JP7133172B2 - 心筋組織-コラーゲンの自己可動膜 - Google Patents

心筋組織-コラーゲンの自己可動膜 Download PDF

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Description

本発明は、培養細胞からなる心筋組織様構造体を備えた膜状材料に関する。
細胞を用いて組織を再生させる再生医療において、細胞シートに関する技術が多岐に渡り開発されている。例えば、温度応答性高分子であるポリ-N-イソプロピルアクリルアミドを培養面にグラフトした温度応答性培養皿を用いて、心筋細胞シートを作製する技術が開発されており、その報告も多数なされている(例えば、特許文献1、非特許文献1)。この温度応答性培養皿によって作製された心筋細胞シートは、培養皿から剥離して用いられる。即ち、この心筋細胞シートは、培養基材を含まず、培養細胞のみで構成されたことを特徴とするものである。
一方、培養基材を用いて心筋細胞を培養して、心筋組織と同様又は類似の構造体、即ち、心筋組織様構造体を形成させる技術についても種々の技術が開発されている。培養基材に着目しても、材料、形状、物性等多種多様なものが使用されている。例えば、特許文献2では、フッ素樹脂からなる多孔質樹脂膜を備える細胞培養担体が提案されている。
また、生体親和性が高い材料として知られているコラーゲンを細胞培養基材に用いた事例として、特許文献3にはコラーゲンのスポンジ状シートを培養基材として、心筋細胞を培養する技術が開示されている。特許文献3には、当該基材を用いて得られた心筋様組織に、拍動運動が観察されたことが記載されている。
再公表特許WO2002/008387号公報 特開2016-214148号公報 特開2008-99565号公報
杉林康他、人工臓器38巻3号168-172, 2009「組織工学と再生医療」
特許文献3に記載のコラーゲンのスポンジ状シートは、3次元的培養が可能なスポンジ構造を有したものである。また、特許文献3の実施例1によれば、このスポンジ状シートは、アテロコラーゲン溶液を深さが1cmとなるようにトレーに入れ、これをアンモニア処理した後凍結乾燥することにより作製されている。そのため、厚みが1cm相当の分厚いスポンジ状シートが得られると推測される。このような厚いスポンジ状シートの場合、心筋細胞又は心筋細胞によって形成された心筋組織様構造体自体が拍動運動したとしても、スポンジ状シートを含む組織全体が撓曲するような動きを起こさせることは困難であった。
本発明は、培養細胞によって形成された心筋組織様構造体を備えた材料であって、従来にはない新規な特性を有した材料の開発を課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、細胞培養によって膜状コラーゲン上に形成された心筋組織様構造体が、膜状コラーゲンと一体化した状態で、従来にない自己反復的羽ばたき様運動することを見出し、かかる知見に基づき本発明を完成させたものである。
本発明は以下のとおりである。
[1]膜状コラーゲンと、当該膜状コラーゲンの上面及び/又は下面に形成された培養細胞からなる心筋組織様構造体と、を含み、
前記膜状コラーゲンと、前記心筋組織様構造体とが、分離不能に一体化されている、
自己反復的羽ばたき様運動が可能な心筋組織-コラーゲンの自己可動膜。
[2]前記膜状コラーゲンが、前記心筋組織様構造体を形成させるための細胞培養基材として供用されたコラーゲン膜に由来したものであり、
当該コラーゲン膜の、湿潤条件下での平均膜厚が10μm~1000μmであり、湿潤条件下での引張強度が0.3MPa~10MPaである、上記[1]に記載の心筋組織-コラーゲンの自己可動膜。
[3]前記コラーゲン膜の密度が、0.01g/cm3以上1.2g/cm3以下である、上記[2]に記載の心筋組織-コラーゲンの自己可動膜。
[4]前記自己反復的羽ばたき様運動が37℃環境下で12時間以上持続する上記[1]~[3]のいずれか1項に記載の心筋組織-コラーゲンの自己可動膜。
[5]湿潤条件下での平均膜厚が10μm~1000μmであり、湿潤条件下での引張強度が0.3MPa~10MPaであるコラーゲン膜に、心筋細胞又は心筋細胞への分化能を有する細胞を播種して、培養することによって、心筋組織様構造体を形成させる工程、を含む、自己反復的羽ばたき様運動が可能な心筋組織-コラーゲンの自己可動膜の製造方法。
[6]上記[1]~[4]のいずれかに記載の心筋組織-コラーゲンの自己可動膜に、薬剤を接触させる工程、を有する、薬剤評価方法。
[7]上記[1]~[4]のいずれかに記載の心筋組織-コラーゲンの自己可動膜を含む心臓再生用医療製品。
本発明によれば、従来にはない新規な運動特性を有する心筋組織-コラーゲンの自己可動膜が提供される。本発明に係る心筋組織-コラーゲンの自己可動膜によって、培養細胞からなる心筋組織様構造体を含む膜状材料の、新たな用途展開が可能となる。
本発明の一実施形態に係る心筋組織-コラーゲンの自己可動膜が示された模式図(斜視図)である。 図1の自己可動膜の自己反復的羽ばたき様運動を説明するための模式図である。(A)は静止状態の側面図であり、(B)~(D)は羽ばたき様運動中の側面図である。 図1の自己可動膜が自己反復的羽ばたき様運動中に働くと推測される収縮力を説明するための模式図である。 図4は、実施例における薬剤応答性に関するグラフである。
以下、好ましい実施形態に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
(心筋組織-コラーゲンの自己可動膜)
本発明の心筋組織-コラーゲンの自己可動膜(以下「自己可動膜」ともいう)は、膜状コラーゲンと、当該膜状コラーゲンの上面及び/又は下面に形成された培養細胞からなる心筋組織様構造体と、を含み、この膜状コラーゲンと心筋組織様構造体とが分離不能に一体化されている、自己反復的羽ばたき様運動が可能なものである。なお、自己反復的羽ばたき様運動は肉眼で確認することが可能なものである。
膜状コラーゲンとは、自己可動膜を形成するコラーゲンの構造体が膜形状であることを意味する。この膜状コラーゲンは、心筋組織様構造体の支持体としての作用を有するものである。膜状コラーゲンの詳細は後述する。
心筋組織様構造体は、一定期間培養された細胞である培養細胞によって形成され、心筋組織と同様又は心筋組織と類似の構造を有し、自律拍動能を備えたものである。自律拍動は、一般に、適切な培養条件下では心筋細胞及び心筋細胞から構成された組織において観察されるものであり、活動電位波形によって拍動状態を確認できるものである。心筋組織様構造体を形成する培養細胞の一部が自律拍動するときは、同調拍動により心筋組織様構造体全体が拍動する。
自己可動膜の形状は、膜状であれば特に限定されることはなく、静止状態における形状として、例えば、平板状、ドーム状、半筒状等を挙げることができる。平面視形状についても特に限定されることはなく、例えば、円状、楕円状、多角形状(三角形、正方形、長方形、六角形、八角形等)、星状、C字状、H字状、L字状、O字状(ドーナツ状)、S字状、T字状、U字状、Y字状等が挙げられる。後述する自己反復的羽ばたき様運動が可能である限り、自己可動膜の膜厚は特に限定されない。自己可動膜の膜厚値についての目安は、いずれの箇所を測定しても概ね10μm~3000μmの範囲内となるものであることが好ましい。
自己可動膜が膜状であることから、心筋組織様構造体も膜形状であることが好ましい。より好ましい一例は、心筋組織様構造体12と膜状コラーゲン15との積層構造からなる自己可動膜23である(図1参照)。なお、心筋組織様構造体12と膜状コラーゲン15のうち、いずれが上側となっても構わないが、好ましくは図1のように心筋組織様構造体12が上側である構造、即ち、膜状コラーゲン15の上面に心筋組織様構造体12が形成された構造である。なお、本発明に係る自己可動膜23では、心筋組織様構造体12の膜状コラーゲン15への生着性が非常に高いため、心筋組織様構造体12と膜状コラーゲン15との境界は、必ずしも図示されたような明確なものとは限らない。
また、心筋組織様構造体12は、膜状コラーゲン15の上面及び/又は下面を全体的に被覆するように形成されていることが好ましいが、一部に心筋組織様構造体12が形成されていない部分を有する自己可動膜23であっても、後述する自己反復的羽ばたき様運動が可能である限り、本発明の技術的範囲に含まれる。
この自己可動膜23は、新規な運動特性として、自己反復的羽ばたき様運動能を有している。自己反復的羽ばたき様運動能とは、心筋組織様構造体12の発達段階及び環境条件(培養液(培地)、温度等)が適切に整えば、自己反復的羽ばたき様運動をおこなうことができる能力を意味する。ここで、自己反復的とは、外力の付加なしに自発的に繰り返して、という意味である。また、羽ばたき様運動とは、蝶や鳥が羽ばたくイメージから名付けたものであり、代表的な羽ばたき様運動が図2に示されている。
図2の(A)~(D)は、容器27の底面に接触して設置された自己可動膜23が、培養液25の中で自己反復的羽ばたき様運動している様子、即ち、自己可動膜23が、(A)の静止状態から(B)~(D)に変形して(A)の静止状態に戻る動きを繰り返す様子を側面視したときの模式図である。なお、図2における自己可動膜23は、図1に示したように、上層が心筋組織様構造体12であり、下層が膜状コラーゲン15である。
本発明に係る自己可動膜23がおこなう自己反復的羽ばたき様運動は、前述した自律拍動とは区別されるものである。自己反復的羽ばたき様運動は、図2に例示されるように、心筋組織様構造体12と膜状コラーゲン15とを含む自己可動膜23全体の動きである。自己可動膜23が自己反復的羽ばたき様運動をおこなっているときには、自律拍動に連動して、次のような現象が起きていると推測される。図2及び図3を用いて説明する。
[1]まず、自己可動膜23は、図2(A)に示した静止状態にある。静止状態の自己可動膜23は平板状であり、その平面視面積は最大である。
[2]心筋組織様構造体12を形成する心筋細胞が自律拍動を開始し、これにより、心筋組織様構造体12の全体が収縮する。この収縮は、心筋組織様構造体12の外周から略中心に向かって作用する内向きの力(収縮力)によって生じる。この収縮力が、図3に矢印として示されている。心筋組織様構造体12と膜状コラーゲン15とは一体化しているため、心筋組織様構造体12の収縮により膜状コラーゲン15が撓曲して、自己可動膜23が下に凸の形状に変形し、図2(B)の状態となる。この変形に伴って、自己可動膜23の平面視面積は減少する。
[3]心筋組織様構造体12の収縮が最大となった時に、膜状コラーゲン15の撓曲も最大となり、自己可動膜23が図2(C)の状態となる。この時、自己可動膜23の平面視面積は、最小である。
[4]次に、自律拍動の終了に伴って心筋組織様構造体12が弛緩し始めると、膜状コラーゲン15が元の形状に戻ろうとする復元力により、自己可動膜23の形状が静止状態に向けて戻り始め、図2(D)の状態となる。
[5]最終的に、自己可動膜23が図2(A)の静止状態に戻り、その後、図2(B)~(D)を繰り返す。
上述のように、自己可動膜23の自己反復的羽ばたき様運動は、心筋組織様構造体12の自律拍動に連動して起きると考えられるものである。よって、自己反復的羽ばたき様運動が起きる頻度は、主として心筋組織様構造体12の自律拍動によって支配されると言える。なお、自律拍動は、その周期性が一定していなくても構わない。
より詳細には、自己反復的羽ばたき様運動は、通常、心筋組織様構造体12の発達段階によってその様子に変化が見られる。平板状の自己可動膜23を例に説明すると、心筋組織様構造体12が発達して自己可動膜23が自己反復的羽ばたき様運動を始めてから当面の間は、図2に示した一連の動きが繰り返される。ところが、自己可動膜23が自己反復的羽ばたき様運動を継続するに従って、静止状態のときでも元の平板状に戻らなくなり、最後には筒状に丸まってしまうことがある。これは、自己反復的羽ばたき様運動の繰り返しに伴って心筋組織様構造体12の筋力(収縮力)が増強され、その増強された筋力(収縮力)が膜状コラーゲン15の復元力を上回ることが原因と考えられる。つまり、自己可動膜23の自己反復的羽ばたき様運動は、心筋組織様構造体12の自律拍動による収縮力と、膜状コラーゲン15の復元力とのバランスにより、継続されると考えられる。なお、本発明の自己可動膜23の範疇には、自己反復的羽ばたき様運動を従前におこなっていたものも含まれる。
この自己反復的羽ばたき様運動に着目した場合、自己可動膜23の好適な一形態として自己反復的羽ばたき様運動中に、その平面視面積が1%以上変動するものが挙げられる。この自己可動膜23の変動率(%)は、平面視円形の自己可動膜23を用い、温度条件を37℃としたときにおける連続5回の自己反復的羽ばたき様運動の平均値である。静止状態(例えば、図2の(A))にある自己可動膜23の平面視面積をAとし、自己反復的羽ばたき様運動により最小となったとき(例えば、図2の(C))の平面視面積をBとする時、1回の自己反復的羽ばたき様運動における変動率(%)は、(A-B)/A×100により求められる。この変動率(%)は上記のように平面視面積の変動を数値化したものであるため、変動率が1%であっても、自己可動膜23を斜め方向や真横から観察したときには自己反復的羽ばたき様運動を視認できるものである。この変動率(%)は、2%以上が好ましく、3%以上がより好ましく、5%以上がさらに好ましく、10%以上が特に好ましい。上限は特に限定されないが、自己反復的羽ばたき様運動継続の観点から、50%以下が好ましい。
また、自己可動膜23の好適な一形態は、自己反復的羽ばたき様運動が37℃環境下で12時間以上持続するものである。この継続時間は24時間以上がより好ましく、48時間以上が特に好ましい。この継続時間は、膜状コラーゲン15の剛性・密度、自己可動膜23の形状等により変動し得るものである。その上限は特に限定されないが、例えば、30日間である。自己可動膜23のより好適な一形態においては、後述する各種用途への適用の観点から、37℃環境下において、変動率が1%以上の自己反復的羽ばたき様運動を12時間以上継続するものである。
ところで、自己反復的羽ばたき様運動において重要な要素となるのが、心筋組織様構造体12の支持体として作用する膜状コラーゲン15である。例えば、一般に、支持体を備えない心筋組織様構造体は、自律拍動によって一旦収縮したとしても、次に弛緩したときに元の形状に戻ることができない。たとえ支持体を備えていたとしても、軟弱な支持体では元の形状に戻ることは困難である。また、例えば、支持体の剛性が強かったり、支持体の厚みが厚かったりすると、心筋組織様構造体の収縮力によって支持体を撓曲させることが困難となるため、図2に示されるような自己反復的羽ばたき様運動をおこなうには至らない。また、心筋組織様構造体の支持体への生着性が低い場合には、自律拍動に伴う剥離等が生じるため、自己反復的羽ばたき様運動させることは困難である。
自己可動膜23を構成する膜状コラーゲン15は、自己反復的羽ばたき様運動を可能とするものであれば、その物性・性状については特に限定されることはない。好ましくは、自己反復的羽ばたき様運動が可能となる範囲の膜厚と強度とを有した膜状コラーゲン15である。
しかし、自己可動膜23を構成する膜状コラーゲン15の強度を測定するのは一般に困難である。この膜状コラーゲン15は、心筋組織様構造体12を形成させるための細胞培養基材に由来する。細胞培養に供用する前の培養基材であれば、その膜厚と強度との測定が可能である。ここで、自己可動膜23を構成する「膜状コラーゲン」と区別するため、細胞培養に供用する前の培養基材であるコラーゲン材料を「コラーゲン膜」と称する。
コラーゲン膜としては、これを細胞培養基材として心筋組織様構造体12が形成され、さらに自己可動膜23においても膜状コラーゲン15として存続し、且つ自己可動膜23の自己反復的羽ばたき様運動を可能とする物性を有するものであれば、特に限定されることはない。好適な一形態においては、コラーゲン膜が所定の膜厚と強度とを有している。具体的には、湿潤条件下での平均膜厚が10μm~1000μmであり、湿潤条件下での引張強度が0.3MPa~10MPaであるコラーゲン膜が好ましい。湿潤条件下での平均膜厚の下限は、より好ましくは50μmであり、さらにより好ましくは100μmである。当該上限は、より好ましくは500μmであり、さらにより好ましくは300μmである。湿潤条件下での引張強度の下限は、より好ましくは0.5MPaである。当該上限は、より好ましくは5MPaであり、さらにより好ましくは3MPaである。好適な一形態においては、湿潤条件下での平均膜厚が100μm~300μmであり、湿潤条件下での引張強度が0.5MPa~3MPaであるコラーゲン膜である。さらに好適な一形態においては、湿潤条件下でのヤング率が1MPa~20MPaのコラーゲン膜である。湿潤条件下でのヤング率の下限は、より好ましくは2MPaである。当該上限は、より好ましくは10MPaであり、さらに好ましくは7MPaである。
湿潤条件下での平均膜厚は、コラーゲン膜を少なくともD-PBS中に20℃で3日間浸漬させた後、変形させないようにして湿潤状態のまま該膜の任意の5箇所で測定した膜厚の平均値である。膜厚の測定方法は特に限定されず、マイクロメータ、ノギス等の既知の測定手段を用いればよい。
湿潤条件下での引張強度は、コラーゲン膜を少なくともD-PBS中に20℃で3日間浸漬させた後、湿潤状態のまま該膜の引張強度を測定することによって評価するものである。湿潤条件下での引張強度は、特許第5633880号公報の段落[0015]に記載の方法を用いることが好ましい。具体的には、幅1~10mm、長さ10~30mmの試験片を、ロードセル間の距離が5~10mmとなるように両端を固定し、速度0.5mm/秒で引っ張り、破断時の応力(最大荷重)を、引張試験機(Orientec社製「STA-1150」)を用いて測定する。測定は、5個の試験片について行い、その平均値を求める。試験片の形態は、例えば幅10mm×長さ20mmの長方形でもよく、また、特許第5633880号公報の図6に示された形状(幅10mm×長さ20mmで、中央部分において幅を10mmから5mmに狭くした形状)でもよい。引張強度ft(MPa)は、最大荷重P(N)及び試験片の断面積S(mm2)から、ft=P/Sにより得られる。なお、断面積Sは、試験片の厚み及び幅から計算することができる。試験片の厚みとしては、前記湿潤条件下での平均膜厚を用いてもよい。湿潤条件下でのヤング率は、上記湿潤条件下での引張強度の測定で得られた応力-ひずみ曲線のひずみ量ε1=0%及びε2=5%の2点間に対応する応力-ひずみ曲線の傾きから算出する。
コラーゲン膜の好適な一形態においては、密度についても、所定の密度を有するものである。ここで、本発明におけるコラーゲン膜の密度とは、コラーゲン膜の重量を体積で割ることによって計算するものであるが、重量と体積は以下の測定方法によって得られた値を用いる。重量は、乾燥状態の重量であるが、コラーゲン膜が湿潤状態であれば、エタノール置換によりコラーゲン膜をエタノール湿潤状態とし、これを真空乾燥させたものの重量値である。体積は、コラーゲン膜を少なくともD-PBS中に20℃で3日間浸漬させたものをそのまま変形させないようにして測定することによって求めた値である。体積を求めるにあたっての厚みについては、前記湿潤条件下での平均膜厚の値を利用することが簡便である。なお、D-PBS浸漬によってコラーゲン膜が膨張し続けているときは、4日目以降で膨張が止まった時点の体積値を採用し、膨張が止まらなければ7日間浸漬した時点の体積値を採用する。コラーゲン膜の密度は、0.01g/cm3以上であることが好ましく、より好ましくは0.05g/cm3以上であり、さらにより好ましくは0.1g/cm3以上であり、最も好ましくは0.2g/cm3以上である。密度の上限は、特に限定されるものではないが、例えば1.2g/cm3以下であることが好ましい。
コラーゲン膜を構成するコラーゲンの形態としては、生体適合性の観点から、線維化コラーゲンであることが好ましい。ここで、線維化コラーゲンとは、複数のコラーゲン分子が会合して生体内のコラーゲン線維に類似した構造をなしているものを意味し、その特徴としてはD周期性の横縞を有するものである。
コラーゲン膜は、公知の製造方法によって製造されたものであってもよく、また、市販品であってもよい。公知の製造方法としては、特許第5633880号公報の段落[0043]に記載の「線維化架橋処理コラーゲン膜を含むコラーゲン成形体の製造方法」が好例である。市販品としては、例えば、多木化学(株)製「セルキャンパス S-12W」が挙げられる。「セルキャンパス S-12W」は、コラーゲンの形態が線維化コラーゲンであり、湿潤条件下での平均膜厚が100μmであり、湿潤条件下での引張強度が約1.5MPaである。「セルキャンパス S-12W」の密度は、約0.3g/cm3である。ところで、コラーゲン膜は、特に強度の観点から、架橋処理されたものであることが好ましく、より好ましくは、架橋剤の残存の懸念がない物理架橋(γ線照射、電子線照射、UV照射又はプラズマ照射による架橋、熱脱水架橋など)されたものである。
自己可動膜23を管理する環境条件としては、心筋組織様構造体12の生存に適したものであれば、特に限定されることはない。例えば、培養液(培地)の種類、温度等が適切に設定された環境条件が好ましく、心筋組織様構造体12を形成させるまでの細胞培養条件を採用することも好適な一態様である。
自己可動膜23は、心筋組織様構造体12及び膜状コラーゲン15の作用によって自己反復的羽ばたき様運動が可能である限りにおいて、その他構成要素を含んでいても構わない。その他構成要素として、例えば、生分解性フィルム等の付加材料の他に、フィブリン、トロンビン、ゼラチン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、アルギン酸等の含有成分が挙げられる。
(製造方法)
自己可動膜23の製造方法は、湿潤条件下での平均膜厚が10μm~1000μmであり、湿潤条件下での引張強度が0.3MPa~10MPaであるコラーゲン膜に、心筋細胞又は心筋細胞への分化能を有する細胞を播種して、培養することによって、心筋組織様構造体12を形成させる工程、を含むものである。なお、コラーゲン膜については前述したので、以下においてはコラーゲン膜以外の事項について説明する。
心筋細胞としては、例えば、心筋から分離した心筋細胞、ES細胞由来心筋細胞、iPS細胞由来心筋細胞、心筋組織幹細胞から分化させた心筋細胞、市販の心筋細胞等が挙げられる。心筋細胞への分化能を有する細胞は、心筋細胞に分化することができれば特に限定されることはなく、ES細胞、iPS細胞、心筋組織幹細胞等を例示できる。本発明の目的が阻害されない限り、心筋細胞又は心筋細胞への分化能を有する細胞には線維芽細胞、血管系細胞等の他の種類の細胞が混在していてもよく、また、心筋細胞又は心筋細胞への分化能を有する細胞とともに他の種類の細胞をコラーゲン膜に播種してもよい。
心筋細胞又は心筋細胞への分化能を有する細胞を上記コラーゲン膜に播種し培養する方法については、自律拍動する心筋組織様構造体12が形成できるように常法に従って実施すればよい。例えば、コラーゲン膜に播種する細胞の種類に適した培養液(培地)の種類、培養方法によって培養することが好ましい。
(用途)
自己可動膜23の用途として、例えば、薬剤評価方法、心臓再生用医療製品等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
薬剤評価方法は、自己可動膜23に、薬剤を接触させる工程を有するものである。薬剤評価方法には、薬剤によって発生する副作用を調べるための薬剤安全性評価方法のほかに、薬効を調べる評価方法も含まれる。薬剤安全性評価方法は、例えば、不整脈等の心筋に対する薬剤の影響を評価する方法である。とりわけ、自己反復的羽ばたき様運動している自己可動膜23においては、自己反復的羽ばたき様運動の様子を目視で観察することによって、容易に副作用の有無を確認することが可能となる。また、薬効の評価方法についても上記同様に実施することができる。薬剤の接触方法は、評価対象である薬剤の種類に応じて適宜設定することが好ましい。
自己可動膜23を含む心臓再生用医療製品は、自己可動膜23そのものであってもよいし、自己可動膜23にその他要素を付加したものであっても構わない。当該製品は、例えば、心筋梗塞等により機能不全となった心臓の部位に移植することによって、心機能の改善を企図するものである。
その他、自己可動膜23は、自己反復的羽ばたき様運動の様子を観察することによって、形成された心筋組織様構造体12の正常・異常の評価や、培養液(培地)・温度等の環境条件の適・不適の評価が容易という利点を有する。また、自己反復的羽ばたき様運動の継続によって筋力が増強された自己可動膜23は、心筋としての利用が期待されるものである。
以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
[実施例1]
(コラーゲン膜)
コラーゲン膜として、多木化学(株)製「セルキャンパス S-12W」を用いた。当該コラーゲン膜の物性・性状及びその測定方法を以下に示した。
形状:平面視円形の平板状。直径:20mm。湿潤条件下での平均膜厚:100μm。湿潤条件下での引張強度:1.5MPa。湿潤条件下でのヤング率:4.3MPa。密度:0.3g/cm3。コラーゲンの形態:線維化コラーゲン。
・湿潤条件下での平均膜厚の測定方法
D-PBS中で冷蔵保存された「セルキャンパス S-12W」を、20℃環境下で3日間保持した後、D-PBSから取り出し、湿潤状態のまま、5箇所の膜厚をマイクロメータにより計測し、その平均値を求めた。
・湿潤条件下での引張強度の測定方法
D-PBS中で冷蔵保存された「セルキャンパス S-12W」を、20℃環境下で3日間保持した後、D-PBSから取り出し、20分以内に湿潤状態のままで、引張強度測定機(Orientec社製「STA-1150」)により引張強度を測定した。具体的には、ロードセル間の距離が10mmとなるようにコラーゲン膜の両端を固定し、0.5mm/秒の速度で引張り、破断時の応力を測定した。引張強度の計算は以下の式により求めた。
(式)ft=P/S
但し、ft:引張強度(MPa)、P:最大荷重(N)、S:断面積(mm2
・湿潤条件下でのヤング率の算出方法
上記湿潤条件下での引張強度の測定で得られた応力-ひずみ曲線のひずみ量ε1=0%及びε2=5%の2点間に対応する応力-ひずみ曲線の傾きからヤング率を算出した。
・密度の測定方法
体積については、上記直径と湿潤条件下での平均膜厚の値から算出した。重量については、D-PBS中で冷蔵保存された「セルキャンパス S-12W」をD-PBSから取り出し、D-PBSをエタノールに置換させた後、真空乾燥したものの重量を測定した。重量を体積で割ることによって密度を計算した。
(培養)
冷蔵保存された「セルキャンパス S-12W」を、D-PBSから取り出して、培地を含む培養容器に設置した。ヒトiPS細胞由来心筋細胞を、このコラーゲン膜上に播種し、37℃、5%CO2雰囲気下で培養し、膜状コラーゲンと当該膜状コラーゲンの上面に形成された培養細胞からなる心筋組織様構造体とを含む複合膜を得た。なお、培地は、10%FBS入りDMEM培地を用いた。
(動作)
実施例1の複合膜を、上記培養環境下で管理し、その動作を観察した。
この複合膜では、播種約14日後から心筋組織様構造体の自律拍動が観察され、複合体全体の自己反復的羽ばたき様運動も徐々に観察されるようになった。この時、静止状態の複合膜の形状は、平面視円形の平板状であった。
播種約17日後には、自己反復的羽ばたき様運動が最大レベルとなり、これが約7日間継続した。その後、複合膜は、静止状態でも完全には平板状に復元せず、徐々に丸まった状態となりながらも自己反復的羽ばたき様運動を継続し、播種約28日後の最終段階では丸まったままの状態となった。
最終段階に至るまで、膜状コラーゲンと心筋組織様構造体とは分離することなく、一体化した状態を維持した。
〔実施例2〕
コラーゲン膜として、以下により作製したものを用いた以外は、実施例1と同様にして、膜状コラーゲンと当該膜状コラーゲンの上面を被覆する培養細胞からなる心筋組織様構造体とを含む複合膜を得た。ただし、培地中にROCK阻害剤Y-27632(和光純薬工業株式会社製)を添加した。
(コラーゲン膜の作製)
コラーゲンとしてティラピアの鱗から製造された多木化学(株)製「セルキャンパス FD-08G」スポンジ品を用い、これをpH3のHCl溶液に溶解し、コラーゲン濃度が1.1%の無色透明のコラーゲン溶液を調製した。
上記コラーゲン溶液の9容量部と、10倍濃度のD-PBSの1容量部とを混合し、この混合液0.79mlをシリコーン製の成形器(直径20mm、高さ2.5mm)に注入した。水分の蒸発を防ぐために、スライドグラスで成形器の上面を覆い、25℃・12時間保持して線維化コラーゲンゲルを得た。当該線維化コラーゲンゲルを、エタノール/水混合液(容量比50/50)に浸漬した。続いて、この線維化コラーゲンゲルを、容量比70/30、90/10及び100/0のエタノール/水混合液に順次浸漬して、脱塩した。その後、脱塩した線維化コラーゲンゲルの上下面をポリスチレン板で覆い、側面のみから脱媒させることにより乾燥させて線維化コラーゲン膜を得た。
次に、当該線維化コラーゲン膜をD-PBSに浸漬した状態で、膜の上下面から荷重をかけながら25kGyのγ線照射を行うことにより、コラーゲン膜を得た。当該コラーゲン膜の物性・性状を以下に示した。
形状:平面視円形の平板状。直径:20mm。湿潤条件下での平均膜厚:138μm。湿潤条件下での引張強度:1.5MPa。湿潤条件下でのヤング率:3.8MPa。密度:0.18g/cm3。コラーゲンの形態:線維化コラーゲン。
(動作)
実施例2の複合膜では、播種約7日後から心筋組織様構造体の自律拍動が観察され、複合膜全体の自己反復的羽ばたき様運動も徐々に観察されるようになった。この時、静止状態の複合膜の形状は、平面視円形の平板状であった。
播種約14日後には、自己反復的羽ばたき様運動が最大レベルとなり、これが約20日間継続した。その後、複合膜は、静止状態でも完全には平板状に復元せず、徐々に丸まった状態となりながらも自己反復的羽ばたき様運動を継続し、播種約40日後の最終段階では丸まったままの状態となった。
最終段階に至るまで、膜状コラーゲンと心筋組織様構造体とは分離することなく、一体化した状態を維持した。
(平面視面積の変動率)
播種20日後における平面視面積の変動率(%)を前記(A-B)/A×100により求めたところ、29.7%であった。
その後も自己反復的羽ばたき様運動を継続し、静止状態でもやや丸まった状態となった。やや丸まった静止状態の平面視面積が平板状態の平面視面積の約50%であったときに、やや丸まった静止状態からの平面視面積の変動率(%)を求めたところ、35.0%であった。
〔比較例1〕
(温度応答性細胞培養基材の作製)
ポリスチレン製の35mm細胞培養皿(コーニング社製)に対し温度応答性ポリマーであるポリ-N-イソプロピルアクリルアミドを被覆したものを用いた。温度応答性ポリマーの被覆は特開平02-211865号公報に示された方法に従って行い、最終的に温度応答性ポリマーの被覆量が1.9μg/cm2である温度応答性細胞培養基材を得た。
(培養)
ヒトiPS細胞由来心筋細胞を上記温度応答性細胞培養基材上に播種し、37℃、5%CO2雰囲気下で培養した。ポリ-N-イソプロピルアクリルアミドが被覆された基材表面は、32℃以上では疎水性となり、32℃以下では親水性となる。これにより、37℃の培養条件下では接着培養が可能であり、培養基材上に、シート状の心筋組織様構造体が形成された。これを32℃以下にすることで、トリプシン処理することなく心筋組織様構造体シートを剥離した。
(動作)
比較例1の心筋組織様構造体シートでは、自律拍動は観察されたが、自己反復的羽ばたき様運動は観察されなかった。
(薬剤応答性)
複合膜として、実施例2と同様に作製した複合膜を用いた。複合膜全体の自己反復的羽ばたき様運動が十分に観察された時点で、培養液に薬剤を添加した。薬剤として、dl-イソプレナリン塩酸塩(製品名:プルタノール)とプロプラノロール塩酸塩(製品名:インデラル)を用いた。
dl-イソプレナリン塩酸塩は、β受容体に作用し心臓の収縮力や心拍数を増加させる効果を有する。プロプラノロール塩酸塩は、β受容体遮断作用により心拍数を下げる効果を有する。
図4のグラフ中では、dl-イソプレナリン塩酸塩は「PROTERNOL」、プロプラノロール塩酸塩は「INDERAL」で示した。なお、薬剤を添加しなかった区を対照区とし、図4のグラフ中では「Normal」で示した。
薬剤応答性は、拍動の変化を画像解析し、1拍あたりの秒数(拍動時間)として評価した。図4の棒グラフは、10拍分の平均値であり、エラーバーは標準偏差である。
図4より、対照区(Normal)と比較して、1拍あたりの秒数(拍動時間)は、dl-イソプレナリン塩酸塩(PROTERNOL)で低下し、プロプラノロール塩酸塩(INDERAL)で増加した。すなわち、dl-イソプレナリン塩酸塩(PROTERNOL)では心拍数が増加し、プロプラノロール塩酸塩(INDERAL)では心拍数が下がった。これにより、それぞれの薬剤の有する効果が発揮されたことが確認できた。
以上より、複合膜は、薬剤評価に適用できることが示された。
12・・・心筋組織様構造体
15・・・膜状コラーゲン
23・・・心筋組織-コラーゲンの自己可動膜
25・・・培養液
27・・・容器

Claims (6)

  1. 膜状コラーゲンと、当該膜状コラーゲンの上面及び/又は下面に形成された培養細胞からなる心筋組織様構造体と、を含み、
    前記膜状コラーゲンと、前記心筋組織様構造体とが、分離不能に一体化されており、
    前記膜状コラーゲンが、前記心筋組織様構造体を形成させるための細胞培養基材として供用されたコラーゲン膜に由来したものであり、
    当該コラーゲン膜の、湿潤条件下での平均膜厚が10μm~1000μmであり、湿潤条件下での引張強度が0.3MPa~10MPaである、自己反復的羽ばたき様運動が可能な心筋組織-コラーゲンの自己可動膜。
  2. 前記コラーゲン膜の密度が、0.01g/cm3以上1.2g/cm3以下である、請求項に記載の心筋組織-コラーゲンの自己可動膜。
  3. 前記自己反復的羽ばたき様運動が37℃環境下で12時間以上持続する請求項1又は2に記載の心筋組織-コラーゲンの自己可動膜。
  4. 湿潤条件下での平均膜厚が10μm~1000μmであり、湿潤条件下での引張強度が0.3MPa~10MPaであるコラーゲン膜に、心筋細胞又は心筋細胞への分化能を有する細胞を播種して、培養することによって、心筋組織様構造体を形成させる工程、を含む、請求項1~3のいずれかに記載の自己反復的羽ばたき様運動が可能な心筋組織-コラーゲンの自己可動膜の製造方法。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の心筋組織-コラーゲンの自己可動膜に、薬剤を接触させる工程、を有する、薬剤評価方法。
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の心筋組織-コラーゲンの自己可動膜を含む心臓再生用医療製品。
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