JP7125776B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP7125776B2
JP7125776B2 JP2020126258A JP2020126258A JP7125776B2 JP 7125776 B2 JP7125776 B2 JP 7125776B2 JP 2020126258 A JP2020126258 A JP 2020126258A JP 2020126258 A JP2020126258 A JP 2020126258A JP 7125776 B2 JP7125776 B2 JP 7125776B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
state
setting
game
power
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020126258A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020171792A (ja
Inventor
健志 大島
要 知念
慎吾 安保
雄大 川北
勇太 堀池
大介 堀井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Newgin Co Ltd
Original Assignee
Newgin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Newgin Co Ltd filed Critical Newgin Co Ltd
Priority to JP2020126258A priority Critical patent/JP7125776B2/ja
Publication of JP2020171792A publication Critical patent/JP2020171792A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7125776B2 publication Critical patent/JP7125776B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、遊技機に関し、特に、遊技領域に遊技球を打ち込んで遊技を行うパチンコ遊技機に関する。
パチンコ機に代表される遊技機には、復電時の操作手段の態様に応じてRAMクリア処理を実行するものがある(例えば、特許文献1)。
特開2016-193229号公報
さらに、昨今の遊技機では、RAMクリア処理の機能に加え、賞球の付与に関する有利度が異なる複数段階の設定値の機能の導入が求められている。
また、設定値の機能を搭載するにあたっては、設定値を変更する状態や設定値を確認する状態を復電時の操作手段の態様に応じて設定する必要があり、双方の機能を搭載した場合に復電時の操作の複雑化が懸念される。
よって、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、RAMクリア処理の機能及び設定値の機能の双方を搭載しつつも、復電時の操作の複雑化を抑えることができる遊技機を提供するものである。
本発明によれば、遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与し、予め定められた数の設定値から一の設定値が設定され、設定された該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が定まる遊技機であって、遊技盤が配設され、開閉可能に構成された開閉体と、前記開閉体が開放状態である場合に操作可能な位置に配置され、且つ第一の位置及び第二の位置のうちの一方の位置から他方の位置へ変位可能である第一の変位部を有する第一の操作手段と、前記開閉体が開放状態である場合に操作可能な位置に配置され、且つ第三の位置及び第四の位置のうちの一方の位置から他方の位置へ変位可能である第二の変位部を有する第二の操作手段と、復電後の復帰状態として、新たに前記設定値を設定可能な設定変更状態、現在設定されている前記設定値を確認可能な設定確認状態、遊技の進行が可能な遊技可能状態、及び遊技の進行が不能な遊技停止状態を設定可能な復帰状態設定手段と、異常状態を判定し得る異常判定手段と、前記設定変更状態又は前記設定確認状態の際に、前記設定変更状態であることを示す設定変更中報知又は前記設定確認状態であることを示す設定確認中報知を行い、前記復帰状態設定手段により前記設定変更状態又は前記設定確認状態から他の状態に変更された場合に、該設定変更中報知又は該設定確認中報知を終了させる報知処理手段と、を備え、前記復帰状態設定手段は、電断時の状態が前記遊技可能状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第二の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第四の位置である、第一の場合には、前記設定変更状態を設定可能であり、電断時の状態が前記遊技可能状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第二の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第三の位置である、第二の場合には、前記設定確認状態を設定可能であり、電断時の状態が前記遊技可能状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第一の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第四の位置である、第三の場合には、RAMクリア処理が実行された後に前記遊技可能状態を設定可能であり、電断時の状態が前記遊技可能状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第一の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第三の位置である、第四の場合には、前記RAMクリア処理が実行されることなく前記遊技可能状態を設定可能であり、電断時の状態が前記設定変更状態である場合において、前記開閉体が開放状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第二の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第四の位置である場合には、前記設定変更状態を設定可能である一方、前記開閉体が閉鎖状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第二の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第四の位置である場合には、前記遊技停止状態を設定可能であり、電断時の状態が前記遊技停止状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第二の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第四の位置である場合において、前記開閉体が開放状態である場合には、前記設定変更状態を設定可能である一方、前記開閉体が閉鎖状態である場合には、前記遊技停止状態を設定可能であり、前記復帰状態設定手段は、更に、前記第一の場合であり、且つ復電時に前記開閉体が開放状態である場合には、前記設定変更状態を設定可能である一方、前記第一の場合であり、且つ復電時に前記開閉体が閉鎖状態である場合には、前記RAMクリア処理が実行された後に、前記遊技可能状態を設定可能であり、前記第三の場合には、復電時に前記開閉体の開閉状態に関わらず、前記遊技可能状態を設定可能であり、前記報知処理手段は、前記設定変更中報知を行っている際に、前記異常判定手段により前記異常状態が判定された場合には、前記RAMクリア処理がされたことを示すRAMクリア報知を前記設定変更中報知の終了後に行い、判定された前記異常状態に対応する異常状態報知を該RAMクリア報知の終了後に開始し、前記設定確認中報知を行っている際に、前記異常判定手段により前記異常状態が判定された場合には、復電したことを示す復電報知を前記設定確認中報知の終了後に行い、判定された前記異常状態に対応する異常状態報知を該復電報知の終了後に開始することを特徴とする遊技機が提供される。

本発明によれば、復電時の操作の複雑化を抑えることができる遊技機が提供される。
遊技機の正面図である。 図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。 図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図である。 遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。 遊技機の背面図である。 大入賞口の奧方に位置する連通路を示す図である。 遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。 遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。 主制御基板における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。 設定キースイッチの態様とRAMクリアスイッチの態様との組み合わせのパターンを示す図である。 本実施形態に係るエラー状態と各エラー状態が判定可能となる遊技機の状態と各エラー状態に対応するエラー報知態様とを示す図である。 復帰状態設定処理のフローを示す図である。 異常状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。 設定変更状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。 設定確認状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。 遊技可能状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。 設定変更処理のフローを示す図である。 設定確認処理のフローを示す図である。 遊技可能状態移行処理のフローを示す図である。 状態別の主制御基板モニタの表示態様を示す図である。 復電時に異常がある場合(RAMに異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)の復電時の遊技機の状態を整理した表である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。 設定変更状態になる場合の復電時の遊技機の動作シーケンスを示す図である。 設定確認状態になる場合の復電時の遊技機の動作シーケンスを示す図である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合の復電時の遊技機の状態の変形例を整理した表である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合の復電時の遊技機の状態の変形例を整理した表である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出上の特典を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し)に関して有利であることを指す。
<概要>
本実施形態に係る遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態の特徴の概要を説明する。
本実施形態に係る遊技機10は、遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することでその入賞口に対応する数の賞球を付与し、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定された設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機、いわゆるパチンコ遊技機であり、特徴的な構成として、操作手段と、復帰状態設定手段と、異常判定手段と、を少なくとも備えている。
後述の設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43が操作手段の具体例である。
復帰状態設定手段は、復電後の復帰状態を設定する。
本明細書において復電とは、電断状態から遊技機10に必要な電力が供給されるようになることを意味し、「復電時」とは復電された時を意味し、「復電時」と「復電後」とは時間的に重複する場合がある。
また、電断とは、特に断りがない限り、一次電源による供給電圧が所定の電圧以下となることを示すものとし、「電断時」とは遊技機10に必要な電力が供給されている状態において電断が発生した時を意味し、「電断状態」とは一次電源による供給電圧が所定の電圧以下となっている状態を意味するものとする。
復帰状態設定手段は、復電後の遊技機10の復帰状態として、設定値の変更が可能な設定変更状態、設定値の確認が可能な設定確認状態、及び遊技の進行が可能な遊技可能状態を設定可能である。
後述の復帰状態設定手段176が上述の復帰状態設定手段の具体例であり、復帰状態設定手段176は、後述するとおり、設定変更状態、設定確認状態、及び遊技可能状態に加えて、遊技の進行が不可能な遊技停止状態を当該復帰状態として設定する。なお、遊技可能状態には、所定時間経過を契機として出力されるデモ演出が実行されている状態も含まれる。
具体的には、復帰状態設定手段は、電断時の状態が遊技可能状態であり、且つその電断に対する復電時の操作手段の態様が第一の態様(設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がON)である第一の場合(図24(a)の右下のパターン)には、上記設定変更状態を設定し、電断時の状態が遊技可能状態であり、且つその電断に対する復電時の操作手段の態様が第二の態様(設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFF)である第二の場合(図24(a)の左下のパターン)には、設定確認状態を設定し、電断時の状態が遊技可能状態であり、且つその電断に対する復電時の操作手段の態様が第三の態様(設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がON)である第三の場合(図24(a)の右上のパターン)には、遊技可能状態を設定し、電断時の状態が遊技可能状態であり、且つその電断に対する復電時の操作手段の態様が第四の態様(設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFF)である第四の場合(図24(a)の左上のパターン)には、遊技可能状態を設定するものであり、当該第三の場合には、RAMクリア処理が実行された後に、遊技可能状態が設定される一方、当該第四の場合には、RAMクリア処理が実行されることなく、遊技可能状態が設定される。
異常判定手段は、上述の設定変更状態及び上述の設定確認状態のいずれの状態時においても、異常状態を判定することができる。
ここで「異常状態」とは、正常ではない状態を意味し、例えば、遊技機10自体に何等かのハードウェア障害又はソフトウェア障害が生じている状態、遊技機10の遊技者が推奨されない操作又は不正操作(いわゆるゴト)を行っている状態などを含む。
後述のメインエラー制御手段165が異常判定手段の具体例であり、後述の例では、磁気感知エラーが、設定変更状態及び設定確認状態のいずれの状態時においても判定され得る異常状態として例示されている。
但し、異常判定手段で判定される具体的な異常状態は何ら制限されない。
また、本明細書において用語「エラー」及び「異常」は、特に区別することなく、同意の文言として用いる。
このように、復電時の操作手段の態様に応じて復電後の復帰状態を選択可能とすることで、復電時の操作の複雑化を抑えることができる。
なお、後述する本実施形態では、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定の有利度が高くなることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなるように構成されているが、特図当否判定に限らず、特図停止図柄抽選、普図当否判定、及び普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(又は判定)について設定差を設けることで、設定される設定値が大きくなるほど有利が高くなる(設定される設定値に応じて有利度が異なる)ようにしてもよい。すなわち、設定される設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるように構成されていればよい。
また、上記RAMクリア処理とは、RAM103の遊技に係る領域(後述するベース値に係る領域とは異なる領域)の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアすることを指し、RAMクリア処理を実行するにあたり、設定値に異常がある場合(設定値が範囲外の場合)には、設定値に係る領域もクリアするようにしてもよい。
なお、RAM103のベース値に係る領域が異常である場合等、当該領域をクリアする条件が充足された場合には、当該領域をクリアするようにしてもよい。
また、上述の各場合(第一の場合~第四の場合)において、各場合に対応する復帰状態を必ず設定する必要はなく、少なくとも一部(RAM103の遊技に係る領域に異常がある場合や、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合等の例外ケースを除く)で各場合に対応する復帰状態が設定されればよい。
以下、このような特徴を有する遊技機10について具体的に説明する。
<遊技機10の構造について>
まず、図1から図6を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図であり、図6は、大入賞口55の奧方に位置する連通路を示す図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称す)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50a及び遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27及び下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、及びプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替える又は遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、及びそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(38a、38b、38c、38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や演出ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力又は点灯若しくは消灯することができる。
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、さらに、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる装飾図柄の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列における装飾図柄の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄及び普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも、2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
遊技盤50の前面には、図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側及び上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51及び内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72Aが付設されており、大入賞口センサ72Aの検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応付けられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
大入賞口55には特別電動役物65が付設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66Aにより開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
なお、特別電動役物は、「アタッカー」と称され、特別電動役物ソレノイド66Aによって特別電動役物が開放状態となることを、「アタッカー開放」と称する場合がある。
また、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因する小当り遊技の少なくとも一部においても特別電動役物65が開放状態となるが、上記の大当り遊技と比較して当該開放状態となる時間が短い。そのため、小当り遊技は、大当り遊技よりも不利な遊技状態と言える。
図6に示されるように、大入賞口55の奧方には連通路58が設けられており、連通路58には、入球した遊技球を検知する大入賞口センサ72A及び特定領域センサ72Bが配置されている。なお、図6(a)又は図6(b)における上流側の白抜き矢印は、大入賞口55から流下してきた遊技球が連通路58(通過経路58a)を通過する方向を示している。
大入賞口センサ72Aによる遊技球の検知は、上述したとおり、大入賞口55に係る入賞の条件であり、その検知に基づいて大入賞口55に対応付けられた賞球が付与される。
特定領域センサ72Bによる遊技球の検知は、大当り遊技終了後に特図高確とする条件であり、その検知に基づいて大当り遊技終了後に特図高確とされることが決定される。
連通路58は、上流側から下流側に向かって、通過経路58aが通過経路58bと通過経路58cとに分かれる形状を有しており、通過経路58bと通過経路58cとの分岐部に振分部材68が設けられている。振分部材68は、通過する遊技球を通過経路58b又は通過経路58cのいずれか一方に振り分ける。
より詳細には、振分部材68は、基端部を軸にして回動可能に当該分岐部に支持されており、その回動位置に応じて、図6(a)に示す状態と図6(b)に示す状態とが切り替えられる。図6(a)の状態においては、振分部材68が通過経路58bへの遊技球の流下を規制することで、通過経路58aを通過した遊技球は、通過経路58cへと流下する。一方、図6(b)の状態においては、振分部材68が通過経路58cへの遊技球の流下を規制することで、通過経路58aを通過した遊技球は、通過経路58bへと流下する。
振分部材68は、後述の電動役物制御手段150によって制御される振分部材ソレノイド66Bの作動に応じて回動し、その位置が切り替えられる。
また、連通路58には、振分部材68の位置を検知する振分部材センサ72Cが設けられている。振分部材センサ72Cは、回動する振分部材68の先端部が通過可能な通過空間を挟んだ両側(図6における紙面手前側と紙面奥側)に配設された発光部及び受光部を有しているフォトセンサである。振分部材センサ72Cは、受光部が発光部から照射される光を振分部材68の先端部で遮蔽されずに受光する状態であるか或いは当該光が振分部材68の先端部で遮蔽される状態であるかを判別することで、振分部材68の位置を検知する。即ち、振分部材センサ72Cからの出力信号により、少なくとも、振分部材68が通過経路58bへの遊技球の流下を規制している状態(図6(a)の状態)となっているか否かが判断可能である。
なお、図6(a)又は図6(b)における下流側の白抜き矢印は、遊技球が連通路58(通過経路58bまたは通過経路58c)から排出される方向を示している。
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応付けられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大しうる。
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述した各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
このようにして、遊技機10は、遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで入賞口に対応する数の賞球を付与する。
また、本実施形態では、上記入賞口及びアウト口に入球した遊技球(以下、「アウト球」と称する)を検出するためのアウト球センサ75(図示省略)を備えており、当該センサの検出結果を用いて計数されたアウト球数は、ベース値を導出するために用いられる。
ここで、ベース値とは、最も不利な状態(後述する、特図低確、且つ普図低確の状態)におけるセーフ球数(賞球数)÷アウト球数×100で導出される値であり当該値は、後述する主制御基板モニタ97に表示される。
より具体的には、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数の60000区切りの区間でベース値を導出し、導出したベース値を次の区間に表示(例えば、アウト球数が60001~120000の区間で導出したベース値を120001~180000の区間で表示)する。そして、表示される値は、導出したベース値の整数部分(小数点第一位を四捨五入)である。
遊技盤50の背面側には、図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409、及び設定基板41が装着されている。そして、閉状態において、第1副制御基板ケース209及び第2副制御基板ケース309、並びに主制御基板ケース109の一部を背面側から覆い、遊技盤50の背面から後方に開放可能な開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、各基板を覆う基板ケース及びカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケース及びカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
主制御基板100には、設定値、ベース値、及び遊技停止状態の種別(詳細は、後述)を表示する主制御基板モニタ97が設けられ、当該モニタは、遊技盤50の背面側から視認可能となっている。また、当該モニタの表示は、主制御基板100により制御される。
本実施形態では、設定されている設定値、ベース値、及び遊技停止状態の種別を同一の表示装置(主制御基板モニタ97)で表示しているが、これらの一部又は全部を別の表示装置に表示するようにしてもよい。
ここで、設定値とは、後述する特図当否判定の有利度(大当りが導出される確率)に影響を与える値である。本実施形態における設定値は、設定値1、設定値2、及び設定値3の計3段階が設けられており、設定されている設定値(以下、「現在の設定値」と称する場合がある)の値が大きくなるに従って特図当否判定の有利度が高くなるように構成されている。なお、設定値に応じた特図当否判定の詳細は、後述する。
また、設定値は、後述する設定変更手段177による設定変更処理によって変更可能であり、現在の設定値は、後述する設定確認手段178による設定確認処理において確認可能であり、設定変更処理及び設定確認処理の詳細は、後述する。
電源制御基板500には、遊技島の電源設備から供給される一次電源を遊技機10に供給するために操作される電源スイッチ40が設けられている。
設定基板41には、後述する復電時(電源投入時)の復帰状態を決定するための操作部として、遊技盤50の背面側から操作可能な位置に、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43が設けられている。
設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43は、透明性を有する設定基板カバー44に覆われており、設定基板カバー44は、閉状態で設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43を覆い、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により遊技盤50の背面から後方に開放可能に形成されている。なお、設定基板カバー44は、設定キースイッチ42を操作するために用いられる設定キー600が挿入されている状態では、閉鎖状態にならないように構成されている。
また、設定基板カバー44は、ヒンジ機構によって開閉可能に構成されているが、上下又は左右にスライドするスライド式のカバーであってもよい。
このような遊技盤50の背面側に設けられた電源スイッチ40、設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43は、操作手段と呼ぶことができ、遊技機10は、操作手段を備えていると換言できる。また、操作手段は、第一の操作手段(設定キースイッチ42)及び第二の操作手段(RAMクリアスイッチ43)で構成されると換言することもできる。更に言えば、遊技機10は、前面に遊技盤(遊技盤50)が配設され、開閉可能に構成された開閉体(中枠17)を備え、操作手段(設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43)は、遊技盤50の背面側に配設されたものであると換言することもできる。
このように、本実施形態では、各操作部(電源スイッチ40、設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43)は、遊技盤50の背面側に設けられているため、遊技機10が遊技島に設置された状態、即ち外枠15が遊技島に固定された状態では、中枠17を開放状態としなければ、操作が困難となっている。
また、遊技盤50の背面側における開閉カバー45の上部には、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、更に、タンクレール47及び払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
<遊技機10の制御構成について>
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図7は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図7に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない制御構成を備えていてもよい。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、又は遊技可能状態)、設定中の設定値、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、ベース値が格納される領域(RAM103のベース値に係る領域)と、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数及びバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)と、RAM103のベース値に係る領域に関するチェックサムの補数及びバックアップフラグが格納される領域(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)とがバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103のベース値に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と、RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72A、特定領域センサ72B、振分部材センサ72C、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76、磁気センサ77等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、主制御基板モニタ97、普通電動役物ソレノイド62、特別電動役物ソレノイド66A、及び振分部材ソレノイド66Bに電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。さらに、主制御基板100は、設定基板41と電気的に接続されており、設定基板41を介して設定キースイッチ42、及びRAMクリアスイッチ43の操作を検知可能に構成されている。
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線及び1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
第1副制御基板200は、演出ボタン37及びカーソルボタン38に電気的に接続されており、演出ボタン37及びカーソルボタン38に対する操作を検知可能に構成されている。
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ画像及び音響を指示する画像制御コマンド、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データ、可動装飾体及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像及び音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
第1副制御基板200は、演出ランプ35と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ35は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
更に、第1副制御基板200は、可動装飾体22及びサブ表示部82と電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データを送信する。
可動装飾体及びサブ表示部82は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置80へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
払出制御基板400は、CPU401、ROM402及びRAM403(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、発射ハンドルの操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、及び電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧以下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、及び払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、及び払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
<遊技機10の機能構成について>
次に、図8を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図8は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図8に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図8で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、必要に応じて、機能構成を説明する際に、図9及び図10も参照することとする。
主制御基板100は、図8に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、及び電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、図7を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一又は複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57又は第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、及び普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を、特図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
メイン保留制御手段120は、特図2及び普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
また、メイン保留制御手段120は、特図1又は特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算又は減算)した際に、特図1保留カウンタ及び特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報及び特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される。
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合に、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、及び特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一又は同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定は、後に実行される抽選の結果と同一の結果が導出される。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、さらに、本実施形態では、普図高確中の特図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定コマンドの送信を規制している。
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、及び特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1及び特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1及び特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することの全ての条件が充足されたことである。
ここで、図9は、主制御基板100における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、図9で示す抽選テーブル以外の抽選テーブルを含め、以下の抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、以降の抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。同様に、以降で図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「-」又は「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。同様に、抽選に使用される乱数範囲の最大値と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。
特図当否判定手段131は、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と現在の設定値に対応する特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、小当たり、はずれのいずれに該当するかを抽選によって決定する。
図9(a)は、特図1当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~65535である。そのため、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には、180/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、190/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、200/65536の確率で大当りが導出される。また、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には、450/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、475/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、500/65536の確率で大当りが導出される。なお、小当りについては、いずれの設定値が設定されている場合であっても、300/65536の確率で導出される。
図9(b)は、特図2当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1当否判定の場合と同様に、0~65535である。そのため、特図低確において、現在の設定値が設定値1である場合には、180/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、190/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、200/65536の確率で大当りが導出される。また、特図高確において、現在の設定値が設定値1である場合には、450/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、475/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、500/65536の確率で大当りが導出される。なお、小当りについては、特図1当否判定とは異なり、いずれの設定値が設定されている場合であっても導出されない。
このように、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
なお、後述するRAMクリア処理が実行された場合には、特図低確が設定されることとなる。
また、設定される設定値が大きくなるほど大当りが導出される確率が高くなるため、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定(特図1当否判定、特図2当否判定のいずれも)の有利度が高くなると言える。
また、特図低確の大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)と、特図高確で大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)の比率が、設定される設定値に関わらず一定(本実施形態では、1:2.5)となるように抽選値が設定されており、当該比率が一定とは、大当り確率の分母(分子を1とした場合)の整数部分(小数点以下は、切り捨て、切り上げ、及び四捨五入のいずれか)の比率が一定となればよい。すなわち、前者の確率の分母と、後者の確率の分母の比率が、設定される設定値に関わらず略一定となるように抽選値が設定されていればよい。
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段131によって大当りが導出された場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図9(c)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、50/100の確率(全ての設定値で同一)で図柄A、50/100の確率(全ての設定値で同一)で図柄Bが停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、大当り遊技中に特別電動役物65が十分な時間(概ね9球入賞する程度)に亘って解放される回数(ラウンド数(R数))が9であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数が8であり、且つ大当り遊技終了後に特図低確、普図高確(詳細は後述)となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。よって、図柄Aは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において、図柄Bよりも有利な図柄である。
図9(d)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1停止図柄抽選と同様に、0~99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、65/100の確率(全ての設定値で同一)で図柄a、35/100の確率(全ての設定値で同一)で図柄bとなる。
ここで、図柄aは、ラウンド数が16であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数が8であり、大当り遊技終了後に特図低確、普図高確となる通常図柄である。よって、図柄bよりも図柄aの方が有利度が高くなると言える。
このように、本実施形態では、特図1及び特図2のいずれにおいても、各停止図柄が導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定であり、特図停止図柄抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
また、本実施形態は、特図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特図1の図柄変動よりも特図2の図柄変動が有利になっている)。この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられた特定領域(通過経路58b)を通過した場合に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、振分部材68の変位制御により特定領域(通過経路58b)の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
また、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段によって大当りが導出されなかった場合には、特図1の小当り時は図柄C、特図1のはずれ時は図柄D、特図2のはずれ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する。
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターン(変動時間)を決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態(詳細は、後述)と今回の特図当否判定手段131の抽選結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定する。
なお、本実施形態では、上述の特図停止図柄抽選と同様に、特図変動パターン導出状態及び特図当否判定手段131の抽選結果が同一であれば、各特図変動パターンが導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定となる。
また、特図変動パターン導出手段133は、決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行する。普図抽選手段135は、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、及び普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率(全ての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの1/65536の確率ではずれとなる一方、普図低確では、1/65536の確率(全ての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536ではずれとなる)ようにしてもよい。
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定ではずれとなった場合には、特図1、2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
なお、後述するRAMクリア処理が実行された場合には、普図低確が設定されることとなる。
また、本実施形態では、普図に関する抽選(普図当否判定、普図停止図柄抽選、及び普図変動パターン抽選)のいずれにおいても各抽選結果が導出される確率は、設定値に関わらず一定であり、普図に関する抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
なお、本実施形態は、上述の通り、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定の有利度が高くなることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなるように構成されているが、特図当否判定に限らず、特図停止図柄抽選、普図当否判定、及び普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(又は判定)について設定差を設けることで、設定される設定値が大きくなるほど有利が高くなる(設定される設定値に応じて有利度が異なる)ようにしてもよい。すなわち、設定される設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるように構成されていればよい。
このように、遊技機10は、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定された設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるように構成されている。
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始デモに係る時間、及び小当り終了デモに係るデモ時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間のいずれも同一の時間となる。
図柄表示制御手段145は、特図1の特図変動パターン(変動時間)に従って、特図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターン(変動時間)に従って、特図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1及び特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66Aに制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する解放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物65の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。
また、電動役物制御手段150は、特図停止図柄抽選手段132による抽選で確変図柄(図柄A)が停止図柄として決定された場合、大当り遊技の規定ラウンド目(本実施形態では、9ラウンド目)に、振分部材ソレノイド66Bに制御信号を出力し、特定領域(通過経路58b)の通過が容易となるように(図6(b)の状態)振分部材68を回動(変位)させる。この結果、特定領域センサ72Bにより特定領域(通過経路58b)への遊技球の通過(V入賞)が検知されると、遊技状態制御手段155によりその大当り遊技の終了後に特図高確とされる。
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が小当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66Aに制御信号を出力し、特別電動役物65を短期間(0.05秒)だけ開放させる。
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時には、次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とする。なお、特図低確且つ普図高確の状態を低確時短と称する場合がある。
更に、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。具体的には、特図変動パターン導出状態を大別すると、特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態A、特図低確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態B、及び特図高確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態Cがあり、大当り遊技中を除いて特図抽選状態及び普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、及び特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10自体の異常状態や遊技者により不正行為が行われている状態などといったエラー状態又はエラー状態からの復帰を判定する。メインエラー制御手段165は、その判定結果を示す制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
メインエラー制御手段165は、複数種のエラー状態を判定することができる。本実施形態は、誘導磁界検知エラー、大入賞口不正入賞エラー、大入賞口過剰入賞エラー、スイッチ断線エラー、扉開放エラーなどのように、メインエラー制御手段165又はサブエラー制御手段230により判定されるエラー状態の種類を何ら制限するものではない。
本明細書では、説明を分かり易くするために、代表的なエラー状態として、磁気感知エラー、経路振分エラー(球詰まりエラー)、右打ちエラーを例示し、磁気感知エラーが、メインエラー制御手段165により判定され、経路振分エラー及び右打ちエラーが、サブエラー制御手段230により判定される例を挙げる。もちろん、各種エラー状態を判定する手段が主制御基板100又は第1副制御基板200のいずれにおいて実現されるかについても何ら制限されない。
また、メインエラー制御手段165は、磁気感知エラー等のような重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
なお、各種エラー状態の判定処理の詳細は後述する。
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に制御コマンド(演出制御コマンド)が記憶されている場合に、当該制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176、設定変更手段177、設定確認手段178、及び遊技可能状態移行手段179を備える。
復帰状態設定手段176は、復電後の復帰状態を、当該RAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、及び復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せに基づいて設定する復帰状態設定処理を実行する。この処理において、復帰状態設定手段176は、RAM103のうちバックアップされる領域の各種情報を参照する。
当該処理によって設定される復帰状態には、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、及び遊技可能状態(RAMクリア処理を伴う場合と、RAMクリア処理を伴わない場合とがある)がある。
即ち、復帰状態設定手段176は、復電後の復帰状態として、設定値の変更が可能な設定変更状態、設定値の確認が可能な設定確認状態、及び遊技の進行が可能な遊技可能状態を設定可能である。このため、復帰状態設定処理は、復電後の復帰状態に応じて、異常状態時復帰状態設定処理、設定変更状態時復帰状態設定処理、設定確認状態時復帰状態設定処理、及び遊技可能状態時復帰状態設定処理に更に細分化されている。これらの処理の詳細については後述する。
設定変更手段177は、設定変更状態が設定された場合に、設定値の変更を可能とする設定変更処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
設定確認手段178は、設定確認状態が設定された場合に、設定値の確認を可能とする設定確認処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態移行処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
復帰状態設定手段176及び設定変更手段177は、RAMクリア条件に応じて、RAMクリア処理を実行する。このため、設定変更手段177は、設定変更状態の時にRAMクリア条件に応じてRAMクリア処理を行うRAMクリア手段と呼ぶこともできる。
RAMクリア処理では、具体的には、RAM103の遊技に係る領域のうち、設定値に係る領域を除く領域に格納されるデータをクリアする。ここで、RAMクリア処理におけるデータのクリアは、例えば、各種データを初期化する(初期値に戻す)ことを含む。
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103の遊技に係る領域(ベース値に係る領域とは異なる領域)に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数を記憶させる処理、及び当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする処理を実行する。また、RAM103のベース値に係る領域に対しても、RAM103のうちの遊技に係る領域と同様に、RAM103のベース値に係る領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数を記憶させる処理、及びRAM103のベース値に係る領域対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする処理を実行する。そして、このような処理が適用されたRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域及びRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域は、RAM103の遊技に係る領域及びRAM103のベース値に係る領域と共に、電断状態においてもバックアップされる。
第1副制御基板200は、図8に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段250、サブ情報記憶手段260、及びサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、図7を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、及び大当り演出制御手段227を備える。
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドが送信された場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、特図変動パターン導出状態Aには通常モード、特図変動パターン導出状態Bには確変モード、特図変動パターン導出状態Cには低確時短モードが対応する。
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。
演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
サブ保留制御手段223は、保留コマンドの受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特図1保留カウンタと特図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。
なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出ルート決定手段222は、決定された演出ルートの各段階において、実行する演出の内容(演出パターン)を、当該演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出内容決定手段225によって決定された演出内容等に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。なお、以下の説明では、特に断りがない限り、装飾図柄の最終的な停止を、単に、装飾図柄の停止と表現する場合がある。
本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、及び数字の「7」を模した「7図柄」があり、以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
また、装飾図柄制御手段226は、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させて決定している。具体的には、図柄Aと図柄aには、奇数図柄揃い(例えば、「1図柄」-「1図柄」-「1図柄」)を対応させ、図柄Bと図柄aには、偶数図柄揃い(例えば、「2図柄」-「2図柄」-「2図柄」)を対応させ、図柄Cと図柄Dと図柄cにはバラケ目(いずれの図柄揃いもない図柄の組合せ)を対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像及び音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像及び音響に関する画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。読み出した演出データに画像及び音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像及び音響に関する画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
また、上述したとおり、本実施形態では、サブエラー制御手段230は、メインエラー制御手段165と独立して、独自に、上述したエラー状態を判定する。具体的には、サブエラー制御手段230は、経路振分エラー(球詰まりエラー)及び右打ちエラーを判定し、それらエラー状態であると判定した場合には、エラー演出を実行する演出データを読み出す。サブエラー制御手段230によるエラー状態の判定処理の詳細については後述する。もちろん、サブエラー制御手段230は、このようなエラー状態判定を行わなくてもよいし、他のエラー状態を更に判定してもよい。
ランプ制御手段240は、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段220又はサブエラー制御手段230によって読み出された演出データに演出ランプ35に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ35へ送信する。
可動役物制御手段250は、可動装飾体22及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22及びサブ表示部82へ送信する。
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させ、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。なお、各画像制御コマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
<設定キースイッチ42の態様、及びRAMクリアスイッチ43の態様について>
次に、上述の復帰状態設定処理の詳細を説明するのに先立ち、図10を用いて、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせについて説明する。図10は、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせのパターンを示す図である。
まず、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43のそれぞれは、一方の位置から他方の位置に変位する変位部(図示省略)と、当該変位部をいずれかの位置で検知するセンサ(図示省略)を備えており、主制御基板100のCPU101は、当該センサの検知結果によって各スイッチの態様を把握することができる。
設定キースイッチ42は、図10(a)~図10(d)に示す通り、設定キー600が挿入された状態で操作可能となるスイッチである。具体的には、設定キースイッチ42は、図10(a)及び図10(b)に示されるように、設定キー600を挿入するための挿入口が縦長の状態で、OFF状態となり、図10(c)及び図10(d)に示すように、OFF状態から挿入面に向かって右回りに90度回転させて当該挿入口が横長の状態となることで、ON状態となる。
設定キースイッチ42は、OFF状態では設定キー600の挿抜が可能であり、ON状態では設定キー600が抜けないようになっていることが好ましい。これによれば、設定キースイッチ42がON状態かOFF状態かを簡単に確認することができ、誤操作を防止することができる。
そのため、設定キースイッチ42のOFF状態は、設定キー600が挿入されているか否かは無関係である。
設定キースイッチ42は、OFF状態となる位置、及びON状態となる位置のそれぞれにおいて、外力を要することなく、変位部を保持することができる。
また、RAMクリアスイッチ43は、当該スイッチの上面を押下することで操作される。具体的には、RAMクリアスイッチ43は、図10(a)及び図10(c)に示す状態、即ち突出状態でOFF状態となり、図10(b)及び図10(d)に示す状態、即ち押し下げられた状態でON状態となる。
RAMクリアスイッチ43は、変位部をOFF状態(突出状態)となる位置に付勢して保持している。このため、RAMクリアスイッチ43は、OFF状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持することができる一方、ON状態となる位置では、外力がなければ変位部を保持できないようになっている。
以上より、第一の操作手段(設定キースイッチ42)は、第一の位置(OFF状態となる位置)及び第二の位置(ON状態となる位置)のうちの一方の位置から他方の位置へ変位可能である第一の変位部を備え、第一の位置及び第二の位置のそれぞれの位置において、外力を要することなく第一の変位部を保持するものであり、第二の操作手段(RAMクリアスイッチ43)は、第三の位置(OFF状態となる位置)及び第四の位置(ON状態となる位置)のうちの一方の位置から他方の位置へ変位可能な第二の変位部を備え、第二の変位部を第三の位置に付勢して保持するものであると換言できる。
ここで、上述のように、RAMクリアスイッチ43は、OFF状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持することができる一方、ON状態となる位置では、外力がなければ変位部を保持できないように構成されることが好ましいが、必ずしもそのような構成でなくてもよい。例えば、設定キースイッチ42と同様に、RAMクリアスイッチ43は、ON状態となる位置で外力を要することなく変位部を保持することができるように構成されていてもよい。
図10(a)には、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFの状態が示されている。詳細は後述するが、例えば、復電時が当該状態であり、復電時に異常がなく(詳細は、後述)、且つ直前の電断時の状態(当該復電に対応する電断時の状態)が遊技可能状態であった場合には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定される。
図10(b)には、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONの状態が示されている。詳細は後述するが、例えば、復電時が当該状態であり、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態であった場合には、RAMクリア処理が実行され、且つ復帰状態として遊技可能状態が設定される。
図10(c)には、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFの状態が示されている。詳細は後述するが、例えば、復電時が当該状態であり、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態であった場合には、復帰状態として設定確認状態が設定される。
図10(d)には、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONの状態が示されている。詳細は後述するが、例えば、復電時が当該状態であり、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態であった場合には、復帰状態として設定変更状態が設定される。
このように、本実施形態において設定される復帰状態は、復電時の設定キースイッチ42の態様及び復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せによって決定される。
即ち、遊技機10において、第一の態様(設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がON)、第二の態様(設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFF)、第三の態様(設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がON)、及び第四の態様(設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFF)のそれぞれは、第一の変位部の位置と第二の変位部の位置との組み合わせで特定されるものであると換言できる。
なお、復電時の設定キースイッチ42の態様及び復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せと、設定される復帰状態の関係性の詳細は、後述する。
<設定変更状態、設定確認状態、及び遊技可能状態におけるエラー状態判定処理について>
ここで、メインエラー制御手段165又はサブエラー制御手段230におけるエラー状態判定処理について図11を用いて詳述する。図11は、本実施形態に係るエラー状態と各エラー状態が判定可能となる遊技機10の状態と各エラー状態に対応するエラー報知態様とを示す図である。
上述したとおり、設定変更状態及び設定確認状態は、復帰状態設定手段176により設定される状態であり、遊技可能状態は、復帰状態設定手段176、設定変更手段177又は設定確認手段178により設定される状態である。
図11に図示されるエラー状態は、上段に表記されているものほど優先的に報知されるものであり、二種のエラー状態が重複するタイミングで判定された場合、上段のエラー状態に対応するエラー報知がそれよりも下段のエラー状態に対応するエラー報知よりも優先的に実行される。
各種エラー報知は、エラー状態種に応じて決められた報知処理手段(演出表示装置80、スピーカ33、演出ランプ35等)により所定の態様で行われる。
即ち、異常判定手段(メインエラー制御手段165及びサブエラー制御手段230)において判定されるエラー状態の一部又は全部(少なくとも一部)には優先度が付されており、報知処理手段は、複数種の異常状態が判定された場合には、優先度が高い異常状態に対応する報知を行うということができる。
なお、図11に示すエラー状態は具体例であって、遊技機10は、ここで図示しないエラー状態を報知可能に構成されてもよいし、ここで図示しているエラー状態の一部を報知不能に構成されてもよい。また、図11に示すエラー報知内容は具体例であって、遊技機10は、同様のエラー状態を他の報知態様によって報知してもよい。
以下、図11に示される各エラー状態の判定処理及びエラー報知態様についてそれぞれ説明する。但し、以下のエラー状態判定処理及びエラー報知態様は、あくまで一例であり、以下の説明の内容に限定されない。
磁気感知エラーは、いわゆる磁石ゴトが行われていると判定された場合に生起されるエラー状態である。例えば、メインエラー制御手段165は、磁気センサ77からの出力信号に基づいて、所定強度の磁気が規定時間連続で検知された場合に、磁気感知エラーと判定する。メインエラー制御手段165は、磁気感知エラーと判定すると、磁気感知エラーの指定情報を含むエラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。これにより当該エラーコマンドは、第1副制御基板200に向けて送信される。
磁気感知エラーの指定情報を含むエラーコマンドが第1副制御基板200で受信されると、サブエラー制御手段230は、図11に示される報知態様のエラー演出を実行するための演出データを読み出す。この読み出された演出データに基づいて次のような態様のエラー報知(演出)が行われる。
(イ)メイン表示部81の全画面に磁気感知エラーが発生した旨を表示させる。
(ロ)「磁気センサーが反応しました」との音声をエラー用音声チャネルでスピーカ33から出力させ、その際に他の音声チャネルを消音させる。
(ハ)上枠の演出ランプ35aを黄色に点滅させ、側枠の演出ランプ35b及び35cを赤色に点滅させる。
更に、セキュリティ信号が出力される。
ここでセキュリティ信号とは、遊技機10外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。
経路振分エラーは、振分部材ソレノイド66Bが未作動であるにも関わらず振分部材68が通過経路58bへの遊技球の流下を規制していない状態(図6(b)の状態)となっていることにより生起されるエラー状態であり、球詰まりエラーとも呼ぶことができる。例えば、メインエラー制御手段165は、電動役物制御手段150からの情報により振分部材ソレノイド66Bの未作動を判定することができる。加えて、メインエラー制御手段165は、振分部材センサ72Cからの出力信号に基づいて、振分部材68が通過経路58bへの遊技球の流下を規制していない状態(図6(b)の状態)となっていると判定することができる。
メインエラー制御手段165は、振分部材ソレノイド66Bが未作動時に振分部材68が通過経路58bへの遊技球の流下を規制していない状態(図6(b)の状態)が規定時間経過する度に、経路振分エラーの指定情報を含むエラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。これにより当該エラーコマンドは、第1副制御基板200に向けて送信される。例えば、上述の規定時間は1500msに設定される。
一方で、メインエラー制御手段165は、振分部材ソレノイド66Bが未作動時に振分部材68が通過経路58bへの遊技球の流下を規制している状態(図6(a)の状態)に回復したことを検知すると、経路振分エラー解除の指定情報を含むエラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
経路振分エラーの指定情報を含むエラーコマンドが第1副制御基板200で受信されると、サブエラー制御手段230は、そのエラーコマンドの受信回数をカウントする。サブエラー制御手段230は、そのカウントされる回数が規定回数以上となると、経路振分エラー状態であると判定する。例えば、経路振分エラー状態の判定に用いられる当該規定回数は3回に設定される。一方で、サブエラー制御手段230は、経路振分エラー解除の指定情報を含むエラーコマンドが第1副制御基板200で受信されると、経路振分エラー状態から回復したと判定する。
サブエラー制御手段230は、経路振分エラー状態であると判定した場合には、図11に示される報知態様のエラー演出を実行するための演出データを読み出す。そして、この読み出された演出データに基づいて次のような態様のエラー報知(演出)が行われる。
(イ)メイン表示部81に経路振分エラーが発生した旨を帯状に表示させる。
(ロ)「不正を検知しました」との音声をエラー用音声チャネルでスピーカ33から出力させ、その際に他の音声チャネルを消音させる。
(ハ)上枠の演出ランプ35aを青色に点滅させ、側枠の演出ランプ35b及び35cを赤色に点滅させる。
また、このとき、セキュリティ信号が出力される。
このようなエラー報知は、経路振分エラー状態から回復したと判定されるまで継続される。なお、エラー報知(演出)が開始されてから規定時間(例えば、30秒)未満で経路振分エラー状態から回復したと判定された場合には、当該規定時間、エラー報知が継続された後、終了されてもよい。
右打ちエラーは、左打ち推奨状態のときの右打ち操作の検出回数が規定回数(例えば、15回)以上となった場合に生起されるエラー状態である。左打ち推奨状態のときに右打ち操作が長く行われている場合、遊技者による不正行為(ゴト)の可能性が高まるため、そのような不正行為を検知すべく右打ちエラーが判定される。
メインエラー制御手段165は、左打ち推奨状態のときに右打ち操作が行われたことを非推奨右打ち操作として検出する。例えば、メインエラー制御手段165は、遊技状態制御手段155により制御される特図抽選状態又は普図抽選状態に基づいて、左打ち推奨状態であるか否かを特定することができる。加えて、メインエラー制御手段165は、ゲートセンサ74からの信号に基づいて、ゲート63を遊技球が通過したことを検知することができる。ゲート63は、第2流路Yに設けられているため、ゲート63を遊技球が通過する場合には、右打ち操作が行われている可能性が高い。そこで、本実施形態では、ゲートセンサ74によりゲート63への遊技球の通過が検出された場合に、右打ち操作が行われたと判定される。但し、メインエラー制御手段165による右打ち操作の検出手法はこのような例に限定されない。メインエラー制御手段165は、第2流路Yに設けられた各種センサにより第2流路Yの遊技球の通過を検出することで右打ち操作を検出してもよいし、操作ハンドル31の回転量(回転角度)に基づいて右打ち操作を検出することもできる。
メインエラー制御手段165は、非推奨右打ち操作が検出されると、右打ちエラーの指定情報を含むエラーコマンドを生成して、そのエラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。これにより当該エラーコマンドは、第1副制御基板200に向けて送信される。
これにより、本実施形態では、左打ち推奨状態時においてゲート63への遊技球の通過が検知される度に、右打ちエラーの指定情報を含むエラーコマンドが第1副制御基板200に向けて送信されることになる。
なお、メインエラー制御手段165は、右打ち推奨状態のときに左打ち操作が行われたことを非推奨左打ち操作として検出してもよい。
右打ちエラーの指定情報を含むエラーコマンドが第1副制御基板200で受信されると、サブエラー制御手段230は、そのコマンドの受信回数をカウントする。ここで、サブエラー制御手段230は、右打ちエラーの指定情報を含むエラーコマンドを最後に受信したときから規定時間(例えば、3分間)経過すると、その受信回数をクリア(ゼロ設定)してもよいし、他の制御コマンド(演出制御コマンド等)により右打ち推奨状態となる遊技状態へ移行したことを検出した場合にその受信回数をクリアしてもよい。
サブエラー制御手段230は、カウントされる受信回数が規定回数以上となると、右打ちエラー状態であると判定する。サブエラー制御手段230は、右打ちエラー状態であると判定した後、右打ちエラーの指定情報を含むエラーコマンドの受信間隔が規定時間(10秒間)を超えた際に、右打ちエラー状態から回復したと判定する。
サブエラー制御手段230は、右打ちエラー状態であると判定した場合、図11に示される報知態様のエラー演出を実行するための演出データを読み出す。そして、この読み出された演出データに基づいて次のような態様のエラー報知(演出)が行われる。
(イ)メイン表示部81に左打ちに戻すべき旨を帯状に表示させる。
(ロ)エラー音をエラー用音声チャネルでスピーカ33から出力させ、その際に他の音声チャネルを消音させる。
(ハ)上枠の演出ランプ35aを青色に点滅させ、側枠の演出ランプ35b及び35cを赤色に点滅させる。
メイン表示部81への表示は、右打ちエラー状態であると判定された際に開始され、その後、右打ちエラー状態から回復したと判定されるまで継続される。即ち、右打ちエラーに係るエラー表示は、最短で10秒間表示されることになる。右打ちエラーに係る音声も、同様であり、最短で30秒間表示される。
また、右打ちエラー回数が規定回数以上となったとしても、セキュリティ信号は出力されない。右打ちエラーは、推奨操作を知らない或いは誤操作によっても行われ得るため、その都度にセキュリティ信号を送信すると却って煩雑になるからである。
ここで、図11に示されるように、磁気感知エラーは、遊技可能状態、設定変更状態及び設定確認状態のいずれの状態時においても判定され得るが、経路振分エラー及び右打ちエラーは、設定変更状態及び設定確認状態の際には判定されず、遊技可能状態の際のみにおいて判定され得る。
そして、磁気感知エラーは、経路振分エラー及び右打ちエラーよりも優先的に報知され得る、即ち優先度の高いエラー状態である。
このように、遊技機10(メインエラー制御手段165及びサブエラー制御手段230)において判定されるエラー状態には、設定変更状態及び設定確認状態、並びに遊技可能状態のいずれの状態時においても判定され得るエラー状態の種別と、当該遊技可能状態の際のみにおいて判定され得るエラー状態の種別とが含まれている。
その上で、設定変更状態又は設定確認状態の際に判定され得るエラー状態(磁気感知エラー)は、遊技可能状態の際のみに判定され得るエラー状態(設定変更状態及び設定確認状態)よりも高い優先度が付されている。
設定変更状態又は設定確認状態においては、遊技を進めることはできないものの、いわゆる磁石ゴトといった不正行為のように異常レベルの高いエラー状態は発生し得る。
よって、本実施形態によれば、設定変更状態時又は設定確認状態時において、より高い優先度が付されたエラー状態が検出対象とされることで、設定変更状態時及び設定確認状態時においても適切にエラー状態を検出することができる。
上述したように、設定変更状態、設定確認状態、及び遊技可能状態のいずれの状態でも判定され得る磁気感知エラーは、主制御基板100で実現されるメインエラー制御手段165により判定され、遊技可能状態時のみ判定され得る経路振分エラー及び右打ちエラーは、第1副制御基板200で実現されるサブエラー制御手段230により判定される。
一方で、磁気感知エラーは、不正行為(ゴト行為)に直結するエラーであり、経路振分エラー及び右打ちエラーは、不正行為(ゴト行為)の可能性がありつつ必ずしもそうとは言い切れない状態である。
このため、不正行為(ゴト行為)の可能性が高いエラー状態ほど、高い優先度が付され、かつ、遊技可能状態時のみならず、設定変更状態時又は設定確認状態時でも判定されるといえる。更に、設定変更状態時又は設定確認状態時でも判定され得るエラー状態は、主制御基板100で実現される手段で判定され、遊技可能状態時のみ判定され得るエラー状態は、第1副制御基板200で実現される手段で判定されると区別することもできる。
このようにすることで、設定変更状態時又は設定確認状態時でも判定され得るエラー状態が生じた場合には、遊技を進めることができないように制御することもできる。
<復帰状態設定処理、及び設定された復帰状態に応じた処理について>
次に、図12を用いて、復帰状態設定手段176により実行される復帰状態設定処理の詳細を説明する。図12は、復帰状態設定処理のフローを示す図である。
図12に示される復帰状態設定処理では、RAM103のうち電断状態においてもバックアップされていた、RAM103の遊技に係る領域、RAM103のベース値に係る領域、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域、及びRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域が参照される。
まず、最初のステップS101では、RAM異常チェックが実行される。
RAM異常チェックでは、RAM103の遊技に係る領域、及びRAM103のベース値に係る領域のそれぞれに対して異常があるか否かのチェックが行われる。具体的には、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域又はRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域を参照し、対象となる領域に対応するバックアップフラグがONであるか否かを判定し、当該バックアップフラグがONである場合には、対象となる領域(電断時のチェックサムの補数を含む領域)のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する。
なお、本実施形態における説明では、特段の説明がない限り、RAM103に異常があるとは、RAM103の遊技に係る領域に異常があることを指す。
ステップS103では、RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS109に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS105に進む。
ステップS105では、設定値が正常範囲(1~3)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS107に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS109に進む。
ステップS107では、直前の電断時の状態が遊技停止状態であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS109に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS111に進む。
ステップS109では、復電時に異常がある場合(RAM103に異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)における復帰状態の設定を行う異常状態時復帰状態設定処理を実行し、復帰状態設定処理を終了する。なお、異常状態時復帰状態設定処理の詳細は、後述する。
ステップS111では、直前の電断時の状態が設定変更状態であるか否かを判定し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS115に進み、当該条件が充足された場合にはステップS113に進む。
ステップS113では、復電時に異常がなく(RAM103に異常がなく、設定値が正常であり、且つ直前の電断時の状態が遊技停止状態でない場合)、且つ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合における復帰状態の設定を行う設定変更状態時復帰状態設定処理を実行し、復帰状態設定処理を終了する。なお、設定変更状態時復帰状態設定処理の詳細は、後述する。
ステップS115では、直前の電断時の状態が設定確認状態であるか否かを判定し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS119に進み、当該条件が充足された場合にはステップS117に進む。
ステップS117では、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合における復帰状態の設定を行う設定確認状態時復帰状態設定処理を実行し、復帰状態設定処理を終了する。なお、設定確認状態時復帰状態設定処理の詳細は、後述する。
ステップS119では、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合における復帰状態の設定を行う遊技可能状態時復帰状態設定処理を実行し、復帰状態設定処理を終了する。なお、遊技可能状態時復帰状態設定処理の詳細は、後述する。
次に、図13を用いて、図10のステップS109で実行される異常状態時復帰状態設定処理の詳細を説明する。図13は、異常状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。
最初のステップS201では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS203に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS213に進む。
ステップS203では、中枠開扉センサ76がON(中枠が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS205に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS213に進む。
ステップS205では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS207に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS213に進む。
ステップS207では、RAM103のベース値に係る領域に異常があるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS209に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS211に進む。
ステップS209では、RAM103のベース値に係る領域をクリア(初期化)する。
このように、本実施形態では、RAM103の遊技に係る領域に異常があり、且つRAM103のベース値に係る領域に異常がある場合に、RAM103のベース値に係る領域をクリアするように構成されているが、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば(RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かに関わらず)、RAM103のベース値に係る領域をクリアするようにしてもよい。
また、RAM103のベース値に係る領域に異常があるか否かの判定は、ステップS209の直前に実行するようにしてもよい。
ステップS211では、復帰状態として設定変更状態を設定し、異常状態時復帰状態設定処理を終了する。
ステップS213では、RAM103の異常による遊技停止状態であることを示す「E1」を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS215では、遊技停止状態を設定し、その後の処理の実行を停止する。
このように、復電時に異常がある場合には、設定変更状態が設定される場合以外は、遊技停止状態が設定されることとなる。
次に、図14を用いて、設定変更状態時復帰状態設定処理の詳細を説明する。図14は、設定変更状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。
最初のステップS301では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS303に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS309に進む。
ステップS303では、中枠開扉センサ76がON(中枠が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS305に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS309に進む。
ステップS305では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS307に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS309に進む。
ステップS307では、復帰状態として設定変更状態を設定し、設定変更状態時復帰状態設定処理を終了する。
ステップS309では、RAM103の異常以外による遊技停止状態であることを示す「E2」を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS311では、遊技停止状態を設定し、その後の処理の実行を停止する。
このように、復電時に異常がある場合と同様に、直前の電断時の状態が設定変更状態である場合には、設定変更状態が設定される場合以外は、遊技停止状態が設定されることとなる。
次に、図15を用いて、設定確認状態時復帰状態設定処理の詳細を説明する。図15は、設定確認状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。
最初のステップS401では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS403に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS415に進む。
ステップS403では、中枠開扉センサ76がON(中枠が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS405に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS409に進む。
ステップS405では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS407に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS409に進む。
ステップS407では、復帰状態として設定変更状態を設定し、設定確認状態時復帰状態設定処理を終了する。
ステップS409では、セキュリティ信号をONにする。
以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始すること指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了すること指す。
ステップS411では、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアする。
ステップS413では、遊技可能状態を設定し、設定確認状態時復帰状態設定処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、後述する遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
ステップS415では、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS417に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS413に進む。
ステップS417では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS419に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS413に進む。
ステップS419では、設定確認状態を設定し、設定確認状態時復帰状態設定処理を終了する。
このように、復電時に異常がないことを前提とし、直前の電断時の状態が設定確認状態である場合には、設定変更状態、遊技可能状態、及び設定確認状態のいずれかが設定されることとなる。
次に、図16を用いて、遊技可能状態時復帰状態設定処理の詳細を説明する。図16は、遊技可能状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。
最初のステップS501では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS503に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS515に進む。
ステップS503では、中枠開扉センサ76がON(中枠が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS505に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS509に進む。
ステップS505では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS507に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS509に進む。
ステップS507では、復帰状態として設定変更状態を設定し、遊技可能状態時復帰状態設定処理を終了する。
ステップS509では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS511では、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアする。
ステップS513では、遊技可能状態を設定し、遊技可能状態時復帰状態設定処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、後述する遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
ステップS515では、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS517に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS513に進む。
ステップS517では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS519に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS513に進む。
ステップS519では、設定確認状態を設定し、遊技可能状態時復帰状態設定処理を終了する。
このように、復電時に異常がないことを前提とし、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合には、設定変更状態、遊技可能状態、及び設定確認状態のいずれかが設定されることとなる。
また、本実施形態では、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合に実行される復帰状態設定処理(遊技可能状態時復帰状態設定処理)は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合に実行される復帰状態設定処理(設定確認状態時復帰状態設定処理)と同一の処理となる。
以上説明した通り、本実施形態において、設定変更状態及び設定確認状態は、復電時にのみ設定可能である。そのため、遊技制御の安定化を図ることができる。
そのため、遊技機10において、復電時では、設定確認状態の設定が許可される一方、復電時以外では、設定確認状態の設定が禁止されている。
次に、図17を用いて、設定変更状態が設定された場合に実行される設定変更処理の詳細を説明する。図17は、設定変更処理のフローを示す図である。図17に示される設定変更処理は、設定変更手段177により実行される。
最初のステップS601では、設定値が正常範囲(1~3)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS605に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS603に進む。
ステップS603では、設定値に1を設定する。
なお、本実施形態では、RAM103に異常がある場合であっても、設定値が正常範囲であれば、当該処理が実行されないが、RAM103に異常がある場合に当該処理を実行するようにしてもよい。
ステップS605では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS607では、設定変更コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33、演出ランプ35等を用いて設定変更中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。
ステップS608では、RAM103の遊技に係る領域に格納されている現在の設定値を表示用バッファにコピーする。表示用バッファは、RAM103の遊技に係る領域とは異なる領域にある。
ステップS609では、表示用バッファにコピーされた現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS611では、RAMクリアスイッチ43がOFFからONになったかどうかを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS613に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS615に進む。
なお、当該判定において、設定キースイッチ42がONであるか否かの判定を加え、双方の条件が充足された場合にステップS613に進むようにしてもよい。
ステップS613では、表示用バッファの設定値を変更する。具体的には、そのときの設定値に1を加算し、設定値が3を超える場合には、設定値に1を設定する。
表示用バッファの設定値が主制御基板モニタ97に表示されているため、その設定値が変更された場合には、主制御基板モニタ97に表示されている設定値も変更される。
ステップS615では、設定キースイッチ42がONからOFFになったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS617に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS611に戻る。
ステップS616では、表示用バッファの設定値でRAM103の遊技に係る領域の設定値を更新する。これにより、RAMクリアスイッチ43の押下操作で変更された設定値が確定することになる。
ステップS617では、表示していた設定値を非表示にする。
ステップS619では、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアする。
ステップS621では、遊技可能状態を設定し、設定変更処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、後述する遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
このように、本実施形態では、RAMクリアスイッチ43がONとなっている場合(より正確には、RAMクリアスイッチ43がONであり、且つ設定キースイッチがONとなる場合)に設定される設定変更状態において、RAMクリアスイッチ43が操作される(RAMクリアスイッチ43がOFFからONになる)ごとに設定値が変更(加算)されるようにしている。そのため、RAMクリアスイッチ43の故障によって設定値が変更できない場合に設定変更状態自体を設定させないようにすることができる。
以上のように、遊技機10では、設定変更状態において、第二の変位部(RAMクリアスイッチ43の変位部)が第三の位置(OFFとなる位置)から第四の位置(ONとなる位置)に変位するごとに、あらかじめ定められた順序に従って設定値が変更される。但し、本実施形態では、上述したとおり、RAMクリアスイッチ43の操作に応じて主制御基板モニタ97に表示される設定値を変更し、設定キースイッチ42がONからOFFにされることでその変更された設定値を確定させる(RAM103の遊技に係る領域に格納する)。
次に、図18を用いて、設定確認状態が設定された場合に実行される設定確認処理の詳細を説明する。なお、図18は、設定確認処理のフローを示す図である。図18に示される設定確認処理は、設定確認手段178により実行される。
最初のステップS701では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS703では、設定確認コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33、演出ランプ35等を用いて設定確認中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。
ステップS704では、RAM103の遊技に係る領域に格納されている現在の設定値を表示用バッファにコピーする。表示用バッファは、上述したとおりである。
ステップS705では、表示用バッファにコピーされた現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
図18の例では、表示用バッファの設定値が主制御基板モニタ97に表示されたが、設定確認処理時には、RAM103の遊技に係る領域に格納される設定値がそのまま表示されてもよい。
ステップS707では、設定キースイッチがONからOFFに変化したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS709に進み、当該条件が充足されなかった場合には再びステップS707の判定を実行する。
ステップS709では、設定値を非表示にする。
ステップS711では、遊技可能状態を設定し、設定確認処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、後述する遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
このように、本実施形態では、設定確認状態において、設定キースイッチがONからOFFに変化した場合に当該状態を終了させるようになっており、このようにすることで、設定確認状態が再度設定された場合に、誤って設定確認状態を終了させ難くすることができる。
次に、図19を用いて、遊技可能状態が設定された場合に実行される遊技可能状態移行処理の詳細を説明する。なお、図19は、遊技可能状態移行処理のフローを示す図である。図19に示される遊技可能状態移行処理は、遊技可能状態移行手段179により実行される。
最初のステップS801では、セキュリティ信号がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS803に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS805に進む。
ステップS803では、セキュリティ信号をOFFにする。
なお、本実施形態では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮せずにセキュリティ信号をOFFにしているが、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過するまでセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよく、この場合には、セキュリティ信号をONにしてから当該時間経過するまで次の処理(ステップS805)を実行しないようにしてもよい。
ステップS805では、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる。
なお、主制御基板モニタ97におけるベース値の表示態様については、後述する。また、ベース値についても表示用バッファにコピーして、表示用バッファ経由で主制御基板モニタ97に表示されてもよい。
ステップS807では、デバイスの初期設定を行う。
具体的には、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理を実行する。
ステップS809では、状態復帰コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)し、遊技可能状態移行処理を終了する。
なお、当該コマンドは、主制御基板100によって遊技の進行が可能になったことを第1副制御基板200に知らせるためのコマンドであり、当該コマンドには、直前の電断時の状態、遊技可能状態が設定される前の復帰状態の有無、及び当該復帰状態の種類を特定可能な情報が含まれる。
次に、図20を用いて、主制御基板モニタ97の表示態様について説明する。なお、図20は、状態別の主制御基板モニタ97の表示態様を示す図である。
図20に示す通り、主制御基板モニタ97は、横方向に連続的に配置された4つの7セグメントディスプレイ(以下、「7セグ」と略称する場合がある)で構成されるとともに、各7セグの右下には、ドット状のLEDが設けられている。なお、各情報を表示する際には、各情報は右詰めで表示される。
より具体的には、現在の設定値は、右端の7セグを用いて表示され、遊技停止状態の種別は、右端の7セグ及び右から2番目の7セグを用いて表示される。また、ベース値の表示については、ベース値の表示であることを示す「bL.」を、左端の7セグ、左から2番目の7セグ、及び左から2番目の7セグの右下のドット状のLEDを用いて表示し、導出したベース値を、右端の7セグ及び右から2番目の7セグを用いて表示する。なお、ベース値が100を超える場合には、「bL.99.」と表示する。
また、特段の説明がない限り、本実施形態における「ベース値の表示」とは、ベース値の表示であることを示す表示(「bL.」の表示)及びベース値自体の表示を合わせて表示することを指す。
ここで、現在の設定値を特定可能な表示、及び遊技停止状態の種別を特定可能な表示は、互いに異なる態様であれば、本実施形態における態様に限らず、種々の態様を採用してもよい。
また、上述の通り、設定変更状態及び設定確認状態では、主制御基板モニタ97に設定値が表示され、遊技停止状態では、主制御基板モニタ97に遊技停止状態の種別が表示され、各表示が表示される期間は、対応する復帰状態が設定されている期間と一致しているが、対応する復帰状態が設定されている期間の一部で表示されるようにしてもよい。
また、上述のベース値に関する説明において説明を省略したが、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数が300となるまで(アウト球数が0~299の範囲)では、主制御基板モニタ97に「bL.--」を表示し(ベース値自体を表示せず)、アウト球数が300~60000の範囲では、主制御基板モニタ97にリアルタイムのベース値を表示し、いずれの範囲においても「bL.」を点滅させる。一方、アウト球数が60001以降の範囲では、上述の通り、手前の区間で導出されたベース値を表示し、当該範囲では、「bL.」を常時点灯させる(点滅させない)。そのため、ベース値の表示が常時点灯しているか否(点滅しているか)か、又はベース値の表示の有無によって、RAM103のベース値に係る領域がクリアされたか否かを認識させることができる。
なお、「bL.」を点滅させる場合には、ベース値の整数部分を示す7セグについても点滅させるようにしてもよいが、当該7セグについては常時点灯させることが好ましい。
また、本実施形態では、点滅の有無で識別可能としているが、例えば、点灯色を変える等、点滅の有無を含む点灯態様の差異で識別可能にする方法であれば、いずれの方法を採用してもよい。
また、初回電源投入からの「bL.--」を表示させる期間を規定するアウト球数の閾値は、300に限らず、ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数(本実施形態では、60000)の10%未満の値であれば、いずれの値を採用してもよい。
ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数についても、60000に限らず、60000(1分間に100程度の打ち出しスピードで営業日当たりに打ち出される球数(100×60(分)×10(時間))に近しい値であれば、いずれの値を採用してもよい。
また、本実施形態では、設定変更状態及び設定確認状態において表示されていた設定値が非表示になった直後に(遊技者が認識できない程度の時間を挟んで)ベース値を表示しているが、設定値を非表示にした後に遊技者が認識できる程度の時間を空けてベース値の表示を開始するようにしてもよい。なお、一度表示されたベース値は、電断が発生するまで表示され続けることとなる。
<復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態について>
以上の通り、本実施形態における復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態は、RAM103に異常があるか否か、直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせ、及び復電時の中枠開扉センサ76の状態によって決定される。以降の説明では、図21~図24で示す表を用いて、これらの条件と復電時の遊技機10の状態を整理して説明する。
図21は、復電時に異常がある場合(RAM103に異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)の復電時の遊技機10の状態を整理した表であり、図22は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表であり、図23は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表であり、図24は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。
なお、上述のフローでは、RAMクリアスイッチ43の態様、中枠開扉センサ76の状態、設定キースイッチ42の態様の順序で態様及び状態を参照してきたが、後述する表に示す関係性を満たせば、当該順序に限らず、いずれの順序を採用してもよい。
また、図21、図22、図23、及び図24は、復電時の遊技機10の状態における、RAMクリア処理と、復帰状態の設定と、主制御基板モニタ97への表示との実行順を規定しているものではないため、或る場合には、復帰状態が設定された後に、RAMクリア処理又は主制御基板モニタ97への表示が実行され、他の場合には、RAMクリア処理が実行された後に、復帰状態が設定されてもよい。
図21(a)には、RAM103に異常があり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(直前の電断時の状態は不問。以下、「場合1」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合1において、設定キースイッチ42がOFF、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図21(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
同様に、場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図21(a)の右上のパターン)、及び、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図21(a)の左下のパターン)にも、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
一方で、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図21(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
図21(b)には、RAM103に異常があり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(直前の電断時の状態は不問。以下、「場合2」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合2においては、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43の状態に関わらず、復電時の遊技機10の状態は同一の状態とされる。具体的には、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図21(b)の左上のパターン)、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図21(b)の右上のパターン)、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図21(b)の左下のパターン)、及び、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図21(b)の右下のパターン)のいずれの場合であっても、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
図22(a)には、復電時に異常がなく(RAM103が正常であり)、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合3」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
同様に、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(a)の右上のパターン)、及び、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22(a)の左下のパターン)にも、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
一方、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(a)の右上のパターン)、及び、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22(a)の左上のパターン)、すなわち、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、且つ中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合には、復帰状態として遊技停止状態が設定される。そのため、設定変更状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
また、本実施形態では、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22の左下のパターン)には、復帰状態として遊技停止状態が設定される。そのため、不測のタイミングで復電(停電回復等)してRAMクリアスイッチ43の操作が実質的に困難な場合であっても遊技停止状態を設定することができる。
図22(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合4」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合4においては、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43の状態に関わらず、復電時の遊技機10の状態は同一の状態とされる。具体的には、場合4において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22(b)の左上のパターン)、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(b)の右上のパターン)、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22(b)の左下のパターン)、及び、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(b)の右下のパターン)のいずれの場合であっても、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
図23(a)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合5」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図23(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図23(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図23(a)の右下のパターン)には、復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、設定確認状態から設定変更状態への流れを円滑にすることができる。
また、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(a)の左下のパターン)には、復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
また、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定されるが、この場合には、第1副制御基板200に、演出ランプ35、スピーカ33、及び演出表示装置80の少なくともいずれか一つを用いたエラー報知を実行するようにしてもよい。このようにすることで、不正な設定確認の発生を抑止することができる。
図23(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合6」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合6において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図23(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図23(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、遊技状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
図24(a)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合7」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合7において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図24(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図24(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図24(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図24(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、遊技機10の復帰状態設定手段(復帰状態設定手段176)は、電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ電断に対する復電時の操作手段の態様が第一の態様(設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がON)である第一の場合(図24(a)の右下のパターン)には、設定変更状態を設定し、電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ電断に対する復電時の操作手段の態様が第二の態様(設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFF)である第二の場合(図24(a)の左下のパターン)には、設定確認状態を設定し、電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ電断に対する復電時の操作手段の態様が第三の態様(設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がON)である第三の場合(図24(a)の右上のパターン)には、遊技可能状態を設定し、電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ電断に対する復電時の操作手段の態様が第四の態様(設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFF)である第四の場合(図24(a)の左上のパターン)には、遊技可能状態を設定するものであり、第三の場合には、RAMクリア処理が実行された後に、遊技可能状態が設定される一方、第四の場合には、RAMクリア処理が実行されることなく、遊技可能状態が設定される。
このようにすることで、復電時の操作手段の態様に応じて復電時の復帰状態を選択可能にし、当該選択をスムーズにすることができる。
また、場合7を含めたすべての場合において、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せに対応する復帰状態は、本実施形態の対応関係に限定されないが、本実施形態のように、RAMクリアスイッチ43がONであることを少なくとも含む組合せに対して、RAMクリア処理が実行される復帰状態を対応させることで、誤ったRAMクリア処理の発生を抑えることができる。
即ち、遊技機10では、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43の状態組み合せに係る第一の態様(設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がON)及び第三の態様(設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がON)のそれぞれは、第二の変位部(RAMクリアスイッチ43の変位部)が第四の位置(ONとなる位置)であることを少なくとも含む組合せで特定されるものである。
同様に、本実施形態のように、設定キースイッチ42がONであることを少なくとも含む組み合せに対して、設定確認処理を対応させるようにしてもよい。
図24(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合8」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図24(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図24(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図24(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図24(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
このように、本実施形態では、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合には、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)に応じて設定される復帰状態が異なる。
特に、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合には、設定変更状態を設定する一方、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、遊技可能状態を設定する。更に、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合には、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)に関わらず、遊技可能状態を設定する。
このようにすることで、適切でない設定変更状態の設定を禁止する一方、適切でないRAMクリア処理は許容することで、不正な設定変更を防ぎつつも、RAMクリア処理の操作性を高めることができる。
即ち、遊技機10の復帰状態設定手段(復帰状態設定手段176)は、更に、第一の場合であり、且つ復電時に開閉体(中枠17)が開放されている場合(図24(a)の右下のパターン)には、設定変更状態を設定する一方、第一の場合であり、且つ復電時に開閉体が閉鎖されている場合(図24(b)の右下のパターン)には、遊技可能状態を設定し、第三の場合(図24(a)の右上のパターン、図24(b)の右上のパターン)には、復電時に開閉体が開放されているか否かに関わらず、遊技可能状態を設定するものである。
また、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合、かつ、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、RAMクリア処理が実行される。
このようにすることで、不正な設定変更が試みられた虞がある場合に有利な状態を維持しないようにすることができる。
即ち、遊技機10では、第一の場合であり、且つ復電時に開閉体(中枠17)が閉鎖されている場合(図24(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行された後に、遊技可能状態が設定される。
<設定変更状態時及び設定確認状態時におけるエラー報知(演出)について>
上述したとおり、設定変更状態時及び設定確認状態時においては磁気感知エラーを判定可能であり、磁気感知エラーが判定された場合、磁気感知エラーに対応するエラー報知(演出)が報知処理手段(メイン表示部81、スピーカ33、演出ランプ35)により実行される。
一方で、復帰状態設定手段176により設定変更状態又は設定確認状態が設定された場合には、設定変更コマンド又は設定確認コマンドが主制御基板100から第1副制御基板200へ送信され、それらコマンドに基づいて設定変更中又は設定確認中であることが報知処理手段(メイン表示部81、スピーカ33、演出ランプ35)により報知される。
ここでは、設定変更状態又は設定確認状態になり得る場合の復電時の遊技機10の動作シーケンスについて、図25及び図26を用いて詳述する。
設定変更状態になり得る場合には、上述したとおり、図22(a)で示される場合3において設定キースイッチ42がONであり且つRAMクリアスイッチ43がONである場合や、図23(a)で示される場合5において設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合などが含まれる。
設定確認状態になり得る場合についても、上述したとおり、図23(a)で示される場合5において設定キースイッチ42がONであり且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合や、図24(a)で示される場合7において設定キースイッチ42がONであり且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合などが含まれる。
図25は、設定変更状態になる場合の復電時の遊技機10の動作シーケンスを示す図である。
電断状態では、主制御基板モニタ97は消灯されており、セキュリティ信号も出力されておらず、各種センサ(スイッチ等も含まれる)も全て無効状態となっている。
このような状態から復電すると(Sq13)、遊技機10はブート状態になる。ブート状態では、主制御基板100のCPU101をはじめとする通電された各種基板のCPUが上述した各種処理の実行を可能とすべく初期処理を行う。
この初期処理には、特定センサの有効化及びその状態の読み込みといった処理が含まれる(Sq14)。そして、この特定センサには、設定変更状態時又は設定確認状態時に判定され得るエラー状態の元となるセンサ(本実施形態では磁気センサ77)、並びに、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43が少なくとも含まれる。なお、この特定センサ以外のセンサ、スイッチ等については、遊技機10が遊技可能状態となるまで無効のままとされる。
読み込まれた設定キースイッチ42の状態がONであり(Sq11)かつRAMクリアスイッチ43の状態がONであるため(Sq12)、初期処理が完了すると、復帰状態設定手段176により設定変更状態が設定される。これにより、遊技機10は、ブート状態から設定変更状態に移行する。
設定変更状態が設定されると、図17に示される設定変更処理(設定変更手段177)が実行される。これにより、セキュリティ信号が出力され、主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示され、設定変更コマンドが主制御基板100から第1副制御基板200へ送信される。この設定変更コマンドにより、メイン表示部81、スピーカ33、及び演出ランプ35を用いて、設定変更中であることが報知される。
また、設定変更状態では、RAMクリアスイッチ43が操作されることで、表示用バッファの設定値が変更され、主制御基板モニタ97に表示される設定値が逐次変更される。
その後、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられると(Sq15)、上述したとおり、表示用バッファの設定値でRAM103の遊技に係る領域の設定値が更新され、セキュリティ信号の出力が停止され、遊技可能状態が設定される(Sq16)。これにより、遊技機10は、設定変更状態から遊技可能状態に移行する。
遊技可能状態に設定されると、すべてのセンサ、スイッチ等が有効化され、主制御基板モニタ97では設定値表示が停止され、ベース値が表示される。
なお、図25の例では、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられたタイミング(Sq15)と設定変更中報知が停止されるタイミング(Sq16)とがずらされているが、両タイミングは合わされてもよい。この場合、遊技機10の状態として処理移行状態が更に設けられてもよく、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられたタイミング(Sq5)で、セキュリティ信号の出力を停止すると共に、設定変更中報知が停止され、かつ、設定変更状態からその処理移行状態に移行してもよい。
また、セキュリティ信号は、設定キースイッチ42がOFFへ切り替えられたタイミングで一度出力停止され、遊技可能状態に設定された後、初期化のため一時的に出力されているが、一度出力停止されず、一連なりの出力とされてもよい。
設定変更状態時には磁気センサ77の状態が読み込み可能とされており、図25の例では、設定変更状態時に磁気感知エラーと判定される(メインエラー制御手段165)。磁気感知エラーと判定されると、磁気感知エラーの指定情報を含むエラーコマンドが主制御基板100から第1副制御基板200に送られる。このとき、上述したように、設定変更中であることが報知されている。
サブエラー制御手段230は、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられたことを契機に設定変更状態から遊技可能状態へ移行しかつ設定変更中であることの報知を終了した後に、RAMクリアがされたことを示す報知を行い、その報知の終了後に、磁気感知エラーに対応するエラー報知(演出)を実行させる。
本実施形態では、RAMクリアがされたことを示す報知(RAMクリア報知)は、メイン表示部81に対するRAMクリアがされた旨の表示と、スピーカ33からのRAMクリアがされた旨を示す音声の出力と、演出ランプ35の点灯により行われる。
以上より、報知処理手段(メイン表示部81、スピーカ33、演出ランプ35)は、設定変更状態の際に、設定変更状態であることを示す設定変更中報知を行い、復帰状態設定手段により設定変更状態から他の状態(例えば遊技可能状態)に変更された場合に、設定変更中報知を終了させると換言できる。更に、当該報知処理手段は、設定変更中報知を行っている際に、異常判定手段により異常状態(例えば磁気感知エラー)が判定された場合には、設定変更状態から他の状態への変更に伴う設定変更中報知の終了後に、判定された異常状態に対応する異常状態報知(磁気感知エラーに対応するエラー報知)を行うと換言できる。
このように設定変更状態時に異常状態が判定されたとしても、直ちにそのエラー報知を行わず設定変更の操作(設定キースイッチ42に対する操作)完了後に行うことで、設定変更の操作が途中で邪魔されるのを防ぎつつ、エラー状態を確実に知らせることができる。
また、報知処理手段(メイン表示部81、スピーカ33、演出ランプ35)は、RAMクリア処理が行われた場合には、設定変更中報知の終了後にRAMクリア報知を行い、設定変更中報知を行っている際に、異常状態(例えば磁気感知エラー)が判定された場合には、設定変更中報知及びRAMクリア報知の終了後に、判定された異常状態に対応する異常状態報知(磁気感知エラーに対応するエラー報知)を行うと換言できる。
このような報知とすることで、設定変更及びRAMクリアが行われたことを確実に知らせた上で異常状態を知らせることで、操作者の混乱を防ぐことができる。
図26は、設定確認状態になる場合の復電時の遊技機10の動作シーケンスを示す図である。
図26に示される場合には、図25に示される場合と異なり、復電時にRAMクリアスイッチ43の状態がOFFのままである。即ち、図26に示される場合、読み込まれた設定キースイッチ42の状態がONであり(Sq21)かつRAMクリアスイッチ43の状態がOFFであるため、初期処理が完了すると、復帰状態設定手段176により設定確認状態が設定される。これにより、遊技機10は、ブート状態から設定確認状態に移行する。
設定確認状態が設定されると、図18に示される設定確認処理(設定確認手段178)が実行される。これにより、セキュリティ信号が出力され、主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示され、設定確認コマンドが主制御基板100から第1副制御基板200へ送信される。この設定確認コマンドにより、メイン表示部81、スピーカ33、及び演出ランプ35を用いて、設定確認中であることが報知される。
なお、設定確認状態では、設定変更状態と異なり、RAMクリアスイッチ43が操作されても何も処理されない。
その後、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられると(Sq24)、セキュリティ信号の出力が停止され、遊技可能状態が設定される(Sq25)。これにより、遊技機10は、設定確認状態から遊技可能状態に移行する。
遊技可能状態に設定されると、すべてのセンサ、スイッチ等が有効化され、主制御基板モニタ97では設定値表示が停止され、ベース値が表示される。
なお、図26の例では、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられたタイミング(Sq24)と設定確認中報知が停止されるタイミング(Sq25)とがずらされているが、両タイミングは合わされてもよい。この場合、遊技機10の状態として処理移行状態が更に設けられてもよく、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられたタイミング(Sq24)で、セキュリティ信号の出力を停止すると共に、設定確認中報知が停止され、かつ、設定確認状態からその処理移行状態に移行してもよい。
また、セキュリティ信号は、設定キースイッチ42がOFFへ切り替えられたタイミングで一度出力停止され、遊技可能状態に設定された後、初期化のため一時的に出力されているが、一度出力停止されず、一連なりの出力とされてもよい。また、設定確認状態から遊技可能状態へ移行する際には、セキュリティ信号の初期化は行われなくてもよい。
設定確認状態時には磁気センサ77の状態が読み込み可能とされており、図26の例では、設定確認状態時に磁気感知エラーと判定される(メインエラー制御手段165)。磁気感知エラーと判定されると、磁気感知エラーの指定情報を含むエラーコマンドが主制御基板100から第1副制御基板200に送られる。このとき、上述したように、設定確認中であることが報知されている。
サブエラー制御手段230は、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられたことを契機に設定確認状態から遊技可能状態へ移行しかつ設定確認中であることの報知を終了した後に、復電したことの報知(復電報知)を行い、その報知の終了後に、磁気感知エラーに対応するエラー報知(演出)を実行させる。
復電報知は、例えば、メイン表示部81に対する復電した旨の表示と、スピーカ33からの復電した旨を示す音声の出力と、演出ランプ35の点灯により行われる。
以上より、報知処理手段(メイン表示部81、スピーカ33、演出ランプ35)は、設定確認状態の際に、設定確認状態であることを示す設定確認中報知を行い、復帰状態設定手段により設定確認状態から他の状態(例えば遊技可能状態)に変更された場合に、設定確認中報知を終了させると換言できる。更に、当該報知処理手段は、設定確認中報知を行っている際に、異常判定手段により異常状態(例えば磁気感知エラー)が判定された場合には、設定確認状態から他の状態への変更に伴う設定確認中報知の終了後に、判定された異常状態に対応する異常状態報知(磁気感知エラーに対応するエラー報知)を行うと換言できる。図26の例のように、設定確認中報知と磁気エラー報知との間には、他の報知(復電報知)が実行されてもよい。
このように設定確認状態時においても設定変更状態時と同様に異常状態が判定されたとしても、直ちにそのエラー報知を行わず設定確認の操作(設定キースイッチ42に対する操作)の完了後に行うことで、設定確認の操作が途中で邪魔されるのを防ぎつつ、エラー状態を確実に知らせることができる。
また、設定確認中報知が行われている際に、異常状態が判定された場合には、設定確認中報知の終了後に、復電報知とエラー報知とが異なる報知態様で並行してそれぞれ行われてもよい。例えば、磁気感知エラーに対応するエラー報知はメイン表示部81への表示を用いて行い、復電報知はスピーカ33への音声出力及び演出ランプ35の点灯で行ってもよい。
<変形例1>
次に、図27を用いて、図22に示される、上述の場合3(復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合)、及び上述の場合4(復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合)のそれぞれにおける復電時の遊技機10の状態の変形例を説明する。図27は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合の復電時の遊技機10の状態の変形例を整理した表である。
図27(a)には、場合3における復電時の遊技機10の状態の変形例が示されている。
本変形例では、場合3において、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43の状態に関わらず、復電時の遊技機10の状態は同一の状態とされる。具体的には、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図27(a)の左上のパターン)、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図27(a)の右上のパターン)、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図27(a)の左下のパターン)、及び、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図27(a)の右下のパターン)のいずれの場合であっても、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、図27(a)に示すパターンのいずれにおいても、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
この点、図22(a)に示される例と本変形例とを比較すると、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(a)及び図27(a)の右下のパターン)を除いた3つの態様において、RAMクリア処理の有無、復帰状態、及び主制御基板モニタ97の表示が相違している。
このように、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図27(a)の左上のパターン)、及び、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図27(a)の右上のパターン)には、復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、設定変更状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
また、本変形例では、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図27(a)の左下のパターン)には、復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、不測のタイミングで復電(停電回復等)してRAMクリアスイッチ43の操作が実質的に困難な場合であっても設定変更状態を設定することができる。
図27(b)には、図27(a)に対応する場合4における復電時の遊技機10の状態が示されている。但し、本変形例においても、場合4については、図22(b)に示される例と同一でよい。このため、本変形例における場合4の状態については説明を省略する。
<変形例2>
次に、図28を用いて、図23に示される、上述の場合5(復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合)、及び上述の場合6(復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合)のそれぞれにおける復電時の遊技機10の状態の変形例を説明する。
なお、図28は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合の復電時の遊技機10の状態の変形例を整理した表である。
図28(a)には、場合5における復電時の遊技機10の状態の変形例が示されている。
具体的に説明すると、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図28(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図28(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図28(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図28(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、変形例2では、上述の実施形態(図23(a))とは異なり、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図28の左上のパターン)には、復帰状態として遊技可能状態とは異なる復帰状態(設定確認状態に限らず、遊技停止状態等、遊技可能状態とは異なる復帰状態であればよい)が設定される。そのため、設定確認状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
特に、変形例2では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図28の左上のパターン)には、復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
また、変形例2では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図28の左下のパターン)には、復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
図28(b)には、図28(a)に対応する場合6における復電時の遊技機10の状態が示されている。但し、本変形例においても、場合6については、図23(b)に示される例と同一でよい。このため、本変形例における場合4の状態については説明を省略する。
<他の変形例>
以上の説明で記載されていない変形例について、以下に列挙する。
まず、上述の本実施形態及び変形例では、復電時のRAMクリアスイッチ43の態様を参照して復電時の復帰状態を決定しているが、復電時からのRAMクリアスイッチ43の連続操作時間が規定時間(例えば、3s)を超えるか否かを参照するようにしもよい。このようにすれば、誤ったRAMクリア処理の発生をより抑えることができる。
また、上述の本実施形態及び変形例では、復電時の復帰状態を決定するにあたり、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)を参照していたが、当該状態を参照せずに復帰状態を設定するようにしてもよい。この場合には、一律に、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)の場合に従って復電時の復帰状態を設定すればよい。
また、主制御基板モニタ97に表示する遊技機の性能に関する表示としては、上述のベース値に限らず、いわゆる「役物比率」や「役物連続比率」等の遊技機の性能(設計値)を評価するための指標であれば、いずれの指標を採用してもよい。
更に、設定変更状態時及び設定確認状態時に判定され得るエラー状態(磁気感知エラー)に対応するエラー報知は、主制御基板モニタ97への表示によって行うこともできる。この場合、E3というふうに、エラー報知用の表示が決められればよい。そして、設定変更状態時又は設定確認状態時に磁気感知エラーが判定された場合、設定キースイッチがONからOFFに切り替えられた後に、主制御基板モニタ97において、ベース値表示を行わず、磁気感知エラーに対応するエラー報知用表示がなされてもよいし、ベース値表示とエラー報知用表示とを周期的に切り替えながら表示してもよい。更に、設定キースイッチがONからOFFに切り替えられることを待たずに、エラー状態が判定された直後から、設定値表示又はベース表示と切り替えられながら、エラー報知用表示が行われてもよい。
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与し、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定された該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機であって、
操作手段と、
復電後の復帰状態として、前記設定値の変更が可能な設定変更状態、前記設定値の確認が可能な設定確認状態、及び遊技の進行が可能な遊技可能状態を設定し得る復帰状態設定手段と、
前記設定変更状態及び前記設定確認状態のいずれの状態時においても異常状態を判定し得る異常判定手段と、
を備え、
前記復帰状態設定手段は、
電断時の状態が前記遊技可能状態であり、且つ該電断に対する復電時の前記操作手段の態様が第一の態様である第一の場合には、前記設定変更状態を設定し、
電断時の状態が前記遊技可能状態であり、且つ該電断に対する復電時の前記操作手段の態様が第二の態様である第二の場合には、前記設定確認状態を設定し、
電断時の状態が前記遊技可能状態であり、且つ該電断に対する復電時の前記操作手段の態様が第三の態様である第三の場合には、前記遊技可能状態を設定し、
電断時の状態が前記遊技可能状態であり、且つ該電断に対する復電時の前記操作手段の態様が第四の態様である第四の場合には、前記遊技可能状態を設定するものであり、
前記第三の場合には、RAMクリア処理が実行された後に、前記遊技可能状態が設定される一方、
前記第四の場合には、前記RAMクリア処理が実行されることなく、前記遊技可能状態が設定される遊技機。
(2)上記(1)に記載の遊技機であって、
前記操作手段は、
第一の操作手段及び第二の操作手段で構成されるものであり、
前記第一の操作手段は、
第一の位置及び第二の位置のうちの一方の位置から他方の位置へ変位可能である第一の変位部を備え、
前記第一の位置及び前記第二の位置のそれぞれの位置において、外力を要することなく前記第一の変位部を保持するものであり、
前記第二の操作手段は、
第三の位置及び第四の位置のうちの一方の位置から他方の位置へ変位可能な第二の変位部を備え、
前記第二の変位部を第三の位置に付勢して保持するものであり、
前記第一の態様、前記第二の態様、前記第三の態様、及び前記第四の態様のそれぞれは、
前記第一の変位部の位置と前記第二の変位部の位置との組み合わせで特定されるものであり、
前記第一の態様及び前記第三の態様のそれぞれは、
前記第二の変位部が前記第四の位置であることを少なくとも含む組合せで特定されるものであることを特徴とする遊技機。
(3)上記(2)に記載の遊技機であって、
前記設定変更状態において、前記第二の変位部が前記第三の位置から前記第四の位置に変位するごとに、あらかじめ定められた順序に従って前記設定値が更新されることを特徴とする遊技機。
(4)上記(1)乃至上記(3)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前面に遊技盤が配設され、開閉可能に構成された開閉体を備え、
前記操作手段は、
前記遊技盤の背面側に配設されたものであり、
前記復帰状態設定手段は、更に、
前記第一の場合であり、且つ復電時に前記開閉体が開放されている場合には、前記設定変更状態を設定する一方、
前記第一の場合であり、且つ復電時に前記開閉体が閉鎖されている場合には、前記遊技可能状態を設定し、
前記第三の場合には、復電時に前記開閉体が開放されているか否かに関わらず、前記遊技可能状態を設定するものであることを特徴とする遊技機。
(5)上記(4)に記載の遊技機であって、
前記第一の場合であり、且つ復電時に前記開閉体が閉鎖されている場合には、前記RAMクリア処理が実行された後に、前記遊技可能状態が設定されることを特徴とする遊技機。
(a)前記異常判定手段により判定される異常状態には、前記設定変更状態、前記設定確認状態、及び前記遊技可能状態のいずれの状態時においても判定され得る異常状態と、前記遊技可能状態の際のみにおいて判定され得る異常状態とが含まれる、
(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機。
(b)前記異常判定手段により前記異常状態が判定された場合の少なくとも一部において、報知を行う報知処理手段、
を更に備え、
前記異常判定手段により判定される異常状態の少なくとも一部には優先度が付されており、
前記報知処理手段は、前記異常判定手段により複数種の異常状態が判定された場合には、前記優先度が高い異常状態に対応する報知を行い、
前記設定変更状態又は前記設定確認状態の際に判定され得る異常状態は、前記遊技可能状態の際のみに判定され得る異常状態よりも高い優先度が付されている、
(1)から(5)及び(a)のいずれか一つに記載の遊技機。
(c)前記設定変更状態又は前記設定確認状態の際に、前記設定変更状態であることを示す設定変更中報知又は前記設定確認状態であることを示す設定確認中報知を行い、前記復帰状態設定手段により前記設定変更状態又は前記設定確認状態から他の状態に変更された場合に、該設定変更中報知又は該設定確認中報知を終了させる報知処理手段、
を更に備え、
前記報知処理手段は、前記設定変更中報知又は前記設定確認中報知を行っている際に、前記異常判定手段により前記異常状態が判定された場合には、前記設定変更中報知又は前記設定確認中報知の終了後に、判定された前記異常状態に対応する異常状態報知を行う、
(1)から(5)、(a)及び(b)のいずれか一つに記載の遊技機。
(d)前記設定変更状態の時にRAMクリア条件に応じてRAMクリア処理を行うRAMクリア手段、
を更に備え、
前記報知処理手段は、
前記RAMクリア処理が行われた場合には、前記設定変更中報知の終了後にRAMクリア報知を行い、
前記設定変更中報知を行っている際に、前記異常判定手段により前記異常状態が判定された場合には、前記設定変更中報知及び前記RAMクリア報知の終了後に、判定された前記異常状態に対応する異常状態報知を行う、
(c)に記載の遊技機。
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
41 設定値基板
42 設定キースイッチ
43 RAMクリアスイッチ
44 設定基板カバー
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66A 特別電動役物ソレノイド
66B 振分部材ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72A 大入賞口センサ
72B 特定領域センサ
72C 振分部材センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
77 磁気センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
97 主制御基板モニタ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
177 設定変更手段
178 設定確認手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
600 設定キー
X 第1流路
Y 第2流路

Claims (1)

  1. 遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与し、予め定められた数の設定値から一の設定値が設定され、設定された該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が定まる遊技機であって、
    遊技盤が配設され、開閉可能に構成された開閉体と、
    前記開閉体が開放状態である場合に操作可能な位置に配置され、且つ第一の位置及び第二の位置のうちの一方の位置から他方の位置へ変位可能である第一の変位部を有する第一の操作手段と、
    前記開閉体が開放状態である場合に操作可能な位置に配置され、且つ第三の位置及び第四の位置のうちの一方の位置から他方の位置へ変位可能である第二の変位部を有する第二の操作手段と、
    復電後の復帰状態として、新たに前記設定値を設定可能な設定変更状態、現在設定されている前記設定値を確認可能な設定確認状態、遊技の進行が可能な遊技可能状態、及び遊技の進行が不能な遊技停止状態を設定可能な復帰状態設定手段と、
    異常状態を判定し得る異常判定手段と、
    前記設定変更状態又は前記設定確認状態の際に、前記設定変更状態であることを示す設定変更中報知又は前記設定確認状態であることを示す設定確認中報知を行い、前記復帰状態設定手段により前記設定変更状態又は前記設定確認状態から他の状態に変更された場合に、該設定変更中報知又は該設定確認中報知を終了させる報知処理手段と、
    を備え、
    前記復帰状態設定手段は、
    電断時の状態が前記遊技可能状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第二の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第四の位置である、第一の場合には、前記設定変更状態を設定可能であり、
    電断時の状態が前記遊技可能状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第二の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第三の位置である、第二の場合には、前記設定確認状態を設定可能であり、
    電断時の状態が前記遊技可能状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第一の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第四の位置である、第三の場合には、RAMクリア処理が実行された後に前記遊技可能状態を設定可能であり、
    電断時の状態が前記遊技可能状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第一の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第三の位置である、第四の場合には、前記RAMクリア処理が実行されることなく前記遊技可能状態を設定可能であり、
    電断時の状態が前記設定変更状態である場合において、
    前記開閉体が開放状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第二の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第四の位置である場合には、前記設定変更状態を設定可能である一方、
    前記開閉体が閉鎖状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第二の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第四の位置である場合には、前記遊技停止状態を設定可能であり、
    電断時の状態が前記遊技停止状態であり、該電断に対する復電時における前記第一の変位部の位置が前記第二の位置であり、且つ該復電時における前記第二の変位部の位置が前記第四の位置である場合において、
    前記開閉体が開放状態である場合には、前記設定変更状態を設定可能である一方、
    前記開閉体が閉鎖状態である場合には、前記遊技停止状態を設定可能であり、
    前記復帰状態設定手段は、更に、
    前記第一の場合であり、且つ復電時に前記開閉体が開放状態である場合には、前記設定変更状態を設定可能である一方、
    前記第一の場合であり、且つ復電時に前記開閉体が閉鎖状態である場合には、前記RAMクリア処理が実行された後に、前記遊技可能状態を設定可能であり、
    前記第三の場合には、復電時に前記開閉体の開閉状態に関わらず、前記遊技可能状態を設定可能であり、
    前記報知処理手段は、
    前記設定変更中報知を行っている際に、前記異常判定手段により前記異常状態が判定された場合には、前記RAMクリア処理がされたことを示すRAMクリア報知を前記設定変更中報知の終了後に行い、判定された前記異常状態に対応する異常状態報知を該RAMクリア報知の終了後に開始し、
    前記設定確認中報知を行っている際に、前記異常判定手段により前記異常状態が判定された場合には、復電したことを示す復電報知を前記設定確認中報知の終了後に行い、判定された前記異常状態に対応する異常状態報知を該復電報知の終了後に開始する、
    ことを特徴とする遊技機。
JP2020126258A 2020-07-27 2020-07-27 遊技機 Active JP7125776B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020126258A JP7125776B2 (ja) 2020-07-27 2020-07-27 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020126258A JP7125776B2 (ja) 2020-07-27 2020-07-27 遊技機

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018002948A Division JP6774437B2 (ja) 2018-01-11 2018-01-11 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020171792A JP2020171792A (ja) 2020-10-22
JP7125776B2 true JP7125776B2 (ja) 2022-08-25

Family

ID=72830337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020126258A Active JP7125776B2 (ja) 2020-07-27 2020-07-27 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7125776B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011182839A (ja) 2010-03-04 2011-09-22 Sankyo Co Ltd 遊技機
JP2019092884A (ja) 2017-11-22 2019-06-20 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019107148A (ja) 2017-12-17 2019-07-04 株式会社藤商事 遊技機

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6156295B2 (ja) * 2014-09-09 2017-07-05 サミー株式会社 スロットマシン
JP6334492B2 (ja) * 2015-10-13 2018-05-30 サミー株式会社 遊技機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011182839A (ja) 2010-03-04 2011-09-22 Sankyo Co Ltd 遊技機
JP2019092884A (ja) 2017-11-22 2019-06-20 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019107148A (ja) 2017-12-17 2019-07-04 株式会社藤商事 遊技機

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
「『設定確認タイムチャート(案)/設定変更タイムチャート(案)/RWM異常時遊技停止タイムチャート(案)/不正防止に関する外部端子版から出力する信号及び報知仕様の統一』(4頁)」,日本遊技機工業組合提供資料(「確率設定」に関する技術資料),2017年10月05日,各タイムチャート(案)の性能表示モニタの表示態様参照

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020171792A (ja) 2020-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6970026B2 (ja) 遊技機
JP6871848B2 (ja) 遊技機
JP6774437B2 (ja) 遊技機
JP6823585B2 (ja) 遊技機
JP6823583B2 (ja) 遊技機
JP6824870B2 (ja) 遊技機
JP6871849B2 (ja) 遊技機
JP6824871B2 (ja) 遊技機
JP6823584B2 (ja) 遊技機
JP6871850B2 (ja) 遊技機
JP7006996B2 (ja) 遊技機
JP6779925B2 (ja) 遊技機
JP6705797B2 (ja) 遊技機
JP7125776B2 (ja) 遊技機
JP7125777B2 (ja) 遊技機
JP7125779B2 (ja) 遊技機
JP7125778B2 (ja) 遊技機
JP6764426B2 (ja) 遊技機
JP6742354B2 (ja) 遊技機
JP6742355B2 (ja) 遊技機
JP6764425B2 (ja) 遊技機
JP6840687B2 (ja) 遊技機
JP6840686B2 (ja) 遊技機
JP7103692B2 (ja) 遊技機
JP7103693B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200727

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200727

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210727

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210915

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220513

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220513

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20220523

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20220524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220712

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7125776

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150