ロングタームエボリューション(LTE)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で開発され、E-UTRAN(進化型UTRAN)としても知られるリリース8および9で最初に標準化された、いわゆる第4世代(4G)無線アクセス技術の総称である。LTEは、様々な免許された周波数帯域を対象とし、一般にシステムアーキテクチャエボリューション(SAE)と呼ばれる非無線態様に対する改善を伴い、進化型パケットコア(EPC)ネットワークを含む。LTEは、無線アクセスネットワーク(RAN)WG、およびサブワーキンググループ(たとえば、RAN1、RAN2など)を含む、3GPPおよびそのワーキンググループ(WG)とともに規格策定プロセスに従って開発される後続のリリースを通じて進化し続けている。
LTEリリース10(Rel-10)は、20MHzを超える帯域幅をサポートしている。Rel-10の重要な要件の一つは、LTE Rel-8との下位互換性を保証することである。これはまた、スペクトル互換性を含むべきである。したがって、ワイドバンドLTE Rel-10のキャリア(たとえば、20MHzよりも広いもの)は、LTE Rel-8(「レガシー」)端末へのいくつかのキャリアとして見えるべきである。そのような各キャリアは、コンポーネントキャリア(CC)と呼ばれることができる。レガシー端末のためのワイドキャリアの効率的な使用のために、レガシー端末は、広帯域LTE Rel-10キャリアのすべての部分においてスケジュールされてもよい。これを達成するための1つの例示的な方法は、キャリアアグリゲーション(CA)によるものであり、それによって、Rel-10端末は、各々が好ましくはRel-8キャリアと同じ構造を有する複数のCCを受信してもよい。同様に、LTE Rel-11における強化の一つは、強化された物理ダウンリンク制御チャネル(ePDCCH)であり、これは、制御チャネルリソースの容量の増加と空間的再利用の改善、セル間干渉協調(ICIC)の改善、および制御チャネルのためのアンテナビームフォーミングおよび/または送信ダイバーシチをサポートするという目標を持つ。
LTEおよびSAEを含むネットワークの全体的な例示的なアーキテクチャが図1に示されており、E-UTRAN100は、eNB105、110、および115などの1つまたは複数の進化型ノードB(eNB)と、UE120などの1つまたは複数のユーザ装置(UE)とを備える。3GPP規格内で使用されるように、「ユーザ装置」または「UE」は、第3世代(「3G」)および第2世代(「2G」)の3GPP無線アクセスネットワークが一般に知られているように、E-UTRANならびにUTRANおよび/またはGERANを含む、3GPP規格に準拠したネットワーク機器と通信してもよい任意の無線通信装置(たとえば、スマートフォンまたはコンピューティングデバイス)を意味する。
3GPPによって規定されているように、E-UTRAN100は、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、無線モビリティ制御、スケジューリング、アップリンクおよびダウンリンクにおけるUEへのリソースの動的割当て、ならびにUEとの通信のセキュリティを含む、ネットワーク内のすべての無線関連機能を担当する。これらの機能は、eNB105、110、115などのeNBに存在する。E-UTRAN内のeNBは、図1に示されるように、X1インターフェースを介して互いに通信し、eNBは、EPCへのE-UTRANインターフェース、具体的には、図1にMME/S-GW134および138として集合的に示される、モビリティ管理エンティティ(MME)およびサービングゲートウェイ(SGW)へのS1インターフェースも担当し、一般的に言えば、MME/S-GWは、UEの全体的な制御と、UEとEPCの残りの部分との間のデータフローとの両方をハンドリングする(取り扱う)。より具体的には、MMEは、非アクセス層(NAS)プロトコルとして知られる、UEとEPCとの間のシグナリングプロトコルを処理する。S-GWは、UEとEPCとの間のすべてのインターネットプロトコル(IP)データパケットをハンドリングし、UEがeNB105、110、および115などのeNB間を移動するとき、データベアラのローカルモビリティアンカとして機能する。
図2Aは、それを構成するエンティティである、UE、E-UTRAN、およびEPCの観点からの例示的なLTEアーキテクチャと、アクセスストレイタム(AS)および非アクセスストレイタム(NAS)への概略的なの機能分割についての概略的なブロック図を示す。図1はまた、2つの特定のインタフェース点、すなわち、Uu(UE/E-UTRAN無線インタフェース)とS1(E-UTRAN/EPCインタフェース)を示し、それぞれ、特定のプロトコルのセット、すなわち、無線プロトコルとS1プロトコルを使用する。2つのプロトコルのそれぞれは、ユーザプレーン(または「Uプレーン」)および制御プレーン(または「Cプレーン」)プロトコル機能にさらにセグメント化されうる。Uuインターフェースでは、Uプレーンはユーザ情報(たとえば、データパケット)を運び、CプレーンはUEとE-UTRANの間で制御情報を運ぶ。
図2Bは、物理(PHY)、媒体アクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)、および無線リソース制御(RRC)の各レイヤを含むUuインタフェース上の例示的なCプレーンのプロトコルスタックのブロック図を示す。PHYレイヤは、LTE無線インターフェース上のトランスポートチャネルを介してデータを転送するためにどのように、またどのような特性が使用されるかに関係する。MACレイヤは、論理チャネルでのデータ転送サービスを提供し、PHYトランスポートチャネルに論理チャネルをマッピングし、これらのサービスをサポートするためにPHYリソースを再配分する。RLCレイヤは、上位レイヤとの間で転送されるデータの誤り検出および/または訂正、連結、セグメント化、再構築、および並べ替えを提供する。PHY、MAC、およびRLCレイヤは、UプレーンおよびCプレーンの両方に対して同一の機能を実行する。PDCPレイヤは、UプレーンおよびCプレーンの両方のための暗号化/復号化および完全性保護、並びにヘッダ圧縮のようなUプレーンのための他の機能を提供する。
図2Cは、PHYの観点からの例示的なLTE無線インターフェースプロトコルアーキテクチャのブロック図を示す。さまざまなレイヤ間のインターフェイスは、図2Cの楕円で示されているサービスアクセスポイント(SAP)によって提供される。PHYレイヤは、上記で説明したMACおよびRRCプロトコルレイヤとインターフェースする。MACは、転送される情報のタイプによって特徴づけられる、異なる論理チャネルをRLC プロトコルレイヤ(上記にも記載)に提供するが、PHYは、情報が無線インターフェースを介して転送される方法によって特徴づけられる、トランスポートチャネルをMACに提供する。このトランスポートサービスを提供する際に、PHYは、誤り検出および訂正、符号化されたトランスポートチャネルの物理チャネルへのレートマッチングおよびマッピング、電力重み付け、変調、および物理チャネルの復調、送信ダイバーシティ、ビームフォーミング多入力多出力(MIMO)アンテナ処理、およびRRCなどの上位レイヤへの無線測定の提供を含む様々な機能を実行する。
LTE PHYによって提供されるダウンリンク(すなわち、eNBからUEへの)物理チャネルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理マルチキャストチャネル(PMCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、中継物理ダウンリンク制御チャネル(R-PDCCH)、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)、および物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)を含む。さらに、LTE PHYダウンリンクには、さまざまな基準信号、同期信号、およびディスカバリ信号が含まれる。
LTE PHYによって提供されるアップリンク(すなわち、UEからeNBへの)物理チャネルは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、および物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を含む。加えて、LTE PHYアップリンクは、関連するPUCCHまたはPUSCHの受信においてeNBを補助するために送信される復調基準信号(DM-RS)と、いずれのアップリンクチャネルにも関連しないサウンディング基準信号(SRS)とを含む様々な基準信号を含む。
LTE PHYの多元接続方式は、ダウンリンクにサイクリックプレフィックス(CP)を持つ直交周波数分割多重(OFDM)と、アップリンクにサイクリックプレフィックスを持つシングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMAをベースとしている。ペアスペクトルおよび非ペアスペクトルでの送信をサポートするために、LTE PHYは、周波数分割複信(FDD)(全二重および半二重動作の両方を含む)と、時分割複信(TDD)との両方をサポートする。図3Aは、LTE FDDダウンリンク(DL)動作に使用される例示的な無線フレーム構造(「タイプ1」)を示す。DL無線フレームは、10msの固定継続時間を有し、それぞれが0.5msの固定継続時間を有する、0~19とラベル付けされた20個のスロットからなる。1msサブフレームは、2つの連続するスロットを含み、サブフレームは、スロット#0および#1からなる。各例示的なFDD DLスロットはNDL
symb個のOFDMシンボルから成り、各シンボルはNSC個のOFDMサブキャリアから成る。NDL
symbの例示的な値は、15kHzのサブキャリア帯域幅に対して7個(通常のCPで)または6個(拡張された長さのCPで)であり得る。NSCの値は、使用可能なチャネル帯域幅に基づいて設定可能である。当業者は、OFDMの原理に精通しているため、さらなる詳細は、この説明では省略される。
図3Aに示すように、特定のサブキャリアにおける特定のシンボルの組合せは、リソース要素(RE)として知られている。各REは、そのREに使用される変調コンステレーションおよび/またはビットマッピングコンステレーションのタイプに応じた特定の数のビットを送信するために、使用される。たとえば、いくつかのREは、直交位相シフトキーイング(QPSK)変調を使用して2ビットを搬送することができ、他のREは、16または64直交振幅変調(QAM)をそれぞれ使用して4または6ビットを搬送してもよい。また、LTE PHYの無線リソースは、物理リソースブロック(PRB)によって定義される。PRBは、スロット(すなわち、NDL
symb個のシンボル)の継続時間にわたってNRBSC個のサブキャリアにわたり、ここで、NRBSCは、典型的には、12(15kHzサブキャリア帯域幅を有する場合)または24(7.5kHz帯域幅の場合)のいずれかである。サブフレーム全体(すなわち、2NDL
symb個のシンボル)中に同じNRBSC個のサブキャリアに及ぶPRBは、PRBペアとして知られている。従って、LTE PHY DLのサブフレームで利用可能なリソースは、NDLRB個のPRBペアを含み、各ペアは2NDL
symb・NRBSC個のREを含む。通常のCPおよび15KHzのサブキャリア帯域幅の場合、PRBペアは168個のREを含む。
図3Bは、図3Aに示す例示的なFDD DL無線フレームと同様の方法で構成された例示的なLTE FDDアップリンク(UL)無線フレームを示す。上記のDLの説明と一致する用語を用いて、各ULスロットはNUL
symb個のOFDMシンボルから成り、各々はNSC個のOFDMサブキャリアから成る。
上述のように、LTE PHYは、様々なDLおよびUL物理チャネルを、それぞれ図3Aおよび図3Bに示すリソースにマッピングする。たとえば、PHICHは、UEによるUL送信のためのHARQフィードバック(たとえば、ACK/NAK)を搬送する。同様に、PDCCHは、スケジューリング割り当て、ULチャネルのためのチャネル品質フィードバック(たとえば、CSI)、および他の制御情報を搬送する。同様に、PUCCHは、スケジューリング要求、ダウンリンクチャネルのためのCSI、eNB DL送信のためのHARQフィードバック、および他の制御情報などのアップリンク制御情報を搬送する。PDCCHおよびPUCCHの両方は、1つまたはいくつかの連続する制御チャネル要素(CCE)のアグリゲーション上で送信されることができ、CCEは、それぞれが複数のREから構成されるリソースエレメントグループ(REG)に基づいて物理リソースにマッピングされる。たとえば、CCEは、9つのREGを備えることができ、その各々は、4つのREを備えることができる。
LTEは、主にユーザ間通信のために設計されたが、5G(「NR」とも呼ばれる)セルラネットワークは、高シングルユーザデータレート(たとえば、1Gb/s)と、周波数帯域幅を共有する多くの異なるデバイスからの短いバースト送信を含む大規模なマシン間通信との両方をサポートすることが想定されており、5G無線規格(「ニューレディオ(新無線)」または「NR」とも呼ばれる)は、現在、強化されたモバイルブロードバンド(eMBB)および超信頼性低レイテンシ通信(URLLC)を含む広範囲のデータサービスを対象としている。これらのサービスは、異なる要件および目的を有してもよい。たとえば、URLLCは、極めて厳格な誤り率およびレイテンシ要件、たとえば、10-5以下の誤り率と、1ms以下のエンドツーエンドでのレイテンシを有するデータサービスを提供することを意図されている。eMBBの場合、レイテンシおよび誤り率に関する要件は、それほど厳しくなくてもよいが、サポートされることが必要とされるピークレートおよび/またはスペクトル効率は、より高くてもよい。
図4は、次世代RAN(NG-RAN)および5Gコア(5GC)を含む5Gネットワークアーキテクチャの概略的な図を示す。NG-RANは、1つ以上のNGインターフェースを介して5GCに接続されたgNodeB(gNB)のセットを含むことができるが、gNBは、1つ以上のXnインターフェースを介して互いに接続してもよい。各gNBは、FDD、TDD、またはそれらの組み合わせをサポートしてもよい。
図4(および3GPP TR 38.801 v1.2.0で説明)に示すNG RAN 論理ノードには、セントラルユニット(CUまたはgNB-CU)と1つ以上の分散ユニット(DUまたはgNB-DU)が含まれる。CUは、上位レイヤのプロトコルをホストする集中化されたユニットであるとともに、DUの動作制御を含むいくつかのgNB機能を含む論理ノードである。DUは、下位レイヤプロトコルをホストする分散された論理ノードであり、機能分割オプションに応じて、gNB機能のさまざまなサブセットを含むことができる。(ここでいう「セントラルユニット」と「集中化されたユニット」という用語は、互換的に用いられ、「分散化されたユニット」と「非集中化ユニット」という用語は、互換的に用いられる。)図4に示すNG、Xn-C、F1の項目は論理インターフェースである。NG-RANの場合、スプリットgNB(たとえば、gNB-CUおよびgNB-DUからなる)のためのNGおよびXn-Cインターフェースは、gNB-CUで終端する。同様に、EN-DCの場合、スプリットgNBのS1-UおよびX2-Cインタフェースは、gNB-CUで終端する。gNB-CUは、それぞれのF1論理インターフェースを介してgNB-DUに接続する。gNB-CUおよび接続されたgNB-DUは、gNBとして他のgNBおよび5GCにのみ可視であり、たとえば、F1インターフェースは、gNB-CUを超えて可視化されてはいない。
さらに、CUはRRCやPDCPなどのプロトコルをホストでき、DUはRLC、MAC、PHYなどのプロトコルをホストできる。RRC、PDCP、およびCU内のRLCプロトコルの一部(たとえば、自動再送要求(ARQ)機能)をホストする一方で、MACおよびPHYとともに、DU内のRLCプロトコルの残りの部分をホストするなど、CUとDUとの間のプロトコル分散の他の変形形態が存在する。いくつかの例示的な実施形態によれば、CUは、RRCおよびPDCPをホストすると仮定され、PDCPは、UPトラフィックおよびCPトラフィックの両方を処理すると仮定される。それにもかかわらず、他の例示的な実施形態は、CU内の特定のプロトコルおよびDU内の特定の他のプロトコルをホストすることによって、他のプロトコル分割を利用してもよい。例示的な実施形態は、集中型ユーザプレーンプロトコル(たとえば、PDCP-U)に関して、集中型制御プレーンプロトコル(たとえば、PDCP-CおよびRRC)を別のCU内に配置することもできる。
LTE Rel-13では、UEがASコンテキストまたはRRCコンテキストを記憶するという違いを除いて、RRC_IDLEと同様のサスペンド状態でUEがネットワークによってサスペンドされる機構が導入された。これは、RRCコネクションを最初から確立するという従来の手法の代わりに、RRCコネクションを再開することによって、UEが再度アクティブになっているときのシグナリングを低減してもよい。シグナリングを低減することは、UEのレイテンシの低減(たとえば、インターネットにアクセスするスマートフォン、およびUEシグナリングの低減)を含むいくつかの利点を有することができ、これは、特に、非常に少ないデータを送信するマシンタイプ通信(MTC)デバイス(すなわち、シグナリングはエネルギーの主要な消費になる)の場合に、UEエネルギー消費の低減にさらにつながる。
Rel-13のソリューションは、UEがネットワークにRRCConnectionResumeRequest(RRCコネクション再開リクエスト)メッセージを送信し、それに応答してネットワークからRRCConnectionResume(RRCコネクション再開)メッセージを受信することに基づいている。RRCConnectionResumeは暗号化されないが、完全性は保護される。
5Gに関する3GPP標準化作業の一部として、NRは、LTE Rel-13におけるサスペンド状態と同様のプロパティを有するRRC_INACTIVE状態をサポートすべきであることが決定されている。RRC_INACTIVE状態は、それが別個のRRC状態であり、LTEのようにRRC_IDLEの一部ではないという点で、多少異なる特性を持っている。さらに、CN/RANコネクション(NGまたはN2インターフェース)は、LTEでサスペンドされている間、RRC_INACTIVEの間、アライブに保たれる。
図5Aは、NRにおけるRRC状態間の可能な遷移を示す例示的な状態遷移図である。図5Aに示される状態の特性は、以下のように要約される。RRC_IDLEにおいて、UE固有間欠受信(DRX)は上位レイヤによって構成(設定)されてもよく、UE制御モビリティはネットワーク構成に基づいている。UEは、5G-S-TMSIを用いてCNページングのためのページングチャンネルを監視し、隣接セル測定およびセル(再)選択を実行し、システム情報を取得する。
RRC_INACTIVEにおいて、UE固有DRXは上位レイヤまたはRRCレイヤによって構成されてもよく、UE制御モビリティはネットワーク構成に基づいている。UEは、ASコンテキストを記憶し、I-RNTIを用いて5G-S-TMSIおよびRANページングを用いてCNページングのためのページングチャネルを監視し、隣接セル測定およびセル(再)選択を実行し、RANベースの通知領域アップデートを定期的に実行し、RANベースの通知領域外に移動するときに、システム情報を取得する。
RRC_CONNECTEDで、UEはASコンテキストを記憶し、UEとの間でユニキャストデータの転送が行われる。下位レイヤで、UEは、UE固有DRXを用いて構成されてもよい。CAをサポートするUEの場合、帯域幅を増加させるために、SpCellと集約された1つまたは複数のセカンダリセル(SCell)を使用する。DCをサポートするUEの場合、帯域幅を増加させるために、1つのセカンダリセルグループ(SCG)をマスタセルグループ(MCG)と集約してもよい。RRC_CONNECTED状態は、ネットワーク制御されたモビリティ、すなわち、NR内およびE-UTRANへの/からのハンドオーバを含むことができる。UEは、ページングチャネルを監視し、共有データチャネルに関連する制御チャネルを監視して、データがスケジューリングされているか否かを判定し、チャネル品質およびフィードバック情報を提供し、隣接セル測定および測定報告を遂行し、システム情報を獲得する。
図5Bは、RRC_CONNECTEDからRRC_INACTIVEへの移行のためのプロシージャ中の様々な動作の、UEとNR gNBとの間の例示的なフローチャートを示す。RRC_CONNECTEDからRRC_INACTIVEへの移行は、1つのステップで行われ、周期的なRAN通知エリア(RNA)アップデート(更新)のためのタイマーを含むことができることが、3GPP NR標準化において合意されている。UEは、図5Bに示されるRRCサスペンド(または同等の)メッセージを受信すると、タイマー(T380と呼ばれる)をスタートさせると仮定する。また、UEは、T380の満了時に周期的RNAUをトリガするとものと、仮定される。これは、現在、3GPP TS 38.331のセクション5.3.14.3-4において以下のように規定されている:
5.3.14.3 UEによるRRCSuspend(RRCサスペンド)の受信
UEは、:
1>RRCSuspendメッセージが受信された瞬間から、またはオプションで下位レイヤがRRCSuspendメッセージの受信が成功したことを確認されたことを示すか、どちらか早い方から、この副節で定義される次の動作をX ms遅らせる;
編者注意書き:Xの値(構成可能か、または、LTEなどのように60msに固定されるか、その他)を設定する方法。
1>RRCSuspendメッセージにidleModeMobilityControlInfo(アイドルモードモビリティ制御情報)が含まれている場合:
2>idleModeMobilityControlInfoによって提供されるセル再選択優先度情報を記憶する;
2>t320が含まれている場合:
3>t320の値に従って設定されたタイマー値で、タイマーT320をスタートさせる;
1>それ以外:
2>システム情報によりブロードキャストされたセル再選択優先度情報を適用する;
1>ネットワークにより提供される以下の情報を記憶する:resumeIdentity(再開識別情報)、nextHopChainingCount(次回のホップ変更カウント)、ran-PagingCycle(ranーページング周期)、ran-NotificationAreaInfo(ranー通知エリア情報);
1>すべてのSRBおよびDRBのためのRLCエンティティを再確立する;
1>MACをリセットする;
1>RRCResumeRequestに応答してRRCSuspendメッセージが受信された場合を除き:
2>現在のRRC構成、現在のセキュリティコンテキスト、ROHC状態を含むPDCP状態、ソースPCellで使用されるC-RNTI、ソースPCellのセル識別情報および物理セル識別情報を含むUEASコンテキスト;
1>SRB0を除くすべてのSRBとDRBをサスペンドする;
1>タイマー値を周期的なRNAUタイマーに設定して、タイマーT380をスタートさせる;
1>上位レイヤへのRRCコネクションの一時停止をインジケートする(示す);
1>完全性保護と暗号化を一時停止するように下位レイヤを設定する;
1>RRC_INACTIVE を入力し、TS 38.304 [21]で指定されたプロシージャを実行する。
<0028>5.3.14.4 T380が満了するかまたはRNAに属さないセルにUEが侵入する場合
UEは:
1>T380が満了した場合:
2>5.3.13でRRCコネクション再開プロシージャを開始し、原因値を”ffs”に設定する;
1>UEがRNAに属さないセルに入る場合:
2>5.3.13でRRCコネクション再開プロシージャを開始し、原因値を”ffs”に設定する;
このタイマーT380に関連する別のアクションは、停止基準である。コネクション管理での現行のCRによれば、UEは、タイマーT380が満了したときにタイマーT380を停止し、RNAに関連する原因値を有するRRCResumeRequestメッセージ(たとえば、「rna-update」または「periodic-rna-update」)を送信することによって再開プロシージャを開始する。その場合に加えて、規格書は、UEがRRCResumeRequestを送信するとT380タイマーを停止することも記述している。これは、シグナリング無線ベアラ(SRB)とデータ無線ベアラ(DRB)の再開を含むRRCコネクションを再開するか、RNAアップデートを実行するためである。
図6A~Eは、様々なネットワーク応答と共に、RRCResumeRequestメッセージをネットワークに送信するUEを含むRRCコネクション再開プロシージャの例示的なフローチャートを示す。図6Aは、成功したRRCコネクション再開を示す。図6Bは、成功したRRCコネクション確立へのフォールバックを伴うRRCResumeRequestを示す。図6Cは、RRCResumeRequestの後にネットワーク解放が続くが、これは成功したことを示す。図6Dは、RRCResumeRequestの後にネットワークサスペンドが続くが、これは成功したことを示す。図6Eは、ネットワーク却下が後に続くRRCResumeRequestを示す。図6B~Eに示されるネットワーク応答のそれぞれは、異なるメッセージを使用して、RRCResumeRequestを却下する異なる方法と考えることができる。
UEは、NG-RANページングに応答するとき、または、UEがRRC_INACTIVE状態にある間にRNAアップデートをトリガーするとき、上位レイヤの要請に応じたRRCコネクション再開プロシージャを開始する。これは、現在、3GPP TS 38.331セクション5.3.13.2において、以下のように規定されている:
プロシージャが開始されると、UEは、次のことを行う:
1>9.2.4で規定されているデフォルトの物理チャネルコンフィギュレーション(構成)を適用する;
1>9.2.3で規定されているように、デフォルトの半永続的な(セミパーシステント)スケジューリング構成を適用する;
1>9.2.2で規定されているデフォルトのMACメイン構成を適用する;
1>9.1.1.2で規定されているCCCH構成を適用する;
1>タイマーT300Xをスタートさせる;
1>タイマーT380を停止させる;
1>5.3.13.2に従ってRRCResumeRequestメッセージの送信を開始する。
....
UEがRRC_INACTIVE状態にあるときにトリガーされるRNAアップデートのシナリオでは、UEは、原因値が’rna-update(またはそれと同等)であるRRCResumeRequestメッセージを送信する。これに対し、ネットワークが過負荷である場合、ネットワークは、図6Eに示されるフローチャートに対応する待機タイマーを含むRRCRejectメッセージを送信してもよいことが合意されている。UEのRRCRejectメッセージのハンドリングは、現在、次のように規定されている:
5.3.13.8 UEによるRRCRejectの受信
UEは:
1>タイマーT314を停止させる;
1>MACをリセットし、MAC構成を解除する;
1>タイマー値をwaitTimeに設定してタイマーT302をスタートさせる;
1>上位レイヤによってトリガされたRRCResumeResquestに応答してRRCRejectが送信された場合;
2>プロシージャが終了すると、RRCコネクションを再開するために、障害を上位レイヤに通知し、制御関連情報にアクセスする;
しかしながら、図6Eに示すように、周期的RNAによってトリガされたRRCResumeRequestに応答して、RRCRejectを受信したときにUEがとるべきアクションの規定はない。たとえば、T380タイマーおよびRNA更新機能に関連するアクションの規格は規定されていない。これに加えて、規格書では、UEが「RRCコネクションを再開するために障害を上位レイヤに通知し、制御関連情報にアクセスする」ことを要求しているが、実際には、上位レイヤではなく、RRC/ASレイヤによってRNAアップデートがハンドリングされる。さらに、ネットワークはRRCReject(RRC却下)をシグナリング無線ベアラゼロ(SRB0)で送信してしまうため、UEは、ネットワークがRNAUインジケータに基づいてUEの現在位置を更新したかどうかを知らないままである。したがって、待機タイマーが満了したときに、UEがさらなるRNAUを送信すべきかどうかは明らかにされていない。現在のところ、このシナリオのプロシージャは不明のままである。したがって、異なるUE実装が、たとえば、UEとネットワークとの間の不必要なシグナリングを含む異常な挙動を生じさせる可能性があり、UEおよびネットワークの電力消費の増加、およびこの追加のシグナリング容量を処理するために希少なネットワークリソースを割り当てる必要性につながる。
ここでで開示される例示的な実施形態は、RANにおいて一時停止状態でUEを動作させるための柔軟であるが効率的な手法を提供することによって、既存のソリューションのこれらの問題、課題、および/または欠点に対処する。これらの例示的な実施形態は、効率的かつ明確に定義された方法で、RRCプロトコルに関連する複数のタイマーを含む複数のUEリソースを管理し、それによって、異常なUEおよびネットワーク挙動を回避する。これらの例示的な実施形態は、UEとネットワークとの間の不必要なシグナリングを低減すること、特に低電力マシンタイプUEのためのUEおよびネットワークの電力消費を低減すること、および、ユーザデータの送信/受信などの他の重要なタスクを処理するために希少なUEおよびネットワークリソースを解放することを含むが、これらに限定されない、セルラネットワークにおけるUEの動作に対する改善を提供する。
本開示の実施形態は、RANにおいてサスペンド状態でUEを動作させるための方法および/またはプロシージャを含む。いくつかの実施形態によれば、本方法は、第1のタイマーの満了に応答してRRCResumeRequestメッセージを送信することを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、第1のタイマーは、周期的なRNAU、たとえば、3GPP規格で定義されるタイマーT380に、関連付けられる。
本方法は、RRCResumeRequestメッセージに応答して、却下メッセージを受信することを含むことができる。ある実施形態によれば、却下メッセージは、RRCSetup(セットアップ)メッセージ、RRCRelease(リリース)メッセージ、RRCSuspend(サスペンド)メッセージ、およびRRCReject(却下)メッセージのうちの1つである。RRCResumeRequestメッセージは、RNAUの原因を示す原因値を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、第2のタイマーは、UEによって使用可能な待機タイマー、たとえば、3GPP規格で定義されるようなタイマーT302である。
本方法は、却下メッセージに応答して、第2のタイマーをスタートさせることを含む。いくつかの実施形態は、第1のタイマーを再スタートさせることを含む。そのような実施形態によれば、第1の記憶された値を使用して第1のタイマーを再スタートさせることができ、第2の記憶された値を使用して第2のタイマーをスタートさせることができる。第1の記憶された値は、第2の記憶された値よりも小さくても、等しくても、または大きくてもよい。いくつかの実施形態によれば、却下メッセージが、ネットワークによって記憶されているUEのコンテキストを示すインジケーションを含む場合、第1のタイマーが再スタートされる。他の実施形態は、第1のタイマーを停止することと、周期的なRNAUを保留中の通知として設定することとを含むことができる。
いくつかの実施形態によれば、本方法は、却下メッセージに関連するカウンタをインクリメントすることも含む。いくつかの実施形態によれば、却下メッセージは、複数の原因値のうちの特定の原因値を含み、カウンタをインクリメントすることは、特定の原因値に関連する特定のカウンタをインクリメントすることを含む。特定の原因値は、RRCResumeRequestメッセージに関連付けられてもよい。
いくつかの実施形態によれば、本方法は、その後、さらなるRRCResumeRequestメッセージを送信することを含む。いくつかの実施形態によれば、第1の記憶された値(たとえば、第1のタイマーを再スタートさせるために使用される)が第2の記憶された値(たとえば、第2のタイマーをスタートさせるために使用される)未満である場合、再スタートされた第1のタイマーの満了に応答して、さらなるRRCResumeRequestメッセージが送信される。いくつかの実施形態によれば、第1の記憶された値が第2の記憶された値未満である場合、再スタートされた第1のタイマーの満了に応答して、さらなるRRCResumeRequestメッセージが送信される。他の実施形態によれば、第1の記憶された値が第2の記憶された値よりも大きい場合、さらなるRRCResumeRequestメッセージは、第2のタイマーおよび再スタートされた第1のタイマーの満了、ならびに、第2のタイマーの満了および再スタートされた第1のタイマーの満了前の別のイベント、のうちの1つに応答して、送信される。別のイベントは、セル再選択、または、送信のためのデータの利用可能性を含むことができる。
他の実施形態によれば、第1の記憶された値が第2の記憶された値よりも小さい場合、さらなるRRCResumeRequestメッセージは、第2のタイマーの満了に応答して送信される。他の実施形態によれば、第1の記憶された値が第2の記憶された値より小さいとき、第1のタイマーの満了と、第2のタイマーが満了する前に、UEがさらなるRRCResumeRequestを送信することを可能にするアクセス制御構成(設定)と、に応じて、さらなるRRCResumeRequestメッセージが送信される。
カウンタをインクリメントする動作を含む実施形態によれば、本方法は、インクリメントされたカウンタの値を所定の閾値と比較することを含む。いくつかの実施形態によれば、インクリメントされたカウンタの値が所定の閾値以上である場合、さらなるRRCResumeRequestメッセージは、第2のタイマーの満了前に送信される。いくつかの実施形態によれば、インクリメントされたカウンタの値が所定の閾値以上である場合、本動作は、UEに関連するコンテキストを破棄することと、第2のタイマーの満了またはセル再選択のときに、さらなるRRCResumeRequestメッセージを送信することとを含む。本方法は、却下メッセージの受信に応答して、周期的なRNAUペンディングレジスタの値を「真(true)」に設定することを含むことができる。
他の実施形態は、上述の例示的な方法および/またはプロシージャに対応する動作を実行するように構成可能な無線デバイスおよび/またはUEを含む。他の実施形態は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、上述の例示的な方法および/またはプロシージャに対応する動作を実行するように、そのような無線デバイスおよび/またはUEを構成するプログラム命令を記憶する、非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。
本開示の実施形態は、RANにおいてサスペンド状態で動作するUEのネットワーク管理のための方法および/またはプロシージャを含む。本方法は、UEからRRCResumeRequestメッセージを受信することを含み、RRCResumeRequestメッセージは周期的なUEイベントに関連付けられている。周期的なUEイベントは、周期的なRNAUであってもよい。本方法は、第2のタイマーに関連付けられた却下メッセージを、RRCResumeRequestメッセージに応答してUEに送信することを含む。ある実施形態によれば、却下メッセージは、RRCSetupメッセージ、RRCReleaseメッセージ、RRCSuspendメッセージ、およびRRCRejectメッセージのうちの1つである。いくつかの実施形態によれば、第2のタイマーは、UEによって使用可能な待機タイマー、たとえば、3GPP規格で規定されるようなタイマーT302としてもよい。いくつかの実施形態によれば、却下メッセージは、複数の利用可能な原因値のうちの特定の原因値を含むこともできる。いくつかの実施形態において、却下メッセージは、UEに関連付けられているコンテキストがネットワークによって記憶されているというインジケーションを含む。本方法はまた、UEからさらなるRRCResumeRequestメッセージを受信することを含み、さらなるRRCResumeRequestメッセージは、第2のタイマーの継続時間および周期的なUEイベントの期間のうちの短い方と、第2のタイマーの継続時間および周期的なUEイベントの期間のうちの長い方とによっておおよそ束縛される期間中に受信される。ある実施形態によれば、本方法は、さらなるRRCResumeRequestメッセージに応答してUEに送信し、さらなる却下メッセージを送信し、UEに関連付けられたコンテキストを破棄することを含む。
他の実施形態は、上述の例示的な方法および/またはプロシージャに対応する動作を実行するように構成可能なネットワークデバイス(たとえば、基地局、eNB、gNBなど)を含む。他の実施形態は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、上述の例示的な方法および/またはプロシージャに対応する動作を実行するように、そのようなネットワークデバイスを構成するプログラム命令を記憶する、非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。
本開示の例示的な実施形態のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、本開示の例示的な実施形態の以下の詳細な説明を読むことによって明らかになるであろう。
本発明のさらなる態様は、上記で要約された方法に対応する装置、ネットワークノード、基地局、無線デバイス、コンピュータプログラムプロダクト、またはコンピュータ可読記憶媒体、ならびに上記で要約された装置および無線デバイスの機能的実装を対象とする。
もちろん、本発明は、上記の特徴および利点に限定されるものではない。当業者は、以下の詳細な説明を読み、添付の図面を見ると、さらなる特徴および利点を認識するであろう。
ここで、ここで企図される実施形態のいくつかを、添付の図面を参照してより完全に説明する。しかしながら、他の実施形態は、本明細書に開示された主題の範囲内に含まれ、開示された主題は、本明細書に記載された実施形態のみに限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、主題の範囲を当業者に伝えるために例として提供される。さらに、以下の用語は、以下に与えられる説明を通して使用される:
無線ノード: ここで使用されるように、「無線ノード」は、「無線アクセスノード」または「無線デバイス」のいずれかであり得る。
無線アクセスノード: ここで使用されるように、「無線アクセスノード」(または「無線ネットワークノード」)は、信号を無線で送信および/または受信するように動作するセルラー通信ネットワークのRAN内の任意のノードである。無線アクセスノードのいくつかの例は、基地局(たとえば、3GPP 5G NRネットワークにおけるNR基地局(gNB)、または3GPP LTEネットワークにおける拡張または発展型ノードB(eNB))、高電力またはマクロ基地局、低電力基地局(たとえば、マイクロ基地局、ピコ基地局、ホームeNBなど)、および中継ノードを含むが、これらに限定されない。
コアネットワークノード: ここで使用されるように、「コアネットワークノード」は、コアネットワーク内の任意の種類のノードである。コアネットワークノードの例としては、たとえば、MME、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、サービス能力公開機能(SCEF)などが挙げられる。
無線デバイス: ここで使用されるように、「無線デバイス」は、無線アクセスノードに信号を無線で送信および/または受信することによってセルラー通信ネットワークにアクセスする(すなわち、セルラー通信ネットワークによってサービスされる)任意の種類の装置である。無線デバイスのいくつかの事例は、3GPPネットワーク内のUEおよびマシンタイプ通信(MTC)装置を含むが、これらに限定されない。
ネットワークノード: ここで使用される「ネットワークノード」は、無線アクセスネットワークの一部であるか、またはセルラー通信ネットワーク/システムのコアネットワークである任意のノードである。
ここで与えられる説明は、3GPPセルラ通信システムに焦点を当てており、したがって、3GPP用語または3GPP用語に類似する用語がしばしば使用されることに留意されたい。しかしながら、ここで開示される概念は、3GPPシステムに限定されない。さらに、用語「セル」がここで使用されるが、(特に5G NRコンセプトに関して)ビームがセルの代わりに使用されてもよく、したがって、ここで説明される概念は、セルおよびビームの両方に等しく適用されることを理解されたい。
ここでは、様々な例示的な実施形態が、NRネットワーク内のRRC_INACTIVE状態でUEによって実行される方法、プロシージャ、および/または動作として説明される。これらの実施形態は、限定することなく、例示のみを目的として使用される。たとえば、これらの実施形態の原理は、LTEネットワークにおけるRRC_INACTIVE状態のUEと、主に同じCN(5Gコアネットワーク)に接続されたLTEとNR RANとの間のRRC_INACTIVEにおけるUEのRAT間プロシージャとを含むが、これらに限定されない他の構成、シナリオ、および/またはネットワークタイプに等しく適用可能である。これらのシナリオでは、周期的なRNA更新タイマーT380は、RAT間タイマーとして定義される(すなわち、UEがRATを変更しているときであっても、動作し続ける)。UEが他のRATにあるときにT380が満了する場合、UEは、そのRATにおいて定期的なRNAアップデート(更新)を実行する。
RAT 間シナリオには、LTE RRC_INACTIVE(RRC非アクティブ)にサスペンドされたLTE RRC_CONNECTED(RRC接続中)のUEが含まれ、T380をスタートさせ、モビリティ管理を実行し、NRセルにキャンプオンする(つまり、NRでRRC_INACTIVEになる)。NRにいる間に、T380が満了し、UEは、NRにおいて(再開リクエスト(要求)を用いて)RNA更新を実行しようと試みる。ネットワークはRRCReject(RRC却下)で応答できる。
別のシナリオでは、NR RRC_CONNECTEDのUEはNR RRC_INACTIVEにサスペンドされ、T380をスタートさせ、モビリティ管理を実行し、LTEセルにキャンプオンする(つまり、LTEでRRC_INACTIVEになる)。LTEにいる間に、T380は満了し、UEは、NRにおいて(再開リクエストを用いて)RNA更新を実行しようと試みる。ネットワークはRRCRejectで応答できる。
様々な例示的な実施形態は、待機タイマーに関連付けられた却下メッセージを受信すると、UEによって実行される方法、プロシージャ、および/または動作としてここで説明される。これらの実施形態は、限定することなく、例示のみを目的として使用される。たとえば、これらの実施形態の原理は、ネットワークによる「却下機能」を伴うが、この厳密なメッセージを使用しない他の構成、シナリオ、および/またはネットワークタイプに等しく適用可能である。たとえば、RRCRelease(RRC解放)または中断構成を伴うRRCReleaseは、UEが、そのタイマーが満了する(またはUEがセル再選択を実行する)までシステムにアクセスしないようにするための、待機タイマーを含むことも可能である。システムが、RRCRejectまたはRRCReleaseを介して「却下機能」をサポートするケースでは、ネットワークがUEに応答するためにどのメッセージを使用するかに応じて、UEの挙動に差異があることも可能である。たとえば、RRCReject は通常、保護されていないSRB0を使用して送信される。一方、サスペンドインジケーション(または同等のメッセージ)でUEをRRC_INACTIVE 状態に移行させるRRCRelease は、保護されたセキュアなSRB1を使用する。これらの態様は、様々な実施形態に関して後述される。
第1のグループの実施形態によれば、UEは、周期的なRNA更新(たとえば、T380の満了によってトリガされる)に応答して、関連する待ち時間(たとえば、待機タイマーを伴う、RRCRejectまたはRRCRelease)を伴う却下メッセージを受信する。メッセージを受信すると、UEは、却下待機タイマー(たとえば、NRドラフト仕様のT302)をスタートさせ、現在記憶されている値で周期的なRNAUタイマーT380を再スタートさせる。この記憶された値は、たとえば、サスペンド構成のRRCReleaseなど、UEがRRC_INACTIVE状態に移行したときに前のRRCメッセージで受信した値になる。T380タイマーを再スタートさせることによって、UEは、タイマーが再び満了したときにのみ、周期的なRNAU試行を実行する。これは、たとえば、ネットワークからの負荷保護機構を提供してもよい。却下がRRCRejectメッセージである例示的な場合では、UEのメッセージのハンドリングを、たとえば、次のように指定してもよい:
5.3.13.8 UEによるRRCRejectの受信
UEは:
1>タイマーT314を停止させ;
1>MACをリセットし、MACコンフィギュレーション(構成)を解除する;
1>タイマー値をwaitTimeに設定して、タイマーT302をスタートさせる;
1>記憶されている値periodic-RNAU-timerに値を設定して、タイマーT380をリスタートさせる;
1>上位レイヤによってトリガされるRRCResumeRequestに応答してRRCRejectが送信される場合;
2>プロシージャが終了すると、RRCコネクションの再開するために、上位レイヤへ障害を通知し、制御関連情報にアクセスする。
この第1のグループの実施形態は、コンテキストを送信することができない、セキュアでないSRB0上でメッセージが送信される場合に、特に有利であり得る。対照的に、SRB1を介して送信される場合、ネットワークは、コンテキストを更新し、周期的なRNAUタイマーを明示的に提供してもよい。記憶された値に基づいてT380タイマーを再スタートさせることの1つの利点は、UEが、例外的なアクションを指定する必要なしに、定義された周期的RNAUタイマーに従って動作することである。
第1のグループの様々な実施形態は、たとえば、タイマーT380およびT302の記憶された値の間の関係に依存した異なる動作を含む。いくつかの実施形態によれば、周期的なRNAUタイマーの以前に記憶された値が、待機タイマーの記憶された値よりも大きい場合(すなわち、T380>T302)、UEは、T302が満了するとき(または、UEがセル再選択を実行する場合、別のセルにおいて)、他の理由のために(たとえば、バッファ内のULデータに起因して)、そのセル内で別のRRCResumeRequestを送信してもよい。しかしながら、UEは、T302が満了したときに、周期的なRNAUを実行しようとはしない。さらに、UEがセル再選択を実行するとき、T302は停止され、UEは、T380がT302に関係なく満了するとき、周期的RNAUを実行する。この実施形態に対応する例示的なタイミング図(すなわち、T380>T302)を図18Aに示す。
<0075>ネットワークの観点から、予想されるときに、上述のUE挙動は、ネットワークが第1の周期的RNAUを受信しないことを、もたらすことができる。しかしながら、ネットワークは、特定のセルにおける却下に起因して、その却下の発生についてUEコンテキストを必ずしも更新することなく、T380の再開を伴う却下が発生し得ることに気付くことができる。そのような場合、ネットワークは、UEが依然としてRNA内のカバレッジにあり、したがってRRC_INACTIVE状態で到達可能であると仮定してもよい。したがって、様々な実施形態によれば、UEがさらに多くの回数却下された可能性があると仮定して、ネットワークは、UEコンテキストを解放する前に、さらなる数のRNAU期間を待つことができる。このような場合、ネットワークは、T380が最初に期限切れになったときに最初の周期的RNAUを受信しなかった場合でも、RANを介してUEのページングを試みることができる。ネットワークがこの数の期間が経過した後にRNAUを受信していない場合、ネットワークはUEコンテキストを破棄し、CN経由でUEのページングを試みることができる。
第1のグループの他の実施形態によれば、周期的RNAUタイマーについて以前に記憶された値が、待機タイマーの記憶された値よりも小さい場合(すなわち、T380<T302)、T380は、T302がまだ実行中である間に満了してもよい。これらの実施形態のいくつかによれば、UEは、T302が動作しれている間にT380が満了した後には、周期的RNAUを送信しない。ネットワークはUEコンテキストを知っているが、ネットワークはT380より長い待機タイマーを持つ特定のセルでUEが却下されたことを知らないかもしれない。その結果、ネットワークは、より長い待機タイマー保護のためにやって来ない周期的RNAUを受信することを期待する。そのような場合、ネットワークは、周期的なRNAUが受信されていない場合、いくつかのさらなる数のRNAU期間の後に、UEコンテキストを破棄してもよい。
第1のグループの他の実施形態によれば、UEは、T302が実行されている間、T380の満了後に周期的なRNAUを送信する。たとえば、周期的RNAUは、例外として扱われ、UEのアクセス制御ポリシーの下でハンドリングされてもよく、その結果として、周期的RNAUは、高い優先度を有し、タイマーT302が実行中であっても送信されてもよい。周期的なRNAUがより高い優先度を持ち、却下されたにもかかわらずUEが送信可能であることをネットワークが知っているため、このアプローチはネットワーク実装を単純化してもよい。この実施形態に対応する例示的なタイミング図(すなわち、高優先度RNAU処理を伴うT380<T302)を図18Bに示す。
第1のグループの他の実施形態によれば、RRCResumeRequestが周期的RNAUのみ以外の任意の原因値に関連付けられている場合、UEは、ネットワークから却下メッセージを受信すると、タイマーT380を再開してもよい。第1のグループの他の実施形態によれば、UEは、ネットワークから却下メッセージのインジケーションを受信した場合にのみ、タイマーT380を再開してもよい。ネットワークは、利用可能なUEコンテキストを有するが、UEを却下することを依然として好む場合、そのようなインジケーションを提供してもよい。たとえば、UEを却下した過負荷のgNBは、UEコンテキストを記憶している別のgNBに(たとえば、X2またはXnを介して、またはCNを介して)メッセージを送信する能力を依然として有することができ、これは、UEが周期的なRNAUを実行しようとしたこと、すなわち、UEがまだ「生きている(アライブである)」ことを示す。
いくつかの実施形態によれば、メッセージは、UE識別情報(たとえば、I-RNTI)、セキュリティチェックサム(UEの検証のため)、原因値(たとえば、周期的RNA更新)などを含んでもよい。UEを却下したgNBがUEコンテキストも記憶している場合、この更新/インジケーションは、(たとえば、gNB内インターフェースを介して)ローカルで処理されてもよい。第1のグループの他の実施形態によれば、周期的RNA更新に応答して却下メッセージを受信すると、UEは、却下待機タイマー(たとえば、T302)をスタートさせ、周期的RNAUタイマーをデフォルト値にセットして再スタートさせ、RRCレイヤに通知してもよい。
第2のグループの実施形態によれば、周期的RNA更新に応答して却下メッセージ(たとえば、RRCReject)を受信すると、UEは、却下待機タイマー(たとえば、T302)をスタートさせ、周期的RNAUタイマーT380を停止させ、そのRRCレイヤに通知することができ、そのRRCレイヤは、その周期的RNA更新を保留中の通知に設定する。その結果、UEは、たとえば、セル再選択時および/またはT302の満了時などを含む、別の再開試行を実行可能になるとすぐに、その周期的RNAUを送信しようと試みてもよい。却下がRRCRejectメッセージである場合、UEのメッセージのハンドリングは、たとえば、次のように規定されてもよい:
5.3.13.8 UEによるRRCRejectの受信
UEは:
1>タイマーT314を停止させる;
1>MACをリセットし、MAC構成を解除する;
1>タイマー値をwaitTimeに設定してタイマーT302をスタートさせる;
1>(計時中であれば)T380を停止させる;
1>上位レイヤによってトリガされたRRCResumeResquestに応答してRRCRejectが送信された場合;
2>これによりプロシージャが終了すると、上位レイヤに、RRCコネクションを再開するために障害について報告し、制御関連情報にアクセスする;
1>RRCRejectが、周期的なRAN更新によるRRCResumeRequestに応答して送信される場合(すなわち、T380タイマーの満了時);
2>それに応じてプロシージャが終了すると(すなわち、待機タイマーによる却下による)、RRCコネクションを再開するために障害をRRCレイヤ(またはASレイヤ)へ報告し、制御関連情報にアクセスする;
2>T302の満了時に、UEは保留中であった周期的RNAUを実行するものとする;第2のグループのいくつかの実施形態によれば、UEは、却下メッセージ内でインジケーションを受信した場合、周期的RNAUを保留中として設定するだけである。たとえば、ネットワークは、利用可能なUEコンテキストをもつが、依然としてUEを却下することを好む場合、そのようなインジケーションを送信してもよい。UEのアクセスコントロールポリシーが再開要求試行の実行を許可し、その試行が成功した場合、保留中のRNAUは破棄される。いくつかの実施形態によれば、UEは、「周期的RNAUペンディング(保留)」レジスタの値を真に設定することができ、たとえば、周期的RNAUを開始するとき、却下メッセージを受信するとき、または、セル再選択を実行するときに、UEは、UEが中断解除メッセージを受信するとこのレジスタの値を「偽」に設定することができ、または、インジケーションする却下メッセージに周期的RNAUが完了したことを設定してもよい。レジスタが「真」に設定されている間、UEは、実行可能なときに周期的RNAUを実行しようと試みる。
第3のグループの実施形態によれば、周期的RNA更新に応答して却下されると、UEは、却下待機タイマー(たとえば、T302)をスタートさせ、周期的RNAUタイマーT380を停止させ、却下メッセージについてそのRRCレイヤに通知してもよい。しかしながら、別の再開試行を実行する際に周期的RNAUを送信しようと試みる代わりに、UEは単に周期的RNAUタイマーを停止させ、却下メッセージについてRRCレイヤに通知し、待機タイマーT302の満了時に周期的RNAUをトリガする必要がないことを通知する。そのような場合、ネットワークは、UEが周期的なRNAUを試みないことを認識し、UEを破棄する前に、ある所定の継続時間の間だけUEのコンテキストを保持するように、相補的な方法で構成されてもよい。
この第3のグループの実施形態は、却下メッセージが、たとえば、待機タイマーを含むRRCReleaseメッセージとして、セキュアSRB1上で送信される場合に、特に有利であろう。そのような場合、ネットワークが周期的RNAUを却下したとしても、ネットワークがコンテキストを更新したことを、UEは知る。
実施形態の3つのグループはすべて、定期的なRNA更新によってトリガされるRRCResumeRequestに応答した却下メッセージに関して説明された。これは、例示的な目的のための単なる例示であり、周期的RNAUタイマーをハンドリングするための上述の方法、プロシージャ、および/または動作は、任意の方法でトリガされるRRCResumeRequestに適用されてもよい。
上述の例示的な実施形態のいずれかに関連して(またはそれらと組み合わせて)、UEは、ネットワークからの却下メッセージの受信に関する情報を、記憶してもよい。いくつかの実施形態によれば、この情報は、却下された試みごとにUEがインクリメントする1つまたは複数のカウンタを、含むことができる。1つまたは複数のカウンタのそれぞれは、原因値ごとに特定されたもの、たとえば、周期的RNAUのためのカウンタとされてもよい。いくつかの実施形態によれば、この情報は、却下された試みに関係する任意のタイプのセル識別子(たとえば、PCI)および/またはネットワーク識別子(たとえば、PLMN)など、UEが却下されたロケーション(位置)を含むことができる。
UEは、記憶された情報を異なる方法で使用してもよい。ある実施形態によれば、UEは、その記憶された情報からレポートを生成し、UEがRRC_CONNECTED状態に入ったときにそれをネットワークに送信することができる。ある実施形態によれば、応答においてUEに特定の特権を付与しうるアクセス制御機能(ACF)への入力として、UEは、当該情報を使用する。たとえば、T302が計時している間に周期的RANUがトリガされた場合、ACFは、周期的RNAU試行の失敗回数に応じて、周期的RNAUと共に再開要求を送信することをUEに許可してもよい。
様々な他の技法を、上述の例示的な実施形態のいずれかに関連して、またはそれらと組み合わせて使用してもよい。たとえば、周期的なRNAU試行が所定回数にわたり却下された後に、UEが様々なアクションを実行できるように、保護メカニズムが採用されてもよい。所定回数は、3GPP RRC標準によって固定されるか、ネットワークからの異なるRRCメッセージによって構成(設定)可能である。いくつかの実施形態によれば、所定回数に達すると、UEは、そのコンテキストを破棄し、RRCレイヤおよび/または上位レイヤに通知してもよい。UEは、(たとえば、T302の満了時またはセル再選択時に)ネットワークに再びアクセスすることが許可されると、NAS回復を実行してもよい。他の実施形態によれば、所定回数に達すると、UEは、周波数間セル再選択またはRAT間セル再選択を実行することができ、周期的RNAUを実行しようと試みる。
図19は、様々な実施形態による、RANにおいてサスペンド状態でUEを動作させるための例示的な方法および/またはプロシージャを示すフローチャートである。図19に示される方法は、たとえば、ここでの他の図に示されるか、または他の図に関連して説明される無線デバイスおよび/またはUEにおいて実行されてもよい。さらに、以下で説明されるように、本方法は、ここに記載される様々な例示的な利点を提供するために、(以下に記載される)図20に示される方法と協働して利用されてもよい。加えて、図19は、特定の順序でブロックを示すが、この順序は、単に例示的なものであり、例示的な方法および/またはプロシージャの動作は、図19に示されるものとは異なる順序で実行されてもよく、異なる機能を有するブロックに組み合わせられ、および/または、分割されてもよい。オプションの動作は、図19に破線で示されている。
図19に示す方法は、ブロック1910の動作を含み、UEは、第1のタイマーの満了に応答してRRCResumeRequestメッセージを送信してもよい。いくつかの実施形態によれば、第1のタイマーは、3GPP規格で規定されているようなタイマーT380などの周期的RNAUに、関連付けられてもよい。
図19に示される方法はまた、ブロック1920の動作を含み、ここで、UEは、RRCResumeRequestメッセージに応答して、第2のタイマーに関連する却下メッセージを受信する。ある実施形態によれば、却下メッセージは、RRCSetupメッセージ、RRCReleaseメッセージ、RRCSuspendメッセージ、およびRRCRejectメッセージのうちの1つである。いくつかの実施形態によれば、第2のタイマーは、UEによって使用可能な待機タイマー、たとえば、3GPP規格で規定されるようなタイマーT302とされてもよい。
図19に示される方法は、ブロック1930の動作も含み、無線ノードは、却下メッセージに応じて、第2のタイマーをスタートさせることができる。いくつかの実施形態によれば、ブロック1930の動作は、UEが第1のタイマーを再スタートさせることもできるサブブロック1932の動作を含む。そのような実施形態によれば、第1の記憶された値を使用して第1のタイマーを再スタートさせることができ、第2の記憶された値を使用して第2のタイマーをスタートさせてもよい。第1の記憶された値は、第2の記憶された値よりも小さくても、等しくても、または大きくてもよい。いくつかの実施形態によれば、サブブロック1932の動作は、却下メッセージが、UEのコンテキストがネットワークによって記憶されているというインジケーションを含む場合、第1のタイマーを再スタートさせることを含む。
他の実施形態によれば、ブロック1930の動作は、サブブロック1934の動作を含み、UEは、第1のタイマーを停止させ、周期的RNAUをペンディング通知(保留中通知)として設定することもできる。いくつかの実施形態によれば、ブロック1930の動作は、サブブロック1936の動作を含み、UEは、却下メッセージに関連するカウンタをインクリメントすることもできる。たとえば、サブブロック1936の動作は、サブブロック1932および1934の動作に加えて、またはその代わりに使用されてもよい。いくつかの実施形態によれば、却下メッセージは、複数の原因値のうちの特定の原因値を含み、カウンタをインクリメントすることは、特定の原因値に関連する特定のカウンタをインクリメントすることを含む。特定の原因値は、RRCResumeRequestメッセージに関連付けられることができる。RRCResumeRequestメッセージは、特定の原因値(たとえば、RNAU)を含むことができ、その特定の原因値を有するRRCResumeRequestに関連付けられた却下回数はカウントされてもよい。
図19に示す方法は、ブロック1940の動作を含み、UEは、その後、さらなるRRCResumeRequestメッセージを送信してもよい。この動作のいくつかの変形が可能であり、特に、上述のオプションのサブブロック1932と併せて使用される場合に可能である。いくつかの実施形態によれば、第1の記憶された値が第2の記憶された値未満である場合、再スタートされた第1のタイマーの満了に応答して、さらなるRRCResumeRequestメッセージが送信される。いくつかの実施形態によれば、第1の記憶された値が第2の記憶された値未満である場合、再スタートされた第1のタイマーの満了に応答して、さらなるRRCResumeRequestメッセージが送信される。他の実施形態によれば、第1の記憶された値が第2の記憶された値よりも大きい場合、さらなるRRCResumeRequestメッセージは、第2のタイマーと再スタートされた第1のタイマーとの満了、および、再スタートされた第1のタイマーが満了する前に生じた第2のタイマーの満了および別のイベント、のうちの1つに応答して送信される。いくつかの実施形態によれば、別のイベントは、セル再選択および送信のためのデータの利用可能性、のうちの1つを含む。
他の実施形態によれば、第1の記憶された値が第2の記憶された値よりも小さい場合、さらなるRRCResumeRequestメッセージは、第2のタイマーの満了に応答して送信される。他の実施形態によれば、第1の記憶された値が第2の記憶された値より小さいとき、第1のタイマーの満了に応じて、さらなるRRCResumeRequestメッセージと、第2のタイマーが満了する前にUEがさらなるRRCResumeRequestを送信することを可能にするアクセス制御設定と、が送信される。
ブロック1930の動作がサブブロック1936の動作を含む実施形態によれば、ブロック1940の動作は、UEがインクリメントされたカウンタの値を所定の閾値と比較することもできるサブブロック1942の動作も含むことができる。いくつかの実施形態によれば、インクリメントされたカウンタの値が所定の閾値以上である場合、UEは、第2のタイマーの満了前にさらなるRRCResumeRequestメッセージを送信する。いくつかの実施形態によれば、インクリメントされたカウンタの値が所定の閾値以上である場合、UEは、UEに関連するコンテキストを破棄し、第2のタイマーまたはセル再選択の満了時にさらなるRRCResumeRequestメッセージを送信する。本方法は、却下メッセージの受信に応答して、周期的RNAUペンディングレジスタの値を「真」に設定すること、を含むことができる。
図20は、本開示の様々な実施形態による、RANにおいてサスペンド状態で動作するUEのネットワーク管理のための例示的な方法および/またはプロシージャを示すフローチャートである。図20に示される方法は、たとえば、本明細書の他の図に示されるか、または他の図に関連して説明される無線ノード(たとえば、基地局、eNB、gNBなど)のうちの1つまたは複数において実装されてもよい。さらに、以下で説明されるように、図20に示される例示的な方法および/またはプロシージャは、ここで記載される様々な例示的な利点を提供するために、(上述された)図19に示される例示的な方法および/またはプロシージャと協働して利用されてもよい。加えて、図20は、特定の順序で並べられたブロックを示すが、この順序は、単に例示的なものであり、例示的な方法および/またはプロシージャの動作は、図20に示されるものとは異なる順序で実行されてもよく、異なる機能を有するブロックに組み合わせられ、および/または分割されてもよい。オプションの動作は、図20に破線で示されている。
いくつかの実施形態によれば、図20に示される方法は、UEからRRCResumeRequestメッセージを受信することを含み、RRCResumeRequestメッセージは、周期的なUEイベントに関連付けられる(ブロック2010)。いくつかの実施形態によれば、周期的UEイベントは周期的RNAUである。本方法は、第2のタイマーに関連付けられている却下メッセージを、RRCResumeRequestメッセージに応答してUEに送信することを含む。ある実施形態によれば、却下メッセージは、RRCSetupメッセージ、RRCReleaseメッセージ、RRCSuspendメッセージ、およびRRCRejectメッセージのうちの1つである。いくつかの実施形態によれば、第2のタイマーは、UEによって使用可能な待機タイマー、たとえば、3GPP規格で規定されるようなタイマーT302である。いくつかの実施形態によれば、却下メッセージは、複数の利用可能な原因値のうちのある原因値を含む。RRCResumeRequestメッセージは、RNAUの原因を示す原因値を含むことができる。いくつかの例示的な実施形態によれば、却下メッセージはまた、UEに関連付けられたコンテキストがネットワークによって記憶されているというインジケーションを含むことができる。
本方法は、ブロック2030の動作を含み、無線ノードは、UEからさらなるRRCResumeRequestメッセージを受信し、ここで、さらなるRRCResumeRequestメッセージは、第2のタイマーの継続時間および周期的UEイベントの期間のうちのおよそ小さい方の期間と、第2のタイマーの継続時間と周期的UEイベントの期間とのうちのより大きい(長い)方と、によって概ね束縛される期間中に、受信される。いくつかの実施形態によれば、本方法は、無線ノードが、さらなるRRCResumeRequestメッセージに応答してUEに、さらなる却下メッセージを送信し、UEに関連付けられているコンテキストを破棄してもよい、ブロック2040の動作を含む。
図7Aは、上述の例示的な方法のいずれかを実施するために使用可能な様々なデバイスおよび/またはシステムを備えるセルラー通信ネットワーク700の一例を示す。ここで説明される実施形態によれば、セルラー通信ネットワーク700は、5G NRネットワークである。この実施例では、セルラー通信ネットワーク700は、基地局702-1および702-2を含み、LTEではeNBと呼ばれ、5G NRではgNBと呼ばれ、対応するマクロセル704-1および704-2を制御する。基地局702-1および702-2は、ここでは、一般に、集合的に基地局702と呼ばれたり、個別に基地局702と呼ばれたりする。同様に、マクロセル704-1および704-2は、ここでは、一般に、集合的にマクロセル704と呼ばれたり、個別にマクロセル704と呼ばれたりする。セルラー通信ネットワーク700はまた、対応する小セル708-1ないし708-4を制御する多数の低電力ノード706-1ないし706-4を含む。低電力ノード706-4ないし706-4は、小型基地局(ピコまたはフェムト基地局など)またはリモート無線ヘッド(RRH)などとされてもよい。特に、図示されていないが、小セル708-1ないし708-4のうちの1つ以上は、代替的に、基地局702によって提供されてもよい。低電力ノード706-1ないし706-4は、ここでは一般に、集合的に低電力ノード706と呼ばれたり、個別に低電力ノード706と呼ばれたりする。同様に、小セル708-1ないし708-4は、ここでは全体として小セル708と呼ばれたり、個別に小セル708と呼ばれたりする。基地局702(およびオプションで低電力ノード706)は、コアネットワーク770に接続される。
基地局702および低電力ノード706は、対応するセル704および708内の無線デバイス712-1ないし712-5にサービスを提供する。無線デバイス712-1ないし712-5は、ここでは全体として無線デバイス712と呼ばれたり、個々に無線デバイス712と呼ばれたりする。無線デバイス712は、ここでは、UEとも呼ばれることがある。無線デバイス712は、MTCおよび/またはNB-IoTと互換性のあるものを含む様々な形態をとることができる。
図7Bは、本発明の様々な実施形態による別の例示的な通信システムを示す。システムは、gNB-RANなどのアクセスネットワーク741と、コアネットワーク744(たとえば、5GC)とを備える、3GPPタイプのセルラネットワークなどの電気通信ネットワーク740を含む。アクセスネットワーク741は、gNBまたは他のタイプの無線アクセスポイントなどの複数の基地局742a、742b、742cを備え、それぞれが対応するカバレッジエリア743a、743b、743cを定義する。基地局742a、742b、742cのそれぞれは、有線または無線コネクション745を介してコアネットワーク744に接続可能である。カバレッジエリア743cに位置する第1のUE791は、対応する基地局742cと無線で接続されるか、またはページングされるように構成されている。カバレッジエリア743a内の第2のUE792は、対応する基地局742aに無線で接続可能である。この例では、複数のUE791、792が示されているが、開示された実施形態は、単一のUEがカバレッジエリア内に存在する状況や、単一のUEが対応する基地局742に接続している状況にも、等しく適用可能である。
電気通信ネットワーク740は、それ自体がホストコンピュータ730に接続されており、これは、スタンドアロンサーバ、クラウドに実装されたサーバ、分散サーバ、またはサーバファーム内の処理リソースのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて具体化されてもよい。ホストコンピュータ730は、サービスプロバイダの所有権または制御下にあってもよいし、サービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダの代わりに運用されてもよい。通信ネットワーク740とホストコンピュータ730との間のコネクション721、722は、コアネットワーク744からホストコンピュータ730に直接的に延在していてもよく、あるいは任意の中間ネットワーク720を介してもよい。中間ネットワーク720は、パブリック、プライベート、またはホストされたネットワークのうちの1つ、またはその複数の組合せであってもよく、中間ネットワーク720は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであってもよく、特に、中間ネットワーク720は、2つ以上のサブネットワーク(不図示)を含んでもよい。
全体として図7Bの通信システムは、接続されたUE791、792の1つとホストコンピュータ730との間の接続性を可能にする。コネクティビティ(接続性)は、オーバーザトップ(OTT)コネクション750として説明されてもよい。ホストコンピュータ730および接続されたUE791、792は、アクセスネットワーク741、コアネットワーク744、任意の中間ネットワーク720、および考えられるさらなるインフラストラクチャ(不図示)を媒介として使用して、OTTコネクション750を介してデータおよび/またはシグナリングを通信するように構成される。OTTコネクション750は、OTTコネクション750が通過する参加通信デバイスが、アップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティングに気付かないという意味でトランスペアレントであり得る。たとえば、基地局742は、接続されたUE791に転送される(たとえば、ハンドオーバされる)ためにホストコンピュータ730から発信されるデータをもつ着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて知らされる必要はない。同様に、基地局742は、UE791からホストコンピュータ730へ向って発信されるアップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要はない。
実施例では、先の段落で説明されたUEの実施例に従って、基地局およびホストコンピュータが、図8を参照して説明される。通信システム800において、ホストコンピュータ810は、通信システム800の別の通信装置のインターフェースと有線または無線コネクションをセットアップし維持するように構成された通信インターフェース816を含むハードウェア815を含む。ホストコンピュータ810は、記憶装置および/またはプロセッシング(処理)能力を有してもよいプロセッシング回路818をさらに有する。特に、処理回路818は、命令を実行するように適合された1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組み合わせ(不図示)を含んでもよい。ホストコンピュータ810はさらにソフトウェア811を有し、それがホストコンピュータ810に記憶されるか、または、それからアクセス可能であり、処理回路818によって実行可能である。ソフトウェア811は、ホストアプリケーション812を有する。ホストアプリケーション812は、UE830およびホストコンピュータ810で終端されるOTTコネクション850を介して接続するUE830などのリモートユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション812は、OTTコネクション850を使用して送信されるユーザデータを提供してもよい。
通信システム800は、さらに、通信システム内に設けられ、ホストコンピュータ810およびUE830と通信することを可能にするハードウェア825を有する基地局820を有する。ハードウェア825は、通信システム800の別の通信装置のインターフェースとの有線または無線コネクションをセットアップおよび維持するための通信インターフェース826、ならびに基地局820によってサービスされるカバレッジエリア(図8には示されていない)に位置するUE830との少なくとも無線コネクション870をセットアップおよび維持するための無線インターフェース827を含むことができる。通信インターフェース826は、ホストコンピュータ810へのコネクション860を実現にするように構成されてもよい。コネクション860は、直接的なものであってもよいし、通信システムのコアネットワーク(図8には示されていない)を通過するものであってもよいし、および/または通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過するものであってもよい。図示の実施形態によれば、基地局820のハードウェア825は、命令を実行するように適合された1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組み合わせ(不図示)を含み得る処理回路828をさらに含む。さらに、基地局820は、内部に記憶されるか、または外部コネクションを介してアクセス可能なソフトウェア821を有する。
通信システム800は、すでに言及されたUE830をさらに有する。そのハードウェア835は、UE830が現在位置しているカバレッジエリアにサービスを提供する基地局との無線コネクション870をセットアップして、維持するように構成された無線インターフェース837を有しててもよい。UE830のハードウェア835は、命令を実行するように適合された1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(不図示)を備えてもよい処理回路838をさらに含む。UE830はさらにソフトウェア831を有し、これらはUE830内に記憶されるかアクセス可能であり、またプロセッシング回路838によって実行可能である。ソフトウェア831は、クライアントアプリケーション832を有する。クライアントアプリケーション832は、ホストコンピュータ810のサポートを受けて、UE830を介して人間または非人間のユーザにサービスを提供するように動作可能である。ホストコンピュータ810において、実行中のホストアプリケーション812は、UE830で終了するOTTコネクション850およびホストコンピュータ810を介して実行中のクライアントアプリケーション832と通信してもよい。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション832は、ホストアプリケーション812から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供してもよい。OTTコネクション850は、リクエストデータとユーザデータの両方を転送してもよい。クライアントアプリケーション832は、ユーザと対話して、ユーザが提供するユーザデータを生成してもよい。
図8に示されるホストコンピュータ810、基地局820、およびUE830は、ホストコンピュータ730、基地局712a、712b、712cのうちの1つ、および図7のUE791、792のうちの1つとそれぞれ同一でありうることに留意されたい。すなわち、これらのエンティティの内部動作は、図8に示されるようなものであってもよいし、これとは独立したものであってもよいし、周囲のネットワークトポロジは図7のものであってもよい。
図8では、基地局820を介したホストコンピュータ810とユーザ装置830との間の通信を示すために、OTTコネクション850が抽象的に描かれているが、いかなる中間デバイスも明示的に参照されてはおらず、これらの装置を介したメッセージの正確なルーティングも参照されていない。ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを決定してもよく、ルーティングは、UE830から、またはサービスプロバイダオペレーティングホストコンピュータ810から、あるいはその両方から隠すように構成されてもよい。OTTコネクション850がアクティブである間に、ネットワークインフラストラクチャは、それによって(たとえば、ロードバランシングの考察またはネットワークの再構成に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定をさらに行うことができる。
UE830と基地局820との間の無線コネクション870は、本開示の全体を通じて説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線コネクション870が最後の区間を形成するOTTコネクション850を使用して、UE830に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、実施形態は、RANにおいて一時停止(サスペンド)状態でUEを動作させるための柔軟であるが効率的なアプローチを提供する。これらの実施形態は、効率的かつ明確に定義された方法で、RRCプロトコルに関連する複数のタイマーを含む複数のUEリソースを管理し、それによって、UEおよびネットワークの異常な挙動を回避する。これらの実施形態は、UEとネットワークとの間の不必要なシグナリングを低減すること、特に低電力マシンタイプのUEのためのUEおよびネットワークの電力消費を低減すること、およびユーザデータの送信/受信などの他の重要なタスクを処理するために希少なUEおよびネットワークリソースを解放することを含むが、これらに限定されない、セルラネットワークにおけるUEの動作に対する改善を提供する。これらの実施形態は、RANのユーザのための改善された性能およびバッテリ寿命をもたらすであろう。
1つまたは複数の実施形態が改善するデータレート、レイテンシ(遅延時間)、および他の要因を監視する目的で、測定プロシージャが提供されてもよい。さらに、測定結果のばらつきに応じて、ホストコンピュータ810とUE830との間でOTTコネクション850を再構成するための任意のネットワーク機能が存在してもよい。OTTコネクション850を再構成するための測定プロシージャおよび/またはネットワーク機能は、ホストコンピュータ810のソフトウェア811、またはUE830のソフトウェア831、またはその両方に実装されてもよい。実施形態によれば、センサ(不図示)は、OTTコネクション850が通過する通信デバイスに、またはそれに関連して配備されてもよく、センサは、上記で例示された監視量の値を供給することによって、またはソフトウェア811、831が監視量を演算または推定してもよい他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに関与してもよい。OTTコネクション850の再構成は、メッセージフォーマット、再送信設定、好ましいルーティングなどを有することができ、再構成は、基地局820に影響を及ぼす必要はなく、基地局820には知られていないか、または知覚できないことがある。このようなプロシージャおよび機能性は、当技術分野で知られており、実践されているものであってもよい。ある実施形態によれば、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ810の測定を容易にする独自のUEシグナリングを有してもよい。ソフトウェア811、831が、伝搬時間、エラー等を監視している間に、OTTコネクション850を使用して、メッセージ、特に空または「ダミー」メッセージを送信させることによって、測定が実行されてもよい。
図9は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、および、図7および図8に関連して説明したようなUEを含む。本開示を簡単にするために、図9を参照する図面のみがこのセクションに含まれる。本方法の最初のステップ910において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。最初のステップ910のオプションのサブステップ911において、ホストコンピュータはホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。第2のステップ920において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。オプションの第3のステップ930において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示にしたがって、ホストコンピュータが開始した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。オプションの第4のステップ940において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
図10は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、および、図7および図8に関連して説明したような端末を含む。本開示を簡単にするために、図10を参照する図面のみがこのセクションに含まれる。本方法の最初のステップ1010において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(不図示)では、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。第2のステップ1020において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。送信された信号は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示にしたがって、基地局を介して渡されてもよい。オプションの第3のステップ1030において、UEは、送信信号により搬送されるユーザデータを受信する。
図11は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、および、図7および図8に関連して説明されたようなUEを含む。本開示を簡単にするために、図11を参照する図面のみがこのセクションに含まれる。本方法の任意の第1のステップ1110では、UEは、ホストコンピュータによって提供される入力データを受信する。さらに、または代替的に、オプションの第2のステップ1120において、UEは、ユーザデータを提供する。第2のステップ1120の任意のサブステップ1121において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第1のステップ2010のさらなるオプションのサブステップ1111において、UEは、ホストコンピュータによって提供されて受信された入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受け取ったユーザ入力をさらに考慮してもよい。ユーザデータが提供された特定の方法にかかわらず、UEは、オプションの第3のサブステップ1130において、ユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。本方法の第4のステップ1140において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
図12は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、および、図7および図8に関連して説明したようなUEを含む。本開示を簡単にするために、図12を参照する図面のみがこのセクションに含まれる。方法のオプションの第1のステップ1210で、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示にしたがって、基地局は、UEからユーザデータを受信する。オプションの第2のステップ1220で、基地局は、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。第3のステップ1230で、ホストコンピュータは、基地局によって開始された送信により搬送されるユーザデータを受信する。
図13は、本開示のいくつかの実施形態による無線アクセスノード1300の概略ブロック図である。無線アクセスノード1300は、たとえば、基地局102または106であってもよい。図示されるように、無線アクセスノード1300は、1つ以上のプロセッサ1304(たとえば、中央演算処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等)、メモリー1306、および/または、ネットワークインターフェース1308を有する制御システム1302を有する。さらに、無線アクセスノード1300は、1つ以上のアンテナ1316に結合された1つ以上の送信機1312および1つ以上の受信機1314をそれぞれ有する1つ以上の無線ユニット1310を有する。いくつかの実施形態によれば、無線ユニット1310は、制御システム1302の外部にあり、たとえば、有線コネクション(たとえば、光ケーブル)を介して制御システム1302に接続される。しかしながら、いくつかの他の実施形態によれば、無線ユニット(複数可)1310および潜在的にアンテナ(複数可)1316は、制御システム1302と一体化される。1つ以上のプロセッサ1304は、ここで記載されるように、無線アクセスノード1300の1つ以上の機能を提供するように動作する。ある実施形態によれば、機能は、たとえばメモリ1306に記憶され、1つ以上のプロセッサ1304によって実行されるソフトウェアで実現される。無線アクセスノード1300は、無線アクセスノード1300に電力を供給するように構成された電源回路を含んでもよい。
図14は、本開示のいくつかの実施形態による無線アクセスノード1300の仮想化された実施形態を示す概略ブロック図である。この説明は、他のタイプのネットワークノードにも同様に適用できる。さらに、他のタイプのネットワークノードは、同様の仮想化アーキテクチャを有してもよい。
ここで使用されるように、「仮想化された」無線アクセスノードは、無線アクセスノード1300の機能の少なくとも一部が、(たとえば、ネットワーク(複数可)内の物理処理ノード(複数可)上で実行される仮想マシン(複数可)を介して)仮想コンポーネント(複数可)として実装される、無線アクセスノード1300の実装である。図示のように、この例では、無線アクセスノード1300は、上述のように、1つ以上のプロセッサ1304(たとえば、CPU、ASIC、FPGAおよび/またはその他等)、メモリ1306、およびネットワークインターフェース1308を含む制御システム1302と、1つ以上のアンテナ1316に結合された1つ以上の送信機1312および1つ以上の受信機1314をそれぞれ含む1つ以上の無線ユニット1310と、を含む。制御システム1302は、たとえば光ケーブル等を介して無線ユニット(複数可)1310に接続されている。制御システム1302は、ネットワークインターフェース1308を介して、ネットワーク(複数可)1402の一部として連結され、またはその一部として組み込まれている、1つ以上の処理ノード1400に接続される。各処理ノード1400は、1つ以上のプロセッサ14014(たとえば、CPU、ASIC、FPGA、および/または、類似物)、メモリ1406、およびネットワークインターフェース1408を有する。
この例では、ここで記載される無線アクセスノード1300の機能1410は、任意の所望の方法で、制御システム1302および1つ以上の処理ノード1400に分散された1つ以上の処理ノード1400で実現される。いくつかの特定の実施形態によれば、ここで記載される無線アクセスノード1300の機能1410のいくつかまたは全部は、処理ノード1400によってホストされる仮想環境に実装される1つ以上の仮想マシンによって実行される仮想コンポーネントとして実装される。当業者には理解されるように、プロセッシングノード1400と制御システム1302との間の追加のシグナリング伝達または通信は、所望の機能1410の少なくともいくつかを実行するために使用される。特に、いくつかの実施形態によれば、制御システム1302は含まれなくてもよく、そのケースでは、無線ユニット1310は、適切なネットワークインターフェースを介して処理ノード1400と直接的に通信する。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合に、少なくとも1つのプロセッサに無線アクセスノード1300の機能を実行させる命令を含むコンピュータプログラム、または、ここで記載される実施形態のいずれかに従う仮想環境内で無線アクセスノード1300の機能1410のうちの1つ以上を実装するノード(たとえば、処理ノード1400)が提供される。いくつかの実施形態によれば、前述のコンピュータプログラムプロダクトを有するキャリアが提供される。キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(たとえば、メモリなどの非一時的なコンピュータ可読媒体)のうちの1つである。
図15は、本開示のいくつかの他の実施形態による無線アクセスノード1300の概略ブロック図である。無線アクセスノード1300は1以上のモジュール1500を有し、その各々はソフトウェアで実現される。モジュール1500は、ここで記載される無線アクセスノード1300の機能性を提供する。この説明は、図14の処理ノード1400にも同様に適用可能であり、ここでは、モジュール1500は、処理ノード1400のうちの1つにおいて実装されてもよく、または多数の処理ノード1400にわたって分散されてもよく、および/または処理ノード1400および制御システム1302にわたって分散されてもよい。
図16は、本開示のいくつかの実施形態によるUE1600の概略ブロック図である。図示のように、UE1600は、1つ以上のプロセッサ1602(たとえば、CPU、ASIC、FPGAおよび/またはその他など)、メモリ1604、および1つ以上のアンテナ1612に結合された1つ以上の送信機1608および1つ以上の受信機1610をそれぞれ有する1つ以上のトランシーバ(送受信機)1606を有する。いくつかの実施形態によれば、上述したUE1600の機能は、たとえば、メモリ1604に記憶され、プロセッサ1602によって実行されるソフトウェアにおいて、完全にまたは部分的に実装されてもよい。UE1600は、UE1600に電力を供給するように構成された電源回路を含むことができる。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、ここで説明される実施形態のうちのいずれかに従って、少なくとも1つのプロセッサにUE1600の機能を実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。いくつかの実施形態によれば、前述のコンピュータプログラムプロダクトを有するキャリアが提供される。キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(たとえば、メモリなどの非一時的なコンピュータ可読媒体)のうちの1つである。
図17は、本開示のいくつかの他の実施形態によるUE1600の概略ブロック図である。UE1600は、それぞれソフトウェアで具現化される1つ以上のモジュール1700を有する。モジュール1700は、上述した端末1600の機能を提供する。
ここで開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つまたは複数の機能ユニット、または1つまたは複数の仮想装置のモジュールを介して実行されてもよい。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備えてもよい。これらの機能ユニットは、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含むことができる処理回路、ならびにデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、専用デジタルロジックなどを含むことができる他のデジタルハードウェアを介して実装されてもよい。プロセッシング回路は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなどの1つ以上のタイプのメモリを有してもよく、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように構成されてもよい。メモリに記憶されたプログラムコードは、1つまたは複数の電気通信および/またはデータ通信のプロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびにここで説明される技術のうちの1つまたは複数を実行するための命令を有する。いくつかの実装形態では、プロセッシング回路は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従って、それぞれの機能ユニットに対応する機能を行わせるために、使用されてもよい。
一般に、ここで使用されるすべての用語は、異なる意味が明確に与えられ、および/またはそれが使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連する技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。a/an/the+要素、装置、構成要素、手段、ステップなどへの言及はすべて、特に明記しない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つのインスタンスを指すものとして開放的に解釈されるべきである。本明細書に開示される任意の方法のステップは、ステップが別のステップの後または前として明示的に記載されていない限り、および/またはステップが別のステップの後または前になければならないことが暗黙的でない限り、開示される正確な順序で実行される必要はない。本明細書に開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切な場合には、任意の他の実施形態に適用されてもよい。同様に、任意の実施形態の任意の利点は、任意の他の実施形態に適用することができ、その逆も同様である。添付の実施形態の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。