JP7138332B2 - 成形品及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、成形品及びその製造方法に関する。特に、葛を用いた繊維材を含み、所定の形状に形作られている成形品と、その製造方法に関する。
葛(クズ、学名: Pueraria lobata または Pueraria montana var. lobata)は、日本において古くから食用や薬用、材料として用いられていた植物である。例えば、葛の根から葛粉や漢方薬などの食品が作られ、葛茎は静岡県掛川市の特産品である葛布などの繊維製品にも利用されている。しかし、葛は、つるを伸ばして広い範囲で根を下ろし、繁茂力が高いため、刈り取りなどによる葛の管理を行わないと短期間で急成長し、周辺樹木などに影響を及ぼす場合がある。かつての農村では、田畑の周辺に育つ葛茎を作業用の材料や葛布の原料、根を食用に用いたため、定期的に葛の刈り取りなどの管理が行われてきた。しかし、近年では遊休農地が増加しており、管理が行われなくなった農地からは葛の繁茂が目立つようになっている。また、葛は根により増殖するため、地上部を刈り取っても地下に根が残っている場合、短期間で葛が繁茂する。そこで、道路、鉄道などの法面、河川敷では定期的な葛の刈り取りが必要となる。これら刈り取った葛は利用価値がないため廃棄物扱いとされている。このような未利用資源である葛を有効利用することは、遊休農地の環境保護、廃棄物の有効利用などの観点から不可欠なものとなっている。
葛を有効活用する方法としては、葛の根由来の抽出物を含む化粧品(特許文献1参照)、キサンタンガムを加熱処理した改質キサンタンガムと葛粉などからなる澱粉とを含む増粘用組成物(特許文献2参照)、でんぷん粉として葛粉を用いたノンオイル乾麺の製造方法(特許文献3参照)、心身不調を改善し、脳の活動効率を向上させる作用を有する香気組成物及びそれを含有する製剤(特許文献4参照)など医療、化粧品、食品分野への応用技術が知られている。工業製品としては、補助剤として用いる親水性糊剤として葛を使用した絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムの製法(特許文献5参照)などがあり、葛根やそのデンプンを利用した技術が開示されている。
一方、葛の葉自体またはその抽出物を有効成分として含有する骨粗鬆症予防または改善剤(特許文献6参照)、木質化した葛茎自体またはその抽出物を有効成分として含有する骨粗鬆症予防・治療剤および破骨細胞分化抑制剤(特許文献7参照)など葛葉ならびに葛茎を医療、食品分野に応用する技術が知られている。
また、利用価値がなく廃棄物となっている澱粉を含む植物の根の残渣から繊維を得ることが出来る精製処理方法及びこの方法により得られた繊維(特許文献8参照)、葛根繊維の製造方法及び該製造方法により得られた葛根繊維(特許文献9参照)、葛茎を用いた光沢度を向上させた葛繊維及びその製法(特許文献10参照)など葛根や葛茎を繊維製品に応用する技術が知られている。他にも、葛などの天然繊維を用いた成形容易な車両用内装材及び建築用シートの製造方法とそれにより製造された車両用内装材及び建築用シート(特許文献11参照)など葛の繊維を建材製品に応用する技術が知られている。
一方で、環境にやさしいリサイクル方法のひとつに、間伐材、製材工場の廃材、住宅解体廃材などから得られる木質廃材を活用した繊維板(インシュレーションボード、MDF、ハードボード)と称される木質ボードが挙げられる。これら木質ボードは、畳床や断熱材などの建材、自動車、家具など幅広い用途に利用することができる。また、これら木質ボードに嗜好飲料の製造残渣である茶殻を配合する応用技術が知られている(特許文献12参照)。
特開2012-046457号公報 特開2011-19436号公報 特開2010-252672号公報 特開2011-157344号公報 特開2011-36622号公報 特開2011-57623号公報 特開2010-215607号公報 特開2009-35853号公報 特開2008-240177号公報 特開2006-152524号公報 特表2006-513070号公報 特開2002-321205号公報
特許文献1から5のように、葛を医療、化粧品、食品分野、フィルムに応用する技術は知られており、未利用資源である葛根を有効利用することができるが、未利用資源である刈り取った葛地上部(葛茎、葛葉)を有効活用することはできない。
一方、特許文献6、7のように葛地上部(葛茎、葛葉)を医療、食品分野に応用する技術が知られているが、医療、食品分野に使用するため、他の草木と分別する必要があり、遊休農地、道路、鉄道などの法面、河川敷で採取された草木から精度の高い葛の分別・洗浄を必要とする。
また、特許文献8、9のように、利用価値がなく廃棄物となっている澱粉を含む植物の根の残渣から繊維を得ることが出来る精製処理方法、葛根繊維の製造方法及び該製造方法により得られた葛根繊維について知られているが、利用価値がないため廃棄物である刈り取った葛地上部(葛茎、葛葉)を有効活用することはできない。
一方、特許文献10のように、葛茎を用いた光沢度を向上させた葛繊維及びその製法技術について知られている。これら技術は、静岡県掛川市の特産品である葛布などのような自然発酵により茎を腐敗させて繊維を茎から分離するバクテリアレッティングして得られる葛繊維の表面の光沢度を向上させる技術である。葛布などに使用する葛は、繊維長や太さに規定があるが、遊休農地、道路、鉄道などの法面、河川敷で採取された葛は繊維長や太さがバラバラのため、ほとんどの葛地上部(葛茎、葛葉)が使用できずに廃棄される。
他にも、特許文献11のように、葛などの天然繊維を用いた成形容易な車両用内装材及び建築用シートの製造方法など、葛などの天然繊維を建材製品に応用する技術が知られている。
これら技術は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン及び発泡ポリスチレンよりなる群から選択されたいずれか一つのチップによって発泡されたフォーム層の一面または両面に、ポリプロピレン繊維とポリエチレン繊維とが3~7:7~3の比率で混合された短繊維をカーディング成形し、 前記フォーム層の一面または両面にカーディング成形された短繊維をニードルパンチング作業によって交絡させて前記フォーム層の内部にトラス状に埋め込み、前記短繊維が外部に露出したフォーム層の両面に、ポリプロピレン繊維またはポリエチレン繊維と天然繊維とが3~7:7~3の比率で混合された繊維層を積層し、前記繊維層に120~250℃の熱と圧力を加えることにより、前記フォーム層の一面または両面に、露出した短繊維が融けたり硬化したりして短繊維層が形成されるようにし、且つ前記フォーム層に前記繊維層を一体化するものである。植物繊維などの繊維同士の絡み合いで強度性能を有する素材ではない。
また、繊維層に120~250℃の熱と圧力を加えてポリプロピレン繊維とポリエチレン繊維の短繊維を融けたり硬化したりして短繊維層を形成させる工程が記載されているが、一般的にプラスチック成形では、水分が多く含まれたままで成形加工すると、加水分解を発生したり、物性が低下したり、シルバーストリークが成形品の表面に発生したり、ガスによるショートショットや焼けが発生しやすくなるなど不具合を生じるため、成形材料の多くは、予備乾燥させることが必要になる。
植物繊維が水分を含有していると、ポリプロピレン繊維またはポリエチレン繊維の溶融時に植物繊維中の水分により、車両用内装材及び建築用シートにシルバーストリークスや気泡などの不良現象を発生させる。これら不良現象を防ぐためには成形前に植物繊維を予備乾燥する事が必要である。
また、ポリプロピレン繊維またはポリエチレン繊維と葛地上部(葛茎、葛葉)の繊維とを7:3の比率で湿式混合すると、葛地上部(葛茎、葛葉)の繊維が強靭なためミキサーに絡みつき混合することができない。
上述のごとく、遊休農地、道路、鉄道などの法面、河川敷で採取された未利用資源である葛地上部(葛茎、葛葉)が十分に再利用されているとは言えないのが現状である。その理由の1つとして、遊休農地、道路、鉄道などの法面、河川敷で採取された葛は、他の草木が含まれているため分別が必要となることがある。
一方で、繊維板(インシュレーションボード、MDF、ハードボード)と称される木質ボードは、間伐材、製材工場の廃材、住宅解体廃材などから得られる木質廃材を活用しており、紙材は木材チップ、古紙などを活用しているが、近年では高い電力買い取り価格を背景に木材を使ったバイオマス発電所の稼働が急増しており、木材価格を押し上げており、木材に代わる新たな原材料に関する要望は非常に強かった。同様に、古紙価格も海外需要の高まりなどから、に代わる新たな原材料に関する要望は非常に強かった。
そのような中で、特許文献12のように嗜好飲料の製造残渣である茶殻を配合し抗菌効果を付与した木質ボードが提案されている。しかし、特許文献12提案の木質ボードでは、茶殻を配合していないボードと比較して強度面で同等以上のものとする上で改善の余地があった。
このように、里山などで繁茂が目立つようになり、従来は、利用価値がないとして廃棄物とされていた、未利用資源であるところの刈り取った葛地上部(葛茎、葛葉)を有効活用することは従来提案されていなかった。また、このような葛地上部(葛茎、葛葉)を利用した成形品であって、強度が高められている成形品、更に、強度が高められていてなおかつ抗菌性も発揮できる成形品は今まで存在しなかった。
そこで、本発明は、里山などで繁茂が目立つようになった葛地上部(葛茎、葛葉)の有効活用方法を提案することを目的にしている。また、葛地上部(葛茎、葛葉)を用いた成形品とその製造方法を提案すること、葛地上部(葛茎、葛葉)を用いて強度が向上されている成形品とその製造方法を提案すること、葛地上部(葛茎、葛葉)を用いて強度が向上されていてなおかつ抗菌性を発揮できる成形品とその製造方法を提案することを目的にしている。
本発明者は、鋭意研究の結果、木材や古紙に代わる新たな原材料として、従来は、利用価値がないとして廃棄物とされていた、未利用資源であるところの刈り取った葛地上部(葛茎、葛葉)に着目し、間伐材、製材工場の廃材、住宅解体廃材などから得られる様々な木質材料や、木質チップや古紙を解繊して得られるパルプ繊維の一部に葛地上部を配合することで、葛を用いた繊維材を含み、所定の形状に形作られている成形品に強度向上性能ならびに抗菌性が付与されることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]
繊維材と葛とを含有し、前記葛の割合が、乾燥重量比で前記繊維材および前記葛の合計質量の5質量%以上25質量%以下であることを特徴とする成形品。
[2]
前記繊維材は、
木質チップを解繊して得られる木質繊維、
木質チップを解繊して得られるパルプ繊維、または、
古紙を解繊して得られるパルプ繊維、あるいは、
これらの複数種が混合されたもの
であり、前記成形品が、前記木質繊維及び/又は前記パルプ繊維を含有するインシュレーションボード、中密度繊維板、ハードボード、紙、あるいは、パルプモールドである[1]の成形品。
[3]
前記葛は、水分率が22.4質量%以上83.8質量%以下の葛地上部を湿式解繊したものである[1]又は[2]の成形品。
[4]
前記葛地上部が葛茎及び/又は葛葉である[3]の成形品。
[5]
湿式解繊した葛と繊維材と水とを含有するスラリーを調製する工程と、
前記スラリーから水を排出して繊維マット又は成形体を成形する工程と、
前記繊維マット又は成形体を乾燥して成形品を作製する工程
とを有する成形品の製造方法。
[6]
前記スラリーは、前記繊維材および前記葛が、乾燥重量比で、前記葛の割合が、前記繊維材および前記葛の合計質量の5質量%以上25質量%以下で調製される[5]の成形品の製造方法。
[7]
前記繊維材は、
木質チップを解繊して得られる木質繊維、
木質チップを解繊して得られるパルプ繊維、または、
古紙を解繊して得られるパルプ繊維、あるいは、
これらの複数種が混合されたもの
であり、前記製造される成形品が、前記木質繊維及び/又は前記パルプ繊維を含有するインシュレーションボード、中密度繊維板、ハードボード、紙、あるいは、パルプモールドである[6]の成形品の製造方法。
[8]
前記葛は、水分率が22.4質量%以上83.8質量%以下の葛地上部を湿式解繊したものである[5]乃至[7]の成形品の製造方法。
[9]
前記葛地上部が葛茎及び/又は葛葉である[8]の成形品の製造方法。
本発明によれば、里山などで繁茂が目立つようになった葛地上部(葛茎、葛葉)の有効活用方法を提供することができる。また、葛地上部(葛茎、葛葉)を用いた繊維材を含む成形品とその製造方法、葛地上部(葛茎、葛葉)を用いて強度が向上されている繊維材を含む成形品とその製造方法、葛地上部(葛茎、葛葉)を用いて強度が向上されていてなおかつ抗菌性を発揮できる繊維材を含む成形品とその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の成形品は、繊維材と葛とを含有し、前記葛の割合が、乾燥重量比で前記繊維材および前記葛の合計質量の5質量%以上25質量%以下のものである。
本実施形態における前記葛(クズ)は、学名がPueraria lobata または Pueraria montana var. lobataであり、葛地上部(葛茎及び/又は葛葉)を使用することが好ましい。葛地上部は農地栽培されたものがほとんどなく、多くが遊休農地、道路、鉄道などの法面、河川敷などで採取されるため、それら刈り取られた葛には他の草木が含まれているが、葛地上部を単独でまたは他草木と2種以上を混合して用いることができる。葛地上部(葛茎及び/又は葛葉)と同時に刈り取られた他の草木の一種又は複数種を混合して用いる場合であっても、上述したように、繊維材と葛(クズ)とを含有し、前記葛の割合が、乾燥重量比で前記繊維材および前記葛の合計質量の5質量%以上25質量%以下になるような配合としておけばよい。
本実施形態における繊維材は、スラリーに調製可能な繊維状又は粉末状の形態であればよい。
そこで、本実施形態における繊維材としては、木質チップを解繊して得られる木質繊維、木質チップを解繊して得られるパルプ繊維、または、古紙(例えば、再生古紙)を解繊して得られるパルプ繊維、あるいは、これらの複数種が混合されたものが含まれる。
そして、本実施形態における成形品は、前記木質繊維及び/又は前記パルプ繊維を含有するインシュレーションボード、木質繊維を原料とする成型板(ファイバーボード)の一種である中密度繊維板(MDF)、ハードボードのような繊維板、紙、あるいは、パルプモールドのような成形体である。
従来から、木質繊維や木質粉末、パルプ繊維に成形・成型、圧縮等の処理を施すことによって繊維板や、紙、あるいは、パルプモールドのような成形体を製造することが行われている。このような従来公知の繊維板・紙・パルプモールドの製造方法を上述したこの実施形態の成形品(木質繊維及び/又はパルプ繊維を含有するインシュレーションボード、中密度繊維板、ハードボード、紙、あるいは、パルプモールドのような成形体)の製造に適用することができる。
上述したこの実施形態の成形品は、畳床や断熱材、家具、建材、養生材など各種の用途に好適に供される。また、上述したこの実施形態の成形品が紙である場合には、名刺などの印刷用紙、封筒、段ボールなど各種の用途に好適に供される。同様に、上述したこの実施形態の成形品がパルプモールドのような成形体である場合には、パルプモールドと同様の各種の用途に好適に供される。
上述した木質チップの樹種としては、例えば、杉、桧、ヒバ、カラマツ、松等の針葉樹や、クリ、カバ、カシ、シイ、ポプラ、柳等の広葉樹、ラワン等の南洋材などが挙げられるが、特に樹種は問わない。工業廃材や建築廃材などの木質廃材を利用することもでき、例えば、木質チップ等の木質廃材を解繊して得られる木質繊維や、木材の粉砕により得られる木質粉末あるいは製材において生じるおがくずのような木質粉末などを上述したスラリーの調製に用いることもできる。木質チップを解繊して繊維材を得る手段としては、例えば、ディファイブレーター、ハンマーミル、リングブレーカー等が挙げられる。
本実施形態における葛は、水分率が22.4質量%以上83.8質量%以下の葛地上部を湿式解繊したものであり、前記葛地上部は、生葛茎、又は、生葛葉、あるいは、これらの双方である。
本実施形態の成形品を製造する際には、後述するように、葛茎、又は、葛葉、あるいは、これらの双方からなる葛地上部を解繊してから用いている。
この場合、水分率が22.4質量%未満であると、葛地上部を解繊したときに、粉砕物が粉状または粒状となって繊維物を得ることが困難になる。水分率が22.4質量%以上であると、葛繊維の繊維長が木繊維の繊維長と同等あるいは、木繊維の繊維長より長くなり、成形品の強度が向上するので好ましい。この観点からは、水分率が50.2質量%以上であるとより好ましい。
一方、水分率が81質量%を超えると、葛繊維の繊維長は木繊維の繊維長より長いが、粉砕した水が緑色に濁り、成分が流亡する。成分の流亡を少なくするという観点からでは、水分率22.4質量%以上81.0質量%以下であると、粉砕した水は透明であるので、この範囲が好ましいと認められる。
そこで、葛繊維の繊維長が木繊維の繊維長と同等あるいは、木繊維の繊維長より長くなり、成形品の強度が向上するので好ましく、また、成分の流亡を少なくできるという観点からでは、水分率22.4質量%以上81.0質量%以下が好ましく、水分率50.2質量%以上81.0質量%以下がより好ましい。
本実施形態の成形品は、湿式解繊した葛と繊維材と水とを含有するスラリーを調製する工程と、前記スラリーから水を排出して成形体(例えば、繊維マットや成形体)を成形する工程と、前記成形体(例えば、繊維マットや成形体)を乾燥して成形品を作製する工程とを有する成形品の製造方法によって製造することができる。
なお、ここで、前記スラリーは、前記繊維材および前記葛が、乾燥重量比で、前記葛の割合が、前記繊維材および前記葛の合計質量の5質量%以上25質量%以下で調製される。
本実施形態の製造方法における繊維材としては、上述したものを使用することができる。
本実施形態の製造方法における葛は、上述したように、湿潤状態であることが好ましく、水分率が22.4質量%以上83.8質量%以下の葛地上部を湿式解繊したものである。ここで、葛地上部は、葛茎、又は、葛葉、あるいは、これらの双方であり、葛地上部の水分率の範囲は、上述したように、成形品の強度向上の観点、成分の流亡を少なくするという観点から好ましい範囲を設定することができる。
上述した本実施形態における成形品の製造方法では、まず、葛(葛茎、又は、葛葉、あるいは、これらの双方からなる葛地上部)を湿式解繊して葛繊維を得て、このようにして準備した葛繊維と、上述した繊維材とを水に分散したスラリーを調製する。
ここで、前記葛の割合は、上述したように、乾燥重量比で前記繊維材および前記葛の合計質量の5質量%以上25質量%以下のように調整している。
この実施形態の成形品では、後述するように、抗菌性を発揮できる成形品とすることができる。
抗菌性を発揮できる成形品を提供するという観点からすると、葛の割合が5質量%未満になると葛による抗菌効果が得られず、一方、25質量%超になると抗菌効果は得られるが、葛の繊維分が成形品表面に突出・剥離するため外観を著しく損なう。
なお、繊維材及び葛地上部を一緒に解繊してもよい。葛を解繊して葛繊維を得る手段としては、例えば、ディファイブレーター、ハンマーミル、リングブレーカー、パルパー等が挙げられる。
上記のように配合した繊維材及び解繊した葛地上部は、必要に応じて適量の水を添加し、攪拌することによりスラリーを調製する。この際、スラリーの取り扱い容易性から、繊維材、葛地上部及び水の合計を100質量%として繊維材、葛地上部の乾燥固形分量が約2~5質量%となるように水量を調整するのが好ましい。
なお、繊維材及び葛地上部の保形性を向上させるために、上記スラリーに結合剤を添加してもよい。結合剤としては、コーンスターチやデキストリンなどのデンプン及びその誘導体、ポリビニルアルコールなどの水溶性合成樹脂などを用いることができる。
次に、上記スラリーから成形工程(水を脱水して成形すること)を経て成形体(例えば、繊維マットや成形体)が得られる。スラリーの脱水は、網上にスラリーを供給して水をろ過することによって可能であり、供給スラリー量を調整することで得られる成形材の厚さを調節することができる。成形材のろ過速度を向上させるために、次工程で乾燥時間を短縮するために加圧して強制的に脱水してもよい。
上記で得られた成形材(例えば、繊維マットや成形体)を乾燥することによって、成形品が製造される。成形材(例えば、繊維マットや成形体)を加熱する場合の加熱温度は、200℃以下、好ましくは180℃以下とする。200℃超の場合、植物が炭化ならびに発火するおそれがある。
このように本実施形態の成形品、すなわち、本実施形態の製造方法で製造する成形品は、葛を用いた繊維材を含み、所定の形状に形作られている成形品であって、葛を用いた繊維材を含み、所定の形状に形作られている繊維材といえるものである。
このように本実施形態によれば、葛を配合した成形品の強度を増強させることができ、かつ、成形工程において繊維スラリーから脱離しにくい成形品、および成形が容易であり、かつ抗菌性を有する成形品を提供することができる。
上述したようにして製造された本実施形態の成形品(例えば、木質繊維及び/又はパルプ繊維を含有するインシュレーションボード、中密度繊維板、ハードボード、紙、あるいは、パルプモールドのような成形体)は、従来の木質チップを解繊して得られる木質繊維又は木質チップや古紙を解繊して得られるパルプ繊維を用いた繊維板や、紙、あるいは、パルプモールドのような成形体に比べて優れた抗菌性を有する。
更に、繊維材より長い繊維物が配合されるため、強度向上性能も有する。
本実施形態による葛地上部を配合した成形品(例えば、木質繊維及び/又はパルプ繊維を含有するインシュレーションボード、中密度繊維板、ハードボード、紙、あるいは、パルプモールドのような成形体)は、上述したように、作製が容易で、強度向上性能ならびに抗菌性が付与されたものとなる。
したがって、従来の繊維板や、紙、あるいは、パルプモールドのような成形体と同様に使用できる。上述したこの実施形態の製造方法で製造される成形品は、畳床や断熱材、家具、建材、養生材など各種の用途に好適に供される。また、上述したこの実施形態の製造方法で製造される成形品が紙である場合には、名刺などの印刷用紙、封筒、段ボールなど各種の用途に好適に供される。同様に、上述したこの実施形態の製造方法で製造される成形品がパルプモールドのような成形体である場合には、パルプモールドと同様の各種の用途に好適に供される。また、上述したこの実施形態の製造方法で製造される成形品は、抗菌断熱住宅建材、医療用建材及びマット、抗菌性紙材、ペット用抗菌材料などにも適している。故に、従来の繊維材の用途をさらに拡大することができ、未利用資源の有効利用、遊休農地の環境保護などとあいまって、有用性のさらなる向上に大きく貢献する。
以下、実施例、試験例等を示すことにより本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は上述した実施の形態、下記の実施例、試験例等に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々に変更可能である。
葛の調製
大井川水系 伊太谷川(静岡県島田市)で9月3日に採取した葛地上部(葛葉及び葛茎)(水分率:81.0質量%)を用い、次のようにして水分率の異なる8個の試料(葛1~葛8)を準備した。葛1に関しては採取した葛に霧吹きを用いて散水し、葛3~8に関しては屋外に一定時間放置して表1記載の種々の水分率の葛を得た。なお、葛2に関しては採取したそのままの状態の葛である。また、葛の水分率は、株式会社島津理化製の定温乾燥機(型式:STAC-N50K)を用いて、105℃で3時間加熱した際の重量変化より以下の式1を用いて算出した。
式1
葛の水分率(質量%)=(加熱前葛重量(g)-加熱後葛重量(g))/加熱前葛重量(g)×100
表1記載の葛1~8をそれぞれ乾燥重量で1g採取し、株式会社テレコム製のミキサー(品番:TM845)を用いて水800ml中で葛の解繊を行った。解繊後の解繊葛スラリーを300meshの篩を用いて解繊葛と水溶液に分離した。水溶液に関してはそのままの状態で目視により性状を確認し、解繊葛に関しては105℃で3時間乾燥させた後に目視により形状を確認した。解繊後の葛の形状ならびに水溶液の性状を表1に記載する。
大建工業株式会社製のダイケンタタミボード10gに水800mlを加えて、株式会社テレコム製のミキサー(品番:TM845)を用いて解繊を行った。解繊後の木質スラリーから300meshの篩を用いて木繊維を分離し、105℃で3時間乾燥させ、解繊した葛1~8とルーペを用いて形状を比較した。結果を表1に表す。ここで、表中の○は葛繊維の繊維長が木繊維より長い(優良)、△は葛繊維の繊維長が木繊維と同等(良好)、×は葛繊維が得られない(不良)を表す。
Figure 0007138332000001
表1より、葛地上部を湿式解繊する場合、葛地上部の水分率が22.4質量%未満の場合、解繊物が粉状または粒状であり繊維物が得られない。一方で、葛地上部の水分率が81質量%超の場合、粉砕した水が緑色に濁っていることから成分が流亡していると考えられる。以上より、葛地上部を湿式解繊する場合、葛の水分率が22.4質量%以上81質量%以下であることが好ましいことが判明した。また、葛の水分率が22.4質量%以上であると、葛繊維の繊維長が木繊維と同等となり、葛の水分率が50.2質量%以上であると、葛繊維の繊維長が木繊維より長くなる。そこで、葛地上部を配合した繊維ボードの強度を向上させるという観点からは、葛の水分率が22.4質量%以上であることが好ましく、葛の水分率が50.2質量%以上であることがより好ましいと判明した。
なお、大井川水系 伊太谷川(静岡県島田市)で9月3日に採取した葛地上部(葛葉及び葛茎)(水分率:81.0質量%)を105℃で3時間乾燥させた後に、霧吹きを用いて散水し、葛1~8と類似した水分率の葛(葛1’~8’)を得て、上記と同様の試験を行ったところ、表2の結果を得た。
Figure 0007138332000002
葛繊維入り成形品の作製
葛を配合した成形品の表面性状ならびに抗菌効果を測定するために、葛繊維入り成形品を作製した。繊維として紙パルプ(A4コピー用紙)を使用した。
表3の葛地上部配合率(乾燥重量比で繊維材および葛の合計質量に対する葛の割合)になるように上述した葛4(水分率55.6質量%)とA4紙を混ぜ合わせ、水800mlを加えて、株式会社テレコム製のミキサー(品番:TM845)を用いて葛ならびにA4紙の湿式解繊を行い葛入りスラリーを作製した。
作製した葛入りスラリーを目開き200μmのワイヤー上に流し込み、100mm×150mmの葛繊維入りマットを作製した。
葛繊維入りマット(含水物)をクッキングペーパー(日本製紙クレシア(株)製)で挟んで、その上から約7kg/cm2 の圧力をかけて脱水を行った。
その後、105℃にて6時間乾燥させて葛繊維入りのボード状の成形品(成形品1~5)を作製した。葛地上部の各混合率を表3に表す。
表3に記載の配合量で作製した葛繊維入りのボード状の成形品の表面性状を目視により確認した。ここで、表中の○は成形品から葛繊維の突出がない(優良)、△は成形品から葛繊維の突出がみられるが剥離はない(良好)、×は葛繊維の突出・剥離がみられる(不良)を表す。
「JIS L1902:2002 菌液吸収法」に従い、表3に記載の配合量で作製した葛繊維入り成形品0.4gをオートクレーブで滅菌後、約10CFU/mlになるように1/20ニュートリエント培地で調製した菌液0.2mlを、葛を配合しない木質ボード(葛無配合ボード)ならびに表3に記載の配合量で作製した葛繊維入り成形品に接種し、37℃・18時間培養後に生菌数を測定した。
なお、菌液は緑膿菌(使用菌株:Pseudomonas aeruginosa NBRC-12689)を用いた。
ここで、葛無配合ボードに比べて18時間培養後の生菌数が10未満のボード状の成形品を〇、生菌数が10以上のボードを×とした。
Figure 0007138332000003
表3より、葛地上部配合率(乾燥重量比で繊維材および葛の合計質量に対する葛の割合)が5質量%以上で25質量%以下であれば十分な抗菌性が発揮されるものと認められた。
また、葛地上部配合率(乾燥重量比で繊維材および葛の合計質量に対する葛の割合)が5質量%以上で25質量%以下であれば葛を配合したボード状の成形品の表面性状が良好で、特に、葛地上部配合率が5質量%以上で20質量%以下であれば、ボード状の成形品から葛繊維の突出がない優良な性状であることが認められた。一方、葛地上部配合率が30質量%以上になると、ボード状の成形品から葛繊維の突出・剥離がみられるため好ましくないことが認められた。
葛繊維入り成形品の作製
大井川水系 伊太谷川(静岡県島田市)で12月18日に採取した枯れた葛地上部(水分率:5.2質量%)とA4紙を混ぜ合わせ、水800mlを加えて、株式会社テレコム製のミキサー(品番:TM845)を用いて葛ならびにA4紙の湿式解繊を行い葛入りスラリーを作製した。
作製した葛入りスラリーを目開き200μmのワイヤー上に流し込み、100mm×150mmの葛繊維入りマットを作製した。
葛繊維入りマット(含水物)をクッキングペーパー(日本製紙クレシア(株)製)で挟んで、その上から約7kg/cm2 の圧力をかけて脱水を行った。
その後、105℃にて6時間乾燥させてボード状の葛繊維入り成形品(成形品6~7)を作製した。葛地上部の各混合率(乾燥重量比で繊維材および葛の合計質量に対する葛の割合)を表4に表す。
「JIS L1902:2002 菌液吸収法」に従い、表4に記載の配合量で作製した葛繊維入り成形品0.4gをオートクレーブで滅菌後、約10CFU/mlになる様に1/20ニュートリエント培地で調製した菌液0.2mlを、葛を配合しない木質ボード(葛無配合ボード)ならびに表4に記載の配合量で作製した葛繊維入りのボード状の成形品に接種し、37℃・18時間培養後に生菌数を測定した。
なお、菌液は緑膿菌(使用菌株:Pseudomonas aeruginosa NBRC-12689)を用いた。
ここで、葛無配合ボードに比べて18時間培養後の生菌数が10未満の葛繊維入りのボード状成形品を〇、生菌数が10以上の葛繊維入りのボード状成形品を×とした。
Figure 0007138332000004
上記の表3に示した検討結果のように、水分率55.6質量%の葛地上部を用いた場合、葛地上部配合率(乾燥重量比で繊維材および葛の合計質量に対する葛の割合)が5質量%、10質量%で十分な抗菌性が発揮されていた。
一方、表4に示した検討結果のように、水分率:5.2質量%葛地上部を用いた場合、葛地上部配合率(乾燥重量比で繊維材および葛の合計質量に対する葛の割合)が5質量%、10質量%でも抗菌性は発揮されなかった。
そこで、枯れた葛地上部を用いても抗菌効果が得られないことから、生葛地上部(生葛葉、又は、生葛茎、又はこれらを混合したもの)を使用して、または生葛地上部(生葛葉、又は、生葛茎、又はこれらを混合したもの)を収穫した後にすぐに乾燥させた材料を水分率が22.4質量%以上81質量%以下に水で戻して、この実施形態のボード状の葛繊維入り成形品を製造することが好ましいことが判明した。

Claims (8)

  1. 木質チップを解繊して得られる木質繊維、
    木質チップを解繊して得られるパルプ繊維、または、
    古紙を解繊して得られるパルプ繊維、あるいは、
    これらの複数種が混合されたものからなる繊維材と、
    水分率が22.4質量%以上83.8質量%以下の葛地上部を湿式解繊してなる、繊維長が前記繊維材の繊維長と同等以上である 葛とを含有し、
    前記葛の割合が、乾燥重量比で前記繊維材および前記葛の合計質量の5質量%以上25質量%以下である成形品。
  2. 記成形品が、前記木質繊維及び/又は前記パルプ繊維を含有するインシュレーションボード、中密度繊維板、ハードボード、紙、あるいは、パルプモールドである請求項1に記載の成形品。
  3. 前記葛地上部が葛茎及び/又は葛葉である請求項1又は2に記載の成形品。
  4. 前記成形品が抗菌性を有する請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の成形品。
  5. 木質チップを解繊して得られる木質繊維、
    木質チップを解繊して得られるパルプ繊維、または、
    古紙を解繊して得られるパルプ繊維、あるいは、
    これらの複数種が混合されたものからなる繊維材と、
    水分率が22.4質量%以上83.8質量%以下の葛地上部を湿式解繊してなる、繊維長が前記繊維材の繊維長と同等以上である葛と、
    水とを含有するスラリーを、
    前記繊維材および前記葛が、乾燥重量比で、前記葛の割合が、前記繊維材および前記葛の合計質量の5質量%以上25質量%以下で 調製する工程と、
    前記スラリーから水を排出して繊維マット又は成形体を成形する工程と、
    前記繊維マット又は成形体を乾燥して成形品を作製する工程
    とを有する成形品の製造方法。
  6. 製造される前記成形品が、前記木質繊維及び/又は前記パルプ繊維を含有するインシュレーションボード、中密度繊維板、ハードボード、紙、あるいは、パルプモールドであ る請求項5記載の成形品の製造方法。
  7. 前記葛地上部が葛茎及び/又は葛葉である請求項5又は6に記載の成形品の製造方法。
  8. 前記成形品が抗菌性を有する請求項5乃至7のいずれか一項に記載の成形品の製造方法。
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