JP7049061B2 - 血流の評価方法 - Google Patents

血流の評価方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7049061B2
JP7049061B2 JP2017041722A JP2017041722A JP7049061B2 JP 7049061 B2 JP7049061 B2 JP 7049061B2 JP 2017041722 A JP2017041722 A JP 2017041722A JP 2017041722 A JP2017041722 A JP 2017041722A JP 7049061 B2 JP7049061 B2 JP 7049061B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood flow
depth
skin
profile
averaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017041722A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018143530A (ja
Inventor
慶一 菅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2017041722A priority Critical patent/JP7049061B2/ja
Publication of JP2018143530A publication Critical patent/JP2018143530A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7049061B2 publication Critical patent/JP7049061B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Description

本発明は、血流の評価方法、及び光コヒーレンストモグラフィ信号の処理方法に関する。
生体内部の構造情報を非侵襲的に得る技術として光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography、以下単に「OCT」ともいう)が知られている。OCTでは、主に近赤外光を生体に入射し、生体内部からの反射光と、参照鏡からの参照光との干渉信号により生体の内部構造の情報を得ることができる。
近年、フレームレートが早いというOCTの特徴を生かし、OCTを用いて生体組織内の血流情報を得ることが可能となった。例えば、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症などの眼科疾患の診断法として急速に普及している。OCTは光の入射方向(深さ方向)と水平方向に対する分解能を有し、生体組織内の血流情報も空間分解能を持って評価することができる。
OCTによる血流評価法としては主に、Phase Variance(以下単に、「PV」ともいう)とSpeckle Variance(以下単に、「SV」ともいう)の2種類の評価法が存在する(非特許文献1参照)。
PVは、血流により生じたOCT信号の位相変化を利用したものである。一方でSVは、生体中の組織の動きに由来するスペックルパターン(speckle pattern)の時間変動を利用したものである。例えば、同一部位で連続的に撮影されたOCT断層画像(Bscan)において、同一ピクセル座標でのOCT信号の時間変動は静体に比較して動体(血流)で大きくなる。
しかしSVでは、生体内で血流(血管)が実際に存在する位置の真深部には、血流が存在しないにも関わらず、シャドウイング・アーティファクツ(shadowing artifacts)と言われる縦縞状の偽陽性信号が出現する(図5参照)。このシャドウイング・アーティファクツは、ある血流(血管)の真深部からの反射光が、浅部の血流(血管)の光学的性質(散乱、屈折率等)の時間変動による影響を受けるためと考えられる。そのため、OCTにより、解像度の高い構造画像は得られる一方、血流(血管)画像を得ることは容易ではなかった。
そこで、OCTによる血流信号の画像中のシャドウイング・アーティファクツを軽減する方法について、研究が行われている。例えば、画像フィルターを用いてシャドウイング・アーティファクツを軽減する方法(非特許文献1参照)や、特殊なレーザーによりシャドウイング・アーティファクツを軽減する方法(非特許文献2参照)が提案されている。
皮膚は表皮、真皮乳頭層、真皮網状層、皮下組織などから層状に構成されている。それに応じて血流(血管)構造も層状に構成され、各層で血流動態は異なる。そのため、OCTによる血流動態の解析には、OCTによる皮膚の血流信号を皮膚表面方向に平均化することが重要である。
しかし、OCTによる血流信号の画像中の一定深度における血流信号の平均値を求め平均プロファイルを求めた場合、平均した血流信号には、実際の血流信号に、シャドウイング・アーティファクツと呼ばれる偽陽性信号が加わり、正確な血流評価を妨げる。
J. Biomed. Opt., 2013, vol. 18(5), p. 50901 Optics Express, 2011, vol. 19(13), p. 12141-12155
本発明は、OCTによる皮膚の血流信号の画像から、シャドウイング・アーティファクツの影響が少なく、正確に皮膚の血流動態を評価する方法の提供を課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討を行った。
前述のように、皮膚は表皮、真皮乳頭層、真皮網状層、皮下組織などから層状に構成されており、それに応じて血流(血管)構造も層状に構成され、各層で血流動態は異なる。そのため本発明者らは、OCTによる血流動態の解析には、OCTによる皮膚の血流信号を皮膚表面方向に平均化することが重要だと考えた。
しかし、一定深度で平均化された血流信号はその深度の赤血球の動きに由来する真の血流信号に、その浅部の血流により生じた、シャドウイング・アーティファクツが加わったものである。
そこで、血流画像上に現れた縦縞状信号を抽出し、これらの深さプロファイルを解析した結果、縦縞状信号はほぼ階段関数と近似できることを見出した。また、皮膚表面方向に平均化した血流信号の深さプロファイルでは、出現深度や強度が異なる多数の縦縞状信号が平均化されるため、零または正の傾きを持つプロファイルとなることを見出した。そして、このOCTの血流信号の深さプロファイルの傾きを血流の指標とすることで、シャドウイング・アーティファクツの影響を受けることなく、皮膚の深部までの血流の評価が可能となることを見出した。
本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。
本発明は、
OCTにより、皮膚に照射されて皮膚内部から反射される測定光に対し、参照光を合波して干渉光を検出し、
前記干渉光より得られたOCTの信号強度の時間変動に基づき、皮膚のOCT時系列画像を取得し、
前記OCT時系列画像において静的なOCT信号を除去することにより、血流に由来する動的スペックル情報が記録されたOCT血流画像を取得し、
前記OCT血流画像に基づいて皮膚の表皮から真皮までの深さ範囲内で皮膚表面に沿って一定の深さ毎に血流信号を平均化することにより、皮膚の深さ方向に対する血流信号の平均化プロファイルを作成し、
作成した前記平均化プロファイルに応じて定まる評価指標に基づいて血流を評価する、
血流の評価方法に関する。
また本発明は、OCTにより、皮膚に照射されて皮膚内部から反射される測定光に対し、参照光を合波して干渉光を検出し、
前記干渉光より得られたOCTの信号強度の時間変動に基づき、皮膚のOCT時系列画像を取得し、
前記OCT時系列画像において静的なOCT信号を除去することにより、血流に由来する動的スペックル情報が記録されたOCT血流画像を取得し、
前記OCT血流画像に基づいて皮膚の表皮から真皮までの深さ範囲内で皮膚表面に沿って一定の深さ毎に血流信号を平均化することにより、皮膚の深さ方向に対する血流信号の平均化プロファイルを作成する、
作成した前記平均化プロファイルに応じて定まる評価指標に基づいて血流を評価するために用いる、OCT信号の処理方法に関する。
本発明によれば、OCTによる皮膚の血流信号の画像から、シャドウイング・アーティファクツの影響を受けることなく、正確に皮膚の血流動態を評価することができる。
図1(A)は、OCTシステムにより撮影した血流画像の図面代用写真である。図1(B)は、図1(A)に示した4つの血管に対応する縦縞状信号を平均化した、深さ方向のプロファイルを示すグラフである。 図2(A)は、OCTシステムにより撮影した血流画像の図面代用写真である。図2(B)は、図2(A)を皮膚表面方向に平均化した、深さ方向のプロファイルを示すグラフである。 ヒトの前腕部を炭酸水で処理する前、炭酸水処理直後、及び炭酸水処理終了から3分後に測定したOCT血流画像から作成した平均化プロファイルを示すグラフである。 図3に示す各平均化プロファイル間の差分プロファイルを示すグラフである。 血流由来の信号とシャドウイング・アーティファクツが出現するOCT血流画像を示す図面代用写真である。
OCTにより取得した画像を本発明により処理することで、シャドウイング・アーティファクツを含む血流信号が、深さ軸に対する階段関数となる。そして、一定の皮膚深度での血流信号を平均化することで深さ軸の平均化プロファイルを求め、その平均化プロファイルの特定の皮膚深度における傾きをその深度における血流の指標とすることで、血流を評価する。
本発明で作成した血流信号は階段関数であるため、平均化プロファイルにおいて、ある深度の血管の血流信号はその深度より深部の平均血流信号の傾きに影響しない。よって、上層の血流信号に由来するシャドウイング・アーティファクツの影響のない、特定深度の血流指標を正確に得ることができる。
以下本発明について、図面を参照しながら詳細に説明する。しかし本発明は、これに制限するものではない。
本発明ではまず、OCTにより皮膚のOCT時系列画像を取得する。本発明において、OCTにより取得した皮膚のOCT時系列画像は、皮膚の断層動画を表す。OCT時系列画像としては、デシベル表示画像と、リニア表示画像が挙げられる。このうち本発明は、デシベル表示画像を用いることが好ましい。
本発明において、OCT時系列画像のフレームレートは適宜設定することができるが、体動の影響によるノイズを低減する観点から、好ましくは2fps以上、より好ましくは10~300fps、さらに好ましくは20~100fps、さらに好ましくは25fps程度に設定する。
本発明で用いることができるOCTシステムは、タイムドメイン型であってもよいし、フーリエドメイン型であってもよい。OCTシステムがタイムドメイン型である場合、皮膚に照射されて皮膚内部から順次反射される測定光に対し、前記測定光が反射された皮膚の深さ位置に応じた光路長を移動する参照光を合波して、干渉光を検出する。これに対し、この光の干渉をフーリエ空間(周波数領域又は波長領域)で行う検出技術をフーリエドメイン型と呼ぶ。本発明において、フレームレートを前記範囲に設計する観点から、フーリエドメイン型のOCTシステムを用いるのが好ましい。
なお、図1(A)、図2(A)及び図5に示す血流画像は、thorlab社製(USA)のswept-source OCT(ssOCT OCS1300SS、フーリエドメイン型)を使用して取得した。
OCT時系列画像(好ましくは、デシベル表示画像)において時系列で隣り合う画像の差分画像(以下、「OCT差分画像」)を取得する。
OCT画像には、スペックルと呼ばれる、ランダムな光路長を有する光の干渉信号に由来する塩胡椒状(salt-and-pepper-like)ノイズが存在する。従来法においてノイズとして扱われてきたスペックルに生体由来の情報が含まれていることが知られている。サンプルが静的である場合スペックルは時間的に静的である。しかし、サンプル中に血管が存在し血流に含まれる赤血球のような動く粒子等により光が散乱される場合、スペックルは動的に変化する。
よって、得られたOCT差分画像からは、静的スペックル情報は除かれ、血流に由来した動的スペックル情報、つまり赤血球等の動きに由来した情報のみが記録される。これら差分画像を加算することで得られた血流画像から、血流に由来した情報(以下、「OCT血流画像」)が読み取れる。
つまりOCT血流画像は、下記式で表現することができる。
Figure 0007049061000001
前記式中、bは1以上が好ましく、20以上がより好ましい。上限値は100が好ましく、50がより好ましい。
OCT血流画像上では、実際に組織内で血流が存在する位置(真の血流信号)よりも深部に、シャドウイング・アーティファクツが出現し縦縞状の信号が得られる(図5参照)。この縦縞状信号の深さプロファイルを詳細に調べた。
図1(A)に示すOCT血流画像上の4つの血管に対応する縦縞状信号について、立ち上がり(各血管の深度)を揃えたうえで平均化プロファイルを求めた。その結果、求めた平均化プロファイルが、血管の存在する深度において出現する急峻な傾き(真の血流信号)と、急峻な傾きが出現する部位よりも深部に続く一定値を示す領域(シャドウイング・アーティファクツ)とを含む、階段関数であることを確認した(図1(B)参照)。
次に、図2(A)に示すOCT血流画像に対して、一定の深さ毎に血流信号を平均化した平均化プロファイルを求めた。その結果を図2(B)に示す。
図2(B)に示すように、傾きが零の領域と、正の傾きを持つ領域とが、交互に現れるプロファイルが得られた。そして、小さな血管(細い血流信号)が存在する深度には小さな段差が、大きな血管(太い血流信号)が存在する深度に大きな段差がそれぞれ生じ、血流が平均化プロファイルに傾きを与える。
よって、ある深度での平均化プロファイル値は、その深度より浅部の血流信号による段差の合計値である。そして、シャドウイング・アーティファクツは階段関数であるため、表層の血流は皮膚深部の血流によって生じる傾きには影響しない。したがって、血流信号を上記式で求めること、かつ、平均化プロファイルの傾きを血流の指標とすることで、シャドウイング・アーティファクツの影響を受けることなく、特定の深度での血流の評価が可能となる。
なお、本明細書における「血流の評価」とは、基本的に赤血球等の動きに由来する血流を評価することを指し、一義的には血流量を評価することを指す。一般的に、血流量が多い場合、平均化プロファイルの傾きが大きくなる。ただし、観察した血管が太い場合には、赤血球等の速度が同じでも、傾きが大きくなる。
さらに本発明では、時系列の異なる2つ以上の血流信号の平均化プロファイルを作成し、各平均化プロファイル間で比較した平均化プロファイルの傾きの変化を指標とすることで、血流量の変動を評価することができる。例えば皮膚の血流量に変化を与え得る何らかの処理をした場合の血流量の変化を、血流信号の平均化プロファイルにおける傾きの変化から評価することができる。
この場合、時系列の異なる血流信号の各平均化プロファイルの差分プロファイルを作成し、作成した差分プロファイルから血流量の変化を評価することが好ましい。
前記平均化プロファイルの傾き指標が、血流信号として妥当か検討した。
10名の被験者の前腕部に、血流増加作用が知られている炭酸水(1.89v/v)2mLを2分間接触させた。
炭酸水処理前、2分間の炭酸水処理終了から2~3秒後(以下、「炭酸水処理直後」という)、及び炭酸水処理終了から3分後に、同一部位で5秒程度のOCT時系列画像を取得した。なお、画像はthorlab社製(USA)のswept-source OCT(ssOCT OCS1300SS、フーリエドメイン型)を使用して取得した。各OCT時系列データについて、OCT差分画像30枚を作成し、それらを加算することでOCT血流画像を作成した。OCT差分画像やOCT血流画像の作成は、画像処理ソフトImageJを用いて行った。
皮膚表面は凹凸状であることからOCT血流画像のピクセル輝度情報を行列(行:皮膚表面に平行、列:皮膚深度方向)に変換した上で、皮膚表面位置を最上行に揃えることで皮膚表面の凹凸の影響を無くし、血流信号を行方向(一定の深さ毎)にピクセル単位で平均化して平均化プロファイルを得た。ここでの1ピクセルは皮膚表面の平行方向に10μm/pixel、皮膚深度方向に2.5μm/pixelに相当する。そして、10名の平均化プロファイルをさらに平均した。
これらの皮膚表面位置を揃える操作、平均化処理は汎用の表計算ソフトであるエクセルを用いて行った。
炭酸水処理前、炭酸水処理直後、炭酸水処理終了から3分後の平均化プロファイルを図3に示す。
図3に示すように、炭酸水処理により、深さ0μm(皮膚表面)から200μmの領域で、炭酸水処理直後のプロファイルの傾きが大きく増加し、血流が上昇したことが読み取れる。また、炭酸水処理終了から3分後では、プロファイルの傾きが大きく減少し、血流が減少したことが読み取れる。従来機器であるレーザドップラー血流計での同様の実験においても、炭酸水処理による血流の上昇と炭酸水除去後の速やかな血流の減少が見られる(Eur. J. Appl. Physiol., 2002, vol. 87(4-5), p. 337-342)。よって、本発明における血流評価の指標の妥当性が示されたと考えられる。
図3に示す、炭酸水処理直後の平均化プロファイルから、炭酸水処理前の平均化プロファイルの差し引いた差分プロファイルを作成した(図4の「炭酸水処理直後-炭酸水処理前」のグラフ参照)。ここで、平均化プロファイルの傾きは一義的には血流量を表す。よって、差分プロファイルにおける傾きは血流量の変化に相当する。具体的には、差分プロファイルの正の傾きが急であるほど、血流増加がより大きいことを意味する。これに対して、負の傾きが急であるほど血流量の減少がより大きいことを意味する。
図4の「炭酸水処理直後-炭酸水処理前」の差分プロファイルからは、炭酸水処理による血流上昇が、深さ0μmから200μmの真皮上層領域で主に生じていることがよりはっきりと読み取れる。
皮膚血管の基本構造は層状であると言われる。真皮中層の細動脈叢、より表面に近い真皮乳頭近くで形成される乳頭下細動脈叢、真皮乳頭内では毛細血管係蹄(キャピラリーループ)が形成される。また、各動脈層と同じレベルで各静脈層も形成される(標準生理学、医学書院、p870、2014年)。図4に示す「炭酸水処理直後-炭酸水処理前」のグラフにおいて血流が増加した深さ0μm(皮膚表面)から200μmまでの領域は、上述のキャピラリーループと乳頭下細動(静)脈叢が対応する。深さ200μmから500μmまでの領域は細動(静)脈叢が対応し、図4に示す「炭酸水処理直後-炭酸水処理前」のグラフにおいては差分プロファイルの傾きはフラットあるいは若干の負の傾きであった。このことから、炭酸水による血流増加は、真皮浅部の乳頭下血管叢を中心とした血流増加を特徴とすると推察された。
このような深度情報も含めた血流情報を得るためには、従来、観察深度が異なる機種を用いなければならなかった。例えば、深さ約100μmまでの毛細血管を観察するビデオマイクロスコープと、深さ約1mmまでの深度の血流を評価するレーザードップラー血流計等を利用することにより、血流変動を深度情報も含めて評価していた。しかし、複数の評価装置で一度に血流情報を取得することが困難であり、厳密に同一部位の血流評価は難しい。これに対して本発明の血流評価法は、同一評価部位での皮膚血流変動を深度毎に評価することを可能とした。
図3に示す、炭酸水処理終了から3分後の平均化プロファイルから、炭酸水処理直後の平均化プロファイルの差し引いた差分プロファイルを作成した(図4の「炭酸水処理終了3分後-炭酸水処理直後」のグラフ参照)。これによると、差分プロファイルにおいて深さ約400μmのところで変曲点が存在し、この深度よりも浅部では負に傾き、深部では正に傾いている。これは、この深度よりも浅部では血流が減少し、深部では血流が増加したことを意味する。
皮膚血流は、細動脈と細静脈をバイパスする動静脈吻合等の制御機構により複雑に調整されることが知られ、これら制御機構が血流変動の深度依存性に関連していると考えられる。皮膚深部から細動脈により運ばれた血流は、浅部の乳頭下血管叢、キャピラリーループに運ばれ、細静脈により皮膚深部に戻る。しかし、細動脈と細静脈が直接バイパスする動静脈吻合が開くと、乳頭下血管叢、キャピラリーループを経由しない血液循環が形成される。キャピラリーループを経由しない血液循環が形成された場合、乳頭下血管叢、キャピラリーループを含む動静脈吻合より浅部の血流が減少する一方で、動静脈吻合より深部の細動(静)脈の血流が増加する可能性があると考えられる。
深さ分解能がなく測定深度約1mmまでの平均的血流を評価するレーザードップラー血流計等では、深さにより血流減少、血流増加の両方を併せ持つような血流変化に対して、正確な評価を与えることができない。これに対して、本発明により、差分プロファイルで見出された変曲点深度を境界として分離された皮膚層毎に血流信号を評価することで、より精度の高い血流状態が評価できると考えられる。
図3に示す、炭酸水処理終了から3分後の平均化プロファイルから、炭酸水処理前の平均化プロファイルの差し引いた差分プロファイルを作成した(図4の「炭酸水処理終了3分後-炭酸水処理前」のグラフ参照)。これによると、深さ0~400μmでは負の傾きを持ち、炭酸水処理前と比較して、この深度領域では血流が減少していることが判断できる。
炭酸水処理による血流増加は広く知られている。この知見に対して、炭酸水処理後の血流減少についての報告はなく新たな知見と考えられる。OCTによる測定は優れた深さ分解能を有し、測定深度領域を厳密に規定した血流変化が解析可能である。このため、測定深度がややあいまいなレーザードップラー血流計等の従来法では観察できない血流変動が観察されたと考えられる。
本発明において、予め設定された組織学的な境界深度、又は前記プロファイルの変曲点深度を境界とし、当該境界で分離した皮膚各層において平均化プロファイル、または、差分プロファイルの傾きを算出し、算出した傾きから血流、または、血流変動を評価することも可能である。例えば、キャピラリーループと乳頭下細動(静)脈叢が対応する領域と、細動(静)脈叢が対応する領域を決定する際、これらの境界点となる皮膚表面からの深さを表皮厚に基づいて設定することが好ましい。
皮膚最表層の表皮厚には、一般的に部位差や個人差が存在する。例えば、前腕内側の表皮厚は平均で約130μmあり、背部では平均で約101μmであり、部位によって約30μmもの差が生じる(J Invest. Dermatol., 2001, vol. 116(6), p. 846-852参照)。また、若齢者と高齢者との間でも、約20μmの差が報告されている(日皮会誌、99(1)、1-7、1989年)。よって本発明において、キャピラリーループと乳頭下細動(静)脈叢が対応する領域と、細動(静)脈叢が対応する領域を決定する際、これらの境界点となる皮膚表面からの深さを150μm~250μmの範囲で設定することが好ましく、200μm程度に設定することがより好ましい。また、予めOCT画像や反射型共焦点レーザ顕微鏡により得た表皮厚の情報により、境界点となる皮膚表面からの深さを設定することも可能である。
以上のように、本発明によれば、他の層の影響なく、皮膚近傍の血流動態が層ごとに正確に評価できる。
本発明の血流の評価方法及び血流信号の処理方法は、環境の変化に伴う血流動態の変化を把握するのに好適に用いることができる。例えば、被験者を異なる温度条件下や湿度条件下におき、それぞれの条件下での血流動態を本発明の方法で評価し、環境の変化に伴う血流動態の変化を確認することができる。
また、加齢により皮膚血管の本数、サイズ、面積が減少することが知られている(Arch Dermatol., 2002, vol. 138(11), p. 1437-1442参照)。よって、本発明の血流の評価方法及び血流信号の処理方法により得られた前記平均化プロファイルの傾きは、加齢(老化)とともに減少すると考えられる。この傾きを指標として、皮膚血管における加齢(老化)状態を評価することができる。
具体的には、年齢若しくは年代毎に、特定の皮膚深度若しくは深度範囲における血流信号の平均化プロファイルの傾きを予め測定してその平均値を基礎データとして取得しておく。そして、血流量の指標である平均化プロファイルの傾きの平均値と年齢(年代)との相関関係から、被験者の皮膚血管年齢(年代)を評価することができる。あるいは、年齢若しくは年代毎の血流信号の平均化プロファイルの傾きの平均値と標準偏差から、被験者の年齢(年代)における偏差値を計算して、加齢(老化)状態を評価することもできる。
さらに、本発明の血流の評価方法及び血流信号の処理方法は、皮膚機能の改善を目的とした医薬組成物、化粧料組成物、飲食品組成物、温熱具、湿熱具などの開発に好適に用いることができる。具体的には、医薬組成物若しくは飲食品組成物をヒトに投与若しくは摂取、化粧料組成物をヒトの皮膚に塗布、又は温熱具若しくは湿熱具をヒトの皮膚に貼付し、処理前後の血流の変化を本発明で評価し、前記組成物、温熱具若しくは湿熱具の血流に対する作用効果を確認することができる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の血流の評価方法、及びOCT信号の処理方法を開示する。
<1>OCTにより、皮膚に照射されて皮膚内部から反射される測定光に対し、参照光を合波して干渉光を検出し、
前記干渉光より得られたOCTの信号強度の時間変動に基づき、皮膚のOCT時系列画像を取得し、
前記OCT時系列画像において静的なOCT信号を除去することにより、血流に由来する動的スペックル情報が記録されたOCT血流画像を取得し、
前記OCT血流画像に基づいて皮膚の表皮から真皮までの深さ範囲内で皮膚表面に沿って一定の深さ毎に血流信号を平均化することにより、皮膚の深さ方向に対する血流信号の平均化プロファイルを作成し、
作成した前記平均化プロファイルに応じて定まる評価指標に基づいて血流を評価する、
血流の評価方法。
<2>OCTにより、皮膚に照射されて皮膚内部から反射される測定光に対し、参照光を合波して干渉光を検出し、
前記干渉光より得られたOCTの信号強度の時間変動に基づき、皮膚のOCT時系列画像を取得し、
前記OCT時系列画像において静的なOCT信号を除去することにより、血流に由来する動的スペックル情報が記録されたOCT血流画像を取得し、
前記OCT血流画像に基づいて皮膚の表皮から真皮までの深さ範囲内で皮膚表面に沿って一定の深さ毎に血流信号を平均化することにより、皮膚の深さ方向に対する血流信号の平均化プロファイルを作成する、
作成した前記平均化プロファイルに応じて定まる評価指標に基づいて血流を評価するために用いる、OCT信号の処理方法。
<3>前記OCT時系列画像のフレームレートが、2fps以上、好ましくは10~300fps、より好ましくは20~100fps、さらに好ましくは25fps程度である、前記<1>又は<2>項に記載の方法。
<4>使用するOCTシステムがフーリエドメイン型である、前記<1>~<3>のいずれか1項に記載の方法。
<5>前記OCT血流画像が、下記式により取得される、前記<1>~<4>のいずれか1項に記載の方法。
Figure 0007049061000002
前記式中、bは1以上が好ましく、20以上がより好ましく、100以下が好ましく、50以下がより好ましい。
<6>血流信号の平均化プロファイルに応じて定まる評価指標が、該平均化プロファイル上の任意の深度における傾きであり、該傾きの大きさがその深度における血流量であると評価する、前記<1>~<5>のいずれか1項に記載の方法。
<7>時系列の異なる2つ以上の血流信号の平均化プロファイル間で比較した任意の深度における傾きの大きさの変化から、その深度における血流量の変化を評価する、前記<1>~<6>のいずれか1項に記載の方法。
<8>時系列の異なる2つ以上の血流信号の平均化プロファイルから血流信号の差分プロファイルを作成し、該差分プロファイル上の任意の深度における傾きから血流量の変化を評価する、前記<1>~<6>のいずれか1項に記載の方法。
<9>前記差分プロファイル上の任意の深度における傾きが正の値を有する場合、その深度において血流量が増加したと評価し、傾きが負の値を有する場合、血流量が減少したと評価する、前記<8>項に記載の方法。
<10>皮膚層を、予め設定した境界深度により、皮膚表面に沿って2つ以上の皮膚層に区別し、前記血流信号の平均化プロファイル又は差分プロファイルに基づき区別した皮膚層毎に傾きを算出し、算出した傾きから各皮膚層における血流量を評価する、前記<6>~<9>のいずれか1項に記載の方法。
<11>予め設定した境界深度が、キャピラリーループと乳頭下細動(静)脈叢が対応する領域と細動(静)脈叢が対応する領域の境界深度又は差分プロファイルにおける変曲点深度である、前記<10>項に記載の方法。
<12>医薬組成物若しくは飲食品組成物をヒトに投与若しくは摂取、化粧料組成物をヒトの皮膚に塗布、又は温熱具若しくは湿熱具をヒトの皮膚に貼付し、前記組成物、温熱具若しくは湿熱具の投与、摂取、塗布若しくは貼付前後の血流の変化を前記<7>~<11>のいずれか1項に記載の方法で評価し、前記組成物、温熱具若しくは湿熱具の血流に対する作用効果を確認する方法。
<13>被験者を異なる温度条件下又は湿度条件下におき、それぞれの条件下での血流動態を前記<7>~<11>のいずれか1項に記載の方法で評価し、前記異なる温度条件下又は湿度条件による血流量の変化を確認する方法。
<14>前記<1>~<6>のいずれか1項に記載の方法で得た前記血流信号の平均化プロファイルに応じ定まる評価指標により、加齢状態を評価する方法。

Claims (9)

  1. 光コヒーレンストモグラフィにより、皮膚に照射されて皮膚内部から反射される測定光に対し、参照光を合波して干渉光を検出し、
    前記干渉光より得られた光コヒーレンストモグラフィの信号強度の時間変動に基づき、皮膚の光コヒーレンストモグラフィ時系列画像を取得し、
    前記光コヒーレンストモグラフィ時系列画像において静的な光コヒーレンストモグラフィ信号を除去することにより、血流に由来する動的スペックル情報が記録された光コヒーレンストモグラフィ血流画像を取得し、
    前記光コヒーレンストモグラフィ血流画像に基づいて皮膚の表皮から真皮までの深さ範囲内で皮膚表面に沿って一定の深さ毎に血流信号を平均化することにより、皮膚の深さ方向に対する血流信号の平均化プロファイルを作成し、
    作成した前記平均化プロファイルに応じて定まる評価指標に基づいて血流を評価する、
    血流の評価方法であって、
    血流信号の平均化プロファイルに応じて定まる前記評価指標が、該平均化プロファイル上の任意の深度における傾きであり、該傾きの大きさがその深度における血流量であると評価する、血流の評価方法。
  2. 光コヒーレンストモグラフィにより、皮膚に照射されて皮膚内部から反射される測定光に対し、参照光を合波して干渉光を検出する工程と、
    前記干渉光より得られた光コヒーレンストモグラフィの信号強度の時間変動に基づき、皮膚の光コヒーレンストモグラフィ時系列画像を取得する工程と、
    前記光コヒーレンストモグラフィ時系列画像において静的な光コヒーレンストモグラフィ信号を除去することにより、血流に由来する動的スペックル情報が記録された光コヒーレンストモグラフィ血流画像を取得する工程と、
    前記光コヒーレンストモグラフィ血流画像に基づいて皮膚の表皮から真皮までの深さ範囲内で皮膚表面に沿って一定の深さ毎に血流信号を平均化することにより、皮膚の深さ方向に対する血流信号の平均化プロファイルを作成する工程と、
    作成した血流信号の平均化プロファイル上の任意の深度における傾きを算出する工程と、
    血流を評価するための評価指標として、平均化プロファイル上の任意の深度における前記傾きの大きさを、その深度における血流量であると決定する工程を含む、
    光コヒーレンストモグラフィ信号を処理する方法。
  3. 前記光コヒーレンストモグラフィ血流画像が、下記式により取得される、請求項1又は2に記載の方法。
    Figure 0007049061000003
  4. 時系列の異なる2つ以上の血流信号の平均化プロファイル間で比較した任意の深度における傾きの大きさの変化から、その深度における血流量の変化を評価する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 時系列の異なる2つ以上の血流信号の平均化プロファイルから血流信号の差分プロファイルを作成し、該差分プロファイル上の任意の深度における傾きから血流量の変化を評価する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記差分プロファイル上の任意の深度における傾きが正の値を有する場合、その深度において血流量が増加したと評価し、傾きが負の値を有する場合、血流量が減少したと評価する、請求項5に記載の方法。
  7. 皮膚層を、予め設定した境界深度により、皮膚表面に沿って2つ以上の皮膚層に区別し、血流信号の平均化プロファイル又は差分プロファイルに基づき、区別した皮膚層毎に傾きを算出し、算出した傾きから各皮膚層における血流量を評価する請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 予め設定した境界深度が、キャピラリーループと乳頭下細動(静)脈叢が対応する領域と細動(静)脈叢が対応する領域の境界深度又は差分プロファイルにおける変曲点深度である、請求項7記載の方法。
  9. 被験者を異なる温度条件又は湿度条件下におき、それぞれの条件下での血流動態を請求項4~8のいずれか1項に記載の方法で評価し、前記異なる温度条件下又は湿度条件による血流量の変化を評価する方法。
JP2017041722A 2017-03-06 2017-03-06 血流の評価方法 Active JP7049061B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017041722A JP7049061B2 (ja) 2017-03-06 2017-03-06 血流の評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017041722A JP7049061B2 (ja) 2017-03-06 2017-03-06 血流の評価方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018143530A JP2018143530A (ja) 2018-09-20
JP7049061B2 true JP7049061B2 (ja) 2022-04-06

Family

ID=63589601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017041722A Active JP7049061B2 (ja) 2017-03-06 2017-03-06 血流の評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7049061B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009524066A (ja) 2006-01-20 2009-06-25 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション 波面変調を使用してスペックル低減を提供する光学的干渉断層撮影法のシステム、構成、及びプロセス
JP2012113191A (ja) 2010-11-26 2012-06-14 Kao Corp 血流画像の形成方法
JP2014516646A (ja) 2011-04-29 2014-07-17 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション 散乱媒質の深さ分解した物理的及び/又は光学的特性を決定する方法
WO2017009641A1 (en) 2015-07-15 2017-01-19 Michelson Diagnostics Limited Processing optical coherency tomography scans

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009524066A (ja) 2006-01-20 2009-06-25 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション 波面変調を使用してスペックル低減を提供する光学的干渉断層撮影法のシステム、構成、及びプロセス
JP2012113191A (ja) 2010-11-26 2012-06-14 Kao Corp 血流画像の形成方法
JP2014516646A (ja) 2011-04-29 2014-07-17 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション 散乱媒質の深さ分解した物理的及び/又は光学的特性を決定する方法
WO2017009641A1 (en) 2015-07-15 2017-01-19 Michelson Diagnostics Limited Processing optical coherency tomography scans

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018143530A (ja) 2018-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Qin et al. In vivo volumetric imaging of microcirculation within human skin under psoriatic conditions using optical microangiography
Leitgeb et al. Doppler optical coherence tomography
US9962075B2 (en) Devices, methods, and systems of functional optical coherence tomography
Cobb et al. Noninvasive assessment of cutaneous wound healing using ultrahigh-resolution optical coherence tomography
Pierce et al. Advances in optical coherence tomography imaging for dermatology
Jia et al. Quantitative optical coherence tomography angiography of choroidal neovascularization in age-related macular degeneration
EP2809225B1 (en) In vivo optical flow imaging
Fredriksson et al. Measurement depth and volume in laser Doppler flowmetry
US20070232872A1 (en) Continuous noninvasive glucose monitoring in diabetic, non-diabetic, and critically ill patients with oct
Chen et al. Optical coherence tomography (OCT) reveals depth-resolved dynamics during functional brain activation
Sowa et al. Review of near-infrared methods for wound assessment
Kislevitz et al. Use of optical coherence tomography (OCT) in aesthetic skin assessment—a short review
US20150230708A1 (en) Methods and systems for determining volumetric properties of a tissue
JP2019510544A (ja) 組織血管健康を評価するための方法および装置
US11160501B2 (en) Processing optical coherency tomography scans
Choi Imaging motion: a comprehensive review of optical coherence tomography angiography
Augustin et al. Ocular fundus pulsations within the posterior rat eye: Chorioscleral motion and response to elevated intraocular pressure
JP7049061B2 (ja) 血流の評価方法
Zakharov et al. Full-field optical coherence tomography for the rapid estimation of epidermal thickness: study of patients with diabetes mellitus type 1
Subhash Biophotonics Modalities for High‐Resolution Imaging of Microcirculatory Tissue Beds Using Endogenous Contrast: A Review on Present Scenario and Prospects
Li et al. Quantitative assessment of skin swelling using optical coherence tomography
Wang et al. In vivo burn scar assessment with speckle decorrelation and joint spectral and time domain optical coherence tomography
US10891748B2 (en) Processing optical coherence tomography scans
Berezhnoi Development of multi-wavelength optoacoustic mesoscopy for high resolution morphological and functional imaging of skin
Son et al. Contrast enhancement of laser speckle skin image: use of optical clearing agent in conjunction with micro-needling

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191205

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20191205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201104

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20201214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210921

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220325

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7049061

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151