JP7091703B2 - 情報処理装置、情報処理システム及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置、情報処理システム及びプログラムに関する。
例えば、特許文献1には、複数の映像情報源と、映像情報源からの画像情報をパノラマ映像として合成するとともに、パノラマ映像から必要な部分を切り出す複数の映像処理部と、映像処理部から必要な画像情報を取得し、当該画像情報を外部の表示手段に送出する映像中継部と、画像情報の処理を複数の映像処理部に振り分けるとともに、最新のパノラマ映像を保持する映像処理部の識別情報を記憶する映像順序制御部とを有し、映像中継部は、最新のパノラマ映像を保持する映像処理部に必要な画像範囲を要求し、映像順序制御部は、所定時間ごとにパノラマ映像の合成処理を映像処理部に振り分け、映像処理部は、パノラマ映像の合成処理の終了通知情報を映像順序制御部に送出するパノラマ映像配信システムが開示されている。
特開2005-333552号公報
例えば全方位の動きを捉えた全天球動画などの広画角動画を表示装置に送信する場合に、データ容量を抑制するために、広画角動画から切り出した一部の動画のみを送信することがある。しかし、この場合には、表示方向の変化によって動画の送信が間に合わずに、動画が途切れてしまうことがある。
本発明の目的は、広画角動画を表示する場合に、広画角動画から切り出した一部の動画を表示装置に送信する構成と比較して、表示方向が変化した場合であっても広画角動画を連続して表示させる可能性を高めることにある。
請求項1に記載の発明は、広画角動画の表示方向の指定を受け付ける受付手段と、前記広画角動画について、予め定められた複数の方向の方向毎に、当該方向を基に予め定められた領域の動画と当該予め定められた領域の周辺にある周辺領域の動画であって当該予め定められた領域の動画よりも解像度の低い動画とを示す動画データを記憶する記憶手段と、前記広画角動画の動画データとして、前記予め定められた複数の方向の方向毎に記憶された複数の動画データのうち、前記予め定められた領域に前記表示方向の方向先を含む動画データを、当該広画角動画を表示する表示装置に送信する送信手段とを備える情報処理装置である
求項に記載の発明は、前記予め定められた領域は、前記予め定められた複数の方向の方向毎に、当該方向を基準として予め定められた大きさを持つ領域であることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置である。
請求項に記載の発明は、前記記憶手段に記憶された動画データは、前記予め定められた複数の方向の方向毎に、前記広画角動画からなる球を、当該球を囲む多面体に投影して得られる動画データであることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置である。
請求項に記載の発明は、前記予め定められた領域は、前記多面体の面のうち、予め定められた方向の方向先を含む一の面であり、前記周辺領域は、当該多面体の面のうち、当該一の面を除く面であることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置である。
請求項に記載の発明は、前記多面体は、前記球に外接する立方体であることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置である。
請求項に記載の発明は、前記送信手段は、前記予め定められた領域に前記表示方向の方向先を含む動画データとして、前記予め定められた複数の方向の中で当該表示方向に最も近い方向の動画データを送信することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置である。
請求項に記載の発明は、前記送信手段は、前記予め定められた複数の方向の中で前記表示方向に最も近い方向である第1の方向の動画データを送信した後、当該表示方向に最も近い方向が当該第1の方向から第2の方向に変化した場合には、当該第2の方向の動画データを送信することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置である
求項に記載の発明は、広画角動画について、予め定められた複数の方向の方向毎に、当該方向を基に予め定められた領域の動画と当該予め定められた領域の周辺にある周辺領域の動画であって当該予め定められた領域の動画よりも解像度の低い動画とを示す動画データを作成する作成手段と、前記予め定められた複数の方向の方向毎に作成された複数の動画データのうち、指定された方向に対応する動画データを、前記広画角動画を表示する表示装置に送信する送信手段とを備える情報処理システムである
求項に記載の発明は、コンピュータに、広画角動画の表示方向の指定を受け付ける機能と、前記広画角動画について、予め定められた複数の方向の方向毎に、当該方向を基に予め定められた領域の動画と当該予め定められた領域の周辺にある周辺領域の動画であって当該予め定められた領域の動画よりも解像度の低い動画とを示す動画データを記憶する機能と、前記広画角動画の動画データとして、前記予め定められた複数の方向の方向毎に記憶された複数の動画データのうち、前記予め定められた領域に前記表示方向の方向先を含む動画データを、当該広画角動画を表示する表示装置に送信する機能とを実現させるためのプログラムである。
請求項1記載の発明によれば、広画角動画を表示する場合に、広画角動画から切り出した一部の動画を表示装置に送信する構成と比較して、表示方向が変化した場合であっても広画角動画を連続して表示させる可能性を高めることができる
求項記載の発明によれば、より確実に、広画角動画を連続して表示させる可能性を高めることができる。
請求項記載の発明によれば、より確実に、広画角動画を連続して表示させる可能性を高めることができる。
請求項記載の発明によれば、より確実に、広画角動画を連続して表示させる可能性を高めることができる。
請求項記載の発明によれば、立方体を除く多面体に投影する場合と比較して、送信する動画データのデータ容量を削減する可能性を高めることができる。
請求項記載の発明によれば、予め定められた複数の方向の中で表示方向に最も近い方向ではない他の方向の動画データを送信する構成に比較して、当該表示方向の方向先を高解像度で表示する可能性を高めることができる。
請求項記載の発明によれば、表示方向が変化した場合であっても、当該表示方向の方向先を高解像度で表示する可能性を高めることができる
求項記載の発明によれば、広画角動画を表示する場合に、広画角動画から切り出した一部の動画を表示装置に送信する構成と比較して、表示方向が変化した場合であっても広画角動画を連続して表示させる可能性を高めることができる
求項記載の発明によれば、広画角動画を表示する場合に、広画角動画から切り出した一部の動画を表示装置に送信する構成と比較して、表示方向が変化した場合であっても広画角動画を連続して表示させる可能性を高める機能を、コンピュータにより実現できる。
本実施の形態に係る動画表示システムの全体構成例を示した図である。 本実施の形態に係る動画配信装置のハードウェア構成例を示す図である。 本実施の形態に係る動画表示システムの機能構成例を示したブロック図である 動画表示システムにて行われる処理の手順の一例を示したフローチャートである。 (a)~(c)は、量子化方向の一例を説明するための図である。 (a)、(b)は、変換前動画データを補正する処理の一例を説明するための図である。 (a)~(c)は、補正後の変換前動画データを立方体に投影して展開する処理の一例を説明するための図である。 (a)~(e)は、領域に応じて解像度を変更する処理の一例を説明するための図である。 (a)、(b)は、再構成された動画データを回転する処理の一例を説明するための図である。 動画表示システムにて行われる処理の手順の他の例を示したフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<動画表示システムの全体構成>
まず、本実施の形態に係る動画表示システム1の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る動画表示システム1の全体構成例を示した図である。図示するように、この動画表示システム1では、動画配信装置100、動画受信装置200がネットワーク300に接続される。
動画配信装置100は、動画受信装置200に対して動画データを配信する装置であり、例えば、PC(Personal Computer)等が例示される。
この動画配信装置100は、外部から、例えば全方位の動きを捉えた全天球動画などの広画角動画の動画データを受信する。また、動画配信装置100は、受信した動画データを、予め定められた複数の方向の方向毎に編集して保存しておく。さらに、動画配信装置100は、動画受信装置200から動画の表示方向が通知されると、保存した動画データの中から、通知された表示方向に対応する動画データを選択する。そして、動画配信装置100は、選択した動画データを動画受信装置200に送信する。なお、以下では、予め定められた複数の方向のそれぞれを、「量子化方向」と称する場合がある。
ここで、広画角動画とは、表示装置(例えば、動画受信装置200)に表示される範囲よりも広い範囲の動画をいう。言い換えると、広画角動画は、表示方向を変えなければ全体が表示されない動画である。また、通常のカメラや人間の視野で考えた場合、広画角動画とは、例えば、通常のカメラ1台分の視野角(画角)や人間の視野角よりも広い視野角を持つ動画として捉えることもできる。
また、本実施の形態に係る広画角動画は、全方位の動きを捉えた360度の全天球動画に限られない。広画角動画としては、例えば、全天球動画から上下の一部分を除去した動画や、水平面から上半分の半球の動画であってもよい。
動画受信装置200は、動画配信装置100から送信された動画データを表示する装置であり、例えば、PC等が例示される。
動画受信装置200は、操作者の操作等によって指定された表示方向の入力を受け付ける。そして、動画受信装置200は、複数の量子化方向の中から、指定された表示方向に最も近い量子化方向を選定し、選定した量子化方向を動画配信装置100に通知する。この通知に応じて動画配信装置100から動画データが送信されると、動画受信装置200は、送信された動画データを表示する。その際、動画受信装置200は、必要に応じて動画データを回転して、操作者等により指定された表示方向の部分がディスプレイ等の画面の中心(又は予め定められた位置)に配置されるように、表示する。
ネットワーク300は、動画配信装置100と動画受信装置200との間の情報通信に用いられる通信手段であり、例えば、インターネットや公衆回線、LAN(Local Area Network)である。
<動画配信装置のハードウェア構成>
次に、本実施の形態に係る動画配信装置100のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る動画配信装置100のハードウェア構成例を示す図である。
図示するように、動画配信装置100は、演算手段であるCPU101と、記憶手段であるメインメモリ102及び磁気ディスク装置103とを備える。CPU101は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種プログラムを実行する。メインメモリ102は、各種プログラムやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域である。また、磁気ディスク装置103は、各種プログラムや、各種プログラムに対する入力データ、各種プログラムからの出力データ等を記憶する記憶領域である。そして、CPU101は、磁気ディスク装置103等に記憶された各種プログラムをメインメモリ102にロードして実行することにより、動画配信装置100における各機能を実現する。
さらに、動画配信装置100は、外部との通信を行うための通信インタフェース(通信I/F)104と、ビデオメモリや表示部の一例としてのディスプレイ等からなる表示機構105と、キーボードやマウス等の入力デバイス106とを備える。
なお、動画受信装置200のハードウェア構成についても、一例として、図2に示すハードウェア構成と同様のものを用いることができる。
<動画表示システムの機能構成>
次に、動画表示システム1の機能構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る動画表示システム1の機能構成例を示したブロック図である。
動画表示システム1において、動画配信装置100は、動画変換部111、動画データ格納部112、配信動画決定部113を備える。また、動画受信装置200は、表示方向決定部211、動画再構成部212、動画表示部213を備える。なお、本実施の形態では、情報処理システムの一例として、動画表示システム1が用いられる。情報処理装置、外部装置の一例として、動画配信装置100が用いられる。表示装置の一例として、動画受信装置200が用いられる。
まず、動画配信装置100の機能構成について説明する。
動画変換部111は、外部から入力された動画データに対して、予め定められた複数の量子化方向の方向毎に、動画変換処理を行う。この動画変換処理は、動画データ内の領域に応じて解像度を変更する処理である。動画変換処理の詳細については、後述する。
また、以下では、動画変換部111によって動画変換処理が施される前の動画データ(即ち、外部から入力された動画データ)を「変換前動画データ」と称する。また、動画変換部111によって動画変換処理が施された後の動画データを「変換後動画データ」と称する。なお、本実施の形態では、解像度処理手段、配置変更手段、作成手段の一例として、動画変換部111が用いられる。
動画データ格納部112は、動画変換部111によって動画変換処理が施された変換後動画データを格納する。動画データ格納部112には、予め定められた複数の量子化方向の方向毎に、変換後動画データが格納される。本実施の形態では、記憶手段の一例として、動画データ格納部112が用いられる。
配信動画決定部113は、動画データ格納部112に格納されている変換後動画データの中から、動画受信装置200に配信する変換後動画データを決定する。そして、配信動画決定部113は、決定した変換後動画データを、動画受信装置200の動画再構成部212に送信する。本実施の形態では、受付手段、送信手段の一例として、配信動画決定部113が用いられる。
より具体的には、配信動画決定部113は、動画受信装置200の表示方向決定部211から、表示方向決定部211にて選定された量子化方向の通知を受け付ける。言い換えると、配信動画決定部113は、広画角動画の表示方向の一例として、量子化方向の通知(指定)を受け付ける。そして、配信動画決定部113は、動画データ格納部112に格納されている変換後動画データの中から、通知された量子化方向に対応する変換後動画データを決定する。
詳しくは後述するが、ここで決定される変換後動画データは、通知された量子化方向の方向先(及び、操作者の操作等によって指定された方向の方向先)を含む領域の動画と、当該領域の周辺にある周辺領域の動画であって当該領域の動画よりも解像度の低い動画とを示す動画データである。
そして、図3に示す動画配信装置100を構成する各機能部は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、例えば、動画配信装置100を図2に示したハードウェア構成にて実現した場合、ROM110cに格納されているOSのプログラムやアプリケーション・プログラムが、RAM110bに読み込まれてCPU110aに実行されることにより、動画変換部111、配信動画決定部113が実現される。また、動画データ格納部112は、例えば、磁気ディスク装置103により実現される。
次に、動画受信装置200の機能構成について説明する。
表示方向決定部211は、例えば一定時間毎(例えば、1~5秒間毎)に、動画の表示方向の指定を受け付ける。そして、表示方向決定部211は、複数の量子化方向の中から、指定された表示方向に最も近い量子化方向を選定する。そして、表示方向決定部211は、選定した量子化方向を、動画配信装置100の配信動画決定部113に通知する。
より具体的には、表示方向決定部211は、動画が画面に表示されている間、例えば一定時間毎に、画面の中心(又は予め定められた位置)に表示されている部分の動画の方向を、表示方向として受け付ける。例えば、操作者が動画を見ながら画面上でスワイプやフリックの操作を行って表示方向を変化させた場合には、変化後の表示方向が指定される。また、操作者が動画の表示方向を変化させなかった場合には、一定時間が経過する前の方向と同じ方向が再度指定されることになる。
さらに、例えば、操作者が、動画配信装置100から送信される動画を見るために、動画受信装置200において、動画配信装置100から動画をダウンロードするためのURL(Uniform Resource Locator)を指定する場合も考えられる。この場合には、表示方向決定部211は、動画の表示方向として、例えば、デフォルトの方向の指定を受け付ける。
表示方向決定部211は、このようにして指定された表示方向に最も近い量子化方向を選定し、選定した量子化方向を、動画配信装置100の配信動画決定部113に通知する。本実施の形態では、操作者情報受付手段の一例として、表示方向決定部211が用いられる。
動画再構成部212は、動画配信装置100の配信動画決定部113から配信された変換後動画データから、広画角動画の動画データを再構成する処理(以下、再構成処理と称する)を行う。この再構成処理は、動画変換処理の手順を逆に実施する処理である。再構成処理の詳細については、後述する。本実施の形態では、受信手段の一例として、動画再構成部212が用いられる。
動画表示部213は、動画再構成部212によって再構成された動画データを、ディスプレイ等に表示する。その際、動画表示部213は、必要に応じて動画データを回転して、操作者等により指定された表示方向の部分が画面の中心(又は予め定められた位置)に配置されるように、表示する。
また、動画表示部213は、動画データの表示中には、操作者によるスワイプやフリックの操作等に合わせて動画データの表示方向が変化するように、動画データを回転させて表示する。また、操作者による画面上の操作に限らず、例えば、操作者の視線に基づいて表示方向を変化させてもよい。この場合、動画表示部213は、例えば、センサー(不図示)によって操作者の視線を検知し、検知した視線の方向に合わせて動画データを回転させて表示する。また、動画表示部213は、操作者の操作によらず、自動的に表示方向を変化させてもよい。本実施の形態では、表示手段の一例として、動画表示部213が用いられる。
そして、図3に示す動画受信装置200を構成する各機能部は、動画配信装置100と同様に、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、例えば、動画受信装置200を図2に示したハードウェア構成にて実現した場合、ROM110cに格納されているOSのプログラムやアプリケーション・プログラムが、RAM110bに読み込まれてCPU110aに実行されることにより、表示方向決定部211、動画再構成部212、動画表示部213が実現される。
<動画表示システムにおける処理の手順>
次に、動画表示システム1にて行われる一連の処理の流れについて説明する。図4は、動画表示システム1にて行われる処理の手順の一例を示したフローチャートである。図4に示す処理は、例えば一定時間毎(例えば、1~5秒間毎)に行われる。
まず、動画受信装置200における処理が行われる。ここで、動画受信装置200の表示方向決定部211は、操作者の操作等により、表示方向の指定を受け付ける(ステップ101)。付言すると、表示方向決定部211は、画面の中心(又は予め定められた位置)に表示されている部分の動画の方向を、表示方向として受け付ける。
次に、表示方向決定部211は、複数の量子化方向の中から、指定された表示方向に最も近い量子化方向を選定する(ステップ102)。次に、表示方向決定部211は、選定した量子化方向を、動画配信装置100の配信動画決定部113に通知する(ステップ103)。
次に、表示方向決定部211から量子化方向が通知されたことにより、動画配信装置100の処理が行われる。ここで、動画配信装置100の配信動画決定部113は、動画データ格納部112に格納されている変換後動画データの中から、表示方向決定部211から通知された量子化方向に対応する変換後動画データを決定する。そして、配信動画決定部113は、決定した変換後動画データを、動画受信装置200の動画再構成部212に送信する(ステップ104)。
次に、配信動画決定部113から変換後動画データが送信されたことにより、動画受信装置200の処理が行われる。ここで、動画再構成部212は、配信動画決定部113から送信された変換後動画データから、広画角動画の動画データを再構成する(ステップ105)。
次に、動画表示部213は、ステップ101で操作者等に指定された表示方向を基に、再構成した動画データをディスプレイ等に表示する(ステップ106)。ここで、動画表示部213は、操作者等に指定された表示方向を基に、必要に応じて、再構成した動画データを回転して表示する。言い換えると、動画表示部213は、ステップ102で選定した量子化方向と、ステップ101で指定された表示方向とが異なる場合には、指定された表示方向に合わせて、動画データを回転して表示する。そして、本処理フローは終了する。
このようにして、操作者の指定した表示方向に対応する動画データが表示される。
ここで、ステップ104において、配信動画決定部113は、外部から受信した動画データの全時間に対応する変換後動画データを送信する必要はなく、単位時間当たりに区切った変換後動画データを送信すればよい。ただし、変換後動画データの時間が短ければ、動画受信装置200において、次に変換後動画データを受信する前に動画が終了してしまう可能性がある。そのため、配信動画決定部113は、例えば、表示方向決定部211が表示方向の指定を受け付ける一定時間(図4に示す例では、1~5秒間)と同じ時間、又はそれよりも長い時間の変換後動画データを送信する。
<動画変換処理の説明>
次に、図5~図8を参照しながら、動画配信装置100の動画変換部111による動画変換処理について説明する。
まず、動画変換部111が動画変換処理を行う前提として定められる、量子化方向について説明する。図5(a)~(c)は、量子化方向の一例を説明するための図である。
ここで、図5(a)に示すように、動画データの一例として球形の動画データ11を想定し、この動画データ11において直交座標系を考える。具体的には、例えば、動画データ11の中心を原点Oとし、XY平面を水平面とする。また、図中左右方向をY軸方向(図中右方向が正のY軸方向)、Y軸方向に直交する方向をX軸方向(図中手前方向が正のX軸方向)、XY平面に垂直な方向をZ軸方向(図中上方向が正のZ軸方向)とする。
そして、水平方向として、例えば、正のX軸方向を基準に反時計回り(又は時計回り)に45度刻みで、8方向が定められる。即ち、正のX軸方向となす角度をθ度とした場合、θ=0,45,90,135,180,225,270,315度となるように、8方向が定められる。例えば、θ=0度は正のX軸方向、θ=90度は正のY軸方向、θ=180度は負のX軸方向、θ=270度は負のY軸方向である。また、図5(b)に示す例では、θ=45度の方向を示している。
また、垂直方向として、例えば、水平面(XY平面)を基準に45度刻みで5方向が定められる。即ち、水平面となす角度をφ度とした場合、φ=-90,-45,0,45,90度となるように、5方向が定められる。例えば、φ=-90度は負のZ軸方向、φ=0度は水平方向、φ=90度は正のZ軸方向である。また、図5(c)に示す例では、φ=45度の方向を示している。
そして、θとφとを組み合わせて、動画データ11に対する量子化方向が定められる。例えば、φ=-45度の場合、θ=0,45,90,135,180,225,270,315度の方向が考えられるため、8方向が定められる。同様に、φ=0度、φ=45度の場合も、8方向が定められる。ただし、φ=-90,90度の場合は、θの値に関係なく1方向に定められる(φ=-90の場合は負のZ軸方向のみ、φ=90度の場合は正のZ軸方向のみ)。結果として、φ=-45度、φ=0度、φ=45度のそれぞれにおいて8方向が定められ、φ=-90度、φ=90度のそれぞれにおいて1方向が定められる。その合計として、26通り(=8×3+1×2)の量子化方向が定められる。
次に、動画変換部111は、このようにして予め定められた量子化方向を基に、変換前動画データを補正する処理を行う。図6(a)、(b)は、変換前動画データ12を補正する処理の一例を説明するための図である。
図6(a)、(b)に示す例は、θ=45度、φ=45度の量子化方向を補正の対象として、変換前動画データ12を補正する場合の例である。図6(a)に示す変換前動画データ12では、θ=45度、φ=45度の方向に、「A」という動画(画像)が表示されている。ここで、動画変換部111は、変換前動画データ12に対して、量子化方向を打ち消す回転処理を施す。
より具体的には、動画変換部111は、変換前動画データ12について、θの角度を-45度回転させ、φの角度を-45度回転させる。言い換えると、動画変換部111は、変換前動画データ12について、θが45度から0度になるように回転させ、φが45度から0度になるように回転させる。その結果、図6(b)に示すように、θ=45度、φ=45度の方向先(補正対象である量子化方向の方向先)にある「A」の動画が、図中の正面(θ=0度、φ=0度)に表示される。
このようにして、動画変換部111は、予め定められた量子化方向を基に、変換前動画データ12を補正する処理を行う。
次に、動画変換部111は、補正後の変換前動画データ12を立方体に投影して展開する処理を行う。図7(a)~(c)は、補正後の変換前動画データ12を立方体に投影して展開する処理の一例を説明するための図である。
図7(a)に示す変換前動画データ12は、図6(b)に示す補正後の変換前動画データ12である。ここで、動画変換部111は、図7(b)に示すように、変換前動画データ12に外接する立方体13を考える。そして、動画変換部111は、球形の変換前動画データ12の中心から(立方体13の中心から)、変換前動画データ12(球面の動画)を立方体13に投影する。
より具体的には、図7(b)に示す例では、θ=0度、φ=0度の方向先(即ち、補正対象の量子化方向であるθ=45度、φ=45度の方向先)を中心とする面13aを有する立方体13が設けられる。この立方体13は、面13aの他に、面13b,13c,13d,13e,13fを有している。そして、動画変換部111は、変換前動画データ12を立方体13の各面に投影する。例えば、θ=0度、φ=0度の方向先(補正対象である量子化方向の方向先)にある「A」の動画は、面13aへ投影される。
動画変換部111は、変換前動画データ12を立方体13に投影すると、立方体13を展開する。立方体13を展開することにより、図7(c)に示すように、立方体13の展開図が生成される。
このようにして、動画変換部111は、補正後の変換前動画データ12を立方体13に投影して、展開する処理を行う。なお、本実施の形態では、広画角動画からなる球を囲む多面体の一例として、立方体13が用いられる。
次に、動画変換部111は、領域に応じて解像度を変更する処理を行う。図8(a)~(e)は、領域に応じて解像度を変更する処理の一例を説明するための図である。
図8(a)に示す変換前動画データ12は、図7(c)に示す立方体13の展開図である。ここで、動画変換部111は、θ=0度、φ=0度の方向先(補正対象である量子化方向の方向先)を含む領域の動画については解像度を維持する一方で、当該領域の周辺にある周辺領域の動画については解像度を低くする処理を行う。
例えば、動画変換部111は、補正対象である量子化方向の方向先にある「A」の動画を含む領域として、面13aへ投影された動画については解像度を維持する。一方で、動画変換部111は、面13aの周辺の領域として、面13b,13c,13d,13e,13fへ投影された動画について、解像度を低くする処理を行う。言い換えると、動画変換部111は、面13b,13c,13d,13e,13fへ投影された動画について、サンプリング率を下げる処理を行う。なお、本実施の形態では、予め定められた領域の一例として、面13aが用いられる。また、周辺領域の一例として、面13b,13c,13d,13e,13fが用いられる。
より具体的には、例えば、動画変換部111は、面13b,13c,13d,13e,13fの各領域について、面13aからの距離に応じて、言い換えると、面13aからの距離が大きくなる程、解像度を低くする処理を行う。例えば、立方体13の1辺の長さを「h」とした場合、動画変換部111は、面13b,13c,13d,13eにおいて、面13aの1辺からの距離がh/2までの領域の動画に対して、解像度を半減(1/2に)する。即ち、図8(b)に示す領域14b,14c,14d,14eの解像度を半減する。また、動画変換部111は、面13b,13c,13d,13eにおいて、面13aの1辺からの距離がh/2以上の領域の動画に対して、解像度を1/4にする。即ち、図8(b)に示す領域15b,15c,15d,15eの解像度を1/4にする。さらに、面13fは、面13aの1辺(辺BC)からの距離がh/2以上であるため、解像度を1/4にする。
なお、図示の例では、動画変換部111は、領域14b,14dについて、図中横方向(左右方向)に解像度を半減する。また、動画変換部111は、領域14c,14eについて、図中縦方向(上下方向)に解像度を半減する。さらに、動画変換部111は、領域15b,15c,15d,15e、面13fについて、図中横方向及び縦方向に解像度を半減する。
次に、動画変換部111は、このようにして解像度を変更した後の動画データについて、再配置(配置変更)する処理を行う。再配置する処理を行った後の動画データが、動画データ格納部112に格納される変換後動画データにあたる。
付言すると、動画データを送信する場合には、矩形のデータで送信するのが一般的である。例えば、図8(a)に示すデータを送信する場合には、図8(c)の破線で囲んだ矩形16のデータが送信される。即ち、立方体13の展開図のデータに加えて、斜線を付したデータが余計に送信されることになる。そこで、本実施の形態において、動画変換部111は、動画データを再配置することによって、送信する動画データのデータ容量を小さくする。
より具体的には、図8(b)に示す例では、領域14b,14c,14d,14eの動画データは解像度が半減したことにより、データ容量も半分になる。また、領域15b,15c,15d,15e,13fの動画データは解像度が1/4にされたことにより、データ容量も1/4になる。動画変換部111は、これらの解像度を低くした動画データと解像度を維持した領域13aの動画データとを囲む矩形が小さくなるように、データの再配置を行う。
図8(d)の例では、動画変換部111による再配置後の変換後動画データ17を示している。ここで、図8(d)に示す領域14b,14c,14d,14eの大きさは、図8(b)に示すそれぞれの領域の大きさの1/2である。また、図8(d)に示す領域13f,15b,15c,15d,15eの大きさは、図8(b)に示すそれぞれの領域の大きさの1/4である。動画変換部111は、これらの領域を再配置して、変換後動画データ17を生成する。この場合、送信される動画データは、図8(e)の破線で囲んだ矩形18のデータとなる。矩形18のデータを送信する場合、変換後動画データ17と斜線を付したデータとが送信されることになり、再配置する前の変換後動画データ17と比較すると、送信されるデータ容量は小さくなる。
このようにして、θ=45度、φ=45度の量子化方向を対象として、変換後動画データ17が生成される。そして、例えば、配信動画決定部113は、動画受信装置200からθ=45度、φ=45度の量子化方向が通知された場合には、動画受信装置200に対して、図8(d)に示す変換後動画データ17(図8(e)に示す矩形18のデータ)を送信する。
付言すると、図8(d)に示す変換後動画データ17は、θ=45度、φ=45度の量子化方向を対象として動画変換処理を行ったものであるが、動画変換部111は、θ=45度、φ=45度の方向以外の量子化方向についても、動画変換処理を行う。即ち、図5で説明した26通りの方向毎に、図6~図8に示す処理が行われる。そして、26個の変換後動画データが生成され、生成された変換後動画データが動画データ格納部112に格納される。
なお、図8に示す例では、面13aの動画の解像度を維持して、他の面である面13b,13c,13d,13e,13fの動画の解像度を低くしたが、解像度を変更する処理としては、このような構成に限られない。例えば、面13aの動画だけでなく、面13b,13c,13d,13eの一部の動画の解像度を維持してもよい。また、面13aの動画の全てについて解像度を維持するのではなく、面13aの中心から予め定められた領域の動画について解像度を維持し、面13aのそれ以外の部分については解像度を低くしてもよい。
また、動画変換部111は、領域に応じて解像度を変更するにあたり、再配置後の変換後動画データが矩形になるように、解像度を変更してもよい。
例えば、図8(d)に示す例では、動画変換部111は、領域14b,14c,14d,14eの解像度を半減し、領域15b,15c,15d,15e,面13fの解像度を1/4にした結果、変換後動画データ17は矩形にはなっていない。そこで、動画変換部111は、変換後動画データ17が矩形になるように、各領域の解像度を変更してもよい。例えば、変換後動画データ17が矩形になるように、図8(d)の領域13fの解像度を大きくしたり、領域14b,14c,14d,14eのそれぞれの解像度を小さくしたりしてもよい。
<再構成処理の説明>
次に、動画配信装置100の動画再構成部212による再構成処理について説明する。
動画再構成部212は、動画変換処理の手順を逆に実施して、変換後動画データから広画角動画の動画データを再構成する。ここでは、動画受信装置200が図8(d)に示す変換後動画データ17を受信したものとして、この変換後動画データ17に対して再構成処理を行う場合について説明する。
まず、動画再構成部212は、変換後動画データ17において、解像度を低くした領域を伸長して形状を元に戻す。そして、動画再構成部212は、立方体の展開図の形になるように、各領域の配置を変更する。図8(d)に示す例では、動画再構成部212は、領域14b,14c,14d,14eを2倍の大きさに伸長するとともに、領域15b,15c,15d,15e,13fを4倍の大きさに伸長する。そして、各領域の配置を変更することにより、図8(b)に示す立方体の展開図を生成する。
次に、動画再構成部212は、展開図を組み立てて立方体を生成し、生成した立方体に内接する球を考える。そして、動画再構成部212は、この球に対して立方体の動画データを投影する。動画再構成部212は、立方体の動画データを球に投影することにより、図7(a)に示すような球形の広画角動画の動画データを再構成する。ただし、図7(a)に示す変換前動画データ12には解像度を変更する処理は行われていないが、動画再構成部212にて再構成された球形の動画データは、領域に応じて解像度を変更する処理が行われたものである。
次に、動画再構成部212は、再構成された動画データについて、操作者に指定された表示方向に合わせて回転させる。例えば、θ=50度、φ=50度の表示方向が指定され、配信動画決定部113が、指定された表示方向に最も近い方向としてθ=45度、φ=45度の量子化方向を選定した場合について説明する。
この場合、動画再構成部212が再構成した動画データは、θ=45度、φ=45度の量子化方向用の変換後動画データから再構成した動画データであるが、指定された表示方向はθ=50度、φ=50度である。そこで、動画再構成部212は、再構成した動画データをさらに回転させる。図9(a)、(b)は、再構成した動画データを回転する処理の一例を説明するための図である。
例えば、図9(a)に示す動画データ21は、θ=45度、φ=45度の量子化方向用の変換後動画データから再構成された動画データである。動画再構成部212は、この動画データ21に対して、θの角度を-5度、φの角度を-5度回転させる。そして、動画表示部213は、回転後の動画データ21をディスプレイ等に表示する。即ち、図9(b)に示す動画データ21において、θ=0度、φ=0度の方向先の部分が、ディスプレイ等の画面の中心(又は予め定められた位置)に配置されるように、表示される。
<動画表示システムにて行われる処理の例>
次に、動画表示システム1にて行われる処理について、具体例を挙げて説明する。なお、以下に示す例では、量子化方向として、図5で説明したように26通りの方向が予め定められているものとする。
例えば、操作者は、動画配信装置100から配信される動画を見るために、動画受信装置200において、動画配信装置100から動画をダウンロードするためのURLを指定する。操作者がURLを指定することにより、動画のダウンロードが開始される。
ここで、動画の表示方向は、例えばデフォルトの方向として、θ=0度、φ=0度の方向が指定される。表示方向決定部211は、指定された表示方向に最も近い量子化方向として、θ=0度、φ=0度の方向を選定し、通知する。その結果、配信動画決定部113は、θ=0度、φ=0度の量子化方向に対応する変換後動画データを動画受信装置200に送信する。動画受信装置200の動画再構成部212は、配信動画決定部113から配信された変換後動画データから動画データを再構成する。そして、広画角動画がディスプレイ等に表示される。
次に、表示方向決定部211は、例えば一定時間毎(例えば、1~5秒間毎)に、表示方向の指定を受け付ける。ここで、例えば、広画角動画の表示方向がθ=0度、φ=0度の方向から変更されていなければ、θ=0度、φ=0度の方向が再度指定される。一方、例えば、操作者がディスプレイ等に表示される広画角動画を見ながら画面を操作して、動画の表示方向をθ=0度、φ=0度の方向から変更していれば、変更後の方向が指定される。より具体的には、例えば、表示方向決定部211は、θ=10度、φ=10度の表示方向を受け付ける。この場合、表示方向決定部211は、θ=10度、φ=10度の方向に最も近い量子化方向として、θ=0度、φ=0度の量子化方向を選定する。
そして、配信動画決定部113は、θ=0度、φ=0度の量子化方向に対応する変換後動画データを、動画受信装置200に送信する。動画受信装置200の動画再構成部212は、配信動画決定部113から送信された変換後動画データから動画データを再構成する。さらに、動画再構成部212は、θ=10度、φ=10度の方向が表示方向となるように、再構成した広画角動画を回転して表示する。
また、操作者の操作等によって表示方向がさらに変更された場合、表示方向の指定を受け付ける次のタイミングで、表示方向決定部211は、例えば、θ=30度、φ=30度の表示方向の指定を受け付ける。この場合、表示方向決定部211は、指定された表示方向に最も近い量子化方向として、θ=45度、φ=45度の量子化方向を選定し、通知する。そして、配信動画決定部113は、θ=45度、φ=45度の量子化方向に対応する変換後動画データを、動画受信装置200に送信する。動画受信装置200の動画再構成部212は、配信動画決定部113から送信された変換後動画データから動画データを再構成する。さらに、動画再構成部212は、θ=30度、φ=30度の方向が表示方向となるように、再構成した広画角動画を回転して表示する。
即ち、この場合、ディスプレイ等に表示される広画角動画として、θ=0度、φ=0度用の変換後動画データを再構成した動画データから、θ=45度、φ=45度用の変換後動画データを再構成した動画データに切り替わる。
本実施の形態では、第1の動画データの一例として、θ=0度、φ=0度用の変換後動画データが用いられる。また、第2の動画データの一例として、θ=45度、φ=45度用の変換後動画データが用いられる。
付言すると、操作者の操作等に伴って、動画の表示方向は、例えばデフォルトのθ=0度、φ=0度から変化するが、変化後の表示方向に最も近い量子化方向がθ=0度、φ=0度である限り、θ=0度、φ=0度用の変換後動画データを基に再構成した広画角動画が表示される。一方、変化後の表示方向に最も近い量子化方向がθ=0度、φ=0度ではない他の量子化方向になった場合には、θ=0度、φ=0度用の変換後動画データではなく、他の量子化方向の変換後動画データから再構成された動画データが表示される。
即ち、操作者の操作等によって動画の表示方向が変わると、その表示方向に最も近い量子化方向が選定され、選定された量子化方向に対応する変換後動画データを再構成して、広画角動画が表示される。このように、表示方向に合わせて変換後動画データが変わるため、表示方向の方向先の部分については解像度を維持した動画が表示され、その周辺の領域は解像度の低い動画が表示されるようになる。
ただし、表示方向が急に変化したような場合には、表示方向に合わせて動画が急に回転するため、表示方向の方向先の部分について、解像度の低い動画が表示されることも考えられる。もっとも、本実施の形態では、表示方向決定部211が表示方向の指定を受け付ける次のタイミングで、その時点における表示方向の指定を受け付ける。そして、その表示方向に最も近い量子化方向が選定されて、選定された量子化方向に対応する変換後動画データを再構成して広画角動画が表示される。従って、変化後の表示方向の方向先について、解像度を維持した動画が表示されることになる。即ち、表示方向の方向先の部分について、解像度の低い動画が表示されていた場合であっても、時間が経過することにより、解像度の高い動画に切り替わって表示される。
以上説明したように、本実施の形態に係る動画表示システム1では、操作者等に指定された表示方向に最も近い量子化方向に対応する変換後動画データが、動画受信装置200に送信される。そして、送信された変換後動画データを再構成することにより、動画受信装置200にて広画角動画が表示される。この変換後動画データについては、量子化方向を含む領域の動画については解像度を維持して、その周辺の領域の動画については解像度を低くする処理が行われている。
そのため、本実施の形態に係る動画表示システム1、動画配信装置100、動画受信装置200を用いることにより、例えば、指定された表示方向によらず、解像度を維持した動画の全データを動画配信装置100から動画受信装置200へ送信する構成と比較して、動画配信装置100と動画受信装置200との間で送受信されるデータ容量が削減される。また、表示方向の方向先については、解像度を維持した動画が表示されるとともに、たとえ表示方向が変化したことにより解像度の低い動画が表示されたとしても、時間の経過に伴って解像度を維持した動画に切り替わって表示される。そのため、例えば、広画角動画から切り出した一部の動画を表示装置に送信する構成と比較して、表示方向が変化した場合であっても広画角動画を連続して表示させる可能性が高まる。
<動画表示システムにおける処理手順の他の例>
上述した例では、動画受信装置200が、操作者等に指定された表示方向に最も近い量子化方向を選定し、選定した量子化方向を動画配信装置100に通知した。ただし、本実施の形態では、このような構成に限られない。例えば、動画受信装置200の代わりに、動画配信装置100が、操作者等に指定された表示方向に最も近い量子化方向を選定してもよい。そこで、動画表示システム1における処理手順の他の例として、動画配信装置100が、操作者等に指定された表示方向に最も近い量子化方向を選定するものとして、その手順の一例を説明する。
図10は、動画表示システム1にて行われる処理の手順の他の例を示したフローチャートである。図10に示す処理は、例えば一定時間毎(例えば、1~5秒間毎)に行われる。
まず、動画受信装置200における処理が行われる。ここで、動画受信装置200の表示方向決定部211は、操作者の操作等により、表示方向の指定を受け付ける(ステップ201)。次に、表示方向決定部211は、指定された表示方向を、動画配信装置100の配信動画決定部113に通知する(ステップ202)。
次に、表示方向決定部211から表示方向が通知されたことにより、動画配信装置100の処理が行われる。ここで、動画配信装置100の配信動画決定部113は、操作者等が指定した表示方向の通知を受け付ける。そして、配信動画決定部113は、複数の量子化方向の中から、通知された表示方向に最も近い量子化方向を選定する(ステップ203)。次に、配信動画決定部113は、動画データ格納部112に格納されている変換後動画データの中から、選定した量子化方向に対応する変換後動画データを決定する。そして、配信動画決定部113は、決定した変換後動画データを、動画受信装置200の動画再構成部212に送信する(ステップ204)。
次に、配信動画決定部113から変換後動画データが送信されたことにより、動画受信装置200の処理が行われる。ここで、ステップ205及びステップ206の処理は、図4に示すステップ105及びステップ106の処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。そして、本処理フローは終了する。
このように、動画配信装置100が量子化方向の選定を行うことにより、動画データを表示してもよい。
なお、上述した例では、量子化方向として、45度刻みで26通りの方向を定めることとしたが、本実施の形態ではこのような構成に限られない。45度よりも大きい角度毎に量子化方向を定めたり、45度よりも小さい角度毎に量子化方向を定めたりしてもよい。付言すると、45度よりも大きい角度毎に量子化方向を定めると、用意する変換後動画データの数が少なくて済む。ただし、1つの変換後動画データのデータ容量が大きくなる。一方で、45度よりも小さい角度毎に量子化方向を定めると、1つの変換後動画データのデータ容量は小さくなる。ただし、用意する変換後動画データの数が多くなる。
また、上述した例では、変換前動画データを立方体に投影したが、投影先としては立方体に限られるわけではない。
例えば、変換前動画データを立方体ではない直方体に投影してもよい。なお、直方体に投影する場合には、立方体に投影する場合と比較して、動画が投影される領域が増えることとなり、変換後動画データのデータ容量が大きくなる。
また、例えば、変換前動画データを立方体や直方体ではない多面体に投影してもよい。なお、このような多面体に投影する場合には、直方体の場合と同様に、動画が投影される領域が増えることにより、変換後動画データのデータ容量が大きくなる場合がある。また、このような多面体の場合には、動画データを再配置する処理において、立方体の場合と比較して、作成する矩形のデータが大きくなる場合がある。
さらに、上述した例では、動画変換部111は、動画変換処理において、動画データを立方体に投影し、量子化方向を含む領域とその周辺の領域とを設定することとしたが、動画データを投影せずに、量子化方向を含む領域を設定してもよい。例えば、動画変換部111は、広画角動画の球に対して、量子化方向を中心として予め定められた大きさを持つ球面を設定してもよい。この場合、動画変換部111は、設定した球面の動画については解像度を維持し、その周辺の領域の動画については解像度を低くする処理を行って、動画変換処理を行う。
そして、上述した例では、動画変換部111は、動画変換処理において、量子化方向の方向先を含む領域の動画について解像度を維持することとしたが、このような構成に限られない。動画の解像度については、例えば、量子化方向の方向先を含む領域の動画の解像度の方が、その周辺領域の動画の解像度よりも高ければよい。そのため、例えば、動画変換部111は、量子化方向の方向先を含む領域の動画の解像度を低くするとともに、その周辺領域の動画の解像度については当該領域の解像度よりもさらに低くすることとしてもよい。
また、上述した例では、配信動画決定部113は、動画データ格納部112に予め格納された変換後動画データを動画受信装置200に送信することとしたが、このような構成に限られない。例えば、動画変換部111は、動画受信装置200にて指定された表示方向を受け付けると、その表示方向を基に変換後動画データを生成し、生成した変換後動画データを動画受信装置200に送信してもよい。さらに説明すると、本実施の形態では、量子化方向を基に変換後動画データを生成する構成に限られない。本実施の形態に係る動画配信装置100は、量子化方向によらず、操作者等により指定された表示方向の方向先を含む領域の動画と、当該領域の周辺にある周辺領域の動画であって当該領域の動画よりも解像度の低い動画とを示す動画データを送信する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD-ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
なお、上記では種々の実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態や変形例どうしを組み合わせて構成してももちろんよい。
また、本開示は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
1…動画表示システム、100…動画配信装置、111…動画変換部、112…動画データ格納部、113…配信動画決定部、200…動画受信装置、211…表示方向決定部、212…動画再構成部、213…動画表示部

Claims (9)

  1. 広画角動画の表示方向の指定を受け付ける受付手段と、
    前記広画角動画について、予め定められた複数の方向の方向毎に、当該方向を基に予め定められた領域の動画と当該予め定められた領域の周辺にある周辺領域の動画であって当該予め定められた領域の動画よりも解像度の低い動画とを示す動画データを記憶する記憶手段と、
    前記広画角動画の動画データとして、前記予め定められた複数の方向の方向毎に記憶された複数の動画データのうち、前記予め定められた領域に前記表示方向の方向先を含む動画データを、当該広画角動画を表示する表示装置に送信する送信手段と
    を備える情報処理装置。
  2. 前記予め定められた領域は、前記予め定められた複数の方向の方向毎に、当該方向を基準として予め定められた大きさを持つ領域であること
    を特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  3. 前記記憶手段に記憶された動画データは、前記予め定められた複数の方向の方向毎に、前記広画角動画からなる球を、当該球を囲む多面体に投影して得られる動画データであること
    を特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  4. 前記予め定められた領域は、前記多面体の面のうち、予め定められた方向の方向先を含む一の面であり、前記周辺領域は、当該多面体の面のうち、当該一の面を除く面であること
    を特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  5. 前記多面体は、前記球に外接する立方体であること
    を特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  6. 前記送信手段は、前記予め定められた領域に前記表示方向の方向先を含む動画データとして、前記予め定められた複数の方向の中で当該表示方向に最も近い方向の動画データを送信すること
    を特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  7. 前記送信手段は、前記予め定められた複数の方向の中で前記表示方向に最も近い方向である第1の方向の動画データを送信した後、当該表示方向に最も近い方向が当該第1の方向から第2の方向に変化した場合には、当該第2の方向の動画データを送信すること
    を特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  8. 広画角動画について、予め定められた複数の方向の方向毎に、当該方向を基に予め定められた領域の動画と当該予め定められた領域の周辺にある周辺領域の動画であって当該予め定められた領域の動画よりも解像度の低い動画とを示す動画データを作成する作成手段と、
    前記予め定められた複数の方向の方向毎に作成された複数の動画データのうち、指定された方向に対応する動画データを、前記広画角動画を表示する表示装置に送信する送信手段と
    を備える情報処理システム。
  9. コンピュータに、
    広画角動画の表示方向の指定を受け付ける機能と、
    前記広画角動画について、予め定められた複数の方向の方向毎に、当該方向を基に予め定められた領域の動画と当該予め定められた領域の周辺にある周辺領域の動画であって当該予め定められた領域の動画よりも解像度の低い動画とを示す動画データを記憶する機能と、
    前記広画角動画の動画データとして、前記予め定められた複数の方向の方向毎に記憶された複数の動画データのうち、前記予め定められた領域に前記表示方向の方向先を含む動画データを、当該広画角動画を表示する表示装置に送信する機能と
    を実現させるためのプログラム。
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