JP7060911B2 - Vehicle door - Google Patents
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Description
本発明は、樹脂からなるインナパネルを備え、バックドアに用いられる車両用ドアに関する。 The present invention relates to a vehicle door provided with an inner panel made of resin and used as a back door.
自動車のバックドアとして、樹脂製のものがある(例、特許文献1,2)。樹脂製のバックドアは、代表的には樹脂製のインナパネル、アウタパネル、ウインドパネルを備える。インナパネルの一面は車室側に配置され、他面は車外側に配置されると共にアウタパネル、ウインドパネルが取り付けられる(特許文献1の図2)。
As a back door of an automobile, there is one made of resin (eg,
上記のインナパネルは、ウインド用の開口部が車両上方寄りに設けられた枠板状の部材である(特許文献1の図2、特許文献2の図1)。図4にインナパネル9の一例を示す。図4は、インナパネル9を車外側からみた平面図である。インナパネル9は、ウインド用の開口部9wが設けられた本体部90と、開口部9wの周縁から車両後方に突出する筒状部91と、筒状部91の車両後方側の周縁から筒状部91の内側に向かって延設される棚部92(特許文献1,2では内向きフランジ部)とを備える。本体部90の上枠9u及び下板部9dにアウタパネル(図示せず)が取り付けられ、棚部92の車両後方側の面(取付面920、図5)にウインドパネルが取り付けられて、開口部9wはウインドパネルに覆われる(特許文献1)。特許文献2は、本体部90と筒状部91との角部にリブ94を設けて、剛性を高めることを開示する。
The inner panel is a frame plate-like member having an opening for a window provided near the upper side of the vehicle (FIG. 2 of
なお、図4では、本体部90を簡略化し、主として、開口部9w、後述の貫通孔9h、開口部9wの右下の角部近くに設けられるリブ94のみを示す。貫通孔9hにはわかり易いようにハッチングを付している。また、図4では、紙面の上下方向を車両上下方向、紙面の左右方向を車両幅方向とし、紙面上側を車両上方(Up)、紙面下側を車両下方(Lwr)とする。更に、図4では、長方形状の開口部9wにおいて、車両下方の角部のうち、一方の角部(紙面右下の角部)近傍に破線円を付し、この破線円内を図5に拡大して示す。この段落に記載の図4に関する事項は、後述する図1も同様である。
Note that FIG. 4 simplifies the
バックドア内に雨水等の水が浸入した際に、インナパネルを介して車室内に水が浸入することがある。 When water such as rainwater infiltrates into the back door, water may infiltrate into the vehicle interior through the inner panel.
ここで、インナパネル9の本体部90には車室側と車外側とに開口する複数の貫通孔9hが設けられる。例えば、本体部90のうち、車両下方に位置する下板部9dには、ワイパモータの取付や各種の配線の挿通、軽量化等を目的として、複数の貫通孔9hが設けられることがある。このような貫通孔9hを備えるバックドアにおいて、バックドアの上方、例えば跳ね上げ式(縦開き式)のバックドアではヒンジ部材の取付箇所等からバックドア内に雨水等の水が浸入することがある。図5に二点鎖線で仮想的に示すように、浸入した水は、筒状部91の外周面910に落ちると、外周面910を伝って下板部9d側に向かって流れる。上記水は、筒状部91の外周面910における車両下方の領域に流れ着くと、その自重によって車両下方に落下する。筒状部91の車両下方領域よりも下方に下板部9dが存在するため、上記落下した水が下板部9dの貫通孔9hを経て車室内に漏れ出ることがある。
Here, the
上述の車室内への漏水防止のために、例えば貫通孔9hの上方に庇部を設けることが考えられる。しかし、庇部の設置によってインナパネル9の重量の増大を招き、軽量化のために貫通孔9hを設ける効果を得難い。また、庇部を成形するための金型設計等が必要であり、製造コストの増大も招く。又は、下板部9dにおいて上記水が落ちない箇所に貫通孔9hを設けることが考えられる。しかし、筒状部91の外周面910を伝って下板部9d側に向かう水の流れを予想することは非常に難しい。また、下板部9dにおける貫通孔9hを設計可能な領域が狭くなり、設計の自由度も小さくなる。
In order to prevent water leakage into the vehicle interior as described above, it is conceivable to provide an eaves above the
そこで、本発明の目的の一つは、バックドア内に浸入した水がインナパネルから車室内に浸入することを防止できる車両用ドアを提供することにある。 Therefore, one of the objects of the present invention is to provide a vehicle door capable of preventing water that has entered the back door from entering the vehicle interior through the inner panel.
本発明の一態様に係る車両用ドアは、
樹脂からなるインナパネルを備え、バックドアに用いられる車両用ドアであって、
前記インナパネルは、
ウインド用の開口部が設けられた本体部と、
前記開口部の周縁から車両後方に突出する筒状部と、
前記筒状部における車両後方側の周縁から、前記筒状部の内側に向かって延設され、ウインド部材が取り付けられる取付面を備える棚部と、
前記本体部と前記筒状部との角部に設けられるリブとを備え、
前記リブは、前記筒状部の外周面から前記棚部の取付面の少なくとも一部に至る延設部を含む。
The vehicle door according to one aspect of the present invention is
A vehicle door that has an inner panel made of resin and is used as a back door.
The inner panel is
The main body with an opening for the window and
A cylindrical portion protruding rearward of the vehicle from the peripheral edge of the opening,
A shelf portion extending from the peripheral edge of the tubular portion on the rear side of the vehicle toward the inside of the tubular portion and having a mounting surface on which a window member is mounted.
It is provided with ribs provided at the corners of the main body and the tubular portion.
The rib includes an extending portion extending from the outer peripheral surface of the tubular portion to at least a part of the mounting surface of the shelf portion.
上記の車両用ドアは、インナパネルの本体部と筒状部との角部に設けられたリブとして、筒状部の外周面から棚部の取付面に至る延設部を含むものを備える。上述の図5に示すインナパネル9では、筒状部91の外周面910の周方向に連続する領域(後述の隙間gを含む領域)を有するのに対し、延設部を有するリブは、筒状部の外周面をその周方向に分断するように設けられるといえる。そのため、上記の車両用ドア内に雨水等の水が浸入して筒状部の外周面を伝って流れても、延設部を有するリブに当たることでこの水の流れを堰き止められる。また、この水の流れ方向を筒状部の外周面に沿った方向から、このリブの表面に沿った方向等に変えられる。そのため、インナパネルの本体部に、車室側に開口する貫通孔が設けられていても、水の落下地点を貫通孔から離れた位置にし易く、貫通孔に水を落ち難くすることができる。従って、上記の車両用ドアは、バックドア内に浸入した水がインナパネルから車室内に浸入することを防止できる。
The vehicle door is provided with ribs provided at the corners of the main body and the tubular portion of the inner panel, including an extending portion from the outer peripheral surface of the tubular portion to the mounting surface of the shelf portion. The
上記の車両用ドアは、上述の庇部に比較して、延設部の具備に伴うインナパネルの重量の増大が小さく、貫通孔の形成による軽量化効果を得易い。上述のように筒状部の外周面を伝った水を貫通孔に落ち難くできるため、インナパネルにおいて貫通孔を形成可能な領域を大きく確保し易く、貫通孔の設計の自由度が大きい。このことからも、貫通孔の形成による軽量化効果を得易い。また、リブの形状変更によって延設部を容易に成形できるため、金型変更等も行い易く、延設部の具備による製造コストの増大を低減できる。 In the above-mentioned vehicle door, the increase in the weight of the inner panel due to the provision of the extension portion is small as compared with the above-mentioned eaves portion, and it is easy to obtain the weight reduction effect by forming the through hole. As described above, it is possible to prevent water that has traveled through the outer peripheral surface of the tubular portion from falling into the through hole, so that it is easy to secure a large area where the through hole can be formed in the inner panel, and the degree of freedom in designing the through hole is large. From this, it is easy to obtain the weight reduction effect by forming the through hole. Further, since the extended portion can be easily formed by changing the shape of the rib, it is easy to change the mold and the like, and it is possible to reduce the increase in manufacturing cost due to the provision of the extended portion.
以下、図面を参照して、本発明の車両用ドアを具体的に説明する。図中、同一符号は同一名称物を示す。 Hereinafter, the vehicle door of the present invention will be specifically described with reference to the drawings. In the figure, the same reference numerals indicate the same names.
[実施形態1]
図1~図3を参照して、実施形態1の車両用ドアDを説明する。
図1は、車両用ドアDを車外側からみた平面図であり、アウタパネル3及びウインド部材4を二点鎖線で仮想的に示し、インナパネル1のみを実線で示す。図1に示す状態では、インナパネル1におけるアウタパネル3やウインド部材4が取り付けられる面、即ち車室とは反対側の面がみえている。
図1では、インナパネル1の本体部10を簡略化して示し、インナパネル1に付した破線円内を図2に拡大して示す(上述の図4に関する事項参照)。
図3は、車両用ドアDの部分断面図であり、インナパネル1に設けられたリブ2aの延設部22の近傍を車両前後方向に平行な平面で切断した状態を示す。
図3では、紙面の左右方向を車両前後方向とし、紙面左側を車両後方(Rr)、紙面右側を車両前方(Fr)とする。
[Embodiment 1]
The vehicle door D of the first embodiment will be described with reference to FIGS. 1 to 3.
FIG. 1 is a plan view of the vehicle door D as viewed from the outside of the vehicle, the
In FIG. 1, the
FIG. 3 is a partial cross-sectional view of the vehicle door D, showing a state in which the vicinity of the extending
In FIG. 3, the left-right direction of the paper is the vehicle front-rear direction, the left side of the paper is the rear of the vehicle (Rr), and the right side of the paper is the front of the vehicle (Fr).
〈概要〉
実施形態1の車両用ドアDは、自動車の車体後方の開口部を開閉するバックドアに用いられるものであり、樹脂からなるインナパネル1を備える。代表的には、車両用ドアDは、ウインド用の開口部1wが設けられたインナパネル1と、インナパネル1の車外側の面に取り付けられるアウタパネル3と、開口部1wを覆うように取り付けられるウインド部材4とを備える。本例の車両用ドアDは、跳ね上げ式のドアであり、車体後部の開口部近傍にヒンジ部材(図示せず)によって車両上下方向に回転可能に取り付けられる。車両用ドアDの下方にはロック機構(図示せず)が設けられ、車体後部の開口部近傍に設けられるストライカ(図示せず)に係止されて、車体後部の開口部を閉じた状態に維持する。
<overview>
The vehicle door D of the first embodiment is used for a back door that opens and closes an opening at the rear of the vehicle body of the automobile, and includes an
実施形態1の車両用ドアDに備えられるインナパネル1は、ウインド用の開口部1wの近くにリブ2を備える。特に、リブ2aは、車両用ドアD内に浸入した水がインナパネル1の車両下方に設けられた貫通孔1h(後述)を経て車室内への漏出を防止可能に形成されている。車両用ドアDの基本的構成は、公知の構成を参照できるため、以下、アウタパネル3、ウインド部材4を簡単に説明し、インナパネル1を詳細に説明する。
The
〈アウタパネル〉
本例のアウタパネル3は、上下に分かれた二つのパネル、上パネル3uと下パネル3dとを備える。上パネル3uは、主としてインナパネル1の上方領域(後述の上枠1u)を覆うように取り付けられる帯板状の部材である。下パネル3dは、主としてインナパネル1の下方領域(後述の下板部1d)を覆うように取り付けられる板状の部材である。アウタパネル3は本例のように複数の分割部材を備えるものの他、一体成形された部材とすることができる。本例のアウタパネル3は樹脂製である。
<Outer panel>
The
〈ウインド部材〉
本例のウインド部材4は、インナパネル1の開口部1w及びその近傍領域、ここでは一方の側枠1s(後述)から開口部1wを経て他方の側枠1sに亘って覆うように取り付けられる板状の部材(ウインドパネル)である。開口部1wを覆う箇所には、リヤウインドをなす透明な領域を備える。本例のウインド部材4は、樹脂製であるが、ガラス部を含むことができる。インナパネル1、アウタパネル3、ウインド部材4が全て樹脂製であるため、車両用ドアDは軽量である。
<Wind member>
The
〈インナパネル〉
インナパネル1は、ウインド用の開口部1wが設けられた本体部10と、開口部1wの周縁から車両後方に突出する筒状部11と、筒状部11における車両後方側の周縁から筒状部11の内側に向かって延設される棚部12とを備え、一体成形された樹脂製成形体である(図2も参照)。棚部12は、ウインド部材4が取り付けられる取付面120(図2)を備える。
<Inner panel>
The
本例の開口部1wは車幅方向を長辺とする横長の長方形状である。本例の本体部10は、この横長の開口部1wが車両上方寄りに設けられた枠板状の部材である。本体部10は、開口部1wの周縁よりも車両上方に配置される上枠1uと、開口部1wの周縁よりも車両下方に配置される下板部1dと、上枠1uと下板部1dとを繋ぐ側枠1s,1sとを備える。
The
本体部10には、開口部1wに加えて、その表裏に貫通する貫通孔1h(図1のハッチングを付した領域参照)が複数設けられている。例えば、上枠1uには、上述のヒンジ部材が取り付けられる取付孔15等が設けられ、下板部1dには、ワイパモータの取付や配線の挿通、軽量化等を目的とする貫通孔1hが設けられている。車両用ドアDが閉じられた状態では、各貫通孔1hは、車室側と車外側とに開口する。
In addition to the
本体部10の開口部1wにはウインド部材4が取り付けられて、車両用ドアDのリヤウインドを形成する。本例のインナパネル1は、ウインド部材4の取付台座となる筒状部11及び棚部12を備える。本例では、この取付台座にアウタパネル3の下パネル3dも取り付けられる(図3)。
A
本例の筒状部11は、開口部1wの周縁から車両後方に突出する比較的短い筒体であり、その開口形状は、開口部1wの周縁形状に沿って横長の長方形状である。筒状部11における本体部10からの突出高さは適宜選択できる。
The
棚部12は、筒状部11の車両後方側の周縁から筒状部11の内側に向かって延びる環状の板体である。この棚部12は、筒状部11の周方向の全周に亘って連続して設けられており、いわば内向きのフランジ状に設けられる。本例の棚部12は、筒状部11の開口形状に沿って横長の長方形状の環体である。また、本例の棚部12は、筒状部11の外周面110(図2)に概ね直交すると共に、開口部1wの仮想平面に概ね平行するように設けられる(図3)。環状の棚部12における車両後方側の面が取付面120をなす。取付面120の幅は、ウインド部材4を適切に取り付けられ、かつ棚部12によってリヤウインドの透明領域が小さくなり過ぎない範囲で適宜選択できる。ここでの取付面120の幅とは、棚部12における筒状部11から筒状部11の内側に向かう延設長さとする。
The
本例のインナパネル1は、更に、棚部12の開口縁から車両後方側に突出するスペーサ13を備える。スペーサ13は、図3に示すように棚部12の取付面120とウインド部材4との間に所定の空間を確保するための比較的短い筒体である。本例では、上記空間に、ウインド部材4の一部(周縁側の領域)と、アウタパネル3の下パネル3dにおける上縁側の領域とが配置されると共に、インナパネル1と下パネル3dとの間に接着剤30、下パネル3dとウインド部材4との間に接着剤31が充填される。所望の空間を確保できるようにスペーサ13における棚部12からの突出高さを選択するとよい。なお、本例のインナパネル1では、棚部12の取付面120に下パネル3dの上端側の領域を配置して接着剤30で接合した後、取付面120と下パネル3dの上端側の領域とを覆うようにウインド部材4を配置し、下パネル3dとウインド部材4との間を接着剤31で接合する。スペーサ13を利用したインナパネル1、アウタパネル3、ウインド部材4の接合構造は公知の構成(例、特許文献1等)を参照でき、詳細は省略する。
The
更に、インナパネル1は、本体部10と筒状部11との角部に設けられるリブ2を備える。本例のインナパネル1は、筒状部11の周方向に離間して複数のリブ2を備える。図1,図2では、複数のリブ2のうち、横長の長方形状の筒状部11における車両下方の二つの角部のうち、一方(図1では紙面右下側)の角部近くに設けられるリブ2を例示する。また、図1ではリブ2を簡素化して棒状に示す。
Further, the
リブ2は、ウインド部材4の取付台座の機械的補強等を目的として設けられるものであり、本体部10の車外側の面と筒状部11の外周面110とがなす角部を埋めるように設けられる(図3も参照)。このようなリブ2は、本体部10の車外側の面との接続縁(以下、本体部10との接続縁と呼ぶ)と、筒状部11の外周面110との接続縁(以下、筒状部11との接続縁と呼ぶ)とを備える。各接続縁の長さは適宜選択できる。例えば、筒状部11との接続縁の長さは、筒状部11における上述の突出高さ以下であることが挙げられる。例えば図2の紙面右側のリブ2に示すように、筒状部11との接続縁の先端(車両後方端)は、棚部12の取付面120に達せず、取付面120から突出しないことが挙げられる。いわば取付面120はリブ2の車両後方端よりも車両後方に位置する。このようなリブ2によって、筒状部11の外周面110には、棚部12(取付面120)の周縁と、リブ2の車両後方端との間に隙間gが設けられる。筒状部11の外周面110におけるリブ2の形成箇所は、外周面110の周方向に分断されるものの、棚部12の周縁近くの箇所は、隙間gによって外周面110の周方向に連続する。上述の図5に示すインナパネル9の筒状部91もこの隙間gが設けられて、外周面910の周方向に連続する領域を有する。
The
なお、後述のリブ2aを除いて、その他のリブ2の形状、大きさ、個数、配置位置等は適宜選択できる。
Except for the
特に、実施形態のインナパネル1では、複数のリブ2のうち、少なくとも一つのリブ2aは、筒状部11の外周面110から棚部12の取付面120の少なくとも一部に至る延設部22を含む。本例のインナパネル1は、上述の横長の長方形状の筒状部11及び棚部12において、車両下方に配置される二つの角部にそれぞれリブ2aを備える(図1では紙面右側のみ示す)。また、本例のインナパネル1では、本体部10の下板部1dに設けられた複数の貫通孔1hのうち、車幅方向の最も外側に位置する貫通孔16よりも車幅方向の外側(図1では貫通孔16の右側)にリブ2aを備える。
In particular, in the
リブ2aは、図2に示すように本体部10の車外側の面、筒状部11の外周面110、及び棚部12の取付面120の三面に接続される(図3も参照)。そのため、リブ2aは、上述の本体部10との接続縁及び筒状部11との接続縁に加えて、取付面120との接続縁も備える。
As shown in FIG. 2, the
本例のリブ2aは、一様な厚さの平板材であり、上述の本体部10との接続縁及び筒状部11との接続縁を有するリブ本体20と、上述の取付面120との接続縁を有する延設部22とを備える。リブ本体20の形状及び大きさは適宜選択できる。
The
延設部22は、図3に示すように棚部12の取付面120に対して車両後方Rrに突設されると共に、棚部12における筒状部11側の周縁(外縁)からスペーサ13側の周縁(内縁)に向かって取付面120に延設される。本例では、延設部22の先端は、取付面120において、上記外縁から上記内縁に向かう中間位置にあり、上記内縁まで至っていない。そのため、延設部22における上記外縁からの延設長さ、ここでは取付面120の幅方向に沿った長さは、上述の取付面120の幅よりも短く、延設部22の具備による重量の増大を低減し易い。また、延設部22が取付面120の幅よりも短ければ、取付面120には、延設部22の先端と上記外縁との間に隙間が設けられる。本例では、この隙間を、アウタパネル3を接合する接着剤30の塗布スペースとして利用する。取付面120に接着剤30を塗布すると、延設部22の表裏面は接着剤30に覆われる。延設部22を接着剤30に差し入れたような状態となる。延設部22の延設長さは適宜変更できる。例えば、上記延設長さは、取付面120の幅と実質的に等しいことが挙げられる。この場合、延設部22は、上記外縁から上記内縁に至って設けられる。
As shown in FIG. 3, the
本例では、延設部22は、取付面120に対して実質的に直交するように立設される。延設部22における取付面120からの突出高さは、ウインド部材4を適切に取り付け可能な範囲で適宜選択できる。本例では、延設部22を、取付面120に対するアウタパネル3の取付高さを規制する部材として利用する。ここで、延設部22を取付面120とアウタパネル3との間に介在させることで、取付面120とアウタパネル3との間に延設部22の上記突出高さに応じた隙間を設けられる。この隙間を上述の接着剤30の充填スペースとして利用する。結果として、延設部22は、接着剤30の厚さ(上記突出高さに等しい)とアウタパネル3の取付高さとを設定することができる。この場合、延設部22の上記突出高さは、スペーサ13の突出高さ以下であって、接着剤30が所定の厚さとなる範囲で選択することが挙げられる。上記突出高さが小さいほど延設部22の具備による重量の増大を低減し易い。
In this example, the
延設部22における取付面120の周方向に沿った大きさ(以下、周方向長さと呼ぶ)は適宜選択でき、短いほど延設部22の具備による重量の増大を低減し易い。本例の延設部22の上記周方向長さは、図2に示すようにリブ本体20の板厚と同等であり、比較的薄い。そのため、延設部22の具備による重量の増大を低減し易い上に、リブ2aの全体が一様な厚さであるため、製造性にも優れる。なお、リブ2aの上記周方向長さがリブ本体20の板厚程度であっても、上述のアウタパネル3を支持して上述の取付高さを規制できると共に、接着剤30を所定の厚さに形成できる。
The size of the mounting
本例の延設部22は、車両後方からみた平面形状が直方体状(棒状)であるが、適宜変更できる。例えば、上記平面形状が平板状であること等が挙げられる。インナパネル1は樹脂成形体であるため、任意の立体形状を成形し易いが、本例のように棒状であれば、金型を設計し易く、この点から製造コストを低減できる。
The extending
〈主な作用・効果〉
実施形態1の車両用ドアDは、筒状部11の外周面110から棚部12の取付面120に至る延設部22を含むリブ2aを備える。このようなリブ2aは、筒状部11の外周面110をその周方向に分断するように設けられるといえる。そのため、図2の二点鎖線で仮想的に示すように、車両用ドアD内に雨水等の水が浸入して筒状部11の外周面110を伝って流れても、リブ2aに当たることで、この水の流れを堰き止められる。本例では、筒状部11の外周面110を伝って車幅方向の外側から内側に向かって水が更に流れることを阻止できるといえる。堰き止められた水は、代表的にはリブ本体20の表面に沿った方向に流れ方向を変えられて、最終的に車両下方に落ちるものの、その落下地点をリブ2aの近くに制限し易い。本例のインナパネル1では、延設部22を備えるリブ2aが車幅方向の最外側に位置する貫通孔16よりも車幅方向の外側に位置するため、貫通孔16よりも車幅方向の外側で上記水を堰き止められる上に上記水の落下地点を貫通孔16から離れた位置、特に貫通孔16よりも車幅方向の外側に離れた位置にし易い。いわば、上記水の流路を貫通孔16よりも車幅方向の外側に限定できる。従って、貫通孔16を含めて、下板部1dの貫通孔1h側に上記水が流れることをより確実に阻止できる。
<Main actions / effects>
The vehicle door D of the first embodiment includes a
このような実施形態1の車両用ドアDによれば、本体部10に車室側に開口する貫通孔1hがあっても、筒状部11の外周面110を伝った水が下板部1dの貫通孔1hを経て車室内に浸入することを防止できる。
According to the vehicle door D of the first embodiment, even if the
特に、本例の車両用ドアDでは、延設部22を備えるリブ2aが筒状部11における最下位置近く(上述の車両下方の角部)に設けられている。そのため、リブ2aが車両上方寄りに設けられている場合に比較して、リブ2aによって流れ方向が変えられた水が再び下板部1dの貫通孔1h側に向かうことを防止し易い。このことからも、本例の車両用ドアDは、インナパネル1を介した車室内への水の浸入を防止できる。
In particular, in the vehicle door D of this example, the
更に、本例の車両用ドアDでは、延設部22を取付面120とアウタパネル3との間に介在させると共に、延設部22の表裏面を覆うように接着剤30を設ける。接着剤30の存在により、筒状部11の外周面110を伝った水がリブ2aに当たった後、取付面120側に回り込むことをも阻止できる。ひいては、上記水が取付面120を経て貫通孔1h側に向かうことを防止し易い。このことからも、本例の車両用ドアDは、インナパネル1を介した車室内への水の浸入を防止できる。
Further, in the vehicle door D of this example, the
その他、実施形態1の車両用ドアDは、以下の効果も奏する。
(1)延設部22によってリブ2aの剛性を高められるため、リブ2aによって、アウタパネル3及びウインド部材4の取付台座の補強強度を高められる。
(2)延設部22の具備による重量の増大は、上述の庇部に比較して小さく、貫通孔1hの形成による軽量化効果を得易い。
(3)車室内への漏水防止効果を有するリブ2aを備えるため、本体部10の下板部1dにおいて貫通孔1hを形成可能な領域を大きく確保し易く、貫通孔1hの設計の自由度が大きい。このことからも貫通孔1hの形成による軽量化効果を得易い。
(4)リブ2の一部を形状変更することで延設部22を容易に成形できるため、金型変更等を行い易く、製造コストの増大も低減し易い。
(5)延設部22を取付面120から突出するように設けることで、アウタパネル3の取付高さ及び接着剤30の厚さを規制でき、車両用ドアDの組立を行い易く、製造性に優れる。
In addition, the vehicle door D of the first embodiment also has the following effects.
(1) Since the rigidity of the
(2) The increase in weight due to the provision of the
(3) Since the
(4) Since the extended
(5) By providing the
本発明は、上述の実施形態1の構成に限定されず、適宜変更が可能である。
(1)例えば、延設部22を備えるリブ2aを複数備える。各リブ2aは筒状部11に対して車両下方に設けられることが挙げられる。例えば、図1に示すリブ2aの隣に別のリブ2aを設けることが挙げられる。複数のリブ2aを備えることで、インナパネル1を介した車室内への水の浸入をより確実に防止できる。
(2)例えば、インナパネル1の棚部12にアウタパネル3(下パネル3d)、ウインド部材4を順に重ねることに代えて、ウインド部材4をインナパネル1とアウタパネル3とで挟む構造とすることが挙げられる。又は、インナパネル1の棚部12にウインド部材4のみ配置して、アウタパネル3を棚部12からずれた位置でウインド部材4に接合することが挙げられる。
(3)横開き式や観音開き式のバックドアに適用する。
The present invention is not limited to the configuration of the first embodiment described above, and can be appropriately modified.
(1) For example, a plurality of
(2) For example, instead of stacking the outer panel 3 (
(3) Applicable to side-opening type and double-door type back doors.
D 車両用ドア
1 インナパネル
1w 開口部、1h,16 貫通孔、1u 上枠、1d 下板部、1s 側枠
10 本体部、11 筒状部、12 棚部、13 スペーサ、15 取付孔
110 外周面、120 取付面
2,2a リブ
20 リブ本体、22 延設部
3 アウタパネル、3u 上パネル、3d 下パネル、30,31 接着剤
4 ウインド部材
9 インナパネル、9w 開口部、9h 貫通孔、9u 上枠、9d 下板部
90 本体部、91 筒状部、92 棚部、94 リブ
910 外周面、920 取付面
g 隙間
Claims (1)
前記インナパネルは、
ウインド用の開口部が設けられた本体部と、
前記開口部の周縁から車両後方に突出する筒状部と、
前記筒状部における車両後方側の周縁から、前記筒状部の内側に向かって延設される棚部と、
前記本体部と前記筒状部との角部のうち車両下方の角部に設けられるリブとを備え、
前記棚部は、ウインド部材が取り付けられる取付面を備え、
前記リブは、前記筒状部の外周面から前記棚部の取付面の少なくとも一部に連続して設けられている延設部を含む、車両用ドア。
A vehicle door that has an inner panel made of resin and is used as a back door.
The inner panel is
The main body with an opening for the window and
A cylindrical portion protruding rearward of the vehicle from the peripheral edge of the opening,
A shelf portion extending from the peripheral edge of the tubular portion on the rear side of the vehicle toward the inside of the tubular portion, and a shelf portion.
It is provided with a rib provided at the lower corner of the vehicle among the corners of the main body and the tubular portion .
The shelf has a mounting surface on which the window member is mounted.
The rib is a vehicle door including an extension portion continuously provided from an outer peripheral surface of the tubular portion to at least a part of a mounting surface of the shelf portion.
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