JP7113673B2 - 動態監視システム、及び動態監視方法 - Google Patents
動態監視システム、及び動態監視方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7113673B2 JP7113673B2 JP2018112566A JP2018112566A JP7113673B2 JP 7113673 B2 JP7113673 B2 JP 7113673B2 JP 2018112566 A JP2018112566 A JP 2018112566A JP 2018112566 A JP2018112566 A JP 2018112566A JP 7113673 B2 JP7113673 B2 JP 7113673B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- observation
- point
- displacement
- auxiliary
- distance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Measurement Of Optical Distance (AREA)
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
Description
(1)斜面といった対象物の変動を連続的に把握することができ、対象物の安定性を評価するための指標として活用することができる。また、変動範囲や変動規模を極めて早期に把握することができることから、適時に対策を講じることができる。
(2)レーダー電波の波長が比較的長いことから、濃霧などの気象条件下であっても連続的に監視することができる。
(3)干渉SARを利用することから、対象物を広範囲に監視することができる。
(4)レーザー計測と干渉SARを組み合わせることから、レーダー電波の波長にかかわらず(1波長未満であっても、あるいは1波長以上であっても)、適切に変位を検出することができる。
(5)3次元レーザスキャナのように高価な機器を必要とせず、比較的安価に調達できる機器を利用することから、容易に採用することができる。
図1は、本願発明の動態監視システム100の主な構成を示すブロック図である。この図に示すように本願発明の動態監視システム100は、第1観測手段101と第2観測手段102、補助観測手段103、観測値記憶手段104、補正係数算出手段105、基準変位算出手段106、変位分布算出手段107を含んで構成され、さらに計測点抽出手段108や出力手段109を含んで構成することもできる。
本願発明は、レーザー観測をはじめとする距離計測と合成開口レーダー(SAR)による観測を併用することを一つの特徴としており、したがって動態監視システム100は測距計とSARを備えている。便宜上ここでは、レーザー距離計などの測距計を「第1観測手段101」、SARを「第2観測手段102」ということとする。第1観測手段101としては、標的とする1点までの距離を計測できるものであれば従来用いられている種々のレーザー距離計やトータルステーション、トランシット(三角測量)、カメラ(ステレオ写真測量)といった測距計を利用することができ、一方、第2観測手段102としては、従来用いられている地上設置型のSARを利用するとよい。
レーザー距離計をはじめとする測距計は、気圧や気温の影響を受けることが知られている。具体的には、気温が高いほど実際より短く観測し、気圧が高いほど実際より長く観測する傾向にある。したがってレーザー距離計によって得られた観測結果は、種々の補正式で補正したうえで利用されることもある。本願発明の監視システム100では、第1観測手段101で観測する都度、その観測環境に応じた較正(キャリブレーション)を行うこととし、そのため補助観測手段103を備えることとした。以下、補助観測手段103を利用して第1観測手段101による観測結果を補正する手法について説明する。
観測値記憶手段104は、定期的(あるいは断続的)に得られる第1観測値(第1観測手段101による観測結果)と第2観測値(第2観測手段102による観測結果)を記憶するものであり、補助計測手段103によって得られる初期基準距離や計測基準距離を記憶することもできる。この観測値記憶手段104は、例えばデータベースサーバに構築することができ、観測点Aの周辺に配置してローカルなネットワーク(LAN:Local Area Network)で各観測機器と接続(データ通信)することもできるし、インターネット経由(つまり無線通信)で保存するクラウドサーバとすることもできる。
補正係数算出手段105は、上記した補正係数を算出する手段である。具体的には、観測値記憶手段104から初期基準距離と計測基準距離を読み出し、あらかじめ定めた関係式(例えば、初期基準距離/計測基準距離)を用い補正係数を算出する。基準変位算出手段106は、観測距離を算出するとともに、任意の2時期の観測距離から「基準変位」を求める手段である。具体的には、観測値記憶手段104から読み出した第1観測値に補正係数(あるいはその逆数)を乗じて観測距離を算出し、2時期の観測距離の差分を基準変位として求める。
既述したとおり、干渉SARで得られる位相差は波長の端数分の差であって整数分の波長差までは分からない。例えば、1波長が17mmで得られた位相差分が3mmだとすると、この場合の変位は3mmなのか、20mm(3mm+17mm)なのか、あるいは54mm(3mm+3×17mm)なのか特定することができない。ところが、第2観測値の差分(例えば、縞模様のSAR干渉画像)と基準変位(計測点Bにおける変位)を対比すれば、波長部分(例示ではn×17mm)を推定することができる。すなわち、SAR干渉画像のうち計測点Bを含む領域の位相差分が3mm、そして計測点Bの基準変位が19mmであれば、計測点Bを含む領域の変位は20mm(3mm+17mm)と考えるべきであり、すなわちこの場合のSAR干渉画像の各領域(同位相差レンジ)には、その変位として「位相差分の長さ+1波長」を与えるのが妥当である。
変位分布算出手段107が変位分布を作成するには、第2観測値の差分と基準変位を対比する必要があり、第2観測値の差分のうち計測点Bを含む領域(同位相差レンジ)を特定しなければならない。計測点抽出手段108は、第2観測値の差分の中から計測点Bの位置を抽出する手段である。この場合、あらかじめ計測点Bの位置に、コーナーリフレクターなどSARの電波を強く反射する反射板を設置しておくとよい。計測点抽出手段108は、最も強く反射した(反射強度が最大の)受信データの反射位置を計測点Bとして推定し、その推定した計測点Bを含む領域の差分を抽出する。そして変位分布算出手段107は、計測点抽出手段108が抽出した計測点Bを含む領域の差分と、基準変位とを対比する。
図4は、動態監視システム100の主な処理の流れを示すフロー図である。なおこのフロー図では。中央の列に実施する処理を示し、左列にはその処理に必要な入力情報を、右列にはその処理から生ずる出力情報を示している。
次に本願発明の動態監視方法について図を参照しながら説明する。なお、本願発明の動態監視方法は、ここまで説明した動態監視システム100を使用して行う方法であり、したがって動態監視システム100で説明した内容と重複する説明は避け、本願発明の動態監視方法に特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「1.動態監視システム」で説明したものと同様である。
101 (監視システムの)第1観測手段
102 (監視システムの)第2観測手段
103 (監視システムの)補助観測手段
104 (監視システムの)観測値記憶手段
105 (監視システムの)補正係数算出手段
106 (監視システムの)基準変位算出手段
107 (監視システムの)変位分布算出手段
108 (監視システムの)計測点抽出手段
109 (監視システムの)出力手段
A 観測点
B 計測点
C 補助観測点
D 不動点
Claims (4)
- 一部又は全部の変動が予測される対象物を動態監視するシステムであって、
観測点又は該観測点付近に設置される測距計からなる第1観測手段と、
前記観測点又は前記観測点付近に設置される合成開口レーダーからなる第2観測手段と、
補助観測点に設置される測距計からなる補助観測手段と、
前記第1観測手段による観測結果を第1観測値として記憶し、前記第2観測手段による観測結果を第2観測値として記憶する観測値記憶手段と、
前記補助観測点から不動点までの基準距離をあらかじめ前記補助観測手段が観測した初期基準距離と、該基準距離を前記第1観測値と同時期又は略同時期に前記補助観測手段が観測した計測基準距離と、に基づいて補正係数を算出する補正係数算出手段と、
前記補正係数によって前記第1観測値を補正することで観測距離を求めるとともに、2時期の該観測距離に基づいて基準変位を算出する基準変位算出手段と、
前記基準変位、及び2時期の前記第2観測値の差分に基づいて、前記対象物の変位分布を算出する変位分布算出手段と、を備え、
前記観測点、前記補助観測点、及び前記不動点は、前記対象物から離れた位置に設定されるとともに、該補助観測点は該観測点の近傍に設定され、
前記第1観測値は、前記観測点から、前記対象物に設定された計測点までの距離であり、
前記変位分布算出手段は、前記基準変位と、合成開口レーダーが照射する電波の波長と、を対比するとともに、該基準変位と、前記計測点の位置における前記第2観測値の差分と、を対比することで前記対象物の変位分布を算出する、
ことを特徴とする動態監視システム。 - 前記変位分布算出手段は、前記計測点の位置における変位を前記基準変位の値としたうえで、前記対象物の変位分布を算出する、
ことを特徴とする請求項1記載の動態監視システム。 - 前記計測点の位置に設置された反射板を反射した電波に基づいて、前記計測点の位置における前記第2観測値の差分を抽出する計測点抽出手段を、さらに備え、
前記変位分布算出手段は、前記基準変位と、前記計測点抽出手段が抽出した前記計測点の位置における前記第2観測値の差分と、を対比する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の動態監視システム。 - 一部又は全部の変動が予測される対象物を動態監視する方法であって、
測距計からなる第1観測手段を、観測点又は該観測点付近に設置する第1観測手段設置工程と、
合成開口レーダーからなる第2観測手段を、前記観測点又は前記観測点付近に設置する第2観測手段設置工程と、
測距計からなる補助観測手段を、補助観測点に設置する補助観測手段設置工程と、
前記補助観測手段によって、あらかじめ前記補助観測点から不動点までの基準距離を観測して初期基準距離を得る初期基準距離観測工程と、
前記第1観測手段によって、前記観測点から前記対象物に設定された計測点までの距離を、定期的又は断続的に観測して第1観測値を得る第1観測工程と、
前記第2観測手段によって、前記対象物に電波を照射するとともに該対象物で散乱した反射波を受信して第2観測値を得る第2観測工程と、
前記補助観測手段によって、前記第1観測値と同時期又は略同時期に、前記基準距離を観測して計測基準距離を得る補助観測工程と、
前記初期基準距離と前記計測基準距離に基づいて補正係数を算出する補正係数算出工程と、
前記補正係数によって前記第1観測値を補正することで観測距離を求めるとともに、2時期の該観測距離に基づいて基準変位を算出する基準変位算出工程と、
前記基準変位、及び2時期の前記第2観測値の差分に基づいて、前記対象物の変位分布を算出する変位分布算出工程と、を備え、
前記観測点、前記補助観測点、及び前記不動点は、前記対象物から離れた位置に設定されるとともに、該補助観測点は該観測点の近傍に設定され、
前記第1観測値は、前記観測点から、前記対象物に設定された計測点までの距離であり、
前記変位分布算出工程では、前記基準変位と、合成開口レーダーが照射する電波の波長と、を対比するとともに、該基準変位と、前記計測点の位置における前記第2観測値の差分と、を対比することで前記対象物の変位分布を算出する、
ことを特徴とする動態監視方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018112566A JP7113673B2 (ja) | 2018-06-13 | 2018-06-13 | 動態監視システム、及び動態監視方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018112566A JP7113673B2 (ja) | 2018-06-13 | 2018-06-13 | 動態監視システム、及び動態監視方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019215252A JP2019215252A (ja) | 2019-12-19 |
JP7113673B2 true JP7113673B2 (ja) | 2022-08-05 |
Family
ID=68918613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018112566A Active JP7113673B2 (ja) | 2018-06-13 | 2018-06-13 | 動態監視システム、及び動態監視方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7113673B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120127028A1 (en) | 2008-11-24 | 2012-05-24 | Richard Bamler | Method for geo-referencing of optical remote sensing images |
JP2016161286A (ja) | 2015-02-26 | 2016-09-05 | 株式会社パスコ | 地上設置型合成開口レーダーを用いた植生域に対応した地盤変位計測方法 |
JP2017156321A (ja) | 2016-03-04 | 2017-09-07 | 株式会社パスコ | 地盤変位観測システム、及びそれに用いる測標 |
JP2017166949A (ja) | 2016-03-16 | 2017-09-21 | 国立研究開発法人防災科学技術研究所 | 地形変動判定方法及び地形変動判定システム |
JP2017207457A (ja) | 2016-05-20 | 2017-11-24 | 国際航業株式会社 | 領域変位算出システム、領域変位算出方法、及び領域変位算出プログラム |
JP2017215248A (ja) | 2016-06-01 | 2017-12-07 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 | 変状度判定方法及び変状度判定システム |
-
2018
- 2018-06-13 JP JP2018112566A patent/JP7113673B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120127028A1 (en) | 2008-11-24 | 2012-05-24 | Richard Bamler | Method for geo-referencing of optical remote sensing images |
JP2016161286A (ja) | 2015-02-26 | 2016-09-05 | 株式会社パスコ | 地上設置型合成開口レーダーを用いた植生域に対応した地盤変位計測方法 |
JP2017156321A (ja) | 2016-03-04 | 2017-09-07 | 株式会社パスコ | 地盤変位観測システム、及びそれに用いる測標 |
JP2017166949A (ja) | 2016-03-16 | 2017-09-21 | 国立研究開発法人防災科学技術研究所 | 地形変動判定方法及び地形変動判定システム |
JP2017207457A (ja) | 2016-05-20 | 2017-11-24 | 国際航業株式会社 | 領域変位算出システム、領域変位算出方法、及び領域変位算出プログラム |
JP2017215248A (ja) | 2016-06-01 | 2017-12-07 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 | 変状度判定方法及び変状度判定システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019215252A (ja) | 2019-12-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
James et al. | 3‐D uncertainty‐based topographic change detection with structure‐from‐motion photogrammetry: precision maps for ground control and directly georeferenced surveys | |
Kurtz et al. | Sea ice thickness, freeboard, and snow depth products from Operation IceBridge airborne data | |
Baptista et al. | Monitoring sandy shores morphologies by DGPS—A practical tool to generate digital elevation models | |
Farrell et al. | A first assessment of IceBridge snow and ice thickness data over Arctic sea ice | |
Al-Khaldi et al. | Inland water body mapping using CYGNSS coherence detection | |
CA3088983A1 (en) | Apparatuses and methods for gas flux measurements | |
CN109556676B (zh) | 河流水位的确定方法、装置、计算机设备及可读存储介质 | |
JP2017207457A (ja) | 領域変位算出システム、領域変位算出方法、及び領域変位算出プログラム | |
Yi et al. | Arctic sea ice freeboard retrieval with waveform characteristics for NASA's Airborne Topographic Mapper (ATM) and Land, Vegetation, and Ice Sensor (LVIS) | |
Junfeng et al. | Changes in glacier volume in the north bank of the Bangong Co Basin from 1968 to 2007 based on historical topographic maps, SRTM, and ASTER stereo images | |
JP6073944B2 (ja) | レーザ計測システム、反射ターゲット体及びレーザ計測方法 | |
WO2022249507A1 (ja) | 単木モデリングシステム及び単木モデリング方法 | |
Sharma et al. | Radiometric calibration stability assessment for the RISAT-1 SAR sensor using a deployed point target array at the Desalpar site, Rann of Kutch, India | |
CN115877421A (zh) | 一种输电通道地质敏感区的形变检测方法及装置 | |
Costantini et al. | Advanced InSAR techniques for deformation studies and for simulating the PS-assisted calibration procedure of Sentinel-1 data: Case study from Thessaloniki (Greece), based on the Envisat/ASAR archive | |
Liu et al. | Close range digital photogrammetry applied to topography and landslide measurements | |
Luo et al. | Ice flow velocity mapping in East Antarctica using historical images from 1960s to 1980s: recent progress | |
JP7113673B2 (ja) | 動態監視システム、及び動態監視方法 | |
Han et al. | Determining the optimal site location of GNSS base stations | |
Rastogi et al. | Bias corrections of CartoDEM using ICESat-GLAS data in hilly regions | |
Mohammed | Important methods measurements to exam the accuracy and reliability of reflector-less total station measurements | |
CN116777891A (zh) | 一种无人机堤防裂缝险情快速检测方法及系统 | |
Papasaika et al. | A framework for the fusion of digital elevation models | |
Kosmatin Fras et al. | Assessment of the quality of digital terrain model produced from unmanned aerial system imagery | |
Li et al. | Within-footprint roughness measurements using ICESat/GLAS waveform and LVIS elevation |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210315 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220208 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220324 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220720 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220726 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7113673 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |