JP7093136B1 - 遊技台 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作要求演出を実行する場合にメダル設定行為を行っても円滑な遊技進行と演出進行を両立させる遊技台を提供する。【解決手段】第一の操作手段と第二の操作手段と、を備えた遊技台は、第一のタイミングで第一の操作手段の操作を促す第一の操作促進演出を実行し、第一の操作促進演出が実行され、第一の操作手段が操作された場合、第一の応答演出を実行し、第一のタイミングより後の第二のタイミングで第一の操作手段の操作を促す第二の操作促進演出を実行する。また、第二の操作促進演出が実行され、第一の操作手段が操作された場合、第二の応答演出を実行し、第二の操作促進演出が実行され、第一の操作手段が操作された場合、第二の応答演出を実行し、第一の操作促進演出が実行され、第二の操作手段が操作された場合、第二の応答演出を実行する。【選択図】図47

Description

本発明は、スロットマシン(回胴遊技機)、パチンコ機(弾球遊技機)に代表される遊技台に関する。
従来、遊技台の一つとして、例えば、スロットマシンが知られている。このスロットマシンは、メダルを投入してスタートレバーを操作することでリールを回転させるとともに、内部抽選によって役を内部決定し、ストップボタンを操作することでリールを停止させた時に、リール窓上に内部決定に応じて予め定められた図柄の組合せが表示されると役が成立するように構成されている。そして、メダルの払出を伴う役が成立した場合には、成立した役に対応する規定数のメダルが払い出されるようになっている。
このような遊技台においては、演出ボタンに対する操作を要求する操作要求演出を実行し、該演出ボタンに対する操作が行われた場合には、演出ボタンの操作に応答した応答演出を実行する遊技機が存在する。また、操作要求演出を実行中に演出ボタンに対する操作でなくベット操作やメダル投入操作が行われた(以下、メダル設定行為という)場合に、応答演出の実行がキャンセルされ、次遊技の演出が実行される場合も存在する。この点、特許文献1には、操作要求演出を実行中にメダル設定行為が行われた場合であっても、操作要求演出を継続させ、応答演出を導出できる遊技機が開示されている。
特開2016-158941号公報
しかしながら、上記特許文献1に示す遊技機のように、メダル設定行為をしても操作要求演出が継続された場合、スムーズな遊技進行を阻害する虞がある。また、メダル設定行為をしたにも関わらず操作要求演出が継続されているので、該メダル設定行為が有効ではなかったのではないかという疑念を抱かれる虞もある。
本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、操作要求演出を実行する場合にメダル設定行為を行っても円滑な遊技進行と演出進行を両立させることができる遊技台を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、その一態様として、
遊技者が操作可能な第一の操作手段と、
遊技者が操作可能な第二の操作手段と、
演出を実行する演出手段と、
遊技者に有利な特典の付与を決定する付与決定手段と、
を備えた遊技台であって、
前記演出手段は、第一のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第一の操作促進演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第一の応答演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一のタイミングより後の第二のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第二の操作促進演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第二の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第二の応答演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段であ
前記第一の応答演出は、前記特典が付与されるか否かを特定可能な演出であり、
前記第二の応答演出は、前記特典の内容を特定可能な演出である、
ことを特徴とする。
また、本発明に係る遊技台は、別の一態様として、
遊技者が操作可能な第一の操作手段と、
遊技者が操作可能な第二の操作手段と、
演出を実行する演出手段と、
を備えた遊技台であって、
前記演出手段は、第一のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第一の操作促進演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第一の応答演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一のタイミングより後の第二のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第二の操作促進演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第二の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第二の応答演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段であり
前記第一の操作手段は、演出の実行に関する操作手段であり、
前記第二の操作手段は、遊技の進行に関する操作手段である、
ことを特徴とする。
また、本発明に係る遊技台は、別の一態様として、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールの回転開始を指示する開始操作手段と、
遊技者が操作可能な第一の操作手段と、
遊技者が操作可能な第二の操作手段と、
演出を実行する演出手段と、
を備えた遊技台であって、
前記演出手段は、第一のタイミングで前記第一
の操作手段の操作を促す第一の操作促進演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第一の応答演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一のタイミングより後の第二のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第二の操作促進演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第二の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第二の応答演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段であり
前記第一のタイミング及び前記第二のタイミングのそれぞれは、或る遊技の前記回転開始の指示から該或る遊技の次の遊技の前記回転開始の指示までの期間に含まれ、
前記第二のタイミングは、前記演出手段が前記第一の応答演出を実行した後のタイミングである、
ことを特徴とする。
本発明によれば、ATや擬似ボーナスなど有利な状態を開始する際に図柄を揃える爽快感や目押しの楽しさを感じられる遊技台を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの入賞ライン及び演出ラインを示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの制御部の回路ブロック図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの各リールに施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。 図6、図7及び図8とともに、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図である。 図5、図7及び図8とともに、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図である。 図5、図6及び図8とともに、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図である。 図5、図6及び図7とともに、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの内部当選役の種類および名称を示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの遊技状態の遷移図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの第1副制御部メイン処理、第1副制御部コマンド受信割込処理、及び第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの第2副制御部メイン処理、第2副制御部コマンド受信割込処理、第2副制御部タイマ割込処理、及び第2副制御部画像制御処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンが狙え演出を実行した場合のタイムチャートの一例である。 図15(a)の場合における、リールの表示態様及び演出画像表示装置の演出態様の推移を示す図である。 図15(b)の場合における、リールの表示態様及び演出画像表示装置の演出態様の推移を示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンがBBに内部当選した場合のリールの表示態様及び演出画像表示装置の演出態様の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの内部当選役ごとの報知演出の発生頻度の一例を示す表である。 (a)は、本発明の一実施形態の変形例1に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類の一部、一部の入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図であり、(b)は、本発明の一実施形態の変形例1に係るスロットマシンの内部当選役の種類の一部の役構成を示す図である。 (a)は、本発明の一実施形態の変形例2に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類の一部、該一部の入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図であり、(b)は、本発明の一実施形態の変形例2に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類の一部、該一部の入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの前面扉を開けた状態の正面図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの入賞ラインを示す図、及び液晶表示装置の動作を示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの制御部の回路ブロック図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの各リールに施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。 図28、図29及び図30とともに、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図である。 図27、図29及び図30とともに、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図である。 図27、図28及び図30とともに、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図である。 図27、図28及び図29とともに、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図である。 図32とともに、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの内部当選役の種類および名称を示す図である。 図31とともに、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの内部当選役の種類および名称を示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの遊技状態の遷移図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの第1副制御部メイン処理、第1副制御部コマンド受信割込処理、及び第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの第2副制御部メイン処理、第2副制御部コマンド受信割込処理、第2副制御部タイマ割込処理、及び第2副制御部画像制御処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンのCZ状態及びAT状態の演出画像表示装置に表示される演出画像の推移を示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンがAT状態において押し順図柄青7リプレイに内部当選した場合の操作ナビの一例について説明する図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンがAT状態において押し順図柄青7リプレイに内部当選した場合の操作ナビの一例について説明する図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンがAT状態において押し順図柄青7リプレイに内部当選した場合の操作ナビの一例について説明する図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンがAT状態において押し順図柄青7リプレイに内部当選した場合の操作ナビの一例について説明する図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの帯表示演出を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの帯表示演出の変形例を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの帯表示演出の変形例を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンのAT状態の獲得枚数表示のカウントについて説明する図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの操作促進演出及び操作応答演出の演出態様を示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの操作促進演出及び操作応答演出の変形例の演出態様を示す図である。 スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 入賞ラインの一例を示す図である。 制御部の回路ブロック図である。 各リールに施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。 入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出を示す図である。 内部当選役と当選確率を示す図である。 一部の内部当選役の詳細を示す図である。 図49に示すスロットマシン100の抽選状態の遷移図である。 図49に示すスロットマシン100の遊技状態の遷移図である。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。 (a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートであり、(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。 通常AT状態から上位AT状態、ボーナス状態Bを経て上位AT状態に移行する例を示すタイミングチャートである。 図62のタイミングチャートに沿った遊技台の様子を示す図である。 ユーザによる演出設定の一例を示す図である。 自動初期化が実行される場合のタイミングチャートを示す図である。 (a)~(g)は、図65に示す(a)~(g)の各タイミングにおける様子を示す図である。 自動初期化が実行されない場合のタイミングチャートを示す図である。 (a)~(g)は、図67に示す(a)~(g)の各タイミングにおける様子を示す図である。 音量調整画面が表示されている状態で自動初期化が実行された場合のタイミングチャートを示す図である。 (a)~(h)は、図69に示す(a)~(h)の各タイミングにおける様子を示す図である。 (a)は、賭け数が設定されているものの遊技を開始するには不十分である場合のタイミングチャートの一例を示す図であり、(b)は、自動初期化にあたって「リール停止から所定時間経過」を計時している間に精算ボタン134が操作された場合のタイミングチャートの一例を示す図である。 設定された音量に応じて自動初期化のタイミングを異ならせた構成を採用した一例を示す図である。 デモ画面が表示される場合のタイミングチャートおよびその様子の一例を示す図である。 デモ画面が表示されない場合のタイミングチャートの一例を示す図である。 AT状態から通常状態Aに移行する場合のタイミングチャートの一例を示す図である。 図75のタイミングチャートにおけるスロットマシン100の様子を示す図である。 スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。 本体101の内部に配設された各種部材を分解して示した分解斜視図である。 制御部の回路ブロック図を示したものである。 スロットマシン100を背面側から見た背面図である。 電圧表示シール294の配置の一例を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。 スロットマシン100の前面扉102や本体101の一部の部材等を取り除いた状態を示す斜視図である。 (a)電圧表示シール294の正面図である。(b)~(d)変形例に係る電圧表示シールの正面図である。 電圧表示シール294の配置例(変形例1)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。 電圧表示シール294の配置例(変形例2)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。 電圧表示シール294の配置例(変形例3)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。 電圧表示シール294の配置例(変形例4)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。 電圧表示シール294の配置例(変形例5)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。 電圧表示シール294の配置例(変形例6)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。 電圧表示シール294の配置例(変形例7)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。 電圧表示シール294の配置例(変形例8)を示す筐体側面図であって、各種寸法を記したものである。 島設備に設置する前に倉庫等において保管されるスロットマシン100の配置例を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役及びその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図1を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、リール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。
図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110~112のそれぞれの図柄はリール窓113を通して各リール110~112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン(有効ラインともいう)114を示すランプである。入賞ラインとは、入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定するラインのことである。入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は、3枚賭け専用機であり、メダルの投入枚数が3枚未満の場合には、入賞ライン114は有効とならず、メダルの投入枚数が3枚の場合に入賞ライン114は有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
本実施形態では、1つの入賞ライン114、具体的には、図2に示すように、左リール中段図柄、中リール中段図柄及び右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1が設けられている。なお、入賞ライン114の数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1の他に、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
本実施形態では、中段入賞ラインL1以外のラインは、演出上のライン(以下、演出ラインという)DLとして用いられる。演出ラインDLとしては、具体的には、左リール上段図柄、中リール中段図柄及び右リール下段図柄で構成される右下がり演出ラインDL1、左リール下段図柄、中リール中段図柄及び右リール上段図柄で構成される右上がり演出ラインDL2、左リール下段図柄、中リール下段図柄及び右リール下段図柄で構成される下段演出ラインDL3、左リール上段図柄、中リール上段図柄及び右リール上段図柄で構成される上段演出ラインDL4が設けられている。なお、本実施形態では、後述する入賞役に対応する図柄組合せが入賞ライン又は演出ラインに停止表示された場合、単に入賞役が表示されたと略記する場合がある。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作とする操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、後述する演出を実行する演出装置としても機能する。なお、演出ボタン192は、所定の演出を実行する場合に操作可能なボタンである。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、演出ボタン192センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、及び、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、及びベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、及びリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプ及びスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図4を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では9種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~19は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号0のコマには「ベル図柄」、中リール111の番号1のコマには「スイカ図柄」、右リール112の番号1のコマには「リプレイ図柄」がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に図5~図8を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する入賞ライン114上の図柄組合せ、各入賞役の払出、名称及び備考を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、BB、再遊技役1~2、1枚役1~5、小役1~54がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、BB(ビッグボーナス)はボーナス遊技に移行するボーナス役(特別役)として、また、再遊技役1~2(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる再遊技役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合がある。本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、BB、再遊技役1~2の入賞も含まれる。
BB(ビッグボーナス)は、入賞によりビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ブランク1-ブランク1-BAR」である。また、BBについてはフラグ持越しを行う。すなわち、BBに内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBBに内部当選中となり、BBに対応する図柄組み合わせ「ブランク1-ブランク1-BAR」が、有効ライン上に揃って入賞する状態にある。
再遊技役1、2(リプレイ)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、当該遊技で設定された賭数で次遊技を行うことができ、メダルの払出は行われない。対応する図柄組合せは、再遊技役1は「リプレイ-リプレイ-リプレイ」、再遊技役2は「ベル-リプレイ-スイカ」である。なお、再遊技役1及び再遊技役2のそれぞれを「通常リプレイ」と称する場合がある。
1枚役1~5、小役1~54は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせは、図5~図8に示す通りである。また、対応する払出枚数は図5~図8に示す通りである。
例えば、1枚役1は「リプレイ-ベル-スイカ」、1枚役2は「リプレイ-リプレイ-セブン2」、1枚役3は「リプレイ-セブン2-セブン2」、1枚役4は「セブン2-リプレイ-セブン2」、1枚役5は「セブン2-セブン2-セブン2」である。なお、1枚役1を「共通1枚役」、1枚役2~4のそれぞれを「不揃い1枚役」、1枚役5を「7揃い1枚役」、小役1及び小役2のそれぞれを「弱チェリー」、小役3及び小役4のそれぞれを「強チェリー」、小役5を「スイカ」、小役6を「ベル」、小役7~54を「1枚役」と称する場合がある。
<内部当選役の種類>
次に、図9を用いて、スロットマシン100の内部当選役の種類について説明する。図9は、内部当選役の種類、名称及び備考を示す図である。
図9には、図5~図8で説明した役を組み合わせた、13種類の内部当選役(条件装置番号0~12)が示されている。遊技において入賞する役はこの内部当選役に対応する役のいずれかである。これらの内部当選役は遊技の開始操作時の抽選(内部抽選)によって決定される。
ここで、内部当選役の当選確率について概説する。
各々の内部当選役の当選確率は、各々の内部当選役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の内部当選役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの内部当選役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの内部当選役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
条件装置番号0は、BBが単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では、フラグ持越しが行われ、当該遊技以降においてBBに入賞することが可能である。
条件装置番号1は、再遊技役1、2が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって再遊技役1、2(通常リプレイ)のいずれかに入賞する。
条件装置番号2は、1枚役1~5が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止かつ停止操作のタイミングが好適な場合(目押し成功の場合)、1枚役5(7揃い1枚役)に入賞する一方、右第一停止であるが停止操作のタイミングが好適でない場合(目押し失敗の場合)、1枚役1~4(共通一枚役、不揃い1枚役)のいずれかに入賞する。なお、1枚役2~4(不揃い1枚役)は、右リールにおいてセブン2を好適に停止操作できた場合に入賞するが、セブン2の付近を好適に操作できなかった場合は1枚役1(共通1枚役)が入賞する。例えば、1枚役2は右リール112に対しセブン2を好適に停止操作できた一方で、左リール110及び中リール111に対してセブン2を好適に停止操作できなかった場合、1枚役3は中リール111及び右リール112に対してセブン2を好適に停止操作できた一方で、左リール110に対してセブン2を好適に停止操作できなかった場合、1枚役4は左リール110及び右リール112に対してセブン2を好適に停止操作できた一方で、中リール111に対してセブン2を好適に停止操作できなかった場合にそれぞれ入賞するものである。また、左第一停止又は中第一停止の場合は、1枚役1(共通1枚役)に入賞する。
なお、本実施の形態の条件装置番号2(中段7揃い1枚)は、右第一停止の場合に1枚役5(7揃い1枚役)が入賞可能な条件装置であったが、これとは別に、中第一停止の場合又は左第一停止の場合に1枚役5(7揃い1枚役)が入賞可能な条件装置を設けてもよい。また、1枚役5(7揃い1枚役)を入賞可能とするために、左第一停止、中第一停止、右第一停止の3択に限らず、4択となるように条件装置を設けてもよく、6択となるように条件装置を設けてもよい。
条件装置番号3は、小役1、2が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって小役1、2(弱チェリー)のいずれかに入賞する。
条件装置番号4は、小役3、4が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって小役3、4(強チェリー)のいずれかに入賞する。
条件装置番号5は、小役5が単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では小役5(スイカ)に入賞する。
条件装置番号6は、小役6~24、27、28、33、34、37~40、43、44、49、50、53、54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左中右の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、左右中の順で停止操作した場合に小役7~22のうちいずれかに入賞する。また、左第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役23、24、27、28、33、34、37~40、43、44、49、50、53、54のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が左第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、左第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号7は、小役6-22、25、26、29~32、35、36、41、42、45~48、51、52が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左右中の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、左中右の順で停止操作した場合に小役7~22のうちいずれかに入賞する。また、左第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役25、26、29~32、35、36、41、42、45~48、51、52のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が左第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、左第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号8は、小役6~8、11、12、17、18、21~40、43、44、49、50、53、54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、中左右の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、中右左の順で停止操作した場合に小役23~38のうちいずれかに入賞する。また、中第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役7、8、11、12、17、18、21、22、39、40、43、44、49、50、53、54のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が中第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、中第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号9は、小役6、9、10、13~16、19、20、23~38、41、42、45~48、51、52が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、中右左の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、中左右の順で停止操作した場合に小役23~38のうちいずれかに入賞する。また、中第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役9、10、13~16、19、20、41、42、45~48、51、52のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が中第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、中第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号10は、小役6~8、11、12、17、18、21~24、27、28、33、34、37~54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右左中の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、右中左の順で停止操作した場合に小役39~54のうちいずれかに入賞する。また、右第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役7、8、11、12、17、18、21~24、27、28、33、34、37、38のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が右第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、右第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号11は、小役6、9、10、13~16、19、20、25、26、29~32、35、36、39~54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右中左の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、右左中の順で停止操作した場合に小役39~54のうちいずれかに入賞する。また、右第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役9、10、13~16、19、20、25、26、29~32、35、36のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が右第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、右第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号12は、小役6が単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では小役6(ベル)に入賞する。
上記の条件装置番号6~11には、それぞれにベル(小役6)に入賞する操作条件(ここでは押し順、以下、正解の押し順)が定められている。なお、以降の説明では条件装置番号6~11を押し順ベルと総称する場合がある。これら条件装置番号6~11に内部当選した場合において、停止操作がそれぞれの正解の押し順に合致する場合はベル(小役6)に入賞する。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合はベル(小役6)以外に内部当選している1枚役が優先的に停止される。なお、上記の構成では、停止操作が正解の押し順に合致しない場合にハズレになる場合があるが、例えば上記1枚役が必ず入賞するといったように、停止操作が正解の押し順に合致しない場合に何らかの役に必ず入賞する構成としてもよい。
<スロットマシンの遊技状態>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類及び遷移について説明する。図10は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の遷移図である。詳しくは、図10(a)は、RT系の遊技状態を示している。上述した入賞役内部抽選処理の抽選データは、このRT系の遊技状態ごとに設定されている。また、図10(b)は、AT系の遊技状態を示している。AT系の遊技状態は、演出に関連する遊技状態である。
スロットマシン100の主制御部300のRT系の遊技状態は、大別すると、通常遊技状態と、BB内部当選状態と、BB遊技状態と、を有する。
図10(a)に示すように、初期状態である通常遊技状態において、BBに内部当選した場合にBB内部当選状態が設定される。BB内部当選状態は、BBに対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が好適なタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応するBBに対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。また、BB内部当選状態において、内部当選したBBに対応する図柄組み合わせが表示された場合には、BB遊技状態に移行する。このBB遊技状態は、規定枚数(本実施形態では11枚)を超えるメダルが払い出された場合に通常遊技状態に移行する。このように本実施形態のBB遊技状態は、遊技者にとって利益度が高い遊技状態とはなっていない。
これに対して、スロットマシン100の主制御部300のAT系の遊技状態は、大別すると、通常状態と、狙え演出準備状態(以下、単に準備状態と略す)と、AT状態と、待機状態と、を備える。なお、通常状態、準備状態、及び待機状態を総括して非AT状態と呼ぶ場合がある。AT状態は、停止操作の内容に関する演出(以下、「操作ナビ」ともいう)を実行する頻度が、非AT状態よりも高い状態である。すなわち、AT状態は、遊技者に有利な結果がもたらされるように、操作タイミング(図柄など)又は停止操作の操作順序(押し順)を含んだ情報を報知する操作ナビを実行する頻度が非AT状態よりも高く設定されている。
図10(b)に示すように、初期状態である通常状態においてAT抽選に当選した場合、準備状態に移行する。準備状態では、初回の「1枚役1~5」(中段7揃い1枚)に内部当選したゲームにおいて、セブン2図柄を狙わせる「狙え演出」(詳しくは後述)を実行する。つまり「狙え演出」は、1枚役5(7揃い1枚役)に入賞させるための押し順及び図柄示唆を行う図柄示唆演出であり、上記操作ナビの一つである。また、準備状態では、押し順ベルに内部当選した場合、正解の押し順を示す操作ナビを必ず実行する。また、準備状態では、レア役(具体的には、弱チェリー、強チェリー、スイカ)内部当選時には、上乗せ抽選、ストック抽選、特化ゾーン抽選が実行される。
準備状態の初回の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選したゲームにおいて1枚役5(7揃い1枚役)に入賞した場合には、AT状態に移行する。一方、初回の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選したゲームにおいて1枚役5(7揃い1枚役)に入賞しなかった場合、つまり1枚役1~4のいずれか(共通1枚役又は不揃い1枚役)に入賞した場合には、待機状態に移行する。つまり、準備状態は、初回の狙え演出を実行するまで期間となっている。
待機状態は、少なくとも所定期間(本実施形態では10ゲーム)継続する状態であり、所定期間経過後の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選したゲームにおいて、セブン2図柄を狙わせる「狙え演出」を実行する。また、待機状態では、押し順ベルに内部当選した場合、1/2の確率で正解の押し順を示す操作ナビを実行する。具体的には、本実施形態では、奇数回の押し順ベルに内部当選した場合、操作ナビを実行し、偶数回の押し順ベルに内部当選した場合、操作ナビを実行しない。また、待機状態では、レア役(具体的には、弱チェリー、強チェリー、スイカ)内部当選したゲームにおいて、上乗せ抽選、ストック抽選、特化ゾーン抽選は実行されない。このように本実施形態では、待機状態は、準備状態よりも有利度の低い状態となっている。
待機状態は、所定期間経過後の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に当選したゲームにおいて1枚役5(7揃い1枚役)に入賞した場合、AT状態に移行する。一方、この所定期間経過後の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選したゲームにおいて1枚役5(7揃い1枚役)に入賞しなかった場合、つまり1枚役1~4のいずれか(共通1枚役又は不揃い1枚役)に入賞した場合には、再度、待機状態を設定する。この再度、設定された待機状態も、1回目の待機状態と同様、少なくとも所定期間(本実施形態では10ゲーム)継続する状態となっている。このように本実施形態では、所定期間経過以降の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選したゲームにおいて1枚役5(7揃い1枚役)に入賞しないと待機状態を繰り返すようになっている。
AT状態では、押し順ベルに内部当選した場合、正解の押し順を示す操作ナビを必ず実行する。また、AT状態では、レア役(具体的には、弱チェリー、強チェリー、スイカ)内部当選時には、上乗せ抽選、ストック抽選、特化ゾーン抽選が実行される。AT状態は、AT系の遊技状態において、最も有利度が高い状態となっている。AT状態は、付与されたゲーム数(ATゲーム数)をすべて消化した場合、終了し、通常状態に移行する。
以上から、本実施形態のAT系の遊技状態の有利度は、AT状態>準備状態>待機状態の順序で設定されている。なお、本実施形態のBB遊技状態は、上述したように遊技者にとって利益度が高い遊技状態ではなく、待機状態よりも有利度は低くなっている。
また、本実施形態の準備状態では、押し順ベルに内部当選した場合、必ず正解の押し順を示す操作ナビを実行するようにしたが、押し順ベルに内部当選した場合、操作ナビを実行する確率は100%でなくてもよい。勿論、このような場合でも準備状態は、待機状態よりも有利度が高い状態となっている。
また、待機状態では、押し順ベルに内部当選した場合、1/2の確率で正解の押し順を示す操作ナビを実行したが、上記方法に限定されない。例えば、押し順ベルのうち、条件装置番号6~8に内部当選した場合には、操作ナビを実行し、条件装置番号9~11に内部当選した場合には、操作ナビを実行しないようにしてもよい。また、操作内容に応じて2種類の枚数(例えば、13枚、7枚など)のメダル払出が可能な押し順ベルの内部当選役を備える場合には、少ない枚数が払い出されるための押し順を示す操作ナビを実行するようにしてもよい。また、待機状態では、押し順ベルに内部当選した場合、1/2の確率で正解の押し順を示す操作ナビを実行したが、必ずしも1/2の確率で正解の押し順を示す操作ナビを実行しなくてもよい。勿論、このような場合でも待機状態は、準備状態よりも有利度が低い状態となっている。
<スロットマシンの動作>
次に、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図11を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS104では乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、入賞役の内部抽選処理を行う。入賞役の内部抽選処理では、現在の遊技状態(RT系の遊技状態)に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの内部当選役に内部当選した場合には、内部当選役の条件装置(フラグ)を作動させる(その内部当選役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理を実行する。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止データを参照し、停止データに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止した場合は、ステップS109へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137~139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上にスイカに対応する図柄組合せが揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態(RT系の遊技状態、AT系の遊技状態)を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合には次回からBB遊技を開始できるように準備する。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図12のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図12を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図11に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図11に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図13を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図13(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図13(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図13(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図13(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。
ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS305の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。
ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図13(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図13(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図13(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図14を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図14(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図14(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図14(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図14(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図14(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM518内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。
ステップS603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404から受信した各コマンドを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図14(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図14(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図14(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図14(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブル及びアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<狙え演出>
以下、図15~図17を用いて、本実施形態の狙え演出について説明する。狙え演出は、準備状態又は待機状態において1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合に実行可能な図柄示唆演出であり、1枚役5(7揃い1枚役)に入賞させるための操作内容を報知する。例えば、(1)準備状態又は待機状態において1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合に確実に図柄示唆演出を実行するほか、(2)準備状態では、所定ゲーム数を消化するまでは、1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選しても図柄示唆演出を実行しない、(3)準備状態ではN回目(Nは2以上の整数)の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合、図柄示唆演出を実行する、(4)準備状態においてメダル獲得数が所定枚数以上の場合であって1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合に狙え演出を実行する、(5)準備状態において押し順ベル当選に対する操作ナビの実行回数が所定回数以上の場合であって、1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合に狙え演出を実行する、(6)準備状態の入賞役内部抽選処理においてハズレの回数が所定回数以上の場合であって1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合に狙え演出を実行するようにしてもよい。具体的には、狙え演出では、後述する図16に示すような、右第1停止操作を示すとともに各リール110~112に対してセブン2図柄を中段位置に停止させるような停止操作を示す演出画像d11を演出画像表示装置157に表示する。
図15(a)は、準備状態の狙え演出(以下、初回の狙え演出ともいう)を実行した遊技において目押しに成功した場合のタイムチャートを示している。この場合、準備状態の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した遊技(図15(a)に示すa1)において1枚役5(7揃い1枚役)に入賞したので、次遊技からAT状態が開始される(図10(b)参照)。なお、準備状態は、図15に示すように、通常状態において実行された連続演出の最後のパートで当たり報知(具体的には、AT当選を示す報知)を実行した後、開始されるようになっている。
図16は、初回の狙え演出を実行した遊技において目押しに成功した場合のリール110~112の表示態様、及び演出画像表示装置157の演出態様の推移を示した図である。
ここで、N遊技目は、準備状態の一遊技であり、演出画像表示装置157には、準備状態であることを示す準備状態中演出の画像d10が表示されている。
M遊技目は、準備状態の最終遊技であり、図15(a)の時点a1を示している。M遊技目は、1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した遊技であり、狙え演出が実行され、演出画像表示装置157には、1枚役5(7揃い1枚役)に入賞させるための操作内容を示す演出画像d11が表示される。その後、遊技者は目押し操作に成功し、入賞ラインL1上に「セブン2-セブン2-セブン2」が揃ったので、1枚役5(7揃い1枚役)に入賞し、メダル1枚が払い出される。また、演出画像表示装置157には、1枚役5(7揃い1枚役)に入賞したことを示す演出画像d12が表示される。
M+1遊技目は、初回の狙え演出が実行された遊技の次の遊技であり、AT状態の最初の遊技である。図16に示したM+1遊技目は、CRLベルに内部当選したので、正解の操作順序を示す操作ナビが実行され、右中左の操作順序を示す演出画像d13が演出画像表示装置157に表示される。
これに対して、図15(b)は、初回の狙え演出を実行した遊技において目押しに失敗し、2回目の狙え演出を実行した遊技において目押しに成功した場合のタイムチャートを示している。この場合、準備状態の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した遊技(図15(b)に示すb1)において1枚役5(7揃い1枚役)に非入賞であったので、次遊技から待機状態が開始される(図10(b)参照)。そして、待機状態の所定期間経過後の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した遊技(図15(b)に示すb2)において1枚役5(7揃い1枚役)に入賞したので、次遊技からAT状態が開始される(図10(b)参照)。
なお、本実施形態では、待機状態の所定期間経過後の最初の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した遊技において狙え演出を実行するようにしたが、これに限定されない。例えば、(1)待機状態のN(Nは2以上の整数)回目の1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した遊技において狙え演出を実行するようにしてもよいし、(2)待機状態においてメダル獲得数が所定枚数以下の場合であって1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合に狙え演出を実行するようにしてもよいし、(3)待機状態において押し順ベル当選に対する操作ナビの実行回数が所定回数以下の場合であって1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合に狙え演出を実行するようにしてもよいし、(4)待機状態の入賞役内部抽選処理においてハズレの回数が所定回数以上の場合であって1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合に狙え演出を実行するようにしてもよい。
図17は、初回の狙え演出を実行した遊技において目押しに失敗し、2回目の狙え演出を実行した遊技において目押しに成功した場合のリール110~112の表示態様、及び演出画像表示装置157の演出態様の推移を示した図である。
ここで、N遊技目は、準備状態の一遊技であり、演出画像表示装置157には、準備状態であることを示す準備状態中演出の画像d10が表示されている。
M遊技目は、準備状態の最終遊技であり、図15(b)の時点b1を示している。M遊技目は、1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した遊技であり、狙え演出が実行され、演出画像表示装置157には、1枚役5(7揃い1枚役)に入賞させるための操作内容を示す演出画像d11が表示される。その後、遊技者は目押し操作に失敗したので、入賞ラインL1上には「リプレイ-セブン2-セブン2」の図柄組合せが揃い、1枚役3(不揃い1枚役)に入賞し、メダル1枚が払い出される。演出画像表示装置157には、演出画像d11が継続して表示される。
このように本実施形態では、狙え演出が実行された遊技において、目押し操作に成功して1枚役5(7揃い1枚役)に入賞した場合でも、目押し操作に失敗して1枚役1~4(共通1枚役、不揃い1枚役)のいずれかに入賞した場合でも、遊技者が当該遊技において得る利益は同一となっている。つまり、目押しが苦手な遊技者が目押しに失敗したとしても、目押しに成功した場合と同じ利益が付与されるため、当該遊技において損失が発生することはない。
なお、本実施形態の狙え演出が実行される遊技では、目押し操作に成功しても失敗してもメダル1枚が払い出される仕様としたが、これに限定されない。遊技者が当該遊技において得る利益は同一であればよく、例えば、狙え演出が実行される遊技において操作内容に係わらずメダル3枚が払い出されるようにしてもよく、また、リプレイ入賞、ハズレによりメダルが払い出されないようにしてもよい。
M+1遊技目は、初回の狙え演出が実行された遊技の次の遊技であり、待機状態の最初の遊技である。待機状態では、待機状態であることを示す待機状態中演出が実行され、演出画像表示装置157には、待機状態を示す演出画像d14が表示される。演出画像d14では、背景がグレーアウトとなり、「待機中」という表示がされ、セブン2図柄が揃うまでの待機中である旨が特定可能に表示される。なお、演出画像d14は、M+1遊技目において表示されるが、M遊技目において最終停止操作をしたタイミングであったり、目押しに失敗したタイミングであったりしてもよい。また、待機状態では演出画像d14が表示されたが、準備状態中の画像d10を表示するようにしてもよい。
M+α遊技目は、待機状態の最終遊技であり、図15(b)の時点b2を示している。M+α遊技目は、待機状態において所定期間の遊技を経て1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した遊技であり、2回目の狙え演出が実行され、演出画像表示装置157には、1枚役5(7揃い1枚役)に入賞させるための操作内容を示す演出画像d11が表示される。その後、遊技者は目押し操作に成功し、入賞ラインL1上に「セブン2-セブン2-セブン2」が揃ったので、7揃い1枚役に入賞し、メダル1枚が払い出される。演出画像表示装置157には、7揃い1枚役に入賞したことを示す演出画像d12が表示される。
M+α+1遊技目は、2回目の狙え演出が実行された遊技の次の遊技であり、AT状態の最初の遊技である。図17に示したM+α+1遊技目は、CRLベルに内部当選したので、正解の操作順序を示す操作ナビが実行され、右中左の操作順序を示す演出画像d13が演出画像表示装置157に表示される。
なお、図示しないが、M+α遊技目において遊技者が目押し操作に失敗し、1枚役1~4(共通1枚役、不揃い1枚役)のいずれかに入賞した場合には、M+α+1遊技目は、再度、待機状態が開始される。
<BB当選時の演出>
図18は、BBに内部当選した場合のリール110~112の表示態様、及び演出画像表示装置157の演出態様の推移を示した図である。なお、図18に示した各遊技のAT系状態は、いずれも通常状態の場合を示している。
本実施形態では、ボーナス役であるBBに内部当選した場合、ボーナス役に内部当選したことを示唆する報知演出は実行されない。すなわち、ボーナス役に内部当選した遊技において、演出画像表示装置157には、ボーナス役に内部当選したことを示唆する演出画像(例えば、BBに対応する図柄組合せ、BBを構成する図柄、ボーナス役当選を示す直接的又は間接的な文言など)は表示されない。なお、報知演出とは、広義には、内部当選役に関する情報を報知する演出全般を意味し、押し順や図柄など操作内容に関する情報を示す操作ナビ、間接的に内部当選役を示唆する示唆演出など含む。
ここで、図19を用いて、BBに内部当選した場合の報知演出の実行頻度について詳細に説明する。なお、図19は、内部当選役ごとの報知演出の発生頻度を示す表である。
図19に示すように、BBに内部当選した場合、AT系の遊技状態に係わらず、報知演出は全く行われない。一方、1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合について説明すると、通常状態においては0.5%、準備状態においては100%、AT状態においては5%の確率で報知演出が実行されるようになっている。準備状態の100%実行の報知演出は、1回目の狙え演出のことである。通常状態において報知演出を実行する場合には、その後、AT状態に直接移行するようになっており、AT状態で報知演出を実行する場合には、ATの上乗せが行われるようになっている。
このように本実施形態では、1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合、報知演出を実行する一方、BBに内部当選した場合、報知演出を実行しない。これは、小役は次遊技以降にフラグ持越しができないが、ボーナス役は次遊技以降にフラグ持越しができるので、フラグ持越しができない小役当選時は、フラグ持越しができるボーナス当選時よりも報知演出の発生頻度を高くすることによって当該遊技での小役取りこぼしリスクを低減させるためである。
なお、小役5(スイカ)に内部当選した場合について説明すると、AT系の遊技状態に係わらず、報知演出は100%の確率で実行されるようなっている。また、再遊技役1、2(リプレイ)に内部当選した場合について説明すると、通常状態では20%、準備状態では100%、AT状態では、60%の確率で報知演出が実行される。
なお、図19に示した内部当選役ごとの報知演出の発生頻度の数値は一例であって、図19に示した数値に限定されるものではなく、報知演出の発生頻度の数値は種々設定可能である。
また、実行頻度0%は、実行頻度(実行割合)が低いカテゴリに含まれるものであり、実行頻度100%は、実行頻度(実行割合)が高いカテゴリに含まれるものである。なお、0%は、厳密な0%に限定されるものでもなく、例えば、0.001%など0%に極めて近い確率を含んでもよい。
図18に戻って、BBに内部当選した場合について説明すると、N遊技目は、通常遊技状態においてハズレ当選の遊技である。この場合には、演出画像表示装置157には背景画像d1が表示されているだけであり、報知演出は行われない。
N+1遊技目は、ハズレ当選の次の遊技であり、通常遊技状態においてBBに内部当選した遊技である。この場合、上述したように、BBに内部当選した遊技においてボーナス役に内部当選したことを示唆する報知演出は実行されない。演出画像表示装置157には背景画像d1が表示されているだけである。なお、N+1遊技目において、BBに入賞はしていない。
N+2遊技目は、BBに内部当選した遊技の次の遊技であり、BB内部当選状態において再遊技役1~2(リプレイ)に内部当選し、再遊技役1(通常リプレイ)に入賞した遊技である。この場合、図18に示した例では、報知演出は実行されない(図19の内部当選役がリプレイの場合であって、演出なしが選択された場合)。したがって、演出画像表示装置157には背景画像d1が表示されているだけである。
N+3遊技目は、リプレイに内部当選した遊技の次の遊技であり、BB内部当選状態において小役5(スイカ)に内部当選し、小役5(スイカ)に入賞した遊技である。演出ラインDL1上には「スイカ-スイカ-スイカ」の図柄組合せが表示されている。この場合、図19に示すように、100%の確率で報知演出は実行されるようになっているので、図19に示すように、演出画像表示装置157には、スイカ当選を示唆する演出画像d15が表示される。
以上、本実施形態によれば、準備状態において目押しに成功した場合は、有利度の高いAT状態へ移行できる一方、準備状態において目押しを失敗しても待機状態へ移行できるので損をしたという感覚を軽減しつつ、従来の目押しが必要なボーナスの感覚を味わうことができる。
また、目押しに失敗した場合でも目押しに成功した場合と同一枚数のメダルを付与するので、目押しが苦手な遊技者であっても当該遊技において損失を被ることがないというメリットがある。
また、次遊技以降に持越しがされない小役に内部当選した場合、次遊技以降に持越しができるボーナス役よりも報知演出の発生頻度を高く設定しているので、小役に内部当選した場合の取りこぼしのリスクを低減することができる。
なお、RT系の遊技状態において遊技者は通常遊技状態でほとんどの遊技を行うようにしてもよく、また、BB内部当選状態でほとんどの遊技状態を行うようにしてもよい。前者の場合は、図21(b)に示すようにBBである程度の利益を得られる場合が想定され、後者の場合はBBであまり利益が得られない場合が想定される。
<その他変形例>
上記実施形態では、ボーナス役であるBBは単独役であったが、BBと他の役(以下、特殊役という)との重複役としてもよい。図20は、BBを重複役とした場合の変形例1の概要を示している。図20(a)は、BB及び特殊役の種類、当該入賞役に対応する図柄組み合わせを示す図であり、図20(b)は、BBに関連する内部当選役の種類の役構成を示す図である。
変形例1のようにBBが特殊役との重複役として存在する場合であっても、上記実施形態のBBに内部当選した場合と同様にBBに内部当選したことを示唆する報知演出は実行されない。BB内部当選状態中は、BB当選フラグは持越中となっており特殊役が入賞しやすくなるので、BB当選フラグを持越した方が遊技者の利益には有利となる。そのため、BBが内部当選した場合には、報知演出の実行頻度を低くしている。
なお、図20(a)及び(b)に示すように、BB+小役A~Fのいずれかの重複役に内部当選した場合には、小役A~Fに入賞するための正解の操作順序で停止操作したときには、小役A~Fに入賞し、それ以外の操作順序かつBBに対応する図柄を目押しできたときには、BBに入賞するように構成されている。
また、上記実施形態では、ボーナス役はBB1種類であったが、2種類のボーナス役を備えるようにしてもよい。例えば、図21(a)に示すように、BB1とBB2の2種類のボーナス役を備え、BB1は、2枚賭けの場合に内部当選可能とし、BB2は、3枚賭けの場合に内部当選可能としてもよい(変形例2)。変形例2の場合もBB1又はBB2に内部当選した場合、BB内部当選に関する報知演出は実行されない。
また、例えば、図21(b)に示すように、BB1とBB2の2種類のボーナス役を備えるようにしてもよい(変形例3)。変形例3の場合には、遊技者に利益をもたらすBB遊技状態である。勿論、変形例3もBB1又はBB2に内部当選した場合、BB内部当選に関する報知演出は実行されない。なお、BB内部当選に関する報知演出は実行されないとしたが、例えば、BB1+チェリー、BB2+スイカのように、小役と重複当選したときはチェリーやスイカなどを示唆する演出を行ってもよく、ボーナス当選に係る連続演出の後にボーナスの図柄を報知するようにしてもよい。この場合、当選した遊技において図柄が示唆される頻度はボーナスよりも7揃い役の方が高くなっていると言える。
なお、変形例2及び変形例3の場合、BB1及びBB2は、単独役の内部当選役としてとしてもよいし、重複役の内部当選役としてもよい。
また、変形例1~3においても、上記実施形態と同様に、準備状態又は待機状態において1枚役1~5(中段7揃い1枚)に内部当選した場合に狙え演出、つまり報知演出は実行されるようなっている。
<その他遊技台>
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
<実施形態の総括>
遊技台においては、ATや擬似ボーナスを開始する場合、特定の図柄(例えば、7図柄など)を狙わせる遊技性が存在する。例えば、特開2015-223235号公報においては、特定の図柄組合せが表示された場合だけでなく、特定の図柄の目押しに失敗して特定の図柄組合せが表示されない場合であっても擬似ボーナスが開始される遊技機が開示されている。
しかしながら、上記文献に示す遊技性では、図柄を揃える爽快感や目押しの楽しさが失われているという問題がある。
本実施形態はこのような事情を鑑みてなされたものであり、ATや擬似ボーナスなど有利な状態を開始する際に図柄を揃える爽快感や目押しの楽しさを感じられる遊技台を提供する。
(1)本実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールの停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300、リール停止制御処理)と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理)と、
演出を実行する演出手段(例えば、第1副制御部400、第1副制御部500、演出画像表示装置157など)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技状態には、前記内部当選役に対応する操作態様を報知するAT状態(例えば、AT状態)が含まれ、
前記演出手段は、所定の図柄(例えば、セブン2図柄など)を停止させることを示唆する図柄示唆演出(例えば、狙え演出、示唆演出など)を実行可能な手段であり、
前記遊技状態制御手段は、前記演出手段が前記図柄示唆演出を実行した遊技において、示唆された前記所定の図柄が停止表示された場合、前記AT状態を開始する手段であり(例えば、図15など)、
前記遊技状態制御手段は、前記演出手段が前記図柄示唆演出を実行した遊技において、示唆された前記所定の図柄が停止表示されない場合、前記AT状態を開始しない手段である(例えば、図15など)、
ことを第1の基本的構成とする。
第1の基本的構成によれば、目押しをミスしても待機状態へ移行できるので損をしたという感覚を軽減しつつ、従来の目押しが必要なボーナスの感覚を味わうことができる。つまり、遊技者は図柄を揃える爽快感を感じることができる。
なお、「所定の図柄」とは、1の図柄又は複数の図柄を含む意であり、「所定の図柄が停止表示された」とは、所定の図柄組合せを含むものである。
上記第1の基本的構成において、
前記遊技状態制御手段は、前記演出手段が前記図柄示唆演出を実行した遊技において、示唆された前記所定の図柄が停止表示されない場合、待機状態(例えば、待機状態)を開始する手段である(例えば、図15など)、
ことを好適な構成A0とする。
上記好適な構成A0において、
前記遊技状態制御手段は、前記待機状態を、少なくとも所定期間(例えば10ゲームなど)継続する手段であり、
前記演出手段は、前記所定期間継続した後、前記図柄示唆演出を実行可能な手段である、
ことを好適な構成A1とする。
好適な構成A1によれば、待機状態を所定期間担保することにより補填可能となる。
上記好適な構成A0又はA1において、
前記遊技状態には、準備状態(例えば、狙え演出準備状態)が含まれ、
前記演出手段は、前記準備状態において前記図柄示唆演出を実行可能であり、
前記待機状態は、前記準備状態よりも有利度合いが低い遊技状態である(例えば、図15など)、
ことを好適な構成A2とする。
好適な構成A2によれば、待機状態の有利度合いが高い場合、待機状態における引き延ばしが懸念されるため、待機状態の有利度合いを準備状態よりも低くすることにより、待機状態の引き延ばしを防止することができる。
上記好適な構成A2において、
前記AT状態は、前記準備状態よりも有利度合いが高い遊技状態である、
ことを好適な構成A3とする。
好適な構成A3によれば、AT状態を目標とする参加意欲を向上させ、さらに、目押しへの参加意欲を向上させることができる。
上記好適な構成A2又はA3において、
前記遊技状態制御手段は、前記準備状態を、前記演出手段が初回の前記図柄示唆演出を実行するまで継続する手段である、
ことを好適な構成A4とする。
好適な構成A4によれば、初回の図柄示唆演出発生までの期間における参加意欲を向上させることができる。
(2)本実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールの停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300、リール停止制御処理)と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理)と、
演出を実行する演出手段(例えば、第1副制御部400、第1副制御部500、演出画像表示装置157など)と、
価値を付与する価値付与手段(例えば、主制御部300、メダル払出処理など)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技状態には、前記内部当選役に対応する操作態様を報知するAT状態(例えば、AT状態)が含まれ、
前記演出手段は、所定の図柄(例えば、セブン2図柄など)を停止させることを示唆する図柄示唆演出(例えば、狙え演出、示唆演出など)を実行可能な手段であり、
前記遊技状態制御手段は、前記演出手段が前記図柄示唆演出を実行した遊技(以下、第一の遊技という。)において、示唆された前記所定の図柄が停止表示された場合(以下、第一の場合という。)、前記AT状態を開始する手段であり(例えば、図15など)、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技において、示唆された前記所定の図柄が停止表示されない場合(以下、第二の場合という。)、前記AT状態を開始しない手段であり(例えば、図15など)、
前記価値付与手段が前記第一の遊技において前記第一の場合に付与する価値は、前記価値付与手段が前記第一の遊技において前記第二の場合に付与する価値と同一である(例えば、図16、17など)、
ことを第2の基本的構成とする。
第2の基本的構成によれば、従来の目押しが必要なボーナスの感覚を味わうことができつつ、目押しが苦手な遊技者であっても目押しを失敗した場合は、目押しに成功した場合と同じ利益が付与されるため、遊技者は当該遊技において損害を被ることはない。
なお、「所定の図柄」とは、1の図柄又は複数の図柄を含む意であり、「所定の図柄が停止表示された」とは、所定の図柄組合せを含むものである。また、価値付与手段とは、メダルなどの遊技媒体や電子的に記憶された遊技価値を付与する(例えば、1枚、2枚など)メダル払出処理に該当するがこれに限らず、再遊技役が表示された際においても「同じ賭数で再度遊技を行うことができる」価値を付与されたこととなる。また、BBが内部当選してBBの図柄が表示された際においても「BB遊技状態を開始することができる」価値を付与されたこととなる。また、いずれの役にも当選していないハズレであっても「0枚(より厳密には、賭数3で遊技した場合はマイナス3枚)」の価値が付与されたこととなり、価値付与手段とは遊技の結果、プラスの価値の付与だけでなく、マイナスの価値の付与も含むものである。
上記第2の基本的構成において、
前記第一の場合、第一の役(例えば、7揃い1枚役)が表示され、
前記第二の場合、第二の役(例えば、不揃い1枚役)が表示され、
前記内部当選結果決定手段は、前記第一の遊技において、前記第一の役と前記第二の役が同時に当選する内部当選役(例えば、1枚役1-5(中段揃い1枚))を決定している手段であり、
前記価値付与手段が前記第一の遊技において前記第一の役が表示された場合に付与する価値(例えば、メダル1枚払出し)は、前記価値付与手段が前記第一の遊技において前記第二の役が表示された場合に付与する価値(例えば、メダル1枚払出し)と同一である(例えば、図16、17など)、
ことを好適な構成B1とする。
好適な構成B1によれば、第一の役が入賞しても、第二の役が入賞しても、同一の利益を得ることができるので、遊技者は失望感を感じない。
好適な構成B1において、
前記遊技状態制御手段は、前記第二の場合、待機状態を開始する手段である、
ことを特徴とする遊技台。
上記第2の基本的構成、又は好適な構成B1において、
前記遊技状態制御手段は、前記第二の場合、待機状態を開始する手段である、
ことを好適な構成B2とする。
好適な構成B2において、
前記遊技状態制御手段は、前記待機状態を、少なくとも所定期間(例えば10ゲームなど)継続する手段であり、
前記演出手段は、前記所定期間継続した後、前記図柄示唆演出を実行可能な手段である、
ことを好適な構成B3とする。
好適な構成B3によれば、待機状態を所定期間担保することにより、補填可能となる。
好適な構成B2又はB3において、
前記遊技状態には、準備状態(例えば、狙え演出準備状態)が含まれ、
前記演出手段は、前記準備状態において前記図柄示唆演出を実行可能であり、
前記待機状態は、前記準備状態よりも有利度合いが低い遊技状態である(例えば、図15など)、
ことを好適な構成B4とする。
好適な構成B4によれば、待機状態の有利度合いが高い場合、待機状態における引き延ばしが懸念されるため、待機状態の有利度合いを準備状態よりも低くすることにより、待機状態の引き延ばしを防止することができる。
好適な構成B4において、
前記AT状態は、前記準備状態よりも有利度合いが高い遊技状態である、
ことを好適な構成B5とする。
好適な構成B5によれば、AT状態を目標とする参加意欲を向上させ、さらに、目押しへの参加意欲を向上させることができる。
好適な構成B3、B4又はB5において、
前記遊技状態制御手段は、前記準備状態を、前記演出手段が初回の前記図柄示唆演出を実行するまで継続する手段である、
ことを好適な構成B6とする。
好適な構成B6によれば、初回の図柄示唆演出発生までの期間における参加意欲を向上させることができる。
(3)本実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理と、
前記複数のリールの停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300、リール停止制御処理)と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理)と、
演出を実行する演出手段(例えば、第1副制御部400、第1副制御部500、演出画像表示装置157など)と、
を備えた遊技台であって、
前記内部当選役には、当選結果を次遊技以降に持ち越しできない第一の役(例えば、7揃い1枚役)と、当選結果を次遊技以降に持ち越しできるボーナス役(例えば、BB)と、が含まれ、
前記遊技状態には、前記内部当選役に対応する操作態様を報知するAT状態(例えば、AT状態)が含まれ、
前記演出手段は、前記内部当選役に関する情報を報知する報知演出(例えば、7狙え演出、示唆演出など)を実行可能であり、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の役に対応する第一の図柄(例えば、セブン2図柄)が停止表示された場合、前記AT状態を開始する手段であり(例えば、図15)、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の図柄が停止表示されない場合、前記AT状態を開始しない手段であり(例えば、図15)、
前記入賞判定手段は、前記第一の図柄が停止表示された場合、前記第一の役の入賞を判定し(例えば、7揃い1枚役入賞)、
前記演出手段は、前記ボーナス役が内部当選役として決定された場合、第一の頻度(例えば、0%など)で前記報知演出を実行する手段であり、
前記演出手段は、前記第一の役が内部当選役として決定された場合、前記第一の頻度よりも高い第二の頻度(例えば、100%など)で前記報知演出を実行する手段である、
ことを第3の基本的構成とする。
第3の基本的構成によれば、従来の目押しが必要なボーナスの感覚を味わうことができつつ、次遊技以降に持越しがされない小役については、次遊技以降に持越しができるボーナス役よりも演出の発生頻度を高くすることで小役の取りこぼしのリスクを低減することができる。
なお、「第一の図柄」とは、1の図柄又は複数の図柄を含む意であり、「第一の図柄が停止表示された」とは、第一の図柄組合せを含むものである。
上記第3の基本的構成において、
前記報知演出は、停止目標の図柄を示唆する図柄示唆演出(例えば、狙え演出)であり、
前記演出手段は、前記ボーナス役が内部当選役として決定された場合、前記第一の頻度で前記ボーナス役に対応する特定の図柄を停止させることを示唆する前記図柄示唆演出である特定の図柄示唆演出を実行する手段であり(例えば、図19など)、
前記演出手段は、前記第一の役が内部当選役として決定された場合、前記第二の頻度で前記第一の図柄を停止させることを示唆する前記図柄示唆演出である第一の図柄示唆演出を実行する手段である(例えば、図19など)、
ことを好適な構成C1とする。
好適な構成C1によれば、直接的かつ具体的な図柄示唆演出により、目押し操作を容易とすることができる。
なお、「特定の図柄」とは、1の図柄又は複数の図柄を含む意であり、「特定の図柄が停止表示された」とは、特定の図柄組合せを含むものである。
好適な構成C1において、
前記遊技状態制御手段は、前記演出手段が前記第一の図柄示唆演出を実行した遊技において、示唆された前記第一の図柄が停止表示された場合、前記AT状態を開始する手段であり(例えば、図15)、
前記遊技状態制御手段は、前記演出手段が前記第一の図柄示唆演出を実行した遊技において、示唆された前記第一の図柄が停止表示されない場合、前記AT状態を開始せず、待機状態(例えば、待機状態)を開始する手段であり(例えば、図15)、
前記遊技状態制御手段は、前記特定の図柄が停止表示された場合、ボーナス遊技状態(例えば、BB遊技状態)を開始する手段である(例えば、図10(a)など)、
ことを好適な構成C2とする。
好適な構成C2によれば、目押しをミスしても待機状態へ移行できるので損をしたという感覚を軽減させることができる。
好適な構成C2において、
前記遊技状態制御手段は、前記待機状態を、少なくとも所定期間(例えば10ゲームなど)継続する手段であり、
前記演出手段は、前記所定期間継続した後、前記第一の図柄示唆演出を実行可能な手段である、
ことを好適な構成C3とする。
好適な構成C3によれば、待機状態を所定期間担保することにより、補填可能となる。
好適な構成C2又はC3において、
前記遊技状態には、準備状態(例えば、狙え演出準備状態)が含まれ、
前記演出手段は、前記準備状態において前記第一の図柄示唆演出を実行可能であり、
前記待機状態は、前記準備状態よりも有利度合いが低い遊技状態である(例えば、図15など)、
ことを好適な構成C4とする。
好適な構成C4によれば、待機状態の有利度合いが高い場合、待機状態における引き延ばしが懸念されるため、待機状態の有利度合いを準備状態よりも低くすることにより、待機状態の引き延ばしを防止することができる。
好適な構成C4において、
前記AT状態は、前記準備状態よりも有利度合いが高い遊技状態である、
ことを好適な構成C5とする。
好適な構成C5によれば、AT状態を目標とする参加意欲を向上させ、さらに、目押しへの参加意欲を向上させることができる。
好適な構成C4又はC5において、
前記遊技状態制御手段は、前記準備状態を、前記演出手段が初回の前記第一の図柄示唆演出を実行するまで継続する手段である、
ことを好適な構成C6とする。
好適な構成C6によれば、初回の第一の図柄示唆演出発生までの期間における参加意欲を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
[第2実施形態]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役及びその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図22及び図23を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図22は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図23は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。
図22に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、各リール110~112の手前に設けられたリール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図24(a)を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置;図柄位置1ともいう)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置;図柄位置2ともいう)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置;図柄位置3ともいう)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置;図柄位置4ともいう)に表示される図柄を中リール上段図柄、中リール111の中段(図に示す5の位置;図柄位置5ともいう)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置;図柄位置6ともいう)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置;図柄位置7ともいう)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置;図柄位置8ともいう)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置;図柄位置9ともいう)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110~112のそれぞれの図柄はリール窓113を通して各リール110~112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110~112は、複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト(図示省略)が配置されている。リールバックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
本実施形態では左リール中段図柄(図柄位置2)、中リール中段図柄(図柄位置5)及び右リール中段図柄(図柄位置8)で構成される中段入賞ラインL1の一つの入賞ライン114が設けられている。入賞ライン114とは、リール窓113を介して視認可能となる図柄の停止位置に設定されるラインであり、後述する図27~図30で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことである。図24(a)には、この入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)114は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は3枚賭け専用機であり、メダルの投入枚数が3枚未満の場合には、入賞ライン114は有効とならず、メダルの投入枚数が3枚の場合に入賞ライン114は有効になる。入賞ライン114が有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
なお、入賞ライン114の数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1のほか、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。
メダル投入ボタン(ベットボタンともいう)130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン130~132に対する操作をベット操作ともいい、ベットボタン132をMAXベットボタンともいう。本実施形態では、ベットボタン130~132の内部に発光体(ベットボタンランプという)が設けられており、ベットボタン130~132の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることができる。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作という。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためにストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作の操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作の操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作の操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。本実施形態では、各ストップボタン137~139の内部に発光体(停止ボタンランプという)が設けられており、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることができる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部にはタイトルパネル160および音孔143が設けられている。
リール窓113およびその周囲を含む領域には、液晶表示装置(演出画像表示装置)157が設けられている。このうち、リール窓113の内側の領域(リール窓113を覆う領域)においては、リール窓113を介してリール110~112が視認可能な所謂透過型液晶になっている。
図23は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264及び背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110~112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110~112の側方、すなわち、向って左側の側面板260には、内部に第1副制御部400を構成する第1副制御基板を収納した第1副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、すなわちリール110~112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源スイッチ244は前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である。
電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、液晶表示装置157の上部には、第2副制御部500を構成する第2副制御基板を収容する第2副基板ケース230、上部スピーカ272を設けている。液晶表示装置157の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔145に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
PUSHボタン192は、所定の演出を実行する場合に操作可能なボタンである。本実施形態では、PUSHボタン192の操作に基づいて、特典付与を示唆する演出において特典付与の有無を報知したり、付与される特典の種類を報知したりする。なお、本実施形態では、PUSHボタン192の内部に発光体(PUSHボタンランプという)が設けられており、PUSHボタン192の操作が可能(有効操作として受付可能)である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることができる。
図22と図23を参照して、液晶表示装置157は、カラーフィルタを備えた透過型のカラー液晶パネル157Aと、カラー液晶パネル157Aを背面側から白色光で照明するバックライト157Bと、を備えた液晶ディスプレイである。液晶パネル157Aは、リール窓113の内側の領域と外側の領域の双方に延在する矩形のパネルであり、周知の液晶パネルを採用できる。液晶パネル157Aは、例えば、画素毎のR、G、B(赤、緑、青)のフィルタを備えると共に、信号線、スイッチング素子、画素電極等が形成されたガラスなどの透明基板間に液晶を封入して液晶層が構成され、この液晶層が偏光板間に挟まれて構成される。液晶パネル157Aは、液晶パネル157Aは、ノーマリ・ホワイト型でもよいが、本実施形態ではノーマリ・ブラック型である。
バックライト157Bは、導光板、導光板に光を照射するLED等の光源、拡散シート等の光学部材等を備える。光源は、例えば、導光板の端部に沿って配置され、導光板の内部を伝搬する光が液晶パネル157Aへ反射される。本実施形態の場合、バックライト157は、リール窓113の内側の領域に、その厚み方向に貫通する開口部157bが形成されており、遊技者は導光板等を介さずに各リール110~112を視認可能である。本実施形態では、液晶パネル157Aと開口部157bとが重なる部分の背後からの照明は、各リール110~112に備えられたバックライトを用いる。リール帯が白色(あるいは乳白色)を有していることにより、バックライト157と大差のない照明を各リール110~112により実現可能であり、各リール110~112のバックライトはバックライト157の一部またはこれら全体をバックライトユニットということもできる。
本実施形態の場合、開口部157bはリール窓113に輪郭を適合させた一つの矩形としているが、リール110~112の各リール間の隙間を埋めるように、各リール110~112に対応した三つの矩形としてもよい。リール間の隙間の位置に表示する画像の鮮明度を向上できる。
液晶パネル157Aにおいて、光の透過を遮ることで、遊技者から見ると黒色の画像が表示されているように見えることになる。また、バックライト光をR、G、Bで均等に透過させることで、遊技者から見ると白色の画像が表示されているように見えることになる。白色の画像を表示している場合とは、液晶パネル157Aの透過性が高まった状態であるということもでき、R、G、Bをそれぞれ最高輝度に制御した場合、最も光の透過性が高い状態であるということができる。このような黒色、白色あるいは他の色の表示は画素単位で制御可能である。
この液晶表示装置157の動作について、図24(b)~(d)を用いて説明する。同図は、液晶表示装置157の動作の一例を示す図である。
図24(b)には、スロットマシン100に電力供給がされていない場合における、液晶表示装置157の状態が示されている。上記のとおり、本実施形態の場合、液晶表示装置157はノーマリ・ブラック型の液晶ディスプレイであり、電源断の状態では遊技者から見ると黒色の画像が表示されているように見え、リール110~112が視認困難な状態となっている。
図24(c)には、液晶表示装置157の動作の一例が示されている。この図では、液晶表示装置157全体を用いて画像を表示していることが示されている。このとき、リール窓113の内側の領域では、リール110~112からの光等がバックライトの役割を果たし、この領域において液晶表示装置157の画像が視認可能な状態となる。但し、液晶表示装置157の画像表示により、リール110~112の図柄の視認性は低下する(見えにくくなる)ことになる。
図24(d)には、図24(c)とは異なる液晶表示装置157の動作の一例が示されている。この図では、リール窓113の内側の領域が、上記(c)の例とは異なる。具体的には、リール窓113の内側の領域において白色の画像を表示することにより、リール110~112の視認性を確保した状態にしている。本実施形態では、1遊技内においてメダルの投入があってからはこの状態となる。すなわち、リール110~112の視認性を確保するため、少なくとも、リール110~112の回転開始から停止までの間は、図24(d)に示す状態を維持する。
以上説明したように、本実施形態では、液晶表示装置157についてリール窓113を覆う領域を設け、白色の画像を表示してリール110~112を視認可能にするとともに、白色以外の画像を表示した場合はリール110~112の視認性を低下させるようにしている。なお、リール110~112の視認性を向上させるために、リール窓113を覆う領域の画像を構成する各画素に透過率を設定可能とし、透過率を100%(透過状態)とする設定を行ってもよい。
なお、画像を表示する装置については、液晶表示装置に限らず、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認できるように構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図25を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様であるが、本実施形態では、データを不揮発的に記憶する記憶領域を備える記憶デバイスであるROMと、データを一時的に記憶する記憶領域を備える記憶デバイスであるRAMとを併用している。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、右リール112のインデックスセンサ、PUSHボタン192センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するメダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、および、右リール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、遊技メダル投入可能ランプ124、ベットボタンランプ、リールバックライト、ストップボタン137~139ランプ、PUSHボタンランプ等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、センサ回路423が設けられ、CPU404は、前面扉102の開放を検知する扉センサ421の検知結果を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図26を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では9種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~19は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号0のコマには「ベル図柄」、中リール111の番号1のコマには「スイカ図柄」、右リール112の番号1のコマには「リプレイ図柄」がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に図27~図30を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する入賞ライン114上の図柄組合せ、各入賞役の払出、名称及び備考を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、再遊技役1~18、小役1~54がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、再遊技役1~18(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる再遊技役として、入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合がある。本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、再遊技役1~18の入賞も含まれる。
再遊技役1~18(リプレイ)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、当該遊技で設定された賭数で次遊技を行うことができ、メダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは図27に示すとおりである。例えば、再遊技役1は「リプレイ-リプレイ-リプレイ」である。また、再遊技役1、2を「通常リプレイ」、再遊技役3を「右青リプレイ」、再遊技役4を「中右青リプレイ」、再遊技役5を「左右青リプレイ」、再遊技役6を「左中右青リプレイ」、再遊技役7を「左中青リプレイ」、再遊技役8を「左青リプレイ」、再遊技役9~11を「BARはずしリプレイ」、再遊技役12を「BARリプレイ」、再遊技役13~16を「桃7はずれリプレイ」、再遊技役17、18を「桃7リプレイ」と称する場合がある。以下、再遊技役3~8を総称して「青7リプレイ」という場合がある。
また、再遊技役12の図柄組合せである「BAR-BAR-BAR」は、擬似RBの図柄組合せであり、再遊技役17の図柄組合せである「BAR-セブン2-BAR」及び再遊技役18の図柄組合せである「セブン2-セブン2-セブン2」は、擬似BBの図柄組合せである。
小役1~54は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせは、図28~図30に示す通りである。また、対応する払出枚数は図28~図30に示す通りである。
例えば、小役1及び小役2のそれぞれを「弱チェリー」、小役3及び小役4のそれぞれを「強チェリー」、小役5を「スイカ」、小役6を「ベル」、小役7~54を「1枚役」と称する場合がある。
<内部当選役の種類>
次に、図31及び図32を用いて、スロットマシン100の内部当選役の種類について説明する。図31及び図32は、内部当選役の種類、名称及び備考を示す図である。
図31及び図32には、図27~図30で説明した役を組み合わせた、20種類の内部当選役(条件装置番号1~20)が示されている。遊技において入賞する役はこの内部当選役に対応する役のいずれかである。これらの内部当選役は遊技の開始操作時の抽選(内部抽選)によって決定される。
ここで、内部当選役の当選確率について概説する。
各々の内部当選役の当選確率は、各々の内部当選役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の内部当選役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの内部当選役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの内部当選役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
条件装置番号1は、再遊技役1、2が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって再遊技役1、2(通常リプレイ)のいずれかに入賞する。
条件装置番号2は、再遊技役1、2、3が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止かつ停止操作のタイミングが好適な場合(右リール112のセブン1図柄の目押し成功の場合)、再遊技役3(右青7リプレイ)に入賞する一方、右第一停止であるが停止操作のタイミングが好適でない場合(セブン1図柄の目押し失敗の場合)、再遊技役1又は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、左第一停止又は中第一停止の場合は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。
条件装置番号3は、再遊技役1、2、4が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止かつ停止操作のタイミングが好適な場合(中リール111及び右リール112のセブン1図柄の目押し成功の場合)、再遊技役4(中右青7リプレイ)に入賞する一方、右第一停止であるが停止操作のタイミングが好適でない場合(中リール111又は右リール112のセブン1図柄の目押し失敗の場合)、再遊技役1又は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、左第一停止又は中第一停止の場合は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。
条件装置番号4は、再遊技役1、2、5が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止かつ停止操作のタイミングが好適な場合(左リール110及び右リール112のセブン1図柄の目押し成功の場合)、再遊技役5(左右青7リプレイ)に入賞する一方、右第一停止であるが停止操作のタイミングが好適でない場合(左リール110又は右リール112のセブン1図柄の目押し失敗の場合)、再遊技役1又は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、左第一停止又は中第一停止の場合は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。
条件装置番号5は、再遊技役1、2、6が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止かつ停止操作のタイミングが好適な場合(左リール110、中リール110及び右リール112のセブン1図柄の目押し成功の場合)、再遊技役6(左中右青7リプレイ)に入賞する一方、右第一停止であるが停止操作のタイミングが好適でない場合(左リール110、中リール110又は右リール112のセブン1図柄の目押し失敗の場合)、再遊技役1又は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、左第一停止又は中第一停止の場合は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。
条件装置番号6は、再遊技役1、2、7が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止かつ停止操作のタイミングが好適な場合(左リール110及び中リール111のセブン1図柄の目押し成功の場合)、再遊技役7(左中青7リプレイ)に入賞する一方、右第一停止であるが停止操作のタイミングが好適でない場合(左リール110又は中リール111のセブン1図柄の目押し失敗の場合)、再遊技役1又は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、左第一停止又は中第一停止の場合は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。
条件装置番号7は、再遊技役1、2、8が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止かつ停止操作のタイミングが好適な場合(左リール110のセブン1図柄の目押し成功の場合)、再遊技役8(左青7リプレイ)に入賞する一方、右第一停止であるが停止操作のタイミングが好適でない場合(左リール110のセブン1図柄の目押し失敗の場合)、再遊技役1又は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、左第一停止又は中第一停止の場合は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。
上記の条件装置番号2~7には、それぞれに青7リプレイ(再遊技役3~8のいずれか)に入賞する操作条件(ここでは押し順と操作タイミング)が定められている。すなわち、右第一停止かつセブン1図柄の目押し成功の場合、青7リプレイに入賞する。なお、以降の説明では、条件装置番号2~7を押し順図柄青7リプレイと総称する場合がある。
条件装置番号8は、再遊技役1、2、9~12が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止かつ停止操作のタイミングが好適な場合(左リール110、中リール110及び右リール112のBAR図柄の目押し成功の場合)、再遊技役12(BARリプレイ)に入賞する一方、右第一停止であるが停止操作のタイミングが好適でない場合(左リール110、中リール110又は右リール112のBAR図柄の目押し失敗の場合)、再遊技役1、再遊技役2(通常リプレイ)又は再遊技役9~11(BARはずれリプレイ)に入賞する。また、左第一停止又は中第一停止の場合は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。なお、以降の説明では条件装置番号8を押し順図柄BARリプレイという場合がある。
なお、条件装置番号8は、擬似ボーナス(擬似RB)当選の条件装置であり、再遊技役12(BARリプレイ)に入賞した場合には、擬似RBゲームが開始される。
条件装置番号9は、再遊技役1、2、13~15、18が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止かつ停止操作のタイミングが好適な場合(左リール110、中リール110及び右リール112のセブン2図柄の目押し成功の場合)、再遊技役18(桃7リプレイ)に入賞する一方、右第一停止であるが停止操作のタイミングが好適でない場合(左リール110、中リール110又は右リール112のセブン2図柄の目押し失敗の場合)、再遊技役1、再遊技役2(通常リプレイ)又は再遊技役13~15(桃7はずれリプレイ)に入賞する。また、左第一停止又は中第一停止の場合は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。
なお、条件装置番号9は、擬似ボーナス(擬似BB)当選の条件装置であり、再遊技役18(桃7リプレイ)に入賞した場合には、擬似BBゲームが開始される。
条件装置番号10は、再遊技役1、2、9、11、16、17が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止かつ停止操作のタイミングが好適な場合(中リール111のセブン2図柄、左リール110及び右リール112のBAR図柄の目押し成功の場合)、再遊技役17(桃7リプレイ)に入賞する一方、右第一停止であるが停止操作のタイミングが好適でない場合(リール111のセブン2図柄、左リール110又は右リール112のBAR図柄の目押し失敗の場合)、再遊技役1、再遊技役2(通常リプレイ)、再遊技役9、11(BARはずれリプレイ)又は再遊技役16(桃7はずれリプレイ)に入賞する。また、左第一停止又は中第一停止の場合は再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。
なお、条件装置番号10は、擬似ボーナス(擬似BB)当選の条件装置であり、再遊技役17(桃7リプレイ)に入賞した場合には、擬似BBゲームが開始される。また、以降の説明では条件装置番号9、10を押し順図柄桃7リプレイと総称する場合がある。
条件装置番号11は、小役1、2が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって小役1、2(弱チェリー)のいずれかに入賞する。
条件装置番号12は、小役3、4が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって小役3、4(強チェリー)のいずれかに入賞する。
条件装置番号13は、小役5が単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では小役5(スイカ)に入賞する。
条件装置番号14は、小役6~24、27、28、33、34、37~40、43、44、49、50、53、54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左中右の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、左右中の順で停止操作した場合に小役7~22のうちいずれかに入賞する。また、左第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役23、24、27、28、33、34、37~40、43、44、49、50、53、54のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が左第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、左第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号15は、小役6-22、25、26、29~32、35、36、41、42、45~48、51、52が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左右中の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、左中右の順で停止操作した場合に小役7~22のうちいずれかに入賞する。また、左第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役25、26、29~32、35、36、41、42、45~48、51、52のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が左第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、左第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号16は、小役6~8、11、12、17、18、21~40、43、44、49、50、53、54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、中左右の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、中右左の順で停止操作した場合に小役23~38のうちいずれかに入賞する。また、中第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役7、8、11、12、17、18、21、22、39、40、43、44、49、50、53、54のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が中第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、中第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号17は、小役6、9、10、13~16、19、20、23~38、41、42、45~48、51、52が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、中右左の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、中左右の順で停止操作した場合に小役23~38のうちいずれかに入賞する。また、中第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役9、10、13~16、19、20、41、42、45~48、51、52のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が中第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、中第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号18は、小役6~8、11、12、17、18、21~24、27、28、33、34、37~54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右左中の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、右中左の順で停止操作した場合に小役39~54のうちいずれかに入賞する。また、右第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役7、8、11、12、17、18、21~24、27、28、33、34、37、38のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が右第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、右第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号19は、小役6~7、12~13、19、20、25、26、29~32、35、36、39~54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右中左の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、右左中の順で停止操作した場合に小役39~54のうちいずれかに入賞する。また、右第一停止以外の停止操作を行った場合には、小役9、10、13~16、19、20、25、26、29~32、35、36のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が右第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、右第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号20は、小役6が単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では小役6(ベル)に入賞する。
上記の条件装置番号14~19には、それぞれにベル(小役6)に入賞する操作条件(ここでは押し順、以下、正解の押し順)が定められている。なお、以降の説明では条件装置番号14~19を押し順ベルと総称する場合がある。これら条件装置番号14~19に内部当選した場合において、停止操作がそれぞれの正解の押し順に合致する場合はベル(小役6)に入賞する。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合はベル(小役6)以外に内部当選している1枚役が優先的に停止される。なお、上記の構成では、停止操作が正解の押し順に合致しない場合にハズレになる場合があるが、例えば上記1枚役が必ず入賞するといったように、停止操作が正解の押し順に合致しない場合に何らかの役に必ず入賞する構成としてもよい。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類及び遷移について説明する。図33は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100には、通常状態と、チャンスゾーン(CZと称する場合がある)状態と、AT状態と、を備える。また、AT状態は、AT通常状態と、擬似BB状態と、特化状態と、エンディング状態と、に細分化される。なお、本実施形態では、上記3つの遊技状態とは別に、有利区間と、非有利区間と、を設けている。有利区間は、通常状態の大概の期間と、CZ状態と、AT状態と、で構成されており、非有利区間は、通常状態の一部の期間で構成されている。
CZ状態及びAT状態は、後述する操作ナビを実行する状態であり、遊技者に有利となる情報の報知を行う状態であるから、広義のAT状態(特定遊技状態ともいう)であるともいえる。本実施形態では、このCZ状態及びAT状態のメダル獲得枚数をカウントする純増枚数カウンタを設けている。純増枚数カウンタの更新処理(カウントタイミングについて後述)では、当該ゲームにおいて、(1)払出枚数>投入枚数の場合には、加算値=払出枚数-投入枚数とし、純増枚数カウンタの値に加算値を加算する一方、(2)払出枚数≦投入枚数の場合には、減算値=投入枚数-払出枚数とし、純増枚数カウンタの値から減算値を減算する。
本実施の形態の純増枚数カウンタは、主制御部300に設けられているが、これに限定されず。第1副制御部400に設けられていてもよい。また、主制御部300及び第1副制御部400の両方に設けられ、両方で計数してもよい。
なお、純増枚数カウンタは0を下回ることがないようにしてもよく、0を下回るようにしてもよい。前者の場合は、実際はメダル獲得枚数がマイナスとなっても0を維持し、払い出しが行われるとその払い出し分が加算され、該加算された数値が後述の獲得枚数表示d1に表示されるが、後者の場合はメダル獲得枚数がマイナスとなるとカウンタもマイナスに更新され、払い出しが行われてもカウンタが0になるまで獲得枚数表示d1が更新されないようにしてもよい(カウンタがマイナスでも獲得枚数表示d1は0で固定表示される)。
また、本実施形態では、純増枚数カウンタとは別に、有利区間のメダル獲得枚数をカウントするMYカウンタを設けている。MYカウンタの更新処理(カウントタイミングについて後述)では、当該ゲームにおいて(1)払出枚数>投入枚数の場合には、加算値=払出枚数-投入枚数とし、MYカウンタの値に加算値を加算する一方、(2)払出枚数≦投入枚数の場合には、減算値=投入枚数-払出枚数とし、MYカウンタの値から減算値を減算する。なお、更新の結果、MYカウンタの値<0の場合にはMYカウンタの値を0とする。すなわち、MYカウンタの値はマイナスとなることがない。
本実施の形態のMYカウンタは、主制御部300に設けられているが、これに限定されず。第1副制御部400に設けられていてもよい。
なお、メダル獲得枚数は、換言すれば、遊技者に付与された遊技価値とも言え、広義には、メダルのほかの遊技媒体、電子的に記憶された遊技価値などの獲得枚数であってもよい。
図33には、上記説明した3つの遊技状態、及びAT状態の細分化された状態が示されており、これらの移行条件が矢印上に記載されている。各矢印に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。
図33には、初期状態である通常状態においてCZ抽選に当選した場合、CZ状態に移行すること、また、初期状態である通常状態においてAT抽選に当選した場合、AT状態に移行することが示されている。通常状態は、入賞役内部抽選処理の内部当選役に応じてCZ抽選及びAT抽選を行う。このCZ抽選で当選した場合にはCZ状態に移行し、AT抽選に当選した場合には、AT状態の特化状態に移行する。なお、AT当選した場合には、フリーズが発生するので、遊技者はこのフリーズ発生によりAT状態への移行を把握することができる。
CZ状態は、20ゲーム継続する遊技状態である。CZ状態では、1ゲーム目から15ゲーム目において、入賞役内部抽選処理の内部当選役に応じたポイント抽選が実行される。この1ゲーム目から15ゲーム目までに獲得したポイント(以下、Ptと表記する場合がある)の合計値(最大100Pt)がAT当選確率に相当している。例えば、1ゲーム目から15ゲーム目までに獲得したポイントの合計値が60Ptの場合、AT状態に移行する確率は60%となる。AT状態に移行するか否かは、上記Pt値に基づく抽選結果に基づく。詳しくは、16ゲーム目から20ゲーム目まで実行される連続演出の結果として最終ゲームである20ゲーム目にAT状態に移行するか否かが報知される。
図33には、CZ状態においてAT抽選に当選した場合には、AT状態に移行し、AT抽選に非当選であった場合には、通常状態に移行することが示されている。なお、CZ状態からAT状態に移行する場合、AT状態のAT通常状態に移行する。
AT状態は、1セット40ゲームで構成される。AT通常状態において、入賞役内部抽選処理の内部当選役に応じてストック抽選、擬似ボーナス抽選、特化状態抽選が実行される。また、AT通常状態では、青7リプレイが入賞した場合、ストック抽選、擬似ボーナス抽選、特化状態抽選が実行される。そして、青7リプレイが入賞した場合の抽選では、有効ライン上に表示されたセブン1図柄の数が多いほど遊技者に有利な利益や特典が付与されるようになっている。ストック抽選に当選した場合には、当選したセット数(40ゲーム×n:nは自然数)のATゲームが付与される。
AT通常状態において、擬似ボーナス抽選に当選した場合には、擬似BB状態に移行する。擬似BB状態では、押し順図柄BARリプレイ又は押し順図柄桃7リプレイに当選し、擬似レギュラーボーナス(擬似RB)である再遊技役12(BARリプレイ)、又は擬似ビッグボーナス(擬似BB)である再遊技役17若しくは18(桃7リプレイ)に入賞すると、擬似BBゲーム又は擬似RBゲームが開始される。擬似BBゲームは、擬似RBゲームよりも遊技者にとって有利な状態である。例えば、擬似BBゲームでは擬似RBゲームよりも操作ナビの回数が多かったり、擬似BBゲームは擬似RBゲームよりも終了条件となるゲーム数やメダル払出枚数が多かったりする。擬似BB状態において、その終了条件が成立した場合には、AT通常状態に移行する。
AT通常状態において、特化状態抽選に当選した場合には、特化状態に移行する。特化状態では、AT通常状態に比べてストック抽選の当選確率や付与されるストック数が多くなる確率を有する状態である。特化状態において、その終了条件が成立した場合には、AT通常状態に移行する。
また、AT通常状態、擬似BB状態、又は特化状態において、MYカウンタの値が2000以上となるとエンディング状態に移行し、エンディング状態ではMYカウンタの値が2400以上となると、AT状態を終了して、通常状態に移行する。
図33には、AT状態において、ストック数が0となった場合又はエンディング状態が終了した場合に通常状態に移行することが示されている。このAT状態から通常状態に移行した場合、非有利区間の通常状態に移行するので、純増枚数カウンタとともにMYカウンタもリセットされる。なお、CZ状態から通常状態に移行する場合には、有利区間の通常状態に移行するので、MYカウンタはリセットされないが純増枚数カウンタはリセットされる。
<操作ナビ>
上記CZ状態及びAT状態では、操作ナビが実行可能な状態である。操作ナビとは、停止操作態様(停止操作の内容に関する情報)を報知する報知演出であり、操作ナビの報知内容に従った停止操作を行うと遊技者に有利な結果がもたらされるようになっている。操作ナビは、大別して、(1)停止操作の操作順序(押し順)を含んだ情報を報知する押し順ナビと、(2)操作タイミング(例えば、停止目標の図柄など)を含んだ情報を報知する図柄ナビと、がある。本実施形態の場合、図柄ナビには、セブン1図柄を示す図柄ナビ、セブン2図柄を示す図柄ナビ、BAR図柄を示す図柄ナビがある。換言すれば、押し順ナビは、目押しタイミングを含まない操作ナビであり、図柄ナビは、目押しタイミングを含む操作ナビである。
本実施形態の押し順ナビとしては、具体的には、(1)押し順ベルに当選した場合に、小役6(ベル)に入賞する正解の操作順序を報知する押し順ナビ、(2)押し順図柄青7リプレイに内部当選した場合、青7リプレイに入賞するための正解の操作順序を報知する押し順ナビ、(3)押し順図柄BARリプレイに内部当選した場合、BARリプレイに入賞するための正解の操作順序を報知する押し順ナビ、(4)押し順図柄桃7リプレイに内部当選した場合、桃7リプレイに入賞するための正解の操作順序を報知する押し順ナビ、(5)再遊技役1、2に内部当選した場合に、操作順序を報知する押し順ナビ(フェイク押し順ナビ)がある。
また、本実施の形態の図柄ナビとしては、具体的には、(1)押し順図柄青7リプレイに内部当選した場合に青7リプレイに入賞するための図柄(セブン1図柄)を報知する図柄ナビ(以下、青7図柄ナビという)、(2)押し順図柄BARリプレイに内部当選した場合にBARリプレイに入賞するための図柄(BAR図柄)を報知する図柄ナビ(以下、BAR図柄ナビという)、(3)押し順図柄桃7リプレイに内部当選した場合に桃7リプレイに入賞するための図柄(セブン2図柄)を報知する図柄ナビ(以下、桃7図柄ナビという)、(4)再遊技役1、2に内部当選した場合にセブン1図柄を報知する図柄ナビ(以下、フェイク図柄ナビという。また、フェイク押し順ナビとフェイク図柄ナビを総称して、フェイクナビという)がある。図柄ナビは、上述した押し順ナビの実行とともに行われる。
なお、上述した図柄ナビ、つまり青7図柄ナビ、BAR図柄ナビ、桃7図柄ナビ及びフェイク図柄ナビは、該当する条件装置番号に当選した場合に必ずしも実行されるわけではない。例えば、押し順図青7柄リプレイに内部当選しても、青7図柄ナビは実行されない場合がある。
詳しくは、後述するが、青7図柄ナビに関しては、青7図柄ナビを実行する確率が低い青7図柄ナビ低確率状態と、青7図柄ナビを実行する確率が高い青7図柄ナビ高確率状態と、が存在する。青7図柄ナビ高確率状態の場合には、青7図柄ナビ高確率状態であることを報知する第一の帯表示演出(詳しくは後述)が実行される。
また、BAR図柄ナビ及び桃7図柄ナビ(以下、総称して、擬似ボーナス図柄ナビという)に関しては、擬似ボーナス図柄ナビを実行する確率が低い擬似ボーナス図柄ナビ低確率状態と、擬似ボーナス図柄ナビを実行する確率が高い擬似ボーナス図柄ナビ高確率状態と、が存在し、擬似ボーナス図柄ナビ高確率状態の場合には、擬似ボーナス図柄ナビ高確率状態であることを報知する第二の帯表示演出が実行される。したがって、第二の帯表示演出が実行される場合には、擬似ボーナス(擬似BB、擬似RB)に入賞しやすくなる。上述した擬似BB状態は、擬似ボーナス図柄ナビ高確率状態でもある。
ここで、青7図柄ナビ高確率状態は、少なくとも保証ゲーム数分継続し、保証ゲーム数経過後は所定の確率で転落抽選が行われ、転落抽選に当たった場合に青7図柄ナビ高確率状態は終了する。なお、擬似ボーナス図柄ナビ高確率状態も同様である。
なお、擬似ボーナス図柄ナビ高確率状態に代えて、擬似ボーナスの当選確率(抽選確率)が高確率になっている擬似ボーナス抽選高確率状態を設けてもよい。擬似ボーナス抽選高確率状態は、少なくとも保証ゲーム数分継続し、保証ゲーム数経過後は所定の確率で転落抽選が行われ、転落抽選に当たった場合に終了する。この擬似ボーナス抽選高確率状態へは移行は、擬似ボーナス抽選高確率状態ではない状態(以下、非高確率状態ともいう)における高確移行抽選によって決定される。この高確移行抽選は、当選役に応じて行われてもよく、また、ベルの連続入賞、リプレイの連続入賞によっても行われてもよい。
また、非高確率状態における擬似ボーナス抽選も当選役に応じて行われてもよく、例えば、チェリーやスイカ、青7リプレイが停止表示される押し順図柄青7リプレイの成立に応じて擬似ボーナス抽選を行ってもよい。なお、非高確率状態における擬似ボーナス抽選において擬似ボーナスに当選する確率は当選役毎に定められてもよい。例えば、スイカの場合は第一の確率で当選し、チェリーの場合は第二の確率で当選し、青7が1つ停止される押し順図柄青7リプレイの場合は第三の確率で当選し、青7が2つ停止される押し順図柄青7リプレイの場合は第四の確率で当選し、青7が3つ停止される押し順図柄青7リプレイの場合は第五の確率で当選し、「第一<第二<第三<第四<第五」の順に当選確率を高くしてもよい。
また、擬似ボーナス抽選高確率状態における擬似ボーナス抽選も当選役に応じて行われてもよく、擬似ボーナスに当選する確率は当選役毎に定められてもよい。例えば、スイカの場合は第一の確率よりも高い第六の確率で当選し、チェリーの場合は第二の確率よりも高い第七の確率で当選し、青7が1つ停止される押し順図柄青7リプレイの場合は第三の確率よりも高い第八の確率で当選し、青7が2つ停止される押し順図柄青7リプレイの場合は第四の確率よりも高い第九の確率で当選し、青7が3つ停止される押し順図柄青7リプレイの場合は第五の確率でよりも高い第十の確率で当選し、「第六<第七<第八<第九<第十」の順に当選確率が高くてもよい。
なお、擬似ボーナス抽選において擬似ボーナスに当選した場合はBBとするかRBとするかの種別が決定され、擬似ボーナス準備状態へ移行し、BBまたはRBに対応する条件装置が決定されるまで準備状態に滞在し、対応する条件装置が当選するとBB図柄またはRB図柄を狙わせる図柄ナビが発生し、その後擬似ボーナスが開始される。また、準備状態における当選役に応じてRBからBBへの昇格抽選を行ってもよい。
なお、フェイクナビとは、再遊技役1、2に内部当選した場合に実行される操作ナビである。このフェイクナビは、押し順図柄青7リプレイに内部当選した場合に実行される押し順ナビ及び図柄ナビと同一の演出態様で報知される操作ナビであるが、報知内容に従った停止操作を行っても再遊技役1又は再遊技役2に入賞するだけであり、青7リプレイに入賞することはない。フェイクナビは、遊技者の期待感を向上させるための偽りの操作ナビである。なお、フェイクナビは、再遊技役1、2に内部当選した遊技において、フェイクナビ実行するか否かを決定するフェイクナビ抽選に当選した場合に実行されるが、図柄ナビに関しては、どのリール110~112に対して図柄ナビを行うかを決定するリール抽選により決定されたリールに対して行われる。
また、フェイクナビである可能性がある図柄ナビの報知態様や、フェイクナビではない可能性がある図柄ナビの報知態様を備えることで図柄ナビ発生時の期待感を奏出できる。例えば、青7図柄ナビに赤色のエフェクトを伴うことで、セブン1図柄を適切なタイミングで操作することでセブン1図柄が停止する可能性が高くフェイクナビである可能性が低いことが示唆され、青7図柄ナビに青色のエフェクトを伴うことで、セブン1図柄を適切なタイミングで操作しても赤色エフェクトよりはセブン1図柄が停止する可能性が低くフェイクナビである可能性が高いことが示唆するようにすることで、赤色エフェクトの方がセブン1図柄が停止される期待度が高く、青色エフェクトはセブン1図柄が停止される期待度を赤色エフェクトよりも低くすることができる。
<スロットマシンの動作>
次に、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図34を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS104では乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、入賞役の内部抽選処理を行う。入賞役の内部抽選処理では、現在の遊技状態(RT系の遊技状態)に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの内部当選役に内部当選した場合には、内部当選役の条件装置(フラグ)を作動させる(その内部当選役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理を実行する。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止データを参照し、停止データに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止した場合は、ステップS109へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137~139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上にスイカに対応する図柄組合せが揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われる。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図35のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図35を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図34に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図34に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図36を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図36(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図36(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図36(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図36(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。
ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図36(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図36(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図36(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図37を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図37(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図37(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図37(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図37(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図37(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM518内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。
ステップS603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404から受信した各コマンドを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図37(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図37(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図37(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図37(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブル及びアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<CZ状態、AT状態の獲得枚数表示>
次に、図38を用いて、CZ状態及びAT状態の獲得枚数表示について説明する。図38は、CZ状態の20ゲームを経てAT状態又は通常状態に移行する場合の演出画像表示装置157に表示される演出画像の推移を示す図である。本実施形態では、CZ状態において獲得枚数表示d1を行わないが、AT状態において獲得枚数表示d1を行うようになっている(理由は後述)。ここで、獲得枚数表示d1は、純増枚数カウンタの値を表示する。純増枚数カウンタは、上述したように、CZ状態及びAT状態の純増枚数をカウントするように構成されている。
図38に示すように、CZ状態の1ゲーム目から15ゲーム目までは、遊技の進行(入賞役内部抽選処理の結果)に合わせてPtが加算されていく。例えば、図17に示す演出例では、5ゲーム目には40Pt、10ゲーム目には60Pt、15ゲーム目には5Ptの値が表示されている。したがって、図38に示す演出例の場合、AT状態に移行する確率は75%である。次いで、CZ状態の16ゲーム目から20ゲーム目までは5ゲームに亘る連続演出が実行される。連続演出は、具体的には、AT状態に移行するか否かを示す演出である。CZ状態においては、図38に示すように、獲得枚数表示d1は表示されない。
CZ状態の20ゲーム目における連続演出の結果が「勝利」になった場合には、次ゲームからAT状態が開始され、AT状態の演出が開始されるとともに獲得枚数表示d1が表示される。図38に示すAT1ゲーム目は、獲得枚数表示d1の値が50の場合を示している。つまり、この場合には、CZ状態における獲得枚数が50枚であったことを示している。なお、CZ状態における獲得枚数が0未満となった場合は、AT状態の演出が開始されるとともに獲得枚数表示d1の値を0にして表示するようにしてもよい。
一方、CZ状態の20ゲーム目における連続演出の結果が「敗北」になった場合には、次ゲームから通常状態が開始され、通常状態の演出が開始される。なお、CZ状態から通常状態に移行した場合には、純増枚数カウンタはゼロリセットされる。この純増枚数カウンタがリセットされた場合であっても、有利区間が継続していれば、MYカウンタはリセットされずにカウントは継続され、CZ状態の終了に伴って有利区間も終了した場合、MYカウンタもリセットされる。
なお、CZ状態及びAT状態では、図38に示すように、操作ナビ(押し順ナビ、図柄ナビ)が実行される場合がある。CZ1ゲーム目及びAT1ゲーム目は、押し順ナビが実行され、押し順ナビの画像d2が表示された場合を示しており、CZ10ゲーム目は、押し順図柄青7リプレイに内部当選して押し順ナビ及び図柄ナビの双方が実行され、押し順ナビの画像d2及び図柄ナビの画像d3が表示された場合を示している。
なお、本実施形態のCZ状態は、1ゲーム目から15ゲーム目にPtを加算するようにしたが、これに加えて、16ゲーム目から20ゲーム目までの入賞役内部抽選処理の当選役を反映したPtも加算するようにしてもよい。
また、本実施形態では、CZ状態及びAT状態の純増枚数をAT状態において、獲得枚数表示d1という形で表示するようにしたが、AT状態において表示される情報は、獲得枚数に限定されない。例えば、押し順ベルに内部当選した場合に実行される押し順ナビの回数、ATの上乗せストック数を表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、CZ状態の終了条件を20ゲームの遊技の消化としたが、遊技期間以外でもよい。例えば、CZ状態の終了条件を、押し順ベルに内部当選した場合に実行される押し順ナビの回数が予め定めた所定回数に達した場合としてもよい。
以上から、CZ状態は、図38に示すように、当初からAT状態への移行は確定していない遊技状態であって、所定期間(本実施形態では20ゲーム)継続されるとともに操作ナビも実行されることから、AT状態よりは少ないが一定の利益を遊技者にもたらすことができる遊技状態といえる。CZ状態は、このような不安定な遊技状態である故、AT状態に移行しない場合には遊技者の心証が悪くなるため、CZ状態においては獲得枚数表示d1を非表示としている。
なお、CZ状態において獲得枚数表示d1は非表示となっているが、CZ状態においてメダルの増減に関する外部信号(投入枚数、払い出し枚数を特定可能な信号)は出力されており、ホールコンピュータ(遊技店の管理者)はCZ状態におけるメダルの増減を把握することができる。メダルの増減に関する外部信号はAT状態においても出力され、通常状態であっても出力されている。また、本実施形態では、CZ状態においては操作ナビを実行するようにしたが、CZ状態においては操作ナビを実行せずに純増枚数の計数を行うようにしてもよい。
<押し順図柄青7リプレイ当選時の操作ナビ>
次に、図39~図42を用いて、AT状態において押し順図柄青7リプレイに内部当選した場合の操作ナビについて説明する。本実施形態の押し順ナビは、開始操作(スタートレバー操作)に基づいて実行開始されるが、本実施形態の図柄ナビは、図39~図42に示すように、実行開始時点が複数存在する。なお、以下では、押し順ナビの「右中左」の停止操作順序を示す画像d2を、単に画像d2と略記し、図柄ナビの左リール110に対して「セブン1図柄」を示す画像d3を、単に画像d3と略記する。
図39は、条件装置番号7に当選した場合であって、開始操作に基づいて押し順ナビ及び図柄ナビを実行した場合を示している。つまり、開始操作とともに図柄ナビを実行開始する場合を示している。
図39に示す例では、スロットマシン100は、開始操作(時点A1)に基づいてリール110~112を回転開始し、開始操作の時点A1から押し順ナビの画像d2、図柄ナビの画像d3を演出画像表示装置157に表示する。これにより、遊技者には、「右中左」の停止操作、及び第3停止操作に関しては左リール110のセブン1図柄を停止目標の図柄とすることを報知することができる。なお、ストップボタン137~139に対する操作は、リール110~112の回転開始とともに受付可能となっている。
遊技者の停止操作が行われ、青7リプレイ(再遊技役8)が入賞した場合、スロットマシン100は、ストック抽選、擬似ボーナス抽選、又は特化状態抽選を行うので、遊技者にチャンスであることを示すテロップd4を表示する。また、青7リプレイが入賞した場合には、停止したセブン1図柄に対してエフェクトd5を発生させてもよい。
このように図39に示した操作ナビによれば、第3停止リールに対する図柄ナビを開始操作に基づいて開始するので、第3停止操作の目押しに関して時間的余裕を与えることができ、誤操作を防止することができる。
図40は、条件装置番号7に当選した場合であって、開始操作(スタートレバー操作)に基づいて押し順ナビを実行開始し、リール回転開始に基づいて図柄ナビを実行する場合を示している。つまり、開始操作の後、第1停止操作の前に図柄ナビを実行開始する場合を示している。なお、第1停止操作以降の演出画像表示装置157の画像は、図39と同様であるため、図40では、第1停止操作以降の画像例を省略している。
図40に示す例では、スロットマシン100は、開始操作(時点B1)に基づいてウェイトを発生させ、ウェイト時間経過後の時点B2にリール110~112を回転開始させる。また、スロットマシン100は、開始操作の時点B1から押し順ナビの画像d2を表示開始し、リール110~112の回転開始の時点B2から図柄ナビの画像d3を演出画像表示装置157に表示開始する。なお、ストップボタン137~139に対する操作は、リール110~112の回転開始の時点B2から受付可能となっている。
このように図40に示した操作ナビによれば、第3停止リールに対する図柄ナビを、開始操作に基づき発生するウェイト後に開始するので、第3停止操作の目押しに関して時間的余裕を与えることができ、誤操作を防止することができる。また、押し順の操作に対しても時間的余裕を与えることができ、誤操作を防止することができる。
図41は、条件装置番号7に当選した場合であって、開始操作(スタートレバー操作)に基づいて押し順ナビを実行開始し、第1停止操作に基づいて図柄ナビを実行する場合を示している。つまり、開始操作の後、第1停止操作に基づいて図柄ナビを実行開始する場合を示している。
図41に示す例では、スロットマシン100は、開始操作(時点C1)に基づいてリール110~112を回転開始し、開始操作の時点C1から押し順ナビの画像d2を表示開始する。次いで、遊技者による第1停止操作が行われると、スロットマシン100は、第1停止操作の時点C2から図柄ナビの画像d3を演出画像表示装置157に表示開始する。なお、ストップボタン137~139に対する操作は、リール110~112の回転開始の時点C1から受付可能となっている。
このように図41に示した操作ナビによれば、第3停止リールに対する図柄ナビを、第1停止操作に基づいて開始するので、第3停止操作の目押しに関して時間的余裕を与えることができ、誤操作を防止することができる。
図42は、条件装置番号7に当選した場合であって、開始操作(スタートレバー操作)に基づいて押し順ナビを実行開始し、第2停止操作に基づいて発生させるフリーズ中に図柄ナビを実行する場合を示している。つまり、第2停止操作の後、フリーズを発生させて第3停止操作に対する図柄ナビを実行開始する場合である。
図42に示す例では、スロットマシン100は、開始操作(時点D1)に基づいてリール110~112を回転開始し、開始操作の時点D1から押し順ナビの画像d2を表示開始する。次いで、遊技者による第1停止操作、第2停止操作が行われると、スロットマシン100は、第2停止操作の時点D3に基づいてフリーズを発生させ、フリーズ発生中の時点D4に図柄ナビの画像d3を演出画像表示装置157に表示開始する。このフリーズ発生期間は、第3停止操作を行えない状態なので、遊技者を図柄ナビの画像d3に注目させることができる。その後、スロットマシン100は、フリーズが解除されて遊技者による第3停止操作が行われるまでの間、図柄ナビの画像d3を表示する。
なお、ストップボタン137~139に対する操作は、リール110~112の回転開始の時点C1から受付可能となっているが、フリーズ発生後は、ストップボタン137に対する操作は、フリーズ解除の時点D4から受付可能となっている。
このように図42に示した操作ナビによれば、第3停止リールに対する図柄ナビを、第2停止操作後のフリーズ発生中に開始しているので、直近の第2停止操作後ではあるが、第3停止操作の目押しに関して時間的余裕を与えることができ、誤操作を防止することができる。
なお、図42に示した例では、図柄ナビをフリーズ発生中の時点D4から開始したが、フリーズ発生開始の時点D3から開始してもよい。また、図42に示した例では、第3停止リールに対する図柄ナビの場合について説明したが、第1停止リール及び第2停止リールの場合にもフリーズの適用は可能である。この場合、(1)第1停止リールに対する図柄ナビを実行する場合には、直近の開始操作に基づいてフリーズを発生させ、フリーズ中に図柄ナビを実行開始し、(2)第2停止リールに対する図柄ナビを実行する場合には、直近の停止操作である第1停止操作に基づいてフリーズを発生させ、フリーズ中に図柄ナビを実行開始すればよい。
このように、図40から図42に示した例によれば、ストップボタン137~139に対する操作条件である押し順ナビを実行してる最中に、新たな操作条件である図柄ナビを加える演出を実行することで、押し順ナビだけが発生した場合に意外性を与える遊技性を提供することができる。
<帯表示演出>
次に、図43を用いて、帯表示演出について説明する。図43は、帯表示演出の演出態様を示す図であり、図43(a)は、左リール110が回転中、中リール111及び右リール112は停止した状態における帯表示演出の演出態様を示しており、図43(b)は、全リール110~112が停止した状態における帯表示演出の演出態様を示している。なお、図43は、AT状態において押し順図柄青7リプレイに内部当選し、青7図柄ナビが実行されているゲームの帯表示演出の演出態様の一例を示している。
帯表示演出は、演出画像表示装置157上に形成された帯状領域に所定の情報を表示し、表示した所定の情報をスクロールさせる演出である。本実施形態の帯表示演出には、青7図柄ナビ高確率状態であることを報知する第一の帯表示演出と、擬似ボーナス図柄ナビ高確率状態であることを報知する第二の帯表示演出と、がある。図43は、第一の帯表示演出と第二の帯表示演出の両方が同時に実行されている場合の帯表示演出の演出態様を示している。勿論、第一の帯表示演出又は第二の帯表示演出のいずれか一方だけが実行される場合も存在する。
第一の帯表示演出は、演出画像表示装置157の画面左端に上下方向に形成された青色半透明の帯領域に、図柄ナビ高確率状態であることを示す情報(例えば、セブン1の図柄とともに出現率上昇を示す文字など)d11を含む演出画像d10を表示するとともに、情報d11を画面の下方から上方にスクロールさせる演出である。演出画像d10は、帯領域上に同一の情報d11が間隔S1を空けて複数配置されている演出画像である。ここで、第一の帯表示演出の表示開始時には、演出画像d10のうちの少なくとも一つの情報d11は、情報全体が遮蔽されることなく視認可能となって表示される(例えば、図43(a)における演出画像d10の上方に表示された情報d11)。
第二の帯表示演出は、演出画像表示装置157の画面右上端から画面左下端に亘って斜め方向に形成された赤色半透明の帯領域に、擬似ボーナス図柄ナビ高確率状態であることを示す情報(例えば、「ボーナス高確率中」などの文字)d21を含む演出画像d20を表示するとともに、情報d21を画面の右上方から左下方にスクロールさせる演出である。演出画像d20は、帯領域上に同一の情報d21が所定の間隔S2を空けて複数配置されている演出画像である。ここで、第二の帯表示演出の表示開始時には、演出画像d20のうちの少なくとも一つの情報d21は、情報全体が遮蔽されることなく視認可能となって表示される(例えば、図43(a)における演出画像d20の上方に表示された情報d21)。
演出画像d20は、リール110~112の少なくとも一つが回転している状態では、図43(a)に示すように、演出画像d20とリール窓113の重複領域R1においてリール窓113の背後に表示される。これにより、リール窓113は、演出画像d20に遮蔽されることなく、リール110~112全体が視認可能な状態となる。一方、演出画像d20は、リール110~112のすべてが停止している状態では、図43(b)に示すように、リール窓113との重複領域R1においてリール窓113の手前に表示される。これにより、演出画像d20全体が視認可能となる。
また、本実施形態では、第一の帯表示演出と第二の帯表示演出が同時に実行される場合、図43(a)及び(b)に示すように、第一の帯表示演出と第二の帯表示演出の重複領域R2において、演出画像d20は演出画像d10よりも手前に表示されるようになっている。これは、リール110~11が回転中、情報d21はリール窓113に遮蔽されている領域が多いため、情報d21を情報d11よりも優位に扱い、第一の帯表示演出より多くの情報を遊技者に報知するためである。また、第二の帯表示演出の表示開始時には、演出画像d20のうちの少なくとも一つの情報d21は、情報全体が遮蔽されることなく視認可能となって表示される構成とするのも、リール窓113に遮蔽される領域が多いためである。なお、第二の帯表示演出の表示開始時に一瞬スクロールしない期間を設けて、その後スクロールするようにしてもよく、より情報d21の把握をしやすくすることができる。しかしながら、重複領域R2の表示方法はこれに限定されず、演出画像d10を演出画像d20よりも手前に表示してもよい。この場合には、情報d11が情報d21よりも優位に表示されるので、遊技者のセブン1図柄への意識がより高くなる。
なお、本実施形態の第一の帯表示演出及び第二の帯表示演出は、半透明な帯画像としているので、背後に表示された画像を視認可能とするが、これとは別に、第一の帯表示演出及び第二の帯表示演出を半透明な帯画像とせず、背後に表示されたものを視認不可能としてもよい。また、本実施形態の第一の帯表示演出及び第二の帯表示演出は、それぞれのスクロール速度を同一としているが、同一でなくてもよい。
また、第一の帯表示演出及び第二の帯表示演出に関しては、それぞれ煽り演出が実行されるようになっている。煽り演出は、第一の帯表示演出又は第二の帯表示演出の実行を示唆する演出であり、具体的には、停止操作ごとに青色半透明の帯領域の演出画像d10又は赤色半透明の帯領域の演出画像d20を、フェードイン・フェードアウトする表示を繰り返す演出であり、第3停止操作後に帯表示演出を実行するか否かが判明する演出である。
これにより、高確率状態に移行されるか否かを遊技者に煽ることができ、停止操作する度に遊技興趣の向上を図ることができる。
また、第一の帯表示演出又は第二の帯表示演出が終了する場合、演出画像d10又は演出画像d20は、それぞれの高確率状態が終了すると非表示となるが、高確率状態が終了した次遊技の開始操作で非表示となってもよい。また、高確率状態が終了する遊技において停止操作毎にフェードイン・フェードアウトを繰り返すようにされ、最終的に第3停止操作後に非表示となってもよい。なお、高確率状態が終了しない場合にもフェードイン・フェードアウトを行うようにしてもよく、この場合は最終的に第3停止操作では非表示とはならない。このような構成とすることで、高確率状態における興趣を向上できる。なお、双方の高確率状態が同時に終了する場合、同時に双方の帯表示演出が非表示となってもよい。また、同時に非表示となると遊技者の意欲が低下する懸念から、異なるタイミングで非表示としてもよい。また、いきなり非表示になると遊技者が気づかなかったり、何らかの不具合かと誤認されたりする懸念から、帯表示が非表示となる際には帯表示が霧状になって次第に消えていく(非表示となっていく)ような非表示効果演出を伴うようにするにしてもよい。上述の懸念を解消しながら帯表示を効果的に非表示とすることができる。
ここで、各リール110~12の幅をL1、図柄ナビの画像の幅をL2、押し順ナビの画像の幅をL3、演出画像d10の図柄の幅をL4、演出画像d10の帯の幅をN1、演出画像d20の帯の幅をN2とした場合、本実施形態では、(1)L1>L2>L3、(2)L2>L4、(3)N1>N2の関係が成り立っており、(4)演出画像d10における情報d11の間隔S1>演出画像d20における情報d21の間隔S2の関係が成り立っている。(1)の構成によれば、リール幅が最も大きいので、リールの目押しに集中でき、図柄ナビの幅を押し順ナビの幅よりも大きくすることでも狙うべき図柄の把握が容易であるという効果がある。(2)の構成によれば、スクロール領域の幅に合わせて表示を行うことができる。(3)の構成によれば、演出画像d10は文字及び図柄の情報を含む一方、演出画像d20は文字情報だけであるので、N1>N2とすることにより、演出画像d10内の情報d11が見やすくなる。(4)の構成によれば、演出画像d10は文字及び図柄の情報を含んでおり、また、リール回転中は情報d21がリール110~112に遮蔽されることがあるので、間隔S1>S2とすることで、演出画像d10の図柄がより見やすくなり、情報d21の露出を大きくすることができる。
しかしながら、上述した各オブジェクトの大小関係はこれに限定されない。例えば、(5)L1<L2、(6)L2<L3、(7)L2<L4、(8)N1<N2、(9)S1<S2の関係が成り立つようにしてもよい。例えば、(5)の場合には、目押しすべき図柄を強調して表示でき、停止操作するリールを強調することができる。(6)の場合には、押し順ナビを強調でき、操作停止順序の誤りを防止することができる。(7)の場合には、演出画像d10を強調でき、セブン1図柄に対する意識をさらに高めることができる。(8)の場合には、演出画像d20の存在感を主張でき、有利な遊技状態に対する意識を高めることができる。(9)の場合には、演出画像d10の情報d11をより強調することができる。
なお、帯表示演出の表示位置、スクロール方向、重複領域の表示方法は、図43に示した帯表示演出の例に限定されない。
例えば、図44に示すように、第二の帯表示演出は、演出画像表示装置157の画面上方に左右方向に形成された赤色半透明の帯領域に演出画像d20を表示するとともに、情報d21を画面の右方から左方にスクロールさせる演出としてもよい。この場合には、演出画像d20はリール窓113と重複しないので、情報d21の視認が容易となる。また、図44に示すように、演出画像d10と演出画像d20の重複領域R2において、演出画像d10を手前、演出画像d20を背後に表示して、情報d11を情報d12よりも優位に扱うようにしてもよい。この場合には、情報d11、特にセブン1図柄がより目立つこととなるので、セブン1図柄に対する意識をさらに高めることができる。
また、図44において、演出画像d20をリール窓113の下方に表示してもよく、操作ナビを表示する領域に演出画像d20を表示してもよい。後者の場合において、第二の帯表示演出と操作ナビを同時に実行する場合には、押し順ナビの画像d2及び図柄ナビの画像d3を情報d21よりも手前に表示するようにしてもよい。
また、例えば、図45に示すように、演出画像表示装置157の画面左端に上下方向に形成された帯領域に演出画像d10を表示し、演出画像表示装置157の画面右端に上下方向に形成された帯領域に演出画像d20を表示するようにし、第一の帯表示演出と第二の帯表示演出のスクロール方向を同一としてもよい。この場合には、演出画像d10及び演出画像d20は、ともにリール窓113と重複領域はなく、情報d11及び情報d21を画面の下方から上方にスクロールさせる演出である。演出画像d10及び演出画像d20は、ともにリール窓113と重複領域はないので、情報d11及び情報d21のいずれも視認しやすい。なお、第一の帯表示演出又は第二の帯表示演出のいずれか一方だけを実行する場合には、左右両側に演出画像d10又は演出画像d20を表示してもよい。そして、第一の帯表示演出及び第二の帯表示演出の両方を実行する場合には、図45に示すように表示、又は図43若しくは図44に示すように重複領域R2を設けて表示してもよい。
なお、本実施形態においては、青色半透明の帯領域や赤色半透明の帯領域にそれぞれに情報d11及び情報d21を表示する例を示したが、必ずしも青色・赤色半透明の領域が形成される必要はない。すなわち、半透明の領域が形成されずに情報d11や情報d21のみがスクロール表示されるようにしてもよい。この場合も文字列(情報列)によって帯を形成していることから、本件における帯表示演出に該当する。
<AT状態の獲得枚数表示のカウント>
次に、図46を用いて、AT状態の獲得枚数表示に関するカウント方法について説明する。図46(a)は、AT状態のエンディング状態以外の状態(以下、非エンディング状態という)の獲得枚数表示d1のカウント方法を説明する図であり、図46(b)は、AT状態のエンディング状態の獲得枚数表示d1Aのカウント方法を説明する図である。
本実施形態では、非エンディング状態では、純増枚数カウンタを用いてカウントした獲得枚数を表示する一方、エンディング状態では、MYカウンタを用いてカウントした純増枚数を表示するようにしている。したがって、非エンディング状態からエンディング状態に移行した際に、純増枚数カウンタを用いた純増枚数表示からMYカウンタを用いた純増枚数表示に切り替わることとなる。もちろん、参照するカウンタが変わるので獲得枚数表示d1に表示される数値も変わることがある。非エンディング状態とエンディング状態において参照するカウンタが異なるのは、エンディング状態では、有利区間の獲得枚数上限値である2400枚を獲得することができたという達成感を遊技者に与えるためである。仮にエンディング状態において、純増枚数カウンタを用いて獲得枚数を表示した場合、上限値である2400枚よりも少ない獲得枚数を表示した時点でエンディング状態が終了する可能性があり(例えば、同一有利区間内において複数AT状態に移行したような場合など)、この場合には、遊技者に与える印象が悪くなる虞があるので、本実施形態では、このような不具合を解消するために、エンディング状態ではMYカウンタを用いることとした。なお、エンディング状態ではMYカウンタを用いて獲得枚数を表示することとなるが、純増枚数カウンタの更新は内部的に継続している。しかしながら、純増枚数カウンタの更新を内部的に終了するようにしてもよい。
まず、図46(a)を用いて、非エンディング状態における獲得枚数表示d1のカウント方法について説明する。非エンディング状態における獲得枚数表示d1は、CZ状態が開始されたときから始動する純増枚数カウンタのカウントに基づく。
スロットマシン100は、N遊技目において、小役6(ベル)に入賞したので、メダル8枚を払い出す。この結果、獲得枚数表示d1では、払い出された8枚を加算して、70枚が表示される。
次に、遊技者のベット操作、及び開始操作に基づいて、スロットマシン100は、N+1遊技目のリール110~112を回転開始させる。この結果、獲得枚数表示d1では、投入されたメダル3枚を減算して、67枚が表示される。次に、N+1遊技目の遊技者の停止操作に基づいて小役6(ベル)に入賞したので、スロットマシン100は、メダル8枚を払い出す。この結果、獲得枚数表示d1は、払い出された8枚を加算して、75枚が表示される。
次に、遊技者のベット操作、及び開始操作に基づいて、スロットマシン100は、N+2遊技目のリール110~112を回転開始させる。この結果、獲得枚数表示d1では、投入されたメダル3枚を減算して、72枚が表示される。
このように非エンディング状態では、1ゲームにおいてメダルの増減がある2回の契機に獲得枚数表示d1は更新される。具体的には、獲得枚数表示d1は、メダルが払い出されたタイミング(正確には、第3停止リールが停止し、入賞判定されたタイミング)で加算更新され、メダルがベットされたタイミング(正確には、ベットが確定する開始操作のタイミング)で減算更新される。なお、メダルの払い出しがされなかった場合、獲得枚数表示d1は更新されることはない。
次に、図46(b)を用いて、エンディング状態における獲得枚数表示d1のカウント方法について説明する。エンディング状態における獲得枚数表示d1Aは、有利区間が開始されたときから始動するMYカウンタのカウントに基づく。なお、非エンディング状態からエンディング状態に移行した際に、純増枚数カウンタを用いた純増枚数表示からMYカウンタを用いた純増枚数表示に切り替わる。
スロットマシン100は、M遊技目において、小役6(ベル)に入賞したので、メダル8枚を払い出す。しかしながら、エンディング状態の獲得枚数表示d1Aは、2100枚に5枚を加算した2105枚を表示している(理由は後述する)。
次に、遊技者のベット操作、及び開始操作に基づいて、スロットマシン100は、M+1遊技目のリール110~112を回転開始させる。M+1遊技目では、ベット操作及び開始操作に基づいて獲得枚数表示d1Aは更新されず、獲得枚数表示d1Aは、2105枚のままである。
次に、M+1遊技目の遊技者の停止操作に基づいて小役6(ベル)に入賞した場合には、スロットマシン100は、メダル8枚を払い出す。この結果、獲得枚数表示d1Aでは、M+1遊技目に投入されたメダル3枚を減算するとともに払い出されたメダル8枚を加算、つまり合計5枚を加算して、2110枚が表示される(上記M遊技目も同様)。続いて、遊技者のベット操作、及び開始操作に基づいて、スロットマシン100は、M+2遊技目のリール110~112を回転開始させる。M+2遊技目では、ベット操作及び開始操作に基づいて獲得枚数表示d1Aは更新されず、獲得枚数表示d1Aは、2110枚のままである。
これに対して、M+1遊技目の遊技者の停止操作に基づいてハズレであった場合には、スロットマシン100は、メダルの払出しを行わない。この結果、獲得枚数表示d1Aでは、M+2遊技目に投入されたメダル3枚を減算して、2102枚が表示される。
このようにエンディング状態では、1ゲームにおいて1回、獲得枚数表示d1は更新される。具体的には、獲得枚数表示d1Aは、メダルが払い出されたタイミング(正確には、第3停止リールが停止し、入賞判定されたタイミング)において、当該ゲームにおいて投入されたメダル枚数と当該ゲームにおいて払い出されたメダル枚数と、を勘案して加算及び減算が行われて更新される。エンディング状態は、AT状態の終了が近づいている状態なので、減算更新が確実に行われるメダル投入時の更新は行わないようにし、エンディング状態においてメダルが減少しているという印象を極力与えないようにしている。
また、非エンディング状態では一のAT状態における遊技価値の増加量を表示する一方で、エンディング状態では一の有利区間における遊技価値の増加量を表示するので、有利区間の獲得枚数上限値まで獲得することができたという達成感を遊技者に与えることができる。なお、本実施形態のエンディング状態と非エンディング状態では、このような表示方法としたが、これに限らず、遊技者に遊技価値の減少を感じさせたくない状態においても、このように、当該ゲームにおいて投入されたメダル枚数と当該ゲームにおいて払い出されたメダル枚数とを勘案して1ゲームにおいて1回のタイミングで獲得枚数表示を更新する表示方法を採用してもよい。例えば、ボーナス中(擬似ボーナス中)、特化ゾーン中、エンディング状態に移行することが確定している状態などにおいて採用することができる。
<操作促進演出及び操作応答演出>
次に、図47を用いて、本実施形態の操作促進演出及び操作応答演出について説明する。図47は、本実施形態の操作促進演出及び操作応答演出を実行する場合の演出画像表示装置157の演出態様の推移を示す図である。
操作促進演出(図中の操作要求とも言う)は、PUSHボタン192の操作を促す演出である。詳しくは、操作促進演出は、第3停止操作後にPUSHボタン192の操作を促す演出画像d31を演出画像表示装置157に表示するとともにPUSHボタン192及びベットボタン132を点灯させる演出である。PUSHボタン192の点灯は、PUSHボタン192に対する操作が受付可能であることを示しており、ベットボタン132の点灯は、ベットボタン132に対する操作が受付可能であることを示している。
操作応答演出は、操作促進演出の実行に対して、PUSHボタン192又はベットボタン132に対する操作が行われた場合に、当該操作に応答して実行される演出である。すなわち、操作応答演出は、操作促進演出により操作を促された、演出実行に関するPUSHボタン192に対する操作だけでなく、遊技進行に関するベットボタン132に対する操作が行われても実行される演出である。
操作応答演出は、詳しくは、1回目のPUSHボタン192に対する操作に基づいて実行される第一の操作応答演出と、2回目のPUSHボタン192、又はベットボタン132に対する操作に基づいて実行される第二の操作応答演出と、を備えている。このように本実施形態では、PUSHボタン192に対する操作は2回可能となっており、操作促進演出は、1回目のPUSHボタン192に対する操作を促す第一の操作促進演出と、2回目のPUSHボタン192に対する操作を促す第二の操作促進演出と、が存在する。
ここで、第一の操作応答演出は、特典付与の当選又は非当選を示す演出画像d32を演出画像表示装置157に表示する演出であり、第二の操作応答演出は、付与される特典の種別(特典の内容)を示す演出画像d33を演出画像表示装置157に表示する演出である。特典とは、例えば、AT状態の場合、ATストック付与、擬似BB状態への移行、特化状態への移行のうちのいずれかを意味する。なお、特典の種別(特典の内容)は、これらの特典が付与される数(ストック数)を報知してもよい。
図47は、2人のキャラクタ(殿、侍)が対決する演出内において操作促進演出及び操作応答演出を実行する場合を示している(図47(a)~(e))。スロットマシン100は、所定の遊技(操作促進演出の実行条件が成立した遊技)の第3停止操作後、第一の操作促進演出(図中の操作要求1とも言う)を実行し、1回目のPUSHボタン192に対する操作を促す演出画像d31(例えば、PUSHボタン192の画像など)を表示するとともに、PUSHボタン192及びベットボタン132の双方を点灯させる(図47(b))。演出画像d31の表示により、遊技者は、PUSHボタン192が操作可能であることを把握することができる。また、ベットボタン132に対する操作を促す表示はないものの、PUSHボタン192及びベットボタン132が点灯しているので、PUSHボタン192及びベットボタン132の双方が操作可能であることを把握することができる。
第一の操作促進演出に対して、遊技者がPUSHボタン192に対する1回目の操作を行った場合には、スロットマシン100は、第一の操作応答演出を実行し、演出画像d32を表示する(図47(b)、(c))。演出画像d32は、特典付与の当選又は非当選を示す画像であり、具体的には、2人のキャラクタ(殿、侍)の対決の勝敗に関する画像(例えば、勝利又は敗北などの文言の画像)である。勝利は、特典付与の当選、敗北は、特典付与の非当選を意味する。図47は、殿が勝利し、特典付与の当選を示している。なお、第一の操作応答演出において特典付与の当選を報知した場合には、可動役物193が演出画像表示装置157の手前に出現し、所定時間経過後、退避するようになっている(図47(c))。
次いで、第一の操作応答演出を実行したスロットマシン100は、第二の操作促進演出(図中の操作要求2とも言う)を実行し、2回目のPUSHボタン192に対する操作を促す演出画像d31(例えば、PUSHボタン192の画像など)を表示するとともに、PUSHボタン192及びベットボタン132の双方を点灯させる(図47(d))。演出画像d31の表示により、遊技者は、PUSHボタン192が操作可能であることを把握することができる。また、ベットボタン132に対する操作を促す表示はないものの、PUSHボタン192及びベットボタン132が点灯しているので、PUSHボタン192及びベットボタン132の双方が操作可能であることを把握することができる。
第二の操作促進演出に対して、遊技者がPUSHボタン192に対する2回目の操作を行った場合には、スロットマシン100は、第二の操作応答演出を実行し、演出画像d33を表示する(図47(e))。演出画像d33は、付与される特典の種別(特典の内容)を示す画像であり、具体的には、図47(e)に示すように、付与されるAT状態のストック数を示す画像である。図47(e)の演出画像d33は、AT1セットが付与されることを示している。
なお、可動役物193が退避する前に第二の操作応答演出を実行した場合には、可動役物193の存在により、演出画像d33の一部又は全部が視認困難となってしまう場合があるが、上記所定時間の経過により可動役物193は退避するので、その後、演出画像d33は視認可能となる。
一方、第一の操作促進演出に対して、遊技者がベットボタン132に対する操作を行った場合には、スロットマシン100は、第二の操作応答演出を実行し、演出画像d33を表示する(図47(b)、(e))。つまり、操作を促されているPUSHボタン192でなくベットボタン132が操作された場合には、特典付与の当選又は非当選を示す演出画像d32を飛ばして、いきなり、付与される特典種別(特典内容)を示す演出画像d33が表示される。これにより、遊技者はPUSHボタン192に対する操作を行わなくても、付与される特典種別(特典内容)を把握することが可能となっている。
なお、第二の操作促進演出に対して、遊技者がベットボタン132に対する操作を行った場合にも、スロットマシン100は、第二の操作応答演出を実行し、演出画像d33を表示する(図47(d)、(e))。
次に、第二の操作応答演出が実行されて演出画像d33が表示された後、遊技者がスタートレバー135に対する開始操作を行うと、スロットマシン100は、次遊技の演出を実行する(図47(e)、(f))。なお、図47(f)に示す星マークの画像d5は、AT状態のストックを示しており、星マークの数はストック数を示している。また、図47(e)及び(f)は、第二の操作応答演出が実行された後に開始操作が行われた場合を示したが、スタートレバー135に対する開始操作が行われた場合には、実行中の演出はすべてキャンセルされ、次遊技の演出が実行される。
なお、本実施形態では、(1)再遊技役に入賞し、再遊技役に入賞した当該遊技において操作促進演出を実行しない場合、ベットボタン132を点灯させないが、(2)再遊技役に入賞し、再遊技役に入賞した当該遊技において操作促進演出を実行する場合には、操作促進演出を実行している間、ベットボタン132を点灯させるようにしている(PUSHボタン192も点灯させている)。この結果、操作促進演出を実行する場合には再遊技役に入賞した遊技であっても、遊技者は、ベットボタン132の操作が可能であることを把握できるので、遊技者にいきなり開始操作を行わせるのではなく、ベットボタン132の操作を促すことができる。
なお、第一の促進演出の後に電断・復電した場合、第一の促進演出が再度実行されなかったり、第一の操作応答演出や第二の操作応答演出が実行されなかったりする場合がある一方で、第一の促進演出が再度実行されたり、第一の操作応答演出や第二の操作応答演出が実行されたりする場合がある。また、第二の促進演出の後に電断・復電した場合、第二の促進演出が再度実行されなかったり、第二の操作応答演出が実行されなかったりする場合がある一方で、第二の促進演出が再度実行されたり、第二の操作応答演出が実行されたりする場合がある。また、操作手段を操作したときに電断・復電した場合も上記と同様に、演出が実行されない場合がある一方で、演出が実行される場合がある。
図48は、操作促進演出及び操作応答演出の変形例の概要を説明する図である。図48(a)に示す変形例1、及び図48(b)に示す変形例2は、いずれもPUSHボタン192に対する操作を促す操作促進演出(図中の操作要求とも言う)を最大3回実行することが可能である。つまり、変形例1及び2の操作促進演出は、PUSHボタン192に対する1回目の操作を促す第一の操作促進演出(図中の操作要求1とも言う)と、第一の操作応答演出の実行中にPUSHボタン192に対する2回目の操作を促す第二の操作促進演出(図中の操作要求2とも言う)と、第二の操作応答演出の実行中にPUSHボタン192に対する3回目の操作を促す第三の操作促進演出(図中の操作要求3とも言う)と、を備えている。ここで、第一の操作応答演出は、第一の操作促進演出に応答した演出であり、遊技者がPUSHボタン192を操作した場合に実行される演出、第二の操作応答演出は、第二の操作促進演出に応答した演出であり、遊技者がPUSHボタン192を操作した場合に実行される演出、第三の操作応答演出は、第三の操作促進演出に応答した演出であり、遊技者がPUSHボタン192を操作した場合に実行される演出である。また、変形例1及び2では、第一の操作促進演出、第二の操作促進演出、又は第三の操作促進演出の実行中に、ベットボタン132に対する操作が行われた場合には、第三の操作応答演出が実行されるようになっている。
なお、変形例1及び2において、操作促進演出(第一の操作促進演出、第二の操作促進演出、第三の操作促進演出)のPUSHボタン192に対する操作を促す演出画像をd31、第一の操作応答演出の演出画像をd32、第二の操作応答演出の演出画像をd33、第三の操作応答演出の演出画像をd34と表記する。演出画像d34は、操作応答演出の最終的な応答を示す画像である。
例えば、変形例1の場合、操作応答演出の画像はアイコンの画像となっており、図48(a1)に示すように、演出画像d32はアイコン1つの画像、演出画像d33はアイコン2つの画像、演出画像d34はアイコン3つの画像である。つまり、操作促進演出に対して毎回PUSHボタン192を操作した場合には、アイコンが一つずつ増えていき、最終的には、アイコン3つの演出画像d34が表示されることとなる。一方、図48(a2)に示すように、2回目の操作促進演出に対してベットボタン132に対する操作が行われた場合には、アイコン3つの演出画像d34が表示される。このようにベットボタン132に対する操作が行われた場合には、いきなり最終的な応答を示す演出画像d34が表示されるようにしてもよい。
また、例えば、変形例2の場合には、操作応答演出の画像は上乗せゲーム数を示す画像となっており、図48(b1)に示すように、演出画像d32は+10Gを示す画像、演出画像d33は+20Gを示す画像、演出画像d34は、合計+30Gを示す画像である。つまり、操作促進演出に対して毎回PUSHボタン192を操作した場合には、1回目の操作及び2回目の操作に対しては、各操作に対して付与された上乗せゲーム数が表示され、3回目の操作に対しては、1回目と2回目の操作に対して付与された上乗せゲーム数の合計が表示されるようになっている。一方、図48(b2)に示すように、2回目の操作促進演出に対してベットボタン132に対する操作が行われた場合には、演出画像d34、つまり合計の上乗せゲーム数がいきなり表示される。このようにベットボタン132に対する操作が行われた場合には、合計値を示す演出画像d34の内容がいきなり表示されるようにしてもよい。
<その他遊技台>
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
<実施形態の総括>
(1)遊技台においては、リプレイタイム中やAT中などの有利な遊技状態において、獲得できたメダルの純増枚数を表示するものがある(例えば、特開2008-6223号公報)。また、ATを有する遊技機においては、AT期間の上乗せやストックができるものがあり、上乗せが決定された場合には上乗せ数やストック数を報知するものもある。
しかしながら、獲得できた枚数や上乗せ数が少なく、遊技者が納得できる数でない場合には、その少ない純増枚数や上乗せ数が表示されると遊技者への印象が悪くなってしまい、これを改善することが求められていた。
本実施形態はこのような事情を鑑みてなされたものであり、有利な遊技状態において所定事象に関する表示を行う場合に遊技者の印象を悪くさせない遊技台を提供する。
本実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
所定事象(例えば、純増枚数など)に関する更新処理を実行する更新手段(例えば、純増枚数カウンタ、主制御部300)と、
前記所定事象に関する表示を行う表示手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技状態には、特定遊技状態(例えば、CZ状態、AT状態)が含まれ、
前記AT遊技状態には、第一の特定遊技状態(例えば、CZ状態)と、第二の特定遊技状態(例えば、AT状態)と、が含まれ、
前記表示手段は、前記第一の特定遊技状態において前記所定事象に関する表示を行わない一方、前記第二の特定遊技状態において前記所定事象に関する表示を行う手段であり(例えば、図38)、
前記更新手段は、前記第一の特定遊技状態及び前記第二の特定遊技状態のいずれにおいても前記更新処理を実行する手段である、
ことを第1の基本的構成とする。
第1の基本的構成によれば、第一の特定遊技状態では所定事象に関する表示を行わないので、遊技者の興味を所定事象ではなく第一の特定遊技状態の遊技に集中させることができる。また、所定事象に関する更新処理は、第一の特定遊技状態及び第二の特定遊技状態の双方で行われるため、第一の特定遊技状態の所定事象に関して、遊技者に損失感を与えることがない。
第1の基本的構成において、
前記表示手段は、前記第二の特定遊技状態において前記所定事象に関する表示を行う場合、前記第一の特定遊技状態の前記更新処理が反映された表示を行う手段である、
ことを好適な構成A1とする。
好適な構成A1によれば、第二の特定遊技状態において、第一の特定遊技状態の更新処理が反映された、所定事象に関する表示が行われるため、遊技者に意外性を与えることができる。
第1の基本的構成、又は好適な構成A1において、
前記第二の特定遊技状態は、前記第一の特定遊技状態よりも有利な遊技状態である、
ことを好適な構成A1αとする。
第1の基本的構成、好適な構成A1、又は好適な構成A1αにおいて、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の特定遊技状態において特定事象が成立した場合(例えば、AT抽選に当選した場合)に前記第一の特定遊技状態から前記第二の特定遊技状態に移行させ、前記第一の特定遊技状態において前記特定事象が成立しなかった場合(例えば、AT抽選に当選しなかった場合)には、前記第一の特定遊技状態から前記第二の特定遊技状態態に移行させない手段である、
ことを好適な構成A2とする。
好適な構成A2によれば、第一の特定遊技状態における遊技興趣を向上させることができる。
好適な構成A2において、
前記第一の特定遊技状態は、前記第二の特定遊技状態への移行権利を獲得可能なチャンスゾーン(例えば、CZ状態)である、
ことを好適な構成A3とする。
好適な構成A3によれば、第一の特定遊技状態における遊技興趣を向上させることができる。また、第一の特定遊技状態では所定事象に関する表示を行わないことにより、第二の特定遊技状態に移行しなかった場合でも遊技者にマイナスの印象を与えることなく、遊技者が不満を抱くことを未然に防ぐことができる。
第1の基本的構成、好適な構成A1、好適な構成A1α、好適な構成A2、又は好適な構成A3において、
前記第一の特定遊技状態は、所定期間継続する遊技状態である、
ことを好適な構成A4とする。
好適な構成A4によれば、第一の特定遊技状態は所定期間継続する状態であるので、ある程度の利益を遊技者に付与することができる。
(2)遊技台においては、目押しを要求するナビと目押しを要求しないナビが混在する遊技機が知られている(例えば、特開2020-89468号公報)。
しかしながら、上記文献に示すように、目押しを要求するナビと目押しを要求しないナビが混在する遊技機では、スタートレバー操作時に目押しを要求しないナビが発生した場合、目押しをする楽しみや期待感がなくなってしまい、興趣を減退させるという問題がある。
本実施形態はこのような事情を鑑みてなされたものであり、目押しナビに対する期待感を創出することができる遊技台を提供する。
本実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技が可能な遊技台であって、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールそれぞれに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させる複数のストップボタン(例えば、ストップボタン137~139)を備え、
前記ストップボタンの操作条件を示す所定演出を実行している場合に、操作条件を増やす特定演出を実行可能である、
ことを第2の基本的構成とする。
第2の基本的構成によれば、ストップボタンの操作条件を示す所定演出を実行している場合に、操作条件を増やす特定演出を実行するので、遊技者に意外性を与えることができる。
第2の基本的構成において、
当選役に応じた操作態様を示す操作態様報知(例えば、操作ナビ)を実行可能な報知手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)を備え、
前記所定演出は、前記操作態様報知であり、
前記操作態様報知には、目押しタイミングを含まない第一の操作態様(例えば、停止操作の順序)を報知する第一の操作態様報知(例えば、押し順ナビ)と、目押しタイミングを含む第二の操作態様(例えば、停止目標とする図柄)を報知する第二の操作態様報知(例えば、図柄ナビ)と、が含まれ、
前記報知手段は、前記第一の操作態様報知を実行している場合、前記第一の操作態様を前記第二の操作態様に変化させて前記第二の操作態様報知を実行可能な手段であり(例えば、図39~図42)、
前記特定演出は、前記第一の操作態様報知を実行している場合、前記第一の操作態様を前記第二の操作態様に変化させる演出である、
ことを好適な構成B0とする。
好適な構成B0によれば、目押しを伴わないナビから目押しを伴うナビに変化させることにより、遊技者に意外性を与えることができる。
好適な構成B0において、
前記報知手段は、前記複数のリールのうちの所定のリール(例えば、第1停止リール、第2停止リール、第3停止リール)に対して前記第一の操作態様報知を実行し、所定契機(例えば、スタートレバー操作、第1停止操作、第2停止操作)に基づいて発生したフリーズに伴って該所定のリールに対する前記第一の操作態様報知を前記第二の操作態様報知に変化させる手段である、
ことを好適な構成B1とする。
好適な構成B1によれば、停止操作までの間隔が短いときは目押しをする時間的余裕を与えることができ、ナビの態様を変化させることで誤操作を防ぐことができる。
好適な構成B0、又は好適な構成B1において、
特定の図柄(例えば、セブン1図柄)が停止表示された場合は、前記特定の図柄が停止表示されなかった場合よりも遊技者に有利(例えば、ATのストック数、擬似BBへの移行、特化状態への移行など)となる割合が高く、
前記第二の操作態様報知は、前記特定の図柄を示す報知である、
ことを好適な構成B2とする。
なお、「特定の図柄」とは、1の図柄又は複数の図柄を含む意であり、「特定の図柄が停止表示された」とは、特定の図柄組合せを含むものである。
好適な構成B2によれば、特定の図柄が停止した場合には、遊技者に有利となる可能性が高いので、第二の操作態様報知が行われることに対して興趣を向上させることができる。
好適な構成B2において、
前記第二の操作態様報知は、第二の操作態様報知A(例えば、青7図柄ナビ)と、第二の操作態様報知B(例えば、フェイクナビ)と、を含み、
前記第二の操作態様報知Aは、前記特定の図柄を停止可能なタイミングで停止操作が行われた場合に、前記特定の図柄が停止表示されない割合よりも前記特定の図柄が停止表示される割合の方が高い操作態様報知であり、
前記第二の操作態様報知Bは、前記特定の図柄を停止可能なタイミングで停止操作が行われた場合に、前記第二の操作態様報知Aよりも前記特定の図柄が停止表示される割合が低い操作態様報知である、
ことを好適な構成B3とする。
好適な構成B3によれば、第二の操作態様報知が行われた場合には、遊技者に対して期待感を与えることができる。
好適な構成B0、好適な構成B1、好適な構成B2、又は好適な構成B3において、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定する内部当選決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)を備え、
前記報知手段が前記第二の操作態様報知を実行する状態には、
内部当選役として特定役が決定された場合に前記第二の操作態様報知を実行する割合が第一の割合である低確率状態(例えば、青7図柄ナビ低確率状態)と、
内部当選役として前記特定役が決定された場合に前記第二の操作態様報知を実行する割合が前記第一の割合よりも高い第二の割合である高確率状態(例えば、青7図柄ナビ高確率状態)と、
を備える、
ことを好適な構成B4とする。
好適な構成B4によれば、高確率状態に制御されることに対する期待感を遊技者に与えることができる。
好適な構成B4において、
前記報知手段は、前記高確率状態であることを示す高確率状態演出(例えば、第一の帯表示演出)を実行可能な手段である、
ことを好適な構成B5とする。
好適な構成B5によれば、高確率状態演出を実行することにより、高確率状態であることを容易に把握することができる。
好適な構成B4、又は好適な構成B5において、
前記報知手段は、前記高確率状態に移行されることを示唆する示唆演出(例えば、煽り演出)を実行可能な手段である、
ことを好適な構成B6とする。
好適な構成B6によれば、示唆演出を実行することにより、高確率状態に制御されることに対する期待感を遊技者に与えることができる。
(3)遊技台においては、所定の状態を示すスクロール表示を行う遊技機がある(例えば、特開2016-135165号公報)。
しかしながら、スクロール表示を行う遊技機において、複数の情報をスクロールさせる場合には各情報の表示に十分な配慮が行われていないという問題がある。
本実施形態はこのような事情を鑑みてなされたものであり、複数の情報をスクロールさせる場合に各情報の表示に配慮が行われた遊技台を提供する。
本実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
演出手段(例えば、演出画像表示装置157、第1制御部400、第2制御部500など)を備えた遊技台であって、
前記演出手段は、所定の表示領域(以下、演出表示領域という)に表示された帯状の表示をスクロールさせる帯表示演出(例えば、帯表示演出)を実行可能な手段であり、
前記帯表示演出には、第一の帯表示演出(例えば、第一の帯表示演出)と、第二の帯表示演出(例えば、第二の帯表示演出)と、が含まれ、
前記第一の帯表示演出は、第一の情報(例えば、セブン1図柄、青7図柄ナビ高確率状態であることを示す情報)が表示される演出であり、
前記第二の帯表示演出は、前記第一の情報とは異なる第二の情報(例えば、擬似ボーナス図柄ナビ高確率状態であることを示す情報)が表示される演出であり、
前記演出手段は、前記第一の帯表示演出を第一の方向(例えば、上方向)にスクロールさせ、前記第二の帯表示演出を前記第一の方向とは異なる第二の方向(例えば、左斜め下方向)にスクロールさせる手段である、
ことを第3の基本的構成とする。
第3の基本的構成によれば、表示内容が異なる二つの帯表示演出のスクロール方向を互いに異ならせることで情報を分かりやすく報知することができる。
第3の基本的構成において、
前記第一の帯表示演出の表示色は、前記第二の帯表示演出の表示色と異なる色である、
ことを好適な構成C1とする。
好適な構成C1によれば、表示内容が異なる二つの帯表示演出の色を互いに異ならせることでさらに情報を分かりやすく報知することができる
第3の基本的構成、又は好適な構成C1において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールの停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300、リール停止制御処理)と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理)と、
を備え、
特定の図柄(例えば、セブン1図柄)が停止表示された場合は、前記特定の図柄が停止表示されなかった場合よりも遊技者に有利(例えば、ATのストック数、擬似BBへの移行、特化状態への移行など)となる割合が高く、
前記遊技状態には、遊技者に有利な特別状態(例えば、擬似BB状態)が含まれ、
前記第一の情報は、前記特定の図柄に関する情報であり、
前記第二の情報は、前記特別状態に関する情報である、
ことを好適な構成C2とする。
なお、「特定の図柄」とは、1の図柄又は複数の図柄を含む意であり、「特定の図柄が停止表示された」とは、特定の図柄組合せを含むものである。
好適な構成C2によれば、特定の図柄に関する情報と特別遊技状態に関する情報を分かりやすく表示することができる。
好適な構成C2において、
前記演出表示領域は、前記複数のリールが表示される領域(以下、リール表示領域という)と重複する領域を有しており、
前記演出手段は、前記第一の帯表示演出を、前記演出表示領域と前記リール表示領域が重複しない領域に表示する手段である(例えば、図43~図45)、
ことを好適な構成C3とする。
好適な構成C3によれば、特定の図柄に関する情報を表示する第一の帯表示演出を、リール表示領域とは重複しない領域でスクロール表示するので、第一の帯表示演出を見ながら特定の図柄に対する目押しを行うことができる。
好適な構成C3において、
前記第二の帯表示演出は、前記第二の情報を示す文字列(例えば、ボーナス高確率中)を所定間隔(例えば、間隔S2)ごとに複数配置した演出であり、
前記演出手段は、前記第二の帯表示演出を、前記リール表示領域と重複しない第一の領域と、前記リール表示領域と重複する第二の領域(例えば、領域R1)と、の双方に亘ってスクロールさせる手段であり、
前記演出手段は、所定のタイミング(例えば、第二の帯表示演出の実行開始時)において、一の前記文字列のすべてを前記第一の領域に表示する手段である(例えば、図43~図45)、
ことを好適な構成C4とする。
好適な構成C4によれば、第二の帯表示演出がリール表示領域と重複していても、1フレーズ分の文字情報を完全に視認させるタイミングを備えているので、第二帯表示演出の情報を明確に見せることができる。
第3の基本的構成、好適な構成C1、好適な構成C2、好適な構成C3、又は好適な構成C4において、
前記演出手段は、前記帯表示演出が行われることを示唆する示唆演出(例えば、煽り演出)を実行可能な手段である、
ことを好適な構成C5とする。
好適な構成C5によれば、帯表示演出が実行されることに対する期待感を遊技者に与えることができる。
第3の基本的構成、好適な構成C1、好適な構成C2、好適な構成C3、好適な構成C4、又は好適な構成C5において、
前記演出手段は、前記第一の帯表示演出と前記第二の帯表示演出を同時に実行することが可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の帯表示演出と前記第二の帯表示演出を同時に実行する場合、前記第一の帯表示演出の表示領域を、前記第二の帯表示演出の表示領域の少なくとも一部と重複させて表示するとともに、該重複した領域では前記第二の帯表示演出を前記第一の帯表示演出よりも手前に表示させる手段である(例えば、図43)、
ことを好適な構成C6とする。
好適な構成C6によれば、リール表示領域と重複している第二の帯表示演出は、第一の帯表示領域よりも視認性が乏しいため、第一の帯表示領域よりも手前に表示することによって少しでも見やすくすることができる。
(4)遊技台においては、AT中やボーナス中など遊技者にとって有利な遊技状態において純増枚数を表示する遊技機が存在する(例えば、特開2015-208626号公報)。
しかしながら、上述の純増枚数を表示する遊技機において、賭数が設定される度に純増枚数を減算して表示する構成を採用する場合、メダルが減っているという印象を遊技者に与えてしまうおそれがある。
本実施形態はこのような事情を鑑みてなされたものであり、メダルが減っているという印象を極力与えない遊技台を提供する。
本実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、AT状態)において、付与された遊技価値(例えば、メダル)の累積した獲得数を表示する獲得数表示手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、メダル投入・スタート操作受付処理、メダル払出処理)、を備えた遊技台であって、
前記有利遊技状態には、第一の有利遊技状態(例えば、非エンディング状態)と、第二の有利遊技状態(例えば、エンディング状態)と、が含まれ、
前記獲得数表示手段は、
前記第一の有利遊技状態では、賭数が設定されたタイミングで該賭数に応じて算出される獲得数表示を更新し、遊技価値が付与されたタイミングで該付与された遊技価値に応じて算出される獲得数表示を更新し(例えば、図46(a))、
前記第二の有利遊技状態では、賭数が設定されたタイミングで該賭数に応じて算出される獲得数表示を更新せず、遊技価値が付与されたタイミングで該付与された遊技価値と当該遊技において設定された賭数とに応じて算出される獲得数表示を更新する手段である(例えば、図46(b))、
ことを第4の基本的構成とする。
第4の基本的構成によれば、第一の有利遊技状態では増減契機に合わせて獲得数表示を行う一方、第二の有利遊技状態では遊技価値の増加契機において獲得数表示が更新されるので、遊技価値が減ってしまう感覚を遊技者に与えることを防ぐことができる。
第4の基本的構成において、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理)と、
を備え、
前記有利遊技状態は、前記内部当選役に対応する操作態様(例えば、操作ナビ)を報知する遊技状態であり、
前記遊技状態制御手段は、遊技進行によって更新される更新値(例えば、メダル獲得枚数)が所定の上限値(例えば、2400枚)に到達した場合、前記有利遊技状態を終了する手段であり、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態において所定条件が成立した場合(例えば、獲得枚数が2000枚に到達)には、前記第二の遊技状態に移行する手段であり、
前記第二の遊技状態は、前記更新値が前記所定の上限値に到達することが特定可能な状態である、
ことを好適な構成D1とする。
好適な構成D1によれば、有利遊技状態が終了してしまうことを特定可能な状況である第二の有利遊技状態では、賭数が設定されるときには獲得数表示の更新をせず、遊技価値の増加契機において獲得数表示が更新されるので、遊技価値が減ってしまう感覚を遊技者に与えることを防ぐことができる。
好適な構成D1において、
前記有利遊技状態を包含する有利区間(例えば、有利区間)を備え、
前記獲得数表示手段は、
前記第一の有利遊技状態では、前記有利遊技状態における遊技価値の計数を行う第一のカウンタ(例えば、純増枚数カウンタ)に基づいて獲得数を更新し、
前記第二の有利遊技状態では、前記有利区間における遊技価値の計数を行う第二のカウンタ(例えば、MYカウンタ)に基づいて獲得数を更新する手段であり、
前記更新値は、前記第二のカウンタの値である、
ことを好適な構成D2とする。
好適な構成D2によれば、第二の有利遊技状態では有利区間が開始されてから計数されるカウンタを参照して獲得数が表示されるので、有利区間の上限まで遊技価値を獲得できた感覚を遊技者に与えることができる。
好適な構成D2において、
前記遊技状態制御手段は、前記更新値が前記所定の上限値に到達する前に特定条件が成立する場合(例えば、AT状態のストック数0)には、前記有利遊技状態を終了させる手段であり、
前記第一の遊技状態において前記特定条件が成立し、前記第一の遊技状態とともに前記有利区間が終了する場合には、前記第一のカウンタ及び前記第二のカウンタの双方が初期化され、
前記第一の遊技状態において前記特定条件が成立し、前記第一の遊技状態が終了する一方、前記有利区間を継続する場合には、前記第一のカウンタが初期化される一方、前記第二のカウンタは初期化されない、
ことを好適な構成D3とする。
好適な構成D3によれば、第一の有利遊技状態が終了しても第二のカウンタは初期化しないので、遊技者は有利区間における獲得数を把握することができる。
(5)遊技台においては、演出ボタンに対する操作を要求する操作要求演出を実行し、該演出ボタンに対する操作が行われた場合には、演出ボタンの操作に応答した応答演出を実行する遊技機が存在する。また、操作要求演出を実行中に演出ボタンに対する操作でなくベット操作やメダル投入操作が行われた(以下、メダル設定行為という)場合に、応答演出の実行がキャンセルされ、次遊技の演出が実行される場合も存在する。この点、特開2016-158941号公報には、操作要求演出を実行中にメダル設定行為が行われた場合であっても、操作要求演出を継続させ、応答演出を導出できる遊技機が開示されている。
しかしながら、上記文献に示す遊技機のように、メダル設定行為をしても操作要求演出が継続された場合、スムーズな遊技進行を阻害する虞がある。また、メダル設定行為をしたにも関わらず操作要求演出が継続されているので、該メダル設定行為が有効ではなかったのではないかという疑念を抱かれる虞もある。
本実施形態はこのような事情を鑑みてなされたものであり、操作要求演出を実行する場合にメダル設定行為を行っても円滑な遊技進行と演出進行を両立させることができる遊技台を提供する。
本実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な第一の操作手段(例えば、PUSHボタン192)と、
遊技者が操作可能な第二の操作手段(例えば、ベットボタン132)と、
演出を実行する演出手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、
を備えた遊技台であって、
前記演出手段は、第一のタイミング(例えば、第3停止操作後)で前記第一の操作手段の操作を促す第一の操作促進演出(例えば、演出画像d31を表示する第一の操作促進演出)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第一の応答演出(例えば、演出画像d32を表示する第一の操作応答演出)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一のタイミングより後の第二のタイミング(例えば、演出画像d32を表示後)で前記第一の操作手段の操作を促す第二の操作促進演出(例えば、演出画像d31を表示する第二の操作促進演出)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第二の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第二の応答演出(例えば、演出画像d33を表示する第二の操作応答演出)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段である(例えば、図47)、
ことを第5の基本的構成とする。
第5の基本的構成によれば、第一のタイミングと第二のタイミングで第一の操作手段の操作を促す操作促進演出を実行する場合、操作を促されていない第二の操作手段を操作した場合であっても第二の応答演出を実行するので、スムーズな遊技進行と演出進行を両立させることがでできる。
第5の基本的構成において、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第一の応答演出を実行しない手段である、
ことを好適な構成E1とする。
好適な構成E1によれば、第一の応答演出は、第一の操作促進演出が実行され、第一の操作手段が操作された場合の専用の演出とすることができる。
第5の基本的構成、又は好適な構成E1において、
前記演出手段は、前記第二の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段である、
ことを好適な構成E2とする。
好適な構成E2によれば、第二の応答演出は、第二の操作促進演出が実行されて第一の操作手段が操作された場合でも、第二の操作手段が操作された場合でも実行される共通の演出とすることができる。
第5の基本的構成、好適な構成E1、又は好適な構成E2において、
遊技者に有利な特典の付与(例えば、ATのストック数の付与、擬似ボーナス付与、特化状態への移行など)を決定する付与決定手段(例えば、主制御部300など)を備え、
前記第一の応答演出は、有利な特典が付与されるか否かを特定可能な演出(例えば、図47)であり、
前記第二の応答演出は、付与される特典の内容を特定可能な演出である(例えば、図47)、
ことを好適な構成E3とする。
好適な構成E3によれば、第一の応答演出が実行されなくても、第二の応答演出は実行可能であり、付与される特典の内容を把握することができ、操作促進演出の興趣が削がれることを防止することができる。
第5の基本的構成、好適な構成E1、好適な構成E2、又は好適な構成E3において、
前記第一の操作手段は、演出の実行に関する操作手段であり、
前記第二の操作手段は、遊技の進行に関する操作手段である、
ことを好適な構成E4とする。
好適な構成E4によれば、演出の実行に関する操作手段の操作促進演出が行われているときに、遊技の進行に関する操作手段が操作されても応答演出が実行されるため、スムーズな流れで遊技進行に関する操作を行うことができ、かつ応答演出は完全にはキャンセルされないので応答演出の内容も把握することができる。
第5の基本的構成、好適な構成E1、好適な構成E2、好適な構成E3、又は好適な構成E4において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールの回転開始を指示する開始操作手段(例えば、スタートレバー135)と、
を備え、
前記第一のタイミング及び前記第二のタイミングのそれぞれは、或る遊技の前記回転開始の指示から該或る遊技の次の遊技の前記回転開始の指示までの期間に含まれ、
前記第二のタイミングは、前記演出手段が前記第一の応答演出を実行した後のタイミングである(例えば、図47)、
ことを好適な構成E5とする。
好適な構成E5によれば、1遊技において操作促進演出を2回実行することができ、1回目の操作と2回目の操作で段階的な報知を行うことができる。
好適な構成E5において、
前記演出手段は、前記第一の応答演出を実行する前に前記回転開始の指示を受けた場合には、前記第一の応答演出及び前記第二の応答演出のいずれも実行しない手段であり、
前記演出手段は、前記第一の応答演出を実行し、かつ前記第二の応答演出を実行する前に前記回転開始の指示を受けた場合には、前記第二の応答演出を実行しない手段である、
ことを好適な構成E6とする。
好適な構成E6によれば、開始操作が検出されても応答演出が実行された場合は、何の報知を行っているか分かり難くなり、遊技者が混乱する虞があるため、このような遊技者の混乱を防止することができる。
第5の基本的構成、好適な構成E1、好適な構成E2、好適な構成E3、好適な構成E4、好適な構成E5、又は好適な構成E6において、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記内部当選役には、再遊技役(例えば、再遊技役1、2など)が含まれ、
前記第一の操作手段に対する操作の受付が可能なことを報知する第一の発光手段(例えば、PUSHボタン192ランプ)と、
前記第二の操作手段に対する操作の受付が可能なことを報知する第二の発光手段(例えば、ベットボタン132ランプ)と、
を備え、
前記第一の発光手段は、前記演出手段が前記第一の操作促進演出又は前記第二の操作促進演出のいずれかを実行している場合に発光する手段であり、
前記第二の発光手段は、前記内部当選役として前記再遊技役が決定された場合であっても、前記演出手段が前記第一の操作促進演出又は前記第二の操作促進演出のいずれかを実行している場合に発光する手段である、
ことを好適な構成E7とする。
好適な構成E7によれば、開始操作が行われると応答演出はキャンセルされてしまうため、再遊技役当選の場合、第一の操作手段及び第二の操作手段に対する操作受付がいずれも有効であることを示し、いずれの応答演出も実行可能であることを報知することができる。
(6)遊技台においては、演出ボタンに対する操作を要求する操作要求演出を実行し、該演出ボタンに対する操作が行われた場合には、演出ボタンの操作に応答した応答演出を実行する遊技機が存在する。また、操作要求演出を実行中に演出ボタンに対する操作でなくベット操作やメダル投入操作が行われた(以下、メダル設定行為という)場合に、応答演出の実行がキャンセルされ、次遊技の演出が実行される場合も存在する。この点、特開2016-158941号公報には、操作要求演出を実行中にメダル設定行為が行われた場合であっても、操作要求演出を継続させ、応答演出を導出できる遊技機が開示されている。
しかしながら、上記文献に示す遊技機のように、メダル設定行為をしても操作要求演出が継続された場合、スムーズな遊技進行を阻害する虞がある。また、メダル設定行為をしたにも関わらず操作要求演出が継続されているので、該メダル設定行為が有効ではなかったのではないかという疑念を抱かれる虞もある。
本実施形態はこのような事情を鑑みてなされたものであり、操作要求演出を実行する場合にメダル設定行為を行っても円滑な遊技進行と演出進行を両立させることができる遊技台を提供する。
本実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能であり、演出の実行に関する第一の操作手段(例えば、PUSHボタン192)と、
遊技者が操作可能であり、遊技の進行に関する第二の操作手段(例えば、ベットボタン132)と、
前記第一の操作手段に対する操作の受付が可能なことを報知する第一の発光手段(例えば、PUSHボタン192ランプ)と、
前記第二の操作手段に対する操作の受付が可能なことを報知する第二の発光手段(例えば、ベットボタン132ランプ)と、
演出を実行する演出手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、
を備えた遊技台であって、
前記演出手段は、前記第一の操作手段の操作を促す操作促進演出(例えば、演出画像d31を表示する第一の操作促進演出)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、応答演出(例えば、演出画像d32を表示する第一の操作応答演出、演出画像d33を表示する第二の操作応答演出)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記応答演出(例えば、演出画像d33を表示する第二の操作応答演出)を実行可能な手段であり、
前記第一の発光手段は、前記操作促進演出が実行された場合、内部当選役の抽選結果に関わらず、発光する手段であり、
前記第二の発光手段は、前記操作促進演出が実行された場合、内部当選役の抽選結果に関わらず、発光する手段である(例えば、図47)、
ことを第6の基本的構成とする。
第6の基本的構成によれば、第一の操作手段に対する操作促進を無視して第二の操作手段を操作した場合であっても応答演出の内容を把握することができる。操作促進演出が実行された場合、役抽選結果に関わらず第二の発光手段を発光させるので、第二の操作手段に対する操作が有効であることを報知することができる。つまり、スムーズな遊技進行と演出進行を両立させることがでできる。
第6の基本的構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールの回転開始を指示する開始操作手段(例えば、スタートレバー135)と、
を備え、
前記操作促進演出は、第一のタイミング(例えば、第3停止操作後)で実行される第一の操作促進演出(例えば、演出画像d31を表示する第一の操作促進演出)と、前記第一のタイミングより後の第二のタイミング(例えば、演出画像d32を表示後)で実行される第二の操作促進演出(例えば、演出画像d31を表示する第二の操作促進演出)と、を含み、
前記応答演出は、第一の応答演出(例えば、演出画像d32を表示する第一の操作応答演出)と、第二の応答演出(例えば、演出画像d33を表示する第二の操作応答演出)と、を含み、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、前記第一の応答演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第二の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段であり、
前記第一のタイミング及び前記第二のタイミングのそれぞれは、或る遊技の前記回転開始の指示から該或る遊技の次の遊技の前記回転開始の指示までの期間に含まれ、
前記第二のタイミングは、前記演出手段が前記第一の応答演出を実行した後のタイミングである、
ことを好適な構成F1とする。
好適な構成F1によれば、1遊技において操作促進演出を2回実行することができ、1回目の操作と2回目の操作で段階的な報知を行うことができる。
好適な構成F1において、
前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第二の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段である、
ことを好適な構成F2とする。
好適な構成F2によれば、第二の応答演出は、第二の操作促進演出が実行されて第一の操作手段が操作された場合でも、第二の操作手段が操作された場合でも実行される共通の演出とすることができる。
好適な構成F1、又は好適な構成F2において、
前記第二の操作手段は、遊技に供する遊技価値を賭数として設定する操作手段であり、
前記第二の発光手段は、遊技価値を賭数として設定することなく遊技が可能な再遊技が成立した場合であって、かつ前記操作促進演出を実行しない場合には、発光しない手段であり、
前記第二の発光手段は、遊技価値を賭数として設定することなく遊技が可能な再遊技が成立した場合であって、かつ前記操作促進演出を実行する場合には、発光する手段である、
ことを好適な構成F3とする。
好適な構成F3によれば、再遊技役当選の場合、第二の操作手段に対する操作受付が有効であることを示し、応答演出も実行可能であることを報知することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
[第3実施形態]
以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
以下説明する本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図49および図50を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図49は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図50は、入賞ラインの一例を示す図である。
図49に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の前面側に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。この光学式センサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。入賞ラインとは、後述する図53で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1の1ラインのみが設けられている。図50には、この入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。図49に示すスロットマシン100は3枚のメダルが必要となり、メダルの投入枚数が3未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚ベットされたときに、入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1の他に、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、BB1、BB2、RB)に内部当選していること、または、後述するBB1内部当選、BB2内部当選、RB内部当選、あるいはBB1作動、BB2作動、RB作動の各抽選状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。なお、ベットボタン130乃至132は、賭数操作手段の一例に相当する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、BB1作動中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に付与されると表現する場合がある。本実施形態では、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部の下方に設けられているスピーカ277(図3参照)の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には、スロットマシン100内部の上方に設けられているスピーカ272(図51参照)の音を外部に出力するための音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157(液晶表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側、前面側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。なお、この演出画像表示装置157は、表示手段、演出手段の一例に相当する。
<制御部の回路構成>
次に、図51を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。ここで、主制御部300に関しては、データ容量が大きくなるとプログラムの確認作業が困難になり、また不正改造の温床にもなるといったようなセキュリティ低下の問題が生じることから、主制御部300のROM306やRAM308のデータ容量には制限を設けている。なお、主制御部300は、賭数設定手段、停止制御手段、遊技状態設定手段、区間設定手段の一例に相当する。また、第1副制御部400は、演出設定手段の一例に相当する。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列や停止位置等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。なお、RAM308は、クレジットの値が記憶されるものであり、遊技価値記憶手段の一例に相当する。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、右リール112の光学式センサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する(RAM308に記憶されている値をクリアし、同数のメダルを排出)。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、および、右リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技の状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成されている。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277が設けられている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ、ベットボタンランプ、リールバックライト等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図52を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ図柄」、中リール111の番号0のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号3のコマには「BB1図柄」、がそれぞれ配置されている。
本実施形態におけるスロットマシン100は、遊技の興趣を向上させるため、停止操作された位置から最大引込み範囲内(本実施形態では、5コマ未満)で、対応するリール110~112を停止させるように構成されている。
<入賞役の種類>
次に、図53を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。同図は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出(付与数)を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、BB1、BB2、RB、チェリー、スイカ、共通ベル、中段ベル、1枚役A~F、リプレイ(共通リプレイ、昇格リプレイ1~4)がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。なお、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれる。
BB1、BB2、RBは、入賞により遊技者に所定の利益が付与される状態(それぞれ、BB1作動状態、BB2作動状態、RB作動状態)に移行する役(作動役)である。対応する図柄組み合わせは図53に示す通りである。本実施形態では、BB1作動状態では200枚のメダルが付与され、BB2作動状態では200枚のメダルが付与され、RB作動状態では48枚のメダルが付与される。なお、BB1、BB2、RBは、役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。なお、以下の説明において、BB1、BB2、RBをボーナスと総称する場合がある。
BB1、BB2、RBに内部当選すると、この内部当選した役に対応する内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。主制御部300は、BB1に対応するフラグがオンに設定されていると、遊技の状態をBB1内部当選状態に移行させ、BB2に対応するフラグがオンに設定されていると、遊技の状態をBB2内部当選状態に移行させ、RBに対応するフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技の状態をRB内部当選状態に移行させる。これらのフラグは、対応する作動役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもこれらの作動役に入賞しやすい状態となる。すなわち、BB1、BB2、RBに内部当選した遊技においてそれらの役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でもBB1、BB2、RBに内部当選した状態と同様の状態となり、対応する図柄組み合わせが揃って入賞しやすい状態になる。なお、BB1内部当選状態、BB2内部当選状態、RB内部当選状態では、BB1、BB2、RB以外の他の役に内部当選している場合には、この他の役を構成する図柄が優先的に揃うように、リールの停止制御が実行される。
リプレイは、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払い出しは行われない。すなわち、前回投入枚数と同数の賭け数で遊技が再度実行可能になる。対応する図柄組み合わせは図53に示す通りである。なお、昇格リプレイ入賞時には、下段に共通リプレイの図柄組合せが停止する。そして、後述するRT1において昇格リプレイに入賞すると後述するRT2に移行する(図53の備考欄参照)。なお、上記リプレイは、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよく、例えば、リプレイに入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(RAM308に用意されたメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、リプレイに入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
チェリー、スイカ、共通ベル、中段ベル、1枚役A~Fは、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせおよび払出枚数は図53に示す通りである。
<内部当選役の種類>
次に、図54、図55を用いて、スロットマシン100の内部当選役の種類について説明する。図54は、内部当選役と当選確率を示す図である。また図55は、一部の内部当選役の詳細を示す図である。
図54には、図53で説明した役を組み合わせた内部当選役と、そのそれぞれに対する複数種類の当選確率のテーブルが示されている。これらのテーブルは、後述する抽選状態に対応するテーブルであり、RT0、RT1、RT2、BB1内部当選、BB1作動、BB2内部当選、BB2作動、RB内部当選、RB作動、がある。このうち、RT0とRT1は共通の当選確率となっており、図54にはこの当選確率の値が示されている。また同図では、RT0とRT1の当選確率を基準(以下、基準当選確率)とし、RT0とRT1以外のテーブルがこの基準当選確率からの変動の有無によって示されている。例えばRT2、BB1内部当選、BB2内部当選、RB内部当選では、基準当選確率に対し、リプレイ(共通リプレイ、昇格リプレイ)の当選確率が上昇することが示されている。また、例えば、BB1作動、BB2作動、RB作動では、基準当選確率に対し、共通ベルの当選確率が上昇することが示されている。
遊技において入賞する役は図54の内部当選役に対応する役のいずれかである。これらの内部当選役は遊技の開始操作時の抽選によって決定される。この動作について以降の説明では、役に内部当選した、と称する場合がある。
図54のリプレイには、図55におけるNRPとRPGrが含まれる。NRPは共通リプレイに単独で内部当選するものであり、このNRPに内部当選した場合には、ストップボタン137乃至139の押し順に関わらず共通リプレイの図柄組合せが停止する。RPGrは、共通リプレイと昇格リプレイに重複して内部当選するものであり、RPGrに内部当選した場合には、ストップボタン137乃至139の停止操作が正解の操作順序(この例では中右左)であれば昇格リプレイの図柄組合せのいずれかが停止し、正解の操作順序でなければ共通リプレイの図柄組合せが停止する。
BEGr1~6は、中段ベルと1枚役に重複して内部当選するものであり、BEGr1~6に内部当選した場合には、ストップボタン137乃至139の停止操作がそれぞれに対応する正解の操作順序(図55参照)であれば中段ベルの図柄組合せが停止し(8枚の払い出し)、正解の操作順序でなければ1枚役のいずれかあるいはハズレの図柄組合せが停止する(1枚or0枚の払い出し)。
図49に示すスロットマシン100では、遊技者の有利度合いが異なる設定値が設定されている。設定値としては、設定1~設定6が用意されている。設定値が高くなるほど遊技者の有利度が高くなる傾向にある。
また、本実施形態では、BEGr1~6の内部当選役の内部当選確率は均等であるが、この内部当選確率に偏りを設けてもよい。
各内部当選役の役に当選しなかった場合はハズレとなり、基本的に役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」と称する場合がある。また、いずれの内部当選役の役にも当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
<抽選状態の種類>
次に、図49に示すスロットマシン100の抽選状態の種類と、抽選状態の変遷について説明する。図56は、図49に示すスロットマシン100の抽選状態の遷移図である。
図49に示すスロットマシン100では、図54に示すように複数の抽選テーブルを切り替えることで、遊技者の有利度が異なる状態を切り替えられるように構成されている。以下では、この抽選テーブルに対応する状態を抽選状態と称する。この抽選状態には、図56に示すように、RT0、RT1、RT2、BB1内部当選、BB1作動、BB2内部当選、BB2作動、RB内部当選、RB作動、がある。抽選状態は、主制御部300によって制御されている。
RT0は、リプレイの内部当選確率が最も低く、遊技者にとって最も不利な状態である。なお、本実施形態における初期状態でもある。
RT1は、リプレイの内部当選確率が最も低く、遊技者にとって最も不利な状態である。
RT2は、リプレイの内部当選確率がRT0、RT1よりも高くなるため、RT0、RT1よりも遊技者に有利な状態である。
BB1内部当選、BB2内部当選、RB内部当選は、それぞれBB1、BB2、RBに対応する内部当選フラグがオンに設定された状態である。これらの抽選状態では、BB1作動、BB2作動、RB作動、に移行しやすい。ただし、上述のごとく、BB1、BB2、RB以外の他の役に内部当選している場合には、この他の役を構成する図柄が優先的に揃うように、リールの停止制御が実行されるため、BB1作動、BB2作動、RB作動、には移行することができない。
BB1作動、BB2作動、RB作動は、共通ベルの内部当選確率が他の抽選状態よりも高くなるため、メダルの獲得が容易となる有利な状態である。
図56には、上記説明した抽選状態が示されており、矢印に付された符号(A)~(K)が、抽選状態間の移行条件になる。各移行条件が成立すると、矢印方向に向かって抽選状態が遷移する。なお、符号(A)の「中段ベルとりこぼし」とは、BEGr1~6(図54、図55参照)に内部当選した場合に、停止操作が正解の操作順序ではなかったために中段ベルに入賞しなかったことを意味する。
<遊技状態の種類>
次に、図49に示すスロットマシン100の遊技状態の種類と、遊技状態の変遷について説明する。図57は、図49に示すスロットマシン100の遊技状態の遷移図である。
図49に示すスロットマシン100では、図57に示すように、遊技状態として、通常状態A、通常状態B、CZ状態、ボーナス状態A、AT状態(通常AT状態と上位AT状態)、ボーナス状態B(上位AT準備状態A、上位AT準備状態B)、を切り替えられるように構成されている。以下、各遊技状態について説明する。
通常状態Aは、設定変更後、あるいはRAMクリア後の最初の遊技で設定される。この通常状態Aからは、払出役(BB1、BB2、RB、リプレイを除く役)に内部当選し且つ有利区間への移行抽選に当選すると通常状態Bに移行する(図57の移行条件(A))。なお、この有利区間への移行抽選の当選確率は1/1.1であり、すぐに通常状態Bへ移行するように構成されている。また、BB1、BB2、RBに入賞するとボーナス状態Aに移行する(図57の移行条件(G))。
通常状態Bは、主に滞在する遊技状態である。この通常状態Bでは、設定された予定ゲーム数を消化することでCZ状態へ移行する(図57の移行条件(B))。また、AT直撃抽選に当選することで通常AT状態へ移行する(図57の移行条件(D))。また、BB1、BB2、RBに入賞するとボーナス状態Aに移行する(図57の移行条件(G))。
CZ状態では、通常AT状態への移行を期待させる演出が実行される。このCZ状態ではAT抽選に当選した場合は通常AT状態に移行し(図57の移行条件(E))、非当選の場合は通常状態Bに移行する(図57の移行条件(C))。なお、通常AT状態に移行する場合には、AT残ゲーム数が設定される。また、BB1、BB2、RBに入賞するとボーナス状態Aに移行する(図57の移行条件(G))。なお、BB1、BB2、RBに入賞した場合には、AT残ゲーム数が設定される(AT状態移行確定)が、設定されない構成としてもよい。
通常AT状態では、RPGr、BEGr1~6に内部当選した場合に、正解の操作順序が報知される。この報知に従うことで、昇格リプレイに入賞して抽選状態がRT2に移行することになる。RT2ではリプレイの内部当選確率が上昇するため、メダルの減少が抑えられる。また、中段ベルに入賞しやすくなるため、遊技者がより多くの利益を獲得できる状態となる。この通常AT状態は、設定されたAT残ゲーム数が0になることで、通常状態Aに移行する(図57の移行条件(F))。なお、AT残ゲーム数は抽選によって上乗せされる場合がある。また、BB1、BB2、RBに入賞するとボーナス状態Aに移行するが(図57の移行条件(G))、このときAT残ゲーム数を上乗せする構成としてもよい。また、上位AT状態への移行条件が成立(例えば、遊技ごとの抽選、内部当選役に基づく抽選などに当選、特定の役に内部当選)した場合には、上位AT状態に移行する(図57の移行条件(J))。なお、上位AT状態への移行条件については、例えば、AT残ゲーム数などの通常AT状態の継続権利が所定数以上ある場合や、ゲーム数や獲得枚数がリミット値に近い(あるいは確定している)場合に成立する条件であってもよく、任意の条件を適宜採用することができる。
ボーナス状態Aは、抽選状態がBB1作動、BB2作動、RB作動、のいずれかの状態でもあり、これらの状態に対する規定枚数の払出しがされると、通常状態Bか通常AT状態のいずれかに移行する。具体的には、AT残ゲーム数が0であれば(AT権利がなければ)通常状態Bに移行し(図57の移行条件(H))、AT残ゲーム数が0でなければ(AT権利があれば)通常AT状態に移行する(図57の移行条件(I))。なお、ボーナス状態Aの終了後の移行先を通常状態Bではなく、非有利区間のいずれかの状態としてもよく、さらにこの非有利区間から次の有利区間への移行については、このボーナス状態A(あるいは直前の内部当選状態)において何らかの役に内部当選(あるいは入賞)したことに基づいて有利度が高くなるようにしてもよい。
上位AT状態では、通常AT状態と同様に正解の操作順序が報知され、遊技者がより多くの利益を獲得できる状態となる。この上位AT状態への移行にあたっては残セット数が設定される。この残セット数の値は、AT残ゲーム数が0の場合に1減算されてAT残ゲーム数が20加算される(セット数1がAT残ゲーム数20に相当)。すなわち、上位AT状態の継続にあたってはAT残ゲーム数および残セット数が管理されることになる。また上位AT状態では、残セット数が抽選によって上乗せされる場合がある。なお、AT残ゲーム数単位で比較すると、上位AT状態の方が通常AT状態よりもAT残ゲーム数の上乗せ回数が多く(あるいは上乗せが大きく)なっており、通常AT状態よりも有利な状態となっている。この上位AT状態において、BB1、BB2、RBに入賞すると、上位AT準備状態Aに移行する(図57の移行条件(G))。なお、上位AT状態から上位AT準備状態Aへの移行にあたっては、AT残ゲーム数がクリアされる。
上位AT準備状態Aは、抽選状態がBB1作動、BB2作動、RB作動、のいずれかの状態でもある。これらの状態に対する規定枚数の払出しがされると、通常状態Aに移行する(図57の移行条件(K))。また、規定枚数の払出しがされる前に、払出役(BB1、BB2、RB、リプレイを除く役)に内部当選し且つ移行抽選に当選すると上位AT準備状態Bに移行する(図57の移行条件(A))。なお、この移行抽選の当選確率は1/1.1であり、すぐに上位AT準備状態Bへ移行するように構成されている。
上位AT準備状態Bは、上位AT準備状態Aにおける抽選状態(BB1作動、BB2作動、RB作動)が継続した状態である。これらの状態に対する規定枚数の払出しがされると、上位AT状態に移行する(図57の移行条件(K))。なお、上位AT状態への移行にあたっては、AT残ゲーム数が新たに設定される。
上記説明した各遊技状態は、非有利区間に属するもの(通常状態A、上位AT準備状態A)と、有利区間に属するもの(通常状態B、CZ状態、ボーナス状態A、通常AT状態、上位AT状態、上位AT準備状態B)に分けられる。有利区間では、射幸性が高くなりすぎることがないように、滞在ゲーム数と払出枚数のそれぞれに上限値(リミッタ)が設けられており、このリミッタに到達すると非有利区間(通常状態A)に戻るように構成されている(図57の移行条件(L))。
図57には、上記説明した遊技状態が示されており、矢印に付された符号(A)~(L)が、遊技状態間の移行条件になる。各移行条件が成立すると、矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。なお、上記説明した移行条件は一例であって、これらの条件に限らず他の条件を採用してもよい。例えば、AT状態への移行が確定する場合として、BB1、BB2、RBに入賞したときであったり、各ボーナスを消化しているときに当選役に応じた(あるいは当選役に応じない)抽選に当選したときであってもよい。
<処理の概要>
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図58を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図58に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101において主制御部初期設定処理を行う。この主制御部初期設定処理では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103では、遊技開始処理を実行する。この処理では、メダルの投入(手入れ又はベットボタン130~132の操作)の有無をチェックし、メダルが投入された場合にはこれを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技でリプレイに入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、規定数(3枚)のメダルが使用された状態でスタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、投入されたメダル枚数および有効な入賞ラインを確定し、遊技を開始する。
ステップS105では、現在の抽選状態に応じてROM306に格納されている内部当選役の抽選テーブルを読み出し、これと乱数発生回路316から取得した乱数値とを用いて内部抽選(役の抽選)を行い、内部当選役を決定する処理や、AT抽選、AT残ゲーム数の上乗せ等の処理(各種抽選処理)を実行する。
ステップS107では、内部当選役抽選の結果に基づき、第一停止操作に対応するリール停止データが準備される。このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS109では、遊技間隔タイマ(後述するタイマ更新処理で減算)が0であることを条件としてリール110~112の回転を開始させるとともに、遊技間隔タイマに初期値が設定される。また、リール110~112の回転開始時にはリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。その後、リール110~112が所定の回転速度になり、各リールに設けられた光学式センサを検知し、各リールの図柄位置を把握すると、ストップボタン137~139に対する停止操作が有効化される。なお、上記遊技間隔カウンタによって、一遊技に要する最低の時間(本実施形態では、4.1s)を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS111は、リール停止制御処理が実行される。この処理では、停止操作が有効化された後、いずれかのストップボタン137~139が押されると、押されたストップボタン137~139に対応するリール110~112を停止させる。具体的には、停止操作がされる毎に、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従って停止操作に対応するリール110~112を停止させる。また、第一停止操作については第二停止操作に対応するリール停止データを準備し、第二停止操作については第三停止操作に対応するリール停止データを準備する。なお、停止操作毎に、対応するコマンド(第一~第三押下コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行い、リール110~112が停止する毎に、対応するコマンド(第一~第三停止コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行う。全リール110乃至112が停止するとステップS113へ進む。
ステップS113では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。なお、入賞役の判定を行った後に、入賞コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS115では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを付与(払出し)し、その付与数を払出枚数表示器127を用いて表示する。
ステップS117では状態更新処理を実行する。具体的には、抽選状態や遊技状態の移行等の処理が実行される。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に、図59を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。なお、光学式センサの状態はこの処理で確認される。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。例えば、遊技間隔タイマを減算する、というような、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する処理を実行する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、主制御部300のメイン処理やタイマ割込処理等で送信準備されていた各種のコマンドを第1副制御部400に送信する。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は、ストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、コマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、投入コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う第一~第三押下コマンド、リール110乃至112の停止に伴う第一~第三停止コマンド、入賞コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、状態更新コマンド、アイテム追加コマンド、獲得ポイントコマンド、設定変更コマンド、復電コマンド)、コマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部信号設定処理を行う。この外部信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号を受信した場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号を受信していない場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図58に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図60を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図60(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図60(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図60(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、ステップS301では、各種の初期設定を行う。この初期設定は、電源投入が行われると実行される。この処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、演出データを展開し、RAM408内に設けられた演出実行領域にデバイスデータを設定する処理や、RAM408内に設けられた演出予約領域に演出データを設定する処理、さらには、受信したコマンドとそのコマンドに含まれる情報に基づいて、演出データを設定したり、制御処理を実行する処理等を行う。なお、演出予約領域に設定された演出データや演出実行領域に設定されたデバイスデータを、別のデータに更新する(上書きする)場合がある。この場合、上書きされたデータに基づいて演出内容が変更される。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、スピーカ272、277に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータから制御データを取得し、取得した制御データを音源IC418に出力することで、音による演出を実行させる。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、各種ランプ420に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータから制御データを取得し、取得した制御データを駆動回路422に出力することで、ランプによる演出を実行させる。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、シャッタ163に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータから制御データを取得し、取得した制御データを駆動回路424に出力することで、シャッタ163による演出を実行させる。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、演出画像表示装置157に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータがあれば、このデバイスデータを第2副制御部500に送信する準備を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図60(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図60(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図60(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500へのデバイスデータの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
次に、図61を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図61(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図61(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図61(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図61(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図61(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図61(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図61(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図61(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図61(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図61(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS411の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、画像の重ね合わせおよび透過度、など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
≪動作例説明≫
以下、上記説明したスロットマシン100の特徴について動作例を用いて説明する。
[通常AT状態から上位AT状態、ボーナス状態Bを経て上位AT状態に移行する例]
以下、図62、図63を用いて、通常AT状態から上位AT状態、ボーナス状態Bを経て上位AT状態に移行する例について説明する。図62は、通常AT状態から上位AT状態、ボーナス状態Bを経て上位AT状態に移行する例を示すタイミングチャートである。また、図63は、図62のタイミングチャートに沿った遊技台の様子を示す図である。
この例では、遊技状態が通常AT状態であり、これに伴う通常AT中の演出が実行されている状態からの動作について説明する。通常AT中の演出では、画面左上にAT残ゲーム数が表示され、右上に通常AT状態になってからの獲得枚数が表示される(図63(a)参照)。また、抽選状態については、RPGr、BEGr1~6に内部当選した場合に報知される正解の操作順序(図55)に従った結果、RT2になっているものとする。
ここで、図62(a)のタイミングで打順ベル(ここでは図55のBEGr4)に内部当選したとする。図63(a)には、この打順ベルに対して正解の操作順序(ここでは中右左)が報知されている様子が示されている。さらに、図62(a)よりも後の図62(b)のタイミングで打順ベル(ここでは図55のBEGr4)に内部当選したとする。図63(b)には、この打順ベルに対して正解の操作順序(ここでは中右左)が報知されている様子が示されている。なお、図63(b)では、図63(a)よりもAT残ゲーム数が少なく、獲得枚数が多くなっていることが示されている。
続いて、上位AT状態への移行条件が成立したことにより、図62(c)のタイミングで上位AT状態への移行がされたものとする。上位AT中の演出では、画面左上にAT残ゲーム数と何セット目(セット数の減算回数)であるかが表示される。また、右上には、通常AT状態になってからの獲得枚数が継続して表示される(図63(c)参照)。また、抽選状態については、通常AT状態と同様に正解の操作順序(図55)に従った結果、RT2が継続するものとする。
ここで、図62(c)のタイミングで打順ベル(ここでは図55のBEGr6)に内部当選したとする。図63(c)には、この打順ベルに対して正解の操作順序(ここでは右中左)が報知されている様子が示されている。
続いて、図62(d)のタイミングでBB1に内部当選したとする(当該遊技ではBB1非入賞)。この段階では遊技状態は上位AT状態のままであるが、抽選状態がBB1内部当選に移行する。さらに、上位AT中の演出に加え、BB1の内部当選を告知する演出が実行される。図63(d)には、この告知演出として、BB1の図柄組合せが表示されていることが示されている。
さらに続く図62(e)のタイミングでBB1に入賞したとする。図63(e)には、図62(e)のBB1に入賞したタイミングでの様子が示されている。この場合、有利区間から非有利区間へ状態が変化し、次遊技より遊技状態がボーナス状態Bの上位AT準備状態Aに移行し、抽選状態がBB1作動に移行した状態になる。また、上位AT中の演出からボーナス中の演出(図63(f)参照)に切り替わる。ボーナス中の演出では、画面左上に当該遊技での獲得枚数が表示され、画面右上には、通常AT状態になってからの獲得枚数が継続して表示される。
さらに、図62(f)のタイミングで共通ベルに内部当選し、さらにこの共通ベルに内部当選した際の有利区間への移行抽選に当選したとする。図63(f)には、図62(f)の共通ベルに入賞したタイミングでの様子が示されている。この場合、非有利区間から有利区間へ状態が変化し、次遊技より遊技状態がボーナス状態Bの上位AT準備状態Bに移行するが、抽選状態はBB1作動のままである。また、ボーナス中の演出(図63(f)参照)が継続して実行される。
その後、BB1作動に対する規定枚数の払出しがされたとする。図63(g)には、上位AT準備状態Bの終了時(図62(g))の様子が示されている。この場合、次遊技より上位AT準備状態Bから上位AT状態へ移行し、抽選状態がRT0に移行する。ここで、上位AT中の演出が実行されるが、画面左上のAT残ゲーム数と何セット目の表示と、画面右上の獲得枚数については新たに累計される(それまでの値がリセットされる)ことになる(図63(h)参照)。
ここで、図62(h)のタイミングで打順ベル(ここでは図55のBEGr6)に内部当選したとする。図63(h)には、この打順ベルに対して正解の操作順序(ここでは右中左)が報知されている様子が示されている。
なお、上位AT状態ではRPGr、BEGr1~6に内部当選した場合に報知される正解の操作順序(図55)に従うことで抽選状態がRT1を経てRT2に移行し、遊技者に有利な状態となる。
以上のような流れで上位AT状態がボーナス状態Bを挟んで連続する場合があることで、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記の例では、通常AT状態、上位AT状態、ボーナス状態B(上位AT準備状態A、上位AT準備状態B)のそれぞれに対応する演出を実行する構成となっているが、例えば、ボーナス状態Bでも上位AT状態の演出をそのまま継続するようにしてもよい。この構成では、演出が引き継がれることで上位AT状態が継続しているような印象を与えて、遊技者に高揚感を与えることができる。
また、上記の例では、通常AT状態になってからの獲得枚数がボーナス状態Bの終了まで継続して表示される構成となっており、遊技者がより多くの利益を得ているような印象を与えることができる。しかし、この構成に限らず、有利区間が終了した時点(図62(e))のタイミングで一旦獲得枚数をリセットするようにしてもよい。
また、上記の例では、2回目の上位AT状態になった際(図63(h))に獲得枚数がリセットされる。遊技台の仕様によっては、有利区間が終了した際に主制御部と副制御部のいずれも初期化するものや、表示可能な獲得枚数に上限値があるものがあるが、これらのいずれにおいても上記の構成を適用することができる。なお、後者の仕様の場合、獲得枚数が上限値に近いときにリセットし、それ以外の場合は獲得枚数を引き継ぐ、といった構成としてもよい。なお、AT残ゲーム数や何セット目の表示については、獲得枚数とともにリセットするようにしてもよい。
また、獲得枚数が上限値に到達するまでは当該獲得枚数を表示し、上限値に到達した場合に獲得枚数を直接的に表現せずに特定の演出を行うようにしてもよい。例えば、演出の一部が変化したり(背景の変化、キャラクタの衣装変化)、獲得枚数表示が枚数での表示から何らかの称号に変化するようにしてもよい。一例として、獲得枚数の上限値が2400枚の場合に、2400~3000枚では特定の演出として第一の特定の演出が行われ、3001~4000枚では特定の演出として第二の特定の演出が行われる、といったように、獲得枚数に応じた演出が実行されるようにすることで、獲得枚数の具体的な値は把握できなくとも特定の演出の種類によって大まかな獲得枚数を把握することができる。さらにこの場合、有利区間が終了されたときに主制御部300において獲得枚数がリセットされても、第1副制御部400において獲得枚数のカウントが継続されるようにしてもよい。
以下、さらに有利区間ランプ190と演出用ランプ191を用いた場合の動作例について説明する。
まず、有利区間ランプ190は、有利区間中に点灯可能なランプである。この有利区間ランプ190は、有利区間において点灯し、非有利区間において消灯する構成とすることで、有利区間であることを把握させることができる。しかし、このような構成に限らず、例えば、図62に示すように有利区間が設定されたタイミング(図62(f))では有利区間ランプ190を点灯せず、その後の操作ナビ可能な状態(ここでは上位AT状態)に移行したタイミング(図62(h))で点灯するようにしてもよいし、操作ナビが実行されるタイミングに合わせて点灯するようにしてもよい。なお、上記のようなタイミングで点灯される有利区間ランプ190の代わりに、少なくともAT中であって、AT中であることを示す外部出力信号の出力タイミングに合わせて点灯されるランプを備えてもよく、また、外部出力信号の出力が停止されるタイミングに合わせて消灯するようにしてもよい。
なお、図62、図63ではBB1入賞と有利区間の終了をまとめて示されているが(図62(e)、図63(e))、実際にはBB1入賞からBB1作動までにはウェイトが設けられており、このBB1作動の際に有利区間が終了するため、BB1入賞から有利区間の終了までの間にはタイムラグが存在する。有利区間ランプ190についても、この有利区間の終了に伴い消灯状態になる(図62の下図参照)。
演出用ランプ191は、遊技の興趣を向上させるためのランプである。図62、図63の例では、遊技状態が、通常AT状態、上位AT状態、ボーナス状態B(上位AT準備状態A、上位AT準備状態B)、上位AT状態、と変化しているのに対し、演出用ランプ191は一旦通常AT状態となった後は、通常状態Aに戻るまでは点灯が継続するように構成されている。この演出用ランプ191については、非有利区間では消灯するようにしてもよいし、AT状態(通常AT状態、上位AT状態)でのみ点灯するようにしてもよい。ただし、これらの構成では、遊技者に利益となるBB1に入賞したにも関わらず、AT状態が終了したかのような印象を与える可能性がある。特に、有利区間ランプ190とは異なり、演出用のランプは目立つように構成されているものであるため、この印象が遊技の興趣を減退させてしまう虞がある。図62、図63の例では、演出用ランプ191の点灯を継続させることで、こうした印象を与えないようにすることができる。なお、ボーナス状態Bで上位AT状態の演出を継続する構成を採用した場合には、演出用ランプ191の点灯も継続させることで、一連の有利な状態となっていることを把握させることができる。
[有利区間から非有利区間への移行に関する構成]
以下、有利区間から非有利区間への移行に関する構成について説明する。
上記説明した遊技台では、有利区間と非有利区間があり(図57)、この有利区間において遊技の進行に伴い変化する所定の値(ゲーム数や獲得枚数)がリミッタ値に到達したことに基づいて非有利区間が設定される(図57の移行条件(L))。また、有利区間では遊技者に有利な第一の遊技状態(上位AT状態)が設定される場合があり、継続権利(AT残ゲーム数、残セット数)がなくなったことに基づいてこの第一の遊技状態が終了する。さらに、第一の遊技状態で第一の条件(ボーナス入賞)が成立した場合には、継続権利の有無やリミッタ値の到達の如何に関わらず非有利区間が設定される(図57の移行条件(G))。
なお、同じ第一の条件(ボーナス入賞、図57の移行条件(G))であっても、有利区間から非有利区間へ移行される場合と、非有利区間から有利区間へ移行される場合とがあり、前者は上位AT状態から上位AT準備状態Aに移行する場合が相当し、後者は通常状態Aからボーナス状態Aに移行する場合が相当する。
また、通常状態Bからボーナス状態Aに移行された場合は、第一の条件(ボーナス入賞、図57の移行条件(G))が成立した場合であっても有利区間から非有利区間へは移行されず、滞在している有利区間を維持するものとなっている。
なお、上位AT状態や通常AT状態においては、第一の条件(ボーナス入賞)が成立した場合に、継続権利の有無やリミッタ値の到達度合いを参照して非有利区間の設定・非設定を決定するようにしてもよい。
上記構成では、所定の値がリミッタ値に到達した場合の他、第一の遊技状態で第一の条件が成立すると、継続権利の有無に関わらず第一の遊技状態が設定されない非有利区間が設定される。すなわち、第一の遊技状態が終了する場合として、継続権利がなくなった場合、所定の値がリミッタ値に到達した場合に加え、第一の条件が成立した場合があることになる。この構成では、第一の遊技状態の終了による有利度の変化の機会が多くなり遊技にメリハリを生じさせることができる。
なお、上記説明した実施形態では上位AT状態が第一の遊技状態の一例に相当するが、この第一の遊技状態としては、例えば上記説明した通常AT状態を含むAT状態や、通常AT状態のように、継続権利の有無で管理される遊技者に有利な状態であればよい。
また、上記説明した実施形態ではボーナス(BB1、BB2、RB)に入賞することが第一の条件の一例に相当するが、例えば、ボーナス(BB1、BB2、RB)に内部当選することであってもよいし、ボーナス以外の何らかの役に内部当選することや、ボーナス以外の何らかの役に入賞することであってもよい。また、ボーナスが入賞して作動すること(ボーナス状態が開始されること)を第一の条件としてもよく、さらに、所定枚数を獲得したことや、所定ゲーム数を消化したこと、を第一の条件としてもよい。この場合の獲得枚数や消化ゲーム数は、第一の遊技状態における値に限らず、第一の遊技状態を含む期間(例えば、本実施形態でいうAT状態)や有利区間における値であってもよい。さらに、上記の各条件が、有利状態におけるゲーム数や獲得枚数がリミット値に近い(あるいは確定している)状態で成立していることを第一の条件としてもよい。また例えば、第一の状態が所謂一般的なAT状態である場合に、AT残ゲーム数や残セット数が所定数ある場合や、ゲーム数や獲得枚数がリミット値に到達することが確定している場合にこれを報知する演出が実行されている場合(あるいは実行されていない場合)、を第一の条件としてもよく、またこれに上記の各条件を組合せてもよい。
なお、上記説明した実施形態では、ボーナス内部当選からボーナス入賞までの期間がAT状態となる(ボーナス内部当選だけでは有利区間が終了しない)構成となっている。この構成では、ボーナス内部当選で有利区間が終了する構成と比較してAT状態が長くなるため、遊技者の不満が軽減される場合がある。
また、上記説明した遊技台は、非有利区間において第二の条件(例えば、払出役に当選し、且つ移行抽選に当選)が成立した場合に有利区間が設定される(図57の移行条件(A))。そして、第一の遊技状態で第一の条件が成立したことによって設定された非有利区間(上位AT準備状態A)において第二の条件が成立した第一の場合(上位AT準備状態Bになる場合)の方が、第一の遊技状態で第一の条件が成立したこと以外によって設定された非有利区間(通常状態A)において第二の条件が成立した第二の場合(通常状態Bになる場合)よりも、遊技者に有利になる(上位AT準備状態Bは上位AT状態に確実に移行して通常状態Bよりも有利になる)ように構成されている。
上記の構成については、必ずしも採用しなくともよく、例えば、第一の場合と第二の場合のいずれも通常状態Bになる、といったように有利度が同じになるようにしてもよい。しかしながら、第一の場合の方が第二の場合よりも有利になるように構成した場合には、第一の条件の成立によって非有利区間が設定されても、その後の第二の条件の成立によって遊技者に有利になる場合があるため、第一の条件が成立した際に遊技の興趣が減退しないようにすることができる。
なお、上記説明した実施形態では、払出のある役に内部当選し、且つ移行抽選に当選することが第二の条件の一例に相当するが、この第二の条件としては、例えば何らかの役に内部当選あるいは入賞することであってもよく、遊技毎の移行抽選に当選することであってもよい。また、例えば、第一の条件がボーナスの内部当選である場合、第二の条件はボーナス入賞であってもよい。
また、上記説明した実施形態では、上位AT状態から上位AT準備状態Aを経て上位AT準備状態Bになる場合が第一の場合の一例に相当し、上位AT状態から通常状態Aを経て通常状態Bになる場合が第二の場合の一例に相当する。これらの第一の場合と第二の場合については、第一の場合の方が第二の場合よりも有利になる構成であればよく、例えば、第一の場合には通常AT状態やCZ状態になり、第二の場合には通常状態Bになる、といった構成であってもよい。
なお、第二の場合として、上位AT状態から通常状態Aを経て通常状態Bになる場合を例としたが、これに限らず、上位AT状態から移行された通常状態Aでなくてもよく、設定変更から通常状態Aを経て通常状態Bになる場合や、移行条件(F)による通常状態Aを経て通常状態Bになる場合や、移行条件(L)による通常状態Aを経て通常状態Bになる場合であってもよい。
また、上記説明した遊技台は、有利区間において操作演出が実行される操作演出遊技状態(AT状態)が設定される場合があり、上記第一の場合の方が、第二の場合よりも、操作演出遊技状態が設定されやすくなっている。この構成では、第一の条件の成立によって非有利区間が設定されても、その後の第二の条件の成立によって操作演出遊技状態が設定されやすくなっているため、第一の条件が成立した際に遊技の興趣が減退しないようにすることができる。
また、上記説明した遊技台は、有利区間において操作演出が実行される操作演出遊技状態(AT状態)が設定される場合があり、第一の遊技状態(上位AT状態)が操作演出遊技状態(AT状態)に含まれる構成となっている。この構成では、操作演出に加え、第一の条件の成立による変化によって遊技者を楽しませることができる。
また、上記説明した遊技台は、非有利区間において第一の条件が成立した場合には、有利区間が設定される構成となっている。この構成では、第一の条件の成立によって有利区間が設定される場合と非有利区間が設定される場合があることになる。すなわち、第一の条件に異なる役割を担わせることで、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記説明した遊技台は、有利区間において第一の遊技状態とは異なる第二の遊技状態(通常状態B、CZ状態、ボーナス状態A)を設定する場合があり、この第二の遊技状態で第一の条件が成立した場合には、有利区間を維持する構成となっている。この構成では、第一の遊技状態と第二の遊技状態で、第一の条件成立時の挙動が異なるため、第一の条件に異なる役割を担わせることで、遊技の興趣を向上させることができる。
[ユーザによる演出設定について]
本実施形態ではユーザによって演出の設定を変更することができる。以下、図64を用いてユーザによる演出設定の一例について説明する。
まず、図64(a)には、遊技中の画面の一例が示されている。ユーザは、設定用ボタン165(後述)を操作して遊技台の情報確認や演出調整のためのメニュー画面を表示することができる。図64(b)には、演出設定のメニュー画面の一例が示されている。
図64(b)のメニュー画面では、「演出調整」「演出セレクト」「配当表」「履歴」「終了」の5つの項目を選択することができる。「演出調整」の項目を選択すると、演出調整画面(図64(c))に進み、「演出セレクト」の項目を選択すると、演出セレクト画面(図64(f))に進む。なお、「配当表」の項目を選択すると、入賞役とその払い出しを確認することができ、「履歴」の項目を選択すると、遊技履歴を確認することができる。また、「終了」の項目を選択するとメニュー画面を表示する前の状態に戻すことができる。
図64(c)の演出調整画面では、「明るさ」「音量」「戻る」の項目を選択することができ、また「明るさ」「音量」について現在の状態を確認することができる。「明るさ」の項目を選択すると、明るさ調整画面(図64(d))に進み、「音量」の項目を選択すると、音量調整画面(図64(e))に進む。また、「戻る」の項目を選択するとメニュー画面(図64)に戻すことができる。なお、本実施形態のように、この演出調整画面および後述する明るさ調整画面と音量調整画面において、「明るさ」と「音量」の大きさの表示態様を異ならせることで、調整対象を間違えにくくすることができる。
図64(d)の明るさ調整画面では、「明るさ」についての現在の状態を確認しつつこれを調整することができる。また、「戻る」の項目を選択すると演出調整画面(図64(c))に戻すことができる。なお、これらの明るさ変更があった際には、変更された明るさに合わせてサイドランプ144の明るさが変更されるようになっている。また、サイドランプ144に限らず液晶の明るさが変更されるようにしてもよい。
図64(e)の音量調整画面では、「音量」についての現在の状態を確認しつつこれを調整することができる。また、「戻る」の項目を選択すると演出調整画面(図64(c))に戻すことができる。なお、これらの音量変更があった際には、変更された音量を確認するためのテスト音が出力される。なお、テスト音のような音声に限らず、変更されたことを表示するといったように、変更したことを報知する構成であってもよく、他の項目についても、変更したことを報知する構成を設けてもよい。
図64(f)の演出セレクト画面では、「カスタム」「BGM」「戻る」の項目を選択することができる。「BGM」の項目を選択すると、BGM選択画面(図64(g))に進む。なお、「カスタム」の項目を選択すると、BGM以外の演出内容、例えば、AT状態中における操作態様をナビするキャラクタであったり、演出の発生頻度などをカスタマイズすることができる。また、「戻る」の項目を選択するとメニュー画面(図64(b))に戻すことができる。
図64(g)のBGM選択画面では、「楽曲A」「楽曲B」「楽曲C」「楽曲D」のいずれが設定されているかを確認しつつ、これを変更することができる。また、「戻る」の項目を選択すると演出調整画面(図64(c))に戻すことができる。
上記の動作は、遊技進行用の操作手段とは別に設けられた設定用ボタン165を用いるものとする(図49では不図示)。図64(h)には、この設定用ボタン165が示されている。なお、以下の説明では、中央の四角形のボタンを中央ボタン165C、上下左右のボタンをそれぞれ上ボタン165U、下ボタン165D、左ボタン165L、右ボタン165Rと称する。このうち、中央ボタン165Cはメニュー画面の表示や各項目の決定に用いられ、それ以外のボタンは各項目の選択や値の変更に用いられる。これらの操作による動作については特に限定されるものではない。例えば、音量調整画面においては、左ボタン165L、右ボタン165Rを用いて音量を変更できるようにしてもよいし、上ボタン165U、下ボタン165Dを用いて音量を変更できるようにしてもよいし、これらのいずれでも音量を変更できるようにしてもよい。また、選択した音量をすぐに反映する構成に限らず、例えば「決定」の項目を設けておき、この項目を選択して中央ボタン165Cを操作することで選択した音量が反映されるようにしてもよい。この場合、音量が選択された時点でテスト音を出力するようにしてもよいし、反映された時点でテスト音を出力するようにしてもよい。
なお、こうした操作手段については、本実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、左右ボタンあるいは上下ボタンがない構成であってもよい。また、例えば中央ボタン165Cのみを設け、これを操作してメニュー画面が表示されたあとはストップボタンといった遊技進行用の操作手段を流用する構成であってもよい。また、こうしたボタンを模したタッチパネル式のものであってもよい。
なお、上記説明したメニュー画面等の表示については、遊技画面から切り替わるものであってもよいし、遊技画面の一部に表示されるものであってもよく、また、遊技画面が視認できるように透過した表示を重ねるものであってもよい。また、メニュー画面等の表示に獲得枚数、獲得枚数の累計、貯留数といった値が表示されるものであってもよい。
また、サブ液晶など表示手段が複数設けられている場合には、それらのいずれかを用いてメニュー画面等の表示を行うようにしてもよい。
上記の例では、図64(b)のメニュー画面以外の各画面には遊技に戻る項目がないが、図64(b)のメニュー画面と同様に「終了」の項目を設けてもよい。また、図64(b)のメニュー画面に即座に戻ることができる項目を別途設けてもよい。また、上記各画面をツリー構造で表示し、所望の画面を即座に表示することができるようにしてもよい。また、何らかの遊技進行操作(例えば、ベットボタンやスタートレバーの操作)がされた場合や、設定ボタン165が操作されていない状態で所定時間(例えば30秒)が経過した場合には、これらの表示を即座に終了するようにしてもよい。また、上記説明した「決定」のような特定の項目が選択されたことによって、これらの表示を即座に終了するようにしてもよい。
また、上記の例では各種調整が可能な調整画面がメニュー画面を経由して呼び出される構成となっており、少なくとも1回目の操作では設定変更を行うことができないように構成されている。さらに、設定変更を行うまでに現在の設定状態を確認できる機会が設けられているため、設定状態を確認した上で調整作業を行うことができる。このような構成の例としては、1回目の操作を呼び出し操作とすることで現在の設定を確認し、2回目以降の操作で設定変更が可能な構成とすることが挙げられる。一方、このような構成に限らず、1回目の操作から設定変更できるようにしてもよく、この場合、呼び出すための操作1回分を省略できるので調整作業における操作性・利便性を向上することができる。その他、例えばメニュー画面が表示されていない状態から、左ボタン165Lや右ボタン165Rの操作によって音量調整画面を表示したり、即座に音量調整が可能な構成としてもよい。なお、上記テスト音については、その際の表示画面の内容に関わらず、遊技者によって音量調整がされた時点で出力するようにすればよい。また、左ボタン165Lや右ボタン165Rの操作によって音量調整のみが可能な構成としてもよく、この場合は音量調整画面を表示しない構成としてもよい。
なお、本実施形態では、図64の演出メニュー画面において変更された内容について、精算ボタン134の操作によって初期化する構成を採用している。この構成により、前の遊技者による変更が次の遊技者には引き継がれないため、次の遊技者による演出の設定にあたって意図しない内容となることを防止することができる。なお、例えばメダルレス機の場合、遊技台に接続された外部装置に対してメダル情報を移送(遊技台側のメダル数をクリアし、同数を外部装置に送信)する計数処理を実行する場合があり、この計数処理を実行する計数操作手段が操作されたことで演出設定が初期化されるようにしてもよく、計数操作手段と精算ボタン134のいずれの操作でも演出設定が初期化されるようにしてもよい。
演出音が出力されている状態で図64の演出メニュー画面等を表示する場合、例えば音量調整画面におけるテスト音が聞き取りにくくなる、といった問題が生じる虞がある。こうした問題に鑑み、演出メニュー画面等が表示されている間は、設定されている音量に関わらず、演出音の音量を低下させたり、あるいは演出音を出力しないようにしてもよい。また、この構成では、離席中にあえて演出メニュー画面を表示させることで、音量設定を変更することなく音量を一時的に低下させ、周囲の迷惑になることを防止することができる。
[演出設定の自動初期化について(1)]
本実施形態では、図64の演出メニュー画面において変更された内容について、精算ボタン134の操作によって初期化する構成を採用しているが、この場合の他に、図64の演出メニュー画面において変更された内容について自動的に初期化する構成を採用している。以下、この構成による動作の一例について図65、図66を用いて説明する。図65は、自動初期化が実行される場合のタイミングチャートを示す図であり、図66(a)~(g)は、図65に示す(a)~(g)の各タイミングにおける様子を示す図である。なお、図65のタイミングチャートは、遊技が終了した状態(リール全停止、賭け数なし)から開始している。
まず、図65(a)のタイミングおよび図66(a)では、クレジットの値は4であり、音量として3が設定された状態となっている。また、演出画像表示装置157には遊技画面が表示されており、MAXベットボタン132が点灯し操作受付可能な状態となっていることが示されている。なお、図66(a)の左下には、図64(h)で説明した設定用ボタン165が示されている。
ここで、設定用ボタン165を用いて音量を調整したとする。図65(b)のタイミングおよび図66(b)では、図64(e)の音量調整画面が表示されている。なお、ここでの音量調整画面は先に表示されている遊技画面の一部に重ねて透過表示されるものとする。さらに、図65(c)のタイミングおよび図66(c)では、この音量調整画面において音量が3から4に変更され、続く図65(d)のタイミングおよび図66(d)では、音量が4から5に変更されている。また図65では、(c)および(d)のタイミングでテスト音が出力されていることと、このテスト音が変更された音量に合わせて増加していることが示されている。
その後、MAXベットボタン132が操作されたことにより、音量調整画面の表示が終了するとともにクレジットの減算および賭け数の設定が実行され、さらに遊技の開始操作がされたとする。図65(e)のタイミングおよび図66(e)では、遊技中の状態が示されている。なお図65では、MAXベットボタン132操作時のベット音や遊技中の演出音が変更された音量で出力されていることが示されている。
図65(f)のタイミングおよび図66(f)では、遊技終了後の状態が示されている。ここではこの遊技において払い出しがなく、クレジットが1になっているものとする。この状態では、MAXベットボタン132が消灯し操作受付不可能な状態となっていることが示されている。
ここで、現在のユーザが遊技を終了して離席する場合、このユーザによって変更された演出の内容がそのままになっていると、この内容が次のユーザにとっては好ましくない場合に遊技の興趣が減退する虞がある。本実施形態は3枚賭け専用機であり、MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態ではクレジットを追加しないと遊技を行うことはできないことから、この状態が所定時間(例えば30秒)経過したときに遊技が終了されるもの、つまり、遊技者の遊技継続の意思がなく当該遊技台を離れたものとして、変更された内容を初期状態に戻す構成(自動初期化)を採用している。図65(g)のタイミングおよび図66(g)では、遊技終了後のリール停止から30秒経過したことで、変更された音量が初期状態の値(3)に戻された状態となっている。なお、ここでの音量変更は遊技者の操作によるものではないため、テスト音は出力されない。
このときの音量の初期状態の値は、工場出荷時の値であってもよいし、店側で設定した値であってもよい。また、図65、図66の例では、五段階ある音量のうち中央の値が初期値となっているが、この音量設定可能な段階はこの例に限定されるものではなく、また、初期値として最大値が設定されているものであってもよい。
また、図66(g)には、演出画像表示装置157の画面下側において、設定用ボタン165を用いて演出に関する設定が可能となっていることが示すメッセージ(以下、演出設定案内)が表示されている。この演出設定案内は表示しない構成であってもよいが、演出設定案内を表示した場合には、遊技者による演出設定が可能であることを知らせることができる。この図66(g)の例では、演出設定案内として「音量・光量設定」との文言を用いているが、例えば、「メニュー画面操作」との文言であってもよく、演出設定が可能であることを示す表示であればよい。また、図66(g)のように設定ボタン165を模した表示と合わせて実行することで、演出変更にあたって何を操作すればよいかを把握しやすくすることができる。また、表示位置についても、図66(g)のような画面端に限らず、画面中央に表示されるようにしてもよい。
なお、演出設定案内の表示タイミングについては、図66の例のように音量が初期化されたタイミングであってもよく、また、全てのリールが停止した状態で一定時間が経過したことに基づいて表示されるようにしてもよい。
上記図65、図66では、MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態がリール停止から所定時間(例えば30秒)が経過した場合の動作について説明したが、MAXベットボタン132が操作受付可能な状態であれば、リール停止から所定時間(例えば30秒)が経過しても変更された内容はそのまま維持される。以下、この動作の一例について図67、図68を用いて説明する。図67は、自動初期化が実行されない場合のタイミングチャートを示す図であり、図68(a)~(g)は、図67に示す(a)~(g)の各タイミングにおける様子を示す図である。なお、図67、図68の動作を説明するにあたっては、図65、図66と異なる部分について説明するものとし、図65、図66と同じ部分については説明を省略する。
まず図67(a)のタイミングおよび図68(a)では、クレジットの値は6であり、このクレジットの値が図65、図66の例とは異なっている。これ以降、図65、図66の例と同様にして音量の変更および遊技を行ったものとする。図68(b)~(e)を図66(b)~(e)と比較すると、クレジットの値だけが異なっている。また、図65(f)のタイミングおよび図66(f)ではクレジットが少なくMAXベットボタン132が操作受付不可能な状態となっているが、図67(f)のタイミングおよび図68(f)ではMAXベットボタン132が操作受付可能な状態となっていることが示されている。さらに、MAXベットボタン132が操作受付可能な状態となっていることで、リール停止から30秒経過後も自動初期化が実行されず、変更された内容はそのまま維持される。図67(g)のタイミングおよび図68(g)では、遊技終了後のリール停止から30秒経過した後も、変更された音量が維持された状態となっている。また、この場合は、図66(g)のような設定用ボタン165を用いて演出に関する設定が可能となっている表示は実行されない。
上記説明した構成によれば、前の遊技者による変更が次の遊技者に引き継がれにくくなり、次の遊技者による演出の設定にあたって意図しない内容となることを防止することができる。
[演出設定の自動初期化について(2)]
図65~図68では、「MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態」且つ「リール停止から所定時間経過」で自動初期化を実行する構成について説明した。本実施形態は3枚賭け専用機であり、「MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態」は、「遊技を開始できない状態」を判定するための一例である。すなわち、遊技台に設定可能な賭け数に関わらず、「遊技を開始できない状態」且つ「リール停止から所定時間経過」で自動初期化を実行する構成とすることで、前の遊技者による変更を次の遊技者に引き継がれにくくすることができる。
ここで、「遊技を開始できない状態」の判定にあたっては、クレジットの値を判定するものであってもよいし、ベットボタンの状態(操作受付状態であるか)を判定するものであってもよい。仮に、MAXベットボタン132が現在のクレジットで設定可能な最大賭け数を設定可能な操作手段であった場合、3枚賭け専用機でクレジットが3未満の状態(遊技を開始できない状態)でもMAXベットボタン132の操作受付が可能な状態となる。このような構成の場合には、クレジットの値を判定するようにすればよい。
また、遊技を開始することができる賭け数が複数設けられており、そのうちの或る賭け数が設定できない場合、「或る賭け数による遊技を開始できない状態」となる。遊技台によっては、この或る賭け数による遊技を推奨するものがあり、この場合上記の状態は「遊技を開始できない状態」と同様に捉えることができる。すなわち、「遊技を開始できない状態」と同様に「或る賭け数による遊技を開始できない状態」を判定し、自動初期化を実行する構成としてもよい。すなわち、「或る賭け数による遊技を開始できない状態」且つ「リール停止から所定時間経過」で自動初期化を実行する構成としてもよい。例えば、3枚賭け遊技と2枚賭け遊技ができる遊技台において、2枚賭け遊技では3枚賭け遊技よりも遊技者への有利度が低下する(AT抽選が冷遇される、役の当選確率が低い等)構成のように遊技を推奨する賭け数が3枚である場合には、クレジットに3枚未満(推奨賭け数未満、「或る賭け数」が3)であれば自動初期化をするようにしてもよい。
なお、遊技台によっては、遊技を開始可能な賭け数が遊技状態によって異なるものがあるが、この場合も上記説明した「遊技を開始できない状態」および「或る賭け数による遊技を開始できない状態」は、いずれも「遊技開始可能な賭け数のうち、クレジット不足により設定できない或る賭け数がある状態」であると言える。なおこの場合、自動初期化の判定対象となる或る賭け数が、遊技状態に応じて異なるように構成してもよい。この状態を判定して自動初期化を実行可能な構成とすることで、前の遊技者による変更を次の遊技者に引き継がれにくくすることができる。なお、この判定にあたっては、クレジットの値を判定するものであってもよいし、ベットボタンの状態を判定するものであってもよい。なお、ここでの判定対象となる或る賭け数としては、遊技開始可能な賭け数のうちの最大値であってもよいし、遊技開始可能な賭け数のうちの最小値であってもよく、遊技開始可能な賭け数全てであってもよい。例えば、1枚賭け、2枚賭け、3枚賭けの全ての賭け数で遊技開始可能な遊技台であれば、賭け数の最大値は「3」となり、賭け数の最小値は「1」となる。また、2枚賭けと3枚賭けで遊技開始可能な遊技台(賭け数が2種類)であれば、賭け数の最大値は「3」となり、賭け数の最小値は「2」となる。
[演出設定の自動初期化について(3)]
図65~図68では、「MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態」且つ「リール停止から所定時間経過」で自動初期化を実行する構成について説明した。この「リール停止から所定時間経過」は、遊技終了後における時間経過を判定するための一例であり、例えば「遊技結果の判定後に所定時間経過」や「遊技者の操作がない状態で所定時間経過」を判定する構成であってもよい。また、これらの時間経過を計測している最中に遊技者が何らかの操作をした場合にはそこまでの計測結果をリセットするとともに、そこから「遊技者の操作がない状態で所定時間経過」を判定して自動初期化を実行する構成としてもよい。なお、自動初期化を実行する手段と時間経過の計測を行う手段(計時手段)については同じ手段であってもよく、例えば主制御部300においてこれらの時間経過を計測し、第1副制御部400ではこの結果に基づいて自動初期化を実行する、というように自動初期化を実行する手段と時間経過の計測を行う手段が異なる手段であってもよい。
また、例えば図64で説明した演出設定に関する画面の表示時間によっては、図64(e)の音量調整画面が表示されている状態で上記の所定時間が経過する場合がある。このような場合、自動初期化を実行するとともに初期化後の音量を表示するようにしてもよい。なお、この構成では遊技者が画面から目を離している間に音量が変化すると、何か不正がされているかのような誤解を招く可能性がある。こうした懸念がある場合には、自動初期化を実行しつつ表示されている音量についてはこれを反映せず、初期化前の音量が継続して表示されるようにしてもよい。以下、図69、図70を用いてこの構成を採用した場合の動作の一例について説明する。図21は、音量調整画面が表示されている状態で自動初期化が実行された場合のタイミングチャートを示す図であり、図70(a)~(h)は、図69に示す(a)~(h)の各タイミングにおける様子を示す図である。なお、図69、図70の動作を説明するにあたっては、図65、図66と異なる部分について説明するものとし、図65、図66と同じ部分については説明を省略する。
まず図69(a)~(e)のタイミングおよび図70(a)~(e)は、それぞれ図65(a)~(e)のタイミングおよび図66(a)~(e)の例と同じである。図69の例では、リール停止後に図64(e)の音量調整画面が表示されている点が、図65とは異なっている。図65(f)のタイミングおよび図66(f)では音量調整画面が表示されていないが、図69(f)のタイミングおよび図70(f)では音量調整画面が表示された状態となっていることが示されている。さらに図17では、この音量調整画面が表示されている状態で自動初期化によって音量が変更されるものの、この音量調整画面の内容は初期化前の状態がそのまま表示されていることが示されている。
図69(g)のタイミングおよび図70(g)には、音量調整画面が時間経過によって終了した後、遊技画面が表示された状態となっていることが示されている。この状態では図66(g)と同様の状態となっている。さらに、この状態から新たに音量調整画面を表示すると、現在の音量の値(初期化された値)が表示される。図69(h)のタイミングおよび図70(h)では音量調整画面が表示され、現在の音量の値(初期化された値)が表示された状態となっていることが示されている。
[演出設定の自動初期化について(4)]
図71(a)は、賭け数が設定されているものの遊技を開始するには不十分である場合のタイミングチャートの一例を示す図である。なお、この例では、MAXベットボタン132が現在のクレジットで設定可能な最大賭け数を設定可能な操作手段であるものとする。
図71(a)では、クレジットの値が2であって音量が5に設定されている状態でリールが全て停止しているものとする。この状態でMAXベットボタン132を操作したところ、現在のクレジットで設定可能な最大賭け数である2が設定されるものの、3枚賭け専用機では遊技を開始することができない。そして、このMAXベットボタン132の操作の後に無操作の状態が所定時間経過したとする。このとき、「遊技開始可能な賭け数のうち、クレジット不足により設定できない或る賭け数(この例では3)がある状態」が、「遊技者の操作がない状態で所定時間経過」したことになる。これまでの説明ではこのような状態となったことで自動初期化を実行することについて説明した。
しかし、0ではない賭け数が設定されている(ベットされた状態)場合には、遊技を継続する意思があるものとして、自動初期化を実行しない構成としてもよい。図71(a)では、賭け数が設定されていることで音量設定が初期化されずに維持されていることが示されている。なお、図71(a)の例ではMAXベットボタン132の操作によって賭け数を設定した場合について説明したが、他のベットボタンであったり、手入れによるベットがあった場合も自動初期化を実行しない構成としてもよい。
図71(b)は、自動初期化にあたって「リール停止から所定時間経過」を計時している間に精算ボタン134が操作された場合のタイミングチャートの一例を示す図である。上記説明したように精算ボタン134が操作された場合には音量を含む演出設定が初期化される。よって例えば、自動初期化にあたって「リール停止から所定時間経過」を計時している間に精算ボタン134が操作されると、この計時は終了して新たな計時も実行されないことになる。しかし、例えば、自動初期化にあたって「リール停止から所定時間経過」を計時している間に精算ボタン134が操作された場合には、演出設定の初期化を実行せずに新たに所定時間経過のための計時を実行するようにしてもよい。図71(b)では、MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態で「リール停止から所定時間経過」を計時している最中に精算ボタン134が操作され、そこから新たに所定時間経過が計時されて自動初期化が実行(ここでは音量を初期値の3に設定)されていることが示されている。
なお、上記説明した自動初期化の処理については上記の動作が実現できるものであればよく、例えば、操作がない状態で所定時間の経過を判定し、その後にMAXベットボタン132の受付状態を判定する、といった処理を用いてもよいし、MAXベットボタン132の受付状態を判定した後に操作がない状態での所定時間の経過を判定するといった構成としてもよい。また、精算ボタン134の操作については、例えば、タイマを用いて所定時間の経過を計時中に精算ボタン134の操作がされたことでこの計時を終了するようにする、といった処理であってもよく、さらに図71(b)の動作であれば、精算ボタン134の操作がされたことでタイマの値を初期化する、といった処理にしてもよい。
[演出設定の自動初期化について(5)]
図65~図68では、「MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態」且つ「リール停止から所定時間経過」で自動初期化を実行する構成について説明した。この例では、演出内容の全てがまとめて初期化されるものとなっている。しかし例えば、「MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態」となっている状態で、明るさについては「リール停止から第一の時間経過」、音量については「リール停止から第二の時間経過」でそれぞれ自動初期化が実行される、といったように、自動初期化の実行にあたって設定対象の種類毎に自動初期化のタイミングを異ならせた構成としてもよい。この際、自動初期化を実行するか否かについては所定時間経過によって判定した上で、その後の自動初期化の実行タイミングを異ならせる(例えば、明るさについては即自動初期化を実行し、音量については5秒後に自動初期化を実行する)ようにしてもよいし、自動初期化を実行するか否かについての所定時間経過を設定対象の種類毎に異ならせる(例えば、明るさについてはリール停止から30秒経過時に自動初期化の実行可否を判定し、音量についてはリール停止から40秒経過時に自動初期化の実行可否を判定する)ようにしてもよい。
また、例えば、初期状態よりも音量が大きい方が好ましい、という場合もあることから、設定値によっては早期に初期化しないようにすることも考えられる。こうした観点から、例えば「MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態」且つ「リール停止から所定時間経過」のうちの「所定時間」を設定内容に応じて異ならせる、といったように、設定内容に応じて自動初期化のタイミングを異ならせた構成としてもよい。
図72は、設定された音量に応じて自動初期化のタイミングを異ならせた構成を採用した一例を示す図である。この例では音量設定の推奨値(図72では音量3)が定められており、「MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態」且つ「リール停止から所定時間経過」のうちの「所定時間」の値が、推奨値よりも大きい音量が設定されている場合の方が推奨値よりも小さい音量が設定されている場合よりも大きくなるように構成されている。
図72(a)の例では、「MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態」且つ「リール停止」の状態において、音量が1に設定されている状態から自動初期化によって音量の初期値(この例では5)が設定されるまでの時間(図72(a)の矢印(a1)の場合)よりも、音量が4に設定されている状態から自動初期化によって音量の初期値が設定されるまでの時間(図72(a)の矢印(a2)の場合)の方がより長くなり、推奨値よりも大きい音量が設定された状態が維持されやすくなる。
また、図72(b)の例では、「MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態」且つ「リール停止」の状態において、音量が1に設定されている状態から自動初期化によって音量の初期値(この例では3)が設定されるまでの時間(図72(b)の矢印(b1)の場合)よりも、音量が5に設定されている状態から自動初期化によって音量の初期値が設定されるまでの時間(図72(b)の矢印(b2)の場合)の方がより長くなり、推奨値よりも大きい音量が設定された状態が維持されやすくなる。
なお、図72(a)では、初期値とは別に推奨値を設けているが、図72(b)のように、初期値と推奨値が同じであってもよい。
また、例えば、推奨値よりも大きい音量であれば自動初期化されない、といったように、設定内容に応じて自動初期化の対象外となる場合があってもよい。
[デモ表示について]
本実施形態では、遊技が実行されていない場合に店内の雰囲気を盛り上げるためのデモ画面(デモ表示)を実行する構成を採用している。デモ画面は、一連の演出画像であったり、キャラクタによる演出であったり、機種紹介や機種名が表示されたりしており、「演出画像→キャラクタ演出→機種紹介→機種名」といった一連のムービーで構成されている約90秒(以下、デモ画像実行時間ともいう)の映像である。このデモ画面は、リールが全て停止した後、次遊技を開始するための操作(ベットボタン130~132の操作、リプレイ入賞時はスタートレバー135の操作)が有効になった状態で、デモ待機時間(例えば、40秒)が経過することで表示されるが、デモ画面の表示が規制されている場合にはデモ画面は表示されない。
図73では、デモ画面の表示が許容されている通常状態Bにおいて、リールが全て停止した後、次遊技を開始するための操作(ベットボタン130~132の操作、リプレイ入賞時はスタートレバー135の操作)が有効になった状態でデモ待機時間が経過したことで、デモ画面が表示されている例が示されている。このデモ画面の表示にあたっては、遊技画面(例えば、タイミング(a))からデモ画面(例えば、タイミング(b)に切り替わり、その後、遊技の開始操作を受け付けたことでデモ画面から再度遊技画面に切り替わる(例えば、タイミング(c))。図73の下部には、タイミング(a)~(c)での様子が示されている。このように、通常状態Bにおけるデモ画面の表示にあたっては、デモ画面終了後はデモ画面が実行される前の遊技画面が表示されることとなる。なお、図73においては次の遊技を開始するための操作を受け付けたことで遊技画面が表示されているが、これに限らず、デモ画面実行時間経過後に遊技画面を表示するような構成としてもよく、デモ画面実行時間経過後に再度デモ画面を表示するようにしてもよく、デモ画面実行時間経過後に一度遊技画面を所定時間表示してから再度デモ画面を表示してもよい。
また、図74では、図73と同様にリールが全て停止している状態でデモ待機時間に相当する時間が経過しているものの、デモ画面の表示が規制されているAT状態であることから、デモ画面が表示されない例が示されている。なお、図57の状態のうち、通常状態Aおよび通常状態Bにおいては基本的にてデモ画面の表示が許容されるが、連続演出やAT確定演出などの特別な演出を実行するような場合にはデモ画面の表示が規制される。また、通常状態Aおよび通常状態B以外の遊技状態ではデモ画面の表示が規制されている。
なお、デモ画面を表示(あるいは規制)するにあたっては、その実現にあたっての制御方法を限定するものではない。例えば、デモ画面を許容する場合には主制御部300からデモ画面の表示を指示するコマンドを第1副制御部400に送信し、デモ画面を規制する場合には主制御部300からデモ画面の表示を指示するコマンドを第1副制御部400に送信しないようにしてもよい。また、主制御部300からは一律にデモ画面の表示を指示するコマンドを送信するようにした上で、第1副制御部400においてデモ画面の規制の有無に応じてデモ画面を表示するようにしてもよい。また、次の遊技を開始するための操作を受付可能な状態であることを示す特定のコマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信されることで、デモ画面の表示が許容される状態となってもよい。さらに、通常状態においては該特定のコマンドは送信されるが、AT状態においては該特定のコマンドを送信しないことでデモ画面への移行を規制するようにしてもよい。
なお、上記の例では、次遊技を開始するための操作が有効になってからの時間を計測してデモ待機時間の経過を判定しているが、この計時の期間(あるいは開始時期)についてはリールが全て停止した状態での期間(時期)であればよく、例えば、リールが全て停止してからの時間を計測してデモ待機時間の経過を判定するものであってもよい。
また、デモ待機時間の経過とは別に、精算ボタン134が操作されたことによってデモ画面を表示するようにしてもよいし、精算ボタン134の操作とデモ画面の表示に関連性がないようにしてもよい。
[遊技状態の終了表示とデモ表示について(1)]
例えば、AT状態から通常状態Aに移行する場合(図57(f))において、AT状態の終了時にリザルト画面が表示されるとする。この移行にあたり、デモ画面の表示が規制された状態から許容された状態に変化することになるが、リザルト画面が表示された状態で次遊技を開始することなく遊技者が遊技を終了(遊技者の遊技継続の意思がなく当該遊技台を離席)し、且つデモ画面の表示規制が解除されていない場合、デモ画面が表示されない状態になるため店内の雰囲気を盛り上げることができなくなる。この点に鑑み本実施形態では、リザルト画面が表示された後から次遊技が開始されるまでの間にデモ画面の表示を許容する構成を採用してる。以下この構成について図75、図76を用いて説明する。図75は、AT状態から通常状態Aに移行する場合のタイミングチャートの一例を示す図であり、図76は、図75のタイミングチャートにおけるスロットマシン100の様子を示す図である。
図75では、AT状態の最後の遊技において全てのリールが停止してリザルト画面が表示され、このリザルト画面において設定示唆および注意喚起があわせて実行されることが示されている(図75(a)、図76(a))。図76(a)の例では、リザルト画面でAT状態の消化ゲーム数および獲得したメダル数が表示される。また、演出画像表示装置157の表示領域内右下には設定値を示唆する星マーク(設定示唆の一例に相当)が表示され、さらに「のめり込みに注意しましょう」の文字(注意喚起の一例に相当)が表示されていることが示されている。このうち注意喚起については、リールの停止から規定時間が経過するまで表示され、その後クリアされる(図75(b)、図76(b))。
本実施形態では、次遊技を開始するための操作(ベットボタン130~132の操作、リプレイ入賞時はスタートレバー135の操作)が有効になるまでの時間を遅らせることで、リザルト画面、設定示唆、注意喚起が確実に表示される時間を確保している。図75では、注意喚起の規定時間が経過してリザルト画面および設定示唆が表示された状態で次遊技を開始するための操作が有効になっていることが示されている。この例のようにリザルト画面、設定示唆、注意喚起が確実に表示される時間を確保する構成とすることで、遊技者がこれらの画面を見落とさないようにすることができる。なお、例えば、次遊技を開始するための操作が有効になるまでの時間を遅らせずにデモ待機時間を長くする、といったように、注意喚起が終了した後にデモ画面が表示されるように構成してもよい。なお、上記の構成は注意喚起が終了した後にデモ画面が表示される一例に相当する。
次遊技を開始するための操作が有効になるとデモ画面の表示規制が解除される。この状態で、遊技者による操作がされずにデモ待機時間が経過すると、リザルト画面からデモ画面に切り替わる(図75(c)、図76(c))。さらに、遊技の開始操作がされるとリールが回転を開始し、デモ画面から遊技画面に切り替わる(図75(d)、図76(d))。なお、デモ待機時間の経過前に遊技の開始操作がされた場合、リザルト画面から遊技画面に切り替わる(図75(d)、図76(d))。
なお、上記の構成では、デモ画面が表示された状態で開始操作が行われないと、デモ画面実行時間が経過した後に再度デモ画面の表示が行われる構成となっているが、この構成に限らず、デモ画面実行時間が経過した後に遊技画面が表示される構成としてもよい。なお、これらのいずれの構成でも、リザルト画面からデモ画面に切り替わった場合には、その後にデモ画面が終了(開始操作によって終了パターン、デモ画面実行時間による終了パターン)すると、デモ画面が表示される前のリザルト画面は表示されずにリザルト画面とは異なる画面(遊技画面またはデモ画面)が表示されることなる。このように、リザルト画面の表示後は、デモ画面の表示後に再度リザルト画面が表示されないようにすることで、周囲の遊技者の遊技意欲の減退を防止することができる。
上記の例では、リザルト画面が表示されたままにならないようにすることができる。なお、「リザルト画面」については、AT状態が終了する際の表示(以下、終了表示)であれば他の表示であってもよい。また、リールが全て停止した後に表示されるものに限らず、例えばAT状態の最終遊技の開始時から表示されるものであってもよい。なお、設定示唆や注意喚起については、終了表示と同じタイミングで開始するようにしてもよいし、異なるタイミングで開始するようにしてもよい。また上記の例のように「AT状態」における終了表示の構成に限らず、例えばボーナス状態やCZ状態のように「デモ画面が規制される状態」における終了表示を対象とするものであってもよい。すなわち、「AT状態でリザルト画面が表示された状態」に限らず、「デモ画面が規制される遊技状態であって、その遊技状態の終了時に終了表示が行われている状態」について、上記構成を適用してもよい。この構成では、終了表示が実行されたままにならないようにすることができる。
なお、この終了表示の実行中に精算ボタン134が操作されたことに基づいてデモ画面を表示するようにしてもよい。また、例えばメダルレス機の場合、遊技台に接続された外部装置に対してメダル情報を移送(遊技台側のメダル数をクリアし、同数を外部装置に送信)する計数処理を実行する場合があり、この計数処理を実行する計数操作手段が操作されたことに基づいてデモ画面を表示するようにしてもよい。これらの構成を採用する際には、デモ画面の表示が許容されていることを条件としてもよい。また、終了表示の実行中に精算ボタン134や計数操作手段を操作しても終了表示が維持されるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、終了画面からデモ画面を表示するにあたってのデモ待機時間と、他の状況(例えば、図73)におけるデモ待機時間について、いずれも次遊技を開始するための操作が有効になってからの時間を用いて判定している。この構成のように、終了画面からデモ画面を表示する場合と終了画面以外からデモ画面を表示する場合の双方において同様の時間を用いて判定するようにしてもよいし、それぞれで異なる時間を用いて判定するようにしてもよい。なお、デモ待機時間の計時の期間(あるいは開始時期)についてはリールが全て停止した状態での期間(時期)であればよく、例えば、リールが全て停止してからの時間を計測してデモ待機時間の経過を判定するものであってもよい。
なお、本実施形態では、リザルト画面が表示されるとともに注意喚起が表示されるが、こうした終了画面と注意喚起については、終了画面が表示されてから注意喚起が表示されるようにしてもよい。また、注意喚起の表示・非表示の態様については、「直浮き→直消え」「フェードイン→フェードアウト」「直浮き→フェードアウト」「フェードイン→直消え」のいずれの態様で表示・非表示となってもよい。また、本実施形態では、注意喚起をリザルト画面の手前に重ねて表示する構成となっているが、終了画面の一部に埋め込まれた状態で表示するようにしてもよい。
[遊技状態の終了表示とデモ表示について(2)]
図75の例では、AT状態において全てのリールが停止してから遊技状態が通常状態Aに移行して全てのリールが回転を開始するまでの間に、状況が異なる4つの期間がある。具体的には、リザルト画面、設定示唆、注意喚起が実行される期間(図75に示す期間(T1))と、リザルト画面、設定示唆が実行されたまま注意喚起が終了しており、次遊技の開始操作が有効になっていない期間(図75に示す期間(T2))と、リザルト画面、設定示唆が実行されたまま注意喚起が終了しており、次遊技の開始操作が有効になっている期間(図75に示す期間(T3))と、デモ画面が表示されている期間(図75に示す期間(T4))がある。
これらの各期間において、エラーや電断が生じ、そこから復帰した場合には、復帰前の状態を表示するようにしてもよい。また、復帰前の状態に関わらず、リザルト画面等を表示するようにしてもよいし、デモ画面を表示するようにしてもよい。また、エラーや電断が生じたタイミングが、例えば注意喚起の終了前であれば復帰時にリザルト画面を表示し、終了後であれば復帰時にデモ画面を表示する、といったように、エラーや電断が生じたタイミングによって復帰時の画面を異ならせてもよい。また、次遊技の開始操作が有効になっている期間ではベット操作がされる場合とされない場合があるが、これらの場合において復帰時の画面を同じにしてもよいし異ならせてもよい。例えば、期間(T3)(T4)においては、ベットがされていた場合に、復帰後の画面にリザルト画面等を表示するようにしてもよいし、デモ画面を表示するようにしてもよい。また、期間(T3)(T4)においては、ベットがされていない場合に、復帰後の画面にリザルト画面等を表示するようにしてもよいし、デモ画面を表示するようにしてもよい。また、各期間について復帰した後の状態は共通であってもよいし、異なる状態があってもよい。また、エラーから復帰した場合と、電断から復帰した場合とで、復帰した後の状態を共通にしてもよいし、異ならせてもよい。
図75の例において、AT状態は有利区間であり、通常状態Aは非有利区間である(図57参照)が、上記構成においてはこのような有利区間の区分に限定されるものではなく、デモ画面の表示が規制された状態から許容された状態に変化する場合であれば、双方の状態がいずれも有利区間(あるいは非有利区間)であっても適用することができる。
また、上記の各期間において図64で説明したメニュー画面を表示し、これを放置した場合には、所定時間の経過後にメニュー画面を終了させてメニュー画面表示前の状態を表示するようにしてもよい。また、メニュー画面表示前の状態に関わらず、所定時間の経過後にメニュー画面を終了させてリザルト画面等を表示するようにしてもよいし、デモ画面を表示するようにしてもよい。また、各期間についてメニュー画面を終了させた後の状態は共通であってもよいし、異なる状態があってもよい。
また、デモ画面が表示されるタイミングと、図65~図68で説明した演出設定の初期化が実行されるタイミングを一致させた構成としてもよい。例えば、デモ画面が「次遊技を開始するための操作が有効になってからデモ待機時間が経過」によって表示される場合に、「MAXベットボタン132が操作受付不可能な状態」且つ「次遊技を開始するための操作が有効になってからデモ待機時間が経過」で自動初期化を実行する構成としてもよい。また、デモ待機時間の経過とは別に、精算ボタン134(あるいは計数操作手段)が操作されたことによってデモ画面を表示する構成の場合には、精算ボタン134(あるいは計数操作手段)が操作された場合に演出設定が初期化される構成としてもよい。
≪その他≫
なお、本実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、上記の構成に基づく動作をシミュレーションするプログラムによって、携帯端末(スマートフォン、ゲーム機)やパソコン上で動作するような、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本実施形態について説明してきたが、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
≪発明の構成と実施形態の対応≫
以下、上記説明に記載されている発明の構成について、対応する構成を参照しつつ記載する。
上記の説明では、
賭数に使用可能な遊技価値を記憶する遊技価値記憶手段(例えば、RAM308)と、
賭数を設定するための賭数操作手段(例えば、ベットボタン130~132)と、
前記賭数操作手段の操作に基づいて、前記遊技価値から減じた値を賭数として設定可能な賭数設定手段(例えば、主制御部300)と、
遊技者の操作によって演出の設定を変更可能な演出設定手段(例えば、第1副制御部400)と、を備えた遊技台であって、
前記賭数設定手段は、前記賭数操作手段の操作に基づいて、所定の値(例えば、遊技開始可能な賭け数)を前記賭数として設定可能な手段であり、
前記演出設定手段は、前記遊技価値記憶手段に記憶されている前記遊技価値以下の範囲内に、前記所定の値が含まれていない第一の場合には、遊技者の操作を介することなく、前記演出の設定が変更されていない元の状態に戻すことが可能な手段である(図65、[演出設定の自動初期化について(1)]、[演出設定の自動初期化について(2)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出設定手段は、前記遊技価値記憶手段に記憶されている前記遊技価値以下の範囲内に、前記所定の値が含まれている第二の場合には、前記演出の設定が変更されている変更状態を維持する手段である(図67、[演出設定の自動初期化について(1)]、[演出設定の自動初期化について(2)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の値には、設定可能な賭数の最小値が含まれる([演出設定の自動初期化について(2)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の値には、設定可能な賭数の最大値が含まれる([演出設定の自動初期化について(2)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記遊技価値記憶手段に記憶されている前記遊技価値以下の範囲内に前記所定の値が含まれていない時間を計測する計時手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400)を備え、
前記演出設定手段は、前記計時手段による計測結果に基づいて前記元の状態に戻すことが可能な手段である([演出設定の自動初期化について(3)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記計時手段は、前記遊技価値記憶手段に記憶されている前記遊技価値以下の範囲内に前記所定の値が含まれていない時間を計測している途中で遊技者の操作があった場合には、計測をし直す手段である([演出設定の自動初期化について(3)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
特定の操作手段(例えば、精算ボタン134、計数操作手段)を備え、
前記遊技価値記憶手段は、前記特定の操作手段の操作によって記憶されている前記遊技価値をクリアする手段であり、
前記演出設定手段は、前記特定の操作手段の操作に基づいて前記元の状態に戻すことが可能な手段である([ユーザによる演出設定について]参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
遊技者の操作によって前記演出の設定が変更されると当該設定に対応する報知(例えば、テスト音)を実行可能な報知手段(例えば、スピーカ272、277)と、を備え、
前記報知手段は、遊技者の操作によらずに前記元の状態に戻された場合には前記報知を実行しない手段である([演出設定の自動初期化について(1)]の「ここでの音量変更は遊技者の操作によるものではないため、テスト音は出力されない」との記載)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応し、前記リールの回転を個別に停止させるための複数のストップボタン(例えば、ストップボタン137~139)と、
前記ストップボタンによる停止操作の受け付けに基づいて、回転駆動している前記複数のリールをそれぞれ停止させる停止制御手段(例えば、主制御部300)と、
遊技者に有利な所定の遊技状態(例えば、AT状態)を設定可能な遊技状態設定手段(例えば、主制御部300)と、
複数の表示を実行可能な表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記所定の遊技状態の終了に伴う終了表示(例えば、リザルト画面)を、該所定の遊技状態とは異なる遊技状態(例えば、通常状態A)となった遊技が開始する前まで実行可能な手段であり、
前記表示手段は、遊技に関する操作が行われないことに基づいてデモ表示を実行可能な手段であり(図73)、
前記表示手段は、前記所定の遊技状態では、前記デモ表示を実行しない手段であり(図74)、
前記表示手段は、前記終了表示が実行されており、且つ前記複数のリールが全て停止している状態において、前記終了表示から前記デモ表示に切り替わる場合がある(図75、[遊技状態の終了表示とデモ表示について(1)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記終了表示が実行されており、且つ前記複数のリールが全て停止した後に遊技者の操作がされていない状態で、前記デモ表示を実行する場合がある(図75、[遊技状態の終了表示とデモ表示について(1)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記遊技状態設定手段は、前記所定の遊技状態よりも遊技者に不利な通常遊技状態(例えば、通常状態A、通常状態B)を設定可能な手段であり、
前記表示手段は、前記通常遊技状態において前記複数のリールが全て停止している場合に前記デモ表示を実行可能な手段である(図73)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記通常遊技状態において前記デモ表示を実行した場合には、該デモ表示の終了後に、該デモ表示の実行前の表示内容を表示する手段であり(図73)、
前記表示手段は、前記終了表示が実行されている状態で前記デモ表示を実行した場合には、該デモ表示の終了後に前記終了表示とは異なる表示を実行する手段である(図76)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記通常遊技状態において実行される前記デモ表示の表示内容は、前記終了表示が実行されている状態で実行される前記デモ表示の表示内容と同じである(図73、図76、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記終了表示の実行中に、遊技に対するのめり込みへの注意を促すのめり込み防止表示(例えば、注意喚起)を実行可能な手段であり、
前記表示手段は、前記のめり込み防止表示の実行中は前記デモ表示を実行しない手段である(図75、図76)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、設定値に応じて有利度が異なる、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記終了表示の実行中に、前記設定値を示唆する設定示唆表示(例えば、図76(a)(b)の星マーク)を実行可能な手段であり、
前記表示手段は、前記設定示唆表示の実行中は前記デモ表示を実行しない手段である(図75、図76)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記終了表示の実行中に、前記のめり込み防止表示と前記設定示唆表示を実行可能な手段であり、
前記設定示唆表示の実行時間が、前記のめり込み防止表示の実行時間よりも長い((図75、図76)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
賭数に使用可能な遊技価値を記憶する遊技価値記憶手段(例えば、RAM308)と、
前記遊技価値をクリアするための特定の操作手段(例えば、精算ボタン134、計数操作手段)と、を備え、
前記表示手段は、前記終了表示が実行されており、且つ前記複数のリールが全て停止している状態において、前記特定の操作手段の操作に関わらず、前記終了表示から前記デモ表示に切り替わる場合がある((図75)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
有利区間および非有利区間を設定する区間設定手段(例えば、主制御部300)と、
前記有利区間において遊技者に有利な第一の遊技状態(例えば、図57の上位AT状態)を設定可能な遊技状態設定手段(例えば、主制御部300)と、
を備えた遊技台であって、
前記区間設定手段は、前記有利区間において、遊技の進行に伴い変化する所定の値がリミッタ値に到達したことに基づいて前記非有利区間を設定する手段であり(例えば、図57の移行条件(L))、
前記遊技状態設定手段は、前記第一の遊技状態の継続権利(例えば、AT残ゲーム数)がなくなったことに基づいて該第一の遊技状態を終了する手段であり(例えば、図57の移行条件(F))、
前記区間設定手段は、前記第一の遊技状態で第一の条件(例えば、ボーナス入賞)が成立した場合には、前記継続権利の有無や前記リミッタ値の到達の如何に関わらず前記非有利区間を設定する手段である(例えば、図57の移行条件(G))、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記区間設定手段は、前記非有利区間において第二の条件(例えば、払出役に当選し、且つ移行抽選に当選)が成立した場合には、前記有利区間を設定する手段であり(例えば、図57の移行条件(A))、
前記第一の遊技状態で前記第一の条件が成立したことによって設定された前記非有利区間において前記第二の条件が成立した第一の場合の方が、前記第一の遊技状態で前記第一の条件が成立したこと以外によって設定された前記非有利区間において前記第二の条件が成立した第二の場合よりも、遊技者に有利になる([有利区間から非有利区間への移行に関する構成]の「第一の場合の方が第二の場合よりも有利になるように構成した場合」との記載)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
遊技者に有利な操作に関する操作演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157)を備え、
前記遊技状態設定手段は、前記有利区間において前記操作演出が実行される操作演出遊技状態(例えば、図57のAT状態)を設定可能な手段であり、
前記第一の場合の方が、前記第二の場合よりも、前記操作演出遊技状態が設定されやすい([有利区間から非有利区間への移行に関する構成]の「第一の場合の方が、第二の場合よりも、操作演出遊技状態が設定されやすくなっている」との記載)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
遊技者に有利な操作に関する操作演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157)を備え、
前記遊技状態設定手段は、前記有利区間において前記操作演出が実行される操作演出遊技状態(例えば、図57のAT状態)を設定可能な手段であり、
前記操作演出遊技状態には、前記第一の遊技状態が含まれる(図57ではAT状態に上位AT状態が含まれる)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記区間設定手段は、前記非有利区間において前記第一の条件が成立した場合には、前記有利区間を設定する手段である(非有利区間で図57の移行条件(G)が成立すると有利区間に移行)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記遊技状態設定手段は、前記有利区間において前記第一の遊技状態とは異なる第二の遊技状態(例えば、図57の通常状態B、CZ状態、通常AT状態)を設定可能な手段であり、
前記区間設定手段は、前記第二の遊技状態で前記第一の条件が成立した場合には、前記有利区間を維持する手段である(図57の通常状態B、CZ状態、通常AT状態で移行条件(G)が成立すると有利区間が維持)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
[第4実施形態]
以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(スロットマシン)について説明する。
<全体構成>
まず、図77を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図77は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図77に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101(筐体)と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102(扉体)と、を備える。
本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され(図83参照)、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、各リール110~112の手前に設けられた図柄表示窓113から縦方向に概ね三つ表示され、合計九つの図柄が見えるようになっている。
そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は、複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサともいう。図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
告知ランプ123は、例えば、内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中(特別遊技状態中)であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器であり、押順演出を行うための指示モニタとしても利用される。本例では、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器で構成している。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作といい、最初の停止操作を第1停止操作(以下、「1停」や「第1停止」ともいう。)、次の停止操作を第2停止操作(以下、「2停」や「第2停止」ともいう。)、最後の停止操作を第3停止操作(以下、「3停」や「第3停止」ともいう。)という。
また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを、順に第1停止リール、第2停止リール、第3停止リールという。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を、操作順序(または、押順)という。
ストップボタン137~139の操作順序(押順)は、左ストップボタン137を「左またはR」、中ストップボタン138を「中またはC」、右ストップボタン139を「右またはR」で表した場合、(1)左→中→右の操作順序(左中右またはLCR),(2)左→右→中の操作順序(左右中またはLRC),(3)中→左→右の操作順序(中左右またはCLR),(4)中→右→左の操作順序(中右左またはCRL),(5)右→左→中の操作順序(右左中またはRLC),(6)右→中→左の操作順序(右中左またはRCL)の6種類である。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。音孔180はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。
この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(以下、「演出画像表示装置」ともいう)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<内部構造>
次に、図78と図79を用いて、スロットマシン100の内部構造について説明する。図78は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図であり、図79は、本体101の内部に配設された各種部材を分解して示した分解斜視図である。
本体101は、上面板261、左側の側面板(左側面板)262、右側の側面板(右側面板)263、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口部を有する箱体である。本体101の背面板242の内壁における所定領域(第二の領域SE。図81参照)には、内部に主制御基板210a(基板。図79参照)を収納した主制御基板収納ケース210(基板ケース)が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち、左側面板262には、内部に副制御基板220a(図79参照)を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。
なお、主制御基板収納ケース210を配置する領域(第二の領域SE)は、本例に限定されず、後述する電圧表示シール294を配置する領域(第一の領域FE。図83参照)と、本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において少なくとも一部が重畳しない(重ならない)領域であればよく、例えば、本体101の背面板242の内壁におけるリール110乃至112の下方の領域であってもよいし、上面板261、左側面板262、または、右側面板263における領域であってもよい。
また、右側面板263の内壁には、主制御基板210aに接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。この外部集中端子板248には、ホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652(図80参照)から延出される外部ケーブル(図示省略)を接続する外部ケーブル接続部が設けられている。外部ケーブルは、本体101の背面板242に開設したケーブル穴292(図81参照)を通して本体101の内部に挿通され、外部集中端子板248の外部ケーブル接続部に接続される。
下面板264の内壁には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。
また、メダル払出装置180の正面視左側には、電源基板を有する電源ボックス252が配設され、電源ボックス252の正面には電源スイッチ244を配設している。電源ボックス252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
本例によれば、前面扉102を開放しないと電源スイッチ244の操作ができないため、仮に誤って供給電力の異なるコンセントに繋いだ場合であっても、コンセントに繋いで即電源が投入されることを防ぐことができる。
この電源ボックス252には、電源コード265(図81参照)を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴266(図79,図81参照)を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側面板262にヒンジ装置276を介して蝶着され、本体101に対して開閉可能な扉体である。
本例では、ドアキー孔140(図77参照)に、遊技店の管理者が保有するキーを挿入することで、閉鎖状態でロックされた前面扉102を、開放状態にすることができる。このため、管理者は、前面扉102を解錠する(閉鎖状態から開放状態にする)ことができるが、管理者以外の者(例えば遊技者)は、前面扉102を解錠することはできない。
本例によれば、管理者以外の者(例えば遊技者)は、前面扉102を解錠することができないため、管理者以外の者が、供給電力の異なるコンセントに繋いで即電源が投入されることを防ぐことができる。
図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、スピーカ272を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置にはスピーカ277を設けている。
また、図79に示すように、背面板242のほぼ中央には、メダル補給機(図示省略)の補給ノズルを挿通することが可能なメダル補給機用穴295が形成されているとともに、このメダル補給機用穴295に、板状のメダル補給機用蓋296が着脱可能に取り付けられている。なお、図79において符号298で示す部材は、左側面板262と右側面板263に取り付けられる把持部(取っ手)である。
<制御部>
次に、図80を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、図80は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
乱数値生成回路316は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0~65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路316では、各種センサ318からセンサ回路320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、リール112の光学式センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、および、リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源ボックス252から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には、入力インタフェースを介して、シャッタ163の位置を検知可能なシャッタセンサ428と、演出ボタン156の押下操作を検知可能な演出ボタンセンサ430と、を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428と演出ボタンセンサ430の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、液晶表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<本体>
次に、図81と図82を用いて、スロットマシン100の本体101について説明する。なお、図81は、電圧表示シール294の配置の一例を示す背面図であり、図82は、電圧表示シール294の配置の一例を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。
ここで、図82に示す背面図において、符号wは本体101の横幅を示し、符号hは本体101の高さを示している。また、同図において、符号M1を付した点線は、本体101の幅方向の中心(中央)を示し、符号M2を付した点線は、本体101の高さ方向の中心(中央)を示している。なお、以降の図面では、図面の見やすさを優先し、符号M1,M2の記載を省略し、対応する点線のみを図示する場合がある。
また、以降の背面図の説明においては、説明の都合上、スロットマシン100の背面視右側,右端(正面視左側,左端)を、単に「右側」,「右端」と称し、スロットマシン100の背面視左側,左端(正面視右側,右端)を、単に「左側」、「左端」と称することとする。
本体101の背面板242の外壁は、図81に示すように、上方に位置する上部領域242aと、中央に位置する中央部領域242bと、下方に位置する下部領域242cの3つの領域に大別することができる。
背面板242の外壁の上部領域242aには、本体101の通気を行うための第1通風穴281と、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290と、外部集中端子板248(図78参照)に接続する外部ケーブルを挿通するためのケーブル穴292が形成されている。なお、ケーブル穴292は、本体101の通気を行うための通風穴としても機能するものである。
<背面/上部領域>
第1通風穴281は、図82に示すように、縦幅x,横幅y(x>y)の縦長楕円形状の穴であり、後述する第4通風穴284と同じ形状である。本例では、背面板242の外壁の上部領域242aにおいて、第1通風穴281を上段領域と下段領域の2つの領域に分けて配置している。
上段領域には、背面板242の右端から左端に亘って、ほぼ等間隔で所定数(本例では19個)の第1通風穴281が形成されている一方で、下段領域には、本体101の内部に収容された主制御基板収納ケース210と本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない(重ならない)ように、背面板242の外壁の右端および左端の近傍において、ほぼ等間隔で所定数(本例では4個)の第1通風穴281が形成されている。
本例によれば、主制御基板収納ケース210の配置位置と、第1通風穴281が、本体101の厚み方向において重畳する(重なる)ことがないため、第1通風穴281を通して主制御基板収納ケース210の裏面にアクセスするような行為を未然に防ぎ、主制御基板210aに対する不正行為等を防止することができ、遊技台のセキュリティ性の向上を図ることができる。
ネジ穴290は、ネジ(図示省略)が挿通可能な挿通穴と、この挿通穴の外方に配置された環状の凹部からなる台座で構成され、全体として、ケーブル穴292よりも小径の円環状の部位である。本例では、上部領域242aの中央に、所定数(本例では4個)のネジ穴290が形成されている。
ケーブル穴292は、図82に示すように、直径dの円形状の穴であり、後述する第2通風穴282,第3通風穴283と同じ形状である。本例では、背面板242の外壁の左端において、第1通風穴281の下方に、所定数(本例では1個)のケーブル穴292が形成されている。
<背面/中央部領域>
背面板242の外壁の中央部領域242bには、電圧表示が記載された電圧表示シール294(表示手段)が貼り付けられているとともに、本体101の通気を行うための第2通風穴282および第3通風穴283と、所定の厚みを有する矩形状の凸部297が形成されている。なお、本例では、背面板242に矩形状の凸部297を形成する例を示したが、所定の厚みを有する凹部を形成してもよく、また、凸部および凹部のいずれであっても、形状は、矩形状に限定されず、正方形状や楕円形状等であってもよい(他の実施例も同様)。
電圧表示シール294は、図82に示すように、縦幅s1,横幅t1(s1<t1)の横長矩形状のシールであり、表面には、スロットマシン100の定格電圧やロゴマーク等の表示が記載されている。なお、電圧表示シール294の表示については、図83を用いて詳細に説明する。
本例では、電圧表示シール294を、本体101の背面板242の外壁(筐体の外壁)において、上下方向の中央、左右方向の左側に位置する領域(第一の領域FE)に配置している。
具体的には、図82に示すように、電圧表示シール294は、本体101の上端101U(一端)から上側距離s2(第一の距離)を空けて配置され、本体101の上端101U(一端)に対向する下端101D(他端)から下側距離s3(第二の距離)を空けて配置されている。
電圧表示シール294の縦幅s1,上側距離s2(電圧表示シール294の上端から本体101の上端101Uまでの最短距離),下側距離s3(電圧表示シール294の下端から本体101の下端101Dまでの最短距離)の大小関係は、s1<s2<s3であって、下側距離s3よりも上側距離s2の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の下端101Dよりも上端101Uに近い位置に配置されている。
また、電圧表示シール294は、本体101の外壁左端101L(一端)から左側距離t2(第一の距離)を空けて配置され、本体101の外壁左端101L(一端)に対向する外壁右端101R(他端)から右側距離t3(第二の距離)を空けて配置されている。
電圧表示シール294の横幅t1,左側距離t2(電圧表示シール294の左端から本体101の外壁左端101Lまでの最短距離),右側距離t3(電圧表示シール294の右端から本体101の外壁右端101Rまでの最短距離)の大小関係は、t2<t1<t3であって、右側距離t3よりも左側距離t2の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の外壁右端101Rよりも外壁左端101Lに近い位置に配置されている。
本例によれば、定格電圧等を示す情報を本体101の外壁に配置することで、従来の遊技台のように扉体を開放しなくても、遊技台の設置時や運搬時に作業者が電圧を容易かつ確実に確認することができ、作業者の利便性を高めることができる。
また、従来は、定格電圧が100Vの遊技台と、定格電圧が24Vの遊技台が市場に混在しており、作業者が遊技台への供給電圧を間違えてしまう事故が発生する場合があったが、本実施形態に係る遊技台によれば、作業者が事前に電圧を確実に確認することができるため、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。しかも、扉体を開放しないと電源スイッチの操作ができないため、仮に誤って供給電力の異なるコンセントに繋いだ場合であっても、コンセントに繋いで即電源が投入されることを防ぐことができる。
また、本例の電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、主制御基板収納ケース210が配置される領域(第二の領域SE)、すなわち、本体101の背面板242の内壁(筐体の内壁)において、上下方向の上側、左右方向の中央に位置する領域とは本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置である。
本例によれば、主制御基板収納ケース210と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、ネジ穴等が邪魔になり、本体101に電圧表示シール294がうまく貼り付けできないといった事態や、ネジ穴等によって電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が見にくくなるといった事態を未然に防止することができる。
第2通風穴282および第3通風穴283は、図82に示すように、直径dの円形状の穴であり、上述のケーブル穴292と同じ形状である。本例では、背面板242の中央左端において、電圧表示シール294の下方に、所定数(本例では1個)の第2通風穴282が形成され、この第2通風穴282の下方に、所定数(本例では1個)の第3通風穴283が形成されている。
本例では、第1通風穴281の縦幅x,横幅yや、第2通風穴282,第3通風穴282、およびケーブル穴292の直径dは、電圧表示シール294の縦幅s1,横幅t1よりも小さくなるように設計している。
このような構成とすれば、スロットマシン100の設置や搬送等において、電圧表示シール294が剥がれ落ちてしまった場合であっても、破損した電圧表示シール294が、第1通風穴281,第2通風穴282,第3通風穴282、ケーブル穴292等を通して本体101の内部に入り込んでしまうような事態を未然に防止することができる。
また、背面板242の中央領域242bには、所定の厚みを有する矩形状の凸部297が形成されている。この凸部297の一部には、上述のメダル補給機用穴295(図79参照)が形成されており、このメダル補給機用穴295を塞ぐように、メダル補給機用蓋296が着脱可能に取り付けられている。
本例では、電圧表示シール294の厚みを、凸部297の厚みよりも薄くしているため、スロットマシン100の設置や搬送等において、作業者や障害物が背面板242に触れた場合であっても、凸部297によって電圧表示シール294への接触を防ぐことができる場合があり、電圧表示シール294の劣化を防止することができる。
なお、凸部297の形状や位置は、特に限定されず、例えば、電圧表示シール294を背面板242における左側面板262(または右側面板263)の近傍に配置した場合に、左側面板262(または右側面板263)の側面(背面側の面)を背面板242の表面よりも突出させ、電圧表示シール294の厚みを、左側面板262(または右側面板263)の突出部の高さよりも薄くすれば、作業者が背面板242に触れた場合であっても、左側面板262(または右側面板263)の突出部によって電圧表示シール294への接触を防ぐことができる場合があり、電圧表示シール294の劣化を防止することができる。つまり、筐体の背部において筐体背面の縁(左右の側面板)と背面板に段差がある場合には、その段差分の厚みよりも電圧表示シールの厚みを薄く(低く)することで接触、劣化、破損を防ぐことができる。
<背面/下部領域>
背面板242の下部領域242cには、本体101の通気を行うための第4通風穴284および第5通風穴285と、電源コード265を挿通するための電源コード用穴266が形成されている。なお、電源コード用穴266は、本体101の通気を行うための通風穴としても機能するものである。
第4通風穴284は、上述の第1通風穴281と同じ形状であり、縦幅x,横幅y(x>y)の縦長楕円形状の穴である。本例では、背面板242の中央において、上段領域と下段領域の2つの領域に分けて配置しており、それぞれの領域には、ほぼ等間隔で所定数(本例では9個)の第4通風穴284が形成されている。
第5通風穴285は、第4通風穴284よりも縦幅が小さな楕円形状の穴であり、ケーブル穴292よりも最大直径が小さい穴である。本例では、第4通風穴284の下方に、ほぼ等間隔で所定数(本例では9個)の第5通風穴285が形成されている。
電源コード用穴266は、上述の第2通風穴282,第3通風穴283,ケーブル穴292よりも大径の穴であり、電源ボックス252に接続された電源コード265が挿通される。本例では、第5通風穴285の右側に、所定数(本例では1個)の電源コード用穴266が形成されている。
なお、本発明に係る「電源コード」は、電源コード265と電源ボックス252とが本体101の内部で接続されており、電源コード256を電源コード用穴266から本体101の外部へ引き出すもの(引き出しタイプの電源コード)であってもよい。このような構成とすることで、電源コードを紛失してしまうことを防止できる。
また、本発明に係る「電源コード」は、本体101の背面から露出している電源ボックス(電源装置)のコネクタに差し込むもの(差し込みタイプの電源コード)であってもよい。このような構成とすることで、電源コードを本体101の内部から外部に引き出す作業の手間を省くことができる。また、引き出しタイプの電源コードであっても、差し込みタイプの電源コードであっても、ともに本体101の背部において電源コードが配設されることとなり、遊技店のコンセント等に向けて延伸される。
<電圧表示シール>
次に、図83と図84(a)を用いて、電圧表示シール294について説明する。図83は、スロットマシン100の前面扉102や本体101の一部の部材等を取り除いた状態を示す斜視図である。
図81や図82を用いて説明したように、電圧表示シール294は、本体101の背面板242の外壁(筐体の外壁)における第一の領域FEに配置されており、主制御基板収納ケース210(基板ケース)は、本体101の背面板242の内壁(筐体の内壁)における第二の領域SEに配置されており、第一の領域FEと第二の領域SEは、本体101の背面板242(筐体)において重畳しない領域である。
本例では、電圧表示シール294を配置している領域(第一の領域FE)と本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する領域(第一の領域と厚み方向において対向する内壁の領域)には、主制御基板収納ケース210を含む、いずれの部材も配置しないように構成している。
具体的には、図83において、一点鎖線で囲った灰色で示す領域が、電圧表示シール294が貼り付けられる領域(第一の領域FE)を示している。同図に示す第一の領域FEと、図81等に示す第二の領域SEから明らかなとおり、電圧表示シール294の貼り付け位置(第一の領域FE)と、主制御基板収納ケース210の配置位置(第二の領域SE)は、電圧表示シール294の平面視において(第一の領域FEと第二の領域SEの対向位置関係)で重畳しない位置関係となっている。
本例によれば、主制御基板収納ケース210の配置位置と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、ネジ穴等が邪魔になり、本体101に電圧表示シール294がうまく貼り付けできないといった事態や、ネジ穴等によって電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が見にくくなるといった事態を未然に防止することができる。
図84(a)は、電圧表示シール294の正面図である。電圧表示シール294に記載される表示は、ロゴマーク294aと、機器情報294bと、注意事項294cに大別することができる。ロゴマーク294aは、スロットマシン100の製造業者を表す図形や文字等であり、本例では、製造業者の商標を記載している。
機器情報294bは、スロットマシン100に関する情報であり、本例では、製造業者名,定格周波数,定格電圧,定格消費電力,最大入力電流,使用場所を記載している。
本例によれば、定格電圧を示す情報を本体100の背面板242に配置することで、スロットマシン100の設置時や運搬時に作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
また、上述の通り、電源ボックス252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300等の各制御部、各装置に供給するように構成しているが、本例では、機器情報294として、電源ボックス252による変換後の電圧値(本例では、9V)を表示しないようにしている。
本例によれば、作業者が変換後の電圧値を定格電圧と間違えてしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
なお、電源ボックス252による変換後の電圧値は、本体101の内部に配置された機器(例えば、電源ボックス252)や基板等に表示してもよい。また、機器情報294の記載事項は、本例に限定されず、例えば、PSEマーク(電気用品安全法の基準に適合した電化製品に掲示される印)や、スロットマシン100の重量等の情報を記載してもよい。
注意事項294cは、スロットマシン100の取り扱い上の注意を記載したものであり、本例では、「水に濡らさないようにして下さい」,「通風穴をふさがないようにしてください」,「アース接地を行ってください」,「改造したり、異物を入れたりしないで下さい」といった記載をしている。
また、電圧表示シール294は、白色(或る色)を含んで構成された有色不透明のシールであり、本例では、ベース(基材)が白色で、ロゴマーク294a,機器情報294b,注意事項294cは、黒色の文字であり、ベースの白色は、背面板242の色(本例では、黒色)とは異なる色である。
本例によれば、電圧表示シール294を、背面板242の色(黒色)とは異なる色(白色)を含むように構成しているため、電圧表示シール294を目立たせることができ、スロットマシン100の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
なお、電圧表示シール294は、シールに限らず、ラベルやステッカーでもよい。また、本例では電圧表示シール294を筐体の外壁に直接貼り付けているが、これに限らず、電圧表示シール294が貼付されたプレートを筐体外壁に配置するようにしてもよく、この場合、該シールが貼付されたプレートを電圧表示ラベルとしてもよい。
図84(b)~同(d)は、変形例に係る電圧表示シールの正面図である。
図84(b)に示す電圧表示シールは、白色や銀色(或る色)を含んで構成された有色不透明のシールであり、本例では、ベース(基材)が黒色で、ロゴマーク294a,機器情報294b,注意事項294cは、白色や銀色の文字であり、ベースの黒色は、背面板242の色(本例では、黒色)とは異なる色である。
本例によれば、電圧表示シール294を、背面板242の色(黒色)とは異なる色(白色や銀色)を含むように構成しているため、電圧表示シール294を目立たせることができ、スロットマシン100の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
図84(c)に示す電圧表示シールは、図84(a)を用いて説明した電圧表示シール294から、注意事項294cを削除したものであり、ロゴマーク294aと機器情報294bで構成されている。
本例によれば、注意事項を省くことで、機器情報294bに記載された定格電圧をより一層目立たせることができ、スロットマシン100の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
図84(d)に示す電圧表示シールは、図84(a)を用いて説明した電圧表示シール294から、ロゴマーク294aと注意事項294cを削除するとともに、機器情報294bの内容を簡素化することで、必要最低限の事項を記載したものである。
本例によれば、ロゴマークや注意事項を省くことで、機器情報294bに記載された定格電圧をより一層目立たせることができ、スロットマシン100の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
また、図84(c)及び(d)に示す電圧表示シールは、図84(a)及び(b)に示す電圧表示シールよりも小さいサイズとすることで、筐体外壁における貼付位置の自由度を上げることができる。また、電圧表示シール294の貼り付け位置は、筐体内部の基板等の部材や、部材を取りつけるためのネジ穴とは、電圧表示シール294の平面視において重畳しない(重ならない)位置が好ましいが、図84(c)及び(d)に示すように小さいサイズとすることで、筐体内部における部材の配置においても自由度を上げることができ、貼付位置と筐体内部の部材との位置関係において自由度を上げることができる。
なお、本体101の外壁の色は、特に限定されず、例えば、本体101が金属製(例えば、アルミ)製であれば、金属色であってもよいし、木製であれば、木の天然色(無着色)であってもよい。また、本体101の一部が着色されていてもよく、例えば、本体101の背面板242が木の天然色(無着色)である場合に、この背面板242の四方を囲む上面板261,左側面板262,右側面板263,下面板264が黒色に着色されていてもよく、この場合、電圧表示シール294は、黒色(または、木の天然色)以外の色を含むものであればよい。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図77に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、前方に開口部を有する箱状の筐体(例えば、図77に示す本体101)と、前記筐体の開口部に開閉可能に配設された扉体(例えば、図77に示す前面扉102)と、電源スイッチ(例えば、図78,図79に示す電源スイッチ244)を備えた電源装置(例えば、図78,図79に示す電源ボックス252)と、或る表示を示す表示手段(例えば、図81,図84(a)に示す電圧表示シール294)と、を備えた遊技台であって、前記電源スイッチは、前記扉体が開放状態の場合に操作可能であり、前記或る表示は、前記遊技台の定格電圧を示す定格電圧表示を含み、前記表示手段は、前記筐体の外壁における第一の領域FE(例えば、図82に示す、本体101の下端101Dよりも上端101Uに近く、外壁右端101Rよりも外壁左端101Lに近い位置)に配置される、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、定格電圧等を示す情報を筐体の外壁に配置することで、従来の遊技台のように扉体を開放しなくても、遊技台の設置時や運搬時に作業者が電圧を容易かつ確実に確認することができ、作業者の利便性を高めることができる。
また、従来は、定格電圧が100Vの遊技台と、定格電圧が24Vの遊技台が市場に混在しており、作業者が遊技台への供給電圧を間違えてしまう事故が発生する場合があったが、本実施形態に係る遊技台によれば、作業者が事前に電圧を確実に確認することができるため、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。しかも、扉体を開放しないと電源スイッチの操作ができないため、仮に誤って供給電力の異なるコンセントに繋いだ場合であっても、コンセントに繋いで即電源が投入されることを防ぐことができる。
また、或る部品(例えば、基板(例えば、図79に示す主制御基板210a)を収容可能な基板ケース(例えば、図78,79に示す主制御基板収納ケース210)、図78に示す外部集中端子板248)を備え、前記或る部品は、前記筐体の内壁における第二の領域(例えば、図81等に示す第二の領域SE)に配置され、前記第一の領域と前記第二の領域は、前記表示手段の平面視において少なくとも一部が重畳しない領域であってもよい。
このような構成とすれば、基板ケースと表示手段(電圧表示シール)の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって表示手段(電圧表示シール)が劣化し、表示手段(電圧表示シール)に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、前記表示手段は、或る色(例えば、白色(ベースや文字の色)、銀色(文字の色))を含んで構成されたラベルであり、前記或る色は、前記筐体の外壁の色(例えば、黒色)とは異なる色であってもよい。
このような構成とすれば、筐体においてラベル(電圧表示シール)の存在を目立たせることができ、遊技台の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
また、表示手段は、前記筐体の外壁において、該外壁の四方の端部(例えば、図82に示す、本体101の上端101U,下端101D,外壁左端101L,外壁右端101R)から距離(例えば、数ミリメートル)を空けて配置されるものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技台の設置や搬送等において、作業者が筐体に触れた場合であっても、表示手段(電圧表示シール)への接触を防ぐことができる場合があり、表示手段(電圧表示シール)が、筐体から剥がれてしまったり、劣化や損傷してしまったりすることを未然に防止することができる。
また、前記表示手段は、前記筐体の外壁において、該外壁の一端(例えば、図82に示す上端101U)から第一の距離(例えば、図82に示す距離s2)を空けて配置され、前記表示手段は、前記筐体の外壁において、該外壁の前記一端に対向する他端(例えば、図82に示す下端101D)から第二の距離(例えば、図82に示す距離s3)を空けて配置され、前記第一の距離と前記第二の距離は、異なるものであってもよい。
また、前記表示手段は、前記筐体の外壁において、該外壁の一端(例えば、図82に示す外壁左端101L)から第一の距離(例えば、図82に示す距離t2)を空けて配置され、前記表示手段は、前記筐体の外壁において、該外壁の前記一端に対向する他端(例えば、図82に示す外壁右端101R)から第二の距離(例えば、図82に示す距離t3)を空けて配置され、前記第一の距離と前記第二の距離は、異なるものであってもよい。
このような構成とすれば、表示手段(電圧表示シール)を、敢えて筐体の外壁の一端または他端のいずれか一方に偏るように配置することで、表示手段(電圧表示シール)の存在を目立たせることができ、遊技台の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
また、前記遊技台は、電源コード(例えば、図81に示す電源コード265)を伝って前記電源装置に電力が供給され、前記遊技台は、前記電源コードを前記筐体の背部から延伸されるよう構成され、前記表示手段は、前記筐体の背部に配置されるものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技台の設置作業等において電源コードを敷設する際に、作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
また、遊技台が設置された場合において、表示手段(電圧表示シール)を遊技者が視認できない筐体背面に配置することで、遊技台の正面視におけるデザイン性を担保することができる。また、遊技者に触れることがないので表示手段(電圧表示シール)が剥がされてしまったり、破損してしまったりというリスクを低減することができる。
<電圧表示シールの配置(変形例1)>
次に、図85を用いて、電圧表示シール294の配置例(変形例1)について説明する。図85は、電圧表示シール294の配置例(変形例1)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。
本例では、電圧表示シール294を、本体101の背面板242の外壁(筐体の外壁)において、上下方向の中央、左右方向の右側に位置する領域(第一の領域FE)であって、図81を用いて説明した電圧表示シール294の配置領域よりも電源ボックス252に近い領域に配置している。
具体的には、電圧表示シール294は、本体101の上端101U(一端)から上側距離s2(第一の距離)を空けて配置され、本体101の上端101U(一端)に対向する下端101D(他端)から下側距離s3(第二の距離)を空けて配置されている。
電圧表示シール294の縦幅s1,上側距離s2(電圧表示シール294の上端から本体101の上端101Uまでの最短距離),下側距離s3(電圧表示シール294の下端から本体101の下端101Dまでの最短距離)の大小関係は、s1<s2<s3であって、下側距離s3よりも上側距離s2の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の下端101Dよりも上端101Uに近い位置に配置されている。
また、電圧表示シール294は、本体101の高さ方向の中心M2から上方に距離s5を空けた位置、すなわち、本体101の背面板242の高さ方向(上下方向)において中央よりも上側に配置されている。また、電源ボックス252は、本体101の高さ方向の中心M2から下方に距離s4を空けた位置に配置されている。距離s4,距離s5の大小関係は、s5<s4であり、電圧表示シール294は、電源ボックス252よりも、本体101の高さ方向の中心M2に近い位置に配置されている。
また、電圧表示シール294は、本体101の外壁左端101L(一端)から左側距離t2(第一の距離)を空けて配置され、本体101の外壁左端101L(一端)に対向する外壁右端101R(他端)から右側距離t3(第二の距離)を空けて配置されている。
電圧表示シール294の横幅t1,左側距離t2(電圧表示シール294の左端から本体101の外壁左端101Lまでの最短距離),右側距離t3(電圧表示シール294の右端から本体101の外壁右端101Rまでの最短距離)の大小関係は、t3<t1<t2であって、左側距離t2よりも右側距離t3の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の外壁左端101Lよりも外壁右端101Rに近い位置に配置されている。
本例によれば、定格電圧等を示す情報を、筐体の背面の左右方向において電源ボックス252が配置されている側(電源装置の近傍)に配置することで、従来の遊技台のように扉体を開放しなくても、遊技台の設置時や運搬時に作業者が電圧を容易かつ確実に確認することができ、作業者の利便性を高めることができる。
特に、電圧表示シール294を電源ボックス252に近い領域に配置しているため、遊技台の設置作業等において電源コードを敷設する際に、作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
また、従来は、定格電圧が100Vの遊技台と、定格電圧が24Vの遊技台が市場に混在しており、作業者が遊技台への供給電圧を間違えてしまう事故が発生する場合があったが、本実施形態に係る遊技台によれば、作業者が事前に電圧を確実に確認することができるため、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。しかも、扉体を開放しないと電源スイッチの操作ができないため、仮に誤って供給電力の異なるコンセントに繋いだ場合であっても、コンセントに繋いで即電源が投入されることを防ぐことができる。
また、本例の電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、主制御基板収納ケース210が配置される領域(第二の領域SE)、すなわち、本体101の背面板242の内壁(筐体の内壁)において、上下方向の上側、左右方向の中央に位置する領域とは本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置である。
本例によれば、主制御基板収納ケース210の配置位置と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、ネジ穴等が邪魔になり、本体101に電圧表示シール294がうまく貼り付けできないといった事態や、ネジ穴等によって電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が見にくくなるといった事態を未然に防止することができる。
また、本例では、電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)の下方に、第2通風穴282,第3通風穴283等の通風穴を配置しないように構成している。
このような構成とすれば、通風穴から排出される暖気に電圧表示シール294がさらされることがなく、通風穴から排出される熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
<電圧表示シールの配置(変形例2)>
次に、図86を用いて、電圧表示シール294の配置例(変形例2)について説明する。図86は、電圧表示シール294の配置例(変形例2)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。
本例では、電圧表示シール294を、本体101の背面板242の外壁(筐体の外壁)において、上下方向の下方、左右方向の右側に位置する領域(第一の領域FE)であって、図85を用いて説明した電圧表示シール294の配置領域よりも電源ボックス252に近い領域(電源ボックス252の上方近傍)に配置している。
具体的には、電圧表示シール294の縦幅s1,上側距離s2(電圧表示シール294の上端から本体101の上端101Uまでの最短距離),下側距離s3(電圧表示シール294の下端から本体101の下端101Dまでの最短距離)の大小関係は、s1<s3<s2であって、上側距離s2よりも下側距離s3の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の上端101Uよりも下端101Dに近い位置に配置されている。
また、電圧表示シール294は、本体101の高さ方向の中心M2から下方に距離s5を空けた位置、すなわち、本体101の背面板242の高さ方向(上下方向)において中央よりも下側に配置されており、さらに、その下側の領域において、電圧表示シール294の下端から下方に距離s4を空けた位置(電源ボックス252の近傍)に配置されている。距離s4,距離s5の大小関係は、s4<s5であり、電圧表示シール294は、本体101の高さ方向の中心M2よりも、電源ボックス252に近い位置に配置されている。
なお、電圧表示シール294の横幅t1,左側距離t2(電圧表示シール294の左端から本体101の外壁左端101Lまでの最短距離),右側距離t3(電圧表示シール294の右端から本体101の外壁右端101Rまでの最短距離)の大小関係は、図85を用いて説明した電圧表示シール294と同じである。
本例によれば、定格電圧等を示す情報を、筐体の背面の左右方向において電源ボックス252が配置されている側(電源装置の近傍)に配置することで、従来の遊技台のように扉体を開放しなくても、遊技台の設置時や運搬時に作業者が電圧を容易かつ確実に確認することができ、作業者の利便性を高めることができる。
特に、電圧表示シール294を電源ボックス252に近い領域に配置しているため、遊技台の設置作業等において電源コードを敷設する際に、作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
また、従来は、定格電圧が100Vの遊技台と、定格電圧が24Vの遊技台が市場に混在しており、作業者が遊技台への供給電圧を間違えてしまう事故が発生する場合があったが、本実施形態に係る遊技台によれば、作業者が事前に電圧を確実に確認することができるため、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。しかも、扉体を開放しないと電源スイッチの操作ができないため、仮に誤って供給電力の異なるコンセントに繋いだ場合であっても、コンセントに繋いで即電源が投入されることを防ぐことができる。
また、本例の電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、主制御基板収納ケース210が配置される領域(第二の領域SE)、すなわち、本体101の背面板242の内壁(筐体の内壁)において、上下方向の上側、左右方向の中央に位置する領域とは本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置である。また、本例においては、電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、電源ボックス252や電源ボックス252に関連する中継基板などとも本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置関係であることが好ましい。
本例によれば、主制御基板収納ケース210の配置位置と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、ネジ穴等が邪魔になり、本体101に電圧表示シール294がうまく貼り付けできないといった事態や、ネジ穴等によって電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が見にくくなるといった事態を未然に防止することができる。
また、本例では、電圧表示シール294を電源ボックス252よりも下方に配置しないように構成している。
電源ボックスは筐体の下方に配置されることが多いが、このような構成とすれば、スロットマシン100の設置や搬送等において、筐体の下方が障害物等に接触したような場合であっても、電圧表示シール294への接触を防ぐことができる場合があり、電圧表示シール294の劣化や破損を防止することができる。
また、スロットマシン100の設置や搬送の際に電源コード256を束ねた際においても、電圧表示シール294が、束ねた電源コード256によって視認し難くなるおそれもあるため、これを防止するために電圧表示シール294は電源ボックス252よりも下方に配置しない方が好ましい。また、遊技店によっては店内照明が薄暗い箇所もあり、スロットマシン100の設置作業においては筐体背面の下方が暗くなってしまうこともあるため、電圧表示シール294は、電源ボックス252よりも下方に配置しない方が好ましい。
<電圧表示シールの配置(変形例3)>
次に、図87を用いて、電圧表示シール294の配置例(変形例3)について説明する。図87は、電圧表示シール294の配置例(変形例3)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。
本例では、電圧表示シール294を、本体101の背面板242の外壁(筐体の外壁)において、上下方向の上方、左右方向の右側に位置する領域(第一の領域FE)であって、図85,86を用いて説明した電圧表示シール294の配置領域よりも電源ボックス252から遠い領域(本体101の上端101Uの近傍)に配置している。
具体的には、電圧表示シール294の縦幅s1,上側距離s2(電圧表示シール294の上端から本体101の上端101Uまでの最短距離),下側距離s3(電圧表示シール294の下端から本体101の下端101Dまでの最短距離)の大小関係は、s2<s1<s3であって、下側距離s3よりも上側距離s2の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の下端101Dよりも上端101Uに近い位置に配置されている。
なお、電圧表示シール294の横幅t1,左側距離t2(電圧表示シール294の左端から本体101の外壁左端101Lまでの最短距離),右側距離t3(電圧表示シール294の右端から本体101の外壁右端101Rまでの最短距離)の大小関係は、図85,86を用いて説明した電圧表示シール294と同じである。
本例によれば、定格電圧等を示す情報を、筐体の背面の左右方向において電源ボックス252が配置されている側(電源装置の近傍)に配置することで、従来の遊技台のように扉体を開放しなくても、遊技台の設置時や運搬時に作業者が電圧を容易かつ確実に確認することができ、作業者の利便性を高めることができる。
特に、電圧表示シール294を電源ボックス252に近い領域に配置しているため、遊技台の設置作業等において電源コードを敷設する際に、作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。また、電圧表示シール294を背面板242の上部領域242aであって本体101の上端101Uに近い位置に貼り付けることで、筐体正面から筐体背面を覗き込んだ際に容易に目につくようにすることができる。
また、電圧表示シール294を本例のように本体101の上下方向の上方かつ左右方向の右側に位置する領域に配置することで、メダル補給機の補給ノズルや補給ノズルの取付部材等で電圧表示シール294の視認性が阻害されてしまうことを防止することができる。なお、このような効果は、後述する図89を用いた例においても同様である。また、電圧表示シール294を本体101の上下方向の下方かつ左右方向の右側または左側に配置しても同様の効果を奏することができる。
また、従来は、定格電圧が100Vの遊技台と、定格電圧が24Vの遊技台が市場に混在しており、作業者が遊技台への供給電圧を間違えてしまう事故が発生する場合があったが、本実施形態に係る遊技台によれば、作業者が事前に電圧を確実に確認することができるため、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。しかも、扉体を開放しないと電源スイッチの操作ができないため、仮に誤って供給電力の異なるコンセントに繋いだ場合であっても、コンセントに繋いで即電源が投入されることを防ぐことができる。
また、本例の電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、主制御基板収納ケース210が配置される領域(第二の領域SE)、すなわち、本体101の背面板242の内壁(筐体の内壁)において、上下方向の上側、左右方向の中央に位置する領域とは本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置である。また、本例においては、電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、主制御基板210aに限らず、副制御基板220a(図79参照)や副制御基板220aに関連する中継基板などとも本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置関係であることが好ましい。また、副制御基板220aに限らず、図示しない演出制御基板や選出制御基板に関連する中継基板などとも本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置関係であることが好ましい。
本例によれば、主制御基板収納ケース210の配置位置と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、ネジ穴等が邪魔になり、本体101に電圧表示シール294がうまく貼り付けできないといった事態や、ネジ穴等によって電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が見にくくなるといった事態を未然に防止することができる。
以上説明したように、変形例1~変形例3に係る遊技台(例えば、図77に示すスロットマシン100や、パチンコ機)は、前方に開口部を有する箱状の筐体(例えば、図77に示す本体101)と、前記筐体の開口部に開閉可能に配設された扉体(例えば、図77に示す前面扉102)と、電源コード(例えば、図81,図85に示す電源コード265)を伝って電力が供給され電源スイッチ(例えば、図78,79に示す電源スイッチ244)を備えた電源装置(例えば、図78,79に示す電源ボックス252)と、或る表示を示す表示手段(例えば、図85,図84(a)に示す電圧表示シール294)と、を備えた遊技台であって、前記電源スイッチは、前記扉体が開放状態の場合に操作可能であり、前記電源装置は、前記筐体の内部に配置されるとともに、前記電源コードが前記筐体の背部から延伸されるよう構成され、前記或る表示は、前記遊技台の定格電圧を示す定格電圧表示を含み、前記表示手段は、前記筐体の背部の左右方向において前記電源装置が配置されている側(例えば、背面の右側)の第一の領域(例えば、図85~図87に示す、本体101の外壁左端101Lよりも外壁右端101Rに近い位置)に配置される、ことを特徴とする遊技台である。
変形例1~変形例3に係る遊技台によれば、定格電圧等を示す情報を、筐体の背面の左右方向において電源装置が配置されている側(電源装置の近傍)に配置することで、従来の遊技台のように扉体を開放しなくても、遊技台の設置時や運搬時に作業者が電圧を容易かつ確実に確認することができ、作業者の利便性を高めることができる。
特に、表示手段(電圧表示シール)を電源装置に近い領域に配置しているため、遊技台の設置作業等において電源コードを敷設する際に、作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
また、従来は、定格電圧が100Vの遊技台と、定格電圧が24Vの遊技台が市場に混在しており、作業者が遊技台への供給電圧を間違えてしまう事故が発生する場合があったが、本実施形態に係る遊技台によれば、作業者が事前に電圧を確実に確認することができるため、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。しかも、扉体を開放しないと電源スイッチの操作ができないため、仮に誤って供給電力の異なるコンセントに繋いだ場合であっても、コンセントに繋いで即電源が投入されることを防ぐことができる。
また、或る部品(例えば、基板(例えば、図79に示す主制御基板210a)を収容可能な基板ケース(例えば、図78,79に示す主制御基板収納ケース210)、図78に示す外部集中端子板248)を備え、前記或る部品は、前記筐体の内壁における第二の領域(例えば、図85~87等に示す第二の領域SE)に配置され、前記第一の領域と前記第二の領域は、前記表示手段の平面視において少なくとも一部が重畳しない領域であってもよい。
このような構成とすれば、基板ケースと表示手段(電圧表示シール)の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって表示手段(電圧表示シール)が劣化し、表示手段(電圧表示シール)に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、前記表示手段は、或る色(例えば、白色(ベースや文字の色)、銀色(文字の色))を含んで構成されたラベルであり、前記或る色は、前記筐体の背部の色(例えば、黒色)とは異なる色であってもよい。
このような構成とすれば、筐体の背部においてラベル(電圧表示シール)の存在を目立たせることができ、遊技台の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
また、前記表示手段は、前記筐体の背部において、該背部の四方の端部(例えば、図82に示す、本体101の上端101U,下端101D,外壁左端101L,外壁右端101R)から距離(例えば、数ミリメートル)を空けて配置されるものあってもよい。
このような構成とすれば、遊技台の設置や搬送等において、作業者が筐体に触れた場合であっても、表示手段(電圧表示シール)への接触を防ぐことができる場合があり、表示手段(電圧表示シール)が、筐体から剥がれてしまったり、劣化や損傷してしまったりすることを未然に防止することができる。
また、前記表示手段は、前記筐体の背部において、該外壁の一端(例えば、図82に示す上端101U)から第一の距離(例えば、図82に示す距離s2)を空けて配置され、前記表示手段は、前記筐体の背部において、該外壁の前記一端に対向する他端(例えば、図82に示す下端101D)から第二の距離(例えば、図82に示す距離s3)を空けて配置され、前記第一の距離と前記第二の距離は、異なるものであってもよい。
また、前記表示手段は、前記筐体の背部において、該外壁の一端(例えば、図82に示す外壁左端101L)から第一の距離(例えば、図82に示す距離t2)を空けて配置され、前記表示手段は、前記筐体の背部において、該外壁の前記一端に対向する他端(例えば、図82に示す外壁右端101R)から第二の距離(例えば、図82に示す距離t3)を空けて配置され、前記第一の距離と前記第二の距離は、異なるものであってもよい。
このような構成とすれば、表示手段(電圧表示シール)を、敢えて筐体の外壁の一端または他端のいずれか一方に偏るように配置することで、表示手段(電圧表示シール)の存在を目立たせることができ、遊技台の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
<電圧表示シールの配置(変形例4)>
次に、図88を用いて、電圧表示シール294の配置例(変形例4)について説明する。図88は、電圧表示シール294の配置例(変形例4)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。
本例では、電圧表示シール294を、本体101の背面板242の外壁(筐体の外壁)において、上下方向の上方、左右方向の中央に位置する領域(第一の領域FE)であって、図87を用いて説明した電圧表示シール294の配置領域よりも本体101の中央寄りに配置している。
具体的には、電圧表示シール294は、本体101の外壁左端101L(一端)から左側距離t2(第一の距離)を空けて配置され、本体101の外壁左端101L(一端)に対向する外壁右端101R(他端)から右側距離t3(第二の距離)を空けて配置されている。
電圧表示シール294の横幅t1,左側距離t2(電圧表示シール294の左端から本体101の外壁左端101Lまでの最短距離),右側距離t3(電圧表示シール294の右端から本体101の外壁右端101Rまでの最短距離)の大小関係は、t1<t2≒t3であって、左側距離t2と右側距離t3は、ほぼ同じ距離であり、電圧表示シール294は、本体101の左右方向、ほぼ中央に配置されている。また、本体101の幅方向の中心と電圧表示シール294の幅方向の中心がほぼ一致する位置関係となっている。
なお、電圧表示シール294の縦幅s1,上側距離s2(電圧表示シール294の上端から本体101の上端101Uまでの最短距離),下側距離s3(電圧表示シール294の下端から本体101の下端101Dまでの最短距離)の大小関係は、図87を用いて説明した電圧表示シール294と同じである。
また、本例の電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、主制御基板収納ケース210が配置される領域(第二の領域SE)、すなわち、本体101の背面板242の内壁(筐体の内壁)において、上下方向の上側、左右方向の中央に位置する領域とは本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置である。
本例によれば、主制御基板収納ケース210の配置位置と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、ネジ穴等が邪魔になり、本体101に電圧表示シール294がうまく貼り付けできないといった事態や、ネジ穴等によって電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が見にくくなるといった事態を未然に防止することができる。また、電圧表示シール294が筐体背面の上側かつ略中央に配置されていることから、スロットマシン100の運搬時やスロットマシン100を倉庫内で陳列しているときに、筐体正面から筐体背面を覗き込んだ際に容易に目に留まるようになっている。
<電圧表示シールの配置(変形例5)>
次に、図89を用いて、電圧表示シール294の配置例(変形例5)について説明する。図89は、電圧表示シール294の配置例(変形例5)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。
本例では、電圧表示シール294を、本体101の背面板242の外壁(筐体の外壁)において、上下方向の上方、左右方向の左側に位置する領域(第一の領域FE)であって、図87を用いて説明した電圧表示シール294の配置領域よりも本体101の左端寄りに配置している。
具体的には、電圧表示シール294の横幅t1,左側距離t2(電圧表示シール294の左端から本体101の外壁左端101Lまでの最短距離),右側距離t3(電圧表示シール294の右端から本体101の外壁右端101Rまでの最短距離)の大小関係は、t2<t1<t3であって、左側距離t2よりも右側距離t3の方が長く、電圧表示シール294は、本体101の左右方向、左側に配置されている。
また、電圧表示シール294は、本体101の上端101U(一端)から上側距離s2(第一の距離)を空けて配置され、本体101の上端101U(一端)に対向する下端101D(他端)から下側距離s3(第二の距離)を空けて配置され、ケーブル穴292の上端からケーブル穴間距離s4を空けて配置されている。
電圧表示シール294の縦幅s1,上側距離s2(電圧表示シール294の上端から本体101の上端101Uまでの最短距離),下側距離s3(電圧表示シール294の下端から本体101の下端101Dまでの最短距離)の大小関係は、s2<s1<s3であって、下側距離s3よりも上側距離s2の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の下端101Dよりも上端101Uに近い位置に配置されている。
また、電圧表示シール294の縦幅s1,上側距離s2(電圧表示シール294の上端から本体101の上端101Uまでの最短距離),ケーブル穴間距離s4(電圧表示シール294の下端からケーブル穴292までの最短距離)の大小関係は、s4<s2,s4<s1であって、上側距離s2よりもケーブル穴間距離s4の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の上端101Uよりもケーブル穴292に近い位置に配置されている。
なお、ケーブル穴間距離s4よりも電圧表示シール294の上側距離s2を長くすることで(s4<s2とすることで)、より電圧表示シール294をケーブル穴292の近傍に配置するようにしてもよい。また、ケーブル穴292の上側に電圧表示シール294を貼り付けるだけでなく、ケーブル穴292の下側に電圧表示シール294を貼り付けるようにしてもよい。
本例によれば、定格電圧等を示す情報を、筐体の背面の左右方向において電源ボックス252が配置されていない側であって外部装置に接続されたケーブルを挿通可能なケーブルa穴292の近傍に配置することで、従来の遊技台のように扉体を開放しなくても、遊技台の設置時や運搬時に作業者が電圧を容易かつ確実に確認することができ、作業者の利便性を高めることができる。また、電圧表示シール294を背面板242の上部領域242aであって本体101の上端101Uに近い位置に貼り付けることで、筐体正面から筐体背面を覗き込んだ際にも容易に目につくようにすることができる。
また、電圧表示シール294を本例のように本体101の上下方向の上方かつ左右方向の左側に位置する領域に配置することで、メダル補給機の補給ノズルや補給ノズルの取付部材等で電圧表示シール294の視認性が阻害されてしまうことを防止することができる。また、電圧表示シール294を本体101の上下方向の下方かつ左右方向の右側または左側に配置しても同様の効果を奏することができる。
特に、電圧表示シール294をケーブル穴292に近い領域に配置しているため、遊技台の設置作業等において、遊技台の外部集中端子板にホールコンピュータ等の外部ケーブルを接続する際に、作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
また、従来は、定格電圧が100Vの遊技台と、定格電圧が24Vの遊技台が市場に混在しており、作業者が遊技台への供給電圧を間違えてしまう事故が発生する場合があったが、本実施形態に係る遊技台によれば、作業者が事前に電圧を確実に確認することができるため、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。しかも、扉体を開放しないと電源スイッチの操作ができないため、仮に誤って供給電力の異なるコンセントに繋いだ場合であっても、コンセントに繋いで即電源が投入されることを防ぐことができる。
また、本例の電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、主制御基板収納ケース210が配置される領域(第二の領域SE)、すなわち、本体101の背面板242の内壁(筐体の内壁)において、上下方向の上側、左右方向の中央に位置する領域とは本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置である。また、電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、中継基板や外部集中端子板とも本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置関係であることが好ましい。
本例によれば、主制御基板収納ケース210の配置位置と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、ネジ穴等が邪魔になり、本体101に電圧表示シール294がうまく貼り付けできないといった事態や、ネジ穴等によって電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が見にくくなるといった事態を未然に防止することができる。
また、本例では、ケーブル穴292の大きさを、電圧表示シール294の大きさよりも小さくしている。
本例によれば、万が一、電圧表示シール294が剥がれ落ちた場合であっても、電圧表示シール294がケーブル穴292を通して本体101の内部に入り込んでしまい、不具合を引き起こしてしまうことを未然に防止することが可能となる。
以上説明したように、変形例5に係る遊技台(例えば、図77に示すスロットマシン100や、パチンコ機)は、前方に開口部を有する箱状の筐体(例えば、図77に示す本体101)と、前記筐体の開口部に開閉可能に配設された扉体(例えば、図77に示す前面扉102)と、電源コード(例えば、図81,図89に示す電源コード265)を伝って電力が供給され電源スイッチ(例えば、図78に示す電源スイッチ244)を備えた電源装置(例えば、図78,79に示す電源ボックス252)と、或る表示を示す表示手段(例えば、図89,図84(a)に示す電圧表示シール294)と、を備えた遊技台であって、前記電源スイッチは、前記扉体が開放状態の場合に操作可能であり、前記電源装置は、前記筐体の内部に配置されるとともに、前記電源コードが前記筐体の背部から延伸されるよう構成され、前記或る表示は、前記遊技台の定格電圧を示す定格電圧表示を含み、前記表示手段は、前記筐体の背部の左右方向において前記電源装置が配置されていない側(例えば、背面の左側)の第一の領域(例えば、図89に示す、本体101の外壁右端101Rよりも外壁左端101Lに近い位置)に配置され、前記第一の領域の近傍には、外部装置と接続可能なケーブルを挿通可能な挿通穴(例えば、図89に示すケーブル穴292)が形成されている、ことを特徴とする遊技台である。
変形例5に係る遊技台によれば、定格電圧等を示す情報を、筐体の背面の左右方向において電源装置が配置されていない側であって外部装置に接続されたケーブルを挿通可能な挿通穴の近傍に配置することで、従来の遊技台のように扉体を開放しなくても、遊技台の設置時や運搬時に作業者が電圧を容易かつ確実に確認することができ、作業者の利便性を高めることができる。
特に、表示手段(電圧表示シール)を挿通穴に近い領域に配置しているため、遊技台の設置作業等において、遊技台の外部集中端子板にホールコンピュータ等の外部ケーブルを接続する際に、作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
また、従来は、定格電圧が100Vの遊技台と、定格電圧が24Vの遊技台が市場に混在しており、作業者が遊技台への供給電圧を間違えてしまう事故が発生する場合があったが、本実施形態に係る遊技台によれば、作業者が事前に電圧を確実に確認することができるため、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。しかも、扉体を開放しないと電源スイッチの操作ができないため、仮に誤って供給電力の異なるコンセントに繋いだ場合であっても、コンセントに繋いで即電源が投入されることを防ぐことができる。
また、或る部品(例えば、基板(例えば、図79に示す主制御基板210a)を収容可能な基板ケース(例えば、図78,79に示す主制御基板収納ケース210)、図78に示す外部集中端子板248)を備え、前記或る部品は、前記筐体の内壁における第二の領域(例えば、図89に示す第二の領域SE)に配置され、前記第一の領域と前記第二の領域は、前記表示手段の平面視において少なくとも一部が重畳しない領域であってもよい。
このような構成とすれば、基板ケースと表示手段(電圧表示シール)の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって表示手段(電圧表示シール)が劣化し、表示手段(電圧表示シール)に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、前記表示手段は、或る色(例えば、白色(ベースや文字の色)、銀色(文字の色))を含んで構成されたラベルであり、前記或る色は、前記筐体の背部の色(例えば、黒色)とは異なる色であってもよい。
このような構成とすれば、筐体の背部においてラベル(電圧表示シール)の存在を目立たせることができ、遊技台の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
また、前記表示手段は、前記筐体の背部において、該背部の四方の端部(例えば、図82に示す、本体101の上端101U,下端101D,外壁左端101L,外壁右端101R)から距離(例えば、数ミリメートル)を空けて配置されるものあってもよい。
このような構成とすれば、筐体の背面においてシール(電圧表示シール)の存在を目立たせることができ、遊技台の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
また、前記表示手段は、前記筐体の背部において、該外壁の一端(例えば、図82に示す上端101U)から第一の距離(例えば、図82に示す距離s2)を空けて配置され、前記表示手段は、前記筐体の背部において、該外壁の前記一端に対向する他端(例えば、図82に示す下端101D)から第二の距離(例えば、図82に示す距離s3)を空けて配置され、前記第一の距離と前記第二の距離は、異なるものであってもよい。
また、前記表示手段は、前記筐体の背部において、該外壁の一端(例えば、図82に示す外壁左端101L)から第一の距離(例えば、図82に示す距離t2)を空けて配置され、前記表示手段は、前記筐体の背部において、該外壁の前記一端に対向する他端(例えば、図82に示す外壁右端101R)から第二の距離(例えば、図82に示す距離t3)を空けて配置され、前記第一の距離と前記第二の距離は、異なるものであってもよい。
このような構成とすれば、表示手段(電圧表示シール)を、敢えて筐体の外壁の一端または他端のいずれか一方に偏るように配置することで、表示手段(電圧表示シール)の存在を目立たせることができ、遊技台の設置時や運搬時において、作業者に電圧を確実に確認させることができる。
また、前記ラベルは、前記挿通穴よりも大きいものであってもよい。
このような構成とすれば、万が一、ラベルが剥がれ落ちた場合であっても、ラベルが挿通穴を通して筐体の内部に入り込んでしまい、不具合を引き起こしてしまうことを未然に防止することが可能となる。
<電圧表示シールの配置(変形例6)>
次に、図90を用いて、電圧表示シール294の配置例(変形例6)について説明する。図90は、電圧表示シール294の配置例(変形例6)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。
本例では、電圧表示シール294を、本体101の背面板242の外壁(筐体の外壁)において、上下方向および左右方向のほぼ中央(真ん中)に位置する領域(第一の領域FE)であって、メダル補給機用蓋296の近傍に配置している。
具体的には、縦幅s1,上側距離s2(電圧表示シール294の上端から本体101の上端101Uまでの最短距離),下側距離s3(電圧表示シール294の下端から本体101の下端101Dまでの最短距離)の大小関係は、s1<s2≒s3であって、下側距離s3と上側距離s2は、ほぼ同じ距離であり、電圧表示シール294は、本体101の上下方向、ほぼ中央に配置されている。
また、電圧表示シール294の横幅t1,左側距離t2(電圧表示シール294の左端から本体101の外壁左端101Lまでの最短距離),右側距離t3(電圧表示シール294の右端から本体101の外壁右端101Rまでの最短距離)の大小関係は、t1<t2≒t3であって、左側距離t2と右側距離t3は、ほぼ同じであり、電圧表示シール294は、本体101の左右方向、ほぼ中央に配置されている。
本例では、電圧表示シール294を本体101の中央に配置しているため、スロットマシン100の設置作業等において、作業者が電圧表示シール294の存在に気付きやすく、作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
特に、電圧表示シール294をメダル補給機用蓋296の近傍に配置しているため、スロットマシン100の設置作業等において、メダル補給機用蓋296を空けてメダル補給機の補給ノズルを挿通する際に、作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
また、本例の電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、主制御基板収納ケース210が配置される領域(第二の領域SE)、すなわち、本体101の背面板242の内壁(筐体の内壁)において、上下方向の上側、左右方向の中央に位置する領域とは本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置である。
本例によれば、主制御基板収納ケース210の配置位置と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、ネジ穴等が邪魔になり、本体101に電圧表示シール294がうまく貼り付けできないといった事態や、ネジ穴等によって電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が見にくくなるといった事態を未然に防止することができる。
また、本例に限らず、本体101の高さ方向の中心と電圧表示シール294の縦方向の中心がほぼ一致する位置関係とする一方で、本体101の幅方向の中心と電圧表示シール294の幅方向の中心が一致しない位置関係とするようにしてもよい。このようにすることで、メダル補給機の補給ノズル等で視認性が阻害されてしまうことを防止することができる。
<電圧表示シールの配置(変形例7)>
次に、図91を用いて、電圧表示シール294の配置例(変形例7)について説明する。図91は、電圧表示シール294の配置例(変形例7)を示す背面図であって、各種寸法を記したものである。
本例では、電圧表示シール294を、本体101の背面板242の外壁(筐体の外壁)において、主制御基板収納ケース210が配置される領域(第二の領域SE)と本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳するが、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290とは接触しない領域に配置している。
つまり、本例においては、電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)と、主制御基板収納ケース210が配置される領域(第二の領域SE)とが少なくとも一部は重畳するものの、基板などの部材を固定するためのネジ穴290とは重畳しない位置関係となっている。
具体的には、電圧表示シール294の縦幅s1,上側距離s2(電圧表示シール294の上端から本体101の上端101Uまでの最短距離),下側距離s3(電圧表示シール294の下端から本体101の下端101Dまでの最短距離)の大小関係は、s1<s2<s3であって、下側距離s3よりも上側距離s2の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の下端101Dよりも上端101Uに近い位置に配置されている。
また、電圧表示シール294の横幅t1,左側距離t2(電圧表示シール294の左端から本体101の外壁左端101Lまでの最短距離),右側距離t3(電圧表示シール294の右端から本体101の外壁右端101Rまでの最短距離)の大小関係は、t1<t2≒t3であって、左側距離t2と右側距離t3は、ほぼ同じであり、電圧表示シール294は、本体101の左右方向、ほぼ中央に配置されている。また、本体101の幅方向の中心と電圧表示シール294の幅方向の中心とはほぼ一致する位置関係となっている。
本例によれば、電圧表示シール294をネジ穴290とは接触しない領域に配置しているため、電圧表示シール294が剥がれにくく、劣化しにくい上に、電圧表示シール294の表面積を、主制御基板収納ケース210の表面積よりも小さくしているため、基板から発せられる熱の影響を少なくすることができ、熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
<電圧表示シールの配置(変形例8)>
次に、図92を用いて、電圧表示シール294の配置例(変形例8)について説明する。図92は、電圧表示シール294の配置例(変形例8)を示す筐体側面図であって、各種寸法を記したものである。
本例では、電圧表示シール294を、本体101の右側面板263の外壁(筐体の外壁)において、上下方向の上方、左右方向の右側に位置する領域(第一の領域FE)に配置している。なお、本発明は本例に限定されず、例えば、電圧表示シール294を、本体101の左側面板262に配置してもよく。この場合、左側面板262の外壁において、上下方向の上方、左右方向の左側に位置する領域に配置してもよい。
具体的には、電圧表示シール294は、本体101の上端101U(一端)から上側距離s2(第一の距離)を空けて配置され、本体101の上端101U(一端)に対向する下端101D(他端)から下側距離s3(第二の距離)を空けて配置されている。
電圧表示シール294の縦幅s1,上側距離s2(電圧表示シール294の上端から本体101の上端101Uまでの最短距離),下側距離s3(電圧表示シール294の下端から本体101の下端101Dまでの最短距離)の大小関係は、s2<s1<s3であって、下側距離s3よりも上側距離s2の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の下端101Dよりも上端101Uに近い位置に配置されている。
電圧表示シール294の横幅t1,左側距離d1(電圧表示シール294の左端から本体101の右側面板263の外壁左端263Lまでの最短距離),右側距離d2(電圧表示シール294の右端から本体101の右側面板262の外壁右端263Rまでの最短距離)の大小関係は、d2<t1<d1であって、左側距離d1よりも右側距離d2の方が短く、電圧表示シール294は、本体101の右側面板263の外壁左側263Lよりも外壁右端263Rに近い位置に配置されている。
本例によれば、電圧表示シール294を本体101の右側面板263の外壁において、上下方向の上方、左右方向の右側に位置する領域(すなわち、スロットマシン100を遊技店の島設備に設置した場合に、隣接するスロットマシンとの間に隠れ、遊技者等が容易に触れることができない領域)に配置しているため、電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、本例の電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)は、主制御基板収納ケース210が配置される領域(第二の領域SE)、すなわち、本体101の背面板242の内壁(筐体の内壁)において、上下方向の上側、左右方向の中央に位置する領域とは本体101の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳しない位置である。
また、外部集中端子板248が筐体の側面内壁に設置されている場合であっても、電圧表示シール294が配置される領域(第一の領域FE)と、外部集中端子板248が配置されている領域(第二の領域)とが筐体における同一の壁部材における内側と外側とで重畳しない位置関係となっていてもよい。また、筐体の側面内壁に配置される部材は、外部集中端子板248に限らず、中継基板(中継基板ケース)であったり、サブ制御基板(サブ制御基板ケース)であったりしてもよい。また、基板は基板ケースに収納されているものに限らず、基板そのものが内壁に配置されているようなものでもよい。
本例によれば、主制御基板収納ケース210の配置位置と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、基板から発せられる熱によって電圧表示シール294が劣化し、電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が不明瞭になることを未然に防止し、安全性を確保することができる。
また、主制御基板収納ケース210を固定するためのネジ穴290と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、筐体の厚み方向(電圧表示シール294の平面視)において重畳する(重なる)ことがないため、ネジ穴等が邪魔になり、本体101に電圧表示シール294がうまく貼り付けできないといった事態や、ネジ穴等によって電圧表示シール294に記載された定格電圧等の表示が見にくくなるといった事態を未然に防止することができる。
また、本実施例のように、主制御基板収納ケース210の配置位置と、電圧表示シール294の貼り付け位置が、同一の壁部材における内側と外側の関係ではない位置関係(ねじれの位置関係)とすることで、例えば、工具などを用いて電圧表示シール294を無理矢理に剥がそうとして壁に穴が空いてしまい、筐体内部の部品を傷つけてしまうことを防止したり、無理矢理剥がそうとした際における振動も伝わり難くしたりすることもできる。
<電圧表示シールの配置(その他の変形例)>
次に、図93を用いて、電圧表示シール294の配置例(その他の変形例)について説明する。図93は、島設備に設置する前に倉庫等において保管されるスロットマシン100の配置例を示した図である。
一般に、島設備に設置する前の遊技台は、複数台が前後方向に隣接する状態で遊技店の倉庫等において保管されることが多い。一般的な遊技台は、上部よりも下部の方が前方に突出した形状を有することから、図93に示す状態で遊技台が保管された場合、前後の遊技台の間隔は、上部の間隔pよりも下部の間隔qの方が短くなる。
このため、電圧表示シール294をスロットマシン100の背面板242に配置する場合においては、電圧表示シール294を、後方のスロットマシン100との間隔が確保し難い下部よりも、後方のスロットマシン100との間隔が確保し易い上部に配置することが好ましく、特に、電源ボックス252を本体101の下部に配置している場合には、この電源ボックス252よりも下方に配置しないように構成することが好ましい。
このような構成とすれば、複数の遊技台を前後方向に隣接する状態で保管する場合であっても、後方の遊技台の一部が、前方の遊技台の電圧表示シールに接触してしまうような事態を防ぐことができる場合があり、電圧表示シールの劣化や破損を防止することができる。
なお、下部よりも上部の方が前方に突出した形状を有する遊技台においては、電圧表示シールを、後方の遊技台との間隔が確保し難い上部よりも、後方の遊技台との間隔が確保し易い下部に配置することが好ましく、中央部が最も前方に突出した形状を有する遊技台においては、電圧表示シールを、後方の遊技台との間隔が確保し難い中央部よりも、後方の遊技台との間隔が確保し易い上部または下部に配置することが好ましい。
すなわち、電圧表示シールは、複数の遊技台を前後方向に隣接する状態で配置した場合に、後方の遊技台との間隔が確保し易い領域に配置することが好ましい。
また、図92を用いて説明した例では、電圧表示シール294を、本体101の右側面板263の外壁(筐体の外壁)において、上下方向の上方、左右方向の右側に位置する領域(第一の領域FE)に配置する例を示したが、図79に示す、右側面板263(または、左側面板262)の把持部298(取っ手)の近傍に配置してもよい。
このような構成とすれば、遊技台の搬送や設置作業等において、把持部をつかんで遊技台を持ちあげる際に、作業者が電圧表示シールに気付きやすく、作業者が電圧を確実に確認することができ、定格電圧とは異なる電圧を供給してしまうような事態を未然に防止することができ、電源投入時の安全性を確保することができる。
また、本発明に係る「筐体の外壁」は、本体101の背面板242,右側面板263,左側面板262に限定されず、例えば、上面板261であってもよい。また、本発明に係る「基板」は、主制御部を構成する主基板基板210aに限定されず、例えば、図79に示す副制御基板220a等の他の基板でであってもよい。また、本発明に係る「表示手段」は、シールに限定されず、例えば、金属製や木製の板状部材であってもよいし、筐体に印刷や塗装を施すことで生成されるもの等であってもよい。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
本発明に係る遊技台は、本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)、回胴遊技機(スロットマシン)、封入式遊技機あるいはメダルレススロットマシンに代表される遊技台に適用することができる。
100 スロットマシン
110、111、112 リール
113 リール窓
123 告知ランプ
127 払出枚数表示器
130、131、132 メダル投入ボタン
135 スタートレバー
137、138、139 ストップボタン
157 演出画像表示装置
192 演出ボタン(PUSHボタン)
272、277 スピーカ
300 主制御部
400 第1副制御部
500 第2副制御部


Claims (3)

  1. 遊技者が操作可能な第一の操作手段と、
    遊技者が操作可能な第二の操作手段と、
    演出を実行する演出手段と、
    遊技者に有利な特典の付与を決定する付与決定手段と、
    を備えた遊技台であって、
    前記演出手段は、第一のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第一の操作促進演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第一の応答演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第一のタイミングより後の第二のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第二の操作促進演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第二の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第二の応答演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段であ
    前記第一の応答演出は、前記特典が付与されるか否かを特定可能な演出であり、
    前記第二の応答演出は、前記特典の内容を特定可能な演出である、
    ことを特徴とする遊技台。
  2. 遊技者が操作可能な第一の操作手段と、
    遊技者が操作可能な第二の操作手段と、
    演出を実行する演出手段と、
    を備えた遊技台であって、
    前記演出手段は、第一のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第一の操作促進演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第一の応答演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第一のタイミングより後の第二のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第二の操作促進演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第二の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第二の応答演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段であ
    前記第一の操作手段は、演出の実行に関する操作手段であり、
    前記第二の操作手段は、遊技の進行に関する操作手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  3. 複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
    前記複数のリールの回転開始を指示する開始操作手段と、
    遊技者が操作可能な第一の操作手段と、
    遊技者が操作可能な第二の操作手段と、
    演出を実行する演出手段と、
    を備えた遊技台であって、
    前記演出手段は、第一のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第一の操作促進演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第一の応答演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第一のタイミングより後の第二のタイミングで前記第一の操作手段の操作を促す第二の操作促進演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第二の操作促進演出が実行され、前記第一の操作手段が操作された場合、第二の応答演出を実行可能な手段であり、
    前記演出手段は、前記第一の操作促進演出が実行され、前記第二の操作手段が操作された場合、前記第二の応答演出を実行可能な手段であ
    前記第一のタイミング及び前記第二のタイミングのそれぞれは、或る遊技の前記回転開始の指示から該或る遊技の次の遊技の前記回転開始の指示までの期間に含まれ、
    前記第二のタイミングは、前記演出手段が前記第一の応答演出を実行した後のタイミングである、
    ことを特徴とする遊技台。
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