JP7114709B2 - ロボットマニピュレータの位置決めのための制御モード及びプロセス - Google Patents

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Description

本発明は、概して、ロボット外科用システムの分野に関し、より具体的には、ロボット外科用システムを制御するためのシステム及び方法に関する。
腹腔鏡外科手術のような最小侵襲外科手術(Minimally-Invasive Surgery、MIS)は、外科的処置中の組織損傷を低減することを目的とする技術を含む。例えば、腹腔鏡処置は、典型的には、(例えば、腹部において)患者における多数の小さな切開部を生じさせることを伴い、且つ切開部を介して、患者内へと1種以上の機器(例えば、1種以上の器具、少なくとも1種のカメラなど)を導入することを伴う。外科的処置は、次に、カメラにより提供される視覚化補助を伴い、導入された器具を使用することにより実施される。一般的に、MISは、患者の瘢痕化を減少させる、患者の痛みを軽減する、患者の回復期間を短縮する、及び患者の回復と関連付けられた薬物療法のコストを低減するなどの、複数の利点を提供する。
MISは、非ロボットシステム又はロボットシステムで実行されてもよい。操作者からのコマンドに基づいて機器を操作するためのロボットアームを含み得る従来のロボットシステムは、外科医に対する要求を低減しながら、MISの多くの利益を提供することができる。このようなロボットシステムの制御は、ユーザからの操作又はコマンドをロボットシステムの制御に変換する1つ以上のユーザインターフェース装置を介して、ユーザ(例えば、外科医又は他の操作者)からの制御入力を必要とする場合がある。このようなユーザインターフェース装置は、外科医又は他のユーザがロボットシステムを離れた位置から(例えば、遠隔操作で)動作させることを可能にし得る。
ロボットMISシステムの組み立て(例えば、外科的処置前の)は、複雑なプロセスであり得るが、これは、このようなシステムが、適切な組み立てのための調整を必要とする多くの構成要素を含むためである。同様に、ロボットMISシステム(例えば、外科的処置後)の格納又は移送モードへの「分解」、又は復元は、同様の理由で複雑であり得る。したがって、ロボット外科用システムの手術前の組み立て及び手術後の分解を支援及び簡略化するための制御モード及びプロセスを有することが望ましい。
概して、いくつかの変形形態では、ロボット外科用システムのロボットアームを制御するための方法は、ロボットアームの所定の基準位置に基準面を画定することであって、ロボットアームは、複数の関節を含む、画定することと、ロボットアームを、基準面内に実質的に拘束された一連の所定の姿勢を経て誘導するように、複数の関節のうちの少なくとも1つを(例えば、1つ以上のアクチュエータを用いて)駆動することと、を含む。一連の所定の姿勢は、例えば、(例えば、ロボットアームを手術前に位置決めするため、又はロボットアームを格納姿勢から移行させるための)順序付けられた一連の漸進的に展開される所定の姿勢、又は(例えば、ロボットアームの手術後の位置決め、又はロボットアームを格納姿勢に移行させるための)順序付けられた一連の漸進的に折り畳まれる所定の姿勢を含んでもよい。別の例として、一連の所定の姿勢は、ロボットアームの手術中の位置決めに実装されてもよい。
いくつかの変形形態では、方法は、ロボットアームを格納姿勢から基準面に誘導することを含んでもよい。これらの変形形態では、一連の所定の姿勢は、順序付けられた一連の漸進的に展開される所定の姿勢を含んでもよい。更に他の変形形態では、方法は、更に、又は追加的に、ロボットアームを基準面に誘導して格納姿勢に移行させることを含んでもよい。これらの変形形態では、一連の所定の姿勢は、順序付けられた一連の漸進的に折り畳まれる所定の姿勢を含んでもよい。ロボットアームを、順序付けられた一連の所定の姿勢を経て誘導するために、複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動する際に、少なくとも1つの関節は、順序付けられた順序の少なくとも一部を経て前方及び/又は後方に駆動されてもよい。
ロボットアームの誘導の異なる変形形態が提供されてもよい。いくつかの変形形態では、ロボットアームを基準面内に誘導するために複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動するとき、複数の関節のうちの少なくとも1つは、ユーザがロボットアームを手動で操作するときに、ユーザが加えた力など、ロボットアームへの外力に応答して駆動されてもよい。例えば、複数の関節のうちの少なくとも1つは、重力補償トルク及び/又は摩擦補償トルクを加えるように駆動されてもよい。いくつかの変形形態では、ロボットアームを基準面内に誘導するために複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動するとき、複数の関節のうちの少なくとも1つを、基準面に画定された作業空間仮想フィクスチャ(task space virtual fixture)を適用するように駆動して、ロボットアーム(又はその選択された点)を基準面内に実質的に拘束することができる。誘導のための他のプロセスは、少なくとも1つの関節に一方向性の関節空間仮想フィクスチャを適用するように複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動するという点で、関節空間仮想フィクスチャを適用することと、及び/又はロボットアームを基準面に向けて付勢し、ロボットアーム(又はその選択された点)を基準面内に実質的に拘束するために、関節空間仮想フィクスチャの少なくとも1つの関節に仮想引力を生成することと、を含む。更に、本方法は、いくつかの変形形態では、一連の所定の姿勢を経て所定の軌道に従ってロボットアームの少なくとも1つの関節を駆動することを含んでもよい。
一般的に、いくつかの変形形態では、ロボット外科用システムは、複数の関節を含む少なくとも1つのロボットアームと、ロボットアームを、基準面内に実質的に拘束された一連の所定の姿勢を経て誘導するために、所定の基準位置に基準面を画定し、複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することによって、外科的処置の前後のロボットアームの移動を制御するように構成されたプロセッサと、を含む。
上述の方法と同様に、いくつかの変形形態では、この一連の所定の姿勢は、(例えば、手術前プロセスの)順序付けられた一連の漸進的に展開される所定の姿勢を含んでもよく、一方で、いくつかの変形形態では、この一連の所定の姿勢は、(例えば、手術後プロセスの)順序付けられた一連の漸進的に折り畳まれる所定の姿勢を含んでもよい。
これらの変形形態では、プロセッサは、ロボットアームの複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動して、ロボットアームを種々の様式のいずれかで誘導するように構成されてもよい。例えば、プロセッサは、作業空間仮想フィクスチャ及び/又は関節空間仮想フィクスチャに従って、関節のうちの少なくとも1つを(例えば、1つ以上のアクチュエータを用いて)駆動するように構成されてもよい。別の例として、プロセッサは、(例えば、ロボットアームを手動で操作するユーザが加えた)ロボットアームへの外力に応答して、少なくとも1つの関節を駆動するように構成されてもよく、及び/又は、ロボットアームの移動を支援するために、少なくとも1つの関節に対して重力補償及び摩擦補償の少なくとも一方を提供するように構成されてもよい。更に別の例として、プロセッサは、一連の所定の姿勢を経て所定の軌道に従って少なくとも1つの関節を駆動するように構成されてもよい。
ロボット外科用システム及び外科医コンソールを有する手術室配置の一例を示す。 ロボットアームマニピュレータ上の機器駆動装置の1つの例示的な変形形態の概略図である。 患者台に連結されているロボットアームマニピュレータ上の機器駆動装置の別の例示的な変形形態の概略図である。 ロボットアームの1つの例示的な変形形態の関節モジュールの作動を制御するための例示的な制御システム組み立ての外観概略図である。 ロボット外科用システムにおけるロボットアームを制御するための方法の例示的な変形形態のフローチャートである。 関節レベルでロボットアームを制御するための、関節空間仮想フィクスチャの例示的な変形形態の概略図である。 関節レベルでロボットアームを制御するための、関節空間仮想フィクスチャの例示的な変形形態の概略図である。 ロボット外科用システムの外科的処置前の例示的なワークフローのフローチャートである。 ロボット外科用システムの外科的処置後の例示的なワークフローのフローチャートである。 患者台の下の格納姿勢の例示的な変形形態におけるロボットアームのそれぞれの例示的な概略側面図及び上面図である。 患者台の下の格納姿勢の例示的な変形形態におけるロボットアームのそれぞれの例示的な概略側面図及び上面図である。 例示的な基準位置で台から離れた姿勢の例示的な変形形態に移動させるロボットアームのそれぞれの例示的な概略側面図及び上面図である。 例示的な基準位置で台から離れた姿勢の例示的な変形形態に移動させるロボットアームのそれぞれの例示的な概略側面図及び上面図である。 例示的な基準面上に回転するロボットアームの例示的な概略側面図である。 例示的な基準面内で異なる姿勢に移動可能であるロボットアームの例示的な概略側面図である。 例示的な基準面内で異なる姿勢に移動可能であるロボットアームの例示的な概略側面図である。 例示的な基準面内の異なる平面上の姿勢の例示的な変形形態である。 例示的な基準面内の異なる平面上の姿勢の例示的な変形形態である。 例示的な基準面内の異なる平面上の姿勢の例示的な変形形態である。 滅菌ドレープで覆われたロボットアームのドレープ姿勢の概略図である。 ロボットアームの軌道追従モードを実装する制御システムの例示的な変形形態を示す図である。 ロボットアームの仮想フィクスチャの組み合わせを実装する制御システムの例示的な変形形態を示す図である。 ロボットアームの仮想フィクスチャの組み合わせを実装する制御システムの例示的な変形形態を示す図である。
本発明の種々の態様及び変形形態の非限定例が本明細書に記載され、かつ添付図面において示される。
ロボット外科用システムの概要
一般的に、図1Aに示されるように、ロボットシステム150は、外科用プラットフォーム(例えば、台、ベッド、カートなど)に位置した1つ以上のロボットアーム160を備えてもよく、エンドエフェクタ又は外科用器具が、外科的処置を行うためにロボットアーム160の遠位端に取り付けられている。例えば、ロボットシステム150は、図1Bの例示的な概略図に示されるように、外科用プラットフォームに連結された少なくとも1つのロボットアーム160、及びロボットアーム160の遠位端に概ね取り付けられた機器駆動装置170を備えてもよい。機器駆動装置170の端部に連結されたカニューレ180は、外科用機器190(例えば、エンドエフェクタ、カメラなど)を受容及び誘導することができる。更に、ロボットアーム160は、外科用機器190を作動させる、機器駆動装置170を位置決め及び配向するように作動される複数の連結部を含んでもよい。滅菌ドレープ152又は他の滅菌バリアは、非滅菌構成要素(例えば、ロボットアーム160及び機器駆動装置170)と滅菌構成要素(例えば、カニューレ180)との間に挿入されて、(例えば、非滅菌構成要素の汚染から保護するために)患者の滅菌野を維持するのに役立ち得る。
ユーザ(外科医又は他の操作者など)は、ユーザコンソール100を使用し、ロボットアーム160及び/又は外科用機器を遠隔操作してもよい(例えば、テレオペレーション)。ユーザコンソール100は、図1Aに示されるように、ロボットシステム150と同じ処置室に位置されていてもよい。他の実施形態では、ユーザコンソール100は、隣接した部屋又は付近の部屋に位置していてもよく、又は異なる建物、都市又は国などで、離れた位置からテレオペレーションされてもよい。
一例では、ユーザコンソール100は、座席110と、足踏み式制御部120と、1つ以上の手持ち式ユーザインターフェース装置122と、例えば患者体内の手術部位の像を表示するように構成された少なくとも1つのユーザディスプレイ130と、を備えている。例えば、図1Cで示される例示的なユーザコンソールで示されるように、座席110に位置してユーザディスプレイ130を見ているユーザは、足踏み式制御部120及び/又は手持ち式ユーザインターフェース装置を操作して、ロボットアーム160及び/又は外科用器具を、遠隔操作してよい。ユーザコンソールは、いくつかの変形形態では、外科的処置中に座席110内に位置するユーザの腕に支持体を提供するように概ね構成され得る1つ以上のアーム支持体140(例えば、左側アーム支持体及び右側アーム支持体)を更に備えてもよい。例えば、アーム支持体140は、ユーザの腕に人間工学に基づいた載置面を提供し、それによって疲労を軽減することができる。アーム支持体140の他の例示的な機能は、本明細書の他の箇所に記載される。
例示的な処置手技又は外科手術の間、患者は、滅菌態様で準備され、布がかけられ、麻酔を達成する。手術部位への最初のアクセスは、(例えば、患者への切開で)実施されてもよい。一度アクセスが完了すると、(例えば、本明細書で更に説明されるように)ロボットシステムの最初の位置決め及び/又は準備を実施してよい。外科的処置の間、ユーザコンソール100中の外科医又は他のユーザは、足踏み式制御部120及び/又はユーザインターフェース装置122を利用して、種々のエンドエフェクタ及び/又は撮像システムを操作して処置を行ってもよい。手動による補助は、処置台で、滅菌ガウンを着た職員によって与えられてもよく、滅菌ガウンを着た職員は、限定されないが、臓器を奥に引っ込めること、又は手動での再位置決め、又は1つ以上のロボットアーム160を含むツールの交換を含む作業を行ってもよい。また、滅菌されていない職員は、ユーザコンソール100で外科医を補助するために存在していてもよい。処置又は外科手術が完了した場合、ロボットシステム150及び/又はユーザコンソール100は、ロボットシステム150の洗浄及び/若しくは滅菌、及び/又は、電子コピー若しくはハードコピーでの健康管理記録の登録若しくは印刷を含むがこれらに限定されない、ユーザコンソール100を介してなどの、1つ以上の手術後処置を促進するように構成されてよい、又は促進する状態に設定させてよい。
図1Aでは、ロボットアーム160は台搭載システムと共に示されるが、その他の実施形態では、ロボットアームは、カート、天井、若しくは側壁、又はその他の好適な支持表面に、取り付けられてよい。ロボットシステム150、ユーザコンソール100と任意の他のディスプレイとの通信は、有線接続及び/又は無線接続(複数可)を介していてもよい。任意の有線接続が、床及び/又は壁又は天井に任意選択的に構築されてもよい。ユーザコンソール100とロボットシステム150との通信は、有線及び/又は無線であってもよく、種々のデータ通信プロトコルのいずれかを用いて専有されていてもよく、及び/又は実施されてもよい。更に他の変形形態では、ユーザコンソール100は、一体化されたディスプレイ130を備えていないが、インターネット又はネットワークを介してアクセス可能なリモートディスプレイを含む、1つ以上の汎用ディスプレイに接続して出力可能なビデオ出力を与えることができる。ビデオ出力又はビデオフィードは、プライバシーを確保するために暗号化されてもよく、ビデオ出力の全て又は一部が、サーバ又は電子健康管理記録システムに保存されてもよい。
他の例では、例えば、更なる外科用器具を制御し、及び/又は主要なユーザコンソールで1つ以上の外科用器具の制御を行うために、更なるユーザコンソール100が提供されてもよい。これにより、例えば、外科医が、外科的処置中に、ある技術を引き継ぐ、又は医学生及びトレーニング中の医師に説明することができ、あるいは同時に、又は協調した様式で作業する複数の外科医を必要とする複雑な外科手術中に補助することができる。
台及びロボットアーム
一般的に、上述のように、ロボット外科用システムの1つ以上のロボットアームは、台、ベッド、カートなどの外科用プラットフォームに位置していてもよい。例えば、図2Aに示されるように、ロボットアーム200の1つの例示的な変形形態は、カップリング装置260を介して台250に連結されてもよい。カップリング装置260は、ロボットアーム200が、台250の表面に対して(図2Aの向きに示されるように、このページの内外に)旋回するか、又は横方向に移動することを可能にし得る。カップリング装置260は、例えば、旋回関節又はピン関節を形成するように、台250に連結されたピン252と、ピン252に回転可能に連結されたカップリング連結部L0と、を含んでもよい。カップリング装置260は、ピン252の周りの作動可能な関節を介して、台250に対するロボットアーム200の動力付き移動を可能にするように構成されたアクチュエータ(例えば、モータ及びギヤトレーン)を更に含んでもよい。カップリング装置260は、カップリング装置260内のアクチュエータに連結されたエンコーダ、又は台250に対するロボットアーム200の位置又は向きを測定するように構成された、別の好適な角度センサなどの、少なくとも1つの位置センサを含んでもよい。更に、いくつかの変形形態では、台250に対するロボットアーム200の相対的移動を選択的に止めるように1つ以上のブレーキがカップリング装置260に含まれてもよい。
ロボットアーム200は、旋回可能なカップリング装置を介して台250に連結されていると主として本明細書に記載されているが、他の変形形態では、ロボットアーム200は、更に、又は追加的に、レール、ピンインスロット、又は他の好適な機構などの、長手方向又は横方向の移動を容易にする機構を含むが、これらに限定されない他の種類の機構を用いて患者台に連結されてもよいことを理解されたい。
ロボットアーム200は、複数の連結部(アームセグメント)、及び隣接する連結部間の相対的移動を駆動又は調節する複数の作動関節モジュールを含んでもよい。各関節モジュールは、アクチュエータ、ギヤトレーン(例えば、ハーモニックドライブ(登録商標))、エンコーダ、トルクセンサ、及び/又はアーム連結部を移動させるための他の好適なアクチュエータ、伝達装置など、並びに/又は位置及び/若しくはトルクフィードバックを検出するための好適なセンサを含んでもよい。このようなフィードバックは、例えば、ロボットアームを動作させる制御スキームへの入力を提供するために使用されてもよい。1つ以上の関節モジュールは、特定の姿勢又は構成でロボットアームを保持するためのような、隣接する連結部の相対的移動を止める、及び/又は隣接する連結部の相対的位置を保持又は固定することができる1つ以上のブレーキ(例えば、ドラムブレーキ)を含んでもよい。
例えば、図2Aに示されるように、ロボットアーム200は、ロボットアーム200の関節J1~J7を作動させる少なくとも7つの関節モジュールを含んでもよく、ここでJ1~J7は、旋回関節及び/又は転がり関節を含む。J1は、第1の連結部L1と第2の連結部L2との間の相対的な旋回移動を可能にし得る。J2は、第2の連結部L2と第3の連結部L3との間の相対的な転がり移動を可能にし得る。J3は、第3の連結部L3と第4の連結部L4との間の相対的な旋回移動を可能にし得る。J4は、第4の連結部L4と第5の連結部L5との間の相対的な転がり移動を可能にし得る。J5は、第5の連結部L5と第6の連結部L6との間の相対的な旋回移動を可能にし得る。J6は、第6の連結部L6と第7の連結部L7との間の相対的な転がり移動を可能にし得る。J7は、第7の連結部L7と第8の連結部L8との間の相対的な旋回移動を可能にし得る。例えば、いくつかの変形形態では、旋回関節J1、J3、J5、及びJ7と転がり関節J2、J4、及びJ6との組み合わせにより、少なくとも7つの自由度を有し、本明細書に記載されるものを含む種々の姿勢に移動可能であるロボットアームを可能にし得る。しかしながら、図2に示されるロボットアームは単なる例示であり、本明細書に記載される方法は、任意の好適な種類のロボットアームを制御するために使用されてもよいことを理解されたい。
いくつかの変形形態では、ロボットアームは、ロボットアームの動作を調節する制御システムによって制御されてもよい。制御システムは、ロボット支援外科用システムが2つ以上のロボットアームを含む場合、複数のロボットアームを制御することができる。例えば、図2Bに示されるように、制御システムは、1つ以上のプロセッサ220(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、及び/又は他の論理回路)を含んでもよい。ロボットアーム自体上、カート搭載ユニット又は他の好適な構造体内に物理的に位置してもよいプロセッサ220は、ユーザコンソール210(例えば、ユーザインターフェース)に通信可能に連結されてもよい。プロセッサ220は、例えば、本明細書に記載される方法の態様の任意の組み合わせを実施するための命令を実行するように構成されてもよい。制御システムは、一組の複数のモータコントローラ(例えば、230a~230g)を更に含んでもよく、これらは各々、プロセッサ220に通信可能に連結され、ロボットアームのそれぞれの関節モジュール(例えば、240a~240g)内の少なくとも1つのアクチュエータを制御及び動作させる専用である。
いくつかの変形形態では、ロボットアームを動作させるために、1つ以上の種々の制御モードが使用されてもよい。例えば、ロボットアームは、ロボットアームが、重力によって下方に落ちることなく、ロボットアーム自体を特定の姿勢に保持する重力補償制御モードで動作してもよい。重力補償モードでは、制御システムは、ロボットアームの連結部の少なくとも一部に作用する重力を判定する。これに応答して、制御システムは、判定した重力に対向するために少なくとも1つの関節モジュールを作動させ、その結果、ロボットアームは現在の姿勢を維持することができる。重力を判定するために、例えば、コントローラは、隣接する連結部間の測定された関節角度、ロボットアーム及び機器駆動装置の既知の運動学的特性及び/若しくは動的特性、並びに/又はアクチュエータの既知の特徴(例えば、ギヤ比、モータトルク定数)、関節上の検出された力(複数可)などに基づいて計算を実施してもよい。更に、ロボットアームは、アーム上に加えられた重力の方向を判定するように構成された少なくとも1つの加速度計又は他の好適なセンサ(複数可)を含んでもよい。これらの計算に基づいて、コントローラは、各関節モジュールに作用する重力を補償するために各関節モジュールでどのような力が必要かをアルゴリズム的に判定することができる。例えば、コントローラは、順運動学的アルゴリズム、逆動的アルゴリズム、又は任意の好適なアルゴリズムを利用してもよい。次に、コントローラは、ロボットアームを同じ姿勢に保持する適切なレベルの電流を関節モジュール内のアクチュエータに提供するための一組のコマンドを生成してもよい。重力補償モードは、例えば、本明細書に記載されるような手術前及び/又は手術後プロセス中などの種々の状況において、単独で、又は他の制御モード(例えば、以下に記載される摩擦補償モード)と組み合わせて使用してもよい。
別の例として、ロボットアームは、摩擦補償モード、又はアクティブバックドライブモードで動作してもよい。例えば、状況によっては、ユーザは、特定の姿勢にロボットアームを配置するために、アーム連結部のうちの1つ以上を直接操作する(例えば、引っ張る又は押す)ことを望む場合がある。これらの動作は、ロボットアームのアクチュエータを後退させる。しかしながら、関節モジュール内の高いギヤ比などの機械的態様によって引き起こされる摩擦により、いくつかの変形形態では、ユーザは、摩擦を克服し、ロボットアームをうまく動かすために、かなりの量の力を加えなければならない。これに対処するために、摩擦補償モードでは、ユーザが所望する姿勢を達成するために必要な方向に適切な関節モジュールを能動的に後退させることにより、ロボットアームが、ロボットアームの少なくとも一部を動かす際にユーザを支援することができる。結果として、ユーザは、知覚する摩擦がより少ない、又は明らかな「軽量」の感触でロボットアームを手動で操作することができる。いくつかの変形形態では、コントローラはまた、偶発的な動き(例えば、アームのちょっとした衝突)とアーム位置の突然の意図された偏移とを区別するのを助けるために、予め定義されたパラメータ(例えば、力の持続時間)を組み込んでもよく、その後、動きが偶発的であると判定された場合にアーム位置を補正又は再確立してもよい。
摩擦補償モードでは、制御システムは、少なくとも1つの関節モジュールに作用する(1つ以上のアーム連結部に対する力の結果として直接的又は間接的のいずれかの)ユーザが加えた力の存在及び方向を判定して、アクチュエータをその関節モジュール内で後退させることができる。それに応じて、制御システムは、ユーザが静的又は動的摩擦を克服するのを助けるために、ユーザが加えた力と同じ方向に関節モジュールを作動させることができる。ユーザが加えた力の存在、大きさ、及び方向を判定するために、制御システムは、関節モジュール又はロボット連結部の速度及び/又は位置を(例えば、力又はトルクセンサ、加速度計などを用いて)監視してもよい。加えて、摩擦補償モードにあるとき、制御システムは、ディザリング電流信号を(例えば、周波数が約0.5Hz~1.0Hz又は他の適切な周波数で、及び両方向の摩擦帯域内に振幅がある、ゼロを中心とする正弦波又は方形波に)1つ以上の関節モジュールに送信し、その結果、関節モジュールは、どちらかのアクチュエータ方向の摩擦を完全ではないがほとんど克服するために準備され得る。ユーザが加えた力の存在及び方向を判定することに応答して、制御システムは次に、一組のコマンドを生成して、関節モジュール内のアクチュエータに、より応答可能なように摩擦を克服するために、適切なレベルの電流を提供することができる。摩擦補償モードは、例えば、本明細書に記載されるような手術前及び/又は手術後プロセス中などの種々の状況において、単独で、又は他のモード(例えば、重力補償モード)と組み合わせて使用してもよい。
ロボットアームを誘導するための方法
一般的に、ロボットアームを移動させるために誘導するための方法が本明細書に提供される。例えば、図3Aに示されるように、ロボット外科用システムのロボットアームを移動させるために誘導するための方法300は、ロボットアーム310の基準位置に基準面を画定することであって、ロボットアームは、複数の関節を含む、画定することと、ロボットアームを、基準面内に実質的に拘束された一連の所定の姿勢を経て誘導するために、複数の関節のうちの少なくとも1つを(例えば、1つ以上のアクチュエータを用いて)駆動すること320と、を含む。例えば、以下に記載されるように、ロボットアームは、複数の関節のうちの少なくとも1つを作業空間及び/又は関節空間内で駆動することによって誘導してもよい。いくつかの変形形態では、複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動すること320は、本明細書に更に記載されるように、ロボットアームの手動操作に応答して、ユーザがロボットアームを再位置決め又は再配置するのを支援することであり得る。
いくつかの変形形態では、方法300は、外科的処置前後の手術前及び/又は手術後プロセス(例えば、「組み立て」及び「分解」手順)中にロボットアームをそれぞれ位置決めするのを支援し得る。例えば、手術前プロセスは、ロボットアームを格納姿勢から移行させることができ、手術後プロセスは、ロボットアームを格納姿勢に移行させることができる。いくつかの変形形態では、方法300は、外科的処置中に、ロボットアームを手術中に位置決めするのを支援し得る。一態様では、本明細書に更に記載されるような制御モードを介して、この方法は、臨床ワークフローと適合する一貫した予測可能な様式でロボットアームの姿勢間の移動を促進することができる。別の態様では、ユーザ定義及び/又は所定のロボットアームの姿勢は、制御された様式でロボットアームの移動を体系化及び/又は拘束する基準面などの仮想構造体を介して連結又は結び付けられてもよい。例えば、基準面は、本明細書で更に説明するように、予め定義された規則を使用してロボットアームの移動を概ね制限し、それによってロボットアームがどのように動くかの予測可能性を増加させる、仮想フィクスチャとして構成されてもよい。ロボットアームのこのような予測可能性及び/又は拘束は、例えば、隣接するロボットアーム間の偶然の衝突、ロボットアームの異なる連結部間の自己衝突、ロボットアームと患者台及び/又は他の付近の障害物との間の衝突などを低減する助けとなり得る。いくつかの変形形態では、基準面は、所定のもの(例えば、メモリに記憶され、手術前及び/又は手術後プロセス中に使用するために受信される空間内の予め計算された又は予め定義された位置)であってもよい。例えば、特定の基準面(例えば、患者台に対する)は、多様な状況範囲に好適な一般的な位置であってもよく、又は特定の手術タイプ、特定の患者タイプ、特定のユーザ(例えば、外科医の好みに基づいて)、患者台のタイプなどの特定の設備などに関連付けられてもよい。他の変形形態では、基準面は、手術前及び/又は手術後プロセス中に使用するために(例えば、ロボットアームの1つ以上の連結部の現在位置に対して)メモリに記憶されてもよい。
方法300は、ユーザが所望する姿勢及び/又は所定の姿勢を含む、種々の姿勢の間でロボットアームを移動させるために誘導することができ、それによって、ユーザ(例えば、外科医又は外科助手)が種々の状況に好適な柔軟な様式でロボットアームを操作するのを支援する。いくつかの変形形態では、方法300は、外科的処置の前、最中、及び/又は後に、ユーザがロボットアームを操作するための便利なインターフェースを介して、このような利点を提供し得る。
いくつかの変形形態では、一般的な手術前及び手術後のワークフローは、複数のロボットアームの姿勢、又は格納状態と外科的処置状態との間の移行に関連する姿勢を組み込むことができる。いくつかのロボットアームの姿勢は、基準面内の平面上にあってもよく、基準面は、ロボットアームが平面上のロボットアームの姿勢間を移動するように誘導するのに役立ち得る。いくつかの変形形態では、「平面上」の姿勢は、ロボットアーム全体、又はロボットアーム上の少なくとも主要な点(例えば、ロボットアームの特定の関節)が実質的に基準面内にある姿勢であってもよい。加えて、いくつかのロボットアームの姿勢は、基準面の外側の平面外にあってもよく、基準面は、ロボットアームが手術前又は手術後のワークフロー内で継続するように復帰し得る基準点又は一般的な「ホーム」位置を提供してもよい。
以下に更に詳細に記載されるように、いくつかの変形形態では、ロボットアームは、例えば、ロボットアーム(及び/又はロボットアームを患者台に連結する台アダプタ)から信号を送信及び/又は受信するように構成された手持ち式通信装置で遠隔命令される、若しくは、患者台、ロボットアームなどのボタン又は他の入力機構を用いて概ね局所的に、少なくとも部分的にユーザ入力装置を介して誘導してもよい。他の変形形態では、ロボットアームは、更に、又は追加的に、ロボットアームを直接手動で操作するユーザが付与する力などの、ロボットアームに対して直接的な外力を用いて少なくとも部分的に誘導してもよい。これらの変形形態では、ロボットアームを所定の姿勢を経て誘導するために、ロボットアームの複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動して、ロボットアームの命令された移動をもたらし、及び/又はロボットアームのユーザの操作への支援を提供することができる。
本明細書に記載される方法は、単一のロボットアームを参照して主として論じられているが、ロボット外科用システムが複数のロボットアームを含む変形形態では、複数のロボットアームのうちの少なくともいくつかは、手術前及び/又は手術後のワークフローを介して、同様の様式で同時に制御することができることを理解されたい。他の変形形態では、複数のロボットアームのうちの少なくともいくつかは、手術前及び/又は手術後のワークフローを介して(例えば、一度に1つずつ)順次制御されてもよい。更に、ロボットアームの少なくともいくつかは、それぞれの手術中のワークフローを介して同時に、又は独立して制御されてもよい。
更に、本明細書に記載される方法は、患者台に連結されたロボットアームへの言及を含むが、いくつかの変形形態では、方法は、任意の好適な支持面(例えば、カート、天井、側壁など)に取り付けられたロボットアームに関して実施されてもよいことを理解されたい。
作業空間内における誘導
一般的に、いくつかの変形形態では、少なくともいくつかの状況において、ロボットアームは、作業空間仮想フィクスチャをロボットアームに生成及び適用することによって制御されてもよい。作業空間仮想フィクスチャは、例えば、(例えば、デカルト空間又は他の好適な空間座標内に画定された)三次元空間内の直線又は曲線、平面又は曲面、容積、又は他の構造体であってもよい。例えば、制御システムは、概して、ロボットアーム上の1つ以上の制御点(例えば、ロボットアーム上の任意の好適な仮想点)の動きを、仮想フィクスチャ上又はその内部の位置に制限してもよい。作業空間仮想フィクスチャは、所定のもの(例えば、メモリに記憶され、手術前及び/又は手術後プロセス中に使用するために受信される空間内の予め計算された又は予め定義された位置)であってもよい。例えば、特定の作業空間仮想フィクスチャは、多様な状況範囲に好適な一般的な仮想フィクスチャであってもよく、又は特定の手術タイプ、特定の患者タイプ、特定のユーザ(例えば、外科医の好みに基づいて)、患者台のタイプなどの特定の機器に関連付けられてもよい。いくつかの変形形態では、作業空間仮想フィクスチャは、手術前、手術中、及び/又は手術後プロセス中に使用するために、メモリに(例えば、ロボットアームの1つ以上の連結部の現在位置に対して)記憶されてもよい。
いくつかの変形形態では、本明細書に記載されるように、仮想フィクスチャは、ロボットアーム(又はその上の選択された点)の移動が基準面に実質的に拘束されるように、ロボットアームの基準面上に画定されてもよい。例えば、ユーザは、重力補償及び/又は摩擦補償制御モードによって提供される作動支援を用いてロボットアームを手動で操作し、位置決めすることができる。仮想フィクスチャは、一般に、基準面内におけるロボットアームのそのようなユーザが操作する動きを可能にする一方で、基準面の外側の動きを実質的に防止又は阻止することができる。例えば、基準面の外側の動きは、基準面に垂直な1つ以上の力構成要素(ロボットアームの一部を基準面の外側に移動させる傾向がある任意の力構成要素)に対向する一組の1つ以上の抵抗関節トルクを送達することによって抵抗されてもよい。制御システムは、ロボットアームの関節のうちの1つ以上を駆動して、仮想フィクスチャに従って抵抗関節トルクを送達してもよい。
抵抗関節トルクτの所望の仮想力Fは、等式(1)によるデカルト力(例えば、X-Y-Zの構成要素)として、仮想ばね力と仮想減衰力との和として計算することができ、
F=K*Δx+D*v (1)
式中、F=デカルトの分力(3x1ベクトル)、K=ばね定数(3×3対角行列)、Δx=貫入深さ(3x1ベクトル)、D=減衰比(3×3対角行列)、及びv=速度(3x1ベクトル)である。いくつかの変形形態では、仮想力Fは、仮想ばね力(ばね定数Kを有する構成要素)又は仮想減衰力(減衰比Dを有する構成要素)を省略してもよい。仮想力Fは、等式(2)に従ってロボットアームの関節Jにわたって抵抗関節トルクτを判定するために使用されてもよく、
τ=J*[F,O] (2)
式中、τ=抵抗関節トルク(n個の関節×1ベクトル)、F=力(3x1ベクトル)、及びO=ゼロ(3x1ベクトル)である。ロボットアームのそれぞれの関節モジュールを作動させることによって、各抵抗関節トルクがもたらされるか、又は課されてもよく、それにより、ロボットアームの関連する関節は、ロボットアームの少なくとも一部の面外移動の試みを妨害するように駆動される。等式(1)及び(2)における行列の次元は、デカルト力に対して構成されているが、他の変形形態では、行列は、力とトルクを他の種類の座標系(例えば、球形)で表すのに好適な任意の次元にすることができることを理解されたい。
いくつかの変形形態では、ロボットアームに加える十分な外力が閾値を超える場合、ロボットアーム(又はその上の選択された点)を基準面(仮想フィクスチャ)の外側に移動させることができる。例えば、上述の仮想力Fは、閾値で飽和してもよく、又は最大所定値を有することができ、それにより、ユーザが最大仮想力Fを克服するのに十分な力でロボットアームを移動させることを試みる場合、ロボットアームの少なくとも一部が基準面の外側に押し出される場合がある。仮想力Fの最大値又は飽和値は、システム設定(例えば、システムモード)として調節可能であってもよい。いくつかの例では、仮想力Fの最大値は、可変であってもよく、実施される外科的処置のタイプ、ロボットアームの移動速度、ロボットアームのモード又は姿勢(例えば、組み立て及び/又は分解プロセスの特定の工程に関連付けられた)などの他の条件に基づいてもよい。一度ロボットアームが基準面の外側に来ると、ロボットアームの基準面の外側の移動は、いくつかの変形形態では、重力補償及び/又は摩擦補償を能動的に支援することができる。ロボットアームは更に、例えば、以下に記載されるように、関節空間内の誘導を介して、基準面上及び仮想フィクスチャの拘束内に復元されてもよい。
作業空間内の誘導は、平面仮想フィクスチャに関して主として上述されているが、他の仮想フィクスチャ形状(例えば、直線又は曲線、曲面、三次元容積など)も同様に実装され得ることを理解されたい。
関節空間内の誘導
一般的に、いくつかの変形形態では、少なくともいくつかの状況において、ロボットアームは、ロボットアームの1つ以上の関節にわたって関節単位レベルで適用される1つ以上の関節空間仮想フィクスチャを生成及び適用することによって制御されてもよい。上述の作業空間仮想フィクスチャと同様に、関節空間仮想フィクスチャは、例えば、(例えば、デカルト空間又は他の好適な空間座標内に画定された)三次元空間内の直線又は曲線、平面又は曲面、容積、又は他の構造体であってもよい。例えば、制御システムは、概して、ロボットアーム上の1つ以上の制御点(例えば、ロボットアーム上の任意の好適な仮想点)の動きを、仮想フィクスチャ上又はその内部の位置に制限してもよい。上述の作業空間仮想フィクスチャと同様に、関節空間仮想フィクスチャは、所定のもの(例えば、メモリに記憶され、手術前及び/又は手術後プロセス中に使用するために受信される空間内の予め計算された又は予め定義された位置)であってもよい。例えば、特定の関節空間仮想フィクスチャは、多様な状況範囲に好適な一般的な仮想フィクスチャであってもよく、又は特定の手術タイプ、特定の患者タイプ、特定のユーザ(例えば、外科医の好みに基づいて)、患者台のタイプなどの特定の機器に関連付けられてもよい。いくつかの変形形態では、関節空間仮想フィクスチャは、手術前、手術中、及び/又は手術後プロセス中に使用するために、メモリに(例えば、ロボットアームの1つ以上の連結部の現在位置に対して)記憶されてもよい。
いくつかの変形形態では、少なくとも1つの関節空間仮想フィクスチャは、ロボットアームの関節上又はその周りに画定されてもよい。更に、複数の関節空間仮想フィクスチャは、ロボットアームの移動が基準面又は他の仮想構造体に実質的に拘束されるように、ロボットアームの複数のそれぞれの関節上又はその周りに画定されてもよい。例えば、ユーザは、重力補償及び/又は摩擦補償制御モードによって提供される作動支援を用いてロボットアームを手動で操作し、位置決めすることができる。関節空間仮想フィクスチャは、一般に、基準面内におけるロボットアームの動きを可能にする一方で、基準面の外側の動きを実質的に防止又は阻止することができる。
異なる種類の関節空間仮想フィクスチャが可能である。関節空間仮想フィクスチャの1つの変形形態を図3Bに示す。図3Bは、転がり関節(例えば、図2Aの例示的なロボットアームに示される転がり関節J2、J4、J6)の回転移動の範囲を示す。仮想フィクスチャは、(例えば、基準面と位置合わせされ得る)目標回転角度350で確立されてもよい。制御システムは、角度(A)と(B)との間、及び目標回転角度350の周りの引力領域を画定してもよい。隣接する連結部の相対的な回転位置が、転がり関節を介して引力領域(AB)に入ると、仮想力(例えば、上の等式1と同様の仮想ばね力及び/又は仮想減衰力)は、相対的な回転位置を目標回転角度350に向けて引き付けることができる。仮想力は、ロボットアームの関節モジュールの作動によってもたらされるか、又は課され得る1つ以上の引力のある関節トルクを判定するために使用されてもよく、それにより、ロボットアームの関連する関節が、アーム連結部を特定の目標回転角度に引き付けるように駆動され、したがってロボットアームを特定の姿勢(例えば、基準面内)に促すように働きかける。例えば、いくつかの変形形態では、特定の関節上の関節モジュールが加える引力のある関節トルクは、等式3を使用して判定され得、
τ=k*Δθ+d*vθ (3)
式中、τ=関節トルク、k=ばね定数、Δθ=貫入角度、d=減衰比、及びvθ=関節速度である。
引力領域(AB)は、例えば、ユーザが転がり関節を操作して、隣接する連結部が関節空間仮想フィクスチャに従って特定の相対的な回転位置に「留める」又は「固定する」のを感じることを可能にし得る。引力領域(AB)は、いくつかの変形形態では、約10度~約50度、約25度~35度、又は約10度の角度を掃引してもよい。引力領域(AB)は、目標回転角度350が引力領域(AB)を実質的に二等分するように、目標回転角度350の周りに対称的に配向されてもよい。あるいは、引力領域(AB)は、目標回転角度350が他方よりも引力領域の一端に近くなるように、目標回転角度350の周りに非対称に配向されてもよい。
いくつかの変形形態では、ロボットアームに加える十分な外力が閾値を超える場合、ロボットアームを引力領域の外側に移動させることができる。例えば、仮想力は、閾値で飽和してもよく、又は最大所定値を有することができ、それにより、ユーザが最大仮想力を克服するのに十分な力でロボットアームを回転させることを試みる場合、転がり関節は、引力領域の外側に押し出される場合がある。引力領域(AB)の外側では、制御システムは、上述の仮想力及び引力のある関節トルクを加えることを抑制することができる。
関節空間仮想フィクスチャの別の変形形態を図3Cに示す。図3Bと同様に、図3Cは、転がり関節の回転移動の範囲を示し、仮想フィクスチャは、(例えば、基準面と位置合わせされ得る)目標回転角度350に対して確立することができる。制御システムは、目標回転角度350に向かう一方向に関節の回転を可能にするが、移動と能動的に対向することによって、目標回転角度350から離れる反対方向への関節の回転を実質的に防止する、「片面の」又は片側仮想フィクスチャを画定してもよい。制御システムは、片側関節空間仮想フィクスチャに従って回転を防止するために、1つ以上の関節の作動を引き起こすことができる。いくつかの変形形態では、片側仮想フィクスチャの許容方向は、常に同じ方向に配向されてもよい(例えば、隣接する連結部に対する1つの連結部の時計方向の移動のみを可能にする)。他の変形形態では、片側仮想フィクスチャの許容方向は、どの方向の移動が、隣接する連結部を目標回転角度350でより迅速に位置決めするかによって変化してもよい。例えば、現在の連結部の位置Cが時計回り方向に移動することによって目標回転角度350に近くなる場合、片側仮想フィクスチャは、連結部の時計回りの移動のみを実質的に可能にし得る。別の例として、反時計回り方向に移動することによって、現在の連結部の位置が目標回転角度350に近くなる場合、片側仮想フィクスチャは、反時計回りの動きのみを実質的に可能にし得る。更に、いくつかの変形形態では、許容方向の移動は、作動支援(例えば、摩擦補償)を介して支援され得る。
いくつかの変形形態では、ロボットアームは、ロボットアームに加える十分な外力が閾値を超える場合、片側仮想フィクスチャの許容方向と反対側に移動されてもよい。例えば、ユーザが、閾値を克服するのに十分な力でロボットアームを回転させることを試みる場合、転がり関節は、片側仮想フィクスチャの方向と反対の方向に押し出される場合がある。
いくつかの変形形態では、複数の仮想フィクスチャを任意の好適な様式で組み合わせることができる。例えば、1つの変形形態では、制御システムは、少なくとも1つの関節上に、目標回転角度に対する関節の現在の回転位置に応じて、(例えば、図3Cに関して上述したものと同様に)「片面の」片側仮想フィクスチャ又は(例えば、図3Bに関して上述したものと同様に)引力領域を有する「両面の」仮想フィクスチャのいずれかを実装するように構成されてもよい。
例えば、図10Aに示されるように、現在の関節位置qcurrと目標関節位置qtarとの差が所定の閾値qthresholdよりも大きい場合(例えば、5度超、10度超、15度超など)、片面の片側仮想フィクスチャが実装され得る。片側仮想フィクスチャは、現在の関節位置qcurrと以前の関節位置qprevとの差が、関節が目標関節位置qtarから離れて移動していることを示す場合にのみ、仮想フィクスチャ力Fを加えて移動を制限又は妨害することができる。例えば、図10Aの囲み1010に示されるように、ユーザがアームを目標位置Qtarに向けて移動しているとき(現在の関節位置qcurrと以前の関節位置qprevとの差に対して少なくとも部分的に判定されるように、片側仮想フィクスチャの許容方向に)、制御システムは、アームの移動を目標位置に向けて支援するために、ゼロよりも大きい支援力Fassを作動支援(例えば、摩擦補償)に提供することができ、片側仮想フィクスチャは、そのようなアームの移動を制限又は妨害するために仮想フィクスチャ力Fを加えなくてもよい。反対に、図10Aの囲み1020に示されるように、ユーザがアームを目標位置Qtarから離れて移動しているとき(現在の関節位置qcurrと以前の関節位置qprevとの差に対して少なくとも部分的に判定されるように、片側仮想フィクスチャの制限方向に)、制御システムは、およそゼロに等しい支援力Fassを作動支援に提供せず、片側仮想フィクスチャは、仮想フィクスチャ力Fを加えて、目標位置から離れるアームの移動を実質的に防止又はそれに抵抗することができる。したがって、片側仮想フィクスチャは、目標関節位置に向かう関節移動を促進し、目標関節位置から離れる関節移動を妨害することができる。
更に、図10Bに示されるように、現在の関節位置qcurrと目標関節位置qtarとの差が所定の閾値qthreshold未満である場合(例えば、5度未満、10度未満、15度未満など)、引力領域を有する「両面の」仮想フィクスチャが実装され得る。例えば、制御システムは、目標関節位置qtarの周りの所定の角度範囲内に引力領域を画定してもよい。いくつかの変形形態では、引力領域はまた、目標関節位置の両側の所定の閾値qthresholdの間として画定されてもよいが、引力領域は、任意の好適な角度範囲に対して画定され得る。関節の周りの隣接する連結部の相対的な回転位置が引力領域に入ると、仮想フィクスチャ力(例えば、上の等式3と同様の仮想ばね力及び/又は仮想減衰力)は、連結部を目標関節位置に引き付けることができる。したがって、両面の仮想フィクスチャは、関節がビット(例えば、いずれかの方向のqthreshold以内)を押しやるか又は引き離す場合、隣接する連結部が、関節空間仮想フィクスチャに従って特定の相対的な回転位置に「留める」又は「固定する」ことを可能にし得る。いくつかの変形形態では、任意の点で、現在の関節位置qcurrと目標関節位置qtarとの差が再び所定の閾値qthresholdを超えた場合、制御システムは、図10Aに示されるように片面の仮想フィクスチャを実装することに戻ることができる。
更に、いくつかの変形形態では、「片面の」仮想フィクスチャと「両面の」仮想フィクスチャの組み合わせは、上記で更に詳細に説明された作業ベースの仮想フィクスチャを用いて制御システムによって同様に実装されてもよいことを理解されたい。例えば、引力領域を有する片側仮想フィクスチャ及び/又は両面の仮想フィクスチャは、上述の、及び/又は任意の好適な種類の仮想フィクスチャ形状と同様の基準面に対して画定され得る。
関節空間仮想フィクスチャは、主として転がり関節に関して説明されているが、引力のある仮想フィクスチャ及び/又は片側仮想フィクスチャは、ロボットアームの他の好適な部分に関節空間動作を課すために、ロボットの(例えば、ピッチ、ヨーイング)の他の種類の関節に対して更に、又は追加的に同様に実装され得ることを理解されたい。
異なる種類の関節空間仮想フィクスチャを組み合わせてもよい。例えば、いくつかの変形形態では、ロボットアームの隣接する連結部間の関節は、図3Cに関して説明したように片側仮想フィクスチャを介して主に誘導してもよく、連結部の相対的な回転位置が目標回転角度350に近づくと、図3Bに関して説明したように、引力が、目標回転角度350で適所に関節を留める又は固定するように、引力領域に入ることができる。更に、いくつかの変形形態では、作業空間仮想フィクスチャを介した動作を、1つ以上の関節空間仮想フィクスチャを介する誘導と組み合わせることができる。
軌道を用いる誘導
更に他の変形形態では、ロボットアームの少なくとも一部の移動は、軌道追従モードで誘導してもよい。軌道追従モードでは、ロボットアームは、一連の1つ以上の軌道(例えば、デカルト軌道)コマンドに従うように移動してもよい。軌道コマンドは、例えば、速度コマンド(線形及び/又は角移動に関してフレーム化される)、又は目標姿勢コマンド(連結部及び関節モジュールの最終目的位置及び向きに関してフレーム化される)を含んでもよい。コマンドが現在の姿勢から目標姿勢に移行するために複数の連結部移動を必要とする目標姿勢である場合、制御システムは、必要な連結部移動を画定する軌道を生成することができる。コマンドが現在の姿勢と同じ目標姿勢に関連している場合、制御システムは、命令された「保持」位置を効果的にもたらす軌道コマンドを生成してもよい。例えば、軌道は、命令された速度又は姿勢(例えば、変換行列、回転行列、3Dベクトル、6Dベクトルなど)、制御されるアーム連結部、測定された関節パラメータ(角度、速度、加速度など)、器具パラメータ(タイプ、重量、サイズなど)、及び環境パラメータ(例えば、アーム連結部の侵入を阻止又は禁止している予め定義された領域など)を含む入力に基づく場合がある。次いで、制御システムは、1つ以上のアルゴリズムを使用して、ファームウェアへの命令された関節パラメータ(位置、速度、加速度など)の出力及び/又はファームウェアへの電流フィードフォワードとして命令されたモータ電流を生成することができる。これらの出力コマンドを判定するのに好適なアルゴリズムには、順運動学、逆運動学、逆動力学、及び/又は衝突回避(例えば、アーム連結部間、ロボットアームの異なるインスタンス間、アームと環境との間などの衝突)に基づくアルゴリズムを含む。
手術前のワークフロー
いくつかの変形形態では、上述のように、方法300は、外科的処置前にロボット外科用システムの組み立てを助ける(例えば、ロボットアームを格納姿勢から、別の好適な開始姿勢に移行させる、又はさもなければ外科的処置中に使用する準備をする)ために使用されてもよい。手術前のワークフロー設定における方法400の例示的な変形形態の態様を図4Aに示す。例えば、方法400は、ロボットアームが、格納位置(ロボットアームが、以下に記載されるように、折り畳まれる格納姿勢410などの格納姿勢にあってもよい)から、基準位置(ロボットアームが、以下に記載されるように、台から離れた姿勢420、又はロボットアームが折り畳まれた格納姿勢410から展開されたときに、付近の物体と衝突するリスクを十分に低減する位置で別の好適な姿勢にあってもよい)に移動するのを支援することを含んでもよい。ロボット外科用システムを更に組み立てるために、ロボットアームの関節のうちの少なくとも1つを駆動して、ロボットアームを、一連の展開される所定の姿勢又は基準位置に画定された基準面内の姿勢を経て誘導することができる。ロボットアームは、作業空間仮想フィクスチャによる誘導、関節空間仮想フィクスチャによる誘導、軌道による誘導などを介して、このような平面上の姿勢430(例えば、低置姿勢、高置姿勢、ドレープ姿勢)、これに続いてカニューレ(例えば、患者のポート内に置いたカニューレ)に連結するためのドッキング位置450の間で誘導してもよい。ロボットアームは更に、1つ以上の平面外の姿勢440内へのように基準面の外側に移動してもよく、1つ以上の平面上の姿勢430及び/又はドッキング位置450に向けて戻るように誘導してもよい。一度ドッキング位置450に入ると、ロボットアームは、外科用機器(例えば、ロボットアーム上の機器駆動装置が駆動するエンドエフェクタ)を受容するように位置決めされてもよく、及び/又はさもなければ外科的処置中に使用するために準備されてもよい。
格納姿勢
いくつかの変形形態では、図4Aに示されるように、方法は、ロボットアームが格納姿勢410から移動するのを支援することを含んでもよい。格納姿勢410は、例えば、ロボット外科用システムが使用されていないとき(例えば、外科的処置の合間)ロボットアームを位置決めするため、及び/又は手術室間での引き渡し中にロボット外科用システムの移送のためなどに使用されてもよい。一般的に、格納姿勢410にあるとき、ロボットアームは、コンパクトな姿勢であってもよく、患者台の下又は隣接するような好適な格納位置に位置してもよい。格納姿勢410のコンパクトな姿勢及び/又は格納位置は、予め判定されてもよく、ロボットアームの手術前及び/又は手術後プロセス中に使用するためにメモリ装置に記憶され、受容されると、ロボットアームの姿勢モード又は状態に関連付けられてもよい。いくつかの変形形態では、ロボットアームが組み立て開始時に指定された格納姿勢及び/又は格納位置にない異なる姿勢408にある場合、ロボットシステムは、ロボットアームが格納姿勢460にないこと、及び/又はロボットアームを格納姿勢460に移動若しくはさもなければ誘導するというエラーをユーザに示すことができる。
例えば、図5A及び図5Bに示されるように、コンパクトな姿勢は一般に、ロボットアーム200の連結部が、ロボットアームが最小容積を占めることを可能にするように、互いに対して効率的にまとまる折り畳まれる姿勢にあってもよい。例えば、図5Bに示されるように、ロボットアーム200は、互いに対して移動可能である(例えば、旋回可能に連結された)第1の部分200a及び第2の部分200bを含んでもよく、ロボットアーム200が格納姿勢にあるとき、第2の部分200bは、第1の部分200aの上に畳まれるか、又はそれに隣接して入れ子にされてもよい。第2の部分200bよりも遠位の部分などのロボットアーム200の追加の部分は、同様に、ロボットアームのより近位の部分の上に畳まれるか、又はそれに隣接して入れ子にされてもよい。いくつかの変形形態では、格納姿勢410にあるとき、ロボットアーム200は、指定された格納位置で患者台の下のコンパクトな姿勢にあってもよい。ロボット外科用システムが複数のロボットアームを含む変形形態では、複数のロボットアームは、一般に、患者台の下又は周りに対称的な様式でロボットアームの格納姿勢に配置されてもよい(又は任意の好適な様式で配置されてもよい)。
ロボットアーム200が格納姿勢410にあるとき、ロボットアームの少なくとも一部は、ロボットアームの少なくとも関節における1つ以上のブレーキの係合を介してなど、格納姿勢410に固定されてもよい。例えば、ロボットアームのブレーキの全て(及び/又はロボットアームを台に連結するカップリング装置)は、ロボットアームが所定の基準位置に移行する準備が整うまで、ロボットアームを格納姿勢410に保持するように係合されてもよい。
図5A及び図5Bは、概して患者台の下にある格納姿勢を示しているが、いくつかの変形形態では、格納姿勢は、カートの内部、天井の下又は上方、側壁に隣接して若しくは内側にあってもよい、又は任意の他の好適な取り付け面に対して折り畳まれてもよいことを理解されたい。例えば、アームは、格納区画内に位置している(例えば、カート内、天井内、側壁内に折り畳まれている)、又は支持面に対して入れ子になっている(例えば、カート、天井、又は側壁に対して折り畳まれている)、図5A及び図5Bに示されるものと同様の折り畳まれた姿勢であってもよい。
台から離れた姿勢
図4Aに示されるように、ロボットアームは、格納姿勢410から、台から離れた姿勢420、又は台及び/又は他の付近の物体と衝突することなく、ロボットアームを展開することを可能にするのに好適な基準位置内の別の好適な姿勢に移行してもよい。例えば、図6A及び図6Bに示されるように、ロボットアームの少なくとも第1の部分200aは、ロボットアームの第2の部分200bが、展開するために台250から離れることなどを可能にするために、台250から外向きに旋回することができる。例えば、図2を参照すると、ロボットアームが台から離れた姿勢に移行しているとき、連結部L0及びL1は、ロボットアームのより遠位の連結部(例えば、L2~L7及びロボットアームの他の遠位部分)が、台と衝突することなく、展開する及び/又はさもなければ再構成することができるように、台250に対してピン252を介して周りを外向きに旋回することができる。ロボットアーム及び/又はカップリング装置の1つ以上のブレーキは、格納姿勢410から基準位置へのロボットアームのこのような移動を促進にするために解除されてもよい。
いくつかの変形形態では、台から離れた姿勢420の基準位置は、患者台に対するロボットアームの少なくとも指定された部分の角度(又は角度範囲)として説明することができる。例えば、図6Bを参照すると、基準位置は、ロボットアームの近位部分200aと患者台250の縁部との間で測定される角度αによって少なくとも部分的に画定されてもよい。角度αは、例えば、少なくとも45度、少なくとも60度、少なくとも75度、又は少なくとも90度であってもよい。他の例示的な変形形態では、角度αは、約30度~約90度、約45度~約75度であってもよい。更に他の変形形態では、基準位置は、ロボットアームを患者台250の下から出て位置決めし、アームが展開できる任意の好適な角度であってもよく、これは、例えば、ロボットアームの設計(例えば、アーム連結部の長さ又は直径、アーム連結部の数など)に少なくとも部分的に依存し得る。
他の変形形態では、他の種類の機構は、旋回に加えて、又はその代わりとして、長手方向の並進(例えば、長手方向のレール上での摺動)及び/又は横方向の並進(例えば、横方向のレール上での摺動)などのいくつかの様式で、ロボットアームを台から離れた姿勢に移行することができることを理解されたい。
いくつかの変形形態では、ロボットアームを、移動コマンドに応答して(例えば、手持ち式通信装置又は他のインターフェースからの遠隔コマンドを介して)、軌道追従モードを介してなどで基準位置に誘導することができる。いくつかの変形形態では、ロボットアームを、ロボットアームのユーザ操作(例えば、重力補償及び/又は摩擦補償による)、1つ以上の作業空間仮想フィクスチャによる誘導、及び/又は1つ以上の関節空間仮想フィクスチャによる誘導を用いて、基準位置に誘導することができる。
基準面は、ロボットアームの所定の基準位置に画定されてもよい。いくつかの変形形態では、基準面は、ロボットアームの近位部分に概ね垂直な平面として画定されてもよい。例えば、図2Aを参照すると、基準面は、ロボットアーム連結部L1に直交する垂直面であってもよい。一度ロボットアームが台から離れた姿勢420に移行すると、ロボットアームを、基準面内での展開及び/又は他の再位置決めのために準備するように誘導することができる。例えば、図6Cに示されるように、ロボットアーム200(依然として概ね折り畳まれた、又は畳まれた姿勢で)は、第1のアーム部分200a及び第2のアーム部分200bの両方が基準面610上にあるように転がってもよい。ロボットアーム200が基準面610上に転がった後、ロボットアーム200は、以下に更に記載されるように、基準面610内の種々の折り畳まれた姿勢及び展開された姿勢(例えば、低置姿勢、高置姿勢、ドレープ姿勢)を経て、ロボットアーム200自体を再構成し得る。
いくつかの変形形態では、第1の部分200aのみが回転してロボットアーム200を基準平面上に転がすことができる一方、第2の部分200b及びロボットアームの他の部分は、第1の部分200aに対して同じ向きのままである。他の変形形態では、ロボットアーム200が基準面上に転がる間、ロボットアームの他の部分は更に移動してもよい。例えば、第2の部分200bは、タッチスクリーン、ディスプレイ、ボタン、及び/又はシステムの組み立て全体を通じてユーザが理想的に容易にアクセス可能である他のユーザインターフェース要素(図示せず)を含んでもよい。ロボットアーム200が台から離れた姿勢にあるとき(例えば、図6Bに示されるように)、第2の部分200bは、ユーザインターフェース要素が上向きであり、ユーザにアクセス可能であるように配向されてもよい。図6Cに示されるように第1の部分200aが時計回りの方向に回転すると、第2の部分200bは、ユーザインターフェース要素を、ロボットアームの移行の間ずっと基準面上に上向きに維持するために、同じ速度又は同様の速度で反時計回りの方向に更に回転してもよい。
格納姿勢(例えば、図5A及び図5B)と最初の平面上の姿勢(例えば、図6C)との間のロボットアームの移行は、個別の中間工程として台から離れた姿勢(例えば、図6A及び図6B)を伴うプロセスとして主として上述されているが、いくつかの変形形態では、格納姿勢間の移行は、そのような別個の中間姿勢を省略してもよいことを理解されたい。例えば、いくつかの変形形態では、ロボットアームは、実質的に同時に外向きに旋回し、基準面上に転がり、それによって、格納姿勢と台から離れた姿勢との間、及び台から離れた姿勢と最初の平面上の姿勢との間の移行に関して上述の移動と一体化することができる。更に、いくつかの変形形態では、ロボットアームは、実質的に同時に外向きに旋回し、基準面上に転がり、以下に説明する平面上の姿勢のうちの1つになり、それによって、図6Cに示される最初の平面上の姿勢を省略することができる。
平面上の姿勢
いくつかの変形形態では、図4Aに示されるように、一度ロボットアームが基準位置に位置する基準面内に位置決めされると、ロボットアームを、一連の平面上の姿勢430又は基準面内に実質的に拘束された1つ以上の姿勢を経て動かしてもよい。例えば、いくつかの変形形態では、基準面内に実質的に拘束された姿勢は、ロボットアーム(又はロボットアーム上の選択された主要な位置又は点)が基準面内にある姿勢とすることができる。ロボットアームの1つ以上のブレーキは、ロボットアームの再配置を可能にするように解除されてもよい。このようなブレーキの解除は、例えば、外力(ロボットアームを手動で操作し始めたユーザ、及び/又はボタン、機構、又はロボットアームの制御点上の他の表面の係合など)が加えられた際に引き起こされ得る。
例えば、図7A及び図7Bは、基準面710内で実質的に拘束されたロボットアームの1つの姿勢を示す。図7A及び図7Bに描かれたロボットアームは、図2Aに示されるものと実質的に同様であってもよい。一般的に、基準面の角度又は向きは、転がり関節J2、J4及び/又はJ6の特定の回転角度に基づいて画定又は設定されてもよい。転がり関節J2、J4、及びJ6のいずれかの移動は、ロボットアームの面外移動を促進する(あるいは、転がり関節間で共有される平面の角度又は向きの変化を引き起こす)。更に、旋回関節J1、J3、J5、及びJ7は、基準面710上にあり、関節J1、J3、J5、及び/又はJ7の移動は、ロボットアームの異なる平面上の姿勢を促進する。
処置前の組み立てプロセスでは、基準面内に実質的に拘束された一連の姿勢は、例えば、基準面内にある、順序付けられた一連の漸進的に展開される所定の姿勢を含むことができる。いくつかの変形形態では、ロボットアームの関節のうちの1つ以上を作動させて、ロボットアームを、順序付けられた順序の少なくとも一部を経て前方及び後方に駆動することができる。例えば、ロボットアームを駆動して、部分的に展開し、少なくとも部分的に再折り畳みし、次いで、一連の姿勢を経て完全に展開することができる。展開などの手術前処置中にロボットアームを基準面内に実質的に拘束することにより、ロボットアームと付近の物体との間の予期せぬ衝突(及び自己衝突)を減少させることができる。ロボットアームを所定の姿勢に位置決めすると、ロボットアームは、外科的処置の準備が整うと予測可能な一貫した方法で移動するため、衝突のリスクが更に制限され得る。
いくつかの変形形態では、ロボットアームの連結部間の自己衝突などの衝突は、関節制限を導入することによって減少させることができる。例えば、ロボットアームの関節のうちの1つ以上は、組み合わせて、アーム連結部を衝突させる程度まで複数の関節が回転することができないように、特定の動きの範囲内の移動に制限されてもよい。関節制限は、閾値力を超える力を(例えば手動で)関節に加えることによって、関節制限が克服され得るという点で、「軟質」であってもよい。いくつかの変形形態では、このような関節制限は、上述の関節空間フィクスチャと同様に、仮想フィクスチャによって課されてもよい。
図4Aに示されるように、いくつかの例示的な平面上の姿勢430は、低置姿勢432、高置姿勢434、及びドレープ姿勢436を含む。図8Aに示されるように、低置姿勢432のロボットアームは、部分的に展開されていてもよく、ロボットアームの少なくともいくつかは患者台250の下に位置決めされてもよい。低置姿勢432は、例えば、ロボットアームを、格納されていない中間姿勢に維持するのに有用であり得るが、他のロボットアームが操作されているか、又は職員(例えば、外科助手)が患者台の周りに配置されているときは邪魔にならない既知の位置にある。
図8Bに示されるように、高置姿勢434のロボットアームは、低置姿勢432よりも展開されてよいが、折り畳まれ、コンパクトである遠位部分を含んでもよい。高置姿勢434では、ロボットアームは、台から離れた姿勢420とドレープ姿勢436との間の中間位置にあってもよい。高置姿勢434は、格納されていない別の中間姿勢であってもよいが、邪魔にならない既知の位置にある。
図8Cに示されるように、ドレープ姿勢436のロボットアームは、高置姿勢434よりも更に展開されてもよい。例えば、図8Dに示されるように、ドレープ姿勢436では、ロボットアームは、滅菌ドレープ820の下のアーム連結部の関節接合を可能にする様式で、アーム連結部の周りに滅菌ドレープ820の配設を総じて可能にするように十分に展開されてもよい。例えば、ユーザがロボットアームをドレープ姿勢436に移動させた後、ロボットアームは、ユーザが滅菌ドレープをロボットアームの上に配設している間、重力補償の支援によってドレープ姿勢を保持することができる。臨床ワークフローのいくつかの変形形態では、ロボットアームがドレープ姿勢にあるとき(例えば、ロボットアームが滅菌ドレープで覆われる直前又は直後)、患者に布をかけることができる。
いくつかの変形形態では、順序付けられた一連の漸進的に展開される所定の姿勢には、低置姿勢432、高置姿勢434、及びドレープ姿勢436を含む。順序付けられた順序の他の変形形態は、これらの姿勢のうちの1つ以上を省略してもよく、及び/又は他の好適な姿勢(例えば、これらの姿勢のうちのいずれか2つの間の概ね中間の姿勢、これらの姿勢の修正されたバージョンなど)を含んでもよい。
所定の姿勢間の移動は、ロボットアームの複数の関節のうちの少なくとも1つを自動駆動することによって誘導することができる。種々の誘導プロセスにより、ロボットアームをこれらの姿勢を経て誘導することができる。例えば、重力補償及び/又は摩擦補償を促進するために1つ以上の関節を駆動して、ユーザがロボットアームを手動で操作するときにロボットアーム上にユーザが加えた力に応答してロボットアームを移動させるために誘導するのに役立ち得る。更に、又は追加的に、1つ以上の関節を駆動して、1つ以上の作業空間仮想フィクスチャ及び/又は1つ以上の関節空間仮想フィクスチャによる移動を経て、ロボットアームを誘導することができる。
1つ以上の関節空間仮想フィクスチャを適用するとき、(例えば、ロボットアーム自体のアーム連結部間の自己衝突を回避して、ロボットアームが展開するときに掃引する容積を少なくするなどのために)ロボットアームを、順序付けられた一連の漸進的に展開される所定の姿勢を経て効果的に移動させるように、異なる関節を特定の順序で作動させてもよい。例えば、いくつかの変形形態では、より多くの近位関節は、ロボットアームのより多くの遠位関節の前に展開するように付勢されてもよく、それにより、ロボットアームが一連の展開姿勢中に掃引する全体的な容積を低減することができる。図2Aに示されるロボットアームの例示的な変形形態に関して、ロボットアームを種々の平面上の姿勢を経て誘導するために、方法は、J2に第1の関節空間仮想フィクスチャ、J4に第2の関節空間仮想フィクスチャ、及びJ6に第3の関節空間仮想フィクスチャを含んでもよく、第1、第2、及び第3の関節空間仮想フィクスチャは、その順序で押し付けられる。
いくつかの変形形態では、ロボットアームの1つ以上の関節を駆動して、ロボットアームが所定の規定の移動コマンドに従う自動軌道追従モードを促進することができる。例えば、展開している軌道は、各関節(例えば、図2Aに示されるロボットアームの変形形態を参照してJ1~J7)を命令して、ロボットアームを、台から離れた姿勢420から平面上の姿勢430へと徐々に移行させるために、ロボットアームの関節レベル上で予め計算されてもよい。いくつかの変形形態では、軌道の実行を監視する制御システムは、図9に示される一組の規則に従うことができる。一般的に、命令された軌道qcmdを実行するとき、関節位置コントローラは、ソフトゲインを有してもよく、予め計算された関節トルクによって、フィードフォワード方式で補償されてもよい。軌道追従モードがアクティブであるとき、関節の実際の位置は、ロボットアームのセンサ(例えば、エンコーダで)で検出され、制御システムでqstatusとして利用されてもよい。予め計算された関節トルクに寄与するフィードフォワード項は、(上述のように)重力補償に必要な関節及び関節トルクの移動をもたらすために計算された関節トルクを含んでもよい。関節上のソフトゲイン、及びフィードフォワード重力項は、ロボットアームが所定の軌道に追従することを可能にし得、更に(例えば、付近の物体との衝突、ロボットアーム自体の連結部間の干渉などによる)予想外の外力に応じることができる。例えば、検出可能な追跡エラー(|qcmd-qstatus|)は、衝突によりロボットアームが妨害されたときを示してもよく、ソフトゲインは、ロボットアームの命令されたトルクの潜在的に危険な蓄積を防止する。更に、いくつかの変形形態では、追跡エラー(|qcmd-qstatus|)が特定の閾値を超える場合、軌道追従モードは、一時停止又は中止されてもよい(すなわち、軌道の実行を中断する)。
1つの誘導プロセスを使用して、ロボットアームを、一連の所定の姿勢全体を通じて移動させることができる。あるいは、一連の所定の姿勢の異なる部分に対して異なる誘導プロセスを使用してもよい。例えば、軌道追従モードは、ロボットアームを、台から離れた姿勢から最初の平面上の姿勢に誘導することができ、作業空間又は関節空間仮想フィクスチャは、ロボットアームを、最初の平面上の姿勢と低置姿勢との間で誘導することができ、重力補償モード及び摩擦補償モードのみが、ロボットアームを、高置姿勢とドレープ姿勢との間で誘導することができる。組み立て全体にわたる誘導プロセスの他の組み合わせ及び配列は、他の変形形態において可能であり得る。例えば、システムは、軌道追従、作業空間又は関節空間仮想フィクスチャ、若しくは重力及び/又は摩擦補償による手動操作に関するユーザの特定の好みに基づいて動作するように設定されてもよい。特定の誘導プロセスのためのこのようなユーザの好みは、一連の姿勢全体に、又は特定の姿勢間の移行に適用されてもよい。別の例として、システムは、患者固有の、処置固有の、機器固有の、及び/又は部屋固有のパラメータに基づいて動作するように設定されてもよい。例えば、異なる患者(例えば、異なる患者サイズ)、異なる職員、異なる外科的処置、又は異なる手術室環境によって、特定の種類の誘導プロセスが他よりも好適になり得る異なる空間的拘束又は他の拘束を確立することができる。あくまで例示的な例として、ベッドのそばにいる助手には、重力及び摩擦補償を有する全ての姿勢の間ずっとロボットアームを手動で操作するには短すぎる場合があり、そのため、そのような例では、軌道追従モードのほうがより適切であり得る。
いくつかの変形形態では、(例えば、軟質ばね力及び/又は減衰力を提供する)仮想フィクスチャ及び/又はブレーキは、連結部のうちの少なくともいくつかの姿勢を維持するのに役立ち得る一方で、ロボットアームの連結部の残りは移動する。例えば、低置姿勢から高置姿勢(又は台から離れた姿勢から高置姿勢への別の最初の平面上の姿勢)への移行は、ロボットアームの遠位連結部間の相対的移動を実質的に止めるための仮想フィクスチャ及び/又はブレーキを伴ってもよく、これらは、ユーザがロボットアームを引っ張り、ロボットアームを低置姿勢から高置姿勢まで展開するときに、遠位連結部の折り畳まれた姿勢を維持するのに役立ち得る。例えば、図2Aに示される例示的なロボットアームを参照すると、ユーザがロボットアームを高置姿勢に引っ張るか、又はさもなければ操作するとき、ロボットの遠位部分の近くの関節J6及びJ7は、隣接する連結部を折り畳まれた姿勢に維持するために一緒に固定されてもよい。
図4Aに示されるように、ロボットアームは更に、平面外の姿勢440、又は基準面内にない平面上の姿勢に選択的に移動してもよい。例えば、ロボットアームは、平面上の姿勢430から平面外の姿勢440へと(例えば、十分な力で仮想フィクスチャを解放することによって)移動することができる。平面外の姿勢は、例えば、患者に即時のベッドのそばのアクセスを提供するためにロボットアームを邪魔にならない所に迅速に移動させなければならない緊急の状況において望ましい場合がある。更に、又は追加的に、平面外の姿勢(複数可)430は、台から離れた姿勢420を含む任意の位置から移動するロボットアームによって達成されてもよい。いくつかの変形形態では、ロボットアームの平面外の姿勢間の移動は、上述の平面上の姿勢間の移動と実質的に同様の様式で誘導されてもよい。例えば、作業空間仮想フィクスチャ及び/又は関節空間仮想フィクスチャは、ロボットアームを、基準面(例えば、低置姿勢432、高置姿勢434、ドレープ姿勢436、又は別の好適な平面上の姿勢430)に向けて後方に付勢するのに役立ち得る。
ドッキング
一度ロボットアームが滅菌ドレープで覆われると、ロボットアームは、患者に配設されたカニューレにドッキングするための姿勢450に移動して、外科用機器を患者内に挿入され得る通路を提供することができる。例えば、ロボットアームは、ロボットアームの遠位端が配設されたカニューレに近くなるように移動される(例えば、重力補償及び/又は摩擦補償の下でユーザが手動で操作してもよい)。ロボットアームの遠位端上に配置された機器駆動装置は、ロボットアームがカニューレにドッキングされた姿勢450にあるように、カニューレに連結してもよい。ドッキングされた姿勢450は、例えば、ロボットアームが、ロボットアームに関連付けられた外科用機器を使用して外科的処置中に使用するために準備される(例えば、機器駆動装置に連結し、カニューレを患者内に通過させる)ことを示すことができる。
手術後のワークフロー
いくつかの変形形態では、上述のように、方法300は、外科的処置後にロボット外科用システムを「分解」するのを助けるために使用され得る。手術後のワークフロー設定における方法の例示的な変形形態の態様を図4Bに示す。一般的に、図4Bに要約された手術後のワークフローは、手術後のワークフローが、手術前のワークフローと比較して逆の順序のプロセスを含み得ることを除いて、図4Cに要約された手術前のワークフローと同様であり得る。
ドッキング解除
外科的処置の後(又はロボットアームを患者部位から取り外す他の状況において)、ロボットアームは、カニューレから分離され、ドッキング解除された姿勢460に移動され得る。ドッキング解除された姿勢460は、ロボットアームが患者から離れて(例えば、患者から少なくとも数フィート離れてなど、患者の周りの予め画定された境界の外側に)移動する任意の好適な姿勢であってもよい。ロボットアームは、例えば、重力補償及び/又は摩擦補償の支援を用いて(又は代替的に軌道追従を用いてなど)、患者から離れて、ドッキング解除された姿勢460へと手動で操作されてもよい。いくつかの変形形態では、ドッキング解除された姿勢460は、(例えば、基準面上の)平面上の姿勢430であってもよいが、別の方法としては、ドッキングされた姿勢460は、基準面内にない任意の好適な姿勢であってもよい。
平面上の姿勢、台から離れた姿勢
図4Bに示されるように、カニューレからドッキング解除された後、ロボットアームは、基準面上にある平面上の姿勢430に向けて移動してもよい。手術後のワークフローの間、ロボットアームの平面上の姿勢430に向けて、及び平面上の姿勢430及び/又は基準面内の他の姿勢間での移動は、いくつかの変形形態では、手術前のワークフローについて上述したような1つ以上の様式で誘導されてもよい(例えば、作業空間仮想フィクスチャ及び/又は関節空間仮想フィクスチャなどを用いて誘導されてもよい)。
1つ以上の関節空間仮想フィクスチャを適用するとき、(例えば、ロボットアーム自体のアーム連結部間の自己衝突を回避して、ロボットアームが展開するときに掃引する容積を少なくするなどのために)ロボットアームを、順序付けられた一連の漸進的に折り畳まれる所定の姿勢を経て効果的に移動させるように、異なる関節を特定の順序で作動させてもよい。例えば、いくつかの変形形態では、より多くの遠位関節は、ロボットアームのより多くの近位関節の前に折り畳むように付勢されてもよく、それにより、ロボットアームが一連の折り畳み姿勢中に掃引する全体的な容積を低減することができる。図2Aに示されるロボットアームの例示的な変形形態に関して、ロボットアームを種々の平面上の姿勢を経て誘導するために、方法は、J6に第1の関節空間仮想フィクスチャ、J4に第2の関節空間仮想フィクスチャ、及びJ2に第3の関節空間仮想フィクスチャを含んでもよく、第1、第2、及び第3の関節空間仮想フィクスチャは、その順序で押し付けられる。
別の例として、ロボットアームは、ドレープ姿勢436に向けて外力(例えば、ユーザ操作)によって誘導されてもよく、この場合、滅菌ドレープは、ロボットアームから取り外されてもよい。ロボットアームは、ドレープ姿勢436から、高置姿勢434及び/又は低置姿勢432に向けて誘導されてもよい。ロボットアームは、続いて、基準面又は基準位置において、(例えば、実質的にコンパクトな姿勢に折り畳まれた)台から離れた姿勢420に向けて誘導されてもよい。
更に、手術前のワークフローについて記載されたものと同様に、いくつかの変形形態では、ロボットアームは、基準面内にない1つ以上の平面外の姿勢440に操作されてもよく、その後、仮想フィクスチャなどを介して基準面に向けて戻るように付勢されてもよい。
格納姿勢
いくつかの変形形態では、図4Bに示されるように、ロボットアームは、基準位置又は基準面の台から離れた姿勢420から格納姿勢410に移行することができる。いくつかの変形形態では、ロボットアームを、移動コマンドに応答して(例えば、手持ち式通信装置又は他のインターフェースからの遠隔コマンドを介して)、軌道追従モードを介してなどで格納姿勢410に誘導することができる。いくつかの変形形態では、ロボットアームを、ロボットアームのユーザ操作(例えば、重力補償及び/又は摩擦補償による)、1つ以上の作業空間仮想フィクスチャによる誘導、及び/又は1つ以上の関節空間仮想フィクスチャによる誘導を用いて、格納姿勢に誘導することができる。上述したものと同様に、一般的に、格納姿勢410にあるとき、ロボットアームは、格納モード又はロボットアームの状態に関連付けられたコンパクトな姿勢(例えば、患者台の下又は隣接して)にあってもよい。いくつかの変形形態では、ロボットアームが組み立て開始時に指定された格納姿勢及び/又は格納位置にない異なる姿勢408にある場合、ロボットシステムは、ロボットアームが格納姿勢460にないこと、及び/又はロボットアームを格納姿勢460に移動若しくはさもなければ誘導するというエラーをユーザに示すことができる。
1つの例示的な変形形態では、ロボットアームの近位端は、カップリング装置を介して患者が横たわる患者台に連結されてもよい。カップリング装置は、横方向に旋回する関節を作動させるためのアクチュエータと、横方向に旋回する関節の移動を止めるための1つ以上のブレーキと、を含んでもよい。例示的な手術前のワークフローでは、ロボットアームは、患者台の下に位置する格納姿勢で開始することができ、ロボットアームは、折り畳まれたコンパクトな姿勢であってもよい。ロボットアームのブレーキ及びカップリング装置のブレーキは、台の下でロボットアームの格納姿勢を保持するようにかけられてもよい。軌道追従モードを有効にすることができ、ロボットアームを格納姿勢から台から離れたモードに移動させるための軌道は、メモリ装置から制御システム内にロードされてもよい。カップリング装置のブレーキを解除することができ、ロードした軌道に従って横方向に旋回する関節を作動させ、それにより、折り畳まれたロボットアームは、患者台から横方向に少なくとも45度離れた位置にある基準位置で台から離れた姿勢に横方向に旋回することができる。
ユーザは、ロボットアームを引っ張る、さもなければ手動でロボットアームを操作して、台から離れた姿勢から、基準位置における実質的に基準面上に位置する姿勢に展開することができ、基準面は、ロボットアームの近位連結部に垂直である。これらの手動操作によって、ロボットアームの1つ以上の関節を駆動して、これらの動きを、作業空間仮想フィクスチャ及び/又は関節空間仮想フィクスチャに従って、1つ以上のアクチュエータを用いて支援することができ、これは、基準面内におけるロボットアームを実質的に誘導する又は拘束し得る。ユーザがロボットアームを移動させる(例えば、押す又は引っ張る)とき、摩擦補償モードを有効にして、ユーザが摩擦を克服するのを助け、ユーザがロボットアームをより簡単に移動できるようにし得る。更に、ユーザがロボットアームから手を離すと、ロボットアームは、重力補償モードにおける1つ以上の関節の作動により、ロボットアームの現在の姿勢を維持することができる。一般的に、ユーザは、高置姿勢及びドレープ姿勢を含む、基準面内で誘導された動きの下で、種々の姿勢を経てロボットアームを手動で移動させることができる。ロボットアームがドレープ姿勢にあるとき、ロボットアームは、重力補償によって静止して保持されてもよく、ユーザは、非滅菌ロボットアームを滅菌環境から隔離するために、滅菌ドレープを用いてロボットアームの少なくとも一部を覆ってもよい。
布がかけられたロボットアームは、重力補償及び摩擦補償の支援により、患者台上の患者の好適な位置に配設されたカニューレに向けて、ユーザによって更に手動で操作されてもよい。例えば、ユーザは、(ロボットアームの遠位端上の)機器駆動装置を患者の所望の位置に挿入されたカニューレに向けて引っ張り、機器駆動装置及びロボットアームをカニューレに連結(ドッキング)してもよい。このドッキングされた位置では、機器駆動装置は、カニューレを通過する外科用機器(例えば、内視鏡カメラ、エンドエフェクタなど)を受容する準備を整え、ロボットアームは、ロボット外科的処置中に使用するために準備される。
ロボット外科的処置の完了後、例示的な手術後のワークフローには、実質的に逆に実施される手術前のワークフローと同様の工程を含む。機器駆動装置は、カニューレから分離(ドッキング解除)されてもよく、ロボットアームは、重力補償及び摩擦補償の支援により、ユーザによって患者から離れて手動で操作される。ロボットアームは、手術前のワークフロー中に、患者から十分に遠く離れて移動されて、同じ又は同様の基準面に入ることができ、ドレープ姿勢を含む基準面内に実質的に拘束された種々の姿勢に再位置決めされてもよい。前述のように、ロボットアームがドレープ姿勢にあるとき、ロボットアームは、重力補償によって静止して保持されてもよく、ユーザは、ロボットアームから滅菌ドレープを取り外すことができる。一般的に、ユーザは、ロボットアームを誘導した動きの下で手動で移動させ続けて、ロボットアームを、ドレープ姿勢から高置姿勢に、そしてロボットアームがコンパクトな姿勢に折り畳まれる台から離れた姿勢(又はそれに近い姿勢)まで折り畳むことができる。これらの移動全体にわたって、ロボットアームの1つ以上の関節を駆動して、これらの動きを、作業空間仮想フィクスチャ及び/又は関節空間仮想フィクスチャに従って、1つ以上のアクチュエータを用いて支援して、基準面内におけるロボットアームを実質的に誘導する又は拘束し得る。
台から離れた姿勢から、軌道追従モードを有効にすることができ、ロボットアームを台から離れた姿勢から格納姿勢に移動させるための軌道は、メモリ装置から制御システム内にロードされてもよい。横方向に旋回する関節を作動させて、折り畳まれたロボットアームを台から離れた姿勢から格納姿勢に移動させることができる。カップリング装置の及びロボットアームのブレーキは、ロボットアームを格納姿勢に維持するためにかけられてもよい(例えば、ロボットアームが別の外科的処置のために準備されるまで)。
前述の説明は、説明目的であり、特定の専門用語を使用して、本発明の徹底した理解を提供するものである。しかしながら、特定の詳細が、本発明の実施のために必ずしも必要ではないことが、当業者に明らかであろう。したがって、本発明の特定の実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的で提示されている。これらは、網羅的であること、又は開示される正確な形態に本発明を限定することを意図するものではなく、明らかに、上記の教示を考慮することで、多くの修正及び変形が可能である。本発明の原理及びその実際の適用を最も良く説明するために、実施形態が選択され、記載され、そのため、当業者ならば、本発明と、種々の変更を伴う種々の実施形態を、想定される特定の用途に適したものとして最も良く利用することができる。以下の特許請求の範囲及びその均等物が、本発明の範囲を規定することを意図している。

Claims (16)

  1. プロセッサを備えるロボット外科用システムにより、ロボットアームを制御するための方法であって、
    前記プロセッサが以下の工程:
    ロボットアームの所定の基準位置に基準面を画定することであって、前記ロボットアームが、複数の関節を含む、画定することと、
    前記ロボットアームを、前記基準面内に拘束された一連の所定の姿勢を経て誘導するように、前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することであって、前記複数の関節の内の少なくとも1つに設定される三次元空間内に画定される領域である関節空間仮想フィクスチャを、前記複数の関節の内の少なくとも1つが当該関節空間仮想フィクスチャに拘束されように適用することを含む、駆動することと、
    を実行
    前記プロセッサが、現在の関節位置と目標関節位置との差が所定の閾値よりも大きい場合に、前記関節空間仮想フィクスチャを一方向性に設定する、方法。
  2. 前記一連の所定の姿勢が、順序付けられた一連の漸進的に展開される所定の姿勢を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記一連の所定の姿勢が、順序付けられた一連の漸進的に折り畳まれる所定の姿勢を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ロボットアームを、前記一連の所定の姿勢を経て誘導して、格納姿勢から移行させるように、前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ロボットアームを、前記一連の所定の姿勢を経て誘導して、格納姿勢に移行させるように、前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することを更に含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することが、前記関節空間仮想フィクスチャの前記少なくとも1つの関節に仮想引力を生成することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記一連の所定の姿勢が、順序付けられた順序を含み、前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することが、前記複数の関節のうちの少なくとも1つを、前記順序付けられた順序の少なくとも一部を経て前方及び後方に駆動することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することが、前記ロボットアームへの外力に応答して前記少なくとも1つの関節を駆動することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することが、前記複数の関節のうちの少なくとも1つに重力補償トルクを加えることを含む、請求項に記載の方法。
  10. 前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することが、前記複数の関節のうちの少なくとも1つに摩擦補償トルクを加えることを含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することが、順序付けられた一連の漸進的に折り畳まれる所定の姿勢及び順序付けられた一連の斬新的に展開される所定の姿勢を経て所定の軌道に従って前記少なくとも1つの関節を駆動することを含む、請求項1に記載の方法。
  12. ロボット外科用システムであって、
    複数の関節を含む少なくとも1つのロボットアームと、
    所定の基準位置に基準面を画定し、前記ロボットアームを、前記基準面内に拘束された一連の所定の姿勢を経て誘導するように、前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することによって、前記ロボットアームの移動を制御するように構成されたプロセッサと、を備え、
    前記複数の関節のうちの少なくとも1つを駆動することが、前記複数の関節の内の少なくとも1つに設定される三次元空間内に画定される領域である関節空間仮想フィクスチャを、前記複数の関節の内の少なくとも1つが当該関節空間仮想フィクスチャに拘束されように適用することを含
    前記プロセッサが、現在の関節位置と目標関節位置との差が所定の閾値よりも大きい場合に、前記関節空間仮想フィクスチャを一方向性に設定する、ロボット外科用システム。
  13. 前記一連の所定の姿勢が、順序付けられた一連の漸進的に展開される所定の姿勢を含む、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記一連の所定の姿勢が、順序付けられた一連の漸進的に折り畳まれる所定の姿勢を含む、請求項12に記載のシステム。
  15. 前記プロセッサが、前記ロボットアームへの外力に応答して前記少なくとも1つの関節を駆動するように構成されている、請求項12に記載のシステム。
  16. 前記プロセッサが、前記一連の所定の姿勢を経て所定の軌道に従って前記少なくとも1つの関節を駆動するように構成されている、請求項13に記載のシステム。
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