JP7039169B2 - 航空機の折り曲げ式の翼端にかかる空力荷重の制御 - Google Patents

航空機の折り曲げ式の翼端にかかる空力荷重の制御 Download PDF

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Description

本開示は、広くは、航空機の折り曲げ式の翼端に関し、特に、航空機の折り曲げ式の翼端にかかる空力荷重を制御することに関する。
より大きな航空機はより長い翼長を有し、それは、より効率的な飛行を生み出す傾向がある。しかし、ほとんどの空港の誘導路の間隔及びゲート位置は、そのような大きな翼長を受け入れるのに適切な間隔を提供しない。したがって、より長い翼長の航空機は、通常、折り曲げ式の翼端を採用する。着陸後、航空機の翼長を低減させるために、翼端は(上向き、下向き、前方へ、後方へ、又はそれらの組み合わせで)折り曲げられる。
本明細書で開示される例示的な方法は、航空機の翼の操縦翼面の位置を判定することを含む。該例示的な方法では、翼が、固定翼部分及び固定翼部分と可動に連結された翼端を有する。該例示的な方法は、航空機が飛行していない間の翼端の移動を促進するための、第1の位置から第2の位置への操縦翼面の位置の変位を判定することを含む。該例示的な方法は、操縦翼面を第2の位置へ移動させ、拡張された位置と折り曲げられた位置との間で翼端を移動させることも含む。
本明細書で開示される例示的な装置は、制御法則に基づいて、航空機の翼の操縦翼面が、有利でない位置から有利な位置へ移動され得るか否かを判定するように構成されたプロセッサを含む。該例示的な装置では、翼が、固定翼部分及び固定翼部分と可動に連結された翼端を有する。該例示的な装置のプロセッサは、更に、操縦翼面が移動され得るか否かに基づいて、操縦翼面を有利な位置へ移動させるための指示命令を生成する。該例示的な装置は、操縦翼面と連結された第1のアクチュエータと通信可能に接続された第1のコントローラも含む。第1のコントローラは、指示命令に応答して、操縦翼面を有利でない位置から有利な位置へ移動させるための制御信号を生成する。該例示的な装置は、翼端移動動作に従って翼端を移動させるための第2のアクチュエータと通信可能に接続された第2のアクチュエータコントローラを更に含む。
固定翼部分及び固定翼部分と可動に連結された翼端を有する翼、翼の操縦翼面、並びに操縦翼面の位置を判定し、操縦翼面の位置が翼端を折り曲げるために有利な位置であるか又は有利でない位置であるかを判定し、操縦翼面が有利でない位置にあるならば、操縦翼面を有利な位置へ移動させるための制御信号を生成するように構成された航空機制御システムを含む、例示的な航空機が本明細書で開示される。
本発明は、航空機の翼であって、固定翼部分及び固定翼部分と可動に連結された翼端を有する、翼の操縦翼面の位置を判定すること、プロセッサによって、航空機が飛行していない間の翼端の移動を促進するための、第1の位置から第2の位置への操縦翼面の位置の変位を判定すること、操縦翼面を第2の位置へ移動させること、及び拡張された位置と折り曲げられた位置との間で翼端を移動させることを含み得る方法を含むことができる。操縦翼面は、翼端と隣接する翼の固定翼部分のエルロンであり得る。拡張された位置から折り曲げられた位置へ翼端が移動されるならば、エルロンの第2の位置は、真っ直ぐな位置(faired position)又は後縁を下げた位置である。操縦翼面は、第1の位置にあるときよりも第2の位置にあるときの方が、翼端に向けて少ない空気を誘導する。該方法は、プロセッサによって、航空機の速度を判定すること、及び速度がトリガ速度よりも上ならば、操縦翼面の変位及び移動の判定を妨げることも含み得る。該方法は、プロセッサによって、操縦翼面を第2の位置へ移動させることがパイロットの指示命令に反しているか否かを判定すること、及びパイロットの指示命令が空気ブレーキ指示命令ならば、操縦翼面を第2の位置へ移動させ、又はパイロットの指示命令がロール指示命令ならば、操縦翼面の第2の位置への移動を妨げることも含み得る。操縦翼面は、第1の操縦翼面であり、固定翼部分の第2の操縦翼面の位置を判定すること、プロセッサによって、航空機が飛行していない間の翼端の移動を促進するための、第3の位置から第4の位置への第2の操縦翼面の位置の変位を判定すること、及び第2の操縦翼面を第3の位置へ移動させることも含み得る。第1の操縦翼面はエルロンであり、第2の操縦翼面は前縁スラットであり得る。
本発明は、制御法則に基づいて、航空機の翼であって、固定翼部分及び固定翼部分と可動に連結された翼端を有する、翼の操縦翼面が、有利でない位置から有利な位置へ移動され得るか否かを判定し、且つ、操縦翼面が移動され得るか否かに基づいて操縦翼面を有利な位置へ移動させるための指示命令を生成するように構成された、プロセッサ、第1のアクチュエータと通信可能に接続された第1のコントローラであって、第1のアクチュエータが操縦翼面と連結され、第1のコントローラが、指示命令に応答して、操縦翼面を有利でない位置から有利な位置へ移動させるための制御信号を生成する、第1のコントローラ、並びに翼端移動動作に従って翼端を移動させる第2のアクチュエータと通信可能に接続された第2のコントローラを含み得る、装置を含むことができる。制御法則は航空機の速度に基づき、操縦翼面が移動され得るか否かを判定するために、プロセッサは、航空機の速度を判定し、該速度をトリガ速度と比較し、且つ、該速度がトリガ速度未満ならば、第1のコントローラに指示命令を送信し、又は該速度がトリガ速度よりも上ならば、有利な位置への操縦翼面の移動を妨げる。制御法則はパイロットの指示命令に基づき、パイロットの指示命令が対称指示命令(symmetric command)ならば、プロセッサは第1のコントローラへ指示命令を送信し、パイロットの指示命令が非対称指示命令(asymmetric command)ならば、プロセッサは有利な位置への操縦翼面の移動を妨げる。翼端移動動作は、拡張された位置から折り曲げられた位置への移行であり得る。操縦翼面は、有利でない位置にあるときよりも有利な位置にあるときの方が、翼端に向けて少ない空気を誘導する。操縦翼面は、前縁スラットであり得る。前縁スラットの有利な位置は、展開された位置である。
本発明は、固定翼部分及び固定翼部分と可動に連結された翼端を有する翼、翼の操縦翼面、並びに操縦翼面の位置を判定し、操縦翼面の位置が翼端を折り曲げるために有利な位置であるか又は有利でない位置であるかを判定し、操縦翼面が有利でない位置にあるならば、操縦翼面を有利な位置へ移動させるための制御信号を生成するように構成された航空機制御システムを含み得る、航空機を含むことができる。操縦翼面は、翼端と隣接する翼の固定翼部分のエルロンであり得る。有利でない位置は、エルロンの後縁を上げた位置であり、有利な位置は、エルロンの後縁を下げた位置であり得る。操縦翼面は、通常、翼端のエルロンである。有利でない位置は、エルロンの後縁を上げた位置であり、有利な位置は、エルロンの真っ直ぐな位置又は後縁を下げた位置であり得る。
本明細書で開示される例示的な方法、システム、及び装置を実装するために使用され得る、例示的な航空機である。 着陸している間の空気ブレーキの間に、図1の例示的な航空機の例示的な翼で展開された例示的な操縦翼面を示す。 例示的な翼端を拡張された位置から折り曲げられた位置へ移行させる間の、例示的な翼上の例示的な気流を示す、図2の例示的な翼の上面図である。 図1の例示的な航空機によって実装され得る、例示的な航空機制御システムのブロック図である。 例示的な翼端を折り曲げるためのより有利な位置にある、図1の例示的な航空機の例示的な翼の例示的な操縦翼面を示す。 例示的な翼端を拡張された位置から折り曲げられた位置へ移行させる間の、例示的な翼上の例示的な気流を示す、図5の例示的な翼の上面図である。 後縁を上げた位置にある例示的な翼端のエルロンを有する、図1の例示的な航空機の例示的な翼端を示す。 後縁を下げた位置にある例示的な翼端のエルロンを有する、図7Bの例示的な翼端を示す。 図4の例示的な航空機制御システムによって実装され得る、例示的な方法又はプロセスを表すフローチャートである。 図8の例示的な方法の少なくとも一部分を実装するための、機械可読指示命令を実行することができる例示的なプロセッサプラットフォームのブロック図である。
特定の実施例が、上述の図面内で示され、以下で詳細に説明される。これらの実施例を説明することにおいて、類似の又は同一の参照番号が、同一の又は類似の要素を指すために使用される。図面は、必ずしも縮尺通りには描かれておらず、図面の特定の特徴及び特定の図は、明瞭さ及び/簡明さのために誇張した縮尺で描かれ又は概略的に描かれ得る。更に、幾つかの実施例は、この明細書全体を通して説明されている。任意の実施例からの任意の特徴は、他の実施例からの他の特徴に含まれ、交換され、又はさもなければ組み合わされる場合もある。
拡張された位置と折り曲げられた位置との間で翼端を移行させる前に、多かれ少なかれ翼端に空力荷重を加える、より有利な位置へ、翼の1以上の操縦翼面を移動させることによって、航空機の翼端に作用する空力荷重を制御する、例示的な装置及び方法が本明細書で開示される。本明細書で開示される実施例は、より小さくてより軽い翼端作動システムが採用されることを可能にし、それによって、翼の重量を低減させ、航空機の翼内に翼端作動システムを受け入れるために必要な空間を低減させる。結果として、翼は、より薄くてより軽くなり、したがって、より効率的な飛行をもたらす。
本開示の航空機制御システム及び方法の詳細な態様を参照する前に、折り曲げ式の翼端についての短い説明が提供される。より長く及び/又はより薄い翼は、より短くてより重い翼よりも空気力学的に効率が高いことは、広く一般に知られている。同様に、より高いアスペクト比の翼は、より低いアスペクト比の翼よりも効率的な飛行をもたらす。翼のアスペクト比は、その幅(翼弦)に対するその長さの比である。したがって、より長くより細い翼は、より効率的な飛行(例えば、低減された燃料消費)をもたらすので望ましい。しかし、既存の空港は、比較的大きな翼長(例えば、翼の先端即ち端部間の距離)を有する航空機に課題を提示する。空港の設計は、国際民間航空機構(ICAO)の規約AからFまでに基づいている。それらは、翼長、着陸装置、幅、長さなどに対する寸法制限を規定している。ほとんどの空港は、ICAOの規約Eに従った航空機を受け入れるように設計されている。それは、航空機が、滑走路、誘導路、ゲートエリアなどに適合するように、翼長を65メートル未満に制限している。したがって、より長い翼長(例えば、65メートル以上)を有する航空機は、折り曲げ式の翼端を採用する。折り曲げ式の翼端は、航空機が、現在の空港のインフラ(例えば、駐機エリア、誘導路など)の範囲内に適合することができるように、航空機の翼長を低減させることができる。
折り曲げ式の翼端を有する航空機に関して、航空機の各翼は、インボード又は固定翼部分(例えば、セクション)及び可動又は非固定アウトボード翼部分即ち翼端を含む。後者は、前者と可動に連結されている。特に、翼端は、ヒンジを介して、それぞれの固定翼部分と回転可能に連結されている。拡張された位置(例えば、展開された位置、飛行位置、折り曲げられていない位置など)から折り曲げられた位置(例えば、収容された位置、格納された位置など)へ翼端を移動又は移行させるために、航空機は、折り曲げ式の翼端作動システムを含む。作動システムは、翼の固定翼部分と翼端との間に配置された1以上のアクチュエータを含む。アクチュエータは、拡張された位置から折り曲げられた位置へ、それらのそれぞれのヒンジの周りで、翼端を移動(例えば、持ち上げ、移行、回転など)させる。
上述されたように、航空機の翼は、概して、できるだけ薄くて軽くなるように設計されている。しかし、翼の厚さ及び重量は、アクチュエータ、油圧ラインなどを含む折り曲げ式の翼端作動システムの構成要素などの、翼によって支持されるシステム、構成要素などによって大きな影響を受ける。特に、翼は、折り曲げ式の翼端作動システムのアクチュエータ、油圧ラインなどを受け入れるのに十分な厚さでなければならず、それらは、翼に重量を追加する。概して、折り曲げ式の翼端作動システムに作用する外部からの荷重は、3つの主要な構成要素を含む。即ち、翼端の重量、翼端の質量を移動させる動的効果、及び翼端に作用する空力荷重(例えば、空気力学的な力)である。折り曲げ式の翼端作動システムは、これらの(及び/又は他の)抗力に対して翼端を持ち上げるために必要とされる力に基づいて、サイズ決定される。
拡張された位置と折り曲げられた位置との間で翼端を移行させる前に、翼端にかかる空力荷重及び結果としてのヒンジモーメントを制御するために、翼端の近くの航空機の翼の操縦翼面を利用するための、例示的な装置及び方法が本明細書で開示される。ある実施例では、該装置及び方法が、翼端を折り曲げる前に、翼端にかかる空力荷重を低減させ、それによって、翼端を折り曲げるために必要とされる作動力又は力を低減させる。本明細書で開示される実施例は、翼端の近く(及び/又は上)のエルロン、スラットなどの1以上の操縦翼面を、折り曲げ式の翼端上で生み出される負の空力荷重(及び、したがって、結果としてのヒンジモーメント)を最小化する、より有利な位置へ移動させる(例えば、移行させる、逸らす)ために使用され得る。結果として、翼端が拡張された位置から折り曲げられた位置へ移行する際に、低減された空力荷重又は力(例えば、負のヒンジモーメント)が、翼端に対して作用することになる。逆に、本開示の例示的な装置及び方法は、折り曲げられた位置から拡張された位置へ翼端を移動させる前に、翼端にかかる空力荷重及び/又は結果としてのヒンジモーメントを増加させ、それによって、翼端を拡張された位置へ向けて降ろすように押すために使用され得る。ある実施例では、1以上の制御法則(例えば、チェック、禁止)が、地上速度、車輪にかかる重量などの入力に基づいて実行され、操縦翼面が、適切な時にのみ起動されることを保証する。
例えば、航空機は、飛行中の航空機を制御するために、複数の操縦翼面(例えば、空気力学的な表面、飛行操縦翼面など)を採用する。例えば、操縦翼面は、エルロン、スラット、フラッペロンなどを含み得る。地上では、操縦翼面は、ブレーキング(例えば、停止)のために抗力を増加させ、車輪にかかる重量を増加させるために揚力を低減させ、横風が吹く離陸及び着陸の間に航空機のレベルを保つなどするために使用され得る。着陸するときに、操縦翼面の特定のものは、特定の位置へ展開され又は移動され、抗力を増加させ及び/又は揚力を低減させる。しかし、ある実施例では、操縦翼面の特定の位置又は方向が、翼端の方向へ向けて気流を誘導し、及び/又はさもなければ、(例えば、ヒンジの周りの負のモーメントを生み出すことによって)翼端を折り曲げられた位置へ移動させるために必要な力を増加させる。結果として、この力に対抗して翼端を折り曲げられた位置へ移動させるために、より大きな力が、翼端作動システムによって必要とされる。より大きな力は、概して、より大きくてより重い作動システムを意味する。代わりに、本明細書で開示される例示的な航空機制御システム及び方法は、操縦翼面のうちの1以上がそのような負の又は有利でない位置にあるか否かを判定し、そうであるならば、操縦翼面を、翼端にかかる低減された負の空力荷重をもたらす他のより有利な位置へ移動させるために指示命令を生み出す。
例えば、折り曲げ式の翼端の近くのエルロンは、通常、着陸の際に後縁を上げた位置に方向付けられ、それは、抗力を増加させ、車輪にかかる重量を増加させることによって、ブレーキング性能を改良する。しかし、後退翼にとっては、後縁を上げた位置にエルロンを有することは、翼を横断して気流が翼端へ向けて誘導される(例えば、流される)ことをもたらす。翼端が折り曲げられた位置へ移行されるときに、翼端へ向けられたこの増加された気流は、大きな負のヒンジモーメントを生成し、それは、翼端作動システムによって克服されることが必要とされる。結果として、翼端を移動させるために、増加された力が必要とされる。したがって、エルロンをこれらの有利でない位置に放置するよりもむしろ、本明細書で開示される例示的な航空機制御装置及び方法は、(例えば、地上速度、パイロットの入力などに基づいて)エルロンの位置を調整することが安全であるか否かを判定し、そうであるならば、真っ直ぐな位置(例えば、ニュートラルポジション)又は後縁を下げた位置などの、有利な位置へエルロンを移動させる、1以上の制御法則を実施する。真っ直ぐな位置又は後縁を下げた位置では、翼にわたりインボードからアウトボードへ流れる空気が、翼端へ向かって流されない。結果として、翼を折り曲げるときに翼端にかかる負の空力荷重(及び、したがって、結果としてのヒンジモーメント)は、後縁を上げた位置で生み出される空力荷重と比較して大幅に低減される。
更に又は代替的に、ある実施例では、他の操縦翼面が、翼端にかかる低減された負の空力荷重をもたらす位置へ移動され又は位置に維持され得る。例えば、前縁スラット、可変キャンバークルーガ、単純なクルーガなどの、翼の前縁の操縦翼面は、折り曲げ式の翼端から離れるように気流を誘導し、及び/又は翼端を移動させるために(例えば、翼の端部の近くの正の揚力を生成することによって、したがって、翼端の持ち上げに反する負のヒンジモーメントを低減させることによって)有益なやり方で気流を誘導するように位置決めされ得る。
ある実施例では、スラットなどの前縁の操縦翼面が、着陸の間に最も有利な位置にある。しかし、着陸後、パイロットは、前縁の操縦翼面を後退させるクリーンアップ動作を実施し得る。本明細書で開示される例示的な航空機制御装置及び方法は、これらの指示命令を中止又は禁止し、前縁の操縦翼面が後退することを妨げ、それによって、翼端を持ち上げるために最も有利な位置で前縁の操縦翼面を維持し得る。
逆に、飛行の前に翼端を下げるときに、本明細書で開示される例示的な航空機制御装置及び方法は、翼の操縦翼面の1以上を利用し、翼端へ向けて気流を誘導し、したがって、空力荷重を増加させ、翼端を下げる助けとする。言い換えると、本明細書で開示される例示的なシステム及び方法は、翼端へ気流を再誘導し、及び/又はさもなければ、近くの操縦翼面の位置を使用して、負のヒンジモーメント(例えば、拡張する方向へのモーメント)を生成するために実施され得る。
折り曲げ式の翼端作動システムの力の要求を低減させることによって、関連付けられた翼端のアクチュエータ、油圧ラインなどは、全てより低い力を生み出すようにサイズ決定され得る。したがって、より小さい(例えば、よりコンパクトな)及びより軽い作動システムが採用され得る。結果として、作動システムを受け入れるために必要とされる空間は低減され、作動システムによって翼に加えられる重量は大幅に低減される。したがって、航空機の全体の効率は、より小さくてより軽い翼端作動システムを採用することによって増加され得る。
図1は、本明細書で開示される実施例が実装され得る、例示的な航空機100を示す。示される実施例では、航空機100が、胴体102、胴体102に連結された第1の即ち左の翼104、及び胴体102に連結された第2の即ち右の翼106を含む。第1及び第2の翼104、106は、それぞれのエンジン108を支持する。示されている実施例では、第1及び第2の翼104、106が、(図1の位置で示されている)拡張された即ち飛行位置から、航空機100の翼長109を低減させる格納された即ち折り曲げられた位置へ移行され得る。特に、第1の翼104は、第1の固定翼部分110(例えば、インボード翼部分)及び第1の翼端112(例えば、非固定部分、アウトボード翼部分)を含む。第1の翼端112は、ヒンジを介して第1の固定翼部分110に連結され、ヒンジラインの周りで上向きに回転され即ち折り曲げられ、拡張された位置と折り曲げられた位置との間で移動する。同様に、第2の翼106は、第2の固定翼部分114、及びヒンジを介して第2の固定翼部分114に連結された第2の翼端116を含む。第1及び第2の翼端112、116は、(本明細書で更に詳細に開示されるように)それぞれの翼端のアクチュエータによって作動され、図1で示される拡張された位置と、第1及び第2の翼端112、116が上向きに回転される折り曲げられた位置との間で、第1及び第2の翼端112、116を移動又は移行させる。ある実施例では、第1及び第2の翼端112、116が、約10フィートの長さである。そのようにして、翼長109は、第1及び第2の翼端112、116を折り曲げることによって、約20フィートだけ低減され得る。折り曲げられた位置にあるときに、航空機100は、例えば、ICAOの規約Eのサイズ制限(例えば、65メートル未満)に従い得る。他の実施例では、第1及び第2の固定翼部分110、114、及び/又は第1及び第2の翼端112、116が、より長く又はより短くてもよく、翼端は、上向きに折り曲げられ、下げられ、前方に向けられ、後方に向けられ、又はそれらの組み合わせであり得る。
示されている実施例では、例示的な航空機100の第1及び第2の翼104、106が、第1及び第2の翼104、106に(例えば、第1及び第2の翼104、106の前縁及び後縁に沿って)配置された、複数の操縦翼面(例えば、空気力学的な表面、補助翼など)を支持する。操縦翼面は、移動され又は拡張されて、例えば、離陸又は着陸の間に、航空機100の空気力学的な揚力を変更し得る。示されている実施例では、第1の翼104が、第1の翼104の後縁122に沿って配置された第1のエルロン118及び第1のフラッペロン120を含む。ある実施例では、第1の翼104が、複数のエルロン及び/又は複数のフラッペロンを含み得る。示されている実施例では、第1の翼104が、第1の翼104の前縁126に沿って配置された複数の前縁スラット124も含む。示されている実施例では、第1の翼104が、七つ(7つ)の前縁スラット124を含む。しかし、他の実施例では、第1の翼104が、より多くの又はより少ない前縁スラット124を含み得る。航空機100の減速を助けるために、第1の翼104は、第1の翼104の上面に配置された第1の複数のスポイラー128も含み得る。同様に、第2の翼106は、後縁134に沿って配置された第2のエルロン130及び第2のフラッペロン132、前縁138に沿った第2の複数の前縁スラット136、及び第2の翼106の上面の第2の複数のスポイラー140を含む。他の実施例では、第1の翼104及び/又は第2の翼106が、より多くの又はより少ない操縦翼面(例えば、エルロン、フラッペロン、スポイラー、トリムタブ、前縁スラット、後縁スラットなど)を含み得る。
示されている実施例では、拡張された即ち飛行位置にある、第1と第2の翼端112、116の間の翼長109が、比較的大きい。(例えば、着陸後、ゲートへのタクシングの前などに)翼長109を低減させるために、第1及び第2の翼端112、116は、折り曲げられた位置へ移動され得る。第1の翼104は、拡張された位置と折り曲げられた位置との間で、第1の翼端112を移行させるための、第1の翼端のアクチュエータ142を含む。第2の翼106は、拡張された位置と折り曲げられた位置との間で、第2の翼端116を移行させるための、第2の翼端のアクチュエータ144を含む。第1及び第2の翼端のアクチュエータ142、144は、例えば、油圧式のアクチュエータであり得る。
着陸の間に、通常、ブレーキ又は減速指示命令が、(例えば、パイロットによって)実施され、それは、翼104、106の操縦翼面の1以上を作動させ、航空機100を減速させる助けとなる特定の位置へ移動させる。
図2は、着陸の間に位置決めされた、第1の翼104の操縦翼面の一実施例を示している。例えば、示されている実施例では、エルロンのアクチュエータ200が、第1のエルロン118を、後縁を上げた位置へ移動させる。同様に、スラットのアクチュエータ202が、前縁スラット124のうちの第1の即ちアウトボードのものを展開させるように示されている。他の前縁スラット124は、同様に展開され得る。ある実施例では、スラットのアクチュエータ202が、第1の翼104の前縁126に沿って、前縁スラット124のうちの複数のものを作動させ又は制御する。更に、フラッペロン120は、後縁122から拡張され、スポイラー128は、持ち上げられる。スポイラー128及びフラッペロン120は、エルロンのアクチュエータ200及び/又はスラットのアクチュエータ202と類似したアクチュエータを含み得る。図2で示されている操縦翼面の構成は、抗力を増加させ、及び/又は航空機100の車輪にかかる重量を増加させ、それは、航空機100が減速する助けとなる。しかし、操縦翼面の1以上の位置は、しばしば、第1の翼端112を持ち上げるために必要とされる力に反し又はそれを増加させる、力又は空力荷重を生成する。
図3は、図2のように、空気ブレーキの間に操縦翼面が展開されたときの、第1の翼104の端部の上面図である。示されているように、入ってくる気流300は、第1のエルロン118によって外向きに(例えば、インボードからアウトボードへ)誘導され、第1の翼端112に向けられる。言い換えると、第1のエルロン118は、第1の翼104の上にわたり入ってくる気流300を、第1の翼端112の方向へ向けて流し又は再誘導し、したがって、ヒンジライン302の周りの負のヒンジモーメントを生成する。結果として、気流300からの負のヒンジモーメント(例えば、反力)を克服して、(破線で示されている)拡張された位置から折り曲げられた即ち格納された位置へ第1の翼端112を持ち上げるために、より大きな力が、第1の翼端のアクチュエータ142によって必要とされる。
図4は、本開示の教示による、図1の例示的な航空機100によって実装され得る、例示的な航空機制御装置又はシステム400である。例示的なシステム400は、第1及び第2の翼104、106の操縦翼面の1以上を、第1及び第2の翼端104、106にかかる空力荷重を増加及び/又は低減させる位置へ移動させ、したがって、第1及び第2の翼端112、116を持ち上げるために必要とされる作動力の量を最小化させるために使用され得る。示されている実施例では、システム400が、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402を含み、それは、複数のコントローラとして実装され得る。操縦翼面のアクチュエータコントローラ402は、(例えば、制御信号を介して)1以上の操縦翼面のアクチュエータ404a~nを制御する。操縦翼面のアクチュエータ404a~nは、航空機100の様々な操縦翼面を移動させる1以上のアクチュエータに対応する。例えば、第1の操縦翼面のアクチュエータ404aは、第1のエルロン118を移動させる、エルロンのアクチュエータ200(図2参照)に対応し得る。第2の操縦翼面のアクチュエータ404bは、前縁スラット124のうちの第1の即ちアウトボードのものを移動させる、スラットのアクチュエータ202(図2参照)に対応し得る、などである。
示されている実施例では、システム400が、翼端のアクチュエータコントローラ406を含み、それは、複数のコントローラとして実装され得る。翼端のコントローラ406は、第1の翼端のアクチュエータ408a及び/又は第2の翼端のアクチュエータ408bを制御する。例えば、第1の翼端のアクチュエータ408aは、拡張された位置と折り曲げられた位置との間で第1の翼端112を移動させる、第1の翼端のアクチュエータ142(図1及び図3参照)に対応し得る。同様に、第2の翼端のアクチュエータ408bは、拡張された位置と折り曲げられた位置との間で第2の翼端116を移動させる、第2の翼端のアクチュエータ144(図1参照)に対応し得る。ある実施例では、第1の翼端のアクチュエータ408a及び/又は第2の翼端のアクチュエータ408bは、複数のアクチュエータを含む(例えば、第1の翼端のアクチュエータ142は、第1の翼端112に作用する2つのアクチュエータを含み得る)。
示されている実施例では、システム400が、プロセッサ410及びデータベース412を含む。プロセッサ410は、第1及び第2の翼端112、116を折り曲げる前に、操縦翼面がどの位置にあるか、及びそれらの操縦翼面がより有利な位置に移動され得るか否かを判定し得る。ある実施例では、プロセッサ410及び/又はデータベース412が、1以上の入力に基づいて、(本明細書で更に詳細に説明されるように)1以上の制御法則を実施し、操縦翼面が移動され得るか否かを判定し得る。
(拡張された位置から折り曲げられた位置へ第1及び第2の翼端112、116を移動させるために)翼端折り曲げ動作が指示命令されたときに、それは、自動であるか又はパイロットの指示命令によるものであり得る。例示的なプロセッサ410は、翼端112、116にかかる空力荷重に影響を与え得る、1以上の操縦翼面の現在の位置を判定する。ある実施例では、データベース412が、操縦翼面のうちのどれ(例えば、第1のエルロン118、第1の前縁スラット124など)が翼端112、116にかかる空力荷重に影響を与えるかのリスト(例えば、識別)を含む。ある実施例では、第1及び第2の翼端112、116と隣接する操縦翼面(例えば、第1の翼104の第1のエルロン118、前縁スラット124のうちのアウトボードのもの、第2の翼106の第2のエルロン130、及び前縁スラット126のうちのアウトボードのもの)のみが、移動されるべき操縦翼面として指定される。他の実施例では、操縦翼面のうちのより多く又はより少ないものが指定され得る。示されている実施例では、プロセッサ410が、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402から、操縦翼面の位置に対応するデータを受信する。
一旦、プロセッサ410が、操縦翼面の位置を判定すると、プロセッサ410が、操縦翼面が第1の翼端112を折り曲げるために有利な位置にあるか又は有利でない位置にあるかを判定する。例えば、翼端を折り曲げるときに、有利でない位置は、操縦翼面が、翼端に向けられた最も又は比較的大きい量の気流を生成するか、及び/又はさもなければ、操縦翼面の他の位置と比較して翼端が折り曲げられる方向とは反対方向への力(例えば、負のヒンジモーメント)を生成する位置である。一方、有利な位置は、操縦翼面が、翼端にかかる最も少ない又はより少ない空力荷重を生成するか、及び/又はさもなければ、操縦翼面の他の位置と比較して反対方向への力に貢献しない位置である。例えば、操縦翼面が有利でない位置にあるならば、プロセッサ410は、航空機100が地上にある(例えば、飛行していない)間に、(例えば、拡張された位置から折り曲げられた位置へ、折り曲げられた位置から拡張された位置への)翼端の移動を促進するために、第1の位置(例えば、有利でない位置)から第2の位置(例えば、有利な位置)への操縦翼面の位置における変位を判定する。例えば、第1のエルロン118に対する有利でない位置は、図2及び図3で示された後縁を上げた位置であり、それは、第1の翼端112に向けて気流300を誘導することによって、第1の翼端112にかかる空力荷重を生成し得る。一方、第1のエルロン118に対する有利な位置は、真っ直ぐな位置又は後縁を下げた位置であり、それは、有利でない位置にあるときよりも少ない空力荷重が第1の翼端112にかかることをもたらす。操縦翼面が有利でない位置にあるならば、プロセッサ410は、それぞれの操縦翼面を有利な位置へ移動させるための指示命令を生成する。指示命令に基づいて、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402は、それぞれの操縦翼面を有利な位置へ移動させるために、対応する操縦翼面のアクチュエータ404a~404nを作動させるための、1以上の制御信号を生成し得る。ある実施例では、操縦翼面に対して、複数の有利でない位置及び/又は複数の有利な位置が存在し、それらは、例えば、データベース412内に記憶され得る。
図5は、後縁を下げた位置にある第1の翼104の第1のエルロン118を示している。第1のエルロン118が、図2及び図3で示された後縁を上げた位置などの、第1の翼端112を折り曲げるために有利でない位置にあるならば、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402は、第1のエルロン118のための操縦翼面のアクチュエータ404a(例えば、エルロンのアクチュエータ200)に制御信号を送信し、図5で示される後縁を下げた位置などの有利な位置へ、第1のエルロン118を移動させ得る。図6は、第1のエルロン118が後縁を下げた位置にある、第1の翼104の端部の上面図である。示されているように、気流600は、第1の翼104の上にわたり移動し、有利でない位置にある図3で示されたように、第1の翼端112に向けて再誘導されない。したがって、例示的なシステム400は、有利でない位置(例えば、後縁を上げた位置)から、有利な位置(例えば、後縁を下げた位置)へ、第1のエルロン118を移動させることによって、第1の翼端112にかかる空力荷重を最小化する。
更に又は代替的に、ある実施例では、前縁スラット124のうちの1以上が、有利でない位置から、第1の翼端112に向けられた気流を最小化する有利な位置へ移動され得る。ある実施例では、(図5及び図6で示された)前縁スラット124のうちのアウトボードのものが、図5で示されたように、前縁スラット124が展開され即ち拡張された位置にあるときに、第1の翼104の端部の近くでより大きな揚力を生成する。言い換えると、展開された位置では、アウトボードの前縁スラット124が、第1の翼端112にかかる負のヒンジモーメントを低減させる。したがって、アウトボードの前縁スラット124の拡張された位置は、有利な位置であり、一方、アウトボードの前縁スラット124の展開されていない即ち格納された位置は、有利でない位置であり得る。プロセッサ410は、(例えば、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402に基づいて)アウトボードの前縁スラット124の位置を判定し、アウトボードの前縁スラット124が、有利な位置にないならば、プロセッサ410は、アウトボードの前縁スラット124を有利な位置へ移動させるための指示命令を生成し得る。操縦翼面のアクチュエータコントローラ402は、アウトボードの前縁スラット124を有利な位置(例えば、図5で示されたような展開された位置)へ移動させるために、操縦翼面のアクチュエータ404a~n(例えば、スラットのアクチュエータ202)を作動させるための、1以上の制御信号を生成し得る。このプロセスは、操縦翼面のうちの複数のものに対して繰り返され得る。ある実施例では、操縦翼面のうちの特定の即ち指定されたものだけが、第1の翼端112にかかる空力荷重への影響を有し、一方、操縦翼面のうちの他のもの(例えば、前縁スラット124のうちのインボードのもの、フラッペロン120、第1の複数のスポイラー128など)は、空力荷重への影響を有し得ない。ある実施例では、指定された操縦翼面のうちの全部が、同時にアクティブであり、即ち、同時に移動される。1以上の操縦翼面がそれらの有利な位置へ移動されたか又はそれらの有利な位置にあると判定された後に、(破線で示された)拡張された位置と図6で示されるような折り曲げられた即ち格納された位置との間で、第1の翼端112を移行(例えば、移動)させるために、プロセッサ410は、翼端のアクチュエータ408a(例えば、第1の翼端のアクチュエータ142)を制御する、翼端のアクチュエータコントローラ406に指示命令し得る。
反対に、(例えば、離陸の前に滑走路へタクシングしている間に)第1及び第2の翼端112、116を、折り曲げられた位置から拡張された位置へ移動させるときに、図4の例示的な航空機制御システム400は、第1及び第2の翼104、106の操縦翼面のうちの1以上を移動させて、第1及び第2の翼端112、116にかかる空力荷重を増加させ、及び/又はさもなければ、負のヒンジモーメントを生成し得る。例えば、翼端を広げるときに、有利な位置は、操縦翼面が、翼端に向けられた最も又は比較的大きい量の気流を生成するか、及び/又はさもなければ、操縦翼面の他の位置と比較して翼端が広げられる方向への力(例えば、負のヒンジモーメント)を生成する位置である。一方、有利でない位置は、操縦翼面が、翼端にかかる最も少ない又はより少ない空力荷重を生成するか、及び/又はさもなければ、操縦翼面の他の位置と比較して翼端が広げられる方向への力に貢献しない位置である。例えば、第1の翼端112を広げるときに、第1のエルロン118に対する有利な位置は、図2及び図3で示された後縁を上げた位置であり、それは、第1の翼端112に向けて気流300を誘導することによって、第1の翼端112にかかる空力荷重を生成し得る。したがって、航空機制御システム400は、第1の翼端112を下げる(図3参照)ように移動させるときに、第1の翼104の上側の表面に向けて気流を誘導し、又は第1の翼端112を上げる(図6参照)ように移動させるときに、上側の表面から離れるように気流を誘導するために使用され得る。例示的なプロセッサ410は、翼端を広げるために、操縦翼面が有利な位置にあるか又は有利でない位置にあるかを判定し得る。操縦翼面が有利でない位置にあるならば、プロセッサ410は、それぞれの操縦翼面を有利な位置へ移動させるための指示命令を生成する。指示命令に基づいて、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402は、それぞれの操縦翼面を有利な位置へ移動させるために、対応する操縦翼面のアクチュエータ404a~404nを作動させるための、1以上の制御信号を生成し得る。
ある実施例では、操縦翼面が移動されるように指示命令する前に、プロセッサ410が、1以上の制御法則に基づいて、操縦翼面が移動され得るか否かを判定する。1以上制御法則は、1以上の入力(例えば、地上速度、風の方向など)に基づき得る。例えば、1つの制御法則(例えば、地面に着陸する制御法則)は、航空機100が地上にあると判定されたならば、操縦翼面が有利な位置へ移動され得るかだけを特定し得る。航空機100が地上にある(例えば、着陸した、離陸前、飛行中でない)か否かを判定するために、図4の航空機制御システム400は、センサ416(例えば、車輪重量センサ)から信号を受信し、航空機100が地上にあるか否かを判定するする車輪重量検出器414を含む。プロセッサ410が、(例えば、車輪重量検出器414及び/又はセンサ416からの入力に基づいて)航空機100が地上にあると判定したならば、指示命令が操縦翼面のアクチュエータコントローラ402へ送信され、それは、操縦翼面を望ましい即ち有利な位置へ移動させるための制御信号を生成し得る。さもなければ、プロセッサ410が、航空機100が着陸していないと判定したならば、プロセッサ410は、有利な位置への操縦翼面の望ましい移動を中止又は禁止する。したがって、例示的な制御法則は、航空機100が未だ飛行している間に、操縦翼面が移動されることを妨げる、
(上述された地面に着陸する制御法則に加えて又はその代替案として実施され得る)別の例示的な制御法則は、航空機100が、例えば、15キロノットなどの閾値速度又はトリガ速度未満で移動しているならば、操縦翼面がより有利な位置へ移動され得るかだけを特定し得る。トリガ速度は、例えば、データベース412に記憶され、航空機100の設計(例えば、重量、翼長など)に基づき得る。ある実施例において、トリガ速度は、移動されるべき操縦翼面(例えば、第1のエルロン118、前縁スラット124、第1の翼端112と隣接する操縦翼面など)が、もはや空気力学的に効果を有しない速度である。言い換えると、トリガ速度より下では、操縦翼面が、航空機100の移動/制御に対して、ほとんど又は全く効果を有しない。したがって、操縦翼面は、着陸の間に、航空機100の制御に影響を与えることなしに、異なる位置へ移動され得る。航空機100の速度を判定するために、図4の航空機制御システム400は、センサ420から信号を受信して、航空機100の速度(例えば、地上速度及び/又は相対的な風の速度)を判定する、速度検出器418(例えば、速度計)を含む。プロセッサ410は、(例えば、速度検出器418及び/又はセンサ420からの入力に基づいて判定された)航空機100の現在の速度を、データベース412内に記憶されたトリガ速度と比較する。プロセッサ410が、航空機100がトリガ速度未満で移動していると判定したならば、プロセッサ410は、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402に指示命令を送信し、それは、操縦翼面を望ましい即ち有利な位置へ移動させるための制御信号を生成する。さもなければ、航空機100がトリガ速度よりも上で移動しているならば、プロセッサ410は、有利な位置への操縦翼面の望ましい移動を中止又は禁止する(例えば、妨げる)。ある実施例において、プロセッサ410は、速度がトリガ速度よりも上ならば、操縦翼面の位置の望ましい変位さえも判定し得ない。
別の一実施例において、制御法則は、有利でない位置から有利な位置への操縦翼面の移動が、1以上のパイロットの指示命令422(図4参照)に反するか否かに基づき得る。プロセッサ410は、制御法則に基づいて、パイロットの指示命令422が、オーバーライドされ若しくは中止され及び/又はさもなければ修正され得るか否かを判定し得る。例えば、上述したように、パイロットは、空気ブレーキ指示命令を実施し得る。それは、操縦翼面のうちの特定のものが特定の位置に展開されて、航空機100を減速させることをもたらす。そのような実施例において、プロセッサ410は、速度検出器414に基づいて、航空機100がトリガ速度未満で移動しているか否かを判定する。プロセッサ410が、航空機100がトリガ速度未満で移動していると判定したならば、プロセッサ410は、パイロットの指示命令422をオーバーライド又は中止し得る。そのような一実施例では、プロセッサが、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402に指示命令を送信し、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402は、その後、(例えば、操縦翼面のアクチュエータ404a~404nを介して)操縦翼面を有利な位置へ移動させるための制御信号を生成し得る。例えば、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402は、第1のエルロンン18を真っ直ぐな位置又は後縁を下げた位置へ移動させるための制御信号を生成し得る。本明細書で説明されるように、トリガ速度未満では、第1のエルロン118が、航空機100の制御に対して、ほとんど又は全く効果を有し得ない。したがって、(例えば、パイロットの指示命令422によって実施される)空気ブレーキをオーバーライド又は中止することは、航空機100の減速に悪影響をもたらさない。さもなければ、プロセッサ410が、航空機100がトリガ速度未満で移動していないと判定したならば、プロセッサ410は、有利な位置への操縦翼面の望ましい移動を中止し得る。
別の一実施例として、ある例では、パイロットが、着陸の後でクリーンアップ指示命令を実施し得る。それは、操縦翼面がそれらの格納位置へ後退することをもたらす。しかし、上述したように、前縁スラット124のうちのアウトボードのものの展開された即ち拡張された位置は、第1の翼端112を持ち上げるために有利である。したがって、パイロットの指示命令422が、そのような指示命令ならば、プロセッサ410は、アウトボードの前縁スラット124を拡張された位置に保持するために、パイロットの指示命令422をオーバーライド又は中止し得る。他の実施例では、アウトボードの前縁スラット124が既に格納されているならば、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402は、前縁スラット124を再拡張し即ち展開し、それによって、第1の翼端112を折り曲げる前に、アウトボードの前縁スラット124を有利な位置に位置決めするための、1以上の制御信号を生成し得る。
ある実施例において、制御法則は、パイロットの指示命令422が、翼端制御システム400によってオーバーライド又は中止され得ないことを規定し得る。例えば、パイロットの指示命令422が、航空機100を制御するための特定の指示命令に基づくならば、プロセッサ410は、(パイロットの航空機100の制御に影響を与えることを避けるために)操縦翼面の望ましい移動を中止又は禁止する。例えば、横風の中で着陸するときに、パイロットは、操縦翼面のうちの特定のものを展開させて、航空機100を操縦する助けとなることをもたらすロール指示命令を実施し得る。そのような一実施例において、制御法則は、操縦翼面の位置が、有利であるか否かに関わらず、オーバーライド又は中止され得ないことを規定し得る。例えば、右から左へ風が移動しているならば、パイロットは、航空機100を右へ(例えば、風の方向の中へ)ロールさせるロール指示命令を実施し得る。そのように、パイロットの指示命令422は、第1のエルロン118(図1参照)が後縁を下げた位置へ移行し、第2のエルロン130が後縁を上げた位置へ移行することをもたらす。この構成では、第1のエルロン118が、既に望ましい即ち有利な位置(例えば、真っ直ぐな又は後縁を下げた位置)に位置決めされている。更に、第2のエルロン130が(風が直進してくる又は風のない状況では有利ではあり得ない)後縁を上げた位置にあり得る間に、風は右からきて、それによって、右の翼端116を上向きに押す助けとなる。更に、風は右から左へ移動しているので、気流は、概して、第2のエルロン130によって右へ流し戻されない。しがたって、システム400がオーバーライドしないロール指示命令を実施しているときでさえ、第1及び第2のエルロン118、130は、翼端112、116を持ち上げるために最も有利な位置にある。ある実施例では、本明細書で開示される例示的な制御法則のうちの複数のものが実施され得る。更に又は代替的に、他の種類の制御法則が実施され得る。例えば、航空機100に対する風の方向に基づいて、制御法則が実施され得る。そのような実施例では、風の方向のセンサ及び/又は検出器が、例示的な航空機制御システム400内に実装され得る。
ある実施例において、プロセッサ410は、パイロットの指示命令422が対称指示命令であるときに、パイロットの指示命令422をオーバーライド又は中止し得るが、パイロットの指示命令422が非対称指示命令であるときに、パイロットの指示命令422をオーバーライド又は中止し得ない。対称指示命令は、各翼の対応する操縦翼面が、例えば、空気ブレーキ指示命令の間などに、同じ位置へ移動される指示命令である。一方、非対称指示命令は、翼のうちの一方の操縦翼面が1つの位置にあり、他方の翼の対応する操縦翼面が、例えば、航空機100を操縦して風の方向へ向けるロール指示命令を実施するときなどに、異なる位置にある指示命令である。したがって、ある実施例では、パイロットの指示命令422が、対称指示命令(例えば、空気ブレーキ指示命令)であるならば、プロセッサ410は、対称指示命令をオーバーライド又は中止して、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402に指示命令を送信し、それは、その後、操縦翼面のアクチュエータ404a~404nを介して、操縦翼面を移動させ得る。さもなければ、パイロットの指示命令が非対称指示命令(例えば、ロール指示命令)であるならば、プロセッサ410は、有利な位置への操縦翼面の望ましい移動を中止し又は妨げ得る。
ある実施例では、第1の翼104の、スポイラー128、フラッペロン120、及び/又は他の操縦翼面のうちの何れかが、同様に、有利でない位置から、第1の翼端112にかかる負の空力荷重を低減させるか、及び/又はさもなければ、第1の翼端112上に生成された負のモーメントを低減させる、有利な位置へ移動され得る。本明細書で開示される例示的な動作は、同様に、第2の翼106にも適用され得る。ある実施例では、操縦翼面の移動が、同時に、又は実質的に同時に(例えば、2、3秒の範囲内で)実行される。他の実施例では、第1及び第2の翼104、106の操縦翼面が、独立して及び/又は異なる時間に動作し得る。
ある実施例では、航空機が、翼端に1以上の操縦翼面(例えば、エルロン、トリムタブなど)を含み得る。翼の固定翼部分の操縦翼面のうちの1以上を移動させることに加えて又は代えて、ある実施例では、翼端の操縦翼面が、翼端折り曲げ動作の間に翼端を持ち上げることにおいて助けとなる揚力を有利に生成するために使用され得る。図7Aは、第1の翼端112の翼端のエルロン700を有する第1の翼104を示している。翼端のエルロン700は、翼端のエルロンのアクチュエータ702によって制御される。図7Aでは、翼端のエルロン700が、後縁を上げた位置にあり、それは、ブレーキングの間の典型的な位置である。しかし、真っ直ぐな位置又は後縁を下げた位置では、翼端のエルロン700が、第1の翼端112により大きな揚力を生成し、それは、翼端折り曲げ動作の間に第1の翼端112を持ち上げる助けとなる。したがって、第1の翼104の第1の固定翼セクション110の操縦翼面に対して上述された動作と同様に、航空機制御システム400は、翼端操縦翼面が有利な位置にあるか又は有利でない位置にある(例えば、図7Aで示されるように、翼端のエルロンン700が後縁を上げた位置にあるとき)かを判定し得る。プロセッサ410が、第1の翼端112の操縦翼面が有利でない位置にあると判定したならば、プロセッサ410は、操縦翼面を有利な位置へ移動させるための指示命令を生成する。ある実施例では、上述されたように、指示命令が、制御法則のうちの1以上に反するか否かがチェックされ得る。指示命令が制御法則に従うか又は制御法則を満たすならば、例えば、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402は、翼端のエルロンのアクチュエータ702を介して、翼端のエルロン700を、図7Bで示されるように、真っ直ぐな位置又は後縁を下げた位置へ移動させるための、制御信号を生成する。一旦、翼端のエルロン700が、有利な位置(又は有利でない位置(例えば、最小の揚力を生成する位置、負のヒンジモーメントを生成する位置、後縁を上げた位置)から少なくとも移動された位置)にあると、航空機制御システム400は、第1の翼端112を拡張された位置から折り曲げられた位置へ移行させ得る。さもなければ、指示命令が制御法則に反するならば、例示的なシステム400は、望ましい移動を中止する。第2の翼端116が1以上の操縦翼面を含むならば、類似の動作が、第2の翼端116に対しても同様に実行され得る。
航空機制御システム400を実装する例示的なやり方が、図4で示されているが、図4で示されている要素、プロセス、及び/又は装置の1以上は、組み合わされ、分割され、再配置され、省略され、除去され、及び/又は任意の他の方式で実装されてもよい。更に、例示的な操縦翼面のアクチュエータコントローラ402、例示的な翼端のアクチュエータコントローラ406、例示的なプロセッサ410、例示的なデータベース412、例示的な車輪重量検出器414、例示的な速度検出器418、及び/又はより一般的には、図4の例示的な航空機制御システム400が、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、並びに/又はハードウェア、ソフトウェア、及び/若しくはファームウェアの任意の組み合わせによって実装され得る。したがって、例えば、例示的な操縦翼面のアクチュエータコントローラ402、例示的な翼端のアクチュエータコントローラ406、例示的なプロセッサ410、例示的なデータベース412、例示的な車輪重量検出器414、例示的な速度検出器418のうちの何れか、及び/又はより一般的には、図4の航空機制御システム400は、1以上のアナログ若しくはデジタル回路、ロジック回路、プログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、及び/又はフィールドプログラマブルロジックデバイス(FPLD)によって実装され得る。本特許出願の装置又はシステムの請求項の何れかを、純粋にソフトウェア及び/又はファームウェア実装を包含するものとして読む場合、例示的な操縦翼面のアクチュエータコントローラ402、例示的な翼端のアクチュエータコントローラ406、例示的なプロセッサ410、例示的なデータベース412、例示的な車輪重量検出器414、例示的な速度検出器418のうちの少なくとも1つは、本明細書において、当該ソフトウェア及び/又はファームウェアを保存するための、メモリ、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、ブルーレイディスクなどの、有形のコンピュータ可読記憶装置若しくは記憶ディスクを含むよう明示的に定義される。更にまた、図4の例示的な航空機制御システム400は、図4で示されるものに加えて又はその代わりに、1以上の要素、プロセス、及び/又は装置を含み、並びに/又は示されている要素、プロセス、及び装置の何れか若しくは全てのうちの2以上を含み得る。
図8では、図4の例示的な航空機制御システム400を実装するための例示的な方法を表すフローチャートが示される。この実施例では、方法の少なくとも一部分が、図9との関連で以下に説明される例示的なプロセッサプラットフォーム900内で示されているプロセッサ912などの、プロセッサによる実行のためのプログラムを含む、機械可読指示命令を使用して実装され得る。プログラムは、CD‐ROM、フロッピーディスク、ハードドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、又はプロセッサ912に関連付けられたメモリなどの、有形的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたソフトウェア内に埋め込まれてもよいが、代替的に、プログラムの全体及び/又は部分がプロセッサ912以外のデバイスによって実行されてもよく、及び/又はファームウェア若しくは専用のハードウェアに埋め込まれてもよい。更に、例示的なプログラムは、図8で示されているフローチャートを参照して説明されるが、図4の例示的な航空機制御システム400を実装する多くの他の方法が代替的に使用され得る。例えば、ブロックの実行順は変更され、及び/又は記載されているブロックのうちの幾つかは変更され、排除され、又は組み合わされ得る。
上述のように、図8の例示的な方法は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び/又は、任意の期間(例えば、長期間、永続的に、短期間、一時的な緩衝用に、及び/又は情報のキャッシング用に)情報が記憶される、任意の他の記憶装置若しくは記憶ディスクといった、有形的コンピュータ可読記憶媒体に記憶される、符号化された指示命令(例えば、コンピュータ可読指示命令及び/又は機械可読指示命令)を使用して実装され得る。本明細書で使用される際に、有形的コンピュータ可読記憶媒体という語は、任意のタイプのコンピュータ可読記憶装置及び/又は記憶ディスクを含み、伝播信号を除外し、伝送媒体を除外するように明確に規定される。本明細書で使用される際に、「有形的コンピュータ可読記憶媒体」という用語及び「有形的機械可読記憶媒体」という用語は、相互交換可能に使用される。付加的に又は代替的に、図8の例示的な方法は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ、及び/又は、任意の期間(例えば、長期間、永続的に、短期間、一時的な緩衝用に、及び/又は情報のキャッシング用に)情報が記憶される、任意の他の記憶装置もしくは記憶ディスクといった、非一時的コンピュータ可読媒体及び/又は機械可読媒体に記憶される符号化された指示命令(例えば、コンピュータ可読指示命令及び/又は機械可読指示命令)を使用して実装され得る。本明細書で使用される際に、非一時的コンピュータ可読媒体という用語は、任意のタイプのコンピュータ可読記憶装置及び/又は記憶ディスクを含み、伝播信号を除外し、伝送媒体を除外するように明確に規定される。本明細書で使用される際に、「少なくとも」というフレーズは、請求項の前文における移行用語(transition term)として使用され、「備える、含む」という用語がオープンエンドであるのと同じやり方でオープンエンドである。
図8は、有利でない位置から、翼端にかかる空力荷重を制御(例えば、増加又は低減)するために有利な位置へ、1以上の操縦翼面を移行させるための、図4の例示的なシステム400によって実装され得る、例示的なプロセス又は方法800を表すフローチャートである。例示的な方法800は、図4の例示的な航空機制御システム400及び図1の例示的な航空機100との関連で説明される。しかし、例示的な方法800が、他の航空機に実装され、及び/又は他の航空機制御システムと共に実装され得ることは理解されるだろう。例示的な方法800は、翼端折り曲げ動作(例えば、拡張された位置から折り曲げられた位置へ翼端を移動させ、折り曲げられた位置から拡張された位置へ移動させる)の前又は間に、実行され得る。ある実施例では、方法800が、自動的に実施される。他の実施例では、方法800が、パイロットによるマニュアル制御又は作動を介して実施され得る。
例示的な方法800は、航空機100が地上にある(例えば、着陸した、離陸前、飛行中でない)か否かを判定することを含む(ブロック802)。図4で示された実施例では、航空機制御システム400が、(センサ416からの入力を介して)航空機100の車輪にかかる重量を判定し得る車輪重量検出器414を含む。この判定に基づいて、プロセッサ410は、航空機100が地上にあるか否かを判定し得る。他の実施例では、他のデバイス及び/又は動作が使用されて、(例えば、航空機100が飛行中の航空機100よりも遅い速度で移動しているか否かを判定することによって、航空機100が駐機しているか否かを判定することによって、航空機100がメカニックがハンガーで航空機100に対する作業を行っている「保守モード」にあるか否かを判定することによって)航空機100が地上にあるか否かを判定し得る。航空機100が地上にない(例えば、まだ着陸していない)ならば、航空機制御システム400は、航空機100のモニターを継続し、航空機100が地上にあるか否か(例えば、及び/又は航空機制御システム400が操縦翼面を移動させるための任意の望ましい移動又は指示命令を中止するか否か)を判定する。
航空機制御システム400が、航空機100が地上にあると判定したならば、例示的な方法800は、航空機100の速度を測定する(ブロック804)ことを含む。図4の例示的な航空機制御システム400は、(センサ420からの入力を介して)航空機100の速度を判定し得る、速度検出器418を含む。プロセッサ410は、測定された航空機100の速度が、例えば、データベース412内に記憶され得る、トリガ速度未満であるか否かを判定する(ブロック806)。ある実施例において、トリガ速度は、操縦翼面のうちの1以上が航空機100の制御に対してほとんど又は全く影響を与えない速度である。航空機100がトリガ速度未満の速度で移動していないならば、航空機制御システム400は航空機の速度の計測を継続し、航空機100がトリガ速度未満の速度で移動しているか否か(例えば、及び/又は航空機制御システム400が操縦翼面を移動させるための任意の望ましい移動又は指示命令を中止するか否か)を判定する(ブロック806)。
航空機100が、トリガ速度未満の速度で移動しているならば、プロセッサ410は、操縦翼面の位置を判定する(ブロック808)。操縦翼面は、第1の翼端112と隣接する第1の翼104の固定翼セクション110の操縦翼面(例えば、第1のエルロン118、前縁スラット124など)であるか、又は第1の翼端112の操縦翼面(例えば、翼端のエルロン700)であり得る。ある実施例では、操縦翼面のうちの特定のものだけが、第1の翼端112にかかる空力荷重に影響を与え得るものとして指定される。例えば、第1のエルロン118及び/又は前縁スラット124のうちのアウトボードのものなどの、第1の翼端112と隣接する又は第1の翼端112の近くの操縦翼面は、第1の翼端112への影響を有し得る。一方、第1の固定翼部分110のよりインボードの操縦翼面(例えば、フラッペロン120、スポイラー128、前縁スラット124のうちのインボードのものなど)は、第1の翼端112への影響を有し得ない。プロセッサ410は、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402から、操縦翼面の位置に関する情報を受信し得る。例えば、プロセッサ410は、図2及び図3で示された位置のように、第1のエルロン118が後縁を上げた位置にあるか否かを判定し得る。
操縦翼面の位置を判定した(ブロック808)後で、例示的な航空機制御システム400は、操縦翼面が有利でない位置にあるか又は有利な位置にあるかを判定する(ブロック810)。例えば、拡張された位置から折り曲げられた位置へ翼端を移動させるための有利でない位置は、操縦翼面が、翼端に向けられた最も大きい又は大きい量の気流を生成するか、及び/又はさもなければ、操縦翼面の他の位置と比較して翼端が折り曲げられる方向とは反対方向への力(例えば、負のヒンジモーメント)を生成する位置である。一方、拡張された位置から折り曲げられた位置へ翼端を移動させるための有利な位置は、それぞれの操縦翼面が、翼端にかかる最も少ない又はより少ない空力荷重を生成するか、及び/又はさもなければ、操縦翼面の他の位置と比較して反対方向への力に貢献しない(負のヒンジモーメントを低減させる)位置である。例えば、第1のエルロン118の例では、後縁を上げた位置が有利でない位置である。何故ならば、その位置は、図3で示された位置のように第1の翼端112に向けて気流を誘導するからである。一方、例えば、有利な位置は、図5及び図6で示された位置のように、第1のエルロン118が第1の翼端112へ空気を誘導しない、真っ直ぐな位置又は後縁を下げた位置であり得る。一方、折り曲げられた位置から拡張された位置(例えば、翼端を広げた位置)へ翼端を移動させるための有利な位置及び有利でない位置は、拡張された位置から折り曲げられた位置へ翼端を移動させるための有利な位置及び有利でない位置の反対であり得る。ある実施形態では、複数の有利な位置及び/又は複数の有利でない位置が存在し得る。ある実施例において、翼端を折り曲げるときに、有利な位置は、それぞれの操縦翼面が、翼端の移行に反対し得る翼端にかかる最も少ない空力荷重をもたらす位置である。言い換えると、ある実施例では、有利な位置が、翼端にかかる空力荷重を未だ生成するが、その空力荷重は、それぞれの操縦翼面の他の可能な位置と比較して少ない。
プロセッサ410が、操縦翼面が既に有利な位置にあると判定した(ブロック810)ならば、例示的な方法800は、(例えば、パイロットによる)次の指示命令が、オーバーライド又は中止され得るか否かを判定する(ブロック812)ことを含む。例えば、操縦翼面が望ましい即ち有利な位置にあるならば、次のパイロットの指示命令は、操縦翼面を有利な位置から外れるように移動させることを試み、プロセッサ410は、パイロットの指示命令422をオーバーライド又は中止し得る。例えば、パイロットが、前縁スラット124のうちのアウトボードのものを格納位置へ移動させるクリーンアップ指示命令を実施するならば、プロセッサ410は、有利な位置(例えば、拡張された即ち展開された位置)にアウトボードの前縁スラット124を維持するために、クリーンアップ指示命令をオーバーライド又は中止し得る(ブロック814)。さもなければ、ある実施例では、パイロットの指示命令422が、オーバーライド又は中止され得ない(ブロック816)。パイロットの指示命令422がオーバーライドされ得るか否かに関わらず、その後、例示的な方法800は、より有利な位置へ移動され得る別の操縦翼面が存在するか否かを判定する(ブロック818)。
例示的な航空機制御システム400が、操縦翼面が有利でない位置にあると判定した(ブロック808)ならば、航空機制御システム400は、有利でない位置(例えば、第1の位置)から、翼端の移動を促進するために有利な位置(例えば、第2の位置)への、操縦翼面の位置における変位(例えば、望ましい変位)を判定する。ある実施例において、航空機制御システム400は、操縦翼面が有利な位置へ移動され得るか否かを判定する(ブロック820)。操縦翼面が移動され得るか否かは、1以上の制御法則に基づき得る。1以上の制御法則は、(例えば、航空機100を操縦するために必要とされるパイロットの制御に影響を与えることなしに)操縦翼面が安全に移動され得るか否かを示し得る。制御法則は、パイロット422の指示命令のうちの特定のものが、オーバーライド又は中止され得るか否かを規定し得る。例えば、パイロットの指示命令422が空気ブレーキ指示命令であり、且つ、航空機100が、地上にあり、トリガ速度未満で移動している(802、806)ならば、空気ブレーキ指示命令は、オーバーライド又は中止され得る。その後、操縦翼面のアクチュエータコントローラ402は、それぞれの操縦翼面のアクチュエータ404a~nが、操縦翼面を有利な位置へ移動させる(ブロック822)ために、プロセッサ410からの指示命令に基づいて、制御信号を生成し得る。他の実施例では、パイロットの指示命令422が、オーバーライド又は中止され得ない。例えば、パイロットの指示命令422が、横風に対抗するためのロール指示命令を実施しているならば、そのとき、操縦翼面を移動させることは安全ではないだろう。しかし、本明細書で開示されるように、横風の場合、風の方向は概して翼端を持ち上げる助け又は補助となる。ある実施例では、パイロットの対称指示命令はオーバーライド又は中止され、一方、パイロットの非対称指示命令はオーバーライド又は中止され得ない。操縦翼面が移動された(ブロック822)後で、例示的な方法800は、逆のパイロットの指示命令をモニターし、そのような指示命令がオーバーライドされ得るか否かを判定する(ブロック812)。
(翼端の望ましい移動に応じて)翼端にかかる空力荷重を低減又は増加させるように移動され得る別の操縦翼面が存在するならば、例示的な方法800は、再び、操縦翼面の位置を判定する(ブロック808)ことを含む。例えば、航空機制御システム400は、前縁スラット124(例えば、第2の操縦翼面)の位置を判定し、前縁スラット124が、第1の翼端112の移動を促進するための有利な位置にあるか又は有利でない位置にあるかを判定し得る。このプロセスは、翼端にかかる空力荷重への影響を有する各操縦翼面に対して繰り返され得る。ある実施例では、複数の操縦翼面が、実質的に同時に(例えば、2、3ミリ秒の範囲内で)移動される。操縦翼面が移動された後で又は移動されない後で、例示的な航空機制御システム400は、拡張された位置と折り曲げられた位置との間で、第1の翼端112を移動させる(ブロック824)。例示的な方法800は、第2の翼106の第2の翼端116を折り曲げ及び/又は広げるためにも同様に使用され得る。言い換えると、第2の翼106の1以上の操縦翼面は、第2の翼端116を折り曲げる及び/又は広げる前に、同様に、移動され得る。
図9は、図8の方法800の少なくとも一部分及び図4の飛行制御システム400を実施するための指示命令を実行し得る、例示的なプロセッサプラットフォーム900のブロック図である。プロセッサプラットフォーム900は、例えば、サーバ、パーソナルコンピュータ、モバイル機器(例えば、携帯電話、スマートフォン、iPad(米国登録商標)などのタブレット)、携帯情報端末(PDA)、インターネット家電、DVDプレーヤー、CDプレーヤー、デジタルビデオレコーダ、ブルーレイプレーヤー、ゲームコンソール、パーソナルビデオレコーダー、又は他の種類のコンピューティングデバイスであり得る。
示されている実施例のプロセッサプラットフォーム900は、プロセッサ912を含む。示されている実施例のプロセッサ912は、ハードウェアである。例えば、プロセッサ912は、任意の望ましいファミリーもしくは製造者からの、1以上の集積回路、論理回路、マイクロプロセッサ、又はコントローラによって実装されることができる。
示されている実施例のプロセッサ912は、ローカルメモリ913(例えば、キャッシュ)を含む。示された実施例のプロセッサ912は、バス918を介して、揮発性メモリ914及び不揮発性メモリ916を含むメインメモリと通信可能である。揮発性メモリ914は、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、RAMBUSダイナミックランダムアクセスメモリ(RDRAM)、及び/又は任意の他のタイプのランダムアクセスメモリデバイスによって実装され得る。不揮発性メモリ916は、フラッシュメモリ及び/又は任意の望ましいタイプのメモリデバイスによって実装され得る。メインメモリ914、916へのアクセスは、メモリコントローラによって制御される。
示されている実施例のプロセッサプラットフォーム900は、インターフェース回路920も含む。インターフェース回路920は、イーサネットインターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)、及び/又はPCIエクスプレスインターフェースといった任意のタイプのインターフェース規格で実装され得る。
示されている実施例では、1以上の入力デバイス922が、インターフェース回路920に接続されている。入力デバイス922は、ユーザが、データ及び指示命令をプロセッサ912に入力することを可能にする。入力デバイスは、例えば、音響センサ、マイクロフォン、カメラ(静止画又はビデオ)、キーボード、ボタン、マウス、タッチスクリーン、トラックパッド、トラックボール、アイソポイント(isopoint)、及び/又は音声認識システムによって実装され得る。
1以上の出力デバイス924も、示されている実施例のインターフェース回路920に接続されている。出力デバイス924は、例えば、ディスプレイデバイス(例えば、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、液晶ディスプレイ、カソードレイチューブディスプレイ(CRT)、タッチスクリーン、触覚出力デバイス、プリンター、及び/又はスピーカー)によって実装され得る。したがって、示されている実施例のインターフェース回路920は、通常、グラフィックドライバカード、グラフィックドライバチップ、又はグラフィックドライバプロセッサを含む。
示されている実施例のインターフェース回路920は、外部の機械(例えば、任意の種類のコンピューティングデバイス)との、ネットワーク926(例えば、イーサネット接続、デジタル加入者線(DSL)、電話線、同軸ケーブル、セルラーフォンシステムなど)を介したデータ授受を容易にするための、送信機、受信機、トランシーバ、モデム、及び/又はネットワークインターフェースカードなどの通信デバイスも含む。
示されている実施例のプロセッサプラットフォーム900は、ソフトウェア及び/又はデータを記憶するための1以上の大容量記憶デバイス928も含む。そのような大容量記憶デバイス928は、フロッピーディスクドライブ、ハードドライブディスクドライブ、コンパクトディスクドライブ、ブルーレイディスクドライブ、RAIDシステム、及びデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブを含む。
図8の例示的な方法800の少なくとも一部分を実施するための符号化された指示命令932は、大容量記憶デバイス928、揮発性メモリ914、不揮発性メモリ916、及び/又はCD若しくはDVDといった取り外し可能な有形的コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。
前述のことから、上述された方法、装置、及び製造の規則(articles of manufacture)は、折り曲げ式の翼端にかかる負の空力荷重(及び、したがって、結果としての力)を大幅に低減させる。結果として、対応する折り曲げ式の翼端作動システムは、より小さく(例えば、よりコンパクトで)より軽くなり得る。したがって、翼の全体の重量が低減され、作動システムを受け入れるために必要な空間が低減される。したがって、より薄くて軽い翼が採用され、それは、より効率的な飛行を生み出し得る。更に、本明細書で開示された例示的なシステム及び方法は、航空機が未だ動いている間に、翼端を折り曲げることも可能にする。例えば、航空機が滑走路を離れ、到着ゲートへタクシングしている間に、翼端が折り曲げられ得る。そのようにして、航空機のスケジューリングは、折り曲げ式の翼端を考慮して遮られることがなく、さもなければ、遮られたとしても同じ結果をもたらし得る。
本明細書では、特定の例示的な方法、装置、及び製品が開示されたが、本特許出願の範囲はこれらに限定されるものではない。反対に、本特許出願は、本特許出願の特許請求の範囲内に公正に当てはまるすべての方法、装置、及び製品を包含する。

Claims (13)

  1. 航空機の翼であって、固定翼部分及び前記固定翼部分と可動に連結された翼端を有する、翼の操縦翼面の位置を判定すること、
    プロセッサによって、前記航空機が飛行していない間の前記翼端の移動を促進するための、第1の位置から第2の位置への前記操縦翼面の前記位置の変位を判定すること、
    前記操縦翼面を前記第2の位置へ移動させること、並びに
    前記翼端が前記固定翼部分に対して折り曲げられていない拡張された位置と前記翼端が前記固定翼部分に対して折り曲げられた位置との間で前記翼端を移動させることを含む、方法。
  2. 前記操縦翼面が、前記翼端と隣接する前記翼の前記固定翼部分のエルロンである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記拡張された位置から前記折り曲げられた位置へ前記翼端が移動されるならば、前記エルロンの前記第2の位置は、真っ直ぐな位置又は後縁を下げた位置である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記操縦翼面は、前記第1の位置にあるときよりも前記第2の位置にあるときの方が、前記翼端に向けて少ない空気を誘導する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記プロセッサによって、前記航空機の速度を判定すること、及び
    前記速度がトリガ速度よりも上ならば、前記操縦翼面の前記変位及び前記移動の前記判定を妨げることを更に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記プロセッサによって、前記操縦翼面を前記第2の位置へ移動させることがパイロットの指示命令に反しているか否かを判定すること、及び
    前記パイロットの指示命令が空気ブレーキ指示命令ならば、前記操縦翼面を前記第2の位置へ移動させ、又は前記パイロットの指示命令がロール指示命令ならば、前記操縦翼面の前記第2の位置への前記移動を妨げることを更に含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記操縦翼面が第1の操縦翼面であり、前記方法が、
    前記固定翼部分の第2の操縦翼面の位置を判定すること、
    前記プロセッサによって、前記航空機が飛行していない間の前記翼端の移動を促進するための、第3の位置から第4の位置への前記第2の操縦翼面の前記位置の変位を判定すること、及び
    前記第2の操縦翼面を前記第3の位置へ移動させることを更に含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 制御法則に基づいて、航空機の翼であって、固定翼部分及び前記固定翼部分と可動に連結された翼端を有する、翼の操縦翼面が、前記航空機が飛行していない間の前記翼端の移動を促進するために、有利でない位置から有利な位置へ移動され得るか否かを判定し、且つ、前記操縦翼面が移動され得るか否かに基づいて、前記操縦翼面を前記有利な位置へ移動させるための指示命令を生成するように構成された、プロセッサ、
    第1のアクチュエータと通信可能に接続された第1のコントローラであって、前記第1のアクチュエータが前記操縦翼面と連結され、前記第1のコントローラが、前記指示命令に応答して、前記操縦翼面を前記有利でない位置から前記有利な位置へ移動させるための制御信号を生成する、第1のコントローラ、並びに
    前記翼端が前記固定翼部分に対して折り曲げられていない拡張された位置から前記翼端が前記固定翼部分に対して折り曲げられた位置への移行である翼端移動動作に従って前記翼端を移動させる第2のアクチュエータと通信可能に接続された第2のコントローラを備える、装置。
  9. 前記制御法則が前記航空機の速度に基づき、
    前記操縦翼面が移動され得るか否かを判定するために、前記プロセッサが、
    前記航空機の前記速度を判定し、
    前記速度をトリガ速度と比較し、且つ
    前記速度が前記トリガ速度未満ならば、前記第1のコントローラに前記指示命令を送信し、又は前記速度がトリガ速度よりも上ならば、前記有利な位置への前記操縦翼面の移動を妨げる、請求項8に記載の装置。
  10. 前記制御法則がパイロットの指示命令に基づき、前記パイロットの指示命令が対称指示命令ならば、前記プロセッサが前記第1のコントローラへ前記指示命令を送信し、前記パイロットの指示命令が非対称指示命令ならば、前記プロセッサが前記有利な位置への前記操縦翼面の移動を妨げる、請求項8又は9に記載の装置。
  11. 前記操縦翼面は、前記有利でない位置にあるときよりも前記有利な位置にあるときの方が、前記翼端に向けて少ない空気を誘導する、請求項8から10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記操縦翼面が、前縁スラットである、請求項8から10のいずれか一項に記載の装置。
  13. 前記前縁スラットの前記有利な位置が、展開された位置である、請求項12に記載の装置。
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