本出願の実施形態は、信号処理方法および関連デバイスを提供し、それにより、ダウンリンクアナログベースバンド信号がベースバンド処理装置によって無線周波数装置に送信される。無線周波数装置上にデジタル-アナログ変換器を構成する必要はなく、これにより無線周波数装置の複雑さ、電力消費、および熱生成を低減する。
以下では、添付の図面を参照しながら、本出願の実施形態について説明する。当業者であれば、技術が進化し、新しいシナリオが出現するにつれて、本出願の実施形態で提供される技術的解決策が同様の技術的問題にも適用可能であることを認識されよう。
本出願の明細書、特許請求の範囲および添付の図面において、「第1」、「第2」などの用語は類似の対象を区別することを意図されているが、必ずしも特定の順序またはシーケンスを示すものではない。このように使用される用語は、適切な状況では交換可能であり、同じ属性を有する対象が本出願の実施形態で説明されるときに使用される単なる識別方式であることを理解されたい。加えて、用語「含む(include)」、「含む(contain)」および任意の他の変形は、非排他的な包含を包含することを意味し、これにより、一連のユニットを含む処理、方法、システム、製品、またはデバイスは、これらのユニットに必ずしも限定されず、明示的に列挙されていない他のユニット、またはそのような処理、方法、製品、もしくはデバイスに固有のものではない他のステップまたはモジュールを含み得る。
本出願は、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile Communications、GSM(登録商標))、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA(登録商標))システム、汎用パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)システム、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システム、周波数分割複信ロングタームエボリューション(frequency division duplex LTE、LTE-FDD)システム、時分割複信ロングタームエボリューション(time division duplex LTE、LTE-TDD)システム、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)、直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)技術を使用する別の無線通信システム、開発中の第5世代(5th generation、5G)通信システム、および将来適用可能な通信システムを含むが、これらに限定されない、複数の通信システムの無線アクセスデバイスに適用可能であり得る。
無線アクセスデバイスは、端末デバイスとの双方向無線通信を実行するために、ダウンリンク方向において無線信号を端末デバイスに送信し、アップリンク方向において無線信号を端末デバイスから受信するように構成される。無線アクセスデバイスは、基地局(base station、BS)、nodeB、発展型ノード基地局(evolved node base station、eNB)、5Gシステム、もしくはnew radio(new radio、NR)の基地局(gNB)などのセルラー通信システムにおける基地局であり得る、またはワイヤレスローカルエリアネットワークの基地局と同様の機能を有するネットワークデバイス、例えばWi-Fiアクセスポイント(access point、AP)であり得る。あるいは、当然のことながら、無線アクセスデバイスは、基地局と同様の機能を有する別のネットワークデバイスであってもよい。
具体的には、図1を参照されたい。図1は、本出願の一実施形態による、信号処理方法が適用可能であるシナリオのネットワークアーキテクチャの概略図である。無線アクセスデバイスは、ベースバンド処理装置10と無線周波数装置20とを備える。ベースバンド処理装置10は、複数のダウンリンク信号を取得し、複数の信号を多重化した後、ベースバンド処理装置10と無線周波数装置20との間の通信インターフェースを介してダウンリンク信号を無線周波数装置に送信するように構成される。ダウンリンク信号を多重分離した後、無線周波数装置20は、ダウンリンク信号に対応する無線周波数信号を生成し、次いで無線周波数信号を端末デバイス30に送信する。対応して、無線周波数装置20は、端末デバイス30によって送信された複数のアップリンク信号を受信し、アップリンク信号に対して周波数変換動作を実行し、複数のアップリンク信号を多重化し、ベースバンド処理装置10と無線周波数装置20との間のインターフェースを介してアップリンク信号をベースバンド処理装置10に送信するようにさらに構成される。ベースバンド処理装置10は、複数のアップリンク信号を取得するために、アップリンク信号を多重分離する。例えば、無線アクセスデバイスはgNBであり、ベースバンド処理装置はベースバンドユニット(baseband unit、BBU)として特に表され、無線周波数装置はリモート無線ユニット(remote radio unit、RRU)として特に表される、またはリモート無線機(remote radio head、RRH)と呼ばれることもある。無線アクセスデバイスが別の形で特に表される場合、無線アクセスデバイスは上述の例に関連して理解されてよく、別の形のベースバンド処理装置および無線周波数装置の特定の表現形式は、ここでは例として1つずつ説明しないことを理解されたい。
ベースバンド処理装置10および無線周波数装置20は、同じ無線アクセスデバイスに一体化されてもよく、または2つの別個のデバイスに別々に配置されてもよい。ベースバンド処理装置10と無線周波数装置20とは、光ファイバ、ケーブル、または別の方式を介して互いに通信し得る。なお、ベースバンド処理装置10および無線周波数装置20の具体的な提示方式は、実際の状況に応じて柔軟に決定され得ることを理解されたい。このことは、本明細書において限定されない。さらに、1つのベースバンド処理装置10は、1つまたは複数の無線周波数装置20と同時に通信してもよく、1つの無線周波数装置20は、1つまたは複数の端末デバイス30と同時に通信してもよい。図1は、1つのベースバンド処理装置10が2つの無線周波数装置20と同時に通信し、1つの無線周波数装置20が2つの端末デバイス30と通信することを示しているが、図1の例は、本解決策の理解を容易にするために使用されているに過ぎず、本解決策を限定するために使用されているのではないことを理解されたい。
本出願の本実施形態におけるベースバンド処理装置10および無線周波数装置20は、ネットワークデバイス全体であってもよいし、ネットワークデバイスに適用可能なチップ、またはネットワークデバイスの機能を有する他の複合コンポーネントであってもよいことに留意されたい。本出願の本実施形態では、ベースバンド処理装置10がBBUであり、無線周波数装置20がRRUであり、BBUが光ファイバを介してRRUと通信する例が説明のために使用される。
より具体的には、図2aおよび図2bを参照されたい。図2aは、本出願の本実施形態によるベースバンド処理装置10の構成の概略図であり、図2bは、本出願の本実施形態による無線周波数装置20の構成の概略図である。図2aをまず参照すると、ベースバンド処理装置10は、ベースバンド部と、周波数発生器と、ダウンリンク多重化タイミング制御ユニットと、アップリンク多重分離タイミング制御ユニットと、多重化モジュールと、DACと、コンバイナと、電気-光変換器と、第1の出力インターフェースと、第1の入力インターフェースと、アナログ-デジタル変換器(analog to digital converter、ADC)と、多重分離モジュールと、光-電気変換器とを備え得る。
ベースバンド部は、ダウンリンクデジタルベースバンド信号を取得し、アップリンクデジタル信号を処理するように構成される。周波数発生器は、サンプリングクロック信号、ダウンリンクキャリア、およびアップリンク周波数混合信号を発生させるように構成される。ダウンリンク多重化タイミング制御ユニットおよびアップリンク多重分離タイミング制御ユニットの両方とも、サンプリングクロック信号に基づいて複数のタイミング制御信号を生成するように構成される。多重化モジュールは、ベースバンドユニットによって生成された複数のダウンリンクデジタルベースバンド信号を、ダウンリンク多重化タイミング制御ユニットによって生成されたタイミング制御信号の制御下で1つのダウンリンクデジタルベースバンド信号に多重化するように構成される。DACは、多重化モジュールによって生成されたダウンリンクデジタルベースバンド信号を1つのダウンリンクアナログベースバンド信号に変換するように構成される。コンバイナは、結合された信号を形成するために、ダウンリンクアナログベースバンド信号を、サンプリングクロック信号、ダウンリンクキャリア、およびアップリンク周波数混合信号のうちのいずれか1つまたは複数と結合するように構成される。電気-光変換器は、電気信号形式の結合された信号を光信号形式の結合された信号に変換するように構成される。第1の出力インターフェースは、光信号形式の結合された信号を無線周波数装置20に送信するように構成される。第1の入力インターフェースは、光信号形式であり、無線周波数装置によって送信されるアップリンクアナログ信号を受信するように構成される。電気-光変換器は、光信号形式のアップリンクアナログ信号を電気信号形式のアップリンクアナログ信号に変換するように構成される。ADCは、アップリンク多重分離タイミング制御ユニットによって生成されたタイミング制御信号の制御下で、アップリンクアナログ信号をアップリンクデジタル信号に変換するように構成される。多重分離モジュールは、アップリンク多重分離タイミング制御ユニットによって生成されたタイミング制御信号の制御下でアップリンクデジタル信号を多重分離し、データ処理のためにベースバンド部に取得された複数のデジタル信号を送信するように構成される。
次に、図2bを参照すると、無線周波数装置20においてダウンリンク方向における機能を実装するように構成された要素は、第2の入力インターフェースと、光-電気変換器と、スプリッタと、ダウンリンク多重分離タイミング制御ユニットと、多重分離マルチプレクサスイッチと、無線周波数信号生成モジュールと、複数のパワーアンプと、複数のアンテナとを備え得る。無線周波数信号生成モジュールは、複数のサンプルホールドデバイスと、複数のローパスフィルタと、複数のアップコンバータとを備える。無線周波数装置20においてアップリンク方向における機能を実装するように構成された要素は、複数のアンテナと、複数の低雑音増幅器と、複数のダウンコンバータと、複数のサンプルホールドデバイスと、多重化マルチプレクサスイッチと、ローパスフィルタと、電気-光変換器と、第2の出力インターフェースとを備え得る。
第2の入力インターフェースは、光信号形式であり、ベースバンド処理装置10によって送信される結合された信号を受信するように構成される。光-電気変換器は、光信号形式であり、第2の入力インターフェースを使用することにより取得される結合された信号を電気信号形式の結合された信号に変換するように構成される。スプリッタは、1つのダウンリンクアナログベースバンド信号と、サンプリングクロック信号、ダウンリンクキャリア、またはアップリンク周波数混合信号のうちの1つまたは複数とを取得するために、結合された信号を分割するように構成される。ダウンリンク多重分離タイミング制御ユニットおよびアップリンク多重化タイミング制御ユニットの両方とも、サンプリングクロック信号に基づいて複数のタイミング制御信号を生成するように構成される。多重化マルチプレクサスイッチは、複数のダウンリンクアナログベースバンド信号を取得するために、ダウンリンク多重分離タイミング制御ユニットによって生成されたタイミング制御信号の制御下で、分割器によって出力された1つのダウンリンクアナログベースバンド信号を多重分離するように構成される。サンプルホールドデバイスは、サンプリング信号に対してサンプルホールドするように構成される。ローパスフィルタは、高周波成分を含む信号を平滑に処理するように構成される。アップコンバータは、複数のダウンリンクアナログベースバンド信号に対してアップコンバージョン周波数混合を実行するように構成される。パワーアンプは、アップコンバージョン後に取得された信号に対して電力増幅を実行するように構成される。アンテナは、パワーアンプによって出力された信号を送信するように構成され、端末デバイス30によって送信されたアップリンク無線周波数信号を受信するようにさらに構成される。低雑音増幅器は、アンテナを介して受信されたアップリンク無線周波数信号に対して電力増幅を実行するように構成される。ダウンコンバータは、アップリンクアナログ信号を取得するために、アップリンク無線周波数信号に対してダウンコンバージョン周波数混合を実行するように構成される。多重化マルチプレクサスイッチは、アップリンク多重化タイミング制御ユニットによって生成されたタイミング制御信号の制御下で、複数のアップリンクアナログ信号を1つのアップリンクアナログ信号に多重化するように構成される。電気-光変換器は、電気信号形式のアップリンクアナログ信号を光信号形式のアップリンクアナログ信号に変換するように構成される。第2の出力インターフェースは、光信号形式のアップリンクアナログ信号をベースバンド処理装置10に送信するように構成される。
図2aおよび図2bの例は、本出願の本実施形態におけるベースバンド処理装置10の構成および無線周波数装置20の構成の概略図に過ぎないことに留意されたい。ベースバンド処理装置10および無線周波数装置20に特に含まれるコンポーネントは、実際の製品の要件に基づいて決定されてもよく、図2aおよび図2bの例は、本解決策の理解を容易にするために使用されているに過ぎず、本解決策を限定することを意図されていない。
上述の説明に関連して、本出願の一実施形態は、無線アクセスデバイスのベースバンド処理装置と無線周波数装置とが互いに通信するシナリオに適用可能な信号処理方法を提供する。ベースバンド処理装置と無線周波数装置との間には、ダウンリンク方向およびアップリンク方向の2つのシナリオがあるため、2つのシナリオの通信手順は異なる。以下に、ダウンリンク方向およびアップリンク方向の2つの適用可能なシナリオの例を個別に示す。
1.ベースバンド処理装置がダウンリンク方向で無線周波数装置と通信する
図3を参照されたい。図3は、本出願の本実施形態によるベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の相互作用の概略図である。本出願の本実施形態で提供される信号処理方法の一実施形態は、以下のステップを含み得る。
301:ベースバンド処理装置は、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を取得する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置は、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を取得する。具体的には、1つまたは複数の送信チャネルが無線周波数装置上で設定され得るため、ベースバンド処理装置のベースバンド部は、1つまたは複数の送信チャネルを通じて送信される必要がある少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を生成し得る。より具体的には、第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号は、ベースバンド処理装置のベースバンド部によって独立して生成され得る、またはコアネットワークのネットワーク要素によって送信され、ベースバンド処理装置によって受信されるダウンリンクデータに基づいてベースバンド部によって生成される少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号であり得る。
第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号は一般的な概念であり、ベースバンド部で生成され、多重化されていないデジタルベースバンド信号を示す。各第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号は、同相(in-phase、I)信号および直角位相(quadrature-phase、Q)信号を含む。少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号は、ユーザデータ、制御データ、他のタイプのデータなどを運ぶ。
302:ベースバンド処理装置は、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を1つの第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号に多重化する。
本出願のいくつかの実施形態では、周波数発生器およびダウンリンク多重化タイミング制御ユニットは、ベースバンド処理装置に配置され得る。周波数発生器は、サンプリングクロック信号を発生させるように構成される。ベースバンド処理装置が少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を取得した後、ダウンリンク多重化タイミング制御ユニットは、周波数発生器によって発生されたサンプリングクロック信号に基づいてタイミング制御信号を生成し得る。タイミング制御信号の制御下で、ベースバンド処理装置の多重化モジュールは、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号に多重化する。
サンプリングクロック信号およびタイミング制御信号は両方とも方形波信号として表され、ベースバンド処理装置がサンプリング動作および多重化動作を実行するための時間基準を提供するために使用される。サンプリングクロック信号およびタイミング制御信号は、同じ周波数の方形波信号であってもよいし、異なる周波数の方形波信号であってもよい。このことは、本明細書において具体的に限定されない。サンプリングクロック信号とタイミング制御信号との違いは、サンプリングクロック信号が周波数発生器によって直接発生される方形波信号であり、タイミング制御信号がサンプリングクロック信号および特定のアプリケーションシナリオに基づいて発生される必要がある方形波信号である点にある。例えば、タイミング制御信号は、サンプリング中に使用される第3のタイミング制御信号、多重化中に使用されるタイミング制御信号、または別のシナリオで使用される第4のタイミング制御信号として表され得る。異なる環境の異なるシナリオにおけるタイミング制御信号は、異なる周波数の方形波信号として通常表される。第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号も一般的な概念である。第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号と第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号との違いは、第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号が、多重化の後に取得されるデジタルベースバンド信号である点にある。
具体的には、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を取得した後、ベースバンド処理装置は、各第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号をサンプリングし得る。ベースバンド処理装置が各第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号をサンプリングする際に使用される第3のタイミング制御信号(すなわち、サンプリングが行われるサンプリング周波数)は、各第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号の帯域幅と対応関係を有する。例えば、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号は、k個の第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を含み、k個の第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号の信号帯域幅がdkBである場合、生成されたタイミング制御信号の周波数(すなわち、サンプリング周波数)はdk×mBであり、dkは正の整数であり、Bは最小システム帯域幅であり、mは整数であり、mの値はナイキストのサンプリング要件を満たす。
各第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号の帯域幅を判定した後、ベースバンド処理装置は、第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号の帯域幅を判定し、サンプリングクロック信号に基づいて、多重化中に必要とされる第4のタイミング制御信号をさらに生成し得る。ベースバンド処理装置がタイミング制御信号の制御下で各第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号をサンプリングした後、複数の第1のサンプリング信号が取得され得る。第1のサンプリング信号も一般的な概念であり、ベースバンド処理装置が第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号をサンプリングしたときに取得されるサンプリング信号を示す。ベースバンド処理装置は、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号から取得された複数の第1のサンプリング信号の配置順序を決定する必要がある。換言すれば、ベースバンド処理装置は、第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号のどの第1のサンプリング信号を第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号の各位置に配置すべきかを決定する。さらに、複数の第1のサンプリング信号は、第4のタイミング制御信号の制御下で第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号に多重化され得る。
ベースバンド処理装置側は、複数の第1のサンプリング信号が多重化される際に使用される並べ替え規則を格納し、各ダウンリンクデジタルベースバンド信号に対応するダウンリンクキャリアの周波数に基づいて複数の第1のサンプリング信号を並べ替え得る。ダウンリンクキャリアの周波数が低いほど、並べ替えの優先順位が高いことを示す。例えば、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号は、第1の第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号および第2の第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を含む。第1の第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号に対応するダウンリンクキャリアは1.8GHzであり、帯域幅は20MHzである。n個の第1のサンプリング信号が第1の第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号から取得され、nは正の整数であり、n個の第1のサンプリング信号は、a1、a2、a3、...anを含む。第2の第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号に対応するダウンリンクキャリアは4.8GHzであり、帯域幅は100MHzである。m個の第1のサンプリング信号が第2の第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号から取得され、mは正の整数であり、m個の第1のサンプリング信号は、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8、b9、b10、...bmを含む。多重化された第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号の帯域幅は120MHzであり、第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号における複数の第1のサンプリング信号の配置順序は、a1、b1、b2、b3、b4、b5、a2、b6、b7、b8、b9、b10、...an、bm-4、bm-3、bm-2、bm-1、bmであり得る。ダウンリンクデジタルベースバンド信号に対応するダウンリンクキャリアの周波数が高いほど、並べ替え優先順位が高いことをさらに示し得る。あるいは、各ダウンリンクデジタルベースバンド信号の帯域幅に基づいて並べ替えが実行され得、帯域幅がより高いほど、並べ替えの優先順位が高いことを示す。あるいは、帯域幅が低いほど、並べ替えの優先順位が高いことなどを示す。本明細書の例は、本解決策の理解を容易にするためだけのものであることを理解されたい。並べ替え規則の具体的な表現形式は、実際の状況に応じて柔軟に決定されるべきである。このことは、本明細書において限定されない。
さらに、複数のサンプリング信号が並べ替えされる際に使用される事前設定規則は、製造業者によってベースバンド処理装置および無線周波数装置において事前設定されてもよいし、事前のネゴシエーションによりベースバンド処理装置と無線周波数装置との間で決定されてもよいし、ベースバンド処理装置および無線周波数装置を使用するプロセスにおけるシステムのアップグレードまたは手動構成などの方式を使用してベースバンド処理装置のために構成されてもよいし、ベースバンド処理装置および無線周波数装置を使用するプロセスにおいて複数のサンプリング信号を並べ替える際に使用される更新事前設定規則であってもよい。このことは、本明細書において具体的に限定されない。
303:ベースバンド処理装置は、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号に対応するダウンリンクキャリアを取得する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置によって生成された少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号は、少なくとも1つのダウンリンクキャリアを通じて無線周波数装置によって送信される必要がある。ベースバンド処理装置は、その周波数にあり、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を送信するために使用されるダウンリンクキャリアを判定し得る。ベースバンド処理装置の周波数発生器は、ダウンリンクキャリアを発生させるようにさらに構成されるため、ベースバンド処理装置は、周波数発生器から対応する周波数のダウンリンクキャリアを取得し得る。
少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号とダウンリンクキャリアとの間の対応は、多対1または多対多である。例えば、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号は2つの信号を含み、2つの信号の両方が1.8GHzのダウンリンクキャリアを通して送信され、ベースバンド処理装置はまた、周波数発生器からダウンリンクキャリアを取得し得る。別の例では、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号は3つの信号を含み、3つの信号は1.8GHz、2.6GHz、および3.5GHzのダウンリンクキャリアを通して個別に送信され、ベースバンド処理装置は、周波数発生器から3つのダウンリンクキャリアを取得する必要がある。上述の例は、単に本解決策の理解を容易にするためのものであり、本解決策を限定することを意図されていないことを理解されたい。
304:ベースバンド処理装置は、第1のサンプリングクロック信号を取得する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置は、周波数発生器によって発生された第1のサンプリングクロック信号を取得する。第1のサンプリングクロック信号もまた一般的な概念であり得、無線周波数装置に送信され、周波数発生器によって発生されたサンプリングクロック信号にあるサンプリングクロック信号を示す。具体的には、第1のサンプリングクロック信号の周波数値と第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅値(または第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号の帯域幅値)との間に事前設定された関係が存在し得る。例えば、第1のサンプリングクロック信号の周波数値は、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅値より1.5倍、1.8倍、2倍高くなり得る、または第1のサンプリングクロック信号の周波数値と第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅値との間に別の事前設定関係があり得る。
場合により、第1のサンプリングクロック信号の周波数値と第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅値との間の事前設定関係は、製造業者によってベースバンド処理装置および無線周波数装置において事前設定されてもよいし、事前のネゴシエーションによりベースバンド処理装置と無線周波数装置との間で決定されてもよいし、ベースバンド処理装置および無線周波数装置を使用するプロセスにおけるシステムのアップグレードまたは手動構成などの方式を使用してベースバンド処理装置のために構成されてもよいし、ベースバンド処理装置および無線周波数装置を使用するプロセスにおける第1のサンプリングクロック信号の周波数値と第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号の帯域幅値との間の更新事前設定規則などであってもよい。このことは、本明細書において具体的に限定されない。
ステップ303およびステップ304の実行シーケンスは、本出願の本実施形態では限定されないことを理解されたい。ステップ303がステップ304の前に実行されてもよいし、ステップ304がステップ303の前に実行されてもよいし、ステップ303およびステップ304が同時に実行されてもよい。
305:ベースバンド処理装置は、第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号を第1のダウンリンクアナログベースバンド信号に変換する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置がステップ302を実行した後、すなわち、ベースバンド処理装置が第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号を取得した後、ベースバンド処理装置は、1つのDACを使用することにより、第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号を1つの第1のダウンリンクアナログベースバンド信号に変換し得る。
ステップ305ならびにステップ303および304の実行シーケンスは、本出願の本実施形態では限定されないことを理解されたい。ステップ303および304がステップ305の前に実行されてもよいし、ステップ305がステップ303および304の前に実行されてもよいし、ステップ305ならびにステップ303およびステップ304が同時に実行されてもよい。
306:ベースバンド処理装置は、ダウンリンクキャリア、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を結合する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置は、コンバイナを使用することにより、取得された少なくとも1つのダウンリンクキャリア、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を結合し得る。
ステップ303は任意のステップであることに留意されたい。ステップ303が実行されず、ステップ304のみが実行される場合、ステップ306は、ベースバンド処理装置が、第1のサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を結合することを含み得る。具体的には、ベースバンド処理装置は、コンバイナを使用することにより、第1のサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を結合する。
本解決策のさらなる理解のためには、図4を参照されたい。図4は、本出願の本実施形態による、ダウンリンクキャリア、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を結合した後に取得される結合された信号のスペクトルの概略図である。図4では、ベースバンド処理装置がステップ303およびステップ304を同時に実行する例が用いられる。図4に示されるように、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅値は280MHzであり、スペクトル上の第1のダウンリンクアナログベースバンド信号によって占有される位置は0~280MHzであり、スペクトル上の第1のサンプリングクロック信号の位置は560MHzであり、スペクトル上の3つのダウンリンクキャリアの位置はそれぞれ1.8GHz、2.6GHz、および3.5GHzである。図4の例は、単に本解決策の理解を容易にするためのものであり、本解決策を限定することを意図されていないことを理解されたい。
307:ベースバンド処理装置は、結合されたダウンリンクキャリア、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を無線周波数装置に送信する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置は、電気-光変換器を使用することにより、電気信号形式であり、ステップ306で取得される結合された信号を光信号形式の結合された信号に変換し、光信号形式の結合された信号をベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の光ファイバを介して無線周波数装置に送信し得る。電気-光変換器は、半導体レーザ、別のコンポーネントなどとして特に表され得る。具体的には、ステップ303および304が同時に実行される場合、電気-光変換が実行される必要がある結合された信号は、電気信号形式の結合された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号、少なくとも1つのダウンリンクキャリア、および第1のサンプリングクロック信号である。ステップ303が実行されず、ステップ304のみが実行される場合、電気-光変換が実行される必要がある結合された信号は、電気信号形式の結合された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号および第1のサンプリングクロック信号である。ステップ306は任意のステップであることに留意されたい。ステップ306が実行されない場合、ベースバンド処理装置は、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号、少なくとも1つのダウンリンクキャリア、および/または第1のサンプリングクロック信号を光信号に個別に変換し、次いで、光ファイバを介して光信号を個別に送信し得る。
308:無線周波数装置は、ベースバンド処理装置によって送信された結合されたダウンリンクキャリア、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の光ファイバを介して、ベースバンド処理装置によって送信された結合されたダウンリンクキャリア、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信した後、無線周波数装置は、無線周波数装置の光-電気変換器を使用して、光信号形式の結合された信号を電気信号形式の結合された信号に変換する必要がある。光-電気変換器は、光電子検出器などのコンポーネントとして特に表され得る。
対応して、ステップ303が実行されず、ステップ304および306のみが実行される場合、ステップ308は、無線周波数装置が、光ファイバを介して、結合された第1のサンプリングクロック信号、およびベースバンド処理装置によって送信され、光信号形式である第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信し、光-電気変換器を使用することにより、結合された第1のサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を電気信号形式に変換することを含み得る。ステップ306が実行されず、ステップ303および304のみが実行される場合、無線周波数装置は、光信号形式の受信された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号、少なくとも1つのダウンリンクキャリア、および/または第1のサンプリングクロック信号を電気信号形式に個別に変換する。
309:無線周波数装置は、結合されたダウンリンクキャリア、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を分割する。
本出願のいくつかの実施形態では、電気信号形式の結合された信号を取得した後、無線周波数装置は、スプリッタを使用することにより、結合されたダウンリンクキャリア、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を分割し得る。対応して、ステップ303が実行されず、ステップ304および306のみが実行される場合、ステップ309は、無線周波数装置が、結合されたサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を分割することを含み得る。ステップ306が実行されない場合、ステップ309も実行される必要はない。
無線周波数装置は、複数のフィルタを使用することにより、上述の分割動作を実施し得る。具体的には、無線周波数装置は、ローパスフィルタ(low pass filter、LPF)を使用することにより第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を取得し得、無線周波数装置は、複数の狭帯域バンドパスフィルタを使用することにより少なくとも1つのダウンリンクキャリアおよび第1のサンプリングクロック信号を取得し得る。より具体的には、複数の狭帯域バンドパスフィルタのそれぞれを通過できる電波の周波数と、ダウンリンクキャリアおよび第1のサンプリングクロック信号の周波数とが対応している。例えば、図4をさらに参照されたい。図4では、結合された信号がダウンリンクキャリア、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を含む例が説明のために使用される。スペクトル上の第1のサンプリングクロック信号の位置は560MHzであり、スペクトル上の3つのダウンリンクキャリアの位置はそれぞれ1.8GHz、2.6GHz、および3.5GHzである。したがって、560MHzの狭帯域バンドパスフィルタ、1.8GHzの狭帯域バンドパスフィルタ、2.6GHzの狭帯域バンドパスフィルタ、および3.5GHzの狭帯域バンドパスフィルタが、1つの第1のサンプリングクロック信号および3つのダウンリンクキャリアを取得するために、結合された信号をフィルタリングするために別々に使用され得る。上述の例は、単に本解決策の理解を容易にするためのものであり、本解決策を限定することを意図されていないことを理解されたい。
場合により、無線周波数装置が、第1のサンプリングクロック信号の周波数値と第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅値との間の事前設定された関係を事前に格納する場合、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を判定した後、無線周波数装置は、第1のサンプリングクロック信号の周波数値を判定し得、それにより対応する周波数で狭帯域バンドパスフィルタを使用することにより第1のサンプリングクロック信号が取得され得る。
さらに、狭帯域バンドパスフィルタは、表面弾性波成分、バルク弾性波成分、フィルタリング機能を有する別のタイプの成分などとして特に表され得る。
310:無線周波数装置は、第1のサンプリングクロック信号に基づいて第1のタイミング制御信号を生成する。
本出願のいくつかの実施形態では、第1のサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を取得した後、無線周波数装置は、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅を判定し、次に、第1のサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅に基づいて第1のタイミング制御信号を生成し得る。第1のタイミング制御信号は、無線周波数装置が多重分離動作を実行する間にサンプリング周波数を制御するために使用され、第1のタイミング制御信号の周波数値と第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の周波数値との関係は、ナイキストのサンプリング要件を満たす。本出願の本実施形態では、ベースバンド処理装置は、第1のサンプリングクロック信号を無線周波数装置に結合方式で送信する。無線周波数装置は、スプリッタを使用することにより、結合された信号から第1のサンプリングクロック信号を分離し得る。これにより、ベースバンド処理装置と無線周波数装置との間で同じ第1のサンプリングクロック信号が使用されることを確保し、本解決策の実現可能性が、簡単かつ便利な動作で改善される。
311:無線周波数装置は、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号を取得するために、第1のタイミング制御信号を使用することにより第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を多重分離する。
本出願のいくつかの実施形態では、無線周波数装置のダウンリンク多重分離マルチプレクサスイッチは、複数の第2のサンプリング信号を取得するために、第1のタイミング制御信号の制御下で第1のダウンリンクアナログベースバンド信号をサンプリング形式で多重分離し得る。第2のサンプリング信号も一般的な概念であり得、第2のサンプリング信号は、無線周波数装置が第1のダウンリンクアナログベースバンド信号をサンプリングする際に取得される信号を示す。無線周波数装置は、複数の第1のサンプリング信号が多重化される際に使用される並べ替え規則を格納し得るため、無線周波数装置は、複数の第1のサンプリング信号が多重化される際に使用される並べ替え規則に基づいて、複数の第2のサンプリング信号から、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号のそれぞれに対応するサンプリング信号を別々に取得し得る。
第1のタイミング制御信号の周波数は比較的高いため、多重分離マルチプレクサスイッチが各第2のサンプリング信号をサンプリングする時間は極めて短い。したがって、サンプルホールド(sampling/holding、S/H)デバイスを使用することにより、各第2のサンプリング信号が十分に長い時間保持される必要がある。具体的には、無線周波数装置は、第1のサンプリングクロック信号に基づいて第5のタイミング制御信号をさらに生成し得、サンプルホールドデバイスは、第5のタイミング制御信号の制御下で、各第2のダウンリンクアナログベースバンド信号に含まれる各第2のサンプリング信号に対するサンプルホールドすることを実行する。本解決策のさらなる理解のためには、図5(a)および図5(b)を参照されたい。図5(a)および図5(b)は、本出願の本実施形態による信号処理方法において、サンプルホールドデバイスによってサンプルホールドを行う概略図である。図5は、2つの概略図、すなわち図5(a)および図5(b)を含む。図5(a)は、多重分離マルチプレクサスイッチが第1のダウンリンクアナログベースバンド信号をサンプリングした後に取得される1つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号における3つの第2のサンプリング信号の表示方式を示す。図5(b)は、サンプルホールドデバイスを通過する1つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号における3つの第2のサンプリング信号の表示方式を示し、T1の値はT0の値より大きい。
場合により、図5(a)および図5(b)に示されるように、サンプルホールドデバイスを通過する各第2のダウンリンクアナログベースバンド信号は平滑な信号ではなく階段形式の信号であるため、無線周波数装置は、平滑な第2のダウンリンクアナログベースバンド信号を取得するために、ローパスフィルタを使用することにより、階段形式の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号の高周波成分をフィルタで除去し得る。
312:無線周波数装置は、端末デバイスに送信されるダウンリンク無線周波数信号を生成するために、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号およびダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行する。
本出願のいくつかの実施形態では、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号を取得した後、無線周波数装置が、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号と少なくとも1つのダウンリンクキャリアと間の対応を判定し得、端末デバイスに送信される少なくとも2つのダウンリンク無線周波数信号を生成するために、各第2のダウンリンクアナログベースバンド信号および対応するダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合をさらに実行することを含み得る。パワーアンプ(power amplifier、PA)を使用することにより電力増幅が行われた後、少なくとも2つのダウンリンク無線周波数信号がアンテナを介して端末デバイスに送信される。例えば、無線周波数装置は、第1の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号、第2の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号、第3の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号、および3つのダウンリンクキャリアを取得し、3つのダウンリンクキャリアはそれぞれ、1.8GHzのダウンリンクキャリア、2.6GHzのダウンリンクキャリア、および3.5GHzのダウンリンクキャリアであり、第1の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号は1.8GHzのダウンリンクキャリアに対応し、第2の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号は2.6GHzのダウンリンクキャリアに対応し、第3の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号は3.5GHzのダウンリンクキャリアに対応する。無線周波数装置は、第1の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号および1.8GHzのダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行し、第2の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号および2.6GHzのダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行し、第3の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号および3.5GHzのダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行し、以下同様である。上述の例は、単に本解決策の理解を容易にするためのものであり、本解決策を限定することを意図されていないことを理解されたい。
本出願の本実施形態では、ベースバンド処理装置はダウンリンクキャリアを生成し、無線周波数装置は、ベースバンド処理装置によって送信されたダウンリンクキャリアを使用することによりアップコンバージョン周波数混合を直接実行し得る。1つのベースバンド処理装置が複数の無線周波数装置と同時に通信するシナリオでは、複数の無線周波数装置で使用されるすべてのダウンリンクキャリアが同じベースバンド処理装置によって生成されたダウンリンクキャリアであるため、複数の無線周波数装置間の周波数のばらつきが回避され、複数の無線周波数装置によって形成される分散型多入力多出力機能がダウンリンク方向に実装される。
ステップ303が実行されない場合、無線周波数装置はベースバンド処理装置からダウンリンクキャリアを取得できず、無線周波数装置は、局所発振器を使用することによりダウンリンクキャリアを生成し得ることに留意されたい。
本出願の本実施形態では、ダウンリンクデジタル信号を取得した後、ベースバンド処理装置は、ダウンリンクデジタルベースバンド信号をダウンリンクアナログベースバンド信号にまず変換し、ダウンリンクアナログベースバンド信号を無線周波数装置に送信する。したがって、無線周波数装置上にデジタル-アナログ変換器を構成する必要はなく、これにより無線周波数装置の複雑さ、電力消費、および熱生成を低減する。加えて、従来のデジタル信号伝送がベースバンド処理装置と無線周波数装置との間でアナログ信号伝送に変換されるため、ベースバンド処理装置および無線周波数装置の入出力インターフェースにおける光モジュールのコストが削減される。
2.ベースバンド処理装置がアップリンク方向において無線周波数装置と通信する
上記は、本出願の本実施形態で提供される信号処理方法のダウンリンク方向の動作手順を説明している。図3に対応する複数の実施形態に基づいて、以下、添付の図面を参照しながら、本出願の本実施形態で提供される信号処理方法のアップリンク方向の動作手順を説明する。図6を参照されたい。図6は、本出願の本実施形態によるベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の別の相互作用の概略図である。本出願の本実施形態で提供される信号処理方法の別の実施形態は、以下のステップを含み得る。
601:無線周波数装置は、端末デバイスによって送信された少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号を受信する。
本出願のいくつかの実施形態では、無線周波数装置は、アンテナを使用することにより、端末デバイスによって送信された少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号を受信し、受信した各アップリンク無線周波数信号を低雑音増幅器(low noise amplifier、LNA)を使用することにより増幅し得る。アップリンク無線周波数信号は、制御データまたはユーザデータを運び得る。
602:ベースバンド処理装置は、アップリンク周波数混合信号を無線周波数装置に送信する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置がアップリンクおよびダウンリンクの時間周波数リソースを割り当てる役割を果たすため、ベースバンド処理装置は、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号によって使用されるアップリンクキャリアの周波数値を知ることができ、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号に対応する少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号をさらに判定し得る。アップリンク周波数混合信号は、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号およびアップリンク周波数混合信号に対してダウンコンバージョン周波数混合を実行するために無線周波数装置によって使用される。アップリンク周波数混合信号の数およびアップリンク周波数混合信号の周波数値は、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号によって使用されるキャリアの周波数とそれぞれ対応している。少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号が同じ周波数のキャリアで動作する場合、アップリンク周波数混合信号は1つの信号であり得る。少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号が異なる周波数のキャリアで動作する場合、アップリンク周波数混合信号は複数の信号であり得る。
具体的には、一実装形態では、ステップ602は次のように表され得る、すなわち、ベースバンド処理装置は、周波数発生器から電気信号形式の少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号を取得し、電気-光変換器を使用することにより、電気信号形式の少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号を光信号形式の少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号に変換し、ベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の光ファイバを介して光信号形式の少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号を無線周波数装置に送信する。
別の実装形態では、ベースバンド処理装置は、ダウンリンクキャリアを送信しながら、アップリンク周波数混合信号を無線周波数装置に送信し得る。より具体的には、各アップリンク無線周波数信号に使用される通信方式は、時分割複信(time division duplex、TDD)、または周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)であり得るため。1つの場合では、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号のターゲットアップリンク無線周波数信号に使用される通信方式がFDDである場合、同じ周波数のキャリアで動作するアップリンク無線周波数信号(またはダウンリンクアナログベースバンド信号)について、アップリンク周波数混合信号およびダウンリンクキャリアは、異なる方形波信号として表される。ステップ602は、図3に示される実施形態におけるステップ306およびステップ307を使用することにより実施され得る。周波数発生器から電気信号形式の少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号を取得した後、ベースバンド処理装置は、少なくとも1つのダウンリンクキャリア、少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を結合し、結合された少なくとも1つのダウンリンクキャリア、アップリンク周波数混合信号、第1のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を無線周波数装置に送信する。別の場合では、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号のターゲットアップリンク無線周波数信号に使用される通信方式がTDDである場合、同じ周波数のキャリアで動作するアップリンク無線周波数信号(またはダウンリンクアナログベースバンド信号)について、アップリンク周波数混合信号およびダウンリンクキャリアは、同じ方形波信号として表され得る。アップリンク周波数混合信号およびダウンリンクキャリアは同じ方形波信号として表され得るため、ステップ602はまた、図3に示される実施形態におけるステップ303、ステップ306、およびステップ307を使用することにより実施され得る。具体的な実施プロセスについては、図3の説明を参照されたい。ここでは細部を1つ1つ繰り返し説明しない。
603:ベースバンド処理装置は、第2のサンプリングクロック信号を無線周波数装置に送信する。
本出願の本実施形態では、第2のサンプリングクロック信号は一般的な概念であり、アップリンク方向の動作を実施するために無線周波数装置によって取得されるサンプリングクロック信号を示す。第2のサンプリングクロック信号および第1のサンプリングクロック信号は、物理的に同じ信号として表されてもよいし、異なる信号として表されてもよい。このことは、本明細書において具体的に限定されない。
一実装形態では、ベースバンド処理装置は、周波数発生器から第2のサンプリングクロック信号を取得し、電気-光変換器を使用することにより電気信号形式の第2のサンプリングクロック信号を光信号形式の第2のサンプリングクロック信号に変換し、次に、ベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の光ファイバを介して光信号形式の第2のサンプリングクロック信号を無線周波数装置に送信し得る。
別の実装形態では、ステップ603およびステップ602は、同じステップを使用することにより実施され得る。具体的には、ある場合において、ベースバンド処理装置は、ダウンリンクキャリアを送信しながら、第2のサンプリングクロック信号を無線周波数装置に送信し得る。換言すれば、ステップ603およびステップ602は、図3に示される実施形態におけるステップ303、ステップ306、およびステップ307を使用することにより実施され得る。具体的な実施プロセスについては、図3の説明を参照されたい。ここでは細部を1つ1つ繰り返し説明しない。別の場合では、ステップ603およびステップ602は、以下のように特に表され得る、すなわち、ベースバンド処理装置は、コンバイナを使用することによりアップリンク周波数混合信号および第2のサンプリングクロック信号を結合し、結合されたアップリンク周波数混合信号および第2のサンプリングクロック信号を無線周波数装置に送信し得る。
ステップ602およびステップ603の実行シーケンスは、本出願の本実施形態では限定されないことを理解されたい。ステップ602がステップ603の前に実行されてもよいし、ステップ603がステップ602の前に実行されてもよいし、ステップ602およびステップ603が同時に実行されてもよい。
604:無線周波数装置は、ベースバンド処理装置によって送信されたアップリンク周波数混合信号を受信する。
対応して、一実装形態では、ステップ603は以下を特に含み得る、すなわち、無線周波数装置は、ベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の光ファイバを介して、ベースバンド処理装置によって送信された少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号を受信し、無線周波数装置の光-電気変換器を使用することにより、光信号形式の少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号を電気信号形式の少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号に変換する。
別の実装形態では、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号のターゲットアップリンク無線周波数信号に使用される通信方式がFDDである場合、ステップ603の特定の実装形態は、ステップ308および309の実装形態と同様である。無線周波数装置は、ベースバンド処理装置によって送信された結合された少なくとも1つのダウンリンクキャリア、少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号、第1の第2サンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信し、結合された少なくとも1つのダウンリンクキャリア、少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号、第1の第2のサンプリングクロック信号、および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を分割する。具体的な実施形態については、図3に対応する実施形態におけるステップ308およびステップ309の説明を参照されたい。ここでは細部を繰り返し説明しない。
別の実装形態では、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号のターゲットアップリンク無線周波数信号に使用される通信方式がTDDである場合、ステップ603は、ステップ308および309を使用することにより実装され得る。無線周波数装置は、分割によって取得された少なくとも1つのダウンリンクキャリアから、ターゲットアップリンク無線周波数信号に対応する1つのダウンリンクキャリアを選択し、ダウンリンクキャリアをターゲットアップリンク無線周波数信号に対応するアップリンク周波数混合信号と見なし得る。
ステップ602および604の両方が任意のステップであることを理解されたい。ステップ602および604がない場合、無線周波数装置はまた、局所発振器を使用することにより、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号に対応する少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号を生成し得る。
605:無線周波数装置は、ベースバンド処理装置によって送信された第2のサンプリングクロック信号を受信する。
対応して、一実施態様では、無線周波数装置は、ベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の光ファイバを介して、ベースバンド処理装置によって送信された第2のサンプリングクロック信号を受信し、光-電気変換器を使用することにより、光信号形式の第2のサンプリングクロック信号を電気信号形式の第2のサンプリングクロック信号に信号形式を変換し得る。
別の実装形態では、ステップ603およびステップ602が同じステップを使用することにより実施される場合、ステップ604およびステップ605は同じステップを使用することにより実施され得る。具体的には、ある場合に、図3に示される実施形態におけるステップ303、ステップ306、およびステップ307を用いることによりステップ603およびステップ602が実施される場合、ステップ603およびステップ602は、図3に示される実施形態におけるステップ308およびステップ309を用いることにより実施され得る。具体的な実施プロセスについては、図3の説明を参照されたい。ここでは細部を1つ1つ繰り返し説明しない。別の場合では、ステップ604およびステップ605は以下のようにさらに表され得る、すなわち、無線周波数装置は、ベースバンド処理装置によって送信された結合されたアップリンク周波数混合信号および第2のサンプリングクロック信号を受信し、少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号および第2のサンプリングクロック信号を取得するために、スプリッタを使用することにより、結合されたアップリンク周波数混合信号および第2のサンプリングクロックを分割する。本出願の本実施形態では、ベースバンド処理装置は、サンプリングクロック信号をアナログ信号形式で無線周波数装置に送信し得る。サンプリングクロック信号を取得した後、無線周波数装置は、サンプリングクロック信号に対するデジタル-アナログ変換を行う必要がなく、光-電気変換後のサンプリングクロック信号を直接使用でき、これにより無線周波数装置の作業負荷が軽減され、信号処理プロセスの効率が向上する。加えて、アップリンク方向の動作を行う場合、無線周波数装置は、ダウンリンク方向で取得されたサンプリングクロック信号を多重化でき、このことはベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の通信リソースを削減する。
ステップ604およびステップ605の実行シーケンスは、本出願の本実施形態では限定されないことを理解されたい。ステップ604がステップ605の前に実行されてもよいし、ステップ605がステップ604の前に実行されてもよいし、ステップ604およびステップ605が同時に実行されてもよい。
606:無線周波数装置は、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を取得するために、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号およびアップリンク周波数混合信号に対してダウンコンバージョン周波数混合を実行する。
本出願のいくつかの実施形態では、ステップ604において無線周波数装置が少なくとも1つのアップリンク周波数混合信号を取得した後、無線周波数装置のダウンコンバータが、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を取得するために、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号および対応するアップリンク周波数混合信号のそれぞれに対してダウンコンバージョン周波数混合を実行するために使用され得る。第1のアップリンクアナログ信号は一般的な概念であり、アップリンク無線周波数信号に対してダウンコンバージョン周波数混合が実行された後に取得される信号を示す。例えば、無線周波数装置は、第1のアップリンク無線周波数信号、第2のアップリンク無線周波数信号、および第3のアップリンク無線周波数信号、ならびに3つのアップリンク周波数混合信号を受信し、3つのアップリンク周波数混合信号はそれぞれ、1.8GHzのアップリンク周波数混合信号、2.4GHzのアップリンク周波数混合信号、および3.5GHzのアップリンク周波数混合信号であり、第1のアップリンク無線周波数信号は1.8GHzのアップリンク周波数混合信号に対応し、第2のアップリンク無線周波数信号は2.4GHzのアップリンク周波数混合信号に対応し、第3のアップリンク無線周波数信号は3.5GHzのアップリンク周波数混合信号に対応する。無線周波数装置は、第1のアップリンク無線周波数信号および1.8GHzのアップリンク周波数混合信号にアップコンバージョン周波数混合を実行し、第2のアップリンク無線周波数信号および2.4GHzのアップリンク周波数混合信号にアップコンバージョン周波数混合を実行し、第3のアップリンク無線周波数信号および3.5GHzのアップリンク周波数混合信号に対してアップコンバージョン周波数混合を実行し、以下同様である。上述の例は、単に本解決策の理解を容易にするためのものであり、本解決策を限定することを意図されていないことを理解されたい。
本出願の本実施形態では、ベースバンド処理装置はアップリンク周波数混合信号を生成し、無線周波数装置は、ベースバンド処理装置によって送信されたアップリンク周波数混合信号を使用することによりダウンコンバージョン周波数混合を直接実行し得る。1つのベースバンド処理装置が複数の無線周波数装置と同時に通信するシナリオでは、複数の無線周波数装置で使用されるすべてのアップリンク周波数混合信号が同じベースバンド処理装置によって生成されたアップリンク周波数混合信号であるため、複数の無線周波数装置間の周波数のばらつきが回避され、複数の無線周波数装置によって形成される分散型多入力多出力機能がアップリンク方向に実装される。
607:無線周波数装置は、第2のサンプリングクロック信号に基づいて第2のタイミング制御信号を生成する。
本出願のいくつかの実施形態では、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を取得した後、無線周波数装置は、各第1のアップリンクアナログ信号の帯域幅および多重化された第2のアップリンクアナログ信号の帯域幅を判定し、各第1のアップリンクアナログ信号の帯域幅、第2のアップリンクアナログ信号の帯域幅、および取得された第2のサンプリングクロック信号に基づいて、第2のタイミング制御信号および第6のタイミング制御信号をさらに生成し得る。第2のタイミング制御信号は、多重化中に使用されるタイミング制御信号を示し、第6のタイミング制御信号は、サンプリング中に使用されるタイミング制御信号を示す。
608:無線周波数装置は、第2のタイミング制御信号を使用することにより、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を第2のアップリンクアナログ信号に多重化する。
本出願のいくつかの実施形態では、無線周波数装置のサンプルホールドデバイスは、複数の第3のサンプリング信号を取得するために、少なくとも1つの第6のタイミング制御信号の制御下で各第1のアップリンクアナログ信号を別々にサンプリングし得る。各第6のタイミング制御信号の周波数値と各第1のアップリンクアナログ信号の周波数値との間の関係は、ナイキストのサンプリング要件を満たし、第2のタイミング制御信号の周波数値と少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号の総帯域幅値との間の関係は、ナイキストのサンプリング要件を満たす。次に、無線周波数装置の多重化マルチプレクサスイッチは、第2のタイミング制御信号の制御下で、サンプルホールドデバイスによって出力された複数の第3のサンプリング信号を多重化し得る。複数の第3のサンプリング信号を多重化するための並べ替え規則は、複数の第1のサンプリング信号を多重化するための並べ替え規則と同様であり得る。詳細については、図3に対応する実施形態の説明を参照されたい。ここでは細部を繰り返し説明しない。
609:無線周波数装置は、第2のアップリンクアナログ信号をベースバンド処理装置に送信する。
本出願のいくつかの実施形態では、第2のアップリンクアナログ信号を生成した後、無線周波数装置は、電気-光変換器を使用することにより、電気信号形式の第2のアップリンクアナログ信号を光信号形式の第2のアップリンクアナログ信号に変換し、無線周波数装置とベースバンド処理装置との間の光ファイバを介して、光信号形式の第2のアップリンクアナログ信号をベースバンド処理装置に送信し得る。
610:ベースバンド処理装置は、無線周波数装置によって送信された第2のアップリンクアナログ信号を受信する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置は、光ファイバを介して、光信号形式であり、無線周波数装置によって送信された第2のアップリンクアナログ信号を受信し、光-電気変換器を使用することにより、光信号形式の第2のアップリンクアナログ信号を電気信号形式の第2のアップリンクアナログ信号に変換し得る。
611:ベースバンド処理装置は、第2のアップリンクアナログ信号を第1のアップリンクデジタル信号に変換する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置は、ADCを使用することにより、第2のアップリンクアナログ信号を第1のアップリンクデジタル信号に変換し得る。具体的には、ベースバンド処理装置のアップリンク多重分離タイミング制御ユニットは、周波数発生器によって発生されたサンプリングクロック信号に基づいて第7のタイミング制御信号を生成し得、ADCは、第1のアップリンクデジタル信号を取得するために、第7のタイミング制御信号の制御下で第2のアップリンクアナログ信号をサンプリングしてデジタル化し得る。
612:ベースバンド処理装置は、少なくとも2つの第2のアップリンクデジタル信号を取得するために、第1のアップリンクデジタル信号を多重分離する。
本出願のいくつかの実施形態では、ベースバンド処理装置が第1のアップリンクデジタル信号を取得した後、ベースバンド処理装置の多重分離モジュールは、少なくとも2つの第2のアップリンクデジタル信号を取得するために、無線周波数装置が複数の第3のサンプリング信号を多重化するときに使用される並べ替え規則に従って第1のアップリンクデジタル信号を多重分離し得る。さらに、ベースバンド部は、少なくとも2つの第2のアップリンクデジタル信号上のデータを処理し得る。具体的には、アップリンク多重分離タイミング制御ユニットは、周波数発生器によって発生されたサンプリングクロック信号に基づいて第8のタイミング制御信号をさらに生成し得、多重分離モジュールは第8のタイミング制御信号の制御下で多重分離動作を実行する。
本出願の本実施形態では、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号を取得した後、無線周波数装置は、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を取得するために、ダウンコンバージョンをまず実行し、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を1つの第2のアップリンクアナログ信号に多重化した後、次に、無線周波数装置は、第2のアップリンクアナログ信号をベースバンド処理装置に直接送信する。したがって、無線周波数装置上にデジタル-アナログ変換器を構成する必要はなく、これにより無線周波数装置の複雑さ、電力消費、および熱生成を低減する。加えて、従来のデジタル信号伝送がベースバンド処理装置と無線周波数装置との間でアナログ信号伝送に変換されるため、ベースバンド処理装置および無線周波数装置の入出力インターフェースにおける光モジュールのコストが削減される。
以下は、本出願の一実施形態で提供される信号処理方法を詳細に説明するために特定の実施形態を使用する。本実施形態では、例えば、1.5GHz(通信方式はTDD)、1.8GHz(通信方式はFDD)、および2.6GHz(通信方式はTDD)の3つの周波数で動作するキャリアがある。キャリアは、1つのアンテナ、2つのアンテナ、および2つのアンテナにそれぞれ対応する。キャリアに対応する帯域幅はそれぞれ20MHz、40MHz、および60MHzであり、サンプリング周波数はそれぞれ40MHz、80MHz、および120MHzである。対応して、BBUは、周波数発生器によって発生されたサンプリングクロック信号に基づいて、40MHz、80MHz、および120MHzの3つの第3のタイミング制御信号を個別に生成する必要がある。BBUは合計6つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を取得し、同じサンプリング時間内で、6つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号に基づいてBBUのベースバンド部によって生成される第1のサンプリング信号によって形成されるシーケンスはそれぞれ次のとおりである。
信号1(1.5GHz、TDD、20MHz):c
0、c
1、...
信号2のアンテナ1(1.8GHz、FDD、40MHz):
信号2のアンテナ2(1.8GHz、FDD、40MHz):
信号3のアンテナ1(2.6GHz、TDD、60MHz):
信号3のアンテナ2(2.6GHz、TDD、60MHz):
BBUのダウンリンク多重化タイミング制御ユニットは、周波数発生器によって発生されたサンプリングクロック信号に基づいて、440MHzの第4のタイミング制御信号を生成し得、BBUを制御するベースバンド部は、複数の第1のサンプリング信号を多重化する。第1のサンプリング信号に対して時分割多重化が行われた後に取得された第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号では、例えば、対応するダウンリンクキャリアの周波数がより低いほど、並べ替えの優先順位が高いことを示す並べ替え規則が使用され、第1のサンプリング信号によって形成されるシーケンスは次のとおりであり得る。
当然のことながら、第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号における第1のサンプリング信号において、別の並べ替え規則も使用され得る。例えば、第1のサンプリング信号によって形成されるシーケンスは次のようになり得る。
第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号を取得した後、BBUは、1つのDACを使用することにより、第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号を第1のダウンリンクアナログベースバンド信号に変換し得る。第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅は220MHzであり、DACがデジタル-アナログ変換を実行するプロセスで使用されるタイミング制御信号も、周波数発生器によって発生されたサンプリングクロック信号に基づいて生成される。
場合により、BBUは、周波数発生器から第1のサンプリングクロック信号、3つのダウンリンクキャリア、および1つのアップリンク周波数混合信号をさらに取得し、コンバイナを使用することにより、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号、第1のサンプリングクロック信号、3つのダウンリンクキャリア、およびアップリンク周波数混合信号を1つの結合された信号に結合し得る。図7を参照されたい。図7は、本出願の本実施形態による信号処理方法における結合された信号の別のスペクトルの概略図である。図7では、第1のサンプリングクロック信号の周波数値が第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅値の2倍であり得る例が説明のために使用される。第1のダウンリンクアナログベースバンド信号の帯域幅は220MHzであり、第1のサンプリングクロック信号は440MHzの周波数で送信され、第1のダウンリンクキャリアおよび第3のダウンリンクキャリア(つまり、アップリンク周波数混合信号)は1.5GHzおよび2.6GHzの周波数で送信される。キャリア2の通信方式はFDDであるため、第2のダウンリンクキャリアとアップリンク周波数混合信号とは異なる。したがって、アップリンク周波数混合信号とダウンリンクキャリアとは、1.7GHzと1.8GHzとの周波数で別々に送信される。
BBUは、電気-光変換器を使用することにより、電気信号形式の結合された信号を光信号形式の結合された信号に変換し、光信号形式の結合された信号を、BBUとRRUとの間の光ファイバを介してRRUに送信し得る。RRUは、光-電気変換器を使用することにより、光信号形式の結合された信号を電気信号形式の結合された信号にまず変換し、次に、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号、第1のサンプリングクロック信号、3つのダウンリンクキャリア、およびアップリンク周波数混合信号を分離するために、通過帯域が220MHz以内のローパスフィルタ、通過帯域が440MHzの狭帯域バンドパスフィルタ、通過帯域が1.5GHzの狭帯域バンドパスフィルタ、通過帯域が1.7GHzの狭帯域バンドパスフィルタ、通過帯域が1.8GHzの狭帯域バンドパスフィルタ、および通過帯域が2.6GHzの狭帯域バンドパスフィルタを使用することにより電気信号形式の結合された信号を分割し得る。
RRUのダウンリンク多重分離タイミング制御ユニットは、第1のサンプリングクロック信号に基づいて第1のタイミング制御信号を生成し得る。RRUの多重分離マルチプレクサスイッチは、各第2のダウンリンクアナログベースバンド信号に対応する複数の第2のサンプリング信号を分離するために、第1のタイミング制御信号の制御下で第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を多重分離する。第1のタイミング制御信号の周波数は440MHz(換言すれば、サンプリング周波数は440MHzである)であり、多重分離マルチプレクサスイッチによって出力される複数の第2のサンプリング信号によって形成されるシーケンスは、次のようになり得る、すなわち、
第1の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号(1.5GHz、TDD、20MHz):c
0、c
1、...
第2の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号(1.8GHz、FDD、40MHz):
第3の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号(1.8GHz、FDD、40MHz):
第4の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号(2.6GHz、TDD、60MHz):
第5の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号(2.6GHz、TDD、60MHz):
第1のタイミング制御信号の周波数が高いため、サンプリングレートも高く、換言すれば、各第2のサンプリング信号のサンプリング時間は極めて短い。したがって、サンプルホールドデバイスを使用することにより、各第2のサンプリング信号が十分に長い時間保持される必要がある。図5(a)および図5(b)を参照すれば理解できる。図5(a)および図5(b)では、第1の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号がサンプルホールドを実行される例が用いられる。図5(a)の各第2のサンプリング信号の持続時間T0=1/440MHz≒2.72nsは、各第2のサンプリング信号がサンプルホールドデバイスを通過した後の図5(b)の各第2のサンプリング信号の持続時間T0=1/40MHz≒25nsである。
無線周波数装置は、各第2のダウンリンクアナログベースバンド信号における不要な高周波成分をフィルタで除去するために、サンプルホールドデバイスを通過する各第2のダウンリンクアナログベースバンド信号をローパスフィルタにさらに入力し得る。次に、アップコンバータが、ローパスフィルタを通過する第1の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号および1.5GHzのダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行し、ローパスフィルタを通過する第2の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号および1.8GHzのダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行し、ローパスフィルタを通過する第3の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号および1.8GHzのダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行し、ローパスフィルタを通過する第4の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号および2.6GHzのダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行し、ローパスフィルタを通過する第5の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号および2.6GHzのダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行するために使用される。第1の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号から第5の第2のダウンリンクアナログベースバンド信号は、別々にパワーアンプを通過し、アンテナを介して送信される。
RRUは、アンテナを介して少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号をさらに受信し得る。本実施形態では、RRUが2つのアップリンク無線周波数信号を受信することが、説明のための例として使用される。第1のアップリンク無線周波数信号は1.5GHzの周波数のキャリアで動作し、帯域幅は20MHzであり、通信方式はTDDである。第2のアップリンク無線周波数信号は、1.7GHzの周波数のキャリアで動作し、帯域幅は40MHzであり、通信方式はFDDである。アンテナを介して2つのアップリンク無線周波数信号を受信した後、RRUは低雑音増幅器を使用することにより2つのアップリンク無線周波数信号を別個に増幅し、次に、ダウンコンバータを使用することにより、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を取得するために、第1のアップリンク無線周波数信号および1.5GHzのアップリンク周波数混合信号(すなわち、図7の1.5GHzのダウンリンクキャリア)に対してダウンコンバージョン周波数混合を実行する。
RRUのアップリンク多重化タイミング制御ユニットは、第1のサンプリングクロック信号に基づいて周波数値がそれぞれ40MHzおよび80MHzである2つの第6のタイミング制御信号を生成し得る。本解決策のさらなる理解のためには、図8(a)から図8(c)を参照されたい。図8(a)から図8(c)は、本出願の本実施形態による信号処理方法におけるサンプリング信号の配置方式の概略図である。図8(a)は、第1のアップリンク無線周波数信号をサンプリングすることにより取得された第3のサンプリング信号の配置方式を示している。具体的には、RRUのサンプルホールドデバイスは、周波数値が40MHz(換言すれば、サンプリング周波数が40MHz)である第6のタイミング制御信号の制御下で、第1のアップリンク無線周波数信号をサンプリングする。取得された複数の第3のサンプリング信号は、x0、x1、x2、...xnとしてサインされ、各第3のサンプリング信号の持続時間は、T2=1/40MHz≒25nsである。図8(b)は、第2のアップリンク無線周波数信号をサンプリングすることにより取得された第3のサンプリング信号の配置方式を示している。具体的には、サンプルホールドデバイスは、周波数値が80MHz(換言すれば、サンプリング周波数が80MHz)である第6のタイミング制御信号の制御下で、第2のアップリンク無線周波数信号をサンプリングする。取得された複数の第3のサンプリング信号は、y0、y1、y2、y3、y4、y5、...ymとしてサインされ、各第3のサンプリング信号の持続時間は、T3=1/80MHz≒12.5nsである。
RRUのアップリンク多重化タイミング制御ユニットは、第1のサンプリングクロック信号に基づいて、周波数値が120MHzである第2のタイミング制御信号をさらに生成し得る。第2のタイミング制御信号の制御下で、RRUにおける多重化マルチプレクサスイッチは、2つの第1のアップリンクアナログ信号からサンプルホールドデバイスによって取得された複数の第3のサンプリング信号を1つの第2のアップリンクアナログ信号に多重化し得る。図8(c)は、第2のアップリンクアナログ信号における複数の第3のサンプリング信号の配置方式を示している。第2のアップリンクアナログ信号における複数の第3のサンプリング信号の配置方式は、x0,y0,y1,x1,y2,y3,x2,y4,y5,...xn,ym-1,ymであり、第2のアップリンクアナログ信号における各第3のサンプリング信号の持続時間は、T4=1/120MHz≒8.33nsである。場合により、多重化マルチプレクサスイッチによって出力される第2のアップリンクアナログ信号は平滑なアナログ信号ではないため、ローパスフィルタが、第2のアップリンクアナログ信号を平滑に処理するために使用され得る。
RRUは、電気-光変換器を使用することにより、電気信号形式の第2のアップリンクアナログ信号を光信号形式の第2のアップリンクアナログ信号に変換し、RRUとBBUとの間の光ファイバを介して、光信号形式の第2のアップリンクアナログ信号をBBUに送信する。BBUは、光-電気変換器を使用することにより、光信号形式の第2のアップリンクアナログ信号を電気信号形式の第2のアップリンクアナログ信号に変換し、BBUは、ADCを使用することにより、第2のアップリンクアナログ信号を第1のアップリンクデジタル信号に変換する。第1のアップリンクデジタル信号に含まれる複数の信号の具体的な配置方式については、図8(c)を参照されたい。さらに、多重分離モジュールは、2つの第2のアップリンクデジタル信号を取得するために、第1のアップリンクデジタル信号を多重分離するために使用される。2つの第2のアップリンクデジタル信号の具体的な配置方式については、図8(a)および図8(b)を参照されたい。ADCおよび多重分離モジュールによって使用されるタイミング制御信号は、周波数発生器によって発生されたサンプリングクロック信号に基づいて、アップリンク多重化タイミング制御ユニットによって生成される。本実施形態の例は、単に本解決策の理解を容易にするためのものであり、本解決策を限定することを意図されていないことを理解されたい。
本出願の実施形態における上述の解決策をよりよく実施するために、以下は、解決策を実施するように構成された関連する装置をさらに提供する。具体的には、図9を参照されたい。図9は、本出願の一実施形態による無線アクセスデバイスの構成の概略図である。無線アクセスデバイス90は、ベースバンド処理装置900と無線周波数装置910とを備え、ベースバンド処理装置900は、取得ユニット901と、多重化ユニット902と、変換ユニット903と、送信ユニット904とを備え、無線周波数装置910は、受信ユニット911と、多重分離ユニット912と、発生ユニット913とを備える。取得ユニット901は、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を取得するように構成される。多重化ユニット902は、取得ユニット901によって取得された少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を1つの第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号に多重化するように構成される。変換ユニット903は、多重化ユニット902によって出力された第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号を第1のダウンリンクアナログベースバンド信号に変換するように構成される。送信ユニット904は、変換ユニット903によって出力された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を無線周波数装置に送信するように構成される。受信ユニット911は、ベースバンド処理装置によって送信された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信するように構成される。多重分離ユニット912は、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号を取得するために、受信ユニット911によって受信された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を多重分離するように構成される。発生ユニット913は、多重分離ユニット912によって出力された少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号に基づいて、端末デバイスに送信されるダウンリンク無線周波数信号を発生するように構成される。
本出願の本実施形態では、取得ユニット901がダウンリンクデジタル信号を取得した後、変換ユニット903が、ダウンリンクデジタルベースバンド信号をダウンリンクアナログベースバンド信号にまず変換し、送信ユニット904がダウンリンクアナログベースバンド信号を無線周波数装置に送信する。したがって、無線周波数装置上にデジタル-アナログ変換器を構成する必要はなく、これにより無線周波数装置の複雑さ、電力消費、および熱生成を低減する。加えて、従来のデジタル信号伝送がベースバンド処理装置と無線周波数装置との間でアナログ信号伝送に変換されるため、ベースバンド処理装置および無線周波数装置の入出力インターフェースにおける光モジュールのコストが削減される。
可能な設計では、取得ユニット901は、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号に対応するダウンリンクキャリアを取得するようにさらに構成される。送信ユニット904は、取得ユニット901によって取得されたダウンリンクキャリアと変換ユニット903によって出力された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号とを結合し、結合されたダウンリンクキャリアおよび第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を無線周波数装置に送信するように特に構成される。ダウンリンクキャリアは、端末デバイスに送信されるダウンリンク無線周波数信号を生成するために、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号およびダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行するために無線周波数装置によって使用される。
本出願の本実施形態では、取得ユニット901がダウンリンクキャリアを取得し、送信ユニット904がダウンリンクキャリアを無線周波数装置に送信する。したがって、無線周波数装置は、送信ユニット904によって送信されたダウンリンクキャリアを使用することによりアップコンバージョン周波数混合を直接実行し得る。1つのベースバンド処理装置が複数の無線周波数装置と同時に通信するシナリオでは、複数の無線周波数装置で使用されるすべてのダウンリンクキャリアが同じベースバンド処理装置によって生成されたダウンリンクキャリアであるため、複数の無線周波数装置間の周波数のばらつきが回避され、複数の無線周波数装置によって形成される分散型多入力多出力機能がダウンリンク方向に実装される。
可能な設計では、送信ユニット904は、サンプリングクロック信号を、変換ユニット903によって生成された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号と結合し、結合されたサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を無線周波数装置に送信するように特に構成される。サンプリングクロック信号は、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を多重分離するために無線周波数装置によって第1のタイミング制御信号を生成するために使用される。
本出願の本実施形態では、送信ユニット904は、第1のサンプリングクロック信号を無線周波数装置に結合方式で送信する。これにより、ベースバンド処理装置と無線周波数装置との間で同じ第1のサンプリングクロック信号が使用されることを確保し、本解決策の実現可能性が、簡単かつ便利な動作で改善される。
可能な設計では、受信ユニット911は、ベースバンド処理装置によって送信された結合されたダウンリンクキャリアおよび第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信し、結合されたダウンリンクキャリアおよび第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を分割するように特に構成される。発生ユニット913は、端末デバイスに送信されるダウンリンク無線周波数信号を発生させるために、多重分離ユニット912によって出力された少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号および受信ユニット911によって受信されたダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行するように特に構成される。
本出願の本実施形態では、受信ユニット911は、ベースバンド処理装置によって送信された結合されたダウンリンクキャリアおよび第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信し、結合されたダウンリンクキャリアおよび第1のダウンリンクアナログベースバンド信号からダウンリンクキャリアを取得する。したがって、発生ユニット913は、ベースバンド処理装置から送信されたダウンリンクキャリアを使用することによりアップコンバージョン周波数混合を直接実行し得る。1つのベースバンド処理装置が複数の無線周波数装置と同時に通信するシナリオでは、複数の無線周波数装置で使用されるすべてのダウンリンクキャリアが同じベースバンド処理装置によって生成されたダウンリンクキャリアであるため、複数の無線周波数装置間の周波数のばらつきが回避され、複数の無線周波数装置によって形成される分散型多入力多出力機能がダウンリンク方向に実装される。
可能な設計では、受信ユニット911は、送信ユニット904によって送信された結合されたサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信するように特に構成される。無線周波数装置は、結合されたサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を分割する。多重分離ユニット912は、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号を取得するために、受信ユニット911によって受信されたサンプリングクロック信号に基づいて第1のタイミング制御信号を生成し、第1のタイミング制御信号を使用することにより、受信ユニット911によって受信された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を多重分離するように特に構成される。
本出願の本実施形態では、結合方式で送信された第1のサンプリングクロック信号を受信した後、受信ユニット911は、スプリッタを使用することにより、結合された信号から第1のサンプリングクロック信号を分離し得る。これにより、ベースバンド処理装置と無線周波数装置との間で同じ第1のサンプリングクロック信号が使用されることを確保し、本解決策の実現可能性が、簡単かつ便利な動作で改善される。
本出願の一実施形態は、別の無線アクセスデバイスをさらに提供する。図10を参照されたい。図10は、本出願の一実施形態による無線アクセスデバイスの別の構成の概略図である。無線アクセスデバイス100は、無線周波数装置1000とベースバンド処理装置1100とを備え、無線周波数装置1000は、第1の受信ユニット1001と、ダウンコンバージョンユニット1002と、多重化ユニット1003と、第1の送信ユニット1004とを備え、ベースバンド処理装置1100は、第2の受信ユニット1101と、変換ユニット1102と、多重分離ユニット1103とを備える。第1の受信ユニット1001は、端末デバイスによって送信された少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号を受信するように構成される。ダウンコンバージョンユニット1002は、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を取得するために、第1の受信ユニット1001によって受信された少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号に対してダウンコンバージョンを実行するように構成される。多重化ユニット1003は、ダウンコンバージョンユニット1002によって出力された少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を第2のアップリンクアナログ信号に多重化するように構成される。第1の送信ユニット1004は、第2のアップリンクアナログ信号をベースバンド処理装置に送信するように構成される。第2の受信ユニット1101は、第1の送信ユニット1004によって送信された第2のアップリンクアナログ信号を受信するように構成される。変換ユニット1102は、第2の受信ユニット1101によって受信された第2のアップリンクアナログ信号を第1のアップリンクデジタル信号に変換するように構成される。多重分離ユニット1103は、少なくとも2つの第2のアップリンクデジタル信号を取得するために、変換ユニット1102によって出力された第1のアップリンクデジタル信号を多重分離するように構成される。
本出願の本実施形態では、第1の受信ユニット1001が少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号を取得した後、ダウンコンバージョンユニット1002は、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を取得するために、ダウンコンバージョンを実行し、多重化ユニット1003が少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を1つの第2のアップリンクアナログ信号に多重化した後、第1の送信ユニット1004は、第2のアップリンクアナログ信号をベースバンド処理装置に直接送信する。したがって、無線周波数装置上にデジタル-アナログ変換器を構成する必要はなく、これにより無線周波数装置の複雑さ、電力消費、および熱生成を低減する。加えて、従来のデジタル信号伝送がベースバンド処理装置と無線周波数装置との間でアナログ信号伝送に変換されるため、ベースバンド処理装置および無線周波数装置の入出力インターフェースにおける光モジュールのコストが削減される。
可能な設計では、図11を参照されたい。図11は、本出願の一実施形態による無線アクセスデバイスのさらに別の構成の概略図である。無線周波数装置1000は第3の受信ユニット1005をさらに備え、ベースバンド処理装置1100は第2の送信ユニット1104をさらに備える。第3の受信ユニット1005は、第2の送信ユニット1104によって送信されたアップリンク周波数混合信号を受信するように構成される。ダウンコンバージョンユニット1002は、第1の受信ユニット1001によって受信された少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号および第3の受信ユニット1005によって受信されたアップリンク周波数混合信号に対してダウンコンバージョン周波数混合を実行するように特に構成される。
本出願の本実施形態では、ダウンコンバージョンユニット1002は、ベースバンド処理装置によって送信されたアップリンク周波数混合信号を使用することによりダウンコンバージョン周波数混合を直接実行し得る。1つのベースバンド処理装置が複数の無線周波数装置と同時に通信するシナリオでは、複数の無線周波数装置で使用されるすべてのアップリンク周波数混合信号が同じベースバンド処理装置によって生成されたアップリンク周波数混合信号であるため、複数の無線周波数装置間の周波数のばらつきが回避され、複数の無線周波数装置によって形成される分散型多入力多出力機能がアップリンク方向に実装される。
可能な設計では、図11を参照されたい。無線周波数装置1000は第3の受信ユニット1005をさらに備え、ベースバンド処理装置1100は第2の送信ユニット1104をさらに備える。第3の受信ユニット1005は、第2の送信ユニット1104によって送信されたサンプリングクロック信号を受信するように構成される。多重分離ユニット1103は、第3の受信ユニット1005によって受信されたサンプリングクロック信号に基づいて第2のタイミング制御信号を生成し、第2のタイミング制御信号を使用することにより、第1の受信ユニット1001によって受信された少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を第2のアップリンクアナログ信号に多重化するように特に構成される。
本出願の本実施形態では、第3の受信ユニット1005は、アナログ信号形式であり、ベースバンド処理装置によって送信されるサンプリングクロック信号を受信し得る。サンプリングクロック信号を取得した後、多重分離ユニット1103は、サンプリングクロック信号に対するデジタル-アナログ変換を行う必要がなく、これにより無線周波数装置の作業負荷が軽減され、信号処理プロセスの効率が向上する。加えて、アップリンク方向の動作を行う場合、無線周波数装置は、ダウンリンク方向で取得されたサンプリングクロック信号を多重化でき、このことはベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の通信リソースを削減する。
可能な設計では、図11を参照されたい。ベースバンド処理装置は、アップリンク周波数混合信号を第3の受信ユニット1005に送信するように構成された第2の送信ユニット1104をさらに備え、アップリンク周波数混合信号は、ダウンコンバージョンユニット1002によって、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号およびアップリンク周波数混合信号に対してダウンコンバージョン周波数混合を実行するために使用される。
本出願の本実施形態では、第2の送信ユニット1104はアップリンク周波数混合信号を無線周波数装置に送信し、無線周波数装置は、ベースバンド処理装置によって送信されたアップリンク周波数混合信号を使用することによりダウンコンバージョン周波数混合を直接実行し得る。1つのベースバンド処理装置が複数の無線周波数装置と同時に通信するシナリオでは、複数の無線周波数装置で使用されるすべてのアップリンク周波数混合信号が同じベースバンド処理装置によって生成されたアップリンク周波数混合信号であるため、複数の無線周波数装置間の周波数のばらつきが回避され、複数の無線周波数装置によって形成される分散型多入力多出力機能がアップリンク方向に実装される。
可能な設計では、図11を参照されたい。ベースバンド処理装置は、サンプリングクロック信号を第3の受信ユニット1005に送信するように構成された第2の送信ユニット1104をさらに備える。サンプリングクロック信号は、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を多重化するために多重分離ユニット1103によって第2のタイミング制御信号を生成するために使用される。
本出願の本実施形態では、第2の送信ユニット1104は、サンプリングクロック信号を無線周波数装置に送信し得る。サンプリングクロック信号を取得した後、多重分離ユニット1103は、サンプリングクロック信号に対するデジタル-アナログ変換を行う必要がなく、これにより無線周波数装置の作業負荷が軽減され、信号処理プロセスの効率が向上する。加えて、アップリンク方向の動作を行う場合、無線周波数装置は、ダウンリンク方向で取得されたサンプリングクロック信号を多重化でき、このことはベースバンド処理装置と無線周波数装置との間の通信リソースを削減する。
上記の装置におけるモジュール/ユニット間の情報の相互作用および実装プロセスは、本出願の方法実施形態と同じ概念に基づいていることに留意されたい。詳細については、本出願の方法実施形態の説明を参照されたい。ここでは細部を繰り返し説明しない。
本出願の一実施形態は、別の無線アクセスデバイスをさらに提供する。図9に対応する実施形態におけるベースバンド処理装置900および無線周波数装置910は、無線アクセスデバイス上に配備され得る。無線アクセスデバイスは、図2aに対応するベースバンド処理装置10にあり、ダウンリンク方向の機能を実装するように構成される要素と、図2bに対応する無線周波数装置20にあり、ダウンリンク方向の機能を実装するように構成される要素とを備える。具体的には、図12を参照されたい。図12は、本出願の本実施形態による無線アクセスデバイスのさらに別の構成を示す概略図である。無線アクセスデバイス120は、ベースバンド処理装置1200と無線周波数装置1210とを備え、ベースバンド処理装置は、ベースバンド部1201と、多重化モジュール1202と、DAC1203と、第1の出力インターフェース1204とを備え、無線周波数装置1210は、第2の入力インターフェース1211と、多重分離マルチプレクサスイッチ1212と、無線周波数信号生成モジュール1213とを備える。
ベースバンド部1201は、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を取得するように構成される。多重化モジュール1202は、ベースバンド部1201によって取得された少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号を1つの第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号に多重化するように構成される。DAC1203は、多重化マルチプレクサスイッチによって出力された第2のダウンリンクデジタルベースバンド信号を第1のダウンリンクアナログベースバンド信号に変換し、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を第1の出力インターフェース1204を介して無線周波数装置に送信するように構成される。第2の入力インターフェース1211は、ベースバンド処理装置によって送信された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信するように構成される。多重分離マルチプレクサスイッチ1212は、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号を取得するために、第2の入力インターフェース1211によって受信された第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を多重分離するように構成される。無線周波数信号生成モジュール1213は、多重分離マルチプレクサスイッチ1212によって出力された少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号に基づいて、端末デバイスに送信されるダウンリンク無線周波数信号を生成するように構成される。
可能な設計では、ベースバンド処理装置1200は、コンバイナ1205と周波数発生器1206とをさらに備える。
コンバイナ1205は、周波数発生器1206から、少なくとも2つの第1のダウンリンクデジタルベースバンド信号に対応するダウンリンクキャリアを取得し、ダウンリンクキャリアおよび第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を結合するように構成される。第1の出力インターフェース1204は、コンバイナ1205によって出力された結合されたダウンリンクキャリアおよび第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を無線周波数装置に送信するように特に構成される。ダウンリンクキャリアは、端末デバイスに送信されるダウンリンク無線周波数信号を生成するために、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号およびダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行するために無線周波数装置によって使用される。
可能な設計では、ベースバンド処理装置1200は、コンバイナ1205と周波数発生器1206とをさらに備える。
コンバイナ1205は、周波数発生器1206によって発生されたサンプリングクロック信号を第1のダウンリンクアナログベースバンド信号と結合するように構成される。
第1の出力インターフェース1204は、コンバイナ1205によって出力された結合されたサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を無線周波数装置に送信するように特に構成される。サンプリングクロック信号は、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を多重分離するために無線周波数装置によって第1のタイミング制御信号を生成するために使用される。
可能な設計では、無線周波数装置1210はスプリッタ1214をさらに備え、無線周波数信号生成モジュール1213はアップコンバータ12131を備える。第2の入力インターフェース1211は、ベースバンド処理装置によって送信された結合されたダウンリンクキャリアおよび第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信するように特に構成される。スプリッタ1214は、第2の入力インターフェース1211によって取得された結合されたダウンリンクキャリアおよび第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を分割するように構成される。アップコンバータ12131は、端末デバイスに送信されるダウンリンク無線周波数信号を生成するために、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号およびダウンリンクキャリアに対してアップコンバージョン周波数混合を実行するように構成される。
可能な設計では、無線周波数装置は、スプリッタ1214とダウンリンク多重分離タイミング制御ユニット1215とをさらに備える。第2の入力インターフェース1211は、ベースバンド処理装置によって送信された結合されたサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を受信するように特に構成される。スプリッタ1214は、第2の入力インターフェース1211によって取得された結合されたサンプリングクロック信号および第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を分割するように構成される。ダウンリンク多重分離タイミング制御ユニット1215は、スプリッタ1214によって出力されたサンプリングクロック信号に基づいて第1のタイミング制御信号を生成するように構成される。多重分離マルチプレクサスイッチ1212は、少なくとも2つの第2のダウンリンクアナログベースバンド信号を取得するために、ダウンリンク多重分離タイミング制御ユニット1215によって生成された第1のタイミング制御信号を使用することにより、第1のダウンリンクアナログベースバンド信号を多重分離するように特に構成される。
本出願の一実施形態は、別の無線アクセスデバイスをさらに提供する。図10および図11に対応する実施形態における無線周波数装置1000およびベースバンド処理装置1100は、無線アクセスデバイス上に配備され得る。無線アクセスデバイスは、図2aに対応するベースバンド処理装置10にあり、アップリンク方向の機能を実装するように構成される要素と、図2bに対応する無線周波数装置20にあり、アップリンク方向の機能を実装するように構成される要素とを備える。具体的には、図13を参照されたい。図13は、本出願の本実施形態による無線アクセスデバイスのさらに別の構成を示す概略図である。無線アクセスデバイス130は、無線周波数装置1300とベースバンド処理装置1310とを備え、無線周波数装置は、アンテナ1301と、ダウンコンバータ1302と、多重化マルチプレクサスイッチ1303と、第2の出力インターフェース1304とを備え、ベースバンド処理装置1310は、第1の入力インターフェース1311と、ADC1312と、多重分離モジュール1313とを備える。
アンテナ1301は、端末デバイスによって送信された少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号を受信するように構成される。ダウンコンバータ1302は、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を取得するために、アンテナ1301によって受信された少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号に対してダウンコンバージョンを実行するように構成される。多重化マルチプレクサスイッチ1303は、ダウンコンバータ1302によって出力された少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を第2のアップリンクアナログ信号に多重化し、第2の出力インターフェース1304を使用することにより多重化マルチプレクサスイッチ1303によって出力された第2のアップリンク信号を、ベースバンド処理装置に送信するように構成される。第1の入力インターフェース1311は、無線周波数装置によって送信された第2のアップリンクアナログ信号を受信するように構成される。ADC1312は、第1の入力インターフェース1311によって受信された第2のアップリンクアナログ信号を第1のアップリンクデジタル信号に変換するように構成される。多重分離モジュール1313は、少なくとも2つの第2のアップリンクデジタル信号を取得するために、ADC1312によって変換された第1のアップリンクデジタル信号を多重分離するように構成される。
可能な設計では、無線周波数装置は、ベースバンド処理装置によって送信されたアップリンク周波数混合信号を受信するように構成された第2の入力インターフェース1305をさらに備える。ダウンコンバータ1302は、第2の入力インターフェース1305によって取得された少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号およびアップリンク周波数混合信号に対してダウンコンバージョン周波数混合を実行するように特に構成される。
可能な設計では、無線周波数装置が、第2の入力インターフェース1305とアップリンク多重化タイミング制御ユニット1306とをさらに備え、第2の入力インターフェース1305が、ベースバンド処理装置によって送信されたサンプリングクロック信号を受信するように構成され、アップリンク多重化タイミング制御ユニット1306が、第2の入力インターフェース1305によって取得されたサンプリングクロック信号に基づいて第2のタイミング制御信号を生成するように構成される。多重化マルチプレクサスイッチ1303は、第2のタイミング制御信号を使用することにより、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を第2のアップリンクアナログ信号に多重化するように特に構成される。
可能な設計では、ベースバンド処理装置は、アップリンク周波数混合信号を無線周波数装置に送信するように構成された第1の出力インターフェース1314をさらに備える。アップリンク周波数混合信号は、少なくとも2つのアップリンク無線周波数信号およびアップリンク周波数混合信号に対してダウンコンバージョン周波数混合を実行するために無線周波数装置によって使用される。
可能な設計では、ベースバンド処理装置は、サンプリングクロック信号を無線周波数装置に送信するように構成された第1の出力インターフェース1314をさらに備える。サンプリングクロック信号は、少なくとも2つの第1のアップリンクアナログ信号を多重化するために無線周波数装置によって第2のタイミング制御信号を生成するために使用される。
装置のモジュール/ユニット間の情報交換およびその実行プロセスなどの内容は、本出願の方法実施形態と同じアイデアに基づいており、本出願の方法実施形態と同じ技術的効果をもたらすことに留意されたい。詳細については、本出願の方法実施形態の上述の説明を参照されたい。ここでは細部を繰り返し説明しない。
本出願の一実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、図3から図5(a)および図5(b)に示される実施形態で説明される方法における無線アクセスデバイスによって実行されるステップを実行することができる、またはコンピュータは、図6に示される実施形態で説明される方法における無線アクセスデバイスによって実行されるステップを実行することができる。
本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、信号処理に使用されるプログラムを格納する。プログラムがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、図3から図5(a)および図5(b)に示される実施形態で説明される方法における無線アクセスデバイスによって実行されるステップを実行することができる、またはコンピュータは、図6に示される実施形態で説明される方法における無線アクセスデバイスによって実行されるステップを実行することができる。
本出願の実施形態で提供されるベースバンド処理装置または無線周波数装置は、具体的にはチップであってもよい。チップは、処理ユニットと通信ユニットとを備える。処理ユニットは、例えばプロセッサとすることができ、通信ユニットは、例えば入出力インターフェース、ピン、または回路とすることができる。処理ユニットは、記憶ユニットに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行することができ、その結果、無線アクセスデバイスにおけるチップは、図3から図5(a)および図5(b)に示される実施形態で説明される信号処理方法を実行する、または無線アクセスデバイスにおけるチップは、図6に示される実施形態で説明される信号処理方法を実行する。場合により、記憶ユニットは、レジスタまたはバッファなどのチップ内の記憶ユニットであり得る、または記憶ユニットは、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、静的情報および命令を格納できる別のタイプの静的記憶デバイス、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)など、無線アクセスデバイス側であるがチップの外部の記憶ユニットであり得る。
上記の他の箇所で言及されたプロセッサは、汎用中央処理装置、マイクロプロセッサ、ASIC、または第1の態様における方法のプログラムの実行を制御するための1つまたは複数の集積回路であり得る。
加えて、説明された装置実施形態は単なる例であることに留意されたい。別々の部品として記述されたユニットは物理的に分離している場合もそうでない場合もあり、ユニットとして表示された部品は、物理的ユニットである場合もそうでない場合もあり、一箇所に位置する場合もあり、複数のネットワークユニット上に分散される場合もある。モジュールの一部または全部を、各実施形態の解決策の目的を達成するための実際の必要に従って選択することもできる。加えて、本出願により提供される装置実施形態の添付の図面では、モジュール間の接続関係は、モジュールが互いに通信接続していることを示し、通信接続は、1つまたは複数の通信バスまたは信号ケーブルとして特に実装され得る。
上述の実装形態の説明に基づいて、当業者であれば、本出願が、必要な汎用ハードウェアに加えてソフトウェアによって、または専用集積回路、専用CPU、専用メモリ、専用コンポーネントなどを含む専用ハードウェアによって実装され得ることを明確に理解できよう。一般に、コンピュータプログラムによって実行され得る機能は、対応するハードウェアを使用することにより容易に実装され得る。さらに、同じの機能を実現するための具体的なハードウェア構成は、様々な形態、例えば、アナログ回路、デジタル回路、専用回路の形態とすることができる。しかしながら、本出願に関しては、ほとんどの場合、ソフトウェアプログラムがより優れた実装形態である。そうした理解に基づき、本出願の技術解決策を本質的に、または従来技術に寄与する部分をソフトウェア製品の形態で実現してよい。コンピュータソフトウェア製品は、コンピュータのフロッピー(登録商標)ディスク、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスクなどの可読記憶媒体に格納され、本出願の実施形態で説明されている方法を実行するために、(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスとすることができる)コンピュータデバイスに命令するためのいくつかの命令を含む。
上記の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用することにより実施されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実施するために使用される場合、実施形態のすべてまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実施されてもよい。
コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされて実行されると、本発明の実施形態による手順または機能のすべてまたは一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよいし、コンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線(DSL))または無線(例えば、赤外線、電波、またはマイクロ波)方式で送信され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体であってもよく、または1つまたは複数の使用可能な媒体を一体化するサーバまたはデータセンタなどのデータ記憶装置であってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光学媒体(例えばDVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(SSD))などであってもよい。