<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1~図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0~20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの7番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの4番目)、「黒BAR」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「白BAR」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「LUCKY」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の11種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの中段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1~L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1~L6のうち、メダルのベット数によって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、図8(a)に示すように右下がりラインL4のみが有効ラインとされる場合と、図8(b)に示すように下ラインL3及び右下がりラインL4の2本の組合せラインが有効ラインとされる場合と、図8(c)に示すように折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる場合と、がある。より詳しくは、3枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、右下がりラインL4のみが有効ラインとされ、2枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、下ラインL3及び右下がりラインL4が有効ラインとされる。また、1枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる。上ラインL1,中ラインL2,右上がりラインL5の3本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルがベットされて開始されたゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されたゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されたゲームを1ベットゲーム、ともいう。
図9~図11は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞~第32小役入賞がある。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第2小役入賞~第26小役入賞は、入賞となる図柄の組合せがそれぞれ異なるものの、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄、「赤7」図柄、「チェリー」図柄、「白ベル」図柄又は「LUCKY」図柄と、右リール32Rの「白BAR」図柄、「青年」図柄、「白ベル」図柄、「赤7」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が上ラインL1上に停止する、すなわち各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する入賞態様である。例えば、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が上段に停止し、中リール32Mの「チェリー」図柄が中段に停止し、右リール32Rの「白BAR」図柄が下段に停止した場合には、第8小役入賞となる。図6に示すように、中リール32Mには、「チェリー」図柄(11番)と上流側の隣接する位置(12番)に「赤ベル」図柄が配置されており、右リール32Rには、「白BAR」図柄(18番)から上流側に1図柄分離れた位置(20番)に「赤ベル」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第8小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止することとなる。第2小役入賞~第26小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第27小役は、各リール32L,32M,32Rのうち所定のリールとして左リール32Lの停止図柄によって入賞か否かが決定される役であり、具体的には、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止することで第27小役入賞が成立する。この場合、中リール32M、右リール32Rの停止図柄は入賞判定には影響を及ぼさない。言い換えると、中リール32M、右リール32Rの停止図柄に関わらず、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は停止すること、すなわち、「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄が有効ライン上に停止することで第27小役入賞が成立する。第27小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第28小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する場合であって、右下がりラインL4に「チェリー」図柄が揃って停止する場合がある入賞態様である。より詳しくは、左リール32Lに「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄、中リール32Mに「赤ベル」図柄、「白ベル」図柄又は「チェリー」図柄、右リール32Rに「チェリー」図柄、「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止すると第28小役入賞となる。この他、第28小役は、各リール32L,32M,32Rのうち所定のリールとして左リール32Lと中リール32Mの停止図柄によって入賞か否かが決定される場合もあり、具体的には、左リール32Lの「黒BAR」図柄、中リール32Mの「白BAR」図柄が有効ライン上に停止することで第28小役入賞が成立する。この場合、右リール32Rの停止図柄は入賞判定には影響を及ぼさない。言い換えると、右リール32Rの停止図柄に関わらず、左リール32Lの「黒BAR」図柄、中リール32Mの「白BAR」図柄が有効ライン上に停止することで第28小役入賞が成立する。第29小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
なお、第27小役と第28小役との関係について補足説明すると、左リール32Lの「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止すると中リール32Mと右リール32Rの停止図柄に関わらず第27小役入賞が成立するものの、中リール32Mと右リール32Rの停止図柄によっては第27小役入賞ではなく第28小役入賞が成立する場合がある。すなわち、第27小役入賞となる入賞態様に、第28小役入賞となる入賞態様が含まれる構成であるものの、第27小役入賞と第28小役入賞とは明確に区別されて入賞判定が行われる。
第29小役入賞は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止する入賞態様である。つまり、右下がりラインL4が有効ラインとされる場合、「スイカ」図柄が右下がりに揃って停止することで第29小役入賞が成立する。第29小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第30小役入賞は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が上ラインL1上に停止する入賞態様である。より詳しくは、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第30小役入賞となる。この他、第30小役は、各リール32L,32M,32Rのうち所定のリールとして左リール32Lと中リール32Mの停止図柄によって入賞か否かが決定される場合もあり、具体的には、左リール32Lの「黒BAR」図柄、中リール32Mの「黒BAR」図柄が有効ライン上に停止することで第30小役入賞が成立する。この場合、右リール32Rの停止図柄は入賞判定には影響を及ぼさない。言い換えると、右リール32Rの停止図柄に関わらず、左リール32Lの「黒BAR」図柄、中リール32Mの「黒BAR」図柄が有効ライン上に停止することで第30小役入賞が成立する。第30小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「黒BAR」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第31小役入賞となる。第31小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第32小役入賞~第35小役入賞は、3ベットゲームで成立した場合、3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第36小役入賞は、遊技者が例えば各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作していた場合、左リール32Lと中リール32M、又は左リール32Lと右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止する一方、残りのリールの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止しない、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様である。第36小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄,「スイカ」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄,「白ベル」図柄,「青年」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第37小役入賞となる。図6に示すように、左リール32Lには、「赤ベル」図柄(7番)と下流側の隣接する位置(6番)に「第2リプレイ」図柄が配置されており、主な「白ベル」図柄(3番、12番、15番、20番)と下流側の隣接する位置(2番、11番、14番、19番)に「第1リプレイ」図柄が配置されている。右リール32Rには、主な「赤ベル」図柄(2番,5番,12番,20番)と上流側の隣接する位置(3番,6番,16番,0番)に「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が配置されており、「白ベル」図柄(10番)と上流側の隣接する位置(11番)に「第1リプレイ」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第37小役入賞が成立する場合には、主に、左リール32Lと右リール32Rにおいて「ベル」図柄と「リプレイ」図柄がテンパイする一方で中リール32Mの「ベル」図柄及び「リプレイ」図柄が停止しない、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第37小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「黒BAR」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄,「スイカ」図柄,「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第38小役入賞となる。3ベットゲームにおいて左リール32Lの4番の「チェリー」図柄が上段~下段に到達したタイミングで遊技者が左ストップスイッチを操作していた場合、第38小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が中ラインL2上に停止することとなる。第38小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第39小役入賞となる。詳細は後述するが、第39小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第39小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第40小役入賞となる。詳細は後述するが、第40小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第40小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第41小役入賞となる。第41小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
この他、各リール32L,32M,32Rに少ない数(1又は2)配置された図柄同士で入賞態様が設定され、基本的には入賞を狙って停止操作が行われにくい役として、第42小役~第44小役が設定されている。これらは、各小役同士の重複役を設定する際に遊技機が役を区別するために設定される役である。制御役1としての第42小役は、有効ラインにおいて、左リール32Lの「青年」図柄、中リール32Mの「赤7」図柄、右リール32Rの「青年」図柄が停止することで入賞が成立する。また、制御役2としての第43小役は、有効ラインにおいて、左リール32Lの「青年」図柄、中リール32Mの「白BAR」図柄、右リール32Rの「青年」図柄が停止することで入賞が成立する。制御役3としての第44小役は、有効ラインにおいて、左リール32Lの「青年」図柄、中リール32Mの「黒BAR」図柄、右リール32Rの「青年」図柄が停止することで入賞が成立する。第42小役の入賞が成立した場合には、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。一方、第43小役又は第44小役の入賞が成立した場合には、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞~第8再遊技入賞がある。また、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。第1再遊技入賞~第8再遊技入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、各リール32L,32M,32Rの「白BAR」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄,「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
加えて、入賞とは異なるものの、遊技状態が第1RT状態に移行する停止出目がある。具体的には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄,「LUCKY」図柄,「赤7」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「白BAR」図柄,「青年」図柄,「白ベル」図柄,「赤7」図柄,「第2リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、上記各図柄の組合せを移行出目という。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42~44が設けられている。各ストップスイッチ42~44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42~44には、それぞれストップ検出センサ42a~44a(図12)が接続されており、ストップ検出センサ42a~44aと後述する主制御装置101とが接続されている。そして主制御装置101では、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42~44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42~44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a~44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42~44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置101では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42~44が操作されたことを把握する。主制御装置101では、ストップスイッチ42~44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42~44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられており、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第3クレジット投入スイッチ58が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを1枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56~58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56~58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との間には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。つまり、演出スイッチ66を挟んで左方には、第1クレジット投入スイッチ56及び第3クレジット投入スイッチ58が設けられており、演出スイッチ66の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60~62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42~44の操作順序を報知するための押し順報知部68が設けられている。押し順報知部68は、左ストップスイッチ42、中ストップスイッチ43、右ストップスイッチ44にそれぞれ対応させた3つのLEDランプによって構成されている。なお、押し順報知部68についても、液晶表示機等によって代替することは可能であるし、ストップスイッチ42~44を発光させるようにストップスイッチ42~44内部にLEDランプを設けたり、ストップスイッチ42~44に隣接させてそれぞれLEDランプを設ける構成としてもよい。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図12及び図13のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42~44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a~44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、第3クレジット投入スイッチ58の操作を個別に検出する第3クレジット投入検出センサ58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、押し順報知部68、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図14参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図13に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側に上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)が接続されている。なお、各種表示部60~62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図14~図41を参照しながら説明する。
図14は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a~44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図12参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60~62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図15のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203~ステップS215に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、1ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には1枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。ちなみに、本実施形態では2ベットゲームにて再遊技入賞が成立しないようになっているが、2ベットゲームでも再遊技入賞が成立するように変形するのであれば、本自動投入処理にて2枚の仮想メダルを自動投入可能に設定するとよい。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56~58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56~58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、CB状態における規定数として「2」が設定されており、CB状態以外の遊技状態(具体的には、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態)における規定数として「1」及び「3」が設定されている。つまり、CB状態においては、ベット数が「2」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定し、CB状態以外ではベット数が「1」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、CB状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「2」である場合にはステップS205にて否定判定する。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてモード移行報知用処理を実行する。かかる移行報知用処理については後に詳細に説明する。
ステップS206の処理を行った後は、ステップS206の処理結果の情報及びステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドをサブ側の制御装置としての表示制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にて表示制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信した表示制御装置81の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS207の処理を実行した後は、ステップS208にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS209にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、3ベットゲームでは、右下がりラインL4のみを有効ラインと設定し、2ベットゲームでは、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。また、1ベットゲームでは折れ曲がりラインL6を有効ラインと設定する。ステップS210では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS211の抽選処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS213のメダル払出処理、ステップS214のRT状態処理、ステップS215のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS211の抽選処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0~65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を有しており、抽選テーブルは、各遊技状態用にそれぞれ設定されている。
すなわち、ステップS302では、ベット数と状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグとに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
ここで、当選確率の設定に関する処理について補足説明する。
当選確率の設定処理は、電源投入時に主制御装置101にて起動されるメイン処理にて実行される。より詳しくは、当選確率の設定処理は、設定キー挿入孔に設定キーが挿入されてON操作されていることを設定キー検出センサ73aにて検出している状態で、電源投入された場合に、初期化処理の後に起動される。当選確率の設定処理では、所定の操作として、スタートレバー41の操作毎に設定値を1ずつ更新し、例えば、スタートレバー41が1回操作される度に、「設定1」→「設定2」→「設定3」→「設定4」→「設定5」→「設定6」→「設定1」となるように設定値を更新する。なお、各設定値は、例えばクレジット表示部60にて表示され、上記設定値の更新毎にその表示も更新される。そして、設定キー検出センサ73aがOFF操作されたことに基づいて、その時点での設定値を今回の設定値とし、当選確率の設定処理を終了する。当選確率の設定処理の終了に基づいて、クレジット表示部60の表示も終了する。当選確率の設定処理で設定された設定値は、次の当選確率の設定処理が起動されるまで、RAM106に記憶保持される。ステップS302では、この記憶されている設定値に基づいて、抽選テーブルを選択する処理を行うこととなる。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図17は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306にて、第1BB、第2BB、CBのいずれかに当選しているか否かを判定する。具体的には、第1BB、第2BB、CBのいずれかを含むインデックス値IV(IV=35~51)にてステップS305で肯定判定したか否かを判定する。ステップS306にて肯定判定した場合には、ステップS307にて対応するボーナス当選フラグ(第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ、CB当選フラグ)を、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を行う。ステップS306にて否定判定した場合、又はステップS307の処理を行った後は、ステップS308にて、ステップS305にて肯定判定したインデックス値IVに応じた各小役の当選フラグを、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を実行する。例えば、IV=35のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS307にて第1BB当選フラグをセットするとともに、ステップS308にて第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。また、IV=16のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS308にて第30小役,第41小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(第1BB当選フラグ)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(第2BB当選フラグ)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306~ステップS308では、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
すなわち、例えば、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=35のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1BB当選フラグはセットせず、第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。また、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=36の時に判定値DVが65535を超えた場合、第2BB当選フラグはセットせず、第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS309にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS310ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図17に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、通常リプレイに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約7.3分の1、強チェリー1又は強チェリー2に当選となる確率(IV=13、14の際に当選となる確率)は約300分の1、弱チェリーに当選となる確率(IV=15の際に当選となる確率)は約183分の1である。強スイカ1~3に当選となる確率(IV=16~18の際に当選となる確率)は約300分の1、弱スイカに当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)は約218分の1、チャンスAに当選となる確率(IV=20の際に当選となる確率)は約252分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=21の際に当選となる確率)は約252分の1である。中段ベルに当選となる確率(IV=22の際に当選となる確率)は約32800分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=23の際に当選となる確率)は約65500分の1である。順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2に当選となる確率(IV=24~27の際に当選となる確率)はそれぞれ約43.7分の1、中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2に当選となる確率(IV=28~31の際に当選となる確率)はそれぞれ約21.8分の1である。強チェリー重複1に当選となる確率(IV=35の際に当選となる確率)は約1770分の1、強チェリー重複2に当選となる確率(IV=36の際に当選となる確率)は約4680分の1、弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=37の際に当選となる確率)は約3280分の1、弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=38の際に当選となる確率)は約6550分の1である。強スイカ重複1に当選となる確率(IV=39の際に当選となる確率)は約3280分の1、強スイカ重複2に当選となる確率(IV=340の際に当選となる確率)は約6550分の1。弱スイカ重複1に当選となる確率(IV=41の際に当選となる確率)は約13100分の1、弱スイカ重複2に当選となる確率(IV=42の際に当選となる確率)は約6550分の1。チャンスA重複1,チャンスA重複2,チャンスB重複1,チャンスB重複2に当選となる確率(IV=43~46の際に当選となる確率)はそれぞれ約3280分の1である。中段ベル重複1,中段ベル重複2に当選となる確率(IV=47,48の際に当選となる確率)はそれぞれ約2620分の1である。第1BB,第2BBに単独当選となる確率(IV=49,50の際に当選となる確率)はそれぞれ約65500分の1である。CBに当選となる確率(IV=51の際に当選となる確率)は約19.9分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.96分の1である。
なお、通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=2~12,32~34,52~55のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技状態では、これらのインデックス値IVにおいて当選とならない。
ステップS308にて当選フラグをセットした後、又はステップS310にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS311に進み、ストップスイッチ42~44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS312では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301~ステップS311の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS312の処理を実行した後は、ステップS313にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS314では、今回のゲームの抽選結果に基づいて各リール32L,32M,32Rに停止可能な図柄を設定する停止情報設定処理を実行する。停止情報設定処理では、ステップS306~ステップS308にてセットされる当選フラグに基づいて、入賞可能な役に応じた停止図柄情報を設定する。停止情報設定処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS315では、ステップS314にて複数の停止可能な図柄情報が設定された場合に、その優先順位を設定する優先設定処理を実行する。例えば、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するように、優先順位を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。ステップS315の処理を実行した後は、抽選処理を終了する。
次に、ステップS212のリール制御処理について、図18のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS311にて行ったフリーズ抽選処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42~44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406~ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0~4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=24~31の際に当選となった場合すなわち順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2,中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2(以下、これらを総称して「押し順ベル」ともいう。)に当選となった場合(図17参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図19は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、通常遊技モード時のCB状態以外の遊技状態(3ベットゲーム)において、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42~44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、右下がりラインL4のみが有効ラインとして設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作する必要がある。
中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第2小役図柄は、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である。また、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄は、第7小役図柄としての機能も有しており、第9小役図柄としての機能も有している。左リール32Lには、第2小役図柄同士(第7小役図柄同士、第9小役同士)の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの4番の「チェリー」図柄が中段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図20(a)に示すように、7番の「赤ベル」図柄が上段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第2小役図柄は「白BAR」図柄である。中リール32Mには、「白BAR」図柄が18番の位置にのみ配置されている。また、中リール32Mの第7小役図柄は「赤7」図柄である。中リール32Mには、「赤7」図柄が14番の位置にのみ配置されている。そして、中リール32Mの第9小役図柄は「チェリー」図柄である。中リール32Mには、「チェリー」図柄が11番の位置にのみ配置されている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって、第2小役図柄、第7小役図柄又は第9小役図柄が有効ライン上に停止したり、第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄のいずれも有効ライン上に停止しなかったりする。
具体的には、13番の「第1リプレイ」図柄~17番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第2小役図柄たる「白BAR」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞の成立する余地が残る。9番の「第2リプレイ」図柄~13番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図20(b)に示すように、第7小役図柄たる「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第7小役入賞の成立する余地が残る。6番の「白ベル」図柄~10番の「青年」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第9小役図柄たる「チェリー」図柄が中段に停止する。他のタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、2番の「LUCKY」図柄又は6番の「白ベル」図柄が中段に停止する。
中リール32Mの第7小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第7小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第7小役図柄は「白ベル」図柄である。右リール32Rには、「白ベル」図柄が10番の位置にのみ配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第7小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、6番の「第1リプレイ」図柄~10番の「白ベル」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、図20(c)に示すように、第7小役図柄たる「白ベル」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第7小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。例えば、3番の「第2リプレイ」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図20(d)に示すように、4番の「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「赤7」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第9小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第9小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第9小役図柄は「青年」図柄である。右リール32Rには、「青年」図柄が15番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第9小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、11番の「第1リプレイ」図柄~15番の「青年」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第9小役図柄たる「青年」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第9小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「チェリー」図柄,「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第2小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第2小役図柄は「白BAR」図柄である。右リール32Rには、「白BAR」図柄が18番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第2小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、14番の「スイカ」図柄~18番の「白BAR」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第2小役図柄たる「白BAR」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「白BAR」図柄,「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄が中段に停止しなかった場合、すなわち中リール32Mの「LUCKY」図柄又は「白ベル」図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止するように停止情報を変更する。
右リール32Rには、「スイカ」図柄及び「第1リプレイ」同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該「スイカ」図柄及び「第1リプレイ」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「LUCKY」図柄(「白ベル」図柄),「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
このように、中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、第2小役入賞が成立する場合と、第7小役入賞が成立する場合と、第9小役入賞が成立する場合と、移行出目が停止する場合と、のいずれかとなる。
次に、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄が停止する。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
以上のとおり、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた1通り又は2通りの操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、有効ライン上に移行出目が停止することとなる。ちなみに、中段ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第38小役入賞が成立し、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS414にて入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS415にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS213のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞~第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS214のRT状態処理を図21のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。ステップS501にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS504に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。また、通常遊技状態以外の遊技状態下で有効ライン上に移行出目が停止した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルは、通常遊技状態用抽選テーブル(図17参照)と比較した場合、IV=1~5のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=6~55の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約67.0分の1、IV=2~5の際に当選となる確率はそれぞれ約32.8分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
ここで、図22に示すように、IV=1の際に当選となった場合には通常リプレイ当選となり、IV=2の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ1当選となり、IV=3の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ2当選となり、IV=4の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ3当選となり、IV=5の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ4当選となる。IV=1~5のいずれかの際に当選となる確率は約7.30分の1である。通常遊技状態下における通常リプレイ当選確率も約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第1再遊技入賞に加えて、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した押し順ベルに当選となった場合に加えて第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(a)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4に当選となった場合には、押し順ベルに当選となった場合と異なり、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第3再遊技入賞が必ず成立する。第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第1再遊技が対応付けられている。
なお、第1昇格リプレイ2~4では、第1再遊技及び第3再遊技の他に、第6再遊技、第7再遊技、第8再遊技も当選役として振り分けられている。但し、これら第6再遊技~第8再遊技は、上記6通りの操作順序のうちのいずれもが対応付けられていない。そのため、第6再遊技~第8再遊技は、第1昇格リプレイ2~4に当選していても、ストップスイッチ42~44の操作順序に関わらず、入賞しない。
より具体的には、第1昇格リプレイ1~4は、それぞれ、第1昇格リプレイ1は第1再遊技及び第3再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ2は第1再遊技及び第3再遊技の他に第6再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ3は第1再遊技及び第3再遊技の他に第7再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ4は第1再遊技及び第3再遊技の他に第8再遊技が振り分けられているものの、いずれの第1昇格リプレイ1~4であっても、入賞する再遊技は第1再遊技と第3再遊技のうちの何れかとなっている。これは、第3再遊技入賞が成立する操作順序をわかりにくくするためである。すなわち、例えば、第1昇格リプレイが1種類であると、第3再遊技入賞に対応する操作順序も1種類となってしまい、第1昇格リプレイ当選時に、意図的に第3再遊技入賞を成立させることが可能となり得るからである。なおこの関係は、第1昇格リプレイ1~4の関係のみに限ったことではなく、他の重複役についても同様のことがいえる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS504にて第2再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS506に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS507にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS508にて第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS508にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図24は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルは、第1RT状態用抽選テーブル(図22参照)と比較した場合、IV=1~10のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=11~55の際に当選となる確率は第1RT状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約13.2分の1、IV=2~5の際に当選とならず、IV=6~8の際に当選となる確率はそれぞれ約10.5分の1、IV=9,10の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態及び第1RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。また、第2RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞に加えて、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、第3RT状態に移行する第4再遊技入賞,第5再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4に当選となった場合に加えて、転落リプレイ1~転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(b)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。転落リプレイ1~転落リプレイ3に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第2再遊技入賞が必ず成立する。第2昇格リプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第4再遊技入賞,第5再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。第2昇格リプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第4再遊技入賞が必ず成立する。
なお、図中の第4再遊技に付されている番号は、第4再遊技入賞が成立する際の図柄組合せと対応するものである。「1」は、バラケ目となる図柄組合せと対応し、「2」は、赤7・赤7・黒BAR中段停止となる図柄組合せと対応する(図11参照)。例えば、第2昇格リプレイ1に当選となった際に左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、バラケ目となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となるか、赤7・赤7・黒BAR中段停止となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS506にて第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS509に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞及び第5再遊技入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了する。第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS510にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS511にて第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS511にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図25は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルは、第2RT状態用抽選テーブル(図24参照)と比較した場合、IV=9~12のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1~8,13~55の際に当選となる確率は第2RT状態における各当選確率と等しく、IV=9,10の際に当選とならなくなり、IV=11,12の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、遊技状態が第3RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について第2RT状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が第2RT状態と異なるものに変化する。より詳しくは、第3RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞と、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、に加えて、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞と、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、BARリプレイ1,BARリプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(c)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。BARリプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。BARリプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第8再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。
次に、ステップS215のボーナス状態処理を図26のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態がBB状態又はCB状態であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS602~ステップS614に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、CB入賞が成立したか否かを判定する。CB入賞が成立した場合には、ステップS604にて状態情報格納エリア106cにCB設定フラグをセットする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたボーナス状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに15をセットする。ステップS604~S605の処理を行うことにより、遊技状態がCB状態に移行する。
ここで、CB及びCB状態について簡単に説明する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄又は「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。各リール32L,32M,32Rには、CB図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該CB図柄が配置されている。このため、CBに当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、CB入賞が成立する。
主制御装置101は、状態情報格納エリア106cにCB設定フラグがセットされている場合、遊技状態がCB状態であると判別する。そして、通常処理のステップS205では、メダルのベット数が「3」ではなく「2」に達しているか否かを判定し、有効ライン設定処理(ステップS209)では、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。
抽選処理のステップS302では、CB状態用抽選テーブルを選択する。CB状態用抽選テーブルの図示は省略するが、CB状態用抽選テーブルでは、IV=1~51のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=52~55のポイント値として「16384」が設定されている(IVと当選役との対応関係については図17等参照)。したがって、CB状態では、CB中小役1に当選となる確率(IV=52の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役2に当選となる確率(IV=53の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役3に当選となる確率(IV=54の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役4に当選となる確率(IV=55の際に当選となる確率)が約4.00分の1となる。外れとなる事象は発生しない。
図27(a)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。詳細な説明は省略するが、CB中小役1~CB中小役4のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、何らかの小役入賞が必ず成立する。CB状態は2ベットゲームであるため、第1小役入賞,第27小役入賞,第31小役入賞,第36小役入賞~第38小役入賞が成立した場合には、15枚のメダル払出が行われ、第2小役入賞~第26小役入賞,第28小役入賞~第30小役入賞,第32小役入賞~第35小役入賞が成立した場合には、14枚のメダル払出が行われる。つまり、CB状態に移行した場合には、必ず14枚又は15枚のメダル払出が行われる。
なお、当選役としてのCB、及び遊技状態としてのCB状態に代え又は加えて、当選役として1ゲームの遊技(JACゲーム)を実行可能となるシングルボーナス(SB)、及びそのシングルボーナス当選(入賞)に基づいて移行するSB状態を設けてもよい。
ボーナス状態処理の説明に戻り、ステップS603にてCB入賞が成立していないと判定した場合には、CB以外のボーナス当選フラグがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS608にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、ステップS609にて第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。
そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS610にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアするとともに、ステップS611にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。その後、ステップS612にて、残払出数カウンタに216をセットし、残払出枚数表示部61に216を表示させる処理を行う。ステップS612でセットする数値は、BB状態における上限払出数に対応する数値であり、BB状態において当該数値以上のメダルの払い出しが行われたことを条件に当該BB状態が終了される。
ステップS610~S612の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、対応するBB状態用抽選テーブルを選択する。
図28は、第1BBや第2BBで移行するBB状態で選択されるBB状態用抽選テーブルである。BB状態用抽選テーブルでは、IV=1~31,35~55のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=32~34のポイント値として「21845」が設定されている。したがって、BB状態では、BB中小役1に当選となる確率(IV=32の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中小役2に当選となる確率(IV=33の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中小役3に当選となる確率(IV=34の際に当選となる確率)が約3.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約65500分の1である。
図27(b)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。上述したとおり、第1小役入賞は、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB中小役1,BB中小役2,BB中小役3のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第39小役入賞,第40小役入賞のいずれかが必ず成立する。BB状態は3ベットゲームであるため、第1小役入賞,第39小役入賞,第40小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。BB状態における外れの確率は約65500分の1であるため、BB状態は、非常に高確率で9枚のメダル払出が行われる遊技状態である、といえる。
ステップS609にて否定判定し、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS613にて持ち越しコマンドをセットする処理を行う。持ち越しコマンドとは、ボーナス当選ゲームにて当該ボーナス入賞が成立せず、所謂持ち越し状態となったことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、かかる持ち越しコマンドはタイマ割り込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて表示制御装置81へ出力される。
ここで、本実施形態では、持ち越し状態において行われるゲームでは、他のボーナスに当選することが制限される。より詳しくは、通常遊技状態用の抽選テーブル(図17)において、IV=35~51のボーナス(第1BB,第2BB,CB)との重複役等に当選した場合には、これらボーナスに対応する当選フラグはセットされない。そのため、例えば、IV=35~48の各小役との重複役に当選した場合には、これら各小役の当選フラグはセットされるものの、ボーナスに対応する当選フラグはセットされず、小役入賞のみが有効となる。すなわち、持ち越し状態とは、ボーナスの抽選が制限される状態ともいえる。
遊技状態がCB状態又はBB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS614にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にCB設定フラグ又はBB設定フラグをクリアする処理を行う。また、終了判定処理では、BB設定フラグをクリアした場合、今回のゲームでBB状態が終了したことを示す終了フラグをセットする。なお、当該終了判定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS602~ステップS614に示したように、CBに当選するとともにCB入賞が成立した場合には、RT設定フラグをクリアすることなくCB設定フラグをセットしている。このため、CB設定フラグをクリアした場合、すなわちCB状態が終了した場合には、CB入賞が成立した際の遊技状態に復帰することとなる。例えば、通常遊技状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に通常遊技状態に復帰し、第3RT状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に第3RT状態に復帰する。一方、第1BB、第2BBに当選した場合には、対応するBB入賞の成立有無に関わらずステップS608にてRT設定フラグをクリアしている。このため、BB設定フラグをクリアした場合、すなわちBB状態が終了した場合には、仮に第2RT状態下で第1BB入賞が成立したとしても、通常遊技状態に移行することとなる。ちなみに、CB状態に移行した場合、遊技者は、当該CB状態が終了するまでの間に13(=15-2)枚又は25(=14-2+15-2)枚のメダル増加を期待できる。BB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでの間に約144(=9×24-3×24)枚のメダル増加を期待できる。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞のいずれも成立しておらず持ち越しコマンドをセットした場合(ステップS613の処理を実行した場合)と、ステップS605、ステップS612にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS614にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS606に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS606では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS607では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
<遊技状態の移行と表示モードの概要>
ここで、遊技状態の移行について図29を用いて説明する。なお、CB状態については、図示を省略している。
遊技状態がBB状態である場合、当該BB状態下におけるメダル払出数が216に達した場合にBB状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行し、BB入賞が成立することによって遊技状態がBB状態に移行する。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。通常遊技状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第2RT状態への移行契機となる第1昇格リプレイ1~4や、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、通常遊技状態からは、第2RT状態及び第3RT状態に移行しない(図17参照)。
遊技状態が第1RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図23(a)参照)。第1RT状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
また、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各1BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
遊技状態が第2RT状態である場合、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第4再遊技入賞と第5再遊技入賞は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1~転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第3RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図23(c)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1~転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
本スロットマシン10では、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、大別して通常モード,チャレンジモード,アタックモード,VBモード(上乗せ特化ゾーン含む),BBモードの5種類の表示モードを主制御装置101が管理するようになっている。
図30は、各表示モードの移行を示す図である。
BBモードとは、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合に移行し、BB状態が終了した場合に終了する表示モードである。すなわち、BBモードは、BB状態と対応する表示モードである。したがって、BBモードに移行した場合、遊技者は約144枚のメダル増加を期待できる。
通常モード又はチャレンジモードからBBモードに移行した場合、当該BBモードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに移行し、チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にチャレンジモードに移行する。いずれの移行抽選にも当選しなかった場合には、BBモードの終了後に通常モードに移行する。アタックモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに復帰する。VBモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にVBモードに復帰する。
通常モードとは、押し順ベル当選時と、第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4,転落リプレイ1~転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2,BARリプレイ1,BARリプレイ2(以下、これらを総称して「押し順リプレイ」という。)当選時と、にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない表示モードである。通常モードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる。チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからチャレンジモードに移行し、アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからアタックモードに移行する。通常モードからは、VBモードに移行しない。
通常モードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、通常モードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態又は第1RT状態と対応することとなる。通常モードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
チャレンジモードとは、通常モードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない表示モードである。チャレンジモードでは、アタックモードへの移行抽選が行われる。但し、当該チャレンジモードにおけるアタックモードへの移行抽選の当選確率は、通常モードにおけるアタックモードへの移行抽選の当選確率よりも高く設定されている。つまり、チャレンジモードは通常モードと同じように操作順序の報知が行われないものの、アタックモードへ移行し易いモードとして設定されている。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、チャレンジモードからアタックモードに移行する。上記移行抽選に当選することなく所定回数(例えば10回等)のゲームが行われた場合には、チャレンジモードから通常モードに移行する。チャレンジモードからは、VBモードに移行しない。
チャレンジモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、チャレンジモードでは、押し順リプレイ当選時にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態又は第1RT状態と対応することとなる。チャレンジモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
アタックモードとは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知される表示モードである。アタックモードは、VBモードへの移行確率が異なる第1アタックモード~第4アタックモードの4つのアタックモードによって構成されており、いずれのアタックモードであっても、通常モードと比してVBモードへの移行確率が高くなっている。VBモードへの移行抽選に当選した場合には、アタックモードからVBモードに移行する。VBモードへの移行抽選に当選することなく所定回数(例えば50回等)のゲームが行われた場合には、アタックモードから通常モードに移行する。
第1アタックモード~第4アタックモードは、VBモードへの移行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。より具体的には、VBモードへの移行抽選に当選する確率が、第4アタックモードが最も高く、第1アタックモードが最も低くなるように設定されており、第1アタックモード、第2アタックモード、第3アタックモード、第4アタックモードの順でVBモードへの移行抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
アタックモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、アタックモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知されるため、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合、ほぼ第2RT状態と対応することとなる。アタックモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。アタックモードは、遊技状態が第2RT状態に移行してから少なくとも50ゲーム継続するため、アタックモードに移行した場合、遊技者は約100枚のメダル増加を期待できる。
VBモードとは、アタックモードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知される表示モードである。VBモードとアタックモードとの相違点は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に、アタックモードでは第1再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される一方、VBモードでは第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される点である(図23(b)参照)。
VBモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、VBモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知され、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される。このため、VBモードは、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合、ほぼ第3RT状態と対応することとなる。VBモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。VBモードは、遊技状態が第3RT状態に移行してから少なくとも25ゲーム継続するため、VBモードに移行した場合、遊技者は約50枚のメダル増加を期待できる。
遊技者の所有メダルが増加する際の表示モードの移行について説明すると、通常モードからチャレンジモードに移行し、チャレンジモードからアタックモードに移行し、アタックモードから通常モードに戻るという流れが一般的である。そして、アタックモードではVBモードへの移行抽選が行われるため、アタックモードからVBモードに移行し、VBモードからアタックモードに戻るというループが発生した場合、遊技者はより多くの所有メダル増加を期待できる。
上記のように、通常モードとチャレンジモードとで比較すると、アタックモードへの移行抽選に当選する確率が通常モードよりもチャレンジモードの方が高くなるように設定されている。したがって、チャレンジモードはアタックモードへの移行を期待させる所謂チャンスゾーンとも称される。
また、アタックモードにおいて第1アタックモード~第4アタックモードが設定されており、各アタックモードにおいてVBモードへの移行抽選の当選確率が異なっている。そして、通常モード又はチャレンジモードからアタックモードへ移行する場合、基本的には第1アタックモードに移行する。第1アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第2アタックモードへの移行抽選が行われる。第2アタックモードへの移行抽選に当選すると、第2アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。第2アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第3アタックモードへの移行抽選が行われる。第3アタックモードへの移行抽選に当選すると、第3アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。そして、第3アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第4アタックモードへの移行抽選が行われる。第4アタックモードへの移行抽選に当選すると、第4アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。
したがって、アタックモードに移行した場合、第1アタックモード→第2アタックモード→第3アタックモード→第4アタックモードとアタックモードの昇格が行われることで、VBモードへの移行確率が高くなり、アタックモードとVBモードとのループが発生し易くなる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、アタックモード,VBモード,BBモードの各表示モードにおいて遊技者が所有メダルの増加を図る構成となっている。そして、各表示モードと連動して、複数のRT状態と、BB状態、CB状態といった複数の状態が各再遊技の入賞又は移行出目の停止等によって行き来する構成となっている。上記のとおり、押し順リプレイ当選時や押し順ベル当選時のストップスイッチ42~43の操作順序によって対応する再遊技入賞が成立したり移行出目が停止したりする。また、アタックモードやVBモードにおいては、押し順ベル当選時に、第1小役入賞を成立させることが可能となる操作順序が報知されることで、所有メダル増加を期待できる。
以下、表示モードに関する構成について説明する。
表示モードに関する構成としては、大別して、(1)表示モードの移行抽選に関する処理、(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理、(3)入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理、(4)サブ側の報知演出に関する処理がある。以下、順番に説明する。
<表示モードの移行抽選に関する処理>
<抽選結果対応処理>
(1)の表示モードの移行抽選に関する処理は、主制御装置101による抽選処理(図16)の抽選結果対応処理(ステップS312)にて行われる。そこで、以下、抽選結果対応処理について、図31のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、今回の抽選結果として、強チェリー1,2、弱チェリー、強スイカ1~3、弱スイカ、チャンスA,B及び中段ベル、強チェリー重複1,2、弱チェリー重複1,2、強スイカ重複1,2、弱スイカ重複1,2、チャンスA重複1,2、チャンスB重複1,2、中段ベル重複1,2(例えば、図17参照、IV=13~22,35~48、以下、これらの役をまとめて「特定役」という)であるか否かを判定する。抽選結果が特定役である場合には、ステップS702にて、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグのうちのいずれかのボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。いずれのボーナス当選フラグもセットされていない場合、すなわち、第1BB又は第2BBとの重複当選となる特定役当選ではない場合や、持ち越し状態ではない状況で重複当選とはならない特定役当選である場合には、ステップS703~ステップS709の特定役に基づく表示モードの移行用の処理を実行する。一方、ステップS701にて特定役当選ではないと判定した場合又はステップS702にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS710~ステップS713にて、表示モード移行用の処理等を行う。
具体的には、ステップS701にて特定役当選であると判定した場合であってステップS702にてボーナス当選フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS703にて、現状の遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態であるか否かを判定する。ステップS703にて肯定判定した場合、ステップS704にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。アタックモード当選フラグは、アタックモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、アタックモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ステップS704にて否定判定した場合には、ステップS705にて、第1特定役処理を実行する。
<第1特定役処理>
第1特定役処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第1特定役処理が行われる場合とは、通常遊技状態又は第1RT状態であって、且つアタックモードに当選していない状態である。この場合の表示モードとしては、通常モード又はチャレンジモードが対応する。第1特定役処理では、表示モードをチャレンジモードに移行するか否かの移行抽選が行われるとともに、アタックモードに移行するか否かの移行抽選が行われる。また、第1特定役処理では、現状の表示モードがチャレンジモードであれば、チャレンジモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS801にて、現状の表示モードがチャレンジモード中か否かの判定を行う。チャレンジモード中ではない場合とは、現状の表示モードが通常モードであることを意味する。ステップS801にて否定判定した場合には、ステップS802にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード抽選用のテーブルとして通常時用テーブルを取得する。一方、ステップS801にて肯定判定した場合には、ステップS803にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード抽選用のテーブルとしてチャンスモード用テーブルを取得する。通常時用テーブルとチャンスモード用テーブルとでは、特定役の種類に応じてアタックモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリー1,2と弱チェリーとでは、強チェリー1,2の方が弱チェリーよりもアタックモードへの移行確率が高く設定されている。また、通常時用テーブルとチャンスモード用テーブルとでは、全体的にアタックモードへの移行確率が異なっており、通常時用テーブルよりもチャンスモード用テーブルの方がアタックモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS802又はステップS803にてアタックモード移行抽選用のテーブルを取得した後は、ステップS804にてアタックモード抽選処理を実行する。かかる処理では、抽選用のカウンタをRAM106の各種カウンタエリア106eから取得し、ステップS802又はステップS803にて取得した抽選用のテーブルに照らし合わせることで、アタックモードへの移行抽選を行う。
ステップS805では、ステップS804の処理結果に基づいて、アタックモードへの移行抽選に当選したか否かの判定を行う。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、ステップS806にて、アタックモード当選フラグをセットする処理を行う。
続くステップS807では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS807は、ボーナスとアタックモードとの同時当選が発生したか否かを判定するための処理である。本実施形態では、ボーナスとアタックモードとの同時当選がないように設定されているため、ボーナス当選フラグがセットされている状況においては、抽選結果対応処理(図31)のステップS702にて肯定判定して、本第1特定役処理は実行されない。すなわち、本実施形態においては、ステップS807は、必ず否定判定することとなる。なお、ボーナスとアタックモードとの同時当選が発生し得る構成とする場合には、ボーナス終了後にステップS808以降の処理に相当する処理が行われるようにすると良い。第1特定役処理~第3特定役処理において、ボーナスと表示モードの移行抽選との同時当選が生じているか否かについて、ボーナス当選フラグの有無を判定する他の処理(ステップS815、ステップS819、ステップS906、ステップS916、ステップS1003)についても同様である。
ステップS807にて否定判定した場合、ステップS808にて、前兆ゲーム数の抽選処理を行う。ここで、本実施形態では、表示モードの移行抽選として、チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆モードを経てから、その移行抽選に当選したことの報知が行われる。そのため、これらの移行抽選に当選したゲームと、移行抽選に当選したことの報知が行われるゲームとが異なる場合があり、移行抽選に当選したゲームから、移行抽選の当選報知が行われるゲームまでが、前兆モードとして設定される。
前兆ゲーム数としては、1ゲーム~32ゲームが設定され、ステップS808では、これら1~32のうちの1を抽選によりランダムに決定する。なお、アタックモードの当選契機となった特定役や、遊技状態に応じて、選択される前兆ゲーム数が異なるように設定してもよい。これは、他の前兆ゲーム数の抽選処理でも同様である。
ステップS809では、ステップS808の処理結果に基づいて、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに前兆ゲーム数を入力する処理を行う。前兆カウンタは1ゲーム毎に1ずつ減算されるカウンタであり、前兆カウンタが0となることで前兆モードが終了して移行抽選に当選したことの報知が行われる。
ステップS810では、前兆コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。前兆コマンドには、前兆モードの契機となった抽選結果(前兆モード後に移行する表示モード、上記ステップS810の場合にはアタックモード)及び前兆ゲーム数の情報が含まれている。前兆コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。ステップS810の処理を実行した後は、第1特定役処理を終了する。
また、ステップS807にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、前兆ゲーム数の設定等を行うことなく、そのまま第1特定役処理を終了する。ボーナス当選フラグがセットされている場合とは、既に説明したとおり、ボーナスとの重複役(強チェリー重複1,2等)でアタックモードの移行抽選に当選し得る構成において、当該移行抽選に当選した場合である。この場合、表示モードの移行先として、アタックモードではなく、BBモードが優先される。
ステップS805にてアタックモードへの移行抽選に当選していないと判定した場合、ステップS811に進む。ステップS811では、チャレンジモード抽選処理を実行する。チャレンジモード抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからチャレンジモード抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。チャレンジモード抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じてチャレンジモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリー1,2と弱チェリーとでは、強チェリー1,2の方が弱チェリーよりもチャレンジモードへの移行確率が高く設定されている。
ステップS811が実施される場合として、表示モードがチャレンジモードである場合も含まれるが、この場合もステップS811ではチャレンジモード抽選処理を実行し、その抽選用のテーブルは通常モードとチャレンジモードとで共通のテーブルとしている。なお、ステップS801~803のように、チャレンジモード中か否かによって、抽選テーブルを異ならせてもよい。
ステップS812では、ステップS811の処理結果に基づいて、チャレンジモードに当選したか否かの判定を行う。チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS813にて、現状の表示モードがチャレンジモードであるか否かを判定する。チャレンジモードではなく通常モードである場合、ステップS814にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモード当選フラグをセットする処理を実行する。
続くステップS815では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、そのまま本第1特定役処理を終了する。セットされていなければ、ステップS816にて前兆ゲーム数の抽選処理を実行し、ステップS817にて前兆ゲーム数を前兆カウンタにセットする処理を実行し、ステップS818にて前兆コマンドをセットする処理を実行してから、第1特定役処理を終了する。ステップS815~ステップS818の処理は、ステップS807~ステップS810に対応するものである。
ステップS813にてチャレンジモード中に再度チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS819~ステップS823にて、チャレンジモードの継続ゲームの上乗せ用の処理を行う。すなわち、ステップS819では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS820に進み、チャレンジモードの上乗せゲーム数の抽選処理を実行する。
ここで、上乗せとは、チャレンジモードやアタックモードの継続ゲーム数を加算することをいい、上乗せゲーム数とは、当該継続ゲーム数に加算する値に対応する。ステップS820では、チャレンジモードの継続ゲーム数に加算する値を抽選により決定する。
具体的には、上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからチャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。チャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が多くなるように設定されている。例えば、強チェリー1,2では80%の確率で30ゲームのチャレンジモードの上乗せを行い、20%の確率で50ゲームの上乗せを行う。また、弱チェリーでは80%の確率で5ゲームの上乗せを行い、20%の確率で20ゲームの上乗せを行う。
ステップS821では、チャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、チャレンジモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたチャレンジモード継続カウンタ)に、ステップS820により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS822にて、上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第1特定役処理を終了する。上乗せコマンドには、上乗せが発生したこと、上乗せゲーム数及び上乗せを行う対象(チャレンジモード又はアタックモード)の情報が含まれている。上乗せコマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明するが、表示制御装置81では、上乗せコマンドを受信したことに基づいて、これら上乗せコマンドに含まれる情報の報知としての上乗せ報知(上乗せ演出)を行う。
ステップS819にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS823に進む。ステップS823では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモード上乗せフラグをセットしてから、本第1特定役処理を終了する。チャレンジモード上乗せフラグは、チャレンジモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、チャレンジモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にチャレンジモードの上乗せが行われる。なお、本実施形態では、ボーナス当選フラグがセットされている状況では第1特定役処理は実行されない構成であるため、基本的には、ステップS9819では否定判定する点は、上述のとおりである。すなわち、ステップS823は、ボーナスとチャレンジモード抽選とに重複当選し得る構成において利用される。
抽選結果対応処理の説明(図31)に戻り、ステップS703にて否定判定した場合、又はステップS704にて肯定判定した場合、ステップS706に進む。ステップS706では、現状の遊技状態が、第2RT状態か否かを判定する。第2RT状態である場合には、ステップS707にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグは、VBモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、VBモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ステップS707にて否定判定した場合には、ステップS708にて、第2特定役処理を実行する。また、ステップS706にて否定判定した場合、又はステップS707にて肯定判定した場合には、ステップS709にて、第3特定役処理を実行する。
<第2特定役処理>
第2特定役処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第2特定役処理が行われる場合とは、第2RT状態であって、且つVBモードに当選していない状態である。この場合の表示モードとしては、アタックモードが対応する。第2特定役処理では、表示モードをVBモードに移行するか否かの移行抽選を行う。また、第2特定役処理では、アタックモードのランクの昇格抽選を行うとともに、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS901では、アタックモードのランクを把握する処理を行う。既に説明したとおり、本実施形態では、第1アタックモード~第4アタックモードの4つのアタックモードのランクが設けられており、各ランクでVBモードへの移行確率が異なっている。そこで、ステップS901は、現状のアタックモードのランクが第1アタックモード~第4アタックモードのいずれであるかを判定する。
ステップS902では、ステップS901で把握したアタックモードのランクに応じたVBモード抽選テーブルを、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから取得する。VBモード抽選テーブルでは、特定役の種類に応じてVBモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリー1,2と弱チェリーとでは、強チェリー1,2の方が弱チェリーよりもVBモードへの移行確率が高く設定されている。また、各ランクのVBモード抽選テーブルでは、全体的にVBモードへの移行確率が異なっており、第1アタックモードのものよりも第2アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、第2アタックモードのものよりも第3アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、第3アタックモードのものよりも第4アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS903では、ステップS902にて取得したテーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとを用いて、VBモードの移行抽選を行う。そして、ステップS904にて、ステップS903の抽選結果が、VBモード当選に対応するものであったか否かの判定を行う。
ステップS904にて肯定判定した場合、ステップS905にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグをセットする処理を行う。その後、ステップS906~ステップS909にて、ステップS807~ステップS810と同様に、前兆ゲーム数の設定用の処理を行う。すなわち、ステップS906では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、そのまま本第2特定役処理を終了する。セットされていなければ、ステップS907にて前兆ゲーム数の抽選処理を実行し、ステップS908にて前兆ゲーム数を前兆カウンタにセットする処理を実行し、ステップS909にて前兆コマンドをセットする処理を実行してから、第2特定役処理を終了する。
ステップS904にて、VBモード抽選処理の結果がVBモード当選ではないと判定した場合、ステップS910に進む。ステップS910~ステップS913は、アタックモードのランクの昇格用の処理である。
ステップS910では、アタックモード昇格抽選処理を行う。かかる処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから、昇格抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから、抽選用のカウンタを取得する。昇格抽選用のテーブルは、アタックモードのランクに応じて複数設けられており、具体的には第1アタックモード用のテーブル、第2アタックモード用のテーブル、第3アタックモード用のテーブルと、計3つ(第4アタックモードに滞在している状況では昇格抽選を行わない)設けられている。各テーブルでは、特定役の種類に応じて昇格抽選の当選確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリー1,2と弱チェリーとでは、強チェリー1,2の方が弱チェリーよりも昇格抽選の当選確率が高く設定されている。また、各アタックモード用のテーブルでは、第1アタックモード用のテーブルよりも、第2アタックモード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように、第2アタックモード用のテーブルよりも、第3アタックモード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように設定されており、アタックモードのランクが昇格するにつれて、次のランクに昇格しにくくなるように設定されている。
ステップS911では、ステップS910の抽選結果が、昇格当選であったか否かを判定する。昇格当選であった場合には、ステップS912にて、アタックモードの昇格処理を行う。かかる処理では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに設けられたランクフラグを、現状のアタックモードのランクに対応するランクフラグから1つ上位のランクフラグに書き換える処理を行う。その後、ステップS913にて、昇格コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行う。昇格コマンドには、昇格先のアタックモードの情報が含まれている。昇格コマンドを受信した表示制御装置81では、昇格先のランクのアタックモード用の演出を行うように、補助表示部65等を制御する。補助表示部65におけるアタックモード用の演出として、例えば、アタックモードのランクに応じて異なる背景色の演出が設定されており、表示制御装置81では、上記昇格コマンドを受信した場合に、アタックモードのランクが昇格したことの報知を行うとともに、昇格先のランクに応じた背景色でアタックモード用の演出を行うように制御する。
ステップS911にて昇格抽選に当選していないと判定した場合、又はステップS913の処理を実行した後は、ステップS915~ステップS920にてアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS914では、アタックモードのゲーム数の上乗せ抽選処理を行う。かかる上乗せ抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード上乗せ抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。アタックモード上乗せ抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せ抽選に当選する確率が異なるように設定されている。例えば、強チェリーでは80%の確率で上乗せ抽選に当選し、弱チェリーでは20%の確率で上乗せ抽選に当選する。なお、アタックモードのランクに応じて当選確率を異ならせてもよい。そして、ステップS915にて、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していないと判定した場合は、そのまま本第2特定役処理を終了する。
上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS916にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS917に進み、アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。かかる上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。アタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が異なるように設定されている。例えば、強チェリー1,2では90%の確率で20ゲームのアタックモードの上乗せを行い、10%の確率で80ゲームの上乗せを行う。また、弱チェリーでは95%の確率で5ゲームの上乗せを行い、5%の確率で100ゲームの上乗せを行う。
ステップS918では、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、アタックモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたアタックモード継続カウンタ)に、ステップS917により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS919にて、上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第2特定役処理を終了する。
ステップS916にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS920に進む。ステップS920では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタックモード上乗せフラグをセットしてから、本第2特定役処理を終了する。アタックモード上乗せフラグは、アタックモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、アタックモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にアタックモードの上乗せが行われる。本実施形態において、ステップS920の処理が行われないこと(ステップS916にて肯定判定しないこと)は、上述したとおりである。
<第3特定役処理>
次に、ステップS709にて実行される第3特定役処理について、図34のフローチャートを参照しながら説明する。
第3特定役処理が行われる場合とは、第3RT状態である場合、又は第2RT状態であって、且つVBモードに当選している状態である。この場合の表示モードとしては、アタックモード又はVBモードが対応する。第3特定役処理では、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1001では、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選処理を行う。かかる処理は、ステップS914の処理と同様である。なお、ステップS914の抽選処理とステップS1001の抽選処理とで、上乗せ抽選の当選確率を異ならせてもよい。
ステップS1002では、ステップS1001の抽選結果が、上乗せ当選結果であったか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS1003にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS1004に進み、アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。そして、ステップS1005にてアタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1006にて上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第3特定役処理を終了する。ステップS1003~ステップS1006の処理は、ステップS916~ステップS919の処理と同様である。なお、ステップS916の抽選処理とステップS1004の抽選処理とで、上乗せゲーム数を異ならせてもよい。
ステップS1002にて否定判定した場合には、そのまま第3特定役処理を終了する。また、ステップS1003にてボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1007にてアタックモード上乗せフラグをセットしてから、第3特定役処理を終了する。アタックモード上乗せフラグについては、上述したとおりである。また、本実施形態において、ステップS1007の処理が行われないこと(ステップS1003にて肯定判定しないこと)も、上述したとおりである。
抽選結果対応処理(図31)の説明に戻り、ステップS701にて今回の抽選処理の結果が、特定役当選ではないと判定した場合又は特定役当選であってもステップS702にてボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS710にて、今回の抽選処理の結果が押し順リプレイや押し順ベル(以下、これらをまとめて「押し順役」ともいう)当選であったか否かを判定する。押し順役当選であった場合には、ステップS711にて押し順役処理を実行する。かかる押し順役処理については、後に詳細に説明する。
ステップS705、ステップS708、ステップS709及びステップS711のいずれかの処理を実行した後、又はステップS710にて否定判定した後は、ステップS712に進む。ステップS712では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに上乗せ特化ゾーンに対応する特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。特化ゾーンフラグは、第7再遊技入賞が成立したことに基づいてセットされるフラグであり、上乗せ特化ゾーンとは、複数回のゲームに亘って、アタックゾーンの継続ゲーム数の上乗せが高確率で発生する状態を示す。ステップS712にて特化ゾーンフラグがセットされている場合には、ステップS713にて特化ゾーン用処理を実行する。かかる特化ゾーンフラグ及び特化ゾーン、特化ゾーン用処理については、後に詳細に説明する。ステップS712にて否定判定した場合、又はステップS713の処理を実行した後は、本抽選結果対応処理を終了する。
以上のように、抽選結果対応処理において、特定役当選と判定された場合には、ボーナス当選フラグがセットされていないことを条件として、チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選や、チャレンジモード又はアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理等が行われる。チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆ゲームを経てから、当該移行抽選に当選したことの報知が行われる。そこで、以下、表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理について説明する。
<表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理>
(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理では、表示モードの移行抽選に当選したことの報知を行うための処理と、遊技状態を移行させるための報知を行うための処理と、が行われる。そこで、先ず、移行抽選に当選したことの報知に関する処理について説明する。
<モード移行報知用処理>
移行抽選に当選したことの報知は、通常処理(図15)におけるモード移行報知用処理(ステップS206)にて行われる。モード移行報知用処理は、所定のベット操作が行われた場合(ステップS205のベット数が規定数であると判定された場合)に実施される処理である。以下、モード移行報知用処理について、図35のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1101では、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。前兆ゲーム数のカウントは、後述する入賞結果対応処理にて行われ、1ゲーム消化する度に前兆ゲーム数が1ずつ減算される。前兆ゲーム数が0ではない場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
前兆ゲーム数が0である場合、ステップS1102にてチャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、チャレンジモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。チャレンジモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1103にて、チャレンジモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1104にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモードフラグをセットする。チャレンジモードフラグは、現状の表示モードがチャレンジモードであることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS1105では、チャレンジモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。チャレンジモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、チャレンジモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。
その後、ステップS1106にて、チャレンジモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたチャレンジモード継続カウンタにチャレンジモードの継続ゲーム数の初期値(例えば10)をセットする。ステップS1106の処理を行った後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1102にてチャレンジモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1107にてアタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、アタックモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1108にて、アタックモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1109にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタック用報知フラグをセットする。アタック用報知フラグは、アタックモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第2RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1110にてアタックモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、アタックモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1110の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1107にてアタックモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1111にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、VBモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1112にて、VBモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1113にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグをセットする。VB用報知フラグは、VBモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第3RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1114にてVBモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、VBモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1114の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。また、ステップS1111にてVBモード当選フラグがセットされていないと判定した場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
すなわち、前兆モードを経て移行するチャレンジモード、アタックモード及びVBモードのうち、チャレンジモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて当該チャレンジモードが開始される。一方、アタックモード及びVBモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて、アタックモード移行抽選やVBモード移行抽選に当選したことの報知だけが行われ、前兆ゲーム数が0となってもアタックモードやVBモードは開始されない。これは、表示モードとしてのチャレンジモードは遊技状態の移行を伴わないものである一方、アタックモードやVBモードは遊技状態の移行を伴い、具体的にはアタックモードは第2RT状態へ移行することで開始され、VBモードは第3RT状態へ移行することで開始されることの違いに起因するものである。
既に説明したとおり、第2RT状態へは第1昇格リプレイ1~4に当選した場合であって、第3再遊技入賞が成立した場合に移行し、第3RT状態へは第2昇格リプレイ1,2に当選した場合であって、第4,第5再遊技入賞が成立した場合に移行する。そして、第1昇格リプレイ1~4に当選し、第3再遊技入賞が成立する場合や、第2昇格リプレイ1,2に当選し、第4,第5再遊技入賞が成立する場合とは、これら昇格リプレイ当選時のストップスイッチ42~44の操作順序が、第3再遊技入賞等に対応するものであった場合である。そこで、アタックモードやVBモードへの移行抽選に当選した場合には、その後に、これら遊技状態を移行させることとなる役に当選したゲームにおいて、ストップスイッチ42~44の操作順序を報知して、遊技状態を移行させることを可能とする構成としている。なお、アタックモードやVBモードの移行抽選に当選したことの報知が行われてから、アタックモードやVBモードが開始されるまで(遊技状態が移行するまで)は、準備状態としての報知(例えば「準備中」という報知)が行われる。
<表示モードの移行に関する説明>
遊技状態を移行させるための報知用の処理は、抽選結果対応処理(図31)における、押し順役処理(ステップS710)にて行われる。ここでは、押し順役処理の説明に先立って、ストップスイッチ42~44の操作順序が報知される場合の概要について図36を参照しながら説明する。
<押し順報知演出の概要>
押し順役当選時の操作順序の報知(押し順報知演出)は、主に補助表示部65及び押し順報知部68にて行われる。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として説明する。
図36(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42~44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
押し順報知部68では、ストップスイッチ42~44に対応させて左右に3つ並べて設けられたLEDランプ68a,68b,68cのうち、真ん中のLEDランプ68bが点灯するとともに、左右のLED68a,68cランプは消灯する。これにより、遊技者は、今回のゲームにて最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。なお、押し順報知部68においても、点灯させるLEDランプの色を異ならせる等して、押し順とともに当選役を報知する構成としてもよい。また、2番目以降に操作すべきストップスイッチについても認識可能となるように、2番目以降の操作に対応するLEDランプの点灯色を異ならせたり点滅表示させたりする等してもよい。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図36(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
押し順報知部68では、真ん中のLEDランプ68bが消灯するとともに、右のLEDランプ68cが点灯する(左のLEDランプ68aは消灯したまま)。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを認識することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図36(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知部68では、右のLEDランプ68cが消灯するとともに、左のLEDランプ68aが点灯する(真ん中のLEDランプ68bは消灯したまま)。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを認識することができる。
押し順報知演出の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42~44の無効期間中に、押し順報知演出が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42~44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知演出を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42~44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42~44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
<押し順役処理>
次に、抽選結果対応処理(図31)におけるステップS710にて実行される押し順役処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1201では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1~4のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1201にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第3再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1202に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、アタック用報知フラグは、モード移行報知用処理(図35)において、アタックモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1203にて、第3再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第3再遊技のうち、第3再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(a)参照)。その後、ステップS1204にて、押し順報知コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。押し順報知コマンドには、今回の表示モードの情報と、抽選結果の情報とが含まれている。押し順報知コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
なお、ステップS1203にて第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知を行う場合とは、基本的には、アタックモードへの移行抽選に当選し、前兆モードを経てアタックモードの当選報知が行われた後であって、アタックモードへの移行前が想定される。すなわち、第2RT状態や第3RT状態での抽選テーブルでは第1昇格リプレイ1~4は当選しないようになっており、第1RT状態でのみ第1昇格リプレイ1~4に当選する。但し、アタックモードへの移行後であっても、遊技状態が第2RT状態から第1RT状態へ転落してしまう場合もあり、このような場合であっても、第1昇格リプレイ1~4に当選することで、早期に第2RT状態へ復帰させることが可能となっている。
ステップS1201にて否定判定した場合、ステップS1205にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1~3のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1205にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第2再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1206にて、上記アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1207にて、第1再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第2再遊技のうち、第1再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(b)参照)。その後、ステップS1208にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
このように、アタックモードへの移行抽選に当選している状況において第1昇格リプレイ1~4に当選すると、第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第2RT状態に移行させることが可能となる。一方、ステップS1202にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、第1RT状態において、アタックモードに当選することなく第1昇格リプレイ1~4に当選しても、第1再遊技入賞が成立する場合と、第3再遊技入賞が成立する場合と、がある。
また、アタック用報知フラグがセットされている状況で転落リプレイ1~3に当選した場合に、第1再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第1RT状態に移行させないようにすることが可能となる。一方、ステップS1206にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、アタックモードが終了してアタック用報知フラグがクリアされ、表示モードが通常モードに移行すると、転落リプレイ1~3の当選によって、第2再遊技入賞が成立する場合があり、RT状態が第2RT状態から第1RT状態に移行することになる。
また、例えば、第1RT状態において、アタックモードに当選することなく第1昇格リプレイ1~4に当選し、たまたま操作順序が第3再遊技入賞に対応するものであって第3再遊技入賞が成立した場合であっても(第2RT状態に移行した場合であっても)、転落リプレイ1~3の当選によって、第2再遊技入賞が成立し得る。そのため、上記のように、アタックモードに当選することなくたまたま第2RT状態に移行した場合であっても、その後、速やかに第1RT状態に移行することとなる。
ステップS1205にて否定判定した場合、ステップS1209にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1209にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技、第4再遊技又は第5再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1210にて、上記アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1211にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、VB用報知フラグは、モード移行報知用処理(図35)において、VBモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1212にて第4再遊技又は第5再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第4再遊技及び第5再遊技のうち、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(b)参照)。その後、ステップS1213にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1210にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1211にて否定判定した場合には、ステップS1207にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1208にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードに当選することなく、第2昇格リプレイ1,2に当選した場合において、アタックモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、アタックモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1209にて否定判定した場合、ステップS1214にて、今回の抽選結果がBARリプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1214にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によっては、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技~第8再遊技のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS1215にて、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS1216にてVB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされており、且つVB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1217にて、第6再遊技~第8再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技~第8再遊技のうち、第6再遊技入賞~第8再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(c)参照)。その後、ステップS1218にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1215にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1216にて否定判定した場合には、ステップS1207にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1208にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードに当選することなく、BARリプレイ1,2に当選した場合において、アタックモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、アタックモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1214にて否定判定した場合、ステップS1219にて、今回の抽選結果が押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合、ステップS1220にて、現状の表示モードが通常モード又はチャレンジモード中であるか否かを判定する。通常モード又はチャレンジモードではない場合には、ステップS1221にて第1小役入賞に対応する操作順序を報知するための押し順報知用の処理を実行する(図19参照)。その後、ステップS1222にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。ステップS1219にて否定判定した場合又はステップS1220にて肯定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま本押し順役処理を終了する。
<入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理>
<入賞結果対応処理>
次に、上記のように遊技状態を移行させるための報知を行った結果、遊技状態を移行させることに対応する役が入賞した場合の処理について説明する(3)。この処理は、リール制御処理(図18)における入賞結果対応処理(ステップS411)にて行われる。以下、入賞結果対応処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1301では、ゲーム数管理処理を実行する。詳細は後述するが、このゲーム数管理処理では、上記の前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントの他、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行う。
続くステップS1302では、今回の停止結果が、第3再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第3再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図21)では、遊技状態を第2RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1303にて、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS1304にて、現状の表示モードがアタックモード中であるか否かを判定する。具体的には、各種フラグ格納エリア106dにアタックモードフラグがセットされているか否かを判定する。アタックモードフラグは、表示モードがアタックモードであることをCPU102が特定するためのフラグである。ちなみに、表示モードを特定するためのフラグとしては、アタックモードフラグの他、チャレンジモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ、BBモードフラグが設けられている。なお、本実施形態では、表示モードがアタックモードよりも上位のRT状態に対応するモード(VBモード、上乗せ特化ゾーン)である場合、アタックモードフラグがそのモードの対応するフラグ(VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ)と並存する構成としている。そのため、例えば、ステップS1304にて、アタックモードフラグがセットされていると判定する場合とは、アタックモード中である場合の他、VBモード中である場合や特化ゾーン中である場合が含まれる。
ステップS1304にて、アタックモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがアタックモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、アタックモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1305~ステップS1307にてアタックモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1305では、アタックモードフラグをセットする。続くステップS1306では、アタックモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからアタックモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。その後、ステップS1307にて、アタックモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたアタックモード継続カウンタにアタックモードの継続ゲーム数の初期値(例えば50)をセットする。ステップS1307の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1302にて、第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1308に進む。ステップS1308では、今回の停止結果として、第4,第5再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第4,第5再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図21)では、遊技状態を第3RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1309にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされている場合、VBモードフラグがセットされているか否かを判定する。VBモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがVBモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、VBモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1311~ステップS1313にてVBモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1311では、VBモードフラグをセットする処理を行う。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、アタックモードフラグとVBモードフラグとが併存することになる。これは、VBモードがアタックモードを経て移行するモードであるとともに、VBモード終了後は、必ずアタックモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1312にて、VBモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからVBモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1313にて、VBモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたVBモード継続カウンタにVBモードの継続ゲーム数の初期値(例えば60)をセットする。ステップS1313の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1308にて、第4,第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1314に進む。ステップS1314では、今回の停止結果として、第7再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、第7再遊技入賞が成立している場合、すなわち、左リール32Lの中段に「黒BAR」図柄、中リール32Mの中段に「黒BAR」図柄、右リール32Rの中段に「黒BAR」図柄が停止して、中段の組合せラインに「黒BAR」図柄が停止した場合、上乗せ特化ゾーンに移行する構成としている。上乗せ特化ゾーンでは、特定役だけでなく、当選し得る全ての役(押し順役、特定役及びボーナス)にて、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せを行う。なお、第7再遊技入賞が成立している場合とは、BARリプレイ1に当選した場合であって、且つ第7再遊技入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42~44が操作され(図23(c))、更に、第1,第6,第7再遊技のうちの第7再遊技が入賞することの抽選に当選した場合であり、例えば、BARリプレイ1に当選した場合における20分の1の確率で第7再遊技が入賞することの抽選に当選する。
第7再遊技入賞が成立している場合、ステップS1315にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1316にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーンフラグをセットする処理を行う。特化ゾーンフラグは、上記の上乗せ特化ゾーンであることをCPU102が把握するためのフラグであり、当該特化ゾーンフラグがセットされることにより、VBモードの継続ゲーム数のカウントが停止される。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、アタックモードフラグとVBモードフラグと特化ゾーンフラグとが併存することになる。これは、特化ゾーンがVBモード中に移行するものであるとともに、特化ゾーン終了後は、必ずVBモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1317にて、特化ゾーン開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームから特化ゾーンが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1318にて、特化ゾーン継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた特化ゾーン継続カウンタに特化ゾーンの継続ゲーム数の初期値(例えば5)をセットする。ステップS1318の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。また、ステップS1314又はステップS1315にて否定判定した場合、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
以上のように、遊技状態を移行させることに対応する役(第3~第5再遊技)の入賞に基づいて、RT状態処理(図21)とは別途、表示モードを移行させるための処理を行う。これは、表示モードの移行抽選に当選していないのにも関わらず、たまたま遊技状態を移行させることに対応する役が入賞したことに基づいてアタックモード等が開始されてしまうことを回避するためである。
また、表示モードの移行に際して、遊技状態の移行を伴うもののうち、上位のモードへの移行、すなわち、通常モードやチャレンジモードからアタックモードへ移行する場合や、アタックモードからVBモードへ移行する場合、又はVBモードから特化ゾーンへ移行する場合には、対応する役の入賞結果に基づいて移行する構成としている。そのため、表示モードの移行と遊技状態の移行とが同じゲームにてセットで行われる。その一方で、下位のモードへの移行の場合には、例えば転落リプレイとしての第2再遊技入賞や移行出目の停止によって遊技状態が移行する際に、表示モードの移行は行われない。下位のモードへ移行する場合、遊技状態は入賞結果によって管理される(RT状態用処理)一方、表示モードはゲーム数によって管理される。そのため、下位のモードへ移行する場合には、遊技状態の移行と表示モードの移行とが別々のゲームにて行われる可能性がある。
<ゲーム数管理処理>
上記入賞結果対応処理のステップS1301にて実行される、ゲーム数管理処理について、図39のフローチャートを参照しながら説明する。ゲーム数管理処理では、前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントを行うとともに、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行い、これらの表示モードの継続ゲーム数が0となることに基づいて、対応する表示モードを終了させるための処理を行う。
ゲーム数管理処理では、先ず、ステップS1401にて、ベット数は特定数か否かを判定する。既に説明したとおり、本実施形態では、各遊技を1~3のベット数にて実施可能となっており、ステップS1401では、このうち特定数として、3ベットであるか否かを判定する。3ベットではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。すなわち、1ベットや2ベットのゲームでは、前兆モードのゲーム数や、チャレンジモード等の継続ゲーム数のカウントは行われない。
今回終了するゲームが、3ベットゲームであった場合、ステップS1402に進む。ステップS1402では、ボーナス当選フラグがセットされている状態又はボーナス状態であるか否かを判定する。ステップS1402にて肯定判定した場合、ステップS1403にてチャレンジモードフラグ、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグの各表示モードフラグをクリアする処理を行った後、本ゲーム数管理処理を終了する。つまり、ボーナス当選フラグがセットされている場合や、ボーナス中はアタックモード等のゲーム数のカウントは行わない。なお、ステップS1403にて、各フラグがセットされていない場合にはその状態を維持する。
ちなみに、ステップS1403では、アタックモードフラグやVBモードフラグ等はクリアする一方で、アタック用報知フラグやVB用報知フラグはクリアしない。そのため、ボーナス終了後は、アタックモード等の準備状態を経てから、これらのフラグによって、遊技状態を移行させるための押し順報知が行われてボーナス前の遊技状態に復帰させることが可能となる。
ステップS1402にて否定判定した場合、ステップS1404にて、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。0ではない場合には、ステップS1405にて前兆ゲーム数を1減算する処理を行う。ステップS1404にて前兆ゲーム数が0である場合(前兆モードではない場合)、又はステップS1405の処理を実行した後は、ステップS1406~ステップS1427にて、各モードの継続ゲーム数のカウント処理を行う。
すなわち、ステップS1406では、現状の表示モードがチャレンジモードであるか否かを判定する。チャレンジモードである場合には、ステップS1407に進み、チャレンジモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、チャレンジモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1408にて、チャレンジモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1409にてチャレンジモードフラグをクリアし、ステップS1410にてチャレンジモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。チャレンジモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてチャレンジモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。ステップS1410の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1406にてチャレンジモードではないと判定した場合、ステップS1411に進む。ステップS1411では、現状の表示モードがアタックモードであるか否かを判定する。アタックモードである場合には、ステップS1412に進み、アタックモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、アタックモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1413にて、アタックモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1414にてアタックモードフラグをクリアし、ステップS1415にてアタック用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1416にてアタックモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてアタックモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1416の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1411にてアタックモードではないと判定した場合、ステップS1417に進む。ステップS1417では、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモードである場合には、ステップS1418に進み、上乗せ特化ゾーンであるか否かを判定する。上乗せ特化ゾーンではない場合には、ステップS1419にてVBモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、VBモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1420にて、VBモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1421にてVBモードフラグをクリアし、ステップS1422にてVB用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1423にてVBモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてVBモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1423の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1418にて、上乗せ特化ゾーンであると判定した場合には、ステップS1424に進む。ステップS1424では、特化ゾーン継続カウンタを1減算する処理を行うことで、特化ゾーン継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1425にて、特化ゾーン継続カウンタが0であるか否かを判定する。0である場合には、ステップS1426にて特化ゾーンフラグをクリアし、ステップS1427にて特化ゾーン終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにて特化ゾーンが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知としては、例えば、今回の特化ゾーンにてトータルで上乗せに成功したゲーム数の報知を行う。ステップS1427の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。ステップS1417又はステップS1425にて否定判定した場合、そのままゲーム数管理処理を終了する。
<終了判定処理>
次に、ボーナス終了時の処理として、終了判定処理について、図40のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、終了判定処理は、ボーナス状態処理(図26)におけるステップS615にて実施される処理である。終了判定処理では、ボーナス終了条件の成否を判定するとともに、ボーナスを終了する場合には、ボーナスと重複当選等したアタックモード等の当選報知用の処理を行うとともに、ボーナスと重複当選等したアタックモード等のゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1501では、小役入賞が成立したか否かを判定する。既に説明したとおり、ボーナス中は第1小役(BB中小役1)が高確率で成立する(図28)。また、BB中小役2(IV=33)にて当選した場合には、第39小役入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42~44が操作され(図27(b))、更に、第1小役及び第39小役のうちの第39小役が入賞することの抽選に当選した場合に、第39小役入賞が成立する。本実施形態では、例えば、BB中小役2に当選した場合における100分の1の確率で第39小役が入賞することの抽選に当選する。BB中小役3(IV=34)にて当選した場合には、第40小役入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42~44が操作され(図27(b))、更に、第1小役及び第40小役のうちの第40小役が入賞することの抽選に当選した場合に、第40小役入賞が成立する。本実施形態では、例えば、BB中BAR揃い役に当選した場合における200分の1の確率で第40小役が入賞することの抽選に当選する。
ステップS1501にて小役入賞が成立したと判定した場合には、ステップS1502にて、残払出数から今回のゲームの払出数を減算する処理を行う。ステップS1501にて否定判定した場合、又はステップS1502の処理を実行した後は、ステップS1503にて、残払出数が0となったか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま終了判定処理を終了する。0である場合には、ステップS1504にてボーナス終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットした後、ステップS1505~ステップS1518にて、アタックモード等の当選報知用の処理や、アタックモード等の継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1505では、アタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1506にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS1507にて前兆ゲーム数のセットを行い、ステップS1508にて前兆コマンドのセットを行う。これらステップS1506~ステップS1508の処理は、ステップS808~ステップS810の処理と同様である。ステップS1508の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
すなわち、アタックモードに当選している状況でボーナスが終了すると、ボーナス終了後、前兆ゲームを経て、アタックモードの当選報知が行われる。そのため、ボーナス終了後に、再び有利な状態に移行するのでは、と期待させながら遊技を行わせることができる。
ここで、いずれかの当選報知前の前兆モード中にボーナスに当選した場合、ステップS1506にて前兆ゲーム数の抽選処理を行う際には、既に前兆ゲーム数がセットされている。本実施形態では、このような場合であっても前兆ゲーム数を再設定する構成としている。つまり、ボーナス当選時の前兆ゲーム数が残りゲーム数に関わらず、ボーナス終了後、再度1~32ゲームのうちの1の前兆ゲーム数が設定される。このようにしたことで、ボーナス終了後のドキドキを長く感じさせることが可能となる。
ステップS1505にてアタックモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1509にて、チャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1506~ステップS1508の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。ステップS1509にてチャレンジモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1510にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1506~ステップS1508の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。すなわち、チャレンジモードやVBモードについても当選している状況でボーナスが終了すると、ボーナス終了後、前兆ゲームを経て、チャレンジモードやVBモードの当選報知が行われる。
ステップS1510にてVBモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1511に進む。ステップS1511では、アタックモード上乗せフラグがセットされているか否かの判定を行う。アタックモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1512にてアタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1513にてアタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1514にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1512~ステップS1514の処理は、ステップS917~ステップS919の処理と同様である。ステップS1514の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
ステップS1511にてアタックモード上乗せフラグがセットされていない場合、ステップS1515にて、チャレンジモード上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1516にてチャレンジモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1517にてチャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1518にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1516~ステップS1518の処理は、ステップS820~ステップS822の処理と同様である。ステップS1515にて否定判定した場合、又はステップS1518の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
<特化ゾーン用処理>
次に、特化ゾーン用処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。特化ゾーン用処理は、抽選結果対応処理(図31)におけるステップS712にて実行される処理である。既に説明したとおり、特化ゾーンへはVBモード中に移行し、特化ゾーン中は、毎ゲーム、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せが行われる。
すなわち、特化ゾーン用処理では、先ず、ステップS1601にて今回の抽選処理の結果を把握する。続くステップS1602では、アタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行う。続くステップS1603では、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。そして、ステップS1604にて、上乗せコマンドをセットしてから、特化ゾーン用処理を終了する。ステップS1602~ステップS1604の処理は、ステップS917~ステップS919の処理と同様である。但し、ステップS1602の上乗せゲーム数抽選処理の方が、ステップS917の上乗せゲーム数抽選処理よりも、選択されるゲーム数が多くなっている。
<サブ側の報知演出に関する処理>
次に、(4)サブ側の報知演出に関する処理として、サブ側の表示制御装置81にて行われる各種報知用の処理を説明する。各種報知用の処理として、所定周期(1.49msec周期)で実行される演出設定処理が設けられている。そこで、当該演出設定処理について、図42のフローチャートを参照しながら説明する。
演出設定処理では、先ずステップS1701にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS1702にて、RAM183に受信したコマンドを格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS1701にて否定判定した場合、又はステップS1702の処理を実行した後は、ステップS1703にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS207にてセットされるベットコマンドの他、モード移行報知用処理(図35)におけるチャレンジモード開始コマンドや、アタックモード当選報知コマンド、VBモード当選報知コマンド等がある。これらのベット時コマンドである場合には、ステップS1704にてベット時演出設定処理を実行する。
ステップS1703にて否定判定した場合、又はステップS1704の処理を実行した後は、ステップS1705にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS313にてセットされる抽選結果コマンドの他、第1~第3特定役処理(図32~図34)にて設定される前兆コマンドや上乗せコマンド、押し順役処理(図37)にて設定される押し順報知コマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS1706にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS1705にて否定判定した場合、又はステップS1706の処理を実行した後は、ステップS1707にて、新たに受信したコマンドが、各停止操作時コマンドであったか否かを判定する。各停止操作時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図18)のステップS405にてセットされる停止指令コマンドである。かかる各停止操作時コマンドとしての停止指令コマンドである場合には、ステップS1708にて各停止操作時演出設定処理を実行する。
ステップS1707にて否定判定した場合、又はステップS1708の処理を実行した後は、ステップS1709にて、新たに受信したコマンドが、全停止時コマンドであるか否かを判定する。全停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図18)のステップS411にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図38)にてセットされるアタックモード開始コマンド、VBモード開始コマンド、特化ゾーン開始コマンド、チャレンジモード終了コマンド、アタックモード終了コマンド、VBモード終了コマンド、特化ゾーン終了コマンド等がある。これらの全停止時コマンドである場合には、ステップS1710にて全停止時演出設定処理を実行する。
ステップS1709にて否定判定した場合、又はステップS1710の処理を実行した後は、ステップS1711にてその他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS1711では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、ベット時演出設定処理、開始時演出設定処理、各停止操作時演出設定処理、全停止時演出設定処理について、説明する。なお、各演出設定処理の説明では、図54~図59の表示演出の概要図を参照しながら説明する。
<ベット時演出設定処理>
ベット時演出設定処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1801では、今回受信したベット時コマンドとしてチャレンジモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。チャレンジモード開始コマンドが含まれている場合、ステップS1802にて、チャレンジモード開始演出を設定する処理を行う。チャレンジモード開始演出では、例えば、図54(a)に示すように、補助表示部65にて、「チャレンジモードスタート」という文字表示を行うとともに、移行する表示モードがアタックモード移行抽選に当選し易いチャンスモードであることを示唆する表示(例えば所定のキャラクタ表示)を行う。その他、チャレンジモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の野太い声で「アタックモードをつかみとれ!」)が発せられるように制御する。
ステップS1801にてチャレンジモード開始コマンドが含まれていない場合、ステップS1803にて、今回受信したベット時コマンドとしてアタックモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS1804にて、アタックモード当選報知演出を設定する処理を行う。アタックモード当選報知演出では、例えば、図55(a)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード確定」という文字表示を行う。その他、アタックモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「アタックナンバーワン!」)が発せられるように制御する。
ステップS1803にてアタックモード当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS1805にて、今回受信したベット時コマンドとしてVBモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS1806にて、VBモード当選報知演出を設定する処理を行う。VBモード当選報知演出では、例えば、図55(b)に示すように、補助表示部65にて、「VICTORYBONUS確定」という文字表示を行う。その他、VBモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ヴィクトリー!」)が発せられるように制御する。
ステップS1802、ステップS1804及びステップS1806の何れかの処理を実行した後、又はステップS1805にて否定判定した場合には、ステップS1807にて、その他のベット時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS1807の処理では、例えば、ベットコマンドの受信に対応させて、対応するベット数のクレジット投入スイッチ56~58周辺(又は内部)のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理や、例えば所定時間遊技が行われていないことを一の条件に移行するデモモードから復帰するための処理や、スタートレバー41周辺のランプを点灯させてその操作が有効となったことを報知する処理等を行う。
<開始時演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理について、図44のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1901では、表示モード設定処理を行う。かかる処理では、現状、主制御装置101側で設定されている表示モードが、通常モード、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンのいずれであるかを判定し、対応する表示モードにて、補助表示部65の表示演出が行われるように設定する。具体的には、表示制御装置81側のRAM183の各種フラグ格納エリア183aにおいても、表示モードを把握するためのフラグとして、チャレンジモードフラグ、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグをセットするエリアが設けられており、各モードの開始に際して対応するフラグがセットされ、終了に際して対応するフラグがクリアされる。例えば、上記ステップS1802のチャレンジモード開始演出の設定処理に際しては、チャレンジモードフラグをセットする。ステップS1901では、これらの各種モード対応フラグを把握することで、現状の表示モードを特定し、対応する演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64、上部ランプ63等を制御する。
続くステップS1902では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS1903にて、押し順報知用処理を行う。ここで、押し順報知用処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2001では、今回受信している開始時コマンドとして、押し順報知コマンドが含まれているか否かを判定する。押し順報知コマンドが含まれていない場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。押し順報知コマンドが含まれている場合には、ステップS2002に進む。
ステップS2002では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1~4であるか否かを判定する。第1昇格リプレイ1~4である場合には、ステップS2003にて、第3再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2002にて第1昇格リプレイ1~4当選ではないと判定した場合、ステップS2004にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1~3であるか否かを判定する。転落リプレイ1~3である場合には、ステップS2005に進み、第1再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2004にて転落リプレイ1~3ではないと判定した場合、ステップS2006にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2であるか否かを判定する。第2昇格リプレイ1,2である場合には、ステップS2007にて、既にVBモード当選報知演出を実行済みか否かを判定する。例えば、ステップS1806のVBモード当選報知演出の設定に際して、RAM183の各種フラグ格納エリア183aにVB当選の報知が行われたことを示す報知済みフラグをセットする。当該報知済みフラグは、VBモードへ移行することに基づいてクリアする。そして、ステップS2007にて、当該報知済みフラグの有無を判定する構成とするとよい。VBモードの当選報知済みである場合には、ステップS2008にて、第4,第5再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモードの当選報知済みではない場合には、ステップS2005に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2006にて第2昇格リプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2009にて、今回の抽選結果がBARリプレイ1,2であるか否かを判定する。BARリプレイ1,2である場合には、ステップS2010にて、上記モード対応フラグを確認して、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモード中である場合には、ステップS2011にて第6~第8再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモード中ではない場合には、上記ステップS2005に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2009にてBARリプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2012にて、今回の抽選結果がベルであるか否かを判定する。ベル当選である場合には、ステップS2013にて、第1小役としてベル入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。ステップS2012にて否定判定した場合には、そのまま押し順報知用処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明(図44)に戻り、ステップS1902にて押し順役当選ではないと判定した場合、ステップS1904にて、特定役当選か否かを判定する。特定役当選である場合には、ステップS1905にて特定役報知用処理を行う。特定役報知用処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1904にて否定判定した場合、又はステップS1903若しくはステップS1905の処理を実行した後は、ステップS1906に進む。ステップS1906では、今回の開始時コマンドとして、上乗せコマンドを受信しているか否かを判定する。上乗せコマンドを受信している場合には、ステップS1907にて、上乗せコマンドに対応するゲーム数の上乗せ演出が、停止時に実行されるように、予め上乗せ演出を設定する処理を行う。上乗せ演出としては、例えば、図58(b)に示すように、補助表示部65にて、上乗せゲーム数に対応する数値を「+10」として表示する。その他、上乗せ演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。
ステップS1907の上乗せ演出の設定処理の詳細について、図46のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2101では、今回受信した上乗せコマンドに基づいて、上乗せゲーム数を把握する処理を行う。続くステップS2102では、報知タイミング抽選処理を実行する。報知タイミング抽選処理では、今回のゲームにて上乗せ演出を行うことを前提とし、当該ゲームにおけるどのタイミングで上乗せ演出が行われるかを抽選する処理である。
上乗せ演出は、上乗せゲーム数に応じて実行タイミングが異なるように設定されている。具体的には、図47の抽選テーブルに示すように、今回のゲームにおける上乗せ演出の実行タイミングとして、各リール32L,32M,32Rの停止操作順に、第1リール、第2リール、第3リールとすると、第1リールの停止操作時、第2リールの停止操作時、第3リールの停止操作時が設定されている。そして、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42~44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたタイミングと、当該押圧操作を終了したとする停止OFF操作が行われたタイミングと、が設定されている。
ここで、ストップスイッチ42~44の操作態様について、補足説明する。ストップスイッチ42~44は手前側に配置される初期位置から、奥側に配置される操作位置まで変位可能となっている。初期位置に配置される状況では、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号はLOW状態となっており、初期位置から操作位置まで操作されることによって、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。そして、主制御装置101では、検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42~44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたと把握する。
また、ストップスイッチ42~44は、バネ等によって初期位置に向けて付勢されている。そのため、ストップスイッチ42~44から手を離して、操作位置に向けて押し込んだ操作力(押圧力)を付与しないようにすると、ストップスイッチ42~44は、上記バネ等の付勢力によって、初期位置に復帰する。この場合、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号は、HI信号からLOW信号に切り換わる。そして、主制御装置101では、検知信号がHI信号からLOW信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42~44の押圧操作が終了されたとする停止OFF操作が行われたと把握する。
上乗せ演出は、各ストップスイッチ42~44の停止操作として、停止ON操作時と停止OFF操作時とのいずれでも発生し得るように設定されている。つまり、上乗せ演出が発生するゲームでは、ストップスイッチ42~44を押圧操作したタイミングだけでなく、押圧操作を終了したタイミングでも当該上乗せ演出が発生し得る。
上乗せ演出の実行タイミングテーブルでは、上乗せゲーム数が比較的少ないゲーム数として、例えば5ゲーム~10ゲームの上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが50%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは5%、第2リールの停止ON操作は20%、第2リールの停止OFF操作は5%、第3リールの停止ON操作は10%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は10%で、それぞれ選択される。この場合、各リールの停止ON操作時の方が、停止OFF操作時よりも選択され易くなっている。
一方、上乗せゲーム数が比較的多いゲーム数として、例えば100ゲーム以上の上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが5%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは20%、第2リールの停止ON操作は10%、第2リールの停止OFF操作は35%、第3リールの停止ON操作は10%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は20%で、それぞれ選択される。この場合、各リールの停止OFF操作時の方が、停止ON操作時よりも選択され易くなっている。
つまり、本実施形態では、各リールの停止ON操作時に上乗せ演出が発生する場合よりも、停止OFF操作時に上乗せ演出が発生する場合の方が、多いゲーム数の上乗せ演出が発生し易くなるように設定されている。また、第1~第3リールを比較すると、第2リールの停止操作時(ON操作、OFF操作)が最も多いゲーム数が選択され易く、第3リールの停止操作時が次いで多いゲームが選択され易く、第1リールの停止操作時が最も少ないゲーム数が選択され易くなるように設定されている。
このように、停止順序によって、報知される上乗せゲーム数が異なるため、各停止操作毎に上乗せ演出への期待感を異ならせることができる。例えば、多い数の上乗せ演出が発生し易い停止操作時には、その演出が発生するのではと期待させることができ、具体的には、第2リールの停止操作時、特に第2リールの停止OFF操作時に期待させることができる。この場合、例えば、当該第2リールの停止OFF操作時の上乗せ演出に期待する遊技者としては、第2リールの停止OFF操作前に、一旦、心を落ち着かせ、上乗せ演出が発生することを願いつつ、当該第2リールの停止OFF操作を行うものと考えられる。
つまり、所定の操作を行った場合に遊技者にとって有利となることの報知が発生する可能性があると、遊技者としては、その報知に対する期待感から、所定の操作前に、一旦遊技を中断し、貯めの時間を作ったうえで、その貯めの時間を心ゆくまで楽しんでから、当該所定の操作を行う場合がある。このようにすることで、心の準備なく当該有利となる報知が行われるよりも、当該報知を存分に楽しむことができるからである。その点、上記のように、第2リールの停止OFF操作時の期待感を高めることで、当該第2リールの停止OFF操作前、すなわち、第2リールの停止ON操作時に貯めの時間が作られ易くなる。このように、得られる特典の報知タイミングとの関係で、停止操作の途中で貯めの時間が作られ易くなる。
上乗せ演出の設定処理の説明に戻り、ステップS2102にて、報知タイミング抽選処理を行った後は、ステップS2103にて、ステップS2102の抽選結果が、いずれかのリールの停止ON時であったか否かを判定する。停止ON時であった場合、ステップS2104にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止ON操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第1リール停止ON操作時フラグ~第3リール停止ON操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグは、上乗せ演出発生タイミングをCPU181が把握するためのフラグである。また、ステップS2104では、かかる停止ON操作時に発生させる上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリア182bから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。CPU181は、上記停止ON操作時フラグに対応するタイミングで上乗せ演出が発生することを把握した場合、上記演出データ設定エリアに一時記憶された演出データを読み出し、上乗せ演出が行われるようにする。
ステップS2103にて否定判定した場合、ステップS2105にて、第1リール又は第2リールの停止OFF操作時であったか否かを判定する。これらのリールの停止OFF操作時であった場合、ステップS2106にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止OFF操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第1リール停止OFF操作時フラグ、第2リール停止OFF操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグも、上乗せ演出発生タイミングをCPU181が把握するためのフラグである。また、ステップS2106でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリア182bから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。
ステップS2105にて否定判定した場合、ステップS2107にて、今回の上乗せ演出を全リール停止時(第3リールの停止OFF操作時)に発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第3リール停止OFF操作時フラグをセットする処理を行う。また、ステップS2107でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データの一時記憶処理を行う。ステップS2104、ステップS2106又はステップS2107の処理を実行した後は、上乗せ演出の設定処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明に戻り、ステップS1906にて上乗せコマンドを受信していない場合、又はステップS1907の処理を実行した後は、ステップS1908にてボーナス報知用処理を実行し、ステップS1909にて連続演出設定処理を実行し、その後、ステップS1910にて、その他の開始時演出を設定してから、開始時演出設定処理を終了する。ボーナス報知用処理及び連続演出設定処理については、後に詳細に説明する。ステップS1910の処理では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理等を行う。
<各停止操作時演出設定処理>
次に、ステップS1708にて実施される各停止操作時演出設定処理について、図48のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2201では、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止ON操作コマンドであるか否かを判定する。停止ON操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42~44の押圧操作が行われた場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。
ステップS2201にて肯定判定した場合、ステップS2202に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止ON操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2203にて、今回受信した停止ON操作コマンドが、設定されている停止ON操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止ON操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止ON操作である場合、ステップS2204にて、停止ON操作時演出が行われるように、補助表示部65等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止ON操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図49(a)に示すように、ストップスイッチ42~44を押圧操作(ON操作)したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
また、例えば今回のゲームが押し順役当選であって、押し順報知演出が設定されている場合、各停止ON操作に基づき対応するリールが停止することによって、押し順報知演出が次の操作対象となるリールを示す演出に変化する。具体的には、当該停止ON操作時演出前に全リール32L,32M,32Rが回転している状況であれば、図36(a)に示す第1リールを操作対象とする表示がなされている。そして、第1リールに対応する停止ON操作によって対応するリール(図では中リール32M)が停止すると、図36(b)に示す、次の操作対象となるリール(図では右リール32R)を示す演出に変化する。また、当該停止ON操作時演出前に2つのリールが回転している状況であれば、図36(b)に示す第2リールを停止対象とする表示がなされており、停止ON操作によって第2リールが停止することに基づき、第3リールを停止対象とする表示(図36(c))に変化する。
ステップS2201にて否定判定した場合、ステップS2205に進み、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止OFF操作コマンドであるか否かを判定する。停止OFF操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42~44の押圧操作を終了した場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。
ステップS2205にて肯定判定した場合、ステップS2206に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止OFF操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2207にて、今回受信した停止OFF操作コマンドが、設定されている停止OFF操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止OFF操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止OFF操作である場合、ステップS2208にて、特別報知の設定が行われているか否かを判定する。特別報知については後に詳細に説明するが、特別報知は、直前の停止ON操作に基づく停止出目との関係で通常のOFF時演出とは異なる演出として設定されている。特別報知の設定が行われていない場合には、ステップS2209にて、通常の停止OFF操作時演出が行われるように、補助表示部65等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止OFF操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図49(b)に示すように、ストップスイッチ42~44を押圧操作を終了して、当該ストップスイッチ42~44から手を離したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
ステップS2205にて否定判定した場合は、そのまま本演出設定処理を終了する。また、ステップS2208にて肯定判定した場合の処理については後に詳細に説明する。
<全停止時演出設定処理>
次に、全停止時演出設定処理について、図50のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2301では、今回受信している停止時コマンドとしてチャレンジモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。チャレンジモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2302にて、チャレンジモード終了演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。チャレンジモード終了演出では、例えば、図54(b)に示すように、補助表示部65にて、「チャレンジモード 終了」という文字表示を行う。その他、チャレンジモード終了演出では、チャレンジモードが終了することに対応させた効果音(例えば、男性の野太い声で「もっと精進せい!」)がスピーカ64から発せられるように制御する。
ステップS2301にてチャレンジモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2303にて、今回受信している停止時コマンドとしてアタックモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2304にて、アタックモード開始演出を設定する処理を行う。アタックモード開始演出では、例えば、図56(a)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード!!Ver.1」という文字表示を行う。その他、アタックモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「アタックモードスタート!」)が発せられるように制御する。
ちなみに、アタックモード開始演出における「Ver.1」の表示は、アタックモードのランクに対応している。つまり、今回開始されるアタックモードが第1アタックモードであることを示す表示である。そして、アタックモードのランクが第2アタックモードに昇格すると(昇格コマンドを受信すると)、昇格演出として、補助表示部65にて、「アタックモード!!Ver.2」という文字表示が行われる。また、アタックモードのランクが第3アタックモードに昇格すると、「アタックモード!!Ver.3」という文字表示が行われ、第4アタックモードに昇格すると、「アタックモード!!Ver.4」という文字表示が行われる。
ステップS2303にてアタックモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2305にて、今回受信している停止時コマンドとしてアタックモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2306にて、アタックモード終了演出を設定する処理を行う。アタックモード終了演出では、例えば、図56(b)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード END」という文字表示を行うとともに、今回のアタックモード(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のアタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、アタックモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「またね」)が発せられるように制御する。
ステップS2305にてアタックモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2307にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2308にて、VBモード開始演出を設定する処理を行う。VBモード開始演出では、例えば、図57(a)に示すように、補助表示部65にて、「777 VICTORY!!」という文字表示を行う。その他、VBモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ヴィクトリーボーナス開始」)が発せられるように制御する。
ステップS2307にてVBモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2311にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2312にて、VBモード終了演出を設定する処理を行う。VBモード終了演出では、例えば、図57(b)に示すように、補助表示部65にて、「VICTORY BONUS END」という文字表示を行うとともに、今回のVBモード終了時のアタックモードの継続ゲーム数(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のVBモード終了時のアタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、VBモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「まだまだ続くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2311にてVBモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2313にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン開始コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2314にて、特化ゾーン開始演出を設定する処理を行う。特化ゾーン開始演出では、例えば、図58(a)に示すように、補助表示部65にて、「上乗せチャレンジ!!」という文字表示を行うとともに、アタックモードの上乗せが発生し易い特殊なモードであることを示唆するキャラクタの表示を行う。その他、特化ゾーン開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男の子の声で「行くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2313にて特化ゾーン開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2315にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン終了コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2316にて、特化ゾーン終了演出を設定する処理を行う。特化ゾーン終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回の特化ゾーンにて上乗せを行った総ゲーム数を表示する。その他、特化ゾーン終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。なお、総上乗せゲーム数に応じて補助表示部65の表示内容やスピーカ64から発せられる効果音を異ならせるとよい。
ステップS2315にて特化ゾーン終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2317にて、今回受信している停止時コマンドとしてボーナス終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2318にて、ボーナス終了演出を設定する処理を行う。ボーナス終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回のボーナス中に獲得した総払出枚数を表示するとともに、アタックモードやVBモード、特化ゾーン中に移行したボーナスであれば、アタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、ボーナス終了演出では、アタックモードの当否、チャレンジモードの当否、上乗せゲーム数に応じて、これらの内容を示唆するキャラクタ等による演出を行う。
ステップS2302、ステップS2304、ステップS2306、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2314、ステップS2316及びステップS2318のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2315にて否定判定した後は、ステップS2309、ステップS2319に進む。ステップS2309、ステップS2319では、上乗せ演出が設定されている場合には上乗せ演出を実行するように、補助表示部65等を制御する。既に説明したとおり、上乗せ演出の設定は、開始時演出設定処理における、ステップS1907にて行われる。具体的には、上乗せ演出の設定処理(図46)にて、今回の上乗せ演出の発生タイミングが全停止時に設定された場合、図49(c)に示すように、全ての各リール32L,32M,32Rが停止したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
その後、ステップS2310、ステップS2320にて、その他の停止時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2310、ステップS2320では、例えば、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したりする。
以上のように、主制御装置101からの各種コマンドに基づいて、表示モードの移行を報知するための各種処理が表示制御装置81側で行われ、その報知が補助表示部65等により行われる。その他、表示制御装置81側では、これら表示モードの移行の報知以外にも、各種ゲーム中の演出用処理が行われる。
<各種ゲーム中の演出用処理>
本実施形態では、各種ゲーム中の演出として、連続演出及びボーナス中演出が設けられている。連続演出とは、遊技者にとって有利な結果(ボーナスやアタックモード、チャレンジモード、VBモード等に当選していること)を期待させる演出であって、複数回(本実施形態では4回)のゲームに亘って継続され得る演出であり、最終回のゲームにおいて当該有利な結果であったか否かの報知が行われる演出である。ボーナス中演出は、第1BBや第2BB入賞に基づいて移行するボーナス状態中の各ゲームにて行われる演出である。
連続演出について、その概要を、図59を参照しながら説明する。
例えば、図59(a)に示すように、連続演出が設定された1ゲーム目の開始時に連続演出の継続回数を示唆する表示を行う(図では、4ゲームの連続演出に対応させて4段のだるま落とし演出を示している)。そして、当該連続演出が設定された1ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、1段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。連続演出が途切れる場合、当該連続演出が設定された1ゲーム目の終了時において、連続演出が途中で終了することを報知する演出が行われる(例えば、1段目のだるま落としが失敗する演出等)。連続演出の継続の有無に関する演出は、連続演出における各ゲームにおいて同様である。
図59(b)に示すように、連続演出が設定された2ゲーム目の開始時には、残りの連続演出の回数を示唆する表示を行う(図では、残り3段のだるま落とし演出)。そして、当該2ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、2段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。
図59(c)に示すように、連続演出が設定された3ゲーム目の開始時には、残りの連続演出の回数を示唆する表示を行う(図では、残り2段のだるま落とし演出)。そして、当該3ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、3段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。
図59(d)に示すように、連続演出の最終ゲーム(4ゲーム目)の開始時には、連続演出の最終ゲームであることを示唆する表示を行う(図では、1段のだるま落とし演出)。そして、当該最終ゲームの終了時において、遊技者にとって有利な結果であったか否かの演出を行う(図では、最終段のだるま落としが成功したことの演出を示している)。
以上のように、連続演出では、前ゲームの演出を引き継いで次のゲームの演出が設定され、各ゲームの演出が連続性を有している。また、現状のゲームが連続演出開始から何ゲーム目であるか(連続演出終了まで何ゲームあるか)が明確に認識可能となっている。
ここで、連続演出の各ゲームにおいて、次ゲームまで連続演出が継続するか否かは、連続演出のゲームが進行するほど継続率が高くなるように設定されている。すなわち、連続演出の1ゲーム目終了時に、連続演出の非継続が報知される可能性が最も高く、ゲームが進行するほど、非継続が報知される可能性は低くなる。そのため、連続演出においては、現状のゲームが連続演出における何ゲーム目であるかで、遊技者の関心の高さが大きく異なり、開始ゲームから終了ゲームに進行するにつれて高い関心が寄せられるようになる。
上記連続演出の設定は、開始時演出設定処理(図44)における特定役報知用処理(ステップS1905)、ボーナス報知用処理(ステップS1908)や連続演出設定処理(ステップS1909)にて行われる。そこで、以下、それぞれの処理について順に説明する。
<ボーナス報知用処理>
先ず、ボーナス報知用処理について、図51のフローチャートを参照しながら説明する。
ボーナス報知用処理では、先ず、ステップS2401にて、今回受信した抽選結果コマンドに基づいて、開始されるゲームがボーナス当選ゲームであるか否かを判定する。ボーナス当選ゲームである場合には、ステップS2402にて、ボーナス当選を報知する報知ゲーム抽選処理を実行する。かかる報知ゲーム抽選処理では、何ゲーム後にボーナス当選を報知するかを抽選により決定する。具体的には、0ゲーム(今回のゲームで報知する)~10ゲームから1の報知ゲームが決定される。なお、報知ゲームの抽選に際して、当選契機となった当選役(重複当選か否か、重複当選であれば重複している小役の種類等)によって報知ゲームが異なるようにしてもよい。例えば、強チェリー1,2重複でボーナスに当選した場合には、少ないゲーム数が選択され易く、弱チェリー重複でボーナスに当選した場合には、多いゲーム数が選択され易くする等してもよい。
続くステップS2403では、ステップS2402の処理により決定された報知ゲームに基づいて、連続演出ゲーム数を設定する処理を行う。具体的には、ステップS2403では、各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタに連続演出ゲームの設定を行う。連続演出カウンタは、結果報知までのゲーム数を把握するためのカウンタであり、1ゲーム毎に1ずつ減算される。例えば、4ゲームの連続演出を行う構成においては、連続演出カウンタが4となるゲームにおいて連続演出が開始され、連続演出カウンタが0となるゲームにて結果報知が行われる。より具体的には、例えば、ステップS2402にて10ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2403では、連続演出カウンタに10を入力する。この場合、連続演出は、連続演出カウンタが4であるゲームから開始される。ステップS2402にて5ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2403では、連続演出カウンタに5を入力する。この場合であっても、連続演出は、連続演出カウンタが4であるゲームから開始される。
なお、ステップS2402にて4ゲーム未満の報知ゲームが設定された場合には、連続演出が途中から開始される。例えば、ステップS2402にて2ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2403では、連続演出カウンタに2を入力する。この場合、連続演出は今回のゲームから開始され、図59(c)の連続演出3ゲーム目の演出から行われる。
ステップS2403の処理を実行した後は、ステップS2404にて、各種フラグ格納エリア183aに連続演出フラグをセットする。連続演出フラグは、連続演出を実行中であることをCPU181が把握するためのフラグである。
ステップS2401にて否定判定した場合、又はステップS2404の処理を実行した後は、ステップS2405に進む。ステップS2405では、今回のゲームからボーナスゲームが開始されるか否かを判定する。ボーナスゲームとは、第1BB又は第2BB入賞した次のゲームから、ボーナス終了までのゲームが該当する。ステップS2405にて肯定判定する場合とは、前ゲームにて第1BB又は第2BB入賞が成立した場合である。この場合、ステップS2406にて、RAM183における各種カウンタエリア183bのボーナス中演出カウンタにボーナス演出ゲーム数をセットする。ボーナス中演出カウンタとは、ボーナスゲームの進行に合わせて毎ゲーム設定された演出を実行するためのカウンタであり、当該カウンタに応じた演出が補助表示部65等により行われる。
既に説明したとおり、本実施形態では、第1BBや第2BBのボーナスゲームでは毎ゲーム9枚のメダル払出が行われる役に当選し、216枚のメダル払出でボーナスが終了する。つまり、第1BBや第2BBのボーナスゲームは、24ゲームで終了する。そして、ボーナスゲームにおける演出は24ゲームに亘って実行されるように設定されており、上記のボーナス中演出カウンタは、24ゲームのうちの何ゲーム目の演出を行うべきかを把握するためのカウンタである。そして、ステップS2406では、ボーナス演出ゲーム数として、ボーナス演出カウンタに24をセットし、ボーナスゲームの各ゲームにて当該ボーナス演出カウンタの減算処理が行われる。ステップS2406の処理を行った後は、ステップS2407にて、各種フラグ格納エリア183aにボーナス中演出フラグをセットする。ボーナス中演出フラグは、ボーナス中演出を実行中であることをCPU181が把握するためのフラグである。ステップS2405にて否定判定した場合、又はステップS2407の処理を実行した後は、本ボーナス報知用処理を終了する。
<特定役報知用処理>
次に、ステップS1905にて実行される特定役報知用処理について、図52のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2501では、特別報知用処理を実行する。特別報知用処理では、特定役に当選したことによって、例えばボーナス重複当選に期待が持てることの報知や、アタックモードやVBモードへの移行や上乗せに期待が持てることの報知等を行う。特別報知用処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2501の処理を行った後は、ステップS2502にて、今回の開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれていない場合には、ステップS2503にて、今回の開始時コマンドとして上乗せコマンドが含まれているか否かを判定する。上乗せコマンドが含まれていない場合には、ステップS2504にてボーナスに当選しているか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合、すなわち、抽選結果として特定役当選であった場合であって、チャレンジモードやアタックモード、VBモードへの移行抽選や継続ゲーム数の上乗せ抽選に当選しておらず、且つボーナスにも当選していない場合には、ステップS2505にて、擬似前兆モードの抽選処理を実行する。擬似前兆モードとは、前兆モードと見た目上は識別困難であるものの、前兆モードでは前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者に有利な結果(チャレンジモードの当選等)が報知される一方、擬似前兆モードでは、擬似前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者にとって有利な結果を報知することなく終了するモードである。
ステップS2505では、ROM182の各種テーブル記憶エリア182aから擬似前兆モード抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得して、擬似前兆モードを実行するか否かの抽選を行う。擬似前兆モード抽選用のテーブルでは、当選している特定役の種類に応じて擬似前兆モードの抽選に当選する確率が異なるように設定されており、例えば、強チェリー1,2の方が弱チェリーよりも擬似前兆モードの抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
ステップS2506では、ステップS2505の処理結果に基づいて、擬似前兆モードの抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS2507にて、擬似前兆モードのゲーム数の抽選処理を行う。かかる処理は、主制御装置101側のステップS808等に対応するものであり、1~32のうちの1の擬似前兆ゲーム数を抽選によりランダムに決定する。続くステップS2508では、ステップS2507にて決定した擬似前兆ゲーム数を、連続演出カウンタにセットする処理を行う。本実施形態では、前兆モードや擬似前兆モードに設定されると、連続演出を経てから当該前兆モードや擬似前兆モードが終了する構成としている。そして、上記ステップS2508にて連続演出カウンタに擬似前兆ゲーム数を入力することで、擬似前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。
ステップS2509では、各種フラグ格納エリア183aに擬似前兆モードであることを示す擬似フラグをセットする処理を実行する。続くステップS2510では、連続演出フラグをセットする。その後、特定役報知用処理を終了する。また、ステップS2502~ステップS2504のいずれかで肯定判定した場合、又はステップS2506にて否定判定した場合は、そのまま特定役報知用処理を終了する。
<連続演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理(図44)のステップS1909にて行われる連続演出設定処理について、図53のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2601では、今回受信している開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれている場合には、ステップS2602にて、当該前兆コマンドに含まれる前兆モードの前兆ゲーム数を連続演出カウンタに入力する処理を行う。これにより、前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。続くステップS2603では、連続演出フラグをセットする。
ステップS2601にて否定判定した場合、又はステップS2603の処理を実行した後は、ステップS2604に進む。ステップS2604では、連続演出フラグがセットされているか否かを判定する。連続演出フラグがセットされている場合には、ステップS2605にて連続演出カウンタから1減算する処理を行う。そして、ステップS2606にて、連続演出カウンタが連続演出に対応する数(0~3)であるか否かを判定する。連続演出カウンタが連続演出に対応する数である場合には、ステップS2607にて、擬似フラグがセットされているか否かを判定する。擬似フラグがセットされていない場合には、ステップS2608に進み、各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2609にて、本前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。本前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1~3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が成功で終了することを示す演出データとなっている。
ステップS2607にて擬似フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2610に進む。ステップS2610では、各種テーブル記憶エリア182aから擬似前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2611にて、擬似前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。擬似前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1~3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データ又は継続しないことを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が失敗で終了することを示す演出データとなっている。
なお、連続演出カウンタが1~3である場合に擬似前兆用演出テーブルから特定される演出データとしては、連続演出が設定されないものも含まれる。例えば、連続演出カウンタが3及び2の場合には連続演出の演出データが設定されず、連続演出カウンタが1の場合に、図59(a)の次ゲームまで連続演出が継続することを示す連続演出1ゲーム目の演出データが設定され、連続演出カウンタが0の場合に、図59(b)において次ゲームまで連続演出が継続しないことを示す連続演出2ゲーム目の演出データが設定される。このようにすることで、擬似前兆モードの擬似前兆ゲーム数が0となるゲームにて連続演出が途中で途切れる演出を設定することが可能となる。
ステップS2609又はステップS2611の処理を行った後は、ステップS2612にて連続演出カウンタが0であるか否かを判定する。連続演出カウンタが0である場合には、ステップS2613にて連続演出フラグ及び擬似フラグをクリアする処理を行う。なお、擬似フラグがセットされていない場合には、その状態を維持する。ステップS2606若しくはステップS2612にて否定判定した場合、又はステップS2613の処理を行った後は、本連続演出設定処理を終了する。
ステップS2604にて連続演出フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS2614に進む。ステップS2614では、ボーナス中演出フラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合には、ステップS2615にて、ボーナス中演出カウンタの減算処理を行う。具体的には、ボーナス中演出カウンタを1減算する処理を行う。続くステップS2616では、各種テーブル記憶エリア182aからボーナス用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2617にて、ボーナス用演出テーブルとボーナス中演出カウンタとから、対応するボーナス中演出の演出データを特定し、演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回のボーナス中演出として設定する処理を行う。ステップS2618では、ボーナス中演出カウンタが0であるか否かを判定する。ボーナス中演出カウンタが0である場合には、ステップS2619にてボーナス中演出フラグをクリアする処理を行う。その後、本連続演出設定処理を終了する。
以上のように、本スロットマシン10では、遊技媒体としてのメダルの投入、及びスタートレバー41の始動操作に基づいて主制御装置101側の抽選処理が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rが回転開始され、ストップスイッチ42~44の停止操作に基づいて各リール32L,32M,32Rは停止し、有効ラインに停止した図柄の組合せが、抽選処理の結果に対応するものである場合、対応する特典が付与される構成において、抽選処理の結果としてリプレイとなる確率が異なる複数のRT状態が設けられており、対応する昇格リプレイや転落リプレイの入賞が成立することでRT状態が移行する。対応するリプレイの入賞の可否は、当否抽選の結果の他、ストップスイッチ42~44の操作順序によって定められており、当該操作順序の報知は、抽選処理の結果に応じて行われる表示モードの移行抽選に当選することで行われる。抽選処理の結果としては押し順ベルが設けられており、当該ストップスイッチ42~44の操作順序によっては、当該押し順ベル入賞を成立させてメダルを獲得することが可能となる。そして、リプレイ確率が向上する遊技状態として第2RT状態や第3RT状態に移行させ、且つ操作順序の報知が行われる表示モードに移行させることで、そのRT状態において、リプレイ確率が向上した状態で押し順ベル入賞を成立させることができ、多量のメダルを獲得することが可能となる。
多量のメダルの獲得の契機となる表示モードの移行抽選やアタックモード等の継続ゲーム数の上乗せ抽選の実行、及びボーナス当否抽選にて当選することとしての契機事象は、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ、チャンスA,B、中段ベル等の特定役に当選した場合に発生する。すなわち、特定役として、IV=13~22,35~48の小役(単独役)又は重複役が設定されており、これら特定役に当選した場合に、契機事象として、表示モードの移行抽選や上乗せ抽選が行われたり、ボーナス当否抽選にて当選したりすることとなる。特定役は、ベルやリプレイ等よりも比較的低確率で当選する役であり、レア役とも称される。そのため、遊技者は、かかる比較的低確率の契機事象の発生に期待しながら各ゲームの遊技を行うことになる。
ここで、特定役に基づく表示モードの移行抽選や、ボーナス当否抽選について、図60を参照しながら詳細に説明する。図60は、通常遊技状態用の抽選テーブルと、表示モードの移行抽選と、設定値との関係を示す図である。
既に説明したとおり、特定役としては、IV=13~22の強チェリー等の単独役と、IV=35~48のボーナスとの重複役とが設定されている。
第1BBや第2BBのボーナスは、IV=35~48のボーナスとの重複役に当選した場合、及びIV=49,50のボーナス単独役に当選した場合に、ボーナス当選に対応する当選フラグ(第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ)がセットされる。一方、IV=13~22の単独役当選となった場合にはボーナスには重複当選しない。すなわち、図16の抽選処理のステップS305において、IV=13~22にて当選したと判定した場合には、ステップS308にてこれらIV=13~22に対応する小役の当選フラグ(強チェリー1当選フラグ、強チェリー2当選フラグ、弱チェリー当選フラグ、強スイカ1当選フラグ、強スイカ2当選フラグ、強スイカ3当選フラグ、弱スイカ当選フラグ、チャンスA当選フラグ、チャンスB当選フラグ、中段ベル当選フラグ)をセットするものの、ステップS307ではボーナス当選フラグ(第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ)はセットしない。つまり、ボーナス当選としての契機事象は、IV=49,50におけるボーナスの単独当選を除くと、IV=35~48で当選したゲームにて発生し、IV=13~22で当選したゲームでは発生しない。
ボーナス当選としての契機事象は、出玉率に変化を生じさせる設定値によって発生確率が異なる。すなわち、IV=35~48にて当選する確率は、設定値によって異なるように設定されており、例えば、強チェリー重複1(IV=35)に当選する確率は、設定1,2が最も当選しにくく、設定5,6が最も当選し易くなるように当選確率が定められている。また、弱スイカ重複1,2(IV=41,42)に当選する確率は、設定1,2が最も当選し易く、設定5,6が最も当選しにくくなるように当選確率が定められている。多くの重複役について、設定が高くなるほど(設定値が大きくなるほど)当選確率が高くなるように定められていることから、第1BBや第2BBの各ボーナスの当選確率も設定が高くなるほど当選確率が高くなり、設定が低くなるほど当選確率が低くなる。
表示モードの移行抽選については、IV=13~22の単独役に当選した場合に実施される一方、IV=35~48の重複役に当選した場合には実施されない。なお、図60は、ARTへの移行抽選として、通常モード中のアタックモードへの移行抽選と、チャレンジモード中のアタックモードへの移行抽選について示しているが、チャレンジモードへの移行抽選、VBモードへの移行抽選、特化ゾーンへの移行抽選、及びチャレンジモードやアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ抽選に関しても、IV=13~22の単独役に当選した場合に実施され、IV=35~48の重複役に当選した場合には実施されない。つまり、表示モードの移行抽選や上乗せ抽選等の契機事象は、IV=13~22で当選したゲームにて発生し、IV=35~48で当選したゲームでは発生しない。
上記ボーナス当選としての契機事象とは異なり、表示モードに関する契機事象は、設定値によって発生確率が異ならないように定められている。すなわち、IV=13~22は、設定値に関わらず同じ当選確率が定められており、また、移行抽選や上乗せ抽選の当選確率についても、設定値に関わらず同様となっている。例えば、アタックモードの移行抽選では、図60に示すように、表示モードが通常モード又はチャレンジモードである状況で、IV=13~22にて当選した場合にかかる移行抽選が行われ、他の役に当選した場合には移行抽選が行われない。特に、設定値によって当選確率が異なるIV=35~48にて当選した場合には、アタックモードの移行抽選が行われないように設定されている。そして、アタックモードの移行抽選に当選する確率は、IV=13~22についていずれも設定値に関わらず同じ確率が定められている。図示はしないが、アタックモードへの移行抽選だけでなく、チャレンジモードへの移行抽選、VBモードへの移行抽選、特化ゾーンへの移行抽選、及びチャレンジモードやアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ抽選に関しても、設定値に関わらず同じ当選確率、同じ上乗せゲーム数が定められている。
つまり、本実施形態では、小役の当否抽選の確率(抽選テーブル)が変化することで遊技者にとって有利な状態となるボーナス状態としての第1有利状態と、押し順役の操作順序の報知が行われるようになることで遊技者にとって有利な状態となるアタックモード等の第2有利状態とを比較すると、第1有利状態については設定値によって当選確率(移行確率)が異なり、第2有利状態については設定値によって当選確率(移行確率)が異ならないように定められている。
所謂スロットマシンの遊技の醍醐味は、各ゲームにて役の当否抽選を行わせ、その結果に応じて各リールの停止操作を行うという点であり、リール停止操作の操作順序を指示することによって特典を得させようとする第2の有利状態は副次的な遊技であるという考えもある。その考えからすると、設定値によって、第1有利状態の当選確率が異なること自体は許容できても、上記の副次的な遊技の第2有利状態に関してまで当選確率が異なることは、好ましくないと考えられる。上記の副次的な遊技までもが設定値によって当選確率が異なることとなると、主の遊技である各役の当選確率による出玉率の差が小さくなり、結果的に遊技の主従が逆転してしまう可能性が生じ得るからである。
そこで、上記のように第1有利状態によって出玉率を調節し、第2有利状態をあくまで副次的な遊技ととらえることで、スロットマシン本来の遊技性を抹殺することなく、これら第1有利状態と第2有利状態との連携による遊技性を実現可能としている。
このような第1有利状態と第2有利状態に関し、両有利状態はそれぞれ別々に実施され、両状態が重複することがないように設定されている。つまり、図29及び図30に示すように、第1BBや第2BBに当選してボーナス状態(BB状態)へ移行すると規定数の払出が行われるまでかかるボーナス状態は維持され、RT状態等への移行は発生しない。また、表示モードについてもBBモードへ移行し、ボーナス状態が終了するまでかかるBBモードは維持される(アタックモード等への移行は発生しない)。そして、アタックモード中に第1BBや第2BBに当選すると、表示モードはBBモードへ移行し、BBモードが終了してからアタックモードが再開される(図39)。
その一方で、一方の有利状態中に他方の有利状態の契機事象は生じ得る構成としている。より詳しくは、主たる遊技である第1有利状態中には従たる遊技であり第2有利状態に関する契機事象(アタックモードの移行抽選や上乗せ抽選等)は発生しないものの、第2有利状態中においては第1有利状態に関する契機事象(ボーナス当選)は発生し得る構成としている。具体的には、第1有利状態としてのボーナス状態中の各小役(IV=32~34)では、アタックモードの移行抽選や上乗せ抽選等は行われず、第2有利状態に関する契機事象は生じない。一方、第2有利状態としてのアタックモードやVBモード中においてはIV=35~48の重複役やIV=49,50のボーナス単独役に当選し得るため、第1有利状態に関する契機事象は生じ得る。このように両有利状態の重複実施を制限しつつも、他方の契機事象は生じ得るようにしているため、両有利状態の連鎖が生じ易くなり、興趣向上が図られている。
ここで、第1有利状態としてのボーナス状態中においては、第2有利状態の契機事象となる特定役には当選しない構成である一方、ボーナス当選後、ボーナス状態へ移行するまでの持ち越し状態中においては特定役に当選し得る。すなわち、既に説明したとおり、抽選処理において、いずれかのボーナス当選フラグがセットされている状況では、通常遊技状態用の抽選テーブルにおいてIV=35~51にて当選してもボーナス当選フラグやCB当選フラグはセットされない。そのため、ボーナスに当選している状況で、更にいずれかのボーナスに当選し得る事象の発生は防止されているものの、アタックモード等の契機事象の契機となるIV=13~22の特定役には当選し得る。その一方で、抽選結果対応処理(図31)では、ボーナス当選フラグがセットされている状況でこれら特定役に当選しても、第1特定役処理~第3特定役処理が実施されないように設定されており、アタックモード等の契機事象は生じない。つまり、持ち越し状態中においては、第2有利状態の契機事象の契機自体は生じるもの契機事象そのものは生じないようになっている。このようにすることで、第1有利状態と第2有利状態との主従関係を良好に担保することができる。
しかし、そのような構成とすると、持ち越し状態中にこれらIV=13~22にて当選した場合、アタックモードへの移行抽選等が行われない点からして、遊技者は損をした気持ちになる可能性がある。そうすると、ボーナスに当選した後は、速やかにボーナスへ移行させたほうが、当該損をしないためにも遊技者にとって好ましいといえる。
ところが、ボーナス当選時にボーナス入賞を成立させることがなかなかできない事象が生じる場合がある。一つは、ボーナスに当選していることの報知がなかなか行われない場合であり、既に説明したとおり、本実施形態では、ボーナス当選時は前兆モード及び連続演出を経てボーナス当選が報知される構成としている(図51~53)。かかる構成においては、ボーナスに当選していることの察知が遅れれば遅れるほど、連続演出を楽しむことが可能となる一方、上記アタックモードの移行抽選等が行われない特定役に当選してしまう可能性が高くなる。
別の事象としては、ボーナスに当選している状況でボーナス入賞を成立させようとしても、制御により入賞させることができない場合である。すなわち、既に説明したとおり、抽選処理(図16)において、ステップS315では、複数の役に重複当選している状況での引き込み優先が設定される。かかる引き込み優先の優先順位としては、再遊技が最も優先順位が高く、次いで小役が優先順位が高く、ボーナスが最も優先順位が低くなるように設定されている。例えば、ボーナスに当選している状況で、リプレイ(IV=1~12)やベル役(IV=24~31)に当選した場合には、ボーナス入賞よりもリプレイや小役入賞が優先されるため、ボーナスを入賞させることができず、リプレイやベルが入賞する。つまり、ボーナスを入賞させようとしても、他の役に当選しているゲームではボーナスを入賞させることができないため、その分、第2有利状態の契機事象となる特定役に当選する可能性も高くなる。
また、第1BBや第2BBたるボーナス入賞は、対応する入賞態様となる図柄が有効ライン上に停止することで成立する。これら第1BBの入賞態様や第2BBの入賞態様は、ストップスイッチ42~44の操作タイミングによっては、停止させることができないように設定されている。つまり、停止操作の態様によっては、ボーナス入賞を成立させようとしても対応する図柄が停止せず、ボーナス入賞が成立しない場合もある。
そこで、本実施形態では、かかる第1有利状態(ボーナス)の持ち越し状態中に、第2有利状態に関する契機事象となる特定役に当選してしまった場合に、特徴ある制御を行う構成としている。以下、その構成について説明する。
<停止情報設定処理>
本実施形態では、持ち越し状態中に、特定役のうちの所定の役として強チェリー2(IV=14)又は強スイカ2,3(IV=17,18)に当選した場合の停止駆動制御の態様を変更する。図61は、本実施形態における停止情報設定処理を示すフローチャートである。既に説明したとおり、停止情報設定処理は、抽選処理(図16)におけるステップS314にて実施される処理である。
ステップS2701では、今回の抽選処理の結果として、強チェリー2に当選したか否かを判定する。強チェリーは、IV=14の強チェリー2の他、IV=13の強チェリー1や、IV=35の強チェリー重複1、IV=36の強チェリー重複2が設定されている。ステップS2701では、これら各種強チェリーのうち、強チェリー2に当選している場合に肯定判定する。ステップS2701にて肯定判定した場合、ステップS2702にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS2703にて右リール制限処理を実行する。ボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS2704にて、右リール第1制限解除処理を実行する。ステップS2703の制限処理は、右リール32Rの停止駆動制御を第1制御態様とし、強チェリーとして停止可能な図柄を一部制限する処理である。そして、ステップS2704の制限解除処理は、右リール32Rの停止駆動制御を第2制御態様とし、強チェリーとして停止可能な図柄の上記一部制限を解除する処理である。なお、上記強チェリー2とは異なる他の強チェリー(強チェリー1、強チェリー重複1、強チェリー重複2)は、右リール制限解除処理が行われることがなく、ボーナス当選フラグの有無(持ち越し状態か否か)に関わらず、右リールの停止態様は常に第1制御態様となる。
図62は、弱チェリー、強チェリー1,2、弱スイカ、強スイカ1~3当選時の入賞態様の関係を示している。また、図63は、持ち越し状態の移行前後における、強チェリー当選時の入賞態様の変化を示している。なお、図62において、各役の当選時の主要な小役(第27小役、第28小役、第29小役、第30小役、第41小役)のみ表示しており、制御役等の他の小役(第32小役~第35小役、第42小役、第43小役、第44小役)は省略している。
図17等に示すように、IV=15やIV=37,38の弱チェリーは、第27小役、第32小役~第35小役を含む重複役(IV=37,38はこれに第1BB又は第2BBが含まれる)として設定されている。弱チェリーに関しては、いずれの役も停止制限が設定されておらず、停止可能なタイミングで各ストップスイッチ42~44が操作された場合には、対応する入賞態様にて停止し、弱チェリー入賞が成立する。弱チェリーは、左リール32Lの停止図柄のみで入賞が成立し、左リール32Lの有効ライン上に、「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止していれば、他のリール32M,32Rの停止図柄に関わらず入賞が成立する。
IV=13,14やIV=35,36の強チェリーは、第28小役、第32小役~第35小役を含む重複役(IV=35,36はこれに第1BB又は第2BBが含まれる)として設定されている。このうち、IV=13の強チェリー1は、第28小役、第32小役~第35小役の重複役であり、IV=14の強チェリー2は、これら強チェリー1の小役(第28小役、第32小役~第35小役)に加えて、制御役1としての第42小役の重複役として設定されている。
第28小役は、複数の入賞態様が設定されており、有効ライン上に左リール32Lに「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄、中リール32Mに「赤ベル」図柄,「白ベル」図柄又は「チェリー」図柄、右リール32Rに「チェリー」図柄、「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止する入賞態様と、左リール32Lに「黒BAR」図柄、中リール32Mに「白BAR」図柄が停止することで、右リール32Rの停止図柄に関わらず入賞が成立する入賞態様とが設定されている。このうち、左リール32Lに「黒BAR」図柄、中リール32Mに「白BAR」図柄が停止する入賞態様はステップS2704の制限解除処理が行われるか否かによって異なる入賞態様となっている。
すなわち、第28小役における第1の入賞態様は、3ベットゲームにおいて各リール32L,32M,32Rに「チェリー」図柄が一直線上に停止し得る、所謂三連チェリーとして入賞が成立するように設定されている。なお、上記の入賞態様を、以下の説明では、強チェリーの第1の入賞態様とも称する。
第28小役における第2の入賞態様は、上記左リール32Lに「黒BAR」図柄、中リール32Mに「白BAR」図柄が停止する入賞態様であり、右リール32Rの制限処理が行われる場合の入賞態様である。この入賞態様においては、右リール32Rの停止図柄に関わらず第28小役入賞が成立するものの、右リール32Rに「白BAR」図柄が停止しないように停止駆動制御が行われる。つまり、3ベットゲームにおいて左リール32Lと中リール32Mの中段に「白BAR」図柄が停止し、右リール32Rについては「白BAR」図柄が停止せず、中段白BAR外れとなる停止結果で入賞が成立する。なお、上記の入賞態様を、以下の説明では、強チェリーの第2の入賞態様とも称する。
第28小役における第3の入賞態様は、上記左リール32Lに「黒BAR」図柄、中リール32Mに「白BAR」図柄が停止する入賞態様であり、右リール32Rの第1制限解除処理が行われる場合の入賞態様である。この入賞態様においても、右リール32Rの停止図柄に関わらず第28小役入賞が成立するものの、右リール32Rの中段に「白BAR」図柄が停止可能となるように停止駆動制御が行われる。つまり、3ベットゲームにおいて左リール32Lと中リール32Mの中段に「白BAR」図柄が停止し、右リール32Rについては「白BAR」図柄を中段に狙って停止操作を行えば、中段に「白BAR」図柄が停止し中段白BAR揃いとなる停止結果で入賞が成立する。なお、上記の入賞態様を、以下の説明では、強チェリーの第3の入賞態様とも称する。
ステップS2703の右リール制限処理が行われることにより、強チェリー2における第28小役の各入賞態様のうち、第3の入賞態様の停止が制限される。その結果、第28小役については、第1の入賞態様と第2の入賞態様とで入賞が成立し得るようになる。一方、ステップS2704の右リール第1制限解除処理が行われることにより、強チェリー2における第28小役の各入賞態様のいずれもの入賞態様で入賞が成立し得るようになる。
つまり、図63に示すように、ボーナス当選フラグがセットされていない状況において、強チェリー1,2や強チェリー重複1,2に当選した場合には、いずれの強チェリーであっても三連チェリーを狙って停止操作を行えば当該三連チェリーが停止するし、中段白BAR外れとなるように停止操作を行えば当該中段白BAR外れが停止するものの、中段白BAR揃いとなるように停止操作を行っても、当該中段白BAR揃いは停止しない。言い換えると、ボーナス当選フラグがセットされていない状況、すなわち持ち越し状態ではない状況でいずれかの強チェリーに当選した場合において、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙っても、左リール32Lと中リール32Mについては中段に「白BAR」図柄が停止するものの、右リール32Rについては「白BAR」図柄が停止しない。
一方、ボーナス当選フラグがセットされている状況では、各種強チェリーのうち強チェリー2に当選した場合には、三連チェリーを狙って停止操作を行えば当該三連チェリーが停止するし、中段白BARテンパイ外れとなるように停止操作を行えば当該中段白BAR外れが停止し、更に、中段白BAR揃いとなるように停止操作を行えば当該中段白BAR揃いが停止する。言い換えると、ボーナス当選フラグがセットされている状況で強チェリー2に当選した場合においては、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙えば、中段に「白BAR」図柄を停止させることが可能となる。
これに対して、ボーナス当選フラグがセットされている状況であっても、各種強チェリーのうち強チェリー1や強チェリー重複1,2に当選した場合には、三連チェリーを狙って停止操作を行えば当該三連チェリーが停止するし、中段白BAR外れとなるように停止操作を行えば当該中段白BAR外れが停止するものの、中段白BAR揃いとなるように停止操作を行っても、当該中段白BAR揃いは停止しない。つまり、これらの強チェリーである場合、ボーナス当選フラグの有無によらず入賞態様は変化しない。
なお、ステップS315の優先設定処理では、ボーナス当選フラグがセットされている状況で強チェリー2に当選した場合、上記第1~第3の入賞態様のうち、第3の入賞態様を優先して停止させるように設定する。そのため、かかる状況において、第3の入賞態様を停止可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、第3の入賞態様にて第28小役入賞(強チェリー入賞)が成立し、第3の入賞態様を停止できないタイミングで停止操作が行われた場合には、第1の入賞態様又は第2の入賞態様にて第28小役入賞(強チェリー入賞)が成立する。
強チェリーの第2の入賞態様と第3の入賞態様とを比較すると、左リール32Lと中リール32Mの停止態様は共通しており、右リール32Rの停止態様だけが異なっている。つまり、停止情報設定処理において、ステップS2703の右リール制限処理が行われる場合には、右リール32Rの停止駆動制御を「白BAR」図柄が停止しないようにする第1制御態様とし、ステップS2704の右リール第1制限解除処理が行われる場合には、右リール32Rの停止駆動制御を「白BAR」図柄が停止可能なようにする第2制御態様とする点で各リール32L,32M,32Rの停止駆動制御が異なり、その他の点では共通している。
停止情報設定処理において、ステップS2701にて強チェリー2当選ではないと判定した場合には、ステップS2705に進む。ステップS2705では、今回の抽選処理の結果として、強スイカ2,3に当選したか否かを判定する。強スイカは、IV=17の強スイカ2、IV=18の強スイカ3の他、IV=16の強スイカ1や、IV=39の強スイカ重複1、IV=40の強スイカ重複2が設定されている。ステップS2705では、これら各種強スイカのうち、強スイカ2又は強スイカ3に当選している場合に肯定判定する。ステップS2705にて肯定判定した場合、ステップS2706にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS2707にて右リール制限処理を実行する。ボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS2708にて、今回の強スイカが強スイカ3であるか否かを判定する。強スイカ3ではなく強スイカ2である場合、ステップS2709にて右リール第1制限解除処理を実行する。一方、強スイカ3である場合、ステップS2710にて右リール第2制限解除処理を実行する。ステップS2707の制限処理は、右リール32Rの停止駆動制御を第1制御態様とし、強スイカとして停止可能な図柄を一部制限する処理である。そして、ステップS2709の第1制限解除処理は、右リール32Rの停止駆動制御を第2制御態様とし、強スイカとして停止可能な図柄の上記一部制限を解除する処理である。ステップS2710の第2制限解除処理は、右リール32Rの停止駆動制御を第3制御態様とし、強スイカとして停止可能な図柄の制限を全て解除する処理である。なお、上記強スイカ2,3とは異なる他の強スイカ(強スイカ1、強スイカ重複1、強スイカ重複2)は、右リール制限解除処理が行われることがなく、ボーナス当選フラグの有無(持ち越し状態か否か)に関わらず、右リールの停止態様は常に第1制御態様となる。
図64は、持ち越し状態の移行前後における、強スイカ当選時の入賞態様の変化を示している。
図17や図62に示すように、IV=19やIV=41,42の弱スイカは、第29小役、第41小役を含む重複役(IV=41,42はこれに第1BB又は第2BBが含まれる)として設定されている。弱スイカに関しては、いずれの役も停止制限が設定されておらず、停止可能なタイミングで各ストップスイッチ42~44が操作された場合には、対応する入賞態様にて停止し、弱スイカ入賞が成立する。弱スイカにおいては、3ベットゲームにおいて右下がりラインL4に「スイカ」図柄が揃って停止して入賞が成立するか、中リール32Mだけ「スイカ」図柄が停止しない所謂スイカ取りこぼし目が停止して入賞が成立する。
IV=16~18やIV=39,40の強スイカは、第30小役、第41小役を含む重複役(IV=36,37はこれに第1BB又は第2BBが含まれる)として設定されている。このうち、IV=16の強スイカ1は、第30小役と第41小役の重複役であり、IV=17の強スイカ2は、これら強スイカ1の小役(第30小役、第41小役)に加えて、制御役2としての第43小役の重複役として設定されている。そして、IV=18の強スイカ1は、これら強スイカ1の小役(第30小役、第41小役)に加えて、制御役3としての第44小役の重複役として設定されている。
第30小役は、複数の入賞態様が設定されており、有効ライン上に左リール32Lに「スイカ」図柄、中リール32Mに「赤ベル」図柄、右リール32Rに「赤ベル」図柄が停止する入賞態様と、左リール32Lに「黒BAR」図柄、中リール32Mに「黒BAR」図柄が停止することで、右リール32Rの停止図柄に関わらず入賞が成立する入賞態様とが設定されている。このうち、左リール32Lに「黒BAR」図柄、中リール32Mに「黒BAR」図柄が停止する入賞態様はステップS2709やステップS2710の制限解除処理が行われるか否かによって異なる入賞態様となっている。
すなわち、第30小役における第1の入賞態様は、3ベットゲームにおいて各リール32L,32M,32Rの上段に「スイカ」図柄が揃って停止し得る、所謂上段スイカ揃いとして入賞が成立するように設定されている。なお、上記の入賞態様を、以下の説明では、強スイカの第1の入賞態様とも称する。
第30小役における第2の入賞態様は、上記左リール32Lに「黒BAR」図柄、中リール32Mに「黒BAR」図柄が停止する入賞態様であり、右リール32Rの制限処理が行われる場合の入賞態様である。この入賞態様においては、右リール32Rの停止図柄に関わらず第28小役入賞が成立するものの、右リール32Rに「黒BAR」図柄が停止しないように停止駆動制御が行われる。つまり、3ベットゲームでは右下がりラインL4と右上がりラインL5とにおいて、左リール32Lと中リール32Mとで「黒BAR」図柄がテンパイラインを形成するものの、右リール32Rにはいずれのラインにも「黒BAR」が停止せず、クロス黒BAR外れとなる停止結果で入賞が成立する。なお、上記の入賞態様を、以下の説明では、強スイカの第2の入賞態様とも称する。
第30小役における第3の入賞態様は、上記左リール32Lに「黒BAR」図柄、中リール32Mに「黒BAR」図柄が停止する入賞態様であり、右リール32Rの第1制限解除処理が行われる場合の入賞態様である。この入賞態様においては、右リール32Rの停止図柄に関わらず第28小役入賞が成立するものの、右リール32Rにおいては上段に「黒BAR」図柄が停止可能となる一方下段には停止しないように停止駆動制御が行われる。つまり、3ベットゲームでは右下がりラインL4と右上がりラインL5とにおいて、左リール32Lと中リール32Mとで「黒BAR」図柄がテンパイラインを形成し、右リール32Rの上段に「黒BAR」図柄が停止して右上がりラインL5に黒BAR揃いが成立する一方、右下がりラインL4には黒BAR揃いが成立せず、クロス黒BARシングル揃いとなる停止結果で入賞が成立する。なお、上記の入賞態様を、以下の説明では、強スイカの第3の入賞態様とも称する。
第30小役における第3の入賞態様は、上記左リール32Lに「黒BAR」図柄、中リール32Mに「黒BAR」図柄が停止する入賞態様であり、右リール32Rの第2制限解除処理が行われる場合の入賞態様である。この入賞態様においては、右リール32Rの停止図柄に関わらず第28小役入賞が成立するものの、右リール32Rにおいては上段及び下段に「黒BAR」図柄が停止可能となるように停止駆動制御が行われる。つまり、3ベットゲームでは右下がりラインL4と右上がりラインL5とにおいて、左リール32Lと中リール32Mとで「黒BAR」図柄がテンパイラインを形成し、右リール32Rの上段及び下段に「黒BAR」図柄が停止して両テンパイラインL4,L5に黒BAR揃いが成立するクロス黒BARダブル揃いとなる停止結果で入賞が成立する。なお、上記の入賞態様を、以下の説明では、強スイカの第4の入賞態様とも称する。
ステップS2707の右リール制限処理が行われることにより、強スイカ2,3における第30小役の各入賞態様のうち、第3の入賞態様と第4の入賞態様の停止が制限される。その結果、第30小役については、第1の入賞態様と第2の入賞態様とで入賞が成立し得るようになる。一方、ステップS2709の右リール第1制限解除処理が行われることにより、強スイカ2における第30小役の各入賞態様のうち、第3の入賞態様の停止制限が解除される。その結果、強スイカ2の第30小役については、第1の入賞態様~第3の入賞態様のいずれかで入賞が成立し得るようになる。そして、ステップS2710の右リール第2制限解除処理が行われることにより、強スイカ3における第30小役はいずれもの入賞態様で入賞が成立し得るようになる。
つまり、図64に示すように、ボーナス当選フラグがセットされていない状況において、強スイカ1~3や強スイカ重複1,2に当選した場合には、いずれの強スイカであっても、上段スイカ揃いを狙って停止操作を行えば当該上段スイカ揃いが停止するし、クロス黒BAR外れとなるように停止操作を行えば当該クロス黒BAR外れが停止するものの、クロス黒BARのシングル揃い又はダブル揃いとなるように停止操作を行っても、当該クロス黒BARのシングル揃い及びダブル揃いは停止しない。言い換えると、ボーナス当選フラグがセットされていない状況、すなわち持ち越し状態ではない状況でいずれかの強スイカに当選した場合において、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙っても、左リール32Lと中リール32Mについては「黒BAR」図柄が停止してダブルテンパイとなるものの、右リール32Rについては「黒BAR」図柄が停止しない。
一方、ボーナス当選フラグがセットされている状況では、各種強スイカのうち強スイカ2に当選した場合には、上段スイカ揃いを狙って停止操作を行えば、当該上段スイカ揃いが停止するし、クロス黒BAR外れとなるように停止操作を行えば当該クロス黒BAR外れが停止し、更にクロス黒BARシングル揃いとなるように停止操作を行えば当該クロス黒BARシングル揃いが停止する。但し、強スイカ2当選時においては、持ち越し状態中であっても、クロス黒BARダブル揃いとなるように停止操作を行っても、クロス黒BARダブル揃いは停止しない。言い換えると、ボーナス当選フラグがセットされている状況、すなわち持ち越し状態にて強スイカ2に当選した場合において、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙えば、クロス黒BARシングル揃いとなるように各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を停止させることが可能となる。
そして、ボーナス当選フラグがセットされている状況において、各種強スイカのうち強スイカ3に当選した場合には、上段スイカ揃いを狙って停止操作を行えば、当該上段スイカ揃いが停止するし、クロス黒BAR外れとなるように停止操作を行えば当該クロス黒BAR外れが停止し、クロス黒BARシングル揃いとなるように停止操作を行えば当該クロス黒BARシングル揃いが停止し、クロス黒BARダブル揃いとなるように停止操作を行えば当該クロス黒BARダブル揃いが停止する。言い換えると、ボーナス当選フラグがセットされている状況、すなわち持ち越し状態にて強スイカ3に当選した場合において、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙えば、クロス黒BARダブル揃いとなるように各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を停止させることが可能となる。
これに対して、ボーナス当選フラグがセットされている状況であっても、各種強スイカのうち強スイカ1や強スイカ重複1,2に当選した場合には、上段スイカ揃いを狙って停止操作を行えば、当該上段スイカ揃いが停止するし、クロス黒BAR外れとなるように停止操作を行えば当該クロス黒BAR外れが停止するものの、クロス黒BARシングル揃いとなるように停止操作を行っても当該クロス黒BARシングル揃いは停止しないし、クロス黒BARダブル揃いとなるように停止操作を行っても当該クロス黒BARダブル揃いは停止しない。つまり、これらの強スイカである場合、ボーナス当選フラグの有無によらず入賞態様は変化しない。
なお、ステップS315の優先設定処理では、ボーナス当選フラグがセットされている状況で強スイカ2に当選した場合、上記第1~第3の入賞態様のうち、第3の入賞態様を優先して停止させるように設定する。そのため、かかる状況において、第3の入賞態様を停止可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、第3の入賞態様にて強スイカ入賞が成立し、第3の入賞態様を停止できないタイミングで停止操作が行われた場合には、第1の入賞態様又は第2の入賞態様にて強スイカ入賞が成立する。
また、優先設定処理において、ボーナス当選フラグがセットされている状況で強スイカ3に当選した場合、上記第1~第4の入賞態様のうち、第4の入賞態様を優先して停止させるように設定し、その次の優先度として第3の入賞態様を設定する。そのため、かかる状況において、第4の入賞態様を停止可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、第4の入賞態様にて強スイカ入賞が成立し、第4の入賞態様を停止できないタイミングで停止操作が行われた場合には、第3の入賞態様にて強スイカ入賞が成立し、第4,第3の入賞態様を停止できないタイミングで停止操作が行われた場合には、第1の入賞態様又は第2の入賞態様にて強スイカ入賞が成立する。
強スイカの第2の入賞態様~第4の入賞態様を比較すると、左リール32Lと中リール32Mの停止態様は共通しており、右リール32Rの停止態様だけが異なっている。つまり、停止情報設定処理において、ステップS2707の右リール制限処理が行われる場合には、右リール32Rの停止駆動制御を上段~下段に「黒BAR」図柄が停止しないようにする第1制御態様とし、ステップS2709の右リール第1制限解除処理が行われる場合には、右リール32Rの停止駆動制御を上段に「黒BAR」図柄が停止可能とし且つ下段に「黒BAR」図柄が停止不可となるようにする第2制御態様とし、ステップS2710の右リール第2制限解除処理が行われる場合には、右リール32Rの停止駆動制御を上段及び下段に「黒BAR」図柄が停止可能なようにする第3制御態様とする点で各リール32L,32M,32Rの停止駆動制御が異なり、その他の点では共通している。
ステップS2703、ステップS2704、ステップS2707、ステップS2709及びステップS2710のいずれかの処理、又はステップS2705にて否定判定した後は、ステップS2711に進む。ステップS2711では、各処理にて設定された停止可能な停止態様の情報を、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納する処理を行ってから、本停止情報設定処理を終了する。そして、抽選処理におけるステップS315の優先設定処理では、かかる停止情報格納エリア106bに格納された情報を用いて、入賞可能な役及びその入賞態様とその優先度の設定を行う。
以上のように、持ち越し状態か否かによって、強チェリー及び強スイカの入賞態様が変化する。ここで、特定役を含めて各小役の入賞を成立させるために推奨される遊技態様について説明する。
各ゲームにて当選し得る役のうち、ストップスイッチ42~44の操作タイミングによって入賞させることができない所謂取りこぼしが発生する役は、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカが設定されている。より詳しくは、既に説明したとおり、強チェリー1,2や強チェリー重複1,2は、第28小役、第31小役~第35小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第28小役図柄、第31小役図柄~第35小役図柄は「チェリー」図柄、「第2リプレイ」図柄及び「黒BAR」図柄である。この場合、3ベットゲームにおいて、7番目の「赤ベル」図柄から11番目の「第1リプレイ」図柄、19番目の「第1リプレイ」図柄から20番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、上記第28小役図柄、第31小役図柄~第35小役図柄たる「チェリー」図柄、「第2リプレイ」図柄及び「黒BAR」図柄のいずれをも、有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、強チェリー役の取りこぼしが発生する。
また、弱チェリーは、第27小役、第31小役~第35小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第27小役図柄、第31小役図柄~第35小役図柄は「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄である。この場合、3ベットゲームにおいて、7番目の「赤ベル」図柄から20番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、上記第27小役図柄、第31小役図柄~第35小役図柄たる「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄のいずれをも、有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、弱チェリー役の取りこぼしが発生する。
強スイカ1~3や強スイカ重複1,2は、第30小役及び第41小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第30小役図柄及び第41小役図柄は、「スイカ」図柄及び「黒BAR」図柄である。この場合、3ベットゲームにおいて、9番目の「赤7」図柄から11番目の「第1リプレイ」図柄、19番目の「第1リプレイ」図柄から3番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、第30小役図柄及び第41小役図柄たる「スイカ」図柄及び「黒BAR」図柄のいずれをも、有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、強スイカ役の取りこぼしが発生する。
弱スイカは、第29小役及び第41小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第29小役図柄及び第41小役図柄は、「スイカ」図柄である。この場合、3ベットゲームにおいて、9番目の「赤7」図柄から3番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、第29小役図柄及び第41小役図柄たる「スイカ」図柄を有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、弱スイカ役の取りこぼしが発生する。
そうすると、これら取りこぼしが発生し得る役のいずれについても入賞可能性を残しながら左リール32Lを停止操作する場合、4番目の「チェリー」図柄から6番目の「第2リプレイ」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで停止操作する必要がある。なお、以下の説明では、かかる左リール32Lの操作態様を、取りこぼしを生じさせない操作態様として、特定操作態様(第1操作態様)とも称し、これに対する上記の取りこぼしが生じる各操作態様を非特定操作態様(第2操作態様)とも称する。
左リール32Lを特定操作態様にて操作した場合、いずれかの強チェリー当選時においては、上記強チェリーの第1~第3の入賞態様のうち、第2,第3の入賞態様では入賞が成立せず、第1の入賞態様にて入賞が成立するようになる。同様に、左リール32Lを特定操作態様にて操作した場合、いずれかの強スイカ当選時においては、上記強スイカの第1~第4の入賞態様のうち、第2~第4の入賞態様では入賞が成立せず、第1の入賞態様にて入賞が成立するようになる。つまり、これら強チェリーや強スイカに当選した場合において、左リール32Lに「黒BAR」図柄が停止する各入賞態様にて入賞を成立させようとすると、かかる停止操作態様は非特定操作態様となり、弱チェリーや弱スイカ当選時をフォローできず、これら弱チェリーや弱スイカの取りこぼしが発生することになる。
更に、左リール32Lに「黒BAR」図柄が停止する各入賞態様にて、強チェリーや強スイカの入賞を成立させようとすると、中リール32Mにて強チェリー又は強スイカの一方の役の取りこぼしも発生し得る。具体的には、左リール32Lに「黒BAR」図柄を停止させた場合の中リール32Mの強チェリーに対応する第28小役図柄は、「白BAR」図柄である。一方、左リール32Lに「黒BAR」図柄を停止させた場合の中リール32Mの強スイカに対応する第30小役図柄は、「黒BAR」図柄である。中リール32Mにおいて、「白BAR」図柄と「黒BAR」図柄とは、4図柄以上離間して配置されている。そのため、中リール32Mについて、「白BAR」図柄を有効ラインに停止可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、「黒BAR」図柄を有効ラインに停止させることができず、「黒BAR」図柄を有効ラインに停止可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、「白BAR」図柄を有効ラインに停止させることができない。つまり、左リール32Lに「黒BAR」図柄を停止させたうえで、中リール32Mについて強チェリー入賞に対応する図柄を狙うと、強スイカの取りこぼしが発生し、強スイカ入賞に対応する図柄を狙うと、強チェリーの取りこぼしが発生する。
以上のような関係から、通常であれば、各役の取りこぼしを防止すべく、上記左リール32Lを特定操作態様にて停止操作し、その停止出目に応じて、中リール32M及び右リール32Rの停止操作を行うことが推奨される。言い換えると、かかる推奨される特定操作態様にて停止操作が行われている限り、強チェリーの第2,第3の入賞態様や、強スイカの第2~第4の入賞態様は出現しない。
<特別報知処理>
次に、特定役当選時の報知に関する処理について説明する。特定役当選時の報知は、上記特定役報知用処理(図52)における特別報知用処理にて実行される。既に説明したとおり、特定役報知用処理は、表示制御装置81のCPU181にて実行される処理である。
図65(a)のフローチャートに示すように、特別報知用処理では、ステップS2801にて、持ち越し状態であるか否かを判定する。持ち越し状態か否かは、主制御装置101から持ち越しコマンド(ステップS613参照)を受信済みか否かによって判定可能である。持ち越し状態ではないと判定した場合、ステップS2802にてチャンス報知演出を設定する処理を行う。チャンス報知演出では、例えば、図66(a)に示すように、補助表示部65にて、「チャンス!!」という文字表示を行うとともに、ビックリマークが付されたキャラクタを各リール32L,32M,32Rに対応させてそれぞれ表示するようにする。その他、チャンス報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュイ」)が発せられるように制御する。
チャンス報知演出では、今回の当選役が特定役のうちのいずれかであることが示唆されるものの、いずれの特定役であるかは判別できない又は判別しにくいように設定されている。すなわち、チャンス報知演出が行われた場合、今回のゲームの当選役として、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ等のいずれかである可能性が高いものの、強チェリー及び弱チェリーのいずれであるかの判別、強スイカ及び弱スイカのいずれであるかの判別、強チェリー及び強スイカのいずれであるかの判別等が行えないようになっている。そのため、遊技者としては、図66(b)に示すように、各特定役のいずれに当選している場合であっても取りこぼしを発生させないように、上記の特定操作態様にて左リール32Lの操作を行うこととなる。
ステップS2801にて否定判定し、持ち越し状態中に特定役に当選した場合、ステップS2803に進む。ステップS2803では、特定役として強チェリー又は強スイカに当選しているか否かを判定する。強チェリー又は強スイカ当選ではない場合は、ステップS2802に進み、チャンス報知演出を行うように制御する。強チェリー又は強スイカ当選である場合、ステップS2804に進み、目押し指示を行うか否かの抽選処理を実行する。かかる抽選処理では、各種テーブル記憶エリア182aに予め記憶されている目押し指示抽選テーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得し、強チェリーの第2~第3の入賞態様(図63)や、強スイカの第2~第4の入賞態様(図64)の目押しを行わせるか否かの抽選を行う。
目押し指示抽選テーブルは、図65(b)に示すように、当選役と出玉率に変化を与えるための設定値とによって目押し指示報知の実行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。
今回の当選役が強チェリー1である場合とは、強チェリーの第1の入賞態様及び第2の入賞態様にて入賞が成立するものの、第3の入賞態様では入賞が成立しない場合である。すなわち、持ち越し状態中の強チェリー1である場合とは、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙っても、中段白BAR揃いとはならず、中段白BAR外れとなる停止態様にて入賞が成立する場合である。目押し指示抽選テーブルにおいては、強チェリー1である場合には、設定値に関わらず目押し指示報知抽選に当選しないように設定されている。
今回の当選役が強チェリー2である場合とは、強チェリーの第1の入賞態様~第3の入賞態様のいずれでも入賞が成立する場合である。すなわち、持ち越し状態中の強チェリー2である場合とは、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙って停止操作を行えば、中段白BAR揃いとなる停止態様にて入賞を成立させることが可能な場合である。目押し指示抽選テーブルにおいては、強チェリー2である場合には、設定値が1~3である場合には目押し指示報知抽選には当選せず、設定値が4~6である場合には50%の確率で目押し指示報知抽選に当選するように設定されている。
今回の当選役が強スイカ1である場合とは、強スイカの第1の入賞態様及び第2の入賞態様にて入賞が成立するものの、第3の入賞態様及び第4の入賞態様では入賞が成立しない場合である。すなわち、持ち越し状態中の強スイカ1である場合とは、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙っても、クロス黒BARシングル揃い/ダブル揃いとはならず、クロス黒BAR外れとなる停止態様にて入賞が成立する場合である。目押し指示抽選テーブルにおいては、強スイカ1である場合には、設定値に関わらず目押し指示報知抽選に当選しないように設定されている。
今回の当選役が強スイカ2である場合とは、強スイカの第1の入賞態様~第3の入賞態様にて入賞が成立するものの、第4の入賞態様では入賞が成立しない場合である。すなわち、持ち越し状態中の強スイカ2である場合とは、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙って停止操作を行えば、クロス黒BARダブル揃いとはならないものの、クロス黒BARシングル揃いとなる停止態様にて入賞を成立させることが可能な場合である。目押し指示抽選テーブルにおいては、強スイカ2である場合には、設定値が1、2である場合には目押し指示報知抽選には当選せず、設定値が3~6である場合には50%の確率で目押し指示報知抽選に当選するように設定されている。
今回の当選役が強スイカ3である場合とは、強スイカの第1の入賞態様~第4の入賞態様のいずれでも入賞が成立する場合である。すなわち、持ち越し状態中の強スイカ3である場合とは、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙って停止操作を行えば、クロス黒BARダブル揃いとなる停止態様にて入賞を成立させることが可能な場合である。目押し指示抽選テーブルにおいては、強スイカ3である場合には、設定値が1~5である場合には目押し指示報知抽選には当選せず、設定値が6である場合には50%の確率で目押し指示報知抽選に当選するように設定されている。
ステップS2804の抽選処理を実行した後は、ステップS2805にてかかる抽選処理にて当選したか否かの判定を行う。当選していない場合には、ステップS2806にて包括チャンス報知演出を設定する処理を行う。包括チャンス報知演出は、上記チャンス報知演出とは異なり、特定役のうち強チェリー又は強スイカに当選していることを報知する演出であり、かかる包括チャンス報知演出が行われることにより、弱チェリーや弱スイカの可能性が排除される。
包括チャンス報知演出では、例えば、図67(a)に示すように、補助表示部65にて、ハブのキャラクタとマングースのキャラクタとが絡み合いながら戦っている画像を表示する。ここで、ハブとマングースとは所謂天敵同士として知られており、互いの強さは拮抗している。そのため、ハブとマングースが戦う場合、いずれもが勝利する可能性があるといえる。本実施形態では、ハブが強チェリーに対応し、マングースが強スイカに対応しており、包括チャンス報知演出において、ハブとマングースとの戦いは、強チェリーと強スイカとのいずれかが入賞する可能性があることに対応している。
包括チャンス報知演出では、ハブとマングースの戦いの画像とともに、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」又は「白BAR」を狙うことの目押し指示画像も表示する。その他、包括チャンス報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の声で「狙うんだ」)が発せられるように制御する。
上記のように、包括チャンス報知演出では、強チェリー又は強スイカに当選していることの報知が行われるため、弱チェリーや弱スイカの可能性が排除される。その点、左リール32Lについて上記の特定操作態様ではなく、強チェリーの第3の入賞態様や強スイカの第3,第4の入賞態様を狙う非特定操作態様にて停止操作を行うことも可能である。但し、上記のとおり、強チェリーの第3の入賞態様と、強スイカの第3,第4の入賞態様とは、中リール32M及び右リール32Rにおいて「白BAR」を狙うか「黒BAR」を狙うかによって、狙わなかった他方を取りこぼしてしまう可能性のある入賞態様である。
なお、左リール32L停止後に中リール32Mについて「白BAR」又は「黒BAR」を停止させた場合には、残りのリール(右リール32R)に、左・中でテンパイした図柄を狙わせる演出に切り替える。当初の包括チャンス報知演出のまま、すなわち、「白BAR」又は「黒BAR」を狙わせる意図の演出をそのまま表示していると、せっかく同色のBAR図柄をテンパイさせても、残りのリールで異なる色のBAR図柄を狙ってしまって、せっかくの白BAR揃いや黒BAR揃いのチャンスを失ってしまう可能性があるからである。
ステップS2805にて目押し指示抽選に当選したと判定した場合、ステップS2807に進む。ステップS2807では、強チェリーに当選しているか否かを判定する。強チェリーに当選している場合には、ステップS2808にて、上記包括チャンス報知演出の設定を行う。かかる処理は、上記ステップS2806と同様である。すなわち、補助表示部65において、ハブとマングースの戦いの演出が行われる。
続くステップS2809では、白BAR目押し指示報知演出を、第1停止OFF時演出として設定する処理を行う。第1停止OFF時演出とは、各停止操作時演出設定処理(図48)において、最初に停止させるリールの停止OFF操作(ストップスイッチ42~44の押圧操作の解除)に基づいて実行される演出である。
白BAR目押し指示報知演出では、例えば、図68(a)に示すように、補助表示部65において、包括チャンス報知演出のハブとマングースの戦いの結果、ハブが勝利したことを示すように、ハブのキャラクタを拡大させた画像を表示する。また、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙うことの目押し指示画像も表示する。そうすると、上記包括チャンス報知時に、特定操作態様ではなく、強チェリーの第3の入賞態様や強スイカの第3,第4の入賞態様を狙って左リール32Lの停止操作を行っていた場合には、中リール32Mや右リール32Rにおいて取りこぼしを発生させないようにすることができ、強チェリーを第3の入賞態様にて入賞させることが可能となる。
各停止操作時演出設定処理(図48)において、ステップS2208では、特別報知として、白BAR目押し指示報知演出が設定されているか否かを判定する。白BAR目押し指示報知演出が設定されている場合、ステップS2210にて、今回の停止OFF操作の直前の停止ON操作によって停止したリール、すなわち、第1停止リールの中段に「白BAR」図柄が停止しているか否かを判定する。第1停止リールの中段に「白BAR」図柄が停止していない場合には、ステップS2209の通常のOFF時演出を設定する処理を行ってから各停止操作時演出設定処理を終了する。この場合、補助表示部65の表示演出としては、ゲーム開始時に設定されている包括チャンス報知演出が継続されることになる。
第1停止リールの中段に「白BAR」図柄が停止している場合、ステップS2211にて、特別報知として当該白BAR目押し指示報知演出が行われるように設定する。つまり、第1停止OFF時演出の特別報知として、白BAR目押し指示報知演出が設定されている場合であっても、第1停止リールの中段に「白BAR」図柄が停止していない場合には、かかる白BAR目押し指示報知演出は実行されないで、包括チャンス報知演出が継続されることとなる。言い換えると、目押し指示演出抽選(ステップS2804)にて当選した場合であっても、例えば左リール32Lについて特定操作態様にて停止操作を行う等して、「白BAR」図柄を狙って停止操作を行わなかった場合には、白BAR目押し指示報知演出は実行されない。
ステップS2807にて、強チェリーに当選していないと判定した場合、ステップS2810にて強スイカに当選しているか否かを判定する。強スイカに当選している場合には、ステップS2811にて、上記包括チャンス報知演出の設定を行う。かかる処理は、上記ステップS2806と同様である。すなわち、補助表示部65において、ハブとマングースの戦いの演出が行われる。
続くステップS2812では、黒BAR目押し指示報知演出を、第1停止OFF時演出として設定する処理を行う。黒BAR目押し指示報知演出では、例えば、図68(b)に示すように、補助表示部65において、包括チャンス報知演出のハブとマングースの戦いの結果、マングースが勝利したことを示すように、マングースのキャラクタを拡大させた画像を表示する。また、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」を狙うことの目押し指示画像も表示する。そうすると、上記包括チャンス報知時に、特定操作態様ではなく、強チェリーの第3の入賞態様や強スイカの第3,第4の入賞態様を狙って左リール32Lの停止操作を行っていた場合には、中リール32Mや右リール32Rにおいて取りこぼしを発生させないようにすることができ、強スイカを第3,第4の入賞態様にて入賞させることが可能となる。
各停止操作時演出設定処理(図48)において、ステップS2208では、特別報知として、黒BAR目押し指示報知演出が設定されているか否かを判定する。黒BAR目押し指示報知演出が設定されている場合、ステップS2210にて、今回の停止OFF操作の直前の停止ON操作によって停止したリール、すなわち、第1停止リールの上段~下段のいずれかに「黒BAR」図柄が停止しているか否かを判定する。第1停止リールの上段~下段のいずれかに「黒BAR」図柄が停止していない場合には、ステップS2209の通常のOFF時演出を設定する処理を行ってから各停止操作時演出設定処理を終了する。この場合、補助表示部65の表示演出としては、ゲーム開始時に設定されている包括チャンス報知演出が継続されることになる。
第1停止リールの上段~下段のいずれかに「黒BAR」図柄が停止している場合、ステップS2211にて、特別報知として当該黒BAR目押し指示報知演出が行われるように設定する。つまり、第1停止OFF時演出の特別報知として、黒BAR目押し指示報知演出が設定されている場合であっても、第1停止リールに「黒BAR」図柄が停止していない場合には、かかる黒BAR目押し指示報知演出は実行されないで、包括チャンス報知演出が継続されることとなる。言い換えると、目押し指示演出抽選(ステップS2804)にて当選した場合であっても、例えば左リール32Lについて特定操作態様にて停止操作を行う等して、「黒BAR」図柄を狙って停止操作を行わなかった場合には、黒BAR目押し指示報知演出は実行されない。
ステップS2802、ステップS2806、ステップS2809及びステップS2812のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2810にて否定判定した場合、本特別報知処理を終了する。
すなわち、持ち越し状態において強チェリーや強スイカに当選したゲームでは、包括チャンス報知演出が発生する。そして、かかるゲームの第1停止OFF時に、当該包括チャンス報知演出が白BAR目押し指示報知演出又は黒BAR目押し指示報知演出に変化する場合がある。これら目押し指示報知演出に変化する場合とは、ステップS2804の目押し指示抽選に当選した場合であり、かかる抽選は当選役と設定値によって当選確率が異なっている。
例えば、包括チャンス報知演出発生時に、左リール32Lを上記特定操作態様にて停止操作し、白BAR目押し指示報知演出が発生した場合には、今回のゲームの抽選結果が強チェリー1、強スイカ1~3ではなく強チェリー2であることが確定するとともに、設定値が50%の確率で4~6であることが判別される。言い換えると、包括チャンス報知演出から白BAR目押し指示報知演出に変化した場合、すなわち、ハブとマングースの戦いがハブ勝利にて決着した場合には、設定値が1~3ではないことが確定する。
また、包括チャンス報知演出発生時に、左リール32Lを上記特定操作態様にて停止操作し、黒BAR目押し指示報知演出が発生した場合には、今回のゲームの抽選結果が強チェリー1,2、強スイカ1ではなく強スイカ2,3であることが判別されるとともに、設定値が1,2ではないことが確定する。この場合において、中リール32M及び右リール32Rに「黒BAR」を狙って停止操作して、強スイカが第3の入賞態様にて入賞した場合には、50%の確率で設定3~6であることが判別される。また、強スイカが第4の入賞態様にて入賞した場合には、設定値が6であることが判別される。言い換えると、包括チャンス報知演出から黒BAR目押し指示報知演出に変化した場合、すなわち、ハブとマングースの戦いがマングース勝利にて決着した場合には、設定値が3以上であることが確定するとともに、クロス黒BARダブル揃いにて強スイカ入賞が成立した場合には設定値が6であることが確定する。つまり、ハブとマングースの戦いが発生した場合には、いずれかが勝利することを期待しながらかかる戦いに注目し、マングースが勝利した場合には停止出目へ注目するといったように、関心が寄せされるポイントが多段的となり興趣向上が図られている。
このように、ボーナス当選フラグがセットされている持ち越し状態において、アタックモードの移行抽選等の抽選契機となるはずであった強チェリー1,2や強スイカ1~3に当選した場合であっても、かかる移行抽選等が行われない代わりとして、設定値の示唆が行われる。
但し、目押し指示抽選に当選していない場合には、包括チャンス報知演出が発生した場合に、強チェリーの第3の入賞態様や強スイカの第3,第4の入賞態様を狙っても、目押し指示報知演出は実行されない。例えば、包括チャンス報知演出発生時に左リール32Lに「黒BAR」図柄及び「白BAR」図柄を狙って停止操作を行った場合には、「白BAR」図柄が中段に停止して、強チェリーを第2、第3の入賞態様にて入賞させること及び強スイカを第2~第4の入賞態様にて入賞させることの余地が残るものの、強チェリーを第1の入賞態様にて入賞させることはできなくなるし、強スイカを第1の入賞態様にて入賞させることもできなくなる。そうすると、包括チャンス報知演出後に、目押し指示報知演出が発生しなければ、中リール32Mにおいて「白BAR」図柄を狙うと「黒BAR」図柄を引き込めず、「黒BAR」図柄を狙うと「白BAR」図柄を引き込めないため、強チェリー又は強スイカのいずれかの取りこぼしが発生し得る。その点、かかる取りこぼしを発生させたくないのであれば、目押し指示報知演出は発生し得なくなって設定値の示唆が行われなくなるものの、包括チャンス報知演出発生時においても左リール32Lを特定操作態様にて停止操作すればよいことになる。
また、持ち越し状態中において強チェリーや強スイカに当選している状況で、左リール32Lではなく中リール32Mや右リール32Rを最初に停止操作することも可能である。例えば、強チェリーを第3の入賞態様にて入賞させようとするのであれば、中リール32Mや右リール32Rの中段に「白BAR」図柄が停止可能なタイミングで停止操作を行う必要が生じる。この場合、右リール32Rについては、当該右リール32Rを最初に停止操作すると、持ち越し状態中の強チェリー2当選時であっても、「白BAR」図柄が中段には停止せず(「赤ベル」図柄が下段には停止せず)、「チェリー」図柄、「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が下段に停止する。そのため、第3の入賞態様では入賞させることができない。そして、この場合、目押し指示抽選に当選していても、白BAR目押し指示報知演出は発生しない。
また、中リール32Mについては、強チェリー当選時に当該中リール32Mを最初に停止操作して、「白BAR」図柄を狙えば、中リール32Mの中段に「白BAR」図柄が停止可能となるものの、この場合、強スイカ当選の可能性は排除される。但し、第1停止リールの中段に「白BAR」図柄が停止しているため上記特別報知として白BAR目押し指示報知演出が行われる。一方、強スイカ当選であった場合において上記のように中リール32Mや右リール32Rの中段に「白BAR」図柄が停止可能なタイミングで停止操作を行うと、かかるタイミングの停止操作では強スイカの第3、第4の入賞態様たる「黒BAR」図柄を上段~下段に停止させることができない。この場合、例えば、中リール32Mにおいては、18番目の「白BAR」図柄の1つ下流側に配置された19番目の「赤ベル」図柄が中段に停止して、強スイカが第1の入賞態様にて入賞する余地は残るものの、第1停止リールに「黒BAR」図柄が停止していないため、黒BAR目押し指示報知演出は発生しない。また、右リール32Rにおいては、18番目の「白BAR」図柄の1つ上流側に配置された17番目の「赤ベル」図柄か、2つ下流側に配置された20番目の「赤ベル」図柄が下段に停止して、強スイカが第1の入賞態様にて入賞する余地は残るものの、第1停止リールに「黒BAR」図柄が停止していないため、黒BAR目押し指示報知演出は発生しない。
また、中リール32Mや右リール32Rを最初に停止操作して、強スイカを第3,第4の入賞態様にて入賞させようとするのであれば、中リール32Mや右リール32Rに「黒BAR」図柄が停止可能なタイミングで停止操作を行う必要が生じる。この場合、これら中リール32Mや右リール32Rに「黒BAR」図柄が停止すると強チェリー当選の可能性は排除され、第1停止リールに「黒BAR」図柄が停止しているため上記特別報知として黒BAR目押し指示報知演出が行われる。一方、強チェリー当選であった場合において上記のように中リール32Mや右リール32Rに「黒BAR」図柄が停止可能なタイミングで停止操作を行うと、かかるタイミングの停止操作では強チェリーの第3の入賞態様たる「白BAR」図柄を中段に停止させることができない。この場合、例えば、中リール32Mにおいては、8番目の「黒BAR」図柄の3つ下流側に配置された11番目の「チェリー」図柄が中段に停止して、強チェリーが第1の入賞態様にて入賞する余地は残るものの、第1停止リールに「白BAR」図柄が停止していないため、白BAR目押し指示報知演出は発生しない。また、右リール32Rにおいては、7番目の「黒BAR」図柄の1つ上流側に配置された6番目の「第1リプレイ」図柄か、4つ下流側に配置された11番目の「第1リプレイ」図柄が下段に停止して、強チェリーが第1の入賞態様にて入賞する余地は残るものの、第1停止リールに「白BAR」図柄が停止していないため、白BAR目押し指示報知演出は発生しない。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
アタックモード等への移行抽選やアタックモード等の上乗せ抽選の実行が制限される持ち越し状態において、かかる移行抽選や上乗せ抽選の契機となる特定役(強チェリー1,2、強スイカ1~3)に当選した場合には、持ち越し状態ではない場合と比較して、異なる停止出目にて入賞が成立し得るようにしたため、持ち越し状態における遊技性が向上し、当該移行抽選や上乗せ抽選等が行われないことへの喪失感を低減することが可能となる。
より具体的には、持ち越し状態において上記移行抽選や上乗せ抽選の契機となる特定役に当選した場合において、遊技者に有益な情報の提示として設定値の示唆が行われるようにしたため、所謂引き損となってしまう事象であっても、遊技者を、がっかりさせないようにすることができる。
持ち越し状態中に特定役当選となると、持ち越し状態ではない状態と比較して入賞時の停止出目が異なるようにした。具体的には、強チェリー当選時は、持ち越し状態への移行前は、第1の入賞態様と第2の入賞態様とで入賞が成立するものの、第3の入賞態様では入賞が成立しない(停止しない)。一方、持ち越し状態へ移行すると、第1の入賞態様~第3の入賞態様のいずれでも入賞が成立するようになる。また、強スイカ当選時は、持ち越し状態への移行前は、第1の入賞態様と第2の入賞態様とで入賞が成立するものの、第3の入賞態様と第4の入賞態様とでは入賞が成立しない(停止しない)。一方、持ち越し状態へ移行すると、第1の入賞態様~第4の入賞態様のいずれでも入賞が成立するようになる。このようにすることで、持ち越し状態中に特定役当選となったことを停止出目の変化を通じて知らしめることが可能となる。
持ち越し状態への移行前に、強チェリーや強スイカに当選した場合において、持ち越し状態中に停止可能となる入賞態様を狙って停止操作しても、これらの入賞態様は停止しないようにした。これにより、停止出目が状態によって変化することの実効性が担保される。
持ち越し状態か否かに関わらず、強チェリーや強スイカの第2~第4の入賞態様における入賞判定は、右リール32Rの停止図柄に関わらず、左リール32Lと中リール32Mの停止図柄によって行う構成とした。このようにすることで、上記の停止出目を変化させる場合に、入賞を成立させる入賞態様をも変更する必要が生じず、データの記憶量を削減することができる。また、仮に右リール32Rについても停止図柄を判定して入賞判定を行う構成とすると、例えば、強チェリーに当選しているのにも関わらず右リール32Rの停止操作時にかかる強チェリーに対応する図柄を停止させない制御を行う等の特殊な構成が必要となる。その点、上記のように右リール32Rについては入賞判定に用いないようにすることで、強チェリーや強スイカ当選時の右リール32Rの停止態様を状態によって変化させても不都合が生じない。
持ち越し状態中に強チェリー1,2に当選した場合において、強チェリー1では中段白BAR外れとなり、強チェリー2では中段白BAR揃いとなるようにした。また、持ち越し状態中に強スイカ1~3に当選した場合において、強スイカ1ではクロス黒BAR外れとなり、強スイカ2ではクロス黒BARシングル揃いとなり、強スイカ3ではクロス黒BARダブル揃いとなるようにした。このように、当選結果によって停止出目を異ならせるようにしたため、当選結果と入賞態様とがそれぞれ対応付けられる。これにより、一の当選結果に対して、同じ状態であっても、別々の入賞態様にて入賞するといった事象が生じないようになり、遊技の公平性の観点から好ましい。
強チェリー2当選時であっても、右リール32Rの「白BAR」図柄の目押し操作に失敗した場合には、強チェリー1当選時と同じ、中段白BAR外れとなる停止出目にて入賞が成立するようにした。また、強スイカ3当選時であっても、右リール32Rの「黒BAR」図柄の目押し操作に失敗した場合には、強スイカ2当選時と同じ、クロス黒BARシングル揃いとなる停止出目や、強スイカ1当選時と同じ、クロス黒BAR外れとなる停止出目にて入賞が成立するようにした。このようにすることで、目押し操作に失敗した場合に取りこぼしが生じないようにするとともに、当選結果が強チェリー1であったのか、それとも強チェリー2であったのか、等を判別させにくくすることができる。よって、目押し操作の難易度と当選役を判別するという遊技のバランスをとり、興趣向上が図られる。
持ち越し状態では、強チェリー1,2や強スイカ1~3に対応する当選フラグの他に、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグのボーナス当選フラグがセットされている。つまり、持ち越し状態か否かによって、これら特定役当選時の当選フラグの種類が異なり、当該ゲームにて入賞を成立させることが可能な結果が異なる。このようにすることで、各状態によって、入賞態様をそれぞれ設定しておく構成と比較して、記憶データ量の削減を図ることができる。
持ち越し状態中に特定役当選した場合において、強チェリーの第3の入賞態様や強スイカの第3、第4の入賞態様を狙って停止操作した場合、目押し指示抽選に当選していれば、当選結果に対応する目押し指示報知演出が行われる。これにより、かかる入賞態様を狙って停止操作した場合に、強チェリーや強スイカの取りこぼしが生じないようになる。そして、この目押し指示抽選の当選確率を設定値によって異なるようにしたため、かかる目押し指示報知演出の発生により設定値を推測させることが可能となる。
持ち越し状態中に特定役当選した場合において、取りこぼしの発生しない特定操作態様にて左リール32Lを停止操作すると、設定値の示唆が行われない。このようにすることで、取りこぼしのリスクと設定値示唆の恩恵とのバランスによって、遊技者がいずれを狙って停止操作するかを選択する、といった遊技が追加されている。これにより、持ち越し状態中の遊技の多様化が図られる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、持ち越し状態中に強チェリー1,2や強スイカ1~3に当選したことに基づいて、持ち越し状態前の停止出目とは異なる停止出目を停止させることが可能となることを利用して、設定値示唆とは異なる特典を付与する構成とする。図69(a)は、表示制御装置81のCPU181にて実行される入賞時ポイント処理を示すフローチャートである。入賞時ポイント処理は、演出設定処理(図42)におけるその他の処理(ステップS1711)における一処理として起動される処理である。
ステップS2901では、全停止時コマンドを受信したか否かを判定する。全停止時コマンドとしては、主制御装置101のリール制御処理(図18)にてセットされる入賞結果コマンドが利用される。入賞結果コマンドを受信していない場合には、そのまま入賞時ポイント処理を終了する。受信している場合には、ステップS2902に進む。
ステップS2902では、今回のゲームの入賞結果を把握する。続くステップS2903では、今回のゲームで実行していた演出内容を把握する。例えば、連続演出を実行していた場合には連続演出の最終ゲームであったか否かを把握するとともに、当該連続演出が成功で終了したか、それとも失敗で終了したかを把握する。続くステップS2904では、各種テーブル記憶エリア182aに記憶され得いるポイントテーブルを取得する処理を実行する。
ポイントテーブルの一例を、図69(b)に示している。ポイントテーブルでは、入賞結果や演出内容によって付与される結果が異なるように設定されている。例えば、「第1リプレイ」図柄や「第2リプレイ」図柄が揃って再遊技入賞が成立した場合には「1」ポイントが加算され、「赤ベル」図柄や「白ベル」図柄が揃ってベル入賞が成立した場合には「3」ポイントが加算される、といったように、入賞した役と入賞態様とに応じたポイントが設定されている。言い換えると、いずれかの「リプレイ」図柄が揃わずに再遊技入賞が成立したり、「ベル」図柄が揃わずにベル入賞が成立した場合には、これらの図柄が揃って入賞成立した場合よりも少ないポイントとして0ポイントが付与される(ポイントが付与されない)。
この場合、「チェリー」図柄が揃ってチェリー入賞が成立した場合には「15」ポイントが加算される一方、「白BAR」図柄が揃ってチェリー入賞が成立した場合には「40」ポイントが加算されるように設定されており、強チェリー当選時の第1の入賞態様(チェリー揃い)と、第3の入賞態様(中段白BAR揃い)とで、付与されるポイントが異なるように設定されている。また、「スイカ」図柄が揃ってスイカ入賞が成立した場合には「20」ポイントが加算される一方、「黒BAR」図柄が揃ってスイカ入賞が成立した場合には「50」ポイントが加算されるように設定されており、強スイカ当選時の第1の入賞態様(上段スイカ揃い)と、第3,第4の入賞態様(クロス黒BARシングル揃い、ダブル揃い)とで、付与されるポイントが異なるように設定されている。なお、強スイカ当選時の入賞態様として、クロス黒BARダブル揃いの第4の入賞態様では、第3の入賞態様の2倍のポイントが付与される。
ポイントテーブルでは、上記の入賞態様の他、演出内容によってもポイントが設定されている。例えば、連続演出が失敗で終了した場合には「10」ポイントが加算されるように設定されている。
なお、ポイントテーブルにおいて、ポイントを加算する情報だけでなく、ポイントを減算する情報も含まれる構成としてもよい。例えば、強チェリー当選時の第2の入賞態様(中段白BAR外れ)で強チェリー入賞が成立した場合には「5」ポイントが減算され、スイカ当選時の第2の入賞態様(クロス黒BAR外れ)で強スイカ入賞が成立した場合には「10」ポイントが減算されるようにしてもよい。また、連続演出が成功で終了した場合には「5」ポイントが減算されるようにしてもよい。これら加算・減算されるポイントの値は上記のものに限定されないし、加算・減算の関係が逆の関係となっていてもよい。例えば、強チェリー当選時に第2の入賞態様で強チェリー入賞が成立した場合にはポイントの加算が行われ、第3の入賞態様で強チェリー入賞が成立した場合にはポイントの減算が行われる構成や、連続演出が失敗で終了した場合にはポイントの減算が行われ、成功で終了した場合にはポイントの加算が行われる構成としてもよい。
ステップS2905では、ステップS2902、ステップS2903にて把握した情報と、ステップS2904にて取得したポイントテーブルとに基づいて、加算するポイントを算出する処理を行う。そして、その算出結果に基づいて、ステップS2906にてポイント加算処理を実行する。ポイント加算処理では、各種カウンタエリア183bに設定されたポイント用カウンタに、ステップS2905の算出結果に対応する値を加算する処理を行う。なお、ポイント用カウンタの値は、単に電源ON/OFFしただけではリセットされず、RAMクリア処理や設定値の変更・再設定が行われることに基づいてリセットされる。
ポイント加算処理によりポイントが加算されることに基づく演出の一例を、図70を参照しながら説明する。
図70(b)に示すように、各リール32L,32M,32Rの回転が停止して、「白BAR」図柄が中段に揃って停止し、強チェリー入賞が第3の入賞態様にて成立した場合、上記ポイント加算処理では、「40」ポイントの加算処理が行われる。図70(a)に示すように、補助表示部65には、ポイント用カウンタの値に対応するポイントの総数であるボーナスポイントBPを表示するボーナスポイント表示領域BPEが設定されている。ボーナスポイント表示領域BPEは、例えば補助表示部65の隅部等に配置されており、連続演出等の各ゲーム中の演出、特に押し順報知演出とは重ならない領域に設定されている。図70(b)のように強チェリー入賞に基づいて、「40」ポイントがボーナスポイントBPに加算される場合、各リール32L,32M,32Rが配置される下方から「+40」というキャラクタ画像がボーナスポイント表示領域BPEへ移動する演出が行われる。
ステップS2907では、ポイントが特典付与の対象となる所定値(例えば「200」ポイント)以上となったか否かを判定する。所定値以上ではなければ、そのまま入賞時ポイント処理を終了する。所定値以上であれば、ステップS2908にて特典付与処理を実行し、ステップS2909にて特典付与分のポイント(所定値分のポイント)をポイント用カウンタから減算する処理を実行してから、入賞時ポイント処理を終了する。
ポイントが所定値以上となったことに基づいて特典が付与される演出の一例を、図71を参照しながら説明する。
図71(a)に示すように、ポイントが所定値(200)以上となると、ボーナスポイント表示領域BPEのボーナスポイントBPが点滅表示され、所定値以上となったことを報知する。また、ボーナスポイントBPから吹き出し表示として「アイテムゲット」と表示し、ポイントが所定値以上となったことに基づいて、特典としてアイテムを獲得できることを報知する。アイテムとしては、例えば、「ゴールデンハンマー」として、金色のハンマーを模したキャラクタ画像が、「ゴールデンハンマーをプレゼント」という文字表示とともに表示される。
ここで付与されるアイテムは、持ち越し状態中の演出で利用されるものであると好ましい。例えば、図71(b)に示すように、連続演出のダルマ落とし演出(図59)が、「ゴールデンハンマー」を用いたダルマ落とし演出に変更されて実施されるようにする。この場合、連続演出の各ゲームにて継続する可能性が高まるようにすると良い。
なお、連続演出の各ゲームにて継続する可能性を高めるとは、連続演出の最終結果(成功演出で終了するか失敗演出で終了するか)をも異ならせるわけではなく、失敗演出で終了する場合において1ゲーム目で失敗するパターンを、それよりも多い2ゲーム目で失敗するパターンに変更する等を意図している。また、成功演出にて終了する連続演出において、3ゲーム目で成功演出となるパターンをそれよりも少ない2ゲーム目で成功演出となるパターンに変更する構成等としてもよい。
以上のように、持ち越し状態の移行前後において入賞態様が変化する構成を利用して、持越し状態中に出現する入賞態様を持ち越し状態前に出現する入賞態様よりも付与されるポイントを多くしているため、持ち越し状態中に強チェリー等に当選した場合においてアタックモード等の移行抽選や上乗せ抽選が行われないことの喪失感を、上記ポイントによって補うことが可能となる。
また、持ち越し状態だけでなく、持ち越し状態への移行前にもポイントが付与される構成としたことから、持ち越し状態への移行前後の遊技の関連付けを行うことが可能となり、持ち越し状態中の遊技の興趣向上が図られる。
特に、持ち越し状態中に付与されるポイントを多くし、かかるポイントが使用されるタイミングを持ち越し状態中としたため、持ち越し状態中の演出変化を通じて、持ち越し状態への注目度を普段から高めることができる。このように、ボーナス当選フラグがセットされてから、ボーナス入賞が成立するまでの期間の存在意義を高めることで、ボーナス当選への期待度を高める連続演出の演出効果が格段に向上する。そして、そのような構成を採用することで、持ち越し状態中に特定役当選となる可能性も高くなり、当該特定役当選時の処理に関する各発明の効果も高められる。
<第3の実施形態>
上記第1,第2の実施形態では、強チェリーや強スイカ当選時の右リール32Rの規制解除の有無を当選役に応じて異ならせる構成としたが、設定値に応じて規制解除の有無を異ならせる構成とする。図72は、本実施形態における停止情報設定処理を示すフローチャートである。
ステップS3001では、強チェリー1,2に当選したか否かを判定する。強チェリー1,2に当選している場合、ステップS3002にてボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合、すなわち、持ち越し状態ではない場合には、ステップS3003にて右リール制限処理を行う。これらの処理は、上記第1の実施形態におけるものと同様であり、ステップS3003の処理が行われることにより、強チェリー1,2は第1の入賞態様及び第2の入賞態様にて入賞が可能となり、第3の入賞態様では入賞ができないようになる。
ステップS3002にてボーナス当選フラグがセットされており、持ち越し状態中であると判定した場合、ステップS3004にて、各種テーブル記憶エリア105aから設定値に応じた解除テーブルを取得する処理を行い、ステップS3005にて制限解除抽選処理を行う。解除テーブルは、図73(a)に示すように、例えば、持ち越し状態中に強チェリー1,2に当選した場合において、設定1~3は50%の確率で制限解除抽選に当選し、50%の確率で非当選となるように定められている。また、設定4~6は100%の確率で制限解除抽選に当選するように定められている。なお、強チェリー1と強チェリー2とで制限解除抽選の当選確率を異ならせてもよい。
ステップS3006では、ステップS3005の処理結果に基づいて、制限解除抽選に当選したか否かを判定する。当選していない場合には、ステップS3003にて右リール制限処理を行う。この場合、持ち越し状態中であっても、強チェリー1,2は第1の入賞態様及び第2の入賞態様にて入賞が可能となり、第3の入賞態様では入賞ができないようになる。
ステップS3006にて制限解除抽選に当選したと判定した場合、ステップS3007にて右リール第1制限解除処理を実行する。かかる処理は、上記第1の実施形態と同様であり、ステップS3006の処理が行われることにより、強チェリー1,2は第1~第3の入賞態様のいずれでも入賞が可能となる。つまり、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙って停止操作を行えば、中段白BAR揃いの第3の入賞態様にて強チェリー入賞が成立し得るようになる。
ステップS3001にて強チェリー1,2当選ではないと判定した場合、ステップS3008に進む。ステップS3008では強スイカ1~3当選か否かを判定する。強スイカ1~3当選である場合には、ステップS3009にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされておらず、持ち越し状態中ではないと判定した場合には、ステップS3010にて、右リール制限処理を行う。これらの処理も、上記第1の実施形態と同様であり、ステップS3010の処理が行われることにより、強スイカは第1の入賞態様及び第2の入賞態様にて入賞が可能となり、第3,第4の入賞態様では入賞ができないようになる。
ステップS3009にてボーナス当選フラグがセットされており、持ち越し状態中であると判定した場合、ステップS3011に進む。ステップS3011では、各種テーブル記憶エリア105aから設定値に応じた解除テーブルを取得する処理を行い、ステップS3012にて制限解除抽選処理を行う。ステップS3012の制限解除抽選は、右リールの停止態様について第1制限解除を行うか否かを抽選により決定するとともに、第2制限解除を行うか否かを抽選により決定するものである。
具体的には、解除テーブルは、図73(a)に示すように、例えば、持ち越し状態中に強スイカ1~3に当選した場合において、設定1~2は、100%の確率で制限解除抽選に当選せず、第1制限解除及び第2制限解除のいずれもが行われないように定められている。また、設定3~5は、50%の確率で制限解除抽選に当選せず、50%の確率で第1制限解除に当選するように定められている。そして、設定6は、25%の確率で制限解除抽選に当選せず、25%の確率で第1制限解除に当選し、50%の確率で第2制限解除に当選するように定められている。なお、強スイカ1と強スイカ2と強スイカ3とで制限解除抽選の当選確率を異ならせてもよい。
ステップS3012では、ステップS3012の処理結果に基づいて制限解除抽選に当選したか否かの判定を行う。制限解除抽選に当選していない場合には、ステップS3010にて右リール制限処理を行う。この場合、持ち越し状態中であっても、強スイカ1~3は第1の入賞態様及び第2の入賞態様にて入賞が可能となり、第3,第4の入賞態様では入賞ができないようになる。
ステップS3013にて制限解除抽選に当選していると判定した場合、ステップS3014にて第2制限解除に当選しているか否かを判定する。第2解除抽選に当選していない場合、すなわち、第1解除抽選に当選している場合には、ステップS3015にて、右リール第1制限解除処理を実行する。かかる処理は、上記第1の実施形態と同様であり、ステップS3015の処理が行われることにより、強スイカ1~3は第1~第3の入賞態様にて入賞が可能となり、第4の入賞態様では入賞ができなくなる。つまり、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙って停止操作を行えば、クロス黒BARシングル揃いの第3の入賞態様にて強スイカ入賞が成立し得るようになるとともに、くろす黒BARダブル揃いの第4の入賞態様では強スイカ入賞が成立しないようになる。
ステップS3014にて第2解除抽選に当選していると判定した場合、ステップS3016にて、右リール第2制限解除処理を実行する。かかる処理も、上記第1の実施形態と同様であり、ステップS3016の処理が行われることにより、強スイカ1~3は第1~第4の入賞態様のうちいずれでも入賞が可能となる。つまり、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙って停止操作を行えば、クロス黒BARダブル揃いの第4の入賞態様にて強スイカ入賞が成立し得るようになる。
ステップS3003、ステップS3007、ステップS3010、ステップS3015及びステップS3016のいずれかの処理を実行した後、又はステップS3008にて否定判定した場合は、ステップS3017の処理を実行してから、停止情報設定処理を終了する。ステップS3017の処理は、ステップS2711の処理と同様である。
以上のようにすることで、持ち越し状態中の強チェリーや強スイカ当選時の入賞態様と、設定値とを関連付けることができ、入賞態様(停止出目)だけで設定値の示唆を行うことが可能となる。例えば、図73(b)に示すように、持ち越し状態中の強チェリーが第3の入賞態様にて入賞した場合、図73(a)の解除テーブルとの関係からして、50%の確率で、設定4以上(設定4~6)であることが判明する。言い換えると、持ち越し状態中の強チェリー当選時に、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙った場合において、第3の入賞態様ではなく第2の入賞態様にて入賞が成立した場合、100%の確率で設定1~3であることが判明する。
また、図73(b)に示すように、持ち越し状態中の強スイカが第3の入賞態様にて入賞した場合、図73(a)の解除テーブルとの関係からして、100%の確率で設定3以上(設定3~6)であることが判明する。また、持ち越し状態中の強スイカが第4の入賞態様にて入賞した場合、解除テーブルとの関係からして、100%の確率で設定6であることが判明する。言い換えると、持ち越し状態中の強スイカ当選時に、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙った場合において、第3の入賞態様ではなく第2の入賞態様にて入賞が成立した場合であっても、設定1~6のいずれであるかは確定しない。
このように、右リール32Rの停止制御を設定値によって異ならせる構成としているため、上記第1,第2の実施形態の強チェリー1,2や強スイカ1~3のように、設定値によって右リール32Rの停止制御を異ならせる結果を複数設定する必要が生じない。つまり、上記実施形態によれば、強チェリーについては強チェリー1、2のいずれかが設定されていればよいし、強スイカについては強スイカ1~3のいずれかが設定されていればよい。これにより、役構成の簡素化を図りつつ、停止出目を変化させることによる効果を享受することが可能となる。
<第4の実施形態>
本実施形態では、強チェリー1,2や強スイカ1~3の当選確率を設定値によって異ならせる。図74は、本実施形態における通常遊技状態用の抽選テーブルを示している。
本実施形態では、強チェリーとして、IV=13の強チェリー1と、IV=14の強チェリー2と、IV=15の強チェリー3とが設定されている。また、強スイカとして、IV=17の強スイカ1と、IV=18の強スイカ2と、IV=19の強スイカ3と、IV=20の強スイカ4とが設定されている。
IV=13,14の強チェリー1,2は設定値によって当選確率が異なり、アタックモード等の移行抽選が行われ得る役、すなわち上記第2有利状態の契機事象とはならない役である。これに対して、IV=15の強チェリー3は、設定値によらず当選確率は共通しており、第2有利状態の契機事象となり得る役である。具体的には、IV=13の強チェリー1は、設定1~3は600分の1の確率で当選し、設定4~6は1200分の1の確率で当選する。IV=14の強チェリー2は、設定1~3は当選せず、設定4~6は1200分の1の確率で当選する。IV=15の強チェリー3は、全設定共通で600分の1の確率で当選する。すなわち、強チェリー1,2については設定値によって当選確率は異なるものの、いずれの設定値であっても、300分の1の確率で強チェリー1~3のいずれかに当選する。
IV=17~19の強スイカ1~3は、設定値によって当選確率が異なり、上記第2有利状態の契機事象とはならない役である。これに対してIV=20の強スイカ4は、設定値によらず当選確率は共通しており、第2有利状態の契機事象となり得る役である。具体的には、IV=17の強スイカ1は、設定1,2は600分の1の確率で当選し、設定3~5は1200分の1の確率で当選し、設定6は2400分の1の確率で当選する。IV=18の強スイカ2は、設定1,2は当選せず、設定3~5は1200分の1の確率で当選し、設定6は2400分の1の確率で当選する。IV=19の強スイカ3は、設定1~5は当選せず設定6のみ当選し、その当選確率は1200分の1となっている。IV=20の強スイカ4は、全設定共通で600分の1の確率で当選する。すなわち、強スイカ1~3については設定値によって当選確率は異なるものの、いずれの設定値であっても、300分の1の確率で強スイカ1~4のいずれかに当選する。
強チェリー1~3及び強スイカ1~4について詳細には、図75に示すように、強チェリー1~3は入賞態様が共通する役の入賞が可能となるように設定されており、強スイカ1~4も入賞態様が共通する役の入賞が可能となるように設定されている。具体的には、強チェリー1~3に当選する場合には第28小役入賞が可能となるという点で入賞態様が共通している。また、強スイカ1~4に当選する場合には第30小役入賞が可能となるという点で入賞態様が共通している。なお、図において、強チェリー1~3について第32小役~第35小役は省略し、強スイカ1~4について第41小役は省略している。
既に説明したとおり、第42小役~第44小役は、当選結果を区別するための制御役である。また、第45小役も第46小役も、これら第42小役~第44小役と同様に制御役として設けられている。そして、左リール32Lの「青年」図柄、中リール32Mの「青年」図柄、右リール32Rの「青年」図柄が有効ライン上に停止することで第45小役入賞が成立し、左リール32Lの「青年」図柄、中リール32Mの「チェリー」図柄、右リール32Rの「青年」図柄が有効ライン上に停止することで第45小役入賞が成立する。
本実施形態における停止情報設定処理について、図76のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS3101では強チェリー1~3に当選したか否かを判定する。強チェリー1~3のいずれかに当選している場合には、ステップS3102にてボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされておらず、持ち越し状態ではない場合には、ステップS3103にて右リール制限処理を実行する。かかる処理は上記第1~第3の実施形態と同様であり、ステップS3103の処理が行われることにより、強チェリーの第3の入賞態様が停止しないようになり、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙っても中段白BAR外れとなる入賞態様にて強チェリー入賞が成立する。
ステップS3102にてボーナス当選フラグがセットされており、持ち越し状態中であると判定した場合、ステップS3104に進む。ステップS3104では、今回当選した強チェリーが、強チェリー2であるか否かを判定する。強チェリー2ではなく強チェリー1又は強チェリー3である場合には、ステップS3103に進み、右リール制限処理を行う。すなわち、持ち越し状態中に強チェリー当選となった場合であっても、強チェリー1又は強チェリー3である場合には、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙っても、中段白BAR外れとなる入賞態様にて強チェリー入賞が成立することになる。
ステップS3104にて強チェリー2である場合、ステップS3105にて、右リール第1制限解除処理を実行する。かかる処理は、上記第1~第3の実施形態と同様であり、右リール第1制限解除処理が行われることにより、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙うことで、中段白BAR揃いとなる入賞態様にて強チェリー入賞を成立させることが可能となる。
ステップS3101にて否定判定した場合、ステップS3106にて強スイカ1~4当選か否かを判定する。強スイカ1~4当選である場合、ステップS3107にてボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされておらず、持ち越し状態ではない場合、ステップS3108にて右リール制限処理を実行する。かかる処理は上記第1~第3の実施形態と同様であり、ステップS3108の処理が行われることにより、強スイカの第3,第4の入賞態様が停止しないようになり、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙ってもクロス黒BAR外れとなる入賞態様にて強スイカ入賞が成立する。
ステップS3107にてボーナス当選フラグがセットされており、持ち越し状態であると判定した場合には、ステップS3109に進む。ステップS3109では、今回当選した強スイカが、強スイカ1又は強スイカ4であるか否かを判定する。強スイカ1又は強スイカ4である場合は、ステップS3108に進み、右リール制限処理を行う。すなわち、持ち越し状態中に強スイカ当選となった場合であっても、強スイカ1又は強スイカ4である場合には、強スイカの第3,第4の入賞態様が停止しないようになり、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙ってもクロス黒BAR外れとなる入賞態様にて強スイカ入賞が成立する。
ステップS3109にて今回当選した強スイカが、強スイカ2又は強スイカ3であると判定した場合、ステップS3110に進む。ステップS3110では、強スイカ3であるか否かを判定する。強スイカ3ではなく強スイカ2である場合には、ステップS3111にて右リール第1制限解除処理を実行する。かかる処理は、上記第1~第3の実施形態と同様であり、右リール第1制限解除処理が行われることにより、強スイカの第3の入賞態様が停止可能となり、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙うことでクロス黒BARシングル揃いとなる入賞態様にて強スイカ入賞が成立する。
ステップS3110にて強スイカ3であると判定した場合、ステップS3112にて右リール第2制限解除処理を実行する。かかる処理も、上記第1~第3の実施形態と同様であり、右リール第2制限解除処理が行われることにより、強スイカの第4の入賞態様が停止可能となり、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙うことでクロス黒BARダブル揃いとなる入賞態様にて強スイカ入賞が成立する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
持ち越し状態中において停止出目が変更される当選役(強チェリー1,2、強スイカ1~3)の当選確率を、設定値によって異ならせた。これにより、持ち越し状態中におけるこれらの当選役の出現率によって設定値を推測させる遊技を実現することができる。
上記のように強チェリー1,2や強スイカ1~3を設定値によって当選確率を異ならせたことにより、当該強チェリー1,2や強スイカ1~3はアタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選の契機とはならないものの、強チェリー3や強スイカ4として、対応する強チェリー1,2や強スイカ1~3と同様の停止出目であって、且つ設定値によって当選確率が異ならない当選役を設けた。そのため、当該設定値によって当選確率が異ならない当選役との停止出目の共通性を利用して、あたかも設定値推測に用いられる側の当選役についても、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選の契機とされているのでは、と思わせることができる。よって、これら設定値によって当選確率が異なる当選役について、持ち越し状態中に当選することによる喪失感を、設定値推測を通じて補うことが可能となる。
<第5の実施形態>
上記第1~第4の実施形態において、強チェリーの第2,第3の入賞態様や、強スイカの第2~第4の入賞態様は、右リール32Rの停止図柄に関わらず、左リール32Lと中リール32Mの停止図柄によって入賞が成立するものとしたが、本実施形態ではこの構成を変更する。図77は、本実施形態における強チェリー1,2や強スイカ1~3の入賞態様となる図柄組合せを示している。
本実施形態において強チェリー1,2当選となると、第28小役入賞と第47小役入賞とを成立させることが可能となる。第28小役となる入賞態様は、上記各実施形態における強チェリーの第1の入賞態様である三連チェリーとなる入賞態様と、上記各実施形態における強チェリーの第2の入賞態様である中段白BAR外れとなる入賞態様とで入賞が成立する。但し、本実施形態における中段白BAR外れとなる入賞態様では、右リール32Rの停止図柄が定められており、具体的には、左リール32Lの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄とが有効ライン上に停止することで第28小役入賞たる強チェリー入賞が成立する。つまり、かかる入賞態様において、右リール32Rの有効ライン上に「スイカ」図柄が停止しない場合には、左リール32Lと中リール32Mの中段に「白BAR」図柄が停止していても、第28小役入賞は成立しない。
強チェリー1,2において第47小役は、上記各実施形態における強チェリーの第3の入賞態様である中段白BAR揃いとなる入賞態様である。但し、本実施形態における中段白BAR揃いとなる入賞態様では、右リール32Rの停止図柄が定められており、具体的には、左リール32Lの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄とが有効ライン上に停止することで第47小役入賞たる強チェリー入賞が成立する。つまり、かかる入賞態様において、右リール32Rの有効ライン上に「赤ベル」図柄が停止しない場合には、左リール32Lと中リール32Mの中段に「白BAR」図柄が停止していても、第47小役入賞は成立しない。
なお、図示は省略しているが、強チェリー1と強チェリー2とは、例えば、強チェリー2において制御役1が重複役として設定されており、当選結果の区別が可能となっている。
本実施形態では、右リール32Rの図柄配列が上記各実施形態とは異なっている。図78(a)に示すように、本実施形態における右リール32Rでは16番目に「スイカ」図柄が配置されている。この場合、3ベットゲームにおいて上記強チェリー1,2当選時に各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙った場合において、第2の入賞態様(第28小役入賞)となる場合、16番目の「スイカ」図柄又は19番目の「スイカ」図柄が下段に停止して中段白BAR外れとなる入賞態様にて強チェリー入賞が成立する。一方、3ベットゲームにおいて強チェリー1,2当選時に各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙った場合において、第3の入賞態様(第47小役入賞)となる場合、17番目の「赤ベル」図柄又は20番目の「赤ベル」図柄が下段に停止して中段白BAR揃い(特に17番目の「赤ベル」図柄)となる入賞態様にて強チェリー入賞が成立する。
すなわち、本実施形態では、強チェリー当選時の入賞態様として右リール32Rについても第2の入賞態様と第3の入賞態様との図柄が設定されているものの、強チェリー当選時の第3の入賞態様を停止可能なタイミングで右リール32Rの停止操作が行われた場合には、第3の入賞態様ではなく第2の入賞態様にて強チェリー入賞を成立させることが可能であり、第2の入賞態様を停止可能なタイミングで右リール32Rの停止操作が行われた場合には、第2の入賞態様ではなく第3の入賞態様にて強チェリー入賞を成立させることが可能となるように、右リール32Rの図柄配列が定められている。
また、本実施形態において強スイカ1~3当選となると、第30小役入賞と第41小役入賞と第48小役入賞と第49小役入賞とを成立させることが可能となる。第30小役となる入賞態様は、上記各実施形態における強スイカの第1の入賞態様である上段スイカ揃いとなる入賞態様と、上記各実施形態における強スイカの第2の入賞態様であるクロス黒BAR外れとなる入賞態様とで入賞が成立する。但し、本実施形態におけるクロス黒BAR外れとなる入賞態様では、右リール32Rの停止図柄が定められており、具体的には、左リール32Lの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄とが有効ライン上に停止することで第30小役入賞たる強スイカ入賞が成立する。つまり、かかる入賞態様において、右リール32Rの有効ライン上に「赤ベル」図柄が停止しない場合には、左リール32Lと中リール32Mとで「黒BAR」図柄のクロステンパイが停止していても、第30小役入賞は成立しない。
強スイカ1~3において第48小役は、上記各実施形態における強スイカの第3の入賞態様であるクロス黒BARシングル揃いとなる入賞態様である。但し、本実施形態におけるクロス黒BARシングル揃いとなる入賞態様では、右リール32Rの停止図柄が定められており、具体的には、左リール32Lの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄と、右リール32Rの「白ベル」図柄とが有効ライン上に停止することで第48小役入賞たる強スイカ入賞が成立する。つまり、かかる入賞態様において、右リール32Rの有効ライン上に「白ベル」図柄が停止しない場合には、左リール32Lと中リール32Mとで「黒BAR」図柄のクロステンパイが停止していても、第48小役入賞は成立しない。
強スイカ1~3において第49小役は、上記各実施形態における強スイカの第4の入賞態様であるクロス黒BARダブル揃いとなる入賞態様である。但し、本実施形態におけるクロス黒BARダブル揃いとなる入賞態様では、右リール32Rの停止図柄が定められており、具体的には、左リール32Lの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄と、右リール32Rの「黒BAR」図柄とが有効ライン上に停止することで第49小役入賞たる強スイカ入賞が成立する。つまり、かかる入賞態様において、右リール32Rの有効ライン上に「黒BAR」図柄が停止しない場合には、左リール32Lと中リール32Mとで「黒BAR」図柄のクロステンパイが停止していても、第49小役入賞は成立しない。
なお、図示は省略しているが、強スイカ1と強スイカ2と強スイカ3とは、例えば、強スイカ2において制御役2が重複役として設定されており、強スイカ3において制御役3が重複役として設定されており、当選結果の区別が可能となっている。
図78(b)に示すように、本実施形態における右リール32Rでは6番目と10番目に「赤ベル」図柄が配置されており、5番目には「白ベル」図柄が配置されている。この場合、3ベットゲームにおいて上記強スイカ1~4当選時に各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙った場合において、第2の入賞態様(第30小役入賞)となる場合、6番目の「赤ベル」図柄又は10番目の「赤ベル」図柄が下段に停止してクロス黒BAR外れとなる入賞態様にて強スイカ入賞が成立する。一方、3ベットゲームにおいて強スイカ1~3当選時に各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙った場合において、第3の入賞態様(第48小役入賞)となる場合、5番目の「白ベル」図柄が下段に停止してクロス黒BAR揃いとなる入賞態様にて強スイカ入賞が成立する。
また、3ベットゲームにおいて上記強スイカ1~4当選時に各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙った場合において、第4の入賞態様(第49小役入賞)となる場合、7番目の「黒BAR」図柄又は9番目の「黒BAR」図柄が下段に停止してクロス黒BARダブル揃いとなる入賞態様にて強スイカ入賞が成立する。
すなわち、本実施形態では、強スイカ当選時の入賞態様として右リール32Rについても第2の入賞態様と第3の入賞態様と第4の入賞態様の図柄が設定されているものの、強スイカ当選時の第2の入賞態様を停止可能なタイミングで右リール32Rの停止操作が行われた場合には、第3の入賞態様や第4の入賞態様ではなく第2の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能であり、第3の入賞態様や第4の入賞態様を停止可能なタイミングで右リール32Rの停止操作が行われた場合にも、第2の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能となるように右リール32Rの図柄配列が定められている。また、第3の入賞態様を停止可能なタイミングで右リール32Rの停止操作が行われた場合には、第2の入賞態様や第4の入賞態様ではなく第3の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能であり、上記のとおり、第3の入賞態様を停止可能なタイミングで右リール32Rの停止操作が行われた場合であっても、第2の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能となるように右リール32Rの図柄配列が定められている。そして、第4の入賞態様を停止可能となるように右リール32Rの停止操作が行われた場合には、第2の入賞態様や第3の入賞態様ではなく第4の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能であり、上記のとおり、第4の入賞態様を停止可能なタイミングで右リール32Rの停止操作が行われた場合であっても、第2の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能となるように右リール32Rの図柄配列が定められている。
本実施形態における停止情報設定処理について、図79のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS3201では、強チェリー1,2当選であるか否かを判定し、強チェリー1,2当選である場合には、ステップS3202にてボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされておらず、持ち越し状態ではない場合には、ステップS3203にて今回の強チェリーの入賞態様として、第28小役入賞と第47小役入賞のうち、第28小役入賞を優先して成立させるようにする処理を行う。
この場合、第28小役入賞を成立させることが可能であって第47小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第28小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。また、第28小役入賞と第47小役入賞とのいずれをも成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、第47小役入賞ではなく第28小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。そして、第47小役入賞を成立させることが可能であって第28小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第47小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。但し、上記のとおり、本実施形態においては、第47小役入賞を成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われると、第28小役入賞をも成立させることが可能となるように図柄配列が定められている。そのため、上記ステップS3203の処理が行われることにより、第28小役入賞と第47小役入賞とのうち、第28小役入賞が成立して強チェリー入賞となることになる。つまり、強チェリーの第1~第3の入賞態様のうち、第1,第2の入賞態様にて強チェリー入賞が成立し、第3の入賞態様では強チェリー入賞が成立しないようになる。
ステップS3202にてボーナス当選フラグがセットされており、持ち越し状態であると判定した場合には、ステップS3204にて、強チェリー1当選であるか否かを判定する。強チェリー1当選である場合には、上記ステップS3203に進み、第28小役入賞を優先して成立させる処理を実行する。すなわち、強チェリー1においては、持ち越し状態であっても、第3の入賞態様にて強チェリー入賞を成立させることができない。
ステップS3204にて強チェリー1ではなく強チェリー2当選であると判定した場合、ステップS3205にて、今回の強チェリーの入賞態様として、第28小役入賞と第47小役入賞のうち、第47小役入賞を優先して成立させるようにする処理を行う。
この場合、第47小役入賞を成立させることが可能であって第28小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第47小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。また、第28小役入賞と第47小役入賞とのいずれをも成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、第28小役入賞ではなく第47小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。そして、第28小役入賞を成立させることが可能であって第47小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第28小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。上記のとおり、本実施形態においては、第28小役入賞を成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われると、第47小役入賞をも成立させることが可能となるように図柄配列が定められている。そのため、上記ステップS3205の処理が行われることにより、第28小役入賞と第47小役入賞とのうち、第47小役入賞が成立して強チェリー入賞となることになる。つまり、強チェリーの第1~第3の入賞態様のうち、第1、第3の入賞態様にて強チェリー入賞が成立し、第2の入賞態様では強チェリー入賞が成立しないようになる。
ステップS3201にて否定判定した場合、ステップS3206にて強スイカ1~3当選であるか否かを判定する。強スイカ1~3当選である場合、ステップS3207にてボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされておらず、持ち越し状態ではない場合には、ステップS3208にて、今回の強スイカの入賞態様として、第30小役入賞と第48小役入賞と第49小役入賞のうち、第30小役入賞を優先して成立させるようにする処理を行う。
この場合、第30小役入賞を成立させることが可能であって第48小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第30小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。第30小役入賞を成立させることが可能であって第49小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第30小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。また、第30小役入賞と第48小役入賞と第49小役入賞とのいずれをも成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、第48小役入賞や第49小役入賞ではなく第30小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。そして、第48小役入賞を成立させることが可能であって第30小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第48小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。また、第49小役入賞を成立させることが可能であって第30小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第49小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。但し、上記のとおり、本実施形態においては、第48小役入賞を成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われると、第30小役入賞をも成立させることが可能となるように図柄配列が定められている。また、第49小役入賞を成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われると、第30小役入賞をも成立させることが可能となるように図柄配列が定められている。そのため、上記ステップS3208の処理が行われることにより、第30小役入賞と第48小役入賞と第49小役入賞のうち、第30小役入賞が成立して強スイカ入賞となることになる。つまり、強スイカの第1~第4の入賞態様のうち、第1,第2の入賞態様にて強スイカ入賞が成立し、第3,第4の入賞態様では強スイカ入賞が成立しないようになる。
ステップS3207にて持ち越し状態であると判定した場合、ステップS3209にて強スイカ1当選であるか否かを判定する。強スイカ1当選である場合には、上記ステップS3208に進み、第30小役入賞を優先して成立させる処理を実行する。すなわち、強スイカ1においては、持ち越し状態であっても、第3,第4の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることができない。
ステップS3209にて強スイカ1ではないと判定した場合、ステップS3210にて強スイカ3であるか否かを判定する。強スイカ3ではなく強スイカ2であると判定した場合には、ステップS3211にて、今回の強スイカの入賞態様として、第30小役入賞と第48小役入賞と第49小役入賞のうち、第48小役入賞を優先して成立させるようにし、次いで第30小役入賞を優先して成立させるようにし、次いで第49小役入賞を成立させるようにする処理を行う。
この場合、第48小役入賞を成立させることが可能であって第30小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第48小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。第48小役入賞を成立させることが可能であって第49小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第48小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。また、第30小役入賞と第48小役入賞と第49小役入賞とのいずれをも成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、第30小役入賞や第49小役入賞ではなく第48小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。そして、第30小役入賞を成立させることが可能であって第48小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第30小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。また、第30小役入賞を成立させることが可能であって第49小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第30小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。さらに、第30小役入賞を成立させることが可能であって第48小役入賞又は第49小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第30小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。上記のとおり、本実施形態においては、第48小役入賞を成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われると、第30小役入賞をも成立させることが可能となるように図柄配列が定められている。そのため、上記ステップS3211の処理が行われることにより、第30小役入賞と第48小役入賞と第49小役入賞のうち、第48小役入賞が成立して強スイカ入賞となり、第48小役入賞を成立させることができなければ第30小役入賞が成立して強スイカ入賞となることになる。言い換えると、第49小役入賞となるタイミングで停止操作が行われても、第49小役入賞ではなく第48小役入賞又は第30小役入賞が成立して強スイカ入賞となることになる。つまり、強スイカの第1~第4の入賞態様のうち、第1~第3の入賞態様にて強スイカ入賞が成立し、第4の入賞態様では強スイカ入賞が成立しないようになる。
ステップS3210にて強スイカ3当選であると判定した場合には、ステップS3212にて、今回の強スイカの入賞態様として、第30小役入賞と第48小役入賞と第49小役入賞のうち、第49小役入賞を優先して成立させるようにし、次いで第48小役入賞を優先して成立させるようにし、次いで第30小役入賞を成立させるようにする処理を行う。
この場合、第49小役入賞を成立させることが可能であって第48小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第49小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。第49小役入賞を成立させることが可能であって第30小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第49小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。また、第30小役入賞と第48小役入賞と第49小役入賞とのいずれをも成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、第30小役入賞や第48小役入賞ではなく第49小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。そして、第48小役入賞を成立させることが可能であって第49小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第48小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。また、第48小役入賞を成立させることが可能であって第30小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第48小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。さらに、第48小役入賞を成立させることが可能であって第30小役入賞又は第49小役入賞を成立させることができないタイミングで停止操作が行われた場合には、第48小役入賞を成立させるように停止駆動制御が行われる。上記のとおり、本実施形態においては、第49小役入賞を成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われると、第30小役入賞をも成立させることが可能であって、第48小役入賞を成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われると、第30小役入賞をも成立させることが可能となるように図柄配列が定められている。そのため、上記ステップS3212の処理が行われることにより、第30小役入賞と第48小役入賞と第49小役入賞のうち、第49小役入賞が成立して強スイカ入賞となり、第49小役入賞を成立させることができなければ第48小役入賞が成立して強スイカ入賞となり、第48小役入賞を成立させることができなければ第30小役入賞が成立して強スイカ入賞となることになる。言い換えると、第49小役入賞となるタイミングで停止操作が行われれば第49小役入賞が成立し、かかるタイミング以外で停止操作が行われた場合に他の小役入賞が成立することになる。つまり、強スイカの第1~第4の入賞態様のうち、第1~第4の入賞態様のいずれでも強スイカ入賞が成立するようになる。
以上のようにすることで、入賞となる図柄組合せが右リール32Rについても設定されている遊技結果であっても、ボーナス当選フラグの有無によって入賞態様を異ならせることができる。つまり、ボーナス当選フラグがセットされていない状況において、停止操作のタイミングによって強チェリーの第3の入賞態様や強スイカの第3、第4の入賞態様が停止してしまうことを回避することができる。そのため、中段白BAR揃いやクロス黒BARシングル揃い/ダブル揃いが停止することの希少性を高め、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選が行われない状況において停止するといった事象を担保することが可能となる。よって、これら移行抽選や上乗せ抽選が行われない代わりとしての特典である意義が保たれる。
<第6の実施形態>
本実施形態では、第1BB当選フラグがセットされている持ち越し状態(以下、「第1持ち越し状態」という)と、第2BB当選フラグがセットされている持ち越し状態(以下、「第2持ち越し状態」という)とで、強チェリー1,2と強スイカ1~3の入賞態様を異ならせる。図80は、本実施形態における強チェリー1,2と強スイカ1~3の入賞態様の変化の概要を示している。
本実施形態における強チェリー1は、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグのいずれもセットされていない状況では、第1の入賞態様たる三連チェリー、第2の入賞態様たる中段白BAR外れは停止可能であるものの、第3の入賞態様たる中段白BAR揃いは停止不可とされる。一方、第1BB当選フラグがセットされた第1持ち越し状態においては、第1の入賞態様~第3の入賞態様のいずれも停止可能となり、第2BB当選フラグがセットされた第2持ち越し状態においては、第1の入賞態様及び第2の入賞態様は停止可能となるものの、第3の入賞態様は停止不可となる。
本実施形態における強チェリー2は、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグのいずれもセットされていない状況では、第1の入賞態様及び第2の入賞態様は停止可能であるものの、第3の入賞態様は停止不可とされる。一方、第1持ち越し状態又は第2持ち越し状態においては、第1の入賞態様~第3の入賞態様のいずれも停止可能となる。
すなわち、いずれかのボーナス当選フラグがセットされた場合に、強チェリー1又は強チェリー2に当選した場合において、中段白BAR揃いが停止した場合、強チェリー1当選且つ第1BB当選であること、又は強チェリー2当選であることとなる。言い換えると、中段白BAR揃いが停止せず中段白BAR外れが停止した場合、強チェリー1且つ第2BB当選であることが確定する。
強チェリー1は設定1~3よりも設定4~6のほうが当選しにくいように当選確率が設定されているため、いずれかのボーナスの持ち越し状態において、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙ったものの、中段白BAR外れにて強チェリー入賞が成立すると、設定1~3である可能性が高くなる。一方、第2BB当選フラグがセットされている第2持ち越し状態において、中段白BAR揃いが停止するのは強チェリー2であること、及び強チェリー2は設定1~3では当選しないことから、いずれかのボーナスの持ち越し状態において、各リール32L,32M,32Rに「白BAR」図柄を狙って中段白BAR揃いにて強チェリー入賞が成立した場合に、その後、第2BB入賞が成立した場合、設定4以上であることが判別される。
また、本実施形態における強スイカ1は、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグのいずれもセットされていない状況では、第1の入賞態様たる上段スイカ、第2の入賞態様たるクロス黒BAR外れは停止可能であるものの、第3の入賞態様や第4の入賞態様たるクロス黒BARシングル揃いやクロス黒BARダブル揃いは停止不可とされる。なお、強スイカ1については、持ち越し状態か否かに関わらず、スイカ取りこぼし目でも入賞が成立する。スイカ取りこぼし目は強スイカ2,3についても同様である。一方、強スイカ1は、第1持ち越し状態及び第2持ち越し状態のいずれとなっても入賞態様は変化せず、第1の入賞態様及び第2の入賞態様は停止可能であって、第3の入賞態様及び第4の入賞態様は停止不可である。
強スイカ2は、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグのいずれもセットされていない状況では、第1の入賞態様及び第2の入賞態様は停止可能であるものの、第3の入賞態様及び第4の入賞態様は停止不可とされる。第1持ち越し状態においては、入賞態様は変化せず、第1の入賞態様及び第2の入賞態様は停止可能であって、第3の入賞態様及び第4の入賞態様は停止不可である。一方、第2持ち越し状態においては、第1の入賞態様~第4の入賞態様のいずれも停止可能となる。
強スイカ3は、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグのいずれもセットされていない状況では、第1の入賞態様及び第2の入賞態様は停止可能であるものの、第3の入賞態様及び第4の入賞態様は停止不可とされる。第1持ち越し状態においては、第1の入賞態様~第4の入賞態様のいずれも停止可能となり、第2持ち越し状態においては、第1の入賞態様~第3の入賞態様が停止可能となり、第4の入賞態様は停止不可となる。
すなわち、クロス黒BARダブル揃いが停止した場合、強スイカ2当選且つ第2BB当選であること、又は強スイカ3当選且つ第1BB当選であることが確定する。
第1BB当選フラグがセットされている第1持ち越し状態において、クロス黒BARダブル揃いが停止するのは強スイカ3であること、及び強スイカ3は設定6だけ当選することから、いずれかのボーナスの持ち越し状態において、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙って、クロス黒BARダブル揃いにて強スイカ入賞が成立し、その後に第1BB入賞が成立すると、設定6であることが確定する。また、第2BB当選フラグがセットされている第2持ち越し状態において、クロス黒BARダブル揃いが停止するのは強スイカ2であること、及び強スイカ2は設定1,2では当選せず、設定3~5のほうが設定6よりも当選し易いように当選確率が設定されているから、いずれかのボーナスの持ち越し状態において、各リール32L,32M,32Rに「黒BAR」図柄を狙って、クロス黒BARダブル揃いにて強スイカ入賞が成立し、その後に第2BB入賞が成立すると、設定3以上であることが確定するとともに、設定6である可能性よりも設定3~5である可能性が高くなる。
本実施形態におけるボーナス当選報知では、当選しているボーナスの種類(第1BBか第2BB)の報知を行う。そのため、当該ボーナス当選報知において第1BBに当選しているか、第2BBに当選しているかの報知が行われた後に、持ち越し状態中の特定役当選が生じることとなる。そして、持ち越し状態中に特定役当選した場合には、上記第1の実施形態のように、強チェリーに当選していることの報知や強スイカに当選していることの報知が、白BAR目押し指示報知演出や黒BAR目押し指示報知演出等により行われる。このようにすることで、遊技者としては、例えば第2BBに当選していることが報知されている状況にて強チェリー当選したことの報知が行われた場合、中段白BAR揃いとなること(強チェリー2であること)、すなわち設定4以上であることを願いつつ停止操作を行う。また、第1BBに当選していることが報知されている状況にて強スイカ当選したことの報知が行われた場合、クロス黒BARダブル揃いとなること(強スイカ3であること)、すなわち設定6であることを願いつつ停止操作を行う。よって、停止後ではなく停止前から設定値の絞り込みをさせつつ停止操作を行わせることで、停止出目への注目度を良好に高めることが可能となる。
また、停止する入賞態様だけでなく、当選しているボーナスの種類も設定値示唆に関連付けることが可能となり、持ち越し状態中の停止出目だけでなく、その後に移行するボーナスの種類についても関心を寄せさせることができる。
上記のように、第1BBや第2BBの持ち越し状態中の特定役の入賞態様をそれぞれ異ならせる構成において、第1BBと第2BBとの当選確率を異ならせてもよい。この場合、上記のように強チェリー2且つ第2BB当選時に中段白BAR揃いで設定4以上であることが確定したり、強スイカ3且つ第1BB当選時にクロス黒BARダブル揃いで設定6であることが確定したりする設定値示唆の出現頻度や絞り込み易さとの関係で、各BB当選確率を設定すると良い。例えば、絞り込み易さという観点で、上記設定4以上であることの設定値示唆よりも、設定6であることの設定値示唆のほうが設定値を絞り込み易いため、第1BBよりも第2BBに当選し易い構成としてもよい。
<第7の実施形態>
本実施形態では、設定値の示唆の態様を上記第1~第5の実施形態と異ならせる。図81は、本実施形態における強スイカ1~3の入賞態様となる図柄組合せと、当選確率の概要を示している。なお、本実施形態では、強チェリーについては持ち越し状態の移行前後において入賞態様が変化しない構成とする。
本実施形態において強スイカ1~3当選となると、第30小役入賞と第48小役入賞とを成立させることが可能となる。第30小役入賞は、上記各実施形態と同様であり、強スイカの第1~第4の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能となるように入賞態様が設定されている。このうち、強スイカ1と強スイカ2の第30小役入賞は、持ち越し状態の移行前後において入賞態様が変化せず(右リール32Rの規制解除が行われず)、持ち越し状態中に当選しても第1の入賞態様又は第2の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能となり、第3,第4の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることはできない。また、強スイカ3の第30小役入賞は、持ち越し状態の移行前後において入賞態様が変化し、持ち越し状態の移行前においては、いずれも第1,第2の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能である一方、第3,第4の入賞態様では強スイカ入賞を成立させることができない。そして、強スイカ3の第30小役入賞は、持ち越し状態中においては第1~第4の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能となる。
第50小役入賞は、上記強スイカの第1の入賞態様(上段スイカ揃い)と、中段白BAR外れとなる入賞態様と、中段白BAR揃いとなる入賞態様と、が設定されている。これら中段白BAR外れとなる入賞態様は、上記各実施形態にて示した強チェリーの第2の入賞態様に相当する。以下、強スイカの入賞態様としても中段白BAR外れを、強スイカの第5の入賞態様とも称する。また、中段白BAR揃いとなる入賞態様は、上記各実施形態にて示した強チェリーの第3の入賞態様に相当する。以下、強スイカの入賞態様としての中段白BAR揃いを、強スイカの第6の入賞態様とも称する。なお、本実施形態においても、第50小役入賞における中段白BAR外れ及び中段白BAR揃いは、上記第1~第4の実施形態のように、左リール32Lと中リール32Mの停止図柄によって入賞が成立し、右リール32Rの停止図柄は入賞判定に影響を及ぼさない。
このうち、強スイカ1の第50小役入賞は、持ち越し状態の移行前後において入賞態様が変化せず(右リール32Rの規制解除が行われず)、持ち越し状態中に当選しても第1の入賞態様又は第5の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能となり、第6の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることはできない。また、強スイカ2と強スイカ3の第50小役入賞は、持ち越し状態の移行前後において入賞態様が変化し、持ち越し状態の移行前においては、いずれも第1,第5の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能である一方、第6の入賞態様では強スイカ入賞を成立させることができない。そして、強スイカ2と強スイカ3の第50小役入賞は、持ち越し状態中においては第1,第5,第6の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能となる。
各強スイカの当選確率としては、強スイカ1は、設定1~3では600分の1の確率で当選し、設定4,5は1200分の1の確率で当選し、設定6は2400分の1の確率で当選する。強スイカ2は、設定1~3では当選せず、設定4~6は1200分の1の確率で当選する。強スイカ3は、設定1~5は当選せず、設定6は2400分の1の確率で当選する。つまり、強スイカ1~3はそれぞれ設定値によって当選確率が異なるものの、600分の1の確率でいずれかの強スイカ1~3に当選する点では共通している。
なお、図示は省略しているが、本実施形態においても、強スイカ1~3の当選結果を区別するための制御役がそれぞれ設定されている。
この場合、持ち越し状態の移行前においては、強スイカ1~3のいずれであっても、強スイカの第1の入賞態様(上段スイカ揃い)、第2の入賞態様(クロス黒BAR外れ)、第5の入賞態様(中段白BAR外れ)にて入賞が成立するため、当選確率の異なる強スイカ1~3のいずれに当選したかを判別することができない。一方、持ち越し状態の移行後においては、強スイカ1については入賞態様は変化しないものの、強スイカ2や強スイカ3は入賞態様が変化する。すなわち、強スイカ2であれば、第1の入賞態様、第2の入賞態様、及び第5の入賞態様に加えて、第6の入賞態様(中段白BAR揃い)で入賞を成立させることが可能となる。また、強スイカ3であれば、第1の入賞態様、第2の入賞態様、及び第5の入賞態様に加えて、第3の入賞態様(クロス黒BARシングル揃い)と第4の入賞態様(クロス黒BARダブル揃い)と第6の入賞態様(中段白BAR揃い)とで入賞を成立させることが可能となる。
上記のように、強スイカ2は設定1~3では当選しない。そのため、持ち越し状態において第6の入賞態様(中段白BAR揃い)にて強スイカ入賞が成立することで設定4以上であることが確定する。また、強スイカ3は設定1~5では当選しない。そのため、持ち越し状態において第3の入賞態様や第4の入賞態様にて強スイカ入賞が成立することで設定6であることが確定する。
強スイカの第6の入賞態様は、持ち越し状態において強スイカ2又は強スイカ3当選時に停止し得る。一方、強スイカの第3の入賞態様や第4の入賞態様は、持ち越し状態において強スイカ3当選時に停止し得る。そのため、例えば、設定6である場合には、強スイカ1~3当選時の2分の1の確率(各ゲーム1200分の1の確率)で第6の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能となり、強スイカ1~3当選時の4分の1の確率(各ゲーム2400分の1の確率)で第3,第4の入賞態様にて強スイカ入賞を成立させることが可能となる。つまり、設定6が設定値とされている場合、設定4以上の設定値示唆(第6の入賞態様)のほうが、設定6の設定値示唆(第3,第4の入賞態様)よりも出現し易くなっている。
クロス黒BARシングル揃い/ダブル揃いとなる第3,第4の入賞態様と、中段白BAR揃いとなる第6の入賞態様とは、互いに取りこぼしが発生し得る関係となるように図柄配列が定められている。つまり、上記設定4以上の設定値示唆と、設定6の設定値示唆とは、同時に出現しないし、一方を出現させようとすると他方が出現し得ないようになる関係となっている。このように、設定値の絞り込みが可能となる程度が異なる設定値示唆を、遊技者が予め選択したうえで、かかる設定値示唆を停止出目にて出現させる、といった遊技が可能となり、設定値の絞り込みを行わせる遊技の興趣が格段に向上する。
<第8の実施形態>
本実施形態では、ボーナス当選フラグがセットされている状況では、アタックモード等の移行抽選や上乗せ抽選の契機となる特定役に当選した場合であっても、他の小役入賞が成立するように入賞態様が定められている。図82は、本実施形態における、アタックモード等の移行抽選や上乗せ抽選の契機となる特定役として、弱チェリー、強チェリー、弱スイカ、強スイカの入賞態様の概要を示している。
本実施形態では、CB状態へ移行する状態移行入賞として、第1CB~第4CBが設定されている。第1CBは、左リール32Lの停止図柄だけで入賞判定が行われる役であり、上記各実施形態における第27小役に相当する入賞態様と、取りこぼし時の代用図柄となる入賞態様とが設定されている。すなわち、左リール32Lの「チェリー」図柄、「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄のいずれかが有効ライン上に停止することで第1CB入賞が成立する。
第2CBは、上記各実施形態における第28小役に相当する入賞態様と取りこぼし時の代用図柄となる入賞態様とが設定されている。すなわち、左リール32Lの「チェリー」図柄、「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄、「白ベル」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「チェリー」図柄、「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄とが有効ライン上に停止することで第2CB入賞が成立する。
第3CBは、上記各実施形態における第29小役と第41小役とに相当する入賞態様と、取りこぼし時の代用図柄となる入賞態様が設定されている。すなわち、左リール32Lの「スイカ」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「黒BAR」図柄とが有効ライン上に停止した場合と、左リール32Lの「スイカ」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「チェリー」図柄又は「黒BAR」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄とが有効ライン上に停止した場合とで、第3CB入賞が成立する。
第4CBは、上記各実施形態における第30小役と第41小役とに相当する入賞態様と、取りこぼし時の代用図柄となる入賞態様が設定されている。すなわち、左リール32Lの「スイカ」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄とが有効ライン上に停止した場合と、左リール32Lの「スイカ」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「チェリー」図柄又は「黒BAR」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄とが有効ライン上に停止した場合とで、第4CB入賞が成立する。
これら第1CB~第4CB入賞が成立すると、5枚の払出を上限払出数とするCB状態に移行する。本実施形態においては、2ベットゲームの各小役の払出数がいずれも5枚となっており、第1CB~第4CB入賞に基づくCB状態では、いずれのCB状態でも5枚のメダルの獲得が可能となる。
本実施形態における弱チェリー、強チェリー、弱スイカ、強スイカは上記第1CB~第4CBのいずれかのCBと、第2小役~第26小役の重複役として設定されている。第2小役~第26小役は、上記各実施形態と同様であり、いずれも上段ベル揃いとなる入賞態様が設定されているとともに、3枚の払出が行われる。より詳しくは、弱チェリーは第1CBと第2小役~第26小役の重複役であり、強チェリーは第2CBと第2小役~第26小役の重複役であり、弱スイカは第3CBと第2小役~第26小役の重複役であり、強スイカは第4CBと第2小役~第26小役の重複役である。
3ベットゲームにおいて第1CB~第4CB入賞が成立すると、当該入賞時のゲームでは払出は発生しないものの、2ベットゲームにて5枚の払出が発生するCB状態に移行する。つまり、第1CB~第4CB入賞が成立すると、CB状態も含めて3枚の払出を受けることが可能となる(差引0枚)。また、3ベットゲームにおいて第2小役~第26小役入賞が成立すると3枚の払出を受けることが可能となる(差引0枚)。つまり、第1CB~第4CB入賞が成立した場合と、第2小役~第26小役入賞が成立した場合とで、遊技者が得られる特典は同じものとして設定されている。
上記のとおり、本実施形態においては、これら弱チェリー、強チェリー、弱スイカ、強スイカ当選時にアタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選が行われる。その当選確率等については任意であるが、例えば上記第1の実施形態の各当選確率を流用可能である。そして、ボーナス当選フラグがセットされている状況、すなわち、持ち越し状態においては、これら移行抽選や上乗せ抽選が行われないこと(第1特定役処理~第3特定役処理が実行されないこと)は上述のとおりである。
既に説明したとおり、小役の当否抽選の確率(抽選テーブル)が変化することで遊技者にとって有利な状態となるボーナス状態としての第1有利状態は、複数のボーナス状態(第1有利状態)が重複して発生しないように設定されている。つまり、第1BB又は第2BB当選に基づくボーナス状態への移行が確定し、ボーナス当選フラグがセットされている状況では、第1BBや第2BB、CBには当選しないように設定されている。例えば、持ち越し状態において、図17のIV=35~48のボーナス重複役に当選した場合には、強チェリーや強スイカ等の小役当選フラグはセットされるものの、対応するボーナス当選フラグはセットされない。
そして、本実施形態におけるアタックモード等の移行抽選や上乗せ抽選の契機となる各CBとの重複役(弱チェリー、強チェリー、弱スイカ、強スイカ)に関しても、ボーナス当選フラグがセットされている場合においては、各CBが重複して当選する事象が発生しないように設定されている。すなわち、ボーナス当選フラグがセットされている状況で、これら各CBとの重複役に当選した場合には、各CB当選フラグがセットされず、第2小役~第26小役当選フラグがセットされる。その結果、これら各CBとの重複役について、持ち越し状態か否かによって、入賞可能となる役構成が異なることとなる。
第1CBと第2小役~第26小役の重複役である弱チェリーは、持ち越し状態への移行前においては、第1CBと第2小役~第26小役のいずれについても入賞が可能である。但し、本実施形態におけるステップS315の優先設定処理では、CB入賞が小役入賞よりも優先して成立するように設定する。そのため、持ち越し状態前において当該弱チェリーに当選した場合には、第1CB入賞が成立することになる。一方、持ち越し状態への移行後においては、当該弱チェリーに当選した場合には、第1CBと第2小役~第26小役のうち第1CB当選フラグはセットされず、第2小役~第26小役当選フラグがセットされる。その結果、持ち越し状態中に当該弱チェリーに当選した場合には、第2小役~第26小役入賞が成立することになる。
同様に、第2CBと第2小役~第26小役の重複役である強チェリーは、持ち越し状態への移行前においては、第2CBと第2小役~第26小役のいずれについても入賞が可能である。但し、本実施形態におけるステップS315の優先設定処理では、CB入賞が小役入賞よりも優先して成立するように設定する。そのため、持ち越し状態前において当該強チェリーに当選した場合には、第2CB入賞が成立することになる。一方、持ち越し状態への移行後においては、当該強チェリーに当選した場合には、第2CBと第2小役~第26小役のうち第2CB当選フラグはセットされず、第2小役~第26小役当選フラグがセットされる。その結果、持ち越し状態中に当該強チェリーに当選した場合には、第2小役~第26小役入賞が成立することになる。
第3CBと第2小役~第26小役の重複役である弱スイカや、第4CBと第2小役~第26小役の重複役である強スイカについても同様であり、持ち越し状態の移行前においては、弱スイカ当選時には第3CB入賞が成立し、強スイカ当選時には第4CB入賞が成立する。そして、持ち越し状態中においては、弱スイカ当選時及び強スイカ当選時には、第2小役~第26小役入賞が成立する。
以上のように、ボーナス当選フラグがセットされている状況では、新たなボーナス当選フラグ(CB当選フラグ)がセットされない事象を利用して、持ち越し状態中の入賞可能となる役自体を異ならせることが可能となる。
具体的には、ボーナス当選フラグがセットされている状況で各CBとの重複役(特定役)に当選することを許容しつつも、当該状況において重複役当選した場合には、CB当選フラグをセットせず、第2小役~第26小役当選フラグをセットする。そうすると、当該状況では、重複役当選であってもCB入賞は発生せず、第2小役~第26小役入賞だけが発生することになる。
つまり、ボーナス当選フラグがセットされていない状況で、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選の契機となる重複役当選となった場合は、CB当選フラグと第2小役~第26小役当選フラグとがセットされ、いずれの入賞も成立し得るようにしつつも、ボーナス当選フラグがセットされている状況で重複役当選となった場合には、第2小役~第26小役当選フラグだけがセットされるため、第2小役~第26小役の入賞だけが成立し得るようになる。よって、ボーナス当選フラグの有無によって、重複役当選時に入賞する結果を異ならせることが可能となる。
特に、ボーナス当選フラグがセットされていない状況において重複役当選した場合には、CB入賞と第2小役~第26小役入賞とのうち、CB入賞が優先して成立するようにしていることから、かかる状況にて重複役当選した場合には、CB入賞が成立することになる。このようにすることで、ボーナス当選フラグがセットされていない場合にはCB入賞を成立させ、ボーナス当選フラグがセットされている場合には第2小役~第26小役入賞を成立させることができ、それぞれ別々の結果入賞を成立させることができる。
各CB入賞となる入賞態様は、上記各実施形態における弱チェリー、強チェリー、弱スイカ、強スイカの入賞が成立する入賞態様に対応させて設定されている。つまり、第1CB入賞が成立する場合、上記各実施形態でいう弱チェリー入賞が成立している場合と同じ停止出目となり、第2CB入賞が成立する場合、上記各実施形態でいう強チェリー入賞が成立している場合と同じ停止出目となり、第3CB入賞が成立する場合、上記各実施形態でいう弱スイカ入賞が成立している場合と同じ停止出目となり、第4CB入賞が成立する場合、上記各実施形態でいう強スイカ入賞が成立している場合と同じ停止出目となる。これらの入賞態様は、ボーナスとの重複役(弱チェリー重複1,2等)と同じ入賞態様となっており、当該入賞態様を通じて、ボーナスやアタックモード等への期待感を煽ることが可能となっている。
そして、ボーナス当選フラグがセットされていない状況でこれら各CBとの重複役である特定役当選となると、上記のチェリー等の入賞態様にてCB入賞が成立する。その一方で、ボーナス当選フラグがセットされている状況で当該特定役当選となると、上記のとおり第2小役~第26小役入賞が成立し、かかる入賞態様は上段ベル揃いであって、通常時に頻出する停止出目である。このようにすることで、ボーナス当選フラグがセットされていない状況においては、特定役当選の入賞態様によってアタックモードへの移行抽選等に期待感を持たせつつも、ボーナス当選フラグがセットされている状況においては、上段ベル揃いにより特定役に当選したことをわかりにくくすることができる。このようにすることで、ボーナス当選フラグがセットされている状況において、アタックモード等への移行抽選の契機役に当選したのにも関わらず、当該移行抽選が行われないことの喪失感を与えにくくすることが可能となる。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態に対して適用してもよい。また、上記各実施形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施形態では、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選の契機となる特定役や、契機とならないものの契機となる特定役と停止出目の共通性を有する役に、持ち越し状態中に当選した場合に、持ち越し状態への移行前と比較して入賞態様が変化する構成としたが、入賞態様を変化せる役はこれらの役に限定されず他の役であってもよいし、他の役が含まれる構成としてもよい。例えば、他の役として、押し順役としての押し順ベルや、押し順リプレイについて、持ち越し状態への移行前後によって異なる入賞態様としてもよいし、共通ベル等、他の払出小役の入賞態様を異ならせる構成としてもよい。
(2)上記各実施形態では、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選に関する処理(指示機能に関する処理や有利区間への移行抽選に関する処理)の実行が制限される状況として、第1BBや第2BBの持ち越し状態を例示して説明したが、かかる指示機能に関する処理や有利区間への移行抽選の実行が制限される状況であればよく、持ち越し状態に限定されない。例えば、指示機能に関する処理の実行が制限される状況をボーナス状態としてもよいし、ボーナス当選ゲームとしてもよい。
(3)第1BBや第2BBのボーナスについて、設定値によって当選確率が異なる構成としたが、設定値によって当選確率が異ならないボーナスを設けてもよい。この場合、かかる設定値によって当選確率が異ならないボーナス中にアタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選等を行う構成としてもよい。つまり、ボーナス中の特定役当選でアタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選を行う場合と、行わない場合とを設けてもよい。ボーナス中のかかる移行抽選等の契機としては、例えば、ボーナス中の第39小役入賞が成立した場合や第40小役入賞が成立した場合が考えられる。そして、かかる第39小役入賞や第40小役入賞の入賞態様を、かかる移行抽選等が実施されるか否かによって異ならせる構成としてもよい。
(4)設定値示唆を、目押し指示抽選の当選確率(目押し指示報知演出の発生率)や、強チェリー当選時の第3の入賞態様の出現率、強スイカ当選時の第3,第4の入賞態様の出現率等によって行う構成としたが、設定値示唆の態様は上記のものに限定されず、他の態様であってもよい。例えば、目押し指示演出の演出態様(表示内容、効果音の種類等)を異ならせることによって設定値示唆を行う構成としてもよいし、強チェリーや強スイカ入賞時の効果音、入賞時演出等の発生率や態様によって設定値示唆を行う構成としてもよい。
また、強チェリー当選時や強スイカ当選時にフリーズ抽選を行い、かかるフリーズ抽選の当選確率や発生させるフリーズの種類・態様によって設定値示唆を行う構成としてもよい。例えば、強チェリーの当選時に当該当選情報を所定後のゲームとして次ゲームまで記憶しておき、当該次のゲームのスタートレバー41の操作時に所定の確率(例えば50%の確率)で、各リール32L,32M,32Rを低速度にて逆回転させるなどしてフリーズ演出を発生させる。そして、かかるフリーズ演出中に中段白BAR揃いとなる出目を出現させることを設定値の示唆とし、例えば設定4以上であることを示唆する設定値示唆とする。なお、設定に関わらず上記所定の確率でフリーズ演出を発生させたうえで、かかるフリーズ演出中に中段白BAR揃いとなる出目が出現する確率を設定値によって異ならせる(設定4以上で中段白BAR揃いとなる出目が出現し、設定3以下では出現しない)等の構成してもよいし、強チェリー(強チェリー2)当選時にフリーズ演出発生した場合には一律で中段白BAR揃いとなる出目が出現する構成としたうえで、かかるフリーズ演出を伴う強チェリーの当選確率やフリーズ演出の発生確率を設定値によって異ならせる(設定4以上でフリーズ演出を発生させ、設定3以下でフリーズ演出を発生させない)等の構成としてもよいし、これらを組み合わせて設定値示唆とする構成でもよい。
また、強スイカ当選時に当該当選情報を所定後のゲームとして次ゲームまで記憶しておき、当該次のゲームのスタートレバー41の操作時に所定の確率(例えば50%の確率)で、各リール32L,32M,32Rを低速度にて逆回転させるなどしてフリーズ演出を発生させる。そして、かかるフリーズ演出中にクロス黒BARシングル揃いとなる出目を出現させることを設定値の示唆とし、例えば設定3以上であることを示唆する設定値示唆とする。また、かかるフリーズ演出中にクロス黒BARダブル揃いとなる出目を出現させることを設定値の示唆とし、例えば設定6であることを示唆する設定値示唆とする。なお、設定に関わらず上記所定の確率でフリーズ演出を発生させたうえで、かかるフリーズ演出中にクロス黒BARシングル揃いとなる出目やクロス黒BARダブル揃いとなる出目が出現する確率を設定値によって異ならせる(設定3以上でクロス黒BARシングル揃いとなる出目が出現し、設定2以下では出現しない、設定6ではクロス黒BARダブル揃いとなる出目が出現する)等の構成してもよいし、所定の強スイカ(強スイカ2)当選時にフリーズ演出発生した場合には一律でクロス黒BARシングル揃いとなる出目が出現する構成としたうえで、かかるフリーズ演出を伴う所定の強スイカの当選確率やフリーズ演出の発生確率を設定値によって異ならせる(設定3以上でフリーズ演出を発生させ、設定2以下でフリーズ演出を発生させない)等の構成としてもよく、所定の強スイカ(強スイカ3)当選時にフリーズ演出発生した場合には一律でクロス黒BARダブル揃いとなる出目が出現する構成としたうえで、かかるフリーズ演出を伴う所定の強スイカの当選確率やフリーズ演出の発生確率を設定値によって異ならせる(設定6ではフリーズ演出を発生させ、設定5以下ではフリーズ演出を発生させない)等の構成としてもよい。これらを組み合わせて設定値示唆とする構成でもよい。
いずれにしても、かかる設定値示唆が行われる状況を、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選の実行が制限される状況とすることで、設定値示唆をこれらの抽選の実行が制限されることへの代替とし、引き損である印象を弱めることができる。
(5)持ち越し状態中か否かによって入賞態様を異ならせる構成として、いずれの入賞態様にて入賞が成立しても付与される特典としてメダルの払出数が同等となるようにしたが、異なるようにしてもよい。また、持ち越し状態中か否かによって異なる役が入賞する構成においても、各役で付与される特典としてメダルの払出数が異なる構成としてもよい。これらの場合、持ち越し状態中の払出数のほうが持ち越し状態移行前の払出数よりも多くなるようにすることで、持ち越し状態中の特定役当選時の喪失感をメダル獲得によって補うことができる。
また、払出数が異なる構成を、設定値示唆に利用してもよい。例えば、持ち越し状態中において入賞時に第1数のメダル払出が発生することとなる特定役の当選確率と、第2数のメダル払出が発生することとなる特定役の当選確率とを、設定値によって異ならせる。このようにすると、メダル払出数の相違によって設定値の示唆とすることができる。
(6)ボーナス重複役として、インデックス値IV=35~48の特定役では、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選を行わない構成としたが、これらのボーナス重複役としての特定役でもアタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選を行う構成としてもよい。この場合、各役の当選確率を設定値によって異なることがないようにすると良い。また、第4の実施形態における強チェリー1,2と強チェリー3との関係や、強スイカ1~3と強スイカ4との関係のように、停止出目は一部共通しているものの、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選等の実行の有無と、設定値による当選確率の相違と、をこれらボーナス重複役に流用してもよい。
(7)特定役に基づいて、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選を行う構成とし、かかる抽選による恩恵は次ゲーム以降に生じるものとしたが、抽選契機となったゲームにてかかる恩恵を享受可能となる構成としてもよい。例えば、特定役とベルとの重複役を設け、押し順によって特定役入賞が成立するか、ベル入賞が成立するかを異ならせるとともに、当該ゲームにて押し順報知を実行するか否かの抽選を行う構成としてもよい。
(8)持ち越し状態への移行前に停止可能な入賞態様や、持ち越し状態中に停止可能となる入賞態様は上記のものに限定されない。例えば、持ち越し状態中では、特定役当選時にリーチ目となる入賞態様にて特定役入賞が成立するようにしてもよい。この場合、持ち越し状態への移行契機となったボーナス(第1BB又は第2BB)によって、登場するリーチ目が異なるように各入賞態様を設定してもよい。
(9)持ち越し状態中か否かによって入賞態様を異ならせる構成としたが、入賞を成立させないで取りこぼし目となる停止出目を異ならせる構成としてもよい。
(10)持ち越し状態中に停止可能となる入賞態様を、ボーナス移行が生じるボーナス図柄と隣接する図柄により構成される入賞態様としてもよい。具体的には、例えば、第1BB入賞は、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止することでボーナス状態へ移行するところ、かかる「赤7」図柄に隣接する図柄(例えば、左リール32Lの8番目の「スイカ」図柄、中リール32Mの13番目の「第1リプレイ」図柄、右リール32Rの「黒BAR」図柄)が有効ライン上に停止することで特定役として強チェリー1入賞が成立する構成とする。そして、持ち越し状態中の引き込み優先を、小役よりもボーナスを優先する構成とする。このようにすることで、持ち越し状態中に特定役に当選した場合、特定役を狙って停止操作すると、特定役に対応する図柄ではなく、ボーナス図柄を引き込むこととなり、ボーナス入賞が発生するようになる。そのため、特定役当選に気付かせにくくすることができる。
(11)遊技状態の移行によって小役確率が変化し得る移行役として、第1BB、第2BBの他、CB(第1CB~第4CB)を設けたが、これらの移行役に加え、又は代えて他の移行役を設けてもよい。他の移行役としては、スベリコマ数の制限を有さないMB(ミドルボーナス)や、第1BBや第2BBよりも上限獲得数の少ないREG(レギュラーボーナス)や、1ゲームのJACゲームを実行可能とするSB(シングルボーナス)等が考えられる。また、各ボーナスにおける上限獲得数は上記のものに限定されない。例えば、CB状態中の上限獲得数を15枚よりも少ない3枚としてもよいし、0枚としてもよい。
(12)移行役の入賞時にはメダル払出が行われない構成としたが、メダル払出が行われる構成としてもよい。
(13)ボーナス当選時にアタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選等を行う構成としてもよいし、ボーナス中にアタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選等を行う構成としてもよい。この場合、当選確率や獲得枚数、及びボーナス中のアタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選の確率や有利度に設定差の無いボーナス当選時やボーナス中にこれら抽選を行う構成とし、設定差のあるボーナス当選時にはこれら抽選を行わない構成とするとよい。
(14)ボーナス当選フラグがセットされている持ち越し状態中の抽選処理では、ボーナス等との重複役当選を許容したうえで、ボーナス当選フラグをセットしない構成としたが、ボーナス等との重複役に当選しない構成としてもよい。
(15)設定値によってアタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選の確率や有利度に差が生じないように、特に設定差の無い抽選結果に基づいてこれら抽選を行う構成としたが、設定差のある抽選結果に基づいて抽選を行うものの、当選時の恩恵(特典、移行抽選等の当選確率や上乗せゲーム数)を調節することで設定差が生じないようにしてもよい。例えば、設定1では100分の1の確率で当選し、設定6では10分の1の確率で当選する特定役を設け、当該特定役当選時のアタックモードの上乗せ抽選の当選確率を、設定1では2分の1とし、設定6では、20分の1とする。このようにすることで、トータルの上乗せ当選確率は、いずれの設定値であっても200分の1となり、設定差がなくなる。
(16)主に補助表示部65にて設定値示唆用の演出を発生させる構成としたが、他の報知手段として別の表示部を設け、かかる別の表示部にて設定値示唆用の演出を発生させる構成としてもよい。
(17)持ち越し状態中に特定役に当選した場合に、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選が行われない構成とし、その代わりとして、入賞態様が変化したり、設定値示唆が行われたりする構成としたが、かかる移行抽選や上乗せ抽選等が行われない(抽選の実行を制限する)構成とするだけでも、ボーナス等の第1有利状態とアタックモード等の第2有利状態との主従関係を良好に保つことができ、遊技の公平性は担保される。
(18)持ち越し状態へ移行した際の表示モードによって、入賞態様を異ならせたり、設定値示唆や目押し指示報知演出の発生確率を異ならせたり、停止出目により付与されるポイントを異ならせてもよい。例えば、表示モードが通常モードである状況で持ち越し状態に移行し、かかる持ち越し状態中に強チェリー1に当選した場合と、表示モードがアタックモードである状況で持ち越し状態に移行し、かかる持ち越し状態中に強チェリー1に当選した場合とで、中段白BAR揃いが停止可能となるか否かが異なる構成としてもよい。
(19)ボーナス当選となってRT設定フラグのクリア処理(ステップS608)が行われる際のRT設定フラグの種類、すなわち、ボーナス当選時の遊技状態によって、持ち越し状態中の入賞態様や、設定値示唆や目押し指示報知演出の発生確率を異ならせたり、停止出目により付与されるポイントを異ならせてもよい。例えば、第1RT状態中にボーナス当選して移行した持ち越し状態中に強チェリー1当選した場合と、第2RT状態中にボーナス当選して移行した持ち越し状態中に強チェリー1当選した場合とで、中段白BAR揃いとなるか否かを異ならせる構成としてもよい。
(20)アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選の契機役は上記の特定役に限定されず、例えば、押し順ベルや押し順リプレイ当選に基づいてこれら抽選が行われるものとしてもよい。また、各役の当選時に抽選結果対応処理として、これら抽選を行う構成としたが、入賞を条件としてこれら抽選を行う構成としてもよい。また、各役の当選時の停止出目によってこれら抽選を行う構成としてもよい。また、各役の当選回数によってこれら抽選を行う構成としてもよい。
(21)アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選に当選することにより、基本的には遊技者にとって有利な事象が生じることとしたが、例えば、アタックモード等の終了抽選を行う構成としてもよいし、継続ゲーム数の減算抽選を行う構成としてもよい。
(22)アタックモード等への移行抽選として、アタックモード等への移行を生じさせるか否かの抽選を行う構成としたが、アタックモード等への移行が確定したり移行抽選が実行されることとなるゲーム数の減算抽選を行う構成としてもよい。
(23)ベット数が3である状況でのゲームについて主に説明したが、ベット数が1である1ベットゲームやベット数が2である2ベットゲームに上記発明を適用してもよい。例えば、持ち越し状態を1ベットゲームで遊技した場合に特定役当選した場合であっても、入賞態様が変化する構成としてもよい。この場合、ボーナス入賞時のメダル損失を抑制すべく、1ベットゲームにてボーナス入賞を成立させようとしている際に、特定役当選した際に、アタックモードへの移行抽選等が行われないことへの代替とすることができる。また、持ち越し状態ではない状況であっても、3ベットゲームではアタックモードへの移行抽選等を行う一方、1ベットゲームではアタックモードへの移行抽選等を行わない構成とした場合、かかる1ベットゲーム時に特定役当選した場合にも入賞態様を変化させる構成としてもよい。
(24)アタックモードへの移行抽選等が行われる(持ち越し状態中のかかる抽選が制限される)特定役として、強チェリー1,2や強スイカ1~3としたが、かかる特定役当選時の上記抽選の当選確率や上乗せゲーム数を異ならせてもよい。例えば、強チェリー1よりも強チェリー2のほうがアタックモードへの移行抽選に当選し易い構成や、上乗せゲーム数が多い構成等としてもよい。また、強スイカ1~3について、それぞれ移行抽選の当選確率や上乗せゲーム数が異なる構成としてもよく、例えば、強スイカ1、強スイカ2、強スイカ3の順で移行抽選に当選し易くなる構成や、上乗せゲーム数が多くなる構成等としてもよい。
(25)各設定値によって出玉率が変化する構成とし、設定1が最も出玉率が低く、設定6が最も出玉率が高くなる構成としたが、設定値によって出玉(遊技媒体)の増減率や増減態様が変化する構成であればよい。例えば、設定1と設定2との出玉率が同じであるなど、一部の設定値の出玉率が同じであって、他の設定値の出玉率が異なる構成としてもよい。また、設定1,3,5は出玉の増減率が高く、設定2,4,6は出玉の増減率が低い構成としてもよい。また、設定1,5は短時間で出玉が所定量増加し長時間で出玉が所定量減少し、設定2,3,4は所定量の増加に設定1,5よりも長時間要するとともに所定量の減少に設定1,5よりも短時間で済み、設定6は出玉の増減がほとんど発生しない構成としてもよい。これらの場合、各設定値の出玉率は同じであってもよい。
(26)白BAR目押し指示報知演出や黒BAR目押し指示報知演出を、第1停止OFF時演出として発生させ、第1停止リールの停止出目によってかかる演出を発生させるか否かを異ならせる構成としたが、発生タイミングや発生条件はかかる構成に限定されない。例えば、リールの回転開始時に目押し指示報知演出を発生させる構成としてもよく、強チェリー当選時には一律(抽選により)で白BAR目押し指示報知演出を発生させ、強スイカ当選時には一律(抽選により)で黒BAR目押し指示報知演出を発生させる構成としてもよい。
(27)強チェリー1,2や強スイカ1~3のいずれか又は全部において、設定値によって当選確率を異ならせたうえで、アタックモード等への移行抽選や上乗せ抽選等の契機とする構成としてもよい。
(28)持ち越し状態中か否かによって、停止出目を異ならせる構成としたが、スベリ制御のスベリコマ数を異ならせる等、停止前の停止駆動制御の態様を異ならせる構成としてもよい。
(29)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(30)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の各特徴群に示す発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008-295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた移行結果であって、前記有効位置に当該移行結果に対応する移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者とって有利な特定状態に移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果となった場合、前記有効位置に前記移行用の絵柄組合せが停止するまで、当該移行結果当選を留保する留保手段(主制御装置101によるステップS609の処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果(強チェリー、強スイカ等)である場合、遊技者にとって有利な状態であって前記特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選を実行する有利抽選手段(主制御装置101による第1特定役処理~第3特定役処理を実行する機能)と、
前記留保手段により前記移行結果当選が留保されている状態(持ち越し状態)において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有利抽選手段による前記有利抽選の実行を制限する制限手段(主制御装置101によるステップS702の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、抽選手段による抽選結果が移行結果となり、当該移行結果に対応する移行用の絵柄組合せが停止すると遊技者にとって有利な特定状態に移行し、移行用の絵柄組合せが停止しなければ、当該移行結果当選が留保される。このような構成において、更に抽選手段による抽選結果が特定結果となると、特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選が行われる場合があり、特定状態と有利状態との連鎖によって遊技性が格段に向上する。しかし、特定状態への移行が確定している状態においては、更に有利状態に関する有利抽選を行う構成であると、移行用の絵柄組合せを停止させないような停止操作を行う等して、特定状態への移行をなかなか発生させないようにし、有利抽選を無制限に発生させる行為が行われる可能性がある。そうすると、当該移行用の絵柄組合せを停止させない停止操作を行うことが可能な遊技者と、そのような停止操作を行えない遊技者との有利度の差が顕著となり、遊技の公平性の観点から好ましくないし、そもそも、設計上、意図した払出率とは異なる払出率となり得るため、そのような観点からも好ましくない。そこで、特定状態への移行が確定している状態においては、有利抽選の実行を制限する構成とすることで、上記意図した払出率とすることができるし、遊技の公平性を担保することができる。以上の結果、遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
なお、「有利状態に関する有利抽選」には、「有利状態へ移行させるか否かの抽選」や「有利状態を終了させるか否かの抽選」や、「有利状態の継続率の抽選」や、「有利状態の継続ゲーム数の増減の抽選」や、「複数段階ある有利状態の移行抽選」や、「有利状態から他の状態への移行抽選」等が含まれる。
特徴A2.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた移行結果であって、前記有効位置に当該移行結果に対応する移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者とって有利な特定状態に移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果となった場合、前記有効位置に前記移行用の絵柄組合せが停止するまで、当該移行結果当選を留保する留保手段(主制御装置101によるステップS609の処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果(強チェリー、強スイカ等)である場合、遊技者にとって有利な状態であって前記特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選を実行する有利抽選手段(主制御装置101による第1特定役処理~第3特定役処理を実行する機能)と、
前記留保手段により前記移行結果当選が留保されている状態(持ち越し状態)において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有利抽選手段による前記有利抽選の実行を制限する制限手段(主制御装置101によるステップS702の処理を実行する機能)と、
前記制限手段により前記有利抽選手段による前記有利抽選の実行が制限される場合、当該特定結果当選に基づいて、前記有利状態とは異なる特定特典を付与することが可能な特定特典付与手段(主制御装置101による停止情報設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、抽選手段による抽選結果が移行結果となり、当該移行結果に対応する移行用の絵柄組合せが停止すると遊技者にとって有利な特定状態に移行し、移行用の絵柄組合せが停止しなければ、当該移行結果当選が留保される。このような構成において、更に抽選手段による抽選結果が特定結果となると、特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選が行われる場合があり、特定状態と有利状態との連鎖によって遊技性が格段に向上する。しかし、特定状態への移行が確定している状態においては、更に有利状態に関する有利抽選を行う構成であると、移行用の絵柄組合せを停止させないような停止操作を行う等して、特定状態への移行をなかなか発生させないようにし、有利抽選を無制限に発生させる行為が行われる可能性がある。そうすると、当該移行用の絵柄組合せを停止させない停止操作を行うことが可能な遊技者と、そのような停止操作を行えない遊技者との有利度の差が顕著となり、遊技の公平性の観点から好ましくないし、そもそも、設計上、意図した払出率とは異なる払出率となり得るため、そのような観点からも好ましくない。そこで、特定状態への移行が確定している状態においては、有利抽選の実行を制限する構成とすることで、上記意図した払出率とすることができるし、遊技の公平性を担保することができる。
その一方で、移行用の絵柄組合せ自体をなかなか停止させることができなかったりすると、特定結果となって有利抽選の実行が制限される場面も多くなり、遊技者は損をした気分になり得る。そこで、このような状況が生じた場合には、有利抽選の実行の代わりに特定特典が付与されるようにしたため、有利抽選が行われないことによって喪失感を与えないようにすることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
なお、「有利状態に関する有利抽選」には、「有利状態へ移行させるか否かの抽選」や「有利状態を終了させるか否かの抽選」や、「有利状態の継続率の抽選」や、「有利状態の継続ゲーム数の増減の抽選」や、「複数段階ある有利状態の移行抽選」や、「有利状態から他の状態への移行抽選」等が含まれる。
特徴A3.前記抽選手段による抽選結果として、各前記周回体が第1の停止順序で停止した場合に第1結果入賞が成立し得るようになり、各前記周回体が前記第1の停止順序とは異なる第2の停止順序で停止した場合に前記第1結果とは異なる第2結果入賞が成立し得るようになる順序対応結果(押し順リプレイ、押し順ベル)が含まれており、
前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果である場合、所定の報知手段(補助表示部65)にて各前記周回体の停止順序に関する特別報知(押し順報知)を実行可能な特別報知手段(表示制御装置81による押し順報知用処理を実行する機能)を備え、
前記有利状態は、前記特別報知手段により前記特別報知が実行される状態であることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序対応結果である状況では周回体の停止順序によって、入賞が成立する結果が異なるようになるため、遊技者にとっての有利度が変化し得る。そうすると、遊技者はかかる停止順序に関する特別報知が行われることを望むものと考えられる。その点、有利抽選手段による有利状態に関する有利抽選が制限される特定状況においては、かかる特別報知に関する処理が行われない分、遊技者は損をした気分となり得る。そこで、その代わりとして特定特典が付与されるようにすることで、喪失感を低減することができる。
特徴A4.遊技媒体の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数段階設けられており、当該複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定される設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記特定特典付与手段は、前記特定特典として、前記設定手段により設定されている設定値に関する示唆報知を行うことが可能であることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利状態に関する有利抽選の実行が制限される場合、設定値の示唆報知が行われ得る。設定値は、遊技媒体の増減率や増減態様に変化を生じさせるものであるところ、いずれの設定値が設定されているかといった情報は、遊技者にとって有益な情報と言える。より詳しくは、遊技媒体の増減率等が高い設定値であることの示唆報知が行われれば、遊技を続行する動機付けとすることができるし、増減率等が低い設定値であることの示唆報知が行われれば、遊技台を移動する動機付けとすることができる。そのため、上記のように特定結果当選時に有利抽選が制限される代わりとして設定値の示唆報知が行われ得るようにすれば、設定値の示唆報知が行われることのメリットと有利抽選が制限されることのデメリットとのバランスによる遊技性を実現することができ、喪失感を低減するだけでなく、これらのバランスによる遊技性といった新たな遊技を提供することができる。
特徴A5.前記有利抽選手段による前記有利抽選に基づく有利度は、前記設定手段により設定されている設定値に関わらず共通していることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果に基づいて有利抽選が行われる場合には、かかる有利抽選による有利度は設定値に関わらず共通している一方、特定結果に基づいて付与される特定特典はその共通している設定値の示唆となり、まったく逆の事象を特定結果に基づいて生じさせることができる。このようにすることで、移行結果当選が留保されているか否かによって、特定結果当選時に真逆の事象を生じさせるといった、斬新な遊技性を実現することができる。
特徴A6.前記留保手段に前記移行結果当選が留保されていない状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であった場合、前記有効位置に第1特定の絵柄組合せ(中段白BAR外れ、クロス黒BAR外れ)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を行う第1手段(主制御装置101による右リール制限処理を実行する機能)と、
前記留保手段に前記移行結果当選が留保されている状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であった場合、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せとは異なる第2特定の絵柄組合せ(例えば中段白BAR揃い、クロス黒BARシングル揃い、クロス黒BARダブル揃い)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を行う第2手段(主制御装置101による右リール第1制限解除処理や第2制限解除処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果当選に基づいて有利抽選が行われる場合と、特定特典が付与される場合とで、停止出目が変化する。このような停止出目の変化により、有利抽選の実行が制限されることを(特定結果であったことを)認識させないようにしたり、特定結果であったことを認識させつつも、その喪失感を補てんするような派手な停止出目としたりして特定特典を付与することができる。
特徴A7.前記留保手段に前記移行結果当選が留保されていない状態において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であった場合、前記有効位置に前記第2特定の絵柄組合せを停止可能なタイミングで前記停止操作手段が操作された場合、当該第2特定の絵柄組合せが停止しないように各前記周回体の停止駆動制御を行う手段を備えていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
上記構成によれば、前記留保手段に前記移行結果当選が留保されるまでは、第2特定の絵柄組合せを狙って停止操作を行っても当該第2特定の絵柄組合せを出現させることができない。このようにすることで、移行結果当選の留保中に第2特定の絵柄組合せが出現することの希少性を担保することが可能となる。
特徴A8.前記留保手段に前記移行結果当選が留保されている状態において前記第2特定の絵柄組合せを停止可能となる前記停止操作手段の操作タイミングは、前記留保手段に前記移行結果当選が留保されていない状態において前記第1特定の絵柄組合せを停止可能となる前記停止操作手段の操作タイミングと同じタイミングであることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
上記構成によれば、狙うタイミングは同じでも、移行結果の留保中か否かによって第2特定の絵柄組合せが出現するか否かが明確に異なることとなる。このようにすれば、移行結果の留保中か否かによらず、特定結果である場合に異なる停止操作を強要することなく、停止出目を異ならせることによる効果を享受することができる。
特徴A9.前記留保手段に前記移行結果当選が留保されている状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となった場合と、前記留保手段に前記移行結果当選が留保されていない状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となった場合とで、当該ゲームにて入賞を成立させることが可能な結果の種類が異なることを特徴とする特徴A6乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果の留保中か否かによって停止出目を異ならせるうえで、特殊な制御態様を強いる必要が生じない。すなわち、入賞を成立させることが可能な結果が同じであると、例えば、留保中か否かによって特定結果入賞が成立する入賞態様自体を変更する等、特殊な制御態様が必要となるところ、上記のように結果の種類自体が異なれば、このような特殊な制御態様を用いなくても、入賞させる役に応じた制御をそれぞれ行えばよく、処理構成の簡素化を図りつつも停止出目を異ならせることによる効果を期待できる。
特徴A10.前記留保手段に前記移行結果当選が留保されている状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となった場合には、当該ゲームにて入賞を成立させることが可能な結果として前記特定結果とは異なる所定結果(第1BB又は第2BB)が含まれる一方、前記留保手段に前記移行結果当選が留保されている状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となった場合には、当該ゲームにて入賞を成立させることが可能な結果として前記所定結果が含まれないことを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
上記構成によれば、留保中では所定結果と特定結果とに重複して当選している状況となり、留保中ではない状態では所定結果には当選していない状況となる。このようにすることで、所定結果当選の有無によって制御を異ならせればよいだけであるため、処理構成の簡素化が図られる。
特徴A11.前記所定結果は前記移行結果であることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定結果当選、すなわち移行結果当選となるとそれが留保手段により留保される場合があり、その留保中に特定結果当選となると、特定結果と移行結果とを入賞させることが可能となる、といった事象が生じることとなる。このようにすれば、留保中にあえて所定結果当選を重複して発生させる必要がないため、処理構成の簡素化が図られる。
特徴A12.前記第1特定の絵柄組合せと前記第2特定の絵柄組合せとは、共通の絵柄組合せ部分(強チェリーであれば、左リール32Lの「黒BAR」図柄と中リール32Mの「白BAR」図柄、強スイカであれば、左リール32Lの「黒BAR」図柄と中リール32Mの「黒BAR」図柄)が生じるように設定されており、
前記特典付与手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有効位置に前記共通の絵柄組合せが停止することで当該特定結果に対応する特典を付与することを特徴とする特徴A6乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、入賞判定に用いられる出目を異ならせることなく、留保中か否かによって異なる停止出目を出現させることができる。このようにすれば、留保中か否かによって抽選結果と入賞判定用の出目との関係性を変更する必要がない。
特徴A13.前記留保手段に前記移行結果当選が留保されているか否かに関わらず、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であった場合、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せ及び前記第2特定の絵柄組合せとは異なる第3特定の絵柄組合せ(三連チェリー、上段スイカ揃い)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を行う第3手段(主制御装置101による右リール制限処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A6乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果である場合に第3特定の絵柄組合せを狙って停止操作を行えば、留保中か否かに関わらず当該第3特定の絵柄組合せが出現し、停止出目が変化しない。このようにすることで、留保中か否かに応じて、停止出目が変化する場合と変化しない場合とが生じ、遊技の多様化が図られる。
特徴A14.前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果とは異なる特別結果(弱チェリー、弱スイカ)である場合、前記第3特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで前記停止操作手段が操作されると、当該特別結果入賞を成立させることを可能とする第4特定の絵柄組合せが停止可能となる一方、前記第1特定の絵柄組合せ又は前記第2特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで前記停止操作手段が操作されると、前記第4特定の絵柄組合せが停止不可となることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
上記構成によれば、抽選手段による抽選結果が特定結果の他に特別結果である可能性が残されている状況では、第3特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで停止操作しないと当該特別結果入賞となる第4特定の絵柄組合せが停止不可となってしまい、所謂取りこぼしが生じ得る。そのため、普段は当該第3特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで停止操作が行われるものと考えられ、第1特定の絵柄組合せや第2特定の絵柄組合せが出現することの希少性を高めることができる。
特徴A15.前記留保手段に前記移行結果当選が留保されている状態において前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記第2特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで前記停止操作手段を操作させる指示演出を実行可能な指示演出手段(表示制御装置81による特別報知用の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定の絵柄組合せを狙って停止操作を行うと、特別結果の取りこぼしが生じ得る構成において、指示演出が発生することにより第2特定の絵柄組合せを狙わせることができる。
特徴A16.遊技媒体の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数段階設けられており、当該複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定される設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段により設定されている設定値に関する示唆報知を、前記指示演出の発生頻度、発生態様及び演出態様の少なくとも一により行うことが可能な示唆報知手段を備えていることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止出目の変化とともに、指示演出の発生頻度や発生態様、演出態様によって、設定値の示唆が行われる。設定値は、遊技媒体の増減率や増減態様に変化を生じさせるものであるところ、いずれの設定値が設定されているかといった情報は、遊技者にとって有益な情報と言える。より詳しくは、遊技媒体の増減率等が高い設定値であることの示唆報知が行われれば、遊技を続行する動機付けとすることができるし、増減率等が低い設定値であることの示唆報知が行われれば、遊技台を移動する動機付けとすることができる。そのため、上記のように留保中にて設定値の示唆報知が行われ得るようにすれば、留保中にてかかる設定値の示唆報知の契機となる特定結果となることへ期待しながら遊技を行うことが可能となり、有利抽選の実行が制限されても、遊技への関心を途切れさせないようにすることができる。
特に、上記のように停止出目の変化と関連付けながら示唆報知を行う構成としていることから、自らの停止操作によって示唆報知を実行させたかのように思わせることができ、興趣向上が図られる。
なお、「特定特典付与手段」との関係では、「示唆報知手段」は「特定特典付与手段」が備えていてもよいし、「示唆報知手段」が「特定特典付与手段」であってもよい。
特徴A17.前記示唆報知手段は、前記指示演出が行われている状況で前記第2特定の絵柄組合せが停止可能となるタイミングで前記停止操作手段の操作が行われた場合には前記示唆報知を行う一方、前記指示演出が行われている状況で前記第2特定の絵柄組合せが停止不可となるタイミングで前記停止操作手段の操作が行われた場合には前記示唆報知を行わないことを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定の絵柄組合せを狙うと特別結果入賞を取りこぼす可能性のある構成を前提とし、停止操作手段による操作態様によって示唆報知の実行の有無を異ならせることができる。つまり、普段は取りこぼしを生じさせないようにする操作態様にて停止操作を行っているものと考えられ、このような前提のもと、普段とは異なる操作態様にて停止操作を行うことにより設定値の示唆報知が行われるようにすれば、当該異なる操作態様にて停止操作を行う動機付けとすることができ、せっかく用意した停止出目が変化する構成が無駄になってしまうことを抑制することができる。
特徴A18.前記特定結果として、第1特定結果(強チェリー1、2)と当該第1特定結果とは異なる第2特定結果(強スイカ1~3)が含まれており、
前記第2手段は、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果である場合、前記第2特定の絵柄組合せとして、第1種特定の絵柄組合せ(中段白BAR揃い)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を行い、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果である場合、前記第2特定の絵柄組合せとして、前記第1種特定の絵柄組合せとは異なる第2種特定の絵柄組合せ(クロス黒BARシングル揃い、クロス黒BARダブル揃い)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を行うものであり、
各前記周回体のうちの第1特定周回体(中リール32M)において、前記第1種特定の絵柄組合せを構成する絵柄(中リール32Mの「白BAR」図柄)を停止可能とするタイミングで前記停止操作手段の停止操作が行われた場合、当該第1特定周回体における前記第2種特定の絵柄組合せを構成する絵柄が停止不可となり、前記第1特定周回体において前記第2種特定の絵柄組合せを構成する絵柄を停止可能とするタイミングで前記停止操作手段の停止操作が行われた場合、当該第1特定周回体において前記第1種特定の絵柄組合せを構成する絵柄が停止不可となることを特徴とする特徴A6乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果として、第1特定結果と第2特定結果とが設定されており、留保中に第1種特定の絵柄組合せや第2種特定の絵柄組合せが停止し得る。この場合、第1種特定の絵柄組合せを狙って停止操作を行うと、第1特定周回体において第2種特定の絵柄組合せを停止させることができず、第2特定結果の取りこぼしが発生する。また、第2種特定の絵柄組合せを狙って停止操作を行うと、第1特定周回体において第1種特定の絵柄組合せを停止させることができず、第1特定結果の取りこぼしが発生する。つまり、留保中に特定結果当選となり第2特定の絵柄組合せ(第1種特定の絵柄組合せ又は第2種特定の絵柄組合せ)を狙った場合に、取りこぼしとなるリスクが生じることとなる。よって、そのリスクとのバランスによって特定特典を付与するなど、留保中の遊技性向上の余地を生じさせることができる。
特徴A19.各前記周回体のうち前記第1特定周回体とは異なる第2特定周回体(左リール32L)において、前記第1種特定の絵柄組合せを構成する絵柄を停止可能とするタイミングで前記停止操作手段の停止操作が行われた場合、当該第2特定周回体において前記第2種特定の絵柄組合せを構成する絵柄も停止可能となり、前記第2特定周回体において前記第2種特定の絵柄組合せを構成する絵柄を停止可能とするタイミングで前記停止操作手段の停止操作が行われた場合、当該第2特定周回体において前記第1種特定の絵柄組合せを構成する絵柄も停止可能となることを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定周回体については、特定結果の種類によらず取りこぼしが生じない。このように、互いに取りこぼしが生じる第1特定周回体と、互いに取りこぼしが生じない第2特定周回体とを用いることで、第1特定結果と第2特定結果とのいずれであるかを予測しながら各周回体の停止操作を行わせるという遊技が追加され、多段階的な遊技とすることができる。
特徴A20.前記留保手段に前記移行結果当選が留保されている状態において前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果である場合、前記第1種特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで前記停止操作手段を操作させ、前記留保手段に前記移行結果当選が留保されている状態において前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果である場合、前記第2種特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで前記停止操作手段を操作させる指示演出を実行可能な指示演出手段(表示制御装置81による特別報知用の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A18又は特徴A19に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定結果と第2特定結果とで互いに取りこぼしが生じ得る構成において、それぞれを狙って停止操作させる指示演出が行われる場合がある。このようにすれば、取りこぼしの有無といった、停止操作の楽しみを残しつつも、かかる指示演出の発生によって取りこぼしを回避させることが可能となる。
特徴A21.前記特典付与手段は、
前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であって、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せが停止した場合に、当該特定結果に対応する特典を付与し、
前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であって、前記有効位置に前記第2特定の絵柄組合せが停止した場合にも、前記特定結果に対応する特典を付与することを特徴とする特徴A6乃至A20のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止出目を異ならせても、付与される特典は同じ特典となり、狙う箇所によって付与される特典の有利不利を生じさせないようにすることができる。
<特徴B群>
特徴B1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた移行結果であって、前記有効位置に当該移行結果に対応する移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者とって有利な特定状態に移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果となった場合、前記有効位置に前記移行用の絵柄組合せが停止するまで、当該移行結果当選を留保する留保手段(主制御装置101によるステップS609の処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果(強チェリー、強スイカ等)である場合、遊技者にとって有利な状態であって前記特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選を実行する有利抽選手段(主制御装置101による第1特定役処理~第3特定役処理を実行する機能)と、
前記留保手段により前記移行結果当選が留保されている状態(持ち越し状態)において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有利抽選手段による前記有利抽選の実行を制限する制限手段(主制御装置101によるステップS702の処理を実行する機能)と、
前記留保手段により前記移行結果当選が留保されていない状態で、前記抽選手段による抽選結果が特定結果(強チェリー2、強スイカ2,3)である場合、前記有効位置に第1特定の絵柄組合せ(中段白BAR外れ、クロス黒BAR外れ)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を実行する第1手段(主制御装置101による右リール制限処理を実行する機能)と、
前記留保手段により前記移行結果当選が留保されている状態で、前記抽選手段による抽選結果が特定結果(強チェリー2、強スイカ2,3)である場合、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せとは異なる第2特定の絵柄組合せ(中段白BAR揃い、クロス黒BARシングル揃い、クロス黒BARダブル揃い)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を実行する第2手段(主制御装置101による右リール第1制限解除処理、第2制限解除処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、抽選手段による抽選結果が移行結果となり、当該移行結果に対応する移行用の絵柄組合せが停止すると遊技者にとって有利な特定状態に移行し、移行用の絵柄組合せが停止しなければ、当該移行結果当選が留保される。このような構成において、更に抽選手段による抽選結果が特定結果となると、特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選が行われる場合があり、特定状態と有利状態との連鎖によって遊技性が格段に向上する。しかし、特定状態への移行が確定している状態においては、更に有利状態に関する有利抽選を行う構成であると、移行用の絵柄組合せを停止させないような停止操作を行う等して、特定状態への移行をなかなか発生させないようにし、有利抽選を無制限に発生させる行為が行われる可能性がある。そうすると、当該移行用の絵柄組合せを停止させない停止操作を行うことが可能な遊技者と、そのような停止操作を行えない遊技者との有利度の差が顕著となり、遊技の公平性の観点から好ましくないし、そもそも、設計上、意図した払出率とは異なる払出率となり得るため、そのような観点からも好ましくない。そこで、特定状態への移行が確定している状態においては、有利抽選の実行を制限する構成とすることで、上記意図した払出率とすることができるし、遊技の公平性を担保することができる。
その一方で、移行用の絵柄組合せ自体をなかなか停止させることができなかったりすると、特定結果となって有利抽選の実行が制限される場面も多くなり、遊技者は損をした気分になり得る。そこで、このような状況が生じた場合には、特定結果当選に基づいて有利抽選が行われる場合とは異なる停止出目とするようにしたことにより、このような停止出目の変化により、有利抽選の実行が制限されることを(特定結果であったことを)認識させないようにしたり、特定結果であったことを認識させつつも、その喪失感を補てんするような派手な停止出目としたりすることができる。よって、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、「有利状態に関する有利抽選」には、「有利状態へ移行させるか否かの抽選」や「有利状態を終了させるか否かの抽選」や、「有利状態の継続率の抽選」や、「有利状態の継続ゲーム数の増減の抽選」や、「複数段階ある有利状態の移行抽選」や、「有利状態から他の状態への移行抽選」等が含まれる。
特徴B2.前記第2手段は、前記留保手段により前記移行結果当選が留保されている状態で前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であった場合、各前記周回体のうちの特定周回体(右リール32R)についての前記停止駆動制御の制御態様を前記第1手段における前記特定周回体についての前記停止駆動制御の制御態様と異ならせる一方で、前記特定周回体とは異なる周回体についての前記停止駆動制御の制御態様は異ならせないで、前記第2特定の絵柄組合せが停止可能となるようにするものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果当選の留保中か否かによって停止出目を変化させる構成において、全ての周回体の停止駆動制御の制御態様を異ならせるのではなく、一部の周回体として特定周回体の制御態様だけを異ならせるため、他の周回体については留保中か否かに関わらず同様の制御態様を流用することが可能となる。特に、移行結果当選の留保中においては、その後に特定状態への移行が発生することの報知が行われたり、移行結果当選を報知すべく所謂リーチ目を停止させたりする必要があるところ、かかる停止出目変化のために複雑な停止駆動制御を要することは好ましくない。また、留保中か否かによって全周回体の停止出目をそれぞれ記憶しておくようにし、それぞれの停止出目についての制御態様を記憶しようとすると、記憶データ量が莫大なものとなり得る。そこで、上記構成のようにすることで、処理負荷の増大化を招かず、且つ記憶データ量の削減も図りつつ、停止出目の多様化による遊技性を実現することができる。
特徴B3.前記特典付与手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せ及び前記第2特定の絵柄組合せのうちの前記特定周回体とは異なる周回体により構成される共通の絵柄組合せ部分(強チェリー2では、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄、強スイカ2,3では、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄)が停止したことに基づいて当該特定結果に対応する特典を付与することを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果当選に基づく入賞判定を、共通の絵柄組合せ部分によって行うことができ、留保中ではない状態において第1特定の絵柄組合せが停止した場合であっても、留保中において第2特定の絵柄組合せが停止した場合であっても、入賞判定用のデータも異ならせる必要が生じない。よって、入賞判定用のデータについてもそれぞれ記憶しておく必要が生じず、記憶データ量の更なる削減を図ることができる。
特徴B4.遊技媒体の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数段階設けられており、当該複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定される設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段により第1設定値(設定1)が設定される場合に前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となる確率と、前記設定手段により前記第1設定値とは異なる第2設定値(設定6)が設定される場合に前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となる確率とが、同じ確率となるように設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じ特定結果であれば設定値が第1設定値であっても第2設定値であっても当選確率は同じ確率となる。このようにすることで、遊技媒体の増減率や増減態様に影響を及ぼさない範囲で、特定結果当選時の停止出目の変化といった遊技を提供することができる。
また、設定値に関わらず同じ当選確率とすることにより、設定値によって当選確率が異なる結果に基づく所定の処理の制限を受けないようにすることができる。具体的には、上記の有利状態に関する有利抽選については、設定値によって当選確率が異なる結果に基づいて当該指示機能に関する処理を行ってしまうと、当該有利状態の遊技性が遊技媒体の増減率等に影響を及ぼしてしまう可能性があり、遊技者はかかる遊技にのみ期待し、スロットマシン本来の絵柄を狙って停止させるという遊技性がないがしろにされてしまう可能性がある。そこで、設定値によって当選確率が異なる結果に基づいて当該有利抽選に関する有利抽選が行われることを制限すべき、ともいえ、その点、特定結果について設定値に関わらず同じ当選確率とすることで、当該有利状態に関する有利抽選を、当該特定結果に基づいても行うことが可能となり、特定結果当選時の停止出目の変化という遊技の拡張性が格段に向上する。
なお、上記構成は、「前記設定手段により設定される設定値に関わらず、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となる確率が同じ確率となるように設定されている」と表現してもよい。
特徴B5.前記抽選手段による抽選結果として、前記留保手段に前記移行結果当選が留保されていない状態において、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御が実行され、前記留保手段に前記移行結果当選が留保されている状態において、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御が実行される特別結果(第4の実施形態における強チェリー3、強スイカ4)が設定されており、
前記設定手段により前記第1設定値が設定されている状況で前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果又は前記特別結果のいずれかとなる確率と、前記設定手段により前記第2設定値が設定されている状況で前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果又は前記特別結果のいずれかとなる確率とが、異なる確率となるように設定されていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定の絵柄組合せが停止する結果を特定結果の他に特別結果が設定されており、かかる特定結果と特別結果とを合わせた当選確率が各設定値で異なるようになっているため、停止出目が第2特定の絵柄組合せに変化する特定結果の当選確率を各設定値で共通なものとしても、当該第2特定の絵柄組合せに変化すること(特別結果ではなく特定結果であること)を通じて設定値の判別に役立てさせることができる。
特徴B6.遊技媒体の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数段階設けられており、当該複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定される設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段により第1設定値(設定1)が設定される場合に前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となる確率と、前記設定手段により前記第1設定値とは異なる第2設定値(設定6)が設定される場合に前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となる確率とが、異なる確率となるように設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じ特定結果であっても設定値によって当選確率が異なる確率となる。このようにすることで、遊技状態によって特定結果当選時の停止出目が変化するという遊技を、遊技媒体の増減率や増減態様に影響を及ぼすようにしたり、また、かかる停止出目の変化を通じて、設定値の示唆とすることも可能となる。
特徴B7.前記抽選手段による抽選結果として、前記留保手段に前記移行結果当選が留保されていない状態において、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御が実行され、前記留保手段に前記移行結果当選が留保されている状態において、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御が実行される特別結果(第4の実施形態における強チェリー3、強スイカ4)が設定されており、
前記設定手段により前記第1設定値が設定されている状況で前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果又は前記特別結果のいずれかとなる確率と、前記設定手段により前記第2設定値が設定されている状況で前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果又は前記特別結果のいずれかとなる確率とが、同じ確率となるように設定されていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定の絵柄組合せが停止する結果を特定結果の他に特別結果が設定されており、留保前においては第1特定の絵柄組合せの出現率としては設定値に関わらず同じ出現率となり、留保中における第2特定の絵柄組合せの出現率は設定値によって異なる出現率となる。このようにすることで、第2遊技状態において第2特定の絵柄組合せが出現することを通じて、設定値の推測を行わせることが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた移行結果であって、前記有効位置に当該移行結果に対応する移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者とって有利な特定状態に移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果となった場合、前記有効位置に前記移行用の絵柄組合せが停止するまで、当該移行結果当選を留保する留保手段(主制御装置101によるステップS609の処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果として、前記有効位置に予め定められた特定の絵柄組合せが停止することで前記特典付与手段により特典が付与されることとなる特定結果(強チェリー1~3、強スイカ1~4)が設けられており、
前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果のうち第1特定結果(強チェリー3、強スイカ4)である場合、遊技者にとって有利な状態であって前記特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選を実行する一方、前記特定結果のうち前記第1特定結果とは異なる第2特定結果(強チェリー1,2、強スイカ1~3)である場合、前記有利抽選を実行しない有利抽選手段(主制御装置101による第1特定役処理~第3特定役処理を実行する機能)と、
前記留保手段により前記移行結果当選が留保されている状態(持ち越し状態)において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有利抽選手段による前記有利抽選の実行を制限する制限手段(主制御装置101によるステップS702の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、抽選手段による抽選結果が移行結果となり、当該移行結果に対応する移行用の絵柄組合せが停止すると遊技者にとって有利な特定状態に移行し、移行用の絵柄組合せが停止しなければ、当該移行結果当選が留保される。このような構成において、更に抽選手段による抽選結果が第1特定結果となると、特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選が行われる場合があり、特定状態と有利状態との連鎖によって遊技性が格段に向上する。しかし、特定状態への移行が確定している状態においては、更に有利状態に関する有利抽選を行う構成であると、移行用の絵柄組合せを停止させないような停止操作を行う等して、特定状態への移行をなかなか発生させないようにし、有利抽選を無制限に発生させる行為が行われる可能性がある。そうすると、当該移行用の絵柄組合せを停止させない停止操作を行うことが可能な遊技者と、そのような停止操作を行えない遊技者との有利度の差が顕著となり、遊技の公平性の観点から好ましくないし、そもそも、設計上、意図した払出率とは異なる払出率となり得るため、そのような観点からも好ましくない。そこで、特定状態への移行が確定している状態においては、有利抽選の実行を制限する構成とすることで、上記意図した払出率とすることができるし、遊技の公平性を担保することができる。
その一方で、移行用の絵柄組合せ自体をなかなか停止させることができなかったりすると、特定結果となって有利抽選の実行が制限される場面も多くなり、遊技者は損をした気分になり得る。その点、上記構成では、有利抽選の契機となる第1特定結果と同じ停止出目として特定の絵柄組合せが停止して入賞する結果として、第2特定結果を設け、当該第2特定結果では有利抽選を行わないようにした。そのため、移行結果の留保中において、第1特定結果当選で有利抽選の実行が制限されたのか、それとも、第2特定結果当選でそもそも有利抽選の実行がされなかったのかを、見た目上わからなくすることができる。よって、有利抽選が行われないことによって喪失感を与えないようにすることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
なお、「有利状態に関する有利抽選」には、「有利状態へ移行させるか否かの抽選」や「有利状態を終了させるか否かの抽選」や、「有利状態の継続率の抽選」や、「有利状態の継続ゲーム数の増減の抽選」や、「複数段階ある有利状態の移行抽選」や、「有利状態から他の状態への移行抽選」等が含まれる。
特徴C2.遊技媒体の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数段階設けられており、当該複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定される設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記有利抽選手段による前記有利抽選に基づく有利度は、前記設定手段により設定されている設定値に関わらず共通していることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果に基づいて有利抽選が行われる場合には、かかる有利抽選による有利度は設定値に関わらず共通している。このようにすることで、有利抽選に基づく遊技を、遊技媒体の増減率等の変化に関与させないようにすることができ、かかる遊技を、所謂スロットマシンの主たる遊技である絵柄を狙って特典を得るという遊技の付随的な遊技である印象を強めることができる。
特徴C3.前記設定手段により第1設定値(設定1)が設定される場合に前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果となる確率と、前記設定手段により前記第1設定値とは異なる第2設定値(設定6)が設定される場合に前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果となる確率とが、異なる確率となるように設定されていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じ停止出目であっても有利抽選が実行されるか否かが異なる第1特定結果と第2特定結果のうち、第2特定結果については設定値によって当選確率が異なることとなる。つまり、見た目上、特定の絵柄組合せが出現しても有利抽選に当選しない事象の発生率を、設定値によって異ならせることができる。これにより、第1特定結果側の当選確率や有利抽選の当選確率を、設定値によって異ならせなくても、同等の事象を生じさせることができる。
特徴C4.前記留保手段により前記移行結果当選が留保されている状態で、前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果又は前記第2特定結果である場合、前記第1特定結果であること又は前記第2特定結果であることを示唆する示唆報知を実行可能な示唆報知手段(主制御装置101による右リール制限処理を実行する機能、表示制御装置81によるステップS2211の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果当選が留保されている状況において第1特定結果又は第2特定結果当選となった場合、有利抽選が実行されるか否かという差によって、制限手段による制限が行われたことをわかりにくくしつつも、これら第1特定結果と第2特定結果とのいずれであったかを示唆する示唆報知が行われる場合があるため、当該制限をわかりにくくする効果を享受しつつも、そのわかりにくくした点を推測する遊技を追加することができ、興趣向上を図ることができる。
特徴C5.前記示唆報知手段は、前記留保手段により前記移行結果当選が留保されている状況で、前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果であった場合と、前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果であった場合とで、各前記周回体の停止駆動制御の態様を異ならせることで、前記示唆報知を行うことが可能であることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止出目が共通する第1特定結果と第2特定結果について、留保中については停止駆動制御の態様をそれぞれ異ならせることで、いずれの結果であったかを示唆することができ、このような留保中の停止駆動制御の相違に基づいて結果を推測するといった遊技を行わせることができる。
特徴C6.前記示唆報知手段は、
前記留保手段により前記移行結果当選が留保されている状況で、前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果であった場合に前記特定の絵柄組合せとは異なる絵柄組合せを停止可能とする特別制御(主制御装置101による右リール第1制限解除処理、第2制限解除処理)の実行率を第1実行率とし、
前記留保手段により前記移行結果当選が留保されている状況で、前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果であった場合に前記特定の絵柄組合せとは異なる絵柄組合せを停止可能とする特別制御(主制御装置101による右リール第1制限解除処理、第2制限解除処理)の実行率を前記第1実行率とは異なる第2実行率とすることで、
前記示唆報知を行うことが可能であることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止出目の変化を通じて設定値の推測を行わせることができる。この場合、第1特定結果について停止出目が変化する可能性もあるし、第2特定結果についても停止出目が変化する可能性もあるため、上記第1特定結果と第2特定結果とをわかりにくくすることの効果を享受しつつも、その示唆とすることができる。
<特徴D群>
特徴D1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた第1移行結果であって、前記有効位置に当該第1移行結果に対応する第1移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者とって有利な第1特定状態に移行させ、前記抽選手段による抽選結果が予め定められた第2移行結果であって、前記有効位置に当該第2移行結果に対応する第2移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者とって有利な状態であって前記第1特定状態とは異なる第2特定状態に移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1移行結果又は前記第2移行結果となった場合、前記有効位置に前記第1移行用の絵柄組合せが停止するまで又は前記第2移行用の絵柄組合せが停止するまで、当該第1移行結果当選又は当該第2移行結果当選を留保する留保手段(主制御装置101によるステップS609の処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果(強チェリー、強スイカ等)である場合、遊技者にとって有利な状態であって前記第1特定状態及び前記第2特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選を実行する有利抽選手段(主制御装置101による第1特定役処理~第3特定役処理を実行する機能)と、
前記留保手段により前記第1移行結果当選又は前記第2移行結果当選が留保されている状態(持ち越し状態)において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有利抽選手段による前記有利抽選の実行を制限する制限手段(主制御装置101によるステップS702の処理を実行する機能)と、
前記留保手段により前記第1移行結果当選が留保され、前記制限手段により前記有利抽選手段による前記有利抽選の実行が制限される場合、当該特定結果当選に基づいて第1特定制御を実行する第1手段(主制御装置101による第1BB当選フラグがセットされている状況での停止情報設定処理を実行する機能)と、
前記留保手段により前記第2移行結果当選が留保され、前記制限手段により前記有利抽選手段による前記有利抽選の実行が制限される場合、当該特定結果当選に基づいて前記第1特定制御とは異なる第2特定制御を実行する第2手段(主制御装置101による第2BB当選フラグがセットされている状況での停止情報設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、抽選手段による抽選結果が第1移行結果や第2移行結果となり、当該第1移行結果や第2移行結果に対応する第1移行用の絵柄組合せや第2移行用の絵柄組合せが停止すると遊技者にとって有利な特定状態に移行し、これら第1,第2移行用の絵柄組合せが停止しなければ、当該第1移行結果当選や第2移行結果当選が留保される。このような構成において、更に抽選手段による抽選結果が特定結果となると、第1特定状態や第2特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選が行われる場合があり、第1特定状態や第2特定状態と有利状態との連鎖によって遊技性が格段に向上する。しかし、第1特定状態や第2特定状態への移行が確定している状態においては、更に有利状態に関する有利抽選を行う構成であると、第1,第2移行用の絵柄組合せを停止させないような停止操作を行う等して、第1特定状態や第2特定状態への移行をなかなか発生させないようにし、有利抽選を無制限に発生させる行為が行われる可能性がある。そうすると、当該第1,第2移行用の絵柄組合せを停止させない停止操作を行うことが可能な遊技者と、そのような停止操作を行えない遊技者との有利度の差が顕著となり、遊技の公平性の観点から好ましくないし、そもそも、設計上、意図した払出率とは異なる払出率となり得るため、そのような観点からも好ましくない。そこで、第1特定状態や第2特定状態への移行が確定している状態においては、有利抽選の実行を制限する構成とすることで、上記意図した払出率とすることができるし、遊技の公平性を担保することができる。
その一方で、第1,第2移行用の絵柄組合せ自体をなかなか停止させることができなかったりすると、特定結果となって有利抽選の実行が制限される場面も多くなり、遊技者は損をした気分になり得る。その点、上記構成では、第1特定状態への留保中に特定結果当選となった場合と、第2特定状態への留保中に特定結果当選となった場合とで、異なる特定制御が行われる。そのため、有利抽選はいずれも実行されないものの、当該異なる特定制御を通じていずれの特定状態への留保中であるか、という予測を行わせる遊技が追加されるし、例えば特定制御による有利度が異なる場合には、有利な側の特定制御が行われる特定状態の留保とし、更に有利抽選の制限対象となる特定結果当選となることを望ませる、といった斬新な遊技も実現可能となる。よって、興趣向上を好適に図ることができる。
なお、「有利状態に関する有利抽選」には、「有利状態へ移行させるか否かの抽選」や「有利状態を終了させるか否かの抽選」や、「有利状態の継続率の抽選」や、「有利状態の継続ゲーム数の増減の抽選」や、「複数段階ある有利状態の移行抽選」や、「有利状態から他の状態への移行抽選」等が含まれる。
特徴D2.前記特定結果として第1特定結果(強チェリー1、強スイカ1)及び第2特定結果(強チェリー2、強スイカ2,3)が含まれており、
前記第1手段は、前記第1特定結果に基づいて前記第1特定制御を実行する場合と、前記第2特定結果に基づいて前記第1特定制御を実行する場合とで、当該第1特定制御の制御態様を異ならせることが可能である構成、又は、前記第2手段は、前記第1特定結果に基づいて前記第2特定制御を実行する場合と、前記第2特定結果に基づいて前記第2特定制御を実行する場合とで、当該第2特定制御の制御態様を異ならせることが可能である構成、の少なくとも一方であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、留保されている移行結果だけでなく、特定結果の種類によって留保中の制御態様が異なることとなる。このようにすることで、例えば所定の特定結果(第1特定結果)である場合に所定の制御態様にて特定制御(第1特定制御)が行われた場合には、第1移行結果当選が留保されている、等といった予測が可能な遊技を実現することができる。
特徴D3.前記抽選手段による抽選結果が前記第1移行結果又は前記第2移行結果となったことの当選報知を、所定の報知手段により実行可能な当選報知手段(表示制御装置81によるボーナス当選報知用処理を実行する機能)を備え、
前記当選報知手段は、前記第1手段による前記第1特定制御又は前記第2手段による前記第2特定制御が実行されるよりも前のタイミングで前記当選報知を実行可能であることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、いずれの移行結果当選が留保されているかを、第1特定制御と第2特定制御よりも前のタイミングで知らせることができる。このようにすることで、特徴D2の構成において、特定制御の制御態様から移行結果の種類を予測するのではなく、当選報知に基づいて移行結果を把握したうえで、特定結果当選に基づく特定制御を見せることができ、かかる特定結果当選時の注目度が格段に向上する。
特徴D4.前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果又は第2特定結果となったことの結果報知を、前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段により実行可能な結果報知手段(表示制御装置81による特定役報知用処理を実行する機能)を備え、
前記結果報知手段は、前記当選報知手段による前記当選報知よりも後のタイミングで前記結果報知を実行可能であることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
上記構成によれば、留保されている移行結果の種類と、当選した特定結果の種類とを把握したうえで、特定制御を見せることができる。このようにすることで、特定制御への注目度が格段に向上する。
特徴D5.前記抽選手段による抽選結果が前記第1移行結果となる確率と、前記抽選手段による抽選結果が前記第2移行結果となる確率と、が異なる確率として設定されており、
前記第1手段による前記第1特定制御が行われることにより付与される特典と、前記第2手段による前記第2特定制御が行われることにより付与される特典と、が異なることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1移行結果と第2移行結果との当選結果を異ならせ、留保されている移行結果によって異なる特典が付与される。そのため、得られる特典との関係で、いずれの移行結果当選となることが好ましいか、といったように期待感を相違させることができる。このようにすることで、留保中の有利抽選が制限されることを利用して、移行結果当選に基づいて特定状態へ移行させて特典を得る、といった従来の遊技性とは全く異なる遊技性を実現することができる。
特徴D6.前記抽選手段による抽選結果として、前記有利抽選手段による前記有利抽選の実行契機とはならない特別結果(第4の実施形態における強チェリー3、強スイカ4)が設けられており、
前記第1手段又は前記第2手段のいずれか一方は、前記留保手段により対応する移行結果当選が留保されている状況で、前記特別結果当選となったことに基づいて、対応する特定制御を実行することが可能であることを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利抽選の契機とならない特別結果当選に基づいても、特定制御が行われるため、留保中に特定制御が行われる事象を多様なものとすることができる。しかも、特定結果当選時に有利抽選が制限されたうえで特定制御が行われたのか、それとも、そもそも有利抽選が行われない特別結果当選時に特定制御が行われたのか、を見た目上わかりにくくすることができる。よって、特定結果と特定制御から留保されている移行結果を予測したり、報知された移行結果から特定結果や特定制御を予測する遊技性をより向上させることができる。
特徴D7.前記第1特定制御が行われることにより、前記留保手段により前記第1移行結果当選が留保されていない状態での停止出目と、前記留保手段により前記第1移行結果当選が留保されている状態での停止出目と、が異なることとなり得るものであり、
前記第2特定制御が行われることにより、前記留保手段により前記第2移行結果当選が留保されていない状態での停止出目と、前記留保手段により前記第2移行結果当選が留保されている状態での停止出目と、が異なることとなり得るものであることを特徴とする特徴D1乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止出目を通じて、いずれの移行結果が留保されているかを予測させることができる。このようにすることで、目押し操作の楽しみを増強させ、スロットマシン本来の遊技性に慣れ親しんでもらうことが可能となる。
特徴D8.前記第1特定制御が行われた場合と、前記第2特定制御が行われた場合とで、前記特定結果当選時の停止出目が異なることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴D7の効果をより好適に奏することができる。
<特徴E群>
特徴E1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた第1移行結果(第1BB、第2BB)であって、前記有効位置に当該第1移行結果に対応する第1移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者とって有利な第1特定状態(ボーナス状態)に移行させ、前記抽選手段による抽選結果が前記第1移行結果とは異なる第2移行結果であって、前記有効位置に当該第2移行結果に対応する第2移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、前記第1特定状態とは異なる第2特定状態(CB状態)に移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1移行結果となった場合、前記有効位置に前記第1移行用の絵柄組合せが停止するまで、当該第1移行結果当選を留保する留保手段(主制御装置101によるステップS609の処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果(強チェリー、強スイカ等)である場合、遊技者にとって有利な状態であって前記特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選を実行する有利抽選手段(主制御装置101による第1特定役処理~第3特定役処理を実行する機能)と、
前記留保手段により前記第1移行結果当選が留保されている状態(持ち越し状態)において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有利抽選手段による前記有利抽選の実行を制限する制限手段(主制御装置101によるステップS702の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記抽選手段による抽選結果として、前記第1移行結果及び前記第2移行結果とは異なる特別結果(第2小役~第26小役)が設けられており、
前記特定結果は、前記第2移行結果と前記特別結果との特定重複結果として設定されており、
前記留保手段により前記第1移行結果当選が留保されていない状態において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定重複結果当選である場合、前記第2移行結果入賞を成立可能とするように各前記周回体の停止駆動制御を行う一方、前記留保手段により前記第1移行結果当選が留保されている状態において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定重複結果当選である場合、前記特別結果入賞を成立可能とするように各前記周回体の停止駆動制御を行う特定制御手段(主制御装置101による停止情報設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、抽選手段による抽選結果が第1移行結果や第2移行結果となり、当該第1移行結果や第2移行結果に対応する第1移行用の絵柄組合せや第2移行用の絵柄組合せが停止すると対応する特定状態に移行する。そして、第1移行用の絵柄組合せが停止しなければ、当該第1移行結果当選が留保される。このような構成において、更に抽選手段による抽選結果が特定結果となると、第1特定状態や第2特定状態とは異なる有利状態に関する有利抽選が行われる場合があり、第1特定状態や第2特定状態と有利状態との連鎖によって遊技性が格段に向上する。しかし、第1特定状態への移行が確定している状態においては、更に有利状態に関する有利抽選を行う構成であると、第1移行用の絵柄組合せを停止させないような停止操作を行う等して、第1特定状態への移行をなかなか発生させないようにし、有利抽選を無制限に発生させる行為が行われる可能性がある。そうすると、当該第1移行用の絵柄組合せを停止させない停止操作を行うことが可能な遊技者と、そのような停止操作を行えない遊技者との有利度の差が顕著となり、遊技の公平性の観点から好ましくないし、そもそも、設計上、意図した払出率とは異なる払出率となり得るため、そのような観点からも好ましくない。そこで、第1特定状態や第2特定状態への移行が確定している状態においては、有利抽選の実行を制限する構成とすることで、上記意図した払出率とすることができるし、遊技の公平性を担保することができる。
その一方で、第1移行用の絵柄組合せ自体をなかなか停止させることができなかったりすると、特定結果となって有利抽選の実行が制限される場面も多くなり、遊技者は損をした気分になり得る。その点、上記構成では、有利抽選の契機となる特定結果を第2移行結果と特別結果との特定重複結果としたうえで、留保されていない状態では第2移行結果入賞を成立させ、留保中では特別結果入賞を成立させる構成としたため、留保中か否かによって有利抽選の契機となる結果となった場合に入賞する結果を異ならせることができる。より詳しくは、留保前においては、第2特定状態に移行するものの、留保中においては第2特定状態に移行しないようにすることで、これら第2特定状態や特別結果入賞に基づく有利度によっては、留保中か否かによって特定結果当選時の有利度を変化させることができる。よって、有利抽選が制限される場合であっても、特定結果当選に意義を持たせることが可能となり、興趣向上を好適に図ることができる。
なお、「有利状態に関する有利抽選」には、「有利状態へ移行させるか否かの抽選」や「有利状態を終了させるか否かの抽選」や、「有利状態の継続率の抽選」や、「有利状態の継続ゲーム数の増減の抽選」や、「複数段階ある有利状態の移行抽選」や、「有利状態から他の状態への移行抽選」等が含まれる。
特徴E2.前記抽選手段による抽選結果として、前記第2移行結果を含まない一方、前記特別結果を含む通常結果(押し順ベル)が設定されており、
前記有利抽選手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記通常結果当選となった場合には前記有利抽選を実行しない、又は前記有利状態へ移行させない結果となるようにすることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常結果当選となると、有利抽選が行われない又は有利状態へ移行しない結果となるため、かかる有利抽選の実行の有無等という観点からすると、通常結果当選時と、留保中の特定重複結果当選時とは同じものとなる。しかも、留保中にて特定重複結果当選となった場合は特別結果入賞が成立し得るし、同様に通所結果当選となった場合にも特別結果入賞が成立し得る。そうすると、遊技者からの見た目上は、留保中において、特定重複結果当選に基づいて特別結果入賞が成立したのか、通常結果当選に基づいて特別結果入賞が成立したのかがわかりにくくなり、有利状態への移行等が生じないことが、有利抽選の実行が制限されたからなのかがわからないようになる。その結果、留保中にて特定重複結果当選となったのにも関わらず、有利抽選が制限されることの喪失感を与えにくくすることができる。
特徴E3.前記抽選手段による抽選結果が前記通常結果となる確率は、前記特定重複結果当選となる確率よりも高い確率であることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常結果は特定重複結果よりも高確率で当選する。そのため、留保中において特定重複結果当選となった場合に、特別結果入賞が成立する事象が、特定重複結果当選に基づくものである印象よりも、通常結果当選に基づくものである印象を強く与えることができる。これにより、特定重複結果(特定結果)当選に基づく有利抽選が制限されたことを、わからせにくくすることができる。
特徴E4.前記特典付与手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果当選であり、前記有効位置に当該特別結果に対応する特別の絵柄組合せが停止した場合、当該特別結果に対応する特典として所定数の遊技媒体の払出を行うことを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果は遊技媒体の払出が行われる所謂小役となる。このようにすることで、特定重複結果当選時の制御の自由度が格段に向上する。すなわち、例えば、リプレイ役であると、取りこぼしを生じさせないようにしなければならないところ、特定重複結果当選時に、特別結果としてのリプレイを入賞させずに第2移行結果入賞を成立させようとすると、第2移行結果についても取りこぼしを生じさせないようにし、且つ、リプレイよりも優先して入賞する制御を行う必要がある。その点、上記のように小役であれば、取りこぼしも許容されるため、かかる制限を受けず、制御の自由度を向上させることができる。
特徴E5.前記抽選手段は、前記第1移行結果及び前記第2移行結果の少なくとも一方が当選している状況で、前記第1移行結果又は前記第2移行結果当選とならないようにする手段を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所謂ボーナスの重複当選が防止され、出玉率が極端に増大化することが防止される。そして、かかる重複当選を防止する構成を利用すれば、第1移行結果当選が留保されている状況で特定重複結果当選となった場合に、第2移行結果入賞ではなく特別結果入賞を成立させるといった特徴E1の構成を簡易に実現することができる。
<特徴F群>
特徴F1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
遊技状態として、第1遊技状態(通常遊技状態)と当該第1遊技状態とは異なる第2遊技状態(持ち越し状態)とが設けられており、
前記第1遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が特定結果(強チェリー2、強スイカ2,3)である場合、前記有効位置に第1特定の絵柄組合せ(中段白BAR外れ、クロス黒BAR外れ)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を実行する一方、前記第2遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、各前記周回体のうちの特定周回体(右リール32R)についての前記停止駆動制御の制御態様を前記第1遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合の制御態様と異ならせることで、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せとは異なる第2特定の絵柄組合せ(中段白BAR揃い、クロス黒BARシングル揃い、クロス黒BARダブル揃い)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を実行する特定制御手段(主制御装置101による停止情報設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、同じ抽選結果であっても遊技状態の変化に応じて異なる停止出目が停止する場合がある。この場合、全ての周回体の停止駆動制御の制御態様を異ならせるのではなく、一部の周回体として特定周回体の制御態様だけを異ならせるため、他の周回体については遊技状態に関わらず同様の制御態様を流用することが可能となる。このようにすることで、各遊技状態用にそれぞれ全周回体の制御態様を記憶しておく構成と比較して、記憶データ量の削減を図りつつも、停止出目の多様化を実現することができる。
特徴F2.前記特典付与手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せ及び前記第2特定の絵柄組合せのうちの前記特定周回体とは異なる周回体により構成される共通の絵柄組合せ部分(強チェリー2では、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄、強スイカ2,3では、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄)が停止したことに基づいて当該特定結果に対応する特典を付与することを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果当選に基づく入賞判定を、共通の絵柄組合せ部分によって行うことができ、第1遊技状態において第1特定の絵柄組合せが停止した場合であっても、第2遊技状態において第2特定の絵柄組合せが停止した場合であっても、入賞判定用のデータも異ならせる必要が生じない。よって、特徴F1の構成において、制御態様だけでなく、入賞判定用のデータについても遊技状態別にそれぞれ記憶しておく必要が生じず、記憶データ量の更なる削減を図ることができる。
特徴F3.前記特定制御手段は、前記第1遊技状態においては前記特定周回体の所定位置に予め定められた特定絵柄が停止することを制限する(例えば中段に「白BAR」図柄、上段・下段に「黒BAR」図柄が停止することを制限する)一方、前記第2遊技状態においては前記特定周回体の前記所定位置に前記特定絵柄が停止することを許容することを特徴とする特徴F1又は特徴F2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定周回体については、単に特定絵柄が所定位置に停止するか否かを異ならせるだけなので、構成の大幅な簡略化を図ることができる。特に、このように制限/許容する構成とすることで、第1遊技状態において第2特定の絵柄組合せを狙っても停止しないようにすることができる。よって、せっかく停止出目が異なるようにしたのにも関わらず、停止操作のタイミングによって意図しない停止出目が停止してしまう事象を回避することが可能となる。
特徴F4.前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せ及び前記第2特定の絵柄組合せとは異なる第3特定の絵柄組合せ(三連チェリー、上段スイカ揃い)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を実行する手段(主制御装置101による右リール制限処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第3特定の絵柄組合せを狙って停止操作を行っている限り、遊技状態に関わらず、停止出目は変化しない。つまり、遊技状態によって停止出目が変化する遊技と、停止出目を変化させない遊技とを、特徴F1に記載した簡素な構成にて実現することができる。
特徴F5.前記特典付与手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せ及び前記第2特定の絵柄組合せのうちの前記特定周回体とは異なる周回体により構成される共通の絵柄組合せ部分(強チェリー2では、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄、強スイカ2,3では、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄)が停止したことに基づいて当該特定結果に対応する特典を付与し、且つ、前記有効位置に前記第3特定の絵柄組合せが停止したことに基づいて当該特定結果に対応する特典を付与するものであり、
少なくとも前記共通の絵柄組合せ部分が停止していない状況で前記特定周回体についての停止操作が行われた場合、当該特定周回体における前記第3特定の絵柄組合せを構成する絵柄が前記有効位置に停止するように停止駆動制御を行う手段を備えていることを特徴とする特徴F4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果に対応する停止出目として、第1特定の絵柄組合せや第2特定の絵柄組合せの他に、第3特定の絵柄組合せが設けられている構成において、例えば特定周回体から停止操作が行われた場合に、いずれの停止出目を停止させるかが明確となる。つまり、第1特定の絵柄組合せと第2特定の絵柄組合せの相違部分である特定周回体について、当該特定周回体から停止操作が行われて場合に、遊技状態によって第1特定の絵柄組合せ又は第2特定の絵柄組合せが成立する余地を残すように停止駆動制御を行おうとすると、遊技状態を判別しつつかかる制御を行う必要が生じる。その点、当該特定周回体から停止操作された場合には、第1特定の絵柄組合せや第2特定の絵柄組合せではなく、第3特定の絵柄組合せを優先して停止させるようにすれば、制御の簡素化を図ることが可能となる。
特徴F6.前記特定結果として、第1特定結果(強スイカ2)と当該第1特定結果とは異なる第2特定結果(強スイカ3)とが設けられており、
前記特定制御手段は、
前記第1遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果及び前記第2特定結果である場合、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を実行する一方、
前記第2遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果である場合、前記特定周回体の制御態様を異ならせることによって、前記有効位置に前記第2特定の絵柄組合せとして第1種特定の絵柄組合せ(クロス黒BARシングル揃い)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を実行し、
前記第2遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果である場合、前記特定周回体の制御態様を異ならせることによって、前記有効位置に前記第2特定の絵柄組合せであって前記第1種特定の絵柄組合せとは異なる第2種特定の絵柄組合せ(クロス黒BARダブル揃い)が停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を実行することを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1遊技状態においては、第1特定結果及び第2特定結果のいずれであっても第1特定の絵柄組合せが停止し、第2遊技状態において、第1特定結果である場合には第1種特定の絵柄組合せが停止し、第2特定結果である場合には第2種特定の絵柄組合せが停止する。つまり、第1遊技状態においては停止出目から当選結果の判別ができないものの、第2遊技状態においては停止出目から当選結果の判別が可能となる。このようにすることで、停止出目から当選結果を把握する遊技を遊技状態別で行わせることが可能となり、しかもこのような遊技を、特定周回体についての制御態様のみを異ならせるだけで実現でき、制御態様の記憶データの削減を図りつつも、新たな遊技性を実現可能となる。
特徴F7.前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果となる確率と、前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果となる確率とが異なる確率として設定されていることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2遊技状態において、第1種特定の絵柄組合せが出現する確率と、第2種特定の絵柄組合せが出現する確率とが異なる確率となる。このようにすることで、出現確率が低い側のほうが、出現した場合のうれしさ(レア感)が高くなり、いずれの絵柄組合せが出現するかを楽しみにさせる遊技性が実現される。また、例えば、いずれの絵柄組合せが出現するかによって遊技者に付与される特典が異なるようにする等の構成においては、出現確率と付与される特典との関係によって遊技者の期待感を煽ることができる。
特徴F8.遊技媒体の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数段階設けられており、当該複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定される設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段により第1設定値(設定1)が設定される場合に前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となる確率と、前記設定手段により前記第1設定値とは異なる第2設定値(設定6)が設定される場合に前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となる確率とが、同じ確率となるように設定されていることを特徴とする特徴F1乃至F7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じ特定結果であれば設定値が第1設定値であっても第2設定値であっても当選確率は同じ確率となる。このようにすることで、遊技媒体の増減率や増減態様に影響を及ぼさない範囲で、特定結果当選時の停止出目の変化といった遊技を提供することができる。
また、設定値に関わらず同じ当選確率とすることにより、設定値によって当選確率が異なる結果に基づく所定の処理の制限を受けないようにすることができる。具体的には、同じ結果であっても各周回体の停止順序によって得られる特典が異なるようにする所謂押し順役の指示機能に関する処理については、設定値によって当選確率が異なる結果に基づいて当該指示機能に関する処理を行ってしまうと、当該指示機能に基づく遊技が遊技媒体の増減率等に影響を及ぼしてしまう可能性があり、かかる遊技にのみ期待し、スロットマシン本来の絵柄を狙って停止させるという遊技性がないがしろにされてしまう可能性がある。そこで、設定値によって当選確率が異なる結果に基づいて、当該指示機能に関する処理が行われることを制限すべき、ともいえ、その点、特定結果について設定値に関わらず同じ当選確率とすることで、当該指示機能に関する処理を、当該特定結果に基づいても行うことが可能となり、特定結果当選時の停止出目の変化という遊技の拡張性が格段に向上する。
なお、上記構成は、「前記設定手段により設定される設定値に関わらず、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となる確率が同じ確率となるように設定されている」と表現してもよい。
特徴F9.遊技媒体の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数段階設けられており、当該複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定される設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段により第1設定値(設定1)が設定される場合に前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となる確率と、前記設定手段により前記第1設定値とは異なる第2設定値(設定6)が設定される場合に前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果となる確率とが、異なる確率となるように設定されていることを特徴とする特徴F1乃至F7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じ特定結果であっても設定値によって当選確率が異なる確率となる。このようにすることで、遊技状態によって特定結果当選時の停止出目が変化するという遊技を、遊技媒体の増減率や増減態様に影響を及ぼすようにしたり、また、かかる停止出目の変化を通じて、設定値の示唆とすることも可能となる。
特徴F10.前記抽選手段による抽選結果として、前記第1遊技状態において、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御が実行され、前記第2遊技状態において、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御が実行される特別結果(第4の実施形態における強チェリー3、強スイカ4)が設定されており、
前記設定手段により前記第1設定値が設定されている状況で前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果又は前記特別結果のいずれかとなる確率と、前記設定手段により前記第2設定値が設定されている状況で前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果又は前記特別結果のいずれかとなる確率とが、同じ確率となるように設定されていることを特徴とする特徴F9に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1遊技状態における第1特定の絵柄組合せの出現率としては設定値に関わらず同じ出現率となり、第2遊技状態における第2特定の絵柄組合せの出現率は設定値によって異なる出現率となる。このようにすることで、第2遊技状態において第2特定の絵柄組合せが出現することを通じて、設定値の推測を行わせることが可能となる。
特徴F11.前記抽選手段による抽選結果として、前記特定結果が複数種類設けられていることを特徴とする特徴F10に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果側の当選確率を設定値によって異ならせなくても、複数種類の特定結果の当選確率を調節することで、特定結果及び特別結果となるトータルの当選確率を設定値によらずに同じ確率とすることができる。よって、第1遊技状態において第1特定の絵柄組合せの出現率を設定値によって共通のものとしつつも、第2遊技状態において第2特定の絵柄組合せの出現率を設定値によって異ならせる遊技において、特別結果に基づく処理の自由度を向上させることができる。
なお、上記構成は、「前記設定手段により前記第1設定値が設定されている状況で前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果となる確率と、前記設定手段により前記第2設定値が設定されている状況で前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果となる確率とが、同じ確率となるように設定されている」という限定をすることで、上記効果がより明確に奏されるものとなる。
特徴F12.前記抽選手段による抽選結果として、各前記周回体が第1の停止順序で停止した場合に第1結果入賞が成立し得るようになり、各前記周回体が前記第1の停止順序とは異なる第2の停止順序で停止した場合に前記第1結果とは異なる第2結果入賞が成立し得るようになる順序対応結果(押し順リプレイ、押し順ベル)が含まれており、
前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果である場合、所定の報知手段(補助表示部65)にて各前記周回体の停止順序に関する特別報知(押し順報知)を実行可能な特別報知手段(表示制御装置81による押し順報知用処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果であることに基づいて前記特別報知に関する処理を行うことが可能な特別処理手段(主制御装置101による第1特定役処理~第3特定役処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴F10又は特徴F11に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序対応結果である状況では周回体の停止順序によって、入賞が成立する結果が異なるようになるため、遊技者にとっての有利度が変化し得る。そうすると、遊技者はかかる停止順序に関する特別報知が行われることを望むものと考えられる。その点、第1遊技状態において第1特定の絵柄組合せが出現することとなる特別結果当選時に特別報知に関する処理が行われるため、第1特定の絵柄組合せが出現することを期待しながら遊技が行われるものと考えられる。そして、第1特定の絵柄組合せは特別結果だけではなく特定結果当選時にも出現するため、仮に特定結果当選時に特別報知に関する処理を行わない構成であったとしても、あたかも、特定結果についても特別報知に関する処理が行われているのでは、と思わせることが可能となる。言い換えると、第1特定の絵柄組合せの出現時に、特別結果及び特定結果のいずれを契機としているかが停止出目からは判別できないため、特別報知に関する処理が行われていなくても(特定結果であっても)、特別報知に関する処理が行われている可能性を残すことが可能となる。よって、第1特定の絵柄組合せへの期待感を高めることができる。
なお、上記構成は、「前記特定結果は前記特別処理手段による前記特別報知に関する処理の実行契機とならない」という限定を加えると、上記効果をより明確に奏することとなる。
特徴F13.前記第2遊技状態においては、前記特別処理手段による前記特別報知に関する処理の実行が制限されることを特徴とする特徴F12に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止出目が変化する第2遊技状態においては、特別処理手段による特別報知に関する処理の実行が制限されるため、特別結果となって第1特定の絵柄組合せが出現しても当該特別報知に関する処理は行われない。その点、特定結果であれば第2特定の絵柄組合せが出現して設定値の判別が可能となったりするため、特別報知に関する処理が行われていなくても、その分、遊技者は有益な情報を獲得することが可能となり得る。このように、第2遊技状態において、特別結果又は特定結果当選となった場合に、第1特定の絵柄組合せが出現した場合と、第2特定の絵柄組合せが出現した場合とで、遊技者に与える感情(落胆度合等)を異ならせることで、停止出目への関心を高めることができる。また、第2遊技状態において、単に有益な情報が提示され得るだけではないようにする(特別報知に関する処理が制限される)ようにすることで、例えば第2遊技状態から他の遊技状態へ移行させることが可能であれば、これら有利・不利の事象のバランスを考慮しながら当該他の遊技状態へ移行させる、といった遊技を実現することが可能となる。
特徴F14.前記抽選手段による抽選結果として、前記特別処理手段による前記特別報知に関する処理の実行契機とならない非契機結果(強チェリー1、強スイカ1)が設けられており、
前記第1遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が前記非契機結果である場合、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御が実行され、前記第2遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が前記非契機結果である場合、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御が実行され、
前記設定手段により前記第1設定値が設定されている状況で前記抽選手段による抽選結果が前記非契機結果となる確率と、前記設定手段により前記第2設定値が設定されている状況で前記抽選手段による抽選結果が前記非契機結果となる確率とが、異なる確率となるように設定されていることを特徴とする特徴F12又は特徴F13に記載の遊技機。
上記構成によれば、設定値によって異なる当選確率となる結果であって、特別報知に関する処理の実行契機とならない非契機結果が設けられており、当該非契機結果は遊技状態によって停止出目が変化せず、第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれでも第1特定の絵柄組合せが出現する。このような結果が特定結果や特別結果の他に設けられていることにより、第2遊技状態における第1特定の絵柄組合せと第2特定の絵柄組合せとの出現率を通じて設定値の示唆とすることが可能となる。よって、第2遊技状態においていずれの絵柄組合せが出現するかに関心を寄せさせることができる。
また、上記構成を第2遊技状態において特別報知に関する処理の実行が制限される構成に適用すると、第2遊技状態において第1特定の絵柄組合せが出現したことを、特別結果であって特別報知に関する処理の実行が制限されたのか、それとも非契機結果であって特別報知に関する処理がそもそも行われないものであったのか、をわかりにくくすることができる、という効果も奏することができる。
特徴F15.前記特定制御手段は、前記第1遊技状態において前記特定周回体についての前記有効位置に予め定められた所定絵柄(赤ベル・白ベル)及び当該所定絵柄と異なる特定絵柄(白BAR、黒BAR)のうち前記所定絵柄が優先的に停止可能となるように当該特定周回体の停止駆動制御を実行し、前記第2遊技状態において前記特定周回体についての前記有効位置に前記所定絵柄及び前記特定絵柄のうち前記特定絵柄が優先的に停止可能となるように当該特定周回体の停止駆動制御を実行するものであることを特徴とする特徴F1乃至F14のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定周回体について有効位置に停止させる絵柄の優先度を異ならせることで、第1遊技状態と第2遊技状態との停止出目を変化させることができる。
特徴F16.前記特定周回体には、前記特定絵柄を停止可能なタイミングで前記停止操作手段の操作が行われた場合には前記所定絵柄も停止可能となるように前記特定絵柄と前記所定絵柄とが配置されていることを特徴とする特徴F15に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定絵柄と所定絵柄との優先度として所定絵柄が優先するように設定されている状況で、特定絵柄を狙って操作しても、所定絵柄を停止させることができる。このようにすることで、第1遊技状態中に第2特定の絵柄組合せが出現してしまう事象を回避することが可能となる。
<特徴G群>
特徴G1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて移行し得る状態であって、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態として、第1有利遊技状態(ボーナス状態)と当該第1有利遊技状態とは異なる第2有利遊技状態(アタックモード等)とが設けられており、
前記第1有利遊技状態へ移行させる第1移行条件が成立しているか否かを判定する第1移行判定手段(主制御装置101によるボーナス当選フラグをセットする処理を実行する機能)と、
前記第1移行判定手段により前記第1移行条件が成立していると判定された場合、遊技状態を前記第1有利遊技状態へ移行させる第1移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記第2有利遊技状態へ移行させる第2移行条件が成立しているか否かを判定する第2移行判定手段(主制御装置101による第1~第3特定役処理を実行する機能)と、
前記第2移行判定手段により前記第2移行条件が成立していると判定された場合、遊技状態を前記第2有利遊技状態へ移行させる第2移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記第1移行判定手段により前記第1移行条件が成立していないと判定される第1特定状況(持ち越し状態ではない状況)において、前記抽選手段による抽選結果が前記第2移行条件の成立契機となり得る特定結果である場合、前記有効位置に当該特定結果に対応する第1特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を行う第1手段(主制御装置101による右リール制限処理を実行する機能)と、
前記第1移行判定手段により前記第1移行条件が成立していると判定され、且つ前記第1移行手段による前記第1有利遊技状態への移行前である第2特定状況(持ち越し状態)にて、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有効位置に当該特定結果に対応するものであって且つ前記第1特定の絵柄組合せとは異なる第2特定の絵柄組合せが停止可能となるように各前記周回体の停止駆動制御を行う第2手段(主制御装置101による右リール第1制限解除処理又は右リール第2制限解除処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、抽選結果に基づいて移行し得る遊技状態として、第1有利遊技状態と第2有利遊技状態といった複数の有利遊技状態を有しているため、各ゲームの抽選結果だけでなく、これら複数の有利遊技状態への移行の有無への関心を持たせることができる。より詳しくは、一の有利遊技状態への移行契機と他の有利遊技状態への移行契機とが重複して発生したり、一の有利遊技状態への移行条件が成立している状況で、更に他の有利遊技状態への移行条件が成立し得る抽選結果となる可能性もあり、このような有利遊技状態の連鎖や重複によって、各ゲームの遊技において従来にはない面白みを提供することが可能となる。しかも、上記構成においては、第1有利遊技状態への第1移行条件が成立している状況で且つ第1有利遊技状態への移行が生じていない、所謂第1有利遊技状態への準備中である第2特定状況において、更に第2有利遊技状態への移行契機となる抽選結果として特定結果が発生した場合には、そうではない場合の第1特定状況での停止出目とは異なる停止出目(第2特定の絵柄組合せ)が出現する。これにより、遊技者は第1有利遊技状態への準備中に更に第2有利遊技状態への移行契機が生じたことを明確に把握することができ、両有利遊技状態の重複・連鎖に関し、第1特定状況とは異なる事象が生じるのでは、と推測しながら遊技を行うことが可能となる。
一方、このような有利遊技状態の重複が生じない構成においては、一の有利遊技状態への移行契機が成立している状況で、他の有利遊技状態への移行契機とが生じてしまうと、所謂引き損となる可能性がある。その点、上記構成によれば、第1特定状況とは異なる停止出目が出現することにより、当該引き損が生じたことを当該停止出目の変化によって明確に把握させることが可能となるし、例えばこの停止出目の変化を通じて、引き損となることの補てんを行うようにすれば、上記第1有利遊技状態への準備中において、第2有利遊技状態への移行契機となる抽選結果となっても、遊技者に喪失感を与えないようにすることができる。このようにすることで、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴G2.前記第1移行条件は、前記第2有利遊技状態において成立し得るように設定されていることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2有利遊技状態中に第1移行条件が成立すれば、第1有利遊技状態へ移行させることが可能となるのであるから、両有利遊技状態の重複乃至連鎖を生じさせることができる。このような遊技性を前提とする遊技機に対して、特徴C1の構成を適用すれば、第1有利遊技状態への準備中に特定結果となった場合の停止出目が変化することによる期待感を好適に煽ることが可能となる。
特徴G3.前記第2移行条件は、前記第1有利遊技状態において成立しないように設定されていることを特徴とする特徴G1又は特徴G2に記載の遊技機。
上記構成によれば、少なくとも第1有利遊技状態へ移行した後であれば特定結果となっても第2移行条件は成立しないため、その第1有利遊技状態への準備中である第2特定状況において特定結果となったことは、第1有利遊技状態中で特定結果となることと比較すると遊技者にとって好ましいこととなり得る。そのような状況を、停止出目が変更される事象を通じて遊技者に知らしめることで、停止出目への関心を高めることが可能となる。
特徴G4.前記第1移行判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果とは異なる結果に基づいて前記第1移行条件が成立しているか否かを判定可能であることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1有利遊技状態への移行契機となる抽選結果と、第2有利遊技状態への移行契機となる抽選結果とが異なることになる。そのため、抽選結果によっていずれの有利遊技状態へ移行するかを楽しむ遊技を行うことができ、抽選結果に対応する各周回体の停止出目への関心を高めることができる。
特徴G5.前記特典付与手段は、
前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であって、前記有効位置に前記第1特定の絵柄組合せ又は前記第2特定の絵柄組合せが停止した場合、当該特定結果に対応する特典を付与可能であり、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1移行条件の成立契機となり得る結果であって、前記有効位置に第3特定の絵柄組合せが停止した場合、当該第1移行条件の成立契機となり得る結果に対応する特典を付与可能であり、
前記第1特定の絵柄組合せ及び前記第2特定の絵柄組合せの少なくとも一方と、前記第3特定の絵柄組合せとは、共通する絵柄組合せ部分が生じるように各絵柄組合せが設定されていることを特徴とする特徴G1乃至G4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1有利遊技状態への移行契機となる抽選結果のゲームと、第2有利遊技状態への移行契機となる抽選結果のゲームとが、同じ又は似ている抽選結果である印象を与える停止出目となる。そのため、これらの停止出目が停止したゲームにおいて、第1有利遊技状態と第2有利遊技状態とのいずれか又はいずれにも移行し得るのでは、という期待感を持って遊技を行わせることが可能となる。特に、特徴G4のように、それぞれの移行契機となる抽選結果が異なる構成においても、上記のように似た抽選結果である印象を与える停止出目とすることで、両有利遊技状態の重複・連鎖が生じ得るのでは、といった期待感を提供することができる。以上の結果、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴G6.前記第3特定の絵柄組合せは、前記第1特定の絵柄組合せと前記共通する絵柄組合せ部分が生じるように設定されている一方、前記第2特定の絵柄組合せとは前記共通する絵柄組合せ部分が生じないように設定されていることを特徴とする特徴G5に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定状況においては、第1移行条件と第2移行条件との成立契機が似ている印象を与えることで両有利遊技状態の連鎖や重複への期待感を提供する一方、第2特定状況においては、第1移行条件と第2移行条件との成立契機が異なる印象を与えることで両有利遊技状態の連鎖や重複とは異なる事象への期待感を提供することができる。
特徴G7.前記抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段による特典として遊技媒体の払出が行われる払出結果が設定されており、
前記通常遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が所定の前記払出結果となる確率と、前記第1有利遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が所定の前記払出結果となる確率と、が異なる確率となり得るように設定されている一方、
前記通常遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が所定の前記払出結果となる確率と、前記第2有利遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が所定の前記払出結果となる確率と、が同じ確率となるように設定されていることを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1有利遊技状態は、所定の払出結果の当選確率が通常遊技状態から変化する状態となる。よって、払出結果となって遊技媒体の払出が行われることを通じて、遊技者にとっての有利度が向上することになる。一方、第2有利遊技状態は、所定の払出結果の当選確率が通常遊技状態から変化しない状態となる。よって、払出結果となって遊技媒体の払出が行われることとは異なることを通じて、遊技者にとっての有利度が向上することになる。この場合、特徴G1に記載のとおり、第1有利遊技状態への移行準備中に、第2有利遊技状態への移行契機となる特定結果となると第2特定の絵柄組合せが出現することになる。つまり、所定の払出結果となる確率が変化する前である第1有利遊技状態への移行準備中に、所定の払出結果となる確率が変化しない第2有利遊技状態への移行契機となる特定結果となった場合、その後に、所定の払出結果の当選確率が変化するのか否かを、第2特定の絵柄組合せが出現することを通じて把握させることが可能となる。言い換えると、第1特定状況において特定結果となった場合、第1特定の絵柄組合せを出現させることで、所定の払出結果の当選確率が変化せずとも有利となる第2有利遊技状態への移行が生じ得ることを把握させることができ、また、第2特定状況において特定結果となった場合、第2特定の絵柄組合せを出現させることで、第2有利遊技状態への移行の有無はわからないものの、その後に所定の払出結果の当選確率が変化することによって有利となる第1有利遊技状態への移行が生じることを把握させることができる。この場合、例えば、所定期間中の遊技媒体の払出数が上限数に達すると遊技状態が初期状態に再設定されたり、所定期間中の遊技媒体の払出数や払出結果の当選数に応じて特典が付与されたりするような構成においては、払出結果となる確率が変化するか否かに大きな関心が寄せられているといえる。その点、上記のように、払出結果の当選確率が変化するか否かを停止出目によって把握させることができるため、停止出目への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴G8.前記第2移行条件は、前記第2特定状況において成立しないように設定されていることを特徴とする特徴G1乃至G7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定状況にて特定結果となっても第2移行条件は成立しない。そこで、かかる状況を停止出目が変更される事象を通じて遊技者に知らしめることで、今回の特定結果によっては、有利遊技状態の重複・連鎖が生じないことを明確に把握させることが可能となる。
特徴G9.前記第2特定の絵柄組合せが停止することにより、前記第1特定の絵柄組合せが停止する場合よりも、遊技者にとって有利となる特定事象(設定値示唆、ポイント付与)が生じ得ることを特徴とする特徴G8に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定状況において特定結果となって第2特定の絵柄組合せが停止した場合に、第2移行条件が成立しない代わりとして、第1特定の絵柄組合せが停止した場合よりも遊技者にとって有利となる特定事象が生じ得る。このようにすることで、有利遊技状態の重複・連鎖が生じないことの喪失感を低減することができる。
特徴G10.前記第2手段は、前記第2特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで前記停止操作手段の操作が行われた場合には当該第2特定の絵柄組合せを停止可能とする一方、前記第2特定の絵柄組合せを停止できないタイミングで前記停止操作手段の操作が行われた場合には当該第2特定の絵柄組合せを停止不可とすることを特徴とする特徴G9に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果当選となった場合に、目押し操作に成功しないと第2特定の絵柄組合せが停止せず、当該目押し操作に失敗すると第2特定の絵柄組合せが停止しない。そのため、特定事象は生じない。このようにすることで、第2特定状況において、所謂引き損となり得る状況が生じた場合であっても、目押し操作を行わせる遊技やその遊技が成功することによって特定事象が生じるという楽しさを通じて、有利遊技状態の重複・連鎖が生じないことの喪失感を低減することができる。
特徴G11.前記抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段による特典として遊技媒体の払出が行われる払出結果(ベル等)が設定されており、
前記特典付与手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記払出結果であって、前記有効位置に当該払出結果に対応する払出用の絵柄組合せ(ベル揃い)が停止したことに基づいて、当該払出結果に対応する数の遊技媒体の払出を行うものであり、
前記抽選手段による抽選結果が前記払出結果となる確率は、前記特定結果となる確率よりも高く設定されており、
前記第2特定の絵柄組合せは、前記払出用の絵柄組合せであることを特徴とする特徴G8に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定状況において特定結果となると、特定結果となる確率よりも高い確率で当選する払出結果と同じ停止出目(払出用の絵柄組合せ)が出現する。よって、当該第2特定状況において特定結果となっても第2移行条件が成立しないことを、遊技者に悟られにくくすることができる。
<特徴H群>
特徴H1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
遊技媒体の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数段階設けられており、当該複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定される設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選又は抽選結果に基づいて、予め定められた特定事象(アタックモード等への移行、上乗せ)を生じさせるか否か特定判定を実行する特定判定手段(主制御装置101による第1特定役処理~第3特定役処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段により第1設定値(設定1)が設定されている状況で前記特定判定手段により前記特定事象を生じさせると判定された場合の有利度と、前記設定手段により前記第1設定値とは異なる第2設定値が設定されている状況で前記特定判定手段により前記特定事象を生じさせると判定された場合の有利度とが、同じ程度の有利度として設定されており、
前記特定判定手段による前記特定判定の実行が制限される特定状況(持ち越し状態)において、前記設定手段により設定されている前記設定値の示唆を行うことが可能な設定値示唆手段(主制御装置101による停止情報設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、抽選手段による抽選や抽選結果に基づいて特定事象を生じさせるか否かの特定判定が行われる場合がある。そのため、抽選手段による抽選結果に対応する停止出目となるように周回体を停止させて特典を得る、といった遊技とは異なる特定事象を生じさせる遊技や処理を、同じ抽選手段による抽選や抽選結果に基づいて行うことが可能となり、遊技の多様化が生じ得る。その一方で、特定事象を無制限に発生させてしまうとしてしまうと、所謂スロットマシンの主たる遊技であるべき各絵柄を狙って停止操作を行うという遊技よりも、かかる特定事象に基づく遊技を偏重する遊技性となり得るため好ましくない、という事情もある。その点、特定事象については、設定手段により設定されている設定値に関わらず、有利度が同じ程度のものとされているため遊技媒体の増減率等には影響を及ぼさず、かかる増減率等は、あくまで上記主たる遊技により実現される構成としている。しかも、特定事象に基づく遊技ついては、その特定事象を生じさせるか否かの特定判定の実行が制限される特定状況を設定しているため、このような観点からも遊技の主従関係が担保されている。そして、このような設定値に関わらず有利度が変化しない特定事象についての制限が行われる特定状況において、上記主たる遊技に関する設定値の示唆が行われる構成としているため、両遊技の主従関係を担保しつつも、両遊技を関連付けることができ、遊技の多様化と重厚化とを図ることが可能となる。
なお、「前記設定手段により第1設定値(設定1)が設定されている状況で前記特定判定手段により前記特定事象を生じさせると判定された場合の有利度と、前記設定手段により前記第1設定値とは異なる第2設定値が設定されている状況で前記特定判定手段により前記特定事象を生じさせると判定された場合の有利度とが、同じ程度の有利度として設定されており、」について、「前記設定手段により設定される設定値に関わらず、前記特定事象に基づく有利度が共通している」や、「前記設定手段により設定される設定値に関わらず、前記特定事象に基づく有利度が変化しない」と表現してもよい。
特徴H2.前記特定事象として、前記特定判定の契機となったゲームとは異なるゲームにおける前記抽選手段による抽選結果に対応する特別報知(押し順報知)が、所定の報知手段にて実行されることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定事象とは、所定の報知手段にて実行される特別報知に関するものとなる。このようにすれば、抽選手段による各結果の当選確率を変更する等しなくても良く、特定事象に関する遊技について、従来の構成から大きな変更を要さずに実現することができる。しかも、特別報知は、特定事象を生じさせるか否かの特定判定の契機となったゲームとは異なるゲームにおける抽選手段による抽選結果に対応するものとされているため、特定判定が行われるゲームと特別報知が行われるゲームといった複数のゲームを関連付けながら、遊技全体を通じて注目度向上を図ることが可能となる。
特徴H3.前記抽選手段による抽選結果として、各前記周回体が第1の停止順序で停止した場合に第1結果が入賞可能となり、各前記周回体が前記第1の停止順序とは異なる第2の停止順序で停止した場合に前記第1結果とは異なる第2結果が入賞可能となる停止順序対応結果(押し順役)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記停止順序対応結果である場合、前記停止順序に関する報知を前記特別報知として実行可能な特別報知手段(表示制御装置81による押し順報知用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H2に記載の遊技機。
上記構成によれば、抽選手段による抽選結果として、周回体の停止順序によって異なる結果となり得る停止順序対応結果が設定されており、かかる停止順序に関する特別報知が所定の報知手段により実行される場合がある。そのため、その特別報知が行われることによって異なる結果を入賞させることが可能となる、といった遊技性が実現される。そうすると、遊技者としては特別報知が行われることに期待しながら遊技を行うこととなり、絵柄を狙って周回体を停止させて特典を得る、といった主たる遊技以上に期待しがちとなり得る。その点、特徴H1に記載したとおり、このような停止順序に関する遊技に偏重しすぎないように主従関係が担保されているため、遊技の興趣向上を好適に図ることが可能となる。
特徴H4.前記特定判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が予め定められた契機結果(特定役)であることに基づいて前記特定判定を実行可能となっており、
前記設定値示唆手段は、前記特定状況において前記抽選手段による抽選結果が前記契機結果であることに基づいて前記設定値の示唆を行うことが可能であることを特徴とする特徴H1乃至H3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状況において契機結果となっても特定判定手段による特定判定の実行が制限されることの代わりとして、設定値示唆を行うことが可能となる。このようにすることで、せっかく契機結果当選となったのにも関わらず、特定状況であるがために特定判定の実行が制限されて特定事象を生じさせることができないことへの喪失感を、設定値示唆によって補うことが可能となる。
特徴H5.前記設定値示唆手段は、前記有効位置に予め定められた特定の絵柄組合せが停止することを通じて前記設定値の示唆を行うことを特徴とする特徴H1乃至H4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状況における停止出目を通じて設定値の示唆が行われる。そのため、特定状況における停止出目への注目度を高めることができるし、各絵柄を狙って停止操作を行うといったスロットマシン本来の遊技性を通じて設定値の示唆を行うことにより、当該遊技性の重要性を高めることができる。
特徴H6.前記特定の絵柄組合せは、前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果であって、各前記周回体のうち所定の周回体について、前記停止操作手段が第1タイミングで停止操作されることで停止可能となる一方、前記停止操作手段が前記第1タイミングとは異なる第2タイミングで停止操作されることで停止不可となるものであり、
前記駆動制御手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記停止操作手段が前記第2タイミングで停止操作された場合には、前記特定の絵柄組合せとは異なる絵柄組合せが停止するように各前記周回体の停止駆動制御を実行し、
前記特典付与手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であって、前記有効位置に前記特定の絵柄組合せが停止した場合に当該特定結果に対応する特典を付与する一方、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であっても、前記有効位置に前記異なる絵柄組合せが停止した場合には前記特定結果に対応する特典を付与しないことを特徴とする特徴H5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の絵柄組合せは、目押し操作が成功した場合に停止し、当該目押し操作に失敗した場合には停止しないようになる。そのため、特定状況において特定の絵柄組合せを停止させて設定値の示唆を行わせようとする場合、目押し操作が成功すれば当該設定値の示唆を行わせることが可能となる一方、目押し操作に失敗すると、設定値の示唆が行われないだけでなく、所謂取りこぼしが発生することになり、特定結果に対応する特典も獲得することができなくなる。このように、設定値示唆の恩恵と、取りこぼしのリスクとのバランスによって遊技性を向上させ、特定状況において特定結果となった場合の楽しみを増強させることができる。
特徴H7.前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記特典付与手段により前記特定結果に対応する特典が付与され得る停止結果として、前記特定の絵柄組合せとは異なる特別の絵柄組合せ(三連チェリー)が設定されており、
前記設定値示唆手段は、前記特別の絵柄組合せが停止しても前記設定値の示唆を行わない構成であり、
前記特別の絵柄組合せは、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記停止操作手段の停止操作のタイミングに関わらず停止可能となることを特徴とする特徴H6に記載の遊技機。
上記構成によれば、設定値示唆の恩恵と、取りこぼしのリスクとにより特定結果当選時の楽しみを高める構成において、設定値示唆は行われないものの取りこぼしリスクがない停止出目(特別の絵柄組合せ)を設けることで、遊技者に取りこぼしリスクを承知のうえで設定値示唆を行わせる遊技と、取りこぼしリスクを回避して設定値示唆を行わせない遊技とを選択させることができる。例えば、取りこぼしを生じさせたくない遊技者は、後者の遊技を選択するであろうし、既に設定値の絞り込みが完了していれば、新たな設定値示唆を行わせる必要も生じないため、この場合も後者の遊技を選択するものと考えられる。このようにすることで、多様なニーズに沿った遊技を提供することができる。
特徴H8.所定の演出手段(補助表示部65)を備え、
前記設定値示唆手段は、少なくとも前記特定の絵柄組合せを構成する一の絵柄が停止したことを条件として、前記所定の演出手段にて前記設定値の示唆を行うものであることを特徴とする特徴H5乃至H7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、設定値示唆を所定の演出手段にて行う構成とすれば、当該設定値示唆の態様(例えば、表示内容等)を多様なものとすることができる。その一方で、所定の演出手段だけで行う構成としてしまうと、周回体の絵柄を狙って停止させるといった遊技が疎かになり得る。そこで、特定の絵柄組合せのうちの一の絵柄が停止していることを条件に、すなわち、少なくとも一つの周回体について特定の絵柄組合せを狙って操作することを条件として設定値示唆を行う構成とすれば、上記周回体の絵柄を狙って停止させるという遊技の重要性を担保しつつも、停止出目と所定の演出手段による演出内容との関連付けによって設定値示唆を行うことが可能となる。
特徴H9.前記設定値示唆手段は、
前記有効位置に前記特定の絵柄組合せとして第1特定の絵柄組合せが停止することを通じて前記設定値として第1数の設定値が含まれる設定値示唆を行う手段と、
前記有効位置に前記特定の絵柄組合せとして前記第1特定の絵柄組合せとは異なる第2特定の絵柄組合せが停止することを通じて前記設定値として前記第1数とは異なる数の第2数の設定値が含まれる設定値示唆が行う手段と、
を備え、
前記第1特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで前記停止操作手段の停止操作が行われた場合に前記第2特定の絵柄組合せが停止不可となり、前記第2特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで前記停止操作手段の停止操作が行われた場合に前記第1特定の絵柄組合せが停止不可となることを特徴とする特徴H5乃至H8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、絞り込み程度の異なる設定値示唆が停止出目を通じて行われ得る構成において、一方の絞り込み程度の設定値示唆(第1数の設定値が含まれる設定値示唆)を行わせようとして第1特定の絵柄組合せを狙って停止操作を行うと、他方の絞り込み程度の設定値示唆(第2数の設定値が含まれる設定値示唆)に対応する第2特定の絵柄組合せを停止させることができない。このようにすることで、いずれの設定値示唆を行わせるかを遊技者に選択される、といった遊技を追加することができる。
特徴H10.前記第1数は前記第2数よりも多くなるように設定されており、
前記第1特定の絵柄組合せの出現率は、前記第2特定の絵柄組合せの出現率よりも高くなるように設定されていることを特徴とする特徴H9に記載の遊技機。
上記構成によれば、設定値を絞り込み易い設定値示唆のほうが設定値を絞りにくい設定値示唆よりも出現しにくいようにすることで、絞り込み程度と出現率の関係により、いずれの設定値示唆を行わせるかを選択させることができる。
特徴H11.前記特定判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が予め定められた契機結果(特定役)であることに基づいて前記特定判定を実行可能となっており、
前記特典付与手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記契機結果である場合、前記有効位置に予め定められた契機用の絵柄組合せが停止することで前記契機結果に対応する特典を付与するものであり、
前記特定の絵柄組合せと前記契機用の絵柄組合せとは、共通する絵柄組合せ部分が生じるように各絵柄組合せが設定されていることを特徴とする特徴H5乃至H10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、設定値示唆を、特定判定の実行契機となる契機結果入賞となる停止出目と似た停止出目により行うことが可能となる。このようにすることで、特定判定の実行が制限されることの代わりとして、設定値示唆が行われている印象を強めることができるため、特定判定が制限される特定状況において契機結果当選となったとしても、所謂引き損となってしまった印象を薄めることが可能となる。
<特徴I群>
特徴I1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段による特典として遊技媒体の払出が行われる払出結果が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が所定の前記払出結果当選となる確率が、通常遊技状態と異なる第1特定状態(第1CB~第4CBに基づくCB状態)及び第2特定状態(第1BB、第2BBに基づくボーナス状態)とが設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた第1移行結果であって、前記有効位置に当該第1移行結果に対応する第1移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を前記第2特定状態に移行させる第1移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理においてCB状態へ移行させる処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた第2移行結果であって、前記有効位置に当該第2移行結果に対応する第2移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を前記第2特定状態に移行させる第2移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理においてボーナス状態へ移行させる処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2移行結果となった場合、前記有効位置に前記第2移行用の絵柄組合せが停止するまで、当該第2移行結果を留保する留保手段(主制御装置101によるステップS609の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記抽選手段による抽選結果として、前記第1移行結果と予め定められた特定結果(ベル)との重複結果(第7の実施形態における特定役)が設定されており、
前記留保手段により前記第2移行結果が留保されている特定状況で前記重複結果当選となった場合、前記第1移行結果と特定結果とのうち、前記特定結果当選となることを許容する一方、前記第1移行結果当選となることを制限する特定手段(主制御装置101における持ち越し状態中の抽選処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、所定の払出結果当選となる確率が異なる第1特定状態と第2特定状態とが設定されているため、遊技者はこれら第1特定状態や第2特定状態への移行契機となる第1移行結果当選や第2移行結果当選を期待しながら遊技を行う。第1移行結果については特定結果と重複して当選する場合があり、第2移行結果については当選ゲームで入賞が成立しなくてもそれが留保される場合がある。このような構成においては、第1移行結果当選と第2移行結果当選とが重複する事象が生じる可能性があり、かかる事象は、出玉率の極端な高騰を回避するという観点で好ましくない。かといって、第2移行結果当選が留保されている特定状況において、重複結果当選となること自体を制限してしまうと、特定状況において特定結果となる確率もその分低くなり、目押し操作に慣れていない遊技者等、なかなか第2移行結果入賞を発生させることができない場合には、特定状況において遊技媒体の損失が生じ得る。
一方で、このような特定状況用に、他の払出結果となる確率を高くする等して、重複結果の分を補う構成とすると、抽選テーブルを新たに用意する必要が生じ、記憶データ量の増大化を招きかねない。そこで、上記構成では、このような第2移行結果が留保されている特定状況において、上記第1移行結果と特定結果との重複結果に当選することを許容したうえで、特定結果は当選となるものの第1移行結果については当選とならないようにしている。これにより、新たな抽選テーブル等を用意しなくても、第1移行結果と第2移行結果との重複当選を回避しつつも、第2移行結果当選が留保されている特定状況において特定結果当選を発生させることが可能となる。
特徴I2.前記特典付与手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記有効位置に、前記第1移行用の絵柄組合せとは異なる特定の絵柄組合せ(上段ベル)が停止したことに基づいて、当該特定結果に対応する特典を付与するものであることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状況において重複結果当選となった場合に第1移行結果当選となることが制限される構成を利用して、各結果と停止出目(入賞態様)との対応関係を保ちながら、状態毎に停止出目を異ならせることが可能となる。すなわち、特徴E1の構成においては、特定状況とは異なる状況では重複結果当選となった場合に特定結果と第1移行結果とのいずれについても入賞させることが可能となるものの、特定状況にて重複結果当選となった場合には特定結果だけを入賞させることが可能となる、といった事象を同じ重複結果を用いて生じさせることが可能となっている。そして、上記のように第1移行結果入賞が成立する停止出目と特定結果入賞が成立する停止出目とを異ならせることで、同じ重複結果当選となった場合であっても、特定状況以外ではいずれかの停止出目が出現し、特定状況では特定結果入賞に対応する停止出目が出現することになる。このようにすることで、停止出目を状態毎に異ならせる遊技性を、簡素な構成にて実現することができる。
特徴I3.前記駆動制御手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記重複結果当選である場合、前記第1移行用の絵柄組合せを停止可能とするタイミングであって、且つ前記特定の絵柄組合せを停止可能とするタイミングで前記停止操作手段が操作された場合、前記第1移行用の絵柄組合せが前記有効位置に停止するように制御することを特徴とする特徴I2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状況ではない状況で重複結果当選となった場合に、第1移行結果及び特定結果のうち第1移行結果入賞が優先して成立する。このようにすることで、特定状況ではない状況では第1移行結果入賞を成立させ、特定状況では特定結果入賞を成立させる、といった遊技性を、一の重複結果により実現することができる。
特徴I4.前記抽選手段による抽選結果が前記重複結果当選となったことに基づいて、遊技者にとって有利となる特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行する特定判定手段(主制御装置101による第1特定役処理~第3特定役処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I1乃至I3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定事象への期待感を煽ることにより、重複結果当選となることへの注目度を好適に高めることができる。
特徴I5.前記特定状況において、前記特定判定手段による前記特定判定の実行を制限する手段(主制御装置101によるステップS702の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状況においては特定判定の実行が制限されることから、抽選結果が重複結果当選となっても、特定判定は実行されず特定事象は生じない。そうすると、特定状況か否かによって重複結果当選となった場合に特定判定の実行の有無といった相違点が生じることとなる。その点、かかる相違点を、特徴I1にて示した入賞結果の相違によって表現することで、特定状況においては第1移行結果入賞が成立しないこと(特定結果入賞が成立すること)を通じて、特定判定が行われなかったことを理解させることが可能となる。
特徴I6.前記抽選手段による抽選結果として、前記第1移行結果を含まない一方、前記特定結果を含む特別結果(押し順ベル)が設定されており、
前記特定判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果当選となった場合には前記特定判定を実行しない、又は前記特定事象を生じさせない判定を行うことを特徴とする特徴I5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果当選となると、特定判定が行われない又は特定事象が生じない判定がされるため、かかる特定事象の有無という観点からすると、特別結果当選時と、特定状況における重複結果当選時とは同じものとなる。しかも、特定状況にて重複結果当選となった場合は特定結果入賞が成立し得るし、同様に特別結果当選となった場合にも特定結果入賞が成立し得る。そうすると、遊技者からの見た目上は、特定状況において、重複結果当選に基づいて特定結果入賞が成立したのか、特別結果当選に基づいて特定結果入賞が成立したのかがわかりにくくなり、特定事象が生じないことが、特定判定の実行が制限されたからなのかがわからないようになる。その結果、特定状況にて重複結果当選となったのにも関わらず、特定判定が制限されることの喪失感を与えにくくすることができる。
特徴I7.前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果となる確率は、前記重複結果当選となる確率よりも高い確率であることを特徴とする特徴I6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果は重複結果よりも高確率で当選する。そのため、特定状況にて重複結果当選となった場合に、特定結果入賞が成立する事象が、特定結果当選に基づくものである印象よりも、特別結果当選に基づくものである印象を強く与えることができる。これにより特徴I6の効果をより効果的に奏することが可能となる。
特徴I8.前記抽選手段による抽選結果として、各前記周回体が第1の停止順序で停止した場合に第1結果入賞が成立し得るようになり、各前記周回体が前記第1の停止順序とは異なる第2の停止順序で停止した場合に前記第1結果とは異なる第2結果入賞が成立し得るようになる順序対応結果(押し順リプレイ、押し順ベル)が含まれており、
前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果である場合、所定の報知手段(補助表示部65)にて各前記周回体の停止順序に関する特別報知(押し順報知)を実行可能な特別報知手段(表示制御装置81による押し順報知用処理を実行する機能)を備え、
前記特定判定手段は、前記特定事象として前記特別報知の実行の有無又は実行回数に関する特定判定を行うことを特徴とする特徴I4乃至I7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序対応結果である状況では周回体の停止順序によって、入賞が成立する結果が異なるようになるため、有利な側の結果を入賞させることができ、遊技者にとって有利となる。そのため、特定判定の契機となる重複結果当選への期待感を高めることができる。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴I群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴I群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。