JP7118314B1 - 電力変換装置、および電力変換装置の制御方法 - Google Patents

電力変換装置、および電力変換装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

半導体素子(2)、温度センサ(3a)、半導体素子(2)を封止する封止材(4)、および半導体素子(2)の駆動回路(5)を備え、温度センサ(3a)は半導体素子(2)もしくは封止材(4)のいずれか一方またはその両方の温度を測定し、駆動回路(5)は温度センサ(3a)が測定した温度情報に基づいて、半導体素子(2)に印加される電圧峻度、または電圧波高値を制御する電力変換装置(1)。

Description

本願は、電力変換装置、および電力変換装置の制御方法に関するものである。
電動車両用の電動機器には、半導体デバイスを含む交直電力変換器が用いられている。近年、電動機器の高効率化と小型化を目的として、従来のSiデバイスと比べて高耐圧かつ高周波駆動が可能なSiCデバイスを用いた電力変換器の適用が進められている。
複数の電力変換回路と、複数の温度センサと、コントローラを備え、スイッチング素子の温度の低い順に、動作させる電力変換回路を選択し、温度の低いスイッチング素子を優先的に動作させることで、自身の発熱で暖め、耐圧の低下を防止することで、高効率化を図る電力変換装置が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2019-71730号公報
半導体素子を用いた電力変換器に高周波駆動電圧が印加されると、半導体素子の終端部において、電界緩和領域の形成遅延によって高電界が発生し、半導体素子と封止材との界面耐圧が低下する。この耐圧低下は低温ほど顕著になる。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることを目的とする。
本願に開示される電力変換装置は、2つ以上の半導体素子と、1つ以上の温度センサと、半導体素子を封止する封止材と、2つ以上の半導体素子の駆動回路と、を備え、1つ以上の温度センサは、2つ以上の半導体素子および封止材の温度を測定し、駆動回路は、1つ以上の温度センサが測定した温度情報に基づいて、2つ以上の半導体素子の各々に印加される電圧峻度、または電圧波高値を個別に制御するか、または、2つ以上の半導体素子に印加される電圧峻度、または電圧波高値を共通の値で制御するものである。
本願に開示される電力変換装置の制御方法は、2つ以上の半導体素子と、1つ以上の温度センサと、半導体素子を封止する封止材と、2つ以上の半導体素子の駆動回路と、を備えた電力変換装置を用いて、1つ以上の温度センサにより2つ以上の半導体素子もしくは封止材のいずれか一方またはその両方の温度を測定する温度測定ステップと、1つ以上の温度センサが測定した温度情報に基づいて、2つ以上の半導体素子に印加される電圧峻度、または電圧波高値を選択する制御値選択ステップと、2つ以上の半導体素子に印加される電圧峻度、または電圧波高値を選択した電圧峻度、または電圧波高値に調整する制御値調整ステップと、を備え、制御値選択ステップ、および制御値調整ステップにおいて、2つ以上の半導体素子の各々に印加される電圧峻度、または電圧波高値を個別の値として処理するか、または、2つ以上の半導体素子に印加される電圧峻度、または電圧波高値を共通の値として処理するものである。
本願に開示される電力変換装置、および電力変換装置の制御方法によれば、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態1に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の半導体素子に印加される電圧峻度、耐電圧、温度との関係の説明図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の半導体素子の制御処理を示す基本フローチャートである。 実施の形態1に係る電力変換装置の半導体素子に印加される電圧峻度の制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る電力変換装置の半導体素子に印加される電圧波高値の制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る電力変換装置の半導体素子に印加される電圧峻度、波高値の制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態4に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態5に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態5に係る電力変換装置の半導体素子に印加される電圧峻度の制御処理、および加熱処理を示すフローチャートである。 実施の形態6に係る電力変換装置の半導体素子に印加される電圧波高値の制御処理、および加熱処理を示すフローチャートである。 実施の形態7に係る電力変換装置の半導体素子の加熱処理を示すフローチャートである。 実施の形態8に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態8に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態8に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態9に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態9に係る電力変換装置の半導体素子に印加される電圧峻度の制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態10に係る電力変換装置の半導体素子に印加される電圧波高値の制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態11に係る電力変換装置の半導体素子に印加される電圧峻度の制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態12に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態13に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態13に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態13に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態14に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態14に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態14に係る電力変換装置の断面図である。 電力変換装置の駆動回路のハードウェア構成例のブロック図である。
実施の形態1.
実施の形態1は、半導体素子、温度センサ、半導体素子を封止する封止材、および半導体素子の駆動回路を備え、温度センサは半導体素子の温度を測定し、駆動回路は温度センサが測定した温度情報と半導体素子の電圧峻度と温度をパラメータとした耐電圧特性に基づいて、半導体素子に印加される電圧峻度を制御する電力変換装置、および要求値設定ステップ、温度情報取得ステップ、制御値選択ステップ、制御値調整ステップ、終了判定ステップを備える電力変換装置の制御方法に関するものである。
以下、実施の形態1に係る電力変換装置、および電力変換装置の制御方法の構成および動作について、電力変換装置の断面図である図1、半導体素子に印加される電圧峻度、耐電圧、温度との関係の説明図である図2、半導体素子の制御処理を示す基本フローチャートである図3、および半導体素子に印加される電圧峻度の制御処理を示すフローチャートである図4に基づいて説明する。
実施の形態1の電力変換装置の構成を図1の断面図に基づいて説明する。
電力変換装置1は、半導体素子2、温度センサ3a、封止材4、半導体素子2の駆動回路5、温度情報伝達路6、制御伝達路7、金属板8、放熱材9、および接合材10を備えている。
なお、図1の断面図は模式図である。例えば、後で説明するように金属板8は、半導体素子2の入出信号用の接続端子であるリードフレームである。
半導体素子2は、Si、SiC、GaN、C等を主材料とした例えば、ダイオード、トランジスタ、サイリスタ、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、またはIGBT(Insulated-Gate-Bipolar-Transistor)の半導体素子である。半導体素子2の裏面電極は、半田、または銀ペースト等の導電性接合材によって金属板8に接合している。
温度センサ3aは、半導体素子2もしくは封止材4のいずれか一方またはその両方の温度を測定する。温度センサ3aは、例えば、ダイオード、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、サーミスタ、または熱電対の測温機能を有するセンサである。
温度センサ3aは、半導体素子2に内蔵、または半導体素子2と接合している。
封止材4は、半導体素子2、温度センサ3aを封止している。封止材4は、温度情報伝達路6および制御伝達路7の一部または全体を封止している。また、封止材4は、金属板8、放熱材9、接合材10の一部または全体を封止している。
封止材4は、添加材を含まないもの、有機添加材、あるいは無機添加材のいずれか、または両方を含むものを使用できる。例えば、封止材4として、ポリフェニレンサルファイド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーンゲル、エラストマが使用できる。
駆動回路5は、半導体素子2に印加される電圧峻度、電圧波高値、およびキャリア周波数を制御する回路である。
駆動回路5は、温度センサ3aが取得した温度情報を、温度情報伝達路6を介して取得する。また、駆動回路5は、半導体素子2に印加される電圧峻度、電圧波高値、およびキャリア周波数を、制御伝達路7を介して制御している。ここで、電圧峻度とは、電圧立ち上がり時、又は電圧の立下り時における電圧波高値を、電圧の立ち上り時間、又は電圧の立ち下り時間で除した値である。
なお、駆動回路5は、封止材4外に設置されている。
温度情報伝達路6、制御伝達路7は、銅、アルミ等の金属を主材料としたハーネス、ワイヤ、金属線、または金属板である。これらの組合せによって構成されてもよい。
金属板8は、銅、アルミ等の金属等を主材としたダイ、リード、リードフレーム等である。金属板8は、接合材10によって放熱材9と接合している。
なお、半導体素子2の入出信号用の接続端子であるリードフレームはダイとリードで構成されている。半導体素子2の内部にある部分をダイ、外部にある部分をリードと称している。
放熱材9は、銅、アルミ等の金属を主材としており、半導体素子2の内部で発生した熱を外部に放熱する。
接合材10は、添加材を含まないもの、有機添加材、あるいは無機添加材のいずれか、またはその両方を含むものを使用できる。例えば、接合材10として、エポキシ樹脂、又はセラミックス等を主材とした単層の接合材が使用できる。
また、エポキシ樹脂、セラミックス等と、銅、アルミ等の金属等を主材とした金属板とを半田、銀ペーストの導電性接合材を組み合わせた複層の接合材を使用できる。
次に、図2に基づいて、半導体素子2の電圧峻度と温度をパラメータとして、半導体素子2の耐電圧特性を説明する。
図2は、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧を、半導体素子2に印加される電圧峻度と、半導体素子2もしくは封止材4のいずれか一方またはその両方の温度とをパラメータとして評価した試験結果の例である。
図2の縦軸は、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧を規格化した値である。図2の横軸は、半導体素子2に印加される電圧峻度である。ここで、高温は室温よりも高い温度、低温は室温よりも低い温度を示している。
図2の例では、半導体素子2および封止材4の温度が低温の場合、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧は、半導体素子2に印加される電圧峻度を小さくすることによって、半導体素子2に印加される電圧峻度が大きい場合と比べて、2倍以上となることが分かる。
また、半導体素子2および封止材4の温度が低温の場合、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧は、半導体素子2に印加される電圧峻度を大きくすると、1/2以下に小さくなることがわかる。
駆動回路5は、図2に示すような半導体素子2に印加される電圧峻度、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧、および半導体素子2もしくは封止材4のいずれか一方またはその両方の温度との関係を連続的、または離散的に表した制御情報マップを記憶している。
以下の説明では、図2で表される半導体素子2の電圧峻度と温度をパラメータとして、表した耐電圧特性を「制御情報マップ」と記載する。
次に、図3の基本フローチャートに基づいて、駆動回路5が実行する半導体素子2の制御について説明する。
図3の制御処理は、以下に説明するステップ1(S01)からステップ3(S03)から成るものである。
ステップ1(S01)の温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aが測定した温度情報を取得する。
ステップ2(S02)の制御値選択ステップでは、駆動回路5は、取得した温度情報に基づいて、半導体素子2に印加される電圧峻度を選択する。
ステップ3(S03)の制御値調整ステップでは、駆動回路5は、半導体素子2に印加される電圧峻度をステップ2(S02)で選択した電圧峻度に調整する。
次に、図4のフローチャートに基づいて、駆動回路5が実行する半導体素子2に印加されるスイッチング信号の電圧峻度の制御について説明する。
図4は、実施の形態1による半導体素子2の駆動回路5が実行する半導体素子2に印加される電圧峻度を制御対象とする制御処理を示す。
なお、図4の制御処理は、電力変換装置1の起動時、または電力変換装置1とは別の外部回路によって電力変換装置1の出力の要求値が変更された時に実行される。
図4の制御処理は、以下に説明するステップ11(S11)からステップ15(S15)から成るものである。
ステップ11(S11)の要求値設定ステップでは、半導体素子2に印加される電圧峻度の要求値を設定する。このステップ11(S11)で設定される電圧峻度の要求値は、電力変換装置1とは別の外部回路によって決定される。
ステップ12(S12)の温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aが測定した温度情報を取得する。
ステップ13(S13)の制御値選択ステップでは、駆動回路5は、取得した温度情報、および記憶している制御情報マップに基づいて、ステップ11(S11)で設定した電圧峻度の要求値を参考に、半導体素子2に印加される電圧波高値を最大、または設計上許容される値となる電圧峻度を選択する。
ステップ14(S14)の制御値調整ステップでは、駆動回路5は、半導体素子2に印加される電圧峻度をステップ13(S13)で選択した電圧峻度に調整する。
ステップ15(S15)の終了判定ステップでは、駆動回路5は、ステップ14(S14)で調整した電圧峻度と、ステップ11(S11)で設定した電圧峻度の要求値の大小関係を比較して、一連の処理を終了するどうかを判定する。
駆動回路5は、ステップ14(S14)で調整した電圧峻度がステップ11(S11)で設定した電圧峻度の要求値未満である場合は、ステップ12(S12)の温度情報取得ステップに戻り、ステップ13(S13)制御値選択ステップ→ステップ14(S14)制御値調整ステップ→ステップ15(S15)終了判定ステップを繰り返す。
一方、ステップ15(S15)の終了判定ステップにおいて、ステップ14(S14)で調整した電圧峻度がステップ11(S11)で設定した電圧峻度の要求値以上である場合は、駆動回路5は処理を終了する。
図4のフローチャートにおいて、ステップ14(S14)で調整した電圧峻度がステップ11(S11)で設定した電圧峻度の要求値未満である場合、ステップ12(S12)の温度情報取得ステップに戻るのは、以下の理由による。
図4の処理が起動されて1回目の終了判定ステップの処理で終了条件を満足しなくても、半導体素子2が動作していると半導体素子2の温度が上昇して、自然と耐圧性能が向上する、すなわち半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧が上昇することを想定しているからである。
なお、駆動回路5が制御値選択ステップで行う処理は、ディジタル的な処理を想定している。また、駆動回路5が制御値調整ステップで行う処理は、アナログ的な処理を想定している。
実施の形態1では、半導体素子2の終端部における電界緩和領域の形成遅延を抑制して発生電界を低減し、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧を向上させることができる。
以上説明したように、実施の形態1の電力変換装置は、半導体素子、温度センサ、半導体素子を封止する封止材、および半導体素子の駆動回路を備え、温度センサは半導体素子の温度を測定し、駆動回路は温度センサが測定した温度情報と半導体素子の電圧峻度と温度をパラメータとした耐電圧特性に基づいて、半導体素子に印加される電圧峻度を制御するものである。また、電力変換装置の制御方法は、要求値設定ステップ、温度情報取得ステップ、制御値選択ステップ、制御値調整ステップ、および終了判定ステップから構成されるものである。
したがって、実施の形態1の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態2.
実施の形態2の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態1で制御対象とした電圧峻度の代わりに、電圧波高値を制御対象としたものである。
実施の形態2に係る電力変換装置、および電力変換装置の制御方法の構成および動作について、半導体素子に印加される電圧波高値の制御処理を示すフローチャートである図5に基づいて説明する。
実施の形態2においては、電力変換装置の構成は実施の形態1の図1と同じであり、また駆動回路5が利用する制御情報マップ(図2)も同じである。
したがって、実施の形態1の図1、図2を参照して、実施の形態2電力変換装置の動作を、図5のフローチャートに基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。
実施の形態2では、駆動回路5は半導体素子2に印加されるスイッチング信号の電圧波高値を制御する。
図5は、実施の形態2による半導体素子2の駆動回路5が実行する半導体素子2に印加される電圧波高値の制御処理を示す。
なお、図5の制御処理は、電力変換装置1の起動時、または電力変換装置1とは別の外部回路によって電力変換装置1の出力の要求値が変更された時に実行される。
また、実施の形態2では、半導体素子2に印加されるスイッチング信号の電圧峻度は、あらかじめ電力変換装置1とは別の外部回路によって駆動回路5に指定されているものとする。
図5の制御処理は、以下に説明するステップ21(S21)からステップ25(S25)から成るものである。
ステップ21(S21)の要求値設定ステップでは、半導体素子2に印加される電圧波高値の要求値を設定する。このステップ21(S21)で設定される電圧波高値の要求値は、電力変換装置1とは別の外部回路によって決定される。
ステップ22(S22)の温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aが測定した温度情報を取得する。
ステップ23(S23)の制御値選択ステップでは、駆動回路5は、取得した温度情報、および記憶している制御情報マップに基づいて、ステップ21(S21)で設定した電圧波高値の要求値を参考に、半導体素子2に印加される電圧波高値を最大、または設計上許容される値の電圧波高値を選択する。
ステップ24(S24)の制御値調整ステップでは、駆動回路5は、半導体素子2に印加される電圧波高値をステップ23(S23)で選択した電圧波高値に調整する。
ステップ25(S25)の終了判定ステップでは、駆動回路5は、ステップ24(S24)で調整した電圧波高値と、ステップ21(S21)で設定した電圧波高値の要求値の大小関係を比較して、一連の処理を終了するかどうかを判定する。
駆動回路5は、ステップ24(S24)で調整した電圧波高値がステップ21(S21)で設定した電圧波高値の要求値未満である場合は、ステップ22(S22)の温度情報取得ステップに戻り、ステップ23(S23)制御値選択ステップ→ステップ24(S24)制御値調整ステップ→ステップ25(S25)終了判定ステップを繰り返す。
一方、ステップ25(S25)の終了判定ステップにおいて、ステップ24(S24)で調整した電圧波高値がステップ21(S21)で設定した電圧波高値の要求値以上である場合は、駆動回路5は処理を終了する。
実施の形態2では、半導体素子2の終端部における電界緩和領域の形成遅延を抑制して発生電界を低減し、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧を向上させることができる。
以上説明したように、実施の形態2の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態1で制御対象とした電圧峻度の代わりに、電圧波高値を制御対象としたものである。
したがって、実施の形態2の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態3.
実施の形態3の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、制御情報マップを用いずに、温度情報に基づいて、電圧峻度、または電圧波高値を制御するものである。
実施の形態3に係る電力変換装置、および電力変換装置の制御方法の構成および動作について、半導体素子に印加される電圧峻度、電圧波高値の制御処理を示すフローチャートである図6に基づいて説明する。
なお、実施の形態3は、図2の制御情報マップのデータを使用するのではなく、図2の制御情報マップの特性を利用して電圧峻度、または電圧波高値を制御するものである。
実施の形態3においては、電力変換装置の構成は実施の形態1の図1と同じである。
したがって、実施の形態1の図1を参照して、実施の形態3の電力変換装置の動作を図6のフローチャートに基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。
実施の形態3では、駆動回路5は半導体素子2に印加されるスイッチング信号の電圧峻度、または電圧波高値を制御する。
図6は、実施の形態3による半導体素子2の駆動回路5が実行する半導体素子2に印加される電圧峻度、または電圧波高値の制御処理を示す。
なお、図6の制御処理は、半導体素子2の温度が変化した時に実行される。
図6の制御処理は、以下に説明するステップ31(S31)からステップ34(S34)から成るものである。
ステップ31(S31)の温度情報取得ステップでは、温度センサ3aが測定した半導体素子2および封止材4の温度情報を取得する。
ステップ32(S32)の温度変化判定ステップでは、ステップ31(S31)温度情報取得ステップで取得した温度が前回の温度より上昇しているか、低下しているかを判定する。ステップ32(S32)での判定結果が、あらかじめ設定された範囲以上に上昇している場合はステップ33(S33)へ進み、未満または低下している場合は、ステップ34(S34)へ進む。あらかじめ設定された範囲である場合は、温度変化なしと判断されて、処理を終了する。
ステップ33(S33)の制御値増加ステップでは、半導体素子2に印加される電圧峻度、または電圧波高値を温度上昇前の前回の値よりも増加させる。
ステップ34(S34)の制御値減少ステップでは、半導体素子2に印加される電圧峻度、または電圧波高値を温度低下前の前回の値よりも減少させる。
なお、制御値増加ステップ、制御値減少ステップにおける半導体素子2に印加される電圧峻度、または電圧波高値の変化幅は、0.2~0.4p.u./℃が望ましい。
実施の形態3では、駆動回路5は図2で示した制御情報マップを記憶しておく必要はない。制御情報マップを用いないでその特性を利用することで、半導体素子2の終端部における電界緩和領域の形成遅延を抑制して発生電界を低減し、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧を向上させる効果を達成できる。
以上説明したように、実施の形態3の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、制御情報マップを用いずに、温度情報に基づいて、電圧峻度、または電圧波高値を制御するものである。
したがって、実施の形態3の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、簡素な構成で半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態4.
実施の形態4は、電力変換装置の構成、具体的には温度センサの設置位置の変形例を示したものである。
実施の形態4に係る電力変換装置の構成について、電力変換装置の断面図である図7から図9に基づいて説明する。
実施の形態4においては、電力変換装置の温度センサの設置位置が、実施の形態1とは異なる。基本的な構成は実施の形態1の図1と同じである。
実施の形態1の図1では、温度センサ3aは半導体素子2に内蔵、または半導体素子2と接合していた。温度センサの設置位置について実施の形態1との差異を中心に説明する。
まず、温度センサ3bを封止材4の中に封止した場合を、図7に基づいて説明する。なお、図7では、実施の形態1と区別するため、電力変換装置101A、および温度センサ3bとしている。
図7では、温度センサ3bは半導体素子2と接合されない状態で封止材4の中に封止されている。この構成では、温度センサ3bは、封止材4の温度または封止材4を介して半導体素子2の温度を測定する。
次に、温度センサ3cを金属板8の半導体素子2側に接合した場合を、図8に基づいて説明する。なお、図8では、実施の形態1と区別するため、電力変換装置101B、および温度センサ3cとしている。
図8では、温度センサ3cは金属板8の半導体素子2が接合された面に接合した状態、かつ半導体素子2と接合されない状態で封止材4に封止されている。この構成では、温度センサ3cは、封止材4の温度または封止材4もしくは金属板8のいずれかを介して半導体素子2の温度を測定する。
次に、温度センサ3dを金属板8の半導体素子2とは反対側に接合した場合を、図9に基づいて説明する。なお、図9では、実施の形態1と区別するため、電力変換装置101C、および温度センサ3dとしている。
図9では、温度センサ3dは金属板8の半導体素子2が接合された面とは反対側の面に接合した状態で封止材4に封止されている。この構成では、温度センサ3dは、金属板8を介して半導体素子2の温度または封止材4の温度を測定する。
なお、電力変換装置の構成の変形例(図7から図9)をまとめて説明する場合は、図7の構成を代表として説明する。
温度センサ3aの設置位置の変形例として、図7から図9を説明した。いずれも、温度センサ3bを半導体素子2に内蔵、あるいは半導体素子2に接合するのではなく、封止材4の中に封止、あるいは金属板8に接合させている。
図7から図9で説明した構成とすることで、電力変換装置101Aへの実装プロセスは増加する。しかし、半導体素子2と温度センサ3bの電力変換装置101Aへの実装プロセスを切り分けることで、実装プロセスを改善できる利点がある。
以上説明したように、実施の形態4の電力変換装置は、温度センサの設置位置を半導体素子2から切り離したものである。
したがって、実施の形態4の電力変換装置は、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。また、電力変換装置の実装プロセスを改善することができる。
実施の形態5.
実施の形態5の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態1の電力変換装置に熱源を追加したものである。
実施の形態5に係る電力変換装置、および電力変換装置の制御方法の構成および動作について、電力変換装置の断面図である図10、および半導体素子に印加される電圧峻度の制御処理、および加熱処理を示すフローチャートである図11に基づいて説明する。
実施の形態5の電力変換装置201の構成は実施の形態1の図1に熱源11aを追加したものである。駆動回路5が利用する制御情報マップ(図2)は同じである。
したがって、実施の形態1の図2を参照して、実施の形態5の電力変換装置の構成および動作を図10の電力変換装置の断面図、および図11のフローチャートに基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。
なお、図10では、実施の形態1と区別するため、電力変換装置201としている。
まず、電力変換装置201の構成について説明する。追加された熱源11a以外は、実施の形態1と同じであるため、熱源11aについてのみ説明する。
熱源11aは、半導体素子2および封止材4を加熱する。熱源11aは、例えば、抵抗、コイル、電熱線、電熱回路、またはヒーターを備えた熱源である。
熱源11aは、半導体素子2に内蔵、または半導体素子2と接合している。
封止材4は、熱源11aを封止している。
駆動回路5は、熱源11aを、制御伝達路7を介して制御している。なお、駆動回路5が半導体素子2を制御する制御伝達路と、熱源11aを制御する制御伝達路は異なるが、図を簡素化するために、区別せずにまとめて制御伝達路7としている。
次に、図11のフローチャートに基づいて、駆動回路5が実行する半導体素子2に印加されるスイッチング信号の電圧峻度の制御、および熱源11aの制御について説明する。
図11は、実施の形態5による半導体素子2の駆動回路5が実行する半導体素子2に印加される電圧峻度の制御処理、および熱源11aによる加熱処理を示す。なお、以下の説明では、制御処理と加熱処理とを区別する必要がなく、まとめていう場合は、適宜制御処理と記載する。
なお、図11の制御処理は、電力変換装置201の起動時、または電力変換装置201とは別の外部回路によって電力変換装置201の出力の要求値が変更された時に実行される。
図11の制御処理は、以下に説明するステップ41(S41)からステップ51(S51)から成るものである。
ステップ41(S41)の要求値設定ステップでは、半導体素子2に印加される電圧峻度の要求値を設定する。このステップ41(S41)で設定される電圧峻度の要求値は、電力変換装置201とは別の外部回路によって決定される。
ステップ42(S42)の仮温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aが測定した温度情報を取得する。
ステップ43(S43)の仮制御値選択ステップでは、駆動回路5は、取得した温度情報、および記憶している制御情報マップに基づいて、ステップ41(S41)で設定した電圧峻度の要求値を参考に、半導体素子2に印加される電圧波高値を最大、または設計上許容される値となる電圧峻度を選択する。
ステップ44(S44)の仮制御値調整ステップでは、駆動回路5は、半導体素子2に印加される電圧峻度をステップ43(S43)で選択した電圧峻度に調整する。
ステップ45(S45)の加熱用温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aが測定した温度情報を取得する。
なお、ステップ42(S42)の仮温度情報取得ステップ、ステップ48(S48)の温度情報取得ステップと区別するため、駆動回路5の処理内容は同じであるが、加熱用温度情報取得ステップとしている。
ステップ46(S46)の加熱判定ステップでは、温度センサ3aが測定した温度と半導体素子2の駆動時の定常温度との大小関係を比較する。
駆動回路5は、ステップ46(S46)の加熱判定ステップの結果、測定温度が定常温度未満である場合は、ステップ47(S47)へ進む。測定温度が定常温度以上である場合は、ステップ48(S48)へ進む。
ステップ47(S47)の加熱ステップでは、駆動回路5は、熱源11aを駆動して半導体素子2および封止材4を加熱する。加熱後、ステップ48(S48)へ進む。
ステップ48(S48)の温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aが測定した温度情報を取得する。
ステップ49(S49)の制御値選択ステップでは、駆動回路5は、取得した温度情報、および記憶している制御情報マップに基づいて、ステップ41(S41)で設定した電圧峻度の要求値を参考に、半導体素子2に印加される電圧波高値を最大、または設計上許容される値となる電圧峻度を選択する。
ステップ50(S50)の制御値調整ステップでは、駆動回路5は、半導体素子2に印加される電圧峻度をステップ49(S49)で選択した電圧峻度に調整する。
ステップ51(S51)の終了判定ステップでは、駆動回路5は、ステップ50(S50)で調整した電圧峻度と、ステップ41(S41)で設定した電圧峻度の要求値の大小関係を比較して、一連の処理を終了するかどうかを判定する。
駆動回路5は、ステップ50(S50)で調整した電圧峻度がステップ41(S41)で設定した電圧峻度の要求値未満である場合は、ステップ45(S45)の加熱温度情報取得ステップに戻る。
一方、ステップ51(S51)の終了判定ステップにおいて、ステップ50(S50)で調整した電圧峻度がステップ41(S41)で設定した電圧峻度の要求値以上である場合は、駆動回路5は処理を終了する。
図11の制御処理のフローチャートでは、ステップ42(S42)の仮温度情報取得ステップ、ステップ43(S43)の仮制御値選択ステップ、およびステップ44(S44)の仮制御値調整ステップを備えている。
この仮温度情報取得ステップ、仮制御値選択ステップ、および仮制御値調整ステップはなくても、実用上問題はない。しかし、ステップ45(S45)の加熱用温度情報取得ステップ、ステップ46(S46)の加熱判定ステップ、およびステップ47(S47)の加熱ステップの前に制御値の仮選択、仮調整を実施することで、ステップ51(S51)の終了判定ステップにおいて、早く終了条件を満足させて、処理を終了させることができる。
実施の形態5では、半導体素子2の終端部における電界緩和領域の形成遅延を抑制して発生電界を低減し、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧を向上させることができる。
また、半導体素子2、封止材4、その他の構成材が暖機され、電力変換装置201の通電部の局所発熱に伴う熱的ストレスを低減することができる。
以上説明したように、実施の形態5の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態1の電力変換装置に熱源を追加したものである。
したがって、実施の形態5の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態6.
実施の形態6の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態5で制御対象とした電圧峻度の代わりに、電圧波高値を制御対象としたものである。
実施の形態6に係る電力変換装置および電力変換装置の制御方法の構成および動作について、半導体素子に印加される電圧波高値の制御処理、および加熱処理を示すフローチャートである図12に基づいて説明する。
実施の形態6においては、電力変換装置の構成は実施の形態5の図10と同じであり、また駆動回路5が利用する制御情報マップ(図2)も同じである。
したがって、実施の形態5の図10、および実施の形態1の図2を参照して、実施の形態6の電力変換装置の動作を、図12のフローチャートに基づいて、実施の形態5との差異を中心に説明する。
実施の形態6では、駆動回路5は半導体素子2に印加されるスイッチング信号の電圧波高値の制御、および熱源11aの制御を行う。
図12は、実施の形態6による半導体素子2の駆動回路5が実行する半導体素子2に印加される電圧波高値の制御処理、および熱源11aによる加熱処理を示す。
なお、図12の制御処理は、電力変換装置201の起動時、または電力変換装置201とは別の外部回路によって電力変換装置201の出力の要求値が変更された時に実行される。
また、実施の形態6では、半導体素子2に印加されるスイッチング信号の電圧峻度は、あらかじめ電力変換装置201とは別の外部回路によって駆動回路5に指定されているものとする。
図12の制御処理は、以下に説明するステップ61(S61)からステップ71(S71)から成るものである。
ステップ61(S61)の要求値設定ステップでは、半導体素子2に印加される電圧波高値の要求値を設定する。このステップ61(S61)で設定される電圧波高値の要求値は、電力変換装置201とは別の外部回路によって決定される。
ステップ62(S62)の仮温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aが測定した温度情報を取得する。
ステップ63(S63)の仮制御値選択ステップでは、駆動回路5は、取得した温度情報、および記憶している制御情報マップに基づいて、ステップ61(S61)で設定した電圧波高値の要求値を参考に、半導体素子2に印加される電圧波高値を最大、または設計上許容される値の電圧波高値を選択する。
ステップ64(S64)の仮制御値調整ステップでは、駆動回路5は、半導体素子2に印加される電圧波高値をステップ63(S63)で選択した電圧波高値に調整する。
ステップ65(S65)の加熱用温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aが測定した温度情報を取得する。
ステップ66(S66)の加熱判定ステップでは、温度センサ3aが測定した温度と半導体素子2の駆動時の定常温度との大小関係を比較する。
駆動回路5は、ステップ66(S66)の加熱判定ステップの結果、測定温度が定常温度未満である場合は、ステップ67(S67)へ進む。測定温度が定常温度以上である場合は、ステップ68(S68)へ進む。
ステップ67(S67)の加熱ステップでは、駆動回路5は、熱源11aを駆動して半導体素子2および封止材4を加熱する。加熱後、ステップ68(S68)へ進む。
ステップ68(S68)の温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aが測定した温度情報を取得する。
ステップ69(S69)の制御値選択ステップでは、駆動回路5は、取得した温度情報、および記憶している制御情報マップに基づいて、ステップ61(S61)で設定した電圧波高値の要求値を参考に、半導体素子2に印加される電圧波高値を最大、または設計上許容される値の電圧波高値を選択する。
ステップ70(S70)の制御値調整ステップでは、駆動回路5は、半導体素子2に印加される電圧波高値をステップ69(S69)で選択した電圧波高値に調整する。
ステップ71(S71)の終了判定ステップでは、駆動回路5は、ステップ70(S70)で調整した電圧波高値と、ステップ61(S61)で設定した電圧波高値の要求値の大小関係を比較して、一連の処理を終了するかどうかを判定する。
駆動回路5は、ステップ70(S70)で調整した電圧波高値がステップ61(S61)で設定した電圧波高値の要求値未満である場合は、ステップ65(S65)の加熱温度情報取得ステップに戻る。
一方、ステップ71(S71)の終了判定ステップにおいて、ステップ70(S70)で調整した電圧波高値がステップ61(S61)で設定した電圧波高値の要求値以上である場合は、駆動回路5は処理を終了する。
図12の制御処理のフローチャートでは、ステップ62(S62)の仮温度情報取得ステップ、ステップ63(S63)の仮制御値選択ステップ、およびステップ64(S64)の仮制御値調整ステップを備えている。
この仮温度情報取得ステップ、仮制御値選択ステップ、および仮制御値調整ステップはなくても、実用上問題はない。しかし、ステップ65(S65)の加熱用温度情報取得ステップ、ステップ66(S66)の加熱判定ステップ、およびステップ67(S67)の加熱ステップの前に制御値の仮選択、仮調整を実施することで、ステップ71(S71)の終了判定ステップにおいて、早く終了条件を満足させて、処理を終了させることができる。
実施の形態6では、半導体素子2の終端部における電界緩和領域の形成遅延を抑制して発生電界を低減し、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧を向上させることができる。
また、半導体素子2、封止材4、その他の構成材が暖機され、電力変換装置201の通電部の局所発熱に伴う熱的ストレスを低減することができる。
以上説明したように、実施の形態6の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態5で制御対象とした電圧峻度の代わりに、電圧波高値を制御対象としたものである。
したがって、実施の形態6の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態7.
実施の形態7の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態3の電力変換装置に熱源を追加したものである。実施の形態7では、制御情報マップを用いずに、温度情報に基づいて、電圧峻度、または電圧波高値を制御する。
実施の形態7に係る電力変換装置および電力変換装置の制御方法の構成および動作について、半導体素子に印加される電圧峻度、電圧波高値の制御処理、および熱源の制御を示すフローチャートである図13に基づいて説明する。
なお、実施の形態7は、図2の制御情報マップのデータを使用するのではなく、図2の制御情報マップの特性を利用して電圧峻度、または電圧波高値を制御するものである。
実施の形態7においては、電力変換装置の構成は実施の形態5の図10と同じである。
したがって、実施の形態5の図10を参照して、実施の形態7の電力変換装置の動作を図13のフローチャートに基づいて、実施の形態5との差異を中心に説明する。
実施の形態7では、駆動回路5は半導体素子2に印加されるスイッチング信号の電圧峻度、または電圧波高値を制御すると共に、熱源11aによる加熱制御を行う。
図13は、実施の形態7による半導体素子2の駆動回路5が実行する半導体素子2に印加される電圧峻度、または電圧波高値の制御処理、および熱源11aによる加熱制御を示す。
なお、図13の制御処理は、半導体素子2の温度が変化した時に実行される。
図13の制御処理は、以下に説明するステップ81(S81)からステップ87(S87)から成るものである。なお、ステップ81(S81)からステップ84(S84)は、実施の形態3のステップ31(S31)からステップ34(S34)と同じである。
ステップ81(S81)の温度情報取得ステップでは、温度センサ3aが測定した半導体素子2および封止材4の温度情報を取得する。
ステップ82(S82)の温度変化判定ステップでは、ステップ81(S81)温度情報取得ステップで取得した温度が前回の温度より上昇しているか、低下しているかを判定する。
ステップ82(S82)での判定結果が、あらかじめ設定された範囲を超えて上昇している場合はステップ83(S83)へ進み、低下している場合は、ステップ84(S84)へ進む。あらかじめ設定された範囲内である場合は、温度変化なしと判断されて、ステップ85(S85)へ進む。
ステップ83(S83)の制御値増加ステップでは、半導体素子2に印加される電圧峻度、または電圧波高値を、温度上昇前の前回の値よりも増加させる。
ステップ84(S84)の制御値減少ステップでは、半導体素子2に印加される電圧峻度、または電圧波高値を、温度低下前の前回の値よりも減少させる。
ステップ85(S85)の加熱用温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aが測定した温度情報を取得する。
なお、ステップ81(S81)の温度情報取得ステップと区別するため、駆動回路5の処理内容は同じであるが、加熱用温度情報取得ステップとしている。
ステップ86(S86)の加熱判定ステップでは、温度センサ3aが測定した温度と半導体素子2の駆動時の定常温度との大小関係を比較する。
駆動回路5は、ステップ86(S86)の加熱判定ステップでの判定の結果、測定温度が定常温度未満である場合は、ステップ87(S87)へ進む。測定温度が定常温度以上である場合は、処理を終了する。
ステップ87(S87)の加熱ステップでは、駆動回路5は、熱源11aを駆動して半導体素子2および封止材4を加熱する。加熱後、ステップ85(S85)の加熱用温度情報取得ステップへ戻る。
実施の形態7では、駆動回路5は図2で示した制御情報マップを記憶しておく必要はない。制御情報マップを用いないで、その特性を利用することで、半導体素子2の終端部における電界緩和領域の形成遅延を抑制して発生電界を低減し、半導体素子2と封止材4との界面の耐電圧を向上させる効果を達成できる。
以上説明したように、実施の形態7の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態3の電力変換装置に熱源を追加したものである。
したがって、実施の形態7の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、制御情報マップを用いずに簡素な構成で半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態8.
実施の形態8は、電力変換装置の構成、すなわち熱源の設置位置の変形例を示したものである。
実施の形態8に係る電力変換装置の構成について、電力変換装置の断面図である図14から図16に基づいて説明する。
実施の形態8においては、電力変換装置の熱源の設置位置が、実施の形態5とは異なる。基本的な構成は実施の形態5の図10と同じである。
実施の形態5の図10では、熱源11aは半導体素子2に内蔵、または半導体素子2と接合していた。熱源の設置位置について実施の形態5との差異を中心に説明する。
まず、熱源11bを封止材4の中に封止した場合を、図14に基づいて説明する。なお、図14では、実施の形態5と区別するため、電力変換装置301A、および熱源11bとしている。
図14では、熱源11bは半導体素子2と接合されない状態で封止材4の中に封止されている。この構成では、熱源11bは、封止材4を介して半導体素子2を加熱する。
次に、熱源11cを金属板8の半導体素子2側で封止材4の外部に設置した場合を、図15に基づいて説明する。なお、図15では、実施の形態5と区別するため、電力変換装置301B、および熱源11cとしている。
図15では、熱源11cは金属板8の半導体素子2が接合された面側で、かつ封止材4の外部に設置されている。この構成では、熱源11cは、封止材4を介して半導体素子2を加熱する。
次に、熱源11dを金属板8の半導体素子2とは反対側で放熱材9の外部に設置した場合を、図16に基づいて説明する。なお、図16では、実施の形態5と区別するため、電力変換装置301C、および熱源11dとしている。
図16では、熱源11dは金属板8の半導体素子2が接合された面とは反対側で、かつ放熱材9の外部に設置されている。この構成では、熱源11dは、放熱材9、接合材10、および金属板8を介して半導体素子2および封止材4を加熱する。
なお、電力変換装置の構成の変形例(図14から図16)をまとめて説明する場合は、図14の構成を代表として説明する。
熱源11aの設置位置の変形例として、図14から図16を説明した。いずれも、熱源11bを半導体素子2に内蔵、あるいは半導体素子2に接合するのではなく、封止材4の中に封止、封止材4の外部、あるいは放熱材9の外部に設置している。
図14から図16で説明した構成とすることで、電力変換装置301Aへの実装プロセスは増加する。しかし、半導体素子2と熱源11bの電力変換装置301Aへの実装プロセスを切り分けることで、実装プロセスを改善できる利点がある。
以上説明したように、実施の形態8の電力変換装置は、熱源の設置位置を半導体素子2から切り離したものである。
したがって、実施の形態8の電力変換装置は、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。また、電力変換装置の実装プロセスを改善することができる。
実施の形態9.
実施の形態9の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態1の電力変換装置において、1台の駆動回路で複数の半導体素子に印加される電圧峻度を制御するものである。
実施の形態9に係る電力変換装置および電力変換装置の制御方法の構成および動作について、電力変換装置の断面図である図17、および半導体素子に印加される電圧峻度の制御処理を示すフローチャートである図18に基づいて説明する。
なお、実施の形態1の電力変換装置と区別するため、電力変換装置401とし、例えば、半導体素子2A、2B、温度センサ3aA、3aBとしている。
また、実施の形態9では、説明をわかり安くするために、1台の駆動回路で2個の半導体素子を制御する場合を説明するが、3個以上の半導体素子を制御する場合にも適用できる。
実施の形態9の電力変換装置401の構成を図17の断面図に基づいて説明する。
電力変換装置401は、半導体モジュールSMA、半導体モジュールSMB、および駆動回路5を備えている。
半導体モジュールSMAは、半導体素子2A、温度センサ3aA、封止材4A、温度情報伝達路6A、制御伝達路7A、金属板8A、放熱材9A、および接合材10Aを備えている。
半導体モジュールSMBは、半導体素子2B、温度センサ3aB、封止材4B、温度情報伝達路6B、制御伝達路7B、金属板8B、放熱材9B、および接合材10Bを備えている。
駆動回路5は、半導体モジュールSMAの半導体素子2A、および半導体モジュールSMBの半導体素子2Bを制御する。具体的には、駆動回路5は、半導体素子2A、および半導体素子2Bに印加される電圧峻度、電圧波高値、およびキャリア周波数を制御する。
半導体素子2A、2B、温度センサ3aA、3aB、封止材4A、4B、温度情報伝達路6A、6B、制御伝達路7A、7B、金属板8A、8B、放熱材9A、9B、および接合材10A、10Bの材質、機能は、実施の形態1と同じであるため、説明は省略する。
また、駆動回路5が半導体モジュールSMAの半導体素子2A、および半導体モジュールSMBの半導体素子2Bを制御するために利用する制御情報マップ(図2)も実施の形態1と同じである。
次に、図18のフローチャートに基づいて、駆動回路5が実行する半導体素子2A、2Bに印加されるスイッチング信号の電圧峻度の制御について説明する。
基本的には、実施の形態1の図4の処理と同じであるが、複数(実施の形態9では半導体素子2A、2Bの2個)の半導体素子を制御する点が異なる。
図18は、実施の形態9による駆動回路5が実行する半導体素子2A、2Bに印加される電圧峻度の制御処理を示す。
なお、図18の制御処理は、電力変換装置401の起動時、または電力変換装置401とは別の外部回路によって電力変換装置401の出力の要求値が変更された時に実行される。
図18の制御処理は、以下に説明するステップ91(S91)からステップ95(S95)から成るものである。
ステップ91(S91)の要求値設定ステップでは、半導体素子2A、2Bに印加される電圧峻度の個別の要求値を設定する。このステップ91(S91)で設定される電圧峻度の要求値は、電力変換装置401とは別の外部回路によって決定される。
ステップ92(S92)の温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aA、3aBが測定した温度情報を取得する。
ステップ93(S93)の制御値選択ステップでは、駆動回路5は、取得した温度情報、および記憶している制御情報マップに基づいて、ステップ91(S91)で設定した電圧峻度の要求値を参考に、半導体素子2A、2Bに印加される電圧波高値を最大、または設計上許容される値となる電圧峻度をそれぞれ選択する。
ステップ94(S94)の制御値調整ステップでは、駆動回路5は、半導体素子2A、2Bに印加される電圧峻度をステップ93(S93)で選択した電圧峻度に調整する。
ステップ95(S95)の終了判定ステップでは、駆動回路5は、ステップ94(S94)で調整した各電圧峻度と、ステップ91(S91)で設定した各電圧峻度の要求値の大小関係を比較して、一連の処理を終了するどうかを判定する。
駆動回路5は、ステップ94(S94)で調整した各電圧峻度がステップ91(S91)で設定した各電圧峻度の要求値未満である場合は、ステップ92(S92)の温度情報取得ステップに戻る。
一方、ステップ95(S95)の終了判定ステップにおいて、ステップ94(S94)で調整した各電圧峻度がステップ91(S91)で設定した電圧峻度の要求値以上である場合は、駆動回路5は処理を終了する。
なお、駆動回路5は2個の半導体素子2A、2Bを制御するため、例えば、半導体素子2Aは電圧峻度の要求値を超えたが、半導体素子2Bは超えない場合もあり得る。この場合は、半導体素子2A、2Bの両方が電圧峻度の要求値を超えた場合に駆動回路5は処理を終了する。
以上、図18のフローチャートに基づいて、駆動回路5が実行する半導体素子2A、2Bに印加されるスイッチング信号の電圧峻度の個別制御について、ステップ91(S91)からステップ95(S95)の各ステップの処理を説明した。
この処理は、実施の形態1の図4のフローチャートを複数の半導体素子に適用して、ステップ11(S11)要求値設定ステップ、ステップ13(S13)制御値選択ステップ、ステップ14(S14)制御値調整ステップ、およびステップ15(S15)終了判定ステップにおいて、複数の半導体素子の各々に印加される電圧峻度を個別の値として処理することに対応する。
実施の形態9では、半導体素子2A、2Bの終端部における電界緩和領域の形成遅延を抑制して発生電界を低減し、半導体素子2Aと封止材4Aとの界面の耐電圧、および半導体素子2Bと封止材4Bとの界面の耐電圧を向上させることができる。
以上説明したように、実施の形態9の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、1台の駆動回路で複数の半導体素子に印加される電圧峻度を制御するものである。
したがって、実施の形態9の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、複数の半導体素子に対して、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態10.
実施の形態10の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態9で制御対象とした電圧峻度の代わりに、電圧波高値を制御対象としたものである。
実施の形態10に係る電力変換装置および電力変換装置の制御方法の構成および動作について、2個の半導体素子に印加される電圧波高値の制御処理を示すフローチャートである図19に基づいて説明する。
実施の形態10においては、電力変換装置の構成は実施の形態9の図17と同じであり、また駆動回路5が利用する制御情報マップ(図2)も同じである。
したがって、実施の形態9の図17、および実施の形態1の図2を参照して、実施の形態10の電力変換装置の動作を、図19のフローチャートに基づいて、実施の形態9との差異を中心に説明する。
実施の形態10では、駆動回路5は半導体素子2A、2Bに印加されるスイッチング信号の電圧波高値を制御する。
図19は、実施の形態10による駆動回路5が実行する半導体素子2A、2Bに印加される電圧波高値の制御処理を示す。
なお、図19の制御処理は、電力変換装置401の起動時、または電力変換装置401とは別の外部回路によって電力変換装置401の出力の要求値が変更された時に実行される。
また、実施の形態10では、半導体素子2A、2Bに印加されるスイッチング信号の電圧峻度は、あらかじめ電力変換装置401とは別の外部回路によって駆動回路5に指定されているものとする。
図19の制御処理は、以下に説明するステップ101(S101)からステップ105(S105)から成るものである。
ステップ101(S101)の要求値設定ステップでは、半導体素子2A、2Bに印加される電圧波高値の個別の要求値を設定する。このステップ101(S101)で設定される電圧波高値の要求値は、電力変換装置401とは別の外部回路によって決定される。
ステップ102(S102)の温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aA、3aBが測定した温度情報を取得する。
ステップ103(S103)の制御値選択ステップでは、駆動回路5は、取得した温度情報、および記憶している制御情報マップに基づいて、ステップ101(S101)で設定した電圧波高値の要求値を参考に、半導体素子2A、2Bに印加される電圧波高値を最大、または設計上許容される値の電圧波高値をそれぞれ選択する。
ステップ104(S104)の制御値調整ステップでは、駆動回路5は、半導体素子2A、2Bに印加される電圧波高値をステップ103(S103)で選択した電圧波高値に調整する。
ステップ105(S105)の終了判定ステップでは、駆動回路5は、ステップ104(S104)で調整した各電圧波高値と、ステップ101(S101)で設定した各電圧波高値の要求値の大小関係を比較して、一連の処理を終了するどうかを判定する。
駆動回路5は、ステップ104(S104)で調整した各電圧波高値がステップ101(S101)で設定した各電圧波高値の要求値未満である場合は、ステップ102(S102)の温度情報取得ステップに戻る。
一方、ステップ105(S105)の終了判定ステップにおいて、ステップ104(S104)で調整した各電圧波高値がステップ101(S101)で設定した電圧波高値の要求値以上である場合は、駆動回路5は処理を終了する。
なお、駆動回路5は2個の半導体素子2A、2Bを制御するため、例えば、半導体素子2Aは電圧波高値の要求値を超えたが、半導体素子2Bは超えない場合もあり得る。この場合は、半導体素子2A、2Bの両方が電圧波高値の要求値を超えた場合に駆動回路5は処理を終了する。
以上、図19のフローチャートに基づいて、駆動回路5が実行する半導体素子2A、2Bに印加されるスイッチング信号の電圧波高値の個別制御について、ステップ101(S101)からステップ105(S105)の各ステップの処理を説明した。
この処理は、実施の形態2の図5のフローチャートを複数の半導体素子に適用して、ステップ21(S21)要求値設定ステップ、ステップ23(S23)制御値選択ステップ、ステップ24(S24)制御値調整ステップ、およびステップ25(S25)終了判定ステップにおいて、複数の半導体素子の各々に印加される電圧波高値を個別の値として処理することに対応する。
実施の形態10では、半導体素子2A、2Bの終端部における電界緩和領域の形成遅延を抑制して発生電界を低減し、半導体素子2Aと封止材4Aとの界面の耐電圧、および半導体素子2Bと封止材4Bとの界面の耐電圧を向上させることができる。
以上説明したように、実施の形態10の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、1台の駆動回路で複数の半導体素子に印加される電圧波高値を制御するものである。
したがって、実施の形態10の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、複数の半導体素子に対して、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態11.
実施の形態11の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態9の制御において、複数の半導体素子を共通の制御値で制御するものである。
実施の形態11に係る電力変換装置および電力変換装置の制御方法の構成および動作について、2個の半導体素子に印加される電圧峻度を共通の値とする制御処理を示すフローチャートである図20に基づいて説明する。
実施の形態11においては、電力変換装置の構成は実施の形態9の図17と同じであり、また駆動回路5が利用する制御情報マップ(図2)も同じである。
したがって、実施の形態9の図17、および実施の形態1の図2を参照して、実施の形態11の電力変換装置の動作を、図20のフローチャートに基づいて、実施の形態9との差異を中心に説明する。
実施の形態11では、駆動回路5は半導体素子2A、2Bに印加されるスイッチング信号の電圧峻度を共通の値で制御する。
図20は、実施の形態11による駆動回路5が実行する半導体素子2A、2Bに印加される電圧峻度の制御処理を示す。
なお、図20の制御処理は、電力変換装置401の起動時、または電力変換装置401とは別の外部回路によって電力変換装置401の出力の要求値が変更された時に実行される。
図20の制御処理は、以下に説明するステップ111(S111)からステップ115(S115)から成るものである。
ステップ111(S111)の要求値設定ステップでは、半導体素子2A、2Bに印加される電圧峻度の共通の要求値を設定する。このステップ111(S111)で設定される電圧峻度の要求値は、電力変換装置401とは別の外部回路によって決定される。
ステップ112(S112)の温度情報取得ステップでは、駆動回路5は、温度センサ3aA、3aBが測定した温度情報を取得する。
ステップ113(S113)の制御値選択ステップでは、駆動回路5は、取得した温度情報、および記憶している制御情報マップに基づいて、ステップ111(S111)で設定した電圧峻度の要求値を参考に、半導体素子2A、2Bに印加される電圧波高値を最大、または設計上許容される値となる電圧峻度の共通の値を選択する。
ステップ114(S114)の制御値調整ステップでは、駆動回路5は、半導体素子2A、2Bに印加される電圧峻度をステップ113(S113)で選択した共通の電圧峻度に調整する。
ステップ115(S115)の終了判定ステップでは、駆動回路5は、ステップ114(S114)で調整した電圧峻度と、ステップ111(S111)で設定した電圧峻度の共通の要求値との大小関係を比較して、一連の処理を終了するどうかを判定する。
駆動回路5は、ステップ114(S114)で調整した共通の電圧峻度がステップ111(S111)で設定した電圧峻度の共通の要求値未満である場合は、ステップ112(S112)の温度情報取得ステップに戻る。
一方、ステップ115(S115)の終了判定ステップにおいて、ステップ114(S114)で調整した共通の電圧峻度がステップ111(S111)で設定した電圧峻度の共通の要求値以上である場合は、駆動回路5は処理を終了する。
実施の形態11では、半導体素子2A、2Bの終端部における電界緩和領域の形成遅延を抑制して発生電界を低減し、半導体素子2Aと封止材4Aとの界面の耐電圧、および半導体素子2Bと封止材4Bとの界面の耐電圧を向上させることができる。
以上、図20のフローチャートに基づいて、駆動回路5が実行する半導体素子2A、2Bに印加されるスイッチング信号の電圧峻度の共通値制御について、ステップ111(S111)からステップ115(S115)の各ステップの処理を説明した。
この処理は、実施の形態1の図4のフローチャートを複数の半導体素子に適用して、ステップ11(S11)要求値設定ステップ、ステップ13(S13)制御値選択ステップ、ステップ14(S14)制御値調整ステップ、およびステップ15(S15)終了判定ステップにおいて、複数の半導体素子の各々に印加される電圧峻度を共通の値として処理することに対応する。
なお、実施の形態11では、複数の半導体素子に印加される電圧峻度を共通の値で制御する場合を説明したが、複数の半導体素子に印加される電圧波高値を共通の値で制御することもできる。実施の形態11の図、および説明を実施の形態10にも同様に適用できるため、説明は省略する。
以上説明したように、実施の形態11の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、1台の駆動回路で複数の半導体素子に印加される電圧峻度を共通の値で制御するものである。
したがって、実施の形態11の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、複数の半導体素子に対して、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態12.
実施の形態12の電力変換装置、および電力変換装置の制御方法は、実施の形態1の電力変換装置において、1台の駆動回路で複数の半導体素子に印加される電圧峻度または電圧波高値を制御するものである。
実施の形態12に係る電力変換装置について、電力変換装置の断面図である図21に基づいて説明する。
なお、実施の形態1の電力変換装置と区別するため、電力変換装置501とし、例えば、半導体素子2A、2B、温度センサ3aA、3aBとしている。
また、実施の形態12では、説明をわかり易くするために、1台の駆動回路で2個の半導体素子を制御する場合を説明するが、3個以上の半導体素子を制御する場合にも適用できる。
実施の形態12の電力変換装置501の構成を図21の断面図に基づいて説明する。
電力変換装置501は、半導体素子2A、2B、温度センサ3aA、3aB、封止材4、駆動回路5、温度情報伝達路6A、6B、制御伝達路7A、7B、金属板8、放熱材9、および接合材10を備えている。
駆動回路5は、半導体素子2A、および半導体素子2Bを制御する。具体的には、駆動回路5は、半導体素子2A、および半導体素子2Bに印加される電圧峻度、電圧波高値、およびキャリア周波数を制御する。
半導体素子2A、2B、温度センサ3aA、3aB、封止材4、温度情報伝達路6A、6B、制御伝達路7A、7B、金属板8、放熱材9、および接合材10の材質、機能は、実施の形態1と同じであるため、説明は省略する。
また、駆動回路5が半導体素子2A、2Bを制御するために利用する制御情報マップ(図2)も実施の形態1と同じである。
また、駆動回路5が実行する半導体素子2A、2Bに印加されるスイッチング信号の電圧峻度、電圧波高値、およびキャリア周波数の制御方法は実施の形態9、または実施の形態10、または実施の形態11と同じである。
実施の形態12では、半導体素子2A、2Bの終端部における電界緩和領域の形成遅延を抑制して発生電界を低減し、半導体素子2A、2Bと封止材4との界面の耐電圧を向上させることができる。
以上説明したように、実施の形態12の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、1台の駆動回路で複数の半導体素子に印加される電圧峻度または電圧波高値を制御するものである。
したがって、実施の形態12の電力変換装置および電力変換装置の制御方法は、複数の半導体素子に対して、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。
実施の形態13.
実施の形態13は、電力変換装置の構成、具体的には温度センサの設置位置の変形と個数の変更例を示したものである。
実施の形態13に係る電力変換装置の構成について、電力変換装置の断面図である図22から図24に基づいて説明する。
実施の形態13においては、電力変換装置の温度センサの設置位置と個数が、実施の形態12とは異なる。基本的な構成は実施の形態12の図21と同じである。
実施の形態12の図21では、温度センサ3aA、3aBは半導体素子2A、2Bと同数設置され、半導体素子2A、2Bに内蔵、または半導体素子2A、2Bと接合していた。温度センサの設置位置と個数について実施の形態12との差異を中心に説明する。
まず、温度センサ3eを封止材4の中に封止した場合を、図22に基づいて説明する。なお、図22では、実施の形態12と区別するため、電力変換装置601A、および温度センサ3eとしている。
また、実施の形態13では、説明をわかり易くするために、1台の温度センサで2個の半導体素子の温度を測定する場合を説明するが、3個以上の半導体素子の温度を測定する場合にも適用できる。
図22では、温度センサ3eは1つ設置され、半導体素子2A、2Bと接合されない状態で封止材4の中に封止されている。この構成では、温度センサ3eは、封止材4の温度または封止材4を介して半導体素子2A、2Bの温度を測定する。
次に、温度センサ3fを金属板8の半導体素子2A、2B側に接合した場合を、図23に基づいて説明する。なお、図23では、実施の形態12と区別するため、電力変換装置601B、および温度センサ3fとしている。
図23では、温度センサ3fは金属板8の半導体素子2A、2Bが接合された面に接合した状態、かつ半導体素子2A、2Bと接合されない状態で封止材4に封止されている。この構成では、温度センサ3fは、封止材4の温度または封止材4もしくは金属板8のいずれかを介して半導体素子2A、2Bの温度を測定する。
次に、温度センサ3gを金属板8の半導体素子2とは反対側に接合した場合を、図24に基づいて説明する。なお、図24では、実施の形態1と区別するため、電力変換装置601C、および温度センサ3gとしている。
図24では、温度センサ3gは金属板8の半導体素子2A、2Bが接合された面とは反対側の面に接合した状態で封止材4に封止されている。この構成では、温度センサ3gは、金属板8を介して半導体素子2A、2Bの温度または封止材4の温度を測定する。
なお、電力変換装置の構成の変形例(図22から図24)をまとめて説明する場合は、図22の構成を代表として説明する。
温度センサ3eの設置位置の変形例として、図22から図24を説明した。いずれも、温度センサ3eを半導体素子2A、2Bに内蔵、あるいは半導体素子2A、2Bに接合するのではなく、封止材4の中に封止、あるいは金属板8に接合させている。
図22から図24で説明した構成とすることで、電力変換装置601Aへの実装プロセスは増加する。しかし、半導体素子2A、2Bと温度センサ3eの電力変換装置601Aへの実装プロセスを切り分けることで、実装プロセスを改善できる利点がある。
以上説明したように、実施の形態13の電力変換装置は、温度センサの設置位置を半導体素子2A、2Bから切り離したものである。
したがって、実施の形態13の電力変換装置は、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。また、電力変換装置の実装プロセスを改善することができる。
実施の形態14.
実施の形態14は、電力変換装置の構成、すなわち熱源の設置位置の変形と個数の変更例を示したものである。
実施の形態14に係る電力変換装置の構成について、電力変換装置の断面図である図25から図27に基づいて説明する。
実施の形態14においては、電力変換装置の熱源の設置位置と個数が、実施の形態5と実施の形態12の単純な組合せとは異なる。基本的な構成は実施の形態5の図10および実施の形態12の図21と同じである。すなわち、温度センサ3aA、3aBは、半導体素子2A、2Bに内蔵、または半導体素子2A、2Bと接合している。
実施の形態5の図10では、熱源11aは半導体素子2に内蔵、または半導体素子2と接合していた。熱源の設置位置と個数について実施の形態5と実施の形態12の単純な組み合わせとの差異を中心に説明する。なお、駆動回路5は、熱源11eを、制御伝達路7Cを介して制御している。
まず、熱源11eを封止材4の中に封止した場合を、図25に基づいて説明する。なお、図25では、実施の形態5および実施の形態12と区別するため、電力変換装置701A、および熱源11eとしている。
また、実施の形態14では、説明をわかり易くするために、1台の熱源で2個の半導体素子を加熱する場合を説明するが、3個以上の半導体素子を加熱する場合にも適用できる。
図25では、熱源11eは半導体素子2A、2Bと接合されない状態で封止材4の中に封止されている。この構成では、熱源11eは、封止材4を介して半導体素子2A、2Bを加熱する。
次に、熱源11fを金属板8の半導体素子2A、2B側で封止材4の外部に設置した場合を、図26に基づいて説明する。なお、図26は、実施の形態5および実施の形態12と区別するため、電力変換装置701B、および熱源11fとしている。
図26では、熱源11fは金属板8の半導体素子2A、2Bが接合された面側で、かつ封止材4の外部に設置されている。この構成では、熱源11fは、封止材4を介して半導体素子2A、2Bを加熱する。
次に、熱源11gを金属板8の半導体素子2A、2Bとは反対側で放熱材9の外部に設置した場合を、図27に基づいて説明する。なお、図27では、実施の形態5および実施の形態12と区別するため、電力変換装置701C、および熱源11gとしている。
図27では、熱源11gは金属板8の半導体素子2A、2Bが接合された面とは反対側で、かつ放熱材9の外部に設置されている。この構成では、熱源11gは、放熱材9、接合材10、および金属板8を介して半導体素子2A、2Bおよび封止材4を加熱する。
なお、電力変換装置の構成の変形例(図25から図27)をまとめて説明する場合は、図25の構成を代表として説明する。
熱源11aの設置位置の変形例として、図25から図27を説明した。いずれも、熱源11eを半導体素子2A、2Bに内蔵、あるいは半導体素子2A、2Bに接合するのではなく、封止材4の中に封止、封止材4の外部、あるいは放熱材9の外部に設置している。
図25から図27で説明した構成とすることで、電力変換装置701Aへの実装プロセスは増加する。しかし、半導体素子2A、2Bと熱源11eの電力変換装置701Aへの実装プロセスを切り分けることで、実装プロセスを改善できる利点がある。
以上説明したように、実施の形態14の電力変換装置は、熱源の設置位置を半導体素子2A、2Bから切り離したものである。
したがって、実施の形態14の電力変換装置は、半導体素子と封止材との界面の耐電圧を向上させることができる。また、電力変換装置の実装プロセスを改善することができる。
ここで、電力変換装置の駆動回路5のハードウェアの一例を図28に示す。図28に示すようにプロセッサ1000と記憶装置1001から構成される。記憶装置は図示していないが、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを備える。
また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を備えてもよい。プロセッサ1000は、記憶装置1001から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶措置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ1000にプログラムが入力される。また、プロセッサ1000は、演算結果等のデータを記憶装置1001の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるものではなく、単独で、または様々な組合せで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組合せる場合が含まれるものとする。
1,101A,101B,101C,201,301A,301B,301C,401,501,601A,601B,601C,701A,701B,701C 電力変換装置、2,2A,2B 半導体素子、3,3aA,3aB,3b,3c,3d,3e,3f,3g 温度センサ、4,4A,4B 封止材、5 駆動回路、6,6A,6B 温度情報伝達路、7,7A,7B,7C 制御伝達路、8,8A,8B 金属板、9,9A,9B 放熱材、10,10A,10B 接合材、11a,11b,11c,11d,11e,11f,11g 熱源、1000 プロセッサ、1001 記憶装置。

Claims (17)

  1. 2つ以上の半導体素子と、1つ以上の温度センサと、前記半導体素子を封止する封止材と、前記2つ以上の前記半導体素子の駆動回路と、を備え、
    前記1つ以上の前記温度センサは、前記2つ以上の前記半導体素子もしくは前記封止材のいずれか一方またはその両方の温度を測定し、
    前記駆動回路は、前記1つ以上の前記温度センサが測定した温度情報に基づいて、
    前記2つ以上の前記半導体素子の各々に印加される電圧峻度、または電圧波高値を個別に制御するか、
    または、前記2つ以上の前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を共通の値で制御する電力変換装置。
  2. 前記半導体素子、前記温度センサ、および前記封止材を備える半導体モジュールを2つ以上える請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記2つ以上の前記半導体素子と、前記1つ以上の前記温度センサと、前記2つ以上の前記半導体素子を封止する前記封止材を備える半導体モジュールを備える請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記駆動回路は、前記温度センサが測定した温度が低下した場合は、前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を小さくし、
    前記温度センサが測定した温度が上昇した場合は、前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を大きくする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 前記駆動回路は、前記半導体素子と前記封止材との界面の耐電圧と、前記電圧峻度と、前記半導体素子もしくは前記封止材のいずれか一方またはその両方の温度との関係を表した制御情報マップを記憶し、
    前記駆動回路は、前記制御情報マップに基づいて、前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を選択する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記温度センサは、前記半導体素子に内蔵されている、または前記封止材中に封止されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 前記半導体素子が一方の面に接合された金属板を備え、
    前記温度センサは、前記封止材中に封止され、前記金属板の前記半導体素子が接合された面、または前記半導体素子が接合された面の裏面に接合される請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. さらに、熱源を備え、
    前記駆動回路は、前記温度センサが測定した温度が前記半導体素子の駆動時の定常温度よりも低い場合は、前記熱源を用いて前記半導体素子および前記封止材を加熱する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. さらに、熱源を備え、
    前記駆動回路は、前記温度センサが測定した温度が前記半導体素子の駆動時の定常温度よりも低い場合は、前記熱源を用いて前記半導体素子および前記封止材を加熱する請求項7に記載の電力変換装置。
  10. 前記熱源は、前記半導体素子に内蔵されている、または前記封止材中に封止されている、または前記半導体素子および前記封止材の外部に設置される請求項8または請求項9に記載の電力変換装置。
  11. 前記金属板に放熱材を接合材によって接合し、
    前記熱源は、前記放熱材、および前記封止材の外部に設置され、前記金属板と、前記放熱材と前記接合材と前記金属板とを介して、前記半導体素子および前記封止材を加熱する請求項9に記載の電力変換装置。
  12. 2つ以上の半導体素子と、1つ以上の温度センサと、前記半導体素子を封止する封止材と、前記2つ以上の前記半導体素子の駆動回路と、を備えた電力変換装置を用いて、
    前記1つ以上の前記温度センサにより前記2つ以上の前記半導体素子もしくは前記封止材のいずれか一方またはその両方の温度を測定する温度測定ステップと、
    前記1つ以上の前記温度センサが測定した温度情報に基づいて、前記2つ以上の前記半導体素子に印加される電圧峻度、または電圧波高値を選択する制御値選択ステップと、
    前記2つ以上の前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を選択した前記電圧峻度、または前記電圧波高値に調整する制御値調整ステップと、を備え、
    前記制御値選択ステップ、および前記制御値調整ステップにおいて、
    前記2つ以上の前記半導体素子の各々に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を個別の値として処理するか、
    または、前記2つ以上の前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を共通の値として処理する電力変換装置の制御方法。
  13. 前記駆動回路は、前記半導体素子と前記封止材との界面の耐電圧と、前記電圧峻度と、前記半導体素子もしくは前記封止材のいずれか一方またはその両方の温度との関係を表した制御情報マップを記憶し、
    前記温度測定ステップの前に、前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値の要求値を設定する要求値設定ステップと、
    前記制御値調整ステップの後に、前記要求値設定ステップで設定した前記電圧峻度、または前記電圧波高値の要求値と、前記制御値調整ステップで調整した前記電圧峻度または前記電圧波高値の値を比較して、処理を終了するかどうかを判定する終了判定ステップを備え、
    前記制御値選択ステップにおいて、前記温度センサが測定した温度情報、および前記制御情報マップに基づいて、前記半導体素子と前記封止材との界面の耐電圧を最大、または設計上許容される値とする前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を選択し、
    前記終了判定ステップにおいて、調整した前記電圧峻度、または前記電圧波高値が前記要求値以上の場合は処理を終了し、
    調整した前記電圧峻度、または前記電圧波高値が前記要求値未満の場合は、前記温度測定ステップに戻る、請求項12に記載の電力変換装置の制御方法。
  14. 前記電力変換装置は、熱源を備え、
    前記制御値調整ステップの後に、加熱ステップを備え、
    前記制御値選択ステップにおいて、前記温度情報が前回の温度より上昇している場合は前記電圧峻度、または前記電圧波高値を増加し、前記温度情報が前回の温度より低下している場合は前記電圧峻度、または前記電圧波高値を減少し、前記温度情報が前回の温度から変化していない場合は、前記電圧峻度、または前記電圧波高値を変化させずに維持し、
    前記加熱ステップにおいて、前記温度センサが測定した温度情報に基づいて、前記温度センサが測定した温度が前記半導体素子の駆動時の定常温度よりも低い場合は前記半導体素子および前記封止材を加熱する請求項12に記載の電力変換装置の制御方法。
  15. 前記電力変換装置は、熱源を備え、
    前記駆動回路は、前記半導体素子と前記封止材との界面の耐電圧と、前記電圧峻度と、前記半導体素子もしくは前記封止材のいずれか一方またはその両方の温度との関係を表した制御情報マップを記憶し、
    前記温度測定ステップの前に、前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値の要求値を設定する要求値設定ステップと、
    前記要求値設定ステップの後に、前記駆動回路は、前記温度センサが測定した温度情報を取得する加熱用温度情報取得ステップと、前記温度センサが測定した温度と前記半導体素子の駆動時の定常温度との大小関係を比較する加熱判定ステップと、前記温度センサが測定した温度が前記半導体素子の駆動時の定常温度よりも低い場合には前記半導体素子および前記封止材を加熱する加熱ステップとを備え、
    前記制御値調整ステップの後に、前記要求値設定ステップで設定した前記電圧峻度、または前記電圧波高値の要求値と、前記制御値調整ステップで調整した前記電圧峻度または前記電圧波高値の値を比較して、処理を終了するかどうかを判定する終了判定ステップとを、さらに備え、
    前記制御値選択ステップにおいて、前記温度センサが測定した温度情報、および前記制御情報マップに基づいて、前記半導体素子と前記封止材との界面の耐電圧を最大、または設計上許容される値とする前記半導体素子に印加される前記電圧峻度または前記電圧波高値を選択し、
    前記終了判定ステップにおいて、調整した前記電圧峻度、または前記電圧波高値が前記要求値以上の場合は処理を終了し、
    調整した前記電圧峻度、または前記電圧波高値が前記要求値未満の場合は、前記加熱ステップに戻る、請求項12に記載の電力変換装置の制御方法。
  16. 記要求値設定ステップ、および前記終了判定ステップにおいて、
    前記2つ以上の前記半導体素子の各々に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を個別の値として処理するか、
    または、前記2つ以上の前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を共通の値として処理する、請求項13または請求項15に記載の電力変換装置の制御方法。
  17. 前記要求値設定ステップの後で、前記加熱用温度情報取得ステップの前に、
    前記駆動回路は、前記温度センサが測定した温度情報を取得する仮温度情報取得ステップと、
    前記駆動回路は、取得した温度情報、および記憶している制御情報マップに基づいて、前記要求値設定ステップで設定した前記電圧峻度、または前記電圧波高値の要求値を参考に、前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を最大、または設計上許容される値の前記電圧峻度、または前記電圧波高値を選択する仮制御値選択ステップと、
    前記駆動回路は、前記半導体素子に印加される前記電圧峻度、または前記電圧波高値を仮制御値選択ステップで選択した前記電圧峻度、または前記電圧波高値に調整する仮制御値調整ステップと、をさらに備えた、請求項15に記載の電力変換装置の制御方法。
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