JP7078643B2 - 高エネルギー放射線撮影法用の検出器および関連の撮像アセンブリ - Google Patents

高エネルギー放射線撮影法用の検出器および関連の撮像アセンブリ Download PDF

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Description

本発明は、高エネルギー放射線撮影法用の検出器に関する。
間接変換によるマトリクス検出器は、現行技術により知られている。それらのマトリクス検出器をX線源とともに使用することが一般的である。たとえば、センサは、入射X線を光に変換し、光は電気信号に変換される。電気信号の強度を測定することにより、入射X線の強度を得ることが可能になる。
しかしながら、これらの検出器は、高エネルギー源用に最適化されていない。
具体的には、1つの現在の検出器モデルは、特に、入射信号をフィルタリングするように特に機能する銅から作製された金属スクリーンを含む。
金属スクリーンを光子が通過すると、これらの光子の第1の部分が光電効果によって銅と相互作用し、第2の部分がコンプトン散乱によって相互作用する。コンプトン散乱は、入射光子が原子の自由電子に衝突し、光子が散乱している間、電子が原子から放出されるときに観察される現象に対応する。散乱される光子は、入射光子と同じ方向を有さず、より低いエネルギーを有する。したがって、コンプトン散乱現象により、空間分解能が低下し、金属スクリーンの出力部における利得が低くなる。対照的に、光子が光電効果によって相互作用するとき、光子は、原子によって吸収され、そのエネルギーはすべて、深層の電子に伝達され、電子は原子によって放出される。光子の吸収後、光電子は、エネルギーEe=Eph-Ebを放出し、ただし、Ebは、光電子の結合エネルギーであり、Ephは、入射光子のエネルギーである。このプロセスが有意であるエネルギーと原子番号では、放出された電子は、約数百マイクロメートル(μm)の非常に短い距離にわたって吸収され、それにより、光電子が金属スクリーンから出て、次にシンチレータの層によって吸収される場合、空間分解能の損失は、コンプトン散乱と比較すると無視できるほどである。
光子が光電効果によってまたはコンプトン散乱によって、程度の差はあっても平均して相互作用することになることに関してはいくつかの要因が影響している。
しかしながら、知られている検出器では、各光子がコンプトン散乱によって相互作用するかなりの可能性がもたらされ、入射放射線が高エネルギーを有するときの空間分解能は低い。
そのため、本発明の1つの目的は、高エネルギー放射線撮影法の文脈で検出器の利得を改良するとともに、優れた空間分解能を維持することである。
その目的を達成するために、本発明は、高エネルギー放射線撮影法用の検出器に関し、この検出器は、次の順序で、
- 入射放射線を受けるように構成された金属スクリーンであって、入射放射線の少なくとも一部が、金属スクリーンの中を透過され、透過放射線を形成する、金属スクリーンと、
- 金属スクリーンによって透過された放射線を光に変換するように構成されたシンチレータ構成要素と、
- シンチレータ構成要素によって放射された光の強度を検出するように構成された検出層とを含み、
スクリーンは、厳密に70よりも大きい原子番号の金属で作製され、あるいは厳密に70よりも大きい原子番号の、質量含有量が少なくとも50%の1つまたは複数の金属を含む合金で作製され、スクリーンの厚さは、20μmから900μmの間である。
本発明の特定の実施形態によれば、検出器は、単独で見なされ、もしくは技術的に可能な任意の組合せによる、次の特徴のうちの1つまたは複数を有する。
- 検出器は、平面状である。
- スクリーンは、厚さが100μmから275μmの間である。
- 金属スクリーンは、好ましくは劣化した、ウランから作製され、スクリーンは、厚さが125μmから175μmの間である。
- 金属スクリーンは、トリウムから作製され、スクリーンは、厚さが225μmから275μmの間である。
- 金属スクリーンは、ビスマスから作製され、スクリーンは、厚さが225μmから275μmの間である。
- 金属スクリーンは、シンチレータ構成要素に接触している。
- 検出器は、支持層を含み、支持層は、金属スクリーンとシンチレータ構成要素との間にある。
- 検出器は、支持層を含み、支持層は、厚さが1μmから300μmの間である。
- シンチレータ構成要素は、ガドリニウムオキシ硫化物から作製される。
- シンチレータ構成要素は、厚さが100μmから300μmの間である。
本発明は、放射線撮影法用撮像アセンブリにさらに関し、この放射線撮影法用撮像アセンブリは、100keV(キロ電子ボルト)から50MeV(メガ電子ボルト)の間のエネルギーを有するイオン化放射線源を含む。
本発明の特定の実施形態によれば、放射線撮影法用撮像アセンブリは、次の特徴を有する。
- 線源は、370keVから390keVの間の平均エネルギーを伴うイリジウム192ガンマ線源、またはセレン75もしくはコバルト60である。
本発明は、単に一例として与えられる次の説明を読み、添付の図面を参照すると、より良く理解されよう。
本発明による検出器の第1の実施形態の概略断面図である。 本発明による検出器の第2の実施形態の概略断面図である。 材料に応じた減衰係数の比率を示すグラフである。 異なる材料から作製され、厚さが0から200μmの間の例示的な金属スクリーンによって得られる利得を示す曲線グラフである。 400μmに等しい厚さの図4の例示的な金属スクリーンによって得られる利得を示すグラフである。 500μmに等しい厚さの図5の例示的な金属スクリーンについて得られる利得を示すグラフである。 600μmに等しい厚さの図5の例示的な金属スクリーンについて得られる利得を示すグラフである。 700μmに等しい厚さの図5の例示的な金属スクリーンについて得られる利得を示すグラフである。 800μmに等しい厚さの図5の例示的な金属スクリーンについて得られる利得を示すグラフである。
本発明は、イオン化放射線源と、検出器とを含む放射線撮影法用撮像アセンブリに関する。
イオン化放射線源は、100keV(キロ電子ボルト)から50MeV(メガ電子ボルト)の間、より具体的には200keVから20MeVの間のエネルギーを有する。
念のため、1電子ボルトは、1つの電子が静止状態から1ボルトの電位差によって加速されることによって取得される運動エネルギーとして定義される。
1つの実施形態では、線源は、イリジウム192線源、すなわち、質量数が192に等しいイリジウム同位体である。イリジウム192線源は、たとえば、370keVから390keVの間の平均エネルギーを有する。
代替としては、線源は、セレン75またはコバルト60の線源である。
検出器10の第1の実施形態が、図1に示され、検出器10は、平面状である。
検出器は、入力面6および出力面8を画定する。
入力面6は、出力面8に実質的に平行であり、横平面を画定する。横平面に垂直な方向は、長手方向Xと呼ばれる。
検出器は、次の順序で、金属スクリーン12、シンチレータ構成要素14、および検出層16を含む。
第1の実施形態では、検出器10は、入力面6において金属スクリーン12上に支持層18、およびシンチレータ構成要素14と検出層16との間に保護層20をさらに含む。
したがって、検出器10は、順番に、
- 支持層18と、
- 金属スクリーン12と、
- シンチレータ構成要素14と、
- 保護層20と、
- 検出層16と
を含む。
金属スクリーン12、シンチレータ構成要素14、および検出層16は、層の形態で構成されている。
各層は、平面状であり、実質的に一定の、長手方向における層の寸法として定義されるそれぞれの厚さを有する。
支持層18および保護層20は、平面状であり、それぞれの一定の厚さを有する。
金属スクリーン12、シンチレータ構成要素14、および検出層16は、層の形態で構成されている。前記面は、たとえば、長方形である。たとえば、面は、面積が1cmから50cmの間である。
支持層18および保護層20は、たとえば、横平面に平行な、金属スクリーン12、シンチレータ構成要素14、および検出層16と同じ面を有する。
一変形形態では、層の組は、横平面に平行な同じ面を有さず、少なくとも有効区域(active zone)において重ね合わせられている。
支持層18は、具体的には、シンチレータに対する支持を行うことを可能にする。
支持層18は、プラスチックから作製され、厚さは1μmから300μmの間である。
支持層18は、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、すなわちPETから作製される。PETは、たとえば、Mylar(登録商標)の商標の下で販売されている。PETは、可視スペクトルの光の少なくとも90%、およびX線の95%超えを透過する。
金属スクリーン12は、入射放射線を受けるように構成されている。
入射放射線の少なくとも一部は、金属スクリーン12の中を透過し、透過放射線を形成する。
スクリーン12は、厳密に70よりも大きい原子番号の純金属、具体的には、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)、またはウラン(U)から作製される。純金属は、その純度が厳密に99.00%よりも大きい金属を示し、すなわち、スクリーン中の金属の量は、厳密に99.00%よりも大きい。
代替としては、スクリーン12は、厳密に70よりも大きい原子番号の、質量含有量が少なくとも50%、好ましくは少なくとも90%の1つまたはいくつかの金属を含む合金から作製される。
スクリーン12は、厚さが、20μmから900μmの間、より具体的には100μmから400μmの間、具体的には100μmから275μmの間である。
1つの特定の実施形態では、金属スクリーン12は、好ましくは劣化した、ウランから作製される。スクリーンは、厚さが125μmから175μmの間である。
一変形形態では、金属スクリーンは、トリウムから作製される。スクリーンは、厚さが225μmから275μmの間である。
一変形形態では、金属スクリーンは、ビスマスから作製される。スクリーンは、厚さが225μmから275μmの間である。
一変形形態では、金属スクリーンは、鉛から作製される。スクリーンは、厚さが225μmから275μmの間である。
シンチレータ構成要素14は、金属スクリーン12によって透過された放射線を光に変換するように構成されている。本明細書においては以降、光は、たとえば380nmから780nmの間のスペクトルに含まれる1つまたは複数の波長を有する任意の電磁波を示す。
シンチレータ構成要素14は、たとえば、ガドリニウムオキシ硫化物から作製される。ガドリニウムの化学式は、GdSであり、通常、GOSと表される。
代替としては、シンチレータ構成要素14は、次の材料、すなわち、CsI:TI、GdS:Tb、CsI:Na、NAI:TI、CaWO、ZnWO、CdWO、BiGe12、Lu1.8Yb0.2SiO:Ce、GdSiO:Ce、BaFCl:Eu2+、BaSO:Eu2+、BaFBr:Eu2+、LaOBr:Tb3+、LaOBr:Tm3+、LaS:Tb3+、YS:Tb3+、YTaO、YTaO:Nb、ZnS:Ag、(Zn,Cd)S:Ag、ZnSiO:Mn2+、CsI、LiI:Eu2+、PbWO、BiSi12、LuSiO:Ce3+、YAlO:Ce3+、CsF、CaF:Eu2+、BaF、CeF、Y1.34Gd0.6:Eu3+、Pr、GdS:Pr3+、Ce、SCGI、HFG:Ce3+(5%)、およびC1410のうちの1つから作製される。
シンチレータ構成要素14は、厚さが100μmから300μmの間である。
金属スクリーン12は、シンチレータ構成要素14に近接してまたは直接、接触している。具体的には、そのように近接して接触することにより、特にメガ電子ボルトよりも小さいエネルギーの放射線について、検出器の利得をより大きくすることが可能になる。
保護層20は、プラスチック材料、たとえば、PETから作製される。
保護層20は、厚さが30μm未満、好ましくは、15μm未満、たとえば、5μmから15μmの間である。厚さが薄いと、特に、より優れた空間分解能を有することが可能になる。
検出層16は、所与のスペクトルにわたってシンチレータ構成要素14によって放射された光の強度を検出するように構成されている。所与のスペクトルは、可視領域、すなわち、380nmから780nmの間の、より具体的には、青色または緑色の可視領域に含まれる。
検出層は、たとえば、フォトダイオードマトリクスを含む。一般に「ピクセルピッチ」と呼ばれるフォトダイオード間のピッチは、25μmから200μmの間である。
各フォトダイオードは、入射光を電気信号に変換することができる。入射光の強度と、電圧などの電気信号のパラメータとの間の関係は、フォトダイオードの特性曲線の形態で知られている。
マトリクスのフォトダイオードは、隣接しており、それにより、シンチレータ構成要素によって放射される光はすべて、フォトダイオードによって受けられるようになる。
そのため、検出層16は、フォトダイオードによって表される点における所与のスペクトルに関して受けた光強度を測定することができる。
検出器の第2の実施形態は、図2に示されている。
検出器の第2の実施形態が第1の実施形態とは異なる要素についてのみ、本明細書において以降、説明する。第1の実施形態と第2の実施形態との間の同様の要素は、同じ参照番号を有する。
第2の実施形態では、金属スクリーン12および支持層18の、検出器10の他の要素に対する位置が交換されている。具体的には、支持層18は、金属スクリーン12とシンチレータ構成要素14との間に置かれている。
次に、第1の実施形態による検出器を含む撮像アセンブリの動作について、このアセンブリが要素を撮像する適用例において説明する。
要素は、100keVと1MeVとの間のエネルギーを有する線源、より具体的には、イリジウム192ガンマ線源により撮像することができる任意の要素である。
要素は、たとえば、具体的には、80ミリメートル(mm)以上の、またはアクセスすることが難しい厚い溶接部、厚い構成要素、厚さが75mmから90mmの管類である。
代替としては、要素は、鋳鉄または鋳造部品である。
イオン化放射線源は、撮像すべき要素に向かって放射線を放射する。放射線は、要素と相互作用し、それにより、放射線は、要素の異なるパラメータ、たとえば、材料、厚さ、欠陥の存在などに基づいて修正されることになる。
放射線は、次に、検出器10に向かうように配向され、検出器10の入力部において、より具体的には、入力面6に対して透過される入射放射線を形成する。検出器の入力部における入射放射線は、撮像すべき要素によって透過されその要素によって放散される放射線を含んでいる。
金属スクリーン12は、具体的には放射線が支持層18の中を通過した後、入射放射線を受ける。
入射放射線の一部は、金属スクリーン12によって透過され、すなわち、金属スクリーン12の中をそれとは相互作用することなく通過し、透過放射線を形成する。
入射放射線の一部は、一次的には、撮像システムの空間分解能を最良に維持する現象である光電効果によって、金属スクリーン12と相互作用する。
入射放射線は、他の現象、たとえば、コンプトン散乱によって金属スクリーン12と相互作用することができる。蛍光放射線および/または制動放射線などの二次的現象も可能である。電子もまた、金属スクリーン12によって生成され、放射され得る。
金属スクリーン12によって透過される放射線、ならびに金属スクリーン12によって生成される二次的放射線のすべて(電子および光子)が、次いで、シンチレータ構成要素14に到達する。
この透過および生成された放射線は、シンチレータ構成要素14によって光に変換される。シンチレータ構成要素14に到達する放射線の強度が大きくなるほど、光の強度は高くなる。たとえば、シンチレータ構成要素14の入力部における放射線のすべてによってシンチレータ構成要素14に堆積されるエネルギーと、シンチレータ構成要素14の出力部における光強度との線形関係が存在する。
次いで、光は、保護層20の中を通過する。
検出層16は、次に、それが受ける所与のスペクトルにわたる光の強度を検出する。より具体的には、各フォトダイオードは、受け取った光強度を検出し、それをその特性曲線に従って電気信号に変換する。したがって、検出層16は、マトリクス状の点で光強度を測定し、それを電気信号マトリクスに変換する。
各電気信号は、点または区域における撮像すべき要素の特性を表す。
各電気信号は、撮像すべき要素の画像を形成するために、1つの情報、たとえば、グレーレベルに変換される。
具体的には、この画像により、たとえば溶接部内で、脆弱な箇所を表すことができる要素内の欠陥を特定することが可能になる。
第2の実施形態による検出器を含む撮像アセンブリは、先に説明したことと同様に働く。
厳密に70よりも大きい原子番号の金属から作製されるスクリーンを使用することの特定の利点を可視化するために、比率Rμを異なる金属について計算し、図3に金属ごとに示した。比率Rμは、金属スクリーン12の厚さとは無関係である。
放射線源は、計算結果のすべてについて同一である。この場合、放射線源は、イリジウム192ガンマ線源である。
比率Rμは、光電効果による線形減衰係数とコンプトン散乱による線形減衰係数の比率である。光電効果による線形減衰係数およびコンプトン散乱による線形減衰係数は、スペクトルのエネルギーにおける光電効果およびコンプトン散乱による減衰係数のイリジウム192のスペクトルにわたる加重平均としてそれぞれ計算される。
平均係数の計算は、次の式:
Figure 0007078643000001

により行われ、ただし、P(Ei)は、Ir192のスペクトルのエネルギーEiを伴う光子を有する尤度であり、<μ>は、減衰係数の加重平均であり、μ(Ei)は、エネルギーEiを伴う光子の減衰係数である。減衰係数を計算するには、NISTによるXDOMデータベースが使用される。
次いで、比率Rμは、次:
Figure 0007078643000002

のように定義される。
したがって、比率Rμが高くなるほど、入射放射線が光電効果によって金属スクリーンと相互作用する尤度は、コンプトン散乱によるものよりも高くなる。
銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ロジウム(Rh)、銀(Ag)、およびスズ(Sn)は、29、42、45、47、および50に等しい、すなわち、厳密に70未満の原子番号をそれぞれ有する。これらの金属のうちの1つから作製される各金属スクリーンは、厳密に0.75よりも小さい比率Rμを有し、すなわち、入射放射線の各光子がコンプトン散乱によって相互作用することになる可能性は、光電効果によるものよりも高い。
タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)、およびウラン(U)は、73、74、78、82、83、90、および92に等しい、すなわち、厳密に70よりも大きい原子番号をそれぞれ有する。これらの金属のうちの1つから作製される各金属スクリーンは、2よりも大きい、または実質的に2に等しい比率Rμを有し、すなわち、入射放射線の各光子が光電効果によって相互作用することになる可能性は、コンプトン散乱によるものよりも高い。
そのため、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)、およびウラン(U)を使用することにより、特に、金属スクリーンにおけるコンプトン散乱を制限して、銅またはモリブデンのスクリーンと比べて改良された空間分解能および利得を有することが可能になる。
原子番号が厳密に70よりも大きく、厚さが20μmから900μmの間の金属から作製されたスクリーンによる利得の増加を見るために、利得Gを金属スクリーンの異なる材料および異なる厚さxについて計算した。
放射線源は、計算結果のすべてについて同一である。この場合、放射線源は、イリジウム192ガンマ線源である。
この場合、シンチレータ構成要素14は、ガドリニウムオキシ硫化物から作製され、実質的に208μmに等しい厚さを有する。
利得Gは、検出器が第1の実施形態において説明した構成によるシンチレータ構成要素14に堆積される総エネルギーEと、金属スクリーンを含まないシンチレータ構成要素14に堆積される総エネルギーEとの比率として定義され、すなわち、G=E/Eである。
図4は、異なる材料の0から200μmの間の厚さについて得られる利得を示す曲線である。
図5、図6、図7、図8、および図9は、400μm、500μm、600μm、700μm、および800μmに等しい厚さについて、異なる材料について得られる利得をそれぞれ示している。
0から800μmの間のいずれの厚さについても、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ロジウム(Rh)、銀(Ag)、およびスズ(Sn)について得られる利得は、厳密に1.10未満である。
0から200μmの間のいずれの厚さについても、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)、およびウラン(U)について得られる利得は、厳密に1.15よりも大きい。
400μmの厚さについて、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)、およびウラン(U)について得られる利得は、厳密に1.15よりも大きい。
鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、およびトリウム(Th)について得られる利得は、500μmおよび600μmの厚さについては厳密に1.15よりも大きく、700μmおよび800μmの厚さについては厳密に1.10よりも大きい。
したがって、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)、およびウラン(U)を使用することにより、特に、銅またはモリブデンのスクリーンと比べてより高い利得を得ることが可能になる。
具体的には、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)、およびウラン(U)についての最大利得が、先に説明した条件の下、1.18から1.29の間であることが計算された。
さらには、タンタル、タングステン、白金、鉛、ビスマス、トリウム、およびウランから作製されるスクリーンについての最大利得は、50μmから300μmの厚さについて達成される。
具体的には、劣化ウランから作製されるスクリーンを含む検出器についての最大利得は、125μmから175μmの間の厚さについて得られ、トリウムの場合には、最大利得は、225μmから275μmの間の厚さについて得られる。
そのため、これにより、あらかじめ選択された金属の性質に基づいて、最大利得を得るための金属スクリーンの厚さを選定することが可能になる。
そのため、そのような撮像アセンブリにより、特にはイリジウム192ガンマ線源について、最適化された利得および優れた空間分解能を得ることが可能になる。具体的には、最適化された利得により、撮像すべき要素の露光時間を低減させることが可能になる。
代替としては、撮像アセンブリの線源は、たとえば、1MeVと25MeVとの間の高エネルギー放射線を放射する線形加速器である。具体的には、そのような撮像アセンブリは、たとえば放射線治療セッションの開始前に行われる放射線検査に使用することが可能である。
より概括的には、本発明による検出器は、核撮像に使用され得る。
6 入力面
8 出力面
10 検出器
12 金属スクリーン
14 シンチレータ構成要素
16 検出層
18 支持層
20 保護層
Eb 光電子の結合エネルギー
Ee エネルギー
Ei エネルギー
総エネルギー
Eph 入射光子のエネルギー
総エネルギー
G 利得
P(Ei) 尤度
μ 比率
x 厚さ
X 長手方向
μ(Ei) 光子の減衰係数
<μ> 減衰係数の加重平均

Claims (10)

  1. 高エネルギー放射線撮影法用の検出器(10)であって、次の順序で、
    入射放射線を受けるように構成された金属スクリーン(12)であって、前記入射放射線の少なくとも一部が、前記金属スクリーンの中を透過され、透過放射線を形成する、金属スクリーン(12)と、
    前記金属スクリーンによって透過された前記放射線を光に変換するように構成されたシンチレータ構成要素(14)と、
    前記シンチレータ構成要素によって放射された光の強度を検出するように構成された検出層(16)とを含み、
    前記スクリーン(12)が、以下の特徴
    - 前記金属スクリーン(12)が、ウランから作製され、125μmから175μmの間の厚さを有している、
    - 前記金属スクリーン(12)が、トリウムから作製され、225μmから275μmの間の厚さを有している、または
    - 前記金属スクリーン(12)が、ビスマスから作製され、225μmから275μmの間の厚さを有している、のうちの一つを有している、検出器(10)。
  2. 前記検出器は、平面状であることを特徴とする、請求項1に記載の検出器。
  3. 前記金属スクリーン(12)が、劣化ウランから作製されることを特徴とする、請求項1または2に記載の検出器。
  4. 前記金属スクリーン(12)が、前記シンチレータ構成要素(14)に接触していることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の検出器。
  5. 前記検出器は、支持層(18)を含み、前記支持層(18)が、前記金属スクリーン(12)と前記シンチレータ構成要素(14)との間にあることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の検出器。
  6. 前記検出器は、支持層(18)を含み、前記支持層(18)は、1μmから300μmの間の厚さを有していることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の検出器。
  7. 前記シンチレータ構成要素(14)が、ガドリニウムオキシ硫化物から作製されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の検出器。
  8. 前記シンチレータ構成要素(14)は、100μmから300μmの間の厚さを有していることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の検出器。
  9. 100keV(キロ電子ボルト)から50MeV(メガ電子ボルト)の間のエネルギーを有するイオン化放射線源と、請求項1からのいずれか一項に記載の検出器(10)とを含む、放射線撮影法用撮像アセンブリ。
  10. 前記線源が、370keVから390keVの間の平均エネルギーを伴うイリジウム192ガンマ線源、またはセレン75もしくはコバルト60であることを特徴とする、請求項に記載の撮像アセンブリ。
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