5G/NRでは、DL及びULで非同期のHARQが検討されている。この場合、ULのHARQ-ACK送信用の動的な上り制御チャネル割り当てがサポートされることが好ましい。
また、5G/NRでは、NACKベースのA/Nフィードバック方法が検討されている。当該方法では、NACKの場合のみにフィードバックを行うことで、通信オーバヘッド及び消費電力を低減できると期待される。
ただし、NACKベースのA/Nフィードバック方法には、以下のような課題があると想定される:(1)UEがDLデータを受信できない場合、NACKを送信しないので、ネットワーク(例えば、基地局)は正しく受信できたと判断してしまう、(2)NACK送信の際にHARQプロセス番号を送信する必要があるため、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)のビット数が大きくなり、リソース利用効率が悪い、(3)復調用参照信号(DMRS:DeModulation Reference Signal)があることを前提とした方法のため、DMRSオーバヘッド、ピーク対平均電力比(PAPR:Peak to Average Power Ratio)などが大きい。
上記(3)の課題について、図1を参照してさらに説明する。図1は、UCIをDMRSと多重する場合のリソース割り当ての一例を示す図である。図1A及び1Bは、5G/NRで検討されているサブフレーム構成において、UCIをDMRSと時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)する例を示す。
なお、サブフレーム構成(subframe configuration)は、サブフレーム構造(subframe structure)、サブフレームタイプ(subframe type)、ミニサブフレーム構成/構造/タイプ、フレーム構成/構造/タイプ、スロット構成/構造/タイプ、ミニスロット構成/構造/タイプ、サブスロット構成/構造/タイプ、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)構成/構造/タイプなどと呼ばれてもよい。
図1Aは、既存のTTI長(=1ms)より短い時間長を有するTTI(短縮TTI(sTTI:shortened TTI)とも呼ばれる)の一例を示す。短縮TTIは、例えば2シンボルで構成される。
図1Bは、1サブフレーム内で下り制御チャネル(例えば、PDCCH(Physical Downlink Control Channel))、上り/下りデータチャネル(例えば、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel))及び上り制御チャネル(例えば、PUCCH(Physical Uplink Shared Channel))が割り当てられるサブフレーム構成の一例を示す。図1Bのようなサブフレームは、NRサブフレーム、自己完結型サブフレーム(self-contained subframe)などと呼ばれてもよい。
NRサブフレームを用いる場合、UEは、例えば、下り制御チャネルで送信される下り制御情報(例えば、DCI(Downlink Control Information))に基づいて、上り/下りデータチャネルの送受信を制御し、当該データチャネルのフィードバックを上り制御チャネルで送信する。
図1A及び1Bに示すような構成を用いる場合、UCIの送信に用いるPUCCHのシンボル数が、LTEにおけるPUCCHのシンボル数(通常、14個)より少なくなることが想定される。図1A及び1Bでは、UCI及びDMRSが少なくとも2シンボルに割り当てられるが、送信信号全体に占めるDMRSの割合が高く、DMRSオーバヘッドが大きいと言える。
また、少ないシンボルのPUCCH送信に対応するためには、UCIをDMRSと周波数分割多重(FDM:Frequency Division Multiplexing)することが考えられる。図1C及び1Dは、UCIをDMRSとFDMする例を示す。
図1Cは、シングルキャリア伝送(例えば、DFT拡散OFDM(DFT-S-OFDM:Discrete Fourier Transform Spread Orthogonal Frequency Division Multiplexing))の一例を示す。図1Dは、マルチキャリア伝送(例えば、サイクリックプレフィックスOFDM(CP-OFDM:Cyclic Prefix Orthogonal Frequency Division Multiplexing))の一例を示す。
図1Cに示すように、シングルキャリア伝送において、異なる複数の帯域を用いてUCI及びDMRSをFDMする場合、PAPRが増大するおそれがある。また、図1Dに示すように、複数のサブキャリアを用いるマルチキャリア伝送では、FDMによるPAPR増大は大きな問題になりにくい。しかしながら、5G/NRではOFDMとDFT-S-OFDMを切り替えて使うことが想定されるため、いずれの方式を用いる場合であっても同様の構成でUCIを送信することが、UE動作の簡略化の観点から好ましい。
このため、DMRS不要のUCI通知方法が検討されている。例えば、送信の周波数リソース(例えば、リソースブロック(RB:Resource Block)、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)などと呼ばれてもよい)の位置を用いてUCIを通知する方法が検討されている。図2は、送信PRBの位置を用いたUCI通知の一例を示す図である。
本例では、直交する複数のPRBをUEに割り当て、UEが送信するPRB位置を用いてACK又はNACKを通知する。1ビットあたり2PRB(図では、PRB1及びPRB2)をUEに割り当てる(予約する)。
UEは、割り当てられたPRBのいずれか一方で、所定の信号(例えば、所定の系列)を送信する。例えば、NACKをフィードバックする場合はPRB1で送信し、ACKをフィードバックする場合はPRB2で送信する。基地局は、上記所定の信号を検出したPRB位置に基づいて、ACK及びNACKのどちらがフィードバックされたかを判断する。
図2A、2B及び2Cは、1組のACK/NACKに対応するPRBが、それぞれ1シンボルでFDM、2シンボルでTDM、及び2シンボルでホッピングされる例を示す。なお、図2においてACK/NACKに対応するPRBがシステム帯域幅の端に割り当てられているが、リソースはこれに限られない。
また、図2ではUCI通知に用いる無線リソース領域が、1PRB×1シンボル単位で構成されているが、これに限られない。本明細書において、UCI通知のための周波数リソースは1PRBだけでなく任意の帯域幅で構成されてもよく、UCI通知のための時間リソースは1シンボルだけでなく任意の期間(例えば、1サブフレーム、1スロット、1サブスロット)で構成されてもよい。
しかしながら、DMRS不要のUCI通知方法においては、送信されないPRBが生じるので周波数利用効率が低いという課題がある。図3は、送信PRBの位置を用いたUCI通知における課題の一例を示す図である。図3A-3Cは、それぞれ図2A-2CにおいてACKを送信する場合に対応している。図3A-3Cにおいて、PRB1では何も信号が送信されないため、PRB1のリソースが無駄になってしまう(特定のUEに予約されているので、他UEも利用できない)。
そこで、本発明者らは、DMRS不要のUCI通知方法において、周波数利用効率の低下を抑制するための技術を検討し、本発明を見出した。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。各実施形態に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
なお、本発明は、送信に用いる方式がシングルキャリア伝送方式(例えば、DFT-s-OFDM)及びマルチキャリア伝送方式(例えば、CP-OFDM)のいずれであっても適用することができる。
(無線通信方法)
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、UCIを通知するリソース(UCI送信リソースと呼ばれてもよい)の一部が重複して多重される。重複しないリソースについては、直交するように割り当てられる。
ここで、UCI送信リソースは、直交するように構成して情報を送信するために利用できるもの(次元)であればよく、周波数、時間、符号、所定の系列(例えば、Zadoff-Chu系列)、所定の系列(例えば、Zadoff-Chu系列)の異なる位相回転量、拡散符号、MIMO(Multi-Input Multi-Output)レイヤなどの少なくとも1つであってもよい。
UCI送信リソースのうち、他のUEと重複しない(他のUEには割り当てられない)リソースは、UE固有リソースと呼ばれてもよいし、他のUEと重複し得る/重複する(他のUEにも割り当てられる)リソースは、UE共通リソースと呼ばれてもよい。以下、UE共通リソースが1リソースである例を示すが、これに限られない。例えばUE共通リソースは2リソース以上であってもよい。
図4は、従来方法と第1の実施形態の方法とを比較する一例を示す図である。図4Aは、従来のDMRS不要のUCI通知方法の一例を示し、図4Bは、第1の実施形態のDMRS不要のUCI通知方法の一例を示す。いずれの方法においても、1UEあたり2PRBが予約されている。
図4Aの場合、UCIを通知する全リソースが重複しないように(直交するように)送信されるため、4つのUE(UE1-UE4)のUCI送信のためには、計8PRB(NACK用に4PRB、ACK用に4PRB)を必要とする。一方、図4Bの場合、各UEのACKが同じ周波数及び時間リソースに重複して(直交せず)多重され得るため、4つのUE(UE1-UE4)のUCI送信のためには、計5PRB(NACK用に4PRB、ACK用に1PRB)で足りる。図4Bの例では、上述の「UCIを通知するリソースの一部」はACKリソースである。
図5は、第1の実施形態に係るUCI送信リソースの割り当ての一例を示す図である。ここでは、UCIとして1UEにつき1ビットの情報をDMRS不要に割り当てる例を示す。図5A-5Dは、それぞれ図4BのUE1-UE4へのUCI送信リソースの割り当てに対応する。なお、図5の縦方向は、上述したリソースの1つに対応する軸を示している。例えば、UCI送信リソースが周波数であれば、図5中のリソースの1ブロックは、PRBであってもよいし、リソースエレメント(又はサブキャリア)であってもよい。
UEは、UCI送信リソースに関する情報(UCI送信リソース情報と呼ばれてもよい)を設定(通知)されてもよい。当該通知は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI)又はこれらの組み合わせによって行われてもよい。
例えば、1ビットのUCIを通知する場合であれば、1UEあたり2リソース(NACK用に1リソース、ACK用に1リソース)が割り当てられ、これら2リソースに関する情報がUCI送信リソース情報としてUEに通知される。
UCI送信リソース情報は、上述したリソースの少なくとも1つに関して、割り当てられるリソースの位置、値、量などを特定する情報を含んでもよく、絶対値で示されてもよいし、所定の基準からの相対値で示されてもよいし、リソースの位置、値、量などと対応付けられたインデックスで示されてもよい。UCI送信リソース情報は、例えばリソースが周波数の場合、PRBインデックスなどであってもよいし、リソースが時間の場合、サブフレームインデックスなどであってもよい。
UCI送信リソース情報は、上述したどのリソースがUCI通知のために用いられるか(リソースの種別)を示すインデックスを含んでもよい。例えば当該インデックスが「0」の場合は「周波数」を用い、「1」の場合は「時間」を用いることを示してもよい。インデックスとリソースの位置、値、量、種別などとの対応関係は、仕様で規定されてもよいし、上位レイヤシグナリングなどでUEに通知されてもよい。
UEは、通知するUCI(の内容)に応じて、割り当てられたリソースの中からリソースを選択して信号を送信する。送信信号の系列としては、CAZAC(Constant Amplitude Zero Auto-Correlation)系列(例えば、Zadoff-chu系列)を用いてもいいし、3GPP TS 36.211 Table 5.5.1.2-1、Table 5.5.1.2-2などで与えられるようなCAZAC系列に準ずる系列(CG-CAZAC(computer generated CAZAC)系列)であってもいい。
ここで、CAZAC系列の位相回転量、上記Tableの行及び/又は列の情報は、UCI送信リソース情報として又はUCI送信リソース情報とは別に、UEに通知されてもよい。
図5は、1UEが1ビットのUCIを送信(多重)する例を示したが、これに限られない。例えば、1つのUEが、複数ビットのUCI、複数のトランスポートブロックに対する複数のUCIなどを送信する場合も同様にリソース割り当てを行ってもよい。
図6は、第1の実施形態に係るUCI送信リソースの割り当ての別の一例を示す図である。図6A及び6Bは、UCIとして1UEにつき2ビットの情報を通知する例を示し、図6Cは、UCIとして1UEにつき4ビットの情報を通知する例を示す。
図6A及び6Bの場合、1UEあたり3リソース(NACK用に2リソース、ACK用に1リソース)が割り当てられる。図6Cの場合、1UEあたり5リソース(NACK用に4リソース、ACK用に1リソース)が割り当てられる。同様に、k(>0)ビットのUCIの通知は、1UEあたりk+1リソースを割り当てることで可能となる。
次に、UCIを受信する側の動作について説明する。以下では、UCI受信側は基地局であるとして説明するが、これに限られない。
基地局は、UCIのための全送信リソースのうち、NACK用に割り当てたリソース(NACK通知領域、NACK判定領域などと呼ばれてもよい)の測定(例えば、受信電力測定)を行うことで、どのUEからNACKが通知されたかを判断できる。
また、基地局は、ACK用に割り当てたリソース(ACK通知領域、ACK判定領域などと呼ばれてもよい)の測定(例えば、受信電力測定)を行うことで、少なくとも1つのUEからACKが通知されたかを判断できる。
基地局は、リソースを割り当てた全UEがUCIを送信したと想定すれば、NACK判定領域及びACK判定領域について信号検出を行うことで、各UEからのUCIを判定できる。なお、「リソースを割り当てた全UE」は、「UCI送信リソースの一部が重複して多重される全UE」、「同じUCI送信リソースが割り当てられる全UE」などの文言と等価的に用いられてもよい。
図7は、第1の実施形態におけるUCI検出の一例を示す図である。図7Aは、UCI送信に用いられた(信号系列が送信された)リソースを示し、図7Bは、横軸をリソースとし、縦軸を基地局で測定されるパワースペクトル(power spectrum)としたグラフを示す。ここでは、図4Bと同様のリソース割り当て、つまり4UEに対してそれぞれ1ビットのUCI送信リソース(2リソース)を割り当て(を割り当て)、UCI送信リソースを周波数とする場合を例に説明するが、これに限定されない。また、以降に説明する例においては、特筆しない限り、図4Bと同じ条件を想定する。
図7Aに示すように、本例では、UE1及びUE4がNACKを送信し、UE2及びUE3がACKを送信する。この場合、例えば図7Bに示すように、基地局ではNACK判定領域のUE1及びUE4のリソース、並びにACK判定領域のリソースで電力が観測される。UEごとに伝搬環境が異なるため、NACK判定領域で観測される電力も異なると想定される。
ACK判定領域で観測される電力は、UE2及びUE3の送信信号が混信した信号の電力である。このため、基地局は、ACK判定領域の測定結果からだけでは、どのUEからのACKを受信したかを判断することが難しい。
本例では、基地局は、NACK判定領域の測定結果に基づいて、UE1及びUE4がNACKを送信したと判断する。また、基地局は、ACK判定領域の測定結果に基づいて、NACKを送信した以外のUE(UE2及びUE3)がACKを送信したと判断する。
図8は、第1の実施形態におけるUCI検出の別の一例を示す図である。図8Aに示すように、本例では、UE1からUE4の全てがACKを送信する。この場合、例えば図8Bに示すように、基地局ではACK判定領域のリソースで電力が観測される一方、NACK判定領域では受信信号が観測されない。基地局は、NACK判定領域及びACK判定領域の測定結果に基づいて、UE1からUE4の全てがACKを送信したと判断する。
なお、ここまで、ACKリソースが重複して多重される例を示したが、これに限られない。ここまでの説明において、NACK及びACKを入れ替えた実施形態も可能である。つまり、NACKリソースが重複して多重されてもよい。図9は、第1の実施形態においてNACKリソースが多重される一例を示す図である。図9は、図4BのNACK及びACKリソースを入れ替えた割り当てに相当する。
図9の場合、各UEのNACKが同じ周波数及び時間リソースに重複して多重され得る一方、ACKは直交するリソースで送信される。このため、NACKリソースを多重する場合に比べて、どのUEからのACKを受信したかを判断することが容易になる。
以上説明した第1の実施形態によれば、リソースによってUCIを通知する場合であっても、予約するリソース数を少なくできるため、リソースの利用効率を向上できる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態は、UCI送信リソースの一部が重複して多重される点は第1の実施形態と同様であるが、受信側で受信信号が所望の状態となるように送信信号が調整される点が異なる。具体的には、第2の実施形態では、UEは、重複して多重されるUCI送信リソースの受信信号が同相加算されるように、当該リソースの送信信号を補正して送信する。これにより、UCIの判定精度の低下を抑制することができる。
例えば、送信信号の補正として、プリコーディングを用いてもよい。この場合、UE及び/又は基地局は、重複して多重されるUCIリソースには、少なくともプリコーディングが掛けられると想定してもよい。
図10は、第2の実施形態に係るリソースに適用するプリコーディングの一例を示す図である。UEは、重複して多重するUCI送信リソースにのみプリコーディングを適用してもよいし(図10A)、全ての割り当てられたUCI送信リソースにプリコーディングを適用してもよい(図10B)。図10Aでは、UE固有のリソースであるNACKリソースの送信信号にはプリコーディングを適用しない一方、図10Bでは、NACKリソースにもプリコーディングを適用している。
UEは、UCI送信リソースに適用するプリコーディングに関する情報を通知されてもよい。当該通知は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI)又はこれらの組み合わせによって行われてもよい。
例えば、プリコーディング候補(例えば、コードブック)が仕様で規定されるか上位レイヤシグナリングなどで通知されてもよく、UEはDCIで通知される所定のインデックスに基づいて上記プリコーディング候補からプリコーディングを選択し、選択したプリコーディングを適用してUCI送信リソースで信号を送信してもよい。
なお、図10Bにおいて、一部のUCI送信リソースに適用するプリコーディングと、別のUCI送信リソースに適用するプリコーディングと、は同じであってもよいし、異なってもよい。例えばACKリソースとNACKリソースとで異なるプリコーディングが用いられてもよく、それぞれのプリコーディングに関する情報がUEに通知されてもよい。
なお、送信信号の補正として、さらに送信電力制御を用いてもよい。この場合、UE及び/又は基地局は、重複して多重されるUCIリソースには、少なくとも送信電力制御が行われると想定してもよい。
ここで、送信電力制御は、既存のLTEにおけるPUCCHの電力制御と同様であってもよい。例えば、UEは、基地局からの下り制御チャネル及び/又はデータチャネルの参照信号の受信電力を測定し(当該参照信号の送信電力は予め通知されているものとする)、基地局までの伝搬損失(パスロス)を計算し、基地局の平均受信電力が目標値になるように、当該パスロスを補償する送信電力制御を行ってもよい。
図11は、第2の実施形態に係るリソースに適用する送信電力制御の一例を示す図である。UEは、重複して多重するUCI送信リソースにのみ送信電力制御を適用してもよいし(図11A)、全ての割り当てられたUCI送信リソースに送信電力制御を適用してもよい(図11B)。図11Aでは、UE固有のリソースであるNACKリソースの送信信号には送信電力制御を適用しない一方、図11Bでは、NACKリソースにも送信電力制御を適用している。
UEは、UCI送信リソースに適用する送信電力制御に関する情報を通知されてもよい。当該通知は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI)又はこれらの組み合わせによって行われてもよい。
なお、図11Bにおいて、一部のUCI送信リソースに適用する送信電力制御と、別のUCI送信リソースに適用する送信電力制御と、は同じであってもよいし、異なってもよい。例えばACKリソースとNACKリソースとで異なる送信電力制御が用いられてもよく、それぞれの送信電力制御に関する情報がUEに通知されてもよい。
なお、プリコーディングが適用されるリソースであっても送信電力制御が適用されなくてもよいし、プリコーディングが適用されないリソースであっても送信電力制御が適用されてもよい。
図10又は11のような制御を伴う信号が送信される場合において、基地局(UCI受信側)は、UCIのための全送信リソースのうち、NACK判定領域の測定を行うことで、どのUEからNACKが通知されたかを判断できる。プリコーディング及び/又は送信電力制御の適用により、受信信号電力が安定することが期待できる。
また、第2の実施形態において、基地局は、ACK判定領域の測定(例えば、受信電力測定)を行うことで、ACKを送信したUE数を推定できる。例えばACK判定領域に送信電力制御を行う場合、基地局はUEあたりの受信電力の期待値を把握できる。また、重複したリソースで多重される複数のUCIは、プリコーディングにより同相合成されるので、基地局は、測定した受信電力が何UE分の受信電力の期待値に対応するかを確認することで、UCIを送信したUE数を推定できる。
図12は、第2の実施形態におけるUCI検出の一例を示す図である。図12の例では、図7と同じリソースでUCIが送信されるが、リソースにプリコーディング及び送信電力制御が適用される点が異なる。
ACK判定領域で観測される電力は、UE2及びUE3の送信信号が混信した信号の電力である。基地局は、1UEからの受信電力期待値に基づいて当該電力を判定し、2UE分のACKが通知されたと判断する。
本例では、基地局は、NACK判定領域の測定結果に基づいて、2UE(UE1及びUE4)がNACKを送信したと判断する。また、基地局は、ACK判定領域の測定結果に基づいて、NACKを送信した以外の2UE(すなわちUE2及びUE3)がACKを送信したと判断する。基地局は、NACK判定領域及びACK判定領域の測定結果に基づいて、UCIを送信することが期待される全UEがUCIを送信したと判断する。
図13は、第2の実施形態におけるUCI検出の別の一例を示す図である。図13Aに示すように、本例では、UE1からUE4の全てがACKを送信する。この場合、例えば図13Bに示すように、基地局ではACK判定領域のリソースで電力が観測される一方、NACK判定領域では受信信号が観測されない。
ACK判定領域の受信電力測定により、ACKを送信したUE数がリソースを割り当てた全UE数に等しい(例えば、4である)であると推定できた場合、UCIを送信することが期待される全UE(リソースを割り当てた全UE)がUCIを送信したと判断してもよい。また、NACK判定領域では受信信号が観測されないが、ACKを送信したUE数がリソースを割り当てたUE数より少ない(例えば、3)と推定された場合、基地局は、全UEからACKが送信されたと推定してもよいし、全UEからNACKが送信された場合と同様に、リソースを割り当てた全UEに再送要求を通知してもよい。
なお、第1の実施形態でも説明したように、第2の実施形態についても、NACK及びACKを入れ替えた実施形態としてもよい。つまり、NACKリソースが重複して多重されてもよい。
また、第2の実施形態では、重複して多重されるUCI送信リソースの受信信号が同相加算されるように、当該リソースの送信信号を補正して送信することを前提としたが、これに限られない。例えば、基地局が、UCI送信リソースの受信信号に基づいて、当該リソースに信号を多重したUE数を推定することができれば、受信信号が同相加算される以外の補正が送信信号に適用されてもよい。
以上説明した第2の実施形態によれば、UCIリソースのオーバヘッドを低減しつつ、UCIの判定精度の低下を抑制することができる。
<第3の実施形態>
第1及び第2の実施形態では、1ビットを通知するために2リソースを予約したが、第3の実施形態では、1ビットの通知を1リソースで行う。つまり、あるリソースで信号を送信するか否かでUCIを通知する。第3の実施形態は、第1の実施形態において重複しないUCIリソースのみを用いた実施形態であるとも言える。
図14は、第3の実施形態に係るUCI送信リソースの割り当ての一例を示す図である。ここでは、UCIとして1UEにつき1ビットの情報をDMRS不要に割り当てる例を示す。図14A-14Dは、それぞれUE1-UE4へのUCI送信リソースの割り当てに対応し、異なるリソースがUCI送信リソースとして割り当てられている。
UEは、UCI送信リソース情報を設定(通知)されてもよい。当該通知は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI)又はこれらの組み合わせによって行われてもよい。
例えば、1ビットのUCIを通知する場合であれば、1UEあたり1リソースが割り当てられ、当該1リソースに関する情報がUCI送信リソース情報としてUEに通知される。
UEは、通知するUCI(の内容)に応じて、割り当てられたUCIリソースで信号を送信するか否かを判断する。UEは、例えば、UCIがACKなら送信し、NACKなら送信しないと判断してもよい。逆に、UEは、UCIがNACKなら送信し、ACKなら送信しないと判断してもよい。
以上説明した第3の実施形態によれば、UCIリソースのオーバヘッドを低減し、周波数利用効率の低下を抑制することができる。
<第4の実施形態>
第4の実施形態では、第3の実施形態と同様にあるリソースで信号を送信するか否かによってUCIを通知するが、当該リソースは第1及び第2の実施形態と同様に重複するリソースである点が異なる。つまり、第4の実施形態は、第1又は第2の実施形態において重複するUCIリソースのみを用いた実施形態であるとも言える。
図15は、第4の実施形態に係るUCI送信リソースの割り当ての一例を示す図である。ここでは、UCIとして1UEにつき1ビットの情報をDMRS不要に割り当てる例を示す。図15A-15Dは、それぞれUE1-UE4へのUCI送信リソースの割り当てに対応し、重複する(又は同じ)リソースがUCI送信リソース(ACKリソース)として割り当てられている。
UEは、UCI送信リソース情報を設定(通知)されてもよい。当該通知は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI)又はこれらの組み合わせによって行われてもよい。
UCI送信リソース情報は、ACKリソースを特定するための情報である。ここで、UEは、当該リソースは多重されるUEごとに直交しない(重複する)と想定してもよい。また、第2の実施形態で説明したように、UEは、ACKリソースにプリコーディング及び/又は送信電力制御を適用してもよいし、いずれも適用しなくてもよい。
UEは、通知するUCI(の内容)に応じて、割り当てられたUCIリソースで信号を送信するか否かを判断する。UEは、UCIがACKなら送信し、NACKなら送信しないと判断する。
基地局は、ACKリソースの測定(例えば、受信電力測定)を行うことで、ACKを送信したUE数を推定してもよい。例えばACKリソースに送信電力制御を行う場合、基地局はUEあたりの受信電力の期待値を把握できる。また、重複したリソースで多重される複数のUCIは、プリコーディングにより同相合成されてもよく、基地局は、測定した受信電力が何UE分の受信電力の期待値に対応するかを確認することで、UCIを送信したUE数を推定してもよい。
図16は、第4の実施形態におけるUCI検出の一例を示す図である。図16Aに示すように、本例では、UE1からUE4の全てがACKを送信する。この場合、例えば図16Bに示すように、基地局ではACKリソースで電力が観測される。
ACKリソースの受信電力測定により、ACKを送信したUE数がリソースを割り当てた全UE数に等しい(例えば、4である)と推定できた場合、UCIを送信することが期待される全UEがUCIを送信したと判断してもよい。また、ACKを送信したUE数がリソースを割り当てたUE数より少ない(例えば、3である)と推定された場合、基地局は、全UEからACKが送信されたと推定してもよいし、リソースを割り当てた全UEに再送要求を通知してもよい。
なお、第4の実施形態についても、NACK及びACKを入れ替えた実施形態としてもよい。つまり、NACKリソースが重複して多重されてもよい。
図17は、第4の実施形態に係るUCI送信リソースの割り当ての別の一例を示す図である。ここでは、UCIとして1UEにつき1ビットの情報をDMRS不要に割り当てる例を示す。図17A-17Dは、それぞれUE1-UE4へのUCI送信リソースの割り当てに対応し、重複する(又は同じ)リソースがUCI送信リソース(NACKリソース)として割り当てられている。
UEは、UCI送信リソース情報を設定(通知)されてもよい。当該通知は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI)又はこれらの組み合わせによって行われてもよい。
UCI送信リソース情報は、NACKリソースを特定するための情報である。ここで、UEは、当該リソースは多重されるUEごとに直交しない(重複する)と想定してもよい。また、第2の実施形態で説明したように、UEは、NACKリソースにプリコーディング及び/又は送信電力制御を適用してもよいし、いずれも適用しなくてもよい。
UEは、通知するUCI(の内容)に応じて、割り当てられたUCIリソースで信号を送信するか否かを判断する。UEは、UCIがNACKなら送信し、ACKなら送信しないと判断する。
基地局は、NACKリソースの測定(例えば、受信電力測定)を行うことで、UCIを判定してもよい。例えば、NACKリソースで所定の閾値以上の受信電力が測定される場合、リソースを割り当てたUEの1つ以上がNACKを送信したと判断し、全UEがNACKを通知した場合と同様に、全UEに再送要求を通知してもよい。また、NACKリソースで所定の閾値以上の受信電力が測定されない場合、リソースを割り当てたUEがいずれもNACKを送信していないと判断し、全UEからACKが通知されたと想定してもよい。
図18は、第4の実施形態におけるUCI検出の別の一例を示す図である。図18Aに示すように、本例では、UE1がNACKを送信する。この場合、例えば図18Bに示すように、基地局ではNACKリソースで電力が観測される。基地局は、NACKリソースの受信電力測定により、リソースを割り当てたUEの少なくとも1つがNACKを送信したと判断する。
なお、第4の実施形態では、重複して多重されるUCI送信リソースの受信信号が同相加算されるように、当該リソースの送信信号を補正して送信されることが好ましいが、これに限られない。例えば、基地局が、UCI送信リソースの受信信号に基づいて、当該リソースに信号を多重したUE数を推定することができれば、受信信号が同相加算される以外の補正が送信信号に適用されてもよい。
以上説明した第4の実施形態によれば、UCIリソースのオーバヘッドを低減し、周波数利用効率の低下を抑制することができる。
<変形例>
上述の実施形態では、通知するUCIとしてACK/NACKを例に説明したが、これに限られない。通知するUCIは、スケジューリングリクエスト(SR:Scheduling Request)を含んでもよいし、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)を含んでもよい。例えば、ACK/NACKの代わりにSRの有/無をUCI送信リソースを用いて通知してもよい。
また、ACK/NACKは、バンドリングされたものであってもよい。例えば、複数のコードワードについて空間バンドリングされたACK/NACKであってもよいし、複数の時間で時間領域バンドリングされたACK/NACKであってもよい。
(無線通信システム)
以下、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本発明の上記各実施形態に係る無線通信方法のいずれか又はこれらの組み合わせを用いて通信が行われる。
図19は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。
なお、無線通信システム1は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)などと呼ばれてもよいし、これらを実現するシステムと呼ばれてもよい。
無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12(12a-12c)と、を備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。各セル及びユーザ端末20の配置は、図に示すものに限られない。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、マクロセルC1及びスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、5個以下のCC、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用してもよい。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、legacy carrierなどとも呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE-Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末(移動局)だけでなく固定通信端末(固定局)を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクに直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用され、上りリンクにシングルキャリア-周波数分割多元接続(SC-FDMA:Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が適用される。
OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC-FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限らず、他の無線アクセス方式が用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
下りL1/L2制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送達確認情報(例えば、再送制御情報、HARQ-ACK、ACK/NACKなどともいう)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報などが伝送される。また、PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、送達確認情報などが伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
無線通信システム1では、下り参照信号として、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel State Information-Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS:DeModulation Reference Signal)、位置決定参照信号(PRS:Positioning Reference Signal)などが伝送される。また、無線通信システム1では、上り参照信号として、測定用参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS)などが伝送される。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。また、伝送される参照信号は、これらに限られない。
(無線基地局)
図20は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの呼処理(設定、解放など)、無線基地局10の状態管理、無線リソースの管理などを行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
送受信部103は、後述の制御部301においてユーザ端末20に割り当てる所定のリソースで、所定の信号(例えば、所定の信号系列)を受信する。送受信部103は、プリコーディング及び/又は送信電力制御が適用された当該所定の信号を受信してもよい。
送受信部103は、ユーザ端末20に対して、UCI送信リソースに関する情報、UCI送信リソースに適用するプリコーディングに関する情報、UCI送信リソースに適用する送信電力制御に関する情報などを送信してもよい。
図21は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、本例では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。なお、これらの構成は、無線基地局10に含まれていればよく、一部又は全部の構成がベースバンド信号処理部104に含まれなくてもよい。
制御部(スケジューラ)301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部301は、例えば、送信信号生成部302による信号の生成、マッピング部303による信号の割り当てなどを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304による信号の受信処理、測定部305による信号の測定などを制御する。
制御部301は、システム情報、下りデータ信号(例えば、PDSCHで送信される信号)、下り制御信号(例えば、PDCCH及び/又はEPDCCHで伝送される信号)のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、制御部301は、上りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、下り制御信号(例えば、送達確認情報など)、下りデータ信号などの生成を制御する。また、制御部301は、同期信号(例えば、PSS(Primary Synchronization Signal)/SSS(Secondary Synchronization Signal))、下り参照信号(例えば、CRS、CSI-RS、DMRS)などのスケジューリングの制御を行う。
また、制御部301は、上りデータ信号(例えば、PUSCHで送信される信号)、上り制御信号(例えば、PUCCH及び/又はPUSCHで送信される信号)、PRACHで送信されるランダムアクセスプリアンブル、上り参照信号などのスケジューリングを制御する。
制御部301は、ユーザ端末20に対して、上り制御情報(例えば、UCI)送信のためのリソースを割り当てる制御を行う。ここで、当該リソースは、他のユーザ端末20には割り当てられない(例えば、同時に割り当てられない)第1のリソース及び他のユーザ端末20にも割り当てられる(例えば、同時に割り当てられる)第2のリソースの少なくとも一方を含む。
制御部301は、測定部305から取得した測定結果(例えば、受信電力測定結果)に基づいて、リソースに関連付けられてユーザ端末20から暗示的に通知されるUCIを判断する。例えば、制御部301は、所定の第2のリソースを割り当てた複数のユーザ端末20全てからUCIを送信したと判断できなかった場合、UCIを再送するようにこれら複数のユーザ端末20に指示する制御を行ってもよい。
制御部301は、第2のリソースの受信信号が同相加算されるように、ユーザ端末20に対して第2のリソースの送信信号を補正するための情報(例えば、プリコーディングに関する情報)を送信する制御を行ってもよい。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、例えば、制御部301からの指示に基づいて、下り信号の割り当て情報を通知するDLアサインメント及び上り信号の割り当て情報を通知するULグラントを生成する。また、下りデータ信号には、各ユーザ端末20からのチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)などに基づいて決定された符号化率、変調方式などに従って符号化処理、変調処理が行われる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成された下り信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信される上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)である。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、受信処理により復号された情報を制御部301に出力する。例えば、HARQ-ACKを含むPUCCHを受信した場合、HARQ-ACKを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号及び/又は受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
例えば、測定部305は、受信した信号に基づいて、RRM(Radio Resource Management)測定、CSI(Channel State Information)測定などを行ってもよい。測定部305は、受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio))、電力強度(例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator))、上り伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
(ユーザ端末)
図22は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤ及びMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、ブロードキャスト情報もアプリケーション部205に転送されてもよい。
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
送受信部203は、後述の制御部401において所定のリソースを送信に用いると判断される場合、当該所定のリソースで信号を送信する。送受信部203は、後述の制御部401において第1のリソース及び/又は第2のリソースを送信に用いると判断される場合、プリコーディング及び/又は送信電力制御を適用した信号を送信してもよい。
送受信部203は、無線基地局10から、UCI送信リソースに関する情報、UCI送信リソースに適用するプリコーディングに関する情報、UCI送信リソースに適用する送信電力制御に関する情報などを受信してもよい。
図23は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、本例においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。なお、これらの構成は、ユーザ端末20に含まれていればよく、一部又は全部の構成がベースバンド信号処理部204に含まれなくてもよい。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部401は、例えば、送信信号生成部402による信号の生成、マッピング部403による信号の割り当てなどを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404による信号の受信処理、測定部405による信号の測定などを制御する。
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号(例えば、PDCCH/EPDCCHで送信された信号)及び下りデータ信号(例えば、PDSCHで送信された信号)を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号及び/又は下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号(例えば、送達確認情報など)及び/又は上りデータ信号の生成を制御する。
制御部401は、通知する(通知しようとする)上り制御情報(例えば、UCI)に基づいて、所定のリソースを送信に用いるか否かを判断する。ここで、当該所定のリソースは、他のユーザ端末20には割り当てられない(例えば、同時に割り当てられない)第1のリソース及び他のユーザ端末20にも割り当てられる(例えば、同時に割り当てられる)第2のリソースのいずれかであってもよい。制御部401は、第1のリソース及び第2のリソースの一方を送信に用いるか否かを判断してもよいし、両方を送信に用いるか否かを判断してもよい。
制御部401は、UCIが所定の情報(例えば、ACK及びNACKのいずれか)の場合、第1のリソース及び第2のリソースの一方を送信に用いると判断してもよい。また、制御部401は、UCIが上記所定の情報と別の情報(例えば、NACK及びACKのいずれか)の場合、第1のリソース及び第2のリソースの他方を送信に用いると判断してもよい。
制御部401は、UCIが上記所定の情報と別の情報の場合、第1のリソース及び第2のリソースの両方を送信に用いない(不連続送信(DTX:Discontinuous Transmission)を行う)と判断してもよい。
なお、第1のリソースは、1つ以上の互いに直交するリソースから構成されてもよい。第2のリソースは、1つのリソースであってもよいし、2つ以上のリソースであってもよい。また、第1のリソース及び第2のリソースの少なくとも一方は、仕様で定められた又は固定的に定められたリソースであってもよい。
また、第1のリソース及び第2のリソースは、互いに直交することが好ましい。第1のリソースは、他のユーザ端末20には割り当てられないリソースに限られない。第2のリソースは、他のユーザ端末20には割り当てられるリソースに限られない。
制御部401は、所定のリソースをUCIの送信のために用いると判断すると、当該所定のリソースで所定の信号(例えば、所定の信号系列)を送信するように制御する。制御部401は、第1のリソース及び/又は第2のリソースを送信に用いると判断される場合、送信信号にプリコーディング及び/又は送信電力制御を適用する制御を行ってもよい。
また、制御部401は、無線基地局10から通知された各種情報を受信信号処理部404から取得した場合、当該情報に基づいて制御に用いるパラメータを更新してもよい。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、例えば、制御部401からの指示に基づいて、送達確認情報、チャネル状態情報(CSI)などに関する上り制御信号を生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信される下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)である。受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
受信信号処理部404は、受信処理により復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、ブロードキャスト情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。また、受信信号処理部404は、受信信号及び/又は受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。例えば、測定部405は、無線基地局10から送信された下り参照信号を用いて測定を実施する。測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
例えば、測定部405は、受信した信号に基づいて、RRM測定、CSI測定などを行ってもよい。測定部405は、受信電力(例えば、RSRP)、受信品質(例えば、RSRQ、SINR)、電力強度(例えば、RSSI)、下り伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図24は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御したりすることで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジーに依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)で構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。また、スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルで構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及び/又はTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、及び/又はコードワードの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、及び/又はコードワードがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、又は、サブスロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「gNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本明細書で使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」と読み替えられてもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び/又は光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書又は特許請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本出願は、2016年11月2日出願の特願2016-215668に基づく。この内容は、全てここに含めておく。