JP7113673B2 - 動態監視システム、及び動態監視方法 - Google Patents

動態監視システム、及び動態監視方法 Download PDF

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Description

本願発明は、斜面(自然斜面や、人工的なのり面を含む)などその一部(あるいは全体)の変動が予測される対象物の動態監視に関する技術であり、より具体的には、レーザー観測とレーダー観測を併用して2時期の変化を検出することによって対象物を監視する動態監視システム、及び動態監視方法に関するものである。
我が国の国土は、その2/3が山地であるといわれており、したがって斜面を背後とする土地に住居を構えることも多く、道路や線路などは必ずといっていいほど斜面ぎわを通過する区間がある。そして斜面ぎわに住居や道路といった構造物を構築する場合、通常は平坦面を確保するため斜面の一部が掘削され、その結果、切土のり面が形成される。
地山の掘削(つまり、切土)の施工を進めていくに当たっては、切土のり面の動態観測を行うことが望ましい。特に、長大のり面を形成する場合や、地質構造や地下水位など地山条件が厳しい場合、あるいは近隣に住宅など既設構造物がある場合には、ひとたび異常が発生すると工事が中断されるおそれもあり、適時に対策を講じるため切土施工中に動態観測を行うわけである。
これまで切土のり面の動態観測としては、地表面変位計測が主流であった。地表面変位計測は、のり面上にいくつかの計測点を設置し、その計測点の座標をトータルステーション等によって求め、経時的な変化(変位)を検出することで斜面の動きを監視する手法である。この手法は、直接的に異常を把握することができるという長所がある反面、人によって計測点を設置しトータルステーション等で測位する必要があり、そのため大きな手間とコストがかかるという短所や、計測点が設置されない地点の変化を検出することができないといった短所を指摘することができる。
トータルステーションに代えて、特許文献1で開示される3次元レーザスキャナを利用することも考えられる。この場合、人による計測点の設置が不要となり、数多くの地点の変化を検出することができるが、3次元レーザスキャナは著しく高価であって安易に採用することはできない。また、トータルステーションや3次元レーザスキャナから照射されるレーザーパルスの波長は著しく短く(一般的には、数百nm~数十μm)、そのため比較的反射しやすい(透過しにくい)という特性があり、濃霧などの気象条件下ではトータルステーションや3次元レーザスキャナによる観測が不能となってしまい、その間の動態観測を行うことができない。
特開2005-213972号公報
トータルステーションや3次元レーザスキャナによる計測のほか、切土のり面など広範囲の監視対象を面的に計測する技術としては、合成開口レーダー(SAR:Synthetic Aperture Radar)が知られている。このSARは、地上設置型と衛星搭載型に大別することができ、衛星搭載型として2014年5月に陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)が打ち上げられている。SARで利用される電波の波長が比較的長い(数mm~数十mm)ことから、その電波は反射しにくい(透過しやすい)という特性があり、したがってSARによれば濃霧などの気象条件下であっても観測可能である。
SARを用いて対象物を計測する場合、2時期で受信した電波(以下、「受信データ」という。)を比較する差分干渉合成開口レーダー(以下、単に「干渉SAR」という。)で解析するのが主流である。干渉SARは、2時期の受信データから求められる位相の差(位相差)を利用して対象物の変化を把握する手法であり、これによれば数ミリオーダーの変位量を得ることができる。なお干渉SARの結果は、一般的に縞模様のSAR干渉画像として表される。あらかじめ位相差を複数のレンジ(以下、「位相差レンジ」という。)に分けておき、干渉SARの結果(つまり位相差)をこの位相差レンジに分類するとともに、同一の位相差レンジを示す範囲に対して位相差レンジごとに定められた色(あるいはグレースケール)を付与することでSAR干渉画像は作成される。
ところで、干渉SARで得られる位相差は波長の端数分の差であって整数分の波長差までは分からない(例えば、30度の位相差と390度の位相差の区別ができない)。したがって、実際の変動距離(変位)が1波長未満(つまり、位相差が360度未満)であるという条件が与えられていれば波長(既知)と位相差からその値を求めることができるが、そのような条件がないときは位相差から変位を求めることはできない。例えば、位相差が0であった場合、変位がなかったのか、あるいは1波長分の変位があったのか、もしくは2以上の波長分の変位があったかを判別することができないわけである。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち濃霧等の気象条件下であっても観測可能であって、対象物を広範囲に(いわば面的に)観測することができ、しかも比較的安価に調達できる機器等を利用して観測することができる動態監視システム、及び動態監視方法を提供することである。
本願発明は、レーザー計測と干渉SARを組み合わせるとともに、気象補正用のレーザー計測も併用する、という点に着目してなされたものであり、これまでにない発想に基づいて行われた発明である。
本願発明の動態監視システムは、一部(あるいは全部)の変動が予測される対象物を動態監視するシステムであって、第1観測手段と、第2観測手段、補助観測手段、観測値記憶手段、補正係数算出手段、基準変位算出手段、変位分布算出手段を備えたものである。このうち第1観測手段は、観測点(あるいは観測点付近)に設置される測距計(種々のレーザー距離計やトータルステーション、三角測量を行うトランシット、ステレオ写真測量を行うカメラ)からなる手段であり、第2観測手段は、観測点(あるいは観測点付近)に設置される合成開口レーダーからなる手段、補助観測手段は、補助観測点に設置されるレーザー距離計からなる手段である。また観測値記憶手段は、第1観測値(第1観測手段による観測結果)と第2観測値(第2観測手段による観測結果)を記憶する手段であり、補正係数算出手段は、初期基準距離(あらかじめ補助観測手段が観測した基準距離(観測点から不動点までの距離))と計測基準距離(第1観測値と略同時期(同時期含む)に補助観測手段が観測した基準距離)に基づいて補正係数を算出する手段、基準変位算出手段は、補正係数によって第1観測値を補正することで観測距離を求めるとともに2時期の観測距離に基づいて基準変位を算出する手段、変位分布算出手段は、基準変位と2時期の第2観測値の差分に基づいて対象物の変位分布を算出する手段である。なお、観測点と補助観測点、不動点は、対象物から離れた位置に設定され、このうち補助観測点は観測点の近傍に設定される。また第1観測値は、観測点から計測点(対象物に設定された点)までの距離である。変位分布算出手段は、基準変位と合成開口レーダーが照射する電波の波長とを対比するとともに、基準変位と計測点の位置における第2観測値の差分とを対比することで、対象物の変位分布を算出する。
本願発明の動態監視システムは、計測点の位置における変位(第2観測値の差分により得られる変位)を基準変位の値としたうえで対象物の変位分布を算出するシステムとすることもできる。
本願発明の動態監視システムは、計測点抽出手段をさらに備えたシステムとすることもできる。この計測点抽出手段は、計測点の位置に設置された反射板を反射した電波に基づいて、計測点の位置における第2観測値の差分を抽出する手段である。この場合、変位分布算出手段は、基準変位と、計測点抽出手段が抽出した計測点の位置における第2観測値の差分とを対比する。
本願発明の動態監視方法は、一部(あるいは全部)の変動が予測される対象物を動態監視する方法であって、第1観測手段設置工程と、第2観測手段設置工程、補助観測手段設置工程、初期基準距離観測工程、第1観測工程、第2観測工程、補助観測工程、補正係数算出工程、基準変位算出工程、変位分布算出工程を備えた方法である。このうち第1観測手段設置工程では、第1観測手段を観測点(あるいは観測点付近)に設置し、第2観測手段設置工程では、第2観測手段を観測点(あるいは観測点付近)に設置し、補助観測手段設置工程では、補助観測手段を補助観測点に設置する。また初期基準距離観測工程では、基準距離を補助観測手段によってあらかじめ観測して初期基準距離を取得し、第1観測工程では、第1観測手段によって観測点から計測点(対象物に設定された点)までの距離を定期的(あるいは断続的)に観測して第1観測値を取得し、第2観測工程では、第2観測手段によって対象物に電波を照射するとともに対象物で散乱した反射波を受信して第2観測値を取得し、補助観測工程では、基準距離を補助観測手段によって第1観測値と略同時期(同時期含む)に観測して計測基準距離を取得する。補正係数算出工程では、初期基準距離と計測基準距離に基づいて補正係数を算出し、基準変位算出工程では、補正係数によって第1観測値を補正することで観測距離を求めるとともに2時期の観測距離に基づいて基準変位を算出し、変位分布算出工程では、基準変位と2時期の第2観測値の差分に基づいて対象物の変位分布を算出する。変位分布算出工程では、基準変位と合成開口レーダーが照射する電波の波長とを対比するとともに、基準変位と計測点の位置における第2観測値の差分とを対比することで、対象物の変位分布を算出する。
本願発明の動態監視システム、及び動態監視方法には、次のような効果がある。
(1)斜面といった対象物の変動を連続的に把握することができ、対象物の安定性を評価するための指標として活用することができる。また、変動範囲や変動規模を極めて早期に把握することができることから、適時に対策を講じることができる。
(2)レーダー電波の波長が比較的長いことから、濃霧などの気象条件下であっても連続的に監視することができる。
(3)干渉SARを利用することから、対象物を広範囲に監視することができる。
(4)レーザー計測と干渉SARを組み合わせることから、レーダー電波の波長にかかわらず(1波長未満であっても、あるいは1波長以上であっても)、適切に変位を検出することができる。
(5)3次元レーザスキャナのように高価な機器を必要とせず、比較的安価に調達できる機器を利用することから、容易に採用することができる。
本願発明の動態監視システムの主な構成を示すブロック図。 (a)は第1観測手段が切土のり面を観測している状況を模式的に示す断面図、(b)は第2観測手段が切土のり面を観測している状況を模式的に示す断面図。 補助観測点と不動点との点間距離である基準距離を、補助観測手段で観測することを説明する平面図。 動態監視システムの主な処理の流れを示すフロー図。 本願発明の動態監視方法の主な工程を示すフロー図。
本願発明の動態監視システム、及び動態監視方法の実施形態の例を図に基づいて説明する。本願発明の動態監視方法は、本願発明の動態監視システムを使用して行う方法である。したがって、まずは本願発明の動態監視システムについて説明し、その後に本願発明の動態監視方法について説明することとする。なお本願発明は、一部あるいは全体の変動が予測される「対象物」を監視するものであり、結果的に変動がなかったとしても変動が予測されるものであれば種々のものを対象物とすることができるが、便宜上ここでは対象物が切土のり面の場合で説明することとする。
1.動態監視システム
図1は、本願発明の動態監視システム100の主な構成を示すブロック図である。この図に示すように本願発明の動態監視システム100は、第1観測手段101と第2観測手段102、補助観測手段103、観測値記憶手段104、補正係数算出手段105、基準変位算出手段106、変位分布算出手段107を含んで構成され、さらに計測点抽出手段108や出力手段109を含んで構成することもできる。
動態監視システム100は、専用のものとして製造することもできるし、汎用的なコンピュータ装置を利用することもできる。このコンピュータ装置は、パーソナルコンピュータ(PC)や、iPad(登録商標)といったタブレット型PC、スマートフォンを含む携帯端末、あるいはPDA(Personal Data Assistance)などによって構成することができる。コンピュータ装置は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリを具備しており、さらにマウスやキーボード等の入力手段やディスプレイを含むものもある。
以下、おもに図1を参照しながら動態監視システム100を構成する主要な要素ごとに詳しく説明する。
(第1観測手段と第2観測手段)
本願発明は、レーザー観測をはじめとする距離計測と合成開口レーダー(SAR)による観測を併用することを一つの特徴としており、したがって動態監視システム100は測距計とSARを備えている。便宜上ここでは、レーザー距離計などの測距計を「第1観測手段101」、SARを「第2観測手段102」ということとする。第1観測手段101としては、標的とする1点までの距離を計測できるものであれば従来用いられている種々のレーザー距離計やトータルステーション、トランシット(三角測量)、カメラ(ステレオ写真測量)といった測距計を利用することができ、一方、第2観測手段102としては、従来用いられている地上設置型のSARを利用するとよい。
図2は切土のり面(対象物)を観測している状況を模式的に示す断面図であり、(a)は第1観測手段101が観測している状況を、(b)は第2観測手段102が観測している状況をそれぞれ示している。第1観測手段101は、図2(a)に示すように、「観測点A」に設置され、「計測点B」までの距離を観測する。観測点Aは、切土のり面から離れた位置であって変動が予測されない領域(以下、「安定領域」という。)に設定される点であり、一方の計測点Bは切土のり面内に設定される点である。計測点Bは、プリズムのようなターゲットを設置することで設定してもよいし、第1観測手段101(レーザー距離計など)がノンプリズムで観測できるものであれば特にターゲットを設置することなく設定してもよい。
第1観測手段101による観測は、定期的あるいは断続的(不定期的)に繰り返し行われ、任意の2以上の時期の観測結果(以下、第1観測手段101による観測結果のことを「第1観測値」という。)から計測点Bの変位を求める。このとき、第1観測手段101が観測した観測点Aから計測点Bまでの距離の差を単純に計測点Bの変位とすることもできるし、第1観測手段101の観測位置(X,Y,Z)と観測姿勢(ω,φ,κ)が既知であるなど3次元座標を取得できる場合はその座標変化を測点Bの変位(この場合は変位ベクトル)とすることもできる。
第2観測手段102は、図2(b)に示すように、観測点Aに設置され、切土のり面全体を観測する。したがって第2観測手段102は、計測点Bを含む切土のり面全体を網羅するように電波を照射し、切土のり面全体で散乱した反射波を受信する。
第2観測手段102による観測も、第1観測手段の観測と同様、定期的あるいは断続的に繰り返し行われ、任意の2以上の時期の観測結果(以下、第2観測手段102による観測結果のことを「第2観測値」という。)から切土のり面全体の変位を求める。第2観測手段102による観測は、第1観測手段101による観測と略同時期(同時期含む)に行うのが望ましいが、状況に応じて第1観測手段101の観測とは異なる時期としてもよい。
第2観測手段102(SAR)によって2時期の変位を求める場合、干渉SARで解析するとよい。既述したとおり干渉SARは、2時期の受信データの位相差を利用して変位を求める手法であり、その結果は縞模様のSAR干渉画像として表され、条件として波長の数(例えば、1波長未満など)が与えられていれば数ミリオーダーの変位量を把握することができる。
なお、第1観測手段101と第2観測手段102を観測点Aに設置すると説明したが、両者が干渉する(支障がある)場合はどちらか一方を観測点A付近に設置してもよい。また、第1観測手段101と第2観測手段102は、観測するたびに観測点A(あるいはその付近)に設置してもよいし、観測点A(あるいはその付近)に常設することもできる。
(補助観測手段)
レーザー距離計をはじめとする測距計は、気圧や気温の影響を受けることが知られている。具体的には、気温が高いほど実際より短く観測し、気圧が高いほど実際より長く観測する傾向にある。したがってレーザー距離計によって得られた観測結果は、種々の補正式で補正したうえで利用されることもある。本願発明の監視システム100では、第1観測手段101で観測する都度、その観測環境に応じた較正(キャリブレーション)を行うこととし、そのため補助観測手段103を備えることとした。以下、補助観測手段103を利用して第1観測手段101による観測結果を補正する手法について説明する。
図3は、「補助観測点C」と「不動点D」との点間距離である「基準距離」を補助観測手段103で観測することを説明する平面図である。この図では、観測点Aに(あるいはその付近に)第1計測手段101と第2計測手段102が設置され、補助観測点Cに補助観測手段103が設置され、そして観測点Aの近傍に補助観測点Cが設定されることを表している。補助観測手段103としては、基準距離を計測できるものであれば、第1計測手段101と同様、従来用いられている種々のレーザー距離計やトータルステーション、トランシット、カメラを利用することができ、第1計測手段101と同種の測距計を利用することが望ましい。なお補助観測点Cと不動点Dは、観測点Aと同様、安定領域に設定される。
はじめに、切土のり面の監視を開始する前であってその観測環境が安定しているときに、補助観測手段103によって基準距離(補助観測点C~不動点D)を観測する。この事前に観測して得られた基準距離が、切土のり面の監視中の指標(キャリブレーション用の値)となり、便宜上ここでは「初期基準距離」ということとする。切土のり面の監視が開始されると、第1計測手段101で観測を行う都度、換言すれば第1計測手段101による観測と略同時期(同時期含む)に、補助観測手段103で基準距離を観測する。なお、切土のり面の監視中に補助観測手段103によって観測して得られた基準距離のことを、便宜上ここでは「計測基準距離」ということとする。
補助観測点Cと不動点Dは安定領域に設置されていることから、基本的に基準距離は変化しない。しかしながら観測環境によっては、初期基準距離と異なる値で計測基準距離が得られることもある。つまり、補助観測手段103が計測基準距離として初期基準距離と略同値を取得すべきところ、観測環境の影響で見かけ上誤った基準距離を取得してしまうわけである。この場合、第1計測手段101によって得られた観測結果も同様に見かけ上誤った値で取得されていると考えるのが自然である。そこで、初期基準距離を計測基準距離で除した値を補正係数とし、この補正係数を乗ずることで第1計測手段101の観測結果を補正することとした。ここで第1計測手段101の観測結果に補正係数を乗じて得られる値のことを、便宜上ここでは「観測距離」ということとする。いわば、観測環境に適した補正係数で第1計測手段101をキャリブレーションしたうえで、その結果(観測距離)を利用するわけである。なお補正係数は、計測基準距離を初期基準距離で除した値とすることもできるし(この場合は、補正係数の逆数を乗ずることで観測距離を求める)、計測基準距離と初期基準距離の関係を表す種々の関数によって求められる値とすることもできる。
(観測値記憶手段)
観測値記憶手段104は、定期的(あるいは断続的)に得られる第1観測値(第1観測手段101による観測結果)と第2観測値(第2観測手段102による観測結果)を記憶するものであり、補助計測手段103によって得られる初期基準距離や計測基準距離を記憶することもできる。この観測値記憶手段104は、例えばデータベースサーバに構築することができ、観測点Aの周辺に配置してローカルなネットワーク(LAN:Local Area Network)で各観測機器と接続(データ通信)することもできるし、インターネット経由(つまり無線通信)で保存するクラウドサーバとすることもできる。
(補正係数算出手段と基準変位算出手段)
補正係数算出手段105は、上記した補正係数を算出する手段である。具体的には、観測値記憶手段104から初期基準距離と計測基準距離を読み出し、あらかじめ定めた関係式(例えば、初期基準距離/計測基準距離)を用い補正係数を算出する。基準変位算出手段106は、観測距離を算出するとともに、任意の2時期の観測距離から「基準変位」を求める手段である。具体的には、観測値記憶手段104から読み出した第1観測値に補正係数(あるいはその逆数)を乗じて観測距離を算出し、2時期の観測距離の差分を基準変位として求める。
(変位分布算出手段)
既述したとおり、干渉SARで得られる位相差は波長の端数分の差であって整数分の波長差までは分からない。例えば、1波長が17mmで得られた位相差分が3mmだとすると、この場合の変位は3mmなのか、20mm(3mm+17mm)なのか、あるいは54mm(3mm+3×17mm)なのか特定することができない。ところが、第2観測値の差分(例えば、縞模様のSAR干渉画像)と基準変位(計測点Bにおける変位)を対比すれば、波長部分(例示ではn×17mm)を推定することができる。すなわち、SAR干渉画像のうち計測点Bを含む領域の位相差分が3mm、そして計測点Bの基準変位が19mmであれば、計測点Bを含む領域の変位は20mm(3mm+17mm)と考えるべきであり、すなわちこの場合のSAR干渉画像の各領域(同位相差レンジ)には、その変位として「位相差分の長さ+1波長」を与えるのが妥当である。
変位分布算出手段107は、「基準変位」と「2時期の第2観測値の差分(干渉SARの結果)」に基づいて「変位分布」を算出する手段である。具体的には、「基準変位の大きさ」と「合成開口レーダーか照射する電波の波長」とを対比することで、「2時期の第2観測値の差分」のうちの整数分の波長差を推定し、その結果から変位分布(例えばSAR干渉画像)を算出する。なお、変位分布を算出するに当たっては、第2観測値の差分の値をそのまま用いることもできるし、基準変位に基づいて補正した値を用いることもできる。上記の例では、計測点Bを含む領域の第2観測値の差分が20mm、そして計測点Bの基準変位が19mmであるが、基準変位にかかわらず「位相差分の長さ+1波長」として変位分布を算出することもできるし、計測点Bを含む領域の第2観測値の差分を20mmから19mm(基準変位)に補正し、他の領域も同様に(比率や差分を用いて)補正したうえで変位分布を算出することもできる。ここで算出された変位分布は、ディスプレイやプリンタといった出力手段109に出力される。
(計測点抽出手段)
変位分布算出手段107が変位分布を作成するには、第2観測値の差分と基準変位を対比する必要があり、第2観測値の差分のうち計測点Bを含む領域(同位相差レンジ)を特定しなければならない。計測点抽出手段108は、第2観測値の差分の中から計測点Bの位置を抽出する手段である。この場合、あらかじめ計測点Bの位置に、コーナーリフレクターなどSARの電波を強く反射する反射板を設置しておくとよい。計測点抽出手段108は、最も強く反射した(反射強度が最大の)受信データの反射位置を計測点Bとして推定し、その推定した計測点Bを含む領域の差分を抽出する。そして変位分布算出手段107は、計測点抽出手段108が抽出した計測点Bを含む領域の差分と、基準変位とを対比する。
(処理の流れ)
図4は、動態監視システム100の主な処理の流れを示すフロー図である。なおこのフロー図では。中央の列に実施する処理を示し、左列にはその処理に必要な入力情報を、右列にはその処理から生ずる出力情報を示している。
切土のり面の監視を開始する前に、あらかじめ補助計測手段103によって初期基準距離の観測を取得する(Step101)。切土のり面の監視が開始すると、定期的(あるいは断続的)に、第1計測手段101によって第1観測値を取得し(Step102)、第2計測手段102によって第2観測値を取得し(Step103)、そして補助計測手段103によって計測基準距離を取得する(Step104)。
計測基準距離を取得すると補正係数算出手段105が補正係数を算出し(Step105)、基準変位算出手段106が観測距離を求めるとともに基準変位を算出し(Step106)、変位分布算出手段107が変位分布を算出する(Step108)。変位分布を算出するに当たっては、計測点抽出手段108が計測点Bの位置を推定し、その計測点Bを含む領域の差分を抽出することもできる(Step107)。
変位分布が算出されると出力手段109に出力し、各変位があらかじめ定めた閾値を超えていないか確認する(Step109)。このとき、閾値を超えている変位があれば(Yes)、その程度に応じて対策が必要か、必要であればその時期や具体的工法などの検討を行う(Step110)。一方、閾値を超えている変位がなければ(No)、引き続き切土のり面の監視(Step102~Step109)を行う。
2.動態監視方法
次に本願発明の動態監視方法について図を参照しながら説明する。なお、本願発明の動態監視方法は、ここまで説明した動態監視システム100を使用して行う方法であり、したがって動態監視システム100で説明した内容と重複する説明は避け、本願発明の動態監視方法に特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「1.動態監視システム」で説明したものと同様である。
図5は、本願発明の動態監視方法の主な工程を示すフロー図である。この図に示すように、切土のり面の監視を開始する前にいくつかの工程を行う。すなわち、観測点A(あるいはその付近)に第1観測手段101と第2観測手段102を設置し(Step201、Step202)、補助観測点Cに補助観測手段103を設置し(Step203)、そして補助観測手段103によって初期基準距離の観測を取得する(Step204)。
切土のり面の監視が開始すると、定期的(あるいは断続的)に、第1計測手段101によって第1観測値を取得し(Step205)、第2計測手段102によって第2観測値を取得し(Step206)、そして補助計測手段103によって計測基準距離を取得する(Step207)。
計測基準距離を取得すると補正係数算出手段105によって補正係数を算出し(Step208)、基準変位算出手段106によって観測距離を求めるとともに基準変位を算出し(Step209)、変位分布算出手段107によって変位分布を算出する(Step210)。変位分布を算出するに当たっては、計測点抽出手段108によって計測点Bの位置を推定し、その計測点Bを含む領域の差分を抽出することもできる。
変位分布が算出されると出力手段109に出力し、各変位があらかじめ定めた閾値を超えていないか確認する(Step211)。このとき、閾値を超えている変位があれば(Yes)対策の検討を行い(Step212)、一方、閾値を超えている変位がなければ(No)、引き続き切土のり面の監視(Step205~Step212)を行う。
本願発明の動態監視システム、及び動態監視方法は、自然斜面や、切土のり面、盛土のり面のほか、コンクリートダムなどのコンクリート構造物、埋立地や軟弱地盤地の変動を判断する際にも利用することができる。早期に変動を検出して速やかに対策することができ、すなわち社会資本となる種々の構造物を安全かつ迅速に施工することができることを考えれば、本願発明は産業上利用できるばかりでなく社会的にも大きな貢献を期待することができる発明である。
100 監視システム
101 (監視システムの)第1観測手段
102 (監視システムの)第2観測手段
103 (監視システムの)補助観測手段
104 (監視システムの)観測値記憶手段
105 (監視システムの)補正係数算出手段
106 (監視システムの)基準変位算出手段
107 (監視システムの)変位分布算出手段
108 (監視システムの)計測点抽出手段
109 (監視システムの)出力手段
A 観測点
B 計測点
C 補助観測点
D 不動点

Claims (4)

  1. 一部又は全部の変動が予測される対象物を動態監視するシステムであって、
    観測点又は該観測点付近に設置される測距計からなる第1観測手段と、
    前記観測点又は前記観測点付近に設置される合成開口レーダーからなる第2観測手段と、
    補助観測点に設置される測距計からなる補助観測手段と、
    前記第1観測手段による観測結果を第1観測値として記憶し、前記第2観測手段による観測結果を第2観測値として記憶する観測値記憶手段と、
    前記補助観測点から不動点までの基準距離をあらかじめ前記補助観測手段が観測した初期基準距離と、該基準距離を前記第1観測値と同時期又は略同時期に前記補助観測手段が観測した計測基準距離と、に基づいて補正係数を算出する補正係数算出手段と、
    前記補正係数によって前記第1観測値を補正することで観測距離を求めるとともに、2時期の該観測距離に基づいて基準変位を算出する基準変位算出手段と、
    前記基準変位、及び2時期の前記第2観測値の差分に基づいて、前記対象物の変位分布を算出する変位分布算出手段と、を備え、
    前記観測点、前記補助観測点、及び前記不動点は、前記対象物から離れた位置に設定されるとともに、該補助観測点は該観測点の近傍に設定され、
    前記第1観測値は、前記観測点から、前記対象物に設定された計測点までの距離であり、
    前記変位分布算出手段は、前記基準変位と、合成開口レーダーが照射する電波の波長と、を対比するとともに、該基準変位と、前記計測点の位置における前記第2観測値の差分と、を対比することで前記対象物の変位分布を算出する、
    ことを特徴とする動態監視システム。
  2. 前記変位分布算出手段は、前記計測点の位置における変位を前記基準変位の値としたうえで、前記対象物の変位分布を算出する、
    ことを特徴とする請求項1記載の動態監視システム。
  3. 前記計測点の位置に設置された反射板を反射した電波に基づいて、前記計測点の位置における前記第2観測値の差分を抽出する計測点抽出手段を、さらに備え、
    前記変位分布算出手段は、前記基準変位と、前記計測点抽出手段が抽出した前記計測点の位置における前記第2観測値の差分と、を対比する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の動態監視システム。
  4. 一部又は全部の変動が予測される対象物を動態監視する方法であって、
    測距計からなる第1観測手段を、観測点又は該観測点付近に設置する第1観測手段設置工程と、
    合成開口レーダーからなる第2観測手段を、前記観測点又は前記観測点付近に設置する第2観測手段設置工程と、
    測距計からなる補助観測手段を、補助観測点に設置する補助観測手段設置工程と、
    前記補助観測手段によって、あらかじめ前記補助観測点から不動点までの基準距離を観測して初期基準距離を得る初期基準距離観測工程と、
    前記第1観測手段によって、前記観測点から前記対象物に設定された計測点までの距離を、定期的又は断続的に観測して第1観測値を得る第1観測工程と、
    前記第2観測手段によって、前記対象物に電波を照射するとともに該対象物で散乱した反射波を受信して第2観測値を得る第2観測工程と、
    前記補助観測手段によって、前記第1観測値と同時期又は略同時期に、前記基準距離を観測して計測基準距離を得る補助観測工程と、
    前記初期基準距離と前記計測基準距離に基づいて補正係数を算出する補正係数算出工程と、
    前記補正係数によって前記第1観測値を補正することで観測距離を求めるとともに、2時期の該観測距離に基づいて基準変位を算出する基準変位算出工程と、
    前記基準変位、及び2時期の前記第2観測値の差分に基づいて、前記対象物の変位分布を算出する変位分布算出工程と、を備え、
    前記観測点、前記補助観測点、及び前記不動点は、前記対象物から離れた位置に設定されるとともに、該補助観測点は該観測点の近傍に設定され、
    前記第1観測値は、前記観測点から、前記対象物に設定された計測点までの距離であり、
    前記変位分布算出工程では、前記基準変位と、合成開口レーダーが照射する電波の波長と、を対比するとともに、該基準変位と、前記計測点の位置における前記第2観測値の差分と、を対比することで前記対象物の変位分布を算出する、
    ことを特徴とする動態監視方法。
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