の制御信号が出力される出力ポート4、5、試験用信号を出力する出力ポート6、7、サブ制御部91に対してコマンドを送信する出力ポート8、9を順次初期化して、各種スイッチ類への制御信号などの出力を停止させる。
出力ポート0~9を初期化した後は、RAM41cの所定領域に破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))を設定し、RAM41cの所定領域に設定されているパリティ調整用データをクリアする。そして、RAM41cのすべての格納領域の排他的論理和が0になるように新たなRAM41cのパリティ調整用データを計算して、当該パリティ調整用データをRAM41cの所定領域に設定し、RAM41cへのアクセスを禁止に設定し、ループ処理に入る。
ループ処理では、電圧低下信号の出力状況を監視した状態で待機する。この状態で、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)からプログラムをスタートさせる。一方、電圧低下信号が入力されたまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。
以上の処理によって、AC100Vの電力供給が停止される場合には、電断処理(メイン)が実行され、電断前のレジスタの値が遊技RAM領域の遊技スタック領域に退避されるとともに、当該遊技スタック領域を含むRAM41cの遊技RAM領域の所定領域の内容もバックアップ電源が供給されることで保持されるため、スロットマシン1への電力供給が再開された際に実行される起動処理(メイン)において、電断前の制御状態に復帰させることが可能となる。さらに電断前の制御状態において停止操作が有効であったか否も特定できるようになっている。
タイマ割込処理のSv5のステップにおいて電圧低下信号が入力されていないと判定した場合、およびSv6のステップにおいて電圧低下状態カウンタが上限値に達していないと判定した場合は、Sv8のステップに進み、電圧低下状態カウンタを更新する。Sv5のステップからSv8のステップに進んだ場合には、電圧低下状態カウンタに0を加算することで、現在の値を維持する一方で、Sv5のステップからSv8のステップに進んだ場合には、電圧低下状態カウンタに1加算するように更新する。
そして、入力ポートから各種スイッチ類の検出状態を入力し、入力データ、確定データ、エッジデータ(ONエッジデータおよびOFFエッジデータ)を生成するポート入力処理を行う(Sv9)。その後、前述の第2退避命令を用いて、メイン制御部41が備えるレジスタのうち演算結果が格納されるフラグレジスタの値を、遊技RAM領域の遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させた後(Sv10)、非遊技プログラムに含まれる時間監視更新処理を行う(Sv11)。その後、前述の第2復帰命令を用いて、Sv10のステップにおいて遊技スタック領域に退避させたフラグレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で遊技スタック領域から順次読み出してフラグレジスタに設定することで、時間監視更新処理を行う前の状態にフラグレジスタを復帰させる(Sv12)。
時間監視更新処理では、まず、前述のLD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPにより示される遊技スタック領域から現在のスタックポインタSPが示すアドレスの値を読み出し、非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させる。その後、LD命令を用いて、前回の非遊技プログラムの終了時にスタックポインタSPにより示されるアドレスとして記憶されている値を、非遊技RAM領域の所定領域から読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する。そして、前述の第1退避命令を用いて、フラグレジスタを含むメイン制御部41が備えるすべてのレジスタ(アキュムレータレジスタ、フラグレジスタ、汎用レジスタ、インデックスレジスタ、インタラプトレジスタ、リフレッシュレジスタ、プログラムカウンタなど)の値を、スタックポインタSPにより特定される非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる。なお、非遊技プログラムに含まれる時間監視更新処理が遊技プロクラムから呼び出されることに伴って、スタックポインタSPを遊技プログラム用から非遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、遊技プログラムから時間監視更新処理が呼び出された際に、当該時間監視更新処理により非遊技プログラム用のスタックポインタSPが設定された後に退避させられるレジスタの状態は、遊技プログラムが時間監視更新処理を呼び出したときのレジスタの状態と異なることがある。
その後、投入メダルセンサ31a~31cや払出センサ34cに関する異常を検出するセンサ監視処理、ゲームの結果に関連して発生する試験信号を出力する試験信号出力処理、非遊技プログラムが用いる各種タイマを更新するタイマ更新処理、役比モニタに表示させる出力データを選択する役比モニタ出データ選択処理を順次行う。また、センサ監視処理では、投入メダルセンサ31a~31cや払出センサ34cに関する異常が検出した場合に、検出された異常の種類を特定可能なセンサエラー参照データをRAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定するようになっている。
そして、前述の第1復帰命令を用いて、時間監視更新処理を開始した際に非遊技スタック領域に記憶させて退避させていたレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で非遊技スタック領域から順次読み出して、当該順序に対応するレジスタに設定することで、時間監視更新処理を開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させる。その後、前述のLD命令を用いて、時間監視更新処理を開始した際に非遊技RAM領域の所定領域に退避させたスタックポインタSPの値を読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、時間監視更新処理を開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させて、時間監視更新処理を終了させる。なお、非遊技プログラムに含まれる時間監視更新処理を終了させて、遊技プロクラムに復帰させるために、当該時間監視更新処理の開始時に退避させていたすべてのレジスタの値を復帰させた後に、スタックポインタSPを非遊技プログラム用から遊技プログラム用に変更する際に、LD命令が用いられることで、フラグレジスタの第2ゼロフラグTZが変更されることとなり、当該LD命令の実行される前後でフラグレジスタの状態が変化することがある。すなわち、時間監視更新処理が終了されるときのレジスタの状態は、当該時間監視更新処理が開始されるときに退避されたレジスタの状態と異なることがある。
Sv12のステップにおいてフラグレジスタを復帰させた後は、Sv11のステップにおける時間監視更新処理により設定されたセンサエラー参照データを参照し(Sv13)、今回のタイマ割込における時間監視更新処理により設定されたセンサエラー参照データと、前回のタイマ割込における時間監視更新処理により設定されたセンサエラー参照データの論理和を算出する(Sv14)。そして、RAM41cの遊技RAM領域の所定領域に設定されており、投入メダルセンサ31a~31cや払出センサ34cに関する異常が検出されているか否かを特定可能なセンサエラーフラグを、Sv14のステップで算出した論理和に基づいて更新する。Sv13~Sv15のステップを行うことで、センサエラー参照データに基づいて異常が検出されていることが特定される場合には、センサエラーフラグが異常が検出されていることを示す状態であるか否かにかかわらず、当該異常が検出されている旨を示すように、センサエラーフラグを更新する。一方、センサエラー参照データに基づいて異常が検出されていないことが特定される場合には、センサエラーフラグの状態を維持する。すなわち、センサエラー参照データに基づいて異常が検出されていることが特定される場合には、センサエラー参照データの内容をセンサエラーフラグに反映させる一方で、センサエラー参照データに基づいて異常が検出されていないことや異常が解除されたことが特定される場合には、センサエラー参照データの内容をセンサエラーフラグに反映させないようになっている。
Sv15のステップにおいてセンサエラーフラグを更新した後は、メイン制御部41の内部に設けられた乱数回路における乱数値を更新する乱数値更新処理を行い(Sv16)、メイン制御部41の内部に設けられたウォッチドッグタイマ(WDT)のレジスタをクリアする(Sv17)。その後、RAM41cの所定領域に設けられ、タイマ割込に含まれる処理を分岐させるための分岐用カウンタの値を所定のレジスタに読み込み、所定値(本実施例では、1)を加算して更新し、更新された値を、RAM41cの所定領域の分岐用カウンタの値として設定する(Sv18)。この分岐用カウンタを更新する処理では、当該分岐用カウンタが0~2である場合は1加算し、分岐用カウンタが3である場合は初期化して0に戻すことで、0~3の範囲で更新する。すなわち分岐用カウンタの値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。そして、分岐用カウンタの値は、タイマ割込処理(メイン)において実行される各処理において参照され、たとえば、分岐用カウンタが所定値となったときに所定の制御を実行するなど、各処理内の制御が分岐されることとなる。
Sv18のステップにおいて分岐用カウンタを更新した後、当該分岐用カウンタが4であるか否かを判定し(Sv19)、分岐用カウンタが4である場合には、RAM41cの所定領域に設定されている所定の各種タイマを更新するカウンタ更新処理(Sv20)、出力ポートに接続された各種LEDなどの表示器(クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1~3BETLED14~16、状態表示LED17、スタート有効LED18、区間表示LED19、リプレイ中LED20など)の点灯状態をメイン処理などの各処理による設定に応じてダイナミック点灯させるための点灯信号を設定して送信などを行うに制御するLEDダイナミック表示処理(Sv21)を行う。
Sv19のステップにおいて分岐用カウンタが4でないと判定した場合、およびSv21のステップにおいてLEDダイナミック表示処理を行った後は、外部出力信号のうちメダルが投入された旨を示すメダル投入信号やメダルの払い出しが行われる旨を示すメダル払出信号の出力設定を更新して、スロットマシン1の外部に送信するメダル投入払出信号送信処理(Sv22)、外部出力信号のうちセキュリティ信号(ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号)の出力設定を更新して、スロットマシン1の外部に送信するセキュリティ信号送信処理(Sv24)、コマンドキューに設定されたドアコマンドや操作終了コマンドなどの各種コマンドを送信させるなどを行うコマンド送信処理(Sv25)を順次行う。
その後、分岐用カウンタを参照して、当該分岐用カウンタが2であるか否かを判定し、分岐用カウンタが2である場合には、リールに関する異常が生じている場合(リールエラー中)に設定されるリールエラーフラグがRAM41cの所定領域に設定されているか否かに基づいて、リールエラー中であるか否か判定する(Sv26)。そして、リールエラー中でない場合は、遊技の進行状況などに応じて各リールモータ32L、32C、32Rの励磁パターンの設定などを行ってリールの回転および停止を制御するリール制御処理を行う(Sv27)。
そして、Sv25のステップにおいて分岐用タイマが2でないと判定した場合、Sv26のステップにおいてリールエラー中であると判定した場合、およびSv27のステップにおけるリール制御処理を終了した場合は、リール制御処理により設定された励磁パターンに応じた駆動信号を各リールモータ32L、32C、32Rに出力されることで、各リールモータ32L、32C、32Rを所定の制御態様で回転、停止させるリールモータ駆動信号出力処理(Sv29)、ソレノイド駆動回路46に対して制御信号を送信する処理や左・中・右停止有効LED22L、22C、22Rの点灯状態を更新する処理、有利区間中信号をOFF状態に設定する処理などを行うポート出力更新処理(Sv30)を順次行った後、RAM41cの所定領域に設定されている有利区間中信号の出力バッファを参照して、出力バッファにON状態を示す所定値(本実施例では、1)が設定されているか否かを判定する(Sv31)。なお、メイン処理の出玉制御処理により有利区間中フラグが設定されることでメイン処理におけるゲーム終了時の処理(Sb82)により有利区間中信号の出力バッファにON状態を示す所定値(本実施例では、1)が設定されるようになっている。
Sv31のステップにおいて、有利区間中信号の出力バッファにON状態を示す所定値(本実施例では、1)が設定されていると判定した場合には、有利区間中信号をON状態に制御し、試験装置に対する有利区間中信号の出力を開始させた後(Sv32)、Sv33のステップへ進む。一方、Sv31のステップにおいて、有利区間中信号の出力バッファにOFF状態を示す初期値(本実施例では、0)が設定されており、ON状態を示す所定値(本実施例では、1)が設定されていないと判定した場合には、Sv32のステップの処理を行わず、Sv33のステップへ進む。
Sv33のステップにおいては、すべての表レジスタと裏レジスタを交換し(Sv33)、タイマ割込を許可に設定して(Sv34)、タイマ割込処理(メイン)を終了させて、当該タイマ割込処理(メイン)が開始されたときのメイン処理に復帰させる。
このように、本実施例のタイマ割込処理では、一遊技時間管理用タイマ値を含む特定処理(遊技プログラム)で用いられる複数のタイマ値を更新するカウンタ更新処理(Sv20)と、特別処理(非遊技プログラム)で用いられるタイマ値を更新する時間監視更新処理(Sv11)と、を別個に行うようになっている。これにより、特別処理が用いるタイマ値を更新する時間監視更新処理が、特定処理が用いるタイマ値を更新するカウンタ更新処理と混在することがないようになっている。
本実施例のタイマ割込処理では、試験信号を出力する処理を含む時間監視更新処理を、一遊技時間管理用タイマ値を更新するカウンタ更新処理よりも前に行うようになっている。これにより、試験信号の出力を開始した後に、一遊技時間管理用タイマ値の更新が開始されるので、試験信号が出力される時間間隔を、確実に1ゲームの最小時間以上とすることができる。
[時間監視更新処理]
本実施例のメイン制御部41が行う時間監視更新処理の制御内容について、図30に基づいて説明する。図30は、メイン制御部41が行う時間監視更新処理の制御内容を示すフロー図である。なお、時間監視更新処理は、非遊技プログラムに含まれており、遊技プログラムに含まれるタイマ割込処理(メイン)により呼び出されるサブルーチンである。また、時間監視更新処理は、非遊技プログラムに含まれるセンサ監視処理、試験信号出力処理、メダル通過時間タイマ更新処理、表示モニタ出力データ選択処理を順次呼び出すようになっている。
図30に示すように、時間監視更新処理では、まず、前述のLD命令を用いて、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPにより示される遊技スタック領域の現在のアドレスの値を、非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させる(Sv201)。その後、LD命令を用いて、当該スタックポインタSPの値として非遊技スタック領域の所定値(前回の非遊技プログラムの終了時にスタックポインタSPにより示されるアドレスとして非遊技RAM領域の所定領域に記憶されている値)を設定することで、スタックポインタSPを非遊技プログラム用に設定する(Sv202)。そして、前述の第1退避命令を用いて、フラグレジスタを含むメイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値を、スタックポインタSPにより特定される非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させる(Sv203)。その後、非遊技プログラムに含まれており、投入メダルセンサ31a~31c、払出センサ34cの検出信号に異常が発生しているか否かを判定するセンサ監視処理(Sv204)、スロットマシン1に接続される試験装置に試験用信号を出力する試験信号出力処理(Sv205)、投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲のメダルの通過時間を計時するタイマを更新するメダル通過時間タイマ更新処理(Sv206)、役比モニタに表示させる役比データを選択する役比モニタ表示データ選択処理(Sv207)を順次行う。
Sv207のステップにおける役比モニタ表示データ選択処理の処理を行った後は、前述の第1復帰命令を用いて、Sv203のステップにおいて非遊技スタック領域に記憶させて退避させていたレジスタの値を、退避させるときと逆の順序で非遊技スタック領域から順次読み出して、当該順序に対応するレジスタに設定することで、時間監視更新処理を開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させる(Sv208)。その後、前述のLD命令を用いて、Sv201のステップにおいて非遊技RAM領域の所定領域に退避させた遊技プログラム用のスタックポインタSPの値を読み出し、スタックポインタSPが示す値として設定することで、時間監視更新処理を開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させて(Sv209)、時間監視更新処理を終了させて呼び出し元のタイマ割込処理(メイン)に戻る。
このように、メイン制御部41は、非遊技プログラムに含まれる時間監視更新処理に従って各種処理(センサ監視処理、試験信号出力処理、メダル通過時間タイマ更新処理、役比モニタ表示データ選択処理)を行う場合には、遊技プログラムに含まれるタイマ割込処理(メイン)(Sv11)から時間監視更新処理を呼び出すことで、当該時間監視更新処理の各種処理を行い、当該各処理が終了することで、呼び出し元のタイマ割込処理(メイン)に戻るようになっている。
また、時間監視更新処理では、遊技プログラムであるタイマ割込処理(メイン)から呼び出された後、まず、スタックポインタSPおよびレジスタを退避させる処理を行って、その後、センサ監視処理、試験信号出力処理、メダル通過時間タイマ更新処理、役比モニタ表示データ選択処理などの複数の処理を行う。そして、これらの処理がすべて終了した後、遊技プログラムから呼び出されたときに退避させたスタックポインタSPおよびレジスタを復帰させて、呼び出し元のタイマ割込処理(メイン)に戻る構成になっている。このような構成すなわち遊技プログラムから1回の呼出処理により呼び出された非遊技プログラムにおいて、複数の処理(たとえば、センサ監視処理、試験信号出力処理、メダル通過時間タイマ更新処理、役比モニタ表示データ選択処理など)を行う構成では、非遊技プログラムにおいて行う複数の処理毎に、スタックポインタSPおよびレジスタを退避させる処理およびこれらを復帰させる処理を行わず、まとめて1回の処理とすることができる。
また、遊技プログラム(たとえば、タイマ割込処理(メイン))から非遊技プログラム(たとえば、時間監視更新処理)を呼び出す際に、遊技プログラム側において、メイン制御部41が備えるレジスタのうち演算結果が格納されるフラグレジスタの値を、遊技RAM領域の遊技スタック領域に記憶させることで退避させた後、非遊技プログラムを呼び出し、当該非遊技プログラムが終了された後に、当該非遊技プログラムを呼び出す前に退避させたフラグレジスタの値を、遊技スタック領域から順次読み出して該当するフラグレジスタに設定することで、非遊技プログラムを呼び出す前の状態にフラグレジスタを復帰させるようになっている。これにより、遊技プログラムは、非遊技プログラムを呼び出すことで、当該非遊技プログラムが演算を行うためにフラグレジスタを使用して、当該フラグレジスタの値を変更させた場合でも、遊技プログラムに復帰した際に、当該非遊技プログラムを呼び出す前の状態にフラグレジスタの値を復帰させて、その後の処理を行うことができるようになっている。
また、非遊技プログラム(たとえば、時間監視更新処理)では、遊技プログラム(たとえば、タイマ割込処理(メイン))により呼び出された際に、まず、呼び出し元の遊技プログラムにより使用されていたスタックポインタSPにより示される遊技スタック領域の現在のアドレスの値を、非遊技RAM領域の所定領域に記憶させて退避させる。そして、非遊技プログラムに応じた所定の処理を行った後、当該非遊技プログラムを終了させる際に、非遊技プログラムを開始した際に非遊技RAM領域の所定領域に退避させたスタックポインタSPの値をスタックポインタSPに設定することで、非遊技プログラムを開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させるようになっている。これにより、非遊技プログラムは、当該非遊技プログラムにおいてスタックポインタSPを使用して、当該スタックポインタSPを変更させた場合でも、非遊技プログラムを終了させる際に、当該非遊技プログラムを開始したときの状態にスタックポインタSPを復帰させた状態で、呼び出し元の遊技プログラムに復帰させることができるようになっている。
また、非遊技プログラム(たとえば、時間監視更新処理)では、遊技プログラム(たとえば、タイマ割込処理(メイン))により呼び出された際に、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値を、非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に記憶させることで退避させる。そして、非遊技プログラムに応じた所定の処理を行った後、当該非遊技プログラムを終了させる際に、当該非遊技プログラムを開始した際に非遊技スタック領域に記憶させて退避させていたレジスタの値を、非遊技スタック領域から順次読み出して、該当するレジスタに設定することで、当該非遊技プログラムを開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させるようになっている。これにより、非遊技プログラムは、当該非遊技プログラムにおいて、各種処理を行うためにレジスタを使用して、当該レジスタの値を変更させた場合でも、非遊技プログラムを終了させる際に、当該非遊技プログラムを開始したときの状態にすべてのレジスタの値を復帰させた状態で、呼び出し元の遊技プログラムに復帰させることができるようになっている。
また、非遊技プログラムでは、遊技プログラムにより呼び出された際に、メイン制御部41が備える全てのレジスタの値を、非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に記憶させることで退避させ、当該非遊技プログラムを終了させる際に、非遊技スタック領域に記憶させて退避させていたレジスタの値を該当するレジスタに設定することで、当該非遊技プログラムを開始したときの状態にすべてのレジスタを復帰させるようになっている。遊技プログラムにより使用されていたレジスタの値を、非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に記憶させて退避させ、当該非遊技スタック領域からレジスタに復帰させるので、遊技スタック領域に全てのレジスタの値を退避させるための領域を設ける必要がなく、遊技スタック領域にはフラグレジスタの値を退避させるための領域のみを設ければよいので、当該遊技スタック領域の容量を低減することができる。
また、メイン制御部41がフラグレジスタの値を退避させる命令に1バイトのプログラム容量を必要とする一方、メイン制御部41が全てのレジスタの値を退避させる命令に2バイトのプログラム容量を必要とする。そして、遊技プログラムから非遊技プログラムを呼び出す際に、遊技プログラム側において、メイン制御部41が備えるレジスタのうちフラグレジスタの値を、遊技RAM領域の遊技スタック領域に退避させた後、非遊技プログラムを呼び出し、非遊技プログラム側において、全てのレジスタの値を、非遊技RAM領域の非遊技スタック領域に退避させるようになっており、遊技プログラム側で全てのレジスタを退避させる場合よりも遊技プログラムのプログラム容量を削減できるようになっている。
[センサ監視処理]
図31および図32は、メイン制御部41が行うセンサ監視処理の制御内容を示すフロー図である。図31に示すように、センサ監視処理では、タイマ割込処理(メイン)において更新され、RAM41cの遊技RAM領域の所定領域に設定されるタイマ割込処理(メイン)の分岐用カウンタを参照して払出センサ34c、34dの検出状態に異常が生じているか否かを監視する払出センサに関する処理を行うタイミング(分岐用タイマが0であるタイミング)であるか否かを判定する(Sz101)。そして、払出センサに関する処理を行うタイミングである場合は、Sz102のステップに進む。一方、払出センサに関する処理をタイミングでない場合は、Sz117のステップに進み、投入メダルセンサ31a~31cの検出状態に異常が生じているか否かを監視する投入センサに関する処理を行う。
Sz101のステップにおいて払出センサに関する処理を行うタイミングであると判定した場合は、当該センサ監視処理による監視結果を遊技プログラムに伝達するためにRAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定されているセンサエラー参照データをクリアする(Sz102)。そして、RAM41cの遊技RAM領域の所定領域に設定されており、エラーコードE1~E5の異常が発生しているか否かを特定可能なエラーフラグを参照して(Sz103)、エラーコードE2、E3、E4の異常が発生しているか否かを判定する(Sz104)。
Sz104のステップにおいてエラーコードE2、E3、E4の異常が発生していると判定した場合は、Sz117のステップに進む一方、エラーコードE2、E3、E4の異常が発生していないと判定した場合は、払出センサ34c、34dの確定データが記憶されているポート入力バッファの所定領域を参照した後(Sz105)、RAM41cの遊技RAM領域の所定領域を参照して、ホッパーユニット35によりメダルを払い出す払出制御を行っている旨を示す払出中フラグが設定されているか否かを判定する(Sz106)。
Sz106のステップにおいて払出中フラグが設定されていると判定した場合は、Sz105のステップにおいて参照した払出センサ34c、34dの確定データに基づいて、払出センサ34c、34dの一方がON状態であるか否かを判定し(Sz107)、払出センサ34c、34dの一方がON状態である場合は、払出センサ34c、34dのエッジデータが記憶されているポート入力バッファの所定領域を参照し(Sz108)、エッジデータ(ONエッジデータまたはOFFエッジデータ)が設定されているか否かを判定する(Sz109)。
そして、Sz107のステップにおいて払出センサ34c、34dの一方がON状態であり、かつSz107のステップにおいてエッジデータが設定されていると判定した場合、すなわちホッパーユニット35から払い出された1枚のメダルが払出センサ34c、34dの検出範囲を通過し始めたとき、またはホッパーユニット35から払い出された1枚のメダルが払出センサの検出範囲を通過し終えたときである場合は、RAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定されているセンサチェックタイマ1を初期化して0に設定し(Sz110)、新たなメダルの通過時間の計時を開始させる。そして、Sz109のステップにおいてエッジデータが設定されていないと判定した場合、およびSz110のステップにおいてセンサチェックタイマ1を初期化した後は、センサチェックタイマ1に1を加算して更新する(Sz111)。
センサチェックタイマ1は、払出センサ34c、34dの検出範囲をメダルが通過し始めたときから通過し終えたときまでの時間と、払出センサ34c、34dの検出範囲をメダルが通過し終えたときから次のメダルが通過し始めたときまでの時間とを計時するためのタイマである。センサ監視処理におけるSz111のステップにより更新されることにより、センサチェックタイマ1は、払出中フラグが設定されている期間すなわちホッパーユニット35によりメダルの払出制御が行われている期間中において、払出センサに関する処理を行うタイミング(タイマ割込処理(メイン)4回毎に1回のタイミングであり、2.24ミリ秒)ごとに更新されるようになっている。
Sz107のステップにおいて払出センサ34c、34dの一方がON状態であり、かつSz109のステップにおいてエッジデータが設定されていないと判定した場合、すなわちメダル払出制御がホッパーユニット35から払い出された1枚のメダルが払出センサ34c、34dの検出範囲を通過中である場合、または払出制御中において1枚のメダルが払い出された後、次のメダルが払い出されるまでの間の期間である場合は、センサチェックタイマ1を一単位時間(本実施例では、2.24ミリ秒)分加算して更新する(Sz111)。
そして、Sz111のステップにおいてセンサチェックタイマ1を更新した後、当該センサチェックタイマ1の値が予め定められた監視時間の最大値(本実施例では、11.20ミリ秒)を超えたか否かを判定する(Sz112)。
ここで、センサチェックタイマ1の監視時間の最大値は、少なくともホッパーユニット35により払い出されてメダルが払出センサ34c、34dの検出範囲を通過し始めてから通過し終えるまでに要する時間の最大値、および、ホッパーユニット35により払い出されたメダルが払出センサ34c、34dの検出範囲を通過し終えた後、次のメダルがホッパーユニット35により払い出されて、払出センサ34c、34dの検出範囲を通過し始めるまでに要する時間のうち長い方の時間以上の時間に設定されている。これにより、メダルを払い出す払出制御が行われている期間において、センサチェックタイマ1に基づいて、少なくとも、払出センサ34c、34dの検出状態がON状態で継続し得る時間、および払出センサ34c、34dの検出状態がOFF状態で継続し得る時間よりも長い期間が経過したか否かが判定されるようになっている。
Sz112のステップにおいてセンサチェックタイマ1の値が監視時間の最大値を超えたと判定した場合は、払出センサ34c、34dの検出状態に基づいて異常が検出された旨を示すセンサエラー参照データ(払出センサ)をRAM14cの非遊技RAM領域の所定領域に設定した後(Sz113)、センサチェックタイマ1を初期化して0に設定し(Sz114)、新たなメダルの通過時間の計時を開始させて、Sz114のステップにおいて設定したセンサチェックタイマ1の値(0)をRAM41cの所定領域に格納して(Sz115)、Sz117のステップに進む。一方、Sz112のステップにおいてセンサチェックタイマ1の値が監視時間の最大値を超えていないと判定した場合には、当該センサチェックタイマ1の値をRAM41cの所定領域に格納して(Sz115)、Sz117のステップに進む。
また、Sz106のステップにおいて払出中フラグが設定されていると判定した場合であり、Sz107のステップにおいて払出センサ34c、34dの一方がON状態でないと判定した場合は、Sz108~Sz113のステップの処理を行うことなく、Sz114のステップに進むことで、センサエラー参照データをSz102のステップにおいてクリアした状態で維持して、Sz114のステップへ進み、センサチェックタイマ1を初期化して0に設定した後、当該Sz114のステップにおいて設定したセンサチェックタイマ1の値(0)をRAM41cの所定領域に格納して(Sz115)、Sz117のステップに進む。
また、Sz106のステップにおいて払出中フラグが設定されていないと判定した場合は、Sz105のステップにおいて参照した払出センサ34c、34dの確定データに基づいて、払出センサ34c、34dの双方がOFF状態であるか否かを判定し(Sz116)、払出センサ34c、34dの双方がOFF状態である場合は、Sz107のステップに進む。そして、Sz107のステップにおいて払出センサ34c、34dの一方がON状態でないと判定されることで、センサエラー参照データ(払出センサ)を設定せずに、Sz117のステップに進むこととなる。
一方で、Sz106のステップにおいて払出中フラグが設定されていないと判定した場合であって、Sz116のステップにおいて払出センサ34c、34dの双方がOFF状態でないと判定した場合は、Sz113のステップに進み、センサエラー参照データ(払出センサ)をRAM14cの非遊技RAM領域の所定領域に設定した後、センサチェックタイマ1を初期化し(Sz114)、当該センサチェックタイマ1の値をRAM41cの所定領域に記憶させて(Sz115)、Sz117のステップに進む。
以上のSz11~116のステップの処理が行われることで、払出センサ34c、34dの検出状態に基づいてメダルの払い出しに関する異常が生じているか否かを判定する払出センサに関する処理が行われることとなり、当該処理が行われた後は、Sz117のステップ以降の処理を行うことで、投入センサに関する処理を払出センサに関する処理に続けて行うようになっている。
図32に示すように、センサ監視処理における投入センサに関する処理では、まず、メダル投入部4からのメダルの投入を許可する旨を示すメダル手入れ許可フラグがRAM41cの所定領域に設定されているか否かを判定し(Sz117)、メダル手入れ許可フラグが設定されていない場合は、センサ監視処理を終了させて、呼び出し元の時間監視更新処理に戻る。
Sz117のステップにおいてメダル手入れ許可フラグが設定されていると判定した場合は、RAM41cの遊技RAM領域の所定領域を参照し(Sz118)、投入メダルセンサ31a~31cや払出センサ34cに関する異常(以下、メダルセンサエラーと呼ぶ場合がある)が検出されているか否かを特定可能なセンサエラーフラグが設定されているか否かに基づいて、メダルセンサエラー中であるか否かを判定する(Sz119)。そして、メダルセンサエラー中である場合は、センサ監視処理を終了させて、呼び出し元の時間監視更新処理に戻る。
Sz119のステップにおいてメダルセンサエラー中でないと判定した場合は、遊技RAM領域におけるポート入力バッファに設定されている投入メダルセンサ31a~31c(図32中では、投入メダルセンサ1、2、3)の現在データを参照し(Sz120)、投入メダルセンサ31a~31cがON状態であるか否かを判定する(Sz121)。
Sz121のステップにおいて投入メダルセンサ31a~31cがON状態であると判定した場合は、投入メダルセンサ31a~31cのON状態をRAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に退避させ(Sz122)、RAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定されているセンサチェックタイマ2を参照して、当該センサチェックタイマ2が0であるか否かを判定する(Sz123)。
センサチェックタイマ2は、投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲をメダルが通過し始めたときから通過し終えたときまでの時間を計時するためのタイマである。センサ監視処理におけるSz127のステップにより更新されることにより、センサチェックタイマ1は、投入メダルセンサ31aがON状態である期間において、センサ監視処理が行われるタイミング(タイマ割込処理(メイン)毎であり、0.56ミリ秒)毎に更新されるようになっている。
Sz123のステップにおいてセンサチェックタイマ2が0あると判定した場合は、Sz120のステップにおいて参照した投入メダルセンサ31b、31cがON状態であるか否かを判定し(Sz124)、投入メダルセンサ31b、31cがON状態でない場合は、RAM41cの所定領域にメダル投入信号処理により設定されるメダル投入信号無視タイマに基づいて、メダル投入信号を参照しないメダル投入信号無視時間内(本実施例では、流路切替ソレノイド30によるメダルの流路の切替制御を開始してから504ミリ秒内)であるか否かを判定し(Sz125)、当該メダル投入信号無視時間内でない場合は、センサチェックタイマ2に一単位時間(本実施例では、0.56ミリ秒)分加算して更新し(Sz126)、加算後のセンサチェックタイマ2の値が、投入メダルセンサ31aの検出範囲をメダルが正常に通過するために要する正常通過時間範囲の最大値(本実施例では、99.68m)を超えたか否かを判定する(Sz127)。なお、正常通過時間範囲は、メダルが投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲を通過するために要する時間の実測値や、メダルセレクタ29のメダル受入流路29bの形状、メダル受入流路29bにおける投入メダルセンサ31a~31cの配置、投入メダルセンサ31a~31cの特性などに基づいて予め定められている(本実施例では、10.08ミリ秒~99.68ミリ秒の範囲である)。
そして、Sz127のステップにおいてセンサチェックタイマ2の値が正常通過時間範囲の最大値を超えたと判定した場合、Sz124のステップにおいて投入メダルセンサ31b、31cがON状態であると判定した場合は、投入メダルセンサ31a~31cの検出状態に基づいて異常が検出された旨を示すセンサエラー参照データ(投入メダルセンサ)をRAM14cの非遊技RAM領域の所定領域に設定した後(Sz128)、センサチェックタイマ2を初期化して0に設定して(Sz129)、新たなメダルの通過時間の計時を開始させる。そして、センサ監視処理を終了させて呼び出し元の時間監視更新処理に戻る。
また、Sz121のステップにおいて投入メダルセンサ31a~31cがON状態でないと判定した場合、Sz126のステップにおいてメダル投入信号無視タイマに基づいてメダル投入信号無視時間内でないと判定した場合、Sz127のステップにおいてセンサチェックタイマ2の値が正常通過時間範囲の最大値を超えていないと判定した場合は、当該センサチェックタイマ2の値をRAM41cの所定領域に格納して(Sz130)、センサ監視処理を終了させて呼び出し元の時間監視更新処理に戻る。
このように、センサ監視処理では、Sz101~Sz116のステップの処理が行われることで、払出センサに関する処理が行われて、払出センサ34c、34dの検出状態に基づいてメダルの払い出しに関する異常が生じているか否かが判定されることとなり、Sz117~Sz130のステップの処理が行われることで、投入メダルセンサ31a~31cの検出状態に基づいてメダルの投入に関する異常が生じているか否かが判定されるようになっている。
また、センサ監視処理では、払出センサに関する処理を行うことで、メダルの払い出しに関する異常が生じているか否かを判定した後、判定の結果にかかわらず、投入センサに関する処理を続けて行って、メダルの投入に関する異常が生じているか否かの判定を行うようになっている。
[試験信号出力処理]
メイン制御部41が行う試験信号出力処理について、図33に基づいて説明する。図33は、メイン制御部41が行う試験信号出力処理の制御内容を示すフロー図である。メイン制御部41は、前述のセンサ監視処理を行った後、続けて試験信号処理を行う。
図33に示すように、試験信号出力処理では、まず、メイン処理によりRAM41cの遊技RAM領域の所定領域に設定される一遊技時間管理用タイマを参照し(Sz201)、一遊技時間管理用タイマの値が所定値(本実施例では、一遊技時間管理用タイマによる計時を開始させるときの値であり、4.1秒に対応する値)であるか否かを判定する(Sz202)。なお、当該試験号出力処理を呼び出した時間監視更新処理の更に呼び出し元であるタイマ割込処理(メイン)が行われる前に、メイン処理のSb43のステップが行われていた場合に、一遊技時間管理用タイマの値が所定値に設定されている。
Sz202のステップにおいて一遊技時間管理用タイマが初期値であると判定した場合に、タイマ割込処理(メイン)によりRAM41cの遊技RAM領域の所定領域に設定される分岐用カウンタを参照し(Sz203)、当該分岐用カウンタが所定値(本実施例では、3)である場合には、RAM41cの所定領域に設定されている試験信号出力タイマに予め定められた所定値(試験装置に対して出力する出力データ数に応じた値であり、本実施例では、一の出力データを特定可能な試験信号の出力を継続させる時間((22.4ミリ秒)×出力データ数(4)))を設定して計時を開始させる(Sz204)。一方、Sz202のステップにおいて一遊技時間管理用タイマが初期値でないと判定した場合、Sz203のステップにおいて分岐用タイマが3でないと判定した場合、Sz204のステップにおいて試験信号出力タイマを設定した後は、試験信号として出力する出力データが記憶されているRAM41cの所定領域を特定するための出力データアドレスの初期アドレスを取得する(Sz205)。なお、出力データは、内部抽選における特別役の当選状況、一般役の当選状況を特定可能なデータである。
その後、試験信号出力タイマの値を参照して(Sz206)、試験信号出力タイマによる所定時間の計時が終了しているか否かを判定する(Sz207)。そして、試験信号出力タイマが0でなく試験信号出力タイマによる所定時間の計時が終了していない場合は、出力データ固定モードが設定されているか否かを判定する(Sz208)。出力データ固定モードは、前述のメイン処理のSb2のステップにおいて行われるRT情報出力処理により設定される出力データを試験信号として出力する場合に設定される。
そして、出力データ固定モードが設定されていない場合は、試験信号出力タイマを1単位時間(本実施例では、0.56ミリ秒)分減算して更新させた後(Sz209)、Sz206のステップにおいて参照した試験信号出力タイマの値を所定値(本実施例では、一の出力データを特定可能な試験信号の出力を継続させる時間(22.4ミリ秒)に相当する値)で除算したときの余り値が0であるか否かを判定する(Sz210)。そして、余り値が0である場合は、Sz205のステップに戻り、Sz209のステップにおいて更新した試験信号出力タイマの値に基づいてSz205~Sz210のステップの処理を行う。一方、余り値が0でない場合は、Sz206のステップにおいて参照した試験信号出力タイマの値を所定値(本実施例では、一の出力データを特定可能な試験信号の出力を継続させる時間(22.4ミリ秒)に対応する値)で除算したときの商を算出し、Sz205のステップにおいて取得した初期アドレスの出力データアドレスに商の値を加算して(Sz211)、Sz212のステップに進む。そして、出力データアドレスを更に1アドレス分進めて、当該出力データアドレスに基づいて特定されるRAM41cの所定領域に記憶されている出力データを取得する(Sz213)。
また、Sz208のステップにおいて出力データ固定モードが設定されていると判定した場合は、Sz212のステップに進み、Sz206のステップにおいて設定した初期アドレスの出力データアドレスを1アドレス分進めて(Sz212)、当該出力データアドレスに基づいて特定されるRAM41cの所定領域に記憶されている出力データを取得する(Sz213)。
その後、Sz213のステップにおいて取得した出力データを試験信号出力として設定し(Sz214)、試験信号出力を出力ポート6に設定して出力させる(Sz215)。また、Sz207のステップにおいて、Sz206のステップにおいて参照した試験信号出力タイマの値が0であると判定した場合は、試験信号出力をOFF状態に設定し(Sz216)、試験信号出力を出力ポート6に設定して出力させる(Sz215)。Sz215のステップにおいて試験信号の出力を設定した後は、試験信号出力処理を終了させて呼び出し元の時間監視更新処理に戻る。
このような制御により、メイン制御部41は、一遊技時間管理用タイマが初期値に設定されて始動されたとき、すなわちゲームとしてリール2L,2C,2Rの回転制御が開始されたときかた、所定期間(本実施例では、89.6ミリ秒(22.4ミリ秒×4))にわたり試験信号を出力ポート6から出力させるようになっている。
また、メイン制御部41は、試験信号として、内部抽選における一般役および特別役の当選状況を特定可能な4つの出力データを、所定時間(本実施例では、22.4ミリ秒)毎に順次切り替えられて出力ポート6より出力させるようになっている。
[タイマ更新処理]
メイン制御部41が行うタイマ更新処理について、図34に基づいて説明する。図34は、メイン制御部41が行うタイマ更新処理の制御内容を示すフロー図である。メイン制御部41は、前述の試験信号出力処理を行った後、続けてタイマ更新処理を行う。
図34に示すように、タイマ更新処理では、まず、非遊技プログラムに含まれるメダルセンサ処理により、RAM41cの非遊技RAM領域の所定領域に設定されているメダル通過時間タイマを参照し、当該メダル通過時間タイマの値が0であるか否かを判定する(Sz301)。
メダル通過時間タイマの値が0である場合、すなわちメダルセンサ処理により投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲をメダルが通過する時間を計時していない場合は、タイマ更新処理を終了して、呼び出し元の時間監視更新処理に戻る。
一方、メダル通過時間タイマの値が0でない場合、すなわちメダルセンサ処理により投入メダルセンサ31a~31cの検出範囲をメダルが通過する時間を計時している場合は、メダル通過時間タイマに所定値を加算することで更新した後(Sz302)、タイマ更新処理を終了して、呼び出し元の時間監視更新処理に戻る。
[表示モニタ出力データ選択処理]
メイン制御部41が行う表示モニタ出力データ選択処理について、図35および図36に基づいて説明する。図35および図36は、メイン制御部41が行う表示モニタ出力データ選択処理の制御内容を示すフロー図である。メイン制御部41は、前述のタイマ更新処理を行った後、続けて表示モニタ出力データ選択処理を行う。
表示モニタ出力データ選択処理は、メイン制御部41により0.56ミリ秒ごとに行われるタイマ割込処理(メイン)においてポート入力処理の後に開始され、タイマ割込処理(メイン)のLEDダイナミック表示処理で用いられるLEDの点灯データを設定する処理である。
図35および図36に示すように、表示モニタ出力データ選択処理では、まず、RAM41cの所定領域に設定されている表示モニタ選択用タイマのアドレスをHLレジスタに設定し(Sz401)、当該アドレスの表示モニタ選択用タイマ値に1加算して更新する(Sz402)。その後、当該表示モニタ選択用タイマ値が上限値(8928)に到達したか否かを判定し(Sz403)、表示モニタ選択用タイマ値が上限値(8928)に到達したと判定した場合には、表示モニタ選択用タイマ値を初期化して0に設定する(Sz403)。表示モニタ表示内容ベクタに1加算して更新する(Sz405)。表示モニタ表示内容ベクタは、1加算することで4を超える値となる場合には0に補正することで、0~4の範囲内で更新する。
Sz405のステップにおいて表示モニタ表示内容ベクタを更新した場合、およびSz403のステップにおいて表示モニタ選択用タイマ値が上限値に到達していないと判定した場合には、Sz406のステップへ進み、遊技状態を参照し(Sz406)、設定確認状態中であるか否かを判定する(Sz407)。Sz407のステップにおいて設定確認状態中であると判定した場合には、後述のSz447~Sz463のステップの処理を行って遊技機情報表示器50の7セグ表示器に表示テストパターンを表示させる。
一方、Sz407のステップにおいて設定確認状態中でないと判定した場合には、表示モニタ識別子出力データテーブルのアドレスをHLレジスタに設定し(Sz408)、表示モニタ表示内容ベクタの値をAレジスタおよびBレジスタに読み込む(Sz409)。そして、Aレジスタ値およびHLレジスタ値に基づいて、表示モニタ表示内容ベクタの値に対応する識別子出力データが格納されているアドレスを算出し(Sz410)、当該アドレスに格納されている識別子出力データをDEレジスタに読み込む(Sz411)。
その後、Sz409のステップにおいてBレジスタに読み込んだ表示モニタ表示内容ベクタの値に1加算して更新した後(Sz412)、RAM41cの所定領域に設定されており、スロットマシン1において行われたゲーム数が規定ゲーム数を超えているか否かを特定可能な消化ゲーム数判定フラグをAレジスタに読み込み(Sz413)、当該。消化ゲーム数判定フラグに含まれる判定値をCレジスタに抽出する(Sz414)。
そして、Cレジスタに抽出した判定値に基づいてスロットマシン1において行われたゲーム数が規定ゲーム数を超過しているか否かを判定する(Sz415)。
Sz415のステップにおいてスロットマシン1において行われたゲーム数が規定ゲーム数を超過していないと判定した場合には、表示モニタ選択用タイマのアドレスをHLレジスタに設定し(Sz416)、ROM41bの所定領域に予め登録されている演算用定数1をBCレジスタに読み込む(Sz417)。そして、HLレジスタの表示モニタ選択用タイマ値をBCレジスタの演算用定数1で除算し(Sz418)、商の最下位ビットの値が0であるか否かを判定する(Sz419)。Sz419のステップにおいて商の最下位ビットの値が0でないと判定した場合には、DEレジスタをクリアして0を設定することで7セグ表示器の表示を空白(非表示)とする出力データをDEレジスタに設定して(Sz420)、Sz421のステップへ進む。
また、Sz415のステップにおいてスロットマシン1において行われたゲーム数が規定ゲーム数を超過していると判定した場合には、Sz416~Sz420のステップの各処理を行わずに、Sz421のステップへ進む。また、Sz419のステップにおいて表示モニタ選択用タイマ値を演算用定数1で除算して得られる商の最下位ビットの値が0であると判定した場合には、Sz420のステップの処理を行わずに、Sz421のステップへ進む。
Sz421のステップでは、DEレジスタ値を識別子表示データとして遊技機情報表示器50の出力バッファに設定する(Sz421)。
その後、遊技機情報表示器50に「--」を表示する表示用データをDEレジスタに設定する(Sz422)。そして、表示モニタ閾値データテーブルの先頭アドレスをHLレジスタに設定し(Sz423)、表示モニタ表示ベクタの値をAレジスタに読み込み(Sz424)、Aレジスタ値およびHLレジスタ値に基づいて表示モニタ表示ベクタの値に対応する閾値データが格納されているアドレスを算出する(Sz425)。そして、表示モニタ表示ベクタの値に対応する所定領域に格納されており、役比表示が有効であるか否かを特定可能な役比モニタ表示有効データを参照して、役比表示が有効であるか否かを判定する(Sz426)。
Sz426のステップにおいてり役比表示が有効でないと判定した場合には、後述のSz446へ進み、DEレジスタ値を役比表示として遊技機情報表示器50の出力バッファに設定した後(Sz446)、表示モニタ出力データ選択処理を終了させて時間監視更新処理に戻る。
一方、Sz426のステップにおいてり役比表示が有効であると判定した場合には、HLレジスタ値により特定されるアドレスに格納されているデータを閾値としてBレジスタに読み込み(Sz427)、表示モニタ役比出力データテーブルの先頭アドレスをHLレジスタに設定し(Sz428)、Aレジスタ値およびHLレジスタ値に基づいて表示モニタ表示ベクタの値に対応する出力データが格納されているアドレスを算出する(Sz429)。そして、当該アドレスに格納されている出力データをAレジスタに読み込む(Sz430)。その後、Aレジスタの出力データとBレジスタの閾値を比較して、比較結果を示す値をCレジスタに設定する(Sz431)。
その後、表示態様を点滅なしとするデータをBレジスタに仮設定し(Sz432)、Cレジスタ値に基づいて出力データが閾値未満であるか否かを判定する(Sz433)。Sz433のステップにおいて出力データが閾値未満でないと判定した場合には、表示態様を点滅ありとするデータをBレジスタに仮設定して(Sz434)、Sz435のステップへ進む。一方、Sz433のステップにおいて出力データが閾値未満であると判定した場合には、Sz434のステップの処理を行わず、Sz435のステップへ進む。Sz435のステップでは、Aレジスタの出力データを10で除算して得られる商をAレジスタに設定し、余りをEレジスタに設定する(Sz435)。
Sz435のステップにてAレジスタの出力データを10で除算して商および余りを所定レジスタにそれぞれ設定した後は、表示用データテーブルの先頭アドレスをHLレジスタに設定し(Sz436)、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算して得られる値のアドレスに格納されている表示用データをDレジスタに読み込み、役比表示の10の位の表示を設定する(Sz437)。
その後、AレジスタにEレジスタ値を読み込み(Sz438)、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算して得られる値のアドレスに格納されている表示用データをEレジスタに読み込んで、役比表示の1の位の表示を設定する(Sz439)。
その後、Bレジスタの値に基づいて点滅設定ありか否かを判定し(Sz440)、点滅設定ありと判定した場合には、表示モニタ選択用タイマ値をHLレジスタに読み込む(Sz441)。そして、所定のタイマ基準値(本実施例では、0.3秒に相当する値)をBCレジスタに読み込み(Sz442)、HLレジスタ値をBCレジスタ値で除算して得られる商をHLレジスタに設定し、余りをDEレジスタに設定する(Sz443)。その後、HLレジスタに設定された商の最下位ビットが0か否かを判定し(Sz444)、商の最下位ビットが0ではないと判定した場合には、表示用データ(DEレジスタの値)を0に設定し(Sz445)、Sz446のステップへ進む。
また、Sz440のステップにおいてBレジスタの値に基づいて点滅設定なしと判定した場合には、Sz441~Sz445のステップの各処理を行わずに、Sz446のステップへ進む。また、Sz444のステップにおいて商の最下位ビットが0であると判定した場合には、Sz445のステップの処理を行わずに、Sz446のステップへ進む。
Sz446のステップでは、DEレジスタ値を役比表示として遊技機情報表示器50の出力バッファに設定する(Sz446)。その後、表示モニタ出力データ選択処理を終了させて時間監視更新処理に戻る。
また、Sz407のステップにおいて設定確認状態中であると判定した場合には、Sz447のステップへ進み、表示用データ(DEレジスタ値)として0を設定した後(Sz447)、DEレジスタ値を識別子表示、役比表示として遊技機情報表示器50の出力バッファに設定する(Sz448、Sz449)。
その後、表示モニタ選択用タイマ値をHLレジスタに読み込んだ後(Sz450)、HLレジスタ値を補正し(Sz451)、ROM41bの所定領域に予め登録されている演算用定数2をBCレジスタに読み込む(Sz452)。そして、HLレジスタの表示モニタ選択用タイマ値をBCレジスタの演算用定数2で除算して得られる商をHLレジスタに設定し、余りをBCレジスタに設定する(Sz453)。その後、ROM41bの所定領域に予め登録されている演算用定数3をBCレジスタに読み込み(Sz454)、HLレジスタ値(Sz453のステップにおいて設定された商の値)をBCレジスタの演算用定数3で除算して得られる商をHLレジスタに設定し、余りをBCレジスタに設定する(Sz455)。
そして、Lレジスタの値をAレジスタに読み込み(Sz456)、役比表示を行う遊技機情報表示器50の出力バッファのアドレスをHLレジスタに読み込み(Sz457)、HLレジスタにAレジスタ値を加算して補正する(Sz458)。その後、Cレジスタ値をAレジスタに読み込み(Sz459)、遊技機情報表示器50の表示テストパターンデータのアドレスをDEレジスタに読み込み(Sz460)、DEレジスタにAレジスタ値を加算して補正する(Sz461)。
その後、DEレジスタ値により特定されるアドレスに格納されている表示テストパターンの出力データをAレジスタに読み込み(Sz462)、HLレジスタ値により特定される役比表示を行う遊技機情報表示器50の出力バッファにAレジスタ値を格納する(Sz463)。その後、表示モニタ出力データ選択処理を終了させて時間監視更新処理に戻る。
[カウンタ更新処理]
メイン制御部41が行うカウンタ更新処理について、図37に基づいて説明する。図37は、メイン制御部41が行うカウンタ更新処理の制御内容を示すフロー図である。なお、カウンタ更新処理は、遊技プログラムに含まれており、遊技プログラムに含まれるタイマ割込処理において呼び出されるサブルーチンである。
図37に示すように、カウンタ更新処理では、まず、前述のメダル投入信号処理によりメダル投入信号を参照しないメダル投入信号無視時間を計時するメダル投入信号無視タイマが設定されているRAM41cの所定領域のアドレスをHLレジスタに設定する(Sv301)。そして、HLレジスタに設定されているアドレスに対応するRAM41cの所定領域を参照して、メダル投入信号無視タイマ値が0であるか否か、すなわちメダル投入信号無視時間の計時中であるか否かを判定して(Sv302)、メダル投入信号無視タイマ値が0でなく、メダル投入信号無視時間の計時中であると判定した場合には、メダル投入信号無視タイマ値を1減算して更新する(Sv303)。
その後、前述のように1ゲームの最小時間を計時するための一遊技時間管理用タイマが設定されているRAM41cの所定領域のアドレスをHLレジスタに設定する(Sv304)。そして、HLレジスタに設定されているアドレスに対応するRAM41cの所定領域を参照して、一遊技時間管理用タイマ値が0であるか否か、すなわち1ゲームの最小時間の計時中であるか否かを判定して(Sv305)、一遊技時間管理用タイマが0でなく、1ゲームの最小時間の計時中であると判定した場合には、一遊技時間管理用タイマ値を1減算して更新する(Sv306)。その後、カウンタ更新処理を終了させて、タイマ割込処理に戻る。
このように、カウンタ更新処理では、遊技プログラム(メイン処理、メダル投入信号処理など)により管理される時間(メダル投入信号無視時間や1ゲームの最小時間など)を計数するカウンタであるメダル投入信号無視タイマ、一遊技時間管理用タイマを更新するようになっている。一方、非遊技プログラム(メダルセンサチェック処理、センサ監視処理、試験信号出力処理など)により管理される時間(メダルセンサ監視時間、試験信号出力時間、メダル通過時間など)を計時するメダル通過時間タイマ、センサチェックタイマ1、センサチェックタイマ2、試験信号出力タイマについては、遊技プログラムに含まれる当該カウンタ更新処理では更新せず、前述の非遊技プログラムに含まれる各種処理(センサ監視処理、試験信号出力処理、タイマ更新処理)により更新されるようになっている。
[区間表示LED点灯中報知]
サブ制御部91が行う区間表示LED点灯中報知について、図38に基づいて説明する。図38は、区間表示LED点灯中報知の実行タイミングについて説明するためのタイミングチャートである。
前述のようにメイン制御部41は、有利区間に制御した後、ATの制御を開始するときに区間表示LED19を点灯状態に制御して、有利区間に制御している旨を示す区間表示を行うことが可能である。そして、メイン制御部41は、区間表示を行っている状態であるときに、スロットマシン1への電力供給が停止され、通常の手順で電力供給が再開された際には、区間表示を行っている状態に復帰するようになっている。
また、メイン制御部41は、有利区間に制御した後、ATの制御を開始することに伴って区間表示を開始するときに、区間表示を行う旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。また、スロットマシン1への電力供給が再開され、電力供給が停止される前の状態に復帰する際に、区間表示を再開するときには、区間表示を行う旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。
これに対して、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が停止されることを検出したときには、サブ制御部91が備えるRTC(リアルタイムクロック)に基づいて特定される時刻をサブ制御部91が備える記憶手段に記憶させる。また、スロットマシン1への電力供給が再開されたときに、メイン制御部41からのコマンドに基づいてメイン制御部41側にて区間表示が行われることが特定されるときには、RTCを参照して現在時刻を特定し、現在時刻と電力供給が停止されたときに記憶手段に記憶させた時刻とを比較し、特定の時刻(本実施例では、午前4時)を跨いでスロットマシン1への電力供給が再開されたか否かを判定する。そして、特定の時刻(本実施例では、午前4時)を跨いでスロットマシン1への電力供給が再開されたと判定した場合には、メイン制御部41側にて区間表示が行われている旨を報知する区間表示LED点灯中報知を液晶表示器51および演出用LED57を用いて行う。
区間表示LED点灯中報では、区間表示LED19がメイン制御部41により点灯状態に制御されている旨を報知する報知画像(区間表示LED19が点灯状態である旨を示唆する文字(「区間表示LED点灯中」)の画像およびスロットマシン1における区間表示LED19の位置を示唆する画像、所定キャラクタの画像)を液晶表示器51に表示させるとともに、スロットマシン1の前面扉1bの遊技者側に設置されている演出用LED57L、57Rを通常の遊技中とは異なる点灯態様で点灯させるように制御することで、点灯状態に制御されている旨を報知する。
図38(a)に示すように、メイン制御部41は、遊技区間を有利区間に制御しており、所定の開始条件が成立することで区間表示を開始させ、区間表示LED19を点灯状態に制御して、有利区間に制御している旨を報知する。この際、サブ制御部91は、区間表示LED点灯中報知は行わない。この状態で、スロットマシン1への電力供給が停止され、その後、後述の区間表示LED消灯操作が行われない通常手順でスロットマシン1への電力供給が再開された場合には、メイン制御部41は、区間表示LED19を点灯状態に制御する。これに対して、サブ制御部91は、区間表示LED点灯中報知を行うように制御する。そして、区間表示LED点灯中報知を開始した後、予め定められた特定期間が経過すること、または当該特定期間が経過する前にゲームの開始操作が行われることで、区間表示LED点灯中報知を終了させるように制御する。
また、図38(b)に示すように、メイン制御部41が区間表示を行っている状態でスロットマシン1への電力供給が停止され、その後、スロットマシン1への電力供給が再開されるときに、区間表示LED消灯操作が行われることで、メイン制御部41は、有利区間に関する情報を初期化したうえでゲームを行うことが可能な状態に復帰させる。これにより、区間表示を行わず、区間表示LED19を点灯状態に制御することなく、復帰される。この際、メイン制御部41は、区間表示を行わないので、区間表示を行う旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信しない。これに対して、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が再開されるときに、メイン制御部41から区間表示を行う旨を特定可能なコマンドを受信しないことで、区間表示LED点灯中報知を行うことなく、演出の制御を再開するように制御する。
また、図38(c)に示すように、メイン制御部41は、遊技区間を有利区間に制御しているときでも、所定の開始条件が成立していない場合には、区間表示を行わない。この状態で、スロットマシン1への電力供給が停止され、その後、電力供給が再開された場合にも、所定の開始条件が成立するまでは区間表示を行わない。この際、メイン制御部41は、区間表示を行わないので、区間表示を行う旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信しない。これに対して、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が再開されるときに、メイン制御部41から区間表示を行う旨を特定可能なコマンドを受信しないことで、区間表示LED点灯中報知を行うことなく、演出の制御を再開するように制御する。
なお、本実施例のサブ制御部91は、RTC(リアルタイムクロック)を備え時刻を特定可能な構成であるが、サブ制御部91は、RTCを備えない構成でもよい。サブ制御部91がRTCを備えない構成では、スロットマシン1への電力供給が再開されたときに、メイン制御部41側にて区間表示が行われることが特定される場合には、必ず区間表示LED点灯中報知を行う構成でもよい。
このように、本実施例のサブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始された後、一定期間にわたり区間表示LED点灯中報知を行い、当該一定時間が経過した後に区間表示LED点灯中報知を終了させるようになっている。これにより、電力供給が開始したときに区間表示が行われている状態に復帰した場合には、その旨を示す区間表示LED点灯中報知が行われるため、遊技店の開店時などに店員に対して区間表示が行われている状態であることを認識させることができる。一方で、区間表示LED点灯中報知は一定時間で終了されるので、遊技店が開店された後、区間表示LED点灯中報知が継続されて、遊技者などに対して違和感を与えてしまうことを防止できる。
本実施例のサブ制御部91は、メイン制御部41側にて区間表示が行われている状態でスロットマシン1への電力供給が停止した後、遊技店の営業時間外の特定時刻(本実施例では、午前4時)を跨いで電力供給が開始して区間表示が行われている状態に復帰した場合には、区間表示が行われている状態に復帰した旨を示す区間表示LED点灯中報知を液晶表示器51を用いて行う一方、特定時刻を跨がずに電力供給が開始して区間表示が行われている状態に復帰した場合には区間表示LED点灯中報知を行わないようになっている。これにより、営業時間中に一時的に電断が発生しても遊技者などに対して違和感を与えてしまうことを防止できる。
本実施例のサブ制御部91は、区間表示LED点灯中報知を行っている状態でゲームが開始された場合に、一定時間経過を待たずに区間表示LED点灯中報知を終了させるようになっている。これにより、区間表示LED点灯中報知を開始した後、一定時間経過していない状態でもゲームを開始することで区間表示LED点灯中報知を終了させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、メイン制御部41側にて区間表示が行われていないAT開始前の区間で電力供給が停止した後、電力供給が開始して区間表示が行われていない状態に復帰した場合に、区間表示LED点灯中報知を行わないようになっている。これにより、有利区間に制御されており、かつ区間表示が行われている状態に復帰した場合のみ、遊技店の店員に対して区間表示が行われている状態で開店することを認識させることができる。
[タイマ割込処理(サブ)]
次に、サブ制御部91が内部クロックのカウント値に基づいて1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)について説明する。図39は、サブ制御部91が行うタイマ割込処理(サブ)のフローチャートである。
図39に示すように、タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp101)。次に、サブ制御部91は、停電判定処理を行う(Sp102)。停電判定処理では、サブ制御部91は、電断検出回路から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sp102のステップにおける停電判定処理の後、サブ制御部91は、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp103)、電断フラグが設定されていた場合には電断処理(サブ)に移行する。サブ制御部91は、電断処理(サブ)では起動処理(サブ)で用いるバックアップフラグをバックアップデータの作成後にセットしたり、チェックサムをバックアップデータの排他的論理和を算出して計算したりするなどの処理を実行する。
サブ制御部91は、電断フラグが設定されていない場合にはコマンド解析処理を実行する(Sp104)。コマンド解析処理では、サブ制御部91は、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、サブ制御部91は、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
サブ制御部91は、払出枚数カウンタセット処理を実行する(Sp105)。払出枚数カウンタセット処理では、サブ制御部91は、ボーナス中にメダルの払出が発生したときに、そのときの払出枚数を払出枚数カウンタにセットする処理を実行する。サブ制御部91は、払出枚数カウンタにセットしたメダルの枚数に基づいて、液晶表示器51の獲得枚数表示や総獲得枚数表示を更新する。
サブ制御部91は、枚数表示制御処理を実行する(Sp106)。枚数表示制御処理では、サブ制御部91は、ボーナス中における液晶表示器51での各種表示を制御する。具体的には、サブ制御部91は、制御中のボーナスにおいて獲得可能なメダルの枚数(すなわち、ボーナスが終了するまでに獲得可能なメダルの枚数)を示す獲得可能枚数表示と、制御中のボーナスにおいて遊技者が獲得したメダルの枚数を示す獲得枚数表示と、制御中のボーナスが制御開始される前の所定期間において遊技者が獲得したメダルの枚数に、制御中のボーナスにおいて遊技者が獲得したメダルの枚数を加算した総獲得枚数表示とを表示する。
なお、総獲得枚数表示では、ボーナスの終了から100ゲーム以内に新たにボーナスに制御された場合(いわゆる、連チャンした場合)に、前回ボーナスにおいて遊技者が獲得したメダルの枚数に、新たに制御されたボーナスにおいて遊技者が獲得したメダルの枚数が加算して表示される。また、総獲得枚数表示では、100ゲーム以内にボーナスに制御される限り、ボーナスで獲得したメダルの枚数が累積加算されて表示されていく。よって、上記した制御中のボーナスが制御開始される前の所定期間とは、制御中のボーナスの開始から過去に遡った100ゲーム以内に制御されていた前回ボーナスの制御期間である。
本実施の形態においては、ボーナスとして、CBおよびBBといった2種類のボーナスが設けられている。総獲得枚数表示は、前回のBBが終了してから所定期間(100ゲーム)以内に新たにBBに制御された場合(いわゆる、連チャンした場合)に、前回BBにおいて遊技者が獲得したメダルの枚数に、新たに制御されたBBにおいて遊技者が獲得したメダルの枚数が加算して表示されてもよいし、前回のCBが終了してから所定期間(100ゲーム)以内に新たにCBに制御された場合(いわゆる、連チャンした場合)に、前回CBにおいて遊技者が獲得したメダルの枚数に、新たに制御されたCBにおいて遊技者が獲得したメダルの枚数が加算して表示されてもよい。また、CBとBBとの間において、いわゆる、連チャンした場合に、これらのボーナスにおいて獲得したメダルの合算枚数が総獲得枚数表示として表示されてもよい。
また、たとえば、BBは345枚以上のメダルが払い出されると終了する。よって、BBが開始されたときに、獲得可能枚数表示は345枚とされる。そして、獲得可能枚数表示が0枚になったゲームでBBが終了する。なお、BBが開始されたときに獲得可能枚数表示は345枚から開始されるが、BBは345枚以上のメダルが払い出されて終了することがある。よって、獲得可能枚数表示の減算が終了した後に獲得枚数表示や総獲得枚数表示の加算が終了することがある。
サブ制御部91は、消灯制御処理を実行する(Sp107)。消灯制御処理では、サブ制御部91は、ボーナス中に点灯させていた有利中ランプ60や、リール2L,2C,2Rを背面から照射するリールバックライト28を消灯させるための制御を実行する。なお、リールバックライト28は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。そして、サブ制御部91は、ボーナスの終了に伴ってリザルト報知を実行するときに、有利中ランプ60の点灯態様をボーナス中態様の点灯態様からリザルト報知態様に変化させる。そして、リールバックライト28を消灯させてから有利中ランプ60を消灯させる。なお、有利中ランプ60は、ボーナスの最終ゲームの次ゲームが開始可能となる前に消灯するように制御される。ゲームが開始可能とは、賭数設定によりスタートスイッチ7の操作が有効化される状態である。
サブ制御部91は、入賞演出実行処理を実行する(Sp108)。入賞演出実行処理では、サブ制御部91は、ボーナス中に発生した入賞の種類に応じた入賞演出を実行する。入賞演出はリールバックライト28の点灯や点滅などによって実行される。入賞演出は、第1入賞演出と第2入賞演出とを含む。そして、第1入賞演出と第2入賞演出はリールバックライト28の点滅態様が異なる。具体的には、第2入賞演出の方が第1入賞演出よりも早い点滅速度で激しく点滅(フラッシュ)する。なお、第2入賞演出の態様は、これに限らず、リールバックライト28を点滅させたときの明るさを変更するなど、他の態様にしてもよい。
[払出枚数カウンタセット処理]
次に、サブ制御部91がタイマ割込処理(サブ)内で実行する払出枚数カウンタセット処理について説明する。図40は、サブ制御部91が行う払出枚数カウンタセット処理のフローチャートである。
図40に示すように、払出枚数カウンタセット処理では、サブ制御部91は、まず、メイン制御部41からのコマンドに基づいてボーナス中か否かを判定する(Sa101)。サブ制御部91は、ボーナス中でないときは処理を終了する。
サブ制御部91は、ボーナス中であるときはメイン制御部41からのコマンドに基づいてメダルの払出が発生したか否かを判定する(Sa102)。サブ制御部91は、メダルの払出が発生してないときは処理を終了する。
サブ制御部91は、メダルの払出が発生したときは払出枚数カウンタにメダルの払出枚数をセットし(Sa103)、メダルの払出が発生したことを特定可能な払出フラグをRAM91cにセットして処理を終了する(Sa104)。
[枚数表示制御処理]
次に、サブ制御部91がタイマ割込処理(サブ)内で実行する枚数表示制御処理について説明する。図41は、サブ制御部91が行う枚数表示制御処理のフローチャートである。
図41に示すように、枚数表示制御処理では、サブ制御部91は、まず、メイン制御部41からのコマンドに基づいてボーナス中か否かを判定する(Sb101)。サブ制御部91は、ボーナス中でないときは処理を終了する。
サブ制御部91は、ボーナス中のときは図40のSa104で払出フラグがセットされたか否かを判定する(Sb102)。サブ制御部91は、払出フラグがセットされているときは、ボーナス中の各種表示(獲得可能枚数表示、総獲得枚数表示、獲得枚数表示)を更新する枚数表示更新制御処理(図42参照)を実行する(Sb103)。
一方、サブ制御部91は、Sb102で払出フラグがセットされていないと判定されたときは賭数が設定されたか否かを判定する(Sb104)。サブ制御部91は、賭数が設定されていないときは処理を終了する。サブ制御部91は、賭数が設定されたときは獲得枚数表示および総獲得枚数表示からボーナス中の賭数に対応する2枚が減算される(Sb105)。このとき、1度に2枚が一括して減算される。たとえば、345枚から344枚を経ることなく343枚に減算される。
[枚数表示更新制御処理]
次に、サブ制御部91が枚数表示制御処理内で実行する枚数表示更新制御処理について説明する。図42は、サブ制御部91が行う枚数表示更新制御処理のフローチャートである。
図42に示すように、枚数表示更新制御処理では、サブ制御部91は、表示更新時間が経過したか否かを判定する(Sc101)。表示更新時間とは、獲得可能枚数表示、獲得枚数表示、総獲得枚数表示を更新する時間である。表示更新時間はタイマにセットされた時間を減算することにより計測される。表示更新時間は、その値の減算が終了することにより、獲得可能枚数表示では獲得可能枚数表示を減算するタイミング、獲得枚数表示では獲得枚数表示を加算するタイミング、総獲得枚数表示では総獲得枚数表示を加算するタイミングが表示更新時間の計測により特定される。このように、表示更新時間を計測しながら一定時間表示を継続して表示更新時間が経過したときに表示を更新することにより、各表示が示す枚数を表示する時間を担保することができ、各表示を認識し易くすることができる。たとえば、獲得可能枚数表示が0枚になったときはその旨を認識し易くすることができる。
サブ制御部91は、表示更新時間が経過したときは、払出枚数カウンタが0枚になったか否かを判定する(Sc102)。サブ制御部91は、払出枚数カウンタが0枚になっていないときは、払出枚数カウンタから1枚減算する(Sc103)。
そして、サブ制御部91は、獲得可能枚数表示が0枚になったか否かを判定する(Sc104)。サブ制御部91は、獲得可能枚数表示が0枚になっていないときは処理を終了する。サブ制御部91は、獲得可能枚数表示が0枚になったときは、獲得枚数表示を1枚加算し、同一のタイミングで総獲得枚数表示を1枚加算する(Sc105)。なお、獲得枚数表示の加算と同一のタイミングでメイン制御部41は遊技補助表示器12での払出枚数表示(すなわち、獲得枚数表示)を加算させる。
また、サブ制御部91は、獲得可能枚数表示が0枚になっていないときは、獲得枚数表示を1枚加算し、同一のタイミングで総獲得枚数表示を1枚加算し、さらに、同一のタイミングで獲得可能枚数表示を1枚減算する(Sc106)。すなわち、サブ制御部91は、各種表示の加算および減算を同期させる。なお、獲得枚数表示の加算と同一のタイミングでメイン制御部41は遊技補助表示器12での払出枚数表示(すなわち、獲得枚数表示)を加算させる。
一方、サブ制御部91は、Sc102で払出枚数カウンタが0枚になっていないと判定されたときは払出フラグをクリアする(Sc107)。そして、サブ制御部91は、遊技の結果を特定可能な結果画像を最終的に表示するリザルト報知を実行する(Sc108)。
[消灯制御処理]
次に、サブ制御部91がタイマ割込処理(サブ)内で実行する消灯制御処理について説明する。図43は、サブ制御部91が行う消灯制御処理のフローチャートである。
図43に示すように、消灯制御処理では、サブ制御部91は、まず、メイン制御部41からのコマンドに基づいてボーナス中か否かを判定する(Sd101)。サブ制御部91は、ボーナス中でないときは処理を終了する。サブ制御部91は、ボーナス中のときは、図42のSc104によりリザルト報知の実行を開始したか否かを判定する(Sd102)。サブ制御部91は、リザルト報知を実行開始してないときは処理を終了する。サブ制御部91は、リザルト報知を開始したときは有利中ランプ60の消灯制御を実行する(Sd103)。なお、すでに消灯制御の実行中であるときはSd102およびSd103の処理は省略される。
サブ制御部91は、リールバックライト28の消灯タイミングか否かを判定する(Sd104)。サブ制御部91は、リールバックライト28の消灯タイミングでないときはSd106に進む。サブ制御部91は、リールバックライト28の消灯タイミングであるときはリールバックライト28を消灯させる(Sd105)。
サブ制御部91は、有利中ランプ60の消灯タイミングか否かを判定する(Sd106)。サブ制御部91は、有利中ランプ60の消灯タイミングでないときは処理を終了する。サブ制御部91は、有利中ランプ60の消灯タイミングであるときときは有利中ランプ60を消灯して処理を終了する(Sd107)。
[入賞演出実行処理]
次に、サブ制御部91がタイマ割込処理(サブ)内で実行する入賞演出実行処理について説明する。図44は、サブ制御部91が行う入賞演出実行処理のフローチャートである。
図44に示すように、入賞演出実行処理では、サブ制御部91は、まず、メイン制御部41からのコマンドに基づいてボーナス中か否かを判定する(Se101)。サブ制御部91は、ボーナス中でないときは処理を終了する。サブ制御部91は、ボーナス中のときは、メイン制御部41からのコマンドに基づいて15枚払出となる役に入賞したか否かを判定する(Se102)。すなわち、サブ制御部91は、15枚の払出が発生したか否かを判定する。サブ制御部91は、15枚の払出が発生したときは第1入賞演出を実行して処理を終了する(Se103)。
サブ制御部91は、15枚の払出が発生していないときは、メイン制御部41からのコマンドに基づいて14枚払出となる役に入賞したか否かを判定する(Se104)。すなわち、サブ制御部91は、14枚の払出が発生したか否かを判定する。サブ制御部91は、14枚の払出が発生していないときは処理を終了する。サブ制御部91は、14枚の払出が発生したときは制御中のボーナスにおいて1回目の入賞であるか否かを判定する(Se105)。サブ制御部91は、1回目の入賞であるときは第2入賞演出を実行する(Se106)。サブ制御部91は、1回目の入賞でないときはボーナスの最終ゲームであるか否かを判定する(Se107)。ここでのボーナスの最終ゲームとは、14枚の払出が発生したことによりボーナスが終了するゲームである。サブ制御部91は、ボーナスの最終ゲームであるときは第1入賞演出を実行する(Se108)。サブ制御部91は、ボーナスの最終ゲームでないときは処理を終了する。
なお、本実施形態では、1回目の14枚の払出の発生で第2入賞演出を実行し(Se106)、ボーナスの最終ゲームとなり得るゲームで14枚の払出が発生したときは第1入賞演出を実行し(Se108)、1回目の14枚の払出の発生でなく、ボーナスの最終ゲームとなり得るゲームでもないときは14枚の払出が発生しても入賞演出を実行しない構成としているが、1回目の14枚の払出の発生でなく、ボーナスの最終ゲームとなり得るゲームでもないときでも14枚の払出が発生したときに第1入賞演出を実行する構成としてもよい。
なお、14枚の払出の発生が1回であるときにボーナスでの獲得枚数が最大になるようにし、1回目の14枚の払出が発生したときに第2入賞演出を実行する構成としているが、1回に限らず、14枚の払出の発生が特定回であるときにボーナスでの獲得枚数が最大になるようにし、特定回目の14枚の払出が発生したときに第2入賞演出を実行するように構成してもよい。
[操作タイミングの一例]
CB中およびBB中におけるリール制御の一例を説明する前に、本実施の形態における「第1タイミング」および「第2タイミング」について説明する。図45は、左リール2Lにおける操作タイミングの一例を説明するための図である。
「第1タイミング」とは、引き込み可能な範囲内でチェリー図柄を入賞ラインLN上に引き込めるタイミングのことである。たとえば、図45に示す例では、第1タイミングとして、1番のオレンジまたは2番のチェリーが中段に位置したときに左ストップスイッチ8Lを操作するタイミングと、8番のベルまたは9番のチェリーが中段に位置したときに左ストップスイッチ8Lを操作するタイミングと、13番のベルまたは14番のチェリーが中段に位置したときに左ストップスイッチ8Lを操作するタイミングとが設けられている。このような第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されることで、CB中のような最大停止遅延時間が75msであっても、左ストップスイッチ8Lが操作されたときに表示されている図柄と、そこから1コマ先までにある図柄、合計2コマ分の図柄を中段ラインLN上に停止させることができるため、チェリー図柄が入賞ラインLN上に停止することになる。
「第2タイミング」とは、引き込み可能な範囲内でスイカ図柄を入賞ラインLN上に引き込めるタイミングのことである。たとえば、図45に示す例では、第2タイミングとして、18番のバーまたは19番のスイカが中段に位置したときに左ストップスイッチ8Lを操作するタイミングが設けられている。このような第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されることで、CB中のような最大停止遅延時間が75msであっても、左ストップスイッチ8Lが操作されたときに表示されている図柄と、そこから1コマ先までにある図柄、合計2コマ分の図柄を中段ラインLN上に停止させることができるため、スイカ図柄が入賞ラインLN上に停止することになる。
[CB中に順押しされた場合のリール制御の一例]
図46は、CB中に順押しされた場合のリール制御の一例を示す図である。図46(A)に示すように、CB中にスタート操作が行われると、全ての小役が当選した状態でリールが回転してゲームが開始される。
図46(A)の後、図46(B1)に示すように、第1停止操作として、左ストップスイッチ8Lが第1タイミング(図45参照)で操作されると、入賞ラインLN上である中段にチェリー図柄が停止する。なお、前述したように、CB中においては、左リール2LがCTリールに定められているため、遊技者は、左ストップスイッチ8Lを第1タイミングで操作したときに限り、入賞ラインLN上にチェリー図柄を停止させることができる。
図46(B1)の後、図46(C1)に示すように、第2停止操作として、中ストップスイッチ8Cが操作されると、その操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上にベル図柄が停止する。
図46(C1)の後、図46(D1)に示すように、第3停止操作として、右ストップスイッチ8Rが操作されると、その操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上にベル図柄が停止する。この場合、入賞ラインLN上にチェリー入賞に対応する図柄組合せが導出されて、15枚のメダルが払い出される。
一方、図46(A)の後、図46(B2)に示すように、第1停止操作として、左ストップスイッチ8Lが第2タイミング(図45参照)で操作されると、入賞ラインLN上にスイカ図柄が停止する。
図46(B2)の後、第2停止操作として、中ストップスイッチ8Cが操作された場合、図46(C2)に示すように、操作タイミングがスイカ図柄の引込可能範囲内であれば、入賞ラインLN上にスイカ図柄が停止する。一方、図46(C3)に示すように、操作タイミングがスイカ図柄の引込可能範囲外であれば、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が停止する。
図46(C2)の後、第3停止操作として、右ストップスイッチ8Rが操作された場合、図46(D2-1)に示すように、操作タイミングがスイカ図柄の引込可能範囲内であれば、入賞ラインLN上にスイカ図柄が停止する。これにより、入賞ラインLN上にスイカ入賞に対応する図柄組合せが導出されて、15枚のメダルが払い出される。一方、図46(D2-2)に示すように、操作タイミングがスイカ図柄の引込可能範囲外であれば、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が停止する。この場合、入賞ラインLN上に何らの入賞役に対応する図柄組合せも導出されず、メダルが払い出されない。
図46(C3)の後、図46(D3)に示すように、第3停止操作として、右ストップスイッチ8Rが操作されると、その操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が停止する。この場合、入賞ラインLN上に何らの入賞役に対応する図柄組合せも導出されず、メダルが払い出されない。
このように、遊技者は、CB中において順押しでストップスイッチ8L,8C,8Rを操作した場合、第1停止操作として、左ストップスイッチ8Lを第1タイミングで操作することができれば、その後、ストップスイッチ8C,8Rの操作タイミングに関わらず、必ずチェリー入賞を発生させることができ、15枚のメダルを獲得できる。
一方、遊技者は、CB中において順押しでストップスイッチ8L,8C,8Rを操作した場合、第1停止操作として、左ストップスイッチ8Lを第2タイミングで操作すると、その後、ストップスイッチ8C,8Rの操作タイミングによってはスイカを入賞させることができるが、ストップスイッチ8C,8Rの操作タイミングによっては何らの入賞も発生させることができない。
[CB中に逆押しされた場合のリール制御の一例]
図47は、CB中に逆押しされた場合のリール制御の一例を示す図である。図47(A)に示すように、CB中にスタート操作が行われると、全ての小役が当選した状態でリールが回転してゲームが開始される。
図47(A)の後、図47(B)に示すように、第1停止操作として、右ストップスイッチ8Rが操作されると、その操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が停止する。
図47(B)の後、図47(C)に示すように、第2停止操作として、中ストップスイッチ8Cが操作されると、その操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が停止する。
図47(C)の後、図47(D1)に示すように、第3停止操作として、第1タイミングのうち、ベル図柄が中段ラインLN上に引き込まれないタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されると、入賞ラインLN上にチェリー図柄が停止する。具体的には、第1タイミングのうち、1番のオレンジ、2番のチェリー、9番のチェリー、および14番のチェリーのいずれかが中段に位置したときに左ストップスイッチ8Lが操作されると、入賞ラインLN上にチェリー図柄が停止する。この場合、入賞ラインLN上に技術介入役入賞に対応する図柄組合せが導出されて、14枚のメダルが払い出される。
一方、図47(C)の後、図47(D2)に示すように、第3停止操作として、左ストップスイッチ8Lが第2タイミングで操作されると、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が停止する。この場合、入賞ラインLN上に何らの入賞役に対応する図柄組合せも導出されず、メダルが払い出されない。
また、図47(C)の後、図47(D3)に示すように、第3停止操作として、左ストップスイッチ8Lがベル図柄の引込可能範囲内のタイミングで操作されると、入賞ラインLN上にベル図柄が停止する。具体的には、4番のリプレイ、5番のベル、7番のブランク、8番のベル、12番のリプレイ、13番のベル、16番のリプレイ、および17番のベルのいずれかが中段に位置したときに左ストップスイッチ8Lが操作されると、入賞ラインLN上にベル図柄が停止する。この場合、入賞ラインLN上にベル2入賞に対応する図柄組合せが導出されて、15枚のメダルが払い出される。
このように、遊技者は、CB中において逆押しでストップスイッチ8L,8C,8Rを操作した場合、第3停止操作として、左ストップスイッチ8Lを第1タイミングで操作することができれば、技術介入役入賞を発生させることができ、14枚のメダルを獲得できる。
一方、遊技者は、CB中において逆押しでストップスイッチ8L,8C,8Rを操作した場合、第3停止操作として、左ストップスイッチ8Lを第2タイミングで操作すると、何らの入賞も発生させることができない。
さらに、遊技者は、CB中において逆押しでストップスイッチ8L,8C,8Rを操作した場合、第3停止操作として、左ストップスイッチ8Lをベル図柄の引込可能範囲内のタイミングで操作すると、ベル2入賞を発生させることができ、15枚のメダルを獲得できる。
以上のように、CB中においては、遊技者は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序および操作タイミングに応じて、技術介入役を入賞させて14枚のメダルを獲得したり、チェリー、スイカ、あるいはベル2といった15枚役を入賞させて15枚のメダルを獲得したりすることができ、獲得するメダルの枚数を調整することができる。しかも、CB中においては、BB中と異なり、技術介入役が毎ゲーム当選するため、遊技者は、このようなメダルの獲得枚数を調整する遊技を毎ゲーム行うことができる。
[BB中に順押しされた場合のリール制御の一例]
図48は、BB中に順押しされた場合のリール制御の一例を示す図である。図48(A)に示すように、BB中にスタート操作が行われると、内部抽選が行われるとともにリールが回転してゲームが開始される。この例では、内部抽選によって、ベル1および技術介入役が同時当選した場合を示す。
図48(A)の後、図48(B)に示すように、第1停止操作として、ストップスイッチ8Lが第1タイミングまたは第2タイミングで操作されると、入賞ラインLN上にベル図柄が停止する。なお、前述したように、BB中においては、CB中とは異なり、左リール2Lにおいて最大で4コマの図柄を引き込むことができる。
図48(B)の後、図48(C)に示すように、第2停止操作として、中ストップスイッチ8Cが操作されると、その操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上にベル図柄が停止する。
図48(C)の後、図48(D)に示すように、第3停止操作として、右ストップスイッチ8Rが操作されると、その操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上にベル図柄が停止する。この場合、入賞ラインLN上にベル1入賞に対応する図柄組合せが導出されて、15枚のメダルが払い出される。
このように、遊技者は、BB中において順押しでストップスイッチ8L,8C,8Rを操作した場合、第1停止操作として、左ストップスイッチ8Lを第1タイミングおよび第2タイミングのいずれで操作したかに関わらず、必ずベル1入賞を発生させることができ、15枚のメダルを獲得できる。
[BB中に逆押しされた場合のリール制御の一例]
図49は、BB中に逆押しされた場合のリール制御の一例を示す図である。図49(A)に示すように、BB中にスタート操作が行われると、内部抽選が行われるとともにリールが回転してゲームが開始される。この例では、内部抽選によって、ベル1および技術介入役が同時当選した場合を示す。
図49(A)の後、図49(B)に示すように、第1停止操作として、右ストップスイッチ8Rが操作されると、その操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が停止する。
図49(B)の後、図49(C)に示すように、第2停止操作として、中ストップスイッチ8Cが操作されると、その操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が停止する。
図49(C)の後、第3停止操作として、左ストップスイッチ8Lが第1タイミングで操作されると、図49(D1)に示すように、入賞ラインLN上にチェリー図柄が停止する。この場合、入賞ラインLN上に技術介入役入賞に対応する図柄組合せが導出されて、14枚のメダルが払い出される。一方、図49(D2)に示すように、左ストップスイッチ8Lが第2タイミングで操作されると、入賞ラインLN上にスイカ図柄が停止する。この場合、入賞ラインLN上に何らの入賞役に対応する図柄組合せも導出されず、メダルが払い出されない。
このように、遊技者は、BB中において逆押しでストップスイッチ8L,8C,8Rを操作した場合、第1停止操作として、左ストップスイッチ8Lを第1タイミングで操作できれば、必ず技術介入役入賞を発生させることができ、15枚のメダルを獲得できる。一方、遊技者は、左ストップスイッチ8Lを第2タイミングで操作すると、何らの入賞も発生させることができない。
以上のように、BB中においては、遊技者は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序および操作タイミングに応じて、技術介入役を入賞させて14枚のメダルを獲得したり、ベル1を入賞させて15枚のメダルを獲得したりすることができ、BB中において、獲得するメダルの枚数を調整することができる。なお、BB中においては、CB中と異なり、内部抽選で技術介入役に当選したゲームにおいてのみ、遊技者は、このようなメダルの獲得枚数を調整する遊技を行うことができるが、その分、BBの制御期間は、CBの制御期間よりも長くなっている。
[設定示唆演出]
図50は、CB中の設定示唆演出(第1態様)の一例を示す図である。本実施の形態において、サブ制御部91は、CB中に、液晶表示器51を用いて設定示唆演出を実行する。具体的には、第2タイミングよりも入賞が発生し易い第1タイミングで操作されたときに設定示唆演出が実行されることがある一方、第2タイミングで操作されたときには設定示唆演出が実行されない。
本実施の形態において、サブ制御部91は、第1タイミングのうち、左リール2Lの19番の図柄から離れた位置に設けられた8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されて、左リール2Lの9番のチェリーが中段に導出された場合に設定示唆演出を実行する。一方、サブ制御部91は、第1タイミングのうち、左リール2Lの19番の図柄に近い1番や2番、あるいは13番や14番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合には設定示唆演出を実行しない。
図50(A)に示すように、CB中においては、宇宙空間を示す画像が液晶表示器51に表示される。図50(A)の後、第1停止操作として、9番のチェリー図柄の引込可能範囲となる第1タイミングで左リール2Lが操作されると、図50(B1)に示すように、入賞ラインLN上に9番のチェリー図柄が停止する。
図50(B1)の後、図50(C1)に示すように、一旦、液晶表示器51の表示画面が真っ白になるホワイトアウトという演出が行われ、何らの画像も表示されなくなる。その後、図50(D1)に示すように、設定示唆演出が実行されて、流れ星が流れている様子の画像が液晶表示器51に表示される。なお、図50(D1)に示すような画像は、設定示唆演出における第1態様の画像に対応する。
一方、図50(A)の後、第1停止操作として、2番または14番のチェリー図柄の引込可能範囲となる第1タイミングで左リール2Lが操作されると、図50(B2)に示すように、入賞ラインLN上に2番または14番のチェリー図柄が停止する。
入賞ラインLN上に2番または14番のチェリー図柄が停止した場合、その後、図50(C2)および図50(D2)に示すように、設定示唆演出が実行されることなく、依然として宇宙空間を示す画像が液晶表示器51に表示される。
また、図50(A)の後、第1停止操作として、19番のスイカ図柄の引込可能範囲となる第2タイミングで左リール2Lが操作されると、図50(B3)に示すように、入賞ラインLN上に19番のスイカ図柄が停止する。
入賞ラインLN上に19番のスイカ図柄が停止した場合、その後、図50(C3)および図50(D3)に示すように、設定示唆演出が実行されることなく、依然として宇宙空間を示す画像が液晶表示器51に表示される。
このように、CB中においては、左ストップスイッチ8Lが第1タイミングで操作されたときに設定示唆演出が実行されることがある一方、第2タイミングで操作されたときには設定示唆演出が実行されない。さらに、第1タイミングのうち、左リール2Lの19番の図柄から離れた位置に設けられた8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されて、左リール2Lの9番のチェリーが中段に導出された場合には設定示唆演出が実行される一方、第1タイミングのうち、左リール2Lの19番の図柄に近い1番や2番、あるいは13番や14番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合には設定示唆演出が実行されない。
図51は、設定示唆演出態様決定テーブルを示す図である。図51を参照して設定示唆演出の態様を決定するための処理について説明する。サブ制御部91は、態様の異なる複数種類の設定示唆演出を実行可能である。具体的には、サブ制御部91は、第1態様の設定示唆演出と、第2態様の設定示唆演出と、第3態様の設定示唆演出とのうち、いずれかの設定示唆演出を実行する。サブ制御部91は、左ストップスイッチ8Lが操作されたタイミングと、設定されている設定値とに基づいて実行する設定示唆演出の態様を決定する。なお、第1態様、第2態様、および第3態様については、たとえば、流れ星の数やそのスピードなどが異なっているなど、各態様が異なっているものであれば、いずれの態様を適用してもよい。
図51(A)は、9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときに実行される設定示唆演出の態様の確率を示した第1設定示唆演出態様決定テーブルである。9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合、スベリコマ数は0である。
図51(A)に示すように、サブ制御部91は、設定値が1または2のときは、60%の確率で第1態様の設定示唆演出の実行を、30%の確率で第2態様の設定示唆演出の実行を、10%の確率で第3態様の設定示唆演出の実行を決定する。すなわち、設定値が1または2のときは、第1態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高く、次に第2態様の設定示唆演出が実行される確率が高く、第3態様の設定示唆演出が実行される確率が最も低い。
サブ制御部91は、設定値が3,4または5のときは、20%の確率で第1態様の設定示唆演出の実行を、60%の確率で第2態様の設定示唆演出の実行を、20%の確率で第3態様の設定示唆演出の実行を決定する。すなわち、設定値が3,4または5のときは、第2態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高く、第1態様の設定示唆演出が実行される確率と第3態様の設定示唆演出が実行される確率は等しい。
サブ制御部91は、設定値が6のときは、10%の確率で第1態様の設定示唆演出の実行を、30%の確率で第2態様の設定示唆演出の実行を、60%の確率で第3態様の設定示唆演出の実行を決定する。すなわち、設定値が6のときは、第3態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高く、次に第2態様の設定示唆演出が実行される確率が高く、第1態様の設定示唆演出が実行される確率が最も低い。
図51(B)は、8番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときに実行される設定示唆演出の態様の確率を示した第2設定示唆演出態様決定テーブルである。8番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合、スベリコマ数は1である。
図51(B)に示すように、サブ制御部91は、設定値が1または2のときは、40%の確率で第1態様の設定示唆演出の実行を、30%の確率で第2態様の設定示唆演出の実行を、30%の確率で第3態様の設定示唆演出の実行を決定する。すなわち、設定値が1または2のときは、第1態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高く、第2態様の設定示唆演出が実行される確率と第3態様の設定示唆演出が実行される確率は等しい。
サブ制御部91は、設定値が3,4または5のときは、30%の確率で第1態様の設定示唆演出の実行を、40%の確率で第2態様の設定示唆演出の実行を、30%の確率で第3態様の設定示唆演出の実行を決定する。すなわち、設定値が3,4または5のときは、第2態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高く、第1態様の設定示唆演出が実行される確率と第3態様の設定示唆演出が実行される確率は等しい。
サブ制御部91は、設定値が6のときは、30%の確率で第1態様の設定示唆演出の実行を、30%の確率で第2態様の設定示唆演出の実行を、40%の確率で第3態様の設定示唆演出の実行を決定する。すなわち、設定値が6のときは、第3態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高く、第1態様の設定示唆演出が実行される確率と第2態様の設定示唆演出が実行される確率は等しい。
すなわち、第1態様~第3態様のうち、設定値が1または2のときは第1態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高く、設定値が3~5のときは第2態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高く、設定値が6のときは第3態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高くなるように、設定示唆演出の態様が決定される。そのため、遊技者は、設定示唆演出の態様に基づいて設定されている設定値を予想することができる。つまり、設定示唆演出は、設定されている設定値が、複数の設定値のうちのいずれの設定値であるかを示唆する演出ともいえる。
また、図51(A)と図51(B)とを比較して分かるように、実行確率の偏りがスベリコマ数が0のときの方がスベリコマ数が1のときよりも大きい。そのため、スベリコマ数が0のときの方が、スベリコマ数が1のときよりも、設定値の示唆の精度が高い。たとえば、第1態様の設定示唆演出が実行されたときに、設定値1または2である可能性は、スベリコマ数が0となるタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときの方が、スベリコマ数が1となるタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときよりも高い。
左ストップスイッチ8Lが最初に操作されたときに設定示唆演出を実行する例を示したが、本実施の形態において、サブ制御部91は、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作された順序に関わらず、設定示唆演出を実行可能である。たとえば、図47に示すように、右ストップスイッチ8R、中ストップスイッチ8C、左ストップスイッチ8Lの順で操作されたときも、8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合は設定示唆演出が実行されることがある。
また、左ストップスイッチ8Lが第2停止時または第3停止時に操作された場合に、8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときに、左ストップスイッチ8Lが第1停止時に操作された場合と同じリール制御が行われる場合は、図51に示すテーブルに従って設定示唆演出の態様を決定してもよい。具体的には、左ストップスイッチ8Lが第2停止時または第3停止時に操作された場合に、9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときのスベリコマ数が0で、8番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときのスベリコマ数が1であるときは、図51に示すテーブルに従って設定示唆演出の態様を決定してもよい。
[CB中のゲーム性]
遊技者は、CBに制御されると、まずメダルの払出枚数が14枚の技術介入役の入賞を目指して遊技を行い、1度技術介入役が入賞した後はメダルの払出枚数が15枚の役の入賞を狙う傾向にある。左リール2Lを第1停止操作した場合には、図46を参照して説明したように、14枚の払出が発生する技術介入役の図柄組合せは導出されない。一方、右リール2Rを第1停止操作した場合には、技術介入役を導出可能である。そのため、遊技者は、右リール2Rを第1停止操作する傾向にある。なお、CB中において、中ストップスイッチ8C、左ストップスイッチ8L、右ストップスイッチ8Rの順に操作された場合においても、左ストップスイッチ8Lを第1タイミングで操作したときに技術介入役を導出可能であってもよい。
また、本実施の形態においては、いずれの入賞も発生しない表示結果が導出される確率(取りこぼしの確率)は、左リール2Lを第1停止した場合よりも、右リール2Rを第1停止した場合の方が低い。ここで、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作するタイミングのうち、入賞が発生しない表示結果が導出されるタイミング(取りこぼしスポット)が少ないか、多いかによって、入賞の発生し易さは決まる。
そのため、本実施の形態において、遊技者は、CBへの制御が開始されると、まず、右リール2Rを第1停止し、14枚のメダルの払出が発生した後は、左リール2Lを第1停止する傾向にある。
[演出の一例]
次に、図52~図66を参照しながら、スロットマシン1が実行する演出の一例について説明する。
(CB突入時における演出)
図52は、CB突入時における演出を説明するための図である。前述したように、本実施の形態においては、7揃いが導出されることでCBに入賞し、CB入賞の発生に基づき、CBに状態が制御される。図52(A)に示すように、CBが当選し、かつ当該CBに対応する図柄組合せ(「黒7‐黒7‐黒7」)を導出可能なゲームにおいては、スタート操作が行われると、黒7揃いの導出を促す演出が行われる。たとえば、液晶表示器51に黒い文字で「777を狙え!」の画像が表示されるとともに、スピーカ53から「7を狙え」の音が出力される。
図示は省略するが、その後、遊技者によって黒7図柄を停止可能なタイミングで第1停止操作および第2停止操作が行われると、リール2Lおよびリール2Cのそれぞれに黒7図柄が停止する。
図52(B)に示すように、遊技者によって黒7図柄を停止可能なタイミングで第3停止操作が行われると、リール2Rが停止して黒7図柄が導出される。なお、このとき、遊技者の手はストップスイッチ8Rに対する押下を維持している。つまり、ストップスイッチが手で押下された後、当該押下が離されずに維持された状態であっても、リールの回転が停止して図柄が透視窓3に導出される。また、スピーカ53からは、リールが停止したことを効果的に示唆するような「ドン」という音が出力される。但し、リールは停止する一方で、第3停止離しが行われてストップスイッチ8Rに対する押下が解除されないと入賞判定は実行されない。
図52(C)に示すように、第3停止離しが行われてストップスイッチ8Rに対する押下が解除されると、メイン制御部41によって入賞判定処理が実行されることで、CB入賞が発生する。さらに、メイン制御部41によって、フリーズが開始する。このときのフリーズ制御によって、次のゲームを開始させるためのMAXBETスイッチ6による賭数設定が所定の遅延期間に亘って無効になる。
CB入賞が発生すると、サブ制御部91によってCBの入賞演出が行われる。たとえば、図52(C)および図52(D)に示すように、液晶表示器51に「BONUS」の画像が拡大状態から縮小状態へと変化しながら画面の中央位置で停止するように表示されるとともに、スピーカ53からCB入賞を祝福するような「パッパラー」という音が出力される。さらに、サイドランプ27およびリールバックライト28が点灯または点滅することで、CB入賞が効果的に示唆される。なお、入賞演出は、サイドランプ27やリールバックライト28に限らず、リールの下方に位置する下パネルを点灯または点滅させるものであってもよい。また、通常時に下パネルが点灯している場合には、逆に消灯することで入賞演出を行ってもよい。
その後、図52(E)に示すように、液晶表示器51にキャラクタおよび「CHALLENGE BONUS!」の画像が表示されるとともに、スピーカ53からCBに突入することを示唆するような「ボーナス」という音が出力される。
このように、第3停止操作が行われることでリールが停止し、第3停止離しが行われることで入賞判定処理が実行され、黒7揃いの図柄組合せが導出されたことに基づきCBに入賞するとともにCBに状態が移行する。また、黒7揃いの図柄組合せが導出されたときにフリーズ制御が行われてフリーズが開始し、当該フリーズ中にCB入賞演出が行われる。
(CB演出の選択時における演出)
図53は、CB演出の選択時における演出を説明するための図である。図52(E)に示す演出においてCBに突入することが示唆された後、図53(F)に示すように、液晶表示器51の画面全体が徐々にまたは一度に真っ白になるホワイトアウトという演出が行われる。また、スピーカ53からは、ホワイトアウトに合わせたような「シュイーン」という音が出力される。
上述したようなホワイトアウトを境にして、図53(E)に示すようなCB入賞演出用の画面から、図53(G)に示すようなCB演出の選択画面へと大きく液晶表示器51の画面状態が変化する。また、ホワイトアウトを境にして、フリーズが終了する。つまり、ホワイトアウト以降、MAXBETスイッチ6の操作による賭数設定が有効になる。
図53(G)に示すように、CB演出の選択画面においては、CB中における演出を遊技者に選択させるための画像が表示される。具体的には、3人のキャラクタのそれぞれに対応するBGMとして楽曲A、楽曲B、および楽曲Cの中から一の楽曲を遊技者に選択させるための画像が液晶表示器51に表示される。遊技者は、演出用スイッチ56を操作することで最前列に表示されるキャラクタ画像を変更することができ、変更するごとに、最前列に表示されるキャラクタに対応する楽曲がスピーカ53から出力される。これにより、遊技者は、自分好みの楽曲をスピーカ53から出力される音を聞きながら選択することができる。
なお、CB演出の選択においては、登場するキャラクタ、背景画像、楽曲や効果音、および点灯態様など、CB中における演出に関する事項がそれぞれ異なるステージを選択できるものであってもよい。また、CB演出の選択においては、チェリーやスイカなどのレア役当選時における当選告知の態様や当選告知が実行される確率など、CB中における告知演出に関する事項がそれぞれ異なるステージを選択できるものであってもよい。
図53(H)に示すように、遊技者がMAXBETスイッチ6を操作すると、その時点で最前列に表示されるキャラクタに対応する楽曲がCB中における楽曲として決定され、スピーカ53から楽曲が決定したことを示唆するような「ピコーン」という音が出力される。ここで、スピーカ53とスピーカ54とでは、それぞれ音出力用のチャンネルが分けられており、図53(H)に示す例においては、スピーカ53からは決定された楽曲が出力される一方で、スピーカ54からは「ピコーン」という効果音が出力される。なお、このとき既にフリーズは終了しているため、楽曲決定時のMAXBETスイッチ6の操作によって賭数も同時に設定される。なお、MAXBETスイッチ6の操作によって楽曲を決定するものに限らず、たとえば、スタートスイッチ7や演出用スイッチ56など、その他の操作で楽曲を決定するものであってもよい。
図53(H)に示す演出においてCB中の楽曲が決定された後、図53(I)に示すように、液晶表示器51の画面全体が徐々にまたは一度に真っ白になってホワイトアウトの演出が行われる。また、スピーカ53からは、ホワイトアウトに合わせたような「シュイーン」という音が出力される。
上述したようなホワイトアウトを境にして、図53(H)に示すようなCB演出の選択画面から、図53(J)に示すようなCB中の演出画面へと大きく液晶表示器51の画面状態が変化する。CB中においては、液晶表示器51にCB中の画面が表示されるとともに、スピーカ53から遊技者によって選択された楽曲が出力される。
図53(K)に示すように、スタート操作が行われると、CB中におけるゲームが開始してリールが回転開始する。
このように、CB入賞時にフリーズが開始して、当該フリーズ中にCB入賞演出が行われると、ホワイトアウトを境にしてフリーズが終了し、その後、CBにおける演出状態を遊技者に選択させる演出が実行される。このようなCBにおける演出状態を遊技者に選択させる演出によってCBへの制御が遊技者に示唆される。そして、CBの演出が決定されると、決定された演出状態に基づき、CB中におけるゲームが実行される。
(CB中の各種表示の具体例)
次に、CB中の各種表示の具体例について図54~図60を用いて説明する。図54~図60は、CB中の演出および各種表示の流れについての説明図である。
図54(L)に示すように、CBが入賞すると液晶表示器51からCB中の画面が表示される。液晶表示器51の表示領域は第1領域51cと第2領域51dとに区画されている。第1領域51cの方が第2領域51dよりも明度が暗くなっている。演出画像は第1領域51cと第2領域51dとに亘って表示される。そして、獲得可能枚数表示61(図中「LAST○○○」の表示、○○○は獲得可能なメダルの枚数)、総獲得枚数表示62(図中「TOTAL○○○」の表示、○○○はメダルの総獲得枚数)、獲得枚数表示63(図中「GET○○○」の表示、○○○はメダルの獲得枚数)が明度の暗い第1領域51cにおいて表示される。よって、遊技者は、獲得可能枚数表示61、総獲得枚数表示62、獲得枚数表示63を認識し易い。また、総獲得枚数表示62は、獲得可能枚数表示61および獲得枚数表示63よりも文字の大きさが大きくなっており、獲得可能枚数表示61および獲得枚数表示63よりも大きな領域で表示されている。なお、総獲得枚数表示62を獲得可能枚数表示61や得枚数表示63と同時に表示せず異なるタイミングで表示してもよい。この場合でも総獲得枚数表示62を、獲得可能枚数表示61および獲得枚数表示63よりも大きな領域で表示するとよい。
CB中の画面では演出画像が表示される。本実施形態では演出画像として動画による動画背景が表示される。たとえば、CB中においては、夜の背景画像とともにキャラクタが動作する様を示す動画が液晶表示器51に表示される。動作背景の一部(この例では、月画像と星画像)は、第1領域51cで表示されており、残りの部分が第2領域52dで表示されている。なお、動作するキャラクタの一部が第1領域51cで表示され、残りの部分が第2領域52dで表示されてもよい。前述したように、第1領域51cの方が第2領域51dよりも明度が暗くなっている。そして、獲得可能枚数表示61、総獲得枚数表示62、および獲得枚数表示63が第1領域51cで表示されている。これにより、獲得可能枚数表示61、総獲得枚数表示62、および獲得枚数表示63を遊技者が認識し易くしている。また、動画背景の表示を第2領域51dに限定しないことで演出効果を高めることができる。
なお、この例では、CBが終了した後に100ゲーム以内にCBやBBが入賞し、さらに、当該CBやBBが終了した後に100ゲーム以内にBBが入賞した例を示している。すなわち、ボーナスが3連チャンした場合の例を示している。よって、総獲得枚数表示62は過去2回のボーナスで獲得したメダルの枚数である624枚になっている。また、獲得可能枚数表示61は150枚、獲得枚数表示63は0枚になっている。また、CBに制御されたことにより有利中ランプ60がCB中態様で点灯する。
図54(L)に示すように、当該ゲームにおいて第3停止操作が行われることによりベル1が入賞して15枚のメダルの払出が発生したとする。このとき、入賞が発生したので入賞演出を実行する。入賞演出はリールバックライト28の点灯または点滅により実行される。
この場合は、図54(M)に示すように、獲得可能枚数表示61が1枚減算されて149枚になる。また、同一のタイミングで総獲得枚数表示62が1枚加算されて625枚になる。また、同一のタイミングで獲得枚数表示63が1枚加算されて1枚になる。また、同一のタイミングで遊技補助表示器12が表示するメダルの払出枚数が1枚加算されて1枚になる。
このように、獲得可能枚数表示61が1枚ごとに減算されるタイミングと、総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63が1枚ごとに加算されるタイミングとが同一であるため、1枚のメダルを獲得して1枚のメダルが減算されたことを分かり易くすることができる。
また、遊技補助表示器12が1枚ごとに加算されるタイミングと、総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63が1枚ごとに加算されるタイミングとが同一であるため、遊技補助表示器12の表示と総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63とが矛盾しないため、遊技者が困惑することを防止できる。
また、総獲得枚数表示62が1枚ごとに加算されるタイミングと、獲得枚数表示63が1枚ごとに加算されるタイミングとが同一であるため、獲得枚数と総獲得枚数の両方が増加していることを分かり易くすることができる。
引き続き、図55(N)に示すように、獲得可能枚数表示61が1枚減算されて148枚になる。また、同一のタイミングで総獲得枚数表示62が1枚加算されて626枚になる。また、同一のタイミングで獲得枚数表示63が1枚加算されて2枚になる。また、同一のタイミングで遊技補助表示器12が表示するメダルの払出枚数が1枚加算されて2枚になる。
引き続き、図55(O)に示すように、獲得可能枚数表示61が1枚減算されて147枚になる。また、同一のタイミングで総獲得枚数表示62が1枚加算されて627枚になる。また、同一のタイミングで獲得枚数表示63が1枚加算されて3枚になる。また、同一のタイミングで遊技補助表示器12が表示するメダルの払出枚数が1枚加算されて3枚になる。
引き続き、図56(P)に示すように、獲得可能枚数表示61が1枚減算されて146枚になる。また、同一のタイミングで総獲得枚数表示62が1枚加算されて628枚になる。また、同一のタイミングで獲得枚数表示63が1枚加算されて4枚になる。また、同一のタイミングで遊技補助表示器12が表示するメダルの払出枚数が1枚加算されて4枚になる。
図56(Q)に示すように、同様の処理が行われて各表示における15枚の減算および加算が終了すると、獲得可能枚数表示61が135枚になる。また、総獲得枚数表示62が637枚になる。また、獲得枚数表示63が13枚になる。また、遊技補助表示器12が表示するメダルの払出枚数が15枚になる。
図57(R)に示すように、賭数設定後にスタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されると、賭数の設定に使用した2枚のメダルが総獲得枚数表示62から一括して減算されて635枚になる。また、獲得枚数表示63から賭数の2枚が一括して減算されて11枚になる。また、リール2L,2C,2Rが回転開始する。また、遊技補助表示器12が表示するメダルの払出枚数は0枚に戻される。
このように、賭数が設定されて遊技が開始されたときに賭数の設定に必要なメダルの枚数を総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63の表示から一括して減算するので、賭数に必要な枚数のメダルが減算されたことを遊技者が分かり易くすることができる。
図58(a)に示すように、獲得可能枚数表示61が1枚になったゲームにおいて第3停止操作が行われることによりベル1が入賞して15枚のメダルの払出が発生したとする。なお、このとき、遊技者の手はストップスイッチ8Rに対する押下を維持している。つまり、ストップスイッチが手で押下された後、当該押下が離されずに維持された状態であっても、リールの回転が停止して図柄が透視窓3に導出される。但し、リールが停止するが、第3停止離しが行われてストップスイッチ8Rに対する押下が解除されないと入賞判定は実行されない。
図58(b)に示すように、第3停止離しが行われてストップスイッチ8Rに対する押下が解除されると、メイン制御部41によって入賞判定処理が実行されることで、ベル入賞が発生する。ベル入賞が発生すると、サブ制御部91によってベルの入賞演出が行われる。たとえば、液晶表示器51に「15枚GET!!」の画像が表示される。また、スピーカ54からはベル入賞を示唆するような「ピロリロリン」という入賞音が出力される。さらに、サイドランプ27およびリールバックライト28が点灯または点滅することで、ベル入賞が効果的に示唆される。入賞演出は、リールバックライト28の消灯まで継続して実行される。なお、入賞演出は、サイドランプ27やリールバックライト28に限らず、リールの下方に位置する下パネルを点灯または点滅させるものであってもよい。また、通常時に下パネルが点灯している場合、逆に消灯することで入賞演出を行ってもよい。
この場合は、図59(c)に示すように、獲得可能枚数表示61が1枚減算されて0枚になる。この時点で、獲得可能枚数表示61の減算が終了する。また、同一のタイミングで総獲得枚数表示62が1枚加算されて765枚になる。また、同一のタイミングで獲得枚数表示63が1枚加算されて130枚になる。また、同一のタイミングで遊技補助表示器12が表示するメダルの払出枚数が1枚加算されて1枚になる。
引き続き、図59(d)に示すように、総獲得枚数表示62が1枚加算されて766枚になる。また、同一のタイミングで獲得枚数表示63が1枚加算されて131枚になる。また、同一のタイミングで遊技補助表示器12が表示するメダルの払出枚数が1枚加算されて2枚になる。
図60(e)に示すように、同様の処理が行われて総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63における15枚の加算が終了すると、総獲得枚数表示62が779枚になる。また、獲得枚数表示63が144枚になる。また、遊技補助表示器12が表示するメダルの払出枚数が15枚になる。
図60(f)に示すように、総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63における15枚の加算が終了すると、入賞演出および枚数報知が終了する。入賞演出が行われた後においては、液晶表示器51における「15枚GET!!」の画像が消え、スピーカ53からは音が出力されず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯する。そして、リザルト報知の実行が開始される。
このように、ボーナスの最終ゲームにおいて第3停止操作が行われることでリールが停止し、第3停止離しが行われることで入賞判定処理が実行され、ベル揃いの図柄組合せが導出されたことに基づきベル1に入賞して入賞演出が行われる。また、入賞演出においては、液晶表示器51による「15枚GET!!」の画像表示、スピーカ53による音出力、サイドランプ27およびリールバックライト28による点灯または点滅によって行われる一方、入賞演出が行われた後においては、液晶表示器51による「15枚GET!!」の画像表示、スピーカ53による音出力、サイドランプ27およびリールバックライト28による点灯または点滅の全てが行われなくなる。下パネルによって入賞演出が行われる場合であっても、下パネルによる点灯または点滅が行われなくなる。なお、通常時に下パネルが点灯している場合には、逆に消灯することで入賞演出を行った後に、下パネルが点灯して通常の状態に戻ってもよい。
詳しくは後述するが、遊技の結果を示す画像として最終的に表示されるリザルト報知における結果画像51j,51kと異なる関連画像として扉閉じ演出における扉画像51b(図61(i)~図61(k)参照)が表示される。そして、扉閉じ演出が終了することで一旦扉画像51bが静止画像として表示された状態(図61(k)参照)で、当該扉画像51bに重なるように特殊画像として火花表示における火花画像51a(図62(l)参照)が表示される。火花画像51aが表示された後にリザルト報知が行われて、結果画像51j,51kが表示される。リザルト報知が開始されると有利中ランプ60の消灯制御が開始され、有利中ランプ60の点灯態様がボーナス中態様(図60(f)参照)からリザルト報知態様(図61(g)参照)に変化する。なお、本実施形態では、サブ制御部91は、関連画像の表示に関連する音である停止操作時SEをリザルト報知が行われる前に出力する。よって、リザルト報知が行われる前に、関連画像の表示に関連する音が出力されることから、この音の出力によりリザルト報知が阻害されることを防止できる。
(フリーズ中のリザルト報知時の演出)
図61および図62は、フリーズ中のリザルト報知時の演出を説明するための図である。図58(b)~図60(e)に示す演出においてベル1入賞が示唆され、図60(f)に示すようにベル1入賞の示唆が終了した後、図61(g)に示すように、メイン制御部41によってフリーズが開始する。このときのフリーズ制御によって、次のゲームを開始させるためのMAXBETスイッチ6による賭数設定が所定の遅延期間に亘って無効になる。なお、第3停止離しが行われたときにフリーズが開始するものであってもよい。
フリーズ中においては、CB中における遊技の結果を報知するリザルト報知が行われる。リザルト報知が開始する際には、リザルト報知の開始を示唆するリザルト開始報知が行われる。リザルト開始報知においては、スピーカ53からリザルト報知の開始を示唆するような「ピローン」という音が出力され、さらに、サイドランプ27およびリールバックライト28が点灯または点滅することで、リザルト報知の開始が示唆される。また、リザルト報知が開始されると有利中ランプ60の消灯制御が開始され、有利中ランプ60の点灯態様がリザルト報知用の点灯態様に切り替わる。
図61(h)に示すように、リザルト開始報知が行われた後においては、スピーカ53からは音が出力されず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯する。
図61(h)に示すようにリザルト開始報知が終了した後、図61(i)に示すように、リザルト報知の前に行われる関連画像として扉画像51bを表示する扉閉じ演出が実行される。扉閉じ演出においては、液晶表示器51における表示領域の両端(左端および右端)それぞれから1対の扉画像51bが画面中央に向かって移動して扉が閉じるようなアニメーション動画が表示される。このとき、扉画像51bの背面側には、ボーナス中における演出画像が表示されるが、扉が閉じることでボーナス中における演出画像が遊技者の視界から消えていく。また、扉画像51bの明度等(明度または輝度)は、扉画像51bとは異なる他の画像の明度等よりも低くなっている。たとえば、扉画像51bの明度等は、後述する結果画像51j,51kの明度等よりも低くなっている。扉画像51bの明度等を結果画像51j,51kの明度等よりも低くすることにより、扉画像51bの前面に表示される結果画像51j,51kを目立たせることができる。
図61(i)に示すように、扉閉じ演出が開始すると、ボーナス中における演出画像の前面側において扉画像51bが両端から動き出すようなアニメーション動画が液晶表示器51に表示され、スピーカ53からは扉が閉じるような「ゴ…」という音が出力される。
図61(j)に示すように、扉閉じ演出の途中においては、扉画像51bがさらに画面中央に近づくようなアニメーション動画が液晶表示器51に表示され、スピーカ53からは扉が閉じるような「ゴゴゴ」という音が出力される。
図61(k)に示すように、扉閉じ演出の終了時においては、扉画像51bが画面中央で完全に閉じられて、背面側に表示されていたボーナス中における演出画像が完全に視界から消えるようなアニメーション動画が液晶表示器51に表示され、スピーカ53からは扉が閉じられたような「ガシャーン」という音が出力される。これにより、扉が閉まった状態での静止画像が所定期間表示される。
扉閉じ演出が終了した後、図62(l)に示すように、特殊画像として火花表示における火花画像51aが表示される。具体的には、扉画像51bの移動によって扉が完全に閉まった後、画面中央部分において、火花を示す火花画像51aが扉画像51bの前面側で液晶表示器51に表示される。火花画像51aの明度等(明度または輝度)は、火花画像51aとは異なる他の画像の明度等よりも高くなっている。たとえば、火花画像51aの明度等は、ボーナス中における演出画像の明度等および扉画像51bの明度等よりも高くなっている。火花画像51aの明度等を扉画像51bの明度等よりも高くすることにより、扉画像51bの前面側で表示される火花画像51aを目立たせることができる。また、火花画像51aが表示される際には、スピーカ53から火花が発するような「ボンッ」という音が出力される。さらに、サイドランプ27は、リザルト報知用の態様(たとえば、色や点灯間隔)で点灯または点滅する。なお、特殊画像は火花画像51aに限らず、フラッシュやキャラクタなど他の態様にしてもよい。
火花表示が終了した後、図62(m)に示すように、リザルト報知が開始する。リザルト報知においては、火花画像51aが表示されていた領域を用いて行われ、当該領域にボーナス中における遊技の結果を示す結果画像51j,51kが表示される。本実施の形態においては、結果画像51jにおいて、ボーナス中における獲得枚数(メダルの払出総数)が表示される。また、結果画像51kにおいて、ボーナス中における総獲得枚数が表示される。さらに、結果画像51j,51kが表示される際には、スピーカ53から結果画像51j,51kが現れるような「ピョン」という音が出力される。サイドランプ27は、リザルト報知用の態様(たとえば、色や点灯間隔)で点灯または点滅し続ける。なお、特殊画像である火花画像51aは結果画像51j,51kよりも明度が大きくなっている(すなわち、火花画像51aの方が結果画像51j,51kよりも明るい)。
このように、所定領域に結果画像51j,51kと異なる特殊画像である火花画像51aを表示した後、当該所定領域に結果画像51j,51kを表示するので、遊技の結果を示す結果画像51j,51kの表示を目立たせることができることから、結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。したがって、結果画像51j,51kを効果的に表示することができる。なお、この例では、火花画像51aは、結果画像51j,51kよりも明度が大きくなっている。よって、火花画像51aへの注目を集めることができ、当該火花画像51aが表示される領域に結果画像51j,51kも表示されることから、結果として、当該結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。
図62(n)に示すように、先ず、結果画像51j,51kにおいて、1桁目(この例では、結果画像51jにおいて「4」の数字、結果画像51kにおいて「9」の数字)が表示される。1桁目の表示に伴い、スピーカ53からは「ピン」という音が出力される。サイドランプ27は、リザルト報知用の態様(たとえば、色や点灯間隔)で点灯または点滅し続ける。
図62(o)に示すように、次に、結果画像51j,51kにおいて、2桁目(この例では、結果画像51jにおいて「4」の数字、結果画像51kにおいて「7」の数字)が表示される。2桁目の表示に伴い、スピーカ53からは「ピン」という音が出力される。サイドランプ27は、リザルト報知用の態様(たとえば、色や点灯間隔)で点灯または点滅し続ける。
図62(p)に示すように、次に、結果画像51j,51kにおいて、3桁目(この例では、結果画像51jにおいて「1」の数字、結果画像51kにおいて「7」の数字)が表示される。3桁目の表示に伴い、スピーカ53からは「ピン」という音が出力される。サイドランプ27は、リザルト報知用の態様(たとえば、色や点灯間隔)で点灯または点滅し続ける。
結果画像51j,51kにおいて、3桁目が表示されることで、最終的な結果として獲得枚数が144枚であること、および総獲得枚数が799枚であることが遊技者に報知される。
結果画像51j,51kにおいて最終的な結果が表示された後、図62(q)に示すように、遊技者に対して遊技に関する注意喚起を行う注意喚起表示が行われる。注意喚起表示が行われると、結果画像51j,51kの上方において、注意喚起画像51eが表示される。注意喚起画像51eには、「のめり込みに注意しましょう。」という文字、および「パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が所定期間(たとえば、3秒間)示される。このような注意喚起表示が行われることで、遊技者に対して過度な遊技を抑制させることができる。また、結果画像51j,51kが表示されたまま有利中ランプ60が消灯する。なお、有利中ランプ60は次ゲームのスタートスイッチ7の操作が有効化される前までに消灯する。
このように、ボーナスの最終ゲームにおいてベル入賞の報知が行われた後にフリーズが開始して、当該フリーズ中にリザルト報知が行われる。さらに、リザルト報知が行われた後に、注意喚起表示が行われる。
以上のように、150枚以上のメダルが払い出されることでCBが終了するときに、獲得可能枚数表示61の減算を終了させた後に総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63の加算を終了させ、その後にリザルト報知を実行するので、獲得可能枚数表示61の減算を終了してから総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63の加算を行うことが可能になり、総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63の加算を分かり易くすることができ、また、総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63に注目させることが可能になるので、リザルト報知が実行されるまでの表示の態様に注目させることができる。
また、リザルト報知が実行されているときに有利中ランプ60の消灯制御が開始され、CBの最終ゲームの次ゲームの開始操作が有効化されるまでに有利中ランプ60が消灯するので、有利中ランプ60によりCBの終了を示唆することができる。
また、結果画像51j,51kと異なる関連画像として扉画像51bを表示し、扉画像51bを表示してから所定期間経過したときに結果画像51j,51kを表示するので、遊技の結果を示す結果画像51j,51kの表示を目立たせることができることから、結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。したがって、結果画像51j,51kを効果的に表示できる。
また、扉画像51bを表示してから所定期間経過するまでに、当該扉画像51bの表示に関連する演出として結果表示態様で有利中ランプ60を点灯させる演出を実行するので、結果画像51j,51kの表示が行われる前に、扉画像51bの表示に関連する演出が実行されることから、この演出の実行により結果画像51j,51kの表示が阻害されることを防止できる。
また、関連画像として扉画像51bを動画で表示する扉閉じ演出を実行し、その後、関連画像として扉画像51bを静止背景画像で表示するので、関連画像として扉画像51bを静止背景画像として表示しているときに、結果画像51j,51kを表示することから、結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。
なお、本実施形態において、獲得可能枚数表示61の減算が終了した後にCB中の画面の表示の態様を変化させているが、獲得可能枚数表示61の減算を終了した後に結果画像51j,51kが表示されるまで獲得可能枚数表示61の表示を変化させずに当該表示を維持するように構成することも可能である。この場合には、遊技者がCB中に獲得したメダルの枚数が獲得可能枚数に到達したことを遊技者に分かり易くすることができる。
また、結果画像51j,51kとして、複数の結果画像を段階的に表示することが可能である。たとえば、総獲得枚数を示す結果画像51kと獲得枚数を示す結果画像51jとを表示することが可能である。この場合には、複数の結果画像それぞれに対して遊技者からの注目を集めることができる。
また、関連画像とは異なる画像の明度よりも低い明度で、関連画像を表示することが可能である。たとえば、静止背景画像を扉閉じ演出における動画よりも低い明度で表示することが可能である。この場合には、関連画像の明度が低くなることから、結果画像51j,51kを目立たせることができる。したがって、結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。
また、上述した例においては、図60(f)に示すように、枚数報知が終了したときに入賞演出が終了してリールバックライト28が消灯していたが、リザルト報知中であってもリールバックライト28が点灯していてもよい。さらに、リザルト報知が実行されたときに、入賞演出の態様が変更されてもよい。このとき、入賞演出はリールバックライト28の点滅がより明るくなるように実行される。入賞演出は、リールバックライト28の消灯まで継続して実行される。
また、リザルト報知が実行された後にリールバックライト28が消灯し(たとえば、結果画像51j,51kが表示されたままリールバックライト28が消灯)、リールバックライト28の消灯後に有利中ランプ60が消灯してもよく、この場合、リールバックライト28、有利中ランプ60の順に消灯させることでBBが終了することを徐々に示唆することができる。
また、有利中ランプ60の消灯制御は、BB中の点灯態様と異なる結果報知態様で有利中ランプ60を点灯させ、その後に有利中ランプ60を消灯させる制御であるので、異なる点灯態様とすることで有利中ランプ60が消灯することを示唆することができる。すなわち、BBが終了することを徐々に示唆することができる。
(RT演出の選択時における演出)
図63は、RT演出の選択時における演出を説明するための図である。ここで、RT(リプレイタイム)とは、内部抽選における再遊技役の当選確率が、非RT(たとえば、通常状態)よりも高い状態であり、RT状態においては非RT状態よりも高い頻度でリプレイゲームが実行されるため、遊技者は所有するメダルを消費することなく遊技を進行させ易くなる。本実施の形態においては、ボーナスが終了した後、所定期間(たとえば、30ゲーム)に亘ってRT状態に状態が制御されるようになっており、遊技者はRT状態における演出を選択することができる。
図62(q)に示す演出において注意喚起表示が行われた後、図63(r)に示すように、液晶表示器51の画面全体が徐々にまたは一度に真っ白になってホワイトアウトの演出が行われる。また、スピーカ53からは、ホワイトアウトに合わせたような「シュイーン」という音が出力される。
上述したようなホワイトアウトを境にして、図62(q)に示すようなリザルト報知用および注意喚起表示用の画面から、図63(s)に示すようなRT演出の選択画面へと大きく液晶表示器51の画面状態が変化する。また、ホワイトアウトを境にして、フリーズが終了する。つまり、ホワイトアウト以降、MAXBETスイッチ6の操作による賭数設定が有効になる。さらに、ボーナスの最終ゲームで15枚のメダルが払い出されたことを示す遊技補助表示器12における数字「15」の表示も消える。
図63(s)に示すように、RT演出の選択画面においては、RT中における演出を遊技者に選択させるための画像が表示される。具体的には、3人のキャラクタのそれぞれに対応するステージとしてステージA、ステージB、およびステージCの中から一のステージを遊技者に選択させるための画像が液晶表示器51に表示される。遊技者は、演出用スイッチ56を操作することで最前列に表示されるキャラクタ画像を変更することができ、変更するごとに、最前列に表示されるキャラクタに対応するステージの楽曲がスピーカ53から出力される。これにより、遊技者は、自分好みのステージをスピーカ53から出力される音を聞きながら選択することができる。
RT中において設けられている複数のステージは、RTに関する事項がそれぞれ異なる。たとえば、複数のステージは、登場するキャラクタ、背景画像、楽曲や効果音、および点灯態様など、RT中における演出に関する事項がそれぞれ異なる。また、たとえば、複数のステージは、チェリーやスイカなどのレア役当選時における当選告知の態様や当選告知が実行される確率、およびボーナス当選時における当選告知の態様や当選告知が実行される確率など、RT中における告知演出に関する事項がそれぞれ異なる。なお、たとえば、複数のステージは、内部抽選を契機として有利区間の上乗せが行われる場合、当該上乗せ確率が変化し易いアップダウンモード、および上乗せ確率が変化し難い安定モードなど、RT中におけるメダルの払出に関する事項がそれぞれ異なってもよい。
図63(t)に示すように、遊技者がMAXBETスイッチ6を操作すると、その時点で最前列に表示されるキャラクタに対応するステージがRT中におけるステージとして決定され、スピーカ53からステージが決定したことを示唆するような「ピコーン」という音が出力される。ここで、スピーカ53とスピーカ54とでは、それぞれ音出力用のチャンネルが分けられており、図63(t)に示す例においては、スピーカ53からは決定されたステージに対応する楽曲が出力される一方で、スピーカ54からは「ピコーン」という効果音が出力される。なお、このとき既にフリーズは終了しているため、ステージ決定時のMAXBETスイッチ6の操作によって賭数も同時に設定される。なお、MAXBETスイッチ6の操作によってステージを決定するものに限らず、たとえば、スタートスイッチ7や演出用スイッチ56など、その他の操作でステージを決定するものであってもよい。
図63(t)に示す演出においてRT中のステージが決定された後、図63(u)に示すように、液晶表示器51の画面全体が徐々にまたは一度に真っ白になってホワイトアウトの演出が行われる。また、スピーカ53からは、ホワイトアウトに合わせたような「シュイーン」という音が出力される。
上述したようなホワイトアウトを境にして、図63(t)に示すようなRT演出の選択画面から、図63(v)に示すようなRT中の演出画面へと大きく液晶表示器51の画面状態が変化する。RT中においては、液晶表示器51に選択されたステージに対応するRT中の画面が表示されるとともに、スピーカ53から遊技者によって選択されたステージに対応する楽曲が出力される。
図63(w)に示すように、スタート操作が行われると、RT中におけるゲームが開始してリールが回転開始する。
このように、CBの最終ゲームにおいてベル入賞の報知が行われた後にフリーズが開始して、当該フリーズ中にリザルト報知が行われると、ホワイトアウトを境にしてフリーズが終了し、その後、RTにおける演出状態を遊技者に選択させる演出が実行される。このようなRT演出を遊技者に選択させる演出によってCB終了後にRTに状態が制御される旨が示唆される。そして、RTの演出が決定されると、決定された演出状態に基づき、RT中におけるゲームが実行される。
(入賞演出)
図64~図66を用いてボーナス(CB,BB)中に実行する入賞演出について説明する。図64~図66は、入賞演出の一例を示す図である。入賞演出は、リールバックライト28の点滅によって実行される。入賞演出は、第1入賞演出と第2入賞演出とを含む。そして、第1入賞演出と第2入賞演出はリールバックライト28の点滅態様が異なる。具体的には、第2入賞演出の方が第1入賞演出よりも早い点滅速度で激しく点滅(フラッシュ)する。
図64(a)に示すように、ボーナス(CB,BB)中にベル1が入賞(15枚の払出)したときには第1入賞演出を実行する。
図64(b)に示すように、ボーナス中に技術介入役が入賞(14枚の払出)したときには、制御中のボーナスにおいて技術介入役の入賞が1回目であるときは第2入賞演出を実行する。なお、本実施形態では、技術介入役の入賞回数が1回であるときに最大獲得枚数となり、技術介入役の1回目の入賞のときに第2入賞演出を実行する例を挙げているが、技術介入役の入賞回数が複数回であるときに最大獲得枚数となる場合には、技術介入役の入賞回数が当該複数回となるまで入賞のたびに毎回第2入賞演出を実行するように構成することが可能である。
図65(a)に示すように、ボーナス中の過去のゲームで技術介入役が1回入賞(14枚の払出)しており、かつ入賞の発生によりボーナスの最終ゲームとなり得るゲームのときに、技術介入役が入賞(14枚の払出)したときには第1入賞演出を実行する。このとき、図65(b)に示すように、第1入賞演出を実行した後にリザルト報知が実行されて結果画像51j,51kが表示される。なお、図示は省略しているが、技術介入役が入賞してから結果画像51j,51kが表示されるまでの間に図60(f)~図62(p)と同様の処理が行われる。また、この例でも獲得可能枚数表示61の減算が先に終了し、獲得可能枚数表示61が0枚を維持したまま、総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63の加算が行われ、加算が終了した後にリザルト報知が実行される。
図66(a)に示すように、ボーナス中にベル1のみが入賞(15枚の払出)して獲得可能枚数が15枚になったときにベル1が入賞(15枚の払出)したときには第1入賞演出を実行する。このとき、図66(b)に示すように、第1入賞演出を実行した後にリザルト報知が実行されて結果画像51j,51kが表示される。なお、図示は省略しているが、ベル1が入賞してから結果画像51j,51kが表示されるまでの間に図60(f)~図62(p)と同様の処理が行われる。
本実施形態では、前述したように、たとえば、CBは150枚以上の払出で終了する。1回のゲームで最大15枚の払出のため、CBでは複数回のゲームが行われる。そして、ベル1は15枚の払出なので、CBにおいてベル1のみ入賞した場合は、ベル1が10回入賞したときに払出枚数が150枚になってCBが終了する。この場合は、CBにおけるメダルの獲得枚数が最小枚数になる。一方、技術介入役は14枚の払出なので、ベル1が9回入賞するとともに技術介入役が1回入賞した状態(この時点で149枚の払出)でベル1を入賞させることにより払出枚数が163枚(149枚+15枚)になって、CBにおけるメダルの獲得枚数が最大枚数になる。また、技術介入役を2回以上入賞させてしまうと、払出枚数が150枚を超えるものの最大枚数の163枚には達しない。
このように獲得可能枚数や払出枚数を設定したうえで、本実施形態では、図64(a)で示したように、CB中にベル1の入賞が発生したときは第1入賞演出を実行する。また、図64(b)で示したように、CB中に1回目の技術介入役の入賞が発生したときは第2入賞演出を実行する。また、図65で示したように、CB中の過去のゲームで技術介入役が1回入賞(14枚の払出)しており、かつ入賞の発生によりCBの最終ゲームとなり得るゲーム(本実施形態では、払出枚数が149枚になって獲得可能枚数が1枚になるゲーム)において技術介入役が入賞したときは第1入賞演出を実行する。すなわち、技術介入役が入賞して獲得枚数が最大の163枚に達せずに162枚でCBが終了するときに第1入賞演出を実行する。このように、入賞演出を実行することにより、CBの最終ゲームにおいて最大獲得枚数のメダルを獲得するように技術介入できなかった遊技者のミスが目立つことを防止できる。
また、図66で示したように、CBの最終ゲームとなり得るゲームにおいて技術介入役が1度も入賞していない状況でベル1が入賞したとき(すなわち、獲得枚数が最小の150枚で終了したとき)に第1入賞演出を実行してからリザルト報知を実行する流れとなる。よって、最大獲得枚数のメダルを得るための技術介入をしていないときにもCBの最終ゲームで共通の第1入賞演出を実行することでCBの最終ゲームにおいて技術介入できなかった遊技者のミスが目立つことを防止できる。
[処理のタイミングチャート]
メイン制御部41の処理とサブ制御部91の処理とのタイミングチャートを図67を用いて説明する。図67は、メイン制御部41およびサブ制御部91による処理のタイミングチャートである。
タイミングt1において、ボーナス(たとえば、CB)中の最終ゲームで第3停止操作が行われてストップスイッチが押下されると、メイン制御部41は、検出した当該第3停止操作に基づきリールを停止させる。
タイミングt2において、第3停止離しが行われてストップスイッチに対する押下が解除されると、メイン制御部41は、入賞判定処理を行うことで入賞が発生したか否かを判定する。メイン制御部41は、入賞が発生する場合、当該入賞に応じた枚数のメダルを払い出すとともに、発生した入賞の種類を特定可能な入賞判定コマンドをサブ制御部91に送信する。一方、サブ制御部91は、タイミングt3において、入賞判定コマンドを受信すると、入賞演出を行う。
また、サブ制御部91は、時間を計測するタイマを有する。タイミングt3において、サブ制御部91は、所定期間Tの計測を開始する。ここで、所定期間Tとは、この所定期間Tの開始タイミング(タイミングt3)から、リザルト報知によって結果画像51j,51kが表示されるまでの期間をいう。本実施形態では、所定期間Tとは、関連画像(扉閉じ演出における扉画像51bの動画および静止画)や特殊画像(火花表示における火花画像51a)が表示される期間でもある(図61(i)~図61(k),図62(l)参照)。なお、タイミングt3では、サブ制御部91は、関連画像の表示に関連する音である停止操作時SEを出力する。よって、結果画像51j,51kの表示が行われる前に、関連画像の表示に関連する音が出力されることから、この音の出力により結果画像51j,51kの表示が阻害されることを防止できる。
このように、サブ制御部91は、入賞判定コマンドを受信してからタイマにより所定期間Tの経過を計測し、タイマにより所定期間Tの経過が計測されたときに、結果画像51j,51kを表示するので、サブ制御部91が、所定期間の経過を計測することから、結果画像51j,51kの表示タイミングの管理を容易にできる。
また、メイン制御部41は、入賞判定処理の後、ゲーム終了時処理を実行することで、フリーズ制御を行うとともに、フリーズ制御を行う旨のフリーズコマンドをサブ制御部91に送信する。一方、サブ制御部91は、フリーズコマンドに基づき、メイン制御部41側で実行されるフリーズ制御の実行時間に合わせて液晶表示器51やスピーカ53などを制御してフリーズ用の演出を実行する。
たとえば、サブ制御部91は、タイミングt4からタイミングt5に亘って、図61(i)~(k)に示した扉閉じ演出を実行する。次に、サブ制御部91は、タイミングt5からタイミングt6に亘って、図62(l)に示した火花表示を行う。次に、サブ制御部91は、タイミングt6からタイミングt7に亘って、図62(m)~(p)に示したリザルト報知を行う。そして、サブ制御部91は、リザルト報知を行った後のタイミングt7からタイミングt8に亘って、図62(q)に示した注意喚起表示を行う。その後、サブ制御部91は、タイミングt8からタイミングt9に亘って、図63(s),(t)に示したRT演出の選択画面を液晶表示器51に表示する。なお、扉閉じ演出、火花表示演出、およびリザルト報知は、予め決められた時間に亘ってサブ制御部91により実行される。
[電断の有無に応じた演出や処理に関する各種パターン]
図68~図94を参照しながら、電断の有無に応じた演出や処理に関する各種パターンについて説明する。図68は、電断の有無に応じた演出や処理に関する各種パターンを説明するための図である。図68に示すように、本実施の形態においては、パターン1~12を例示する。なお、以下で説明する例においては、発生タイミングが互いに異なる電断1および電断2を例示する。電断1は、第3停止操作が行われた後、当該第3停止操作が維持された状態でありかつ未だ当該第3停止操作に基づくリールの停止制御によって予定されていた図柄が入賞ラインLN上に停止する前に、スロットマシン1に対する電力供給が停止するような電断を意味する。電断2は、第3停止操作が行われた後、当該第3停止操作が維持された状態でありかつ既に当該第3停止操作に基づくリールの停止制御によって予定されていた図柄が入賞ラインLN上に停止した後に、スロットマシン1に対する電力供給が停止するような電断を意味する。
(パターン1)
図69は、パターン1における演出や処理について説明するための図である。図69に示すように、パターン1では、有利区間通常で特別リプレイに当選したゲームにおいてAT当選し、次のゲームからATに状態が移行する場合を想定する。また、図69に示す例では、有利区間通常で特別リプレイに当選したゲームにおいて、電断が生じなかった場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
図69(a1)に示すように、有利区間通常においては、有利区間通常に対応する通常BGMがスピーカ53から出力される。有利区間通常で特別リプレイに当選すると、AT当選したことを示唆するAT当選示唆演出が実行される。具体的には、液晶表示器51において、ストップスイッチ8L,8C,8Rの逆押しを促すように右から左に向かってキャラクタ画像とともに矢印画像が表示され、さらに、白7図柄を狙わせるように「7を狙え!」の文字画像が表示される。この例では、遊技者が逆押しで白7図柄を入賞ラインLN上に停止させるタイミングで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段に白7図柄が停止している。
図69(b1)に示すように、左リール2Lにおいて11番のブランク図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。その後、図69(c1)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。たとえば、第3停止操作のON状態が4回分(約2.24ミリ秒相当分)に亘ってタイマ割込処理によって検出されると、少なくとも0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて11番のブランク図柄から4コマ先にある15番の白7図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図69(d1)に示すように、リール停止制御によって、第3停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する11番のブランク図柄から4コマ分だけ左リール2Lが滑ると、左リール2Lの入賞ラインLN上に15番の白7図柄が停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、7揃いリプレイに対応する図柄組合せとして、白7図柄が3つ揃って導出される。
図69(e1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離されると、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了し、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(7揃い)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定され、7揃いリプレイの入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理における遊技終了時の設定処理(Sb69)が行われることで、7揃いリプレイの入賞に基づく再遊技の払出として、次ゲームにおいて再遊技を行うための賭数を設定する処理が行われる。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、7揃いリプレイの入賞に基づき入賞演出が実行されることで、サイドランプ27およびリールバックライト28が入賞演出に対応する態様で点灯するとともに、スピーカ53から入賞音が出力される。さらに、AT当選したことを報知するための「AT獲得」の文字画像がキャラクタ画像とともに液晶表示器51に表示される。
図69(f1)に示すように、図29に示したタイマ割込処理におけるLEDダイナミック表示処理(Sv21)が行われることで、消灯していた区間表示LED19が点灯する。
図69(g1)に示すように、次のゲームを開始するためにスタートスイッチ7が操作されると、ATが開始され、AT開始を報知するための「いっくよー!」の文字画像がキャラクタ画像とともに液晶表示器51に表示され、さらに、ATに対応する有利BGMがスピーカ53から出力される。
(パターン2)
図70~図72は、パターン2における演出や処理について説明するための図である。図70~図72に示すように、パターン2では、有利区間通常で特別リプレイに当選したゲームにおいてAT当選し、次のゲームからATに状態が移行する場合を想定する。また、図70~図72に示す例では、有利区間通常で特別リプレイに当選したゲームにおいて、電断が生じた場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
まず、図70および図72を参照しながら、電断1が生じた場合の例について説明する。図70(a2-1)に示すように、有利区間通常においては、通常BGMがスピーカ53から出力される。有利区間通常で特別リプレイに当選すると、AT当選したことを示唆するAT当選示唆演出が実行される。この例では、遊技者が逆押しで白7図柄を入賞ラインLN上に停止させるタイミングで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段に白7図柄が停止している。
図70(b2-1)に示すように、左リール2Lにおいて11番のブランク図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。その後、図70(c2-1)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて11番のブランク図柄から4コマ先にある15番の白7図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図70(d2-1)に示すように、第3停止操作が維持された状態でかつ未だリール停止制御によって左リール2Lにおいて図柄が停止する前に、電断が発生したとする。たとえば、左ストップスイッチ8Lが操作されてから、少なくとも0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が行われるまでの間に電断が発生した場合を想定できる。あるいは、0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が開始した後であっても、4コマ先にある15番の白7図柄を停止するための制御が十分でない間に電断が発生した場合を想定できる。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図70(e2-1)に示すように、上述したような電断が発生することで、左リール2Lに励磁が掛からなくなるため、自重のみで左リール2Lが回転し、やがて自然に停止する。前述したように、電断が発生しない場合、左リール2Lにおいては、11番のブランク図柄から4コマ先にある15番の白7図柄を入賞ラインLN上に停止するようになっていたが、リール停止制御が行われないために、11番のブランク図柄から2コマ先にある13番のベル図柄が入賞ラインLN上に停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、何らの入賞も発生しないハズレに対応する図柄組合せが導出される。
図70(f2-1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離される。その後、図70(g2-1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図70(h2-1)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。このリール停止制御処理においては、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了する。
図72(i2-1)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(7揃い)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定され、7揃いリプレイの入賞が発生する。ここで、前述したように、リール2L,2C,2Rにおいては入賞ラインLN上にハズレに対応する図柄組合せが導出されているが、入賞判定処理においては、最終的に導出された図柄組合せを参照するのではなく、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(7揃い)に基づき入賞の発生有無が判定される。このため、この例のように、見た目上、電断によってハズレ図柄組合せが導出されたとしても、7揃いを導出する操作タイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されていれば、7揃いリプレイの入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理における遊技終了時の設定処理(Sb69)が行われることで、7揃いリプレイの入賞に基づく再遊技の払出として、次ゲームにおいて再遊技を行うための賭数を設定する処理が行われる。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、図71(e1)に示したような入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。さらに、図71(e1)に示したような「AT獲得」の文字画像やキャラクタ画像も液晶表示器51に表示されない。このため、この例のように、見た目上、電断によってハズレ図柄組合せが導出されたにも関わらず、入賞演出が実行されてしまうことで、ハズレ図柄組合せが入賞を発生させる図柄組合せだと遊技者に誤解させることがない。また、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。
図72(j2-1)に示すように、図29に示したタイマ割込処理におけるLEDダイナミック表示処理(Sv21)が行われることで、消灯していた区間表示LED19が点灯する。
図72(k2-1)に示すように、次のゲームを開始するためにスタートスイッチ7が操作されると、ATが開始され、AT開始を報知するための「いっくよー!」の文字画像がキャラクタ画像とともに液晶表示器51に表示され、さらに、ATに対応する有利BGMがスピーカ53から出力される。
次に、図71および図72を参照しながら、電断2が生じた場合の例について説明する。図71(a2-2)に示すように、有利区間通常においては、通常BGMがスピーカ53から出力される。有利区間通常で特別リプレイに当選すると、AT当選したことを示唆するAT当選示唆演出が実行される。この例では、遊技者が逆押しで白7図柄を入賞ラインLN上に停止させるタイミングで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段に白7図柄が停止している。
図71(b2-2)に示すように、左リール2Lにおいて11番のブランク図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。その後、図71(c2-2)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて11番のブランク図柄から4コマ先にある15番の白7図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図71(d2-2)に示すように、リール停止制御によって、第3停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する11番のブランク図柄から4コマ分だけ左リール2Lが滑ると、左リール2Lの入賞ラインLN上に15番の白7図柄が停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、7揃いリプレイに対応する図柄組合せとして、白7図柄が3つ揃って導出される。
図71(e2-2)に示すように、第3停止操作が維持された状態でかつ既にリール停止制御によって左リール2Lにおいて図柄が停止した後に、電断が発生したとする。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図71(f2-2)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離される。その後、図71(g2-2)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図71(h2-2)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。このリール停止制御処理においては、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了する。
図72(i2-2)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(7揃い)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定され、7揃いリプレイの入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理における遊技終了時の設定処理(Sb69)が行われることで、7揃いリプレイの入賞に基づく再遊技の払出として、次ゲームにおいて再遊技を行うための賭数を設定する処理が行われる。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、図71(e1)に示したような入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。さらに、図71(e1)に示したような「AT獲得」の文字画像やキャラクタ画像も液晶表示器51に表示されない。このため、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。
図72(j2-2)に示すように、図29に示したタイマ割込処理におけるLEDダイナミック表示処理(Sv21)が行われることで、消灯していた区間表示LED19が点灯する。
図72(k2-2)に示すように、次のゲームを開始するためにスタートスイッチ7が操作されると、ATが開始され、AT開始を報知するための「いっくよー!」の文字画像がキャラクタ画像とともに液晶表示器51に表示され、さらに、ATに対応する有利BGMがスピーカ53から出力される。
(パターン3)
図73は、パターン3における演出や処理について説明するための図である。図73に示すように、パターン3では、有利区間通常でハズレに当選したゲームを想定する。また、図73に示す例では、有利区間通常でハズレに当選したゲームにおいて、電断が生じなかった場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
図73(a3)に示すように、有利区間通常においては、有利区間通常に対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、有利区間通常に対応する通常BGMがスピーカ53から出力される。この例では、遊技者が逆押しで白7図柄を入賞ラインLN上に停止させるタイミングで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段に白7図柄が停止している。
図73(b3)に示すように、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。その後、図73(c3)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。たとえば、第3停止操作のON状態が4回分(約2.24ミリ秒相当分)に亘ってタイマ割込処理によって検出されると、少なくとも0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄から4コマ先にある5番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図73(d3)に示すように、リール停止制御によって、第3停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する1番のオレンジ図柄から4コマ分だけ左リール2Lが滑ると、左リール2Lの入賞ラインLN上に5番のベル図柄が停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、ハズレに対応する図柄組合せが導出される。
図73(e3)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離されると、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了し、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ハズレ)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定されるが、この場合は入賞が発生しないため、払出も行われない。
一方、サブ制御部91による演出の制御としても、入賞が発生しないため、何らの入賞演出も実行されない。
図73(f3)に示すように、ハズレに当選しているため、区間表示LED19も消灯を維持する。
図73(g3)に示すように、次のゲームを開始するためにBET操作が有効化され、BET操作が行われることで、賭数が設定される。
(パターン4)
図74~図76は、パターン4における演出や処理について説明するための図である。図74~図76に示すように、パターン4では、有利区間通常でハズレに当選したゲームを想定する。また、図74~図76に示す例では、有利区間通常でハズレに当選したゲームにおいて、電断が生じた場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
まず、図74および図76を参照しながら、電断1が生じた場合の例について説明する。図74(a4-1)に示すように、有利区間通常においては、有利区間通常に対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、通常BGMがスピーカ53から出力される。この例では、遊技者が逆押しで白7図柄を入賞ラインLN上に停止させるタイミングで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段に白7図柄が停止している。
図74(b4-1)に示すように、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。その後、図74(c4-1)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄から4コマ先にある5番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図74(d4-1)に示すように、第3停止操作が維持された状態でかつ未だリール停止制御によって左リール2Lにおいて図柄が停止する前に、電断が発生したとする。たとえば、左ストップスイッチ8Lが操作されてから、少なくとも0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が行われるまでの間に電断が発生した場合を想定できる。あるいは、0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が開始した後であっても、4コマ先にある5番のベル図柄を停止するための制御が十分でない間に電断が発生した場合を想定できる。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図74(e4-1)に示すように、上述したような電断が発生することで、左リール2Lに励磁が掛からなくなるため、自重のみで左リール2Lが回転し、やがて自然に停止する。前述したように、電断が発生しない場合、左リール2Lにおいては、1番のオレンジ図柄から4コマ先にある5番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止するようになっていたが、リール停止制御が行われないために、1番のオレンジ図柄から2コマ先にある白7図柄が入賞ラインLN上に停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、偶然にも特別リプレイに対応する7揃いの図柄組合せが導出されてしまう。
図74(f4-1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離される。その後、図74(g4-1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図74(h4-1)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。このリール停止制御処理においては、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了する。
図76(i4-1)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ハズレ)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定される。ここで、前述したように、リール2L,2C,2Rにおいては入賞ラインLN上に7揃いが導出されているが、入賞判定処理においては、最終的に導出された図柄組合せを参照するのではなく、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ハズレ)に基づき入賞の発生有無が判定される。このため、この例のように、見た目上、電断によって7揃いが導出されたとしても、入賞結果はハズレだと判断されて、7揃いリプレイの入賞が発生することがなく、払出も行われない。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。このため、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。
図76(j4-1)に示すように、ハズレに当選しているため、区間表示LED19も消灯を維持する。
図76(k4-1)に示すように、次のゲームを開始するためにBET操作が有効化され、BET操作が行われることで、賭数が設定される。
次に、図75および図76を参照しながら、電断2が生じた場合の例について説明する。図75(a4-2)に示すように、有利区間通常においては、有利区間通常に対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、通常BGMがスピーカ53から出力される。この例では、遊技者が逆押しで白7図柄を入賞ラインLN上に停止させるタイミングで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段に白7図柄が停止している。
図75(b4-2)に示すように、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。その後、図75(c4-2)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄から4コマ先にある5番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図75(d4-2)に示すように、リール停止制御によって、第3停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する1番のオレンジ図柄から4コマ分だけ左リール2Lが滑ると、左リール2Lの入賞ラインLN上に5番のベル図柄が停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、ハズレに対応する図柄組合せが導出される。
図75(e4-2)に示すように、第3停止操作が維持された状態でかつ既にリール停止制御によって左リール2Lにおいて図柄が停止した後に、電断が発生したとする。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図75(f4-2)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離される。その後、図75(g4-2)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図75(h4-2)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。このリール停止制御処理においては、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了する。
図76(i4-2)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ハズレ)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定されるが、この場合は入賞が発生しないため、払出も行われない。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。このため、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。
図76(j4-2)に示すように、ハズレに当選しているため、区間表示LED19も消灯を維持する。
図76(k4-2)に示すように、次のゲームを開始するためにBET操作が有効化され、BET操作が行われることで、賭数が設定される。
(パターン5)
図77は、パターン5における演出や処理について説明するための図である。図77に示すように、パターン5では、AT中に押し順ベルに当選したゲームにおいて、主役であるベル1に入賞することで有利区間中の純増枚数の合計が上限枚数(たとえば、2400枚)に達する場合を想定する。また、図77に示す例では、AT中に押し順ベルに当選したゲームにおいて、電断が生じなかった場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
図77(a5)に示すように、AT中においては、ATに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、ATに対応する有利BGMがスピーカ53から出力される。また、有利中ランプ60が点灯している。AT中に押し順ベルに当選すると、ナビが実行されることで、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序(押し順)を示す数字画像が遊技補助表示器12および液晶表示器51に表示される。具体的には、押し順ベルのうちの321択ベルが当選すると、遊技補助表示器12および液晶表示器51において、ストップスイッチ8L,8C,8Rの逆押しを促すように数字画像が表示される。この例では、遊技者が逆押しで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段にベル図柄が停止している。
図77(b5)に示すように、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。このとき、遊技補助表示器12におけるナビ表示は消去される。
その後、図77(c5)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。たとえば、第3停止操作のON状態が4回分(約2.24ミリ秒相当分)に亘ってタイマ割込処理によって検出されると、少なくとも0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄から4コマ先にある5番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図77(d5)に示すように、リール停止制御によって、第3停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する1番のオレンジ図柄から4コマ分だけ左リール2Lが滑ると、左リール2Lの入賞ラインLN上に5番のベル図柄が停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、ベル1に対応する図柄組合せとして、ベル図柄が3つ揃って導出される。
図77(e5)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離されると、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了し、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ベル揃い)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定され、ベル1の入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理におけるメダル払出処理(Sb63)が行われることで、ベル1の入賞に基づく払出として、8枚のメダルを払い出す処理が行われる。また、遊技補助表示器12においては、払い出されたメダルの枚数を報知する「8」の数字画像が表示される。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、ベル1の入賞に基づき入賞演出が実行されることで、サイドランプ27およびリールバックライト28が入賞演出に対応する態様で点灯するとともに、スピーカ53から入賞音が出力される。また、ベル1の入賞によりメダルを獲得したことを報知するための「GET」の文字画像がベル画像およびキャラクタ画像とともに液晶表示器51に表示される。さらに、液晶表示器51の表示領域における第1領域51cでは、総獲得枚数表示62が「TOTAL2392枚」から8枚加算されて「TOTAL2400枚」に更新され、獲得枚数表示63が「GET1012枚」から8枚加算されて「GET1020枚」に更新される。
図77(f5)に示すように、有利区間中の純増枚数の合計が上限枚数(たとえば、2400枚)に達したことによってリミッタ条件が成立したため、点灯していた区間表示LED19が消灯する。
図77(g5)に示すように、リザルト報知が行われ、「TOTAL2400枚」および「GET1020枚」の結果画像とともに、「のめり込みに注意しましょう。パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が示された注意喚起画像が所定期間(たとえば、3秒間)に亘って液晶表示器51に表示される。なお、このとき、サイドランプ27、リールバックライト28、および有利中ランプ60は消灯している。
ここで、図78を参照しながら、電断が生じていない遊技について、メイン制御部41による入賞判定処理の開始タイミングについて説明する。図78は、電断が生じていない遊技における入賞報知演出の開始タイミングについて説明するためのタイミングチャートである。
図78に示すように、メイン制御部41は、遊技開始待ち処理を行っているときに、規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7による遊技の開始操作が行われることで、リール停止制御処理を開始して、リール2L,2C,2Rの回転を開始させ、ストップスイッチ8L,8C,8Rによる停止操作が行われるごとに該当するリールを停止させる。そして、第3停止操作に係るストップスイッチが押下されて当該停止操作が開始された後、当該第3停止操作に係るストップスイッチが離されて当該停止操作が終了されることで、リール停止制御処理を終了させて、入賞判定処理を行う。
以下、電断が生じていない遊技において第3停止操作が開始してから、当該第3停止操作が終了するまでの期間を第1特定期間と呼ぶ場合がある。また、電断が生じていない遊技において第3停止操作が終了してから、入賞判定処理が行われるまでの期間を第2特定期間と呼ぶ場合がある。
また、メイン制御部41は、当該遊技においてATの制御を行っており、内部抽選にて押し順ベルが当選した場合には、スタートスイッチ7による遊技の開始操作が行われたときから、第3停止操作が行われるときまでの期間にわたり、ナビ報知を行うように制御する。
これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41側にてリール停止制御処理が行われる遊技中においては、AT状態において表示する演出画像を液晶表示器51に表示させ、有利BGMをスピーカ53から出力させるように制御する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41によりナビ報知が行われるときには、スタートスイッチ7による遊技の開始操作が行われたときから、第3停止操作が行われるときまでの期間にわたり、ナビ報知により報知されるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を報知するナビ演出を行うように制御する。
そして、メイン制御部41は、入賞判定処理において、いずれかの役の入賞が発生しているか否かを判定し、入賞の有無および入賞ラインLN上に導出された図柄組合せを特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。その後、入賞判定処理によりいずれかの小役の入賞が発生していると判定された場合には、メダルの払出処理を行って、入賞した小役に応じた所定枚数のメダル(本実施例では、8枚)をホッパーユニット35から払い出すとともに、払い出されるメダルの枚数を遊技補助表示器12に表示させるように制御する。払出処理の終了後には、遊技開始待ち処理を開始して次遊技の開始に関する操作(規定数の賭数が設定された状態でのスタートスイッチ7の操作)が行われるまで待機する。
これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、いずれかの役の入賞が発生したことが特定されるときには、液晶表示器51、スピーカ53、リールバックライト28、およびサイドランプ27を用いて入賞演出を行う。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、いずれかの役の入賞が発生したことが特定される前に、スロットマシン1への電力供給が停止され、かつ電力供給が開始された場合には、その後、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、いずれかの役の入賞が発生したことが特定されるときに、前述のように電断が発生しない場合と同様に、第1態様で入賞報知演出を行うように制御して、入賞が発生した旨を報知する。
(パターン6)
図79~図81は、パターン6における演出や処理について説明するための図である。図79~図81に示すように、パターン6では、AT中に押し順ベルに当選したゲームにおいて、主役であるベル1に入賞することで有利区間中の純増枚数の合計が上限枚数(たとえば、2400枚)に達する場合を想定する。また、図79~図81に示す例では、AT中に押し順ベルに当選したゲームにおいて、電断が生じた場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
まず、図79および図81を参照しながら、電断1が生じた場合の例について説明する。図79(a6-1)に示すように、AT中においては、ATに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、ATに対応する有利BGMがスピーカ53から出力される。また、有利中ランプ60が点灯している。AT中に押し順ベルに当選すると、ナビが実行されることで、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序(押し順)を示す数字画像が遊技補助表示器12および液晶表示器51に表示される。具体的には、押し順ベルのうちの321択ベルが当選すると、遊技補助表示器12および液晶表示器51において、ストップスイッチ8L,8C,8Rの逆押しを促すように数字画像が表示される。この例では、遊技者が逆押しで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段にベル図柄が停止している。
図79(b6-1)に示すように、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。このとき、遊技補助表示器12におけるナビ表示は消去される。
その後、図79(c6-1)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄から4コマ先にある5番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図79(d6-1)に示すように、第3停止操作が維持された状態でかつ未だリール停止制御によって左リール2Lにおいて図柄が停止する前に、電断が発生したとする。たとえば、左ストップスイッチ8Lが操作されてから、少なくとも0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が行われるまでの間に電断が発生した場合を想定できる。あるいは、0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が開始した後であっても、4コマ先にある5番のベル図柄を停止するための制御が十分でない間に電断が発生した場合を想定できる。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図79(e6-1)に示すように、上述したような電断が発生することで、左リール2Lに励磁が掛からなくなるため、自重のみで左リール2Lが回転し、やがて自然に停止する。前述したように、電断が発生しない場合、左リール2Lにおいては、1番のオレンジ図柄から4コマ先にある5番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止するようになっていたが、リール停止制御が行われないために、1番のオレンジ図柄から2コマ先にある3番の白7図柄が入賞ラインLN上に停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、何らの入賞も発生しないハズレに対応する図柄組合せが導出される。
図79(f6-1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離される。その後、図79(g6-1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図79(h6-1)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。このリール停止制御処理においては、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了する。
図81(i6-1)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、タイマ割込処理におけるLEDダイナミック表示処理により区間表示LED19が復帰して点灯状態に制御される。さらに、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ベル揃い)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定され、ベル1の入賞が発生する。ここで、前述したように、リール2L,2C,2Rにおいては入賞ラインLN上にハズレに対応する図柄組合せが導出されているが、入賞判定処理においては、最終的に導出された図柄組合せを参照するのではなく、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ベル揃い)に基づき入賞の発生有無が判定される。このため、この例のように、見た目上、電断によってハズレ図柄組合せが導出されたとしても、ベル揃いを導出する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されていれば、ベル1の入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理におけるメダル払出処理(Sb63)が行われることで、ベル1の入賞に基づく払出として、8枚のメダルを払い出す処理が行われる。また、遊技補助表示器12においては、払い出されたメダルの枚数を報知する「8」の数字画像が表示される。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、図77(e5)に示したような入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。さらに、図77(e5)に示したような「GET」の文字画像やベル画像およびキャラクタ画像も液晶表示器51に表示されない。このため、この例のように、見た目上、電断によってハズレ図柄組合せが導出されたにも関わらず、入賞演出が実行されてしまうことで、ハズレ図柄組合せが入賞を発生させる図柄組合せだと遊技者に誤解させることがない。また、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。但し、液晶表示器51の表示領域における第1領域51cでは、総獲得枚数表示62が「TOTAL2392枚」から8枚加算されて「TOTAL2400枚」に更新され、獲得枚数表示63が「GET1012枚」から8枚加算されて「GET1020枚」に更新される。なお、有利中ランプ60は復帰して点灯制御される。
図81(j6-1)に示すように、有利区間中の純増枚数の合計が上限枚数(たとえば、2400枚)に達したことによってリミッタ条件が成立したため、点灯していた区間表示LED19が消灯する。
図81(k6-1)に示すように、リザルト報知が行われ、「TOTAL2400枚」および「GET1020枚」の結果画像とともに、「のめり込みに注意しましょう。パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が示された注意喚起画像が所定期間(たとえば、3秒間)に亘って液晶表示器51に表示される。なお、このとき、有利中ランプ60も消灯している。
次に、図80および図81を参照しながら、電断2が生じた場合の例について説明する。図80(a6-2)に示すように、AT中においては、ATに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、ATに対応する有利BGMがスピーカ53から出力される。また、有利中ランプ60が点灯している。AT中に押し順ベルに当選すると、ナビが実行されることで、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序(押し順)を示す数字画像が遊技補助表示器12および液晶表示器51に表示される。具体的には、押し順ベルのうちの321択ベルが当選すると、遊技補助表示器12および液晶表示器51において、ストップスイッチ8L,8C,8Rの逆押しを促すように数字画像が表示される。この例では、遊技者が逆押しで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段にベル図柄が停止している。
図80(b6-2)に示すように、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。このとき、遊技補助表示器12におけるナビ表示は消去される。
その後、図80(c6-2)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて1番のオレンジ図柄から4コマ先にある5番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図80(d6-2)に示すように、リール停止制御によって、第3停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する1番のオレンジ図柄から4コマ分だけリール2Lが滑ると、左リール2Lの入賞ラインLN上に5番のベル図柄が停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、ベル1に対応する図柄組合せとして、ベル図柄が3つ揃って導出される。
図80(e6-2)に示すように、第3停止操作が維持された状態でかつ既にリール停止制御によって左リール2Lにおいて図柄が停止した後に、電断が発生したとする。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図80(f6-2)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離される。その後、図80(g6-2)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図80(h6-2)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。このリール停止制御処理においては、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了する。
図81(i6-2)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、タイマ割込処理におけるLEDダイナミック表示処理により区間表示LED19が復帰して点灯状態に制御される。さらに、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ベル揃い)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定され、ベル1の入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理におけるメダル払出処理(Sb63)が行われることで、ベル1の入賞に基づく払出として、8枚のメダルを払い出す処理が行われる。また、遊技補助表示器12においては、払い出されたメダルの枚数を報知する「8」の数字画像が表示される。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、図77(e5)に示したような入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。さらに、図77(e5)に示したような「GET」の文字画像やベル画像およびキャラクタ画像も液晶表示器51に表示されない。このため、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。但し、液晶表示器51の表示領域における第1領域51cでは、総獲得枚数表示62が「TOTAL2392枚」から8枚加算されて「TOTAL2400枚」に更新され、獲得枚数表示63が「GET1012枚」から8枚加算されて「GET1020枚」に更新される。なお、有利中ランプ60は復帰して点灯制御される。
図81(j6-2)に示すように、有利区間中の純増枚数の合計が上限枚数(たとえば、2400枚)に達したことによってリミッタ条件が成立したため、点灯していた区間表示LED19が消灯する。
図81(k6-2)に示すように、リザルト報知が行われ、「TOTAL2400枚」および「GET1020枚」の結果画像とともに、「のめり込みに注意しましょう。パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が示された注意喚起画像が所定期間(たとえば、3秒間)に亘って液晶表示器51に表示される。なお、このとき、有利中ランプ60も消灯している。
ここで、図82を参照しながら、電断が生じた遊技について、メイン制御部41による入賞判定処理の開始タイミングについて説明する。図82は、電断が生じた遊技における電断復帰後の入賞報知演出の開始タイミングについて説明するためのタイミングチャートである。
図82に示すように、メイン制御部41は、遊技中であって第3停止操作が行われている状態で電断が発生した後、当該操作が終了された状態で、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰されることで、まず初期設定処理を行った後、リール停止制御処理に復帰し、当該リール停止制御処理においてタイマ割込所定回数待ち処理を行って、所定期間が経過するまで待機した後に、リール停止制御処理を終了させて、入賞判定処理を行う。以下、スロットマシン1への電力供給が再開されたときから、入賞判定処理が行われるまでの期間を第3特定期間と呼ぶ場合がある。
スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰されたときからメイン制御部41が入賞判定処理を行うときまでの第3特定期間では、電断から復帰に伴い初期設定処理を行った後、さらにリール停止制御処理において電断から復帰に伴いタイマ割込所定回数待ち処理(Sc14)を行うことで、図78に示した第3停止操作が終了されたときから入賞判定処理を行うときまでの第2特定期間に比較して長くなるようになっている。これにより、スロットマシン1への電力供給が停止される前の状態に復帰させるのに伴う制御に要する時間が十分に確保されるため、入賞が発生する図柄組合せがリール2L,2C,2Rに停止された後、入賞判定処理が行われる前にスロットマシン1への電力供給が停止した場合でも適切な制御を行うことができるようになっている。
これに対してサブ制御部91は、まず、起動時報知演出の制御を行って、ローディング画像を液晶表示器51に表示させ、所定期間にわたり起動時音をスピーカ53から出力させる。なお、図示は省略するが、所定期間にわたり起動時態様でサイドランプ27を点灯させるように制御してもよい。
この状態で、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、入賞が発生した旨が特定されるときに、入賞演出の制御を行う。この際、液晶表示器51では、液晶表示器51において画像などのデータのRAMへの読み込みが終了するまで、ローディング画像の表示を継続させ、スピーカ53からの起動時音の出力は、起動時報知演出の制御を開始してから所定期間が経過するまで継続させるように制御する。
そして、入賞演出の制御では、スピーカ53については、先に行われている起動時報知演出の制御を優先させて、ベル1入賞による入賞音をスピーカ53から出力させないように制御する。また、液晶表示器51にベル1入賞による入賞画像を表示させないとともに、リールバックライト28による入賞演出も実行させない。
その後、液晶表示器51において画像などのデータのRAMへの読み込みが終了したときに、液晶表示器51におけるローディング画像の表示を終了させて、電断が発生する前の制御状態に応じた演出画像を表示させるように制御する。この際、スピーカ53の出力態様は、起動時報知演出の制御を開始してから所定期間が経過していない場合には、起動時音の出力を継続させる。その後、当該所定時間が経過したときに、スピーカ53から有利BGMを出力させる。
(パターン7)
図83は、パターン7における演出や処理について説明するための図である。図83に示すように、パターン7では、AT中にハズレに当選したゲームを想定する。また、図83に示す例では、AT中にハズレに当選したゲームにおいて、電断が生じなかった場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
図83(a7)に示すように、AT中においては、ATに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、ATに対応する有利BGMがスピーカ53から出力される。この例では、遊技者が逆押しで白7図柄を入賞ラインLN上に停止させるタイミングで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段にベル図柄が停止している。
図83(b7)に示すように、左リール2Lにおいて3番の白7図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。その後、図83(c7)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。たとえば、第3停止操作のON状態が4回分(約2.24ミリ秒相当分)に亘ってタイマ割込処理によって検出されると、少なくとも0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて3番の白7図柄から4コマ先にある7番のブランク図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図83(d7)に示すように、リール停止制御によって、第3停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する3番の白7図柄から4コマ分だけ左リール2Lが滑ると、左リール2Lの入賞ラインLN上に7番のブランク図柄が停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、ハズレに対応する図柄組合せが導出される。
図83(e7)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離されると、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了し、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ハズレ)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定されるが、この場合は入賞が発生しないため、払出も行われない。
一方、サブ制御部91による演出の制御としても、入賞が発生しないため、何らの入賞演出も実行されない。
図83(f7)に示すように、ハズレに当選しているため、区間表示LED19も点灯を維持する。
図83(g7)に示すように、次のゲームを開始するためにBET操作が有効化され、BET操作が行われることで、賭数が設定される。
(パターン8)
図84~図86は、パターン8における演出や処理について説明するための図である。図84~図86に示すように、パターン8では、AT中でハズレに当選したゲームを想定する。また、図84~図86に示す例では、AT中でハズレに当選したゲームにおいて、電断が生じた場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
まず、図84および図86を参照しながら、電断1が生じた場合の例について説明する。図84(a8-1)に示すように、AT中においては、ATに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、有利BGMがスピーカ53から出力される。この例では、遊技者が逆押しでベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるタイミングで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段にベル図柄が停止している。
図84(b8-1)に示すように、左リール2Lにおいて3番の白7図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。その後、図84(c8-1)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて3番の白7図柄から4コマ先にある7番のブランク図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図84(d8-1)に示すように、第3停止操作が維持された状態でかつ未だリール停止制御によって左リール2Lにおいて図柄が停止する前に、電断が発生したとする。たとえば、左ストップスイッチ8Lが操作されてから、少なくとも0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が行われるまでの間に電断が発生した場合を想定できる。あるいは、0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が開始した後であっても、4コマ先にある7番のブランク図柄を停止するための制御が十分でない間に電断が発生した場合を想定できる。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図84(e8-1)に示すように、上述したような電断が発生することで、左リール2Lに励磁が掛からなくなるため、自重のみで左リール2Lが回転し、やがて自然に停止する。前述したように、電断が発生しない場合、左リール2Lにおいては、3番の白7図柄から4コマ先にある7番のブランク図柄を入賞ラインLN上に停止するようになっていたが、リール停止制御が行われないために、3番の白7図柄から2コマ先にあるベル図柄が入賞ラインLN上に停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、偶然にもベル1に対応するベル揃いの図柄組合せが導出されてしまう。
図84(f8-1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離される。その後、図84(g8-1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図84(h8-1)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。このリール停止制御処理においては、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了する。
図86(i8-1)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、タイマ割込処理におけるLEDダイナミック表示処理により区間表示LED19が復帰して点灯状態に制御される。さらに、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ハズレ)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定される。ここで、前述したように、リール2L,2C,2Rにおいては入賞ラインLN上にベル揃いが導出されているが、入賞判定処理においては、最終的に導出された図柄組合せを参照するのではなく、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ハズレ)に基づき入賞の発生有無が判定される。このため、この例のように、見た目上、電断によってベル揃いが導出されたとしても、入賞結果はハズレだと判断されて、ベル1の入賞が発生することがなく、払出も行われない。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。このため、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。なお、有利中ランプ60は復帰して点灯制御される。
図86(j8-1)に示すように、ハズレに当選しているため、区間表示LED19は点灯を維持する。
図86(k8-1)に示すように、次のゲームを開始するためにBET操作が有効化され、BET操作が行われることで、賭数が設定される。
次に、図85および図86を参照しながら、電断2が生じた場合の例について説明する。図85(a8-2)に示すように、AT中においては、ATに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、有利BGMがスピーカ53から出力される。この例では、遊技者が逆押しでベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるタイミングで右ストップスイッチ8Rおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、右リール2Rおよび中リール2Cのそれぞれの中段にベル図柄が停止している。
図85(b8-2)に示すように、左リール2Lにおいて3番の白7図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が左ストップスイッチ8Lを第3停止操作する。その後、図85(c8-2)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて3番の白7図柄から4コマ先にある7番のブランク図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図85(d8-2)に示すように、リール停止制御によって、第3停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する3番の白7図柄から4コマ分だけ左リール2Lが滑ると、左リール2Lの入賞ラインLN上に7番のブランク図柄が停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、ハズレに対応する図柄組合せが導出される。
図85(e8-2)に示すように、第3停止操作が維持された状態でかつ既にリール停止制御によって左リール2Lにおいて図柄が停止した後に、電断が発生したとする。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図85(f8-2)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離される。その後、図85(g8-2)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図85(h8-2)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。このリール停止制御処理においては、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了する。
図86(i8-2)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、タイマ割込処理におけるLEDダイナミック表示処理により区間表示LED19が復帰して点灯状態に制御される。さらに、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ハズレ)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定されるが、この場合は入賞が発生しないため、払出も行われない。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。このため、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。なお、有利中ランプ60は復帰して点灯制御される。
図86(j8-2)に示すように、ハズレに当選しているため、区間表示LED19は点灯を維持する。
図86(k8-2)に示すように、次のゲームを開始するためにBET操作が有効化され、BET操作が行われることで、賭数が設定される。
(パターン9)
図87は、パターン9における演出や処理について説明するための図である。図87に示すように、パターン9では、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、ベル1に入賞することでCB中の払出枚数の合計が上限枚数(たとえば、150枚)に達する場合を想定する。また、図87に示す例では、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、電断が生じなかった場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
図87(a9)に示すように、CB中においては、CBに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、CBに対応するボーナスBGMがスピーカ53から出力される。また、有利中ランプ60が点灯している。この例では、遊技者が順押しで左ストップスイッチ8Lおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、左リール2Lおよび中リール2Cのそれぞれの中段にベル図柄が停止している。
図87(b9)に示すように、右リール2Rにおいて17番の白7図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が右ストップスイッチ8Rを第3停止操作する。
その後、図87(c9)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、右リール2Rを停止させるためのリール停止制御が行われる。たとえば、第3停止操作のON状態が4回分(約2.24ミリ秒相当分)に亘ってタイマ割込処理によって検出されると、少なくとも0.56ミリ秒後に右リール2Rの停止制御が行われる。この例では、右リール2Rにおいて17番の白7図柄から4コマ先にある0番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、右リール2Rを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図87(d9)に示すように、リール停止制御によって、第3停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する17番の白7図柄から4コマ分だけ右リール2Rが滑ると、右リール2Rの入賞ラインLN上に0番のベル図柄が停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、ベル1に対応する図柄組合せとして、ベル図柄が3つ揃って導出される。
図87(e9)に示すように、遊技者の手が右ストップスイッチ8Rから離されると、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了し、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ベル揃い)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定され、ベル1の入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理におけるメダル払出処理(Sb63)が行われることで、ベル1の入賞に基づく払出として、15枚のメダルを払い出す処理が行われる。また、遊技補助表示器12においては、払い出されたメダルの枚数を報知する「15」の数字画像が表示される。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、ベル1の入賞に基づき入賞演出が実行されることで、サイドランプ27およびリールバックライト28が入賞演出に対応する態様で点灯するとともに、スピーカ53から入賞音が出力される。また、ベル1の入賞によりメダルを獲得したことを報知するための「15枚GET」の文字画像がキャラクタ画像とともに液晶表示器51に表示される。さらに、液晶表示器51の表示領域における第1領域51cでは、総獲得枚数表示62が「TOTAL764枚」から15枚加算されて「TOTAL779枚」に更新され、獲得枚数表示63が「GET129枚」から15枚加算されて「GET144枚」に更新される。
図87(f9)に示すように、所定期間を経て図61および図62に示したフリーズ中のリザルト報知時の演出を実行した後、図87(g9)に示すように、リザルト報知が行われ、「TOTAL779枚」および「GET1020枚」の結果画像とともに、「のめり込みに注意しましょう。パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が示された注意喚起画像が所定期間(たとえば、3秒間)に亘って液晶表示器51に表示される。なお、このとき、サイドランプ27、リールバックライト28、および有利中ランプ60は消灯している。
(パターン10)
図88~図90は、パターン10における演出や処理について説明するための図である。図88~図90に示すように、パターン10では、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、ベル1に入賞することでCB中の払出枚数の合計が上限枚数(たとえば、150枚)に達する場合を想定する。また、図88~図90に示す例では、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、電断が生じた場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
まず、図88および図90を参照しながら、電断1が生じた場合の例について説明する。図88(a10-1)に示すように、CB中においては、CBに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、CBに対応するボーナスBGMがスピーカ53から出力される。また、有利中ランプ60が点灯している。この例では、遊技者が順押しで左ストップスイッチ8Lおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、左リール2Lおよび中リール2Cのそれぞれの中段にベル図柄が停止している。
図88(b10-1)に示すように、右リール2Rにおいて17番の白7図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が右ストップスイッチ8Rを第3停止操作する。
その後、図88(c10-1)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、右リール2Rを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、右リール2Rにおいて17番の白7図柄から4コマ先にある0番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、右リール2Rを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図88(d10-1)に示すように、第3停止操作が維持された状態でかつ未だリール停止制御によって右リール2Rにおいて図柄が停止する前に、電断が発生したとする。たとえば、右ストップスイッチ8Rが操作されてから、少なくとも0.56ミリ秒後に右リール2Rの停止制御が行われるまでの間に電断が発生した場合を想定できる。あるいは、0.56ミリ秒後に右リール2Rの停止制御が開始した後であっても、コマ先にある0番のベル図柄を停止するための制御が十分でない間に電断が発生した場合を想定できる。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図88(e10-1)に示すように、上述したような電断が発生することで、右リール2Rに励磁が掛からなくなるため、自重のみで右リール2Rが回転し、やがて自然に停止する。前述したように、電断が発生しない場合、右リール2Rにおいては、17番の白7図柄から4コマ先にある0番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止するようになっていたが、リール停止制御が行われないために、17番の白7図柄から2コマ先にある19番のリプレイa図柄が入賞ラインLN上に停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、何らの入賞も発生しないハズレに対応する図柄組合せが導出される。
図88(f10-1)に示すように、遊技者の手が右ストップスイッチ8Rから離される。その後、図88(g10-1)に示すように、遊技者の手が右ストップスイッチ8Rから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図88(h10-1)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。このリール停止制御処理においては、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了する。
図90(i10-1)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ベル揃い)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定され、ベル1の入賞が発生する。ここで、前述したように、リール2L,2C,2Rにおいては入賞ラインLN上にハズレに対応する図柄組合せが導出されているが、入賞判定処理においては、最終的に導出された図柄組合せを参照するのではなく、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ベル揃い)に基づき入賞の発生有無が判定される。このため、この例のように、見た目上、電断によってハズレ図柄組合せが導出されたとしても、ベル揃いを導出するタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されていれば、ベル1の入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理におけるメダル払出処理(Sb63)が行われることで、ベル1の入賞に基づく払出として、15枚のメダルを払い出す処理が行われる。また、遊技補助表示器12においては、払い出されたメダルの枚数を報知する「15」の数字画像が表示される。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、図87(e9)に示したような入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。さらに、図87(e9)に示したような「15枚GET」の文字画像やキャラクタ画像も液晶表示器51に表示されない。このため、この例のように、見た目上、電断によってハズレ図柄組合せが導出されたにも関わらず、入賞演出が実行されてしまうことで、ハズレ図柄組合せが入賞を発生させる図柄組合せだと遊技者に誤解させることがない。また、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。但し、液晶表示器51の表示領域における第1領域51cでは、総獲得枚数表示62が「TOTAL764枚」から15枚加算されて「TOTAL779枚」に更新され、獲得枚数表示63が「GET129枚」から15枚加算されて「GET144枚」に更新される。なお、有利中ランプ60は復帰して点灯制御される。
図90(j10-1)に示すように、CB中の払出枚数の合計が上限枚数(たとえば、150枚)に達したことによって任意の終了条件が成立したため、リザルト報知が行われ、「TOTAL779枚」および「GET144枚」の結果画像とともに、「のめり込みに注意しましょう。パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が示された注意喚起画像が所定期間(たとえば、3秒間)に亘って液晶表示器51に表示される。なお、このとき、有利中ランプ60も消灯している。
次に、図89および図90を参照しながら、電断2が生じた場合の例について説明する。図89(a10-2)に示すように、CB中においては、CBに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、CBに対応するボーナスBGMがスピーカ53から出力される。また、有利中ランプ60が点灯している。この例では、遊技者が順押しで左ストップスイッチ8Lおよび中ストップスイッチ8Cをそれぞれ操作しており、それによって、左リール2Lおよび中リール2Cのそれぞれの中段にベル図柄が停止している。
図89(b10-2)に示すように、右リール2Rにおいて17番の白7図柄が入賞ラインLN上に位置するタイミングで、遊技者が右ストップスイッチ8Rを第3停止操作する。
その後、図89(c10-2)に示すように、遊技者による第3停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第3停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、右リール2Rを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、右リール2Rにおいて17番の白7図柄から4コマ先にある0番のベル図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、右リール2Rを停止させるためのリール停止制御が行われる。
図88(d10-2)に示すように、リール停止制御によって、第3停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する17番の白7図柄から4コマ分だけ右リール2Rが滑ると、右リール2Rの入賞ラインLN上に0番のベル図柄が停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、ベル1に対応する図柄組合せとして、ベル図柄が3つ揃って導出される。
図89(e10-2)に示すように、第3停止操作が維持された状態でかつ既にリール停止制御によって右リール2Rにおいて図柄が停止した後に、電断が発生したとする。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図89(f10-2)に示すように、遊技者の手が右ストップスイッチ8Rから離される。その後、図89(g10-2)に示すように、遊技者の手が右ストップスイッチ8Rから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図89(h10-2)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。このリール停止制御処理においては、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたと判定されるため(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了する。
図90(i10-2)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(ベル揃い)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定され、ベル1の入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理におけるメダル払出処理(Sb63)が行われることで、ベル1の入賞に基づく払出として、15枚のメダルを払い出す処理が行われる。また、遊技補助表示器12においては、払い出されたメダルの枚数を報知する「15」の数字画像が表示される。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、図87(e9)に示したような入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。さらに、図87(e9)に示したような「15枚GET」の文字画像やキャラクタ画像も液晶表示器51に表示されない。このため、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。但し、液晶表示器51の表示領域における第1領域51cでは、総獲得枚数表示62が「TOTAL764枚」から15枚加算されて「TOTAL779枚」に更新され、獲得枚数表示63が「GET129枚」から15枚加算されて「GET144枚」に更新される。なお、有利中ランプ60は復帰して点灯制御される。
図90(j10-2)に示すように、CB中の払出枚数の合計が上限枚数(たとえば、150枚)に達したことによって任意の終了条件が成立したため、リザルト報知が行われ、「TOTAL779枚」および「GET144枚」の結果画像とともに、「のめり込みに注意しましょう。パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が示された注意喚起画像が所定期間(たとえば、3秒間)に亘って液晶表示器51に表示される。なお、このとき、有利中ランプ60も消灯している。
(パターン11)
図91は、パターン11における演出や処理について説明するための図である。図91に示すように、パターン11では、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、図45に示した第1タイミングで左リール2Lを停止させるための停止操作が行われる場合を想定する。また、図91に示す例では、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、電断が生じなかった場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
図91(a11)に示すように、CB中においては、CBに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、CBに対応するボーナスBGMがスピーカ53から出力される。また、有利中ランプ60が点灯している。遊技者がスタートスイッチ7を操作すると、リール2L,2C,2Rが回転開始する。
図91(b11)に示すように、左リール2Lを第1停止操作したとする。このとき、図45に示すように、入賞ラインLN上に8番のベル図柄が位置する第1タイミングでストップスイッチ8Lが操作される。
図91(c11)に示すように、遊技者による第1停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第1停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。たとえば、第1停止操作のON状態が4回分(約2.24ミリ秒相当分)に亘ってタイマ割込処理によって検出されると、少なくとも0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて8番のベル図柄から1コマ先にある9番のチェリー図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。なお、CB中においては、左リール2LがCTリールに定められているため、最大でも1コマ先の図柄を停止させることになる。
さらに、第1タイミングでストップスイッチ8Lが操作されると、設定示唆演出が開始する。具体的には、一旦、液晶表示器51の表示画面が真っ白になるホワイトアウトという演出が行われ、何らの画像も表示されなくなる。
図91(d11)に示すように、リール停止制御によって、第1停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する8番のベル図柄から1コマ分だけ左リール2Lが滑ると、左リール2Lの入賞ラインLN上に9番のチェリー図柄が停止する。なお、液晶表示器51においては、ホワイトアウトの演出が継続している。
図91(e11)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離されると、設定示唆演出が実行されて、流れ星が流れている様子の画像が液晶表示器51に表示される。
図91(f11)に示すように、その後、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されると(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了し、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せ(チェリー-ベル-ベル)とに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定され、チェリーの入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理におけるメダル払出処理(Sb63)が行われることで、チェリーの入賞に基づく払出として、15枚のメダルを払い出す処理が行われる。また、遊技補助表示器12においては、払い出されたメダルの枚数を報知する「15」の数字画像が表示される。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、チェリーの入賞に基づき入賞演出が実行されることで、サイドランプ27およびリールバックライト28が入賞演出に対応する態様で点灯するとともに、スピーカ53から入賞音が出力される。さらに、液晶表示器51の表示領域における第1領域51cでは、総獲得枚数表示62が「TOTAL156枚」から15枚加算されて「TOTAL171枚」に更新され、獲得枚数表示63が「GET26枚」から15枚加算されて「GET41枚」に更新される。
(パターン12)
図92~図94は、パターン12における演出や処理について説明するための図である。図92~図94に示すように、パターン12では、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、図45に示した第1タイミングで左リール2Lを停止させるための停止操作が行われる場合を想定する。また、図92~図94に示す例では、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、電断が生じなかった場合における、導出された出目、払出(メダル,再遊技)の有無、入賞演出の有無、および区間表示LED19の消灯または点灯などを例示する。
まず、図92および図94を参照しながら、電断1が生じた場合の例について説明する。図92(a12-1)に示すように、CB中においては、CBに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、CBに対応するボーナスBGMがスピーカ53から出力される。また、有利中ランプ60が点灯している。遊技者がスタートスイッチ7を操作すると、リール2L,2C,2Rが回転開始する。
図92(b12-1)に示すように、左リール2Lを第1停止操作したとする。このとき、図45に示すように、入賞ラインLN上に8番のベル図柄が位置する第1タイミングでストップスイッチ8Lが操作される。
図92(c12-1)に示すように、遊技者による第1停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第1停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて8番のベル図柄から1コマ先にある9番のチェリー図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。なお、CB中においては、左リール2LがCTリールに定められているため、最大でも1コマ先の図柄を停止させることになる。
さらに、第1タイミングでストップスイッチ8Lが操作されると、設定示唆演出が開始する。具体的には、一旦、液晶表示器51の表示画面が真っ白になるホワイトアウトという演出が行われ、何らの画像も表示されなくなる。
図92(d12-1)に示すように、第1停止操作が維持された状態でかつ未だリール停止制御によって左リール2Lにおいて図柄が停止する前に、電断が発生したとする。たとえば、左ストップスイッチ8Lが操作されてから、第1停止操作のON状態が4回分(約2.24ミリ秒相当分)に亘ってタイマ割込処理によって検出されて、少なくとも0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が行われるまでの間に電断が発生した場合を想定できる。あるいは、0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が開始した後であっても、1コマ先にある9番のチェリー図柄を停止するための制御が十分でない間(たとえば、0.56ミリ秒後に左リール2Lの停止制御が開始した直後)に電断が発生した場合を想定できる。この場合、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図92(e12-1)に示すように、上述したような電断が発生することで、左リール2Lに励磁が掛からなくなるため、自重のみで左リール2Lが回転し、やがて自然に停止する。前述したように、電断が発生しない場合、左リール2Lにおいては、8番のベル図柄から1コマ先にある9番のチェリー図柄を入賞ラインLN上に停止するようになっていたが、リール停止制御が行われないために、8番のベル図柄から2コマ先にある10番のスイカ図柄が入賞ラインLN上に停止する。さらに、他の中リール2Cおよび右リール2Rについても、励磁が掛からなくなるため、自重のみで中リール2Cおよび右リール2Rが回転し、やがて自然に停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、何らの入賞も発生しないハズレに対応する図柄組合せが導出される。
図92(f12-1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離される。その後、図92(g12-1)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図92(h12-1)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。
図94(i12-1)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、全小役に当選したゲームにおけるCB中の背景画像が再び液晶表示器51に表示される。さらに、図14に示したメイン処理におけるリール停止制御処理(Sb48)が行われることで、未だ停止操作されていない中リール2Cおよび右リール2Rが再び回転する。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、図91(e11)に示したような設定示唆演出は行われない。
図94(j12-1)に示すように、その後、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されると(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了し、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せとに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定される。ここで、前述したように、リール2L,2C,2Rにおいては入賞ラインLN上にハズレに対応する図柄組合せが導出されているが、入賞判定処理においては、最終的に導出された図柄組合せを参照するのではなく、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せに基づき入賞の発生有無が判定される。つまり、この例の場合、左リール2Lについては、チェリー図柄が導出されたものとして入賞判定が行われる。その結果、見た目上、電断によってハズレ図柄組合せが導出されたとしても、「チェリー-ベル-ベル」が導出されたものと見なして、チェリーの入賞が発生する。そして、図14に示したメイン処理におけるメダル払出処理(Sb63)が行われることで、チェリーの入賞に基づく払出として、15枚のメダルを払い出す処理が行われる。また、遊技補助表示器12においては、払い出されたメダルの枚数を報知する「15」の数字画像が表示される。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、図91(f11)に示したような入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。このため、この例のように、見た目上、電断によってハズレ図柄組合せが導出されたにも関わらず、入賞演出が実行されてしまうことで、ハズレ図柄組合せが入賞を発生させる図柄組合せだと遊技者に誤解させることがない。また、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。但し、液晶表示器51の表示領域における第1領域51cでは、総獲得枚数表示62が「TOTAL156枚」から15枚加算されて「TOTAL171枚」に更新され、獲得枚数表示63が「GET26枚」から15枚加算されて「GET41枚」に更新される。
次に、図93および図94を参照しながら、電断2が生じた場合の例について説明する。図93(a12-2)に示すように、CB中においては、CBに対応する背景画像が液晶表示器51に表示されるとともに、CBに対応するボーナスBGMがスピーカ53から出力される。また、有利中ランプ60が点灯している。遊技者がスタートスイッチ7を操作すると、リール2L,2C,2Rが回転開始する。
図93(b12-2)に示すように、左リール2Lを第1停止操作したとする。このとき、図45に示すように、入賞ラインLN上に8番のベル図柄が位置する第1タイミングでストップスイッチ8Lが操作される。
その後、図93(c12-2)に示すように、遊技者による第1停止操作のON状態がタイマ割込処理によって有効に検出されたときに、当該第1停止操作の操作タイミングに基づき、予め決まった図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。この例では、左リール2Lにおいて8番のベル図柄から1コマ先にある9番のチェリー図柄を入賞ラインLN上に停止させるように、左リール2Lを停止させるためのリール停止制御が行われる。なお、CB中においては、左リール2LがCTリールに定められているため、最大でも1コマ先の図柄を停止させることになる。
さらに、第1タイミングでストップスイッチ8Lが操作されると、設定示唆演出が開始する。具体的には、一旦、液晶表示器51の表示画面が真っ白になるホワイトアウトという演出が行われ、何らの画像も表示されなくなる。
図93(d12-2)に示すように、リール停止制御によって、第1停止操作が行われたときに入賞ラインLN上に位置する8番のベル図柄から1コマ分だけ左リール2Lが滑ると、左リール2Lの入賞ラインLN上に9番のチェリー図柄が停止する。
図93(e12-2)に示すように、第1停止操作が維持された状態でかつ既にリール停止制御によって左リール2Lにおいて図柄が停止した後に、電断が発生したとする。この場合、他の中リール2Cおよび右リール2Rについては、励磁が掛からなくなるため、自重のみで中リール2Cおよび右リール2Rが回転し、やがて自然に停止する。これにより、リール2L,2C,2Rにおいて、何らの入賞も発生しないハズレに対応する図柄組合せが導出される。また、液晶表示器51には何らの画像も表示されず、リール2L,2C,2Rに対する照明も消える。
図93(f12-2)に示すように、遊技者の手が左ストップスイッチ8Lから離される。その後、図93(g12-2)に示すように、遊技者の手が右ストップスイッチ8Rから離された状態でスロットマシン1に対する電力供給が再開して電断から復帰すると、ローディング画像が液晶表示器51に表示されるとともに、起動時音がスピーカ53から出力される。
図93(h12-2)に示すように、電断から復帰すると、電断が生じる前に行っていたメイン処理に復帰し、再びリール停止制御処理が実行される。
図94(i12-2)に示すように、電断復帰後のローディングが終了すると、全小役に当選したゲームにおけるCB中の背景画像が再び液晶表示器51に表示される。さらに、図14に示したメイン処理におけるリール停止制御処理(Sb48)が行われることで、未だ停止操作されていない中リール2Cおよび右リール2Rが再び回転する。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、図91(e11)に示したような設定示唆演出は行われない。
図94(j12-2)に示すように、その後、全てのリール2L,2C,2Rが停止し(Sc9でYES)、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されると(Sc12でNO)、リール停止制御処理が終了し、図14に示したメイン処理における入賞判定処理(Sb48)が行われる。これにより、内部抽選結果と、リール2L,2C,2Rに対する停止操作時に決定された入賞ラインLN上に停止する図柄組合せとに基づいて、入賞が発生しているか否かが判定される。そして、図14に示したメイン処理におけるメダル払出処理(Sb63)が行われることで、チェリーの入賞に基づく払出として、15枚のメダルを払い出す処理が行われる。また、遊技補助表示器12においては、払い出されたメダルの枚数を報知する「15」の数字画像が表示される。
一方、サブ制御部91による演出の制御としては、図91(f11)に示したような入賞演出は行われず、サイドランプ27およびリールバックライト28は消灯を維持するとともに、スピーカ53からも入賞音は出力されない。このため、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。但し、液晶表示器51の表示領域における第1領域51cでは、総獲得枚数表示62が「TOTAL156枚」から15枚加算されて「TOTAL171枚」に更新され、獲得枚数表示63が「GET26枚」から15枚加算されて「GET41枚」に更新される。
[主な効果]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理(図13に示すSb15))と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)とを備え、
前記事前決定手段の決定結果が所定決定結果(たとえば、特別リプレイ当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様(たとえば、逆押しかつ7図柄を入賞ラインLN上に引き込むタイミング)で前記導出操作手段が操作されたことによって所定表示結果(たとえば、7揃い)が導出されたときに、特定処理(たとえば、区間表示LED19の点灯)が実行され(たとえば、図69に示すパターン1の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されなかったときにも、前記特定処理が実行され(たとえば、図70,図72に示すパターン2(電断1)の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果とは異なる決定結果(たとえば、ハズレ当選)である遊技において、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されたときには、前記特定処理が実行されず(たとえば、図74,図76に示すパターン4(電断1)の例)、
前記特定処理は、遊技の制御を行う遊技制御手段(たとえば、メイン制御部41)によって制御される有利状態(たとえば、AT)に関する有利点灯部(たとえば、区間表示LED19)を点灯させる処理である。
具体的には、パターン1で例示するように、有利区間通常中に特別リプレイに当選してAT当選したゲームにおいて、7揃いリプレイに対応する押し順かつ操作タイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによって7揃いが導出されたときに、区間表示LED19が点灯する。また、パターン2で例示するように、有利区間通常中に特別リプレイに当選してAT当選したゲームにおいて、7揃いリプレイに対応する押し順かつ操作タイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によって7揃いが導出されなかったときにも、区間表示LED19が点灯する。これにより、有利区間通常中に特別リプレイに当選してAT当選したゲームにおいては、電断の有無に関わらず、一律に区間表示LED19が点灯することで、ATに制御されたことを遊技者に報知することができる。一方、パターン4で例示するように、有利区間通常中にハズレに当選したゲームにおいて、電断によって7揃いが導出されたときには、区間表示LED19が点灯することなく、消灯が維持される。これにより、有利区間通常中にハズレに当選したゲームにおいては、7揃いが導出されたとしても区間表示LED19が点灯することがないため、ハズレに当選したにも関わらず区間表示LED19が点灯してしまうことで遊技者にATに制御されると勘違いさせてしまうことがない。以上により、円滑に遊技を進行させることができる。
(1-2) 導出された表示結果に基づき入賞が発生したか否かを判定する入賞判定を行う入賞判定手段(たとえば、メイン制御部41による入賞判定処理)をさらに備え、
前記入賞判定手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果(たとえば、特別リプレイ当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果(たとえば、7揃い)が導出されなかったときには、前記入賞判定に関するエラーを生じさせない(たとえば、図70,図72に示すパターン2(電断1)の例)。
具体的には、パターン2で例示するように、有利区間通常中に特別リプレイに当選してAT当選したゲームにおいて、7揃いリプレイに対応する押し順かつ操作タイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によって7揃いが導出されなかったときにも、電断復帰後には入賞判定に関するエラーを生じさせることなく入賞判定処理が行われ、7揃いリプレイの入賞が発生する。これにより、電断によって7揃いリプレイの入賞が取り消されることがなく、円滑に遊技を進行させることができる。
(1-3) 前記スロットマシンに対する電力供給が再開した後、遊技の進行に関する操作が有効になる前に、当該電断供給が停止する前の操作に基づいて前記有利点灯部の点灯態様を視認可能とするための処理が実行される(たとえば、図70,図72に示すパターン2(電断1)の例)。
具体的には、パターン2で例示するように、有利区間通常中に特別リプレイに当選してAT当選したゲームにおいて、電断が発生し、当該電断から復帰した場合であっても、図72(j-1)に示すように、スタート操作時における特別リプレイの当選によるAT当選に基づいて、消灯していた区間表示LED19が点灯し、その後、次のゲームを開始するためのスタート操作が有効化される。これにより、電断によってAT当選が取り消されることなく、電断復帰後に次のゲームが開始する前には区間表示LED19の点灯によってATに制御されることを遊技者に報知することができ、円滑に遊技を進行させることができる。
(2-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理(図13に示すSb15))と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)とを備え、
前記事前決定手段の決定結果が所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様(たとえば、図11に示すベル1を入賞させるための押し順)で前記導出操作手段が操作されたことによって所定表示結果(たとえば、ベル揃い)が導出されたときに、特定処理(たとえば、区間表示LED19の消灯)が実行され(たとえば、図77に示すパターン5の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されなかったときにも、前記特定処理が実行され(たとえば、図79,図81に示すパターン6(電断1)の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果とは異なる決定結果(たとえば、ハズレ当選)である遊技において、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されたときには、前記特定処理が実行されず(たとえば、図84,図86に示すパターン8(電断1)の例)、
前記特定処理は、遊技の制御を行う遊技制御手段(たとえば、メイン制御部41)によって制御される有利状態(たとえば、AT)に関する有利点灯部(たとえば、区間表示LED19)を消灯させる処理である。
具体的には、パターン5で例示するように、AT中に押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出されたときに、ATの終了条件が成立して区間表示LED19が消灯する。また、パターン6で例示するように、AT中に押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されなかったときにも、ATの終了条件が成立して区間表示LED19が消灯する。これにより、AT中に押し順ベルに当選したゲームにおいては、電断の有無に関わらず、ATの終了条件が成立したときに一律に区間表示LED19が消灯することで、ATが終了したことを遊技者に報知することができる。一方、パターン8で例示するように、AT中にハズレに当選したゲームにおいて、電断によってベル揃いが導出されたときには、区間表示LED19が消灯することなく、点灯が維持される。これにより、AT中にハズレに当選したゲームにおいては、ベル揃いが導出されたとしても区間表示LED19が消灯することがないため、ハズレに当選したにも関わらず区間表示LED19が消灯してしまうことで遊技者にATが終了すると勘違いさせてしまうことがない。以上により、円滑に遊技を進行させることができる。
(2-2) 導出された表示結果に基づき入賞が発生したか否かを判定する入賞判定を行う入賞判定手段(たとえば、メイン制御部41による入賞判定処理)をさらに備え、
前記入賞判定手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果(たとえば、ベル揃い)が導出されなかったときには、前記入賞判定に関するエラーを生じさせない(たとえば、図79,図81に示すパターン6(電断1)の例)。
具体的には、パターン6で例示するように、AT中に押し順ベルに当選したゲームにおいて、押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されなかったときにも、電断復帰後には入賞判定に関するエラーを生じさせることなく入賞判定処理が行われ、ベル1の入賞が発生する。これにより、電断によってベル1の入賞が取り消されることがなく、円滑に遊技を進行させることができる。
(2-3) 前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、前記所定表示結果の導出に基づき所定数の遊技用価値(たとえば、8枚のメダル)が付与されることで当該遊技用価値の付与に関する前記有利状態の終了条件(たとえば、2400枚のメダル獲得)が満たされ、当該有利状態に関するデータの初期化処理が実行されるとともに、前記有利点灯部が消灯する。
具体的には、有利区間において払出されたメダルの純増枚数が上限の2400枚を超えた場合に、有利区間を終了させる旨を示す有利区間終了フラグが設定され、RAM41cに記憶された区間表示LED19の出力バッファが初期化されることで、区間表示LED19が消灯状態に制御される。これにより、有利区間において払出されたメダルの純増枚数が上限枚数を超えたときに区間表示LED19が消灯することで、ATが終了したことを遊技者に報知することができ、円滑に遊技を進行させることができる。
(2-4) 前記終了条件が満たされたときに、前記有利状態における遊技の結果を示す結果画像(たとえば、リザルト報知における結果画像51j,51k)が表示され、当該結果画像の表示中に、遊技者に注意を促す注意喚起画像(たとえば、注意喚起画像51e)が所定期間(たとえば、3秒間)に亘って表示される。
具体的には、有利区間において払出されたメダルの純増枚数が上限の2400枚を超えた場合に、リザルト報知が行われることで、有利区間において獲得したメダル枚数である総獲得枚数、および有利区間のうちの一連のATにおいて獲得したメダル枚数である獲得枚数を示す結果画像が表示されるとともに、「のめり込みに注意しましょう。パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が示された注意喚起画像が表示される。これにより、有利区間の終了条件を満たしたときに、遊技者に対して遊技の結果を報知するとともに、遊技に対するのめり込みを注意喚起することができるため、円滑に遊技を進行させることができる。
(3-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理(図13に示すSb15))と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)とを備え、
前記事前決定手段の決定結果が所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様(たとえば、図11に示すベル1を入賞させるための押し順)で前記導出操作手段が操作されたことによって所定表示結果(たとえば、ベル揃い)が導出されたときに、特定処理(たとえば、メダルの払出)が実行され(たとえば、図77に示すパターン5の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されなかったときにも、前記特定処理が実行され(たとえば、図79,図81に示すパターン6(電断1)の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果とは異なる決定結果(たとえば、ハズレ当選)である遊技において、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されたときには、前記特定処理が実行されず(たとえば、図84,図86に示すパターン8(電断1)の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されず、その後当該導出操作手段の操作が解除された状態で当該電力供給が再開したとき(たとえば、図79,図81に示すパターン6(電断1)の例)、および前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたことによって前記所定表示結果が導出され、当該導出操作手段の操作が継続した状態で前記スロットマシンに対する電力供給が停止し、その後当該導出操作手段の操作が解除された状態で当該電力供給が再開したとき(たとえば、図80,図81に示すパターン6(電断2)の例)、のいずれにおいても、導出された表示結果を強調する強調演出(たとえば、リールバックライト28やサイドランプ27による入賞演出)が実行されない。
具体的には、パターン5で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出されたときに、メダルが払い出される。また、パターン6で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されなかったときにも、メダルが払い出される。これにより、押し順ベルに当選したゲームにおいては、電断の有無に関わらず、メダルが払い出されることで、電断が生じたことによってメダルが払い出されないといった不満を遊技者に感じさせることがない。一方、パターン8で例示するように、ハズレに当選したゲームにおいて、電断によってベル揃いが導出されたときには、メダルが払い出されることがない。これにより、ハズレに当選したゲームにおいては、ベル揃いが導出されたとしてもメダルが払い出されることがないため、ハズレに当選したにも関わらずメダルが払い出されてしまうといった不都合を生じさせることがない。さらに、パターン6で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されずに、その後電断から復帰したとき、および押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出され、ストップスイッチの押下操作が継続した状態で電断し、その後当該ストップスイッチの押下が解除された状態で電断から復帰したとき、のいずれにおいても、導出された図柄組合せを強調するリールバックライト28やサイドランプ27による入賞演出が実行されない。これにより、電断から復帰したときには、一律に入賞演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。以上により、円滑に遊技を進行させることができる。
(3-2) 導出された表示結果に基づき入賞が発生したか否かを判定する入賞判定を行う入賞判定手段(たとえば、メイン制御部41による入賞判定処理)をさらに備え、
前記入賞判定手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果(たとえば、ベル揃い)が導出されなかったときには、前記入賞判定に関するエラーを生じさせない(たとえば、図79,図80,図81に示すパターン6(電断1,電断2)の例)。
具体的には、パターン6で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されずに、その後電断から復帰したとき、および押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出され、ストップスイッチの押下操作が継続した状態で電断し、その後当該ストップスイッチの押下が解除された状態で電断から復帰したとき、のいずれにおいても、電断復帰後には入賞判定に関するエラーを生じさせることなく入賞判定処理が行われ、ベル1の入賞が発生する。これにより、電断によってベル1の入賞が取り消されることがなく、円滑に遊技を進行させることができる。
(3-3) 導出された表示結果を強調する強調演出をそれぞれ実行する第1強調演出手段(たとえば、リールバックライト28)および第2強調演出手段(たとえば、サイドランプ27)をさらに備え、
前記スロットマシンに対する電力供給が再開した後においては、前記第1強調演出手段および前記第2強調演出手段のいずれによっても前記強調演出が実行されない(たとえば、図79,図80,図81に示すパターン6(電断1,電断2)の例)。
具体的には、パターン6で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されずに、その後電断から復帰したとき、および押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出され、ストップスイッチの押下操作が継続した状態で電断し、その後当該ストップスイッチの押下が解除された状態で電断から復帰したとき、のいずれにおいても、電断復帰後にはリールバックライト28のみならずサイドランプ27による入賞演出も実行されない。これにより、電断から復帰したときには、リールバックライト28のみならずサイドランプ27による入賞演出も一律に実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができる。
(4-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理(図13に示すSb15))と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)とを備え、
前記事前決定手段の決定結果が所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様(たとえば、図11に示すベル1を入賞させるための押し順)で前記導出操作手段が操作されたことによって所定表示結果(たとえば、ベル揃い)が導出されたときに、特定処理(たとえば、メダルの払出)が実行され(たとえば、図77に示すパターン5の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されなかったときにも、前記特定処理が実行され(たとえば、図79,図81に示すパターン6(電断1)の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果とは異なる決定結果(たとえば、ハズレ当選)である遊技において、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されたときには、前記特定処理が実行されず(たとえば、図84,図86に示すパターン8(電断1)の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技が有利状態(たとえば、AT)の終了条件を満たす場合において、前記所定表示結果が導出されたときに、遊技者に注意を促す注意喚起画像(たとえば、「のめり込みに注意しましょう。パチスロは適度に楽しむ遊びです。」の注意喚起画像)が所定期間(たとえば、3秒間)に亘って表示され、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技が有利状態の終了条件を満たす場合において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されず、その後当該導出操作手段の操作が解除された状態で当該電力供給が再開したとき(たとえば、図79,図81に示すパターン6(電断1)の例)、および前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技が有利状態の終了条件を満たす場合において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたことによって前記所定表示結果が導出され、当該導出操作手段の操作が継続した状態で前記スロットマシンに対する電力供給が停止し、その後当該導出操作手段の操作が解除された状態で当該電力供給が再開したとき(たとえば、図80,図81に示すパターン6(電断2)の例)、のいずれにおいても、前記注意喚起画像が前記所定期間に亘って表示される。
具体的には、パターン5で例示するように、AT中の押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出されたときに、メダルが払い出される。また、パターン6で例示するように、AT中の押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されなかったときにも、メダルが払い出される。これにより、押し順ベルに当選したゲームにおいては、電断の有無に関わらず、メダルが払い出されることで、電断が生じたことによってメダルが払い出されないといった不満を遊技者に感じさせることがない。一方、パターン8で例示するように、AT中のハズレに当選したゲームにおいて、電断によってベル揃いが導出されたときには、メダルが払い出されることがない。これにより、ハズレに当選したゲームにおいては、ベル揃いが導出されたとしてもメダルが払い出されることがないため、ハズレに当選したにも関わらずメダルが払い出されてしまうといった不都合を生じさせることがない。さらに、パターン6で例示するように、AT中の押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されずに、その後電断から復帰したとき、およびAT中の押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出され、ストップスイッチの押下操作が継続した状態で電断し、その後当該ストップスイッチの押下が解除された状態で電断から復帰したとき、のいずれにおいても、「のめり込みに注意しましょう。パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が示された注意喚起画像が所定期間(たとえば、3秒間)に亘って表示される。これにより、これにより、電断から復帰したときには、一律に注意喚起画像を表示することで遊技に対するのめり込みを遊技者に注意喚起することができるため、円滑に遊技を進行させることができる。
(4-2) 導出された表示結果に基づき入賞が発生したか否かを判定する入賞判定を行う入賞判定手段(たとえば、メイン制御部41による入賞判定処理)をさらに備え、
前記入賞判定手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果(たとえば、ベル揃い)が導出されなかったときには、前記入賞判定に関するエラーを生じさせない(たとえば、図79,図80,図81に示すパターン6(電断1,電断2)の例)。
具体的には、パターン6で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されずに、その後電断から復帰したとき、および押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出され、ストップスイッチの押下操作が継続した状態で電断し、その後当該ストップスイッチの押下が解除された状態で電断から復帰したとき、のいずれにおいても、電断復帰後には入賞判定に関するエラーを生じさせることなく入賞判定処理が行われ、ベル1の入賞が発生する。これにより、電断によってベル1の入賞が取り消されることがなく、円滑に遊技を進行させることができる。
(4-3) 前記スロットマシンに対する電力供給が再開し、遊技の制御を行う遊技制御手段(たとえば、メイン制御部41)によって制御される有利状態(たとえば、AT)に関する有利点灯部(たとえば、区間表示LED19)における点灯が再開した後に、前記注意喚起画像を表示する制御が開始する(たとえば、図79,図80,図81に示すパターン6(電断1,電断2)の例)。
具体的には、パターン6で例示するように、AT中に電断から復帰したときには、先ず区間表示LED19が電断前のように点灯した後、入賞判定によって入賞が発生したと判断されて、有利区間の終了条件を満たしたことに基づき当該区間表示LED19が消灯し、その後、注意喚起画像が所定期間(たとえば、3秒間)表示される。これにより、電断から復帰したときには、先ず、区間表示LED19を電断前の状態に復帰させてから、電断が生じていない本来の処理と同様に入賞判定が行われるため、円滑に遊技を進行させることができる。
(5-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理(図13に示すSb15))と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
導出された表示結果に基づき入賞が発生したか否かを判定する入賞判定を行う入賞判定手段(たとえば、メイン制御部41による入賞判定を行う処理(図14に示すSb49))とを備え、
前記事前決定手段の決定結果が所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様(たとえば、図11に示すベル1を入賞させるための押し順)で前記導出操作手段が操作されたことによって所定表示結果(たとえば、ベル揃い)が導出されたときに、特定処理(たとえば、メダルの払出)が実行され(たとえば、図77に示すパターン5の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されなかったときにも、前記特定処理が実行され(たとえば、図79,図81に示すパターン6(電断1)の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果とは異なる決定結果(たとえば、ハズレ当選)である遊技において、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されたときには、前記特定処理が実行されず(たとえば、図84,図86に示すパターン8(電断1)の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたことによって前記所定表示結果が導出され、当該導出操作手段の操作が継続した状態で前記スロットマシンに対する電力供給が停止し、その後当該導出操作手段の操作が解除された状態で当該電力供給が再開してから前記入賞判定が行われるまでの期間(たとえば、図82に示す第3特定期間)が、前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたことによって前記所定表示結果が導出され、当該導出操作手段の操作が継続した状態で前記スロットマシンに対する電力供給が停止することなく当該導出操作手段の操作が解除されてから前記入賞判定が行われるまでの期間(たとえば、図78に示す第2特定期間)よりも長くなるように設定されている。
具体的には、パターン5で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出されたときに、メダルが払い出される。また、パターン6で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されなかったときにも、メダルが払い出される。これにより、押し順ベルに当選したゲームにおいては、電断の有無に関わらず、メダルが払い出されることで、電断が生じたことによってメダルが払い出されないといった不満を遊技者に感じさせることがない。一方、パターン8で例示するように、ハズレに当選したゲームにおいて、電断によってベル揃いが導出されたときには、メダルが払い出されることがない。これにより、ハズレに当選したゲームにおいては、ベル揃いが導出されたとしてもメダルが払い出されることがないため、ハズレに当選したにも関わらずメダルが払い出されてしまうといった不都合を生じさせることがない。さらに、図82に示す例のように、電断から復帰したときからメイン制御部41が入賞判定処理を行うときまでの第3特定期間では、電断から復帰に伴い初期設定処理を行った後、さらにリール停止制御処理において電断から復帰に伴いタイマ割込所定回数待ち処理を行うことで、図78に示す例のように、電断が生じていない場合における、第3停止操作が終了されたときから入賞判定処理を行うときまでの第2特定期間に比較して長い。これにより、電断前の状態に復帰させるのに伴う制御に要する時間を十分に確保することができるため、入賞が発生する図柄組合せがリール2L,2C,2Rに停止された後、入賞判定処理が行われる前に電断した場合でも適切な制御を行うことができる。以上により、円滑に遊技を進行させることができる。
(5-2) 導出された表示結果に基づき入賞が発生したか否かを判定する入賞判定を行う入賞判定手段(たとえば、メイン制御部41による入賞判定処理)をさらに備え、
前記入賞判定手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果(たとえば、ベル揃い)が導出されなかったときには、前記入賞判定に関するエラーを生じさせない(たとえば、図79,図80,図81に示すパターン6(電断1,電断2)の例)。
具体的には、パターン6で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されずに、その後電断から復帰したとき、および押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出され、ストップスイッチの押下操作が継続した状態で電断し、その後当該ストップスイッチの押下が解除された状態で電断から復帰したとき、のいずれにおいても、電断復帰後には入賞判定に関するエラーを生じさせることなく入賞判定処理が行われ、ベル1の入賞が発生する。これにより、電断によってベル1の入賞が取り消されることがなく、円滑に遊技を進行させることができる。
(5-3) 前記入賞判定手段は、前記導出操作手段の操作が継続した状態で前記スロットマシンに対する電力供給が停止し、その後当該導出操作手段の操作が継続した状態で当該電力供給が再開したときには、前記入賞判定を行わない(たとえば、リール停止制御処理では、全てのリール2L,2C,2Rが停止し、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたことを条件に、メイン処理に戻って入賞判定処理が行われる)。
具体的には、リール停止制御処理では、全てのリール2L,2C,2Rが停止し、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたことを条件に、メイン処理に戻って入賞判定処理が行われるため、ストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が継続している状態で電断から復帰しても、当該ストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されない限りは入賞判定処理が行われない。これにより、電断の有無に関わらす、一律に、全てのリール2L,2C,2Rが停止し、かつ全てのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する押下が解除されたことを条件に入賞判定処理が行われるため、円滑に遊技を進行させることができる。
(6-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果組合せを決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理(図13に示すSb15))と、
前記複数の可変表示部のそれぞれに表示結果を導出させるために操作される複数の導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
表示結果組合せを導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41によるリール停止制御処理(図14に示すSb48))と、
通常状態(たとえば、図7に示す通常状態)よりも前記事前決定手段の決定結果が遊技用価値(たとえば、メダル,クレジット)の付与を伴う付与表示結果組合せ(たとえば、チェリーの図柄組合せ)の導出が許容される付与決定結果(たとえば、全小役当選)となる確率が高い特別状態(たとえば、CB)に制御する特別状態制御手段(たとえば、メイン制御部41によるCBに遊技状態を制御する処理(図14に示すSb59))とを備え、
前記事前決定手段の決定結果が前記付与決定結果である前記特別状態中の遊技において、当該付与決定結果に対応する操作態様(たとえば、チェリーを入賞させるための操作タイミング)で前記複数の導出操作手段が操作されたことによって前記付与表示結果組合せが導出されたときに、特定処理(たとえば、メダルの払出)が実行され(たとえば、図91に示すパターン11の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記付与決定結果である前記特別状態中の遊技において、当該付与決定結果に対応する操作態様で前記複数の導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記付与表示結果組合せが導出されなかったときにも、前記特定処理が実行され(たとえば、図92,図94に示すパターン12(電断1)の例)、
前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記付与決定結果である前記特別状態中の遊技において前記複数の可変表示部のうちの特定可変表示部(たとえば、左リール2L)が変動表示しているときに、前記複数の導出操作手段のうちの当該特定可変表示部に対応する特定導出操作手段(たとえば、左ストップスイッチ8L)が第1タイミング(たとえば、図45に示すようにチェリー図柄を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときには、当該特定導出操作手段が第2タイミング(たとえば、図45に示すようにスイカ図柄を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときよりも高い確率で、前記付与表示結果組合せ(たとえば、チェリーの図柄組合せ)を構成する表示結果を導出し(たとえば、図46,図47に示すリール停止制御の一例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記付与決定結果である前記特別状態中の遊技において、前記特定導出操作手段が前記第1タイミングで操作されたときには特定演出(たとえば、図50(B1),(C1),(D1)に示す例の設定示唆演出)が実行され得るのに対して、前記特定導出操作手段が前記第2タイミングで操作されたときには前記特定演出が実行されない(たとえば、図50(B3),(C3),(D3)に示す例)。
具体的には、パターン11で例示するように、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、チェリーを入賞させるための操作タイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってチェリー入賞に対応する図柄組合せが導出されたときに、メダルが払い出される。また、パターン12で例示するように、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、チェリーを入賞させるための操作タイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってチェリー入賞に対応する図柄組合せが導出されなかったときにも、メダルが払い出される。これにより、CB中に全小役に当選したゲームにおいては、電断の有無に関わらず、操作タイミングが合っていればメダルが払い出されるため、電断が生じたことによってメダルが払い出されないといった不満を遊技者に感じさせることがない。また、CB中に、左リール2Lを第1停止するときに、遊技者が左リール2Lの19番以外の図柄が中段を通過する第1タイミングで左ストップスイッチ8Lを操作した場合と、左リール2Lの19番の「スイカ」が中段を通過する第2タイミングで左ストップスイッチ8Lを操作した場合とを比較すると、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lを操作した方が、チェリー入賞が発生し易い。さらに、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには、設定示唆演出が実行される可能性がある一方、第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには、設定示唆演出は実行されないため、入賞の可能性が高くなる第1タイミングでストップスイッチが操作されたときの遊技の興趣を向上させることができ、入賞が発生する表示結果組合せが導出され易い第1タイミングでの操作を促すことができる。以上により、円滑に遊技を進行させることができる。
(6-2) 導出された表示結果に基づき入賞が発生したか否かを判定する入賞判定を行う入賞判定手段(たとえば、メイン制御部41による入賞判定処理)をさらに備え、
前記入賞判定手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果(たとえば、全小役当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果(たとえば、チェリー入賞に対応する図柄組合せ)が導出されなかったときには、前記入賞判定に関するエラーを生じさせない(たとえば、図92,図93,図94に示すパターン12(電断1,電断2)の例)。
具体的には、パターン12で例示するように、CB中に全小役に当選したゲームにおいて、チェリーを入賞させるための操作タイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってチェリー入賞に対応する図柄組合せが導出されずに、その後電断から復帰したとき、およびCB中に全小役に当選したゲームにおいて、チェリーを入賞させるための操作タイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってチェリー入賞に対応する図柄組合せが導出され、ストップスイッチの押下操作が継続した状態で電断し、その後当該ストップスイッチの押下が解除された状態で電断から復帰したとき、のいずれにおいても、電断復帰後には入賞判定に関するエラーを生じさせることなく入賞判定処理が行われ、チェリーの入賞が発生する。これにより、電断によってチェリーの入賞が取り消されることがなく、円滑に遊技を進行させることができる。
(6-3) 前記スロットマシンに対する電力供給が再開した後には、前記特定演出が実行されない(たとえば、図92,図93,図94に示すパターン12(電断1,電断2)の例)。
具体的には、パターン12で例示するように、CB中において入賞ラインLN上に8番のベル図柄が位置する第1タイミングでストップスイッチ8Lが操作された後に電断が発生し、その後当該電断から復帰した後には、設定示唆演出が実行されない。これにより、電断が生じた場合には、一律に設定示唆演出を実行しないようにすることで、電断復帰後の処理を円滑に進めることができ、円滑に遊技を進行させることができる。
(7-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理(図13に示すSb15))と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
基本処理(たとえば、メイン処理)を実行する基本処理手段(たとえば、メイン制御部41による図13に示すメイン処理)と、
定期的に前記基本処理に割り込んで割込処理(たとえば、タイマ割込処理)を実行する割込処理手段(たとえば、メイン制御部41による図29に示すタイマ割込処理)と、
前記基本処理において特定処理(たとえば、遊技プログラム)を実行する特定処理手段(たとえば、メイン制御部41)と、
前記基本処理において前記特定処理とは異なる特別処理(たとえば、非遊技プログラム)を実行する特別処理手段(たとえば、メイン制御部41)と、
前記スロットマシンに対する電力供給が再開したときに電断復帰処理(たとえば、初期設定処理)を実行する電断復帰処理手段(たとえば、メイン制御部41による図12に示す初期設定処理)と、
前記割込処理において単位遊技の最小時間を計時するための最小時間タイマ値(たとえば、一遊技時間管理用タイマ値)を更新することが可能な最小時間タイマ値更新手段(たとえば、メイン制御部41による図29に示すカウンタ更新処理)とを備え、
前記事前決定手段の決定結果が所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様(たとえば、図11に示すベル1を入賞させるための押し順)で前記導出操作手段が操作されたことによって所定表示結果(たとえば、ベル揃い)が導出されたときに、特定処理(たとえば、メダルの払出)が実行され(たとえば、図77に示すパターン5の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されなかったときにも、前記特定処理が実行され(たとえば、図79,図81に示すパターン6(電断1)の例)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果とは異なる決定結果(たとえば、ハズレ当選)である遊技において、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果が導出されたときには、前記特定処理が実行されず(たとえば、図84,図86に示すパターン8(電断1)の例)、
前記最小時間タイマ値更新手段は、
前記特定処理の実行中においては、前記最小時間タイマ値を更新するのに対して、前記特別処理の実行中においては、前記最小時間タイマ値を更新せず、
前記電断復帰処理の実行中においては、前記最小時間タイマ値を更新せず、当該電断復帰処理の終了後に前記最小時間タイマ値を再び更新する(たとえば、図12に示すように初期設定処理においては、Sa01でタイマ割込が禁止されることでカウンタ更新処理によって一遊技時間管理用タイマ値が更新されず、その後、Sa27でタイマ割込が許可されることでカウンタ更新処理によって一遊技時間管理用タイマ値が更新される)。
具体的には、パターン5で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出されたときに、メダルが払い出される。また、パターン6で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されなかったときにも、メダルが払い出される。これにより、押し順ベルに当選したゲームにおいては、電断の有無に関わらず、メダルが払い出されることで、電断が生じたことによってメダルが払い出されないといった不満を遊技者に感じさせることがない。一方、パターン8で例示するように、ハズレに当選したゲームにおいて、電断によってベル揃いが導出されたときには、メダルが払い出されることがない。これにより、ハズレに当選したゲームにおいては、ベル揃いが導出されたとしてもメダルが払い出されることがないため、ハズレに当選したにも関わらずメダルが払い出されてしまうといった不都合を生じさせることがない。さらに、遊技プログラムの実行中には、タイマ割込処理が実行されることで一遊技時間管理用タイマ値が更新されるため、遊技の進行を円滑に行える一方で、不正の検知に関連する非遊技プログラムの実行中には、一遊技時間管理用タイマ値が更新されないことで、一遊技時間管理用タイマ値を更新する処理と非遊技プログラムにおける処理とが混在することがない。以上により、円滑に遊技を進行させることができる。
(7-2) 導出された表示結果に基づき入賞が発生したか否かを判定する入賞判定を行う入賞判定手段(たとえば、メイン制御部41による入賞判定処理)をさらに備え、
前記入賞判定手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果(たとえば、押し順ベル当選)である遊技において、当該所定決定結果に対応する操作態様で前記導出操作手段が操作されたにも関わらず、前記スロットマシンに対する電力供給が停止したことによって前記所定表示結果(たとえば、ベル揃い)が導出されなかったときには、前記入賞判定に関するエラーを生じさせない(たとえば、図79,図80,図81に示すパターン6(電断1,電断2)の例)。
具体的には、パターン6で例示するように、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたにも関わらず、電断によってベル揃いが導出されずに、その後電断から復帰したとき、および押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたことによってベル揃いが導出され、ストップスイッチの押下操作が継続した状態で電断し、その後当該ストップスイッチの押下が解除された状態で電断から復帰したとき、のいずれにおいても、電断復帰後には入賞判定に関するエラーを生じさせることなく入賞判定処理が行われ、ベル1の入賞が発生する。これにより、電断によってベル1の入賞が取り消されることがなく、円滑に遊技を進行させることができる。
(7-3) 前記基本処理において、前記最小時間タイマ値が特定値であるか否かが判定され、当該最小時間タイマ値が特定値でないときには、当該最小時間タイマ値が特定値(たとえば、0)になるまで遊技が進行せず(たとえば、図13のSb40の処理)、当該最小時間タイマ値が特定値になったときには、割込処理の実行が禁止されて当該最小時間タイマ値に初期値が設定され、その後遊技が進行する(たとえば、図13のSb41の処理)。
具体的には、1ゲームのうちのリール回転開始前において一遊技時間管理用タイマ値が特定値(0)であるか否かを判定し(Sb40)、一遊技時間管理用タイマ値が特定値(0)でないと判定した場合には、一遊技時間管理用タイマ値が特定値(0)であると判定されるまでゲームを進行させずに待機し、一遊技時間管理用タイマ値が特定値(0)であると判定した場合に、ゲームを進行させるようになっている。これにより、一遊技時間管理用タイマ値に基づいて最小時間が経過したことが特定されるまでゲームを進行させず、最小時間が経過することでゲームを進行させることで、1ゲームあたりの最小時間を確保することができ、円滑に遊技を進行させることができる。
(8-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理)と、
前記複数の可変表示部のそれぞれに表示結果を導出させるために操作される複数の導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41によるリール制御を行う処理)と、
複数種類の状態のいずれかに制御する状態制御手段(たとえば、メイン制御部41による遊技状態を制御する処理)と、
演出を実行する演出手段(たとえば、サブ制御部91による演出を実行する処理)とを備え、
表示結果組合せのうち遊技用価値(たとえば、メダル)の付与を伴う付与表示結果組合せ(たとえば、小役の図柄組合せ)には、第1量(たとえば、14枚)の遊技用価値の付与を伴う第1付与表示結果組合せ(たとえば、技術介入役の図柄組合せ)と、第2量(たとえば、15枚)の遊技用価値の付与を伴う第2付与表示結果組合せ(たとえば、チェリー,スイカ,ベル1,ベル2の図柄組合せ)とが含まれ、
前記複数種類の状態には、通常状態と、当該通常状態よりも前記付与表示結果組合せの導出が許容される確率が高い第1特別状態(たとえば、CB)および第2特別状態(たとえば、BB)とが含まれ、
前記導出制御手段は、前記第1特別状態において前記複数の可変表示部のうちの特定可変表示部(たとえば、左リール2L)が変動表示しているときに、前記複数の導出操作手段のうちの当該特定可変表示部に対応する特定導出操作手段(たとえば、左ストップスイッチ8L)が第1タイミング(たとえば、図45に示すようにチェリー図柄を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときには、当該特定導出操作手段が第2タイミング(たとえば、図45に示すようにスイカ図柄を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときよりも高い確率で、前記付与表示結果組合せ(たとえば、チェリーや技術介入役の図柄組合せ)を構成する表示結果を導出し(たとえば、図46,図47に示すリール制御の一例)、
前記演出手段は、前記第1特別状態において、前記特定導出操作手段が前記第1タイミング(たとえば、図45に示す第1タイミングのうちの8番または9番を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときには特定演出(たとえば、図50(D1)に示すように設定値を示唆する演出)を実行可能であるのに対して、前記特定導出操作手段が前記第2タイミング(たとえば、図45に示すようにスイカ図柄を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときには前記特定演出を実行不可能であり(たとえば、図50に示すCB中の設定示唆演出の一例)、
前記導出制御手段は、前記第2特別状態において前記特定可変表示部が変動表示しているときに、前記特定導出操作手段が前記第1タイミングで操作されたときには前記第1付与表示結果組合せ(たとえば、技術介入役の図柄組合せ)を構成する表示結果を導出し、当該特定導出操作手段が前記第2タイミングで操作されたときには前記第2付与表示結果組合せ(たとえば、ベル1の図柄組合せ)を構成する表示結果を導出する。
具体的には、図46および図47に示すように、CB中においては、チェリー図柄を入賞ラインLN上に引込可能な第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには、スイカ図柄を入賞ラインLN上に引込可能な第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときよりも、入賞の発生が容易である。さらに、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには設定示唆演出が実行可能であるのに対して、第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには設定示唆演出が実行不可能である。このため、遊技者に対して第1タイミングで左ストップスイッチ8Lを操作することを促すことができる。さらに、BB中においては、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには技術介入役に入賞して14枚のメダルが払い出され得るのに対して、第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときにはベル1に入賞して15枚のメダルが払い出され得る。このように、CB中において入賞の発生を容易にする第1タイミングによる左ストップスイッチ8Lの操作を、BB中においては枚数調整用の操作として用いることができるため、第1タイミングによる左ストップスイッチ8Lの操作を複数種類のボーナスにおいて遊技者に意識させることができる。したがって、遊技に対して遊技者を集中させることで遊技の興趣を向上させることができる。これにより、円滑に遊技を進行させることができる。
(8-2) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理)と、
前記複数の可変表示部のそれぞれに表示結果を導出させるために操作される複数の導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41によるリール制御を行う処理)と、
複数種類の状態のいずれかに制御する状態制御手段(たとえば、メイン制御部41による遊技状態を制御する処理)と、
演出を実行する演出手段(たとえば、サブ制御部91による演出を実行する処理)と、
情報を表示する情報表示手段(たとえば、サブ制御部91による液晶表示器51における表示を制御する処理)とを備え、
前記複数種類の状態には、通常状態と、当該通常状態よりも遊技用価値の付与を伴う付与表示結果組合せの導出が許容される確率が高い特別状態(たとえば、ボーナス)である第1特別状態(たとえば、CB)および第2特別状態(たとえば、BB)とが含まれ、
前記導出制御手段は、前記第1特別状態において前記複数の可変表示部のうちの特定可変表示部(たとえば、左リール2L)が変動表示しているときに、前記複数の導出操作手段のうちの当該特定可変表示部に対応する特定導出操作手段(たとえば、左ストップスイッチ8L)が第1タイミング(たとえば、図45に示すようにチェリー図柄を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときには、当該特定導出操作手段が第2タイミング(たとえば、図45に示すようにスイカ図柄を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときよりも高い確率で、前記付与表示結果組合せ(たとえば、チェリーや技術介入役の図柄組合せ)を構成する表示結果を導出し(たとえば、図46,図47に示すリール制御の一例)、
前記演出手段は、前記第1特別状態において、前記特定導出操作手段が前記第1タイミング(たとえば、図45に示す第1タイミングのうちの8番または9番を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときには特定演出(たとえば、図50(D1)に示すように設定値を示唆する演出)を実行可能であるのに対して、前記特定導出操作手段が前記第2タイミング(たとえば、図45に示すようにスイカ図柄を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときには前記特定演出を実行不可能であり(たとえば、図50に示すCB中の設定示唆演出の一例)、
前記特別状態の終了条件には、当該特別状態において特定量の遊技用価値が付与されることが含まれ(たとえば、CBは150枚以上の払出で終了、BBは345枚以上の払出で終了)、
前記情報表示手段は、
前記特別状態において獲得可能な遊技用価値の獲得可能量(たとえば、獲得可能枚数表示61)と、
前記特別状態において獲得した遊技用価値の獲得量(たとえば、獲得枚数表示63)と、
前記特別状態での遊技の結果を特定可能な結果画像(たとえば、結果画像51j,51k)とを情報表示領域(たとえば、液晶表示器51の表示領域)に表示可能であり(たとえば、図61(q)に示す表示例)、
前記特別状態において所定量の遊技用価値が付与されたときに、獲得可能量の表示を1単位ごとに減算するとともに、獲得量の表示を1単位ごとに加算し(たとえば、図54~図57に示す枚数更新の一例)、
所定量の遊技用価値が付与されることで前記特別状態が終了するときに、獲得可能量の表示の減算を終了した後に獲得量の表示の加算を終了し、当該獲得量の表示の加算を終了した後に前記結果画像を表示する(たとえば、図58~図60に示すCB中の最終ゲームでベル入賞した場合の一例、およびその後に行われる図61,図62に示すフリーズ中のリザルト報知の一例)。
具体的には、図46および図47に示すように、CB中においては、チェリー図柄を入賞ラインLN上に引込可能な第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには、スイカ図柄を入賞ラインLN上に引込可能な第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときよりも、入賞の発生が容易である。さらに、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには設定示唆演出が実行可能であるのに対して、第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには設定示唆演出が実行不可能である。このため、遊技者に対して第1タイミングで左ストップスイッチ8Lを操作することを促すことができる。したがって、遊技に対して遊技者を集中させることで遊技の興趣を向上させることができる。さらに、図58~図62に示すように、150枚以上のメダルが払い出されることでCBが終了するときに、獲得可能枚数表示61の減算を終了させた後に獲得枚数表示63の加算が終了し、その後にリザルト報知が実行されるため、獲得可能枚数表示61の減算を終了してから獲得枚数表示63の加算を行うことが可能になり、獲得枚数表示63の加算を分かり易くすることができる。また、獲得枚数表示63に注目させることが可能になるので、リザルト報知が実行されるまでの表示の態様に注目させることができる。これにより、円滑に遊技を進行させることができる。
なお、上述した(1-2)において、「演出手段」は、画像を表示する表示手段(たとえば、液晶表示器51)、音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ53)、光を点灯または点滅する光出力手段(たとえば、サイドランプ27,リールバックライト28)のいずれかであってもよい。ここで、「演出手段」が、画像を表示する表示手段(たとえば、液晶表示器51)である場合、「演出手段」は、「情報表示手段」と同じ表示手段であってもよい。すなわち、「演出手段」は、「情報表示手段」に置き換えられてもよい。なお、「演出手段」は、「情報表示手段」と異なる表示手段であってもよい。
(8-3) 前記導出制御手段は、
前記第1特別状態(たとえば、CB)において前記複数の導出操作手段が第1順序(たとえば、順押し)で操作される場合において、前記特定導出操作手段が前記第1タイミングで操作されたときには、当該特定導出操作手段が前記第2タイミングで操作されたときよりも、遊技者にとって有利であり(たとえば、図46に示すように、CB中に順押しされた場合、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには必ずチェリー入賞するのに対して、第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには入賞を取りこぼすことがある)、
前記第2特別状態(たとえば、BB)において前記複数の導出操作手段が第2順序(たとえば、逆押し)で操作される場合において、前記特定導出操作手段が前記第1タイミングで操作されたときに前記第1付与表示結果組合せ(たとえば、技術介入役の図柄組合せ)を構成する表示結果(たとえば、チェリー図柄)を導出する。
具体的には、図46に示すように、CB中に順押しされた場合、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには必ずチェリー入賞するのに対して、第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには入賞を取りこぼすことがある。また、BB中に逆押しされた場合、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときに技術介入役の図柄組合せを構成するチェリー図柄が導出される。このように、CB中に不利とならない左ストップスイッチ8Lにおける操作タイミング(第1タイミング)は、BB中に技術介入役を入賞させるための左ストップスイッチ8Lにおける操作タイミング(第1タイミング)と同じであるが、その押し順は両ボーナス間で異ならせることができる。これにより、遊技が単調にならず、遊技の興趣を向上させることができる。
(8-4) 前記導出制御手段は、前記第1特別状態(たとえば、CB)において前記複数の導出操作手段が前記第2順序(たとえば、逆押し)で操作される場合において、前記特定導出操作手段が前記第1タイミングで操作されたときに前記第1付与表示結果組合せ(たとえば、技術介入役の図柄組合せ)を構成する表示結果(たとえば、チェリー図柄)を導出する。
具体的には、図47に示すように、CB中に逆押しされた場合、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときに技術介入役の図柄組合せを構成するチェリー図柄が導出される。このように、CB中においては、順押しされた場合、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには必ずチェリー入賞することで遊技者が不利にならず、逆押しされた場合、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには枚数調整用として技術介入役を入賞させることができるため、遊技者が不利にならない操作順序と技術介入役を入賞させるための操作順序とを切り分けることができる。これにより、遊技が単調にならず、遊技の興趣を向上させることができる。
(8-5) 前記第1特別状態の制御期間は、前記第2特別状態の制御期間よりも短く(たとえば、CBは150枚以上の払出で終了するのに対して、BBは345枚以上の払出で終了する)、
前記第1特別状態においては、前記事前決定手段によって前記第1付与表示結果組合せの導出が毎遊技許容され(たとえば、CB中は技術介入役を含む小役が毎ゲーム当選する)、
前記第2特別状態においては、前記事前決定手段によって前記第1付与表示結果組合せの導出が毎遊技許容されず、抽選で当選した場合のみ前記事前決定手段によって前記第1付与表示結果組合せの導出が許容される(たとえば、BB中は内部抽選で技術介入役に当選した場合のみ当該技術介入役の図柄組合せを導出可能)。
具体的には、CBの制御期間はBBの制御期間よりも短い一方で、CB中は技術介入役を含む小役が毎ゲーム当選するため、毎ゲーム、技術介入役を入賞させることができるのに対して、BB中は技術介入役に当選した場合のみ技術介入役を入賞させることができるため、技術介入役の入賞に対して毎ゲーム挑戦できるという意味では、CB中はBB中よりも遊技者にとって有利である。このように、CB中においては、技術介入役の入賞に対して遊技者に毎ゲーム挑戦させることができるため、BBよりも早く終了するCBが、BBよりも極力不利になることがない。
(8-6) 前記演出手段は、
特定画像(たとえば、図50(D1)に示す流れ星が流れている様子の画像)を表示領域に表示させることで前記特定演出を実行し、
前記特定演出を実行するときに、前記表示領域に表示された背景画像(たとえば、図50(B1)に示す宇宙空間を示す画像)を白色画像(たとえば、図50(C1)に示すホワイトアウトの画像)に切り替えた後、当該白色画像を前記特定画像に切り替える。
具体的には、CB中において、図50(B1)に示すように、宇宙空間を示す画像が液晶表示器51に表示され、その後、図50(C1)に示すように、一旦、液晶表示器51の表示画面が真っ白になるホワイトアウトという演出が行われ、何らの画像も表示されなくなり、その後、図50(D1)に示すように、設定示唆演出が実行されて、流れ星が流れている様子の画像が液晶表示器51に表示される。このように、設定示唆演出の画像が表示されるときには、一旦、ホワイトアウトの画像が表示されるため、設定示唆演出の画像に対して遊技者に注目させることができる。
(8-7) 前記演出手段は、
前記第1特別状態または前記第2特別状態が終了するときに、当該第1特別状態または当該第2特別状態における遊技の結果を示唆する結果画像(たとえば、図62に示す結果画像51j,51k)を表示領域に表示し、
前記第1特別状態または前記第2特別状態が終了する遊技(たとえば、ボーナス中の最終ゲーム)において入賞が発生した場合、当該入賞の発生を報知する入賞報知(たとえば、図58~図60に示す入賞演出)を実行し、当該入賞報知が終了した後に前記結果画像を前記表示領域に表示する(たとえば、図60に示すように入賞演出が終了した後に、図62に示すようにリザルト報知が行われる)。
具体的には、図58~図62に示すように、ボーナスの最終ゲームにおいてベル入賞が発生したことで入賞演出が行われた場合、当該入賞演出の後にリザルト報知が行われる。これにより、入賞演出と、リザルト報知とが混在してしまうことを防止することができる。したがって、入賞演出およびリザルト報知のそれぞれに対して効果的に遊技者に注目させることができる。
(9-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
入賞の発生を報知する入賞演出(たとえば、図58~図60に示す入賞演出)を行う入賞演出手段(たとえば、サブ制御部91による入賞演出を行う処理)と、
特定状態(たとえば、ビッグボーナス)における遊技の結果を示す結果画像(たとえば、図62に示す結果画像51j,51k)を表示する結果表示手段(たとえば、サブ制御部91によるリザルト報知を行う処理)と、
前記特定状態の終了後に当該特定状態から特別状態(たとえば、RT状態)に状態を移行させる状態移行手段(たとえば、メイン制御部41による状態を制御する処理)と、
遊技の進行を遅延させる遅延制御(たとえば、フリーズ制御)を行う遅延制御手段(たとえば、メイン制御部41によるフリーズ制御を行う処理)とを備え、
前記特定状態が終了する遊技(たとえば、ボーナス中の最終ゲーム)において前記入賞演出が行われた場合、当該入賞演出の終了後に前記遅延制御が行われ(たとえば、図58~図60に示す入賞演出が行われた後に図61(g)に示すようにフリーズが開始)、当該遅延制御の実行中に前記結果画像が表示され(たとえば、図62(m)~図62(q)に示すようにフリーズ中にリザルト報知が行われる)、当該遅延制御の終了後に前記特別状態への移行が示唆される(たとえば、図63(s),(t)に示すようにフリーズ終了後にRT演出の選択が行われる。図67参照)。
具体的には、図58~図29に示すように、ボーナスの最終ゲームにおいてベル入賞が発生したことで入賞演出が行われた場合、当該入賞演出の後にフリーズが実行され、当該フリーズ中にリザルト報知が行われる。そして、フリーズが終了した後に、ボーナス終了後に制御されるRT状態における演出の選択が遊技者によって行われる。これにより、入賞演出と、リザルト報知とが混在してしまうことを防止することができ、ボーナス終了後に制御されるRTへとスムーズな演出を遊技者に見せることができる。したがって、遊技の結果を示す結果画像51j,51kを効果的に表示することが可能である。これにより、円滑に遊技を進行させることができる。
(9-2) スロットマシン1は、遊技者に対して遊技に関する注意喚起を行う注意喚起画像(たとえば、図62(q)に示す注意喚起画像51e)を表示する注意喚起表示手段(たとえば、メイン制御部41による注意喚起表示を行う処理)を備え、
前記特定状態が終了する遊技(たとえば、ボーナス中の最終ゲーム)において前記入賞演出が行われた場合、当該入賞演出の終了後に前記遅延制御が行われ(たとえば、図58~図60に示す入賞演出が行われた後に図61(g)に示すようにフリーズが開始)、当該遅延制御の実行中に前記結果画像とともに前記注意喚起画像が表示され(たとえば、図62(m)~図62(q)に示すようにフリーズ中にリザルト報知が行われ、かつ注意喚起表示が行われる)、当該遅延制御の終了後に前記特別状態への移行が示唆される(たとえば、図63(s),(t)に示すようにフリーズ終了後にRT演出の選択が行われる。図67参照)。
具体的には、図62(q)に示すように、フリーズ中にリザルト報知が行われるとともに注意喚起表示も行われる。これにより、フリーズ中という好適なタイミングで注意喚起表示を行うことで、遊技者に対して過度な遊技を効果的に抑制させることができる。
(9-3) 前記結果画像は、当該結果画像とは異なる関連画像(たとえば、図61,図62に示す扉画像51b)が表示されてから所定期間(たとえば、図61,図62,図67に示すように、扉閉じ演出が実行されているタイミングt4~t5の期間)経過したときに表示される。
具体的には、図61および図62に示すように、リザルト開始報知後、まず、扉画像51bが表示され、当該扉画像51bが閉じるような扉閉じ演出が実行される。そして、図67に示すように、扉閉じ演出が所定期間(図67に示すタイミングt4~t5の期間)に亘って実行された後、火花表示を介して結果画像51j,51kが表示される。このように、ボーナスが終了しても所定期間が経過したときに結果画像51j,51kを表示することから結果画像51j,51kの表示を目立たせることができる。よって、結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。なお、所定期間は、図61などの例では、扉閉じ演出が実行されている期間としたが、変形例として、所定期間は、たとえば、扉閉じ演出が実行されている期間と火花画像51aが表示されている期間との合算期間としてもよい。
(9-4) スロットマシン1は、情報(たとえば、払出枚数)を報知可能な報知手段(たとえば、遊技補助表示器12)を備え、
前記特定状態が終了する遊技において発生した入賞に基づき前記報知手段によって行われる遊技に関する情報の報知は、前記結果画像が表示されてから所定期間経過後に終了する(たとえば、図62(m)に示すように結果画像51j,51kの表示が開始して、図63(r)に示すように結果画像51j,51kの表示がホワイトアウトによって終了した後、遊技補助表示器12における払出枚数の表示が終了する)。
具体的には、図60(e)に示すように、ボーナス中の最終ゲームで15枚の払出が行われた場合、遊技補助表示器12において15枚のメダルが払い出されたことを示す数字「15」が7セグ表示器に表示される。その後、入賞演出、リザルト報知、および注意喚起表示が行われる間、遊技補助表示器12において数字「15」が表示されるが、図63(r)に示すホワイトアウトを境にフリーズが終了してRT演出の選択に移行するときに、図63(s)に示すように遊技補助表示器12における数字「15」の表示が消える。これにより、遊技補助表示器12における払出表示の変化によって、ボーナス状態からRT状態への切り替わりを効果的に遊技者に示唆することができる。
(9-5) 前記特別状態に状態が移行する旨の示唆には、当該特別状態における演出状態を遊技者に選択させる選択演出(たとえば、図63(s)に示すRT演出を選択させる演出)が含まれ、
前記選択演出によって、前記特別状態に状態が移行する前に当該特別状態における演出状態が決定される(たとえば、図63(v)に示すRT画面が表示される前に、図63(t)に示すようにRT演出が確定する)。
具体的には、図63(v)に示すようにRT画面が表示され、その後、図63(w)に示すようにスタート操作によってRTにおけるゲームが開始する前に、図63(t)に示すように遊技者の選択によってRT演出が確定する。これにより、RT状態におけるゲームを消化することなく、RTにおける演出を決定することができる。
(9-6) 前記特定状態が終了する遊技(たとえば、ボーナス中の最終ゲーム)において前記入賞演出が行われた場合、当該入賞演出の終了後に前記遅延制御が行われ(たとえば、図58~図60に示す入賞演出が行われた後に図61(g)に示すようにフリーズが開始)、当該遅延制御の実行中に前記結果画像とともに前記注意喚起画像が表示され(たとえば、図62(m)~図62(q)に示すようにフリーズ中にリザルト報知が行われ、かつ注意喚起表示が行われる)、当該遅延制御が終了することで当該注意喚起画像の表示が終了し(たとえば、図63(r)に示すようにホワイトアウトを境に注意喚起表示が終了する)、当該遅延制御の終了後に前記特別状態への移行が示唆される(たとえば、図63(r)~(t)に示すようにフリーズ終了後にRT演出の選択が行われる。図67参照)。
具体的には、図62(q)に示すように注意喚起表示が行われた後、図63(r)に示すようにホワイトアウトが行われ、当該ホワイトアウトを境にフリーズが終了するとともに注意喚起表示が終了する。これにより、フリーズが終了するという好適なタイミングで注意喚起表示を終了させることができる。
(9-7) 特定表示結果(たとえば、7揃いの図柄組合せ)が導出されたときに前記特定状態に状態が移行するものであり(たとえば、図52に示すように7揃いの図柄組合せが導出されることでボーナス入賞が発生する)、
前記特定表示結果が導出されたときに前記遅延制御が行われ(たとえば、図52(C)に示すように7揃いの図柄組合せが導出されて第3停止離しが行われたときにフリーズが開始)、当該遅延制御の実行中に前記特定状態に状態が移行する旨が示唆され(たとえば、図52(C)~(E)に示すようにフリーズ中にボーナスの入賞演出が行われ)、当該遅延制御の終了後に当該特定状態における演出状態を遊技者に選択させる演出が実行される(たとえば、図19(G)に示すようにフリーズ終了後にボーナス演出の選択が行われる)。
具体的には、図52(C)に示すように7揃いの図柄組合せが導出されて第3停止離しが行われたときにゲーム終了時処理によってフリーズが開始し、図52(C)~(E)に示すようにフリーズ中にボーナスの入賞演出が行われ、その後、図53(F)に示すようにホワイトアウトを境にフリーズが終了し、図53(G)に示すようにフリーズ終了後にボーナス演出の選択が行われる。これにより、ボーナス状態におけるゲームを消化することなく、ボーナスにおける演出を決定することができる。
(10-1) 結果画像51j,51kは、所定領域(たとえば、液晶表示器51における画面中央部分)に当該結果画像とは異なる特殊画像(たとえば、火花画像51a)が表示された後、当該所定領域に表示される(たとえば、図62(l)~(q)に示すように、画面中央部分に火花画像51aが表示された後、同じ当該画面中央部分に結果画像51j,51kが表示される)。なお、「特殊画像」は、リザルト報知における結果画像51j,51kの表示を目立たせる画像であれば、いずれの画像であってもよい。特殊画像は、キャラクタ画像とは異なり、目立たせたい画像(本実施の形態では結果画像51j,51k)を引き立てるようなエフェクト画像や装飾画像であってもよい。また、目立たせたい画像(結果画像51j,51k)が複数種類の色で装飾されている場合、上述した特殊画像の色は、目立たせたい画像をより引き立てるように単色である方が好ましい。
具体的には、図62(l)~(q)に示すように、リザルト報知が行われる前に火花表示が行われる。火花表示においては、画面中央部分に火花画像51aが表示され、その後、リザルト報知においては、同じ当該画面中央部分に結果画像51j,51kが表示される。これにより、遊技の結果を示す結果画像51j,51kの表示を目立たせて、結果画像51j,51kに対して遊技者の注目を集めることができる。したがって、結果画像51j,51kを効果的に表示できる。これにより、円滑に遊技を進行させることができる。
(10-2) 扉画像51bの表示が開始されてから、所定期間が経過するまでに(本実施形態では、この扉画像51bの表示が開始されたタイミングで)、入賞演出が行われる。したがって、結果画像51j,51kの表示が行われる前に、入賞演出が行われることから、結果画像51j,51kの表示に対する遊技者の注目が阻害されることを防止できる。
(10-3) また、扉画像51bの表示が開始されてから、所定期間が経過するまでに、扉画像51bを表示させる契機となる第3停止操作に関連する演出であって、液晶表示器51以外の手段であるサイドランプ27を用いた入賞演出を実行する。よって、結果画像51j,51kの表示が行われる前に、サイドランプ27を用いた入賞演出が行われることから、結果画像51j,51kの表示に対する遊技者の注目が阻害されることを防止できる。
(10-4) 扉画像51bが完全に閉塞された画像がリザルト報知における背景画像となる。扉画像51bは、この扉画像51bとは異なる画像(たとえば、結果画像51j,51k)の明度よりも低い明度で表示される。したがって、リザルト報知における背景画像の明度が低くなることから、結果画像51j,51kを目立たせることができる。よって、結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。
(10-5) 扉画像51bの閉塞が終了したことにより扉画像51bが移動しない画像(つまり扉画像51bによる背景画像)が表示されているときに、結果画像51j,51kを表示する。よって、扉画像51bの移動により結果画像51j,51kの表示を阻害することがないことから、結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。
(10-6) 遊技の進行を制御する手段であって、コマンドを送信するメイン制御部41と、コマンドに基づいて演出を制御するサブ制御部91とを備える。サブ制御部91は、液晶表示器51を制御することができる。また、ボーナス中の最終ゲームにおいてフリーズコマンドを受信したときから(図67のタイミングt4)、所定期間の経過を計測する。液晶表示器51は、所定期間の経過が計測された後に(図67のタイミングt5)、結果画像51j,51kを表示する。このように、液晶表示器51を制御するサブ制御部91が、所定期間の経過を計測することから、結果画像51j,51kの表示タイミングの管理を容易にできる。
(10-7) サブ制御部91は、結果画像51j,51kの表示に関する演出であって、リザルト報知中にサイドランプ27を点灯させる。さらに、サブ制御部91は、扉画像51bが閉鎖されたときから結果画像が表示されるまでの期間に亘ってサイドランプ27を点灯した後に、サイドランプ27を消灯する。したがって、リザルト報知が終了した後には、サイドランプ27が消灯することから、サイドランプ27の制御負担が軽減される。
(10-8) 火花画像51aは、火花画像51aと異なる画像(たとえば、扉画像51b)の明度よりも高くなるように表示される。したがって、火花画像51aへの注目を集めることができるとともに、該火花画像51aが表示される画面中央部分に表示される結果画像51j,51kへの注目も集めることができる。
(10-9) 結果画像51j,51kの1桁目から順番に段階的に表示する(桁数の小さいものから順番に表示する)制御を実行する(1ケタ目→2ケタ目→3ケタ目の順番で数字を表示する)。したがって、大きい桁数の数値が表示されるかのように遊技者に思わせることができる。
(11-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理)と、
前記複数の可変表示部のそれぞれに対応する表示結果を導出させるために操作される複数の導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
前記事前決定手段の決定結果と前記導出操作手段の操作とに応じて表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41によるリール制御を行う処理)と、
複数種類の遊技状態のいずれかの状態に制御する状態制御手段(たとえば、メイン制御部41による遊技状態を制御する処理)と、
特定演出を実行可能な演出手段(たとえば、サブ制御部91による設定示唆演出を実行する処理)とを備え、
前記事前決定手段の決定結果には、遊技用価値の付与を伴う付与表示結果組合せの導出が許容される付与決定結果(たとえば、小役の導出を許容する抽選結果)が含まれ、
前記複数種類の遊技状態には、通常状態と、該通常状態よりも前記事前決定手段の決定結果が前記付与決定結果となる確率が高い特別状態(たとえば、CB)とが含まれ、
前記導出制御手段は、前記特別状態において特定可変表示部(たとえば、左リール2L)を含む複数の可変表示部が変動表示している場合に、前記複数の導出操作手段のうちの前記特定可変表示部に対応する特定導出操作手段(たとえば、左ストップスイッチ8L)が第1タイミング(たとえば、図45に示すようにチェリー図柄を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときは該特定可変表示部に第1表示結果(たとえば、チェリーの図柄)を導出する制御を行い、前記特定導出操作手段が第2タイミング(たとえば、図45に示すようにスイカ図柄を入賞ラインLN上に引込可能なタイミング)で操作されたときは該特定可変表示部に第2表示結果(たとえば、スイカの図柄)を導出する制御を行い、
前記特別状態において前記特定可変表示部を含む複数の可変表示部が変動表示している状態で前記特定導出操作手段が操作されて該特定可変表示部に表示結果が導出されたときに(たとえば、左リール2Lを第1停止したとき)、該特定可変表示部に導出された表示結果が前記第1表示結果であるときは、該特定可変表示部に導出された表示結果が前記第2表示結果であるときに比べて、前記付与表示結果組合せが導出され易く(たとえば、図46に示すように、第1タイミングで操作されたときは、「チェリー」の導出が確定した時点でチェリーの入賞が確定する一方、第2タイミングで操作されたときはストップスイッチ8C,8Rの操作によっては、入賞が発生する表示結果組合せを導出させることができない)、
前記演出手段は、前記特別状態において、前記特定導出操作手段が前記第1タイミングで操作されたときには前記特定演出を実行可能である一方、前記特定導出操作手段が前記第2タイミングで操作されたときには前記特定演出を実行しない(たとえば、第2タイミングで左ストップスイッチ8L操作された場合には設定示唆演出が実行されない一方、第1イミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合に設定示唆演出を実行する)。
具体的には、CB中に、左リール2Lを第1停止するときに、遊技者が左リール2Lの19番以外の図柄が中段を通過する第1タイミングで左ストップスイッチ8Lを操作した場合と、左リール2Lの19番の「スイカ」が中段を通過する第2タイミングで左ストップスイッチ8Lを操作した場合とを比較すると、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lを操作した方が、入賞が発生し易い。なお、左リール2Lを第1停止するときを例に挙げたが、第1タイミングのうち、特に「チェリー」を引き込むことが可能なタイミングについては、「チェリー」の導出が確定した時点でチェリーの入賞が確定するため、左リール2Lを第2停止させる場合であっても、それ以降、ストップスイッチを操作するタイミングに関わらず入賞が発生する表示結果組合せが導出される。
具体的には、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには、設定示唆演出が実行される可能性がある一方、第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには、設定示唆演出は実行されない。そのため、入賞の可能性が高くなる第1タイミングでストップスイッチが操作されたときの遊技の興趣を向上させることができる。また、設定示唆演出が実行されることにより、入賞が発生する表示結果組合せが導出され易い第1タイミングでの操作を促すことができる。これにより、円滑に遊技を進行させることができる。
なお、本実施の形態において、設定示唆演出は、設定値を示唆する演出としたが、第1タイミングでの操作を促すことができればよく、設定値を示唆するものでなくともよい。また、本実施の形態においては、第1タイミングのうち、左リール2Lの19番の図柄から離れた位置に設けられた8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときのみ設定示唆演出を実行するとした。しかし、10番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときに設定示唆演出を実行してもよい。また、1番,2番、あるいは13番,14番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときに設定示唆演出を実行してもよい。
(11-2) 所定の設定操作手段の操作に基づいて、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値(たとえば、1~6)のうちから、いずれかの設定値を選択して設定する設定値設定手段(たとえば、メイン制御部41)をさらに備え、
前記特定演出は、前記設定値設定手段が設定した設定値が、前記複数種類の設定値のうちのいずれの設定値であるかを示唆する演出(たとえば、図51に示すように、設定値が1または2のときは第1態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高く、設定値が3~5のときは第2態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高く、設定値が6のときは第3態様の設定示唆演出が実行される確率が最も高い)である。
具体的には、設定示唆演出は、設定されている設定値が、複数の設定値のうちのいずれの設定値であるかを示唆する演出である。遊技者は、遊技中のスロットマシンの有利度が高いか低いかを設定示唆演出が実行されることにより予想することができるため、設定示唆演出が実行される第1タイミングでの操作をより促すことができる。
(11-3) 前記演出手段は、前記特定可変表示部以外の可変表示部に対応する前記導出操作手段が操作されているか否かに関わらず、前記特定可変表示部に対応する前記導出操作手段の操作タイミングが前記第1タイミングで操作されたときに前記特定演出を実行可能である(たとえば、右ストップスイッチ8R、中ストップスイッチ8C、左ストップスイッチ8Lの順で操作されたときも、8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合は設定示唆演出が実行されることがある)。
具体的には、サブ制御部91は、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作された順序に関わらず、設定示唆演出を実行可能である。そのため、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作する順序に関わらず、第1タイミングでの操作を促すことができる。
(11-4) 前記複数の可変表示部のそれぞれは、複数の識別情報を予め定めた配列順で変動表示させ(リール2がリールモータによって回転されることで、リール2に配列された図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される)、
前記第1タイミングは、前記特定可変表示部において変動表示される前記複数の識別情報のうちの特定第1識別情報(たとえば、左リール2Lの8番または9番の図柄)が特定位置(たとえば、中段)を通過するタイミングと、前記特定可変表示部において変動表示される前記複数の識別情報のうちの非特定第1識別情報(たとえば、左リール2Lの1番,2番の図柄あるいは13番,14番の図柄)が前記特定位置通過するタイミングとを含み、
前記第2タイミングは、前記特定可変表示部において変動表示される前記複数の識別情報のうちの第2識別情報(たとえば、左リール2Lの18番,19番の図柄)が前記特定位置通過するタイミングであり、
前記演出手段は、前記特別状態において、前記特定可変表示部に対応する前記導出操作手段の操作タイミングが前記特定第1識別情報が前記特定位置を通過するタイミングであるときは前記特定演出を実行し(たとえば、8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合に設定示唆演出を実行する)、該操作タイミングが前記非特定第1識別情報が前記特定位置を通過するタイミングであるときは前記特定演出を実行せず(たとえば、1番,2番、あるいは13番,14番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作され場合に設定示唆演出を実行しない)、
前記特定第1識別情報は、前記非特定第1識別情報に比べて前記第2識別情報から離れた位置に配列されている(たとえば、左リール2Lの8番および9番の図柄はいずれも19番の図柄から10コマ以上離れている一方、左リール2Lの1番,2番の図柄は19番の図柄から3コマ,4コマ、左リール2Lの13番,14番の図柄は19番の図柄から5コマ,6コマしか離れていない)。
具体的には、サブ制御部91は、第1タイミングのうち、左リール2Lの19番の図柄から離れた位置に設けられた8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合に設定示唆演出を実行する。一方、サブ制御部91は、第1タイミングのうち、左リール2Lの19番の図柄に近い1番,2番、あるいは13番,14番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合には設定示唆演出を実行しない。
ここで、第1タイミングのうち、左リール2Lの8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されて結果的にチェリーに入賞した場合も、左リール2Lの19番の図柄に近い1番,2番、あるいは13番,14番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されて結果的にチェリーに入賞した場合も、いずれの場合においても、15枚のメダルの払出が発生する。また、どちらのタイミングで操作した場合であっても、入賞の発生し易さに違いはない。
しかし、左リール2Lの1番,2番の図柄と13番,14番の図柄とは、8番または9番の図柄に比べて、19番の図柄に近い。具体的に、左リール2Lの8番および9番の図柄はいずれも19番の図柄から10コマ以上離れている。一方、左リール2Lの1番,2番の図柄は、19番の図柄から、3コマ,4コマしか離れていない。また、左リール2Lの13番,14番の図柄は、19番の図柄から、5コマ,6コマしか離れていない。
そのため、13番,14番の図柄が中段を通過してから19番の図柄が中段を通過するまでの時間、あるいは、19番の図柄が中段を通過してから1番,2番の図柄が中段を通過するまでの時間は、8番または9番の図柄が中段を通過してから19番の図柄が中段を通過するまでの時間よりも短い。その結果、1番,2番の図柄あるいは13番,14番の図柄が通過したタイミングで操作しようとするときの方が、8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングで操作しようとするときよりもが、過って19番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lを操作してしまう可能性が高い。
このように、過って19番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lを操作してしまう可能性が低くなるタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合に設定示唆演出が実行されるため、過って19番の図柄が中段を通過したタイミングで左ストップスイッチ8Lを操作してしまう可能性の低いタイミングでの操作を遊技者に促すことができる。
(11-5) 前記特別状態において前記特定可変表示部を含む複数の可変表示部が変動表示している状態で前記特定導出操作手段が操作されて該特定可変表示部に前記第1表示結果が導出された場合、変動表示中の可変表示部に対応する前記導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8C,8R)への操作に関わらず、入賞が発生し(たとえば、左リール2Lの停止出目として入賞ライン上に「チェリー」が導出されていればチェリーに入賞する)、
前記特別状態において前記特定可変表示部を含む複数の可変表示部が変動表示している状態で前記特定導出操作手段が操作されて該特定可変表示部に前記第2表示結果が導出された場合、変動表示中の可変表示部に対応する前記導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8C,8R)の操作によっては、入賞が発生しない(たとえば、中リール2Cや右リール2Rにおいてスイカ図柄を引き込めない場合には中段に「スイカ」が導出されず、ハズレ出目の導出が確定する)。
具体的には、左ストップスイッチ8Lを第2タイミングで操作した場合、その後のストップスイッチ8C,8Rの操作によっては、入賞が発生する表示結果組合せを導出させることができない。一方、左ストップスイッチ8Lを第1タイミングで操作した場合、その後のストップスイッチ8C,8Rの操作に関わらず、入賞が発生する表示結果組合せを導出させることができる。これにより、第1タイミングで操作したときの方が第2タイミングで操作したときよりも入賞が発生し易くしている。
このように、本実施の形態においては、第2タイミングで操作した場合であっても、操作タイミングによっては入賞を発生させることができる。その結果、第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合であっても、遊技者に損をさせないようにすることができる。
なお、入賞を発生し易くする方法は、これに限らない。たとえば、入賞が発生しない表示結果が導出されるタイミングを、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合の方が第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作された場合よりも少なくすることで入賞を発生し易くしてもよい。また、第1タイミングで操作されたときに入賞可能な第1役と、第2タイミングで操作されたときに入賞可能な第2役とを比較したときに、第1タイミングで操作した以降に回転しているリールに配置されている図柄のうち、第1役を構成する図柄の方が第2役を構成する図柄よりも多くすることで入賞を発生し易くしてもよい。
(11-6) 前記導出制御手段は、前記導出操作手段が操作されたときに前記識別情報を単位コマとする所定の最大コマ数の引込範囲内で前記可変表示部に表示結果を導出させる制御を行い(たとえば、1コマまたは4コマの範囲で図柄を引き込むことができる)、
前記第1タイミングは、前記第1表示結果が導出されるときに引き込まれるコマ数が1未満(たとえば、スベリコマ数が0である)である第1特定タイミング(たとえば、左リール2Lの9番の図柄が中段を通過したタイミング)と、前記第1表示結果が導出されるときに引き込まれるコマ数が1以上前記最大コマ数以下(たとえば、スベリコマ数が1である)である第1非特定タイミング(たとえば、左リール2Lの8番の図柄が中段を通過したタイミング)とを含み、
前記第1特定タイミングで前記導出操作手段が操作されたときに実行される前記特定演出において示唆される前記設定値の精度は、前記第1非特定タイミングで前記導出操作手段が操作されたときに実行される前記特定演出において示唆される前記設定値の精度よりも高い(たとえば、図51(A)および図51(B)に示すように、実行確率の偏りがスベリコマ数が0のときの方がスベリコマ数が1のときよりも大きい)。
具体的には、8番または9番の図柄が中段を通過したタイミングのうち、スベリコマ数が0となるときの方が、スベリコマ数が1となるときよりも、設定値の示唆の精度が高い。たとえば、所定の位置を特定の図柄が通過するタイミングを狙ってストップスイッチ8を操作できるか否かは、遊技者の技量によって変わる。たとえば、技量の高い遊技者はスベリコマ数が0となるタイミングを狙ってストップスイッチ8を操作することができる一方、技量の低い遊技者はスベリコマ数が0となるタイミングを狙ってストップスイッチ8を操作することができない。
スベリコマ数が0となるときも、スベリコマ数が1となるときも、いずれのときも同じ表示結果が導出されるため、技量の低い遊技者は、自分が操作したタイミングが、スベリコマ数が0となるときなのか、あるいは、スベリコマ数が1となるときなのか分からない。一方、技量の高い遊技者は、自分が操作したタイミングが、スベリコマ数が0となるときなのか、あるいは、スベリコマ数が1となるときなのかを特定できる。
そのため、実行された設定示唆演出について、設定値の示唆の精度が高い設定示唆演出なのか、あるいは低い設定示唆演出なのかを技量の高い遊技者は分かる一方、技量の低い遊技者は分からない。そのため、技量の高い遊技者の遊技の興趣を、技量の低い遊技者よりも高めることができる。
(11-7) 前記導出制御手段は、前記特別状態において、
前記複数の導出操作手段が第1順序(たとえば、順押し)で操作されたときには、第1値(たとえば、15枚)の遊技用価値(たとえば、メダル)の付与を伴う第1付与表示結果組合せ(たとえば、チェリーまたはスイカの入賞を伴う図柄組合せ)と、いずれの入賞も発生しない非入賞表示結果組合せ(たとえば、ハズレ出目)とのうちのいずれかの表示結果組合せを導出する制御を行い、
前記複数の導出操作手段が第2順序(たとえば、逆押し)で操作されたときには、前記第1付与表示結果組合せ(たとえば、ベル2の入賞を伴う図柄組合せ)と、第2値(たとえば、14枚)の遊技用価値の付与を伴う第2付与表示結果組合せ(たとえば、技術介入役の入賞を伴う図柄組合せ)と、前記非入賞表示結果組合せとのうちのいずれかの表示結果組合せを導出する制御を行う。
具体的には、CB中において、順押しで操作したときには、15枚の払出が発生する表示結果組合せと、いずれの入賞も発生しない表示結果組合せ(ハズレ出目)とのうちいずれかの表示結果組合せが導出される。一方、逆押しで操作したときには、15枚の払出が発生する表示結果組合せと、14枚の払出が発生する表示結果組合せと、いずれの入賞も発生しない表示結果組合せ(ハズレ出目)とのうちいずれかの表示結果組合せが導出される。
ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作する順序によって払出枚数の異なる複数の小役のうちのいずれかに入賞する可能性がある場合と、一の払出枚数の小役にしか入賞する可能性がない場合とがある。そのため、CB中の状況に応じてストップスイッチ8L,8C,8Rを操作する順序を変えることで、獲得したい枚数の小役を選択的に導出させることができ、CB中の遊技の興趣を向上させることができる。
(12-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能な遊技機(たとえば、スロットマシン1)において、
特定状態(たとえば、CB)に制御する特定状態制御手段(たとえば、メイン制御部41)と、
特定量(たとえば、150枚)の遊技用価値(たとえば、メダル)が付与されたときに特定状態を終了させる特定状態終了手段(たとえば、メイン制御部41)と、
情報を表示する表示手段(たとえば、液晶表示器51)とを備え、
前記表示手段は、
特定状態において獲得可能な遊技用価値の獲得可能量(たとえば、獲得可能枚数表示61)と、
特定状態において獲得した遊技用価値の獲得量(たとえば、獲得枚数表示63)と、
特定状態よりも前の所定期間において獲得した遊技用価値の獲得量に該特定状態で獲得した遊技用価値の獲得量を加算した総獲得量(たとえば、総獲得枚数表示62)と、
特定状態が終了するときに特定状態での遊技の結果を特定可能な結果画像とを表示可能であり、
前記表示手段は、さらに、獲得量よりも総獲得量を大きく表示し、
前記表示手段は、
特定状態において所定量の遊技用価値が付与されたときに獲得可能量の表示を1単位ごとに減算し(たとえば、図54~図57に示す部分)、
特定状態において所定量の遊技用価値が付与されたときに獲得量の表示を1単位ごとに加算し(たとえば、図54~図57に示す部分)、
特定状態において所定量の遊技用価値が付与されたときに総獲得量の表示を1単位ごとに加算し(たとえば、図54~図57に示す部分)、
前記表示手段は、所定量の遊技用価値が付与されることで特定状態が終了するときに、獲得可能量の表示の減算を終了した後に獲得量および総獲得量の表示の加算を終了し、獲得量および総獲得量の表示の加算を終了した後に結果画像を表示する(たとえば、図58~図62)。
この構成によれば、獲得可能量の表示の減算を終了してから獲得量および総獲得量の表示の加算を行うので、獲得量および総獲得量の表示の加算を分かり易くすることができ、また、獲得量および総獲得量に注目させることが可能になるので、リザルト報知が実行されるまでの表示の態様に注目させることができる。これにより、円滑に遊技を進行させることができる。
(12-2) 獲得可能枚数表示61の減算を終了した後に結果画像51j,51kが表示されるまで獲得可能枚数表示61の表示を変化させずに当該表示を維持するように構成する。よって、遊技者がCB中に獲得したメダルの枚数が獲得可能枚数に到達したことを遊技者に分かり易くすることができる。
(12-3) 演出画像の表示領域は第1領域51cと第2領域51dとに区画されている。第1領域51cの方が第2領域51dよりも明度が暗くなっている。そして、獲得可能枚数表示61、総獲得枚数表示62、獲得枚数表示63が明度の暗い第1領域51cにおいて表示される。よって、獲得可能枚数表示61、総獲得枚数表示62、および獲得枚数表示63を遊技者が認識し易くすることができる。
(12-4) 賭数が設定されて遊技が開始されたときに賭数の設定に必要なメダルの枚数を総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63の表示から一括して減算する(本例では、図23に示す部分)。よって、賭数に必要な枚数のメダルが減算されたことを遊技者が分かり易くすることができる。
(12-5) 獲得可能枚数表示61が1枚ごとに減算されるタイミングと、総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63が1枚ごとに加算されるタイミングとが同一である(本例では、図54~図56に示す部分)。よって、1枚のメダルを獲得して1枚のメダルが減算されたことを分かり易くすることができる。
(12-6) 遊技補助表示器12が1枚ごとに加算されるタイミングと、総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63が1枚ごとに加算されるタイミングとが同一である(本例では、図54~図56に示す部分)。よって、遊技補助表示器12の表示と総獲得枚数表示62および獲得枚数表示63とが矛盾しないため、遊技者が困惑することを防止できる。
(12-7) 総獲得枚数表示62が1枚ごとに加算されるタイミングと、獲得枚数表示63が1枚ごとに加算されるタイミングとが同一である(本例では、図54~図56に示す部分)。よって、獲得枚数と総獲得枚数の両方が増加していることを分かり易くすることができる。
(12-8) リザルト報知が実行されているときに有利中ランプ60の消灯制御が開始され、CBの最終ゲームの次ゲームの開始操作が有効化されるまでに有利中ランプ60が消灯する(本例では、図61,図62に示す部分)。よって、有利中ランプ60によりCBの終了を示唆することができる。
(12-9) 有利中ランプ60の消灯制御は、CB中の点灯態様と異なる結果報知態様で有利中ランプ60を点灯させ、その後に有利中ランプ60を消灯させる制御である(本例では、図61,図62に示す部分)。よって、異なる点灯態様とすることで有利中ランプ60が消灯することを示唆することができる。すなわち、CBが終了することを徐々に示唆することができる。
(12-10) CB中にベル1の入賞が発生したときは第1入賞演出を実行する。また、CB中に1回目の技術介入役の入賞が発生したときは第2入賞演出を実行する。また、CB中の過去のゲームで技術介入役が1回入賞(14枚の払出)しており、かつ入賞の発生によりCBの最終ゲームとなり得るゲーム(本実施形態では、払出枚数が344枚になって獲得可能枚数が1枚になるゲーム)において技術介入役が入賞したときは第1入賞演出を実行する。(本例では、図64,図65に示す部分)。よって、CBの最終ゲームにおいて最大獲得枚数のメダルを獲得するように技術介入できなかった遊技者のミスが目立つことを防止できる。
(12-11) CBの最終ゲームとなり得るゲームにおいて技術介入役が1度も入賞していない状況でベル1が入賞したとき(すなわち、獲得枚数が最小の150枚で終了したとき)に第1入賞演出を実行してからリザルト報知を実行する流れとなる(本例では、図65に示す部分)。よって、最大獲得枚数のメダルを得るための技術介入をしていないときにもCBの最終ゲームで共通の第1入賞演出を実行することでCBの最終ゲームにおいて技術介入できなかった遊技者のミスが目立つことを防止できる。
(12-12) 結果画像51j,51kと異なる関連画像を表示し、関連画像を表示してから所定期間経過したときに結果画像51j,51kを表示する(本例では、図61,図62に示す部分)。よって、遊技の結果を示す結果画像51j,51kの表示を目立たせることができることから、結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。したがって、結果画像51j,51kを効果的に表示できる。
(12-13) 関連画像を表示してから所定期間経過するまでに、該関連画像の表示に関連する音を出力する(本例では、図67に示す部分)。よって、結果画像51j,51kの表示が行われる前に、関連画像の表示に関連する音が出力されることから、この音の出力により結果画像51j,51kの表示が阻害されることを防止できる。
(12-14) 関連画像を表示してから所定期間経過するまでに、該関連画像の表示に関連する演出を実行する(本例では、図61,図62に示すように、結果表示態様で有利中ランプを点灯させる演出を実行する部分)。よって、結果画像の表示が行われる前に、関連画像の表示に関連する演出が実行されることから、この演出の実行により結果画像の表示が阻害されることを防止できる。
(12-15) 結果画像として、複数の結果画像を段階的に表示する。よって、複数の結果画像それぞれに対して遊技者からの注目を集めることができる。
(12-16) 関連画像とは異なる画像の明度よりも低い明度で、関連画像を表示する。よって、関連画像の明度が低くなることから、結果画像を目立たせることができる。したがって、結果画像への注目を集めることができる。
(12-17) 関連画像として所定画像(本例では扉画像51b)が移動する関連画像を、関連画像を表示してから所定期間経過するまでに表示し、関連画像として所定画像が移動しない画像(図61(k)に示す扉画像51bの静止画像)を、所定期間経過したときに表示する(本例では、図61,図62に示す部分)。よって、関連画像として所定画像が移動しない画像が表示されているときに、結果画像を表示することから、結果画像への注目を集めることができる。
(12-18) サブ制御部91は、関連画像を表示する条件が成立したことを特定可能な入賞判定コマンドを受信してから、タイマにより所定期間Tの経過を計測し、タイマにより所定期間Tの経過が計測されたときに、結果画像51j,51kを表示する(本例では、図67に示す部分)。よって、サブ制御部91が、所定期間の経過を計測することから、結果画像の表示タイミングの管理を容易にできる。
(12-19) 結果画像51j,51kの表示に関する演出であって、結果表示態様で有利中ランプ60を発光させ、特定期間(本例では、図60(g)~図62(p)の期間)に亘って有利中ランプ60を発光させた後に、有利中ランプ60の発光態様を一定態様とする(本例では、図62(q)に示すように消灯する)。よって、結果表示態様で有利中ランプ60を発光させる有利中ランプ60の発光態様が、特定期間に亘って実行された後には、一定態様となることから、有利中ランプ60の制御負担が軽減される。
(12-20) 液晶表示器51の表示領域に結果画像51j,51kと異なる特殊画像(火花画像51a)を表示した後、該所定領域に結果画像51j,51kを表示する(本例では、図62に示す部分)。よって、遊技の結果を示す結果画像の表示を目立たせることができることから、結果画像への注目を集めることができる。したがって、結果画像を効果的に表示できる。
(12-21) 特殊画像(火花画像51a)は、結果画像51j,51kよりも明度が大きい(本例では、図62に示す部分)。よって、特殊画像への注目を集めることができ、該特殊画像が表示される領域に結果画像51j,51kも表示されることから、結果として、該結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。
(12-22) 結果画像51j,51kと異なる関連画像(扉画像51b)を表示し、関連画像を表示してから所定期間経過したときに結果画像51j,51kを表示する(本例では、図61(i)~図62(q)に示す部分)。よって、結果画像51j,51kの表示を目立たせることができることから、結果画像51j,51kへの注目を集めることができる。
(13-1) スロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示部(リール2L,2C,2R)を備え、
前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(スロットマシン1)において、
基本処理(メイン処理)を行う基本処理手段(メイン制御部41)と、
定期的に前記基本処理(メイン処理)に割り込んで割込処理(タイマ割込処理)を行う割込処理手段(メイン制御部41)と、
前記基本処理(メイン処理)において特定処理(遊技プログラム)を行う特定処理手段(メイン制御部41)と、
前記基本処理(メイン処理)において特別処理(非遊技プログラム)を行う特別処理手段(メイン制御部41)と、
前記割込処理(タイマ割込処理)において1ゲームの最小時間を計時するための最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)を更新することが可能な最小時間タイマ値更新手段(メイン制御部41)とを備え、
前記特定処理(遊技プログラム)の実行中は、前記最小時間タイマ値更新手段により前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)が更新され、前記特別処理(非遊技プログラム)の実行中は、前記最小時間タイマ値更新手段により前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)が更新されない。
この特徴によれば、最小時間タイマ値を極力更新させることで、遊技の進行を円滑に行える一方で、不正の検知に関連する特別処理が行われている期間については、最小時間タイマ値の更新を行わないことで、特別処理が最小時間タイマ値を更新する処理と混在することがない。これにより、円滑に遊技を進行させることができる。
(13-2) 前記基本処理(メイン処理)において、1ゲームのうちの特定契機(リール回転開始前)において前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)が特定値(0)であるか否かを判定し、前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)が特定値(0)でないと判定した場合には、前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)が特定値(0)であると判定されるまで遊技を進行させず、前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)が特定値(0)と判定した場合に、遊技を進行させる。
この特徴によれば、最小時間が経過するまで遊技を進行させず、最小時間が経過することで遊技を進行させることで、1ゲームあたりの最小時間を確保することができる。
(13-3) 前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)が特定値(0)であると判定した場合に、前記割込処理(タイマ割込処理)の実行を禁止し、前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)に初期値(4.1秒に相当する値)を設定する。
この特徴によれば、最小時間タイマ値に初期値を設定する際に割込処理が禁止されるので、最小時間タイマ値に初期値を設定している最中に最小時間タイマ値が更新されてしまうことを防止できる。
(13-4) 前記スロットマシンの外部から投入された遊技媒体(メダル)が流下し、流下した遊技媒体(メダル)を内方側(ホッパータンク34a)へ案内する流下通路(メダル受入流路29b)を備え、
前記特別処理(非遊技プログラム)は、前記流下通路(メダル受入流路29b)を流下する遊技媒体(メダル)の通過状況を監視する通過監視処理(メダルセンサ処理)である。
この特徴によれば、流下通路を流下する遊技媒体の通過状況を監視する通過監視処理が行われている期間については、最小時間タイマ値の更新を行わないことで、不正の検知に関連する通過監視処理が最小時間タイマ値を更新する処理と混在することがない。
(13-5) 前記通過監視処理(メダルセンサ処理)において異常が検知された場合にエラー情報(エラーコード)を設定し、
前記特定処理(遊技プログラム)において前記エラー情報(エラーコード)が設定されているか否かを判定し、前記エラー情報(エラーコード)が設定されていると判定した場合にはエラー処理を実行し、
前記エラー処理の実行中は、前記最小時間タイマ値更新手段により前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)が更新される。
この特徴によれば、エラー処理の実行中は最小時間タイマ値が更新されるので、エラー処理の終了後、円滑にゲームを行うことができる。
(13-6) 前記エラー処理は、電力供給を遮断することなく終了させることが可能である。
この特徴によれば、エラー処理が行われたとしても円滑にゲームを再開させることができる。
(13-7) 遊技者にとって有利な特別遊技状態(RB、BB)に制御する特別遊技状態制御手段(メイン制御部41)と、
遊技者に対して付与された遊技用価値の総数(総累計払出枚数)に対する前記特別遊技状態において付与された遊技用価値である特別価値(総累計役物払出枚数、総累計連続役物払出枚数)の比率である特別比率(役物払出比率、連続役物比率)を表示する特別比率表示手段(遊技機情報表示器50)とを備え、
前記特別処理(非遊技プログラム)は、前記有利比率(役物払出比率、連続役物比率)を算出するデータ(総累計払出枚数、総累計役物払出枚数、総累計連続役物払出枚数)を更新する特別比率更新処理(役比モニタ用データ処理)である。
この特徴によれば、特別比率を算出するデータを更新する特別比率更新処理が行われている期間については、最小時間タイマ値の更新を行わないことで、遊技機の性能表示に関連する特別比率更新処理が最小時間タイマ値を更新する処理と混在することがない。
(13-8) 前記特別比率更新処理(役比モニタ用データ処理)では、前記特別遊技状態(RB、BB)に制御されているか否かを判定し、前記特別遊技状態(RB、BB)に制御されていると判定した場合に、遊技者に対して付与された遊技用価値の総数(総累計払出枚数)が上限値に到達しているか否かを判定し、上限値に到達していると判定した場合には、前記特別価値(総累計役物払出枚数、総累計連続役物払出枚数)を更新する処理を行わず、上限値に到達していないと判定した場合には、前記特別価値(総累計役物払出枚数、総累計連続役物払出枚数)を更新する処理を行う。
この特徴によれば、遊技者に対して付与された遊技用価値の総数を更新できない状況に関わらず、特別価値が更新されてしまうことを防止できる。
(13-9) 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
前記導出操作手段の操作態様を指示する操作態様指示手段(ナビ報知)とを備え、
前記特別比率表示手段は、前記特別比率(役物払出比率、連続役物払出比率)に加え、遊技者に対して付与された遊技用価値の総数(総累計払出枚数)に対する前記特別価値(総累計役物払出枚数、総累計連続役物払出枚数)と前記操作態様指示手段(ナビ報知)により遊技者にとって有利な操作態様が指示されたことにより付与された遊技用価値である指示価値(ナビ報知あり時の払出枚数)とを合算した指示込価値(累計指示込役物払出枚数)の比率である指示込比率(指示込役物比率)を表示可能であり、
前記特別比率更新処理(役比モニタ用データ処理)では、遊技者に対して付与された遊技用価値の総数(総累計払出枚数)が上限値に到達しているか否かを判定し、上限値に到達していると判定した場合には、前記指示込価値(累計指示込役物払出枚数)を更新する処理を行わず、上限値に到達していないと判定した場合には、前記特別遊技状態(BB)に制御されているか否かを判定し、前記特別遊技状態(BB)に制御されていると判定した場合には、前記指示込価値(累計指示込役物払出枚数)を更新する処理を行い、前記特別遊技状態(BB)に制御されていないと判定した場合には、前記操作態様指示手段(ナビ報知)により遊技者にとって有利な操作態様が指示されたか否かを判定し、前記操作態様指示手段(ナビ報知)により遊技者にとって有利な操作態様が指示されたと判定した場合には、前記指示込価値(累計指示込役物払出枚数)を更新する処理を行う。
この特徴によれば、遊技者に対して付与された遊技用価値の総数を更新できない状況に関わらず、指示込価値が更新されてしまうことを防止できる。
(13-10) 前記特別処理(非遊技プログラム)は、前記スロットマシンの試験を行う試験装置に対して試験信号(停止実行位置信号)を出力する試験信号出力処理(操作情報信号出力処理)である。
この特徴によれば、スロットマシンの試験を行う試験装置に対して試験信号を出力する試験信号出力処理が行われている期間については、最小時間タイマ値の更新を行わないことで、スロットマシンの試験に関連する試験信号出力処理が最小時間タイマ値を更新する処理と混在することがない。
(13-11) 入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
前記導出操作手段の操作態様を指示する操作態様指示手段(ナビ報知)とを備え、
前記試験信号出力処理(操作情報信号出力処理)では、前記導出操作手段の操作態様が指示されるか否かを判定し、前記導出操作手段の操作態様が指示されると判定した場合には、指示される操作態様を指定する試験信号(停止実行位置信号)を出力する処理を行い、前記導出操作手段の操作態様が指示されないと判定した場合には、前記事前決定手段の決定結果(当選番号)を特定し、特定した前記事前決定手段の決定結果(当選番号)に対応する操作態様を指定する試験信号(停止実行位置信号)を出力する処理を行う。
この特徴によれば、導出操作手段の操作態様が指示されると判定した場合には、事前決定手段の決定結果を特定する処理を省略できるため、操作態様を指定する試験信号を出力するための処理を簡素化できる。
(13-12) 前記割込処理(タイマ割込処理)において、前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)を含む前記特定処理(遊技プログラム)で用いられる複数のタイマ値を更新する処理(カウンタ更新処理)と、前記特別処理(非遊技プログラム)で用いられるタイマ値を更新する処理(時間監視更新処理)とを別個に行う。
この特徴によれば、特別処理が用いるタイマ値を更新する処理が、特定処理が用いるタイマ値を更新する処理と混在することがない。
(13-13) 入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記事前決定手段の決定結果を特定可能な事前決定信号(試験信号)を試験装置に対して出力する事前決定信号出力手段(メイン制御部41)とを備え、
前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)が特定値(0)と判定した場合に、前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)に初期値を設定することで前記最小時間の計時が開始されるとともに、前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)に初期値が設定されたときに前記事前決定信号(試験信号)が出力される。
この特徴によれば、事前決定信号は、最小時間タイマ値に初期値が設定されたときに出力されるので、事前決定信号の出力間隔を特定することで、試験装置側で1ゲームの最小時間が確保されているかを特定することができる。
(13-14) 前記割込処理(タイマ割込処理)において、前記事前決定信号(試験信号)を出力する処理を前記最小時間タイマ値(一遊技時間管理用タイマ値)を更新する前に行う。
この特徴によれば、事前決定信号の出力を開始した後に、最小時間タイマ値の更新が開始されるので、事前決定信号の出力間隔を、確実に1ゲームの最小時間以上とすることができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
(パターンについて)
本実施の形態においては、電断の有無に関わらず区間表示LED19が点灯するパターンとして、パターン5およびパターン6に例示するように、有利区間通常からATに移行した場合を例示した。しかしながら、電断の有無に関わらず区間表示LED19が点灯するパターンとして、CZからATまたは特化ゾーンに移行した場合、有利区間通常から特化ゾーンに移行した場合、あるいは通常区間から有利区間に移行した場合など、区間表示LED19が点灯するいずれの場合においても、パターン5およびパターン6の例を適用してもよい。
本実施の形態においては、電断の有無に関わらず区間表示LED19が消灯するパターンとして、パターン5およびパターン6に例示するように、有利区間中における純増枚数が2400枚に到達したことでリミッタ条件が成立した場合を例示した。しかしながら、電断の有無に関わらず区間表示LED19が消灯するパターンとして、有利区間中における消化ゲーム数が1500ゲームに到達したことでリミッタ条件が成立した場合、あるいはATや特化ゾーンのように区間表示LED19が点灯するような有利状態において任意の終了条件(たとえば、付与されたATゲーム数や特化ゾーンゲーム数が消化してCZや有利区間通常に移行すること)が成立した場合など、区間表示LED19が消灯するいずれの場合においても、パターン5およびパターン6の例を適用してもよい。
本実施の形態においては、電断の復帰後に入賞演出を実行しないパターンとして、パターン6に例示するように、AT中に押し順ベルに当選したゲームにおいて電断が発生した場合を例示した。しかしながら、電断の復帰後に入賞演出を実行しないパターンとして、CB中に全小役に当選したゲームにおいて電断が発生した場合(たとえば、パターン10やパターン11)、あるいはBB中に小役に当選したゲームにおいて電断が発生した場合など、入賞演出を実行するいずれの場合においても、パターン6の例を適用してもよい。
本実施の形態においては、パターン1~パターン10において、第3停止操作が左ストップスイッチ8Lに対する操作であったが、中ストップスイッチ8Cや右ストップスイッチ8Rに対する操作が第3停止操作の場合においても、パターン1~パターン10の例を適用してもよい。
本実施の形態においては、パターン11およびパターン12において、CTリールを第1停止操作した場合について例示したが、CTリールを第2停止操作した場合、あるいはCTリールを第3停止操作した場合においても、パターン11およびパターン12の例を適用してもよい。
(入賞演出について)
本実施の形態においては、サイドランプ27、リールバックライト28、およびスピーカ53を用いて入賞演出を実行するものであったが、これらの報知手段のうち、いずれかを用いて入賞演出を実行してもよい。この場合においても、電断の復帰後では入賞演出が実行されないようにすればよい。また、電断が発生していない場合に入賞演出に用いた報知手段のうち、いずれかの報知手段によっては電断の復帰後に入賞演出が実行されないのに対して、他の報知手段によっては電断の復帰後に入賞演出が実行されるものであってもよい。
(特別状態について)
本実施の形態においては、特別状態として、CBおよびBBを適用したが、ボーナスの一種であるRB(レギュラーボーナス)、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様(操作順序,操作タイミング)を報知するAT(アシストタイム)、リプレイの当選確率が高くなるRT(リプレイタイム)、ATかつRTであるART(アシストリプレイタイム)、ATなどの特典付与の確率が通常よりも高いCZ(チャンスゾーン)など、他の状態を特別状態に適用してもよい。
また、本実施の形態においては、第1特別状態としてCBを、第2特別状態としてBBをそれぞれ適用したが、上述したいずれかの状態から選択して組合せることで、第1特別状態および第2特別状態に適用させてもよい。
本実施の形態においては、CBおよびBBそれぞれの終了条件が、ボーナス中の払出枚数が予め定められた上限枚数に達したこととしていたが、たとえば、ボーナス中の小役入賞や15枚役入賞の回数が予め定められた上限枚数に達したときや、ボーナス中の消化ゲーム数が予め定められた上限ゲーム数に達したときに、ボーナスが終了してもよい。この場合においても、CBの制御期間は、BBの制御期間よりも短くなるように、終了条件を設定すればよい。たとえば、CBはBBよりも、予め定められた上限枚数や上限ゲーム数を少なくすればよい。
(BB中のリール制御について)
BB中に順押しされた場合において、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには14枚役(技術介入役)の図柄組合せが導出される一方、第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには15枚役(ベル1)の図柄組合せが導出されてもよい。あるいは、BB中に逆押しされた場合において、第1タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには14枚役(技術介入役)の図柄組合せが導出される一方、第2タイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときには15枚役(ベル1)の図柄組合せが導出されてもよい。
(ボーナス終了後の有利区間について)
ボーナス終了後のゲームにおいて、ATに制御される場合とATに制御されない場合とがあってもよい。具体的には、ボーナス当選またはボーナス当選の前のレア役当選によって有利区間(CZやAT)に当選し、ボーナス中では有利区間に制御されて区間表示LED19が点灯する。そして、ボーナス終了後において、有利区間が継続する場合には区間表示LED19が点灯し続ける一方で、有利区間が継続せずに通常区間に移行する場合にはボーナスが終了したときに区間表示LED19が消灯する。スロットマシン1は、ボーナスが終了したときに通常区間に移行して区間表示LED19が消灯したとしても、所定ゲーム数以内には再び有利区間に移行して区間表示LED19が点灯するように設計されてもよい。たとえば、ボーナスが終了した後、1/1.5の確率で当選する押し順役(たとえば、押し順ベル)が内部抽選で当選したときに再び有利区間に移行して区間表示LED19が点灯してもよい。あるいは、ボーナス終了後において、有利区間が継続する場合にはボーナス終了後にCZに制御されて10ゲーム以内に当該CZからATに移行し、その間、区間表示LED19が点灯し続け、有利区間が継続しない場合には、ボーナス終了後に通常区間に移行して区間表示LED19が一旦消灯するが、10ゲーム以内に再び有利区間(CZやAT)に制御されて区間表示LED19が点灯してもよい。
このように、スロットマシン1は、以下のように構成されてもよい、すなわち、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
入賞の発生を報知する入賞演出(たとえば、図58~図60に示す入賞演出)を行う入賞演出手段(たとえば、サブ制御部91による入賞演出を行う処理)と、
特定状態(たとえば、ビッグボーナス)における遊技の結果を示す結果画像(たとえば、図62に示す結果画像51j,51k)を表示する結果表示手段(たとえば、サブ制御部91によるリザルト報知を行う処理)と、
前記特定状態の終了後に当該特定状態から特別状態(たとえば、RT)に状態を移行させる状態移行手段(たとえば、メイン制御部41による状態を制御する処理)と、
遊技の進行を遅延させる遅延制御(たとえば、フリーズ制御)を行う遅延制御手段(たとえば、メイン制御部41によるフリーズ制御を行う処理)と、
遊技者に対して遊技に関する注意喚起を行う注意喚起画像(たとえば、図62(q)に示す注意喚起画像51e)を表示する注意喚起表示手段(たとえば、メイン制御部41による注意喚起表示を行う処理)と、
情報(たとえば、払出枚数)を報知可能な報知手段(たとえば、遊技補助表示器12)と、
通常区間よりも有利な有利区間(たとえば、CZやAT)に制御されている旨を示唆する示唆演出を実行する示唆手段(たとえば、区間表示LED19)とを備え、
特定表示結果(たとえば、7揃いの図柄組合せ)が導出されたときに前記特定状態に状態が移行するものであり(たとえば、図52に示すように7揃いの図柄組合せが導出されることでボーナス入賞が発生する)、
前記特定表示結果が導出されたときに前記遅延制御が行われ(たとえば、図52(C)に示すように7揃いの図柄組合せが導出されて第3停止離しが行われたときにフリーズが開始)、当該遅延制御の実行中に前記特定状態に状態が移行する旨が示唆され(たとえば、図52(C)~(E)に示すようにフリーズ中にボーナスの入賞演出が行われ)、当該遅延制御の終了後に当該特定状態における演出状態を遊技者に選択させる演出が実行され(たとえば、図53(G)に示すようにフリーズ終了後にボーナス演出の選択が行われる)、
前記特定状態が終了する遊技(たとえば、ボーナス中の最終ゲーム)において前記入賞演出が行われた場合、当該入賞演出の終了後に前記遅延制御が行われ(たとえば、図58~図60に示す入賞演出が行われた後に図61(g)に示すようにフリーズが開始)、当該遅延制御の実行中に前記結果画像とともに前記注意喚起画像が表示され(たとえば、図62(m)~図62(q)に示すようにフリーズ中にリザルト報知が行われ、かつ注意喚起表示が行われる)、当該遅延制御が終了することで当該注意喚起画像の表示が終了し(たとえば、図63(r)に示すようにホワイトアウトを境に注意喚起表示が終了する)、当該遅延制御の終了後に前記特別状態への移行が示唆され(たとえば、図63(r)~(t)に示すようにフリーズ終了後にRT演出の選択が行われる。図67参照)、
前記有利区間には、前記特別状態が含まれ(たとえば、ボーナス中に有利区間となる)、
前記特別状態が終了するときに、前記有利区間から前記通常区間に移行することなく前記示唆演出が実行され続ける場合(たとえば、ボーナス終了後に有利区間が継続して区間表示LED19が点灯し続ける場合)と、前記有利区間から前記通常区間に移行することで前記示唆演出が終了する場合(たとえば、ボーナス終了後に通常区間に移行して区間表示LED19が消灯する場合)とがあり、
前記特別状態が終了するときに前記有利区間から前記通常区間に移行することで前記示唆演出が終了する場合であっても、所定期間内(たとえば、1/1.5の確率で当選する押し順役に当選するまで、あるいは10ゲーム以内)で当該通常区間から前記有利区間に移行し、
前記結果画像は、当該結果画像とは異なる関連画像(たとえば、図61,図62に示す扉画像51b)が表示されてから所定期間(たとえば、図61,図62,図67に示すように、扉閉じ演出が実行されているタイミングt4~t5の期間)経過したときに表示され、
前記特定状態が終了する遊技において発生した入賞に基づき前記報知手段によって行われる遊技に関する情報の報知は、前記結果画像が表示されてから所定期間経過後に終了し(たとえば、図62(m)に示すように結果画像51j,51kの表示が開始して、図63(r)に示すように結果画像51j,51kの表示がホワイトアウトによって終了した後、遊技補助表示器12における払出枚数の表示が終了する)、
前記特別状態に状態が移行する旨の示唆には、当該特別状態における演出状態を遊技者に選択させる選択演出(たとえば、図63(s)に示すRT演出を選択させる演出)が含まれ、
前記選択演出によって、前記特別状態に状態が移行する前に当該特別状態における演出状態が決定される(たとえば、図63(v)に示すRT画面が表示される前に、図63(t)に示すようにRT演出が確定する)。
これにより、ボーナス終了後に有利区間が終了したとしても、所定期間内に再び有利区間に制御されるため、遊技の興趣が低下することを極力防止することができる。
(設定示唆演出について)
本実施の形態においては、設定示唆演出をサブ制御部91が制御する液晶表示器51を用いて行うものとした。設定示唆演出をメイン制御部41が制御する装置(リール2L,2C,2Rなど)を用いて行ってもよい。また、サブ制御部91が制御する装置としてスピーカ53や、リール2に設けられたLEDや、スロットマシン1の外周に設けられたLEDなど、液晶表示器51以外の装置を用いて設定示唆演出を実行してもよい。
本実施の形態においては、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作された順序に関わらず、設定示唆演出が実行されるとした。しかし、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作された順序によっては、設定示唆演出を実行しないようにしてもよい。
設定示唆演出は、第1停止操作後に実行されるものに限らず、第2停止操作後、第3停止操作後、あるいは第3停止離し後など、任意のタイミングで実行されてもよい。
設定示唆演出は、CB中に限らず、BB中においても実行されてもよい。この場合において、BB中のリール制御においても、いずれかのリールにおける停止タイミングとして、第1タイミングと第2タイミングとを設けるとともに、遊技者に推奨するタイミングでストップスイッチが操作されたときに、設定示唆演出を実行すればよい。具体的には、図45に示したように、BB中においては、左リール2Lの停止タイミングとして第1タイミングおよび第2タイミングが設けられている。図49で説明したように、遊技者は、左ストップスイッチ8Lを第1タイミングで操作することで、必ず技術介入役入賞を発生させることができ、それによってBB中におけるメダルの獲得枚数を調整することができる。BB中において、このような第1タイミングで遊技者がストップスイッチ8Lを操作したときには、設定示唆演出を実行する一方で、第2タイミングで遊技者がストップスイッチ8Lを操作したときには設定示唆演出を実行しないものであってもよい。BB中において実行される設定示唆演出には、図50で説明したようなCB中において実行される設定示唆演出と同じ演出内容であり、かつ図51で説明したようなCB中において用いられる設定示唆演出態様テーブルと同じテーブルが用いられてもよい。あるいは、BB中において実行される設定示唆演出には、図50で説明したようなCB中において実行される設定示唆演出と同じ演出内容であるが、図51で説明したようなCB中において用いられる設定示唆演出態様テーブルと異なる確率が設定されたテーブルが用いられてもよい。あるいは、BB中において実行される設定示唆演出には、図50で説明したようなCB中において実行される設定示唆演出とは異なる演出内容であってもよく、たとえば、技術介入役が入賞したことを示唆する演出内容(技術介入専用の入賞音や技術介入専用の入賞画像(「great!」の文字画像)など)が用いられてもよい。このようにすれば、技術介入役が入賞したことでBB中におけるメダルの獲得枚数を調整することができることを遊技者に示唆することができる。このように、第1特別状態(CB)と第2特別状態(BB)とで、共通する設定示唆演出を実行してもよいし、異なる設定示唆演出を実行してもよい。
(第1タイミングおよび第2タイミングについて)
本実施の形態に置いては、第1タイミングと第2タイミングの一例として、左リール2Lを停止するタイミングを例に挙げたが、第1タイミングおよび第2タイミングは、中リール2Cや右リール2Rを停止するタイミングであってもよい。
(リールバックライトの消灯タイミングについて)
本実施の形態においては、図60(f)に示すように、リザルト報知が実行される前にリールバックライト28が消灯したが、これに限らない。たとえば、リザルト報知が実行された後にリールバックライト28が消灯し、リールバックライト28の消灯後に有利中ランプ60が消灯してもよい。このようにすれば、リールバックライト28、有利中ランプ60の順に消灯させることでボーナスが終了することを徐々に示唆することができる。
(獲得可能量の減算、総獲得量および獲得量の加算について)
本実施の形態においては、獲得可能量の減算と、総獲得量および獲得量の加算とを同時に開始して獲得可能量の減算を先に終了させ、その後に総獲得量および獲得量の加算を終了させたが、獲得可能量の減算を先行して開始し、獲得可能量の減算に遅れて総獲得量および獲得量の加算を開始する、あるいは、獲得可能量の減算を先行して開始し、獲得可能量の減算が終了してから総獲得量および獲得量の加算を開始することにより、獲得可能量の減算を先に終了させ、その後に総獲得量および獲得量の加算を終了させてもよい。この場合にも総獲得量および獲得量の加算が終了した後にリザルト報知を実行する。
本実施の形態においては、獲得可能量の減算と、総獲得量および獲得量の加算を同一のタイミングで行ったが、減算と加算のタイミングが異なる(タイミングがずれる)ようにしてもよい。また、総獲得量の加算および獲得量の加算を同一のタイミングで行ったが、これらの加算のタイミングが異なる(タイミングがずれる)ようにしてもよい。また、総獲得量および獲得量の加算と、遊技補助表示器12での加算を同一のタイミングで行ったが、これら加算のタイミングが異なる(タイミングがずれる)ようにしてもよい。
なお、上述した本実施の形態および変形例における各種構成、各種処理、各種処理のタイミングなどは、適宜組合せることができる。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。