以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PMの正面図及び背面図を図1及び図2に示しており、まず、この図を参照して、ぱちんこ遊技機PMの全体構成について概要説明する。なお、本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PMは、従来の第1種ぱちんこ遊技機に相当する機能を二つ混在した機種であり、第1の遊技(第1特別図柄遊技)と第2の遊技(第2特別図柄遊技)とを展開可能である。
<ぱちんこ遊技機の基本構成>
はじめに、図1を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの正面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機PM(単に「遊技機PM」とも称する)は、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3により横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2には、この前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス枠5が上下のヒンジ機構3を利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。前枠2には、遊技盤20が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠5の複層ガラスを通して遊技盤20の正面の遊技領域PAを視認可能に臨ませるようになっている。
ガラス枠5の前面側には、遊技の展開状況に応じて発光する枠ランプ(LEDランプ)10や、遊技の展開状況に応じて効果音を発生するスピーカ11が設けられている。ガラス枠5の下部には遊技球を貯留する上下の球皿(上球皿8及び下球皿9)が設けられており、上球皿8の正面中央には遊技者によって押圧操作される演出ボタン(演出スイッチ)15が設けられ、下球皿9の正面右側には遊技球の発射操作を行う発射ハンドル12が設けられている。以下では、便宜上、演出用の操作入力手段を「演出ボタン15」と称するが、本例における演出ボタン15とは、オン/オフ操作式のボタン型のスイッチ、操作入力の方向に応じた出力を行う十字型のスイッチ(十字キー、十字ボタン)、傾動操作式のレバー型のスイッチ、回転操作式のダイヤルスイッチ、遊技者の手が近付いたとき又は接触したときに出力を行う近接スイッチ、タッチセンサ、タッチパネルなど、あらゆる操作入力手段を含む概念で用いる。
遊技盤20は、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等の合成樹脂材料を用いて矩形平板状に形成された基板をベースとして構成されている。遊技盤20の前面には、外レール41及び内レール42が円弧状に固設されて遊技球が転動可能な略円形の遊技領域PAが区画形成されている。また、外レール41と内レール42とにより遊
技球を遊技領域PAへ案内するための案内通路(図示せず)が形成され、この案内通路における遊技球の出口開口の近傍位置(内レール42の先端部に)、該出口開口から遊技領域PA内へ放出された遊技球が再び案内通路へ逆戻りするのを防止する球戻り防止弁43が配設されている。この遊技領域PAには、風車や多数本の遊技釘とともに、第1始動口51、第2始動口52、作動ゲート53、大入賞口54、一般入賞口61,62,63,64などの各種入賞口の他、第1特別図柄表示装置71、第2特別図柄表示装置72、第1特図保留ランプ73、第2特図保留ランプ74、普通図柄表示装置75、普図保留ランプ76などの各種表示装置が設けられている。遊技領域PAの略中央にはセンター飾り21が配設されており、このセンター飾り21の中央開口を通して演出表示装置70の画面が視認可能に設けられている。
遊技領域PAは、略中央のセンター飾り21を基準として、センター飾り21の左側の領域(左打ちに対応した盤面領域)である左側領域PA1と、センター飾り21の右側の領域(右打ちに対応した盤面領域)である右側領域PA2とに区画される。センター飾り21の上部には、外レール41と略上下方向に対向する天板部22が一体形成されており、上記の案内通路の延長上において、天板部22と外レール41との間で遊技球が右側領域PA2へ通過可能な連絡通路44が形成されている。本実施形態において、左側領域PA1を流下する遊技球は、主として、センター飾り21の下方に配置された第1始動口51、一般入賞口61~63のいずれかに入球可能である。一方、右側領域PA2を流下する遊技球は、主として、センター飾り21の右方に配置された作動ゲート53、一般入賞口64、第2始動口52、大入賞口54のいずれかに入球可能である。遊技領域PAの下端には各入賞口に入球せずに転動流下した遊技球を遊技盤20の裏側へ排出するアウト口29が設けられている。以下、遊技盤20に設けられた各構成要素を順番に説明する。
第1始動口51は、第1特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第1始動口スイッチ511を備えている。この第1始動口51は、上方に向けた開口された常時開放型の入賞口であり、主として左側領域PA1を流下する遊技球(左打ちした遊技球)が入球可能となっている。第1始動口51への遊技球の入球は、第1特別図柄抽選の契機となる。なお、本実施形態では、第1特別図柄表示装置71において変動表示又は停止表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼称する。
第2始動口52は、第2特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第2始動口スイッチ521を備えている。この第2始動口51は、右打ちに対応した盤面領域である右側領域PA2に配設され、主として右側領域PA2を流下する遊技球(右打ちした遊技球)が入球可能となっている。第2始動口52への遊技球の入球は、第2特別図柄抽選の契機となる。なお、本実施形態では、第2特別図柄表示装置72において変動表示又は停止表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼称する。この第2始動口52は、一般に電チューと称される普通電動役物522と、この普通電動役物522を開閉駆動させるための普通電動役物ソレノイド523とを備える。普通電動役物522は、遊技球が入球可能又は入球容易な開放状態と、遊技球が第2始動口52に入球不能又は入球困難な閉鎖状態とに可変する。つまり、普通電動役物522は、開放状態に変位しなければ遊技球が第2始動口52へ入球し難い構造となっており、後述の所定の契機(普通図柄抽選に当選する契機)で開放状態となると遊技球の入球容易性が高くなる。この普通電動役物522は、第2始動口52を開閉するための前後スライド式の可動部材524を備えている。可動部材524は、第2始動口52を閉鎖して遊技球の入球を不能又は困難とする閉鎖位置(突出位置)と、第2始動口52を開放して遊技球の入球を可能又は容易とする開放位置(退避位置)との間で、前後方向(盤面と直交する方向)にスライド可能となっている。この可動部材524の上面は、前後方向に遊技球約1個分以上の通路幅を有して、正面視にて右側から左側へ向かって下り傾斜するように形成されている。そのため、可動部材524が閉鎖位置にある場合(第2始動口52が閉鎖状
態である場合)は、遊技球が可動部材524の上面を誘導路として流下可能となり、当該誘導路上を右方から左方に流下して普通電動役物522の左端から落下する。
作動ゲート53は、普通図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の通過を検出するための作動ゲートスイッチ531を備えている。なお、作動ゲート53への遊技球の通過は、第2始動口52を開放状態とするか否かを決定するための普通図柄抽選の契機となる。
大入賞口54は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選結果が大当り又は小当りとなった場合に開放状態となる横長方形状をなす入賞口として形成される。大入賞口54は、遊技球の入球を検出するための大入賞口スイッチ541と、一般にアタッカーと称される特別電動役物542と、この特別電動役物542を開閉駆動させるための大入賞口ソレノイド543とを備えている。特別電動役物542は、遊技球が入球可能又は入球容易な開放状態と、遊技球が大入賞口54に入球不能又は入球困難な閉鎖状態とに可変する。本例において大入賞口54は、遊技領域PAにおける右側領域PA2に設けられている。そのため、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)においては、遊技球を発射する際に、右側領域PA2を狙って打つ、いわゆる右打ちを行うことで、大入賞口54への入球が容易となっている。
一般入賞口61~63は、左打ちに対応した盤面領域である左側領域PA1に配設され、左側領域PA1を流下した遊技球が入球可能である。一般入賞口61~63は、遊技球の入球を検出するための左一般入賞口スイッチ611を備えている。この左一般入賞口スイッチ611は、コスト低減等の観点から、三つの一般入賞口61~63の共通センサ(シングルセンサ)として構成されており、いずれの一般入賞口61~63への遊技球の入球も検出が可能である。
一般入賞口64は、右打ちに対応した盤面領域である右側領域PA2に配設され、右側領域PA2を流下した遊技球が入球可能である。一般入賞口64は、遊技球の入球を検出するための右一般入賞口スイッチ641を備えている。なお、各一般入賞口61~64への遊技球の入球は特別図柄又は普通図柄の抽選の契機とはならないが、他の入賞口(作動ゲート53を除く)と同様に賞球獲得の契機となる。
第1特別図柄表示装置71は、遊技球が第1始動口51に入球したことを契機として、第1特別図柄の変動表示および確定表示を行う。この第1特別図柄表示装置71は、例えば8個のLEDランプから構成され、第1特別図柄の変動表示は当該ランプの点滅パターンに従って表現され、当該ランプの点滅が停止して点灯表示に切り替わることで第1特別図柄が確定表示される。
第2特別図柄表示装置72は、遊技球が第2始動口52に入球したことを契機として、第2特別図柄の変動表示および確定表示を行う。この第2特別図柄表示装置72は、例えば8個のLEDランプから構成され、第2特別図柄の変動表示は当該ランプの点滅パターンに従って表現され、当該ランプの点滅が停止して点灯表示に切り替わることで第2特別図柄が確定表示される。
第1特図保留ランプ73および第2特図保留ランプ74は、例えば2個のLEDランプからそれぞれ構成され、当該ランプの点灯・点滅表示によって第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数(それぞれ最大4個)を表現する。第1特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは大当り遊技の実行中に、第1始動口51への入球に基づき取得した乱数値に係る数であり、当該取得した乱数値を保留する、すなわち、当該取得した乱数値について当否判定許可条件(変動開始条件)を充足するまで
当否判定が一旦保留されることになった数を示している。同様に、第2特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは大当り遊技の実行中に、第2始動口52への入球に基づき取得した乱数値に係る数であり、当該取得した乱数値を保留する、すなわち、当該取得した乱数値について当否判定許可条件(変動開始条件)を充足するまで当否判定が一旦保留されることになった数を示している。
普通図柄表示装置75は、例えば2個のLEDランプから構成され、普通図柄の変動表示及び確定表示を行う。普図保留ランプ76は、例えば4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が普通図柄変動の保留数(まだ実行されていない普通図柄変動の数)に相当する。なお、普通図柄表示装置75の左側には、大当り遊技におけるラウンド遊技(単位遊技)の回数(ラウンド数:特別電動役物542が連続して作動する回数)を表示するラウンド表示器77が設けられている。
演出表示装置70は、主として、第1特別図柄又は第2特別図柄と連動して変動表示・停止表示する装飾図柄の変動演出や大当りの期待度を予告的に示唆又は報知する予告演出を含む演出画像を表示するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球に対応した保留表示を行う。具体的には、演出表示装置70の画面上に、装飾図柄の変動表示や予告演出表示などが実行される装飾図柄表示領域700と、第1特図保留ランプ73および第2特図保留ランプ74と同期して第1特別図柄およぶ第2特別図柄の保留画像が表示される保留画像表示領域710と、当該変動表示に対応する変動中画像が表示される変動中画像表示領域720が設けられている。本実施形態では、演出表示装置70として、液晶表示装置を採用している。装飾図柄表示部700には、所定の有効ライン(不図示)上に、装飾図柄の変動表示領域となる三列の表示領域(左図柄表示領域Z1、中図柄表示領域Z2、右図柄表示領域Z3)が設けられており、左図柄表示領域Z1に対応して装飾図柄の左図柄、中図柄表示領域Z2に対応して装飾図柄の中図柄、右図柄表示領域Z3に対応して装飾図柄の右図柄がそれぞれ停止表示されるようになっている。保留画像表示部710には、第1特別図柄の作動保留球に対応する保留画像(保留アイコン)と、第2特別図柄の作動保留球に対応する保留画像(保留アイコン)とが表示される。保留画像は、特別図柄の作動保留球の発生順(入球順)に従って順番に表示され、第1特別図柄の保留画像として最大で4個、第2特別図柄の保留画像として最大で4個の表示が可能である。また、変動中画像表示領域720には、現在実行中の当該変動表示に対応する変動中画像(変動中アイコン)が表示される。
センター飾り21は、演出表示装置70の周囲に設置され、遊技球の流路、演出画面の保護、装飾等の機能を有する。このセンター飾り21には、遊技の展開状況に応じた演出動作を実行する可動役物24が設けられている。可動役物24は、駆動源としてモータM(例えば、ステッピングモータ)を備えて構成されている。また、遊技盤20には、遊技の展開状況に応じて発光する盤ランプ(LEDランプ)25が設けられている。以下の説明では、便宜上、枠ランプ10および盤ランプ25を総称して「演出ランプLP」とも称する。
続いて、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの背面側の基本構造を説明する。前枠2の背面側には、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりも幾分小型の矩形枠状に形成された基枠体をベースとしてなる裏セット盤30が、上下のヒンジ機構3を介して前枠2後方に横開き開閉及び着脱が可能に連結されている。この裏セット盤30には、前面開放の矩形箱状をなす裏セットカバー30Cが着脱自在に装着されており、常には前枠2に取り付けられた遊技盤20の裏面側を覆って配設されている(これにより後述する主制御基板100、演出制御基板200、画像制御基板300が裏セットカバー30Cにより覆われる)。
裏セット盤30の各部には、多数個の遊技球を貯留する貯留タンク31、貯留タンク31から右方に緩やかな下り傾斜を有して延びるタンクレール32、タンクレール32の右端部に繋がり下方に延びる球供給通路部33、球供給通路部33により導かれた遊技球を払い出す賞球払出ユニット34、賞球払出ユニット34から払い出された遊技球を上球皿6に導くための賞球通路部35などが設けられている。
遊技盤10の背面側には、ぱちんこ遊技機PMの作動を統括的に制御する主制御基板100や、演出全般の制御を行う演出制御基板200、遊技展開に応じた画像表示、効果音の制御を行う画像制御基板300、などが取り付けられている。これに対して、裏セット盤30の背面側には、遊技球の発射及び払い出しに関する制御を行う払出制御基板400や、遊技施設側から受電して各種制御基板や電気・電子部品に電力を供給する電源基板500、遊技機PMの外部に外部情報信号(外端信号)を出力する外部情報端子板600(図3を参照)などが取り付けられている。なお、これらの制御基板は、不正改造防止のため、カシメ構造及び封印シール構造を有する透明樹脂製の基板ケースに収容されたアッセンブリ状態で遊技盤20背面又は裏セット盤30背面の所定位置にそれぞれ配設される。これらの制御基板とぱちんこ遊技機PM各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)を介して相互に接続されて、ぱちんこ遊技機PMが作動可能に構成されている。
<ぱちんこ遊技機の制御構成>
次に、図3を追加参照して、本実施形態に係るぱちんこ遊技機PMに搭載された各制御基板について説明する。図3は、ぱちんこ遊技機PMの制御構成を示す制御ブロック図である。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路104とを備えて構成された主制御マイコン(ワンチップマイコン)110を搭載しており、メインCPU101がROM102に記憶された制御プログラムに従って遊技進行に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、主制御基板100には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、メインCPU101が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、リアルタイム割込みの発生や時間計測を可能とするCTC回路、メインCPU101によるプログラム処理(ソフトウェア乱数)とは別系統として動作して所定の乱数(内蔵乱数)を生成する乱数生成回路などが搭載されており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
メインCPU101は、各スイッチからの検出情報などに基づき、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。RAM103は、電源基板500において生成されるバックアップ電源によってバックアップされる不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。RAM103のバックアップ領域は、電源断が生じた場合、当該電源断時に保持していたスタックポインタや各レジスタ等のデータを記憶しておくためのエリアとなっており、電源投入時(電源断復帰時)には当該バックアップ領域の情報に基づいて遊技機の状態が電源断前の状態に復帰されるようになっている。
また、主制御基板100は、第1始動口スイッチ511、第2始動口スイッチ521、作動ゲートスイッチ531、大入賞口スイッチ541、左一般入賞口スイッチ611、右一般入賞口スイッチ641などと電気的に接続されており、I/Oポート回路104を介して、各種スイッチからの検出信号をメインCPU101に入力する。また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置71、第2特別図柄表示装置72、第1特図保留ランプ
73、第2特図保留ランプ74、普通図柄表示装置75および普図保留ランプ76に電気的に接続されるとともに、普通電動役物ソレノイド523、特別電動役物ソレノイド543に電気的に接続されており、I/Oポート回路104を介して、メインCPU101からの制御信号を各種表示手段および各種ソレノイドに送信する。また、主制御基板100は、外部情報端子板600に電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、メインCPU101からの遊技情報信号を外部端子板600に送信する。この外部情報端子板600は、主制御基板100から送信された遊技情報信号に基づいて、各種の外部情報信号を遊技機PMの外部に設置された外部装置(データ表示器、ホールコンピュータなど)に送信する。なお、主制御基板100から送信される遊技情報信号は、例えば払出制御基板300などを介して、外部情報端子板600に入力されるものであってもよい。
主制御基板100と演出制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から演出制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から演出制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。演出制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできない。
演出制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路204とを備えて構成された演出制御マイコン(ワンチップマイコン)210を搭載しており、サブメインCPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、演出制御基板200には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、サブメインCPU201が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、システムクロックに基づき各種信号を出力するTPU回路、TPU回路からの信号などに基づきタイマ割込み等の各種割込みを起動させる割込みコントローラ、シリアルデータを入出力するためのシリアル通信回路などが搭載されており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
演出制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、画像制御基板300へ画像および音響を指示する画像制御コマンド、ランプ接続基板91を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)、モータドライバ92を制御するための駆動制御信号(駆動データ)などを生成する。演出制御基板200は、画像制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが演出制御基板200から画像制御基板300へ送信される一方、その応答として、この画像制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が画像制御基板300から演出制御基板200へ送信される。
また、演出制御基板200は、複数のLEDドライバを搭載したランプ接続基板91と電気接続されており、シリアル通信回路を介して、ランプ接続基板91を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)を送信する。なお、本例では、演出制御基板200とランプ接続基板91とは、クロック同期式のシリアル通信が採用されており、ランプデータ伝送用のデータ線とは別の信号線(クロック線)で送信されるクロック信号に同期して、ランプ制御信号が当該データ線を介して1ビットずつ送信される。ランプ接続基板91は、演出制御基板200から送信されるLED駆動用のランプ制御信号を受けて機能するLEDドライバを内蔵しており、このランプ制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、演出ランプLPに対して駆動電流を供給又は遮断して、演出ラ
ンプLPを点灯又は消灯させる制御を行う。
さらに、演出制御基板200は、複数のモータドライバ92と電気接続されており、I/Oポート回路204を介して、モータドライバ92を制御するための駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ92へ送信する。モータドライバ92は、演出制御基板200から送信される役物駆動用の駆動制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、各可動役物24のステッピングモータに対して駆動電流を供給又は遮断して、各可動役物24を動作させる制御を行う。なお、モータドライバ92へのデータ送信はパラレル通信方式が採用されている。
画像制御基板300は、演出制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路304とを備えて構成された画像制御マイコン(ワンチップマイコン)310を搭載しており、サブサブCPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、画像制御基板300には、図示省略するが、サブサブCPU301から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、サブサブCPU301から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、サブサブCPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した映像信号(画像データ)を演出表示装置に送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、サブサブCPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、これを合成処理して生成した音響データを増幅器(デジタルアンプ)を介してスピーカ11に出力する。
払出制御基板400は、払出CPU401、ROM402およびRAM403を主体として構成されている。払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて賞球払出ユニット34を駆動させて賞球を払い出すための制御を実行するとともに、発射ハンドル12の操作量に基づき球送り機構13と発射機構14とを同期的に駆動させて遊技球の発射の制御を実行する。
電源基板500は、詳細図示を省略するが、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、各制御基板で使用される通常時の電源を生成するための通常電源回路と、バックアップ電源を生成するためのバックアップ電源回路と、電圧低下による電源断を監視するための電源断監視回路と、を具備して構成され、各制御基板や遊技用機器等の電子・電気部品に必要な電源を供給する。電源基板500には、電源回路を起動させるための電源スイッチが接続されており、遊技島の電源装置から1次電源が供給されていることを前提として、該電源スイッチがオンになると、電源基板500の通常電源回路から各制御基板などに所定の電源が供給される。電源基板500は、遊技島の電源装置からの電源供給が遮断されたことを検出可能に構成されており、電源断の検出時にはその旨を報知する電源断信号(NMI信号)を主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板400に送信する。なお、バックアップ電源回路は、遊技島の電源装置からぱちんこ遊技機PMに電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。また、電源基板500には、ぱちんこ遊技機PMの電源投入時に、主制御基板100のRAM103の一時記憶内容を一旦消去して初期値を設定するためのRAMクリアスイッチ(図示せず)が接続されている。なお、RAMクリアスイッチは、電源基板500ではなく、例えば主制御基板100に接続される構成であってもよい。
外部情報端子板600は、主制御基板100からの遊技情報信号に基づき、遊技機PMの外部に外部情報信号(外端信号)を出力する。外部情報端子板600が外部情報として機外の外部装置に出力する外部情報信号には、例えば、大当り信号、連荘中信号、図柄確定信号、賞球信号、扉枠開放信号、磁気センサ異常信号、断線短絡電源異常信号、異常センサ検知(入球通過時間異常等)信号などが含まれるが、公知の技術であるため、以下では説明を省略する。また、本遊技機PMの外部に設置された外部装置には、データ表示器や、ホールコンピュータなどがある。データ表示器は、遊技機PMの上部に設置されて、遊技機PMから出力される外部情報信号に基づき、遊技機PMの動作状態に関するデータ(遊技情報)を表示する装置である。このデータ表示器に表示された遊技情報は、遊技者が遊技機を選択するうえで有益な判断材料となる。ホールコンピュータは、遊技店内のホールに設置された各遊技機から出力される外部情報信号に基づき、各遊技機(本遊技機PMもその一つである)の動作状態を集計して、各遊技機の稼働状況などを管理する装置である。このホールコンピュータは、データ表示器を介して本遊技機PMに電気接続されていても、データ表示器を介さずに本遊技機PMに電気接続されていてもよい。
<ぱちんこ遊技機の基本動作>
以上のように構成される、ぱちんこ遊技機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島に固定設置され、前枠2、ガラス枠5等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、上球皿8に遊技球を貯留させて発射ハンドル12を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル12が回動操作されると、上球皿8に貯留された遊技球が、ガラス枠5の背面側に配設される球送り機構13によって1球ずつ発射機構14に送り出され、該発射機構14により遊技領域PAに打ち出される。このとき、発射ハンドル12を所定量未満で操作したときは、遊技球は右側領域PA2へ到達せず、左側領域PA1を流下する。この左側領域PA1には、遊技球を第1始動口51や一般入賞口61~63へ向けて流下させるための左側流路が形成されている。一方、発射ハンドル12を所定量以上で操作したときは、遊技球は右側領域PA2に到達し、右側領域PA2を流下する。この右側領域PA2には、遊技球を作動ゲート53、一般入賞口64、第2始動口52、大入賞口54へ向けて流下させるための右側流路が形成されている。このように左側領域PA1又は右側領域PA2を流下する遊技球は、これら左側領域PA1又は右側領域PA1にて振り分けられた経路に応じて、第1始動口51、第2始動口52、作動ゲート53、大入賞口54、一般入賞口61~64のいずれかに入球し得る一方で、いずれの入賞口にも入球しなかった場合はアウト口29へ流下される。
遊技領域PAを流下する遊技球が、第1始動口51、第2始動口52、大入賞口54、一般入賞口61~63のいずれかに入球すると、その入賞口の種別に応じた賞球が賞球払出ユニット34により上球皿8又は下球皿9へ払い出される。本実施形態において、各入賞口に遊技球が1球入球したときに払い出される賞球数(「単位賞球数」と呼称する)として、第1始動口51は「4個」、第2始動口52は「1個」、一般入賞口61~64は「3個」、大入賞口54は「15個」が設定されている。なお、各入賞口の単位賞球数は、本実施形態に例示したもに限定されるものではなく、他の単位賞球数を適用してもよい。例えば、単位賞球数として、第1始動口51は「4個」、第2始動口52は「3個」、一般入賞口61~64は「5個」、大入賞口は「10個」などとしてもよい。
遊技球が第1始動口51又は第2始動口52に入球すると、特別図柄の抽選乱数値が取得され、当該乱数値を所定の上限個数まで特別図柄の作動保留球として一時記憶する。そして、所定の始動条件(後述の特別図柄の変動開始条件)が成立する場合に、最先の作動保留球に係る抽選乱数値に対して特別図柄の当否判定、図柄判定、変動パターン判定を行い、この判定結果に応じた態様で、第1特別図柄表示装置71又は第2特別図柄表示装置72において特別図柄が変動表示されるとともに、演出表示装置70において装飾図柄が
変動表示される。特別図柄および装飾図柄の変動表示は、前記選択された変動パターンに応じた変動時間の経過後に同期的に停止表示される。
第1特別図柄又は第2特別図柄が大当りを示す停止態様で確定表示された場合、通常遊技よりも遊技者にとって有利となる特別遊技(大当り遊技)に移行する。この大当り遊技の各ラウンド遊技(単位遊技)において、大入賞口54を1回又は複数回だけ開放状態に変化させる開閉動作が行われる。大入賞口54に規定カウント数の遊技球が入球するか、或いは、大入賞口54の開放時間が開放限度時間に到達すると、実行中のラウンド遊技が終了する。ここで、大当りを示す装飾図柄の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する態様である。本実施形態では、特別図柄および装飾図柄が大当りを示す停止態様で確定表示されると、大当り遊技として、複数回のラウンド遊技(単位遊技)が実行される。
本実施形態では、所定の大当りに当選すると、大当り遊技の終了後から特別図柄の変動回数が所定の終期回数に達するまで、特別図柄の確率変動機能が作動する場合がある。特別図柄の確率変動機能が作動した場合には、特別図柄抽選の大当り確率が通常の低確率状態から高確率状態へ移行するため、新たな大当り(大当り遊技)が比較的早期に発生するようになる。なお、特別図柄の確率変動機能は、次回の大当りが発生するまで継続するものとしてもよい。また、上記所定の終期回数として、実質的に次回の大当り発生までの変動表示回数に相当する「10000回」を設定してもよい。
また、大当り遊技が終了した後は、特別図柄の確率変動機能に付随して又は独立して、特別図柄の変動時間短縮機能が作動する場合がある。特別図柄の変動時間短縮機能が作動すると、特別図柄及び装飾図柄の平均的な変動時間が通常よりも短縮される傾向となり、単位時間当たりの特別図柄抽選回数が向上する(単位時間当たりの大当りの獲得容易性を高めることができる)。
さらに、大当り遊技が終了した後は、特別図柄の変動時間短縮機能に付随して又は独立して、電チューサポート機能(単に「電サポ」とも呼称する)が作動する場合がある。電チューサポート機能は、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、普通電動役物522の開放延長機能が作動することにより、第2始動口52への入球容易性が高められる状態(「入球容易状態」とも称する)である。なお、普通図柄の確率変動機能が作動すると、普通図柄の当選確率が通常状態よりも高まる状態となる。普通図柄の変動時間短縮機能が作動すると、普通図柄の変動時間が短縮される状態となる。普通電動役物522の開放延長機能が作動すると、普通電動役物522の開放時間が通常状態よりも延長された状態となる。この入球容易状態においては、一定時間あたりの普通図柄の変動回数が通常よりも増加する可能性が高まる上、第2始動口52への入球容易性も高まるため、第2始動口52への入球数が増加する可能性も向上する。したがって、電チューサポート機能の作動により、その期間中は第2始動口52への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち球をほとんど減らさずに遊技を継続することが可能となる。つまり、遊技球の発射球数に対する賞球数の割合である「ベース」が高くなる。以下では、電チューサポート機能が作動している状態を「高ベース状態」、電チューサポート機能が作動していない状態を「低ベース状態」とも呼称する。
<ぱちんこ遊技機の主要な機能構成>
次に、図4を追加参照しながら、本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PM(主として主制御基板100/演出制御基板200)の各種機能について説明する。なお、図4は本遊技機PM(主として主制御基板100/演出制御基板200)の機能ブロック図である。
主制御基板100は、図4に示すように、入球判定手段110、遊技抽選乱数発生手段120、保留制御手段130、事前判定手段135、特別図柄抽選処理手段140、普通
図柄抽選処理手段145、特別遊技制御手段150、図柄表示制御手段155、電動役物制御手段160、遊技状態制御手段165、エラー監視制御手段170、メイン情報記憶手段180、コマンド送受信手段190、を含む。なお、主制御基板100における上述の各手段は、主制御基板100上に設けられたメインCPU101、ROM102、RAM103、電子回路等のハードウェア及びROM102等に格納された制御プログラム等のソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
入球判定手段110は、第1始動口スイッチ511、第2始動口スイッチ521、作動ゲートスイッチ531、大入賞口スイッチ541、一般入賞口スイッチ611,641などからの検出信号に基づき、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、第1始動口スイッチ511にて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「第1始動口入賞コマンド」と称する)を生成し、第2始動口スイッチ521にて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「第2始動口入賞コマンド」と称する)を生成し、作動ゲートスイッチ531にて遊技球の通過を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「作動ゲート入賞コマンド」と称する)を生成し、大入賞口スイッチ541にて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「大入賞口入賞コマンド」と称する)を生成し、一般入賞口スイッチ611,641にて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「一般入賞口入賞コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。
遊技抽選乱数発生手段120は、主制御マイコン110の乱数生成回路で生成した内蔵乱数をソフトウェアで取り込み、これに後述の特別図柄当りソフト乱数を加算することで、特別図柄の当否抽選に使用される特別図柄当り乱数を生成する。また、遊技抽選乱数発生手段120は、メインCPU101のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、当り乱数生成のために前述の内蔵乱数に加算される特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当りソフト乱数の1周期の更新が終了した後に新たな更新がなされるための初期値を決定するための特別図柄当りソフト初期値乱数、特別図柄の停止図柄として当り図柄(条件装置を作動させることとなる図柄の組合せ)の決定に使用する特別図柄停止図柄乱数、特別図柄停止図柄乱数の1周期の更新が終了した後に新たな更新がなされるための初期値を決定するための特別図柄停止図柄初期値乱数、特別図柄の変動パターンの選択に使用するための特別図柄変動パターン乱数、特別図柄の変動付加パターンの選択に使用するための特別図柄変動付加パターン乱数、普通図柄の当否抽選に使用するための普通図柄当り乱数、普通図柄当り乱数の1周期の更新が終了した後に新たな更新がなされるための初期値を決定するための普通図柄当り初期値乱数、普通図柄の変動パターンの選択に使用するための普通図柄変動パターン乱数などが含まれる。これらのソフトウェア乱数の更新時期としては、タイマ割込み処理が発生する毎に1回更新(インクリメントやデクリメント、素数の加算など)し、また、初期値乱数についてはタイマ割込み処理を実行していない間(ループ処理中)も割込み周期の残余時間を利用して更新する。
保留制御手段130は、特別図柄保留制御手段131、普通図柄保留制御手段132、を含む。
特別図柄保留制御手段131は、第1始動口51又は第2始動口52への遊技球の入球を契機として、特別図柄遊技に係る抽選乱数値である、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値、特別図柄変動付加パターン乱数値、を取得して、当該乱数値を第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報として管理する。特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報をそれぞ
れ所定の上限個数(4個)まで、当該保留球の入球順序と結合したかたちでメイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域に一時記憶する。
第1特別図柄保留格納領域および第2特別図柄保留格納領域には、各始動口51,52への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、作動保留球情報として、特別図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、特別図柄変動パターン乱数、特別図柄変動付加パターン乱数値を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。作動保留球情報は、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に格納される一方、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に消化される(先入れ先出しの原則)。また、保留1記憶領域の保留球情報が消化されると、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の番号の記憶領域にそれぞれシフトするとともに、保留4記憶領域の内容をゼロクリアする。
また、特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1特別図柄保留球数カウンタと、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2特別図柄保留球数カウンタとを有している。特別図柄保留制御手段131は、特別図柄の作動保留球数の更新処理として、特別図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
また、特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数を更新(加算又は減算)したとき、当該保留球数の更新情報を含む演出制御コマンド(「図柄記憶数コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。この1コマンドには、第1特別図柄の作動保留球数と第2特別図柄の作動保留球数との両方の情報が含まれる。なお、原則として、各特別図柄の作動保留球は入球した順番に消化されることになるが、本実施形態では、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動表示を優先的に実行する、いわゆる優先消化を採用するため、第2特別図柄遊技に係る作動保留球が存在する間は、第1特別図柄遊技に係る作動保留球の存在に関係なく、第2特別図柄遊技に係る作動保留球を優先的に消化するように構成されている。なお、この優先消化の下では、第2特別図柄の作動保留球が存在する場合は、第1特別図柄の作動保留球が存在していたとしても、第1特別図柄の作動保留球の消化が保留されることになる。
普通図柄保留制御手段132は、作動ゲート53への遊技球の入球を契機として、普通図柄遊技に係る抽選乱数値である、普通図柄当り乱数値、普通図柄当り図柄乱数値、普通図柄変動パターン乱数値、を取得して、当該乱数値を普通図柄の作動保留球情報として管理する。普通図柄保留制御手段132は、普通図柄の作動保留球情報を所定の上限個数(4個)まで、当該保留球の入球順序と結合したかたちでメイン情報記憶手段180の普通図柄保留格納領域に一時記憶する。また、普通図柄保留制御手段132は、普通図柄の作動保留球数をカウントするための普通図柄保留球数カウンタを有している。普通図柄保留制御手段132は、作動普通図柄の保留球数の更新処理として、普通図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
事前判定手段135は、所定の事前判定タイミングにて特別図柄の作動保留球を取得した場合、当該作動保留球を対象として先読み予告のための事前判定を実行する。上記の事前判定タイミングの一例としては、(1)当り待ち中、且つ、電チューサポート機能が未
作動中に第1特別図柄の作動保留球を取得した場合、(2)当り待ち中、かつ、電チューサポート機能が作動中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、のうちのいずれかの条件を満足するときである。なお、上記事前判定タイミングは一例であり、遊技機仕様に合わせて事前判定タイミングを変更(例えば、普通電動役物を有さない第2特別図柄に係る始動口を有し、通常時に8個保留が溜められる機種では上記(1)を第1特別図柄のみならず第2特別図柄も対象にする、等)したり、事前判定タイミングを設けずいつでも事前判定を行う仕様を採用したりしてもよい。また、各遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の作動保留球のみを事前判定の対象としてもよく、例えば、通常遊技状態においては第1特別図柄の作動保留球のみを事前判定の対象とし、時短遊技状態、潜伏確変遊技状態、確変遊技状態においては第2特別図柄の作動保留球のみを事前判定の対象とすることが好適である。具体的には、事前判定手段135は、今回取得した作動保留球に対応する乱数値をメイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域から読み出して、当否の事前判定(当否事前判定)、図柄の事前判定(図柄事前判定)、変動パターンの事前判定(変動パターン事前判定)を順次実行する。各事前判定で用いられる事前判定テーブルは、図示省略するが、当否事前判定用テーブル、図柄事前判定用テーブル、変動パターン事前判定用テーブルのそれぞれが乱数の総数に相当する領域が複数の領域に区画され、この領域(判定置数)ごとに、抽選ID(事前判定の結果を示す番号(「事前判定番号」とも称する))が割り当てられている。そのため、この事前判定の結果は、後述の特別図柄抽選処理手段140による本抽選の結果(当否判定の結果、図柄判定の結果、変動パターン判定の結果)に準ずるものとなっている。なお、当否事前判定用テーブルや図柄事前判定用テーブルなどは、実際に変動を開始するときに抽選に使用する当否抽選テーブルや図柄抽選テーブルなどと同じものであってもよい。ここで、変動パターン事前判定用テーブルは、変動開始時の遊技状況(確変の有無、時短の有無、特殊な変動パターンテーブルを参照する期間である限定頻度期間中か否か、保留球数など)が変化する可能性があることから、前述のように、複数の領域の何れに含まれるかを判定する方が望ましい。また、変形例として、上記の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域に格納する前に一時的に記憶されるメインCPU101上のレジスタ等の乱数値を事前判定するように構成してもよい。そして、事前判定手段135は、事前判定の結果(事前判定番号)の情報を含む演出制御コマンド(「事前判定コマンド」と称する)を順に生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
特別図柄抽選処理手段140は、特別図柄当否判定手段141、特別図柄停止図柄判定手段412、特別図柄変動パターン判定手段143、を含む。特別図柄抽選処理手段140は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動開始条件が成立したとき、メイン情報記憶手段180における特別図柄保留格納領域の最先の記憶領域(保留1記憶領域)に格納された特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値、特別図柄変動付加パターン乱数値を読み出して、これをメイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域、特別図柄図柄判定領域、特別図柄変動パターン判定領域、特別図柄変動付加パターン判定領域にそれぞれ格納する。ここで、「第1特別図柄の変動開始条件が成立する」とは、(A1)大当り中ではないこと、(A2)第1特別図柄および第2特別図柄が変動待機中であること、(A3)第1特別図柄の作動保留球が存在すること、の全ての条件を満足したときである。また、「第2特別図柄の変動開始条件が成立する」とは、(B1)大当り中ではないこと、(B2)第1特別図柄および第2特別図柄が変動待機中であること、(B3)第2特別図柄の作動保留球が存在すること、の全ての条件を満足したときである。なお、第1特別図柄の変動開始条件と第2特別図柄の変動開始条件とが同時に成立しているときは、前記の優先消化のもと、第2特別図柄の変動開始条件を優先的に処理する。
特別図柄当否判定手段141は、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域か
ら特別図柄当り乱数値を読み出して当否判定を実行し、当該判定結果が、大当り、小当り、はずれ、のいずれに該当するかを決定する。この当否判定の結果は、メイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに一時記憶され(例えば、大当りデータ「55H」、小当りデータ「33H」、はずれデータ「00H」)、以降の処理で使用された後、特別図柄の変動停止時にクリアされる。特別図柄当否判定手段141は、この当否判定の際に参照される特別図柄当否抽選テーブルを保持する。
ここで、図5は、特別図柄当否抽選テーブルを模式的に示す図である。図5(A)は特別図柄の確率変動機能が作動していない遊技状態(低確率状態)において参照され、図5(B)は特別図柄の確率変動機能が作動している遊技状態(高確率状態)において参照される。特別図柄当否抽選テーブルには、特別図柄当り乱数値の乱数範囲と、特別図柄の当否判定の結果(大当り、はずれ)とが対応付けられている。図5に示すように、特別図柄の当否判定において、特別図柄の確率変動機能が作動していない遊技状態(低確率状態)では、特別図柄当り乱数値が「0~204」の範囲に該当する場合に大当りとなり、特別図柄の確率変動機能が作動している遊技状態(高確率状態)では、特別図柄当り乱数値が「0~1506」の範囲に該当する場合に大当りとなる。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、大当りの当選確率が低確率の「1/319.69」から高確率の「1/43.49」に変動する。このように大当りの当選確率は遊技状態に応じて変化するが、第1特別図柄の当否判定と第2特別図柄の当否判定とで大当りの当選確率は等しく設定されている。なお、本実施形態では、特別図柄の当否判定の結果として「小当り」を設定していないが、特別図柄の当否判定の結果として「小当り」を設定してもよい。小当りの当選確率は、遊技状態(低確率状態、高確率状態)に関係なく、同じ当選確率に設定される。
特別図柄停止図柄判定手段142は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選の結果に基づいて、第1特別図柄又は第2特別図柄の停止図柄を決定する。特別図柄停止図柄判定手段142は、図6に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄(大当り種別)を決定する際に参照される第1特別図柄大当り図柄テーブルおよび第2特別図柄大当り図柄テーブルを有している。本実施形態において、「特定大当り」とは大当り遊技の終了後に特別図柄の確率変動機能を作動させる契機となる大当り(確変大当り)を意味し、「通常大当り」とは大当り遊技の終了後に特別図柄の確率変動機能を作動させる契機とはならない大当り(非確変大当り)を意味する。本実施形態では、特定大当りに当選した場合は、大当り遊技の終了後から特別図柄の確率変動機能が作動して、次の大当りが発生するまで継続する。また、本実施形態では、「特定大当り」および「通常大当り」のいずれに当選した場合でも、大当り遊技の終了後から特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が作動して、大当り遊技の終了後から起算して特別図柄の変動表示の回数が所定回数(20回、40回、60回、100回)に到達するまで又は次の大当りが発生するまで継続する。
図6(A)は、第1特別図柄大当り図柄テーブルを模式的に示す図である。この第1特別図柄大当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、図柄群、大当り種別、大当り遊技の規定ラウンド数、各ラウンドの大入賞口54の開放時間(最大開放時間)がそれぞれ対応付けられている(本例では、便宜上、停止図柄の記載を省略する)。第1特別図柄大当りテーブルには、各図柄群に対応して、8種類の大当り種別が設定されている。具体的には、8種類の大当り種別(図柄群)として、4R特定大当り1(図柄群A)と、4R特定大当り2(図柄群B)と、4R特定大当り3(図柄群C)と、4R特定大当り4(図柄群D)と、4R大当り5(図柄群E)と、4R通常大当り1(図柄群F)と、4R通常大当り2(図柄群G)と、4R通常大当り3(図柄群H)とに振り分けられる。4R特定大当り1~5は、大当り遊技の規定ラウンド数が「4ラウンド」であり、1回のラウンド遊技における大入賞口54の開放時間(最大開放時間)が「28秒」である。4R通常大当り1~3は、大当り遊技の規定ラウンド数が「4ラウンド」であり、1回のラ
ウンド遊技における大入賞口54の開放時間(最大開放時間)が「28秒」である。
図6(B)は、第2特別図柄大当り図柄テーブルを模式的に示す図である。この第2特別図柄大当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、図柄群、大当り種別、大当り遊技の規定ラウンド数、各ラウンドの大入賞口54の開放時間(最大開放時間)がそれぞれ対応付けられている(本例では、便宜上、停止図柄の記載を省略する)。第2特別図柄大当りテーブルには、各図柄群に対応して、3種類の大当り種別が設定されている。具体的には、3種類の大当り種別(図柄群)として、16R特定大当り1(図柄群I)と、16R特定大当り2(図柄群J)と、2R通常大当り(図柄群K)とに振り分けられる。16R特定大当り1,2は、大当り遊技の規定ラウンド数が「16ラウンド」であり、1回のラウンド遊技における大入賞口54の開放時間(最大開放時間)が「28秒」である。2R通常大当りは、大当り遊技の規定ラウンド数が「2ラウンド」であり、1回のラウンド遊技における大入賞口54の開放時間が「3秒」である。
各種の大当り種別のうち、「4R特定大当り1~5」、「4R通常大当り1~3」、「16R特定大当り1,2」は、大当り遊技中の全てのラウンド遊技において大入賞口54が長時間(28秒)開放するラウンド遊技(「長開放ラウンド遊技」とも呼称する)が実行される契機となる大当り種別である。一方、「2R通常大当り」は、大当り遊技中の全てのラウンド遊技において大入賞口54が短時間(3秒)開放するラウンド遊技(「短開放ラウンド遊技」とも呼称する)が実行される契機となる大当り種別である。本実施形態において、長開放ラウンド遊技は、大入賞口54の開放時間(最大開放時間)が、大入賞口54に規定カウント数(フルカウント=10球)の遊技球を入球可能又は入球容易に設定されたラウンド遊技である。短開放ラウンド遊技は、大入賞口54の開放時間(最大開放時間)が、大入賞口54に規定カウント数(フルカウント=10球)の遊技球を入球不能又は入球困難に設定されたラウンド遊技である。従って、大当り遊技における賞球獲得の期待値は、「2R通常大当り」<「4R特定大当り1~5」、「4R通常大当り1~3」<「16R特定大当り1,2」の順に高くなる。
続いて、本実施形態における遊技状態について説明する。図7は、本実施形態における遊技状態および演出モードの遷移図である。本実施形態では、複数種の遊技状態として、通常遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態、確変遊技状態が設定されている。その遊技状態の種類として、(1)特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が作動する遊技状態を「確変状態」又は「確変遊技状態」と呼称し、(2)特別図柄の確率変動機能が作動して特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が作動しない遊技状態を「潜確遊技状態」又は「潜確状態」と呼称し、(3)特別図柄の確率変動機能が作動せずに特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が作動する遊技状態を「時短状態」又は「時短遊技状態」と呼称し、(4)全ての機能が作動していない状態を「通常状態」又は「通常遊技状態」と呼称する。ここで、「確変遊技状態」、「潜確遊技状態」および「時短遊技状態」は、いずれの遊技状態も「通常遊技状態」と比べて、遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。そのため、以下では、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利度の高い遊技状態として、確変遊技状態、潜確遊技状態、時短遊技状態を有利遊技状態とも呼称する。
なお、各遊技状態は、特別図柄の確率変動機能の作動状態(高確率状態/低確率状態)と、電チューサポート機能の作動状態(高ベース状態/低ベース状態)との組み合わせにより、(1)確変遊技状態を「高確率高ベース状態」、(2)潜確遊技状態を「高確率低ベース状態」、(3)時短遊技状態を「低確率高ベース状態」、(4)通常遊技状態を「低確率低ベース状態」と表現することもできる。このとき、特別図柄の変動時間短縮機能は、第1特別図柄および第2特別図柄のうち、少なくともその遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の変動時間が短縮された状態となっていることを意味する。すなわ
ち、本実施形態において、特別図柄の変動時間短縮機能が作動する場合、第1特別図柄の変動表示が遊技の主体となる遊技状態(通常遊技状態)では、少なくとも第1特別図柄の変動時間(平均変動時間)が短縮され、第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となる遊技状態(確変遊技状態、潜確遊技状態、時短遊技状態)では、少なくとも第2特別図柄の変動時間(平均変動時間)が短縮される。
図8は、本実施形態における遊技状態設定テーブルを示す模式図である。遊技状態設定テーブルには、各大当り種別(図柄群の種類)に対して、その大当り遊技の終了後における特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能(電チューサポート機能)の作動回数が設定されている。本実施形態では、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、その大当り遊技の終了後の遊技状態は、(1)大当り種別(図柄群の種類)と、(2)大当り当選時の遊技状態とに応じて決定される。なお、各遊技状態の継続回数(特別図柄の変動表示の回数)は、特別図柄の確率変動機能が作動する回数(「確率変動回数」と呼称する)と、特別図柄の変動時間短縮機能が作動する回数(「変動時間短縮回数」と呼称する)と、電チューサポート機能が作動する回数(「電サポ回数」と呼称する)とに応じて設定される。なお、本実施形態では、特別図柄の変動時間短縮機能と電チューサポート機能は、同時に作動を開始して、同時に作動を終了するため、「変動時間短縮回数」と「電サポ回数」とは同一回数となる(そのため、図8では「電サポ作動回数」の記載を省略している)。
(4R特定大当り1)
第1特別図柄の「4R特定大当り1(図柄群A)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が通常遊技状態であれば、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「20回」、電サポ回数「20回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が20回に到達するまで、又は、この20回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が20回に到達することで確変遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から潜確遊技状態に移行する。また、第1特別図柄の「4R特定大当り1(図柄群A)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が時短遊技状態、潜確遊技状態、確変遊技状態であれば、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「10000回」、電サポ回数「10000回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、その継続回数(確率変動回数、変動時間短縮回数、電サポ回数)として「10000回」という膨大な回数が設定されており、該継続回数に到達するまで大当りに当選しないことは確率的(約1/44で当選する)にはほぼ起こり得ないため、実質的に次の大当りが発生するまで継続する。
(4R特定大当り2)
第1特別図柄の「4R特定大当り2(図柄群B)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が通常遊技状態であれば、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「40回」、電サポ回数「40回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が40回に到達するまで、又は、この40回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が40回に到達することで確変遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から潜確遊技状態に移行する。また、第1特別図柄の「4R特定大当り2(図柄群B)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が時短遊技状態、潜確遊技状態、確変遊技状態であれば、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「10000回」、電サポ回数「10000回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、前述したとおり、実質的に見て、次の大当りが発生するまで継続する。
(4R特定大当り3)
第1特別図柄の「4R特定大当り3(図柄群C)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が通常遊技状態であれば、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「60回」、電サポ回数「60回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が60回に到達するまで、又は、この60回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が60回に到達することで確変遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から潜確遊技状態に移行する。また、第1特別図柄の「4R特定大当り3(図柄群C)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が時短遊技状態、潜確遊技状態、確変遊技状態であれば、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「10000回」、電サポ回数「10000回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、前述したとおり、実質的に見て、次の大当りが発生するまで継続する。
(4R特定大当り4)
第1特別図柄の「4R特定大当り4(図柄群D)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態に関わらず、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「10000回」、電サポ回数「10000回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、前述したとおり、実質的に見て、次の大当りが発生するまで継続する。
(4R特定大当り5)
第1特別図柄の「4R特定大当り5(図柄群E)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態に関わらず、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「10000回」、電サポ回数「10000回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、前述したとおり、実質的に見て、次の大当りが発生するまで継続する。
(4R通常大当り1)
第1特別図柄の「4R通常大当り1(図柄群F)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が通常遊技状態又は潜確遊技状態であれば、確率変動回数「0回」、変動時間短縮回数「20回」、電サポ回数「20回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態が設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が20回に到達するまで、又は、この20回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が20回に到達することで時短遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から通常遊技状態に移行する。また、第1特別図柄の「4R通常大当り1(図柄群F)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態であれば、確率変動回数「0回」、変動時間短縮回数「100回」、電サポ回数「100回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態が設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が100回に到達するまで、又は、この100回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が100回に到達することで時短遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から通常遊技状態に移行する。
(4R通常大当り2)
第1特別図柄の「4R通常大当り2(図柄群G)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が通常遊技状態又は潜確遊技状態であれば、確率変動回数「0回」、変動時間短縮回数「40回」、電サポ回数「40回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態が設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が40回に到達するまで、又は、この40回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図
柄の変動表示回数が40回に到達することで時短遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から通常遊技状態に移行する。また、第1特別図柄の「4R通常大当り2(図柄群G)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態であれば、確率変動回数「0回」、変動時間短縮回数「100回」、電サポ回数「100回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態が設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が100回に到達するまで、又は、この100回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が100回に到達することで時短遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から通常遊技状態に移行する。
(4R通常大当り3)
第1特別図柄の「4R通常大当り1(図柄群H)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が通常遊技状態又は潜確遊技状態であれば、確率変動回数「0回」、変動時間短縮回数「60回」、電サポ回数「60回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態が設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が60回に到達するまで、又は、この60回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が60回に到達することで時短遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から通常遊技状態に移行する。また、第1特別図柄の「4R通常大当り3(図柄群H)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態であれば、確率変動回数「0回」、変動時間短縮回数「100回」、電サポ回数「100回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態が設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が100回に到達するまで、又は、この100回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が100回に到達することで時短遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から通常遊技状態に移行する。
(16R特定大当り1)
第2特別図柄の「16R特定大当り1(図柄群I)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態に関わらず、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「10000回」、電サポ回数「10000回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、前述したとおり、実質的に見て、次の大当りが発生するまで継続する。
(16R特定大当り2)
第2特別図柄の「16R特定大当り2(図柄群J)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態に関わらず、確率変動回数「10000回」、変動時間短縮回数「10000回」、電サポ回数「10000回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として確変遊技状態が設定される。この確変遊技状態は、前述したとおり、実質的に見て、次の大当りが発生するまで継続する。
(2R通常大当り)
第2特別図柄の「2R通常大当り(図柄群K)」に当選した場合、その大当り当選時の遊技状態に関わらず、確率変動回数「0回」、変動時間短縮回数「100回」、電サポ回数「100回」が設定され、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態が設定される。この時短遊技状態は、特別図柄の変動表示回数が100回に到達するまで、又は、この100回以内に次の大当りが発生するまで継続する。特別図柄の変動表示回数が100回に到達することで時短遊技状態が終了する場合は、次回の特別図柄の変動表示から通常遊技状態に移行する。
特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄変動パターン乱数値に基づき、特別
図柄の変動パターン(以下、「メイン変動パターン」とも呼称する)を決定する。ここで、特別図柄変動パターン判定手段143は、図10~図15に示すように、メイン変動パターンを選択する際に参照される複数種の変動パターンテーブルを保持している。特別図柄変動パターン判定手段143は、現在の変動パターン選択状態に基づき、複数種の変動パターンテーブルの中からいずれかの変動パターンテーブルを選択する。この変動パターン選択状態と、変動パターンテーブルとの関係については後述する。各変動パターンテーブルには、複数種のメイン変動パターンが規定されている。各図中では、説明の便宜上、「選択率」を表記しているが、実際には特別図柄変動パターン乱数値に応じて、メイン変動パターンを決定するための判定値(乱数値の範囲)が設定されており、特別図柄変動パターン乱数値がいずれの判定値に属するかに基づき、メイン変動パターンが決定される。
本実施形態では、特別図柄の変動表示の実行時間(変動時間)は、「基本変動時間」と「変動付加時間」との合算時間により構成される。「基本変動時間」は、特別図柄の変動パターン(メイン変動パターン)の種類に基づき特定される。「変動付加時間」は、後述の特別図柄の変動付加パターン(「メイン変動付加パターン」とも呼称する)の種類に基づき特定される。つまり、本実施形態において、特別図柄の変動時間とは、メイン変動パターンにより特定される「基本変動時間」に、メイン変動付加パターンにより特定される「変動付加時間」が加算された合算時間を意味する。
ここで、上記の変動パターン選択状態について説明する。図9は、本実施形態における変動パターン選択状態テーブルを示す模式図である。変動パターン選択状態は、特別図柄の変動パターン(変動パターンテーブル)を選択する際に参照される選択条件の一つである。本実施形態では、6種類の変動パターン選択状態として、「選択状態1」、「選択状態2」、「選択状態3」、「選択状態4」、「選択状態5」、「選択状態6」が設定されている。
選択状態1は、通常遊技状態又は潜確遊技状態に対応して設定される変動パターン選択状態である。また、この選択状態1は、現在実行中の演出モードが後述の「通常モード」又は「特殊モード」であるときの変動表示に対応して設定される。
選択状態2~4は、時短遊技状態又は確変遊技状態に対応して設定される変動パターン選択状態である。また、この選択状態2は、現在実行中の演出モードが後述の「制圧チャンスモード」であるときの分岐ゲーム以外の変動表示(1~19回転目、21~39回転目、41~59回転目、61回転目以降次回大当りまで)に対応して設定される。選択状態3,4は、現在実行中の演出モードが後述の「制圧チャンスモード」であるときの分岐ゲームの変動表示(20回転目、40回転目、60回転目)に対応して設定される。ここで、選択状態3は、制圧チャンスモードが継続することになる分岐ゲームに対応し、選択状態4は、制圧チャンスモードが終了することになる分岐ゲームに対応する。
選択状態5は、確変遊技状態に対応して設定される変動パターン選択状態である。また、この選択状態5は、現在実行中の演出モードが後述の「幻闘ラッシュモード」であるときの変動表示に対応して設定される。
選択状態6は、時短遊技状態に対応して設定される変動パターン選択状態である。また、この選択状態6は、現在実行中の演出モードが後述の「リベンジモード」であるときの変動表示に対応して設定される。
特別図柄の変動パターンテーブルは、図10~図15に示すように、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで参照する欄が相違しており、同一の特別図柄変動パターン乱数値を取得したとしても、互いに異なる変動パターンが選択され得るようになっている。ここで、
各図に記載されている作動保留球の個数(「保留0個」、「保留1~2個」、「保留3個」)は、第1特別図柄の変動パターン抽選であれば、第1特別図柄の作動保留球数(保留消化後の作動保留球の個数)を意味し、第2特別図柄の変動パターン抽選であれば、第2特別図柄の作動保留球数(保留消化後の作動保留球の個数)を意味する。この作動保留球の個数は、変動パターンの抽選時(当該変動表示の開始時/保留消化後)に存在する作動保留球の個数である(当該変動表示により消化された作動保留球は含まない)。なお、その変形例としては、第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数の合算値を使用してもよい。また、限定頻度期間中(特殊な変動パターンテーブルを参照する状態であり、特に高確率高ベース状態や低確率高ベース状態における最終変動の変動パターンを選択する期間)においては、第1特別図柄、第2特別図柄に関係なく、共通のテーブルを使用して変動パターン抽選を行うものであって良く、その場合は特に、はずれの変動パターンを選択する際に共通のテーブルを使用することが望ましく、大当りの変動パターンを選択する場合は、第1特別図柄、第2特別図柄に応じて、実行され得る特別遊技の種別が異なり得るため、特別遊技の種類に対応した変動パターンを選択すべく、共通のテーブルを使用しないことが望ましい。
特別図柄の変動表示と連動して行われる装飾図柄の変動演出は、特別図柄の変動パターンの種別(変動時間)などに基づき決定される。図10~図15には、参考として、各変動パターン(変動時間)に対応して設定される変動演出の内容も記載している。図中、「超短縮変動」、「短縮変動」、「通常変動」は、3列の装飾図柄が変動して、一度もリーチ状態を経由せずに、いわゆるバラケ目で「はずれ」となる演出である。以下では、超短縮変動、短縮変動及び通常変動をまとめて「非リーチはずれ」とも称する。この非リーチはずれでは、通常変動よりも短縮変動、短縮変動よりも超短縮変動の方が短い時間で変動表示が停止する点で相互に変動態様が異なる。
「Nリーチ(ノーマルリーチ)」は、3列ある装飾図柄のうち2列(一般的には左列及び右列)に同一の装飾図柄が停止した状態(リーチ状態)で、残り1列(一般的には中列)に異なる装飾図柄が停止したならば「はずれ」となり、残り1列(一般的には中列)に同一の装飾図柄が停止したならば「大当り」となるリーチ演出である。なお、本実施形態では、Nリーチの変動パターンを設定していないが、当然ながらNリーチの変動パターンを設定してもよい。
「SPリーチ(スーパーリーチ)」は、上記のNリーチよりも相対的に大当り期待度の高いリーチ演出であり、Nリーチから発展して、例えばアニメや実写等の静止画・動画などが表示されるリーチ演出である。本実施形態では、SPリーチの種類として、複数種のSPリーチA~Dが用意されている。SPリーチA~Cは、現在実行中の演出モードが通常モード又は特殊モードである場合に実行されるリーチ演出である。「SPリーチA」は、2人の主要キャラクタ(1人の味方キャラクタと1人の仲間キャラクタ)が登場するリーチ演出である。「SPリーチB」は、3人の主要キャラクタ(1人の味方キャラクタと2人の仲間キャラクタ)が登場するリーチ演出である。「SPリーチC」は、4人の主要キャラクタ(1人の味方キャラクタと3人の仲間キャラクタ)が登場するリーチ演出である。このSPリーチA~Cは、現在実行中の演出モードが通常モード又は特殊モードであるときに、第1特別図柄の当否判定の結果が「大当り」となる場合に選択され得るSPリーチである。本実施形態では、「SPリーチA」<「SPリーチB」<「SPリーチC」の順に、大当り期待度が高いことを示す。つまり、主要キャラクタ(仲間キャラクタ)の登場人数が多いSPリーチ(SPリーチA<SPリーチB<SPリーチC)ほど、大当り期待度が高いことになる。なお、このSPリーチA~Cに発展する前に行われる後述の仲間参戦演出において仲間キャラクタが登場すると、この仲間参戦演出に登場した仲間キャラクタがSPリーチにも登場することが確約される。つまり、3人の仲間キャラクタのうち、少なくとも仲間参戦演出に登場した仲間キャラクタがSPリーチA~Cにも登場する
こととなる(仲間参戦演出における仲間キャラクタの登場人数≦SPリーチ演出における仲間キャラクタの登場人数)。従って、仲間参戦演出における仲間キャラクタの登場人数は、SPリーチにおける仲間キャラクタの登場人数の最小人数を保証するものとなり、その最小人数に対応する種別以上のSPリーチの発生が確約されることになる。例えば、特殊な演出である仲間参戦演出(変動中に新たな付加される演出の1つ)において仲間キャラクタが2人登場した場合、この仲間参戦演出が行われた後にSPリーチに発展すると、仲間キャラクタの登場人数が2人以上(主要キャラクタの登場人数が3人以上)であること、すなわち、SPリーチB以上(SPリーチB又はSPリーチC)に発展することが確約される。変形例としては、確約されなくてもよく、このSPリーチA~Cに発展する前に行われる後述の仲間参戦演出において仲間キャラクタが登場すると、この仲間参戦演出に登場した仲間キャラクタがSPリーチにも登場する可能性が相対的に高くなる、つまり、3人の仲間キャラクタのうち、少なくとも仲間参戦演出に登場した仲間キャラクタがSPリーチA~Cにも登場する可能性が高くなるようにしてもよく、例えば、仲間参戦演出において仲間キャラクタが2人登場した場合、この仲間参戦演出が行われた後にSPリーチに発展すると、仲間キャラクタの登場人数が2人以上(主要キャラクタの登場人数が3人以上)である可能性が高いこと、すなわち、SPリーチB以上(SPリーチB又はSPリーチC)に発展する可能性が高い仕様としてもよい。なお、仲間参戦演出の詳細な内容については後述する。一方、「SPリーチD」は、いずれの演出モードにおいても実行され得るリーチ演出である。この「SPリーチD」は、仲間キャラクタが敵キャラクタと対戦するバトルリーチである。なお、「SPリーチD」は、「SPリーチA~C」とは異なり、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合にのみ選択される(特別図柄の当否判定の結果がはずれである場合は選択されない)。なお、SPリーチD(バトルリーチ)の詳細な内容については後述する。
「擬似連」は、装飾図柄の1回の変動表示の間に、装飾図柄を仮停止(擬似停止、一旦停止)および再変動表示させることにより、擬似的に複数回の変動表示が行われたように見せる演出(擬似連演出、擬似変動演出、擬似連続変動演出、再変動演出)である。擬似連演出は、3列の装飾図柄の全てが変動又は再変動を開始した後に仮停止又は確定停止する擬似変動を複数回実行する所定の演出(所定演出)である。以下では、擬似変動の回数を「擬似連回数」とも呼称する。擬似連回数が2回の変動表示では、装飾図柄が変動を開始してから仮停止するまでが1回目の擬似変動(「擬似1変動」と呼称する)であり、この仮停止した装飾図柄が再変動を開始してから確定停止するまでが2回目の擬似変動(「擬似2変動」と呼称する)である。擬似連回数が3回の変動表示では、装飾図柄が変動を開始してから仮停止するまでが1回目の擬似変動(「擬似1変動」と呼称する)であり、この仮停止した装飾図柄が再変動を開始してから仮停止するまでが2回目の擬似変動(「擬似2変動」と呼称する)であり、さらにこの仮停止した装飾図柄が再変動を開始してから確定停止するまでが3回目の擬似変動(「擬似3変動」と呼称する)である。なお、擬似連に発展しない変動表示においても、説明の便宜上、装飾図柄が変動を開始してから確定停止するまでを1回目の擬似変動と擬制して「擬似1変動」と呼称する場合がある。この擬似連回数が多いほど、大当り期待度の高いSPリーチに発展する可能性が高いことを示す。また、3列の装飾図柄のうち、左列および右列の装飾図柄がリーチ状態(テンパイ)にて仮停止する場合の方が、左列および右列の装飾図柄が非リーチ状態で仮停止する場合よりも、大当り期待度が高くなる。また、左列および右列の装飾図柄が非リーチ状態又リーチ状態で仮停止する場合には、左列の装飾図柄の種類に応じて、大当り期待度が高くなる。例として、「2」「4」「6」「8」の装飾図柄よりも、「1」「5」の装飾図柄のほうが大当り期待度は高く、「1」「5」の装飾図柄よりも、「3」の装飾図柄のほうが大当り期待度は高く、「3」の装飾図柄よりも、「7」の装飾図柄のほうが大当り期待度は高くなる。なお、擬似連回数が1回目から2回目、2回目から3回目と増えることを「擬似連が継続する」とも呼称する。
「擬似1煽り」は、擬似1変動(1回目の擬似変動)の実行中に、次の擬似変動(2回目の擬似変動)に進展するかどうかを煽る演出である。「擬似2煽り」は、擬似2変動(2回目の擬似変動)の実行中に、次の擬似変動(3回目の擬似変動)に進展するかどうかを煽る演出である。以下では、「擬似1煽り」および「擬似2煽り」を「擬似連煽り(擬似連煽り演出)」と総称する場合がある。擬似連煽り演出は、3列の装飾図柄のうち、左図柄および右図柄が仮停止表示された状態で、中図柄(最終図柄)として所定の擬似連図柄(擬似連図柄の詳細については後述する)が所定の仮停止位置の近傍に変動表示されたうえで仮停止表示されるか否かを煽る特定の演出(特定演出)である。次の擬似変動が行われる場合(擬似連煽り演出が成功する場合)は、所定の仮停止位置に擬似連図柄が仮停止表示され、次の擬似変動が行われない場合(擬似連煽り演出が失敗する場合)は、所定の仮停止位置に擬似連図柄が仮停止表示されずにその他の装飾図柄が停止表示される、又は、所定の仮停止位置に擬似連図柄が仮停止表示されないまま中図柄のみが変動表示を続ける(例えばテンパイ状態であればSPリーチに発展する)。なお、本実施形態では、この擬似連煽り(擬似1煽り、擬似2煽り)を行う前に、ガセの擬似連煽りを事前に行うことで、あたかも擬似連煽り(擬似1煽り、擬似2煽り)をやり直したかの如く見せる演出(オーラ使用演出)が用意されている。なお、オーラ使用演出の詳細な内容については後述する。
(変動パターンテーブル1)
図10は、変動パターンテーブル1を示す模式図である。変動パターンテーブル1は、現在滞在中の変動パターン選択状態が選択状態1である場合に設定される変動パターンテーブルである。変動パターンテーブル1は、当否判定の結果(大当り、はずれ)に応じてテーブル内容が異なるようになっている。
はずれ用の変動パターンテーブル1には、メイン変動パターンPH1-1(3秒)、PH1-2(7秒)、PH1-3(10秒)、PH1-4(18秒)、PH1-5(30秒)、PH1-6(50秒)、PH1-7(40秒)、PH1-8(38秒)、PH1-9(58秒)、PH1-10(48秒)、PH1-11(60秒)、PH1-12(80秒)、PH1-13(70秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、メイン変動パターンPH1-1~PH1-13のうちのいずれかが選択される。本実施形態では、第1特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合には、第1特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に応じて参照先のテーブル内容が異なるように設定されており、特別図柄変動パターン乱数値が同じであっても、異なるメイン変動パターンが選択され得るようになっている。具体的には、第1特別図柄の作動保留球数が多いほど、第1特別図柄の変動時間が相対的に短く設定されたメイン変動パターンが選択されやすく、第1特別図柄の作動保留球数が少ないほど、第1特別図柄の変動時間が相対的に長く設定されたメイン変動パターンが選択されやすい。一方、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、第2特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に依存せず、変動時間が相対的に短く設定されたメイン変動パターンPH1-1又はPH1-2が選択される。なお、変形例として、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、第2特別図柄の作動保留数に依存せず、短縮変動のメイン変動パターンしか選択しない又は短縮変動の変動パターンを最も選択し得る構成(第2特別図柄の作動保留球数に依存せず選択割合は同じとすることが好適)としてもよい。また、変形例として、通常変動を通常変動A(5秒)と通常変動B(7秒)に分けてもよく、その場合、第1特別図柄については、保留0のときは通常変動Bの選択率を40%として短縮変動および通常変動Aは選択されない(PH1-4~PH1-13の選択率は図10における選択率と同様とする)ようにしてもよく、その場合、保留1~2のときは通常変動Aの選択率を40%として短縮変動および通常変動Bは選択されない(PH1-4~PH1-13の選択率は図10における選択率と同様とする)ようにし、保留3のときは短縮変動の選択率を40%として通常変動Aおよび通常変動Bは選択されない(PH1-4
~PH1-13の選択率は図10における選択率と同様とする)ようにすることが望ましく、第2特別図柄については、保留0~3のいずれにおいても短縮変動のみを選択する、又は、通常変動Bのみを選択することが望ましい。
大当り用の変動パターンテーブル1には、メイン変動パターンPA1-1(30秒)、PA1-2(50秒)、PA1-3(40秒)、PA1-4(38秒)、PA1-5(58秒)、PA1-6(48秒)、PA1-7(60秒)、PA1-8(80秒)、PA1-9(70秒)、PA1-10(110秒)、PA1-11(90秒)、PA1-12(100秒)、PA1-13(120秒)、PA1-14(120秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が「大当り」である場合は、大当り種別(特定大当り、通常大当り)に依存せず、メイン変動パターンPA1-1~PA1-9のうちのいずれかが選択される。すなわち、第1特別図柄の当否判定の結果が「大当り」である場合には、図中の「演出内容」の欄に記載されているように、当該変動表示においてSPリーチA~Cのいずれかに発展するメイン変動パターンが選択される。ここでは、PA1-1~PA1-9の基本変動時間をはずれ用の変動パターンテーブル1におけるPH1-5~PH1-13の基本変動時間と同様としたが、大当り時にははずれ時では出現しない演出(例として、味方キャラクタや仲間キャラクタが祝福する演出など)が発生する仕様とした場合、はずれ用の変動パターンテーブル1におけるPH1-5~PH1-13の基本変動時間に10秒加算した時間をPA1-1~PA1-9の基本変動時間としてもよく、更に、逆転演出(一旦はずれたと見せかけて、その後、実は大当りであることを報知する意外性のある演出)で大当りする場合には、10秒ではなく15秒を加算した時間としてもよい。一方、第2特別図柄の当否判定の結果が「大当り」である場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、メイン変動パターンPA1-10が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA1-11~PA1-14が選択される。すなわち、第2特別図柄の当否判定の結果が「大当り」である場合には、図中の「演出内容」の欄に記載されているように、当該変動表示においてバトルリーチに発展する変動パターンが選択される。なお、本実施形態では、詳細後述するが、通常モードにおいて第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合には、演出モードを通常モードからリベンジモード(バトルモード)に切り替えることに対応して、当該変動パターンテーブル1(通常モードの変動パターンテーブル)にて第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなるときに選択される変動パターンPA1-110~1-14と、変動パターンテーブル6(リベンジモードの変動パターンテーブル)にて第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなるときに選択される変動パターンPA6-1~6-5とを同一の基本変動時間(同一の演出内容)で対応付けている。なお、本実施形態では、第2特別図柄の当否判定の結果が「大当り」であり、その大当り種別が「特定大当り」である場合に選択され得るメイン変動パターン(SPリーチD:勝利)の選択率を同一確率(25%)に設定しているが、SPリーチD(バトル演出)の演出ルート2~5ごとに異なる選択率としてもよい。
(変動パターンテーブル2)
図11は、変動パターンテーブル2を示す模式図である。変動パターンテーブル2は、現在滞在中の変動パターン選択状態が選択状態2である場合に設定される変動パターンテーブルである。すなわち、制圧チャンスモードの1~19回転目、21~39回転目、41~59回転目、61回転目以降の変動表示において、この変動パターンテーブル2が参照される。変動パターンテーブル2は、当否判定の結果(大当り、はずれ)に応じてテーブル内容が異なるようになっている。
はずれ用の変動パターンテーブル2には、メイン変動パターンPH2-1(1秒)、PH2-2(3秒)、PH2-3(7秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、第2特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に依存せず、メイン変動パターンPH2-2又はPH2-3が選択される。一方、第2特別
図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、メイン変動パターンPH2-1~PH2-3のうちのいずれかが選択される。本実施形態では、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合には、第2特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に応じて参照先のテーブル内容が異なるように設定されており、特別図柄変動パターン乱数値が同じであっても、異なるメイン変動パターンが選択され得るようになっている。具体的には、第2特別図柄の作動保留球数が多いほど、第2特別図柄の変動時間が相対的に短く設定されたメイン変動パターンが選択されやすく、第2特別図柄の作動保留球数が少ないほど、第2特別図柄の変動時間が相対的に長く設定されたメイン変動パターンが選択されやすい。なお、変形例として、第1特別図柄については、保留0~3のいずれのときでも通常変動のみを選択する(選択率が100%である)ようにしてもよく、第2特別図柄については、保留0のときは通常変動のみを選択する(選択率が100%である)、保留1~2のときは短縮変動のみを選択する(選択率が100%である)、保留3のときは超短縮変動のみを選択する(選択率が100%である)ようにしてもよい。また、超短縮変動、短縮変動、通常変動以外にも、SPリーチDへの発展を煽って結果的に発展しない演出を行うための煽り変動(15秒)を、少なくとも第2特別図柄の変動として設けてもよく、その場合の煽り変動の選択率は、保留0~3のいずれのときでも一律で10%であり、その他90%については、本図における選択率の振分の割合と同じとしてもよい(例としては、保留0のときは短縮変動が18%、通常変動が72%で選択)、又は、変形例における選択率の振分の割合と同じとしてもよい(例としては、保留0のときは通常変動が90%で選択)。また、これらの変形例は、後述するはずれ用の変動パターンテーブル5および6についても適用してよい。
大当り用の変動パターンテーブル2には、メイン変動パターンPA2-1(110秒)、PA2-2(90秒)、PA2-3(100秒)、PA2-4(120秒)、PA2-5(120秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、メイン変動パターンPA2-1が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA2-2~PA2-5のうちのいずれかが選択される。同様に、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、メイン変動パターンPA2-1が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA2-2~PA2-5のうちのいずれかが選択される。
(変動パターンテーブル3)
図12は、変動パターンテーブル3を示す模式図である。変動パターンテーブル3は、現在滞在中の変動パターン選択状態が選択状態3である場合に設定される変動パターンテーブルである。すなわち、制圧チャンスモードの20回転目、40回転目、60回転目の変動表示(但し、制圧チャンスモードが継続する場合に限る)において、この変動パターンテーブル3が参照される。変動パターンテーブル3は、当否判定の結果(大当り、はずれ)に応じてテーブル内容が異なるようになっている。
はずれ用の変動パターンテーブル3には、メイン変動パターンPH3-1(30秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合、第1特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に依存せず、メイン変動パターンPH3-1が選択される。同様に、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合、第2特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に依存せず、メイン変動パターンPH3-1が選択される。すなわち、この変動パターンテーブル3が参照される変動表示(制圧チャンスモードの分岐ゲーム)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」となる場合には、「制圧チャンスモード継続演出」が行われる変動パターンPH3-1が選択される。「制圧チャンスモード継続演出」は、シャッタ演出(扉画像が画面のほぼ全域で開状態→閉状態→開状態に変化する)を経て、現在実行中の演出モード
(制圧チャンスモード)が次回の変動表示以降も継続することを報知する演出である。つまり、「制圧チャンスモード継続演出」は、当該変動表示が制圧チャンスモード(高ベース状態)の最終回の変動表示であるか否かを煽る演出である。なお、「制圧チャンスモード継続演出」は、後述の拠点分岐演出(図56)に対応する。
大当り用の変動パターンテーブル3には、メイン変動パターンPA3-1(110秒)、PA3-2(90秒)、PA3-3(100秒)、PA3-4(120秒)、PA3-5(120秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、変動パターンPA3-1が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA3-2~PA3-5のうちのいずれかが選択される。同様に、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、メイン変動パターンPA3-1が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA3-2~PA3-5のうちのいずれかが選択される。つまり、この大当り用の変動パターンテーブル3は、前述の大当り用の変動パターンテーブル2と実質的に同一の設定内容となっている。
(変動パターンテーブル4)
図13は、変動パターンテーブル4を示す模式図である。変動パターンテーブル4は、現在滞在中の変動パターン選択状態が選択状態4である場合に設定される変動パターンテーブルである。すなわち、制圧チャンスモードの20回転目、40回転目、60回転目の変動表示(但し、制圧チャンスモードが終了する場合に限る)において、この変動パターンテーブル4が参照される。変動パターンテーブル4は、当否判定の結果(大当り、はずれ)に応じてテーブル内容が異なるようになっている。
はずれ用の変動パターンテーブル4には、メイン変動パターンPH4-1(30秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合、第1特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に依存せず、メイン変動パターンPH4-1が選択される。同様に、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合、第2特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に依存せず、メイン変動パターンPH4-1が選択される。すなわち、この変動パターンテーブル4が参照される変動表示(制圧チャンスモードの分岐ゲーム)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」となる場合には、「制圧チャンスモード終了演出」が行われる変動パターンPH4-1が選択される。「制圧チャンスモード終了演出」は、シャッタ演出(シャッタ画像が画面のほぼ全域で開状態→閉状態→開状態に変化する)を経て、現在実行中の演出モード(制圧チャンスモード)が当該変動表示において終了することを報知する演出である。つまり、「制圧チャンスモード終了演出」は、当該変動表示が制圧チャンスモード(高ベース状態)の最終回の変動表示であるか否かを煽る演出である。なお、「制圧チャンスモード終了演出」は、後述の拠点分岐演出(図56)に対応する。
大当り用の変動パターンテーブル4には、メイン変動パターンPA4-1(110秒)、PA4-2(90秒)、PA4-3(100秒)、PA4-4(120秒)、PA4-5(120秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、メイン変動パターンPA4-1が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA4-2~PA4-5のうちのいずれかが選択される。同様に、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、メイン変動パターンPA4-1が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA4-2~PA4-5のうちのいずれかが選択される。つまり、この大当り用の変動パターンテーブル4は、前述の大当り用の変動パターンテーブル2,3と実質的に同一の設定内容となっている。
(変動パターンテーブル5)
図14は、変動パターンテーブル5を示す模式図である。変動パターンテーブル5は、現在滞在中の変動パターン選択状態が選択状態5である場合に設定される変動パターンテーブルである。変動パターンテーブル5は、当否判定の結果(大当り、はずれ)に応じてテーブル内容が異なるようになっている。
はずれ用の変動パターンテーブル5には、メイン変動パターンPH5-1(1秒)、PH5-2(3秒)、PH5-3(7秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、第1特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に依存せず、メイン変動パターンPH5-2又はPH5-3が選択される。一方、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、メイン変動パターンPH5-1~PH5-3のうちのいずれかが選択される。本実施形態では、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合には、第2特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に応じて参照先のテーブル内容が異なるように設定されており、特別図柄変動パターン乱数値が同じであっても、異なる変動パターンが選択され得るようになっている。具体的には、第2特別図柄の作動保留球数が多いほど、第2特別図柄の変動時間が相対的に短く設定された変動パターンが選択されやすく、第2特別図柄の作動保留球数が少ないほど、第2特別図柄の変動時間が相対的に長く設定されたメイン変動パターンが選択されやすい。なお、このはずれ用の変動パターンテーブル5は、前述のはずれ用の変動パターンテーブル2と実質的に同一の設定内容となっている。
大当り用の変動パターンテーブル5には、メイン変動パターンPA5-1(110秒)、PA5-2(90秒)、PA5-3(100秒)、PA5-4(120秒)、PA5-5(120秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、メイン変動パターンPA5-1が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA5-2~PA5-5のうちのいずれかが選択される。同様に、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、メイン変動パターンPA5-1が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA5-2~PA5-5のうちのいずれかが選択される。なお、この大当り用の変動パターンテーブル5は、前述の大当り用の変動パターンテーブル2と実質的に同一の設定内容となっている。
(変動パターンテーブル6)
図15は、変動パターンテーブル6を示す模式図である。変動パターンテーブル6は、現在滞在中の変動パターン選択状態が選択状態6である場合に設定される変動パターンテーブルである。変動パターンテーブル6は、当否判定の結果(大当り、はずれ)に応じてテーブル内容が異なるようになっている。
はずれ用の変動パターンテーブル6には、メイン変動パターンPH6-1(1秒)、PH6-2(3秒)、PH6-3(7秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、第1特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に依存せず、変動パターンPH6-2又はPH6-3が選択される。一方、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合は、メイン変動パターンPH6-1~PH6-3のうちのいずれかが選択される。本実施形態では、第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合には、第2特別図柄の作動保留球数(0個/1~2個/3個)に応じて参照先のテーブル内容が異なるように設定されており、特別図柄変動パターン乱数値が同じであっても、異なる変動パターンが選択され得るようになっている。具体的には、第2特別図柄の作動保留球数が多いほど、第2特別図柄の変動時間が相対的に短く設定された変動パターンが選択されやすく、第2特別図柄の作動保留球数が少ないほど、第2特別図柄の変動時間が相対的に長く設定された変動パターンが選択されやすい。なお、このはず
れ用の変動パターンテーブル6は、前述のはずれ用の変動パターンテーブル2,5と実質的に同一の設定内容となっている。
大当り用の変動パターンテーブル6には、メイン変動パターンPA6-1(110秒)、PA6-2(90秒)、PA6-3(100秒)、PA6-4(120秒)、PA6-5(120秒)が設定されている。第1特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、メイン変動パターンPA6-1が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA6-2~PA6-5のうちのいずれかが選択される。同様に、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別が「通常大当り」であれば、メイン変動パターンPA6-1が選択され、大当り種別が「特定大当り」であれば、メイン変動パターンPA6-2~PA6-5のうちのいずれかが選択される。なお、この大当り用の変動パターンテーブル6は、前述の大当り用の変動パターンテーブル2,5と実質的に同一の設定内容となっている。
ここで、本実施形態では、全ての変動パターンテーブル1~6に、バトルリーチ(SPリーチD)のメイン変動パターンが設定されている。「バトルリーチ」は、味方キャラクタが敵キャラクタと対戦して勝敗を決するバトル演出が展開されるSPリーチである。本実施形態では、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」である場合に、バトルリーチ(SPリーチD)のメイン変動パターンが選択されることはなく、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否判定の結果が「大当り」となる場合(但し、変動パターンテーブル1が設定されているときは、第2特別図柄の当否判定の結果が「大当り」となる場合のみ)、バトルリーチのメイン変動パターンが選択される。そのため、当該変動表示の実行中にバトルリーチに発展した時点(バトル演出が開始された時点)で、大当りに当選したことが遊技者に示唆される。ここで、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否判定の結果が「大当り」となるとき、大当り種別が「特定大当り」に当選した場合は、バトル演出の結果が「勝利」となる変動パターンが選択され、大当り種別が「通常大当り」に当選した場合は、バトル演出の結果が「敗北」となるメイン変動パターンが選択される。そのため、当該変動表示の実行中にバトル演出で味方キャラクタが敵キャラクタに勝利すると、特定大当り(確変遊技状態に移行する契機となる大当り)に当選したことが遊技者に示唆される。一方、当該変動表示の実行中にバトル演出で味方キャラクタが敵キャラクタに敗北すると、通常大当り(通常遊技状態に転落する契機となる大当り)に当選したことが遊技者に示唆される。
このように変動パターンテーブル1~6には、各メイン変動パターンに対して特別図柄の基本変動時間が規定されているが、いずれのメイン変動パターンが選択された場合でも、特別図柄の確定停止時間(確定表示時間)は「0.5秒」が設定されている。なお、特別図柄の確定停止時間(確定表示時間)とは、特別図柄が確定的に停止表示される時間(完全に停止された状態が保持される時間)である。なお、本実施形態では、特別図柄の変動時間(基本変動時間、変動付加時間)及び確定停止時間に対応して、装飾図柄の変動時間(基本変動時間、変動付加時間)及び確定停止時間も設定されている。
また、特別図柄変動パターン判定手段143は、前述の特別図柄の変動パターン(メイン変動パターン)を選択した後、この選択したメイン変動パターンに対応付けられたメイン変動付加テーブルを参照して、複数種のメイン変動付加パターンの中から1つのメイン変動付加パターンを選択する。このメイン変動付加パターンは、基本変動時間に加算される付加的な変動時間(変動付加時間)を特定するものである。本実施形態では、前述したように、「基本変動時間」に「変動付加時間」を加算した合算時間を、特別図柄の変動時間として定義する(変動時間=基本変動時間+変動付加時間)。それによりメイン変動パターンの数を抑えることでメイン変動パターンに係る主制御基板100の記憶容量を抑えながらも、一つのメイン変動パターンに対して複数種のメイン変動付加パターンを組み合
わせることで、実質的にはその組合せ数に応じた多数のメイン変動パターンを作成することができる。本実施形態において、変動付加時間は、後述の特殊演出の演出尺(全体尺)として用いられる。なお、このメイン変動付加パターンの詳細な内容については後述する。
特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄の変動パターンおよび変動付加パターンを選択した後、演出制御基板200に対して装飾図柄の変動開始を指示するため、演出制御基板200との通信が正常に行われているか否かを確認するための演出制御コマンド(通信検査コマンド)、メイン変動付加パターン(変動時間を加減算するための情報)を含む演出制御コマンド(変動付加情報指定コマンド)、メイン変動パターン情報を含む演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)、キャラクタ演出番号(図柄群および遊技状態)の情報を含む演出制御コマンド(図柄指定コマンド)等を生成して(以降、これらのコマンドを纏めて「変動開始コマンド」と称する)、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄当否判定手段146と、普通図柄停止図柄判定手段147と、普通図柄変動パターン判定手段148とを有する。普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄の変動開始条件が充足したとき、普通図柄保留格納領域における最先の記憶領域に格納された普通図柄当り乱数値、普通図柄変動パターン乱数値を読み出して、メイン情報記憶手段180の普通図柄当否判定領域、普通図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。ここで、「普通図柄の変動開始条件」とは、(1)普通図柄の変動待機中であること、(2)普通図柄の作動保留球が存在することである。この全ての条件を満足したときに、普通図柄が変動開始可能な状態(変動開始条件が成立した状態)であると判断される。
普通図柄当否判定手段146は、メイン情報記憶手段180の普通図柄当否判定領域から普通図柄当り乱数値を読み出して普通図柄の当否判定を実行し、当該判定結果が「当り」、「はずれ」のいずれに該当するかを決定する。この普通図柄の当否判定の結果は、メイン情報記憶手段180の普通図柄判定フラグに一時記憶され、以降の処理で使用された後、普通図柄の変動停止時にクリアされる。普通図柄当否判定手段146は、この普通図柄の当否判定の際に参照される不図示の普通図柄当否抽選テーブルを保持している。普通図柄の当り確率は、電チューサポート機能(普通図柄の確率変動機能)が作動していない場合は「1/3001」に設定され、電チューサポート機能(普通図柄の確率変動機能)が作動している場合は「2999/3001」に設定されている。
普通図柄停止図柄判定手段147は、不図示の普通図柄停止図柄テーブルを参照して、普通図柄の当否判定の結果が当りである場合には所定の当り図柄(普通電動役物522が作動する契機となる停止図柄)を選択する一方、普通図柄の当否判定の結果がはずれである場合には所定のはずれ図柄(普通電動役物522が作動する契機とならない停止図柄)を選択する。本実施形態では、普通図柄の当り図柄として図柄Aおよび図柄Bを割り当てる一方、普通図柄のはずれ図柄として図柄Cを割り当てる。
普通図柄変動パターン判定手段148は、メイン情報記憶手段180の普通図柄変動パターン判定領域から普通図柄変動パターン乱数値を読み出すとともに、不図示の普通図柄変動パターンテーブルを参照して、普通図柄の変動パターン(変動時間)を決定する。普通図柄の変動時間は、電チューサポート機能(普通図柄の変動時間短縮機能)が作動していない場合は「0.6秒」に設定され、電チューサポート機能(普通図柄の変動時間短縮機能)が作動している場合は「0.2秒」に設定されている。いずれの普通図柄の変動パターンが選択された場合でも、普通図柄の確定停止時間(確定表示時間)は「0.1秒」が設定されている。普通図柄の確定停止時間(確定表示時間)とは、普通図柄が確定的に
停止表示される時間(完全に停止された状態が保持される時間)である。なお、普通図柄の制御においては、主制御基板100のの処理負荷の軽減のため、電チューサポート機能が作動していない場合は、普通図柄の当否判定の当り確率を「0」とし、普通図柄の変動時間を単一のものとする仕様を採用することも考えられる。
また、普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄の当否判定の結果などに応じて、普通電動役物522の開放パターン(開放時間)を決定する。普通図柄抽選処理手段145は、普通電動役物522の開放パターン(開放時間)を決定する際に参照される普通電動役物開放パターンテーブルを保持している。普通電動役物522の開放パターン(開放時間)は、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動していない場合は「0.2秒」が設定され、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動している場合は「5.8秒」が設定される。なお、普通電動役物522の開放パターンを、普通図柄の当り図柄の種類に応じて異なるものとしてもよい。例えば、普通電動役物522の開放パターンとして、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動している場合に、普通図柄の当り図柄が図柄Aであれば「3秒開放×1回→2.8秒開放×1回(総開放時間5.8秒)」とし、普通図柄の当り図柄が図柄Bであれば「2.8秒開放×1回→3秒開放×1回(総開放時間5.8秒)」とする。
特別遊技制御手段150は、当否判定の結果が大当りである場合、前記決定された大当り種別(図柄群)に応じて、大当り開始デモおよび大当り終了デモの実行時間(デモ時間)と、ラウンド遊技の実行時間(ラウンド時間)を決定する。そして、特別遊技制御手段150は、演出制御基板200側に対して、大当り開始デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り開始デモコマンド」と称する)と、大当り終了デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り終了デモコマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。なお、大当り開始デモコマンドは、演出制御基板200側において、大当り遊技中に展開される一連の大当り中演出(大当り開始デモ演出、ラウンド演出、大当り終了デモ演出)の内容を決定するための契機ともなる。また、特別遊技制御手段150は、大当り遊技中の各ラウンド遊技において、各ラウンド遊技に対応したラウンド演出の開始を指示するための演出制御コマンド(「ラウンド演出指定コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。このラウンド演出指定コマンドには、現在のラウンド数の情報および大入賞口54の開放や閉鎖の情報などが含まれる。なお、大当り開始デモおよび大当り終了デモの実行時間(デモ時間)に関しては、大当り種別(図柄群)のみではなく、大当り当選時の遊技状態に応じて、同一の大当り種別(図柄群)であっても、大当り開始デモや大当り終了デモの実行時間(デモ時間)を異なるものとしてもよい。
図柄表示制御手段155は、特別図柄表示制御手段156、普通図柄表示制御手段157、を含む。特別図柄表示制御手段156は、第1特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第1特別図柄を第1特別図柄表示装置71に変動表示させるとともに、該変動表示後に第1特別図柄を確定表示させる。また、特別図柄表示制御手段156は、第2特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第2特別図柄を第2特別図柄表示装置72に変動表示させるとともに、該変動表示後に第2特別図柄を確定表示させる。特別図柄表示制御手段156は、第1特別図柄および第2特別図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための特別図柄遊技タイマを有している。第1特別図柄表示装置71および第2特別図柄表示装置72の動作状態は、メイン情報記憶手段180の特別図柄遊技ステイタスに基づき監視される。特別図柄表示制御手段156は、特別図柄の変動停止の際に(すなわち、特別図柄遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、演出制御基板200に対して装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(「変動停止コマンド」と称する)を生成する。普通図柄表示制御手段157は、普通図柄の変動パターン(変動時間)に従って、普通図柄を普通図柄表示装置75に変動表示させるととも
に、該変動表示後に普通図柄を確定表示させる。普通図柄表示制御手段157は、普通図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための普通図柄遊技タイマを有している。普通図柄表示装置75の動作状態は、メイン情報記憶手段180の普通図柄遊技ステイタスに基づき監視される。
また、特別図柄表示制御手段156は、遊技の中断状態が所定時間以上継続した場合に、待機デモ演出(客待ちデモ演出)の実行契機となる演出制御コマンド(「待機デモコマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。「遊技の中断状態が所定時間以上継続する」とは、特別図柄の作動保留球が存在せず、且つ、特別図柄の変動表示が行われていない期間が所定時間以上継続することを意味する。なお、遊技球が発射されていない期間が所定時間以上継続する場合や、遊技球が全ての入賞口に入球していない期間が所定時間以上継続する場合に、遊技の中断状態が所定時間以上継続する仕様としてもよい。
電動役物制御手段160は、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなった場合、特別図柄の確定表示後に、大当り遊技処理として、特別電動役物ソレノイド543に制御信号を出力し、特別電動役物542を所定の作動パターンに従って開閉制御する。大当り遊技は、特別電動役物542の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技(単位遊技)とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数だけ連続して実行するものである。電動役物制御手段160は、特別電動役物542の作動回数(すなわち、実行中のラウンド数)を格納するための大入賞口開放カウンタを保持する。ここで、大当り遊技における特別電動役物542の作動終了条件(単位遊技の終了条件)とは、大入賞口54に規定カウント数(本実施形態では「10個」)の遊技球が入球したこと、又は、大入賞口54の開放時間が開放限度時間(本実施形態では「28秒」、「2秒」)に到達したことである。
また、電動役物制御手段160は、普通図柄の当否判定の結果が当りに該当する場合、普通電動役物ソレノイド523に制御信号を出力して、所定の開放時間だけ普通電動役物522(第2始動口52)を開閉制御する。ここで、電動役物制御手段160は、前述したとおり、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動していない低ベース状態において、普通電動役物522を0.2秒だけ開放させるのに対して、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動している高ベース状態において、普通電動役物522を5.8秒だけ開放させる。ここで、普通電動役物522の作動終了条件とは、第2始動口52に所定数(本実施形態では「10個」)の遊技球が入球したこと、又は、第2始動口52の総開放時間が開放限度時間(本実施形態では「0.2秒」又は「5.8秒」)に到達したことである。
遊技状態制御手段165は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、上記の遊技状態設定テーブルを参照して、当該大当りに係る図柄の種類と、大当り当選時の遊技状態とに基づき、大当り遊技の終了後の遊技状態を決定するとともに、大当り遊技の終了後の遊技状態を切り替える。本実施形態では、前述したように、複数種の遊技状態として、通常遊技状態(低確率低ベース状態)、時短遊技状態(低確率低ベース状態)、潜確遊技状態(高確率低ベース状態)、確変遊技状態(高確率高ベース状態)が設定されており、上記の遊技状態設定テーブルを参照して、複数種の演出モードのうちのいずれかが択一的に設定される。なお、遊技状態設定テーブルについては既述したので、ここでは重複説明を省略する。
また、遊技状態制御手段165は、大当り遊技が実行された場合に、当該大当り種別(図柄群)に基づき、大当り遊技の終了後の変動パターン選択状態を決定するとともに、大当り遊技の終了後の変動パターン選択状態を切り替える。本実施形態では、複数種の変動パターン選択状態として、選択状態1、選択状態2、選択状態3、選択状態4、選択状態
5、選択状態6が設定されており、前記決定された遊技状態や大当り種別、特別図柄の変動表示回数などに応じて、複数種の変動パターン選択状態のうちのいずれかが択一的に設定される。なお、変動パターン選択状態については既述したので、ここでは重複説明を省略する。
遊技状態制御手段165は、現在の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(「遊技状態指定コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
エラー監視制御手段170は、I/Oポート回路104の入力情報を監視し、磁気センサによる磁気検知信号、断線短絡電源異常信号、電波センサによる電波検知信号、扉・枠開放信号などを検査して、遊技機がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態である場合には、演出制御基板200にエラー状態演出を指示すべく、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)を要求する。なお、図4等では記載を省略しているが、扉開放スイッチはガラス枠5が開放されているか否かの検出手段であり、枠開放スイッチは前枠2が開放されているか否かの検出手段であり、裏セット開放スイッチは裏セット盤30が開放されているか否かの検出手段である。また、磁気センサおよび電波センサはいわゆる不正遊技行為を発見するための検出手段である。
メイン情報記憶手段180は、特別図柄遊技および普通図柄遊技にて取得した乱数値情報、特別図柄および普通図柄の作動保留球情報、特別図柄遊技および普通図柄遊技に関する遊技状態(確率変動機能、変動時間短縮機能、電チューサポート機能)の情報、変動パターン選択状態に関する情報、特別図柄および普通図柄の当否判定の結果情報(大当り、はずれ)、特別図柄および普通図柄に係る停止図柄(図柄群含む)の情報、特別図柄および普通図柄の変動パターン(変動付加パターン含む)の情報、大当り遊技に関する情報(ラウンド数、開放時間、開放態様(1ラウンド遊技あたりの開放回数)など)、特別図柄表示装置71,72の動作状態を示すステイタス情報、特別電動役物542の動作状態を示すステイタス情報、演出制御コマンドデータの情報等を一時記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。
コマンド送受信手段190は、コマンド送信要求があった場合に、メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納された各種の演出制御コマンドデータをパラレル伝送方式にて演出制御基板200に送信するように構成されている。なお、各演出制御コマンドは、1バイトのMODEデータと、1バイトのEVENTデータとを含んだ2バイト構成となっており、MODEとEVENTを区別するために、MODEデータのBit7は「1」、EVENTデータのBit7は「0」としている。これらの情報を有効なものとして送信する場合、MODEおよびEVENTの各々の送信タイミングでストローブ信号が出力される。各処理で発生した演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域にセットされた順番に従って割込み周期毎に1コマンド送信される。
演出制御基板200は、図4に示すように、演出抽選乱数発生手段210、演出統括手段220、ランプ制御手段230、役物制御手段240、エラー演出制御手段250、サブメイン情報記憶手段260、コマンド送受信手段270、を含む。なお、演出制御基板200における上述の各手段は、演出制御基板200上に配されたサブメインCPU201、ROM202、RAM203、電子回路等のハードウェア及びROM202に格納された制御プログラム等のソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
演出抽選乱数発生手段210は、サブメインCPU201のプログラム処理によって各
種のソフトウェア乱数(演出抽選乱数)を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、先読み演出の抽選に使用する先読み抽選乱数、装飾図柄の停止図柄の抽選に使用する装飾図柄乱数、装飾図柄の変動パターンの抽選に使用する装飾図柄変動パターン乱数(サブ変動パターン乱数)、装飾図柄の変動付加パターンの抽選に使用する装飾図柄変動付加パターン乱数(サブ変動付加パターン乱数)、予告演出の抽選に使用する予告抽選乱数、大当り演出パターンの抽選に使用する大当り演出パターン乱数、演出ステージの移行抽選に使用するステージ抽選乱数などが含まれる。これらの乱数の更新時期としては、後述の演出制御側メイン処理内でコマンド解析が行われなかった場合(主制御基板100から演出制御コマンドを受信しなかった場合)の残余時間を利用して更新する。
演出統括手段220は、演出モード制御手段221、保留情報表示制御手段222、先読み予告制御手段223、変動演出制御手段224、装飾図柄制御手段225、予告演出制御手段226、特別遊技演出制御手段227を含む。
演出モード制御手段221は、主制御基板100からの遊技状態指定コマンドに基づき、主制御基板100側で管理される遊技状態および変動パターン選択状態との整合性をとるかたちで、演出モード(「遊技演出モード」とも称する)を制御する。本実施形態では、図7に示すように、複数種の演出モードとして、「通常モード」、「制圧チャンスモード」、「特殊モード」、「幻闘ラッシュモード」、「リベンジモード」が設定されており、主制御基板100側において管理される遊技状態(又は変動パターン選択状態)や特別図柄の変動表示回数などに応じて、複数種の演出モードのうちのいずれかが択一的に設定され、該設定された演出モードに応じた変動演出が実行される。いずれかの演出モードが設定されると、当該演出モードに滞在中であることを示唆する演出(変動演出)として、画面上において当該演出モード専用の背景画像(装飾図柄の背面表示となる背景画像)が表示され、また、当該演出モード専用のBGMがスピーカ11から出力される。このように背景画像およびBGMは演出モード毎に互いに異なるよう設定されているため、背景画像又はBGMの種類から、現在滞在中の演出モードがいずれであるかを遊技者が認識し得るようになっている。なお、演出モード(ゲームフロー)の詳細な内容については後述する。
保留情報表示制御手段222は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1保留球数カウンタ、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2保留球数カウンタを有している。保留情報表示制御手段222は、主制御基板100からの図柄記憶数コマンドを受信すると、このコマンドに含まれる作動保留球数の情報に基づき、対応するカウンタの値を更新(加算)する。一方、保留情報表示制御手段222は、主制御基板100からの変動開始コマンドを受信すると、すなわち、作動保留球が消化されると、対応するカウンタの値を更新(減算)する。また、保留情報表示制御手段222は、第1保留球数カウンタおよび第2保留球数カウンタの値に基づいて、演出表示装置70の保留画像表示部710に、第1特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像と、第2特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像とを表示する制御を行う。また、保留情報表示制御手段222は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球(最先の作動保留球)が消化されることで、この作動保留球に対応する保留画像に切り替わって表示される変動中画像を表示する制御を行う。本実施形態では、明示的に言及しない限り、第1特別図柄の保留画像と第2特別図柄の保留画像とを区別せずに単に「保留画像」と称し、第1特別図柄の変動中画像と第2特別図柄の変動中画像とを区別せずに単に「変動中画像」と称する場合がある。
先読み予告制御手段223は、先読み予告演出の対象となる作動保留球に対して先読み
的な判定(「先読み抽選」と称する)を実行する。先読み予告演出は、先読み対象の作動保留球が消化される以前の一又は複数回の変動表示に亘って大当り当選又は高期待度演出(例えばリーチ演出)発生の可能性を予告するいわゆる連続予告演出の一態様として発生される。このとき、先読み抽選は、主制御基板100からの事前判定コマンドに含まれる事前判定結果の情報に基づき行われる。ここで、先読み予告制御手段223は、主制御基板100からの事前判定コマンドを受信すると、第1特別図柄の事前判定結果の情報と第2特別図柄の事前判定結果の情報とを区別して、それぞれ所定の上限個数(4個)まで、作動保留球の入球順序と結合したかたちでサブメイン情報記憶手段260の先読み情報格納領域に一時記憶する。この先読み情報格納領域は、主制御基板100の保留記憶領域と同様の構成となっており、各始動口51,52への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、当否事前判定結果の情報、図柄事前判定結果の情報、変動パターン事前判定結果の情報を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。事前判定結果の情報は、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に格納される一方、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に消化される(先入れ先出しの原則)。また、保留1記憶領域の事前判定結果の情報が消化されると、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域に格納された事前判定結果の情報を下位の番号の記憶領域にそれぞれシフトするとともに、保留4記憶領域の内容をゼロクリアする。
変動演出制御手段224は、主制御基板100からの変動開始コマンドに含まれる情報(メイン変動パターン、メイン変動付加パターンなど)に基づき、装飾図柄の変動表示における変動開始から停止までの変動過程(演出過程)を規定した変動演出パターン(「サブ変動パターン」とも呼称する)を決定する。変動演出制御手段224は、サブ変動パターン(変動演出パターン)を選択する際に参照されるサブ変動パターンテーブルを保持しており、このサブ変動パターンテーブルを参照して、複数種のサブ変動パターンの中から、メイン変動パターン(基本変動時間)に対応した、又は、メイン変動パターン(基本変動時間)およびメイン変動付加パターン(変動付加時間)の組合せに対応した1つのサブ変動パターンを抽選で選択する(本実施形態では、組合せに対応した選択とするが、メイン変動パターンのみに依存してもよい)。ここで、主制御基板100側では図柄変動のメイン変動パターンが定まるのに対して、演出制御基板200側では当該メイン変動パターンを基に演出表示過程のシナリオを詳細に規定した図柄変動のサブ変動パターンが定まる。このサブ変動パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち、装飾図柄の変動開始から変動終了までの一連の演出表示過程のシナリオが定義されており、当該表示過程中の各段階において予告演出を発生させるタイミングなどもタイムスケジュールとして規定されている。また、変動演出制御手段224は、サブ変動パターンを決定した後、メイン変動付加パターンに対応するサブ変動付加パターンを決定する。なお、サブ変動パターンおよびサブ変動付加パターンの詳細については後述する。
また、変動演出制御手段224は、主制御基板100からの待機デモコマンドを受信したことを契機として、該待機デモコマンドを受信してから特別図柄の変動表示が開始されるまで(次の変動開始コマンドを受信するまで)の客待ち期間中に、例えばデモンストレーション用の動画像を再生する待機デモ演出(客待ちデモ演出)を実行する。但し、本実施形態では、演出モードが通常モードである場合に限り、待機デモ演出を実行する構成となっている。なお、待機デモ演出の詳細な内容については後述する。
装飾図柄制御手段225は、主制御基板100からの変動開始コマンドに含まれる情報(停止図柄情報、遊技状態情報)と、変動演出制御手段224により決定された上記の変動演出パターンとに基づき、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄
・右図柄)を抽選により決定する。本例では、複数種類の装飾図柄を含む3つの図柄列が構成されており、この装飾図柄は例えば数字等からなる識別要素により形成される。また、装飾図柄制御手段225は、装飾図柄の停止図柄の組合せ(「停止図柄パターン」ともいう)を抽選で決定する際に参照される複数種の停止図柄パターンテーブルを保持している。この複数種のテーブルとしては、大当り用の停止図柄パターンテーブル、リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブル、非リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブルなどがある。装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組み合わせとして形成され、「大当りを示す停止図柄(大当り図柄)」と、「はずれを示す停止図柄(はずれ図柄)」とを含む。特定大当り(確変大当り)を示す大当り図柄は、同一の奇数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(例えば「7・7・7」)となる。通常大当り(非確変大当り)を示す大当り図柄は、同一の偶数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(例えば、「2・2・2」)となる。なお、変形例として、通常モード(特殊モード)で大当りを引いた場合の当該大当り図柄は、幻闘ラッシュモードへの移行契機となる大当りであれば、同一の奇数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せとなり、制圧チャンスモードへの移行契機となる大当りであれば、同一の偶数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せとなることが望ましい。その理由としては、制圧チャンスモードは現在実行中の遊技状態が時短遊技状態か確変遊技状態かを秘匿した演出モードであるため、上記の原則通り、通常モード(特殊モード)における変動表示にて大当りが発生した場合に、通常大当りを示す大当り図柄(同一の偶数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ)又は、特定大当りを示す大当り図柄(同一の奇数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ)が停止表示されてしまうと、その時点で(制圧チャンスモードに移行する前に)移行後の遊技状態が遊技者にばれてしまうからである。また、その他の変形例として、後述のバトルモード(幻闘ラッシュモード、制圧チャンスモード、リベンジモード)におけるSPリーチDの変動表示にて大当りが発生する場合、そのバトル演出の結果が勝利となることで示唆される大当り種別が「16R特定大当り」であれば、同一の奇数数字又は偶数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(つまり、ゾロ目の図柄組合せ)となり(その後、「7・7・7」以外のゾロ目の図柄組合せが一旦表示される(仮停止される)と、その後に「7・7・7」へと変化させたうえで停止してもよい)、そのバトル演出の結果が敗北となることで示唆される大当り種別が「2R通常大当り」であれば、例えば「2・1・2」や「6・5・6」等の左図柄および右図柄が一致して中図柄のみが異なるリーチはずれ態様の組合せとなる(見た目的には、後述の「リーチはずれ図柄」と同一となる)ことが望ましい。但し、この変形例におけるバトルモード(幻闘ラッシュモード、制圧チャンスモード、リベンジモード)については、「7・6・7」については停止しないようにする(言い換えれば、「7」のリーチとなった場合、必ず「7・7・7」となる)ことが望ましい。はずれ図柄は、3つの図柄のうちの少なくとも1つが他の数字と異なる数字の図柄となる停止態様の組合せ(例えば「1・3・8」)となる。ここで、はずれ図柄のうちリーチはずれ図柄は、左図柄と右図柄とが一致している状態で中図柄のみが前後に数コマずれた停止態様の組合せ(例えば「3・1・3」)となる。なお、小当り図柄や、大当り図柄であっても2R大当り図柄などの場合は、例えば「3・5・7」のような所定の停止態様の組み合わせとなる場合がある。また、抽選結果が非リーチはずれである場合には、いわゆる「チャンス目」と称される特定の出目(例えば、順目として「1・2・3」や「5・6・7」など、ズレ目として「2・2・3」や「5・5・6」など)が選択されることがある。更には、前述の擬似連続演出において、最終的な停止図柄を確定表示する前に仮停止表示および再変動表示させる演出を行う場合には、擬似連の発生を示唆する仮停止図柄として特殊図柄(擬似連図柄)が選択される。擬似連の発生を示唆する仮停止図柄を表示させる場合は、三列の装飾図柄の停止図柄のうち、少なくとも一つの停止図柄(典型的には中図柄)を「NEXT」などの文字を表示する特殊図柄(擬似連図柄)に差し替えて表示させる場合(例えば、「2・NEXT・3」や「2・NEXT・2」など)がある。なお、装飾図柄を停止させるための停止順序は、次述の変動演出パターン毎に予め定められており、本実施形態では原則として、左図柄→右図柄→中図柄の順に停止させる。但し、変動時間が極短く設定された短縮変
動の変動演出パターンである場合には、左図柄・中図柄・右図柄をほぼ同時に停止させることができる。また、特殊の変動演出パターンである場合には、右図柄→中図柄→左図柄の順に停止させることもでき、この場合は大当り期待度が相対的に高くなる傾向となる。また、いずれの停止順であったとしても、変動開始時は左図柄・右図柄・中図柄が同時に変動を開始することが望ましい。但し、こちらも特殊の変動演出パターンとして、左図柄・右図柄・中図柄の順で変動を開始してもよく、その場合はやはり大当り期待度が相対的に高くなる傾向となる。
予告演出制御手段226は、変動演出制御手段224によて決定された変動演出パターンのシナリオに沿って装飾図柄の変動過程の各段階で実行される予告演出の内容を規定した予告演出パターンを抽選により決定する。予告演出パターンには、特定のキャラクタの画像、アニメーションなどを一時的又は段階的に画像表示させる演出パターンや、特定の音声を出力する演出パターン、可動役物を動作させる演出パターン等が含まれる。予告演出は、装飾図柄の変動表示と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する大当り信頼度が高いことを予告的に示唆するものである。予告演出には、装飾図柄の変動表示過程においてリーチ状態が発生する前(リーチ発生時を含む)に実行される予告演出と、リーチ状態が発生した後に実行される予告演出とがある。予告演出はそれぞれ大当り信頼度が異なるものとなっており、基本的には、リーチ発生前に表示される予告演出よりも、リーチ発生後に表示される予告演出の方が相対的に大当り期待度は高くなっている。予告演出制御手段226は、予告演出パターンを選択する際に参照される予告抽選テーブルを予告演出の種類別に保持しており、変動演出パターンのシナリオに沿って発生する予告演出の種類に応じた予告抽選テーブルを選択するようになっている。なお、具体的な予告演出の種類としては、例えば、コメント予告演出、背景予告演出、SU(ステップアップ)予告演出、ロゴ予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出、役物予告演出などが用意されている。この予告演出は、基本的には、演出表示装置70での装飾図柄の変動表示に、1又は複数の予告演出の表示を合成することによって行われる。そのため、同一の変動演出パターンによる装飾図柄の変動表示であっても、1又は複数の予告演出との組み合わせによって多彩な演出態様を発生させることが可能となる。
特別遊技演出制御手段227は、大当り遊技中であることを報知する大当り中演出の内容(大当り演出パターン)を決定する。大当り中演出は、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出と、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出と、大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出とを含む。特別遊技演出制御手段227は、主制御基板100から大当り開始デモコマンドを受信した場合、サブメイン情報記憶手段260に格納された大当り種別の情報などに基づき、大当り中演出パターン(開始デモ演出パターン、ラウンド演出パターン、終了デモ演出パターン)を決定する。この大当り演出パターンには、開始デモ演出時間と、ラウンド演出時間(大入賞口54の開放パターンに応じた演出時間)と、終了デモ演出時間とが設定されるとともに、その時間軸に沿って一連の演出内容が設定されている。また、特別遊技演出制御手段227は、大当り演出パターンに従って、主制御基板100から大当り開始デモコマンドを受信したことを契機として開始デモ演出を実行し、ラウンド演出指定コマンドを受信したことを契機として各ラウンド演出を実行し、大当り終了デモコマンドを受信したことを契機として終了デモ演出を実行する。大当り開始デモ演出では、例えば画面上に「大当り開始」の文字が表示されて、大当り遊技の開始が告げられる。また、ラウンド演出では、例えば画面上に現在実行中のラウンド数や獲得賞球数が表示されるとともに、大当り遊技を盛り上げる各種画像(アニメーション画像など)が表示される。そして、大当り終了デモ演出では、例えば画面上に「大当り終了」の文字が表示されて、大当り遊技の終了が告げられる。ここで、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなった際の遊技状態が高ベース状態であるか低ベース状態であるかに応じて、大当り開始デモ時間や大当り開始デモ演出の時間及び演出内容を異ならせてもよく、また、大当り終了デモ時間や大当り終了デモ演出の時間及び演出
内容を異ならせてもよい。更に、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなった際の遊技状態が低ベース状態であるときには発生して高ベース状態であるときには発生しない演出(例として、「これから頑張ってね!」と味方キャラクタが激励する演出A)を、大当り終了デモ中に発生させてもよく、代わりに、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなった際の遊技状態が高ベース状態であるときには発生して低ベース状態であるときには発生しない演出(例として、「まだまだ続くぞ!」と敵キャラクタが激励する演出B)を大当り終了デモ中に発生させてもよい。更に、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなった際の遊技状態が高ベース状態であるときには発生して低ベース状態であるときには発生しないもう1つの演出(例として、「大当り+1回!」という文字が出現する演出C)を発生させてもよい。この場合、演出Cは、その大当り終了デモが終了した後に消化予定の第2特別図柄に係る保留(最大4個の保留)内に大当りとなる保留が存在していれば発生可能となるが、演出Bについてはそのような条件を必要とせず発生可能であることが望ましい。但し、必須ではないが、演出Bも演出Cも、確変大当りに係る特別遊技の大当り終了デモ中にしか発生しないことが望ましい。
以上、演出統括手段220は、前記決定された演出内容(先読み演出パターン、変動演出パターン、予告演出パターン、停止図柄パターン、大当り演出パターンなど)に基づき画像および音響に関する画像制御コマンドを生成して、これをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納する。
ランプ制御手段230は、演出統括手段220にて設定された演出内容に従って演出ランプの点灯や発光色等を制御する。ランプ制御手段230は、演出ランプLP(枠ランプ10、盤ランプ80)を点灯制御するための複数種のランプデータ(ランプパターンデータ)を保持しており、前記決定した演出パターンに応じたランプデータを読み出して、このランプ制御信号(ランプデータ)をランプ接続基板91へ送信する。
役物制御手段240は、演出統括手段220にて設定された演出内容に従って各可動役物24の駆動を制御する。役物制御手段240は、可動役物24を駆動制御するための複数種の駆動データを保持しており、前記決定した演出パターンに応じた駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ92へ送信する。
エラー演出制御手段250は、主制御基板100からエラー演出指定コマンドを受信した場合にエラー演出パターンを決定し、遊技機にエラー状態が発生したことを当該エラー演出パターンに従って報知するように構成されている。
サブメイン情報記憶手段260は、装飾図柄の情報、変動演出パターンの情報、予告演出パターンの情報、制御コマンドの情報等を一時記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。例えば、コマンド格納領域には、主制御基板100からの演出制御コマンドを格納するための演出制御コマンドバッファ、画像制御基板300への画像制御コマンドを格納するための画像制御コマンドバッファ、画像制御基板300からのACKコマンドを格納するためのACKコマンドバッファを含む。各コマンドバッファはそれぞれリングバッファから構成されており、所定数の演出制御コマンド、画像制御コマンド、ACKコマンドをそれぞれ格納可能である。
コマンド送受信手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、この演出制御コマンドをサブメイン情報記憶手段260の演出制御コマンドバッファに格納するように構成されている。コマンド送受信手段270は、主制御基板100からの前述のストローブ信号の入力に基づき割込みを発生させて演出制御コマンドの受信割込み処理(詳細後述)を実行し、この割込み処理において各種の演出制御コマンドを取得
するようになっている。なお、コマンド送受信手段270は、ストローブ信号を受信した場合には、この演出制御コマンドの受信割込み処理を他の割込み処理(後述する優先レベル7未満の割込み処理)よりも優先的に行うようになっている。
また、コマンド送受信手段270は、演出統括手段220にて設定された演出内容(変動演出パターン情報、予告演出パターン情報、装飾図柄情報など)の実行を指示すべく、サブメイン情報記憶手段260に格納された画像制御コマンドをシリアル通信方式にて画像制御基板300へ送信する。画像制御コマンドは、原則として、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域にセットされた順番に従って所定の周期(本例では500μs)毎に送信される。これにより、画像制御基板300は、演出制御基板200から送信された各種の画像制御コマンドを解析し、変動演出パターンのシナリオに沿って演出表示装置70に装飾図柄を含む演出画像を変動表示させるとともに、変動表示過程の各段階で図柄変動の演出に重畳させるかたちで予告演出を表示させる。さらに、コマンド送受信手段270は、画像制御基板300から送信されたACKコマンドを受信し、このACKコマンドをサブメイン情報記憶手段260のACKコマンドバッファに格納するようになっている。
[ゲームフロー]
次に、本実施形態のゲームフローについて説明する。図7は、前述したとおり、本実施形態における遊技状態および演出モードの遷移図である。本実施形態では、複数種の演出モードとして、通常モード、制圧チャンスモード、特殊モード、幻闘ラッシュモード、リベンジモードが設定されている。
<通常モード>
まず、電源投入時のぱちんこ遊技機PMは、演出モードが通常モードに設定され、この通常モードから遊技が開始される。通常モードは、通常遊技状態(低確率低ベース状態)に対応する演出モードである。演出モードが通常モードである場合、第2始動口52への遊技球の入球頻度よりも第1始動口51への遊技球の入球頻度の方が高く設定されているため、左打ち(左側領域PA1を狙って遊技球を発射させること)により遊技球を第1始動口51に入球させて、第1特別図柄の当否判定(第1特別図柄の変動表示)を主体的に実行する遊技性となる。この通常モードにおいて、第1特別図柄の当否判定の結果が大当りに該当すると、第1特別図柄の大当り種別として、「4R特定大当り1(図柄群A)」が5%、「4R特定大当り2(図柄群B)」が10%、「4R特定大当り3(図柄群C)」が20%、「4R特定大当り4(図柄群D)」が20%、「4R特定大当り5(図柄群E)」が10%、「4R通常大当り1(図柄群F)」が14%、「4R通常大当り2(図柄群G)」が14%、「4R通常大当り3(図柄群H)」が7%の当選確率で発生する。大当り種別が「4R特定大当り1~4(図柄群A~D)」および「4R通常大当り1~3(図柄群F~H)」のいずれかである場合は、その大当り遊技の終了後に、「制圧チャンスモード」に移行する。一方、大当り種別が「4R特定大当り5(図柄群E)」である場合は、その大当り遊技の終了後に、幻闘ラッシュモードに移行する。そのため、この通常モードにおいて第1特別図柄の大当りを引くと、90%の確率で「制圧チャンスモード」に移行し、10%の確率で「幻闘ラッシュモード」に移行する。
<制圧チャンスモード>
制圧チャンスモードは、時短遊技状態(低確率高ベース状態)又は確変遊技状態(高確率高ベース状態)に対応する演出モード、すなわち、電チューサポート機能が作動した高ベース状態に対応する演出モードである。演出モードが制圧チャンスモードに移行すると、電チューサポート機能が作動することで、第2始動口52への遊技球の入球容易性が高まるため、右打ち(右側領域PA2を狙って遊技球を発射させること)により遊技球を第2始動口52に入球させて、第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄の変動表示)を主体
的に実行する遊技性となる。この制圧チャンスモードにおいて、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りに該当すると、第2特別図柄の大当り種別として、「16R特定大当り1(図柄群I)」が32.5%、「16R特定大当り2(図柄群J)」が32.5%の確率、「2R通常大当り(図柄群K)」が35%の確率で発生する。大当り種別が「16R特定大当り1~2(図柄群I,J)」のいずれかである場合は、その大当り遊技の終了後に、「幻闘ラッシュモード」に移行する。一方、大当り種別が「2R通常大当り(図柄群K)」である場合は、その大当り遊技の終了後に、「リベンジモード」に移行する。そのため、この制圧チャンスモードにおいて第2特別図柄の大当りを引くと、65%の確率で「幻闘ラッシュモード」に移行し、35%の確率で「リベンジモード」に移行する。
なお、制圧チャンスモードは、大当り遊技の終了後から起算して、特別図柄の変動表示回数が所定の上限回数に到達するまで継続する。制圧チャンスモードの上限回数は、前述した変動時間短縮回数および電サポ回数と同一回数であり、第1特別図柄の大当り種別(該制圧チャンスモードへの移行契機となった第1特別図柄の大当り種別)に応じた上限回数(20回、40回、60回、10000回)が設定されるようになっている。具体的に、制圧チャンスモードの上限回数は、該制圧チャンスモードへの移行契機となった大当り種別が「4R特定大当り1(図柄群A)」又は「4R通常大当り1(図柄群F)」である場合は「20回」が設定され、「4R特定大当り2(図柄群B)」又は「4R通常大当り2(図柄群G)」である場合は「40回」が設定され、「4R特定大当り3(図柄群C)」又は「4R通常大当り3(図柄群H)」である場合は「60回」が設定され、「4R特定大当り4(図柄群D)」である場合は「10000回」が設定される。そして、この制圧チャンスモードにおいて次の大当りが発生することなく特別図柄の変動表示回数が前記の上限回数(20回、40回、60回、10000回)に到達することを契機として、この制圧チャンスモードが終了して、特殊モードに移行することになる。
<特殊モード>
特殊モードは、通常遊技状態(低確率低ベース状態)又は潜確遊技状態(高確率低ベース状態)に対応する演出モード、すなわち、電チューサポート機能が作動していない低ベース状態に対応する演出モードである。この特殊モードは、前述したとおり、制圧チャンスモードにおいて特別図柄の変動表示回数が所定の上限回数に達したことを契機として設定される(電サポ状態を抜けた後に設定される)。演出モードが特殊モードである場合、第2始動口52への遊技球の入球頻度よりも第1始動口51への遊技球の入球頻度の方が高く設定されているため、左打ち(左側領域PA1を狙って遊技球を発射させること)により遊技球を第1始動口51に入球させて、第1特別図柄の当否判定(第1特別図柄の変動表示)を主体的に実行する遊技性となる。この特殊モードにおいて、第1特別図柄の当否判定の結果が大当りに該当すると、第1特別図柄の大当り種別として、「4R特定大当り1(図柄群A)」が5%、「4R特定大当り2(図柄群B)」が10%、「4R特定大当り3(図柄群C)」が20%、「4R特定大当り4(図柄群D)」が20%、「4R特定大当り5(図柄群E)」が10%、「4R通常大当り1(図柄群F)」が14%、「4R通常大当り2(図柄群G)」が14%、「4R通常大当り3(図柄群H)」が7%の当選確率で発生する。特殊モードでは、この大当り当選時の遊技状態(通常遊技状態、潜確遊技状態)に応じて、その大当り遊技の終了後に設定される遊技状態が異なり得る。すなわち、この大当り当選時の遊技状態が通常遊技状態であるとき、第1特別図柄の大当り種別が「4R特定大当り1~4(図柄群A~D)」および「4R通常大当り1~3(図柄群F~H)」のいずれかである場合は、その大当り遊技の終了後に「制圧チャンスモード」に移行し、第1特別図柄の大当り種別が「4R特定大当り5(図柄群E)」である場合は、その大当り遊技の終了後に「幻闘ラッシュモード」に移行する。一方、この大当り当選時の遊技状態が潜確遊技状態であるとき、第1特別図柄の大当り種別が「4R特定大当り1~3(図柄群A~C)」および「4R通常大当り1~3(図柄群F~H)」のいずれかである場合は、その大当り遊技の終了後に「制圧チャンスモード」に移行し、第1特別図
柄の大当り種別が「4R特定大当り4,5(図柄群D,E)」である場合は、その大当り遊技の終了後に「幻闘ラッシュモード」に移行する。また、図8に示したように、第1特別図柄の当否判定の結果が大当りとなった際の遊技状態に応じて、その後の高ベース状態の回数(変動時間短縮回数)が異なるため、「制圧チャンスモード」への移行契機となる図柄が同じであっても(特に、第1特別図柄の大当り種別が「4R特定大当り1~3(図柄群A~C)」のいずれか)、そのモードの滞在回数が第1特別図柄の当否判定の結果が大当りとなった際の遊技状態に応じて異なるようになっている。
なお、特殊モード中の遊技状態が通常遊技状態である場合に、次の大当りが発生することなく特別図柄の変動表示回数が10回に到達したときは、次回の変動表示から通常モードに移行する。一方、特殊モード中の遊技状態が潜確遊技状態である場合は、次の大当りが発生することなく特別図柄の変動表示回数が10回に到達したときであっても、次回の変動表示から通常モードに移行することはなく、次の大当りが発生するまでは該特殊モードに滞在する。そのため、特殊モードに移行した直後から起算して10回転の変動表示が終了するまでは、現在の遊技状態が秘匿された状態となる。また、本実施形態では、潜確モードに移行した直後の10回転の変動表示中は、この10回転の変動表示が終了するまでの残回数を報知する残回数報知演出と、10回転の変動表示の終了後に該特殊モードが継続するのか終了するのかを示唆するモード分岐演出とが実行される。なお、残回数報知演出およびモード分岐演出の詳細な内容については後述する。
<幻闘ラッシュモード>
幻闘ラッシュモードは、確変遊技状態(高確率高ベース状態)に対応する演出モードである。演出モードが幻闘ラッシュモードに移行すると、電チューサポート機能が作動することで、第2始動口52への遊技球の入球容易性が高まるため、右打ち(右側領域PA2を狙って遊技球を発射させること)により遊技球を第2始動口52に入球させて、第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄の変動表示)を主体的に実行する遊技性となる。
この幻闘ラッシュモードにおいて、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りに該当すると、第2特別図柄の大当り種別として、「16R特定大当り1(図柄群I)」が32.5%、「16R特定大当り2(図柄群J)」が32.5%の確率、「2R通常大当り(図柄群K)」が35%の確率で発生する。第2特別図柄の大当り種別が「16特定大当り1~2(図柄群I,J)」のいずれかである場合は、その大当り遊技の終了後に、再び「幻闘ラッシュモード」に移行する。一方、第2特別図柄の大当り種別が「2R通常大当り(図柄群K)」である場合は、その大当り遊技の終了後に、「リベンジモード」に転落する。なお、この幻闘ラッシュモードは、特別図柄の変動表示回数が「1000回」に達するまで(すなわち、実質的に次の大当りが発生するまで)継続する。
<リベンジモード>
リベンジモードは、時短遊技状態(低確率高ベース状態)に対応する演出モードである。演出モードがリベンジモードに移行すると、電チューサポート機能が作動することで、第2始動口52への遊技球の入球容易性が高まるため、右打ち(右側領域PA2を狙って遊技球を発射させること)により遊技球を第2始動口52に入球させて、第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄の変動表示)を主体的に実行する遊技性となる。このリベンジモードにおいて、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りに該当すると、第2特別図柄の大当り種別として、「16R特定大当り1(図柄群I)」が32.5%、「16R特定大当り2(図柄群J)」が32.5%の確率、「2R通常大当り(図柄群K)」が35%の確率で発生する。第2特別図柄の大当り種別が「16特定大当り1~2(図柄群I,J)」のいずれかである場合は、その大当り遊技の終了後に、幻闘ラッシュモードに移行する。一方、第2特別図柄の大当り種別が「2R通常大当り(図柄群K)」である場合は、その大当り遊技の終了後に、再びリベンジモードに移行する。なお、このリベンジモードは、特別図柄の変動表示回数が「100回」に到達するまで継続する。そのため、リベンジモ
ードにおいて次の大当りが発生することなく特別図柄の変動表示回数が100回に到達すると、このリベンジモードが終了して、次の変動表示から通常モードに移行する。
≪バトルモード≫
本実施形態において、複数種の演出モードのうち、第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となる演出モードは、味方キャラクタが敵キャラクタと対戦するバトル演出が展開されるバトルモードとして構成されている。すなわち、演出モードがバトルモードである場合、その変動表示においてSPリーチに発展すると、味方キャラクタが敵キャラクタと対戦して勝敗を決するバトル演出が展開される。本実施形態では、「制圧チャンスモード」、「幻闘ラッシュモード」、「リベンジモード」がバトルモードに該当する。このバトルモードでは、SPリーチに発展した時点(バトル演出が開始された時点)で大当り当選が確定する。そして、そのバトル演出の演出結果(バトルの勝敗)に応じて、大当りの種別が示唆又は報知される。つまり、バトル演出の演出結果として、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利すると特定大当り(第1特別図柄の変動表示では「4R特定大当り」、第2特別図柄の変動表示では「16R特定大当り」)が確定し、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北すると通常大当り(第1特別図柄の変動表示では「4R通常大当り」、第2特別図柄の変動表示では「2R通常大当り」)が確定する。なお、バトル演出の詳細な内容については後述する。
≪通常モードにおける事故当り発生時の変則的な遷移(1)≫
本実施形態では、図7に示すように、現在実行中の演出モードが通常モードである場合に、予め定められた特殊移行条件が成立すると、演出モードが通常モードからリベンジモードに移行する。「特殊移行条件」とは、(通常モードにおいて)第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなること(いわゆる事故当りが発生すること)である。すなわち、演出モードが通常モード(電源投入直後の通常モードを含む)である場合、本来であれば、第1特別図柄の当否判定(第1特別図柄の変動表示)が遊技の主体となるはずであるが、低ベース状態にもかかわらず遊技球が第2始動口52に入球することで第2特別図柄の当否判定の結果が大当り(いわゆる事故当り)となる場合や、高ベース状態から低ベース状態に移行する直前に第2特別図柄に係る保留が1以上残存しており且つ低ベース状態にてその保留が消化された結果第2特別図柄の当否判定の結果が大当り(こちらも事象は異なるが同様に事故当り)となる場合は、その第2特別図柄の大当り種別が「16R特定大当り1」、「16R特定大当り2」、「2R通常大当り」のいずれであっても、当該第2特別図柄の変動表示の開始時に、演出モードを通常モードからリベンジモードに移行させて、このリベンジモードにおいて当該第2特別図柄の変動表示(大当りの変動表示)を実行するようになっている。
その理由について概説すると、まず、通常モードにおける大当りの変動演出は、該通常モードにおいて遊技の主体となる第1特別図柄の当否判定の結果が大当りとなることで、いずれの大当り種別に当選した場合であってもその大当り遊技において所定数(4ラウンド×10カウント×15個=600個)の賞球を獲得できることを想定して設計されている。一方、通常モードにおいて第2特別図柄の大当りが発生した場合に、その大当り種別が2R通常大当りであると、その大当り遊技における賞球獲得の期待値が実質0個(又は、多少の賞球獲得期待値があるかもしれないが、2ラウンド×10カウント×15個=300個の獲得は少なくとも期待できない程度の期待値)となり、通常モードにおける大当りの変動演出の内容(例えば、SPリーチ演出の結果として成功演出が発生することで賞球獲得の機会があることが報知される演出内容)が発生したにもかかわらず、実際の遊技結果が2R通常大当り(賞球0個)であると、演出内容と遊技結果(利益態様)との間に齟齬が生じ、遊技者に違和感や不信感を生じさせる原因ともなりかねない。換言すれば、第2特別図柄の大当り種別(16R特定大当り、2R通常大当り)は、そもそもバトルスペックを基調とした変動演出を想定して設計されたものであり、リベンジモードにおける
変動演出の結果として用いるのが相応しいものである。そのため、現在実行中の演出モードが通常モードであるときに第2特別図柄の大当りを引いた場合は、変則的に、当該第2特別図柄の大当りの変動表示の開始時に、演出モードを通常モードからリベンジモード(バトルモード)に移行させる仕様としている。
但し、演出モードがリベンジモード(時短遊技状態に対応する演出モード)に移行するとはいえ、内部的には遊技状態は通常遊技状態のままであり、変動パターン選択状態は時短遊技状態に対応する選択状態6ではなく、通常遊技状態に対応する選択状態1を維持している。従って、この選択状態1にて選択される変動パターン(変動時間)のもとで、リベンジモードにおける変動演出(バトルスペック)を実行せしめるため、この選択状態1における第2特別図柄の大当り時の変動パターンの選択傾向を、選択状態6(リベンジモード)における第2特別図柄の大当り時の変動パターンの選択傾向と同一に設定している。すなわち、選択状態1における第2特別図柄の大当り時の変動パターン(変動時間)は、演出モードとして通常モードではなくリベンジモードにて変動表示を行うことを前提に構築されている。よって、通常モードにおいて第2特別図柄の大当りが発生した場合に、演出モードを通常モードからリベンジモードに変則的に移行したとしても、その演出内容と遊技結果との間に齟齬や矛盾を生じさせることはないため、演出モードの移行の前後において遊技者に違和感や不信感を抱かせることなく円滑に遊技演出を進めることができる。
≪通常モードにおける事故当り発生時の変則的な遷移(2)≫
本実施形態において、リベンジモードの継続回数は、特別図柄の変動表示回数として「100回」が設定されており、リベンジモードの実行中に次の大当りが発生することなく特別図柄の変動表示回数が「100回」に到達すると、演出モードがリベンジモードから通常モードに転落する。演出モードが通常モードに転落した場合、この通常モードは遊技状態が通常遊技状態(低確率低ベース状態)である場合に設定される演出モードであるため、本来であれば第1特別図柄の当否判定(第1特別図柄の変動表示)が遊技の主体となるはずであるが、リベンジモードから通常モードに転落した直後は、リベンジモード(時短遊技状態)の実行中に生起した第2特別図柄の作動保留球が残存している可能性が高く、第2特別図柄の作動保留球が第1特別図柄の作動保留球よりも優先消化される関係で、第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄の変動表示)が行われ易い状況であると言える。そのため、図7に示すように、リベンジモードが終了した直後の1回転目の変動表示において、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合(すなわち、上記の特殊移行条件が成立する場合)には、前述したとおり、当該変動表示の開始時に演出モードをリベンジモードから通常モードに切り替えずに(リベンジモードを終了させずに)、そのままリベンジモードを継続させる。つまり、リベンジモードにおいて特別図柄の変動表示回数が「100回」に達すると、本来であれば通常モードに転落するところ、リベンジモードの終了直後の1回転目の変動表示にて第2特別図柄の大当りを引いた場合には、そのままリベンジモードを継続して、実質101回転目のリベンジモードにて第2特別図柄の大当りを発生させる。それにより、リベンジモードを本来の上限回数(100回)を越えて継続することができ、内部的には通常遊技状態に転落した後に発生した大当りであるにも関わらず、擬似的に時短遊技状態が継続しているときに大当りが発生したかの如く見せることができる(擬似的に連荘状態が継続した見た目とする)。ここで、リベンジモードの終了直後の1回転目の変動表示が第1特別図柄の変動表示である場合、その当否判定の結果が大当りであるか否かにかかわらず、通常モードに転落する。
≪連荘情報≫
演出制御基板200のRAM203には、現在の遊技状況や演出状態について報知すべき演出情報として所定の連荘情報が記憶されている。連荘情報とは、基本的には、大当りの連荘状態に対応して設定される演出情報である。この連荘情報は、遊技者が現在の遊技
状況や演出状態を知るうえでの有益な判断材料となる。ここで、連荘状態とは、非特別遊技状態中の遊技状態として、非特定遊技状態から特定遊技状態への移行契機となる初当りの発生後、非特定遊技状態に戻ることなく、特定遊技状態が継続している状態(特定遊技状態での大当りが連続して発生している状態)のことを言う。また、特定遊技状態とは、通常遊技状態よりも特別遊技への移行確率が高められた遊技状態であり、広義には、特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能のうちの何れかの機能が作動している遊技状態のことである。なお、本実施形態において、特定遊技状態とは、少なくとも電チューサポート機能が作動している遊技状態、すなわち、第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となる遊技状態を意味する。
連荘情報には、「選択キャラクタ情報」、「獲得球数情報」、「連荘回数情報」、「スペシャルムービー情報」、「特別演出情報」、「楽曲開放情報」などが該当する。「選択キャラクタ情報」は、連荘状態中の様々な演出にて登場するキャラクタとして、連荘の開始前又は開始時に遊技者によって選択されたキャラクタ(味方キャラクタ)の情報である。「獲得球数情報」は、連荘状態中に獲得できた賞球数(累積数)の情報である。「連荘回数情報」は、連荘状態中における大当りの連続回数(特定遊技状態への移行契機となる大当りが連続して発生する回数)の情報である。「特別演出1情報」は、特別演出1の実行契機となる連荘中の大当りの連続回数の情報である。なお、特別演出1とは、連荘状態中に遊技者が選択した同じキャラクタにてバトル演出を所定回(例えば3回)勝利したとき(但し、第2特別図柄の大当り種別として16R特定大当りを条件とする)に実行される、該キャラクタに関連するストーリ演出(スペシャルムービー)をいう。「特別演出2情報」は、特別演出2の実行契機となる連荘中の大当りの連続回数の情報である。なお、特別演出2とは、連荘状態中にバトル演出を特定回(例えば10回)勝利したとき(但し、第2特別図柄の大当り種別として16R特定大当りを条件とする)に実行される、希少性の高いプレミアキャラクタを1カットずつ順番に表示させる演出である。なお、この特別演出2はキャラクタに依存しない不変的な演出であるのに対して、特別演出1は遊技者の選択したキャラクタに依存するキャラクタ固有の演出である。「楽曲開放情報」は、新たな楽曲が開放される契機となる連荘中の大当りの連続回数の情報である。本実施形態では、バトル演出を規定回(例えば1回)勝利する毎(但し、第2特別図柄の大当り種別として16R大当りを条件とする)に、新たな楽曲が1曲ずつ開放されると、初当り時から選択可能な固定的な楽曲(例えば3曲)の他に、この新たに開放された楽曲を遊技者は選択可能となる。ここで、この楽曲については遊技者が選択できなくてもよく、連荘状態に応じて出力されてもよい(つまり、楽曲開放条件を充足すると、充足した時点でその開放された楽曲が自動的に出力されてもよい)。
本実施形態では、現在実行中の演出モード情報(背景情報、演出ステージ情報)に応じて、連荘情報(連荘回数)を更新する。すなわち、本実施形態においては、演出モードが通常モードに転落するまで(演出モードが幻闘ラッシュモード、リベンジモード、制圧チャンスモード、特殊モードを抜けるまで)は連荘情報を更新し、演出モードが通常モードに転落したときに連荘情報をクリア(リセット)する(但し、特殊モードについては例外とし、演出モードが幻闘ラッシュモード、リベンジモード、制圧チャンスモードを抜けるまで連荘情報を更新する仕様としてもよい)。そして、例外的に、リベンジモードの終了直後の1回転目で第2特別図柄の大当りを引いた場合には、実際には遊技状態が通常遊技状態に転落しているが(連荘状態が終了しているが)、演出モードは通常モードに転落させずリベンジモードを継続させるとともに、連荘情報をクリアすることはせず、そのまま連荘情報を維持して、見た目上は連荘状態を擬似的に継続させるものとする。このように各種の連荘情報を遊技状態情報ではなく演出モード情報に基づき管理することで、演出モード(背景画面)と連荘情報との間に齟齬が生じて、遊技者に違和感や不信感を抱かせる事態を未然に防止している。
このとき、実際にはリベンジモードが終了する(遊技状態が通常状態に転落する)ことに基づき連荘状態が終了する場合、リベンジモードが終了することを契機として、外部情報端子板600が機外の外部装置(データ表示器、ホールコンピュータ)に出力する外部情報信号として、連荘中信号が出力されなくなる(オフ出力となる)。よって、リベンジモードの終了直後の1回転目の変動表示で第2特別図柄の大当りを引いたとしても、リベンジモードが終了するまで継続出力されていた外部情報端子板600から連荘中信号は一旦途切れることになり(一旦オフ出力となり)、そのうえで当該大当りを契機に再度出力を開始することになる。連荘中信号とは、その言葉どおり連荘状態中であることを示す信号であり、より詳細には、低ベース状態において第1特別図柄又は第2特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなることで特別遊技が実行されることを契機として出力が開始され、その後に移行する高ベース状態中及び高ベース状態において第1特別図柄又は第2特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなることで実行される特別遊技実行中に継続して出力されるものであり、非特別遊技中の遊技状態として低ベース状態へ移行する場合に出力を終了する信号である。
[各種の演出]
かかる構成のぱちんこ遊技機PMでは、前述したように、遊技の進行状況等に応じて、各種の遊技演出が演出制御基板200および画像制御基板300により制御されて実行されるように構成されている。以下では、各種の遊技演出のうち、「特殊演出」、「保留変化演出」、「バトル演出」、「メータ演出」、「拠点制圧演出」、「残回数報知演出」、「モード分岐演出」の内容について説明する。
[特殊演出]
本実施形態における特殊演出について説明する。図16は特殊演出の構成を説明するための概念図である。特殊演出は、演出モードが通常モード(特殊モードを含む)である場合に、当該変動表示の実行中において、擬似変動(擬似2変動、擬似3変動)が行われる前の事前演出として構成される。この特殊演出を構成する要素演出は、大きく分けて、「仲間参戦演出」と、「オーラ使用演出」と、「オーラ連結演出」とに区分される。よって、特殊演出は、このような1又は複数種の要素演出の組合せにより構成される。ここで、仲間参戦演出の種類は、仲間キャラクタが1人参戦する「仲間1人参戦演出」と、仲間キャラクタが同時に2人参戦する「仲間2人参戦演出」とに大別される。オーラ連結演出の種類は、2人の仲間キャラクタのオーラが連結状態となる「無双連結演出」と、3人の仲間キャラクタのオーラが連結状態となる「究極連結演出」とに大別される。オーラ使用演出の種類は、仲間キャラクタのオーラを使用して通常攻撃を行う「通常オーラ使用演出」と、仲間キャラクタのオーラを使用して特殊攻撃を行う「特殊オーラ使用演出」とに大別される。なお、各要素演出の詳細な内容については後述する。
<変動付加情報>
特殊演出は、サブ変動付加パターンにより特定される変動付加情報(サブ展開した変動付加情報)に基づき実行される演出である。本実施形態では、メイン変動付加パターンにより特殊演出の基本パターンが特定され、サブ変動付加パターンにより特殊演出の詳細パターンが特定される。すなわち、メイン変動付加パターンは、特殊演出の大まかな流れとして、各要素演出の実行回数、実行順序などを含むシナリオを規定する特殊演出の基本パターンとなる。サブ変動付加パターンは、メイン変動付加パターンにより特定される各要素演出の実行回数、実行順序などを基に、各要素演出の実行タイミングなどを含む各要素演出のシナリオを規定する特殊演出の詳細パターンとなる。
本実施形態では、特殊演出の基本パターン及び詳細パターンを4つの階層に分けて順に抽選する。すなわち、本実施形態では、4つの階層構造として、第1階層(メイン変動パターン)→第2階層(メイン変動付加パターン)→第3階層(サブ変動パターン)→第4
階層(サブ変動付加パターン)の順に演出抽選が実行されていくことにより、特殊演出の基本パターン及び詳細パターンが決定される。第1階層及び第2階層については主制御基板100にて抽選処理がなされ、第3階層及び第4階層については演出制御基板にて抽選処理がなされる。ここで、メイン変動パターン(第1階層)については既に詳述しているため、以下においては、メイン変動付加パターン(第2階層)、サブ変動パターン(第3階層)およびサブ変動付加パターン(第4階層)を中心に説明する。なお、この特殊演出は、遊技状態が通常遊技状態(又は潜確遊技状態)である場合に行われる演出であるため、以下の説明においては、その遊技状態において選択候補となるメイン変動パターン(変動パターンテーブル1に規定されたメイン変動パターン)に対応するメイン変動付加パターン、サブ変動パターン、サブ変動付加パターンを対象として、各階層における処理の内容について説明する。
(メイン変動付加パターン)
まず、本実施形態におけるメイン変動付加パターンについて説明する。図17は、メイン変動パターンと、メイン変動付加テーブルと、メイン変動付加パターンとの対応関係を示す模式図である。なお、図中のメイン変動パターンPH1-1~1-13,PA1-1~1-14は、上述の図10の変動パターンテーブル1に規定されたメイン変動パターンに対応している。図17に示すように、各メイン変動パターンPH1-1~1-13,PA1-1~1-14には、複数種のメイン変動付加テーブルA~Fのうちのいずれかが対応付けられている。また、各メイン変動付加テーブルA~Fには、8種類のメイン変動付加パターン1~8のうち、その選択候補となる1又は複数種のメイン変動付加パターンが割り当てられており、その選択候補となる1又は複数種のメイン変動付加パターン1~8の中から1つのメイン変動付加パターンが抽選で選択される。なお、図中には、便宜上、抽選に供する数値が省略されているが、実際には、メイン変動付加テーブルA~Fごとに、取得した抽選乱数値(特別図柄変動付加パターン乱数値)に対して、メイン変動付加パターン1~8を決定するための判定置数(抽選乱数値の範囲)が設定されており、その抽選乱数値(特別図柄変動付加パターン乱数値)がいずれの判定置数に属するかに基づき、各メイン変動付加テーブルA~Fに対応付けられた1又は複数種のメイン変動付加パターン1~8の中から1つのメイン変動付加パターンが選択されるようになっている。
図17の上段には、はずれ用のメイン変動パターンPA1-1~13と、メイン変動付加テーブルA~Fと、メイン変動付加パターン1~8との対応関係が示されている。例えば、メイン変動パターンPH1-1,1-2,1-5,1-6,1-7には、メイン変動付加テーブルAが対応付けられ、メイン変動付加パターン1のみが選択候補であることが特定される。メイン変動パターンPH1-3,1-4には、メイン変動付加パターンBが対応付けられ、メイン変動付加パターン1,2が選択候補であることが特定される。メイン変動パターンPH1-8,1-9には、メイン変動付加テーブルCが対応付けられ、メイン変動付加パターン1,2,3,7が選択候補であることが特定される。メイン変動パターンPH1-10には、メイン変動付加テーブルDが対応付けされ、メイン変動付加パターン1,2,3,6,7,8が選択候補であることが特定される。メイン変動パターン1-11,1-12には、メイン変動付加テーブルEが対応付けられ、メイン変動付加パターン1,2,3,5,7が選択候補であることが特定される。メイン変動パターン1-13には、メイン変動付加テーブルFが対応付けられ、全てのメイン変動付加パターン1,2,3,4,5,6,7,8が選択候補であることが特定される。
図17の下段には、大当り用のメイン変動パターンPA1-1~1-14と、メイン変動付加テーブルA~Fと、メイン変動付加パターン1~8との対応関係が示されている。例えば、メイン変動パターンPA1-1~1-3,1-10~1-14には、メイン変動付加テーブルAが対応付けられ、メイン変動付加パターン1のみが選択候補であることが特定される。メイン変動パターンPA1-4~1-5には、メイン変動付加テーブルCが
対応付けられ、メイン変動付加パターン1,2,3,7が選択候補であることが特定される。メイン変動パターンPA1-6には、メイン変動付加テーブルDが対応付けられ、メイン変動付加パターン1,2,3,6,7,8が選択候補であることが特定される。メイン変動パターンPA1-7~1-8には、メイン変動付加テーブルEが対応付けられ、メイン変動付加パターン1,2,3,5,7が選択候補であることが特定される。メイン変動パターンPA1-9には、メイン変動付加テーブルFが対応付けられ、全てのメイン変動付加パターン1,2,3,4,5,6,7,8が選択候補であることが特定される。
なお、本実施形態では、説明の便宜上、各メイン変動付加テーブルA~Fを、はずれ用と大当り用とで区別することなく、共通のメイン変動付加テーブルとして構成しているが、実際には、はずれ用のメイン変動付加テーブルA~Fと、大当り用の変動付加パターンテーブルA′~F′とに分けて構成することが好適である。すなわち、はずれ用のメイン変動付加テーブルA~Fと、大当り用のメイン変動付加テーブルA′~F′とを、それぞれ選択候補となるメイン変動付加パターンの種類を共通としながらも、はずれ用と大当り用とで判定置数(選択率)を相違させて、はずれ用よりも大当り用の方が、高期待度の特殊演出(要素演出)が選択され易く構成することが望ましい。例えば、はずれ用のメイン変動付加テーブルCと大当り用のメイン変動付加パターンテーブルC′には、それぞれ選択候補のメイン変動付加パターンとして共通のメイン変動付加パターン1,2,3,7を割り当て、はずれ用のメイン変動付加テーブルCでは、相対的に大当り期待度の低いメイン変動付加パターン2が選択され易くし、大当り用のメイン変動付加テーブルC′では、相対的に大当り期待度の高いメイン変動付加パターン3(大当り期待度が高い演出である「無双連結」が発生可能なパターン)が選択され易く構成することが可能である。なお、メイン変動付加パターンA,A′は、いずれもメイン変動付加パターンの選択候補が定められないため、実際には単一のメイン変動付加パターンAのみを用意すればよい。従って、本実施形態では、はずれ用のメイン変動付加テーブルA~Fと、大当り用のメイン変動付加テーブルA,B′~F′との計11種類のメイン変動付加テーブルを用意すればよいことになる。また、メイン変動付加テーブルAは、後述するメイン変動付加パターン1のみが選択候補となり、このメイン変動付加パターン1は、図柄の変動付加時間として「0秒」が設定され、特殊演出の演出尺が設けられていないこと(特殊演出が行われないこと)を意味するため、変形例として、そもそもメイン変動付加テーブルA及びメイン変動付加パターン1を設けなくてもよく、そのように構成した場合は、メイン変動付加テーブルの種類はB~Fのみでよく、各テーブルにおいては、図17に示すメイン変動付加パターン(選択候補)からメイン変動付加パターン1を除いたものを選択候補とすることが好適である。この変形例においては、変動付加が可能なメイン変動パターンが選択された際に変動付加を行うか否かの抽選に当選した場合に、そのメイン変動パターンに対応したメイン変動付加テーブル(B~Fのいずれか)に基づいてメイン変動付加パターンを選択するよう構成してもよい。
続いて、図18は、メイン変動付加パターンの説明に供する模式図である。本実施形態では、前述したとおり、全8種類のメイン変動付加パターン1~8が用意されている。メイン変動付加パターン1~8には、互いに異なる変動付加情報(変動付加時間)が定められている。図中には、メイン変動付加パターン1~8の種類により特定される変動付加時間の値が省略されているが、実際には、各メイン変動付加パターン1~8に対して、1つの変動付加時間が対応付けられている。この変動付加時間は、メイン変動付加パターン1~8の種類に応じてそれぞれ異なる時間値となっている。本実施形態では、この変動付加情報(変動付加時間)により、各要素演出(仲間参戦演出、オーラ使用演出、オーラ連結演出)の実行回数などが特定される。図中において、例えばメイン変動付加パターン7の変動付加情報として、「[仲]2[使用]1[連結]0」は、仲間参戦演出の実行回数が2回、オーラ使用演出の実行回数が1回、オーラ連結演出の実行回数が0回であることを意味する。なお、メイン変動付加パターン1の変動付加情報として「[仲]0[使用]0
[連結]0」は、仲間参戦演出、オーラ使用演出およびオーラ連結演出の実行回数がいずれも0回であること(つまり、いずれの要素演出も行われないこと)を意味する。よって、メイン変動付加パターン1には、図柄の変動付加時間として「0秒」が設定され、特殊演出の演出尺が設けられていないこと(特殊演出が行われないこと)を意味する。従って、メイン変動付加パターン1のみが選択候補となるメイン変動パターン(メイン変動付加テーブルAが割り当てられたメイン変動パターン)は、特殊演出が実行されることのないメイン変動パターンとなる。その他、各メイン変動付加パターン2~8の7種に対しては、それぞれ一例として、「8秒」、「12秒」、「16秒」、「20秒」、「14秒」、「18秒」、「22秒」の変動付加時間が設定されてよい。また、メイン変動付加パターンおよび特殊演出の流れについては、より多彩な演出を実現するために、図18に示す種類だけに限らず、他にも様々なメイン変動付加パターン及び特殊演出の流れを備えていてよい。
また、図中には、各変動付加情報に対応する特殊演出の流れを示している。本実施形態では、詳細後述するが、仲間キャラクタの参戦順序や、オーラの連結条件、オーラの使用順序など、各要素演出が展開されるための一定の規則があるため、各要素演出の実行回数が決まれば、特殊演出の大まかな流れが定まることになる。但し、各要素演出の実行タイミング(各要素演出が何回目の擬似変動にて行われるか)については、このメイン変動付加パターンをサブ展開したサブ変動付加パターン(詳細後述)により特定されることになる。
なお、図示省略するが、図11~図15の特別図柄の変動パターンテーブル2~6に規定されたメイン変動パターンには、メイン変動付加テーブルAのみが対応付けられる。つまり、変動パターンテーブル2~6を参照してメイン変動パターンを選択する場合は、いずれのメイン変動パターンが選択されたとしても、メイン変動付加テーブルAのみが対応付けられ、常にメイン変動付加パターン1のみが選択候補となる。その理由としては、変動パターンテーブル2~6は、特殊演出が行われることのない遊技状態(演出モード)に対応して設定される変動パターンテーブルであるため、その変動付加時間(特殊演出の演出尺)として「0秒」が設定される必要がある(メイン変動付加パターン1のみが選択される必要がある)からである。また、前述したように、変形例として、そもそもメイン変動付加テーブルA及びメイン変動付加パターン1を設けないように構成した場合、変動パターンテーブル2~6を参照してメイン変動パターンを選択する場合は、そもそもメイン変動付加パターンを選択しないようにする。
(サブ変動パターン)
続いて、本実施形態におけるサブ変動パターンについて説明する。図19は、はずれ用のサブ変動パターンテーブルを示す模式図であり、図20は、大当り用のサブ変動パターンテーブルを示す模式図である。各サブ変動パターンテーブルには、メイン変動パターンと、メイン変動付加テーブルと、メイン変動付加パターンと、サブ変動パターンとの対応関係が規定されている。本実施形態では、1つのメイン変動パターンと1つのメイン変動付加パターンとの組合せに対して、1又は複数種のサブ変動パターンが対応付けられている。詳しくは、1つのメイン変動パターンに対して1つのメイン変動付加パターンが決定されると、このメイン変動パターンとメイン変動付加パターンとの組合せに対応する1又は複数種のサブ変動パターンの中から1つのサブ変動パターンが抽選で選択されることになる。つまり、サブ変動パターンは、メイン変動パターンとメイン変動付加パターンとの組合せに基づき決定されることになる。変形例としては、1つのメイン変動パターンに対して(つまり、メイン変動付加パターンとの組合せではなく)1又は複数種のサブ変動パターンが対応付けられてもよい。
ここで、リーチ演出や煽り演出などの演出の分岐のないメイン変動パターン(メイン変
動パターンPH1-1~1-4,1-7,1-10,1-13)については、1つのサブ変動パターンのみが対応付けられている。一方、リーチ演出や煽り演出などの演出の分岐のあるメイン変動パターン(メイン変動パターンPH1-5~1-6,1-8~1-9,1-11~1-12)については、複数種のサブ変動パターンが対応付けられている。例えば、演出の分岐のあるメイン変動パターンPH1-5には、2つのサブ変動パターンPH1-5-1,1-5-2が対応付けられている。より具体的には、このメイン変動パターンPH1-5には、リーチの成立後にSPリーチA又はSPリーチBに発展することが規定されており、それに対応付けられたサブ変動パターンとして、サブ変動パターンPH1-5-1には、発展先としてSPリーチAが規定され、サブ変動パターンPH1-5-2には、発展先としてSPリーチBが規定されている。つまり、メイン変動パターンにおいて演出の分岐等が設定されている場合には、サブ変動パターンにおいて分岐先の演出の種類(例えば、発展先のSPリーチの種類など)が決定されることになる。言い換えれば、1のメイン変動パターンPH1-5で、2種類のSPリーチ候補を賄うよう構成されており、それに対応付いたサブ変動パターンにて、いずれのSPリーチとなるかが特定されるようになっている。
また、本実施形態では、前述したとおり、SPリーチの種類は、仲間参戦演出において登場する仲間キャラクタの種類(登場人数)と関係している。複数種のリーチ演出のうち、SPリーチAは1人の仲間キャラクタAが登場するリーチ演出であり、SPリーチBは2人の仲間キャラクタA,Bが登場するリーチ演出であり、SPリーチCは3人の仲間キャラクタA,B,Cが登場するリーチ演出である。このSPリーチA~Cに発展する前に、仲間参戦演出が行われると、この仲間参戦演出にて参戦した仲間キャラクタがSPリーチにも登場することが確約される。つまり、3人の仲間キャラクタのうち、少なくとも仲間参戦演出で参戦した仲間キャラクタがSPリーチにも登場することとなる(仲間参戦演出における仲間キャラクタの参戦人数≦SPリーチ演出における仲間キャラクタの登場人数)。従って、SPリーチAに発展するサブ変動パターン(SPリーチAを経由してSPリーチCに発展するサブ変動パターンを含む)は、仲間キャラクタが参戦しない変動付加情報(メイン変動付加パターン1)又は1人の仲間キャラクタのみが参戦する変動付加情報(メイン変動付加パターン2)に対応付けられ、複数人の仲間キャラクタが参戦する変動付加情報(メイン変動付加パターン3~8)には対応付けられていない。SPリーチBに発展するサブ変動パターン(SPリーチBを経由してSPリーチCに発展するサブ変動パターンを含む)は、1人又は2人の仲間キャラクタが参戦する変動付加情報(メイン変動付加パターン1~7)に対応付けられ、3人の仲間キャラクタが参戦する変動付加情報(メイン変動付加パターン8)には対応付けられていない。SPリーチCに発展するサブ変動パターン(SPリーチA又はSPリーチBを経由してSPリーチCに発展するサブ変動パターンは除く)は、1人~3人の仲間キャラクタが参戦する全ての変動付加情報(メイン変動付加パターン1~8)に対応付けられている。従って、例えばメイン変動パターンPH1-8には、メイン変動付加テーブルCが対応付けられ、このメイン変動付加テーブルCにはメイン変動付加パターン1,2,3,7が割り当てられているが、これらのメイン変動付加パターン1,2,3,7のうち、メイン変動付加パターン1,2(1人の仲間キャラクタのみが参戦する変動付加情報)に対してはサブ変動パターン1-8-1(SPリーチA),1-8-2(SPリーチB)が選択候補となるのに対して、メイン変動付加パターン3,7(複数人の仲間キャラクタが参戦する変動付加情報)に対してはサブ変動パターン1-8-2(SPリーチB)のみが選択候補となる。本実施形態では、このようにメイン変動パターンに組み合わされるメイン変動付加パターンに応じて、サブ変動パターン(SPリーチ種別)の選択候補が異なり得るように構成されている。
(サブ変動付加パターン)
続いて、本実施形態におけるサブ変動付加パターンについて説明する。図21~図22は、はずれ用のサブ変動付加パターンテーブルを示す模式図、図23~図24は、大当り
用のサブ変動付加パターンテーブルを示す模式図である。本実施形態では、前述したとおり、このサブ変動付加パターンによって、特殊演出の基本パターンをサブ展開した詳細パターンとして、各要素演出の実行タイミング等が特定される。
ここで、図21~図24に示すように、サブ変動付加パターンテーブルには、サブ変動パターンと、メイン変動付加パターンと、サブ変動付加パターンとの対応関係が規定されている。本実施形態では、各メイン変動付加パターン1~8に対して、1又は複数種のサブ変動付加パターンが対応付けられており、1又は複数種のサブ変動付加パターンの中からいずれかのサブ変動付加パターンが抽選で選択される。なお、図中では、便宜上、抽選に供する数値が省略されているが、実際には、取得した抽選乱数値に対して、サブ変動付加パターンを決定するための判定置数(抽選乱数値の範囲)が設定されており、その抽選乱数値がいずれの判定置数に属するかに基づき、1又は複数種のサブ変動付加パターンの中から1つのサブ変動付加パターンが決定されるようになっている。
図中、[1]~[3]は各要素演出が実行されるタイミングを意味する。[1]は擬似1変動の実行中を意味し、[2]は擬似2変動の実行中を意味し、[3]は擬似3変動の実行中を意味する。例えば、「[1]仲間2人参戦→[1]無双連結→[1]オーラ使用」は、擬似1変動の実行中に仲間2人参戦演出、無双連結演出およびオーラ使用演出が順に行われることを意味する。また、「[1]仲間1人参戦→[1]無双連結→[2]通常オーラ使用」は、擬似1変動の実行中に仲間1人参戦演出および無双連結演出が順に行われ、擬似2変動の実行中に通常オーラ使用演出が行われることを意味する。また、「[2]仲間2人参戦→[2]無双連結→[2]オーラ使用」は、擬似2変動の実行中に仲間2人参戦演出、無双連結演出およびオーラ使用演出が順に行われることを意味する。すなわち、本実施形態において、サブ変動変動付加パターンにより特定される各要素演出の実行タイミングとは、該要素演出が行われることになる擬似変動の回数目を意味する。
このとき、例えば、図21に示すメイン変動付加パターン8には、3種類のサブ変動付加パターン8-1~8-3が対応付けられており、これらのサブ変動付加パターン8-1~8-3の中から1つのサブ変動付加パターンが抽選で選択されることになる。このメイン変動付加パターン8には、前述の図18に示すように、特殊演出の基本パターンとして「仲間2人参戦→無双連結→仲間1人参戦→究極連結」という演出の流れ(各要素演出の実行順序)が特定されている。一方、このメイン変動付加パターン8に対応付けられた3種類のサブ変動付加パターン8-1~8-3には、特殊演出の詳細パターンとして、「[1]仲間2人参戦→[1]無双連結→[1]仲間2人参戦→[1]究極連結」、「[1]仲間2人参戦→[1]無双連結→[2]仲間2人参戦→[2]究極連結」、「[2]仲間2人参戦→[2]無双連結→[2]仲間2人参戦→[2]究極連結」、というように、各要素演出の実行タイミングまで特定される。このように、サブ変動付加パターンでは、メイン変動付加パターンで特定された各要素演出の流れを基にして、各要素演出の実行タイミング(何回目の擬似変動において要素演出が行われるか)が特定されることになる。
また、本実施形態では、メイン変動付加パターン(変動付加情報)が同一であっても、選択されたサブ変動パターンの種類に応じて、サブ変動付加パターンの選択候補(各要素演出の実行タイミング)が異なり得るように構成されている。例えば、同一のメイン変動付加パターン2に対して、サブ変動パターンPH1-3-1が選択された場合には、それに対応するサブ変動付加パターンとして、1つのサブ変動付加パターン2-1のみが選択候補となる一方で、サブ変動パターンPH1-4-1が選択された場合には、それに対応するサブ変動付加パターンとして、3つのサブ変動付加パターン2-1~2-3が選択候補となる。このとき、サブ変動パターンPH1-3-1は、擬似1変動のみが行われる変動演出パターンであるため、各要素演出の実行タイミングが擬似1変動となるサブ変動付加パターン2-1のみが選択候補となる。一方、サブ変動パターンPH1-4-1は、擬
似1変動~擬似2変動まで行われる変動演出パターンであるため、各要素演出の実行タイミングが擬似1変動又は擬似2変動となるサブ変動付加パターン2-1~2-3が選択対象となる。このようにサブ変動パターンにより特定される擬似連回数などに応じて、各要素演出の実行タイミングの選択の幅が異なるため、それに応じて、同一のメイン変動付加パターンであっても、サブ変動パターンの種類に応じて、サブ変動付加パターンの選択候補も異なり得るものとなる。
続いて、特殊演出(各要素演出)の演出内容について順に説明する。前述したように、この特殊演出は、各要素演出として、仲間参戦演出と、オーラ連結演出と、オーラ使用演出とを有して構成される。ここで、図25は、特殊演出の基本画面(通常モードの背景画面)を示す模式図である。現在実行中の演出モードが通常モードである場合、画面のロゴ表示領域730には、本遊技機の機種名を示すロゴ(図示例では「LOGO」と記載する)を模したロゴアイコン731と、本機種の主人公となる味方キャラクタXを模した味方アイコン732と、複数人の仲間キャラクタA,B,Cを模した仲間アイコン733,734,735とが表示される。本実施形態では、特殊演出の進展に応じて、仲間アイコン733~735の表示態様が変化する(詳細後述)。また、図26は、各要素演出(仲間参戦演出、オーラ連結演出、オーラ使用演出)の演出パターンテーブルを示している。なお、この演出パターンテーブルの詳細な内容については後述する。
≪仲間参戦演出≫
図27は、仲間参戦演出およびオーラ連結演出の流れを示す模式図である。仲間参戦演出は、仲間キャラクタが味方キャラクタに参戦することを契機として、それに対応する仲間アイコン733~735の周囲にオーラ(オーラ画像)が表示される演出である。以下において、「オーラを取得する」とは、仲間アイコン733~735の周囲にオーラが表示されることを意味する。本実施形態では、複数人の仲間キャラクタとして、「仲間キャラクタA」、「仲間キャラクタB」、「仲間キャラクタC」が設定されており、その参戦人数(1人、2人、3人)に応じた個数(1個、2個、3個)のオーラを取得することができる。つまり、仲間キャラクタの参戦人数とオーラの取得数とは1:1の関係で対応している。よって、仲間キャラクタの参戦人数が多いほど、より多くのオーラを取得することが可能であり、擬似連発生又は継続の期待度が向上する。
仲間参戦演出の種類には、前述したとおり、1人の仲間キャラクタが参戦して1個のオーラを取得する仲間1人参戦演出と、2人の仲間キャラクタが同時に参戦して2個のオーラを取得する仲間2人参戦演出とがある。なお、変形例として、3人の仲間キャラクタA,B,Cが同時に参戦して、一度に3個のオーラを取得する仲間3人参戦演出を用意してもよい。
また、本実施形態では、前述したとおり、仲間参戦演出の実行回数が「0回」~「2回」の範囲で設定されている。仲間参戦演出の実行回数が複数回に設定されている場合は、各回の仲間参戦演出において毎回異なる味方キャラクタA~Cが参戦するようになっている。仲間キャラクタA~Cの参戦順序は、常に一定の順序(登場順序)に設定されており、具体的には、「仲間キャラクタA」→「仲間キャラクタB」→「仲間キャラクタC」という順序で仲間キャラクタが参戦する。そのため、仲間キャラクタAよりも先に仲間キャラクタBが参戦することはなく、仲間キャラクタBよりも先に仲間キャラクタCが参戦することはない。なお、本実施形態の変形例として、例えば「仲間キャラクタB」→「仲間キャラクタA」というように、正規の参戦順序に反する順序で仲間キャラクタが参戦した場合(法則崩れが発生した場合)には、その時点で大当り当選や擬似連発生又は継続が確定する仕様としてもよい。
図26(A)は、仲間参戦演出パターンテーブルを示す模式図である。仲間参戦演出パ
ターンテーブルには、複数種の仲間参戦演出パターン1~5が規定されている。仲間参戦演出演出パターン1~5には、該仲間参戦演出にて登場する仲間キャラクタの種類と、該仲間参戦演出にて取得するオーラの個数(取得数)とが対応付けられている。本実施形態では、サブ変動付加パターン(特殊演出の詳細演出パターン)の種類に応じた仲間参戦演出パターンが選択される。つまり、本実施形態では、仲間キャラクタの参戦順序は常に一定であるので、サブ変動付加パターンの内容(参戦人数、参戦の回数目など)が決まれば、それに対応する仲間キャラクタの種類とオーラの取得数とが一義的に定まる。仲間参戦演出パターン1は、1人の仲間キャラクタAが参戦して、オーラを1個取得する演出パターンである。仲間参戦演出パターン2は、1人の仲間キャラクタBが参戦して、オーラを1個取得する演出パターンである。仲間参戦演出パターン3は、1人の仲間キャラクタCが参戦して、オーラを1個取得する演出パターンである。仲間参戦演出パターン4は、2人の仲間キャラクタA,Bが同時に参戦して、オーラを2個取得する演出パターンである。仲間参戦演出パターン5は、2人の仲間キャラクタB,Cが同時に参戦して、オーラを2個取得する演出パターンである。
ここで、仲間キャラクタが1人参戦する場合、上記の参戦順序に則すと、仲間キャラクタAよりも先に仲間キャラクタBが参戦することはなく(仲間参戦演出パターン1よりも先に仲間参戦演出パターン2が選択されることはなく)、仲間キャラクタBよりも先に仲間キャラクタCが参戦することはない(仲間参戦演出パターン2よりも先に仲間参戦演出パターン3が選択されることはない)。従って、1回目の仲間参戦演出では、その参戦人数に関わらず、少なくとも仲間キャラクタAが必ず参戦することになる。つまり、1回目の仲間参戦演出では、仲間キャラクタAのみが参戦する場合、又は、仲間キャラクタA,Bが同時に参戦する場合のいずれかとなる。
このとき、1回の変動表示中に複数回の仲間参戦演出が行われる場合、2回目の仲間参戦演出においては、複数人の仲間キャラクタA,B,Cのうち、1回目の仲間参戦演出において参戦した仲間キャラクタを除いた残りの仲間キャラクタのみが参戦可能となる。すなわち、1回目の仲間参戦演出において仲間キャラクタが1人参戦する場合(仲間キャラクタAのみが参戦する場合)は、2回目の仲間参戦演出には仲間キャラクタB,Cが参戦可能である。そして、2回目の仲間参戦演出において仲間キャラクタが1人参戦する場合には、仲間キャラクタB(参戦順序が先の仲間キャラクタ)が参戦することとなり、2回目の仲間参戦演出において仲間キャラクタが同時に2人参戦する場合には、仲間キャラクタB,C(残りの仲間キャラクタ)が参戦することとなる。一方、1回目の仲間参戦演出において仲間キャラクタが2人同時に参戦した場合(仲間キャラクタA,Bが参戦した場合)は、2回目の仲間参戦演出において残り1人の仲間キャラクタ(仲間キャラクタC)のみが参戦することとなる。
≪オーラ連結演出≫
オーラ連結演出は、仲間参戦演出が行われた結果、複数個のオーラを保有する場合に、この複数個のオーラが連結表示される演出である。すなわち、オーラ連結演出の実行条件は、オーラの保有数が複数個(2個又は3個)となることである。そのため、オーラの保有数が1個である場合は、オーラ連結演出の実行条件を満たさず、オーラ連結演出は行われない。なお、「オーラの保有数」とは、現に仲間アイコンの周囲に表示されているオーラの個数を意味する。そのため、上記の仲間参戦演出にて取得したオーラの個数が複数個であっても、後述のオーラ使用演出においてオーラを使用した場合は、その使用した分のオーラの個数は、オーラの保有数から除かれる。つまり「オーラの保有数」=「オーラの取得数」-「オーラの使用数」である。なお、オーラの保有数が1個であっても、この1個のオーラを使用することなく、さらにもう1個又は2個のオーラを取得することで、オーラの保有数が複数個となれば、オーラ連結演出は実行される。
オーラ連結演出の種類には、前述したとおり、無双連結演出と、究極連結演出とがある。無双連結演出は、オーラの保有数が2個となることを契機として、この2個のオーラを連結表示する演出である。究極連結演出は、オーラの保有数が3個となることを契機として、この3個のオーラを連結表示する演出である。但し、複数個のオーラが連結表示された状態となっても、オーラの保有数は変わらず複数個のままである(つまり、複数個のオーラが一繋がりに連結表示されたからといってオーラの保有数が1個となるわけではない)。従って、オーラが無双連結状態にある場合にオーラの保有数は2個であり、オーラが究極連結状態にある場合にオーラの保有数は3個である。ここで、無双連結演出が実行されると(オーラが無双連結状態になると)、後述のオーラ使用演出(再挑戦演出)にて擬似連煽り演出をやり直した場合に必ず成功する結果(真の擬似連煽り演出が煽り成功演出となる結果)となり、次の擬似変動が行われることが確定する。一方、究極連結演出が実行されると(オーラが究極連結状態になると)、後述の擬似連煽り演出に失敗することがなく、擬似連3回が確定する。また、究極連結演出が実行されると(オーラが究極連結状態になると)、高期待度のSPリーチCに発展することが確定的となる。
図26(B)は、本実施形態におけるオーラ連結演出パターンテーブルを示す模式図である。オーラ連結演出パターンテーブルには、複数種のオーラ連結演出パターンが規定されている。オーラ連結演出パターン1~2には、オーラの連結状態の種類(無双連結、究極連結)と、連結対象のオーラを持つ仲間キャラクタの種類とが対応付けられている。本実施形態では、サブ変動付加パターン(特殊演出の詳細演出パターン)の種類に応じたオーラ連結戦演出パターンが選択される。つまり、本実施形態では、サブ変動付加パターンの内容(参戦人数、オーラ連結演出の種類など)が決まれば、それに対応するオーラ連結演出パターンが一義的に定まる。オーラ連結演出パターン1は、2人の味方キャラクタA,Bのオーラが連結表示されて無双連結状態となる演出パターンである。オーラ連結演出パターン2は、3人の味方キャラクタA,B,Cのオーラが連結表示されて究極連結状態となる演出パターンである。なお、本実施形態の変形例として、2人の味方キャラクタA,C又はB,Cのオーラが無双連結状態となる演出パターンを用意してもよい。
続いて、図27を参照して、仲間参戦演出およびオーラ連結演出の演出例について説明する。なお、図27には、紙面の都合上、符号の記載を省略している。
図27(A1)~(A2)は、オーラ連結演出が行われない場合の演出例である。この演出例では、まず、図中(A1)に示すように、仲間キャラクタAが参戦する。続いて、図中(A2)に示すように、仲間キャラクタAに対応する仲間アイコン733にオーラが表示され、オーラを1個取得することになる。なお、この時点でオーラの保有数は1個であるため、オーラ連結演出は実行されない。
図27(B1)~(B3)は、無双連結演出が行われる場合の演出例である。この演出例では、まず、図中(B1)に示すように、仲間キャラクタAに対応する仲間アイコン733にオーラが表示されたいる状態(既に仲間キャラクタAが参戦している状態)で、仲間キャラクタBが参戦する。続いて、図中(B2)に示すように、仲間キャラクタBに対応する仲間アイコン734にオーラが表示されて、オーラの保有数が2個となる。次いで、図中(B3)に示すように、オーラの保有数が2個となることで、オーラ連結演出(無双連結状態)が発生し、仲間アイコン733,734のオーラが連結表示される。
図27(C1)~(C3)は、究極連結演出が行われる場合の演出例である。この演出例では、まず、図中(C1)に示すように、仲間キャラクタA,Bに対応する仲間アイコン733,734にオーラが表示されている状態(既に仲間キャラクタA,Bが参戦している状態)で、仲間キャラクタCが参戦する。続いて、図中(C2)に示すように、仲間キャラクタCに対応する仲間アイコン735にオーラが表示されて、オーラの保有数が3
個となる。次いで、図中(C3)に示すように、オーラの保有数が3個となることでオーラ連結演出(究極連結状態)が発生し、仲間アイコン733,734,735のオーラが連結表示される。その他、仲間キャラクタAに対応する仲間アイコン733にオーラが表示されている状態(既に仲間キャラクタAが参戦している状態)で、仲間キャラクタB,Cが参戦し、仲間キャラクタB,Cに対応する仲間アイコン734,735にオーラが表示されて、オーラの保有数が3個となることでオーラ連結演出(究極連結状態)が発生してもよい。
≪オーラ使用演出≫
続いて、オーラ使用演出について説明する。図28は、オーラ使用演出の流れを示す模式図である。本実施形態では、擬似連が発生もしくは継続するか否かを煽り、その結果として擬似連が発生もしくは継続すること(擬似連煽りに成功すること)、又は、擬似連が発生もしくは継続しないこと(擬似連煽りに失敗すること)のいずれかを確定的に報知又は示唆する擬似連煽り演出(「真の擬似連煽り演出」と呼称する)が行われる前に、その事前演出としてオーラ使用演出を実行することが可能である。真の擬似連煽り演出とは、図19~図20等のメイン変動パターン又はサブ変動パターンに規定された擬似連煽り(「擬似1煽り」、「擬似2煽り」)に対応する。このオーラ使用演出は、真の擬似連煽り演出(擬似1煽り、擬似2煽り)の事前演出として、遊技の進展状況とは関係なく必ず擬似連煽りに失敗する結果となる単なる見せかけ上の擬似連煽り演出(「偽の擬似連煽り演出」と呼称する)と、この偽の擬似連煽り演出が行われた後に該擬似連煽りのやり直しを図る再挑戦演出とを有して構成される。このオーラ使用演出は、偽の擬似連煽り演出(先の擬似連煽り演出)を経由してから真の擬似連煽り演出(後の擬似連煽り演出)を行うようにすることで、あたかも擬似連煽り演出がもう一度やり直されているかの如く見せるための演出である。すなわち、本実施形態では、メイン変動パターン又はサブ変動パターン上において規定されている真の擬似連煽り演出を、再度の擬似連煽り演出として見せるために、真の擬似連煽り演出の実行前に、オーラ使用演出(偽の擬似連煽り演出)を割り込ませている。
ここで、図29は、擬似連煽り演出の演出例を示す模式図である。図中の(A1)~(A5)は、擬似連煽りが成功する場合の演出例、図中の(B1)~(B5)は、擬似連煽りに失敗する場合の演出例を示している。擬似連煽り演出(真の擬似連煽り演出、偽の擬似連煽り演出)は、3列の装飾図柄のうち、左図柄および右図柄が仮停止表示された後、中図柄として擬似連図柄が上から下へゆっくりと移動してきて、この擬似連図柄が仮停止表示されるか否かに基づき、擬似連が発生するか否かを煽る演出である。擬似連図柄は、装飾図柄の識別要素として「NEXT」の文字により構成された特殊図柄(「NEXT図柄」と呼称する)である。この擬似連煽り演出の種類は、煽り成功演出と、煽り失敗演出とに大別される。煽り成功演出は、図中の(A1)~(A5)に示すように、左図柄および右図柄が仮停止表示された後、中図柄として擬似連図柄(NEXT図柄)が仮停止表示されることで、擬似変動が行われることが示唆される演出である。本実施形態では、偽の擬似連煽り演出として煽り成功演出が行われることはなく、真の擬似連煽り演出においてのみ煽り成功演出が行われ得る。一方、煽り失敗演出は、図中の(B1)~(B5)に示すように、左図柄および右図柄が仮停止表示された後、中図柄として擬似連図柄(NEXT図柄)が仮停止表示されないことで、擬似変動が行われないことが示唆される演出である。本実施形態では、偽の擬似連煽り演出では必ず煽り失敗演出が行われ、真の擬似連煽り演出においても煽り失敗演出が行われ得る。真の擬似連煽り演出が煽り失敗演出として行われる場合は、NEXT図柄が仮停止表示されなかった後(NEXT図柄が上から下に滑った後)、左図柄又は右図柄とは異なる他の装飾図柄が中図柄として停止表示されることで「はずれ」となる。一方、偽の擬似連煽り演出が煽り失敗演出として行われる場合は、NEXT図柄が仮停止表示されなかった後、中図柄のみがスクロール表示を続けることで、次述する再挑戦演出へと繋がることになる。
本実施形態では、オーラ使用演出として、偽の擬似連煽り演出(煽り失敗演出)が行われた後、再挑戦演出が行われる。そして、再挑戦演出が行われた後、真の擬似連煽り演出(煽り成功演出又は煽り失敗演出)が行われることになる。このように先後2回の擬似連煽り演出のうち、偽の擬似連煽り演出は常に失敗となる演出結果であり、真の擬似連煽り演出の演出が煽り成功演出となるか煽り失敗演出となるかに応じて、次の擬似変動が行われるか否かが決まる。なお、真の擬似連煽り演出が煽り成功演出となるか煽り失敗演出となるかは、図19~図20等に示すように、選択されたメイン変動パターン(或いはサブ変動パターン)に応じて予め決まっている。本実施形態では、再挑戦演出を挟んだ先後2回の擬似連煽り演出により、一度は擬似連煽り演出に失敗しても、そのやり直しが行われるという斬新な展開により、擬似連発生又は継続に対する期待感を高めることができるとともに、擬似連が行われる喜びを一層向上させることができる。
再挑戦演出は、偽の擬似連煽り演出(煽り失敗演出)が行われた後に、上記の仲間参戦演出で取得したオーラを使用して、擬似連煽り演出をやり直すための演出である。この再挑戦演出は、仲間参戦演出で取得した1個以上のオーラを保有している場合に実行可能であり、仲間参戦演出を経由せずに(オーラを取得することなく)行われることはない。つまり、再挑戦演出(オーラ使用演出)の実行条件は、現に1個以上のオーラを保有していることである。そのため、仲間参戦演出でオーラを取得したとしても、既にオーラを使用したことでオーラを保有しなくなった場合(オーラの保有数が0個である場合)には、再挑戦演出(オーラ使用演出)は行われない。なお、オーラの保有数が3個となる場合(オーラが究極連結状態となった場合)には、再挑戦演出(オーラ使用演出)が行われることなく(擬似連煽り演出が一度も失敗することなく)、3回の擬似連の発生が確定する。よって、本実施形態では、オーラの保有数が1個又は2個である場合に限り、再挑戦演出(オーラ使用演出)が行われることになる。
この再挑戦演出は、具体的には、3人の仲間キャラクタのうち所定の仲間キャラクタ(「再挑戦キャラクタ」と呼称する)が自分のオーラを使用(消費)して、特定の攻撃技(通常技又は必殺技)を繰り出す演出である。この再挑戦演出の種類(攻撃技の種類)に応じて、後の擬似連煽り演出が煽り成功演出となる期待度(擬似連成功の期待度)が示唆される。上記の「再挑戦キャラクタ」とは、オーラを持つ味方キャラクタのうち、最も直近に参戦した味方キャラクタ(参戦順序の遅い味方キャラクタ)を意味する。そのため、オーラの保有数が1個であるときに再挑戦演出が行われる場合は、そのオーラを持つ味方キャラクタが再挑戦キャラクタとなり、オーラの保有数が2個であるときに再挑戦演出が行われる場合は、各オーラを持つ2人の味方キャラクタのうち参戦順序の遅い方の味方キャラクタが再挑戦キャラクタとなる。そして、再挑戦演出において再挑戦キャラクタのオーラが使用されると、この再挑戦キャラクタの持つオーラが消失することで、オーラの保有数が1個減算されることになる。このように上記の仲間参戦演出が行われると、仲間キャラクタの参戦人数に応じた個数のオーラが増加するのに対して、オーラ使用演出が行われると、再挑戦キャラクタの持つ1個のオーラが減算されることになる。
オーラ使用演出(再挑戦演出)の種類は、通常オーラ使用演出と、特殊オーラ使用演出とに大別される。通常オーラ使用演出は、オーラの保有数が1個である場合(オーラが非連結状態である場合)に、再挑戦キャラクタが通常の攻撃技(「通常技」と呼称する)を放つ演出である。特殊オーラ使用演出は、オーラの保有数が2個である場合(オーラが無双連結状態である場合)に、再挑戦キャラクタが特殊の攻撃技(「必殺技」と呼称する)を放つ演出である。このとき、通常オーラ使用演出が行われた場合には、真の擬似連煽り演出が煽り成功演出となるか煽り失敗演出となるかは確定しない。一方、オーラ使用演出として特殊オーラ使用演出が行われた場合には、真の擬似連煽り演出が煽り成功演出となることが確定する。このとき、特殊オーラ使用演出は、オーラが無双連結状態(2人の仲
間キャラクタのオーラが連結した状態)であるときに参戦順序の遅い方の味方キャラクタのオーラが使用される演出であるので、複数の仲間キャラクタのうち仲間キャラクタAが再挑戦キャラクタとなることはない。なお、オーラが無双連結状態である場合に、特殊オーラ使用演出が行われてオーラが1個使用されると(オーラの保有数が1個に減算されると)、無双連結状態は解除される。
図26(C)は、オーラ使用演出パターンテーブルを示す模式図である。このオーラ使用演出パターンテーブルには、複数種のオーラ使用演出パターンが設定されており、各オーラ使用演出パターンに対して、再挑戦キャラクタの種類と、攻撃技の種類とが対応付けられている。オーラ使用演出パターン1は、仲間キャラクタAが攻撃技として「通常技1」を使用する演出パターンである。オーラ使用演出パターン2は、仲間キャラクタBが攻撃技として「通常技2」を使用する演出パターンである。オーラ使用演出パターン3は、仲間キャラクタCが攻撃技として「通常技3」を使用する演出パターンである。オーラ使用演出パターン4は、仲間キャラクタBが攻撃技として「必殺技」を使用する演出パターンである。本実施形態では、サブ変動付加パターン(特殊演出の詳細演出パターン)の種類に応じたオーラ使用演出パターンが選択される。つまり、本実施形態では、サブ変動付加パターンの内容(参戦人数、オーラ連結演出の種類、オーラ使用演出の順番など)が決まれば、それに対応するオーラ使用演出パターンが一義的に定まる。
続いて、オーラ使用演出の演出例について説明する。図28(A1)~(A5)は通常オーラ使用演出が行われる場合の演出例を示す模式図であり、図28(B1)~(B4)は特殊オーラ使用演出が行われる場合の演出例を示す模式図である。
始めに、通常オーラ使用演出の演出例について説明する。なお、図中(A1)の擬似連煽り演出は偽の擬似連煽り演出であり、図中(A4)および(A5)の擬似連煽り演出は真の擬似連煽り演出である。
まず、図中(A1)に示すように、先の擬似連煽り演出が煽り失敗演出として終了し、次の擬似変動に進展せず、三列の装飾図柄のうち中図柄のみが変動表示(スクロール表示)を継続する。
図中(A2)に示すように、今回の再挑戦キャラクタ(仲間キャラクタA)に対応する仲間アイコン733のオーラが強く発光して、再挑戦キャラクタ(仲間キャラクタA)が実体化して表示される。
図中(A3)に示すように、実体化した再挑戦キャラクタ(仲間キャラクタA)が通常技を放つことで、擬似連煽りのやり直しが行われることが示唆される。なお、通常技による擬似連煽り演出のやり直しの場合には、煽り成功演出となるか煽り失敗演出となるか確定しない。
図中(A4)に示すように、真の擬似連煽り演出として、煽り成功演出が行われると、次の擬似変動が行われることが示唆される。一方、図中(A5)に示すように、真の擬似連煽り演出として、煽り失敗演出が行われると、次の擬似変動が行われないことが示唆される。なお、図中(A4)および(A5)に示すように、真の擬似連煽り演出が行われるのと略同時に、再挑戦キャラクタ(仲間キャラクタA)に対応する仲間アイコンのオーラが消失する。
次に、特殊オーラ使用演出の演出例について説明する。なお、図中(B1)の擬似連煽り演出は偽の擬似連煽り演出であり、図中(B4)の擬似連煽り演出は真の擬似連煽り演出である。
まず、図中(B1)に示すように、先の擬似連煽り演出が煽り失敗演出として終了し、次の擬似変動に進展せず、三列の装飾図柄のうち中図柄のみが変動表示(スクロール表示)を継続する。なお、このとき、仲間キャラクタA,Bに対応する仲間アイコン733,734のオーラが無双連結状態となっている。
図中(B2)に示すように、仲間キャラクタA,Bのうち今回の再挑戦キャラクタ(仲間キャラクタB)に対応する仲間アイコン734のオーラが強く発光して、この再挑戦キャラクタ(仲間キャラクタB)が実体化して表示される。
図中(B3)に示すように、実体化した再挑戦キャラクタ(仲間キャラクタB)が必殺技を放つことで、擬似連煽りのやり直しが行われることが示唆される。なお、必殺技による擬似連煽りのやり直しの場合には、煽り成功演出となることが確定する(次の擬似変動に進展することが確定する)。
図中(B4)に示すように、擬似連煽り演出のやり直しとして、後の擬似連煽り演出(図示例では煽り成功演出)が行われる。なお、真の擬似連煽り演出が行われるのと略同時に、再挑戦キャラクタ(仲間キャラクタB)に対応する仲間アイコンのオーラが消失する。
続いて、本実施形態又はその変形例の特殊演出において適用される、その他の特徴的な構成について説明する。本実施形態においては、擬似連回数が多いほど大当り期待度が高く、オーラが多いほど(オーラの残存数が多いほど)擬似連回数が多くなりやすかったり仲間参戦人数が多いため高期待度のSPリーチに発展しやすかったりするため、大当り期待度が高くなるよう構成されている。図30は、特殊演出のその他の特徴構成1の説明に供する模式図であり、図31は、特殊演出のその他の特徴構成2の説明に供する模式図である。前述したとおり、メイン変動付加パターンおよび特殊演出の流れについては、より多彩な演出を実現するために、図18に示す種類だけに限らず、他にも様々なメイン変動付加パターン及び特殊演出の流れを備えていてよい。ここで、図30(A)はメイン変動付加パターン3(仲間2人参戦演出→無双連結演出→特殊オーラ使用演出)に対応する変動演出の流れを含む複数パターンの変動演出の流れ(演出の分岐)を示しており、図30(B)はメイン変動付加パターン4(仲間2人参戦演出→無双連結演出→特殊オーラ使用演出→通常オーラ使用演出)に対応する変動演出の流れを含む複数パターンの変動演出の流れ(演出の分岐)を示している。また、図31(A)はメイン変動付加パターン3又は4に対応する変動演出の流れを含む複数パターンの変動演出の流れ(演出の分岐)を示しており、図31(B)はメイン変動付加パターン6に対応する変動演出の流れを含む複数パターンの変動演出の流れ(演出の分岐)を示しており、図31(C)がメイン変動付加パターン5又は7に対応する変動演出の流れを含む複数パターンの変動演出の流れ(演出の分岐)を示している。
(その他の特徴構成1)
その他の特徴構成1として、無双連結状態が発生している(オーラを2個保有している)状況で、今回の擬似連煽り演出にオーラを使用せずに成功するか否かに応じて、次回の擬似連煽り演出に成功する期待度が異なるように構成される。例えば、図30(A)に示すように、擬似1変動が開始されて無双連結状態が発生している状況で、擬似連煽り演出(擬似1煽り)にオーラを使用せずに成功すると、擬似2変動の開始時において無双連結状態が維持されるため、再挑戦演出を経由するか否か(擬似連煽り演出のやり直しを行うか否か)を問わず、次の擬似連煽り演出(擬似2煽り)においても成功することが確定する。すなわち、擬似2変動の開始時において無双連結状態が発生している場合、(ア)擬似連煽り演出をやり直すことなく擬似2煽りに一発で成功するルート、(イ)擬似連煽り
演出に一度失敗した後、再挑戦演出によるやり直しを行うことで擬似連煽り演出に成功するルート、のいずれかに進展することになる(擬似3変動に発展することが確定する)。一方、図30(B)に示すように、擬似1変動が開始されて無双連結状態が発生している状況で、擬似連煽り演出(擬似1煽り)にオーラを使用した結果として成功(擬似連煽り演出に一度失敗した後、再挑戦演出によるやり直しで擬似連煽り演出に成功)すると、その時点で無双連結状態が解除されるため(擬似2変動の開始時において無双連結状態が解除されているため)、次の擬似連煽り演出(擬似2煽り)に成功するか否か不確定となる。すなわち、擬似2変動の開始時において無双連結状態が解除されている場合(オーラの保有数が1個となる場合)、(ア)擬似連煽り演出をやり直すことなく擬似2煽りに一発で成功するルート、(イ)擬似連煽り演出に一度失敗した後、再挑戦演出によるやり直しを行うことで擬似連煽り演出に成功するルート、(ウ)擬似連煽り演出に一度失敗した後、再挑戦演出によるやり直しを行ったとしても擬似連煽り演出に失敗するルート、のいずれかに進展することになる(擬似3変動に発展することが不確定となる)。従って、無双連結状態が発生している(オーラを2個保有している)状況で、擬似連煽り演出にオーラを使用した結果として成功した場合よりも、擬似連煽り演出にオーラを使用せずに成功した場合の方が、擬似連が継続する可能性が高く(図示例では、前者(B)の場合は擬似連3回が不確定で、後者(A)の場合は擬似連3回が確定的であり)、残存するオーラの個数も相対的に多くなり(図示例では、前者(B)の場合には0~1個のオーラが残り、後者(A)の場合には1~2個のオーラが残り)、それに応じて大当り期待度も高くなると言える。つまり、本実施形態においては、擬似連するほうが擬似連しないよりも大当り期待度が相対的に高く、擬似連する場合は擬似連が多いほど(継続するほど)大当り期待度が相対的に高くなるよう構成されているため、所定のタイミングにて(上記例であれば、擬似1変動における擬似連煽り演出のタイミングにて)無双連結状態が維持されることは、その所定タイミングにて無双連結状態が解除されるよりも、大当り期待度が相対的に高くなることになる。
(その他の特徴構成2)
その他の特徴構成2として、仲間1人参戦演出が2回行われる場合と、仲間2人参戦演出が1回行われる場合とで、当該変動表示における仲間キャラクタの参戦人数は同人数(2人)であるが、仲間1人参戦演出が2回行われることで仲間キャラクタが2人参戦する場合よりも、仲間2人参戦演出が1回行われることで仲間キャラクタが2人参戦する場合の方が、当該変動表示の大当り期待度は相対的に高くなるように構成される。これは、擬似2変動時に仲間参戦演出が1回行われ、擬似1変動時に仲間参戦演出が行われない又は1回のみ行われる演出パターンにおいてそのように構成することが好適である。例えば、図31(A)に示すように、擬似2変動において仲間2人参戦演出が1回行われる場合、その時点でオーラの保有数が2個となり、無双連結状態が発生するため、再挑戦演出を経由するか否か(擬似連煽り演出のやり直しを行うか否か)を問わず、次の擬似連煽り演出(擬似2煽り)に成功することが確定する。すなわち、仲間2人参戦演出が1回行われることで無双連結状態が発生した場合(オーラの保有数が2個となる場合)、(ア)擬似連煽り演出をやり直すことなく擬似2煽りに一発で成功するルート、(イ)擬似連煽り演出に一度失敗した後、再挑戦演出によるやり直しを行うことで擬似連煽り演出に成功するルート、のいずれかに進展することになる(擬似3変動に発展することが確定する)。これに対して、図31(B),(C)に示すように、擬似1変動~擬似2変動までに仲間1人参戦演出が2回行われる場合、1回目の仲間1人参戦演出と2回目の仲間1人参戦演出との間に、再挑戦演出(擬似連煽り演出のやり直し)が介在するか否かにより、無双連結状態の発生の有無が異なり、その後の結果が相違するものとなる。例えば、図31(B)に示すように、擬似1変動において1回目の仲間1人参戦演出が行われた後、擬似連煽り演出をやり直すことなく擬似1煽りに一発で成功すると、擬似2変動において2回目の仲間1人参戦演出が行われた時点でオーラの保有数が2個となり、無双連結状態が発生するため、その後、再挑戦演出を経由するか否か(擬似連煽り演出のやり直しを行うか否か)を
問わず、次の擬似連煽り演出(擬似2煽り)に成功することが確定する。すなわち、仲間1人参戦演出が2回行われることで無双連結状態が発生した場合(オーラの保有数が2個となる場合)、(ア)擬似連煽り演出をやり直すことなく擬似2煽りに一発で成功するルート、(イ)擬似連煽り演出に一度失敗した後、再挑戦演出によるやり直しを行うことで擬似連煽り演出に成功するルート、のいずれかに進展することになる(擬似3変動に発展することが確定する)。一方、図31(C)に示すように、擬似1変動において1回目の仲間1人参戦演出が行われた後、擬似連煽り演出(擬似1煽り)にオーラを使用した結果として成功(擬似連煽り演出に一度失敗した後、再挑戦演出によるやり直しで擬似連煽り演出に成功)すると、その時点でオーラの保有数が0個となる。そして、擬似2変動において2回目の仲間1人参戦演出が行われても、その時点でオーラの保有数が1個のみであり、無双連結状態は発生しないため、次の擬似連煽り演出(擬似2煽り)に成功するか否か不確定となる。すなわち、仲間1人参戦演出が2回行われたとしても無双連結状態が発生しない場合(オーラの保有数が1個となる場合)、(ア)擬似連煽り演出をやり直すことなく擬似2煽りに一発で成功するルート、(イ)擬似連煽り演出に一度失敗した後、再挑戦演出によるやり直しを行うことで擬似連煽り演出に成功するルート、(ウ)擬似連煽り演出に一度失敗した後、再挑戦演出によるやり直しを行ったとしても擬似連煽り演出に失敗するルート、のいずれかに進展することになる(擬似3変動に発展することが不確定となる)。このように、擬似1変動~擬似2変動までの間に仲間1人参戦演出が2回行われる場合は、その間に再挑戦演出(擬似連煽り演出のやり直し)を挟むか否かに応じて、次の擬似連煽り演出(擬似2煽り)の結果が変わってくる。従って、仲間1人参戦演出が2回行われることで仲間キャラクタが2人参戦する場合よりも、仲間2人参戦演出が1回行われることで仲間キャラクタが2人参戦する場合の方が、擬似連が継続する可能性が高く(図示例では、前者(B)の場合は擬似連3回が不確定で、後者(A)の場合は擬似連3回が確定的であり)、残存するオーラの個数も相対的に多くなり(図示例では、前者(B)の場合には0~2個のオーラが残り、後者(A)の場合には1~2個のオーラが残り)、それに応じて大当り期待度も高くなると言える。なお、本実施形態におけるメイン変動付加パターンの抽選処理において、大当り用のメイン変動パターンに対しては、それに対応するメイン変動付加パターンとして、無双連結状態が発生しないメイン変動付加パターン1,2,5,7よりも、無双連結状態が発生するメイン変動付加パターン3,4,6,8の方が選択され易く、はずれ用のメイン変動パターンには、それに対応するメイン変動付加パターンとして、無双連結状態が発生するメイン変動付加パターン3,4,6,8よりも、無双連結状態が発生しないメイン変動付加パターン1,2,5,7の方が選択され易く構成してもよい。そのような構成によれば、仲間1人参戦演出が2回行われることで仲間キャラクタが2人参戦する場合(無双連結状態の発生が確定しない場合)よりも、仲間2人参戦演出が1回行われることで仲間キャラクタが2人参戦する場合(無双連結状態の発生が確定する場合)の方が、大当り期待度が相対的に高くなると言える。なお、仲間1人参戦演出が2回行われる場合に示唆されるSPリーチの種類と、仲間2人参戦演出が1回行われる場合に示唆されるSPリーチの種類とは、同じ(SPリーチB以上)である。換言すれば、仲間1人参戦演出が2回行われる場合も、仲間2人参戦演出が1回行われる場合も、SPリーチAに発展することはなく(発展を否定するSPリーチが同一であり)、SPリーチB又はSPリーチCに発展することが示唆される。但し、仲間1人参戦演出が2回行われる場合よりも、仲間2人参戦演出が1回行われる場合の方が、より高期待度のSPリーチ(SPリーチC)に発展し易くなっている。
なお、本実施形態の変形例として、仲間キャラクタA~C以外の特別なキャラクタ(「特定キャラクタ」と呼称する)を用意して、仲間参戦演出において仲間キャラクタA~Cのの他に特定キャラクタも参戦するように構成してもよい。特定キャラクタが参戦した場合には、SPリーチA~Cよりも大当り期待度の高い激熱のSPリーチEに発展することが確定する仕様としてもよい。また、特定キャラクタが参戦する場合には、この特定キャラクタに対応するオーラが表示されることはなく、オーラ使用演出は実行されない(擬似
連煽りに失敗することがない)ように構成してもよい。
[保留変化演出]
保留変化演出は、先読み抽選の対象となった作動保留球(トリガ保留)に対応する保留画像又は変動中画像の表示態様を変化させることで、当該トリガ保留が消化されたときの変動表示において大当りとなる可能性を予告的に示唆又は報知する演出である。本実施形態において、保留変化演出は、保留画像表示領域710に表示した保留画像を変化させる保留画像変化演出と、変動中画像表示領域720に表示した変動中画像を変化させる変動中画像変化演出とを有する。以下では両者を区別せずに、単に保留変化演出と呼称するが、保留画像を変化させる保留変化演出については上記のように保留画像変化演出と呼称してもよいし、変動中画像を変化させる保留変化演出については上記のように変動中画像変化演出と呼称してもよい。
図32は、本実施形態における保留画像表示領域710および変動中画像表示領域720の説明に供する模式図である。前述したように、演出表示装置70の画面内の下側領域には、特別図柄の作動保留球に対応する保留画像を表示するための保留画像表示領域710が設けられている。保留画像表示領域710には、第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球のうち、現在実行中の遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の作動保留球に対応する保留画像が表示される。すなわち、現在実行中の遊技状態が通常遊技状態又は潜確遊技状態である場合は、第1特別図柄の変動表示が遊技の主体となるため、第1特別図柄の作動保留球に対応する保留画像が表示される。一方、現在実行中の遊技状態が時短遊技状態又は確変遊技状態である場合は、第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となるため、第2特別図柄の作動保留球に対応する保留画像が表示される。各保留画像は、特別図柄の作動保留球の発生順(入球順)に従って順番に表示される。
保留画像表示領域710には、各特別図柄の作動保留球の上限値に対応する4つの個別保留画像表示領域711~714が設けられている。個別保留画像表示領域711は保留1(保留1個目)の保留画像に対応し、個別保留画像表示領域712は保留2(保留2個目)の保留画像に対応し、個別保留画像表示領域713は保留3(保留3個目)の保留画像に対応し、個別保留画像表示領域714は保留4(保留4個目)の保留画像に対応する。個別保留画像表示領域711~714は、それぞれ同一サイズの表示領域として構成されており、それぞれ1個の保留画像を表示可能である。
保留画像表示領域710の左側には、当該変動表示にて消化された特別図柄の作動保留球に対応する変動中画像を表示するための変動中画像表示領域720が設けられている。変動中画像表示領域720には、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示のうち、現在実行中の遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の変動表示に対応する変動中画像が表示される。すなわち、現在実行中の遊技状態が通常遊技状態又は潜確遊技状態である場合は、第1特別図柄の変動表示が遊技の主体となるため、第1特別図柄の変動表示に対応する変動中画像が表示される。一方、現在実行中の遊技状態が時短遊技状態又は確変遊技状態である場合は、第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となるため、第2特別図柄の変動表示に対応する変動中画像が表示される。変動中画像表示領域720は、個別保留画像表示領域711~714よりも大きなサイズの表示領域として構成されている。
保留画像表示領域710には、特別図柄の作動保留球が発生する毎に、左側の個別保留画像表示領域711から順に1個ずつ保留画像(保留1、保留2、保留3、保留4の保留画像)が追加表示される。また、特別図柄の作動保留球が消化される毎に、変動中画像表示領域720に表示された変動中画像が消失されるとともに、個別保留画像表示領域711~714に表示された保留画像(保留1、保留2、保留3、保留4の保留画像)が1個ずつ左側の画像表示領域に移動する。ここで、個別保留画像表示領域711~714に表
示された保留画像は、左から順に消化され、個別保留画像表示領域711に表示された最先の保留画像(保留1の保留画像)が消化されると、当該保留画像が変動中画像表示領域720に移動して、当該変動表示に対応する変動中画像として表示され、当該変動表示の終了時まで継続して表示される。但し、SPリーチ演出に発展した以降など、特定演出が発生している状況下においては、保留画像と変動中画像を非表示としてもよく、その場合は、特定演出が終了したことを契機として(SPリーチ演出に発展する前の背景演出、例として通常モード滞在中であれば通常モードに対応した背景演出に復帰したことを契機として)、保留画像と変動中画像を再表示させるようにし、当該変動表示の終了を契機として変動中画像の表示を終了する一方、保留画像は当該変動表示が終了しても継続表示する(左側にシフト表示する)。また、変形例として、SPリーチ演出に発展した以降など、特定演出が発生している状況下であっても、保留画像と変動中画像を継続表示してよく、その場合、当該変動表示の終了を契機として変動中画像の表示を終了する一方、保留画像は当該変動表示が終了しても継続表示する(左側にシフト表示する)ように構成してもよい。また、その他変形例として、SPリーチ演出に発展した以降など、特定演出が発生している状況下であれば、保留画像は非表示とする一方で、変動中画像については継続表示してよく、その場合は、特定演出が終了したことを契機として(SPリーチ演出に発展する前の背景演出、例として通常モード滞在中であれば通常モードに対応した背景演出に復帰したことを契機として)、保留画像を再表示させるようにし、当該変動表示の終了を契機として変動中画像の表示を終了する一方、保留画像は当該変動表示が終了しても継続表示する(左側にシフト表示する)よう構成してもよい。ここで、本実施形態及び上記各変形例について、当該変動表示の大当り期待度に応じて、変動中画像の表示時間を異ならせてもよい。そのように構成することで、擬似連演出の有無や擬似連回数、SPリーチ演出の有無やSPリーチ演出の種類以外にも、変動中画像に注目することで、大当り期待度を推測することもできる。ここで、単に変動中画像の種類ではなく、その表示時間について注目することで、予告演出の表示態様以外にも、予告演出の表示時間の長短という従来とは異なるものに対して期待感を持つことができる。また、上述した保留画像および変動中画像の表示仕様(変形例として記載したものも含む)については、遊技性および演出の見た目を統一するため、他の遊技状態(低確率低ベース状態以外)にも適用可能であってよいし、その逆に、遊技性および演出の見た目を多様化するため、低確率低ベース状態のみで適用可能とし、それ以外の遊技状態では適用しないとしてもよい。
本実施形態では、演出モード毎に異なる複数種類の保留画像および変動中画像が用意されており、現在実行中の演出モードに応じた種類の保留画像および変動中画像が表示される。すなわち、保留画像および変動中画像は、通常モード(特殊モード)、制圧チャンスモード、幻闘ラッシュモードおよびリベンジモード間で互いに異なる、各演出モード専用の画像となっている。以下では、通常モードの保留画像を「保留画像HA」、変動中画像を「変動中画像HB」と呼称し、制圧チャンスモードの保留画像を「保留画像Ha」、変動中画像を「変動中画像Hb」と呼称する。
本実施形態では、変動中画像を基準画像(原画像)として作成し、この変動中画像をスケーリングした縮小画像を保留画像として生成する。よって、本実施形態では、保留画像を表示するための描画処理等を行う際に、画像データメモリから変動中画像を基準画像データ(原画像データ)として読み出して、この基準画像データを縮小加工した画像データを保留画像として使用している。具体的には、変動中画像を形成する画素数(ピクセル数)を遊技者から見て横方向および縦方向とも、所定の縮小率(「画像縮小率」とも呼称する)で縮小加工した画像を保留画像として構成する。例えば、変動中画像の横方向のピクセル数が「N」、縦方向のピクセル数が「M」である場合に、縮小率を「1/X(但し、X>1)」とすると、保留画像の横方向のピクセル数は「N/X」、縦方向のピクセル数は「M/X」となる。本実施形態では、変動中画像に対する保留画像の縮小率が演出モードごとに異なるように設定されている。ここで、縮小率「1/X」が大きいとは、例えば
「1/10」よりも「1/100」の方が、縮小率が大きいという定義である。
本実施形態では、通常モードの変動中画像HBに対する保留画像HAの縮小率「1/X1」よりも、制圧チャンスモードの変動中画像Hbに対する保留画像Haの縮小率「1/X2」の方が大きくなるように構成されている。具体的には、図33に示すように、通常モードの変動中画像HBに対する保留画像HAの縮小率は「1/X1=1/1.18」であり、保留画像HAは変動中画像HBの約85%の表示サイズに縮小される。一方、図39に示すように、制圧チャンスモードの変動中画像Hbに対する保留画像Haの縮小率は「1/X2=1/1.33」であり、保留画像Haは変動中画像Hbの約75%の表示サイズに縮小される。よって、本実施形態では、通常モードにおける保留画像HAと変動中画像HBとの間の画像サイズ差よりも、制圧チャンスモードにおける保留画像Haと変動中画像Hbとの間の画像サイズ差の方が大きくなっている。なお、画像サイズ差とは、変動中画像に対する保留画像の相対的な大きさの差をいうものとする。
なお、変形例として、通常モードの変動中画像HBに対する保留画像HAの縮小率「1/X1」の方が、制圧チャンスモードの変動中画像Hbに対する保留画像Haの縮小率よりも大きくなるように構成してもよい。つまり、通常モードにおける保留画像HAと変動中画像HBとの間の画像サイズ差の方が、制圧チャンスモードにおける保留画像Haと変動中画像Hbとの間の画像サイズ差よりも大きくしてもよい。
<通常モードの保留画像/変動中画像>
現在実行中の演出モードが通常モード(特殊モードを含む)である場合、保留画像HAおよび変動中画像HBの表示態様として「通常表示態様」および「特殊表示態様」が設定されている。図33は、通常モードの保留画像HAおよび変動中画像HBの説明に供する模式図である。
(通常表示態様)
通常表示態様は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が白色となる表示態様である。
(特殊表示態様)
特殊表示態様1は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が青色となる表示態様である。特殊表示態様2は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が緑色となる表示態様である。特殊表示態様3は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が赤色となる表示態様である。特殊表示態様4は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が金色となる表示態様である。特殊表示態様5は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が虹色となる表示態様である。
本実施形態では、保留画像HAおよび変動中画像HBの表示態様として、通常表示態様、特殊表示態様1、特殊表示態様2、特殊表示態様3、特殊表示態様4、特殊表示態様5の6種類が設定されている。なお、以下では、説明の便宜上、通常表示態様を「白色アイコン」、特殊表示態様1を「青色アイコン」、特殊表示態様2を「緑色アイコン」、特殊表示態様3を「赤色アイコン」、特殊表示態様4を「金色アイコン」、特殊表示態様5を「虹色アイコン」とも呼称する。図面上では、「白色」、「青色」、「緑色」、「赤色」、「金色」、「虹色」の6種類の表示態様を、その保留画像HA内又は変動中画像HB内に上記色彩の名称を付記することで表現する。つまり、図面上では、「白」の文字を付して白色アイコンの保留画像HAおよび変動中画像HBを表現し、「青」の文字を付して青色アイコンの保留画像HAおよび変動中画像HBを表現し、「緑」の文字を付して緑色アイコンの保留画像HAおよび変動中画像HBを表現し、「赤」の文字を付して赤色アイコ
ンの保留画像HAおよび変動中画像HBを表現し、「金」の文字を付して金色アイコンの保留画像HAおよび変動中画像HBを表現し、「虹」の文字を付して虹色アイコンの保留画像HAおよび変動中画像HBを表現する。
ここで、保留画像および変動中画像の表示態様は、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる信頼度(大当り期待度)と関係しており、「白色」<「青色」<「緑色」<「赤色」<「金色」<「虹色」の順に大当り期待度が1段階ずつ高くなるように設定されている。つまり、特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」となる場合よりも「大当り」となる場合の方が、大当り期待度の高い表示態様の保留画像又は変動中画像が選択されやすくなっている。なお、「虹色」は、大当り当選が確定的となるプレミア的な表示態様を意味する。そのため、「虹色」の保留画像が出現した場合又は「虹色」の保留画像に変化した場合は、その保留画像に対応する変動表示にて大当り当選することが確約される。また、「虹色」の変動中画像が出現した場合又は「虹色」の変動中画像に変化した場合は、当該変動表示にて大当り当選することが確約される。なお、保留画像および変動中画像の表示態様を、表示色ではなく、例えば形状や大きさ、模様、動作(モーション)等で表現してもよい。
保留変化演出は、前述したとおり、該通常モード専用の保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様を変化させることで、当該変動表示における大当り期待度を示唆する演出である。本実施形態では、先読み抽選の態様となるトリガ保留が生起されたときの変動表示から該トリガ保留が消化されたときの当該変動表示までの各変動表示において、それに対応する保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様が変化し得る。保留変化演出の実行可否は、演出抽選乱数を用いた保留変化先読み抽選にて決定される。
図34は、通常モードの保留変化先読み抽選テーブルを示す模式図である。通常モードの保留変化先読み抽選は、所定の抽選タイミングにおいて実行される。所定の抽選タイミングとは、新たな特別図柄の作動保留球が生起されたとき(始動入賞時)である。保留変化先読み抽選では、保留変化演出を実行するか否かを抽選で決定し、保留変化演出を実行すると決定した場合に、保留変化パターンを決定することになる。保留変化先読み抽選の対象となる作動保留球は、新たな始動入賞により発生した第1特別図柄の作動保留球である。すなわち、通常モードの実行中は第1特別図柄の変動表示が遊技の主体となるため、第1特別図柄の作動保留球が保留変化先読み抽選の対象となる。ここで、保留変化先読み抽選の実行条件は、該先読み抽選の対象となる第1特別図柄の作動保留球(トリガ保留)の事前判定結果が「大当り」、「Nリーチはずれ(Nリーチ種別のはずれ)」、「SPリーチはずれ(SPリーチ種別のはずれ)」のうちのいずれかに該当することである。そのため、トリガ保留の事前判定結果が「非リーチはずれ(非リーチ種別のはずれ)」に該当する場合には、保留変化先読み抽選の対象から除外される。
保留変化先読み抽選テーブルには、図34に示すように、保留変化先読み演出の実行の可否が定められている。図中には、便宜上、「選択率」を表記しているが、実際には、取得した抽選乱数値に応じて、保留変化先読み演出の実行可否を決定するための判定置数(抽選乱数値の範囲)が設定されており、その抽選乱数値がいずれの判定置数に属するかに基づき、保留変化先読み演出の実行可否が決定されるようになっている。図中には、保留変化先読み抽選の対象となるトリガ保留の事前判定結果(大当り、SPリーチはずれ、Nリーチはずれ)に対して、「実行」、「非実行」のいずれかを選択可能なように選択率(判定置数)が割り振られており、保留変化先読み演出が「非実行」となる場合よりも「実行」となる場合の方が、大当り期待度が高くなるように設定されている。なお、本実施形態の変形例として、作動保留球の個数が多いほど、保留変化先読み抽選の当選確率が高くなるように構成してもよい。ここで、この保留変化先読み抽選にて、該保留変化演出を実行することが決定された場合には、保留画像および変動中画像の表示態様の変化のシナリ
オが規定された保留変化パターン(保留変化演出パターン)が抽選で決定される。
続いて、通常モードの保留変化パターンについて説明する。図35~図38は、通常モードの保留変化パターンテーブルを示す模式図である。図35はトリガ保留が保留1として発生した場合に設定され、図36はトリガ保留が保留2として発生した場合に設定され、図37はトリガ保留が保留3として発生した場合に設定され、図38はトリガ保留が保留4として発生した場合に設定される。図中では、便宜上、抽選に供する数値が省略されているが、実際には、取得した事前判定情報(当否事前判定情報や変動パターン事前判定情報)に対応したテーブルを有し、テーブル毎に、抽選乱数値に対して保留変化パターンを決定するための判定置数(抽選乱数値の範囲)が設定されており、その抽選乱数値がいずれの判定置数に属するかに基づき、保留変化パターンが決定されるようになっている。
保留変化パターンテーブルには、複数の保留変化パターン(ID番号)が設定されている。保留変化パターンは、トリガ保留に係る保留画像HAおよび変動中画像HBの表示態様の変化のルートが規定されたシナリオである。この保留変化パターンに基づき、保留画像HAおよび変動中画像HBの表示態様が、トリガ保留が発生したときの変動表示から該トリガ保留が消化したときの変動表示までの各回の変動表示(保留発生時、保留3変動、保留2変動、保留1変動、対象変動)ごとに時系列的に規定されている。保留画像HAおよび変動中画像HBの保留変化は、各変動表示の開始のタイミング(前回の変動表示の終了時から今回の変動表示の開始時までの期間)において発生する。具体的には、最先の作動保留球が消化されたことに伴い、各保留画像が1つ下位の画像表示領域にシフトした直後のタイミングである(但し、シフトする直前のタイミングとしてもよい)。一方、変動中画像の表示態様は、当該変動表示中の所定のタイミングにおいて変化する。この所定のタイミングとは、擬似1変動(当該変動)の開始のタイミング、擬似2変動の開始のタイミング、擬似3変動の開始のタイミング、リーチ成立のタイミング、SPリーチ発展のタイミングのうちのいずれかのタイミングである。
ここで、図中、「保留発生時」は先読み抽選の対象となったトリガ保留の発生時(始動入賞時)を意味する。そのため、「保留発生時」の欄には、トリガ保留の発生時の変動表示において表示される保留画像HAの表示態様(初期表示態様)が設定されている。図中、「保留3変動」はトリガ保留が保留3(3個目の保留)のときの変動表示、「保留2変動」はトリガ保留が保留2(2個目の保留)のときの変動表示、「保留1変動」はトリガ保留が保留1(1個目の保留)のときの変動表示、「対象変動」はトリガ保留が消化されたときの変動表示(当該変動表示)を意味する。そのため、「保留3変動」の欄には、トリガ保留が保留3のときの変動表示において表示される保留画像HAの表示態様、「保留2変動」の欄には、トリガ保留が保留2のときの変動表示において表示される保留画像HAの表示態様、「保留1変動」の欄には、トリガ保留が保留1のときの変動表示において表示される保留画像HAの表示態様、「対象変動」の欄には、トリガ保留が消化されたときの当該変動表示において表示される変動中画像HBの表示態様が設定されている。なお、本実施形態において、保留画像HAおよび変動中画像HBの表示態様が変化するとは、該表示態様が昇格(ランクアップ)することを意味し、該表示態様が降格(ランクダウン)することは含まれない。「昇格」には、保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様が1回の変化につき1段階昇格する場合(例えば「青」から「緑」に1段階変化する場合)と、保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様が1回の変化につき2段階昇格する場合(例えば「青」から「赤」に2段階変化する場合)とがある。
保留変化パターンテーブルは、図35~図38には省略しているが、事前判定の結果が大当りを示す情報である場合とはずれを示す情報である場合とで、保留変化パターンの選択率が異なるように設定されている。まず、保留変化パターンは、原則として、変動中画像(保留画像)の最終的な表示態様に応じて選択率(判定置数)が割り振られており、事
前判定の結果が大当りを示す情報である場合(又は大当り期待度が相対的に高い長時間の変動パターンを示す情報である場合)ほど、最終的な表示態様が「青色」<「緑色」<「赤色」<「金色」の順に選択率が高くなるように設定されているのに対して、事前判定の結果がはずれを示す情報である場合(又は大当り期待度が相対的に低い短時間の変動パターンを示す情報である場合)ほど、最終的な表示態様が「金色」<「赤色」<「緑色」<「青色」の順に選択率が高くなるように設定されている。なお、保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様が「虹色」となる場合は、そのトリガ保留が消化されたときの変動表示にて大当り当選することが確約される。従って、保留画像HAおよび変動中画像HBの上記5種類の表示態様(最終の表示態様)は、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる期待度と密接に関係しており、「青色」<「緑色」<「赤色」<「金色」<「虹色」の順に1段階ずつ大当り期待度が高くなる。
また、変動中画像HB(保留画像HA)の最終的な表示態様が同じ表示態様である場合であっても、1段階の昇格(ランクアップ)を経て最終的な表示態様に変化した場合よりも、2段階の昇格(ランクアップ)を経て最終的な表示態様に変化した場合の方が、大当り期待度が高くなるように設定されている。すなわち、変動中画像HB(保留画像HA)の最終的な表示態様が同一であっても、該表示態様に変化するまでの昇格幅(昇格の段階数)が大きくなるほど、大当り期待度が高くなる。
また、最終的な表示態様に変化するまでの昇格幅が同じである場合は、その変化のタイミングが遅くなるほど、大当り期待度が高くなるように設定されている。すなわち、通常表示態様(デフォルト表示)から特殊表示態様に変化するタイミング、或いは、下位の特殊表示態様から上位の特殊表示態様に変化するタイミングが遅くなるほど、大当り期待度が高くなる。そのため、複数回の変動表示において、早期のタイミングで保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様が変化しなくても、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、本実施形態では、1回の昇格幅を最大で2段階に設定しているが、これに限定されるものではなく、1回の昇格幅を3段階以上に設定してもよく、反対に1回の昇格幅を1段階のみに限定してもよい。また、本実施形態では、1回の変動表示の実行中に保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様は1回のみ変化するものであったが、1回の変動表示の実行中に保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様が複数回変化するものであってもよい。特に、トリガ保留が消化されたときの当該変動表示において、変動中画像HBの表示態様が複数回に亘り変化することが好適である、つまりは、1回の変動表示の実行中に保留画像HAの表示態様が変化する回数は最高でも1回であるが、1回の変動表示の実行中に変動中画像HBの表示態様が変化する回数は複数回存在する(例としては1~3回変化する可能性がある)よう構成することが好適である。また、変動中画像HBの表示態様として、保留画像HAの表示態様には設定されていない特別な表示態様を設定してもよい。また、変形例として、変動中画像HBの表示態様を変化可能なタイミングとして変動表示前半のタイミングである第1タイミングと、変動表示後半のタイミングである第2タイミングとがあるとすると、第2タイミングで変動中画像HBの表示態様が変化するほうが、高期待度の表示態様へと変化しやすいよう構成してもよい。例としては、SPリーチCを行う40秒の変動表示において、変動開始時の変動中画像HBの表示態様は青色である場合、変動開始から15秒後の第1タイミングにて変化する場合は、緑色に変化する可能性が高い一方で赤色に変化する可能性は低いが、変動開始から25秒後の第2タイミングにて変化する場合は、緑色に変化する可能性は低く赤色に変化する可能性が高いようにしてもよい。また、上述した表示態様変化の仕様(変形例として記載したものも含む)については、遊技性および演出の見た目を統一するため、他の遊技状態(低確率低ベース状態以外)にも適用可能であってよいし、その逆に、遊技性および演出の見た目を多様化するため、低確率低ベース状態のみで適用可能とし、それ以外の遊技状態では適用しないと
してもよい。
<制圧チャンスモードの保留画像・変動中画像>
現在実行中の演出モードが制圧チャンスモードである場合、保留画像Haおよび変動中画像Hbの表示態様として「通常表示態様」および「特殊表示態様」が設定されている。図39は、制圧チャンスモードの保留画像Haおよび変動中画像Hbの説明に供する模式図である。
(通常表示態様)
通常表示態様は、画像の形状が特定の敵キャラクタ(いわゆる雑魚キャラクタ)を模したキャラクタアイコンとなる表示態様である。なお、図示省略するが、本実施形態では、変動中画像Hbの表示態様として、この普通の通常表示態様の他に、特別の通常表示態様(「特定表示態様」とも呼称する)が用意されている。この特定表示態様(特別の通常表示態様)は、変動中画像表示領域720に、複数のキャラクタアイコンが前後に重畳された状態で表示される表示態様である(詳しくは図46を参照)。なお、特定表示態様の詳細な内容については後述する。
(特殊表示態様)
特殊表示態様1は、画像の形状が特定の文字A(「微妙」の文字)を模した文字Aアイコンとなる表示態様である。特殊表示態様2は、画像の形状が特定の文字B(「好機」の文字)を模した文字Bアイコンとなる表示態様である。特殊表示態様3は、画像の形状が特定の文字C(「激熱」の文字)を模した文字Cアイコンとなる表示態様である。
本実施形態では、前述のとおり、保留画像Haおよび変動中画像Hbの表示態様として、通常表示態様(特定表示態様を含む)、特殊表示態様1、特殊表示態様2、特殊表示態様3が設定されている。なお、以下では、説明の便宜上、通常表示態様を「キャラクタアイコン」、特殊表示態様1を「文字Aアイコン」、特殊表示態様2を「文字Bアイコン」、特殊表示態様3を「文字Cアイコン」とも呼称する。
ここで、保留画像Haおよび変動中画像Hbの表示態様は、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる信頼度(大当り期待度)と関係しており、「キャラクタアイコン」<「文字Aアイコン」<「文字Bアイコン」<「文字Cアイコン」の順に大当り期待度が1段階ずつ高くなるように設定されている。つまり、特別図柄の当否判定の結果が「はずれ」となる場合よりも「大当り」となる場合の方が、大当り期待度の高い表示態様の保留画像又は変動中画像が選択されやすくなっている。なお、保留画像Haおよび変動中画像Hbの表示態様を、画像の形状ではなく、例えば表示色や模様、動作(モーション)等で表現してもよい。
保留変化演出は、前述したとおり、この制圧チャンスモード専用の保留画像Ha又は変動中画像Hbの表示態様を変化させることで、当該変動表示における大当り期待度を示唆する演出である。本実施形態では、先読み抽選の態様となるトリガ保留が生起されたときの変動表示から該トリガ保留が消化されたときの当該変動表示までの各変動表示において、それに対応する保留画像Ha又は変動中画像Hbの表示態様が変化し得る。保留変化演出の実行可否は、演出抽選乱数を用いた保留変化先読み抽選にて決定される。
図40は、制圧チャンスモードの保留変化先読み抽選テーブルを示す模式図である。制圧チャンスモードにおける保留変化先読み抽選は、所定の抽選タイミングにおいて実行される。所定の抽選タイミングとは、新たな特別図柄の作動保留球が生起されたとき(始動入賞時)である。保留変化先読み抽選では、保留変化演出を実行するか否かを抽選で決定し、保留変化演出を実行すると決定した場合に、保留変化パターンを決定する。保留変化
先読み抽選の対象となる作動保留球は、新たな始動入賞により発生した作動保留球である。そのため、一以上の作動保留球(先行の作動保留球)が既に存在する場合であっても、保留変化先読み抽選の対象は新たに発生した作動保留球となる。本実施形態では、第1特別図柄の変動表示が遊技の主体となる遊技状態(通常遊技状態、潜確遊技状態)では第1特別図柄の作動保留球が保留変化先読み抽選の対象であり、第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となる遊技状態(確変遊技状態、時短遊技状態)では第2特別図柄の作動保留球が保留変化先読み抽選の対象となる。この保留変化先読み抽選の実行条件は、該先読み抽選の対象となる作動保留球(トリガ保留)の事前判定結果が「大当り」、「はずれ」のうちのいずれかに該当することである。なお、制圧チャンスモードでは、バトルスペックを採用する関係上、はずれの種類として、「Nリーチはずれ(Nリーチ種別のはずれ)」又は「SPリーチはずれ(SPリーチ種別のはずれ)」を設定していないため、通常モードとは異なり、事前判定の結果が「非リーチはずれ(非リーチ種別のはずれ)」である場合に保留変化先読み抽選の対象となる。
図40は、制圧チャンスモードにおける保留変化先読み抽選テーブルの一例を示す模式図である。保留変化先読み抽選テーブルには、保留変化先読み演出の実行の可否が定められている。図中には、便宜上、「選択率」を表記しているが、実際には、取得した抽選乱数値に応じて、保留変化先読み演出の実行可否を決定するための判定置数(抽選乱数値の範囲)が設定されており、その抽選乱数値がいずれの判定置数に属するかに基づき、保留変化先読み演出の実行可否が決定されるようになっている。図中には、保留変化先読み抽選の対象となるトリガ保留の事前判定結果(大当り、非リーチはずれ)に対して、「実行」、「非実行」のいずれかを選択可能なように選択率(判定置数)が割り振られており、保留変化先読み演出が「非実行」となる場合よりも「実行」となる場合の方が、大当り期待度又は大当りの有利度合(確変有無、賞球数)が高くなるように設定されている。なお、本実施形態の変形例として、作動保留球の個数が多いほど、保留変化先読み抽選の当選確率が高くなるように構成してもよい。ここで、この保留変化先読み抽選にて、該保留変化演出を実行することが決定された場合には、保留画像Haおよび変動中画像Hbの表示態様の変化のシナリオが規定された保留変化パターン(保留変化演出パターン)が抽選で決定される。
続いて、制圧チャンスモードにおける保留変化パターンについて説明する。図41~図44は、制圧チャンスモードの保留変化パターンテーブルを示す模式図である。図41はトリガ保留が保留1として発生した場合に設定され、図42はトリガ保留が保留2として発生した場合に設定され、図43はトリガ保留が保留3として発生した場合に設定され、図44はトリガ保留が保留4として発生した場合に設定される。図中では、便宜上、抽選に供する数値が省略されているが、実際には、取得した事前判定情報(当否事前判定情報や変動パターン事前判定情報)に対応したテーブルを有し、テーブル毎に、抽選乱数値に対して保留変化パターンを決定するための判定置数(抽選乱数値の範囲)が設定されており、その抽選乱数値がいずれの判定置数に属するかに基づき、保留変化パターンが決定されるようになっている。
保留変化パターンテーブルには、複数の保留変化パターン(ID番号)が設定されている。保留変化パターンは、トリガ保留に係る保留画像Haおよび変動中画像Hbの表示態様の変化のルートが規定されたシナリオである。この保留変化パターンに基づき、保留画像Haおよび変動中画像Hbの表示態様が、トリガ保留が発生したときの変動表示から該トリガ保留が消化したときの変動表示までの各回の変動表示(保留発生時、保留3変動、保留2変動、保留1変動、対象変動)ごとに時系列的に規定されている。保留画像Haの表示態様は、各変動表示の開始のタイミング(少なくとも前回の変動表示の終了時から今回の変動表示の開始時までの期間)において変化する。具体的には、保留消化に伴い、各保留画像が1つ下位の画像表示領域にシフトした直後のタイミングである(但し、シフト
する直前のタイミングとしてもよい)。一方、変動中画像Hbの表示態様は、当該変動表示の開始のタイミングにおいて変化する。
ここで、図中、「保留発生時」は先読み抽選の対象となったトリガ保留の発生時(始動入賞時)を意味する。そのため、「保留発生時」の欄には、トリガ保留の発生時の変動表示において表示される保留画像の表示態様(初期表示態様)が設定されている。図中、「保留3変動」はトリガ保留が保留3(3個目の保留)のときの変動表示、「保留2変動」はトリガ保留が保留2(2個目の保留)のときの変動表示、「保留1変動」はトリガ保留が保留1(1個目の保留)のときの変動表示、「対象変動」はトリガ保留が消化されたときの変動表示(当該変動表示)を意味する。そのため、「保留3変動」の欄には、トリガ保留が保留3のときの変動表示において表示される保留画像Haの表示態様、「保留2変動」の欄には、トリガ保留が保留2のときの変動表示において表示される保留画像Haの表示態様、「保留1変動」の欄には、トリガ保留が保留1のときの変動表示において表示される保留画像Haの表示態様、「対象変動」の欄には、トリガ保留が消化されたときの当該変動表示において表示される変動中画像Hbの表示態様が設定されている。なお、本実施形態において、保留画像Haおよび変動中画像Hbの表示態様が変化するとは、該表示態様が通常表示態様から特殊表示態様に昇格(ランクアップ)することを意味し、該表示態様が特殊表示態様から通常表示態様に降格(ランクダウン)することは含まれない。また、本実施形態では、保留発生時(始動入賞時)の保留画像Haの初期表示態様が常に通常表示態様(キャラクタアイコン)となっているが、この構成に限定されるものではなく、保留発生時(始動入賞時)の保留画像Haの初期表示態様が特殊表示態様(文字アイコン)となる構成を採用してもよい。つまり、保留発生時(始動入賞時)に、いきなり保留画像Haが特殊表示態様(文字アイコン)で出現するように構成してもよい。
保留変化パターンテーブルは、図41~図44には省略しているが、事前判定の結果が大当りを示す情報である場合とはずれを示す情報である場合とで、保留変化パターンの選択率が異なるように設定されている。まず、保留変化パターンは、原則として、変動中画像(保留画像)の最終的な表示態様に応じて選択率(判定置数)が割り振られており、事前判定の結果が大当りを示す情報である場合(又は大当り期待度が相対的に高い長時間の変動パターンを示す情報である場合)ほど、最終的な表示態様が「文字Aアイコン」<「文字Bアイコン」<「文字Cアイコン」の順に選択率が高くなるように設定されているのに対して、事前判定の結果がはずれを示す情報である場合(又は大当り期待度が相対的に低い短時間の変動パターンを示す情報である場合)ほど、最終的な表示態様が「文字Cアイコン」<「文字Bアイコン」<「文字Aアイコン」の順に選択率が高くなるように設定されている。従って、保留画像Haおよび変動中画像Hbの上記4種類の表示態様(最終の表示態様)は、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる期待度と密接に関係しており、「文字Aアイコン」<「文字Bアイコン」<「文字Cアイコン」の順に1段階ずつ大当り期待度が高くなる。なお、制圧チャンスモードの保留画像Haおよび変動中画像Hbの表示態様には、大当り確定となる表示態様は設定されていない。但し、本実施形態の変形例として、大当り確定となる特別な表示態様(例えば「当確」という文字を模した文字アイコン)を設定してもよい。
また、変動中画像Hb(保留画像Ha)の最終的な表示態様が同じ表示態様である場合は、その変化のタイミングが遅くなるほど、大当り期待度が高くなるように設定されている。すなわち、通常表示態様(デフォルト表示)から特殊表示態様に変化するタイミングが遅くなるほど、大当り期待度が高くなる。そのため、複数回の変動表示において、早期のタイミングで保留画像Haおよび変動中画像Hbの表示態様が変化しなくても、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、制圧チャンスモードでは、前述の通常モードとは異なり、1又は複数回の変動表
示において行われる保留変化の回数は1回のみであり、保留画像Ha又は変動中画像Hbの表示態様が通常表示態様から特殊表示態様1~4のいずれかに変化する場合のみが設定されている。そのため、保留画像Ha又は変動中画像Hbの表示態様が、下位の特殊表示態様から上位の特殊表示態様に変化することはない。つまり、保留画像Ha又は変動中画像Hbの表示態様が、複数種の特殊表示態様1~4のうちのいずれかの特殊表示態様に変化した場合は、その特殊表示態様が最終的な表示態様となる。なお、本実施形態の変形例として、保留画像Haの表示態様が1又は複数回の変動表示において複数回変化するように構成してもよい。その場合、前述の通常モードとは異なり、複数回変化するように構成したとしても、通常モードよりも変化する回数を少なくすることが好適である(保留画像Haの表示態様が1又は複数回の変動表示において複数回変化する場合、通常モードにおける最大変化回数のほうが、制圧チャンスモードにおける最大変化回数よりも多いことが好適である)。
ここで、上記の複数種の保留変化パターンのうち特定の保留変化パターンが選択されると、その他のいかなる場面(演出モード)においても現出することのない特殊保留変化演出が行われる。「特定の保留変化パターン」とは、当該変動表示(対象変動)にて保留変化が発生する保留変化パターンである。具体的には、ID番号として「1-1」、「1-2」、「1-3」、「2-1」、「2-3」、「2-5」、「3-1」、「3-4」、「3-7」、「4-1」、「4-5」、「4-9」の保留変化パターンである。特殊保留変化演出は、トリガ保留が発生してから消化されるまでの変動表示(当該変動表示に到達するまでの変動表示)において、先行の作動保留球が消化される毎に、変動中画像Hbの表示態様が普通の通常表示態様とは異なる特別な通常表示態様(特定表示態様)に変化する演出である。特定表示態様とは、普通の通常表示態様(1つのキャラクタアイコンが単独で表示される表示態様)とは異なり、複数のキャラクタアイコンが重なった状態で表示される表示態様である。以下では、説明の便宜上、2つのキャラクタアイコンが重畳状態で表示される表示態様を「特定表示態様2」、3つのキャラクタアイコンが重畳状態で表示される表示態様を「特定表示態様3」と呼称する。
続いて、制圧チャンスモードにおける保留変化演出の演出例について説明する。図45は、制圧チャンスモードにおける保留変化演出の演出例を示す模式図である。本演出例では、演出モードが制圧チャンスモードであり、第2特別図柄の作動保留球に対応する保留画像Haが表示される。なお、図中では、紙面の都合上、画面の一部として主に保留画像表示領域710および変動中画像表示領域720を表している。
図中(A)に示すように、或る変動表示(N回目の変動表示)において、画面上には、第2特別図柄の作動保留球に対応する3つの保留画像Ha1~Ha3と、当該変動表示(第2特別図柄の変動表示)に対応する変動中画像Hb0とが表示されている。図中には、この時点における第2特別図柄の作動保留球の入球順に従って、1個目の保留画像を「Ha1」、2個目の保留画像を「Ha2」、3個目の保留画像を「Ha3」で表すとともに、変動中画像を「Hb0」で表している。本実施形態では、現時点において2個目の保留画像Ha2がトリガ保留に対応する保留画像であるものとする。なお、図中では、保留画像Ha1~Ha3および変動中画像Hb0の全てが通常表示態様(キャラクタアイコン)で表示されている。
図中(B)に示すように、N回目の変動表示が終了すると、最先の保留画像Ha1が消化されることで変動中画像表示領域720にシフトして変動中画像Hb1に切り替わるとともに、各保留画像HA2,HA3が左側にシフトする。
図中(C)に示すように、トリガ保留に対応する保留画像Ha2(キャラクタアイコン)が外部から打撃を受けることで保留変化が発生するか否かを煽る保留変化示唆演出(打
撃エフェクト)が発生する。
図中(D)に示すように、外部からの打撃を受けてキャラクタアイコンが撃破された結果、この保留画像Ha2の表示態様が特殊表示態様(「好機」という文字を模した文字Cアイコン)に変化して、次回の変動表示(N+1回目の変動表示)が開始される。なお、上記の保留変化示唆演出として、キャラクタアイコンが打撃を受けても保留変化が生じないガセ演出があってもよい。また、ガセ演出を設ける場合、保留変化が発生するか否かを煽る保留変化示唆演出である打撃エフェクトの演出パターンを複数設けてもよく、例えば、打撃エフェクトが小さい打撃小パターンよりも、打撃エフェクトが大きい打撃大パターンのほうが、保留画像Haの表示態様が変化する可能性が高くなるよう構成したり、表示態様が変化する場合は大当り期待度の高い保留画像Haの表示態様へと変化する可能性が高く(打撃大パターンは打撃小パターンよりも文字Cアイコンへと変化する可能性が高く)なるよう構成したりしてもよい。
続いて、制圧チャンスモードにおける特殊保留変化演出の演出例について説明する。図46は、制圧チャンスモードにおける特殊保留変化演出の演出例を示す模式図である。本演出例では、演出モードが制圧チャンスモードであり、第2特別図柄の作動保留球に対応する保留画像Haが表示される。なお、図中では、紙面の都合上、画面の一部として主に保留画像表示領域710および変動中画像表示領域720を表している。
図中(A)に示すように、或る変動表示(N回目の変動表示)の実行中において、始動入賞により新たな第2特別図柄の作動保留球が発生し、この作動保留球(トリガ保留)を対象とした保留変化先読み抽選に当選することで、この作動保留球に対応する保留画像Ha3がその保留順序に対応した3個目の保留画像として表示される。図中には、この時点における第2特別図柄の作動保留球に入球順に従って、1個目の保留画像を「Ha1」、2個目の保留画像を「Ha2」、3個目の保留画像(トリガ保留に係る保留画像)を「Ha3」で表すとともに、変動表示の対象となる変動中画像を「Hb0」で表している。なお、この時点において、保留画像Ha1~Ha3および変動中画像Hb0の全てが通常表示態様(キャラクタアイコン)で表示されている。
図中(B)に示すように、N回目の変動表示が終了すると、最先の保留画像Ha1が消化されることで変動中画像表示領域720にシフトして変動中画像Hb1に切り替わるとともに、各保留画像Ha2,Ha3が左側にシフトして、次回の変動表示(N+1回目の変動表示)が開始される。また、この変動表示の開始時に、全てのキャラクタアイコンが稲妻に打たれて電気を帯びた状態(帯電状態)となる特殊エフェクト演出が発生する。この特殊エフェクト演出は、トリガ保留に係る保留画像(又は変動中画像)の表示態様が通常表示態様から特殊表示態様に変化することを示唆する保留変化示唆演出である。この特殊エフェクト演出は、トリガ保留に係る保留画像Ha3が変動中画像表示領域720に移動するまで(トリガ保留が消化されるまで)継続的に行われる。
図中(C)に示すように、N+1回目の変動表示が終了すると、最先の保留画像Ha2が消化されることで変動中画像表示領域720にシフトして変動中画像Hb2に切り替わるとともに、保留画像Ha3が左側にシフトした後、N+2回目の変動表示が開始される。なお、このとき、保留画像Ha2が変動中画像Hb2に切り替わる際に、変動中画像Hb2の表示態様が特定表示態様2(特別な通常表示態様)に変化する。特定表示態様2は、2つのキャラクタアイコンが重畳状態で表示される表示態様である。但し、見た目上は、前回の変動表示に対応するキャラクタアイコンが変動中画像表示領域720から消えずに残存して、この前回の変動表示に対応するキャラクタアイコンと、今回の変動表示に対応するキャラクタアイコンとが変動中画像表示領域720に並んで表示されているように見える。
図中(D)に示すように、N+2回目の変動表示が終了すると、最先の保留画像Ha3が消化されることで変動中画像表示領域720にシフトして変動中画像Hb3に切り替わる。なお、このとき、保留画像Ha3が変動中画像Hb3に切り替わる際に、変動中画像Hb3の表示態様が特定表示態様3(特別な通常表示態様)に変化する。特定表示態様3は、3つのキャラクタアイコンが重畳状態で表示される表示態様である。但し、見た目上は、前々回および前回の変動表示に対応するキャラクタアイコンが消えずに残存して、前々回の変動表示に対応するキャラクタアイコンと、前回の変動表示に対応するキャラクタアイコンと、今回の変動表示に対応するキャラクタアイコンとが変動中画像表示領域720に並んで表示されているように見える。
図中(E)に示すように、変動中画像表示領域720に変動中画像Hb3が表示された直後、複数のキャラクタアイコンが全滅して、変動中画像Hb3の表示態様が特殊表示態様3(文字Cアイコン)に変化する保留変化演出が発生して、N+3回目の変動表示が開始される。
なお、この制圧チャンスモードにおいて、大当りとなるトリガ保留(大当り保留)が発生した場合に、その大当りの種別が「2R通常大当り」であるときは、保留変化先読み抽選に当選したとしても、保留画像Ha又は変動中画像Hbの表示態様が高期待度の表示態様(文字Cアイコン)に変化しないように構成してもよい(但し、トリガ保留がはずれ保留の場合にも、その保留画像が高期待度の表示態様に変化しない構成とすることが望ましい)。その理由としては、保留画像Ha又は変動中画像Hbの表示態様が高期待度の表示態様(例えば文字Cアイコン)に変化したにも関わらず、当該変動表示にてバトル演出に敗北した挙句「2R通常大当り」となったのでは、遊技者の遊技意欲を減退するとともに、保留変化演出に対する遊技者の不信感が強くなってしまうからである。逆を言えば、制圧チャンスモードにおいて、大当りとなる保留が発生した場合に、その大当りの種別が「16R特定大当り」であるときのみ、保留変化先読み抽選に当選することで、保留画像Ha又は変動中画像Hbの表示態様が高期待度の表示態様(文字Cアイコン)に変化し得ることが好適である。従って、この制圧チャンスモードにおいて、当該変動表示の開始時(少なくともリーチ成立前)に変動中画像Hbの表示態様が高期待度の表示態様(文字Cアイコン)に変化した場合は、SPリーチ(バトル演出)に発展した時点で「16特定大当り」に当選したことが確定する。ここで、通常モードにおいても制圧チャンスモードと同様に、「4R確変大当り」の場合には保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様が高期待度の表示態様(金色アイコン、虹色アイコン)に変化し得る一方、「4R通常大当り」の場合には保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様が高期待度の表示態様(金色アイコン、虹色アイコン)に変化しないよう構成してもよい。
<保留変化演出の変形例1:火柱アイコン>
次に、本実施形態の保留変化演出の変形例1について説明する。変形例1は、基本的には、上述の本実施形態と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本変形例では、通常モードにおける保留画像HAおよび変動中画像HBの表示態様として、前述の通常表示態様および特殊表示態様の他に、特別表示態様が設定されている。図47は、第1変形例における保留画像および変動中画像の表示態様を示す模式図である。
本変形例における通常表示態様および特殊表示態様は、上述の本実施形態における通常表示態様および特殊表示態様と同一である。すなわち、通常表示態様は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が白色となる表示態様である。特殊表示態様1は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が青
色となる表示態様である。特殊表示態様2は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が緑色となる表示態様である。特殊表示態様3は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が赤色となる表示態様である。特殊表示態様4は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が金色となる表示態様である。特殊表示態様5は、画像の形状が丸形状を模した丸形アイコンで、そのアイコンの表示色が虹色となる表示態様である。
特別表示態様1は、画像の形状が小さな火柱を模した火柱弱アイコンとなる表示態様である。特別表示態様2は、画像の形状が中くらいの火柱を模した火柱中アイコンとなる表示態様である。特別表示態様3は、画像の形状が大きな火柱を模した火柱強アイコンとなる表示態様である。なお、本変形例では、「火柱弱アイコン」、「火柱中アイコン」、「火柱強アイコン」を総称して、単に「火柱アイコン」とも呼称する。
本変形例では、保留画像HAの初期表示態様(保留生起時の表示態様)として特別表示態様が出現する場合と、保留画像HAの保留変化後の表示態様として特別表示態様が出現する場合とがある。保留画像HAが特別表示態様で表示されると、あたかも火柱アイコンが丸形アイコンを隠蔽しているかのような表示態様となり、当該変動表示の開始時又はリーチ成立時まで、該火柱アイコンの表示態様が特別表示態様として継続して表示される。この特別表示態様は、通常表示態様および特殊表示態様とは異なり、当該変動表示の終了時まで表示されることはなく(最終表示態様となることはなく)、当該変動表示の開始時又はリーチ成立時において他の表示態様(特殊表示態様)に変化する中途の表示態様であると言える。なお、その変形例として、保留画像HAとは別の保留画像(火柱画像)を用意して、保留画像HAの前側に火柱画像を重畳表示することで、2つの保留画像(火柱画像、保留画像HA)が複合保留画像として表示される構成としてもよい。その場合には、火柱画像(火柱アイコン)が保留画像HA(丸形アイコン)を完全に視認不能な程度まで隠蔽するものでなくてもよく、保留画像HA(丸形アイコン)の輪郭やその一部だけが視認可能な程度に隠蔽するものであってもよい(少なくとも丸形アイコンの表示色を識別不能な程度まで隠蔽していることが好適である)。
本変形例では、当該変動表示の開始時又はリーチ成立時に、変動中画像HBの表示態様が特別表示態様から他の表示態様に変化する際に(火柱アイコンが消失する際に)、変動中画像HBの表示態様が特殊表示態様に変化するか否かを煽る保留変化煽り演出が実行される。具体的には、保留変化煽り演出は、火柱アイコンの炎が一瞬だけ強くなって消失した後、白色アイコン(通常表示態様)に変化するのか、青色以上のアイコン(特殊表示態様)に変化するのかを煽る演出である。この保留変化煽り演出の種類には、火柱アイコン(特別表示態様)から白色アイコン(通常表示態様)に変化する失敗演出と、火柱アイコン(特別表示態様)から青色以上のアイコン(特殊表示態様)に変化する成功演出とがある。本変形例では、複数種の特別表示態様として、「特別表示態様1(火柱小弱アイコン)」<「特別表示態様2(火柱中アイコン)」<「特別表示態様3(火柱強アイコン)」の順に1段階ずつ、変動中画像HBの表示態様が高期待度の特殊表示態様に変化する可能性が高くなる。
続いて、画面上における装飾図柄と保留画像HA(変動中画像HB)との関係について説明する。図48は、本変形例における演出表示装置70のレイヤ構造を概念的に示す模式図である。図中の(A)は装飾図柄の変動表示中のレイヤ構造を示し、図中の(B)は装飾図柄の停止表示中のレイヤ構造を示す。「レイヤ」とは、全体画像を構成する各画像の表示の優先度を規定する階層構造の各層を意味する。本変形例では、背景画像のレイヤR101、装飾図柄のレイヤR102~R104、保留画像HA(変動中画像HBを含む)のレイヤR105などを重ね合わせた状態で画面上に表示する。各レイヤは、表示の優先度が高いものほど上位のレイヤ(遊技者から見て前方側)に配置され、表示の優先度が
低いものほど下位のレイヤ(遊技者から見て後方側)に配置される。なお、装飾図柄のレイヤR102~R104は、左図柄のレイヤR102と、右図柄のレイヤR103と、中図柄のレイヤR104とを有するが、これらは一括して同一のレイヤとしてもよい。また、本変形例では、保留画像HAのレイヤと変動中画像HBのレイヤとを共通のレイヤR105で構成しているが、保留画像HAのレイヤと変動中画像HBのレイヤとを別々のレイヤで構成してもよく、また、4つの保留画像HAのレイヤをそれぞれ別のレイヤで構成してもよい。
ここで、特別表示態様(火柱アイコン)は、他の表示態様(丸形アイコン)と比較して相対的に大きな表示サイズに形成されており、変動表示中又は停止表示中の装飾図柄と前後に重畳表示され得る。つまり、装飾図柄の変動表示中又は停止表示中において、画面上に火柱アイコンと装飾図柄とが前後に被った状態で表示される場合がある。なお、ここで言う装飾図柄の停止表示中とは、装飾図柄の「確定停止表示中」は含むが「仮停止表示中」は含まない概念で用いる(つまり、擬似連演出時の仮停止表示中は「変動表示中」に含む概念とする)。本実施形態では、装飾図柄が変動表示中であるか停止表示中であるかによって、装飾図柄のレイヤR102~R104と保留画像HAのレイヤR105との表示の優先度を切り替える。具体的には、主制御基板100からの変動開始コマンドを受信したことを契機として、装飾図柄の変動表示中は該装飾図柄よりも保留画像HAおよび変動中画像HBを優先的に表示するため、装飾図柄のレイヤR102~R104よりも保留画像HAのレイヤR105を上位に割り当てる。その理由は、装飾図柄の停止図柄組合せを遊技者に対して明確に報知することで確定的な当否判定結果を報知する状況である「装飾図柄の確定停止表示」ではない「装飾図柄の変動表示中および仮停止表示中」という状況では、装飾図柄の識別表示(数字)まで明確に視認できなくとも変動表示中であることや仮停止表示中(揺れ変動など)であること自体を遊技者に対して報知できればよく、装飾図柄の上下のスクロール表示によって保留画像HA(火柱保留)が隠れてしまうのを防止するためである。一方、主制御基板100からの変動停止コマンドを受信したことを契機として、装飾図柄の確定停止表示中は保留画像HAおよび変動中画像HBよりも該装飾図柄を優先的に表示するため、保留画像HAのレイヤR105よりも装飾図柄のレイヤR102~R104を上位に割り当てる。その理由は、装飾図柄の確定停止表示中は、上記のとおり、装飾図柄の停止図柄組合せを遊技者に対して明確に報知するためである(保留画像HA等によって装飾図柄の停止図柄組合せの視認性が低下するのを未然に防止するためである)。なお、背景画像のレイヤR101は、装飾図柄のレイヤR102~R104および保留画像HAのレイヤR105よりも常に下位に配置されている。第1変形例の更なる変形例としては、装飾図柄の仮停止表示中においても、装飾図柄の確定停止表示中と同じく、保留画像HAおよび変動中画像HBよりも該装飾図柄を優先的に表示するために、保留画像HAのレイヤR105よりも装飾図柄のレイヤR102~R104を上位に割り当ててもよい。また、第1変形例においては、特別表示態様(火柱アイコン)について更なる変形例を含む上記の表示優先度を切り替える仕様を採用しているが、他の表示態様(丸形アイコン)についても、停止表示中の装飾図柄と重畳表示するのであれば、特別表示態様(火柱アイコン)と同様の更なる変形例を含む上記の表示優先度を切り替える仕様を採用してもよい。その他、通常モードにおいては、更なる変形例を含む上記の表示優先度を切り替える仕様が適用される一方で、その他モード(例としては、制圧チャンスモード)においては、重畳表示を行わないよう構成することで、更なる変形例を含む上記の表示優先度を切り替える仕様を採用しない、又は、重畳表示が行われても装飾図柄を優先表示する又は保留画像及び変動中画像を優先表示することで更なる変形例を含む上記の表示優先度を切り替える仕様を採用しないように構成してもよい。
続いて、第1変形例における保留変化演出の演出例について説明する。図49は、第1変形例における保留変化演出の演出例を示す模式図である。
図中(A)に示すように、或る変動表示(N回目の変動表示)の実行中において、始動入賞により新たな第1特別図柄の作動保留球が発生し、この作動保留球(トリガ保留)を対象とした保留変化先読み抽選に当選することで、その保留順序に対応した2個目の保留画像HA2が表示される。図中には、この時点における第1特別図柄の作動保留球の入球順に従って、1個目の保留画像を「HA1」、2個目の保留画像(トリガ保留の保留画像)を「HA2」で表すとともに、変動表示の対象となる変動中画像を「HB0」で表している。なお、保留画像HA1~HA2および変動中画像HB0は、全て通常表示態様(白色アイコン)で表示されている。
図中(B)に示すように、N回目の変動表示が終了すると、最先の保留画像HA1が消化されることで変動中表示領域720にシフトして変動中画像HB1に切り替わるとともに、各保留画像HA2が左側にシフトして、次回の変動表示(N+1回目の変動表示)が開始される。このとき、トリガ保留に係る保留画像HA2の表示態様が通常表示態様(白色アイコン)から特別表示態様2(火柱中アイコン)に変化して、画面上では火柱中アイコンにより白色アイコンが隠蔽されているかのように表示(丸形アイコンの表示色がその後どのように変化するのか秘匿しているかの如く表示)される。装飾図柄の変動表示中(変動開始時を含む)は、この装飾図柄よりも保留画像HA2および変動中画像HB1を優先的に表示して、保留画像HA2および変動中画像HB1の表示態様や、保留変化の様子を遊技者が明瞭に視認できるようになっている。
図中(C)に示すように、N+2回目の変動表示が終了して、装飾図柄が確定停止表示される。装飾図柄の停止表示中は、この装飾図柄を保留画像HA2および変動中画像HB1よりも優先的に表示して、装飾図柄の停止図柄組合せを明瞭に視認できるようになっている。
図中(D)に示すように、最先の保留画像(トリガ保留に係る保留画像)HA2が消化されることで変動中画像表示領域720にシフトして変動中画像HB2に切り替わる。
図中(E)に示すように、トリガ保留に係る変動中画像HB2(火柱中アイコン)が変動中画像表示領域720に到達すると、保留変化煽り演出として、火柱中アイコンの炎が一瞬強くなる。
図中(F)に示すように、保留変化煽り演出が行われた直後(火柱中アイコンの炎が強くなった直後)、変動中画像HB2の表示態様が特別表示態様2(火柱中アイコン)から特殊表示態様3(金色アイコン)に変化して、当該変動表示(N+2回目の変動表示)が開始される。このとき、画面上では、火柱アイコンの炎が消えて無くなることで、その背後に隠れていた金色アイコンが突如出現したかのように見える。すなわち、火柱中アイコンが表示されている間に、この火柱中アイコンの背後に隠蔽されていた白色アイコンが既に赤色アイコンに変化していたかのような見た目とすることができる。このように実際には、保留画像HA2の表示態様が白色アイコンから火柱アイコンへ、そして変動中画像HB2の表示態様が火柱アイコンから赤色アイコンに変化しているのにも関わらず、火柱アイコンの背後において丸形アイコンが白色アイコンから赤色アイコンに変化したような擬似的な保留変化演出として見せることができ、今までにない斬新な保留変化演出を創出することが可能となる。
<保留変化演出の変形例2:モーション表示>
次に、本実施形態の保留変化演出の変形例2について説明する。変形例2は、基本的には、上述の本実施形態と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本変形例では、通常モードにおける保留画像HAおよび変動中画像HBの通常表示態様として、滞在ステージに応じた複数種の通常表示態様が設けられている。図50は、変形例2における保留画像HAおよび変動中画像HBの表示態様を示す模式図である。
本変形例では、保留画像HAおよび変動中画像HBの表示態様として、通常モードの滞在ステージに応じた複数種の通常表示態様1~3が設定されている。つまり、現在滞在中の演出モードが通常モードである場合は、その滞在ステージに応じて、保留画像HAおよび変動中画像HBの通常表示態様(デフォルト表示)が異なるように構成されている。本変形例では、通常モードの滞在ステージとして、演出の種類が異なる複数種の通常ステージ(第1ステージ、第2ステージ、第3ステージ)が設定されている。そして、所定の移行条件を充足した場合(例えば所定の変動表示回数ごとに実施されるステージ移行抽選に当選した場合)に、通常モードの滞在ステージが切り替わるようになっている。この通常ステージにおける背景画像は、移行先のステージの種類に応じて相互に異なり、一例としては、第1ステージ(例えば朝ステージ)に滞在しているときは「朝の背景画像」、第2ステージ(例えば昼ステージ)に滞在しているときは「昼の背景画像」、第3ステージ(例えば夜ステージ)に滞在しているときは「夜の背景画像」が表示される。ここで、各ステージに応じて、予告演出やSPリーチ演出の選択候補が異なり、例としては、第1ステージにおいては、予告演出として味方キャラクタaに関する予告演出と味方キャラクタbに関する予告演出とが選択候補となり、SPリーチ演出としては敵キャラクタaが出現するSPリーチA-1,B-1,C-1が選択候補となる一方、第2ステージにおいては、予告演出として味方キャラクタaに関する予告演出と味方キャラクタcに関する予告演出とが選択候補となり、SPリーチ演出としては敵キャラクタbが出現するSPリーチA-2,B-2,C-2が選択候補となり、第3ステージ予告演出として味方キャラクタaに関する予告演出と味方キャラクタdに関する予告演出とが選択候補となり、SPリーチ演出としては敵キャラクタcが出現するSPリーチA-3,B-3,C-3が選択候補となる。
ここで、複数種の通常表示態様1~3のうち、通常表示態様1は第1ステージに対応する表示態様であり、通常表示態様2は第2ステージに対応する表示態様であり、通常表示態様3は第3ステージに対応する表示態様である。通常表示態様1は、画像の形状が丸形を模した丸アイコンとなる表示態様である。通常表示態様2は、画像の形状が旗を模した旗アイコンとなる表示態様である。通常表示態様3は、画像の形状がハートを模したハートアイコンとなる表示態様である。
特殊表示態様1~5は、現在滞在中のステージに依らず、全ステージ共通の表示態様となる。ここで、特殊表示態様1は、画像の形状が菱形を模した菱形アイコンで、そのアイコンの表示色が青色となる表示態様である。特殊表示態様2は、画像の形状が菱形を模した菱形アイコンで、そのアイコンの表示色が緑色となる表示態様である。特殊表示態様3は、画像の形状が菱形を模した菱形アイコンで、そのアイコンの表示色が赤色となる表示態様である。特殊表示態様4は、画像の形状が菱形を模した菱形アイコンで、そのアイコンの表示色が金色となる表示態様である。特殊表示態様5は、画像の形状が菱形を模した菱形アイコンで、そのアイコンの表示色が虹色となる表示態様である。更なる変形例として、相対的に大当り期待度が低い青色アイコン/緑色アイコンについては、それぞれ各ステージに対応した表示態様とし(具体的には、通常表示態様1~3の画像形状の表示色を青色とするアイコン/緑色とするアイコンとし)、相対的に大当り期待度が低い赤色アイコン/金色アイコン/虹色アイコンについては、全ステージ共通の特殊表示態様3~5としてもよい。
本変形例では、保留画像HA又は変動中画像HBの表示態様が通常表示態様である場合、この保留画像HA又は変動中画像HBを動作表示(「モーション表示」とも呼称する)
させるモーション演出が実行される。画像制御基板300には、保留画像HAおよび変動中画像HBを動作表示させるための動画データが記憶されている。この動画データの再生時間は2秒であり、先頭画像から最終画像にかけて連続性のある動作を記録した映像データとなっている。そして、この2秒間の動画データを繰り返し再生(ループ再生)することで、保留画像又は変動中画像が所定の動作表示(モーション表示)を繰り返すモーション演出が行われる。なお、本変形例では、保留画像HAが保留消化に伴い各画像表示領域間を移動することを「シフト」と呼称し、各画像表示領域内で保留画像HA自体又は変動中画像HB自体が動作することを「モーション」と呼称する。但し、保留画像HA又は変動中画像HBが各画像表示領域を越えて動作を行ってもよく、また、隣接する保留画像HA同士、又は、保留画像HAと変動中画像HBとが、少なくとも一部において前後に重畳した表示態様で動作してもよい。
図51は、第2変形例における保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション演出を説明するための模式図である。モーション演出は、各アイコンが所定の動作を開始してから終了するまで(所定の動作の先頭から終端までの一連の動作が完了するまで)を1周期として、かかる周期のモーション表示が繰り返し行われる演出である。本変形例では、通常表示態様1~3の種類に応じて、それぞれ異なる動作態様となるモーションパターンが設定されている。丸アイコン(通常表示態様1)には、丸アイコンが上下に伸縮変形する一連のモーションパターンが設定されている。旗アイコン(通常表示態様2)には、旗アイコンの旗布部分が風になびいて揺れる一連のモーションパターンが設定されている。ハートアイコン(通常表示態様3)には、ハートアイコンが中心軸回りに回転する一連のモーションパターンが設定されている。本変形例では、いずれのアイコン(通常表示態様1~3)においても、モーション表示の周期(すなわち動画データの再生時間)として「2秒」が設定され、この「2秒」を1周期として所定のモーション表示が繰り返し実行される。ここで、特殊表示態様1~5においても、同様に「2秒」を1周期として所定のモーション表示が繰り返し実行されてもよく、もしくは、通常表示態様1~3と表示態様をより差別化するために「1秒」を1周期として所定のモーション表示が繰り返し実行されてもよい。その他の変形例としては、特殊表示態様1~5についてはモーション表示が行われないよう構成してもよい。更なる変形例として、保留画像HAおよび変動中画像HBの動作表示の周期と、装飾図柄の変動表示の周期(1回のスクロール表示の周期)とを略一致させてもよい。また、本実施形態では、通常モードの保留画像HAおよび変動中画像HBの動作表示の周期(2秒)を、通常モードの変動表示時間の最短時間(基本変動時間3秒+変動付加時間0秒=3秒)よりも短時間に設定して、いずれのメイン変動パターンおよびメイン変動付加パターンが選択された場合でも、保留画像HAおよび変動中画像HBが少なくとも1周期の動作表示を行うように構成しているが、通常モードの保留画像HAおよび変動中画像HBの動作表示の周期を、通常モードの変動表示時間の最短時間と略一致させてもよく、あるいは、通常モードの保留画像HAおよび変動中画像HBの動作表示の周期を、通常モードの変動表示時間の最短時間よりも長時間に設定してもよい。
通常表示態様1~3には、各モーション表示の起点となる基準動作姿勢(動画データの先頭画像)がそれぞれ設定されている。装飾図柄の変動表示が開始されると、この基準動作姿勢を起点としてモーション表示が開始され、所定の周期(2秒)に到達する毎に基準動作姿勢からモーション表示が再開される(ループ再生される)。一方、装飾図柄の変動表示が終了することを契機として、保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示は強制的に終了される。そして、次回の装飾図柄の変動表示が開始されることを契機として、保留画像HAおよび変動中画像HBが基準動作姿勢に切り替わり、この基準動作姿勢を起点としてモーション表示が開始される(ループ再生される)。なお、新たな保留画像HAが表示されたときは、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示とは無関係に、その基準動作姿勢を起点としてモーション表示が開始される。つまり、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBが基準動作姿勢となっている場合を除き、新たな保
留画像HAのモーション表示と、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示とは互いに同期せず、互いの動作姿勢にズレが生じる。但し、新たな保留画像HAのモーション表示と、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示とは、次回の変動表示が開始されたことを契機として互いに同期することとなる。なお、本変形例において、モーション表示が「同期」するとは、各保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示において基準動作姿勢となるタイミングが同じタイミングとなることを意味する。つまり、各保留画像HAおよび変動中画像HBの動作周期が同一であることを前提に、モーション表示中のいずれのタイミングにおいても各保留画像HAおよび変動中画像HBが同じ動作姿勢を取り得ることである。
続いて、保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション演出の演出例について説明する。図52は、第2変形例におけるモーション演出の演出例を示す模式図である。なお、本演出例では、演出ステージが第3ステージであり、第1特別図柄の作動保留球に対応する保留画像HAと、第1特別図柄の変動表示に対応する変動中画像HBとが表示される。
図中(A)に示すように、装飾図柄の変動表示(N回目の変動表示)が開始されることを契機として、保留画像HA1,HA2および変動中画像HB0が基準動作姿勢を起点としてモーション表示を開始する。なお、図中には、この時点における第1特別図柄の作動保留球の入球順に従って、1個目の保留画像を「HA1」、2個目の保留画像を「HA2」で表し、当該変動表示の対象となる変動中画像を「HB0」で表している。
図中(B)に示すように、装飾図柄の変動表示中は、保留画像HA1,HB2および変動中画像HB0が自身の中心軸回りに回転するモーション表示が行われる。このとき、保留画像HA1,HA2および変動中画像HB0のモーション表示は互いに同期している(同一の動作態様となっている)。図中(B)には、保留画像HA1,HB1および変動中画像HB0が基準動作姿勢から90度回転した状態を示している。
図中(C)に示すように、新たな第1特別図柄の作動保留球が発生することで、その保留順序に対応した3個目の保留画像(新たな保留画像)HA3が基準動作姿勢で出現する。このとき、既存の保留画像HA1,HA2および変動中画像HB0は、基準動作姿勢に対して約180度回転した動作姿勢に変位している。そのため、新たな保留画像HA3のモーション表示は、既存の保留画像HA1,HA2のモーション表示に対して非同期状態(動作姿勢にズレが生じた状態)で開始される。
図中(D)に示すように、新たな保留画像HA3は、既存の保留画像HA1,HA2および変動中画像HB0に対して約180度ずれた動作姿勢をとりながら、自身の中心軸回りに回転するモーション表示を行う。
図中(E)に示すように、今回の装飾図柄の変動表示が終了することを契機として、保留画像HA1~HA3および変動中画像HB0のモーション表示が強制的に停止される。図中(E)には、保留画像HA1,HA2および変動中画像HB0が基準動作姿勢から約90度回転した動作姿勢で強制停止されるとともに、保留画像HA3が基準動作姿勢から約270度回転した動作姿勢で強制停止された状態を示している。
図中(F)に示すように、装飾図柄の変動表示が終了したことに伴い、最先の保留画像HA1が強制停止姿勢を維持しながら変動中画像表示領域720にシフトして変動中画像HB1に切り替わるとともに、後続の保留画像HA2,HA3が強制停止姿勢を維持しながら左側にシフトする。
図中(G)に示すように、次回の装飾図柄の変動表示(N+1回目の変動表示)が開始
されることを契機として、保留画像HA2,HB3および変動中画像HB1が基準動作姿勢に切り替わり、この基準動作姿勢を起点としてモーション表示が開始される。つまり、当該変動表示が開始されることを契機として、保留画像HA3のモーション表示と、保留画像HA2および変動中画像HB1のモーション表示とが互いに同期した状態となる。
図中(H)に示すように、以降、装飾図柄の変動表示(N+1回目の変動表示)が終了するまで、各保留画像HA2,HA3および変動中画像HB1のモーション表示が2秒を1周期として繰り返し表示される。
なお、上述の第2変形例では、始動入賞により新たな保留画像が表示されたとき、この新たな保留画像HAのモーション表示が、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示と同期しないかたちで行われる構成(但し、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBが基準動作姿勢にある場合を除く)であったが、この構成に限定されるものではなく、始動入賞により新たな保留画像が表示されたとき、この新たな保留画像HAのモーション表示が、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示と同期するかたちで行われる構成としてもよい。その場合には、各モーション表示を同期させる方法として、以下の2つの方法(1),(2)が挙げられる。(1)新たな保留画像HAを既存の保留画像HAおよび変動中画像HBの現在の動作姿勢と同じ動作姿勢で出現させて、この新たな保留画像HAのモーション表示を開始させることで、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示と同期させる。(2)新たな保留画像HAを基準動作姿勢で出現させた後、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBの動作姿勢が基準動作姿勢になったことを契機(つまり、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBの1周期分のモーション表示が完結したとき)に、この新たな保留画像HAのモーション表示を開始させることで、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示と同期させる。
また、上述の第2変形例では、装飾図柄の変動表示が開始されたことを契機として保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示を開始し、装飾図柄の変動表示が終了することを契機として保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示を終了(強制停止)する構成であったが、この構成に限定されるものではなく、保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示を装飾図柄の変動表示の開始および終了と関わりなく、継続的に実行する構成としてもよい。つまり、装飾図柄の変動表示が終了したことを契機として保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示を終了(強制停止)させることなく継続させて、各回の装飾図柄の変動表示間においてモーション表示を途切れさせることなく連続的(シームレス)に繋げるように構成してもよい。その場合には、始動入賞により新たな保留画像HAが表示されたとき、この新たな保留画像HAのモーション表示が、既存の保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示と同期したかたちで開始されることが好適である。そのとき、各モーション表示を同期させる方法としては、上述した2つの方法(1),(2)と同様である。また、保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示を、装飾図柄の変動表示の開始および終了に関わりなく継続させる場合には、保留消化に伴い保留画像HAが左側にシフトするときも、保留画像HAのモーション表示を継続させることが好適である。但し、保留消化に伴い保留画像HAが左側にシフトしている間だけ保留画像HAのモーション表示を停止させて、保留画像HAがシフトした後にモーション表示を再開させるように構成してもよい。
さらに、上述の第2変形例では、全ての通常ステージにおいて保留画像HAおよび変動中画像HBが通常表示態様である場合にモーション表示を行う構成であったが、この構成に限定されるものではなく、複数の通常ステージのうち所定の通常ステージに滞在する場合は、保留画像HAおよび変動中画像HBが通常表示態様であったとしても、保留画像HAおよび変動中画像HBのモーション表示を行わないように構成してもよい。つまり、複数種の通常表示態様1~3のうち、モーション表示を行わない通常表示態様を設定しても
よい。モーション表示を行わない通常表示態様は、モーション表示を行わない代わりに、他のモーション表示の動作周期と同じ周期で発光表示(例えば保留画像HAおよび変動中画像HBを明滅表示)するように構成してもよい。
また、上述の第2変形例では、保留画像HAおよび変動中画像HBが通常表示態様である場合に限りモーション表示を行う構成であったが、この構成に限定されるものではなく、保留画像HAおよび変動中画像HBが特殊表示態様である場合でも(又は保留画像HAおよび変動中画像HBが特殊表示態様である場合に限り)モーション表示を行うように構成してもよい。さらに、上述の第2変形例では、保留画像HAおよび変動中画像HBの特殊表示態様を各通常ステージ共通の表示態様として構成したが、この構成に限定されるものではなく、保留画像HAおよび変動中画像HBの特殊表示態様を滞在ステージの種類に応じて異なる表示態様として構成してもよい。また、保留画像HAおよび変動中画像HBの一方の画像をモーション表示して、保留画像HAおよび変動中画像HBのうちの他方の画像をモーション表示しないように構成してもよい。また、保留が生起した際には、保留画像が存在しない状況から徐々に出現するような演出である保留生起表示を設けてもよく、その保留生起表示は開始から終了まで(保留画像の出現開始から全体像が表示されるまで)を例えば0.3秒とし、モーション表示と比較して短時間の演出時間とすることが望ましい。また、ある保留画像に係る保留生起表示中に新たな保留が生起することで新たな保留生起表示が行われる場合、先の保留生起表示は強制的に終了させず、先の保留生起表示と後の(新たな)保留生起表示とを同時並行的に行う。また、保留消化が行われることで保留画像が左側にシフト表示する際には、保留画像の現在位置(シフト表示前の位置)から移動後の位置(シフト表示後の位置)まで移動する演出であるシフト表示演出を設けてもよく、そのシフト表示演出は、例えば0.7秒とし、モーション表示と比較して短時間の演出時間とするとともに、保留生起表示と比較して長時間の演出時間とすることが望ましい。このシフト表示演出については、保留生起タイミングと保留消化タイミングとが略同一タイミングであった場合、保留生起表示と同時並行的に行うことが可能である。また、シフト表示演出にて保留画像がシフト表示(移動)する場合、保留画像のモーション表示は停止しており、シフト表示開始からシフト表示の最中は保留画像が基準動作姿勢にて固定表示されており、シフト表示後(シフト表示演出終了後)に、その基準動作姿勢からモーション表示を再開するように構成してもよい。
[バトル演出/メータ演出]
次に、演出モードが幻闘ラッシュモードである場合に実行される特徴的な演出として「バトル演出」および「メータ演出」について説明する。
<バトル演出>
バトル演出は、前述したとおり、味方キャラクタが敵キャラクタと対戦した結果(勝敗)に応じて、特別図柄の当否判定の結果および大当りの種別を報知する演出である。本実施形態では、現在実行中の演出モードが幻闘ラッシュモードである場合に、当該変動表示においてSPリーチに発展すると、そのリーチ演出として味方キャラクタが敵キャラクタと対戦するバトル演出が展開される。そして、本実施形態では、バトル演出が発生した時点(SPリーチに発展した時点)で大当り当選が確定し、このバトル演出の結果(勝敗)に応じて「特定大当り」および「通常大当り」のいずれに当選したかを示唆又は報知するものとなっている。
まず、本実施形態におけるバトル演出の演出フローについて説明する。図53は、本実施形態におけるバトル演出の演出フローを示す模式図である。図中には、バトル演出の基本的な流れが、紙面の左から右に向けて時系列的に表されている。
まず、図53に示すように、当該変動表示が開始された後、リーチ成立前の予告演出と
して、ステップアップ演出(ST101)が行われる。ステップアップ演出は、予め定められた順番に従って演出態様を段階的に変化させる発展型の演出であり、その発展する段階数に応じて大当り期待度の高さを示唆又は報知するようになっている。ステップアップ演出は、3段階の演出ステップ(SU1,SU2,SU3)のうち、1段階目の演出ステップSU1のみで構成される第1ステップアップ演出と、2段階目の演出ステップSU2まで発展する第2ステップアップ演出と、3段階目の演出ステップSU3まで発展する第3ステップアップ演出とがある。続いて、画面上に表示された複数の敵キャラクタの中からバトル演出の対戦相手を選択する対戦キャラクタ選択演出(ST102)が行われた後、リーチが成立するか否かを煽るリーチ煽り演出(ST103)が実行される。このリーチ煽り演出(ST103)が行われた後、リーチが成立しなかった場合(ST104)には、「はずれ」となることが確定し、そのまま変動表示が終了する(ST105)。一方、リーチが成立してSPリーチに発展すると、その時点で「大当り」となることが確定し、以降において味方キャラクタが敵キャラクタ(遊技者が選択した敵キャラクタ)と対戦するバトル演出が展開される(ST106~ST128)。
本実施形態では、バトル演出の演出ルートとして複数種の演出ルート1~5が用意されており、その演出ルートごとに互いに異なる演出過程を経由してバトル演出の勝敗が導出されることになる。大まかに言うと、演出ルート1はバトル演出の結果が「敗北」となる通常大当り用のルートであり、演出ルート2~5はバトル演出の結果が「勝利」となる特定大当り用のルートである。なお、本実施形態では、いずれの演出ルート1~5においても、味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃を行う演出が現出した時点(後述の味方攻撃演出が発生した時点)で、バトル演出の結果が「勝利」となること(特定大当りに当選したこと)が確定する仕様となっている。
各演出ルート1~5の分岐点では、複数種の演出ルート1~5のうちのいずれの演出ルートに進展するのかを示唆する分岐演出が行われる。本実施形態では、複数種の分岐演出として、分岐演出1(先制煽り演出:ST107)、分岐演出2(敵先制煽り演出:ST112)、分岐演出3(敵攻撃回避煽り演出:ST119)、分岐演出4(役物煽り演出:ST125)が設定されている。
分岐演出1(先制煽り演出:ST107)は、先制攻撃を行うのが味方キャラクタとなるか敵キャラクタとなるかを煽ることで、味方キャラクタが先制攻撃を行うルートとなる「演出ルート2」に移行するのか、敵キャラクタが先制攻撃を行うルートとなる「演出ルート1,3,4,5」に移行するのかを示唆する演出である。
分岐演出2(敵先制煽り演出:ST112)は、敵キャラクタの先制攻撃が一撃となるか連打となるかを煽ることで、先制攻撃が一撃となるルートとなる「演出ルート3」に移行するのか、先制攻撃が連打となるルートとなる「演出ルート1,4,5」に移行するのかを示唆する演出である。
分岐演出3(敵攻撃回避煽り演出:ST119)は、敵キャラクタの攻撃を回避できるか否かを煽ることで、回避することに成功するルートとなる「演出ルート4」に移行するのか、回避することに失敗するルートとなる「演出ルート1,5」に移行するのかを示唆する演出である。
分岐演出4(役物煽り演出:ST125)は、画面前面に役物が出現するか否かを煽ることで、役物出現に成功するルートとなる「演出ルート5」に移行するのか、役物出現に失敗するルートとなる「演出ルート1」に移行するのかを示唆する演出である。
そのため、演出ルート1は4回の分岐演出を経由し、演出ルート2は1回の分岐演出を
経由し、演出ルート3は2回の分岐演出を経由し、演出ルート4は3回の分岐演出を経由し、演出ルート5は4回の分岐演出を経由する。そのため、全ての演出ルート1~5が、少なくとも1回の分岐演出を経由するルートとなる。
具体的に、演出ルート1は、バトル開始演出(ST106)→先制煽り演出(ST107)→敵先制煽り演出(ST112)→敵攻撃連打演出(ST118)→敵攻撃回避煽り演出(ST119)→敵攻撃回避失敗演出(ST124)→役物煽り演出(ST125)→敗北演出(ST128)という流れで演出が進展する。
演出ルート2は、バトル開始演出(ST106)→先制煽り演出(ST107)→味方先制演出(ST108)→味方攻撃演出(ST109)→役物可動演出(ST110)→勝利演出(ST111)という流れで演出が進展する。
演出ルート3は、バトル開始演出(ST106)→先制煽り演出(ST107)→敵先制煽り演出(ST112)→敵攻撃連打演出(ST113)→敵攻撃回避演出(ST114)→味方攻撃演出(ST115)→役物可動演出(ST116)→勝利演出(ST117)という流れで演出が進展する。
演出ルート4は、バトル開始演出(ST106)→先制煽り演出(ST107)→敵先制煽り演出(ST112)→敵攻撃連打演出(ST118)→敵攻撃回避煽り演出(ST119)→敵攻撃回避成功演出(ST120)→味方攻撃演出(ST121)→役物可動演出(ST122)→勝利演出(ST123)という流れで演出が進展する。
演出ルート5は、バトル開始演出(ST106)→先制煽り演出(ST107)→敵先制煽り演出(ST112)→敵攻撃連打演出(ST118)→敵攻撃回避煽り演出(ST119)→敵攻撃回避失敗演出(ST124)→役物煽り演出(ST125)→役物可動演出(ST126)→勝利演出(ST127)という流れで演出が進展する。
ここで、勝利演出(ST111,ST117,ST123,ST127)は、バトル演出の結果が勝利となったこと(「特定大当り」に当選したこと)を確定的に報知する演出を意味する。また、敗北演出(ST128)は、バトル演出の結果が敗北となったこと(「通常大当り」に当選したこと)を確定的に報知する演出を意味する。
<メータ演出>
続いて、本実施形態におけるメータ演出について説明する。図54(A)は、メータ演出の基本画面を示す模式図である。本実施形態では、演出モードが幻闘ラッシュモードである場合、基本的には、この幻闘ラッシュモードに滞在中の全ての変動表示においてメータ演出が実行される。このメータ演出は、当該変動表示の実行中に画面に表示されたメータ画像のレベル(「メータ値」とも呼称する)を変化させる演出である。メータ画像は、画面左側のメータ表示領域740に表示され、例えば「1」から「10」までのレベルを示す縦長の画像となっている。メータ演出は、各回の変動表示単位で行われる(各回の変動表示の開始時にメータ演出の実行が開始され、各回の変動表示の停止時にメータ演出の実行が終了する)。メータ画像のレベルは、各回の変動表示の開始時又は変動表示の終了時にゼロクリアされる(リセットされる)。本実施形態では、メータ画像のレベルがMAX(10段階目)に到達することで、バトル演出の結果が勝利となることが確定報知される。そのため、メータ画像のレベルは、バトル演出の結果が勝利となる期待度(確変期待度)を示す指標と言える。
本実施形態では、メータ画像のレベル(メータ値)を制御するための計数手段となるメータカウンタを具備している。このメータカウンタの計数値は、メータ画像のレベル(メ
ータ値)に対応する内部的な数値(「内部数値」と呼称する)であり、この内部数値は「1」単位で更新可能となっている。そして、図54(B)に示すように、メータカウンタの内部数値が「10」増加するごとに、メータ画像のレベルが「1段階」ずつ増加するように対応付けられている。よって、内部数値が最大値(100)まで増加したときに、メータ画像のレベルがMAX(10段階目)に到達するものとなる。このメータカウンタの内部数値は、各回の変動表示の開始時又は変動表示の終了時にゼロクリアされる(リセットされる)。
メータカウンタの内部数値は、図53に示すように、当該変動表示中に設定された複数のタイミングT1~T7において増減可能である。これらの複数のタイミングT1~T7のうち、タイミングT1はリーチ成立前のタイミングであり、タイミングT2~T7はリーチ成立後(バトル発展後)のタイミングである。具体的に、タイミングT1は、ステップアップ予告演出(ST101)が実行されている期間中のタイミングとなる。タイミングT2は、バトル開始演出(ST106)が実行されている期間中のタイミングとなる。タイミングT3は、敵先制煽り演出(ST112)が実行されている期間中のタイミングとなる。タイミングT4は、敵攻撃回避煽り演出(ST124)が実行されている期間中のタイミングとなる。タイミングT5,T6,T7は、味方攻撃演出(ST109,ST115,ST121)が実行されている期間中のタイミングとなる。
本実施形態では、図54(C)に示すように、各タイミングT1~T7に対して、メータカウンタの内部数値の上限値がそれぞれ設定されている。すなわち、内部数値の上限値とは、各タイミングT1~T7が終了するまでの間に取り得ることのできる内部数値の限界値である。そのため、メータカウンタの内部数値が、現在滞在中のタイミングT1~T7に割り当てられた上限値を超えて増加することはなく、各タイミングT1~T7が終了するまでは、あくまでその上限値に収まる範囲内の増加のみが許容されている。本実施形態では、内部数値の上限値として、タイミングT1には「20」、タイミングT2には「40」、タイミングT3には「60」、タイミングT4,T5,T6,T7には「100」がそれぞれ割り当てられており、基本的には時系列的に後のタイミングT1~T7ほど上限値が高くなる。
ここで、上述したように、後半のタイミングT4~T7には、内部数値の上限値として最大値(100)が設定されている。タイミングT4については、味方キャラクタが敵キャラクタの攻撃を回避できるか否か(又は耐え切れるか否か)を煽ることで、バトル演出の対戦結果が大きく左右する場面(当落に大きく直結する場面)であり、遊技者による演出ボタン15の操作回数が規定回数に達することを条件に、内部数値を最大値(100)まで到達できるようになっている。また、タイミングT5~T7については、味方キャラクタが攻撃する(バトル演出の結果が勝利となることが確定する)タイミングであるため、味方キャラクタの攻撃と略同時に、内部数値が強制的に最大値(100)まで増加するようになっている。よって、このタイミングT5~T7においては、味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃する演出と、メータ画像がMAXレベルに到達する演出とが、バトル演出の結果が勝利となることを確定的に報知する確定演出(特定大当り確定演出)となる。なお、この確定演出の実行タイミングとして、味方キャラクタが攻撃するタイミングとメータ画像がMAXレベルに到達するタイミングとを異ならせてもよく、味方キャラクタの攻撃が発生した後でメータ画像をMAXレベルに到達させるように構成してもよいし、メータ画像がMAXレベルに到達した後で味方キャラクタの攻撃が発生するように構成してもよい。
また、複数のタイミングT1~T7のうち、タイミングT3,T4において行われる敵先制煽り演出(S112)および敵攻撃回避煽り演出(ST124)は、遊技者による演出ボタン15の操作により所定の演出が進展するボタン演出(操作要求演出)として構成
されている。敵先制煽り演出(S112)および敵攻撃回避煽り演出(ST124)の実行中は、演出ボタン15の操作入力が有効となる操作有効期間(以下、「第1操作有効期間」と呼称する)が設定されている。この第1操作有効期間中には、例えば画面上などで演出ボタン15の操作が有効であること又は操作入力を促すための報知演出が行われる。そして、敵先制煽り演出(S112)および敵攻撃回避煽り演出(ST124)の実行中は、演出ボタン15の操作回数に応じた数値が内部数値に加算される。一方、それ以外のタイミングT1~T2,T5~T7において行われる演出(バトル開始演出、味方攻撃演出)は、遊技者による演出ボタン15の操作がなくとも演出が進展する非ボタン演出(非操作要求演出)として構成されている。そのため、この非ボタン演出の実行中は、遊技者による演出ボタン15の操作がなくとも、自動的に所定値(一定値又は抽選値など)が内部数値に加算される。
また、本実施形態では、図55に示すように、メータ演出が実行されている期間中は、上記の第1操作有効期間を除く全ての期間において、演出ボタン15の操作入力が可能となる操作有効期間(以下、第1操作有効期間と概念上区別すべく、「第2操作有効期間」と呼称する)が設定されているが、第2操作有効期間は、第1操作有効期間外の一部期間のみでもよい(例えば、T2とT5のタイミングのみなど)。この第2操作有効期間は、前述の第1操作有効期間とは異なり、遊技者に演出ボタン15の操作入力を明示的に促すことなく、演出ボタン15の操作入力が有効となる期間である。つまり、第2操作有効期間中は、演出ボタン15の操作が有効であること又は操作入力を促すための報知演出は行われない。それにより、メータ演出の実行期間中は、第1操作有効期間中に演出ボタン15が操作された場合でも、第2操作有効期間中に演出ボタン15が操作された場合でも、遊技者による演出ボタン15の操作によって内部数値を増加させることが可能となる(メータ画像のレベルを上昇させることができる)。以下では、第1操作有効期間中に行われる演出ボタン15の操作と、第2操作有効期間中に行われる演出ボタン15の操作を明確に区別するため、第1操作有効期間中に行われる演出ボタン15の操作を「表ボタン操作」とも呼称し、第2操作有効期間中に行われる演出ボタン15の操作を「裏ボタン操作」とも呼称する。ここで、変形例としては、第1操作有効期間では演出ボタン15の操作によってメータ演出のレベルを増加させる演出(メータ演出の表示態様を変化させる演出)が発生するが、第2操作有効期間では演出ボタン15の操作を行ってもメータ演出のレベルを増加させる演出を発生させず、例えばそれ以外の演出である画面周囲に炎を模したエフェクトを発生させ、その炎の激しさを段階的に変化させる演出を発生させてもよい。炎の激しさは20段階あり、その段階によって確変期待度(仮に通常モードでもメータ演出を用いるのであれば大当り期待度)や期待度の高い分岐へと移行する可能性を示唆するよう構成してもよい。つまり、本変形例では、第1操作有効期間中の表ボタン操作に基づき発生する演出(表ボタン演出)と、第2操作有効期間中の裏ボタン操作に基づき発生する演出(裏ボタン演出)とが、互いに異なる演出として構成される。また、同じメータ画像を用いて、表ボタン操作により加算表示されるメータ表示と、裏ボタン操作により加算表示されるメータ表示とを異なる表示態様としてもよい(例えば、表ボタン操作により加算表示されるメータ表示は青色、裏ボタン操作により加算表示されるメータ表示は赤色)。
本実施形態では、各タイミングT1~T7の終了時に、メータカウンタの内部数値が各タイミングT1~T7に割り当てられた所定の上限値に到達しなかった場合、遊技者による裏ボタン操作によって該上限値までの内部数値の補完が可能である。つまり、複数のタイミングT1~T9のうちの或るタイミングの終了時に、該或るタイミングに割り当てられた上限値に内部数値が到達しなかった場合は、この上限値を限度として、次のタイミングが到来するまでの間、裏ボタン操作により内部数値を補完的に増加させることができるようになっている。例えば、タイミングT3には上限値として「60」が割り当てられているが、そのタイミングT3が終了するまでの間に内部数値が該上限値(60)に到達しなかった場合には、次のタイミングT4に至るまでの間に、遊技者が裏ボタン操作を行う
ことで、内部数値を該上限値(60)を限度として増加させることができる。
なお、変形例として、裏ボタン操作により増加可能な内部数値を無制限(但し、最大値「100」を限度とする)に設定して、特例的に裏ボタン操作が行われた場合には、各タイミングT1~T9に設定された規定の上限値を超えて内部数値を増加させることができるように構成してもよい。つまり、内部数値の上限値が最大値(100)に設定されたタイミング(タイミングT6~T9)が到来する以前であっても、遊技者は好きなタイミングで自由に裏ボタン操作を行うことで、メータ画像のレベルを早期にMAXレベル(10段階)に到達させて、バトル演出の結果をいち早く知ることができる。それにより、ボタン操作に対する遊技者の意欲を一層高めることができるとともに、バトル演出とメータ演出との相乗効果により、遊技者に対して強いインパクトを与えることができる。
また、変形例として、幻闘ラッシュモード中の変動表示において、メータ画像を通常表示および拡大表示に切り替え可能に構成してもよい。当該変動表示の開始時はメータ画像が通常表示され、当該変動表示のバトル発展前はタイミングT1~3においてのみメータ画像が拡大表示され、当該変動表示におけるバトル発展後は常に(全てのタイミングT4~T9を含むSPリーチ後の全期間において)メータ画像が拡大表示されることが好適である。
なお、本実施形態では、前述したとおり、第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となる演出モードでは、演出モードが幻闘ラッシュモード(確変遊技状態)である場合に限らず、演出モードが制圧チャンスモード(確変遊技状態、時短遊技状態)又はリベンジモード(時短遊技状態)である場合においても、メータ演出が実行され得るように構成されている。ここで、基本的には、制圧チャンスモード又はリベンジモードのメータ演出と、幻闘ラッシュモードのメータ演出は同様の構成となっている。但し、演出モードが制圧チャンスモード又はリベンジモードである場合、当該変動表示がSPリーチ(バトル演出)に発展したことを契機としてメータ演出が実行される(メータ画像が表示される)。すなわち、演出モードが制圧チャンスモード又はリベンジモードである場合には、当該変動表示がバトル演出の実行契機となる変動表示(つまり、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる変動表示)であることがメータ演出の実行条件となる。そして、当該変動表示がSPリーチに発展したときに、バトル演出とメータ演出とが略同時に開始されることになる。そのため、演出モードが制圧チャンスモード又はリベンジモードである場合、メータカウンタの内部数値は、上記タイミングT1~T7のうち、バトル演出の開始時以降に設定されたタイミングT2~T7において更新可能となる。また、バトル演出の開始時以降であれば、前記と同様に裏ボタン操作によってメータカウントの内部数値を更新することも可能である。一方、バトル演出に発展する以前は、裏ボタン操作は無効の扱いとなる(バトル演出に発展する前に第2操作有効期間は設定されていない)。
また、変形例として、通常モードにおいてもSPリーチDが発生するようにし、同様のバトル演出及びメータ演出を実行してもよい。その場合、本実施形態及び各変形例における擬似連演出や特殊演出を実行したり、保留変化演出を含め保留画像や変動中画像の表示を実行したりしたうえで、SPリーチDに発展するよう構成してもよい。そのように構成した場合、通常モードにおいてバトル演出に勝利することは、確変大当りが確定する必要はなく、単に大当りが確定することを示していればよい。また、メータ演出についても、そのレベルが確変期待度の指標ではなく、大当り期待度の指標となってよい。
[拠点制圧演出]
次に、本実施形態における拠点制圧演出について説明する。図56は、制圧チャンスモードの演出フローを示す模式図であり、図57は、拠点制圧演出の基本画面を示す模式図である。拠点制圧演出は、現在実行中の演出モードが制圧チャンスモードである場合に、
所定の表示値が目標値に到達するか否かに応じて、制圧チャンスモード(高ベース状態)が継続する可能性を示唆する演出である。
制圧チャンスモードの実行期間は、特別図柄の変動表示回数に応じた複数の演出区間に区分されている。具体的には、制圧チャンスモードに突入した直後から起算して、1回転目~20回転目までは第1演出区間が設定され、21回転目~40回転目までは第2演出区間が設定され、41回転目~60回転目までは第3演出区間が設定され、61回転目以降(61回転目~次の大当りが発生するまで)は第4演出区間が設定されている。本実施形態において、各演出区間(第4演出区間を除く)の滞在回数は、特別図柄の変動表示回数として「20回」に設定されているが、各演出区間(第4演出区間を除く)の滞在回数をそれぞれ異なる回数に設定してもよい。
ここで、第1演出区間は、味方キャラクタが第1拠点に滞在する画像が表示される演出区間(第1拠点を背景画像とする演出区間)である。第2演出区間は、味方キャラクタが第2拠点に滞在する画像が表示される演出区間(第2拠点を背景画像とする演出区間)である。第3演出区間は、味方キャラクタが第3拠点に滞在する画像が表示される演出区間(第3拠点を背景画像とする演出区間)である。第4演出区間は、味方キャラクタが第4拠点に滞在する画像が表示される演出区間(第4拠点を背景画像とする演出区間)である。
各演出区間の最終回(20回転目、40回転目、60回転目)の変動表示では、次の演出区間に移行するか否か(制圧チャンスモードが継続するか否か)を示唆する拠点分岐演出が実行される。本実施形態では、各演出区間の最終回の変動表示が「はずれ」となる変動表示である場合に、拠点分岐演出が実行されるようになっている。なお、各演出区間の最終回の変動表示が「大当り」となる変動表示である場合は、現在滞在中の拠点から中央拠点に移行して、バトル演出が行われることになる(詳細後述)。以下では、便宜上、第1演出区間の拠点分岐演出を「第1拠点分岐演出」、第2演出区間の拠点分岐演出を「第2拠点分岐演出」、第3演出区間の拠点分岐演出を「第3拠点分岐演出」とも呼称する。各拠点分岐演出は、現在滞在中の拠点に設置された最終扉を味方キャラクタが突破できるか否かを煽る演出となっている。味方キャラクタが最終扉を突破できると、次の拠点(次の演出区間)に移行することに成功して、制圧チャンスモード(高ベース状態)が継続することが示唆される。一方、味方キャラクタが最終扉を突破できなければ、次の拠点(次の演出区間)に移行することに失敗して、制圧チャンスモード(高ベース状態)が終了することが示唆される。
各演出区間の最終回(20回転目、40回転目、60回転目)を除く変動表示では、所定の数値を加減算する拠点制圧演出が実行される。つまり、この拠点制圧演出は、第1演出区間の1~19回転目、第2演出区間の21~39回転目、第3演出区間の41~59回転目の変動表示において行われる。以下では、便宜上、第1演出区間の拠点制圧演出を「第1拠点制圧演出」、第2演出区間の拠点制圧演出を「第2拠点制圧演出」、第3演出区間の拠点制圧演出を「第3拠点制圧演出」、第4演出区間の拠点制圧演出を「第4拠点制圧演出」とも呼称する。
拠点制圧演出は、現在滞在中の拠点に潜伏している雑魚キャラクタ(相対的な序列が下位の敵キャラクタ)の残人数(所定の数値)を目標値に向けて減算していく演出である。本実施形態では、雑魚キャラクタの残人数の目標値として「0」が設定されている。この拠点制圧演出の実行中は、図57に示すように、画面上の残人数表示領域751に、雑魚キャラクタの残人数(図示例では「500」)が常時表示される。雑魚キャラクタの残人数は、各回の変動表示の終了時にまとめて一度に減算される。但し、第4演出区間(第4拠点)に滞在する場合は、敵キャラクタの残人数は常に「0」で固定されている(残人数
が加減算されることはない)。また、画面上の残回数表示領域752には、制圧チャンスモードの残回数(図示例では「15回」)が表示される。但し、この残回数は、各演出区間の開始時に初期値を「20回」としてカウントダウン表示されるものであり、真実の残回数である場合(制圧チャンスモードが20回転後に終了する場合)と、虚偽の残回数である場合(制圧チャンスモードが20回転以降も継続する場合)とがある。そして、この残回数が「0回」に到達したとき(すなわち、各演出区間の最終回に達したとき)に、次の拠点に移行できるか否かを示唆する拠点分岐演出が行われる。また、画面上のマップ表示領域753には、各拠点のレイアウトや、現在滞在中の拠点の位置などが表示されている。なお、本実施形態では、複数種のマップが用意されており、制圧チャンスモードに突入時に行われる演出抽選によりマップの種類が決定される。このマップの種類に応じて、各拠点の難易度(すなわち、制圧チャンモードの継続回数)が示唆される。
本実施形態では、各演出区間において雑魚キャラクタの残人数が目標値に到達すると、現在滞在中の拠点を制圧したことになる(次の拠点に移行することが確定的となる)。つまり、雑魚キャラクタの残人数が目標値に到達した時点で、現在の演出区間における最終回の変動表示において拠点分岐演出が成功演出となることが確定する(制圧チャンスモードの継続が確定する)。従って、雑魚キャラクタの残人数が目標値に近いほど、各拠点の最終回にて行われる拠点分岐演出で成功となる期待度が高くなる。
ここで、図58は、拠点制圧演出テーブル(進行パターン)の説明に供する模式図である。本実施形態では、複数種の拠点制圧演出テーブル0~19が設定されており、該制圧チャンスモードへの移行契機となった大当りの種別(図柄群)に応じて、いずれかの拠点制圧演出テーブルが抽選で選択される。
図中の「拠点制圧演出テーブル」の欄には、拠点制圧演出テーブルの番号を示している。本実施形態では、拠点制圧演出テーブルの種類(番号)ごとに、後述の「初期値」、「進行パターン」、「累積上限値」などが規定されている。図中の「初期値」は、敵キャラクタの残人数の初期値(演出区間の開始時に表示される初期値)を意味する。この初期値には、「999」、「500」、「100」、「0」のうちの何れかが設定されており、その初期値が小さいほど、敵キャラクタの残人数が目標値に到達する期待度が高くなる。
また、図中の「進行パターン」の欄には、第1演出区間(1~19回転目)、第2演出区間(21~39回転目)、第3演出区間(41~59回転目)における各回の変動表示において、雑魚キャラクタの残人数から減算可能な人数(減算人数)の上限値が示されている。つまり、本実施形態では、1回の変動表示ごとに、雑魚キャラクタの減算人数の上限値(最大値)が定められている(その上限値を超過して減算することはできない)。減算人数の上限値には、「110」、「50」、「15」、「0」のうちのいずれかが設定されている。なお、本実施形態では、図示省略しているが、減算人数の上限値に加えて、減算人数の下限値も設定されている。具体的には、上限値「110」に対応する下限値「100」、上限値「50」に対応する下限値「45」、上限値「15」に対応する下限値「10」がそれぞれ設定されている。従って、この上限値と下限値との組合せにより、各回の変動表示中に敵キャラクタを減算できる範囲(減算許容範囲)が画定する。つまり、本実施形態では、「100~110」、「45~50」、「10~15」のうちのいずれかの減算許容範囲内において、敵キャラクタの残人数を減算することができる。本実施形態では、敵キャラクタの減算人数は、上記の減算範囲内において、抽選で決定される。例えば、減算許容範囲が「10~15」に設定されている場合は、その減算人数として、「10」、「11」、「12」、「13」、「14」、「15」のうちの何れかが抽選で決定され、当該変動表示の終了時に敵キャラクタの残人数から該減算人数が減算されることになる。
また、図中の「累積上限値」は、各回の変動表示(計19回の変動表示)に割り当てられた減算人数の上限値をそれぞれ加算することで得られる合計値を意味している。例えば、拠点制圧演出テーブル0は、全ての変動表示において減算人数の上限値が「50」に設定されているため、累積上限値は「950(50×19=950)」となる。ここで、累積上限値が初期値以上に設定された拠点制圧演出テーブル5~9,13~14,17~19が選択された場合は、その減算人数の抽選値に応じて、敵キャラクタの残人数が目標値に到達する可能性があることを示す。一方、この累積上限値が初期値未満に設定された拠点制圧演出テーブル0~4,10~12,15~16が選択された場合は、その減算人数の抽選値によらず、敵キャラクタの残人数が目標値に到達する可能性がないことを示す。本実施形態では、現在滞在中の演出区間において制圧チャンスモードが終了することが予定されている場合に、その拠点制圧演出の実行中に敵キャラクタの残人数が目標値に到達する(つまり、制圧チャンスモードの継続を示唆する)という虚偽の演出結果とならないように、今回の制圧チャンスモードの継続回数(今回の制圧チャンスモードへの移行契機となった大当り種別)に応じて、拠点制圧演出パターンの選択候補を分類している。
続いて、図59は、拠点制圧演出の抽選テーブルを示す模式図である。図中には、演出区間ごとに、各大当り種別(各図柄群A~D,F~H)に対して、選択候補となる拠点制圧演出テーブルには「○」、非選択候補となる拠点制圧演出テーブルには「×」を付している。なお、本実施形態では、便宜上、抽選テーブルを全ての演出区間(第4演出区間を除く)において共通のテーブルとして構成したが、これに限定されるものではなく、演出区間ごとに異なる抽選テーブルを用意してもよい。
第1演出区間に滞在する場合、変動時間短縮回数(電サポ回数)が「20回」に設定された大当り種別(図柄群A,F)については、累積上限値が初期値未満となる拠点制圧演出テーブルのみ選択候補となるが、変動時間短縮回数(電サポ回数)が「40回」、「60回」、「10000回」に設定された大当り種別(図柄群B,C,D,G,I)については、全ての拠点制圧演出パターンが選択候補となる。
第2演出区間滞在する場合、変動時間短縮回数(電サポ回数)が「40回」に設定された大当り種別(図柄群B,G)については、累積上限数が初期値未満となる拠点制圧演出テーブルのみ選択候補となるが、変動時間短縮回数(電サポ回数)が「60回」、「10000回」に設定された大当り種別(図柄群C,D,I)については、全ての拠点制圧演出テーブルが選択候補となる。
第3演出区間に滞在する場合、変動時間短縮回数(電サポ回数)が「60回」に設定された大当り種別(図柄群C,I)については、累積上限数が初期値未満となる拠点制圧演出テーブルのみ選択候補となるが、変動時間短縮回数(電サポ回数)が「10000回」に設定された大当り種別(図柄群D)については、全ての拠点制圧演出テーブルが選択候補となる。
本実施形態では、このように各演出区間の滞在回数と、各大当り種別に付与され変動時間短縮回数(電サポ回数)との関係で、拠点制圧演出テーブルの種類を割り振ることで、拠点制圧演出の演出結果と実際の演出モードの移行結果との間に齟齬が生じないようになっている。なお、図中では、便宜上、抽選に供する数値が省略されているが、実際には、取得した抽選乱数値に応じて、拠点制圧演出テーブルの種類を決定するための判定置数(抽選乱数値の範囲)が設定されており、その抽選乱数値がいずれの判定置数に属するかに基づき、拠点制圧演出テーブルの種類が決定されるようになっている。
なお、図56に示すように、第1演出区間~第4演出区間において、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、現在滞在中の拠点(第1拠点、第2拠点、第3拠点、第4
拠点)から中央拠点に移行する。この中央拠点に移行すると、味方キャラクタが敵キャラクタ(ボスキャラクタ)と対戦するバトル演出が行われる。そして、そのバトル演出において、味方キャラクタが勝利すると「特定大当り」に当選したことが示唆され、味方キャラクタが敗北すると「通常大当り」に当選したことが示唆される。なお、このバトル演出は、基本的には、前述の幻闘ラッシュモードのバトル演出と同様の構成であり、その詳細な説明(バトル演出のルートなど)については省略する。
また、上述の実施形態では、所定値(雑魚キャラクタの残人数)が目標値に到達することを契機として、拠点分岐演出に成功すること(電サポ状態が継続すること、又は、電サポ回数が所定回数以上であること)が事前に確定する構成であったが、この構成に限定されるものではなく、現在の遊技状態が秘匿された演出モード(演出状態)において、所定値が目標値に到達することを契機として、現在の遊技状態が有利遊技状態(例えば、確変遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態)であることが確定する構成としてもよい。
また、上述の実施形態では、特別図柄の変動表示が行われるたびに、所定値(雑魚キャラクタの残人数)が減少する構成であったが、この構成に限定されるものではなく、例えば、特別図柄の変動表示が行われるたびに、所定値が増加する構成としてもよく、残人数を目標値である「0」に向けて減算していく演出態様ではなく、雑魚キャラクタの撃破人数を目標値である「1000」に向けて加算していく演出態様であってもよい。
[残回数報知演出]
次に、本実施形態における残回数報知演出について説明する。図60は、残回数報知演出およびモード分岐演出の演出例を示す模式図である。残回数報知演出は、制圧チャンスモードから特殊モードに移行した直後の所定回数の変動表示において、その変動表示回数が所定回数に到達するまでの残回数を報知する演出である。本実施形態では、所定回数として「10回」が設定されている。そのため、特殊モードに移行した直後の10回転の変動表示中(1回転目から10回転目までの変動表示中)は、変動表示回数が所定回数(10回)に到達するまでの残回数が報知される。
残回数は、画面上においてカウントダウン形式で表示され、特別図柄の変動表示が1回実行される毎に「1」ずつ減算される。上記所定回数(10回)の変動表示のうち、初回の変動表示(1回転目の変動表示)において報知される残回数の初期値は「9」であり、最終回の変動表示(10回転目の変動表示)において報知される残回数の最終値は「0」である。残回数の更新タイミングは、各回の変動表示の開始時に設定されている。
ここで、現在実行中の演出モードが特殊モードである場合、この特殊モード中の遊技状態は通常遊技状態および潜確遊技状態のうちのいずれかとなり、いずれの遊技状態においても電チューサポート機能が作動していないことから、遊技者は特殊モード中の遊技状態を認識し難く、遊技状態が秘匿された状態となっている。このとき、本実施形態では、前述したとおり、特殊モードにおいて次の大当りが発生することなく変動表示回数が所定回数(10回)に達した場合、該特殊モード中の遊技状態が通常遊技状態であれば次回の変動表示から通常モードに移行し、該特殊モード中の遊技状態が潜確遊技状態であれば次回の変動表示においても特殊モードが継続する仕様となっている。そこで、本実施形態では、上記所定回数(10回)の変動表示のうち、最終回の変動表示(10回転目の変動表示)の実行中に、この10回転目の変動表示が終了した後に通常モードに転落するのか(現在の遊技状態が通常遊技状態であるのか)、或いは、この10回転目の変動表示の終了後も特殊モードが継続するのか(現在の遊技状態が潜確遊技状態であるのか)を示唆するモード分岐演出が実行される。
[モード分岐演出]
モード分岐演出は、特殊モードに移行した直後の10回転目の変動表示において、画面上の背景画像の表示態様に応じて、該10回転目の変動表示の終了後も特殊モードが継続するのか通常モードに転落するのかを示唆する演出である。このモード分岐演出の種類は、該10回転目以降も特殊モードが継続することを示唆するモード継続演出と、該10回転目にて特殊モードが終了することを示唆するモード終了演出とに大別される。本実施形態では、特殊モードにおいて表示される背景画像(特殊背景画像)と、通常モードにおいて表示される背景画像(通常背景画像)とは、基本的には略同一の背景画像に構成されている。具体的には、現在実行中の演出モードが特殊モードおよび通常モードのいずれである場合でも、その背景画像として前述の図25に示す背景画像が表示される。図25に示すように、通常モード又は特殊モードの背景画像には、ロゴアイコン731、味方アイコン732、仲間アイコン733~735が表示される。
本実施形態では、背景画像のロゴアイコン731の表示態様として、ロゴアイコン731の表示色が「白色」となる通常表示態様と、ロゴアイコン731の表示色が「虹色」となる特殊表示態様とが設定されている。ここで、現在実行中の演出モードが通常モードである場合は、常にロゴアイコン731は通常表示態様(白色)で表示される。一方、現在実行中の演出モードが特殊モードである場合は、該特殊モードに移行した直後の1回転目から9回転目の変動表示では、ロゴアイコン731は通常表示態様(白色)で表示される一方で、次の10回転目の変動表示では、モード分岐演出の種類に応じてロゴアイコン731の表示態様が異なるものとなっている。すなわち、10回転目の変動表示で特殊モードが終了する場合は、該10回転目の変動表示の実行中はモード終了演出としてロゴアイコン731の表示態様が通常表示態様のままで表示される。なお、この特殊モードが終了して通常モードに転落した場合は、通常モードの変動表示においてロゴアイコン731は通常表示態様を維持する。一方、10回転目以降の変動表示においても特殊モードが継続する場合は、該10回転目の変動表示の実行中はモード継続演出としてロゴアイコン731の表示態様が特殊表示態様で表示される。なお、特殊モードが継続する場合は、その11回転目以降の変動表示においてロゴアイコン731の表示態様は特殊表示態様を維持する。このように、モード分岐演出は、10回転目の変動表示においてロゴアイコン731が通常表示態様で表示されるか特殊表示態様で表示されるかに応じて、特殊モードが当該変動表示の以降も継続する可能性、又は、特殊モードが当該変動表示にて終了する(通常モードに転落する)可能性を示唆するものとなっている。
続いて、図60を参照しながら、本実施形態における残回数報知演出およびモード分岐演出の演出例について説明する。ここで、図60において、特殊モード中の遊技状態が通常遊技状態である場合は、図中(1)→(2)→(3)→(4)の順に演出が進み、特殊モード中の遊技状態が潜確遊技状態である場合は、図中(1)→(2)→(5)→(6)の順に演出が進む。
まず、特殊モード中の遊技状態が通常遊技状態である場合、図中(1)に示すように、演出モードが特殊モードに突入すると、画面上に特殊モードの残回数として「10回」が表示される。なお、画面上には、ロゴアイコン731が通常表示態様(白色)で表示されている。
図中(2)に示すように、特殊モードの1回転目の変動表示が開始されると、特殊モードの残回数が1回減算されて、その残回数として「9回」が表示される。以降、変動表示が開始されるごとに、特殊モードの残回数表示が1回ずつ減算されていく。なお、画面上には、引き続き、ロゴアイコン731が通常表示態様(白色)で表示されている。
図中(3)に示すように、特殊モードの10回転目の変動表示(所定回数の最終回の変動表示)が開始されると、特殊モードの残回数として「0回」が表示されるとともに、ロ
ゴアイコン731の表示態様が通常表示態様のままで表示されるモード終了演出が行われる。このモード終了演出が行われることで、次回の変動表示から通常モードに転落すること(現在の遊技状態が通常遊技状態であること)が遊技者に対して示唆又は報知される。
図中(4)に示すように、演出モードが特殊モードから通常モードに転落すると、画面上から残回数表示が消えて、そのままロゴアイコン731が通常表示態様で表示される。そして、次の大当りが発生するまで、通常モードが継続する。
一方、特殊モード中の遊技状態が潜確遊技状態である場合、図中(5)に示すように、特殊モードの10回転目の変動表示(所定回数の最終回の変動表示)が開始されると、特殊モードの残回数として「0回」が表示されるとともに、ロゴアイコン731の表示態様が特殊表示態様(虹色)で表示されるモード継続演出が行われる。このモード継続演出が行われることで、次回以降の変動表示においても特殊モードが継続すること(現在の遊技状態が潜確遊技状態であること)が遊技者に対して示唆または報知される。
図中(5)に示すように、特殊モードの11回転目が開始されると(特殊モードが継続
すると)、画面上から特殊モードの残回数表示が消えて、そのままロゴアイコン731が
特殊表示態様で表示される。そして、次の大当りが発生するまで、特殊モードが継続する。
[待機デモ演出]
次に、本実施形態における待機デモ演出について説明する。図61は、待機デモ演出のタイミングチャートである。本実施形態では、遊技状態が通常遊技状態(低確率低ベース状態)である場合に、所定の条件を充足することを契機として、例えば画面上にデモンストレーション用の動画像を再生する待機デモ演出(客待ちデモ演出)が実行される。所定の条件とは、(1)演出モードが通常モードであること、(2)遊技の中断状態が所定時間以上継続したこと、である。なお、「遊技の中断状態が所定時間以上継続する」とは、前述したとおり、特別図柄の作動保留球が存在していない期間が所定時間以上継続すること、特別図柄の変動表示の行われない期間が所定時間以上継続すること、遊技球が全ての入賞口に入球又は通過しない期間が所定時間以上継続すること、遊技球が発射されていない期間が所定時間以上継続すること、などを意味する。この待機デモ演出の終了条件は、遊技の中断状態が解除されたとき(遊技が開始又は再開されたとき)であり、具体的には、第1始動口51又は第2始動口52へ遊技球が入球したとき、特別図柄の変動表示が開始されたとき、特別図柄の作動保留球が発生したとき、遊技球を発射するための発射ハンドル12の回動操作が検知されたときなどである。一方で、作動ゲート53へ遊技球が入球(通過)した場合や、普通図柄の変動表示が開始されたとき、普通図柄の作動保留球が発生したとき、一般入賞口61~64へ遊技球が入球した場合などでは、待機デモ演出は終了しない。また、待機デモ画面においては、演出ボタン15の1つである十字型のスイッチ(十字キー、十字ボタンなどであり、ボタン演出(操作要求演出)にて使用される演出ボタンとは異なるスイッチ)を操作することによって、遊技機から出力されるサウンドの音量を調整することができる。この場合、音量調整に係る操作を行ったとしても、待機デモ画面が終了することはなく、同時に2つの画面を表示することが可能であり、更には待機デモ画面よりも前面に音量調整画面を表示してもよく、つまりは表示優先度の関係を「音量調整画面>待機デモ画面」としてもよい。また、待機デモ画面が表示されない状況でも音量調整を可能とし、例えば変動表示中や特別遊技実行中に音量調整が可能としてもよい。
なお、本実施形態では、上述したとおり、主制御基板100が遊技の中断状態が所定時間以上継続したことを判定した場合に待機デモコマンドを送信し、この客待ちデモコマンドを演出制御基板200が受信したことを契機として待機デモ演出を開始する構成であっ
たが、この構成に限定されず、演出制御基板200が遊技の中断状態が所定時間以上継続したことを判定して(主制御基板100からの変動開始コマンドを所定時間以上受信していないことを判定して)、待機デモ演出を開始するように構成してもよい。
本実施形態では、通常遊技状態(低確率低ベース状態)中の演出モードとして、通常モードと特殊モードとが設定されているが、現在の遊技状態が通常遊技状態であっても、現在の演出モードが特殊モードである場合には、遊技の中断状態が所定時間以上継続しても、待機デモ演出は行われない。その理由としては、現在の演出モードが特殊モード(遊技状態が通常遊技状態であるか潜確遊技状態であるか秘匿の状況)である場合に、遊技の中断状態が所定時間以上継続したことを契機として待機デモ演出が開始されると、この待機デモ演出の発生を以って、現在の遊技状態が通常遊技状態であることが遊技者に分かってしまうからである。つまり、特殊モードに移行した後、遊技者が意図的に遊技を中断することで、その所定時間の経過後に待機デモ演出が開始されるか否かで現在の遊技状態が把握できてしまい、潜確遊技状態であれば遊技を継続し、通常遊技状態であれば遊技を終了するといったことができてしまうからである。そのため、通常遊技状態中の演出モードが通常モードである場合は、遊技の中断状態が所定時間以上継続したことを契機に待機デモ演出を実行する一方、通常遊技状態中の演出モードが特殊モードである場合は、遊技の中断状態が所定時間以上継続したとしても待機デモ演出を実行しないことで(待機デモコマンドを無視することで)、現在の遊技状態を秘匿したかたちで遊技が進展する特殊モードの遊技性を十分に担保することができる。
<主制御基板側の処理>
次に、図62~図75のフローチャートを参照しながら、主制御基板100における動作処理の手順について説明する。主制御基板100側の処理は、主制御側メイン処理と、主制御側タイマ割込み処理と、を含んで構成される。
《主制御側メイン処理》
図62~図63は主制御基板100の主制御側メイン処理を示すフローチャートである。この主制御側メイン処理では、電源投入時のリセットによりメインCPU101のセキュリティチェックが行われた後、プログラムがスタートして、S1以降の処理が開始される。
まず、電源投入時に必要な初期設定として、スタックポインタにスタック領域の初期値として先頭アドレスを設定するとともに(S1)、RAM103のアクセス許可を行う(S2)。続いて、タイマ割込みが発生した場合に処理するプログラムの先頭アドレスが格納されたベクタテーブルを設定し(S3)、メインCPU101の内蔵レジスタに初期値を設定する(S4)。
続いて、RAMクリアスイッチがオンされているか否かを判定する(S5)。RAMクリアスイッチがオンされている場合(S5:YES)には、後述するS9でRAM103の全領域がゼロクリアされる。他方、RAMクリアスイッチがオンされていない場合(S5:NO)には、電源断情報フラグの値を読み込んで、電源断正常の情報が保存されているか否かを判定する(S6)。
ここで、電源断正常の情報が保存されている場合(S6:YES)には、RAM103の所定領域を対象としてチェックサムを算出する(S7)。そして、このチェックサムが0であるか否か、すなわち、チェックサムが正常であるか否かを判定する(S8)。なお、ここで算出される電源投入時のチェックサムには、後述の電源断時処理で算出されるチェックサムの補数が含まれているため、正常にバックアップされていれば、電源投入時のチェックサムは「0」となる。このように、電源断前にRAM103に記憶されていた情
報が正しくバックアップされているか否かを電源投入時に判断する。このとき、チェックサムが正常である場合(S8:YES)には、電源断前の状態に復帰すべく、後述するS12に移行する。他方、チェックサムが異常である場合に(S8:NO)には、RAM103の全領域をゼロクリアする(S9)。次に、RAM103に電源投入時の初期化データを設定する(S10)。続いて、演出表示装置70の初期化、演出ランプLPの初期化などを行うため、演出制御基板200への演出制御コマンド(「演出初期コマンド」)を要求する(S11)。
次に、電源断復帰設定処理において、RAM103における、電源投入正常情報の設定、各種エラーの初期設定、払出制御基板400との通信初期設定を順に行う(S12)。ここで、電源投入正常情報の設定としては、電源投入が正しく行われたことを保存するため、電源断情報フラグに電源投入正常データを格納するとともに、電源断発生の情報を初期化するため、電源断確認フラグをオフにする。次に、データ転送元アドレス、データ転送先アドレス、転送バイト数、をセットして、転送バイト数分のデータを転送する(S13)。そして、電源断時における特別図柄遊技ステイタスの値を読み込んで、特別図柄遊技に係る電源断復帰処理を行う(S14)。
続いて、主制御基板100と演出制御基板200との電源断復帰時の演出制御コマンド(「電源断復帰コマンド」)の送信要求を行う(S15)。この電源断復帰コマンドには、通信線の検査、特別図柄の作動状態、確率変動回数、時短回数、入球容易状態回数、変動パターン選択状態、エラー状態に関する情報が含まれている。なお、電源断前の未送信分のコマンド要求はクリアされる。次に、図柄記憶数コマンド要求処理において、電源断時の第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数の情報を読み込み、この作動保留球数の情報を含む演出制御コマンドを要求する(S16)。
続いて、普通電動役物522を電源断前の状態(例えば、第2始動口52を開放状態)に戻すための復帰設定を行う(S17)。さらに、特別電動役物542を電源断前の状態(例えば、大入賞口54を開放状態)に戻すための復帰設定を行う(S18)。続いて、確変フラグの値を読み込み、電源断時における特別図柄の確率変動機能の作動状態を設定する(S19)。なお、確変フラグとは、特別図柄遊技の作動確率(高確率又は低確率)を設定するためのフラグ(特別図柄の確率変動機能が作動している状態であることを示すフラグ)である。次いで、タイマ割込みを起動させるため、主制御マイコン110のCTC回路の初期設定として、所定のカウント値を設定して、タイマ割込みを4ms毎に発生させる(S20)。続いて、タイマ割込み処理の発生を禁止すべく割込み禁止を設定する(S21)。そして、ウォッチドッグタイマのリスタート準備として、クリアワード1(「55H」)を設定する(S22)。
次に、電源断の発生を判定するため、電源断確認フラグの値を読み込み、電源断が発生しているか否かを判定する(S23)。電源断が発生していない場合には、初期値乱数更新処理を実行する(S24)。この初期値乱数更新処理では、この初期値乱数更新処理では、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当りソフト初期値乱数および特別図柄当り図柄初期値乱数を更新する。具体的には、各カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。
次に、タイマ割込み処理の発生を許可すべく割込み許可を設定して(S25)、上述の割込みを禁止する処理(S21)に戻り、S21~S25のループ処理を繰り返し実行する。ここで、タイマ割込み処理は所定の周期ごとに定期的に実行されるが、前回の割込み処理が完了してから次回の割込み処理が発生するまでの間の残余時間を利用して、S21~S25までの処理を繰り返す。そして、割込み禁止状態において割込み要求があった場合には、S25で割込み許可となったときにタイマ割込み処理が起動することとなる。他
方、S23で電源断確認フラグがオンとなっている場合、すなわち、電源断が発生している場合には、S26に移行して、次述する電源断時処理を実行する。
次に、電源断時処理(S26~S32)として、まず、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、クリアワード2(「AAH」)を設定する(S26)。次に、電源断情報フラグの内容が電源投入正常データであるか否かを判定する(S27)。電源投入正常情報である場合(S27:Yes)には、電源断情報フラグに電源断正常データを設定する(S28)。他方、電源投入正常情報でない場合(S27:No)には、電源断情報フラグに電源断異常データを設定して(S29)、S32に移行する。
次に、RAM103の所定領域(チェックサム領域を除く)に対してチェックサムを算出する(S30)。そして、チェックサムデータに対する補数を算出し、この補数の結果値をRAM103のチェックサム領域に設定する(S31)。続いて、RAM103のアクセス禁止設定をして(S32)、電源が落ちるまで処理をループする。
《主制御側タイマ割込み処理》
次に、主制御基板100の主制御側タイマ割込み処理を説明する。図64は、主制御基板100のタイマ割込み処理を示すフローチャートである。このタイマ割込み処理は、遊技制御マイコン110のCTC回路からの一定時間(例えば4ms)毎のクロックパルスにより起動され、上述の主制御側メイン処理に割り込むかたちで実行される。
まず、このタイマ割込みが発生すると、メインCPU101内のレジスタの内容をRAM103のスタック領域に退避させた後、割込み動作条件を設定する(S51)。
次に、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、クリアワード2(「AAH」)を設定する(S52)。このとき、予め設定されたタイムアウト時間内に、CPU101のWDTクリアレジスタに、クリアワード1、クリアワード2が順に書き込まれることで、ウォッチドッグタイマがクリアされてリスタートされる。すなわち、メインCPU101がプログラムを正常に実行しているときは、定期的にクリアワード1,2が設定されることにより、ウォッチドッグタイマがタイムアウトする前にクリアおよびリスタートされることとなる。他方、ウォッチドッグタイマがタイムアウトすると、ユーザリセットが発生する。
次に、入力処理を実行する(S53)。この入力処理では、主制御基板100に接続されている各種スイッチとして、RAMクリアスイッチ以外のスイッチの情報が読み込まれる。すなわち、第1始動口スイッチ511、第2始動口スイッチ521、作動ゲートスイッチ531、大入賞口スイッチ541、一般入賞口スイッチ611,641、扉開放スイッチ、枠開放スイッチ、裏セット開放スイッチ、磁気センサ、電波センサ、などの入力情報を読み込み、それらの状態判定を行ったうえで、これらの検出情報を格納する。
次に、各種乱数更新処理を実行する(S54)。この各種乱数更新処理では、普通図柄変動パターン乱数、特別図柄変動パターン乱数、特別図柄変動付加パターン乱数を更新する。普通図柄変動パターン乱数については、乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。他方、特別図柄変動パターン乱数および特別図柄変動付加パターン乱数については、前回の乱数から所定値(例えば3511)を減算する。なお、減算した結果が0未満の場合には、減算した結果に所定値(例えば50000)を加算する。
次に、初期値更新型乱数更新処理を実行する(S55)。この初期値更新型乱数更新処理では、普通図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数および特別図柄当り図柄乱数を更新
する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。また、カウンタの数値が1周した場合には、対応する初期値乱数の値を初期値として設定する。
次に、初期値乱数更新処理を実行する(S56)。この初期値乱数更新処理では、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当りソフト初期値乱数および特別図柄当り図柄初期値乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。
次に、タイマ減算処理を実行する(S57)。このタイマ減算処理では、ぱちんこ遊技機PMの遊技動作制御に用いる各種タイマの値を減算更新する。例えば、各種タイマの値を割込み周期(本例では4ms)ずつ減算する。なお、各種タイマには、特別図柄表示装置71,72による変動表示および停止表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための特別図柄遊技タイマ、などが含まれる。特別図柄遊技タイマには、特別図柄の変動表示の開始時に規定の変動時間が設定され、その時間の経過に伴い減算される。なお、第1特別図柄および第2特別図柄のうち、一方の特別図柄の変動表示中に、他方の特別図柄の小当り遊技が実行された場合には、その小当り遊技の実行中は、一方の特別図柄の変動表示の計時が中断される。
次に、第2始動口有効期間設定処理を実行する(S58)。この第2始動口有効期間設定処理では、第2始動口51の入賞有効期間および入賞無効期間を判定し、この判定結果として、第2始動口51の有効期間データ又は無効期間データを設定する。
次に、入賞監視処理を実行する(S59)。この入賞監視処理では、前記入力処理(S53)での第1始動口スイッチ511、第2始動口スイッチ521、作動ゲートスイッチ531、大入賞口スイッチ541、一般入賞口スイッチ611,641の検出情報に基づき、遊技球のスイッチ通過検査を行い、その結果、遊技球が各スイッチを通過したと判断した場合、遊技球が各スイッチを通過したことを示す情報をメイン情報記憶手段180の入賞情報格納領域に一時記憶するとともに、遊技球が各スイッチを通過したことを示す情報を含む演出制御コマンドの送信要求、などを行う。なお、この入賞監視処理(S59)の詳細は図25を用いて後述する。
次に、賞球制御処理を実行する(S60)。この賞球制御処理では、上記の入賞監視処理での検出結果に基づき、入賞の種別に対応する賞球個数の指示をすべく払出制御コマンドを払出制御基板400へ送信するとともに、払出制御基板400からの受信データを監視して払出制御基板400との通信検査を行う。
次に、普通図柄作動ゲート監視処理を実行する(S61)。この普通図柄作動ゲート監視処理では、遊技球の作動ゲート53への通過を監視し、作動ゲート53を通過していると判断した場合、普通図柄抽選に係る乱数を作動保留球情報として取得して、最大4個を限度として作動保留球数の更新を行うとともに、普通図柄抽選に係る乱数の記憶を行う。
次に、普通図柄制御処理を実行する(S62)。この普通図柄制御処理では、普通図柄表示装置75又は普通電動役物522に係る一連の処理を行うため、普通図柄遊技ステイタスの値に応じて、普通図柄変動中処理、普通図柄停止図柄表示中処理、普通電動役物作動中処理、普通電動役物作動終了デモ中処理、などを実行する。なお、普通図柄変動中処理では、普通図柄を変動表示又は確定表示させるべく、普通図柄の表示パターン番号データを作成(更新)する。
次に、普通図柄変動開始監視処理を実行する(S63)。この普通図柄変動開始監視処
理では、普通図柄の作動状態を監視して、普通図柄の変動開始条件を充足していると判断したとき、普通図柄作動保留球数を1個消化して、普通図柄の当否判定、図柄の判定、変動パターンの判定、変動時間の設定、などを順に行う。
次に、始動口監視制御処理を実行する(S64)。この始動口監視制御処理では、遊技球の第1始動口51および第2始動口52への入賞を監視して、遊技球の入賞があった場合、保留球数の更新、特別図柄抽選に係る乱数記憶、先読み予告演出判定、図柄記憶数のコマンド要求、などを順に行う。
次に、特別図柄制御処理を実行する(S65)。この特別図柄制御処理では、特別図柄表示装置71,72に係る一連の処理として、特別図柄遊技ステイタスの値に応じて、詳細後述する特別図柄変動開始処理(S420)、特別図柄変動中処理(S430)、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)、などを実行する。
次に、特別電動役物制御処理を実行する(S66)。この処理では、特別図柄の抽選結果が「大当り」又は「小当り」となった場合に、特別電動役物542に係る動作処理として、特別電動役物542の作動開始および作動終了の設定、大入賞口54の開放時間および開放回数の更新、確率変動機能の作動開始設定、変動時間短縮機能の作動開始設定、変動パターン選択状態の設定、などを順に実行する。
次に、大入賞口有効期間設定処理を実行する(S67)。この大入賞口有効期間設定処理では、大入賞口54の入賞有効期間および入賞無効期間を判定し、この判定結果として大入賞口54の有効期間データ又は無効期間データを設定する。
次に、特別図柄変動開始監視制御処理を実行する(S68)。この特別図柄変動開始監視制御処理では、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球が存在する場合、保留球数を1個消化して、図柄記憶数のコマンド要求、特別図柄の当否判定、特別図柄の図柄判定、確率変動機能の判定、時間短縮機能の判定、特別電動役物の作動パターンの設定、デモ演出時間の設定、などを順に行う。
次に、異常検知処理を実行する(S69)。この異常検知処理では、前記入力処理(S53)での入力情報に基づき、磁気センサによる磁気検知信号、断線短絡電源異常信号、電波センサによる電波検知信号、扉・枠開放信号などを順に検査して、遊技機がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態である場合には、演出制御基板200にエラー表示を要求すべく、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)を生成する。
次に、入球通過時間異常検出処理を実行する(S70)。この入球通過時間異常検出処理では、入賞検出スイッチのオン信号が連続して所定時間以上検出された場合に、入球通過時間異常を設定して、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)の要求を行うとともに、外部端子へ出力するためのセキュリティ信号の出力要求を行う。
次に、遊技状態表示処理を実行する(S71)。この遊技状態表示処理では、特別電動役物542が連続して作動する回数(規定ラウンド数)、普通図柄および特別図柄の作動保留球数、などの表示データを作成する。また、前記の異常検知処理で検出したエラー状態の情報を主制御基板100の状態表示灯に表示させるための表示データを作成する。
次に、LED出力処理を実行する(S72)。このLED出力処理では、特別図柄および普通図柄の表示、保留球数の表示、特別電動役物が連続して作動する回数、エラーの表
示などを行うべく、前記の特別図柄制御処理(S65)、異常検知処理(S69)、遊技状態表示処理(S71)等で作成された表示データを、各特別図柄表示装置71,72、普通図柄表示装置75、各特図保留ランプ73,74、普図保留ランプ76、主制御基板100の状態表示灯などに出力するとともに、これら各種表示装置における表示の初期化を行う。
次に、発射制御信号出力処理を実行する(S73)。この発射制御信号出力処理では、払出制御基板400との通信異常又は断線短絡電源異常が検出されていない場合に、払出制御基板400に対して発射許可の信号を出力し、遊技球の発射を許可する。他方、払出制御基板400との通信異常又は断線短絡電源異常が検出されたいる場合には、払出制御基板400に対して発射禁止の信号を出力し、遊技球の発射を禁止する。
次に、ソレノイド出力処理を実行する(S74)このソレノイド出力処理では、各電動役物542を作動させるべく、前記の普通図柄制御処理(S62)および特別電動役物制御処理(S66)において取得した制御データに基づき、各電動役物ソレノイド623,643に対して励磁信号を出力する。
次に、演出制御コマンド送信処理を実行する(S75)。この演出制御コマンド送信処理では、前記の処理でメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域(リングバッファ)に格納された演出制御コマンドの中から、ポインタで指定された演出制御コマンドを読み出して、この演出制御コマンドを演出制御基板200に対して送信する。
次に、外部情報出力処理を実行する(S76)。この外部情報出力処理では、外部情報端子板600を介して、本遊技機PMに係る遊技情報を外部情報信号としてホールコンピュータ等の外部装置に出力する。この外部情報信号としては、例えば、賞球信号、扉枠開放信号、磁気センサ異常信号、断線短絡電源異常信号、異常センサ検知(入球通過時間異常等)信号、大当り信号、連荘中信号、図柄確定信号などがある。
次に、退避していたレジスタの内容を復帰させて、メインCPU101を割込み許可状態に設定する(S77)。これにより、主制御側タイマ割込み処理を終了して上記主制御側メイン処理に戻り、次のタイマ割込みが発生するまで主制御側メイン処理を実行する。
なお、主制御側メイン処理中又は割込み処理中に、主制御基板100が電源断(所定の閾値に基づき供給電圧の低下)を検出すると、ノンマスカブル割込みを発生させて、電源断確認フラグをオンにする。そして、元の処理に戻ったうえで、前述の電源断時処理(S
26~S32)を実行することとなる。
≪入賞監視処理≫
次に、入賞監視処理(S59)について説明する。図65は、入賞監視処理(S59)の詳細を示すフローチャートである。
まず、第1始動口スイッチ入力処理を実行する(S101)。第1始動口スイッチ入力処理では、第1始動口スイッチ511からの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口スイッチ511からの検出信号を入力した場合は、遊技球が第1始動口51に入球したことを示す第1始動口入賞データをメイン情報記憶手段180の入賞情報格納領域に一時記憶するとともに、第1始動口入賞コマンドを生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。一方、第1始動口スイッチ511からの検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移行する。
続いて、第2始動口スイッチ入力処理を実行する(S102)。第2始動口スイッチ入
力処理では、第2始動口スイッチ521からの検出信号を入力したか否かを判定する。第2始動口スイッチ521からの検出信号を入力した場合は、遊技球が第2始動口52に入球したことを示す第2始動口入賞データをメイン情報記憶手段180の入賞情報格納領域に一時記憶するとともに、第2始動口入賞コマンドを生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。一方、第2始動口スイッチ521からの検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移行する。
次いで、作動ゲートスイッチ入力処理を実行する(S103)。作動ゲートスイッチ入力処理では、作動ゲートスイッチ531からの検出信号を入力したか否かを判定する。作動ゲートスイッチ531からの検出信号を入力した場合は、遊技球が作動ゲート53を通過したことを示す作動ゲート入賞データをメイン情報記憶手段180の入賞情報格納領域に一時記憶するとともに、作動ゲート入賞コマンドを生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。一方、作動ゲートスイッチ531からの検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移行する。
続いて、大入賞口スイッチ入力処理を実行する(S104)。大入賞口スイッチ入力処理では、大入賞口スイッチ541からの検出信号を入力したか否かを判定する。大入賞口スイッチ541からの検出信号を入力した場合は、遊技球が大入賞口54に入球したことを示す大入賞口入賞データをメイン情報記憶手段180の入賞情報格納領域に一時記憶するとともに、大入賞口入賞コマンドを生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。一方、大入賞口スイッチ541からの検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移行する。
続いて、一般入賞口スイッチ処理を実行する(S105)。一般入賞口スイッチ入力処理では、一般入賞口スイッチ611,641からの検出信号を入力したか否かを判定する。一般入賞口スイッチ611,641からの検出信号を入力した場合は、遊技球が一般入賞口61~64に入球したことを示す一般入賞口入賞データをメイン情報記憶手段180の入賞データ格納領域に一時記憶するとともに、一般入賞口入賞コマンドを生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。一方、一般入賞口スイッチ611,641からの検出信号の入力がなければ、今回の入賞監視処理を終了する。
≪特別図柄遊技処理≫
次に、主制御側タイマ割込み処理内の特別図柄遊技に係る一連の処理について説明する。特別図柄遊技に係る処理には、前述の始動口監視制御処理(S64)、特別図柄制御処理(S65)、特別電動役物制御処理(S66)、特別図柄変動開始監視制御処理(S68)、などが該当する。
(始動口監視制御処理)
始めに、始動口監視制御処理(S64)について説明する。図66は、始動口監視制御処理(S64)の詳細を示すフローチャートである。
まず、第1始動口51への遊技の入賞を検出したか否かを判定する(S201)。第1始動口51への入賞を検出した場合(S201:YES)には、第1特別図柄の作動保留球数が上限数の4未満であるか否かを判定する(S202)。
第1特別図柄の作動保留球数が4未満である場合(S202:YES)には、第1特別図柄遊技に係る抽選乱数値として、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値、特別図柄変動付加パターン乱数を取得して、各乱数値を入球順に応じて、メイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域(保留n記憶領域)に
格納する(S203)。そして、第1特別図柄の作動保留球数の更新として、第1特別図柄保留球数カウンタの値を1加算して(S204)、第1始動口51の入賞チェックを終了する。
続いて、第2始動口52への遊技の入賞を検出したか否かを判定する(S205)。第2始動口52への入賞を検出した場合(S205:YES)には、第2特別図柄の作動保留球数が上限数の4未満であるか否かを判定する(S206)。第2特別図柄の作動保留球数が4未満である場合(S206:YES)には、第2特別図柄遊技に係る抽選乱数値として、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値、特別図柄変動付加パターン乱数を取得して、各乱数値を入球順に応じて、メイン情報記憶手段180の第2特別図柄保留格納領域(保留n記憶領域)に格納する(S207)。そして、第2特別図柄の作動保留球数の更新として、第2特別図柄保留球数カウンタの値を1加算して(S208)、第2始動口52の入賞チェックを終了する。
続いて、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数の更新があったか否か、すなわち、S204又はS208にて第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が加算されたか否かを判定する(S209)。作動保留球数の更新があった場合(S209:YES)には、第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数の情報を含む図柄記憶数コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S210)。
次いで、遊技機の状態を確認し、事前判定タイミングであるか否かを判定する(S211)。事前判定タイミングである場合(S211:YES)には、始動口入賞時に取得された各種乱数に基づく先読み判定情報を生成するため、当り乱数バッファ(保留n記憶領域またはレジスタなど)から特別図柄当り乱数値を読み出して、当否事前判定を行う(S212)。そして、この事前判定結果の情報(当否事前判定番号)を含む当否事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S213)。
また、当り図柄乱数バッファから特別図柄当り図柄乱数値を読み出して、図柄事前判定を行う(S214)。そして、この事前判定結果の情報(図柄事前判定番号)を含む図柄事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S215)。さらに、変動パターン乱数バッファから特別図柄変動パターン乱数値を読み出して、変動パターン事前判定を行う(S216)。そして、この事前判定結果の情報(変動パターン事前判定番号)を含む変動パターン事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S217)。
(特別図柄変動開始監視制御処理)
次に、特別図柄変動開始監視制御処理(S68)について説明する。図67は特別図柄変動開始監視制御処理(S68)の詳細を示すフローチャートである。
この特別図柄変動開始監視制御処理(S68)では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち、変動開始条件を充足している方の特別図柄側に対して、後述の特別図柄変動開始監視処理(S310)を実行する。なお、第1特別図柄および第2特別図柄の双方が変動開始条件を充足している場合には、前述したように、第2特別図柄側の処理が優先的に実行される。
まず、大当り中又は小当り中であるか否かを判定する(S301)。続いて、第1特別図柄および第2特別図柄の双方が変動待機中であるか、すなわち、第1特別図柄遊技ステイタスおよび第2特別図柄遊技ステイタスが共に「00H(変動待機中)」であるか否か
を判定する(S302)。
続いて、第2特別図柄の作動保留球数が「0」であるか否かを判定して(S303)、当該保留球数が「0」でない場合(S303:NO)には、第2特別図柄の変動開始条件が成立しているとみなし、第2特別図柄変動開始監視テーブルのアドレス(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定したうえで(S304)、第2特別図柄側の特別図柄変動開始監視処理(S310)に移行する。すなわち、本実施形態では、第2特別図柄の作動保留球が存在する場合には、第1特別図柄の作動保留球の存在の有無に拘わらず、第2特別図柄の作動保留球が優先的に消化されるようになっている。この特別図柄変動開始監視処理(S310)の詳細は図68を用いて後述する。
他方、第2特別図柄の作動保留球数が「0」である場合(S303:YES)には、第1特別図柄の作動保留球数が「0」であるか否かを判定する(S305)。ここで、当該保留球数が「0」でない場合(S305:NO)には、第1特別図柄の変動開始条件が成立しているとみなし、第1特別図柄変動開始監視テーブルのアドレス(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定したうえで(S306)、第1特別図柄側の特別図柄変動開始監視処理(S310)に移行する。
なお、第1特別図柄および第2特別図柄の変動開始条件が共に成立していない場合(S301:YES,S302:NO,S305:YES)には、特別図柄変動開始監視処理(S310)をスキップする。
(特別図柄変動開始監視処理)
次に、特別図柄変動開始監視処理(S305,S309)について説明する。図68は、特別図柄変動開始監視処理(S305,S309)の詳細を示すフローチャートである。
この特別図柄変動開始監視処理(S305,S309)では、上述のS304又はS308で設定された第1特別図柄変動開始監視テーブル又は第2特別図柄変動開始監視テーブルを参照して、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の処理が実行されることとなるが、第1特別図柄側と第2特別図柄側とで処理の仕方は共通するので、特段の場合を除き、第1特別図柄側の処理であるのか、第2特別図柄側の処理であるのかを区別せずに一纏めにして説明する。
まず、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の作動保留球数を1減算する(S311)。そして、減算後の第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数の情報を含む図柄記憶数コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S312)。続いて、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の特別図柄保留格納領域にアクセスして、最先の保留記憶領域(保留1記憶領域)に格納された特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値、特別図柄変動付加パターン乱数値を順に読み出し、これらの乱数値を、後述の特別図柄当否判定処理(S320)、図柄判定処理(S330)、変動パターン選択処理(S423)に使用するため、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域、特別図柄図柄判定領域、特別図柄変動パターン判定領域、特別図柄変動付加パターン判定領域に転送する(S313)。また、保留記憶領域の更新として、保留2記憶領域~保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の保留記憶領域にシフトするとともに、保留4記憶領域をゼロクリアする(S314)。
続いて、特別図柄当否判定処理を実行する(S320)。特別図柄当否判定処理(S3
20)では、まず、特別図柄当否抽選テーブルを取得する。このとき、遊技状態が特別図柄確変状態である場合は高確率の当否抽選テーブルを取得し、遊技状態が通常状態である場合は低確率の当否抽選テーブルを取得する。次いで、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域から特別図柄当り乱数値を読み出す。そして、特別図柄当否抽選テーブルを参照して、特別図柄当り乱数値に基づき、特別図柄の当否判定を実行する。また、この当否判定結果に対応した値(大当りデータ「55H」、小当りデータ「33H」、はずれデータ「00H」)をメイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに格納する。
続いて、図柄判定処理を実行する(S330)。図柄判定処理(S330)では、当否判定の結果に応じて、特別図柄の停止図柄、キャラクタ演出番号(変動付加図柄情報)を決定する。そして、今回決定した特別図柄の停止図柄(図柄群)、キャラクタ演出番号をメイン情報記憶手段180の図柄格納領域に格納する。なお、キャラクタ演出番号は、決定された停止図柄(図柄群)の種類と、特別図柄および普通図柄の確率変動機能の作動状態(特別図柄の確変オン/特別図柄の確変オフ/普通図柄の確変オン/普通図柄の確変オフの4パターン)との組み合わせに基づき決定される。なお、当否判定の結果がはずれの場合には、キャラクタ演出番号「0」が決定される。
続いて、特別図柄の当否判定の結果が大当りに該当するか否かを判定する(S342)。特別図柄の当否判定の結果がはずれである場合(S342:NO)は、S351に移行する。
特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合(S342:YES)は、上記S330で決定した図柄群の種類(大当り種別)と、大当り当選時の遊技状態とに基づき、大当り遊技の終了後において特別図柄の確率変動機能が作動する回数として、確率変動回数を決定する(S345)。また、上記S330で決定した図柄群の種類(大当り種別)と、大当り当選時の遊技状態とに基づき、大当り遊技の終了後において特別図柄の変動時間短縮機能が作動する回数として、変動時間短縮回数を決定する(S346)。さらに、上記S330で決定した図柄群の種類(大当り種別)と、大当り当選時の遊技状態とに基づき、大当り遊技の終了後において電チューサポート機能が作動する回数として、電サポ回数を決定する(S347)。この判定結果(確率変動回数、変動時間短縮回数、電サポ回数)は、メイン情報記憶手段180の時短回数格納領域および電サポ回数格納領域に記憶される。続いて、S330で決定した図柄群の種類(大当り種別)に基づき、大当り遊技(ラウンド遊技)中の特別電動役物542の作動パターンを設定する(S348)。具体的には、特別電動役物542の作動パターンとして、大当り遊技の規定ラウンド数、各ラウンドにおける大入賞口54の開放パターン(最大開放時間)などを設定する。
次いで、S330で決定された図柄群の種類と現在の遊技状態とに基づき、大当り遊技終了後又は小当り遊技後の変動パターン選択状態を設定する(S349)。続いて、S330で決定された図柄群の種類に基づき、特別遊技(大当り遊技又は小当り遊技)のデモ演出時間(当り開始デモ時間および当り終了デモ時間)を設定する(S350)。次いで、前述の特別図柄当否判定処理(S320)および図柄判定処理(S330)で使用したメイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域および特別図柄図柄判定領域をクリアする(S351)。そして、今回の変動対象となる特別図柄側の特別図柄遊技ステイタスを「00H(待機中)」から「01H(変動開始)」に遷移する(S352)。
(特別図柄制御処理)
次に、特別図柄制御処理(S65)について説明する。図69は、特別図柄制御処理(S65)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別電動役物542が未作動中であるか否か、すなわち、特別電動役物遊技ステ
イタスが「00H(当り待ち状態)」であるか否かを判定する(S401)。続いて、特別電動役物542が未作動中である場合(S401:YES)には、第2特別図柄遊技ステイタスが「00H(待機中)」でないか否かを判定する(S402)。
第2特別図柄遊技ステイタスが「00H(待機中)」でない場合(S402:YES)には、第2特別図柄に係る処理を実行するため、第2特別図柄制御テーブル(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定して(S403)、特別図柄制御汎用処理(S410)に移行する。他方、第2特別図柄遊技ステイタスが「00H(待機中)」である場合(S402:NO)には、第1特別図柄に係る処理を実行するため、第1特別図柄制御テーブル(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定して(S404)、特別図柄制御汎用処理(S410)に移行する。
なお、次述する特別図柄制御汎用処理(S410)では、上述のS403又はS404で設定された第1特別図柄制御テーブル又は第2特別図柄制御テーブルを使用して、今回の変動の対象となる特別図柄側の処理が実行されることとなるが、第1特別図柄側と第2特別図柄側とで処理の仕方は共通するので、特段の場合を除き、第1特別図柄側の処理であるのか、第2特別図柄側の処理であるのかを区別せずに一纏めにして説明する。この特別図柄制御汎用処理(S410)の詳細は図70を用いて後述する。
(特別図柄制御汎用処理)
続いて、特別図柄制御汎用処理を実行する(S404,S407)。ここで、図70は、特別図柄制御汎用処理(S404,S407)の詳細を示すフローチャートである。
この特別図柄制御汎用処理(S404,S407)では、特別図柄遊技ステイタスの値(「01H」,「02H」,「03H」)に応じた処理に移行するための分岐処理(S411~S414)を実行する。まず、今回の変動の対象となる特別図柄側の特別図柄遊技ステイタスが0でないか否かを判定する(S411)。特別図柄遊技ステイタスが「00H」でない場合(S411:YES)には、特別図柄遊技ステイタスが「01H(変動開始)」であるか否かを判定する(S412)。特別図柄遊技ステイタスが「01H」である場合(S412:YES)には、特別図柄変動開始処理(S420)に移行する。この特別図柄変動開始処理(S420)の詳細は図71を用いて後述する。一方、S412でNOの場合には、特別図柄遊技ステイタスが「02H(変動中)」であるか否かを判定する(S413)。特別図柄遊技ステイタスが「02H」である場合(S413:YES)には、特別図柄変動中処理(S430)に移行する。この特別図柄変動中処理(S430)の詳細は図72を用いて後述する。S413でNOの場合には、特別図柄遊技ステイタスが「03H(停止図柄表示中)」であるか否かを判定する(S414)。特別図柄遊技ステイタスが「03H」である場合(S414:YES)には、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)に移行する。この特別図柄停止図柄表示中処理(S440)の詳細は図73を用いて後述する。
(特別図柄変動開始処理)
次に、特別図柄変動開始処理(S420)について説明する。図71は、特別図柄変動開始処理(S420)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別図柄の当否判定の結果および変動パターン選択状態等に基づき、メイン変動パターンテーブルを取得する(S421)。続いて、特別図柄変動パターン判定領域から特別図柄変動パターン乱数値を読み出し、メイン変動パターンテーブルを参照して、複数種のメイン変動パターンの中からいずれかを選択する(S422)。
次いで、S422で選択したメイン変動パターンに基づき、メイン変動付加テーブルを取得する(S423)。続いて、特別図柄変動付加パターン判定領域から特別図柄変動付加パターン乱数値を読み出し、メイン変動付加テーブルを参照して、複数種のメイン変動付加パターンの中からいずれかを選択する(S424)。
続いて、今回選択されたメイン変動パターンおよびメイン変動付加パターンに対応する変動時間(基本変動時間+変動付加時間)を設定する(S425)。そして、特別図柄の変動開始の設定として、図柄表示制御手段165の特別図柄遊技タイマに変動時間を格納するとともに(S426)、演出制御基板200への変動開始コマンドを生成する(S427)。変動開始コマンドとしては、演出表示装置70における図柄変動演出を開始させるべく、通信検査コマンド、変動付加図柄情報指定コマンド、変動パターン指定コマンド、図柄指定コマンドを順に生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に記憶する。
続いて、変動パターンの決定に使用したメイン情報記憶手段180の特別図柄変動パターン判定領域の内容をクリアする(S428)。そして、特別図柄遊技ステイタスを「01H(変動開始)」から「02H(変動中)」に遷移する(S429)。
(特別図柄変動中処理)
次に、特別図柄変動中処理(S430)について説明する。図72は、特別図柄変動中処理(S430)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別図柄の変動表示を行うため、特別図柄の表示パターン番号切替処理を実行する(S431)。この表示パターン番号切替処理(S431)では、所定の切替時間毎に、特別図柄の表示パターン番号データを生成する。この表示パターン番号データは、特別図柄を変動表示又は確定表示させるべく、LED出力処理(S73)において、第1特別図柄表示装置71又は第2特別図柄表示装置72に出力される。
次いで、特別図柄遊技タイマが「0(タイムアウト)」となったか否か、すなわち、特別図柄の変動時間が終了したか否かを判定する(S432)。特別図柄の変動時間が終了した場合(S432:YES)には、第1特別図柄表示装置71又は第2特別図柄表示装置72に確定表示すべき特別図柄の停止図柄を設定する(S433)。続いて、演出制御基板200に対して装飾図柄の確定表示を指示するための変動停止コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S434)。
次いで、特別図柄遊技タイマに確定表示時間として「500(ms)」を格納する(S435)。なお、「確定表示時間」とは、特別図柄の変動停止の際に、停止図柄を確定的に停止表示させる時間である。そして、特別図柄遊技ステイタスを「02H(変動中)」から「03H(停止図柄表示中)」に遷移する(S436)。
(特別図柄停止図柄表示中処理)
次に、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)について説明する。図73は、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別図柄遊技タイマが「0(タイムアウト)」となったか否か、すなわち、特別図柄(停止図柄)の確定表示時間が終了したか否かを判定する(S441)。ここで、特別図柄の確定表示時間が終了した場合(S441:YES)には、特別図柄遊技ステイタスを「03H(停止図柄表示中)」から「00H(待機中)」に遷移する(S442)。
続いて、メイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに格納された当否判定データ
が大当りデータ「55H」であるか否かを判定する(S443)。当否判定データが大当りデータである場合(S443:YES)には、特別図柄の確率変動機能の作動停止(S444)、特別図柄の変動時間短縮機能の作動停止(S445)、電チューサポート機能の作動停止(S446)、を順に行う。具体的には、確変フラグに「00H(オフ)」を設定するとともに、確率変動回数カウンタ、変動時間短縮回数カウンタおよび入球容易状態回数カウンタに「00H」を設定してゼロクリアする。
次いで、特別遊技の開始デモ設定処理として、開始デモ表示時間を設定するとともに、開始デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(大当り開始デモコマンド)を生成する(S447)。続いて、変動パターン選択状態の実行回数(変動パターン選択状態回数カウンタ)をゼロクリアする(S448)。また、特別電動役物遊技ステイタスを「00H(当り待ち状態)」から「01H(特別遊技)」に遷移する(S449)。そして、当否判定フラグの内容をクリアするため、「00H」を設定する(S450)。
他方、当否判定データが大当りデータでない場合(S443:NO)には、特別図柄の確率変動機能が作動中であるか否かを判定する(S451)。特別図柄の確率変動機能が作動中である場合(S451:YES)には、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の確率変動回数カウンタを1減算する(ステップS452)。続いて、確率変動回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS453)。確率変動回数カウンタがゼロである場合(S453:YES)には、特別図柄の確率変動機能の作動を停止する(S454)。減算後の確率変動回数カウンタがゼロでない場合(S453:NO)には、S454をスキップして、S455に移行する。
次いで、特別図柄の変動時間短縮機能が作動中であるか否かを判定する(S455)。特別図柄の変動時間短縮機能が作動中である場合(S455:YES)には、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の時短回数カウンタを1減算する(ステップS456)。続いて、変動時間短縮回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS457)。変動時間短縮回数カウンタがゼロである場合(S457:YES)には、特別図柄時短状態の終了回数に到達したとして、特別図柄の変動時間短縮機能の作動を停止する(S458)。減算後の変動時間短縮回数カウンタがゼロでない場合(S457:NO)には、S458をスキップして、S459に移行する。
次いで、電チューサポート機能が作動中であるか否かを判定する(S459)。電チューサポート機能が作動中である場合(S459:YES)には、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の電サポ回数カウンタを1減算する(ステップS460)。続いて、電サポ回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS461)。電サポ回数カウンタがゼロである場合(S461:YES)には、入球容易状態の終了回数に到達したとして、電チューサポート機能の作動を停止する(S462)。減算後の電サポ回数カウンタがゼロでない場合(S461:NO)には、S462をスキップして、S463に移行する。
次いで、メイン情報記憶手段180の変動パターン選択状態回数カウンタを1減算する(S463)。そして、変動パターン選択状態を更新する(S464)。具体的には、メイン情報記憶手段180の変動パターン選択状態回数カウンタを参照し、現在の変動パターン選択状態の実行回数が予め設定された終了回数に達したか否かを判定し、終了回数に達している場合には、次に規定された変動パターン選択状態に切り替える。他方、終了回数に達していない場合には、現在の変動パターン選択状態を維持する。
次いで、前述のS451~S464にて更新された現在の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これを
メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S465)。なお、演出制御基板200側では、この遊技状態指定コマンドの情報に基づき、演出モードの設定および更新を実行する。
(特別電動役物制御処理)
次に、特別電動役物制御処理(S66)について説明する。図74~図75は、電動役物制御処理(S66)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別電動役物遊技ステイタスが「01H(特別遊技)」であるか否かを判定する(S501)。特別電動役物遊技ステイタスが「01H」である場合(S501:YES)には、以降の処理において特別遊技処理を実行する。この特別遊技処理において、まず、特別電動役物542が作動中であるか否かを判定する(S502)。特別電動役物542が作動していない場合(S502:NO)には、特別電動役物542の作動開始時間であるか否かを判定する(S503)。特別電動役物542の作動開始時間とは、各ラウンド遊技おいて特別電動役物542の作動を開始するタイミングである。
特別電動役物542の作動開始時間である場合(S503:YES)には、ラウンド演出を開始させるべく演出制御コマンド(ラウンド演出指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S504)。なお、演出制御基板200側では、このラウンド演出指定コマンドの情報(現在のラウンド数などの情報)に基づき、特別遊技中における各ラウンド遊技に対応したラウンド演出を実行する。そして、特別電動役物542の作動を開始して(S505)、特別電動役物542の作動中の処理として、S506~S510の処理を実行する。
特別電動役物542の作動中の処理として、大入賞口54に遊技球が規定カウント数(最大入賞数)だけ入賞したか否かを判定するとともに(S506)、特別電動役物542の作動時間(開放時間)が経過したか否かを判定する(S507)。このとき、大入賞口54に遊技球が規定カウント数(最大入賞数)だけ入賞した場合(S506:YES)又は特別電動役物542の作動時間が経過した場合(S507:YES)には、特別電動役物542の作動を停止させる(S508)。そして、特別電動役物542の連続作動回数が予め定められた規定ラウンド数に達したか否かを判定する(S509)。連続作動回数が規定ラウンド数に達していない場合(S509:NO)には、特別電動役物542の連続作動回数を1インクリメントする(S510)。
他方、特別電動役物542の連続作動回数が規定ラウンド数に達している場合(S509:YES)には、S511に移行して、特別遊技の当り終了デモ設定処理として、終了デモ表示時間を設定するとともに、終了デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(大当り終了デモコマンド)を生成する(S511)。
続いて、変動時間短縮回数カウンタに、上記S346で設定した変動時間短縮回数情報を格納する(S512)。また、電サポ回数カウンタに、上記S347で設定した電サポ回数情報を格納する(S513)。
続いて、上記S343で設定された確率変動判定フラグの内容を参照して、条件装置の作動が特定図柄(いわゆる確変図柄)による作動であるか否かを判定する(S514)。特定図柄による条件装置の作動である場合(S514:YES)には、メイン情報記憶手段180の確率変動回数カウンタに、上記S345で設定した確率変動回数(作動時データ)を格納して、特別図柄の確率変動機能の作動を開始する(S515)。他方、特定図柄による条件装置の作動でない場合(S514:NO)には、確率変動回数カウンタに未作動時データ「00H」を格納して、S515をスキップする。
続いて、時短回数カウンタに記憶された変動時間短縮回数情報が変動時間短縮機能作動データ(「00H」以外のデータ)であるか否かを判定する(S516)。変動時間短縮機能作動データである場合(S516:YES)には、特別図柄の変動時間短縮機能の作動を開始する(S517)。他方、変動時間短縮機能作動データでない場合(S516:NO)には、S517をスキップする。
続いて、電サポ回数カウンタに記憶された電サポ回数情報が電チューサポート機能作動データ(「00H」以外のデータ)であるか否かを判定する(S518)。電チューサポート機能作動データである場合(S518:YES)には、電チューサポート機能の作動を開始させる(S519~S521)。すなわち、普通図柄の確率変動機能の作動開始(S519)、普通図柄の変動時間短縮機能の作動開始(S520)、普通電動役物522の開放延長機能の作動開始(S521)、を順に実行する。他方、電チューサポート機能作動データでない場合には、S519~S521をスキップする。
次いで、上記S347で決定した変動パターン選択状態に切り替える(S522)。続いて、前述のS512~S522にて設定された特別遊技後の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S523)。なお、演出制御基板200側では、この遊技状態指定コマンドの情報に基づき、特別遊技後の演出モードを設定する。そして、特別電動役物遊技ステイタスを「01H(特別遊技)」から「00H(当り待ち状態)」に遷移する(S524)。
<演出制御基板側の処理>
次に、図76~図81のフローチャートを参照しながら、演出制御基板200における動作処理の手順について説明する。演出制御基板200側の処理は、電源投入後などサブメインCPU201がリセットされると実行されるリセット開始処理(演出制御側メイン処理を含む)と、一定周期毎に起動される演出制御側タイマ割込み処理と、主制御基板100からのストローブ信号に起因して起動される演出制御コマンドの受信割込み処理と、変動演出パターンのタイムスケジュールに規定された所定の発生時期の到来を契機として起動されるランプ演出割込み処理と、一定周期毎に起動される画像制御コマンドの送信割込み処理とを含んで構成される。
各割込み処理(例外処理)には、複数の割込み処理が発生したときの優先度を示す優先レベルが設定されている。本例では、「電源リセットによるリセット開始処理:最優先」、「各種異常時によるリセット開始処理:最優先」→「演出制御コマンドの受信割込み処理:レベル7」→「WDT(暴走検知時)によるリセット開始処理:レベル3」→「画像制御コマンドの送信割込み処理:レベル2」→「演出制御側タイマ割込み処理:レベル1」などの順に、優先レベルの順位付けがされている。なお、「各種異常時によるリセット開始処理」は、例えば、サブメインCPU201が不正な命令を実行したとき、サブメインCPU201が不正な領域又は不正な方法にてアクセスしようとしたとき、DMA(Direct Memory Access)転送中のエラーが発生したときなどに起動する。本実施形態では、上記の複数種の割込み処理を例示しているが、実際にはその他の割込み処理も存在する。
演出制御側メイン処理内では、基本的には、全割込み禁止又は演出制御コマンド受信割込み以外の割込み禁止のいずれかの状態に設定したうえで処理が進められる。その上で、演出制御側メイン処理が割込み許可状態となった場合に、当該メイン処理を中断させるかたちで各割込み処理が起動される。各割込み処理では、当該割込み処理の実行中に他の割込み処理の要求があった(多重割込みが発生した)ときは、実行中の割込み処理よりも優先レベルの高い割込み処理であれば、原則的には当該割込み要求が許可される一方、実行
中の割込み処理よりも優先レベルの低い又は優先レベルの同じ割込み処理である場合には当該割込み要求が禁止される。すなわち、各割込み処理は、優先レベルの同じ又は優先レベルの低い他の割込みを禁止した状態で処理が進められる。そして、各割込み処理から演出制御側メイン処理へは、全割込み許可の状態で戻ってくる。なお、このような割込み要因の優先順位(優先レベル)は、演出制御マイコン210(割込みコントローラ)のレジスタ設定によって規定される。
《リセット開始処理》
まず、演出制御基板200のリセット開始処理について説明する。図76は演出制御基板200のリセット開始処理を示すフローチャートである。このリセット開始処理では、電源投入時のリセット、各種異常時を起因としたリセット、WDT(暴走検知時)を起因としたリセットのいずれかにより起動し、サブメインCPU201のセキュリティチェックが行われた後、プログラムがスタートして、S601以降の処理が開始される。
まず、電源投入時に必要な初期設定として、スタックポインタにスタック領域の初期値として先頭アドレスを設定する(S601)。そして、各種初期設定が完了するまで全ての割込み処理を禁止する(S602)。
続いて、ハードウェアに関する基本的な設定として、サブメインCPU201内に設けられている内蔵レジスタに初期値を設定するとともに、I/Oポート回路204を初期化する(S603)。さらに、演出制御マイコン210のRAM203内のメモリ領域を初期化する(S604)。ここでは、初期値付きの変数には初期値を設定し、初期値なしの変数には0クリアによる初期化を行う。また、サブメインCPU201がROM202に記憶された制御プログラムをRAM203に適宜展開する。
続いて、演出制御コマンドの受信割込み処理以外の割込みを禁止する(S605)。次いで、予め各機種共通で設定された各種のエラーのうち、当該機種で有効とすべきエラーの種別を設定する処理を行う(S606)。さらに、演出ランプLP(枠ランプ10、盤ランプ80)を全消灯状態とするため消灯リクエストを行う(S607)。そして、サブメインCPU201の暴走を監視するためウォッチドッグタイマを起動する(S608)。
続いて、遊技演出の主たる処理として演出制御側メイン処理を実行する(S609)。この演出制御側メイン処理(S609)の詳細は図39を用いて後述する。なお、前記S609で演出制御側メイン処理へ移行すると、メイン処理から当該リセット開始処理へ復帰することは通常はあり得ないが、プログラムのバグ等の発生によって、万が一、この処理へ復帰してきた場合には、消費電力が通常作動時よりも低減された小消費電力モード(スリープモード)へ遷移する。
《演出制御側メイン処理》
次に、演出制御基板200の演出制御側メイン処理(S609)について説明する。図77は演出制御側メイン処理(S609)を示すフローチャートである。
まず、演出制御側メイン処理内で制御プログラムがRAM203で正確に展開されているか否かのチェックを開始するためのアドレス(プログラムが展開された先頭アドレス)を取得する(S611)。続いて、全ての割込みを許可(各種の割込み処理の起動を許可)する(S612)。
次いで、デバイスの初期化動作を実行する(S613)。この初期化動作は、ぱちんこ遊技機PMの電源投入時(リセット開始時)に1度だけ実行される動作態様のことであり
、モータ、ソレノイド等のデバイスによって可動役物24の動作を制御するために必要となる位置情報を確認することを目的として実行される。なお、初期化動作の終了時には、可動役物24は予め設定された初期位置(基準位置)に復帰する。
続いて、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、ウォッチドッグタイマをクリアする(S614)。このとき、サブメインCPU201がプログラムを正常に実行しているときは、予め設定されたタイムアウト時間内に、サブメインCPU201のWDTクリアレジスタに、所定のクリアワードが書き込まれることで、ウォッチドッグタイマがクリアされてリスタートされる。他方、ウォッチドッグタイマがタイムアウトすると、ユーザリセットが発生する。
続いて、入力ポートチェック処理を実行する(S615)。この入力ポートチェック処理では、後述のタイマ割込み処理におけるポート入出力処理S912でのI/Oポート回路204(入力ポート)の読み込みを割込み発生毎に監視して、複数回(例えば4回)の監視において入力ポートの状態が全て「1」の場合は信号レベルを「1(Hレベル)」、全て「0」の場合は信号レベルを「0(Lレベル)」、それ以外の場合は信号レベルを変化させない(これにより入力信号が確定される)。
続いて、エラー演出管理処理を実行する(S616)。このエラー演出管理処理では、後続のコマンド解析処理(S622)で設定されるエラー演出パターンに基づき、各種デバイスによるエラー演出を開始させる。さらに、エラー演出管理処理では、エラー管理タイマに初期値(エラー演出時間)を設定して、エラー演出の進行を管理する。このエラー管理タイマは、演出制御側タイマ割込み処理のエラー管理タイマ更新処理(S920)にて16ms周期で減算更新される。そして、エラー管理タイマがタイムアウトした場合は、当該エラー演出を終了させる。
続いて、演出ボタン監視制御処理を実行する(S617)。この演出ボタン監視制御処理では、図柄の変動変動中にボタン予告演出を組み込んでいる場合に、所定の操作有効時間内における演出ボタン15の入力状態を監視して、演出ボタン15の入力状態に関する情報を保持する。
続いて、予告抽選管理処理を実行する(S618)。この予告抽選管理処理では、後続のコマンド解析処理(S620)で選択される変動演出パターンのシナリオに沿って、装飾図柄の変動過程の各段階で発生する予告演出の内容を定めた予告演出パターンを抽選で決定する。ここで決定された予告演出パターン番号は、サブメイン情報記憶手段260の予告演出パターン格納領域に一時記憶される。また、この予告演出パターン番号を画像制御基板300側へ指定するための画像制御コマンドを生成して、これをサブメイン情報記憶手段260の画像制御コマンドバッファに設定する。このとき、予告演出パターンとして、役物予告演出パターンが選択された場合には、役物リクエストが発生し、後続のデバイス管理処理(S619)にて、可動役物24の駆動パターンが特定される。なお、本例では、装飾図柄の一変動内で発生する複数種の予告演出(予告演出パターン)の全てを、1回のメインループ処理内で抽選するのではなく、当該メインループ処理効率を向上させるため、予告演出の発生時期(例えば、変動開始段階、リーチ発生段階、変動停止段階)毎に分けて、複数回のメインループ処理に跨って抽選する構成となっている。その際、装飾図柄の変動開始段階で発生する予告演出については、装飾図柄の変動開始と同期をとる(画像制御コマンドを早急に送信する)必要があるので、先発のメインループ処理内で抽選を行うようになっている。
次に、デバイス管理処理を実行する(S619)。このデバイス管理処理では、後述のコマンド解析処理(S620)にて各種デバイスの動作要求(ランプリクエスト、役物リ
クエスト)があった場合、ROM203に記憶された複数種のパターンデータ(ランプパターン、駆動パターン)の中から、演出番号(ランプ演出番号、役物予告演出番号)に対応したパターンデータを特定して、対象デバイスの制御を開始する。演出ランプLPのランプパターンデータには、1フレーム時間(画像フレームを1回更新するのに要する時間:16ms)毎に対応付けられたランプデータがスケジュールデータとして格納されている。なお、本例において、1フレーム時間は、演出表示装置70において毎秒約60フレーム(=約60fps)で描画等する場合の1フレームの描画処理に要する時間と対応するものになっている。同様に、可動役物24の駆動パターンデータには、割込み周期(1ms)毎に対応付けられた駆動データがスケジュールデータとして格納されている。これにより、後述する演出制御側タイマ割込み処理にて、各制御データ(ランプデータ、駆動データ等)が対象デバイスに対して一定周期毎に出力され、対象デバイスの動作が開始されることになる。一方、後述の演出制御側タイマ割込み処理において、一連の制御データ(ランプデータ、駆動データ)の出力が全て完了した場合は、演出ランプLPを消灯させ、又は、可動役物24の動作を停止させ、対象デバイスの制御を終了する。
続いて、コマンド解析処理(S620)を実行する。このコマンド解析処理では、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に演出制御コマンドが格納されているか否かを監視し、演出制御コマンドが格納されていればこのコマンドを読み出し、読み出した演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理を実行する。このコマンド解析処理(S620)の詳細は図78を用いて後述する。
そして、今回のループ処理中で、コマンド解析(演出制御コマンドの解析)を実行したか否かを判定する(S621)。コマンド解析直後の場合(S621:YES)は、S614に戻り、次のループ処理へ移行する。一方、コマンド解析を実行しなかった場合(S621:NO)、すなわち、コマンドバッファが空である場合には、所定時間が経過するまで、演出抽選乱数更新処理を実行する(S622)。なお、本実施形態では、上記の所定時間として、ランプLPの切り替え制御の最小単位(32ms)の半分の時間となる「16ms」が設定されている。この演出抽選乱数更新処理では、先読み予告抽選乱数、装飾図柄乱数、変動演出パターン乱数、予告演出パターン乱数などの各種の演出抽選乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値に戻す。
(コマンド解析処理)
次に、コマンド解析処理(S622)について説明する。図78は、コマンド解析処理(S622)の詳細を示すフローチャートである。このコマンド解析処理では、主制御基板100からの演出制御コマンドがサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納されているか否かを監視して、格納された演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理を実行する。
まず、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に遊技状態指定コマンドが格納されているか否かを判定する(S631)。遊技状態指定コマンドが格納されている場合(ステップS631:YES)には、演出状態移行処理(S632)へ移行する。演出状態移行処理(S632)では、遊技状態指定コマンドに含まれる遊技状態情報および変動パターン選択状態情報に基づき、演出モードを遷移する処理を実行する。
続いて、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に保留関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S633)。ここで、保留関連コマンドには、図柄記憶数コマンド、事前判定コマンドが含まれる。この保留関連コマンドが格納されている場合(S633:YES)には、保留情報管理処理(S634)へ移行する。この保留情報管理処理(S634)では、サブメイン情報記憶手段260から図柄記憶数コマンド又は事前
判定コマンドを読み出して、事前判定結果の情報に基づき先読み判定を実行するとともに、演出表示装置70の保留画像表示部710に表示される保留画像の表示個数および表示態様(表示色など)を更新するための処理を行う。
次いで、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に図柄変動関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S635)。ここで、図柄変動関連コマンドには、変動開始コマンド、変動停止コマンドが含まれる。図柄変動関連コマンドが格納されている場合(ステップS635:YES)には、変動演出内容決定処理(S636)へ移行する。この変動演出内容決定処理(S636)では、受信した図柄変動関連コマンドが変動開始コマンドである場合には装飾図柄の変動演出を開始させるための処理を実行し、受信した図柄変動関連コマンドが変動停止コマンドである場合には装飾図柄の変動演出を終了させるための処理を実行する。
続いて、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に大当り演出関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S637)。ここで、大当り演出関連コマンドには、大当り開始デモ演出コマンド、ラウンド演出指定コマンド、大当り終了デモ演出コマンドが含まれる。大当り演出関連コマンドが格納されている場合(ステップS637:YES)には、大当り演出内容決定処理(S638)へ移行する。この大当り演出内容決定処理(S638)では、開始デモ演出、ラウンド演出、終了デモ演出を実行するための処理を行う。
続いて、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に小当り演出関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S639)。ここで、小当り演出関連コマンドには、小当り開始デモ演出コマンド、小当り終了デモ演出コマンドが含まれる。小当り演出関連コマンドが格納されている場合(ステップS639:YES)には、小当り演出内容決定処理(S640)へ移行する。この小当り演出内容決定処理(S640)では、小当り開始デモ演出、小当り終了デモ演出を実行するための処理を行う。
続いて、サブ情報記憶手段280のコマンド格納領域にエラー演出指定コマンドが格納されているか否かを判定する(S641)。このエラー演出指定コマンドが格納されている場合(S641:YES)には、エラー演出内容決定処理(S642)へ移行する。このエラー演出内容決定処理(S642)では、サブ情報記憶手段280からエラー演出指定コマンドを読み出して、演出ランプLPの点灯やスピーカ11の音声などによってエラー状態を報知するためのエラー演出パターンを決定する。
なお、サブ情報記憶手段280のコマンド格納領域に演出制御コマンドが格納されていない場合(S631:NO、S633:NO、S635:NO、S637:NO、S639:NO、S641:NO)は、何もせずコマンド解析処理を終了する。
《演出制御コマンドの受信割込み処理》
次に、演出制御コマンドの受信割込み処理を説明する。図79は、演出制御コマンドの受信割込み処理を示すフローチャートである。この演出制御コマンドの受信割込み処理では、前述したように、主制御基板100からのストローブ信号の入力に基づいて割込みが発生することで開始され、この割込み処理において各種の演出制御コマンドが取得されるようになっている。なお、演出制御コマンドは、1バイトのMODEデータと、1バイトのEVENTデータとを含む構成となっており、主制御基板100から演出制御基板200へ、MODEデータ、EVENTデータの順に送信される。以下では、説明の便宜上、MODEデータを「第1コマンド」、EVENTデータを「第2コマンド」とも称する。
まず、主制御基板100からのストローブ信号に基づく割込みが発生すると、演出制御
コマンドの入力値が確定したか否かを判定する(S901)。具体的には、コマンドデータを最高5回まで読み込み、2回連続で同じ値が読み込まれた時点で入力値が確定となる。これはノイズ等により演出制御コマンドの読み取りが失敗するおそれがあるためであり、2回連続で同じ値が読み込まれるまでは入力値を確定とはしない。
続いて、今回受信したコマンドが第1コマンド(MODE)であるか否か、換言すれば、第1コマンド(MODE)であるか第2コマンド(EVENT)であるかを判定する(S902)。今回受信したコマンドが第1コマンドである場合(S902:YES)は、当該第1コマンドをテンポラリ領域に一時的に記憶する(S903)。そして、演出抽選乱数発生手段210から演出抽選乱数を取得して、この乱数情報をサブメイン情報記憶手段260の演出抽選乱数格納領域に一時記憶する(S904)。なお、演出抽選乱数の取得時期を、演出制御コマンドの受信時としているのは、演出制御コマンドは遊技球の始動入賞時や特別図柄の変動開始時など物理的に不規則なタイミングで送信されるため、それを契機とすることで取得時期に周期性を出さないようにするためである。このように演出抽選乱数の取得時期を不規則とすることで、各種の演出抽選においても、同一の演出が不自然に繰り返し選択されてしまう等の不都合が発生し難くなる。
一方、今回受信したコマンドが第2コマンドである場合(S902:NO)には、すでに第1コマンドを受信済であるか否かを判定する(S905)。すなわち、演出制御コマンドを第1コマンド(MODE)→第2コマンド(EVENT)の順に受信したか否か判定して、演出制御コマンドの組合せに矛盾がないかを確認する。演出制御コマンドの組合せに矛盾がない場合(S905:YES)は、ライトポインタ(書き込み用のポインタ)の示すアドレスを取得する(S906)。続いて、第1コマンドと第2コマンドとを、ライトポインタの指示するアドレスに従って、サブメイン情報記憶手段260の演出制御コマンドバッファ(リングバッファ)に保存する(S907)。保存されたコマンドデータは、メイン処理における前記のコマンド解析処理(S620)で読み出され、演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理が実行される。次いで、ライトポインタの示すアドレスを更新する(S908)。さらに、前記S903で一時記憶したコマンドデータ(第1コマンド)をクリアする(S909)。そして、当該演出制御コマンド受信割込み処理を終了して、割込み前の元の処理へ復帰する。
《演出制御側タイマ割込み処理》
次に、演出制御側タイマ割込み処理を説明する。図80は、演出制御側タイマ割込み処理を示すフローチャートである。このタイマ割込み処理は、一定時間毎のクロックパルスにより起動され、上述の演出制御側メイン処理に割り込むかたちで実行される。
タイマ割込みが発生すると、サブメインCPU201内のレジスタの内容をRAM203のスタック領域に退避させた後、S911以降の処理を順次実行する。このタイマ割込み処理内では、主制御基板100からの演出制御コマンド受信割込み、ウォッチドッグタイマ割込み等、優先レベル2以上の割込みを許可する(S911)。
続いて、ポート入出力処理を実行する(S912)。このポート入出力処理では、I/Oポート回路204におけるポートデータの入力処理、出力処理を行う。入力処理では、I/Oポート回路204(入力ポート)に入力されている各種信号を読み取り、これを入力情報として記憶する。出力処理では、サブメイン情報記憶手段260に一時記憶されている各種制御信号(モータ制御信号)を読み出して、I/Oポート回路204(出力ポート)から出力する。
続いて、デバイス制御データ出力処理を実行する(S913)。このデバイス制御データ出力処理では、前記のデバイス管理処理(S619)で特定した駆動パターンデータか
ら所定時間分の駆動データを読み出してサブメイン情報記憶手段260の駆動データ記憶領域に設定する。この処理で設定される駆動データは、割込み周期に対応した1ms間の制御を示すデータである。この処理で駆動データが設定されると、次回のタイマ割込み処理にて、当該駆動データがI/Oポート回路204(出力ポート)からモータドライバ92へ出力される。従って、このデバイス制御データ出力処理では、駆動パターンデータに従って駆動データが割込み周期(1ms)毎に切り替えられることとなる。
次いで、演出用タイマ更新処理を実行する(S914)。この演出タイマ更新処理では、演出動作制御に用いる各種の演出用タイマの値を割込み周期(本実施形態では1ms)ずつ減算更新する。演出用タイマには、装飾図柄の変動時間を管理するためのタイマ、予告演出の発生タイミングを管理するためのタイマなどが含まれる。この演出用タイマによって、変動演出パターンにおけるタイムスケジュールが管理され、その時間軸上で可動役物24の駆動タイミングや演出ランプLPの点灯タイミング等の時間管理がされている。なお、演出用タイマは、この演出制御用タイマ割込み処理内のデバイス制御データ出力処理(S913)やランプデータ更新処理(S917)などにおいても利用される。
続いて、ボタン制御タイマ更新処理を実行する(S915)。演出ボタン15の操作有効時間を管理するための有効時間管理タイマの値を割込み周期(本実施形態では1ms)ずつ減算更新する。なお、操作有効時間とは、演出ボタン15の操作入力が有効となる時間である。
続いて、タスク制御カウンタ更新処理を実行する(S916)。このタスク制御カウンタ更新処理では、タイマ割込み毎にタスクカウンタの値(「0」~「15」)を更新する。具体的には、タスクカウンタの値が「0」~「14」であれば1インクリメントし、タスクカウンタの値が「15」となった場合には「0」に戻す。すなわち、このタスクカウンタは16msの循環周期を取り得る。そして、今回更新されたタスクカウンタの値に対応して各種のタスク(タスク処理)が割り当てられており、当該タスクカウンタの値に応じて、ランプ制御タスク(S917のランプデータ更新処理)、暴走監視タスク(S9189の画像CPU暴走監視処理)、エラー管理タスク(S919のエラー管理タイマ更新処理)などの各処理を実行する。本例では、タスクカウンタの値(「0」~「15」)のうち、或る1つの値がランプ制御タスクに割り当てられ、他の2つの値(互いに8ms間隔となる値)が暴走監視用タスクに割り当てられ、他の1つの値がエラー管理タスクに割り当てられている(その他のタスクの説明は省略する)。なお、前述のように、タスクカウンタの循環周期を16msに設定しているのは、演出ランプLPの切り換え制御の最小単位(16ms)と一致させるためである。そして、この演出ランプLPの切り換え制御の最小単位(16ms)は画像フレームの1フレーム時間と対応し、画像演出とランプ演出との同期を実現している。
続いて、ランプデータ更新処理を実行する(S917)。このランプデータ更新処理では、前記のデバイス管理処理(S621)等で特定したランプパターンデータから所定時間分のランプデータを読み出して設定する。この処理で設定されるランプデータは、演出ランプLPの切り換え制御の最小単位となる16ms間の点灯制御を示すデータである。ランプデータが設定されると、当該ランプデータが出力ポート(シリアルポート)からシリアル転送にてランプ接続基板91へ自動的に出力される。このランプデータの出力処理は、シリアル通信割込み処理として構成されており、シリアル通信回路の送信バッファにランプデータを順次書き込むことで実現される。シリアル通信回路は、送信バッファのランプデータを1バイト単位でシリアル変換して、シリアルクロックと同期したかたちで、1ビット毎にランプ接続基板91に対して出力する。この処理では、送信バッファが空になるまで繰り返され、これにより送信バッファに格納された全てのランプデータ(全バイト)が出力されるようになっている。従って、このランプデータ更新処理では、ランプパ
ターンに従ってランプデータが1フレーム時間(16ms)毎に切り替えられるとともに、このランプデータがランプ接続基板91に対してシリアル転送にて出力される。
続いて、画像CPU暴走監視処理を実行する(S918)。この画像CPU暴走監視処理では、画像制御基板300から入力されるトグル信号を監視して、当該トグル信号が1600ms(50~100フレーム程度)の間、連続して変化しない場合に、画像制御基板300のサブサブCPU301が暴走していると判定し、演出制御基板200から画像制御基板300に対してリセット信号を送信する。これにより、画像制御基板300側はサブサブCPU301のリセット状態の発生によって、所定のリセット処理を実行する。なお、トグル信号とは、1フレーム時間毎にHレベル/Lレベルが交互に繰り返される波形の信号のことである。
次いで、エラー管理タイマ処理を実行する(S919)。このエラー管理タイマ処理では、前記のエラー演出管理処理(S616)でセットされたエラー演出時間を管理するためのエラー演出タイマの値を減算更新する。そして、全ての割込みを許可した状態にするとともに、退避していたレジスタの内容を復帰させた後、演出制御側タイマ割込み処理を終了して、割込み発生前の元の処理に戻る。
《画像制御コマンドの送信割込み処理》
次に、画像制御コマンドの送信割込み処理を説明する。図81は、画像制御コマンドの送信割込み処理を示すフローチャートである。この画像制御コマンドの送信割込み処理は、予め設定された一定間隔(500μs)毎に発生する。
この画像制御コマンドの送信割込み処理では、まず、サブメイン情報記憶手段260の画像制御コマンドバッファをチェックする(S931)。続いて、画像制御コマンドバッファにおいてリードポインタを取得する(S932)。次いで、画像制御コマンドバッファに画像制御コマンドが格納されているか否かを判定する(S933)。画像制御コマンドが格納されているか否かは、例えば、リードポインタとライトポインタによって確認でき、リードポインタとライトポインタとが一致している場合には、画像制御コマンドが格納されていないことになる。画像制御コマンドが格納されている場合(S933:YES)には、リードポインタが指す領域から画像制御コマンドを読み出す(S934)。この読み出した画像制御コマンドを、出力先として指定されたシリアル通信回路の出力バッファにセットする(S935)。これによりシリアルポートから画像制御コマンドが画像制御基板300に対してシリアル送信される。次いで、コマンドデータ(前記S935で送信したコマンドデータ)をクリアする(S936)。続いて、リードポインタを1インクリメントして更新する(S937)。そして、当該画像制御コマンドの送信割込み処理を終了して、割込み前の元の処理へ復帰する。
以上、本実施形態において達成される主要な効果を整理すれば、下記のようになる。まず、本実施形態によれば、単に複数回の擬似的な変動表示を行うだけではない新たな擬似連演出による更なる遊技の興趣性の向上や、擬似連演出以外の遊技機仕様(擬似連演出とは異なる新たな演出、新たな演出表示手法や制御手法、新たな遊技性など)による更なる遊技の興趣性の向上を図ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、擬似連煽り(真の擬似連煽り演出)の事前演出として、ガセの擬似連煽り(偽の擬似連煽り演出)を割り込ませて、あたかも擬似連煽りのやり直しが行われたかの如く見せることで、擬似連煽りの見せ方に多彩なバリエーションを持たせることができるため、従来にない複雑且つ多様性のある遊技演出(擬似連煽り演出)を創出することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、2個のオーラを保有した無双連結状態が発生している状況で、オーラを使用して擬似連煽りのやり直しが行われるか否かに応じて(つまり、無双連結状態を維持できるか否かに応じて)、その次の擬似変動にて擬似連煽りに成功する期待度が異なることで、1回1回の擬似連煽りに遊技者の関心が惹き付けられるため、擬似連煽りの単調性を解消することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、各回の仲間参戦演出の演出態様(仲間参戦演出パターン)を異ならせながらも、結果的には同一の演出結果(同一の参戦人数又は同一のオーラ保有数)となる場合に、その各回の仲間参戦演出の演出態様(仲間参戦演出パターン)に応じて大当り期待度を差別化することで、従来にない複雑且つ多様性のある遊技演出を創出することができるとともに、遊技者に飽きを覚えさせることのない遊技演出を実現することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、メイン変動パターンによりリーチ演出種別又は擬似連回数が特定される一方で、メイン変動付加パターンにより各要素演出の実行回数が特定されることで、メイン変動パターンとメイン変動付加パターンとの組合せに基づき、主制御基板のデータ量を抑えながらも、実質的に変動パターンの種類を増加させて、リーチ演出と擬似連演出と要素演出との組合せのバリエーションを多様化させることができるため、より一層効果的な演出を実現することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、装飾図柄の動作状態(変動表示状態/停止表示状態)に応じて、装飾図柄と保留画像との間の表示の優先度を切り替えて、その遊技状況に応じた優先度の高い方の画像を遊技者に対して優先的に視認させることができるため、装飾図柄の表示演出と保留画像の表示演出とを互いの演出効果を阻害することなく共存させることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、保留画像と変動中画像とを互いの表示サイズを異ならせて明確な差別化を図りながらも、両画像間で共通の表示態様(通常表示態様/特殊表示態様)を採用して、保留が生起されてから消化されるまで(当該変動表示が終了するまで)の一連の演出上の関係性および連携性を持たせることで、保留画像と変動中画像とを明確に区別しつつ全体として統一性のある遊技演出(保留変化演出)を実現することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、演出ステージごとに各保留画像をそれぞれ個別の動作態様で動作表示させながらも、各保留画像の動作表示にある程度の規則性を持たせて該動作表示の統一感を図ることで、従来にない斬新な保留表示演出を創出することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、バトルに勝てば「特定大当り」で、負ければ「通常大当り」という対戦結果と遊技結果との間に或る程度の法則性がある一連のバトル演出の過程で、遊技者の操作をバトル演出に一層柔軟に反映させて、バトル演出および遊技者参加型演出の演出効果を高めることで、従来にない複雑且つ多様性のある遊技演出を創出することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、電サポ抜け後の1回転目の変動表示で第2特別図柄の大当り(いわゆる事故当り)が発生した場合に、実際には喩え1回転であっても通常遊技状態に転落することで大当りの連荘状態が途切れているものの、演出モードを時短遊技状態に対応するリベンジモードに滞在させて、そのまま大当りの連荘情報を継続させることで(
演出上は擬似的に連荘状態を継続させることで)、遊技者の遊技意欲を減退させることなく、あたかも連荘状態が継続しているかの如く遊技者を認識させることができるとともに、電サポ抜け後の第2特別図柄の大当りに遊技者が違和感を抱くことがなくなり、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、遊技状態が通常遊技状態である場合に、演出モードが特殊モードであるときは、例外的に遊技の待機状態が所定時間以上継続したとしても待機デモ演出(客待ちデモ演出)の発生を禁止することで、遊技者が意図的に遊技を中断して遊技の待機状態を発生させても、待機デモ演出が発生するか否かにより現在の遊技状態(通常遊技状態、潜確遊技状態)が事前に露見(先バレ)されてしまうのを防止できるため、遊技の公平性を担保することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、1つのメイン変動付加パターンにより複数種の要素演出(仲間参戦演出、オーラ連結演出、オーラ使用演出)の実行回数が特定されることで、図柄の変動演出(リーチ演出、擬似連演出)に付加される各要素演出の組合せのバリエーションを増やして、主制御基板のデータ量(記憶容量)を抑えつつ、図柄の変動表示中に多種多様な遊技演出を行うことができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、1つのメイン変動付加パターンに対応する複数のサブ変動付加パターンを設けて、1つのメイン変動付加パターンにより特定される各要素演出の実行回数を基に、そのサブ変動付加パターンごとに各要素演出の実行タイミングを異なるものとすることができるため、主制御基板のデータ量(記憶容量)を抑えつつ、図柄の変動表示中に多種多様な遊技演出を行うことができるとともに、各要素演出の実行タイミングが単調となるのを防止して、特殊演出の演出効果を高めることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、同一のメイン変動付加パターンをサブ展開したサブ変動付加パターンを選択する場合に、それに紐付けられるサブ変動パターンの種類に応じて、サブ変動付加パターンの選択候補を異ならせることで、主制御基板のデータ量(記憶容量)を抑えつつ、多種多様な変動演出を実現することができるとともに、サブ変動パターンにより特定される変動演出のシナリオごとに各要素演出の実行タイミングを異ならせることで特殊演出の演出効果を高めることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。さらに、特殊演出とリーチ演出とを互いに関連性のある演出内容とすることで、演出全体が統一感の採れたものになるとともに、遊技者の関心が特殊演出の内容(参戦人数)に惹き付けられて、リーチ演出発生に対する遊技者の期待感を一層高めることができ、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、今回の制圧チャンスモードへの移行契機となる大当り種別(付与される電サポ回数)に応じて、拠点制圧演出テーブルが割り当てられつつも、その拠点制圧演出テーブルに各回の変動表示ごとの進行パターンが規定されており、その進行パターンごとに上限値を越えない範囲で減算値又は加算値がほぼランダムに決定されるため、遊技者を飽きさせることのないランダム性の高いバリエーション豊富な遊技演出を創出することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
[変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。この変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の本実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
<共通変形例1>
上記実施形態では、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、特別図柄の停止図柄(大当り図柄)に基づき確変移行の有無を判定するノーマル確変遊技機を採用しているが、この構成に限定されるものではなく、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、その大当り遊技の実行中に遊技球が特定領域に入球するか否かに応じて確変移行の有無を判定するV確変遊技機を採用してもよい。また、上記実施形態の遊技機の変形例として、予め設定されたリミット回数(上限回数)を限度として、第1特別図柄又は第2特別図柄で大当りとなることを契機として付与される確変遊技状態又は潜伏確変遊技状態の連続回数を制限するためのリミッタ機能を備えた遊技機を採用してもよい。また、上記実施形態では、特別図柄の確率変動機能が大当り遊技の終了後から次の大当りが発生するまでの間、継続するノーマル確変機として構成したが、特別図柄の確率変動機能が規定ST回数(例えば100回)だけ継続して作動する回数切り確変機として構成してもよい。
<共通変形例2>
上記実施形態では、遊技領域に大入賞口を1つのみ搭載した機種を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、遊技領域に複数の大入賞口を搭載した機種を適用してもよい。また、複数の大入賞口を搭載した機種を採用する場合、上記のV確変遊技機として、特別図柄の確率変動機能の作動契機となる特定領域(確率変動機能作動領域、V領域)を備えた第1の大入賞口と、この特定領域(確率変動機能作動領域、V領域)を備えていない第2の大入賞口との、2つ以上の大入賞口を搭載するものでよい。その盤面配置例としては、遊技領域の右側領域に第1の大入賞口と第2の大入賞口とを略上下又は略左右に並べて配置してもよいし、第1の大入賞口が配置される盤面領域と、第2の大入賞口が配置される盤面領域とを異なる領域としてもよい。なお、その場合には遊技球が第1の大入賞口に入球した場合に払い出される賞球数(単位賞球数)と、遊技球が第2の大入賞口に入球した場合に払い出される賞球数(単位賞球数)とを同数としても相違するものとしてもよい。また、二つの大入賞口のうち、第1大入賞口(又は第2大入賞口)を小当り遊技用の大入賞口、第2大入賞口(又は第1大入賞口)を大当り遊技用の大入賞口として構成してもよい。その場合には、小当り遊技用の大入賞口の賞球数(単位賞球数)は10個、大当り遊技用の大入賞口の賞球数(単位賞球数)は15個などとしてもよい。
<共通変形例3>
上述の実施形態では、複数種の遊技状態のうち、潜伏確変遊技状態を特別図柄の確率変動機能が作動し、特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が作動していない遊技状態として定義したが、これに限定されるものではなく、潜伏確変遊技状態を特別図柄の確率変動機能および特別図柄の変動時間短縮機能が作動し、電チューサポート機能が作動していない遊技状態と定義してもよい。また、特別図柄の変動時間短縮機能を、第1特別図柄の変動時間短縮機能と第2特別図柄の変動時間短縮機能とに機能分割して、潜伏確変遊技状態を特別図柄の確率変動機能および第2特別図柄の変動時間短縮機能が作動し、電チューサポート機能が作動していない遊技状態として規定してもよい。また、電チューサポート機能は、特別図柄の変動時間短縮機能(第2特別図柄の変動時間短縮機能)と同期して作動するものでも、特別図柄の変動時間短縮機能(第2特別図柄の変動時間短縮機能)と独立して作動するものでもよい。
次に、本実施形態および変形例の技術的意義をより明瞭に把握し易くするために、上記実施形態および変形例に対応する課題について概説しておく。
従来機種のぱちんこ遊技機では、当否判定の結果を演出的に示す装飾図柄の1回の変動表示を、複数回の擬似的な変動表示として見せる、いわゆる擬似連演出を実行するものが知られている(例えば、「特開2011-50700号公報」を参照)。
従来機種のぱちんこ遊技機では、当否判定が実行される以前に、未消化の作動保留球に対する事前判定を行い、この事前判定の結果に基づく保留画像を表示させ、この保留画像の表示態様に応じて大当りする可能性を示唆する、いわゆる保留変化演出を実行するものが知られている(例えば、「特開2014-213021号公報」を参照)。
従来機種のぱちんこ遊技機では、装飾図柄の変動表示態様がいわゆるリーチ状態となることを契機として、例えばバトル演出などのリーチ演出に発展させ、そのリーチ演出の演出結果に応じて大当りの種別などを示唆するものが知られている(例えば、特開2012-85669号公報を参照)。
従来機種のぱちんこ遊技機では、複数種の演出モードを備え、現在実行中の演出モードの種類に応じた背景画像のもとで装飾図柄の変動演出を実行するものが知られている(例えば、「特開2015-54122号公報」を参照)。
従来機種のぱちんこ遊技機では、遊技の待機状態が所定時間以上継続した場合に、客待ち用のデモンストレーション演出(いわゆる待機デモ演出)を実行するものが知られている(例えば、「特開2013-111115号公報」を参照)。
従来機種のぱちんこ遊技機では、例えばリーチ演出や擬似連演出などのバリエーションを増加させるべく、多数の変動パターンを備えたものが知られている(例えば、「特開2003-230714号公報」を参照)。
従来機種のぱちんこ遊技機では、装飾図柄の変動表示と連動して、特別遊技への移行期待度(大当り期待度)の高さを予告的に示唆するリーチ演出や予告演出などを実行するものが知られている(例えば、「特開2015-16106号公報」を参照)。
しかしながら、このような構成を採用するぱちんこ遊技機は、従来機種として既に多数存在しているため、従来機種との差別化を図るためには、更なる遊技の興趣性の向上が求められている。
そこで、上記実施形態および変形例に係るぱちんこ遊技機では、遊技の興趣性の向上を図ることを目的として、上記のような構成を採用し、上記のような作用効果を達成している。
なお、本発明は、上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。また、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素を適宜組み合わせたもの、あるいは、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素のうち一部を削除又は周知・慣用技術等で転換したものについても、本発明の範囲に含まれるものである。