JP7119501B2 - absorbent article - Google Patents
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Description
本発明は、吸収性物品に関する。 The present invention relates to absorbent articles.
従来、紙おむつ、尿漏れパッドや生理用ナプキンといった吸収性物品が知られている。吸収性物品は、高吸収性ポリマーを含有する吸収体と、吸収体の肌非対向面側に配置される液不透過性のバックシートとを備えている。吸収性物品は、着用者から排泄される尿や経血といった液体の水分(以降、「排泄水分」という)や固形成分等の排泄物を内部に保持して、吸収性物品から漏れ出すことを防ぐことができる。 Conventionally, absorbent articles such as paper diapers, incontinence pads, and sanitary napkins are known. The absorbent article includes an absorbent body containing a superabsorbent polymer and a liquid-impermeable back sheet disposed on the non-skin-facing side of the absorbent body. Absorbent articles retain liquid water such as urine and menstrual blood excreted by the wearer (hereinafter referred to as "excretion water") and excrement such as solid components inside and prevent leakage from the absorbent article. can be prevented.
吸収性物品による排泄物の吸収性能を高めるために、様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1では、吸収体に長手方向に沿って延びるスリット部が設けられた吸収性物品が開示されている。特許文献1の吸収性物品によれば、吸収体を厚み方向に貫通するスリット部を通じて排泄水分を拡散することができ、吸収体の長手方向の広範囲において排泄水分を吸収させやすくすることができるようになっている。
Various techniques have been proposed to improve the absorption performance of excrement by absorbent articles. For example,
本件は外部への排泄水分の透過を抑制することのできる吸収性物品を提供することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用及び効果であって、従来の技術では得られない作用及び効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。 One object of the present invention is to provide an absorbent article capable of suppressing permeation of excreted water to the outside. In addition to this purpose, it is also possible to achieve actions and effects that are derived from each configuration shown in the "Mode for Carrying out the Invention" described later and that cannot be obtained with conventional techniques. It can be positioned as another purpose.
ここで開示する吸収性物品は、吸液性をもつ吸収性コアと、前記吸収性コアに積層される積層シートとを備え、前記吸収性コア及び前記積層シートの少なくとも一つが界面不活性剤を含む。 The absorbent article disclosed herein comprises an absorbent core having liquid absorption properties and a laminated sheet laminated on the absorbent core, and at least one of the absorbent core and the laminated sheet contains a surfactant. include.
本件で示す吸収性物品によれば、外部への排泄水分の透過を抑制することができる。 According to the absorbent article shown in the present application, it is possible to suppress permeation of excreted water to the outside.
以下、本件を実施するための形態を説明する。下記の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、
必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
Hereinafter, the form for carrying out this case is demonstrated. The following embodiments are merely examples, and are not intended to exclude various modifications and application of techniques not explicitly described in these embodiments. Each configuration of this embodiment can be modified in various ways without departing from the gist thereof. again,
They can be selected or discarded as necessary, and can be combined as appropriate.
実施形態で述べる吸収性物品は、着用者に装着され、着用者から排泄される尿や便等の排泄水分を吸収し保持する衛生用品である。この吸収性物品には、テープ型やパンツ型の紙おむつ(いわゆる「使い捨ておむつ」)といった吸収性物品のほか、尿漏れパッド、生理用ナプキン、パンティーライナーといった吸収性物品なども含まれる。以下の実施形態では、吸収性物品として尿漏れパッドを例示する。尿漏れパッドは通常、紙おむつの肌対向面側に装着されて用いられる。尿漏れパッドは、主に成人の要介護者に装着されて用いられる。 The absorbent article described in the embodiments is a sanitary product that is worn by a wearer and absorbs and retains excreted water such as urine and feces excreted by the wearer. The absorbent articles include absorbent articles such as tape-type and underpants-type paper diapers (so-called "disposable diapers"), as well as absorbent articles such as incontinence pads, sanitary napkins and panty liners. In the following embodiments, an incontinence pad is exemplified as an absorbent article. Incontinence pads are usually used by being attached to the skin facing side of a disposable diaper. Incontinence pads are mainly worn by adults requiring nursing care.
本実施形態では、尿漏れパッドについて、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、尿漏れパッドが着用者に装着された状態(以下、「装着状態」と略称する)において、着用者の肌に向かう側(装着された状態で内側)を肌対向面側とし、肌対向面側の反対側(外側)を肌非対向面側とする。さらに、肌対向面側と肌非対向面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。その他、厚み方向の肌対向面側から視ることを平面視とする。そして、平面視での幅方向を左右ともいう。 In the present embodiment, the longitudinal direction of the incontinence pad is the direction connecting the front body arranged to face the wearer's abdomen and the back body arranged to face the back of the wearer. Between the front body (one side in the longitudinal direction) and the back body (the other side in the longitudinal direction) (center in the longitudinal direction), there is an inseam that is placed in the wearer's crotch (placed facing the crotch) department is located. In addition, when the incontinence pad is attached to the wearer (hereinafter abbreviated as "attached state"), the side facing the wearer's skin (the inner side in the attached state) is defined as the skin-facing side. The opposite side (outer side) of the face side is defined as the non-skin facing side. Further, the direction connecting the skin facing side and the non-skin facing side is defined as the thickness direction, and the direction orthogonal to both the longitudinal direction and the thickness direction is defined as the width direction. In addition, viewing from the side facing the skin in the thickness direction is defined as planar view. The width direction in plan view is also called left and right.
本明細書において、例えば「1~100」との数値範囲の表記は、その下限値「1」及び上限値「100」の双方を包含するものとする。また、他の数値範囲の表記も同様である。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。 In this specification, the expression of a numerical range such as "1 to 100" includes both the lower limit of "1" and the upper limit of "100". The same applies to the notation of other numerical ranges. Also, the dimensional ratios in the drawings are not limited to the illustrated ratios.
[I.第一実施形態]
[I-1.構成]
[I-1-1.基本構成]
図1~図9を参照して、尿漏れパッド100の基本的な構成を説明する。なお、図3の断面図では、各構成を把握しやすくするため、各シート類の厚みを誇張して示している。後述する図11,図15の断面図も同様である。なお、下記の説明では、「尿漏れパッド」を単に「尿パッド」と略称する。
[I. First Embodiment]
[I-1. Constitution]
[I-1-1. Basic configuration]
The basic configuration of the
図1では、幅方向の中心線Aを基準として対称に尿パッド100が形成されている。この尿パッド100は、長手方向に沿って前身頃2、股下部3、及び後身頃4の三つの領域に大別される。前身頃2は、装着状態で着用者の下腹部側に位置する領域である。後身頃4は、装着状態で着用者の臀部側に位置する領域である。股下部3は、前身頃2と後身頃4との間に位置して、装着状態で着用者の股下に位置する領域である。尿パッド100は、前身頃2及び後身頃4において、長手方向の両側縁部から股下部3よりも幅方向外方に延出する、左右一対のサイドフラップをそれぞれ有している。
In FIG. 1, the
図3に示すように、尿パッド100は、少なくとも吸収性コア40を備える。さらに、尿パッド100は、吸収性コア40を内蔵し、溝状部23と外周部24とを有する吸収体20を備える。またさらに、図2,図3に示すように、尿パッド100は、吸収体20と、吸収体20に積層されるシートとを有する積層体10を備える。積層体10は、吸収体20と、吸収体20の肌対向面側に積層されるトップシート62と、吸収体20の肌非対向面側に積層されるバックシート63とを備える。さらに、トップシート62の側方(幅方向外側)と肌対向面側とに、サイドシート64が配置される。また、バックシート63の肌非対向面側には、カバーシート65が積層される。積層体10、吸収体20、及び吸収性コア40は、前身頃2、股下部3、及び後身頃4にわたって長手方向に設けられている。また、吸収体20及び吸収性コア40は、平面視で、略長方形状の外形を有している。
As shown in FIG. 3, the
図3に示すように、尿パッド100は、吸収性コア40と、吸収性コア40に積層される2以上のシートを有する積層シート60とを備えている。積層シート60は、吸収性コア40の長手方向に沿って幅方向中央部に少なくとも積層されるシートである。積層シート60は、吸収性コア40を被覆する、ラップシート61を有している。また、積層シート60は、ラップシート61の肌対向面側に配置されるトップシート62を有している。また、積層シート60は、ラップシート61の肌非対向面側に配置されるバックシート63を有している。さらに、積層シート60は、バックシート63の肌非対向面側に配置されるカバーシート65を有している。尿パッド100では、吸収性コア40及び積層シート60の少なくとも一つが、界面不活性剤を含んでいる。
以下、尿パッド100の各構成要素について説明する。
As shown in FIG. 3 , the
Each component of the
〔吸収性コア〕
吸収性コア40は、排泄水分を吸収して保持する吸液性をもつマット状(あるいはパッド状)の部材である。吸収性コア40は、長手方向に沿って延在するとともに、厚み方向に貫通するスリット部49を有している。すなわち、吸収性コア40は、平面視で吸収体20の長手方向に沿って延在するとともに、幅方向中心に設けられているスリット部49を有する。ここでは、環状の吸収性コア40を例示する。
[Absorbent core]
The
図3に示すように、吸収性コア40は、高吸収性ポリマー(SAP(Superabsorbent polymer)、高吸水性高分子あるいは高吸水性樹脂とも称される)51と、繊維材料52とを含んでいる。吸収性コア40は、繊維材料52に高吸収性ポリマー51が混合されることにより形成されている。繊維材料52は、親水性を有する極細の繊維が絡まり合って形成されている。高吸収性ポリマー51は、繊維材料52に混合されることにより、通常、繊維材料52に埋没保持されている。高吸収性ポリマー51は、繊維材料52によって拡散された液体を吸収し保持することができる。高吸収性ポリマー51と繊維材料52との含有割合は特に限定されないが、高吸収性ポリマー51と繊維材料52との合計含有量に対して、高吸収性ポリマー51の含有量の割合が、通常20~80%、好ましくは30~70%、より好ましくは40~60%である。
As shown in FIG. 3, the
<高吸収性ポリマー>
高吸収性ポリマー51としては、使い捨ておむつや尿パッドのような吸収性物品における吸収体の材料として用いられている各種公知のものを用いることができる。高吸収性ポリマー51としては、例えば、デンプン-アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン-アクリロニトリル共重合体のケン化物、デンプン-アクリル酸エチルグラフト共重合体のケン化物等のデンプン系;ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物等のセルロース系;ポリアクリル酸(塩)、アクリル酸で架橋されたポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール-無水マレイン酸反応物の架橋物等の合成ポリマー系の物を用いることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、ポリアクリル酸(塩)が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。高吸収性ポリマー51の形状は特に限定されないが、例えば、粒状、粉体状、ペレット状、ゾル状、フィルム状、繊維状等のものを用いることができる。
<Super Absorbent Polymer>
As the
<繊維材料>
繊維材料52としては、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系の繊維や;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施したものが挙げられる。中でも、吸収性の観点から、繊維又は合成繊維を粉砕あるいは解繊したフラッフパルプを用いることが好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<Textile material>
Examples of the
〔吸収体〕
吸収体20は、吸収性コア40を内蔵することで、吸収性コア40と同様に吸液性をもつマット状の部材である。図1~図3に示すように、吸収体20は、平面視で吸収体20の長手方向に沿って設けられる溝状部23と、平面視で溝状部23の幅方向外側に設けられる外周部24とを有している。
〔Absorber〕
The
図3に示すように、吸収体20は、吸収性コア40とラップシート61とを有している。吸収体20は、吸収性コア40がラップシート61によって被包(ラップ)されることで形成されている。ラップシート61は、吸収性コア40の肌対向面側と肌非対向面側とを含めて、吸収性コア40の全体を被覆している。溝状部23は、スリット部49の形状にあわせて、ラップシート61が、外周部24よりも厚み方向に凹むことで形成されている。また、図1,図3に示すように、溝状部23は、吸収体20の肌対向面側において、長手方向に沿って幅方向中心に形成されている。
As shown in FIG. 3, the
<ラップシート>
ラップシート61は、吸収性コア40を被覆するシート状の部材である。ラップシート61によって吸収性コア40が被包されることで、吸収性コア40の定形性が確保される。
<Lap sheet>
The
ラップシート61は、吸収性物品に用いられている公知の材料で形成することができる。例えばティッシュペーパーのような紙;スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアースルー不織布、SMS(Spunbound Meltblown Spunbound)不織布等を用いることができる。
The
〔積層体〕
図2に示すように、積層体10は、吸収体20の両主面側にトップシート62とバックシート63とがそれぞれ配置された積層構造体である。中でも、トップシート62は、吸収体20の肌対向面側の表面に配置される。また、バックシート63は、吸収体20の肌非対向面側の表面に配置される。積層体10は、肌対向面側からの排泄水分をトップシート62に透過させて、透過した排泄水分を吸収体20によって吸収保持するとともに、バックシート63によって肌非対向面側から外部への漏出を阻止する。トップシート62及びバックシート63と吸収体20とは、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤によって固定することができる。図3に示すように、積層体10は、その肌対向面側において、溝状部23の形状にあわせて、厚み方向に凹んでいる。
[Laminate]
As shown in FIG. 2, the laminate 10 is a laminate structure in which a
<トップシート>
トップシート62は、積層体10において最も肌対向面側に配置されるシート状の部材である。トップシート62は、尿パッド100の幅方向中央領域に設けられるため、センターシートとも称される。図3に示すように、トップシート62は、吸収体20よりも幅方向寸法が大きく、肌対向面側から吸収体20の全面を被覆する。また、トップシート62は、尿パッド100が装着された状態において、着用者の肌に接触して、排泄水分を透過させて吸収体20に吸収させる。このため、トップシート62は、少なくとも一部または全部が透水性をもつ材料で構成される。また、トップシート62は、装着状態のフィット性のため、柔軟性が高い材料で構成されることが好ましい。また、装着状態での蒸れを抑えるため、通気性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。
<Top sheet>
The
トップシート62を構成する材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を用いることができる。または、トップシート62としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂の繊維に親水化処理を施して,不織布にしたものを用いてもよい。トップシート62を構成する不織布としては、例えば、スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアースルー不織布、メルトブローン不織布、SMS不織布等を用いることができる。
As a material constituting the
<バックシート>
バックシート63は、積層体10で最も肌非対向面側に配置されるシート状の部材である。バックシート63は、吸収体20及びトップシート62よりも幅方向寸法が大きく、肌非対向面側から吸収体20及びトップシート62の全面を被覆する。また、バックシート63は、吸収体20から肌非対向面側に排泄物が漏れるのを防ぐ。このため、バックシート63は、非透水性をもつ材料で構成される。また、バックシート63は、装着状態での蒸れを抑えるため、透湿性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。
<Back seat>
The
バックシート63を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂シートを用いることができる。中でも、バックシート63としては、0.1~0.4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性の熱可塑性樹脂シートを用いることが好ましい。このようなシートとしては、例えば、熱可塑性樹樹脂中に無機充填剤を混練してシートを成形した後に、延伸することにより得られるシートを用いることができる。
As a material forming the
〔サイドシート、カバーシート〕
尿パッド100は、積層体10に対して積層されるサイドシート64及びカバーシート65をさらに備えている。サイドシート64は、積層体10の幅方向側方から肌対向面側にわたって配置される。また、カバーシート65は、積層体10の肌非対向面側に配置される。サイドシート64及びカバーシート65と積層体10とは、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤によって固定することができる。
[Side seat, cover seat]
<サイドシート>
サイドシート64は、積層体10の両側部に後述する立体ギャザー70を形成するために幅方向両側に設けられる左右一対の部材である。図3に示すように、サイドシート64は、トップシート62及びバックシート63の幅方向側方のそれぞれに設けられている。さらに、サイドシート64は、トップシート62及びバックシート63の幅方向側方から、幅方向側部にかけて肌対向面側に積層される。サイドシート64は、後述する立体ギャザー70の収縮を利用して、着用者の肌に当接する方向に向かって起立する。
<Side seat>
The
サイドシート64は、幅方向側方への液漏れを防ぐため、非透水性をもつ材料で構成されることが好ましい。サイドシート64としては、スパンボンド不織布を用いることができる。また、サイドシート64の一部は、尿パッド100において最も肌対向面側に配置される(このことから、サイドシート64はトップシート62と同様に「トップシート」とも称される)。このように着用者に対して接触しうるサイドシート64としては、SMS不織布やSMMS(Spunbound Meltblown Meltblown Spunbound)不織布のようにメルトブローン層を含ませることにより、柔軟性を高めたスパンボンド不織布を用いることが好ましい。あるいは、スパンボンド不織布をなす繊維の繊度や目付量が抑えられることにより、柔軟性を向上させたスパンボンド不織布を用いることが好ましい。
The
なお、「繊度」とは、繊維の繊維径(太さ)や断面積に対応するパラメータであり、所定の長さあたりの重量で表される。例えば、一本の繊維について10000mあたりのグラム数(デシテックス)が「繊度」として用いられる。
また、「目付量」とは、シートの厚みあるいは積層度合いに対応するパラメータであり、単位面積あたりの重量で表される。例えば、一平米あたりのグラム数が「目付量」として用いられる。
The "fineness" is a parameter corresponding to the fiber diameter (thickness) and cross-sectional area of the fiber, and is represented by the weight per predetermined length. For example, the number of grams (decitex) per 10,000 m of one fiber is used as the "fineness."
Also, the "basis weight" is a parameter corresponding to the thickness or the degree of lamination of the sheet, and is represented by the weight per unit area. For example, the number of grams per square meter is used as the "basis weight".
<カバーシート>
カバーシート65は、積層体10を肌非対向面側から被覆するシート状の部材である。カバーシート65は、尿パッド100で最も肌非対向面側に配置されることで、バックシート63を補強し、バックシート63の手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。カバーシート65は、吸収体20、トップシート62、及びバックシート63よりも幅方向寸法が大きく設定され、装着状態で着用者の股下、臀部、下腹部等のまわりに配置される。
<Cover sheet>
The
カバーシート65を構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。特には、触感(手触り)を確保するために柔軟性の観点から、カバーシート65としては、スパンボンド不織布を好適に用いることができる。
Examples of the material forming the
上述のように構成された尿パッド100では、肌対向面側から肌非対向面側へ向けて、サイドシート64、トップシート62、吸収体20、バックシート63、カバーシート65の順に各部材が積層されている。サイドシート64とカバーシート65とは、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤によって貼り合わされる。
In the
〔ギャザー〕
尿パッド100には、装着状態における着用者への追従性を高めるため、立体ギャザー70が設けられている。立体ギャザー70は、ゴムやポリウレタン、伸縮フィルムといった伸縮性をもつ部材(伸縮性部材)を伸張状態で不織布などのシートの間に挟んで、ホットメルト、ヒートシール、超音波溶着等で固定することによって伸縮性をもたせたシート複合体から構成される。このシート複合体は、伸縮性部材が伸張状態からもと(自然長の状態)に戻ろうとする力(復元力、弾性力)でシートに細かな皺が寄った状態となる。ここでは、伸縮性部材として糸状のゴム部材(以下、「糸ゴム」と略称する)71を例示する。
〔gather〕
The
立体ギャザー70は、サイドシート64の幅方向内側端縁部が糸ゴム71で皺寄せられることで形成されている。立体ギャザー70は、排泄箇所の周縁で着用者に対する追従性を高めることにより、排泄物の幅方向側方への漏れを防ぐために設けられる。図1に示すように、立体ギャザー70は、サイドシート64の幅方向内側に配備される。図1,図2に示すように、立体ギャザー70では、サイドシート64の幅方向内側の端縁で長手方向に沿って糸ゴム71が設けられている。また、図3に示すように、立体ギャザー70では、サイドシート64の幅方向内側の端縁部に位置するシート部64A,65Bが折り曲げられて重ねられる。これらのシート部64A,65Bによって、長手方向に延在する糸ゴム71が囲まれている。
The three-dimensional gathers 70 are formed by wrinkling the widthwise inner edge portions of the
[I-1-2.詳細構成]
次に、尿パッド100の詳細な構成を述べる。
尿パッド100では、吸収性コア40、ラップシート61、トップシート62、バックシート63、及びカバーシート65の少なくとも一つが、界面不活性剤を含んでいる。これらのうち、いずれか一つが界面不活性剤を含んでいてもよく、任意の組合せで2以上が界面不活性剤を含んでいてもよい。以下、まずは界面不活性剤について説明する。続いて、界面不活性剤が付着した付着層91a~91eについて説明する。さらに、界面不活性剤を含有する接着部92について説明する。
[I-1-2. Detailed configuration]
Next, the detailed configuration of the
In
〔界面不活性剤〕
尿パッド100に含まれる界面不活性剤としては、水の表面張力を増加させる界面不活性を示す物質を用いることができる。固体が界面不活性剤を含むことで、界面不活性剤によりこの固体表面の濡れ性が低下して、固体が濡れにくくなる。界面不活性剤を含む固体の濡れ性は、例えば接触角を測定することで評価することができる。界面不活性剤を含む固体が、繊維材料や多孔性材料である場合には、その内部空間への水分及び水分を含む液体の浸潤を抑制することができる。さらにこの場合、繊維材料や多孔性材料の有する透湿性を妨げずに、液体の浸潤を抑制することができる。したがって、尿パッド100の積層シート60に界面不活性剤を用いることで、装着状態の蒸れを抑えるとともに、排泄水分の透過も抑えることができる。
[Surfactant]
As the surface inert agent contained in the
界面不活性剤としては、特に限定されないが、例えば、糖類、アルカリ金属塩、強酸、強アルカリ、アルコール類、シリコーン樹脂、テフロン(登録商標)樹脂、ワックス、天然ゴム等が挙げられる。これらの中でも、尿パッド100に含ませた場合の安定性、尿パッド100装着状態の安全性を高める観点から、糖類が好ましい。
Examples of surfactants include, but are not limited to, sugars, alkali metal salts, strong acids, strong alkalis, alcohols, silicone resins, Teflon (registered trademark) resins, waxes, and natural rubbers. Among these, saccharides are preferable from the viewpoint of enhancing the stability when contained in the
糖類としては、特に限定されないが、例えば、単糖類、二糖類~四糖類等のオリゴ糖、多糖類を用いることができる。中でも、界面不活性の観点からは、単糖類が好ましい。単糖類としては、特に限定されないが、トリオース(三単糖)、テトロース(四炭糖)、ペントース(五炭糖)、ヘキソース(六炭糖)等が好ましく、これらの中でも、ヘキソースが好ましい。ヘキソースとしては、特に限定されないが、例えば、アロース、アルトロース、イドース、ガラクトース、グルコース、グロース、タロース、マンノース等のアルドヘキソース;ソルボース、タガトース、フルクトース、プシコース等のケトヘキソース等が挙げられる。これらの中でも、グルコースが好ましい。 The saccharides are not particularly limited, but monosaccharides, oligosaccharides such as disaccharides to tetrasaccharides, and polysaccharides can be used. Among them, monosaccharides are preferable from the viewpoint of surface inertness. Monosaccharides are not particularly limited, but triose (three monosaccharide), tetrose (four-carbon sugar), pentose (five-carbon sugar), hexose (six-carbon sugar) and the like are preferred, and among these, hexose is preferred. Examples of hexoses include, but are not limited to, aldohexoses such as allose, altrose, idose, galactose, glucose, gulose, talose and mannose; ketohexoses such as sorbose, tagatose, fructose and psicose. Among these, glucose is preferred.
界面不活性剤を固体に含ませる態様としては、例えば、固体への混合や付着により行うことができる。
固体への混合は、例えば、紙、織布、不織布の場合には、繊維材料に界面不活性剤を混ぜて、シート状に成形することで行うことができる。このような手法は、例えば、ラップシート61、トップシート62、カバーシート65に好適である。また、例えば、樹脂シートの場合には、原料である熱可塑性樹脂に界面不活性剤を混ぜてシート状に成形することで行うことができる。このような手法は、例えば、バックシート63に好適である。また、吸収性コア40に含有させる場合には、高吸収性ポリマー51及び繊維材料52に界面不活性剤を混ぜて、マット状に堆積することで行うことができる。
As a mode of including the surfactant in the solid, for example, it can be carried out by mixing or adhering to the solid.
For example, in the case of paper, woven fabric, or non-woven fabric, mixing into a solid can be carried out by mixing a fiber material with a surfactant and forming it into a sheet. Such a method is suitable for the
固体への付着は、界面不活性剤を溶剤に溶解又は分散させて得られた溶液を、例えば、スプレー塗布、刷毛塗布、ローラー塗布、浸漬等の公知の方法により固体に対して塗工して、溶液を乾燥することで行うことができる。このような手法は、吸収性コア40、ラップシート61、トップシート62、バックシート63、カバーシート65の表面に、界面不活性剤を付着させる場合に好適である。
Adhesion to a solid can be achieved by applying a solution obtained by dissolving or dispersing a surfactant in a solvent to a solid by a known method such as spray coating, brush coating, roller coating, or immersion. , can be performed by drying the solution. Such a method is suitable for attaching surfactants to the surfaces of the
積層シート60の表面に界面不活性剤を付着させる場合には、ラップシート61、トップシート62、バックシート63、及びカバーシート65の肌対向面側に付着させてもよく、肌非対向面側に付着させてもよく、両面側に付着させてもよい。通常、肌対向面側において排泄水分と接触して、肌対向面側から肌非対向面側への排泄水分の透過の抑制が求められることから、ラップシート61、トップシート62、バックシート63、及びカバーシート65の肌対向面側に界面不活性剤を付着させることが好ましい。
When the surfactant is attached to the surface of the
次に、図4~図8を参照して、ラップシート61、トップシート62、バックシート63、及びカバーシート65の肌対向面側に界面不活性剤が付着した付着層91a~91eについて説明する。なお、図4~図8では、溝状部23の断面部分を拡大視した状態を図示している。図4~図9、及び後述する図12~図14では、吸収性コア40を被覆して袋状に形成されるラップシート61のうち、断面視で肌対向面側に位置するものをラップシート61a、肌対向面側に位置するものをラップシート61bとして、それぞれ符号を付して区別している。図4~図9,図12~図14では、層構成を模式的に示すものであり、付着層91a~91hは、必ずしも図示の通りに所定の膜厚を有する被膜層である必要は無い。
Next, with reference to FIGS. 4 to 8, adhesion layers 91a to 91e in which surfactants are adhered to the skin-facing surfaces of the
〔付着層〕
<ラップシートの付着層(1)>
図4を参照して、ラップシート61aが、外側表面の肌対向面側に設けられる付着層91aを有する場合を例示する。溝状部23では、スリット部49の存在により、ラップシート61aとラップシート61bとの間に吸収性コア40が挟まれておらず、ラップシート61aとラップシート61bとが接触している。このため、ここでは図4に示すように、トップシート62、付着層91a、ラップシート61a、ラップシート61b、バックシート63、及びカバーシート65がこの順で積層される。
[Adhesion layer]
<Adhesion layer (1) of wrap sheet>
Referring to FIG. 4, the case where the
ラップシート61aは、外側表面の全域にわたって付着層91aを有していてもよく、一部に付着層91aを有していてもよい。ここで、ラップシート61aは、通常、吸収性コア40の肌対向面側に配置される。界面不活性剤は排泄水分の透過を抑制するため、ラップシート61aの肌非対向面側に吸収性コア40が位置して、さらにそのラップシート61aの肌対向面側に付着層91aが位置する場合には、付着層91aが吸収性コア40への排泄水分の吸収を妨げることがある。このため、平面視で吸収性コア40の存在する位置には、界面不活性剤を含む付着層91aを有しないことが好ましい。したがって、ラップシート61aは、スリット部49の位置に、付着層91aを有することが好ましい。言い換えれば、図4に示すように、ラップシート61aは、溝状部23の位置に、付着層91aを有することが好ましい。また、ラップシート61aは、外周部24の位置に、付着層91aを有しないことが好ましい。
The
<ラップシートの付着層(2)>
図5を参照して、ラップシート61bが、内側表面の肌対向面側に設けられる付着層91bを有する場合を例示する。ここでは図5に示すように、トップシート62、ラップシート61a、付着層91b、ラップシート61b、バックシート63、及びカバーシート65がこの順で積層される。
<Adhesive layer (2) of wrap sheet>
Referring to FIG. 5, a
ラップシート61bは、内側表面の全域にわたって付着層91bを有していてもよく、一部に付着層91bを有していてもよい。ここで、ラップシート61bは、通常、吸収性コア40の肌非対向面側に配置される。尿パッド100を全体で見た場合、平面視で吸収性コア40が含まれない位置では、吸収性コア40が含まれる位置よりも、排泄水分が積層シート60を透過して漏れ出しやすい傾向にある。このため、平面視で吸収性コア40の存在しない位置に、界面不活性剤を含む付着層91bを有することが好ましい。したがって、ラップシート61bは、スリット部49の位置に、付着層91bを有することが好ましい。言い換えれば、図5に示すように、ラップシート61bは、溝状部23の位置に、付着層91bを有することが好ましい。また、ラップシート61bは、外周部24の位置に、付着層91aを有していてもよい。
The
<トップシートの付着層>
図6を参照して、トップシート62が、肌対向面側に設けられる付着層91cを有する場合を例示する。ここでは図6に示すように、付着層91c、トップシート62、ラップシート61a、ラップシート61b、バックシート63、及びカバーシート65がこの順で積層される。
<Adhesive Layer of Top Sheet>
Referring to FIG. 6, the case where the
トップシート62は、全域にわたって付着層91cを有していてもよく、一部に付着層91cを有していてもよい。ここで、トップシート62は、通常、吸収性コア40の肌対向面側に配置される。付着層91aと同様の理由から、平面視で吸収性コア40の存在する位置には、界面不活性剤を含む付着層91cを有しないことが好ましい。したがって、トップシート62は、スリット部49の位置に、付着層91cを有することが好ましい。言い換えれば、図6に示すように、トップシート62は、溝状部23に対応する位置に、付着層91cを有することが好ましい。また、トップシート62は、外周部24に対応する位置に、付着層91cを有しないことが好ましい。
The
<バックシートの付着層>
図7を参照して、バックシート63が、肌対向面側に設けられる付着層91dを有する場合を例示する。ここでは図7に示すように、トップシート62、ラップシート61a、ラップシート61b、付着層91d、バックシート63、及びカバーシート65がこの順で積層される。
<Adhesive Layer of Back Sheet>
Referring to FIG. 7, the case where the
バックシート63は、全域にわたって付着層91dを有していてもよく、一部に付着層91dを有していてもよい。ここで、バックシート63は、通常、吸収性コア40の肌非対向面側に配置される。付着層91bと同様の理由から、平面視で吸収性コア40の存在しない位置に、界面不活性剤を含む付着層91dを有することが好ましい。したがって、バックシート63は、スリット部49の位置に、付着層91dを有することが好ましい。言い換えれば、図7に示すように、バックシート63は、溝状部23に対応する位置に、付着層91dを有することが好ましい。また、ラップシート61bは、外周部24の位置に、付着層91dを有していてもよい。
The
<カバーシートの付着層>
図8を参照して、カバーシート65が、肌対向面側に設けられる付着層91eを有する場合を例示する。ここでは図8に示すように、トップシート62、ラップシート61a、ラップシート61b、バックシート63、付着層91e、及びカバーシート65がこの順で積層される。
<Adhesion Layer of Cover Sheet>
Referring to FIG. 8, the case where the
カバーシート65は、全域にわたって付着層91eを有していてもよく、一部に付着層91eを有していてもよい。ここで、カバーシート65は、通常、吸収性コア40の肌非対向面側に配置される。付着層91bと同様の理由から、平面視で吸収性コア40の存在しない位置に、界面不活性剤を含む付着層91eを有することが好ましい。したがって、カバーシート65は、スリット部49の位置に、付着層91eを有することが好ましい。言い換えれば、図8に示すように、カバーシート65は、溝状部23に対応する位置に、付着層91eを有することが好ましい。また、ラップシート61bは、外周部24の位置に、付着層91eを有していてもよい。
The
〔接着部〕
上述の通り、尿パッド100の溝状部23では、トップシート62、ラップシート61a、ラップシート61b、バックシート63、カバーシート65の順に各部材が積層されている。また、尿パッド100の外周部24では、トップシート62、ラップシート61a、吸収性コア40、ラップシート61b、バックシート63、カバーシート65の順に各部材が積層されている。隣接する各部材の間に、隣接する各部材どうし接着する接着部を有していてもよい。ここでは、図9を参照して、吸収体20とバックシート63との間、すなわちラップシート61bとバックシート63との間に設けられる接着部92を例示する。
[Adhesion part]
As described above, in the grooved
接着部92は、接着剤と界面不活性剤とを含有する。接着部92は、接着剤によって、ラップシート61bとバックシート63と接着することができる。さらに、接着部92は、界面不活性剤によって、接着剤に界面不活性を付与することができる。したがって、ラップシート61bとバックシート63との間に接着部92が設けられることで、ラップシート61b側からバックシート63の内部空間への水分及び水分を含む液体の浸潤を抑制することができる。
The
ラップシート61bとバックシート63との間において、全域にわたって接着部92が設けられてもよく、一部に接着部92が設けられてもよい。接着部92が一部に設けられる場合には、例えば線状に設けられてもよく、点状に設けられてもよい。付着層91bと同様の理由から、平面視で吸収性コア40の存在しない位置に、界面不活性剤を含む接着部92を有することが好ましい。したがって、接着部92は、スリット部49の位置に設けられることが好ましい。言い換えれば、接着部92は、溝状部23に対応する位置に設けられることが好ましい。また、ラップシート61bは、外周部24の位置に、付着層91dを有していてもよい。
Between the
接着部92に含有される接着剤としては、特に限定されず、例えば、澱粉、ホットメルト型、合成樹脂エマルジョン型、樹脂溶液型等の公知の接着剤を用いることができる。中でも、耐水性、作業性、安全性を確保する観点から、ホットメルト型の接着剤が好ましい。接着部92に含有される界面不活性剤としては、上述した吸収性コア40及び積層シート60に含有される界面不活性剤を用いることができる。
The adhesive contained in the
[I-2.作用及び効果]
本実施形態の尿パッド100は、上述したように構成されるため、下記のような作用及び効果を得ることができる。
[I-2. Action and effect]
Since the
従来の吸収性物品では、例えば、着用者が一度に多量の尿を排泄した場合には、吸収体が尿を吸収しきるまでに時間を要することで、吸収体で直ちに吸収しきれなかった排泄水分が外部に漏れだすことがあった。そこで、排泄水分の透過の抑制性能が向上した積層シート及び吸収性物品が求められていた。 In conventional absorbent articles, for example, when the wearer excretes a large amount of urine at one time, it takes time for the absorber to completely absorb the urine. sometimes leaked out. Therefore, there has been a demand for a laminated sheet and an absorbent article with improved performance for suppressing permeation of excreted water.
また、従来の吸収体に厚み方向に貫通するスリット部が設けられている吸収性物品では、スリット部を通じた吸収体内部への排泄水分の拡散によって、吸収性能の向上が図られていた。しかしながら、スリット部を通じて、排泄水分が厚み方向に速やかに通過するため、吸収体の肌非対向面側に積層された他部材において、平面視でスリット部のある位置から排泄水分が透過しやすくなっていた。このため、排泄水分が外部に漏れ出すことがあった。そこで、スリット部の位置において排泄水分の透過を抑制することのできる吸収性物品が求められていた。 In addition, in conventional absorbent articles having slits penetrating through the absorbent body in the thickness direction, absorption performance is improved by diffusing excreted water into the absorbent body through the slits. However, since the excreted water quickly passes through the slits in the thickness direction, the other members laminated on the non-skin-facing side of the absorbent body are more likely to pass through the slits in a plan view. was For this reason, the excreted water sometimes leaked out. Therefore, there has been a demand for an absorbent article that can suppress permeation of excreted water at the position of the slit portion.
(1)尿パッド100では、吸収性コア40及び積層シート60の少なくとも一つが界面不活性剤を含有する。これにより、界面不活性剤によって、吸収性コア40及び積層シート60が濡れにくくなり、吸収性コア40及び積層シート60に付着した排泄水分が表面を濡れ広がりにくくなる。したがって、吸収性コア40及び積層シート60の内部への排泄水分の浸潤を軽減して、透過を抑制することができる。よって、尿パッド100では、吸収性コア40及び積層シート60を介した外部への排泄水分の透過を抑制して、外部への排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
(1) In
(2)バックシート63は、その表面に界面不活性剤が付着した付着層91dを有する(図7参照)。または、バックシート63は、界面不活性剤を含有する。これにより、バックシート63は、界面不活性剤によって、表面に付着した排泄水分の透過を抑制することができる。したがって、例えば、着用者が一度に多量の排尿をした場合であっても、吸収体20で直ちに吸収しきれなかった排泄水分の透過をバックシート63が防ぎやすくなる。そして、バックシート63によってせき止められた排泄水分を、吸収体20によって吸収することができる。よって、尿パッド100では、バックシート63によって、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
このようなバックシート63が界面不活性剤を含むことによる効果は、バックシート63が微多孔性のシートである場合に特に有効である。この場合、バックシート63を厚み方向に貫通する孔を通じて透湿性を発揮させることができる。さらに、界面不活性剤によって、排泄水分が孔に侵入してバックシート63を透過することを抑制することができる。すなわち、尿パッド100によれば、界面不活性剤を含むバックシート63を備えることで、透湿性と排泄水分の透過の抑制とを両立させることができる。
(2) The
The effect of including the surfactant in the
(3)カバーシート65は、その表面に界面不活性剤が付着した付着層91eを有する(図8参照)。これにより、カバーシート65は、界面不活性剤によって、表面に付着した排泄水分の透過を抑制することができる。したがって、カバーシート65によれば、バックシート63と同様に排泄水分の透過を防ぎやすくなり、カバーシート65によってせき止められた排泄水分を、吸収体20によって吸収することができる。よって、尿パッド100では、カバーシート65によって、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
(3) The
(4)ラップシート61とバックシート63との間に、界面不活性剤を含有する接着部92が設けられている(図9参照)。これにより、吸収体20からバックシート63への排泄水分の漏出を接着部92によって抑制することができる。よって、尿パッド100では、接着部92によって、排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
(4) Between the
(5)尿パッド100では、吸収性コア40がスリット部49を有し、吸収体20が溝状部23を有している(図2,図3参照)。これにより、溝状部23においてスリット部49を厚み方向に通過した排泄水分が、スリット部49と面する側面部分から吸収体20の内部に浸透することで、幅方向への排泄水分の拡散と吸収を促進することができる。したがって、尿パッド100では、スリット部49を有さないフラットな吸収体を備える場合と比して、排泄水分を速やかに吸収することができる。さらに、尿パッド100では、積層シート60のうち少なくとも一つが界面不活性剤を含有するため、スリット部49の位置においても排泄水分が積層シート60を透過することが抑制される。よって、尿パッド100では、スリット部49によって吸収性能が向上するとともに、スリット部49の位置での排泄水分の透過を抑制して、漏れ出しを抑えることができる。
(5) In the
(6)さらに、ラップシート61は、溝状部23の表面に、界面不活性剤が付着した付着層91a,91bを有する(図4,図5参照)。また、トップシート62は、溝状部23に対応する位置の表面に、界面不活性剤が付着した付着層91cを有する(図6参照)。また、バックシート63は、溝状部23に対応する位置の表面に、界面不活性剤が付着した付着層91dを有する(図7参照)。また、カバーシート65は、溝状部23に対応する位置の表面に、界面不活性剤が付着した付着層91eを有する(図8参照)。また、溝状部23に対応する位置に、界面不活性剤を含有する接着部92が設けられる(図9参照)。これにより、吸収性コア40が存在しておらずスリット部49となっている溝状部23の位置において、排泄水分が積層シート60を透過することを、付着層91a~91e、又は接着部92によって抑制することができる。一方、スリット部49以外の外周部24の位置では、排泄水分はラップシート61及びトップシート62を透過して、吸収性コア40に吸収される。よって、尿パッド100では、溝状部23の位置では排泄水分の外部の透過を抑制して漏れ出しを抑えるとともに、外周部24の位置では排泄水分を吸収することができる。
(6) Further, the
[II.第二実施形態]
次に、尿パッドの第二実施形態を述べる。
本実施形態の尿パッドでは、ここで説明する点を除いては、第一実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
[II. Second embodiment]
Next, a second embodiment of the urine pad will be described.
The urine pad of this embodiment has the same configuration as that of the first embodiment except for the points described here. These configurations are denoted by the same reference numerals, and detailed descriptions thereof are omitted.
[II-1.構成]
[II-1-1.基本構成]
図10,11に示すように、本実施形態の尿パッド101では、吸収性コア40を内蔵し、第一吸収部21と第二吸収部22とを有する吸収体20を備える。
[II-1. Constitution]
[II-1-1. Basic configuration]
As shown in FIGS. 10 and 11, the
〔第一吸収部、第二吸収部〕
図11に示すように、第一吸収部21は、吸収体20において、第二吸収部22よりも高吸収性ポリマー51及び繊維材料52の含有量が少なく、厚み方向の寸法が小さい部分である。また、第二吸収部22は、第一吸収部21よりも高吸収性ポリマー51及び繊維材料52の含有量が多く、厚み方向の寸法が大きい部分である。吸収体20の肌対向面側に溝状の凹部が設けられていることで、第一吸収部21が形成されている。図10に示すように、第一吸収部21は、平面視で吸収体20の長手方向に沿って、幅方向中心に設けられている。また、第二吸収部22は、平面視で第一吸収部21の幅方向外側に設けられている。ここでは、第一吸収部21と第二吸収部22とが連続して設けられている。より具体的には、吸収体20の幅方向中心に設けられた第一吸収部21の周囲を取り囲むようにして、第二吸収部22が設けられている。
[First absorption part, second absorption part]
As shown in FIG. 11, the first
第一吸収部21の密度と第二吸収部22の密度とは、同程度か、第一吸収部21の密度が第二吸収部22の密度よりも低いことが好ましい。すなわち、第一吸収部21は、第二吸収部22よりも高吸収性ポリマー51及び繊維材料52の密度が低く、且つ厚み方向の寸法が小さいものであることがより好ましい。
It is preferable that the density of the first
第一吸収部21が第二吸収部22よりも厚み方向の寸法が小さい場合、第二吸収部22の厚みに対する第一吸収部21の厚みは、通常80%以下、好ましくは60%以下、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは20%以下であり、通常、1%以上、好ましくは3%以上、より好ましくは5%以上、さらに好ましくは10%以上である。第二吸収部22の厚みに対する第一吸収部21の厚みが上記範囲の上限値以下であると、第一吸収部21を利用して吸収体20の内部に排泄水分を拡散させやすくなる。一方、第二吸収部22の厚みに対する第一吸収部21の厚みが上記範囲の下限値以上であると、排泄水分が第一吸収部21を透過して、透過した排泄水分がバックシート63を透過することを防ぎやすくなる。
When the dimension in the thickness direction of the first
第一吸収部21が第二吸収部22よりも密度が低い場合、第二吸収部22の密度に対する第一吸収部21の密度は、通常80%以下、好ましくは60%以下、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは20%以下であり、通常、1%以上、好ましくは3%以上、より好ましくは5%以上、さらに好ましくは10%以上である。第二吸収部22の密度に対する第一吸収部21の密度が上記範囲の上限値以下であると、第一吸収部21を利用して吸収体20の内部に排泄水分を拡散させやすくなる。一方、第二吸収部22の密度に対する第一吸収部21の密度が上記範囲の下限値以上であると、排泄水分が第一吸収部21を透過して、透過した排泄水分がバックシート63を透過することを防ぎやすくなる。
When the density of the first
〔吸収体の形成〕
第一吸収部21及び第二吸収部22を有する吸収体20の形成方法は、特に限定されず、公知の方法により製造することができる。例えば、高吸収性ポリマー51及び繊維材料52を含む吸収性材料を堆積してマット状の吸収性コア40を作製する場合において、吸収性材料を、第一吸収部21の部分に少なく(薄く)堆積して、第二吸収部22の部分に多く(厚く)堆積することで形成することができる。さらに、第一吸収部21及び第二吸収部22を形成した吸収性コア40を、ラップシート61で被覆することで、吸収体20を得ることができる。
[Formation of absorber]
A method for forming the
[II-1-2.詳細構成]
次に、尿パッド101の詳細な構成を述べる。
尿パッド101では、尿パッド100と同様に、吸収性コア40、ラップシート61、トップシート62、バックシート63、及びカバーシート65の少なくとも一つが、界面不活性剤を含んでいる。
[II-1-2. Detailed configuration]
Next, the detailed configuration of the
In the
吸収性コア40が界面不活性剤を含む場合、繊維材料52に界面不活性剤を混ぜてマット状に堆積することにより行うことができる。これにより、界面不活性剤が繊維材料52中に分散された状態で、吸収性コア40に界面不活性剤を含有させることができる。または、高吸収性ポリマー51及び繊維材料52をマット状に堆積した後に、界面不活性剤を溶剤に溶解又は分散させて得られた溶液を塗工して、溶液を乾燥することで行ってもよい。これにより、吸収性コア40に界面不活性剤を含有する付着層を設けることができる。
If the
吸収性コア40は、その全域にわたって界面不活性剤を含んでいていてもよく、一部に界面不活性剤を含んでいてもよい。界面不活性剤は排泄水分の透過を抑制するため、吸収性コア40において界面不活性剤が含まれる部分では、排泄水分の吸収が妨げられる。このため、吸収性コア40は、一部に界面不活性剤を含むことが好ましく、中でも、第一吸収部21において、界面不活性剤を含むことが好ましい。また、吸収性コア40は、第二吸収部22において、界面不活性剤を含まないことが好ましい。
The
第一吸収部21において、バックシート63、及びカバーシート65の肌対向面側に界面不活性剤が付着した付着層91d,91eの構成については、図7,8を参照して説明した溝状部23の位置に付着層が設けられるバックシート63、及びカバーシート65の構成と同様である。なお、バックシート63は、第一吸収部21に対応する位置に、付着層91dを有することが好ましい。また、カバーシート65は、第一吸収部21に対応する位置に、付着層91eを有することが好ましい。
In the first
ここでは、図12~図14を参照して、界面不活性剤が付着した付着層91f~91hについて説明する。なお、図12~図14では、第一吸収部21の断面部分を拡大視した状態を図示している。
Here, with reference to FIGS. 12 to 14, the
〔付着層〕
<ラップシートの付着層(3)>
図12を参照して、ラップシート61aが、外側表面の肌対向面側に設けられる付着層91fを有する場合を例示する。第一吸収部21では、吸収性コア40の肌対向面側にラップシート61aが配置されている。このため、ここでは図12に示すように、トップシート62、付着層91f、ラップシート61a、及び吸収性コア40がこの順で積層される。さらに、吸収性コア40に対して、図示省略したラップシート61b、バックシート63、及びカバーシート65がこの順で積層される。
[Adhesion layer]
<Adhesive layer (3) of wrap sheet>
Referring to FIG. 12, a case where the
ラップシート61aは、外側表面の全域にわたって付着層91fを有していてもよく、一部に付着層91fを有していてもよい。ここで、ラップシート61aは、通常、吸収性コア40の肌対向面側に配置される。界面不活性剤は排泄水分の透過を抑制するため、ラップシート61aにおいて界面不活性剤が含まれる部分では、吸収性コア40からの排泄水分の吸収が妨げられる。このため、ラップシート61aは、一部に界面不活性剤を含むことが好ましく、中でも、図12に示すように、ラップシート61aは、第一吸収部21に、付着層91fを有することが好ましい。また、ラップシート61aは、第二吸収部22に、付着層91fを有しないことが好ましい。
The
<ラップシートの付着層(4)>
図13を参照して、ラップシート61bが、内側表面の肌対向面側に設けられる付着層91gを有する場合を例示する。ここでは図13に示すように、吸収性コア40、付着層91g、ラップシート61b、バックシート63、及びカバーシート65がこの順で積層される。さらに、吸収性コア40に対して、図示省略したラップシート61a、及びトップシート62がこの順で積層される。
<Adhesive layer (4) of wrap sheet>
Referring to FIG. 13, the
ラップシート61bは、内側表面の全域にわたって付着層91gを有していてもよく、一部に付着層91gを有していてもよい。ここで、ラップシート61bは、通常、吸収性コア40の肌非対向面側に配置される。尿パッド100を全体で見た場合、厚み方向の寸法が小さい位置では、厚み方向の寸法が大きい位置よりも、排泄水分が積層シート60を透過して漏れ出しやすい傾向にある。このため、厚み方向の寸法が小さい位置に、界面不活性剤を含む付着層91gを有することが好ましい。したがって、ラップシート61bは、第一吸収部21に、付着層91gを有することが好ましい。言い換えれば、図13に示すように、ラップシート61bは、第一吸収部21に、付着層91gを有することが好ましい。また、ラップシート61bは、第二吸収部22に、付着層91gを有していてもよい。
The
<トップシートの付着層>
図14を参照して、トップシート62が、肌対向面側に設けられる付着層91hを有する場合を例示する。ここでは図12に示すように、付着層91h、トップシート62、ラップシート61a、及び吸収性コア40がこの順で積層される。さらに、吸収性コア40に対して、図示省略したラップシート61b、バックシート63、及びカバーシート65がこの順で積層される。
<Adhesive Layer of Top Sheet>
Referring to FIG. 14, the case where the
トップシート62は、全域にわたって付着層91hを有していてもよく、一部に付着層91hを有していてもよい。ここで、トップシート62は、通常、吸収性コア40の肌対向面側に配置される。このため、付着層91fと同様の理由から、トップシート62は、一部に界面不活性剤を含むことが好ましく、中でも、図14に示すように、トップシート62は、第一吸収部21に対応する位置に、付着層91hを有することが好ましい。また、トップシート62は、第二吸収部22に対応する位置に、付着層91hを有しないことが好ましい。
The
〔接着部〕
上述の通り、尿パッド101では、トップシート62、ラップシート61a、吸収性コア40、ラップシート61b、バックシート63、カバーシート65の順に各部材が積層されている。隣接する各部材の間に、隣接する各部材どうし接着する接着部を有していてもよい。また、この接着部は、界面不活性剤を含有することが好ましい。中でも、接着部は、第一吸収部21に対応する位置に設けられることが好ましい。
[Adhesion part]
As described above, in the
[II-2.作用及び効果]
本実施形態の尿パッド101は、上述したように構成されるため、第一実施形態で上述した作用及び効果のほか、下記のような作用及び効果を得ることができる。
[II-2. Action and effect]
Since the
(1)尿パッド101では、吸収体20が、厚み方向の寸法が小さい第一吸収部21と、第一吸収部21よりも厚み方向の寸法が大きい第二吸収部22とを有している。これにより、第一吸収部21の厚み方向の寸法が小さいことで、第一吸収部21と第二吸収部22との厚みの差が生じる。そしてこの厚みの差によって生じる段差の側面部分から排泄水分が浸透することで、吸収体20の幅方向への排泄水分の拡散と吸収を促進することができる。したがって、吸収体の厚みが全体で均一な場合と比して、吸収体20では、速やかに排泄水分の吸収を行うことができる。
また、第一吸収部21は、第二吸収部22よりも厚み方向の寸法が小さいながらも、高吸収性ポリマー51及び繊維材料52を含有しており、吸収体20を貫通するものではない。したがって、排泄水分が吸収体20を通過することを抑制することができ、外部へ排泄水分が透過することを抑制することができる。
さらに、尿パッド101では、吸収性コア40及び積層シート60の少なくとも一つが界面不活性剤を含有する。これにより、界面不活性剤によって、吸収性コア40及び積層シート60の内部への排泄水分の浸潤を軽減して、透過を抑制することができる。したがって、厚み方向の寸法が小さい第一吸収部21からの排泄水分の透過をより抑制することができる。
よって、尿パッド101では、第一吸収部21によって排泄水分の拡散と吸収を速めるとともに、第一吸収部21からの排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
(1) In the
Also, the first
Furthermore, in
Therefore, in the
(2)さらに、ラップシート61aは、第一吸収部21の表面に、界面不活性剤が付着した付着層91fを有する(図12参照)。また、ラップシート61bは、第一吸収部21の表面に、界面不活性剤が付着した付着層91gを有する(図13参照)。また、トップシート62は、第一吸収部21に対応する位置の表面に、界面不活性剤が付着した付着層91hを有する(図14参照)。また、吸収性コア40は、第一吸収部21において、繊維材料52中に分散された界面不活性剤を含有する。また、第一吸収部21に対応する位置に、界面不活性剤を含有する接着部が設けられる。これにより、厚み方向の寸法が小さい第一吸収部21の位置において、排泄水分が積層シート60を透過することを、界面不活性剤を含有する吸収性コア40、付着層91f~91h、又は接着部によって抑制することができる。
よって、尿パッド101では、第一吸収部21によって排泄水分の拡散と吸収を速めるとともに、第一吸収部21からの排泄水分の漏れ出しをよりいっそう抑えることができる。
(2) Furthermore, the
Therefore, in the
[III.第三実施形態]
次に、尿パッドの第三実施形態を述べる。
本実施形態の尿パッドでは、ここで説明する点を除いては、第一実施形態又は第二実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
[III. Third Embodiment]
Next, a third embodiment of the urine pad will be described.
The urine pad of this embodiment has the same configuration as that of the first embodiment or the second embodiment, except for the points described here. These configurations are denoted by the same reference numerals, and detailed descriptions thereof are omitted.
[III-1.構成]
[II-1-1.基本構成]
図15に示すように、本実施形態の尿パッド102では、フラットな吸収性コア40を内蔵する、マット状の吸収体20を備える。
[II-1-2.詳細構成]
次に、尿パッド102の詳細な構成を述べる。
尿パッド102では、尿パッド100と同様に、吸収性コア40、ラップシート61、トップシート62、バックシート63、及びカバーシート65の少なくとも一つが、界面不活性剤を含んでいる。
[III-1. Constitution]
[II-1-1. Basic configuration]
As shown in FIG. 15 , the
[II-1-2. Detailed configuration]
Next, the detailed configuration of the
In the
吸収性コア40は、その全域にわたって界面不活性剤を含んでいていてもよく、一部に界面不活性剤を含んでいてもよい。界面不活性剤は排泄水分の透過を抑制するため、吸収性コア40において界面不活性剤が含まれる部分では、排泄水分の吸収が妨げられるこのため、吸収性コア40は、吸収体20の幅方向中央において長手方向に沿って延びる中央部25において、界面不活性剤を含むことが好ましい。なお、中央部25とは、吸収体20の幅方向において、中央から端部までの間の長さ全体の50%としたときに、通常25%までの範囲(両側で全体の50%)、好ましくは20%までの範囲(両側で全体の40%)、より好ましくは15%までの範囲(両側で全体の30%)、特に好ましくは10%までの範囲(両側で全体の20%)をいう。
The
同様に、ラップシート61、トップシート62、バックシート63、及びカバーシート65は中央部25において、界面不活性剤を含むことが好ましい。中でも、ラップシート61、トップシート62、バックシート63、及びカバーシート65は中央部25において、付着層を有することが好ましい。
Similarly, wrap
中央部25において、バックシート63、及びカバーシート65の肌対向面側に界面不活性剤が付着した付着層については、図7,8を参照して説明した溝状部23の位置に付着層が設けられるバックシート63、及びカバーシート65の構成と同様である。また、中央部25において、ラップシート61a,61b、及びトップシート62の肌対向面側に界面不活性剤が付着した付着層については、図12~14を参照して説明した第一吸収部21の位置に付着層が設けられるラップシート61a,61b、及びトップシート62の構成と同様である。
In the
[III-2.作用及び効果]
本実施形態の尿パッド102は、上述したように構成されるため、第一実施形態で上述した作用及び効果のほか、下記のような作用及び効果を得ることができる。
[III-2. Action and effect]
Since the
(1)通常、着用者が吸収性物品を装着した状態で排泄をした場合には、排泄水分は、吸収体の中央部付近に排泄される。このため、従来の吸収性物品では、中央部の位置において排泄水分が積層シートを透過して外部に漏れ出すことがあった。
尿パッド102では、吸収性コア40が中央部25において、繊維材料52中に分散された界面不活性剤を含有する。また、尿パッド102では、バックシート63が中央部25に対応する位置に、界面不活性剤を含有する。また、尿パッド102では、ラップシート61a,61b、トップシート62、バックシート63、及びカバーシート65は、中央部25に対応する位置に、界面不活性剤が付着した付着層を有する。したがって、尿パッド102によれば、中央部25に排泄された排泄水分の透過を界面不活性剤によって抑制することができる。一方、界面不活性剤を含有していない中央部25以外の部分では、排泄水分を厚み方向に透過させることで、吸収体20の中央部25の周囲に排泄水分を拡散させて、吸収することができる。
(1) Ordinarily, when a wearer excretes while wearing an absorbent article, excreted water is excreted near the central portion of the absorbent body. For this reason, in the conventional absorbent article, excreted water sometimes permeates the laminated sheet at the central position and leaks to the outside.
In
[III.その他]
上記の第二実施形態の説明では、一層の吸収性コア40を備え、吸収体20が第一吸収部21と第二吸収部22とを有する場合を例に挙げて説明した。この構成にかえて、吸収性コア40は、肌対向面側に配置される上吸収性コアと、肌非対向面側に配置される下吸収性コアとの二層構造を有してもよい。さらに、吸収体20は、上吸収性コアを内蔵する上吸収体と、下吸収性コアを内蔵する下吸収体との二層構造を有していてもよい。また、下吸収体が、第二実施形態の吸収体20と同様に、第一吸収部21と、第二吸収部22とを有していてもよい。さらに、上吸収体が、第一吸収部21に対応する位置に、厚み方向に貫通するスリット部を有していてもよい。
この第二実施形態の変形例においても、吸収性コア40、ラップシート61、トップシート62、バックシート63、及びカバーシート65の少なくとも一つが、界面不活性剤を含んでいる。これにより、上吸収体のスリット部と下吸収体の第一吸収部21によって排泄水分の拡散と吸収を速めるとともに、第一吸収部21からの排泄水分の漏れ出しを抑えることができる。
[III. others]
In the above description of the second embodiment, the case where the
At least one of the
100,101,102 尿パッド
2 前身頃
3 股下部
4 後身頃
10 積層体
20 吸収体
21 第一吸収部
22 第二吸収部
23 溝状部
24 外周部
25 中央部
40 吸収性コア
49 スリット部
51 高吸収性ポリマー
52 繊維材料
60 積層シート
61 ラップシート
62 トップシート
63 バックシート
64 サイドシート
65 カバーシート
91a,91b,91c,91d,91e,91f,91g,91h 付着層
92 接着部
100, 101, 102
Claims (12)
前記吸収性コアに積層される積層シートとを備え、
前記吸収性コア及び前記積層シートの少なくとも一つが界面不活性剤を含み、
前記積層シートは、前記吸収性コアを被覆するラップシートと、前記ラップシートの肌対向面側に配置されるトップシートと、前記ラップシートの肌非対向面側に配置されるバックシートと、前記バックシートの肌非対向面側に配置されるカバーシートとを有し、
前記吸収性コア、前記ラップシート、前記トップシート、前記バックシート、及び前記カバーシートの少なくとも一つが前記界面不活性剤を含み、
前記ラップシートと前記バックシートとの間に、前記ラップシートと前記バックシートと接着する接着部が設けられ、
前記接着部は、前記界面不活性剤を含有する
ことを特徴とする吸収性物品。 an absorbent core having liquid absorption;
A laminated sheet laminated on the absorbent core,
At least one of the absorbent core and the laminated sheet comprises a surfactant,
The laminated sheet comprises a wrap sheet covering the absorbent core, a top sheet arranged on the side facing the skin of the wrap sheet, a back sheet arranged on the non-skin facing side of the wrap sheet, and the a cover sheet disposed on the non-skin facing side of the back sheet,
At least one of the absorbent core, the wrap sheet, the top sheet, the back sheet, and the cover sheet comprises the surfactant,
A bonding portion is provided between the wrap sheet and the back sheet to bond the wrap sheet and the back sheet,
The absorbent article, wherein the adhesive part contains the surfactant.
請求項1に記載の吸収性物品。 The backsheet contains a thermoplastic resin and the surfactant,
The absorbent article according to claim 1 .
請求項1又は2に記載の吸収性物品。 The cover sheet has, on its surface, an adhesive layer to which the surfactant is attached.
The absorbent article according to claim 1 or 2 .
請求項1~3のいずれか1項に記載の吸収性物品。 The backsheet has, on its surface, an adhesive layer to which the surfactant is attached.
The absorbent article according to any one of claims 1-3 .
前記吸収性コアと前記ラップシートとを有する吸収体は、前記スリット部に沿って、厚み方向に凹んだ溝状部を有する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の吸収性物品。 The absorbent core extends along the longitudinal direction and has a slit portion penetrating in the thickness direction,
The absorbent body having the absorbent core and the wrap sheet has a groove-shaped portion recessed in the thickness direction along the slit portion,
The absorbent article according to any one of claims 1-4 .
請求項5に記載の吸収性物品。 The wrap sheet has an adhesive layer to which the surfactant is attached on the surface of the grooved portion,
The absorbent article according to claim 5 .
請求項5又は6に記載の吸収性物品。 The top sheet has an adhesive layer to which the surfactant is attached on the surface of the position corresponding to the grooved portion.
The absorbent article according to claim 5 or 6 .
前記吸収性コアと前記ラップシートとを有する吸収体は、前記吸収体の長手方向に沿って設けられて厚み方向の寸法が小さい第一吸収部と、平面視で前記第一吸収部の幅方向外側に設けられて前記第一吸収部よりも厚み方向の寸法が大きい第二吸収部とを有する
請求項1~4のいずれか1項に記載の吸収性物品。 The absorbent core contains a superabsorbent polymer and a fibrous material,
The absorbent body having the absorbent core and the wrap sheet includes a first absorbent part provided along the longitudinal direction of the absorbent body and having a small dimension in the thickness direction, and a width direction of the first absorbent part in plan view. 5. The absorbent article according to any one of claims 1 to 4 , further comprising a second absorbent part provided outside and having a dimension in the thickness direction larger than that of the first absorbent part.
請求項8に記載の吸収性物品。 The wrap sheet has an adhesive layer to which the surfactant is attached on the surface of the first absorbent part,
The absorbent article according to claim 8 .
請求項8又は9に記載の吸収性物品。 The top sheet has an adhesive layer to which the surfactant is attached on the surface at a position corresponding to the first absorbent part.
The absorbent article according to claim 8 or 9 .
請求項8~10のいずれか1項に記載の吸収性物品。 The absorbent core contains the surfactant dispersed in the fibrous material in the first absorbent part,
The absorbent article according to any one of claims 8-10 .
請求項1~11のいずれか1項に記載の吸収性物品。 The surfactant contains sugars,
The absorbent article according to any one of claims 1-11 .
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