1.構成
図1は、本実施形態に係る決済システム1の構成の一例を示す図である。決済システム1は、保護者が行う子供の行動の監視と、子供が行うプリペイドカード10の利用の制限とを実現する。この「保護者」とは、子供を保護する者をいう。保護者は、例えば親であってもよい。決済システム1は、プリペイドカード10と、位置情報端末20と、決済端末30と、管理端末40と、サーバ装置50とを備える。なお、図1に示す装置の数は例示であり、これに限定されない。
位置情報端末20、決済端末30、管理端末40、及びサーバ装置50は、通信回線60を介して接続されている。通信回線60は、例えば無線ネットワーク及びインターネットを含み、これらの装置の間の通信を伝送する。
プリペイドカード10は、子供が持ち運ぶ。プリペイドカード10は、代金前払いの磁気カードである。プリペイドカード10には、プリペイドカード10を一意に識別するプリペイド番号が予め記憶されている。子供は、プリペイドカード10を利用して、前払いされた金額以内の商品又はサービスを購入することができる。
位置情報端末20は、プリペイドカード10とともに子供が持ち運ぶ。位置情報端末20は、通信機能及び測位機能を有する小型の電子機器である。位置情報端末20は、所定の時間間隔で子供の位置を測定する。位置の測定には、例えばGPS(Global Positioning System)が用いられてもよい。この場合、位置情報端末20は、複数の衛星からGPS信号を受信するGPS受信機を備える。また、位置情報端末20は、所定の時間間隔で子供の位置を示す位置情報をサーバ装置50に送信する。
決済端末30は、プリペイドカード10を利用した決済が可能な店舗に設置されている。この店舗において子供がプリペイドカード10を利用して決済を行う場合、決済端末30は、プリペイドカード10からプリペイド番号を読み取り、このプリペイド番号に対応する決済をサーバ装置50に要求する。
管理端末40は、保護者が持ち運んで使用する。管理端末40は、通信機能及びUI(User Interface)機能を有する小型の電子機器である。管理端末40には、例えばスマートフォン、タブレット端末等のモバイル端末が用いられてもよい。管理端末40は、入力装置41と表示装置42とを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。入力装置41は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。表示装置42は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ)である。なお、入力装置41及び表示装置42は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。保護者は、管理端末40を用いて、子供の移動履歴及びプリペイドカード10の利用履歴を確認することができる。
図2は、サーバ装置50のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ装置50は子供の移動履歴を示す移動履歴情報を管理端末40に提供する処理と、子供が行うプリペイドカード10の利用の制限する処理とを行う。サーバ装置50は、物理的には、プロセッサ51、メモリ52、ストレージ53、通信装置54、バス55などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。サーバ装置50のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
プロセッサ51は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ51は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。また、プロセッサ51は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ53及び/又は通信装置54からメモリ52に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、サーバ装置50の動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。サーバ装置50において実行される各種処理は、1つのプロセッサ51により実行されてもよいし、2以上のプロセッサ51により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ51は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
メモリ52は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ52は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ52は、本発明の一実施の形態に係る監視方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ53は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ53は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置54は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置54は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
また、プロセッサ51やメモリ52などの各装置は、情報を通信するためのバス55によって接続される。バス55は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
図3は、サーバ装置50の機能構成の一例を示す図である。サーバ装置50は、位置取得部501と、履歴取得部502と、要求取得部503と、決済制御部504と、問合せ部505と、応答取得部506と、決済処理部507と、通知部508と、履歴送信部509として機能する。サーバ装置50における各機能は、プロセッサ51、メモリ52などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ51が演算を行い、通信装置54による通信や、メモリ52又はストレージ53におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
位置取得部501は、子供の位置を示す位置情報を取得する。この位置情報は、例えば位置情報端末20から送信されてもよい。
履歴取得部502は、子供の移動履歴を示す移動履歴情報を取得する。この移動履歴情報は、例えば位置取得部501が取得した位置情報に基づいて生成されてもよい。移動履歴情報は、子供がいつどこに行ったかを示す。移動履歴情報には、例えば子供の移動経路と、子供が移動経路上の各位置に居た時間とが含まれてもよい。
要求取得部503は、プリペイドカード10を利用した決済要求を取得する。この決済要求は、例えば決済端末30から送信されてもよい。決済要求には、例えばプリペイド番号と、決済要求が行われた日時と、決済端末30が設置された店舗を示す店舗情報と、プリペイドカード10を利用して購入する商品又はサービスを示す商品情報と、その商品又はサービスの対価となる金額とが含まれてもよい。この決済要求が行われた日時には、例えば決済端末30がプリペイドカード10からプリペイド番号を読み取った日時が用いられてもよいし、決済端末30から決済要求が送信された日時又は決済端末30から決済要求を受信した日時が用いられてもよい。商品情報には、商品又はサービスを一意に識別する情報が用いられてもよいし、商品又はサービスが属する種別が用いられてもよい。
決済制御部504は、子供の移動履歴がプリペイドカード10の利用に関する条件を満たすか否かによって、決済処理の実行を制御する。例えば子供の移動履歴がプリペイドカード10の利用を許可する条件を満たさない場合には、決済処理の実行が禁止されてもよい。この禁止は、例えば決済処理部507に決済処理の実行を禁止する制御信号を送信する方法で実現されてもよい。この制御は、例えばストレージ53に記憶された決済テーブル531に基づいて行われてもよい。
図4は、決済テーブル531の一例を示す図である。決済テーブル531には、プリペイド番号と対応付けて、残高と、位置情報端末20のID(Identification)と、管理端末40のIDと、入金元情報と、条件とが含まれる。プリペイド番号は、プリペイドカード10に記憶されたプリペイド番号である。残高は、プリペイドカード10を利用して決済可能な金額である。位置情報端末20のIDは、位置情報端末20を一意に識別する情報である。管理端末40のIDは、管理端末40を一意に識別する情報である。入金元情報は、予め指定された入金元を示す情報である。条件は、プリペイドカード10の利用を許可する条件である。これらの情報は、例えば保護者が入力装置41を用いて管理端末40を操作することに応じて決済テーブル531に登録されてもよい。
例えば保護者が子供に「12345」というプリペイド番号が記憶されたプリペイドカード10を付与したものとする。この子供が使用する位置情報端末20のIDは「001」である。この保護者が使用する管理端末40のIDは「002」である。この場合、決済テーブル531には、図4に示すように、プリペイド番号「12345」と対応付けて、位置情報端末20のID「001」と、管理端末40のID「002」とが含まれる。また、保護者は、自分が所有するクレジットカード又は金融機関の口座からプリペイドカード10に入金を行う。この場合、決済テーブル531には、図4に示すように、プリペイド番号「12345」と対応付けて、このクレジットカードの情報又は金融機関の口座情報が入金元情報として含まれる。クレジットカードの情報には、例えばクレジットカード番号が含まれてもよい。金融機関の口座情報には、例えば金融機関名、支店名、及び口座番号が含まれてもよい。さらに、保護者は、子供が家、学校、塾をこの順番で辿る移動経路に沿って移動した後、家に移動する前にコンビニエンスストアに立ち寄り、且つ、18時以降に決済要求を行った場合には、プリペイドカード10の利用を許可する。この場合、決済テーブル531には、図4に示すように、プリペイド番号「12345」と対応付けて、「家、学校、塾、コンビニエンスストア」をこの順番で辿る移動経路に沿って移動したという経路条件と、「18時以降」に決済要求を行ったという時間条件とが含まれる。
問合せ部505は、子供の移動履歴がプリペイドカード10の利用に関する条件を満たさない場合には、保護者が使用する管理端末40に決済処理の実行の許否を問い合わせる要求を送信する。
応答取得部506は、問合せ部505が送信した要求に応じて決済処理の実行の許可又は拒否を示す応答を取得する。この応答は、例えば管理端末40から送信されてもよい。
決済処理部507は、子供の移動履歴がプリペイドカード10の利用に関する条件を満たす場合又は応答取得部506が決済処理の実行の許可を示す応答を取得した場合には、決済要求に応じて決済処理を実行する。この決済処理においては、例えば決済テーブル531に記憶された残高から決済要求に含まれる金額の支払いが行われてもよい。
通知部508は、決済処理が完了すると、決済処理が完了したことを示す通知を決済端末30に送信する。また、通知部508は、決済要求に応じて決済処理が実行されなかった場合には、決済処理が実行されなかったことを示す他の通知を決済端末30に送信する。
履歴送信部509は、履歴取得部502が取得した移動履歴情報と、決済処理部507が実行した決済処理の履歴を示す利用履歴情報と、決済制御部504が実行を禁止した決済処理の履歴を示す利用不可履歴情報とを管理端末40に送信する。この利用履歴情報は、実行された決済処理の内容を示す。利用不可履歴情報は、実行が禁止された決済処理の内容を示す。
2.動作
2‐1.入金処理
図5は、入金処理の一例を示すフローチャートである。この入金処理は、サーバ装置50が実行する。入金処理は、例えばサーバ装置50が入金要求を受信したことに応じて開始される。保護者がプリペイドカード10に入金する場合、この入金要求は、保護者の操作に応じて管理端末40から送信される。一方、第三者が何らかの方法でプリペイドカード10のプリペイド番号を取得し、不正の目的をもってプリペイドカード10に入金する場合も考えられる。この場合、入金要求は、第三者が使用する端末(図示せず)から送信される。
ステップS11において、入金要求が受信される。この入金要求には、例えばプリペイドカード10のプリペイド番号と、入金元を示す入金元情報と、入金する金額とが含まれる。
ステップS12において、入金要求に含まれる入金元情報が示す対象の入金元が予め指定された入金元であるか否かが判定される。例えば対象の入金元が決済テーブル531に含まれる入金元情報が示す入金元と異なる場合、対象の入金元が予め指定された入金元ではないことを示す。この場合、ステップS12の判定がNOになり、処理はステップS13に進む。
ステップS13において、不正な入金要求があったことを示す不正要求通知が管理端末40に送信される。この不正要求通知を受信すると、管理端末40は不正な入金要求があったことを示す情報を表示装置42に表示する。保護者は、この情報を閲覧することで、不正な入金要求があったことを把握することができる。
一方、上述したステップS12において、例えば対象の入金元が決済テーブル531に含まれる入金元情報が示す入金元と一致する場合、対象の入金元が予め指定された入金元であることを示す。この場合、ステップS12の判定がYESになり、処理はステップS14に進む。
ステップS14において、入金要求に応じた入金処理が実行される。例えば入金要求に含まれる金額が1000円である場合、予め指定された入金元からプリペイドカード10に1000円を入金する処理が実行される。この場合、決済テーブル531に含まれる残高に1000円が加算される。
ステップS15において、入金処理が完了したことを示す完了通知が管理端末40に送信される。
2‐2.追跡処理
図6は、追跡処理の一例を示すシーケンスチャートである。この追跡処理は、位置情報端末20、管理端末40、及びサーバ装置50が協働して実行する。追跡処理は、例えば所定の時間間隔で開始される。
ステップS21において、位置情報端末20からサーバ装置50に子供の現在位置を示す位置情報が送信される。この位置情報は、位置取得部501において受信され、ストレージ53に記憶される。
ステップS22において、サーバ装置50の履歴取得部502にて、ストレージ53に記憶された位置情報に基づいて子供の移動履歴を示す移動履歴情報が生成される。例えばこの位置情報に基づいて、子供が8時に家を出発して8時半に学校に到着し、16時に学校を出発して16時半に塾に到着したことが認識される場合には、家、学校、塾をこの順番で辿る移動経路と、学校に居た時間と、塾に居た時間とを含む移動履歴情報が生成される。このようにして生成された移動履歴情報は、ストレージ53に記憶される。
ステップS23において、ステップS22において生成された移動履歴情報がサーバ装置50の履歴送信部509から管理端末40に送信される。
ステップS24において、管理端末40にて、サーバ装置50から受信した移動履歴情報に応じた画面410が表示装置42に表示される。
図7は、画面410の一例を示す図である。画面410には、地図411が含まれる。地図411上には、移動履歴情報に基づいて子供の移動履歴を示す線画412が記載される。この線画412の最後の部分は、子供の現在位置を示す。保護者は、この画面410を閲覧することで、子供の移動履歴及び現在位置を把握することができる。
2‐3.利用制限処理
図8は、利用制限処理の一例を示すシーケンスチャートである。この利用制限処理は、決済端末30、管理端末40、及びサーバ装置50が協働して実行する。利用制限処理は、例えば子供が店舗に行って、プリペイドカード10を利用して商品又はサービスを購入するときに開始される。ここでは、子供がコンビニエンスストア「A店」に行って、プリペイドカード10を利用して100円の飲料を購入するものとする。
ステップS31において、決済端末30がプリペイドカード10からプリペイド番号を読み取る。例えばプリペイドカード10に「12345」というプリペイド番号が記憶されている場合、このプリペイド番号が読み取られる。
ステップS32において、決済端末30からサーバ装置50に決済要求が送信される。この決済要求には、例えば決済要求が行われた日時と、ステップS31において読み取られたプリペイド番号「12345」と、「A店」を示す店舗情報と、「飲料」を示す商品情報と、飲料の対価となる金額「100円」とが含まれる。この決済要求は、要求取得部503において受信される。
ステップS33において、サーバ装置50の決済制御部504にて、子供の移動履歴が、プリペイドカード10の利用を許可する条件を満たすか否かが判定される。例えばストレージ53に記憶された移動履歴情報が示す移動履歴に、家、学校、塾、コンビニエンスストアをこの順番で辿る移動履歴が含まれる場合、子供は「家、学校、塾、コンビニエンスストア」をこの順番で辿る移動経路に沿って移動しているため、決済テーブル531に含まれる経路条件を満たす。また、決済要求に含まれる日時が「5月1日18時10分」である場合、この日時に含まれる時刻は18時以降であるため、決済テーブル531に含まれる時間条件を満たす。このように、経路条件及び時間条件を両方とも満たす場合、移動履歴がプリペイドカード10の利用を許可する条件を満たすことを示す。この場合、ステップS33の判定がYESになり、決済制御部504が決済処理の実行を許可するため、処理はステップS34に進む。
ステップS34において、サーバ装置50の決済処理部507にて、決済要求に応じた決済処理が実行される。例えば図4に示す決済テーブル531に含まれる残高「1000円」から、決済要求に含まれる金額「100円」が差し引かれる。この処理により、残高は「900円」になる。
ステップS35において、サーバ装置50の通知部508から決済端末30に、決済処理が完了したことを示す完了通知が送信される。
ステップS36において、ステップS34において実行された決済処理の内容に基づいて、ストレージ53に記憶された利用履歴情報が更新される。この利用履歴情報は、決済処理部507が実行した決済処理の履歴を示す。例えば5月1日18時10分に、コンビニエンスストア「A店」において飲料の対価として100円を支払う決済処理が行われた場合、この決済日時「5月1日18時10分」と、「A店」を示す店舗情報と、「飲料」を示す商品情報と、飲料の対価となる金額「100円」とが利用履歴情報に追加される。
ステップS37において、サーバ装置50から管理端末40に更新後の利用履歴情報が送信される。
ステップS38において、サーバ装置50から受信した利用履歴情報が管理端末40の表示装置42に表示される。
図9は、利用履歴情報の表示例を示す図である。この例では、利用履歴情報に基づいて、図7に示す画面410上に決済日時が新しい上位所定数の利用履歴の内容413が表示される。なお、利用履歴の内容413には、利用履歴情報に含まれる全ての情報が含まれてもよいし、利用履歴情報に含まれる情報の一部が含まれてもよい。また、地図411上には、利用履歴の内容413に対応する店舗がある位置に向けて吹き出し画像414が配置される。吹き出し画像414には、利用履歴の内容413の一部が記載される。例えば吹き出し画像414は、コンビニエンスストア「A店」の位置に向けて配置される。吹き出し画像414には、利用履歴の内容413に含まれる金額「100円」と、商品情報「飲料」とが記載される。
一方、上述したステップS33において、例えばストレージ53に記憶された移動履歴情報が示す移動履歴に家、学校、コンビニエンスストアをこの順番で巡る移動経路が含まれている場合、子供は「家、学校、塾、コンビニエンスストア」をこの順番で辿る移動経路に沿って移動していないため、決済テーブル531に含まれる経路条件を満たさない。また、決済要求に含まれる日時が「5月1日17時55分」である場合、この日時に含まれる時刻は18時より前であるため、決済テーブル531に含まれる時間条件を満たさない。このように経路条件又は時間条件を満たさない場合、移動履歴がプリペイドカード10の利用を許可する条件を満たさないことを示す。この場合、ステップS33の判定がNOになり、処理はステップS39に進む。
ステップS39において、サーバ装置50の問合せ部505から管理端末40に、プリペイドカード10の利用の許否を問い合わせる問合せ要求が送信される。この問合せ要求には、決済要求の内容が含まれる。
ステップS40において、サーバ装置50から受信した問合せ要求に応じて、プリペイドカード10の利用の許否を問い合わせる問合せ画面420が管理端末40の表示装置42に表示される。
図10は、問合せ画面420の一例を示す図である。問合せ画面420は、例えば図7に示す画面410の上に重ねて表示されてもよい。問合せ画面420には、決済要求の内容とともに、許可ボタン421と、拒否ボタン422とが含まれる。許可ボタン421は、プリペイドカード10の利用を許可する操作を受け付ける。一方、拒否ボタン422は、プリペイドカード10の利用を拒否する操作を受け付ける。保護者は、決済要求の内容を見て、プリペイドカード10の利用を許可するか否かを決定する。プリペイドカード10の利用を許可する場合には、入力装置41を用いて許可ボタン421を押す。一方、プリペイドカード10の利用を拒否する場合には、入力装置41を用いて拒否ボタン422を押す。
ステップS41において、管理端末40からサーバ装置50に、プリペイドカード10の利用を許可又は拒否することを示す応答が送信される。例えば保護者が許可ボタン421を押下する操作を行った場合には、プリペイドカード10の利用を許可することを示す応答が送信される。一方、保護者が拒否ボタン422を押下する操作を行った場合には、プリペイドカード10の利用を拒否することを示す応答が送信される。
ステップS42において、サーバ装置50の決済制御部504にて、プリペイドカード10の利用が許可されたか否かが判定される。例えば管理端末40からプリペイドカード10の利用を許可することを示す応答が受信された場合には、ステップS42の判定がYESになる。この場合、決済制御部504が決済処理の実行を許可し、処理は上述したステップS34に進む。そして、上述したステップS34からS38の処理が行われる。一方、管理端末40からプリペイドカード10の利用を拒否することを示す応答が受信された場合には、ステップS42の判定がNOになる。この場合、決済制御部504が決済処理の実行を禁止し、処理はステップS43に進む。
ステップS43において、サーバ装置50の通知部508から決済端末30にプリペイドカード10が利用できないことを示す利用不可通知が送信される。この場合、子供はプリペイドカード10を利用して飲料を購入することができない。
ステップS44において、実行が禁止された決済処理に対応する決済要求の内容に基づいて、ストレージ53に記憶された利用不可履歴情報が更新される。この利用不可履歴情報は、決済制御部504において実行が禁止された決済処理の履歴を示す。例えば5月1日17時55分に、コンビニエンスストア「A店」において飲料の対価として100円を支払う決済要求が行われたもののその決済要求に応じた決済処理の実行が禁止された場合、決済要求が行われた「5月1日17時55分」という日時と、「A店」を示す店舗情報と、「飲料」を示す商品情報と、飲料の対価となる金額「100円」とが利用不可履歴情報に追加される。
2‐4.一覧表示処理
図11は、一覧表示処理の一例を示すシーケンスチャートである。この一覧表示処理は、管理端末40及びサーバ装置50が協働して実行する。一覧表示処理は、例えば保護者が入力装置41を用いて、プリペイドカード10の利用履歴及び利用不可履歴の一覧表示を指示する操作を行ったことに応じて開始される。
ステップS51において、管理端末40からサーバ装置50に、利用履歴情報及び利用不可履歴情報の送信を要求する履歴取得要求が送信される。
ステップS52において、サーバ装置50の履歴送信部509から管理端末40に、利用履歴情報及び利用不可履歴情報が送信される。これらの情報は、ストレージ53から読み出されて送信される。
ステップS53において、サーバ装置50から受信した利用履歴情報及び利用不可履歴情報に応じた一覧画面430が、管理端末40の表示装置42に表示される。
図12は、一覧画面430の一例を示す図である。一覧画面430には、利用履歴情報と利用不可履歴とが含まれる。保護者は、一覧画面430を閲覧することで、子供がプリペイドカード10を利用した履歴を把握することができる。また、保護者は、一覧画面430を見ることで、子供がプリペイドカード10を利用できなかった履歴を把握することができる。そのため、保護者は、例えば利用不可履歴情報に基づいて、子供と日常の行動及びプリペイドカード10の利用の仕方について話し合うことができる。
なお、上述した実施形態では、「ストレージ53」、「子供」、「保護者」、「管理端末40」、「表示装置42」、「利用履歴情報」、「利用不可履歴情報」は、それぞれ本発明に係る「記憶部」、「ユーザ」、「他のユーザ」、「端末装置」、「表示部」、「決済履歴情報」、「決済禁止履歴情報」として用いられている。
以上説明した実施形態によれば、子供の移動履歴がプリペイドカード10の利用を許可する条件を満たさない場合には決済処理が実行されないため、子供の移動履歴によってプリペイドカード10の利用を制限することができる。また、子供の移動経路が経路条件を満たさない場合には決済処理が実行されないため、子供の移動経路によってプリペイドカード10の利用を制限することができる。さらに、子供が決済要求を行った時間が時間条件を満たさない場合には決済処理が実行されないため、子供が決済要求を行った時間によってプリペイドカード10の利用を制限することができる。さらに、子供の移動履歴がプリペイドカード10の利用を許可する条件を満たさない場合でも、保護者が管理端末40を用いて決済処理の実行を許可すれば、子供はプリペイドカード10を利用して決済を行うことができる。また、位置情報端末20の所有者が、保護者が把握している子供の行動とは異なる行動を行っている場合には、プリペイドカード10を利用することができないため、例えば子供が位置情報端末20及びプリペイドカード10を紛失したり、位置情報端末20及びプリペイドカード10が第三者に盗まれたりした場合にも、第三者がプリペイドカード10を不正に使用することを防止することができる。
3.変形例
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態を以下のように変形してもよい。また、以下の2つ以上の変形例を組み合わせて実施してもよい。
上述した実施形態において、条件には、さらに子供が定められた通過点を通過したという通過条件が含まれてもよい。この場合、決済制御部504は、移動経路が通過条件を満たさない場合には、決済処理の実行を禁止してもよい。例えば保護者が、子供が学校から一旦帰宅した場合に限り、プリペイドカード10の利用を許可するときは、プリペイドカード10の利用を許可する条件には、家を通過したという通過条件が含まれてもよい。この場合、移動経路に家が含まれない場合には、決済処理の実行が禁止されてもよい。この変形例によれば、子供が通過した通過点によってプリペイドカード10の利用を制限することができる。
上述した実施形態において、条件には、さらに子供が特定の場所に滞在した時間が定められた滞在時間以上であるという滞在条件が含まれてもよい。この場合、決済制御部504は、移動履歴に含まれるユーザが特定の場所に滞在した時間が滞在条件を満たさない場合には、決済処理の実行を禁止してもよい。例えば保護者が、子供が塾に1時間以上滞在することを条件に、プリペイドカード10の利用を許可する場合、プリペイドカード10の利用を許可する条件には、子供が塾に滞在した時間が1時間以上であるという滞在条件が含まれてもよい。この場合、移動履歴に含まれる子供が塾に居た時間が1時間未満である場合には、決済処理の実行が禁止されてもよい。この変形例によれば、子供が特定の場所に滞在した時間によってプリペイドカード10の利用を制限することができる。
上述した実施形態において、条件には、子供がプリペイドカード10を利用する店舗が特定の領域内又は位置にあるという場所条件が含まれてもよい。決済制御部504は、決済要求に含まれる店舗情報が示す店舗の位置が場所条件を満たさない場合には、決済処理の実行を禁止してもよい。例えば保護者が家から1kmの範囲内の店舗に限り、プリペイドカード10の利用を許可する場合、プリペイドカード10の利用を許可する条件には、家から1kmの範囲内にあるという場所条件が含まれてもよい。この場合、決済要求に含まれる店舗情報が示す店舗が家から1kmより離れたところにある場合には、決済処理の実行が禁止されてもよい。なお、店舗の位置は、例えば地図情報に基づいて特定されてもよい。
上述した実施形態において、条件には、決済の金額が、決済が許可される上限金額以下であるという金額条件が含まれてもよい。この場合、決済制御部504は、決済要求に含まれる金額が金額条件を満たさない場合には、決済処理の実行を禁止してもよい。例えば保護者が決済を許可する金額の上限が1000円である場合には、プリペイドカード10の利用を許可する条件には、1000円以下であるという金額条件が含まれてもよい。この場合、決済要求に含まれる金額が1000円より大きい場合には、決済処理の実行が禁止されてもよい。なお、上限金額は、1度に決済可能な金額の上限であってもよいし、所定の期間において決済可能な累積金額の上限であってもよい。
上述した実施形態において、条件には、決済の対象となる商品又はサービスが、所定の商品若しくはサービスであり又は所定の種別に属するという商品条件が含まれてもよい。この場合、決済制御部504は、決済要求に含まれる商品情報が示す商品又はサービスが商品条件を満たさない場合には、決済処理の実行を禁止してもよい。例えば、保護者が飲料の購入だけを許可する場合、プリペイドカード10の利用を許可する条件には、飲料に属するという商品条件が含まれてもよい。この場合、決済要求に含まれる商品情報が示す商品が飲料に属さない場合には、決済処理の実行が禁止されてもよい。
上述した実施形態において、条件には、プリペイドカード10の利用が許可された店舗を示す店舗情報が含まれてもよい。この店舗情報には、店舗を一意に識別する情報が用いられてもよいし、店舗の種別が用いられてもよい。決済制御部504は、決済要求に含まれる店舗情報が示す店舗が、条件に含まれる店舗情報が示す店舗と異なる場合又は店舗の種別に属さない場合には、決済処理の実行を禁止してもよい。例えば、保護者がコンビニエンスストアに限りプリペイドカード10の利用を許可する場合、プリペイドカード10の利用を許可する条件には、コンビニエンスストアに属するという店舗条件が含まれてもよい。この場合、決済要求に含まれる店舗情報が示す店舗がコンビニエンスストアに属さない場合には、決済処理の実行が禁止されてもよい。
上述した実施形態において、プリペイドカード10の残高が決済要求に含まれる金額より小さい場合において、条件が満たされるときは、保護者の操作を介さずに、自動的に予め指定された入金元から所定の金額が入金されてもよい。ここでは、所定の金額が1000円であるものとする。例えばプリペイドカード10の残高が50円であり、決済要求に含まれる金額が100円である場合には、残高が足りない。この場合、決済テーブル531に含まれる入金元情報が示す入金元から1000円が入金されてもよい。この変形例によれば、保護者は、残高が足りない場合であっても、入金のための操作を行わなくてもよいため、保護者の負担が軽減される。
上述した実施形態において、自動入金を行う他の条件が満たされる場合には、保護者の操作を介さずに、自動的に予め指定された入金元から所定の金額が入金されてもよい。ここでは、所定の金額が1000円であるものとする。他の条件は、例えば子供が帰宅したことであってもよい。この場合、子供が家に移動すると、決済テーブル531に含まれる入金元情報が示す入金元から1000円が入金されてもよい。この処理により、例えば子供が学校から家に帰るまでは残高が0円であるが、子供が家に帰ると残高が自動的に1000円になる。そのため、例えば学校がお金の持ち込みを禁止している場合であっても、これに対応することができる。すなわち、子供は学校への行き帰りの間はお金を所持せず、家に帰った後はお金を所持して出掛けることができる。また、この場合、保護者は、子供が家に帰ったか否かを確認したり、入金のための操作を行ったりしなくてもよいため、保護者の負担が軽減される。
上述した実施形態において、所定の期間継続して条件が満たされる場合には、子供に特典が付与されてもよい。この特典は、例えば残高の増加であってもよいし、条件の緩和であってもよい。例えば予め指定された入金元から所定の金額が入金されてもよい。例えば1か月間常に条件を満たしている場合には、決済テーブル531に含まれる入金元情報が示す入金元から1000円が入金されてもよい。また、この場合には、プリペイドカード10の利用を許可する条件に含まれる経路条件と時間条件とのうち、時間条件が削除されてもよい。この変形例によれば、子供が条件を満たす行動を行うモチベーションを上げることができる。
上述した実施形態において、子供の移動履歴情報と保護者の許可又は拒否の操作の履歴を示す操作履歴情報とを機械学習することで、新たな条件が生成されてもよい。例えば学校から塾に行く間に、コンビニエンスストアにおいてプリペイドカード10を利用した決済要求が複数回行われており、これらの決済要求に応じた決済処理を保護者が全て許可している場合、家、学校、コンビニエンスストアをこの順番で巡る移動経路に沿って移動したという新たな経路条件が生成されてもよい。また、例えば17時半から18時の間に、コンビニエンスストアでプリペイドカード10を利用した決済要求が複数回行われており、これらの決済要求に応じた決済処理を保護者が全て許可している場合、17時半から18時までの時間内に決済要求を行ったという新たな時間条件が生成されてもよい。このようにして生成された新たな条件は、決済テーブル531に記憶される。この変形例によれば、条件が自動的に最適化されるため、保護者が条件を登録する手間が省けるとともに、保護者が決済処理を許可又は拒否する操作を行う回数が減り、保護者の負担が軽減される。
上述した実施形態において、条件は、プリペイドカード10の利用制限に関する条件であれば、プリペイドカード10の利用を許可する条件に限定されない。例えばプリペイドカード10の利用を拒否する条件が用いられてもよいし、プリペイドカード10の利用を許可する条件と拒否する条件とが両方とも用いられてもよい。
上述した実施形態において、条件を満たさない場合に、必ずしも管理端末40に問い合わせが行われなくてもよい。例えば条件を満たさない場合には、そのまま決済処理の実行が禁止されてもよい。
上述した実施形態において、子供の位置を測定する方法は、GPSを用いた方法に限定されない。GPSを用いない方法で、子供の位置が測定されてもよい。例えば位置情報端末20の周辺にあるアクセスポイント又は基地局から受信した電波から子供の位置が特定されてもよい。
上述した実施形態において、決済に利用される媒体は、プリペイドカード10に限定されない。例えばクレジットカード、デビットカード等、決済に利用される媒体であればどのような媒体が用いられてもよい。
上述した実施形態において、位置情報端末20、決済端末30、管理端末40、又はサーバ装置50の機能の少なくとも一部が他の装置に実装されてもよい。また、位置情報端末20、決済端末30、及び管理端末40は、それぞれ図2に示すサーバ装置50のハードウェア構成と同様のハードウェア構成を備えてもよい。
本発明は、決済システム1、位置情報端末20、決済端末30、管理端末40、又はサーバ装置50において行われる処理のステップを備える方法として提供されてもよい。また、本発明は、位置情報端末20、決済端末30、管理端末40、又はサーバ装置50において実行されるプログラムとして提供されてもよい。
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
サーバ装置50は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、サーバ装置50の機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ51は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。