JP7061358B2 - 飛行体システム - Google Patents

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Description

本発明は、有線給電の飛行体システムに関するものである。
この種の飛行体システムとして、特許文献1に記載のものが提案されている。特許文献1に記載の飛行体システムでは、飛行体と電源装置とを繋ぐケーブルの余剰分を巻き取るケーブル巻取機を備えている。
しかし、特許文献1のケーブル巻取機は、ケーブルの送り出し及び巻き取りを飛行体と電源装置との距離のみによって調整するため、応答性の良い制御を行うことができなかった。
特表2016-121008号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、応答性の良いリール装置を備えた、有線給電の飛行体システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る飛行体システムは、モータの駆動力によって飛行する飛行体のシステムであって、地上に設置され、電源装置を有する地上部と、第一の端部が前記地上部に接続されたケーブルと、前記ケーブルの第二の端部に接続された飛行体と、地上に設置され、前記ケーブルの余剰分を巻取るリール装置と、前記飛行体を操縦するコントローラを備え、前記飛行体は、主回転翼を駆動するDCモータと、自身の高度を計測する飛行体高度計測手段と、自身の位置を把握する飛行体位置把握手段と、を有し、前記リール装置は、前記ケーブルが巻取られる円筒状のドラムと、前記ドラムを回転駆動させるモータと、前記ドラムの回転方向及び回転速度を計測可能な回転センサと、前記モータのコイルを流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって検出される電流値を基に前記モータが発生するトルクを制御するモータコントローラと、 自身の高度を計測するリール装置高度計測手段と、自身の位置を把握するリール装置位置把握手段と、を有し、前記モータコントローラは、基本的には、前記電流検出手段によって検出される電流値が予め設定された標準設定値と一致するようにすることで、前記ドラムが前記ケーブルを巻き取る方向にトルクを発生させてモータを制御し、操縦者が前記コントローラを操作した時に、前記飛行体高度計測手段と、前記飛行体位置把握手段と、前記リール装置高度計測手段と、前記リール装置位置把握手段と、から得られた情報と、前記コントローラの操作情報を基に、その後、前記飛行体が前記リール装置から所定の速度以上で離れて行くと判定した場合は、検出される電流値の設定値を前記標準設定値よりも小さくなるように補正して制御することを要旨とする。
本発明の飛行体システムによれば、リール装置は、基本的に巻取り方向にトルクを発生させてモータを制御するため、飛行体がリール装置に近づいてくる時の応答性を良くすることができる。また、状況に応じてモータが発生するトルクを変更するため、飛行体がリール装置から離れる時の移動抵抗も軽減することができる。
第一の実施形態に係る飛行体システムの概略を示すブロック図である。 複合ケーブルの断面図である。 飛行体システムの概略を示す説明図である。 第二の実施形態に係る飛行体システムの概略を示すブロック図である。 複合ケーブルの変形例を示す断面図である。 リール装置の概略を示す説明図である。
以下、本発明を具現化した実施形態のリール装置を含む飛行体システムについて、図面を用いて説明するが、本発明の技術的範囲は、もちろんこれだけに限定されるものではない。なお、周知の技術に関しては、詳細な説明を省略する。
(第一の実施形態)
まず、飛行体システム1の構成について、主に図1~3、及び図6を参照して説明する。飛行体システム1は、図3に示すように、主に地上部10、複合ケーブル20(ケーブルに相当)、飛行体30、リール装置70で構成されている。地上部10及びリール装置70は、地上に設置されており、図示しないキャスタにより移動可能な構造になっている。複合ケーブル20の一端は、地上部10に接続され、他端は、リール装置70を介し、飛行体30に接続されている。すなわち、地上部10と飛行体30は、リール装置70を介し、複合ケーブル20によって繋がれている。
図1は、飛行体システム1の概略を示すブロック図である。図1において、電源装置11から制御装置44までの間は、DCモータ33を駆動するための電力の流れを示し、それ以外は電気信号又は光信号の流れを示している。図1に示すように、地上部10は、360Vの直流電圧を発生する電源装置11を備えている。電源装置11は、周知の技術である。なお、本実施形態では、電源装置11が発生する直流電圧は360Vであるが、200V以上であれば、これに限らない。
直流電圧の上限は特に定めないが、あまりに高圧だと後述のDC-DCコンバータ41が大型に、またコスト高になることから、400V程度までが望ましい。
また、電源装置11は、後述する複合ケーブル20内の導電線21が短絡又は断線した場合、電力の供給を自動的に停止する機能を有している。この仕組みは周知の技術である。
また、地上部10は、飛行体30から送られてきた光信号を電気信号に変換する光電気変換器12(第一の光電気変換器)を備えている。この光電気変換器12も周知の技術である。
(リール装置)
リール装置70は、地上部10の近傍に設置され、複合ケーブル20の余剰分を巻き取る装置である。図6に示すように、リール装置70は、主に支持体71、ドラム72、第一側板73、送風装置74、第二側板77で構成される。
図6(a)は、リール装置70の概略を示した平面図及び付属部品のブロック図である。図6(b)は、リール装置70の概略を示した左側面図である。図6(c)は、リール装置70の概略を示した正面図である。図6(d)は、リール装置70の概略を示した右側面図である。
支持体71は、丸パイプを湾曲させて矩形枠状に形成されている。上下に枠がある部分には橋架部711が設けられており、橋架部711の中心部に軸受部712が設けられている。軸受部712にドラム72が図示しない回転軸を介して片持ち式に回転可能に取り付けられている。より詳細には、図示しない回転軸に第一側板73及び第二側板75が固定されることで、ドラム72が支持体71に対し回転可能に支持されている。
ドラム72は、円筒状でドラム72の内部と外部とを連通する多数の孔721が形成されている。前述のとおり、ドラム72は、支持体71に回転可能に支持されている。ドラム72は、複合ケーブル20が巻きつけられる部分である。
第一側板73は、ドラム72の軸方向1方端(図6(c)中、右方向)に取付けられている。第一側板73には、中心軸を中心とする円周上に等間隔で、送風装置74が4個設けられている。送風装置74は、ドラム72外部の空気をドラム72の内部に送り込む周知のAC電動ファンである。なお、本実施形態では、ドラム72外部の空気をドラム72の内部に送り込むようにしているが、ドラム72内部の空気をドラム72外部に送り出すようにしてもよい。
第二側板75は、ドラム72の軸方向他方端に取付けられ、ドラム72内部とドラム72外部とを連通する多数の孔751が形成されている。
第二側板75は、前述のとおり、図示しない回転軸に固定されている。また、第二側板75は、図示しないハンドルが設けられており、ドラム72が図示しないハンドルにより手動で回転操作できるようになっている。
また、第一側板73の回転軸周りには、ロータリージョイント(スリップリング)76が設けられている。ロータリージョイント76は、静止体から回転体に対して電力と電気信号(光信号を含む)を伝達することのできる回転コネクタであり、周知の技術である。
ロータリージョイント76は、地上部10側の複合ケーブル20と飛行体30側の複合ケーブル20とを接続する役割を果たしている。また、送風装置74に対する送電線を接続する役割を果たしている。
また、リール装置70は、モータ77と、回転センサ78を備えている。
モータ77は本実施形態ではブラシ付きDCモータであり、支持体71の橋架部711に固定され、内蔵のギアトレインを介して図示しない回転軸に連結されている。
回転センサ78は、ロータリーエンコーダであり、モータ77(ひいてはドラム72)の回転時に、ドラム72の所定角度回転毎にパルス信号を出力するものである。周知のように、このパルス信号は位相の異なる2つのパルスからなり、この2つの信号の位相差によってドラム72の回転方向を見分けられるようになっている。
図6に示すように、リール装置70はさらに、モータドライバ771、マイクロプロセッサ等を含むモータコントローラ772、気圧センサ773(リール装置高度計測手段に相当)、GPS受信機774(リール装置位置把握手段に相当)を備えている。
モータドライバ771は、モータ77への駆動電流を供給する駆動回路を含むとともに、モータ77のコイルを流れる電流を検出する電流検出回路771a(電流検出手段に相当)を含んでいる。
モータコントローラ772は、回転センサ78、電流検出回路771a、気圧センサ773、GPS受信機774からの情報、及び飛行体30の高度及び位置情報、飛行体30のコントローラ操作情報に基づき、モータドライバ30に制御信号を送り、モータ77をPWM制御する。
以下、モータコントローラ772によるモータ77の具体的な制御について説明する。
モータコントローラ772は、基本的に、巻取り方向にトルクを発生させるようにモータ77を制御する。具体的には、電流検出回路771aでの検出電流が所定の値になるように、モータ77への供給電流をPWM制御する。
検出電流は、ゼロから所定の値の範囲内で段階的に(本実施形態では小、中、大の3段階)、設定できるようになっている。設定値は、小<中<大であり、小より中、中より大のほうが巻取りトルクは大きい。なお、本実施形態ではこのような構成としたが、3段階である必要はなく、例えば5段階としてもよい。また、段階は等間隔である必要はない。また、段階的にではなく連続的に設定できるようにしてもよい。さらにいえば、送り出し方向に対してもトルクを発生可能としてもよい。
(標準状態)
標準状態では、モータコントローラ772は、電流検出回路771aでの検出電流が中となるようにモータ77を制御する。これにより、適度な張力を持って複合ケーブル20を巻き取ることができる。
(補正1)
検出電流の設定には、下記の情報に基づき補正が加えられ得る。
(1)回転方向
飛行体30が地上部10から離れる方向に移動した時には、複合ケーブル20に張力が生じ、ドラム72が複合ケーブル20を繰出す方向に回転する。モータコントローラ772は、回転センサ78からの情報に基づき、ドラム72が所定の速度以上で繰出し方向に回転していると検出した時に、検出電流の設定を1段階小さいものに変更する。例えば、中を小にするという具合である。ただし、別の補正で既に小であった場合は、変更しない。
(2)仰角
複合ケーブル20の質量によって生ずるたるみを考慮してのものである。リール装置70の位置から飛行体30を見た時の仰角が0度から45度の時は、検出電流の設定を1段階大きいものに変更する。一方76度から90度の時は、検出電流の設定を1段階小さいものに変更する。46度から75度の時は、変更しない。仰角は、飛行体30に内蔵された気圧センサ47及びGPS受信機48によって得られた飛行体30の高度・位置情報と、リール装置70に内蔵された気圧センサ773及びGPS受信機774によって得られたリール装置70の高度・位置情報と、から算出する。モータコントローラ77は、飛行体30の高度・位置情報を無線式コントローラ50を介して取得する。また、リール装置70の高度・位置情報は、気圧センサ773及びGPS受信機774から直接取得する。なお、本実施形態では、このような構成としたが、閾値の設定等は随時変更すべきものである。
(3)ケーブルの繰出し長
仰角と同様に複合ケーブル20の質量によって生ずるたるみを考慮してのものである。例えば、複合ケーブル20の繰出し長さが50メートル以上になったら検出電流の設定を1段階大きいものに変更するというようなものである。仰角が76度以上の場合は変更しないなど、仰角によって繰出し長さの閾値を変えてもよい。
ただし、本実施形態では、複合ケーブル20の繰出し長によって、検出電流の設定を変更することはしていない。複合ケーブル20の繰出し長が長くなると、複合ケーブル20をより強い力で巻き取るように大きいトルクをかける(検出電流の設定を大きくする)必要があるが、ドラム72に巻かれた複合ケーブル20のうち最も外側に位置する複合ケーブル20の一巻き部分の外形は小さくなって、同じ検出電流の設定であっても複合ケーブル20に与える張力はより大きくなる。このようにある程度相殺されると考えてのことである。
複合ケーブル20の繰出し長によって検出電流の設定を変更する場合、複合ケーブル20の繰出し長を求めるには、回転センサ78の積算エンコーダ値Nを演算する。この積算エンコーダ値Nは、ドラム72に複合ケーブル30が目一杯巻かれている状態をゼロとして演算する。ドラム72が巻取り方向に回転している時には、回転センサ78のパルス数を減算し、ドラム72が繰出し方向に回転している時には、回転センサ78のパルス数を加算することにより、積算エンコーダ値Nが得られる。
積算エンコーダ値Nと複合ケーブル20を送り出した長さLは比例関係ではなく、積算エンコーダ値Nが多くなるほど、その勾配は徐々に減少する。これは、複合ケーブル20が多く巻かれているほど、ドラム72の1回転で巻かれる複合ケーブル20の長さが増大するからである。この点も踏まえて積算エンコーダ値Nから複合ケーブル20の送出長Lを算出してもよいし、単純に、一巻き当たりの平均長さ×Nとしてもよい。
ドラム72に巻かれた複合ケーブル20のうち最も外側に位置する複合ケーブル20の一巻き部分の外形Dを求める必要がある場合も、積算エンコーダ値Nによって変化することを踏まえて算出してもよいし、平均径を用いてもよい。
(補正2)
補正1における、回転方向の補正では、飛行体30が地上部10から離れる方向に移動した時に、ドラム72が複合ケーブル20を繰出す方向に回転してから、検出電流の設定変更が行われる。これに対し、補正2は、飛行体30の無線式コントローラ50操作情報に基づき、ドラム72が繰出し方向に回転する前に、検出電流の設定の変更を行う。
すなわち、飛行体30に内蔵された気圧センサ47(飛行体高度計測手段に相当)及びGPS受信機48(飛行体位置把握手段に相当)によって得られた飛行体30の高度・位置情報と、リール装置70に内蔵された気圧センサ773及びGPS受信機774によって得られたリール装置70の高度・位置情報とを基に、無線式コントローラ50のレバー(図示せず)の傾き等によって生じる電気的な信号の大きさ等から、飛行体30が地上部10から離れる速度を算出し、この速度が所定の値を超える場合は、検出電流の設定を1段階小さいものに変更する。
なお、補正1及び/又は補正2によって、検出電流の設定を変更する場合は、瞬時に変更するのではなく、緩やかに変更するようになっている。
なお、本実施形態では、モータ77を用い、電流検出回路771aでの検出電流が所定の値になるようにすることで、ドラム72に対するトルクを制御しているが、回転トルクを制御することができ、設定トルクを超えて逆回転方向にトルクが与えられた場合は、逆回転が可能であるものであれば代用が可能である。代用の可能性としては、例えばエアフリクションシャフトなどが考えられる。
なお、本実施形態には、図示されていないが、リール装置70に整列機構が設けられている。整列機構とは、ドラム72に複合ケーブル20を巻き取る際に、ドラム72の回転に伴い複合ケーブル20をドラム72の軸方向に移動させ、その移動工程の終端位置に達したら複合ケーブル20の移動方向を逆転させ、これを繰り返すことによって、複合ケーブル20をドラム72に、その軸心方向にほぼ均一に巻くことができる周知の機構である。
複合ケーブル20は、図2に示すように、2本の給電用の導電線21と、1本の光ファイバ22と、アラミド繊維からなるテンションメンバ23とで構成されている。
導電線21は、断面積が略0.5平方ミリメートルの軟銅撚線である。より具体的には、直径0.10ミリメートルの導線を64本撚り合わせたものである。複合ケーブル20に柔軟性を持たせるためには、本実施形態のように軟銅撚線が望ましい。導電線21には、ポリプロピレン製の被覆24が設けられている。
光ファイバ22は、シングルモード(SM)の光ファイバである。光ファイバ22は、0.9mm心線にアラミド繊維製の外被25が設けられ、その外側にポリエチレン製の外被26が設けられている。
テンションメンバ23は、ポリパラフェニレンテレフタルアミドであり、同心円状に3本配設されている。
これら全ての導電線21、光ファイバ22及びテンションメンバ23の外側に押え巻きテープ(プラスチックテープ)27が設けられ、その外側にポリオレフィン製の外被28が設けられている。複合ケーブル20の質量は、1メートル当たり略30グラムである。
図3に示すように、飛行体30は、機体31と、6個の主回転翼(ローター)32と、6個のDCモータ33と、撮影装置35と、収容部40で構成される。図1に示すように、収容部40には、2個のDC-DCコンバータ41と、電気光変換器42(第一の電気光変換器)と、バッテリ43と、制御装置44と、ジャイロセンサ45と、加速度センサ46と、気圧センサ(飛行体高度計測手段に相当)47と、GPS受信機48(飛行体位置把握手段に相当)と、無線通信部51が収容されている。
飛行体30は、いわゆるヘキサコプター(6枚ローター)と呼ばれるタイプのマルチコプターであり、主な機構は周知の技術と同様のものである。例えば、姿勢制御には、ジャイロセンサ45と加速度センサ46を用いている。主回転翼32の数は、6個に限定されるものではなく適宜選択されるものであるが、4個、6個、8個のいずれかが好ましい。
また、本実施形態ではDC-DCコンバータ41の数は2個であるが、DC-DCコンバータ41の出力電流と飛行体30全体が消費する消費電力の関係によっては、1個とすることもできるし、3個以上とすることもできる。
DCモータ33は、定格電圧が24Vのブラシレスモータであり、回転数は、制御装置44によりPWM制御される。それぞれのDCモータ33は、それぞれの主回転翼32に連結されている。
DC-DCコンバータ41は、地上部10から送電された高電圧の直流をDCモータ33の定格電圧まで降圧させるものであり、周知の技術である。なお、電源装置11が高電圧の電力を送電するのは、複合ケーブル20内の導電線21を流れる電流を少なくするためである。また、直流としているのは、交流だと高電圧を降圧する変圧器が直流の場合と比較して大きく重くなってしまうからである。
撮影装置35は、静止画や動画を撮影するためのものであり、いわゆるカラーカメラである。
電気光変換器42は、撮影装置35から出力された電気信号を光信号に変換するものであり、周知の技術である。
バッテリ43は、飛行体30が最高高度で飛行中に、何らかの理由で地上部10からの送電が停止した場合であっても、安全に着陸できる(数分程度飛行可能な)容量のものである。バッテリ43は、通常時は、充電回路に接続されており、送電停止時に、自動的に制御装置44に接続されるようになっている。
飛行体システム1は、飛行体30への給電と飛行体からの映像及び画像信号の送信を複合ケーブル20によって行うが、操縦は一般的な無線方式によって行う。無線方式の飛行体システムは一般に市販されており、その機能の多くを使用したほうが安価に製造できるためである。
操縦者は、飛行体30を目視しながら、無線式コントローラ50を用いて飛行体30と撮影装置35の角度を操縦する。その際、飛行体30から送信された高度・位置情報を参考にしてもよい。本実施形態では、飛行体30に気圧センサ(高度計)47及びGPS受信機48を搭載しており、高度・位置情報が制御装置44、無線通信部51を経由して無線式コントーラ50に送信されるようになっている。高度・位置情報は、無線式コントローラ50に設けられた表示画面に表示されるようになっている。無線式コントローラ50は、リール装置70のモータコントローラ772に電気的に接続されている。
無線通信部51は、無線式コントローラ50から無線送信された信号を受信し、制御装置44と撮影装置35に発信する。制御装置44は、その信号を基にDCモータ33の回転数を制御し、飛行体30の高度や進行方向を制御する。撮影装置35は、その信号を基に撮影方向を変える。
飛行体システム1では、バッテリの残量を気にすることなく長時間使用することができる。また、撮影装置35とモニタディスプレイ60とが有線で繋がっているため、ノイズのない綺麗な映像及び画像をリアルタイムに見ることができる。有線であるため、電波法の制約に縛られることもない。また、映像が機密情報等の場合、無線と比較して情報漏えいの危険が少ない。
モニタディスプレイ60は、ノートパソコンやタブレットパソコン等を用いることができる。
(第二の実施形態)
次に、第二の実施形態である飛行体システム2の構成について、主に図4を参照して説明する。なお、以下の説明にあたって、飛行体システム1と同一もしくは均等な構成の部材には、図面において同一符号を付すこととし、説明を省略する。
飛行体システム2は、図4に示すように、地上部210と、複合ケーブル220と、飛行体230、地上部210の近傍に設けられたリール装置70で構成されている。複合ケーブル220の一端は、地上部210に接続され、他端は、地上部210にリール装置70を介し、飛行体230に接続されている。すなわち、地上部210と飛行体230は、リール装置70を介し、複合ケーブル220によって繋がれている。
地上部210は、100Vの交流電圧を発生するエンジン式の発電機213を備えている。地上部210は、100Vの交流電圧から360Vの直流電圧を発生する電源装置11を備えている。なお、本実施形態では発電機213が発生する交流電圧は100Vであるが、100V以外でも構わないのはもちろんである。また、本実施形態では発電機によって交流電圧を発生させて、その交流電圧から高圧の直流電圧を発生させる構成であるが、発電機を用いず、大型の高電圧バッテリ(200V以上)を電源としてもよい。
地上部210は、飛行体230を手動で操縦するためのコントローラ250と、通信部251を備えている。地上部210は、通信部251から発信された電気信号を光信号に変換する電気光変換器214(第二の電気光変換器)を備えている。
これにより、無線障害によって飛行が不安定になるということがなくなる。
また、地上部210は、モニタディスプレイ60を備えている。これにより、飛行体を目視できない状況でも、飛行体230から送られる映像及び情報(高度情報等)を見ながら、操縦することができる。
なお、通信部251は、リール装置70にも接続されている。
地上部210は、4個の車輪215と、4個のDCモータ216と、DCモータを制御する制御装置217と、カメラ218を備えている。車輪215は、DCモータ216に連結されている。制御装置217は、カメラ218の映像によって目標物を認識し、それによって自らの位置を認識することができるようになっている。また制御装置217は、認識した自己の位置情報を基にDCモータ216を制御し、地上部210を設定された移動経路に沿って自律移動させる。これらの技術は、すべて周知の技術を用いている。
制御装置217の電源は、エンジン式発電機213から出力された100Vの交流を図示しないAC-DCコンバータによって、直流の24Vに降圧し、用いている。
本実施形態では、四輪駆動であるが、二輪駆動としてもよい。車輪215は、手押しの場合は、フリーになるようになっている。地上部210の位置信号は、通信部251に送られ、電気光変換器214を経由して飛行体230に送られるようになっている。
飛行体230に加えて、地上部210も自律移動することで、より広範囲を自動監視することができる。
複合ケーブル220は、図5に示すように、2本の給電用の導電線21と、2本の光ファイバ22と、アラミド繊維からなるテンションメンバ23とで構成されている。
テンションメンバ23は、複合ケーブル220の中心に1本配設されている。複合ケーブル220の質量は、1メートル当たり略34グラムである。
飛行体230は、飛行体30と同様に、機体31と、6個の主回転翼(ローター)32と、6個のDCモータ33と、撮影装置35と、収容部40で構成され、図4に示すように、収容部40には、2個のDC-DCコンバータ41と、電気光変換器42と、バッテリ43と、制御装置44と、ジャイロセンサ45と、加速度センサ46と、気圧センサ(高度計)47と、GPS受信機48と、光電気変換器249(第二の光電気変換器)が収容されている。本実施形態ではDC-DCコンバータ41の数は2個であるが、DC-DCコンバータ41の出力電流と飛行体230全体が消費する消費電力の関係によっては、1個とすることもできるし、3個以上とすることもできるのは、飛行体システム1と同様である。
光電気変換器249は、地上部100から送られた光信号を電気信号に変換するものであり、周知の技術である。
飛行体230は、気圧センサ(高度計)47により、高度を認識することができるようになっている。また、撮影装置35と制御装置44により、目標物を認識し、自らの位置を認識することができるようになっている。また制御装置44は、認識した高度情報と自己の位置情報を基にDCモータ33を制御し、飛行体230を設定された飛行経路に沿って自律飛行させる。これらの技術は、すべて周知の技術を用いている。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。例えば、所定の条件を満たした場合(例えば、飛行体30が飛行禁止区域に進入してしまった場合)に、飛行体30が抗えないほどの巻取りトルクで巻き取る、強制巻取りモード(検出電流の設定値:特大)を設けてもよい。
また、飛行体システム2では、2本の光ファイバ22を有する複合ケーブル220を用いているが、飛行体システム1と同様に光ファイバ22が1本の複合ケーブル20を用いてもよいことはもちろんである。この場合は、1本の光ファイバ22で双方向の通信をする周知の技術を用いればよい。
また、飛行体30には、赤外線センサ、化学物質検出センサ、温度センサ、放射線センサ等のセンサを含んでもよい。
また、本実施形態で記載されている数値(寸法)は、これに限られるものでなく、設計的な事項である。
1飛行体システム(第一の実施形態)
2飛行体システム(第二の実施形態)
10 地上部
11 電源装置 12 光電気変換器(第二の光電気変換器)
13 気圧センサ 14 GPS受信機
20 複合ケーブル 21 導電線 22 光ファイバ 23 テンションメンバ
30 飛行体
31 機体 32 主回転翼 33 DCモータ 35 撮影装置
40 収容部
41 DC-DCコンバータ 42 電気光変換器(第一の電気光変換器)
43 バッテリ 44 制御装置 45 ジャイロセンサ
46 加速度センサ 47 気圧センサ 48 GPS受信機
50 無線式コントローラ 60 モニタディスプレイ
70 リール装置 71 支持体 72 ドラム 73 第一側板
74 送風装置 77 第二側板
210 地上部 213 エンジン式発電機
214 電気光変換器(第二の電気光変換器) 215 車輪
216 モータ 217 制御装置 218 カメラ
220 複合ケーブル
230 飛行体
249 光電気変換器(第二の光電気変換器)
250 コントローラ 251 通信部

Claims (1)

  1. モータの駆動力によって飛行する飛行体のシステムであって、
    地上に設置され、電源装置を有する地上部と、
    第一の端部が前記地上部に接続されたケーブルと、
    前記ケーブルの第二の端部に接続された飛行体と、
    地上に設置され、前記ケーブルの余剰分を巻取るリール装置と、
    前記飛行体を操縦するコントローラを備え、
    前記飛行体は、
    主回転翼を駆動するDCモータと、
    自身の高度を計測する飛行体高度計測手段と、
    自身の位置を把握する飛行体位置把握手段と、を有し、
    前記リール装置は、
    前記ケーブルが巻取られる円筒状のドラムと、
    前記ドラムを回転駆動させるモータと、
    前記ドラムの回転方向及び回転速度を計測可能な回転センサと、
    前記モータのコイルを流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段によって検出される電流値を基に前記モータが発生するトルクを制御するモータコントローラと、
    自身の高度を計測するリール装置高度計測手段と、
    自身の位置を把握するリール装置位置把握手段と、を有し、
    前記モータコントローラは、
    基本的には、前記電流検出手段によって検出される電流値が予め設定された標準設定値と一致するようにすることで、前記ドラムが前記ケーブルを巻き取る方向にトルクを発生させてモータを制御し、
    操縦者が前記コントローラを操作した時に、前記飛行体高度計測手段と、前記飛行体位置把握手段と、前記リール装置高度計測手段と、前記リール装置位置把握手段と、から得られた情報と、前記コントローラの操作情報を基に、その後、前記飛行体が前記リール装置から所定の速度以上で離れて行くと判定した場合は、検出される電流値の設定値を前記標準設定値よりも小さくなるように補正して制御する飛行体システム。
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