以下、上記図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
なお、以下の説明における「役決定処理」とは予め設定された複数の役決定結果番号(1つまたは複数の遊技役またはハズレ(ハズレを設定しない場合は除く)により構成される)の中から、1つまたは複数の役決定結果番号(当選項目)を無作為に選択するために、電子機器等を用いて実行される抽選等の選択行為(「役決定」とも称する)を意味している。ここで、役決定結果番号とは、当該役決定結果番号が決定(選出)された遊技において成立することが許容される1つもしくは複数の遊技役(「成立許容役」や「当選役」とも称する)またはハズレを規定するものである。なお、役決定のことを「内部抽せん」または「役抽選」とも称し、抽選や当選における「選」は「籤」または「せん」とも称する。
また、「遊技役が成立する」、「遊技役の成立」等と記載する場合の「成立」とは、決定された役決定結果番号に対応する遊技役(遊技メダルの払出しがある遊技役(小役)か、払出しのない遊技役(再遊技役や特別役)かは問わない)を構成する図柄組合せ(対応図柄)が、所定の停止態様(例えば、後述の有効ライン上に並ぶ態様)で表示されたことを示す概念として用いている。ただし、成立のタイミングについては、例えば、遊技役の対応図柄を有効ライン上に停止表示させることが可能なタイミングでリール停止操作が行われた時点や、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示された時点、スロットマシンが、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されたことを識別した時点や、識別した結果を記憶領域に格納した時点等、適宜のタイミングとすることができる。
また、以下の説明において、遊技者による、後述のメダル投入口21への遊技メダルの投入操作(手入れする操作)と、クレジット(貯留)された遊技メダルのうち、遊技を行うために必要な規定数の遊技メダルを遊技の用に供するための、1-BETスイッチ22またはMAX-BETスイッチ23の押圧操作を総称してベット操作と称する。また、このベット操作と、遊技者による、後述の清算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー(「スタートスイッチ」とも称する)25の傾動操作、ストップスイッチ(「ストップボタン」とも称する)26a,26b,26cの押圧操作を総称して遊技操作と称する。なお、一般的に、スロットマシンにおける「投入」とは、遊技メダルを「スロットマシン内に入れる」という意味で用いられる場合と、遊技メダルを「遊技の用に供する」という意味で用いられる場合とがある。以下の説明では、基本的に、前者の意味において「投入」という語を用い、後者の意味においては「ベット」という語を用いることとする。
また、遊技メダルの「払出数」(「払出枚数」とも称する)とは、1回の遊技において遊技者に付与される遊技メダル数を意味する。また、遊技メダルを払い出すという行為には、遊技メダルを実際にスロットマシンから外部に払い出すという行為(「実払出し」とも称する)と、スロットマシン内に貯留される遊技メダルとして、電磁気的に記憶される数値を増加させるという行為(「貯留加算払出し」とも称する)とがある。
また、遊技メダルの「獲得数」(「獲得枚数」とも称する)とは、所定期間(任意に設定可であるが、例えば、ATの期間やボーナスの期間)において、遊技者が獲得した遊技メダルの総数として計数される数値のことを意味する。また、遊技メダルの「差枚数」(「差数」とも称する)とは、所定期間における、払い出された遊技メダルの総数から、ベットされた遊技メダルの総数を引いた値(負値となることもある)を意味する。遊技メダルの「獲得数」と「差枚数」を別の概念として用いることもできるが、以下では同義のものとして扱う。
また、「フリーズ」とは、遊技の進行に係る所定の制御処理の実行が一定の時間遅延されることをいう。フリーズとしては、スタートレバー25の操作が受け付けられたときにセットされるフリーズ(「リール回転開始時フリーズ」とも称する)と、全リールの回転停止後にセットされるフリーズ(「リール回転停止時フリーズ」とも称する)とを適宜設けることができる。フリーズの期間は、遊技者による遊技操作が有効に受け付けられない状態となる。また、フリーズの期間において、回胴演出(「リール演出」とも称する)を行うことがある。回胴演出とは、遊技者による遊技操作とは無関係に、後述のリール3a,3b,3cを回転させて、任意の図柄組合せを停止表示させる演出である。
以下の説明において、「押しナビ」とは、役決定により選出された遊技役の成立をアシストするために押し順や押し位置を報知する処理(行為)をいう。押しナビのうち、特に再遊技役の成立をアシストするものを「RPナビ」(RPはリプレイの略)、入賞役(小役)の成立をアシストするものを「入賞ナビ」、特定の図柄が停止表示されることをアシストするものを「目押しナビ」(主に副制御手段側で行われる)とも称する。また、主制御手段側で行われる押しナビと副制御手段側で行われる押しナビとを区別したいときは、前者を「メイン側押しナビ」(「メイン側RPナビ」、「メイン側入賞ナビ」、「メイン側目押しナビ」)とも称し、後者を「サブ側押しナビ」(「サブ側RPナビ」、「サブ側入賞ナビ」、「サブ側目押しナビ」)とも称したり、「押しナビ演出」(「RPナビ演出」、「入賞ナビ演出」、「目押しナビ演出」)とも称したりする。
また、以下の説明及び図面においては、数値を、十進数の他に、二進数または十六進数で表記することがある。そこで、これらを区別するため、二進数で表記する場合は数値の末尾に「B」を付記し、十六進数で表記する場合は数値の末尾に「H」を付記することとする。また、十進数で表記する場合は数値の末尾には特に何も付記しないこととする。
《第1実施形態》
図1には、本発明に係る遊技機の第1実施形態としてのスロットマシン(「スロットマシン1」と称する)を示しており、以下このスロットマシン1の基本的な構成について図1~図14を参照しながら説明する。
<スロットマシンの外観>
スロットマシン1は、図1に示すように、本体筐体の前面に開閉可能に取り付けられた前扉2を備えており、この前扉2の前面には、上部から順に、上パネルアセンブリ10、中パネルアセンブリ20、下パネルアセンブリ30及び受け皿アセンブリ40が取り付けられている。
上パネルアセンブリ10の中央部には、その裏面側に配された画像表示装置(「液晶表示装置」とも称する)11(図2参照)の表示画面11aが前方を臨むように配置されており、その周辺部には、第1演出ランプ12、第2演出ランプ13a,13b、第3演出ランプ14a,14bが配置されている。また、表示画面11aの下方左右には、一対の上部スピーカ15a,15bが配置されている。
中パネルアセンブリ20の中央部には、本体筐体内に横並びに配設された3個のリール3a,3b,3cの表面が臨む表示窓Wが設けられており、この表示窓Wの下方には、遊技メダル(遊技媒体)を投入するためのメダル投入口21、クレジットされた範囲内で1枚の遊技メダルをベットするための1-BETスイッチ22、最大ベット許容数(例えば3枚)の遊技メダルを一度にベットするためのMAX-BETスイッチ23、ベットされた遊技メダル、および/または、クレジットされた遊技メダルを払い出すための清算スイッチ24、全リール3a,3b,3c(リールのことを「回胴」とも称する)を回転開始させる際に操作されるスタートレバー25、各リール3a,3b,3cの回転を個別に停止させるための3個のストップスイッチ26a,26b,26c(図中左側のストップスイッチ26aはリール3aに対応し、中央のストップスイッチ26bはリール3bに対応し、右側のストップスイッチ26cはリール3cに対応する)、及びメダル投入口21から投入されて滞留した遊技メダルを返却するためのリジェクトスイッチ27等が設けられている。
メダル投入口21の内部は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路(後述のホッパー50に通ずる)と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路(後述の遊技メダル払出口41に通ずる)とに分岐しており、その分岐部には、ブロッカ48(図2参照)が設けられている。このブロッカ48は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを受入通路に導き、それ以外の期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを返却通路に導くように、受入通路と返却通路を選択的に、一方を開状態に他方を閉状態にできるように構成されている。以下の説明において、ブロッカ48がON状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれる状態(遊技メダル受入可能状態)を示し、ブロッカ48がOFF状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが返却通路に導かれる状態(遊技メダル受入不可状態)を示すものとする。
また、メダル投入口21の内部には、遊技メダルを検知するための3つの投入メダルセンサ28a,28b,28c(図2参照)が設けられている。投入メダルセンサ28aは、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたことを検出するものであり、投入された遊技メダルが流下する通路上において、ブロッカ48が設置された位置よりも上流側の位置に設置されている。投入メダルセンサ28bは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれ有効に受け入れられたことを検出するものであり、ブロッカ48が設置された位置よりも下流側(後述のホッパー50寄り)の位置に配置されている。投入メダルセンサ28cは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが、受入通路と返却通路との分岐部を通過したことを検出するものであり、当該分岐部近傍(ブロッカ48が設置された位置よりも少し投入メダルセンサ28b寄りの位置)に配置されている。
投入メダルセンサ28a及び投入メダルセンサ28bが共に遊技メダルを検出した場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入され、かつ投入された遊技メダルが有効に受け入れられたことを意味する。一方、投入メダルセンサ28aは遊技メダルを検出したが、投入メダルセンサ28bは遊技メダルを検出しない場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたが、投入された遊技メダルが有効に受け入れられずに返却されたことを意味する。また、3つの投入メダルセンサ28a,28b,28cが所定の順序(28a,28c,28bの順序)とは異なる順序で遊技メダルの通過を検出した場合や一部の投入メダルセンサで遊技メダルの通過が検出されない場合は、遊技メダルが逆流するなどの異常通過が起きたことを意味する。
表示窓Wは、3個のリール3a~3cが全て停止した際に、リール毎に3個の図柄、合計9個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように構成されている。リール3a,3b,3cの各中段の図柄表示領域を水平に結ぶ入賞ライン29は、規定数の遊技メダルがベットされることにより有効化される入賞ラインであり、有効化された入賞ライン上に停止表示された図柄組合せにより遊技役の成立の有無を判定できるように構成されている。有効化された入賞ラインのことを「有効ライン」とも称する。また、中パネルアセンブリ20における表示窓Wの左横と上方には、図柄表示領域DA1,DA2(図中2点鎖線で囲む領域)が設けられている。この図柄表示領域DA1,DA2は、遊技を行う上で重要となる図柄組合せに関連した図柄表示を行う領域であり、詳しくは後述する。
また、スロットマシン1には、LEDランプ等により構成される各種の表示用ランプが配置されている。本実施形態では、表示用ランプとして、MAX-BETスイッチ表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、及び払出数表示ランプ46jを備えている。これらの表示用ランプは、後述の主制御基板60(主制御手段100)により制御されるように構成されている。
MAX-BETスイッチ表示ランプ46aは、遊技メダルをベットすることができる状況下で点灯されるものであり、MAX-BETスイッチ23の内部に配置され、点灯時にはMAX-BETスイッチ23を部分的または全体的に光らせるようになっている。その他の表示用ランプは、中パネルアセンブリ20において表示窓Wの側方または下方に配置されている。
BET数表示ランプ46b(以下「BETランプ46b」とも称する)は、ベットされた遊技メダルの枚数を表示するもので、ベットされた遊技メダルが、1枚以上の場合に点灯される1-BET表示ランプ46bCと、2枚以上の場合に点灯される2-BET表示ランプ46bBと、3枚の場合に点灯されるMAX-BET表示ランプ46bAとから構成されている。投入可能表示ランプ46cは、遊技メダルを投入することができる状況下で点灯されるものであり、遊技開始表示ランプ46dは、スタートレバー25を操作して遊技を開始させることができる状況下で点灯されるものである。再遊技表示ランプ46eは、任意の遊技において後述の再遊技役が成立し、後述の自動ベット処理により遊技メダルが自動的にベットされた際に点灯されるものである。
状態表示ランプ46fは、貯留(クレジット)されている遊技メダルを清算するときに点灯されるものであり、回数表示ランプ46gは、例えば、ATが設定されたときに、押しナビの実行可能数(押しナビが実行される毎に1減算され、また、抽選等により増加することもある)を表示するものである。貯留枚数表示ランプ46h(以下「CREランプ46h」とも称する)は、貯留された遊技メダルの枚数を1ずつインクリメントしながら表示するものであり、払出数表示ランプ46jは、後述の小役が成立した際に払い出される遊技メダルの枚数を1ずつインクリメントしながら表示するものである。貯留枚数表示ランプ46hや払出数表示ランプ46jは、上位桁の数字及び下位桁の数字を表示するため、各々2つの7セグメント表示器(数字を表すための7つのセグメントランプ、小数点(ドット)を表す1つのセグメントランプから成る)で構成されている。
また、この払出数表示ランプ46jは、スロットマシン1に何らかの異常(エラー)が発生した際に、そのエラーの種類を示す文字(アルファベット)や数字を表示するようにも構成されている。本実施形態において設定されるエラーとしては、HPエラー、HEエラー、H0エラー、CEエラー、CPエラー、CHエラー、C0エラー、C1エラー、FEエラー、E1エラー、E5エラー、E6エラー、E7エラー等がある。HPエラーは、後述するホッパー50のメダル払出口で遊技メダルが滞留したと判断した場合エラーであり、HEエラーは、ホッパー50の中の遊技メダルが空と判断した場合のエラー(ホッパーエンプティエラー)であり、H0エラーは、遊技メダルが払出センサを異常通過したと判断したときのエラーである。CEエラーは、投入メダルセンサにより遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラー(遊技メダル滞留エラー)であり、CPエラーは、投入された遊技メダルが不正通過したと判断した場合のエラーであり、C0エラーは、投入メダルセンサに異常入力があったと判断したときのエラーであり、C1エラーは投入メダルセンサの通過に異常があったと判断した場合のエラーである。FEエラーは、後述の補助収納庫85が満杯と判断した場合のエラー(満杯エラー)であり、E1エラーは、電源投入時に記憶装置(RAM)の内容が正常でない場合のエラー(RAMエラー)であり、E5エラーは、全回胴停止時の図柄の組合せが異常(成立許容役以外の役を構成する対応図柄が停止表示)となる場合のエラー(回胴停止エラー)である。E6エラーは、役決定確率を定めるための後述の設定値の値(設定値)が範囲外となる場合のエラー(設定値エラー)であり、E7エラーは、各抽選等において用いる内蔵乱数の更新状態の異常を検知した場合のエラー(内蔵乱数エラー)である。E1、E5、E6、E7の各エラー(これらを総称して「E系エラー」とも称する)は、後述の設定変更により解除され、その他のエラーは、後述のリセットスイッチ82の操作により解除されるようになっている。
さらに、この払出数表示ランプ46jは、ストップスイッチ26a~26cの操作順(押し順)を示す、後述のナビ番号を表示する機能も有している。ナビ番号を表示する際の払出数表示ランプ46jのことを「メイン側押し順表示器」とも称する。また、この払出数表示ランプ46jは、後述する設定確認時及び設定変更時において、後述の設定値を表示する機能も有している。設定値を表示する際の払出数表示ランプ46jのことを「設定値表示器」とも称する。
下パネルアセンブリ30の中央部には、透明な下パネルカバー31が取り付けられており、その左右両端部には、飾りランプ32a,32bが配置されている。なお、下パネルカバー31の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベース及び下パネル照明灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を後面側から照明するように構成されている。
受け皿アセンブリ40には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口41が開設されているとともに、遊技メダル払出口41に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿42が設けられており、この遊技メダル貯留皿42の左には、灰皿43が設けられている。また、遊技メダル払出口41の左右には、受け皿アセンブリ40の背面側に配置された一対の下部スピーカ44a,44b(図2参照)の前面に対向して、多数の小孔からなるスピーカ口45a,45bが形成されている。
さらに、本体筐体内には、遊技の結果、所定の入賞態様が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すためのホッパー50(図2参照)が設けられており、このホッパー50には遊技メダルを検出するためのメダル検出部51(図2参照)が設けられている。また、このホッパー50は、投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを物理的に収容する機能を有している。さらに、ホッパー50の近傍位置には、ホッパー50から溢れた遊技メダルを収納するための補助収納庫85(図2参照)が設けられるとともに、この補助収納庫85が満杯状態(補助収納庫85から遊技メダルが溢れる可能性のある状態)であるか否かを検出する満杯検出部86(図2参照)が設けられている。
<リール>
各リール3a,3b,3cはそれぞれステッピングモータ35a,35b,35c(図2参照)の駆動により回転するように構成されている。また、各リール3a,3b,3cは透光性を有する部材により構成されており、その外周面には、複数種類の図柄(図3参照)が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、各リール3a,3b,3cの内面側には、バックランプ38a,38b,38c(図2参照)が配設されており、このバックランプ38a,38b,38cを点灯させることにより、表示窓W内に臨む各リール3a,3b,3cの領域を内面側から全体的に照明したり、各リール3a,3b,3c上に停止表示された所定の図柄組合せ(例えば、有効ライン29上や、有効ライン29上とは異なる位置に並んだ遊技役の対応図柄等)を目立たせるように各リール3a,3b,3cの一部領域のみを照明したりするように構成されている。
<遊技を行うための基本操作>
スロットマシン1で遊技を行うには、まず実際にメダル投入口21に遊技メダルを投入することによりベットするか、1-BETスイッチ22またはMAX-BETスイッチ23の何れかを操作してクレジットの範囲内で規定数の遊技メダルをベットすることにより、入賞ライン29を有効化する。本実施形態では、入賞ライン29を有効化するために必要となる遊技メダルの規定数が、後述する非RT、RT1、RT2、RT3の各RT状態のいずれにおいても3枚に設定される。ただし、規定数についてはこれに限定されるものではなく、RT状態等に応じて規定数を異なる値に設定するなど、適宜変更することが可能である。また、複数の入賞ラインを設け、遊技メダルのベット数に応じて、有効化される入賞ラインの数等を変更するようにしてもよい。
次に、遊技者がスタートレバー25を操作すると、ベット数が確定する(ベットされた遊技メダルが遊技の用に供される)とともに、後述する役決定処理が行われ、その後、最小遊技時間(1つの遊技において全リールが回転開始してから、次の遊技において全リールを回転開始させるまでに最低限確保しなければならないとされる時間(例えば、4.1秒間)のこと)が経過したことを確認した後、各リール3a~3cが回転を開始し、リール3a~3cの外周表面に表示された複数種類の図柄が表示窓W内を上下に(通常、上から下に)移動表示される。そして、リール3a~3cの回転が所定の速度に達して定速回転となると各ストップスイッチ26a~26cが有効化され(ストップスイッチの操作が有効に受付け可能とされ)、遊技者がストップスイッチ26aを操作するとリール3aの回転が停止し、ストップスイッチ26bを操作するとリール3bの回転が停止し、ストップスイッチ26cを操作するとリール3cの回転が停止するように構成されている。
ここで、有効ライン29上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる遊技役の対応図柄)となっていると判定された場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパー50により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。
<制御基板と各機器との接続>
本実施形態では、スロットマシン1を制御する主な制御基板として図2に示すように、主制御基板60、サブメイン制御基板70A、及びサブサブ制御基板70Bの3つの制御基板を備えている(サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bを総称して副制御基板70と称する)。遊技の進行に係る主たる制御(リール3a~3cの駆動制御や役決定処理等を含む)が主制御基板60上に配設された制御回路により行われ、バックランプ38a~38c等のランプによる照明制御等は、サブメイン制御基板70A上に配設された制御回路により行われるように構成されている。また、画像表示装置11による演出画像表示制御、上部スピーカ15a,15b等のスピーカからの音声発生制御は、主に、サブサブ制御基板70B上に配設された制御回路により行われるように構成されている。さらに、主制御基板60と副制御基板70との間の情報伝達は、主制御基板60からサブメイン制御基板70Aへの一方向のみ行うことが可能となっており、サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bとの間の情報伝達は、双方向で行うことが可能となっている。
主制御基板60には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM62と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM63(「RAM」のことを「RWM」とも称する)とが配設されており、ROM62に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における遊技の進行に係る制御が行われるようになっている。なお、ROM62及びRAM63は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
メインCPU61には、クロックパルス(クロック信号)を発生するためのクロックパルス発生器64、クロックパルス発生器64で発生したクロックパルスを分周するための分周器65、クロックパルス(または分周されたクロックパルス)に基づいて、役決定等に用いる乱数を発生するための乱数発生器66、及び乱数発生器66で発生した乱数を取り込むための乱数取込回路67が接続されている。クロックパルス発生器64は、2つの発振器(図示略)から構成され、それぞれの発振器から、互いに非同期のクロック信号が出力されている。以下、一方の発振器から出力される所定周波数のクロック信号のことを内部クロックと称し、他方の発振器から出力される所定周波数(内部クロックとは異なる周波数とするが同じでもよい)のクロック信号のことを外部クロックと称する。例えば、内部クロックは、メインCPU61の動作クロックや役決定以外の所定の抽選に用いられる乱数の更新クロックとして利用され、外部クロックは、役決定で用いられる乱数の更新クロックとして利用される。なお、メインCPU61、ROM62、RAM63、分周器65、乱数発生器66、乱数取込回路67、インターフェイス回路68等を1つのICチップ上に搭載し、ワンチップマイクロコンピュータとして構成してもよい。また、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、モータ駆動回路36a、表示用ランプ制御回路47、ホッパー駆動回路52及び副制御基板70に対して信号を送信するとともに、リール位置検出回路37a,37b,37c、払出検出信号回路53及び収納状態信号回路87からの信号を受信するように構成されている。
モータ駆動回路36aは、リール3a,3b,3cをそれぞれ回転駆動するステッピングモータ35a,35b,35cの回転・停止制御を行うための回路であり、表示用ランプ制御回路47は、上述した各種の表示用ランプの制御を行うための回路である。リール位置検出回路37a,37b,37cは、リール3a,3b,3cの各々に設置されたリールセンサ(図示せず)からの各検出信号を主制御基板60に送信する回路である(検出回路37aはリール3aに対応し、検出回路37bはリール3b、検出回路37cはリール3cに対応する)。ホッパー駆動回路52は、小役が成立した際に、ホッパー50を駆動して遊技メダルの払出しを行わせる回路であり、払出検出信号回路53は、ホッパー50から遊技メダルが払い出されたことがメダル検出部51により検出された際に、主制御基板60に払出検出信号を送信する回路である。収納状態信号回路87は、補助収納庫85が満杯状態であるか否かを示す収納状態信号を、満杯検出部86の検出結果に応じて、主制御基板60に送信する回路である。
また、スロットマシン1には、電源装置80からの電力が主制御基板60を介して供給されるようになっている。この電源装置80には、電源スイッチ81、リセットスイッチ82及び設定鍵型スイッチ83が接続されており、これら各スイッチからの信号がインターフェイス回路68を介して、メインCPU61に送信されるように構成されている。さらに、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、設定変更スイッチ84からの信号を受信するように構成されている。
電源スイッチ81は、電源装置80からスロットマシン1への電源投入及び電源断の操作を受け付けるスイッチであり、リセットスイッチ82は、スロットマシン1において所定のエラー(上述のE系エラーを除くエラー)が発生した場合に、エラーの原因が取り除かれてエラーが解消された際に遊技店員等により操作されるスイッチである。このリセットスイッチ82が操作されることにより、主制御基板60及び副制御基板70において記憶されたエラー発生の情報がクリアされ、それに伴いエラー解消時の処理が主制御基板60及び副制御基板70により実行される。また、設定鍵型スイッチ83は、役決定確率の高低の程度(ランク)を定める設定値の設定確認及び設定変更を行う場合に操作されるスイッチであり、設定変更スイッチ84は、設定値を複数段階(本実施形態では6段階)で変更するためのスイッチである。
前扉2が開いた状態(「ドア開状態」とも称する)で、かつ、スロットマシン1に電源が供給されている状態(電源スイッチ81がON状態)において、設定鍵型スイッチ83がON状態に操作されることにより、設定確認が可能となる。また、ドア開状態であり、かつ、スロットマシン1に電源が供給されていない状態(電源スイッチ81がOFF状態)において、設定鍵型スイッチ83がON状態に操作され、その状態のまま電源スイッチ81がON状態に操作される(スロットマシン1に電源が投入される)ことにより、設定変更が可能となる。さらに、その状態で設定変更スイッチ84を操作するごとに、設定値を1段階ずつ更新することができる。また、設定値の更新後に、スタートレバー25を傾動操作することにより、更新された設定値が確定し、その確定後に設定鍵型スイッチ83をOFF状態に操作することによって、設定変更の作業が完了するようになっている。なお、設定鍵型スイッチ83は、所定の鍵部材(設定キー)を、本体側に設けられた所定の錠部材に差し込んで回動させることにより、ON状態とOFF状態が切り替えられるようになっている。また、設定確認及び設定変更は、遊技実行中の状態(遊技メダルがベットされている状態(自動ベットされた場合を含む)や、リールが回転している状態)では実行することができず、遊技待機中の状態でのみ実行することが可能となっている。なお、設定確認時及び設定変更時において、設定値は「1~6」の6個の整数値を用いて、払出数表示ランプ46jに表示されるようになっている(設定値表示用の別のランプをスロットマシン1の筐体内等に設けてもよい)。
電源装置80からの電力は、主制御基板60を介してサブメイン制御基板70Aに供給され、さらにサブメイン制御基板70Aを介してサブサブ制御基板70Bに供給されるようになっている(電源装置80から直接、サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bに電力を供給するようにしてもよい)。電源装置80から主制御基板60に電力を供給する回路上と、主制御基板60を介してサブメイン制御基板70Aに電力を供給する回路上には、電圧の供給状態を監視する供給電圧監視回路(図示略)がそれぞれ設けられている。各々の供給電圧監視回路は、供給電圧が所定の電圧値まで低下したときに電源断と判定し電源断検出信号をメインCPU61、後述のサブメインCPU71に出力するようになっている。また、各々の供給電圧監視回路は、供給電圧が所定の電圧値(電源断判定のための電圧値とは異なる値(例えば、高い値)とするが、同じ値としてもよい)まで復帰したときに電源投入と判定し電源投入検出信号をメインCPU61、サブメインCPU71に出力するようになっている。なお、主制御基板60の電源断を検出するときの電圧値は、サブメイン制御基板70Aの電源断を検出するときの電圧値よりも高い値に設定され、サブメイン制御基板70Aよりも先に主制御基板60が、電源断時に実行するようにプログラムされた処理(電源断処理)を行うように構成されている(電源投入に関しても同様としてもよい)。
また、メインCPU61には、スイッチ基板90に接続されているかまたはスイッチ基板90上に搭載されている、リール停止信号回路91、スタートレバー25、投入メダルセンサ28a,28b,28c、1-BETスイッチ22、MAX-BETスイッチ23及び清算スイッチ24からの各信号が、インターフェイス回路68を介して入力されるようになっている。
また、メインCPU61には、インターフェイス回路68を介してブロッカ48が接続されており、このブロッカ48をON・OFF制御するように構成されている。以下の説明において、ブロッカ48をON・OFF制御するための信号を「ブロッカ信号」とも称する。さらに、図示は省略しているが、スロットマシン1には、前扉2の開閉状態を検出するドアセンサが設けられており、このドアセンサからの信号が、インターフェイス回路68を介してメインCPU61に入力されるようになっている。メインCPU61は、ドアセンサからの信号により、前扉2が閉じた状態(「ドア閉状態」とも称する)であるか開いた状態(ドア開状態)であるかを判断するようになっている。
また、図示は省略しているが、メインCPU61は、所定の遊技状態(例えば、AT状態やボーナス状態)となったときに、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外部接続用端子基板等を介して所定の信号(「外端信号」とも称する)を出力し、この外端信号により、所定の遊技状態に設定された回数等を管理したり遊技者に提示したりできるように構成されている。
一方、サブメイン制御基板70Aには、主に演出の管理に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU71と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM72と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM73とが配設されており、ROM72に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における画像演出や音声演出の管理に関する制御、ランプ演出に関する制御等が行われるようになっている。なお、ROM72及びRAM73は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。また、サブメインCPU71には、不図示のクロックパルス発生器及び分周器が接続されており、このクロックパルス発生器及び分周器により生成したクロック信号に応じて、所定の処理を実行するようになっている。
サブメインCPU71は、インターフェイス回路74を介して、主制御基板60からの各種信号を受信し、ランプ制御回路18に対し信号を送信するように構成されている。ランプ制御回路18は、バックランプ38a~38c等のランプの点灯を制御する回路である。
また、サブメインCPU71は、インターフェイス回路74を介して、サブサブ制御基板70Bに各種信号を送信するとともに、サブサブ制御基板70Bから各種信号を受信するように構成されている。以下、主制御基板60からサブメイン制御基板70Aに送信される信号(制御信号)を「制御コマンド」とも称し、サブメイン制御基板70Aからサブサブ制御基板70Bに送信される信号(報知信号や演出信号)を「演出コマンド」とも称する。また、サブサブ制御基板70Bからサブメイン制御基板70Aに送信される信号(状態信号)を「状態コマンド」とも称する。
サブサブ制御基板70Bには、主に画像演出及び音声演出の制御に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU75と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM76と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM77とが配設されており、ROM76に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、画像演出や音声演出に関する制御等が行われるようになっている。なお、ROM76及びRAM77は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
サブサブCPU75は、インターフェイス回路78を介して、サブメイン制御基板70Aからの報知信号または演出信号を受信し、表示装置制御回路16、スピーカ制御回路17に対し信号を送信するとともに、サブメイン制御基板70Aに状態信号を送信するように構成されている。表示装置制御回路16は、画像表示装置11を制御して所定の演出画像を表示させる回路であり、スピーカ制御回路17は、上部スピーカ15a,15b等のスピーカから発生させる音声等の種類や音量を制御する回路である。なお、画像表示装置11は、ストップスイッチ26a~26cの操作順(押し順)を表示する押し表示器(「サブ側押し順表示器」とも称する)としても機能するように構成されている。
<リールの図柄配置>
本実施形態では、各リール3a~3cが表示する図柄が、図3に示すように配置されている(図3中の「左リール」、「中リール」、「右リール」は、リール3a,3b,3cをそれぞれ表す)。すなわち、各リール3a~3cには、「赤セブン」、「金セブン」、「黒バー」、「青バー」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ベルA」、「ベルB」、「スイカ」、及び「リプレイ」の10種類の図柄が所定数ずつ配置されている。以下、リール3a,3b,3cのことを、それぞれ、左リール(左回胴)、中リール(中回胴)、右リール(右回胴)とも称する。
<遊技役の種類>
本実施形態においては、各リール3a~3cにおいて停止表示される図柄組合せが、図4~図7に示すように設定されており、それらが遊技役を構成する図柄組合せ(対応図柄)となっている。本実施形態における遊技役としては、2個の特別役(BB役;BBはビッグボーナスの略。「1種BB」、「ボーナス役」とも称する)と、再遊技役1~5の5個の再遊技役と、小役1~44の44個の入賞役(小役)との計51個が設定されている。それぞれの遊技役が成立するための図柄組合せ(対応図柄)、遊技役成立時における遊技メダルの払出数等は、図4~図7に示す通りである。
BB役1,2は、成立しても遊技メダルは払い出されず、その成立を契機として特別役物としての所定のボーナス(本実施形態では「BB」とも称する)が作動して、次遊技から通常の遊技とは異なる条件下で実行される所定のボーナス遊技(「BB遊技」とも称する)が開始可能となる、遊技者にとって有利な特別遊技状態(「BB作動中」とも称する)に移行されることを示す遊技役(ボーナス役)である。BB役1は、その対応図柄が「青バー・青バー・赤セブン」の図柄組合せとされ、BB役2は、その対応図柄が「黒バー・黒バー・赤セブン」(遊技役を構成する図柄の名称は、リール3a,3b,3cの順番で記す。以下において同じ)の図柄組合せとされている。BB役1またはBB役2の成立により開始可能となるボーナス遊技は、所定数(本実施形態では、例え70枚とするが、数値は適宜変更可)の遊技メダルが獲得されたことにより終了する(変更態様として、所定数(例えば、30ゲーム)の遊技が実行されたことにより終了するようにしてもよい)。BB役1,2は、後述する非RT、RT1(BB内部中)においては成立することがあるが、RT2(BB作動中)では成立することがない役となっている(図4~7中の「-」は成立しないことを示す)。
本実施形態では、特別役としてBB役のみを設けているが、別の特別役として、RB役(RBはレギュラーボーナスの略)やMB役(MBはミドルボーナスの略。「2種BB」とも称する)を設けるようにしてもよい。そして、RB役が成立すると次遊技からボーナス遊技としてのRB遊技を開始するように設定し、MB役が成立すると次遊技からボーナス遊技としてのMB遊技を開始するように設定してもよい。この場合のRB遊技は、例えば、小役が所定回数(例えば、8回)成立したこと、または所定回数(例えば、12回)の遊技が消化されたことにより終了するようにし、MB遊技は、例えば、所定数(例えば、200超)の遊技メダルが払い出されたことにより終了するようにしてもよい。また、複数の特別役(例えば、複数種類のBB役を設けたり、BB役とMB役の両方を設けたりしてもよい)。
再遊技役1~5は、成立した場合に遊技メダルの払出しはないが、遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく(新たに遊技メダルを投入することなく)、次の遊技を行うことが許可される遊技役(リプレイ役)である。なお、再遊技役1は、その対応図柄「ベルA・リプレイ・青バー/黒バー/金セブン/赤セブン」(「/」は「または」の意)が有効ライン29上に停止表示された際に、表示窓W内の左上段の表示領域、中中段の表示領域、右下段の表示領域を結ぶ右下がりライン上に、図柄「リプレイ」が並ぶように構成されている。このことから、再遊技役1のことを「右下がりリプレイ」(リプレイのことを「RP」とも記す)とも称する。同様の理由から、再遊技役2~4のことを、それぞれ、右上がりRP、上段RP、中段RPとも称する。また、再遊技役5は、その対応図柄「ベルA・青バー/黒バー/金セブン/赤セブン・ベルB」が有効ライン29上に停止表示された際に、表示窓W内の左上段の表示領域、中上段の表示領域、右上段の表示領域を結ぶ上段ライン上に、図柄「スイカ」が並ぶように構成されている。このことから、再遊技役1のことを「上段スイカRP」とも称する。
図3(リール図柄)に示すように、再遊技役4を構成する、左リール、中リール及び右リールの各リール上の図柄「リプレイ」は、各リール上において5図柄以内毎に配置されている。これにより、再遊技役4が当選した場合、その対応図柄「リプレイ・リプレイ・リプレイ」は、押し順や押し位置に拘わらず、有効ライン29上に停止表示させる(「引き込む」とも称する)ことが可能である(後述のリール制御手段134によるリールの回転停止制御の説明を参照)。この再遊技役4のように、各ストップスイッチの操作タイミングに拘わらず、その対応図柄(複数組ある場合にはそのうちのいずれか)を有効ライン29上に引き込むことが可能な役を、「100%引込み可能な遊技役」とも称する。なお、再遊技役1~3,5も、再遊技役4と同様、100%引込み可能な遊技役である。また、再遊技役1~5は、後述する非RT、RT1においては成立することがあるが、RT2では成立することがない役となっている。
小役1~44は、成立時に所定数の遊技メダルが払い出されるように構成された遊技役(入賞役)である。小役1~44のうち、小役1~36は、後述する非RT、RT1及びRT2のいずれでも成立可能な役であるのに対し、小役37~39は、RT2(BB作動中)でのみ成立可能な役となっている。また、小役1~23,40~43は、その成立時の払出数が1枚に設定されていることから、「1枚役」とも称する。同様に、小役24~37のことを「15枚役」、小役38,39のことを「3枚役」とも称する。なお、15枚役のことを、「ベル小役」とも称する。
小役37は、その対応図柄「ベルA・スイカ・青バー/黒バー/金セブン/赤セブン」が有効ライン29上に停止表示された際に、表示窓W内の右下がりライン上に、図柄「スイカ」が並ぶように構成されている。このことから、小役37のことを「スイカ小役」とも称する。また、小役40は、その対応図柄が「赤セブン・赤セブン・赤セブン」とされた1枚役である。このことから、小役40のことを、「赤7揃い1枚役」とも称する。なお、小役1~7,24~37は、100%引き込み可能な遊技役である。
<役抽選における当選項目(条件装置)>
役決定処理(役抽選)は、1回の遊技において1回行われ、そこで1つまたは複数の当選項目が役決定結果(抽選結果)として選出されるようになっている。ここでは、役決定結果のことを条件装置と称する。図8(A)の表には、役抽選(内部抽せん)により選出されるボーナス条件装置の種類と、それに対応する当選役を示しており、図8(B)、図9~図13の各表には、役抽選により選出される入賞再遊技条件装置の種類と、それに対応する当選役を示し組合せ等について記載している。以下、具体的にいくつかの条件装置の内容について説明する。
図8(A)に示すボーナス条件装置には、番号1に対応する1種BB-A条件装置と、番号2に対応する1種BB-B条件装置とがある(番号0はいずれのボーナス条件装置も選出されていないハズレのことを示す)。1種BB-A条件装置は、BB役1が単独当選する条件装置であり、後述する非RT中において選出されるようになっている。また、選出されてもBB役1が成立しなかった場合は、その選出が後述のRT1に持ち越されるようになっている。一方、RT2では選出されもしないし、持ち越しもされないようになっている(図中の「-」は選出も持ち越しもされないことを示す)。1種BB-B条件装置は、BB役2が単独当選する条件装置であり、非RT中において選出され、選出されてもBB役2が成立しなかった場合は、その選出がRT1に持ち越されるようになっている。また、RT2では選出されもしないし、持ち越しもされないようになっている。
1種BB-A条件装置が選出された非RT中または1種BB-A条件装置の選出が持ち越されたRT1中においては、遊技者による押し位置によって、BB役1の対応図柄「青バー・青バー・赤セブン」を有効ライン29上に引き込める場合はBB役1が成立する。同様に、1種BB-B条件装置が選出された非RT中または1種BB-B条件装置の選出が持ち越されたRT1中においては、遊技者による押し位置によって、BB役2の対応図柄「黒バー・黒バー・赤セブン」を有効ライン29上に引き込める場合はBB役2が成立する。
図8(B)に示す番号1~12にそれぞれ対応する再遊技-A~L条件装置は、再遊技役を当選役とする条件装置である。例えば、再遊技-A条件装置は、再遊技役1~4が重複当選する条件装置であり、後述の非RT中、RT1中では選出されることがあるが、RT2中では選出されることがないように構成されている。また、選出された際は、非RT中でもRT1中でも、押し順や押し位置に関係なく、必ず再遊技役4(中段RP)が成立するようになっている。再遊技-L条件装置は、再遊技役2~5が重複当選する条件装置であり、非RT中で選出された際は、押し順や押し位置に関係なく、必ず再遊技役5(上段スイカRP)が成立するのに対し、RT1中で選出された際は、押し順や押し位置に関係なく、必ず再遊技役4(中段RP)が成立するようになっている。
図8(B)に示す番号0は、いずれの入賞再遊技条件装置も選出されていないハズレのことを示す。このハズレは、本実施形態では非RT中でのみ選出されるが、RT1中やRT2中でも選出されるようにしてもよい。なお、RT1中でハズレが選出されるようにした場合、ハズレが選出された際に、押し順が逆押し(ストップスイッチ26cを最初に操作する押し順)等の所定の押し順の場合に、押し位置によっては「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せ(「赤7揃い図柄」とも称する)が表示窓W内(例えば、有効ライン29上)に表示されるように構成してもよい。この赤7揃い図柄は、小役40(赤7揃い小役)の対応図柄と共通しているが、小役2はRT2中でしか成立しない。RT1中で停止表示される赤7揃い図柄は、あくまでハズレ図柄となる。
図8(B)、図9、図10に示す番号13~24にそれぞれ対応する入賞-A1~A12条件装置は、小役を当選役とする条件装置である。また、後述の非RT中、RT1中では選出されることがあるが、RT2中では選出されることがないように構成されている。さらに、非RT中で選出された場合は、押し順や押し位置に関係なく必ず所定の1枚役が成立し、RT1中で選出された場合は、押し順や押し位置によって成立する役が異なるようになっている。例えば、図10に示す入賞-A11条件装置は、小役6,10,15,16,21,34が重複当選する条件装置であり、非RT中で選出された場合は、押し順や押し位置に関係なく必ず1枚役である小役6が成立する。
一方、入賞-A11条件装置がRT1中で選出された場合は、押し順が「中右左」のときは15枚役である小役6が確率1/1で成立し、押し順が「右中左」のときは15枚役である小役34が確率1/1で成立し、その他の押し順(「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」)のときは1枚役である小役10,15,16のいずれかがそれぞれ確率1/8で成立する。なお、「左」、「中」、「右」は、ストップスイッチ26a,26b,26cを意味しており、これらの並び順は、その操作順を示している。例えば、「中右左」は、ストップスイッチを26b→26c→26aの順に操作する押し順を表すという具合である。図9~図12では各押し順を「1」、「2」、「3」の数字の並び順で示している。図中の「123」、「132」、「213」、「231」、「312」、「321」は、それぞれ「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「中右左」、「右中左」の押し順に対応する。
RT1中は、ボーナス条件装置の選出が持ち越されているため、押し順や押し位置によっては、BB役1やBB役2が成立することもある。例えば、BB役2が単独当選する1種BB-B条件装置の選出が持ち越されているRT1中で入賞-A11条件装置が選出された場合、押し順が「中右左」のときと「右中左」のときは、それぞれ小役6、小役34が必ず成立するので、BB役2が成立することはない。一方、その他の押し順(「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」)のときは、押し位置によって小役10,15,16のいずれかの対応図柄を引き込める場合はBB役2が成立しないが、これらの対応図柄を引き込むことができず、逆にBB役2の対応図柄「黒バー/黒バー/赤セブン」を引き込むことができる場合はBB役2が成立する。
具体的に、「左中右」の押し順のときを例にとって説明する。まず、1番目の左リールでの押し位置が図柄「赤セブン」を引き込める範囲であった場合について説明する。この場合、左リールにおいて図柄「赤セブン」を引き込むリール制御が行われるため、その段階では小役16か小役21のいずれかが成立する可能性が残る。続いて2番目の中リールでの押し位置が図柄「青バー」を引き込める範囲であった場合は、中リールにおいて図柄「青バー」を引き込むリール制御が行われるため、その段階では小役16が成立する可能性が残り、最後に3番目の右リールでの押し位置が図柄「青バー」を引き込める範囲であった場合は、右リールにおいて図柄「青バー」を引き込むリール制御が行われるため、最終的に小役16(対応図柄「赤セブン・青バー・青バー」)が成立することとなる。これに対し、2番目の中リールでの押し位置が図柄「赤セブン」を引き込める範囲であった場合は、中リールにおいて図柄「赤セブン」を引き込むリール制御が行われるため、その段階で取りこぼし(いずれの役も成立しない)が確定し(最終的に「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せが停止表示される可能性は残り)、最後に3番目の右リールでの押し位置が図柄「赤セブン」を引き込める範囲であった場合は、右リールにおいて図柄「赤セブン」を引き込むリール制御が行われるため、最終的に「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せが停止表示されることとなる。
次に、1番目の左リールでの押し位置が図柄「黒バー」を引き込める範囲であった場合について説明する。この場合、左リールにおいて図柄「黒バー」を引き込むリール制御が行われるため、その段階ではBB役2か小役10か小役15のいずれかが成立する可能性が残る。続いて2番目の中リールでの押し位置が図柄「黒バー」を引き込める範囲であった場合は、中リールにおいて図柄「黒バー」を引き込むリール制御が行われるため、その段階ではBB役2が成立する可能性が残り、最後に3番目の右リールでの押し位置が図柄「赤セブン」を引き込める範囲であった場合は、右リールにおいて図柄「赤セブン」を引き込むリール制御が行われるため、最終的にBB役2(対応図柄「黒バー・黒バー・赤セブン」)が成立することとなる。これに対し、2番目の中リールでの押し位置が図柄「金セブン」を引き込める範囲であった場合は、中リールにおいて図柄「金セブン」を引き込むリール制御が行われるため、その段階では小役10が成立する可能性が残り、最後に3番目の右リールでの押し位置が図柄「金セブン」を引き込める範囲であった場合は、右リールにおいて図柄「金セブン」を引き込むリール制御が行われるため、最終的に小役10(対応図柄「黒バー・金セブン・金セブン」)が成立することとなる。
図10~図12に示す番号25~36にそれぞれ対応する入賞-B1~B12条件装置は、小役を当選役とする条件装置であり、非RT中、RT1中では選出されることがあるが、RT2中では選出されることがないように構成されている。また、非RT中で選出された場合も、RT1中で選出された場合も、押し順や押し位置によって成立する役が異なるようになっている。例えば、図11に示す入賞-B7条件装置は、小役4,5,8,13,18,23,30が重複当選する条件装置であり、非RT中で選出された場合は、押し順が「中第一」のときは15枚役である小役30が確率1/1で成立し、押し順が「左第一」または「右第一」のときは1枚役である小役5が確率1/1で成立する。なお、「左第一」はストップスイッチ26aを最初に操作する押し順、「中第一」はストップスイッチ26bを最初に操作する押し順、「右第一」はストップスイッチ26cを最初に操作する押し順を表している。図10~図13では、「左第一」、「中第一」、「右第一」の各押し順を、それぞれ「1 - -」、「- 2-」「- - 3」で表示している。
一方、入賞-B7条件装置がRT1中で選出された場合は、押し順が「中左右」のときは1枚役である小役4または小役5が確率1/1で成立し、押し順が「右左中」のときは15枚役である小役30が確率1/1で成立し、その他の押し順(「左中右」、「左右中」、「中右左」、「右中左」)のときは1枚役である小役8,13,18,23のいずれかがそれぞれ確率1/8で成立する。また、BB役1が単独当選する1種BB-A条件装置の選出が持ち越されているRT1中で入賞-B7条件装置が選出された場合、押し順が「中左右」のときと「右左中」のときは、それぞれ小役4,5、小役30が必ず成立するので、BB役1が成立することはない。一方、その他の押し順(「左中右」、「左右中」、「中右左」、「右中左」)のときは、押し位置によって小役8,13,18,23のいずれかの対応図柄を引き込める場合はBB役11が成立しないが、これらの対応図柄を引き込むことができず、逆にBB役1の対応図柄「青バー/青バー/赤セブン」を引き込むことができる場合はBB役1が成立する。
図13に示す番号37~39にそれぞれ対応する入賞-C~E条件装置は、小役を当選役とする条件装置であり、非RT中、RT1中では選出されることがあるが、RT2中では選出されることがないように構成されている。また、非RT中で選出された場合も、RT1中で選出された場合も、押し順や押し位置に関係なく、必ず15枚役である小役36が成立するようになっている。
図13に示す番号40~51にそれぞれ対応する入賞-F~Q条件装置は、小役を当選役とする条件装置であり、非RT中、RT1中では選出されることがないが、RT2中では選出されるように構成されている。これらのうち、入賞-F,G,L,M条件装置は、RT2中で選出された場合、押し順や押し位置に関係なく、必ず15枚役であるスイカ小役(小役24~37)が成立するようになっている。入賞-I,J,K,O,P,Q条件装置は、RT2中で選出された場合、押し位置によって、1枚役(小役1~23,40~44)が成立するようになっている。入賞-H条件装置は、RT2中で選出された場合、押し位置によって、3枚役(小役38,39)が成立するようになっている。入賞-N条件装置は、RT2中で選出された場合、押し順が「左第一」または「中第一」のときは、押し位置によっては1枚役が成立し、押し順が「右第一」のときは押し位置によっては7揃い1枚役(小役40)が成立するようになっている。
<役決定確率と設定差>
役決定処理において、各々の条件装置が選出される確率(役決定確率)は、任意に設定することが可能である。また、役決定確率は、遊技店員等により設定される上述の設定値に応じて変更できるように構成することが可能である。本実施形態では、設定1~6の6段階の設定値構成となっており、設定値に応じて役決定確率が変更される条件装置と、設定値が変わっても役決定確率が不変である条件装置とを設けている。以下、設定値に応じて役決定確率が変更されるように設定することを「設定差を設ける」と称する。各条件装置について、設定差を設けるのか否かについては、任意に定めることが可能である。一例として、スロットマシン1における出玉率(遊技の用に供された遊技メダル数に対する払出数の割合)に影響を及ぼす抽選の抽選契機となる条件装置については設定差を設けず、抽選契機とはならない条件装置については設定差を設けても設けなくてもよいとすることが挙げられる。
図14に、スロットマシン1における役決定確率の一例として、各条件装置に割り当てられた当選値数(置数合計65536)を示している。本例では、非RT、RT1、RT2の各RT状態における当選置数を、設定1、設定3、設定6の3つの設定値の場合について、示している。本例によれば、非RT中において、1種BB-A条件装置、1種BB-B条件装置が選出される確率は、それぞれ7/100程度と、比較的高めに設定されている。また、非RT中またはRT1中において、入賞-A1~A12条件装置のいずれかが選出される確率は、7/10程度と、かなり高めに設定されている。
次に、図15~図33を追加参照しながら、本実施形態に係るスロットマシン1の特徴構成について説明する。
<機能ブロック>
図15に示すように、本実施形態に係るスロットマシンは、機能的な観点から説明すれば主に、遊技メダルをベットするためのベット操作(例えば、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1-BETスイッチ22またはMAX-BETスイッチ23の押圧操作)や、停止中の各リール3a~3cを回転させるためのリール回転開始操作(例えば、スタートレバー25の傾動操作)、複数種類の図柄を可変表示する3個のリール3a,3b,3cの回転を停止させるための各リール回転停止操作(例えば、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)、ベットまたは貯留(クレジット)された遊技メダルを払い出すための清算操作(例えば、清算スイッチ24の押圧操作)等の、遊技者によりなされる各遊技操作に対応した信号(「遊技操作信号」とも称する)を出力する操作信号出力手段95と、遊技の進行に係る主要な制御を行う主制御手段100(主制御基板60に対応する)と、遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う副制御手段200(副制御基板70に対応する)とを備えて構成される。
主制御手段100は、大別すると、主に遊技状態を管理する遊技状態管理手段110と、主に遊技進行を管理する遊技進行管理手段130と、主制御手段100における通信を制御するメイン通信制御手段150とを備えて構成されている。このうち、遊技状態管理手段110は、設定値制御手段111、RT状態制御手段112、再遊技作動制御手段113、ボーナス作動制御手段114、フリーズ制御手段115、遊技モード制御手段116、及び乱数発生・取込手段117を備えている。
また、遊技進行管理手段130は、受容メダル管理手段131、役決定手段132、演出グループ番号決定手段133、リール制御手段134、停止表示図柄判定手段135、払出メダル管理手段136、ブロッカ制御手段137、表示用ランプ制御手段138、押し順管理手段139、及び条件装置グループ番号決定手段140を備えており、メイン通信制御手段150は、制御コマンド送信手段151と外端信号送信手段152を備えている。なお、主制御手段100における上述の各手段は、図2に示す主制御基板60上に配されたメインCPU61、ROM62、RAM63、電子回路等のハードウエア及びROM62等に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
(遊技状態管理手段110を構成する各手段)
設定値制御手段111は、役決定確率の設定値(設定1~設定6の6段階構成)を内部的に管理するための数値(「管理用設定値」とも称する)を制御するように構成されている。本実施形態では、管理用設定値として1から6までの連続する整数値(1~6の整数値は設定1~設定6にそれぞれ対応する)を用いている。管理用設定値のデータは、RAM63の所定の記憶領域に記憶されるようになっており、役決定処理において設定値を確認する際に参照されるとともに、設定確認時または設定変更時において、設定値表示器(払出数表示ランプ46j)に設定値を表示する際に参照されるようになっている。また、管理用設定値は、遊技店員による設定変更操作に応じて変更される。具体的には、設定鍵型スイッチ83がON状態に操作され、その状態で設定変更スイッチ84をするごとに、1ずつ更新されるようになっている。
RT状態制御手段112は、図16に示すように、非RT、RT1、RT2の3つのRT状態の設定を制御するように構成されている。非RTは、RAM(RAM63)が初期化された場合に設定されるRT状態である。この非RT中において、条件P1が充足されたことを契機としてRT1に移行されるようになっている。条件P1とは、1種BB-A条件装置または1種BB-B条件装置が選出されること(「BB当選」とも称する)である。
RT1は、1種BB-A条件装置または1種BB-B条件装置の選出(BB役1またはBB役2の当選)が持ち越されているときに設定されるRT状態(「BB内部中」とも称する)である。このRT1中において、条件P2が充足されたことを契機としてRT2に移行されるようになっている。条件P2とは、BB役1またはBB役2が成立すること(「BB成立」、「BB作動」とも称する)である。
RT2は、BB役1またはBB役2が成立したことを契機として次遊技から設定されるRT状態(「BB作動中」とも称する)であり、このRT2中においてボーナス遊技が実行可能となる。RT2では、再遊技役は当選せず、入賞J~Q条件装置のいずれかが選出されるよう(ハズレ無し)に設定されている。RT2中において、条件P3が充足されたことを契機として非RTに移行されるようになっている。条件P3とは、RT2中において所定数(70枚)を超える遊技メダルが獲得されてボーナス遊技が終了すること(「BB作動終了」とも称する)である。
図15に戻り、再遊技作動制御手段113は、再遊技役が成立したことを契機として、遊技者が所有する遊技メダルをベットすることなく次の遊技を行うことが許可される状態(「再遊技作動状態」とも称する)に設定するように構成されている。再遊技作動状態に設定されると、RAM63の所定の記憶領域に再遊技作動状態であることを示す情報(「再遊技作動状態フラグ」とも称する)がセット(例えば、値「1」が記憶)される。セットされた再遊技作動状態フラグは、再遊技作動状態が解消されるまでの所定の時点でクリア(例えば、値「0」が記憶)される。
ボーナス作動制御手段114は、ボーナス役(本実施形態の場合、BB役1またはBB役2)の当選時(1種BB-A条件装置または1種BB-B条件装置の選出時)から、BB役1またはBB役2が成立したことを契機として実行されるボーナス遊技の終了時までの期間において、所定の処理を実行するように構成されている。具体的には、BB役1またはBB役2が当選すると、RAM63の所定の記憶領域にBB役1またはBB役2が当選したことを示す情報(「1種BB当せん当該フラグ」とも称する)をセット(例えば、値「1」を記憶)する。また、BB役1またはBB役2が成立したことを契機として、RAM63の所定の記憶領域にBB作動状態であることを示す情報(「1種BB作動フラグ」とも称する)をセット(例えば、値「1」を記憶)する。
フリーズ制御手段115は、所定の条件成立を契機として、遊技の進行に係る制御処理(例えば、ベット操作やリール回転開始操作、リール回転停止操作等を受け付ける処理等)の実行を所定時間遅延させるフリーズを設定するように構成されている。本実施形態では、当せんウェイト(フリーズ時間2秒)、フェイクウェイト(フリーズ時間5秒)、告知ウェイト(フリーズ時間2秒)、全停時終了時ウェイト(フリーズ時間5秒)の4種類のフリーズを実行できるようになっている。
遊技モード制御手段116は、図17に示すように、遊技モード0から遊技モード7までの8個の遊技モードの設定を制御するように構成されている。遊技モードとは、RT状態とは別に主制御手段側で制御する、主にATの設定状態に関連する遊技状態(「メイン遊技状態」とも称する)を意味する。
遊技モード0は、通常(非有利)の遊技状態である。遊技モード0は、後述する有利区間とは異なる通常区間において滞在するモードであり、AT遊技(アシスト遊技)に関連する抽選等を行わないモードとなっている。遊技モード0中において、条件Q1が充足されたことを契機として遊技モード1に移行され、条件Q2が充足されたことを契機として遊技モード2に移行され、条件Q3が充足されたことを契機として遊技モード3に移行され、条件Q4が充足されたことを契機として遊技モード6に移行されるようになっている。各移行条件(条件Q1~Q15)の内容については、図17に簡略化して記載しているが、より詳細な内容については、後述するフローチャートに記載している。なお、区間種別番号とは、後述する通常区間と有利区間のいずれかに滞在するのかを管理する番号(0または1の値をとる)であり、区間種別番号=0は通常区間、区間種別番号=1は有利区間にそれぞれ滞在することを示す(図18も参照)。遊技モード0に滞在しているときは、区間種別番号=0である。また、AT当せんフラグとは、ATに当選したことを管理するフラグ(0または1の値をとる)であり、AT当せんフラグ=0はATに当選していないことを、AT当せんフラグ=1はATに当選していることを示す(図18も参照)。
遊技モード1は、主に、区間種別番号=1となったが、AT当選していないときに滞在する「チャンス」とも称される遊技状態である。遊技モード1中において、条件Q5が充足されたことを契機として遊技モード0に移行され、条件Q8が充足されたことを契機として遊技モード3に移行されるようになっている。なお、条件Q5に含まれるチャンスゲーム数カウンタは、遊技モード1に滞在するゲーム数を管理する番号(0~30の値をとる)であり、遊技モード1に移行した際に30にセットされ、以降毎ゲーム1ずつ減算される(図18も参照)。また、条件Q6~Q8に含まれる1種BB当せん当該フラグは、当該ゲームにおける役抽選においてBB当選したか否かを管理するフラグ(0または1の値をとる)であり、1種BB当せん当該フラグ=0は当該ゲームでBB当選していないことを、1種BB当せん当該フラグ=1は当該ゲームでBB当選していることを示す(図18も参照)。
遊技モード2は、主に、区間種別番号=1となりAT当選もしているが、BB当選していないときに滞在する「AT当選後1」とも称される遊技状態である。遊技モード2中において、条件Q9が充足されたことを契機として遊技モード3に移行されるようになっている。
遊技モード3は、主に、AT当選している状態で、BB当選したことを契機として移行されるATの遊技状態である。この遊技モード3中において、後述の押しナビが実行されるため、遊技者にとって非常に有利な遊技状態となる。遊技モード3中において、条件Q11が充足されたことを契機として遊技モード0に移行され、条件Q11が充足されたことを契機として遊技モード7に移行されるようになっている。なお、条件Q11、Q12に含まれるベル回数カウンタは、AT中での押しナビ(入賞ナビ)の実行可能回数(「ベル回数」とも称する)を管理するカウンタ(0~134の値をとる)であり、ベル回数カウンタの値が1以上のときに入賞ナビが実行可能となる(図18も参照)。また、セブン番号は、ATの種別(赤セブンまたは金セブン)を管理する番号であり、セブン番号=1は赤セブン、セブン番号=2は金セブンを示す(図18も参照)。セブンカウンタは、赤セブンのストック数を管理するカウンタ(0~26の値をとる)であり、累積カウンタは、1回の有利区間での遊技メダルの獲得数(差枚数)を管理するカウンタ(0~2412の値をとる)であり、到達フラグは、遊技メダルの獲得数(差枚数)の上限到達を調整するためのフラグ(0または1の値をとる)である(図18も参照)。
遊技モード6は、主に、区間種別番号=1で、AT当選していない状態でのBB内部中に滞在する「チャンス時内部」とも称される遊技状態である。遊技モード6中において、条件Q10が充足されたことを契機として遊技モード1に移行されるようになっている。
遊技モード7は、主に、1回のAT終了後に、到達フラグ=0の場合に滞在する「AT後内部」とも称される遊技状態である。遊技モード7中において、条件Q10が充足されたことを契機として遊技モード4に移行されるようになっている。
遊技モード4は、主に、遊技モード7においてBB成立した場合にその後滞在する「AT後」とも称される遊技状態である。遊技モード4中において、条件Q7が充足されたことを契機として遊技モード5に移行され、条件Q8が充足されたことを契機として遊技モード3に移行され、条件Q13が充足されたことを契機として遊技モード0に移行され、条件Q14が充足されたことを契機として遊技モード7に移行されるようになっている。なお、条件Q13、Q14に含まれるAT周期カウンタは、AT中の滞在周期を管理するカウンタ(0~3の値をとる)である。
遊技モード5は、主に、遊技モード4においてAT当選した場合にその後滞在する「AT当選後2」とも称される遊技状態である。遊技モード5中において、条件Q9が充足されたことを契機として遊技モード3に移行されるようになっている。
遊技モード1~7のいずれかに滞在中に、条件Q15が充足されたことを契機として遊技モード0に移行されるようになっている。なお、条件Q15に含まれる有利区間クリアカウンタは、有利区間に連続滞在しているゲーム数を管理するカウンタ(0~1500の値をとる)であり、通常区間から有利区間に移行した際に1500にセットされ、有利区間でゲームを消化するごとに1減算される(図18も参照)。また、純増カウンタは、有利区間中の獲得数(差枚数)を管理するカウンタ(0~2412の値をとる)であり、通常区間から有利区間に移行したときに0にセットされ、以降、獲得数に応じて更新される(図18も参照)。
上述の8個の遊技モード0~7は、通常区間に属する遊技モード(遊技モード0)と、有利区間に属する遊技モード(遊技モード1~7)とに分けられる。通常区間は、押しナビ(入賞ナビ、RPナビ及び目押しナビ)を行わない期間であり、押し順を判別できる情報(条件装置番号や指示番号等の情報)を主制御手段側から副制御手段側に送信しない期間でもある。また、通常区間は、有利区間への移行の可否を決定するための抽選(例えば、有利区間移行抽せん)を行うことができる期間でもある。
有利区間は、押しナビを行うことができる期間であり、押し順を判別できる情報を主制御手段側から副制御手段側に送信してもよい期間でもある。また、有利区間は、有利区間の性能等を変更する抽選(例えば、ATモード抽選)や有利区間中のATゲーム数を上乗せする処理(例えば、セブンストック1抽選、セブンストック2抽選)等を行うことができる期間でもある。さらに、有利区間では、有利区間中であることを遊技者に報知するための区間表示器(例えば、払出数表示ランプ46jのうち、7セグメントランプ以外のDPセグメントランプ(「有利区間ランプ」とも称する)を点灯する。有利区間に滞在中は、少なくとも1回は入賞ナビを行うようにしてもよい(この場合は、入賞ナビを1回も行っていないのであれば、通常区間へ移行することはできないようにしてもよい)。
また、有利区間に連続滞在できる期間には、上限(1500ゲーム)が設けられている。さらに、上限に達して有利区間を終了するときは、有利区間に関連する情報(例えば、AT当せんフラグ、セブンストック数カウンタの値等の情報)は、全てクリアされる。なお、上限に達して有利区間を終了するときは、有利区間の滞在中に1回も入賞ナビが行われていなくてもよい。また、有利区間への移行の可否を決定するための抽選、有利区間の性能等を変更する抽選を、役決定結果(条件装置)に基づいて行う場合は、設定差を設けていない役決定結果に限って行うようにしてもよいし、特に、有利区間の性能等を変更する抽選は、役決定結果以外の条件に基づいて行うようにしてもよい。そして、その際は、設定値を参照することなく行うようにしてもよい。
本実施形態では、有利区間に連続滞在しているゲーム数を把握するための有利区間クリアカウンタを設け、通常区間から有利区間に移行した際に、この有利区間クリアカウンタの値を「1500」にセットする。そして、有利区間でゲームを消化するごとに有利区間クリアカウンタの値を1減算し、カウンタの値が「0」となると通常区間に強制的に移行するようにしている。また、有利区間クリアカウンタの値が「0」となる前に有利区間から通常区間に移行した場合は、有利区間クリアカウンタの値をクリア(「0」にセット)し、再び通常区間から有利区間に移行した際に、有利区間クリアカウンタの値を「1500」にリセットする。
また、有利区間中での遊技メダルの獲得数(差枚数)を計数する純増カウンタも備えている。この純増カウンタは、有利区間の開始時にそのカウンタ値を「0」にセットし(有利区間の終了時に「0」にセットしてもよい)、以降毎遊技、遊技の結果に応じてカウンタ値を更新する。更新では、差枚数が0を下回る場合は、カウンタ値を「0」となるよう補正し、差枚数が正値となる場合はそのまま累積して更新する(このような補正を行わないようにしてもよい)。そして、累積した差枚数が2400枚を超えると有利区間を終了して通常区間に移行するようになっている。なお、累積カウンタは、機能的には、純増カウンタと同じ計数を行うカウンタである。制御処理中に遊技メダルの獲得数(差枚数)を確認する場合、処理内容に応じて累積カウンタの値を参照するときと、純増カウンタの値を確認するときがある。
さらに、有利区間中での遊技メダルの獲得数(差枚数)に関連した計数を行うカウンタとして、補正カウンタも備えている。この補正カウンタは、純増カウンタ(累積カウンタ)の値に、赤セブンや金セブン等のATストック数やベル回数カウンタの値を加味して算出される、1回の有利区間中に獲得することが可能と予想される遊技メダルの獲得数(「獲得予想数」、「獲得可能予想数」とも称する)を計数するカウンタ(0~2101の値をとる)である。そして、補正カウンタの値(獲得予想数)が所定値(2100)を超えると、それを契機として、所定のタイミングで有利区間を終了して通常区間に移行する場合があるようにしている。
このような構成とすることにより、有利区間の終了時期を遊技者に分かり難くすることができる。例えば、有利区間クリアカウンタの値または純増カウンタの値のみで、有利区間の終了時期を決める場合、それらの値を遊技者に表示しておくと、遊技者はそれらを確認することにより、有利区間の終了時期を容易に把握することができる。しかし、補正カンタを備えた場合、有利区間クリアカウンタや純増カウンタの値の値が上限値に達していないにも関わらず、補正カウンタの値が所定値に達したことにより、有利区間が終了することが起きる。そのため、有利区間の終了時期が分かり難くなり、遊技の興趣を向上させることができる。また、補正カウンタにおける所定値(2100)を純増カウンタにおける上限値(2400)よりも小さい値に設定することにより、AT中に有利区間が終了する可能性を低減することも可能となる。例えば、AT中に補正カウンタの値(獲得予想数)が所定値(2100)を超えた場合、そのATの終了後に次のATも実行可能とすると、次のATの実行中に純増カウンタが上限値(2400)を超えて有利区間が終了してしまう可能性が高くなる。AT中に有利区間が終了してしまうと、遊技者が落胆する虞があるが、補正カウンタの値(獲得予想数)が所定値(2100)を超えたより有利区間を終了するようにすれば、このような事態が起きることを回避することができる。
上記遊技モード0~7では、種々の抽選が行われる。図19~図25にそれらの抽選について纏めてあるので、ここで、簡単に説明する。図19(A)に示す有利区間移行抽せんは、有利区間へ移行するか否かを決める抽選であり、条件装置グループA番号(条件装置グループ番号については後述する)に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各条件装置グループA番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図19(B)に示すチャンスモード1抽せんは、チャンスモード番号(チャンス(遊技モード1)中での抽選での当たり易さを管理する番号)を決める抽選であり、条件装置グループH番号に基づいて、チャンスモード番号0~4のいずれかを選出する。各条件装置グループH番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図19(C)に示すチャンスモード2抽せん-1は、チャンス(遊技モード1)中でのBB作動中において、チャンスモード番号を決める抽選であり、条件装置グループD番号に基づいて、チャンスモード番号0~4のいずれか(実際には0または4)を選出する。各条件装置グループD番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図19(D)に示すチャンスモード2抽せん-2は、チャンス(遊技モード1)中でのBB非作動中において、チャンスモード番号を決める抽選であり、条件装置グループB番号に基づいて、チャンスモード番号0~4のいずれか(実際には0または4)を選出する。各条件装置グループB番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図19(E)に示すチャンスモード3抽せんは、チャンス(遊技モード1)中の滞在周期の終了時に、チャンスモード番号を新たに決める抽選であり、現在のチャンスモード番号1~3(0の場合は抽選しない)に基づいて、新たなチャンスモード番号0~4のいずれか(実際には0または4)を選出する。各チャンスモード番号に対応する当選値数は図示のとおりである。なお、チャンスモード番号4は、AT当選であることを示している。図19(B)~(E)の各チャンスモード抽せんのことを総称して、AT抽せんとも称する。
図20(A)に示すチャンスゲーム数抽せんは、チャンスモード1抽せんにおいてチャンスモード番号1~3のいずれかが選出されたとき(「チャンスモード当選時」とも称する)に、チャンス(遊技モード1)に滞在するゲーム数を決める抽選であり、選出されたチャンスモード番号1~3に基づいて、ゲーム数0,10,20,30のいずれかを選出する。各チャンスモード番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図20(B)に示すチャンス周期抽せんは、チャンスモード当選時に周期回数を決める抽選であり、チャンスモード1抽せんにおいて選出されたチャンスモード番号1~3に基づいて、周期数0~4のいずれかを選出する。各チャンスモード番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図20(C)に示すEX1モード抽せんは、AT当選後の上乗せモード番号(AT中のストック上乗せ状態を管理する番号)を決める抽選であり、条件装置グループF番号に基づいて、上乗せモード番号0~2のいずれか(実際には1または2)を選出する。各条件装置グループF番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図20(D)に示すEX2モード抽せんは、EX1モード抽せんと同じくAT当選後の上乗せモード番号を決めるため、特に、遊技モード2または5に滞在中に行われる抽選であり、条件装置グループF番号に基づいて、上乗せモード番号0~2のいずれか(実際には0または2)を選出する。各条件装置グループF番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図20(E)に示すATモード抽せん-1は、AT当選時に次回のATモード番号(AT中における抽選での当たり易さを管理する番号)を決めるため、特に、遊技モード0~2の滞在中に行われる抽選であり、条件装置グループJ番号に基づいて、ATモード番号0~5のいずれかを選出する。各条件装置グループJ番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図20(F)に示すATモード抽せん-2は、ATモード抽せん-1と同じくAT当選時に次回のATモード番号(AT中における抽選での当たり易さを管理する番号)を決めるため、特に、遊技モード3~5の滞在中に行われる抽選であり、条件装置グループJ番号に基づいて、ATモード番号0~5のいずれかを選出する。各条件装置グループJ番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図20(G)に示すATモード抽せん-3は、ATモード抽せん-1,2と同じくAT当選時に次回のATモード番号(AT中における抽選での当たり易さを管理する番号)を決めるため、特に、全回胴停止後(「全停後」とも称する)に行われる抽選であり、条件装置グループJ番号に基づいて、ATモード番号0~5のいずれかを選出する。各条件装置グループJ番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図21(A)に示すセブン1抽せんは、ATの種別(赤セブンまたは金セブン)を決めるため、特に、遊技モード1または4滞在中と全停後に行われる抽選であり、条件装置グループF番号に基づいて、セブン番号0~2のいずれかを選出する。各条件装置グループF番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図21(B)に示すセブン2抽せんは、セブン1抽せんと同じく、ATの種別を決めるため、特に、遊技モード2または5滞在中に行われる抽選であり、条件装置グループF番号に基づいて、セブン番号0~2のいずれかを選出する。各条件装置グループF番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図21(C)に示すATモード書換抽せんは、AT終了後にATモード番号を書き換える抽選であり、有利区間クリアカウンタの値(300未満か300以上か)に基づいて、ATモード番号0~5のいずれかを選出する。各有利区間クリアカウンタの値に対応する当選値数は図示のとおりである。
図21(D)に示すセブンループ抽せんは、赤セブンを継続するか否かを決める抽選であり、ループ番号(赤セブンの継続率を管理する番号)に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各ループ番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図21(E)に示す金セブンループ抽せんは、金セブンを継続するか否かを決める抽選であり、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。当選(1)およびハズレ(0)に割り当てた当選値数は図示のとおりである。
図21(F)に示す金セブンループ書換抽せんは、金セブンの継続率を書き換えるための抽選であり、条件装置グループE番号に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各条件装置グループE番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図21(G)に示す上乗せモード抽せんは、AT中に上乗せモード番号を決める抽選であり、上乗せモード番号0~2のいずれか(実際には1または2)を選出する。各上乗せモード番号に割り当てた当選値数は図示のとおりである。
図22(A)に示すベル回数切替抽せんは、ベル回数を書き替えるための抽選であり、ベル回数カウンタの値に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各ベル回数カウンタの値に対応する当選値数は図示のとおりである。
図22(B)に示すセブンストック1抽せんは、ATストック数を加算するか否かを決める抽選であり、条件装置グループC番号に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各条件装置グループC番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図22(C)に示すセブンストック2抽せんは、セブンストック1抽せんと同じく、ATストック数を加算するか否かを決める抽選であり、条件装置グループE番号に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各条件装置グループE番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図22(D)に示す演出レバーウェイト抽せんは、フリーズとしてのフェイクウェイトを行うか否かを決める抽選であり、条件装置グループJ番号に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各条件装置グループJ番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図23(A)に示すAT周期抽せん-1は、AT終了時に、AT中の滞在周期回数(遊技モード3から遊技モード7,4を経由して遊技モード3に戻るまでに必要なBB作動の回数)を決めるため、特に、ATモード番号が1または2のときに行われる抽選であり、ベル回数カウンタの値に基づいて、滞在周期回数0~3(実際には1~3)のいずれかを選出する。各ベル回数カウンタの値に対応する当選値数は図示のとおりである。
図23(B)に示すAT周期抽せん-2は、AT周期抽せん-1と同じく、AT終了時に、AT中の滞在周期回数を決めるため、特に、ATモード番号が3または4のときに行われる抽選であり、ベル回数カウンタの値に基づいて、滞在周期回数0~3(実際には1~3)のいずれかを選出する。各ベル回数カウンタの値に対応する当選値数は図示のとおりである。
図23(C)に示す引き戻し1抽せん-1は、AT終了後に、再びAT当選するか否かを決めるため、特に、ATモード番号が1~3のときに行われる抽選であり、条件装置グループC番号に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各条件装置グループC番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図23(D)に示す引き戻し1抽せん-2は、引き戻し1抽せん-1と同じく、AT終了後に、再びAT当選するか否かを決めるため、特に、ATモード番号が4のときに行われる抽選であり、条件装置グループC番号に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各条件装置グループC番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図24(A)に示す引き戻し1抽せん-3は、引き戻し1抽せん-1,2と同じく、AT終了後に、再びAT当選するか否かを決めるため、特に、ATモード番号が5のときに行われる抽選であり、条件装置グループC番号に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各条件装置グループC番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図24(B)に示す引き戻し2抽せんは、AT中の滞在周期回数が0となった後に、再びAT当選するか否かを決める抽選であり、ATモード番号に基づいて、当選(1)またはハズレ(0)のいずれかを選出する。各ATモード番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図24(C)に示すAT周期優遇ゲーム数抽せんは、AT終了後に、所定の優遇状態に設定されるゲーム数(「優遇状態ゲーム数」とも称する)を決める抽選であり、ATモード番号に基づいて、優遇状態ゲーム数0,10,20,30のいずれかを選出する。各ATモード番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図25(A)に示すセブンテーブル1抽せんは、セブンテーブル番号(赤セブン中の継続率を決めるテーブルを管理する番号)を決める抽選であり、ATモード番号に基づいて、セブンテーブル番号0~15のいずれかを選出する。各ATモード番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図25(B)に示すセブンテーブル1抽せんは、セブンテーブル1抽せんと同じく、セブンテーブル番号を決める抽選であり、条件装置グループG番号に基づいて、セブンテーブル番号0~15のいずれかを選出する。各条件装置グループG番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図26(A)に示すベル回数1抽せん-1は、ベル回数を決めるため、特に、遊技モードが0~2のときに行われる1回目用の抽選であり、CUランク番号(カウントアップのし易さを管理する番号)に基づいて、ベル回数0~4,6,10,11,20のいずれかを選出する。各CUランク番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図26(B)に示すベル回数1抽せん-2は、ベル回数1抽せん-1と同じく、ベル回数を決めるため、特に、遊技モードが4または5のときに行われる1回目用の抽選であり、CUランク番号に基づいて、ベル回数0~4,6,10,11,20のいずれかを選出する。各CUランク番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図26(C)に示すベル回数2抽せんは、ベル回数を決めるために行われる2回目以降用の抽選であり、CUランク番号に基づいて、ベル回数0~4,6,10,11,20のいずれかを選出する。各CUランク番号に対応する当選値数は図示のとおりである。
図26(D)に示すベル回数3抽せんは、ベル回数2抽せんと同じく、ベル回数を決めるために行われる2回目以降用の抽選であり、ベル回数0~4,6,10,11,20のいずれかを選出する。各ベル回数に割り当てた当選値数は図示のとおりである。
図15に戻り、乱数発生・取込手段117は、上述のCPU61、クロックパルス発生器64、分周器65、乱数発生器66、乱数取込回路67で構成され、各種抽選に用いられる乱数を発生させ、取り込む。本実施形態では、最大で「0~65535」までの数値範囲の乱数列を発生可能な4個(4ch:chは「チャンネル」の略)の16ビット乱数手段と、最大で「0~255」までの数値範囲の乱数列を発生可能な4個(4ch)の8ビット乱数手段を有しており、それぞれが独立して乱数列を発生させることが可能となっている。これらの16ビット乱数手段または8ビット乱数手段が発生する乱数は、クロックパルス発生器64が発生するクロック信号に基づいて更新されるため、ハードウエア乱数(ハード乱数)とも称される。なお、図示はしていないが本実施形態では、乱数発生・取込手段118とは別の乱数発生手段を備えている。この乱数発生手段は、上述のCPU61、RAM63で構成され、役決定等に用いられる乱数として、所定の数値範囲の乱数列を発生可能な乱数手段を有している。この乱数は、プログラムに基づいて更新されるため、ソフトウエア乱数(ソフト乱数)とも称される。
(遊技進行管理手段130を構成する各手段)
受容メダル管理手段131は、メダル投入口21から投入された遊技メダル(「投入遊技メダル」とも称する)のうち実際に受け入れられた遊技メダル(受入通路に導かれて投入メダルセンサ28bにより検出された遊技メダルであり、「受容遊技メダル」とも称する)を、直接ベットされる遊技メダルとするのか、クレジットされる遊技メダルとするのかを制御するように構成されている。本実施形態では、ベット数が最大ベット許容数(遊技を実行するのに必要となるベット数(規定数「3」))に達していない場合には、受容遊技メダルを直接ベットされる遊技メダルとし、ベット数が最大ベット許容数に達しており、クレジット数が最大クレジット許容数(例えば「50」)に達していない場合には、受容遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとするように構成されている。
また、受容メダル管理手段131は、再遊技作動状態に設定された遊技において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、前回の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行うように構成されている。再遊技作動状態であっても、クレジット数が最大クレジット許容数に達していない場合には、投入された遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとして受け入れる(受け入れないようにしてもよい)。ベット数が最大ベット許容数に達しており、かつクレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、投入された遊技メダルは受け入れられずに返却されるようになっている。
役決定手段132は、スタートレバー25が操作されたこと(スタートレバー25の操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、予め設定された役決定確率(抽選置数)に基づき複数の役決定結果(条件装置)の中から少なくとも1つの役決定結果を選出するための役決定処理(内部抽せん)を行うように構成されている。この役決定処理は、上述の16ビット乱数手段が発生する乱数を用いて行われる。具体的には、スタートレバー25が操作されたことを契機として、16ビット乱数手段が発生した乱数を取り込む。そして、役決定処理を行う際に、取り込んだ乱数を読み出し、その読み出した乱数に所定のソフト乱数を加算し、加算後の乱数を用いて、条件装置を選出するように構成されている。所定のソフト乱数を加算せず、読み出した乱数を用いて、条件装置を選出するようにしてもよい。
役決定処理は、予め設定された所定の役決定テーブル(図示略)を参照して行われる。役決定テーブルは、各条件装置に対応した抽選置数データが設定値別に、ROM62内の所定の記憶領域(複数のアドレス)に記憶された構成のものとなっている。役決定処理において、1つまたは複数の条件装置が選出されると、選出された条件装置に対応した遊技役が当該遊技における成立許容役となる。選出された条件装置(当選役)の情報はRAM63の所定の記憶領域に記憶されるが、1つの遊技において記憶された当選項目の情報が、小役や再遊技役の当選に関する情報である場合は、これら小役、再遊技役の成立の有無に拘わらず、当該遊技の終了後にクリア(「0」にリセット)される。一方、BB役の当選に関する情報は、BB役が当選しても成立しなかった場合、当該BB役が成立するまでクリアされずに記憶保持される。
演出グループ番号決定手段133は、役決定処理により選出された条件装置に対して演出グループ番号を対応付ける処理を行うように構成されている。本実施形態では、図27に示すように、ボーナス条件装置に対しては演出グループAグループ番号(0または1)を対応付け、入賞再遊技条件装置に対しては演出グループBグループ番号(0~29)を対応付けている。例えば、図27(A)に示すように、1種BB-A条件装置および1種BB-B条件装置には、演出グループAグループ番号1を共通で対応付けている。また、図27(B)に示すように、押し順の違いによって遊技上の有利、不利(出玉への影響)が生じたり、遊技メダルの払出数(獲得数)に差が生じたりする、入賞-A1~A12条件装置には演出グループBグループ番号13を共通で対応付けており、入賞-B1~B12条件装置には演出グループBグループ番号14を共通で対応付けている。
これに対し、押し順の違いによって遊技上の有利、不利に影響しない(出玉への影響がない)再遊技役の当選に対応する再遊技-A~L条件装置や、押し順の違いによって遊技メダルの払出数(獲得数)に差が生じないかあるいは獲得し得る遊技メダル数自体が少ない(例えば、ベットの規定数以下)の小役(入賞役)の当選に対応する入賞再遊技条件装置については、個々の条件装置に対して異なる演出グループB番号を対応付けている。
図15に戻り、リール制御手段134は、スタートレバー25が操作されたこと(スタートレバー25の操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、最小遊技時間が経過していることを確認した後、リール3a~3cを回転開始させ、回転開始させた全リールが定速回転状態となった後、ストップスイッチ26a,26b,26cが順次操作されたこと(ストップスイッチ26a~26cの各操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、対応する各リール3a~3cを順次回転停止させるように構成されている。
各リール3a~3cの回転停止制御は、役決定処理により選出された役決定結果に応じて設定(セット)される各停止テーブル(図示略)に基づき、ストップスイッチ26a~26cの操作態様(押し順や操作タイミング等)に応じて行われる。各リール3a~3cは、ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたタイミングから、各リール3a~3cが所定の停止許容時間(例えば190ミリ秒)以内に停止するように(本実施形態では、最大滑りコマ数5コマの範囲内で)行われる。
すなわち、役決定処理の結果、所定の遊技役が成立許容役として選出されている場合、停止許容時間の範囲内において可能な限り、その選出された遊技役の対応図柄が有効ライン29上に停止表示されるように、ハズレの場合には、いずれの遊技役の対応図柄も有効ライン29上に停止表示されないように、リール3a~3cの停止制御がなされるようになっている。なお、特別役の当選持越し中に再遊技役または小役が当選する場合や、特別役と再遊技役または小役が重複当選する場合を設ける場合には、再遊技役、特別役、小役の順に優先して成立させる再遊技役優先(特別役よりも小役の優先順位を高くしてもよい)のリール回転停止制御を行ってもよい。
停止表示図柄判定手段135は、ストップスイッチ26a~26cが操作されたタイミングに基づき、リール3a~3cにより停止表示された図柄がどの図柄であるかを判定するとともに、有効ライン29上に停止表示されたと判定した図柄の組合せ(実際に停止表示された図柄組合せとは異なっていてもよい)に基づき、遊技役が成立しているかどうかを判定するように構成されている。
払出メダル管理手段136は、小役が成立した場合に成立した小役に応じた数の遊技メダルを、クレジット数が最大クレジット許容数に達していない場合には、クレジット数に加算する貯留加算払出しにより、クレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、ホッパー駆動回路52を介してホッパー50を駆動させる実払出しにより、払い出すようになっている。また、払出メダル管理手段136は、清算操作(清算スイッチ24の押圧操作)が有効に受け付けられた場合に、ベットされていた数の遊技メダルまたはクレジットされていた数の遊技メダルを、ホッパー50を駆動させて払い戻すようになっている。
ブロッカ制御手段137は、上述のブロッカ48を制御するためのブロッカ信号を出力して、ブロッカ48をON状態(遊技メダル受入可能状態)とOFF状態(遊技メダル受入不可状態)との間で切り替えるように構成されている。なお、ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却される。ただし、遊技メダルが投入されたことは、投入メダルセンサ28aにより検出されるようになっている。
表示用ランプ制御手段138は、上述の各種表示用ランプ(MAX-BET表示ランプ46a、BETランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、CREランプ46h、払出数表示ランプ46j)の点灯や消灯等に関する制御を、表示用ランプ制御回路47を介して行うように構成されている。なお、払出数表示ランプ46jをメイン側押し順報知器として機能させる場合は、押し順管理手段139により払出数表示ランプ46jの制御が行われる。
押し順管理手段139は、役決定処理により選出された役決定結果(条件装置)に応じて、報知する押し順に対応した指示番号(0~6のいずれか)を選出するようになっている。指示番号0は、押し順を報知しないときに選出されるもので、指示番号1~6は、押し順を報知したいときに選出されるものである。本実施形態では、指示番号1を「左中右」、指示番号2を「左右中」、指示番号3を「中左右」、指示番号4を「中右左」、指示番号5を「右左中」、指示番号6を「右中左」の各押し順に対応付けている。
また、押し順管理手段139は、払出数表示ランプ46jをメイン側押し順報知器として機能させ、選出した指示番号を報知させることにより押しナビ(メイン側押しナビ)を行うようにも構成されている。この押しナビは、払出数表示ランプ46jに設けられた2つの7セグメントランプ(以下「7セグ」と略記することがある)を用いて、ナビ番号を報知する。例えば、左の7セグに「=」を表示し、右の7セグに指示番号の数値(例えば、指示番号2であれば「2」)を表示する。左の7セグに表示する「=」は、払出数表示ランプ46jにおいて払出数を表示しているときと区別するためのものである。ナビ番号0が選出された場合には、払出数表示ランプ46jによる表示は行わないようにしているが、別の態様として、左の7セグに「=」を右の7セグに「0」を表示してもよいし、左の7セグと右の7セグとの両方に「0」を表示してもよいし、左右の7セグの一方のみに「0」を表示してもよい。
条件装置グループ番号決定手段140は、演出グループ番号決定手段133により決定された演出グループAグループ番号および演出グループBグループ番号に応じて、各種抽選において当選値を選出するために用いられる条件装置グループ番号を決定するように構成されている。具体的には、条件装置グループ番号を、条件装置グループA番号から条件装置グループJ番号までの10種類に分けるとともに、演出グループAグループ番号と演出グループBグループ番号との各組合せについて、それぞれ、条件装置グループA番号から条件装置グループJ番号までの各番号値を予め対応付けている。具体的な対応付けは、図28に示すとおりである。例えば、演出グループAグループ番号1および演出グループBグループ番号0の組合せについては、条件装置グループA番号1、条件装置グループB番号2、条件装置グループC番号2、条件装置グループD番号0、条件装置グループE番号0、条件装置グループF番号1、条件装置グループG番号0、条件装置グループH番号1、条件装置グループI番号0、条件装置グループJ番号1をそれぞれ対応付けているという具合である。なお、図28の表中の備考欄には、演出グループAグループ番号と演出グループBグループ番号との各組合せの内容を表す略称を記載している。
(メイン通信制御手段150を構成する各手段)
制御コマンド送信手段151は、遊技に関する各種の情報を含む制御コマンドを、所定のタイミングで送信するように構成されている。例えば、スタートレバー25が操作される前に送信する制御コマンドとしては、どの遊技モードに設定されているかのかを示す情報を含む制御コマンド(「遊技モードコマンド」とも称する)、どのRT状態に設定されているかのかを示す情報を含む制御コマンド(「RTコマンド」とも称する)、再遊技の作動状態を示す情報を含む制御コマンド(「作動状態コマンド」とも称する)がある。また、スタートレバー25が操作されたことを契機として送信する制御コマンドとしては、例えば、指示番号の情報を含む制御コマンド(「指示番号コマンド」とも称する)、演出グループ番号(演出グループA番号および演出グループB番号)の情報を含む制御コマンド(「演出グループ番号コマンド」とも称する)がある。この他に、設定値の情報を含む制御コマンド、ベル回数カウンタなど各種カウンタの値の情報を含む制御コマンド、副制御手段において実行する演出内容を指示する情報を含む制御コマンドや、後述のボーナス遊技で送信する情報を含む制御コマンド等を、スタートレバー25が操作される前や、スタートレバー25が操作されたことを契機として、またはその他を契機として送信するようにしてもよい。
また、制御コマンド送信手段151は、最小遊技時間の経過が確認されたことを契機として、全リールが回転開始するよりも前に、全リールが回転開始することを示す情報を含む制御コマンド(「全回胴回転開始コマンド」とも称する)を送信する。さらに、第一停止操作(1番目のリールを停止させるためのストップスイッチの操作)を受け付けたことを契機として、第一停止操作を受け付けたことを示す情報を含む制御コマンド(「第一停止受付コマンド」とも称する)を送信するとともに、第一回胴停止(第一停止操作に対応するリールの停止)を契機として、第一回胴停止の情報を含む制御コマンド(「第一停止コマンド」とも称する)を送信する。同様に、第二停止操作(2番目のリールを停止させるためのストップスイッチの操作)を受け付けたことを契機として、第二停止操作を受け付けたことを示す情報を含む制御コマンド(「第二停止受付コマンド」とも称する)を送信するとともに、第二回胴停止(第二停止操作に対応するリールの停止)を契機として、第二回胴停止の情報を含む制御コマンド(「第二停止コマンド」とも称する)を送信する。同じく、第三停止操作(3番目のリールを停止させるためのストップスイッチの操作)を受け付けたことを契機として、第三停止操作を受け付けたことを示す情報を含む制御コマンド(「第三停止受付コマンド」とも称する)を送信するとともに、第三回胴停止(第三停止操作に対応するリールの停止)を契機として、第三回胴停止の情報を含む制御コマンド(「第三停止コマンド」とも称する)を送信する。さらに、停止図柄判定をする前に、全回胴停止の情報を含む制御コマンド(「全停止コマンド」とも称する)、停止図柄判定した後に、遊技メダルの払出数の情報を含む制御コマンド(「払出数コマンド」とも称する)を送信する。また、全回胴停止後の所定のタイミングで、役決定結果(ボーナス条件装置および入賞再遊技条件装置)の情報を含む制御コマンド(「役決定結果コマンド」とも称する)を送信する。主制御手段100と副制御手段200(サブメイン制御手段200A)との間の通信は、前者から後者への一方向のみ可能となっている。
外端信号送信手段152は、所定の遊技状態となったときに、データカウンタやホールコンピュータ等の外部機器に対し外端信号を送信するように構成されている。本実施形態では、有利区間の遊技モード3に滞在中で、入賞-A1~A12条件装置または入賞-B1~B12条件装置が選出されたときに、15枚の遊技メダルが払い出されることが2回(連続で)起きるという状況が発生したときに、外端信号を出力するようにしている。そのような状況は、BB内部中のときであっても、BB内部中ではないとき(BB非内部中)であっても発生し得る。仮に、BB内部中においてこのような状況が生じた場合のみ外端信号を出力するよう構成すると、外端信号が出力されたことによって、BB内部中であることが判別可能となる。これに対し、本実施形態では、BB内部中であってもBB非内部中であっても、上述の状況が発生した場合は、外端信号を出力するようにしている。そのため、外端信号が出力されても、そのことによって、BB内部中であるかどうかを確実に判別することは困難となっている。ただし、BB非内部中において15枚の遊技メダルが払い出される可能性は、BB内部中と比較してかなり低くなっている。したがって、外端信号が出力された場合、それがBB内部中において出力された可能性は高くなる。そのため、外端信号が出力された回数を外部機器等により遊技者が確認し、その回数を遊技者が、BB内部中に移行した回数と判断したとしても、その判断が実情と大きく乖離することはない(外端信号をBB内部中となったことを示す信号と捉えた場合の信頼性を確保することができる)。
副制御手段200は、主にランプ演出、画像演出及び音声演出の管理(指示)を行うサブメイン制御手段(「第1副制御手段」とも称する)200Aと、主に画像演出及び音声演出を制御(実行)するサブサブ制御手段(「第2副制御手段」とも称する)200Bとを備えて構成される。
サブメイン制御手段200Aは、大別すると、演出管理手段210とサブメイン通信制御手段230とを備えている。演出管理手段210は、ゲーム演出管理手段211、報知演出管理手段212及びランプ演出制御手段213を備えており、サブメイン通信制御手段230は、制御コマンド受信手段231、演出コマンド送信手段232及び状態コマンド受信手段233を備えている。なお、サブメイン制御手段200Aにおける上述の各手段は、図2に示すサブメイン制御基板70A上に配されたサブメインCPU71、ROM72、RAM73、電子回路等のハードウエア及びROM72に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
(演出管理手段210を構成する各手段)
ゲーム演出管理手段211は、主に遊技の興趣向上や遊技性を高める目的で、サブサブ制御手段200Bにより実行される画像や音声による演出(「ゲーム演出」とも称する)の実行時期等を、主制御手段100からの制御コマンドに基づいて管理するように構成されている。ゲーム演出としては、例えば、連続演出や単発演出、アシスト演出等がある。
連続演出とは、複数の遊技期間に亘って連続する演出であり、主に画像表示装置11を用いて、一続きの物語となるような画像を複数の遊技期間に亘って表示するものや、所定の遊技モード(例えば、遊技モード5)に滞在中であることを象徴するような演出画像等を表示するものなどが挙げられる。なお、連続演出や次述する単発演出を行う際に、演出ランプ12,13a,13b,14a,14bや飾りランプ32a,32bを用いた演出を行ったり、スピーカ15a,15b,44a,44bを用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい。
単発演出とは、遊技の進行過程において特定の状況が生じた場合等に単発的に実行される演出である。例えば、各リールの回転時に、遊技役の当選期待度を暗示するような画像を、画像表示装置11により表示する演出などが挙げられる。また、主制御手段100においてATゲーム数(ベル回数)が加算されたことを契機として、加算されたATゲーム数の値(例えば「+10」等の文字)を、画像表示装置11の表示画面11a上に表示する演出も単発演出の例として挙げられる。
アシスト演出は、遊技者を支援するための演出で、本実施形態では、主に、主制御手段100からのナビ番号コマンドにより伝達されるナビ番号の情報に応じて、押しナビ演出が行われる。この押しナビ演出(サブ側押しナビ)は、画像表示装置11をサブ側押し順表示器として利用して、遊技者に対し、ナビ番号に応じた押し順(正解押し順)を表示画面11a上に表示する単発の演出である。本実施形態では、上述のRPナビに対応するRPナビ演出(サブ側RPナビ)と、入賞ナビに対応する入賞ナビ演出(サブ側入賞ナビ)と、目押しナビに対応する目押しナビ演出(サブ側目押しナビ)を実行するようになっている。
押し順を報知する押しナビ演出(RPナビ演出、入賞ナビ演出)の具体的態様としては、対応する押し順を示す数字を表示する態様(例えば、「左第一」の押し順の場合は、表示画面11aの左下部に「1」を表示し、「中左右」の押し順の場合は、表示画面11aの下部に押し順を示す数字を「2、1、3」の順番で左側から並べて報知する態様)が例として挙げられる。第一押し順から第三押し順までを表示する場合には、表示した第一押し順に従って遊技者が1番目のストップスイッチを操作した時点で第一押し順の表示を消し、表示した第二押し順に従って遊技者が2番目のストップスイッチを操作した時点で第二押し順の表示を消し、表示した第三押し順に従って遊技者が3番目のストップスイッチを操作した時点で第三押し順の表示を消すようにしてもよい。
また、表示した押し順とは異なる順番で遊技者がストップスイッチを操作した場合には、押しナビ演出を直ちに終了するようにしてもよい。さらに、押し順を表示する際には、「なか」という音声、「ひだり」という音声、及び「みぎ」という音声を、次に行うべき操作と対応付けてスピーカ15a,15b等から出力するようにしてもよい。さらに、演出ランプ13aを「左」、演出ランプ12を「中」、演出ランプ13bを「右」に対応させて、次に行うべき操作と対応付けて発光または点滅させるようにしてもよい。また、サブ側押しナビを行うための表示器を備えるようにしてもよい。例えば、表示窓Wの下に、7セグメントランプを横に3個並べて構成される表示器を設け、「右中左」の押し順の場合は、左側、中央、右側の各7セグメントランプに「3」、「2」、「1」の数字をそれぞれ表示することが挙げられる。
報知演出管理手段212は、主に遊技に関する情報を遊技者に報知する目的で、サブサブ制御手段200Bにより実行される画像や音声による演出(以下「報知演出」と称する)の実行時期等を、主制御手段100からの制御コマンドに基づいて管理するように構成されている。報知演出としては、例えば、エラーが発生したことを「エラー発生」というような文字情報で報知するエラー報知演出や、電源断復帰時に画像が準備中であることを「画像準備中」というような文字情報で報知する演出等が挙げられる。また、遊技者が過度に遊技に没頭すること(のめり込み)を防止するために、遊技者の注意を喚起させるための文字情報を含む画像(「注意喚起画像」とも称する)を表示する演出も報知演出の例として挙げられる。
ランプ演出制御手段213は、演出ランプ12,13a,13b,14a,14b、飾りランプ32a,32b、バックランプ38a~38dを用いた各種の照明演出を制御するように構成されている。また、後述の示唆演出も行うように構成されている。
(サブメイン通信制御手段230を構成する各手段)
制御コマンド受信手段231は、主制御手段100からの制御コマンドを受信し、RAM73等の所定の記憶領域(例えば、受信した制御コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
演出コマンド送信手段232は、主制御手段100からの制御コマンドに基づき、演出に関する各種の情報を含む演出コマンド(例えば、画像情報を含む演出コマンド等)をサブサブ制御手段200Bに送信するように構成されている。
状態コマンド受信手段233は、サブサブ制御手段200Bからの状態コマンド(例えば、演出コマンドの受信エラーが発生したという情報を含む状態コマンド等)を受信し、RAM73等の所定の記憶領域(例えば、受信した状態コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
以上のように構成されたサブメイン制御手段200Aに対し、サブサブ制御手段200Bは、大別すると、演出実行制御手段250とサブサブ通信制御手段270とを備えている。演出実行制御手段250は、ゲーム演出実行制御手段251と報知演出実行制御手段252を備えており、サブサブ通信制御手段270は、演出コマンド受信手段271と状態コマンド送信手段272を備えている。なお、サブサブ制御手段200Bにおける上述の各手段は、図2に示すサブサブ制御基板70B上に配されたサブサブCPU75、ROM76、RAM77、電子回路等のハードウエア及びROM76に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
(演出実行制御手段250を構成する各手段)
ゲーム演出実行制御手段251は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドに基づいて画像表示装置11やスピーカ15a,15b等を制御し、上述のゲーム演出を実行するように構成されている。
報知演出実行制御手段252は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドに基づいて画像表示装置11やスピーカ15a,15b等を制御し、上述の報知演出を実行するように構成されている。
(サブサブ通信制御手段270を構成する各手段)
演出コマンド受信手段271は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドを受信し、RAM77等の所定の記憶領域(例えば、受信した演出コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
状態コマンド送信手段272は、上述の状態コマンドをサブメイン制御手段200Aに送信するように構成されている。
上述した制御コマンド送信手段151からの制御コマンドの送信、演出コマンド送信手段232からの演出コマンドの送信、及び状態コマンド送信手段272からの状態コマンドの送信は、いずれもシリアル通信方式により行われる(パラレル通信方式で行うようにしてもよい)。また、各送信手段151,232,272は、それぞれ同様の構成を有しており、送信するコマンドを一時記憶する記憶領域としてのコマンドバッファ(「CB」とも称する)、送信するコマンドの書込みや読出し等の処理を行うコマンド処理部、及び、シリアル通信によりコマンドを送信するコマンド送信部を備えて構成される。
CBは、各々のアドレスによって区別される複数の記憶領域を有し、各々の記憶領域に1バイトのコマンドデータを記憶できるように構成されている。コマンド処理部は、送信するコマンドデータを生成し、それをCBの書込ポインタが示すアドレス領域に書き込むとともに、CBの読込ポインタが示すアドレス領域から以前に書き込まれたコマンドデータを読み出し、それをコマンド送信部のTDR(送信用データレジスタ)に書き込むように構成されている。コマンド送信部は、TDRに書き込まれたコマンドデータをTSR(送信シフトレジスタ)に移し、そこでシリアル変換して送信するように構成されている。
なお、パラレル通信方式で行う場合は、CBの読込ポインタが示すアドレス領域から、以前に書き込まれたコマンドデータを読み出し、そのコマンドデータを所定の出力ポート(副制御手段に送信するための出力ポート)に書き込むことで送信するように構成される。本実施形態における1つのコマンドは、通常、2バイト構成である(チェックサムは1バイト構成)。また、通信方式は調歩同期式(非同期式)であり、1ビットのストップビット、1ビットのパリティビット(偶数パリティ)を有している(通信方式やコマンド構成は適宜変更可)。
〈図柄表示領域に表示される図案〉
図29(A)に示すように、図柄表示領域DA1(図1も参照)には、表示図案GK1、表示図案GK2、表示図案GK3の3個の表示図案が表示されている。表示図案GK1は、背景部BK1の上に、「青バー」、「青バー」、「赤セブン」の3個の図柄が、左側からこの順に横方向に並んで配置された図案であり、表示図案GK2は、背景部BK2の上に、「黒バー」、「黒バー」、「赤セブン」の3個の図柄が、左側からこの順に横方向に並んで配置された図案である。表示図案GK3は、背景部BK2の上に、「・」、「・」、「赤セブン」の3個の図柄が、左側からこの順に横方向に並んで配置された図案である。
表示図案GK1は、BB役1の対応図柄「青バー・青バー・赤セブン」を表していることが遊技者に分かる図案となっており、表示図案GK2は、BB役2の対応図柄「黒バー・黒バー・赤セブン」を表していることが遊技者に分かる図案となっている。一方、表示図案GK3は、右側に「赤セブン」が位置する図柄組合せ、例えば、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せを遊技者に想起させる図案となっている。なお、表示図案GK3の背景部BK3は、図柄「赤セブン」の色(赤色)と同色または類似した色に着色されている。また、表示図案GK1の背景部BK1を、図柄「青バー」の色(青色)と同色または類似した色に着色してもよいし、表示図案GK2の背景部BK2を、図柄「黒バー」の色(黒色)と同色または類似した色に着色してもよい。表示図案GK3における図柄「赤セブン」に替えて、リール上に設けられていない図柄、例えば「☆」等の図柄を表示するようにしてもよい。
図29(B)に示すように、図柄表示領域DA2(図1も参照)には、3個の「赤セブン」の図柄が、横方向に並んで表示されており、これにより「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せを遊技者に意識させるようになっている。なお、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せは、RT2(BB作動中)でのみ成立する小役40の対応図柄となっている他、RT1(BB内部中)においては、所定の役決定結果(例えば、入賞-A1~A12条件装置または入賞-B1~B12条件装置)が選出されたときに、押し順、押し位置によって図柄「赤セブン」を引き込めた場合にハズレ図柄として表示されることがある図柄組合せとなっている。
〈示唆演出〉
図29(A)に示す図柄表示領域DA1の背面側には、不図示の複数の照明ランプ(「図案照明ランプ」とも称する)が所定の位置に配置されており、この図案照明ランプを点灯または点滅させることにより、表示図案GK1~GK3を背面側から照らして目立たせることができるようになっている。図案照明ランプの点灯および消灯は、副制御手段側で制御される。
本実施形態では、図案照明ランプを用いて示唆演出(示唆報知)が行われる。示唆演出とは、遊技者に目押しで狙わせる図柄組合せを示唆する演出であり、図30に示すように、示唆パターン1~4の4種類の示唆演出が行われる。示唆パターン1は、3個の表示図案GK1~GK3のうち、2個の表示図案GK1,GK2を、図案照明ランプによって背面側から照明して目立たせる示唆演出である。示唆パターン2は、3個の表示図案GK1~GK3のうち、表示図案GK3のみを、図案照明ランプによって背面側から照明して目立たせる示唆演出である。示唆パターン3は、3個の表示図案GK1~GK3のうち、表示図案GK1のみを、図案照明ランプによって背面側から照明して目立たせる示唆演出である。示唆パターン4は、3個の表示図案GK1~GK3のうち、表示図案GK2のみを、図案照明ランプによって背面側から照明して目立たせる示唆演出である。なお、図30において、枠線が1点鎖線で表示された図柄は、背面側から照明された状態であることを示している。
示唆パターン2の示唆演出は、基本的に、AT当選している状態でBB当選したときに行われる。具体的には、スタートレバーの操作時にAT当せんフラグ=1の情報と演出グループA番号1(BB役1またはBB役2が当選したことを示す)の情報(コマンド)を副制御手段が主制御手段から受信したことを契機として、示唆パターン2の示唆演出が行われる。示唆パターン2の示唆演出を行うことにより、図柄組合せ「赤セブン・赤セブン・赤セブン」を、「右第一」の押し順で(表示図案GK3では、図柄「赤セブン」が右側に配置されているため)狙うことを遊技者に促すことができる。この示唆演出により遊技者が図柄組合せ「赤セブン・赤セブン・赤セブン」を狙うことで、BB役1の対応図柄「青バー・青バー・赤セブン」およびBB役2の対応図柄「黒バー・黒バー・赤セブン」が揃わなくなり、これにより、BB内部中の状態でAT(遊技モード3)に移行させることができる。BB内部中のATは、遊技者にとって非常に有利な遊技状態となるので、示唆パターン2の示唆演出は、遊技者を有利な遊技状態に導く演出ともなっている。なお、示唆パターン2の示唆演出を行うときに、「赤セブンを狙え」というような音声を出力するようにしてもよい。
示唆パターン1の示唆演出は、基本的に、AT当選していない状態でBB当選したときに行われる。具体的には、スタートレバーの操作時にAT当せんフラグ=0の情報と演出グループA番号1(BB役1またはBB役2が当選したことを示す)の情報(コマンド)を副制御手段が主制御手段から受信したことを契機として、示唆パターン1の示唆演出が行われる。示唆パターン1の示唆演出は、図柄組合せ「青バー・青バー・赤セブン」を対応図柄とするBB役1と、図柄組合せ「黒バー・黒バー・赤セブン」を対応図柄とするBB役2とのどちらかが当選していることは分かるが、どちらが当選しているのかは分からない演出となっている。そのため、示唆パターン1の示唆演出を行うことにより、遊技者に、BB役1とBB役2のどちらが当選しているのかを考えさせ、こちらだと思う方の対応図柄を目押しにより狙わせるという遊技性を持たせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。また、示唆パターン1の示唆演出が行われた場合、目押しの得意な遊技者であっても、確率的に半分程度は、BB役を成立させることができずに、BB内部中に移行されることになる。そのため、示唆パターン1の示唆演出は、BB内部中とBB作動中とで出玉率が異なるような場合において、出玉率の調整用としての機能も有していることになる。
示唆パターン3の示唆演出と示唆パターン4の示唆演出は、基本的に、示唆パターン1の示唆演出が行われた遊技における全回胴停止後の所定のタイミング(例えば、次遊技の回胴回転開始時)で行われる。具体的には、全回胴停止後に、ボーナス条件装置番号1(BB役1当選)の情報を副制御手段が主制御手段から受信したことを契機として示唆パターン3の示唆演出が行われ、ボーナス条件装置番号2(BB役2当選)の情報を副制御手段が主制御手段から受信したことを契機として示唆パターン4の示唆演出が行われる。示唆パターン3,4の示唆演出は、BB役1とBB役2とのどちらが当選しているのかが分かる演出となっている。そのため、示唆パターン3,4の示唆演出を行うことにより、遊技者に、当選しているBB役の対応図柄を目押しにより狙わせることができる。なお、上述したようなの示唆演出や図案(図柄組合せ)の表示を、画像表示装置11を用いて行うようにしてもよい。
〈回胴演出〉
本実施形態では、フリーズ中に行われる回胴演出として、赤セブンリール演出が行われる。赤セブンリール演出は、3個の図柄「赤セブン」を表示窓Wに揃えて停止表示させる回胴演出であり、主にAT突入時、具体的には、AT当選している状態でのBB当選時であって、示唆パターン2の示唆演出が行われたが、遊技者の目押しのタイミングでは「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せを表示窓W内に停止表示させることができなかった場合に行われる。なお、AT突入時であっても、BB役1の対応図柄「青バー・青バー・赤セブン」およびBB役2の対応図柄「黒バー・黒バー・赤セブン」が停止表示された場合は、赤セブンリール演出は行わない。このような赤セブンリール演出を行うことにより、目押しにより図柄「赤セブン」を揃えることができなかった場合でも、図柄「赤セブン」を揃えて表示させることができる。そのため、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せを、BB内部中の状態で遊技モード3に移行してAT遊技が開始される契機となる図柄組合せとして、遊技者に印象付けることができる。なお、赤セブンリール演出は、ATストックがあることによって、1回のATが終了後に次のATが継続して行われる際にも実行される。
赤セブンリール演出の他に、金セブンリール演出、金セブン昇格リール演出も行われる。金セブンリール演出は、3個の図柄「金セブン」を表示窓W内に揃えて停止表示させる回胴演出であり、金セブン昇格リール演出は、3個の図柄「赤セブン」を表示窓W内に揃えて停止表示させた後、再び回胴回転させて、3個の図柄「金セブン」を表示窓W内に揃えて停止表示させる回胴演出である。
〈赤セブン揃いの表示割合〉
本実施形態では、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せが表示窓W内に停止表示される機会として、BB非作動中(非RT中またはRT1中)は、BB役1またはBB役2の当選時と回胴演出が行われる時とがあり、BB作動中は小役40の当選時がある。BB作動中とBB非作動中とを比較すると、BB非作動中の方がBB作動中よりも、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せが表示される割合は高くなっている。また、BB役1またはBB役2の当選時と回胴演出が行われる時とを比較すると、回胴演出が行われる時の方が、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せが表示される割合は高くなっている。
図柄表示領域DA2に表示されている「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せ(「赤セブン揃い」とも称する)は、BB非作動中に表示窓W内に表示されたときと、BB作動中に表示窓W内に表示されたときでは、その機能が異なっている。すなわち、BB非作動中に表示される赤セブン揃いはAT遊技の開始を報知する機能を有し、BB作動中に表示される赤セブン揃いは小役40(1枚役)が成立したことを報知する機能を有する。本実施形態では、BB非作動中の方がBB作動中よりも赤セブン揃いが表示される割合が高くなっているので、赤セブン揃いをAT遊技開始(有利な状態への移行)の契機となる図柄組合せとして遊技者に強く印象付けることが可能となる。また、BB役1またはBB役2の当選時に遊技者の目押しに成功して赤セブン揃いが表示される場合の割合よりも、目押しに失敗したために回胴演出により赤セブン揃いが表示される場合の割合の方が高くなっているので、目押しを苦手とする遊技者に対しても、AT遊技が開始されること(現在の遊技状態)を的確に把握させることができるため、遊技をスムーズに進行させることができる。
〈エンディング演出〉
本実施形態では、有利区間中の滞在ゲーム数が1500を超えたり、純増カウンタや補正カウンタの値がそれぞれの上限値を超えたりすると、有利区間が終了するようになっている。有利区間が何の前触れものなく終了すると、遊技者が落胆して遊技意欲が低下する虞がある。そこで、本実施形態では、有利区間の終了時期を遊技者に示唆するための演出(「エンディング演出」とも称する)を、画像表示装置11を用いて行うようにしている。このようなエンディング演出は、従来の遊技機でも行われているが、これまでのものは、有利区間の終了が近づいていることを遊技者に報知することを目的とするもので、遊技性は乏しかった。そこで、本実施形態のエンディング演出では、有利区間中の遊技の進行に応じて演出内容が複数通りに変化するように構成し、その変化の仕方によって遊技者に特典が付与されるようにしている。そのため、エンディング演出がどのように変化するのかという点に関して遊技者に関心を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となっている。以下、エンディング演出の具体例について、図31および図32を参照して説明する。
図31(A)に示すエンディング演出1は、有利区間ゲーム数(有利区間に移行してからの消化ゲーム数)に応じて、演出内容が変化するようにしたもので、特典はスロットマシン1の設定値の示唆としている。このエンディング演出1では、有利区間ゲーム数が0~250の期間において、画像表示画面11aに画像GZ1が表示される。画像GZ1は、静止画像であってもよいし動画像であってもよい(他の画像GZ2~GZ10についても同様)。表示内容は特に限定されるものではないが、例えば、有利区間が始まったことを示唆したり、遊技メダルの獲得数の期待値を表示したりするものとしてもよい。次に、有利区間ゲーム数が251~500の期間において、所定のタイミングで(例えば、所定の遊技役の当選を契機として)、画像GZ1から画像GZ2または画像GZ5に切り替える。画像GZ2と画像GZ5とは、表示内容が互いに異なるものである。
また、有利区間ゲーム数が251~500の期間において、所定のタイミングで画像の切替えを行う。本例では、画像GZ2を表示していたときは、画像GZ2から画像GZ3または画像GZ6に切り替え、画像GZ5を表示していたときは、画像GZ5から画像GZ6または画像GZ8に切り替える。画像GZ3,GZ6,GZ8は、それぞれ表示内容が異なるものである。さらに、有利区間ゲーム数が1001~1500の期間において、所定のタイミングで画像の切替えを行う。本例では、画像GZ3を表示していたときは、画像GZ3から画像GZ4または画像GZ7に切り替え、画像GZ6を表示していたときは、画像GZ6から画像GZ7または画像GZ9に切り替える。また、画像GZ8を表示していたときは、画像GZ8から画像GZ9または画像GZ10に切り替える。
そして、画像GZ4,GZ7,GZ9,GZ10のいずれかが表示されたのかによって、遊技者に示唆される内容が異なっている。すなわち、画像GZ4は、スロットマシン1の設定値が設定6である可能性があること(設定6示唆)を示すものとなっており、画像GZ7は設定3か設定6である可能性があること(設定3,6示唆)を示すものとなっている。これに対し、GZ9,GZ10は、設定値を示唆するものとはなっていない。画像がどのように切り替わっていくのかは、図33(A)に示すエンディング演出1用抽せんによって、所定のタイミング(例えば、有利区間への移行時)で決められる。この抽せんでは、8通りの画像の切替えの流れ(「画像変遷」とも称する)のうち、いずれか1つの画像変遷が選出されるようになっており、その選出確率がスロットマシン1の設定値によって変わるように設定されている。例えば、GZ1→GZ2→GZ3→GZ4の画像変遷が選出される確率は、設定1の場合は0、設定3の場合は10/256、設定6の場合は32/256といった具合である。
図31(B)に示すエンディング演出2は、補正カウンタの値に応じて演出内容が変化するようにしたものであり、画像切替えの流れや特典は、図示のとおりである。また、エンディング演出2における画像変遷は、図33(B)に示すエンディング演出2用抽せんによって決められる。このエンディング演出2における画像GZ4は、設定6であることが確実なこと(設定6確定)を示すものとなっており、エンディング演出1,3における画像GZ4(設定6示唆)よりも、遊技者にとって信頼度の高いものとなっている。
図32(A)に示すエンディング演出3は、有利区間中の獲得数(差枚数)に応じて演出内容が変化するようにしたものであり、画像切替えの流れや特典は、図示のとおりである。また、エンディング演出2における画像変遷は、図33(C)に示すエンディング演出3用抽せんによって決められる。
図32(B)に示すエンディング演出4は、有利区間中の付与ポイント値に応じて演出内容が変化するようにしたものであり、画像切替えの流れや特典は、図示のとおりである。また、エンディング演出2における画像変遷は、図33(D)に示すエンディング演出4用抽せんによって決められる。このエンディング演出4における画像GZ4は、設定6であることが確実なこと(設定6確定)を示す内容となっており、エンディング演出1,3における画像GZ4よりも、遊技者にとって信頼度の高いものとなっている。なお、付与ポイント値とは、遊技中(ボーナス遊技中やAT遊技中に限定してもよい)おいて役抽選の結果等に応じて遊技者に付与される、遊技メダルとは異なる何らかの景品的特典(例えば、壁紙データ等)の付与数を意味する。また、付与ポイント値が上限値(例えば、10000)を超えると有利区間を終了させるように構成してもよい。
エンディング演出1~4では、有利区間中で変化する或る1つの変数(有利区間ゲーム数や補正カウンタ値)に基づいて、画像を切り替える構成であるが、複数の変数(例えば、有利区間ゲーム数と補正カウンタ値、補正カウンタ値と付与ポイント値)に基づいて、画像を切り替える構成としてもよい。複数の変数に基づいて画像を切り替える場合、最初に画像切替えのタイミングに達した方の変数に基づき画像の切替えを実行してもよいし、どちらか一方の変数を優先して画像の切替えを実行してもよい。例えば、獲得数と付与ポイント値という2つの変数に基づいて画像の切替えを行う場合、出玉に対する関連性の高い獲得数の方を優先して画像の切替えを行うようにしてもよい。また、エンディング演出の結果に応じて遊技者に付与する特典の内容も、設定値示唆に限られるものではなく、適宜変更可能である。
[主要な制御処理]
以下、スロットマシン1の主制御手段100において行われる制御処理のうち、特に、設定変更処理と遊技進行制御処理とタイマ割込処理について、図34~図62を追加参照して説明する。なお、以下の説明で使用するカウンタやフラグ等の変数については、図18の変数一覧表に簡単な説明を記載している。
<設定変更処理>
まず、図34(A)を参照して、設定変更装置処理の基本的な流れについて説明する。設定変更装置処理は、設定変更が行われる際に実行するものであり、指示機能に係る性能に影響を及ぼす全てのRWM(RAM63内において有利区間に関する情報を記憶するアドレス)に「0」を保存する処理を行う(ステップK1)。
<遊技進行制御処理>
次に、図34(B)~図61を参照して、遊技進行制御処理の基本的な流れについて説明する。遊技進行制御処理は、遊技中に繰り返し実行される処理であり、図34(B)に示すように、まず、遊技開始時待機処理を行う(ステップS1)。この遊技開始時待機処理では、図34(C)に示すように、全停時ウェイト番号が0であるか否かを判定する(ステップS11)。ここで、全停時ウェイト番号が0でない場合は、全停時ウェイト番号に対応した待機時間だけ待機して(ステップS12)、ステップS13に進み、全停時ウェイト番号が0である場合は、そのままステップS13に進む。そして、ステップS13において全停時ウェイト番号に0を保存し、遊技開始時待機処理を終了してリターンする。
遊技開始時待機処理の終了後、図34(B)のステップS2に進む。ここでは、スタートレバー25の操作が受け付けられるまでその状態で待機し、受け付けられると内部抽せん開始処理を行う(ステップS3)。この内部抽せん開始処理では、図35(A)に示すように、内部抽せんを行う(ステップS21)。この内部抽せんでは、ボーナス条件装置番号及び入賞再遊技条件装置番号を決定する。内部抽せんの実行後、グループ番号セット処理に進む。
グループ番号セット処理では、図35(B)に示すように、演出グループA番号にボーナス条件装置番号に応じた値(図27(A)を参照)を保存し(ステップS31)、演出グループB番号に入賞再遊技条件装置番号に応じた値(図27(B)を参照)を保存する(ステップS32)。次いで、条件装置グループA番号に演出グループA番号及び演出グループB番号に応じた値(図28を参照、以下同様)を保存し(ステップS33)、条件装置グループD番号に演出グループA番号及び演出グループB番号に応じた値を保存し(ステップS34)、条件装置グループG番号に演出グループA番号及び演出グループB番号に応じた値を保存する(ステップS35)。
同様に、条件装置グループB番号に演出グループA番号及び演出グループB番号に応じた値を保存し(ステップS36)、条件装置グループC番号に演出グループA番号及び演出グループB番号に応じた値を保存し(ステップS37)、条件装置グループE番号に演出グループA番号及び演出グループB番号に応じた値を保存する(ステップS38)。さらに、条件装置グループI番号に演出グループA番号及び演出グループB番号に応じた値を保存し(ステップS39)、条件装置グループF番号に演出グループA番号及び演出グループB番号に応じた値を保存し(ステップS40)、条件装置グループH番号に演出グループA番号及び演出グループB番号に応じた値を保存する(ステップS41)。そして、条件装置グループJ番号に演出グループA番号及び演出グループB番号に応じた値を保存し(ステップS42)、区間種別番号管理レバー処理に進む。
区間種別番号管理レバー処理では、図36に示すように、まず、区間種別番号が0(通常区間)であるか否かを判定する(ステップS51)。ここで、区間種別番号が0である場合は、ステップS52に進み、BB未作動か否かを判定する。ここで、BB未作動の場合は、BB内部中であるか否かを判定し(ステップS53)、BB内部中でない場合は、そのままステップS55に進み、BB内部中である場合は、条件装置グループA番号が1であるか否かを判定し(ステップS54)、条件装置グループA番号が1である場合はステップS51に進む。一方、上記ステップS52の判定でBB作動中の場合と、上記ステップS54の判定において条件装置グループA番号が1でない場合はステップS51には進まず、後述の待機演出処理に進む。
ステップS51では、有利区間移行処理を行う。この有利区間移行処理では、図38(A)に示すように、条件装置グループA番号が0であるか否かを判定し(ステップS71)、0である場合はそのまま有利区間移行処理を終了してリターンする。一方、条件装置グループA番号が0でない場合は、有利区間抽せんを行い(ステップS72)、区間種別番号に抽せん結果を保存する(ステップS73)。次に、区間種別番号が0であるか否かを判定し(ステップS74)、0である場合はそのまま有利区間移行処理を終了してリターンする。一方、区間種別番号が0でない場合は、チャンスモード1抽せんを行い(ステップS75)、チャンスモード番号に抽せん結果を保存する(ステップS76)。さらに、セブンテーブル1抽せんを行い(ステップS77)、セブンテーブル番号に抽せん結果を保存する(ステップS78)。
次いで、チャンスモード番号が4であるか否かを判定する(ステップS79)。ここで、チャンスモード番号が4でない場合は、ステップS83に進み、チャンスゲーム数抽せん処理を行う。このチャンスゲーム数抽せん処理では、図38(B)に示すように、チャンスゲーム数抽せんを行い(ステップS91)、チャンスゲーム数カウンタに抽せん結果を保存して(ステップS92)リターンする。チャンスゲーム数抽せん処理からのリターンで、図38(A)のステップS84に進み、チャンス周期抽せんを行う。そして、チャンス周期カウンタに抽せん結果を保存し、有利区間移行処理を終了してリターンする。
一方、上記ステップS79の判定で、チャンスモード番号が4である場合は、ステップS80に進み、AT当せん時処理を行う。このAT当せん時処理では、図39に示すように、まず、AT当せんフラグに1を保存する(ステップS101)。次に、ATモード抽せんを行って抽せん結果をATモード番号に保存し(ステップS102)、さらに、セブン1抽せんを行って抽せん結果をセブン番号に保存する(ステップS103)。次いで、セブン番号補正処理を行う(ステップS104)。
このセブン番号補正処理では、図40(A)に示すように、まず、補正カウンタ処理を行う(ステップS121)。この補正カウンタ処理では、図40(B)に示すように、補正カウンタデータ(金セブンカウンタの値とセブンカウンタの値を合算するカウンタ)に0をセットし(ステップS131)、セブン番号が2であるか否かを判定する(ステップS132)。ここで、セブン番号が2である場合は、補正カウンタデータに金セブンカウンタの値をセットし(ステップS133)、さらに補正カウンタデータに1を加算し(ステップS134)、ステップS135に進む。一方、上記ステップS132の判定で、セブン番号が2でない場合は、そこから直接ステップS135に進む。このステップS135では、補正カウンタデータにセブンカウンタの値を加算してステップS136に進む。ステップS136では、補正カウンタデータに、累積カウンタと補正カウンタデータとベル回数カウンタの各値に基づき算出される値を保存し、補正カウンタ処理からリターンする。
補正カウンタ処理からのリターンで、図40(A)のステップS122に進み、補正カウンタの値が1901以上であるか否かを判定する。ここで、補正カウンタの値が1901以上の場合は、セブン番号に1を保存してから(ステップS123)、セブン番号補正処理を終了してリターンし、補正カウンタの値が1901以上でない場合は、そのままリターンする。後述する到達フラグ処理では、補正カウンタの値が2101以上であるか否かによって処理手順を分岐するようにしている。これに対し本処理では、補正カウンタの値が1901以上であるか否かによってセブン番号に1を保存するかどうかを判断しており、分岐判断に用いる補正カウンタの値(「判別値」とも称する)が異なっている。これは、セブン番号に1を保存することで、少なくとも次回1回以上のAT遊技が可能となるため、それに伴い将来獲得できる遊技メダル数が増えることを考慮して、判別値を到達フラグ処理における2101よりも少なく設定したものである。このように、状況に応じて判別値を変えることにより、将来獲得できる遊技メダル数を、必要以上に過剰にカウントすることなく管理することができる。
セブン番号補正処理からのリターンで、図39のステップS105に進み、セブン番号が1であるか否かを判定する。ここで、セブン番号が1でない場合は、金セブンカウンタに3を保存してから(ステップS106)、ステップS107に進み、セブン番号が1である場合は、直接ステップS107に進む。このステップS107では、到達フラグ処理を行う。
この到達フラグ処理では、図40(C)に示すように、まず、補正カウンタ処理を行う(ステップS141)。補正カウンタ処理の終了後、補正カウンタが2101以上であるか否かを判定し(ステップS142)、2101以上である場合は、到達フラグに1を保存し(ステップS143)、到達フラグ処理を終了してリターンする。一方、補正カウンタが2101以上でない場合は、メイン遊技状態番号が3であるか否かを判定し(ステップS144)3である場合はそのままリターンし、3でない場合は到達フラグに0を保存してから(ステップS145)、リターンする。
到達フラグ処理からのリターンで、図39(A)のステップS108に進み、条件装置グループA番号が1であるか否かを判定する。ここで、条件装置グループA番号が1である場合は、そのままAT当せん時処理処理を終了してリターンする。一方、条件装置グループA番号が1でない場合は、EXモード1抽せんを行い(ステップS109)、その抽せん結果をEXモード番号に保存してから(ステップS110)、AT当せん時処理処理を終了してリターンする。
AT当せん時処理処理からのリターンで、図38(A)のステップS81に進み、条件装置グループA番号が1であるか否かを判定する。ここで、条件装置グループA番号が1でない場合は、そのまま有利区間移行を終了してリターンし、条件装置グループA番号が1である場合は、AT突入レバー処理を行う(ステップS82)。
このAT突入レバー処理では、図41に示すように、まず、ループCUランクセット処理を行う(ステップS151)。ループCUランクセット処理では、図42(A)に示すように、セブンセットカウンタを1加算し(ステップS171)、ループ番号にセブンテーブル番号とセブンセットカウンタに応じた値を保存し(ステップS172)、CUランク番号にセブンテーブル番号とセブンセットカウンタに応じた値を保存し(ステップS173)、リターンする。
ループCUランクセット処理からのリターンで、図41のステップS152に進み、セブン番号が1であるか否かを判定する。ここで、セブン番号が1である場合は、ステップS154に進み、セブンループ抽せん処理を行う。セブンループ抽せん処理では、図42(B)に示すように、セブンループ抽せんを行い(ステップS181)、その抽せん結果をセブンカウンタに保存して(ステップS182)、リターンする。セブンループ抽せん処理からのリターンで、図41のステップS155に進み、そこで、到達フラグ処理を実行してステップS156に進む。一方、上記ステップS153の判定で、セブンカウンタの値が0でない場合は、そこから直接ステップS156に進む。また、上記ステップS152の判定で、セブン番号が1でない場合は、金セブンカウンタの値を1減算し(ステップS158)、金セブンループ抽せん補正処理を行う(ステップS159)。
この金セブンループ抽せん補正処理では、図42(C)に示すように、到達フラグが0であるか否かを判定し、0でない場合は、そのまま金セブンループ抽せん補正処理を終了してリターンする。一方、到達フラグが0である場合は、補正カウンタ処理を行い(ステップS192)、その終了後、補正カウンタの値が1900よりも小さいか否かを判定する(ステップS193)。ここで、補正カウンタの値が1900以上の場合は、そのまま金セブンループ抽せん補正処理を終了してリターンする。一方、補正カウンタの値が1900よりも小さい場合は、金セブンループ抽せんを行い(ステップS194)、その結果が0であるか否かを判定する(ステップS195)。ここで、金セブンループ抽せんの結果が0である場合は、そのまま金セブンループ抽せん補正処理を終了してリターンする。一方、金セブンループ抽せんの結果が0でない場合は、金セブンカウンタに3を保存し(ステップS196)、到達フラグ処理を実行してから(ステップS197)、リターンする。
金セブンループ抽せん補正処理からのリターンで、図41のステップS156に進み、上乗せモード抽せんを行い、その結果を上乗せモード番号に保存する(ステップS157)。次いで、補正カウンタ処理を行い(ステップS160)、その終了後にベル回数1抽せんを行い(ステップS161)、その結果をベル回数カウンタに保存する(ステップS162)。次に、ベル回数カウンタ補正処理を行う(ステップS163)。
このベル回数カウンタ補正処理では、図43に示すように、まず、補正カウンタに、補正カウンタの上限値(2100)と現在値との差に基づき算出される許容ベル回数の値(補正カウンタが上限値に達するまでに許容されるベル回数の値)を保存する(ステップS201)。次に、到達フラグが0であるか否かを判定し(ステップS202)、0でない場合は、そのままステップS203に進み、0である場合は、補正カウンタの値がベル回数カウンタの値よりも小さいか否かを判定し(ステップS206)、小さい場合は、ステップS203に進む。ステップS203では、ベル回数カウンタに7を保存し、保存後、ベル回数カウンタ補正処理を終了してリターンする。ベル回数カウンタ補正処理からのリターンで、図41のステップS164に進み、そこで到達フラグ処理を実行し、AT突入時レバー処理を終了してリターンする。AT突入時レバー処理からのリターンで、図38の有利区間移行処理も終了してリターンし、図36のステップS56に進み、そこでレバー時ウェイト処理を実行する。
このレバー時ウェイト処理では、図44に示すように、まず、条件装置グループA番号が1であるか否かを判定する(ステップS211)。ここで、条件装置グループA番号が1である場合は、AT当せんフラグが0であるか否かを判定し(ステップS212)、AT当せんフラグが0である場合は、レバーウェイト番号に2を保存し(ステップS213)、0でない場合は、レバーウェイト番号に1を保存する(ステップS214)。そして、保存後、レバー時ウェイト処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS211の判定で、条件装置グループA番号が1でない場合は、ステップS215に進み、メイン遊技状態番号が2より小さいか否かを判定する。ここで、メイン遊技状態番号が2より小さい場合は、そのままステップS217に進み、メイン遊技状態番号が2以上の場合は、メイン遊技状態番号が4であるか否かを判定し(ステップS230)、4である場合はステップS217に進む。一方、メイン遊技状態番号が4でない場合は、そのままレバー時ウェイト処理を終了してリターンする。
ステップS217では、AT当せんフラグが0であるか否かを判定し、0である場合は、そのままレバー時ウェイト処理を終了してリターンする。一方、AT当せんフラグが0でない場合は、演出レバーウェイト抽せんを行う(ステップS2189)。そして、その結果が0であるか否かを判定し(ステップS219)、0である場合は、そのままレバー時ウェイト処理を終了してリターンする。一方、演出レバーウェイト抽せんの結果が0でない場合は、ステップS213に進んでレバーウェイト番号に2を保存し、保存後、レバー時ウェイト処理を終了してリターンする。レバー時ウェイト処理からのリターンで、図36の区間種別番号管理レバー処理に戻り、後述の待機演出処理に進む。
一方、図36のステップS51の判定で、区間種別番号が0でない場合は、レバー全停フラグに0を保存し(ステップS57)、条件装置グループA番号が1であるか否かを判定する(ステップS58)。ここで、条件装置グループA番号が1である場合は、1種BB当せん当該フラグに1を保存し(ステップS59)、1でない場合は、1種BB当せん当該フラグに0を保存する(ステップS60)。そして、保存後、入賞再遊技条件装置番号が13~36のいずれかであるか否かを判定する(ステップS61)。ここで、入賞再遊技条件装置番号が13~36のいずれかである場合は、指示番号に入賞再遊技条件装置番号に応じた値を保存してから(ステップS62)、図37のステップS63に進み、入賞再遊技条件装置番号が13~36のいずれかでない場合は、直接ステップS63に進む。
ステップS63では、メイン遊技状態番号を判別し、メイン遊技状態番号に応じて、メイン遊技状態番号が1の場合はメイン遊技状態番号1レバー処理を行い(ステップS64)、メイン遊技状態番号が2の場合はメイン遊技状態番号2,5レバー処理を行う(ステップS65)。また、メイン遊技状態番号が3の場合はメイン遊技状態番号3レバー処理を行い(ステップS66)、メイン遊技状態番号が4の場合はメイン遊技状態番号4レバー処理を行い(ステップS67)、メイン遊技状態番号が5の場合はメイン遊技状態番号2,5レバー処理を行う(ステップS68)。そして、各々のレバー処理の実行後、図36のステップS56に進む。一方、メイン遊技状態番号がその他の番号の場合は、特に処理は行わず、そのままステップS56に進む。
メイン遊技状態番号1レバー処理では、図45(A)に示すように、チャンスモード2抽せんを行い(ステップS241)、次に、チャンスモード番号判定処理を行う(ステップS2421)。このチャンスモード番号判定処理では、図45(B)に示すように、チャンスモード2抽せん又はチャンスモード3抽せんの抽せん結果が0であるか否かを判定する(ステップS251)。ここで、抽せん結果が0である場合は、そのままチャンスモード番号判定処理を終了してリターンし、抽せん結果が0でない場合は、チャンスモード番号に抽せん結果を保存してから(ステップS252)、リターンする。
チャンスモード番号判定処理からのリターンで、図45(A)のステップS243に進み、チャンスモード番号が4であるか否かを判定する。ここで、チャンスモード番号が4でない場合は、ステップS247に進み、1種BB当せん当該フラグが0であるか否かを判定し、0である場合は、そのままメイン遊技状態番号1レバー処理を終了してリターンし、0でない場合は、チャンスゲーム数抽せん処理を行い、その終了後、メイン遊技状態番号1レバー処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS242の判定で、チャンスモード番号が4である場合は、ステップS244に進み、AT当せん時処理を行う。その終了後、1種BB当せん当該フラグが0であるか否かを判定し(ステップS245)、0である場合はそのままメイン遊技状態番号1レバー処理を終了してリターンし、0でない場合は、AT突入時レバー処理を行い、その後、リターンする。
メイン遊技状態番号2,5レバー処理では、図45(C)に示すように、まず、AT当選後レバー処理を行う(ステップS261)。このAT当選後レバー処理では、図46に示すように、まず、到達フラグが0であるか否かを判定する(ステップS271)。ここで、到達フラグが0でない場合は、そのままAT当選後レバー処理を終了してリターンし、到達フラグが0である場合は、ステップS272に進み、EXモード番号が1であるか否かを判定する。ここで、EXモード番号が1である場合は、EXモード2抽せんを行い(ステップS273)、その抽せん結果が2であるか否かを判定する(ステップS274)。ここで、抽せん結果が2である場合は、EXモード番号に2を保存してから(ステップS275)、ステップS276に進む。一方、上記ステップS272の判定で、EXモード番号が1でない場合は、そこから直接ステップS276に進み、上記ステップS274の判定で、EXモード2抽せんの結果が2でない場合は、そこから直接ステップS276に進む。
ステップS276では、セブンテーブル番号が13より小さいか否かを判定する。ここで、セブンテーブル番号が13より小さい場合は、抽せん済みフラグが0であるか否かを判定し(ステップS277)、0である場合は、さらに条件装置グループG番号が0であるか否かを判定し(ステップS278)、条件装置グループG番号が0でない場合は、ステップS279に進む。ステップS279では、セブンテーブル2抽せんを行い、その抽せん結果が0であるか否かを判定する(ステップS280)。ここで、セブンテーブル2抽せんの結果が0である場合は、そのままステップS282に進み、セブンテーブル2抽せんの結果が0でない場合は、セブンテーブル番号に抽せん結果を保存してから(ステップS281)、ステップS282に進む。ステップS282では、抽せん済みフラグに1を保存し、ステップS283に進む。一方、上記ステップS276の判定でセブンテーブル番号が13以上の場合、上記ステップS277の判定で抽せん済みフラグが0でない場合、あるいは上記ステップS278の判定で条件装置グループG番号が0である場合は、それぞれ、そこからステップS283に進む。
ステップS283では、セブン番号が1であるか否かを判定する。ここで、セブン番号が1である場合は、セブン2抽せんを行い(ステップS284)、抽せん結果が2であるか否かを判定する(ステップS285)。ここで、セブン2抽せんの結果が2である場合は、セブン番号に抽せん結果を保存し(ステップS286)、セブン番号補正処理を行う(ステップS287)。セブン番号補正処理の実行後、セブン番号が2であるか否かを判定し(ステップS288)、2である場合は、金セブンカウンタに3を保存し(ステップS289)、ステップS290に進む。一方、上記ステップS283の判定でセブン番号が1でない場合、上記ステップS285の判定でセブン2抽せんの結果が2でない場合、あるいは上記ステップS289の判定でセブン番号が2でない場合は、それぞれ、そこからステップS291に進む。ステップS291では、セブンストック1抽せんを行い、その抽せん結果をセブンカウンタに加算してから、ステップS290に進む。このステップS290では、到達フラグ処理を行い、その後、AT当選後レバー処理を終了してリターンする。
AT当選後レバー処理からのリターンで、図45(C)のステップS262に進み、1種BB当せん当該フラグが0であるか否かを判定する。ここで、1種BB当せん当該フラグが0である場合はそのままメイン遊技状態番号2,5レバー処理を終了してリターンし、0でない場合は、AT突入時レバー処理を行い、その後、遊技状態番号2,5レバー処理を終了してリターンする。
メイン遊技状態番号3レバー処理では、図47(A)に示すように、まず、指示番号が0であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、指示番号が0でない場合は、ベル回数カウンタの値を1減算してから(ステップS302)、ステップS303に進み、指示番号が0である場合は、直接ステップS303に進む。ステップS303では、到達フラグが0であるか否かを判定する。ここで、到達フラグが0でない場合は、そのままメイン遊技状態番号3レバー処理を終了してリターンし、到達フラグが0である場合は、セブンストック2抽せんを行い(ステップS304)、その抽せん結果をセブンカウンタに加算する(ステップS306)。次いで、到達フラグ処理を行い(ステップS306)、到達フラグが0であるか否かを判定する(ステップS307)。ここで、到達フラグが0でない場合は、そのままメイン遊技状態番号3レバー処理を終了してリターンし、到達フラグが0である場合は、金セブンカウンタの値が1又は2であるか否かを判定する(ステップS308)。ここで、金セブンカウンタの値が1又は2でない場合は、そのままメイン遊技状態番号3レバー処理を終了してリターンし、金セブンカウンタの値が1又は2である場合は、金セブンループ書換抽せん補正処理に進む。
金セブンループ書換抽せん補正処理では、図47(B)に示すように、まず、補正カウンタ処理を行い(ステップS311)、その後、補正カウンタの値が1900より小さいか否かを判定する(ステップS312)。ここで、補正カウンタの値が1900以上の場合は、そのまま金セブンループ書換抽せん補正処理を終了してリターンし、補正カウンタの値が1900より小さい場合は、金セブンループ書換抽せんを行い(ステップS313)、その抽せん結果が0であるか否かを判定する(ステップS314)。ここで、金セブンループ書換抽せんの結果が0である場合は、そのまま金セブンループ書換抽せん補正処理を終了してリターンし、0でない場合は、金セブンカウンタに3を保存する(ステップS316)。そして、到達フラグ処理を行い(ステップS316)、その後、金セブンループ書換抽せん補正処理を終了してリターンする。金セブンループ書換抽せん補正処理からのリターンで、図47(A)のメイン遊技状態番号3レバー処理も終了してリターンする。
メイン遊技状態番号4レバー処理では、図48(A)に示すように、引き戻し1抽せんを行い、その抽せん結果が0であるか否かを判定する(ステップS321)。ここで、引き戻し1抽せんの結果が0でない場合は、AT当せん時処理を行い(ステップS323)、その後、1種BB当せん当該フラグが0であるか否かを判定する(ステップS324)。ここで、1種BB当せん当該フラグが0である場合は、そのままメイン遊技状態番号4レバー処理を終了してリターンし、1種BB当せん当該フラグが0でない場合は、AT突入時レバー処理を行ってから(ステップS325)、そのままメイン遊技状態番号4レバー処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS322の判定で、引き戻し1抽せんの結果が0である場合は、ステップS326に進み、1種BB当せん当該フラグが0であるか否かを判定する。ここで、1種BB当せん当該フラグが0である場合は、そのままメイン遊技状態番号4レバー処理を終了してリターンし、1種BB当せん当該フラグが0でない場合は、AT周期優遇ゲーム数抽せん処理に進む。このAT周期優遇ゲーム数抽せん処理では、図48(B)に示すように、AT周期優遇ゲーム数抽せんを行い(ステップS331)、その抽せん結果をAT周期優遇ゲーム数カウンタに保存し(ステップS332)、AT周期優遇ゲーム数抽せん処理を終了してリターンする。このAT周期優遇ゲーム数抽せん処理からのリターンで、図48(A)のメイン遊技状態番号4レバー処理も終了してリターンする。
次に、図49の区間種別番号管理レバー処理の後に行われる待機演出処理について説明する。この待機演出処理では、図49に示すように、まず、区間種別番号が0であるか否かを判定する(ステップS341)。ここで、区間種別番号が0でない場合は、メイン遊技状態番号が3であるか否かを判定し(ステップS342)、メイン遊技状態番号が3である場合は、さらにセブンセットカウンタの値が1であるか否かを判定する(ステップS344)。ここで、セブンセットカウンタの値が1である場合は、セブンテーブル番号が15より小さいか否かを判定し(ステップS344)、15より小さい場合はステップS345に進み、15以上の場合はステップS347に進む。ステップS347では、入賞再遊技条件装置番号が1~12又は37~39のいずれかであるか否かを判定し、そのいずれかではないと判定した場合はステップS345に進み、そのいずれかであると判定した場合は、待機演出処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS341の判定で区間種別番号が0である場合と、上記ステップS342の判定でメイン遊技状態番号が3でない場合は、それぞれ直接ステップS345に進む。
ステップS345では、レバーウェイト番号が0であるか否かを判定する。ここで、レバーウェイト番号が0である場合は、次にステップS345に進み、レバーウェイト番号が0でない場合は、レバーウェイト番号に対応した時間待機し、レバーウェイト番号に0を保存してから(ステップS349)、ステップS346に進む。ステップS346では、待機演出番号が0であるか否かを判定する。ここで、待機演出番号が0である場合は、待機演出処理を終了してリターンする。一方、待機演出番号が0でない場合は、待機演出を実行してから(ステップS349)、待機演出処理を終了してリターンする。
待機演出処理を終了からのリターンで、図36の区間種別番号管理レバー処理も終了し、それにより図35(A)の内部抽せん開始処理も終了し、図35(B)のステップS4に進む。このステップS4では、全回胴が停止したか否かを継続して判定し、全回胴が停止した場合は、遊技メダルの払出し(入賞役が成立した場合のみ)を行い(ステップS5)、さらに、遊技メダルの払出数に応じて、AT中の遊技メダル獲得数等を表示する表示器(図示略)における表示数を更新するなどの処理を行うカウント管理を行う(ステップS6)。その後、区間種別番号管理遊技終了処理を行う(ステップS8)。
この区間種別番号管理遊技終了処理では、図50に示すように、まず、区間種別番号が0であるか否かを判定する(ステップS361)。ここで、区間種別番号が0である場合は、そのまま区間種別番号管理遊技終了処理を終了してリターンする。一方、区間種別番号が0でない場合は、レバー全停フラグに1を保存し(ステップS362)、累積カウンタ処理を行う(ステップS363)。累積カウンタ処理では、図51に示すように、再遊技作動図柄(再遊技役の対応図柄)が表示されたか否かを判定し(ステップS381)、表示されている場合は、そのまま累積カウンタ処理を終了してリターンする。一方、再遊技作動図柄が表示されていない場合は、累積カウンタの値に遊技メダルの払出数(0の場合も含む)を加算し(ステップS382)、さらに累積カンタの値を3減算してから(ステップS383)、累積カウンタ処理を終了してリターンする。
累積カウンタ処理からのリターンで、図50のステップS364に進み、メイン遊技状態番号を判別する。そして、メイン遊技状態番号に応じて、メイン遊技状態番号が0の場合はメイン遊技状態番号0全停処理を行い(ステップS365)、メイン遊技状態番号が1の場合はメイン遊技状態番号1全停処理を行い(ステップS366)、メイン遊技状態番号が2の場合はメイン遊技状態番号2,5全停処理を行う(ステップS367)。また、メイン遊技状態番号が3の場合はメイン遊技状態番号3全停処理を行い(ステップS368)、メイン遊技状態番号が4の場合はメイン遊技状態番号4全停処理を行い(ステップS369)、メイン遊技状態番号が5の場合はメイン遊技状態番号2,5全停処理を行う(ステップS370)。さらに、メイン遊技状態番号が6の場合はメイン遊技状態番号6全停処理を行い(ステップS371)、メイン遊技状態番号が7の場合はメイン遊技状態番号7全停処理を行う(ステップS372)。
メイン遊技状態番号0全停処理では、図52に示すように、まず、AT当せんフラグが0であるか否かを判定する(ステップS391)。ここで、AT当せんフラグが0である場合は、条件装置グループA番号が1であるか否かを判定し(ステップS392)、条件装置グループA番号が1の場合は、さらにBB非成立であるか否かを判定する(ステップS392)。そして、BB非成立の場合は、メイン遊技状態番号に6を保存し(ステップS394)、メイン遊技状態番号0全停処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS392の判定で条件装置グループA番号が1でない場合と、上記ステップS393の判定でBB成立の場合は、メイン遊技状態番号に0を保存し(ステップS396)、メイン遊技状態番号0全停処理を終了してリターンする。また、上記ステップS391の判定でAT当せんフラグが0でない場合は、ステップS396に進み、そこで条件装置グループA番号が1であるか否かを判定する。ここで、条件装置グループA番号が1でない場合は、メイン遊技状態番号に2を保存し(ステップS398)、メイン遊技状態番号0全停処理を終了してリターンする。一方、条件装置グループA番号が1である場合は、ステップS397に進み、AT突入時遊技終了処理を行う。
このAT突入時遊技終了処理では、図53に示すように、チャンスモード番号に0を保存し(ステップS401)、チャンスゲーム数カウンタに0を保存し(ステップS402)、チャンス周期カウンタに0を保存する(ステップS403)。その後、EXモード番号に0を保存し(ステップS404)、AT周期カウンタに0を保存し(ステップS405)、抽せん済みフラグに0を保存する(ステップS406)。さらに、メイン遊技状態番号に3を保存し(ステップS407)、有利区間ランプを点灯状態とする(ステップS408)。
次に、図54に示すように、表示窓W内の上段ライン上に図柄「赤セブン」が3枚並んで停止表示されたか否かを判定し(ステップS409)、停止表示された場合はステップS410に進み、停止表示されなかった場合はステップS412に進む。ステップS412では、表示窓W内の有効ライン29上に図柄「赤セブン」が3枚並んで停止表示されたか否かを判定し、停止表示された場合はステップS410に進み、停止表示されなかった場合はステップS413に進む。ステップS413では、表示窓W内の下段ライン上に図柄「赤セブン」が3枚並んで停止表示されたか否かを判定し、停止表示された場合はステップS410に進み、停止表示されなかった場合はステップS414に進む。ステップS414では、表示窓W内の右下がりライン上に図柄「赤セブン」が3枚並んで停止表示されたか否かを判定し、停止表示された場合はステップS410に進み、停止表示されなかった場合はステップS415に進む。ステップS415では、表示窓W内の右上がりライン上に図柄「赤セブン」が3枚並んで停止表示されたか否かを判定し、停止表示された場合はステップS410に進み、停止表示されなかった場合はステップS416に進む。
上記ステップS410に進んだ場合(図柄「赤セブン」が表示窓W内に3枚並んで停止表示された場合)は、全停時ウェイト番号に1を保存し、さらに待機演出番号に0を保存し(ステップS411)、図53のステップS418に進む。一方、上記ステップS416に進んだ場合(図柄「赤セブン」が表示窓W内に3枚並んで停止表示されてはいない場合)は、全停時ウェイト番号に0を保存し、さらに待機演出番号に1を保存し(ステップS417)、図53のステップS418に進む。このステップS418では、セブン番号が2であるか否かを判定する。ここで、セブン番号が2でない場合は、そのままAT突入時遊技終了処理を終了してリターンし、セブン番号が2である場合は、待機演出番号に2を加算してから(ステップS419)、AT突入時遊技終了処理を終了してリターンする。AT突入時遊技終了処理からのリターンで、図52のメイン遊技状態番号0全停処理も終了してリターンする。
メイン遊技状態番号1全停処理では、図55(A)に示すように、チャンスゲーム数カウンタを1減算し(ステップS431)、当該遊技がBB作動終了遊技(BB遊技の作動が終了する遊技)であるか否かを判定する(ステップS432)。ここで、BB作動終了遊技でない場合は直接ステップS435に進み、BB作動終了遊技である場合は、チャンスゲーム数カウンタに0を保存し(ステップS433)、チャンス周期カウンタを1減算してから(ステップS434)、ステップS435に進む。ステップS435では、AT当せんフラグが0であるか否かを判定する。ここで、AT当せんフラグが0である場合は、チャンスゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定し(ステップS436)、チャンスゲーム数カウンタの値が0である場合は、さらにチャンス周期カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS437)。ここで、チャンス周期カウンタの値が0である場合は、チャンスモード3抽せんを行い(ステップS438)、さらにチャンスモード番号判定処理を行う(ステップS439)。
次に、チャンスモード番号が4であるか否かを判定する(ステップS441)。ここで、チャンスモード番号が4でない場合は、有利区間カンタに1を保存し(ステップS441)、メイン遊技状態番号1全停処理を終了してリターンする。これに対し、チャンスモード番号が4である場合は、AT当せん時処理を行い(ステップS445)、その後、メイン遊技状態番号に2を保存し(ステップS448)、メイン遊技状態番号1全停処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS436の判定でチャンスゲーム数カウンタの値が0でない場合と、上記ステップS437の判定でチャンス周期カウンタの値が0でない場合は、ステップS442に進み、1種BB当せん当該フラグが0であるか否かを判定する。ここで、1種BB当せん当該フラグが0である場合は、そのままメイン遊技状態番号1全停処理を終了してリターンする。これに対し、1種BB当せん当該フラグが0でない場合は、1種BB作動図柄が非表示であるか否かを判定し(ステップS443)、1種BB作動図柄が非表示である場合はメイン遊技状態番号に6を保存してから(ステップS444)、1種BB作動図柄が非表示でない場合はそのまま、メイン遊技状態番号1全停処理を終了してリターンする。
また、上記ステップS435の判定で、AT当せんフラグが0でない場合は、ステップS446に進み、1種BB当せん当該フラグが0であるか否かを判定する。ここで、1種BB当せん当該フラグが0である場合は、メイン遊技状態番号に2を保存し(ステップS448)、メイン遊技状態番号1全停処理を終了してリターンする。一方、1種BB当せん当該フラグが0でない場合は、AT突入時遊技終了処理を行い(ステップS447)、その後、メイン遊技状態番号1全停処理を終了してリターンする。
メイン遊技状態番号2,5全停処理では、図55(B)に示すように、1種BB当せん当該フラグが0であるか否かを判定し(ステップS421)、1種BB当せん当該フラグが0である場合はそのまま、1種BB当せん当該フラグが0でない場合は、AT突入時遊技終了処理を行ってから(ステップS422)、メイン遊技状態番号2,5全停処理を終了してリターンする。
メイン遊技状態番号3全停処理では、図46に示すように、まず、ベル回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS451)。ここで、ベル回数カウンタの値が0でない場合は、そのままメイン遊技状態番号3全停処理を終了してリターンし、ベル回数カウンタの値が0である場合は、ステップS452に進み、セブン番号が1であるか否かを判定する。ここで、セブン番号が1である場合は、ステップS452に進み、セブンカウンタの値が0であるか否かを判定し、セブンカウンタの値が0である場合は、ステップS454に進み、累積カウンタの値が2001より小さいか否かを判定する。ここで、累積カウンタの値が2001より小さい場合は、到達フラグの値が0であるか否かを判定し(ステップS455)、到達フラグの値が0のときはATモード書換抽せんを行う(ステップS456)。次いで、その抽せん結果が0であるか否かを判定し(ステップS457)、抽せん結果が0のときは直接ステップS459に進み、抽せん結果が0でないときは抽せん結果をATモード番号に保存してから(ステップS458)、ステップS459に進む。
ステップS459ではAT周期抽せんを行い、その抽せん結果をAT周期カウンタに保存する(ステップS460)。さらに、セブンテーブル1抽せんを行い(ステップS462)、その抽せん結果をセブンテーブル番号に記憶する(ステップS463)。次に、AT周期優遇ゲーム数抽せん処理を行い(ステップS464)、その後、AT当せんフラグに0を保存し(ステップS465)、セブン番号に0を保存し(ステップS466)、セブンカウンタに0を保存する(ステップS467)。次に、金セブンカウンタに0を保存し(ステップS468)、セブンセットカウンタに0を保存し(ステップS469)、ループ番号に0を保存する(ステップS470)。続いて、CUランク番号に0を保存し(ステップS471)、到達フラグに0を保存し(ステップS472)、上乗せモード番号に0を保存する(ステップS473)。さらに、ベル回数カウンタに0を保存し(ステップS474)、総獲得カウンタに0を保存する(ステップS475)。そして、メイン遊技状態番号に7を保存し(ステップS476)、さらに全停時ウェイト番号に2を保存し(ステップS477)、メイン遊技状態番号3全停処理を終了してリターンする。
一方、上記ステップS452の判定でセブン番号が1でない場合と、上記ステップS453の判定でセブンカウンタが0でない場合は、図57のステップS481に進み、セブンセットカウンタの値が7であるか否かを判定する。ここで、セブンセットカウンタの値が7でない場合はそのままステップS484に進み、セブンセットカウンタの値が7である場合は、セブンテーブル番号に15を保存し(ステップS482)、さらにセブンセットカウンタに0を保存してから(ステップS483)、ステップS484に進む。ステップS484では、ループCUランクセット処理を行い、その後、セブン番号が1であるか否かを判定する(ステップS485)。ここで、セブン番号が1でない場合は、金セブンカウンタの値が0であるか否かを判定し(ステップS487)、セブン番号に1を保存してから(ステップS488)、ステップS489に進む。これに対し、セブン番号が1である場合はセブンカウンタの値を1減算し(ステップS488)、ステップS489に進む。
ステップS489では、セブンカウンタの値が0であるか否かを判定し、セブンカウンタの値が0のときは到達フラグが0であるか否かを判定する(ステップS490)。ここで、到達フラグが0である場合は、セブンループ抽せん処理(ステップS491)および到達フラグ処理(ステップS492)を行い、その後ステップS493に進む。一方、上記ステップS489の判定でセブンカウンタの値が0でない場合と、上記ステップS490の判定で到達フラグが0でない場合は、そのままステップS493に進む。また、上記ステップS487の判定で金セブンカウンタの値が0でない場合は、ステップS495に進み、金セブンカウンタの値が3であるか否かを判定する。ここで、金セブンカウンタの値が3でないときはそのままステップS497に進み、金セブンカウンタの値が3のときは、待機演出番号に3を保存してから(ステップS496)、ステップS497に進む。ステップS497では、金セブンカウンタの値を1減算し、さらに金セブンループ抽せん処理を実行し(ステップS498)、その後ステップS493に進む。
ステップS493では上乗せモード抽せんを行い、その抽せん結果を上乗せモード番号に保存する(ステップS494)。その後、図56のステップS501に進み、補正カウンタ処理を行う。次いで、ベル回数切換抽せんを行い(ステップS502)、その抽せん結果が0であるか否かを判定する(ステップS503)。ここで、ベル回数切換抽せんの結果が0の場合は、ベル回数2抽せんを行い(ステップS504)、その抽せん結果をベル回カウンタに保存してから(ステップS505)、ステップS508に進み、ベル回数切換抽せんの結果が0でない場合は、ベル回数3抽せんを行い(ステップS506)、その抽せん結果をベル回カウンタに保存してから(ステップS507)、ステップS508に進む。
ステップS508ではベル回数カウンタ補正処理を行い、その後、到達フラグ処理を行う(ステップS509)。次いで、レバーウェイト番号に3を保存し(ステップS510)、待機演出番号が0であるか否かを判定する(ステップS511)。ここで、待機演出番号が0の場合は、待機演出番号に1を保存し(ステップS512)、図56のステップS477に進む。一方、待機演出番号が0でない場合は、そのままステップS477に進む。そして、全停時ウェイト番号に2を保存し、メイン遊技状態番号3全停処理を終了してリターンする。
メイン遊技状態番号4全停処理では、図59に示すように、AT周期優遇ゲーム数カンタの値を1減算し(ステップS521)、当該遊技がBB作動終了遊技であるか否かを判定する(ステップS522)。ここで、当該遊技がBB作動終了遊技でないときはそのままステップS525に進み、当該遊技がBB作動終了遊技であるときは、AT周期優遇ゲーム数カウンタに0を保存し(ステップS523)、さらにAT周期カウンタの値を1減算してから(ステップS524)、ステップS525に進む。ステップS525では、AT当せんフラグが0であるか否かを判定する。ここで、AT当せんフラグが0の場合は、AT周期カウンタの値が0であるか否かを判定し(ステップS526)、AT周期カウンタの値も0である場合は、引き戻し2抽せんを行う(ステップS527)。そして、その抽せん結果が0であるか否かを判定し(ステップS528)、抽せん結果が0のときは有利区間クリアカウンタに1を保存し(ステップS529)、メイン遊技状態番号4全停処理を終了してリターンする。
一方、上記ステップS526の判定でAT周期カウンタの値が0でない場合は、ステップS534に進み、1種BB当せん当該フラグが0であるか否かを判定する。ここで、1種BB当せん当該フラグが0のときはそのままメイン遊技状態番号4全停処理を終了してリターンする。これに対し、1種BB当せん当該フラグが0でないときは、ステップS535に進み、BB非成立であるか否かを判定する。そして、BB非成立のときはそのままメイン遊技状態番号4全停処理を終了してリターンし、BB成立のときは、メイン遊技状態番号に7を保存してから(ステップS536)、メイン遊技状態番号4全停処理を終了してリターンする。
また、上記ステップS525の判定でAT当せんフラグが0でない場合は、ステップS531に進み、1種BB当せん当該フラグが0であるか否かを判定する。ここで、1種BB当せん当該フラグが0でないときは、ステップS532に進み、AT突入時遊技終了処理を行い、メイン遊技状態番号4全停処理を終了してリターンする。これに対し、1種BB当せん当該フラグが0のときは、ステップS533に進み、メイン遊技状態番号に5を保存してから、メイン遊技状態番号4全停処理を終了してリターンする。さらに、上記ステップS528の判定で引き戻し2抽せんの結果が0でない場合は、ステップS530に進んでAT当せん時処理を行い、その後、メイン遊技状態番号に5を保存してから(ステップS533)、メイン遊技状態番号4全停処理を終了してリターンする。
メイン遊技状態番号6全停処理では、図60(A)に示すように、BB成立か否かを判定する(ステップS541)。そして、BB非成立の場合はそのままメイン遊技状態番号6全停処理を終了してリターンし、BB成立の場合は、メイン遊技状態番号に1を保存してから(ステップS542)、メイン遊技状態番号6全停処理を終了してリターンする。
メイン遊技状態番号7全停処理では、図60(B)に示すように、BB成立か否かを判定する(ステップS551)。そして、BB非成立の場合はそのままメイン遊技状態番号7全停処理を終了してリターンし、BB成立の場合は、メイン遊技状態番号に4を保存してから(ステップS552)、メイン遊技状態番号6全停処理を終了してリターンする。
メイン遊技状態番号0~7の各全停処理の実行後は、図50のステップS373に進む。ここで指示番号に0を保存し、区間種別番号管理遊技終了処理を終了してリターンする。区間種別番号管理遊技終了処理からのリターンで、図34(B)のステップS8に進み、有利区間クリアカウンタ管理処理を行う。
有利区間クリアカウンタ管理処理では、図61に示すように、有利区間クリアカウンタの値を1減算し(ステップS561)、有利区間クリアカウンタの値が今回の減算前から0であるか否かを判定する(ステップS562)。ここで、有利区間クリアカウンタの値が今回の減算前は0でないときはステップS565に進み、有利区間クリアカウンタの値が今回の減算の結果0となったか否かを判定する。ここで、有利区間クリアカウンタの値が今回の減算の結果0となった場合はそのままステップS566に進む。これに対し、有利区間クリアカウンタの値が今回の減算後も0となっていない場合は、ステップS567に進み、当該遊技で再遊技作動図柄が表示されたか否かを判定する。そして、当該遊技で再遊技作動図柄が表示された場合はそのままステップS569に進み、表示されなかった場合は純増カウンタに、当該遊技における遊技メダルの払出数からベット数を引いた値を加算してから(ステップS568)、ステップS569に進む。
ステップS569では純増カウンタの値が2401以上であるか否かを判定し、純増カウンタの値が2401を下回っているときはステップS566に進み、2401以上のときはそのまま有利区間クリアカウンタ管理処理を終了してリターンする。ステップS566では、指示機能に係る性能に影響を及ぼすデータ値を記憶する全ての記憶領域に0を保存し、ステップS563に進む。一方、上記ステップS562の判定で有利区間クリアカウンタの値が今回の減算前から0である場合は、そのままステップS563に進む。ステップS563では区間種別番号が0であるか否かを判定し、区間種別番号が0のときはそのまま有利区間クリアカウンタ管理処理を終了してリターンする。これに対し、区間種別番号が0でないときは有利区間クリアカウンタに1500を保存してから(ステップS564)、有利区間クリアカウンタ管理処理を終了してリターンする。
〈タイマ割込処理〉
次に、タイマ割込処理について説明する。本実施形態では、遊技者により行われるベット操作等の遊技操作に応じて出力される各遊技操作信号の読込みや信号レベルの検出(確認)、各制御コマンドの送信、リールの駆動制御等の処理が、予め設定された一定の時間(例えば、2.235ミリ秒)毎に実施されるタイマ割込処理によって行われる。このタイマ割込処理では、図62に示すように、まず、割込初期処理(レジスタの退避、割込禁止等)を行い(ステップMT11)、次に、電源断が検知されたか否かを判定する(ステップMT12)。ここで、電源断が検知されていれば電源断処理を行う(ステップMT25)。電源断処理では、レジスタの退避やスタックポインタの保存、割込み状態の保存等が行われる。また、所定の記憶領域に記憶されている、役決定結果に関する情報や遊技状態に関する情報(ATに関する情報を含む)の保持や、チェックサムの算出及び記憶等の処理も行われる。
一方、電源断が検知されていなければ、割込カウンタ値を更新(「1」減算)する処理を行い(ステップMT13)、さらにタイマ計測を行う(ステップMT14)。このタイマ計測は、上述の遊技進行制御処理においてセットされた任意のタイマのタイマ値の減算や加算処理等を行うものである。次に、入力ポートの読込みを行う(ステップMT15)。この入力ポートの読込みでは、入力ポートに入力された各遊技操作信号等の信号レベルの読込みと記憶、信号レベルの判定等が行われる。
次いで、リール3a~3cの駆動(回転の加速、減速、定速維持や停止維持等)を制御するためのリール駆動制御処理を行う(ステップMT16)。このリール駆動制御処理では、リール駆動状態(停止、リール回転待機中、加速中、定速中、減速中等)に応じて、ステッピングモータの出力相(励磁相)を切り替えるタイミングを示すリール駆動パルス出力カウンタ値の更新や、ステッピングモータを駆動させるリール駆動パルスデータの取得、更新、出力等の処理が行われる。次のステップMT17では、リール駆動制御処理を全リールに対し実行したか否かを判定し、実行していない場合にはステップMT16に戻り、リール駆動制御処理を再度行う。一方、全リールに実行した場合には、リールやホッパー、ブロッカ等の励磁出力を行うポート出力処理を行い(ステップMT18)、さらに、制御コマンドバッファ(CB)に記憶された制御コマンドを送信する制御コマンド送信処理を行う(ステップMT19)。
次に、ステップMT20に進み、所定の記憶領域に記憶されていた外端信号(外部信号)データを読み出し、外端信号を出力する。次いで、上述の表示用ランプに所定の表示を実行させるLED表示を行う(ステップMT21)。このLED表示では、例えば、払出数表示ランプ46jにおいて、次のような表示を実行させる。すなわち、エラー(E系エラーを除く)が発生していない場合には、遊技メダルの払出数に基づき払出数「0~9」を表示させたり、設定値に基づき「1~6」という数値を表示させたりする。さらに、押し順の報知を行う場合には、指示番号の表示態様「=1」~「=6」を表示させる。また、エラー(E系エラーを除く)が発生している場合には、エラー番号の値に基づきエラー表示を実行させる。
次に、ステップMT22に進み、エラー管理を行う。このエラー管理では、まず、エラーチェックを行う。このエラーチェックでは、H0エラーが発生したか否かの判定、CEエラーが発生したか否かの判定、CPエラーが発生したか否かの判定、CHエラーが発生したか否かの判定、C0エラーが発生したか否かの判定、C1エラーが発生したか否かの判定、E6エラーが発生したか否かの判定、E7エラーが発生したか否かの判定を行い、さらに、E6エラーまたはE7エラーが発生した場合には、払出数表示ランプ46jにエラー表示させ、遊技の実行を停止させる処理などを行う。なお、E系のエラーが発生した場合には、上述の設定変更時処理が実行されればエラー復帰が可能となる。このエラーチェックの後、エラーが発生している場合には、副制御手段200にエラー情報を送信するためのエラー検出時の出力要求セットの処理を行う。このエラー管理の処理を実行後、役決定等に用いる乱数を更新する処理行い(ステップMT23)、さらに割込復帰処理(レジスタの復帰、割込許可等)を行い(ステップMT24)、割込リターンする。
《第2実施形態》
以下、第2実施形態に係るスロットマシン(以下「第2形態のスロットマシン」とも称する)について、図63~第2実施形態図67を追加参照しながら説明する。以下では、主に第2形態のスロットマシンの特徴部分について説明する。以下で説明する特徴部分は、第2形態のスロットマシンに適用が限定されるものではなく他の実施形態に対しても同様に適用することが可能である。なお、第2形態のスロットマシンは、上述の第1実施形態のスロットマシン1と基本的な構成が共通または類似しており、それらについては説明を省略する。また、スロットマシン1において説明した役決定処理やリール制御処理等の各制御処理については、第2形態のスロットマシンにおいても同様にあるいは処理内容を一部変更して適用することが可能である。
<ストップスイッチユニット>
第2形態のスロットマシンは、図63に示すように、ストップスイッチユニット500を備えている。ストップスイッチユニット500は、3個のストップスイッチ510,520,530と、ストップスイッチパネル540とを有して構成される。ストップスイッチ510は、正面視円形状のストップスイッチカバー512と、ストップスイッチ510に内蔵されたLED等からなるストップスイッチランプ514(ランプ自体の図示は省略)とを有して構成される。ストップスイッチランプ514は、遊技状態や遊技の進行状況等に応じて点灯態様または点灯色(ストップスイッチカバー512を通して視認される色)を変えて点灯することが可能に構成されている。ストップスイッチカバー512は、遊技者によって押圧操作可能に構成されている。また、ストップスイッチカバー512は、透光性を有する材料で構成され、ストップスイッチランプ514の点灯態様や点灯色を遊技者や遊技店員等が視認可能に構成されている。
ストップスイッチ520,530は、ストップスイッチ510と同様に構成される。すなわち、ストップスイッチ520はストップスイッチカバー522とストップスイッチランプ524とを有して構成され、ストップスイッチ530はストップスイッチカバー532とストップスイッチランプ534とを有して構成される。ストップスイッチ510,520,530は、第1実施形態のスロットマシン1におけるストップスイッチ26a,26b,26cと同様の機能を有する。すなわち、ストップスイッチ510は左リールを停止させる際に操作され、ストップスイッチ520は中リールを停止させる際に操作され、ストップスイッチ530は右リールを停止させる際に操作される。ストップスイッチランプ514,524,534の点灯は、副制御手段(副制御基板)により制御されるが、主制御手段(主制御基板)により制御されるようにしてもよい。
ストップスイッチパネル540は、ストップスイッチ510,520,530と対応する部分に円形の開口を有する板状部材で構成され、ストップスイッチユニット500の前面部(各ストップスイッチ510,520,530の周囲の領域)を覆うように配置される。ストップスイッチパネル540は、例えば非透光性または透光性の低い材料で構成され、所定の色(例えば、紫色とするが別の色としてもよい)が施される。なお、ストップスイッチパネル540を透光性のある材料で構成し、その背面側にストップスイッチパネル540を通して視認可能に点灯するランプ(「パネルランプ」とも称する)を配置するようにしてもよい。
上述したようにストップスイッチランプ514,524,534は、遊技状態や遊技の進行状況等に応じて点灯態様または点灯色を変えて点灯することが可能に構成されている。本実施形態では、第2形態のスロットマシンが正常状態にあるときと異常状態にあるときとで、ストップスイッチランプ514,524,534の点灯態様や点灯色が異なるように構成されている。なお、ここでいう異常状態とは、遊技を通常通りに進行させることができないようなエラー状態というよりも、例えば、遊技を行うことはできるが所定状態(例えば、遊技を行う上で最適あるいは最も有利な設定値の状態や、設計上最も遊技価値の付与確率が高くなる状態等)に設定されていない状態のことを指す。一方、正常状態とは、所定状態に設定されており遊技も通常通り進行させることができる状態等のことを指す。
例えば遊技店では、設定値や遊技状態を所定状態となるように設定することがあるが、設定し忘れ等により所定状態に設定されないこともある。そのため、所定状態に設定されていないといった異常状態であるか否かを遊技店員に報知できるようにすることが好ましい。一方、このような異常状態においても遊技は通常に行えるので、異常状態であることを遊技者に報知する必要性は低い。そこで、本実施形態では、正常状態である場合と異常状態である場合とで、ストップスイッチランプ514,524,534の点灯態様等を変え、これにより、異常状態であるか否かを、遊技店員には分かり易く遊技者には気付かれ難い(違和感を覚えない)ように報知するようにしている。
<ストップスイッチランプの点灯態様および点灯色>
図64~図67に、ストップスイッチランプ514,524,534の各点灯パターン(点灯態様および点灯色)の変遷例を示しており、以下これらについて順に説明する。なお、図64~図67において、左ストップスイッチ、中ストップスイッチ、右ストップスイッチは、それぞれ、ストップスイッチ510,520,530のことを指す。また、図64~図67において、左ストップスイッチランプ、中ストップスイッチランプ、右ストップスイッチランプは、それぞれ、ストップスイッチランプ514,524,534のことを指す。
図64は、正常状態1のときの点灯パターンの変遷例を示す。正常状態1とは、内部中でかつ非AT中の遊技状態であり、押し順役が当選したときの状態のことを指す。内部中の遊技状態とは、第1実施形態で説明したBB内部中の遊技状態のように特別役の当選が持ち越された遊技状態をいい、例えば第1実施形態における遊技モード7がこれに相当する。正常状態1は非AT中であるので、押し順役が当選しても押し順の報知(押しナビ)は行われない。ここでは、左ストップスイッチ、中ストップスイッチ、右ストップスイッチの順に各ストップスイッチが操作されたものとする。
図64の正常状態1における点灯パターンの変遷例では、スタートレバーが操作されて全リールが定速回転する時点(各ストップスイッチの操作が受付け可能となる時点)までは、左ストップスイッチランプ、中ストップスイッチランプ、右ストップスイッチランプは、いずれも赤色点灯する。そして、全リールが定速回転するとその時点から、左ストップスイッチランプ、中ストップスイッチランプ、右ストップスイッチランプは、いずれも赤色点灯から青色点灯に切り替わる。その後、左ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点(左ストップスイッチがOFFからONに切り替わった時点)から、左ストップスイッチランプが青色点灯から赤色点灯に切り替わる。
次いで、中ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点(中ストップスイッチがOFFからONに切り替わった時点)から、中ストップスイッチランプが青色点灯から赤色点灯に切り替わる。最後に、右ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点(右ストップスイッチがOFFからONに切り替わった時点)から、右ストップスイッチランプが青色点灯から赤色点灯に切り替わる。なお、ここでは左ストップスイッチ、中ストップスイッチ、右ストップスイッチの順に操作された場合を例にとっているが、他の操作順で操作された場合の点灯パターンの切り替わり方も本例に準じたものとなる。
図65は、正常状態2のときの点灯パターンの変遷例を示す。正常状態2とは、内部中でかつAT中の遊技状態であり、押し順役が当選したときの状態のことを指す。正常状態1はAT中であるので、押し順役が当選すると押し順の報知(押しナビ)が行われる。ここでは、「左中右」の押し順が報知され、その報知された押し順にしたがって、各ストップスイッチが操作されたものとする。
図65の正常状態2における点灯パターンの変遷例では、スタートレバーが操作されて全リールが定速回転する時点までは、正常状態1の場合と同じく、左ストップスイッチランプ、中ストップスイッチランプ、右ストップスイッチランプは、いずれも赤色点灯する。そして、全リールが定速回転するとその時点から、左ストップスイッチランプは赤色点灯から白色点滅に切り替わり、中ストップスイッチランプと右ストップスイッチランプは、いずれも赤色点灯から白色点灯に切り替わる。左ストップスイッチランプが白色点滅することにより、左ストップスイッチを操作するように遊技者に促すことができる。その後、左ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点から、左ストップスイッチランプが白色点滅から消灯に切り替わり、中ストップスイッチランプが赤色点灯から白色点滅に切り替わる。中ストップスイッチランプが白色点滅することにより、中ストップスイッチを操作するように遊技者に促すことができる。
次いで、中ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点から、中ストップスイッチランプが白色点滅から消灯に切り替わり、右ストップスイッチランプが白色点灯から白色点滅灯に切り替わる。右ストップスイッチランプが白色点滅することにより、右ストップスイッチを操作するように遊技者に促すことができる。最後に、右ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点から、右ストップスイッチランプが白色点滅から赤色点灯に切り替わり、左ストップスイッチランプと中ストップスイッチランプは、いずれも消灯から赤色点灯に切り替わる。なお、ここでは「左中右」の押し順が報知され、その報知された押し順にしたがって、各ストップスイッチが操作された場合を例にとっているが、他の押し順が報知され、その報知された押し順にしたがって、各ストップスイッチが操作された場合の点灯パターンの切り替わり方も本例に準じたものとなる。
図66は、異常状態1のときの点灯パターンの変遷例を示す。異常状態1とは、非内部中でかつ非AT中の遊技状態であり、押し順役が当選したときの状態のことを指す。非内部中の遊技状態とは、特別役の当選が持ち越されていない、特別役未当選の遊技状態や特別役の成立によりボーナス遊技が行われる遊技状態をいい、例えば第1実施形態における遊技モード4がこれに相当する。異常状態1が異常状態とされるのは、例えば内部中の遊技状態に設定されるはずであったのが非内部中の遊技状態に設定された場合等の理由による。異常状態1は非AT中であるので、押し順役が当選しても押し順の報知(押しナビ)は行われない。ここでは、左ストップスイッチランプ、中ストップスイッチランプ、右ストップスイッチランプの順に各ストップスイッチが操作されたものとする。
図66の異常状態1における点灯パターンの変遷例では、スタートレバーが操作されて全リールが定速回転する時点までは、左ストップスイッチランプ、中ストップスイッチランプ、右ストップスイッチランプは、赤色点灯せずいずれも消灯する。そして、全リールが定速回転するとその時点から、左ストップスイッチランプ、中ストップスイッチランプ、右ストップスイッチランプは、いずれも消灯から青色点灯に切り替わる。その後、左ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点から、左ストップスイッチランプが青色点灯から赤色点灯せずに消灯に切り替わる。
次いで、中ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点から、中ストップスイッチランプが青色点灯から消灯に切り替わる。最後に、右ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点から、右ストップスイッチランプが青色点灯から消灯に切り替わる。なお、ここでは左ストップスイッチ、中ストップスイッチ、右ストップスイッチの順に操作された場合を例にとっているが、他の操作順で操作された場合の点灯パターンの切り替わり方も本例に準じたものとなる。
異常状態1ではこのように点灯パターンが切り替わる。その点灯パターンの切り替わり方は、正常状態1や正常状態2における点灯パターンの切り替わり方とは異なっている。しかし、異常状態1における点灯パターンの切り替わり方を熟知している遊技店員にとっては、そのような切り替わり方をしたことを容易に認識(識別)し得るが、それを熟知していない遊技者にとっては認識することが難しい。また、異常状態1における点灯パターンの切り替わり方を目にしても違和感も生じ難い。これは、例えば、操作を受付可能な状態にあるときのストップスイッチの点灯パターン(点灯色)が、正常状態1のときと異常状態1のときとで共通していること(いずれも青色点灯)が要因となる。上述のように異常状態1における点灯パターンの切り替わり方を設定することにより、異常状態1であることを、遊技店員には分かり易く遊技者には気付かれ難いように報知することが可能となる。
図67は、異常状態2のときの点灯パターンの変遷例を示す。異常状態2とは、非AT中の遊技状態であり、押し順役が当選しかつ要設定変更のときの状態のことを指す。非内部中であるか内部中であるかは問わない。異常状態2が異常状態とされるのは、例えば所定の設定値に設定されるはずであったのが別の設定値に設定された場合等の理由による。異常状態2は非AT中であるので、押し順役が当選しても押し順の報知(押しナビ)は行われない。ここでは、左ストップスイッチランプ、中ストップスイッチランプ、右ストップスイッチランプの順に各ストップスイッチが操作されたものとする。
図67の異常状態2における点灯パターンの変遷例では、スタートレバーが操作されて全リールが定速回転する時点までは、左ストップスイッチランプ、中ストップスイッチランプ、右ストップスイッチランプは、いずれも水色点灯する。そして、全リールが定速回転するとその時点から、左ストップスイッチランプ、中ストップスイッチランプ、右ストップスイッチランプは、いずれも水色点灯から青色点灯に切り替わる。その後、左ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点から、左ストップスイッチランプが青色点灯から水色点灯に切り替わる。
次いで、中ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点から、中ストップスイッチランプが青色点灯から水色点灯に切り替わる。最後に、右ストップスイッチの操作が受け付けられると、その時点から、右ストップスイッチランプが青色点灯から水色点灯に切り替わる。なお、ここでは左ストップスイッチ、中ストップスイッチ、右ストップスイッチの順に操作された場合を例にとっているが、他の操作順で操作された場合の点灯パターンの切り替わり方も本例に準じたものとなる。
異常状態2ではこのように点灯パターンが切り替わる。その点灯パターンの切り替わり方は、正常状態1や異常状態1における点灯パターンの切り替わり方とは異なっている。しかし、異常状態2における点灯パターンの切り替わり方を熟知している遊技店員にとっては、そのような切り替わり方をしたことを容易に認識(識別)し得るが、それを熟知していない遊技者にとっては認識することが難しい。また、異常状態2における点灯パターンの切り替わり方を目にしても違和感も生じ難い。これは、例えば、操作を受付可能な状態にあるときのストップスイッチの点灯パターン(点灯色)が、正常状態1のときと異常状態1のときと異常状態2のときとで共通していること(いずれも青色点灯)が要因となる。上述のように異常状態2における点灯パターンの切り替わり方を設定することにより、異常状態2であることを、遊技店員には分かり易く遊技者には気付かれ難いように報知することが可能となる。
上述したようにストップスイッチパネル540には所定の色が施される。本実施形態ではストップスイッチパネル540に施す色を、ストップスイッチランプで用いられる点灯色(ストップスイッチカバー512を通して視認される色の場合とストップスイッチランプを直接視認したときの色の場合とを含む。上記例では、赤色、青色、白色、水色)と同一または類似する色とは異なる色(例えば、黒色)とする。これにより、ストップスイッチパネル540の色によってストップスイッチランプの点灯色の視認が妨げられることを防止し、ストップスイッチランプの点灯色を良好に視認することが可能となる。また、ストップスイッチパネル540を透光性のある材料で構成し、その背面側にパネルランプを配置する場合には、パネルランプの点灯色(ストップスイッチパネル540を通して視認される色)が、各ストップスイッチランプで用いられる点灯色と同一または類似する色とは異なる色とすることが好ましい。これにより、パネルランプの点灯色によってストップスイッチランプの点灯色の視認が妨げられることを防止し、ストップスイッチランプの点灯色を良好に視認することが可能となる。
本実施形態では、正常状態であるか異常状態であるかの報知を、ストップスイッチランプを用いて行っているが、他の点灯装置を用いて報知を行うようにしてもよい。例えば、前扉の枠部やパネル部に配置された装飾用の点灯装置を異常状態報知用の点灯装置として兼用するようにしたり、異常状態報知用の専用の点灯装置を別途設けるようにしたりしてもよい。
《第3実施形態》
以下、第3実施形態に係るスロットマシン(以下「第3形態のスロットマシン」とも称する)について、図68~図71を追加参照しながら説明する。以下では、主に第3形態のスロットマシンの特徴部分について説明する。以下で説明する特徴部分は、第3形態のスロットマシンに適用が限定されるものではなく他の実施形態に対しても同様に適用することが可能である。なお、第3形態のスロットマシンは、上述の第1実施形態のスロットマシン1と基本的な構成が共通または類似しており、それらについては説明を省略する。また、スロットマシン1において説明した役決定処理やリール制御処理等の各制御処理については、第3形態のスロットマシンにおいても同様にあるいは処理内容を一部変更して適用することが可能である。上述の第2形態のスロットマシンにおける特徴構成についても、第3形態のスロットマシンにおいて同様にあるいは内容を一部変更して適用することが可能である。
<AT報知表示器>
第3形態のスロットマシンは、図68に示すように、AT報知表示器600を備えている。AT報知表示器600は、1桁の数字や英文字等を表示可能な3個の7セグメント表示器611,612,613を有して構成される。7セグメント表示器611,612,613は、図68(B)に示すように、7個のセグメントLED(AセグメントLED~GセグメントLEDと称する)と、ドット(小数点)を表示可能な1個のセグメントLED(ここでは、HセグメントLEDと称するが、DPセグメントLEDと称してもよい)とを有して構成される(このような構成の7セグメント表示器のことを8セグメント表示器とも称する)。AセグメントLED~HセグメントLEDは、図68(C)に示すように、点灯状態(図中黒塗りで示す)と点滅状態(図中斜線で示す)と消灯状態(図中白抜きで示す)とを切り替えられるように構成されている。
AT報知表示器600は、第3形態のスロットマシンの前面部の所定領域(例えば、第1実施形態のスロットマシン1における図柄表示領域DA1や図柄表示領域DA2に対応する領域)に配置される(配置場所は適宜変更してもよい)。AT報知表示器600は、AT中の遊技状態(例えば、第1実施形態で説明した遊技モード3が相当する)において、押しナビ(押し順)の表示とAT残り払出数の表示とを、遊技の進行状況に応じて切り替えながら行えるように構成されている。AT残り払出数とは、残りのAT期間中(AT中の現時点から1回または一連のATが終了するまでの期間中に付与可能な遊技価値(遊技メダル)の数をいう。AT報知表示器600は、副制御手段(副制御基板)により制御されるが、主制御手段(主制御基板)により制御されるようにしてもよい。
AT報知表示器600による押しナビの報知は、7セグメント表示器611,612,613に、それぞれ、左リール、中リール、右リールに対応した押し順の数値(1~3のいずれかの数値)を表示することにより行われる。例えば、「中右左」の押し順を報知する場合は、7セグメント表示器611に「2」、7セグメント表示器に「1」、7セグメント表示器613に「3」を表示し、「右中左」の押し順を報知する場合は、7セグメント表示器611に「3」、7セグメント表示器612に「2」、7セグメント表示器613に「1」を表示する。
一方、AT報知表示器600によるAT残り払出数の報知は、左側の7セグメント表示器611において百の位の数字を表示し、中央の7セグメント表示器612において十の位の数字を表示し、右側の7セグメント表示器613において一の位の数字を表示することにより行われる。例えば、AT残り払出数として「258」を報知する場合は、7セグメント表示器611に「2」、7セグメント表示器に「5」、7セグメント表示器613に「8」を表示し、「37」を報知する場合は、7セグメント表示器611は消灯して何も表示せず、7セグメント表示器612に「3」、7セグメント表示器613に「7」を表示する。
<AT報知表示器における情報の表示切替え例>
AT遊技状態中の遊技の進行状況に応じて、AT報知表示器600における押し順の表示とAT残り払出数の表示とがどのように切り替えながら行われるのかについて、図69および図70を用いて説明する。図69は、AT遊技状態中における1回の遊技の進行の流れとその進行状況に応じたAT報知表示器600の作動内容の一例を示し、図70は、遊技の進行状況に応じたAT報知表示器600の表示内容の一例を示している。これらの図中の左側に記載している〈レバー〉、〈第1停止〉、〈第2停止〉、〈第3停止〉および〈払出し〉は、1回の遊技における進行の各時点を示している。〈レバー〉とはスタートレバーの操作が受け付けられたタイミング、〈第1停止〉とは回転中の3個のリールのいずれか1つについての停止操作(第1停止操作)が受け付けられたタイミングを示している。同様に、〈第2停止〉とは回転中の残り2個のリールのいずれか1つについての停止操作(第2停止操作)が受け付けられたタイミングを示し、〈第3停止〉とは回転中の残り1個のリールについての停止操作(第3停止操作)が受け付けられたタイミングを示している。また、〈払出し〉とは、遊技価値(遊技メダル)の付与が開始されるタイミングを示している。以下、7セグメント表示器611,612,613のことを、それぞれ、左7セグメント表示器、中7セグメント表示器、右7セグメント表示器とも称する。
図69のステップSL1に示すように、スタートレバーの操作が受け付けられる時点において、AT報知表示器にAT残り払出数(ここでは400枚とする)の値を表示する。ここでは、AT残り払出数が400枚なので、図70の(A1)に示すようにAT報知表示器に「400」(左7セグメント表示器に「4」、中7セグメント表示器に「0」、右7セグメント表示器に「0」)を点灯表示する。次に、図69のステップSL2において、押し順役の当選により押し順ナビが発生する。それにより、ステップSL3において、AT報知表示器における表示をAT残り払出数の「400」からレバー契機の押しナビ(第1停止操作から第3停止操作までの押しナビ)の表示に切り替えて表示する。ここではレバー契機の押しナビを「左中右」とする。押しナビが「左中右」なので、図70の(A2)に示すように、AT報知表示器に「123」(左7セグメント表示器に「1」、中7セグメント表示器に「2」、右7セグメント表示器に「3」を表示する。ただし、第1停止すべきリールに対応する数値(ここでは左7セグメント表示器に表示する「1」)については点滅させ、第2停止すべきリールに対応する数値(ここでは中7セグメント表示器に表示する「2」)および第3停止すべきリールに対応する数値(ここでは右7セグメント表示器に表示する「3」)については点灯させる。第1停止すべきリールに対応する数値を点滅表示することにより、表示される数値がAT残り払出数の「123」ではなく「左中右」の押し順であること、および第1停止操作すべきリールが、「1」を点滅表示している左7セグメント表示器に対応する左リールであることを、遊技者に分かり易く認識させることが可能となる。
次いで、第1停止操作が受け付けられたことを契機として、図69のステップSL4において、押しナビに従って第1停止操作が行われたか否かが判定される。ここで、押しナビに従って第1停止操作が行われた場合は、ステップSL5において、AT報知表示器における表示をレバー契機の押しナビから第1停止契機の押しナビ(第2停止操作から第3停止操作までの押しナビ)の表示に切り替えて表示する。すなわち、図70の(A3)に示すように、AT報知表示器の左7セグメント表示器は消灯し、中7セグメント表示器に「2」、右7セグメント表示器に「3」を表示する。ただし、第2停止すべきリールに対応する数値(ここでは中7セグメント表示器に表示する「2」)については点滅させ、第3停止すべきリールに対応する数値(ここでは右7セグメント表示器に表示する「3」)については点灯させる。第2停止すべきリールに対応する数値を点滅表示することにより、表示される数値がAT残り払出数の「23」ではなく「中右」の押し順であること、および第2停止操作すべきリールが、「2」を点滅表示している中7セグメント表示器に対応する中リールであることを、遊技者に分かり易く認識させることが可能となる。
次に、第2停止操作が受け付けられたことを契機として、図69のステップSL6において、押しナビに従って第2停止操作が行われたか否かが判定される。ここで、押しナビに従って第2停止操作が行われた場合は、ステップSL7において、AT報知表示器における表示を第1停止契機の押しナビから第2停止契機の押しナビ(第3停止操作の押しナビ)の表示に切り替えて表示する。すなわち、図70の(A4)に示すようにAT報知表示器の中7セグメント表示器は消灯し(左セグメント表示器は消灯したままとし)、右7セグメント表示器に「3」を表示する。ただし、第3停止すべきリールに対応する数値(ここでは右7セグメント表示器に表示する「3」)は点滅させる。第3停止すべきリールに対応する数値を点滅表示することにより、表示される数値がAT残り払出数の「3」ではなく「右」の押し順であること、および第3停止操作すべきリールが、「3」を点滅表示している右7セグメント表示器に対応する右リールであることを、遊技者に分かり易く認識させることが可能となる。
次いで、第3停止操作が受け付けられたことを契機として、図69のステップSL8において、AT報知表示器における表示を第3停止契機の押しナビから減算前(払出しが行われる前)のAT残り払出数の表示に切り替えて表示する。すなわち、図70の(A5)に示すようにAT報知表示器に「400」(左7セグメント表示器に「4」、中7セグメント表示器に「0」、右7セグメント表示器に「0」)を点灯表示する。そして、遊技メダルが払い出されると、図69のステップSL9において、AT報知表示器に、AT残り払出数の減算前の値から減算後(払出しの終了後)の値をデクリメント表示する。すなわち、図70の(A6)および(A7)に示すようにAT報知表示器に表示した減算前の「400」を、「399」、「398」、「397」、・・・「391」、「390」と1ずつ減じていくという表示更新を行いながら減算後の「389」(左7セグメント表示器に「3」、中7セグメント表示器に「8」、右7セグメント表示器に「9」)を表示する。ただし、本例では払出数を「11」としている。このようなデクリメント表示を行うことにより、遊技メダルが1枚ずつ払い出され、その払出しに伴いAT残り払出数が1ずつ減っていくという感覚を遊技者に持たせることができる。
一方、図69のステップSL4において、押しナビに従って第1停止操作が行われなかったと判定した場合は、AT報知表示器における表示をレバー契機の押しナビから減算後のAT残り払出数の表示に切り替えて即表示(デクリメント表示は行わず直ちに表示)する。すなわち、図70の(A8)に示すように、第1停止が行われた直後にAT報知表示器に「389」(左7セグメント表示器に「3」、中7セグメント表示器に「8」、右7セグメント表示器に「9」)を表示する。同様に、図69のステップSL6において、押しナビに従って第2停止操作が行われなかったと判定した場合は、AT報知表示器における表示を第1停止契機の押しナビから減算後のAT残り払出数の表示に切り替えて即表示する。すなわち、図70の(A9)に示すように、第1停止が行われた直後にAT報知表示器に「389」を表示する。このように、押しナビに従わずに停止操作された場合は、押しナビの表示を中止してAT残り払出数を表示させ、しかも減算後のAT残り払出数を即表示とすることにより、押しナビに従わずに停止操作を行ったこと、およびそれによりAT残り払出数が減ったことを遊技者に認識させることが可能となる。また、全リールが停止する前(停止図柄が確定する前)に減算後のAT残り払出数が表示されるので、停止図柄が確定したことにより払出しが行われ、それに伴いAT残り払出数が減算されて表示されたというように遊技者が誤認することを防止することもできる。
具体例として、第1実施形態における入賞-A1条件装置(図8を参照)に相当する役抽選結果が得られた場合のAT報知表示器における表示の制御内容について説明する。入賞-A1条件装置は、押し順正解の場合はベル小役が成立して所定数(第1実施形態では15枚としているがここでは本実施形態に合わせ11枚とする)の遊技メダルが払い出される一方、押し順不正解の場合でも1枚役が成立して遊技メダルが1枚払い出される可能性がある押し順役に相当する。このような押し順役が当選したときには、上述したのと同様に、押し順不正解が確定した段階でAT報知表示器における表示を押しナビから減算後のAT残り払出数の表示に切り替えて即表示する(「400」→「389」)。その後、1枚役が成立して遊技メダルが1枚だけ払い出されてもAT残り払出数の表示内容は更新しない。すなわち、減算後のAT残り払出数の表示「389」を、減算前のAT残り払出数「400」から実際に払い出された枚数「1」を減算した値「399」(=400-1)に更新することはない。一方、押し順不正解で1枚役が成立した場合に、減算後のAT残り払出数の表示を「399」に更新してしまうと、遊技者が敢えて押し順不正解として1枚役を成立させ、これにより、AT残り払出数の減少を抑えてAT遊技状態が長く続くようにすることができてしまう。そのため、押しナビが行われても押し順不正解の場合は、1枚役の成立の有無に関係なく、一律にAT残り払出数を「11」減算することとし、これにより、遊技者が意図的にAT遊技状態の期間を延ばすことを防止できるようにしている。
<電源断復帰時のAT報知表示器における情報の表示>
遊技の進行状況においてAT報知表示器600に表示される情報およびその表示態様は、副制御手段により管理されている。遊技の進行途中で電源断が発生した場合、副制御手段は、その時点においてAT報知表示器600に表示していたか表示しようとしていた情報を記憶し、それを電源断復帰時に再表示する。以下、電源断復帰時にAT報知表示器600において押し順の表示とAT残り払出数の表示とがどのように行われるのかについて、図71を用いて説明する。図71は、電源断および電源断復帰のタイミングに応じたAT報知表示器600の表示内容の一例を示している。なお、電源断が発生しなかった場合に遊技の進行状況に応じてAT報知表示器600に表示される内容は、図70に示す内容と同じとする。
スタートレバーの操作が受け付けられた後で、かつ第1停止操作が受け付けられる前の時点において電源断が発生し、電源断復帰した場合には、図71の(A)に示すように、AT報知表示器に上述のレバー契機の押しナビを表示する。第1停止操作が受け付けられた後で、かつ第2停止操作が受け付けられる前の時点において電源断が発生し、電源断復帰した場合には、第1停止操作が押しナビと一致していたか否かによって表示される内容が異なる。すなわち、第1停止操作が押しナビと一致していた場合は、図71の(B1)に示すように、AT報知表示器に上述の第1停止契機の押しナビを表示する。一方、第1停止操作が押しナビと一致していなかった場合は、図71の(B2)に示すように、AT報知表示器に上述の減算後のAT残り払出数を表示する。
第2停止操作が受け付けられた後で、かつ第3停止操作が受け付けられる前の時点において電源断が発生し、電源断復帰した場合には、それまでの停止操作の順序(第1停止操作および第2停止操作)が押しナビと一致していたか否かによって表示される内容が異なる。すなわち、それまでの停止操作の順序が押しナビと一致していた場合は、図71の(C1)に示すように、AT報知表示器に上述の第2停止契機の押しナビを表示する。一方、それまでの停止操作の順序が押しナビと一致していなかった場合は、図71の(C2)に示すように、AT報知表示器に上述の減算後のAT残り払出数を表示する。
第3停止操作が受け付けられた後で、かつ遊技メダルの払出しが行われる前の時点において電源断が発生し、電源断復帰した場合には、それまでの停止操作の順序(第1停止操作から第3停止操作)が押しナビと一致していたか否かによって表示される内容が異なる。すなわち、それまでの停止操作の順序が押しナビと一致していた場合は、図71の(D1)に示すように、AT報知表示器に減算前のAT残り払出数を表示する。そして、その後の遊技メダルの払出しに応じて、上述のデクリメント表示を行う。一方、それまでの停止操作の順序が押しナビと一致していなかった場合は、図71の(C2)に示すように、AT報知表示器に上述の減算後のAT残り払出数を表示する。
遊技メダルの払出しが行われている途中の時点において電源断が発生し、電源断復帰した場合には、図71の(E)に示すように、AT報知表示器に減算後のAT残り払出数を即表示する。電源断復帰する場合、主制御手段側の復帰時間と副制御手段側の復帰時間が異なることがある。そのため、遊技メダルの払出しが行われている途中で電源断が発生した場合、副制御手段側の復帰が整っていない状況で主制御手段側が先に復帰し、払出しを再開して終了してしまうこともある。この場合、副制御手段側の復帰完了後に、上述のデクリメント表示を行うと、それを見た遊技者がその時点で払出しが継続していると誤認する虞がある。そこで、デクリメント表示ではなく即表示とすることにより、このような遊技者の誤認が起きないようにしている。
以上説明したようにAT報知表示器600では、押し順の情報とAT残り払出数の情報という異なる複数の情報を切り替えて表示して報知することが可能となっている。そのため、それぞれの情報を別々の表示器により表示する場合に比べて、表示器の配置スペースを減らすことができるので省スペース化が可能となる。また、表示器を兼用することにより、製造コストを抑えることも可能となる。さらに、AT報知表示器600では、押し順を報知する場合とAT残り払出数を報知する場合とで、情報の表示態様を変えている。そのため、どちらの情報が表示されているのかが遊技者にとって明確となり、遊技者が表示されている情報を誤解して遊技に支障が生じることを防止することも可能である。例えば、減算前あるいは減算後のAT残り払出数として「321」や「213」、「123」等、押しナビの表示で用いられる数値が表示されても、押しナビのときの点滅表示が行われないことにより、遊技者が押しナビと誤認することを防止することができる。
なお、AT報知表示器600では、同じような数値情報であっても内容が異なる2種類の情報を表示できるようになっているが、3種類以上の情報を表示するように構成してもよい。その場合でも、表示する情報の中に混同し易い複数の情報が含まれるときはそれらの情報の表示態様を変えることが好ましい。具体的には、上述した押しナビ、AT残り払出数の他に、AT上乗せ数を表示する情報として挙げることができる。押しナビは一部の情報を点滅させていたが、AT上乗せ数を報知する場合は、報知する色や輝度を変更したり、対応するセグメントとは異なるセグメントランプの点灯態様を変更したり、音声報知の態様を変更したりするようにしてもよい。 これにより、遊技者に、現在の報知内容を具体的(明確)に特定させることができる。また、本実施形態では、7セグメント表示器を用いたAT報知表示器600により情報の報知を行っているが、例えばドットマトリクスLEDのような他のタイプの表示器を用いて複数の異なる情報を表示するように構成してもよい。また、液晶表示装置の表示画面内の同じ表示領域に複数の異なる情報を表示するようにしてもよい。これらの場合でも、表示する情報の中に混同し易い複数の情報が含まれるときはそれらの情報の表示態様を変えることが好ましい。また、混同し易い複数の情報において点灯色や表示する文字等の形態等を互いに変えることにより、情報の誤認を防止するようにしてもよい。
《第4実施形態》
以下、第4実施形態に係るスロットマシン(以下「第4形態のスロットマシン」とも称する)について、図72~図75を追加参照しながら説明する。以下では、主に第4形態のスロットマシンの特徴部分について説明する。以下で説明する特徴部分は、第4形態のスロットマシンに適用が限定されるものではなく他の実施形態に対しても同様に適用することが可能である。なお、第4形態のスロットマシンは、上述の第1実施形態のスロットマシン1と基本的な構成が共通または類似しており、それらについては説明を省略する。また、スロットマシン1において説明した役決定処理やリール制御処理等の各制御処理については、第4形態のスロットマシンにおいても同様にあるいは処理内容を一部変更して適用することが可能である。上述の第2形態や第3形態のスロットマシンにおける特徴構成についても、第4形態のスロットマシンにおいて同様にあるいは内容を一部変更して適用することが可能である。
<遊技状態の遷移>
第4形態のスロットマシンでは、簡略化して述べると図72に示すように、主制御手段側で制御する、主にATの設定状態に関連する遊技状態(メイン遊技状態)として、有利区間内通常遊技状態、AT遊技状態、引戻し遊技状態の4個の遊技状態を備えている。非有利区間遊技状態は、非有利区間(第1実施形態で説明した通常区間に相当する)に属する遊技状態で、第1実施形態で説明した遊技モード0に相当する。有利区間内通常遊技状態、AT遊技状態および引戻し遊技状態は、有利区間(第1実施形態で説明した有利区間と同様)に属する遊技状態である。有利区間内通常遊技状態は例えば第1実施形態で説明した遊技モード1,2,6に相当し、AT遊技状態は例えば同遊技モード3に相当し、引戻し遊技状態は例えば同遊技モード4,5,7に相当する。
非有利区間遊技状態に滞在中に所定の移行条件が成立すると有利区間(基本的に有利区間内通常遊技状態)に移行する。有利区間内通常遊技状態では役決定結果等に基づき、主制御手段側においてAT抽選(詳細後述)およびチャージ抽選が行われる。AT抽選に当選(AT当選)すると、それを契機としてAT遊技状態に移行される。チャージ抽選に当選するとチャージ数(「ATストック数」とも称する)が加算される。チャージ数は、AT遊技状態の設定ゲーム数に関連するものであり、チャージ数が多いほどAT遊技状態の再セット回数が増える可能性が高くなるので、遊技者にとって有利となる。AT遊技状態では、所定のゲーム数(例えば20ゲーム)を1セットとして設定され、押し順役が当選した際に押しナビが実行される。また、AT遊技状態では、役決定結果等に基づき、主制御手段側においてチャージ解除抽選が行われる。チャージ解除抽選に当選すると、現在設定されているAT遊技状態の残りゲーム数が消化された後、所定のゲーム数のAT遊技状態が再セットされる(再セットに際しチャージ数が1減算される)。なお、別態様として、AT遊技状態においてチャージ解除抽選に当選した場合、現在設定されているAT遊技状態の残りゲーム数に関係なく次遊技から所定のゲーム数のAT遊技状態を再セットするようにしたり、現在設定されているAT遊技状態の残りゲーム数に所定のゲーム数を加算(上乗せ)してAT遊技状態を継続するようにしたりしてもよい。AT遊技状態において設定ゲーム数が消化され、AT遊技状態の再セットも行われない場合は、引戻し遊技状態に移行される。引戻し遊技状態では引戻し抽選が行われ、引戻し抽選に当選するとそれを契機としてAT遊技状態に移行される。また、チャージ数が1以上あるときは、引戻し抽選に当選しないまま所定ゲーム数(例えば40ゲーム)を引戻し遊技状態において消化した場合、AT遊技状態に移行されるようにしてもよい。その場合、AT遊技状態に移行される際にチャージ数が1減算される。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、有利区間に連続滞在しているゲーム数を把握するための有利区間クリアカウンタを設け、通常区間から有利区間に移行した際に、この有利区間クリアカウンタの値を「1500」にセットする。そして、有利区間でゲームを消化するごとに有利区間クリアカウンタの値を1減算し、カウンタの値が「0」となると通常区間に強制的に移行するようにしている。また、有利区間クリアカウンタの値が「0」となる前に有利区間から通常区間に移行する場合は、有利区間クリアカウンタの値をクリア(「0」にセット)し、再び通常区間から有利区間に移行した際に、有利区間クリアカウンタの値を「1500」にリセットする。
また、有利区間中での遊技メダルの獲得数(差枚数)を計数するMYカウンタも備えている。このMYカウンタは、有利区間の開始時にそのカウンタ値を「0」にセットし(有利区間の終了時に「0」にセットしてもよい)、以降毎遊技、遊技の結果に応じてカウンタ値を更新する。更新では、差枚数が0を下回る場合は、カウンタ値を「0」となるよう補正し、差枚数が正値となる場合はそのまま累積して更新する(このような補正を行わないようにしてもよい)。そして、累積した差枚数が2400枚を超えると有利区間を終了して非有利区間(非有利区間遊技状態)に移行するようになっている。なお、このMYカウンタは、機能的には、第1実施形態の純増カウンタと同様のものである。
さらに、有利区間中での遊技メダルの獲得数(差枚数)に関連した計数を行うカウンタとして、AT枚数カウンタも備えている。このAT枚数カウンタは、MYカウンタの値に、ATストック数(チャージ数)等の値を加味して算出される、1回の有利区間中に獲得することが可能と予想される遊技メダルの獲得数(獲得予想数、獲得可能予想数)を計数するカウンタである。そして、AT枚数カウンタの値(獲得予想数)が所定値(2100)を超えると、それを契機として、所定のタイミング(例えば、後述するエンディング遊技状態の終了タイミング)で有利区間を終了して非有利区間に移行する場合があるようにしている。なお、このAT枚数カウンタは、機能的には、第1実施形態の補正カウンタと同様のものである。これらの有利区間クリアカウンタ、MYカウンタおよびAT枚数カウンタは、主制御手段により制御、管理される。
有利区間内通常遊技状態中において、チャージ抽選に当選してチャージ数が更新されると、チャージ数が更新(加算)されたことを示唆する演出(「チャージ示唆演出」とも称する)が、副制御手段により実行されることがある。チャージ示唆演出を実行するかどうかは、チャージ示唆発生抽選により決定される。このチャージ示唆発生抽選は、チャージ数が更新された遊技における役決定結果、更新後のチャージ数およびチャージ示唆モードに基づき、副制御手段により行われる(詳細後述)。チャージ示唆モードは、チャージ示唆演出が行われる期待度(確率)に関連するモードで、チャージ示唆モード=1、2、3いずれか(モード番号が大きいほど期待度が高くなる)に設定される。どのチャージ示唆モードに設定されるのかは、チャージ示唆モード抽選により決定される。このチャージ示唆モード抽選は、例えば、有利区間(X回目の有利区間とする)から非有利区間遊技状態に移行した遊技における所定のタイミング(例えば、第3停止操作が受け付けられた時点や有利区間フラグ管理全停止処理から有利区間クリアカウンタ処理におけるいずれかのタイミング)を契機として、副制御手段により行われる。そして、チャージ示唆モード抽選により選出されたチャージ示唆モードが、この非有利区間遊技状態を経て移行する有利区間((X+1)回目の有利区間)の有利区間内通常遊技状態((X+1)回目の有利区間内通常遊技状態)においてチャージ示唆演出が発生する確率に影響を及ぼす(詳細後述)。なお、X回目の有利区間の終了時にセットされたチャージ示唆モードは、(X+1)回目の有利区間において保持される。そして、(X+1)回目の有利区間の終了時においてチャージ示唆モード抽選により新たにチャージ示唆モードがセットされる。
チャージ示唆演出に類似する演出として、遊技機の現在の設定値について示唆する演出(「設定値示唆演出」とも称する)を行うようにしてもよい。このような設定値示唆演出を行う場合、チャージ示唆モード(別の示唆モードを設定してもよい)に応じて、設定値示唆演出が行われる確率や示唆する内容の確度が変わるように設定してもよい。例えば、チャージ示唆モードの番号が大きいほど示唆内容の確度が高い設定値示唆演出が行われる確率を高く設定したり、逆に、チャージ示唆モードの番号が小さいほど示唆内容の確度が高い設定値示唆演出が行われる確率を高く設定したりしてもよい。また、チャージ示唆モードの番号が大きいほど示唆内容の確度が低いもの高いものを含めて設定値示唆演出が行われる確率は高く設定するが、示唆内容の確度が高い設定値示唆演出に限るとそれが行われる確率はチャージ示唆モードの番号が小さいほど高く設定したり、逆に、チャージ示唆モードの番号が小さいほど示唆内容の確度が低いもの高いものを含めて設定値示唆演出が行われる確率は高く設定するが、示唆内容の確度が高い設定値示唆演出に限るとそれが行われる確率はチャージ示唆モードの番号が大きいほど高く設定したりしてもよい。
以下、主制御手段により行われるAT抽選と、副制御手段により行われるチャージ示唆モード抽選およびチャージ示唆発生抽選について、具体例を挙げて説明する。図73(A)に示すチャージ示唆モード抽選では、対象差枚数が所定数(本例では「1000」するが適宜変更可)以上の場合と所定数未満の場合とで、当選確率が異なるように設定されている。対象差枚数とは、1回の有利区間が終了する場合に、当該有利区間において獲得した所定の時点での差枚数のことをいう。所定の時点とは、例えば、当該有利区間が終了した時点、当該有利区間において1回だけAT遊技状態が設定された場合はそのAT遊技状態が終了した時点、当該有利区間において複数回AT遊技状態が設定された場合は最後のAT遊技状態が終了した時点、当該有利区間における差枚数が最大となった時点など、適宜に設定することができる。
チャージ示唆モード抽選では、選出番号1(チャージ示唆モード=1をセット)、選出番号2(チャージ示唆モード=2をセット)、選出番号3(チャージ示唆モード=3をセット)のいずれかが選出される。各選出番号に割り当てられた置数は、図73(A)に示すとおりである。なお、チャージ示唆モード抽選では、置数の合計値が「16384」に設定されている。このようにチャージ示唆モード抽選では、今回の有利区間における対象差枚数が1000以上の場合の方が、チャージ示唆モード=1にセットされる確率が低く、チャージ示唆モード=3にセットされる確率が高くなるように設定されている。チャージ示唆モード抽選の結果により設定されたチャージ示唆モード(選出番号)は、有利区間の終了後もクリアされずに副制御手段において記憶され次の有利区間でも保持されるように構成されている。なお、対象差枚数は、主制御手段においては有利区間が終了する際にクリアされるが、副制御手段ではクリアせずに有利区間終了後も記憶して次の有利区間でも保持するように構成してもよい。
図73(B)に示すAT抽選では、役決定結果により選出された契機役とチャージ数に応じて当選確率が異なるように設定されている。図中の契機役1および契機役2は、例えば、いわゆるレア役(第1実施形態におけるスイカ小役)に相当するもので、任意に設定可能である。また、図ではチャージ数=1から4までが記載されているが、チャージ数=5以上となる場合も設定してもよい。AT抽選では、選出番号0(AT非当選)または選出番号1(AT当選)のいずれかが選出される。各選出番号に割り当てられた置数は、図73(B)に示すとおりである。なお、AT抽選では、置数の合計値が「65536」に設定されている。このようにAT抽選では、基本的にはチャージ数が大きくなるとAT当選の確率が高くなるが、チャージ数=0のときはチャージ数=1または2のときよりもAT当選する確率が高く設定されている。また、特定のチャージ数(図ではチャージ数=3)のときはAT当選する確率がかなり高くなるように設定されている。
図74に示すチャージ示唆発生抽選では、更新後のチャージ示唆モードの値、役決定結果により選出された役およびチャージ数に応じて当選確率が異なるように設定されている。本例では契機役1とその他の役に分けているが、契機役をより多く設定してもよい。また、契機役1とその他の役とで当選確率を変えてもよい。さらに、図ではチャージ数=1から4までが記載されているが、チャージ数=5以上となる場合も設定してもよい。チャージ示唆発生抽選では、選出番号0(示唆無し)または選出番号1(示唆有り)のいずれかが選出される。各選出番号に割り当てられた置数は、図74(A)~(C)に示すとおりである。なお、チャージ示唆発生抽選では、置数の合計値が「16384」に設定されている。このようにチャージ示唆発生抽選では、基本的にはチャージ示唆モードの値が大きくなり、またチャージ数が大きくなるとチャージ示唆演出が行われる確率が高くなる。特に、特定のチャージ数(本例ではチャージ数=3)のときはチャージ示唆演出が行われる確率がかなり高くなるように設定されている。
以上のように各抽選の抽選確率を設定することにより、以下のような効果が得られる。まず、チャージ示唆モード抽選では、対象差枚数が1000以上の場合にチャージ示唆モード=3がセットされる確率が高くなっている。チャージ示唆モード=3にセットされると、チャージ示唆発生抽選での当選確率が高くなるので、チャージ数が更新された際にチャージ示唆演出が行われる可能性も高くなる。対象差枚数が1000以上すなわち多くの遊技価値が付与された遊技者は、一般的に遊技を継続する意欲が高い。そのため、チャージ示唆演出が行われると、チャージ数が1以上あることが分かるので、そのことにより遊技を継続する意欲がより高まることに期待できる。なお、1000以上の対象差枚数を獲得した場合でも、そのことに満足して遊技をやめようとする遊技者もいる。そのような遊技者であっても、チャージ示唆演出が行われることにより遊技を継続する意欲が高まることが期待できる。一方、有利区間の終了後しばらく遊技を継続してもチャージ示唆演出が行われない場合、チャージ数=0の場合である可能性が高い。しかし、チャージ数=0の場合は、AT当選する確率が高いので、AT当選することを期待して遊技を継続する意欲が高まることに期待できる。なお、AT当選する確率が非常に高くなるチャージ数=3に更新されたときは、チャージ示唆演出が行われる確率も高くなる。そこで、チャージ数=3に更新されたときに行われるチャージ示唆演出の演出態様を、チャージ数=3のとき特有の演出態様としてもよい。そうすることにより、特有の演出態様のチャージ示唆演出を見た遊技者が、チャージ数が複数ありしかもAT当選し易い状態にあることを考慮して、遊技を継続する意欲をさらに高めることが期待できる。
なお、上記各抽選では、他の条件も考慮して当選確率を設定してもよい。例えば、主制御手段側において管理する演出グループ番号や条件装置グループ番号に応じて、主制御手段が行うAT抽選や副制御手段が行うチャージ示唆発生抽選の抽選確率を設定してもよい。また、チャージ抽選における当選のし易さを管理するためのフラグ(「チャージ当選確率フラグ」とも称する)を主制御手段において設定するようにし、このチャージ当選確率フラグの状態(例えば、フラグ=0:低確率状態。1:高確率状態)に応じて、主制御手段が行うAT抽選や副制御手段が行うチャージ示唆発生抽選の抽選確率を設定してもよい。
<エンディング遊技状態>
第4形態のスロットマシンでは、AT遊技状態において、所定の条件(「エンディング条件」とも称する)が成立すると、これを契機として特別な遊技状態(「エンディング遊技状態」とも称する)に移行される。このようなAT遊技状態からエンディング遊技状態への移行の一例を図75に示す。図75では、20G(「G」はゲームを意味する)でセットされたAT遊技状態が残り12Gとなった時点(セット後8Gが消化された時点)でエンディング条件が成立し、次遊技からエンディング遊技状態に設定される例を示している。なお、エンディング条件は、例えば、上述のAT枚数カウンタが所定値(例えば「2100」)を上回ることや、有利区間に移行してからの消化ゲーム数が特定値(例えば、1300)を上回ることとすることができる。
一方、副制御手段は、AT遊技状態中はAT遊技状態であることに対応した演出(「AT示唆演出」とも称する)を実行する。このAT示唆演出を実行する状態を以下「AT示唆演出状態」と称する。主制御手段におけるAT遊技状態が設定ゲーム数(20G)分の全てが消化される場合、副制御手段におけるAT示唆演出状態の期間は、AT遊技状態の期間と一致する。しかし、AT遊技状態の設定ゲーム数が全て消化される前に、AT遊技状態からエンディング遊技状態に移行された場合は、AT示唆演出状態を維持しエンディング遊技状態中もAT示唆演出を行う(図75を参照)。そして、所定の条件(「AT示唆演出終了条件」とも称する)が成立すると、エンディング遊技状態に対応した演出(「エンディング示唆演出」とも称する)を行う。このエンディング示唆演出を実行する状態を以下「エンディング示唆演出状態」と称する。なお、AT示唆演出終了条件は、例えば、AT遊技状態の設定ゲーム数として当初設定されたゲーム数分の遊技が消化されることとすることができる。
また、主制御手段における1回(1セット)のAT遊技状態および副制御手段におけるAT示唆演出状態が終了する当該遊技の所定のタイミング(例えば第3停止操作受付以降における所定のタイミング、例えば入賞判定後(停止図柄判定後)や第3停止操作受付時など)において、AT遊技状態が終了することを示唆するためのフリーズ(「AT終了示唆フリーズ」とも称する)が主制御手段により設定される。一方、主制御手段ではエンディング遊技状態に移行されているが副制御手段ではAT示唆演出状態である場合に、副制御手段におけるAT示唆演出状態が終了する当該遊技の所定のタイミング(例えば第3停止操作受付時)においても、AT終了示唆フリーズが主制御手段により設定される。そのため、AT終了示唆フリーズが実行されるか否かによって、主制御手段におけるAT遊技状態および副制御手段におけるAT示唆演出状態が同時に終了したのか、主制御手段ではエンディング遊技状態に既に移行されていて副制御手段におけるAT示唆演出状態だけが終了したのかを判別することはできないようになっている。なお、主制御手段によりAT終了示唆フリーズが行われるときに、副制御手段においてもAT遊技状態が終了することを示唆する演出(「AT終了示唆演出」とも称する)を行うようにしてもよい。また、本実施形態では、AT示唆演出、AT終了示唆演出、エンディング示唆演出およびエンディング移行示唆演出を画像表示装置(第1実施形態で説明した画像表示装置11に相当する)を用いて行う。これらの演出を画像表示装置とは異なる表示装置を用いて行うようにしてもよい。
このように、主制御手段ではAT遊技状態の途中でエンディング遊技状態に移行されても、副制御手段ではAT示唆演出状態が維持されAT示唆演出が行われるので、遊技者に、AT遊技状態が継続されているという印象を持たせることができる。そのため、AT遊技状態の途中でエンディング遊技状態に移行されてもそのことが遊技者には分からないので、遊技者が損をしたような気分になることを防止することが可能となる。また、AT示唆演出として連続演出が副制御手段により行われているときに、主制御手段ではAT遊技状態からエンディング遊技状態に移行される場合もある。このような場合に、副制御手段が連続演出を中止してエンディング演出を実行してしまうと、遊技者が連続演出の結果を見ることができなくなり損をしたような気分になる虞があるが、連続演出を継続することにより、このような事態が生じることを防止することができる。
なお、AT遊技状態では、ATゲーム数の上乗せを行うかどうかを決める抽選(「AT中上乗せ抽選」とも称する)をレア役の当選等を契機として主制御手段が行うようにしてもよい。また、AT中上乗せ抽選に当選した場合は、そのことを報知するかどうかを決める抽選(「AT中上乗せ報知抽選」とも称する)を副制御手段が行い、当選した場合は上乗せ報知演出を実行するようにしてもよい。一方、エンディング遊技状態においても、ATゲーム数の上乗せを行うかどうかを決める抽選(「リミット中上乗せ抽選」とも称する)をレア役の当選等を契機として主制御手段が行うようにしてもよい。また、リミット中上乗せ抽選に当選した場合は、そのことを報知するかどうかを決める抽選(「リミット中上乗せ報知抽選」とも称する)を副制御手段が行い、当選した場合は上乗せ報知演出を実行するようにしてもよい。エンディング遊技状態でもAT上乗せの可能性があるようにすることにより、エンディング遊技状態中の遊技性を高めることが可能となる。一方、エンディング遊技状態では、レア役の当選等があっても上乗せはされないようにしてしまうと、遊技者が引き損(レア役の当選等が無駄となる)と感じて遊技意欲の低下につながる虞がある。なお、ATゲーム数の上乗せ以外の特典として、エンディング遊技状態においてレア役に当選した場合に、画像表示画面において特定のキャラクタを登場させることができるようになったり特定の演出を行わせることができるようになったりする特典を設けてもよい。あるいは、エンディング遊技状態においてレア役に当選した場合に、チャージ示唆モード=3が設定され易くなるように構成してもよい。
なお、主制御手段ではエンディング遊技状態にあるが副制御手段ではAT示唆演出状態にある状態(「AT遊技状態1」とも称する)において上乗せ報知演出が実行される確率(=リミット中上乗せ抽選での当選確率×リミット中上乗せ報知抽選での当選確率)は、主制御手段ではAT遊技状態にあり副制御手段ではAT示唆演出状態にある状態(「AT遊技状態2」とも称する)において上乗せ報知演出が実行される確率(=AT中上乗せ抽選での当選確率×AT中上乗せ報知抽選での当選確率)と同等に設定することが好ましい。こうすることにより、AT遊技状態1とAT遊技状態2とで上乗せ報知演出の発生頻度の違いが生じないので、上乗せ報知演出の発生頻度に基づいてAT遊技状態1であると判断することができないようにすることができる。
また、AT遊技状態1においてもAT遊技状態2においても、レア役の当選等を契機として、ATゲーム数の上乗せがあるかもしれないことを示唆する演出(「上乗せ示唆演出」とも称する)が副制御手段により実行されるようにしてもよい。その場合、AT遊技状態1において上乗せ示唆演出が発生する頻度は、AT遊技状態2において上乗せ示唆演出が発生する頻度と同等に設定することが好ましい。さらに、演出態様(演出内容)が異なる複数種類の上乗せ示唆演出がAT遊技状態2において発生するようにする場合は、AT遊技状態1においてもその全種類の上乗せ示唆演出が発生するようにするとともに、種類ごとの上乗せ示唆演出が発生する頻度もAT遊技状態1とAT遊技状態2とで同等に設定することが好ましい。こうすることにより、AT遊技状態1とAT遊技状態2とで上乗せ示唆演出の発生頻度の違いが生じないので、上乗せ示唆演出の発生頻度に基づいてAT遊技状態1であると判断することができないようにすることができる。
なお、主制御手段ではエンディング遊技状態にあり副制御手段ではエンディング示唆演出状態にある状態(「AT遊技状態3」とも称する)では、AT遊技状態1やAT遊技状態2では行われない専用の上乗せ報知演出や上乗せ示唆演出を副制御手段側において行うようにしてもよい。こうすることにより、主制御手段ではエンディング遊技状態にあるときに副制御手段の状態に応じて、上乗せ報知演出や上乗せ示唆演出の態様に変化を持たせることができる。また、AT遊技状態3専用の上乗せ報知演出や上乗せ示唆演出があることにより、AT遊技状態3における遊技者の意欲低下を防止することもできる。なお、本実施形態では、主制御手段ではAT遊技状態にあり副制御手段ではエンディング示唆演出状態にあるという状態は発生しないようになっている。これにより、実際にはAT遊技状態にあるのにエンディング遊技状態に移行したと遊技者が誤解することを防止することができる。
<遊技進行制御処理>
以下、第4形態のスロットマシンの主制御手段において行われる制御処理のうち遊技進行制御処理について、図76~図82を追加参照して説明する。なお、以下の説明において、メイン遊技状態0が上述の非有利区間遊技状態に相当し、メイン遊技状態1およびメイン遊技状態2が上述の有利区間内通常遊技状態に相当し、メイン遊技状態3、メイン遊技状態4およびメイン遊技状態5が上述のAT遊技状態に相当し、メイン遊技状態6およびメイン遊技状態7が上述の引戻し遊技状態に相当する。また、メイン遊技状態5でリミット到達番号が2にセットされた状態が上述のエンディング遊技状態に相当する。
遊技進行制御処理は、第1実施形態で説明したのと同様に、遊技中に繰り返し実行される処理であり、図76に示すように、まず、レバー制御処理を行う(ステップSK1)。このレバー制御処理の内容は、第1実施形態で説明した遊技開始時待機処理の内容の一部と同様である。レバー制御処理の終了後、ステップSK2に進み、内部抽せんを行う。内部抽せんの終了後、演出グループ番号セット処理を行う(ステップSK3)。この演出グループ番号セット処理の内容は、第1実施形態で説明したグループ番号セット処理の内容の一部と同様である。次に、ステップSK4に進み、有利区間表示LED点灯処理を行う。この有利区間表示LED点灯処理では、有利区間中であることを報知するための区間表示器を点灯させる制御を行う。有利区間表示LED点灯処理の終了後、有利区間フラグ管理レバー処理を行う(ステップSK5)。この有利区間フラグ管理レバー処理では、後述する各遊技状態毎レバー処理が1つの処理として行われる。
有利区間フラグ管理レバー処理の終了後、回胴停止処理を行う(ステップSK6)。この回胴停止処理では、内部抽せんの結果、遊技者による押し順および押し位置に基づき、各リールを停止させる制御処理が行われる。次に、有利区間フラグ管理全停止処理を行う(ステップSK7)。この有利区間フラグ管理全停止処理については後述する。有利区間フラグ管理全停止処理の終了後、払出処理(遊技メダルを払い出す処理)を行い(ステップSK8)、次いでカウント処理(各種カウンタの値を更新する処理)を行う(ステップSK9)。カウント処理の終了後、ステップSK10に進み、有利区間クリアカウンタ処理を行う。この有利区間クリアカウンタ処理の内容は、第1実施形態で説明した有利区間クリアカウンタ処理の内容と同様である。
上記ステップSK5の有利区間フラグ管理レバー処理において行われる各遊技状態毎レバー処理では、図77に示すように、まず、有利区間フラグが0より大きいか否か(有利区間であるか非有利区間であるか)を判定する(ステップSK21)。ここで、有利区間フラグが0より大きい場合(ステップSK21;YES)は、ステップSK22に進み、指示発生処理を行う。この指示発生処理では、押しナビを行うための準備処理が行われる。指示発生処理の終了後、後述するAT枚数カウンタ更新処理を行い、次いでステップSK24に進む。一方、ステップSK21において、有利区間フラグが0より大きくない場合(ステップSK21;NO)は、上記ステップSK22およびSK23の処理は行わずに、ステップSK24に進む。
ステップSK24ではメイン遊技状態番号を判別し、メイン遊技状態番号に応じて、メイン遊技状態番号が0の場合はメイン遊技状態0レバー処理を行い(ステップS64)、メイン遊技状態番号が1の場合はメイン遊技状態1レバー処理を行い(ステップSK25)、メイン遊技状態番号が1または2の場合はメイン遊技状態1及び2レバー処理を行う(ステップSK26)。また、メイン遊技状態番号が3または4の場合はメイン遊技状態3及び4レバー処理を行い(ステップSK27)、メイン遊技状態番号が5の場合は後述するメイン遊技状態5レバー処理を行う(ステップSK28)。さらに、メイン遊技状態番号が6の場合はメイン遊技状態6レバー処理を行い(ステップSK29)、メイン遊技状態番号が7の場合はメイン遊技状態7レバー処理を行う(ステップSK30)。
上記ステップSK23で行われるAT枚数カウンタ更新処理では、図78に示すように、まず、AT枚数カウンタにMYカウンタの値を保存する(ステップSK41)。次に、指示番号が0より大きいか否か(押しナビが行われるか否か)を判定する(ステップSK42)。ここで、指示番号が0より大きくない場合(ステップSK42;NO)は、ステップSK43に進み、演出グループ番号がN(Nは所定の数値)であるか否か(押し順役が当選したか否か)を判定する。ここで、演出グループ番号がNの場合(ステップSK43;YES)は、ステップSK44に進み、演出グループ番号がNでない場合(ステップSK43;NO)は、ステップSK45に進む。一方、上記ステップSK42において、指示番号が0より大きい場合(ステップSK42;YES)は、そこから直接ステップSK44に進む。
ステップSK44では、AT枚数カウンタにF(押し順役成立時の払出数)を加算し、その後ステップSK45に進む。ステップSK45では、メイン遊技状態番号が2より大きいか否かを判定する。ここで、メイン遊技状態番号が2より大きい場合(ステップSK45;YES)は、ステップSK46に進み、リミット到達番号が0であるか否かを判定する。ここで、リミット到達番号が0である場合(ステップSK46;YES)は、ステップSK47に進み、有利区間滞在G数カウンタが1であるか否かを判定する。有利区間滞在G数カウンタは、有利区間クリアカウンタと同様に、有利区間に連続して滞在しているゲーム数を管理するカウンタである。
ステップSK47において、AT滞在G数カウンタが1である場合(ステップSK47;YES)はステップSK49に進み、AT滞在G数カウンタが1でない場合(ステップSK47;NO)はステップSK48に進み、AT枚数カウンタが2100以上であるか否かを判定する。ここで、AT枚数カウンタが2100以上である場合(ステップSK48;YES)はステップSK49に進む。ステップSK49ではリミット到達番号に1を保存し、その後AT枚数カウンタ更新処理を終了してリターンする。一方、上記ステップSK45でメイン遊技状態番号が2より大きくない場合(ステップSK45;NO)と、上記ステップSK46でリミット到達番号が0でない場合(ステップSK46;NO)と、上記ステップSK48でAT枚数カウンタが2100以上でない場合(ステップSK48;NO)は、その後何ら処理を行わずに、AT枚数カウンタ更新処理を終了してリターンする。
図77のステップSK28で行われるメイン遊技状態5レバー処理では、図79に示すように、まず、リミット到達番号が2でないか否かを判定する(ステップSK61)。ここで、リミット到達番号が2でない場合(ステップSK61;YES)は、ステップSK62に進み、メイン遊技状態3及び4レバー処理を行い、その後メイン遊技状態5レバー処理を終了してリターンする。一方、レバー処理リミット到達番号が2である場合(ステップSK61;NO)は、ステップSK63に進み、条件装置グループB番号がm(mは所定の数値)であるか否かを判定する。ここで、条件装置グループB番号がmの場合(ステップSK63;YES)は、リミット中上乗せ抽選を行い、当選番号が0(非当選)であるか否か(当選)を判定する(ステップSK65)。ここで、当選番号が0でない場合(ステップSK65;NO)はステップSK66に進み、エンディングG数カウンタ(エンディング遊技状態の設定ゲーム数を管理するカウンタ)に200を加算する。一方、上記ステップSK63で条件装置グループB番号がmでない場合(ステップSK63;NO)と、上記ステップSK65で当選番号が0である場合(ステップSK65;YES)は、そこから直接ステップSK67に進む。
ステップSK67では、AT枚数カウンタが2400を上回るか否かを判定する。ここで、AT枚数カウンタが2400を上回る場合(ステップSK67;YES)はステップSK69に進み、AT枚数カウンタが2400を上回らない場合(ステップSK67;NO)はステップSK68に進む。ステップSK68では有利区間クリアカウンタが1であるか否かを判定する。ここで、有利区間クリアカウンタが1でない場合(ステップSK68;NO)はメイン遊技状態5レバー処理を終了してリターンし、有利区間クリアカウンタが1である場合(ステップSK68;YES)はステップSK69に進む。ステップSK69では、エンディングG数カウンタに1を保存する。その後リミット終了フラグ(に1を保存し(ステップSK70)、メイン遊技状態5レバー処理を終了してリターンする。
図76のステップSK7で行われる有利区間フラグ管理全停止処理では、図80に示すように、まず、各遊技状態毎全停止処理を行う(ステップSK81)。この各遊技状態毎全停止処理では、後述するメイン遊技状態5全停処理が1つの処理として行われる。各遊技状態毎全停止処理の終了後、リミット到達番号が1であるか否かを判定する(ステップSK82)。ここで、リミット到達番号が1である場合(ステップSK82;YES)は、ステップSK83に進み、後述するリミット判定処理を行う。その後、各遊技状態毎全停止処理を終了してリターンする。一方、上記ステップSK82でリミット到達番号が1でない場合(ステップSK82;NO)は、そのまま各遊技状態毎全停止処理を終了してリターンする。
図80のステップSK81の有利区間フラグ管理全停止処理において行われるメイン遊技状態5全停処理では、図81に示すように、まず、ウェイト予約カウンタ(上述のエンディング移行示唆フリーズの実行時期を管理するためのカウンタ)を1減算する(ステップSK101)。次に、減算後のウェイト予約カウンタが0であるか否かを判定する(ステップSK102)。ここで、減算後のウェイト予約カウンタが0である場合(ステップSK102;YES)は、ステップSK103に進み、メイン遊技状態番号に5を保存する。そして、遊技開始時待機演出番号(遊技開始時の待機演出の種類を管理するための番号)にp(所定の数値)を保存し(ステップSK104)、ステップSK105に進む。一方、上記ステップSK102で減算後のウェイト予約カウンタが0でない場合(ステップSK102;NO)は、上記ステップSK103およびSK104の処理は行わずにステップSK105に進む。
ステップSK105では、エンディングG数カウンタを1減算する。そして、エンディングG数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップSK106)。ここで、エンディングG数カウンタが0である場合(ステップSK106;YES)は、ステップSK107に進み、リミット到達番号が2であるか否かを判定する。ここで、リミット到達番号が2である場合(ステップSK107;YES)は、ステップSK108に進み、有利区間クリアカウンタに1を保存し、その後、ステップSK110に進む。一方、上記ステップSK107でリミット到達番号が2でない場合(ステップSK107;NO)は、ステップSK109に進み、状態移行処理(遊技状態の移行を行う処理)を行い、その後、ステップSK110に進む。また、上記ステップSK106でエンディングG数カウンタが0でない場合(ステップSK106;NO)は、そこから直接ステップSK110に進む。ステップSK110ではAT中全停時クリア処理(AT中で用いた所定のデータ等をクリアする処理)を行い、メイン遊技状態5全停処理を終了する。
図80のステップSK83で行われるリミット判定処理では、図82に示すように、まず、リミット到達番号に1を加算する(ステップSK121)。次に、メイン遊技状態番号が3~5のいずれかであるか否かを判定する(ステップSK122)。ここで、メイン遊技状態番号が3~5のいずれかである場合(ステップSK122;YES)は、ステップSK123に進み、エンディングG数カウンタにATG数カウンタの値を保存する。ATG数カウンタは、AT中の消化ゲーム数を管理するカウンタであり、ATがセット(再セットも含む)されたときに例えば「20」にセットされ、以降、AT中で遊技が消化されるごとに1ずつ減算される。
次いで、エンディングG数カウンタの値を20で除算したときの余りの値をウェイト予約カウンタに保存する(ステップSK124)。そして、ウェイト予約カウンタが0であるか否かを判定する(ステップSK124)。ここで、ウェイト予約カウンタが0である場合(ステップSK125;YES)は、ステップSK126に進み、遊技終了時待機演出番号(遊技終了時の待機演出の種類を管理するための番号)にq(所定の数値)を保存し(ステップSK104)、ステップSK107に進む。一方、上記ステップSK125でウェイト予約カウンタが0でない場合(ステップSK125;NO)は、ステップSK128に進む。また、上記ステップSK122でメイン遊技状態番号が3~5のいずれかではない場合(ステップSK122;NO)は、そこから直接ステップSK127に進む。
ステップSK127ではメイン遊技状態番号に5を保存し、保存後にステップSK128に進む。ステップSK128ではエンディングG数抽選(エンディング遊技状態の設定ゲーム数を決める抽選)を行う。次いで、エンディングG数抽選での当選番号に応じた抽選結果(ゲーム数の値)を取得する(ステップSK129)。そして、ATストックカウンタ(上述のチャージ数を管理するカウンタ)の値に20を乗算したときの値に抽選結果を加算する(ステップSK130)。続いて、エンディングG数カウンタにステップSK130での加算結果を加算し(ステップSK131)、メイン遊技状態番号に5を保存する(ステップSK132)。そして、不要な変数等をクリアし(ステップSK133)、リミット判定処理を終了してリターンする。
《第5実施形態》
以下、第5実施形態に係るスロットマシン(以下「第5形態のスロットマシン」とも称する)について、図83~図95を追加参照しながら説明する。以下では、主に第5形態のスロットマシンの特徴部分について説明する。以下で説明する特徴部分は、第5形態のスロットマシンに適用が限定されるものではなく他の実施形態に対しても同様に適用することが可能である。なお、第5形態のスロットマシンは、上述の第1実施形態のスロットマシン1と基本的な構成が共通または類似しており、それらについては説明を省略する。また、スロットマシン1において説明した役決定処理やリール制御処理等の各制御処理については、第5形態のスロットマシンにおいても同様にあるいは処理内容を一部変更して適用することが可能である。上述の第2形態~第4形態のスロットマシンにおける特徴構成についても、第5形態のスロットマシンにおいて同様にあるいは内容を一部変更して適用することが可能である。
<基本構成>
特徴部分の説明の前に、第5形態のスロットマシンの基本的な構成(特徴部分の説明に際し特に関連する構成)について概略説明する。第5形態のスロットマシンは、図示は省略するが、3個のリール(上述のリール3a~3cに相当する)と、全リールを回転開始させる際に操作されるスタートレバー(上述のスタートレバー25に相当する)と、各リールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける左、中、右の3個のストップスイッチ(上述のストップスイッチ26a~26cに相当する)と、演出用のゲームを行う場合や遊技機情報を表示させる場合等に操作されるサブボタンを備えている。また、第5形態のスロットマシンは、主な制御基板として、主制御基板、サブメイン制御基板、及びサブサブ制御基板の3つの制御基板(上述の主制御基板60、サブメイン制御基板70A、及びサブサブ制御基板70Bに相当する)を備えている。スタートレバーおよびストップスイッチに対する操作受付等に関する制御は主制御基板により行われ、サブボタンに対する操作受付等に関する制御はサブメイン制御基板またはサブサブ制御基板により行われる。
各ストップスイッチは、遊技者が手で押すと引っ込み、手を離すとバネ力等により元に戻るボタン状の操作受付部を有しており、この操作受付部が押圧操作される(手で押される)と、電気回路の接点が閉じてオフ(OFF)状態からオン(ON)状態に切り替わり、押圧操作が解除される(手が離れる)と、接点が開いてオン状態からオフ状態に切り替わるようになっている。各ストップスイッチが有効に停止操作を受け付けてオフ状態からオン状態に切り替わると、その度に主制御基板(主制御手段)からサブメイン制御基板(サブメイン制御手段)に、停止操作を受け付けたことを示す情報を含む制御コマンド(第一、第二及び第三停止受付コマンド)が送信される。これらの停止受付コマンドを受信することによりサブメイン制御基板では、各ストップスイッチが有効に停止操作(第一、第二及び第三停止操作)を受け付けたことを識別することができる。
また、各ストップスイッチが有効に停止操作を受け付けた後、停止操作が解除されて各ストップスイッチがオン態からオフ状態に切り替わると、その度に主制御基板からサブメイン制御基板に、受け付けた停止操作が解除されたことを示す情報を含む制御コマンド(停止操作解除コマンド)が送信される。具体的には、第一停止操作が解除されたことを示す情報を含む制御コマンド(「第一停止操作解除コマンド」と称する)、第二停止操作が解除されたことを示す情報を含む制御コマンド(「第二停止操作解除コマンド」と称する)、および第三停止操作が解除されたことを示す情報を含む制御コマンド(「第三停止操作解除コマンド」と称する)が送信される。これらの停止操作解除コマンドを受信することによりサブメイン制御基板では、各ストップスイッチが有効に受け付けた停止操作が解除されたこと(ストップスイッチから遊技者の手が離れたこと)を識別することができる。なお、第一、第二停止操作解除コマンドは送信されず、第三停止操作解除コマンドのみが送信されるようにしてもよい。
また、スタートレバーの操作が有効に受け付けられると、主制御基板からサブメイン制御基板に、スロットマシン1における指示番号コマンドや演出グループ番号コマンドに相当する各種の制御コマンド(総称して「レバー操作受付時コマンド」とも称する)が送信される。このレバー操作受付時コマンドを受信することによりサブメイン制御基板では、スタートレバーの操作が有効に受け付けられたこと(スタートレバーが有効に操作されたこと)を識別することができる。
サブボタンは、例えば、遊技者が手で押すと引っ込み、手を離すとバネ力等により元に戻るボタン状の操作受付部と矢印付きの十字状の操作受付部を有しており、これらの操作受付部が押圧操作される(手で押される)と、電気回路の接点が閉じてオフ状態からオン状態に切り替わり、押圧操作が解除される(手が離れる)と、接点が開いてオン状態からオフ状態に切り替わるようになっている。サブボタンが有効に操作されると、その操作に応じた所定の演出処理が副制御基板(副制御手段)により実行される場合がある。また、遊技者にサブボタンを操作するように促す演出処理が行われる場合がある。さらに、サブボタンを所定の手順で操作することにより、画像表示部の画面の明るさ調整やスピーカの音量調整を行うための調整画面を表示させることが可能となっている。以下、第5形態のスロットマシンの幾つかの特徴部分について順次説明する。
<表示演出>
第5形態のスロットマシンは、スロットマシン1における画像表示装置11の画像表示画面11aに相当する画像表示部DP(図83~図92等を参照)を備えており、この画像表示部DPにおいて、各種の表示演出を実行するようになっている。また、第5形態のスロットマシンは、スロットマシン1におけるスピーカ15a,15b,44a,44bに相当する音声出力部(図示略)を備えており、この音声出力部から、各表示演出に対応する演出用音声を出力するようになっている。第5形態のスロットマシンにおいて実行される表示演出としては、例えば、会話演出(「セリフ演出」とも称する)、字幕演出(「テロップ演出」とも称する)、期待度演出(「オブジェクト演出」とも称する)、GET演出、シーン切替演出、暗転演出がある。
・ 会話演出
会話演出は、例えば、遊技機のイメージキャラクタとして設定された人や動植物、ロボット、怪獣(実在のものか架空のものかは問わない)など(総称して「キャラクタ」と称する)が、会話する演出であり、各キャラクタが発した所定のセリフを液晶パネル等の画像表示部に表示するとともにスピーカ等の音声出力部から音声を出力する。会話演出は、例えば、遊技者にキャラクタについて紹介したり遊技方法に関する内容を説明したり遊技機の機種や仕様に関する内容を説明したりするというように、遊技結果とは関連しない内容を遊技者に知らせる役割を担うようにしてもよいし、有利な遊技を付与する期待度を示唆するというように遊技結果と関連した内容を遊技者に知らせる役割を担うようにしてもよい。有利な遊技とは、遊技者にとって通常よりも有利となる遊技(例えば、スロットマシンにおけるAT中(ART中も含む)の遊技やボーナス遊技、ぱちんこ機における大当たり中の遊技、確率変動遊技、または時短遊技等のことであり、以下「有利遊技」とも称する)のことをいう。また、有利な遊技を付与する期待度とは、有利遊技を実行することや、有利遊技の実行を許可する確率が高くなる(100%となる場合を含む)遊技結果(例えば、スロットマシンにおけるAT当選、AT上乗せ当選、AT上乗せ数の多い上乗せ当選、ボーナス当選、有利なボーナス当選、レア役当選、ぱちんこ機における大当たり当選、確変大当り(確変なし大当たりよりも有利な大当たり)当選、16ラウンド大当たり(大当たりの出玉が多い大当たり)当選、等)が得られることに対する期待度(信頼度、確度)をいう。会話演出では、所定のタイミングで画像表示部DPに、会話演出のための所定の表示(「会話演出表示」とも称する)が表示される。なお、表示とは、2次元的(平面的)な画像表示に限定されるものはなく、ホログラムのような3次元的(立体的)な表示も含む。なお、会話演出は2以上のキャラクタ同士が話し合う態様でもよいし、1つのキャラクタが遊技者に向けて話しかける態様でもよい。要するに最低限、キャラクタ画像と、キャラクタ画像に対応するセリフ文字があれば会話演出の要件を満たす。
会話演出表示は、複数のキャラクタ間の会話における各キャラクタの発言に関連した表示であって、キャラクタの表示と、文字として識別できる表示とを含んで構成される。キャラクタの表示とは、具体的には例えば、発言するキャラクタの姿(外見、主に顔)を示す画(絵)の表示(「キャラクタ画表示」とも称する)である。一方、文字として識別できる表示とは、具体的には例えば、キャラクタの発言内容(会話演出表示において「セリフ」とも称する)を示す文字の表示(「セリフ表示」とも称する)である。キャラクタ画表示とセリフ表示の他に、通常は、キャラクタの名前を識別できる表示が会話演出表示に含まれる。キャラクタの名前を識別できる表示とは、具体的には例えば、発言するキャラクタの名前を示す文字の表示(「キャラクタ名表示」とも称する)である。会話演出表示は、キャラクタ画表示、セリフ表示およびキャラクタ名表示を含んで構成されているが、キャラクタ名表示を含まずにキャラクタ画表示とセリフ表示により構成される会話演出表示を設けてもよい。会話演出表示の具体例として、第1の会話演出表示KD1を図83(A)に示し、第2の会話演出表示KD2を図83(B)に示している。
第1の会話演出表示KD1は、キャラクタCH1の姿を表示するキャラクタ画表示KG1と、キャラクタCH1の名前(「ケンジ」)を表示するキャラクタ名表示KN1と、キャラクタCH1のセリフ(「今日はいい天気だね」)を表示するセリフ表示KS1とを含んで構成される。セリフ表示KS1では、1回のセリフの範囲を分かり易くしたり、どのキャラクタのセリフなのかを分かり易くしたり、セリフを目立たせたりするための枠状の、或る範囲を示す画(「範囲画」とも称する)KW1もセリフと共に表示される。同様に、第2の会話演出表示KD2は、キャラクタCH1とは別のキャラクタCH2の姿を表示するキャラクタ画表示KG2と、キャラクタCH2の名前(「パメラ」)を表示するキャラクタ名表示KN2と、キャラクタCH2によるセリフ(「呑気でいいわね」)を表示するセリフ表示KS2とを含んで構成される。セリフ表示KS2では、範囲画KW2も表示される。
第1の会話演出表示KD1では、キャラクタ画表示KG1、キャラクタ名表示KN1、セリフ表示KS1および範囲画KW1が、第1の会話演出表示KD1を構成する各表示構成要素として、1遊技中の所定の同一タイミングで画像表示部DPの所定領域に表示される。同様に、第2の会話演出表示KD2では、キャラクタ画表示KG2、キャラクタ名表示KN2、セリフ表示KS2および範囲画KW2が、第2の会話演出表示KD2を構成する各表示構成要素として、1遊技中の別の所定の同一タイミングで画像表示部DPの別の所定領域(例えば、第1の会話画像KG1が表示される領域と重ならない領域)に表示される。変更例として、例えば、第1の会話演出表示KD1において、キャラクタ画表示KG1とキャラクタ名表示KN1が先に表示され、その後(例えば、0.2秒後)、範囲画KW1と共にセリフ表示KS1が表示されるなど、表示構成要素間での表示タイミングが多少異なるようにしてもよい。この点は、第2の会話演出表示KD2についても同様である。
会話演出表示が表示されるタイミングについては、主制御手段側で制御する所定のスイッチ(例えば、ベットスイッチやスタートレバー、ストップスイッチなど。それらを総称して「メイン側スイッチ」とも称する)が操作されたことを契機(表示契機)とする任意のタイミングを、会話演出表示の表示タイミング(表示開始タイミング)として適宜設定することができる。例えば、1遊技中において、スタートレバーの操作が有効に受け付けられたことを契機として、スタートレバーが操作を受け付けた時点(「レバー操作受付時」とも称する)以降の所定のタイミング(レバー操作受付時と同一のタイミングあるいはレバー操作受付時から所定時間が経過した時点のタイミング)で第1の会話演出表示KD1が画像表示部DPに表示されるようにしてもよい。また、同じ1遊技中において、3個のストップスイッチのいずれかが第一停止操作を有効に受け付けたことを契機として、第一停止操作が有効に受け付けられた時点(第一停止操作受付時)以降の所定のタイミング(第一停止操作受付時と同一のタイミングあるいは第一停止操作受付時から所定時間が経過した時点のタイミング)で第2の会話演出表示KD2が画像表示部DPに表示されるようにしてもよい。また、第三停止操作受付時のタイミングで第1の会話演出表示KD1乃至第2の会話演出表示KD2が表示された場合、次遊技を開始するためのベットスイッチの操作受付、またはスタートレバーの操作受付が行われると画像表示部DP上に表示している第1の会話演出表示KD1乃至第2の会話演出表示KD2が消去されるよう構成されており、次遊技を開始するためのベットスイッチの操作受付、またはスタートレバーの操作受付が行われて第1の会話演出表示KD1乃至第2の会話演出表示KD2が消去されたときに音声出力部から出力しているセリフの音声がまだ全て出力されていない場合は、画像表示部DP上の第1の会話演出表示KD1乃至第2の会話演出表示KD2は消去されるが、セリフの音声は最後まで出力してもよい。ただし、次遊技のスタートレバーの操作受付によりレア役告知やフリーズ等の遊技者に注視させたい演出や新たな会話演出が選ばれた場合はセリフの音声はスタートレバー操作受付後のタイミングで出力が中止される。このように構成することで、遊技を早く進行させたい遊技者においても演出の内容を理解させることができる。なお、セリフの音声を画像表示部DP上の第1の会話演出表示KD1乃至第2の会話演出表示KD2の消去とともに消去してもよいことは言うまでもない。
会話演出表示が表示されるタイミングとして、副制御手段側で制御するサブボタンが操作されたことを契機(表示契機)とする任意のタイミングを、会話演出表示の表示タイミングとして設定することもできる。例えば、1遊技中において、サブボタンを操作するように遊技者に促す画像(例えば、サブボタンの画と「PUSH」という文字を組み合わせたような画像)を画像表示部DPに表示する。そして、その表示に応じてサブボタンが有効に操作されたこと(1回操作されたことで有効となる場合の他に所定回数連続で操作されたことで有効となる場合等を含む)を契機として、サブボタンが操作された時点(「サブボタン操作時」とも称する)以降の所定のタイミング(サブボタン操作時と同一のタイミングあるいはサブボタン操作時から所定時間が経過した時点のタイミング)で第1の会話演出表示KD1や第2の会話演出表示KD2が画像表示部DPに表示されるようにしてもよい。また、会話演出表示が表示されるタイミングとして、ぱちんこ機の場合は例えば、遊技球が始動口に入賞した時点(「始動口入賞時」とも称する)から所定時間が経過した時点のタイミングを、会話演出表示の表示タイミングとして設定することができる。
会話演出表示は、1遊技中において、1個も表示されない場合と1個だけ表示される場合と複数個が表示される場合がある。1遊技中に表示される会話演出表示の個数の違いは、遊技結果とは関係しないとしてもよいし、個数の違いによって遊技結果が相違する場合があるようにしてもよい。例えば、1遊技中に1個だけ会話演出表示が表示される場合より、2個以上会話演出が表示される場合の方が、有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。会話演出表示の表示の可否や、表示させる会話演出表示の種類(例えば、セリフ表示におけるセリフの種類)や個数、表示タイミング等は、例えば、遊技状態(例えば、有利区間中であるか否か)、内部抽せんの結果(例えば、レア役当選であるか否か)、AT抽選やAT上乗せ抽選等の他の抽選結果に基づいて決定される(その他予め定めた任意の条件を満たしたことに基づいて決定してもよい)。複数の会話演出表示が表示される場合、表示契機1回に付き最多でも1個の会話演出表示しか表示されない。
例えば、第1の会話演出表示KD1と第2の会話演出表示KD2とが1遊技中で表示されるケースにおいて、スタートレバーの操作を契機として第1の会話演出表示KD1が表示された場合、第2の会話演出表示KD2が表示されるのは、3個のストップスイッチのうちのいずれかが有効に第一停止操作を受け付けた後となる。すなわち、第一停止操作が有効に受け付けられる前に第2の会話演出表示KD2が表示されることはない(表示される場合を設けることも可)。これにより、例えば、どの契機で会話演出表示が表示されたのかによって、有利な遊技を付与する期待度が相違するようにして遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、1表示契機に付き1個までが表示可能とすることにより、会話演出表示が表示された契機を遊技者が誤認したり、表示された複数の会話演出表示を混同したりすることを防止することが可能となる。
3個以上の会話演出表示が、1遊技中において画像表示部DPに表示されるようにしてもよい。例えば、スタートレバーの操作受付を契機として第1の会話演出表示KD1が表示され、第一停止操作受付を契機として第2の会話演出表示KD2が表示された後、同じ1遊技中において、残り2つのうちのいずれかのストップスイッチが第二停止操作を有効に受け付けたことを契機として、第二停止操作受付時以降の所定のタイミング(第二停止操作受付時と同一のタイミングあるいは第二停止操作受付時から所定時間が経過した時点のタイミング)で第3の会話演出表示(図示略)が表示され、さらに、残り1つのストップスイッチが第三停止操作を有効に受け付けたことを契機として、第三停止操作受付時以降の所定のタイミング(第三停止操作受付時と同一のタイミングあるいは第三停止操作受付時から所定時間が経過した時点のタイミング)で第4の会話演出表示(図示略)が表示されるようにしてもよい。第3の会話演出表示におけるキャラクタと第4の会話演出表示におけるキャラクタは、キャラクタCH1やキャラクタCH2とは別のキャラクタであってもよいし、同じキャラクタであってもよい。
1遊技中において複数の会話演出表示が画像表示部DPに表示される場合、先に表示された会話演出表示は、後から表示される会話演出表示が表示されても画像表示部DPから消去される(非表示とされる)ことなく継続して表示される。例えば、上述の例において、先に表示された第1の会話演出表示KD1は、第2の会話演出表示KD2が表示されても非表示とされずにそのまま継続して表示され、その後、第3の会話演出表示が表示されても第1、第2の会話演出表示KD1,KD2は非表示とされず、そのまま継続して表示される。さらにその後、第4の会話演出表示が表示されても、その時点では第1~第3の会話演出表示は非表示とされずに表示されている。このように、先に表示された会話演出表示が、後から表示される会話演出表示が表示されても継続して表示されるようにすることで、複数の会話演出表示を1遊技中において同時(各会話演出表示の表示期間が互いに一部重複するよう)に画像表示部DPに表示させることができる。これにより、複数の会話演出表示によって画像表示部DPが賑やかに見えるような演出効果を得ることができる。また、遊技者にとって有利な遊技結果が得られる可能性が低いような遊技状態(例えば非有利区間中)であるために遊技者が倦怠感を覚えそうな場合において、複数の会話演出表示を1遊技中に亘って表示させることにより、それらの会話演出表示に遊技者の意識を向けさせて遊技者の倦怠感を低減することが可能となる。また、どの契機で会話演出表示が表示されるかによって有利な遊技を付与する期待度が相違するようにしてもよく、その場合、遊技者に会話演出の表示タイミングに関心を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
会話演出表示において、キャラクタのセリフ内容(例えば、第1の会話演出表示KD1におけるセリフ表示KS1の内容や第2の会話演出表示KD2におけるセリフ表示KS2の内容)は、それがどのような内容であっても遊技結果とは関係しないとしてもよいし、セリフ内容によって遊技結果が相違する場合があるようにしてもよい。例えば、セリフ表示KS2の内容が「呑気でいいわね」の場合(図83(B)を参照)と、「本当にそうね」の場合(図84を参照)とがあるケースにおいて、どちらの場合でも遊技結果には何ら影響しないように設定してもよいし、前者の場合よりも後者の場合の方が有利な遊技を付与する期待度が高まるように設定してもよい。また、サブボタンが操作されたことを契機として、セリフ内容が変化するようにしてもよい。また、サブボタンが操作されたことによりセリフ内容が変化する場合として、サブボタンが操作されたことによりセリフが表示される(セリフ表示が表示開始される)場合と、セリフが表示された後サブボタンが操作されることによりセリフ内容が変化する場合とを有してもよい。セリフが表示(セリフ音声も同時出力)された後サブボタンが操作されることによりセリフ内容が変化する場合においては、セリフ音声が終了していない状態でサブボタンの操作(操作受付)を有効にしてもよいし、セリフ音声が終了した後にサブボタンの操作を有効にしてもよい。セリフ音声が終了していない状態でサブボタンの操作を有効にする場合、セリフ音声の途中でサブボタンが操作されると出力中のセリフが中断され新たなセリフが出力されるため、遊技の結果を早く知りたい遊技者に対して好まれる仕様となる。また、セリフ音声が終了した後にサブボタンの操作を有効にする場合、セリフが中断されることがないため、演出を楽しみたい遊技者に対して好まれる仕様となる。
また、会話演出表示におけるセリフ表示の文字は、常に同じ字体(フォントやスタイル)、同じサイズ(大きさ)、同じ色としてもよいし、遊技状況や会話演出表示の表示タイミングによって、字体やサイズ、色等が相違するようにしてもよい。そして、字体、サイズ、色等の違いによって、有利な遊技を付与する期待度が相違するようにしてもよい。例えば、セリフ表示として、文字の外郭線(輪郭線)や外郭線内側の領域のいずれか一方またはその両方の色が、通常色(例えば、黒色や白色)である態様の他に、青色で表示される態様(「青セリフ表示」とも称する)と赤色で表示される態様(「赤セリフ表示」とも称する)とを設けてもよく、その場合において、青セリフ表示よりも赤セリフ表示の方が有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。
一例として、図85(A)に、キャラクタケンジのセリフ「今日はいい天気だね」については、文字の外郭線内側の領域を青色とした青セリフ表示、キャラクタパメラのセリフ「本当にそうね」については、文字の外郭線を赤色(外郭線内側の領域は白抜き)とした赤セリフ表示の例を示す。本例では、赤セリフ表示の文字のサイズを青セリフ表示の文字のサイズよりも大きくし、そのサイズの違いによっても、赤セリフ表示の方が有利な遊技を付与する期待度が高いことを遊技者に示唆している。赤セリフ表示では、セリフ表示の文字サイズだけではなく、キャラクタ画表示のキャラクタのサイズやキャラクタ名表示の文字サイズを大きくしてもよい。すなわち、赤セリフ表示では、セリフ表示の文字サイズ、キャラクタ名表示の文字サイズ、キャラクタのサイズのうち、いずれか1つか2つあるいは全部が青セリフ表示のそれらよりも大きくしてもよい(文字等の色だけを変え、文字サイズ等は同じとしてもよい)。なお、1遊技中において複数の会話演出表示が表示される場合、最初に表示される会話演出表示(例えば、第1の会話演出表示KD1)におけるセリフ表示の文字については、サイズやフォントを1種類とし、2番目以降に表示される会話演出表示(例えば、第1の会話演出表示KD1)におけるセリフ表示の文字については、サイズやフォントが異なる複数種類の態様があるようにしてもよい。
青セリフ表示と赤セリフ表示のように、有利な遊技を付与する期待度が相違する複数の会話演出表示を1遊技中で表示する場合は、期待度が高い方の会話演出表示の方が後から表示されるようになっている(先に表示される場合を設けることも可)。そのため、1遊技中において複数の会話演出表示が表示される場合、最初に表示される会話演出表示(例えば、第1の会話演出表示KD1)では、通常色によるセリフ表示や期待度の低い色によるセリフ表示が表示され易く、2番目以降に表示される会話演出表示(例えば、第2の会話演出表示KD2)では、期待度の高い色によるセリフ表示が表示され易くなっている。青セリフ表示と赤セリフ表示のケースでいえば、例えば、スタートレバーの操作受付を契機として青セリフ表示が表示され、第一停止操作受付を契機として赤セリフ表示が表示される。なお、期待度が相対的に高い赤セリフ表示を期待度が相対的に低い青セリフ表示の上に重なるように表示させる場合を設けてもよい。重ねて表示させる場合は、青セリフ表示の文字の一部または全部が赤セリフ表示によって隠れるようにしてもよいし(図84(B)を参照)、青セリフ表示の文字部分は隠れないように赤セリフ表示を重ねるようにしてもよい(図85(A)を参照)。なお、第1の会話演出表示KD1の後に第2の会話演出表示KD2が表示される場合は、第2の会話演出表示KD2の期待度を示す色が第1の会話演出表示KD1の期待度を示す色よりも期待度が下回る色を表示することはない。これは、第3の会話演出表示や第4の会話演出表示が表示される場合にも適用されており、表示する順番が後の会話演出において、それより前の会話演出で表示した期待度を下回ることはない。これは、最初に第1の会話演出表示KD1において高期待度である赤セリフ表示を表示した後で、次に第2の会話演出表示KD2において低期待度の青セリフ表示を表示すると、どのくらい期待度があるのかがわかりにくくなるのを防止している。なお、第1の会話演出表示KD1において赤セリフ表示を表示した後に第2の会話演出表示KD2において通常態様のセリフ表示を表示することは遊技者の混乱を招かないので問題ない。また、ぱちんこ機においてリーチ演出の前後で会話演出が発生する場合、リーチ演出の後で表示した会話演出表示の期待度がリーチ演出の前で表示した会話演出表示の期待度よりも低くなっていてもよい。これは、リーチ演出を間に挟んでいるため、期待感が段階的に上がっているためである。例えば、リーチ演出前はリーチになるか否かに関心があるため、この段階で会話演出の赤セリフ表示が出た場合には遊技者はリーチになるか否かを期待する。これに対し、リーチ演出後は大当たりとなるか否かに関心があるため、この段階で会話演出の青セリフ表示が出た場合には遊技者は大当たりか否かを期待する。このように期待する対象が異なるため、リーチ演出の前後で期待度が成り下がってもわかりやすい演出構成とすることができる。なお、リーチ演出前後での会話演出で表示されるキャラクタは同一のキャラクタでもよいし、同一のキャラクタであっても別態様での表示(例えば、衣装や表情が異なる等)であってもよいし、別のキャラクタであってもよい。
なお、セリフ表示における文字等の色(通常色以外の色)は、青色と赤色に限定されるものではない。例えば、青セリフ表示と赤セリフ表示の他に、文字等を緑色とする緑セリフ表示、文字等を特定の柄模様(例えば、遊技機メーカーを象徴するような柄模様)とする柄セリフ表示、文字等を虹色とする虹セリフ表示を設けてもよい。そして、青セリフ表示<緑セリフ表示<赤セリフ表示<柄セリフ表示<虹セリフ表示の順に、有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。その際、最も期待度が高まるセリフ表示(本例では虹セリフ表示)の場合は、期待度100%の確定演出(例えば、AT確定、ボーナス確定、大当たり確定等を示す)としてもよい。
会話演出表示におけるセリフ表示は、通常は遊技者が意味を理解できる文字による単語や文により構成される。ただし、意味を理解できないような文字、例えば、古代言語による文字や文字化けしたような文字あるいは図形や記号(▽、●、※)等が含まれる文字等により構成されてもよい。そして、意味を理解できないような文字を含むセリフ表示が表示された場合は、意味を理解できる文字で構成されたセリフ表示が表示された場合に比べて、有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。また、セリフ表示における文字列(文)は、1行で表示される場合(図83を参照)と、改行されて2行以上に亘って表示される場合(2文以上で構成される場合を含む)とがある(図84を参照)。
第1の会話演出表示KD1における範囲画KW1と第2の会話演出表示KD2における範囲画KW2は、どちらもいわゆる吹き出しの形状をしているが、範囲画の形状はこのような形状に限られず任意の形状とすることができる。範囲画の形状は、常に同じとしてもよいし、遊技状況や会話演出表示の表示タイミングによって相違するようにしてもよい。そして、範囲画の形状の違いによって、遊技結果に対する期待度等が相違するようにしてもよい。例えば、吹き出しの形状で範囲画が表示される場合と、矢印の形状で範囲画が表示される場合とがあり、前者の場合よりも後者の場合の方が有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。なお、このような範囲画は表示せずに、セリフ表示の文字をむき出しの状態(枠等により囲まれていない状態)で表示してもよい。
また、範囲画の外郭線の内側の領域の色や模様等は、常に同じ態様としてもよいし、遊技状況や会話演出表示の表示タイミングによって相違するようにしてもよい。そして、外郭線内側の領域の色や模様等の違いによって、有利な遊技を付与する期待度等が相違するようにしてもよい。例えば、範囲画の外郭線内側の領域が、通常色で表示される態様の他に、青色で表示される態様(これも青セリフ表示に含める)と赤色で表示される態様(これも赤セリフ表示に含める)とがあるケースにおいて、青色で表示される態様よりも赤色で表示される態様の方が有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。
一例として、図84(A)に、キャラクタケンジのセリフ表示については、範囲画の外郭線内側の領域を青色とした青セリフ表示、キャラクタパメラのセリフ表示については、範囲画の外郭線内側の領域を赤色とした赤セリフ表示の例を示す。なお、範囲画の外郭線内側の領域の色は、青色と赤色に限定されるものではない。例えば、範囲画の外郭線内側の領域を、緑色とする態様(これも緑セリフ表示に含める)、特定の柄模様とする態様(これも柄セリフ表示に含める)、虹色とする態様(これも虹セリフ表示に含める)を設けてもよい。また、図84(A)の例において、赤セリフ表示が青セリフ表示の上に重なるように表示される場合を設けてもよい。
会話演出表示におけるキャラクタ画表示は、同じキャラクタについては常に同じ態様としてもよいし、遊技状況や会話演出表示の表示タイミングによって同じキャラクタであっても相違するようにしてもよい。そして、キャラクタ画表示の態様の違いによって、有利な遊技を付与する期待度等が相違するようにしてもよい。例えば、第1の会話演出表示KD1におけるキャラクタ画KG1が、帽子を被った状態で表示される態様と帽子を被らない状態で表示される態様とがあるケースにおいて、帽子を被った状態で表示される態様の方が被らない態様よりも有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。
会話演出表示が画像表示部DPに表示されるとき、会話演出表示とは異なる種類の演出表示(別画像)が同じ画像表示部DPに表示される場合がある。このような場合、画像作成に使用するグラフィックソフトウエアに搭載されたレイヤ機能を用いて、会話演出表示と別の演出表示とを別のレイヤ(層)に描出することができる。例えば、画像表示部DPの画面内の略全領域を占めるように、動画あるいは静止画で構成される画像(「背景画像」とも称する)が表示されているときに、その背景画像の一部領域と重なるように会話演出表示を表示したい場合は、背景画像が描出されるレイヤよりも手前側(遊技者に近い前方側)のレイヤに会話演出表示を描出することができる。こうすることで、背景画像に重ねて会話演出表示を表示しても、会話演出表示の視認性を十分に確保することが可能となる。なお、複数の会話演出表示を表示する場合は、各会話演出表示を別々のレイヤに描出するようにしてもよい。
会話演出表示が画像表示部DPに表示されているときに何らかのエラーが発生したときは、エラーの発生を報知するためのエラー報知表示が画像表示部DPに表示される場合がある。この場合、エラー報知表示は、会話演出表示が描出されるレイヤよりも手前側のレイヤに描出され、会話演出表示に重なるように表示される。一例として図85(B)に、HPエラーの発生を報知するHPエラー報知表示が、会話演出表示に重なるように表示される例を示している。本例では、HPエラー報知表示によって、会話演出表示のセリフ表示が隠れておりその内容を視認することができなくなっている。このように、会話演出表示とエラー報知表示とが同時に画像表示部DPに表示される場合は、エラー報知表示が会話演出表示のセリフ表示に重なって表示され、セリフ表示の内容が見えなくなる(セリフ表示の内容が視認できるようにエラー報知表示を表示する場合を設けることも可)。エラー報知表示を行う場合としては、第1実施形態のスロットマシン1の説明で述べた各種エラーの発生時の他に通信エラーや扉開放エラーの発生時があり、ぱちんこ機の場合では、左打ち警告や下皿満タンエラーの発生時等がある。また、エラーではないがスロットマシンにおける遊技者への報知演出として、リール回転停止示唆画像がある。これは、リールの回転が所定時間(例えば1分)経過すると、画像表示部に「リールを停止してください」と表示される演出のことである。リール回転停止示唆画像が表示される場合も会話演出表示の前面(手前側のレイヤ)に表示されるため、会話演出表示は視認困難(全て見えなくてもよいし一部のみ見えなくてもよい)となる。このため、「リールを停止してください」という文字がわかりやすく表示されるので、遊技者への注意喚起が効果的に行われる。なお、リール回転停止示唆画像は回転中の複数のリールのうち1つのリールに対する停止操作受付が行われたことで消去してもよいし、全てのリールの停止操作受付が行われたことで消去してもよい。また、遊技中(スロットマシンの場合はリール回転中、ぱちんこ機の場合は変動中)に音量変更に関するボタンが受け付けられたことにより音量変更画像が表示される場合においても会話演出表示の前面に音量変更画像が表示される。音量変更画像は、音量のレベルを示すメータ表示であり、音量変更後の決定操作や時間経過で表示が終了し、会話演出表示が再び視認可能となる。
画像表示部DPにアシスト演出が表示されているときに会話演出表示が画像表示部DPに表示される場合がある。一例として図86に、画像表示部DPに押しナビ演出表示(特に押し順を報知する押し順ナビ演出表示)が表示されているときに、会話演出表示が表示される場合の態様を示している。本例の場合、図86(A)に示すように、第一停止操作から第三停止操作までの「中左右」の押し順を報知する押しナビ演出表示が画像表示部DPの下部の領域に表示されているときに、キャラクタケンジの会話演出表示が表示される。このときケンジの会話演出表示は、押しナビ演出表示の表示領域よりも上方の領域に、押しナビ演出表示と重ならないように表示される。また、図86(B)に示すように、第一停止操作受付後、第二停止操作から第三停止操作までの「左右」の押し順を報知する押しナビ演出表示が画像表示部DPの下部の領域に表示されているときに、キャラクタパメラの会話演出表示が表示される。このときパメラの会話演出表示は、押しナビ演出表示の表示領域よりも上方の領域に、押しナビ演出表示と重ならないように表示される。
このように、画像表示部DPにアシスト演出が表示されているときに会話演出表示が画像表示部DPに表示される場合は、会話演出表示が押しナビ演出表示と重ならないように表示される。より詳細には、会話演出表示におけるセリフ表示とキャラクタ名表示については押しナビ演出表示と重ならずに表示される一方、キャラクタ画表示の一部(例えば、キャラクタの胴体や手の部分)については押しナビ演出表示と重なって表示される場合がある。その場合、例えば、会話演出表示が奥側(遊技者から離れる後方側)のレイヤに描出され、押しナビ演出表示が手前側のレイヤに描出され、これにより、押しナビ演出表示の視認性が確保されるようになっている。なお、会話演出表示におけるセリフ表示とキャラクタ名表示の一部が押しナビ演出表示と重なるように表示される場合を設けてもよい。その場合でも、例えば、会話演出表示を奥側のレイヤに描出し、押しナビ演出表示を手前側のレイヤに描出するようにして、これにより、押しナビ演出表示の視認性が確保されるようにすることが好ましい。また、図86(A),(B)に示す会話演出表示のセリフ(「押し順ナビ通りに押すといいらしいよ」、「ナビに従ってね」)は、会話演出表示におけるセリフの内容が遊技方法に関する内容である場合を例示している。遊技方法に関する内容としては、この他に、「特化ゾーン中はスイカを引くとアツいらしいぞ」、「通常時は左から押してね」、「AT中はナビに従ってね」、「通常中の背景画像のどこかにUFOが現れるとチャンス」というように、様々な内容とすることができる。
会話演出表示が画像表示部DPに表示されるとき、その表示タイミング(表示開始タイミング)と同期して、会話演出音声が音声出力部から出力される。会話演出音声は、基本的には会話演出表示におけるキャラクタのセリフ内容と同じ内容の音声とされる。例えば、第1の会話演出表示KD1におけるセリフ表示KS1の内容が「今日はいい天気だね」の場合、それに対応する会話演出音声は「きょうはいいてんきだね」という音声内容となる。これに対し、会話演出表示におけるキャラクタのセリフ内容と異なる内容の音声を会話演出音声として出力する場合を設けてもよい。例えば、セリフ表示KS1の内容が「※↓●//っをg◇#」というように意味不明な内容の場合に、「きょうはいいてんきだね」という理解可能な内容の会話演出音声を出力するようにしてもよい。そして、会話演出表示におけるセリフ内容と会話演出音声の内容とが異なる場合は、両内容が一致する場合と比較して、有利な遊技を付与する期待度等が高まるようにしてもよい。
・ 字幕演出
字幕演出(「テロップ演出」とも称する)は、例えば、背景画像(動画像)中に登場するキャラクタが発言し(他のキャラクタとの会話中の発言でも独り言でもよい)、その発言内容を示す文字が、テレビ放映中の画面に現れるテロップや映画の字幕のように表示されるように見せる演出である。字幕演出は、主に、遊技の進行状況等を示唆するというように遊技と関連した内容を遊技者に知らせる役割を担うが、遊技とは関連しない内容を遊技者に知らせる役割を担うようにしてもよい。字幕演出では、所定のタイミングで画像表示部DPに、字幕演出ための字幕演出表示が表示される。また、字幕演出は、有利な遊技を付与する期待度を示唆するというように遊技結果と関連した内容を遊技者に知らせる役割を担うようにしてもよい。有利な遊技とは、遊技者にとって通常よりも有利となる遊技(例えば、スロットマシンにおけるAT中(ART中も含む)の遊技やボーナス遊技、ぱちんこ機における大当たり中の遊技、確率変動遊技、または時短遊技等(総称して「有利遊技」と称する)のことをいう。また、有利な遊技を付与する期待度とは、有利遊技を実行することや、有利遊技の実行を許可する確率が高くなる(100%となる場合を含む)遊技結果(例えば、スロットマシンにおけるAT当選、AT上乗せ当選、AT上乗せ数の多い上乗せ当選、ボーナス当選、有利なボーナス当選、レア役当選、ぱちんこ機における大当たり当選、確変大当たり(確変なし大当たりよりも有利な大当たり)当選、16ラウンド大当たり(大当たりの出玉が多い大当たり)当選、等)が得られることに対する期待度(信頼度、確度)をいう。字幕演出では、所定のタイミングで画像表示部DPに、字幕演出ための字幕演出表示が表示される。
字幕演出表示は、背景画像中に登場するキャラクタの発言に関連した表示であって、文字として識別できる表示を含んで構成される。文字として識別できる表示とは、具体的には例えば、キャラクタの発言内容(会話演出表示におけるセリフに相当する)を示す文字の表示(「テロップ表示」とも称する)である。なお、字幕演出表示が表示されるときに、背景画像中に必ずしもキャラクタが表示されていなくてもよく、要は、背景画像に対して文字表示があれば字幕演出表示の要件を満たす。字幕演出表示は、背景画像が描出されるレイヤよりも手前側(遊技者に近い前方側)のレイヤに描出される。そのため、背景画像に重ねて字幕演出表示を表示しても、字幕演出表示(特にテロップ表示)の視認性は十分に確保される。字幕演出表示の例として、第1の字幕演出表示JD1を図87(A)に示し、第2の字幕演出表示JD2を図87(B)に示している。
第1の字幕演出表示JD1は、1遊技中において画像表示部DPに表示された背景画像HG1中の一場面に登場するキャラクタCH1の発言内容(「いい天気でチャンスのようです!」)を示すテロップ表示JT1を含んで構成される。このように第1の字幕演出表示JD1は、テロップ表示JT1を含んで構成され、キャラクタCH1の名前(「ケンジ」)を示す表示(会話演出表示のときと同じく「キャラクタ名表示」と称する)は含まない。第2の字幕演出表示JD2は、同じ1遊技中において、画像表示部DPに表示された背景画像HG1中の別の場面に登場するキャラクタCH1の別の発言内容(「天気があやしくなってきました!」)を示すテロップ表示JT2を含んで構成される。このように第2の字幕演出表示JD2は、テロップ表示JT2を含んで構成され、キャラクタ名表示は含まない(キャラクタ名表示を含んで構成される字幕演出表示を設けることも可)。なお、テロップ表示において、発言内容の一部としてキャラクタの名前が表示される場合があってもよい。その場合の名前の表示はキャラクタ名表示とは異なるものとして考える。
字幕演出表示が表示されるタイミングについては、ベットスイッチやスタートレバー、ストップスイッチ等の主制御手段側で制御する所定のスイッチが操作されたことを契機(表示契機)とする任意のタイミングを、字幕演出表示の表示タイミング(表示開始タイミング)として適宜設定することができる。例えば、1遊技中において、スタートレバーの操作が有効に受け付けられたことを契機として、スタートレバーが有効に操作を受け付けた時点(レバー操作受付時)以降の所定のタイミング(レバー操作受付時と同時あるいはレバー操作受付時から所定時間が経過した時点)で第1の字幕演出表示JD1が画像表示部DPに表示されるようにしてもよい。また、同じ1遊技中において、3個のストップスイッチのいずれかが第一停止操作を有効に受け付けたことを契機として、第一停止操作が有効に受け付けられた時点(第一停止操作受付時)以降の所定のタイミング(第一停止操作受付時と同時あるいは第一停止操作受付時から所定時間が経過した時点)で第2の字幕演出表示JD2が画像表示部DPに出現するようにしてもよい。また、字幕演出表示が表示されるタイミングとして、ぱちんこ機の場合は例えば、遊技球が始動口に入賞した時点(「始動口入賞時」や「変動開始時」とも称する)から所定時間が経過した時点のタイミングや、リーチ成立後のSPリーチ演出が表示されている状況の何れかの時点、大入賞口が開放された時点(「大入賞口開放時」や「大当たり開始時」とも称する)から所定時間が経過した時点のタイミング、あるいは遊技球が大入賞口に入賞した時点(「大入賞口入賞時」とも称する)から所定時間が経過した時点のタイミングを、字幕演出表示の表示タイミングとして設定することができる。
字幕演出表示は、1遊技中において、1個も表示されない場合と1個だけ表示される場合と複数個が表示される場合とがある。字幕演出表示の表示の可否や、表示させる字幕演出表示の種類(例えば、テロップ表示の内容の種類)や個数、表示タイミング等は、例えば、遊技状態(例えば、有利区間中であるか否か)、内部抽せんの結果(例えば、レア役当選であるか否か)、AT抽選やAT上乗せ抽選等の他の抽選結果に基づいて決定される(その他予め定めた任意の条件を満たしたことに基づいて決定してもよい)。なお、内部抽せんの結果が同じ場合であっても、非有利区間中よりも有利区間中の方が、字幕演出表示が表示され易くなっている。複数の字幕演出表示が表示される場合、表示契機1回に付き複数個の字幕演出表示が表示される場合がある。例えば、第1の字幕演出表示JD1と第2の字幕演出表示JD2とが1遊技中で表示されるケースにおいて、スタートレバーの操作受付を契機として第1の字幕演出表示JD1が表示され、さらに3個のストップスイッチのうちのいずれかが有効に第一停止操作を受け付ける前に、第2の字幕演出表示JD2が表示される場合がある(1表示契機に付き1個までが表示可能とすることも可)。
3個以上の字幕演出表示が、1遊技中において画像表示部DPに表示されるようにしてもよい。例えば、スタートレバーの操作受付を契機として第1の字幕演出表示JD1が表示され、第一停止操作受付を契機として第2の字幕演出表示JD2が表示された後、同じ1遊技中において、残り2つのうちのいずれかのストップスイッチが第二停止操作を有効に受け付けたことを契機として、第二停止操作が有効に受け付けられた時点(第二停止操作受付時)以降の所定のタイミング(第二停止操作受付時と同時あるいは第二停止操作受付時から所定時間が経過した時点)以降の所定のタイミングで第3の字幕演出表示(図示略)が表示され、さらに、残り1つのストップスイッチが第三停止操作を有効に受け付けたことを契機として、第三停止操作が有効に受け付けられた時点(第三停止操作受付時)以降の所定のタイミング(第三停止操作受付時と同時あるいは第三停止操作受付時から所定時間が経過した時点)以降の所定のタイミングで第4の字幕演出表示(図示略)が表示されるようにしてもよい。
なお、スタートレバーの操作受付を契機として字幕演出表示が表示される場合の割合(0%の場合も100%の場合も含む。以下同様)と、第三停止操作受付を契機として字幕演出表示が表示される場合の割合とを比較すると、第三停止操作受付を契機として字幕演出表示が表示される場合の割合の方が相対的に高くなっている。これは、スタートレバー操作後はストップスイッチの操作に集中したいという遊技者の心理を考慮したもので、第三停止操作後に字幕演出表示を表示する割合を相対的に高めることにより、遊技者が字幕演出表示に注目し易くなる。また、背景画像が単発演出(1遊技中で開始されて終了する演出)のときは、第一停止操作受付や第二停止操作受付を契機として字幕演出表示が表示されることは少ないが、背景画像が連続演出(複数遊技に亘って継続される演出)のときは、第一停止操作受付や第二停止操作受付を契機として字幕演出表示が表示されることも増える。例えば、背景画像が単発演出のときに字幕演出表示が表示される場合(場合H1という)と、背景画像が連続演出のときに字幕演出表示が表示される場合(場合H2という)とを比較すると、場合H1よりも場合H2の方が、第一停止操作受付を契機として字幕演出表示が表示される割合が相対的に高くなっている。これは、連続演出は、遊技者にとって関心の高い所定の遊技結果(AT当選等)を報知するという役割を担い、演出内容に注目させるために停止操作受付ごとに演出内容を進行させることが多いため、第一停止操作受付や第二停止操作受付を契機として連続演出の進行に応じて字幕演出表示を表示する機会を設け易いことによる。字幕演出表示を表示することによって、遊技者に、連続演出の内容(演出の進行状況)について注目させることが可能となる。
1遊技中において複数の字幕演出表示が画像表示部DPに表示される場合、先に表示された字幕演出表示は、後から表示される字幕演出表示が表示された時点では画像表示部DPから消去されている(非表示とされている)。すなわち、先に表示された字幕演出表示は、後から表示される字幕演出表示が表示される前(略同時のタイミングを含む)に、画像表示部DPから消去される。例えば、上述の例において、先に表示された第1の字幕演出表示JD1は、第2の字幕演出表示JD2が表示される前に非表示とされ、第2の字幕演出表示JD2は第3の字幕演出表示が表示される前に非表示とされ、第3の字幕演出表示は第4の字幕演出表示が表示される前に非表示とされる。このように、先に表示された字幕演出表示が、後から表示される字幕演出表示が表示される前に非表示となるようにすることで、遊技や背景画像の進行に合わせて適切に字幕演出表示を切り替えながら字幕演出を行うことができる。そのため、遊技や背景画像の進行と整合性のとれたテンポの良い字幕演出を実行することが可能となる。
字幕演出表示は、表示された後、所定時間が経過した時点で非表示となるようにしてもよいし、所定のスイッチ類が操作されたことを契機として非表示となるようにしてもよいし、次の字幕演出表示が表示されることに合わせて非表示となるようにしてもよい。例えば、スタートレバーの操作受付を契機として表示された字幕演出表示を、第一停止操作から第三停止操作のうちいずれかの停止操作を受け付けたことを契機として非表示としたり、停止操作受付とは関係なく表示開始から所定時間(例えば3秒)が経過した時点で非表示としたり、第一停止操作受付前であっても次の字幕演出表示が表示される場合はその字幕表示演出が表示される直前に非表示としたりしてもよい。具体例として、スタートレバーの操作受付を契機として第1の字幕演出表示JD1が表示され、第三停止操作受付を契機として第2の字幕演出表示JD2が表示されるようにするケースにおいて、第三停止操作受付後、まず第1の字幕演出表示JD1が非表示となり、その後で第2の字幕演出表示が表示されるようにしてもよい。
字幕演出表示は、背景画像中に登場するキャラクタの動き(例えば、口や目や手の動き)に応じて表示されるようにしてもよい。例えば、レバー操作操作時と同時に背景画像HG1(動画)が表示開始され、開始から所定時間(例えば1秒)が経過した時点で、背景画像HG1中のキャラクタCH1が口を動かす場面(場面Aという)があるケースにおいて、場面Aに合わせて第1の字幕演出表示JD1が表示されるようにしてもよい。場面Aのタイミングと第1の字幕演出表示JD1の表示タイミングを合わせるために、次のような手法を採用してもよい。前提としてレバー操作受付時に主制御手段側で行われる内部抽せん等の結果を受けてサブメイン制御手段において、背景画像および字幕演出表示の実行の可否や表示内容の選択が行われ、その結果、背景画像HG1の表示と第1の字幕演出表示JD1の表示が決定されたものとする。
その場合、まずサブメイン制御手段が、決定結果を伝達するためのコマンド(コマンドAという)をサブサブ制御手段に送信する。コマンドAを受信したサブサブ制御手段は、背景画像HG1の画像ファイルを読み出して画像表示部DPへの背景画像HG1の表示を開始するとともに、第1の字幕演出表示JD1の画像ファイルを読み出しておき、場面Aのタイミング(例えば、場面Aに至るまでのフレーム数やフレームレート等により求まる)に合わせて第1の字幕演出表示JD1を画像表示部DPへ表示する。なお、計時用のカウンタをセットし、このカウンタにより場面Aのタイミングを計るようにしてもよい。カウンタはサブメイン制御手段でセットしてもよいしサブサブ制御手段でセットしてもよい。サブメイン制御手段でカウンタをセットする場合は、コマンドAの送信時にセットしてもよいし、サブサブ制御手段が、背景画像HG1の画像ファイルを読み出した時点でコマンド(コマンドBという)をサブメイン制御手段に送信するようにして、このコマンドBをサブメイン制御手段が受信したタイミングでセットしてもよい。そして、カウンタのセット後所定時間に到達した時点で、時間到達を伝達するためのコマンド(コマンドCという)をサブサブ制御手段に送信し、このコマンドCを受信したタイミングでサブサブ制御手段が第1の字幕演出表示JD1を画像表示部DPへ表示する。なお、字幕演出表示は、背景画像が描出されるレイヤよりも手前側(遊技者に近い前方側)のレイヤに描出される。こうすることで、背景画像に重ねて字幕演出表示を表示しても、字幕演出表示(特にテロップ表示)の視認性を十分に確保することが可能となる。
字幕演出表示において、テロップ表示の内容(例えば、第1の字幕演出表示JD1におけるテロップ表示JT1の内容や第2の字幕演出表示JD2におけるテロップ表示JT2の内容)は、それがどのような内容であっても遊技結果とは関係しないとしてもよいし、テロップ表示の内容によって有利な遊技を付与する期待度が相違する場合があるようにしてもよい。例えば、テロップ表示JT2の内容が「天気があやしくなってきました!」の場合(図87(B)を参照)と、「完璧な日本晴れです!!」の場合(図88(B)を参照)とがあるケースにおいて、どちらの場合でも有利な遊技を付与する期待度には何ら影響しないように設定してもよいし、前者の場合よりも後者の場合の方が有利な遊技を付与する期待度が高まるように設定してもよい。また、サブボタンが操作されたことを契機として、テロップ表示の内容が変化するようにしてもよい。なお、サブボタンの操作受付により表示内容が変化する演出として、会話演出と字幕演出があるが、字幕演出よりも会話演出の方がサブボタンの操作受付により表示内容が変化することが相対的に多くなっている。また、ぱちんこ機においては、1変動中に会話演出と字幕演出が表示される場合があり、このように構成した場合、会話演出と字幕演出の期待度に関連がなくてもよい。例えば、会話演出は赤セリフで表示されるが字幕演出は青文字で表示される態様である。特にリーチ演出の前は会話演出が表示され、リーチ演出の後に字幕演出が表示される場合には、期待する対象が異なることになるため、より好適である。また、第1の字幕演出表示JD1は白文字で、第2の字幕演出表示JD2は赤文字といったように期待度が上昇する態様も考えられる。さらにまた、第2の字幕演出表示JD2は赤文字であるが、第3の字幕演出表示は白文字といったように期待度が下がる態様も考えられる。この態様は、背景画像が失敗を表示する態様になった場合の字幕演出として使用するのが好適である。例えば、有利な特典を付与するか否かを演出しているとき(スロットマシンの場合はボーナス当選やAT当選等、ぱちんこ機の場合はリーチになるか否かや大当たりになるか否かの演出のとき)に、期待感を高めるため字幕演出(例えば「いくぞ!」という文字)を赤文字で表示した場合において、その後、この有利な特典を付与するか否かの演出がはずれであることを示す場面における字幕演出(例えば「負けた」という文字)をやはり赤文字で表示するとしたならば、はずれたのか復活するのかわかりにくくなるため、この「負けた」という文字は白文字で表示する。
また、字幕演出表示におけるテロップ表示の文字は、常に同じ字体(フォントやスタイル)、同じサイズ(大きさ)、同じ色としてもよいし、遊技状況や字幕演出表示の表示タイミングによって、字体やサイズ、色等が相違するようにしてもよい。そして、字体、サイズ、色等の違いによって、有利な遊技を付与する期待度が相違するようにしてもよい。例えば、テロップ表示として、文字の外郭線(輪郭線)や外郭線内側の領域のいずれか一方またはその両方の色が、通常色(黒色や白色)である態様の他に、青色で表示される態様(「青テロップ表示」とも称する)と赤色で表示される態様(「赤テロップ表示」とも称する)とを設けてもよく、その場合において、青テロップ表示よりも赤テロップ表示の方が有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。
一例として、図88(A),(B)に、テロップ表示JT1の「いい天気でチャンスなようです!」については、文字の外郭線内側の領域を青色とした青テロップ表示、テロップ表示JT2の「完璧な日本晴れです!!」については、文字の外郭線内側の領域を赤色とした赤テロップ表示の例を示す。本例では、赤テロップ表示の文字のサイズを、青テロップ表示の文字のサイズよりも大きくするともに赤テロップ表示の文字の字体を変更し、それらの違いによっても、赤テロップ表示の方が有利な遊技を付与する期待度が高いことを遊技者に示唆している。なお、1遊技中において複数の字幕演出表示が表示される場合、最初に表示される字幕演出表示におけるテロップ表示の文字については、サイズやフォントを1種類とし、2番目以降に表示される字幕演出表示におけるテロップ表示の文字については、サイズやフォントが異なる複数種類の態様があるようにしてもよい。青テロップ表示と赤テロップ表示のように、有利な遊技を付与する期待度が相違する複数の字幕演出表示を1遊技中で表示する場合は、期待度が高い方の字幕演出表示の方が後から表示されるようにしてもよい。
テロップ表示における文字等の色(通常色以外の色)は、青色と赤色に限定されるものではない。例えば、青テロップ表示と赤テロップ表示の他に、文字等を緑色とする緑テロップ表示、文字等を虹色とする虹テロップ表示を設けてもよい。そして、青テロップ表示<緑テロップ表示<赤テロップ表示<虹テロップ表示の順に、有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。その際、最も期待度が高まるテロップ表示(本例では虹テロップ表示)の場合は、期待度100%の確定演出(例えば、AT確定、ボーナス確定、大当たり確定等を示唆する)としてもよい。なお、背景画像の特定の場面で表示されるテロップ表示の場合は、文字等が特定の色で表示されることがないようにしてもよい。例えば、背景画面においてキャラクタが歌う場面において歌詞に関連した内容のテロップ表示を表示する場合は、虹テロップ表示となることはないようにしてもよい。また、確定演出となるテロップ表示(虹テロップ表示)は、表示開始後、遊技者による所定のスイッチ等の操作を受け付たことことを契機として非表示となるように設定され、表示開始から所定時間が経過したことを契機として非表示となることはない。そのため、時間経過により確定演出が消えてしまうことによって遊技者を混乱させてしまうことを防止することができる。なお、画像表示部DPにデモ画面が表示される場合は、それまで表示されていた虹テロップ表示を非表示とするようにしてもよい。その他の色のテロップ表示(例えば、青テロップ表示)は、表示開始から所定時間が経過したことを理由として、非表示とするようにしてもよい。
字幕演出表示におけるテロップ表示は、通常は遊技者が意味を理解できる文字による単語や文により構成される。ただし、意味を理解できないような文字、例えば、古代言語による文字や文字化けしたような文字あるいは図形や記号(▽、●、※)等が含まれる文字等により構成されてもよい。そして、意味を理解できないような文字を含むテロップ表示が表示された場合は、意味を理解できる文字で構成されたテロップ表示が表示された場合に比べて、有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。また、テロップ表示における文字列(文)は、基本的には改行されずに1行で表示されるが、改行されて2行以上に亘って表示される場合(2文以上で構成される場合を含む)を設けてもよい。
字幕演出表示におけるテロップ表示の文字は、むき出しの状態(枠等により囲まれていない状態)で表示される場合が多いが、枠等により囲まれた状態で表示される場合もある。一例として、図89(A)に、テロップ表示JT2の文字「天気があやしくなってきました!」を枠(「背景枠」と称する)JW1で囲んで表示した態様を示している。例示した背景枠JW1は、外郭線が矩形状であり外郭線内側の領域が所定の模様で装飾されている。背景枠の態様(外郭線形状や外郭線内側の領域の色や模様)は、このような態様に限られず任意の態様(外郭線が無い態様も含む)とすることができる。背景枠の態様は、常に同じとしてもよいし、遊技状況や会話演出表示の表示タイミングによって相違するようにしてもよい。そして、背景枠の態様の違いによって、有利な遊技を付与する期待度等が相違するようにしてもよい。例えば、背景枠の外郭線内側の領域が、通常色で表示される態様の他に、青色で表示される態様(これも青テロップ表示に含める)と赤色で表示される態様(これも赤テロップ表示に含める)とを設け、青色で表示される場合よりも赤色で表示される場合の方が有利な遊技を付与する期待度が高まるようにしてもよい。
字幕演出表示が画像表示部DPに表示されているときに何らかのエラーが発生したときは、エラーの発生を報知するためのエラー報知表示が画像表示部DPに表示される場合がある。この場合、エラー報知表示は、字幕演出表示が描出されるレイヤよりも手前側のレイヤに描出されるが、字幕演出表示とは重ならないように表示される。一例として図89(B)に、HPエラーの発生を報知するHPエラー報知表示が、字幕演出表示JD2に重ならないように画像表示部DPにおいて、字幕演出表示JD2が表示された領域よりも画面内上側の領域に表示される例を示している。このように、字幕演出表示とエラー報知表示とが同時に画像表示部DPに表示される場合は、エラー報知表示が字幕演出表示とは重ならずに表示され(但し背景画像(キャラクタを含む場合あり)はエラー報知表示と重なって少なくとも一部が明確に見えなくなることがある)、テロップ表示の内容の視認性が確保される(テロップ表示の少なくとも一部がエラー報知表示によって隠れる場合を設けることも可)。エラー報知表示を行う場合のエラーの種類については、会話演出の説明で述べた内容と同様である。なお、エラーの種類によっては全画面でエラー報知する場合(PAMエラーやサブ制御側のエラー等)があるため、この場合はテロップ表示が見えなくなっていてもよい。また、上述したリール回転停止示唆画像が表示された場合も字幕演出と重ならないため、字幕演出の視認性は担保される(但し背景画像(キャラクタを含む場合あり)はエラー報知表示と重なって少なくとも一部が明確に見えなくなることがある)。リール回転停止示唆画像はエラーではないため、字幕演出に関係する動画像は継続して実行されている。このため、字幕演出の文字部分が見えないと演出の進行が把握しにくくなる。このような構成により、遊技者への注意喚起を行いつつ、演出内容を把握させることができる。また、遊技中(スロットマシンの場合はリール回転中、ぱちんこ機の場合は変動中)に音量変更に関するボタンが受け付けられたことにより音量変更画像が表示される場合においても字幕演出の文字部分は視認可能となっている。
画像表示部DPにアシスト演出が表示されているときに字幕演出表示が画像表示部DPに表示される場合がある。一例として図90(A)に、画像表示部DPに押しナビ演出表示(押し順ナビ演出表示)が表示されているときに字幕演出表示が表示される場合の態様を示している。本例の場合、第一停止操作から第三停止操作までの「中左右」の押し順を報知する押しナビ演出表示が画像表示部DPの画面内下部の領域に表示されているときに、第1の字幕演出表示JD1が表示される。第1の字幕演出表示JD1は、押しナビ演出表示が表示された領域と同じような位置である画面内下部の領域において押しナビ演出表示と重なるように表示される。このとき第1の字幕演出表示JD1は、押しナビ演出表示が描出されるレイヤよりも奥側(遊技者から離れる後方側)のレイヤに描出されて表示される。そのため、テロップ表示JT1の文字の一部は押しナビ演出表示に隠れて見えなくなる一方で、遊技者にとって非常に関心の高い押しナビ演出表示の視認性は確保される。なお、押しナビ演出表示と重ならないように、字幕演出表示を押しナビ演出表示の表示領域とは異なる領域に表示してもよい(但し背景画像(キャラクタを含む場合あり)は押しナビ演出表示と重なって少なくとも一部が明確に見えなくなることがある)。また、押しナビ演出表示が表示されているときは、字幕演出表示は表示しないようにしてもよい。特に、第三停止操作受付を契機として字幕表示演出を表示させる場合には、押しナビ演出表示が非表示となってから字幕演出表示を表示させることが好ましい。こうすることにより、遊技者は、押しナビ演出表示の表示中はそのナビ内容に注目しながらストップスイッチの操作に集中し、その操作が完了して押しナビ演出表示が非表示となってから字幕演出表示に注目することが可能となる。なお、押しナビ演出表示には、「中左右」の押し順を報知する態様以外に、「左中右」の押し順を報知する態様、「右中左」の押し順を報知する態様など、複数種類の態様がある。
字幕演出表示が画像表示部DPに表示されるとき、その表示タイミング(表示開始タイミング)と同期して、字幕演出音声が音声出力部から出力される。字幕演出音声は、基本的には字幕演出表示におけるテロップ表示の内容と同じ内容の音声とされる。例えば、第2の字幕演出表示JD2におけるテロップ表示JT2の内容が「完璧な日本晴れです!!」の場合、それに対応する字幕演出音声は「かんぺきなにほんばれです」という音声内容となる。これに対し、字幕演出表示におけるテロップ表示の内容と異なる内容の音声を字幕演出音声として出力する場合を設けてもよい。例えば、図90(B)に示すように、テロップ表示JT2の内容が「▲/%*p・n↑→?ぁ≫!な」というように文字化けしたような意味不明な内容の場合に、「かんぺきなにほんばれです」という理解可能な別の内容の字幕演出音声を出力するようにしてもよい。そして、字幕演出表示におけるテロップ表示の内容と字幕演出音声の内容とが異なる場合は、両内容が一致する場合と比較して、有利な遊技を付与する期待度等が高まるようにしてもよい。また、テロップ表示が文字化けしたような意味不明な内容の場合は、テロップ表示が意味を理解することが可能である内容の場合と比較して、期待度が高まるようにしてもよい。なお、テロップ表示が文字化けしたような意味不明な内容の場合、そのテロップ表示の文字のサイズや字体、色等は、有利な遊技を付与する期待度が低い態様で表示される。このように、文字化けしているが文字の態様は期待度が低いという構成の字幕演出表示とすることで、期待度が高いのか低いのかが不明となり、それを見た遊技者に違和感を覚えさせることができる。そして、このような字幕演出表示に対し期待度は低いという印象を持った遊技者に、実際の期待度の高さとのギャップにより驚きを与えることが可能となる。また、意味不明な内容のテロップ表示が表示された際に、サブボタンを操作すると文字化けが解消されて意味を理解できる表示内容に変化する場合を設けてもよい。また、文字化けのテロップ表示のような演出で誤字演出を搭載してもよい。例えば、通常であれば第2の字幕演出表示JD2におけるテロップ表示JT2の内容が「完璧な日本晴れです!!」の場合において、誤字演出では、第2の字幕演出表示JD2におけるテロップ表示JT2の内容が「完壁な日本晴れです!!」となり、「璧」が「壁」で表示される。この場合も通常のテロップ表示よりも期待度を高くしつつそのテロップ表示の文字のサイズや字体、色等は、有利な遊技を付与する期待度が低い態様で表示されることで、実際の期待度の高さとのギャップにより驚きを与えることが可能となる。
上述したように会話演出表示と字幕演出表示は、どちらもキャラクタの発言に関連している文字の表示を含んでいる点で類似している。文字が表示される演出表示として、連続演出等の所定の演出が開始されるときにその演出のタイトル文字を表示するものや、背景画像中にそれまでの流れとは関係ないような画像を挟み込む演出(カットイン演出)において文字を表示するものもある。しかし、これらの演出表示は、表示する文字の内容がキャラクタの発言とは直接関連していない点において、会話演出表示や字幕演出表示とは相違する。会話演出表示と字幕演出表示とを比較すると、有利な遊技を付与する期待度の違いを示唆する態様(文字等の色やサイズ)の種類は会話演出表示の方が字幕演出表示よりも多い。また、字幕演出表示よりも会話演出表示の方が、画像表示部DPの画面内上側の領域に表示される。全体的な傾向として、会話演出表示はスタートレバー操作受付を契機として表示されることが相対的に多く、字幕演出表示は第三停止操作受付を契機として表示されることが相対的に多い。例えば、会話演出表示が全部で80種類あり、字幕演出表示が全部で70種類ある場合に、80種類の会話演出表示のうちの略75%がスタートレバーの操作受付を契機として表示され、70種類の字幕演出表示のうちの略80%が第三停止操作受付を契機として表示されるという具合である。また、会話演出表示におけるセリフ表示の文字数に比べ、字幕演出表示におけるテロップ表示の文字数の方が相対的に多い。例えば、80種類の会話演出表示の各セリフ表示の文字数の平均値をNとすると、70種類の字幕演出表示の各テロップ表示の文字数の平均値は、1.5×N程度になるという具合である。会話演出表示は非AT中などの通常中(通常の遊技状態中)に表示されることが相対的に多く、字幕演出表示は連続演出実行中やフリーズ中に表示されることが相対的に多い。例えば、80種類の会話演出表示のうちの略70%が通常中に表示され、70種類の字幕演出表示のうちの略75%が連続演出実行中またはフリーズ中に表示されるという具合である。
・ 期待度演出
期待度演出は、有利な遊技を付与する期待度等を遊技者に示唆する演出である。期待度演出では、所定のタイミングで画像表示部DPに、期待度演出のための期待度演出表示が表示される。期待度演出表示は、例えば、有利な遊技を付与する期待度に応じて表示態様が変化可能な表示であり、所定の形態を有する表示物(「オブジェクト」とも称する)を含んで構成される。期待度演出表示の例として、期待度演出表示OD1を図91に示している。
期待度演出表示OD1は、画像表示部DPの所定領域に表示されるハート型のオブジェクトOJ1を含んで構成される。オブジェクトOJ1は、有利な遊技を付与する期待度に応じて表示態様が相違する。具体的には、オブジェクトOJ1の外郭線内側の領域の色が期待度に応じて変化する。本例ではオブジェクトOJ1の外郭線内側の領域の色が、通常色(例えば白色)である態様の他に、青色で表示される態様(「青オブジェクト表示」とも称する)、黄色で表示される態様(「黄オブジェクト表示」とも称する)、緑色で表示される態様(「緑オブジェクト表示」とも称する)、赤色で表示される態様(「赤オブジェクト表示」とも称する)、青色で表示される態様(「青オブジェクト表示」とも称する)、特定の柄模様で表示される態様(「柄オブジェクト表示」とも称する)、および虹色で表示される態様(「虹オブジェクト表示」とも称する)がある。そして、青オブジェクト表示<黄オブジェクト表示<緑オブジェクト表示<赤オブジェクト表示<柄オブジェクト表示<虹オブジェクト表示の順に、有利な遊技を付与する期待度が高まるように設定されている。また、最も期待度が高まる期待度演出表示(本例では虹オブジェクト表示)の場合は、期待度100%の確定演出(例えば、AT確定、ボーナス確定、大当たり確定等を示唆する)として設定されている。
期待度演出表示が表示されるタイミングについては、ベットスイッチやスタートレバー、ストップスイッチ等の主制御手段側で制御する所定のスイッチが操作されたことを契機(表示契機)とする任意のタイミングを、期待度演出表示の表示タイミング(表示開始タイミング)として適宜設定することができる。例えば、レバー操作受付時以降の所定のタイミング、第一停止操作受付時以降の所定のタイミング、第二停止操作受付時以降の所定のタイミング以降の所定のタイミング、あるいは第三停止操作受付時以降の所定のタイミングを、期待度演出表示の表示タイミングとすることができる。また、期待度演出表示が表示されるタイミングとして、ぱちんこ機の場合は例えば、始動口入賞時から所定時間が経過した時点のタイミングや、大入賞口開放時から所定時間が経過した時点のタイミング、あるいは大入賞口入賞時から所定時間が経過した時点のタイミングを、期待度演出表示の表示タイミングとして設定することができる。
図91では、期待度演出表示OD1と第2の字幕演出表示JD2とが同時に画像表示部DPに表示されている態様を例示している。このように、期待度演出表示と字幕演出表示を同時期に画像表示部DPに表示してもよいし、表示時期が重ならないように別々に表示してもよい。期待度演出表示と字幕演出表示とを比較すると、期待度の違いを示す段階の数(例えば色の数)は、期待度演出表示の方が字幕演出表示よりも多い。これは、字幕演出表示は、そのテロップ表示の内容によって遊技の進行状況等の理解度を高めるという機能も有しているため、期待度の違いを報知することを主目的とする期待度演出表示と比較すると、期待度の違いを示す段階の数が少なくてもよいからである。また、期待度演出表示の虹オブジェクト表示と字幕演出表示の虹テロップ表示は、どちらも確定演出を表す点で共通しているが、他の色の場合、同じ色でも期待度が同じとは限らない。例えば、期待度演出表示の青オブジェクト表示と字幕演出表示の青テロップ表示とを比較すると、青オブジェクト表示よりも青テロップ表示の方が、より高い期待度を示唆するように設定されている。なお、期待度演出表示とテロップ表示は重畳してもよくその場合は、テロップ表示の方が前面(手前側のレイヤ)に表示される。また、期待度演出表示とテロップ表示が重畳する場合は、それらの色が同じであるとわかりにくいため、同じ色を避けて表示する場合があってもよい。
また、全体的な傾向として、期待度演出表示の色の違いは、内部抽せんの結果(当選役)の違いに関連していること(例えば、赤オブジェクト表示はレア役当選に対応しているとか)が多く、字幕演出表示や会話演出表示での色の違いは、AT当選や大当りなど内部抽せん以外の抽選での当選期待度に関連していることが多い。字幕演出表示でのオブジェクトの形態は、例示したハート型に限られるものではなく種々の形態とすることができる。例えば、ハート型の他に風船型のオブジェクトを設けてもよい。また、別の態様として、椅子型のオブジェクトと机型のオブジェクトを設けたり、ボトル型のオブジェクトとカップ型のオブジェクトを設けたりしてもよい。なお、期待度演出表示でのオブジェクトの種類(形状の違いによる種類)に比べて、字幕演出表示でのテロップ表示の種類(テロップの内容の違いによる種類)の方が多い。これは、上述したように字幕演出表示は、そのテロップ表示の内容によって遊技の進行状況等の理解度を高めるという機能も有しているためである。テロップ表示の種類を多くすることで、様々な遊技状況の説明を行えるようにしている。図91の場合、字幕演出表示の文字等の色として、これを特定の柄模様とする態様がないが、そのような態様を設けてもよい。ただし、テロップの文字を柄模様としても、文字等のサイズが小さいためにそれが柄模様であることを遊技者が視認できない虞がある。そこで、字幕演出表示において文字等に柄模様を用いる場合は、同じ柄模様の期待度演出表示を字幕演出表示と一緒に画像表示部DPに表示させてもよい。
・ GET演出
GET演出は、例えば、AT中の報知遊技(押しナビが実行される遊技)において、ベル小役などの押し順役が成立した際に、遊技価値(遊技メダル)が付与されることを遊技者に示す演出である。GET演出では、所定のタイミングで画像表示部DPに、GET演出のためのGET演出表示が表示される。GET演出表示は、遊技価値の付与を遊技者にアピールするための表示である。GET演出表示の例として、GET演出表示GD1を図92(D),(E)に示している。
GET演出表示GD1は、「GET!」という文字の画により構成され、画像表示部DPの所定領域(本例では画面略中央の領域としているが適宜変更可)に表示される。GET演出表示が画像表示部DPに表示されるとき、その表示タイミング(表示開始タイミング)と同期して、GET演出音声が音声出力部から出力される。GET演出音声は、遊技価値の付与を遊技者にアピールするための音声であり、例えば、GET演出表示GD1における「GET!」という文字と同じ内容の「げっと」という音声とされる(音声の内容が文字の内容と異なるようにしてもよい)。
図92および図93を参照してGET演出(GET演出表示GD1およびGET演出音声)の実行タイミングについて説明する。図92(A)に示すように、「中左右」の押し順を報知する押しナビ演出表示ND1が画像表示部DPに表示されているときに、押しナビ演出表示ND1に従って第一停止操作が受け付けられると、図92(B)に示すように、押しナビ演出表示ND1が「左右」の押し順を報知する態様に変化して画像表示部DPに表示される。ここで、押しナビ演出表示ND1に従って第二停止操作が受け付けられると、図92(C)に示すように、押しナビ演出表示ND1が「右」の押し順を報知する態様に変化して画像表示部DPに表示される。さらに、第三停止操作が受け付けられると(第三停止操作を受け付けたストップスイッチ(本例では右ストップスイッチ)の操作部が押下され、当該ストップスイッチがオフ状態からオン状態に切り替わることを契機として)押しナビ演出表示ND1が非表示とされる。
押しナビ演出表示ND1が非表示となった後、遊技価値の付与(ホッパーによる遊技メダルの払出やクレジット数の加算)とGET演出が実行される。詳細には、第三停止操作が解除されたこと(第三停止操作を受け付けたストップスイッチの操作部の押下が解除され、当該ストップスイッチがオン状態からオフ状態に切り替わること)を契機として、遊技価値の付与、GET演出音声の出力およびGET演出表示の表示が開始される。図93では、これらの開始タイミングを略同時としているが、それぞれ開始タイミングを多少ずらしてもよい。出力開始されたGET演出音声は、遊技価値の付与が終了する時点よりも前の時点で終了する。GET演出音声の出力終了後、遊技価値の付与が終了し、GET演出表示は、遊技価値の付与が終了した時点よりも後の時点で非表示とされる。このように、GET演出表示の表示終了タイミングをGET演出音声の出力終了タイミングおよび遊技価値付与の終了タイミングよりも遅くすることによって、遊技者は、GET演出音声を聞くことにより遊技価値が付与されることに注意を向けることができるとともに、GET演出音声を聞いた後および遊技価値が付与された後でGET演出表示を見ることにより遊技価値が付与されたことを改めて確認することができ、高揚感を得ることが可能となる。
GET演出が行われる遊技において、第三停止操作受付を契機として画像表示部DPに字幕演出表示を表示してもよい。図92(E)には、画像表示部DPにおいてGET演出表示GD1が表示された領域よりも画面内下側の領域に、GET演出表示GD1と重ならずに第2の字幕演出表示JD2(テロップ表示JT2)が表示される例を示している。第三停止操作受付を契機として表示させる字幕演出表示は、GET演出表示が非表示となる時点で表示されていること、すなわち、GET演出表示が非表示となる時点よりも前の時点で字幕演出表示の表示が開始されることが好ましい。こうすることにより、GET演出表示が非表示となった時点において直ちに遊技者の関心を字幕演出表示に向けさせることができる。なお、図93の例では、字幕演出表示の表示開始タイミングを、遊技価値付与の終了時点とGET演出表示が非表示となる時点との間に位置するよう設定しているが、これに限定されるものではない。例えば、第三停止操作受付時からGET演出表示が非表示となる時点までの期間(「字幕演出表示開始好適期間」とも称する)内の任意のタイミングで、あるいは第三停止操作受付時よりも前の所定のタイミングで、字幕演出表示の表示を開始するようにしてもよい。以上のように、第三停止操作受付を契機として押しナビ演出表示が全て消え、GET演出表示は第三停止操作受付時には未だ表示されないようになっており、字幕演出表示は第三停止操作受付時やそれよりも前の時点あるいはGET演出表示の表示開始後に表示開始される。第三停止操作受付時やそれよりも前の時点で表示開始された字幕演出表示は、第三停止操作受付後も継続して表示されるが、第三停止操作受付を契機として押しナビ演出表示が全て消えるため、字幕演出表示は押しナビ演出表示に隠れることなく良く見えるようになる。また、第三停止操作解除を契機としてGET演出表示が表示されるが、このGET演出表示はもともと字幕演出表示と重ならない位置に表示され、時間経過により消えるので、字幕演出表示はGET演出表示後も見え易くなっている。そのため、押しナビ演出表示が表示されたり、遊技者の満足度を向上させるための祝福演出表示(GET演出表示を含む)が表示されたりしても、遊技者は字幕演出表示のテロップ表示の内容を把握することが可能となる。
・ シーン切替演出
シーン切替演出は、スタートレバーが操作されたことまたはストップスイッチが操作されたことを契機として切り替わる場合がある複数のシーンで構成される表示演出である(例えば、画像表示部DPに表示される)。各シーンは、時間経過に従って表示内容が変化する進行演出と、進行演出の終了後に表示可能となって、同一の表示内容が繰り返される循環演出とから構成される。進行演出は主に動画像で構成され、循環画像は動画像または静止画像で構成される。シーン切替演出は、単発演出として構成される場合もあり、連続演出として構成される場合もある。シーン切替演出の例として、第1のシーン切替演出を図94(A)に示し、第2のシーン切替演出を図94(B)に示している。
第1のシーン切替演出は、図94(A)に示すように、第1シーンから第4シーンまでの4個のシーンで構成されている。第1シーンは進行演出P1と循環演出L1とから構成され、第2シーンは進行演出P2と循環演出L2とから構成され、第3シーンは進行演出P3と循環演出L3とから構成され、第4シーンは進行演出P4と循環演出L4とから構成される。第1のシーン切替演出では、スタートレバーの操作受付を契機として、第1シーンの進行演出P1が表示開始される。進行演出P1の表示開始後、第一停止操作が受け付けられずに所定時間(時間T1)が経過すると、経過した時点で進行演出P1の表示が終了して循環演出L1が表示開始される。この循環演出L1は第一停止操作が受け付けられるまで継続して表示される。
その後、第一停止操作が有効に受け付けられると、その受付を契機として、第1シーンから第2シーンに切り替わり、第2シーンの進行演出P2が表示開始される。なお、第1シーンの進行演出P1が表示開始された後、時間T1が経過する前に第一停止操作が有効に受け付けられた場合は、循環演出L1は表示されずに、第1シーンから第2シーンに切り替わり、第2シーンの進行演出P2が表示開始される。進行演出P2の表示開始後、第二停止操作が受け付けられずに所定時間(時間T2)が経過すると、経過した時点で進行演出P2の表示が終了して循環演出L2が表示開始される。この循環演出L2は第二停止操作が受け付けられるまで継続して表示される。
その後、第二停止操作が有効に受け付けられると、その受付を契機として、第2シーンから第3シーンに切り替わり、第3シーンの進行演出P3が表示開始される。なお、第2シーンの進行演出P2が表示開始された後、時間T2が経過する前に第二停止操作が有効に受け付けられた場合は、循環演出L2は表示されずに、第2シーンから第3シーンに切り替わり、第3シーンの進行演出P3が表示開始される。進行演出P3の表示開始後、第三停止操作が受け付けられずに所定時間(時間T3)が経過すると、経過した時点で進行演出P3の表示が終了して循環演出L3が表示開始される。この循環演出L3は第三停止操作が受け付けられるまで継続して表示される。
その後、第三停止操作が有効に受け付けられると、その受付を契機として、第3シーンから第4シーンに切り替わり、第4シーンの進行演出P4が表示開始される。なお、第3シーンの進行演出P3が表示開始された後、時間T3が経過する前に第三停止操作が有効に受け付けられた場合は、循環演出L3は表示されずに、第3シーンから第4シーンに切り替わり、第4シーンの進行演出P4が表示開始される。進行演出P4の表示開始後、次遊技のベット操作やレバー操作、清算操作等(総称して「次遊技操作」とも称する)が受け付けられずに所定時間(時間T4)が経過すると、経過した時点で進行演出P4の表示が終了して循環演出L4が表示開始される。この循環演出L4は次遊技操作が受け付けられるまで継続して表示される(表示開始後、所定時間が経過したら終了するようにしてもよい)。
第1のシーン切替演出において、第一停止操作受付で切り替わる第2シーンの進行演出P2の表示継続可能時間(時間T2)と、第二停止操作受付で切り替わる第3シーンの進行演出P3の表示継続可能時間(時間T3)と、第三停止操作受付で切り替わる第4シーンの進行演出P4の表示継続可能時間(時間T4)とを比較すると、時間T4の方が時間T2,T3よりも相対的に長く設定されている。これは、第一停止操作後や第二停止操作後は、遊技者が次の停止操作を行うことに集中するため進行演出の内容に注意を向けることが困難であるのに対し、第三停止操作後は、停止操作が完了しているため遊技者の気持ちに余裕ができて、進行演出の内容に注意を向け易いことを考慮したものである。すなわち、第三停止操作後の進行演出の時間を相対的に長く設定することにより、第三停止操作後の進行演出の内容に対する遊技者の関心を高め、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、第三停止操作後の進行演出の時間を相対的に長くすることによって、当該第三停止後の進行演出において遊技結果等を示唆するということも実行し易くなる。このような傾向は、特定のシーン切替演出に限定されるものでなく、複数種類のシーン切替演出全体に及ぶ傾向である。例えば、連続演出中で実行されるシーン切替演出が全部で50種類あり、単発演出中で実行されるシーン切替演出が全部で10種類ある場合に、それら計60種類のシーン切替演出の全体的な傾向(平均値)として、時間T4の方が時間T2,T3よりも相対的に長く設定されている。
また、第1のシーン切替演出においては、第一停止操作を受け付けたのが、左中右の3個のストップスイッチのうちのどのストップスイッチであっても第1シーンから第2シーンに切り替えられる。同様に、第二停止操作を受け付けたのがどのストップスイッチであっても第2シーンから第3シーンに切り替えられ、第三停止操作を受け付けたのがどのストップスイッチであっても第3シーンから第4シーンに切り替えられる。こうすることにより、副制御手段における制御処理を簡略化することができる。すなわち、各停止操作が受け付けられるごとに、主制御手段から副制御手段に第一、第二、第三停止受付コマンドが送信され、副制御手段はそれらのコマンドにより第、第二、第三停止操作が受け付けられたことを知ることができる。第一、第二及び第三停止受付コマンドには、どのストップスイッチが操作されたかの情報も含まれている。しかし、第1のシーン切替演出においては、その情報を参照しなくても、1遊技中の何番目の停止受付コマンドであるかということさえ分かればシーンを切り替えることができる。そのため、どのストップスイッチが操作されたかの情報を参照することを省くことができ、これによりシーン切替のための処理を簡略化することが可能となる。また、遊技者が3個のストップスイッチをどのような順序で操作しながら遊技を進めたのかに関係なく、シーンの切替えを適切なタイミングで行うことができるので、遊技の進行と演出内容との整合性を確保し易くなる。なお、副制御手段では、停止受付コマンドであるということさえ分かれば、受信した停止コマンドの回数により何番目の停止受付コマンドであるのかを判別することができるので、何番目の停止操作受付であるのかを示す情報は特に必要としない。そのため、各停止コマンドに含める情報として、何番目の停止操作受付であるのかを示す情報を省くことも可能であり、この場合には、停止受付コマンドの情報量削減が可能となるとともに、メモリの記憶容量削減につなげることも可能となる。
第2のシーン切替演出は、図94(B)に示すように、第1シーンから第2シーンまでの2個のシーンで構成されている。第1シーンは進行演出P11と循環演出L11とから構成され、第2シーンは進行演出P12と循環演出L12とから構成される。第2のシーン切替演出では、スタートレバーの操作受付を契機として、第1シーンの進行演出P11が表示開始される。進行演出P11の表示開始後、第三停止操作が受け付けられるまでの間に所定時間(時間T11)が経過すると、経過した時点で進行演出P11の表示が終了して循環演出L11が表示開始される。この循環演出L11は第三停止操作が受け付けられるまで継続して表示される。また、第2のシーン切替演出では、第一停止操作が受け付けられても第二停止操作が受け付けられてもそのことを契機としてシーンが切り替わることはない。
循環演出L11の表示開始後、第一停止操作および第二停止操作の受付を経て第三停止操作が有効に受け付けられると、その受付を契機として、第1シーンから第2シーンに切り替わり、第2シーンの進行演出P12が表示開始される。なお、第1シーンの進行演出P11が表示開始された後、時間T11が経過する前に第三停止操作が有効に受け付けられた場合は、循環演出L11は表示されずに、第1シーンから第2シーンに切り替わり、第2シーンの進行演出P12が表示開始される。進行演出P12の表示開始後、次遊技操作が受け付けられずに所定時間(時間T12)が経過すると、経過した時点で進行演出P12の表示が終了して循環演出L12が表示開始される。この循環演出L12は次遊技操作が受け付けられるまで継続して表示される(表示開始後、所定時間が経過したら終了するようにしてもよい)。
第2のシーン切替演出においては、第一停止操作を受け付けたのが、左中右の3個のストップスイッチのうちのどのストップスイッチであっても第1シーンから第2シーンに切り替えられることはない。同様に、第二停止操作を受け付けたのがどのストップスイッチであっても第1シーンから第2シーンに切り替えられることはない。その一方、第三停止操作が受け付けられた場合は、その第三停止操作を受け付けたのがどのストップスイッチであっても第1シーンから第2シーンに切り替えられる。例えば、中ストップスイッチが第一停止操作または第二停止操作を受け付けた場合は第2シーンに切り替えられないが、中ストップスイッチが第三停止操作を受け付けた場合は第2シーンに切り替えられる。また、中ストップスイッチが第三停止操作を受け付けた場合は第2シーンに切り替えられ、左ストップスイッチまたは右ストップスイッチが第三停止操作を受け付けた場合も第2シーンに切り替えられる。このようにすることにより、副制御手段における制御処理を簡略化することができる。すなわち、各停止操作が受け付けられるごとに主制御手段から副制御手段に送信される第一、第二及び第三停止受付コマンドに含まれる、どのストップスイッチが操作されたかの情報を参照することを省いてシーンの切替えを行うことができるので、シーン切替のための処理を簡略化することが可能となる。また、遊技者が3個のストップスイッチをどのような順序で操作しながら遊技を進めたのかに関係なく、シーンの切替えを適切なタイミングで行うことができるので、遊技の進行と演出内容との整合性を確保し易くなる。
上述のように第2のシーン切替演出においては、第一停止操作が受け付けられても第二停止操作が受け付けられてもそのことを契機としてシーンが切り替わることはない。本実施形態では、第1または第2のシーン切替演出以外の他のシーン切替演出も有しているが、全体的な傾向としてシーン切替演出においては、第三停止操作受付を契機としてシーンが切り替わる場合と、第一停止操作または第二停止操作受付を契機としてシーンが切り替わる場合とを比較すると、第三停止操作受付を契機としてシーンが切り替わる場合の方が、第一停止操作または第二停止操作受付を契機としてシーンが切り替わる場合よりも、シーンが切り替わる割合が相対的に高くなっている(前者の場合を0%、後者の場合を100%とすることも可)。これは、第一停止操作後や第二停止操作後は、遊技者が次の停止操作を行うことに集中するため進行演出の内容に注意を向けることが困難であるのに対し、第三停止操作後は、停止操作が完了しているため遊技者の気持ちに余裕ができて、進行演出の内容に注意を向け易いことを考慮したものである。すなわち、第三停止操作を契機としてシーンが切り替わる場合の割合を相対的に高く設定することにより、第三停止操作後の進行演出の内容に対する遊技者の関心を高め、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、第三停止操作を契機としてシーンが切り替わる場合の割合を相対的に高く設定することによって、当該第三停止後の進行演出において遊技結果を示唆するということも実行し易くなる。
・ 暗転演出
暗転演出は、表示の視認性が低下するように見せる表示演出である。暗転演出は、例えば、所定の演出表示が遊技者にとって不利な遊技結果(例えば、AT非当選やボーナス非当選、AT上乗せ非当選、ぱちんこ機では大当り非当選など)を示唆した場合に実行される。また、暗転演出は、連続演出の最終場面が表示された際に実行されることが多いが、単発演出において実行することも可能である。暗転演出の例を図95に示している。
図95(A)は、暗転演出が実行される直前の画像表示部DPの表示状態を示している。本例では、画像表示部DPに、連続演出の最終場面を示す最終場面表示RD1と、「明日は嵐か?」という内容のテロップ表示JT3を有する字幕演出表示JD3と、ATの残りゲーム数(「残り23G」)を示す第1領域RY1と、遊技状態の名称(「決戦ステージ」)を示す第2領域RY2とが表示されている。連続演出は、例えば、キャラクタCH1が何かにチャレンジするという内容の動画像を複数遊技に亘って表示するものである。また、最終場面表示RD1は、そのチャレンジに失敗したキャラクタCH1がうなだれている様子を表現しており、これにより遊技者にとって不利な遊技結果が得られたことを示唆している。また、最終場面表示RD1の開始時に音声を出力するが、最終場面表示RD1に対する暗転演出を行うときには音声の出力が終了するように構成されていてもよい。このような構成の場合、音声がないことにより終わりであることを明確に遊技者に示すことができる。なお、この状態でエラーが発生したときにはエラー音が出力されることは言うまでもない。
図95(B)は、暗転演出が実行された際の画像表示部DPの表示状態を示している。本例の暗転演出では、最終場面表示RD1が全体的に暗くなって視認性が低下するように表示されている。また、字幕演出表示JD3の視認性も低下している。一方、第1領域RY1と第2領域RY2は、元の明るさが維持されて視認性は低下していない。こうすることにより、遊技者にとって不利な遊技結果が得られたことを遊技者に印象付けることができる一方で、その後の遊技に関する情報については視認性を確保することで、その内容を遊技者に明確に報知することが可能となる。画像表示部DP内において暗転演出中でも視認性が低下しないようにする領域(「非暗転領域」とも称する)としては、第1領域RY1や第2領域RY2に限定されない。スロットマシンの場合、クレジット数を表示する領域、ベット数を表示する領域、実行ゲーム数を表示する領域、遊技価値の獲得数を表示する領域、ミニゲーム等のサブ演出を表示する領域等を非暗転領域とすることが可能であり、ぱちんこ機の場合、保留表示を行う領域、装飾図柄とは異なる変動図柄(所謂ミニ図柄)の表示を行う領域、保留数の表示を行う領域、当該変動保留アイコンを示す領域等を非暗転領域とすることが可能である。なお、ミニ図柄とは、第2装図とも称され、第1装図がリーチ演出などで消えた場合であっても常に表示されている装図であり、遊技の進行状況を表すことで、遊技者に対して常に遊技の進行状況を理解させる図柄である。
また、暗転演出が実行された後で、次遊技操作等が行われずに所定時間が経過した場合には、最終場面表示RD1の視認性がさらに低下する(例えば、より暗くなる)ようにしてもよい。こうすることにより、連続演出の結果としての暗転と、遊技が進行していないことによる暗転とを遊技者に、誤認しないように区別して認識させることが可能となる。なお、2段階で視認性を低下させるのではなく、時間経過に従って徐々に視認性が低下するようにしてもよい。
暗転演出において表示の視認性を低下させるためにレイヤ構造を利用してもよい。例えば、最終場面表示RD1を描出する第1レイヤを奥側に配置し、それよりも手前側に字幕演出表示JD3を描出する第2レイヤを配置し、それよりもさらに手前側に第1領域RY1や第2領域RY2を描出する第3レイヤ(第1領域RYを描出するレイヤと第2領域RY2を描出するレイヤを分けてもよい)を配置する。そして、暗転演出時に、第2レイヤと第3レイヤとの間に第4レイヤを配置し、第4レイヤの全領域の明度を落とす処理を行うことにより、最終場面表示RD1および字幕演出表示JD3の視認性は低下させつつ、第1領域RY1および第2領域RY2の視認性は維持することができる。
第4レイヤの明度を落とすのではなく、第4レイヤの不透明性を高くしたり、第4レイヤに多数の細線や細かい模様等を描出したりすることにより、視認性を低下させるようにしてもよい。レイヤを利用するのではなく、モザイク等によるぼかし処理を最終場面表示RD1の画像に施すことにより視認性を低下させてもよい。また、画像表示部DPのバックライトの輝度を下げることにより視認性を低下させてもよい。この場合、バックライトの輝度を下げることによって消費電力を低減することが可能となる。また、図95(B)の例では、視認性の低下した字幕演出表示JD3をそのまま表示しているが、暗転演出時に非表示としてもよい。
連続演出中の遊技において遊技者にとって有利な遊技結果(例えば、AT当選やボーナス当選、AT上乗せ当選、ぱちんこ機では大当りなど)が得られた場合は、連続演出の最終場面において、有利な遊技結果が得られたことを示唆する表示(「成功表示」とも称する)を表示することが多く、その場合、暗転演出は行わない。一方、有利な遊技結果が得られたのにも拘らず、不利な遊技結果が得られたことを示唆する表示(「失敗表示」とも称する)を一旦表示し、その後、実は有利な遊技結果が得られていたということを示唆する表示(「復活表示」とも称する)を行うこともある。この場合は、失敗表示を表示しているときに、暗転演出を実行する場合がある。失敗表示の表示中に暗転演出を実行し、その後、復活表示を表示する場合は、復活表示を表示する前に暗転演出を終了する。こうすることにより、視認性を確保した上で復活表示を表示することができるので、遊技者に有利な遊技結果が得られていたということを明確に認識させることが可能となる。
なお、失敗表示、暗転演出、復活表示を経た場合(暗転演出がない場合でもよい)において付与する有利な遊技結果と、復活表示はなく成功表示が行われる場合において付与する有利な遊技結果とを比較すると、復活表示がある場合の方が、より有利な遊技結果(例えば、AT上乗せが発生し易い上乗せ特化ゾーン当選や、初期ゲーム数が多いAT当選、ぱちんこ機ではラウンド数が多い大当りや、大当り確率が高確率となる確率変動大当り)となる場合が相対的に多くなるようにしてもよい。こうすることにより、失敗表示や暗転演出が行われた場合でも、遊技者が失望せずに期待感を持ち続けるようにすることが可能となる。
暗転演出により視認性が低下しているときに、例えばサブボタンが操作されて、画面の光量(明るさ)やスピーカの音量を調整するための調整画面が表示されることがある。その場合には、暗転演出中であっても光量や音量の調整画面の視認性が確保されるようになっている。また、暗転演出実行中に何らかのエラーが発生したときは、エラー発生を報知するためのエラー報知表示が行われる場合がある。この場合には、暗転演出中であってもエラー報知表示の視認性が確保されるようになっている。なお、暗転演出は連続演出以外の状況においても実行することが可能である。例えば、押しナビ演出によって報知された押し順とは異なる押し順でストップスイッチの停止操作が行われたこと(「押し順失敗」とも称する)を契機として暗転演出を行ってもよい。この場合、第一停止操作で押し順失敗したときでも、第二停止操作で押し順失敗したときでも、押し順失敗の時点で暗転演出を行うことが可能である。その際、視認性が低下しない非暗転領域を設定できることは、連続演出における暗転演出の場合と同様である。
《第6実施形態》
以下、第6実施形態に係るスロットマシン(以下「第6形態のスロットマシン」とも称する)について、図96~図109を追加参照しながら説明する。以下では、主に第6形態のスロットマシンの特徴部分について説明する。以下で説明する特徴部分は、第6形態のスロットマシンに適用が限定されるものではなく他の実施形態に対しても同様に適用することが可能である。なお、第6形態のスロットマシンは、上述の第1実施形態のスロットマシン1と基本的な構成が共通または類似しており、それらについては説明を省略する。また、スロットマシン1において説明した役決定処理やリール制御処理等の各制御処理については、第6形態のスロットマシンにおいても同様にあるいは処理内容を一部変更して適用することが可能である。上述の第2形態~第5形態のスロットマシンにおける特徴構成についても、第6形態のスロットマシンにおいて同様にあるいは内容を一部変更して適用することが可能である。
<基本構成>
特徴部分の説明の前に、第6形態のスロットマシンの基本的な構成(特徴部分の説明に際し特に関連する構成)について概略説明する。第6形態のスロットマシンは、図示は省略するが、3個のリール(上述のリール3a~3cに相当する)と、全リールを回転開始させる際に操作されるスタートレバー(上述のスタートレバー25に相当する)と、各リールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける左、中、右の3個のストップスイッチ(上述のストップスイッチ26a~26cに相当する)を備えている。また、遊技メダルをベットする際に操作されるマックスベットスイッチ(上述のMAX-BETスイッチ23に相当する)と、ベット又はクレジットされた遊技メダルを清算する際に操作される清算スイッチ(上述の清算スイッチ27に相当する)と、演出用のゲームを行う場合や遊技機情報を表示させる場合等に操作されるサブスイッチを備えている。さらに、第6形態のスロットマシンは、主な制御基板として、主制御基板、サブメイン制御基板、及びサブサブ制御基板の3つの制御基板(上述の主制御基板60、サブメイン制御基板70A、及びサブサブ制御基板70Bに相当する)を備えている。また、第6形態のスロットマシンは、スロットマシン1における画像表示装置11の画像表示画面11aに相当する画像表示部を備えており、この画像表示部において、各種の表示演出を実行するようになっている。
各ストップスイッチは、第5実施形態のストップスイッチと同様、遊技者が手で押すと引っ込み、手を離すとバネ力等により元に戻るボタン状の操作受付部を有しており、この操作受付部が押圧操作される(手で押される)と、電気回路の接点が閉じてオフ(OFF)状態からオン(ON)状態に切り替わり、押圧操作が解除される(手が離れる)と、接点が開いてオン状態からオフ状態に切り替わるようになっている。また、各ストップスイッチには、第2実施形態のストップスイッチランプと同様、遊技の進行状況等に応じて点灯態様等が変化するストップスイッチランプ(上述のストップスイッチランプ514,524,525に相当する。「停止ボタンランプ」とも称する)が内蔵されている。
マックスベットスイッチは、遊技者が手で押すと引っ込み、手を離すとバネ力等により元に戻るボタン状の操作受付部を有しており、この操作受付部が押圧操作される(手で押される)と、電気回路の接点が閉じてオフ(OFF)状態からオン(ON)状態に切り替わり、押圧操作が解除される(手が離れる)と、接点が開いてオン状態からオフ状態に切り替わるようになっている。また、マックスベットスイッチには、遊技の進行状況等に応じて点灯態様等が変化するマックスベットスイッチランプ(上述のMAX-BETスイッチ表示ランプ46aに相当する)が内蔵されている。
清算スイッチは、遊技者が手で押すと引っ込み、手を離すとバネ力等により元に戻るボタン状の操作受付部を有しており、この操作受付部が押圧操作される(手で押される)と、電気回路の接点が閉じてオフ(OFF)状態からオン(ON)状態に切り替わり、押圧操作が解除される(手が離れる)と、接点が開いてオン状態からオフ状態に切り替わるようになっている。
サブスイッチは、第5実施形態のサブボタンと同様の構成及び機能を有する。このサブスイッチは、遊技者が手で押すと引っ込み、手を離すとバネ力等により元に戻るボタン状の操作受付部と矢印付きの十字状の操作受付部を有しており、これらの操作受付部が押圧操作される(手で押される)と、電気回路の接点が閉じてオフ状態からオン状態に切り替わり、押圧操作が解除される(手が離れる)と、接点が開いてオン状態からオフ状態に切り替わるようになっている。
スタートレバー、ストップスイッチ、マックスベットスイッチ及び清算スイッチに対する操作受付等に関する制御は主制御基板により行われ、サブスイッチに対する操作受付等に関する制御や画像表示部における各種演出の制御は副制御基板(サブメイン制御基板またはサブサブ制御基板)により行われる。主制御基板(主制御手段)により制御されるスタートレバーやストップスイッチ等のことを総称して「メインスイッチ」とも称する。また、マックスベットスイッチランプは主制御基板により制御され、ストップスイッチランプは副制御基板(副制御手段)により制御されるが、マックスベットスイッチランプが副制御基板により制御されるようにしたり、ストップスイッチランプが主制御基板により制御されるようにしたりしてもよい。以下、第6形態のスロットマシンの幾つかの特徴部分について順次説明する。
<清算スイッチや他のスイッチが操作された場合の処理>
清算スイッチや他のスイッチが操作された場合の処理内容について、図96~図102を参照して説明する。本実施形態では、遊技者等によって操作される各メインスイッチのオンオフ状態の読込みが、予め設定された一定の時間(例えば、2.235ミリ秒)毎に主制御基板により実施されるタイマ割込処理において行われるようになっている。また、サブスイッチのオンオフ状態の読込みが、副制御基板により実施される同様の割込処理において行われるようになっている。図96~図99では、主制御基板によるタイマ割込処理のタイミングを、時間軸上に並ぶ短い矢線で示している。
・ 清算スイッチが単独で操作された場合
図96は、清算スイッチが単独で操作された場合における清算スイッチのオンオフ状態が切り替わるタイミングと清算処理が実行開始されるタイミングを示している。本例では、各タイマ割込処理における清算スイッチのオンオフ状態の読込みの結果、清算スイッチがオフ状態からオン状態に切り替わった時点(「オン操作された時点」とも称する)でタイマがセットされ、その時点からの経過時間の計測が開始される。そして、計測開始から、清算スイッチのオン状態が予め設定された所定の時間(「T01」とする)以上継続したときに、清算スイッチの操作が有効に受け付けられたことを示す所定のフラグ(「清算スイッチON受付フラグ」とも称する)がセットされる。次いで、清算スイッチON受付フラグがセットされたことを判定する処理が行われ、その判定を契機として清算スイッチON受付フラグがクリアされ清算処理が開始される。なお、当該判定の処理が行われない場合、清算スイッチON受付フラグは所定時間後に(例えば、次のタイマ割込み処理において)クリアされる。
清算処理の内容としては、ベットされた遊技メダルがある場合はその清算(払い戻し)、クレジットされた遊技メダルがある場合はその清算(払い戻し)を行う。また、ベット数を表示するための1ベットランプ、2ベットランプ及び3ベットランプ(上述の1-BET表示ランプ46bC、2-BET表示ランプ46bB及びMAX-BET表示ランプ46bAに相当する)を消灯し、クレジット数を表示するクレジット数表示部(上述の貯留数表示ランプ46hに相当する)における表示数を更新(減算)する。さらに、副制御基板に対し、清算スイッチの操作が有効に受け付けられたことを示す情報を含む制御コマンドを送信する。このコマンドを受けて副制御基板において清算処理に応じた演出が行われる。具体的には例えば、スピーカから清算に応じた所定の音声(「清算音」とも称する)を出力し、画像表示部において、清算中であることを示す所定の画像(「清算画像」とも称する)を表示する。また、画像表示部においてベット数やクレジット数を表示している場合は、表示しているベット数及びクレジット数を更新(減算)する。図96では、清算スイッチがオン操作された時点から清算スイッチON受付フラグがセットされるまでの時間(「清算スイッチ有効操作時間」とも称する)をT11として表記している。この清算スイッチ有効操作時間T11は、清算スイッチがオン操作された時点から清算処理が開始されるまでの時間とは厳密には異なるが、その差は人が感知し得ない程度の僅かの時間(数ミリ秒程度)である。そこで、以下では、清算スイッチがオン操作された時点から清算処理が開始されるまでの時間を清算スイッチ有効操作時間T11と同じ長さの時間とみなす。
なお、清算スイッチの操作に応じて清算処理が行われるのは、清算スイッチの操作が有効に受け付けられる期間(「清算操作受付可能期間」とも称する)中において清算スイッチが操作された場合である。清算操作受付可能期間とは、例えば、1つの遊技の終了時点(例えば、全リールが停止し遊技メダルの払出処理等が終了した時点)から次の遊技の開始時点(例えば、スタートレバーが操作されてリールが回転開始する時点)までの期間である。清算操作受付可能期間以外の期間において清算スイッチが操作された場合、清算処理は行われない。例えば、清算スイッチONフラグがセットされなかったり、当該フラグの判定が行われなかったりする。本例では、清算スイッチが1回オン操作されるだけでベット及びクレジットされた遊技メダルの清算を行うようになっているが、清算スイッチが1回オン操作されるとベットされた遊技メダルの清算を行い、清算スイッチが再度オン操作されるとクレジットされた遊技メダルの清算を行うようにしてもよい。また、清算スイッチがオン操作されるとベットされた遊技メダルの清算を行い、さらにそのオン状態が所定時間継続(長押し)されるとクレジットされた遊技メダルの清算を行うようにしてもよい。
・ マックスベットスイッチが単独で操作された場合
図97は、マックスベットスイッチが単独で操作された場合におけるマックスベットスイッチのオンオフ状態が切り替わるタイミングとベット処理が実行開始されるタイミングを示している。本例では、各タイマ割込処理におけるマックスベットスイッチのオンオフ状態の読込みの結果、マックスベットスイッチがオフ状態からオン状態に切り替わった時点(オン操作された時点)でタイマがセットされ、その時点からの経過時間の計測が開始される。そして、計測開始から、マックスベットスイッチのオン状態が予め設定された所定の時間(「T02」とする)以上継続したときに、マックスベットスイッチの操作が有効に受け付けられたことを示す所定のフラグ(「マックスベットスイッチON受付フラグ」とも称する)がセットされる。その後、マックスベットスイッチON受付フラグがセットされたことを判定する処理が行われ、その判定を契機としてマックスベットスイッチON受付フラグがクリアされベット処理が開始される。なお、当該判定の処理が行われない場合、マックスベットスイッチON受付フラグは所定時間後に(例えば、次のタイマ割込み処理において)クリアされる。
ベット処理の内容としては、クレジットされた遊技メダルから、マックスベットスイッチ操作直前のベット数に応じた枚数(例えば、直前のベット数が0枚のときは3枚、直前のベット数が1枚のときは2枚、直前のベット数が2枚のときは1枚)の遊技メダルをベットする。また、1ベットランプ、2ベットランプ及び3ベットランプを点灯し、クレジット数表示部における表示数を更新(減算)する。さらに、副制御基板に対し、マックスベットスイッチの操作が有効に受け付けられたことを示す情報を含む制御コマンドを送信する。このコマンドを受けて副制御基板においてベット処理に応じた演出が行われる。具体的には例えば、スピーカからベットに応じた所定の音声(「ベット音」とも称する)を出力する。また、画像表示部においてベット数やクレジット数を表示している場合は、表示しているベット数の更新(加算)及びクレジット数の更新(減算)を行う。図97では、マックスベットスイッチがオン操作された時点から清算スイッチON受付フラグがセットされるまでの時間(「マックスベットスイッチ有効操作時間」とも称する)をT12として表記している。清算スイッチ有効操作時間T11と同様の理由により、以下では、マックスベットスイッチがオン操作された時点からベット処理が開始されるまでの時間を、マックスベットスイッチ有効操作時間T12と同一の長さの時間とみなす。
本例では、マックスベットスイッチの操作が有効に受け付けられた場合、1~3ベットランプの点灯は略同時(人が感知し得ない数ミリ秒程度の時間差がある場合を含む)に行われる。一方、画像表示部において表示されるベット数の更新は更新過程が視認できるように1ずつ行われ、ベット音の出力も音によりベット数が識別できるように1ずつ行われる。例えば、マックスベットスイッチの操作に応じて3枚の遊技メダルがベットされる場合、直前まで消灯していた1ベットランプ、2ベットランプ及び3ベットランプが略同時に点灯する。これに対し、画像表示部における表示ベット数は、「BET:0」→「BET:1」→「BET:2」→「BET:3」というように1ずつインクリメントされて表示され、ベット音は「ポン」→「ポン」→「ポン」というように3つに聞き分けられる音が1ずつ出力される。このように、1~3ベットランプの点灯を略同時に行うことにより、ベットされたことを遊技者に早く知らせることができるので、遊技を速やかに進行させることが可能となる。一方、画像表示部において表示されるベット数の更新及びベット音の出力は1ずつ行われるので、ベットされた遊技メダル数を、例えば、遊技に不慣れな遊技者に対しても分かり易く報知することが可能となる。
なお、画像表示部における表示ベット数の更新タイミングやベット音の出力タイミングは、画像の更新や音声の出力のために要する時間に応じて適宜設定してもよい。或いは、主制御基板から副制御基板に対し、ベット数に応じて所定時間ごとに更新のタイミングを示すコマンド(例えば、3枚ベットの場合は3つのコマンド)を送信し、各コマンドの受信タイミングに対応するように、画像の更新や音声の出力を行ってもよい。また、画像表示部にデモ画像(全リールの停止後、スロットマシンが所定時間以上休止した状態のときに表示される画像。「デモ画面」とも称する)が表示されているときに、マックスベットスイッチの操作に応じて遊技メダルがベットされる場合は、デモ画像を遊技中に表示される所定の画像(「遊技進行中画像」とも称する)に切り替えてベット数の表示を行う。その場合、表示ベット数は、デモ画像から遊技進行中画像に切り替わった段階においては、既に「BET:3」が表示されているように構成されている。画像が切り替わってから表示ベット数を1ずつ更新すると実際のベットタイミングと表示ベット数の更新タイミングとのずれが大きくなり、遊技者が違和感を覚えてしまうことを防止するためである。一方、ベット音は、画像の切替えの完了を待たずに、デモ画像の表示中やデモ画像から遊技進行中画像に切り替わる過程であっても、1つずつ出力される。そのため、デモ画像表示中であっても遊技者はベットされたことをベット音により確認することができる。
なお、マックスベットスイッチの操作に応じてベット処理が行われるのは、マックスベットスイッチの操作が有効に受け付けられる期間(「マックスベット操作受付可能期間」とも称する)中においてマックスベットスイッチが操作された場合である。マックスベット操作受付可能期間とは、例えば、1つの遊技の終了時点から次の遊技でのベット数が3に達するまでの期間である。このマックスベット操作受付可能期間では、ベット可能であることを示すためマックスベットランプが所定の態様(例えば、所定の点灯色)で点灯される。マックスベット操作受付可能期間以外の期間においてマックスベットスイッチが操作された場合、ベット処理は行われない。例えば、マックスベットスイッチONフラグがセットされなかったり、当該フラグの判定が行われなかったりする。なお、1ベットスイッチが操作された場合の清算処理の内容や処理の開始タイミング等は、マックスベットスイッチが操作された場合に準じる。
・ 清算スイッチの操作中にマックスベットスイッチが操作された場合
図98は、清算スイッチの操作中(清算スイッチ有効操作時間T11中)にマックスベットスイッチが操作された場合における清算処理が実行されるタイミングを示している。なお、清算スイッチがオン操作されたのは清算操作受付可能期間中であり、マックスベットスイッチがオン操作されたのはマックスベット操作受付可能期間中とする。また、マックスベットスイッチの操作が停止されてマックスベットスイッチがオン状態からオフ状態に切り替わった時点(「オフ操作された時点」とも称する)は、清算スイッチ有効操作時間T11の範囲外とする。本例では、マックスベットスイッチの操作は無効となる一方で、清算スイッチの操作は有効となる。具体的には、清算スイッチがオン操作された時点から清算スイッチがオン状態のまま清算スイッチ有効操作時間T11が経過しても、清算スイッチON受付フラグはセットされず、清算処理は実行開始されない。清算スイッチON受付フラグは、マックスベットスイッチがオフ操作された時点の後でセットされる。その後、清算スイッチON受付フラグがセットされたことを判定する処理が行われ、その判定を契機として清算スイッチON受付フラグがクリアされ清算処理が開始される。そのため、清算処理の実行開始時期は清算スイッチが単独で操作された場合よりも遅くなることがある。なお、清算スイッチがオン操作された時点から清算スイッチ有効操作時間T11が経過した時点で清算スイッチON受付フラグをセットし(図98においてセットタイミングを破線で図示)、マックスベットスイッチがオフ操作された時点の後で、清算スイッチON受付フラグがセットされたことを判定する処理を行って清算処理を開始するようにしてもよい。また、マックスベットスイッチがオフ操作された時点が、清算スイッチ有効操作時間T11中である場合は、清算スイッチが単独で操作された場合と同様のタイミングで清算処理を開始してもよい。
一方、マックスベットスイッチがオン操作された時点からマックスベットスイッチがオン状態のままマックスベットスイッチ有効操作時間T12が経過しても、マックスベットスイッチON受付フラグはセットされず、ベット処理は実行されない。このように本例では、清算スイッチ有効操作時間T11中に、遊技者が誤ってマックスベットスイッチを操作したような場合、清算処理は実行する一方でベット処理は実行しない。こうすることにより、遊技者が遊技を終えたい場合に行われる清算処理と、遊技を継続したい場合に行われるベット処理とが同時に実行され、遊技者を混乱させてしまう事態が生じることを防止することができる。また、清算スイッチ操作中であってもマックスベットスイッチの操作に応じてベット処理が実行されるように構成すると、ベットされた遊技メダルを清算するために再度清算スイッチを操作する手間が生じるが、本例ではそのような手間が生じることを防止することができる。
また、本例では、マックスベット操作受付可能期間に入った時点で所定の態様で点灯されるマックスベットランプが、清算スイッチがオン操作された時点の後も点灯状態が維持され、清算処理が開始された時点で消灯されるようになっている。遊技場内が暗いような場合にマックスベットランプが点灯していると、マックスベットスイッチの位置が視認し易くなり、その点灯を見た遊技者の遊技意欲を高めることができる。そのため、清算処理が実行開始されるまでマックスベットランプを点灯させ続けることによって、清算スイッチがオン操作された時点でマックスベットランプを消灯するようにした場合に比べて、より長い時間、遊技者にマックスベットランプの点灯を見せることが可能となり、遊技を終えようとする遊技者の遊技意欲を高めることが可能となる。また、清算処理が実行開始されるまでマックスベットランプが点灯し続けることによって、ベットされていない状態で遊技メダルの清算が行われることが遊技者に分かり易くなる。そのため、遊技者が、清算開始前の時点での表示クレジット数を確認することによって、清算される遊技メダル数を清算開始前において事前に把握することが可能となる。
また、本例では、遊技メダルが所定のタイミング(「手入れ有効タイミング」とも称する)で投入口(上述のメダル投入口21に相当する)から手入れされた場合、その手入れされた遊技メダルが、清算スイッチがオン操作された時点から清算処理が開始されるまでの期間において、ベットされることが可能に構成されている。具体的には例えば、清算スイッチがオン操作されてもブロッカをオフ状態とせずに、手入れされた遊技メダルを受付可能とすることにより実現される。手入れ有効タイミングは、清算スイッチがオン操作された時点よりも前の時点、清算スイッチがオン操作された時点と略同じ時点、清算スイッチがオン操作された時点よりも前の時点のいずれの時点であってもよい。このような本例に対し、例えば、清算スイッチがオン操作されたことを契機としてブロッカをオフ状態として、手入れされた遊技メダルを不用意に受付不可とした場合は、手入れされた遊技メダルが実際にはスロットマシン内に収容されたにも関わらず、そのことが認識されない状態(「遊技メダルの飲み込み状態」とも称する)が生じる虞がある。本例によれば、そのような遊技メダルの飲み込み状態が生じることを防止することができる。
・ 清算スイッチの操作中にサブスイッチが操作された場合
図99は、清算スイッチの操作中(清算スイッチ有効操作時間T11中)にサブスイッチが操作された場合における清算処理が実行されるタイミングを示している。なお、清算スイッチがオン操作されたのは清算操作受付可能期間中であり、サブスイッチがオン操作されたのはサブスイッチのサブスイッチの操作が有効に受け付けられる期間(「サブスイッチ操作受付可能期間」とも称する)中とする。サブスイッチ操作受付可能期間は、例えば、遊技者にサブスイッチを操作することを促すための画像(例えば、「PUSH」の文字とサブスイッチの位置を指す「↓」の矢印とを表示する画像。「サブスイッチ操作促進画像」とも称する)が画像表示部に表示される期間である。本例では、清算スイッチの操作も有効となり、サブスイッチの操作も有効となる。具体的には、清算処理は、清算スイッチが単独で操作された場合と同様のタイミングで実行開始される。また、サブスイッチがオン操作された時点からサブスイッチのオン状態が所定の時間以上継続したときに、サブスイッチの操作が有効に受け付けられたことを示す所定のフラグ(「サブスイッチON受付フラグ」とも称する。図示せず)がセットされる。その後、サブスイッチON受付フラグがセットされたことを判定する処理が行われ、その判定を契機としてサブスイッチON受付フラグがクリアされ、サブスイッチの操作に応じた所定の演出(「サブスイッチ操作契機演出」とも称する)が開始される。図99では、サブスイッチがオン操作された時点からサブスイッチ操作契機演出が開始されるまでの時間をT13として表記している。サブスイッチの操作に関連するこれらの演出や処理は、副制御基板により実行される。サブスイッチ操作契機演出としては、例えば、遊技者にとって有利な状況(例えば、ATの上乗せや継続等)に進展する可能性(期待度)が高いことを示唆する画像表示や音声出力がなされる演出(「サブスイッチ操作成功演出」とも称する)や、遊技者にとって有利な状況に進展する可能性が低いか無くなることを示唆する画像表示や音声出力がなされる演出(「サブスイッチ操作失敗演出」とも称する)が挙げられる。
サブスイッチ操作契機演出の内容としては、例えば、スピーカから所定の音声(「サブスイッチ操作契機音」とも称する)を出力したり、画像表示部において所定の画像(「サブスイッチ操作契機画像」とも称する)を表示したりする。このように本例では、清算スイッチ有効操作時間T11中にサブスイッチが操作された場合に、サブスイッチ操作契機演出が実行されるようになっている。そのため、遊技を終えようと清算スイッチを操作した遊技者が、サブスイッチ操作促進画像を見て思わずサブスイッチを操作したような場合であっても、サブスイッチ操作契機演出をスムーズに実行することができる。なお、サブスイッチ操作契機演出の開始後に清算処理が開始される場合は、清算処理の開始に伴う清算音の出力や清算画像の表示は、実行しないように構成してもよいし、サブスイッチ操作契機演出の終了後に実行してもよい。清算音の出力や清算画像の表示を実行しない場合は、実行する場合に比べて処理負荷を軽減することができる。サブスイッチ操作契機演出の終了後に清算音の出力や清算画像の表示を実行する場合は、清算されていることが遊技者に分かり易くなる。また、サブスイッチ操作契機演出の実行中であっても清算音を出力するようにしてもよい。清算音の出力により、清算されていることが遊技者に分かり易くなる。清算音を出力する場合、その出力タイミングがサブスイッチ操作契機音の出力タイミングと重ならないように調整するようにしてもよいし、そのような出力タイミング調整は行わずに清算音とサブスイッチ操作契機音が略同時に出力される場合を許容するようにしてもよい。このような出力タイミング調整を行う場合は、清算音を遊技者が聞き易くなるので、清算されていることがより分かり易くなる。一方、このような出力タイミング調整を行わない場合は、調整を行う場合に比べて処理負荷を軽減することができる。
また、画像表示部にデモ画像が表示されている期間(「デモ表示期間」とも称する)は、サブスイッチ操作促進画像は表示されないので基本的にはサブスイッチ操作受付可能期間とならない。そのため、このデモ表示期間中にサブスイッチが操作されても無効となるが、デモ表示期間中であってもサブスイッチの操作を有効に受け付けてサブスイッチ操作契機演出を実行できるように構成してもよい。サブスイッチの操作を無効とする場合は、清算スイッチ操作中の遊技者が誤ってサブスイッチを操作したようなときにサブスイッチ操作契機演出が開始されたことによって遊技者が困惑してしまうことを防止できる。サブスイッチの操作を有効とする場合は、サブスイッチ操作契機演出の実行機会を増やすことが可能となる。また、デモ表示期間中に清算処理を開始する場合は、デモ画像のままで清算画像は表示せずに清算音のみを出力するようにしてもよいし、デモ画像から清算画像に切り替えて表示するとともに清算音も出力するようにしてもよい。清算音のみを出力する場合は、清算画像を表示するための処理を行わなくて済むので、処理負荷を軽減することができる。デモ画像から清算画像に切り替えて表示するとともに清算音も出力する場合は、清算されていることが遊技者に分かり易くなる。
・ 清算スイッチの操作と他のメインスイッチの操作が同時期に行われた場合
図100(A)は、清算スイッチの操作中(清算スイッチ有効操作時間T11中)に所定のメインスイッチ(本例では、ストップスイッチとする)が操作された場合における清算処理が実行されるタイミングを示しており、図100(B)は、ストップスイッチの操作中に清算スイッチが操作された場合の操作タイミングを示している。ストップスイッチの操作が有効に受け付けられない期間(「ストップ操作受付不可期間」とも称する)中とする。ストップ操作受付不可期間は、例えば、全リールが停止している期間である。なお、図100では図示を省略しているが、タイマ割込み処理ごとに清算スイッチ及びストップスイッチのオンオフ状態の読込みが行われる。
清算スイッチ有効操作時間T11中にストップスイッチが操作された場合は、図100(A)に示すように、清算スイッチの操作は有効となりその操作に応じて清算処理が開始される。清算処理が開始されるタイミングは、ストップスイッチがオフ操作されたタイミングによって異なるが、いずれの場合もストップスイッチがオフ操作された時点よりも後で清算処理が開始される。具体的には、ストップスイッチがオフ操作された時点が清算スイッチ有効操作時間T11の範囲外であった場合は、清算スイッチがオン操作された時点から清算スイッチがオン状態のまま清算スイッチ有効操作時間T11が経過しても、清算処理は実行開始されない。清算スイッチON受付フラグ(図示略)は、ストップスイッチがオフ操作された時点の後でセットされ、清算処理はストップスイッチがオフ操作された時点の後で開始される。そのため、清算処理の実行開始時期は清算スイッチが単独で操作された場合よりも遅くなる。一方、ストップスイッチがオフ操作された時点が清算スイッチ有効操作時間T11の範囲内であった場合は、清算スイッチが単独で操作された場合と同様のタイミングで清算処理が開始される。このように清算スイッチ有効操作時間T11中にストップスイッチが操作された場合は、清算スイッチの操作を有効とすることにより、清算スイッチ操作中の遊技者が誤ってストップスイッチを操作したような場合において、清算スイッチが再操作されることなく清算処理をスムーズに実行することが可能となる。
ストップスイッチの操作中に清算スイッチが操作された場合は、図100(B)に示すように、清算スイッチの操作は無効となりその操作に応じた清算処理は開始されない。具体的には、ストップスイッチの操作中に清算スイッチが操作されたときは、ストップスイッチがオフ操作された時点が、清算スイッチ有効操作時間T11中であった場合でも、清算スイッチ有効操作時間T11の範囲外であった場合でも(図100(B)において破線で図示するタイミング)、清算スイッチの操作は無効となりその操作に応じた清算処理は開始されない。清算処理を開始するためには、清算スイッチが再操作される必要がある。このように、ストップスイッチの操作中に清算スイッチが操作されたときは清算処理を行わないので、清算処理を行うために必要となる処理(清算スイッチON受付フラグのセットや清算スイッチON受付フラグがセットされたことを判定する処理等)を、ストップスイッチの操作中は一律に行わないようにすることができ、これにより処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、ストップスイッチの操作中に清算スイッチが操作された場合であっても、清算スイッチ有効操作時間T11中にストップスイッチがオフ操作されたときは、清算スイッチの操作を有効に受け付けて清算処理を実行するようにしてもよい。こうすることにより、誤ってストップスイッチを操作した状態で清算スイッチを操作した遊技者が、ストップスイッチを操作していることに気付き、早めにストップスイッチをオフ操作したような場合において、清算スイッチを再操作することなくスムーズに清算することが可能となる。なお、本例では所定のメインスイッチをストップスイッチとしたが、他のメインスイッチが清算スイッチ有効操作時間T11中に操作された場合も本例と同様に処理されることがある。例えば、ベットされていない状態(スタートレバーの操作が有効に受け付けられない期間)における清算スイッチ有効操作時間T11中にスタートレバーが操作された場合が挙げられる。
・ 清算スイッチの操作中にエラーが発生した場合
図101は、清算スイッチの操作中(清算スイッチ有効操作時間T11中)に所定のエラー(例えば、遊技メダルの補助収納庫の満杯エラー)が発生した場合におけるエラー報知の開始タイミングと終了タイミングを示している。なお、清算スイッチがオン操作されたのは清算操作受付可能期間中とする。また、図101では図示を省略しているが、タイマ割込み処理ごとに清算スイッチのオンオフ状態の読込みが行われる。本例では、エラー発生の有無を検出する所定のエラー信号(例えば、補助収納庫における遊技メダルの収納状態を検出する満杯センサ(上述の満杯検出部86に相当する)からの信号)のオンオフ状態と、リセットスイッチ(上述のリセットスイッチ82に相当する)のオンオフ状態をタイマ割込み処理ごとに読み込んでいる(後述の図102でも同様)。
本例では図示のように、清算スイッチ有効操作時間T11中にエラー信号がオフ状態(エラー未非検出状態)からオン状態(エラー検出状態)に切り替わり、そのオン状態が所定時間継続するとその時点でエラー発生と判定し、所定のエラー処理を実行してエラー報知を開始する。このエラー報知では、例えば、前扉に設けられたエラー表示器(上述の払出数表示ランプ46jに相当する)に発生したエラーの種類を示す情報を表示するとともに、画像表示部にエラーの発生を知らせる画像(「エラー報知画像」とも称する)を表示し、さらにスピーカからエラーの発生を知らせる音声(「エラー報知音」とも称する)を出力する。エラー表示器によるエラー報知は主制御基板により制御され、エラー報知画像及びエラー報知音は副制御基板により制御される。
また、本例では図示のように、エラー報知開始後、エラーの原因が取り除かれてエラーが解消されることによりエラー信号がオン状態からオフ状態に切り替わり、さらにその後、リセットスイッチがオン操作されてリセットスイッチがオフ状態からオン状態に切り替わったことを主制御基板が判定し、それを契機として所定のエラー解除処理を実行してエラー報知を終了する。リセットスイッチがオン操作されたのは、清算スイッチ有効操作時間T11の範囲外とする。本例の場合、清算スイッチの操作は無効となりその操作に応じた清算処理は開始されない。清算処理を開始するためには、エラー解消後に清算スイッチが再操作される必要がある。エラー発生中でも清算処理を実行してしまうと、正しく清算が行われなかったのではないかという不信感を遊技者が持つ虞がある。本例では、清算スイッチの操作中にエラーが発生したときは清算処理を行わないので、そのような事態が生じることを防止することができる。
また、上記のように本例では、清算スイッチ有効操作時間T11中にエラーが発生した場合、そのエラーの発生を検知してエラー報知を行うようになっている。そのため、遊技者が遊技を終えようとして清算スイッチを操作しているときであっても、遊技の進行に重大な影響を及ぼしかねないエラーが発生したことを、早期に知らせることが可能である。また、清算スイッチ有効操作時間T11中にエラーが発生した場合はエラーの検知や報知を行わないように構成した場合に比べて、エラーの発生を報知することができない期間を減らすことができる。
・ 清算スイッチの操作中にリセットスイッチが操作された場合
図102は、所定のエラーの発生中(エラー報知中)に清算スイッチがオン操作され、その操作中(本例では、清算スイッチ有効操作時間T11中としている)にリセットスイッチがオン操作された場合におけるエラー報知の終了タイミングを示している。図示のように、清算スイッチ有効操作時間T11中にリセットスイッチがオン操作されると、リセットスイッチがオフ状態からオン状態に切り替わったことを主制御基板が判定し、それを契機として、エラー報知を終了する。本例の場合も、清算スイッチの操作は無効となりその操作に応じた清算処理は開始されない。清算処理を開始するためには、清算スイッチが再操作される必要がある。なお、本例では、リセットスイッチがオン操作された時点を清算スイッチ有効操作時間T11中としているが、リセットスイッチがオン操作された時点が清算スイッチ有効操作時間T11の範囲外(清算スイッチはオン状態を維持)であっても、同様の処理が行われる。
このように本例では、エラー発生中における清算スイッチの操作中(清算スイッチ有効操作時間T11中)にリセットスイッチがオン操作された場合は、エラー報知を終了して通常の状態(遊技を行える状態)に復帰できるようになっている。そのため、清算スイッチ有効操作時間T11中にリセットスイッチがオン操作されても通常の状態に復帰できないように構成した場合に比べて、遊技を行える状態に復帰できる期間を増やすことが可能となるのでスロットマシンの稼働率を高めることができる。なお、本例では、清算スイッチの操作は無効となり清算処理を行わないが、清算処理を行うようにしてもよい。その場合、清算スイッチが再操作されることなく清算処理をスムーズに実行することが可能となる。
<押し順ナビ演出及びGET演出>
第6形態のスロットマシンでは、例えば、AT中に押し順役が選出されると、遊技者にとって有利となる押し順(正解押し順)を報知するための押し順ナビ演出が実行される。また、遊技者が、報知された正解押し順に従ってストップスイッチを操作して押し順役が成立すると、遊技メダルが付与されることを遊技者に示すGET演出(「獲得演出」とも称する)が実行される。以下では、これらの押し順ナビ演出とGET演出について、図103~図106を参照して説明する。なお、押し順ナビ演出及びGET演出は、副制御基板により制御される。押し順ナビ演出が行われる際には、主制御基板が制御する押し順表示器(上述の払出数表示ランプ46jに相当する)による押し順ナビも実行される。
・ 押し順正解時の押し順ナビ演出と押し順失敗時の押し順ナビ演出
押し順ナビ演出では、押し順報知に関連する所定の画像(「押し順ナビ演出画像」とも称する)が画像表示部に表示される。この押し順ナビ演出画像は、遊技者による停止操作(ストップスイッチの操作)に応じて表示態様が変化する。押し順ナビ演出画像の態様の一例を、左ストップスイッチSS1、中ストップスイッチSS2及び右ストップスイッチSS3の図と共に、図103に示す。図103(A)は、押し順正解時(正解押し順に従って第1停止操作された場合)の押し順ナビ演出画像の変遷例を示し、図103(B)は、押し順失敗時(正解押し順とは異なる順序で第1停止操作された場合)の押し順ナビ演出画像の変遷例を示している。
本例では、図103(A),(B)に示すように、AT中の遊技においてベル小役等の押し順役が選出されると、主に正解押し順を示すためのナビ画像NV1と、主に停止操作時の遊技興趣向上を図るためのナビ背景画像NH1が表示される。ナビ背景画像NH1は、ナビ画像NV1が描出されるレイヤ(第1レイヤ)よりも下層(後方)のレイヤ(第2レイヤ)に描出され、ナビ画像NV1と重なる位置に表示されるときはナビ画像NV1の後方に隠れて一部見えなくことがある。本例におけるナビ画像NV1は、「左中右」の正解押し順を示すものであり、第1停止操作が行われるまでは、円形の枠内に数字の1を表示する図(「第1停止操作表示」とも称する)、円形の枠内に数字の2を表示する図(「第2停止操作表示」とも称する)、円形の枠内に数字の3を表示する図(「第3停止操作表示」とも称する)が、画像表示部の下部において、左側からこの順序で表示される。第1停止操作表示は、第2、第3停止操作表示よりも大きく表示される。本例におけるナビ背景画像NH1は、第1停止操作が行われるまでの間、大中小の3個の星型の図が、第1~第3停止操作表示のそれぞれに対応して表示される。
押し順ナビ演出画像(ナビ画像NV1及びナビ背景画像NH1)が表示された後、図103(A)に示すように、正解押し順に従って第1停止操作として左ストップスイッチSS1が操作された場合、ナビ画像NV1及びナビ背景画像NH1は次のように表示態様が変化する。まず、左ストップスイッチSS1が操作されたタイミングにおいて、ナビ画像NV1の第1停止操作表示における数字の1を囲む枠の形状が円形からギザギザの星型に変化する。また、同じタイミングにおいて、ナビ背景画像NH1における一番左の星型の図の色が変化するとともに小さくなり且つ斜めに傾いて表示される。その後、ナビ画像NV1の第1停止操作表示は徐々に小さくなってフェードアウトするように画像表示部から消え、ナビ背景画像NH1における一番左の星型の図は、徐々に小さくなって遠方に飛び去るようにして画像表示部から消える。このとき、ナビ画像NV1及びナビ背景画像NH1の態様の変化に応じて、スピーカから適宜音声を出力してもよい。例えば、ナビ画像NV1の第1停止操作表示の枠の形状が円形から星型に変化する際に「ばん」という音声を出力したり、第1停止操作表示が小さくなるとともにナビ背景画像NH1における一番左の星型の図が飛び去る際に「ひゅー」という音声を出力したりすることが挙げられる。このような音声のことを「押し順ナビ演出音」とも称する。
一方、押し順ナビ演出画像(ナビ画像NV1及びナビ背景画像NH1)が表示された後、正解押し順とは異なる順序で第1停止操作(本例では中ストップスイッチSS2の操作)が行われた場合は、図103(B)に示すように、ナビ画像NV1及びナビ背景画像NH1が変化する。まず、中ストップスイッチSS2が操作されたタイミングにおいて、ナビ画像NV1の第1停止操作表示、第2停止操作表示及び第3停止操作表示が略同時に画像表示部から消える。これらが消えるまでの時間は、押し順正解時において第1停止操作が行われてから第1停止操作表示が消えるまでの時間よりも短い。これに対し、ナビ背景画像NH1は、押し順正解時と同様に変化する。すなわち、第1停止操作のタイミングにおいて、ナビ背景画像NH1における一番左の星型の図の色が変化するとともに小さくなり且つ斜めに傾いて表示される。その後、ナビ背景画像NH1における一番左の星型の図は、徐々に小さくなって遠方に飛び去るようにして画像表示部から消える。このとき、押し順正解時と同じ押し順ナビ演出音を出力してもよいし、押し順正解時とは異なる押し順ナビ演出音を出力してもよいし、押し順ナビ演出音は出力しないようにしてもよい。
上記のように本例では、押し順正解時はナビ画像NV1の一部(停止操作したストップスイッチと対応する停止操作表示のみ)が消えるのに対し、押し順失敗時はナビ画像NV1の全てが同時に消えるようになっている。このように押し順正解時と押し順失敗時とで、ナビ画像NV1の消え方(消える際のエフェクト)が変わることにより、押し順正解したの失敗したのかを遊技者が直観的に認識すること可能となる。また、押し順失敗時はナビ画像NV1の全てを同時に消すことにより、押し順失敗時もナビ画像NV1を表示し続けるようにした場合には懸念される事態、例えば、押し順失敗後における停止操作順を遊技者が誤認したり、押し順失敗後のナビ画像NV1が周囲の人に見られて遊技者が恥ずかしい思いをしたりすることを防止することができる。また、本例では、押し順正解時よりも押し順失敗時の方が、停止操作されてからナビ画像NV1が消えるまでの時間が短く設定されている。このように、押し順正解時と押し順失敗時とで、ナビ画像NV1の消えるまでの時間が相違することにより、押し順正解したのか失敗したのかを遊技者が認識し易くなる。なお、前述したサブスイッチ操作促進画像(「PUSH」の文字を表示する画像)の場合は、サブスイッチの操作後、所定のタイミングで画像表示部から消えるようになっているが、その消えるまでの時間は、サブスイッチ操作成功演出が行われる場合(「サブスイッチ操作成功時」とも称する)よりもサブスイッチ操作失敗演出が行われる場合(「サブスイッチ操作失敗時」とも称する)の方が長くなるように設定されている。サブスイッチ操作失敗時にサブスイッチ操作促進画像を早く消すと、サブスイッチを操作したか否かが遊技者に分かり難くなってしまうことを防止するためである。
一方、本例では上記のように、ナビ背景画像NH1については、押し順正解時であっても押し順失敗時であっても、同じ態様で表示が変化し表示が切り替わるタイミングも同一である。そのため、押し順正解時と押し順失敗時とで同じ画像データを用いることができるので、ナビ背景画像NH1として画像データ量を削減することが可能となり、記憶容量の削減に繋げることもできる。また、押し順失敗時も押し順正解時と同じナビ背景画像NH1を同じタイミングで表示することにより、遊技者が爽快感を得やすいAT中において、押し順失敗により爽快感が損なわれることを抑制することが可能となる。また、押し順失敗時に、ナビ画像NV1を全て消すだけではなく、ナビ背景画像NH1を押し順正解時とは異なる表示としてしまうと、遊技状況(例えばAT中であること等)を遊技者が誤認する虞があるが、本例によれば、そのような事態が生じることを防止することができる。
・ 押し順ナビ演出とGET演出
図104に、第1停止操作から第3停止操作までの押し順ナビ演出画像の態様の一例を示す。図104(A)は、押し順正解時(正解押し順に従って第1停止操作から第3停止操作まで行われた場合)の押し順ナビ演出画像の変遷例を示し、図104(B)は、押し順失敗時(正解押し順とは異なる順序で第1停止操作から第3停止操作まで行われた場合場合)の押し順ナビ演出画像の変遷例を示している。
押し順ナビ演出画像(ナビ画像NV1及びナビ背景画像NH1)が表示された後、図104(A)に示すように、正解押し順に従って第1停止操作として左ストップスイッチSS1が操作された場合、ナビ画像NV1の第1停止操作表示及びナビ背景画像NH1の一番左の星型の図が先に述べたように画像表示部から消え、それと共に、ナビ画像NV1の第2停止操作表示及びナビ背景画像NH1の中央の星型の図が大きく表示される。その後、正解押し順に従って第2停止操作として中ストップスイッチSS2が操作されると、ナビ画像NV1の第2停止操作表示及びナビ背景画像NH1の中央の星型の図が画像表示部から消え(消え方は第1停止操作表示及び一番左の星型の図の場合と同様)、それと共に、ナビ画像NV1の第3停止操作表示及びナビ背景画像NH1の一番右の星型の図が大きく表示される。さらに、正解押し順に従って第3停止操作として右ストップスイッチSS3が操作されると、ナビ画像NV1の第3停止操作表示及びナビ背景画像NH1の一番右の星型の図が画像表示部から消え(消え方は第1停止操作表示及び一番左の星型の図の場合と同様)、その後、GET演出が実行される。このGET演出では、例えば、「GET!!」という文字を表示する画像(「GET演出画像」とも称する)GT1が画像表示部に表示されるとともに、「げっと」という音声(「GET演出音」とも称する)がスピーカから出力される。
一方、押し順ナビ演出画像(ナビ画像NV1及びナビ背景画像NH1)が表示された後、正解押し順とは異なる順序で第1停止操作(本例では中ストップスイッチSS2の操作)が行われた場合は、図104(B)に示すように、ナビ画像NV1が全て消え、それと共に、ナビ背景画像NH1の中央の星型の図が大きく表示される。その後、第2停止操作として左ストップスイッチSS1が操作されると、ナビ画像NV1のナビ背景画像NH1の中央の星型の図が画像表示部から消え(消え方は押し順正解時の場合と同様)、それと共に、ナビ背景画像NH1の一番右の星型の図が大きく表示される。さらに、第3停止操作として右ストップスイッチSS3が操作されると、ナビ背景画像NH1の一番右の星型の図が画像表示部から消える(消え方は押し順正解時の場合と同様)。なお、押し順失敗時は、GET演出(GET演出画像GT1及びGET演出音)は実行されない。
・ 押し順正解時のGET演出及びバックランプ演出
押し順正解時には、GET演出の他に、リールの内側に配置されたバックランプ(上述のバックランプ38a,38b,38cに相当する)を用いたバックランプ演出も実行される。図105に、左リールRE1、中リールRE2及び右リールRE3の概略図を図示するとともに、押し順正解時のGET演出とバックランプ演出の実行タイミングの一例を示す。
押し順ナビ演出画像(ナビ画像NV1及びナビ背景画像NH1)が表示された後、図105に示すように、正解押し順に従って第1停止操作として左ストップスイッチSS1が操作された場合、左リールRE1が回転停止し、左リールRE1の中段に押し順役構成図柄(本例では六角形の図柄として表記)が停止表示される。また、ナビ画像NV1の第1停止操作表示及びナビ背景画像NH1の一番左の星型の図が先に述べたように画像表示部から消える。その後、正解押し順に従って第2停止操作として中ストップスイッチSS2が操作されると、中ストップスイッチSS2への第2停止操作により中リールRE2が回転停止し、中リールRE2の中段に押し順役構成図柄が停止表示される。また、ナビ画像NV1の第2停止操作表示及びナビ背景画像NH1の中央の星型の図が画像表示部から消える。さらに、正解押し順に従って第3停止操作として右ストップスイッチSS3が操作されると、右リールRE3が回転停止し、右リールRE3の中段に押し順役構成図柄が停止表示される。また、ナビ画像NV1の第3停止操作表示及びナビ背景画像NH1の一番右の星型の図が画像表示部から消える。
ナビ画像NV1及びナビ背景画像NH1が全て消えたタイミングにおいて、バックランプ演出が実行開始される。図示の例では、横一列に並ぶ3個の押し順役構成図柄が目立つように、中段の領域を照明するバックランプを点灯し、上段及び下段の領域を照明するバックランプを消灯する。バックランプ演出の実行開始後、画像表示部にGET演出画像GT1を表示開始する。GET演出画像GT1が表示されたタイミングにおいて、バックランプ演出の態様が変化し始める。図示の例では、バックランプにより照明される領域が上段側及び下段側へと広がり始める。GET演出画像GT1は表示開始後、表示態様が変化し(図示の例では、文字の大きさが徐々に小さくなり)、画像表示部から消える。また、バックランプ演出は、GET演出画像GT1の表示態様が変化している期間において、上段から下段までの領域を照明する通常の照明態様に戻る。
ナビ画像NV1が全て消える(非表示となる)までは、遊技者はナビ画像NV1の表示を注視しながら停止操作に集中する。そのため本例では上記のように、ナビ画像NV1が全て消えたタイミング以降にバックランプ演出とGET演出とを実行開始するようにし、これにより、遊技者の集中力を削ぐことなく、押し順正解できたことと遊技メダルが付与されることを、自然な流れで直観的に遊技者に認識させることが可能となる。なお、本例では、GET演出(GET演出が像の表示)よりもバックランプ演出の方がやや先行して開始され先に終了するようになっているが、これに限定されるものではない。GET演出の方を先行して開始して先に終了するようにしたり、バックランプ演出の方を先行して開始するが、GET演出の方を先に終了するようにしたりするなど、GET演出とバックランプ演出の開始タイミング及び終了タイミングは適宜設定することができる。
・ GET演出及びバックランプ演出とクレジット数の表示更新
押し順正解してGET演出が実行される場合は、当然ながら遊技メダルも付与される。遊技メダルの付与がクレジット加算で行われる場合、クレジット数表示部(上述の貯留枚数表示ランプ46hに相当する。「クレジットランプ」とも称する)において表示されるクレジット数も更新される。図106に、クレジット数表示部CRLを図示するとともに、GET演出及びバックランプ演出の実行タイミングとクレジット数の表示更新タイミングの一例を示す。なお、図106におけるGET演出及びバックランプ演出の実行タイミングは、図105に示すものと同一である。
図106に示す例では、遊技メダルの付与数は15(1遊技における付与数の最大値)であり、クレジット数表示部CRLに表示されたクレジット数は、各遊技メダルの実際の付与タイミングに応じて、30から45まで1ずつインクリメントされながら更新される。図示のように、クレジット数表示部CRLにおけるクレジット数の更新は、ナビ画像NV1及びナビ背景画像NH1が全て消えた後のタイミングであって(図105を参照)、且つバックランプ演出は実行開始されているが、GET演出(GET演出画像の表示)は開始されていないタイミングで開始される。そして、クレジット数表示部CRLにおけるクレジット数の更新が終了するのは、GET演出もバックランプ演出も実行中である期間内の所定のタイミングとされる。GET演出及びバックランプ演出が終了するのは、クレジット数の更新が完全に終了した後の時点となる。
このように本例では、クレジット数表示部CRLにおけるクレジット数の更新が終了した時点では、遊技メダルが付与されることに関連して実行されるGET演出もバックランプ演出も継続しているように構成される。クレジット数の表示更新が続いている状況にも拘わらず、GET演出やバックランプ演出が終了してしまうと、GET演出等の終了を確認した遊技者が次遊技を開始しようとしても、遊技メダルの付与が完了していないために開始できないことがあり、遊技者が違和感を覚えたり遊技のテンポが乱れたりすることがある。本例では、クレジット数表示部CRLにおけるクレジット数の更新(遊技メダルの付与)が完了した後で、GET演出及びバックランプ演出が終了するので、GET演出等の終了を確認した遊技者が違和感を覚えることなく、且つテンポ良く遊技を進行させることが可能となる。なお、上記では、バックランプによりリールを内部から照明するバックランプ演出を例にとって説明したが、他のリール照明演出としてもよい。例えば、前扉の裏面側でリール窓(上述の表示窓Wに相当する)の枠部近傍に配置した照明ランプ(「リール窓枠ランプ」とも称する)によりリールを外部から照明するリール照明演出が挙げられる。
<電源断によるリール再回転時における制御>
第6形態のスロットマシンでは、リールの回転中に電源断が発生した場合、電源復帰後に、電源断時に回転中であったリールを再回転させるように構成されている。以下では、これらの電源復帰後のリール再回転に関する制御内容について、図107~図109を参照して説明する。第6形態のスロットマシンは、3個のリールをそれぞれ回転させる3個のステッピングモータ(上述のステッピングモータ35a,35b,35cに相当する)を備え、ステッピングモータの励磁相を切り替えることにより、リールの回転を制御するようになっている。また、第6形態のスロットマシンは、各リールの回転位置の指標となるインデックスと、インデックスを検出するインデックスセンサ(上述のリールセンサに相当する)と、リールの回転位置(図柄位置)を判定するための所定の計数を行うリールカウンタを備え、リールセンサがインデックスを検出するごとに、リールカウンタをリセットするように構成されている。
まず、リール制御の概要について、図107を参照して説明する。ここでは、ステッピングモータが、4つの相(φ0,φ1,φ2,φ3)を有し、加速時及び定速時は1-2励磁方式(φ0,φ0・φ1,φ1,φ1・φ2,φ2,φ2・φ3,φ3,φ3・φ0の8個の励磁相ステップを順次切り替える方式)により制御され、減速時はφ0~φ3の全相を励磁する減速方式により制御されるものとする(ステッピングモータの構成及び制御方式は適宜変更可)。また、励磁相の切替えは、所定時間ごとに実行される割込処理(上述のタイマ割込処理に相当する)において行われる。
図107に示すように、回胴始動操作(スタートレバーの操作)が受け付けられると、それを契機として、加速状態処理(所定の回転速度となるまで回胴を加速しながら回転させていく処理)が実行される。加速状態処理では、図示するように、その開始時点から、割込処理の実行回数(「割込回数」とも称する)が100となる時点で、1ステップ目の励磁相切替えが行われる。その後、割込回数が50の時点で2ステップ目の励磁相切替えが行われ、さらに、割込回数が10、5、2の各時点で3、4、5ステップ目の励磁相切替えが行われる。そして、5ステップ目の励磁相切替えが行われる割込処理の次の割込処理の実行時(割込回数が1の時点)に6ステップ目の励磁相切替えが行われて、加速状態処理(1ステップ目から6ステップ目までの励磁切替え)が終了する(励磁相の切替えタイミングを定める割込回数の値は適宜変更可)。
加速状態処理が終了すると、定速状態処理(回胴を一定の速度で回転させる処理)が実行される。定速状態処理では、割込処理が実行されるごと(割込回数が1ごと)に、励磁相切替えが行われる。定速状態処理の実行中に、回胴停止操作(回胴を停止させるためのストップスイッチの操作)が受け付けられると、その受け付けられたタイミングに応じて回胴の停止予定位置(後述の減速状態処理を開始する位置)及び有効ライン上に停止させる図柄(「停止予定図柄」とも称する)が決まり、回胴がその停止予定位置に移動するまで回胴を定速で回転させる(滑らせる)減速開始処理(「滑り処理」とも称する)が実行される。そして、回胴が停止予定位置に移動すると、減速状態処理(回胴を減速させながら停止させる処理)が実行され、停止予定図柄を有効ライン上に停止させる。減速状態処理では、割込処理が所定回数(例えば6回)実行される間、φ0~φ3の全相が励磁される。
なお、定速状態処理の実行中においては、ステッピングモータの脱調の有無(リールの回転不良の有無)を判定する脱調判定が適宜行われる。この脱調判定は、例えば、次のように行われる。ここでは、回胴が正常に回転しているときは、ステッピングモータが、励磁相を336ステップ分切り替えると回胴が1回転する構成とする。この場合、回胴が定速状態のときは1割込みごとに1ステップずつ進むので、回胴が正常に回転していれば、336割込みで回胴が1回転する。そこで、割込回数をリールカウンタ等により計数し、回胴が1回転したとき(インデックスがインデックスセンサによって検知されたとき)にその計数値をクリアして、再度割込回数の計数を開始する。このようにすれば、割込回数が336を超えてもインデックスが検出されない場合は、脱調(回転不良)が発生していると判断することが可能となる。なお、脱調が発生していると判断した場合は、再度加速状態処理を実行する。
・ 停止操作受付後に電源断が発生した場合
次に、停止操作受付後に電源断が発生した場合の処理手順について、図108(A)~(C)のフローチャートを参照して説明する。なお、各フローチャートでは、処理内容だけではなく、スロットマシンの状態についても記載している。ここでは、第1回胴(第1停止操作により停止されるリール)と第2回胴(第2停止操作により停止されるリール)が停止している状態において、第3停止操作が受け付けられた後に電源断が発生した場合を例にとって説明する。なお、第1停止操作が受け付けられた後に電源断が発生した場合、第2停止操作が受け付けられた後に電源断が発生した場合の処理は、第3停止操作が受け付けられた後に電源断が発生した場合の処理に準じたものとなる。
図108(A)に示すように、第3回胴(第3停止操作により停止されるリール)に定速状態処理を実行している場合(J11)、第3停止操作が受け付けられると(J12)、第3回胴の停止予定図柄を決定し(J13)、第3回胴に減速開始処理を実行する(J14)。減速開始処理の開始後、第3回胴が停止する前に、電源断を検知すると(J15)、電源断処理を実行する(J16)。そして、電源復帰(J17)の後、第3回胴に再回転処理Aを実行し(J18)、ステップJ11で決定した停止予定図柄を有効ライン上に停止表示する。なお、本例では再回転処理Aは、電源復帰後に自動的に開始されるようになっている。これに対し、例えば、減速開始処理中(滑り処理中)に電源断が発生した場合にその電源断をエラーとして検知し、電源復帰後にリセットスイッチを操作してエラー状態を解除することによって、その後、再回転処理Aを開始するように構成してもよい。
上記再回転処理Aでは、図108(B)に示すように、加速状態処理を実行し(J21)、次いで、定速状態処理を実行する(J22)。また、定速状態処理の実行中において適宜、脱調判定を行う。その後、減速開始処理を実行し(J23)、さらに減速状態処理を実行する(J24)。なお、第3停止操作が受け付けられる前(第3回胴定速回転中)に電源断を検知した場合は、図108(B)に示す再回転処理Bが行われる。この再回転処理Bでは、定速状態処理の実行後、停止操作を受け付け(J221)、その後、減速開始処理を実行する点が、再回転処理Aとは異なる。
このように本例では、減速開始処理の開始後に電源断が発生した場合、電源復帰後の回胴再回転中においても脱調判定を行う。そのため、脱調判定を行わない場合に比べて、電源断発生前に決定した停止予定図柄を、より正確に有効ライン上に停止させることが可能となる。なお、再回転後に有効ライン上に停止させる停止予定図柄は、電源断発生前に決定された停止予定図柄と単に同じ態様の図柄というだけではなく、リール内の配置位置も一致した図柄のことを指す。例えば、1つのリール内に図柄番号3のベル図柄と、図柄番号8のベル図柄と、図柄番号13のベル図柄と、図柄番号18のベル図柄とが配置されていて、各ベル図柄は同一態様の図柄であるとする。この場合において、電源断発生前に決定された停止予定図柄が図柄番号3のベル図柄であるときは、再回転後の停止予定図柄も図柄番号3のベル図柄とする(図柄番号については図3を参照)。図柄番号3のベル図柄と隣接する図柄番号2には例えばスイカ図柄が配置され、図柄番号13のベル図柄と隣接する図柄番号12には例えばチェリー図柄が配置されているような場合において、電源断発生前に決定された停止予定図柄が図柄番号3のベル図柄であるのに、再回転後の停止予定図柄を図柄番号13のベル図柄としてしまうと、図柄番号3のベル図柄が有効ライン上に停止したときと、図柄番号13のベル図柄が有効ライン上に停止したときとでは、リール窓内に停止表示される9個の図柄の内容が相違してしまう。本例によれば、そのような事態が生じることを防止することができる。
・ 電源断が発生したタイミングの違いによる相違点
図108(B)にも示すように、第6形態のスロットマシンでは、停止操作の受付後に電源断が発生した場合、停止操作受付済みのリールの再回転後、当該停止操作受付済みのリールは、再度停止操作を受け付けることなく所定位置で停止するようになっている。停止操作受付済みのリールについて再度の停止操作を行っても無効となり受け付けられない。一方、停止操作の受付後に電源断が発生した場合は、図108(C)にも示すように、停止操作受付前のリールの再回転後、当該停止操作受付前のリールについての停止操作は有効に受け付けられる。また、再回転後、停止操作受付済みのリールに対応するストップスイッチのストップスイッチランプは無効を示す状態(例えば、消灯状態)に制御されるのに対し、停止操作受付前のリールに対応するストップスイッチのストップスイッチランプは、停止操作されるまでの間、有効を示す点灯状態(例えば、赤色点灯状態)に制御される。
具体例を図109に示す。ここでは、第1停止操作として左ストップスイッチSS1が操作されて左リールRE1が停止した後、第2停止操作として中ストップスイッチSS2が操作され、中リールRE2が回転中に電源断が発生し、電源復帰後に中リールRE2と右リールRE3が再回転した状況を想定している。その場合、第2停止操作を既に受け付けている中ストップスイッチSS2のストップスイッチランプは消灯状態に制御され、第3停止操作を受け付けていない右ストップスイッチSS3のストップスイッチランプは点灯状態に制御される。
このように本例では、停止操作の受付後に電源断が発生した場合と、停止操作受付前に電源断が発生した場合とでは、電源復帰後のリール再回転中におけるストップスイッチランプの点灯状態が相違するように構成されている。そのため、電源復帰して再回転中のリールが、電源断前に停止操作受付済みのリールなのか、電源断前に停止操作を受け付けていないリールなのかを、ストップスイッチランプの点灯状態によって遊技者に報知することができる。なお、再回転ではない通常のリールの回転中において、スピーカから遊技者に高揚感を抱かせるような所定の演出音(「リール回転演出音」とも称する)を出力するように構成してもよい。その場合、再回転中もリール回転演出音を出力することが好ましい。再回転中もリール回転演出音を出力することより、再回転中も遊技者に高揚感を抱かせることができる。
・ 電源復帰後のリール再回転中にエラーが発生した場合
電源復帰後のリール再回転中にエラーが発生することも想定される。第6形態のスロットマシンでは、電源復帰後のリール再回転中に所定のエラー(例えば、補助収納庫における遊技メダルの満杯エラー等)が発生した場合、エラーを検出しても直ちにエラー報知は行わず、再回転したリールの停止後にエラー報知を行うように構成されている。具体的には例えば、停止操作受付済みのリールに対する再回転処理A(図107(B)を参照)の実行中に所定のエラーが発生した場合、エラー検出は行う一方で、エラー報知は停止操作受付済みのリールの停止後に行う。再回転中でもエラー検出できるようにすることにより、エラー検出できない期間を減らすことが可能となる。また、リールの再回転中にエラー報知を行うと、そのエラー報知を遊技者が、リールが再回転したことを報知するためのものであると誤解する虞があるが、本例の場合、そのような誤解が生じることを防止することが可能である。
なお、エラー報知を、主制御基板が制御するエラー表示器を用いても行い、副制御基板が制御する画像表示部やスピーカを用いても行う場合、例えば、エラー表示器を用いたエラー報知はリール再回転中でも行い、画像表示部やスピーカを用いたエラー報知は、再回転したリールの停止後に行うようにしてもよい。また、停止操作受付前のリールに対する再回転処理B(図107(C)を参照)の実行中の所定のタイミングで所定のエラーが発生した場合は、エラー検出後直ちにエラー報知を行うようにしてもよい。例えば、再回転処理B中の停止操作受付前にエラー検出した場合は、停止操作を有効に受け付けないようにして、直ちにエラー報知を行うようにしてもよい。
・ 電源復帰後のリール再回転中に再び電源断が発生した場合
電源復帰後のリール再回転中に再び電源断(「再電源断」とも称する)が発生することも想定される。また、再電源断が発生するタイミングも複数の場合が考えられる。例えば、再電源断が発生するタイミングとして、リールの再回転開始後でインデックスが検出される前の時点(「再回転インデックス未検出時点」とも称する)と、リールの再回転開始後でインデックスが検出された後の時点(「再回転インデックス検出後時点」とも称する)とが考えられる。また、再回転インデックス検出後時点は、インデックス検出後から減速開始処理を開始するまでの期間(再回転中のリールの回転位置が、停止予定図柄を有効ライン上に引き込める範囲外にある期間)内の時点(「再回転インデックス検出後減速開始前時点」とも称する)と、インデックス検出後で且つ減速開始処理を開始した後の期間(再回転中のリールの回転位置が、停止予定図柄を有効ライン上に引き込める範囲内にある期間)内の時点(「再回転インデックス検出後減速開始後時点」とも称する)とに分けて考えることができる。
第6形態のスロットマシンでは、再回転インデックス未検出時点、再回転インデックス検出後減速開始前時点、再回転インデックス検出後減速開始後時点のいずれの時点で再電断が発生した場合であっても、再電断からの電源復帰後にリールを、少なくともインデックスを検出するまでは再び回転(「再々回転」とも称する)させ、その後、停止予定図柄を有効ライン上に停止させる。そのため、いずれの時点で再電源が発生した場合であっても、再々回転におけるインデックスの検出時点を基準として、停止予定図柄を有効ライン上に停止させることができる。したがって、再電断により停止したリールが動かされてしまったような場合であっても、リールを再々回転させることによって、停止予定図柄を有効ライン上に正確に停止させることが可能となる。
変更態様として、再回転インデックス未検出時点で再電断が発生した場合は上記と同様に処理するが、再回転インデックス検出後減速開始前時点または再回転インデックス検出後減速開始後時点で再電断が発生した場合は、リールを再々回転させないようにしてもよい。このような変更態によれば、再回転インデックス未検出時点で再電断が発生した場合は、再々回転におけるインデックスの検出時点を基準として、停止予定図柄を有効ライン上に正確に停止させることができる。また、再回転インデックス検出後時点で再電断が発生した場合は、既に減速開始処理(滑り処理)を実行中であるので、再電断によりリールが停止してしまうよりも前に、停止予定図柄を有効ライン上に停止させることがかなり高い確率で可能となる。また、再々回転は行わないので、再電断からの復帰後、早々に次の遊技に移行させることが可能となる。一方、再回転インデックス検出前時点で再電断が発生した場合は、再電断発生時では減速開始処理を実行していないので、再電断によりリールが停止してしまうよりも前に、停止予定図柄を有効ライン上に停止させることができる確率は低くなる。しかし、再々回転を行わない点は同じなので、早々に次の遊技に移行させることが可能となる効果は得られる。
別の変更態様として、再回転インデックス未検出時点で再電断が発生した場合と、再回転インデックス検出後減速開始後時点で再電断が発生した場合は、上記変更態様と同様に処理するが、再回転インデックス検出前減速開始前時点で再電断が発生した場合は、再電断からの電源復帰後にリールを、少なくともインデックスを検出するまでは再々回転させ、その後、停止予定図柄を有効ライン上に停止させるようにしてもよい。このようにすることで、再回転インデックス未検出時点で再電断が発生した場合と、再回転インデックス検出後減速開始後時点で再電断が発生した場合は、上記変更態様と同様の効果が得られる。また、再回転インデックス検出後減速開始前時点で再電断が発生した場合であっても、停止予定図柄を有効ライン上に正確に停止させることができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。例えば、上記第1実施形態の補正カウンタにおいて、第1の閾値と第2の閾値(第1の閾値<第2の閾値)を設定し、補正カウンタ値が第1の閾値は超えたが第2の閾値は超えていない状態で1回のATが終了したときよりも、補正カウンタ値が第2の閾値を超えた状態で1回のATが終了したときの方が、次のATが開始されるまでに消化するゲーム数が多くなる確率が高くなるように設定してもよい。これにより、1回の有利区間の終了上限である2400枚の範囲内で出玉(遊技メダルの獲得数)の推移の波を作ることができ、過剰に遊技メダルが獲得されることを抑制することが可能となる。
上述の第1実施形態では、エンディング演出における画像の変遷(切替え)が、所定の変数(例えば、遊技メダルの獲得数)の変化に対応した、特定の画像変遷パターンの流れ(分岐)に沿って行われるようになっている。これに対し、1つの変数(例えば、有利区間ゲーム数)の変化に対応した画像変遷パターンと、別の変数(例えば、遊技メダルの獲得数)の変化に対応した画像変遷パターンというように、複数の変数それぞれの変化に対応した複数の画像変遷パターンを用意しておき、それぞれの変数の変化に応じて、実行される画像変遷パターンの分岐態様が大きく変わるようにしてもよい。これにより、エンディング演出における画像変遷パターンを多様化することができる。
上述の第1実施形態では、副制御手段側で制御する図案照明ランプを用いた示唆演出を、図柄表示領域DA1において行うことにより、有利区間中において所定の図柄組合せ(「赤セブン・赤セブン・赤セブン」等)を遊技者に揃えさせるように報知している。これに対し、例えば、メイン側押し順表示器(払出数表示ランプ46j)等の主制御手段側で制御する表示器において所定の表示を行うことによって、所定の図柄組合せを遊技者に揃えさせるよう報知してもよい。これにより、故障等の不具合発生によって、副制御手段側による示唆演出を行えないような場合でも、遊技者に所定の図柄組合せを揃えさせる機会を確保することができるので、遊技者に安心して遊技を行わせることが可能となる。
デモ演出(非遊技中に表示される演出であり、遊技終了後所定時間経過で実行する演出。「待機演出」とも称する)に表示されるキャラクタの種類と会話演出に表示されるキャラクタの種類は会話演出の方が多くなるように構成してもよい。デモ演出には出現頻度が低いキャラクタ(所謂プレミアムキャラクタ)は表示せず、会話演出やその他の演出で出現するようにしてもよい。これにより、事前に知らないキャラクタ(存在は知っているが出現することを知らないキャラクタ)が出現するという状況が発生し得るようになり、そのようなキャラクタが出現したことで期待感を効果的に高めることができる。また、デモ演出では会話演出や字幕演出が表示されないように構成する。
また、上記実施形態では、本発明が適用される遊技機の一例として、遊技メダルを遊技価値として使用するスロットマシン(回胴式遊技機)を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、遊技球を遊技価値として使用する回胴式遊技機や、電子的記録媒体に記録される情報を遊技価値として使用する回胴式遊技機、雀球遊技機、アレンジボール機、ぱちんこ機などについても同様に適用し、同様の効果を得ることが可能である。また、4個以上のリールを有するスロットマシンについても本発明を同様に適用し、同様の効果を得ることが可能である。