<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1~図65を参照し、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の背面図であり、図3はパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口(入球口)63,64,65a,71,73等を有する遊技盤13(図3参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図5参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。なお、遊技盤13の詳細については、図3において後述する。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図5参照)へと案内される。また、上皿17の上面の正面視左側には、枠ボタン22が設けられている。
枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)で表示される演出のステージを変更する場合に、遊技者により押下操作されるボタンである。また、枠ボタン22は、第3図柄の変動表示(以下、第3図柄の変動表示を、「変動演出」と称する場合がある)において実行される予告表示での演出内容を遊技者に選択させるための操作ボタンとしても使用される。
また、変動演出とは、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)にて表示される演出であり、後述の通り、遊技盤13の前面領域に発射された球が特定の入賞口(例えば、後述の第1始動口64又は第2始動口71(図3参照))へ入賞したことを契機として実行され、図柄(後述の第3図柄)が所定時間変動された後、停止表示された図柄の組み合わせによって、当該入賞に対して行われる抽選の結果(大当たりか否か)を遊技者に提示する演出である。
さらに、ステージとは、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機10では「街中ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」の3つのステージが設けられている。上述の変動演出や、変動演出中に実行される「リーチ表示」などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。
また、「リーチ表示」とは、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)において実行される変動演出において、大当たりが発生することを示す「大当たり表示」の一歩手前の表示のことをいう。具体的には、後述する左図柄列Z1及び右図柄列Z3(図4参照)の第3図柄が同一図柄で停止し、中図柄列Z2(図4参照)が未だ停止せず変動を継続している状態のことをいう。
本実施形態のパチンコ機10では、「リーチ表示」として、大別して、「ノーマルリーチ」の演出を構成する一単位の要素(以下、演出を構成する一単位の要素を「変動要素」という)と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、該「ノーマルリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スーパーリーチ」の変動要素と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、「スーパーリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スペシャルリーチ」の変動要素とが用意されている。
ステージの変更は、変動演出が行われていない期間(即ち、デモ表示中)や、変動演出において第3図柄が遊技者に視認不能に高速に変動される「高速変動」の変動要素中に、遊技者によって枠ボタン22が押下操作された場合に行われる。そして、枠ボタン22が操作される度に「街中ステージ」→「空ステージ」→「島ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
また、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)にて行われる変動演出において「ノーマルリーチ」の変動要素が開始された場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素から「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するときは、「ノーマルリーチ」の変動要素中に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素の選択画面が第3図柄表示装置81に表示されるように構成してもよい。
具体的には、選択画面では、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素として選択可能な複数の候補が表示され、その選択画面が表示されている間に、枠ボタン22が遊技者に押下操作された場合に、選択された候補が変更されるように構成する。そして、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素へ発展するときに選択されていた演出候補に基づいて、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定され、その決定に従って「スーパーリーチ」の変動要素は「スペシャルリーチ」の変動要素が第3図柄表示装置81にて実行される。
なお、第1実施形態では、枠ボタン22を押下操作されるボタンとして構成したが、枠ボタン22に代えて、遊技者によりパチンコ機10に対して所定方向(例えば、パチンコ機10に対して、前方、後方、右方および左方)に傾倒操作可能な、操作レバーにより構成してもよい。そして、操作レバーが傾倒操作された方向に基づいて、演出ステージが選択変更されたり、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定されたりしてもよい。
また、枠ボタン22を上皿17の側面視正面側に配置するように構成しているが、枠ボタン22の配置位置は、遊技者が押下操作可能な位置であれば如何様な配置位置でも良く、例えば、上皿17の上面側に配置してもよいし、後述する下皿50の近傍(上面又は側面)に配置してもよい。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定の「リーチ表示」時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、発光ダイオード(ライト・エミッティング・ダイオード(Light Emitting Diode)。以下、「LED」と略す。)等の発光手段を内蔵した電飾部29~33が設けられている。
パチンコ機10においては、これら電飾部29~33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時や「リーチ表示」時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29~33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前の「リーチ表示」中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図3参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29~33の周りの領域にクロムメッキを施したアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(Acrylonitrile Butadiene Styrene。以下、「ABS」と略す。)樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット。図示せず。)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112a(図5参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
次に、図2に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのマイクロ・プロセッシング・ユニット(Micro-Processing Unit。以下、「MPU」と略す。)、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100~104に収納されている。基板ボックス100~104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図5参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ503が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図5参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ503は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図3を参照して遊技盤13の具体的構成について説明する。まず、図3に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、球が入賞することで所定の賞球を得ることができる一般入賞口63、第3図柄の大当たりが発生した場合に開放される可変入賞装置65、第3図柄(所謂、特別図柄)の1つである第1特別図柄の抽選契機となる第1始動口64、第3図柄の1つである第2特別図柄の抽選契機となる第2始動口71、第2図柄(所謂、普通図柄)の抽選契機となるスルーゲート67、開放状態となることで第2始動口71へ球が入球可能となる普通電役72、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示において小当たりが発生した場合に開放される小入賞口73、第3図柄表示装置81及び第2図柄表示装置83等を有した可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。
一般入賞口63、第1始動口64、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71、普通電役72、小入賞口73、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図3を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図5参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図3の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球を再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図3の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される(以下、返しゴム69に当たる勢い等で球を発射して、該球を可変表示装置ユニット80の正面視右側を通過させる行為を「右打ち遊技」と称する一方、発射した球が可変表示装置ユニット80の正面視左側を通過させる行為を「左打ち遊技」と称する)。第1実施形態では、左打ち遊技において、第1始動口64(若しくは小入賞口73)へ球が入球し得る一方、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71に球が入球し難いように構成されている。また、右打ち遊技において、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71へ球が入球し得る一方、第1始動口64(若しくは小入賞口73)に球が入球し難いように構成されている。
また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図3の右側上部)には、発光手段である複数のLEDで構成された状態LED群37aと特別LED群37bとが設けられた特別図柄表示装置37が配設されている。特別図柄表示装置37は、後述する主制御装置110(図5参照)で行われる各制御に応じた第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示(以下、両特別図柄の変動表示を「動的表示」という)がなされると共に、パチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
状態LED群37aは、後述する第1始動口64又は第2始動口71に入賞(入球)した球のうち、変動表示が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。また、大当たりのラウンド(以下、ラウンドを、単に「R」と称する場合がある)数やエラー表示も、該状態に対応する状態LED群37aの点灯状態により示される。なお、状態LED群37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、大当たりにおける「ラウンド」とは、大当たりの賞球個数を区切るために後述する可変入賞装置65を開閉する大入賞口開閉板65aが、開放されてから閉鎖されるまでのことをいい、第1実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉板65aが開放開始されてから「30秒」経過するか、若しくは、大入賞口開閉板65aの開放中に球が10個入賞することで、1回の「ラウンド」が実行されるように構成されている。
特別LED群37bは、6個のLEDで構成された上方LED群37b1と、同じく6個のLEDで構成された下方LED群37b2との計12個のLEDで構成されている。上方LED群37b1は、第1始動口64への球の入球に基づいて実行される第1抽選遊技の判定結果を示す第1特別図柄が動的表示される。また、下方LED群37b2は、第2始動口71への球の入球に基づいて実行される第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄が動的表示される。
具体的には、上方LED群37b1には、遊技盤13の盤面中央に設けられた第1始動口64への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第1実施形態では、上方LED群37b1の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第1実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
また、下方LED群37b2には、遊技盤13の右側側方に設けられた第2始動口71への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第1実施形態では、下方LED群37b2の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第1実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
いずれのLED群37b1,37b2においても、判定結果がハズレである場合には、最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示される。各LED群の停止パターンの詳細については、後述する。
本パチンコ機10では、第1始動口64又は第2始動口71への入球に対して大当たりか否かの当否判定(大当たり・小当たり抽選)を行うと共に、各当否判定において大当たりと判定された場合は、入賞した入賞口64,71に応じてその大当たり種別の判定も行い、各大当たり種別に応じて可変入賞装置65及び後述する確変領域ソレノイド65dを開閉駆動する。また、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示における当否判定において小当たりと判定された場合は、小入賞口73を開閉駆動する。
第1実施形態において判定される大当たり種別としては、第1始動口64への入賞に基づいて、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変A」と称する場合がある)」、「10ラウンド時短大当たり(以下、「時短A」と称する場合がある)」、「10ラウンド潜伏確変大当たり(以下、「潜確A」と称する場合がある)」、及び、「10ラウンド通常大当たり(以下、「通常A」と称する場合がある)」が用意されている(図8(a)参照)。また、第2始動口71への入賞に基づいて、「確変A」、及び、「潜確A」が用意されている(図8(b)参照)。
ここで、「通常遊技状態」とは、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「時間短縮状態」でない遊技状態の時をいい、各特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率が通常の状態(即ち、低確率状態)かつ普通電役72の開放が短時間である状態をいう。即ち、「通常遊技状態」は、「確率変動状態」及び「潜伏確率変動状態」の時より各特別図柄の大当たり確率が低く、また、「確率変動状態」および「時間短縮状態」の時より普通図柄の当たり確率が低い状態であって普通電役72の開放時間も短時間である。
詳細は後述するが、「通常遊技状態」の場合、所謂右打ち遊技をした場合に第2始動口71へ球が入賞し易い遊技状態(以下、第2始動口71へ球が入賞し易い状態のことを、「入賞補助状態」と称する場合がある)ではなく、遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。なお、「通常遊技状態」において、右打ち遊技により球が発射された場合(例えば、スルーゲート67への球の通過検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報音(例えば、「左打ち遊技に戻して下さい」等)を音声出力するように構成されている。このように構成することで、「通常遊技状態」において非奨励の右打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
次いで、「時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同様に低確率状態であるが、普通図柄の当たり確率がアップするとともに普通図柄の変動表示(以下、普通図柄の変動表示を「可変表示」という)時間が短縮された所謂「時短機能」が付与された状態をいう。この「時間短縮状態」は、第2始動口71の正面視右側に設けられた普通電役72が開放状態となり易くなり、その結果、入賞補助機能が作動して第2始動口71へ球が入球し易い状態となる。
即ち、「時間短縮状態」は、特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」より短時間で導出され易く、また、普通電役72の開放状態が長くなる状態である。よって、「時間短縮状態」では、右打ち遊技により発射された球を第2始動口71へ入賞させ易いため、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行させることが可能となり、該第2始動口71への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態」は、該「時間短縮状態」が開始されてから予め定められた規定回数(第1実施形態では、100回)の特別図柄の動的表示が実行されるまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
次いで、「確率変動状態」では、大当たり終了後に付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態であるとともに、普通図柄の当たり確率がアップし、かつ、普通電役72の入賞補助機能が作動した状態となる。
即ち、「確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態であるとともに、普通図柄による当たり結果が導出され易く、さらに、普通電役72の開放状態が長くなる状態となる。よって、「確率変動状態」では、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いため、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行できるとともに、該第2始動口71への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができ、さらに、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技(特別遊技状態)が発生し易い状態で遊技を行うことが可能となる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態」は、該「確率変動状態」が開始されてから予め定められた規定回数(第1実施形態では、160回)の特別図柄の動的表示が実行されるまで(所謂、スペシャル・タイム。以下、Special Time(スペシャル・タイム)の頭文字を略して「ST」と略す場合がある。)の間、特別図柄の大当たり確率が高確率状態となる。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「確率変動状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
次いで、「潜伏確率変動状態」では、大当たり終了後に付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態となる一方、普通図柄の当たり確率は「通常遊技状態」と同様に低確率状態である状態をいう。この「潜伏確率変動状態」は、「通常遊技状態」と異なり、右打ち遊技が許容され、第2始動口71の正面視右側に設けられた普通電役72が開放状態となり難いものの、普通図柄の可変表示において当たりに当選した際に普通電役72が開放されることで、第2始動口71に球が入賞し、第2特別図柄の動的表示が実行され得る状態となる。
即ち、「潜伏確率変動状態」は、特別図柄による大当たりが高確率状態であるものの、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」と同等である一方、右打ち遊技が許容されることにより、第2始動口71へ球を入賞させて一定の賞球を得ながら第2特別図柄の動的表示による大当たり抽選を受けることが可能となる状態である。詳細は後述するが、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示より第2特別図柄の動的表示の方が遊技者にとって有利な大当たり種別が導出され易いように構成されており、また、「潜伏確率変動状態」では、「通常遊技状態」における左打ち遊技での第1特別図柄の動的表示の実行契機より、右打ち遊技での第2特別図柄の動的表示の実行契機を取得し易く、かつ、該第2特別図柄の動的表示の実行契機取得時に一定の賞球が付与され得るため、遊技者は、「潜伏確率変動状態」において、左打ち遊技で第1特別図柄の抽選を受けるより、右打ち遊技で第2特別図柄の抽選を受けながら遊技を行うことが可能となる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」は、「確率変動状態」と同様、該「潜伏確率変動状態」が開始されてから予め定められた規定回数(第1実施形態では、160回)の特別図柄の動的表示が実行されるまでの間、特別図柄の大当たり確率が高確率状態となる。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「潜伏確率変動状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
よって、「確変A」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放されるとともに、該大当たりの10ラウンド目に後述する確変領域ソレノイド65d(図5参照)が駆動されて確変領域スイッチ65e(図5参照)によって球が検出可能となる大当たりである。第1実施形態では、後述する時短リミット回数に到達していない場合に、第1特別図柄及び第2特別図柄の動的表示においてこの「確変A」の大当たり種別が選択され得て、該「確変A」の大当たり中に確変領域スイッチ65eによって球が検出された場合、該大当たりの終了後に、後述する「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
ここで、時短リミッターについて説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、時短リミット機能が搭載されており、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降において、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たり種別の連続当選回数が所定回数(第1実施形態では、6回。以下、該回数を「時短リミット回数」と称する場合がある。)に到達する毎に、該所定回数到達時における大当たり終了後の遊技状態を、必ず「時短機能」が付与されない遊技状態(即ち、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」)へ移行して、普通図柄の高確率状態への移行を禁止する機能(所謂、時短リミット(リミッタ)機能)が搭載されている。
即ち、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降、「時短機能」が付与される大当たり(以下、RAMクリアによる初期化以降、若しくは、時短リミット機能が作動して普通図柄の当たり確率が低確率状態となった後に発生する大当たりのことを、「初回大当たり」と称する場合がある)に当選した後、一度も「通常遊技状態」に移行せず(所謂、「連荘状態」。以下、特別図柄の連続当選のことを、「連荘」と称する場合がある。)、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たり種別への連続当選が6回に到達するごと(以下、特別図柄の大当たりに付随して「時短機能」が時短リミット回数に到達することを、「時短リミット到達時」と称する場合がある)に、該6連荘目の特別図柄の当選時には、必ず「時短機能」が付与されない大当たり種別、即ち、「通常遊技状態」若しくは「潜伏確率変動状態」が発生する大当たり種別のみが選定されるように構成されている。
一方、「時短機能」が付与される大当たり種別の連続当選回数が時短リミット回数に到達していない場合、即ち、「時短機能」が付与される大当たり回数が1回~5回まで(以下、「時短機能」が付与される大当たり回数が1回~5回までを、「時短リミット到達前」と称する場合がある)は、特別図柄の大当たりに当選した際に、「時短機能」が付与される大当たり種別が選定され得るように構成されている。
このように構成することで、「時短機能」が付与される大当たりが所定回数発生する毎に、必ず普通図柄の低確率状態にすることができ、普通図柄の高確率状態が継続し続けて過度な遊技者への入賞補助状態が発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等(払出球数(セーフ球数、戻り球数)からアウト球数で割った数。所謂、機械割。以下、「出玉率」と称する場合がある。)からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される遊技価値が高くなり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、時短リミット機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等とするために、「時短機能」の連続発生回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、特別図柄の高確率状態の継続率を高継続にして補うことが可能となり、時短リミット機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多様な遊技性を実現することができる。
なお、上述したように、「連荘」とは、遊技者にとって明確に有利な状態から、再び有利な状態が発生することであり、第1実施形態では、右打ち遊技が行われる「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において、再度、いずれかの大当たりに当選した場合をいう。従って、右打ち遊技が行われ得る「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」中において大当たりに当選した場合は、「連荘」に該当し、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」が終了した後の「通常遊技状態」、即ち、左打ち遊技時においていずれかの大当たりに当選した場合は、所謂「連荘」には該当しない。
また、時短リミット回数は、「6回」以外にも遊技仕様(例えば、大当たり確率、大当たり種別の選択割合、可変入賞装置65の開放回数、「確率変動状態」の継続率、時短回数等)に応じて任意に設定可能である。例えば、遊技仕様に応じて時短リミット回数を「10回」に設定してもよいし、遊技仕様に応じて時短リミット回数を「1回」に設定してもよい。
次いで、「時短A」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される一方、「確変A」と異なり、いずれのラウンドでも後述する確変領域ソレノイド65d(図5参照)が駆動されずに確変領域スイッチ65e(図5参照)によって球が検出不能な大当たりである。第1実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合に、第1特別図柄の動的表示においてこの「時短A」の大当たりが選択され得て、該「時短A」の大当たり終了後に「時間短縮状態」へと移行するように構成されている。なお、第1実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合でも、第2特別図柄の動的表示では「時短A」の大当たり種別が選択され得ないように構成されている。
次いで、「潜確A」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放されるとともに、「確変A」と同様、該大当たりの10ラウンド目に後述する確変領域ソレノイド65d(図5参照)が駆動されて確変領域スイッチ65e(図5参照)によって球が検出可能となる大当たりである。第1実施形態では、時短リミット回数到達時に、第1特別図柄及び第2特別図柄の動的表示において、「確変A」の代わりにこの「潜確A」の大当たり種別が選択され得て、該「潜確A」の大当たり中に確変領域スイッチ65eによって球が検出された場合、該大当たり終了後に「潜伏確率変動状態」へ移行するように構成されている。
次いで、「通常A」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放されるとともに、「時短A」と同様、いずれのラウンドでも後述する確変領域ソレノイド65d(図5参照)が駆動されずに確変領域スイッチ65e(図5参照)によって球が検出不能な大当たりである。第1実施形態では、時短リミット回数到達時に、第1特別図柄の動的表示において、「時短A」の代わりにこの「通常A」の大当たり種別が選択され得て、該「通常A」の大当たり終了後に「通常遊技状態」へ移行するように構成されている。なお、第1実施形態では、時短リミット回数に到達していない場合でも、第2特別図柄の動的表示では「通常A」の大当たり種別が選択され得ないように構成されている。
ここで、各大当たり種別の特別LED群37bの表示態様について説明する。第1特別図柄用の上方LED群37b1の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「確変A」に対応する表示パターンは16種類、大当たり種別「時短A」に対応する表示パターンは16種類、大当たり種別「潜確A」に対応する表示パターンは16種類、大当たり種別「通常A」に対応する表示パターンは15種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が上方LED群37b1の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「確変A」、「時短A」、「潜確A」又は「通常A」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
また、第2特別図柄用の下方LED群37b2の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「確変A」に対応する表示パターンは32種類、大当たり種別「潜確A」に対応する表示パターンは31種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、上方LED群37b1と同様、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が下方LED群37b2の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
このように構成することで、特別図柄表示装置37の特別LED群37bの停止表示において各大当たり種別を表示した場合であっても、各停止表示に対応する大当たり種別を全て把握していなければ、当選した大当たり種別を遊技者が認識することが困難となる。このため、変動演出の表示結果のみでは後述する確変領域スイッチ65eが開放される大当たり種別か否かを識別困難にし、遊技者にいずれの遊技状態であるか否かを推測させる遊技性が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。
遊技盤13の遊技領域には、球が入賞することにより3個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。
また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1始動口64への入球又は第2始動口71への入球(以下、第1始動口64又は第2始動口71への球の入球を「始動入賞」という場合がある)をトリガとして、遊技状態に応じて特別図柄表示装置37における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示と同期させながら、第3図柄の変動演出を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、スルーゲート67の球の通過をトリガとして普通図柄の可変表示を実行可能なLEDで構成される第2図柄表示装置83(以下、第2図柄表示装置83に関し、説明の便宜上、「普通図柄表示装置83」と称する場合がある)とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図5参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列Z1~Z3(図4参照)が表示される。
各図柄列Z1~Z3(図4参照)は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列Z1~Z3毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変的に表示されるようになっている。第1実施形態の第3図柄表示装置81は、第1特別図柄の第1抽選遊技および第2特別図柄の第2抽選遊技で共通的に使用されるものであり、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が特別図柄表示装置37で行われるのに対して、その特別図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を第3図柄表示装置81の第3図柄を用いて行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが同時並列的に実行(所謂、同時変動)可能に構成されている。即ち、第1始動口64への始動入賞に基づいて第1特別図柄の動的表示の実行中に、第2始動口71に始動入賞した場合に、第1特別図柄の動的表示の実行中であっても第2始動口71への始動入賞に基づいて第2特別図柄の動的表示が実行され得るように構成されている。第1実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」において、第1特別図柄の動的表示に対応する変動演出を3つの図柄列Z1~Z3(図4参照)を用いて実行する一方、第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出は3つの図柄冽Z1~Z3を用いて行わず、後述する特図2用変動領域88b(図4参照)において第2特別図柄の動的表示に対応する演出を行うように構成されている。また、第1実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において、第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出を3つの図柄列Z1~Z3を用いて実行する一方、第1特別図柄の動的表示に対応する変動演出は3つの図柄列Z1~Z3を用いて行わず、後述する特図1用変動領域87b(図4参照)において第1特別図柄の動的表示に対応する演出を行うように構成されている。
第1実施形態のパチンコ機10において第1特別図柄の動的表示および第2特別図柄の動的表示を同時並列的に実行可能に構成することで、遊技者による攻略対策又は嫌がらせ対策とすることが可能となる。具体的には、例えば、仮に、いずれかの特別図柄の優先変動又は入賞順変動で構成した場合、「確率変動状態」や「時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」では、遊技者にとって有利な大当たり種別が選定され易い第2特別図柄の動的表示を実行させたいにも関わらず第1特別図柄の動的表示が実行されてしまうおそれがある。このため、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並行的に実行し、遊技状態に応じて各変動時間の長短を設定し、遊技仕様として実行したい特別図柄の動的表示の結果が導出され易く構成することで、遊技者にとって不利な大当たり種別が選定されてしまうことを未然に防止することができる。
また、遊技仕様として第2特別図柄の動的表示の実行が非奨励である「通常遊技状態」中に、遊技者が右打ち遊技を行って、第2特別図柄の動的表示が実行されてしまった場合でも、第1特別図柄の小当たり又は大当たりによって第2特別図柄の動的表示結果の導出を抑制することができ、遊技者による不正遊技に基づく遊技価値の付与等を抑制することが可能となる。
さらに、右打ち遊技から左打ち遊技への遊技状態が変化する場合に、右打ち遊技時に取得した非奨励の第2特別図柄の動的表示の実行時間を長期化する必要があるが、仮に、第2特別図柄の動的表示を優先的に変動する設定(所謂、特図2優先変動)、又は、入賞した順番通りに変動する設定(所謂、入賞順変動)していた場合、「通常遊技状態」において非奨励の第2特別図柄の動的表示が長期間実行され、奨励の第1特別図柄の動的表示が暫くの間、実行されない事態が生じてしまう。よって、非奨励側の特別図柄の動的表示が実行されたとしても、奨励側の特別図柄の動的表示を実行可能および結果導出可能に構成することで、遊技状態が変化した場合において支障が生じることを未然に防止することができる。
また、入賞順変動や特図2優先変動に設定されているパチンコ機10において、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」において、遊技を止めようと考えている遊技者が悪意的に右打ち遊技を行って第2始動口71に球を入賞させ、その後、遊技を止めて離席した後、次に遊技を行う遊技者は、長期間実行される第2特別図柄の動的表示の終了を待たないと、第1特別図柄の動的表示による抽選が実行されない事態が生じてしまう。そこで、たとえ非奨励の特別図柄の動的表示が実行されている状況であっても、奨励側の特別図柄の動的表示を実行可能に構成して、その抽選結果が導出され得るように構成することで、悪意的な遊技者の嫌がらせ行為による影響をなくし、快適な遊技を実行させることができる。
ここで、図4を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図4は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図4(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図4(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(「1」,「3」,「5」,「7」,「9」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(「0」,「2」,「4」,「6」,「8」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、第1実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図5参照)によるいずれかの特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。例えば、「確変A」の大当たり種別に当選した場合は、主に、「7」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。また、「潜確A」の大当たり種別に当選した場合には、主に、「7」以外の奇数図柄、即ち、「1」、「3」、「5」又は「9」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。一方、「時短A」又は「通常A」の大当たり種別に当選した場合は、主に、偶数図柄、即ち、「2」、「4」、「6」又は「8」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、「確変A」及び「潜確A」の各大当たり種別に当選した場合に、すべての主図柄が現出可能に構成されている。具体的には、例えば、「確変A」又は「潜確A」に当選した場合であっても、「2」や「8」の数字を付した同一の主図柄が揃う変動演出が行われる場合がある。このように構成することで、例えば、変動演出の停止時点では、付与され得る遊技価値の内容が確定し得ないように構成し、大当たり中における昇格演出等を行うことで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
図4(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下方向に3分割され、下側の2/3が第3図柄を変動演出する主表示領域Dmと保留球数などを表示するコクピット表示領域Dbとで構成され、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタなどを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1~Dm3に区分けされており、その表示領域Dm1に左図柄列Z1が表示され、表示領域Dm2に中図柄列Z2が表示され、表示領域Dm3に右図柄列Z3が表示される。
各図柄列Z1~Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1~Z3には、数字の昇順(または降順)に主図柄が配列され、各図柄列Z1~Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動演出が行われる。なお、各図柄列Z1~Z3において、数字の配列をそれぞれ異ならせるように構成してもよい。例えば、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列する一方、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列してもよい。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1~Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、各遊技状態ごとに設定されている特別図柄に対応する変動演出に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(同一の主図柄の組合せ)で揃えば、遊技状態ごとに設定されている特別図柄の大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、更に左右方向に3つの小領域Ds1~Ds3に等区分されている。小領域Ds1~Ds3は、それぞれ、キャラクタや予告演出画像を表示する領域である。小領域Ds1~Ds3のそれぞれに表示される画像によって、主表示領域Dmにて行われる変動表示の結果として大当たりとなる期待感を遊技者に与えている。
コクピット表示領域Dbは、各遊技状態ごとに設定されている特別図柄に対応する第1始動口64又は第2始動口71に入球された球のうち変動表示(変動演出)が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域である。
副表示領域Dsの右の小領域Ds3には、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88とが表示可能に構成されている。
特図1用第4図柄表示領域87は、第1特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図1用保留数表示87aと、第1特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図1用変動領域87bとで構成されている。
特図1用保留数表示87aは、第1特別図柄の動的表示の保留数を「0」~「4」の範囲で数字図柄で表示可能に構成されている。具体的には、特図1用保留数表示87aが「0」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「1」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「2」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「3」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「4」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第1特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「通常遊技状態」において、後述する保留図柄表示領域Db1の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図1用変動領域87bは、第1特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第1特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図1用変動領域87bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第1特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第1特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図1用変動領域87bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図1用変動領域87bの四角図柄が白で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図1用変動領域87bの四角図柄が赤で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示し、特図1用変動領域87bの四角図柄が青で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示が小当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図1用変動領域87bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の上方LED群37b1の表示内容に対応するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「通常遊技状態」において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
特図2用第4図柄表示領域88は、第2特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図2用保留数表示88aと、第2特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図2用変動領域88bとで構成されている。
特図2用保留数表示88aは、第2特別図柄の動的表示の保留数を「0」~「4」の範囲で数字図柄を表示可能に構成されている。具体的には、特図2用保留数表示88aが「0」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「1」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「2」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「3」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「4」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第2特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「小当たり頻出確率変動状態」において、後述する保留図柄表示領域Db1の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図2用変動領域88bは、第2特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、特図1用変動領域87bと同様、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第2特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図2用変動領域88bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第2特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第2特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図2用変動領域88bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図2用変動領域88bの四角図柄が白で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図2用変動領域88bの四角図柄が赤で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示し、特図2用変動領域88bの四角図柄が青で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示が小当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図2用変動領域88bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の下方LED群37b2の表示内容に対応するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
第3図柄表示装置81の実際の表示画面では、図4(b)に示すように、例えば、「通常遊技状態」では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計3個表示される。副表示領域Dsにおいては、左の小領域Ds1、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることを示す表示や、遊技状態に応じて奨励される発射態様等が遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、通常は黒色の少年の髪の毛の色や、通常は白色のハチマキの色が変化したり、別のキャラクタが現出するなどして予告演出が行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第1始動口64へ入球した場合、又は、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第2始動口71へ入球した場合、その入球回数(保留球数)はそれぞれ最大4回まで保留される。その保留球数は特別図柄表示装置37により示されると共に、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87a、又は、特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aにおいても表示され、さらに、遊技状態に応じて対応する特別図柄の変動演出がコクピット表示領域Dbの保留図柄表示領域Db1の第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにおいても示される。
第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dには、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球1球(保留球数1回)につき1つの保留図柄(通常の表示態様では「○」図柄(白丸図柄))がそれぞれ表示され、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dに表示された保留図柄の表示数に応じて、遊技状態に応じて表示設定(優先表示)されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の保留球数が表示される。
即ち、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにおいて、第1保留図柄表示領域Db1aに1つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が1回であることを示し、第1・第2保留図柄表示領域Db1a,Db1bにそれぞれ1つずつ計2つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が2回であることを示し、第1~第3保留図柄表示領域Db1a~Db1cにそれぞれ1つずつ計3つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が3回であることを示し、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにそれぞれ1つずつ計4つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が4回であることを示す。また、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dに保留図柄が表示されていない場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が0回であって保留されている変動演出が存在しないことを示す。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の第2抽選遊技とが同時に実行可能に構成されているが、いずれか一方の抽選遊技のみを実行するように構成してもよい。いずれか一方の抽選遊技のみを実行する場合は、実行中のいずれかの抽選遊技が終了した場合に、第1特別図柄の保留球と第2特別図柄の保留球とがそれぞれ記憶されている場合には、第2特別図柄の第2抽選遊技を第1特別図柄の第1抽選遊技より優先的に実行(所謂、特図2優先変動)するように構成してもよいし、入賞した順(所謂、入賞順変動)に応じて特別図柄の抽選遊技を実行するように構成してもよい。さらに、第1特別図柄の変動演出と第2特別図柄の変動演出とを第3図柄表示装置81において同時に表示可能に構成してもよい。
コクピット表示領域Dbの中央部分には、主表示領域Dmで変動演出が実行されていることを示す実行図柄が表示される実行図柄表示領域Db0が設けられている。この実行図柄表示領域Db0は、コクピット表示領域Dbの中央部分、即ち、第1保留図柄表示領域Db1aの右側に設けられ、保留図柄表示領域Db1a~Db1dに表示される各保留図柄より大きい実行図柄が表示されるように構成されている。また、この実行図柄表示領域Db0は、第1保留図柄表示領域Db1aに表示されていた保留図柄が移動(シフト)して実行図柄として表示される。
実行図柄表示領域Db0に表示される実行図柄は、主表示領域Dmで実行されている変動演出が終了すると消去され、その実行図柄の消去に伴って、表示されている保留図柄が下位側の保留図柄として移動して表示される。具体的には、例えば、「通常遊技状態」において第1特別図柄の保留図柄が4つ存在する状況において、第1特別図柄の変動演出の終了に伴って実行図柄表示領域Db0に表示されていた実行図柄が消去された場合、第1保留図柄表示領域Db1aに表示されていた保留図柄が、実行図柄表示領域Db0における実行図柄として移動(シフト)して表示される。また、第2保留図柄表示領域Db1bに表示されていた保留図柄が、第1保留図柄表示領域Db1aにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。さらに、第3保留図柄表示領域Db1cに表示されていた保留図柄が、第2保留図柄表示領域Db1bにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。また、第4保留図柄表示領域Db1dに表示されていた保留図柄が、第3保留図柄表示領域Db1cにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。
なお、第1実施形態においては、第1始動口64又は第2始動口71への入球に基づく変動演出の保留球数は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、それぞれ3回以下、又は、それぞれ5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、コクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させなくてもよい。さらに、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを第1特別図柄および第2特別図柄の最大保留数分の4つそれぞれ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
図3に戻って、説明を続ける。可変表示装置ユニット80の正面視右側には、スルーゲート67が設けられている。このスルーゲート67には、球が通過するための貫通孔(図示せず)が上下方向に設けられている。このスルーゲート67を球が通過すると、貫通孔に設けられた普通図柄スイッチ(図示せず)がオンとなり、そのオンに起因して主制御装置110で普通図柄の当たり抽選が行われる。なお、このスルーゲート67は、普通図柄の可変表示の抽選契機となるのみであり、球が通過した場合であっても賞球等の払い出しは行われないように構成されている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が配設されている。この普通電役72は、主に、出没板72aと、該出没板72aを出没駆動する普通電役ソレノイド(図示せず)と、により構成されている。
第1実施形態の主制御装置110(図5参照)は、通常時、普通電役72の出没板72aを突出状態に維持して、第2始動口71の正面視上方側を覆うことで、第2始動口71への球の流入を防止している。そして、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合に、上記普通電役ソレノイド(図示せず)を所定時間駆動し、普通電役72の出没板72aを所定時間の間、出没板72aを突出状態から遊技盤13内に没入した没入状態に駆動させて、第2始動口71への球の流入を可能に構成して、右打ち遊技されて可変表示装置ユニット80の正面視右側を流下する球が第2始動口71へ入賞し易い状態、即ち、入賞補助状態となるように構成されている。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて、普通図柄の可変表示での当たりに当選する確率が変化するように構成されている。具体的には、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の当選確率を低確率状態(例えば、1/2)とし、普通図柄の可変表示において「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より当たりに当選し難くすることで、普通電役72の出没板72aを没入状態(開放状態)とし難くして、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2始動口71へ入賞し難いように構成する。一方、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、普通図柄の当選確率を高確率状態(例えば、9/10)とし、普通図柄の可変表示において「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」より当たりに当選し易くすることで、普通電役72の出没板72aを没入状態(開放状態)とし易くし、第2始動口71へ容易に入賞し得るように構成する。
第1実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の高確率状態では、可変表示が高確率(即ち、90%)で当たりを導出するため、普通図柄が高確率状態である「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球がほぼ第2始動口71に入賞し得るように構成される一方、普通図柄の低確率状態においても、可変表示が一定程度の確率(即ち、50%)で当たりを導出し得るため、右打ち遊技が許容され、かつ、普通図柄が低確率状態である「潜伏確率変動状態」においても、右打ち遊技で発射された球が一定程度(例えば、3球のうち1球)第2始動口71に入賞し得るように構成されている。これにより、「潜伏確率変動状態」においても、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」ほどではないが、第2特別図柄の抽選遊技を受けることができるとともに、第2始動口71への入賞に基づく賞球の払い出しによって、遊技者は「通常遊技状態」より自身の持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができる。
なお、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」のように、普通図柄の当たり確率を「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」から変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、普通電役72の出没板72aが没入する(開放される)時間や、1回の当たりで普通電役72の出没板72aが没入する(開放される)回数を変更するものとしても良い。具体的には、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通電役72の出没板72aが没入する時間を「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」よりも長くしたり、1回の当たりで普通電役72の出没板72aが没入する回数を「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」よりも多くしたりしてもよい。また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通図柄の当たり確率のアップと、普通電役72の出没板72aの没入時間の長時間化と、普通電役72の出没板72aの没入回数の多回数化との少なくとも2つを同時に行うようにしてもよい。
普通図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(普通図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる可変表示を行うものである。パチンコ機10は、普通図柄表示装置83における可変表示が所定図柄(第1実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第2始動口71正面視上方に設けられた普通電役72が所定時間だけ作動状態となり、所定図柄以外(第1実施形態においては「×」の図柄)で停止した場合には普通電役72が非作動状態となる(閉鎖状態が維持される)よう構成されている。
スルーゲート67の保留球数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第2図柄保留ランプ84(以下、第2図柄保留ランプ84に関し、説明の便宜上、「普通図柄保留ランプ84」と称する場合がある)においても点灯表示される。普通図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。そして、普通図柄保留ランプ84の点灯された数により、保留数を表示する。
なお、普通図柄の可変表示は、第1実施形態のように、普通図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、特別図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、普通図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の通過は、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、普通図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1始動口64が配設されている。この第1始動口64へは、左打ち遊技で発射された球が1分間に約6個程度(所謂、S1=6)入賞するように遊技釘等が周辺に植設されている。第1始動口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図5参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの上方LED群37b1で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第1始動口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が開放状態である場合にのみ球が入球し得る第2始動口71が配設されている。この第2始動口71へは、普通電役72が開放状態である場合、右打ち遊技で発射された球が1分間に約30個~40個程度入賞するように遊技釘が周辺に植設されている。第2始動口71へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図5参照)で第2特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの下方LED群37b2で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第2特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第2始動口71は、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
遊技盤13の正面視右側下方には可変入賞装置65の略中央部分に横長矩形状の大入賞口が設けられている。第1実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図5参照)での第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選が大当たりとなる場合、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるように特別図柄表示装置37の特別LED群37bを点灯表示させると共に、第3図柄表示装置81にその大当たりに対応した停止図柄(例えば、同一図柄の3つ揃い(「777」等))を表示させて、大当たり遊技の発生が示される。その後、大当たり種別に応じて、可変入賞装置65に設けられた大入賞口開閉板65aが開放されて、球が大入賞口内に入賞し易い特別遊技状態(大当たり遊技)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている大入賞口開閉板65aが、所定条件が成立するまで(例えば、「30秒」経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この大入賞口開閉板65aは、開放された場合に、開放から所定時間が経過、又は、所定数の入賞を検知すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口開閉板65aが開放される。この大入賞口開閉板65aの開閉動作は、最高で例えば10回(10ラウンド)繰り返し可能に構成されている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、球を可変入賞装置65内に入賞させることで、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
また、可変入賞装置65の内部には、「確変A」又は「潜確A」の大当たり種別に当選した場合にのみ駆動される確変領域ソレノイド65d(図5参照)が設けられている。この確変領域ソレノイド65dの下流側には、確変領域スイッチ65e(図5参照)が配設されており、該確変領域ソレノイド65dが開放されている状態でのみ確変領域スイッチ65eで球が検出可能に構成されている。この確変領域ソレノイド65dの開閉動作は、上述したように、「確変A」又は「潜確A」の大当たり種別に当選した場合における該大当たり中の10ラウンド目にのみ開放駆動され、最大でも1回のみ開放可能に構成されている。この確変領域スイッチ65eに球を入賞させることで、該大当たりの終了後に特別図柄の高確率状態が発生し得るように構成されている。確変領域ソレノイド65dの駆動態様、及び、確変領域スイッチ65eの球の検出タイミングについては、図9において後述する。
第1始動口64の正面視下方には、各特別図柄において小当たり結果が導出された場合に開放される小入賞口73が配設されている。第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄において小当たりに当選した場合に、小入賞口73に設けられた小入賞口開閉板73aが所定時間(例えば、0.1秒)の間、開放され、その開閉動作が1回のみ行われるように構成されている。なお、第2特別図柄において小当たりに当選した場合には、小入賞口73に設けられた小入賞口開閉板73aが所定時間(例えば、0.1秒)の間、開放され、その開閉動作が3回繰り返されるように構成されている。
第1実施形態のパチンコ機10では、小入賞口73は、第1始動口64の正面視直下に配設されており、小入賞口開閉板73aが開放されて小入賞口73内へ球が入賞可能な状態となっていた場合でも、この第1始動口64の外形状によって左打ち遊技で発射された球、及び右打ち遊技で発射された球のいずれも該小入賞口73内に流入困難な位置に設けられている。これにより、第1特別図柄において、大当たり遊技より比較的発生頻度が高い小当たり遊技に当選した場合であっても、小入賞口73への入賞に基づく賞球の付与を抑制し、過度に遊技者に遊技価値が払い出されてしまう状況を抑制することができる。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口(入球口)63,64,65,71,73にも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。なお、各入賞口63,64,65,71,73に入賞した球も、アウト口66を通過した球と同様、球排出路へ案内され、パチンコ機10外へと排出される。
次に、図5を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図5は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したリード・オンリー・メモリー(Read Only Memory。以下、「ROM」と略す。)202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるランダム・アクセス・メモリー(Random Access Memory。以下、「RAM」と略す。)203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、大当たり抽選や特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における各特別図柄の動的表示および変動演出の設定、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示の表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ203cが設けられている。
また、ROM202は、大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、保留数テーブル202c、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202e、大当たり開放テーブル202f、小当たり開放テーブル202g、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i、普通電役開放テーブル202j、を少なくとも格納している。主制御装置110は、RAM203に格納された各種カウンタと、ROM202に格納された各種テーブルとによって、上記の主要な制御を実行する。
ここで、図6を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、第3図柄表示装置81の変動演出の設定、普通図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図7から図30を参照して、主制御装置110のROM202に格納された各種テーブル、各種制御タイミング及び遊技状態の遷移等についても説明する。
大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。
また、普通図柄表示装置83の抽選には、普図当たりカウンタC4が用いられ、普図当たりカウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。
これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図36参照)の実行間隔である「4ミリ秒」間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図35参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ203cに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、第1特別図柄に関する4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)からなる第1保留球格納エリア203dと、第2特別図柄に関する4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)からなる第2保留球格納エリア203eとが設けられており、これらの各エリアには、第1始動口64又は第2始動口71への入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。大当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、「0~9999」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~9999」の値を取り得るカウンタの場合は「9999」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に、大当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、その初期値から大当たり乱数カウンタC1の更新が行われる。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、大当たり乱数カウンタC1が「0~9999」の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、「0~9999」の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図36参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図35参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
大当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(第1実施形態では、タイマ割込処理(図36参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、第1始動口64(第1特別図柄)に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納される。また、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したタイミングで、第2始動口71(第2特別図柄)に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納される。
大当たり乱数カウンタC1が大当たり又は小当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定されている。つまり、第1保留球格納エリア203dの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a1によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定され、小当たりとなる乱数の値と一致する場合に、小当たりと判定される。また、第2保留球格納エリア203eの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a2によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定され、小当たりとなる乱数の値と一致する場合に、小当たりと判定される。
ここで、図7を参照して、各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aの詳細についてそれぞれ説明する。図7(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a1(以下、「特図1大当たり乱数テーブル202a1」と称する)の一例を模式的に示した模式図であり、図7(b)は、ROM202に記憶される第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a2(以下、「特図2大当たり乱数テーブル202a2」と称する)の一例を模式的に示した模式図である。
第1実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2は、各設定値毎にそれぞれ、遊技状態が特別図柄の低確率状態の場合に使用される低確率状態用と、遊技状態が特別図柄の低確率状態より大当たりとなる確率の高い特別図柄の高確率状態の場合に使用される高確率状態用との2種類ずつに分けられる。
そして、各設定値毎に、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、低確率状態から高確率状態に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。即ち、低確率状態から高確率状態に変位させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合、ハズレ乱数値の個数を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数として割り当てるように構成する。このように、遊技状態に応じて大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、低確率状態と高確率状態とで、大当たりとなる確率が変更される。
一方、各特別図柄において、各設定値毎、並びに、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる小当たり乱数値の個数が同一となるように設定されている。即ち、第1特別図柄における小当たり乱数値の個数は、各設定値毎で同一の個数となるとともに、低確率状態および高確率状態で同一の個数となるように構成される。同じく、第2特別図柄における小当たり乱数値の個数も、各設定値毎で同一の個数となるとともに、低確率状態および高確率状態で同一の個数となるように構成される。このように、小当たり乱数値の個数を、各特別図柄において、各設定値毎、並びに、低確率状態用及び高確率状態で同一とすることにより、各特別図柄におけるすべての設定値および遊技状態での小当たり遊技のみを考慮した遊技価値の付与割合が同等となる。
このように、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄および第2特別図柄の低確率状態から高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、すべての設定値においてハズレ乱数値の個数から補うように構成する。また、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり乱数値の個数を、設定値ごとに変化させないように構成する。即ち、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分、および、各設定毎における低確率状態から高確率状態への変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分を大当たり乱数値に割り当てることで補填するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄小当たり乱数値の個数は、第1特別図柄又は第2特別図柄設定毎に同一とする。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技を行う上で最も滞在し易い場合に取得さ得る大当たり乱数値以外の最も多い乱数値の役(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、例えば、滞在率が高い「通常遊技状態」で実行が奨励されている第1特別図柄において、該第1特別図柄の変動演出で最も多い役であるハズレ役の出現回数からは設定判別を困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を、ハズレ役より現出確率が低い大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与しないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成する。
ハズレ役は、大当たり役や小当たり役と異なり、遊技価値を付与しない役であるため、各パチンコ機10毎に設けられ、該パチンコ機10における遊技結果等を表示するデータランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない役である。ここで、仮に、データランプに明確に(大々的に)表示され易い大当たり遊技に対応する大当たり乱数値の個数と、小当たり遊技に対応する小当たり乱数値の個数とを設定毎にともに変更した場合、その大当たり遊技および小当たり遊技の2つの要素の出現率を遊技者がデータランプで一瞥(確認)することで、パチンコ機10の設定判別が推測され易くなってしまう。その結果、例えば、低設定(例えば、設定値「1」)に設定されたパチンコ機10の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該パチンコ機10で遊技を行わず、パチンコ機10の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、確率設定値の設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与せず、データランプに明確に(大々的に)表示されないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成することで、遊技者による設定判別要素を大当たりの出現割合のみとして、小当たりの出現率からはパチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。よって、確率設定値の判別要素を1つの乱数値に基づく役の出現率に限定し、例えば、出玉率の低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の高確率状態において、設定値が低いほど大当たりが発生し難く、設定値が高いほど大当たりが発生し易い構成であるため、「潜伏確率変動状態」において、設定値が低いほど該「潜伏率変動状態」の滞在期間が長くなり易い。その結果、設定値が低いほど「潜伏確率変動状態」において小当たりに当選する回数が多くなり易いため、「潜伏確率変動状態」で付与される遊技価値が多くなる。よって、たとえ設定値が低い場合であっても「潜伏確率変動状態」に突入することで、遊技者に付与され得る遊技価値を設定値が高い場合より多くすることが可能となる。従って、「潜伏確率変動状態」を設けることで、設定差における有利不利を逆転させることができ、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる。
図7(a)で示すように、第1実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は33個で、その値「0~32」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、33/10000=0.33/100(即ち、0.33%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は100個で、その値「0~99」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に100個で、低確率状態の場合の値「33~132」、又は、高確率状態の場合の値「100~199」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9867個で、その値「133~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9800個で、その値「200~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9867/10000=98.67/100(即ち、98.67%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9800/10000=98/100(即ち、98%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9867個以下)となるように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は35個で、その値「0~34」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、35/10000=0.35/100(即ち、0.35%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は105個で、その値「0~104」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、105/10000=1.05/100(即ち、1.05%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「35~134」、又は、高確率状態の場合の値「105~204」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9865個で、その値「135~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9795個で、その値「205~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9865/10000=98.65/100(即ち、98.65%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9795/10000=97.95/100(即ち、97.95%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9865個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.33%→0.35%、高確率状態:1%→1.05%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は37個で、その値「0~36」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、37/10000=0.37/100(即ち、0.37%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は110個で、その値「0~109」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、110/10000=1.1/100(即ち、1.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び設定値「2」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「37~136」、又は、高確率状態の場合の値「110~209」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9863個で、その値「137~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9790個で、その値「210~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9863/10000=98.63/100(即ち、98.63%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9790/10000=97.9/100(即ち、97.9%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9863個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.35%→0.37%、高確率状態:1.05%→1.1%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は39個で、その値「0~38」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、39/10000=0.39/100(即ち、0.39%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は115個で、その値「0~114」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、115/10000=1.15/100(即ち、1.15%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」~「3」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「39~138」、又は、高確率状態の場合の値「115~214」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9861個で、その値「139~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9785個で、その値「215~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9861/10000=98.61/100(即ち、98.61%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9785/10000=97.85/100(即ち、97.85%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9861個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.37%→0.39%、高確率状態:1.1%→1.15%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は41個で、その値「0~40」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、41/10000=0.41/100(即ち、0.41%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は120個で、その値「0~119」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、120/10000=1.2/100(即ち、1.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」~「4」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「41~140」、又は、高確率状態の場合の値「120~219」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9859個で、その値「141~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9780個で、その値「220~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9859/10000=98.59/100(即ち、98.59%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9780/10000=97.8/100(即ち、97.8%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9859個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.39%→0.41%、高確率状態:1.15%→1.2%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は43個で、その値「0~42」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、43/10000=0.43/100(即ち、0.43%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は125個で、その値「0~124」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、125/10000=1.25/100(即ち、1.25%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」~「5」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「43~142」、又は、高確率状態の場合の値「125~224」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9857個で、その値「143~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9775個で、その値「225~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9857/10000=98.57/100(即ち、98.57%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9775/10000=97.75/100(即ち、97.75%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9857個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.41%→0.43%、高確率状態:1.2%→1.25%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次に、図7(b)で示すように、第1実施形態の特図2大当たり乱数テーブル202a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、33個で、その値「0~32」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、33/10000=0.33/100(即ち、0.33%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、100個で、その値「0~99」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に9875個で、低確率状態の場合の値「33~9907」、又は、高確率状態の場合の値「100~9974」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの92個で、その値「9908~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの25個で、その値「9975~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、92/10000=0.92/100(即ち、0.92%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、25/10000=0.25/100(即ち、0.25%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、92個以下)となるように構成されている。
このように、第2特別図柄の小当たり確率は、第1特別図柄の小当たり確率より大幅に上昇している(1%→98.75%)とともに、第2特別図柄におけるハズレ乱数値と比べてもすこぶる選択され易い個数に設定されている。即ち、第2特別図柄における抽選遊技では、大当たりやハズレより、小当たりに当選し易い設定となっている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、35個で、その値「0~34」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、35/10000=0.35/100(即ち、0.35%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、105個で、その値「0~104」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、105/10000=1.05/100(即ち、1.05%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に9875個で、低確率状態の場合の値「35~9909」、又は、高確率状態の場合の値「105~9979」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの90個で、その値「9910~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの20個で、その値「9980~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、90/10000=0.9/100(即ち、0.9%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、20/10000=0.2/100(即ち、0.2%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、90個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに98.75%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.35%→0.37%、高確率状態:1%→1.05%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、37個で、その値「0~36」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、37/10000=0.37/100(即ち、0.37%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、110個で、その値「0~109」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、110/10000=1.1/100(即ち、1.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」の場合と同様、共に9875個で、低確率状態の場合の値「37~9911」、又は、高確率状態の場合の値「110~9984」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの88個で、その値「9912~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの15個で、その値「9985~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、88/10000=0.88/100(即ち、0.88%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、15/10000=0.15/100(即ち、0.15%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、88個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに98.75%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.35%→0.37%、高確率状態:1.05%→1.1%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、39個で、その値「0~38」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、39/10000=0.39/100(即ち、0.39%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、115個で、その値「0~114」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、115/10000=1.15/100(即ち、1.15%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「3」の場合と同様、共に9875個で、低確率状態の場合の値「39~9913」、又は、高確率状態の場合の値「115~9989」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの86個で、その値「9914~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの10個で、その値「9990~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、86/10000=0.86/100(即ち、0.86%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、10/10000=0.1/100(即ち、0.1%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、86個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、小当たり確率は同等(ともに98.75%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.37%→0.39%、高確率状態:1.1%→1.15%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、41個で、その値「0~40」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、41/10000=0.41/100(即ち、0.41%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、120個で、その値「0~119」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、120/10000=1.2/100(即ち、1.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「4」の場合と同様、共に9875個で、低確率状態の場合の値「41~9915」、又は、高確率状態の場合の値「120~9994」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの84個で、その値「9916~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの5個で、その値「9995~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、84/10000=0.84/100(即ち、0.84%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、5/10000=0.05/100(即ち、0.05%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、84個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、小当たり確率は同等(ともに98.75%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.39%→0.41%、高確率状態:1.15%→1.2%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、43個で、その値「0~42」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、43/10000=0.43/100(即ち、0.43%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、125個で、その値「0~124」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、125/10000=1.25/100(即ち、1.25%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「5」の場合と同様、共に9875個で、低確率状態の場合の値「43~9917」、又は、高確率状態の場合の値「125~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの82個で、その値「9918~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残り0個で、特図2大当たり乱数テーブル202a2にハズレ乱数値に対応する値が格納されていない。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、82/10000=0.82/100(即ち、0.82%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、0/10000=0/100(即ち、0%)となるように設定され、ハズレ役が現出しないように構成されている。
即ち、設定値「6」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、82個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、小当たり確率は同等(ともに98.75%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.41%→0.43%、高確率状態:1.2%→1.25%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
上述したように、特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2において、ともに「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」における大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」におけるハズレ乱数値の個数から補うように構成しつつ、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内となるように構成する。また、小当たり乱数値の個数を、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」と「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」とで変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
図6に戻って、説明を続ける。大当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(第1実施形態では、タイマ割込処理(図36参照)毎に1回)更新される。
そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアと同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納される。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレとなる乱数(ハズレ乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、ハズレ時のものとなる。一方で、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。
上述したように、第1実施形態のパチンコ機10における大当たり種別カウンタC2の値は、「0~99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該大当たり種別カウンタC2とROM202に格納された大当たり種別テーブル202bとに基づいて、大当たり種別が決定される。この大当たり種別テーブル202bには、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照される特図1大当たり種別テーブル202b1と、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2大当たり種別テーブル202b2とが設けられている。
ここで、図8を参照して、特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図8(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図8(b)は、同じくROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。
第1実施形態のパチンコ機10では、本パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降において、特別図柄の大当たりに付随して「時短機能」が付与された回数(上述した時短リミット回数)が所定回数に到達する毎に(第1実施形態では、5回。即ち、「時短機能」が付与される大当たり種別に5回当選した後の次に当選する大当たり種別の選定時)、該時短リミット回数到達後における大当たり終了後の遊技状態を、必ず「時短機能」が付与されない普通図柄の低確率状態へ移行して、普通図柄の高確率状態への移行を禁止する時短リミット機能が搭載されている。即ち、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降、時短リミット到達ごとに、次の大当たりの選定時に普通図柄の高確率状態となる大当たり種別が選定されず(以下、大当たり終了時に普通図柄の高確率状態となる大当たり種別が選定されない事象を、「時短リミッタが作動」と称する場合がある)、大当たり終了後に普通図柄の低確率状態となる大当たり種別のみが選定され得るように構成されている。
一方、時短リミット回数に到達していない場合、即ち、「時短機能」が付与される大当たり回数が1回~5回まで(以下、特別図柄の大当たり回数が1回(初回)~5回までを、「時短リミット到達前」と称する場合がある)は、大当たり終了後に普通図柄の高確率状態となる大当たり種別が選定され得るように構成されている。
このように構成することで、「時短機能」が付与される大当たりが所定回数発生する毎に必ず普通図柄の低確率状態にすることができ、普通図柄の高確率状態が継続し続けてた「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、時短リミッタ機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等にするために、「連荘」回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、時短リミット到達前において特別図柄の高確率状態の継続率を高継続にしたりして補うことが可能となり、時短リミッタ機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多用な遊技性を実現することができる。
図8(a)及び図8(b)に示すように、大当たり種別テーブル202bは、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで分けられ、その中でさらに、大当たり回数の時短リミット到達前か時短リミット到達時かで分けられ、その中でさらに、特別図柄の種別(即ち、第1特別図柄か第2特別図柄か)と、該特別図柄の種別に応じた大当たり種別と、大当たり種別カウンタC2の値とが対応付けられたテーブルである。なお、滞在する遊技状態に応じて選択され得る大当たり種別が異なるように構成してもよい。
第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄が所定回数(第1実施形態では、160回)行われるまで間、特別図柄の大当たり確率および普通図柄の当たり確率がともに高確率状態となる「確率変動状態(所謂、ST状態)」に対応する「確変A」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が100回実行されるまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「時間短縮状態」に対応する「時短A」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄が所定回数(第1実施形態では、「確変A」と同様の160回)行われるまで間、特別図柄の大当たり確率となる一方、普通図柄の当たり確率が低確率状態となる「潜伏確率変動状態」に対応する「潜確A」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率および普通図柄の当たり確率がともに低確率状態となる「通常A」とがある。
特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2では、大当たりが発生した時点における時短リミット到達有無に基づいて選択され得る大当たり種別が異なるように構成され、それぞれ、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する大当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。
図8(a)で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、時短リミット到達前及び時短リミット到達後(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数1回目~5回目)であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~49」が対応付けられ、「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「50~99」が対応付けられている。また、時短リミット到達時(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数6回目)であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「潜確A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~49」が対応付けられ、「通常A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「50~99」が対応付けられている。
即ち、時短リミット到達前(時短リミット到達後)のすべての遊技状態における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別として「確変A」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「95」であれば、大当たり種別として「時短A」が決定される。
従って、時短リミット到達前(時短リミット到達後)に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「確変A」の大当たり種別が50%、「時短A」の大当たり種別が50%、の割合で当選することとなる。また、時短リミット到達時に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、「確変A」の代わりに「潜確A」の大当たり種別が50%、「時短A」の代わりに「通常A」の大当たり種別が50%、の割合で当選することとなる。
よって、第1特別図柄の動的表示において、時短リミット到達前(時短リミット到達後)では、大当たり種別「確変A」及び「時短A」の選択割合はそれぞれ同等(ともに50%)で選択され、時短リミット到達時では、大当たり種別「潜確A」及び「通常A」の選択割合はそれぞれ同等(ともに50%)で選択されるように構成されている。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技において、第1始動口64へ入賞し得て第1特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第2始動口71へ入賞し難いことで第2特別図柄の動的表示が実行され難く構成されている。また、右打ち遊技において、第2始動口71へ入賞し得て第2特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第1始動口64へ入賞し難いことで第1特別図柄の動的表示が実行され難く構成されている。そして、時短リミッタが作動する場合は、「時短機能」が作動している状態、即ち、「連荘」中の状態であり、本実施形態において「連荘」中は右打ち遊技が奨励されているので、第2特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第1特別図柄の動的表示は実行され難く構成されている。よって、第1特別図柄の動的表示において時短リミッタが作動する場合は、右打ち遊技が奨励されて第2特別図柄の動的表示が実行され得る状態であるにもかかわらず、遊技者が敢えて左打ち遊技を行って第1始動口64へ球を入賞させて第1特別図柄の動的表示を実行させた場合である。また、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」)は、第1特別図柄の動的表示の結果が導出されるまでの時間が、第2特別図柄の動的表示の結果が導出されるまでの時間より長時間となるように構成されているため(後述する図14から図23参照)、第1特別図柄の動的表示において時短リミッタ作動時に選択され得る「潜確A」及び「通常A」は、実質的には導出され難い(導出されない)ように設定されている。
次いで、図8(b)で示す特図2大当たり種別テーブル202b2の例では、時短リミット到達前及び時短リミット到達後(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数1回目~5回目)であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の大当たりが発生した場合は、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。また、時短リミット到達時(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数6回目)であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の大当たりが発生した場合は、「潜確A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。
即ち、時短リミット到達前(時短リミット到達後)のすべての遊技状態における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から決定され、第1実施形態では、すべての大当たり種別カウンタC2の値が大当たり種別として「確変A」が決定される。
従って、時短リミット到達前(時短リミット到達後)に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「確変A」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。また、時短リミット到達時に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、「確変A」の代わりに「潜確A」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。
よって、第2特別図柄の動的表示において、時短リミット到達前(時短リミット到達後)では、必ず大当たり種別「確変A」で選択され、時短リミット到達時では、必ず大当たり種別「潜確A」が選択されるように構成されている。これにより、初回大当たりに当選した後、一度も「通常遊技状態」に移行せずに「連荘」状態が継続している場合に、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たりが6回発生するごとに、該6回目の大当たり後に必ず「潜伏確率変動状態」を発生させることができる。その結果、「時短機能」が付与される大当たりが所定回数発生する毎に必ず普通図柄の低確率状態にすることができ、普通図柄の高確率状態が継続し続けて「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、時短リミッタ機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等にするために、「連荘」回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、時短リミット到達前において特別図柄の高確率状態の継続率を高継続にしたりして補うことが可能となり、時短リミッタ機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多用な遊技性を実現することができる。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において右打ち遊技が非奨励(禁止)であり、また、「通常遊技状態」において第2特別図柄の動的表示の結果が導出されるまでの時間が、第1特別図柄の動的表示の結果が導出されるまでの時間より長時間となるように構成されているため(後述する図14から図23参照)、「通常遊技状態」において第2特別図柄の動的表示による抽選結果が、実質的に導出され難いように構成されている。
ここで、図9及び図10を参照して、各大当たり種別における可変入賞装置65の開閉態様、確変領域スイッチ65eにおける球の検出態様、及び、該確変領域スイッチ65eへの球の検出に基づく確変移行フラグ203k(図5参照)の設定態様等を説明する。図9は、「確変A」及び「潜確A」の大当たり種別に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b又は確変領域ソレノイド65dの作動タイミング、大入賞口スイッチ65c又は確変領域スイッチ65eにおける球の検知タイミング、大入賞口開閉板65aが閉鎖されている期間(以下、「インターバル」と称する)、確変移行フラグ203kの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。また、図10は、「時短A」及び「通常A」の大当たり種別に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b又は確変領域ソレノイド65dの作動タイミング、大入賞口スイッチ65c又は確変領域スイッチ65eにおける球の検知タイミング、インターバル、確変移行フラグ203kの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。
図9で示すように、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」では、計10ラウンドの大当たり遊技が実行され、各ラウンドの開始時に大入賞口ソレノイド65bがオンされて、大入賞口開閉板65aが開放される。そして、各ラウンドにおいて、所定条件(第1実施形態では、開放から最大で「30秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、大入賞口ソレノイド65bがオフされて大入賞口開閉板65aが閉鎖され、1のラウンドが終了する。そして、1の大当たり遊技において10ラウンドにおける開閉動作が繰り返され、1の大当たり遊技が終了する。
また、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」では、該大当たり遊技における10ラウンド目において確変領域ソレノイド65dがオンされて、その下流側に設けられた確変領域スイッチ65eによって球が検出可能な状態となる。そして、10ラウンド目において可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域ソレノイド65dがオンされている間に、確変領域スイッチ65eによって検出された場合に、確変移行フラグ203k(図5参照)がオンされる。第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」の大当たり終了後に、確変移行フラグ203kがオンに設定されていることにより、特別図柄の高確率状態が発生するように構成されている。
次いで、図10で示すように、大当たり種別「時短A」又は「通常A」では、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」と同様、計10ラウンドの大当たり遊技が実行され、1の大当たり遊技が終了する。
ここで、大当たり種別「時短A」又は「通常A」では、大当たり種別「確変A」及び「潜確A」と異なり、該大当たり遊技における10ラウンド目において確変領域ソレノイド65dがオンされないため、その下流側に設けられた確変領域スイッチ65eによって球が検出不能な状態である。よって、大当たり種別「時短A」又は「通常A」では、確変移行フラグ203k(図5参照)がオンに設定される機会がないため、大当たり種別「時短A」又は「通常A」の大当たり終了後に、確変移行フラグ203kがオフに設定されていることにより、特別図柄の高確率状態は発生せずに低確率状態のままとなるように構成されている。
このように、大当たり種別に応じて確変領域ソレノイド65dを駆動するか否かを異ならせて、大当たり遊技後の遊技状態が特別図柄の高確率状態となるか否かを異ならせることができる。
ここで、図11を参照して、第1実施形態のパチンコ機10において、ST状態である「確率変動状態」に突入した場合に、該「確率変動状態」が「連荘」する確率及び終了する確率について説明する。図11は、ST状態に突入した場合における継続確率に応じた「連荘」回数(0回~10回)と、該「連荘」回数の到達確率および終了確率を示した一覧である。第1実施形態のパチンコ機10では、上述したように、特別図柄の高確率状態において、大当たり終了後の特別図柄の大当たり確率が、設定値「1」において1/100、設定値「2」において1.05/100、設定値「3」において1.1/100、設定値「4」において1.15/100、設定値「5」において1.2/100、設定値「6」において1.25/100となるように構成されている。そして、いずれの設定値においても、大当たり終了後のST状態が160回継続するように構成されている。なお、ここでは、説明の便宜上、設定値「1」におけるST継続確率及び終了確率について説明し、その他の設定値に関する説明を省略する。また、第1実施形態のパチンコ機10では、時短リミッター機能により、「連荘」状態において時短機能が6回連続付与される場合に、次回大当たり後に時短機能を付与しない遊技仕様が設定されているが、ここでは、該時短リミッター機能を考慮せず、特別図柄の高確率状態が継続する確率を示す。
第1実施形態のパチンコ機10において、左打ち遊技における第1特別図柄の動的表示で「確変A」の大当たり種別に当選した場合、該大当たり遊技の終了後に「確率変動状態」へと移行する。そして、右打ち遊技における第2特別図柄の動的表示が160回行われるまでの間に、1/100の確率で行われる特別図柄の動的表示において如何にして再び大当たりに当選されるか否かという遊技が行われる。
図11で示すように、特別図柄の動的表示が160回行われる間に1/100の確率の大当たりが導出されるか否かは、79.97%(以下、便宜上、「80.0%」で説明する。また、パーセンテージの表記において「約」を省略する。)であり、初回大当たりで「確率変動状態」に突入した場合に、「通常遊技状態」に戻るまでの平均「連荘」回数は、4.99回(約5回)発生することとなる。
ここで、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに当選させることができずに特別図柄の動的表示が160回実行されて「連荘」が終了する確率は、20.0%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに1回「連荘」させることができる確率は、上述したように、80.0%であり、大当たりを1回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、36.0%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに2回「連荘」させることができる確率は、64.0%であり、大当たりを2回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、48.8%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに3回「連荘」させることができる確率は、51.2%であり、大当たりを3回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、59.0%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに4回「連荘」させることができる確率は、41.0%であり、大当たりを4回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、67.2%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに5回「連荘」させることができる確率は、32.8%であり、大当たりを5回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、73.8%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに6回「連荘」させることができる確率は、26.3%であり、大当たりを6回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、79.0%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに7回「連荘」させることができる確率は、21.0%であり、大当たりを7回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、83.2%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに8回「連荘」させることができる確率は、16.8%であり、大当たりを8回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、86.6%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに9回「連荘」させることができる確率は、13.4%であり、大当たりを9回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、89.3%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに10回「連荘」させることができる確率は、10.7%であり、大当たりを10回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、91.4%となる。
即ち、初回大当たりにおいて「確変A」に当選して「確率変動状態」に突入した場合において、例えば、大当たりの「連荘」が6回発生する割合は、初回大当たりに当選した場合において約4回に1回であり、また、大当たりの「連荘」が10回発生する割合は、初回大当たりに当選した場合において約10回に1回となる。従って、例えば、パチンコ機10において1日遊技した場合に、初回大当たりを10回当選することができた場合であっても、10「連荘」の大当たりが発生する現象は、1日遊技で1回発生するか否かとなる。
ここで、図12及び図13を参照して、第1実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図12は、各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、先に停止され易い特別図柄、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図13は、各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。なお、図13において、非推奨の発射態様で遊技を行った場合における遊技状態の移行も表記しているが、ここでは、説明の便宜上、その説明を省略する。
図12で示すように、「通常遊技状態」への移行契機は、工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態、大当たり種別「通常A」への当選(図13参照)、「確率変動状態」における特別図柄の動的表示が160回実行された場合(図13参照)、又は、「時間短縮状態」における特別図柄の動的表示が100回実行された場合(所謂、電サポ終了。図13参照。)、となる。
また、「通常遊技状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態である。さらに、「通常遊技状態」では、左打ち遊技が奨励され、該左打ち遊技で発射された球が主に第1始動口64に入賞する。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「5秒~190秒」の範囲で行われる一方、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「600秒」固定で行われ(後述する図14~図23参照)、その結果、仮に第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが同時に実行されていた場合でも、第1特別図柄の動的表示が先に停止してその結果が導出され易いように構成されている。なお、この「通常遊技状態」では、右打ち遊技が行われた場合に、その発射態様をスルーゲート67等で検知して、該検知に基づいて右打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図5参照)等によって右打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、「確率変動状態」への移行契機は、大当たり種別「確変A」への当選のみとなる(図13参照)。
また、「確率変動状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であり、普通図柄の当たり確率も高確率状態である。さらに、「確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、入賞補助機能が作動している第2始動口71に入賞する。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「1秒~60秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「600秒」固定で行われ(後述する図14~図23参照)、その結果、仮に第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが同時に実行されていた場合でも、第2特別図柄の動的表示が先に停止してその結果が導出され易いように構成されている。なお、この「確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、上記右打ち禁止報知は実行されない。
次いで、「時間短縮状態」への移行契機は、大当たり種別「時短A」への当選のみとなる(図13参照)。
また、「時間短縮状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は高確率状態である。さらに、「時間短縮状態」では、「確率変動状態」と同様、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、入賞補助機能が作動している第2始動口71に入賞する。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「1秒~60秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「600秒」固定で行われ(後述する図14~図23参照)、その結果、仮に第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが同時に実行されていた場合でも、第2特別図柄の動的表示が先に停止してその結果が導出され易いように構成されている。なお、この「時間短縮状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、上記右打ち禁止報知は実行されない。
次いで、「潜伏確率変動状態」への移行契機は、大当たり種別「潜確A」への当選のみとなる(図13参照)。
また、「潜伏確率変動状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が高確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は低確率状態である。さらに、「潜伏確率変動状態」では、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」と同様、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、入賞補助機能を有していないものの、普通電役72が開放された場合に第2始動口71に入賞する。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「確率変動状態」よりは長い「5秒~130秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「600秒」固定で行われ(後述する図14~図23参照)、その結果、仮に第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが同時に実行されていた場合でも、第2特別図柄の動的表示が先に停止してその結果が導出され易いように構成されている。なお、この「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、上記右打ち禁止報知は実行されない。
図6に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0~99」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。
第1実施形態では、保留されている変動演出の保留数と停止パターン選択カウンタC3の値とによって、第3図柄表示装置81で表示される大当たり時およびハズレ時の変動演出の大まかな演出態様が選択される。また、第1実施形態のパチンコ機10では、各演出態様に比較的長めの変動時間が選択され易いロングパターン(以下、「ロング」と称する場合がある)と、該ロングパターンより短めの変動時間が選択され易いミドルパターン(以下、「ミドル」と称する場合がある)と、該ミドルパターンより短めの変動時間が選択され易いショートパターン(以下、「ショート」と称する場合がある)とが用意されている。
具体的には、「リーチ表示」が発生しない「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」又は「非リーチ(ショート)」演出態様と、「リーチ表示」として「ノーマルリーチ」の変動要素のみが実行される「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様又は「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「スーパーリーチ(ロング)」演出態様、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様又は「スーパーリーチ(ショート)」演出態様と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様又は「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様との5つの演出態様が選択される。
ここで、各演出態様について詳細に説明する。演出態様の中で、「非リーチ(ロング)」演出態様と「非リーチ(ミドル)」演出態様と「非リーチ(ショート)」演出態様(以下、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、及び、「非リーチ(ショート)」演出態様を総称して、『「非リーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、特別図柄の変動演出として3つの図柄列Z1~Z3が変動する第3図柄表示装置81にて、各図柄列Z1~Z3を高速でシャッフルする「高速変動」の変動要素が行われた後に、先に停止する2の図柄列Z1,Z3において同一の第3図柄が停止せず、「リーチ表示」を発生しない演出態様である。
なお、「高速変動」の変動要素とは、例えば、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、各図柄列Z1~Z3(図4参照)に表示される第3図柄が、表示画面縦方向下方に高速にスクロールされている変動要素をいう。この「高速変動」では、遊技者によって第3図柄の表示内容を明確に認識できないように第3図柄を変動させ、前回停止表示された変動演出の停止結果を不規則に混ぜる(シャッフルする)演出が実行される。
第1実施形態のパチンコ機10では、「高速変動」の変動要素が行われた後、特定の演出態様(「非リーチ(ショート)」演出態様)を除いて「低速変動」の変動要素が行われるように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、上記「高速変動」の変動要素後、遊技者に視認可能な速度で第3図柄を低速にスクロールしている変動要素をいう。この「低速変動」の変動要素では、遊技者に第3図柄の表示内容を認識させながら、各図柄列Z1~Z3を順に停止表示する。先に停止表示する2の図柄列(例えば、左図柄列Z1と右図柄列Z3(図4参照))において同一の第3図柄が停止した場合は「リーチ表示」が発生したとして「ノーマルリーチ」の変動要素へと発展する一方、該先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3において異なる第3図柄が停止した場合は、残りの図柄列Z2を停止表示して、その変動演出を終了するように構成されている。なお、「高速変動」の変動要素、又は、「低速変動」の変動要素を含む各変動要素の詳細については、後述する。
従って、「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ミドル)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われて、各図柄列Z1~Z3がそれぞれ順番に停止し、先に停止する2つの図柄列Z1,Z3に異なる第3図柄が停止し、残りの1の図柄列Z2が停止して、1の変動演出が終了する。一方、「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われず、該「高速変動」の変動要素の終了後、各図柄列Z1~Z3が同時に停止し、2の図柄列Z1,Z3(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様で先に停止する2の図柄列)に異なる第3図柄が停止するとともに、他の図柄列Z2も停止し、1の変動演出が終了する。
演出態様の中で、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様及び「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様(以下、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様、及び、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様を総称して、『「ノーマルリーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出において、先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3に同一の第3図柄が停止した直後に「ノーマルリーチ」の変動要素が実行され、他の「リーチ表示」、即ち、「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展しない「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様及び「スーパーリーチ(ショート)」演出態様(以下、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様、及び、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様を総称して、『「スーパーリーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様及び「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様(以下、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様、及び、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様を総称して、『「スペシャルリーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(第1実施形態では、タイマ割込処理(図36参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3に格納される。
第1実施形態のパチンコ機10では、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在保留中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)とに応じて、停止パターン選択カウンタC3の値を参照する停止パターンテーブル202dが異なるように構成されている。即ち、停止パターンテーブル202dは、複数種類設けられ、待機中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)等によって選択されるように構成されている。
また、第1実施形態では、変動演出の詳細な変動パターンを決定する場合に、まず、ROM202に備えられた保留数テーブル202cに基づいて、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の変動演出の数(保留球数)とに対応したいずれかの停止パターンテーブル202dが選択される。そして、選択された停止パターンテーブル202dと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな態様である演出態様を選択する。その後、選択された演出態様と後述する変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、変動演出の詳細な変動パターン(変動時間)が決定される。
この複数種類設けられた停止パターンテーブル202dは、各停止パターンテーブル202d毎に演出態様が選択される停止パターン選択カウンタC3の乱数値の範囲が異なるように設定されている。この停止パターンテーブル202dが複数用意されているのは、変動演出の当否、遊技状態及び保留球数に応じて変動演出の演出態様の選択比率を変更するためである。即ち、(1)取得した第3図柄の変動演出において大当たりが発生するか、(2)現在のパチンコ機10の遊技状態が「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「通常遊技状態」であるか、及び、(3)保留されている変動演出の保留球数がいくつあるか、に応じて、演出態様の選択比率を変更するためである。
これは、第1の理由として、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させるためである。即ち、大当たり抽選に当選した場合と大当たり抽選にハズレた場合とで、停止パターン、即ち、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、及び、「スペシャルリーチ」演出態様の選択する割合を異ならせるように構成することで、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させる。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選した場合に「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様を選択し易く構成し、大当たり抽選に当選しなかった場合には、「非リーチ」演出態様や「ノーマルリーチ」演出態様を選択し易く構成する。
このように構成することで、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様は、大当たりし易い演出とすることができ、「ノーマルリーチ」演出態様や「非リーチ」演出態様は、大当たりし難い演出若しくは大当たりしない演出とすることができ、各演出態様毎の大当たり期待度を差別化することができる。従って、変動演出に大当たりし易い演出が現出した場合に、その大当たりし易い演出が行われている間、大当たりが発生する可能性が高いことを遊技者に示唆し、遊技の興趣を高めている。
第1実施形態のパチンコ機10では、具体的には、取得した抽選結果が大当たりである場合には、大当たりし易い演出を選択し易く、かつ、大当たりし難い演出を選択し難い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の大まかな内容である演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。一方、取得した抽選結果がハズレである場合には、大当たりし易い演出を選択し難く、かつ、大当たりし難い演出を選択し易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。これにより、変動演出において第3図柄の抽選結果を遊技者に報知する場合に、大当たりし易い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し易く、大当たりし難い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し難くし、演出態様(停止パターン)ごとに大当たり期待値に差を設けることで、その変動演出の実行中に遊技の興趣を高めることができる。
また、第2の理由として、第1特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第1始動口64への入球、又は、第2特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第2始動口71への入球に基づく無駄球(所謂、オーバーフロー入賞による特別図柄の無抽選)を極力削減するためである。
具体的に説明すると、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出の待機回数はそれぞれ最大4回と上限が設けられていると共に、変動演出は少なくとも一定時間が実行されることから、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」および「時間短縮状態」における第2始動口71へ球が入球し易い遊技状態では、第2特別図柄の最大保留球数に到達し易い。これらの遊技状態において、長い変動時間の変動演出を選択すると、第2特別図柄の最大保留球数に到達した状態での第2始動口71への入球が頻発し、折角、第2始動口71へ入球したにもかかわらず、第2特別図柄の抽選契機を取得できない。また、「通常遊技状態」においても、第1特別図柄の最大保留球数に到達している状態で、長い変動時間の変動演出を選択すると、その変動演出の実行中は第1特別図柄の保留球数が消化されないため、その間に第1始動口64への入球が発生しても、第1特別図柄の抽選契機を取得できない。このような状態になると、遊技者は、第1始動口64へ球を入球させても遊技価値が得られないと判断し、変動演出が消化されて再び保留球数を取得できる状態になるまで球の発射を停止して遊技を中断してしまう。遊技が中断されると、パチンコ機10の稼働率が低下してしまい、遊技場の経営に影響を与えてしまう。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数へ到達し易い遊技状態や、最大保留球数に近い(又は一致する)保留球数では、短い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数に到達している状態での第1始動口64又は第2始動口71への入球を抑制することができる。
さらに、第3の理由として、実行時間を長く設定して、変動演出の終了を遅らせることで、変動演出が実行されている状態を長く維持するためである。具体的に説明すると、変動演出の保留球数が少ない(無い)場合に、実行中の変動演出の変動時間内に新たに第1始動口64又は第2始動口71のいずれかに球を入球させないと、次の変動演出を開始することができず、第3図柄表示装置81でデモ画面等を表示しなければいけない。遊技者は、球を発射して遊技を行っているにもかかわらず第3図柄表示装置81において変動演出が行われない場合、遊技者が求めている大当たりの抽選に係る興趣を得ることができず、遊技に興醒めしてしまう。また、遊技者は、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていないことで、第1始動口64又は第2始動口71へ球が入球し難いパチンコ機10であると認識し、遊技価値を得難い台と判断して、そのパチンコ機10での遊技を止めてしまうおそれがある。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、変動演出の保留球数が少ない場合に、長い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない状況を起こり難く構成し、第3図柄表示装置81における変動演出の実行状態を長く維持することができる。
また、第4の理由として、第1実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並列的に実行可能な所謂同時変動機であるが、各遊技状態に対して実行させたい(奨励する)特別図柄が遊技仕様として予め設定(規定)されており、遊技状態ごとに実行させたい特別図柄を積極的に抽選させるために、仮に、所定の遊技状態において実行させたくない(非奨励の)特別図柄の抽選契機を取得した場合に、所定の罰則(ペナルティ)を付与するように構成している。
具体的には、例えば、「通常遊技状態」では、遊技仕様として左打ち遊技が予め奨励されており、該左打ち遊技を行って、第1特別図柄の動的表示において大当たり遊技に当選させて該大当たり遊技による遊技価値を得つつ、その大当たり種別に応じて付随する「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」がいずれとなるかの遊技性を実現する。また、「時間短縮状態」では、遊技仕様として右打ち遊技が予め奨励されており、該右打ち遊技を行って、入賞補助状態が有効な状況の間に如何にして第2特別遊技の動的表示において大当たり遊技に当選させるか否かの遊技性を実現する。さらに、「確率変動状態」では、遊技仕様として右打ち遊技が予め奨励されており、該右打ち遊技を行って、入賞補助状態を維持しながら、次の大当たり遊技が如何様な大当たり種別となるか否かの遊技性を実現する。そして、「潜伏確率変動状態」では、遊技仕様として右打ち遊技が予め奨励されており、該右打ち遊技を行って、入賞補助状態はないものの、適度に第2始動口71へ入賞させつつ、該入賞に基づいて小当たり遊技に当選させて、右打ち遊技で入賞可能な可変入賞装置65へ球を入賞させることで持ち球を増加させるように構成され、第2始動口71への入賞に基づく大当たり遊技には当選させずに如何にして該「潜伏確率変動状態」の期間を長く継続させるかという遊技性を実現するように予め遊技仕様として設定されている。
従って、「通常遊技状態」では、左打ち遊技に基づく第1特別図柄の動的表示の実行が奨励されている一方、「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、右打ち遊技に基づく第2特別図柄の動的表示の実行が奨励されている。ここで、仮に、上述した遊技仕様通りに遊技が実行されない場合、特に、「通常遊技状態」において第2特別図柄の動的表示を実行させつつ第1特別図柄の動的表示も実行するといった行為が行われてしまった場合は、当初設定していた遊技仕様に基づく出玉率と異なる遊技結果が導出されてしまい、遊技ホールに不測の不利益を生じさせるおそれがある。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において、第2特別図柄の動的表示が複数保留(例えば、4個)されるような場合に、新たに開始する第2特別図柄の動的表示を長時間(例えば、600秒)行い、第2特別図柄の動的表示の実行効率を低下させるように構成されている。また、「確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示が複数保留(例えば、4個)されるような場合に、新たに開始する第1特別図柄の動的表示を長時間(例えば、600秒)行い、第1特別図柄の動的表示の実行効率を低下させるように構成されている。このように構成することで、遊技仕様として奨励されていない特別図柄の動的表示の起因となる第1始動口64又は第2始動口71へ球を入賞させた場合に、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行効率を低下させることで、遊技価値の付与効率を低下させることができる。その結果、動的表示が奨励されていない特別図柄の動的表示を実行させることを遊技者に躊躇させることができ、想定している遊技仕様と異なる遊技が行われることを抑制し、ホールへの不利益を低減することができる。
なお、「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、左打ち遊技も遊技仕様としては奨励されていないが、該非奨励の遊技(即ち、左打ち遊技)を行った場合であっても、奨励されている遊技(即ち、右打ち遊技)を行った場合より遊技者が得られる遊技価値が低く設定されている。このため、遊技ホールにとって不利となる遊技態様ではないので、特段の罰則(ペナルティ)は設けられていない。
ここで、図14及び図15を参照して、保留数テーブル202cの詳細について説明する。図14は、第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図であり、図15は、第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル202c2である。
上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64に球が入球したことに基づいて第1特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第1特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図1用保留数テーブル202c1を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d10を選択するように構成されている。また、第2始動口71に球が入球したことに基づいて第2特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第2特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図2用保留数テーブル202c2を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d10を選択するように構成されている。そして、選択された停止パターンテーブル202d1~202d10のいずれかと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様が決定される。
具体的には、図14の特図1用保留数テーブル202c1で示すように、「通常遊技状態」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、合計保留球数が「1個~3個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図16(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、合計保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図16(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図17(a)参照)が選択される。
また、「確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」には、いずれの抽選結果及びいずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図17(b)参照)が選択される。
即ち、「通常遊技状態」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選しない場合(即ち、ハズレ又は小当たり)は、その時点での第1特別図柄の保留球数に基づいて、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1又はBテーブル202d2を選択するように構成されている。一方、「通常遊技状態」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合は、その時点での保留球数や遊技状態に関係なく、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3が選択されるように構成されている。
また、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」では、第1特別図柄の動的表示の保留球数や当否に関係なく、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4が選択されるように構成されている。
なお、「通常遊技状態」において大当たりに当選した場合、又は、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」においても、保留球数若しくは当否に応じて停止パターンテーブル202dが異なるように構成してもよい。例えば、大当たりに当選した場合に保留球数が多いとき、比較的短い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル202dを選択し得るように構成してもよい。
この場合、例えば、「リーチ表示」が実行される各演出態様において、「高速変動」の変動要素の部分の時間のみが10秒間から5秒間のみに変更された演出態様を選択するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の最大保留球数が4回ある状態で変動演出を開始する場合に、「高速変動」の変動要素が5秒間で行われたとしても、該5秒間の「高速変動」の変動要素が終了した時点(5秒間の「高速変動」の変動要素と認識した時点)では、その変動演出において「リーチ表示」が発生することがある。そのため、5秒間の「高速変動」の変動要素が行われた場合であっても、「非リーチ(ショート)」演出態様以外の「リーチ表示」が実行される演出態様が実行されるように構成することで、5秒間の「高速変動」の変動要素の実行時点では該変動演出が大当たりとなるかハズレとなるか分からなくすることができる。
次いで、図15の特図2用保留数テーブル202c2で示すように、「通常遊技状態」には、いずれの抽選結果及びいずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図17(b)参照)が選択される。
また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」には、ハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5(図18(a)参照)が選択される。また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、合計保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図18(b)参照)が選択される。一方、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7(図19(a)参照)が選択される。
さらに、「潜伏確率変動状態」には、ハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8(図19(b)参照)が選択される。また、「潜伏確率変動状態」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、合計保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9(図20(a)参照)が選択される。一方、「潜伏確率変動状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのJテーブル202d10(図20(b)参照)が選択される。
次に、図16から図20を参照して、各停止パターンテーブル202dについて説明する。図16(a)は、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1の一例を模式的に示した図であり、図16(b)は、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2の一例を模式的に示した図である。また、図17(a)は、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3の一例を模式的に示した図であり、図17(b)は、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4の一例を模式的に示した図である。さらに、図18(a)は、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5の一例を模式的に示した図であり、図18(b)は、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6の一例を模式的に示した図である。
図16(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。
なお、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様(以下、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様を総称して、「ミドル演出態様」と称する場合がある。また、「非リーチ(ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様および「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様を総称して、「ショート演出態様」と称する場合がある。)、及び、「超ロング変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれのミドル演出態様、ショート演出態様、及び、「超ロング変動」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図16(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様、「ショート演出態様」、及び、「超ロング変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれの「非リーチ(ロング)」演出態様、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様、「ショート演出態様」、及び、「超ロング変動」演出態様も選択されないように設定されている。
即ち、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が20%、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が3%、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が20%、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が3%、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2では、各「リーチ表示」に関しては、各「リーチ表示」のロング演出態様が選択されるように構成されている。
従って、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2は、「非リーチ」演出態様でのみロング演出態様かミドル演出態様かが異なるように選択されているため、Aテーブル202d1はBテーブル202d2と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Bテーブル202d2は、Aテーブル202d1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、左打ち遊技が奨励されている「通常遊技状態」においてハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が比較的短い「非リーチ(ミドル)」演出態様を選択する。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、第1始動口64又は第2始動口71への球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ミドル)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、第1始動口64への球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
なお、第1実施形態では、ハズレの変動演出における演出態様の選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル202dが異なるように構成されているが、第1始動口64又は第2始動口71への球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。
具体的には、例えば、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Aテーブル202d1又はBテーブル202d2のいずれか一方が選択されるように構成されているが、Aテーブル202d1とBテーブル202d2とでは、「非リーチ(ロング)」演出態様若しくは「非リーチ(ミドル)」演出態様、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様、又は、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様に割り振られた停止パターン選択カウンタC3の値がそれぞれ同一に設定されている。
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、非リーチ演出態様におけるロング演出態様が選択されるかミドル演出態様が選択されるかが異なるのみであり、「高速変動」の変動要素の時間が異なるだけで、実質的に同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、保留球数が増加)した場合であっても、実質的に同一(同種)の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、実行される変動演出の内容が実質的に同一(同種)となり、先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
次に、図17(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3では、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「4」に設定され、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」~「39」に設定され、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」~「99」に設定されている。
なお、Cテーブル202d3は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、「非リーチ」演出態様は選択されない。また、Cテーブル202d3では、各ミドル演出態様及び各ショート演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれのミドル演出態様及びショート演出態様も選択されないように設定されている。さらに、Cテーブル202d3では、「超ロング変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「超ロング変動」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図17(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4では、「超ロング変動」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、他の「ハズレ表示」又は「リーチ表示」が実行される演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「通常遊技状態」における第2特別図柄の動的表示、及び、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示で選択される停止種別は、必ず「超ロング変動」演出態様となるように設定されている。
なお、第1実施形態では、第1特別図柄の抽選において小当たりが導出された場合に、第3図柄表示装置81における変動演出では、ハズレ導出時の「ハズレ表示」又は「リーチ表示」と同等の表示を現出させるように構成されており、ハズレ導出時の「ハズレ表示」又は「リーチ表示」と、小当たり導出時の「ハズレ表示」又は「リーチ表示」とは区別不能に構成されている。一方、特別図柄表示装置37においては、ハズレ導出時に停止される結果と、小当たり導出時に停止される結果とを識別可能に表示するとともに、小当たり導出時には小入賞口73が開放されるため、該特別図柄表示装置37及び小入賞口73の表示結果及び小入賞口73の駆動態様によって、ハズレ導出時か小当たり導出時かを識別することが可能に構成される。
このように構成することで、「通常遊技状態」において、第2特別図柄の動的表示が実行されるような場合に、該第2特別図柄の動的表示を長時間(例えば、600秒)行い、第2特別図柄の変動演出の実行効率を低下させるように構成されている。また、「確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示が実行されるような場合に、該第1特別図柄の動的表示を長時間(例えば、600秒)行い、第1特別図柄の変動演出の実行効率を低下させるように構成されている。これにより、遊技仕様として奨励されていない特別図柄の変動演出が実行し得る場合に、奨励されていない特別図柄の変動演出の実行効率を低下させることで、遊技価値の付与効率を低下させることができる。その結果、奨励されていない特別図柄が実行契機となる始動口64,71への入賞を遊技者に躊躇させることができ、遊技状態ごとに想定している遊技仕様と異なる遊技が行われることを抑制し、ホールへの不利益を低減することができる。
次いで、図18(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5では、「非リーチ(ミドル)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「83」に設定され、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「84」~「93」に設定され、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「94」~「98」に設定され、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「99」に設定されている。
なお、Eテーブル202d5では、各ロング演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様、及び、「超ロング変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれのロング演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様、及び、「超ロング変動」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図18(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6では、「非リーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「83」に設定され、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「84」~「93」に設定され、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「94」~「98」に設定され、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「99」に設定されている。
なお、Fテーブル202d6では、ミドル演出態様、ショート演出態様、及び、「超ロング変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれのミドル演出態様、ショート演出態様、及び、「超ロング変動」演出態様も選択されないように設定されている。
即ち、Eテーブル202d5では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が92%、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が5%、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が2%、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が1%、の選択割合となるように設定されている。また、Fテーブル202d6では、「非リーチ(ショート)」演出態様が92%、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が5%、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が2%、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が1%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Eテーブル202d5では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択され、Fテーブル202d6では、「非リーチ(ミドル)」演出態様の代わりに「非リーチ(ショート)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Eテーブル202d5及びFテーブル202d6では、各「リーチ表示」に関しては、各「リーチ表示」のショート演出態様が選択されるように構成されている。
従って、Eテーブル202d5及びFテーブル202d6は、「非リーチ」演出態様でのみミドル演出態様かショート演出態様かが異なるように選択されているため、Eテーブル202d5はFテーブル202d6と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Fテーブル202d6は、Eテーブル202d5と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、右打ち遊技が奨励されて、かつ、入賞補助機能を有する「確率変動状態」又は「時間短縮状態」においてハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が最も短い「非リーチ(ショート)」演出態様を選択する。これにより、入賞補助機能が発動されている「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、入賞補助機能が発動している状態にもかかわらず変動演出の保留球数が少ない場合には、第2始動口71への球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ミドル)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、第2始動口71への球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
次に、図19(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7では、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「4」に設定され、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」~「39」に設定され、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」~「99」に設定されている。
なお、Gテーブル202d7は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、「非リーチ」演出態様は選択されない。また、Gテーブル202d7では、各ロング演出態様及び各ミドル演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれのロング演出態様及びミドル演出態様も選択されないように設定されている。さらに、Gテーブル202d7では、「超ロング変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「超ロング変動」演出態様も選択されないように設定されている。
次いで、図19(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8では、「非リーチ(ロング)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「77」に設定され、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「78」~「92」に設定され、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「93」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。
なお、Hテーブル202d8では、各ショート演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様、及び、「超ロング変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれのショート演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様、及び、「超ロング変動」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図19(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9では、「非リーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「77」に設定され、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「78」~「92」に設定され、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「93」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。
なお、Iテーブル202d9では、ロング演出態様、ショート演出態様、及び、「超ロング変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれのロング演出態様、ショート演出態様、及び、「超ロング変動」演出態様も選択されないように設定されている。
即ち、Hテーブル202d8では、「非リーチ(ロング)」演出態様が78%、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様が15%、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様が5%、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Iテーブル202d9では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が78%、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様が15%、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様が5%、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Hテーブル202d8では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Iテーブル202d9では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Hテーブル202d8及びIテーブル202d9では、各「リーチ表示」に関しては、各「リーチ表示」のミドル演出態様が選択されるように構成されている。
従って、Hテーブル202d8及びIテーブル202d9は、「非リーチ」演出態様でのみロング演出態様かミドル演出態様かが異なるように選択されているため、Hテーブル202d8又はIテーブル202d9と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Iテーブル202d9は、Hテーブル202d8と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、右打ち遊技が奨励されているものの、入賞補助機能を有さない「潜伏確率変動状態」においてハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が最も短い「非リーチ(ミドル)」演出態様を選択する。これにより、入賞補助機能を有さない「潜伏確率変動状態」において、入賞補助機能を有さないため、入賞補助機能を有する「確率変動状態」等より第2始動口71へ入賞し難いものの、該「確率変動状態」等よりは比較的長い変動演出の実行時間を選択し易くし、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されている状態を長くすることで、有利な遊技状態であるものの変動演出が途切れることによって遊技者が興覚めしてしまうことを抑制することができる。
次に、図19(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのJテーブル202d10では、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「4」に設定され、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」~「39」に設定され、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」~「99」に設定されている。
なお、Jテーブル202d10は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、「非リーチ」演出態様は選択されない。また、Jテーブル202d10では、各ロング演出態様及び各ショート演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれのロング演出態様及びショート演出態様も選択されないように設定されている。さらに、Jテーブル202d10では、「超ロング変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「超ロング変動」演出態様も選択されないように設定されている。
よって、Cテーブル202d3、Gテーブル202d7及びJテーブル202d10で示すように、大当たり当選時の変動演出において、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順で選択割合が高く、Aテーブル202d1、Bテーブル202d2、Eテーブル202d5、Fテーブル202d6、Hテーブル202d8及びIテーブル202d9で示すように、ハズレ時の変動演出において、「ノーマルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「スペシャルリーチ」演出態様の順で選択割合が高くなるように設定されている。従って、各「リーチ表示」の現出時における大当たり期待度は、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順に大当たりの表示結果が現出する可能性が高くなるように構成される。これにより、変動演出の演出態様によって遊技者に大当たりへの期待度を示すことができ、遊技者が実行された変動演出の演出態様に応じて大当たりへの高揚感を味わうことができる。
以上より、特別図柄の種別と、変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、その時点における変動演出の保留球数とに基づいて、実行する変動演出の演出態様を決定することにより、遊技が行われている状況に基づいて変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高める演出態様を選択することができる。
なお、変動演出の保留球数が多い場合(例えば、「4」個)に、「リーチ表示」が選択されたとき、各「リーチ表示」の「高速変動」の演出要素が短縮された停止パターンテーブル202dを設けてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄の合計保留数に基づいて演出態様を選択するように構成してもよい。さらに、変動演出の保留球数が多い場合に、各演出態様において「低速変動」の演出要素を省略した停止パターンテーブル202dを設けてもよい。さらに、変動演出の保留球数に応じて、各演出態様の選択率が全く異なる停止パターンテーブル202dを設けてもよい。ただし、変動演出の保留球数に応じて各演出態様の選択率が異なるような場合は、「保留変化予告」等の先読み予告を行う上で、先読み予告実行決定時における保留球数と、該先読み予告の対象となった変動演出の実行時における保留球数とが異なる場合がある。このような場合、先読み予告の内容と変動演出の内容との整合性を保つ処理が必要となるため、処理が煩雑となる。
図6に戻って、説明を続ける。変動種別カウンタCS1は、例えば「0~9」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図36参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図35参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4に格納される。
この変動種別カウンタCS1は、変動演出の詳細な変動時間(大まかな変動パターン)の決定に用いられる。即ち、主制御装置110のMPU201は、停止パターンテーブル202d及び停止パターン選択カウンタC3によって選択された演出態様において、変動種別カウンタCS1の値と、ROM202に格納された変動パターンテーブル202eとによって、詳細な変動時間を決定する。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
このように、主制御装置110のMPU201は、変動演出の大まかな変動パターンを選択して変動時間のみを決定する。このように構成することで、主制御装置110のMPU201において、変動演出を実行するために必要な詳細な予告抽選等の制御を行う必要がなくなるので、変動演出に関するMPU201の処理を軽減することができる。また、主制御装置110において変動演出の全変動パターンのコマンドを用意する必要がなくなり、主制御装置110のROM容量を削減することができる。
また、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114において、主制御装置110で決定された変動時間(大まかな変動パターン)に基づいて、変動演出における詳細な変動パターンを決定することで、変動演出を選択する自由度を高めるができる。さらに、遊技状態が刻々と変化するパチンコ機10において、該変化に対応して随時、変動演出の演出内容の選択又は変更することが可能となり、遊技状態に応じて適切な演出を実行することができる。
ここで、図21から図23を参照して、変動パターンテーブル202eの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル202eとして、第1特別図柄のハズレ時及び小当たり時に用いられる特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1と、第1特別図柄の大当たり時に用いられる特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2と、第2特別図柄のハズレ時及び小当たり時に用いられる特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3と、第2特別図柄の大当たり時に用いられる特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4とが用意されている。
図21(a)は、ROM202に記憶される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1の一例を模式的に示した図であり、図21(b)は、ROM202に記憶される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の一例を模式的に示した図であり、図22は、ROM202に記憶される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3の一例を模式的に示した図であり、図23は、ROM202に記憶される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の一例を模式的に示した図である。図21~図23に示すように、各変動パターンテーブル202e1~202e4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。
具体的には、ハズレ時・小当たり時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E2:非リーチ・ショート」用と、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ・ロング」用と、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E4:ノーマルリーチ・ミドル」用と、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E5:ノーマルリーチ・ショート」用と、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E6:スーパーリーチ・ロング」用と、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E7:スーパーリーチ・ミドル」用と、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E8:スーパーリーチ・ショート」用と、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E9:スペシャルリーチ・ロング」用と、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「EA:スペシャルリーチ・ミドル」用と、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「EB:スペシャルリーチ・ショート」用と、「超ロング変動」演出態様が決定された場合に参照される「EC:超ロング変動」用とに区分けされている。
また、大当たり時の演出態様として、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ・ロング」用と、「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E4:ノーマルリーチ・ミドル」用と、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E5:ノーマルリーチ・ショート」用と、「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E6:スーパーリーチ・ロング」用と、「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E7:スーパーリーチ・ミドル」用と、「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E8:スーパーリーチ・ショート」用と、「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E9:スペシャルリーチ・ロング」用と、「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「EA:スペシャルリーチ・ミドル」用と、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「EB:スペシャルリーチ・ショート」用と、「超ロング変動」演出態様が決定された場合に参照される「EC:超ロング変動」用とに区分けされている。
そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
第1実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値又は小当たりとなる値(小当たり乱数値)であった場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第1特別図柄のハズレ時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図21(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
ここで、変動パターンを構成する各変動要素について説明する。変動要素とは、1の変動演出の一部分を構成するものであり、各変動要素を組み合わせて1の変動演出が構成される。第1実施形態のパチンコ機10では、変動要素として、「高速変動」の変動要素、「低速変動」の変動要素、「ノーマルリーチ」の変動要素、「スーパーリーチ」の変動要素、「スペシャルリーチ」の変動要素および「再変動」の変動要素が設けられている。
「高速変動」の変動要素とは、遊技者によって第3図柄の内容を明確に認識できないように高速にスクロール変動する変動要素である。この「高速変動」の変動要素は、「非リーチ(ロング)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「15秒」行われ(以下、「高速変動(長)」と称する場合がある)、「非リーチ(ミドル)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「5秒」行われ(以下、「高速変動(短)」と称する場合がある)、「非リーチ(ショート)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「1秒」行われ(以下、「高速変動(超短)」と称する場合がある)、「超ロング変動」演出態様が選択された場合は、変動演出の冒頭に「595秒」行われる(以下、「高速変動(超長)」と称する場合がある)。なお、この「高速変動」の変動要素が終了した場合、後述する「低速変動」の変動要素が開始(実行)されるか、或いは、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、「1秒」、「5秒」、「10秒」又は「595秒」の「高速変動」の変動要素の実行後に開始され、第3図柄を視認可能にスクロール変動して「リーチ表示」を発生するか否かを見せる変動要素である。この「低速変動」の変動要素は、「非リーチ(ミドル)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合は実行されず、「非リーチ(ミドル)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様以外の演出態様(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様)が選択された場合は、「高速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
即ち、「非リーチ(ミドル)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後、第3図柄表示装置81の各図柄列が「低速変動」の変動要素を経由せずに急速に停止(所謂、ビタ止まり)するように構成されている。なお、この「低速変動」の変動要素が終了した場合は、そのまま変動演出が終了する場合がある。
従って、第1実施形態のパチンコ機10では、「非リーチ(ロング)」演出態様は、「10秒」の「高速変動」の変動要素と「5秒」の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(ミドル)」演出態様は、「5秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。さらに、「非リーチ(ショート)」演出態様は、「1秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。また、「超ロング変動」演出態様は、「595秒」の「高速変動」の変動要素と「5秒」の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。
「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動」の変動要素において先に停止する2の図柄列に同一の図柄(以下、「リーチ形成図柄」と称する場合がある)が停止表示した場合に、残りの図柄列の変動結果によって大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「ノーマルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様及び「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様等が選択された場合は、「低速変動」の変動要素の後に「5秒」行われ、「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様等が選択された場合は、「低速変動」の変動要素の後に「4秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、「スーパーリーチ」の変動要素に発展するパターンと、「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において所定演出(例えば、「バトル演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ(ロング)」の変動要素の実行後に「40秒」行われ、「ノーマルリーチ(ミドル)」の変動要素の後に「15秒」行われ、「ノーマルリーチ(ショート)」の変動要素の後に「10秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において上記所定演出と異なる特殊演出(例えば、「競争演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ(ロング)」の変動要素の実行後に「160秒」行われ、「ノーマルリーチ(ミドル)」の変動要素の後に「105秒」行われ、「ノーマルリーチ(ショート)」の変動要素の後に「50秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「スペシャルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」するパターンと、が用意されている。
なお、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成されているが、この構成に代えて、「低速変動」後にリーチ形成図柄が停止した場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素を経由せず、いきなり「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成してもよい。また、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ」の変動要素が行われるように構成してもよい。
「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」において一旦「ハズレ表示」が現出した後に発展して実行され、「大当たり表示」を現出する変動要素である。この「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」後に「10秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「再変動」の変動要素の実行後は、「大当たり表示」が現出するパターンが用意されている。
また、この「再変動」の変動要素は、大当たり遊技に当選した場合にのみ発生するように構成されている。即ち、「ハズレ表示(小当たり表示を含む。以下、同様。)」の場合には、「再変動」の変動要素は実行されないように構成されている。これは、「再変動」の変動要素は、仮に停止表示された「ハズレ表示」をいずれかの「大当たり表示」に変更する変動要素であるため、大当たりに当選していない「ハズレ表示」の場合に行ってしまうと、演出上の齟齬が発生してしまう。よって、この「再変動」の変動要素は、大当たり用変動パターンテーブル202e2,202e4(図21(b)及び図23参照)でのみ選定され、ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1,202e3(図21(a)及び図22参照)では選定されないように構成されている。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図21(a)で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
なお、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E2:非リーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E3:ノーマルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図21(a)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E4:ノーマルリーチ・ミドル」及び「E5:ノーマルリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E6:スーパーリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図21(a)の示す例では、「E6:スーパーリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E7:スーパーリーチ・ミドル」及び「E8:スーパーリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E9:スペシャルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図21(a)の示す例では、「E9:スペシャルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「EA:スペシャルリーチ・ミドル」及び「EB:スペシャルリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「EC:超ロング変動」には、全体の変動時間が「600秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図21(a)の示す例では、「EC:超ロング変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「超ロング変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「超ロング変動」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
なお、第1特別図柄のハズレ時及び小当たり時の変動パターンは、演出態様がそのまま変動パターンとして決定されるため、変動種別カウンタCS1を使用せずに変動パターンを決定するように構成してもよい。また、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。
次に、図21(b)を参照して、第1特別図柄の大当たり時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2について説明する。第1実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E3:ノーマルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図21(b)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E4:ノーマルリーチ・ミドル」及び「E5:ノーマルリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E6:スーパーリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図21(b)の示す例では、「E6:スーパーリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スーパーリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「スーパーリーチ(ロング)」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E7:スーパーリーチ・ミドル」及び「E8:スーパーリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E9:スペシャルリーチ・ロング」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図21(b)の示す例では、「E9:スペシャルリーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第1特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ(ロング)」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「EA:スペシャルリーチ・ミドル」及び「EB:スペシャルリーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「EC:超ロング変動」には、全体の変動時間が「600秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図21(b)の示す例では、「EC:超ロング変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「超ロング変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「超ロング変動」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
このように構成することで、大当たりに当選している場合には、比較的長い変動パターンが選択され易いように構成することで、大当たりが発生する変動演出の演出内容を充実させることで遊技の興趣を向上することができる。また、大当たりに当選していない場合、即ち、ハズレ又は小当たりの場合には、「非リーチ」演出態様等の比較的短い変動パターンが選択され易いように構成することで、ハズレ時又は小当たり時の変動演出の演出内容を短くして、変動演出を効率よく消化することができる。
次に、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値又は小当たりとなる値(小当たり乱数値)であった場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図22で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図22で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E2:非リーチ・ショート」には、全体の変動時間が「1秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図22で示す例では、「E2:非リーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E3:ノーマルリーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図22の示す例では、「E3:ノーマルリーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E5:ノーマルリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「10秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図22の示す例では、「E5:ノーマルリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超単)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E3:ノーマルリーチ・ロング」は、演出態様として選択され得ないので、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E7:スーパーリーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図22の示す例では、「E7:スーパーリーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E8:スーパーリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図22の示す例では、「E8:スーパーリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超単)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E6:スーパーリーチ・ロング」は、演出態様として選択され得ないので、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「EA:スペシャルリーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「120秒」の『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図22の示す例では、「EA:スペシャルリーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「EA:スペシャルリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図22の示す例では、「EA:スペシャルリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超単)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E9:スペシャルリーチ・ロング」は、演出態様として選択され得ないので、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「EC:超ロング変動」には、全体の変動時間が「600秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図22の示す例では、「EC:超ロング変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「超ロング変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「超ロング変動」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次に、図23を参照して、第2特別図柄の大当たり時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4について説明する。第1実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E4:ノーマルリーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「25秒」の『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図23の示す例では、「E4:ノーマルリーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~2」、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ(ミドル)」演出態様では、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E5:ノーマルリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「10秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図23の示す例では、「E5:ノーマルリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図2の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ(ショート)」演出態様では、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E3:ノーマルリーチ・ロング」は、演出態様として選択され得ないので、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E7:スーパーリーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「40秒」の『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図23の示す例では、「E7:スーパーリーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スーパーリーチ(ミドル)」演出態様では、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E8:スーパーリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図23の示す例では、「E8:スーパーリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スーパーリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図2の大当たり時に選択される「スーパーリーチ(ショート)」演出態様では、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E6:スーパーリーチ・ロング」は、演出態様として選択され得ないので、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「EA:スペシャルリーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「120秒」の『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「130秒」の『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図23の示す例では、「EA:スペシャルリーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様では、『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「EB:スペシャルリーチ・ショート」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図23の示す例では、「EB:スペシャルリーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様では、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E9:スペシャルリーチ・ロング」は、演出態様として選択され得ないので、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「EC:超ロング変動」には、全体の変動時間が「600秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図23の示す例では、「EC:超ロング変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「超ロング変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「超ロング変動」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
図6に戻って、説明を続ける。普図当たりカウンタC4は、例えば「0~99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。また、普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普図当たりカウンタC4の初期値として読み込まれる。
なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、普図当たりカウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=「0~99」)、タイマ割込処理(図36参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図35参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
普図当たりカウンタC4の値は、例えば定期的(第1実施形態では、タイマ割込処理(図36参照)毎に1回)更新され、球がスルーゲート67を通過したことが検知されたタイミングで、RAM203の普図保留球格納エリア203iに設けられた普図保留第1~第4エリアのいずれかの普図保留エリアに格納される。そして、普図保留球格納エリア203iに格納された順に順次普図保留球実行エリア203jにデータをシフトし、該普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値に対して当たり判定を行う。
普通図柄の当たりとなる乱数の値は、遊技状態毎に主制御装置110のROM202に格納される普図当たり乱数テーブル202hによって設定(例えば、低確率状態で50/100、高確率状態で99/100等)されており、RAM203の普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202hによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、当たりと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202iが参照されて、普通図柄の可変表示時間が設定(例えば、入賞補助機能非作動時において、「通常遊技状態」は120秒、「潜伏確率変動状態」では3秒、入賞補助機能作動時である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では0.5秒等)され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「○」の図柄が点灯表示される。その後、遊技状態に応じて普通電役開放テーブル202jが参照されて、普通電役72の開放時間が設定(例えば、入賞補助機能非作動時において、「通常遊技状態」では0.1秒×1回、「潜伏確率変動状態」では3秒×1回、入賞補助機能作動時である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では3秒×3回等)され、該開放時間の間、普通電役72の出没板72aが開放作動し、その間、第2始動口71へ球が入賞可能に構成される。
一方、普図保留エリアに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202hによって設定された当たりとなる乱数の値と一致しない場合には、ハズレと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202iが参照されて可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「×」の図柄が点灯表示される。なお、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jについては、図30において後述する。
図5に戻り、説明を続ける。RAM203は、図6に図示したカウンタ用バッファ203cのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図35参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図33参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図55参照)が即座に実行される。
RAM203は、さらに、第1保留球数カウンタ203a、第2保留球数カウンタ203b、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、第1保留球実行エリア203f、第2保留球実行エリア203g、普図保留球数カウンタ203h、普図保留球格納エリア203i、普図保留球実行エリア203j、確変移行フラグ203k、STカウンタ203m、時短リミットカウンタ203n、時短カウンタ203oを少なくとも有している。
第1保留球数カウンタ203aは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図36参照)の中で検出される第1始動口64への入球に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第1特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第1保留球数カウンタ203aは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図33のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第1始動口64への始動入賞が検出されて第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図37のS303参照)。一方、第1保留球数カウンタ203aは、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図40のS5002参照)。
第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図36参照)の中で検出される第2始動口71への始動入賞に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第2特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図33のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第2始動口71への始動入賞が検出されて第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図37のS309参照)。一方、第2保留球数カウンタ203bは、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図43のS5302参照)。
この第1保留球数カウンタ203aの値(即ち、第1特別図柄の保留球数)又は第2保留球数カウンタ203bの値(即ち、第2特別図柄の保留球数)は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図37のS306又はS312参照)。第1保留球数コマンドは、第1始動口64への始動入賞が検出されて第1保留球数カウンタ203aが1加算される毎に、第2保留球数コマンドは、第2始動口71への始動入賞が検出されて第2保留球数カウンタ203bが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留回数を管理することができる。また、第1始動口64又は第2始動口71への始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の動的表示(変動演出)の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
また、第1実施形態では、主制御装置110が音声ランプ制御装置113に対して第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信する場合、その第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにおいて、1加算された第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値だけでなく、その第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの加算の契機となった上記始動入賞に伴い、カウンタ用バッファ203c(図6参照)より取得される大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値も含める。
つまり、始動入賞があった場合に、主制御装置110にてカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値が、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に伝えられる。
音声ランプ制御装置113では、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにより伝えられた大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどうなるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の演出内容及び実行時期(タイミング)を決定できるようになっている。
なお、変動演出の保留球数を示す第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドと、大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとを別々に送信するように構成してもよい。第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドとは別の大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとしては、第1始動口64又は第2始動口71への球の入球タイミングで第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを生成すると共に、該入球に基づく変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドに類するコマンド(事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンド)を生成し、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成してもよい。この場合に、事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンドの生成のプログラムに関し、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドのプログラムを流用することで、プログラムの作成を容易にすることができる。
第1保留球格納エリア203dは、上述したように、第1始動口64への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図36参照)の中で、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、第1保留球格納エリア203dに格納する。第1保留球格納エリア203dは、第1特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)を有している(図6参照)。
第2保留球格納エリア203eは、上述したように、第2始動口71への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図36参照)の中で、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、第2保留球格納エリア203eに格納する。第2保留球格納エリア203eは、第2特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)を有している(図6参照)。
第1保留球実行エリア203fは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第1特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第1保留球格納エリア203dに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)のうち、最も古い始動入賞に対応するデータを、この第1保留球実行エリア203fへシフトする。なお、第1実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
第2保留球実行エリア203gは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第2保留球格納エリア203eに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)のうち、該データの一の始動入賞に対応するデータを、この第2保留球実行エリア203gへシフトする。
ここで、再び図6を参照して、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、第1保留球実行エリア203fおよび第2保留球実行エリア203gの詳細について説明する。第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、第1保留球実行エリア203fおよび第2保留球実行エリア203gは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定には、大当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。第1保留球格納エリア203dおよび第1保留球実行エリア203fは、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値をそれぞれ記憶し、第2保留球格納エリア203eおよび第2保留球実行エリア203gは、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値を記憶する。
第1保留球格納エリア203dは、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203d2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203d4とが設けられている。
また、第2保留球格納エリア203eは、第1保留球格納エリア203dと同様、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、第1保留球格納エリア203dと同様、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203e2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203e4とが設けられている。
なお、第1実施形態では、大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1,203e1と、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2,203e2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3,203e3と、変動種別カウンタ格納エリア203d4,203e4とを1つの保留球格納エリア203d,203eの中にそれぞれまとめて設けているが、各カウンタC1~C3,CS1毎に保留球格納エリアを複数設けるようにしてもよい。
上述した通り、第1保留球格納エリア203dには、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第1始動口64への始動入賞に対応するデータが記憶され、第1保留第1エリアには、時間的に最も古い第1始動口64への始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、第1保留球実行エリア203fは、1つのエリアのみで構成されている。この第1保留球実行エリア203fには、第1保留球格納エリア203dと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203f2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203f4とが設けられている。
MPU201は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eおよび第2保留球実行エリア203gに記憶されるデータの有無に関係なく、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが記憶されている場合に、該第1保留第1エリアに記憶されているデータを、この第1保留球実行エリア203fの各エリア203f1~203f4にそれぞれシフトする。
そして、第1保留球実行エリア203fにシフトされたデータを、特図1変動開始処理(図40参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選及び小当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、第1特別図柄の変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第1保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第1保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1の乱数値を、第1保留球実行エリア203fの大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1へシフトする。同様に、第1保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203f2へシフトし、第1保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3へシフトし、第1保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203f4へシフトする。
そして、第1保留球実行エリア203fへのデータのシフトが終了すると、第1保留第1エリアが空き状態となるため、第1保留球格納エリア203dの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第1実施形態では、第1保留球格納エリア203dにおいて、データが記憶(保留)されている第1保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第1保留球格納エリア203d内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、第1特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であり、第1保留球格納エリア203dの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第1保留第1エリアのデータが、第1保留球実行エリア203fへシフトされ、第1保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、第1保留第2エリアのデータを、第1保留第1エリアへシフトし、第1保留第3エリアのデータを、第1保留第2エリアへシフトし、第1保留第4エリアのデータを、第1保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、第1特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば、MPU201は、第1保留第2エリアのデータのみを、第1保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第13実施形態では、データが記憶(保留)されていない第1保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
次に、第2保留球格納エリア203eには、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第2始動口71への始動入賞に対応するデータが記憶され、第2保留第1エリアには、時間的に最も古い第2始動口71への始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、第2保留球実行エリア203gは、1つのエリアのみで構成されている。この第2保留球実行エリア203gには、第2保留球格納エリア203eと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203g1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203g2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203g3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203g4とが設けられている。
MPU201は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第1保留球格納エリア203dおよび第1保留球実行エリア203fに記憶されるデータの有無に関係なく、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが記憶されている場合に、該第2保留第1エリアに記憶されているデータを、この第2保留球実行エリア203gの各エリア203g1~203g4にそれぞれシフトする。
そして、第2保留球実行エリア203gにシフトされたデータを、特図2変動開始処理(図43参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選及び小当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第2保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第2保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1の乱数値を、第2保留球実行エリア203gの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1へシフトする。同様に、第2保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203g2へシフトし、第2保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203g3へシフトし、第2保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203g4へシフトする。
そして、第2保留球実行エリア203gへのデータのシフトが終了すると、第2保留第1エリアが空き状態となるため、第2保留球格納エリア203eの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第1実施形態では、第2保留球格納エリア203eにおいて、データが記憶(保留)されている第2保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第2保留球格納エリア203e内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、第2特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であり、第2保留球格納エリア203eの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第2保留第1エリアのデータが、第2保留球実行エリア203gへシフトされ、第2保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、第2保留第2エリアのデータを、第2保留第1エリアへシフトし、第2保留第3エリアのデータを、第2保留第2エリアへシフトし、第2保留第4エリアのデータを、第2保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、第2特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば、MPU201は、第2保留第2エリアのデータのみを、第2保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第1実施形態では、データが記憶(保留)されていない第2保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第2保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第2保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
このように、実行される第1特別図柄の動的表示に関するデータと、実行される第2特別図柄の動的表示に関するデータとを、それぞれ別々に記憶し、各データに基づいてそれぞれ動的表示を行うことで、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時に実行することができる。
図5に戻って、説明を続ける。普図保留球数カウンタ203hは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図36参照)の中で検出されるスルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄表示装置83で行われる普通図柄の可変表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するためのカウンタである。
この普図保留球数カウンタ203hは、保留球数カウンタ203a,203bと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図33のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、スルーゲート67への球の通過が検出されて普通図柄に関する可変表示の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図38のS405参照)。一方、普図保留球数カウンタ203hは、普通図柄の可変表示が実行される毎に1減算される(図53のS705参照)。
普図保留球格納エリア203iは、スルーゲート67への球の通過の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した普図当たりカウンタC4を記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図36参照)の中で、球がスルーゲート67を通過したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから普図当たりカウンタC4の値を取得し、普図保留球格納エリア203iに格納する。普図保留球格納エリア203iは、普通図柄の一の保留球に対応するデータ(普図当たりカウンタC4の値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)を有している(図6参照)。
普図保留球実行エリア203jは、実行を開始する、或いは、実行中の普通図柄の当たり抽選や可変表示の処理において参照すべきデータ(普図当たりカウンタC4の値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングであることを検出すると、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を実行するために、上述した普図保留球格納エリア203iに記憶されているデータ(普図当たりカウンタC4の値)のうち、一のデータをこの普図保留球実行エリア203jへシフトする。なお、第1実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図6を参照して、普図保留球格納エリア203iおよび普図保留球実行エリア203jの詳細について説明する。普図保留球格納エリア203iおよび普図保留球実行エリア203jは、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定には、普通図柄の当たり抽選に使用する普図当たりカウンタC4が用いられる。普図保留球格納エリア203iは、球がスルーゲート67を通過した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される普図当たりカウンタC4の値を記憶する。
普図保留球格納エリア203iは、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
この普図保留球格納エリア203iには、球がスルーゲート67を通過したタイミングで取得されるデータ(普図当たりカウンタC4の値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号が小さいエリアほど、時間的に古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶され、普図保留第1エリアには、時間的に最も古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶されることになる。
一方、普図保留球実行エリア203jは、1つのエリアのみで構成されている。この普図保留球実行エリア203jには、普図保留球格納エリア203iと同様に、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行タイミングになったことを判断すると、普図保留球格納エリア203iの普図保留第1エリアに記憶されているデータを、この普図保留球実行エリア203jにシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203jにシフトされたデータを、普図変動処理(図53参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて、当たり抽選を行うと共に、可変表示の内容を決定する。普通図柄表示装置83では、主制御装置110の制御により、この決定された内容に基づいて、可変表示が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングとなったことを判断すると、普図保留球格納エリア203iの普図保留第1エリアの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)の乱数値を、普図保留球実行エリア203jの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)へシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203jへのデータのシフトが終了すると、普図保留第1エリアが空き状態となるため、普図保留球格納エリア203iの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号が1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第1実施形態では、普図保留球格納エリア203iにおいて、データが記憶(保留)されている普図保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、普図保留球格納エリア203i内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203hの値が「4」であり、普図保留球格納エリア203iの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、普図保留第1エリアのデータが、普図保留球実行エリア203jへシフトされ、普図保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、普図保留第2エリアのデータを、普図保留第1エリアへシフトし、普図保留第3エリアのデータを、普図保留第2エリアへシフトし、普図保留第4エリアのデータを、普図保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203hの値が「2」であれば、MPU201は、普図保留第2エリアのデータのみを、普図保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第1実施形態では、データが記憶(保留)されていない普図保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、普図保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、普図保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図5に戻り、説明を続ける。確変移行フラグ203kは、オン状態で特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)が発生することを示すためのフラグである。この確変移行フラグ203kは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たり中において、確変領域スイッチ65eによって球が検知されることにより(図49のS6026:Yes)、オフ状態の確変移行フラグ203kがオンに設定される(図49のS6027参照)。その後、大当たり終了処理(図50参照)において、この確変移行フラグ203kがオンされていることによって特別図柄の高確率状態を設定する場合、即ち、後述するSTカウンタ203mの値に「160」を設定する場合に、確変移行フラグ203kがオフに設定される(図50のS6102参照)。
STカウンタ203mは、特別図柄の高確率状態か否かを判別するためのカウンタである。このSTカウンタ203mは、パチンコ機10の電源投入時に初期値として「0」が設定される。そして、大当たりの終了時において、上記確変移行フラグ203kがオンされていることにより、STカウンタ203mの値に「160」が設定される(図50のS6103参照)。そして、このSTカウンタ203mの値が「0」より大きい場合、即ち、特別図柄の高確率状態である「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」である場合に、第2特別図柄の動的表示が1回実行される毎に「1」ずつ減算される(図46のS5603参照)。第1実施形態のパチンコ機10では、STカウンタ203mの値が「0」より大きい場合に、特別図柄の高確率状態として、大当たり乱数テーブル202aの高確率状態用が参照されて特別図柄の大当たり抽選及び小当たり抽選が行われる。
時短リミットカウンタ203nは、本パチンコ機10の初期化若しくは該時短リミットカウンタ203nの初期化(即ち、0クリア)以降において、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たり回数が所定回数(第1実施形態では、6回)に到達したか否かを計数するためのカウンタである。上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、本パチンコ機10の初期化以降において、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たり回数が所定回数に到達する毎に、該所定回数到達時における大当たり終了後の遊技状態を、必ず普通図柄の低確率状態へ移行して、少なくとも普通図柄の高確率状態への移行を禁止する時短リミッタ機能が搭載されている。主制御装置110のMPU201は、上記所定回数を計数するために、この時短リミットカウンタ203nの値を参照するように構成されている。
この時短リミットカウンタ203nは、電源投入時に初期値として「0」が設定され、その後、普通図柄の低確率状態になることなく「時短機能」が付与される特別図柄の大当たりが発生する毎に、1ずつ加算される(図41のS5101参照)。第1実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態、即ち、「通常遊技状態」において大当たりに当選した場合に、必ず「時短機能」が付与される大当たりが選択されているため、「通常遊技状態」において大当たりに当選した場合には、該時短リミットカウンタ203nの値が「1」加算されるように構成されている。そして、該時短リミットカウンタ203nの値が「6」より小さい値ではなくなった場合、即ち、時短リミットカウンタ203nの値が「6」以上となった場合に、所定回数の「時短機能」が付与される大当たりが連続的に発生して、その「連荘」状態において予め定められた時短リミット回数に到達したと判断して、該大当たりが終了する場合に、該時短リミットカウンタ203nの値が初期化(即ち、0クリア)されるように構成されている(図50のS6106参照)。また、「時短機能」が付与されている「連荘」状態が終了する場合、即ち、STカウンタ203mの値が「0」となって特別図柄の高確率状態が終了する場合、又は、後述する時短カウンタ203oの値が「0」となって普通図柄の高確率状態が終了する場合に、この時短リミットカウンタ203nの値が初期化(即ち、0クリア)されるように構成されている(図46のS5606又はS5611参照)。
主制御装置110のMPU201は、特別図柄の大当たりに当選した場合に、この時短リミットカウンタ203nの値を確認して、該時短リミットカウンタ203nの値が「6」より小さい値である場合には、普通図柄の高確率状態へ移行し得る大当たり種別を含む大当たり種別(即ち、「確変A」又は「時短A」)の中から、大当たり種別テーブル202b及び大当たり種別カウンタC2の値に基づいて1の大当たり種別を選定する。一方、時短リミットカウンタ203nの値が「6」より小さい値でない場合、即ち、「6」以上の場合には、普通図柄の高確率状態へ移行し得る大当たり種別を含まない大当たり種別(即ち、「潜確A」又は「通常A」)の中から、大当たり種別テーブル202b及び大当たり種別カウンタC2の値に基づいて1の大当たり種別を選定する。
このように構成することで、「時短機能」が付与される大当たりの回数が「通常遊技状態」に戻ることなく上記所定回数に到達する毎に、該大当たり終了後の遊技状態を、必ず普通図柄の低確率状態へ移行することが可能となる。よって、普通図柄の高確率状態が継続し続けて短時間に過度な大当たりの「連荘」が発生することを抑制し、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる出玉率を平準化することができ、遊技者に付与される遊技価値が高くなり過ぎないように構成できる。
時短カウンタ203oは、大当たり終了後からの特別図柄の実行回数を計数して、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」における第2始動口71への入賞補助機能(即ち、普通図柄の高確率状態等)を作動させるか否かを判別するためのカウンタである。MPU201は、この時短カウンタ203oの値に基づいて、第2始動口71への入賞補助機能を作動させるか否かを判別し、普通図柄の可変表示および普通電役72の動作態様を決定するように構成されている。
この時短カウンタ203oの値は、電源投入時に初期値として「0」が設定され、大当たりが終了した場合に、該大当たりを発生した大当たり種別に基づいて値が設定される。具体的には、大当たり種別「確変A」に基づく大当たりであった場合は、該大当たりの終了時にこの時短カウンタ203oの値に「160」を設定するとともに(図50のS6105参照)、大当たり種別「時短A」に基づく大当たりであった場合は、該大当たりの終了時にこの時短カウンタ203oの値に「100」を設定する。一方、上記大当たり種別以外の大当たり種別(即ち、大当たり種別「潜確A」又は「通常A」)に基づく大当たりであった場合には、該大当たりの終了後にこの時短カウンタ203oの値を「0」クリアする。また、この時短カウンタ203oの値が「0」より大きい場合に、特別図柄の動的表示が1回実行されるごとに、該時短カウンタ203oの値が1減算される(図46のS5608参照)。
主制御装置110のROM202には、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選遊技において大当たりに当選した場合に、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放制御のために参照される大当たり開放テーブル202fと、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選遊技において小当たりに当選した場合に、小入賞口73の小入賞口開閉板73aの開放制御のために参照される小当たり開放テーブル202gとが格納されている。
ここで、図24を参照して、大当たり開放テーブル202fについて説明する。図24は、ROM202に記憶される大当たり開放テーブル202fの一例を模式的に示した模式図である。大当たり開放テーブル202fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時に参照され、各特別図柄の大当たりを発生した大当たり種別に基づいて、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放態様等(ラウンド回数、オープニング時間、インターバル時間、エンディング時間、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)、及び、大当たり終了後に移行する遊技状態が規定されている。
まず、大当たり開放テーブル202fは、遊技状態毎に入賞し易い第1始動口64又は第2始動口71(以下、第1始動口64と第2始動口71とを総称して、「始動口64,71」と称する場合がある)と、上記時短リミットカウンタ203nの値とに基づいて選択される大当たりに当選した大当たり種別に基づいて開放態様等が区分けされている。
具体的には、「通常遊技状態」において、大当たり種別「確変A」又は「時短A」に当選した場合に参照される「通常遊技状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、時短リミット到達前に選定され得る大当たり種別「確変A」又は「時短A」、及び、時短リミット到達前に選定され得る大当たり種別「潜確A」又は「通常A」に当選した場合に参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用と、「潜伏確率変動状態」において、大当たり種別「確変A」又は「時短A」に当選した場合に参照される「潜伏確率変動状態」用とで、大入賞口開閉板65aの開放態様等が規定されている。
図24で示すように、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、「通常遊技状態」で大当たり種別「確変A」に当選した場合、又は、大当たり種別「時短A」に当選した場合、即ち、時短リミッタ機能が初期化されている状態で初回大当たりをした場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65a(以下、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aを、「大入賞口」と称する場合がある)が、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのオープニング時間(以下、オープニング時間を、「OP時間」と称する場合がある)が「30秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるインターバル時間(以下、インターバル時間を、「IT時間」と称する場合がある)が「2秒」に設定され、その大当たりのエンディング時間(以下、エンディング時間を、「ED時間」と称する場合がある)が「30秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。
そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、確変領域スイッチ65eへの球の通過を条件に「確率変動状態」に移行し、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
なお、第1実施形態のパチンコ機10において、球の発射間隔は「0.6秒」間隔であるので、最大入賞個数が「10個」に設定される1のラウンドにおける最小開放時間は約(平均)「6秒」となる。また、大入賞口スイッチ65c(図5参照)によって球が検知された場合の賞球数は「15個」に設定されている。
次いで、図24で示すように、大当たり開放テーブル202fの「確率変動状態・時間短縮状態」用において、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で、時短リミッター到達前に、大当たり種別「確変A」に当選した場合、若しくは、大当たり種別「時短A」に当選した場合、又は、時短リミッター到達時に、大当たり種別「潜確A」に当選した場合、若しくは、大当たり種別「通常A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。
そして、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、時短リミッター到達前に、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、確変領域スイッチ65eへの球の通過を条件に「確率変動状態」に移行し、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、時短リミッター到達時に、大当たり種別「潜確A」に当選した場合には、確変領域スイッチ65eへの球の通過を条件に「潜伏確率変動状態」に移行し、大当たり種別「通常A」に当選した場合には、「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
次いで、図24で示すように、大当たり開放テーブル202fの「潜伏確率変動状態」用において、「潜伏確率変動状態」で大当たり種別「確変A」に当選した場合、又は、大当たり種別「時短A」に当選した場合、即ち、時短リミッタ機能が発動された後に大当たりした場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「180秒」に設定され、IT時間が「3秒」に設定され、ED時間が「180秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。
そして、「潜伏確率変動状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、確変領域スイッチ65eへの球の通過を条件に「確率変動状態」に移行し、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
このように、当選した大当たり種別毎に、大当たり遊技後に移行する遊技状態が変化することで、当選した大当たり種別に基づく大当たりの終了後の遊技性に違いを生じさせることができる。その結果、特別図柄の抽選遊技において、いずれの大当たり種別に当選するか否かの遊技性を生み、遊技の興趣を向上することができる。
また、少なくとも普通図柄の高確率状態が維持されて連続的に特別図柄の大当たりが頻発する「連荘」状態において、いずれかの大当たり種別に当選した場合における大当たり時のOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より短く構成することで、「連荘」状態中における大当たり全体の消化時間を短くし、「連荘」状態において次の大当たりへの到達時間を短くすることが可能となる。これにより、「連荘」状態における次の大当たり発生までの時間を短くし得ることで、「連荘」状態にもかかわらず次の大当たりが到達するまでの時間が長引くことによる遊技者の遊技への興覚めを抑制しつつ、連続する大当たりが早期に発生させることで、遊技者に爽快感を与えて遊技の興趣を向上することができる。
さらに、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「連荘」状態における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より長くすることで、その時間において他種多様な演出を実行することが可能となる。このように構成することで、例えば、初回大当たりのOP時間やED時間にパチンコ機10における遊技方法の説明(例えば、発射態様の示唆や、カードサンドに挿入中のカードの抜き忘れ防止示唆、今後の遊技状態の説明等)や、「通常遊技状態」から初回大当たりしたことを祝福する演出を実行することができ、遊技者にパチンコ機10の遊技方法を理解させ易くしたり、漸く大当たりしたことを実感させて遊技者の興趣向上に資する演出を行うことができる。
また、「連荘」状態中における時短リミッタ機能が発動した後に突入し得る「潜伏確率変動状態」においていずれかの大当たりに当選した場合における大当たり時のOP時間、IT時間、ED時間を、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」(「通常遊技状態」も含む)に当選した場合における大当たり時のOP時間、IT時間、及び、ED時間よりも長く構成することで、「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。
なお、大当たり種別に基づく大当たり時の大入賞口開閉板65aの開放態様等(OP時間、IT時間、ED時間、回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数および移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、大当たり種別毎に開放回数(ラウンド数)を異ならせるように構成してもよいし、大当たり種別毎に最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。当選した大当たり種別毎に払い出され得る賞球数が異なることで、当選した大当たり種別に応じて直接的に付与される遊技価値に違いを生じさせることができる。
また、大当たり種別毎に別々の遊技状態に移行する必要はなく、複数の大当たり種別で共通的な遊技状態に移行するように構成してもよい。
さらに、OP時間とED時間とを異ならせるように構成してもよいし、IT時間をOP時間やED時間より長い時間に設定してもよい。また、1のラウンドにおける最大入賞個数に到達することによる最小開放時間を、IT時間やOP時間、ED時間より短い時間に設定してもよい。さらに、大当たり種別毎にOP時間、IT時間又はED時間の少なくとも1つ以上を同一な時間となるように設定してもよい。また、「潜伏確率変動状態」における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「通常遊技状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間よりいずれも短くなるように構成していたが、いずれか1以上のOP時間、IT時間、又は、ED時間を短くするように構成し、他の1以上のOP時間、IT時間、又は、ED時間を同等又は長くなるように構成してもよい。また、1のラウンドの最大開放時間(例えば、2秒)が、最大入賞個数に到達することによる最小開放時間(例えば、6秒)より短くなるように構成してもよい。
ここで、図25から図28を参照して、各遊技状態および各大当たり状態における平均的な滞在時間や、各状態(時間)あたりに得られる遊技価値について説明する。図25は、各遊技状態及び大当たり状態における各現象の発生回数、所要時間、積算時間を示すとともに、各遊技状態及び大当たり状態における平均的な合計滞在時間を示した図である。また、図26は、「連荘」状態中における各大当たり状態及び各遊技状態における各現象毎の入賞率、所要時間、発生回数、発射時間、発射球数、戻り球数を示すとともに、各大当たり状態及び各遊技状態における合計獲得球数を示した図である。さらに、図27は、時短リミッター機能が無い場合と有る場合とで「連荘」回数に応じた獲得球数および積算球数を示した図である。また、図28(a)は、時短リミッター機能が無い場合の「連荘」時におけるスランプグラフであり、図28(b)は、時短リミッター機能が有る場合の「連荘」時におけるスランプグラフである。なお、図25から図28の説明において、大当たり確率等については、設定値「1」の場合について説明し、他の設定値(即ち、設定値「2」~「6」)については、説明の便宜上、その説明を省略する。
まず、図25で示すように、第1実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」(奨励されている左打ち遊技を行って第1特別図柄の動的表示を実行している場合)では、特別図柄の大当たり確率が33/10000(約1/300)であり、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様が選定される確率が75/100(225/300)であり、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様が選定される確率が、20/100(60/300)であり、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様が選定される確率が、3/100(9/300)であり、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様が選定される確率が、2/100(6/300)である。
このため、「通常遊技状態」において、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たり時の演出態様として「スペシャルリーチ」演出態様が選定された1の大当たりに当選するまでの間、即ち、第1特別図柄の変動演出が300回行われる間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様は平均224回(最も現出確率が高い「非リーチ」演出態様の1回分を大当たり変動に置き換えるため、225-1=224で計算)現出し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は平均60回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は平均9回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均6回現出し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出することとなる。
この場合に、遊技を開始してから第1特別図柄の変動演出が途切れることなく1の大当たり状態が発生するまでの間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様の変動時間は「15秒」(小当たり遊技に基づく小入賞口73の開放時間(小当たり時間)も含む。以下、同様。)で行われ得るので、224回×「15秒」=「3360秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は「20秒」行われ得るので、60回×「20秒」=「1200秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は「60秒」行われ得るので、9回×「60秒」=「540秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「180秒」で行われ得るので、6回×「180秒」=「1080秒」の時間を要し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「180秒」で行われ得るので、1回×「180秒」=「180秒」の時間を要する。
即ち、遊技を開始してから第1特別図柄の変動演出が途切れることなく1の大当たり状態が発生するまでの平均的な合計時間は、「3360秒」+「1200秒」+「540秒」+「1080秒」+「180秒」=「6360秒」となる。
次いで、図25で示すように、第1実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」において初回大当たり(大当たり種別「確変A」及び「時短A」のいずれの場合も含む)した場合における「大当たり状態」(右打ち遊技で可変入賞装置65に対して「0.6秒」間隔で球を発射し続けている場合)では、OP時間が「30秒」であり、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの最小(最短)開放時間が最大入賞個数10個×「0.6秒」=「6秒」であり、各IT時間が「2秒」であり、ED時間が「30秒」で行われる。
そして、1の初回大当たりにおいて、オープニング演出は1回行われ、ラウンドは10ラウンドであり、インターバルは総ラウンド数から1減算した9回であり、エンディング演出は1回行われる。
この場合に、大当たり中に発射した球が可変入賞装置65が開放している状態ではすべて入賞するとした場合に、1の初回大当たりが開始されてから終了するまでの間に、オープニング演出としてOP時間の「30秒」を要し、1のラウンドは平均で「6秒」で行われ得るので、「6秒」×10=「60秒」を要し、1のインターバルは「2秒」で行われ得るので、「2秒」×9=「18秒」を要し、エンディング演出としてED時間の「30秒」を要する。
即ち、1の初回大当たりが開始されてから終了するまでの最短合計時間は、「30秒」+「60秒」+「18秒」+「30秒」=「138秒」となる。
次いで、図25で示すように、第1実施形態のパチンコ機10において、初回大当たりで大当たり種別「確変A」に当選した際の「確率変動状態」(奨励されている右打ち遊技を行って第2特別図柄の動的表示を実行している場合)では、特別図柄の大当たり確率が約100/10000(1/100)であり、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様が選定される確率が84/100であり、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様が選定される確率が、10/100であり、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様が選定される確率が、5/100であり、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様が選定される確率が、1/100である。
このため、例えば、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たり時の演出態様として「スペシャルリーチ」演出態様が選定された1の大当たりに当選するまでの間、即ち、第2特別図柄の変動演出が100回行われる間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様は平均83回(最も現出確率が高い「非リーチ」演出態様の1回分を大当たり変動に置き換えるため、84-1=83で計算)現出し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は平均10回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は平均5回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出することとなる。
この場合に、「確率変動状態」に突入してから第2特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様の変動時間は「1秒」(小当たり遊技に基づく可変入賞装置65の開放時間(小当たり時間)も含む。以下、同様。)で行われ得るので、83回×「1秒」=「83秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は「10秒」行われ得るので、10回×「10秒」=「100秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は「20秒」行われ得るので、5回×「20秒」=「100秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「60秒」で行われ得るので、1回×「60秒」=「60秒」の時間を要し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「60秒」で行われ得るので、1回×「60秒」=「60秒」の時間を要する。
即ち、「確率変動状態」に突入してから第2特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの平均的な合計時間は、「83秒」+「100秒」+「100秒」+「60秒」+「60秒」=「403秒」となる。
次いで、図25で示すように、第1実施形態のパチンコ機10において、「確率変動状態」(「時間短縮状態」の場合も含む。以下、同様。)における時短リミッター到達前(時短リミッター到達時を含む)において「連荘」大当たりした場合における「大当たり状態」(右打ち遊技で可変入賞装置65に対して「0.6秒」間隔で球を発射し続けている場合)では、OP時間が「10秒」であり、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの最小(最短)開放時間が最大入賞個数10個×「0.6秒」=「6秒」であり、各IT時間が「1秒」であり、ED時間が「10秒」で行われる。
そして、この「確率変動状態」における「連荘」大当たりにおいて、オープニング演出は1回行われ、ラウンドは10ラウンドであり、インターバルは総ラウンド数から1減算した9回であり、エンディング演出は1回行われる。
この場合に、大当たり中に発射した球が可変入賞装置65が開放している状態ではすべて入賞するとした場合に、1の「連荘」大当たりが開始されてから終了するまでの間に、オープニング演出としてOP時間の「10秒」を要し、1のラウンドは平均で「6秒」で行われ得るので、「6秒」×10=「60秒」を要し、1のインターバルは「1秒」で行われ得るので、「1秒」×9=「9秒」を要し、エンディング演出としてED時間の「10秒」を要する。
即ち、「確率変動状態」における「連荘」時の大当たりが開始されてから終了するまでの最短合計時間は、「10秒」+「60秒」+「9秒」+「10秒」=「89秒」となる。
次いで、図25で示すように、第1実施形態のパチンコ機10において、「連荘」時における時短リミッター到達時に大当たり種別「潜確A」に当選した後の「潜伏確率変動状態」(奨励されている右打ち遊技を行って第2特別図柄の動的表示を実行している場合)では、特別図柄の大当たり確率が約1/100(100/10000)であり、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様が選定される確率が78/100であり、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様が選定される確率が、15/100であり、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様が選定される確率が、5/100であり、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様が選定される確率が、2/100である。
このため、例えば、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たり時の演出態様として「スペシャルリーチ」演出態様が選定された1の大当たりに当選するまでの間、即ち、第2特別図柄の変動演出が100回行われる間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様は平均77回(最も現出確率が高い「非リーチ」演出態様の1回分を大当たり変動に置き換えるため、78-1=77で計算)現出し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は平均15回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は平均5回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均2回現出し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出することとなる。
この場合に、「潜伏確率変動状態」に突入してから第2特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様の変動時間は「5秒」(小当たり遊技に基づく可変入賞装置65の開放時間(小当たり時間)も含む。以下、同様。)で行われ得るので、77回×「5秒」=「385秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は「15秒」行われ得るので、15回×「15秒」=「225秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は「30秒」行われ得るので、5回×「30秒」=「150秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「90秒」で行われ得るので、2回×「90秒」=「180秒」の時間を要し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「90秒」で行われ得るので、1回×「90秒」=「90秒」の時間を要する。
即ち、「潜伏確率変動状態」に突入してから第2特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの平均的な合計時間は、「385秒」+「225秒」+「150秒」+「180秒」+「90秒」=「1030秒」となる。
次いで、図25で示すように、第1実施形態のパチンコ機10において、「潜伏確率変動状態」において「連荘」大当たりした場合における「大当たり状態」(右打ち遊技で可変入賞装置65に対して「0.6秒」間隔で球を発射し続けている場合)では、OP時間が「180秒」であり、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの最小(最短)開放時間が最大入賞個数10個×「0.6秒」=「6秒」であり、各IT時間が「3秒」であり、ED時間が「180秒」で行われる。なお、「潜伏確率変動状態」において「連荘」大当たりした場合には、遊技者によって好みの楽曲を選択可能な後述する「プレミアムライブ演出」(図65参照)が実行される。
そして、この「潜伏確率変動状態」における「連荘」大当たりにおいて、オープニング演出は1回行われ、ラウンドは10ラウンドであり、インターバルは総ラウンド数から1減算した9回であり、エンディング演出は1回行われる。
この場合に、大当たり中に発射した球が可変入賞装置65が開放している状態ではすべて入賞するとした場合に、「潜伏確率変動状態」における「連荘」大当たりが開始されてから終了するまでの間に、オープニング演出としてOP時間の「180秒」を要し、1のラウンドは平均で「6秒」で行われ得るので、「6秒」×10=「60秒」を要し、1のインターバルは「3秒」で行われ得るので、「3秒」×9=「27秒」を要し、エンディング演出としてED時間の「180秒」を要する。
即ち、「潜伏確率変動状態」における「連荘」時の大当たりが開始されてから終了するまでの最短合計時間は、「180秒」+「60秒」+「27秒」+「180秒」=「447秒」となる。
次に、図26で示すように、「連荘」突入時の初回大当たりでは、発射された球の主要な入賞先は可変入賞装置65(大入賞口)であり、該初回大当たりのオープニング時間は「30秒」であって、かつ、該初回大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このオープニング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「30秒」×「1回」÷「0.6秒」=「50球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、初回大当たりの可変入賞装置65の開放時間は、発射した球がすべて入賞した場合の最短開放時間は「6秒」×「10ラウンド(10回)」=「60秒」であるが、該可変入賞装置65への入賞率が「70%(即ち、10球発射した場合に7球入賞)」と仮定した場合に、球の発射時間は「60秒」÷「70%」=約「86秒」であって、発射球数が「86秒」÷「0.6秒」=約「143球」であり、戻り球数が賞球「15球」×「10球」×「10ラウンド」=「1500球」となる。
さらに、初回大当たりのインターバル時間は「2秒」であって、かつ、該初回大当たりにおいて各ラウンド間に合計「9回」行われる。そして、このインターバル時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「2秒」×「9回」÷「0.6秒」=「30球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、初回大当たりのエンディング時間は「30秒」であって、かつ、該初回大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このエンディング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「30秒」×「1回」÷「0.6秒」=「50球」であり、戻り球数が「0球」となる。
その結果、初回大当たり時の全期間において、遊技者は、発射時間の合計が「30秒」+「86秒」+「18秒」+「30秒」=「164秒」の間、球を発射し、それぞれ、「50球」+「143球」+「30球」+「50球」=「273球」の球を発射しつつ、それぞれ、「0球」+「1500球」+「0球」+「0球」=「1500球」の賞球を獲得する。よって、初回大当たりにおいて、遊技者は、「1500球」-「273球」=「1227球」の球を獲得することができる。
次いで、図26で示すように、「連荘」時におけるリミッター到達前又はリミッター到達時の大当たり(以下、リミッター到達前又はリミッター到達時の大当たりを、「リミッター発動前大当たり」と称する場合がある)では、発射された球の主要な入賞先は可変入賞装置65(大入賞口)であり、該リミッター発動前大当たりのオープニング時間は「10秒」であって、かつ、該リミッター発動前大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このオープニング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「10秒」×「1回」÷「0.6秒」=約「17球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター発動前大当たりの可変入賞装置65の開放時間は、初回大当たりと同様、発射した球がすべて入賞した場合の最短開放時間は「6秒」×「10ラウンド(10回)」=「60秒」であるが、該可変入賞装置65への入賞率が「70%(即ち、10球発射した場合に7球入賞)」と仮定した場合に、球の発射時間は「60秒」÷「70%」=約「86秒」であって、発射球数が「86秒」÷「0.6秒」=約「143球」であり、戻り球数が賞球「15球」×「10球」×「10ラウンド」=「1500球」となる。
さらに、リミッター発動前大当たりのインターバル時間は、初回大当たりのインターバル時間より短い「1秒」であって、かつ、該リミッター発動前大当たりにおいて各ラウンド間に合計「9回」行われる。そして、このインターバル時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「1秒」×「9回」÷「0.6秒」=「15球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター発動前大当たりのエンディング時間は「10秒」であって、かつ、該リミッター発動前大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このエンディング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「10秒」×「1回」÷「0.6秒」=約「17球」であり、戻り球数が「0球」となる。
その結果、リミッター発動前大当たり時の全期間において、遊技者は、発射時間の合計が「10秒」+「86秒」+「9秒」+「10秒」=「115秒」の間、球を発射し、それぞれ、「17球」+「143球」+「15球」+「17球」=「192球」の球を発射しつつ、それぞれ、「0球」+「1500球」+「0球」+「0球」=「1500球」の賞球を獲得する。よって、初回大当たりにおいて、遊技者は、「1500球」-「192球」=「1308球」の球を獲得することができる。
次いで、図26で示すように、「連荘」時におけるリミッター到達後の大当たり(以下、リミッター到達後の大当たりを、「リミッター発動後大当たり」と称する場合がある)では、発射された球の主要な入賞先は可変入賞装置65(大入賞口)であり、該リミッター発動後大当たりのオープニング時間は「180秒」であって、かつ、該リミッター発動後大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このオープニング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「180秒」×「1回」÷「0.6秒」=「300球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター到達後大当たりの可変入賞装置65の開放時間は、初回大当たり及びリミッター発動前大当たりと同様、発射した球がすべて入賞した場合の最短開放時間は「6秒」×「10ラウンド(10回)」=「60秒」であるが、該可変入賞装置65への入賞率が「70%(即ち、10球発射した場合に7球入賞)」と仮定した場合に、球の発射時間は「60秒」÷「70%」=約「86秒」であって、発射球数が「86秒」÷「0.6秒」=約「143球」であり、戻り球数が賞球「15球」×「10球」×「10ラウンド」=「1500球」となる。
さらに、リミッター到達後大当たりのインターバル時間は、初回大当たり及びリミッター発動前大当たりより長い「3秒」であって、かつ、該リミッター発動後大当たりにおいて各ラウンド間に合計「9回」行われる。そして、このインターバル時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「3秒」×「9回」÷「0.6秒」=「45球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター到達後大当たりのエンディング時間は「180秒」であって、かつ、該リミッター到達後大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このエンディング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「180秒」×「1回」÷「0.6秒」=「300球」であり、戻り球数が「0球」となる。
その結果、リミッター到達後大当たり時の全期間において、遊技者は、発射時間の合計が「180秒」+「86秒」+「27秒」+「180秒」=「473秒」の間、球を発射し、それぞれ、「300球」+「143球」+「45球」+「300球」=「788球」の球を発射しつつ、それぞれ、「0球」+「1500球」+「0球」+「0球」=「1500球」の賞球を獲得する。よって、リミッター到達後大当たりにおいて、遊技者は、「1500球」-「788球」=「712球」の球を獲得することができる。
次いで、図26で示すように、「連荘」時における「確率変動状態」では、右打ち遊技で発射された球の主要な入賞先は第2始動口71であり、該「確率変動状態」における特別図柄の大当たり確率は1/100に設定されている。また、「確率変動状態」は、スルーゲート67への球の通過を起因として普通電役72が高確率および長期間に亘って開放して第2始動口71へ球が入賞し易く設定されている。このため、「確率変動状態」において第2始動口71への入賞率が「60%(即ち、右打ち遊技で10球発射した場合に、第2始動口71に6球入賞)」であった場合であって、かつ、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たりに当選するまで、即ち、第2始動口71に「100球」の球を入賞させるまでに、図25で上述したように、「403秒」の時間を要するように設定されている。
しかしながら、この「403秒」の「確率変動状態」において、大当たりへの当選が期待できる演出態様、即ち、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様では、遊技者は一般的に球の発射を一時的に停止(所謂、止め打ち)するため(以下、「スーパーリーチ」演出態様及び「スペシャルリーチ」演出態様での遊技者が球の発射を一時的に停止する期間を、「止め打ち期間」と称する)、「確率変動状態」における大当たりに当選するまでの期間(即ち、「403秒」)から上記止め打ち期間(即ち、「スーパーリーチ」演出態様の実行時間である「100秒」+「スペシャルリーチ」演出態様の実行時間である「120秒」)を引いた「183秒」が球の発射期間となる。
なお、「確率変動状態」(後述する「潜伏確率変動状態」も含む。以下、同様。)において、「ノーマルリーチ」演出態様で止め打ちを行う場合を含めて球の発射時間を計算してもよいし、第2特別図柄の保留球数が最大値(即ち、「4個」)に到達して止め打ちを行う場合を含めて球の発射時間を計算するように構成してもよい。また、右打ち遊技で発射された球が入賞し得る位置に一般入賞口63を配置し、該一般入賞口63への入賞率および賞球数も考慮して、戻り球数を計算するように構成してもよい。
従って、「連荘」時における「確率変動状態」では、発射球数が「183秒」÷「0.6秒」=「305球」であり、戻り球数が「305球」×「60%」×「1球(第2始動口71の入賞に基づく賞球数)」=「183球」となる。
その結果、「連荘」時における「確率変動状態」において、遊技者は、「183秒」の期間、球を発射して、計「305球」の球を発射しつつ、「183球」の賞球を獲得する。よって、「連荘」時の「確率変動状態」において、遊技者は、「305球」-「183球」=「122球」の持ち球を消費することとなる。
次いで、図26で示すように、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技で発射された球の主要な入賞先は第2始動口71であり、該「潜伏確率変動状態」における特別図柄の大当たり確率は1/100に設定されている。また、「潜伏確率変動状態」は、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」ほどではないものの、スルーゲート67への球の通過を起因として普通電役72が一定割合及び短時間開放して第2始動口71へ球が入賞し得るように設定されている。このため、「潜伏確率変動状態」において、止め打ち期間以外に継続して球を発射し続けたとき(例えば、上記止め打ち期間以外に、普通電役72が開放していない状況でも球を発射し続けた場合や、「ノーマルリーチ」演出態様や第2特別図柄の保留球数4個又は3個等で止め打ちしなかった場合。以下、「止め打ち無し」と称する場合がある。)、第2始動口71への入賞率が「40%(即ち、右打ち遊技で10球発射した場合に、第2始動口71に4発入賞)」であった場合であって、かつ、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たりに当選するまで、即ち、第2始動口71に「100球」の球を入賞させるまでに、図25で示したように、「1030秒」時間を要するように設定されている。
しかしながら、この「1030秒」の「潜伏確率変動状態」において、大当たりへの当選が期待できる演出態様、即ち、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様では、遊技者は止め打ち期間の間、球の発射を一時的に停止するため、「潜伏確率変動状態」における大当たりに当選するまでの期間(即ち、「1030秒」)から上記止め打ち期間(即ち、「スーパーリーチ」演出態様の実行時間である「150秒」+「スペシャルリーチ」演出態様の実行時間である「270秒」)を引いた「610秒」が球の発射期間となる。
従って、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」において止め打ち無しで遊技した場合では、発射球数が「610秒」÷「0.6秒」=約「1017球」であり、戻り球数が「1017球」×「40%」×「1球(第2始動口71の入賞に基づく賞球数)」=約「407球」となる。
その結果、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」において止め打ち無しで遊技した場合、遊技者は、「610秒」の期間、球を発射して、計「1017球」の球を発射しつつ、「407球」の賞球を獲得する。よって、「連荘」時の「潜伏確率変動状態」において止め打ち無しで遊技した場合、遊技者は、「1017球」-「407球」=「610球」の持ち球を消費することとなる。
一方、この「潜伏確率変動状態」において、止め打ち期間以外に継続して球を発射し続けてしまうと球の消費量が増加してしまうため、遊技者は、無駄な発射球を防止するためにその技量に応じて、普通電役72が開放している場合(普通電役72が開放し得る場合)にのみ球を発射してそれ以外の状況で球の発射を一時的に停止したり、第2特別図柄の保留球数が溜まっている状況(例えば、4個や3個)の場合には球の発射を一時的に停止したり、「ノーマルリーチ」演出態様の実行時に球の発射を一時的に停止する場合がある(以下、止め打ち期間以外にも球の発射を一時的に停止する場合を、「止め打ち有り」と称する場合がある)。この場合に、第2始動口71への入賞率が止め打ち無しの場合より上昇するとともに、無駄球の発射を極力少なくすることで、発射球数が止め打ち無しの場合より大凡半減(即ち、「610球」÷2=「305球」)する。
従って、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」において止め打ち有りで遊技した場合では、発射球数が「305秒」÷「0.6秒」=約「508球」であり、戻り球数が「508球」×「80%」×「1球(第2始動口71の入賞に基づく賞球数)」=約「406球」となる。
その結果、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」において止め打ち有りで遊技した場合、遊技者は、「305秒」の期間、球を発射して、計「508球」の球を発射しつつ、「406球」の賞球を獲得する。よって、「連荘」時の「潜伏確率変動状態」において止め打ち有りで遊技した場合、遊技者は、「508球」-「406球」=「102球」の持ち球を消費することとなる。
ここで、図27及び図28を参照して、図25及び図26で説明した球の発射球数および戻り球数を考慮した遊技者の持ち球数の増減について説明する。
図27で示すように、時短リミッター機能が無い場合において、「連荘」状態の突入契機である初回大当たり時には、遊技者は「1227球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「1227球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「164秒」となる(図28(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合において、「連荘」時の1回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「1227球」-「122球」=「1105球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「164秒」+「403秒」=「567秒」となる(図28(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の2回目の大当たり時(「連荘」突入後1回目の大当たり時)には、遊技者は「1308球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「1105球」+「1308球」=「2413球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「567秒」+「115秒」=「682秒」となる(図28(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の2回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「2413球」-「122球」=「2291球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「682秒」+「403秒」=「1085秒」となる(図28(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の3回目の大当たり時(「連荘」突入後2回目の大当たり時)には、遊技者は「1308球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「2291球」+「1308球」=「3599球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1085秒」+「115秒」=「1200秒」となる(図28(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の3回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「3599球」-「122球」=「3477球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1200秒」+「403秒」=「1603秒」となる(図28(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の4回目の大当たり時(「連荘」突入後3回目の大当たり時)には、遊技者は「1308球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「3477球」+「1308球」=「4785球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1603秒」+「115秒」=「1718秒」となる(図28(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の4回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「4785球」-「122球」=「4663球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1718秒」+「403秒」=「2121秒」となる(図28(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の5回目の大当たり時(「連荘」突入後4回目の大当たり時)には、遊技者は「1308球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「4663球」+「1308球」=「5971球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2121秒」+「115秒」=「2236秒」となる(図28(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の5回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「5971球」-「122球」=「5849球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2236秒」+「403秒」=「2639秒」となる(図28(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の6回目の大当たり時(「連荘」突入後5回目の大当たり時)には、遊技者は「1308球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「5849球」+「1308球」=「7157球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2639秒」+「115秒」=「2754秒」となる(図28(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合の「連荘」時の6回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「7157球」-「122球」=「7035球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2754秒」+「403秒」=「3157秒」となる(図28(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合の「連荘」時の7回目の大当たり時(「連荘」突入後6回目の大当たり時)には、遊技者は「1308球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「7035球」+「1308球」=「8343球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「3157秒」+「115秒」=「3272秒」となる(図28(a)参照)。
よって、時短リミッター機能が無い場合では、1時間(即ち、「3600秒」)を経過する前の「3272秒」の時点で、遊技者が獲得する積算球数が「8343球」となり得る場合が頻出し、時間あたりに遊技者が獲得する球数が過度になる蓋然性が高い。このようなパチンコ機では、遊技者の射幸心を過度に刺激してしまうことに繋がり、その結果、遊技として不適切であって社会的に不適合な遊技機となるおそれがある。
ここで、図27で示すように、時短リミッター機能が有る場合において、「連荘」状態突入契機である初回大当たり時、「連荘」時の1回目から5回目の「確率変動状態」、及び、「連荘」時の2回目から6回目の大当たり(「連荘」突入後の1回目から5回目の大当たり)は、時短リミッター機能が無い場合と同様である。一方、「連荘」に突入してから6回目の大当たり(「連荘」突入後の5回目の大当たり時)では、時短リミッター機能が発動して「潜伏確率変動状態」に突入する。
そして、この「潜伏確率変動状態」に突入した場合には、遊技者は「102球」(止め打ち有りの場合)を消費し、「連荘」状態における積算球数が「7157球」-「102球」=「7055球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2754秒」+「1030秒」=「3784秒」となる(図28(b)参照)。即ち、「潜伏確率変動状態」では、「確率変動状態」より単位時間当たりに得られる遊技価値が低くなるとともに、次回大当たりに当選するまでに要する時間を長期化させることができる。
また、時短リミッター機能が有る場合の「連荘」時の7回目の大当たり時(「連荘」突入後6回目の大当たり時)には、「潜伏確率変動状態」における大当たりであり、遊技者は「712球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「7055球」+「712球」=「7767球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「3784秒」+「473秒」=「4257秒」となる(図28(b)参照)。即ち、「潜伏確率変動状態」において当選した大当たり時には、「確率変動状態」において当選した大当たり時より、単位時間当たりに得られる遊技価値が低くなる(図28(b)において、「確率変動状態」における大当たり時の傾斜より、「潜伏確率変動状態」における大当たり時の傾斜の方が緩やかになる)ように構成されている。また、「潜伏確率変動状態」における大当たりに要する時間は、「確率変動状態」等における大当たりに要する時間より長期化させることができる。
よって、時短リミッター機能を有する場合では、「連荘」状態に突入してから1時間を経過した段階では、遊技者が獲得した未だ「7200球」未満であって「潜伏確率変動状態」であり、さらに、該「潜伏確率変動状態」に突入してから次の大当たりを獲得するまでに約17分以上を要する可能性が高くなるように設定されている。これにより、遊技者が1時間程度の短時間で獲得する球数を、時短リミッター機能がないパチンコ機よりなだらかに増加するようにすることが可能となり、時間あたりに遊技者が獲得する球数が過度になり難いようにすることができる。その結果、遊技者の射幸心を煽り過ぎず、遊技者が遊技を適切に行うことができるパチンコ機10を提供することができる。
次に、図29を参照して、小当たり開放テーブル202gについて説明する。図29は、ROM202に記憶される小当たり開放テーブル202gの一例を模式的に示した模式図である。小当たり開放テーブル202gは、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり時に参照され、各特別図柄に基づいて、小入賞口73の小入賞口開閉板73aの開放態様等(ラウンド数、最大開放時間、インターバル時間、最大入賞個数、賞球数)が規定されている。なお、いずれの特別図柄で小当たりに当選した場合であっても、遊技状態の移行は行われないように構成されている。
まず、小当たり開放テーブル202gは、特別図柄の種類、即ち、入賞する始動口64,71に基づいて開放態様等が区分けされている。具体的には、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に参照される「特図1小当たり」用と、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に参照される「特図2小当たり」用とで、小入賞口開閉板73aの開放態様等が規定されている。
図29で示すように、小当たり開放テーブル202gの「特図1小当たり」用において、第1特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合には、第1始動口64(図3参照)の正面視下部に設けられた小入賞口73の小入賞口開閉板73aが1回(1ラウンド)開閉される。そして、その小入賞口開閉板73aの最大開放時間が「0.1秒」に設定され、最大入賞個数が「10個」に規定され、入賞に基づく賞球数が「10個」に規定されている。なお、第1実施形態では、第1特別図柄の小当たり当選に基づく小入賞口開閉板73aの最大開放時間内に発射された球が10個も入賞し得ない開放時間に設定されているため、開放された小入賞口開閉板73aは、最大入賞個数の条件で閉鎖するより、最大開放時間の条件で閉鎖し易いように構成されている。
また、図29で示すように、小当たり開放テーブル202gの「特図2小当たり」用において、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合も、第1始動口64(図3参照)の正面視下部に設けられた小入賞口73の小入賞口開閉板73aが3回(3ラウンド)に亘って繰り返し開閉される。そして、その小当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるインターバル時間が「1秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「0.1秒」に設定され、最大開放個数が「10個」に規定され、入賞に基づく賞球数が「10個」に規定されている。なお、第1実施形態では、第2特別図柄の小当たり当選に基づく小入賞口開閉板73aの最大開放時間内に発射された球が10個も入賞し得ない開放時間に設定されているため、開放された小入賞口開閉板73aは、最大入賞個数の条件で閉鎖するより、最大開放時間の条件で閉鎖し易いように構成されている。
次に、図30(a)から図30(c)を参照して、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jの詳細について説明する。まず、図30(a)は、ROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル202hの一例を模式的に示した模式図である。
上述したように、普図当たり乱数テーブル202hは、パチンコ機10の遊技状態が、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」である普通図柄の低確率状態(「確率変動状態」又は「時間短縮状態」ではない期間(特別図柄の大当たり中を含む))の場合に使用される「普通図柄低確率状態」用と、パチンコ機10の遊技状態が、「普通図柄低確率状態」より普通図柄が当たりとなる確率の高い状態である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の場合に使用される「普通図柄高確率状態」用との2種類に分けられる。そして、「普通図柄低確率状態」用と「普通図柄高確率状態」用とのそれぞれに含まれる当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで、普通図柄の可変表示において当たりとなる確率が変更される。
図30(a)で示すように、第1実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は50個で、その値「50~99」が、普図当たり乱数テーブル202hに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄低確率状態」(即ち、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」)における普通図柄の当たり確率は、50/100=1/2となり、普通図柄の可変表示において約2回に1回は当たりが導出されるように設定されている。
一方で、「普通図柄高確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は99個で、その値「1~99」が、普図当たり乱数テーブル202hに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄高確率状態」(即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、99/100となり、普通図柄の可変表示においてほぼ当たりが導出されるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、普通電役72が一定程度開放し得る状況か、それよりも開放し易い状況か否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況であることによって第2始動口71側へ入賞し得る状況か、普通電役72が一定程度開放し得るものの、上記開放し易い状況よりは開放し難い状況であることで球が上記開放し易い状況より第2始動口71へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」のうち、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役72が開放状態となり易くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、その下流側に配置されて普通電役72の出没板72a上を転動しなければ入賞し難い位置に設けられた可変入賞装置65側へは案内され難いように構成されている。その結果、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において第2特別図柄の動的表示で小当たり遊技に当選し、可変入賞装置65が開放されたとしても、その上流側に配置された普通電役72が開放状態となり易いことで、開放中の可変入賞装置65へは入賞し難く、第2特別図柄の小当たり遊技に当選したことに基づく遊技価値を取得し難い状態となる。
一方、「潜伏確率変動状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役72が「確率変動状態」又は「時間短縮状態」よりは開放し難く、右打ち遊技により発射された球が閉鎖中の普通電役72上を右端から左端まで転動しきる場合があり、可変入賞装置65が配設された下流側へと流下し得るように構成されている。換言すれば、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2始動口71へ入賞し難く、第2特別図柄における小当たり当選に基づいて開放されている可変入賞装置65へ入賞し得るように構成されている。その結果、「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の動的表示で小当たり遊技に当選して可変入賞装置65が開放された場合に、普通電役72が第2始動口71を閉塞している状態であれば可変入賞装置65に球が入賞し得ることにより、第2特別図柄の小当たり遊技に当選したことに基づく遊技価値を取得し得る状態となる。なお、第1実施形態では、第2特別図柄の小当たり遊技に当選した場合であっても可変入賞装置65の開放期間が短いことで、第2特別図柄の小当たり遊技への当選に基づく遊技価値を一定程度取得することはできるものの、入賞頻度が少なく(例えば、ベース維持程度(即ち、球を15発発射して1球入る程度))、「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の小当たり遊技に基づいてのみでは球を顕著に増加させることが困難に構成されている。
一方、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通図柄の可変表示時間も長く、また、普通電役72が開放し難く、さらに、開放した場合でも普通電役72が短時間しか開放しないため、仮に右打ち遊技で球が発射された場合でも「普通図柄高確率状態」より第2始動口71へ入賞し難くなるように構成されている。また、第1始動口64には普通電役72のような入賞を補助する装置が備え付けられておらず、また、左打ち遊技で発射された球の流下領域にスルーゲート67が配置されていないため、左打ち遊技により発射された球が入賞補助機能によって第1始動口64へ入賞し易くなる構成ではない。よって、換言すれば、「通常遊技状態」では、右打ち遊技されたとしても、その右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し難く、また、左打ち遊技で発射された球も、入賞補助機能を使わずに第1始動口64へ入賞させなければならず、第1特別図柄の動的表示を実行させるために自力で第1始動口64へ入賞させるように構成されている。なお、「通常遊技状態」において、普通図柄の可変表示時間や普通電役72の開放パターンを複数種類設けておくことで、「通常遊技状態」において遊技者が第2始動口71へ入賞可能なタイミングを把握させ難く構成して、第2始動口71への入賞を困難に構成するとより好適である。また、「通常遊技状態」において、右打ち遊技された場合に、スルーゲート67への球の通過を起因してエラー報知するように構成することで、遊技者および遊技場の従業員に対して奨励されていない遊技態様であることを示唆することで、遊技者に右打ち遊技での遊技を抑制させてもよい。
次いで、図30(b)を参照して、普通図柄の可変表示時間を決定するための普図変動テーブル202iの詳細について説明する。図30(b)は、ROM202に記憶される普図変動テーブル202iの一例を模式的に示した模式図である。
普図変動テーブル202iは、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用と、「潜伏確率変動状態」で参照される「潜伏確率変動状態」用との3種類に分けられる。そして、「通常遊技状態」用と「確率変動状態・時間短縮状態」用と「潜伏確率変動状態」用とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、各遊技状態で普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、各遊技状態で普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図30(b)で示すように、第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「120秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「120秒」となるように設定されている。
また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「0.5秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「0.5秒」となるように設定されている。
さらに、「潜伏確率変動状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「3秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「潜伏確率変動状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「3秒」となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更することで、スルーゲート67を球が通過してから、普通電役72が開放されるまでの期間を変更することができる。その結果、球がスルーゲート67を通過した場合に、該スルーゲート67の通過に起因する可変表示で当たりとなり、該当たりに基づいて普通電役72が開放されて、スルーゲート67を通過した球がそのまま第2始動口71へ流入し得るか否かを遊技状態によって異ならせることができる。よって、普通図柄の可変表示時間を遊技状態毎に変更することで、1の球のスルーゲート67及び第2始動口71への入賞態様を異ならせることができ、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」のうち、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示時間が短く、かつ、当たりに当選し易いため、普通電役72の上面を球が転動している間に普通電役72が開放(没入)状態となって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、可変入賞装置65へ入賞し難いように構成されている。
一方、右打ち遊技が奨励される「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の可変表示時間が「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より長く、かつ、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より当たりに当選し難いため、普通電役72の上面を球が転動している間、普通電役72が閉鎖(突出)状態を維持し続け易く、右打ち遊技により発射された球が普通電役72の出没板72aの上面を右端から左端まで転動しきり、可変入賞装置65側へと流下し得るように構成される。換言すれば、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へは一定程度入賞し得るものの、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2始動口71へ入賞し難く、可変入賞装置65へ入賞し得るように構成されている。
次いで、図30(c)を参照して、普通電役開放テーブル202jについて説明する。図30(c)は、ROM202に記憶される普通電役開放テーブル202jの一例を模式的に示した模式図である。普通電役開放テーブル202jは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役72の開放(没入)時間および開放回数が規定されている。
普通電役開放テーブル202jは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用と、「潜伏確率変動状態」で参照される「潜伏確率変動状態」用とで、普通電役72の開放態様(開放時間)が変更される。
図30(c)で示すように、第1実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態である「通常遊技状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放回数は1回であり、その開放時間は「0.1秒」となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「0.1秒」×1回=「0.1秒」の間、開放されるように設定されている。
また、普通図柄の高確率状態である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放時間は「3秒」、かつ、開放回数が3回(開放と開放との間のインターバル時間は「0.5秒」)となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「3秒」×3回=「9秒」の間、開放されるように構成される。
さらに、普通図柄の低確率状態である「潜伏確率変動状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放回数は1回であり、その開放時間は「3秒」となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「潜伏確率変動状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「3秒」×1回=「3秒」の間、開放されるように構成される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役72の開放態様を変更することで、普通電役72が開放している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放している期間が長いことによって第2始動口71側へ入賞し易い状況か、普通電役72が開放している状況が短いことによって球が第2始動口71へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いため、変動短縮機能が作動し易く、第2特別図柄の動的表示が効率良く実行され易いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される「潜伏確率変動状態」において、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役72の開放時間及び開放回数が「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へ入賞し難いように構成されている。換言すれば、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ一定程度入賞し得るものの、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり難いため、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2特別図柄の動的表示の実行効率は低いものの、第2特別図柄の動的表示の抽選契機を得ながら遊技を行うことが可能に構成されている。
このように、特別図柄の高確率状態又は低確率状態と、普通図柄の高確率状態又は低確率状態とをそれぞれ組み合わせた各遊技状態を設けることで、各遊技状態に遊技性を変化させ、バリエーションが豊富な遊技を提供することができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が普通図柄に当選し易い確率であれば如何様な割合でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の当たり確率を1/100程度として当たり難くなるように構成してもよいし、「確率変動状態」における普通図柄の当たり確率を50/100=1/2程度としてもよい。また、「通常遊技状態」より「確率変動状態」等の方が可変表示時間が短ければ如何様な時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の可変表示時間を「10秒」以上の長い時間(例えば、「30秒」)としてもよいし、「10秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。
また、普通電役72の開放時間や開放回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通電役72の開放時間として、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が遊技者にとって有利な開放時間であれば如何様な開放時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」等における普通電役72の開放時間を「0.1秒」以上(例えば、「1秒」)に設定してもよいし、開放回数を「1回」以上(例えば、「3回」)に設定してもよい。また、「確率変動状態」等における普通電役72の開放時間を「3秒」以上の長い時間(例えば、「5秒」)としてもよいし、「3秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。さらに、「確率変動状態」等における普通電役72の開放回数を「1回」以上の多い回数(例えば、「3回」)としてもよい。
図5に戻り、説明を続ける。RAM203は、図6に図示したカウンタ用バッファ203c等のほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図35参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図33参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図55参照)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、各入賞口63,64,65,71に入賞した球や、スルーゲート67を通過した球、アウト口66を通って球排出路へ案内された球をそれぞれ検出するためのスイッチ(例えば、大入賞口スイッチ65cや確変領域スイッチ65e等)を含むスイッチ群並びにセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源投入時の立ち上げモードを設定するための設定キー501、「設定変更モード」時に押下操作されることにより確率設定値を更新するための設定変更スイッチ502、RAM203に記憶されているデータを消去するためのRAM消去スイッチ503が接続される。
また、入出力ポート205の出力側には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、特別図柄表示装置37、普通図柄表示装置83、普通図柄保留ランプ84、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド65bや、可変入賞装置65内に設けられた確変領域(図示せず)へ球が流入可能か否かを切替可能な確変領域開閉板(図示せず)を開閉駆動するための確変領域ソレノイド65d、普通電役72の出没板72aを駆動するための普通電役ソレノイド(図示せず)、その他ソレノイド209が接続されている。MPU201は、各種スイッチ208,502,503から出力される信号や、設定キー501の状態に基づいて各種処理を実行するとともに、各種処理の実行結果の1つとして確率表示装置504の表示内容等を設定する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図55参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチ217が接続されている。なお、該賞球検出スイッチ217は、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるように球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29~33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出や、後述する「プレミアムライブ演出」、「保留変化予告」といった第3図柄表示装置81にて行われる演出の表示態様の設定などを制御するものである。
演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、及び、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。第1実施形態では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成され、音声ランプ制御装置113から主制御装置110へコマンド送信ができないように構成されている。一方、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とは、互いにコマンドの送受信が可能に構成されている。
また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示される演出のステージを変更したり、「スーパーリーチ」演出態様等の背面画像を変更したり、「プレミアムライブ演出」における楽曲を選択したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御すると共に、表示制御装置114へ枠ボタン22の押下に基づいた表示を第3図柄表示装置81に表示させるように指示する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出や「プレミアムライブ演出」、「保留変化予告」の表示制御を実行するものである。なお、「プレミアムライブ演出」の詳細については、図65において後述する。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110~114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110~114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111のNMI端子へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図55参照)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
ここで、図31を参照して、音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図31は、主に音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。音声ランプ制御装置113のROM222には、MPU221にて実行される各種制御プログラムの他、固定値データとして、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222c、変動パターンテーブル222dが少なくとも格納されている。これらのテーブル222a~222dは、いずれも主制御装置110のROM202に設けられた大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202eと同じものである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の各値と、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222cおよび変動パターンテーブル222dとに基づいて、先読み処理を実行可能に構成されている。
そして、この先読み処理によって、その先読み処理の対象となった保留中の変動演出が、結果としてどのような演出となるか(大当たりとなるか否か、「リーチ表示」となるか否か等)をその変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定したり、コクピット表示領域Db(図4参照)に表示される保留図柄の表示態様を変化させる「保留変化予告」の演出内容(及び実行時期(タイミング))を決定したりする制御を実行する。
RAM223には、特図1変動開始フラグ223a、特図2変動開始フラグ223b、サブ第1保留球数カウンタ223c、サブ第2保留球数カウンタ223d、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f、第1実行情報格納エリア223g、第2実行情報格納エリア223hが少なくとも設けられている。
特図1変動開始フラグ223aは、オン状態で第1特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図1変動開始フラグ223aは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図1停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図59のS1225参照)。そして、第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第1特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図61のS1302参照)。
そして、第1実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図1変動開始フラグ223aがオンされたことを契機として、待機中の第1特別図柄の変動演出が存在する場合であって、遊技状態が「通常遊技状態」である場合(図61のS1306:Yes参照)、即ち、第1特別図柄の変動演出が奨励される遊技状態である場合に、該待機中の第1特別図柄の変動演出を実行させるための第1特別図柄の変動演出の設定処理(図61のS1307~S1309参照)を行う。
なお、特図1変動開始フラグ223aがオンされている場合であっても、遊技状態が第2特別図柄の変動演出が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」であったときには(図61のS1306:No参照)、後述する第1保留情報格納エリア223e及び第1実行情報格納エリア223gのシフト処理、並びに、サブ第1保留球数カウンタ223cの減算処理は実行するものの(図61のS1303~S1305参照)、第1特別図柄の変動演出の設定処理(図61のS1307~S1309参照)を実行しないように構成されている。このように構成することで、第1特別図柄の変動演出が非奨励である「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において、第3図柄表示装置81で第1特別図柄に関する変動演出および保留球数を実行(表示)せず、奨励される第2特別図柄の変動演出および保留球数のみを実行(表示)することができる。
特図2変動開始フラグ223bは、オン状態で第2特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図2変動開始フラグ223bは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図2停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図60のS1235参照)。そして、第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第2特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図61のS1311参照)。
そして、第1実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図2変動開始フラグ223bがオンされたことを契機として、待機中の第2特別図柄の変動演出が存在する場合であって、遊技状態が「通常遊技状態」以外の場合(図61のS1315:No参照)、即ち、第2特別図柄の変動演出が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」である場合に、該待機中の第2特別図柄の変動演出を実行させるための第2特別図柄の変動演出の設定処理(図61のS1316~S1318参照)を行う。
なお、特図2変動開始フラグ223bがオンされている場合であっても、遊技状態が第1特別図柄の変動演出が奨励される「通常遊技状態」であったときには(図61のS1315:Yes参照)、後述する第2保留情報格納エリア223f及び第2実行情報格納エリア223hのシフト処理、並びに、サブ第2保留球数カウンタ223dの減算処理は実行するものの(図61のS1312~S1314参照)、第2特別図柄の変動演出の設定処理(図61のS1316~S1318参照)を実行しないように構成されている。このように構成することで、第2特別図柄の変動演出が非奨励である「通常遊技状態」において、第3図柄表示装置81で第2特別図柄に関する変動演出および保留球数を実行(表示)せず、奨励される第1特別図柄の変動演出および保留球数のみを実行(表示)することができる。
サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第1特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第1特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第1保留球数カウンタ203aの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンド(保留球数コマンド)に基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第1保留球数カウンタ223cにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第1始動口64への入球によって第1特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第1保留球数コマンドを受信すると、その第1保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(図58のS1207参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第1特別図柄の変動演出に対応する特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第1特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算(更新)する(図61のS1305参照)。このように、第1保留球数カウンタ203aの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新するので、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期させながら、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新することができる。
サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第2特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第2特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第2保留球数カウンタ203bの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンドに基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第2保留球数カウンタ223dにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第2始動口71への入球によって第2特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第2保留球数コマンドを受信すると、その第2保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(図58のS1211参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第2特別図柄の変動演出に対応する特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第2特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算(更新)する(図61のS1314参照)。このように、第2保留球数カウンタ203bの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新するので、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期させながら、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新することができる。
サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値は、各特別図柄の変動演出が奨励される遊技状態において、第3図柄表示装置81における保留図柄及び実行図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドの受信に応じてそのコマンドにより示される保留球数をサブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dに格納したり(図58のS1207又はS1211参照)、特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に応じて、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新したりするタイミングで(図61のS1305又はS1314参照)、遊技状態に応じて奨励される特別図柄に対応する格納後もしくは更新後のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値分の保留図柄と、実行中の変動演出を示す実行図柄とを第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図4(b)参照)に表示するように、画像の描画を制御する。
上述したように、サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期しながら、その値が変更され、また、サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図4(b)参照)に表示される保留図柄の数も、奨励される特別図柄に関する主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
第1保留情報格納エリア223eは、保留されている第1特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンドによって送信された第1特別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、第1特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
第2保留情報格納エリア223fは、保留されている第2特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第2保留球数コマンドによって送信された第2別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、第2特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
第1実行情報格納エリア223gは、少なくとも特別図柄表示装置37で実行され、遊技状態に応じては第3図柄表示装置81で実行中の第1特別図柄の変動演出の情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄の変動演出の設定等を実行するために、上述した第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリアに記憶されている変動演出を行うための情報(カウンタC1~C3,CS1等の各値)を、この第1実行情報格納エリア223gへシフトする。
第2実行情報格納エリア223hは、少なくとも特別図柄表示装置37で実行され、遊技状態に応じては第3図柄表示装置81で実行中の第2特別図柄の変動演出の情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第2保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第2特別図柄の変動演出の設定等を実行するために、上述した第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアに記憶されている変動演出を行うための情報(カウンタC1~C3,CS1等の各値)を、この第2実行情報格納エリア223hへシフトする。
ここで、図32を参照して、第1保留情報格納エリア223e及び第1実行情報格納エリア223g、並びに、第2保留情報格納エリア223f及び第2実行情報格納エリア223hの詳細について説明する。図32は、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f、第1実行情報格納エリア223g及び第2実行情報格納エリア223hの構成を模式的に示す模式図である。
第1保留情報格納エリア223eは、第1保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223e2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223e4とが少なくとも設けられている。
また、第2保留情報格納エリア223fは、第1保留情報格納エリア223eと同様、第2保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223f2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223f4とが少なくとも設けられている。
さらに、第1実行情報格納エリア223gには、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223g1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223g2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223g3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223g4とが少なくとも設けられている。
また、第2実行情報格納エリア223hには、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223h1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223h2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223h3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223h4とが少なくとも設けられている。
具体的には、第1実行情報格納エリア223gが、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応するエリアである。また、第2実行情報格納エリア223hが、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に関するエリアである。さらに、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第2エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第3エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第4エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
また、第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第2エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第3エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第4エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第1保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第1保留情報格納第1~第4エリアのうち該第1保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1、大当たり種別カウンタ格納エリア223e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3、変動種別カウンタ格納エリア223e4に格納する。
具体的には、第1保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦X≦4)であれば、その時点で保留されている第1特別図柄の変動演出の数はXであり、その第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的にX番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Xエリアの各カウンタ格納エリア223e1~223e4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第1保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第1保留球格納エリア203dの第1保留第Xエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第1保留第Xエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第1保留情報格納第Xエリアに格納されることになる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第2保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第2保留情報格納第1~第4エリアのうち該第2保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1、大当たり種別カウンタ格納エリア223f2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3、変動種別カウンタ格納エリア223f4に格納する。
具体的には、第2保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦Y≦4)であれば、その時点で保留されている第2特別図柄の変動演出の数はYであり、その第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的にY番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第2保留情報格納第Yエリアの各カウンタ格納エリア223f1~223f4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第2保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第2保留球格納エリア203eの第2保留第Yエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第2保留第Yエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第2留情報格納第Yエリアに格納されることになる。
一方、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1特別図柄の変動演出の開始を意味する特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信すると、第1保留情報格納エリア223eに格納された情報を、第1実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第1特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応する第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する第1実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させる。
そして、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を第1実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させた場合は、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2特別図柄の変動演出の開始を意味する特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信すると、第2保留情報格納エリア223fに格納された情報を、第2実行情報格納エリア223hに対してシフトする処理を実行する。つまり、第2特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応する第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する第2実行情報格納エリア223hの各格納エリア223h1~223h4に移動させる。
そして、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を第2実行情報格納エリア223hの各格納エリア223h1~223h4に移動させた場合は、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させる。
これにより、第1実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の第1保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。また、第2実行情報格納エリア223hには、主制御装置110の第2保留球実行エリア203gに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。さらに、第1保留情報格納第1~第4エリア及び第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリア、及び、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。つまり、音声ランプ制御装置113には、主制御装置110にて実行中および保留中の第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1が、第1実行情報格納エリア223g及び第2実行情報格納エリア223h並びに第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納される。
音声ランプ制御装置113では、先読み処理(図示せず)を行う場合に、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dから保留されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の数(保留球数)を把握する。そして、その保留球数に基づき、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出が保留されているエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、その変動演出において大当たりとなるか否かや、変動時間等が判定される。例えば、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「1」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「0」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が1回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が0回であるので、第1保留情報格納第1エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。また、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「0」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が0回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が4回であるので、第2保留情報格納第4エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。
パチンコ機10は、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成されており、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110のRAM203等にアクセスすることはできない。これに対し、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fを設けて、主制御装置110にて保留された第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1を音声ランプ制御装置113にも格納するので、この第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CS1を参照することで、先読み処理を音声ランプ制御装置113にて実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の変動演出が実行された場合に、その変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
なお、第1保留情報格納エリア223e又は第2保留情報格納エリア223f、および、第1実行情報格納エリア223g又は第2実行情報格納エリア223hにおける上述のシフト処理は、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信したときの保留球数(特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に基づく更新が行われる前のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値)に基づいて、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち保留されている変動演出に対応するエリアについてのみデータの移動(シフト)を行う。
例えば、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「4」であり、第1保留情報格納エリア223eの全エリア(第1保留情報格納第1~第4エリア)にデータが記憶されているとする。この場合、第1保留情報格納第1エリアのデータを第1実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトし、第1保留情報格納第3エリアのデータを第1保留情報格納第2エリアへシフトし、第1保留情報格納第4エリアのデータを第1保留情報格納第3エリアへシフトする。
一方、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「2」であれば、第1保留情報格納第1エリアのデータを第1実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施形態では、変動演出が保留されていない第1保留情報格納第3,第4エリアについては、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各データを、エリア番号が1小さいエリア(第1実行情報格納エリア223g若しくは第2実行情報格納エリア223h、又は、第1保留情報格納第1~第3エリア若しくは第2保留情報格納第1~第3エリア)にそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各々のエリアについて、データが記憶(保留)されているか否かの判定を不用とするので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図31に戻って説明を続ける。RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。
コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図58参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における特別図柄の変動演出や連続予告演出を制御するものである。
第1実施形態のパチンコ機10では、遊技状態毎に第3図柄表示装置81で行われる変動演出の変動態様が異なるとともに、各遊技状態ごとに奨励される球の発射態様が遊技者に示されるように構成されている。具体的には、例えば、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」では、左打ち遊技を促す「左打ち」という文字表示が主表示領域Dmの左下領域に表示されつつ、アラビア数字で構成される各変動図柄が縦スクロールで変動すると共に、主表示領域Dmにおいて1の有効ラインのみ(所謂、シングルライン)を形成するように表示される。また、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技を促す「右打ち」という文字表示が主表示領域Dmの右上領域に表示されつつ、アラビア数字で構成される各変動図柄が縦スクロールで変動すると共に、主表示領域Dmにおいて5の有効ライン(所謂、5ライン)を形成するように表示される。このように、各遊技状態において変動図柄の表示態様を明確に異ならせることで、遊技状態を遊技者に認識させ易くしつつ、奨励される遊技を行うために必要な遊技態様(発射態様)を認識し易くすることができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて実行される(奨励される)1の特別図柄の変動演出が設定され、(非奨励の)他の特別図柄の変動演出が実行されないように構成されている。具体的には、左打ち遊技が奨励されて第1始動口64に球が入賞し得る「通常遊技状態」では、第3図柄表示装置81では第1特別図柄の変動演出および保留表示のみが実行され得て、第2特別図柄の変動演出および保留表示が実行されないように構成されている。また、右打ち遊技が奨励されて第2始動口71に球が入賞し得る「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」では、第3図柄表示装置81では第2特別図柄の変動演出および保留表示のみが実行され得て、第1特別図柄の変動演出および保留表示が実行されないように構成されている。このように構成することで、遊技結果の主要な表示領域である主表示領域Dmで、奨励されていない(変動時間が長時間に亘ることから遊技結果が導出され難い)変動演出が実行されることによる不快感(悪印象)を遊技者に感じさせず、快適な遊技を提供して、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図33から図55のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがある。
図33は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。
この立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期値設定処理を実行する(S101)。例えば、RAM203へのアクセス許可を設定し、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では、「1秒」)を実行する(S102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、主制御装置110に設けたRAM消去スイッチ503(図5参照)がオンされているか否かを判別する(S104)。判別の結果、RAM消去スイッチ503がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S105)。そして、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合は、RAM203の初期化を行うため、処理をS116へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS116へ移行する。
なお、図35のS156の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
一方、RAM消去スイッチ503がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次いで、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S109)。
S109の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合(S109:Yes)、電源投入時においてRAM消去スイッチ503:オフ、かつ、設定キー501:オンに操作されているので、立ち上げモードを「設定確認モード」で立ち上げるべく、まず、確率表示装置504において確率設定値の表示を開始し(S110)、その後、設定キー501がオフされたか否かを判別し(S111)、設定キー501がオフされるまで該「設定確認モード」を維持する(S111:No)。一方、設定キー501がオフされた場合は(S111:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示を終了して(S112)、「設定確認モード」を終了して、処理をS113へ移行する。なお、S109の処理において、設定キー501がオンされていなければ(S109:No)、立ち上げモードを「通常モード」で立ち上げるべく、S110~S112の処理をスキップして、処理をS113へ移行する。
S113の処理では、確率設定値に基づいて設定値コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S113)、その後、割込みを許可する(S114)。そして、後述するメイン処理(図35参照)に移行する。
ここで設定された設定値コマンドは、後述するタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)において、音声ランプ制御装置113へと送信される。音声ランプ制御装置113は、この設定値コマンドを受信すると、RAM223に設けられた設定値メモリ(図示せず)に該設定値コマンドが示す確率設定値を格納(記憶)するように構成されている。
一方、S104の処理において、RAM消去スイッチ503がオンされていると判別された場合は(S104:Yes)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」か「設定変更モード」のいずれで立ち上げるかを判別すべく、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S115)。
S115の処理において、設定キー501がオンされていないと判別された場合は(S115:No)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」で立ち上げるべく、処理をS116へ移行する。
S116の処理では、RAM203の初期化処理(S116,S117)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、設定変更の如何を問わず電源投入時にRAMデータを初期化する場合には、RAM消去スイッチ503を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ503が押されていれば、RAMの初期化処理(S116,S117)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合(S105:No)や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合(S107:No)も同様に、RAM203の初期化処理(S116,S117)を実行する。
RAMの初期化処理(S116,S117)、即ち、「RAMクリアモード」では、RAM203の使用領域を「0」クリアし(S116)、その後、RAM203に初期値(例えば、第1保留球数カウンタ203aの「0」クリア等)を設定する(S117)。RAM203の初期化処理の実行後は、S113の処理へ移行する。
一方、S115の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合は(S115:Yes)、立ち上げモードを「設定変更モード」にするべく、設定変更処理を行う(S118)。
ここで、図34を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される設定変更処理(S118)について説明する。図34は、この設定変更処理(S118)を示すフローチャートである。
この設定変更処理(S118)は、立ち上げモードが「設定変更モード」である場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更(更新)を受け付け、確定されるための処理である。
この設定変更処理(S118)では、まず、確率表示装置504において現在の確率設定値の表示の開始を設定し(S121)、処理をS122へ移行する。この確率設定値の表示の開始設定により、確率表示装置504に確率設定値の表示が開始される。
なお、ここで表示される確率設定値は、電源断前に設定されていた確率設定値ではなく、必ず特定の値に固定されるようにしてもよい。即ち、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、必ず特定の確率設定値で表示が開始されるようにしてもよい。特定の確率設定値としては、例えば、確率設定値(「1」~「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。これにより、電源断される前に設定されていた確率設定値にかかわらず、ホール関係者等は確率設定値を特定の確率設定値から変更できる。
一方で、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。これにより、ホール関係者等は、電源断される前に設定されていた確率設定値を考慮しながら、確率設定値を変更できる。
また、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値が「3」以上であれば、確率設定値を「3」として表示を開始し、電源断される前に設定されていた確率設定値が「3」未満であれば、その電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。例えば、電源断される前に設定された確率設定値が「5」や「6」などの高い場合、確率設定値を少しだけ(例えば1だけ)小さくしたい場合が多々生じ得る。このような場合において、確率設定値を、電源断される前に設定された確率設定値そのままで表示を開始すると、次のような問題が生じる。即ち、確率設定値の更新は、RAM消去スイッチ503をオンする毎に1ずつ加算され、確率設定値が「6」の場合にRAM消去スイッチ503がオンされた場合には、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。よって、例えば、確率設定値を「6」から「5」に変更したい場合、RAM消去スイッチ503のオンを繰り返しながら、ほぼ確率設定値を1周させなければならない。これに対し、電源断される前に設定された確率設定値が高い場合に、確率設定値を「3」で表示を開始することで、RAM消去スイッチ503をオンする回数を抑えながら、確率設定値の更新を行うことができる。
次に、S122の処理では、確率設定値が「1」~「6」の範囲にあるか否かを判断し(S122)、所定の範囲内にない、即ち、異常な確率設定値となっている場合は(S122:No)、確率設定値を初期値に変更し(S123)、S124の処理へ移行する。この初期値としては、確率設定値(「1」~「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。一方、S122の処理の結果、確率設定値が「1」~「6」の範囲内にあると判断される場合は(S122:Yes)、確率設定値は正常な値であるので、S123の処理をスキップして、S124の処理へ移行する。
S124の処理では、RAM消去スイッチ503がオンになったか否かを判断する(S124)。その結果、RAM消去スイッチ503がオンになっていないと判断される場合は(S124:No)、次いで、設定変更スイッチ502がオンになったか否かを判断する(S125)。
S125の結果、設定変更スイッチ502がオンされていないと判断されれば(S125:No)、S122の処理へ戻る一方、設定変更スイッチ502がオンされたと判断されれば(S125:Yes)、確率設定値を更新して(S126)、S122の処理に戻る。
S126の処理である確率設定値の更新は、それまでの確率設定値が「1」~「5」である場合は、その確率設定値に1を加算し、それまでの確率設定値が「6」である場合は、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。S126の処理により更新された確率設定値は、確率表示装置504に表示される。
S122→S123→S124:No→S125(及びS126)→S122のループ処理は、S124の処理において、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断されるまで(S124:Yes)実行され続ける。そして、S124の処理により、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断される場合は(S124:Yes)、確率表示装置504に表示されている確率設定値を、これからの遊技で使用する確率設定値として確定し(S127)、該確率設定値に応じた大当たり乱数テーブル202aを設定する(S128)。
S128の処理の後、次いで、設定キー501がオフ状態となったか否かを判断する(S129)。S129の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断してもいし、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断してもよい。
S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になっていないと判断される間は(S129:No)、S129の処理を繰り返し実行する。そして、S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になったと判断される場合は(S129:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示の終了を設定し(S130)、この設定変更処理(S118)を終了する。
なお、設定変更処理の終了後は、立ち上げ処理(図33参照)に戻り、処理をS116へ移行し、RAM203初期化処理を実行(S116,S117)し、RAM203のデータを消去(クリア)する。このように、S124の処理においてホール関係者等にRAM消去スイッチ503をオンさせて確率設定値を確定させることにより、その後、RAM203のデータの消去が行われることを、ホール関係者等に強く認識させることができる。
また、S124の処理において、RAM消去スイッチ503のオン検出によって確率設定値を確定させていたが、設定キー501のオフ検出によって確率設定値を確定するように構成してもよい。
次に、図35を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図35は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別してカウンタの更新処理と電源断時処理とが実行される。
メイン処理では、まず、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S151)。そして、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S151:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S152,S153)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S152)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では「9999」、「99」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203cにそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、後述するタイマ割込処理のS207(図36参照)の処理と同一の方法によって実行し(S153)、S151の処理へ移行する。
ここで、このメイン処理が実行されている間、後述するタイマ割込処理(図36参照)が所定時間間隔(本実施形態では2ミリ秒)で起動され実行される。タイマ割込処理では、遊技の状態に応じて異なる処理が実行される。例えば、大当たり中には、可変入賞装置65の開閉を制御する実行が行われ、スルーゲート67への球の通過があれば、普通図柄表示装置83による普通図柄の表示制御が行われる。また、特別図柄表示装置37での変動表示を開始する場合に実行される大当たり抽選では、高確率状態か低確率状態かによって、取得した大当たり乱数カウンタC1と比較する大当たり乱数値の数が異なってくる。よって、1回のタイマ割込処理の実行にかかる時間は、遊技の状態に応じて変化することになる。従って、一のタイマ割込処理が終了してから次のタイマ割込処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく、その時々の遊技の状態に応じて変化する。
メイン処理の一処理である上記のS152,S153の処理は、このタイマ割込処理の残余時間の中で実行されることになる。つまり、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新が繰り返し実行されることになるので、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、大当たり乱数カウンタC1の初期値、普図当たりカウンタC4の初期値)とをランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。特に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2とをランダムに更新することによって、これらを更新の初期値として使用する大当たり乱数カウンタC1及び普図当たりカウンタC4の更新に、ランダム性を持たせることができる。
S151の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S151:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図55において後述するNMI割込処理が実行されたということなので、S154以降の電源遮断時の処理が実行される。
S154の処理では、各割込処理の発生を禁止し(S154)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S155)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S156)、RAM203のアクセスを禁止して(S157)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S151の処理は、タイマ割込処理(図36参照)の残余時間内に行われるS152とS153の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。これにより、主制御装置110のメイン処理において、タイマ割込処理による各種設定が終了し、また、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新が終わったタイミングで、電源断の発生情報を確認している。よって、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS151の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS151の処理から開始することができる。
従って、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S151の処理から開始することができる。その結果、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図36を参照して、第1実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図36は、第1実施形態のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理では、まず、外部出力処理を実行する(S201)。タイマ割込処理やメイン処理(図35参照)では、各種処理に基づいて、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113、ホールコンピュータ(図示せず)等へ送信すべきコマンド又は信号等を生成し、コマンドが生成された場合はRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦記憶し、信号が生成された場合は該信号に対応する装置(例えば、ホールコンピュータとパチンコ機10とを接続するための外部出力端子板(図示せず)等)に信号を出力する。S201の外部出力処理では、上記コマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信するとともに、上記信号を各種装置へ出力する。
S201の処理の後は、次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S202)、次いで、各特別図柄の当たり時における処理を実行する当たり処理を実行する(S203)。この当たり処理(S203)については、図47において後述する。
S203の後は、次に、普通電役72の駆動制御処理を実行する普通電役制御処理を実行する(S204)。簡単に説明すると、球がスルーゲート67を通過したことを条件に普通図柄表示装置83にて普通図柄の可変表示が実施され、普通図柄の可変表示の結果、普通図柄の当たり図柄(例えば、「○」図柄)が現出して当たり状態となると、普通電役72を所定時間開放状態とする一方、普通図柄のハズレ図柄(例えば、「×」図柄)が現出した場合は、普通電役72の閉鎖状態を維持する。この普通電役制御処理については、図54を参照して後述する。
S204の処理の後は、次いで、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S205)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチ208の状態を読み込むと共に、当該スイッチ208の状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、所定の賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S206)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第1実施形態では、「9999」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第1実施形態では、「99」)に達した際、「0」にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次いで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4の更新を実行する(S207)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(第1実施形態では、それぞれ、「9999」,「99」,「99」,「9」,「99」)に達した際、それぞれ「0」にクリアする。また、大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次に、第1始動口64又は第2始動口71への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S208)。なお、この始動入賞処理(S208)の詳細は、図37を参照して後述する。
次いで、スルーゲート67への球の通過有無を判断するゲート通過処理を実行する(S209)。このゲート通過処理(S209)においてスルーゲート67を球が通過したと判別された場合に、普図当たりカウンタC4の値がカウンタ用バッファ203cから取得され、その普図当たりカウンタC4の値が普図保留球格納エリア203i(図6参照)に格納されるとともに普通図柄保留ランプ84に普通図柄の可変表示の保留数が表示等される。なお、このゲート通過処理(S209)の詳細は、図38を参照して後述する。
ゲート通過処理(S209)を実行した後は、上記始動入賞処理(S208)の処理内容に基づいて特別図柄表示装置37による特別図柄の動的表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特図変動処理を実行する(S210)。なお、特図変動処理(S210)の詳細は、図39を参照して後述する。
次いで、上記ゲート通過処理(S209)の処理内容に基づいて、普通図柄の当否判別を行うとともに、該判別結果に基づく普通図柄の可変表示を普通図柄表示装置83において行うための設定処理である普図変動処理を実行する(S211)。この普図変動処理(S211)では、上述した遊技状態に応じて、普通図柄の当たり確率が、高確率(例えば、9/10)か低確率(5/10)のいずれかで行われる。そして、当否結果に基づいて普通図柄の可変表示を行うとともに、該当否結果に応じた表示結果を普通図柄表示装置83に表示する。なお、普図変動処理(S211)の詳細は、図53を参照して後述する。
普図変動処理(S211)を実行した後は、発射制御処理を実行し(S212)、さらに、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S213)、このタイマ割込処理を終了する。
なお、発射制御処理(S212)は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、RAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
また、本実施形態では、定期的に実行する処理をタイマ割込処理(図36参照)で実行し、メイン処理において、タイマ割込処理の残余時間に各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新を実行する場合について説明したが、タイマ割込処理にて実行していた処理の一部または全部を、メイン処理の中で所定時間(例えば、2ミリ秒)毎に実行するように構成してもよい。例えば、本実施形態においてタイマ割込処理にて実行していた賞球計数信号,払出異常信号読み込み処理(S202)、当たり処理(S203)、普通電役制御処理(S204)及びスイッチ読み込み処理(S205)の一部または全部を、タイマ割込処理ではなく、メイン処理の中で2ミリ秒毎に実行するように構成してもよい。
この場合、メイン処理の中で所定時間(2ミリ秒)経過したか否かを判断するステップを設け、所定時間経過したと判断された場合のみ、所定時間毎に実行する処理を実行し、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間の経過の有無にかかわらず実行するようにしてもよい。これにより、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間毎に実行する処理の残余時間に実行されることになるが、所定時間毎に実行する処理は、遊技の状態に応じてその実行にかかる時間が変化するため、このように構成した場合であっても、各カウンタCINI1,CINI2,CS1をランダムに更新することができる。
次に、図37のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図36参照)の一処理である始動入賞処理(S208)を説明する。図37は、この始動入賞処理(S208)を示すフローチャートである。
始動入賞処理(S208)は、第1始動口64又は第2始動口71への球の入賞の有無を判断し、入賞があった場合は、各カウンタC1~C3,CS1の値を入賞した始動口64,71に対応する第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに格納する(保留する)処理を実行する。また、保留する各カウンタC1~C3,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
MPU201は、この始動入賞処理(S208)において、まず、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S301)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図36のS205参照)において読み込んだ、第1始動口64への入球(入賞)を検出する第1始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第1始動口64への入球を3回のタイマ割込処理(図36参照)にわたって検出する。
球が第1始動口64に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S301:Yes)、次いで、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が上限値(第1実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S302)。そして、第1始動口64への入賞があっても作動保留球数N1<4でなければ(S302:No)、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図36参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N1<4であれば(S302:Yes)、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1加算する(S303)。そして、今回、第1特別図柄に対応する第1始動口64への入賞であるので、第1保留球格納エリア203dを各乱数値C1~C3,CS1の格納先として設定し(S304)、処理をS305へ移行する。
S305の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ203c(図5参照)から読み出し、S304で格納先として設定された第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち、第1保留球数カウンタ203aで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3及び変動種別カウンタ格納エリア203d4に各々保留(格納)する(S305)。
具体的には、例えば、第1始動口64への入賞に基づくS304の処理において第1保留球格納エリア203dが格納先として設定され、また、S303の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「1」であれば、第1保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば第1保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「3」であれば第1保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であれば第1保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
次に、S303の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)と、S305の処理により第1保留球格納エリア203dに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第1保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第1保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S306)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)によって、第1保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S306の処理を終えると、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
なお、S306の処理において第1保留球数コマンドに含める各カウンタC1~C3,CS1の値は、S305の処理によりカウンタ用バッファ203cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S305の処理において第1保留球格納エリア203dに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
S301の処理において、球が第1始動口64へ入賞していないと判別された場合(S301:No)、次いで、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S307)。ここでは、第1始動口64と同様、スイッチ読み込み処理(図36のS205参照)において読み込んだ、第2始動口71への入球(入賞)を検出する第2始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第2始動口71への入球を3回のタイマ割込処理(図36参照)にわたって検出する。
球が第2始動口71に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S307:Yes)、次いで、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が上限値(第1実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S308)。そして、第2始動口71への入賞がないか(S307:No)、或いは、第2始動口71への入賞があっても作動保留球数N2<4でなければ(S308:No)、この始動入賞処理(S208)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N2<4であれば(S308:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1加算する(S309)。そして、今回、第2特別図柄に対応する第2始動口71への入賞であるので、第2保留球格納エリア203eを各乱数値C1~C3,CS1の格納先として設定し(S310)、処理をS311へ移行する。
S311の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ203c(図6参照)から読み出し、S310で格納先として設定された第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち、第2保留球数カウンタ203bで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1、大当たり種別カウンタ格納エリア203e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3及び変動種別カウンタ格納エリア203e4に各々保留(格納)する(S311)。
具体的には、例えば、第2始動口71への入賞に基づくS310の処理において第2保留球格納エリア203eが格納先として設定され、また、S309の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「1」であれば、第2保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば第2保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「3」であれば第2保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であれば第2保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
次に、S309の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)と、S311の処理により第2保留球格納エリア203eに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第2保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第2保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S312)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)によって、第2保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S312の処理を終えると、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
なお、S312の処理において第2保留球数コマンドに含める各カウンタC1~C3,CS1の値は、S309の処理によりカウンタ用バッファ203cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S311の処理において第2保留球格納エリア203eに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
また、S301及びS307の処理において、第1始動口64及び第2始動口71に同時に球が入賞した場合は、第1始動口64への球の入賞処理を優先的に実行し、第2始動口71への球の入賞処理を待機し、次のタイマ割込処理(図36参照)における始動入賞処理(S208)において、該待機した第2始動口71への球の入賞処理を実行するように構成してもよい。
次に、図38を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図36参照)の一処理であるゲート通過処理(S209)を説明する。図38は、このゲート通過処理(S209)を示すフローチャートである。ゲート通過処理(S209)は、スルーゲート67への球の通過(入球)の有無を判断し、球が通過(入球)した場合は、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球格納エリア203iに格納する(保留する)処理を実行する。
このゲート通過処理(S209)では、まず、球がスルーゲート67を通過したか否かを判別する(S401)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図36のS205参照)において読み込んだスルーゲート67への球の通過(入球)を検出するスルーゲートスイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、スルーゲート67への通過(入球)を3回のタイマ割込処理(図36参照)にわたって検出する。
S401の処理において、スルーゲート67を球が通過していない場合は(S401:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)へ戻る。一方、球がスルーゲート67を通過(入球)したと判別されると(S401:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」か否か、即ち、左打ち遊技の球の発射が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S402)。判別の結果、「通常遊技状態」であれば(S402:Yes)、奨励される左打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)右打ち遊技によって発射された球がスルーゲート67を通過したということなので、音声出力装置226(図5参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「左打ちに戻してね」という文字表示を表示する等の通常時右打ちエラー処理を実行し(S403)、処理をS404へ移行する。
このように構成することで、「通常遊技状態」において、普通電役72が開放し難い状況で右打ち遊技を行い、第2始動口71に球を入賞させると、「超ロング変動」演出態様は選択され得るものの、該「超ロング変動」演出態様の変動演出において第2特別図柄において小当たり遊技に当選し、そのタイミングで右打ち遊技で球を発射させることで、該球を該小当たり遊技の当選に基づいて開放される可変入賞装置65に球を入賞させることが可能となり、遊技仕様上、想定していない遊技価値が遊技者に付与され得てしまう。そこで、「通常遊技状態」においてスルーゲート67で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行うことで、右打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に右打ち遊技の実行を敬遠させ、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S402の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」でなければ(S402:No)、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」であるので、S403の通常時右打ちエラー処理を行わなず、S403の処理をスキップして、処理をS404へ移行する。
S404の処理では、普図保留球数カウンタ203hの値(主制御装置110において保留されている普通図柄の可変表示の作動保留球数HN)が上限値(第1実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S404)。そして、スルーゲート67への通過(入球)があっても作動保留球数HN<4でなければ(S404:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)へ戻る。
一方、作動保留球数HN<4であれば(S404:Yes)、普図保留球数カウンタ203hの値(作動保留球数HN)を1加算する(S405)。そして、普図当たりカウンタC4の値をカウンタ用バッファ203c(図5参照)から読み出し、読み出したデータを、普図保留球格納エリア203iに設けられた普図保留第1~第4エリアのうち、普図保留球数カウンタ203hで示される値に対応するエリアに格納する(S406)。
具体的には、例えば、S405の処理による加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「1」であれば、普図保留第1エリアに普図当たりカウンタC4の値が保留される。また、加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「2」であれば普図保留第2エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「3」であれば普図保留第3エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「4」であれば普図保留第4エリアに、普図当たりカウンタC4の値が保留される。S406の処理の終了後は、このゲート通過処理(S209)を終了し、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
なお、第1実施形態では、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しないように構成されているが、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信して、普通図柄の可変表示に関する保留図柄等に関する演出(報知)を行うように構成してもよい。この場合に、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球数コマンドに含めて送信することで、音声ランプ制御装置113で普通図柄に関する所謂先読み処理を実行可能に構成し、普通図柄に関する演出のバリエーションを設けるように構成してもよい。
次に、図39を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図36参照)の一処理である特図変動処理(S210)について説明する。図39は、この特図変動処理(S210)を示すフローチャートである。
この特図変動処理(S210)は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する特別図柄表示装置37における動的表示や、第3図柄表示装置81にて遊技状態に応じて行う変動演出に関する制御を行うものである。
MPU201は、この特図変動処理(S210)において、まず、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が大当たり中であるか否かを判別する(S501)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と、大当たり遊技開始前(即ち、大当たりオープニング)の所定時間の最中と、大当たり遊技終了後(即ち、大当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S501における判別の結果、いずれかの特別図柄の大当たり中であれば(S501:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
S501の処理において、大当たり中でないと判別された場合は(S501:No)、次に、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が小当たり中であるか否かを判別する(S502)。小当たり中としては、小当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される小当たり遊技の最中と、小当たり遊技開始前(即ち、小当たりオープニング)の所定時間の最中と、小当たり遊技終了後(即ち、小当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S502における判別の結果、いずれかの特別図柄の小当たり中であれば(S502:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
S502の処理において、小当たり中でないと判別された場合は(S502:No)、次に、特別図柄表示装置37において第1特別図柄(特図1)が動的表示中であるか否かを判別し(S503)、特別図柄表示装置37において第1特別図柄の動的表示中であれば(S503:Yes)、第1特別図柄の動的表示に関する設定処理を行わないため、S504及びS505の処理をスキップして、処理をS506へ移行する。
S503の処理において、特別図柄表示装置37において第1特別図柄の動的表示中でなければ(S503:No)、次いで、特別図柄表示装置37における第1特別図柄の動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S504)。その結果、第1特別図柄の動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S504:No)、処理をS506へ移行する。これにより、第1特別図柄の動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置37(「通常遊技状態」、「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」であれば第3図柄表示装置81)に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S504の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S504:Yes)、第1特別図柄の動的表示を行うか否か、及び、第1特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の各種設定処理を行う特図1変動開始処理を行い(S505)、その後、処理をS506へ移行する。
ここで、図40を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S210)の一処理である特図1変動開始処理(S505)について説明する。図40は、この特図1変動開始処理(S505)を示したフローチャートである。
この特図1変動開始処理(S505)では、上述したように、第1特別図柄の動的表示を行うか否かや、第1特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の設定処理、及び、第1特別図柄の動的表示結果に応じて第2特別図柄の動的表示の変更処理等を行う。
この特図1変動開始処理(S505)では、まず、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S5001)。その結果、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きくなければ(S5001:No)、実行すべき第1特別図柄の動的表示が存在しないため、この特図1変動開始処理(S505)を終了して、特図変動処理(図39参照)に戻る。
なお、S5001の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」であると判別された場合には(S5001:No)、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81においてデモ演出を行うように構成されている。このデモ演出は、第1特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行され得る遊技状態、即ち、「通常遊技状態」において、実行すべき第1特別図柄の変動演出(動的表示)が存在しない場合に実行される。
具体的には、「通常遊技状態」において、実行すべき第1特別図柄の保留球数が存在しない場合に、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信し、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、表示用デモコマンドを表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、表示用デモコマンドの受信に基づいて、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示するように制御を行う。
S5001の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きい値であれば(S5001:Yes)、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1減算する(S5002)。これは、後述する処理によって、保留されていた第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第1特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第1保留球格納エリア203dに格納されたデータをシフト処理する(S5003)。このデータシフト処理(S5003)は、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納されているデータを第1保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第1保留第1エリア→第1保留球実行エリア203f、第1保留第2エリア→第1保留第1エリア、第1保留第3エリア→第1保留第2エリア、第1保留第4エリア→第1保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S5003のデータシフト処理の後は、データシフト処理により第1保留球実行エリア203fに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37(「通常遊技状態」であれば第3図柄表示装置81)において実行される第1特別図柄の動的表示の設定処理を行うべく、まず、遊技状態を判別するために、RAM203に設けられたSTカウンタ203mが「0」より大きい値か否かを判別する(S5004)。判別の結果、STカウンタ203mが「0」より大きい値でない(即ち、「0」以下)と判別された場合(S5004:No)、遊技状態が「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」であり、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であるので、低確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5005)、処理をS5007へ移行する。一方、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S5004:Yes)、遊技状態が「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」であり、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であるので、高確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5006)、処理をS5007へ移行する。
S5007の処理では、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5005又はS5006において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5007)。
第1実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の遊技状態(モード)との関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率状態(「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で33/10000、設定値「6」で43/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。また、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が高確率状態(「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で100/10000、設定値「6」で125/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。
S5007の処理では、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S5007の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S5007:Yes)、次いで、今回の大当たり以前の「連荘」状態中に付与された「時短機能」の発生回数(即ち、時短リミット回数)が、パチンコ機10の初期化以降または前回の時短リミット到達以降、時短リミット回数に到達しているか否かを判別するべく、時短リミット処理を行い(S5008)、その後、処理をS5009へ移行する。
ここで、図41を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図1変動開始処理(図40参照)又は後述する特図2変動開始処理(図43参照)の一処理である時短リミット処理(S5008又はS5308)について説明する。図41は、この時短リミット処理(S5008又はS5308)を示すフローチャートである。なお、特図1変動開始処理(図40参照)内で行われる時短リミット処理(S5008)と、後述する特図2変動開始処理(図43参照)内で行われる時短リミット処理(S5308)とは、同一の処理を行うように構成されているため、ここではS5008の処理について説明し、S5308の処理の説明を省略する。
この時短リミット処理(S5008)では、上述したように、パチンコ機10の初期化以降または前回の時短リミット到達以降、「通常遊技状態」に移行することなく「連荘」状態において連続して「時短機能」が6回付与されるまで(即ち、時短リミット到達前)は、「時短機能」を付与する大当たり種別を含む大当たり種別の中から、当該大当たりにおける大当たり種別を選定可能な大当たり種別テーブル202bを設定する。一方、パチンコ機10の初期化以降または前回の時短リミット到達以降、「通常遊技状態」に移行することなく「連荘」状態において連続して「時短機能」が6回付与される毎に、該大当たりの大当たり種別を「時短機能」を発生(発動)しない大当たり種別の中から、当該大当たりの大当たり種別を選定可能な大当たり種別テーブル202bを設定する。
時短リミット処理(S5008)では、まず、特図1変動開始処理(図40参照。特図2変動開始処理(図43参照)も同様。以下、同様。)のS5007(特図2変動開始処理(図43参照)では、S5307参照)の処理において、大当たりに当選していると判別されているため、時短リミットカウンタ203nの値に1を加算する(S5101)。そして、時短リミットカウンタ203nが1加算されたことを示すリミット回数コマンドを生成して、該リミット回数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S5102)。S5102で設定されたリミット回数コマンドは、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、リミット回数コマンドを受信すると、大当たり終了後に「時短機能」が付与される大当たりが1回発生したことを認識し、該リミット回数に応じた制御が可能となる。
S5102の処理の後は、次いで、S5101で1加算された時短リミットカウンタ203nの値が「6」未満であるか否かを判別する(S5103)。判別の結果、時短リミットカウンタ203nの値が「6」未満であれば(S5103:Yes)、今回の大当たりでは時短リミット回数に到達していないので、時短リミット到達前における大当たり種別テーブル202b(図8参照)を設定して(S5104)、この時短リミット処理(S5008)を終了する。時短リミット処理(S5008)の終了後は、特図1変動開始処理(図40参照)に戻る。
一方、S5103の処理において、時短リミットカウンタ203nの値が「6」未満でないと判別された場合、即ち、時短リミットカウンタ203nの値が「6」以上であると判別された場合は(S5103:No)、今回の大当たりで時短リミット回数に到達したということなので、時短リミット到達時における大当たり種別テーブル202b(図8参照)を設定して(S5105)、この時短リミット処理(S5008)を終了する。時短リミット処理(S5008)の終了後は、特図1変動開始処理(図40参照)に戻る。
このように、「連荘」状態において「時短機能」が連続して6回発生する大当たりに当選する毎に時短リミットカウンタ203nの値を更新し、該時短リミットカウンタ203nの値に応じて、「時短機能」を発生し得る大当たり種別の中から大当たり種別を決定するか、「時短機能」を発生し得ない大当たり種別の中から大当たり種別を決定するかで、「連荘」状態が継続する場合であっても時短リミット回数毎に必ず「時短機能」が発生しない状態にすることができ、「連荘」状態中に「時短機能」が連続し続けて短時間に過度な遊技価値が遊技者に付与されることを抑制することができる。
なお、第1実施形態では、大当たりの種別を決定する際に時短リミット回数を判別して大当たり種別を決定しているが、大当たり終了時に時短リミット回数を判別し、その後の遊技状態において「時短機能」を付与するか否かを決定するように構成してもよい。
図40に戻って、説明を続ける。S5009の処理では、上記時短リミット処理(S5008)で設定された時短リミット到達前若しくは時短リミット到達時における第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1(図8参照)と、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S5009)。
この処理では、特図1大当たり種別テーブル202b1によって、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、該大当たり中に確変領域が開放されて該確変領域に球を通過させることで、該大当たり後に特別図柄の動的表示が160回実行されるまで特別図柄が高確率状態となるとともに「時短機能」が同じく特別図柄の動的表示が160回実行されるまで付与される「確率変動状態」へ移行する「確変A」か、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄が低確率状態であるが特別図柄の動的表示が100回実行されるまで「時短機能」が付与される「時短A」か、の大当たり種別が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、上記S5104又はS5105で設定された特図1大当たり種別テーブル202b1(図8参照)から大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S5010)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図21(b)参照)を選択する。
そして、大当たり用に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。そして、選択された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S5010の処理の後は、処理をS5011へ移行し、S5009及びS5010で設定された大当たり(小当たり)である第1特別図柄の動的表示と、実行中の第2特別図柄の動的表示との導出結果が現出する先後関係を判別し、先に現出する特別図柄の動的表示を維持しつつ、後に現出する特別図柄の動的表示の内容を変更するべく、特図2変更処理を行い(S5011)、その後、処理をS5017へ移行する。なお、この特図2変更処理(S5011)の詳細については、後述する。
一方、S5007の処理において、大当たりではないと判別された場合には(S5007:No)、続いて、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5005又はS5006において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて小当たりか否かを判別する小当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5012)。
第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示において小当たりか否かは、全確率設定値、並びに、特別図柄の高確率状態および低確率状態で同一となるように設定されている。具体的には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、小当たり確率が全設定及び全遊技状態で100/10000となるように小当たり乱数値が規定されている。
S5012の処理では、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される小当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、第1特別図柄の小当たりであると判別する。S5012の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S5012:Yes)、次いで、第1特別図柄に対応する小当たり時の表示態様(第1実施形態では、1種類のみ)を設定する(S5013)。S5113の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様を小当たり図柄に対応した表示態様に設定すると共に、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第1保留球数カウンタ203aの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ(短縮)」演出態様、「非リーチ(通常)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第4実施形態では、パチンコ機10の遊技状態が「通常遊技状態」若しくは「潜伏確率変動状態」であるか、「確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」、又は、「小当たり頻出確率変動状態」であるかに応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、小当たり時の変動パターンを決定する(S5014)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、小当たり時の表示態様(停止種別)と、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この小当たり時の変動パターンの決定では、まず、小当たり用(ハズレ用と共通)に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。そして、選択された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S5014の処理の後は、処理をS5011へ移行し、大当たり時と同様、S5013及びS5014で設定された小当たりである第1特別図柄の動的表示と、実行中の第2特別図柄の動的表示との導出結果が現出する先後関係を判別し、先に現出する特別図柄の動的表示を維持しつつ、後に現出する特別図柄の動的表示の内容を変更するべく、特図2変更処理を行い(S5011)、その後、処理をS5017へ移行する。
一方、S5012の処理において、小当たりでないと判別された場合(S5012:No)、第1特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定する(S5015)。S5015の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第1保留球数カウンタ203aの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第1実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S5016)、S5017の処理へ移行する。S5016の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5015の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
ここで、図42を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図1変動開始処理(図40参照)の一処理である特図2変更処理(S5011)について説明する。図42は、この特図2変更処理(S5011)を示すフローチャートである。
この特図2変更処理(S5011)では、第2特別図柄の動的表示が実行している場合、上記特図1変動開始処理(図40参照)で設定された大当たり又は小当たりの第1特別図柄の動的表示と、実行中の第2特別図柄の動的表示との各変動時間を比較し、先に結果が導出される方の特別図柄の動的表示における大当たり遊技又は小当たり遊技を優先するとともに、後に結果が導出される方の特別図柄の動的表示における大当たり遊技又は小当たり遊技を消滅させるための変更処理を実行する。
また、この特図2変更処理(S5011)では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とがともに大当たり遊技を発生する状況の場合に、いずれか一方の特別図柄の動的表示によって選定されている大当たり遊技が消滅することから、該消滅に伴い、特図1変動開始処理(S5008)又は特図2変動開始処理(S5308)の時短リミット処理(図41参照)で一旦加算されている時短リミットカウンタ203nの値を復元(減算)する処理を実行する。
この特図2変更処理(S5011)では、まず、第2特別図柄の動的表示が実行中か否かを判別する(S5201)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示が実行されていなければ(S5201:No)、第1特別図柄の動的表示結果に基づいて変更すべき第2特別図柄の動的表示が存在しないため、この特図2変更処理(S5011)を終了して、特図1変動開始処理(図40参照)に戻る。
一方、第2特別図柄の動的表示が実行されていると判別された場合は(S5201:Yes)、次に、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間の残り時間が、特図1変動開始処理(図40参照)のS5010又はS5014で設定された第1特別図柄の動的表示の変動時間より長いか否か、即ち、いずれの特別図柄の動的表示の結果が先に導出されるか否かを判別する(S5202)。
S5202における判別の結果、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間の残り時間が、S5010又はS5014で設定された第1特別図柄の動的表示の変動時間より長い場合(S5202:Yes)、即ち、第1特別図柄の動的表示の変動時間の方が短く、第2特別図柄の動的表示の結果より第1特別図柄の動的表示の結果の方が先に導出される場合は、実行中の第2特別図柄の動的表示の内容を変更しつつ、該第1特別図柄の動的表示の結果が導出されるタイミングで第2特別図柄の動的表示を停止させるために、まず、実行中の第2特別図柄の動的表示をハズレ時の表示態様(大当たり結果、小当たり結果又はハズレ結果の如何を問わず)に変更し(S5203)、次に、変更した第2特別図柄の動的表示の結果が「時短機能」を付与する大当たり結果であったか否かを判別する(S5204)。判別の結果、変更した第2特別図柄の動的表示の結果が「時短機能」を付与する大当たり結果であった場合(S5204:Yes)、時短リミットカウンタ203nの値を1減算し(S5205)、処理をS5206へ移行する。
第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示の結果によって第2特別図柄の動的表示を消滅させる場合、消滅させる第2特別図柄の動的表示が「時短機能」を付与する大当たり結果であったとき、該第2特別図柄の動的表示における大当たり結果によって時短リミット回数を加算した状態となっている。この場合、「時短機能」が付与されないにもかかわらず、時短リミット回数のみが増加(計数)されてしまうと、時短リミット回数より少ない「時短機能」の付与回数でのみ「時短機能」が付与され得ず、遊技仕様通りの遊技価値を遊技者に付与できない可能性が生じ、遊技者に不測の不利益を被らせてしまい、遊技者を興醒めさせてしまうおそれがある。
そこで、第1特別図柄の動的表示の結果に基づいて、第2特別図柄の動的表示を消滅させる場合、該第2特別図柄の動的表示が「時短機能」を付与する大当たり結果を導出するものであった場合に、既に計数していた時短リミット回数を消滅分だけ(即ち、1)減算して、実質的に付与されない「時短機能」の回数を計数しないように構成する。このように構成することで、遊技仕様通りの遊技価値を遊技者に付与し、遊技者に不測の不利益を被らせない遊技機を提供して、遊技者が興醒めすることを抑制し、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、S5204の処理において、(変更した)実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たり結果が導出されない場合は(S5204:No)、S5205の処理をスキップして、処理をS5206へ移行する。
S5206の処理では、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間を、S5010で設定した第1特別図柄の動的表示の残り変動時間と同等となるように設定する(S5206)。この処理を行うことで、これから実行する第1特別図柄の動的表示の変動時間と、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間とが同一となり、第1特別図柄の動的表示において大当たり結果又は小当たり結果が導出されるタイミングで、第2特別図柄の動的表示でハズレ結果が導出される。このように構成することで、2の特別図柄の動的表示においてそれぞれ大当たり結果が導出されることを未然に防止することができる。また、一方の特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技中に他方の特別図柄の動的表示が実行される状況を未然に防止し、一方の特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技中に、他方の特別図柄の動的表示の結果が導出されるという遊技として煩わしい状況を発生させず、遊技者が違和感を感じることがない快適な遊技を実行させることができる。
S5206の処理の後は、該S5206の処理によって決定された変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する特図2変動パターンコマンドを設定する(S5207)。具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示の残り時間が「25000ミリ秒」であれば、S5203において設定された第2特別図柄の動的表示のハズレ結果と、第1特別図柄の動的表示の残り時間である「25000ミリ秒」とを示す特図2変動パターンコマンドが設定される。また、第2特別図柄の動的表示の残り時間が「5345ミリ秒」であれば、S5203において設定された第2特別図柄の表示のハズレ結果と、第1特別図柄の動的表示の残り時間である「5345ミリ秒」とを示す特図2変動パターンコマンドが設定される。
そして、S5207の処理の後は、S5203の処理で設定された停止種別(即ち、ハズレ結果)を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための特図2停止種別コマンドを設定し(S5208)、この特図2変更処理(S5011)を終了して、特図1変動開始処理(図40参照)に戻る。
このように、第2特別図柄の動的表示の変動時間を変更する場合に、実行中の第2特別図柄と異なる特図2停止種別コマンドを改めて送信することで、該特図2停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた第2特別図柄の動的表示の停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、特図2変動パターンコマンドや特図2停止種別コマンドを受信すると、それに基づき遊技状態に応じて表示用特図2変動パターンコマンドや表示用特図2種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
このように構成することで、第1特別図柄の動的表示の内容に基づいて第2特別図柄の動的表示の内容を変更する場合に、変更する第2特別図柄の動的表示に関する特図2変動パターンコマンドと特図2停止種別コマンドとをセットで音声ランプ制御装置113に送信することで、音声ランプ制御装置113側の制御プログラムを変更する必要がなくなり、設計工数の削減および制御負担の軽減を実現することができる。また、遊技状態に応じて、第3図柄表示装置81で実行される特別図柄の変動演出が異なるように構成されている。ここで、第3図柄表示装置81で非実行側の特別図柄の変動演出の内容を差し替えた場合は、そもそも非実行側の特別図柄の変動演出は実行されていないため、非実行側の変動演出に関して差替え制御を実行した場合でも、遊技者に違和感を感じさせず、快適な遊技を提供することができる。
なお、S5207及びS5208によって、変更される第2特別図柄の動的表示に関する特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドが音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114へ通知されるが、第2特別図柄の動的表示が奨励されていない遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)では、該第2特別図柄の動的表示に関する演出(第3図柄表示装置81における変動演出や音声出力装置226における音声出力、ランプ表示装置227における点灯表示等)が実行されないため、S5207及びS5208で設定された特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドは、事前に通知されている第2特別図柄の動的表示の変動時間及び停止種別を変更する旨を通知し、主制御装置110で認識している第2特別図柄の動的表示の実行態様と、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114で認識している第2特別図柄の動的表示の実行態様との整合性を把握するために送信される。
S5202における判別の結果、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間の残り時間が、S5010又はS5014で設定された第1特別図柄の動的表示の変動時間より短い場合(S5202:No)、即ち、第1特別図柄の動的表示の変動時間の方が長く、第1特別図柄の動的表示の結果より第2特別図柄の動的表示の結果の方が先に導出される場合は、次に、先に導出される第2特別図柄の動的表示において大当たり結果又は小当たり結果が導出されるか否かを判別する(S5209)。第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり結果又は小当たり結果が導出される第1特別図柄の動的表示より先に導出される第2特別図柄の動的表示において、大当たり結果又は小当たり結果が導出される場合、該第2特別図柄の動的表示において導出される大当たり結果又は小当たり結果に基づいて、後に導出される第1特別図柄の動的表示において導出される大当たり結果又は小当たり結果を消滅させるように構成されている。
S5209の判別の結果、第1特別図柄の動的表示より先に導出される第2特別図柄の動的表示において大当たり結果又は小当たり結果が導出されない場合は(S5209:No)、第1特別図柄の動的表示結果を変更する必要がないので、S5210~S5213の処理をスキップして、この特図2変更処理(S5011)を終了し、特図1変動開始処理(図40参照)へ戻る。一方、第1特別図柄の動的表示より先に導出される第2特別図柄の動的表示において大当たり結果又は小当たり結果が導出される場合は(S5209:Yes)、実行中の第1特別図柄の動的表示の内容を変更しつつ、該第2特別図柄の動的表示の結果が導出されるタイミングで第1特別図柄の動的表示を停止させるために、まず、実行中の第1特別図柄の動的表示をハズレ時の表示態様(大当たり結果、小当たり結果又はハズレ結果の如何を問わず)に変更し(S5210)、次に、変更した第1特別図柄の動的表示の結果が大当たり結果であったか否かを判別する(S5211)。判別の結果、変更した第1特別図柄の動的表示の結果が大当たり結果であった場合(S5211:Yes)、時短リミットカウンタ203nの値を1減算し(S5212)、処理をS5213へ移行する。なお、S5210の処理において、第1特別図柄の動的表示の結果がハズレ結果である場合は、改めてハズレ結果に変更しないように構成し、処理負担を軽減するように構成してもよい。
第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示の結果によって第1特別図柄の動的表示を消滅させる場合、消滅させる第1特別図柄の動的表示が大当たり結果であったとき、該第1特別図柄の動的表示における「時短機能」を付与する大当たり結果によって時短リミット回数を加算した状態となっている。この場合、「時短機能」が付与されないにもかかわらず、時短リミット回数のみが増加(計数)されてしまうと、時短リミット回数より少ない「時短機能」の付与回数でのみ「時短機能」が付与され得ず、遊技仕様通りの遊技価値を遊技者に付与できない可能性が生じ、遊技者に不測の不利益を被らせてしまい、遊技者を興醒めさせてしまうおそれがある。
そこで、第2特別図柄の動的表示の結果に基づいて、第1特別図柄の動的表示を消滅させる場合、該第1特別図柄の動的表示が「時短機能」を付与する大当たり結果を導出するものであった場合に、既に計数していた時短リミット回数を消滅分だけ(即ち、1)減算して、実質的に付与されない「時短機能」の付与回数を計数しないように構成する。このように構成することで、遊技仕様通りの遊技価値を遊技者に付与し、遊技者に不測の不利益を被らせない遊技機を提供して、遊技者が興醒めすることを抑制し、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、S5211の処理において、(変更した)実行中の第1特別図柄の動的表示において大当たり結果が導出されない場合は(S5211:No)、S5212の処理をスキップして、処理をS5213へ移行する。
S5213の処理では、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間を、先に結果が導出される第2特別図柄の動的表示の変動時間と同等となるように設定し(S5213)、この特図2変更処理(S5011)を終了して、特図1変動開始処理(図40参照)に戻る。この処理を行うことで、これから実行する第1特別図柄の動的表示の変動時間と、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間とが同一となり、第2特別図柄の動的表示において大当たり結果又は小当たり結果が導出されるタイミングで、第1特別図柄の動的表示でハズレ結果が導出される。このように構成することで、2の特別図柄の動的表示においてそれぞれ大当たり結果が導出されることを未然に防止することができる。また、一方の特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技中に他方の特別図柄の動的表示が実行される状況を未然に防止し、一方の特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技中に、他方の特別図柄の動的表示の結果が導出されるという遊技として煩わしい状況を発生させず、遊技者が違和感を感じることがない快適な遊技を実行させることができる。
図40に戻って、説明を続ける。S5017の処理では、S5010、S5014、S5016又はS5213(図42参照)の処理によって決定された第1特別図柄の動的表示の変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する特図1変動パターンコマンドを設定する(S5017)。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選し、該大当たりが「確変A」であって、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、大当たり・「確変A」・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図1変動パターンコマンドが設定される。また、大当たり抽選にハズレて、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、ハズレ・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図1変動パターンコマンドが設定される。さらに、第2特別図柄の動的表示結果に基づいて第1特別図柄の動的表示の変動時間が変更されている場合には、第2特別図柄の動的表示の残り時間が「25000ミリ秒」であれば、S5310において設定された第1特別図柄の動的表示のハズレ結果と、第2特別図柄の動的表示の残り時間である「25000ミリ秒」とを示す特図1変動パターンコマンドが設定される。
そして、S5017の処理の後は、S5009、S5013、S5015又はS5210の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための特図1停止種別コマンドを設定し(S5018)、この特図1変動開始処理(S505)を終了して、特図変動処理(図39参照)に戻る。
このように、特図1停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた第1特別図柄の動的表示の停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、特図1変動パターンコマンドや特図1停止種別コマンドを受信すると、それに基づき遊技状態に応じて表示用特図1変動パターンコマンドや表示用特図1種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
図39に戻って、説明を続ける。S506の処理では、特別図柄表示装置37において第2特別図柄(特図2)が動的表示中であるか否かを判別し(S506)、特別図柄表示装置37において第2特別図柄の動的表示中であれば(S506:Yes)、第2特別図柄の動的表示に関する設定処理を行わないため、S507及びS508の処理をスキップして、処理をS509へ移行する。
一方、S506の処理において、特別図柄表示装置37において第2特別図柄の動的表示中でなければ(S506:No)、次いで、特別図柄表示装置37における第2特別図柄の動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S507)。その結果、第2特別図柄の動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S507:No)、処理をS509へ移行する。これにより、第2特別図柄の動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置37(「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」であれば第3図柄表示装置81)に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S507の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S507:Yes)、第2特別図柄の動的表示を行うか否か、及び、第2特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の各種設定処理を行う特図2変動開始処理を行い(S508)、その後、処理をS509へ移行する。
ここで、図43を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S210)の一処理である特図2変動開始処理(S508)について説明する。図43は、この特図2変動開始処理(S508)を示したフローチャートである。
この特図2変動開始処理(S508)では、上述したように、第2特別図柄の動的表示を行うか否かや、第2特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の設定処理、及び、第2特別図柄の動的表示結果に応じて第1特別図柄の動的表示の変更処理等を行う。
この特図2変動開始処理(S508)では、まず、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S5301)。その結果、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」より大きくなければ(S5301:No)、実行すべき第2特別図柄の動的表示が存在しないため、この特図2変動開始処理(S508)を終了して、特図変動処理(図39参照)に戻る。
なお、S5301の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1)が「0」であると判別された場合には(S5301:No)、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81においてデモ演出を行うように構成されている。このデモ演出は、第2特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行され得る遊技状態、即ち、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において、実行すべき第2特別図柄の変動演出(動的表示)が存在しない場合に実行される。
具体的には、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において、実行すべき第2特別図柄の保留球数が存在しない場合に、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信し、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、第2特別図柄の変動演出に対応する表示用デモコマンドを表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、表示用デモコマンドの受信に基づいて、第3図柄表示装置81に第2特別図柄の変動演出用のデモ演出を表示するように制御を行う。
S5301の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」より大きい値であれば(S5301:Yes)、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1減算する(S5302)。これは、後述する処理によって、保留されていた第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第2特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第2保留球格納エリア203eに格納されたデータをシフト処理する(S5303)。このデータシフト処理(S5303)は、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納されているデータを第2保留球実行エリア203gへ向けて順にシフトさせる処理であって、第2保留第1エリア→第2保留球実行エリア203g、第2保留第2エリア→第2保留第1エリア、第2保留第3エリア→第2保留第2エリア、第2保留第4エリア→第2保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S5303のデータシフト処理の後は、データシフト処理により第2保留球実行エリア203gに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37(「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」であれば第3図柄表示装置81)において実行される第2特別図柄の動的表示の設定処理を行うべく、まず、遊技状態を判別するために、RAM203に設けられたSTカウンタ203mの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S5304)。判別の結果、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値でない(即ち、STカウンタ203mの値が「0」以下)と判別された場合(S5304:No)、遊技状態が「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」であり、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であるので、低確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5305)、処理をS5307へ移行する。一方、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S5304:Yes)、遊技状態が「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」であり、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であるので、高確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5306)、処理をS5307へ移行する。
S5307の処理では、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5305又はS5306において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5307)。
第1実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の遊技状態(モード)との関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率状態(「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で33/10000、設定値「6」で43/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。また、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が高確率状態(「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で100/10000、設定値「6」で125/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。
S5307の処理では、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S5307の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S5307:Yes)、次いで、特図1変動開始処理(図40参照)で第1特別図柄の動的表示が大当たり結果であった場合と同様、今回の第2特別図柄の動的表示における大当たりの当選回数が、パチンコ機10の初期化以降または前回の時短リミット到達以降、時短リミット回数に到達しているか否かを判別するべく、時短リミット処理を行い(S5308)、その後、処理をS5309へ移行する。この時短リミット処理(S5308)については、特図1変動開始処理(図40参照)における時短リミット処理(S5008)と同様であるので、その説明を省略する。
S5309の処理では、上記時短リミット処理(S5008)で設定された時短リミット到達前若しくは時短リミット到達時における第2特別図柄に対応する大当たり種別テーブル202b(図8参照)と、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり種別カウンタC2の値とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S5309)。
この処理では、特図2大当たり種別テーブル202b2によって、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、該大当たり中に確変領域が開放されて該確変領域に球を通過させることで、該大当たり後に特別図柄の動的表示が160回実行されるまで特別図柄が高確率状態となるとともに「時短機能」が同じく特別図柄の動的表示が160回実行されるまで付与される「確率変動状態」へ移行する「確変A」か、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、該大当たり中に確変領域が開放されて該確変領域に球を通過させることで、該大当たり後に特別図柄の動的表示が160回実行されるまで特別図柄が高確率状態となる一方、「時短機能」付与されない「潜伏確率変動状態」へ移行する「潜確A」か、の大当たり種別が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、上記S5204又はS5205で設定された特図2大当たり種別テーブル202b2(図8(b)参照)から大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S5310)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図23参照)を選択する。
そして、大当たり用に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。そして、選択された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S5310の処理の後は、処理をS5311へ移行し、S5309及びS5310で設定された大当たり(小当たり)である第2特別図柄の動的表示と、実行中の第1特別図柄の動的表示との導出結果が現出する先後関係を判別し、先に現出する特別図柄の動的表示を維持しつつ、後に現出する特別図柄の動的表示の内容を変更するべく、特図1変更処理を行い(S5311)、その後、処理をS5317へ移行する。なお、この特図1変更処理(S5311)の詳細については、後述する。
一方、S5307の処理において、大当たりではないと判別された場合には(S5307:No)、続いて、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5305又はS5306において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて小当たりか否かを判別する小当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5312)。
第1実施形態のパチンコ機10では、第2特別図柄の動的表示において小当たりか否かは、全確率設定値、並びに、特別図柄の高確率状態および低確率状態で同一となるように設定されている。具体的には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、小当たり確率が全設定及び全遊技状態で9800/10000となるように小当たり乱数値が規定されている。
S5312の処理では、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される小当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、第2特別図柄の小当たりであると判別する。S5312の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S5312:Yes)、次いで、第2特別図柄に対応する小当たり時の表示態様(第1実施形態では、1種類のみ)を設定する(S5313)。S5313の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様を小当たり図柄に対応した表示態様に設定すると共に、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第2保留球数カウンタ203bの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第1実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、小当たり時の変動パターンを決定する(S5314)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、小当たり時の表示態様(停止種別)と、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この小当たり時の変動パターンの決定では、まず、小当たり用(ハズレ用と共通)に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。そして、選択された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S5314の処理の後は、処理をS5311へ移行し、大当たり時と同様、S5313及びS5314で設定された小当たりである第2特別図柄の動的表示と、実行中の第1特別図柄の動的表示との導出結果が現出する先後関係を判別し、先に現出する特別図柄の動的表示を維持しつつ、後に現出する特別図柄の動的表示の内容を変更するべく、特図1変更処理を行い(S5311)、その後、処理をS5317へ移行する。
一方、S5312の処理において、小当たりでないと判別された場合(S5312:No)、第2特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定する(S5315)。S5315の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第2保留球数カウンタ203bの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第1実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S5316)、S5317の処理へ移行する。S5316の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5315の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
ここで、図44を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図2変動開始処理(図43参照)の一処理である特図1変更処理(S5311)について説明する。図44は、この特図1変更処理(S5311)を示すフローチャートである。
この特図1変更処理(S5311)では、第1特別図柄の動的表示が実行している場合、上記特図2変動開始処理(図43参照)で設定された大当たり又は小当たりの第2特別図柄の動的表示と、実行中の第1特別図柄の動的表示との各変動時間を比較し、先に結果が導出される方の特別図柄の動的表示における大当たり遊技又は小当たり遊技を優先するとともに、後に結果が導出される方の特別図柄の動的表示における大当たり遊技又は小当たり遊技を消滅させるための変更処理を実行する。
また、この特図1変更処理(S5311)では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とがともに大当たり遊技を発生する状況の場合に、いずれか一方の特別図柄の動的表示によって選定されている大当たり遊技が消滅することから、該消滅に伴い、特図1変動開始処理(S5008)又は特図2変動開始処理(S5308)の時短リミット処理(図41参照)で一旦加算されている時短リミットカウンタ203nの値を復元(減算)する処理を実行する。
この特図1変更処理(S5311)では、まず、第1特別図柄の動的表示が実行中か否かを判別する(S5401)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示が実行されていなければ(S5401:No)、第2特別図柄の動的表示結果に基づいて変更すべき第1特別図柄の動的表示が存在しないため、この特図1変更処理(S5311)を終了して、特図2変動開始処理(図43参照)に戻る。
一方、第1特別図柄の動的表示が実行されていると判別された場合は(S5401:Yes)、次に、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間の残り時間が、特図2変動開始処理(図43参照)のS5310又はS5314で設定された第2特別図柄の動的表示の変動時間より長いか否か、即ち、いずれの特別図柄の動的表示の結果が先に導出されるか否かを判別する(S5402)。
S5402における判別の結果、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間の残り時間が、S5310又はS5314で設定された第2特別図柄の動的表示の変動時間より長い場合(S5402:Yes)、即ち、第2特別図柄の動的表示の変動時間の方が短く、第1特別図柄の動的表示の結果より第2特別図柄の動的表示の結果の方が先に導出される場合は、実行中の第1特別図柄の動的表示の内容を変更しつつ、該第2特別図柄の動的表示の結果が導出されるタイミングで第1特別図柄の動的表示を停止させるために、まず、実行中の第1特別図柄の動的表示をハズレ時の表示態様(大当たり結果、小当たり結果又はハズレ結果の如何を問わず)に変更し(S5403)、次に、変更した第1特別図柄の動的表示の結果が大当たり結果であったか否かを判別する(S5404)。判別の結果、変更した第1特別図柄の動的表示の結果が大当たり結果であった場合(S5404:Yes)、時短リミットカウンタ203nの値を1減算し(S5405)、処理をS5406へ移行する。
第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示の結果によって第1特別図柄の動的表示を消滅させる場合、消滅させる第1特別図柄の動的表示が大当たり結果であったとき、該第1特別図柄の動的表示における「時短機能」を付与する大当たり結果によって時短リミット回数を加算した状態となっている。この場合、「時短機能」が付与されないにもかかわらず、時短リミット回数のみが増加(計数)されてしまうと、時短リミット回数より少ない「時短機能」の付与回数でのみ「時短機能」が付与され得ず、遊技仕様通りの遊技価値を遊技者に付与できない可能性が生じ、遊技者に不測の不利益を被らせてしまい、遊技者を興醒めさせてしまうおそれがある。
そこで、第2特別図柄の動的表示の結果に基づいて、第1特別図柄の動的表示を消滅させる場合、該第1特別図柄の動的表示が大当たり結果を導出するものであった場合に、既に計数していた時短リミット回数を消滅分だけ(即ち、1)減算して、実質的に付与されない「時短機能」の回数を計数しないように構成する。このように構成することで、遊技仕様通りの遊技価値を遊技者に付与し、遊技者に不測の不利益を被らせない遊技機を提供して、遊技者が興醒めすることを抑制し、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、S5404の処理において、(変更した)実行中の第1特別図柄の動的表示において大当たり結果が導出されない場合は(S5404:No)、S5405の処理をスキップして、処理をS5406へ移行する。
S5406の処理では、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間を、S5310で設定した第2特別図柄の動的表示の変動時間と同等となるように設定する(S5406)。この処理を行うことで、これから実行する第2特別図柄の動的表示の変動時間と、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間とが同一となり、第2特別図柄の動的表示において大当たり結果又は小当たり結果が導出されるタイミングで、第1特別図柄の動的表示でハズレ結果が導出される。このように構成することで、2の特別図柄の動的表示においてそれぞれ大当たり結果が導出されることを未然に防止することができる。また、一方の特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技中に他方の特別図柄の動的表示が実行される状況を未然に防止し、一方の特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技中に、他方の特別図柄の動的表示の結果が導出されるという遊技として煩わしい状況を発生させず、遊技者が違和感を感じることがない快適な遊技を実行させることができる。
S5406の処理の後は、該S5406の処理によって決定された変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する特図1変動パターンコマンドを設定する(S5407)。具体的には、例えば、第2特別図柄の動的表示の残り時間が「25000ミリ秒」であれば、S5503において設定された第1特別図柄の動的表示のハズレ結果と、第2特別図柄の動的表示の残り時間である「25000ミリ秒」とを示す特図1変動パターンコマンドが設定される。また、第1特別図柄の動的表示の残り時間が「5345ミリ秒」であれば、S5503において設定された第1特別図柄の表示のハズレ結果と、第2特別図柄の動的表示の残り時間である「5345ミリ秒」とを示す特図1変動パターンコマンドが設定される。
そして、S5407の処理の後は、S5403の処理で設定された停止種別(即ち、ハズレ結果)を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための特図1停止種別コマンドを設定し(S5408)、この特図1変更処理(S5311)を終了して、特図2変動開始処理(図43参照)に戻る。
このように、第1特別図柄の動的表示の変動時間を変更する場合に、実行中の第1特別図柄と異なる特図1停止種別コマンドを改めて送信することで、該特図1停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた第1特別図柄の動的表示の停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、特図1変動パターンコマンドや特図1停止種別コマンドを受信すると、それに基づき遊技状態に応じて表示用特図1変動パターンコマンドや表示用特図1種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
このように構成することで、第2特別図柄の動的表示の内容に基づいて第1特別図柄の動的表示の内容を変更する場合に、変更する第1特別図柄の動的表示に関する特図1変動パターンコマンドと特図1停止種別コマンドとをセットで音声ランプ制御装置113に送信することで、音声ランプ制御装置113側の制御プログラムを変更する必要がなくなり、設計工数の削減および制御負担の軽減を実現することができる。また、遊技状態に応じて、第3図柄表示装置81で実行される特別図柄の変動演出が異なるように構成されている。ここで、第3図柄表示装置81で非実行側の特別図柄の変動演出の内容を差し替えた場合は、そもそも非実行側の特別図柄の変動演出は実行されていないため、非実行側の変動演出に関して差替え制御を実行した場合でも、遊技者に違和感を感じさせず、快適な遊技を提供することができる。
なお、S5407及びS5408によって、変更される第1特別図柄の動的表示に関する特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンドが音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114へ通知されるが、第1特別図柄の動的表示が奨励されていない遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」)では、該第1特別図柄の動的表示に関する演出(第3図柄表示装置81における変動演出や音声出力装置226における音声出力、ランプ表示装置227における点灯表示等)が実行されないため、S5407及びS5408で設定された特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンドは、事前に通知されている第1特別図柄の動的表示の変動時間及び停止種別を変更する旨を通知し、主制御装置110で認識している第1特別図柄の動的表示の実行態様と、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114で認識している第1特別図柄の動的表示の実行態様との整合性を把握するために送信される。
S5402における判別の結果、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間の残り時間が、S5310又はS5314で設定された第2特別図柄の動的表示の変動時間より短い場合(S5402:No)、即ち、第2特別図柄の動的表示の変動時間の方が長く、第2特別図柄の動的表示の結果より第1特別図柄の動的表示の結果の方が先に導出される場合は、次に、先に導出される第1特別図柄の動的表示において大当たり結果又は小当たり結果が導出されるか否かを判別する(S5409)。第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり結果又は小当たり結果が導出される第2特別図柄の動的表示より先に導出される第1特別図柄の動的表示において、大当たり結果又は小当たり結果が導出される場合、該第1特別図柄の動的表示において導出される大当たり結果又は小当たり結果に基づいて、後に導出される第2特別図柄の動的表示において導出される大当たり結果又は小当たり結果を消滅させるように構成されている。
S5409の判別の結果、第1特別図柄の動的表示より先に導出される第2特別図柄の動的表示において大当たり結果又は小当たり結果が導出されない場合は(S5409:No)、第2特別図柄の動的表示結果を変更する必要がないので、S5410~S5413の処理をスキップして、この特図1変更処理(S5311)を終了し、特図2変動開始処理(図43参照)へ戻る。一方、第2特別図柄の動的表示より先に導出される第1特別図柄の動的表示において大当たり結果又は小当たり結果が導出される場合は(S5409:Yes)、実行中の第2特別図柄の動的表示の内容を変更しつつ、該第1特別図柄の動的表示の結果が導出されるタイミングで第2特別図柄の動的表示を停止させるために、まず、実行中の第2特別図柄の動的表示をハズレ時の表示態様(大当たり結果、小当たり結果又はハズレ結果の如何を問わず)に変更し(S5410)、次に、変更した第2特別図柄の動的表示の結果が大当たり結果であったか否かを判別する(S5411)。判別の結果、変更した第2特別図柄の動的表示の結果が大当たり結果であった場合(S5411:Yes)、時短リミットカウンタ203nの値を1減算し(S5412)、処理をS5413へ移行する。なお、S5410の処理において、第2特別図柄の動的表示の結果がハズレ結果である場合は、改めてハズレ結果に変更しないように構成し、処理負担を軽減するように構成してもよい。
第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示の結果によって第2特別図柄の動的表示を消滅させる場合、消滅させる第2特別図柄の動的表示が大当たり結果であったとき、該第2特別図柄の動的表示における大当たり結果によって時短リミット回数を加算した状態となっている。この場合、大当たり遊技が付与されないにもかかわらず、時短リミット回数のみが増加(計数)されてしまうと、時短リミット回数より少ない回数の大当たり遊技でのみ特別図柄の高確率状態が発生し得ず、遊技仕様通りの遊技価値を遊技者に付与できない可能性が生じ、遊技者に不測の不利益を被らせてしまい、遊技者を興醒めさせてしまうおそれがある。
そこで、第1特別図柄の動的表示の結果に基づいて、第2特別図柄の動的表示を消滅させる場合、該第2特別図柄の動的表示が大当たり結果を導出するものであった場合に、既に計数していた時短リミット回数を消滅分だけ(即ち、1)減算して、実質的に付与されない大当たりの回数を計数しないように構成する。このように構成することで、遊技仕様通りの遊技価値を遊技者に付与し、遊技者に不測の不利益を被らせない遊技機を提供して、遊技者が興醒めすることを抑制し、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、S5411の処理において、(変更した)実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たり結果が導出されない場合は(S5411:No)、S5412の処理をスキップして、処理をS5413へ移行する。
S5413の処理では、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間を、先に結果が導出される第1特別図柄の動的表示の変動時間と同等となるように設定し(S5413)、この特図1変更処理(S5311)を終了して、特図2変動開始処理(図43参照)に戻る。この処理を行うことで、これから実行する第2特別図柄の動的表示の変動時間と、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間とが同一となり、第1特別図柄の動的表示において大当たり結果又は小当たり結果が導出されるタイミングで、第2特別図柄の動的表示でハズレ結果が導出される。このように構成することで、2の特別図柄の動的表示においてそれぞれ大当たり結果が導出されることを未然に防止することができる。また、一方の特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技中に他方の特別図柄の動的表示が実行される状況を未然に防止し、一方の特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技中に、他方の特別図柄の動的表示の結果が導出されるという遊技として煩わしい状況を発生させず、遊技者が違和感を感じることがない快適な遊技を実行させることができる。
図43に戻って、説明を続ける。S5317の処理では、S5310、S5314、S5316又はS5413(図44参照)の処理によって決定された第2特別図柄の動的表示の変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する特図2変動パターンコマンドを設定する(S5317)。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選し、該大当たりが「確変A」であって、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、大当たり・「確変A」・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図2変動パターンコマンドが設定される。また、大当たり抽選にハズレて、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、ハズレ・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図2変動パターンコマンドが設定される。さらに、第1特別図柄の動的表示結果に基づいて第2特別図柄の動的表示の変動時間が変更されている場合には、第1特別図柄の動的表示の残り時間が「25000ミリ秒」であれば、S5410において設定された第2特別図柄の動的表示のハズレ結果と、第1特別図柄の動的表示の残り時間である「25000ミリ秒」とを示す特図2変動パターンコマンドが設定される。
そして、S5317の処理の後は、S5309、S5313、S5315又はS5410の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための特図2停止種別コマンドを設定し(S5318)、この特図2変動開始処理(S508)を終了して、特図変動処理(図39参照)に戻る。
このように、特図2停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた第2特別図柄の動的表示の停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、特図2変動パターンコマンドや特図2停止種別コマンドを受信すると、それに基づき遊技状態に応じて表示用特図2変動パターンコマンドや表示用特図2種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
図39に戻って、説明を続ける。S509の処理では、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否か、及び、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別し、判別結果に応じて第1特別図柄の動的表示または第2特別図柄の動的表示をそれぞれ停止させる変動停止処理を行い、この特図変動処理(S210)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
ここで、図45を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図39参照)の一処理である変動停止処理(S509)について説明する。図45は、この変動停止処理(S509)を示すフローチャートである。
この変動停止処理(S509)では、各特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かをそれぞれ判別し、変動時間が経過している場合は、各停止種別に応じた停止結果を特別図柄表示装置37に表示するとともに、各確定コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。また、特別図柄の高確率状態である場合、即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」である場合は、該特別図柄の動的表示の変動回数の計数結果に応じて特別図柄の高確率状態の終了条件が成立したか否かを判別し、特別図柄の高確率状態の終了条件が成立した場合は、特別図柄の高確率状態から低確率状態に切り替える処理を行う。さらに、「時短機能」が有効な遊技状態である場合、即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」である場合は、該特別図柄の動的表示の変動回数の計数結果に応じて「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かを判別し、「時短機能」の時短終了条件が成立した場合は、「時短機能」を有効から無効に切り替える処理等を行う。
第1実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並列的に実行し、先に停止する特別図柄が大当たり又は小当たりする場合には、後に停止する特別図柄の動的表示の実行を中止(消滅)させるように構成されているが、消滅される動的表示の実行回数は上記高確率状態の終了条件及び時短終了条件として計数しないように構成する。なお、消滅される動的表示の実行回数は上記高確率状態の終了条件及び時短終了条件として計数してもよいし、各特別図柄の動的表示の実行回数のそれぞれに上記高確率状態及び/又は時短終了条件を設けるように構成してもよい。
変動停止処理(S509)では、まず、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1において第1特別図柄の動的表示が実行中であるか否かを判別する(S5501)。判別の結果、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1において第1特別図柄の動的表示が実行されていないと判別された場合は(S5501:No)、処理をS5508へ移行する。一方、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1が第1特別図柄の動的表示中であると判別されると(S5501:Yes)、第1特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S5502)。特別図柄表示装置37における第1特別図柄の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1等により選択された変動パターンに応じて決められており(特図1変動パターンコマンドに応じて決められており)、この第1特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S5502:No)、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1の表示を更新して(S5503)、処理をS5508へ移行する。
第1実施形態では、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおいて、第1特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、上方LED群37b1が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定される。
一方、S5502の処理において、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1における第1特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S5502:Yes)、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1に対して、第1特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した表示態様を停止させる(S5504)。停止図柄は、特図1変動開始処理(図40参照)のS5009、S5013若しくはS5015、特図2変更処理(図41参照)のS5210、又は、特図1変更処理(図44参照)のS5403の処理によって予め設定される。
第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示の判定結果がハズレである場合には、上方LED群37b1の最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が小当たりである場合には、予め定められた複数の点灯パターンのうちの1の点灯パターンで上方LED群37b1が点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで上方LED群37b1が点灯表示される。
S5504の処理で第1特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した特別図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における第1特別図柄の変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置37における特別LED群37bの表示と同調して確定表示させるために、特図1確定コマンドを設定して(S5505)、処理をS5506へ移行する。特図1確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、この特図1確定コマンドを受信すると、第1特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行されている遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)である場合は、表示制御装置114に対して表示用特図1確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用特図1確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。なお、第1特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行されない遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」)である場合は、音声ランプ制御装置113は特図1確定コマンドを受信しても表示制御装置114に対して表示用特図1確定コマンドを送信しないように構成されている。このように構成することで、実行されていない変動演出に関するコマンドに関する処理を削減し、処理負担を軽減することができる。
S5506の処理では、「通常遊技状態」か否か、即ち、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」における特別図柄の高確率状態若しくは「時短機能」有効時か否かを判別する(S5506)。
S5506の処理において、「通常遊技状態」である場合は(S5506:Yes)、S5507の処理をスキップして、処理をS5508へ移行する。一方、「通常遊技状態」でないと判別された場合は(S5506:Yes)、特別図柄の高確率状態又は/及び「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かの判別処理を実行するST・時短計数処理を実行し(S5507)、処理をS5508へ移行する。なお、このST・時短計数処理(S5507)の詳細については、図46において後述する。
S5508の処理では、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2において第2特別図柄の動的表示が実行中であるか否かを判別する(S5508)。判別の結果、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2において第2特別図柄の動的表示が実行されていないと判別された場合は(S5508:No)、この変動停止処理(S509)を終了して、特図変動処理(図39参照)に戻る。一方、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2が第2特別図柄の動的表示中であると判別されると(S5508:Yes)、第2特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S5509)。特別図柄表示装置37における第2特別図柄の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1等により選択された変動パターンに応じて決められており(特図2変動パターンコマンドに応じて決められており)、この第2特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S5509:No)、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2の表示を更新して(S5510)、この変動停止処理(S509)を終了して、特図変動処理(図39参照)に戻る。
第1実施形態では、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおいて、第2特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、下方LED群37b2が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定される。
一方、S5509の処理において、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2における第2特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S5509:Yes)、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2に対して、第2特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した表示態様を停止させる(S5511)。停止図柄は、特図2変動開始処理(図43参照)のS5309、S5313若しくはS5315、特図1変更処理(図44参照)のS5410、又は、特図2変更処理(図42参照)のS5203の処理によって予め設定される。
第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示の判定結果がハズレである場合には、下方LED群37b2の最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が小当たりである場合には、予め定められた複数の点灯パターンのうちの1の点灯パターンで下方LED群37b2が点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで下方LED群37b2が点灯表示される。
S5511の処理で第2特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した特別図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における第2特別図柄の変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置37における特別LED群37bの表示と同調して確定表示させるために、特図2確定コマンドを設定して(S5512)、処理をS5513へ移行する。特図2確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、この特図2確定コマンドを受信すると、第2特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行されている遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」)である場合は、表示制御装置114に対して表示用特図2確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用特図2確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。なお、第2特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行されない遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)である場合は、音声ランプ制御装置113は特図2確定コマンドを受信しても表示制御装置114に対して表示用特図2確定コマンドを送信しないように構成されている。このように構成することで、実行されていない変動演出に関するコマンドに関する処理を削減し、処理負担を軽減することができる。
S5513の処理では、「通常遊技状態」か否か、即ち、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」における特別図柄の高確率状態若しくは「時短機能」有効時か否かを判別する(S5513)。
S5513の処理において、「通常遊技状態」である場合は(S5513:No)、S5507の処理をスキップして、この変動停止処理(S509)を終了して、特図変動処理(図39参照)に戻る。一方、「通常遊技状態」でないと判別された場合は(S5513:Yes)、特別図柄の高確率状態又は/及び「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かの判別処理を実行するST・時短計数処理を実行し(S5507)、この変動停止処理(S509)を終了して、特図変動処理(図39参照)に戻る。
ここで、図46を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図45参照)の一処理であるST・時短計数処理(S5507)について説明する。図46は、このST・時短計数処理(S5507)を示すフローチャートである。
このST・時短計数処理(S5507)では、特別図柄の高確率状態、即ち、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値である場合に、特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、該計数結果が特別図柄の高確率状態の終了条件を満たしたか否かを判別して、その判別結果に応じて特別図柄の高確率状態から低確率状態に変化させる。また、ST・時短計数処理(S5507)では、「時短機能」が有効に設定されている場合に、各大当たり種別毎に設定された「時短機能」の終了条件である特別図柄の動的表示の実行回数(例えば、第1特別図柄の変動回数、第2特別図柄の変動回数、又は、第1特別図柄および第2特別図柄の合計変動回数)を計数し、該計数結果が時短終了条件を満たしたか否かを判別して、判別結果に応じて「時短機能」を有効から無効に変化させる。
このST・時短計数処理(S5507)では、まず、第2特別図柄の動的表示が停止したか否かを判別する(S5601)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示が停止していなければ(S5601:No)、STカウンタ203m及び時短カウンタ203oを減算すべきタイミングではないので、後述するS5602~S5611の処理をスキップして、このST・時短計数処理(S5507)を終了して、変動停止処理(図45参照)に戻る。
一方、S5601の処理において、第2特別図柄の動的表示が停止したと判別された場合は(S5601:Yes)、まず、特別図柄の高確率状態か否かを判別するために、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S5602)。判別の結果、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値でなければ(S5602:No)、特別図柄の高確率状態ではないので、後述するS5603~S5606の処理をスキップして、処理をS5607へ移行する。S5602の判別の結果、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値であれば(S5602:Yes)、特別図柄の高確率状態であるので、該特別図柄の高確率状態中に第2特別図柄の動的表示が1回実行されたということなので、STカウンタ203mの値を1減算し(S5603)、続いて、減算したSTカウンタ203mの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S5604)。
S5604の判別の結果、S5603の処理で減算したSTカウンタ203mの値が「0」より大きい値でない場合、即ち、STカウンタ203mの値が「0」以下である場合は(S5604:No)、特別図柄の高確率状態の終了条件が成立しているため、まず、遊技状態が特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)から特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)に移行することを示す遊技状態コマンドを音声ランプ制御装置113等に対して送信し(S5605)、「連荘」状態が終了するため、時短リミットカウンタ203nの値を「0」クリアして(S5606)、処理をS5607へ移行する。これにより、「連荘」状態から「通常遊技状態」に転落した場合に、時短リミット回数を初期化して、再び「連荘」状態に突入した際に、改めて時短リミット回数を計数することが可能となる。なお、S5604の処理において、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値と判別された場合は(S5604:Yes)、未だ特別図柄の高確率状態であるので、S5605及びS5606の処理をスキップして、処理をS5607へ移行する。
S5607の処理では、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値であるか否か、即ち、「時短機能」が発動している状態か否かを判別する(S5607)。時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でないと判別された場合は(S5607:No)、「時短機能」が発動していない状態(即ち、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」)なので、後述するS5608~S5611の処理をスキップして、このST・時短計数処理(S5507)を終了して、変動停止処理(図45参照)に戻る。
一方、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S5607:Yes)、「時短機能」が発動している状態であるので、該「時短機能」の発動中に第2特別図柄の動的表示が1回実行されたということなので、時短カウンタ203oの値を1減算し(S5608)、続いて、減算した時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S5609)。
S5609の判別の結果、S5608の処理で減算した時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でない場合、即ち、時短カウンタ203oの値が「0」以下である場合は(S5609:No)、「時短機能」の終了条件が成立しているため、まず、遊技状態が「時短機能」が発動している状態(即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)から「時短機能」が発動しない状態(即ち、第1実施形態の場合は「通常遊技状態」)に移行することを示す遊技状態コマンドを音声ランプ制御装置113等に対して送信し(S5610)、「連荘」状態が終了するため、時短リミットカウンタ203nの値を「0」クリアして(S5611)、このST・時短計数処理(S5507)を終了して、変動停止処理(図45参照)に戻る。なお、S5609の処理の結果、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値である場合は(S5609:Yes)、「時短機能」の終了条件が成立していないので、S5610・S5611の処理をスキップして、このST・時短計数処理(S5507)を終了して、変動停止処理(図45参照)に戻る。
このように、特別図柄の高確率状態や「時短機能」が有効な状態において、特別図柄の高確率状態の終了条件と時短終了条件とをそれぞれ個別に判別することで、遊技状態に応じた特別図柄の高確率状態および「時短機能」の発動を適切に行い、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図47を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図36参照)の一処理である当たり処理(S203)について説明する。図47は、この当たり処理(S203)を示したフローチャートである。
この当たり処理(S203)は、各特別図柄の大当たりが発生する場合に、大当たりの種類に応じて可変入賞装置65(大入賞口)の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、可変入賞装置65の開放時間を設定する。そして、大当たり状態(遊技)である場合において、可変入賞装置65を開放又は閉鎖するための大当たり開閉制御処理(S610)を実行し、大当たり状態が終了するタイミングで、大当たり状態の終了を設定する大当たり終了処理(S612)を実行する。
また、この当たり処理(S203)は、各特別図柄の小当たりが発生する場合に、小当たりに応じて小入賞口73の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、小入賞口73の開放時間を設定する。そして、小当たり状態(遊技)である場合において、小入賞口73を開放又は閉鎖するための小当たり開閉制御処理(S614)を実行し、小当たり状態が終了するタイミングで、小当たり状態の終了を設定する小当たり終了処理(S616)を実行する。
当たり処理(S203)では、まず、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選したか否かを判別する(S601)。判別の結果、大当たりに当選していれば(S601:Yes)、大当たり遊技を行うために、大当たり種別に応じたラウンド数をRAM203に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S602)。そして、大当たりが開始されることを示す大当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、大当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S603)、次いで、該大当たり種別に応じたオープニング時間(例えば、「30秒」、「10秒」又は「180秒」)を設定して(S604)、処理をS609へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)によって、大当たり種別に応じた大当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、上述したラウンドカウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該ラウンドカウンタの値を確認して、ラウンドカウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大当たり遊技又は小当たり遊技かに応じて可変入賞装置65を開放制御しつつ、該ラウンドカウンタの値を1減算する。そして、ラウンドカウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たり又は小当たりを終了するように構成されている。
S601の処理において、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選していないと判別された場合は(S601:No)、次いで、いずれかの特別図柄の動的表示において小当たりに当選したか否かを判別する(S605)。判別の結果、小当たりに当選していれば(S605:Yes)、小当たり遊技を行うために、小当たりに当選した特別図柄に応じて開放する入賞口(即ち、小入賞口73)を設定すると共に、小当たり種別(小当たりに当選した特別図柄の種類)に応じたラウンド数をRAM203に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S606)。そして、小当たりが開始されることを示す小当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、小当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S607)、次いで、該小当たりのオープニング時間(例えば、「0.5秒」)を設定して(S608)、処理をS609へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)によって、小当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
S609の処理では、大当たり中か否かを判別する(S609)。判別の結果、大当たり中であると判別された場合は(S609:Yes)、可変入賞装置65の開閉制御を実行する大当たり開閉制御処理を実行する(S610)。
ここで、図48を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり開閉制御処理(S610)について説明する。図48は、この大当たり開閉制御処理(S610)を示したフローチャートである。
この大当たり開閉制御処理(S610)では、当たり処理(S203)で設定された可変入賞装置65の開放回数に基づいて、可変入賞装置65の開閉制御を実行する。
この大当たり開閉制御処理(S610)では、まず、当たり処理(S203)のS604で設定されたオープニング時間、又は、後述する大入賞口開放中処理(S6007)のS6025(図49参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S6001)。判別の結果、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S6001:No)、可変入賞装置65の開放タイミングではないため、該可変入賞装置65を閉鎖し続けるため、S6002~S6005の処理をスキップして、処理をS6006へ移行する。
一方、S6001の処理において、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S6001:Yes)、可変入賞装置65の開放タイミングなので、可変入賞装置65の開放設定を行い(S6002)、次いで、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットする(S6003)。そして、大当たり時おける可変入賞装置65の最大開放時間(第1実施形態では、「30秒」)を設定して(S6004)、可変入賞装置65が開放されたことを示す大入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6005)、処理をS6006に移行する。この大入賞口開放コマンドを受信した音声ランプ制御装置113は、可変入賞装置65が開放された旨を第3図柄表示装置81において実行し、遊技者に可変入賞装置65が開放されていることを遊技者に開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させることを促すように構成されている。
S6006の処理では、可変入賞装置65が開放中であるか否かを判別する(S6006)。判別の結果、可変入賞装置65が開放中でなければ(S6006:No)、可変入賞装置65が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S6007の処理をスキップして、この大当たり開閉制御処理(S610)を終了し、当たり処理(図47参照)に戻る。一方、S6006の処理において、可変入賞装置65が開放中であると判別された場合は(S6006:Yes)、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件を判別するべく、大入賞口開放中処理を行い(S6007)、この大当たり開閉制御処理(S610)を終了し、当たり処理(図47参照)に戻る。
ここで、図49を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり開閉制御処理(S610)の一処理である大入賞口開放中処理(S6007)について説明する。図49は、この大入賞口開放中処理(S6007)を示したフローチャートである。
この大入賞口開放中処理(S6007)では、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。
この大入賞口開放中処理(S6007)では、まず、上述した大当たり開閉制御処理(S610)のS6004において設定された可変入賞装置65の開放時間が経過したか否かを判別する(S6011)。判別の結果、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングであれば(S6011:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける可変入賞装置65の閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S6012)、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6019へ移行する。S6019からの可変入賞装置65の閉鎖処理については、後述する。
一方、S6011の処理において、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングでなければ(S6011:No)、次いで、大入賞口スイッチ65cがオンされたか否か、即ち、可変入賞装置65へ球が入賞したか否かを判断する(S6013)。
S6013の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出され可変入賞装置65へ球が入賞していれば(S6013:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S6014)、次いで、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」又は「潜確A」であるか否かを判別する(S6015)。判別の結果、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」の大当たりであれば(S6015:Yes)、該大当たりの終了後に特別図柄の高確率状態にするために、確変領域スイッチ65eに球を検出させるタイミングが否かを判別するべく、S6013の処理において大入賞口スイッチ65cにより検出された球が10ラウンド目の1カウント目か否かを判別する(S6016)。
S6016の判別の結果、S6013の処理において大入賞口スイッチ65cにより検出された球が10ラウンド目の1カウント目であると判別された場合は(S6016:Yes)、確変領域スイッチ65eによって球を検出可能な状態にするべく、確変領域ソレノイド65dを開放駆動する確変領域開放設定を行い(S6017)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了し、大当たり開閉制御処理(図48参照)に戻る。一方、S6016の処理において、S6013の処理において大入賞口スイッチ65cにより検出された球が10ラウンド目の1カウント目でないと判別された場合は(S6016:No)、確変領域(図示せず)を開放するタイミングではないため、処理をS6018へ移行する。
S6018の処理では、S6014の処理で1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6018)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6018:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、可変入賞装置65に球が10個以上入賞して可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しているので、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6019へ移行する。
S6018の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S6018:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しておらず、可変入賞装置65の開放を継続するために、S6019~S6025の処理をスキップして、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了する。この大入賞口開放中処理(S6007)の終了後は、大当たり開閉制御処理(図48参照)へ戻る。
S6013の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出されていないと判別された場合は(S6013:No)、次に、確変領域スイッチ65eによって球が検出され開放中の確変領域(図示せず)に球が入賞しているか否かを判別する(S6026)。判別の結果、確変領域スイッチ65eによって球が検出されていない場合は(S6026:No)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了して、大当たり開閉制御処理(図48参照)に戻る。一方、確変領域スイッチ65eによって球が検出されている場合は(S6026:Yes)、確変領域に球が入賞したということなので、該大当たり後に特別図柄の高確率状態にするため、確変移行フラグ203kをオンに設定して(S6027)、次いで、確変領域ソレノイド65dを閉鎖駆動する確変領域閉鎖設定を行い(S6028)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了し、大当たり開閉制御処理(図48参照)に戻る。
次いで、S6019からの可変入賞装置65の閉鎖処理では、まず、可変入賞装置65の閉鎖設定を行い(S6019)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して可変入賞装置65が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖コマンドを設定して(S6020)、処理をS6021へ移行する。なお、S6020の処理で設定された大入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6021の処理では、可変入賞装置65の1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S6021)、次に、確変領域ソレノイド65dが開放態様で駆動されており、確変領域(図示せず)が開放中であって球が入賞可能な状態か否かを判別する(S6022)。判別の結果、確変領域が開放中であれば(S6022:Yes)、確変領域ソレノイド65dを閉鎖駆動して確変領域を閉鎖する確変領域閉鎖処理を実行し(S6023)、処理をS6024へ移行する。一方、確変領域が開放中でなければ(S6022:No)、S6023の処理をスキップして、処理をS6024へ移行する。
S6024の処理では、S6021の処理で1減算したラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6024)。ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合(S6024:Yes)、該大当たりにおけるラウンド回数(可変入賞装置65の残り開放回数)が残存している状態であるので、次の可変入賞装置65を開放させるまでのインターバル時間(例えば、「2秒」、「1秒」又は「3秒」)を設定し(S6025)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了し、大当たり開閉制御処理(図48参照)に戻る。
一方、S6024の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6024:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了したので、大当たり状態を終了させるために、インターバル時間を設定せず(即ち、S6025をスキップして)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了して、大当たり開閉制御処理(図48参照)に戻る。
図47の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S610の大当たり開閉制御処理(図48参照)の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S611)。判別の結果、ラウンドカウンタが「0」より大きい値であれば(S611:Yes)、大当たり状態を継続するため、大当たりの終了設定処理であるS612の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S611の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S611:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了しているので、大当たり状態を終了させるために、大当たり終了処理を行い(S612)、この当たり処理(S203)を終了する。
ここで、図50を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり終了処理(S612)について説明する。図50は、この大当たり終了処理(S612)を示したフローチャートである。
この大当たり終了処理(S612)では、当選した大当たり種別に基づいて、STカウンタ203m及び時短カウンタ203oの設定を行うとともに、「時短機能」の付与回数が時短リミット回数に到達していた場合に、該時短リミットカウンタ203nを「0」クリアして、時短リミット回数を初期化する処理を実行する。
この大当たり終了処理(S612)では、まず、確変移行フラグ203kがオンされているか否かを判別する(S6101)。判別の結果、確変移行フラグ203kがオンされていれば(S6101:Yes)、この大当たり中に確変領域(図示せず)を球が通過して該大当たり終了後の遊技状態を特別図柄の高確率状態とするべく、まず、確変移行フラグ203kをオフして(S6102)、STカウンタ203mの値に「160」をセットして(S6103)、処理をS6104へ移行する。
S6104の処理では、時短リミットカウンタ203nの値が「6」より小さい値であるか否かを判別する(S6104)。判別の結果、時短リミットカウンタ203nの値が「6」より小さい値である場合は(S6104:Yes)、「時短機能」を発動させるために、時短カウンタ203oに「160」をセットし(S6105)、処理をS6109へ移行する。これにより、特別図柄の高確率状態と「時短機能」とが、特別図柄の動的表示が160回実行されるまで機能する「確率変動状態」にすることができる。
一方、S6104の判別の結果、時短リミットカウンタ203nの値が「6」より小さい値でない場合、即ち、時短リミットカウンタ203nの値が「6」より大きい場合(S6104:No)、時短リミット回数に到達しているため、時短カウンタ203oに値はセットせず、時短リミット回数をリセットするために、時短リミットカウンタ203nの値を「0」クリアし(S6106)、処理をS6109へ移行する。これにより、特別図柄は高確率状態である一方、「時短機能」が発動しない「潜伏確率変動状態」にすることができる。
このように、大当たり終了処理(S612)において、時短リミット回数に到達していた場合には、該時短リミット回数を初期化することで、該大当たりの終了後以降、時短リミット回数の初期値から「時短機能」の付与回数を計数することができる。
S6101の処理において、確変移行フラグ203kがオンされていないと判別された場合は(S6101:No)、次に、今回の大当たりが大当たり種別「時短A」か否かを判別する(S6107)。判別の結果、大当たり種別「時短A」であると判別された場合は(S6107:Yes)、時短カウンタ203oの値に「100」をセットして(S6108)、処理をS6109へ移行する。一方、大当たり種別「時短A」でないと判別された場合は(S6107:No)、時短カウンタ203oに値を設定せず、処理をS6109へ移行する。なお、S6107の処理において、大当たり種別「時短A」と判別される状況としては、大当たり種別「確変A」に当選したにもかかわらず、10ラウンド目の可変入賞装置65の開放時に、開放されている確変領域へ球を入賞させていない場合や、第2特別図柄の動的表示が奨励されている遊技状態であるにもかかわらず、左打ち遊技を行って第1特別図柄の動的表示を実行させ、さらに、時短リミット到達時に大当たり種別「通常A」に当選した場合等のレアケースが該当する。
S6109の処理では、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定する(S6109)。S6109の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、大当たりのエンディング演出を実行する。
S6109の処理の終了後は、遊技状態に応じてエンディング時間(例えば、「30秒」、「10秒」又は「180秒」)を設定し(S6110)、該大当たりの終了時の各種処理を実行する大当たり終了設定処理を行い(S6111)、この大当たり終了処理(S612)を終了して、当たり処理(図47参照)に戻る。
図47に戻って、説明を続ける。S609の処理において、大当たり中でない場合には(S609:No)、次に、小当たり中か否かを判別する(S613)。判別の結果、小当たり中でなければ(S613:No)、この当たり処理(S203)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)へ戻る一方、小当たり中であれば(S613:Yes)、次いで、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり遊技に応じた小入賞口73の開閉制御を実行する小当たり開閉制御処理を実行する(S614)。
ここで、図51を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である小当たり開閉制御処理(S614)について説明する。図51は、この小当たり開閉制御処理(S614)を示したフローチャートである。
この小当たり開閉制御処理(S614)では、当たり処理(S203)で設定された小入賞口73の開放回数に基づいて、小入賞口73の開閉制御を実行する。
この小当たり開閉制御処理(S614)では、まず、当たり処理(S203)のS608で設定されたオープニング時間、又は、後述する小当たり開放中処理(S6206)のS6220(図52参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S6201)。判別の結果、小当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S6201:No)、小入賞口73の開放タイミングではないため、該小入賞口73を閉鎖し続けるため、S6202~S6204の処理をスキップして、処理をS6205へ移行する。
一方、S6201の処理において、小当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S6201:Yes)、小入賞口73の開放タイミングなので、まず、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットし(S6202)、次いで、小当たりした特別図柄に応じて小入賞口73の開放設定を行う(S6203)。そして、小入賞口73が開放されたことを示す小入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6204)、処理をS6205へ移行する。
S6205の処理では、小当たり時において小入賞口73が開放中であるか否かを判別する(S6205)。判別の結果、小当たり時において小入賞口73が開放中でなければ(S6205:No)、小当たり時おいて小入賞口73が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S6206の処理をスキップして、この小当たり開閉制御処理(S614)を終了し、当たり処理(図47参照)に戻る。一方、S6205の処理において、小当たり時において小入賞口73が開放中であると判別された場合は(S6205:Yes)、開放中の小入賞口73の閉鎖条件を判別するべく、小入賞口開放中処理を行い(S6206)、この小当たり開閉制御処理(S614)を終了し、当たり処理(図47参照)に戻る。
ここで、図52を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり開閉制御処理(S614)の一処理である小入賞口開放中処理(S6206)について説明する。図52は、この小入賞口開放中処理(S6206)を示したフローチャートである。
この小入賞口開放中処理(S6206)では、開放中の小入賞口73の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。
この小入賞口開放中処理(S6206)では、まず、上述した小当たり開閉制御処理(S614)のS6203において設定された小入賞口73の開放時間が経過したか否かを判別する(S6211)。判別の結果、小入賞口73の開放時間が経過したタイミングであれば(S6211:Yes)、小入賞口73の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける小入賞口73の閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S6212)、小入賞口73を閉鎖させるために、処理をS6216へ移行する。
一方、S6211の処理において、小入賞口73の開放時間が経過したタイミングでなければ(S6211:No)、次いで、小入賞口スイッチ(図示せず)がオンされたか否か、即ち、小入賞口73へ球が入賞したか否かを判断する(S6213)。
S6213の処理において、小入賞口スイッチによって球が検出され小入賞口73へ球が入賞していれば(S6213:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S6214)、次いで、1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6215)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6215:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、小入賞口73に球が10個以上入賞して小入賞口73の閉鎖条件が成立しているので、小入賞口73を閉鎖させるために、処理をS6216へ移行する。
S6216からの小入賞口73の閉鎖処理では、まず、小入賞口73の閉鎖設定を行い(S6216)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して小入賞口73が閉鎖されたことを示す小入賞口閉鎖コマンドを設定して(S6217)、処理をS6218へ移行する。なお、S6217の処理で設定された小入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6218の処理では、小入賞口73の1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S6218)、処理をS6219へ移行する。
S6219の処理では、S6218の処理で1減算したラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6219)。ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合(S6219:Yes)、該小当たりにおけるラウンド回数(小入賞口73の残り開放回数)が残存している状態であるので、次の小入賞口73を開放させるまでのインターバル時間(例えば、「1秒」)を設定し(S6220)、この小入賞口開放中処理(S6206)を終了し、小当たり開閉制御処理(図51参照)に戻る。
なお、S6213の処理において、小入賞口73へ球が入賞していないと判別された場合(S6213:No)、又は、S6215の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S6215:Yes)、小入賞口73の閉鎖条件が成立しておらず、小入賞口73の開放を継続するために、S6216~S6220の処理をスキップして、この小入賞口開放中処理(S6206)を終了し、小当たり開閉制御処理(図51参照)に戻る。
なお、第1実施形態における第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり遊技では、小入賞口73に球が入賞し難く構成されていると共に、小入賞口73の開放時間も極めて短く設定(即ち、「0.1秒」)であるため、実質的に小入賞口73に球が入賞せず、入賞個数条件に基づく閉鎖条件ではなく、予め設定された小入賞口73の開放時間の経過に基づく小入賞口73の閉鎖条件が成立し易いように構成されている。
図47の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S614の小当たり開閉制御処理(図51参照)の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S615)。判別の結果、ラウンドカウンタが「0」より大きい値であれば(S615:Yes)、小当たりを継続するため、小当たりの終了設定処理であるS616の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S615の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S615:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この小当たりにおける小入賞口73の開放動作がすべて終了しているので、小当たり状態を終了させるために、小当たり終了処理を行い(S616)、この当たり処理(S203)を終了する。
次に、図53を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図36参照)の一処理である普図変動処理(S211)について説明する。図53は、この普図変動処理(S211)を示したフローチャートである。
この普図変動処理(S211)は、スルーゲート67への球の通過に起因して、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を制御するものである。
この普図変動処理(S211)では、まず、今現在、普通電役72が突出中(作動中)か否か、即ち、普通図柄の当たり中であるか否かを判別する(S701)。判別の結果、普通電役72が突出中であれば(S701:Yes)、普通図柄の当たり中であるので、そのまま普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)へ戻る。
一方、普通電役72が突出中でなければ(S701:No)、普通図柄の当たり中ではないため、次いで、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中であるか否かを判別する(S702)。判別の結果、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中でなければ(S702:No)、次いで、普通図柄表示装置83における可変表示が停止後、所定時間(例えば、「1秒」)経過したか否かを判別する(S703)。その結果、可変表示の停止後、所定時間経過していなければ(S703:No)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。これにより、可変表示における停止図柄が所定時間だけ普通図柄表示装置83に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S703の処理の結果、可変表示の停止後、所定時間経過していれば(S703:Yes)、普図保留球数カウンタ(図示せず)の値(主制御装置110において保留されている普通図柄に関する可変表示の作動保留球数HN)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S704)。
S704の処理の結果、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)が「0」より大きくなければ(S704:No)、実行すべき普通図柄の可変表示の保留球数が存在しないということなので、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。一方、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)が「0」より大きい値であれば(S704:Yes)、保留されていた普通図柄に関する可変表示の実行開始タイミングであると判断し、まず、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)を1減算する(S705)。これは、後述する処理(S706~S712)によって、保留されていた普通図柄に関する可変表示のうち1の可変表示の実行が開始されることに伴って、普通図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、普図保留球格納エリア203iに格納されたデータをシフト処理する(S706)。このデータシフト処理は、普図保留球格納エリア203iの普図保留第1~第4エリアに格納されているデータを普図保留球実行エリア203jへ向けて順にシフトさせる処理であって、普図保留第1エリア→普図保留球実行エリア203j、普図保留第2エリア→普図保留第1エリア、普図保留第3エリア→普図保留第2エリア、普図保留第4エリア→普図保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S706のデータシフト処理の後は、データシフト処理により普図保留球実行エリア203jに格納されたデータ(即ち、普図当たりカウンタC4の値)に基づいて、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を実行するために、まず、「通常遊技状態」中か否かを判別する(S707)。判別の結果、「通常遊技状態」である場合は(S707:Yes)、普通図柄の可変表示時間を「120秒」に設定し(S708)、処理をS712へ移行する。一方、「通常遊技状態」中でないと判別された場合(S707:No)、次に、「潜伏確率変動状態」中か否かを判別する(S709)。判別の結果、「潜伏確率変動状態」である場合は(S709:Yes)、普通図柄の可変表示時間を「3秒」に設定して(S710)、処理をS712へ移行する。一方、「潜伏確率変動状態」でないと判別された場合は(S709:No)、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」であるので、普通図柄の可変表示時間を「0.5秒」に設定して(S711)、処理をS712へ移行する。
これにより、「時短機能」が有効な状態であって、右打ち遊技における「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、球が普通電役72の上面を転動している間(即ち、約3秒程度)に、普通図柄の可変表示の変動が停止して、該可変表示で当たりとなった場合には、普通電役72が開放され、普通電役72の上面を転動する球がほぼすべて正面視下方へ落下し、第2始動口71へと流入する。一方、「時短機能」が無効な状態であって、右打ち遊技における「潜伏確率変動状態」では、球が普通電役72の上面を転動している間に普通図柄の可変表示が停止する場合はその当否結果に応じて普通電役72が開放して第2始動口71へ球が流入する場合と、普通図柄の可変表示が停止しない場合があり、普通図柄の可変表示が停止しない場合は、普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきり、可変入賞装置65側へ流下する場合があるように構成される。よって、同じ右打ち遊技であっても、第2始動口71及び可変入賞装置65に流入する遊技状態と流入しない遊技状態とを創り出すことができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上できる。
S712の処理では、遊技状態に応じて普図当たり乱数テーブル202hを参照して普通図柄の可変表示における停止図柄、即ち、普通図柄の可変表示の当否を決定する(S712)。具体的には、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」、即ち、普通図柄の低確率状態では、普図当たり乱数テーブル202hにおける低確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する。また、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」、即ち、普通図柄の高確率状態では、普図当たり乱数テーブル202hにおける高確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する。S712の処理の後は、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、遊技者が右打ちした場合に、スルーゲート67を球が通過したとき、普通電役72が開放し易いか否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況(即ち、普通図柄の高確率状態)であって第2始動口71側へ流入し易い状況か、普通電役72が開放し難い状況(即ち、普通図柄の低確率状態)であって、閉鎖(突出)している普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきり、第2始動口71及び可変入賞装置65側へ流入し得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S702の処理において、普通図柄表示装置83の表示態様が可変表示中であると判別されると(S702:Yes)、可変表示時間が経過したか否かを判別する(S713)。普通図柄表示装置83の可変表示時間は、S708、S710又はS711の処理により遊技状態に応じて決定されており、この可変表示時間が経過していなければ(S713:No)、普通図柄表示装置83の表示を更新して(S714)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
一方、普通図柄表示装置83における可変表示の可変表示時間が経過していれば(S713:Yes)、普通図柄表示装置83に対して、S712によって予め設定された停止図柄に対応した表示態様を設定し(S715)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
これにより、球がスルーゲート67を通過した場合に、この普図変動処理(S211)に基づいて普通図柄表示装置83における可変表示が設定され、該普通図柄表示装置83において可変表示が開始されてから可変表示時間が経過するまでは、「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる。そして、可変表示結果が当たりである場合には「○」の図柄を点灯する一方、ハズレである場合には「×」の図柄を点灯させる。
次に、図54を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図36参照)の一処理である普通電役制御処理(S204)について説明する。図54は、この普通電役制御処理(S204)を示したフローチャートである。
この普通電役制御処理(S204)は、普通図柄の当たりが発生する場合に、遊技状態に応じて普通電役72の開閉(突出及び没入)駆動制御を実行する。即ち、遊技状態に応じて普通電役72の開放(没入)時間を設定すると共に、設定された時間に基づいて該普通電役72を開放駆動し、設定した突出時間が経過した場合に、開放(没入)中の普通電役72を閉鎖(突出)させる制御を実行する。
この普通電役制御処理(S204)では、まず、普通電役72が開放(没入)中か否か、即ち、普通図柄の当たり中か否かを判別する(S801)。判別の結果、普通電役72が開放中でないと判別された場合(S801:No)、即ち、普通図柄の当たり中でないと判別された場合は、次に、普通図柄の可変表示が終了したか否かを判別する(S802)。
S802における判別の結果、普通図柄の可変表示が終了していなければ(S802:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)に戻る一方、普通図柄の可変表示が終了していれば(S802:Yes)、次いで、該可変表示において当たりに当選したか否かを判別する(S803)。
S803における判別の結果、可変表示において当たりに当選していないと判別された場合は(S803:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)へ戻る。一方、可変表示において当たりに当選していると判別された場合は(S803:Yes)、当選した当たりに関する制御を実行するために、まず、「通常遊技状態」か否かを判別する(S804)。
S804における判別の結果、「通常遊技状態」と判別された場合は(S804:Yes)、普通電役開放テーブル202jの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放時間を「0.1秒」に設定し(S805)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S806)、処理をS810へ移行する。
一方、S804の処理において、「通常遊技状態」でないと判別された場合は(S804:No)、普通電役開放テーブル202jの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放(没入)時間を「3秒」に設定し(S807)、次に、遊技状態が「潜伏確率変動状態」か否かを判別する(S808)。判別の結果、「潜伏確率変動状態」であれば(S808:Yes)、処理をS806へ移行して、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S806)、処理をS810へ移行する。一方、「潜伏確率変動状態」でないと判別された場合は(S808:No)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を3回行うため、電役カウンタの値に「3」をセットして(S809)、処理をS810へ移行する。
S810の処理では、普通電役72の開放(没入)処理を行い(S810)、閉鎖(突出)状態であった普通電役72を開放状態に駆動し、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
これにより、遊技者が右打ちした場合において、スルーゲート67を通過した球が普通電役72の配設位置に到達し、該普通電役72が開放されている時間の長い状態か短い状態かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を通過した球が第2始動口71側へ誘導され易い状況か、該普通電役72の閉鎖状態において該普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきって、その球が第2始動口71及び可変入賞装置65側へ流下され得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S801の処理において、普通電役72が開放中であると判別された場合(S801:Yes)、即ち、普通図柄の当たり中であると判別された場合は、次いで、S805又はS807において設定された普通電役72の1回の開放時間が経過しているかを判別する(S811)。判別の結果、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していないと判別された場合は(S811:No)、普通電役72の開放状態を維持するため、S812~S814の処理をスキップして、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
一方、S811の処理において、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していると判別された場合は(S811:Yes)、まず、普通電役72の閉鎖(突出)処理を行い(S812)、S806又はS809の処理で設定された電役カウンタの値から「1」を減算する(S813)。そして、減算された電役カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S814)。判別の結果、電役カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S814:Yes)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数が残存しているため、処理をS810へ移行し、所定のインターバル処理(第1実施形態では、「0.5秒」の閉鎖期間)を行った上で再び普通電役72の開放処理を行う。一方、電役カウンタの値が「0」より大きい値でないと判別された場合(S814:No)、即ち、電役カウンタの値が「0」以下である場合は、該当たりに基づく普通電役72の開放がすべて終了したということなので、普通電役72の再開放を行わず、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図36参照)に戻る。
このように、第1実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて普通図柄の当選確率および変動時間と、その当選に伴う普通電役72の開放時間とを異ならせることで、スルーゲート67を球が通過し得る右打ちの遊技において、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、普通電役72の開放状態が頻出するように構成して、球がほぼ第2始動口71へ流入し得ることができる。一方、同じ右打ち遊技であっても、「潜伏確率変動状態」では、普通電役72の閉鎖状態を長くなるように構成して、閉鎖状態の普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきる場合があり、その球が第2始動口71及び可変入賞装置65へ流入し得ることができる。よって、右打ち遊技時の遊技状態それぞれで入賞し得る入賞口65,71を異ならせるとともに、遊技者に付与する遊技価値を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
次いで、図55を参照して、停電等の発生した場合に主制御装置110において実行されるNMI割込処理について説明する。図55は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。
このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。NMI端子に停電信号SG1が入力されたMPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S901)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図56から図61を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図56参照)と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図57参照)とがある。
まず、図56を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図56は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1116の電源断処理(図57参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1002)。図57を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると、S1116の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1116の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1003:Yes)、S1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1003:No)、S1008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S1003:Yes)、S1004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S1003:No)、S1008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1116の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が「0」クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1005:No)、RAM223の異常を報知して(S1007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S1008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1008)。電源断フラグはS1117の電源断処理の実行時にオンされる(図57のS1115参照)。つまり、電源断フラグは、S1116の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAM223の作業エリアをクリアし(S1009)、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1009をスキップして、処理をS1010へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、処理をS1012へ移行する。
なお、S1009のクリア処理をスキップするのは、S1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至った場合には、S1004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
S1012の処理では、主制御装置110から設定値コマンドを受信したか否かを判別し(S1012)、該設定値コマンドを受信するまでS1012の処理を繰り返し実行して待機する(S1012:No)。そして、主制御装置110から設定値コマンドを受信した場合に(S1012:Yes)、該設定値コマンドが示す確率設定値を設定値メモリ(図示せず)に格納し、メイン処理(図57参照)へ移行する。
このように、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、主制御装置110の立ち上げ処理(図33参照)の終盤で生成される設定値コマンドを受信するまでメイン処理(図57参照)への移行を待機することで、主制御装置110で設定された確率設定値を音声ランプ制御装置113側で確実に把握し、該確率設定値に基づいてメイン処理以降の処理を実行できる。また、主制御装置110から設定値コマンドを受信しない場合、主制御装置110の立ち上げ処理の終盤まで到達しておらず、主制御装置110の立ち上げ処理が正常に終了していないので、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理も正常に終了させず、メイン処理へ移行させない。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側で主制御装置110の立ち上げ処理が正常に実行されたか否かを把握することが可能となるとともに、主制御装置110が正常に立ち上がっていない状態における音声ランプ制御装置113の暴走を未然に防止できる。
次に、図57を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図57は、このメイン処理を示したフローチャートである。
メイン処理が実行されると、まず、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上が経過したか否かが判別され(S1101)、「1ミリ秒」以上経過していなければ(S1101:No)、S1102~S1109の処理を行わずにS1110の処理へ移行する。S1101の処理で、「1ミリ秒」経過したか否かを判別するのは、S1102~S1109が短い周期(「1ミリ秒」以内)で処理する必要がないものであるのに対して、S1110の変動演出処理やS1111のコマンド判定処理は、短い周期で実行する方が好ましい処理であるからである。S1111の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1110の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S1101の処理において、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上経過していると判断される場合は(S1101:Yes)、S1102の処理へ移行する。なお、S1101の処理が、図56に示す立ち上げ処理の後初めて実行された場合は、そのままS1102の処理へ移行する。
S1102の処理では、S1103~S1112の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S1102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1107の処理で編集されるランプの点灯態様になるように各ランプの出力を設定し(S1103)、その後電源投入報知処理を実行する(S1104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば、「30秒」)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1105の処理へ移行する。
次いで、S1105の処理では、後述するS1111のコマンド判定処理によって設定される大当たり又は小当たりに関する演出を実行する当たり演出処理を行い(S1105)、S1106の処理へ移行する。なお、第1実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄による小当たり遊技に関する演出は行わない一方、大当たりに関する可変入賞装置65の開放中に所定の演出(例えば、可変入賞装置65が開放されたことを示す演出や右打ち報知演出)を実行するように構成されている。
次いで、S1106の処理では、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1106)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22の有効期間において、該枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、上記有効期間に枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。
枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S1107)、その後音編集・出力処理を実行する(S1108)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29~33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S1108の処理後、液晶演出実行管理処理を実行し(S1109)、S1110の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1107のランプ編集処理が実行され、また、S1108の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間で実行される。
S1110の処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドに基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する変動演出処理を実行し(S1110)、処理をS1111へ移行する。この変動演出処理(S1110)の詳細については、図61を参照して後述する。
S1111の処理では、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行い(S1111)、S1112の処理へ移行する。このコマンド判定処理(S1111)の詳細については、図58を参照して後述する。
S1112では、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を実行する(S1112)。例えば、変動演出の詳細な変動パターンを決定するカウンタの更新や、「保留変化予告」を抽選する保留変化カウンタ(図示せず)の更新が、このカウンタ更新処理の中で行われる。該カウンタの更新は、所定の範囲(本実施形態では、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(「99」)に達した後「0」に戻すことによって行われる。
S1112の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1113)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1113:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1115)、電源断処理を実行する(S1116)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1117)、その後、処理を無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1113:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1114)、RAM223が破壊されていなければ(S1114:No)、S1101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1114:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼び、パチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図58を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)について説明する。図58は、このコマンド判定処理(S1111)を示したフローチャートである。
このコマンド判定処理(S1111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図57参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110又は表示制御装置114から受信したコマンドを判定する。
コマンド判定処理(S1111)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域に、主制御装置110からのコマンドを受信しているか否かを判別する(S1201)。判別の結果、主制御装置110からコマンドを受信していれば(S1201:Yes)、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド、特図1停止種別コマンド又は特図1確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1202)。そして、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1202:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図1コマンド処理を行い(S1203)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図57参照)に戻る。
ここで、図59を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図1コマンド処理(S1203)について説明する。図59は、この特図1コマンド処理(S1203)を示したフローチャートである。
この特図1コマンド処理(S1203)では、主制御装置110から送信された第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図1コマンド処理(S1203)では、まず、主制御装置110より特図1変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1221)。判別の結果、特図1変動パターンコマンドを受信していれば(S1221:Yes)、受信した特図1変動パターンコマンドに含まれる第1特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1222)。
ここで抽出された第1特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図61参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図1変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図58参照)に戻る。
一方、特図1変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1221:No)、次いで、主制御装置110より特図1停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1223)。そして、特図1停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1223:Yes)、該特図1停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1224)。
ここで抽出された第1特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図61参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図1停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第1特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図1変動開始フラグ223aをオンに設定して(S1225)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図58参照)に戻る。
なお、特図1停止種別コマンドは、第1特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図1変動パターンコマンドを送信後、その特図1変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第1特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1225の処理によって特図1変動開始フラグ223aをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図61参照)において、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図1変動パターンコマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図1停止種別コマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第1特別図柄の変動演出において、第1保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図1変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第1保留球数コマンドに基づく停止種別と特図1停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1223の処理の結果、特図1停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1223:No)、次いで、主制御装置110より特図1確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1226)。特図1確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図1確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1226:Yes)、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図1確定コマンドを設定し(S1227)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図58参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図1確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図1確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1226の処理の結果、特図1確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1226:No)、その他の第1特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1228)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図58参照)に戻る。
図58に戻って、説明を続ける。S1202の処理において、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1202:No)、次いで、主制御装置110より第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド、特図2停止種別コマンド又は特図2確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1204)。そして、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1204:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図2コマンド処理を行い(S1205)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図57参照)に戻る。
ここで、図60を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図2コマンド処理(S1205)について説明する。図60は、この特図2コマンド処理(S1205)を示したフローチャートである。
この特図2コマンド処理(S1205)では、主制御装置110から送信された第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図2コマンド処理(S1205)では、まず、主制御装置110より特図2変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1231)。判別の結果、特図2変動パターンコマンドを受信していれば(S1231:Yes)、受信した特図2変動パターンコマンドに含まれる第2特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1232)。
ここで抽出された第2特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図61参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図2変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図58参照)に戻る。
一方、特図2変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1231:No)、次いで、主制御装置110より特図2停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1233)。そして、特図2停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1233:Yes)、該特図2停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1234)。
ここで抽出された第2特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図61参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図2停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第2特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図2変動開始フラグ223bをオンに設定して(S1235)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図58参照)に戻る。
なお、特図2停止種別コマンドは、第2特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図2変動パターンコマンドを送信後、その特図2変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第2特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1235の処理によって特図2変動開始フラグ223bをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図61参照)において、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図2変動パターンコマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図2停止種別コマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第2特別図柄の変動演出において、第2保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図2変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第2保留球数コマンドに基づく停止種別と特図2停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1233の処理の結果、特図2停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1233:No)、次いで、主制御装置110より特図2確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1236)。特図2確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第2特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図2確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1236:Yes)、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第2特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図2確定コマンドを設定し(S1237)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図58参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図2確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図2確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1236の処理の結果、特図2確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1236:No)、その他の第2特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1238)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図58参照)に戻る。
図58に戻って、説明を続ける。S1204の処理において、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1204:No)、次いで、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1206)。そして、第1保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1206:Yes)、第1保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a(図5参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(S1207)。そして、同じく第1保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1207で更新されたサブ第1保留球数カウンタ223cの値が示す第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1~第4エリアに格納する(S1208)。そして、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1209)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図57参照)に戻る。
ここで、第1保留球数コマンドは、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1207の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を修正し、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1~C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1206の処理の結果、第1保留球数コマンドを受信していないと判別された場合(S1206:No)、次いで、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1210)。そして、第2保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1210:Yes)、第2保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第2保留球数カウンタ203b(図5参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(S1211)。そして、同じく第2保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1211で更新されたサブ第2保留球数カウンタ223dの値が示す第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1~第4エリアに格納する(S1212)。そして、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1213)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図57参照)に戻る。
ここで、第2保留球数コマンドは、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1211の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値が主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を修正し、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第2特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1210の処理の結果、第2保留球数コマンドを受信していないと判別された場合は(S1210:No)、次いで、主制御装置110よりリミット回数コマンドを受信したか否かを判別する(S1214)。そして、リミット回数コマンドを受信したと判別された場合(S1214:Yes)、該リミット回数コマンドに含まれる時短リミット回数、即ち、時短リミットクリアされてからの「時短機能」の積算回数を格納し(S1215)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図57参照)に戻る。
音声ランプ制御装置113は、S1215で格納(記憶)された時短リミット回数に基づいて、変動演出の演出バランスを変更や演出内容の設定をすることが可能となる。
S1214の処理の結果、リミット回数コマンドを受信していないと判別された場合は(S1214:No)、処理をS1216へ移行する。また、S1201の処理において、主制御装置110からのコマンドを受信していないと判別された場合は(S1201:No)、処理をS1216へ移行する。
S1216の処理では、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S1216)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図57参照)に戻る。ここで、受信したその他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。例えば、主制御装置110より受信したデモコマンドは、このS1216の処理によって、表示用デモコマンドとして設定され、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納された後、メイン処理のコマンド出力処理(S1102)により表示制御装置114に対して送信される。
次に、図61を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図61は、この変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。
この変動演出処理(S1110)は、メイン処理(図57参照)の中で実行され、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81の主表示領域Dm(図4参照)において第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出を実行させるための各種処理を実行する。具体的には、遊技状態が、「通常遊技状態」であれば、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行う一方、第2特別図柄の変動演出に関する表示を行わないように構成される。また、遊技状態が、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」であれば、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行う一方、第1特別図柄の変動演出に関する表示を行わないように構成される。
変動演出処理(S1110)では、まず、RAM223に設けられた特図1変動開始フラグ223aがオンか否かを判別する(S1301)。判別の結果、特図1変動開始フラグ223aがオンであると判別された場合(S1301:Yes)、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドをともに受信しているので、第1特別図柄の変動演出を開始すべく、特図1変動開始フラグ223aをオフし(S1302)、次いで、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第1エリアに含まれるデータを第1実行情報格納エリア223gへシフトし(S1303)、さらに、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを第1保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S1304)、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算し(S1305)、処理をS1306へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第1特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第1保留情報第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する第1実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させる。また、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
これにより、第1実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の第1保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S1306の処理では、現在の遊技状態が「通常遊技状態」か否かを判別する(S1306)。判別の結果、「通常遊技状態」でないと判別された場合(S1306:No)、即ち、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」であると判別された場合は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行う遊技状態であって、第1特別図柄の変動演出を行わないため、S1307~S1309の処理をスキップして、この変動演出処理(S1110)を終了し、メイン処理(図57参照)に戻る。
一方、S1306の処理において、現在の遊技状態が「通常遊技状態」であると判別された場合(S1306:Yes)、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行う遊技状態であるので、まず、上記S1305の処理で減算したサブ第1保留球数カウンタ223cの値に基づいて表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1307)、処理をS1308へ移行する。
ここで設定された表示用第1保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図57のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンドによって示される第1特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S1308の処理では、第1実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1変動パターンコマンドを設定し(S1308)、処理をS1309へ移行する。
ここで設定された表示用特図1変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図57のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図1変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第1特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第1特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S1309の処理において、第1実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1停止種別コマンドを設定し(S1309)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図57参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図1停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図57のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1308の処理により設定された表示用特図1変動パターンコマンドによって実行される第1特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図1停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
S1301の処理において、特図1変動開始フラグ223aがオンでないと判別された場合(S1301:No)、次いで、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグ223bがオンか否かを判別する(S1310)。判別の結果、特図2変動開始フラグ223bがオンであると判別された場合(S1310:Yes)、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドをともに受信しているので、第2特別図柄の変動演出を開始すべく、特図2変動開始フラグ223bをオフし(S1311)、次いで、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第1エリアに含まれるデータを第2実行情報格納エリア223hへシフトし(S1312)、さらに、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを第2保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S1313)、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算し(S1314)、処理をS1315へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第2特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第2保留情報第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する第2実行情報格納エリア223hの各格納エリア223h1~223h4に移動させる。また、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させる。
これにより、第2実行情報格納エリア223hには、主制御装置110の第2保留球実行エリア203gに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第2保留情報格納エリア223fの第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第2保留球格納エリア203eの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S1315の処理では、現在の遊技状態が「通常遊技状態」か否かを判別する(S1315)。判別の結果、「通常遊技状態」である場合は(S1315:Yes)、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行う遊技状態であって、第2特別図柄の変動演出を行わないため、S1316~S1318の処理をスキップして、この変動演出処理(S1110)を終了し、メイン処理(図58参照)に戻る。
一方、S1315の処理において、現在の遊技状態が「通常遊技状態」でないと判別された場合(S1315:No)、即ち、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」であると判別された場合は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行う遊技状態であるので、まず、上記S1314の処理で減算したサブ第2保留球数カウンタ223dの値に基づいて表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1316)、処理をS1317へ移行する。
ここで設定された表示用第2保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図57のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第2保留球数コマンドによって示される第2特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S1317の処理では、第2実行情報格納エリア223hに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2変動パターンコマンドを設定し(S1317)、処理をS1318へ移行する。
ここで設定された表示用特図2変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図57のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図2変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第2特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第2特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S1318の処理において、第2実行情報格納エリア223hに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2停止種別コマンドを設定し(S1318)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図57参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図2停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図57のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1317の処理により設定された表示用特図2変動パターンコマンドによって実行される第2特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図2停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
なお、S1310の処理において、特図2変動開始フラグ223bがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1310:No)、主制御装置110より少なくとも特図1停止種別コマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図57参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて奨励される特別図柄の変動演出のみを実行することができ、奨励される特別図柄の変動演出結果に基づいて消滅され得る非奨励の特別図柄の動的表示に基づく演出を主表示領域Dmで行わないことで、複数の特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで行われてしまうという煩わしい状況を未然に防止し、遊技者が違和感を感じることがない快適な遊技を実行させることができる。なお、第3図柄表示装置81の副表示領域Dsの右の小領域Ds3の、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88とにより、第3図柄表示装置81において各特別図柄の実行態様および保留球数を認識可能に構成されている。
ここで、図62から図64を参照して、各遊技状態における、スルーゲート67、第1始動口64又は第2始動口71への球の入賞態様と、普通図柄の可変表示の経過と、第1特別図柄(以下、「特別図柄1」と称する場合がある)の変動表示(動的表示。以下、同様。)及び第2特別図柄(以下、「特別図柄2」と称する場合がある)の変動表示の経過と、普通電役72、小入賞口73及び可変入賞装置65の駆動態様との関係性について説明する。
図62は、「通常遊技状態」時の左打ち遊技において、スルーゲート67、第1始動口64又は第2始動口71における球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示の実行タイミングと、普通電役72、小入賞口73又は可変入賞装置65の駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。また、図81は、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」時の右打ち遊技において、スルーゲート67、第1始動口64又は第2始動口71における球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示の実行タイミングと、普通電役72、小入賞口73又は可変入賞装置65の駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。さらに、図64は、「潜伏確率変動状態」時の右打ち遊技において、スルーゲート67、第1始動口64又は第2始動口71における球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示の実行タイミングと、普通電役72、小入賞口73又は可変入賞装置65の駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。
なお、「通常遊技状態」において、右打ち遊技が奨励されておらず(禁止されており)、該遊技状態における右打ち遊技は実質的に実行困難に構成されているため、該遊技状態における右打ち遊技に関する説明は省略する。また、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において、左打ち遊技が奨励されておらず(左打ち遊技を実行した場合に遊技者が遊技価値を得難く構成されており)、該遊技状態における左打ち遊技は遊技仕様として奨励されていないため、該遊技状態における左打ち遊技に関する説明は省略する。
図62で示すように、「通常遊技状態」において左打ち遊技で球が発射された場合、右打ち遊技でのみ球が通過し得るスルーゲート67では球が検出されず、その結果、普通図柄の可変表示は実行されないことから、該普通図柄の可変表示結果に基づいて開放される普通電役ソレノイドも駆動しない。また、「通常遊技状態」において左打ち遊技で球が発射された場合、右打ち遊技でのみ球が通過し得る第2始動口71で球が検出されないように構成されている。
一方、「通常遊技状態」において左打ち遊技で発射された球は、第1始動口64へと入賞し得る。そして、該第1始動口64への入賞に基づいて、特別図柄1の変動表示が実行される。この特別図柄1の変動表示は、最短で「5秒」、最長でも「190秒」で実行され、大当たり結果、小当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄1の変動表示において、ハズレが導出された場合には、小入賞口73及び可変入賞装置65は開放されない。一方、特別図柄1の変動表示において、小当たり遊技に当選した場合は、小入賞口ソレノイドが「0.1秒」オンされ、小入賞口73が開放される。しかしながら、上述したように小入賞口73は、複数の釘や第1始動口64の外形(ともに図3参照)によって、左打ち遊技で発射された球が入賞し難いように構成されているため、該小入賞口73が開放されたとしても球が実質的に入賞し得ないように構成されている。
また、「通常遊技状態」において特別図柄1の変動表示で大当たり遊技に当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(10ラウンド。各ラウンドごとに最大「30秒」。インターバル時間「2秒」。オープニング時間及びエンディング時間「30秒」。)オンされ、可変入賞装置65が開放される。このとき、遊技者には左打ち遊技から右打ち遊技へと発射態様を変化させることを促し、開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。
なお、「通常遊技状態」において、仮に、第2始動口71に球が入賞して特別図柄2の変動表示が実行された場合、該特別図柄2の変動表示は一律「600秒」の「超ロング変動」演出態様が選択されるように構成されており、また、特別図柄1の変動表示は最大で「190秒」で実行されるように構成されている。そこで、「600秒」間実行される特別図柄2の変動表示の結果が導出されるより前に特別図柄1の変動表示において小当たり遊技又は大当たり遊技を導出させることで、特別図柄2の変動演出がいずれの結果であっても消滅させることができる。このように構成することで、各特別図柄による大当たり又は小当たりが同時並行的に発生してしまうことで、可変入賞装置65の開放制御が複雑化してしまうことを未然に防止し、遊技者に理解し易い遊技性を提供できる。そして、「通常遊技状態」では、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり又は小当たりを、先に導出され易い第1特別図柄の動的表示に基づく大当たり又は小当たりによって消滅させ、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たり又は小当たりに基づく遊技価値の付与を優先させることが可能となる。
次いで、図63で示すように、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において右打ち遊技で球が発射された場合、まず、右打ち遊技で発射された球のほぼ全てが通過可能な位置に配設されたスルーゲート67において球が検出される。そして、スルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄の可変表示が実行される。この普通図柄の可変表示は、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において一律「0.5秒」で実行され、当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示における当選確率が高確率(99%)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「3秒」、かつ、開放回数が3回行われるように構成されている。よって、右打ち遊技で発射された球は、普通電役72上を転動している間に普通電役72が開放状態となり得るため、普通電役72上を左端から右端まで転動しきることができず、普通電役72の下方側に配置された第2始動口71へと入賞する。なお、右打ち遊技で球が発射された場合、左打ち遊技でのみ球が入賞し得る第1始動口64で球が検出されないように構成されている。
「確率変動状態」又は「時間短縮状態」における第2始動口71への入賞に基づいて、特別図柄2の変動表示が実行され、この特別図柄2の変動表示は、最短で「1秒」、最長でも「70秒」で実行され、大当たり結果、小当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄2の変動表示において、ハズレが導出された場合には、小入賞口73又は可変入賞装置65は開放されない一方、特別図柄2の変動表示において、小当たり遊技に当選した場合は、小入賞口用ソレノイドが「0.1秒」オンされ、かつ、開放回数が3回に設定され小入賞口73が開放される。しかしながら、上述したように小入賞口73は、複数の釘や第1始動口64の外形(ともに図3参照)によって、右打ち遊技で発射された球が入賞し難いように構成されているため、該小入賞口73が開放されたとしても球が実質的に入賞し得ないように構成されている。
また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において特別図柄2の変動表示で大当たり遊技に当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口開閉板用ソレノイドが所定回数かつ所定時間(10ラウンド。各ラウンドごとに最大「30秒」。インターバル時間「1秒」。オープニング時間及びエンディング時間「10秒」。)オンされ、可変入賞装置65が開放される。このとき、遊技者には右打ち遊技を継続することを促し、開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。
なお、「確率変動状態」又は「通常遊技状態」において、仮に、第1始動口64に球が入賞して特別図柄1の変動表示が実行された場合、該特別図柄1の変動表示は、一律「600秒」の「超ロング変動」演出態様が選択されるように構成されており、また、特別図柄2の変動表示は最大で「70秒」で実行されるように構成されている。特に、所定の大当たり遊技が実行された後は、該大当たり遊技中に第2始動口71に球が入賞し得るため、特別図柄2の変動表示の保留球数が溜まっている状態となっている。そこで、「600秒」間実行される特別図柄1の変動表示の結果が導出されるより前に特別図柄2の変動表示において小当たり遊技又は大当たり遊技を導出させることで、特別図柄1の変動演出がいずれの結果であっても消滅させることができる。このように構成することで、各特別図柄による大当たり又は小当たりが同時並行的に発生してしまうことで、可変入賞装置65の開放制御が複雑化してしまうことを未然に防止し、遊技者に理解し易い遊技性を提供できる。そして、大当たり遊技終了後に、仮に、特別図柄1の保留球数が溜まった状態となっていても、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、溜まっている第1特別図柄の動的表示に基づく大当たり又は小当たりを、先に導出され易い第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり又は小当たりによって消滅させ、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり又は小当たりに基づく遊技価値の付与を優先させることが可能となる。
次いで、図64で示すように、「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技で球が発射された場合、まず、右打ち遊技で発射された球のほぼ全てが通過可能な位置に配設されたスルーゲート67において球が検出される。そして、スルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄の可変表示が実行される。「潜伏確率変動状態」において普通図柄の可変表示は、「時短機能」が有効な場合より長い一律「3秒」で実行され、当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。また、「潜伏確率変動状態」において、普通図柄の可変表示における当選確率が低確率(即ち、50%)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「3秒」、かつ、開放回数が1回行われるように構成されている。このため、「潜伏確率変動状態」において、普通電役72の閉鎖期間が長くなり、右打ち遊技で発射された球が普通電役72が開放されている場合は一定程度第2始動口71へ入賞するものの、すべての球が第2始動口71に入賞せず、普通電役72の閉鎖中は該普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきる場合もあり、第2始動口71側と、該第2始動口71の正面視左側に設けられた可変入賞装置65側へと流下可能となる。
「潜伏確率変動状態」における第2始動口71への入賞に基づいて、特別図柄2の変動表示が実行され、この特別図柄2の変動表示は、最短で「5秒」、最長でも「130秒」で実行され、大当たり結果、小当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄2の変動表示において、ハズレが導出された場合には、小入賞口73又は可変入賞装置65は開放されない一方、特別図柄2の変動表示において、小当たり遊技に当選した場合は、小入賞口用ソレノイドが「0.1秒」オンされ、かつ、開放回数が3回に設定され小入賞口73が開放される。しかしながら、上述したように小入賞口73は、複数の釘や第1始動口64の外形(ともに図3参照)によって、右打ち遊技で発射された球が入賞し難いように構成されているため、該小入賞口73が開放されたとしても球が実質的に入賞し得ないように構成されている。
また、「潜伏確率変動状態」において特別図柄2の変動表示で大当たり遊技に当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口開閉板用ソレノイドが所定回数かつ所定時間(10ラウンド。各ラウンドごとに最大「30秒」。インターバル時間「3秒」。オープニング時間及びエンディング時間「180秒」。)オンされ、可変入賞装置65が開放される。このとき、遊技者には右打ち遊技を継続することを促し、開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。
なお、「潜伏確率変動状態」において、仮に、第1始動口64に球が入賞して特別図柄1の変動表示が実行された場合、該特別図柄1の変動表示は、一律「600秒」の「超ロング変動」演出態様が選択されるように構成されており、また、特別図柄2の変動表示は最大で「130秒」で実行されるように構成されている。特に、所定の大当たり遊技が実行された後は、該大当たり遊技中に第2始動口71に球が入賞し得るため、特別図柄2の変動表示の保留球数が溜まっている状態となっている。そこで、「600秒」間実行される特別図柄1の変動表示の結果が導出されるより前に特別図柄2の変動表示において小当たり遊技又は大当たり遊技を導出させることで、特別図柄1の変動演出がいずれの結果であっても消滅させることができる。このように構成することで、各特別図柄による大当たり又は小当たりが同時並行的に発生してしまうことで、可変入賞装置65の開放制御が複雑化してしまうことを未然に防止し、遊技者に理解し易い遊技性を提供できる。そして、大当たり遊技終了後に、仮に、特別図柄1の保留球数が溜まった状態となっていても、「潜伏確率変動状態」では、溜まっている第1特別図柄の動的表示に基づく大当たり又は小当たりを、先に導出され易い第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり又は小当たりによって消滅させ、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり又は小当たりに基づく遊技価値の付与を優先させることが可能となる。
次に、図65を参照して、「連荘」状態において時短リミット回数に到達した場合に実行される「潜伏確率変動状態」において大当たりした場合に実行される「プレミアライブ演出」の内容について説明する。図65は、「潜伏確率変動状態」において大当たりに当選した場合に第3図柄表示装置81で行われる「プレミアムライブ演出」の推移を示した図であり、図65(a)は、「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の変動演出において大当たりに当選して大当たり結果が導出された状態を示した図であり、図65(b)は、図65(a)の状態から、7連荘中の大当たり状態において、複数の「プレミアムライブ演出」の選択画面を示した図であり、図65(c)は、図65(b)の状態から、1の「プレミアムライブ演出」が選択されて該「プレミアムライブ演出」が開始される旨が表示された画面を示した図であり、図65(d)は、図65(c)の状態から、「プレミアムライブ演出」が実行されている状態を示した図である。
図65(a)では、時短リミット回数に到達した後に発生する「潜伏確率変動状態」における第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの表示状態を示しており、主表示領域Dmの表示領域左上部分には、「6連荘中」との連荘回数表示81aが表示され、各図柄列Z1~Z3には、第2特別図柄の変動演出の表示結果として、「777」の大当たり結果が表示されている。上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合には、大当たり種別「潜確A」が100%選択されるように構成されている。即ち、図65(a)では、時短リミット機能の発動時に突入する「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の変動演出において大当たり種別「潜確A」に当選し、該大当たり種別「潜確A」の大当たりがこれから発生する状態を示している。
次いで、図65(b)では、図65(a)で当選した大当たり種別「潜確A」の大当たりに当選したことに基づいて「プレミアムライブ演出」の選択画面が表示された状態である。図65(b)の状態では、大当たり種別「潜確A」において「180秒」の間行われるオープニング時間内に実行される「プレミアムライブ演出」の選択画面を示しており、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの左上部分には、「7連荘中」との連荘回数表示81aが表示され、主表示領域Dmの右上部分には、「777」との大当たり図柄表示81bが表示されている。
また、図65(b)において、主表示領域Dmの右側中央部分には、「プレミアムライブ演出」で実行される楽曲の選択状況を示す楽曲選択表示81cが表示されている。図65(b)で示す状態では、楽曲「AAA」、楽曲「BBB」、楽曲「CCC」、楽曲「YYY」及び楽曲「ZZZ」が選択可能であって、現在、楽曲「AAA」が選択されている状態を示している。また、主表示領域Dmの右下領域には、楽曲選択表示81cで選択中の楽曲を、枠ボタン22を押下することで変更できることを遊技者に示唆する指示メッセージ表示81dが表示されている。この指示メッセージ表示81dに従って、枠ボタン22が押下される毎に、楽曲選択表示81cで選択される楽曲が1つずつスクロール表示(例えば、楽曲「AAA」→楽曲「BBB」)されるように構成されている。さらに、主表示領域Dmの左側中央部分には、楽曲選択表示81cで選択中の楽曲に対応するキャラクタ表示である選択中楽曲キャラクタ表示81eが表示されている。このとき、選択中の楽曲のイントロが出力されるように構成されている。そして、図65(b)の状態で選択画面が終了した場合に、楽曲「AAA」が選定され、この大当たり中に実行される「プレミアムライブ演出」において楽曲「AAA」の表示および音声が出力される。
遊技者は、この楽曲の選択画面において、自分の好みの楽曲を選択することができ、遊技者の嗜好に合った演出を実行することが可能となる。従って、この「プレミアムライブ演出」に関する選択画面中は、遊技者によっては楽曲を吟味して楽曲を選択するため、この期間が短時間であると、遊技者の選択の余地が少なくなってしまうが、第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」や「確率変動状態」又は「時間短縮状態」での大当たりより長いオープニング時間が選択される「潜伏確率変動状態」における大当たりのオープニング期間中にこの「プレミアムライブ演出」とその選択画面を表示することで、遊技者に余裕を持って好きな楽曲を選択可能に構成するとともに、オープニング時間を長く行った場合であっても遊技者の意識を楽曲選択の作業に費やさせることで、オープニング時間の長さを遊技者に感じさせないようにすることが可能となる。
次いで、図65(c)では、図65(b)で選択された楽曲が開始されることを示す「プレミアムライブ演出」の開始画面が表示された状態である。この開始画面では、図65(b)と同様、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの左上部分には、「7連荘中」との連荘回数表示81aが表示され、主表示領域Dmの右上部分には、「777」との大当たり図柄表示81bが表示されている。また、主表示領域Dmの表示領域中央部分に「プレミアムライブ演出」が開始されることを示す「PREMIUMライブモード突入」とのメッセージが表示されている。
次いで、図65(d)では、図65(c)から発展し、図65(b)で選択された楽曲(ここでは、楽曲「AAA」)の「プレミアムライブ演出」が実行されている状態を示している。図65(d)は、図65(b)等と同様、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの左上部分には、「7連荘中」との連荘回数表示81aが表示され、主表示領域Dmの右上部分には、「777」との大当たり図柄表示81bが表示されている。また、主表示領域Dmの表示領域中央部分に、図65(b)で選択された楽曲の「プレミアムライブ演出」に対応する楽曲キャラクタ表示81fが表示されている。さらに、主表示領域Dmの右下領域には、遊技者に球の発射態様を示唆する発射態様示唆表示81gが表示されている。これにより、遊技者は、この大当たり中において、発射すべき発射態様を認識するとともに、自身が選択した楽曲を堪能することができる。
なお、図65(b)から図65(d)の演出は、大当たりにおけるオープニング時間中に進行するように構成してもよいし、図65(b)の演出をオープニング時間に行い、図65(c)及び図65(d)の演出を1ラウンド目の開始時から行うように構成してもよい。図65(b)から図65(d)の演出をオープニング時間中に進行する場合には、遊技者が選択した「プレミアムライブ演出」を大当たり期間中の早期に行うことが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。また、図65(c)及び図65(d)の演出を大当たりの1ラウンド目から行うことで、図65(b)の選択演出をオープニング期間中の間、じっくり行うことが可能となるとともに、ラウンドの開始時期を明確に把握することが可能となる。
以上、説明したように、第1実施形態のパチンコ機10では、「時短機能」が付与される大当たりが所定回数発生する毎に、必ず普通図柄の低確率状態にすることができ、普通図柄の高確率状態が継続し続けて過度な遊技者への入賞補助状態が発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の出玉率からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される遊技価値が高くなり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、時短リミット機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等とするために、「時短機能」の連続発生回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、特別図柄の高確率状態の継続率を高継続にして補うことが可能となり、時短リミット機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多様な遊技性を実現することができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、「連荘」状態中における時短リミッタ機能が発動した後に突入し得る「潜伏確率変動状態」においていずれかの大当たりに当選した場合における大当たり時のOP時間、IT時間、ED時間を、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」(「通常遊技状態」も含む)に当選した場合における大当たり時のOP時間、IT時間、及び、ED時間よりも長く構成することで、「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。その結果、大当たり状態であるものの、遊技者に遊技価値を付与し得ないOP時間、IT時間及びED時間において球を発射させた場合に、球のアウト個数を増加させて、遊技ホールの利益率を向上させることが可能となる。また、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、時短リミッター機能を有するため、「連荘」状態に突入してから1時間を経過した段階では、遊技者が獲得した未だ「7200球」未満であって「潜伏確率変動状態」であり、さらに、該「潜伏確率変動状態」に突入してから次の大当たりを獲得するまでに約17分以上を要する可能性が高くなるように設定されている。これにより、遊技者が1時間程度の短時間で獲得する球数を、時短リミッター機能がないパチンコ機よりなだらかに増加するようにすることが可能となり、時間あたりに遊技者が獲得する球数が過度になり難いようにすることができる。その結果、遊技者の射幸心を煽り過ぎず、遊技者が遊技を適切に行うことができるパチンコ機10を提供することができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」や「確率変動状態」又は「時間短縮状態」での大当たりより長いオープニング時間が選択される「潜伏確率変動状態」における大当たりのオープニング期間中にこの「プレミアムライブ演出」とその選択画面を表示することで、遊技者に余裕を持って好きな楽曲を選択可能に構成するとともに、オープニング時間を長く行った場合であっても遊技者の意識を楽曲選択の作業に費やさせることで、オープニング時間の長さを遊技者に感じさせないようにすることが可能となる。また、図65(b)から図65(d)の演出をオープニング時間中に進行する場合には、遊技者が選択した「プレミアムライブ演出」を大当たり期間中の早期に行うことが可能となり、大当たりの期間を長期化した場合であっても、遊技者に「連荘」状態が継続することでしか到達できない演出に辿り着いたという達成感を与え、大当たりの長さを感じ難くしつつ、遊技の興趣を向上することができる。また、図65(c)及び図65(d)の演出を大当たりの1ラウンド目から行うことで、図65(b)の選択演出をオープニング期間中の間、じっくり行うことが可能となるとともに、ラウンドの開始時期を明確に把握することが可能となる。
<第2実施形態>
次いで、図66及び図71を参照して、本発明を適用した第2実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に、いずれの発射態様でも球が入賞困難な位置に配置された小入賞口73を開放させ、小当たり遊技の当選に基づいて遊技者に遊技価値を付与し得ないように構成している。
これに対し、第2実施形態のパチンコ機10では、遊技領域の正面視右側に右打ち遊技で発射された球が入賞可能な位置であって、普通電役72の下流側に第2小入賞口74aを有する第2小入賞口ユニット74を配設し、右打ち遊技が奨励される遊技状態において閉鎖状態の普通電役72の上面を流下した球が入賞し得るように構成する。そして、右打ち遊技が奨励される遊技状態であって、普通電役72の閉鎖時間が比較的長い遊技状態(即ち、「潜伏確率変動状態」)において、第2特別図柄の動的表示を実行しつつ、該第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選した場合に第2小入賞口74aを開放することで、「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の小当たり当選時に、第2小入賞口74aに球を入賞し得るように構成する。
以下、第2実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第2実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図66を参照して、第2実施形態のパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明する。図66は、第2実施形態におけるパチンコ機の遊技盤13の正面図である。第2実施形態の遊技盤13と第1実施形態の遊技盤13との異なる点は、主に、可変入賞装置65がスルーゲート67の正面視直下に位置する点と、普通電役72の下流側であって、正面視左側に第2小入賞口ユニット74を配設する点と、第1始動口64の正面視下部に小入賞口73が配設されていない点と、である。
図66で示すように、第2実施形態における可変入賞装置65は、上述したように、スルーゲート67の正面視直下であって、普通電役72及び後述する第2小入賞口ユニット74より上流側に配設されている。これにより、可変入賞装置65の開放状態では、右打ち遊技で発射された球が普通電役72及び第2小入賞口ユニット74より先に可変入賞装置65に到達するため、普通電役72が開放状態であって第2始動口71へ球が入賞し得る状態、又は、第2小入賞口ユニット74が開放状態であって第2小入賞口74aへ球が入賞し得る状態であった場合でも、可変入賞装置65が開放状態である場合に、該可変入賞装置65へ球を入賞させ易くし、第2始動口71又は第2小入賞口74aに球が入賞し難いように構成する。
このように構成することで、大当たり状態中に普通図柄の当選に基づき普通電役72が開放された場合であっても、開放中の可変入賞装置65へ球を入賞させ易くしつつ第2始動口71へ球を入賞し難くすることで、大当たり中に第2始動口71への入賞に基づく賞球を付与し難くし、大当たり中に遊技者に付与される遊技価値に関する出玉率の計算を簡易にすることが可能となる。
普通電役72の正面視左側であって、右打ち遊技された場合に該普通電役72の下流側となる位置には、第2小入賞口ユニット74が配設されている。この第2小入賞口ユニット74は、主に、第2小入賞口74aと、該第2小入賞口74aの正面視上方側を閉塞する第2出没板74bと、該第2出没板74bを出没駆動する第2小入賞口用ソレノイド(図示せず)と、により構成されている。
第2実施形態の主制御装置110(図5参照)は、通常時、第2小入賞口ユニット74の第2出没板74bを突出状態に維持して、第2小入賞口74aの正面視上方側を覆うことで、第2小入賞口74aへの球の流入を防止している。そして、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合に、上記第2小入賞口用ソレノイド(図示せず)を所定時間駆動し、第2小入賞口ユニット74の第2出没板74bを所定時間の間、第2出没板74bを突出状態から遊技盤13内に没入した没入状態に駆動させて、第2小入賞口74aへの球の流入を可能に構成して、右打ち遊技されて可変表示装置ユニット80の正面視右側を流下する球が、普通電役72の出没板72aの上面を左端側から右端側まで転動した場合に、上記第2小入賞口74aへ入賞し得る状態となるように構成されている。
次に、図67を参照して、第2実施形態の小当たり開放テーブル202gについて説明する。図67は、第2実施形態においてROM202に記憶される小当たり開放テーブル202gの一例を模式的に示した模式図である。第2実施形態の小当たり開放テーブル202gは、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり時に参照され、各特別図柄に基づいて、第2小入賞口74aの第2出没板74bの開放態様等(ラウンド数、最大開放時間、インターバル時間、最大入賞個数、賞球数)が規定されている。なお、いずれの特別図柄で小当たりに当選した場合であっても、遊技状態の移行は行われないように構成されている。
まず、小当たり開放テーブル202gは、特別図柄の種類、即ち、入賞する始動口64,71に基づいて開放態様等が区分けされている。具体的には、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に参照される「特図1小当たり」用と、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に参照される「特図2小当たり」用とで、第2出没板74bの開放態様等が規定されている。
図67で示すように、小当たり開放テーブル202gの「特図1小当たり」用において、第1特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合には、第2始動口71の正面視左側に設けられた第2小入賞口ユニット74の第2出没板74bが1回(1ラウンド)開閉される。そして、その第2出没板74bの最大開放時間が「0.1秒」に設定され、最大入賞個数が「10個」に規定され、入賞に基づく賞球数が「10個」に規定されている。
なお、第2実施形態では、第1特別図柄の小当たり当選に基づく第2出没板74bの最大開放時間内に発射された球が10個も入賞し得ない開放時間に設定されているため、開放された第2出没板74bは、最大入賞個数の条件で閉鎖するより、最大開放時間の条件で閉鎖し易いように構成されている。
また、第2実施形態では、第1特別図柄の動的表示の実行契機を取得する第1始動口64は、左打ち遊技で発射された球が入賞可能な位置に配置されている一方、第2小入賞口74aは、右打ち遊技で発射された球が入賞可能であって、左打ち遊技では入賞不可若しくは入賞困難な位置に配設されている。よって、「通常遊技状態」において、奨励される左打ち遊技を行っている状況において、第1特別図柄の小当たりに当選した場合であっても、該小当たりへの当選に基づいて短い期間で開放される第2小入賞口74aへ球を狙って入賞させることが困難に構成されている。
次いで、図67で示すように、小当たり開放テーブル202gの「特図2小当たり」用において、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合も、第2始動口71の正面視左側に設けられた第2小入賞口ユニット74の第2出没板74bが1回(1ラウンド)開閉される。また、1のラウンドの最大開放時間が第1特別図柄の場合より長い「3秒」に設定され、最大開放個数が「10個」に規定され、入賞に基づく賞球数が「10個」に規定されている。
なお、第2実施形態では、第2特別図柄の小当たり当選に基づく小入賞口開閉板73aの最大開放時間内に発射された球が10個も入賞し得ない開放時間に設定されているため、開放された小入賞口開閉板73aは、最大入賞個数の条件で閉鎖するより、最大開放時間の条件で閉鎖し易いように構成されている。
また、第2実施形態では、第2小入賞口ユニット74の上流側に普通電役72が配置されており、該普通電役72が開放状態である場合には、右打ち遊技で発射された球は、第2出没板74bが開放状態であっても第2小入賞口74aには入賞せず、開放状態である第2始動口71へ入賞するように構成されている。
次に、図68(a)から図68(c)を参照して、第2実施形態の普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jの詳細について説明する。第2実施形態において第1実施形態と異なる点は、普図変動テーブル202iにおいて、「通常遊技状態」での普通図柄の可変表示時間が「120秒」から「10秒」に短くなっている点と、普図変動テーブル202iにおいて、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」での普通図柄の可変表示時間が「0.5秒」から「0.1秒」に短くなっている点と、普通電役開放テーブル202jにおいて、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」での出没板72aのインターバル時間が「0.5秒」から「0.1秒」に短くなっている点と、同じく普通電役開放テーブル202jにおいて、「潜伏確率変動状態」での出没板72aの開放時間が「3秒」から「2秒」に短くなっている点と、である。
まず、図68(b)を参照して、第2実施形態における普通図柄の可変表示時間を決定するための普図変動テーブル202iの詳細について説明する。図68(b)は、第2実施形態においてROM202に記憶される普図変動テーブル202iの一例を模式的に示した模式図である。
第2実施形態における普図変動テーブル202iは、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用と、「潜伏確率変動状態」で参照される「潜伏確率変動状態」用との3種類に分けられる。そして、「通常遊技状態」用と「確率変動状態・時間短縮状態」用と「潜伏確率変動状態」用とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、各遊技状態で普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、各遊技状態で普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図30(b)で示すように、第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「10秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「10秒」となるように設定されている。これにより、普通図柄の低確率状態である大当たり遊技中で変動している普通図柄の可変表示が、大当たり終了後に「確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」、又は、「潜伏確率変動状態」に跨って実行されてしまった場合でも、各遊技状態において早期に普通図柄の可変表示の結果を導出するとともに、各遊技状態における普通図柄の可変表示時間に早期に移行可能に構成することで、各遊技状態に応じた遊技仕様を迅速に実現することができる。
また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「0.1秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「0.1秒」となるように設定されている。これにより、スルーゲート67を通過した球が普通電役72の配設位置に到達する前に普通図柄の可変表示を停止させ、該可変表示結果が当たりである場合には、スルーゲート67を通過した球自体、及び、それ以前にスルーゲート67付近を通過した球が、開放中の第2始動口71に入賞し得るようにすることができる。
さらに、「潜伏確率変動状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「2秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「潜伏確率変動状態」において普通図柄の可変表示時間が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「2秒」となるように規定されている。スルーゲート67から普通電役72に到達若しくは出没板72aの上面を転動しきるまでには、少なくとも「2秒」以上経過し得るように構成されているため、スルーゲート67を通過した球が普通電役72の配設位置に到達し得る若しくは出没板72aの上面を転動しているタイミングで普通図柄の可変表示を停止させ、該可変表示結果が当たりである場合には、スルーゲート67を通過した球自体が開放中の第2始動口71へ入賞し得るようにすることができる。一方、それ以前にスルーゲート67付近を通過した球が、開放中の第2始動口71へ入賞し得ないタイミングで出没板72aを開放することで、第2始動口71への過度な入賞を抑制することが可能となる。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更することで、スルーゲート67を球が通過してから、普通電役72が開放されるまでの期間を変更することができる。その結果、球がスルーゲート67を通過した場合に、該スルーゲート67の通過に起因する可変表示で当たりとなり、該当たりに基づいて普通電役72が開放されて、スルーゲート67を通過した球がそのまま第2始動口71へ流入し得るか、さらに、普通電役72の閉鎖状態において出没板72aの上面を左端から右端へ転動しきって、第2小入賞口74aの開放態様如何によって該第2小入賞口74aへ流入し得るかを遊技状態によって異ならせることができる。よって、普通図柄の可変表示時間を遊技状態毎に変更することで、1の球のスルーゲート67、第2始動口71及び第2小入賞口74aへの入賞態様を異ならせることができ、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」のうち、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示時間が短く、かつ、当たりに当選し易いため、スルーゲート67を通過した球自体が普通電役72の配設位置に到達する前に出没板72aが開放状態となったり、それ以前にスルーゲート67付近を通過した球が普通電役72の上面を球が転動している間に普通電役72が開放(没入)状態となって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、第2小入賞口74aへ入賞し難いように構成されている。
一方、右打ち遊技が奨励される「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の可変表示時間が「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より長く、かつ、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より当たりに当選し難いため、普通電役72の上面を球が転動している間、普通電役72が閉鎖(突出)状態を維持し続け易く、右打ち遊技により発射された球が普通電役72の出没板72aの上面を右端から左端まで転動しきり、第2小入賞口ユニット74側へと流下し得るように構成される。換言すれば、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へは一定程度入賞し得るものの、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2始動口71へ入賞し難く、第2小入賞口74aへ入賞し得るように構成されている。
次いで、図68(c)を参照して、第2実施形態の普通電役開放テーブル202jについて説明する。図68(c)は、第2実施形態におけるROM202に記憶される普通電役開放テーブル202jの一例を模式的に示した模式図である。普通電役開放テーブル202jは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役72の開放(没入)時間および開放回数が規定されている。
第2実施形態の普通電役開放テーブル202jは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用と、「潜伏確率変動状態」で参照される「潜伏確率変動状態」用とで、普通電役72の開放態様(開放時間)が変更される。
図68(c)で示すように、第2実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態である「潜伏確率変動状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放回数は1回であり、その開放時間は「2秒」となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「潜伏確率変動状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「3秒」×1回=「2秒」の間、開放されるように構成される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役72の開放態様を変更することで、普通電役72が開放している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放している期間が長いことによって第2始動口71側へ入賞し易い状況か、普通電役72が開放している状況が短いことによって球が第2始動口71へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いため、変動短縮機能が作動し易く、第2特別図柄の動的表示が効率良く実行され易いように構成されている。
右打ち遊技が奨励される「潜伏確率変動状態」において、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役72の開放時間及び開放回数が「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へ入賞し難いように構成されている。換言すれば、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ一定程度入賞し得るものの、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり難いため、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2特別図柄の動的表示の実行効率は低いものの、第2特別図柄の動的表示の抽選契機を得ながら遊技を行うことが可能に構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合における開放時間が「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より短く、かつ、上述したように「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より当たりに当選し難いため、普通電役72の上面を球が転動している間、普通電役72が閉鎖(突出)状態を維持し続け易く、右打ち遊技により発射された球が普通電役72の出没板72aの上面を右端から左端まで転動しきり、第2小入賞口ユニット74側へと流下し得るように構成される。換言すれば、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へは一定程度入賞し得るものの、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2始動口71へ入賞し難く、第2小入賞口74aが開放されている場合には該第2小入賞口74aへ入賞し得るように構成されている。
これにより、第2実施形態では、「潜伏確率変動状態」において、第2始動口71へ球を入賞させて第2特別図柄の動的表示において大当たりへの当選を目指しつつ、第2特別図柄の小当たりに当選した場合には、普通電役72が閉鎖状態であることによって第2小入賞口74aへも球を入賞させて賞球を得ることが可能となる。よって、「潜伏確率変動状態」では、大当たりに当選せずに該「潜伏確率変動状態」を長く継続させて如何にして第2小入賞口74aに球を多く入賞させるか、という遊技性を実現することができる。
ここで、図69から図71を参照して、第2実施形態の各遊技状態および各大当たり状態における平均的な滞在時間や、各状態(時間)あたりに得られる遊技価値について説明する。図69は、「連荘」状態中における各大当たり状態及び各遊技状態における各現象毎の入賞率、所要時間、発生回数、発射時間、発射球数、戻り球数を示すとともに、各大当たり状態及び各遊技状態における合計獲得球数を示した図である。また、図70は、第2実施形態における時短リミッター機能が無い場合と有る場合とで「連荘」回数に応じた獲得球数および積算球数を示した図である。さらに、図71は、第2実施形態における時短リミッター機能が有る場合の「連荘」時におけるスランプグラフである。
第2実施形態のパチンコ機10が第1実施形態と異なる点は、「潜伏確率変動状態」において、普通電役72が開放されている間は第2始動口71へ球が入賞する一方、普通電役72が閉鎖されている間は第2小入賞口74aに球が入賞し得るように構成されている点である。
図69で示すように、第2実施形態の「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技で発射された球の主要な入賞先は第2始動口71であり、該「潜伏確率変動状態」における特別図柄の大当たり確率は1/100に設定されている。また、「潜伏確率変動状態」は、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」ほどではないものの、スルーゲート67への球の通過を起因として普通電役72が一定割合及び短時間開放して第2始動口71へ球が入賞し得るように設定されている。このため、「潜伏確率変動状態」において、球を発射し続けた場合、第2始動口71への入賞率が「40%(即ち、右打ち遊技で10球発射した場合に、第2始動口71に4発入賞)」であった場合であって、さらに、第2小入賞口74aへの入賞率が「30%(即ち、右打ち遊技で10球発射した場合に、第2小入賞口74aに3発入賞)」であり、かつ、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たりに当選するまで、即ち、第2始動口71に「100球」の球を入賞させるまでに、「1030秒」時間を要するように設定されている(図25と同様)。
しかしながら、この「1030秒」の「潜伏確率変動状態」において、大当たりへの当選が期待できる演出態様、即ち、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様では、大当たりに基づく可変入賞装置65の開放や小当たりに基づく第2小入賞口74aの開放がないため、遊技者は止め打ち期間の間、球の発射を一時的に停止するので、「潜伏確率変動状態」における大当たりに当選するまでの期間(即ち、「1030秒」)から上記止め打ち期間(即ち、「スーパーリーチ」演出態様の実行時間である「150秒」+「スペシャルリーチ」演出態様の実行時間である「270秒」)を引いた「610秒」が球の発射期間となる。
従って、第2実施形態の「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、普通電役72が開放されている場合は第2始動口71へ球が入賞する一方、普通電役72が閉鎖されている場合は第2小入賞口74aへ球が入賞し得るため、遊技者は、上記止め打ち期間以外の期間で継続して球を発射し続ける。よって、発射球数が「610秒」÷「0.6秒」=約「1017球」であり、戻り球数が「1017球」×「40%」×「1球(第2始動口71の入賞に基づく賞球数)」+「1017球」×「30%」×「10球(第2小入賞口74aの入賞に基づく賞球数)」=約「3458球」となる。
その結果、第2実施形態の「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、遊技者は、「610秒」の期間、球を発射して、計「1017球」の球を発射しつつ、「3458球」の賞球を獲得する。よって、「連荘」時の「潜伏確率変動状態」では、遊技者は、「3458球」-「1017球」=「2441球」の持ち球を獲得することとなる。
ここで、図70及び図71を参照して、図69で説明した球の発射球数および戻り球数を考慮した遊技者の持ち球数の増減について説明する。第2実施形態のパチンコ機10において第1実施形態と異なる点は、上述したように、時短リミッター機能がある場合における「潜伏確率変動状態」での球の増減である。
図70で示すように、「連荘」時に時短リミッター機能が発動して「潜伏確率変動状態」に突入した場合には、遊技者は「2441球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「7157球」+「2441球」=「9598球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2754秒」+「1030秒」=「3784秒」となる(図71参照)。
そして、時短リミッター機能が有る場合の「連荘」時の7回目の大当たり時(「連荘」突入後6回目の大当たり時)には、「潜伏確率変動状態」における大当たりであり、遊技者は「712球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「9598球」+「712球」=「10310球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「3784秒」+「473秒」=「4257秒」となる(図71参照)。
以上、説明したように、第2実施形態のパチンコ機10では、「連荘」時の「潜伏確率変動状態」において、開放状態となる第2小入賞口74aに球を入賞し得る状態となることで、第2始動口71へ球を入賞させて第2特別図柄の動的表示において大当たりへの当選を目指しつつ、第2特別図柄の小当たりに当選した場合には、普通電役72が閉鎖状態であることによって第2小入賞口74aへも球を入賞させて賞球を得ることが可能となる。よって、大当たりの「連荘」回数を重ねて時短リミッター機能が発動して「潜伏確率変動状態」に突入させることで、それまでの「連荘」による獲得出玉に加え、「潜伏確率変動状態」における獲得出玉が加わることで、多量の球を獲得可能な遊技性を実現できる。その結果、「連荘」が開始された際に、「連荘」状態を終わらせることなく如何にして多くの大当たりを重ね、その結果、時短リミッター機能を発動させて「潜伏確率変動状態」に突入させるかという遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる。
そのほか、第1実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
次いで、図72乃至図81を参照して、本発明を適用した第3実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技で発射された球が入賞し得る位置に第1特別図柄の動的表示の実行契機となる第1始動口64を配設する一方、右打ち遊技で発射された球は上記第1始動口64へ入賞困難とし、右打ち遊技では第1特別図柄の動的表示の実行契機を取得困難に構成されている。また、右打ち遊技で発射された球が入賞し得る位置に第2特別図柄の動的表示の実行契機となる第2始動口71を配設する一方、左打ち遊技で発射された球は上記第2始動口71へ入賞困難とし、左打ち遊技では第2特別図柄の動的表示の実行契機を取得困難に構成されている。
これに対し、第3実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技で発射された球が入賞し得る位置に、第2特別図柄の動的表示の実行契機となる第2始動口71を配設するとともに、第1特別図柄の動的表示の実行契機となる右側第1始動口64aを配設し、右打ち遊技では第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示が同時並行的に実行され易いように構成する。また、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示時間が、第2特別図柄の動的表示時間より短くなり得るパターンを有するように構成する。そして、いずれの特別図柄の動的表示が先に停止するかによって、遊技者に付与される遊技価値が異なるように設定する。
以下、第3実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態又は第2実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第3実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態又は第2実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態又は第2実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図72を参照して、第3実施形態のパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明する。図72は、第3実施形態におけるパチンコ機の遊技盤13の正面図である。第3実施形態の遊技盤13と第1実施形態の遊技盤13との異なる点は、主に、普通電役72が配設されている位置と可変入賞装置65が配設されている位置の間に、第1特別図柄の動的表示の実行契機となる右側第1始動口64aが配設されている点である。
図72で示すように、第3実施形態では、普通電役72の出没板72aの下流側であって、可変入賞装置65の上流側に、第1始動口64と同様、第1特別図柄の動的表示の実行契機(抽選契機)となる右側第1始動口64aが配設されている。この右側第1始動口64aへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる右側第1始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その右側第1始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図5参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの上方LED群37b1で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、右側第1始動口64aは、球が入球すると、第1始動口64と異なり、3個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
右側第1始動口64aの直上には、複数の遊技釘が植設され、普通電役72の下流側へ流下した球は、上記遊技釘によって、右側第1始動口64a側か、その下流側の可変入賞装置65側へと振り分けられる。
第3実施形態では、遊技盤13の可変表示装置ユニット80の正面視右側において、球の流下方向順に、スルーゲート67、普通電役72内の第2始動口71、右側第1始動口64a及び可変入賞装置65が配設され、右打ち遊技で発射された球は、スルーゲート67を通過し得た上で、普通電役72の開放中であれば第2始動口71へ入賞し得る一方、普通電役72が閉鎖中であれば、その下流側に設けられた右側第1始動口64a又は可変入賞装置65(可変入賞装置65の開放中に限る)へ入賞し得るように構成されている。従って、右打ち遊技で球が発射されている場合に、第1特別図柄の動的表示の実行契機を取得可能に構成するとともに、第2特別図柄の動的表示の実行契機も取得可能に構成されている。なお、右側第1始動口64aをスルーゲート67の上流側に配設してもよいし、スルーゲート67と普通電役72との間の位置に配設してもよいし、可変入賞装置65より下流側(左打ち遊技では入賞し得ない位置)に配設してもよい。
次に、図73を参照して、第3実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様について説明する。図73は、第3実施形態の各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、先に停止され易い特別図柄、及び、右打ち可否を説明した一覧である。第3実施形態のパチンコ機10において第1実施形態と異なる点は、「潜伏確率変動状態」において主要入賞先が第1特別図柄(即ち、右側第1始動口64a)と第2特別図柄(即ち、第2始動口71)とである点と、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示の変動時間が第2特別図柄の動的表示の変動時間と同等となるように構成されている点と、「潜伏確率変動状態」において先に停止され易い特別図柄が設定されていない点と、である。
図73で示すように、「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技で発射された球が、入賞補助機能を有していないものの、普通電役72が開放された場合に第2始動口71に入賞する。また、普通電役72が閉鎖状態である場合には、その下流側に設けられた右側第1始動口64aへも入賞し得る。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「確率変動状態」よりは長い「5秒~130秒」の範囲で行われるとともに、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間も「5秒~130秒」の範囲で行われ、その結果、選定される変動時間次第で、第1特別図柄の動的表示結果が先に導出される場合と、第2特別図柄の動的表示が先に導出される場合とが発生し得るように構成されている。
次に、図74を参照して、第3実施形態の第1特別図柄の保留数テーブル202cの詳細について説明する。図74は、第3実施形態における第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図である。第3実施形態のパチンコ機10において第1実施形態と異なる点は、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の変動出を行う場合に、第2特別図柄の変動演出を行う場合と同等の変動時間となる停止パターンテーブル202dを選択するように構成されている。
図74で示すように、第3実施形態では、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示でハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、合計保留球数が「1個」の場合には、特図2用保留数テーブル202c2における「潜伏確率変動状態」と同様、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8(図19(b)参照)が選択される。また、「潜伏確率変動状態」のハズレ抽出時又は小当たり抽出時であって、合計保留球数が「2個~4個」の場合には、特図2用保留数テーブル202c2における「潜伏確率変動状態」と同様、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9(図20(a)参照)が選択される。一方、「潜伏確率変動状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、特図2用保留数テーブル202c2における「潜伏確率変動状態」と同様、停止パターンテーブル202dのJテーブル202d10(図20(b)参照)が選択される。
これにより、第3実施形態における「潜伏確率変動状態」では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示が同時並行的に実行され、短い変動時間の変動パターンが選択された特別図柄が先に停止表示されるように構成される。そして、第3実施形態では、一方の特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりに当選した場合には、他方の特別図柄の動的表示を中止するように構成されているため、いずれの特別図柄の動的表示が先に停止するか否か、及び、該特別図柄の抽選結果によって、遊技者に付与される遊技価値のバリエーションを豊富にすることが可能となる。
ここで、図75から図77を参照して、第3実施形態の各遊技状態および各大当たり状態における平均的な滞在時間や、各状態(時間)あたりに得られる遊技価値について説明する。図75は、「連荘」状態中における各大当たり状態及び各遊技状態における各現象毎の入賞率、所要時間、発生回数、発射時間、発射球数、戻り球数を示すとともに、各大当たり状態及び各遊技状態における合計獲得球数を示した図である。また、図76は、第3実施形態における時短リミッター機能が無い場合と有る場合とで「連荘」回数に応じた獲得球数および積算球数を示した図である。さらに、図77は、第3実施形態における時短リミッター機能が有る場合の「連荘」時におけるスランプグラフである。
第3実施形態のパチンコ機10が第1実施形態と異なる点は、「潜伏確率変動状態」において、普通電役72が開放されている間は第2始動口71へ球が入賞する一方、普通電役72が閉鎖されている間は右側第1始動口64aに球が入賞し得るように構成されている点である。
図75で示すように、第3実施形態の「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技で発射された球の主要な入賞先は第2始動口71と右側第1始動口64aとであり、該「潜伏確率変動状態」における特別図柄の大当たり確率は1/100に設定されている。また、「潜伏確率変動状態」は、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」ほどではないものの、スルーゲート67への球の通過を起因として普通電役72が一定割合及び短時間開放して第2始動口71へ球が入賞し得るように設定されている。また、普通電役72が閉鎖状態の場合には、その下流側に配設されている右側第1始動口64aにも球が入賞し得るように構成されている。このため、「潜伏確率変動状態」において、球を発射し続けた場合、第2始動口71への入賞率が「30%(即ち、右打ち遊技で10球発射した場合に、第2始動口71に3発入賞)」であった場合であって、さらに、右側第1始動口64aへの入賞率が「10%(即ち、右打ち遊技で10球発射した場合に、右側第1始動口64aに1発入賞)」であり、かつ、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たりに当選するまで、即ち、第2始動口71及び右側第1始動口64aに入賞した球に基づいて先に導出される動的表示の実行回数が合計「100回」となるまでに、入賞し易い第2始動口71へ合計「100球」の球を入賞させるまでに、「1030秒」時間を要するように設定されている(図25と同様)。
しかしながら、この「1030秒」の「潜伏確率変動状態」において、大当たりへの当選が期待できる演出態様、即ち、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様では、大当たりに基づく可変入賞装置65の開放がないため、遊技者は止め打ち期間の間、球の発射を一時的に停止するので、「潜伏確率変動状態」における大当たりに当選するまでの期間(即ち、「1030秒」)から上記止め打ち期間(即ち、「スーパーリーチ」演出態様の実行時間である「150秒」+「スペシャルリーチ」演出態様の実行時間である「270秒」)を引いた「610秒」が球の発射期間となる。
従って、第3実施形態の「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、普通電役72が開放されている場合は第2始動口71へ球が入賞する一方、普通電役72が閉鎖されている場合は右側第1始動口64aへ球が入賞し得るため、遊技者は、上記止め打ち期間以外の期間で継続して球を発射し続ける。よって、発射球数が「610秒」÷「0.6秒」=約「1017球」であり、戻り球数が「1017球」×「30%」×「1球(第2始動口71の入賞に基づく賞球数)」+「1017球」×「10%」×「3球(右側第1始動口64aの入賞に基づく賞球数)」=約「710球」となる。
その結果、第3実施形態の「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、遊技者は、「610秒」の期間、球を発射して、計「1017球」の球を発射しつつ、「710球」の賞球を獲得する。よって、「連荘」時の「潜伏確率変動状態」では、遊技者は、「1017球」-「710球」=「407球」の持ち球を消費することとなる。
ここで、第3実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示で選定され得る大当たり種別より第2特別図柄で選定され得る大当たり種別の方が遊技者に有利な結果が導出され易いように構成されている(図8参照)。よって、遊技者は、「潜伏確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示の抽選結果によって大当たりが付与されるより、第2特別図柄の動的表示の抽選結果によって大当たりが付与されることを望みながら遊技を行う。第3実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」において、第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の動的表示に対応したキャラクタ(図81において後述する第1キャラクタ81h)と第2特別図柄の動的表示に対応したキャラクタ(図81において後述する第2キャラクタ81i)とが競う「バトル演出」が実行されるように構成されている。この「バトル演出」については、図81において後述する。
ここで、図76及び図77を参照して、図75で説明した球の発射球数および戻り球数を考慮した遊技者の持ち球数の増減について説明する。第3実施形態のパチンコ機10において第1実施形態と異なる点は、上述したように、時短リミッター機能がある場合における「潜伏確率変動状態」での球の増減である。
図76で示すように、「連荘」時に時短リミッター機能が発動して「潜伏確率変動状態」に突入した場合には、遊技者は「407球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「7157球」-「407球」=「6750球」となる一方、「連荘」状態突入からの経過時間が、第1実施形態と同様、「2754秒」+「1030秒」=「3784秒」となる(図77参照)。
そして、時短リミッター機能が有る場合の「連荘」時の7回目の大当たり時(「連荘」突入後6回目の大当たり時)には、「潜伏確率変動状態」における大当たりであり、遊技者は「712球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「6750球」+「712球」=「7462球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「3784秒」+「473秒」=「4257秒」となる(図77参照)。
次に、図78(a)から図78(c)を参照して、第3実施形態の普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jの詳細について説明する。第3実施形態において第1実施形態と異なる点は、普図当たり乱数テーブル202hにおいて、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」における普通図柄の当否確率が「50%」から「10%」に低くなっている点である。
図78(a)は、ROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル202hの一例を模式的に示した模式図である。第3実施形態の普図当たり乱数テーブル202hは、パチンコ機10の遊技状態が、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」である普通図柄の低確率状態(「確率変動状態」又は「時間短縮状態」ではない期間(特別図柄の大当たり中を含む))の場合に使用される「普通図柄低確率状態」用と、パチンコ機10の遊技状態が、「普通図柄低確率状態」より普通図柄が当たりとなる確率の高い状態である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の場合に使用される「普通図柄高確率状態」用との2種類に分けられる。そして、「普通図柄低確率状態」用と「普通図柄高確率状態」用とのそれぞれに含まれる当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。
図78(a)で示すように、第3実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は10個で、その値「90~99」が、普図当たり乱数テーブル202hに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄低確率状態」(即ち、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」)における普通図柄の当たり確率は、10/100=1/10となり、普通図柄の可変表示において約10回に1回は当たりが導出されるように設定されている。
なお、第3実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」および大当たり状態)における普通図柄の可変表示時間が、「120秒」に設定されているため、普通図柄の低確率状態である大当たり終了後から「潜伏確率変動状態」等に移行した場合、暫くの間、普通図柄の可変表示の結果が導出されない期間が生じる。この間は、普通電役72が開放され得ないことから、大当たり前及び大当たり中に保留された第1特別図柄の動的表示が先に導出される可能性がある。よって、遊技者は、大当たり終了前に如何にして第2特別図柄の動的表示の保留球数を貯めておくか、貯めておけない場合は実行中の普通図柄の可変表示が早期に停止することを願いながら第2始動口71への入賞を期待するという遊技性を創出することができる。
次に、図79を参照して、第3実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図36参照)の一処理である始動入賞処理(S208)を説明する。図79は、第3実施形態の始動入賞処理(S208)を示すフローチャートである。第3実施形態における始動入賞処理(S208)が第1実施形態と異なる点は、右側第1始動口64aに球が入賞した場合に、第1始動口64に球が入賞した処理と同等の処理を行う点である。
第3実施形態の始動入賞処理(S208)において、球が第1始動口64又は右側第1始動口64aに入賞したか否かを判別する(S351)。判別の結果、第1始動口64又は右側第1始動口64aに球が入賞したと判別された場合は(S351:Yes)、処理をS302へ移行し、第1特別図柄の動的表示に関する取得処理を行う。一方、第1始動口64又は右側第1始動口64aに球が入賞していないと判別された場合は(S351:No)、処理をS307へ移行し、第2始動口71に球が入賞したか否かの判別処理へ移行する。これにより、右側第1始動口64aに球が入賞した場合に、第1始動口64へ球が入賞した場合と同等の処理を行うことが可能となる。
ここで、図80を参照して、第3遊技状態の各遊技状態における、スルーゲート67、第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への球の入賞態様と、普通図柄の可変表示の経過と、第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示の経過と、普通電役72、小入賞口73及び可変入賞装置65の駆動態様との関係性について説明する。
図80で示すように、第3実施形態の「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技で球が発射された場合、まず、右打ち遊技で発射された球のほぼ全てが通過可能な位置に配設されたスルーゲート67において球が検出される。そして、スルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄の可変表示が実行される。「潜伏確率変動状態」において普通図柄の可変表示は、「時短機能」が有効な場合より長い一律「3秒」で実行され、当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。また、「潜伏確率変動状態」において、普通図柄の可変表示における当選確率が低確率(即ち、10%)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「3秒」、かつ、開放回数が1回行われるように構成されている。このため、「潜伏確率変動状態」において、普通電役72の閉鎖期間が長くなり、右打ち遊技で発射された球が、普通電役72が開放されている場合は一定程度第2始動口71へ入賞するものの、すべての球が第2始動口71に入賞せず、普通電役72の閉鎖中は該普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきる場合もあり、第2始動口71側と、該第2始動口71の正面視左側に設けられた右側第1始動口64a側若しくは可変入賞装置65側へと流下可能となる。
「潜伏確率変動状態」における第2始動口71への入賞に基づいて、特別図柄2の変動表示が実行され、この特別図柄2の変動表示は、最短で「5秒」、最長でも「130秒」で実行され、大当たり結果、小当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
また、「潜伏確率変動状態」における右側第1始動口64aへの入賞に基づいて、特別図柄1の変動表示が実行され、この特別図柄1の変動表示も、特別図柄2(第2特別図柄)と同様、最短で「5秒」、最長でも「130秒」で実行され、大当たり結果、小当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
これにより、第3実施形態における「潜伏確率変動状態」では、いずれの始動口64a,71にも球が入賞し得ることで第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示が同時並行的に実行され、短い変動時間の変動パターンが選択された特別図柄が先に停止表示されるように構成される。そして、第3実施形態では、一方の特別図柄(例えば、第1特別図柄)の動的表示において大当たり又は小当たりに当選した場合には、他方の特別図柄の動的表示(例えば、第2特別図柄)を中止するように構成されているため、いずれの特別図柄の動的表示が先に停止するか否か、及び、該特別図柄の抽選結果によって、遊技者に付与される遊技価値のバリエーションを豊富にすることが可能となる。
特に、第3実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」において、第1特別図柄で当選し得る大当たり種別として、大当たり種別「時短A」や大当たり種別「通常A」が選択され得る一方、第2特別図柄で当選し得る大当たり種別には上記大当たり種別「時短A」又は「通常A」が選択され得ないように構成されているため、遊技者は、如何にして第1特別図柄の動的表示で大当たりが導出される前に第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選させるかという遊技性を創出することができるので、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。また、各特別図柄で小当たりを先に導出させることで、他方の特別図柄の大当たりを導出し得た動的表示を中止させることができるので、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した動的表示が実行されている間に、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選し、かつ、上記大当たりを導出し得る第1特別図柄の動的表示の変動時間より短い変動時間が選定された場合には、上記大当たりを導出し得る第1特別図柄の動的表示を中止させることができるので、第2特別図柄において如何にして短い変動時間の小当たりが抽出されるか否かの遊技性を創出することができる。
一方、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選し、かつ、上記大当たりを導出し得る第2特別図柄の動的表示より短い変動時間が選定されてしまうと、折角の第2特別図柄の大当たりを導出し得る動的表示が中止させてしまうため、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合には、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合であっても、如何にして長い変動時間が抽出されるか否かの遊技性を創出することができる。
また、一方の特別図柄の小当たりに当選することで、他方の特別図柄の動的表示を消滅させることで、一方の特別図柄の小当たりが連続的に発生するような場合には、他方の特別図柄の大当たりの導出を遅らせることが可能となる。これにより、遊技状態の移行契機となる大当たりの導出を遅らせることで、「潜伏確率変動状態」の滞在期間を長くすることが可能となり、短時間で過度な大当たりが頻出することを抑制し、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。
なお、図80は、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選したにも関わらず、第1特別図柄の動的表示における小当たりが先に導出されたことによって上記第2特別図柄の大当たりが消滅し、その後、第2特別図柄における大当たりより第1特別図柄の大当たりが先に導出されてしまった状態を示している。
ここで、図81を参照して、第3実施形態の「潜伏確率変動状態」において実行される「バトル演出」について説明する。図81は、第3実施形態の「潜伏確率変動状態」において第3図柄表示装置81で行われる「バトル演出」の推移を示した図であり、図81(a)は、「バトル演出」が開始された状態を示した図であり、図81(b)は、図81(a)の状態から「バトル演出」が進行した状態を示した図であり、図81(c)は、図81(b)の状態から「バトル演出」が更に進行した状態を示した図であり、図81(d)は、図81(c)の状態から「バトル演出」が進行して第1特別図柄に対応するキャラクタ図柄が勝利した状態を示した図である。
図81(a)では、「潜伏確率変動状態」第3図柄表示装置81の表示画面全体において、その表示領域の左側部分に第1特別図柄の動的表示に対応するキャラクタ図柄81h(以下、「第1キャラクタ81h」と称する場合がある)が表示され、表示領域の右側部分に第2特別図柄の動的表示に対応するキャラクタ図柄81i(以下、「第2キャラクタ81i」と称する場合がある)が対決する「バトル演出」が開始されて、各キャラクタ図柄81h,81iの紹介画面を示している。
この画面において、第1キャラクタ81h及び第2キャラクタ81iの通常態様が表示されているが、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出されている場合であって第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されていない場合には、第1キャラクタ81hの表示態様を通常態様から特殊態様(例えば、赤色エフェクトやキャラクタを構成するパーツが変化(例えば、目が炎表示)。チャンスダウンパターン。)に変化するように構成される。一方、第1特別図柄の動的表示において小当たり又は大当たりが導出されておらず、第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出されている場合には、第2キャラクタ81iの表示態様を通常態様から特殊態様(この場合はチャンスアップパターン)に変化するように構成される。
次いで、図81(b)では、図81(a)の状態から「バトル演出」が進行し、第1キャラクタ81hと第2キャラクタ81iとがそれぞれ剣を持って切り合う前の状態を示している。この画面の表示領域上部には、変動演出の実行中を示す第3図柄のリーチ図柄81jが表示されている。
この画面においても、第1キャラクタ81h及び第2キャラクタ81iの通常態様が表示されているが、図81(a)と同様、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出されている場合であって第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されていない場合には、第1キャラクタ81hの表示態様を通常態様から特殊態様に変化するように構成される。一方、第1特別図柄の動的表示において小当たり又は大当たりが導出されておらず、第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出されている場合には、第2キャラクタ81iの表示態様を通常態様から特殊態様に変化するように構成される。
特に、この「バトル演出」の実行中に、一方の特別図柄において大当たり又は小当たりに当選した動的表示を取得し、該動的表示が「バトル演出」実行の起因となった特別図柄の動的表示の変動時間より先に結果を導出する場合には、その先に結果が導出される方のキャラクタ図柄81h,81iをその時点で特殊態様に変化させるように構成してもよい。
図81(c)では、図81(b)の状態から「バトル演出」が進行し、第1キャラクタ81hと第2キャラクタ81iとがそれぞれ剣を重ねながら押し合う演出が行われている状態を示している。
この画面においても、第1キャラクタ81h及び第2キャラクタ81iの通常態様が表示されているが、図81(a)及び81(b)と同様、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出されている場合であって第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されていない場合には、第1キャラクタ81hの表示態様を通常態様から特殊態様に変化するように構成される。一方、第1特別図柄の動的表示において小当たり又は大当たりが導出されておらず、第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出されている場合には、第2キャラクタ81iの表示態様を通常態様から特殊態様に変化するように構成される。
また、この画面において、大当たり結果を導出している方の特別図柄の表示部分を増大しつつ、大当たり又は小当たりを導出していない方の特別図柄の表示部分を減少させ、大当たりが導出され得る特別図柄の動的表示をこの時点で示唆するように構成されている。
図81(d)では、図81(c)の状態から「バトル演出」が進行し、第1キャラクタ81hが第2キャラクタ81iを倒した状態を示している。この表示結果により、第1特別図柄の動的表示において大当たりが先に導出され、第2特別図柄の動的表示が消滅したことを示している。そして、表示領域上部において、第1特別図柄の動的表示の大当たり結果に対応する大当たり図柄81kである「777」が表示されている。これにより、遊技者は、第1特別図柄の動的表示において先に大当たりが導出されたことを認識することができる。
以上、説明したように、第3実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示が同時並行的に実行され、短い変動時間の変動パターンが選択された特別図柄が先に停止表示されるように構成される。そして、第3実施形態では、一方の特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりに当選した場合には、他方の特別図柄の動的表示を中止するように構成されているため、いずれの特別図柄の動的表示が先に停止するか否か、及び、該特別図柄の抽選結果によって、遊技者に付与される遊技価値のバリエーションを豊富にすることが可能となる。
また、「潜伏確率変動状態」において、第1特別図柄で当選し得る大当たり種別として、大当たり種別「時短A」や大当たり種別「通常A」が選択され得る一方、第2特別図柄で当選し得る大当たり種別には上記大当たり種別「時短A」又は「通常A」が選択され得ないように構成されているため、遊技者は、如何にして第1特別図柄の動的表示で大当たりが導出される前に第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選させるかという遊技性を創出することができるので、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。また、各特別図柄で小当たりを先に導出させることで、他方の特別図柄の大当たりを導出し得た動的表示を中止させることができるので、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した動的表示が実行されている間に、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選し、かつ、上記大当たりを導出し得る第1特別図柄の動的表示の変動時間より短い変動時間が選定された場合には、上記大当たりを導出し得る第1特別図柄の動的表示を中止させることができるので、第2特別図柄において如何にして短い変動時間の小当たりが抽出されるか否かの遊技性を創出することができる。
一方、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選し、かつ、上記大当たりを導出し得る第2特別図柄の動的表示より短い変動時間が選定されてしまうと、折角の第2特別図柄の大当たりを導出し得る動的表示が中止させてしまうため、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合には、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合であっても、如何にして長い変動時間が抽出されるか否かの遊技性を創出することができる。
また、一方の特別図柄の小当たりに当選することで、他方の特別図柄の動的表示を消滅させることで、一方の特別図柄の小当たりが連続的に発生するような場合には、他方の特別図柄の大当たりの導出を遅らせることが可能となる。これにより、遊技状態の移行契機となる大当たりの導出を遅らせることで、「潜伏確率変動状態」の滞在期間を長くすることが可能となり、短時間で過度な大当たりが頻出することを抑制し、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。
そのほか、第1実施形態又は第2実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
次いで、図82乃至図89を参照することで、本発明を適用した第4実施形態のパチンコ機10について説明する。第2実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の低確率状態における大当たり確率が1/300(設定値「1」の場合)、特別図柄の高確率状態における大当たり確率が1/100(設定値「1」の場合)となるように構成されて、「連荘」状態に突入した場合の継続率が約「80%」となるとともに、大当たりに当選した場合には、10ラウンド=1500個の賞球が払い出されるように構成されている。また、時短リミット到達後の「潜伏確率変動状態」において、第2特別図柄の動的表示で小当たり遊技に当選することで第2小入賞口74aに球を入賞し得るように構成することで、該「潜伏確率変動状態」中において遊技者に実質的に付与される遊技価値が「2441個」となるように構成されている。
この場合、時短リミット到達時において付与される遊技価値が過度になり、「連荘」状態中のそれまでの大当たりによる賞球と時短リミット到達時に付与される賞球とが相俟って短時間に過度な遊技価値を遊技者に付与されてしまい、遊技者の射幸心を煽ってしまうおそれがある。
これに対し、第4実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の低確率状態における大当たり確率を1/111(設定値「1」の場合)、特別図柄の高確率状態における大当たり確率を1/100(設定値「1」の場合)となるように構成し、「連荘」状態に突入した場合の継続率が約「90%」となるとともに、大当たりに当選した場合には、5ラウンド=750個の賞球が払い出されるように構成する。そして、時短リミット到達後の「潜伏確率変動状態」で遊技者に実質的に付与される遊技価値が「3736個」となるように構成する。
以下、第4実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第3実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第4実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第3実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第3実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図82を参照して、第4実施形態の各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aの詳細についてそれぞれ説明する。図82(a)は、第4実施形態におけるROM202に記憶される特図1大当たり乱数テーブル202a1の一例を模式的に示した模式図であり、図82(b)は、第4実施形態におけるROM202に記憶される特図2大当たり乱数テーブル202a2の一例を模式的に示した模式図である。
第4実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2は、各設定値毎にそれぞれ、遊技状態が特別図柄の低確率状態の場合に使用される低確率状態用と、遊技状態が特別図柄の低確率状態より大当たりとなる確率の高い特別図柄の高確率状態の場合に使用される高確率状態用との2種類ずつに分けられる。
そして、各設定値毎に、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、低確率状態から高確率状態に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。即ち、低確率状態から高確率状態に変位させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合、ハズレ乱数値の個数を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数として割り当てるように構成する。このように、遊技状態に応じて大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、低確率状態と高確率状態とで、大当たりとなる確率が変更される。
一方、各特別図柄において、各設定値毎、並びに、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる小当たり乱数値の個数が同一となるように設定されている。即ち、第1特別図柄における小当たり乱数値の個数は、各設定値毎で同一の個数となるとともに、低確率状態および高確率状態で同一の個数となるように構成される。同じく、第2特別図柄における小当たり乱数値の個数も、各設定値毎で同一の個数となるとともに、低確率状態および高確率状態で同一の個数となるように構成される。このように、小当たり乱数値の個数を、各特別図柄において、各設定値毎、並びに、低確率状態用及び高確率状態で同一とすることにより、各特別図柄におけるすべての設定値および遊技状態での小当たり遊技のみを考慮した遊技価値の付与割合が同等となる。
図82(a)で示すように、第4実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は90個で、その値「0~89」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、90/10000=0.9/100(即ち、0.9%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は100個で、その値「0~99」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.11倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に100個で、低確率状態の場合の値「90~189」、又は、高確率状態の場合の値「100~199」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9810個で、その値「190~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9800個で、その値「200~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9810/10000=98.1/100(即ち、98.1%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9800/10000=98/100(即ち、98%)となるように設定されている。即ち、特別図柄の高確率状態と低確率状態とで大当たり確率に大きな差が生じないように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は92個で、その値「0~91」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、92/10000=0.92/100(即ち、0.92%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は105個で、その値「0~104」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、105/10000=1.05/100(即ち、1.05%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.18倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「92~191」、又は、高確率状態の場合の値「105~204」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9808個で、その値「192~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9795個で、その値「205~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9808/10000=98.08/100(即ち、98.08%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9795/10000=97.95/100(即ち、97.95%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は94個で、その値「0~93」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、94/10000=0.94/100(即ち、0.94%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は110個で、その値「0~109」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、110/10000=1.1/100(即ち、1.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.17倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び設定値「2」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「94~193」、又は、高確率状態の場合の値「110~209」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9806個で、その値「194~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9790個で、その値「210~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9806/10000=98.06/100(即ち、98.06%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9790/10000=97.9/100(即ち、97.9%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は96個で、その値「0~95」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、96/10000=0.96/100(即ち、0.96%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は115個で、その値「0~114」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、115/10000=1.15/100(即ち、1.15%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.20倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」~「3」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「96~195」、又は、高確率状態の場合の値「115~214」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9804個で、その値「196~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9785個で、その値「215~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9804/10000=98.04/100(即ち、98.04%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9785/10000=97.85/100(即ち、97.85%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は98個で、その値「0~97」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、98/10000=0.98/100(即ち、0.98%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は120個で、その値「0~119」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、120/10000=1.2/100(即ち、1.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.22倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」~「4」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「98~197」、又は、高確率状態の場合の値「120~219」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9802個で、その値「198~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9780個で、その値「220~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9802/10000=98.02/100(即ち、98.02%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9780/10000=97.8/100(即ち、97.8%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は100個で、その値「0~99」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、100/10000=1/100(即ち、1%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は125個で、その値「0~124」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、125/10000=1.25/100(即ち、1.25%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.2倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」~「5」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「100~199」、又は、高確率状態の場合の値「125~224」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9800個で、その値「200~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9775個で、その値「225~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9800/10000=98/100(即ち、98%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9775/10000=97.75/100(即ち、97.75%)となるように設定されている。
次に、図82(b)で示すように、第4実施形態の特図2大当たり乱数テーブル202a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、90個で、その値「0~89」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、90/10000=0.9/100(即ち、0.9%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、100個で、その値「0~99」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.11倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に9875個で、低確率状態の場合の値「90~9964」、又は、高確率状態の場合の値「100~9974」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの35個で、その値「9965~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの25個で、その値「9975~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、35/10000=0.35/100(即ち、0.35%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、25/10000=0.25/100(即ち、0.25%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、92個で、その値「0~91」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、92/10000=0.92/100(即ち、0.92%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、105個で、その値「0~104」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、105/10000=1.05/100(即ち、1.05%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.14倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に9875個で、低確率状態の場合の値「92~9966」、又は、高確率状態の場合の値「105~9979」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの90個で、その値「9967~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの20個で、その値「9980~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、33/10000=0.33/100(即ち、0.33%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、20/10000=0.2/100(即ち、0.2%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、94個で、その値「0~93」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、94/10000=0.94/100(即ち、0.94%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、110個で、その値「0~109」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、110/10000=1.1/100(即ち、1.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.17倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」の場合と同様、共に9875個で、低確率状態の場合の値「94~9968」、又は、高確率状態の場合の値「110~9984」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの31個で、その値「9969~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの15個で、その値「9985~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、31/10000=0.31/100(即ち、0.31%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、15/10000=0.15/100(即ち、0.15%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、96個で、その値「0~95」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、96/10000=0.96/100(即ち、0.96%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、115個で、その値「0~114」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、115/10000=1.15/100(即ち、1.15%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.20倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「3」の場合と同様、共に9875個で、低確率状態の場合の値「96~9970」、又は、高確率状態の場合の値「115~9989」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの29個で、その値「9971~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの10個で、その値「9990~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、29/10000=0.29/100(即ち、0.29%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、10/10000=0.1/100(即ち、0.1%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、98個で、その値「0~97」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、98/10000=0.98/100(即ち、0.98%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、120個で、その値「0~119」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、120/10000=1.2/100(即ち、1.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.22倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「4」の場合と同様、共に9875個で、低確率状態の場合の値「98~9972」、又は、高確率状態の場合の値「120~9994」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの27個で、その値「9973~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの5個で、その値「9995~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、27/10000=0.27/100(即ち、0.27%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、5/10000=0.05/100(即ち、0.05%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、100個で、その値「0~99」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、100/10000=1/100(即ち、1%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、125個で、その値「0~124」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、125/10000=1.25/100(即ち、1.25%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.2倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「5」の場合と同様、共に9875個で、低確率状態の場合の値「100~9974」、又は、高確率状態の場合の値「125~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9875/10000=98.75/100(即ち、98.75%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの25個で、その値「9975~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残り0個で、特図2大当たり乱数テーブル202a2にハズレ乱数値に対応する値が格納されていない。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、25/10000=0.25/100(即ち、0.25%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、0/10000=0/100(即ち、0%)となるように設定され、ハズレ役が現出しないように構成されている。
次に、図83を参照して、第4実施形態の特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図83(a)は、第4実施形態におけるROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図83(b)は、同じく第4実施形態に
おけるROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。第4実施形態のパチンコ機10において第2実施形態と異なる点は、いずれの大当たり種別のラウンド回数が10ラウンドから5ラウンドに少なくなっている点と、ST回数が160回から230回と多くなっている点と、である。
第4実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に、特別図柄が所定回数(第4実施形態では、230回)行われるまで間、特別図柄の大当たり確率および普通図柄の当たり確率がともに高確率状態となる「確率変動状態(所謂、ST状態)」に対応する「確変A」と、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が100回実行されるまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「時間短縮状態」に対応する「時短A」と、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に、特別図柄が所定回数(第4実施形態では、「確変A」と同様の230回)行われるまで間、特別図柄の大当たり確率となる一方、普通図柄の当たり確率が低確率状態となる「潜伏確率変動状態」に対応する「潜確A」と、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率および普通図柄の当たり確率がともに低確率状態となる「通常A」とがある。
図83(a)で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、時短リミット到達前及び時短リミット到達後(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数1回目~5回目)であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~49」が対応付けられ、「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「50~99」が対応付けられている。また、時短リミット到達時(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数6回目)であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「潜確A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~49」が対応付けられ、「通常A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「50~99」が対応付けられている。
従って、時短リミット到達前(時短リミット到達後)に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「確変A」の大当たり種別が50%、「時短A」の大当たり種別が50%、の割合で当選することとなる。また、時短リミット到達時に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、「確変A」の代わりに「潜確A」の大当たり種別が50%、「時短A」の代わりに「通常A」の大当たり種別が50%、の割合で当選することとなる。
よって、第1特別図柄の動的表示において、時短リミット到達前(時短リミット到達後)では、大当たり種別「確変A」及び「時短A」の選択割合はそれぞれ同等(ともに50%)で選択され、時短リミット到達時では、大当たり種別「潜確A」及び「通常A」の選択割合はそれぞれ同等(ともに50%)で選択されるように構成されている。
なお、第4実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技において、第1始動口64へ入賞し得て第1特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第2始動口71へ入賞し難いことで第2特別図柄の動的表示が実行され難く構成されている。また、右打ち遊技において、第2始動口71へ入賞し得て第2特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第1始動口64へ入賞し難いことで第1特別図柄の動的表示が実行され難く構成されている。そして、時短リミッタが作動する場合は、「時短機能」が作動している状態、即ち、「連荘」中の状態であり、本実施形態において「連荘」中は右打ち遊技が奨励されているので、第2特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第1特別図柄の動的表示は実行され難く構成されている。よって、第1特別図柄の動的表示において時短リミッタが作動する場合は、右打ち遊技が奨励されて第2特別図柄の動的表示が実行され得る状態であるにもかかわらず、遊技者が敢えて左打ち遊技を行って第1始動口64へ球を入賞させて第1特別図柄の動的表示を実行させた場合である。また、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」)は、第1特別図柄の動的表示の結果が導出されるまでの時間が、第2特別図柄の動的表示の結果が導出されるまでの時間より長時間となるように構成されているため、第1特別図柄の動的表示において時短リミッタ作動時に選択され得る「潜確A」及び「通常A」は、実質的には導出され難い(導出されない)ように設定されている。
次いで、図83(b)で示す特図2大当たり種別テーブル202b2の例では、時短リミット到達前及び時短リミット到達後(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数1回目~5回目)であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の大当たりが発生した場合は、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。また、時短リミット到達時(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数6回目)であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の大当たりが発生した場合は、「潜確A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。
即ち、時短リミット到達前(時短リミット到達後)のすべての遊技状態における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から決定され、第4実施形態では、すべての大当たり種別カウンタC2の値が大当たり種別として「確変A」が決定される。
従って、時短リミット到達前(時短リミット到達後)に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「確変A」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。また、時短リミット到達時に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、「確変A」の代わりに「潜確A」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。
よって、第2特別図柄の動的表示において、時短リミット到達前(時短リミット到達後)では、必ず大当たり種別「確変A」で選択され、時短リミット到達時では、必ず大当たり種別「潜確A」が選択されるように構成されている。これにより、初回大当たりに当選した後、一度も「通常遊技状態」に移行せずに「連荘」状態が継続している場合に、「時短機能」が付与される特別図柄の大当たりが6回発生するごとに、該6回目の大当たり後に必ず「潜伏確率変動状態」を発生させることができる。その結果、「時短機能」が付与される大当たりが所定回数発生する毎に必ず普通図柄の低確率状態にすることができ、普通電役72の閉鎖期間が長く発生することで、第2小入賞口74aに球を入賞させ得るように構成されている。
第4実施形態では、「潜伏確率変動状態」における普通図柄の低確率状態において、普通電役72の閉鎖期間が発生することで、下流側の第2小入賞口74aに球が入賞し得るように構成されているため、「連荘」状態に突入して時短リミッター機能が作動した場合に、それまでに発生した各大当たりのそれぞれで獲得した球より多くの賞球を獲得可能な状態に遷移させることができる。よって、「連荘」が開始された際に、「連荘」状態を終わらせることなく如何にして多くの大当たりを重ね、その結果、時短リミッター機能を発動させて「潜伏確率変動状態」に突入させて一気に多くの賞球を獲得するかという遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる。また、「連荘」状態中に発生し得る1回の大当たりでの獲得球数を少なく抑えつつ、「連荘」を重ねた結果、時短リミッター機能が発動した場合に多くの賞球を付与可能に構成することで、「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。
次に、図84を参照して、第4実施形態のパチンコ機10において、ST状態である「確率変動状態」に突入した場合に、該「確率変動状態」が「連荘」する確率及び終了する確率について説明する。図84は、第4実施形態においてST状態に突入した場合における継続確率に応じた「連荘」回数(0回~10回)と、該「連荘」回数の到達確率および終了確率を示した一覧である。第4実施形態のパチンコ機10では、上述したように、「確率変動状態」において、大当たり終了後の特別図柄の大当たり確率が、設定値「1」において1/100、設定値「2」において1.05/100、設定値「3」において1.1/100、設定値「4」において1.15/100、設定値「5」において1.2/100、設定値「6」において1.25/100となるように構成されている。そして、いずれの設定値においても、大当たり終了後のST状態が230回継続するように構成されている。なお、ここでは、説明の便宜上、設定値「1」におけるST継続確率及び終了確率について説明し、その他の設定値に関する説明を省略する。
図84で示すように、特別図柄の動的表示が230回行われる間に1/100の確率の大当たりが導出されるか否かは、90.09%(以下、便宜上、「90.0%」で説明する。また、パーセンテージの表記において「約」を省略する。)であり、初回大当たりで「確率変動状態」に突入した場合に、「通常遊技状態」に戻るまでの平均「連荘」回数は、10.09回(約10回)発生することとなる。
ここで、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに当選させることができずに特別図柄の動的表示が230回実行されて「連荘」が終了する確率は、10.0%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに1回「連荘」させることができる確率は、上述したように、90.0%であり、大当たりを1回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、19.0%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに2回「連荘」させることができる確率は、81.0%であり、大当たりを2回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、27.1%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに3回「連荘」させることができる確率は、72.9%であり、大当たりを3回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、34.4%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに4回「連荘」させることができる確率は、65.6%であり、大当たりを4回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、41.0%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに5回「連荘」させることができる確率は、59.9%であり、大当たりを5回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、46.9%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに6回「連荘」させることができる確率は、53.1%であり、大当たりを6回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、52.2%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに7回「連荘」させることができる確率は、47.8%であり、大当たりを7回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、57.0%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに8回「連荘」させることができる確率は、43.0%であり、大当たりを8回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、61.3%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに9回「連荘」させることができる確率は、38.7%であり、大当たりを9回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、65.2%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たりに10回「連荘」させることができる確率は、34.8%であり、大当たりを10回「連荘」させた後、該「連荘」状態が終了する確率は、68.7%となる。
即ち、初回大当たりにおいて「確変A」に当選して「確率変動状態」に突入した場合において、例えば、大当たりの「連荘」が6回発生する割合は、初回大当たりに当選した場合において約2回に1回であり、また、大当たりの「連荘」が10回発生する割合は、初回大当たりに当選した場合において約3回に1回となる。従って、例えば、パチンコ機10において1日遊技した場合に、初回大当たりを10回当選することができた場合に、時短リミッターが作動し得る現象は、1日遊技で5回程度発生するか否かとなり、また、初回大当たりを10回当選することができた場合に、10「連荘」の大当たりが発生する現象は、1日遊技で3回程度発生するか否かとなる。よって、「通常遊技状態」から初回大当たりに当選した場合に、時短リミッターを作動させて「潜伏確率変動状態」において多くの賞球を獲得できるかどうかが2回に1回程度発生し得るため、「連荘」状態に突入した際に如何にして大当たりを積み重ねて時短リミッターを作動させて遊技価値を獲得するかという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図85を参照して、第4実施形態の大当たり開放テーブル202fについて説明する。図85は、第4実施形態におけるROM202に記憶される大当たり開放テーブル202fの一例を模式的に示した模式図である。第4実施形態の大当たり開放テーブル202fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時に参照され、各特別図柄の大当たりを発生した大当たり種別に基づいて、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放態様等(ラウンド回数、オープニング時間、インターバル時間、エンディング時間、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)、及び、大当たり終了後に移行する遊技状態が規定されている。
まず、大当たり開放テーブル202fは、遊技状態毎に入賞し易い第1始動口64又は第2始動口71と、上記時短リミットカウンタ203nの値とに基づいて選択される大当たりに当選した大当たり種別に基づいて開放態様等が区分けされている。
具体的には、「通常遊技状態」において、大当たり種別「確変A」又は「時短A」に当選した場合に参照される「通常遊技状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、時短リミット到達前に選定され得る大当たり種別「確変A」又は「時短A」、及び、時短リミット到達前に選定され得る大当たり種別「潜確A」又は「通常A」に当選した場合に参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用と、「潜伏確率変動状態」において、大当たり種別「確変A」又は「時短A」に当選した場合に参照される「潜伏確率変動状態」用とで、大入賞口開閉板65aの開放態様等が規定されている。
図85で示すように、第4実施形態の大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、「通常遊技状態」で大当たり種別「確変A」に当選した場合、又は、大当たり種別「時短A」に当選した場合、即ち、時短リミッタ機能が初期化されている状態で初回大当たりをした場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのOP時間が「30秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるIT時間が「2秒」に設定され、その大当たりのED時間が「30秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。
そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、確変領域スイッチ65eへの球の通過を条件に「確率変動状態」に移行し、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
なお、第4実施形態のパチンコ機10において、球の発射間隔は「0.6秒」間隔であるので、最大入賞個数が「10個」に設定される1のラウンドにおける最小開放時間は約(平均)「6秒」となる。また、大入賞口スイッチ65c(図5参照)によって球が検知された場合の賞球数は「15個」に設定されている。
次いで、図85で示すように、大当たり開放テーブル202fの「確率変動状態・時間短縮状態」用において、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で、時短リミッター到達前に、大当たり種別「確変A」に当選した場合、若しくは、大当たり種別「時短A」に当選した場合、又は、時短リミッター到達時に、大当たり種別「潜確A」に当選した場合、若しくは、大当たり種別「通常A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。
そして、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、時短リミッター到達前に、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、確変領域スイッチ65eへの球の通過を条件に「確率変動状態」に移行し、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、時短リミッター到達時に、大当たり種別「潜確A」に当選した場合には、確変領域スイッチ65eへの球の通過を条件に「潜伏確率変動状態」に移行し、大当たり種別「通常A」に当選した場合には、「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
次いで、図85で示すように、大当たり開放テーブル202fの「潜伏確率変動状態」用において、「潜伏確率変動状態」で大当たり種別「確変A」に当選した場合、又は、大当たり種別「時短A」に当選した場合、即ち、時短リミッタ機能が発動された後に大当たりした場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「180秒」に設定され、IT時間が「3秒」に設定され、ED時間が「180秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。
そして、「潜伏確率変動状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、確変領域スイッチ65eへの球の通過を条件に「確率変動状態」に移行し、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、「時間短縮状態」に移行するように構成されている。
このように、当選した大当たり種別毎に、大当たり遊技後に移行する遊技状態が変化することで、当選した大当たり種別に基づく大当たりの終了後の遊技性に違いを生じさせることができる。その結果、特別図柄の抽選遊技において、いずれの大当たり種別に当選するか否かの遊技性を生み、遊技の興趣を向上することができる。
ここで、図86から図89を参照して、第4実施形態の各遊技状態および各大当たり状態における平均的な滞在時間や、各状態(時間)あたりに得られる遊技価値について説明する。図86は、第4実施形態の各遊技状態及び大当たり状態における各現象の発生回数、所要時間、積算時間を示すとともに、各遊技状態及び大当たり状態における平均的な合計滞在時間を示した図である。また、図87は、第4実施形態の「連荘」状態中における各大当たり状態及び各遊技状態における各現象毎の入賞率、所要時間、発生回数、発射時間、発射球数、戻り球数を示すとともに、各大当たり状態及び各遊技状態における合計獲得球数を示した図である。さらに、図88は、第4実施形態の時短リミッター機能が無い場合と有る場合とで「連荘」回数に応じた獲得球数および積算球数を示した図である。また、図89(a)は、第4実施形態において時短リミッター機能が無い場合の「連荘」時におけるスランプグラフであり、図89(b)は、第4実施形態において時短リミッター機能が有る場合の「連荘」時におけるスランプグラフである。なお、図86から図89の説明において、大当たり確率等については、設定値「1」の場合について説明し、他の設定値(即ち、設定値「2」~「6」)については、説明の便宜上、その説明を省略する。
まず、図86で示すように、第4実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」(奨励されている左打ち遊技を行って第1特別図柄の動的表示を実行している場合)では、特別図柄の大当たり確率が1/111(約90/10000)であり、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様が選定される確率が86/111であり、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様が選定される確率が、20/111であり、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様が選定される確率が、3/111であり、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様が選定される確率が、2/111である。
このため、「通常遊技状態」において、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たり時の演出態様として「スペシャルリーチ」演出態様が選定された1の大当たりに当選するまでの間、即ち、第1特別図柄の変動演出が111回行われる間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様は平均85回(最も現出確率が高い「非リーチ」演出態様の1回分を大当たり変動に置き換えるため、86-1=85で計算)現出し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は平均20回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は平均3回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均2回現出し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出することとなる。
この場合に、遊技を開始してから第1特別図柄の変動演出が途切れることなく1の大当たり状態が発生するまでの間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様の変動時間は「15秒」(小当たり遊技に基づく第2小入賞口74aの開放時間(小当たり時間)も含む。以下、同様。)で行われ得るので、85回×「15秒」=「1275秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は「20秒」行われ得るので、20回×「20秒」=「400秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は「60秒」行われ得るので、3回×「60秒」=「180秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「180秒」で行われ得るので、2回×「180秒」=「360秒」の時間を要し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「180秒」で行われ得るので、1回×「180秒」=「180秒」の時間を要する。
即ち、遊技を開始してから第1特別図柄の変動演出が途切れることなく1の大当たり状態が発生するまでの平均的な合計時間は、「1275秒」+「400秒」+「180秒」+「360秒」+「180秒」=「2395秒」となる。
次いで、図25で示すように、第4実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」において初回大当たり(大当たり種別「確変A」及び「時短A」のいずれの場合も含む)した場合における「大当たり状態」(右打ち遊技で可変入賞装置65に対して「0.6秒」間隔で球を発射し続けている場合)では、OP時間が「30秒」であり、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの最小(最短)開放時間が最大入賞個数10個×「0.6秒」=「6秒」であり、各IT時間が「2秒」であり、ED時間が「30秒」で行われる。
そして、1の初回大当たりにおいて、オープニング演出は1回行われ、ラウンドは5ラウンドであり、インターバルは総ラウンド数から1減算した4回であり、エンディング演出は1回行われる。
この場合に、大当たり中に発射した球が可変入賞装置65が開放している状態ではすべて入賞するとした場合に、1の初回大当たりが開始されてから終了するまでの間に、オープニング演出としてOP時間の「30秒」を要し、1のラウンドは平均で「6秒」で行われ得るので、「6秒」×5=「30秒」を要し、1のインターバルは「2秒」で行われ得るので、「2秒」×4=「8秒」を要し、エンディング演出としてED時間の「30秒」を要する。
即ち、1の初回大当たりが開始されてから終了するまでの最短合計時間は、「30秒」+「30秒」+「8秒」+「30秒」=「98秒」となる。
次いで、図86で示すように、第4実施形態のパチンコ機10において、初回大当たりで大当たり種別「確変A」に当選した際の「確率変動状態」(奨励されている右打ち遊技を行って第2特別図柄の動的表示を実行している場合)では、特別図柄の大当たり確率が約100/10000(1/100)であり、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様が選定される確率が89/100であり、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様が選定される確率が、7/100であり、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様が選定される確率が、3/100であり、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様が選定される確率が、1/100である。
このため、例えば、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たり時の演出態様として「スペシャルリーチ」演出態様が選定された1の大当たりに当選するまでの間、即ち、第2特別図柄の変動演出が100回行われる間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様は平均88回(最も現出確率が高い「非リーチ」演出態様の1回分を大当たり変動に置き換えるため、89-1=88で計算)現出し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は平均7回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は平均3回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出することとなる。
この場合に、「確率変動状態」に突入してから第2特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様の変動時間は「1秒」(小当たり遊技に基づく可変入賞装置65の開放時間(小当たり時間)も含む。以下、同様。)で行われ得るので、88回×「1秒」=「88秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は「10秒」行われ得るので、7回×「10秒」=「70秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は「20秒」行われ得るので、3回×「20秒」=「60秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「60秒」で行われ得るので、1回×「60秒」=「60秒」の時間を要し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「60秒」で行われ得るので、1回×「60秒」=「60秒」の時間を要する。
即ち、「確率変動状態」に突入してから第2特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの平均的な合計時間は、「88秒」+「70秒」+「60秒」+「60秒」+「60秒」=「338秒」となる。
次いで、図86で示すように、第4実施形態のパチンコ機10において、「確率変動状態」(「時間短縮状態」の場合も含む。以下、同様。)における時短リミッター到達前(時短リミッター到達時を含む)において「連荘」大当たりした場合における「大当たり状態」(右打ち遊技で可変入賞装置65に対して「0.6秒」間隔で球を発射し続けている場合)では、OP時間が「10秒」であり、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの最小(最短)開放時間が最大入賞個数10個×「0.6秒」=「6秒」であり、各IT時間が「1秒」であり、ED時間が「10秒」で行われる。
そして、この「確率変動状態」における「連荘」大当たりにおいて、オープニング演出は1回行われ、ラウンドは5ラウンドであり、インターバルは総ラウンド数から1減算した4回であり、エンディング演出は1回行われる。
この場合に、大当たり中に発射した球が可変入賞装置65が開放している状態ではすべて入賞するとした場合に、1の「連荘」大当たりが開始されてから終了するまでの間に、オープニング演出としてOP時間の「10秒」を要し、1のラウンドは平均で「6秒」で行われ得るので、「6秒」×5=「30秒」を要し、1のインターバルは「1秒」で行われ得るので、「1秒」×4=「4秒」を要し、エンディング演出としてED時間の「10秒」を要する。
即ち、「確率変動状態」における「連荘」時の大当たりが開始されてから終了するまでの最短合計時間は、「10秒」+「30秒」+「4秒」+「10秒」=「54秒」となる。
次いで、図86で示すように、第4実施形態のパチンコ機10において、「連荘」時における時短リミッター到達時に大当たり種別「潜確A」に当選した後の「潜伏確率変動状態」(奨励されている右打ち遊技を行って第2特別図柄の動的表示を実行している場合)では、特別図柄の大当たり確率が約1/100(100/10000)であり、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様が選定される確率が86/100であり、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様が選定される確率が、10/100であり、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様が選定される確率が、3/100であり、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様が選定される確率が、1/100である。
このため、例えば、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たり時の演出態様として「スペシャルリーチ」演出態様が選定された1の大当たりに当選するまでの間、即ち、第2特別図柄の変動演出が100回行われる間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様は平均85回(最も現出確率が高い「非リーチ」演出態様の1回分を大当たり変動に置き換えるため、86-1=85で計算)現出し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は平均10回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は平均3回現出し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出することとなる。
この場合に、「潜伏確率変動状態」に突入してから第2特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの間に、ハズレ時・小当たり時の「非リーチ」演出態様の変動時間は「5秒」(小当たり遊技に基づく可変入賞装置65の開放時間(小当たり時間)も含む。以下、同様。)で行われ得るので、85回×「5秒」=「425秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様は「15秒」行われ得るので、10回×「15秒」=「150秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スーパーリーチ」演出態様は「30秒」行われ得るので、3回×「30秒」=「90秒」の時間を要し、ハズレ時・小当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「90秒」で行われ得るので、1回×「90秒」=「90秒」の時間を要し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「90秒」で行われ得るので、1回×「90秒」=「90秒」の時間を要する。
即ち、「潜伏確率変動状態」に突入してから第2特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの平均的な合計時間は、「425秒」+「150秒」+「90秒」+「90秒」+「90秒」=「845秒」となる。
次いで、図86で示すように、第4実施形態のパチンコ機10において、「潜伏確率変動状態」におけるにおいて「連荘」大当たりした場合における「大当たり状態」(右打ち遊技で可変入賞装置65に対して「0.6秒」間隔で球を発射し続けている場合)では、OP時間が「180秒」であり、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの最小(最短)開放時間が最大入賞個数10個×「0.6秒」=「6秒」であり、各IT時間が「3秒」であり、ED時間が「180秒」で行われる。なお、「潜伏確率変動状態」において「連荘」大当たりした場合には、遊技者によって好みの楽曲を選択可能な後述する「プレミアムライブ演出」(図65参照)が実行される。
そして、この「潜伏確率変動状態」における「連荘」大当たりにおいて、オープニング演出は1回行われ、ラウンドは5ラウンドであり、インターバルは総ラウンド数から1減算した4回であり、エンディング演出は1回行われる。
この場合に、大当たり中に発射した球が可変入賞装置65が開放している状態ではすべて入賞するとした場合に、「潜伏確率変動状態」における「連荘」大当たりが開始されてから終了するまでの間に、オープニング演出としてOP時間の「180秒」を要し、1のラウンドは平均で「6秒」で行われ得るので、「6秒」×5=「30秒」を要し、1のインターバルは「3秒」で行われ得るので、「3秒」×4=「12秒」を要し、エンディング演出としてED時間の「180秒」を要する。
即ち、「潜伏確率変動状態」における「連荘」時の大当たりが開始されてから終了するまでの最短合計時間は、「180秒」+「30秒」+「12秒」+「180秒」=「402秒」となる。
次に、図87で示すように、「連荘」突入時の初回大当たりでは、発射された球の主要な入賞先は可変入賞装置65(大入賞口)であり、該初回大当たりのオープニング時間は「30秒」であって、かつ、該初回大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このオープニング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「30秒」×「1回」÷「0.6秒」=「50球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、初回大当たりの可変入賞装置65の開放時間は、発射した球がすべて入賞した場合の最短開放時間は「6秒」×「5ラウンド(5回)」=「30秒」であるが、該可変入賞装置65への入賞率が「70%(即ち、10球発射した場合に7球入賞)」と仮定した場合に、球の発射時間は「30秒」÷「70%」=約「43秒」であって、発射球数が「43秒」÷「0.6秒」=約「72球」であり、戻り球数が賞球「15球」×「10球」×「5ラウンド」=「750球」となる。
さらに、初回大当たりのインターバル時間は「2秒」であって、かつ、該初回大当たりにおいて各ラウンド間に合計「4回」行われる。そして、このインターバル時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「2秒」×「4回」÷「0.6秒」=「13球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、初回大当たりのエンディング時間は「30秒」であって、かつ、該初回大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このエンディング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「30秒」×「1回」÷「0.6秒」=「50球」であり、戻り球数が「0球」となる。
その結果、初回大当たり時の全期間において、遊技者は、発射時間の合計が「30秒」+「43秒」+「8秒」+「30秒」=「111秒」の間、球を発射し、それぞれ、「50球」+「72球」+「13球」+「50球」=「185球」の球を発射しつつ、それぞれ、「0球」+「750球」+「0球」+「0球」=「750球」の賞球を獲得する。よって、初回大当たりにおいて、遊技者は、「750球」-「185球」=「565球」の球を獲得することができる。
次いで、図87で示すように、「連荘」時におけるリミッター到達前又はリミッター到達時の大当たり(以下、リミッター到達前又はリミッター到達時の大当たりを、「リミッター発動前大当たり」と称する場合がある)では、発射された球の主要な入賞先は可変入賞装置65(大入賞口)であり、該リミッター発動前大当たりのオープニング時間は「10秒」であって、かつ、該リミッター発動前大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このオープニング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「10秒」×「1回」÷「0.6秒」=約「17球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター発動前大当たりの可変入賞装置65の開放時間は、初回大当たりと同様、発射した球がすべて入賞した場合の最短開放時間は「6秒」×「5ラウンド(5回)」=「30秒」であるが、該可変入賞装置65への入賞率が「70%(即ち、10球発射した場合に7球入賞)」と仮定した場合に、球の発射時間は「30秒」÷「70%」=約「43秒」であって、発射球数が「43秒」÷「0.6秒」=約「72球」であり、戻り球数が賞球「15球」×「10球」×「5ラウンド」=「750球」となる。
さらに、リミッター発動前大当たりのインターバル時間は、初回大当たりのインターバル時間より短い「1秒」であって、かつ、該リミッター発動前大当たりにおいて各ラウンド間に合計「4回」行われる。そして、このインターバル時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「1秒」×「4回」÷「0.6秒」=「7球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター発動前大当たりのエンディング時間は「10秒」であって、かつ、該リミッター発動前大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このエンディング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「10秒」×「1回」÷「0.6秒」=約「17球」であり、戻り球数が「0球」となる。
その結果、リミッター発動前大当たり時の全期間において、遊技者は、発射時間の合計が「10秒」+「43秒」+「4秒」+「10秒」=「67秒」の間、球を発射し、それぞれ、「17球」+「72球」+「7球」+「17球」=「113球」の球を発射しつつ、それぞれ、「0球」+「750球」+「0球」+「0球」=「750球」の賞球を獲得する。よって、初回大当たりにおいて、遊技者は、「750球」-「113球」=「637球」の球を獲得することができる。
次いで、図87で示すように、「連荘」時におけるリミッター到達後の大当たり(以下、リミッター到達後の大当たりを、「リミッター発動後大当たり」と称する場合がある)では、発射された球の主要な入賞先は可変入賞装置65(大入賞口)であり、該リミッター発動後大当たりのオープニング時間は「180秒」であって、かつ、該リミッター発動後大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このオープニング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「180秒」×「1回」÷「0.6秒」=「300球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター到達後大当たりの可変入賞装置65の開放時間は、初回大当たり及びリミッター発動前大当たりと同様、発射した球がすべて入賞した場合の最短開放時間は「6秒」×「5ラウンド(5回)」=「30秒」であるが、該可変入賞装置65への入賞率が「70%(即ち、10球発射した場合に7球入賞)」と仮定した場合に、球の発射時間は「30秒」÷「70%」=約「43秒」であって、発射球数が「43秒」÷「0.6秒」=約「72球」であり、戻り球数が賞球「15球」×「10球」×「5ラウンド」=「750球」となる。
さらに、リミッター到達後大当たりのインターバル時間は、初回大当たり及びリミッター発動前大当たりより長い「3秒」であって、かつ、該リミッター発動後大当たりにおいて各ラウンド間に合計「4回」行われる。そして、このインターバル時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「3秒」×「4回」÷「0.6秒」=「20球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター到達後大当たりのエンディング時間は「180秒」であって、かつ、該リミッター到達後大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このエンディング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「180秒」×「1回」÷「0.6秒」=「300球」であり、戻り球数が「0球」となる。
その結果、リミッター到達後大当たり時の全期間において、遊技者は、発射時間の合計が「180秒」+「43秒」+「12秒」+「180秒」=「415秒」の間、球を発射し、それぞれ、「300球」+「72球」+「45球」+「300球」=「788球」の球を発射しつつ、それぞれ、「0球」+「1500球」+「0球」+「0球」=「1500球」の賞球を獲得する。よって、初回大当たりにおいて、遊技者は、「1500球」-「788球」=「712球」の球を獲得することができる。
次いで、図87で示すように、「連荘」時における「確率変動状態」では、右打ち遊技で発射された球の主要な入賞先は第2始動口71であり、該「確率変動状態」における特別図柄の大当たり確率は1/100に設定されている。また、「確率変動状態」は、スルーゲート67への球の通過を起因として普通電役72が高確率および長期間に亘って開放して第2始動口71へ球が入賞し易く設定されている。このため、「確率変動状態」において第2始動口71への入賞率が「60%(即ち、右打ち遊技で10球発射した場合に、第2始動口71に6球入賞)」であった場合であって、かつ、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たりに当選するまで、即ち、第2始動口71に「100球」の球を入賞させるまでに、図86で上述したように、「338秒」の時間を要するように設定されている。
しかしながら、この「338秒」の「確率変動状態」において、大当たりへの当選が期待できる演出態様、即ち、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様では、遊技者は一般的に球の発射を一時的に停止(所謂、止め打ち)するため(以下、「スーパーリーチ」演出態様及び「スペシャルリーチ」演出態様での遊技者が球の発射を一時的に停止する期間を、「止め打ち期間」と称する)、「確率変動状態」における大当たりに当選するまでの期間(即ち、「338秒」)から上記止め打ち期間(即ち、「スーパーリーチ」演出態様の実行時間である「60秒」+「スペシャルリーチ」演出態様の実行時間である「120秒」)を引いた「158秒」が球の発射期間となる。
なお、「確率変動状態」(後述する「潜伏確率変動状態」も含む。以下、同様。)において、「ノーマルリーチ」演出態様で止め打ちを行う場合を含めて球の発射時間を計算してもよいし、第2特別図柄の保留球数が最大値(即ち、「4個」)に到達して止め打ちを行う場合を含めて球の発射時間を計算するように構成してもよい。また、右打ち遊技で発射された球が入賞し得る位置に一般入賞口63を配置し、該一般入賞口63への入賞率および賞球数も考慮して、戻り球数を計算するように構成してもよい。
従って、「連荘」時における「確率変動状態」では、発射球数が「158秒」÷「0.6秒」=「263球」であり、戻り球数が「263球」×「60%」×「1球(第2始動口71の入賞に基づく賞球数)」=「158球」となる。
その結果、「連荘」時における「確率変動状態」において、遊技者は、「158秒」の期間、球を発射して、計「263球」の球を発射しつつ、「158球」の賞球を獲得する。よって、「連荘」時の「確率変動状態」において、遊技者は、「263球」-「158球」=「105球」の持ち球を消費することとなる。
図87で示すように、第4実施形態の「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技で発射された球の主要な入賞先は第2始動口71であり、該「潜伏確率変動状態」における特別図柄の大当たり確率は1/100に設定されている。また、「潜伏確率変動状態」は、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」ほどではないものの、スルーゲート67への球の通過を起因として普通電役72が一定割合及び短時間開放して第2始動口71へ球が入賞し得るように設定されている。このため、「潜伏確率変動状態」において、球を発射し続けた場合、第2始動口71への入賞率が「40%(即ち、右打ち遊技で10球発射した場合に、第2始動口71に4発入賞)」であった場合であって、さらに、第2小入賞口74aへの入賞率が「45%(即ち、右打ち遊技で20球発射した場合に、第2小入賞口74aに9発入賞)」であり、かつ、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たりに当選するまで、即ち、第2始動口71に「100球」の球を入賞させるまでに、「845秒」時間を要するように設定されている(図86参照)。
しかしながら、この「1030秒」の「潜伏確率変動状態」において、大当たりへの当選が期待できる演出態様、即ち、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様では、大当たりに基づく可変入賞装置65の開放や小当たりに基づく第2小入賞口74aの開放がないため、遊技者は止め打ち期間の間、球の発射を一時的に停止するので、「潜伏確率変動状態」における大当たりに当選するまでの期間(即ち、「1030秒」)から上記止め打ち期間(即ち、「スーパーリーチ」演出態様の実行時間である「90秒」+「スペシャルリーチ」演出態様の実行時間である「180秒」)を引いた「575秒」が球の発射期間となる。
従って、第4実施形態の「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、普通電役72が開放されている場合は第2始動口71へ球が入賞する一方、普通電役72が閉鎖されている場合は第2小入賞口74aへ球が入賞し得るため、遊技者は、上記止め打ち期間以外の期間で継続して球を発射し続ける。よって、発射球数が「575秒」÷「0.6秒」=約「958球」であり、戻り球数が「958球」×「40%」×「1球(第2始動口71の入賞に基づく賞球数)」+「958球」×「45%」×「10球(第2小入賞口74aの入賞に基づく賞球数)」=約「4694球」となる。
その結果、第4実施形態の「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、遊技者は、「575秒」の期間、球を発射して、計「958球」の球を発射しつつ、「4694球」の賞球を獲得する。よって、「連荘」時の「潜伏確率変動状態」では、遊技者は、「4694球」-「958球」=「3736球」の持ち球を獲得することとなる。
ここで、図88及び図89を参照して、図87で説明した球の発射球数および戻り球数を考慮した遊技者の持ち球数の増減について説明する。
図88で示すように、時短リミッター機能が無い場合において、「連荘」状態の突入契機である初回大当たり時には、遊技者は「565球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「565球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「111秒」となる(図89(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合において、「連荘」時の1回目の「確率変動状態」では、遊技者は「105球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「565球」-「105球」=「460球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「111秒」+「338秒」=「449秒」となる(図89(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の2回目の大当たり時(「連荘」突入後1回目の大当たり時)には、遊技者は「637球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「460球」+「637球」=「1097球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「449秒」+「67秒」=「516秒」となる(図89(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の2回目の「確率変動状態」では、遊技者は「105球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「1097球」-「105球」=「992球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「516秒」+「338秒」=「854秒」となる(図89(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の3回目の大当たり時(「連荘」突入後2回目の大当たり時)には、遊技者は「637球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「992球」+「637球」=「1629球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「854秒」+「67秒」=「921秒」となる(図89(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の3回目の「確率変動状態」では、遊技者は「105球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「1629球」-「105球」=「1523球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「921秒」+「338秒」=「1259秒」となる(図89(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の4回目の大当たり時(「連荘」突入後3回目の大当たり時)には、遊技者は「637球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「1523球」+「637球」=「2160球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1259秒」+「67秒」=「1326秒」となる(図89(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の4回目の「確率変動状態」では、遊技者は「105球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「2160球」-「105球」=「2055球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1326秒」+「338秒」=「1664秒」となる(図89(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の5回目の大当たり時(「連荘」突入後4回目の大当たり時)には、遊技者は「637球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「2055球」+「637球」=「2692球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1664秒」+「67秒」=「1731秒」となる(図89(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の5回目の「確率変動状態」では、遊技者は「105球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「2692球」-「105球」=「2587球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1731秒」+「338秒」=「2069秒」となる(図89(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合、「連荘」時の6回目の大当たり時(「連荘」突入後5回目の大当たり時)には、遊技者は「637球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「2587球」+「637球」=「3224球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2069秒」+「67秒」=「2136秒」となる(図89(a)参照)。
また、時短リミッター機能が無い場合の「連荘」時の6回目の「確率変動状態」では、遊技者は「105球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「3224球」-「105球」=「3119球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2136秒」+「338秒」=「2474秒」となる(図89(a)参照)。
さらに、時短リミッター機能が無い場合の「連荘」時の7回目の大当たり時(「連荘」突入後6回目の大当たり時)には、遊技者は「637球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「3119球」+「637球」=「3756球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2474秒」+「67秒」=「2541秒」となる(図89(a)参照)。
よって、時短リミッター機能が無い場合では、1時間(即ち、「3600秒」)を経過する前の「2541秒」の時点で、遊技者が獲得する積算球数が「3756球」となり得て、時間あたりに遊技者が獲得する球数が不足しがちであって、単調な増加となるおそれがある。このようなパチンコ機では、遊技者は、遊技に興覚めしてしまい、その結果、パチンコ機10の稼働率が低下してしまうおそれがある。
ここで、図88で示すように、時短リミッター機能が有る場合において、「連荘」状態突入契機である初回大当たり時、「連荘」時の1回目から5回目の「確率変動状態」、及び、「連荘」時の2回目から6回目の大当たり(「連荘」突入後の1回目から5回目の大当たり)は、時短リミッター機能が無い場合と同様である。一方、「連荘」に突入してから6回目の大当たり(「連荘」突入後の5回目の大当たり時)では、時短リミッター機能が発動して「潜伏確率変動状態」に突入する。
そして、この「潜伏確率変動状態」に突入した場合には、遊技者は「3736球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「3224球」+「3736球」=「6960球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2136秒」+「845秒」=「2981秒」となる(図89(b)参照)。
また、時短リミッター機能が有る場合の「連荘」時の7回目の大当たり時(「連荘」突入後6回目の大当たり時)には、「潜伏確率変動状態」における大当たりであり、遊技者は「58球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「6960球」+「58球」=「7018球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2981秒」+「415秒」=「3396秒」となる(図89(b)参照)。
よって、時短リミッター機能を有する場合では、「連荘」状態に突入してから1時間を経過した段階では、遊技者が獲得した未だ「7200球」未満であって「潜伏確率変動状態」であり、さらに、該「潜伏確率変動状態」に突入してから次の大当たりを獲得するまでに約7分程度要する可能性が高くなるように設定されている。これにより、遊技者が1時間程度の短時間で獲得する球数を、時短リミッター機能が無いパチンコ機よりなだらかに増加するようにできる。また、「連荘」状態を重ねて「潜伏確率変動状態」に突入させることで、第2特別図柄の小当たり当選に基づいて開放される第2小入賞口74aに球を入賞可能な状態にし、該状態を維持することで賞球を獲得可能な遊技性を創出することができる。その結果、遊技の興趣向上を図り、パチンコ機10の稼働を促進することが可能となる。
また、「潜伏確率変動状態」に突入した場合に、第2特別図柄の大当たりに早期に当選した場合には、再び「連荘」状態を維持することができる一方、大当たりに当選しない場合であっても該「潜伏確率変動状態」の状態を長く維持することで、第2特別図柄の小当たり当選に基づく賞球の獲得を得ることが可能である。よって、該「潜伏確率変動状態」に突入した場合には、いずれの結果が導出された場合であっても遊技者にとって有利な状況となり、多くの遊技価値を獲得することができる期待感を遊技者に抱かせ、遊技の興趣向上を図ることができる。
そのほか、第1実施形態乃至第3実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第5実施形態>
次いで、図90乃至図97を参照することで、本発明を適用した第5実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技で発射された球が第1始動口64に対して1分間に約6個程度入賞し得るように構成されている。また、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、遊技者にとって有利な大当たり種別と不利な大当たり種別との中から1の大当たり種別が選択されるように構成されている。さらに、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合、必ず遊技者にとって有利な大当たり種別が選択されるように構成されている。また、「潜伏確率変動状態」において、第3図柄表示装置81では第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出を行い、第1特別図柄の動的表示に対応する変動演出を行わないように構成している。
これに対し、第5実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64の開口幅を第1実施形態の第1始動口64より拡げ、左打ち遊技で発射された球が該第1始動口64に対して1分間に約12個程度入賞し得るように構成する。また、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、遊技者にとって有利な大当たり種別と不利な大当たり種別との中から1の大当たり種別を選択するように構成する。さらに、有利な大当たり種別に当選した場合は、次回大当たりまで有利な遊技状態が継続するように構成される。また、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示の変動時間と第2特別図柄の動的表示の変動時間とが実質的に同等となるように構成される(第3実施形態と同様)。さらに、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たりした場合に、必ず遊技者にとって有利な大当たり種別が選択されるように構成する。また、「潜伏確率変動状態」において、左打ち遊技と右打ち遊技とを遊技者が選択可能に構成するとともに、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の動的表示に対応する変動演出と第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出とのいずれか一方を実行可能に構成する。
以下、第5実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第4実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第5実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第4実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第4実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。特に、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示の変動時間と第2特別図柄の動的表示の変動時間との選択割合は、第3実施形態における第1特別図柄の動的表示の変動時間と第2特別図柄の動的表示の変動時間との選択割合と同等であるので、その説明を省略する。
まず、図90を参照して、第5実施形態における遊技盤13の構成について説明する。図90は、第5実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。第5実施形態のパチンコ機10において第1実施形態と異なる点は、第1始動口64の開口幅が拡幅されている点である。
第5実施形態の第1始動口64へは、左打ち遊技で発射された球が1分間に約12個程度(所謂、S1=12)入賞するように、第1実施形態の第1始動口64より開口幅が拡幅されているとともに、遊技釘等が周辺に植設されている。これにより、「潜伏確率変動状態」において、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71へ入賞する数(例えば、1分間に約80個程度)ほどではないものの、左打ち遊技で発射された球が第1始動口64へ入賞し易く構成されている。なお、第1始動口64への入賞に基づく賞球数は、5個に設定されており、第2始動口71の賞球数(即ち、1個)より多くなるように構成されているため、「潜伏確率変動状態」において左打ち遊技した場合であっても第1始動口64への入賞に基づく賞球によって遊技者の持ち球の消費数を比較的抑えることが可能に構成されている。
次に、図91を参照して、第5実施形態の大当たり種別テーブル202bについて説明する。図91(a)は、第5実施形態におけるROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図91(b)は、第5実施形態におけるROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。第5実施形態のパチンコ機10が第1実施形態と異なる点は、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」に当選した場合に、次回大当たりに当選するまで特別図柄の高確率状態が維持される点と、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には必ず大当たり種別「確変A」が選択される点と、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、時短リミット到達前若しくは時短リミット到達後であれば大当たり種別「確変A」又は「時短A」のいずれかが選択され、時短リミット到達時であれば大当たり種別「潜確A」又は「通常A」が選択される点と、である。
第5実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄が次回大当たりまで間、特別図柄の大当たり確率および普通図柄の当たり確率がともに高確率状態となる「確率変動状態」に対応する「確変A」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が100回実行されるまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「時間短縮状態」に対応する「時短A」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄が次回大当たりまでの間、特別図柄の大当たり確率となる一方、普通図柄の当たり確率が低確率状態となる「潜伏確率変動状態」に対応する「潜確A」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率および普通図柄の当たり確率がともに低確率状態となる「通常A」とがある。
図91(a)で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、時短リミット到達前であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~49」が対応付けられ、「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「50~99」が対応付けられている。また、時短リミット到達時であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「潜確A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~49」が対応付けられ、「通常A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「50~99」が対応付けられている。さらに、時短リミット到達時であって、かつ、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。
従って、時短リミット到達前に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「確変A」の大当たり種別が50%、「時短A」の大当たり種別が50%、の割合で当選することとなる。また、時短リミット到達時に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、「潜確A」の大当たり種別が50%、「通常A」の大当たり種別が50%、の割合で当選することとなる。さらに、時短リミット到達後の「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「確変A」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。即ち、特別図柄の高確率状態への移行確率が遊技状態によって異なる(複数ある)ように構成されている。
次いで、図91(b)で示す特図2大当たり種別テーブル202b2の例では、時短リミット到達前及び時短リミット到達後(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数1回目~5回目)であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の大当たりが発生した場合は、「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~79」が対応付けられ、「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「80~99」が対応付けられている。また、時短リミット到達時(即ち、時短リミット回数リセット後の大当たり回数6回目)であって、かつ、「通常遊技状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の大当たりが発生した場合は、「潜確A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~79」が対応付けられ、「通常A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「80~99」が対応付けられている。
従って、時短リミット到達前又は時短リミット到達後に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「確変A」の大当たり種別が80%、「時短A」の大当たり種別が20%、の割合で当選することとなる。また、時短リミット到達時に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、「確変A」の代わりに「潜確A」の大当たり種別が80%、「時短A」の代わりに「通常A」の大当たり種別が20%、の割合で当選することとなる。
よって、時短リミット到達時において、右打ち遊技にて球を発射して第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示にて大当たりに当選した場合には、80%の確率で大当たり種別「潜確A」に当選して、再度、特別図柄の高確率状態を維持可能であるものの、20%の確率で大当たり種別「通常A」に当選してしまい、「連荘」状態が終了してしまうように構成されている。なお、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、第1特別図柄の動的表示の変動時間が、第2特別図柄の動的表示の変動時間より遥に長い時間(即ち、「600秒」)が選定されるように構成されているため、時短リミット到達時における第1特別図柄の動的表示において選定され得る大当たり種別「潜確A」又は「通常A」は現出し難いように構成されている。
また、時短リミット到達後の「潜伏確率変動状態」において、右打ち遊技にて球を発射して第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示にて大当たりに当選した場合には、80%の確率で大当たり種別「確変A」に当選して、再度、特別図柄の高確率状態および普通図柄の高確率状態に突入するものの、20%の確率で大当たり種別「時短A」に当選してしまい、特別図柄の高確率状態が終了してしまうように構成されている。一方、時短リミット到達後の「潜伏確率変動状態」において、左打ち遊技にて球を発射して第1始動口64への入賞に基づく第1特別図柄の動的表示にて大当たりに当選した場合には、100の確率で大当たり種別「確変A」に当選して、再度、特別図柄の高確率状態および普通図柄の高確率状態を必ず維持可能に構成される。
そして、第5実施形態のパチンコ機10これにより、時短リミット到達後の「潜伏確率変動状態」において、遊技者が右打ち遊技で球を発射して遊技を行った場合には、一定程度開放され得る普通電役72によって第2始動口71に球を入賞させながら80%の確率で大当たり種別「確変A」に当選させることを目指す遊技性を創出する一方、時短リミット到達後の「潜伏確率変動状態」において、遊技者が左打ち遊技で球を発射して遊技を行った場合には、普通電役72等による入賞補助がないことから自力で第1始動口64に球を入賞させながら100%の確率で大当たり種別「確変A」に当選させることを目指す遊技性を創出することができる。「潜伏確率変動状態」で左打ち遊技を行った場合には、右打ち遊技を行った場合より、特別図柄の動的表示の実行契機を取得するのが困難となるため、右打ち遊技で遊技を行った場合より時間を要することとなる。その結果、大当たりに当選するまでの時間が長くなることで、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に所定時間で得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。
ここで、図92を参照して、第5実施形態のパチンコ機10において、特別図柄の高確率状態に突入した場合に、再び特別図柄の高確率状態が継続する確率及び終了する確率について説明する。図92は、特別図柄の高確率状態に突入した場合における特別図柄の高確率状態の維持回数(0回~10回)と、該「連荘」回数の到達確率および終了確率を示した一覧であって、「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技で遊技を行った場合と左打ち遊技を行った場合とをそれぞれ示した一覧である。第5実施形態のパチンコ機10では、第1実施形態と同様、特別図柄の高確率状態において、大当たり終了後の特別図柄の大当たり確率が、設定値「1」において1/100、設定値「2」において1.05/100、設定値「3」において1.1/100、設定値「4」において1.15/100、設定値「5」において1.2/100、設定値「6」において1.25/100となるように構成されている。そして、いずれの設定値においても、特別図柄の高確率状態に移行した場合は、次回大当たりに当選するまでその状態が継続するように構成されている。なお、ここでは、説明の便宜上、設定値「1」における特別図柄の高確率状態の継続確率及び終了確率について説明し、その他の設定値に関する説明を省略する。
第5実施形態のパチンコ機10において、左打ち遊技における第1特別図柄の動的表示で「確変A」の大当たり種別に当選した場合、該大当たり遊技の終了後に「確率変動状態」へと移行する。そして、発射態様を左打ち遊技から「確率変動状態」で奨励される右打ち遊技に切り替えた場合に、該右打ち遊技を継続した場合における第2特別図柄の動的表示において再び大当たり種別「確変A」に当選されるか否かという遊技が行われる。
図92で示すように、第2特別図柄の動的表示において大当たり種別「確変A」が導出されるか否かは、80.0%である。また、パーセンテージの表記において「約」を省略する。初回大当たりで「確率変動状態」に突入した場合に、特別図柄の高確率状態が終了するまで(即ち、大当たり種別「時短A」又は「通常A」に当選するまで)の平均「連荘」回数は、4.99回(約5回)発生することとなる。
まず、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、大当たり種別「時短A」に当選することで特別図柄の高確率状態が終了する確率は、20.0%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、再び(1回)大当たりしたときに特別図柄の高確率状態を維持できる確率は、上述したように、80.0%であり、特別図柄の高確率状態を1回継続させた後、特別図柄の高確率状態が終了する確率は、36.0%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、2回大当たりしたときに特別図柄の高確率状態を維持できる確率は、64.0%であり、特別図柄の高確率状態を2回継続させた後、特別図柄の高確率状態が終了する確率は、48.8%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、3回大当たりしたときに特別図柄の高確率状態を維持できる確率は、51.2%であり、特別図柄の高確率状態を3回継続させた後、特別図柄の高確率状態が終了する確率は、59.0%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、4回大当たりしたときに特別図柄の高確率状態を維持できる確率は、41.0%であり、特別図柄の高確率状態を4回継続させた後、特別図柄の高確率状態が終了する確率は、67.2%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、5回大当たりしたときに特別図柄の高確率状態を維持できる確率は、32.8%であり、特別図柄の高確率状態を5回継続させた後、特別図柄の高確率状態が終了する確率は、73.8%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、6回大当たりしたときに特別図柄の高確率状態を維持できる確率は、26.3%であり、特別図柄の高確率状態を6回継続させた後、特別図柄の高確率状態が終了する確率は、79.0%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、7回大当たりしたときに特別図柄の高確率状態を維持できる確率は、21.0%であり、特別図柄の高確率状態を7回継続させた後、特別図柄の高確率状態が終了する確率は、83.2%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、8回大当たりしたときに特別図柄の高確率状態を維持できる確率は、16.8%であり、特別図柄の高確率状態を8回継続させた後、特別図柄の高確率状態が終了する確率は、86.6%となる。
また、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、9回大当たりしたときに特別図柄の高確率状態を維持できる確率は、13.4%であり、特別図柄の高確率状態を9回継続させた後、特別図柄の高確率状態が終了する確率は、89.3%となる。
さらに、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、10回大当たりしたときに特別図柄の高確率状態を維持できる確率は、10.7%であり、特別図柄の高確率状態を10回継続させた後、特別図柄の高確率状態が終了する確率は、91.4%となる。
ここで、第5実施形態のパチンコ機10では、時短リミッター機能が発動して「潜伏確率変動状態」に突入した場合、遊技者の意思に応じて球の発射態様を選択して遊技を行うことが可能に構成されている。従って、初回大当たりで「確変A」に当選した場合における「確率変動状態」において、6回大当たりしたときに(即ち、「潜伏確率変動状態」に突入したとき)、遊技者がそれまでの右打ち遊技から左打ち遊技に切り替えて遊技を行った場合、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、必ず大当たり種別「確変A」が選択されるため、7回大当たりしたときには、6回大当たりしたときと同等の到達確率で特別図柄の高確率状態を維持することが可能となる。よって、遊技者は、「潜伏確率変動状態」に突入した場合に、普通電役72が一定程度開放することで第2始動口71に入賞し易いが特別図柄の高確率状態が終了する可能性がある右打ち遊技を行うか、自力で第1始動口64に入賞させなければならないが特別図柄の高確率状態を必ず維持することができる左打ち遊技を行うかを選択して遊技を行うことが可能となり、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図93から図96を参照して、第5実施形態の各遊技状態および各大当たり状態における平均的な滞在時間や、各状態(時間)あたりに得られる遊技価値について説明する。図93は、第5実施形態の各遊技状態及び大当たり状態における各現象の発生回数、所要時間、積算時間を示すとともに、各遊技状態及び大当たり状態における平均的な合計滞在時間を示した図である。また、図94は、第5実施形態の「連荘」状態中における各大当たり状態及び各遊技状態における各現象毎の入賞率、所要時間、発生回数、発射時間、発射球数、戻り球数を示すとともに、各大当たり状態及び各遊技状態における合計獲得球数を示した図である。さらに、図95は、第5実施形態の「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技を行った場合と左打ち遊技を行った場合とで「連荘」回数に応じた獲得球数および積算球数を示した図である。また、図96(a)は、第5実施形態の「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技を行った場合の「連荘」時におけるスランプグラフであり、図96(b)は、第5実施形態の「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技を行った場合の「連荘」時におけるスランプグラフである。なお、図93から図96の説明において、大当たり確率等については、設定値「1」の場合について説明し、他の設定値(即ち、設定値「2」~「6」)については、説明の便宜上、その説明を省略する。また、第5実施形態のパチンコ機10において第1実施形態と異なる点は、「潜伏確率変動状態」において左打ち遊技を行った場合の獲得球数の積算数と積算時間である。「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技を行った場合は、第1実施形態と同等の獲得球数の積算数と積算時間となる。
まず、図93で示すように、「潜伏確率変動状態」で右打ち遊技を行った場合には、特別図柄の大当たり確率が約1/100(100/10000)であり、ハズレ時の「非リーチ」演出態様が選定される確率が78/100であり、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様が選定される確率が、15/100であり、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様が選定される確率が、5/100であり、ハズレ時の「スペシャルリーチ」演出態様が選定される確率が、2/100である。
このため、例えば、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たり時の演出態様として「スペシャルリーチ」演出態様が選定された1の大当たりに当選するまでの間、即ち、第1特別図柄の変動演出が100回行われる間に、ハズレ時の「非リーチ」演出態様は平均77回(最も現出確率が高い「非リーチ」演出態様の1回分を大当たり変動に置き換えるため、78-1=77で計算)現出し、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様は平均15回現出し、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様は平均5回現出し、ハズレ時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均2回現出し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出することとなる。
ここで、第1特別図柄の動的表示の変動時間(特に、「非リーチ」演出態様及び「ノーマルリーチ」演出態様)は、第2特別図柄の動的表示の変動時間より長めの時間が選択され易く構成されており、「潜伏確率変動状態」に突入してから第1特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの間に、ハズレ時の「非リーチ」演出態様の変動時間は「15秒」で行われ得るので、77回×「15秒」=「1155秒」の時間を要し、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様は「20秒」行われ得るので、15回×「20秒」=「300秒」の時間を要し、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様は「30秒」行われ得るので、5回×「30秒」=「150秒」の時間を要し、ハズレ時の「スペシャルリーチ」演出態様は「90秒」で行われ得るので、2回×「90秒」=「180秒」の時間を要し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「90秒」で行われ得るので、1回×「90秒」=「90秒」の時間を要する。
即ち、「潜伏確率変動状態」に突入してから第1特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの平均的な合計時間は、「1155秒」+「300秒」+「150秒」+「180秒」+「90秒」=「1030秒」となる。
一方、「潜伏確率変動状態」で右打ち遊技を行った場合には、第1実施形態と同様、特別図柄の大当たり確率が約1/100(100/10000)であり、ハズレ時の「非リーチ」演出態様が選定される確率が78/100であり、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様が選定される確率が、15/100であり、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様が選定される確率が、5/100であり、ハズレ時の「スペシャルリーチ」演出態様が選定される確率が、2/100である。
このため、例えば、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たり時の演出態様として「スペシャルリーチ」演出態様が選定された1の大当たりに当選するまでの間、即ち、第2特別図柄の変動演出が100回行われる間に、ハズレ時の「非リーチ」演出態様は平均77回(最も現出確率が高い「非リーチ」演出態様の1回分を大当たり変動に置き換えるため、78-1=77で計算)現出し、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様は平均15回現出し、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様は平均5回現出し、ハズレ時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均2回現出し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は平均1回現出することとなる。
この場合に、「潜伏確率変動状態」に突入してから第2特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの間に、ハズレ時の「非リーチ」演出態様の変動時間は「5秒」で行われ得るので、77回×「5秒」=「385秒」の時間を要し、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様は「15秒」行われ得るので、15回×「15秒」=「225秒」の時間を要し、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様は「30秒」行われ得るので、5回×「30秒」=「150秒」の時間を要し、ハズレ時の「スペシャルリーチ」演出態様は「90秒」で行われ得るので、2回×「90秒」=「180秒」の時間を要し、大当たり時の「スペシャルリーチ」演出態様は「90秒」で行われ得るので、1回×「90秒」=「90秒」の時間を要する。
即ち、「潜伏確率変動状態」に突入してから第2特別図柄の変動演出が途切れることなく次の大当たり状態が発生するまでの平均的な合計時間は、「385秒」+「225秒」+「150秒」+「90秒」+「90秒」=「1030秒」となる。
このように、「潜伏確率変動状態」において、それまでの右打ち遊技を継続して遊技を行った場合と、右打ち遊技から左打ち遊技に切り替えて遊技を行った場合とで、「潜伏確率変動状態」の平均的な滞在時間を異ならせることができる。よって、遊技者の意思に応じてバリエーションに富んだ遊技性を実現しつつ、左打ち遊技が選択された場合には、右打ち遊技を行う場合より時間を費やしやすい設定にして、大当たりに当選するまでの時間が長くなることで、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に所定時間で得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。なお、第1特別図柄の動的表示で選択される変動時間より、第2特別図柄の動的表示で選択される変動時間の方が長くなるように構成してもよい。
次いで、図93で示すように、第5実施形態のパチンコ機10において、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たりした場合における「大当たり状態」(可変入賞装置65に対して「0.6秒」間隔で球を発射し続けている場合)では、OP時間が「10秒」であり、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの最小(最短)開放時間が最大入賞個数10個×「0.6秒」=「6秒」であり、各IT時間が「3秒」であり、ED時間が「10秒」で行われる。
そして、この「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の大当たりにおいて、オープニング演出は1回行われ、ラウンドは10ラウンドであり、インターバルは総ラウンド数から1減算した9回であり、エンディング演出は1回行われる。
この場合に、大当たり中に発射した球が可変入賞装置65が開放している状態ではすべて入賞するとした場合に、「潜伏確率変動状態」における「連荘」大当たりが開始されてから終了するまでの間に、オープニング演出としてOP時間の「10秒」を要し、1のラウンドは平均で「6秒」で行われ得るので、「6秒」×10=「60秒」を要し、1のインターバルは「3秒」で行われ得るので、「3秒」×9=「27秒」を要し、エンディング演出としてED時間の「10秒」を要する。
即ち、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の大当たりが開始されてから終了するまでの最短合計時間は、「10秒」+「60秒」+「27秒」+「10秒」=「107秒」となる。
次いで、図93で示すように、第5実施形態のパチンコ機10において、「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の動的表示で大当たりした場合における「大当たり状態」(可変入賞装置65に対して「0.6秒」間隔で球を発射し続けている場合)では、OP時間が「180秒」であり、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの最小(最短)開放時間が最大入賞個数10個×「0.6秒」=「6秒」であり、各IT時間が「3秒」であり、ED時間が「180秒」で行われる。
そして、この「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の大当たりにおいて、オープニング演出は1回行われ、ラウンドは10ラウンドであり、インターバルは総ラウンド数から1減算した9回であり、エンディング演出は1回行われる。
この場合に、大当たり中に発射した球が可変入賞装置65が開放している状態ではすべて入賞するとした場合に、「潜伏確率変動状態」における「連荘」大当たりが開始されてから終了するまでの間に、オープニング演出としてOP時間の「180秒」を要し、1のラウンドは平均で「6秒」で行われ得るので、「6秒」×10=「60秒」を要し、1のインターバルは「3秒」で行われ得るので、「3秒」×9=「27秒」を要し、エンディング演出としてED時間の「180秒」を要する。
即ち、「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の大当たりが開始されてから終了するまでの最短合計時間は、「180秒」+「60秒」+「27秒」+「180秒」=「447秒」となる。
このように、「潜伏確率変動状態」において、それまでの右打ち遊技を継続して遊技を行った場合に発生する第2特別図柄の大当たり時間と、右打ち遊技から左打ち遊技に切り替えて遊技を行った場合に発生する第1特別図柄の大当たり時間とで、平均的な滞在時間を異ならせることができる。よって、遊技者の意思に応じてバリエーションに富んだ遊技性を実現しつつ、左打ち遊技が選択された場合には、右打ち遊技を行う場合より大当たりに要する時間を短く設定して、動的表示の変動時間で時間を費やした分の差分を少なくすることができるので、遊技が間延びせず、遊技者が興覚めしてしまうことを抑制することが可能となる。
なお、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に該大当たりを消化する時間より、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に該大当たりを消化する時間の方が短くなるように構成してもよい。この場合に、長く構成される第1特別図柄の大当たりにおいて上述した「プレミアムライブ演出」を行う一方、短く構成される第2特別図柄の大当たりでは「プレミアムライブ演出」を行わないように構成してもよい。
次いで、図94で示すように、「連荘」時におけるリミッター到達後の第1特別図柄の大当たりでは、発射された球の主要な入賞先は可変入賞装置65(大入賞口)であり、該リミッター発動後の第1特別図柄の大当たりのオープニング時間は「10秒」であって、かつ、該リミッター発動後の第1特別図柄の大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このオープニング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「10秒」×「1回」÷「0.6秒」=「17球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター到達後の第1特別図柄の大当たりの可変入賞装置65の開放時間は、初回大当たり及びリミッター発動前大当たりと同様、発射した球がすべて入賞した場合の最短開放時間は「6秒」×「10ラウンド(10回)」=「60秒」であるが、該可変入賞装置65への入賞率が「70%(即ち、10球発射した場合に7球入賞)」と仮定した場合に、球の発射時間は「60秒」÷「70%」=約「86秒」であって、発射球数が「86秒」÷「0.6秒」=約「143球」であり、戻り球数が賞球「15球」×「10球」×「10ラウンド」=「1500球」となる。
さらに、リミッター到達後の第1特別図柄の大当たりのインターバル時間は、初回大当たり及びリミッター発動前大当たりより長い「3秒」であって、かつ、該リミッター発動後の第1特別図柄の大当たりにおいて各ラウンド間に合計「9回」行われる。そして、このインターバル時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「3秒」×「9回」÷「0.6秒」=「45球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター到達後の第1特別図柄の大当たりのエンディング時間は「10秒」であって、かつ、該リミッター到達後の第1特別図柄の大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このエンディング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「10秒」×「1回」÷「0.6秒」=「17球」であり、戻り球数が「0球」となる。
その結果、リミッター到達後の第1特別図柄の大当たり時の全期間において、遊技者は、発射時間の合計が「10秒」+「86秒」+「27秒」+「10秒」=「133秒」の間、球を発射し、それぞれ、「17球」+「143球」+「45球」+「17球」=「222球」の球を発射しつつ、それぞれ、「0球」+「1500球」+「0球」+「0球」=「1500球」の賞球を獲得する。よって、リミッター到達後の第1特別図柄の大当たりにおいて、遊技者は、「1500球」-「222球」=「1278球」の球を獲得することができる。
一方、図94で示すように、「連荘」時におけるリミッター到達後の第2特別図柄の大当たりでは、発射された球の主要な入賞先は可変入賞装置65(大入賞口)であり、該リミッター発動後の第2特別図柄の大当たりのオープニング時間は「180秒」であって、かつ、該リミッター発動後の第2特別図柄の大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このオープニング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「180秒」×「1回」÷「0.6秒」=「300球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター到達後の第2特別図柄の大当たりの可変入賞装置65の開放時間は、初回大当たり及びリミッター発動前大当たりと同様、発射した球がすべて入賞した場合の最短開放時間は「6秒」×「10ラウンド(10回)」=「60秒」であるが、該可変入賞装置65への入賞率が「70%(即ち、10球発射した場合に7球入賞)」と仮定した場合に、球の発射時間は「60秒」÷「70%」=約「86秒」であって、発射球数が「86秒」÷「0.6秒」=約「143球」であり、戻り球数が賞球「15球」×「10球」×「10ラウンド」=「1500球」となる。
さらに、リミッター到達後の第2特別図柄の大当たりのインターバル時間は、初回大当たり及びリミッター発動前大当たりより長い「3秒」であって、かつ、該リミッター発動後の第2特別図柄の大当たりにおいて各ラウンド間に合計「9回」行われる。そして、このインターバル時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「3秒」×「9回」÷「0.6秒」=「45球」であり、戻り球数が「0球」となる。
また、リミッター到達後の第2特別図柄の大当たりのエンディング時間は「180秒」であって、かつ、該リミッター到達後の第2特別図柄の大当たりにおいて「1回」行われる。そして、このエンディング時間では、可変入賞装置65が開放されていないため、球を発射し続けた場合には、発射球数が「180秒」×「1回」÷「0.6秒」=「300球」であり、戻り球数が「0球」となる。
その結果、リミッター到達後の第2特別図柄の大当たり時の全期間において、遊技者は、発射時間の合計が「180秒」+「86秒」+「27秒」+「180秒」=「473秒」の間、球を発射し、それぞれ、「300球」+「143球」+「45球」+「300球」=「788球」の球を発射しつつ、それぞれ、「0球」+「1500球」+「0球」+「0球」=「1500球」の賞球を獲得する。よって、リミッター到達後の第2特別図柄の大当たりにおいて、遊技者は、「1500球」-「788球」=「712球」の球を獲得することができる。
次いで、図94で示すように、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、左打ち遊技で発射された球の主要な入賞先は第1始動口64であり、該「潜伏確率変動状態」における特別図柄の大当たり確率は1/100に設定されている。また、「潜伏確率変動状態」は、普通電役72等による入賞補助機能が発動しないため、自力で第1始動口64へ入賞させるように構成されている。このため、「潜伏確率変動状態」において、止め打ち期間以外に継続して球を発射し続けたとき、第1始動口64への入賞率が「12%(即ち、右打ち遊技で100球発射した場合に、第1始動口64に12発入賞)」であった場合であって、かつ、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たりに当選するまで、即ち、第1始動口64に「100球」の球を入賞させるまでに、図93で示したように、「1875秒」時間を要するように設定されている。
しかしながら、この「1875秒」の「潜伏確率変動状態」において、大当たりへの当選が期待できる演出態様、即ち、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様のみならず、僅かでも大当たりが期待できる「ノーマルリーチ」演出態様においても、遊技者は止め打ち期間の間、球の発射を一時的に停止するため、「潜伏確率変動状態」における大当たりに当選するまでの期間(即ち、「1875秒」)から上記止め打ち期間(即ち、「ノーマルリーチ」演出態様の実行時間である「300秒」+「スーパーリーチ」演出態様の実行時間である「150秒」+「スペシャルリーチ」演出態様の実行時間である「270秒」)を引いた「1155秒」が球の発射期間となる。
従って、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」において左打ち遊技を止め打ち有りで遊技した場合では、発射球数が「1155秒」÷「0.6秒」=約「1925球」であり、戻り球数が「1925球」×「12%」×「3球(第1始動口64の入賞に基づく賞球数)」=約「693球」となる。
その結果、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」において止め打ち有りで遊技した場合、遊技者は、「1155秒」の期間、球を発射して、計「1925球」の球を発射しつつ、「693球」の賞球を獲得する。よって、「連荘」時の「潜伏確率変動状態」において止め打ち無しで遊技した場合、遊技者は、「1925球」-「693球」=「1232球」の持ち球を消費することとなる。
一方、図94で示すように、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技で発射された球の主要な入賞先は第2始動口71であり、該「潜伏確率変動状態」における特別図柄の大当たり確率は1/100に設定されている。また、「潜伏確率変動状態」は、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」ほどではないものの、スルーゲート67への球の通過を起因として普通電役72が一定割合及び短時間開放して第2始動口71へ球が入賞し得るように設定されている。このため、「潜伏確率変動状態」において、止め打ち期間以外に継続して球を発射し続けたとき、第2始動口71への入賞率が「40%(即ち、右打ち遊技で10球発射した場合に、第2始動口71に4発入賞)」であった場合であって、かつ、確率通りに大当たりに当選したと仮定した場合、大当たりに当選するまで、即ち、第2始動口71に「100球」の球を入賞させるまでに、図93で示したように、「1030秒」時間を要するように設定されている。
しかしながら、この「1030秒」の「潜伏確率変動状態」において、大当たりへの当選が期待できる演出態様、即ち、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様では、遊技者は止め打ち期間の間、球の発射を一時的に停止するため、「潜伏確率変動状態」における大当たりに当選するまでの期間(即ち、「1030秒」)から上記止め打ち期間(即ち、「スーパーリーチ」演出態様の実行時間である「150秒」+「スペシャルリーチ」演出態様の実行時間である「270秒」)を引いた「610秒」が球の発射期間となる。
従って、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技を止め打ち無しで遊技した場合では、発射球数が「610秒」÷「0.6秒」=約「1017球」であり、戻り球数が「1017球」×「40%」×「1球(第2始動口71の入賞に基づく賞球数)」=約「407球」となる。
その結果、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」において止め打ち無しで遊技した場合、遊技者は、「610秒」の期間、球を発射して、計「1017球」の球を発射しつつ、「407球」の賞球を獲得する。よって、「連荘」時の「潜伏確率変動状態」において止め打ち無しで遊技した場合、遊技者は、「1017球」-「407球」=「610球」の持ち球を消費することとなる。
一方、この「潜伏確率変動状態」において、止め打ち期間以外に継続して球を発射し続けてしまうと球の消費量が増加してしまうため、遊技者は、無駄な発射球を防止するためにその技量に応じて、普通電役72が開放している場合(普通電役72が開放し得る場合)にのみ球を発射してそれ以外の状況で球の発射を一時的に停止したり、第2特別図柄の保留球数が溜まっている状況(例えば、4個や3個)の場合には球の発射を一時的に停止したり、「ノーマルリーチ」演出態様の実行時に球の発射を一時的に停止する場合がある。この場合に、第2始動口71への入賞率が止め打ち無しの場合より上昇するとともに、無駄球の発射を極力少なくすることで、発射球数が止め打ち無しの場合より大凡半減(即ち、「610球」÷2=「305球」)する。
従って、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」において止め打ち有りで遊技した場合では、発射球数が「305秒」÷「0.6秒」=約「508球」であり、戻り球数が「508球」×「80%」×「1球(第2始動口71の入賞に基づく賞球数)」=約「406球」となる。
その結果、「連荘」時における「潜伏確率変動状態」において止め打ち有りで遊技した場合、遊技者は、「305秒」の期間、球を発射して、計「508球」の球を発射しつつ、「406球」の賞球を獲得する。よって、「連荘」時の「潜伏確率変動状態」において止め打ち有りで遊技した場合、遊技者は、「508球」-「406球」=「102球」の持ち球を消費することとなる。
ここで、図95及び図96を参照して、図93及び図94で説明した第5実施形態の球の発射球数および戻り球数を考慮した遊技者の持ち球数の増減について説明する。
図95で示すように、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合において、「連荘」状態の突入契機である初回大当たり時には、遊技者は「1227球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「1227球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「164秒」となる(図96(a)参照)。
また、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合において、「連荘」時の1回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「1227球」-「122球」=「1105球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「164秒」+「403秒」=「567秒」となる(図96(a)参照)。
さらに、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合において、「連荘」時の2回目の大当たり時(「連荘」突入後1回目の大当たり時)には、遊技者は「1308球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「1105球」+「1308球」=「2413球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「567秒」+「115秒」=「682秒」となる(図96(a)参照)。
また、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合において、「連荘」時の2回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「2413球」-「122球」=「2291球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「682秒」+「403秒」=「1085秒」となる(図96(a)参照)。
さらに、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合において、「連荘」時の3回目の大当たり時(「連荘」突入後2回目の大当たり時)には、遊技者は「1308球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「2291球」+「1308球」=「3599球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1085秒」+「115秒」=「1200秒」となる(図96(a)参照)。
また、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合において、「連荘」時の3回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「3599球」-「122球」=「3477球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1200秒」+「403秒」=「1603秒」となる(図96(a)参照)。
さらに、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合において、「連荘」時の4回目の大当たり時(「連荘」突入後3回目の大当たり時)には、遊技者は「1308球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「3477球」+「1308球」=「4785球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1603秒」+「115秒」=「1718秒」となる(図96(a)参照)。
また、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合において、「連荘」時の4回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「4785球」-「122球」=「4663球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「1718秒」+「403秒」=「2121秒」となる(図96(a)参照)。
さらに、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合において、「連荘」時の5回目の大当たり時(「連荘」突入後4回目の大当たり時)には、遊技者は「1308球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「4663球」+「1308球」=「5971球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2121秒」+「115秒」=「2236秒」となる(図96(a)参照)。
また、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合において、「連荘」時の5回目の「確率変動状態」では、遊技者は「122球」を消費し、「連荘」状態における積算球数が「5971球」-「122球」=「5849球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2236秒」+「403秒」=「2639秒」となる(図96(a)参照)。
ここで、図95で示すように、「連荘」に突入してから6回目の大当たり(「連荘」突入後の5回目の大当たり時)では、時短リミッター機能が発動して「潜伏確率変動状態」に突入する。この「潜伏確率変動状態」に突入した場合であって、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合には、遊技者は「102球」(止め打ち有りの場合)を消費し、「連荘」状態における積算球数が「7157球」-「102球」=「7055球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2754秒」+「1030秒」=「3784秒」となる(図96(a)参照)。
また、「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技で継続して球を発射し続けて第2特別図柄の大当たりに当選して「連荘」時の7回目の大当たり時(「連荘」突入後6回目の大当たり時)には、「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の大当たりであり、遊技者は「712球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「7055球」+「712球」=「7767球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「3784秒」+「473秒」=「4257秒」となる(図96(a)参照)。
一方、図95で示すように、「潜伏確率変動状態」に突入した場合であって、右打ち遊技から左打ち遊技に切り替えて球を発射した場合には、「潜伏確率変動状態」に突入した場合であって、右打ち遊技で継続して球を発射し続けた場合には、遊技者は「1232球」(止め打ち有りの場合)を消費し、「連荘」状態における積算球数が「7157球」-「1232球」=「5925球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「2754秒」+「1875秒」=「4629秒」となる(図96(b)参照)。
そして、「潜伏確率変動状態」において左打ち遊技で継続して球を発射し続けて第1特別図柄の大当たりに当選して「連荘」時の7回目の大当たり時(「連荘」突入後6回目の大当たり時)には、「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の大当たりであり、遊技者は「球」を獲得し、「連荘」状態における積算球数が「5925球」+「球」=「球」となり、「連荘」状態突入からの経過時間が「4629秒」+「秒」=「秒」となる(図96(b)参照)。
このように構成することで、「連荘」時における時短リミッター発動後に発生する「潜伏確率変動状態」において、その滞在時間、付与される大当たりでの遊技価値、大当たりの実行時間、移行先の遊技状態における遊技価値をそれぞれ異ならせることで、遊技者に自らの意思で発射態様を選択させて所望の遊技を実現することが可能となる。よって、遊技者の意思に応じてバリエーションに富んだ遊技性を実現しつつ、左打ち遊技が選択された場合には、右打ち遊技を行う場合より時間を費やしやすい設定にして、大当たりに当選するまでの時間が長くなることで、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に所定時間で得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。また、遊技者の意思に応じてバリエーションに富んだ遊技性を実現しつつ、左打ち遊技が選択された場合には、右打ち遊技を行う場合より大当たりに要する時間を短く設定して、動的表示の変動時間で時間を費やした分の差分を少なくすることができるので、遊技が間延びせず、遊技者が興覚めしてしまうことを抑制することが可能となる。
次に、図97を参照して、第5実施形態における第3図柄表示装置81で行われる6連荘後の「発射態様選択演出」の推移、および、「潜伏確率変動状態」において行われる「チャレンジモード」又は「安心モード」を示した図であり、図97(a)は、6連荘目の大当たりが発生した状態を示した図であり、図97(b)は、図97(a)の状態から、6連荘目の大当たり状態のエンディング画面において、「発射態様選択演出」が行われている状態を示した図であり、図97(c)は、図97(b)の状態から、「発射態様選択演出」において左打ち遊技を選択した場合の「左打ちモード演出」が実行されている画面を示した図であり、図97(d)は、図97(b)の状態から、「発射態様選択演出」において右打ち遊技を選択した場合の「右打ちモード演出」が実行されている画面を示した図である。
図97(a)では、時短リミット回数に到達した後に発生する「潜伏確率変動状態」における第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの表示状態を示しており、主表示領域Dmの各図柄列Z1~Z3には、第2特別図柄の変動演出の表示結果として、「777」の大当たり結果が表示されている。上述したように、第5実施形態のパチンコ機10では、「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合には、大当たり種別「潜確A」が80%選択されるように構成されている。即ち、図97(a)では、時短リミット機能の発動時に突入する「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の変動演出において大当たり種別「潜確A」に当選し、該大当たり種別「潜確A」の大当たりがこれから発生する状態を示している。
次いで、図97(b)では、図97(a)で当選した大当たり種別「潜確A」の大当たりのエンディング時間において、「発射態様選択演出」が実行されている状態である。図97(b)の状態では、該大当たり後に開始される「潜伏確率変動状態」において、右打ち遊技で遊技を行うか、左打ち遊技で遊技を行うかを遊技者に選択させる「発射態様選択演出」の実行中である。この「発射態様選択演出」の実行中に遊技者がいずれかの遊技モード(発射態様)を選択した場合、「潜伏確率変動状態」において選択された遊技モードに対応した演出が実行される。
この「発射態様選択演出」では、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの表示領域が2分割され、その左側領域において左打ち遊技で遊技を行うことを示唆するチャレンジモード選択表示81mが表示され、右側領域において右打ち遊技で遊技を行うことを示唆する安心モード選択表示81nが表示され、表示領域中央部分に枠ボタン22の押下を示唆するボタン表示81pが表示される。この「発射態様選択表示」において、遊技者により枠ボタン22が押下されるごとにチャレンジモード選択表示81mと安心モード選択表示81nとが交互に選択され、エンディング時間の終了時に選択されているチャレンジモード選択表示81m又は安心モード選択表示81nに対応した遊技モードが開始されるように構成されている。
次いで、図97(c)では、図97(b)の状態から左打ち遊技が奨励される「チャレンジモード」が実行されている状態を示している。図97(b)において、エンディング時間が終了して上記「発射態様選択演出」にてチャレンジモード選択表示81mが選択されていた場合に、この「チャレンジモード」が表示される。この「チャレンジモード」では、表示領域左上部に遊技モードを示すチャレンジモード表示81qが表示されるとともに、表示領域右上部に発射態様を示唆する左打ち示唆表示81rが表示され、表示画面中央において第1特別図柄の動的表示に対応する変動演出が実行される。遊技者は、「チャレンジモード」に突入した場合に、この左打ち示唆表示81rによって自身が選択した球の発射態様を認識することができる。なお、左打ち遊技である「チャレンジモード」中において、第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出は主表示領域Dmにおいて実行されないように構成されている。
次いで、図97(d)では、図97(b)の状態から右打ち遊技が奨励される「安心モード」が実行されている状態を示している。図97(b)において、エンディング時間が終了して上記「発射態様選択演出」にて安心モード選択表示81nが選択されていた場合に、この「安心モード」が表示される。この「安心モード」では、表示領域左上部に遊技モードを示す安心モード表示81sが表示されるとともに、表示領域右上部に発射態様を示唆する右打ち示唆表示81tが表示され、表示画面中央において第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出が実行される。遊技者は、「安心モード」に突入した場合に、この右打ち示唆表示81tによって自身が選択した球の発射態様を認識することができる。なお、右打ち遊技である「安心モード」中において、第1特別図柄の動的表示に対応する変動演出は主表示領域Dmにおいて実行されないように構成されている。
以上、説明したように、「連荘」時における時短リミッター発動後に発生する「潜伏確率変動状態」において、遊技者に球の発射態様を選択させ、各発射態様での遊技を実行可能に構成するとともに、発射態様ごとに、「潜伏確率変動状態」における滞在時間、付与される大当たりでの遊技価値、大当たりの実行時間、移行先の遊技状態における遊技価値をそれぞれ異ならせることで、遊技者に自らの意思で発射態様を選択させて所望の遊技を実現することが可能となる。よって、遊技者の意思に応じてバリエーションに富んだ遊技性を実現しつつ、左打ち遊技が選択された場合には、右打ち遊技を行う場合より時間を費やしやすい設定にして、大当たりに当選するまでの時間が長くなることで、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に所定時間で得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。また、遊技者の意思に応じてバリエーションに富んだ遊技性を実現しつつ、左打ち遊技が選択された場合には、右打ち遊技を行う場合より大当たりに要する時間を短く設定して、動的表示の変動時間で時間を費やした分の差分を少なくすることができるので、遊技が間延びせず、遊技者が興覚めしてしまうことを抑制することが可能となる。
そのほか、第1実施形態乃至第4実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第6実施形態>
次いで、図98から図100を参照することで、本発明を適用した第6実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を3パターン設けるとともに、遊技状態に応じて普通電役72の開放パターンを3パターン設けている。具体的には、「通常遊技状態」と、「潜伏確率変動状態」と、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」とで、それぞれ普通図柄の可変表示時間と普通電役72の開放パターンが異なるように構成されている。
これに対し、第6実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」で同一の可変表示時間及び開放パターンを設定するとともに、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で同一の可変表示時間及び開放パターンを設定するように構成する。即ち、普通図柄の低確率状態か高確率状態かの2パターンで普通図柄の可変表示時間及び普通電役72の開放パターンを設定するように構成する。
以下、第6実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第5実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下、第6実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第5実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第5実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図98を参照して、第6実施形態における普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jの詳細について説明する。図98(a)は、第6実施形態におけるROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル202hの一例を模式的に示した図であり、図98(b)は、第6実施形態におけるROM202に記憶される普図変動テーブル202iの一例を模式的に示した図であり、図98(c)は、第6実施形態におけるROM202に記憶される普通電役開放テーブル202jの一例を模式的に示した図である。第6実施形態において、普図当たり乱数テーブル202hは第1実施形態と同等である一方、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jは第1実施形態と異なり、普通図柄の低確率状態と高確率状態との2パターンでそれぞれ、普通図柄の可変表示時間と普通電役72の開放パターンとが設定されるように構成されている。なお、図98(a)で示す普図当たり乱数テーブル202hについては、第1実施形態と同等であるので、その説明を省略する。
第6実施形態の普図変動テーブル202iは、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で参照される「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用との2種類に分けられる。そして、「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と「確率変動状態・時間短縮状態」用とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、普通図柄の低確率状態か高確率状態かに応じて普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、各遊技状態で普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図98(b)で示すように、第6実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「5秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「5秒」となるように設定されている。
また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「0.1秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「0.1秒」となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更することで、スルーゲート67を球が通過してから、普通電役72が開放されるまでの期間を変更することができる。その結果、球がスルーゲート67を通過した場合に、該スルーゲート67の通過に起因する可変表示で当たりとなり、該当たりに基づいて普通電役72が開放されて、スルーゲート67を通過した球がそのまま第2始動口71へ流入し得るか否かを遊技状態によって異ならせることができる。よって、普通図柄の可変表示時間を遊技状態毎に変更することで、1の球のスルーゲート67及び第2始動口71への入賞態様を異ならせることができ、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」のうち、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示時間が短く、かつ、当たりに当選し易いため、普通電役72の上面を球が転動している間に普通電役72が開放(没入)状態となって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、可変入賞装置65へ入賞し難いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の可変表示時間が「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より長く、かつ、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より当たりに当選し難いため、普通電役72の上面を球が転動している間、普通電役72が閉鎖(突出)状態を維持し続け易く、右打ち遊技により発射された球が普通電役72の出没板72aの上面を右端から左端まで転動しきり、可変入賞装置65側へと流下し得るように構成される。換言すれば、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へは一定程度入賞し得るものの、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2始動口71へ入賞し難く、可変入賞装置65へ入賞し得るように構成されている。
次いで、第6実施形態における普通電役開放テーブル202jは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で参照される「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用とで、普通電役72の開放態様(開放時間)が変更される。
図98(c)で示すように、第6実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態である「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放回数は1回であり、その開放時間は「0.1秒」となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「0.1秒」×1回=「0.1秒」の間、開放されるように設定されている。
また、普通図柄の高確率状態である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放時間は「5秒」、かつ、開放回数が3回(開放と開放との間のインターバル時間は「0.1秒」)となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「5秒」×3回=「15秒」の間、開放されるように構成される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役72の開放態様を変更することで、普通電役72が開放している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放している期間が長いことによって第2始動口71側へ入賞し易い状況か、普通電役72が開放している状況が短いことによって球が第2始動口71へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いため、変動短縮機能が作動し易く、第2特別図柄の動的表示が効率良く実行され易いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される「潜伏確率変動状態」において、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役72の開放時間及び開放回数が「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へ入賞し難いように構成されている。換言すれば、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ一定程度入賞し得るものの、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり難いため、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2特別図柄の動的表示の実行効率は低いものの、第2特別図柄の動的表示の抽選契機を得ながら遊技を行うことが可能に構成されている。
即ち、普通図柄の低確率状態における当たり確率は50/100=1/2であって、かつ、普通図柄の低確率状態における普通図柄の可変表示時間は「5秒」であるので、平均10秒に1回は普通図柄の可変表示において当たりが導出され、該当たりに基づいて普通電役72が「0.1秒」の間開放される。この開放に基づいて、普通電役72の出没板72aの上面を転動している1又は2以上の球が第2始動口71へと入賞するため、「潜伏確率変動状態」では、約10秒に1回若しくは複数回、第2特別図柄の変動演出の実行契機を取得することが可能に構成されている。従って、「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の変動時間は、保留球数が無い場合のハズレ変動が15秒、保留球数が1個以上ある場合のハズレ変動が5秒でそれぞれ行われるように構成されているため、「潜伏確率変動状態」において第3図柄表示装置81における第2特別図柄の変動演出が途切れることなく実行され易いように構成されている。
このように、特別図柄の高確率状態又は低確率状態と、普通図柄の高確率状態又は低確率状態とをそれぞれ組み合わせた各遊技状態を設けることで、各遊技状態に遊技性を変化させ、バリエーションが豊富な遊技を提供することができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が普通図柄に当選し易い確率であれば如何様な割合でもよく、例えば、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」における普通図柄の当たり確率を1/100程度として当たり難くなるように構成してもよいし、「確率変動状態」における普通図柄の当たり確率を50/100=1/2程度としてもよい。また、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」より「確率変動状態」等の方が可変表示時間が短ければ如何様な時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」における普通図柄の可変表示時間を「5秒」以上の長い時間(例えば、「10秒」)としてもよいし、「5秒」未満の短い時間(例えば、「3秒」)としてもよい。
また、普通電役72の開放時間や開放回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通電役72の開放時間として、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」より「確率変動状態」等の方が遊技者にとって有利な開放時間であれば如何様な開放時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」における普通電役72の開放時間を「0.1秒」以上(例えば、「0.5秒」)に設定してもよいし、開放回数を「1回」以上(例えば、「2回」)に設定してもよい。また、「確率変動状態」等における普通電役72の開放時間を「5秒」以上の長い時間(例えば、「7秒」)としてもよいし、「5秒」未満の短い時間(例えば、「2秒」)としてもよい。さらに、「確率変動状態」等における普通電役72の開放回数を「3回」以上の多い回数(例えば、「5回」)としてもよいし、「3回」未満の少ない回数(例えば、「2回」)としてもよい。
次に、図99を参照して、第6実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図36参照)の一処理である普図変動処理(S211)について説明する。図99は、第6実施形態の普図変動処理(S211)を示したフローチャートである。第6実施形態の普図変動処理(S211)が第1実施形態と異なる点は、普通図柄の可変表示時間を設定する場合に、普通図柄の低確率状態か否かを判別し、該判別に基づいて2パターンの可変表示時間のうち、いずれかの可変表示時間を設定する点である。
第6実施形態の普図変動処理(S211)において、S706のデータシフト処理の後は、データシフト処理により普図保留球実行エリア203jに格納されたデータ(即ち、普図当たりカウンタC4の値)に基づいて、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を実行するために、まず、普通図柄の低確率状態か否かを判別する(S751)。判別の結果、普通図柄の低確率状態である場合は(S751:Yes)、普通図柄の可変表示時間を「5秒」に設定し(S752)、処理をS712へ移行する。一方、普通図柄の低確率状態でないと判別された場合(S751:No)、即ち、普通図柄の高確率状態である場合は、普通図柄の可変表示時間を「0.1秒」に設定して(S753)、処理をS712へ移行する。なお、S751の処理において、「時短機能」が有効に設定されていることを示す時短フラグ等を判別することで、普通図柄の可変表示時間を設定するように構成してもよい。
これにより、「時短機能」が有効な状態(即ち、普通図柄の高確率状態)であって、右打ち遊技における「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、球が普通電役72の上面を転動している間に、普通図柄の可変表示の変動が停止して、該可変表示で当たりとなった場合には、普通電役72が開放され、普通電役72の上面を転動する球がほぼすべて正面視下方へ落下し、第2始動口71へと流入する。一方、「時短機能」が無効な状態(即ち、普通図柄の低確率状態)であって、右打ち遊技における「潜伏確率変動状態」では、球が普通電役72の上面を転動している間に普通図柄の可変表示が停止する場合はその当否結果に応じて普通電役72が開放して第2始動口71へ球が流入する場合と、普通図柄の可変表示が停止しない場合があり、普通図柄の可変表示が停止しない場合は、普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきり、可変入賞装置65側へ流下する場合があるように構成される。よって、同じ右打ち遊技であっても、第2始動口71及び可変入賞装置65に流入する遊技状態と流入しない遊技状態とを創り出すことができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上できる。
次に、図100を参照して、第6実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図36参照)の一処理である普通電役制御処理(S204)について説明する。図100は、第6実施形態の普通電役制御処理(S204)を示したフローチャートである。第6実施形態の普通電役制御処理(S204)が第1実施形態と異なる点は、普通電役72の開放時間及び開放回数を設定する場合に、普通図柄の低確率状態か否かを判別し、該判別に基づいて2パターンの開放時間及び開放回数のうち、いずれかの開放時間及び開放回数を設定する点である。
第6実施形態の普通電役制御処理(S204)において、S803における判別の結果、可変表示において当たりに当選していると判別された場合は(S803:Yes)、当選した当たりに関する制御を実行するために、普通図柄が低確率状態か否かを判別する(S851)。
S851における判別の結果、普通図柄の低確率状態と判別された場合は(S851:Yes)、普通電役開放テーブル202jの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放時間を「0.1秒」に設定し(S852)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S853)、処理をS810へ移行する。
一方、S851の処理において、普通図柄の低確率状態でないと判別された場合(S851:No)、即ち、普通図柄の高確率状態であると判別された場合は、普通電役開放テーブル202jの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放(没入)時間を「5秒」に設定し(S854)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を3回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「3」をセットして(S855)、処理をS810へ移行する。
これにより、遊技者が右打ちした場合において、スルーゲート67を通過した球が普通電役72の配設位置に到達し、該普通電役72が開放されている時間の長い状態か短い状態かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を通過した球が第2始動口71側へ誘導され易い状況か、該普通電役72の閉鎖状態において該普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきって、その球が第2始動口71及び可変入賞装置65側へ流下され得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
以上、説明したように、第6実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて普通図柄の当選確率および変動時間と、その当選に伴う普通電役72の開放時間とを異ならせることで、スルーゲート67を球が通過し得る右打ちの遊技において、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、普通電役72の開放状態が頻出するように構成して、球がほぼ第2始動口71へ流入し得ることができる。一方、同じ右打ち遊技であっても、「潜伏確率変動状態」では、普通電役72の閉鎖状態を長くなるように構成して、閉鎖状態の普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきる場合があり、その球が第2始動口71及び可変入賞装置65へ流入し得ることができる。よって、右打ち遊技時の遊技状態それぞれで入賞し得る入賞口65,71を異ならせるとともに、遊技者に付与する遊技価値を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
そのほか、第1実施形態乃至第5実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第7実施形態>
次いで、図101から図107を参照することで、本発明を適用した第7実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の動的表示の開始時に、他方の特別図柄の動的表示が先に導出されるか否かを判別し、先に導出する特別図柄の抽選結果に応じて後に導出される特別図柄の動的表示の変動時間を補正するように構成している。また、該補正に伴って時短リミット回数を修正するように構成している。さらに、STカウンタ203m及び時短カウンタ203oの値を判別することで、遊技状態に応じた制御を実行している。また、一方の特別図柄の動的表示が大当たりに当選した場合であっても、他方の特別図柄の動的表示における大当たり抽選を実行可能に構成している。さらに、特別図柄の動的表示の開始時に、時短リミット回数を計数するように構成している。
これに対し、第7実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出される場合に、該大当たり又は小当たりが導出される特別図柄の動的表示の停止時に、他方の特別図柄の動的表示を補正することなくハズレで強制的に中止させるように構成する。また、時短リミット回数を大当たりの終了時に計数して、時短リミット回数を判別した上で、「時短機能」を設定するように構成する。さらに、確変フラグ及び時短フラグを設け、各フラグが設定されているか否かに応じてSTカウンタ203m及び時短カウンタ203oの値を判別した上で減算するように構成する。また、一方の特別図柄の動的表示が大当たりに当選している場合は、他方の特別図柄の動的表示において小当たりの抽選はするものの、大当たりの抽選を行わないように構成する。
以下、第7実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態乃至第6実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下、第7実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態乃至第6実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態乃至第6実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図101を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S210)の一処理である特図1変動開始処理(S505)について説明する。図101は、第7実施形態の特図1変動開始処理(S505)を示したフローチャートである。第7実施形態の特図1変動開始処理(S505)が第1実施形態と異なる点は、第2特別図柄において既に大当たりを導出する動的表示が実行されている場合は、第1特別図柄の動的表示において大当たりの抽選を行わず、小当たり又はハズレの抽選のみを実行する点と、第1特別図柄の動的表示の開始時に時短リミット回数を計数しない点と、第1特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりに当選している場合に、第2特別図柄の動的表示の実行時間及び抽選結果を補正(変更)しない点と、である。
第7実施形態の特図1変動開始処理(S505)では、S5005又はS5006の大当たり乱数テーブル202aの設定処理後、まず、第2特別図柄の動的表示が実行されている最中であって、該第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出されるか否かを判別する(S5051)。判別の結果、実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出されない場合は(S5051:No)、これから開始する第1特別図柄の動的表示において、大当たりを含む当否抽選を行い(S5052)、大当たりに当選している場合には(S5052:Yes)、処理をS5053へ移行する。
S5053の処理では、第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1(図8参照)と、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S5053)。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S5054)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図21(b)参照)を選択する。S5054の処理の後は、処理をS5017へ移行する。
一方、S5051の処理において、既に実行されている第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出されると判別された場合は(S5051:Yes)、大当たりを除く当否抽選、即ち、小当たり又はハズレを抽選するため、処理をS5055へ移行する。また、S5052の処理において、大当たりではないと判別された場合も(S5052:No)、処理をS5055へ移行する。
S5055の処理では、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5005又はS5006において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて小当たりか否かを判別する小当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5055)。
S5055の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S5055:Yes)、次いで、第1特別図柄に対応する小当たり時の表示態様(第7実施形態では、1種類のみ)を設定する(S5056)。
次に、小当たり時の変動パターンを決定する(S5057)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、小当たり時の表示態様(停止種別)と、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。S5057の処理の後は、処理をS5017へ移行する。
一方、S5055の処理において、小当たりでないと判別された場合(S5055:No)、第1特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定する(S5058)。S5058の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第1保留球数カウンタ203aの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第7実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S5059)、S5017の処理へ移行する。S5059の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5058の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出される場合には第1特別図柄の動的表示において大当たりの抽選を行わないように構成することで、大当たりが重複して発生する事態を未然に防止することができる。また、変動開始時に、一方の動的表示の抽選結果に基づいて、既に実行されている他方の動的表示の補正等を行わないように構成することで、変動開始時における処理数を削減し、プログラムを簡素化して処理負担を軽減することができる。さらに、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
次に、図102を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S210)の一処理である特図2変動開始処理(S508)について説明する。図102は、第7実施形態の特図2変動開始処理(S508)を示したフローチャートである。第7実施形態の特図2変動開始処理(S508)が第1実施形態と異なる点は、特図1変動開始処理(S505)と同様、第1特別図柄において既に大当たりを導出する動的表示が実行されている場合は、第2特別図柄の動的表示において大当たりの抽選を行わず、小当たり又はハズレの抽選のみを実行する点と、第2特別図柄の動的表示の開始時に時短リミット回数を計数しない点と、第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりに当選している場合に、第1特別図柄の動的表示の実行時間及び抽選結果を補正(変更)しない点と、である。
第7実施形態の特図2変動開始処理(S508)では、S5305又はS5306の大当たり乱数テーブル202aの設定処理後、まず、第1特別図柄の動的表示が実行されている最中であって、該第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出されるか否かを判別する(S5351)。判別の結果、実行中の第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出されない場合は(S5351:No)、これから開始する第2特別図柄の動的表示において、大当たりを含む当否抽選を行い(S5352)、大当たりに当選している場合には(S5352:Yes)、処理をS5353へ移行する。
S5353の処理では、第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2(図8参照)と、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり種別カウンタC2の値とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S5353)。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S5354)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図23参照)を選択する。S5354の処理の後は、処理をS5317へ移行する。
一方、S5351の処理において、既に実行されている第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出されると判別された場合は(S5351:Yes)、大当たりを除く当否抽選、即ち、小当たり又はハズレを抽選するため、処理をS5355へ移行する。また、S5352の処理において、大当たりではないと判別された場合も(S5352:No)、処理をS5355へ移行する。
S5355の処理では、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5305又はS5306において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて小当たりか否かを判別する小当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5355)。
S5355の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S5355:Yes)、次いで、第2特別図柄に対応する小当たり時の表示態様(第7実施形態では、1種類のみ)を設定する(S5356)。
次に、小当たり時の変動パターンを決定する(S5357)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、小当たり時の表示態様(停止種別)と、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。S5357の処理の後は、処理をS5317へ移行する。
一方、S5355の処理において、小当たりでないと判別された場合(S5355:No)、第2特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定する(S5358)。S5358の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第2保留球数カウンタ203bの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第7実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S5359)、S5317の処理へ移行する。S5359の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5358の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出される場合には第2特別図柄の動的表示において大当たりの抽選を行わないように構成することで、大当たりが重複して発生する事態を未然に防止することができる。また、変動開始時に、一方の動的表示の抽選結果に基づいて、既に実行されている他方の動的表示の補正等を行わないように構成することで、変動開始時における処理数を削減し、プログラムを簡素化して処理負担を軽減することができる。さらに、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
次に、図103を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図39参照)の一処理である変動停止処理(S509)について説明する。図103は、第7実施形態の変動停止処理(S509)を示すフローチャートである。第7実施形態の変動停止処理(S509)が第1実施形態と異なる点は、いずれかの特別図柄の停止時に、停止した特別図柄の停止種別に応じて、他方の特別図柄の動的表示の実行を中止させる点と、ST・時短計数処理(S5507)において確変フラグ又は時短フラグの設定状況を判別した上で、STカウンタ203m又は時短カウンタ203oの計数処理を実行する点と、である。
第7実施形態の変動停止処理(S509)において、S5505で特図1確定コマンドを設定した後は、次いで、停止した第1特別図柄の動的表示の停止種別に応じて第2特別図柄の動的表示の実行を中止する他方変更処理を行う(S5551)。この他方変更処理(S5551)の詳細については、後述する。
また、第7実施形態の変動停止処理(S509)において、S5512で特図2確定コマンドを設定した後は、次いで、停止した第2特別図柄の動的表示の停止種別に応じて第1特別図柄の動的表示の実行を中止する他方変更処理を行う(S5551)。
ここで、図104を参照して、上記他方変更処理(S5551)について説明する。図104は、第7実施形態の主制御装置110内のMPU201により実行される他方変更処理(S5551)を示すフローチャートである。
この他方変更処理(S5551)では、上述したように、第1特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されたタイミングで、実行中の第2特別図柄の動的表示の実行を中止し、また、第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されたタイミングで、実行中の第1特別図柄の動的表示の実行を中止する処理を実行する。
図104で示す他方変更処理(S5551)では、まず、第1特別図柄の動的表示の変動が停止したか否かを判別する(S5571)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示の変動が停止していないと判別された場合は(S5571:No)、第2特別図柄の動的表示の変動が停止したタイミングであるため、処理をS5575へ移行する。一方、第1特別図柄の動的表示の変動が停止したと判別された場合は(S5571:Yes)、次いで、第2特別図柄の動的表示が実行中か否かを判別する(S5572)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示が実行中でなければ(S5572:No)、中止対象となる第2特別図柄の動的表示が存在しないため、この他方変更処理(S5551)を終了して、変動停止処理(図103参照)に戻る。一方、第2特別図柄の動的表示が実行中であると判別された場合は(S5572:Yes)、次いで、停止した第1特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されたか否かを判別する(S5573)。
S5573の処理の結果、停止した第1特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されていない場合(S5573:No)、即ち、ハズレが導出された場合は、後に停止する第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりに基づいて可変入賞装置65又は小入賞口73が重複して開放されるおそれがなく、実行中の第2特別図柄の動的表示を中止しなくても支障がないので、S5574の処理をスキップして、この他方変更処理(S5551)を終了して、変動停止処理(図103参照)に戻る。一方、停止した第1特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されている場合は(S5573:Yes)、後に停止する第2特別図柄の動的表示の結果に基づいて可変入賞装置65又は小入賞口73が重複して開放され得ることを未然に防止するため、第2特別図柄の動的表示の実行を中止し(S5574)、この他方変更処理(S5551)を終了して、変動停止処理(図103参照)に戻る。
この場合に、第2特別図柄の動的表示の実行を中止した際に、確定コマンドを設定しないように構成されている。これは、第2特別図柄が中止された旨は主制御装置110側で認識していれば制御上の不都合は生じないからであり、確定コマンドに関する処理を行わないことによって、主制御装置110の制御負担を軽減させることができる。なお、特別図柄の動的表示を中止した場合に、確定コマンドを音声ランプ制御装置113側へ送信するように構成してもよい。
また、S5575の処理では、第2特別図柄の動的表示の変動が停止したタイミングであるため、次いで、第1特別図柄の動的表示が実行中か否かを判別する(S5575)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示が実行中でなければ(S5575:No)、中止対象となる第1特別図柄の動的表示が存在しないため、この他方変更処理(S5551)を終了して、変動停止処理(図103参照)に戻る。一方、第1特別図柄の動的表示が実行中であると判別された場合は(S5575:Yes)、次いで、停止した第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されたか否かを判別する(S5576)。
S5576の処理の結果、停止した第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されていない場合(S5576:No)、即ち、ハズレが導出された場合は、後に停止する第1特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりに基づいて可変入賞装置65又は小入賞口73が重複して開放されるおそれがなく、実行中の第1特別図柄の動的表示を中止しなくても支障がないので、S5577の処理をスキップして、この他方変更処理(S5551)を終了して、変動停止処理(図103参照)に戻る。一方、停止した第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが導出されている場合は(S5576:Yes)、後に停止する第1特別図柄の動的表示の結果に基づいて可変入賞装置65又は小入賞口73が重複して開放され得ることを未然に防止するため、第1特別図柄の動的表示の実行を中止し(S5577)、この他方変更処理(S5551)を終了して、変動停止処理(図103参照)に戻る。
このように構成することで、先に停止される特別図柄において大当たり又は小当たりが導出される場合に、後に停止する特別図柄における大当たり又は小当たりの導出を未然に防止することができる。その結果、一方の特別図柄の動的表示に基づいて可変入賞装置65が開放されている最中に、他方の特別図柄の動的表示に基づいて、可変入賞装置65のラウンド数が延長されるような状況や、可変入賞装置65が開放中である状況において小入賞口73が開放されてしまう状況、或いは、小入賞口73が開放中である状況において可変入賞装置65が開放されてしまう状況を未然に防止し、遊技者に過度な遊技価値が付与されてしまう事態を防止することができる。
なお、一方の特別図柄の動的表示で大当たり又は小当たりが導出される場合に、後に停止し得た他方の特別図柄の動的表示を中止するタイミングとして、大当たり又は小当たりが導出される特別図柄の動的表示の停止タイミング以外に、可変入賞装置65が開放されるタイミングに基づいて他方の特別図柄の動的表示を中止してもよいし、小入賞口73が開放されるタイミングに基づいて他方の特別図柄の動的表示を中止してもよいし、大当たり又は小当たりのオープニングが始まるタイミングで他方の特別図柄の動的表示を中止してもよいし、遊技状態が変化するタイミングで他方の特別図柄の動的表示を中止してもよい。また、一方の特別図柄の動的表示で大当たり又は小当たりが導出される場合に、大当たり状態中又は小当たり状態中は、他方の特別図柄の動的表示の進行を中断し、大当たり状態又は小当たり状態が終了したタイミングで、中断した特別図柄の動的表示の進行を再開するように構成してもよい。
次に、図105を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図103参照)の一処理であるST・時短計数処理(S5507)について説明する。図105は、第7実施形態のST・時短計数処理(S5507)を示すフローチャートである。第7実施形態のST・時短計数処理(S5507)が第1実施形態と異なる点は、特別図柄の高確率状態の場合に設定される確変フラグの設定状況を判別して、その判別結果に基づいてSTカウンタ203mを計数する点と、「時短機能」が有効な状態、即ち、普通図柄の高確率状態の場合に設定される時短フラグの設定状況を判別して、その判別結果に基づいて時短カウンタ203oを計数する点と、STカウンタ203mが「0」より大きい値でなくなった場合(即ち、STカウンタ203mの値が「0」以下となった場合)には、時短リミットカウンタ203nの値を0クリアせず、時短カウンタ203oが「0」より大きい値でなくなった場合(即ち、時短カウンタ203oの値が「0」以下となった場合)に、時短リミットカウンタ203nの値を0クリアする点と、である。
第7実施形態のST・時短計数処理(S5507)では、特別図柄の高確率状態、即ち、確変フラグがオンに設定されている場合であって、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値であることを条件に、第2特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、該計数結果が特別図柄の高確率状態の終了条件を満たしたか否かを判別して、その判別結果に応じて特別図柄の高確率状態から低確率状態に変化させる。また、第7実施形態のST・時短計数処理(S5507)では、「時短機能」が有効に設定されている場合、即ち、時短フラグがオンに設定されている場合に、各大当たり種別毎に設定された「時短機能」の終了条件である特別図柄の動的表示の実行回数(例えば、第1特別図柄の変動回数、第2特別図柄の変動回数、又は、第1特別図柄および第2特別図柄の合計変動回数)を計数し、該計数結果が時短終了条件を満たしたか否かを判別して、判別結果に応じて「時短機能」を有効から無効に変化させる。
第7実施形態のST・時短計数処理(S5507)では、まず、第2特別図柄の動的表示が停止したか否かを判別する(S5651)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示が停止していなければ(S5651:No)、STカウンタ203m及び時短カウンタ203oを減算すべきタイミングではないので、後述するS5652~S5662の処理をスキップして、このST・時短計数処理(S5507)を終了して、変動停止処理(図103参照)に戻る。
一方、S5651の処理において、第2特別図柄の動的表示が停止したと判別された場合は(S5651:Yes)、次いで、確変フラグがオンされているか否かを判別する(S5652)。判別の結果、確変フラグがオンされていなければ(S5652:No)、少なくとも特別図柄の高確率状態ではないので、S5653~S5656の処理をスキップして、処理をS5657へ移行する。一方、確変フラグがオンに設定されている場合は(S5652:Yes)、特別図柄の高確率状態であるので、該特別図柄の高確率状態中に第2特別図柄の動的表示が1回実行されたということなので、STカウンタ203mの値を1減算し(S5653)、続いて、減算したSTカウンタ203mの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S5654)。
S5654の処理の結果、S5653の処理で減算したSTカウンタ203mの値が「0」より大きい値でない場合、即ち、STカウンタ203mの値が「0」以下である場合は(S5654:No)、特別図柄の高確率状態の終了条件が成立しているため、まず、確変フラグをオフに設定する(S5655)。そして、遊技状態が特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)から特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」(又は「時間短縮状態」))に移行することを示す遊技状態コマンドを音声ランプ制御装置113等に対して送信し(S5655)、処理をS5657へ移行する。一方、S5654の処理において、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値と判別された場合は(S5654:Yes)、未だ特別図柄の高確率状態であるので、S5655及びS5656の処理をスキップして、処理をS5657へ移行する。
S5657の処理では、時短フラグがオンに設定されているか否かを判別する(S5657)。判別の結果、時短フラグがオンに設定されていなければ(S5657:No)、少なくとも「時短機能」が有効ではなく普通図柄の高確率状態ではないので、S5658~S5662の処理をスキップし、このST・時短計数処理(S5507)を終了して、変動停止処理(図103参照)に戻る。一方、時短フラグがオンに設定されている場合は(S5657:Yes)、「時短機能」が有効であって普通図柄の高確率状態であるので、該普通図柄の高確率状態中に第2特別図柄の動的表示が1回実行されたということなので、時短カウンタ203oの値を1減算し(S5658)、続いて、減算した時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S5659)。
S5659の処理の結果、S5658の処理で減算した時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でない場合、即ち、時短カウンタ203oの値が「0」以下である場合は(S5659:No)、普通図柄の高確率状態の終了条件が成立しているため、まず、時短フラグをオフに設定する(S5660)。そして、遊技状態が普通図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)から普通図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」(又は「潜伏確率変動状態」))に移行することを示す遊技状態コマンドを音声ランプ制御装置113等に対して送信する(S5661)。次いで、「連荘」状態が終了するため、時短リミットカウンタ203nの値を「0」クリアして(S5662)、このST・時短計数処理(S5507)を終了し、変動停止処理(図103参照)に戻る。これにより、「連荘」状態から「通常遊技状態」に転落した場合に、時短リミット回数を初期化して、再び「連荘」状態に突入した際に、改めて時短リミット回数を計数することが可能となる。なお、S5659の処理の結果、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値である場合は(S5659:Yes)、「時短機能」の終了条件が成立していないので、S5660~S5662の処理をスキップして、このST・時短計数処理(S5507)を終了して、変動停止処理(図103参照)に戻る。
このように、特別図柄の高確率状態や「時短機能」が有効な状態(即ち、普通図柄の高確率状態)において、特別図柄の高確率状態の終了条件と時短終了条件とをそれぞれ個別に判別することで、遊技状態に応じた特別図柄の高確率状態および「時短機能」の発動を適切に行い、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図106を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図36参照)の一処理である当たり処理(S203)について説明する。図106は、第7実施形態の当たり処理(S203)を示すフローチャートである。第7実施形態の当たり処理(S203)が第1実施形態と異なる点は、大当たり当選時にSTカウンタ203m及び時短カウンタ203oを0クリアする点と、確変フラグ及び時短フラグをオフにする点と、である。
第7実施形態の当たり処理(S203)において、S601の処理の結果、大当たりに当選していると判別された場合は(S601:Yes)、まず、現在の遊技状態をリセットするために、STカウンタ203m及び時短カウンタ203oを0クリアし(S651)、次いで、大当たり遊技中は遊技状態を特別図柄の低確率状態および普通図柄の低確率状態にするために、確変フラグ及び時短フラグをオフに設定して(S652)、処理をS602へ移行する。
このように構成することで、後述する大当たり終了処理(S612。図107参照。)において改めてSTカウンタ203m及び/又は時短カウンタ203oをセットし直すことができるとともに、大当たり遊技中の遊技状態を特別図柄の低確率状態、及び、普通図柄の低確率状態にすることができ、普通電役72の開放当による大当たりによる遊技価値以外の遊技価値の付与を極力抑えることができる。
次に、図107を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(図106参照)の一処理である大当たり終了処理(S612)について説明する。図107は、第7実施形態の大当たり終了処理(S612)を示すフローチャートである。第7実施形態の大当たり終了処理(S612)が第1実施形態と異なる点は、特別図柄の高確率状態か否かを判別するための確変フラグを設定する点と、普通図柄の高確率状態か否かを判別するための時短フラグを設定する点と、大当たり終了のタイミングで時短リミットカウンタ203nを加算する点と、加算した該時短リミットカウンタ203nの値を判別して「時短機能」を付与するか否か(時短フラグをオンするか否か)を設定する点と、「時短機能」を付与する場合にSTカウンタ203mの値に応じて時短カウンタ203oを設定する点と、である。
第7実施形態の大当たり終了処理(S612)では、まず、確変移行フラグ203kがオンされているか否かを判別する(S6151)。判別の結果、確変移行フラグ203kがオンされていれば(S6151:Yes)、この大当たり中に確変領域(図示せず)を球が通過して該大当たり終了後の遊技状態を特別図柄の高確率状態とするべく、まず、確変移行フラグ203kをオフして(S6152)、次いで、確変フラグをオンに設定する(S6153)。そして、STカウンタ203mの値に「160」をセットして(S6154)、処理をS6155へ移行する。
S6155の処理では、第7実施形態のパチンコ機10における大当たり種別として、時短リミット到達時以外、すべて「時短機能」が付与されるため、時短リミットカウンタ203nの値を1加算して(S6155)、処理をS6156へ移行する。なお、「時短機能」が付与されない大当たり種別を有する場合は、該大当たり種別か否かを判別して、時短リミットカウンタ203nを加算しないように構成してもよい。また、時短リミット回数の加算タイミングとして、大当たり終了時以外に、大当たり開始時(オープニング処理時)や、特別図柄の動的表示の停止時に加算するように構成してもよい。この場合も、当選した大当たり種別を判別して、時短リミット回数を加算するか否かを判別するように構成してもよい。
S6156の処理では、時短リミットカウンタ203nの値が「6」より小さい値であるか否かを判別する(S6156)。判別の結果、時短リミットカウンタ203nの値が「6」より小さい値である場合は(S6156:Yes)、「時短機能」を発動させるために、まず、時短フラグをオンに設定し(S6157)、次いで、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値であるか否か、即ち、S6154の処理によって特別図柄の高確率状態が付与された状態か否かを判別する(S6158)。判別の結果、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値である場合は(S6158:Yes)、STカウンタ203mにセットされている値と同一の値(即ち、「160」)を時短カウンタ203oにセットし(S6159)、処理をS6163へ移行する。これにより、特別図柄の高確率状態と「時短機能」とが、第2特別図柄の動的表示が160回実行されるまで機能する「確率変動状態」にすることができる。
一方、STカウンタ203mの値が「0」より大きい値でない場合、即ち、STカウンタ203mの値が「0」以下である場合は(S6158:No)、「確率変動状態」には移行せずに「時間短縮状態」に移行するため、時短カウンタ203oの値に「100」をセットして(S6160)、処理をS6163へ移行する。これにより、「時短機能」が第2特別図柄の動的表示が100回実行されるまで機能する「時間短縮状態」にすることができる。
S6156の処理において、時短リミットカウンタ203nの値が「6」より小さい値でないと判別された場合、即ち、時短リミットカウンタ203nの値が「6」より大きい場合(S6156:No)、時短リミット回数に到達しているため、時短フラグをオフに設定するとともに(S6161)、時短カウンタ203oに値はセットせず、時短リミット回数をリセットするために、時短リミットカウンタ203nの値を「0」クリアし(S6162)、処理をS6163へ移行する。これにより、特別図柄は高確率状態である一方、「時短機能」が発動しない「潜伏確率変動状態」にすることができる。
このように、大当たり終了処理(S612)において、時短リミット回数に到達していた場合には、該時短リミット回数を初期化することで、該大当たりの終了後以降、時短リミット回数の初期値から「時短機能」の付与回数を計数することができる。
S6163の処理では、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定する(S6163)。S6163の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図36のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、大当たりのエンディング演出を実行する。
S6163の処理の終了後は、遊技状態に応じてエンディング時間(例えば、「30秒」、「10秒」又は「180秒」)を設定し(S6164)、該大当たりの終了時の各種処理を実行する大当たり終了設定処理を行い(S6165)、この大当たり終了処理(S612)を終了して、当たり処理(図106参照)に戻る。
そのほか、第1実施形態乃至第6実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第8実施形態>
以下、本発明の第8実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図108~図174を参照し、本発明をパチンコ機10に適用した場合の第8実施形態について説明する。図108は、第8実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図109はパチンコ機10の背面図であり、図110はパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。
パチンコ機10は、図108に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図108参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口(入球口)63,64,64a,65,71等を有する遊技盤13(図110参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図112参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。なお、遊技盤13の詳細については、図110において後述する。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図108参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図108参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図112参照)へと案内される。また、上皿17の上面の正面視左側には、枠ボタン22が設けられている。
枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図110参照)で表示される演出のステージを変更する場合に、遊技者により押下操作されるボタンである。また、枠ボタン22は、第3図柄の変動表示(以下、第3図柄の変動表示を「変動演出」という。)において実行される予告表示での演出内容を遊技者に選択させるための操作ボタンとしても使用される。
また、変動演出とは、後述する第3図柄表示装置81(図110参照)にて表示される演出であり、後述の通り、遊技盤13の前面領域に発射された球が特定の入賞口(例えば、後述の左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71(図110参照))へ入賞したことを契機として実行され、図柄(後述の第3図柄)が所定時間変動された後、停止表示された図柄の組み合わせによって、当該入賞に対して行われる抽選の結果(大当たりか否か)を遊技者に提示する演出である。
さらに、ステージとは、後述する第3図柄表示装置81(図110参照)に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機10では「街中ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」の3つのステージが設けられている。上述の変動演出や、変動演出中に実行される「リーチ表示」などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。
また、「リーチ表示」とは、後述する第3図柄表示装置81(図110参照)において実行される変動演出において、大当たりが発生することを示す「大当たり表示」の一歩手前の表示のことをいう。具体的には、後述する左図柄列Z1及び右図柄列Z3(図111参照)の第3図柄が同一図柄で停止し、中図柄列Z2(図111参照)が未だ停止せず変動を継続している状態のことをいう。
本実施形態のパチンコ機10では、「リーチ表示」として、大別して、「ノーマルリーチ」の演出を構成する一単位の要素(以下、演出を構成する一単位の要素を「変動要素」という)と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、該「ノーマルリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スーパーリーチ」の変動要素と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、「スーパーリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スペシャルリーチ」の変動要素とが用意されている。
ステージの変更は、変動演出が行われていない期間(即ち、デモ表示中)や、変動演出において第3図柄が遊技者に視認不能に高速に変動される「高速変動」の変動要素中に、遊技者によって枠ボタン22が押下操作された場合に行われる。そして、枠ボタン22が操作される度に「街中ステージ」→「空ステージ」→「島ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
また、後述する第3図柄表示装置81(図110参照)にて行われる変動演出において「ノーマルリーチ」の変動要素が開始された場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素から「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するときは、「ノーマルリーチ」の変動要素中に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素の選択画面が第3図柄表示装置81に表示されるように構成してもよい。
具体的には、選択画面では、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素として選択可能な複数の候補が表示され、その選択画面が表示されている間に、枠ボタン22が遊技者に押下操作された場合に、選択された候補が変更されるように構成する。そして、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素へ発展するときに選択されていた演出候補に基づいて、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定され、その決定に従って「スーパーリーチ」の変動要素は「スペシャルリーチ」の変動要素が第3図柄表示装置81にて実行される。
なお、第8実施形態では、枠ボタン22を押下操作されるボタンとして構成したが、枠ボタン22に代えて、遊技者によりパチンコ機10に対して所定方向(例えば、パチンコ機10に対して、前方、後方、右方および左方)に傾倒操作可能な、操作レバーにより構成してもよい。そして、操作レバーが傾倒操作された方向に基づいて、演出ステージが選択変更されたり、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定されたりしてもよい。
また、枠ボタン22を上皿17の側面視正面側に配置するように構成しているが、枠ボタン22の配置位置は、遊技者が押下操作可能な位置であれば如何様な配置位置でも良く、例えば、上皿17の上面側に配置してもよいし、後述する下皿50の近傍(上面又は側面)に配置してもよい。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定の「リーチ表示」時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、発光ダイオード(ライト・エミッティング・ダイオード(Light Emitting Diode)。以下、「LED」と略す。)等の発光手段を内蔵した電飾部29~33が設けられている。
パチンコ機10においては、これら電飾部29~33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時や「リーチ表示」時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29~33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前の「リーチ表示」中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図110参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29~33の周りの領域にクロムメッキを施したアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(Acrylonitrile Butadiene Styrene。以下、「ABS」と略す。)樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット。図示せず。)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112a(図112参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
次に、図109に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのマイクロ・プロセッシング・ユニット(Micro-Processing Unit。以下、「MPU」と略す)、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100~104に収納されている。基板ボックス100~104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図112参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ503が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図112参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ503は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図110を参照して遊技盤13の具体的構成について説明する。まず、図110に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、球が入賞することで所定の賞球を得ることができる一般入賞口63、第3図柄の大当たりが発生した場合に開放される可変入賞装置65、第3図柄(所謂、特別図柄)の1つである第1特別図柄の抽選契機となる左側第1始動口64、同じく第3図柄(所謂、特別図柄)の1つである第1特別図柄の抽選契機となる右側第1始動口64a、第3図柄の1つである第2特別図柄の抽選契機となる第2始動口71、第2図柄(所謂、普通図柄)の抽選契機となるスルーゲート67、開放状態となることで第2始動口71へ球が入球可能となる普通電役72、第3図柄表示装置81及び第2図柄表示装置83等を有した可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。
一般入賞口63、左側第1始動口64、右側第1始動口64a、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71、普通電役72、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図108参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図110を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図108参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図112参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図110の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球を再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図110の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される(以下、返しゴム69に当たる勢い等で球を発射して、該球を可変表示装置ユニット80の正面視右側を通過させる行為を「右打ち遊技」と称する一方、発射した球が可変表示装置ユニット80の正面視左側を通過させる行為を「左打ち遊技」と称する)。第8実施形態では、左打ち遊技において、左側第1始動口64へ球が入球し得る一方、右側第1始動口64a、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71に球が入球し難いように構成されている。また、右打ち遊技において、右側第1始動口64a、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71へ球が入球し得る一方、左側第1始動口64に球が入球し難いように構成されている。
詳細は後述するが、右打ち遊技における右側第1始動口64aへの入球頻度は、左打ち遊技における左側第1始動口64への入球頻度に比べるとかなり少なくなるように構成されている(例えば、1/6程度)。
また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図110の右側上部)には、発光手段である複数のLEDで構成された状態LED群37aと特別LED群37bと右打ち報知ランプ37cとが設けられた特別図柄表示装置37が配設されている。特別図柄表示装置37は、後述する主制御装置110(図112参照)で行われる各制御に応じた第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示(以下、両特別図柄の変動表示を「動的表示」という)がなされると共に、パチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
状態LED群37aは、後述する左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71に入賞(入球)した球のうち、変動表示が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。また、大当たりのラウンド(以下、ラウンドを、単に「R」と称する場合がある)数やエラー表示も、該状態に対応する状態LED群37aの点灯状態により示される。なお、状態LED群37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、大当たりにおける「ラウンド」とは、大当たりの賞球個数を区切るために後述する可変入賞装置65を開閉する大入賞口開閉板65aが、開放されてから閉鎖されるまでのことをいい、第8実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉板65aが開放開始されてから「30秒」経過するか、若しくは、大入賞口開閉板65aの開放中に球が10個入賞することで、1回の「ラウンド」が実行されるように構成されている。
特別LED群37bは、6個のLEDで構成された上方LED群37b1と、同じく6個のLEDで構成された下方LED群37b2との計12個のLEDで構成されている。上方LED群37b1は、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの球の入球に基づいて実行される第1抽選遊技の判定結果を示す第1特別図柄が動的表示される。また、下方LED群37b2は、第2始動口71への球の入球に基づいて実行される第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄が動的表示される。
具体的には、上方LED群37b1には、遊技盤13の盤面中央に設けられた左側第1始動口64又は遊技盤13の右側に設けられた右側第1始動口64aへの入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第8実施形態では、上方LED群37b1の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第8実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
また、下方LED群37b2には、遊技盤13の右側側方に設けられた第2始動口71への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第8実施形態では、下方LED群37b2の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第8実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
いずれのLED群37b1,37b2においても、判定結果がハズレである場合には、最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示される。各LED群の停止パターンの詳細については、後述する。
本パチンコ機10では、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への入球に対して大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、各当否判定において大当たりと判定された場合は、入賞した入賞口64,64a,71に応じてその大当たり種別の判定も行い、各大当たり種別に応じて可変入賞装置65及び後述する確変領域ソレノイド65dを開閉駆動する。
第8実施形態において判定される大当たり種別としては、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの入賞に基づいて、「5ラウンド時短大当たり(以下、「時短A」と称する場合がある)」及び「5ラウンド時短大当たり(以下、「時短B」と称する場合がある)」が用意されている(図115(a)参照)。また、第2始動口71への入賞に基づいて、「5ラウンド確変大当たり(以下、「確変A」と称する場合がある)」、及び、「時短A」が用意されている(図115(b)参照)。
ここで、「通常遊技状態」とは、後述する「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「時間短縮状態」でない遊技状態の時をいい、各特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率が通常の状態(即ち、低確率状態)かつ普通電役72の開放が短時間である状態をいう。即ち、「通常遊技状態」は、「確率変動状態」及び「潜伏確率変動状態」の時より各特別図柄の大当たり確率が低く、また、「確率変動状態」および「時間短縮状態」の時より普通図柄の当たり確率が低い状態であって普通電役72の開放時間も短時間である。
詳細は後述するが、「通常遊技状態」又は後述する「潜伏確率変動状態」の場合、所謂右打ち遊技をした場合に第2始動口71へ球が入賞し易い遊技状態(以下、第2始動口71へ球が入賞し易い状態のことを、「入賞補助状態」と称する場合がある)ではなく、遊技者にとって不利な遊技状態となる。なお、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において、右打ち遊技により球が発射された場合(例えば、スルーゲート67への球の通過検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報音(例えば、「左打ち遊技に戻して下さい」等)を音声出力するように構成されている。このように構成することで、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において非奨励の右打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
次いで、「時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同様に低確率状態であるが、普通図柄の当たり確率がアップするとともに普通図柄の変動表示(以下、普通図柄の変動表示を「可変表示」という)時間が短縮された所謂「時短機能」が付与された状態をいう。この「時間短縮状態」は、第2始動口71の正面視上方側に設けられた普通電役72が開放状態となり易くなり、その結果、入賞補助機能が作動して第2始動口71へ球が入球し易い状態となる。
即ち、「時間短縮状態」は、特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」より短時間で導出され易く、また、普通電役72の開放状態が長くなる状態である。よって、「時間短縮状態」では、右打ち遊技により発射された球を第2始動口71へ入賞させ易いため、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行させることが可能となり、該第2始動口71への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
また、第8実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態」は、該「時間短縮状態」の時短終了条件(図130の時短終了条件テーブル202kで後述する)が異なる複数の状態(第8実施形態では、「時間短縮状態A」及び「時間短縮状態B」)が発生可能に構成されている。そして、各「時間短縮状態」ごとに設定されたいずれか1の時短終了条件が成立するまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となり、いずれか1の時短終了条件が成立した場合は、「時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
「時間短縮状態A」は、「時短機能」が付与される大当たり種別「時短A」に当選した場合の大当たり終了後に発生する遊技状態であり、主に、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるまでの間、「時短機能」が付与された状態となる。そして、第2特別図柄の動的表示が100回実行された場合等に「通常遊技状態」へと移行する。その他、「時間短縮状態A」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行された場合、又は、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計100回実行された場合に、「時間短縮状態A」の終了条件が成立したと判断されて、「通常遊技状態」へと移行する。
「時間短縮状態B」(以下、「時間短縮状態A」と「時間短縮状態B」を総称して、「時間短縮状態」と称する場合がある)は、「時短機能」が付与されている状態で選択され得る大当たり種別「時短B」に当選した場合の大当たり終了後に発生する遊技状態であり、主に、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるまでの間、「時短機能」が付与された状態となる。そして、第2特別図柄の動的表示が10000回実行された場合等に「通常遊技状態」へと移行する。その他、「時間短縮状態B」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行された場合、又は、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計10000回実行された場合に、「時間短縮状態B」の終了条件が成立したと判断されて、「通常遊技状態」へと移行する。
ここで、第8実施形態のパチンコ機10では、低確率状態の大当たり確率は1/100~1.10/100となっており(図114参照)、低確率状態において10000回転以内に大当たりに当選する確率は、限りなく100%に近い値となる。つまり、「時間短縮状態B」において、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるまでの間に大当たりに当選する蓋然性が高く、実質的に次回大当たりが約束された状態となる。
なお、「時間短縮状態」又は後述する「確率変動状態」において、左打ち遊技により球が発射された場合(例えば、左側第1始動口64への球の入賞検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報音(例えば、「右打ちして下さい」等)を音声出力するように構成されている。このように構成することで、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において非奨励の左打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
次いで、「確率変動状態」では、大当たり終了後に付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態であるとともに、普通図柄の当たり確率が高確率状態であり、かつ、普通電役72の入賞補助機能が作動した状態(以下、特別図柄が高確率状態であって、かつ、普通図柄が高確率状態である状態を、「確変機能」と称する場合がある)となる。
即ち、「確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態であるとともに、普通図柄による当たり結果が導出され易く、さらに、普通電役72の開放状態が長くなる状態となる。よって、「確率変動状態」では、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いため、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行できるとともに、該第2始動口71への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができ、さらに、主に、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技(特別遊技状態)が発生し易い状態で遊技を行うことが可能となる。
詳細は後述するが、第8実施形態のパチンコ機10では、可変表示装置ユニット80の正面視右側側方に、普通電役72が開放状態である場合にのみ球が入球し得る第2始動口71が配設されている。また、可変表示装置ユニット80の正面視右側に、その鉛直方向直上が常に開放状態であって球が入球し得る右側第1始動口64aが配設されている。よって、右打ち遊技においては、第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示に加えて、右側第1始動口64aへの入賞に基づく第1特別図柄の動的表示も実行され得る構成となっている。
なお、第8実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」における「時短機能」の有効時に、右打ち遊技で100発の球が発射された場合、第2始動口71に約45発程度の球が入賞し得て、また、右側第1始動口64aに約1発程度の球が入賞し得るように設計されている。即ち、「通常遊技状態」から「確率変動状態」へ変化した場合の大当たりの導出確率の上昇割合(即ち、1/100から1/50。2倍。)と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」における右側第1始動口64aへの入賞確率(即ち、1/100)、および、第2始動口71への入賞確率(即ち、45/100)との関係では、大当たり確率の導出確率の差分(即ち、2倍)より、右側第1始動口64aへの入賞確率と第2始動口71への入賞確率との差分(即ち、45倍)の方が大きくなるように設定されている(構成されている)。これにより、「確率変動状態(確変第2モード)」では、右側第1始動口64aより圧倒的に(極めて)入賞し易い第2始動口71への入賞に基づく大当たりが導出され易いように構成される一方、「確率変動状態(確変第1モード)」では、「確率変動状態(確変第2モード)」において入賞し難かった右側第1始動口64aへの入賞に基づく第1特別図柄の動的表示が実行され得る構成とし、「確率変動状態(確変第2モード)」の滞在期間を長くすることで如何にして右側第1始動口64aへ多くの球を入賞させ得るかという遊技性を創出させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
従って、第8実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態」は、第1特別図柄及び第2特別図柄の動的表示時間(図118で示す遊技状態別遊技仕様で後述する)が異なる複数の状態(第8実施形態では「確率変動状態(確変第1モード)」及び「確率変動状態(確変第2モード)」)が発生可能に構成されている。
「確率変動状態(確変第1モード)」は、大当たり種別「確変A」に当選した場合の大当たり終了後の遊技状態である。また、この「確率変動状態(確変第1モード)」は、後述する第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」を実行するために、該「ジャッジバトル演出」を実行することとなる第1特別図柄の動的表示の保留球より先に実行される第2特別図柄及び第1特別図柄の動的表示を高速消化させる遊技状態となっている。
ここで、「確率変動状態(確変第1モード)」における「ジャッジバトル演出」は、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、第1特別図柄の動的表示の保留球数が残存しており、かつ、第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数がハズレとなる場合、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、第1特別図柄の動的表示の保留球数が初めて1つになった場合の保留球、又は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、第1特別図柄の動的表示の実行が4回目となる場合の保留球、の第1特別図柄の動的表示において行われる。
また、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、第1特別図柄の動的表示の保留球数が残存しており、かつ、第1特別図柄の動的表示の保留球のいずれかが大当たりとなる場合、「ジャッジバトル演出」は、該大当たりとなる保留球の第1特別図柄の動的表示において行われる。
そして、上述したタイミングで実行される「ジャッジバトル演出」までの第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選しなかった場合、「確率変動状態(確変第2モード)」に移行するように構成されている。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」は、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、第1特別図柄の動的表示の保留球数が残存しており、かつ、該「確率変動状態(確変第1モード)」の開始後において、第1特別図柄の動的表示により、「ジャッジバトル演出」を実行するまでの間、継続される。そして、該「ジャッジバトル演出」を実行することとなる第1特別図柄の動的表示がハズレとなる場合、「確率変動状態(確変第2モード)」へ移行する。
なお、大当たり種別「確変A」の大当たり終了後に第1特別図柄の動的表示の保留球数が残存していない場合、「確率変動状態(確変第1モード)」へは移行せずに「確率変動状態(確変第2モード)」へ移行するように構成されている。
「確率変動状態(確変第2モード)」(以下、「確率変動状態(確変第1モード)」と「確率変動状態(確変第2モード)」を総称して、「確率変動状態」と称する場合がある)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が終了した後であって、「確率変動状態(確変第2モード)」が開始されてから、第1特別図柄もしくは第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選するまで、又は、「確率変動状態」が開始されてから、「時短機能」の終了条件の1つである予め定められた規定回数(第8実施形態では、5回)の第1特別図柄の動的表示が実行されるまで継続される。なお、この「確率変動状態(確変第2モード)」において、「時短機能」の終了条件の1つである第1特別図柄の動的表示が上記規定回数に到達した場合、「確率変動状態」における「時短機能」の時短終了条件が成立することで、「潜伏確変変動状態」に移行するように構成されている。
なお、詳細は後述するが、「時間短縮状態」および「確率変動状態」において、第2特別図柄の動的表示の規定回数に比べて第1特別図柄の動的表示の規定回数が少なく構成されているのは、奨励されていない左打ち遊技を行って左側第1始動口64に球を入賞させて、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において遊技仕様として設定された回数以上の第1特別図柄の動的表示を実行させるという遊技者による不正遊技に基づく遊技価値の付与等を抑制するためである。
ここで、第2特別図柄の動的表示は、第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるように構成されているため(所謂、特図2優先変動)、「確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示が実行されるのは、第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存していない状態で、かつ、第1特別図柄の動的表示の保留球数が少なくとも1以上貯留されている状態となる。よって、上述した、「確率変動状態(確変第1モード)」において第1特別図柄の動的表示により、「ジャッジバトル演出」を実行する制御方法については図118及び図119にて後述する。
次いで、「潜伏確率変動状態」では、付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態となる一方、普通図柄の当たり確率が「通常遊技状態」と同様に低確率状態となる。即ち、「潜伏確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態である一方、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」と同等となる状態である。よって、「潜伏確率変動状態」では、入賞補助機能が作動しておらず、右打ち遊技を行った場合でも第2始動口71へ入賞し難いため、遊技者は、「通常遊技状態」と同様、左打ち遊技により左側第1始動口64に球を入賞させるように遊技を行う。
第8実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」の大当たり後の「確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示が5回実行された場合に、「確率変動状態」における「時短機能」が終了することで、「潜伏確率変動状態」に移行するように構成されている。そして、この「潜伏確率変動状態」は、次回大当たりまで各特別図柄の大当たり確率の高確率状態、及び、普通図柄の当たり確率の低確率状態が維持される。即ち、一旦、「潜伏確率変動状態」に突入した場合は、次の特別図柄による大当たり遊技が発生するまで、該「潜伏確率変動状態」が継続することとなる。さらに、この「潜伏確率変動状態」では、特別図柄の大当たり確率が高確率状態となっているため、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技(特別遊技状態)が発生し易い状態で遊技を行うことが可能となる。
なお、「確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示が5回実行されることにより「潜伏確率変動状態」に移行させているのは、上述の通り、奨励されていない左打ち遊技を行って左側第1始動口64に球を入賞させて、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において遊技仕様で設定された回数以上に第1特別図柄の動的表示を実行させるという遊技者による不正遊技に基づく遊技価値の付与等を抑制するためである。また、5回という数値設定は、次回大当たり後に「確率変動状態」において保留された第1特別図柄の動的表示の最大保留球数(即ち、4回)までは、「確率変動状態」を実行する遊技性を実現して、新たな遊技性を創出するものの、それ以上の第1特別図柄の動的表示の実行を抑制するためである。つまり、第8実施形態のパチンコ機10においては、遊技仕様通りに右打ち遊技で球を発射し続けている間は、左側第1始動口64に球が入賞することがなく、また、右側第1始動口64aより第2始動口71に球が入賞し易いため、第1特別図柄の動的表示より第2特別図柄の動的表示が優先的に実行されることで、「確率変動状態」に突入したにも拘わらず、第1特別図柄の最大保留球数分の動的表示が実行されたとしても直ちに「潜伏確率変動状態」へは移行し難いように構成し、不正遊技のみを抑制しつつ、新たな遊技性を維持して、遊技の興趣向上を図ることができるように構成されている。
よって、「確変A」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から5ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放されるとともに、該大当たりの5ラウンド目に後述する確変領域ソレノイド65d(図112参照)が駆動されて確変領域スイッチ65e(図112参照)によって球が検出可能となる大当たりである。第8実施形態では、後述する確変リミット回数に到達していない場合に、第2特別図柄の動的表示においてこの「確変A」の大当たり種別が選択され得て、該「確変A」の大当たり中に確変領域スイッチ65eによって球が検出された場合、該大当たりの終了後に、後述する「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
ここで、確変リミッターについて説明する。第8実施形態のパチンコ機10では、確変リミット機能が搭載されており、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降において、「確変機能」が付与される特別図柄の大当たり種別の連続当選回数が所定回数(第8実施形態では、13回。)に到達する毎に、該所定回数到達時における大当たり終了後の遊技状態を、必ず特別図柄の低確率状態へ移行して、特別図柄の高確率状態への移行を禁止する機能(所謂、確変リミット(リミッタ)機能)が搭載されている。
即ち、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降、「確率変動状態」が発生し、その後、「通常遊技状態」に移行することなく「確変機能」が付与される特別図柄の連続大当たり回数が合計13回に到達する毎に、大当たり終了後に特別図柄の高確率状態となる大当たり種別が選定されず、大当たり終了後に特別図柄の低確率状態となる大当たり種別のみが選定され得るように構成されている。
一方、「確変機能」が付与される大当たり種別の連続当選回数が確変リミット回数に到達していない場合、即ち、「確変機能」が付与される大当たり回数が1回~12回まで(以下、「確変機能」が付与される大当たり回数が1回~12回までを、「確変リミット到達前」と称する場合がある)は、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した際に、「確変機能」が付与される大当たり種別が選定され得るように構成されている。
このように構成することで、「確変機能」が付与される大当たりが連続して所定回数発生する毎に必ず特別図柄の低確率状態にすることができ、特別図柄の高確率状態が継続し続けて過度な大当たりの「連荘」が発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割。)からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される遊技価値が高くなり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、確変リミッタ機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等にするために、「連荘」回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、リミット到達前において特別図柄の高確率状態の継続率を高継続にしたりして補うことが可能となり、確変リミッタ機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多用な遊技性を実現することができる。さらに、確変リミット機能の発動によって、「確率変動状態」から「時間短縮状態」に一旦移行させることで、時間当たりに発生し得る大当たり回数を低減させることができ、時間当たりに遊技者に付与される遊技価値を低廉化することができる。
なお、「連荘」とは、遊技者にとって明確に有利な状態から、再び有利な状態が発生することであり、第8実施形態では、右打ち遊技が行われる「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」に移行することなく、再度いずれかの大当たりに当選した場合をいう。従って、右打ち遊技が行われ得る「確率変動状態」又は「時間短縮状態」中において大当たりに当選した場合は、「連荘」に該当し、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」が終了した後の「潜伏確率変動状態」又は「通常遊技状態」、即ち、左打ち遊技時においていずれかの大当たりに当選した場合は、所謂「連荘」には該当しない。
ここで、第8実施形態においては、確変リミット到達時の第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりはすべて「時短A」となり(図115参照)、該「時短A」の大当たりによって、遊技状態は「確率変動状態」から「時間短縮状態」となり、「確率変動状態」が一旦終了することで、確変リミット回数は「0回」にクリアされる。そして、「時短A」に当選後の「時間短縮状態A」で第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり「確変A」に当選した場合、確変リミット回数は初期値(即ち、「0回」)から改めて計数されることで「1回」となり、再び「連荘」を継続(所謂、引き戻し)することが可能となる。
即ち、第8実施形態においては、「連荘」中に、「時短A」に当選させて、遊技状態を一旦「時間短縮状態」に移行することによって確変リミット回数を「0」クリアさせた後の「時間短縮状態」において、再び「確変A」の大当たりに当選させて「確率変動状態」を復帰させるか否かによって、「連荘」回数が大きく変わってくることになる。
ここで、「確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりの役割について説明する。「確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりは、大当たり種別「時短B」のみ(図115参照)となっており、「確変機能」が付与される大当たり種別が設けられていない。つまり、「確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりに当選した場合、確変リミット回数は「0回」にクリアされることになる。また、大当たり種別「時短B」で大当たりした場合、上述の通り「時間短縮状態B」へ移行するため(図118参照)、付与される「時短回数」が「10000回」であり、特別図柄の低確率状態での大当たり確率が1/100に設定された本パチンコ機10において、実質的に次回大当たりが約束された状態となる。そして「時間短縮状態B」においては、第2始動口71への入賞補助機能が有効であることで、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり種別「確変A」に当選し易い状態となっているため、確変リミット回数を初期化した状態で「連荘」を継続することが可能となる。
即ち、第8実施形態のパチンコ機10においては、「確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選することで、確変リミット機能を初期化した状態で再び「確率変動状態」を発生させ得ることが可能となり、より長く「連荘」させることが可能な構成となっている。
ここで、確変リミット回数を「13回」に設定している理由について説明する。詳細は後述するが、第8実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技中において、大当たり種別「確変A」に当選した場合、該「確変A」に基づく大当たりの終了後に移行する「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングに残存している、第1特別図柄の動的表示のすべての保留球を現出可能に構成されている。
つまり、第8実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技中において、大当たり種別「確変A」に当選する度に、該「確変A」に基づく大当たりの終了後に移行する「確率変動状態(確変第1モード)」において、それまでに貯留されていた第1特別図柄の動的表示を保留球数分、即ち、最大で4回転分実行し得るように構成されている。
そして、確変リミット回数が「13回」に設定されているため、確変リミット到達までに、「確変A」に基づく大当たりの終了後に「確率変動状態(確変第1モード)」へ移行し得るのは、合計で「12回」となる。従って、確変リミット到達までに、「確率変動状態(確変第1モード)」において実行し得る第1特別図柄の動的表示の回数は、最大で4回転×12回の、計48回となる。
ここで、図114の大当たり乱数テーブル202aにおいて詳細は後述するが、第8実施形態のパチンコ機10では、設定値が「1」の場合、特別図柄の高確率状態における大当たり確率は、2/100(即ち、1/50)に設定されている。つまり、特別図柄の高確率状態における確率分母は「50」となる。
即ち、第8実施形態のパチンコ機10では、確変リミット回数を「13回」に設定することにより、右打ち遊技を開始してから大当たり種別「確変A」に当選し続け、確変リミットへ到達するまでに、第1特別図柄の動的表示を高確率状態の確率分母である「50回」とほぼ同等の48回転を実行し得るように構成されている。これにより、「確率変動状態」において、大当たり種別「確変A」が「連荘」することによる確変リミット回数がクリアされるまでの間に、第1特別図柄の動的表示において大当たり種別「時短B」に当選するか否かという新たな遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、確変リミット回数を「13回」より多く、例えば、「14回」などに設定することにより、確変リミット到達までに、「確率変動状態(確変第1モード)」において実行し得る第1特別図柄の動的表示の回数は、最大で4回転×13回の、計52回となり、即ち、高確率状態の確率分母である「50回」以上、実行でき得ることになる。
また、確変リミット回数は、「13回」以外にも遊技仕様(例えば、大当たり確率、大当たり種別の選択割合、可変入賞装置65の開放回数、「確率変動状態」の継続率、時短回数等)に応じて任意に設定可能である。例えば、遊技仕様に応じて確変リミット回数を「10回」に設定してもよいし、遊技仕様に応じて確変リミット回数を「1回」に設定してもよい。
次いで、「時短A」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から5ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される一方、「確変A」と異なり、いずれのラウンドでも後述する確変領域ソレノイド65d(図112参照)が駆動されずに確変領域スイッチ65e(図112参照)によって球が検出不能な大当たりである。第8実施形態では、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示において、この「時短A」の大当たりが選択され得て、該「時短A」の大当たり終了後に「時間短縮状態A」へと移行するように構成されている。なお、第8実施形態では、確変リミット回数に到達した場合の第2特別図柄の動的表示でも「時短A」の大当たり種別が選択され得るように構成されている。
次いで、「時短B」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から5ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される一方、上記「時短A」と同様に、いずれのラウンドでも後述する確変領域ソレノイド65d(図112参照)が駆動されず、確変領域スイッチ65e(図112参照)によって球が検出不能な大当たりである。第8実施形態では、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示において、この「時短B」の大当たりが選択され得て、該「時短B」の大当たり終了後に「時間短縮状態B」へと移行するように構成されている。
ここで、各大当たり種別の特別LED群37bの表示態様について説明する。第1特別図柄用の上方LED群37b1の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「時短A」に対応する表示パターンは32種類、大当たり種別「時短B」に対応する表示パターンは31種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が上方LED群37b1の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「時短A」又は「時短B」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
また、第2特別図柄用の下方LED群37b2の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「確変A」に対応する表示パターンは32種類、大当たり種別「時短A」に対応する表示パターンは31種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、上方LED群37b1と同様、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が下方LED群37b2の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「確変A」又は「時短A」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
このように構成することで、特別図柄表示装置37の特別LED群37bの停止表示において各大当たり種別を表示した場合であっても、各停止表示に対応する大当たり種別を全て把握していなければ、当選した大当たり種別を遊技者が認識することが困難となる。このため、変動演出の表示結果のみでは後述する確変領域スイッチ65eが開放される大当たり種別か否かを識別困難にし、遊技者にいずれの遊技状態であるか否かを推測させる遊技性が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。
特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cは、右打ち遊技での球の発射が奨励される遊技状態を示唆するためのランプである。この右打ち報知ランプ37cは、左打ち遊技が奨励されて右打ち遊技が非奨励である上述した「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」では非点灯状態である一方、右打ち遊技が奨励される上述した「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」、「確率変動状態(確変第1モード)」若しくは「確率変動状態(確変第2モード)」、又は、大当たり遊技中に点灯状態となる。遊技者は、この右打ち報知ランプ37cや第3図柄表示装置81における右打ち遊技示唆表示(図示せず)を確認することで、右打ち遊技を行うべき状態か否かを認識することができる。
遊技盤13の遊技領域には、球が入賞することにより3個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。
また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、左側第1始動口64への入球、右側第1始動口64aへの入球又は第2始動口71への入球(以下、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への球の入球を「始動入賞」という場合がある)をトリガとして、遊技状態に応じて特別図柄表示装置37における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示と同期させながら、第3図柄の変動演出を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、スルーゲート67の球の通過をトリガとして普通図柄の可変表示を実行可能なLEDで構成される第2図柄表示装置83(以下、第2図柄表示装置83に関し、説明の便宜上、「普通図柄表示装置83」と称する場合がある)とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図112参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列Z1~Z3(図111参照)が表示される。
各図柄列Z1~Z3(図111参照)は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列Z1~Z3毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変的に表示されるようになっている。第8実施形態の第3図柄表示装置81は、第1特別図柄の第1抽選遊技および第2特別図柄の第2抽選遊技で共通的に使用されるものであり、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が特別図柄表示装置37で行われるのに対して、その特別図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を第3図柄表示装置81の第3図柄を用いて行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
第8実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが共に保留されている場合、第2特別図柄の動的表示を優先的に実行(所謂、特図2優先変動)可能に構成されている。即ち、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの始動入賞に基づいて第1特別図柄の動的表示の実行中に、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの始動入賞に基づいて第1特別図柄の動的表示が保留された状態で、さらに、第2始動口71に始動入賞した場合に、先に入賞していた第1特別図柄の動的表示より、後に入賞した第2特別図柄の動的表示が先に実行され得るように構成されている。
ここで、図111を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図111は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図111(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図111(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(「1」,「3」,「5」,「7」,「9」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(「0」,「2」,「4」,「6」,「8」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、第8実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図112参照)によるいずれかの特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。例えば、大当たり種別「確変A」又は「時短B」に当選した場合は、主に、「7」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。一方、大当たり種別「時短A」に当選した場合は、主に、偶数図柄、即ち、「2」、「4」、「6」又は「8」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。
なお、第8実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」及び「時短B」に当選した場合に、すべての主図柄が現出可能に構成されている。具体的には、例えば、大当たり種別「確変A」又は「時短B」に当選した場合であっても、「2」や「8」の数字を付した同一の主図柄が揃う変動演出が行われる場合がある。このように構成することで、例えば、変動演出の停止時点では、付与され得る遊技価値の内容が確定し得ないように構成し、大当たり中における昇格演出等を行うことで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
図111(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下方向に3分割され、下側の2/3が第3図柄を変動演出する主表示領域Dmと保留球数などを表示するコクピット表示領域Dbとで構成され、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタなどを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1~Dm3に区分けされており、その表示領域Dm1に左図柄列Z1が表示され、表示領域Dm2に中図柄列Z2が表示され、表示領域Dm3に右図柄列Z3が表示される。
各図柄列Z1~Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1~Z3には、数字の昇順(または降順)に主図柄が配列され、各図柄列Z1~Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動演出が行われる。なお、各図柄列Z1~Z3において、数字の配列をそれぞれ異ならせるように構成してもよい。例えば、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列する一方、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列してもよい。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1~Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、各遊技状態ごとに設定されている特別図柄に対応する変動演出に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(同一の主図柄の組合せ)で揃えば、遊技状態ごとに設定されている特別図柄の大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、更に左右方向に3つの小領域Ds1~Ds3に等区分されている。小領域Ds1~Ds3は、それぞれ、キャラクタや予告演出画像を表示する領域である。小領域Ds1~Ds3のそれぞれに表示される画像によって、主表示領域Dmにて行われる変動表示の結果として大当たりとなる期待感を遊技者に与えている。
コクピット表示領域Dbは、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71に入球された球のうち変動表示(変動演出)が未実行である球(保留球)の数である保留球数を示す保留図柄と、実行中の変動演出に関する実行図柄とを表示する領域である。
副表示領域Dsの右の小領域Ds3には、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88とが表示可能に構成されている。
特図1用第4図柄表示領域87は、第1特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図1用保留数表示87aと、第1特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図1用変動領域87bとで構成されている。
特図1用保留数表示87aは、第1特別図柄の動的表示の保留数を「0」~「4」の範囲で数字図柄で表示可能に構成されている。具体的には、特図1用保留数表示87aが「0」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「1」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「2」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「3」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「4」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第1特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、後述する特図1保留図柄表示領域Db1の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図1用変動領域87bは、第1特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第1特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図1用変動領域87bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第1特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第1特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図1用変動領域87bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図1用変動領域87bの四角図柄が白で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図1用変動領域87bの四角図柄が赤で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図1用変動領域87bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の上方LED群37b1の表示内容に対応するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「通常遊技状態」、「確率変動状態(確変第1モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」及び「潜伏確率変動状態」において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
特図2用第4図柄表示領域88は、第2特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図2用保留数表示88aと、第2特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図2用変動領域88bとで構成されている。
特図2用保留数表示88aは、第2特別図柄の動的表示の保留数を「0」~「4」の範囲で数字図柄を表示可能に構成されている。具体的には、特図2用保留数表示88aが「0」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「1」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「2」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「3」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「4」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第2特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、後述する特図2保留図柄表示領域Db2の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図2用変動領域88bは、第2特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、特図1用変動領域87bと同様、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第2特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図2用変動領域88bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第2特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第2特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図2用変動領域88bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図2用変動領域88bの四角図柄が白で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図2用変動領域88bの四角図柄が赤で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図2用変動領域88bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の下方LED群37b2の表示内容に対応するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「通常遊技状態」、「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」、「確率変動状態(確変第2モード)」及び「潜伏確率変動状態」において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。なお、図120~図128及び図164において詳細は後述するが、「確率変動状態(確変第1モード)」では、第2特別図柄の動的表示の変動演出時間が極めて短くなっており(即ち、「0.5秒」)、主表示領域Dmで演出内容の表示を行っても、遊技者にとっては理解し難い演出となってしまう。このため、「確率変動状態(確変第1モード)」においては第2特別図柄の変動演出を主表示領域Dmには表示せず、特図2用変動領域88b及び縮小した第3図柄の表示のみを行うよう構成されている。
第3図柄表示装置81の実際の表示画面では、図111(b)に示すように、例えば、「通常遊技状態」では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計3個表示される。副表示領域Dsにおいては、左の小領域Ds1、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることを示す表示や、遊技状態に応じて奨励される発射態様等が遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、通常は黒色の少年の髪の毛の色や、通常は白色のハチマキの色が変化したり、別のキャラクタが現出するなどして予告演出が行われる。
第8実施形態のパチンコ機10では、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が左側第1始動口64若しくは右側第1始動口64aへ入球した場合、又は、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第2始動口71へ入球した場合、その入球回数(保留球数)はそれぞれ最大4回まで保留される。その保留球数は特別図柄表示装置37により示されると共に、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87a、又は、特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aにおいても表示され、さらに、コクピット表示領域Dbの第1特別図柄に対応する特図1保留図柄表示領域Db1の特図1第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1d、又は、第2特別図柄に対応する特図2保留図柄表示領域Db2の特図2第1~第4保留図柄表示領域Db2a~Db2dにおいても示される。
特図1第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dには、第1特別図柄の保留球1球(保留球数1回)につき1つの保留図柄(通常の表示態様では「○」図柄(白丸図柄))がそれぞれ表示され、特図1第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dに表示された保留図柄の表示数に応じて、第1特別図柄の変動演出の保留球数が表示される。
即ち、特図1第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにおいて、特図1第1保留図柄表示領域Db1aに1つの保留図柄が表示されている場合は、第1特別図柄の保留球数が1回であることを示し、特図1第1・第2保留図柄表示領域Db1a,Db1bにそれぞれ1つずつ計2つの保留図柄が表示されている場合は、第1特別図柄の保留球数が2回であることを示し、特図1第1~第3保留図柄表示領域Db1a~Db1cにそれぞれ1つずつ計3つの保留図柄が表示されている場合は、第1特別図柄の保留球数が3回であることを示し、特図1第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにそれぞれ1つずつ計4つの保留図柄が表示されている場合は、第1特別図柄の保留球数が4回であることを示す。また、特図1第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dに保留図柄が表示されていない場合は、第1特別図柄の保留球数が0回であって保留されている変動演出が存在しないことを示す。
同様に、特図2第1~第4保留図柄表示領域Db2a~Db2dには、第2特別図柄の保留球1球(保留球数1回)につき1つの保留図柄(通常の表示態様では「○」図柄(白丸図柄))がそれぞれ表示され、特図2第1~第4保留図柄表示領域Db2a~Db2dに表示された保留図柄の表示数に応じて、第2特別図柄の変動演出の保留球数が表示される。
即ち、特図2第1~第4保留図柄表示領域Db2a~Db2dにおいて、特図2第1保留図柄表示領域Db2aに1つの保留図柄が表示されている場合は、第2特別図柄の保留球数が1回であることを示し、特図2第1・第2保留図柄表示領域Db2a,Db2bにそれぞれ1つずつ計2つの保留図柄が表示されている場合は、第2特別図柄の保留球数が2回であることを示し、特図2第1~第3保留図柄表示領域Db2a~Db2cにそれぞれ1つずつ計3つの保留図柄が表示されている場合は、第2特別図柄の保留球数が3回であることを示し、特図2第1~第4保留図柄表示領域Db2a~Db2dにそれぞれ1つずつ計4つの保留図柄が表示されている場合は、第2特別図柄の保留球数が4回であることを示す。また、特図2第1~第4保留図柄表示領域Db2a~Db2dに保留図柄が表示されていない場合は、第2特別図柄の保留球数が0回であって保留されている変動演出が存在しないことを示す。
なお、第8実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の第2抽選遊技とが同時に実行されず、いずれか一方の抽選遊技のみが実行されるように構成されている。また、第8実施形態のパチンコ機10では、実行中のいずれかの抽選遊技が終了した場合に、第1特別図柄の保留球と第2特別図柄の保留球とがそれぞれ記憶されているとき、第2特別図柄の第2抽選遊技を第1特別図柄の第1抽選遊技より優先的に実行(所謂、特図2優先変動)するように構成されている。なお、入賞した順で抽選遊技を実行してもよいし、第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の第2抽選遊技とを同時に実行させるように構成してもよい。
コクピット表示領域Dbの中央部分には、主表示領域Dmで変動演出が実行されていることを示す実行図柄が表示される実行図柄表示領域Db0が設けられている。この実行図柄表示領域Db0は、コクピット表示領域Dbの中央部分、即ち、特図1第1保留図柄表示領域Db1aの右側であって、特図2第1保留図柄表示領域Db2aの左側に設けられ、各保留図柄表示領域Db1a~Db1d,Db2a~Db2dに表示される各保留図柄より大きい実行図柄が表示されるように構成されている。また、この実行図柄表示領域Db0は、特図1第1保留図柄表示領域Db1a又は特図2第1保留図柄表示領域Db2aに表示されていた保留図柄が移動(シフト)して実行図柄として表示される。
実行図柄表示領域Db0に表示される実行図柄は、変動演出が終了すると消去され、その実行図柄の消去に伴って、表示されている保留図柄が下位側(第1特別図柄であれば右側、第2特別図柄であれば左側)の保留図柄として移動して表示される。具体的には、例えば、第2特別図柄の保留図柄が存在しない状況であって第1特別図柄の保留図柄が4つ存在する状況において、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の終了に伴って実行図柄表示領域Db0に表示されていた実行図柄が消去された場合、特図1第1保留図柄表示領域Db1aにおける保留図柄が、実行図柄表示領域Db0における実行図柄として移動(シフト)して表示され、特図1第2保留図柄表示領域Db1bにおける保留図柄が、特図1第1保留図柄表示領域Db1aにおける保留図柄として移動(シフト)して表示され、特図1第3保留図柄表示領域Db1cにおける保留図柄が、特図1第2保留図柄表示領域Db1bにおける保留図柄として移動(シフト)して表示され、特図1第4保留図柄表示領域Db1dにおける保留図柄が、特図1第3保留図柄表示領域Db1cにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。
また、例えば、第2特別図柄の保留図柄が4つ存在する状況において、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の終了に伴って実行図柄表示領域Db0に表示されていた実行図柄が消去された場合、特図2第1保留図柄表示領域Db2aにおける保留図柄が、実行図柄表示領域Db0における実行図柄として移動(シフト)して表示され、特図2第2保留図柄表示領域Db2bの保留図柄が、特図2第1保留図柄表示領域Db2aにおける保留図柄として移動(シフト)して表示され、特図2第3保留図柄表示領域Db2cの保留図柄が、特図2第2保留図柄表示領域Db2bにおける保留図柄として移動(シフト)して表示され、特図2第4保留図柄表示領域Db2dの保留図柄が、特図2第3保留図柄表示領域Db2cにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。
なお、第8実施形態においては、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への入球に基づく変動演出の保留球数は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、それぞれ3回以下、又は、それぞれ5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、コクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させなくてもよい。さらに、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを第1特別図柄および第2特別図柄の最大保留数分の4つそれぞれ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
図110に戻って、説明を続ける。可変表示装置ユニット80の正面視右側には、スルーゲート67が設けられている。このスルーゲート67には、球が通過するための貫通孔(図示せず)が上下方向に設けられている。このスルーゲート67を球が通過すると、貫通孔に設けられた普通図柄スイッチ(図示せず)がオンとなり、そのオンに起因して主制御装置110で普通図柄の当たり抽選が行われる。なお、このスルーゲート67は、普通図柄の可変表示の抽選契機となるのみであり、球が通過した場合であっても賞球等の払い出しは行われないように構成されている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が配設されている。この普通電役72は、主に、出没板72aと、該出没板72aを出没駆動する普通電役ソレノイド(図示せず)と、により構成されている。
第8実施形態の主制御装置110(図112参照)は、通常時、普通電役72の出没板72aを突出状態に維持して、第2始動口71の正面視上方側を覆うことで、第2始動口71への球の流入を防止している。そして、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合に、上記普通電役ソレノイド(図示せず)を所定時間駆動し、普通電役72の出没板72aを所定時間の間、出没板72aを突出状態から遊技盤13内に没入した没入状態に駆動させて、第2始動口71への球の流入を可能に構成して、右打ち遊技されて可変表示装置ユニット80の正面視右側を流下する球が第2始動口71へ入賞し易い状態、即ち、入賞補助状態となるように構成されている。
また、第8実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて、普通図柄の可変表示での当たりに当選する確率が変化するように構成されている。具体的には、「通常遊技状態」(大当たり遊技中を含む。以下、同様。)及び「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の当選確率を低確率状態(例えば、1/100)とし、普通図柄の可変表示において「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より当たりに当選し難くすることで、普通電役72の出没板72aを没入状態(開放状態)とし難くして、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2始動口71へ入賞し難いように構成する。一方、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、普通図柄の当選確率を高確率状態(例えば、99/100)とし、普通図柄の可変表示において「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」より当たりに当選し易くすることで、普通電役72の出没板72aを没入状態(開放状態)とし易くし、第2始動口71へ容易に入賞し得るように構成する。
第8実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の高確率状態では、可変表示が高確率(即ち、99%)で当たりを導出するため、普通図柄が高確率状態である「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球がほぼ第2始動口71に入賞し得るように構成される一方、普通図柄の低確率状態では、可変表示が低確率(即ち、1%)で当たりを導出し得るため、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71に入賞し難いように構成される。これにより、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球を第2始動口71へと入賞させながら遊技を行うことが可能となり、第2始動口71への入賞に基づく賞球の払い出しによって、遊技者は「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」より自身の持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができる。
なお、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」のように、普通図柄の当たり確率を「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」から変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、普通電役72の出没板72aが没入する(開放される)時間や、1回の当たりで普通電役72の出没板72aが没入する(開放される)回数を変更するものとしても良い。具体的には、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通電役72の出没板72aが没入する時間を「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」よりも長くしたり、1回の当たりで普通電役72の出没板72aが没入する回数を「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」よりも多くしたりしてもよい。また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通図柄の当たり確率のアップと、普通電役72の出没板72aの没入時間の長時間化と、普通電役72の出没板72aの没入回数の多回数化との少なくとも2つを同時に行うようにしてもよい。
普通図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(普通図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる可変表示を行うものである。パチンコ機10は、普通図柄表示装置83における可変表示が所定図柄(第8実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第2始動口71正面視上方に設けられた普通電役72が所定時間だけ作動状態となり、所定図柄以外(第8実施形態においては「×」の図柄)で停止した場合には普通電役72が非作動状態となる(閉鎖状態が維持される)よう構成されている。
スルーゲート67の保留球数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第2図柄保留ランプ84(以下、第2図柄保留ランプ84に関し、説明の便宜上、「普通図柄保留ランプ84」と称する場合がある)においても点灯表示される。普通図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。そして、普通図柄保留ランプ84の点灯された数により、普通図柄の可変表示の保留数を表示する。
なお、普通図柄の可変表示は、第8実施形態のように、普通図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、特別図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、普通図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の通過は、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、普通図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る左側第1始動口64が配設されている。この左側第1始動口64へは、左打ち遊技で発射された球が1分間に約6個程度(所謂、S1=6)入賞するように遊技釘等が周辺に植設されている。左側第1始動口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる左側第1始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その左側第1始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図112参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの上方LED群37b1で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、左側第1始動口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が開放状態である場合にのみ球が入球し得る第2始動口71が配設されている。この第2始動口71へは、普通電役72が開放状態である場合、右打ち遊技で発射された球が1分間に約30個~40個程度入賞するように遊技釘が周辺に植設されている。第2始動口71へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図112参照)で第2特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの下方LED群37b2で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第2特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第2始動口71は、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
スルーゲート67の下流側であって、普通電役72の出没板72aの上流側には、球が入球し得る右側第1始動口64aが配設されている。この右側第1始動口64aへは、右打ち遊技で発射された球が1分間に約1個程度(所謂、S1=1)入賞するように遊技釘等が周辺に植設されている。即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、右側第1始動口64aは、右打ち遊技で発射された遊技球が第2始動口71より圧倒的に入賞し難い構成(45/100と1/100。即ち、45倍の差。)とすることができる。
右側第1始動口64aへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる右側第1始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その右側第1始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図112参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの上方LED群37b1で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、右側第1始動口64aは、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
ここで、右側第1始動口64aは、後述する可変入賞装置65の下流側に配置されており、大当たり状態においては、大入賞口開閉板65aが開放されることで、ほとんどの球が可変入賞装置65に入球するため、大当たり状態中に右側第1始動口64aに入球する頻度はかなり少なくなるように構成されている(例えば大当たり20回に1個入球する程度)。また、普通電役72は右側第1始動口64aの下流側に配置されているため、普通電役72の開放によって右側第1始動口64aへの入賞が妨げられることがないように構成されている。
つまり、右側第1始動口64aへ球が入球し得るのは、主に、右打ち遊技を行う「確率変動状態(確変第1モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」及び「大当たり状態」のうち、「大当たり状態」を除く「確率変動状態(確変第1モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」及び「時間短縮状態B」となる。
さらに、上述の通り、第8実施形態のパチンコ機10では、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に変動するように構成されているため、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」及び「時間短縮状態B」においては、遊技仕様通りに遊技を行っている場合、主に第2特別図柄の動的表示のみが実行され、第1特別図柄の動的表示はほとんど実行されることがないように構成されている。このため、上記3つの遊技状態において、右側第1始動口64aへ入球した場合は、そのまま保留球として貯留されていくことになる。そして、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり種別「確変A」の大当たり終了後の遊技状態「確率変動状態(確変第1モード)」において、保留されている第2特別図柄の動的表示を高速消化し得るように構成するとともに、普通図柄の可変表示時間を上記第2特別図柄の動的表示の実行時間より長く設定し、第2始動口71へ球が入賞するまでに一定の期間が経過するように構成することで、貯留していた第1特別図柄の動的表示の保留球数を現出させることになる。
ここで、「時短機能」が付与される右打ち遊技においては、第2始動口71へは、右打ち遊技で発射された球が1分間に約90個程度入賞するように構成されているのに対して、右側第1始動口64aへは、右打ち遊技で発射された球が1分間に約1個程度の頻度でしか入球しないよう構成されている。このため、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」及び「時間短縮状態B」において、該遊技状態が開始してから比較的早期に(例えば、大当たり終了後から特別図柄の変動演出が20回程度内に)第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合、ほぼ右側第1始動口64aへ入球し難く、第1特別図柄の保留球数が無い若しくは少ない状態で大当たり状態へ移行することになる。一方で、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」において、右打ち遊技しているにも関わらず暫くの間(例えば、4分間を超える程度)第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選しない場合、第2始動口71に球が入賞し得るとともに、当選するまでの期間が長ければ長いほど右側第1始動口64aにも一定数(例えば、4個)の入球が発生し、その状態で第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、第1特別図柄の保留球数を有する状態で大当たり状態へ移行することになる。つまり、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」において、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選するまでの期間が長くなれば長くなる程、右側第1始動口64aに入球する球数が増え、第1特別図柄の動的表示の保留球数を多く獲得することが可能となる。
また、上述の通り、「確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示で選定され得る大当たり種別「時短B」は、大当たり終了後の遊技状態が「時間短縮状態B」に移行することから、特別図柄の低確率状態に移行することで確変リミット回数が「0回」にクリアされ、かつ、該「時間短縮状態B」は、「時短機能」が「10000回」付与されることで実質的に次回大当たりが約束された状態となり、確変リミット回数を初期化した状態で再び「確率変動状態」を発生させることができる。よって、「確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たり種別「時短B」に当選することで、より長く「連荘」させることが可能となる。つまり、右打ち遊技においては、できるだけ多くの第1特別図柄の動的表示の保留球数を保留したほうが「連荘」しやすい構成となっている。
従って、「確率変動状態(確変第2モード)」において、右打ち遊技を行いながら大当たりに当選するまでの期間が長くなる程、右側第1始動口64aへの入球頻度が増えることになり、その結果、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の大当たりの期待度が高まり、より長く「連荘」する可能性を高めることができる。
即ち、「確率変動状態(確変第2モード)」において、右打ち遊技を行っているにもかかわらず大当たりに当選しない状況(所謂、ハマり)は、一般的なパチンコ機においては遊技者に好まれるものではないが、第8実施形態のパチンコ機10では、該「確率変動状態(確変第2モード)」において、上記ハマりの状況が、より長い「連荘」への期待度へとつなげることができる。その結果、遊技者に対して付与する遊技価値を増大させることができるので、上記ハマりのデメリットを解消しつつ、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣向上を図ることができる。
次いで、遊技盤13の正面視右側上方には可変入賞装置65の大入賞口が設けられている。この可変入賞装置65は、球が入球する開口部を覆う1枚の板状の大入賞口開閉板65aが設けられている。大入賞口開閉板65aは、遊技盤13の盤面からパチンコ機10の正面側に突出することで大入賞口内への開口部を覆う閉鎖状態と、遊技盤13の盤面内に没入することで大入賞口内への開口部を開放する開放状態とに変位可能に構成されている。可変入賞装置65は、通常時において、大入賞口開閉板65aが盤面より突出した閉鎖状態となっており、球が大入賞口内へ入球できない(または、入球し難い)状態となっている。
第8実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図112参照)での第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選が大当たりとなる場合、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるように特別図柄表示装置37の特別LED群37bを点灯表示させると共に、第3図柄表示装置81にその大当たりに対応した停止図柄(例えば、同一図柄の3つ揃い(「777」等))を表示させて、大当たり遊技の発生が示される。その後、大当たり種別に応じて、可変入賞装置65に設けられた大入賞口開閉板65aが開放されて、球が大入賞口内に入賞し易い特別遊技状態(大当たり遊技)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている大入賞口開閉板65aが、所定条件が成立するまで(例えば、「30秒」経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この大入賞口開閉板65aは、開放された場合に、開放から所定時間が経過、又は、所定数の入賞を検知すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口開閉板65aが開放される。この大入賞口開閉板65aの開閉動作は、最高で例えば5回(5ラウンド)繰り返し可能に構成されている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、球を可変入賞装置65内に入賞させることで、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
また、可変入賞装置65の内部には、大当たり種別「確変A」に当選した場合にのみ駆動される確変領域ソレノイド65d(図112参照)が設けられている。この確変領域ソレノイド65dの下流側には、確変領域スイッチ65e(図112参照)が配設されており、該確変領域ソレノイド65dが開放されている状態でのみ確変領域スイッチ65eで球が検出可能に構成されている。この確変領域ソレノイド65dの開閉動作は、上述したように、大当たり種別「確変A」に当選した場合における該大当たり中の5ラウンド目にのみ開放駆動され、最大でも1回のみ開放可能に構成されている。この確変領域スイッチ65eに球を入賞させることで、該大当たりの終了後に特別図柄の高確率状態が発生し得るように構成されている。確変領域ソレノイド65dの駆動態様、及び、確変領域スイッチ65eの球の検出タイミングについては、図116において後述する。
ここで、大入賞口開閉板65aの上部には、該大入賞口開閉板65aの上面を転動する球の滞留時間を長くさせるための滞留長期化手段としての迂回通路65fが設けられている。この迂回通路65fは、遊技盤13の奥行方向へ球を案内する奥行方向案内通路65f1と、該奥行方向案内通路65f1と連通して、該奥行方向案内通路65f1を流下した球を遊技盤13の正面側(手前側)へ案内する正面方向案内通路65f2とで構成されている。この迂回通路65fによって、大入賞口開閉板65aの上面を転動する球を遊技盤13の奥行方向へ一旦案内すると共に、奥行方向へ案内された球を遊技盤13の正面側へと案内し、再び大入賞口開閉板65aの上面を球が転動するように構成されている。この迂回通路65fが設けられていない場合、大入賞口開閉板65aの上面を正面視左側から正面視右側まで転動するために要する時間は、1.5秒程度であるが、この迂回通路65fを設けることで、大入賞口開閉板65aの上面を正面視左側から正面視右側まで転動するために要する時間を、3秒程度に延長することができる。
このように構成することによって、大入賞口開閉板65aの上面を球が転動するタイミングを複数のタイミングに分け、そのいずれかのタイミングで大入賞口開閉板65aが開放することで大入賞口内へと流入させることが可能となる。よって、大入賞口開閉板65a上を転動している間、又は、迂回通路65fから大入賞口開閉板65a上に案内されたタイミング(即ち、約3秒間)に大入賞口開閉板65aが開放(没入)状態となった(なっている)場合には、球の自重により、遊技盤13の鉛直方向下方に流下し、大入賞口内へと入賞し得る一方、大入賞口開閉板65a上を転動している間中、及び、迂回通路65fを流下している間に大入賞口開閉板65aの閉鎖(突出)状態が維持されている場合は、大入賞口開閉板65a上の左端から右端まで転動しきり、可変入賞装置65の遊技盤13の正面視右側へと流下するように構成されている。詳細については後述するが、大当たり状態におけるインターバル時間を「3秒」未満(即ち、「2秒」)にすることで、大入賞口開閉板65aの上方を球が転動している間にインターバル時間が終了し、次の大当たりラウンド開始とともに大入賞口開閉板65aが開放(没入)状態となることで、大入賞口開閉板65aの上方を転動している球、又は、迂回通路65fによって迂回された球が大入賞口内へと流入する。
また、このよう構成することで、可変入賞装置65が閉鎖状態となる大当たりのインターバルにおいて、球が大入賞口65の下方に流下する割合を抑える、若しくは、流下させないように構成することが可能となり、大当たり中に発射したほとんど若しくは全ての球を大入賞口65へ入球させることが可能となる。その結果、同じ右打ち遊技でも、大当たり中は右側第1始動口64aへの入球を抑制し、「確率変動状態(確変第2モード)」の期間が長くなることによって如何にして多くの球を右側第1始動口64aへ入球させるか、という遊技性を確立することができる。また、迂回通路65fの構成によって、大入賞口開閉板65aの上面を転動する球の転動時間を長期化することができ、大当たり遊技中に可変入賞装置65へ球を流入させ易くするとともに、可変入賞装置65の正面視横方向の設計寸法を縮小させることが可能となり、他の部品の配置に関する盤面設計の容易化を図ることができる。さらに、迂回通路65fの構成によって、可変入賞装置65の下流側へ球を流下させないために可変入賞装置65の閉鎖時間を極端に短縮する等の措置を不要にし、可変入賞装置65の開放時間又は閉鎖時間や、普通図柄の可変表示時間又は普通電役72の当選確率との関係を単純化することができ、遊技仕様設計時の容易化を図り、開発工数を削減することが可能となる。
なお、大入賞口開閉板65aの上面を転動する球の滞留時間を長くさせるための滞留長期化手段としては、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、例えば、転動する球と衝突することで該球の流下速度を減速するための減速部材によって、大入賞口開閉板65aを転動する球が存在する期間が長くなるように構成してもよい。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図108参照)を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口(入球口)63,64,64a、65,71にも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。なお、各入賞口63,64,64a、65,71に入賞した球も、アウト口66を通過した球と同様、球排出路へ案内され、パチンコ機10外へと排出される。
次に、図112を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図112は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したリード・オンリー・メモリー(Read Only Memory。以下、「ROM」と略す。)202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるランダム・アクセス・メモリー(Random Access Memory。以下、「RAM」と略す。)203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、大当たり抽選や特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における各特別図柄の動的表示および変動演出の設定、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示の表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ203cが設けられている。
また、ROM202は、大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、保留数テーブル202c、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202e、大当たり開放テーブル202f、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i、普通電役開放テーブル202j、時短終了条件テーブル202k、を少なくとも格納している。主制御装置110は、RAM203に格納された各種カウンタと、ROM202に格納された各種テーブルとによって、上記の主要な制御を実行する。
ここで、図113を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、第3図柄表示装置81の変動演出の設定、普通図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図114から図131を参照して、主制御装置110のROM202に格納された各種テーブル、各種制御タイミング及び遊技状態の遷移等についても説明する。
大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。
また、普通図柄表示装置83の抽選には、普図当たりカウンタC4が用いられ、普図当たりカウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。
これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図141参照)の実行間隔である「4ミリ秒」間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図140参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ203cに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、第1特別図柄に関する4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)からなる第1保留球格納エリア203dと、第2特別図柄に関する4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)からなる第2保留球格納エリア203eとが設けられており、これらの各エリアには、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。大当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、「0~9999」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~9999」の値を取り得るカウンタの場合は「9999」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に、大当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、その初期値から大当たり乱数カウンタC1の更新が行われる。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、大当たり乱数カウンタC1が「0~9999」の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、「0~9999」の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図141参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図140参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
大当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(第8実施形態では、タイマ割込処理(図141参照)毎に1回)更新される。そして、球が左側第1始動口64又は右側第1始動口64aに入賞(始動入賞)したタイミングで、左側第1始動口64及び右側第1始動口64a(第1特別図柄)に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納される。また、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したタイミングで、第2始動口71(第2特別図柄)に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納される。
大当たり乱数カウンタC1が大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定されている。つまり、第1保留球格納エリア203dの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a1によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。また、第2保留球格納エリア203eの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a2によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。
ここで、図114を参照して、各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aの詳細についてそれぞれ説明する。図114は、ROM202に記憶される第1特別図柄及び第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a(以下、「大当たり乱数テーブル202a」と称する)の一例を模式的に示した模式図である。
第8実施形態の大当たり乱数テーブル202aは、各設定値毎にそれぞれ、遊技状態が特別図柄の低確率状態の場合に使用される低確率状態用と、遊技状態が特別図柄の低確率状態より大当たりとなる確率の高い特別図柄の高確率状態の場合に使用される高確率状態用との2種類ずつに分けられる。
そして、各設定値毎に、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、低確率状態から高確率状態に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。即ち、低確率状態から高確率状態に変位させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合、ハズレ乱数値の個数を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数として割り当てるように構成する。このように、遊技状態に応じて大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、低確率状態と高確率状態とで、大当たりとなる確率が変更される。
このように、第8実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄および第2特別図柄の低確率状態から高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、すべての設定値においてハズレ乱数値の個数から補うように構成する。即ち、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分、および、各設定毎における低確率状態から高確率状態への変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分を大当たり乱数値に割り当てることで補填する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、第8実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技を行う上で最も滞在し易い場合に取得さ得る大当たり乱数値以外の最も多い乱数値の役(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、例えば、滞在率が高い「通常遊技状態」で実行が奨励されている第1特別図柄において、該第1特別図柄の変動演出で最も多い役であるハズレ役の出現回数からは設定判別を困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を、ハズレ役より現出確率が低い大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
図114で示すように、第8実施形態の大当たり乱数テーブル202aでは、設定値が「1」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は100個で、その値「0~99」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における大当たり確率は、100/10000=1/100(即ち、1.00%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は200個で、その値「0~199」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の各特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における大当たり確率は、200/10000=2/100(即ち、2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約2倍大当たりし易いように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9900個で、その値「100~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9800個で、その値「200~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)におけるハズレ確率は、9900/10000=99.00/100(即ち、99.00%)となるように設定され、各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)におけるハズレ確率は、9800/10000=98/100(即ち、98%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9900以下)となるように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は102個で、その値「0~101」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における大当たり確率は、102/10000=1.02/100(即ち、1.02%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は204個で、その値「0~203」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における大当たり確率は、204/10000=2.04/100(即ち、2.04%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約2倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9898個で、その値「102~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9796個で、その値「204~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9898/10000=98.98/100(即ち、98.98%)となるように設定され、各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9796/10000=97.96/100(即ち、97.96%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9898個以下)となるように構成されている。
よって、大当たり乱数テーブル202aにおける設定値「2」は、設定値「1」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.00%→1.02%、高確率状態:2.00%→2.04%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は104個で、その値「0~103」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、又は「時間短縮状態」)における大当たり確率は、104/10000=1.04/100(即ち、1.04%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は208個で、その値「0~207」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における大当たり確率は、208/10000=2.08/100(即ち、2.08%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約2倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9896個で、その値「104~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9792個で、その値「208~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)におけるハズレ確率は、9896/10000=98.96/100(即ち、98.96%)となるように設定され、各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)におけるハズレ確率は、9792/10000=97.92/100(即ち、97.92%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9896個以下)となるように構成されている。
よって、大当たり乱数テーブル202aにおける設定値「3」は、設定値「2」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.02%→1.04%、高確率状態:2.04%→2.08%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は106個で、その値「0~105」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における大当たり確率は、106/10000=1.06/100(即ち、1.06%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は212個で、その値「0~211」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における大当たり確率は、212/10000=2.12/100(即ち、2.12%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約2倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9894個で、その値「106~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9788個で、その値「212~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)におけるハズレ確率は、9894/10000=98.94/100(即ち、98.94%)となるように設定され、各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)におけるハズレ確率は、9788/10000=97.88/100(即ち、97.88%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9894個以下)となるように構成されている。
よって、大当たり乱数テーブル202aにおける設定値「4」は、設定値「3」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.04%→1.06%、高確率状態:2.08%→2.12%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は108個で、その値「0~107」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における大当たり確率は、108/10000=1.08/100(即ち、1.08%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は216個で、その値「0~215」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における大当たり確率は、216/10000=2.16/100(即ち、2.16%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約2倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9892個で、その値「108~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9784個で、その値「216~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)におけるハズレ確率は、9892/10000=98.92/100(即ち、98.92%)となるように設定され、各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)におけるハズレ確率は、9784/10000=97.84/100(即ち、97.94%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9892個以下)となるように構成されている。
よって、大当たり乱数テーブル202aにおける設定値「5」は、設定値「4」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.06%→1.08%、高確率状態:2.12%→2.16%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は110個で、その値「0~109」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「6」各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における大当たり確率は、110/10000=1.10/100(即ち、1.10%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は220個で、その値「0~219」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における大当たり確率は、220/10000=2.20/100(即ち、2.20%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約2倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9890個で、その値「110~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9780個で、その値「220~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)におけるハズレ確率は、9890/10000=98.90/100(即ち、98.90%)となるように設定され、各特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)におけるハズレ確率は、9780/10000=97.80/100(即ち、97.80%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」において、高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9890個以下)となるように構成されている。
よって、大当たり乱数テーブル202aにおける設定値「6」は、設定値「5」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.08%→1.10%、高確率状態:2.16%→2.20%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
上述したように、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」における大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」におけるハズレ乱数値の個数から補うように構成しつつ、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内となるように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
図113に戻って、説明を続ける。大当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(第8実施形態では、タイマ割込処理(図141参照)毎に1回)更新される。
そして、球が左側第1始動口64又は右側第1始動口64aに入賞したタイミングで、左側第1始動口64及び右側第1始動口64aに対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアと同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納される。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレとなる乱数(ハズレ乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、ハズレ時のものとなる。一方で、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。
上述したように、第8実施形態のパチンコ機10における大当たり種別カウンタC2の値は、「0~99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該大当たり種別カウンタC2とROM202に格納された大当たり種別テーブル202bとに基づいて、大当たり種別が決定される。この大当たり種別テーブル202bには、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照される特図1大当たり種別テーブル202b1と、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2大当たり種別テーブル202b2とが設けられている。
ここで、図115を参照して、特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図115(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図115(b)は、同じくROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。
第8実施形態のパチンコ機10では、本パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降において、第2特別図柄の大当たり種別「確変A」に付随して「確変機能」が付与された回数(上述した確変リミット回数)が所定回数に到達する毎に(第8実施形態では、13回。即ち、「確変機能」が付与される大当たり種別に連続して13回当選した後の次に当選する大当たり種別の選定時)、該確変リミット回数到達後における大当たり終了後の遊技状態を、必ず「確変機能」が付与されない各特別図柄の低確率状態へ移行して、各特別図柄の高確率状態への移行を禁止する確変リミット機能が搭載されている。即ち、パチンコ機10のRAMクリアによる初期化以降、確変リミット到達ごとに、次の大当たりの選定時に各特別図柄の高確率状態となる大当たり種別が選定されず(以下、大当たり終了時に各特別図柄の高確率状態となる大当たり種別が選定されない事象を、「確変リミッタが作動」と称する場合がある)、大当たり終了後に各特別図柄の低確率状態となる大当たり種別のみが選定され得るように構成されている。
一方、確変リミット回数に到達していない場合、即ち、「確変機能」が付与される大当たり回数が1回~12回までは、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりの終了後に特別図柄の高確率状態となる大当たり種別が選定され得るように構成されている。
このように構成することで、「確変機能」が付与される大当たりが連続して所定回数発生する毎に必ず特別図柄の低確率状態にすることができ、特別図柄の高確率状態が継続し続けた「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。その結果、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等からかけ離れた遊技結果が現出するような事態を抑制することができ、遊技者に付与される時間あたりの遊技価値が高く(多く)なり過ぎないように構成できる。また、本パチンコ機10における出玉率を、確変リミッタ機能を有さない通常のパチンコ機の出玉率と同等にするために、「連荘」回数の制限による出玉率の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、確変リミット到達前において特別図柄の高確率状態の継続率を高継続にしたりして補うことが可能となり、確変リミッタ機能を有さない通常のパチンコ機では為しえない多様な遊技性を実現することができる。
図115(a)及び図115(b)に示すように、大当たり種別テーブル202bは、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで分けられ、その中でさらに、大当たり回数の確変リミット到達前か確変リミット到達時かで分けられ、その中でさらに、特別図柄の種別(即ち、第1特別図柄か第2特別図柄か)と、該特別図柄の種別に応じた大当たり種別と、大当たり種別カウンタC2の値とが対応付けられたテーブルである。なお、滞在する遊技状態に応じて選択され得る大当たり種別が異なるように構成してもよい。
第8実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に、次の大当たり遊技に当選するまで(以下、「次回大当たりまで」と称する場合がある)特別図柄の大当たり確率および普通図柄の当たり確率がともに高確率状態となる「確率変動状態」に対応する大当たり種別「確変A」と、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、主に第2特別図柄の動的表示が100回実行されるまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「時間短縮状態A」に対応する大当たり種別「時短A」と、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、主に第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「時間短縮状態B」に対応する大当たり種別「時短B」とがある。なお、「時間短縮状態」の終了条件の詳細については、図130にて後述する。
特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2では、大当たりが発生した時点における確変リミット到達有無に基づいて選択され得る大当たり種別が異なるように構成され、それぞれ、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する大当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。
図115(a)で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、確変リミット到達前及び確変リミット到達後(即ち、確変リミット回数リセット後の大当たり回数1回目~12回目)であって、かつ、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、大当たり種別「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。また、確変リミット到達前及び確変リミット到達後であって、かつ、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、大当たり種別「時短B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。
一方、確変リミット到達時(即ち、確変リミット回数リセット後の大当たり回数13回目)であって、かつ、「確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、大当たり種別「時短B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。また、確変リミット到達時であって、かつ、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、大当たり種別「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。
即ち、確変リミット到達前(確変リミット到達後)の「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」おける第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、すべての大当たり種別カウンタC2の値が大当たり種別「時短A」に割り振られている。
また、確変リミット到達前の「確率変動状態」又は「時間短縮状態」における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、すべての大当たり種別カウンタC2の値が大当たり種別「時短B」に割り振られている。
さらに、確変リミット到達時の「確率変動状態」における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、すべての大当たり種別カウンタC2の値が大当たり種別「時短B」に割り振られている。
また、確変リミット到達時の「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から決定され、すべての大当たり種別カウンタC2の値が大当たり種別「時短A」に割り振られている。
従って、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において、確変リミット到達前(確変リミット到達後)に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「時短A」が100%の割合で当選することとなる。また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、確変リミット到達前(確変リミット到達後)に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「時短B」が100%の割合で当選することとなる。さらに、「確率変動状態」において、確変リミット到達時に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、大当たり種別「時短B」が100%の割合で当選することとなる。また、「潜伏確率変動状態」において、確変リミット到達時に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、大当たり種別「時短A」が100%の割合で当選することとなる。よって、第1特別図柄の動的表示では、いずれの遊技状態であった場合、及び、いずれの確変リミット回数であった場合でも、「時間短縮状態」を発生させる大当たり種別が選定され、「確変変動状態」を発生させる大当たり種別が選定されないように構成されている。
次いで、図115(b)で示す特図2大当たり種別テーブル202b2の例では、確変リミット到達前及び確変リミット到達後(即ち、確変リミット回数リセット後の大当たり回数1回目~12回目)の、すべての遊技状態において第2特別図柄の大当たりが発生した場合は、大当たり種別「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。また、確変リミット到達時(即ち、確変リミット回数リセット後の大当たり回数13回目)の、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の大当たりが発生した場合は、大当たり種別「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~99」が対応付けられている。
即ち、確変リミット到達前(確変リミット到達後)のすべての遊技状態における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から決定され、すべての大当たり種別カウンタC2の値が大当たり種別「確変A」に割り振られている。
また、確変リミット到達時の「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から決定され、すべての大当たり種別カウンタC2の値が大当たり種別「時短A」に割り振られている。
従って、すべての遊技状態において、確変リミット到達前(確変リミット到達後)に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「確変A」が100%の割合で当選することとなる。また、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」において、確変リミット到達時に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、大当たり種別「時短A」が100%の割合で当選することとなる。
ここで、各遊技状態における第1特別図柄の大当たり種別として「時間短縮状態」を発生させる大当たり種別の選定割合を、いずれも100%に構成している理由について説明する。上述の通り、確変リミット到達前(確変リミット到達後)の「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、大当たり種別「時短A」が100%の割合で当選することとなる。大当たり種別「時短A」での大当たり後は、主に第2特別図柄の動的表示が100回実行されるまでの間、「時間短縮状態」となり、この「時間短縮状態」において大当たりに当選しなかった場合、「通常遊技状態」に移行する。
一方、確変リミット到達前(確変リミット到達後)の「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、大当たり種別「時短B」が100%の割合で当選することとなる。大当たり種別「時短B」での大当たり後は、主に第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるまでの間「時間短縮状態」となり、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるまでの間に大当たりに当選する蓋然性が高く、実質的に次回大当たりが約束された状態となる。また、「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、確変リミット回数が「0回」にクリアされ、さらに、大当たり種別「時短B」での大当たり後の遊技状態「時間短縮状態B」においては、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり種別「確変A」に当選し易い状態となっているため、確変リミット回数を初期化した状態で「連荘」を継続することが可能となる。
つまり、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」における、第1特別図柄の動的表示での大当たり種別「時短A」は、該大当たり種別「時短A」での大当たり後に「時間短縮状態A」へ移行し、主に第2特別図柄の動的表示を100回実行して「通常遊技状態」へ移行するため、「通常遊技状態」へ移行する可能性のある大当たり種別、即ち、「連荘」する可能性が高くない大当たり種別となっている。一方、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」における、第1特別図柄の動的表示での大当たり種別「時短B」は、確変リミット回数が「0回」にクリアされ、かつ、該大当たり種別「時短B」での大当たり後において、実質的に次回大当たりが約束された状態となるため、「連荘」する可能性が高い大当たり種別となっている。
このように、「確率変動状態」および「時間短縮状態」における第1特別図柄の大当たり種別「時短B」の割合を、100%に構成することで、該「確率変動状態」および「時間短縮状態」における第1特別図柄の動的表示での大当たり時のメリットを明確にすることができ、かつ、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示での大当たりとの間において、明確な差別化を設けることができる。
また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、上述の通り、リミット到達前であれば、大当たり種別は「確変A」となり、次回大当たりが約束された状態となるが、確変リミット回数が1加算されることになる。さらに、リミット到達時であれば、大当たり種別は「時短A」となり、該大当たり種別「時短A」の大当たり終了後の「時間短縮状態A」において時短終了条件が成立するまでの間に大当たりに当選しなければ、「連荘」状態が終了となってしまう。
一方、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、大当たり種別「時短B」の大当たり種別が100%の割合で当選することとなる。上述の通り、大当たり種別「時短B」での大当たり後は、実質的に次回大当たりが約束された状態となり、かつ、「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、リミット到達前、リミット到達時を問わず、確変リミット回数が「0回」にクリアされる。
このように、「確率変動状態」および「時間短縮状態」における第1特別図柄の大当たり種別「時短B」の割合を、100%に構成することで、「確率変動状態」および「時間短縮状態」における第1特別図柄の動的表示での大当たり時のメリットを明確にすることができ、「確率変動状態」および「時間短縮状態」における第2特別図柄の動的表示での大当たりとの間においても、明確な差別化を設けることができる。
なお、「確率変動状態」および「時間短縮状態」における第1特別図柄の大当たり種別「時短B」の割合を、100%ではなく、例えば90%にして、残りの10%を大当たり種別「確変A」に割り当てるなどのように構成してもよい。ただし、このように構成した場合、「確率変動状態」および「時間短縮状態」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、大当たり種別「確変A」に当選し得ることになる。
ここで、上述の例のような大当たり種別の割合で構成した場合、確変リミット到達前(確変リミット到達後)の第1特別図柄の大当たり種別の割合は、大当たり種別「時短B」が90%となり、大当たり種別「確変A」が10%となる一方、確変リミット到達時の第1特別図柄の大当たり種別の割合は、大当たり種別「時短B」が90%となり、大当たり種別「時短A」が10%となる。
つまり、上述の例のような大当たり種別の割合で構成した場合、確変リミット到達時に第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選すると、大当たり種別「時短A」に当選し得ることになり、該大当たり種別「時短A」の大当たり後は「時間短縮状態A」となり、主に第2特別図柄の動的表示を100回実行して「通常遊技状態」へ移行するため、「連荘」が終了してしまう可能性がある。
即ち、「確率変動状態」および「時間短縮状態」における第1特別図柄の大当たり種別「時短B」の割合を、100%以外の割合で構成した場合、「確率変動状態」および「時間短縮状態」における第1特別図柄の大当たり種別「時短B」の割合を、100%で構成した場合と比較すると、遊技性は多様化するものの、「確率変動状態」および「時間短縮状態」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合のメリットが不明瞭になり、遊技者の興趣を損なうおそれがある。
なお、確変リミット到達時であって、かつ、「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合に選定される大当たり種別を大当たり種別「時短A」(時短回数100回)に設定し、大当たり種別「時短B」(時短回数10000回)に設定していない理由については、図130(時短終了条件)において詳細を後述するが、右打ち遊技が推奨される「確率変動状態」において左打ち遊技を実施し、遊技仕様として設定された回数以上の第1特別図柄の動的表示を実行させ、「潜伏確率変動状態」へ移行した場合の、遊技者による不正遊技に基づく遊技価値の付与等を抑制するためである。
ここで、図116及び図117を参照して、各大当たり種別における可変入賞装置65(以下、「大入賞口65」と称する場合がある)の開閉態様、確変領域スイッチ65eにおける球の検出態様、及び、該確変領域スイッチ65eへの球の検出に基づく確変移行フラグ203k(図112参照)の設定態様等を説明する。図116は、大当たり種別「確変A」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b又は確変領域ソレノイド65dの作動タイミング、大入賞口スイッチ65c又は確変領域スイッチ65eにおける球の検知タイミング、大入賞口開閉板65aが閉鎖されている期間(以下、「インターバル」と称する)、確変移行フラグ203kの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。また、図117は、大当たり種別「時短A」及び「時短B」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b又は確変領域ソレノイド65dの作動タイミング、大入賞口スイッチ65c又は確変領域スイッチ65eにおける球の検知タイミング、インターバル、確変移行フラグ203kの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。
図116で示すように、大当たり種別「確変A」では、計5ラウンドの大当たり遊技が実行され、各ラウンドの開始時に大入賞口ソレノイド65bがオンされて、大入賞口開閉板65aが開放される。そして、各ラウンドにおいて、所定条件(第8実施形態では、開放から最大で「30秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、大入賞口ソレノイド65bがオフされて大入賞口開閉板65aが閉鎖され、1のラウンドが終了する。そして、1の大当たり遊技において5ラウンドにおける開閉動作が繰り返され、1の大当たり遊技が終了する。
また、大当たり種別「確変A」では、該大当たり遊技における5ラウンド目において確変領域ソレノイド65dがオンされて、その下流側に設けられた確変領域スイッチ65eによって球が検出可能な状態となる。そして、5ラウンド目において可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域ソレノイド65dがオンされている間に、確変領域スイッチ65eによって検出された場合に、確変移行フラグ203k(図112参照)がオンされる。第8実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」の大当たり終了後に、確変移行フラグ203kがオンに設定されていることにより、特別図柄の高確率状態が発生するように構成されている。
次いで、図117で示すように、大当たり種別「時短A」及び「時短B」では、大当たり種別「確変A」と同様、計5ラウンドの大当たり遊技が実行され、1の大当たり遊技が終了する。
ここで、大当たり種別「時短A」及び「時短B」では、大当たり種別「確変A」と異なり、該大当たり遊技における5ラウンド目において確変領域ソレノイド65dがオンされないため、その下流側に設けられた確変領域スイッチ65eによって球が検出不能な状態である。よって、大当たり種別「時短A」及び「時短B」では、確変移行フラグ203k(図112参照)がオンに設定される機会がないため、大当たり種別「時短A」及び「時短B」の大当たり終了後に、確変移行フラグ203kがオフに設定されていることにより、特別図柄の高確率状態は発生せずに低確率状態のままとなるように構成されている。
このように、大当たり種別に応じて確変領域ソレノイド65dを駆動するか否かを異ならせて、大当たり遊技後の遊技状態が特別図柄の高確率状態となるか否かを異ならせることができる。なお、大当たり種別「時短A」又は「時短B」において、ラウンド遊技中であって、大入賞口開閉板65aが開放される前に確変領域ソレノイド65dをオンして、大入賞口開閉板65aが開放されるまでに確変領域ソレノイド65dをオフに設定し、その後、大入賞口開閉板65aを開放することで、確変領域スイッチ65eによって球が検知されないように構成してもよい。
ここで、図118及び図119を参照して、第8実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図118は、各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図119は、各遊技状態において、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。なお、図119において、非推奨の発射態様で遊技を行った場合における遊技状態の移行も表記しているが、ここでは、説明の便宜上、その説明を省略する。
図118で示すように、「通常遊技状態」への移行契機は、工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態、又は、「時間短縮状態A」若しくは「時間短縮状態B」において時短終了条件が成立した場合(所謂、電サポ終了。図119及び図130参照。)、となる。
また、「通常遊技状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態である。さらに、「通常遊技状態」では、左打ち遊技が奨励され、該左打ち遊技で発射された球が主に左側第1始動口64に入賞し得る。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「5秒~190秒」の範囲で行われ、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間も同様に「5秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図120~図128参照)。なお、この「通常遊技状態」では、右打ち遊技が行われた場合に、その発射態様をスルーゲート67等で検知して、該検知に基づいて右打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図112参照)や第3図柄表示装置81等によって右打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、「時間短縮状態A」への移行契機は、大当たり種別「時短A」への当選のみとなる(図119参照)。
この「時間短縮状態A」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は高確率状態である。さらに、「時間短縮状態A」では、「確率変動状態」と同様、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、右側第1始動口64a又は入賞補助機能が作動している第2始動口71に入賞し得る。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「3秒~190秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「25秒~45秒」の範囲で行われる(後述する図120~図128参照)。また、上述の通り、第8実施形態のパチンコ機10では特図2優先変動の構成となっているため、「時間短縮状態A」では第2特別図柄の動的表示の結果が導出され易いように構成されている。なお、この「時間短縮状態A」では、右打ち遊技が奨励されているため、上記右打ち禁止報知は実行されないが、左打ち遊技が行われた場合に、その発射態様を左側第1始動口64等で検知して、該検知に基づいて左打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図112参照)や第3図柄表示装置81等によって左打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、「確率変動状態(確変第1モード)」への移行契機は、大当たり種別「確変A」への当選のみとなる(図119参照)。
この「確率変動状態(確変第1モード)」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であり、普通図柄の当たり確率も高確率状態である。さらに、「確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、右側第1始動口64a又は入賞補助機能が作動している第2始動口71に入賞し得る。そして、「確率変動状態(確変第1モード)」では、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「0.5秒」又は「15秒」のいずれかで行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「0.5秒」又は「25秒~45秒」のいずれかで行われる(後述する図120~図128参照)。
ここで、「確率変動状態」に突入した場合において、保留されている第1特別図柄の動的表示が実行される制御方法について説明する。各特別図柄の動的表示の変動時間については図120~図128において詳細を後述するが、「確率変動状態(確変第1モード)」では、第2特別図柄の動的表示の抽選結果がハズレの場合、該第2特別図柄の変動時間は「0.5秒」固定で行われる。このため、第2特別図柄の動的表示の保留球数が4つ残存している場合であっても、すべての保留球数がハズレであれば、該保留されていた第2特別図柄の動的表示がすべて現出されるまでの合計時間は計「2秒」となる。
また、後述する図131(b)の普図変動テーブル202iで示すように、「確率変動状態」における普通図柄の可変表示時間は、「5秒」のみとなっている。つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、第2特別図柄の動的表示がすべてハズレであった場合、保留されている該第2特別図柄のすべての動的表示が終了するタイミング(即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから最大で「2秒」後)においては、普通図柄の可変表示は実行の蓋然性が高い状態となっている。
従って、「確率変動状態」では、入賞補助機能が作動して第2始動口71に入賞し易いように構成されているものの、「確率変動状態」における普通図柄の可変表示時間は「5秒」となっていることから、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存する、第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されたタイミングにおいては、普通図柄の可変表示が開始されてから最大でも「2秒」しか経過していないことになり、該普通図柄の可変表示は実行中である可能性が高いため、普通電役72の開放動作は実行されていない状態となり易い。
よって、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されたタイミングまでにおいて、普通電役72が未だ開放されていない可能性があることから、第2始動口71へは入賞し難い状態となっている。
即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されたタイミングにおいては、第1特別図柄の動的表示の保留球数のみが残存し得る状態となっており、このタイミングにおいて第1特別図柄の動的表示の保留球数が存在している場合、第1特別図柄の動的表示が実行されることになる。
同様に、図120~図128において詳細を後述するが、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目においては、該第1特別図柄の動的表示の抽選結果がハズレの場合で、かつ、該第1特別図柄の動的表示の保留球数が2つ~4つの状態の変動時間は「0.5秒」固定で行われる。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」において、第1特別図柄の動的表示の保留球数が4つ残存している場合であっても、先に保留されていた3つの第1特別図柄の保留球数に対応する動的表示がすべてハズレであれば、第1特別図柄の動的表示の保留球数が残り1つの状態(第1特別図柄の動的表示の3つの保留球数が現出された状態)になるまでの合計時間は計「1.5秒」となるように構成されている。
よって、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄のハズレの動的表示のすべての保留球数が現出されるまでの時間が、最大でも「2秒」となっており、また、第1特別図柄のハズレの動的表示の保留球数が1つの状態になるまでの時間は、最大でも「1.5秒」となっている。つまり、第2特別図柄のハズレの動的表示のすべての保留球数が現出され、さらに第1特別図柄のハズレの動的表示の保留球数が1つの状態になるまでの時間は、最大でも「3.5秒」となっている。
また、後述する図131(b)の普図変動テーブル202iで示すように、「確率変動状態」における普通図柄の可変表示時間は「5秒」となっているため、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄のハズレの動的表示のすべての保留球数が実行され、さらに第1特別図柄のハズレの動的表示の保留球数が3つ実行されて、残り1つの状態になるタイミング(「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから最大で「3.5秒」後)においては、普通図柄の可変表示は実行中となっている。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄のハズレの動的表示のすべての保留球数が実行され、さらに第1特別図柄のハズレの動的表示の保留球数が3つ実行されて、残り1つの状態になったタイミングでは、普通図柄の可変表示は実行中となっているため、普通電役72の開放動作は実行されていないことになる(図134参照)。
従って、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄のハズレの動的表示のすべての保留球数が実行され、さらに第1特別図柄のハズレの動的表示の保留球数が3つ実行されて、残り1つの状態になったタイミング、つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第1特別図柄の動的表示の、最後の保留球が実行されるまでにおいて、第2始動口71へは入賞し難い状態となっている。
即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄及び第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数が実行され得る構成となっている。
そして、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、第1特別図柄の動的表示の抽選結果がハズレの場合で、かつ、該第1特別図柄の動的表示の保留球数が1つの状態においては、該第1特別図柄の変動時間は「25秒」固定で行われるため(第3図柄表示装置81における後述する「ジャッジバトル演出」)、この動的表示の実行中に普通図柄の可変表示が終了し、高確率で当たりとなり、普通電役72の開放動作が実行され、第2始動口71への入賞が可能状態となる。さらに、上述した第1特別図柄の「25秒」の動的表示、即ち、後述する「ジャッジバトル演出」が終了したタイミングで、遊技状態は「確率変動状態(確変第1モード)」から「確率変動状態(確変第2モード)」へと移行する。
次いで、「確率変動状態(確変第2モード)」への移行契機は、上述の通り、「確率変動状態(確変第1モード)」が終了した場合のみとなる(図118参照)。
この「確率変動状態(確変第2モード)」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、右側第1始動口64a、又は、普通電役72が開放状態の場合には第2始動口71に入賞し得る。そして、「確率変動状態(確変第2モード)」では、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「3秒~20秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「25秒~45秒」の範囲で行われる(後述する図120~図128参照)。また、第8実施形態のパチンコ機10では、特図2優先変動の構成となっており、さらに、該第2特別図柄の変動時間は、上述した「確率変動状態(確変第1モード)」のように、第1特別図柄の動的表示を実行させ得るために極めて短い変動時間となっていないため、「確率変動状態(確変第2モード)」において第2特別図柄の動的表示の結果が導出され易いように構成されている。なお、この「確率変動状態(確変第2モード)」では、右打ち遊技が奨励されているため、右打ち禁止報知は実行されない一方、左打ち遊技が奨励されていないため、左打ち遊技が行われた場合には、その発射態様を左側第1始動口64等への入球に基づいて検知し、該検知に基づいて左打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図112参照)や第3図柄表示装置81等によって左打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、「時間短縮状態B」への移行契機は、大当たり種別「時短B」への当選のみとなる(図119参照)。
この「時間短縮状態B」では、「確率変動状態」と同様、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、右側第1始動口64a又は普通電役72が開放状態の場合は第2始動口71に入賞し得る。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「3秒~20秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「25秒~45秒」の範囲で行われる(後述する図120~図128参照)。また、第8実施形態のパチンコ機10では特図2優先変動の構成となっており、さらに、第2特別図柄の変動時間は、上述した「確率変動状態(確変第1モード)」のように、第1特別図柄の動的表示を実行させ得るために極めて短い変動時間となっていないため、この「時間短縮状態B」では第2特別図柄の動的表示の結果が導出され易いように構成されている。なお、「時間短縮状態B」では、右打ち遊技が奨励されているため、右打ち禁止報知は実行されない一方、左打ち遊技は奨励されておらず、左打ち遊技が行われた場合には、その発射態様を左側第1始動口64等への入賞に基づいて検知し、該検知に基づいて左打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図112参照)や第3図柄表示装置81等によって左打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、「潜伏確率変動状態」への移行契機は、「確率変動状態」においていずれかの時短終了条件が成立した場合のみとなる(図119,図130参照)。
この「潜伏確率変動状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が高確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は低確率状態である。さらに、「潜伏確率変動状態」では、「通常遊技状態」と同様、左打ち遊技が奨励され、該左打ち遊技で発射された球が主に左側第1始動口64に入賞し得る。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「通常遊技状態」と同様、「5秒~190秒」の範囲で行われ、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間も同様に「5秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図120~図128参照)。なお、この「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技は奨励されておらず、右打ち遊技が行われた場合に、その発射態様をスルーゲート67等への入球に基づいて検知し、該検知に基づいて右打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図112参照)や第3図柄表示装置81等によって右打ち禁止報知を実行するように構成されている。
ここで、上述の通り、「潜伏確率変動状態」への移行契機は、「確率変動状態」においていずれか1の時短終了条件が成立した場合のみとなる。時短終了条件については、詳細を図130にて後述するが、「潜伏確率変動状態」への移行契機となる時短終了条件は、「確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示が5回実行された場合となる。上述の通り、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時において残存している、第1特別図柄のすべての保留球数(最大「4個」)がハズレとなる場合、該第1特別図柄のすべての保留球数が現出される構成となっているため、第1特別図柄の動的表示が最大で4回実行され得る構成となっており、その後「確率変動状態(確変第2モード)」へ移行する。そして、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いため、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行でき、かつ、特図2優先変動の構成となっているため、遊技仕様通りに遊技が行われた場合、第1特別図柄の動的表示は実行され難い構成となっている。
つまり、「確率変動状態」(「確率変動状態(確変第1モード)」および「確率変動状態(確変第2モード)」)において、遊技仕様通りに遊技が行われた場合、第1特別図柄の動的表示が5回実行されることは、導出され難い構成となっている。
即ち、第8実施形態のパチンコ機10においては、遊技仕様通りに遊技が行われた場合であれば、「潜伏確率変動状態」へは移行し難い構成となっている。一方で、右打ち遊技を中断した場合には、第1特別図柄の動的表示が実行され得る状況になるように構成されている。これにより、「確率変動状態」において、右打ち遊技を中断せずに継続的に実行させる動機付けがなされ、遊技者の遊技の継続意欲を増進させることができ、パチンコ機10の稼働率を向上させることが可能となる。なお、「潜伏確率変動状態」への移行契機となる、「確率変動状態」における時短終了条件は、奨励されていない左打ち遊技を行って左側第1始動口64に球を入賞させて、「確率変動状態」において遊技仕様で設定された回数以上に第1特別図柄の動的表示を実行させるという遊技者による不正遊技に基づく遊技価値の付与等を抑制するために設けているものであり、詳細については図130にて後述する。
図113に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0~99」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。
第8実施形態では、保留されている変動演出の保留数と停止パターン選択カウンタC3の値とによって、第3図柄表示装置81で表示される大当たり時およびハズレ時の変動演出の大まかな演出態様が選択される。また、第8実施形態のパチンコ機10では、各演出態様に比較的長めの変動時間が選択され易いロングパターン(以下、「ロング」と称する場合がある)と、該ロングパターンより短めの変動時間が選択され易いミドルパターン(以下、「ミドル」と称する場合がある)と、該ミドルパターンより短めの変動時間が選択され易いショートパターン(以下、「ショート」と称する場合がある)と、該ショートパターンよりさらに短い変動時間が選択され得る超ショートパターン(以下、「超ショート」と称する場合がある)と、それぞれ固定的な変動時間が選択される特殊変動パターン(以下、「特殊変動」と称する場合がある)とが用意されている。
具体的には、「リーチ表示」が発生しない「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」、「非リーチ(ショート)」又は「非リーチ(超ショート)」演出態様と、「リーチ表示」として「ノーマルリーチ」の変動要素のみが実行される「ノーマルリーチ」演出態様と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「スーパーリーチ」演出態様と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「スペシャルリーチ」演出態様、所定の遊技状態においてそれぞれ固定的な演出が実行される「特殊変動1」演出態様、「特殊変動2」演出態様又は「特殊変動3」演出態様と、との5つの演出態様が選択される。
ここで、各演出態様について詳細に説明する。演出態様の中で、「非リーチ(ロング)」演出態様と「非リーチ(ミドル)」演出態様と「非リーチ(ショート)」と「非リーチ(超ショート)」演出態様(以下、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、及び、「非リーチ(超ショート)」演出態様を総称して、『「非リーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、特別図柄の変動演出として3つの図柄列Z1~Z3が変動する第3図柄表示装置81にて、各図柄列Z1~Z3を高速でシャッフルする「高速変動」の変動要素が行われた後に、先に停止する2の図柄列Z1,Z3において同一の第3図柄が停止せず、「リーチ表示」を発生しない演出態様である。
なお、「高速変動」の変動要素とは、例えば、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、各図柄列Z1~Z3(図111参照)に表示される第3図柄が、表示画面縦方向下方に高速にスクロールされている変動要素をいう。この「高速変動」では、遊技者によって第3図柄の表示内容を明確に認識できないように第3図柄を変動させ、前回停止表示された変動演出の停止結果を不規則に混ぜる(シャッフルする)演出が実行される。
第8実施形態のパチンコ機10では、「高速変動」の変動要素が行われた後、特定の演出態様(「非リーチ(ショート)」演出態様又は「非リーチ(超ショート)」演出態様)を除いて「低速変動」の変動要素が行われるように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、上記「高速変動」の変動要素後、遊技者に視認可能な速度で第3図柄を低速にスクロールしている変動要素をいう。この「低速変動」の変動要素では、遊技者に第3図柄の表示内容を認識させながら、各図柄列Z1~Z3を順に停止表示する。先に停止表示する2の図柄列(例えば、左図柄列Z1と右図柄列Z3(図111参照))において同一の第3図柄が停止した場合は「リーチ表示」が発生したとして「ノーマルリーチ」の変動要素へと発展する一方、該先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3において異なる第3図柄が停止した場合は、残りの図柄列Z2を停止表示して、その変動演出を終了するように構成されている。なお、「高速変動」の変動要素、又は、「低速変動」の変動要素を含む各変動要素の詳細については、後述する。
従って、「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ミドル)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われて、各図柄列Z1~Z3がそれぞれ順番に停止し、先に停止する2つの図柄列Z1,Z3に異なる第3図柄が停止し、残りの1の図柄列Z2が停止して、1の変動演出が終了する。一方、「非リーチ(ショート)」演出態様及び「非リーチ(超ショート)」演出態様では、「高速変動」が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われず、該「高速変動」の変動要素の終了後、各図柄列Z1~Z3が同時に停止し、2の図柄列Z1,Z3(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様で先に停止する2の図柄列)に異なる第3図柄が停止するとともに、他の図柄列Z2も停止し、1の変動演出が終了する。
演出態様の中で、「ノーマルリーチ」演出態様とは、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出において、先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3に同一の第3図柄が停止した直後に「ノーマルリーチ」の変動要素が実行され、他の「リーチ表示」、即ち、「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展しない「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スーパーリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スペシャルリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(第8実施形態では、タイマ割込処理(図141参照)毎に1回)更新される。そして、球が左側第1始動口64又は右側第1始動口64aに入賞したタイミングで、左側第1始動口64及び右側第1始動口64aに対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3に格納される。
第8実施形態のパチンコ機10では、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の遊技状態における各特別図柄の実行回数(回転数)と、現在保留中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)とに応じて、停止パターン選択カウンタC3の値を参照する停止パターンテーブル202dが異なるように構成されている。即ち、停止パターンテーブル202dは、複数種類設けられ、待機中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)等によって選択されるように構成されている。
また、第8実施形態では、変動演出の詳細な変動パターンを決定する場合に、まず、ROM202に備えられた保留数テーブル202cに基づいて、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の遊技状態における各特別図柄の実行回数(回転数)と、現在の変動演出の数(保留球数)とに対応したいずれかの停止パターンテーブル202dが選択される。そして、選択された停止パターンテーブル202dと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな態様である演出態様を選択する。その後、選択された演出態様と後述する変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、変動演出の詳細な変動パターン(変動時間)が決定される。
この複数種類設けられた停止パターンテーブル202dは、各停止パターンテーブル202d毎に演出態様が選択される停止パターン選択カウンタC3の乱数値の範囲が異なるように設定されている。この停止パターンテーブル202dが複数用意されているのは、変動演出の当否、遊技状態及び保留球数に応じて変動演出の演出態様の選択比率を変更するためである。即ち、(1)取得した第3図柄の変動演出において大当たりが発生するか、(2)現在のパチンコ機10の遊技状態が「通常遊技状態」、「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」、「確率変動状態(確変第1モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」、「潜伏確率変動状態」のいずれかであるか、及び、(3)保留されている変動演出の保留球数がいくつあるか、に応じて、演出態様の選択比率を変更するためである。
これは、第1の理由として、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させるためである。即ち、大当たり抽選に当選した場合と大当たり抽選にハズレた場合とで、停止パターン、即ち、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、及び、「スペシャルリーチ」演出態様の選択する割合を異ならせるように構成することで、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させる。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選した場合に「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様を選択し易く構成し、大当たり抽選に当選しなかった場合には、「非リーチ」演出態様や「ノーマルリーチ」演出態様を選択し易く構成する。
このように構成することで、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様は、大当たりし易い演出とすることができ、「ノーマルリーチ」演出態様や「非リーチ」演出態様は、大当たりし難い演出若しくは大当たりしない演出とすることができ、各演出態様毎の大当たり期待度を差別化することができる。従って、変動演出に大当たりし易い演出が現出した場合に、その大当たりし易い演出が行われている間、大当たりが発生する可能性が高いことを遊技者に示唆し、遊技の興趣を高めている。
第8実施形態のパチンコ機10では、具体的には、取得した抽選結果が大当たりである場合には、大当たりし易い演出を選択し易く、かつ、大当たりし難い演出を選択し難い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の大まかな内容である演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。一方、取得した抽選結果がハズレである場合には、大当たりし易い演出を選択し難く、かつ、大当たりし難い演出を選択し易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。これにより、変動演出において第3図柄の抽選結果を遊技者に報知する場合に、大当たりし易い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し易く、大当たりし難い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し難くし、演出態様(停止パターン)ごとに大当たり期待値に差を設けることで、その変動演出の実行中に遊技の興趣を高めることができる。
また、第2の理由として、第1特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における左側第1始動口64(若しくは右側第1始動口64a)への入球、又は、第2特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第2始動口71への入球に基づく無駄球(所謂、オーバーフロー入賞による特別図柄の無抽選)を極力削減するためである。
具体的に説明すると、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出の待機回数はそれぞれ最大4回と上限が設けられていると共に、変動演出は少なくとも一定時間が実行されることから、「確率変動状態」および「時間短縮状態」における第2始動口71へ球が入球し易い遊技状態では、第2特別図柄の最大保留球数に到達し易い。これらの遊技状態において、長い変動時間の変動演出を選択すると、第2特別図柄の最大保留球数に到達した状態での第2始動口71への入球が頻発し、折角、第2始動口71へ入球したにもかかわらず、第2特別図柄の抽選契機を取得できない。また、「通常遊技状態」においても、第1特別図柄の最大保留球数に到達している状態で、長い変動時間の変動演出を選択すると、その変動演出の実行中は第1特別図柄の保留球数が消化されないため、その間に左側第1始動口64(又は右側第1始動口64a)への入球が発生しても、第1特別図柄の抽選契機を取得できない。このような状態になると、遊技者は、左側第1始動口64(又は右側第1始動口64a)へ球を入球させても遊技価値が得られないと判断し、変動演出が消化されて再び保留球数を取得できる状態になるまで球の発射を停止して遊技を中断してしまう。遊技が中断されると、パチンコ機10の稼働率が低下してしまい、遊技場の経営に影響を与えてしまう。
そこで、第8実施形態のパチンコ機10では、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数へ到達し易い遊技状態や、最大保留球数に近い(又は一致する)保留球数では、短い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数に到達している状態での左側第1始動口64(若しくは右側第1始動口64a)又は第2始動口71への入球を抑制することができる。
さらに、第3の理由として、実行時間を長く設定して、変動演出の終了を遅らせることで、変動演出が実行されている状態を長く維持するためである。具体的に説明すると、変動演出の保留球数が少ない(無い)場合に、実行中の変動演出の変動時間内に新たに左側第1始動口64(若しくは右側第1始動口64a)又は第2始動口71のいずれかに球を入球させないと、次の変動演出を開始することができず、第3図柄表示装置81でデモ画面等を表示しなければいけない。遊技者は、球を発射して遊技を行っているにもかかわらず第3図柄表示装置81において変動演出が行われない場合、遊技者が求めている大当たりの抽選に係る興趣を得ることができず、遊技に興醒めしてしまう。また、遊技者は、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていないことで、左側第1始動口64(若しくは右側第1始動口64a)又は第2始動口71へ球が入球し難いパチンコ機10であると認識し、遊技価値を得難い台と判断して、そのパチンコ機10での遊技を止めてしまうおそれがある。
そこで、第8実施形態のパチンコ機10では、変動演出の保留球数が少ない場合に、長い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない状況を起こり難く構成し、第3図柄表示装置81における変動演出の実行状態を長く維持することができる。
また、第4の理由として、「確率変動状態(確変第1モード)」において、残存している第1特別図柄の動的表示の保留球数を現出させ易くするためである。
具体的に説明すると、「確率変動状態」においては、第2始動口71に入賞し易いように入賞補助機能が作動しており、また、第8実施形態のパチンコ機10では、特図2優先変動の構成となっている。このため、「確率変動状態(確変第1モード)」において、第2特別図柄の動的表示を長期的(例えば、「15秒」等)に行ってしまうと、その間に普通図柄の可変表示が終了することで普通電役72が開放状態となり得て、第1特別図柄の動的表示の実行契機が到来する前に該入賞補助機能によって第2始動口71へ球が入賞してしまい、常に第2特別図柄の動的表示の保留球数が残存している状態となり、第1特別図柄の動的表示を実行することができない。
一方、「確率変動状態(確変第1モード)」において、第2特別図柄の動的表示を長期的に行った場合でも、遊技者が一時的に球の発射を中断し、残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されるまで待てば、第1特別図柄の動的表示を実行することができる。しかしながら、この場合、遊技者が球の発射を中断することで遊技が間延びしてしまい、遊技者が遊技に興覚めしてしまうおそれがあるとともに、遊技を一時的に中断することにより、パチンコ機10の稼働率が低下してしまうおそれがある。
そこで、第8実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態(確変第1モード)」における第2特別図柄のハズレの動的表示(変動演出)は、保留球数にかかわらず、短い変動時間のみが選択され得る停止パターンテーブル202dに基づいて動的表示(変動演出)の演出態様を選択するように構成されている。同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」の1回転目~3回転目における第1特別図柄のハズレの動的表示(変動演出)は、保留球数が2つから4つの状態において、短い変動時間のみが選択され得る停止パターンテーブル202dに基づいて動的表示(変動演出)の演出態様を選択するように構成されている。これにより、「確率変動状態(確変第1モード)」において、残存している第1特別図柄の動的表示の保留球数を現出させることができる。
また、第5の理由として、右打ち遊技中(即ち、「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」、「確率変動状態(確変第1モード)」および「確率変動状態(確変第2モード)」)のうち、「確率変動状態(確変第1モード)」以外の遊技状態において、第1特別図柄の動的表示の実行を導出し難くするためである。
具体的に説明すると、第4の理由で上述の通り、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、残存している第1特別図柄の動的表示の保留球数を現出させ得る構成となっているが、その他の遊技状態である「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」および「確率変動状態(確変第2モード)」においても第1特別図柄の動的表示の実行が導出され易い構成とした場合、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選する頻度が増え、右打ち遊技中のすべての遊技状態において、確変リミット回数を初期化し、かつ、「時間短縮状態B」に移行することで実質的に次回大当たりが約束される状態となり得てしまうため、確変リミットの遊技性が機能しなくなってしまうとともに、遊技者に付与される遊技価値が高く(多く)なり過ぎてしまうおそれがある。
また、「時間短縮状態」および「確率変動状態」における時短終了条件が、第1特別図柄の動的表示が5回実行された場合としているため(図130参照)、「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」および「確率変動状態(確変第2モード)」においても第1特別図柄の動的表示の実行が導出され易い構成とすると、例えば「確率変動状態(確変第2モード)」において、遊技仕様通りに遊技しているにもかかわらず、暫くの間、特別図柄の動的表示で大当たりに当選しなかった場合に、第1特別図柄の動的表示が5回実行され得ることになり、時短終了条件が成立して「潜伏確率変動状態」又は「通常遊技状態」に移行してしまい、「時短機能」の遊技性が機能しなくなってしまう。
そこで、第8実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」および「確率変動状態(確変第2モード)」における第2特別図柄の変動演出の保留球数が少ない場合に、長い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。同様に、「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」および「確率変動状態(確変第2モード)」における第1特別図柄の変動演出は、保留球数にかかわらず、長い変動時間のみが選択され得る停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、右打ち遊技中(「時間短縮状態A」、「時間短縮状態B」、「確率変動状態(確変第1モード)」および「確率変動状態(確変第2モード)」)のうち、「確率変動状態(確変第1モード)」以外の遊技状態において、第1特別図柄の動的表示の実行を導出し難くすることができる。その結果、確変リミットの遊技性、及び、「時短機能」の遊技性を有効に機能し得るように構成し、パチンコ機10の遊技性を向上し、遊技の興趣向上を図ることができる。
ここで、図120及び図121を参照して、保留数テーブル202cの詳細について説明する。図120は、第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図であり、図121は、第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル202c2である。
上述したように、第8実施形態のパチンコ機10では、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aに球が入球したことに基づいて第1特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、該遊技状態における各特別図柄の実行回数(回転数)と、同じくその時点における第1特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図1用保留数テーブル202c1を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d10を選択するように構成されている。また、第2始動口71に球が入球したことに基づいて第2特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第2特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図2用保留数テーブル202c2を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d10を選択するように構成されている。そして、選択された停止パターンテーブル202d1~202d10のいずれかと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様が決定される。
具体的には、図120の特図1用保留数テーブル202c1で示すように、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」のハズレ抽出時であって、合計保留球数が「1個~3個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図122(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」のハズレ抽出時であって、合計保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図122(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図123(a)参照)が選択される。
次いで、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の変動表示の合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)が選択される。さらに、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の動的表示の合計保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図124(b)参照)が選択される。一方、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)が選択される。
次いで、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の4回転目には、いずれの抽選結果及びいずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)が選択される。
次いで、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~4回転目には、いずれの抽選結果及びいずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)が選択される。
次いで、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」における第1特別図柄の動的表示の5回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5(図124(a)参照)が選択される。また、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」における第1特別図柄の動的表示の5回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)が選択される。
第8実施形態におけるパチンコ機10では、右打ち遊技中となる「確率変動状態(確変第1モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」において選択し得る停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4及びEテーブル202d5が選択された場合、第1特別図柄の動的表示として、第3図柄表示装置81において後述する「ジャッジバトル演出」を行うように構成されている。
これは、上述の通り、「時短機能」が付与される右打ち遊技中(特に「確率変動状態」)において、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選することで、確変リミット回数を初期化した上でより長く「連荘」させることが可能な構成となっているため、該右打ち遊技中における第1特別図柄の動的表示の実行時には、「ジャッジバトル演出」という特定の演出を行うことで、この動的表示が「連荘」へつながるチャンス変動であることを分かりやすくするためである。また、このように同等の演出が選択され得るように構成することで、第1特別図柄用の特殊な演出パターンを用意する必要がなくなる(選択される演出数を少なくする)ので、演出パターンの開発工数の削減することができ、さらに、演出パターン選択の処理負担を軽減することができる。なお、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の動的表示の合計保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6が選択され、該Fテーブル202d6は右打ち遊技中における第1特別図柄の動的表示であるにもかかわらず、「ジャッジバトル演出」以外の変動演出を行うこととなるが、この理由については図124の説明において後述する。
なお、「通常遊技状態」若しくは「潜伏確率変動状態」において大当たりに当選した場合、「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目において大当たりに当選した場合、「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の4回転目、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」若しくは「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の1回転目~4回転目、又は、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」若しくは「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の5回転目においても、保留球数又は当否に応じて停止パターンテーブル202dが異なるように構成してもよい。例えば、大当たりに当選した場合に保留球数が多いとき、比較的短い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル202dを選択し得るように構成してもよい。
また、例えば、「リーチ表示」が実行される各演出態様において、「高速変動」の変動要素の部分の時間のみが10秒間から5秒間のみに変更された演出態様を選択するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の最大保留球数が4回ある状態で変動演出を開始する場合に、「高速変動」の変動要素が5秒間で行われたとしても、該5秒間の「高速変動」の変動要素が終了した時点(5秒間の「高速変動」の変動要素と認識した時点)では、その変動演出において「リーチ表示」が発生することがある。そのため、5秒間の「高速変動」の変動要素が行われた場合であっても、「非リーチ(ショート)」演出態様以外の「リーチ表示」が実行される演出態様が実行されるように構成することで、5秒間の「高速変動」の変動要素の実行時点では該変動演出が大当たりとなるかハズレとなるか分からなくすることができる。
さらに、図120の遊技状態のうち、「確率変動状態」および「時間短縮状態」を第1特別図柄の動的表示の1回転目~5回転目に限定し、6回転目以降を遊技状態として定義していないのは、後述する時短終了条件テーブル202k(図130参照)において、特図1時短回数を5回に限定しているからであり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において第1特別図柄の動的表示が5回行われた後は、遊技状態が移行(第8実施形態では、「潜伏確率変動状態」又は「通常遊技状態」に移行)するため、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において第1特別図柄の動的表示が6回以上行われることがないからである
次いで、図121の特図2用保留数テーブル202c2で示すように、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の合計保留球数が「1個~3個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図122(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の合計保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図122(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図123(a)参照)が選択される。
次いで、「確率変動状態(確変第1モード)」のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図124(b)参照)が選択される。さらに、「確率変動状態(確変第1モード)」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのJテーブル202d10(図126(b)参照)が選択される。
次いで、「時間短縮状態A」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図122(a)参照)が選択される。さらに、「時間短縮状態A」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の合計保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7(図125(a)参照)が選択される。一方、「時間短縮状態A」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図123(a)参照)が選択される。
次いで、「確率変動状態(確変第2モード)」又は「時間短縮状態B」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9(図126(a)参照)が選択される。さらに、「確率変動状態(確変第2モード)」又は「時間短縮状態B」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の合計保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8(図125(b)参照)が選択される。一方、「確率変動状態(確変第2モード)」又は「時間短縮状態B」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのJテーブル202d10(図126(b)参照)が選択される。
次に、図122から図126を参照して、各停止パターンテーブル202dについて説明する。図122(a)は、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1の一例を模式的に示した図であり、図122(b)は、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2の一例を模式的に示した図である。また、図123(a)は、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3の一例を模式的に示した図であり、図123(b)は、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4の一例を模式的に示した図である。さらに、図124(a)は、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5の一例を模式的に示した図であり、図124(b)は、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6の一例を模式的に示した図である。そして、図125(a)は、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7の一例を模式的に示した図であり、図125(b)は、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8の一例を模式的に示した図である。また、図126(a)は、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9の一例を模式的に示した図であり、図126(b)は、停止パターンテーブル202dのJテーブル202d10の一例を模式的に示した図である。
図122(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。
なお、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、「特殊変動1」演出態様、「特殊変動2」演出態様、及び、「特殊変動3」演出態様(以下、「特殊変動1」演出態様、「特殊変動2」演出態様、及び、「特殊変動3」演出態様を総称して、『「特殊変動」演出態様』と称する場合がある)に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、及び、「特殊変動」演出態様が選択されないように設定されている。
次に、図122(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、及び、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、及び、「特殊変動」演出態様が選択されないように設定されている。
即ち、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2では、各「リーチ表示」に関しては、同一の割合で選択されるように構成されている。
従って、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2は、「非リーチ」演出態様でのみロング演出態様かミドル演出態様かが異なるように選択されているため、Aテーブル202d1はBテーブル202d2と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Bテーブル202d2は、Aテーブル202d1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、左打ち遊技が奨励されている「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」においてハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が比較的短い「非リーチ(ミドル)」演出態様を選択する。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ミドル)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
なお、第8実施形態では、ハズレの変動演出における演出態様の選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル202dが異なるように構成されているが、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。
具体的には、例えば、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Aテーブル202d1又はBテーブル202d2のいずれか一方が選択されるように構成されているが、Aテーブル202d1とBテーブル202d2とでは、「非リーチ(ロング)」演出態様又は「非リーチ(ミドル)」演出態様に割り振られた停止パターン選択カウンタC3の値がそれぞれ同一に設定されている。
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、「非リーチ」演出態様におけるロング演出態様が選択されるかミドル演出態様が選択されるかが異なるのみであり、「高速変動」の変動要素の時間が異なるだけで、実質的に同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、保留球数が増加)した場合であっても、実質的に同一(同種)の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、実行される変動演出の内容が実質的に同一(同種)となり、先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
次に、図123(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3では、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「4」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」~「39」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」~「99」に設定されている。
なお、Cテーブル202d3は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、「非リーチ」演出態様は選択されない。また、Cテーブル202d3では、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「特殊変動」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図123(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4では、「特殊変動2」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ」演出態様、他の「リーチ表示」、「特殊変動1」演出態様、及び、「特殊変動3」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の1~3回転目における第1特別図柄の大当たり抽出時は、必ず「特殊変動2」演出態様となるように設定されている。同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の4回転目における第1特別図柄のハズレ抽出時又は大当たり抽出時も、必ず「特殊変動2」演出態様となるように設定されている。さらに、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」または「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の1~4回転目における第1特別図柄のハズレ抽出時又は大当たり抽出時も、必ず「特殊変動2」演出態様となるように設定されている。そして、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の5回転目における第1特別図柄の大当たり抽出時も、必ず「特殊変動2」演出態様となるように設定されている。これにより、上記遊技状態における各特別図柄の回転数および抽選結果に応じて、後述する「ジャッジバトル演出」を実行させることができる。
次に、図124(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5では、「特殊変動3」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ」演出態様、他の「リーチ表示」、「特殊変動1」演出態様、及び、「特殊変動2」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」または「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の5回転目における第1特別図柄のハズレ抽出時は、必ず「特殊変動3」演出態様となるように設定されている。
次に、図124(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6では、「非リーチ(超ショート)」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、他の「リーチ表示」、及び、「特殊変動」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「確率変動状態(確変第1モード)」における第2特別図柄のハズレ抽出時は、必ず「非リーチ(超ショート)」演出態様となるように設定されている。
ここで、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の一部において、第3図柄表示装置81における後述する「ジャッジバトル演出」以外の変動演出を行うように構成している理由について説明する。
図120において上述したように、「時短機能」が付与される右打ち遊技中(特に「確率変動状態」)において、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選することで、確変リミット回数を初期化した上でより長く「連荘」させることが可能な構成となっているため、該右打ち遊技中における第1特別図柄の動的表示の実行時には、「ジャッジバトル演出」という特定の演出を行うことで、この動的表示が「連荘」へつながるチャンス変動であることを分かりやすく構成している。
しかしながら、図120において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の動的表示の合計保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6が選択され、該Fテーブル202d6は右打ち遊技中における第1特別図柄の動的表示であるにもかかわらず、「ジャッジバトル演出」以外の変動演出を行うように構成している。
ここで仮に、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目のハズレ抽出時であって、該第1特別図柄の動的表示の合計保留球数が「4個」の場合においても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4を選択し、「ジャッジバトル演出」を実行し得るように構成した場合を想定する。このように構成すると、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目のハズレ抽出時であって、該第1特別図柄の動的表示の合計保留球数が「4個」の場合においても「ジャッジバトル演出」が実行され得るものの、「ジャッジバトル演出」を実行することとなる「特殊変動2」演出態様の変動時間は「25秒」で構成されているため(図127(a)参照)、該「ジャッジバトル演出」の実行中に普通電役72が開放し、右打ち遊技によって第2始動口71へ球が入賞し得る状態となってしまう。第8実施形態のパチンコ機10では、特図2優先変動の構成となっているため、該「ジャッジバトル演出」の実行中に第2始動口71へ球が入賞すると、該「ジャッジバトル演出」の終了後には第2特別図柄の動的表示が優先して実行され得ることとなり、第1特別図柄の残りの保留球である「1個」~「3個」については保留状態のまま、暫く実行され得ないことになってしまう。つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目のハズレ抽出時であって、該第1特別図柄の動的表示の合計保留球数が「4個」の場合において、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4を選択し、「ジャッジバトル演出」を実行するように構成した場合、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の実行回数は1回転のみとなってしまう可能性がある。
しかしながら、図120の説明において上述の通り、第8実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目のハズレ抽出時であって、該第1特別図柄の動的表示の合計保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6が選択され、該第1特別図柄の動的表示の合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4が選択される。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、第1特別図柄の動的表示の保留球が4つ残存しており、かつ、すべての保留球がハズレの場合、該第1特別図柄の保留球数が「2個~4個」に対応する動的表示ではFテーブル202d6、即ち、「非リーチ(超ショート)」演出態様となり、同様に第1特別図柄の保留球数が「1個」に対応する動的表示ではDテーブル202d4、即ち、「特殊変動2」演出態様となる。
Fテーブル202d6で選択され得る変動時間、「非リーチ(超ショート)」演出態様の変動時間は「0.5秒」で構成されているため(図127(a)参照)、該「非リーチ(超ショート)」演出態様の実行中においては普通電役72が開放し難い状態となっており(「確率変動状態(確変第1モード)」における普通電役72の開放状況の詳細は図131にて後述する)、右打ち遊技によって第2始動口71へ球が入賞し難い状態となる。
そして、第1特別図柄の保留球数が「2個~4個」の場合における「非リーチ(超ショート)」演出態様の変動演出の実行後、第1特別図柄の保留球数が「1個」となり、この場合においてはDテーブル202d4が選択されることで「特殊変動2」演出態様となるため、「ジャッジバトル演出」が実行される。
従って、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、第1特別図柄の動的表示の保留球が4つ残存しており、かつ、すべての保留球に対応する動的表示がハズレの場合、残存している第1特別図柄の動的表示のすべての保留球を実行しつつ、最後の保留球に対応する動的表示において「ジャッジバトル演出」を実行し得る構成となっている。
同様に、図120の説明において上述の通り、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~4回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4が選択される。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、いずれかに大当たりとなる保留球が含まれている場合、該大当たりとなる保留球の動的表示は、いずれの保留球数であってもDテーブル202d4が選択されることで「特殊変動2」演出態様となる。そして、該大当たりとなる保留球より先に実行されることとなる、ハズレの保留球の動的表示は、保留球数が「2個~4個」の場合となるため、Fテーブル202d6が選択されることで「非リーチ(超ショート)」演出態様となる。
Fテーブル202d6が選択された場合の「非リーチ(超ショート)」演出態様の変動時間は「0.5秒」で構成されているため(図127(a)参照)、該「非リーチ(超ショート)」演出態様の実行中においては普通電役72が開放し難い(得ない)状態となっており(詳細は図131にて後述する)、右打ち遊技によって第2始動口71へ球が入賞し得ない状態となる。
そして、第1特別図柄の保留球のうち、大当たりとなる保留球においては、Dテーブル202d4が選択されることで漏れなく「特殊変動2」演出態様となるため、「ジャッジバトル演出」が実行される。
従って、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、いずれかの保留球に大当たりとなる保留球が含まれている場合、大当たりとなる保留球までの動的表示を早期に実行させつつ、該大当たりとなる保留球において「ジャッジバトル演出」を実行し得る構成となっている。
このように構成することで、「時短機能」が付与されて第2始動口71に球が入賞し易く、かつ、特図2優先変動が実行され得る「確率変動状態」において、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示のすべての保留球がハズレの場合は、残存しているすべての保留球を現出させることが可能となり、残存している保留球のうちの、最後の保留球において、「ジャッジバトル演出」を実行することが可能となる。また、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している、第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、いずれかに大当たりとなる保留球が含まれている場合、該大当たりとなる保留球数までの第1特別図柄の動的表示を早期に実行完了させることが可能となり、そして、残存している保留球のうちの、大当たりとなる保留球において、「ジャッジバトル演出」を実行することが可能となる。
即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、大当たりとなる保留球が現出するまで、又は、すべての保留球がハズレとなる場合は上記「ジャッジバトル演出」が実行されるまで、すべての保留球を現出するように構成されており、これにより、「確率変動状態(確変第1モード)」において、可能な限り多くの第1特別図柄の動的表示が実行され得るように構成されている。そして、現出されることとなる第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後に実行されることとなる保留球に対応する動的表示において、「ジャッジバトル演出」が実行されるように構成されている。
次に、図125(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7では、「非リーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Gテーブル202d7では、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、及び、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、及び、「特殊変動」演出態様が選択されないように設定されている。
即ち、Gテーブル202d7では、「非リーチ(ショート)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ(ショート)」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Gテーブル202d7では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ショート)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Aテーブル202d1及びGテーブル202d7では、各「リーチ表示」に関しては、同一の割合で選択されるように構成されている。
従って、Aテーブル202d1及びGテーブル202d7は、「非リーチ」演出態様でのみロング演出態様かショート演出態様かが異なるように選択されているため、Aテーブル202d1は、Gテーブル202d7と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Gテーブル202d7は、Aテーブル202d1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、右打ち遊技が奨励されて、かつ、入賞補助機能を有する「確率変動状態」又は「時間短縮状態」においてハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が短い「非リーチ(ショート)」演出態様を選択する。これにより、入賞補助機能が発動されている「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、入賞補助機能が発動している状態にもかかわらず変動演出の保留球数が少ない場合には、第2始動口71への球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ショート)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ショート)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、第2始動口71への球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。さらに、「確率変動状態(確変第2モード)」において、第2特別図柄の変動演出が実行されている状況を維持することにより、第1特別図柄の変動演出が実行され難くすることができ、該第1特別図柄の変動演出を、大当たり種別「確変A」に基づく大当たり後の「確率変動状態(確変第1モード)」でのみ実行され易い構成にすることができる。
次に、図125(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8では、「非リーチ(ショート)」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(超ショート)」演出態様、他の「リーチ表示」、及び、「特殊変動」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。
次に、図126(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9では、「ノーマルリーチ」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様、及び、「特殊変動」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。
なお、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9において、「ノーマルリーチ」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られているのは、入賞補助機能が発動している状態にもかかわらず第2特別図柄の保留球数が少ない場合に、第2始動口71への球の入球時間を確保するためである。さらに、第2特別図柄の動的表示が実行されている状況を維持することにより、第1特別図柄の動的表示が実行され難くすることができ、該第1特別図柄の動的表示を、大当たり種別「確変A」に基づく大当たり後の「確率変動状態(確変第1モード)」でのみ実行され易い構成にするためである。
また、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9には、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7のように、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。これは、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9が選択され得る「確率変動状態(確変第2モード)」及び「時間短縮状態B」において、大当たり抽出時には、後述する停止パターンテーブル202dのJテーブル202d10が選択され得るように構成されているためである。つまり、停止パターンテーブル202dのJテーブル202d10では、「特殊変動1」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られており、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9において「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様が選択され得るように構成した場合、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様が実行されている時点でハズレが確定となってしまい、遊技者が遊技に興覚めしてしまう可能性があるからである。
次に、図126(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのJテーブル202d10では、「特殊変動1」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ」演出態様、他の「リーチ表示」、「特殊変動2」演出態様、及び、「特殊変動3」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「確率変動状態(確変第1モード)」における第2特別図柄の大当たり抽出時、及び、「確率変動状態(確変第2モード)」または「時間短縮状態B」における第2特別図柄の大当たり抽出時には、必ず「特殊変動1」演出態様となるように設定されている。
よって、Cテーブル202d3で示すように、大当たり当選時の変動演出において、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順で選択割合が高く、Aテーブル202d1、Bテーブル202d2及びGテーブル202d7で示すように、ハズレ時の変動演出において、「ノーマルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「スペシャルリーチ」演出態様の順で選択割合が高くなるように設定されている。従って、各「リーチ表示」の現出時における大当たり期待度は、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順に大当たりの表示結果が現出する可能性が高くなるように構成される。これにより、変動演出の演出態様によって遊技者に大当たりへの期待度を示すことができ、遊技者が実行された変動演出の演出態様に応じて大当たりへの高揚感を味わうことができる。
以上より、特別図柄の種別と、変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、該遊技状態における各特別図柄の実行回数(回転数)と、その時点における変動演出の保留球数とに基づいて、実行する変動演出の演出態様を決定することにより、遊技が行われている状況に基づいて変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高める演出態様を選択することができ、さらに、特定の遊技状態(「確率変動状態(確変第1モード)」)において、特図2優先変動の構成にもかかわらず、該特定の遊技状態において残存している第1特別図柄の動的表示の保留球の現出を可能とし、かつ、現出されることとなる第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後の保留球において、特定の演出(即ち、「ジャッジバトル演出」)を実行することができる。
なお、変動演出の保留球数が多い場合(例えば、「4」個)に、「リーチ表示」が選択されたとき、各「リーチ表示」の「高速変動」の演出要素が短縮された停止パターンテーブル202dを設けてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄の合計保留数に基づいて演出態様を選択するように構成してもよい。さらに、変動演出の保留球数が多い場合に、各演出態様において「低速変動」の演出要素を省略した停止パターンテーブル202dを設けてもよい。さらに、変動演出の保留球数に応じて、各演出態様の選択率が全く異なる停止パターンテーブル202dを設けてもよい。ただし、変動演出の保留球数に応じて各演出態様の選択率が異なるような場合は、「保留変化予告」等の先読み予告を行う上で、先読み予告実行決定時における保留球数と、該先読み予告の対象となった変動演出の実行時における保留球数とが異なる場合がある。このような場合、先読み予告の内容と変動演出の内容との整合性を保つ処理が必要となるため、処理が煩雑となる。
図113に戻って、説明を続ける。変動種別カウンタCS1は、例えば「0~9」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図141参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図140参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が左側第1始動口64又は右側第1始動口64aに入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、左側第1始動口64及び右側第1始動口64aに対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4に格納される。
この変動種別カウンタCS1は、変動演出の詳細な変動時間(大まかな変動パターン)の決定に用いられる。即ち、主制御装置110のMPU201は、停止パターンテーブル202d及び停止パターン選択カウンタC3によって選択された演出態様において、変動種別カウンタCS1の値と、ROM202に格納された変動パターンテーブル202eとによって、詳細な変動時間を決定する。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
このように、主制御装置110のMPU201は、変動演出の大まかな変動パターンを選択して変動時間のみを決定する。このように構成することで、主制御装置110のMPU201において、変動演出を実行するために必要な詳細な予告抽選等の制御を行う必要がなくなるので、変動演出に関するMPU201の処理を軽減することができる。また、主制御装置110において変動演出の全変動パターンのコマンドを用意する必要がなくなり、主制御装置110のROM容量を削減することができる。
また、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114において、主制御装置110で決定された変動時間(大まかな変動パターン)に基づいて、変動演出における詳細な変動パターンを決定することで、変動演出を選択する自由度を高めるができる。さらに、遊技状態が刻々と変化するパチンコ機10において、該変化に対応して随時、変動演出の演出内容の選択又は変更することが可能となり、遊技状態に応じて適切な演出を実行することができる。
ここで、図127及び図128を参照して、変動パターンテーブル202eの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル202eとして、第1特別図柄のハズレ時に用いられる特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1と、第1特別図柄の大当たり時に用いられる特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2と、第2特別図柄のハズレ時に用いられる特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3と、第2特別図柄の大当たり時に用いられる特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4とが用意されている。
図127(a)は、ROM202に記憶される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1の一例を模式的に示した図であり、図127(b)は、ROM202に記憶される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の一例を模式的に示した図であり、図128(a)は、ROM202に記憶される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3の一例を模式的に示した図であり、図128(b)は、ROM202に記憶される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の一例を模式的に示した図である。図127及び図128に示すように、各変動パターンテーブル202e1~202e4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。
具体的には、第1特別図柄又は第2特別図柄のハズレ時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E2:非リーチ・ショート」用と、「非リーチ(超ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E3:非リーチ・超ショート」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E6:スペシャルリーチ」用と、「特殊変動2」演出態様が決定された場合に参照される「E8:特殊変動2」用と、「特殊変動3」演出態様が決定された場合に参照される「E9:特殊変動3」用と、に区分けされている。
また、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時の演出態様として、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E6:スペシャルリーチ」用と、「特殊変動1」演出態様が決定された場合に参照される「E7:特殊変動1」用と、「特殊変動2」演出態様が決定された場合に参照される「E8:特殊変動2」用と、に区分けされている。
そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
第8実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値であった場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、該遊技状態における特別図柄の実行回数(回転数)と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第1特別図柄のハズレ時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図127(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
ここで、変動パターンを構成する各変動要素について説明する。変動要素とは、1の変動演出の一部分を構成するものであり、各変動要素を組み合わせて1の変動演出が構成される。第8実施形態のパチンコ機10では、変動要素として、「高速変動」の変動要素、「低速変動」の変動要素、「ノーマルリーチ」の変動要素、「スーパーリーチ」の変動要素、「スペシャルリーチ」の変動要素、「再変動」の変動要素、「特殊変動1」の変動要素、「特殊変動2」の変動要素、及び、「特殊変動3」の変動要素、が設けられている。
「高速変動」の変動要素とは、遊技者によって第3図柄の内容を明確に認識できないように高速にスクロール変動する変動要素である。この「高速変動」の変動要素は、「非リーチ(ロング)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「10秒」行われ(以下、「高速変動(長)」と称する場合がある)、「非リーチ(ミドル)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「5秒」行われ(以下、「高速変動(中)」と称する場合がある)、「非リーチ(ショート)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「3秒」行われ(以下、「高速変動(短)」と称する場合がある)、「非リーチ(超ショート)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「0.5秒」行われる(以下、「高速変動(超短)」と称する場合がある)。なお、この「高速変動」の変動要素が終了した場合、後述する「低速変動」の変動要素が開始(実行)されるか、或いは、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、「10秒」の「高速変動(長)」の変動要素の実行後に開始され、第3図柄を視認可能にスクロール変動して「リーチ表示」を発生するか否かを見せる変動要素である。この「低速変動」の変動要素は、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様又は「非リーチ(超ショート)」演出態様が選択された場合は実行されず、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様又は「非リーチ(超ショート)」演出態様以外の演出態様(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様)が選択された場合は、「高速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
即ち、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様又は「非リーチ(超ショート)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後、第3図柄表示装置81の各図柄列が「低速変動」の変動要素を経由せずに急速に停止(所謂、ビタ止まり)するように構成されている。なお、この「低速変動」の変動要素が終了した場合は、そのまま変動演出が終了する場合がある。
従って、第8実施形態のパチンコ機10では、「非リーチ(ロング)」演出態様は、「10秒」の「高速変動(長)」の変動要素と「5秒」の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(ミドル)」演出態様は、「5秒」の「高速変動(中)」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。さらに、「非リーチ(ショート)」演出態様は、「3秒」の「高速変動(短)」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(超ショート)」演出態様は、「0.5秒」の「高速変動(超短)」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。
「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動」の変動要素において先に停止する2の図柄列に同一の図柄(以下、「リーチ形成図柄」と称する場合がある)が停止表示した場合に、残りの図柄列の変動結果によって大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「ノーマルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合は、「低速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
第8実施形態のパチンコ機10では、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、「スーパーリーチ」の変動要素に発展するパターンと、「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において所定演出(例えば、「バトル演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「40秒」行われる。
第8実施形態のパチンコ機10では、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において上記所定演出と異なる特殊演出(例えば、「競争演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「160秒」行われる。
第8実施形態のパチンコ機10では、「スペシャルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」するパターンと、が用意されている。
なお、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成されているが、この構成に代えて、「低速変動」後にリーチ形成図柄が停止した場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素を経由せず、いきなり「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成してもよい。また、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ」の変動要素が行われるように構成してもよい。
「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」において一旦「ハズレ表示」が現出した後に発展して実行され、「大当たり表示」を現出する変動要素である。この「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」又は「特殊変動2」の変動要素の後に「10秒」行われる。
第8実施形態のパチンコ機10では、「再変動」の変動要素の実行後は、「大当たり表示」が現出するパターンが用意されている。
また、この「再変動」の変動要素は、大当たり遊技に当選した場合にのみ発生するように構成されている。即ち、「ハズレ表示」の場合には、「再変動」の変動要素は実行されないように構成されている。これは、「再変動」の変動要素は、仮に停止表示された「ハズレ表示」をいずれかの「大当たり表示」に変更する変動要素であるため、大当たりに当選していない「ハズレ表示」の場合に行ってしまうと、演出上の齟齬が発生してしまう。よって、この「再変動」の変動要素は、大当たり用変動パターンテーブル202e2,202e4(図127(b)及び図128(b)参照)でのみ選定され、ハズレ用変動パターンテーブル202e1,202e3(図127(a)及び図128(a)参照)では選定されないように構成されている。
「特殊変動1」の変動要素は、「確率変動状態(確変第1モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」、又は、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の大当たり時に実行される。この「特殊変動1」の変動要素は、「確率変動状態(確変第1モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」、又は、「時間短縮状態B」における第2特別図柄の大当たり時の変動演出の開始時から「15秒」行われる。
第8実施形態のパチンコ機10では、「特殊変動1」の変動要素の実行後は、直接「大当たり表示」の成功パターンを現出するパターンが用意されている。
「特殊変動2」の変動要素は、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目における第1特別図柄の合計保留球数が「1個」の場合のハズレ時、「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目における第1特別図柄の大当たり時、「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の4回転目における第1特別図柄のいずれかの抽選結果時、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」若しくは「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の1回転目~4回転目における第1特別図柄のいずれかの抽選結果時、又は、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」若しくは「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の5回転目における第1特別図柄の大当たり時に実行され、後述する第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」に対応する変動要素である。
この「特殊変動2」の変動要素は、「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目における第1特別図柄の合計保留球数が「1個」の場合のハズレ時、「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の4回転目における第1特別図柄のハズレ時、又は、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」若しくは「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の1回転目~4回転目における第1特別図柄のハズレ時の開始時から「25秒」行われる。同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の1回転目~4回転目における第1特別図柄の大当たり時、又は、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」若しくは「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の1回転目~5回転目における第1特別図柄の大当たり時の開始時から「35秒」行われる。
なお、この「特殊変動2」の変動要素が、第1特別図柄のハズレ時は「25秒」で構成され、第1特別図柄の大当たり時は「35秒」で構成されており、同じ変動要素でありながら「10秒」の差があるのは、大当たり時の「特殊変動2」の変動要素において、大当たりを報知した後、該大当たりを祝福する演出を実行し、漸く大当たりしたことを実感させて遊技者の興趣向上を図るためである。
第8実施形態のパチンコ機10では、「特殊変動2」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」、即ち、「ジャッジバトル演出」の失敗(引き分け)パターンを現出するパターンと、直接「大当たり表示」、即ち、「ジャッジバトル演出」の成功(勝利)パターンを現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」するパターンと、が用意されている。
「特殊変動3」の変動要素は、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」または「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の5回転目における第1特別図柄のハズレ時に実行され、後述する「ジャッジバトル演出」に対応する変動要素である。 この「特殊変動3」の変動要素は、「確率変動状態(確変第2モード)」、「時間短縮状態A」または「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の5回転目における第1特別図柄のハズレ時の開始時から「40秒」行われる。
第8実施形態のパチンコ機10では、「特殊変動3」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」、即ち、「ジャッジバトル演出」の失敗(敗北)パターンを現出するパターンが用意されている。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図127(a)で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
なお、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E2:非リーチ・ショート」は、演出態様として選択され得ないので、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E3:非リーチ・超ショート」には、全体の変動時間が「0.5秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図127(a)で示す例では、「E3:非リーチ・超ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(超ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(超ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が選択される。
第8実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示において、この「非リーチ(超ショート)」演出態様は、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の保留球数が2個~4個存在する場合のハズレ抽出時に選定され得るように構成されている。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E4:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図127(a)の示す例では、「E4:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E5:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図127(a)の示す例では、「E5:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E6:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図127(a)の示す例では、「E6:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E7:特殊変動1」は、演出態様として選択され得ないので、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E8:特殊変動2」には、全体の変動時間が「25秒」の『「特殊変動1」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図127(a)の示す例では、「E8:特殊変動2」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動2」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、該『「特殊変動2」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「特殊変動2」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「特殊変動2」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「特殊変動2」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「特殊変動2」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E9:特殊変動3」には、全体の変動時間が「40秒」の『「特殊変動3」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図127(a)の示す例では、「E9:特殊変動3」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動3」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、該『「特殊変動3」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「特殊変動3」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「特殊変動3」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「特殊変動3」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「特殊変動3」の変動要素のみ』が選択される。
なお、第1特別図柄のハズレ時時の変動パターンは、演出態様がそのまま変動パターンとして決定されるため、変動種別カウンタCS1を使用せずに変動パターンを決定するように構成してもよい。また、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。
次に、図127(b)を参照して、第1特別図柄の大当たり時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2について説明する。第8実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、該遊技状態における特別図柄の実行回数(回転数)と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E4:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図127(b)の示す例では、「E4:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「ノーマルリーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E5:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図127(b)の示す例では、「E6:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E6:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図127(b)の示す例では、「E6:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第1特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E7:特殊変動1」は、演出態様として選択され得ないので、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E8:特殊変動2」には、全体の変動時間が「35秒」の『「特殊変動2」の変動要素のみ』と、全体の変動時間が「45秒」の『「特殊変動2」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図127(b)の示す例では、「E8:特殊変動2」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動2」の変動要素のみ』に対して「0~4」、『「特殊変動2」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「特殊変動2」演出態様が選択された場合、『「特殊変動2」の変動要素のみ』の変動パターンが50%、『「特殊変動2」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「特殊変動2」演出態様では、『「特殊変動2」の変動要素のみ』の変動パターンと『「特殊変動2」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E9:特殊変動3」は、演出態様として選択され得ないので、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
このように構成することで、大当たりに当選している場合には、比較的長い変動パターンが選択され易いように構成することで、大当たりが発生する変動演出の演出内容を充実させることで遊技の興趣を向上することができる。また、大当たりに当選していない場合、即ち、ハズレの場合には、「非リーチ」演出態様等の比較的短い変動パターンが選択され易いように構成することで、ハズレ時の変動演出の演出内容を短くして、変動演出を効率よく消化することができる。
次に、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値であった場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図128(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図128(a)で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E2:非リーチ・ショート」には、全体の変動時間が「3秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図128(a)で示す例では、「E2:非リーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E3:非リーチ・超ショート」には、全体の変動時間が「0.5秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図128(a)で示す例では、「E3:非リーチ・超ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(超ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(超ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が選択される。
第8実施形態のパチンコ機10では、第2特別図柄の動的表示において、この「非リーチ(超ショート)」演出態様は、「確率変動状態(確変第1モード)」における第2特別図柄の保留球数が1個~4個存在する場合のハズレ抽出時に選定され得るように構成されている。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E4:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図128(a)の示す例では、「E4:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E5:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図128(a)の示す例では、「E5:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E6:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図128(a)の示す例では、「E6:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E7:特殊変動1」、「E8:特殊変動2」及び「E9:特殊変動3」は、演出態様として選択され得ないので、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次に、図128(b)を参照して、第2特別図柄の大当たり時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4について説明する。第8実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E4:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図128(b)の示す例では、「E4:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E5:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図128(b)の示す例では、「E5:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E6:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図128(b)の示す例では、「E6:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長い)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E7:特殊変動1」には、全体の変動時間が「15秒」の『「特殊変動1」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図128(b)の示す例では、「E7:特殊変動1」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「特殊変動1」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、該『「特殊変動1」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「特殊変動1」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「特殊変動1」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動1」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「特殊変動1」の変動要素のみ』が選択される。
なお、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E8:特殊変動2」及び「E9:特殊変動3」は、演出態様として選択され得ないので、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
図113に戻って、説明を続ける。普図当たりカウンタC4は、例えば「0~99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。また、普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普図当たりカウンタC4の初期値として読み込まれる。
なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、普図当たりカウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=「0~99」)、タイマ割込処理(図141参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図140参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
普図当たりカウンタC4の値は、例えば定期的(第8実施形態では、タイマ割込処理(図141参照)毎に1回)更新され、球がスルーゲート67を通過したことが検知されたタイミングで、RAM203の普図保留球格納エリア203iに設けられた普図保留第1~第4エリアのいずれかの普図保留エリアに格納される。そして、普図保留球格納エリア203iに格納された順に順次普図保留球実行エリア203jにデータをシフトし、該普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値に対して当たり判定を行う。
普通図柄の当たりとなる乱数の値は、遊技状態毎に主制御装置110のROM202に格納される普図当たり乱数テーブル202hによって設定(例えば、低確率状態で1/100、高確率状態で99/100等)されており、RAM203の普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202hによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、当たりと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202iが参照されて、普通図柄の可変表示時間が設定(例えば、入賞補助機能非作動時において、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」では「8秒」、入賞補助機能作動時である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では「5秒」等)され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「○」の図柄が点灯表示される。その後、遊技状態に応じて普通電役開放テーブル202jが参照されて、普通電役72の開放時間が設定(例えば、入賞補助機能非作動時において、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」では「0.1秒」×1回、入賞補助機能作動時である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では「3秒」×3回等)され、該開放時間の間、普通電役72の出没板72aが開放作動し、その間、第2始動口71へ球が入賞可能に構成される。
一方、普図保留エリアに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202hによって設定された当たりとなる乱数の値と一致しない場合には、ハズレと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202iが参照されて可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「×」の図柄が点灯表示される。なお、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jについては、図131において後述する。
また、図131にて詳細は後述するが、入賞補助機能作動時の普通図柄の可変表示時間を「5秒」に設定することにより、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に保留されている(残存している)第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数が実行され得ることを可能としている。
図112に戻り、説明を続ける。RAM203は、図113に図示したカウンタ用バッファ203cのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図140参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図138参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図157参照)が即座に実行される。
RAM203は、さらに、第1保留球数カウンタ203a、第2保留球数カウンタ203b、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、保留球実行エリア203fa、普図保留球数カウンタ203h、普図保留球格納エリア203i、普図保留球実行エリア203j、確変移行フラグ203k、時短無限フラグ203p、確変リミットカウンタ203q、特図1時短カウンタ203r、特図2時短カウンタ203s、合計時短カウンタ203t、確変フラグ203u、時短フラグ203v、確変第1モードフラグ203w、を少なくとも有している。
第1保留球数カウンタ203aは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図141参照)の中で検出される左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの入球に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第1特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第1保留球数カウンタ203aは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図138のS10117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの始動入賞が検出されて第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図142のS10303参照)。一方、第1保留球数カウンタ203aは、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図144のS10508参照)。
第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図141参照)の中で検出される第2始動口71への始動入賞に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第2特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図138のS10117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第2始動口71への始動入賞が検出されて第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図142のS10307参照)。一方、第2保留球数カウンタ203bは、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図144のS10505参照)。
この第1保留球数カウンタ203aの値(即ち、第1特別図柄の保留球数)又は第2保留球数カウンタ203bの値(即ち、第2特別図柄の保留球数)は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図142のS10310参照)。第1保留球数コマンドは、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの始動入賞が検出されて第1保留球数カウンタ203aが1加算される毎に、第2保留球数コマンドは、第2始動口71への始動入賞が検出されて第2保留球数カウンタ203bが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留回数を管理することができる。また、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の動的表示(変動演出)の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
また、第8実施形態では、主制御装置110が音声ランプ制御装置113に対して第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信する場合、その第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにおいて、1加算された第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値だけでなく、その第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの加算の契機となった上記始動入賞に伴い、カウンタ用バッファ203c(図113参照)より取得される大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値も含める。
つまり、始動入賞があった場合に、主制御装置110にてカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値が、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に伝えられる。
音声ランプ制御装置113では、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにより伝えられた大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどうなるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の演出内容及び実行時期(タイミング)を決定できるようになっている。
なお、変動演出の保留球数を示す第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドと、大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとを別々に送信するように構成してもよい。第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドとは別の大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとしては、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への球の入球タイミングで第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを生成すると共に、該入球に基づく変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドに類するコマンド(事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンド)を生成し、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成してもよい。この場合に、事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンドの生成のプログラムに関し、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドのプログラムを流用することで、プログラムの作成を容易にすることができる。
第1保留球格納エリア203dは、上述したように、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図141参照)の中で、球が左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、第1保留球格納エリア203dに格納する。第1保留球格納エリア203dは、第1特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)を有している(図113参照)。
第2保留球格納エリア203eは、上述したように、第2始動口71への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図141参照)の中で、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、第2保留球格納エリア203eに格納する。第2保留球格納エリア203eは、第2特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)を有している(図113参照)。
保留球実行エリア203faは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)のうち、第2保留球格納エリア203eに第2特別図柄に関する始動入賞に対応するデータが記憶されている場合は、該データの一の始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア203faへシフトする。一方、第2保留球格納エリア203eに第2特別図柄に関する始動入賞に対応するデータが記憶されておらず、第1保留球格納エリア203dに第1特別図柄に関する始動入賞に対応するデータが記憶されている場合は、該データの一の始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア203faへシフトする。なお、第8実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図113を参照して、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e及び保留球実行エリア203faの詳細について説明する。第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e及び保留球実行エリア203faは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定には、大当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。第1保留球格納エリア203dは、球が左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値をそれぞれ記憶し、第2保留球格納エリア203eは、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値を記憶する。
第1保留球格納エリア203dは、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203d2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203d4とが設けられている。
また、第2保留球格納エリア203eは、第1保留球格納エリア203dと同様、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、第1保留球格納エリア203dと同様、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203e2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203e4とが設けられている。
なお、第8実施形態では、大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1,203e1と、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2,203e2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3,203e3と、変動種別カウンタ格納エリア203d4,203e4とを1つの保留球格納エリア203d,203eの中にそれぞれまとめて設けているが、各カウンタC1~C3,CS1毎に保留球格納エリアを複数設けるようにしてもよい。
上述した通り、第1保留球格納エリア203dには、球が左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの始動入賞に対応するデータが記憶され、第1保留第1エリアには、時間的に最も古い左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、保留球実行エリア203faは、1つのエリアのみで構成されている。この保留球実行エリア203faには、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203fa1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203fa2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203fa3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203fa4とが設けられている。
MPU201は、変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が記憶されている場合は、該第2保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア203faの各エリア203fa1~203fa4にそれぞれシフトする。一方、MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなった場合に、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが記憶されておらず、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが記憶されているとき、該第1保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア203faの各エリア203fa1~203fa4にそれぞれシフトする。
そして、保留球実行エリア203faにシフトされたデータを、変動開始処理(図145参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選及を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、第1特別図柄の変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第2保留第1エリアにデータが格納されていると判断された場合は、第2保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1の乱数値を、保留球実行エリア203faの大当たり乱数カウンタ格納エリア203fa1へシフトする。同様に、第2保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203fa2へシフトし、第2保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203fa3へシフトし、第2保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203fa4へシフトする。
そして、保留球実行エリア203faへのデータのシフトが終了すると、第2保留第1エリアが空き状態となるため、第2保留球格納エリア203eの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第8実施形態では、第2保留球格納エリア203eにおいて、データが記憶(保留)されている第2保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第2保留球格納エリア203e内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であり、第2保留球格納エリア203eの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第2保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203faへシフトされ、第2保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、第2保留第2エリアのデータを、第2保留第1エリアへシフトし、第2保留第3エリアのデータを、第2保留第2エリアへシフトし、第2保留第4エリアのデータを、第2保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば、MPU201は、第2保留第2エリアのデータのみを、第2保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第8実施形態では、データが記憶(保留)されていない第2保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第2保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第2保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
一方、MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったときに、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されていないと判断された場合は、次いで、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第1保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第1保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1の乱数値を、保留球実行エリア203faの大当たり乱数カウンタ格納エリア203fa1へシフトする。同様に、第1保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203fa2へシフトし、第1保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203fa3へシフトし、第1保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203fa4へシフトする。
そして、保留球実行エリア203faへのデータのシフトが終了すると、第1保留第1エリアが空き状態となるため、第1保留球格納エリア203dの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第8実施形態では、第1保留球格納エリア203dにおいて、データが記憶(保留)されている第1保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第1保留球格納エリア203d内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であり、第1保留球格納エリア203dの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第1保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203faへシフトされ、第1保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、第1保留第2エリアのデータを、第1保留第1エリアへシフトし、第1保留第3エリアのデータを、第1保留第2エリアへシフトし、第1保留第4エリアのデータを、第1保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば、MPU201は、第1保留第2エリアのデータのみを、第1保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第8実施形態では、データが記憶(保留)されていない第1保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
このように、実行される第1特別図柄の動的表示に関するデータと、実行される第2特別図柄の動的表示に関するデータとを、それぞれ別々に記憶し、第2特別図柄の動的表示に関するデータが記憶されている場合は、該第2特別図柄の動的表示を優先的に実行し、第2特別図柄の動的表示に関するデータが記憶されていない場合であって、第1特別図柄の動的表示が記憶されている場合は、該第1特別図柄の動的表示を実行する。このように構成することで、第2特別図柄の動的表示を第1特別図柄の動的表示より優先的に実行するとともに、各データに基づいてそれぞれ動的表示を行うことで、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを実行することができる。
図112に戻って、説明を続ける。普図保留球数カウンタ203hは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図141参照)の中で検出されるスルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄表示装置83で行われる普通図柄の可変表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するためのカウンタである。
この普図保留球数カウンタ203hは、保留球数カウンタ203a,203bと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図138のS10117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、スルーゲート67への球の通過が検出されて普通図柄に関する可変表示の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図143のS10405参照)。一方、普図保留球数カウンタ203hは、普通図柄の可変表示が実行される毎に1減算される(図155のS10705参照)。
普図保留球格納エリア203iは、スルーゲート67への球の通過の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した普図当たりカウンタC4を記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図141参照)の中で、球がスルーゲート67を通過したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから普図当たりカウンタC4の値を取得し、普図保留球格納エリア203iに格納する。普図保留球格納エリア203iは、普通図柄の一の保留球に対応するデータ(普図当たりカウンタC4の値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)を有している(図113参照)。
普図保留球実行エリア203jは、実行を開始する、或いは、実行中の普通図柄の当たり抽選や可変表示の処理において参照すべきデータ(普図当たりカウンタC4の値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングであることを検出すると、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を実行するために、上述した普図保留球格納エリア203iに記憶されているデータ(普図当たりカウンタC4の値)のうち、一のデータをこの普図保留球実行エリア203jへシフトする。なお、第8実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図113を参照して、普図保留球格納エリア203iおよび普図保留球実行エリア203jの詳細について説明する。普図保留球格納エリア203iおよび普図保留球実行エリア203jは、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定には、普通図柄の当たり抽選に使用する普図当たりカウンタC4が用いられる。普図保留球格納エリア203iは、球がスルーゲート67を通過した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される普図当たりカウンタC4の値を記憶する。
普図保留球格納エリア203iは、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
この普図保留球格納エリア203iには、球がスルーゲート67を通過したタイミングで取得されるデータ(普図当たりカウンタC4の値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号が小さいエリアほど、時間的に古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶され、普図保留第1エリアには、時間的に最も古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶されることになる。
一方、普図保留球実行エリア203jは、1つのエリアのみで構成されている。この普図保留球実行エリア203jには、普図保留球格納エリア203iと同様に、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行タイミングになったことを判断すると、普図保留球格納エリア203iの普図保留第1エリアに記憶されているデータを、この普図保留球実行エリア203jにシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203jにシフトされたデータを、普図変動処理(図155参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて、当たり抽選を行うと共に、可変表示の内容を決定する。普通図柄表示装置83では、主制御装置110の制御により、この決定された内容に基づいて、可変表示が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングとなったことを判断すると、普図保留球格納エリア203iの普図保留第1エリアの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)の乱数値を、普図保留球実行エリア203jの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)へシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203jへのデータのシフトが終了すると、普図保留第1エリアが空き状態となるため、普図保留球格納エリア203iの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号が1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第8実施形態では、普図保留球格納エリア203iにおいて、データが記憶(保留)されている普図保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、普図保留球格納エリア203i内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203hの値が「4」であり、普図保留球格納エリア203iの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、普図保留第1エリアのデータが、普図保留球実行エリア203jへシフトされ、普図保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、普図保留第2エリアのデータを、普図保留第1エリアへシフトし、普図保留第3エリアのデータを、普図保留第2エリアへシフトし、普図保留第4エリアのデータを、普図保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203hの値が「2」であれば、MPU201は、普図保留第2エリアのデータのみを、普図保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第8実施形態では、データが記憶(保留)されていない普図保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、普図保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、普図保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図112に戻り、説明を続ける。確変移行フラグ203kは、オン状態で特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)が発生することを示すためのフラグである。この確変移行フラグ203kは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たり中において、確変領域スイッチ65eによって球が検知されることにより(図152のS16026:Yes)、オフ状態の確変移行フラグ203kがオンに設定される(図152のS16027参照)。その後、大当たり終了処理(図153参照)において、この確変移行フラグ203kがオンされていることによって特別図柄の高確率状態を設定する場合、即ち、確変フラグ203uをオンに設定する(とともに、時短無限フラグ203pをオンに設定し、さらに、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きい値であるときに確変第1モードフラグ203wをオンに設定する)場合に、この確変移行フラグ203kがオフに設定される(図153のS16102参照)。
時短無限フラグ203pは、大当たり終了後から次回大当たりが発生するまでの間、第2始動口71への入賞補助機能を作動させるか否かを判別するためのフラグである。MPU201は、この時短無限フラグ203pの設定状況に基づいて、第2始動口71への入賞補助機能を作動させるか否かを判別し、普通図柄の可変表示および普通電役72の動作態様を決定するように構成されている。
この時短無限フラグ203pは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、大当たりが終了した場合に、上述した確変移行フラグ203kがオンであったときに、オンに設定される一方(図153のS16104参照)、後述する確変リミットカウンタ203qの値が「13」より小さい値でない(即ち、「13」以上)場合、時短計数処理(図148)において、後述する特図1時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値でない(即ち、「0」以下)場合、又は、大当たりが発生する場合にオフに設定される(図153のS16110、図148のS15605又は図150のS10602参照)。
MPU201は、後述する時短フラグ203vがオンに設定されている場合に、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において第2始動口71への入賞補助機能を作動させ、スルーゲート67への球の通過に起因する普通図柄の可変表示時間を「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」よりも短時間で実行するとともに、普通図柄の可変表示の当たり確率を高確率状態とする。そして、普通図柄の可変表示において当たりに当選した場合には、普通電役72を「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」より長時間開放するように駆動させて、右打ち遊技において発射された球が第2始動口71へ入賞し易くする。なお、時短フラグ203vがオフに設定された場合、入賞補助機能の作動を停止し、「時間短縮状態」であった場合には「通常遊技状態」に、「確率変動状態」であった場合には「潜伏確率変動状態」に、遊技状態がそれぞれ移行する。
確変リミットカウンタ203qは、本パチンコ機10の初期化若しくは該確変リミットカウンタ203qの初期化(即ち、0クリア)以降において、「確変機能」を付与することとなる大当たり、即ち、第2特別図柄の大当たり種別「確変A」での連続大当たり回数が所定回数(第8実施形態では、13回)に到達したか否かを計数するためのカウンタである。上述したように、第8実施形態のパチンコ機10では、その初期化以降において、「確変機能」が付与される特別図柄の連続大当たり回数が所定回数(第8実施形態では、13回)に到達する毎に、該所定回数到達時における大当たり終了後の遊技状態を、必ず特別図柄の低確率状態へ移行して、特別図柄の高確率状態への移行を禁止するリミット機能(所謂、確変リミット機能)が搭載されている。主制御装置110のMPU201は、上記所定回数を計数するために、この確変リミットカウンタ203qの値を参照するように構成されている。
この確変リミットカウンタ203qは、電源投入時に初期値として「0」が設定され、その後、「確変機能」が付与される特別図柄の大当たりが発生する毎に、1ずつ加算される(図153のS16107参照)。そして、該確変リミットカウンタ203qの値が「13」より小さい値ではなくなった場合、即ち、確変リミットカウンタ203qの値が「13」以上となった場合に、所定回数の「確変機能」が付与される大当たりが連続して発生し、予め定められたリミット回数に到達したと判断して、該確変リミットカウンタ203qの値が初期化(即ち、0クリア)されるように構成されている(図153のS16112参照)。また、大当たり後に特別図柄の低確率状態、即ち、「時間短縮状態」へ移行することとなる大当たりの場合も、「確変機能」が付与される大当たりではないため、該確変リミットカウンタ203qの値が初期化(即ち、0クリア)されるように構成されている(図153のS16112参照)。
主制御装置110のMPU201は、大当たり終了処理(図153参照)において、確変移行フラグ203kがオンであったときに、確変リミットカウンタ203qに1加算した値が「13」より小さい値である場合には、後述する確変フラグ203u(時短無限フラグ203p)をオンのまま、その後の処理を続ける。一方、確変リミットカウンタ203qの値が「13」より小さい値でない場合、即ち、「13」以上の場合には、確変フラグ203u(時短無限フラグ203p)をオフに設定し、特別図柄の低確率状態へ移行させる。このように構成することで、「確変機能」が付与される大当たりの連続回数が上記所定回数に到達する毎に、該大当たり終了後の遊技状態を、必ず特別図柄の低確率状態へ移行することが可能となる。よって、特別図柄の高確率状態が継続し続けて過度な大当たりの「連荘」が発生することを抑制し、遊技者が該パチンコ機10において継続的に遊技を行った場合に得られる出玉率を平準化することができ、遊技者に付与される遊技価値が高くなり過ぎないように構成できる。
特図1時短カウンタ203rは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後に第1特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、「特図1変動回数」の時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。第8実施形態のパチンコ機10では、いずれの大当たり種別であっても第1特別図柄の動的表示の実行回数による時短終了条件が同等に設定されており、その設定された第1特別図柄の動的表示の実行回数(第8実施形態では、「5回」)が行われた場合、実行中の「時短機能」を終了して、「時間短縮状態」であれば「通常遊技状態」へ、「確率変動状態」であれば「潜伏確率変動状態」へ移行するように構成されている。
この特図1時短カウンタ203rは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図138のS10117参照)によって、初期値として「0」が設定される。また、当たり処理(図150のS10203)においても大当たり時の初期化処理として、特図1時短カウンタ203rの値が「0」クリアされる(図150のS10603参照)。そして、いずれの大当たり種別であっても、大当たりの終了後に、特図1時短カウンタ203rの値に「5」が設定される(図154のS16202参照)。
一方、特図1時短カウンタ203rは、「時短機能」が有効設定されている場合、即ち、後述する時短フラグ203vがオンされている場合に、第1特別図柄の動的表示が1回実行される毎に1減算される(図148のS15602参照)。
そして、特図1時短カウンタ203rの値が「0」となった場合に(図148のS15603:No)、第1特別図柄の実行回数による時短終了条件が成立したと判断して、時短フラグ203vをオフに設定し(図148のS15609参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。また、この特図1時短カウンタ203r、後述する特図2時短カウンタ203s、又は、後述する合計時短カウンタ203tのいずれかの条件により、時短フラグ203vがオフに設定され、「時短機能」が終了する場合にも、この特図1時短カウンタ203rは「0」クリアされる(図148のS15610)。
特図2時短カウンタ203sは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後に大当たり種別ごとに設定された第2特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、「特図2変動回数」の時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。第8実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別ごとに第2特別図柄の動的表示の実行回数による時短終了条件が異なっており、大当たり種別ごとに設定された第2特別図柄の動的表示の実行回数が行われた場合、実行中の「時短機能」を終了して、「時間短縮状態」であれば「通常遊技状態」へ、「確率変動状態」であれば「潜伏確率変動状態」へ移行するように構成されている。
この特図2時短カウンタ203sは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図138のS10117参照)によって、初期値として「0」が設定される。また、当たり処理(図150のS10203)においても大当たり時の初期化処理として、特図2時短カウンタ203sの値が「0」クリアされる(図150のS10603参照)。そして、遊技状態にかかわらず、大当たり種別「確変A」に当選し、後述する確変フラグ203uがオンである場合は、該大当たりの終了後に、特図2時短カウンタ203sの値に「0」が設定される(図154のS16205参照)。また、大当たり種別「時短A」に当選した場合(又は、大当たり種別「確変A」に当選して後述する確変フラグ203uがオフである場合)は、該大当たりの終了後に、特図2時短カウンタ203sの値に「100」が設定される(図154のS16208参照)。また、大当たり種別「時短B」に当選した場合は、該大当たりの終了後に、特図2時短カウンタ203sの値に「10000」が設定される(図154のS16211参照)。
一方、特図2時短カウンタ203sは、「時短機能」が有効設定されている場合、即ち、時短フラグ203vがオンされている場合に、第2特別図柄の動的表示が1回実行される毎に1減算される(図148のS15612参照)。
そして、特図2時短カウンタ203sの値が「0」となった場合に(図148のS15613:No)、第2特別図柄の実行回数による時短終了条件が成立したと判断して、オンされている時短フラグ203vをオフに設定し(図148のS15609参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。また、特図1時短カウンタ203r、特図2時短カウンタ203s、又は、後述する合計時短カウンタ203tのいずれかの条件により、時短フラグ203vがオフに設定され、「時短機能」が終了する場合にも、この特図2時短カウンタ203sは「0」クリアされる(図148のS15610)。
合計時短カウンタ203tは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後に大当たり種別ごとに設定された第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示の合計実行回数を計数し、「特図1・特図2合計変動回数」の時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。第8実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別ごとに設定された第1特別図柄および第2特別図柄の動的表示の合計実行回数による時短終了条件が異なっており、大当たり種別ごとに設定された第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の合計実行回数が行われた場合、実行中の「時短機能」を終了して、「時間短縮状態」であれば「通常遊技状態」へ、「確率変動状態」であれば「潜伏確率変動状態」へ移行するように構成されている。
この合計時短カウンタ203tは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図138のS10117参照)によって、初期値として「0」が設定される。また、当たり処理(図150のS10203)においても大当たり時の初期化処理として、合計時短カウンタ203tの値が「0」クリアされる(図150のS10603参照)。そして、遊技状態にかかわらず、大当たり種別「確変A」に当選した場合(後述する確変フラグ203uがオンである場合)は、該大当たりの終了後に、合計時短カウンタ203tの値に「0」が設定される(図154のS16206参照)。また、大当たり種別「時短A」に当選した場合、又は、大当たり種別「確変A」に当選した場合(後述する確変フラグ203uがオフである場合)は、該大当たりの終了後に、合計時短カウンタ203tの値に「100」が設定される(図154のS16209参照)。そして、大当たり種別「時短B」に当選した場合は、該大当たりの終了後に、合計時短カウンタ203tの値に「10000」が設定される(図154のS16212参照)。
一方、合計時短カウンタ203tは、「時短機能」が有効設定されている場合、即ち、時短フラグ203vがオンされている場合に、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示が1回実行される毎に1減算される(図148のS15607又はS15614参照)。
そして、合計時短カウンタ203tの値が「0」となった場合に(図148のS15608:No、又は、S15615:No参照)、第1特別図柄および第2特別図柄の合計実行回数による時短終了条件が成立したと判断して、オンされている時短フラグ203vをオフに設定し(図148のS15609参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。また、特図1時短カウンタ203r、特図2時短カウンタ203s、又は、後述する合計時短カウンタ203tのいずれかの条件により、時短フラグ203vがオフに設定され、「時短機能」が終了する場合にも、この特図2時短カウンタ203sは「0」クリアされる(図148のS15610)。
確変フラグ203uは、特別図柄の高確率状態か否かを判別するためのフラグである。この確変フラグ203uは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たりの終了時において、確変移行フラグ203kがオンされていることにより、確変フラグ203uがオンに設定される(図153のS16103参照)。そして、大当たりの終了時において、確変リミットカウンタ203qの値が「13」より小さい値でない(即ち、「13」以上)場合、又は、大当たりに当選した場合にオフに設定される(図150のS10602又は図153のS16109参照)。
第8実施形態のパチンコ機10では、確変フラグ203uがオンされている場合に、特別図柄の高確率状態として、大当たり乱数テーブル202aの高確率状態用が参照されて、特別図柄の当否抽選が行われる。一方、確変フラグ203uがオフされている場合には、特別図柄の低確率状態として、大当たり乱数テーブル202aの低確率状態用が参照されて、特別図柄の当否抽選が行われる。
時短フラグ203vは、オン状態で「時短機能」中であることを示すためのフラグである。この時短フラグ203vは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たり終了時において、いずれの大当たり種別及びいずれの遊技状態であっても、オフ状態の時短フラグ203vがオンに設定される(図154のS16201参照)。その後、遊技状態及び大当たり種別ごとに設定された時短終了条件(第1特別図柄の変動回数、第2特別図柄の変動回数、第1特別図柄と第2特別図柄との合計変動回数)のうち、いずれか1の時短終了条件が成立した場合、又は、大当たりが発生した場合に、時短フラグ203vがオフに設定される(図148のS15609又は図150のS10602参照)。
第8実施形態のパチンコ機10では、時短フラグ203vがオンされている場合に、普通図柄の高確率状態、及び、普通電役72の開放延長状態として、普図当たり乱数テーブル202hの高確率状態用が参照されて、普通図柄の当否抽選が行われるとともに、普通電役開放テーブル202jの開放延長状態用が参照されて、普通電役72の開閉駆動が行われる。一方、時短フラグ203vがオフされている場合には、普通図柄の低確率状態として、普図当たり乱数テーブル202hの低確率状態用が参照されて、普通図柄の当否抽選が行われるとともに、普通電役開放テーブル202jの非開放延長状態用が参照されて、普通電役72の開閉駆動が行われる。
確変第1モードフラグ203wは、オン状態で遊技状態が「確率変動状態(確変第1モード)」であるか否かを判別するためのフラグである。この確変第1モードフラグ203wは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たりの終了時において、確変移行フラグ203kがオンされており、かつ、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きい場合に、確変第1モードフラグ203wがオンに設定される(図153のS16106参照)。そして、大当たりの終了時において、確変リミットカウンタ203qの値が「13」より小さい値でない(即ち、「13」以上)場合(図153のS16108:No参照)、大当たりに当選した場合(図150のS10602参照)、「確率変動状態(確変第1モード)」の変動停止時において、「確率変動状態(確変第1モード)」において第1特別図柄の変動回数が「3」より大きい場合(図149のS15702:Yes参照)、「確率変動状態(確変第1モード)」の変動停止時において、大当たり終了後に第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きくない(即ち、「0」以下)場合(図149のS15703:No参照)、又は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてからDテーブル202d4を設定済みの場合(図149のS15704:Yes参照)、にオフに設定される(図153のS16106若しくはS16111、図150のS10602、又は、図149のS15705参照)。
主制御装置110のROM202には、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選遊技において大当たりに当選した場合に、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放制御のために参照される大当たり開放テーブル202fが格納されている。
ここで、図129を参照して、大当たり開放テーブル202fについて説明する。図129は、ROM202に記憶される大当たり開放テーブル202fの一例を模式的に示した模式図である。大当たり開放テーブル202fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時に参照され、各特別図柄の大当たりを発生した大当たり種別に基づいて、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放態様等(ラウンド回数、オープニング時間、インターバル時間、エンディング時間、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)、大当たり終了後に移行する遊技状態、及び、大当たり終了に付与される時短回数が規定されている。
まず、大当たり開放テーブル202fは、遊技状態毎に入賞し得る左側第1始動口64、右側第1始動口64a、又は、第2始動口71(以下、左側第1始動口64と右側第1始動口64aと第2始動口71とを総称して、「始動口64,64a,71」と称する場合がある)への入賞に基づいて選択される大当たりに当選した大当たり種別に基づいて開放態様等が区分けされている。
具体的には、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において、大当たり種別「時短A」に当選した場合に参照される「時短A」用と、すべての遊技状態において、確変リミット到達前に選定され得る大当たり種別「確変A」に当選した場合に参照される「確変A」用と、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」において、確変リミット到達時に選定され得る大当たり種別「時短A」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、大当たり種別「時短B」に当選した場合に参照される「時短B」用とで、大入賞口開閉板65aの開放態様等が規定されている。
図129で示すように、大当たり開放テーブル202fの「時短A」用において、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で大当たり種別「時短A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65a(以下、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aを、「大入賞口」と称する場合がある)が、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのオープニング時間(以下、オープニング時間を、「OP時間」と称する場合がある)が「30秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるインターバル時間(以下、インターバル時間を、「IT時間」と称する場合がある)が「2秒」に設定され、その大当たりのエンディング時間(以下、エンディング時間を、「ED時間」と称する場合がある)が「30秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。
そして、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、「時間短縮状態A」に移行するように構成されている。
また、「時間短縮状態A」における「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行されるまで、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるまで、又は、第1特別図柄及び第2特別図柄の動的表示が合計100回実行されるまで付与される。
ここで、「通常遊技状態」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、該大当たり遊技のOP時間及びED時間はそれぞれ「30秒」となるように設定されている。よって、仮に、遊技者がOP時間又はED時間に球を発射した場合、可変入賞装置65の下流側に配置されたスルーゲート67を球が通過し、普通図柄の可変表示の実行契機を取得可能に構成されている。従って、「時間短縮状態A」が開始された時点で、普通図柄の可変表示が開始され、該可変表示結果に基づいて普通電役72が開放され、第2始動口71へ球が入賞し得る状況が発生し得る構成となっている。その結果、「時間短縮状態A」の開始時では、第1特別図柄の動的表示より優先的に実行される第2特別図柄の保留球数を存在させ、第2特別図柄の動的表示が直ちに実行され得る状況を創り出すことが可能となる。よって、「時間短縮状態A」の開始時に第1特別図柄の動的表示を実行され難く構成することができる。
なお、第8実施形態のパチンコ機10において、球の発射間隔は「0.6秒」間隔であるので、最大入賞個数が「10個」に設定される1のラウンドにおける最小開放時間は約(平均)「6秒」となる。また、大入賞口スイッチ65c(図112参照)によって球が検知された場合の賞球数は「15個」に設定されている。
次いで、図129で示すように、大当たり開放テーブル202fの「確変A」用において、すべての遊技状態で確変リミット到達前に、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「1秒」に設定され、IT時間が「2秒」に設定され、ED時間が「0.1秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。
そして、すべての遊技状態において、確変リミット到達前に、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、確変領域スイッチ65eへの球の通過を条件に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
また、「確率変動状態」における「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行されるまで、又は、第1特別図柄若しくは第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選するまで付与される。
次いで、図129で示すように、大当たり開放テーブル202fの「時短A」用において、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」で確変リミット到達時に、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「1秒」に設定され、IT時間が「2秒」に設定され、ED時間が「0.1秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。
そして、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」で確変リミット到達時に、大当たり種別「時短A」に当選した場合には「時間短縮状態A」に移行するように構成されている。
また、「時間短縮状態A」における「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行されるまで、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるまで、又は、第1特別図柄及び第2特別図柄の動的表示が合計100回実行されるまで付与される。
次いで、図129で示すように、大当たり開放テーブル202fの「時短B」用において、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で大当たり種別「時短B」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「1秒」に設定され、IT時間が「2秒」に設定され、ED時間が「0.1秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に規定されている。
そして、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、大当たり種別「時短B」に当選した場合には、「時間短縮状態B」に移行するように構成されている。
また、「時間短縮状態B」における「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行されるまで、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるまで、又は、第1特別図柄及び第2特別図柄の動的表示が合計10000回実行されるまで付与される。なお、各遊技状態及び大当たり種別における時短終了条件は、図130にて詳細を後述する。
このように、当選した大当たり種別毎に、大当たり遊技後に移行する遊技状態が変化することで、当選した大当たり種別に基づく大当たりの終了後の遊技性に違いを生じさせることができる。その結果、特別図柄の抽選遊技において、いずれの大当たり種別に当選するか否かの遊技性を生み、遊技の興趣を向上することができる。
また、少なくとも普通図柄の高確率状態が維持されて連続的に特別図柄の大当たりが頻発する「連荘」状態において、いずれかの大当たり種別に当選した場合における大当たり時のOP時間及びED時間を、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」における初回大当たりのOP時間及びED時間より短く構成することで、「連荘」状態中における大当たり全体の消化時間を短くし、「連荘」状態において次の大当たりへの到達時間を短くすることが可能となる。これにより、「連荘」状態における次の大当たり発生までの時間を短くし得ることで、「連荘」状態にもかかわらず次の大当たりが到達するまでの時間が長引くことによる遊技者の遊技への興覚めを抑制しつつ、連続する大当たりが早期に発生させることで、遊技者に爽快感を与えて遊技の興趣を向上することができる。
ここで、「連荘」状態において、いずれかの大当たり種別に当選した場合における大当たり時のOP時間及びED時間を極度に短くしている理由について説明する。上述したように、第8実施形態のパチンコ機10においては、「確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選することで、より長く「連荘」させることが可能な構成となっている。しかしながら、「確率変動状態」においては、100発の球が発射された場合、右側第1始動口64aに約1発程度の球が入賞し得るように設計されているため、右打ち遊技により、第1特別図柄の保留球数が貯め難くなるように構成されている。よって、第8実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態」において、右打ち遊技を行いながら、大当たりに当選するまでの期間が長くなる程、右側第1始動口64aへの入球頻度が増えることになり、その結果、「確率変動状態」における第1特別図柄の大当たりの期待度が高まり、より長く「連荘」する可能性を高めることができる構成となっている。
また、右側第1始動口64aは可変入賞装置65の下流側に配置されており、可変入賞装置65が開放している状態では、ほとんどの球が可変入賞装置65に入球するため、該可変入賞装置65の開放中においては、右側第1始動口64aに入球する頻度はかなり少なくなるように構成されている。一方で、大当たり状態中でありながら、可変入賞装置65が開放していない状態、つまり、OP時間、IT時間、及び、ED時間においては、可変入賞装置65へは入球し難い状態となっている。従って、OP時間、IT時間、及び、ED時間において右打ち遊技を行った場合、「確率変動状態」における右打ち遊技と同様に、右側第1始動口64aへ入球し得る状態となっている。
しかしながら、上述の通り、右打ち遊技中に当選し得る大当たり種別「確変A」及び「時短B」に当選した場合のOP時間は「1秒」に、ED時間は「0.1秒」に設定されており、いずれも短時間の設定となっている。また、上述したように、大入賞口開閉板65aの上面を正面視左側から正面視右側まで転動するために要する時間が「3秒」程度になるように構成されているため、IT時間は「2秒」に設定されているものの、大入賞口開閉板65aの上方を球が転動している間にIT時間が終了し、次の大当たりラウンド開始とともに大入賞口開閉板65aが開放(没入)状態となる。よって、大入賞口開閉板65aの上方を転動している球が大入賞口内へと流入する構成となっており、IT時間中に発射した球が大入賞口開閉板65aの下方へ流下し難い構成となっている。このため、大当たり状態中のうち、OP時間、IT時間、及び、ED時間においても、右側第1始動口64aへは入球し難い構成となっている。つまり、大当たり状態中においては、OP時間、IT時間、及び、ED時間も含めて、右側第1始動口64aに入球する頻度は極度に少なくなるように構成されている。
即ち、「連荘」状態である「確率変動状態」及び大当たり状態において右打ち遊技を行った場合、右側第1始動口64aへ入球し得るのは「確率変動状態」が大半となる。つまり、右打ち遊技中において、より長く「連荘」させ得ることとなる、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選させるためには、「確率変動状態」において、できるだけ長い間遊技を行うことが必要となる。
このように構成することで、「確率変動状態」において大当たりに当選するまでの期間が長くなる(所謂、ハマり)ほど、右側第1始動口64aへの入球頻度は増えることになり、上記ハマりの状況が、より長い「連荘」への期待度へとつながる遊技性を確立することができ、上記ハマりのデメリットを解消し、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「連荘」状態における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より長くすることで、その時間において他種多様な演出を実行することが可能となる。このように構成することで、例えば、初回大当たりのOP時間やED時間にパチンコ機10における遊技方法の説明(例えば、発射態様の示唆や、カードサンドに挿入中のカードの抜き忘れ防止示唆、今後の遊技状態の説明等)や、「通常遊技状態」から初回大当たりしたことを祝福する演出を実行することができ、遊技者にパチンコ機10の遊技方法を理解させ易くしたり、漸く大当たりしたことを実感させて遊技者の興趣向上に資する演出を行うことができる。
一方、右打ち遊技中に当選し得る大当たり種別「確変A」及び「時短B」に当選した場合のOP時間は「1秒」に、ED時間は「0.1秒」に設定されており、いずれも短時間の設定となっている。このため、OP時間において大当たりを祝福する演出を行ったり、ED時間において今後の遊技状態の説明等を行ったりすることが実行し難い時間設定となっている。これらの演出の実行を補足するために、例えば、大当たり種別「確変A」又は「時短B」に当選した場合の、特別図柄の動的表示の終盤において、大当たりを祝福する演出を行ったり、又は、大当たり種別「確変A」又は「時短B」に当選した場合の、大当たりの最終ラウンド中において、今後の遊技状態の説明等を行ったりするように構成することで、上記OP時間及びED時間で本来実施するはずの演出を補足することが可能となる。
なお、大当たり種別に基づく大当たり時の大入賞口開閉板65aの開放態様等(OP時間、IT時間、ED時間、回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数および移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、大当たり種別毎に開放回数(ラウンド数)を異ならせるように構成してもよいし、大当たり種別毎に最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。当選した大当たり種別毎に払い出され得る賞球数が異なることで、当選した大当たり種別に応じて直接的に付与される遊技価値に違いを生じさせることができる。
また、大当たり種別毎に別々の遊技状態に移行する必要はなく、複数の大当たり種別で共通的な遊技状態に移行するように構成してもよい。
さらに、OP時間とED時間とを異ならせるように構成してもよいし、IT時間をOP時間やED時間より長い時間に設定してもよい。また、1のラウンドにおける最大入賞個数に到達することによる最小開放時間を、IT時間やOP時間、ED時間より短い時間に設定してもよい。さらに、大当たり種別毎にOP時間、IT時間又はED時間の少なくとも1つ以上を同一な時間となるように設定してもよい。また、大当たり種別「確変A」及び「時短B」における大当たりのOP時間及びED時間を、「時短A」における大当たりのOP時間及びED時間よりいずれも短くなるように構成していたが、いずれか1以上のOP時間又はED時間を短くするように構成し、他の1以上のOP時間又はED時間を同等又は長くなるように構成してもよい。また、1のラウンドの最大開放時間(例えば、「2秒」)が、最大入賞個数に到達することによる最小開放時間(例えば、「6秒」)より短くなるように構成してもよい。このように構成することで、OP時間、IT時間、又は、ED時間に球を発射して、如何にして右側第1始動口64aに球を入賞させるかという遊技性を創出し、通常では球の発射が停止されるOP時間、IT時間、又は、ED時間における球の発射を促進させることで、パチンコ機10の稼働率を向上させ、遊技場の利益率を向上させることが可能となる。
次に、図130を参照して、時短終了条件テーブル202kについて説明する。図130は、ROM202に記憶される時短終了条件テーブル202kの一例を模式的に示した模式図である。時短終了条件テーブル202kは、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示において当選した大当たり遊技の終了時(遊技状態移行時)に参照され、該大当たりに当選した時点での遊技状態に応じて付与される「時短機能」の終了条件が各遊技状態ごとにそれぞれ規定されている。
第8実施形態の時短終了条件テーブル202kは、確変リミット到達前若しくは確変リミット到達後か確変リミット到達時かに分けられ、その中で遊技状態ごとに区分けされている。具体的には、確変リミット到達前若しくは確変リミット到達後において、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で大当たりに当選した場合に参照される「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と、「時間短縮状態A」又は「時間短縮状態B」で大当たりに当選した場合に参照される「時間短縮状態A・B」用と、「確率変動状態」で大当たりに当選した場合に参照される「確率変動状態」用とで、「時短機能」の終了条件が設定される。また、確変リミット到達時において、「確率変動状態」で大当たりに当選した場合に参照される「確率変動状態」用と、「潜伏確率変動状態」で大当たりに当選した場合に参照される「潜伏確率変動状態」用とで、「時短機能」の終了条件が設定される。なお、確変リミット到達時では、少なくとも「確変機能」が複数回連続的に付与された状態であるので、「時間短縮状態」や「通常遊技状態」で参照されることはないため、「時間短縮状態」用や「通常遊技状態」用が設けられていない。
第8実施形態の「時短機能」は、いずれかの特別図柄において大当たりの抽選結果が導出されるか、或いは、以下に示す複数の時短終了条件のうち、いずれか1の条件が成立することによって終了するように構成されている。具体的な時短終了条件としては、大当たり終了後の第1特別図柄の動的表示の実行回数を示す「特図1時短回数」と、大当たり終了後の第2特別図柄の動的表示の実行回数を示す「特図2時短回数」と、大当たり終了後の第1特別図柄および第2特別図柄の動的表示の合計実行回数を示す「特図1・特図2合計時短回数」と、が規定されている。
まず、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」において大当たり種別「時短A」に当選した場合、「特図1時短回数」は「5回」、「特図2時短回数」は「100回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「100回」に設定される。
従って、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」において大当たり種別「時短A」に当選した場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で100回実行されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、「通常遊技状態」に移行する。
よって、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」において、大当たり種別「時短A」の大当たりに基づく「時間短縮状態A」は、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が100回実行されることに基づく時短終了条件が成立し易いように構成されている。
なお、「時間短縮状態A」において、右打ち遊技を行わずに左打ち遊技を行い、第2特別図柄の動的表示を実行させずに第1特別図柄の動的表示による大当たりを目指す遊技は、遊技仕様として奨励されていないため、「時間短縮状態A」において第1特別図柄の動的表示が最大保留球数以上(第8実施形態では、5回)実行された場合も、「時短機能」が終了し、「通常遊技状態」に移行するように構成されている。また、時短終了条件として、第2特別図柄の動的表示の実行回数が100回に設定されているのに対し、第1特別図柄の動的表示の実行回数が5回と、少ない実行回数に設定されている理由については、各遊技状態及び大当たり種別の時短終了条件についての説明を行った上で詳細を後述する。
そして、大当たり種別「時短A」は、「確変機能」が付与される大当たりではないため、確変リミットカウンタ203qの値は加算されず、「0」クリアされる。
次いで、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、「特図1時短回数」は「5回」、「特図2時短回数」は「次回大当たりまで」、「特図1・特図2合計時短回数」は「次回大当たりまで」、に設定される。「特図2時短回数」及び「特図1・特図2合計時短回数」は、「次回大当たりまで」に設定されているため、大当たり種別「確変A」に当選後の「確率変動状態」においては、第2特別図柄の動的表示の実行回数、又は、第1特別図柄及び第2特別図柄の動的表示の合計実行回数によって「時短機能」が終了されることはない。
従って、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行された段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、「潜伏確率変動状態」に移行する。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変A」に当選した後の「確率変動状態(確変第1モード)」は、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、大当たりとなる保留球が現出するまで、すべての保留球を現出するように構成されており、さらに、現出されることとなる第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後に現出されることとなる保留球において、「ジャッジバトル演出」が実行されるように構成されている。
より詳細には、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングで第1特別図柄の動的表示の保留球数が保留されている(残存している場合)で、保留されている(残存している)第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数がハズレとなるときは、残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後に実行されることとなる保留球において、「ジャッジバトル演出」が実行され、該「ジャッジバトル演出」が実行される保留球より先に実行される第2特別図柄及び第1特別図柄の保留球に対応する動的表示については高速(即ち、「0.5秒」)で消化される構成となっている。そして、該「ジャッジバトル演出」の終了後に「確率変動状態(確変第2モード)」へ移行する。即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示は、保留可能数分となる、最大4回実行され得る構成となっている。
同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングで第1特別図柄の動的表示の保留球数が残存している場合で、残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、いずれかの保留球が大当たりとなるときは、該大当たりとなる保留球において「ジャッジバトル演出」が実行され、該「ジャッジバトル演出」が実行される保留球より先に実行される第2特別図柄及び第1特別図柄の動的表示の保留球については高速で消化される構成となっている。
即ち、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「確変A」の大当たりに基づく「確率変動状態」は、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるように構成されているものの、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングで第1特別図柄の動的表示の保留球数が残存している場合、該第1特別図柄の動的表示の保留球数が実行され得る構成となっている。
一方、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、「確率変動状態(確変第1モード)」のように第1特別図柄の動的表示の保留球数が実行され得る構成とはなっておらず、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が実行され易いように構成されている。換言すると、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、右打ち遊技により右側第1始動口64aへの入賞はあり得るものの、第1特別図柄の動的表示は実行され難いように構成されている。
よって、「確率変動状態(確変第1モード)」において、第1特別図柄の動的表示は最大4回実行され得るように構成されており、さらに、「確率変動状態(確変第1モード)」から移行する「確率変動状態(確変第2モード)」においては、第1特別図柄の動的表示は実行され難いように構成されている。従って、「確率変動状態」において、遊技仕様どおりに遊技を行った場合、第1特別図柄の動的表示は、最大4回実行され得るようには構成されているものの、5回以上は実行され難い構成となっている。
即ち、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行された段階で「時短機能」が終了するように構成されているが、上述したように、「確変A」が実行された後の「確率変動状態」では、第1特別図柄の動的表示は、5回以上は実行され難い構成となっている。従って、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、「時短機能」は終了し難い構成となっている。
よって、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、その後の遊技状態「確率変動状態」では、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の大当たりに当選するまで、「時短機能」が継続し易い構成となっている。
なお、「確率変動状態」において、右打ち遊技を行わずに左打ち遊技を行い、第2特別図柄の動的表示を実行させずに第1特別図柄の動的表示による大当たりを目指す遊技は、遊技仕様として奨励されていないため、「確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示が最大保留球数以上(第8実施形態では、5回)実行された場合、非奨励の遊技を行ったペナルティとして「時短機能」が終了し、「潜伏確率変動状態」に移行するように構成されている。
そして、大当たり種別「確変A」は、「確変機能」が付与される大当たりとなっているため、確変リミットカウンタ203qの値は1加算される。
次いで、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、「特図1時短回数」は「5回」、「特図2時短回数」は「10000回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「10000回」に設定される。
従って、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で10000回実行されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、「通常遊技状態」に移行する。
よって、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において、大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」は、「確率変動状態(確変第1モード)」のように第1特別図柄の動的表示の保留球数が実行され得る構成とはなっておらず、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が10000回実行されることに基づく時短終了条件が成立し易いように構成されている。
しかしながら、第8実施形態のパチンコ機10では、上述したように、特別図柄が低確率状態の大当たり確率は1/100~1.10/100となっており(図114参照)、低確率状態において10000回転以内に大当たりに当選する確率は、約99.9%、即ち、限りなく100%に近い値となる。つまり、大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」において、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるまでの間に大当たりに当選する蓋然性が高く、実質的に次回大当たりが約束された状態となる。
つまり、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において、大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」では、大当たり当選に基づく時短終了条件以外の時短終了条件が成立し難いように構成されている。
そして、大当たり種別「時短B」は、「確変機能」が付与される大当たりではないため、確変リミットカウンタ203qの値は加算されず、「0」クリアされる。
なお、「時間短縮状態A」及び「時間短縮状態B」は、「確率変動状態(確変第1モード)」のように第1特別図柄の動的表示の保留球数が実行され得る構成とはなっておらず、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が実行され易いように構成されている。また、特図1大当たり種別テーブル202b1(図115(a)参照)において上述したように、大当たり種別「時短B」は第1特別図柄の動的表示においてのみ選定され得る大当たり種別となっている。つまり、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において、第1特別図柄の動的表示が実行され難いことから、大当たり種別「時短B」の大当たりは導出され難い構成となっている。
次いで、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、「特図1時短回数」は「5回」、「特図2時短回数」は「次回大当たりまで」、「特図1・特図2合計時短回数」は「次回大当たりまで」、に設定される。「特図2時短回数」及び「特図1・特図2合計時短回数」は、「次回大当たりまで」に設定されているため、大当たり種別「確変A」に当選後の「確率変動状態」においては、第2特別図柄の動的表示の実行回数、又は、第1特別図柄及び第2特別図柄の動的表示の合計実行回数によって「時短機能」が終了されることはない。
従って、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行された段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、「潜伏確率変動状態」に移行する。
また、上述したように、大当たり「確変A」に当選した後の「確率変動状態」では、第1特別図柄の動的表示は、5回以上は実行され難い構成となっているため、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、「時短機能」は終了し難い構成となっている。
従って、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、その後の遊技状態「確率変動状態」では、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の大当たりに当選するまで、「時短機能」が継続し易い構成となっている。
そして、大当たり種別「確変A」は、「確変機能」が付与される大当たりとなっているため、確変リミットカウンタ203qの値は1加算される。
次いで、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、「特図1時短回数」は「5回」、「特図2時短回数」は「10000回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「10000回」に設定される。
従って、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で10000回実行されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、「通常遊技状態」に移行する。
よって、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において、大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」は、「確率変動状態(確変第1モード)」のように第1特別図柄の動的表示の保留球数が実行され得る構成とはなっておらず、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が10000回実行されることに基づく時短終了条件が他の時短終了条件(例えば、第1特別図柄の動的表示の実行回数)より成立し易いように構成されている。
しかしながら、上述したように、大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」において、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるまでの間に大当たりに当選する蓋然性が高く、実質的に次回大当たりが約束された状態となる。まり、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において、大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」では、時短終了条件が成立し難いように構成されている。
なお、「時間短縮状態B」において、右打ち遊技を行わずに左打ち遊技を行い、第2特別図柄の動的表示を実行させずに第1特別図柄の動的表示による大当たりを目指す遊技は、遊技仕様として奨励されていないため、「時間短縮状態B」において第1特別図柄の動的表示が最大保留球数以上(第8実施形態では、5回)実行された場合も、非奨励な遊技を行ったペナルティとして「時短機能」が終了し、「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
そして、大当たり種別「時短B」は、「確変機能」が付与される大当たりではないため、確変リミットカウンタ203qの値は加算されず、「0」クリアされる。
このように、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、該「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」は、実質的に次回大当たりが約束された状態となり、かつ、確変リミットカウンタ203qの値は加算されず、「0」クリアされる。そして「時間短縮状態B」においては、時短終了条件が成立する前に第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり種別「確変A」に当選し易い状態となっているため、確変リミット回数を初期化した状態で「連荘」を継続することが可能となる。即ち、第8実施形態のパチンコ機10においては、「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選することで、より長く「連荘」させることが可能な構成となっている。
次いで、確変リミット到達時における「確率変動状態」において大当たり種別「時短A」に当選した場合、「特図1時短回数」は「5回」、「特図2時短回数」は「100回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「100回」に設定される。
従って、確変リミット到達時における「確率変動状態」において大当たり種別「時短A」に当選した場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で100回実行されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、「通常遊技状態」に移行する。
よって、確変リミット到達時における「確率変動状態」において、大当たり種別「時短A」の大当たりに基づく「時間短縮状態A」は、「確率変動状態(確変第1モード)」のように第1特別図柄の動的表示の保留球数が実行され得る構成とはなっておらず、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が100回実行されることに基づく時短終了条件が他の時短終了条件より成立し易いように構成されている。
なお、「時間短縮状態A」において、右打ち遊技を行わずに左打ち遊技を行い、第2特別図柄の動的表示を実行させずに第1特別図柄の動的表示による大当たりを目指す遊技は、遊技仕様として奨励されていないため、「時間短縮状態A」において第1特別図柄の動的表示が最大保留球数以上(第8実施形態では、5回)実行された場合も、非奨励の遊技を行ったペナルティとして、「時短機能」が終了するように構成されている。
そして、大当たり種別「時短A」は、「確変機能」が付与される大当たりではないため、確変リミットカウンタ203qの値は加算されず、「0」クリアされる。
次いで、確変リミット到達時における「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、「特図1時短回数」は「5回」、「特図2時短回数」は「10000回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「10000回」に設定される。
従って、確変リミット到達時における「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で10000回実行されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、「通常遊技状態」に移行する。
よって、確変リミット到達時における「確率変動状態」において、大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」は、「確率変動状態(確変第1モード)」のように第1特別図柄の動的表示の保留球数が実行され得る構成とはなっておらず、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が10000回実行されることに基づく時短終了条件が他の時短終了条件より成立し易いように構成されている。
しかしながら、上述したように、大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」において、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるまでの間に大当たりに当選する蓋然性が高く、実質的に次回大当たりが約束された状態となる。まり、確変リミット到達時における「確率変動状態」において、大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」では、時短終了条件が成立し難いように構成されている。
なお、「時間短縮状態B」において、右打ち遊技を行わずに左打ち遊技を行い、第2特別図柄の動的表示を実行させずに第1特別図柄の動的表示による大当たりを目指す遊技は、遊技仕様として奨励されていないため、「時間短縮状態B」において第1特別図柄の動的表示が最大保留球数以上(第8実施形態では、5回)実行された場合も、非奨励な遊技を行ったペナルティとして、「時短機能」が終了するように構成されている。
そして、大当たり種別「時短B」は、「確変機能」が付与される大当たりではないため、確変リミットカウンタ203qの値は加算されず、「0」クリアされる。
このように、確変リミット到達時における「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選した場合、該「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」は、実質的に次回大当たりが約束された状態となり、かつ、確変リミットカウンタ203qの値は加算されず、「0」クリアされる。そして、「時間短縮状態B」においては、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり種別「確変A」に当選し易い状態となっているため、確変リミット回数を初期化した状態で「連荘」を継続することが可能となる。
一方、上述したように、確変リミット到達時における「確率変動状態」において大当たり種別「時短A」に当選した場合、該「時短A」の大当たりに基づく「時間短縮状態A」は、第2特別図柄の動的表示が100回実行されることに基づく時短終了条件が成立し易いように構成されている。また、第2特別図柄の動的表示が100回実行されることに基づく時短終了条件は、「時短B」に当選した場合の、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されることに基づく時短終了条件と比較すると、導出され易い時短終了条件となっている。
つまり、確変リミット到達時における「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選した場合は、確変リミット到達時における「確率変動状態」において大当たり種別「時短A」に当選した場合と比較すると、「連荘」状態が継続し易い状態となっている。即ち、第8実施形態のパチンコ機10においては、「確率変動状態」において大当たり種別「時短B」に当選することで、より長く「連荘」させることが可能な構成となっている。
次いで、確変リミット到達時における「潜伏確率変動状態」において大当たり種別「時短A」に当選した場合、「特図1時短回数」は「5回」、「特図2時短回数」は「100回」、「特図1・特図2合計時短回数」は「100回」に設定される。
従って、確変リミット到達時における「潜伏確率変動状態」において大当たり種別「時短A」に当選した場合、該大当たり終了後に付与される「時短機能」は、第1特別図柄の動的表示が5回実行されるか、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるか、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが合計で100回実行されるか、のいずれかの1の条件が成立した段階で「時短機能」が終了するように構成されている。そして、「時短機能」が終了した後は、「通常遊技状態」に移行する。
よって、確変リミット到達時における「潜伏確率変動状態」において、大当たり種別「時短A」の大当たりに基づく「時間短縮状態A」は、「確率変動状態(確変第1モード)」のように第1特別図柄の動的表示の保留球数が実行され得る構成とはなっておらず、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が100回実行されることに基づく時短終了条件が他の時短終了条件より成立し易いように構成されている。
なお、「時間短縮状態A」において、右打ち遊技を行わずに左打ち遊技を行い、第2特別図柄の動的表示を実行させずに第1特別図柄の動的表示による大当たりを目指す遊技は、遊技仕様として奨励されていないため、「時間短縮状態A」において第1特別図柄の動的表示が最大保留球数以上(第8実施形態では、5回)実行された場合も、非奨励な遊技を行ったペナルティとして、「時短機能」が終了するように構成されている。
そして、大当たり種別「時短A」は、「確変機能」が付与される大当たりではないため、確変リミットカウンタ203qの値は加算されず、「0」クリアされる。
ここで、いずれの遊技状態及びいずれの大当たり種別においても、「特図1時短回数」を「5回」に設定している理由について説明する。上述したように、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、大当たり種別は「時短B」となる。この大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」は、実質的に次回大当たりが約束された状態となり、かつ、確変リミットカウンタ203qの値は加算されず、「0」クリアされる。そして「時間短縮状態B」においては、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり種別「確変A」に当選し易い状態となっているため、確変リミット回数を初期化した状態で「連荘」を継続することが可能となる。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、大当たり種別「時短B」に当選することで、より長く「連荘」させることが可能な構成となっている。
ここで、仮に、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合の時短終了条件を、「特図1時短回数」が「次回大当たりまで」に設定した場合を想定してみる。上述したように、「確率変動状態」では、該「確率変動状態」の開始時の遊技状態となる「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングで第1特別図柄の動的表示の保留球数が残存している場合、残存している第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数が実行され得る構成となっている。つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示は、保留球数分となる、最大4回実行され得る構成となっている。しかしながら、この最大4回の第1特別図柄の動的表示の実行において大当たりに当選する確率は、特段高いわけではない(第8実施形態のパチンコ機10では、4回の第1特別図柄の実行で約8%)。そして、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングで残存している、第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されると、「確率変動状態(確変第2モード)」へと移行する。
そして、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、「確率変動状態(確変第1モード)」のように第1特別図柄の動的表示の保留球数が実行され得る構成とはなっておらず、右打ち遊技が奨励されている遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の動的表示が第1特別図柄の動的表示より優先的に実行されるため、第2始動口71への入賞に基づく第2特別図柄の動的表示が実行され易いように構成されている。換言すると、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、右打ち遊技により右側第1始動口64aへの入賞はあるものの、第1特別図柄の動的表示は実行され難いように構成されている。
従って、遊技仕様どおりに遊技を行った場合、「確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選する機会は、総じて「確率変動状態(確変第1モード)」に限られている。
しかしながら、「確率変動状態」(特に「確率変動状態(確変第2モード)」)において、左打ち遊技を行った場合、左打ち遊技時の特別図柄の始動口への入賞契機は、左側第1始動口64のみとなるため、第2特別図柄の動的表示は実行され得ず、第1特別図柄の動的表示のみが実行され得ることになる。そして、時短終了条件として、「特図1時短回数」が「次回大当たりまで」に設定されていれば、左打ち遊技における、第1特別図柄の動的表示の実行に基づく時短終了条件は成立し得ない。よって、「確率変動状態」中に左打ち遊技を行うことで時短終了条件が成立して、「潜伏確率変動状態」へ移行することがないため、「確率変動状態」を維持したまま遊技を継続することができる。
また、「確率変動状態」において左打ち遊技を行った場合、入賞補助機能による第2始動口71への入賞はし得ない構成となっているため、持ち球を減らしながらの遊技となるものの、特別図柄が高確率状態となっているため、低確率状態である通常遊技状態に比べると、比較的早期に大当たりに当選することができる。
そして、上記左打ち遊技において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」における第1特別図柄の大当たりとなるため、大当たり種別は「時短B」となる(図115(a)参照)。その後、この大当たり種別「時短B」の大当たり開始時から再び右打ち遊技に戻せば、該大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」は、実質的に次回大当たりが約束された状態となる。さらに、該「時間短縮状態B」においては、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり種別「確変A」に当選し易い状態となっているため、確変リミット回数を初期化した状態で「連荘」を継続することが可能となる。
このように、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合の時短終了条件を、「特図1時短回数」が「次回大当たりまで」に設定した場合、右打ち遊技を推奨している「確率変動状態」で、左打ち遊技を行うことで、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選し易くなる。そして、左打ち遊技で第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、大当たり種別は「時短B」となり、該「時短B」への当選により確変リミット回数が初期化されるため、該「時短B」の大当たり開始時から再び右打ち遊技に戻すことで、「連荘」を継続することが可能となる。
これに対し、第8実施形態のパチンコ機10における時短終了条件のとおり、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合の時短終了条件を、「特図1時短回数」が「5回」に設定されている場合、「確率変動状態(確変第2モード)」において左打ち遊技を行うと、第1特別図柄の動的表示の実行回数が5回になった時点で時短終了条件が成立し、「潜伏確率変動状態」へと移行させる。
そして、特図1大当たり種別テーブル202b1(図115(a)参照)で上述したとおり、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「潜伏確率変動状態」での第1特別図柄の動的表示の大当たり種別は「時短A」となっている。この大当たり種別「時短A」の大当たりに基づく「時間短縮状態A」において、第2特別図柄の動的表示が100回実行されるまでの間に大当たりに当選する確率は、大当たり種別「時短B」の大当たりに基づく「時間短縮状態B」において、第2特別図柄の動的表示が10000回実行されるまでの間に大当たりに当選する確率と比べると、当然に低くなっており、「連荘」が終了する可能性がある。つまり、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合の時短終了条件を、「特図1時短回数」が「5回」に設定することにより、該「確率変動状態」で左打ち遊技を行うことのメリットが見出し難くなる。
このように、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合の時短終了条件を、「特図1時短回数」が「5回」に設定することで、奨励されていない左打ち遊技を行って左側第1始動口64に球を入賞させて、「確率変動状態」において遊技仕様として設定された回数以上の第1特別図柄の動的表示を実行させるという、遊技仕様で想定していない遊技者による不正遊技に基づく遊技価値の付与等を抑制することができる。
また、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態」、及び、確変リミット到達時における「確率変動状態」においても同様に、時短終了条件を「特図1時短回数」が「5回」に設定することで、遊技者による不正遊技(非奨励な遊技)に基づく遊技価値の付与等を抑制することができる。
なお、確変リミット到達有無にかかわらず、時短終了条件を「特図1時短回数」が「5回」以上に設定してもよい。例えば、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「時間短縮状態A・B」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、「特図1時短回数」を「10回」に設定してもよいし、「5回」未満(例えば、「1回」)に設定してもよい。
このように、「特図1時短回数」を「10回」に設定することで、例えば、「確率変動状態(確変第1モード)」で第1特別図柄の動的表示が4回実行され、さらに「確率変動状態(確変第2モード)」での右打ち遊技において右側第1始動口64aへの入賞が行われ、第1特別図柄の動的表示の保留球数が1つ以上となっている場合、この状態で遊技を中断すると、残存している第2特別図柄の動的表示の保留球数が現出された後、第1特別図柄の動的表示が実行されることとなり、「確率変動状態」で第1特別図柄の動的表示が5回以上実行され得ることとなる。
つまり、時短終了条件として、「特図1時短回数」が「5回」に設定されている場合、上述のように「確率変動状態」で遊技を中断したときに第1特別図柄の動的表示が5回実行され得るため、時短終了条件が成立して「潜伏確率変動状態」へ移行することがあるが、時短終了条件として、「特図1時短回数」が「10回」に設定されている場合、「確率変動状態」で遊技を中断したとしても、該中断が1度であれば、第1特別図柄の動的表示の実行回数が「10回」に到達することはないため、一時的な遊技の中断(例えば、食事休憩やトイレ休憩等)ができ得ることになる。
次に、図131(a)から図131(c)を参照して、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jの詳細について説明する。まず、図131(a)は、ROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル202hの一例を模式的に示した模式図である。
上述したように、普図当たり乱数テーブル202hは、パチンコ機10の遊技状態が、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」である普通図柄の低確率状態(「確率変動状態」又は「時間短縮状態」ではない期間(特別図柄の大当たり中を含む))の場合に使用される「普通図柄低確率状態」用と、パチンコ機10の遊技状態が、「普通図柄低確率状態」より普通図柄が当たりとなる確率の高い状態である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の場合に使用される「普通図柄高確率状態」用との2種類に分けられる。そして、「普通図柄低確率状態」用と「普通図柄高確率状態」用とのそれぞれに含まれる当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで、普通図柄の可変表示において当たりとなる確率が変更される。
図131(a)で示すように、第8実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は1個で、その値「99」が、普図当たり乱数テーブル202hに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄低確率状態」(即ち、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」)における普通図柄の当たり確率は、1/100となり、普通図柄の可変表示においてほとんど当たりが導出されないように設定されている。
一方で、「普通図柄高確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は99個で、その値「1~99」が、普図当たり乱数テーブル202hに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄高確率状態」(即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、99/100となり、普通図柄の可変表示においてほぼ当たりが導出されるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、普通電役72がほとんど開放しない状況か、それよりも開放し易い状況か否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況であることによって第2始動口71側へ入賞し得る状況か、普通電役72が開放し難い状況であることで球が上記開放し易い状況より第2始動口71へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役72が開放状態となり易くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易いように構成されている。
一方、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通図柄の可変表示時間も長く、また、普通電役72が開放し難く、さらに、開放した場合でも普通電役72が短時間しか開放しないため、仮に右打ち遊技で球が発射された場合でも「普通図柄高確率状態」より第2始動口71へ入賞し難くなるように構成されている。また、左側第1始動口64には普通電役72のような入賞を補助する装置が備え付けられておらず、また、左打ち遊技で発射された球の流下領域にスルーゲート67が配置されていないため、左打ち遊技により発射された球が入賞補助機能によって左側第1始動口64へ入賞し易くなる構成ではない。よって、換言すれば、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技されたとしても、その右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し難く、また、左打ち遊技で発射された球も、入賞補助機能を使わずに左側第1始動口64へ入賞させなければならず、第1特別図柄の動的表示を実行させるために自力で(普通電役72による補助を受けずに)左側第1始動口64へ入賞させるように構成されている。なお、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」において、普通図柄の可変表示時間や普通電役72の開放パターンを複数種類設けておくことで、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」において遊技者が第2始動口71へ入賞可能なタイミングを把握させ難く構成して、第2始動口71への入賞を困難に構成するとより好適である。また、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」において、右打ち遊技された場合に、スルーゲート67への球の通過を起因してエラー報知するように構成することで、遊技者および遊技場の従業員に対して奨励されていない遊技態様であることを示唆することで、遊技者に右打ち遊技での遊技を抑制させてもよい。
次いで、図131(b)を参照して、普通図柄の可変表示時間を決定するための普図変動テーブル202iの詳細について説明する。図131(b)は、ROM202に記憶される普図変動テーブル202iの一例を模式的に示した模式図である。
普図変動テーブル202iは、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で参照される「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用との2種類に分けられる。そして、「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と「確率変動状態・時間短縮状態」用とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、各遊技状態で普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、各遊技状態で普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図131(b)で示すように、第8実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「8秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「8秒」となるように設定されている。
また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「5秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「5秒」となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更することで、スルーゲート67を球が通過してから、普通電役72が開放されるまでの期間を変更することができる。その結果、球がスルーゲート67を通過した場合に、該スルーゲート67の通過に起因する可変表示で当たりとなり、該当たりに基づいて普通電役72が開放されて、スルーゲート67を通過した球がそのまま第2始動口71へ流入し得るか否かを遊技状態によって異ならせることができる。よって、普通図柄の可変表示時間を遊技状態毎に変更することで、1の球のスルーゲート67及び第2始動口71への入賞態様を異ならせることができ、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
ここで、普通図柄の可変表示時間を、該普通図柄の低確率状態において「8秒」、該普通図柄の高確率状態において「5秒」、に設定している理由について詳細を説明する。上述したように、第8実施形態のパチンコ機10においては、大当たり中に右打ち遊技によって発射したほとんどの球を、大入賞口65へ入球させることが可能な構成となっている。このため、該大当たり中においては、大入賞口65の下流側に配置されているスルーゲート67へは球が通過し難い構成となっている。よって、大当たり中には普通図柄に関する可変表示の保留球数は増加し難い構成となっている。さらに、大当たり中においては、普通図柄は低確率状態となるため、普通図柄の可変表示時間は「8秒」となっている。仮に、大当たり開始時に普通図柄の保留球数が4つだった場合、すべての保留球数が現出されるまでに、約「32秒」を要することになる。
また、上述したように、第8実施形態のパチンコ機10において、球の発射間隔は「0.6秒」間隔であるので、最大入賞個数が「10個」に設定される1のラウンドにおける最小開放時間は約(平均)「6秒」となる。そして、大当たり時のラウンド回数は「5回」に設定されているため、5ラウンド間におけるトータルの最小開放時間は約(平均)「30秒」となる。さらに、「確率変動状態」における大当たりのIT時間は「2秒」に設定されており、1~4ラウンドの各ラウンド終了後にIT時間が発生する。よって、「確率変動状態」において大当たりした場合の大当たり状態の時間は、最短でも「38秒」を要するように構成されている。
つまり、「確率変動状態」において大当たりした場合の大当たり状態の時間が最短でも「38秒」を要するように構成されており、かつ、大当たり状態において普通図柄のすべての保留球数が現出されるまでに、最大で約「32秒」を要することになるため、「確率変動状態」において大当たりした場合の大当たり状態においては、普通図柄のすべての保留球数が現出され得る構成となっている。
そして、大当たり状態における最後のラウンドの終了タイミング、即ち5ラウンド目の終了タイミングで、可変入賞装置65が閉鎖されると、以降の右打ち遊技で可変入賞装置65の下流側に球が流下していくこととなり、スルーゲート67へ球が通過し得る状態となる。
ここで、「確率変動状態」において大当たりした場合のED時間は「0.1秒」に設定されている(図129参照)。つまり、「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、該「確変A」に基づく大当たりの5ラウンド目が終了するとED時間に移行し、該ED時間の「0.1秒」が経過すると、再び「確率変動状態」へ移行する。
従って、第8実施形態のパチンコ機10においては、「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、該「確変A」に基づく大当たりの5ラウンド目の終了タイミングと、ほぼ同時にED時間も終了し、即座に「確率変動状態」へ移行する。即ち、大当たりの最終ラウンドの終了とほぼ同時に「確率変動状態」が開始され、大当たりの最終ラウンドの終了の直後より、スルーゲート67へ球が通過し得る状態となる。
よって、「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、該「確率変動状態」で貯留された普通図柄のすべての保留球数が、大当たり種別「確変A」に基づく大当たり状態において現出され、そして、大当たり中には普通図柄の保留球数は増加し難い構成となっており、さらに、大当たりの最終ラウンドの終了の直後より、スルーゲート67へ球が通過し得る構成となっている。
つまり、「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、大当たり種別「確変A」に基づく大当たり後に移行する、「確率変動状態」が開始された直後より、普通図柄の可変表示が開始され得る構成となっている。
また、図120~図128において上述したように、「確率変動状態」の開始時の遊技状態である「確率変動状態(確変第1モード)」では、第2特別図柄の動的表示の抽選結果がハズレの場合、該第2特別図柄の変動時間は「0.5秒」固定で行われる。このため、第2特別図柄の動的表示の保留球数が4つ残存している場合であっても、すべての保留球数が現出されるまでの時間は「2秒」となる。
そして、「確率変動状態」における普通図柄の可変表示時間は「5秒」となっている。つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されるタイミング(「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから最大で「2秒」後)においては、普通図柄の可変表示は実行中となっている。
従って、「確率変動状態」では、入賞補助機能が作動して第2始動口71に入賞し易いように構成されているものの、「確率変動状態」における普通図柄の可変表示時間は「5秒」となっていることから、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存する、第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されたタイミングにおいては、普通図柄の可変表示が開始されてから最大でも「2秒」しか経過していないことになり、該普通図柄の可変表示は実行中となるため、普通電役72の開放動作は実行されていないことになる。
よって、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されたタイミングまでにおいて、第2始動口71へは入賞し難い状態となっている。
即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されたタイミングにおいては、第1特別図柄の動的表示の保留球数のみが残存し得る状態となっているため、このタイミングにおいて第1特別図柄の動的表示の保留球数が残存している場合、第1特別図柄の動的表示が実行されることになる。
同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目においては、該第1特別図柄の動的表示の抽選結果がハズレの場合で、かつ、該第1特別図柄の動的表示の保留球数が2つ~4つの状態の変動時間は「0.5秒」固定で行われる。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」において、第1特別図柄の動的表示の保留球数が4つ残存している場合であっても、該第1特別図柄の動的表示の保留球数が残り1つの状態(3つの保留球数が現出された状態)になるまでの時間は「1.5秒」となっている。
よって、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されるまでの時間が、最大でも「2秒」となっており、同様に、第1特別図柄の動的表示の保留球数が1つの状態になるまでの時間は、最大でも「1.5秒」となっている。つまり、第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出され、さらに第1特別図柄の動的表示の保留球数が1つの状態になるまでの時間は、最大でも「3.5秒」となっている。
また、「確率変動状態」における普通図柄の可変表示時間は「5秒」となっているため、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出され、さらに第1特別図柄の動的表示の保留球数が1つの状態になるタイミング(「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから最大で「3.5秒」後)においては、普通図柄の可変表示は実行中となっている。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出され、さらに第1特別図柄の動的表示の保留球数が1つの状態になったタイミングでは、普通図柄の可変表示は実行中となっているため、普通電役72の開放動作は実行されていないことになる(図134参照)。
従って、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出され、さらに第1特別図柄の動的表示の保留球数が1つの状態になったタイミング、つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後の保留球が実行されるまでにおいて、第2始動口71へは入賞し難い状態となっている。
即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄及び第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数が実行され得る構成となっている。
なお、「確率変動状態(確変第1モード)」における、第1特別図柄の保留球数が1つの場合の変動表示は、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果においても、後述する第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」を実行するように構成されている。
さらに、「ジャッジバトル演出」を実行することとなる第1特別図柄の動的表示時間は、最短でも「25秒」となるように構成されているため、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始とほぼ同時に実行を開始した普通図柄の可変表示は、上記「ジャッジバトル演出」の実行中において、可変表示時間の「5秒」が経過することとなる。「確率変動状態」では、普通図柄の可変表示における当選確率が高確率(即ち、99%)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「3秒」、かつ、開放回数が3回行われるように構成されている。よって、右打ち遊技で発射された球は、該普通電役72の開放により第2始動口71へと入賞し得る。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄及び第1特別図柄のすべての保留球数が実行され得る構成となっているが、第1特別図柄の保留球数が1つの場合の変動表示である「ジャッジバトル演出」の実行中において、普通電役72の開放により第2始動口71へと入賞可能になり、第2特別図柄の保留球数が貯留されることとなる。
このように、普通図柄の低確率状態の可変表示時間を「8秒」に設定することにより、大当たり中にすべての普通図柄の保留球数が現出され、さらに、普通図柄の高確率状態の可変表示時間を「5秒」に設定することにより、「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄及び第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数が実行され得る構成とすることができる。
また、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第2モード)」における第2特別図柄の変動時間は、最短でも「3秒」となるように構成されている。つまり、普通図柄の高確率状態における可変表示時間は「5秒」となっているため、「確率変動状態(確変第2モード)」における普通図柄の可変表示中においては、第2特別図柄の動的表示は多くても2変動しか実行され得ない構成となっている。そして、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、普通図柄は高確率状態となっているため、可変表示時間の「5秒」経過後に、普通図柄は高確率で当たりとなり、普通電役72が開放し、第2始動口71側へ入賞し得る状態となる。普通図柄の高確率状態においては、普通電役は3秒の開放を3回実行するため、該開放中に、第2特別図柄の動的表示の保留球数である4つ以上の球が第2始動口71へ十分入賞し得る構成となっている。
つまり、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、普通図柄の可変表示中に、第2特別図柄の動的表示は多くても2変動が実行され得る構成となっており、さらにその後の普通図柄の当たりに伴う普通電役72の開放により、第2特別図柄の動的表示の最大保留球数である4つ以上の球が第2始動口71へ入賞し得る構成となっている。
よって、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、普通図柄の可変表示時間が「5秒」であっても、第2特別図柄の動的表示の保留球数を絶やすことなく、即ち、第1特別図柄の動的表示を実行させることなく遊技することができる。
従って、普通図柄の高確率状態における可変表示時間を「5秒」に設定することにより、「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄及び第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数が実行され得る構成とすることができ、さらに、「確率変動状態(確変第2モード)」において、右打ち遊技を継続し続けることで第2特別図柄の動的表示の保留球数を絶やすことなく、即ち、第1特別図柄の動的表示を実行させることなく遊技することができる。
次いで、図131(c)を参照して、普通電役開放テーブル202jについて説明する。図131(c)は、ROM202に記憶される普通電役開放テーブル202jの一例を模式的に示した模式図である。普通電役開放テーブル202jは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役72の開放(没入)時間および開放回数が規定されている。
普通電役開放テーブル202jは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で参照される「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・時間短縮状態」用とで、普通電役72の開放態様(開放時間)が変更される。
図131(c)で示すように、第8実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態である「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放回数は1回であり、その開放時間は「0.1秒」となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「0.1秒」×1回=「0.1秒」の間、開放されるように設定されている。
また、普通図柄の高確率状態である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放時間は「3秒」、かつ、開放回数が3回(開放と開放との間のインターバル時間は「0.5秒」)となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「3秒」×3回=「9秒」の間、開放されるように構成される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役72の開放態様を変更することで、普通電役72が開放している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放している期間が長いことによって第2始動口71側へ入賞し易い状況か、普通電役72が開放している状況が短いことによって球が第2始動口71へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いため、変動短縮機能が作動し易く、第2特別図柄の動的表示が効率良く実行され易いように構成されている。
このように、特別図柄の高確率状態又は低確率状態と、普通図柄の高確率状態又は低確率状態とをそれぞれ組み合わせた各遊技状態を設けることで、各遊技状態に遊技性を変化させ、バリエーションが豊富な遊技を提供することができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が普通図柄に当選し易い確率であれば如何様な割合でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の当たり確率を50/100程度として当たり易くなるように構成してもよいし、「通常遊技状態」における普通図柄の当たり確率を0/100として当たりに当選しないように構成してもよい。また、「確率変動状態」における普通図柄の当たり確率を50/100=1/2程度としてもよいし、100/100として、必ず当たりに当選するように構成してもよい。また、「通常遊技状態」より「確率変動状態」等の方が可変表示時間が短ければ如何様な時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の可変表示時間を「10秒」以上の長い時間(例えば、「30秒」)としてもよいし、「10秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。
また、普通電役72の開放時間や開放回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通電役72の開放時間として、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が遊技者にとって有利な開放時間であれば如何様な開放時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」等における普通電役72の開放時間を「0.1秒」以上(例えば、「1秒」)に設定してもよいし、開放回数を「1回」以上(例えば、「3回」)に設定してもよい。また、「確率変動状態」等における普通電役72の開放時間を「5秒」以上の長い時間(例えば、「10秒」)としてもよいし、「5秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。さらに、「確率変動状態」等における普通電役72の開放回数を「3回」以上の多い回数(例えば、「5回」)としてもよい。
ここで、図132から図135を参照して、各遊技状態における、スルーゲート67、左側第1始動口64(以下、「左側特図1始動口64」と称する場合がある)、右側第1始動口64a(以下、「右側特図1始動口64a」と称する場合がある)および第2始動口71(以下、「特図2始動口71」と称する場合がある)への球の入賞態様と、普通図柄の可変表示の経過と、第1特別図柄(以下、「特別図柄1」と称する場合がある)の変動表示(動的表示。以下、同様。)及び第2特別図柄(以下、「特別図柄2」と称する場合がある)の変動表示の経過と、普通電役72及び大入賞口開閉板65aの駆動態様との関係性について説明する。
図132は、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」時の左打ち遊技において、スルーゲート67、左側特図1始動口64、右側特図1始動口64aおよび特図2始動口71における球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、特別図柄1の変動表示および特別図柄2の変動表示の実行タイミングと、普通電役72および大入賞口開閉板65aの駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。また、図133は、「時間短縮状態」時の右打ち遊技において、スルーゲート67、左側特図1始動口64、右側特図1始動口64aおよび特図2始動口71における球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、特別図柄1の変動表示および特別図柄2の変動表示の実行タイミングと、普通電役72および大入賞口開閉板65aの駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。さらに、図134は、「確率変動状態」で、後述する第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」が大当たりとなる時の右打ち遊技において、スルーゲート67、左側特図1始動口64、右側特図1始動口64aおよび特図2始動口71における球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、特別図柄1の変動表示および特別図柄2の変動表示の実行タイミングと、普通電役72および大入賞口開閉板65aの駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。また、図135は、「確率変動状態」で、後述する第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」がハズレとなる時の右打ち遊技において、スルーゲート67、左側特図1始動口64、右側特図1始動口64aおよび特図2始動口71における球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、特別図柄1の変動表示および特別図柄2の変動表示の実行タイミングと、普通電役72および大入賞口開閉板65aの駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。なお、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」においては、右打ち遊技が奨励されていないため(禁止されているため)、該遊技状態における右打ち遊技に関する説明は省略する。また、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」においては、左打ち遊技が奨励されていないため(禁止されているため)、該遊技状態における左打ち遊技に関する説明は省略する。
図132で示すように、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において左打ち遊技で球が発射された場合、右打ち遊技でのみ球が通過し得るスルーゲート67では球が検出されず、その結果、普通図柄の可変表示は実行されないことから、該普通図柄の可変表示結果に基づいて開放される普通電役ソレノイド(図示せず)も駆動しない。また、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において左打ち遊技で球が発射された場合、右打ち遊技でのみ球が通過し得る右側特図1始動口64a及び特図2始動口71で球が検出されないように構成されている。
一方、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において左打ち遊技で発射された球は、左側特図1始動口64へと入賞し得る。そして、該左側特図1始動口64への入賞に基づいて、特別図柄1の変動表示が実行される。この特別図柄1の変動表示は、最短で「5秒」、最長でも「190秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄1の変動表示において、ハズレが導出された場合には、大入賞口65は開放されない。一方、特別図柄1の変動表示において、大当たり遊技に当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(5ラウンド、各ラウンドごとに最大30秒間。)オンされ、大入賞口65が開放される。このとき、遊技者には左打ち遊技から右打ち遊技へと発射態様を変化させることを促し、開放されている大入賞口65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。なお、1の大当たり遊技は、5ラウンド×最大30秒、ラウンドインターバル「2秒」×4回、オープニング時間「30秒」、エンディング時間「30秒」の合計「218秒」間、最大で実行されるように構成されている。
なお、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において、仮に、特図2始動口71に球が入賞して特別図柄2の変動表示が実行された場合、又は、「時間短縮状態」若しくは「確率変動状態」において時短終了条件が成立し、「通常遊技状態」若しくは「潜伏確率変動状態」に移行したときに、特別図柄2の保留球数が残存しており、特別図柄2の変動表示が実行された場合、この特別図柄2の変動表示は、特別図柄1の変動表示と同様に、最短で「5秒」、最長でも「190秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
次いで、図133で示すように、「時間短縮状態」(時間短縮状態A及び時間短縮状態B)において、右打ち遊技で球が発射された場合、まず、右打ち遊技で発射された球が大入賞口65の上面を転動し、その下流側に設けられたスルーゲート67において球が検出される。そして、スルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄の可変表示が実行される。この普通図柄の可変表示は、「時間短縮状態」において一律「5秒」で実行され、当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。「時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示における当選確率が高確率(即ち、99%)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「3秒」、かつ、開放回数が3回行われるように構成されている。よって、右打ち遊技で発射された球は、該普通電役72の開放により特図2始動口71へと入賞し得る。
また、「時間短縮状態」において右打ち遊技で球が発射された場合、右側特図1始動口64aへも入賞し得る。ただし、この右側特図1始動口64aへは、右打ち遊技で発射された球が1分間に約1個程度(所謂、S1=1)にしか入賞しないように遊技釘等が周辺に植設されている。さらに、右打ち遊技により発射された球が特図2始動口71へと入賞し易いため、特別図柄1の変動表示を連続的に実行でき、かつ、特図2優先変動の構成となっているため、遊技仕様通りに遊技が行われた場合、「時間短縮状態」においては特別図柄1の変動表示は実行され難い構成となっている。なお、右打ち遊技で球が発射された場合、左打ち遊技でのみ球が入賞し得る左側特図1始動口64で球が検出されないように構成されている。
そして、「時間短縮状態」における特図2始動口71への入賞に基づいて、特別図柄2の変動表示が実行され、この特別図柄2の変動表示は、最短で「3秒」、最長でも「190秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
また、特別図柄2の変動表示において、ハズレが導出された場合には、大入賞口65は開放されない。一方、特別図柄2の変動表示において、大当たり遊技に当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(5ラウンド、各ラウンドごとに最大30秒間。)オンされ、大入賞口65が開放される。このとき、遊技者には右打ち遊技を継続することを促し、開放されている大入賞口65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。
なお、「時間短縮状態」において、右打ち遊技により右側特図1始動口64aに球が入賞し、特別図柄1の保留球数が残存している状態で右打ち遊技を中断した場合、その時点で残存している特別図柄2のすべての保留球数が現出された後に、特別図柄1の変動表示が実行される。このように「時間短縮状態」において特別図柄1の変動表示が実行された場合、特別図柄1の変動表示は、最短で「25秒」、最長でも「45秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
次いで、図134について説明する。図134は、特別図柄2の大当たり終了時、即ち大当たり種別「確変A」に基づく大当たり後の「確率変動状態(確変第1モード)」の開始から、特別図柄1の変動表示で大当たりするまでを示している。ここでは、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始した時点において、特別図柄1及び特別図柄2の保留球数がいずれも4つ残存している場合について説明する。つまり、図134に表示する「特図2大当たり」に当選し得ることとなる「確率変動状態(確変第2モード)」において、特別図柄1及び特別図柄2の保留球数をいずれも4つ貯留した状態で、大当たり種別「確変A」の大当たりに当選した場合となっている。
まず、上述した普図変動テーブル202i(図131(b)参照)で示したように、大当たり状態においては、普通図柄のすべての保留球数が現出され、該大当たり中には普通図柄の保留球数は増加し難い構成となっており、さらに、大当たりの最終ラウンドの終了の直後より、スルーゲート67へ球が通過し得る構成となっているため、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始された直後より、普通図柄の可変表示が開始され得る構成となっている。
よって、「確率変動状態(確変第1モード)」において右打ち遊技で球が発射された場合、まず、右打ち遊技で発射された球が可変入賞装置65の上面を流下し、その後、スルーゲート67において球が検出される。そして、スルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄の可変表示が実行される。この普通図柄の可変表示は、「確率変動状態」において一律「5秒」で実行され、当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。また、「確率変動状態」では、普通図柄の可変表示における当選確率が高確率(即ち、99%)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「3秒」、かつ、開放回数が3回行われるように構成されている。よって、右打ち遊技で発射された球は、該普通電役72の開放に伴って特図2始動口71へと入賞し得る。
ここで、上述したとおり、図134では「確率変動状態(確変第1モード)」の開始した時点において、特別図柄1及び特別図柄2の保留球数がいずれも4つ残存している状況となっている。つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始後におけるスルーゲート67への球の通過に基づく、特図2始動口71への入賞による特別図柄2の変動表示の実行の前に、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存している特別図柄2及び特別図柄1の保留球数の変動表示が実行され得る状態となっている。従って、図134に表示するように、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、普通図柄の可変表示が開始されるのとほぼ同時に、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始された時点において残存していた第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示も開始される構成となっている。
また、第8実施形態のパチンコ機10では、特図2優先変動の構成となっているため、第1特別図柄および第2特別図柄の保留球がそれぞれ存在する場合であっても、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始と同時に、特別図柄2の残存している保留球に基づく変動表示が実行される。図120~図128で上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における特別図柄2の変動表示は、ハズレの場合、いずれの保留球数であっても「0.5秒」で実行される。このため、特別図柄2の保留球数が4つ残存している場合、すべての特別図柄2の保留球数が現出されるまでの時間は計「2秒」となる。
また、「確率変動状態」における普通図柄の可変表示時間は「5秒」となっている。つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、特別図柄2のすべての保留球数が現出されるタイミング(「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから最大で「2秒」後)においては、普通図柄の可変表示は実行中となっている。
従って、「確率変動状態」では、入賞補助機能が作動して特図2始動口71に入賞し易いように構成されているものの、「確率変動状態」における普通図柄の可変表示時間は「5秒」となっていることから、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存する、特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出されたタイミングにおいては、普通図柄の可変表示が開始されてから「2秒」しか経過していないことになり、該普通図柄の可変表示は実行中となるため、普通電役72の開放動作は実行されていないことになる。
よって、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存している特別図柄2のすべての保留球数が現出されたタイミングまでにおいて、特図2始動口71へは入賞し難い状態となっている。
即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存している特別図柄2のすべての保留球数が現出されたタイミングにおいては、特別図柄1の保留球数のみが残存し得る状態となっているため、このタイミングにおいて特別図柄1の保留球数が残存している場合、特別図柄1の変動表示が実行されることになる。
同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」における特別図柄1の変動表示の1回転目~3回転目においては、該特別図柄1の変動表示がハズレの場合で、かつ、該特別図柄1の保留球数が2つ~4つの状態の変動時間はそれぞれ「0.5秒」固定で行われる。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」において、特別図柄1の保留球数が4つ残存している場合、該特別図柄1の保留球数が残り1つの状態(3つの保留球数が現出された状態)になるまでの時間は計「1.5秒」となっている。
よって、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2のすべての保留球数が現出されるまでの時間が、計「2秒」となっており、同様に、特別図柄1の保留球数が1つの状態になるまでの時間は、計「1.5秒」となっている。つまり、特別図柄2のすべての保留球数が現出され、さらに特別図柄1の保留球数が1つの状態になるまでの時間は、計「3.5秒」となっている。
また、「確率変動状態」における普通図柄の可変表示時間は「5秒」となっているため、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2のすべての保留球数が現出され、さらに特別図柄1の保留球数が1つの状態になるまでの間(「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから「3.5秒」間)においては、普通図柄の可変表示は実行中となっている。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2のすべての保留球数が現出され、さらに特別図柄1の保留球数が1つの状態になったタイミングでは、普通図柄の可変表示は実行中となっているため、普通電役72の開放動作は実行されていないことになる。
従って、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2のすべての保留球数が現出され、さらに特別図柄1の保留球数が1つの状態になったタイミング、つまり、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄1の、最後の保留球が実行されるまでにおいて、特図2始動口71へは入賞し難い状態となっている。
即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2及び特別図柄1のすべての保留球数が実行され得る構成となっている。
そして、特別図柄1の保留球数が残り1つの状態、つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、特別図柄1の4回転目の変動表示は、最短で「25秒」、最長で「45秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
なお、「確率変動状態(確変第1モード)」における、特別図柄1の保留球数が1つの場合の変動表示は、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果においても、後述する第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」を実行するように構成されている。
さらに、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始とほぼ同時に実行を開始した普通図柄の可変表示は、上記「ジャッジバトル演出」の実行中において、可変表示時間の「5秒」が経過することとなる。「確率変動状態」では、普通図柄の可変表示における当選確率が高確率(即ち、99%)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「3秒」、かつ、開放回数が3回行われるように構成されている。よって、右打ち遊技で発射された球は、該普通電役72の開放により特図2始動口71へと入賞し得る。
つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2及び特別図柄1のすべての保留球数が実行され得る構成となっているが、特別図柄1の保留球数が1つの場合の変動表示である「ジャッジバトル演出」の実行中において、特別図柄2の保留球数が貯留されることとなる。
また、「確率変動状態(確変第1モード)」における特別図柄2の変動表示は、「0.5秒」又は「15秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。さらに、「確率変動状態(確変第1モード)」における特別図柄1の変動表示は、最短で「0.5秒」、最長で「45秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示において、ハズレが導出された場合には、大入賞口65は開放されない一方、特別図柄2又は特別図柄1の変動表示において、大当たり遊技に当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(5ラウンド、各ラウンドごとに最大30秒間。)オンされ、大入賞口65が開放される。このとき、遊技者には右打ち遊技を継続することを促し、開放されている大入賞口65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。
次いで、図135について説明する。図135は、特別図柄2の大当たり終了時、即ち大当たり種別「確変A」に基づく大当たり後の「確率変動状態(確変第1モード)」の開始から、該「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存していた特別図柄2及び特別図柄1の保留球による変動表示を経て、「確率変動状態(確変第2モード)」へ移行し、該「確率変動状態(確変第2モード)」において特別図柄2で大当たりするまでを示している。ここでは、「確率変動状態(確変第1モード)」の開始した時点において、特別図柄1及び特別図柄2の保留球数がいずれも4つ残存している場合について説明する。つまり、図135に表示する、タイミングチャート開始時の「特図2大当たり」に当選することとなる「確率変動状態(確変第2モード)」において、特別図柄1及び特別図柄2の保留球数をいずれも4つ貯留した状態で、大当たり種別「確変A」の大当たりに当選した場合となっている。
まず、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2のすべての保留球数、及び、特別図柄1の3つの保留球数が実行されるまでの流れについては、図134と同様となっている。
そして、特別図柄1の保留球数が残り1つの状態、つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、特別図柄1の4回転目の変動表示である「ジャッジバトル演出」がハズレとなる場合、「確率変動状態(確変第1モード)」が終了し、「確率変動状態(確変第2モード)」へと移行する。
ここで、図134で上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における特別図柄1の保留球数が1つの場合の変動表示である「ジャッジバトル演出」の実行中において、普通電役72が開放し、特図2始動口71への入賞によって特別図柄2の保留球数が貯留されることとなる。そして、「ジャッジバトル演出」がハズレとなる場合に移行する「確率変動状態(確変第2モード)」においては、右打ち遊技により発射された球が右側特図1始動口64aより特図2始動口71へ入賞し易く、かつ、特図2優先変動の構成となっているため、遊技仕様通りに遊技を行った場合、特別図柄2の変動表示が実行され易い構成となっている。
従って、「確率変動状態(確変第2モード)」における特図2始動口71への入賞に基づいて、特別図柄2の変動表示が実行され得て、この特別図柄2の変動表示は、最短で「3秒」、最長でも「15秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄2の変動表示において、ハズレが導出された場合には、大入賞口65は開放されない一方、特別図柄2の変動表示において、大当たり遊技に当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(5ラウンド、各ラウンドごとに最大30秒間。)オンされ、大入賞口65が開放される。このとき、遊技者には右打ち遊技を継続することを促し、開放されている大入賞口65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。
また、右打ち遊技においては、右側特図1始動口64aにも球が入賞し得るように構成されているが、この右側特図1始動口64aへは、右打ち遊技で発射された球が1分間に約1個程度(所謂、S1=1)にしか入賞しないように遊技釘等が周辺に植設されている。よって、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、特別図柄2の変動表示で大当たりに当選するまでの期間が長くなれば長くなる程、右側特図1始動口64aに入球する球数が増え、特別図柄1の保留球数を多く獲得することが可能となる。
そして、「確率変動状態(確変第2モード)」において、右打ち遊技により右側特図1始動口64aに球が入賞し、特別図柄1の保留球数が残存している状態で右打ち遊技を中断した場合、その時点で残存している特別図柄2のすべての保留球数が現出された後に、特別図柄1の変動表示が実行される。このように「確率変動状態(確変第2モード)」において特別図柄1の変動表示が実行された場合、特別図柄1の変動表示は「ジャッジバトル演出」を行い、最短で「25秒」、最長でも「45秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
図112に戻り、説明を続ける。RAM203は、図113に図示したカウンタ用バッファ203c等のほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図140参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図138参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図157参照)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、各入賞口63,64,64a,65,71に入賞した球や、スルーゲート67を通過した球、アウト口66を通って球排出路へ案内された球をそれぞれ検出するためのスイッチ(例えば、大入賞口スイッチ65cや確変領域スイッチ65e等)を含むスイッチ群並びにセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源投入時の立ち上げモードを設定するための設定キー501、「設定変更モード」時に押下操作されることにより確率設定値を更新するための設定変更スイッチ502、RAM203に記憶されているデータを消去するためのRAM消去スイッチ503が接続される。
また、入出力ポート205の出力側には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、特別図柄表示装置37、普通図柄表示装置83、普通図柄保留ランプ84、可変入賞装置65へ球が流入可能か否かを切替可能な大入賞口開閉板65aを開閉駆動するための大入賞口ソレノイド65bや、可変入賞装置65内に設けられた確変領域(図示せず)へ球が流入可能か否かを切替可能な確変領域開閉板(図示せず)を開閉駆動するための確変領域ソレノイド65d、普通電役72の出没板72aを駆動するための普通電役ソレノイド(図示せず)、その他ソレノイド209が接続されている。MPU201は、各種スイッチ208,502,503から出力される信号や、設定キー501の状態に基づいて各種処理を実行するとともに、各種処理の実行結果の1つとして確率表示装置504の表示内容等を設定する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図157参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチ217が接続されている。なお、該賞球検出スイッチ217は、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるように球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29~33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出や、後述する「ジャッジバトル演出」、「保留変化予告」といった第3図柄表示装置81にて行われる演出の表示態様の設定などを制御するものである。
演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、及び、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。第8実施形態では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成され、音声ランプ制御装置113から主制御装置110へコマンド送信ができないように構成されている。一方、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とは、互いにコマンドの送受信が可能に構成されている。
また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示される演出のステージを変更したり、「スーパーリーチ」演出態様等の背面画像を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御すると共に、表示制御装置114へ枠ボタン22の押下に基づいた表示を第3図柄表示装置81に表示させるように指示する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出や「ジャッジバトル演出」、「保留変化予告」の表示制御を実行するものである。なお、「ジャッジバトル演出」の詳細については、図164及び図165において後述する。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110~114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110~114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111のNMI端子へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図157参照)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
ここで、図136を参照して、音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図136は、主に音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。音声ランプ制御装置113のROM222には、MPU221にて実行される各種制御プログラムの他、固定値データとして、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222c、変動パターンテーブル222dが少なくとも格納されている。これらのテーブル222a~222dは、いずれも主制御装置110のROM202に設けられた大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202eと同じものである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の各値と、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222cおよび変動パターンテーブル222dとに基づいて、先読み処理を実行可能に構成されている。
そして、この先読み処理によって、その先読み処理の対象となった保留中の変動演出が、結果としてどのような演出となるか(大当たりとなるか否か、「リーチ表示」となるか否か等)をその変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定したり、コクピット表示領域Db(図111参照)に表示される保留図柄の表示態様を変化させる「保留変化予告」の演出内容(及び実行時期(タイミング))を決定したりする制御を実行する。
RAM223には、特図1変動開始フラグ223a、特図2変動開始フラグ223b、サブ第1保留球数カウンタ223c、サブ第2保留球数カウンタ223d、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f、実行情報格納エリア223gaが少なくとも設けられている。
特図1変動開始フラグ223aは、オン状態で第1特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図1変動開始フラグ223aは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図1停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図161のS11225参照)。そして、第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第1特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図163のS11302参照)。
そして、第8実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図1変動開始フラグ223aがオンされたことを契機として、待機中の第1特別図柄の変動演出が存在する場合に、該待機中の第1特別図柄の変動演出を実行させるための第1特別図柄の変動演出の設定処理(図163のS11307~S11309参照)を行う。
特図2変動開始フラグ223bは、オン状態で第2特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図2変動開始フラグ223bは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図2停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図162のS11235参照)。そして、第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第2特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図163のS11311参照)。
そして、第8実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図2変動開始フラグ223bがオンされたことを契機として、待機中の第2特別図柄の変動演出が存在する場合に、該待機中の第2特別図柄の変動演出を実行させるための第2特別図柄の変動演出の設定処理(図163のS11316~S11318参照)を行う。
サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第1特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第1特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第1保留球数カウンタ203aの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンド(保留球数コマンド)に基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第1保留球数カウンタ223cにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの入球によって第1特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第1保留球数コマンドを受信すると、その第1保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(図160のS11207参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第1特別図柄の変動演出に対応する特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第1特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算(更新)する(図163のS11305参照)。このように、第1保留球数カウンタ203aの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新するので、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期させながら、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新することができる。
サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第2特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第2特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第2保留球数カウンタ203bの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンドに基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第2保留球数カウンタ223dにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第2始動口71への入球によって第2特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第2保留球数コマンドを受信すると、その第2保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(図160のS11211参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第2特別図柄の変動演出に対応する特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第2特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算(更新)する(図163のS11314参照)。このように、第2保留球数カウンタ203bの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新するので、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期させながら、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新することができる。
サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値は、各特別図柄の変動演出が奨励される遊技状態において、第3図柄表示装置81における保留図柄及び実行図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドの受信に応じてそのコマンドにより示される保留球数をサブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dに格納したり(図160のS11207又はS11211参照)、特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に応じて、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新したりするタイミングで(図163のS11305又はS11314参照)、遊技状態に応じて奨励される特別図柄に対応する格納後もしくは更新後のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値分の保留図柄と、実行中の変動演出を示す実行図柄とを第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図111(b)参照)に表示するように、画像の描画を制御する。
上述したように、サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期しながら、その値が変更され、また、サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図111(b)参照)に表示される保留図柄の数も、奨励される特別図柄に関する主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
第1保留情報格納エリア223eは、保留されている第1特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンドによって送信された第1特別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、第1特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
第2保留情報格納エリア223fは、保留されている第2特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第2保留球数コマンドによって送信された第2別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、第2特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
実行情報格納エリア223gaは、少なくとも特別図柄表示装置37で実行され、第3図柄表示装置81で実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の設定等を実行するために、上述した第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリア又は第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアに記憶されている変動演出を行うための情報(カウンタC1~C3,CS1等の各値)を、この実行情報格納エリア223gaへシフトする。
ここで、図137を参照して、第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223f、並びに、実行情報格納エリア223gaの詳細について説明する。図137は、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f及び実行情報格納エリア223gaの構成を模式的に示す模式図である。
第1保留情報格納エリア223eは、第1保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223e2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223e4とが少なくとも設けられている。
また、第2保留情報格納エリア223fは、第1保留情報格納エリア223eと同様、第2保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223f2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223f4とが少なくとも設けられている。
さらに、実行情報格納エリア223gaには、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応する大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223ga1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223ga2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223ga3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223ga4とが少なくとも設けられている。
具体的には、実行情報格納エリア223gaが、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。また、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第2エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第3エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第4エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
また、第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第2エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第3エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第4エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第1保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第1保留情報格納第1~第4エリアのうち該第1保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1、大当たり種別カウンタ格納エリア223e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3、変動種別カウンタ格納エリア223e4に格納する。
具体的には、第1保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦X≦4)であれば、その時点で保留されている第1特別図柄の変動演出の数はXであり、その第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的にX番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Xエリアの各カウンタ格納エリア223e1~223e4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第1保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第1保留球格納エリア203dの第1保留第Xエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第1保留第Xエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第1保留情報格納第Xエリアに格納されることになる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第2保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第2保留情報格納第1~第4エリアのうち該第2保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1、大当たり種別カウンタ格納エリア223f2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3、変動種別カウンタ格納エリア223f4に格納する。
具体的には、第2保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦Y≦4)であれば、その時点で保留されている第2特別図柄の変動演出の数はYであり、その第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的にY番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第2保留情報格納第Yエリアの各カウンタ格納エリア223f1~223f4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第2保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第2保留球格納エリア203eの第2保留第Yエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第2保留第Yエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第2留情報格納第Yエリアに格納されることになる。
一方、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1特別図柄の変動演出の開始を意味する特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信すると、第1保留情報格納エリア223eに格納された情報を、実行情報格納エリア223gaに対してシフトする処理を実行する。つまり、第1特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応する第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gaの各格納エリア223ga1~223ga4に移動させる。
そして、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を実行情報格納エリア223gaの各格納エリア223ga1~223ga4に移動させた場合は、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2特別図柄の変動演出の開始を意味する特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信すると、第2保留情報格納エリア223fに格納された情報を、実行情報格納エリア223gaに対してシフトする処理を実行する。つまり、第2特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応する第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gaの各格納エリア223ga1~223ga4に移動させる。
そして、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を実行情報格納エリア223gaの各格納エリア223ga1~223ga4に移動させた場合は、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gaには、主制御装置110の保留球実行エリア203faに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。また、第1保留情報格納第1~第4エリア及び第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリア、及び、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。つまり、音声ランプ制御装置113には、主制御装置110にて実行中および保留中の第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1が、実行情報格納エリア223ga並びに第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納される。
音声ランプ制御装置113では、先読み処理(図示せず)を行う場合に、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dから保留されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の数(保留球数)を把握する。そして、その保留球数に基づき、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出が保留されているエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、その変動演出において大当たりとなるか否かや、変動時間等が判定される。例えば、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「1」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「0」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が1回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が0回であるので、第1保留情報格納第1エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。また、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「0」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が0回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が4回であるので、第2保留情報格納第4エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。
パチンコ機10は、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成されており、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110のRAM203等にアクセスすることはできない。これに対し、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fを設けて、主制御装置110にて保留された第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1を音声ランプ制御装置113にも格納するので、この第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CS1を参照することで、先読み処理を音声ランプ制御装置113にて実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の変動演出が実行された場合に、その変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
なお、第1保留情報格納エリア223e又は第2保留情報格納エリア223f、および、実行情報格納エリア223gaにおける上述のシフト処理は、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信したときの保留球数(特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に基づく更新が行われる前のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値)に基づいて、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち保留されている変動演出に対応するエリアについてのみデータの移動(シフト)を行う。
例えば、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「4」であり、第1保留情報格納エリア223eの全エリア(第1保留情報格納第1~第4エリア)にデータが記憶されているとする。この場合、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gaへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトし、第1保留情報格納第3エリアのデータを第1保留情報格納第2エリアへシフトし、第1保留情報格納第4エリアのデータを第1保留情報格納第3エリアへシフトする。
一方、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「2」であれば、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gaへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施形態では、変動演出が保留されていない第1保留情報格納第3,第4エリアについては、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各データを、エリア番号が1小さいエリア(実行情報格納エリア223ga、又は、第1保留情報格納第1~第3エリア若しくは第2保留情報格納第1~第3エリア)にそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各々のエリアについて、データが記憶(保留)されているか否かの判定を不用とするので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図136に戻って説明を続ける。RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。
コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図160参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における特別図柄の変動演出や連続予告演出を制御するものである。
次に、図138から図157のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがある。
図138は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。
この立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期値設定処理を実行する(S10101)。例えば、RAM203へのアクセス許可を設定し、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では、「1秒」)を実行する(S10102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S10103)。
その後は、主制御装置110に設けたRAM消去スイッチ503(図112参照)がオンされているか否かを判別する(S10104)。判別の結果、RAM消去スイッチ503がオンされていなければ(S10104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S10105)。そして、記憶されていなければ(S10105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合は、RAM203の初期化を行うため、処理をS10116へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S10105:Yes)、RAM判定値を算出し(S10106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S10107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS10116へ移行する。
なお、図140のS10156の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
一方、RAM消去スイッチ503がオンされておらず(S10104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S10105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S10107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S10108)。次いで、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S10109)。
S10109の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合(S10109:Yes)、電源投入時においてRAM消去スイッチ503:オフ、かつ、設定キー501:オンに操作されているので、立ち上げモードを「設定確認モード」で立ち上げるべく、まず、確率表示装置504において確率設定値の表示を開始し(S10110)、その後、設定キー501がオフされたか否かを判別し(S10111)、設定キー501がオフされるまで該「設定確認モード」を維持する(S10111:No)。一方、設定キー501がオフされた場合は(S10111:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示を終了して(S10112)、「設定確認モード」を終了して、処理をS10113へ移行する。なお、S10109の処理において、設定キー501がオンされていなければ(S10109:No)、立ち上げモードを「通常モード」で立ち上げるべく、S10110~S10112の処理をスキップして、処理をS10113へ移行する。
S10113の処理では、確率設定値に基づいて設定値コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S10113)、その後、割込みを許可する(S10114)。そして、後述するメイン処理(図140参照)に移行する。
ここで設定された設定値コマンドは、後述するタイマ割込処理の外部出力処理(図141のS10201参照)において、音声ランプ制御装置113へと送信される。音声ランプ制御装置113は、この設定値コマンドを受信すると、RAM223に設けられた設定値メモリ(図示せず)に該設定値コマンドが示す確率設定値を格納(記憶)するように構成されている。
一方、S10104の処理において、RAM消去スイッチ503がオンされていると判別された場合は(S10104:Yes)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」か「設定変更モード」のいずれで立ち上げるかを判別すべく、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S10115)。
S10115の処理において、設定キー501がオンされていないと判別された場合は(S10115:No)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」で立ち上げるべく、処理をS10116へ移行する。
S10116の処理では、RAM203の初期化処理(S10116,S10117)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、設定変更の如何を問わず電源投入時にRAMデータを初期化する場合には、RAM消去スイッチ503を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ503が押されていれば、RAMの初期化処理(S10116,S10117)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合(S10105:No)や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合(S10107:No)も同様に、RAM203の初期化処理(S10116,S10117)を実行する。
RAMの初期化処理(S10116,S10117)、即ち、「RAMクリアモード」では、RAM203の使用領域を「0」クリアし(S10116)、その後、RAM203に初期値(例えば、第1保留球数カウンタ203aの「0」クリア等)を設定する(S10117)。RAM203の初期化処理の実行後は、S10113の処理へ移行する。
一方、S10115の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合は(S10115:Yes)、立ち上げモードを「設定変更モード」にするべく、設定変更処理を行う(S10118)。
ここで、図139を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される設定変更処理(S10118)について説明する。図139は、この設定変更処理(S10118)を示すフローチャートである。
この設定変更処理(S10118)は、立ち上げモードが「設定変更モード」である場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更(更新)を受け付け、確定されるための処理である。
この設定変更処理(S10118)では、まず、確率表示装置504において現在の確率設定値の表示の開始を設定し(S10121)、処理をS10122へ移行する。この確率設定値の表示の開始設定により、確率表示装置504に確率設定値の表示が開始される。
なお、ここで表示される確率設定値は、電源断前に設定されていた確率設定値ではなく、必ず特定の値に固定されるようにしてもよい。即ち、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、必ず特定の確率設定値で表示が開始されるようにしてもよい。特定の確率設定値としては、例えば、確率設定値(「1」~「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。これにより、電源断される前に設定されていた確率設定値にかかわらず、ホール関係者等は確率設定値を特定の確率設定値から変更できる。
一方で、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。これにより、ホール関係者等は、電源断される前に設定されていた確率設定値を考慮しながら、確率設定値を変更できる。
また、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値が「3」以上であれば、確率設定値を「3」として表示を開始し、電源断される前に設定されていた確率設定値が「3」未満であれば、その電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。例えば、電源断される前に設定された確率設定値が「5」や「6」などの高い場合、確率設定値を少しだけ(例えば1だけ)小さくしたい場合が多々生じ得る。このような場合において、確率設定値を、電源断される前に設定された確率設定値そのままで表示を開始すると、次のような問題が生じる。即ち、確率設定値の更新は、RAM消去スイッチ503をオンする毎に1ずつ加算され、確率設定値が「6」の場合にRAM消去スイッチ503がオンされた場合には、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。よって、例えば、確率設定値を「6」から「5」に変更したい場合、RAM消去スイッチ503のオンを繰り返しながら、ほぼ確率設定値を1周させなければならない。これに対し、電源断される前に設定された確率設定値が高い場合に、確率設定値を「3」で表示を開始することで、RAM消去スイッチ503をオンする回数を抑えながら、確率設定値の更新を行うことができる。
次に、S10122の処理では、確率設定値が「1」~「6」の範囲にあるか否かを判断し(S10122)、所定の範囲内にない、即ち、異常な確率設定値となっている場合は(S10122:No)、確率設定値を初期値に変更し(S10123)、S10124の処理へ移行する。この初期値としては、確率設定値(「1」~「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。一方、S10122の処理の結果、確率設定値が「1」~「6」の範囲内にあると判断される場合は(S10122:Yes)、確率設定値は正常な値であるので、S10123の処理をスキップして、S10124の処理へ移行する。
S10124の処理では、RAM消去スイッチ503がオンになったか否かを判断する(S10124)。その結果、RAM消去スイッチ503がオンになっていないと判断される場合は(S10124:No)、次いで、設定変更スイッチ502がオンになったか否かを判断する(S10125)。
S10125の結果、設定変更スイッチ502がオンされていないと判断されれば(S10125:No)、S10122の処理へ戻る一方、設定変更スイッチ502がオンされたと判断されれば(S10125:Yes)、確率設定値を更新して(S10126)、S10122の処理に戻る。
S10126の処理である確率設定値の更新は、それまでの確率設定値が「1」~「5」である場合は、その確率設定値に1を加算し、それまでの確率設定値が「6」である場合は、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。S10126の処理により更新された確率設定値は、確率表示装置504に表示される。
S10122→S10123→S10124:No→S10125(及びS10126)→S10122のループ処理は、S10124の処理において、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断されるまで(S10124:Yes)実行され続ける。そして、S10124の処理により、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断される場合は(S10124:Yes)、確率表示装置504に表示されている確率設定値を、これからの遊技で使用する確率設定値として確定し(S10127)、該確率設定値に応じた大当たり乱数テーブル202aを設定する(S10128)。
S10128の処理の後、次いで、設定キー501がオフ状態となったか否かを判断する(S10129)。S10129の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断してもいし、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断してもよい。
S10129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になっていないと判断される間は(S10129:No)、S10129の処理を繰り返し実行する。そして、S10129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になったと判断される場合は(S10129:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示の終了を設定し(S10130)、この設定変更処理(S10118)を終了する。
なお、設定変更処理の終了後は、立ち上げ処理(図138参照)に戻り、処理をS10116へ移行し、RAM203初期化処理を実行(S10116,S10117)し、RAM203のデータを消去(クリア)する。このように、S10124の処理においてホール関係者等にRAM消去スイッチ503をオンさせて確率設定値を確定させることにより、その後、RAM203のデータの消去が行われることを、ホール関係者等に強く認識させることができる。
また、S10124の処理において、RAM消去スイッチ503のオン検出によって確率設定値を確定させていたが、設定キー501のオフ検出によって確率設定値を確定するように構成してもよい。
次に、図140を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図140は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別してカウンタの更新処理と電源断時処理とが実行される。
メイン処理では、まず、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S10151)。そして、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S10151:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S10152,S10153)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S10152)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では「9999」、「99」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203cにそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、後述するタイマ割込処理のS10207(図141参照)の処理と同一の方法によって実行し(S10153)、S10151の処理へ移行する。
ここで、このメイン処理が実行されている間、後述するタイマ割込処理(図141参照)が所定時間間隔(本実施形態では2ミリ秒)で起動され実行される。タイマ割込処理では、遊技の状態に応じて異なる処理が実行される。例えば、大当たり中には、可変入賞装置65の開閉を制御する実行が行われ、スルーゲート67への球の通過があれば、普通図柄表示装置83による普通図柄の表示制御が行われる。また、特別図柄表示装置37での変動表示を開始する場合に実行される大当たり抽選では、高確率状態か低確率状態かによって、取得した大当たり乱数カウンタC1と比較する大当たり乱数値の数が異なってくる。よって、1回のタイマ割込処理の実行にかかる時間は、遊技の状態に応じて変化することになる。従って、一のタイマ割込処理が終了してから次のタイマ割込処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく、その時々の遊技の状態に応じて変化する。
メイン処理の一処理である上記のS10152,S10153の処理は、このタイマ割込処理の残余時間の中で実行されることになる。つまり、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新が繰り返し実行されることになるので、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、大当たり乱数カウンタC1の初期値、普図当たりカウンタC4の初期値)とをランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。特に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2とをランダムに更新することによって、これらを更新の初期値として使用する大当たり乱数カウンタC1及び普図当たりカウンタC4の更新に、ランダム性を持たせることができる。
S10151の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S10151:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図157において後述するNMI割込処理が実行されたということなので、S10154以降の電源遮断時の処理が実行される。
S10154の処理では、各割込処理の発生を禁止し(S10154)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S10155)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S10156)、RAM203のアクセスを禁止して(S10157)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S10151の処理は、タイマ割込処理(図141参照)の残余時間内に行われるS10152とS10153の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。これにより、主制御装置110のメイン処理において、タイマ割込処理による各種設定が終了し、また、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新が終わったタイミングで、電源断の発生情報を確認している。よって、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS10151の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS10151の処理から開始することができる。
従って、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S10101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S10151の処理から開始することができる。その結果、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図141を参照して、第8実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図141は、第8実施形態のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理では、まず、外部出力処理を実行する(S10201)。タイマ割込処理やメイン処理(図140参照)では、各種処理に基づいて、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113、ホールコンピュータ(図示せず)等へ送信すべきコマンド又は信号等を生成し、コマンドが生成された場合はRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦記憶し、信号が生成された場合は該信号に対応する装置(例えば、ホールコンピュータとパチンコ機10とを接続するための外部出力端子板(図示せず)等)に信号を出力する。S10201の外部出力処理では、上記コマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信するとともに、上記信号を各種装置へ出力する。
S10201の処理の後は、次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S10202)、次いで、各特別図柄の当たり時における処理を実行する当たり処理を実行する(S10203)。この当たり処理(S10203)については、図150において後述する。
S10203の後は、次に、普通電役72の駆動制御処理を実行する普通電役制御処理を実行する(S10204)。簡単に説明すると、球がスルーゲート67を通過したことを条件に普通図柄表示装置83にて普通図柄の可変表示が実施され、普通図柄の可変表示の結果、普通図柄の当たり図柄(例えば、「○」図柄)が現出して当たり状態となると、普通電役72を所定時間開放状態とする一方、普通図柄のハズレ図柄(例えば、「×」図柄)が現出した場合は、普通電役72の閉鎖状態を維持する。この普通電役制御処理については、図156を参照して後述する。
S10204の処理の後は、次いで、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S10205)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチ208の状態を読み込むと共に、当該スイッチ208の状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S10201)によって、所定の賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S10206)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第8実施形態では、「9999」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第8実施形態では、「99」)に達した際、「0」にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次いで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4の更新を実行する(S10207)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(第8実施形態では、それぞれ、「9999」,「99」,「99」,「9」,「99」)に達した際、それぞれ「0」にクリアする。また、大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次に、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S10208)。なお、この始動入賞処理(S10208)の詳細は、図142を参照して後述する。
次いで、スルーゲート67への球の通過有無を判断するゲート通過処理を実行する(S10209)。このゲート通過処理(S10209)においてスルーゲート67を球が通過したと判別された場合に、普図当たりカウンタC4の値がカウンタ用バッファ203cから取得され、その普図当たりカウンタC4の値が普図保留球格納エリア203i(図113参照)に格納されるとともに普通図柄保留ランプ84に普通図柄の可変表示の保留数が表示等される。なお、このゲート通過処理(S10209)の詳細は、図143を参照して後述する。
ゲート通過処理(S10209)を実行した後は、上記始動入賞処理(S10208)の処理内容に基づいて特別図柄表示装置37による特別図柄の動的表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特図変動処理を実行する(S10210)。なお、特図変動処理(S10210)の詳細は、図144を参照して後述する。
次いで、上記ゲート通過処理(S10209)の処理内容に基づいて、普通図柄の当否判別を行うとともに、該判別結果に基づく普通図柄の可変表示を普通図柄表示装置83において行うための設定処理である普図変動処理を実行する(S10211)。この普図変動処理(S10211)では、上述した遊技状態に応じて、普通図柄の当たり確率が、高確率(例えば、99/100)か低確率(1/100)のいずれかで行われる。そして、当否結果に基づいて普通図柄の可変表示を行うとともに、該当否結果に応じた表示結果を普通図柄表示装置83に表示する。なお、普図変動処理(S10211)の詳細は、図155を参照して後述する。
普図変動処理(S10211)を実行した後は、発射制御処理を実行し(S10212)、さらに、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S10213)、このタイマ割込処理を終了する。
なお、発射制御処理(S10212)は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、RAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S10201)によって、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
また、本実施形態では、定期的に実行する処理をタイマ割込処理(図141参照)で実行し、メイン処理において、タイマ割込処理の残余時間に各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新を実行する場合について説明したが、タイマ割込処理にて実行していた処理の一部または全部を、メイン処理の中で所定時間(例えば、2ミリ秒)毎に実行するように構成してもよい。例えば、本実施形態においてタイマ割込処理にて実行していた賞球計数信号,払出異常信号読み込み処理(S10202)、当たり処理(S10203)、普通電役制御処理(S10204)及びスイッチ読み込み処理(S10205)の一部または全部を、タイマ割込処理ではなく、メイン処理の中で2ミリ秒毎に実行するように構成してもよい。
この場合、メイン処理の中で所定時間(2ミリ秒)経過したか否かを判断するステップを設け、所定時間経過したと判断された場合のみ、所定時間毎に実行する処理を実行し、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間の経過の有無にかかわらず実行するようにしてもよい。これにより、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間毎に実行する処理の残余時間に実行されることになるが、所定時間毎に実行する処理は、遊技の状態に応じてその実行にかかる時間が変化するため、このように構成した場合であっても、各カウンタCINI1,CINI2,CS1をランダムに更新することができる。
次に、図142のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図141参照)の一処理である始動入賞処理(S10208)を説明する。図142は、この始動入賞処理(S10208)を示すフローチャートである。
始動入賞処理(S10208)は、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71への球の入賞の有無を判断し、入賞があった場合は、各カウンタC1~C3,CS1の値を入賞した始動口64,64a,71に対応する第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに格納する(保留する)処理を実行する。また、保留する各カウンタC1~C3,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
MPU201は、この始動入賞処理(S10208)において、まず、球が左側第1始動口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S10301)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図141のS10205参照)において読み込んだ、左側第1始動口64への入球(入賞)を検出する左側第1始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、左側第1始動口64への入球を3回のタイマ割込処理(図141参照)にわたって検出する。
S10301の判別の結果、球が左側第1始動口64に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S10301:Yes)、次いで、遊技状態が「時間短縮状態」又は「確率変動状態」か否か、即ち、右打ち遊技の球の発射が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S10311)。判別の結果、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」であれば(S10311:Yes)、奨励される右打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)左打ち遊技によって発射された球が左側第1始動口64に入賞したということなので、音声出力装置226(図112参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「右打ちしてください」という文字表示を表示する等の時短・確変中左打ちエラー処理を実行し(S10312)、処理をS10302へ移行する。
このように構成することで、左打ち遊技が奨励されていない「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において左側第1始動口スイッチ(図示せず)で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行い、左打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に左打ち遊技の実行を敬遠させ(右打ち遊技を促し)、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S10311の処理において、遊技状態が「時間短縮状態」又は「確率変動状態」でないと判断された場合は(S10311:No)、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」、又は「潜伏確率変動状態」であるので、S10312の処理をスキップし、S10312の時短中左打ちエラー処理を行わず、処理をS10302へ移行する。
一方、S10301の処理において、球が左側第1始動口64へ入賞していないと判別された場合(S10301:No)、次いで、球が右側第1始動口64aに入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S10313)。ここでは、左側第1始動口64と同様、スイッチ読み込み処理(図141のS10205参照)において読み込んだ、右側第1始動口64aへの入球(入賞)を検出する右側第1始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、右側第1始動口64aへの入球を3回のタイマ割込処理(図141参照)に亘って検出する。
球が右側第1始動口64aに入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S10313:Yes)、処理をS10302へ移行する。
球が左側第1始動口64又は右側第1始動口64aに入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S10301:Yes又はS10313:Yes)、次いで、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が上限値(第8実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S10302)。そして、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの入賞があっても作動保留球数N1<4でなければ(S10302:No)、この始動入賞処理(S10208)を終了し、タイマ割込処理(図141参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N1<4であれば(S10302:Yes)、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1加算する(S10303)。そして、今回、第1特別図柄に対応する左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの入賞であるので、第1保留球格納エリア203dを各乱数値C1~C3,CS1の格納先として設定し(S10304)、処理をS10309へ移行する。
S10309の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ203c(図112参照)から読み出し、S10304で格納先として設定された第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち、第1保留球数カウンタ203aで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3及び変動種別カウンタ格納エリア203d4に各々保留(格納)する(S10309)。
具体的には、例えば、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの入賞に基づくS10304の処理において第1保留球格納エリア203dが格納先として設定され、また、S10303の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「1」であれば、第1保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば第1保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「3」であれば第1保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であれば第1保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
次に、S10303の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)と、S10309の処理により第1保留球格納エリア203dに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第1保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第1保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S10310)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図141のS10201参照)によって、第1保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S10310の処理を終えると、この始動入賞処理(S10208)を終了し、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
なお、S10310の処理において第1保留球数コマンドに含める各カウンタC1~C3,CS1の値は、S10309の処理によりカウンタ用バッファ203cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S10309の処理において第1保留球格納エリア203dに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
S10301及びS10313の処理において、球が左側第1始動口64及び右側第1始動口64aへ入賞していないと判別された場合(S10301:No、及び、S10313:No)、次いで、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S10305)。ここでは、左側第1始動口64及び右側第1始動口64aと同様、スイッチ読み込み処理(図141のS10205参照)において読み込んだ、第2始動口71への入球(入賞)を検出する第2始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第2始動口71への入球を3回のタイマ割込処理(図141参照)にわたって検出する。
球が第2始動口71に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S10305:Yes)、次いで、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が上限値(第8実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S10306)。そして、第2始動口71への入賞がないか(S10305:No)、或いは、第2始動口71への入賞があっても作動保留球数N2<4でなければ(S10306:No)、この始動入賞処理(S10208)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N2<4であれば(S10306:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1加算する(S10307)。そして、今回、第2特別図柄に対応する第2始動口71への入賞であるので、第2保留球格納エリア203eを各乱数値C1~C3,CS1の格納先として設定し(S10308)、処理をS10309へ移行する。
また、S10301及びS10305の処理において、左側第1始動口64及び第2始動口71に同時に球が入賞した場合、又は、S10313及びS10305の処理において、右側第1始動口64a及び第2始動口71に同時に球が入賞した場合は、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの球の入賞処理を優先的に実行し、第2始動口71への球の入賞処理を待機し、次のタイマ割込処理(図141参照)における始動入賞処理(S10208)において、該待機した第2始動口71への球の入賞処理を実行するように構成してもよい。
次に、図143を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図141参照)の一処理であるゲート通過処理(S10209)を説明する。図143は、このゲート通過処理(S10209)を示すフローチャートである。ゲート通過処理(S10209)は、スルーゲート67への球の通過(入球)の有無を判断し、球が通過(入球)した場合は、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球格納エリア203iに格納する(保留する)処理を実行する。
このゲート通過処理(S10209)では、まず、球がスルーゲート67を通過したか否かを判別する(S10401)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図141のS10205参照)において読み込んだスルーゲート67への球の通過(入球)を検出するスルーゲートスイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、スルーゲート67への通過(入球)を3回のタイマ割込処理(図141参照)にわたって検出する。
S10401の処理において、スルーゲート67を球が通過していない場合は(S10401:No)、このゲート通過処理(S10209)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)へ戻る。一方、球がスルーゲート67を通過(入球)したと判別されると(S10401:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」か否か、即ち、左打ち遊技の球の発射が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S10402)。判別の結果、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」であれば(S10402:Yes)、奨励される左打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)右打ち遊技によって発射された球がスルーゲート67を通過したということなので、音声出力装置226(図112参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「左打ちに戻してね」という文字表示を表示する等の通常時右打ちエラー処理を実行し(S10403)、処理をS10404へ移行する。
このように構成することで、右打ち遊技が奨励されていない「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」においてスルーゲート67で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行うことで、右打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に右打ち遊技の実行を敬遠させ(左打ち遊技を促し)、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S10402の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」でなければ(S10402:No)、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」又は「時間短縮状態」であるので、S10403の通常時右打ちエラー処理を行わず、S10403の処理をスキップして、処理をS10404へ移行する。
S10404の処理では、普図保留球数カウンタ203hの値(主制御装置110において保留されている普通図柄の可変表示の作動保留球数HN)が上限値(第8実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S10404)。そして、スルーゲート67への通過(入球)があっても作動保留球数HN<4でなければ(S10404:No)、このゲート通過処理(S10209)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)へ戻る。
一方、作動保留球数HN<4であれば(S10404:Yes)、普図保留球数カウンタ203hの値(作動保留球数HN)を1加算する(S10405)。そして、普図当たりカウンタC4の値をカウンタ用バッファ203c(図112参照)から読み出し、読み出したデータを、普図保留球格納エリア203iに設けられた普図保留第1~第4エリアのうち、普図保留球数カウンタ203hで示される値に対応するエリアに格納する(S10406)。
具体的には、例えば、S10405の処理による加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「1」であれば、普図保留第1エリアに普図当たりカウンタC4の値が保留される。また、加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「2」であれば普図保留第2エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「3」であれば普図保留第3エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「4」であれば普図保留第4エリアに、普図当たりカウンタC4の値が保留される。S10406の処理の終了後は、このゲート通過処理(S10209)を終了し、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
なお、第8実施形態では、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しないように構成されているが、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信して、普通図柄の可変表示に関する保留図柄等に関する演出(報知)を行うように構成してもよい。この場合に、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球数コマンドに含めて送信することで、音声ランプ制御装置113で普通図柄に関する所謂先読み処理を実行可能に構成し、普通図柄に関する演出のバリエーションを設けるように構成してもよい。
次に、図144を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図141参照)の一処理である特図変動処理(S10210)について説明する。図144は、この特図変動処理(S10210)を示すフローチャートである。
この特図変動処理(S10210)は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する特別図柄表示装置37における動的表示や、第3図柄表示装置81にて遊技状態に応じて行う変動演出に関する制御を行うものである。
MPU201は、この特図変動処理(S10210)において、まず、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が大当たり中であるか否かを判別する(S10501)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と、大当たり遊技開始前(即ち、大当たりオープニング)の所定時間の最中と、大当たり遊技終了後(即ち、大当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S10501における判別の結果、いずれかの特別図柄の大当たり中であれば(S10501:Yes)、そのまま特図変動処理(S10210)を終了し、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
S10501の処理において、大当たり中でないと判別された場合は(S10501:No)、次に、特別図柄表示装置37の表示態様が動的表示中であるか否かを判別し(S10502)、特別図柄表示装置37の表示態様が動的表示中でなければ(S10502:No)、次いで、特別図柄表示装置37における動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S10503)。その結果、動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S10503:No)、タイマ割込処理(図141参照)へ戻る。これにより、動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S10503の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S10503:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S10504)。その結果、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」よりも大きければ(S10504:Yes)、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1減算する(S10505)。これは、後述する変動開始処理(S10510)によって、保留されていた第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第2特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第2保留球格納エリア203eに格納されたデータをシフト処理する(S10506)。このデータシフト処理(S10506)は、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203faへ向けて順にシフトさせる処理であって、第2保留第1エリア→保留球実行エリア203fa、第2保留第2エリア→第2保留第1エリア、第2保留第3エリア→第2保留第2エリア、第2保留第4エリア→第2保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
一方、S10504の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」より大きくないと判別されると(S10504:No)、即ち、第2保留球数カウンタ203bの値が「0」以下の場合、続いて、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S10507)。その結果、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」よりも大きければ(S10507:Yes)、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1減算する(S10508)。これは、後述する変動開始処理(S10510)によって、保留されていた第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第1保留球格納エリア203dに格納されたデータをシフト処理する(S10509)。このデータシフト処理(S10509)は、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203faへ向けて順にシフトさせる処理であって、第1保留第1エリア→保留球実行エリア203fa、第1保留第2エリア→第1保留第1エリア、第1保留第3エリア→第1保留第2エリア、第1保留第4エリア→第1保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S10506又はS10509のデータシフト処理の後は、データシフト処理により保留球実行エリア203faに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81に対する変動開始処理を実行し(S10510)、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
ここで、図145を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S10210)の一処理である変動開始処理(S10510)について説明する。図145は、この変動開始処理(S10510)を示したフローチャートである。
この変動開始処理(S10510)では、上述したように、各特別図柄の動的表示を行うか否かや、各特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の設定処理等を行う。
この変動開始処理(S10510)では、保留球実行エリア203faに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37(「通常遊技状態」であれば第3図柄表示装置81)において実行される特別図柄の動的表示の設定処理を行うべく、まず、遊技状態を判別するために、RAM203に設けられた確変フラグ203uがオンされているか否かを判別する(S15001)。判別の結果、確変フラグ203uがオンされていないと判別された場合(S15001:No)、遊技状態が「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」であり、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であるので、低確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S15002)、処理をS15004へ移行する。一方、確変フラグ203uがオンされていると判別された場合は(S15001:Yes)、遊技状態が「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」であり、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であるので、高確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S15003)、処理をS15004へ移行する。
S15004の処理では、保留球実行エリア203faに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S15002又はS15003において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S15004)。
第8実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、保留球実行エリア203faに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の遊技状態(モード)との関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率状態(「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で100/10000、設定値「6」で110/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。また、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が高確率状態(「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で200/10000、設定値「6」で220/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。
S15004の処理では、保留球実行エリア203faに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S15004の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S15004:Yes)、保留球実行エリア203faに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、各特別図柄に対応する大当たり種別テーブル202b(図115(a)又は図115(b)参照)とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S15005)。
この処理では、大当たり種別テーブル202bによって、保留球実行エリア203faに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態A」へ移行する大当たり種別「時短A」か、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態B」へ移行する大当たり種別「時短B」か、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に「確率変動状態」へ移行する大当たり種別「確変A」か、が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、保留球実行エリア203faに格納されているデータが、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータか第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータかを保留球実行エリア203faのシフト元バッファ(図示せず)に記憶しておき、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203faに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図1大当たり種別テーブル202b1(図115(a)参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。また、保留球実行エリア203faに格納されているデータが第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203faに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図2大当たり種別テーブル202b2(図115(b)参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S15006)、S15011の処理へ移行する。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア203faに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図122~図126参照)を選択する。
そして、S15005の処理において設定された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、保留球実行エリア203faに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S15004の処理において、大当たりではないと判別された場合には(S15004:No)、各特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定する(S15007)。S15007の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球実行エリア203faに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様、「特殊変動」演出態様のいずれかを設定する。第8実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、遊技状態が「確率変動状態」か否かを判別する(S15008)。判別の結果、「確率変動状態」でなければ(S15008:No)、即ち、「通常遊技状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」のいずれかであれば、「通常遊技状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」の各遊技状態におけるハズレ時の変動パターンを決定し(S15009)、S150011の処理へ移行する。
一方、S15008の処理において、遊技状態が「確率変動状態」であると判別された場合には(S15008:Yes)、確変用変動パターン設定処理を実行し(S15010)、S150011の処理へ移行する。
S15009及びS15010の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S15007の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、保留球実行エリア203faに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
ここで、図146を参照して、「確率変動状態」におけるハズレ時の変動パターンの選択処理である確変用変動パターン設定処理(S15010)について説明する。図146は、この確変用変動パターン設定処理(S15010)を示したフローチャートである。
この確変用変動パターン設定処理(S15010)では、上述したように、「確率変動状態」におけるハズレ時の変動パターンの設定処理を行う。
まず、実行される動的表示が第1特別図柄の動的表示(以下、「特図1変動」と称する場合がある)か否かを判別する(S15101)。判別の結果、特図1変動であると判別された場合(S15101:Yes)、次に、確変第1モードフラグ203wがオンされているか否かを判別する(S15102)。その結果、確変第1モードフラグ203wがオンされていると判別された場合(S15102:Yes)、さらに、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きいか否かを判別する(S15103)。その結果、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きいと判別された場合(S15103:Yes)、次いで、特図1の動的表示の実行回数(回転数)の値(即ち、大当たり遊技終了後、特図1変動の実行回数)が「3」より大きいか否かを判別する(S15104)。その結果、特図1の回転数の値が「3」より大きくない(即ち、「3」以下)場合、「確率変動状態(確変第1モード)」における「非リーチ(超ショート)」演出態様を設定するべく、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図124(b)参照)を設定する(S15105)。
一方、S15102の処理において、確変第1モードフラグ203wがオンされていないと判別された場合(S15102:No)、次いで、特図1の回転数の値が「4」より大きいか否かを判別し(S15107)、その結果、特図1の回転数の値が「4」より大きくない(即ち、「4」以下)場合(S15107:No)、第3図柄表示装置81において「ジャッジバトル演出」を実行させるべく、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)を設定する(S15106)。また、S15103の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きくないと判別された場合(S15103:No)、即ち、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」以下である場合も、処理をS15106へ移行する。さらに、S15104の処理において、特図1の回転数の値が「3」より大きい場合(S15104:Yes)も、処理をS15106へ移行する。
また、S15102の処理において、確変第1モードフラグ203wがオンされていないと判別され(S15102:No)、さらに、S15107の処理において、特図1の回転数の値が「4」より大きいと判別された場合(S15107:Yes)、第1特別図柄の実行回数に基づく時短終了条件が成立しているので、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5(図124(a)参照)を設定する(S15108)。
一方、S15101の処理において、特図1変動ではないと判別された場合(S15101:No)、即ち、特図2変動の場合、確変第1モードフラグ203wがオンされているか否かを判別する(S15109)。その結果、確変第1モードフラグ203wがオンされていると判別された場合(S15109:Yes)、「確率変動状態(確変第1モード)」における「非リーチ(超ショート)」演出態様を設定するべく、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図124(b)参照)を設定する(S15110)。
また、S15109の処理において、確変第1モードフラグ203wがオンされていないと判別された場合(S15109:No)、次いで、第2保留球数カウンタ203bの値が「0」より大きいか否かを判別する(S15111)。その結果、第2保留球数カウンタ203bの値が「0」より大きいと判別された場合(S15111:Yes)、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8(図125(b)参照)を設定する(S15112)。
そして、S15111の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値が「0」より大きくないと判別された場合(S15111:No)、即ち、第2保留球数カウンタ203bの値が「0」以下である場合、第2始動口71への入賞時間を確保するための「ノーマルリーチ演出態様」を設定するべく、停止パターンテーブル202dのIテーブル202d9(図126(a)参照)を設定する(S15113)。
なお、上記S15105、S15106、S15108、S15110、S15112及びS15113の処理の後は、いずれもS15114へ移行し、停止パターン選択カウンタC3、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1及び変動種別カウンタCS1の値に基づいて変動パターンを決定し、この確変用変動パターン設定処理(S15010)を終了して、変動開始処理(図145参照)に戻る。
このように構成することで、図120及び図121の「確率変動状態(確変第1モード)」における停止パターンテーブル202c(変動パターンテーブル202e)の設定が可能となる。即ち、図120~図126において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している、第1特別図柄の動的表示のすべての保留球がハズレの場合は、残存しているすべての保留球を現出させることが可能となり、また、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、いずれかに大当たりとなる保留球が含まれている場合、該大当たりとなる保留球まで現出させることが可能となる。そして、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している、第1特別図柄の動的表示のすべての保留球がハズレの場合、該保留球のうち、最後に実行されることとなる保留球において、必ず「特殊変動2」演出態様、つまり、後述する第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」を実行させることが可能となる。また、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、いずれかに大当たりとなる保留球が含まれている場合、該大当たりとなる保留球において、必ず「特殊変動2」演出態様、つまり、後述する第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」が実行させることが可能となる。
図145に戻って説明を続ける。S15011の処理では、S15006、S15009及びS15010の処理によって決定された変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する変動パターンコマンドを設定する(S15011)
具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たり抽選に当選し、該大当たりが大当たり種別「時短A」であって、さらに、「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様の変動パターンが選択されていた場合は、第1特別図柄・大当たり・「時短A」・「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様を示す変動パターンコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド。以下、第1特別図柄に関する変動パターンコマンドを、「特図1変動パターンコマンド」と称する場合がある。)が設定される。また、第2特別図柄の動的表示において大当たり抽選にハズレて、さらに、「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様の変動パターンが選択されていた場合は、第2特別図柄・ハズレ・「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様を示す変動パターンコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド。以下、第2特別図柄に関する変動パターンコマンドを、「特図2変動パターンコマンド」と称する場合がある。)が設定される。
このように、変動演出が同じ変動時間であっても、変動パターンコマンドに変動演出の当否と大まかな変動パターンの内容も併せて設定することで、音声ランプ制御装置113は、当否を含む演出態様の内容と変動時間とを把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の変動パターンを決定することができる。
次いで、S15005又はS15007の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定し(S15012)、特図変動処理(図144参照)へ戻る。
具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選し、その大当たりの内容が大当たり種別「時短A」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「4」図柄等)は特定せずに、第1特別図柄・「時短A」であることを示す停止種別コマンド(即ち、特図1停止種別コマンド。以下、第1特別図柄に関する停止種別コマンドを、「特図1停止種別コマンド」と称する場合がある。)を設定する。また、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選し、その大当たりの内容が大当たり種別「確変A」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「7」図柄等)は特定せずに、第2特別図柄・「確変A」であることを示す停止種別コマンド(即ち、特図2停止種別コマンド。以下、第2特別図柄に関する停止種別コマンドを、「特図2停止種別コマンド」と称する場合がある。)を設定する。
一方、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選せず、さらに、「スーパーリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「787」等)は特定せずに、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。また、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選せず、さらに、「ノーマルリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「737」等)は特定せずに、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。さらに、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選せず、さらに、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「258」等)は特定せずに、ハズレ時の「非リーチ(ロング)」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。
このように、停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理(図141参照)のS10201の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、変動パターンコマンドや停止種別コマンドを受信すると、それに基づき表示用変動パターンコマンドや表示種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
図144に戻って、説明を続ける。S10507の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きくないと判別されると(S10507:No)、即ち、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」以下の場合、第3図柄表示装置81においてデモ演出が行われている状態であるか否か、即ち、デモ中であるか否かを判別する(S10511)。この判別処理では、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信した後、第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1又は作動保留球数N2)のいずれかの値が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
そして、デモ中ではないと判別された場合は(S10511:No)、音声ランプ制御装置113へ送信すべきデモコマンドを設定して(S10512)、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。一方、デモ中であると判別された場合は(S10511:Yes)、そのままタイマ割込処理(図141参照)に戻る。S10512の処理で設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図141のS10201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、表示用デモコマンドを表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、表示用デモコマンドの受信に基づいて、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示するように制御を行う。
ここで、デモコマンドが設定されるのは、上述したように、変動停止後、所定時間が経過したときに保留球が1つも存在しない場合である。よって、変動停止後、所定時間経過しても変動演出が開始されない場合は、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示される。
なお、S10511の処理においてデモ中ではない(S10511:No)と判断された場合に、さらに、変動停止後、前記所定時間よりも長い第2の所定時間が経過したか否かを判断する処理を実行し、変動停止後、第2の所定時間が経過したことをもってS10512の処理を実行してデモコマンドを設定するようにしてもよい。これにより、変動停止後、保留球が1つも存在しない場合に、すぐにデモ演出を開始することなく、比較的長い時間、その停止した変動演出の停止図柄を遊技者に見せることができる。
また、S10502の処理において、特別図柄表示装置37の表示態様が動的表示中であると判別されると(S10502:Yes)、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否か、又は、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別し、判別結果に応じて第1特別図柄の動的表示または第2特別図柄の動的表示を停止させる変動停止処理(S10513)を行い、この特図変動処理(S10210)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
ここで、図147を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図144参照)の一処理である変動停止処理(S10513)について説明する。図147は、この変動停止処理(S10513)を示すフローチャートである。
この変動停止処理(S10513)では、各特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別し、変動時間が経過している場合は、各停止種別に応じた停止結果を特別図柄表示装置37に表示するとともに、各確定コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。また、「時短機能」が有効な遊技状態である場合、該「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かの判別処理を行う時短計数処理(S15506)を実行し、さらに、「確率変動状態(確変第1モード)」である場合は、該「確率変動状態(確変第1モード)」の終了条件が成立したか否かを判別する状態移行判定処理(S15507)を実行する。
変動停止処理(S10513)では、まず、実行中の特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S15501)。特別図柄表示装置37における特別図柄の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1等により選択された変動パターンに応じて決められており(特図1変動パターンコマンド又は特図2変動パターンコマンドに応じて決められており)、この特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S15501:No)、実行中の特別図柄に応じた特別図柄表示装置37の特別LED群37bの表示を更新して(S15502)、この変動停止処理を終了して、特図変動処理(図144参照)に戻る。
第8実施形態では、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおいて、第1特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、上方LED群37b1が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定され、第2特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、下方LED群37b2が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定される。
一方、S15501の処理において、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおける特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S15501:Yes)、特別図柄表示装置37の特別LED群37bに対して、特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した表示態様を停止させる(S15503)。停止図柄は、変動開始処理(図145参照)のS15005又はS15007の処理によって予め設定される。
第8実施形態では、各特別図柄の動的表示の判定結果がハズレである場合には、上方LED群37b1又は下方LED群37b2の最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで上方LED群37b1又は下方LED群37b2が点灯表示される。
S15503の処理で各特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した特別図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における各特別図柄の変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置37における特別LED群37bの表示と同調して確定表示させるために、確定コマンドを設定して(S15504)、処理をS15505へ移行する。第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるための確定コマンド(即ち、特図1確定コマンド。以下、第1特別図柄に関する確定コマンドを、「特図1確定コマンド」と称する場合がある。)を設定し、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定させるための確定コマンド(即ち、特図2確定コマンド。以下、第2特別図柄に関する確定コマンドを、「特図2確定コマンド」と称する場合がある。)を設定する。
音声ランプ制御装置113は、この特図1確定コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81で実行されている第1特別図柄の変動演出を停止させるべく、表示制御装置114に対して表示用特図1確定コマンドを送信し、特図2確定コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81で実行されている第2特別図柄の変動演出を停止させるべく、表示制御装置114に対して表示用特図2確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用特図1確定コマンド又は表示用特図2確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。
次いで、S15505の処理では、時短フラグ203vがオンされているか否か、即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」か否かを判別する(S15505)。判別の結果、時短フラグ203vがオンされていなければ(S15505:No)、S15506の処理をスキップしてS15507の処理へ移行する。一方、時短フラグ203vがオンされていれば(S15505:Yes)、「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かの判別処理を実行する時短計数処理を行い(S15506)、続いてS15507の処理へ移行する。
ここで、図148を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図147参照)の一処理である時短計数処理(S15506)について説明する。図148は、この時短計数処理(S15506)を示すフローチャートである。
この時短計数処理(S15506)では、時短フラグ203vがオンに設定されている場合に、各大当たり種別毎に設定された「時短機能」の終了条件である特別図柄の動的表示の実行回数(例えば、第1特別図柄の変動回数、第2特別図柄の変動回数、又は、第1特別図柄および第2特別図柄の合計変動回数)を計数し、該計数結果が時短終了条件を満たしたか否かを判別して、判別結果に応じて時短フラグ203vをオンからオフに設定する。また、第1特別図柄の変動回数が時短終了条件を満たしている場合で、時短無限フラグ203pがオンされているときは、時短無限フラグ203pをオンからオフに設定する。
この時短計数処理(S15506)では、まず、停止した特別図柄の動的表示の種類を判別する(S15601)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示が停止したタイミングであれば(S15601:「特図1」)、第1特別図柄の動的表示が1回実行されたということなので、特図1時短カウンタ203rの値から1減算して(S15602)、次いで、減算した特図1時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S15603)。判別の結果、特図1時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値であれば(S15603:Yes)、第1特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件が成立していないので、続いて、時短無限フラグ203pがオンされているか否かを判別する(S15606)。その結果、時短無限フラグ203pがオンされている場合(S15606:Yes)、第1特別図柄および第2特別図柄の合計時短回数における時短終了条件は「次回大当たりまで」となり(図130参照)、該合計時短回数における時短終了条件は成立し得ないことになるため、S15607~S15610の処理をスキップして、この時短計数処理(S15506)を終了し、変動停止処理(図147)に戻る。
また、S15606の処理において、時短無限フラグ203pがオンされていないと判別された場合(S15606:No)、第1特別図柄および第2特別図柄の合計時短回数における時短終了条件が成立し得るため、S15607の処理へ移行する。S15607の処理においては、合計時短カウンタ203tの値から1減算して(S15607)、次いで、減算した合計時短カウンタ203tの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S15608)。判別の結果、合計時短カウンタ203tの値が「0」より大きい値であれば(S15608:Yes)、第1特別図柄および第2特別図柄の合計動的表示回数に基づく時短終了条件が成立していないので、S15609及びS15610の処理をスキップして、この時短計数処理(S15506)を終了し、変動停止処理(図147)へ戻る。一方、S15608の処理において、合計時短カウンタ203tの値が「0」より大きい値でないと判別された場合(S15608:No)、即ち、合計時短カウンタ203tの値が「0」以下である場合、第1特別図柄および第2特別図柄の合計動的表示回数に基づく時短終了条件が成立するため、時短フラグ203vをオフにすべく、処理をS15609へ移行する。
一方、S15603の処理において、特図1時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値でない場合(S15603:No)、即ち、特図1時短カウンタ203rの値が「0」以下である場合は、第1特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件が成立するため、続いて、時短無限フラグ203pがオンされているか否かを判別する(S15604)。その結果、時短無限フラグ203pがオンされている場合(S15604:Yes)、「確率変動状態」における「時短機能」の時短終了条件が成立しているため、「潜伏確率変動状態」に移行するべく、時短無限フラグ203pをオフに設定し(S15605)、次いで、時短フラグ203vをオフにすべく、処理をS15609へ移行する。また、S15604の処理において、時短無限フラグ203pがオンされていないと判別された場合(S15604:No)、「時間短縮状態」における「時短機能」の時短終了条件が成立しているため、「通常遊技状態」に移行するべく、S15605の処理をスキップして、S15609へ移行する。
また、S15601の判別の結果、第2特別図柄の動的表示が停止したタイミングである場合(S15601:「特図2」)、時短無限フラグ203pがオンされているか否かを判別する(S15611)。判別の結果、時短無限フラグ203pがオンされている場合(S15611:Yes)、第2特別図柄の動的表示回数、及び、第1特別図柄および第2特別図柄の合計時短回数における時短終了条件は「次回大当たりまで」となり(図130参照)、動的表示回数における時短終了条件が成立し得ないことになるため、S15612~S15615の処理をスキップして、この時短計数処理(S15506)を終了し、変動停止処理(図147)へ戻る。
一方、S15611の判別の結果、時短無限フラグ203pがオンされていない場合(S15611:No)、第2特別図柄の動的表示回数、及び、第1特別図柄および第2特別図柄の合計時短回数における時短終了条件が成立し得るため、S15612の処理へ移行する。S15612の処理においては、第2特別図柄の動的表示が1回実行されたということなので、特図2時短カウンタ203sの値から1減算して(S15612)、次いで、減算した特図2時短カウンタ203sの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S15613)。判別の結果、特図2時短カウンタ203sの値が「0」より大きい値であれば(S15613:Yes)、第2特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件が成立していないので、続いて、合計時短カウンタ203tの値から1減算して(S15614)、次いで、減算した合計時短カウンタ203tの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S15615)。判別の結果、合計時短カウンタ203tの値が「0」より大きい値であれば(S15615:Yes)、第1特別図柄および第2特別図柄の合計動的表示回数に基づく時短終了条件が成立していないので、S15609及びS15610の処理をスキップして、この時短計数処理(S15506)を終了し、変動停止処理(図147)へ戻る。
一方、S15613の判別の結果、特図2時短カウンタ203sの値が「0」より大きい値でない場合(S15613:No)、即ち、特図2時短カウンタ203sの値が「0」以下である場合は、第2特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件が成立しているので、時短フラグ203vをオフにすべく、処理をS15609へ移行する。また、S15615の処理において、合計時短カウンタ203tの値が「0」より大きい値でない場合(S15615:No)、即ち、合計時短カウンタ203tの値が「0」以下である場合は、第1特別図柄および第2特別図柄の合計動的表示回数に基づく時短終了条件が成立しているので、この場合も時短フラグ203vをオフにすべく、処理をS15609へ移行する。
S15609の処理では、時短フラグ203vをオフに設定し(S15609)、「時短機能」の状態が無効化される。次いで、S15610の処理においては、特図1時短カウンタ203r、特図2時短カウンタ203s及び合計時短カウンタ203tの値を「0」クリアし、この時短計数処理(S15506)を終了して、変動停止処理(図147参照)に戻る。
このように、「時短機能」が有効な状態において、複数設けられた時短終了条件をそれぞれ個別に判別することで、遊技状態に応じた「時短機能」の有効又は無効を適切に行い、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。また、「時間短縮状態」及び「確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示回数に基づく時短終了条件を、「100回」や「次回大当たりまで」の設定ではなく、第8実施形態のように「5回」と、限定された回数に設定することにより、「時間短縮状態」および「確率変動状態」において、奨励されていない左打ち遊技を行って左側第1始動口64に球を入賞させて、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において遊技仕様として設定された回数以上の第1特別図柄の動的表示を実行させるという遊技者による不正遊技に基づく遊技価値の付与等を抑制することができる。
図147に戻って説明を続ける。次いで、S15507では、「確率変動状態(確変第1モード)」の終了条件が成立したか否かを判別し、該「確率変動状態(確変第1モード)」の終了条件が成立した場合は、「確率変動状態(確変第2モード)」へ移行する状態移行判定処理(S15507)を行い、変動停止処理(S10513)を終了し、特図変動処理(図144)に戻る。
ここで図149を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図147参照)の一処理である状態移行判定処理(S15507)について説明する。図149は、この状態移行判定処理(S15507)を示すフローチャートである。
この状態移行判定処理(S15507)では、確変第1モードフラグ203wがオンに設定されている場合、即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」時に、該「確率変動状態(確変第1モード)」の終了条件(例えば、第1特別図柄の変動回数、第1特別図柄の保留球数、又は、第1特別図柄の変動演出において選択された停止パターンテーブル202d)を判別し、判別結果に応じて確変第1モードフラグ203wをオンからオフに設定する。
この状態移行判定処理(S15507)では、まず、確変第1モードフラグ203wがオンに設定されているか否かを判別する(S15701)。判別の結果、確変第1モードフラグ203wがオンに設定されている場合(S15701:Yes)、次いで、特図1の回転数の値が「3」より大きいか否かを判別する(S15702)。その結果、特図1の回転数の値が「3」より大きい場合(S15702:Yes)、「確率変動状態(確変第2モード)」への移行条件が成立するため、確変第1モードフラグ203wをオフに設定すべく、処理をS15705へ移行する。
また、S15702の判別の結果、特図1の回転数の値が「3」より大きくない場合(S15702:No)、即ち、特図1の回転数の値が「3」以下である場合、次いで、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きいか否かを判別する(S15703)。判別の結果、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きくない場合(S15703:No)、即ち、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」以下である場合、「確率変動状態(確変第2モード)」への移行条件が成立するため、確変第1モードフラグ203wをオフに設定すべく、処理をS15705へ移行する。
一方、S15703の判別の結果、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きい場合(S15703:Yes)、次いで、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、第1特別図柄の変動演出において停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4を設定済みか否かを判別する(S15704)。判別の結果、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、第1特別図柄の変動演出において停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4を設定済みの場合(S15704:Yes)、「確率変動状態(確変第2モード)」への移行条件が成立するため、確変第1モードフラグ203wをオフに設定すべく、処理をS15705へ移行する。
S15705の処理では、確変第1モードフラグ203wをオフに設定し(S15705)、遊技状態が「確率変動状態(確変第1モード)」から「確率変動状態(確変第2モード)」へ移行される。そして、この状態移行判定処理(S15507)を終了して、変動停止処理(図147参照)に戻る。
一方、S15701の判別の結果、確変第1モードフラグ203wがオンに設定されていない場合(S15701:No)、即ち、確変第1モードフラグ203wがオフに設定されている場合、S15702~S15705の処理をスキップし、この状態移行判定処理(S15507)を終了し、変動停止処理(図147参照)に戻る。また、S15704の処理において、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、第1特別図柄の変動演出において停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4を設定済みでないと判別された場合(S15704:No)、S15705の処理をスキップし、この状態移行判定処理(S15507)を終了し、変動停止処理(図147参照)に戻る。
このように、「確率変動状態」を「確率変動状態(確変第1モード)」と「確率変動状態(確変第2モード)」のように分割し、大当たり終了後は「確率変動状態(確変第1モード)」から開始し、該「確率変動状態(確変第1モード)」の終了条件が成立した場合に、該「確率変動状態(確変第1モード)」から「確率変動状態(確変第2モード)」へ移行するように構成することで、それぞれの遊技状態において異なる特別図柄の変動パターンの選択が可能となる。そして、その結果、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄及び第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数が実行され得る構成とし、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、遊技仕様通りに遊技が行われた場合、第1特別図柄の動的表示が実行され難い構成とすることが可能となる。
次に、図150を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図141参照)の一処理である当たり処理(S10203)について説明する。図150は、この当たり処理(S10203)を示したフローチャートである。
この当たり処理(S10203)は、各特別図柄の大当たりが発生する場合に、大当たりの種類に応じて可変入賞装置65(大入賞口)の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、可変入賞装置65の開放時間を設定する。そして、大当たり状態(遊技)である場合において、可変入賞装置65を開放又は閉鎖するための大当たり開閉制御処理(S10608)を実行し、大当たり状態が終了するタイミングで、大当たり状態の終了を設定する大当たり終了処理(S10610)を実行する。
当たり処理(S10203)では、まず、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選したか否かを判別する(S10601)。判別の結果、大当たりに当選していれば(S10601:Yes)、大当たり遊技を行うために、まず、大当たり遊技中の「確変機能」及び「時短機能」を無効にすべく、確変フラグ203u、確変第1モードフラグ203w、時短無限フラグ203p、及び、時短フラグ203vをオフに設定し(S10602)、さらに、特図1時短カウンタ203r、特図2時短カウンタ203s、及び、合計時短カウンタ203tの値を「0」クリアする(S10603)。次いで、大当たり種別に応じたラウンド数をRAM203に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S10604)。
そして、大当たりが開始されることを示す大当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、大当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S10605)。次いで、該大当たり種別に応じたオープニング時間(例えば、「30秒」又は「1秒」)を設定して(S10606)、処理をS10607へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図141のS10201参照)によって、大当たり種別に応じた大当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、上述したラウンドカウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該ラウンドカウンタの値を確認して、ラウンドカウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大当たり遊技に応じて可変入賞装置65を開放制御しつつ、該ラウンドカウンタの値を1減算する。そして、ラウンドカウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たりを終了するように構成されている。
一方、S10601の判別の結果、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選していない場合は(S10601:No)、大当たり当選に基づく大当たり遊技の設定処理が不要のため、S10602~S10606の処理をスキップしてS10607へ移行する。
次いで、S10607の処理では、大当たり中か否かを判別する(S10607)。判別の結果、大当たり中であると判別された場合は(S10607:Yes)、可変入賞装置65の開閉制御を実行する大当たり開閉制御処理を実行し(S10608)、その後、処理をS10609へ移行する。
ここで、図151を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S10203)の一処理である大当たり開閉制御処理(S10608)について説明する。図151は、この大当たり開閉制御処理(S10608)を示したフローチャートである。
この大当たり開閉制御処理(S10608)では、当たり処理(S10203)で設定された可変入賞装置65の開放回数に基づいて、可変入賞装置65の開閉制御を実行する。
この大当たり開閉制御処理(S10608)では、まず、当たり処理(S10203)のS10606で設定されたオープニング時間、又は、後述する大入賞口開放中処理(S16007)のS16025(図152参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S16001)。判別の結果、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S16001:No)、可変入賞装置65の開放タイミングではないため、該可変入賞装置65を閉鎖し続けるため、S16002~S16005の処理をスキップして、処理をS16006へ移行する。
一方、S16001の処理において、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S16001:Yes)、可変入賞装置65の開放タイミングなので、可変入賞装置65の開放設定を行い(S16002)、次いで、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットする(S16003)。そして、大当たり時おける可変入賞装置65の最大開放時間(第8実施形態では、「30秒」)を設定して(S16004)、可変入賞装置65が開放されたことを示す大入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S16005)、処理をS16006に移行する。この大入賞口開放コマンドを受信した音声ランプ制御装置113は、可変入賞装置65が開放された旨を第3図柄表示装置81において実行し、遊技者に可変入賞装置65が開放されていることを遊技者に開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させることを促すように構成されている。
S16006の処理では、可変入賞装置65が開放中であるか否かを判別する(S16006)。判別の結果、可変入賞装置65が開放中でなければ(S16006:No)、可変入賞装置65が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S16007の処理をスキップして、この大当たり開閉制御処理(S10608)を終了し、当たり処理(図150参照)に戻る。一方、S16006の処理において、可変入賞装置65が開放中であると判別された場合は(S16006:Yes)、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件を判別するべく、大入賞口開放中処理を行い(S16007)、この大当たり開閉制御処理(S10608)を終了し、当たり処理(図150参照)に戻る。
ここで、図152を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり開閉制御処理(S10608)の一処理である大入賞口開放中処理(S16007)について説明する。図152は、この大入賞口開放中処理(S16007)を示したフローチャートである。
この大入賞口開放中処理(S16007)では、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。
この大入賞口開放中処理(S16007)では、まず、上述した大当たり開閉制御処理(S10608)のS16004において設定された可変入賞装置65の開放時間が経過したか否かを判別する(S16011)。判別の結果、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングであれば(S16011:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける可変入賞装置65の閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S16012)、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS16019へ移行する。S16019からの可変入賞装置65の閉鎖処理については、後述する。
一方、S16011の処理において、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングでなければ(S16011:No)、次いで、大入賞口スイッチ65cがオンされたか否か、即ち、可変入賞装置65へ球が入賞したか否かを判断する(S16013)。
S16013の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出され可変入賞装置65へ球が入賞していれば(S16013:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S16014)、次いで、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」であるか否かを判別する(S16015)。判別の結果、大当たり種別「確変A」の大当たりであれば(S16015:Yes)、該大当たりの終了後に特別図柄の高確率状態にするために、確変領域スイッチ65eに球を検出させるタイミングが否かを判別するべく、S16013の処理において大入賞口スイッチ65cにより検出された球が5ラウンド目の1カウント目か否かを判別する(S16016)。
S16016の判別の結果、S16013の処理において大入賞口スイッチ65cにより検出された球が5ラウンド目の1カウント目であると判別された場合は(S16016:Yes)、確変領域スイッチ65eによって球を検出可能な状態にするべく、確変領域ソレノイド65dを開放駆動する確変領域開放設定を行い(S16017)、この大入賞口開放中処理(S16007)を終了し、大当たり開閉制御処理(図151参照)に戻る。一方、S16016の処理において、S16013の処理において大入賞口スイッチ65cにより検出された球が5ラウンド目の1カウント目でないと判別された場合は(S16016:No)、確変領域(図示せず)を開放するタイミングではないため、処理をS16018へ移行する。
S16018の処理では、S16014の処理で1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S16018)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S16018:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、可変入賞装置65に球が10個以上入賞して可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しているので、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS16019へ移行する。
S16018の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S16018:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しておらず、可変入賞装置65の開放を継続するために、S16019~S16025の処理をスキップして、この大入賞口開放中処理(S16007)を終了する。この大入賞口開放中処理(S16007)の終了後は、大当たり開閉制御処理(図151参照)へ戻る。
S16013の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出されていないと判別された場合は(S16013:No)、次に、確変領域スイッチ65eによって球が検出され開放中の確変領域(図示せず)に球が入賞しているか否かを判別する(S16026)。判別の結果、確変領域スイッチ65eによって球が検出されていない場合は(S16026:No)、この大入賞口開放中処理(S16007)を終了して、大当たり開閉制御処理(図151参照)に戻る。一方、確変領域スイッチ65eによって球が検出されている場合は(S16026:Yes)、確変領域に球が入賞したということなので、該大当たり後に特別図柄の高確率状態にするため、確変移行フラグ203kをオンに設定して(S16027)、次いで、確変領域ソレノイド65dを閉鎖駆動する確変領域閉鎖設定を行い(S16028)、この大入賞口開放中処理(S16007)を終了し、大当たり開閉制御処理(図151参照)に戻る。
次いで、S16019からの可変入賞装置65の閉鎖処理では、まず、可変入賞装置65の閉鎖設定を行い(S16019)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して可変入賞装置65が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖コマンドを設定して(S16020)、処理をS16021へ移行する。なお、S16020の処理で設定された大入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図141のS10201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S16021の処理では、可変入賞装置65の1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S16021)、次に、確変領域ソレノイド65dが開放態様で駆動されており、確変領域(図示せず)が開放中であって球が入賞可能な状態か否かを判別する(S16022)。判別の結果、確変領域が開放中であれば(S16022:Yes)、確変領域ソレノイド65dを閉鎖駆動して確変領域を閉鎖する確変領域閉鎖処理を実行し(S16023)、処理をS16024へ移行する。一方、確変領域が開放中でなければ(S16022:No)、S16023の処理をスキップして、処理をS16024へ移行する。
S16024の処理では、S16021の処理で1減算したラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S16024)。ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合(S16024:Yes)、該大当たりにおけるラウンド回数(可変入賞装置65の残り開放回数)が残存している状態であるので、次の可変入賞装置65を開放させるまでのインターバル時間(例えば、「2秒」)を設定し(S16025)、この大入賞口開放中処理(S16007)を終了し、大当たり開閉制御処理(図151参照)に戻る。
一方、S16024の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S16024:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了したので、大当たり状態を終了させるために、インターバル時間を設定せず(即ち、S16025をスキップして)、この大入賞口開放中処理(S16007)を終了して、大当たり開閉制御処理(図151参照)に戻る。
図150の当たり処理(S10203)に戻って、説明を続ける。S10608の大当たり開閉制御処理(図151参照)の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S10609)。判別の結果、ラウンドカウンタが「0」より大きい値であれば(S10609:Yes)、大当たり状態を継続するため、大当たりの終了設定処理であるS10610の処理をスキップして、この当たり処理(S10203)を終了する。
一方、S10609の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S10609:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了しているので、大当たり状態を終了させるために、大当たり終了処理を行い(S10610)、この当たり処理(S10203)を終了する。
ここで、図153を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S10203)の一処理である大当たり終了処理(S10610)について説明する。図153は、この大当たり終了処理(S10610)を示したフローチャートである。
この大当たり終了処理(S10610)では、確変移行フラグ203kに基づいて、確変フラグ203u及び時短無限フラグ203pの設定を行うとともに、第1保留球数カウンタ203aの値に基づいて、確変第1モードフラグ203wの設定を行う。また、「確変機能」の付与回数が確変リミット回数に到達していた場合に、確変フラグ203u、時短無限フラグ203p及び確変第1モードフラグ203wをオフに設定し、確変リミットカウンタ203qを「0」クリアして、確変リミット回数を初期化する処理を実行する。
この大当たり終了処理(S10610)では、まず、確変移行フラグ203kがオンされているか否かを判別する(S16101)。判別の結果、確変移行フラグ203kがオンされていれば(S16101:Yes)、この大当たり中に確変領域(図示せず)を球が通過して該大当たり終了後の遊技状態を特別図柄の高確率状態とするべく、まず、確変移行フラグ203kをオフして(S16102)、確変フラグ203u及び時短無限フラグ203pをオンに設定し(S16103及びS16104)、処理をS16105へ移行する。
S16105の処理では、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きいか否かを判別する(S16105)。判別の結果、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きい値である場合には(S161605:Yes)、「確率変動状態」を「確率変動状態(確変第1モード)」から開始することになるため、確変第1モードフラグ203wをオンに設定し(S16106)、処理をS16107へ移行する。
一方、S16105の判別の結果、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きくない値である場合には(S161605:No)、即ち、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」以下である場合、「確率変動状態」を「確率変動状態(確変第2モード)」から開始することになるため、S16106の処理をスキップして、処理をS16107へ移行する。
S16107の処理では、確変リミットカウンタ203qの値に「1」加算し、S16108の処理へ移行する。
次いで、S16108の処理では、確変リミットカウンタ203qの値が「13」より小さいか否かを判別する(S16108)。判別の結果、確変リミットカウンタ203qの値が「13」より小さくない場合(S16108:No)、即ち、確変リミットカウンタ203qの値が「13」以上の場合、「確変機能」の付与回数が確変リミット回数に到達しているため、特別図柄が低確率状態となるため、確変フラグ203u、時短無限フラグ203p及び確変第1モードフラグ203wをオフに設定し(S16109、S16110及びS16111)、S16112の処理へ移行する。なお、S16101の判別の結果、確変移行フラグ203kがオンされていない場合も(S16101:No)、特別図柄が低確率状態となるため、S16112の処理へ移行する。
次いで、S16112の処理では、確変リミットカウンタ203qを「0」クリアして(S16112)、確変リミット回数を初期化し、S16113の処理へ移行する。
一方、S16108の判別の結果、確変リミットカウンタ203qの値が「13」より小さい場合(S16108:Yes)、「確変機能」の付与回数が確変リミット回数には到達していないため、S16109~S16112の処理をスキップして、S16113の処理へ移行する。
なお、「確変機能」の付与回数が確変リミット回数に到達したか否かの判別は、変動開始処理(図145参照)において実施するように構成してもよい。このようにする場合、この大当たり終了処理(S10610)においては、S16108~S16112の処理は行わないように構成する。
次いで、S16113では、特図1時短カウンタ203r、特図2時短カウンタ203s及び合計時短カウンタ203tに値をセットすべく、時短カウンタセット処理(S16113)を行い、処理をS16114へ移行する。
ここで、図154を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり終了処理(図153参照)の一処理である時短カウンタセット処理(S16113)について説明する。図154は、この時短カウンタセット処理(S16113)を示すフローチャートである。
この時短カウンタセット処理(S16113)では、時短フラグ203vを設定し、特図1時短カウンタ203rに値をセットする。また、当選した大当たり種別に基づいて、特図2時短カウンタ203s及び合計時短カウンタ203tに値をセットする。
この時短カウンタセット処理(S16113)では、まず、時短フラグ203vをオンに設定する(S16201)。次いで、特図1時短カウンタ203rの値に「5」をセットし(S16202)、処理をS16203へ移行する。
S16203の処理では、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」であるか否かを判別する(S16203)。判別の結果、大当たり種別「確変A」である場合(S16203:Yes)、次いで、確変フラグ203uがオンされているか否かを判別する(S16204)。その結果、確変フラグ203uがオンされている場合(S16204:Yes)、大当たり後に「確率変動状態」へ移行することになるため、特図2時短カウンタ203s及び合計時短カウンタ203tの値を「0」クリアし(S16205及びS16206)、処理をS16207へ移行する。
一方、S16203の処理において、大当たり種別「確変A」ではないと判別された場合(S16203:No)、大当たり後の遊技状態は「確率変動状態」ではないため、S16204~S16206の処理をスキップしてS16207へ移行する。
S16207の処理では、今回の大当たりが大当たり種別「時短A」であるか否かを判別する(S16207)。判別の結果、大当たり種別「時短A」である場合(S16207:Yes)、大当たり後に「時間短縮状態A」へ移行することになるため、特図2時短カウンタ203s及び合計時短カウンタ203tの値に「100」をセットし(S16208及びS16209)、処理をS16210へ移行する。
また、S16204の判別の結果、確変フラグ203uがオンされていない場合(S16204:No)、この場合も大当たり後に「時間短縮状態A」へ移行することになるため、特図2時短カウンタ203s及び合計時短カウンタ203tの値に「100」をセットし(S16208及びS16209)、処理をS16210へ移行する。なお、S16204の処理において、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」であるにもかかわらず(S16203:Yes)、確変フラグ203uがオンされていないと判別される状況としては、該大当たり種別「確変A」への当選に基づく大当たり状態において、5ラウンド目の可変入賞装置65の開放時に、開放されている確変領域へ球を入賞させていないケースが該当する。
一方、S16207の処理において、大当たり種別「時短A」ではないと判別された場合(S16207:No)、大当たり種別「時短A」に基づく時短カウンタの設定は行わないため、S16208及びS16209の処理をスキップしてS16210へ移行する。
次いで、S16210の処理では、今回の大当たりが大当たり種別「時短B」であるか否かを判別する(S16210)。判別の結果、大当たり種別「時短B」である場合(S16210:Yes)、大当たり後に「時間短縮状態B」へ移行することになるため、特図2時短カウンタ203s及び合計時短カウンタ203tの値に「10000」をセットし(S16211及びS16212)、この時短カウンタセット処理(S16113)を終了して、大当たり終了処理(図153参照)に戻る。
一方、S16210の処理において、大当たり種別「時短B」ではないと判別された場合(S16210:No)、大当たり後の遊技状態は「時間短縮状態B」ではないため、S16211及びS16212の処理をスキップして、この時短カウンタセット処理(S16113)を終了し、大当たり終了処理(図153参照)に戻る。
図153に戻って説明を続ける。S16114の処理では、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定する(S16114)。S16114の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図141のS10201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、大当たりのエンディング演出を実行する。
S16114の処理の終了後は、遊技状態に応じてエンディング時間(例えば、「30秒」又は「0.1秒」)を設定する等の大当たりの終了時の各種処理を実行する大当たり終了設定処理を行い(S16115)、この大当たり終了処理(S10610)を終了して、当たり処理(図150参照)に戻る。
次に、図155を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図141参照)の一処理である普図変動処理(S10211)について説明する。図155は、この普図変動処理(S10211)を示したフローチャートである。
この普図変動処理(S10211)は、スルーゲート67への球の通過に起因して、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を制御するものである。
この普図変動処理(S10211)では、まず、今現在、普通電役72が開放中(没入中)か否か、即ち、普通図柄の当たり中であるか否かを判別する(S10701)。判別の結果、普通電役72が突出中であれば(S10701:Yes)、普通図柄の当たり中であるので、そのまま普図変動処理(S10211)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)へ戻る。
一方、普通電役72が突出中でなければ(S10701:No)、普通図柄の当たり中ではないため、次いで、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中であるか否かを判別する(S10702)。判別の結果、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中でなければ(S10702:No)、次いで、普通図柄表示装置83における可変表示が停止後、所定時間(例えば、「1秒」)経過したか否かを判別する(S10703)。その結果、可変表示の停止後、所定時間経過していなければ(S10703:No)、この普図変動処理(S10211)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。これにより、可変表示における停止図柄が所定時間だけ普通図柄表示装置83に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S10703の処理の結果、可変表示の停止後、所定時間経過していれば(S10703:Yes)、普図保留球数カウンタ(図示せず)の値(主制御装置110において保留されている普通図柄に関する可変表示の作動保留球数HN)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S10704)。
S10704の処理の結果、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)が「0」より大きくなければ(S10704:No)、実行すべき普通図柄の可変表示の保留球数が存在しないということなので、この普図変動処理(S10211)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。一方、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)が「0」より大きい値であれば(S10704:Yes)、保留されていた普通図柄に関する可変表示の実行開始タイミングであると判断し、まず、普図保留球数カウンタの値(作動保留球数HN)を1減算する(S10705)。これは、後述する処理(S10706~S10710)によって、保留されていた普通図柄に関する可変表示のうち1の可変表示の実行が開始されることに伴って、普通図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、普図保留球格納エリア203iに格納されたデータをシフト処理する(S10706)。このデータシフト処理は、普図保留球格納エリア203iの普図保留第1~第4エリアに格納されているデータを普図保留球実行エリア203jへ向けて順にシフトさせる処理であって、普図保留第1エリア→普図保留球実行エリア203j、普図保留第2エリア→普図保留第1エリア、普図保留第3エリア→普図保留第2エリア、普図保留第4エリア→普図保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S10706のデータシフト処理の後は、データシフト処理により普図保留球実行エリア203jに格納されたデータ(即ち、普図当たりカウンタC4の値)に基づいて、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を実行するために、まず、「通常遊技状態」中又は「潜伏確率変動状態」中か否かを判別する(S10707)。判別の結果、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」である場合は(S10707:Yes)、普通図柄の可変表示時間を「8秒」に設定し(S10708)、処理をS10710へ移行する。一方、「通常遊技状態」中又は「潜伏確率変動状態」中でないと判別された場合(S10707:No)、普通図柄の可変表示時間を「5秒」に設定して(S10709)、処理をS10710へ移行する
これにより、普通図柄が低確率状態における、普通図柄の可変表示時間は「8秒」となり、普通図柄が高確率状態における、普通図柄の可変表示時間は「5秒」となる。このように構成することで、図131にて上述したように、普通図柄が低確率状態となる大当たり状態において、普通図柄のすべての保留球数が現出され得る構成とすることが可能となる。また、普通図柄が高確率状態となる「確率変動状態」において、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出され、さらに第1特別図柄の動的表示の保留球数が1つの状態になったタイミング、つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第1特別図柄の動的表示の、最後の保留球が実行されるまでにおいて、第2始動口71へは入賞し難い状態とすることが可能となる。そして、「確率変動状態(確変第2モード)」においては、第2特別図柄の動的表示の保留球数を絶やすことなく、即ち、第1特別図柄の動的表示を実行させることなく遊技することが可能となる。また、各遊技状態ごとに付与される遊技価値を明確に差別化することで、遊技仕様の設計時における計算等を容易化し、開発工数の削減を図ることができる。
S10710の処理では、遊技状態に応じて普図当たり乱数テーブル202hを参照して普通図柄の可変表示における停止図柄、即ち、普通図柄の可変表示の当否を決定する(S10710)。具体的には、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」、即ち、普通図柄の低確率状態では、普図当たり乱数テーブル202hにおける低確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する。また、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」、即ち、普通図柄の高確率状態では、普図当たり乱数テーブル202hにおける高確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する。S10710の処理の後は、この普図変動処理(S10211)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、遊技者が右打ちした場合に、スルーゲート67を球が通過したとき、普通電役72が開放し易いか否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況(即ち、普通図柄の高確率状態)であって第2始動口71側へ流入し易い状況か、普通電役72が開放し難い状況(即ち、普通図柄の低確率状態)であって、閉鎖(突出)している普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきり、第2始動口71へ流入し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S10702の処理において、普通図柄表示装置83の表示態様が可変表示中であると判別されると(S10702:Yes)、可変表示時間が経過したか否かを判別する(S10711)。普通図柄表示装置83の可変表示時間は、S10708又はS10709の処理により遊技状態に応じて決定されており、この可変表示時間が経過していなければ(S10711:No)、普通図柄表示装置83の表示を更新して(S10712)、この普図変動処理(S10211)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
一方、普通図柄表示装置83における可変表示の可変表示時間が経過していれば(S10711:Yes)、普通図柄表示装置83に対して、S10710によって予め設定された停止図柄に対応した表示態様を設定し(S10713)、この普図変動処理(S10211)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
これにより、球がスルーゲート67を通過した場合に、この普図変動処理(S10211)に基づいて普通図柄表示装置83における可変表示が設定され、該普通図柄表示装置83において可変表示が開始されてから可変表示時間が経過するまでは、「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる。そして、可変表示結果が当たりである場合には「○」の図柄を点灯する一方、ハズレである場合には「×」の図柄を点灯させる。
次に、図156を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図141参照)の一処理である普通電役制御処理(S10204)について説明する。図156は、この普通電役制御処理(S10204)を示したフローチャートである。
この普通電役制御処理(S10204)は、普通図柄の当たりが発生する場合に、遊技状態に応じて普通電役72の開閉(突出及び没入)駆動制御を実行する。即ち、遊技状態に応じて普通電役72の開放(没入)時間を設定すると共に、設定された時間に基づいて該普通電役72を開放駆動し、設定した突出時間が経過した場合に、開放(没入)中の普通電役72を閉鎖(突出)させる制御を実行する。
この普通電役制御処理(S10204)では、まず、普通電役72が開放(没入)中か否か、即ち、普通図柄の当たり中か否かを判別する(S10801)。判別の結果、普通電役72が開放中でないと判別された場合(S10801:No)、即ち、普通図柄の当たり中でないと判別された場合は、次に、普通図柄の可変表示が終了したか否かを判別する(S10802)。
S10802における判別の結果、普通図柄の可変表示が終了していなければ(S10802:No)、この普通電役制御処理(S10204)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)に戻る一方、普通図柄の可変表示が終了していれば(S10802:Yes)、次いで、該可変表示において当たりに当選したか否かを判別する(S10803)。
S10803における判別の結果、可変表示において当たりに当選していないと判別された場合は(S10803:No)、この普通電役制御処理(S10204)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)へ戻る。一方、可変表示において当たりに当選していると判別された場合は(S10803:Yes)、当選した当たりに関する制御を実行するために、まず、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」か否かを判別する(S10804)。
S10804における判別の結果、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」と判別された場合は(S10804:Yes)、普通電役開放テーブル202jの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放時間を「0.1秒」に設定し(S10805)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S10806)、処理をS10809へ移行する。
一方、S10804の処理において、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」でないと判別された場合は(S10804:No)、普通電役開放テーブル202jの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放(没入)時間を「3秒」に設定し(S10807)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を3回行うため、電役カウンタの値に「3」をセットして(S10808)、処理をS10809へ移行する。
S10809の処理では、普通電役72の開放(没入)処理を行い(S10809)、閉鎖(突出)状態であった普通電役72を開放状態に駆動し、この普通電役制御処理(S10204)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
これにより、遊技者が右打ちした場合において、スルーゲート67を通過した球が普通電役72の配設位置に到達し、該普通電役72が開放されている時間の長い状態か短い状態かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を通過した球が第2始動口71側へ誘導され易い状況か、該普通電役72の閉鎖状態において該普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきって、その球が第2始動口71へ流下され難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S10801の処理において、普通電役72が開放中であると判別された場合(S10801:Yes)、即ち、普通図柄の当たり中であると判別された場合は、次いで、S10805又はS10807において設定された普通電役72の1回の開放時間が経過しているかを判別する(S10810)。判別の結果、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していないと判別された場合は(S10810:No)、普通電役72の開放状態を維持するため、S10811~S10813の処理をスキップして、この普通電役制御処理(S10204)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
一方、S10810の処理において、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していると判別された場合は(S10810:Yes)、まず、普通電役72の閉鎖(突出)処理を行い(S10811)、S10806又はS10808の処理で設定された電役カウンタの値から「1」を減算する(S10812)。そして、減算された電役カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S10813)。判別の結果、電役カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S10813:Yes)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数が残存しているため、処理をS10809へ移行し、所定のインターバル処理(第8実施形態では、「0.5秒」の閉鎖期間)を行った上で再び普通電役72の開放処理を行う。一方、電役カウンタの値が「0」より大きい値でないと判別された場合(S10813:No)、即ち、電役カウンタの値が「0」以下である場合は、該当たりに基づく普通電役72の開放がすべて終了したということなので、普通電役72の再開放を行わず、この普通電役制御処理(S10204)を終了して、タイマ割込処理(図141参照)に戻る。
このように、第8実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて普通図柄の当選確率および変動時間と、その当選に伴う普通電役72の開放時間とを異ならせることで、スルーゲート67を球が通過し得る右打ちの遊技において、「時短機能」が有効な「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、普通電役72の開放状態が頻出するように構成して、球がほぼ第2始動口71へ流入し得ることができる。一方、同じ右打ち遊技であっても、「時短機能」が無効な大当たり遊技中では、普通電役72の閉鎖状態を長くなるように構成して、閉鎖状態の普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきり、球が第2始動口71側へ流入し難くすることができる。よって、右打ち遊技時の遊技状態それぞれで第2始動口71への流入パターンを異ならせるとともに、遊技者に付与する遊技価値を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
次いで、図157を参照して、停電等の発生した場合に主制御装置110において実行されるNMI割込処理について説明する。図157は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。
このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。NMI端子に停電信号SG1が入力されたMPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S10901)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図158から図163を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図158参照)と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図159参照)とがある。
まず、図158を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図158は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S11001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S11116の電源断処理(図159参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S11002)。図159を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると、S11116の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S11116の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S11002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS11116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S11003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S11006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S11003:Yes)、S11004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S11003:No)、S11008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S11003:Yes)、S11004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS11116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S11003:No)、S11008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S11002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S11116の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS11004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S11004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S11004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が「0」クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S11005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S11006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S11005:No)、RAM223の異常を報知して(S11007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S11008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S11008)。電源断フラグはS11116の電源断処理の実行時にオンされる(図57のS11115参照)。つまり、電源断フラグは、S11116の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS11008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS11116の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S11008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAM223の作業エリアをクリアし(S11009)、RAM223の初期値を設定した後(S11010)、割込み許可を設定して(S11011)、処理をS11012へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS11008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS11004からS11006の処理を経由してS11008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S11008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS11009をスキップして、処理をS11010へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S11010)、割込み許可を設定して(S11011)、処理をS11012へ移行する。
なお、S11009のクリア処理をスキップするのは、S11004からS11006の処理を経由してS11008の処理へ至った場合には、S11004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
S11012の処理では、主制御装置110から設定値コマンドを受信したか否かを判別し(S11012)、該設定値コマンドを受信するまでS11012の処理を繰り返し実行して待機する(S11012:No)。そして、主制御装置110から設定値コマンドを受信した場合に(S11012:Yes)、該設定値コマンドが示す確率設定値を設定値メモリ(図示せず)に格納し、メイン処理(図159参照)へ移行する。
このように、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、主制御装置110の立ち上げ処理(図138参照)の終盤で生成される設定値コマンドを受信するまでメイン処理(図159参照)への移行を待機することで、主制御装置110で設定された確率設定値を音声ランプ制御装置113側で確実に把握し、該確率設定値に基づいてメイン処理以降の処理を実行できる。また、主制御装置110から設定値コマンドを受信しない場合、主制御装置110の立ち上げ処理の終盤まで到達しておらず、主制御装置110の立ち上げ処理が正常に終了していないので、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理も正常に終了させず、メイン処理へ移行させない。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側で主制御装置110の立ち上げ処理が正常に実行されたか否かを把握することが可能となるとともに、主制御装置110が正常に立ち上がっていない状態における音声ランプ制御装置113の暴走を未然に防止できる。
次に、図159を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図159は、このメイン処理を示したフローチャートである。
メイン処理が実行されると、まず、前回S11101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上が経過したか否かが判別され(S11101)、「1ミリ秒」以上経過していなければ(S11101:No)、S11102~S11109の処理を行わずにS11110の処理へ移行する。S11101の処理で、「1ミリ秒」経過したか否かを判別するのは、S11102~S11109が短い周期(「1ミリ秒」以内)で処理する必要がないものであるのに対して、S11110の変動演出処理やS11111のコマンド判定処理は、短い周期で実行する方が好ましい処理であるからである。S11111の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S11110の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S11101の処理において、前回S11101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上経過していると判断される場合は(S11101:Yes)、S11102の処理へ移行する。なお、S11101の処理が、図158に示す立ち上げ処理の後初めて実行された場合は、そのままS11102の処理へ移行する。
S11102の処理では、S11103~S11112の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S11102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS11107の処理で編集されるランプの点灯態様になるように各ランプの出力を設定し(S11103)、その後電源投入報知処理を実行する(S11104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば、「30秒」)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS11105の処理へ移行する。
次いで、S11105の処理では、後述するS11111のコマンド判定処理によって設定される大当たりに関する演出を実行する当たり演出処理を行い(S11105)、S11106の処理へ移行する。なお、第8実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄による大当たりに関する可変入賞装置65の開放中に所定の演出(例えば、可変入賞装置65が開放されたことを示す演出や右打ち報知演出)を実行するように構成されている。
次いで、S11106の処理では、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S11106)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22の有効期間において、該枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、上記有効期間に枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。
枠ボタン入力監視・演出処理(S11106)が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S11107)、その後音編集・出力処理を実行する(S11108)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29~33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S11108の処理後、液晶演出実行管理処理を実行し(S11109)、S11110の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS11107のランプ編集処理が実行され、また、S11108の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間で実行される。
S11110の処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドに基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する変動演出処理を実行し(S11110)、処理をS11111へ移行する。この変動演出処理(S11110)の詳細については、図163を参照して後述する。
S11111の処理では、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行い(S11111)、S11112の処理へ移行する。このコマンド判定処理(S11111)の詳細については、図160を参照して後述する。
S11112では、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を実行する(S11112)。例えば、変動演出の詳細な変動パターンを決定するカウンタの更新や、「保留変化予告」を抽選する保留変化カウンタ(図示せず)の更新が、このカウンタ更新処理の中で行われる。該カウンタの更新は、所定の範囲(本実施形態では、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(「99」)に達した後「0」に戻すことによって行われる。
S11112の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S11113)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S11113の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S11113:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S11115)、電源断処理を実行する(S11116)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S11117)、その後、処理を無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S11113の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S11113:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S11114)、RAM223が破壊されていなければ(S11114:No)、S11101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S11114:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼び、パチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図160を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S11111)について説明する。図160は、このコマンド判定処理(S11111)を示したフローチャートである。
このコマンド判定処理(S11111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図159参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110又は表示制御装置114から受信したコマンドを判定する。
コマンド判定処理(S11111)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域に、主制御装置110からのコマンドを受信しているか否かを判別する(S11201)。判別の結果、主制御装置110からコマンドを受信していれば(S11201:Yes)、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド、特図1停止種別コマンド又は特図1確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S11202)。そして、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S11202:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図1コマンド処理を行い(S11203)、このコマンド判定処理(S11111)を終了して、メイン処理(図159参照)に戻る。
ここで、図161を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図1コマンド処理(S11203)について説明する。図161は、この特図1コマンド処理(S11203)を示したフローチャートである。
この特図1コマンド処理(S11203)では、主制御装置110から送信された第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図1コマンド処理(S11203)では、まず、主制御装置110より特図1変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S11221)。判別の結果、特図1変動パターンコマンドを受信していれば(S11221:Yes)、受信した特図1変動パターンコマンドに含まれる第1特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S11222)。
ここで抽出された第1特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図163参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図1変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図1コマンド処理(S11203)を終了して、コマンド判定処理(図160参照)に戻る。
一方、特図1変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S11221:No)、次いで、主制御装置110より特図1停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S11223)。そして、特図1停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S11223:Yes)、該特図1停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S11224)。
ここで抽出された第1特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図163参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図1停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第1特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図1変動開始フラグ223aをオンに設定して(S11225)、この特図1コマンド処理(S11203)を終了して、コマンド判定処理(図160参照)に戻る。
なお、特図1停止種別コマンドは、第1特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図1変動パターンコマンドを送信後、その特図1変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第1特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S11225の処理によって特図1変動開始フラグ223aをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図163参照)において、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図1変動パターンコマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図1停止種別コマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第1特別図柄の変動演出において、第1保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図1変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第1保留球数コマンドに基づく停止種別と特図1停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S11223の処理の結果、特図1停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S11223:No)、次いで、主制御装置110より特図1確定コマンドを受信したか否かを判別する(S11226)。特図1確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図1確定コマンドを受信したと判別された場合は(S11226:Yes)、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図1確定コマンドを設定し(S11227)、この特図1コマンド処理(S11203)を終了して、コマンド判定処理(図160参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図1確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図1確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S11226の処理の結果、特図1確定コマンドを受信していないと判別された場合(S11226:No)、その他の第1特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S11228)、この特図1コマンド処理(S11203)を終了して、コマンド判定処理(図160参照)に戻る。
図160に戻って、説明を続ける。S11202の処理において、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S11202:No)、次いで、主制御装置110より第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド、特図2停止種別コマンド又は特図2確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S11204)。そして、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S11204:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図2コマンド処理を行い(S11205)、このコマンド判定処理(S11111)を終了して、メイン処理(図159参照)に戻る。
ここで、図162を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図2コマンド処理(S11205)について説明する。図162は、この特図2コマンド処理(S11205)を示したフローチャートである。
この特図2コマンド処理(S11205)では、主制御装置110から送信された第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図2コマンド処理(S11205)では、まず、主制御装置110より特図2変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S11231)。判別の結果、特図2変動パターンコマンドを受信していれば(S11231:Yes)、受信した特図2変動パターンコマンドに含まれる第2特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S11232)。
ここで抽出された第2特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図163参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図2変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図2コマンド処理(S11205)を終了して、コマンド判定処理(図58参照)に戻る。
一方、特図2変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S11231:No)、次いで、主制御装置110より特図2停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S11233)。そして、特図2停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S11233:Yes)、該特図2停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S11234)。
ここで抽出された第2特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図163参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図2停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第2特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図2変動開始フラグ223bをオンに設定して(S11235)、この特図2コマンド処理(S11205)を終了して、コマンド判定処理(図160参照)に戻る。
なお、特図2停止種別コマンドは、第2特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図2変動パターンコマンドを送信後、その特図2変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第2特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S11235の処理によって特図2変動開始フラグ223bをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図163参照)において、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図2変動パターンコマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図2停止種別コマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第2特別図柄の変動演出において、第2保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図2変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第2保留球数コマンドに基づく停止種別と特図2停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S11233の処理の結果、特図2停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S11233:No)、次いで、主制御装置110より特図2確定コマンドを受信したか否かを判別する(S11236)。特図2確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第2特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図2確定コマンドを受信したと判別された場合は(S11236:Yes)、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第2特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図2確定コマンドを設定し(S11237)、この特図2コマンド処理(S11205)を終了して、コマンド判定処理(図160参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図2確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図2確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S11236の処理の結果、特図2確定コマンドを受信していないと判別された場合(S11236:No)、その他の第2特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S11238)、この特図2コマンド処理(S11205)を終了して、コマンド判定処理(図160参照)に戻る。
図160に戻って、説明を続ける。S11204の処理において、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S11204:No)、次いで、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S11206)。そして、第1保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S11206:Yes)、第1保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a(図112参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(S11207)。そして、同じく第1保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S11207で更新されたサブ第1保留球数カウンタ223cの値が示す第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1~第4エリアに格納する(S11208)。そして、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第1保留球数コマンドを設定して(S11209)、このコマンド判定処理(S11111)を終了して、メイン処理(図159参照)に戻る。
ここで、第1保留球数コマンドは、球が左側第1始動口64又は右側第1始動口64aに入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S11207の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を修正し、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1~C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S11206の処理の結果、第1保留球数コマンドを受信していないと判別された場合(S11206:No)、次いで、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S11210)。そして、第2保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S11210:Yes)、第2保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第2保留球数カウンタ203b(図112参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(S11211)。そして、同じく第2保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S11211で更新されたサブ第2保留球数カウンタ223dの値が示す第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1~第4エリアに格納する(S11212)。そして、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第2保留球数コマンドを設定して(S11213)、このコマンド判定処理(S11111)を終了して、メイン処理(図159参照)に戻る。
ここで、第2保留球数コマンドは、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S11211の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値が主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を修正し、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第2特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S11210の処理の結果、第2保留球数コマンドを受信していないと判別された場合は(S11210:No)、次いで、主制御装置110よりリミット回数コマンドを受信したか否かを判別する(S11214)。そして、リミット回数コマンドを受信したと判別された場合(S11214:Yes)、該リミット回数コマンドに含まれる確変リミット回数、即ち、確変リミットクリアされてからの「確変機能」の積算回数を格納し(S11215)、このコマンド判定処理(S11111)を終了して、メイン処理(図159参照)に戻る。
音声ランプ制御装置113は、S11215で格納(記憶)された確変リミット回数に基づいて、変動演出の演出バランスを変更や演出内容の設定をすることが可能となる。
S11214の処理の結果、リミット回数コマンドを受信していないと判別された場合は(S11214:No)、処理をS11216へ移行する。また、S11201の処理において、主制御装置110からのコマンドを受信していないと判別された場合は(S11201:No)、処理をS11216へ移行する。
S11216の処理では、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S11216)、このコマンド判定処理(S11111)を終了して、メイン処理(図159参照)に戻る。ここで、受信したその他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。例えば、主制御装置110より受信したデモコマンドは、このS11216の処理によって、表示用デモコマンドとして設定され、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納された後、メイン処理のコマンド出力処理(S11102)により表示制御装置114に対して送信される。
次に、図163を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S11110)について説明する。図163は、この変動演出処理(S11110)を示したフローチャートである。
この変動演出処理(S11110)は、メイン処理(図159参照)の中で実行され、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81の主表示領域Dm(図111参照)において第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出を実行させるための各種処理を実行する。具体的には、第1特別図柄の変動演出の開始条件が成立している場合には、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行うように構成される。また、第2特別図柄の変動演出の開始条件が成立している場合には、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行うように構成される。
変動演出処理(S11110)では、まず、RAM223に設けられた特図1変動開始フラグ223aがオンか否かを判別する(S11301)。判別の結果、特図1変動開始フラグ223aがオンであると判別された場合(S11301:Yes)、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドをともに受信しているので、第1特別図柄の変動演出を開始すべく、特図1変動開始フラグ223aをオフし(S11302)、次いで、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223gaへシフトし(S11303)、さらに、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを第1保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S11304)、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算し(S11305)、処理をS11306へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第1特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第1保留情報第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gaの各格納エリア223ga1~223ga4に移動させる。また、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gaには、主制御装置110の保留球実行エリア203faに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S11306の処理では、上記S11305の処理で減算したサブ第1保留球数カウンタ223cの値に基づいて表示用第1保留球数コマンドを設定して(S11306)、処理をS11307へ移行する。
ここで設定された表示用第1保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図159のS11102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンドによって示される第1特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S11307の処理では、実行情報格納エリア223gaに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1変動パターンコマンドを設定し(S11307)、処理をS11308へ移行する。
ここで設定された表示用特図1変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図159のS11102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図1変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第1特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第1特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S11308の処理において、実行情報格納エリア223gaに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1停止種別コマンドを設定し(S11308)、この変動演出処理(S11110)を終了して、メイン処理(図159参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図1停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図159のS11102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S11307の処理により設定された表示用特図1変動パターンコマンドによって実行される第1特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図1停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
S11301の処理において、特図1変動開始フラグ223aがオンでないと判別された場合(S11301:No)、次いで、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグ223bがオンか否かを判別する(S11309)。判別の結果、特図2変動開始フラグ223bがオンであると判別された場合(S11309:Yes)、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドをともに受信しているので、第2特別図柄の変動演出を開始すべく、特図2変動開始フラグ223bをオフし(S11310)、次いで、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223gaへシフトし(S11311)、さらに、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを第2保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S11312)、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算し(S11313)、処理をS11314へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第2特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第2保留情報第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gaの各格納エリア223ga1~223ga4に移動させる。また、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gaには、主制御装置110の保留球実行エリア203faに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第2保留情報格納エリア223fの第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第2保留球格納エリア203eの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S11314の処理では、上記S11313の処理で減算したサブ第2保留球数カウンタ223dの値に基づいて表示用第2保留球数コマンドを設定して(S11314)、処理をS11315へ移行する。
ここで設定された表示用第2保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図159のS11102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第2保留球数コマンドによって示される第2特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S11315の処理では、実行情報格納エリア223gaに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2変動パターンコマンドを設定し(S11315)、処理をS11316へ移行する。
ここで設定された表示用特図2変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図159のS11102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図2変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第2特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第2特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S11316の処理において、実行情報格納エリア223gaに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2停止種別コマンドを設定し(S11316)、この変動演出処理(S11110)を終了して、メイン処理(図159参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図2停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図159のS11102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S11315の処理により設定された表示用特図2変動パターンコマンドによって実行される第2特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図2停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
なお、S11309の処理において、特図2変動開始フラグ223bがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S11309:No)、主制御装置110より少なくとも特図1停止種別コマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動演出処理(S11110)を終了して、メイン処理(図159参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて特別図柄の変動演出を実行することができ、遊技状態に応じた各種演出を実行することができる。なお、第3図柄表示装置81の副表示領域Dsの右の小領域Ds3の、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88とにより、第3図柄表示装置81において各特別図柄の実行態様および保留球数を認識可能に構成されている。
次に、図164及び図165を参照して、右打ち遊技中において、大当たり種別「確変A」に当選した場合に、該大当たり種別「確変A」に基づく大当たり終了後に移行する「確率変動状態(確変第1モード)」において実行される「ジャッジバトル演出」の内容について説明する。図164及び図165は、「確率変動状態(確変第1モード)」において第3図柄表示装置81で行われる「ジャッジバトル演出」の推移を示した図であり、図164(a)は、大当たり種別「確変A」に基づく大当たりのエンディングを示した図であり、図164(b)は、図164(a)の状態から「確率変動状態(確変第1モード)」に移行し、該「確率変動状態(確変第1モード)」の開始されたタイミングにおいて残存していた、第2特別図柄の動的表示の保留球が実行されている状態を示した図であり、図164(c)は、図164(b)の状態において第2特別図柄の動的表示のすべての保留球が現出され、該第2特別図柄の動的表示のすべての保留球が現出されたタイミングにおいて残存していた、第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最初に実行されることとなる保留球が実行されている状態を示した図であり、図164(d)は、第2特別図柄の動的表示のすべての保留球が現出されたタイミングにおいて残存していた、第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後に実行されることとなる保留球が実行され、第3図柄表示装置81で行われる「ジャッジバトル演出」が開始された状態を示した図である。
また、図165(a)は、図164(d)と同様に第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後に実行されることとなる保留球が実行され、第3図柄表示装置81で行われる「ジャッジバトル演出」が実行されている状態を示した図であり、図165(b)は、図165(a)と同様に第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後に実行されることとなる保留球が実行され、第3図柄表示装置81で行われる「ジャッジバトル演出」が実行され、該「ジャッジバトル演出」が実行された動的表示において大当たりとなった状態を示した図であり、図165(c)は、図165(b)と同様に第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後に実行されることとなる保留球が実行され、第3図柄表示装置81で行われる「ジャッジバトル演出」が実行され、該「ジャッジバトル演出」が実行された動的表示においてはずれとなった状態を示した図であり、図165(d)は、「確率変動状態(確変第1モード)」から「確率変動状態(確変第2モード)」に移行し、「確率変動状態」(「確率変動状態(確変第1モード)」及び「確率変動状態(確変第2モード)」)が開始されてから5回目の実行となる第1特別図柄の動的表示において、「ジャッジバトル演出」ではずれとなった状態を示した図である。
図164(a)では、右打ち遊技の大当たり中における第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの表示状態を示しており、「確率変動状態」における大当たり種別「確変A」への当選に基づく大当たりに当選し、大当たり遊技の最後のエンディングが表示されている。また、図164(a)では、「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」へ当選した場合のため、主表示領域Dmには「確率変動 継続!」の文字が表示されている。なお、図129の大当たり開放テーブル202fで上述したように、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、確変リミット到達前に大当たり種別「確変A」に当選した場合のED時間は「0.1秒」に設定されている。このため、図164(a)で示す大当たりのエンディング状態は「0.1秒」で終了する。
次いで、図164(b)では、図164(a)の大当たりのエンディング終了後に「確率変動状態(確変第1モード)」へ移行し、該「確率変動状態(確変第1モード)」の開始されたタイミングにおいて残存していた、第2特別図柄の動的表示の保留球のうち、1つ目の保留球が実行され、ハズレとなる停止図柄が確定表示された状態が示されている。
上述したように、大当たり種別「確変A」への当選に基づく大当たりの終了時であって、「確率変動状態」が開始されるタイミングにおいて、第1特別図柄の動的表示の保留球が残存している場合は「確率変動状態(確変第1モード)」へ移行し、該タイミングにおいて、第1特別図柄の動的表示の保留球が残存していない場合は「確率変動状態(確変第2モード)」へ移行するように構成されている。図164(b)では、「確率変動状態」が開始されるタイミングにおいて、第1特別図柄の動的表示の保留球が4つ残存している場合となっており、このため、「確率変動状態(確変第1モード)」へ移行した状態となっている。
また、図164(b)では、「確率変動状態」が開始されるタイミングにおいて、第2特別図柄の動的表示の保留球も4つ残存していた場合を示している。さらに、第8実施形態のパチンコ機10では、特図2優先変動の構成となっているため、図164(b)では、「確率変動状態(確変第1モード)」へ移行し、特別図柄の動的表示が実行されることとなり、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存している保留球のうち、第2特別図柄の動的表示の1つ目の保留球が実行された状態が表示されている。
よって、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存していた第2特別図柄の動的表示の4つの保留球のうち、1つ目の保留球が実行された状態となっているため、第3図柄表示装置81の特図2用保留数表示88aには、「3」が表示された状態となっている。また、図164(b)のタイミングにおいては、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存していた第1特別図柄の動的表示の4つの保留球すべてが未実行の状態となっているため、第3図柄表示装置81の特図1用保留数表示87aには、「4」が表示された状態となっている。
さらに、図164(b)では、第2特別図柄の動的表示が実行されたため、主表示領域Dmの右下部分81uには、該第2特別図柄の動的表示が実行され、停止図柄が確定表示されたことを示す各図柄列Z1~Z3が、縮小された状態で表示されている。
ここで、上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」では、第2特別図柄の動的表示の抽選結果がハズレの場合、該第2特別図柄の変動時間は「0.5秒」固定で行われるように構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極めて短くなっているため、主表示領域Dmで演出内容の表示を行っても、遊技者にとっては理解し難い演出となってしまう。このため、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、第2特別図柄の動的表示を主表示領域Dmには表示せず、大当たりのエンディングにおいて表示していた「確率変動 継続!」の表示を維持し、第2特別図柄の動的表示については、特図2用変動領域88b及び主表示領域Dmの右下部分81uにおける、縮小した第3図柄の表示のみを行うように構成している。このように構成することで、遊技者が獲得した第2特別図柄の動的表示を短時間で行った場合でも、その実行を遊技者が認識し難いことで、遊技者に損失が発生したと認識させることを抑制しつつ、違和感が生じない演出を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる。
次いで、図164(c)では、図164(b)の表示を経て、残存していた第2特別図柄の動的表示の保留球がすべて現出され、続いて、残存していた第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、1つ目の保留球が実行され、ハズレとなる停止図柄が確定表示された状態が示されている。
ここで、普図変動テーブル202i(図131(b)参照)で上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出されたタイミングまでにおいて、普通電役72の開放動作は実行されておらず、第2始動口71へは入賞し難い状態となるように構成されている。
よって、図164(c)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存していた第2特別図柄の動的表示の4つの保留球すべてが現出された状態となっており、かつ、第2始動口71へは入賞し難い状態となっているため、第3図柄表示装置81の特図2用保留数表示88aには、「0」が表示された状態となっている。また、図164(c)のタイミングにおいては、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存していた第1特別図柄の動的表示の4つの保留球のうち、1つ目の保留球が実行された状態となっているため、第3図柄表示装置81の特図1用保留数表示87aには、「3」が表示された状態となっている。
さらに、図164(c)では、第1特別図柄の動的表示が実行されたため、主表示領域Dmの左下部分81vには、該第1特別図柄の動的表示が実行され、停止図柄が確定表示されたことを示す各図柄列Z1~Z3が、縮小された状態で表示されている。
ここで、上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目においては、該特別図柄1の変動表示がハズレの場合で、かつ、該特別図柄1の保留球数が2つ~4つの状態の変動時間は「0.5秒」固定で行われるように構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、主表示領域Dmで演出内容の表示を行っても、遊技者にとっては理解し難い演出となってしまう。このため、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、上記の第1特別図柄の動的表示を主表示領域Dmには表示せず、大当たりのエンディング及び第2特別図柄の動的表示において表示していた「確率変動 継続」の表示を維持し、第1特別図柄の動的表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分81vにおける、縮小した第3図柄の表示のみを行うように構成している。このように構成することで、遊技者が獲得した第1特別図柄の動的表示を短時間で行った場合でも、その実行を遊技者が認識し難いことで、遊技者に損失が発生したと認識させることを抑制しつつ、違和感が生じない演出を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、図164(c)の状況において、仮に遊技者が左打ち遊技を行った場合や、右打ち遊技を行った場合、普通電役72の開放タイミングが到来しておらず、第2始動口71に球が入賞せず、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aに球が入賞し得てしまうおそれがある。よって、第2特別図柄の動的表示が実行される前に第1特別図柄の動的表示の5回転目が実行されてしまい、「時短機能」の時短終了条件の1つである「特図1時短回数」による時短終了条件が成立してしまうおそれがある。よって、この図164(c)の状況となった場合、遊技者に球の発射の停止を促す「打ち方止め示唆」(例えば、「球を発射しないでください!」等)を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226等で報知するように構成してもよい。これにより、遊技仕様を理解していない遊技者が球を発射し続けてしまうことによる「特図1時短回数」の時短終了条件の成立を発生し難くし、遊技者に不測の不利益を生じさせることなく、快適な遊技を提供することができる。
次いで、図164(d)では、図164(c)の表示を経て、残存していた第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、3つの保留球が現出され、最後の第1特別図柄の動的表示の保留球の実行が開始された状態が表示されている。
ここで、普図変動テーブル202i(図131(b)参照)で上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」の開始時に残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出され、さらに特別図柄1の保留球数が1つの状態になったタイミングまでにおいて、普通電役72の開放動作は実行されておらず、第2始動口71へは入賞し難い状態となるように構成されている。
よって、図164(d)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存していた第2特別図柄の動的表示の4つの保留球すべてが現出された状態となっており、かつ、第2始動口71へは入賞し難い状態となっているため、第3図柄表示装置81の特図2用保留数表示88aには、「0」が表示された状態となっている。また、図164(c)のタイミングにおいては、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存していた第1特別図柄の動的表示の4つの保留球のうち、最後の保留球が実行されている状態となっているため、第3図柄表示装置81の特図1用保留数表示87aには、「0」が表示された状態となっている。
さらに、図164(d)では第1特別図柄の動的表示が実行中となっているため、主表示領域Dmの左下部分81vには、該第1特別図柄の動的表示が実行中であることを示す各図柄列Z1~Z3が、縮小された状態で表示されている。
また、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示のすべての保留球がハズレの場合(最後の第1特別図柄の動的表示が大当たりの場合も)、残存している保留球のうちの、最後の保留球において「ジャッジバトル演出」が実行される構成となっている。従って、図164(d)における主表示領域Dmの上部には、該「ジャッジバトル演出」が開始されたことを遊技者に報知するため、「ジャッジバトル」の文字が表示されている。
次いで、図165(a)では、図164(d)と同様に、残存していた第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後の第1特別図柄の動的表示の保留球において「ジャッジバトル演出」が実行中である状態が表示されている。
ここで、普図変動テーブル202i(図131(b)参照)で上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄及び第1特別図柄のすべての保留球数が実行され得る構成となっているが、第1特別図柄の保留球数が1つの場合の動的表示である「ジャッジバトル演出」の実行中において、普通電役72の開放により第2始動口71へと入賞可能になり、第2特別図柄の保留球数が貯留される構成となっている。
よって、図165(a)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存していた第2特別図柄の動的表示の4つの保留球すべてが現出されたものの、第1特別図柄の動的表示である「ジャッジバトル演出」の実行中において、普通電役72の開放により、第2始動口71へ2つの球が入賞し得る状態であり、図165(a)では、第2始動口71に球が2つ入賞し、第3図柄表示装置81の特図2用保留数表示88aには、「2」が表示された状態となっている。また、図165(a)のタイミングにおいては、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存していた第1特別図柄の動的表示の4つの保留球のうち、最後の保留球が実行されている状態となっているため、第3図柄表示装置81の特図1用保留数表示87aには、「0」が表示された状態となっている。
さらに、図165(a)では第1特別図柄の動的表示が実行中となっているため、主表示領域Dmの左下部分81vには、該第1特別図柄の動的表示が実行中であることを示す各図柄列Z1~Z3が、縮小された状態で表示されている。
次いで、図165(b)では、図165(a)の表示を経て、残存していた第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後の第1特別図柄の動的表示の保留球において「ジャッジバトル演出」が実行され、大当たりとなる停止図柄が確定表示された状態が示されている。
この図165(b)では、第1特別図柄の動的表示である「ジャッジバトル演出」の実行中において、普通電役72の開放により、第2始動口71へ4つ以上の球が入賞した状態、つまり、第3図柄表示装置81の特図2用保留数表示88aには、「4」が表示された状態となっている。また、図165(a)のタイミングにおいては、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存していた第1特別図柄の動的表示の4つの保留球のうち、最後の保留球が実行されている状態となっているため、第3図柄表示装置81の特図1用保留数表示87aには、「0」が表示された状態となっている。
さらに、図165(b)では、第1特別図柄の動的表示が実行されたため、主表示領域Dmの左下部分81vには、該第1特別図柄の動的表示が実行され、大当たりとなる停止図柄「777」が確定表示されたたことを示す各図柄列Z1~Z3が、縮小された状態で表示されている。
また、図165(b)における主表示領域Dmには、第1特別図柄の動的表示において、大当たりとなったことを報知するため、「ジャッジバトル演出」において、メインキャラクタが敵キャラクタに勝利した状態が表示されている。
次いで、図165(c)では、残存していた第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後の第1特別図柄の動的表示の保留球において「ジャッジバトル演出」が実行され、図165(a)の表示を経て、ハズレとなる停止図柄が確定表示された状態が示されている。
この図165(c)では、第1特別図柄の動的表示である「ジャッジバトル演出」の実行中において、普通電役72の開放により、第2始動口71へ4つ以上の球が入賞した状態、つまり、第3図柄表示装置81の特図2用保留数表示88aには、「4」が表示された状態となっている。また、図165(c)のタイミングにおいては、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されるタイミングにおいて残存していた第1特別図柄の動的表示の4つの保留球のうち、最後の保留球が実行されている状態となっているため、第3図柄表示装置81の特図1用保留数表示87aには、「0」が表示された状態となっている。
さらに、図165(c)では、第1特別図柄の動的表示が実行されたため、主表示領域Dmの左下部分81vには、該第1特別図柄の動的表示が実行され、ハズレとなる停止図柄「767」が確定表示されたたことを示す各図柄列Z1~Z3が、縮小された状態で表示されている。
また、図165(c)における主表示領域Dmには、第1特別図柄の動的表示において、ハズレとなったことを報知するため、「ジャッジバトル演出」においてメインキャラクタと敵キャラクタが引き分けた状態が表示されている。上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」において「ジャッジバトル演出」が実行され、該「ジャッジバトル演出」が実行された特別図柄の動的表示がハズレとなった場合、遊技状態は「確率変動状態(確変第1モード)」から「確率変動状態(確変第2モード)」へと移行する。
次いで、図165(d)では、図165(c)の表示を経て、遊技状態が「確率変動状態(確変第1モード)」から「確率変動状態(確変第2モード)」へと移行し、該「確率変動状態(確変第2モード)」において第1特別図柄の動的表示である「ジャッジバトル演出」が実行され、ハズレとなる停止図柄が確定表示された状態が示されている。
ここで、図164(c)、図164(d)、図165(a)及び図165(c)の説明で上述したように、図164(c)、図164(d)、図165(a)及び図165(c)の過程において、「確率変動状態(確変第1モード)」では既に第1特別図柄の動的表示を4回実行した後であり、図165(d)は、図165(c)の表示を経て、遊技状態が「確率変動状態(確変第1モード)」から「確率変動状態(確変第2モード)」へと移行し、その後、「確率変動状態(確変第2モード)」において第1特別図柄の動的表示が1回、即ち、「確率変動状態」において5回目の第1特別図柄の動的表示が実行された状態となっている。
よって、図165(d)は、「確率変動状態(確変第2モード)」へ移行後に、右打ち遊技によって右側第1始動口64aへ入賞し、第1特別図柄の動的表示の保留球数が「1」となっている状態において、右打ち遊技を中断し、残存している第2特別図柄の動的表示のすべての保留球数が現出された後に実行された第1特別図柄の動的表示となっている。即ち、図165(d)は、「確率変動状態」における時短終了条件の1つである5回目の第1特別図柄の動的表示となっている。
従って、図165(d)では、第3図柄表示装置81の特図2用保留数表示88aには、「0」が表示された状態となっており、特図1用保留数表示87aにも同様に、「0」が表示された状態となっている。
さらに、図165(d)では、第1特別図柄の動的表示が実行されたため、主表示領域Dmの左下部分81vには、該第1特別図柄の動的表示が実行され、ハズレとなる停止図柄「767」が確定表示されたたことを示す各図柄列Z1~Z3が、縮小された状態で表示されている。
ここで、時短終了条件テーブル202k(図130参照)で上述したように、確変リミット到達前又は確変リミット到達後における「確率変動状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合の「時短機能」の時短終了条件は、「特図1時短回数」は「5回」に設定されている。そして、図165(d)の状況は、該時短終了条件が成立することとなる第1特別図柄の動的表示が実行されてしまった状態となっている。「確率変動状態」において時短終了条件が成立した場合、「潜伏確率変動状態」へと移行するため、右打ち遊技状態から左打ち遊技状態へと移行することになるため、図165(d)における第1特別図柄の動的表示が実行されたことに基づいて、「連荘」状態が終了することとなる。
よって、図165(c)及び図165(d)は、どちらも「確率変動状態」における第1特別図柄の動的表示において、ハズレとなる結果が導出された状態となっているが、図165(c)では、「確率変動状態(確変第1モード)」から「確率変動状態(確変第2モード)」へと移行する動的表示、即ち、「連荘」状態が継続する動的表示であるのに対し、図165(d)では、「確率変動状態」が終了し、「潜伏確率変動状態」へと移行する動的表示、即ち、「連荘」状態が終了する動的表示となっている。
従って、図165(c)における主表示領域Dmには、「ジャッジバトル演出」において引き分けとなる演出結果、即ち、「連荘」状態が継続する演出結果が表示されているのに対し、図165(d)における主表示領域Dmには、「ジャッジバトル演出」において敗北となる演出結果、即ち、「連荘」状態が終了する演出結果が表示されている。
次に、図166から図174を参照して、「確率変動状態(確変第1モード)」における、第2特別図柄(以下、「特別図柄2」と称する場合がある)の変動表示及び第1特別図柄(以下、「特別図柄1」と称する場合がある)の変動表示の経過と、該第2特別図柄及び該第1特別図柄の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について説明する。
図166(a)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が1つ、それぞれ残存している場合のタイミングチャートであり、図166(b)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が2つ、それぞれ残存している場合のタイミングチャートであり、図167(c)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合のタイミングチャートであり、図167(d)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が4つ、それぞれ残存している場合のタイミングチャートである。
また、図168(e)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1の大当たりとなる保留球数が1つ、それぞれ残存している場合のタイミングチャートであり、図168(f)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球が1つ目に、さらに、特別図柄1の大当たりとなる保留球が2つ目に、それぞれ残存している場合のタイミングチャートであり、図169(g)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球が1つ目~2つ目に、さらに、特別図柄1の大当たりとなる保留球が3つ目に、それぞれ残存している場合のタイミングチャートであり、図169(h)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球が1つ目~3つ目に、さらに、特別図柄1の大当たりとなる保留球が4つ目に、それぞれ残存している場合のタイミングチャートである。
さらに、図170(i)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合であって、該特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行中において、さらに、特別図柄1の大当たりとなる保留球が入賞したときのタイミングチャートであり、図171(j)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合であって、該特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行中において、さらに、特別図柄2のハズレとなる保留球が入賞したときのタイミングチャートであり、図172(k)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合であって、該特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行中において、さらに、特別図柄2の大当たりとなる保留球が入賞したときのタイミングチャートである。
また、図173(m)~図173(o)の3つタイミングチャートは、図166(b)~図167(d)の3つのタイミングチャートと、それぞれ同じ保留球数を想定したケースであって、第3図柄表示装置81における演出内容の表示方法を、図166(b)~図167(d)での表示方法とは異なる表示方法で実施した場合のタイミングチャートとなっている。
図166(a)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が1つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
まず、第8実施形態のパチンコ機10では、特図2優先変動の構成となっている。そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における特別図柄2のハズレとなる変動表示時間は、保留球数にかかわらず「0.5秒」で構成されている。このように、特別図柄2の変動時間が「0.5秒」と極めて短くなっているため、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmで演出内容の表示を行っても、遊技者にとっては理解し難い演出となってしまう。このため、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、特別図柄2の変動表示がハズレとなる場合、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディングにおいて表示していた「確率変動 継続!」の表示を維持し、第2特別図柄の変動演出については、特図2用変動領域88b及び主表示領域Dmの右下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図166(a)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
同様に、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目における、特別図柄1の保留球数が「1個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「25秒」で構成されており、該「25秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果が実行されるように構成されている(図165(c)参照)。
従って、図166(a)では、大当たりのエンディングから、特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ(図164(a)及び図164(b)参照)、その後、残存している特別図柄1の1つの保留球において、「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果が実行される(図164(d)、図165(a)及び図165(c)参照)。
次いで、図166(b)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が2つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
図166(b)では、図166(a)と同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ残存している場合となっているため、該残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続」の表示を維持し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図166(b)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の2つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の2回転目における、特別図柄1の保留球数が「1個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「25秒」で構成されており、該「25秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果が実行されるように構成されている(図165(c)参照)。
従って、図166(b)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の2つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ(図164(a)及び図164(b)参照)、その後、残存している特別図柄1の1つの保留球において、「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果が実行される(図164(d)、図165(a)及び図165(c)参照)。
次いで、図167(c)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
図167(c)では、図166(a)と同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ残存している場合となっているため、該残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目~2回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個~3個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続!」の表示を維持し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図167(c)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、2つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の3回転目における、特別図柄1の保留球数が「1個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「25秒」で構成されており、該「25秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果が実行されるように構成されている(図165(c)参照)。
従って、図167(c)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、2つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ(図164(a)及び図164(b)参照)、その後、残存している特別図柄1の1つの保留球において、「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果が実行される(図164(d)、図165(a)及び図165(c)参照)。
次いで、図167(d)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が4つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
図167(d)では、図166(a)と同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ残存している場合となっているため、該残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目~3回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個~4個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続」の表示を維持し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図167(d)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の4つの保留球のうち、3つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の4回転目における、特別図柄1のハズレとなる変動表示時間は、保留球数にかかわらず「25秒」で構成されており、該「25秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果が実行されるように構成されている(図165(c)参照)。
従って、図167(d)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の4つの保留球のうち、3つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ(図164(a)及び図164(b)参照)、その後、残存している特別図柄1の1つの保留球において、「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果が実行される(図164(d)、図165(a)及び図165(c)参照)。
次いで、図168(e)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1の大当たりとなる保留球数が1つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
図168(e)では、図166(a)と同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ残存している場合となっているため、該残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における、特別図柄1の大当たりとなる変動表示時間は、保留球数にかかわらず「35秒」又は「45秒」のいずれかが、抽選で選択されるように構成されており、該「35秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が実行されるように構成され、該「45秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果(図165(c)参照)を実行した後に再変動するパターンが実行されるように構成されている(図165(b)参照)。図168(e)では、「35秒」の変動表示時間、即ち、「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が選択された場合を想定する。
従って、図168(e)では、大当たりのエンディングから、特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ、その後、残存している特別図柄1の1つの保留球において、「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が実行される(図165(c)及び図165(b)参照)。
次いで、図168(f)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球が1つ目に、さらに、特別図柄1の大当たりとなる保留球が2つ目に、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
図168(f)では、図166(a)と同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ残存している場合となっているため、該残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続!」の表示を維持し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図168(f)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の2つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における、特別図柄1の大当たりとなる変動表示時間は、保留球数にかかわらず「35秒」又は「45秒」のいずれかが、抽選で選択されるように構成されており、該「35秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が実行されるように構成され(図165(b)参照)、該「45秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行した後に再変動するパターンが実行されるように構成されている。図168(f)では、「35秒」の変動表示時間、即ち、「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が選択された場合を想定する。
従って、図168(f)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の2つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ(図164(a)及び図164(b)参照)、その後、残存している特別図柄1の1つの保留球において、「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が実行される(図165(b)参照)。
次いで、図169(g)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球が1つ目~2つ目に、さらに、特別図柄1の大当たりとなる保留球が3つ目に、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
図169(g)では、図166(a)と同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ残存している場合となっているため、該残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目~2回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個~3個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続」の表示を維持し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図169(g)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、2つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における、特別図柄1の大当たりとなる変動表示時間は、保留球数にかかわらず「35秒」又は「45秒」のいずれかが、抽選で選択されるように構成されており、該「35秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が実行されるように構成され(図165(b)参照)、該「45秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行した後に再変動するパターンが実行されるように構成されている。図169(g)では、「35秒」の変動表示時間、即ち、「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が選択された場合を想定する。
従って、図169(g)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、2つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ(図164(a)及び図164(b)参照)、その後、残存している特別図柄1の1つの保留球において、「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が実行される(図165(b)参照)。
次いで、図169(h)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球が1つ目~3つ目に、さらに、特別図柄1の大当たりとなる保留球が4つ目に、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
図169(h)では、図166(a)と同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ残存している場合となっているため、該残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目~3回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個~4個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続!」の表示を維持し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図169(h)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の4つの保留球のうち、3つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における、特別図柄1の大当たりとなる変動表示時間は、保留球数にかかわらず「35秒」又は「45秒」のいずれかが、抽選で選択されるように構成されており、該「35秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が実行されるように構成され(図165(b)参照)、該「45秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行した後に再変動するパターンが実行されるように構成されている。図169(h)では、「35秒」の変動表示時間、即ち、「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が選択された場合を想定する。
従って、図169(h)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の4つの保留球のうち、3つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ(図164(a)及び図164(b)参照)、その後、残存している特別図柄1の1つの保留球において、「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が実行される(図165(b)参照)。
次いで、図170(i)のタイミングチャートのうち、「1.ジャッジバトル開始時」に示すタイミングチャートは、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートであり、図167(c)のタイミングチャートと同様のものとなっている。そして、図170(i)のタイミングチャートのうち、「2.特別図柄1の1変動目消化後」に示すタイミングチャートは、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合であり、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおける特別図柄の保留状況は、「1.ジャッジバトル開始時」と同様となっている。そして、「2.特別図柄1の1変動目消化後」では、特別図柄2のすべての保留球数が現出された後の、特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行中において、さらに、特別図柄1の大当たりとなる保留球が入賞したときにおける、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
ここで、図131(b)の普図変動テーブル202iにおいて上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出され、さらに特別図柄1の変動表示の保留球数が1つの状態になったタイミング、つまり、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄1の変動表示の保留球のうち、最後の保留球が実行されるまでにおいて、第2始動口71へは入賞し難い状態となっている。また、右打ち遊技において入賞し得る右側第1始動口64aへは、発射された球が1分間に約1個程度(所謂、S1=1)にしか入賞しないように遊技釘等が周辺に植設されている。従って、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、該「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出され、さらに特別図柄1の変動表示の保留球数が1つの状態になるまでの間(最大で3.5秒間)において、第2始動口71又は右側第1始動口64aへ入賞する事象は導出され難い状況となっている。即ち、図170(i)のように、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出された後の、特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行中において、さらに、特別図柄1の大当たりとなる保留球が入賞するようなケースは、実際の遊技においては導出され難いケースであり、レアなケースとなっている。
まず、図170(i)の「1.ジャッジバトル開始時」において、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出されるまでの流れは図166(a)と同様であり、残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目における、特別図柄1の保留球数が「3個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続」の表示を維持し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図170(i)の「1.ジャッジバトル開始時」では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図170(i)では、上記、特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、1つ目の保留球の変動表示が実行されている状態において、右打ち遊技により右側第1始動口64aへの入賞が発生し、該入賞した保留球が特別図柄1の大当たりとなる変動表示である場合を想定している。つまり、特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の保留球は3つなので、該3つのうちの1つ目の保留球の変動表示が実行されたタイミングでの特別図柄1の保留球は2つとなっている。この状態において、特別図柄1の保留球が1つ増加しているため、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、特別図柄1の変動表示の2回転目を開始するタイミングでの特別図柄1の保留球は、再び3つとなっている。従って、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、特別図柄1の変動表示の2回転目の変動表示時間は、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の2回転目における、特別図柄1の保留球数が「3個」の場合の変動表示時間となる。
よって、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の2回転目における、特別図柄1の保留球数が「3個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の3回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個」の場合のハズレとなる変動表示時間も、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続!」の表示を維持(延長、遅延)し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
従って、特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球、及び、特別図柄1の変動表示の実行中に入賞した特別図柄1の1つの保留球、即ち、特別図柄1の4つ保留球のうち、3つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
つまり、図170(i)の「2.特別図柄1の1変動目消化後」では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球、及び、特別図柄1の変動表示の実行中に入賞した特別図柄1の1つの保留球、即ち、特別図柄1の4つ保留球のうち、3つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における、特別図柄1の大当たりとなる変動表示時間は、保留球数にかかわらず「35秒」又は「45秒」のいずれかが、抽選で選択されるように構成されており、該「35秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が実行されるように構成され(図165(b)参照)、該「45秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行した後に再変動するパターンが実行されるように構成されている。図170(i)の「2.特別図柄1の1変動目消化後」では、「35秒」の変動表示時間、即ち、「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が選択された場合を想定する。
従って、図170(i)の「2.特別図柄1の1変動目消化後」では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球、及び、特別図柄1の変動表示の実行中に入賞した特別図柄1の1つの保留球、即ち、特別図柄1の4つ保留球のうち、3つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ(図164(a)及び図164(b)参照)、その後、残存している特別図柄1の1つの保留球において、「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果が実行される(図165(b)参照)。
次いで、図171(j)のタイミングチャートのうち、「1.ジャッジバトル開始時」に示すタイミングチャートは、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートであり、図167(c)のタイミングチャートと同様のものとなっている。そして、図171(j)のタイミングチャートのうち、「2.特別図柄1の1変動目消化後」に示すタイミングチャートは、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合であり、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおける特別図柄の保留状況は、「1.ジャッジバトル開始時」と同様となっている。そして、「2.特別図柄1の1変動目消化後」では、特別図柄2のすべての保留球数が現出された後の、特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行中において、さらに、特別図柄2のハズレとなる保留球が入賞したときにおける、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
図171(j)についても図170(i)と同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出された後の、特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行中において、さらに、特別図柄2のハズレとなる保留球が入賞するようなケースは、実際の遊技においては導出され難いケースであり、レアなケースとなっている。
まず、図171(j)の「1.ジャッジバトル開始時」において、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出されるまでの流れは図166(a)と同様であり、残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目における、特別図柄1の保留球数が「3個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続」の表示を維持し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図171(j)の「1.ジャッジバトル開始時」では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図171(j)では、上記、特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、1つ目の保留球の変動表示が実行されている状態において、右打ち遊技により第2始動口71への入賞が発生し、該入賞した保留球が特別図柄2のハズレとなる変動表示である場合を想定している。つまり、特別図柄2の保留球数がすべて現出され、さらに、このタイミングにおいて残存している特別図柄1の保留球の3つのうち、1つ目の保留球の変動表示が実行されたタイミングでの特別図柄1の保留球は2つとなっており、この状態において、特別図柄2の保留球が1つ増加していることになる。第8実施形態のパチンコ機10では、特図2優先変動の構成となっているため、特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行後は、入賞した特別図柄2の保留球の変動表示が実行されることになる。
また、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における特別図柄2のハズレとなる変動表示時間は、保留球数にかかわらず「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmで演出内容の表示を行っても、遊技者にとっては理解し難い演出となってしまう。このため、「確率変動状態(確変第1モード)」においては、特別図柄2の変動表示がハズレとなる場合、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディングにおいて表示していた「確率変動 継続」の表示を維持し、第2特別図柄の変動表示については、特図2用変動領域88b及び主表示領域Dmの右下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図2ミニリール81u)のみを行うように構成している。
よって、図171(j)の「2.特別図柄1の1変動目消化後」では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出され、次いで入賞した特別図柄2の1つの保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、次いで実行されることとなる特別図柄1の2つ目の保留球は、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の2回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個」の場合の変動表示時間となる。
よって、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の2回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続」の表示を維持し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図171(j)の「2.特別図柄1の1変動目消化後」では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出され、次いで入賞した特別図柄2の1つの保留球が現出され、さらに、残存している特別図柄1の2つの保留球のうち、1つ目の保留球、即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、2変動目となる特別図柄1の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の3回転目における、特別図柄1の保留球数が「1個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「25秒」で構成されており、該「25秒」の変動表示において、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果が実行されるように構成されている(図165(c)参照)。
従って、図171(j)の「2.特別図柄1の1変動目消化後」では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出され、次いで入賞した特別図柄2の1つの保留球が現出され、さらに、残存している特別図柄1の2つの保留球のうち、1つ目の保留球、即ち、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、2変動目となる特別図柄1の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ(図164(a)及び図164(b)参照)、その後、残存している特別図柄1の1つの保留球において、「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果が実行される(図165(c)参照)。
次いで、図172(k)のタイミングチャートのうち、「1.ジャッジバトル開始時」に示すタイミングチャートは、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートであり、図167(c)のタイミングチャートと同様のものとなっている。そして、図172(k)のタイミングチャートのうち、「2.特別図柄1の1変動目消化後」に示すタイミングチャートは、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合であり、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおける特別図柄の保留状況は、「1.ジャッジバトル開始時」と同様となっている。そして、「2.特別図柄1の1変動目消化後」では、特別図柄2のすべての保留球数が現出された後の、特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行中において、さらに、特別図柄2の大当たりとなる保留球が入賞したときにおける、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートである。
図172(k)についても図170(i)と同様に、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出された後の、特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行中において、さらに、特別図柄2のハズレとなる保留球が入賞するようなケースは、実際の遊技においては導出され難いケースであり、レアなケースとなっている。
まず、図172(k)の「1.ジャッジバトル開始時」において、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出されるまでの流れは図166(a)と同様であり、残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目における、特別図柄1の保留球数が「3個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されている。このように、変動時間が「0.5秒」と極度に短くなっているため、該特別図柄1の演出表示については、特別図柄2の演出表示と同様に、主表示領域Dmには動的表示に基づく演出表示は行わず、大当たりのエンディング及び特別図柄2の変動表示において表示していた「確率変動 継続」の表示を維持し、第1特別図柄の変動表示については、特図1用変動領域87b及び主表示領域Dmの左下部分において、縮小した第3図柄の表示(特図1ミニリール81v)のみを行うように構成している。
よって、図172(k)の「1.ジャッジバトル開始時」では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図172(k)では、上記、特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、1つ目の保留球の変動表示が実行されている状態において、右打ち遊技により第2始動口71への入賞が発生し、該入賞した保留球が特別図柄2の大当たりとなる変動表示である場合を想定している。つまり、特別図柄2の保留球数がすべて現出され、さらに、このタイミングにおいて残存している特別図柄1の保留球の3つのうち、1つ目の保留球の変動表示が実行されたタイミングでの特別図柄1の保留球は2つとなっており、この状態において、特別図柄2の保留球が1つ増加していることになる。第8実施形態のパチンコ機10では、特図2優先変動の構成となっているため、特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行後は、入賞した特別図柄2の保留球の変動表示が実行されることになる。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」における特別図柄2の大当たりとなる変動表示時間は、保留球数にかかわらず「10秒」で構成されている。また、該「10秒」の変動表示においては、特別図柄1での大当たりではないため、第3図柄表示装置81では「ジャッジバトル演出」以外の演出が実行される。
従って、図172(k)の「2.特別図柄1の1変動目消化後」では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出され、さらに、該特別図柄2の保留球数がすべて現出されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の3つの保留球のうち、1つ目の保留球が現出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われ、次いで、入賞した特別図柄2の1つの保留球において、大当たりとなる演出結果が「ジャッジバトル演出」以外の演出で実行される。
このように第8実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、大当たりとなる保留球が現出するまで、すべての保留球を現出するように構成されており、さらに、現出されることとなる第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、最後に現出されることとなる保留球において、「ジャッジバトル演出」が実行されるように構成されている。そして、「ジャッジバトル演出」を実行することとなる第1特別図柄の動的表示の実行までにおいて、第2始動口71又は右側第1始動口64aへ入賞するような、イレギュラーとなる事象が発生した場合においても、遊技者が困惑することなく遊技できるように、第3図柄表示装置81における演出内容が構成されている。
次いで、図173(m)~図173(o)の3つタイミングチャートは、図166(b)~図167(d)の3つのタイミングチャートと、それぞれ同じ保留球数を想定したケースであって、第3図柄表示装置81における演出内容の表示方法を、図166(b)~図167(d)での表示方法とは異なる表示方法で実施した場合のタイミングチャートとなっている。
図173(m)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が2つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートであり、図166(b)と同じ保留球数を想定したケースとなっている。
まず、図173(m)において、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出されるまでの流れは図166(a)と同様であり、残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されており、極度に短くなっている。
しかしながら、上述したように、第8実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄1の変動表示の保留球が2つ残存しており、かつ、すべての保留球がハズレの場合、残存している特別図柄1の変動表示のすべての保留球を実行しつつ、最後の保留球において「ジャッジバトル演出」を実行することとなる変動パターンを選択する構成となっている。
そこで、図173(m)では、特別図柄1の1変動目の実行時において、すべての特別図柄1の保留球を先読みし、該すべての保留球がハズレとなる場合、最後の保留球において「ジャッジバトル演出」を実行することとなる変動パターンが選択されることとなるため、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行するように構成している。同様に、特別図柄1の1変動目の実行時において、すべての特別図柄1の保留球を先読みし、いずれかの保留球に大当たりとなる保留球が残存している場合、該大当たりの保留球において「ジャッジバトル演出」を実行することとなる変動パターンが選択されることとなるため、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果を実行するように構成している。
つまり、図173(m)では、残存している特別図柄1の1つ目の保留球から、「ジャッジバトル演出」を実行することとなる保留球までを、一連の「ジャッジバトル演出」となるように演出を構成している。
また、図173(m)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄1の変動表示の保留球が2つ残存しており、特別図柄1の1変動目の変動表示時間は「0.5秒」、2変動目の変動表示時間は「25秒」となるように構成されている。つまり、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行した場合、この引き分けとなる演出結果の演出時間は「25秒」で構成されているため、1変動目の変動表示時間分、即ち、「0.5秒」分だけ、「ジャッジバトル演出」の演出時間が余ってしまうことになる。
このため、図173(m)では、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行し、変動表示時間として余った「0.5秒」分は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいては、「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果の表示を維持し、主表示領域Dmの左下部分に表示している、ハズレとなる停止図柄の各図柄列Z1~Z3を、特別図柄1の確定コマンドを受信するまでの間、揺動させることで時間の帳尻を合わせている(図165(c)参照)。
次いで、図173(n)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が3つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートであり、図167(c)と同じ保留球数を想定したケースとなっている。
まず、図173(n)において、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出されるまでの流れは図166(a)と同様であり、残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目~2回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個~3個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されており、極度に短くなっている。
しかしながら、上述したように、第8実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄1の変動表示の保留球が3つ残存しており、かつ、すべての保留球がハズレの場合、残存している特別図柄1の変動表示のすべての保留球を実行しつつ、最後の保留球において「ジャッジバトル演出」を実行することとなる変動パターンを選択する構成となっている。
そこで、図173(n)では、特別図柄1の1変動目の実行時において、すべての特別図柄1の保留球を先読みし、該すべての保留球がハズレとなる場合、最後の保留球において「ジャッジバトル演出」を実行することとなる変動パターンが選択されることとなるため、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行するように構成している。同様に、特別図柄1の1変動目の実行時において、すべての特別図柄1の保留球を先読みし、いずれかの保留球に大当たりとなる保留球が残存している場合、該大当たりの保留球において「ジャッジバトル演出」を実行することとなる変動パターンが選択されることとなるため、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果を実行するように構成している。
つまり、図173(n)では、残存している特別図柄1の1つ目の保留球から、「ジャッジバトル演出」を実行することとなる保留球までを、一連の「ジャッジバトル演出」となるように演出を構成している。
また、図173(n)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄1の変動表示の保留球が3つ残存しており、特別図柄1の1変動目及び2変動目の変動表示時間は「0.5秒」、3変動目の変動表示時間は「25秒」となるように構成されている。つまり、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行した場合、この引き分けとなる演出結果の演出時間は「25秒」で構成されているため、1変動目及び2変動目の変動表示時間の合計分、即ち、計「1.0秒」分だけ、「ジャッジバトル演出」の演出時間が余ってしまうことになる。
このため、図173(n)では、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行し、変動表示時間として余った「1.0秒」分は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいては、「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果の表示を維持し、主表示領域Dmの左下部分に表示している、ハズレとなる停止図柄の各図柄列Z1~Z3を、特別図柄1の確定コマンドを受信するまでの間、揺動させることで時間の帳尻を合わせている(図165(c)参照)。
次いで、図174(o)は、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が4つ、それぞれ残存している場合における、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示の経過と、該特別図柄2及び該特別図柄1の変動表示に基づく、第3図柄表示装置81における演出内容の関係性について示したタイミングチャートであり、図167(d)と同じ保留球数を想定したケースとなっている。
まず、図174(o)において、「確率変動状態(確変第1モード)」開始時に残存している特別図柄2の変動表示のすべての保留球数が現出されるまでの流れは図166(a)と同様であり、残存している特別図柄2の保留球数が4つ現出されるまでの間は、第3図柄表示装置81において、大当たりのエンディングの表示が継続して行われる(図164(a)及び図164(b)参照)。
そして、図120~図128において上述したように、「確率変動状態(確変第1モード)」の特別図柄1の変動表示の1回転目~3回転目における、特別図柄1の保留球数が「2個~4個」の場合のハズレとなる変動表示時間は、「0.5秒」で構成されており、極度に短くなっている。
しかしながら、上述したように、第8実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄1の変動表示の保留球が4つ残存しており、かつ、すべての保留球がハズレの場合、残存している特別図柄1の変動表示のすべての保留球を実行しつつ、最後の保留球において「ジャッジバトル演出」を実行することとなる変動パターンを選択する構成となっている。
そこで、図174(o)では、特別図柄1の1変動目の実行時において、すべての特別図柄1の保留球を先読みし、該すべての保留球がハズレとなる場合、最後の保留球において「ジャッジバトル演出」を実行することとなる変動パターンが選択されることとなるため、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行するように構成している。同様に、特別図柄1の1変動目の実行時において、すべての特別図柄1の保留球を先読みし、いずれかの保留球に大当たりとなる保留球が残存している場合、該大当たりの保留球において「ジャッジバトル演出」を実行することとなる変動パターンが選択されることとなるため、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の勝利となる演出結果を実行するように構成している。
つまり、図174(o)では、残存している特別図柄1の1つ目の保留球から、「ジャッジバトル演出」を実行することとなる保留球までを、一連の「ジャッジバトル演出」となるように演出を構成している。
また、図174(o)では、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄1の変動表示の保留球が4つ残存しており、特別図柄1の1変動目~3変動目の変動表示時間は「0.5秒」、4変動目の変動表示時間は「25秒」となるように構成されている。つまり、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行した場合、この引き分けとなる演出結果の演出時間は「25秒」で構成されているため、1変動目から3変動目の変動表示時間の合計分、即ち、計「1.5秒」分だけ、「ジャッジバトル演出」の演出時間が余ってしまうことになる。
このため、図174(o)では、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行し、変動表示時間として余った「1.5秒」分は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいては、「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果の表示を維持し、主表示領域Dmの左下部分に表示している、ハズレとなる停止図柄の各図柄列Z1~Z3を、特別図柄1の確定コマンドを受信するまでの間、揺動させることで時間の帳尻を合わせている(図165(c)参照)。
図173(m)~図173(o)のように第3図柄表示装置81における演出内容の表示方法を構成することで、図166~169において上述したような、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2及び特別図柄1の保留球数がいずれも4つ残存している場合などにおける、大当たりのエンディング時間の過度の延長を抑制することができる。
一方で、図173(m)~図173(o)のように構成すると、図170~図172において上述した、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されてから、「ジャッジバトル演出」を実行することとなる第1特別図柄の変動表示の実行までにおいて、第2始動口71又は右側第1始動口64aへ入賞するような、イレギュラーとなる事象が発生した場合においては、特別図柄1の1変動目から開始した「ジャッジバトル演出」が間延びしてしまったり、あるいは演出時間が足らなくなったり、又は、「ジャッジバトル演出」の表示結果と特別図柄の変動表示の結果において、齟齬が発生してしまう可能性がある。
例えば、図173(m)のように、「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングにおいて、特別図柄2のハズレとなる保留球数が4つ、特別図柄1のハズレとなる保留球数が2つ、それぞれ残存している場合であって、このような場合において、さらに、特別図柄1の1つ目の保留球の変動表示の実行中において特別図柄2の大当たりとなる保留球が入賞したようなケースである。
このようなケースにおいて、特別図柄1の1変動目の実行時において、すべての特別図柄1の保留球を先読みし、該すべての保留球がハズレとなる場合、最後の保留球において「ジャッジバトル演出」を実行することとなる変動パターンが選択されることとなるため、特別図柄1の1変動目から「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果を実行するように構成した場合、特別図柄1の1変動目の実行後に、特別図柄2の大当たりとなる変動表示を実行することになる。「ジャッジバトル演出」の引き分けとなる演出結果の変動表示時間は「25秒」で構成されているのに対し、特別図柄2の大当たりとなる変動表示時間は「10秒」で構成されているため、「ジャッジバトル演出」の途中で特別図柄2の確定コマンドを受信することになってしまう。また、「ジャッジバトル演出」自体が、より長く「連荘」するための、特別図柄1のチャンス演出であるにもかかわらず、「ジャッジバトル演出」の途中において特別図柄2で大当たりすることになるため、演出の不整合により、遊技者にも不信感を与えてしまうおそれがある。
以上、説明したように、第8実施形態のパチンコ機10では、図120~図128において上述した変動パターン、及び、普図変動テーブル202i(図131参照)の設定により、特図2優先変動の構成にもかかわらず、大当たり種別「確変A」への当選後の「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングに残存している、第1特別図柄の動的表示のすべての保留球を現出させることができる。その結果、大当たり種別「確変A」への当選後の「確率変動状態(確変第1モード)」において、該「確率変動状態(確変第1モード)」が開始されたタイミングに残存している、第1特別図柄の動的表示の保留球において大当たりするかどうかという、新たな遊技性が生まれ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、第8実施形態のパチンコ機10では、盤面右側に右側第1始動口64aを配置し、1分間に1発程度にしか入賞し得ないように構成し、かつ、右打ち遊技中における第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりにより、「連荘」をより長く継続させることができるように構成することで、「確率変動状態」において、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選するまでの期間が長くなれば長くなる程(所謂、ハマり)、右側第1始動口64aへの入球頻度が増え、該ハマりの状況が、より長い「連荘」への期待度へとつながるため、遊技者に対して付与する遊技価値を増大させることができるので、上記ハマりのデメリットを解消し遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、第8実施形態のパチンコ機10では、時短終了条件テーブル(図130参照)において上述したように、「通常遊技状態」における第1特別図柄の動的表示に基づく大当たり種別「時短A」への当選後に付与される特図2時短回数が「100回」であるのに対し、「時間短縮状態」及び「確率変動状態」に第1特別図柄の動的表示に基づく大当たり種別「時短B」への当選後に付与される特図2時短回数が「10000回」となっており、実質的に次回大当たりが約束されるように構成されており、かつ、該「時短B」への当選により、確変リミット回数を初期化した状態で「連荘」を継続できるように構成されている。この結果、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりの価値が、遊技状態によって大きく異なるように構成され、遊技の興趣向上を図ることができる。
<第9実施形態>
次いで、図175を参照し、本発明を適用した第9実施形態のパチンコ機10について説明する。
第8実施形態のパチンコ機10では、右側第1始動口64a及びスルーゲート67は可変入賞装置65の下流側であり、かつ、普通電役72の上流側に配置されている。従って、可変入賞装置65の開閉により右側第1始動口64aへの入賞、又は、スルーゲート67への入球に影響を及ぼす一方、普通電役72の開閉により右側第1始動口64aへの入賞、又は、スルーゲート67への入球に影響を及ぼさない配置である。
これに対し、第9実施形態のパチンコ機10では、右側第1始動口64a及びスルーゲート67を、可変入賞装置65及び普通電役72の下流側に配置する。
以下、第9実施形態のパチンコ機10について、第8実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第9実施形態のパチンコ機10の説明において、第8実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図175を参照して、第9実施形態のパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明する。図175は、第9実施形態におけるパチンコ機の遊技盤13の正面図である。第9実施形態の遊技盤13と第8実施形態の遊技盤13との異なる点は、主に、右側第1始動口64a及びスルーゲート67が普通電役72(可変入賞装置65)の下流側に配置されている点である。
上述したように、第8実施形態における右側第1始動口64a及びスルーゲート67は、可変入賞装置65の下流側に配置されている。よって、大当たり状態においては、ほとんどの球が可変入賞装置65に入球するため、大当たり状態中には右側第1始動口64a及びスルーゲート67へは入賞又は入球し難くなるように構成されている。
また、第8実施形態における右側第1始動口64a及びスルーゲート67は、普通電役72の上流側に配置されている。このため、普通電役72の開放状態において、該普通電役72の上流側に配置されている右側第1始動口64a及びスルーゲート67は、該普通電役72への入賞の影響を受けない構成となっている。つまり、普通電役72が開放状態であっても、右側第1始動口64a又はスルーゲート67へは入賞又は入球し得る構成となっている。
つまり、第8実施形態のパチンコ機10では、大当たり状態においては、右側第1始動口64a及びスルーゲート67へは入賞又は入球し難くなり、大当たり状態以外の右打ち遊技中、即ち、「時間短縮状態」及び「確率変動状態」においては、右側第1始動口64a及びスルーゲート67へは入賞又は入球し得るように構成されている。
一方、第9実施形態における右側第1始動口64a及びスルーゲート67は、普通電役72の下流側に配置されている。これにより、普通電役72の開放状態においては、右打ち遊技で発射された球が普通電役72へ入賞し得る状態となり、該普通電役72の下流側に配置された右側第1始動口64aへは入賞し難い状態となる。また、普通電役72の閉鎖状態においては、右打ち遊技で発射された球が普通電役72へ入賞し難い状態となり、該普通電役72の下流側に配置された右側第1始動口64a又はスルーゲート67へ入賞又は入球し得る状態となる。従って、「時間短縮状態」及び「確率変動状態」においては、普通電役72が閉鎖状態となる、普通図柄の可変表示の実行中のみ、右側第1始動口64a又はスルーゲート67へ入賞又は入球し得る状態となる。
つまり、第9実施形態のパチンコ機10では、大当たり状態においては、右側第1始動口64aへは入賞し難くなり、大当たり状態以外の右打ち遊技中、即ち、「時間短縮状態」及び「確率変動状態」においては、普通電役72が閉鎖状態となる普通図柄の可変表示の実行中のみ、右側第1始動口64a又はスルーゲート67へ入賞又は入球し得るように構成されている。
なお、スルーゲート67は、可変入賞装置65の下流側であって、かつ、普通電役72の上流側に配置してもよい。このように構成することで、「時間短縮状態」又は「確率変動状態」において普通図柄の抽選契機を容易に取得し得るように構成し、「時短機能」を効果的に機能させることが可能となる。
このように構成することで、第9実施形態のパチンコ機10では、第8実施形態のパチンコ機10よりも、右打ち遊技中における右側第1始動口64aへの入賞頻度が低くなり、第1特別図柄の動的表示の保留球数が貯まり難くなるため、第1特別図柄の動的表示での大当たりに当選する頻度が低くなる。その結果、右打ち遊技における過度な「連荘」の発生を抑制することができ、出玉率が高くなり過ぎないように構成できる。また、第9実施形態のパチンコ機10における出玉率を、第8実施形態のパチンコ機10における出玉率と同等とするために、第1特別図柄の動的表示での大当たり頻度の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、大当たり時に得られる球数を増加させる等して補ったりすることが可能となり、第8実施形態のパチンコ機10ではなし得ない遊技性を実現することができる。
以上、説明したように、第9実施形態のパチンコ機10では、右側第1始動口64aを普通電役72の下流側に配置することで、普通電役72の開放状態においては、右打ち遊技で発射された球が普通電役72へ入賞し得る状態となり、該普通電役72の下流側に配置された右側第1始動口64aへは入賞し難い状態となる。よって、右打ち遊技中における右側第1始動口64aへの入賞頻度が低くなり、第1特別図柄の動的表示の保留球数が貯まり難くなるため、第1特別図柄の動的表示での大当たりに当選する頻度が低くなる。その結果、右打ち遊技における過度な「連荘」の発生を抑制することができ、出玉率が高くなり過ぎないように構成できる。また、第9実施形態のパチンコ機10における出玉率を、第8実施形態のパチンコ機10における出玉率と同等とするために、第1特別図柄の動的表示での大当たり頻度の低下分を、特別図柄の大当たりを発生し易くして補ったり、大当たり時に得られる球数を増加させる等して補ったりすることが可能となり、第8実施形態のパチンコ機10ではなし得ない遊技性を実現することができる。
そのほか、第1実施形態乃至第8実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第10実施形態>
次いで、図176を参照し、本発明を適用した第10実施形態のパチンコ機10について説明する。第8実施形態のパチンコ機10では、右側第1始動口64aは可変入賞装置65の下流側に配置されており、この右側第1始動口64aへは、右打ち遊技で発射された球が1分間に約1個程度(所謂、S1=1)入賞するように遊技釘等が周辺に植設されている。これに対し、第10実施形態のパチンコ機10では、右側第1始動口64aを配置せず、右打ち遊技で発射された球が左側第1始動口64へ入賞し得るように、右側ワープ入り口80aを配置する。そして、右側ワープ入り口80aへ流入した球がステージ75上を転動し、左側第1始動口64へ入賞し得るように構成する。
以下、第10実施形態のパチンコ機10について、第8実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第10実施形態のパチンコ機10の説明において、第8実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図176を参照して、第10実施形態のパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明する。図176は、第10実施形態におけるパチンコ機の遊技盤13の正面図である。第10実施形態の遊技盤13と第8実施形態の遊技盤13との異なる点は、主に、右側第1始動口64aが配置されていない点と、右打ち遊技で発射された球が左側第1始動口64へ入賞し得るように、右側ワープ入り口80aが配置されている点と、可変入賞装置65の構造が異なる点と、である。
図176で示すように、第10実施形態のパチンコ機10の遊技盤13には、右側第1始動口64aが配置されていない。その代わり、右打ち遊技で発射された球が左側第1始動口64へ入賞し得るように、右側ワープ入り口80aが配置されている。右打ち遊技で発射された球が右側ワープ入り口80aを通過すると、第3図柄表示装置81の右端部分を通り抜け、左側第1始動口64の上側に配置されたステージ75へと転動していく。このステージ75から流下した球は、左側第1始動口64へ入賞するか、一般入賞口63へ入賞するか、又は、いずれの入賞口へも入賞せず、アウト口66を通過するか、のいずれかのルートと通り、球排出路へ案内され、パチンコ機10外へと排出される。
また、第8実施形態のパチンコ機10では、右側第1始動口64aへは、右打ち遊技で発射された球が1分間に約1個程度(所謂、S1=1)にしか入賞しないように遊技釘等が周辺に植設されている。つまり、右打ち遊技において第1特別図柄の動的表示の保留球数が1分間に約1個程度、貯まるように構成されている。よって、第10実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技において第1特別図柄の動的表示の保留球数が1分間に約1個程度貯まるように、右側ワープ入り口80aの周辺に遊技釘等が植設されている。
さらに、第8実施形態のパチンコ機10の遊技盤13では、大入賞口開閉板65aの上部に、該大入賞口開閉板65aの上面を転動する球の滞留時間を長くさせるための滞留長期化手段としての迂回通路65fが設けられているが、第10実施形態のパチンコ機10の遊技盤13では、該迂回通路65fを設ける必要がないため、該迂回通路65fが配置されていない大入賞口開閉板65aを設けた可変入賞装置65が配置されている。
このように構成することで、第10実施形態のパチンコ機10では、右側第1始動口64a、及び、該右側第1始動口64aへの入賞を検知する右側第1始動口スイッチが不要となるため、部品点数が削減でき、パチンコ機のコスト増加を抑制することができる。また、可変入賞装置65上部に迂回通路65fを設ける必要がないため、部品点数の削減、及び、盤面設計の自由度を向上することができる。
以上、説明したように、第10実施形態のパチンコ機10では、右側第1始動口64aを配置せず、代わりに右打ち遊技で発射された球が左側第1始動口64へ入賞し得るように、右側ワープ入り口80aを配置することで、右側第1始動口64a、及び、該右側第1始動口64aへの入賞を検知する右側第1始動口スイッチ、及び、迂回通路65fが不要となるため、部品点数が削減でき、パチンコ機のコスト増加を抑制することができる。また、盤面右側に右側第1始動口64a及び迂回通路65fを設ける必要がなくなるため、盤面右側における盤面構成を容易化するとともに、第3図柄表示装置81等の盤面左側の部品を拡大可能となり、盤面設計の自由度を向上することができる。
なお、第10実施形態のパチンコ機10において、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」にて右打ち遊技が奨励され、左打ち遊技が禁止(非奨励)な遊技性を設けているが、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」における左側第1始動口64への入賞が許容されているため、左打ち遊技を左側第1始動口64への入賞によっては検知できない。このため、第3図柄表示装置81の正面視左側に左側スルーゲートや左側一般入賞口を配置し、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、上記左側スルーゲート又は左側一般入賞口への入球又は入賞に基づいて遊技者による左打ち遊技を検出可能に構成してもよい。
そのほか、第1実施形態乃至第9実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第11実施形態>
次いで、図177から187を参照し、本発明を適用した第11実施形態のパチンコ機10について説明する。第8実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技において大当たり種別「確変A」に当選した場合に、該大当たり種別「確変A」への当選後に移行する「確率変動状態(確変第1モード)」において、第2特別図柄の動的表示を高速消化し得ることで、貯留していた第1特別図柄の動的表示の保留球数を現出させ得る構成としている。第11実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技における大当たり種別「確変A」への当選時に加え、「通常遊技状態」において大当たり種別「時短A」への当選時にも、それぞれの大当たり種別への当選後の遊技状態の開始時において、貯留していた第1特別図柄の動的表示の保留球数を現出させ得る構成としている。
以下、第11実施形態のパチンコ機10について、第8実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第11実施形態のパチンコ機10の説明において、第8実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図177は、各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図178は、各遊技状態において、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。第11実施形態のパチンコ機10において、第8実施形態と異なる点は、「時間短縮状態A」が、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」と「時間短縮状態A(時短A第2モード)」の2つの遊技状態で構成されている点である。
「時間短縮状態A(時短A第1モード)」への移行契機は、大当たり種別「時短A」への当選のみとなる。この「時間短縮状態A(時短A第1モード)」では、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「0.5秒」又は「15秒」のいずれかで行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「0.5秒~35秒」の範囲で行われる(後述する図179及び図180参照)。
また、詳細は図179及び図180において後述するが、この保留数テーブル202cの設定により、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」では、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄及び第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数が実行され得る構成となっている。
ここで、上述したように、大当たり状態においては、ほとんどの球が可変入賞装置65に入球するように構成されているため、大当たり状態中に右側第1始動口64aに入球する頻度はかなり少なくなるように構成されている。また、大当たり状態中においては、普通図柄が低確率状態となっており、普通電役72は開放し難い状態となってため、第2始動口71へも入球する頻度はかなり少なくなるように構成されている。つまり、大当たり状態においては、第2特別図柄及び第1特別図柄の動的表示の保留球は貯まり難い状態となっている。よって、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」開始時に残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のほとんどは、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」へ移行する契機となる大当たり種別「時短A」へ当選する前の状態、即ち、「通常遊技状態」において、該大当たり種別「時短A」に基づく大当たりが発生するまでに貯留された保留球となっている。
そして、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」においては、第1特別図柄の動的表示の抽選結果がハズレの場合で、かつ、該第1特別図柄の動的表示の保留球数が1つの状態においては、該第1特別図柄の変動時間は「25秒」固定で行われるため(第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」)、この動的表示の実行中に普通図柄の可変表示が終了し、高確率で当たりとなり、普通電役72の開放動作が実行され、第2始動口71への入賞が可能状態となる。さらに、上述した第1特別図柄の「25秒」の動的表示、つまり「ジャッジバトル演出」が終了したタイミングで、遊技状態は「時間短縮状態A(時短A第1モード)」から「時間短縮状態A(時短A第2モード)」へ移行する。
次いで、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」への移行契機は、上述の通り、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が終了した場合のみとなる(図178参照)。なお、大当たり種別「時短B」に当選した場合も、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」に移行するように構成してもよい。
この「時間短縮状態A(時短A第2モード)」では、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「3秒~190秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「25秒~40秒」の範囲で行われる(後述する図179~図180参照)。また、第11実施形態のパチンコ機10では、特図2優先変動の構成となっており、さらに、上述した「時間短縮状態A(時短A第1モード)」のように、第1特別図柄の動的表示を実行させ得るように極めて短い変動時間となっていないため、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」では第2特別図柄の動的表示の結果が導出され易いように構成されている。なお、この「時間短縮状態A(時短A第2モード)」では、右打ち遊技が奨励されているため、右打ち禁止報知は実行されないが、左打ち遊技が行われた場合に、その発射態様を左側第1始動口64等で検知して、該検知に基づいて左打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図112参照)等によって左打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、図179は、第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図であり、図180は、第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル202c2である。第11実施形態のパチンコ機10において第8実施形態と異なる点は、遊技状態である「時間短縮状態A」が、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」と「時間短縮状態A(時短A第1モード)」に分割されている点である。
図179の特図1用保留数テーブル202c1で示すように、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」又は「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の動的表示の合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)が選択される。さらに、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」又は「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の動的表示の合計保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図124(b)参照)が選択される。一方、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」又は「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)が選択される。
また、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」又は「確率変動状態(確変第1モード)」における第1特別図柄の動的表示の4回転目には、いずれの抽選結果及びいずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)が選択される。
さらに、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」又は「時間短縮状態B」における第1特別図柄の動的表示の1回転目~4回転目には、いずれの抽選結果及びいずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)が選択される。
また、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」又は「時間短縮状態B」における第1特別図柄の動的表示の5回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5(図124(a)参照)が選択される。また、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」又は「時間短縮状態B」における第1特別図柄の動的表示の5回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)が選択される。
そして、右打ち遊技中となる「時間短縮状態A(時短A第1モード)」、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」、「確率変動状態(確変第1モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」又は「時間短縮状態B」において選択し得る停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4又はEテーブル202d5では、第1特別図柄の動的表示として、第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」を行うように構成されている。
なお、「通常遊技状態」若しくは「潜伏確率変動状態」において大当たりに当選した場合、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」若しくは「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の1回転目~3回転目において大当たりに当選した場合、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」若しくは「確率変動状態(確変第1モード)」の第1特別図柄の動的表示の4回転目、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」若しくは「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の1回転目~4回転目、又は、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」、「確率変動状態(確変第2モード)」若しくは「時間短縮状態B」の第1特別図柄の動的表示の5回転目においても、保留球数若しくは当否に応じて停止パターンテーブル202dが異なるように構成してもよい。例えば、大当たりに当選した場合に保留球数が多いとき、比較的短い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル202dを選択し得るように構成してもよい。
次いで、図180の特図2用保留数テーブル202c2で示すように、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図124(b)参照)が選択される。さらに、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図123(a)参照)が選択される。
また、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図122(a)参照)が選択される。さらに、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の動的表示の合計保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7(図125(a)参照)が選択される。一方、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図123(a)参照)が選択される。
このように構成することで、「時間短縮状態A」では「時短機能」が付与され、第2始動口71に球が入賞し易い状態であり、かつ、特図2優先変動の構成であるにもかかわらず、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示のすべての保留球がハズレの場合は、残存しているすべての保留球を現出させることが可能となり、残存している保留球のうちの、最後の保留球において、「ジャッジバトル演出」を実行することが可能となる。また、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している、第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、いずれかに大当たりとなる保留球が含まれている場合、該大当たりとなる保留球まで現出させることが可能となり、残存している保留球のうちの、大当たりとなる保留球において、「ジャッジバトル演出」を実行することが可能となる。
従って、第11実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」における大当たり種別「時短A」への当選により、該大当たり種別「時短A」への当選に基づく大当たり後の「時間短縮状態A(時短A第1モード)」において、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示のすべての保留球を現出し得る構成となっている。
つまり、第11実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」で大当たり種別「時短A」へ当選し、大当たりが開始するまでの間に、第1特別図柄の動的表示の保留球を貯留しておくことにより、該大当たり「時短A」当選後の「時間短縮状態A(時短A第1モード)」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりさせて大当たり種別「時短B」に当選させ得る機会、即ち、実質的な大当たりが保証された上での「連荘」を獲得させる機会が増すことになる。
次いで、図181及び図182を参照して、「時間短縮状態」における、スルーゲート67、左側特図1始動口64、右側特図1始動口64aおよび特図2始動口71への球の入賞態様と、普通図柄の可変表示の経過と、第1特別図柄(以下、「特別図柄1」と称する場合がある)の変動表示(動的表示。以下、同様。)及び第2特別図柄(以下、「特別図柄2」と称する場合がある)の変動表示の経過と、普通電役72及び大入賞口開閉板65aの駆動態様との関係性について説明する。第11実施形態のパチンコ機10において第8実施形態と異なる点は、「時間短縮状態」において、該「時間短縮状態」(即ち、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」)が開始されたタイミングにおいて残存している特別図柄1の変動表示の保留球が実行され得るように構成されている点と、該残存している特別図柄1の変動表示の保留球のうち、最後に実行されることとなる保留球、又は、大当たりとなる保留球において、第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」が実行されるように構成されている点と、である。
図181は、「通常遊技状態」における特別図柄1の大当たり終了時、即ち大当たり種別「時短A」に基づく大当たり後の「時間短縮状態A(時短A第1モード)」の開始から、特別図柄1の変動表示で大当たりするまでを示している。なお、図181のタイミングチャートでは、前提として、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」の開始した時点において、特別図柄1の保留球数が4つ残存している場合となっている。つまり、タイミングチャート開始時の「特図1大当たり」に当選することとなる「通常遊技状態」において、特別図柄1の保留球数を4つ貯留した状態で、大当たり種別「時短A」の大当たりに当選した場合となっている。
まず、図131(b)の普図変動テーブル202iで示したように、大当たり状態においては、普通図柄のすべての保留球数が現出され、該大当たり中には普通図柄の保留球数は増加し難い構成となっており、さらに、大当たりの最終ラウンドの終了の直後より、スルーゲート67へ球が通過し得る構成となっているため、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始された直後より、普通図柄の可変表示が開始され得る構成となっている。
よって、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」において右打ち遊技で球が発射された場合、まず、右打ち遊技で発射された球が通過可能な位置に配設されたスルーゲート67において球が検出される。そして、スルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄の可変表示が実行される。この普通図柄の可変表示は、「時間短縮状態」において一律「5秒」で実行され、当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。また、「時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示における当選確率が高確率(99%)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「3秒」、かつ、開放回数が3回行われるように構成されている。よって、右打ち遊技で発射された球は、該普通電役72の開放により特図2始動口71へと入賞し得る。
ここで、上述したとおり、図181では「時間短縮状態A(時短A第1モード)」の開始した時点において、特別図柄1の保留球数が4つ残存している場合となっている。つまり、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」の開始後におけるスルーゲート67への球の通過に基づく、特図2始動口71への入賞による特別図柄2の変動表示の実行の前に、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」の開始時に残存している特別図柄1の保留球数の変動表示が実行され得る状態となっている。従って、図181に表示するように、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」においては、普通図柄の可変表示が開始されるのとほぼ同時に、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始された時点において残存していた特別図柄1の変動表示も開始される構成となっている。
また、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」における特別図柄1の変動表示の1回転目~3回転目においては、該特別図柄1の変動表示がハズレの場合で、かつ、該特別図柄1の保留球数が2つ~4つの状態の変動時間は「0.5秒」固定で行われる。
つまり、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」において、特別図柄1の保留球数が4つ残存している場合、該特別図柄1の保留球数が残り1つの状態(3つの保留球数が現出された状態)になるまでの時間は計「1.5秒」となっている。
また、「時間短縮状態」における普通図柄の可変表示時間は「5秒」となっているため、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されてから、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」開始時に残存している特別図柄1の保留球数が1つの状態になるまでの間(「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されてから「1.5秒」間)においては、普通図柄の可変表示は実行中となっている。
つまり、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」においては、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」開始時に残存している特別図柄1の保留球数が1つの状態になったタイミングでは、普通図柄の可変表示は実行中となっているため、普通電役72の開放動作は実行されていないことになる。
従って、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されてから、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」開始時に残存している特別図柄1の保留球数が1つの状態になったタイミング、つまり、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」開始時に残存している特別図柄1の、最後の保留球が実行されるまでにおいて、特図2始動口71へは入賞し難い状態となっている。
即ち、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」においては、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」開始時に残存している特別図柄1のすべての保留球数が実行され得る構成となっている。
そして、特別図柄1の保留球数が残り1つの状態、つまり、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されてから、特別図柄1の4回転目の変動表示は、最短で「25秒」、最長で「45秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
なお、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」における、特別図柄1の保留球数が1つの場合の変動表示は、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果においても、第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」が直ちに実行されるように構成されている。
さらに、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」の開始とほぼ同時に実行を開始した普通図柄の可変表示は、上記「ジャッジバトル演出」の実行中において、可変表示時間の「5秒」が経過することとなる。「時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示における当選確率が高確率(99%)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「3秒」、かつ、開放回数が3回行われるように構成されている。よって、右打ち遊技で発射された球は、該普通電役72の開放により特図2始動口71へと入賞し得る。
つまり、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」においては、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」開始時に残存している特別図柄1のすべての保留球数が実行され得る構成となっているが、特別図柄1の保留球数が1つの場合の変動表示である「ジャッジバトル演出」の実行中において、特別図柄2の保留球数が貯留可能な状態となるように構成されている。
また、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」における特別図柄2の変動表示は、最短で「0.5秒」、最長で「190秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。さらに、「確率変動状態(確変第1モード)」における特別図柄1の変動表示は、最短で「0.5秒」、最長で「45秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄2及び特別図柄1の変動表示において、ハズレが導出された場合には、大入賞口65は開放されない一方、特別図柄2又は特別図柄1の変動表示において、大当たり遊技に当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(5ラウンド、各ラウンドごとに最大30秒間。)オンされ、大入賞口65が開放される。このとき、遊技者には右打ち遊技を継続することを促し、開放されている大入賞口65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。
次いで、図182について説明する。図182は、「通常遊技状態」における特別図柄1の大当たり終了時、即ち大当たり種別「時短A」に基づく大当たり後の「時間短縮状態A(時短A第1モード)」の開始から、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」の開始時に残存していた特別図柄1の保留球による変動表示を経て、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」へ移行し、該「時間短縮状態A(時短A第2モード)」において特別図柄2で大当たりするまでを示している。図182のタイミングチャートでは、前提として、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」の開始した時点において、特別図柄1の保留球数が4つ残存している場合となっている。つまり、タイミングチャート開始時の「特図1大当たり」に当選することとなる「通常遊技状態」において、特別図柄1の保留球数を4つ貯留した状態で、大当たり種別「時短A」の大当たりに当選した場合となっている。
まず、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されてから、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」開始時に残存している特別図柄1の3つの保留球数が実行されるまでの流れについては、図181と同様となっている。
そして、特別図柄1の保留球数が残り1つの状態、つまり、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されてから、特別図柄1の4回転目の変動表示である「ジャッジバトル演出」がハズレとなる場合、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が終了し、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」へと移行する。
ここで、図181で上述したように、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」における特別図柄1の保留球数が1つの場合の変動表示である「ジャッジバトル演出」の実行中において、普通電役72が開放し、特図2始動口71への入賞によって特別図柄2の保留球数が貯留されることとなる。そして、「ジャッジバトル演出」がハズレとなる場合に移行する「確率変動状態(確変第2モード)」においては、右打ち遊技により発射された球が特図2始動口71へと入賞し易く、かつ、特図2優先変動の構成となっているため、遊技仕様どおりに遊技を行った場合、特別図柄2の変動表示のみが実行され得る構成となっている。
従って、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」における第2始動口71への入賞に基づいて、特別図柄2の変動表示が実行され、この特別図柄2の変動表示は、最短で「3秒」、最長でも「190秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄2の変動表示において、ハズレが導出された場合には、大入賞口65は開放されない一方、特別図柄2の変動表示において、大当たり遊技に当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(5ラウンド、各ラウンドごとに最大30秒間。)オンされ、大入賞口65が開放される。このとき、遊技者には右打ち遊技を継続することを促し、開放されている大入賞口65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。
また、右打ち遊技においては、右側特図1始動口64aにも球が入賞し得るように構成されているが、この右側特図1始動口64aへは、右打ち遊技で発射された球が1分間に約1個程度(所謂、S1=1)にしか入賞しないように遊技釘等が周辺に植設されている。よって、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」においては、特別図柄2の変動表示で大当たりに当選するまでの期間が長くなれば長くなる程、右側特図1始動口64aに入球する球数が増え、特別図柄1の保留球数を多く獲得することが可能となる。
そして、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」において、右打ち遊技により右側特図1始動口64aに球が入賞し、特別図柄1の保留球数が残存している状態で右打ち遊技を中断した場合、その時点で残存している特別図柄2のすべての保留球数が現出された後に、特別図柄1の変動表示が実行される。このように「時間短縮状態A(時短A第2モード)」において特別図柄1の変動表示が実行された場合、特別図柄1の変動表示は「ジャッジバトル演出」を行い、最短で「25秒」、最長でも「45秒」で実行され、大当たり結果又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
次いで、図183は、第11実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図144参照)の一処理である変動開始処理(S10510)を示すフローチャートである。第11実施形態のパチンコ機10において、第8実施形態と異なる点は、ハズレ時の表示態様を設定する処理(S15007)に次いで、遊技状態が「時間短縮状態A」か否かを断別する(S15013)点と、該S15013の処理の結果、「時間短縮状態A」であると判別された場合に、時短A用変動パターン設定処理(S15014)へ移行する点と、である。
第11実施形態の変動開始処理(S10510)では、ハズレ時の表示態様を設定する処理(S15007)に次いで、遊技状態が「時間短縮状態A」か否かを断別する(S15013)。判別の結果、「時間短縮状態A」でなければ(S15013:No)、第8実施形態と同様に、S15008の処理へ移行する。一方、S15013の処理の結果、「時間短縮状態A」であると判別された場合には(S15013:Yes)、時短A用変動パターン設定処理を実行し(S15014)、S15011の処理へ移行する。
次いで、図184を参照して、「時間短縮状態A」におけるハズレ時の変動パターンの選択処理である時短A用変動パターン設定処理(S15014)について説明する。図184は、この確変用変動パターン設定処理(S15014)を示したフローチャートである。
この時短A用変動パターン設定処理(S15014)では、上述したように、「時間短縮状態A」におけるハズレ時の変動パターンの設定処理を行う。
まず、実行される特別図柄が特図1変動か否かを判別する(S15201)。判別の結果、特図1変動であると判別された場合(S15201:Yes)、次に、主制御装置110のRAM203に設けられた時短A第1モードフラグ(図示せず)がオンされているか否かを判別する(S15202)。その結果、時短A第1モードフラグがオンされていると判別された場合(S15202:Yes)、さらに、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きいか否かを判別する(S15203)。その結果、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きいと判別された場合(S15203:Yes)、次いで、特図1の回転数の値が「3」より大きいか否かを判別する(S15204)。その結果、特図1の回転数の値が「3」より大きくない(即ち、「3」以下)場合、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図124(b)参照)を設定する(S15205)。
一方、S15202の処理において、時短A第1モードフラグがオンされていないと判別された場合(S15202:No)、次いで、特図1の回転数の値が「4」より大きいか否かを判別し(S15207)、その結果、特図1の回転数の値が「4」より大きくない(即ち、「4」以下)場合(S15207:No)、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図123(b)参照)を設定する(S15206)。また、S15203の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きくないと判別された場合(S15203:No)、即ち、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」以下である場合も、処理をS15206へ移行する。さらに、S15204の処理において、特図1の回転数の値が「3」より大きい場合(S15204:Yes)も、処理をS15206へ移行する。
また、S15202の処理において、時短A第1モードフラグがオンされていないと判別され(S15202:No)、さらに、S15207の処理において、特図1の回転数の値が「4」より大きいと判別された場合(S15207:Yes)、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5(図124(a)参照)を設定する(S15208)。
一方、S15201の処理において、特図1変動ではないと判別された場合(S15201:No)、即ち、特図2変動の場合、時短A第1モードフラグがオンされているか否かを判別する(S15209)。その結果、時短A第1モードフラグがオンされていると判別された場合(S15209:Yes)、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図124(b)参照)を設定する(S15210)。
また、S15209の処理において、時短A第1モードフラグがオンされていないと判別された場合(S15209:No)、次いで、第2保留球数カウンタ203bの値が「0」より大きいか否かを判別する(S15211)。その結果、第2保留球数カウンタ203bの値が「0」より大きいと判別された場合(S15211:Yes)、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7(図124(a)参照)を設定する(S15212)。
そして、S15211の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値が「0」より大きくないと判別された場合(S15211:No)、即ち、第2保留球数カウンタ203bの値が「0」以下である場合、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図122(a)参照)を設定する(S15213)。
さらに、上記S15205、S15206、S15208、S15210、S15212及びS15213の処理の後は、いずれもS15214へ移行し、停止パターン選択カウンタC3、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1及び変動種別カウンタCS1の値に基づいて変動パターンを決定し、この時短A用変動パターン設定処理(S15014)を終了して、変動開始処理(図145参照)に戻る。
このように構成することで、図179及び図180の「時間短縮状態A(時短A第1モード)」における停止パターンテーブル202c(変動パターンテーブル202e)の設定が可能となる。即ち、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」において、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している、第1特別図柄の動的表示のすべての保留球がハズレの場合は、残存しているすべての保留球を現出させることが可能となり、また、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、いずれかに大当たりとなる保留球が含まれている場合、該大当たりとなる保留球まで現出させることが可能となる。そして、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している、第1特別図柄の動的表示のすべての保留球がハズレの場合、該保留球のうち、最後に実行されることとなる保留球において、必ず「特殊変動2」演出態様、つまり、第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」を実行させることが可能となる。また、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示の保留球のうち、いずれかに大当たりとなる保留球が含まれている場合、該大当たりとなる保留球において、必ず「特殊変動2」演出態様、つまり、第3図柄表示装置81における「ジャッジバトル演出」が実行させることが可能となる。
次いで、図185は、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図147参照)の一処理である状態移行判定処理(S15507)を示すフローチャートである。第11実施形態のパチンコ機10において第8実施形態と異なる点は、時短A第1モードフラグがオンに設定されている場合に、該時短A第1モードフラグをオフに設定する処理が追加されている点である。
第11実施形態の状態移行判定処理(S15507)では、確変第1モードフラグ203wをオフに設定する処理(S15705)に次いで、時短A第1モードフラグがオンに設定されているか否かを判別する(S15706)。また、S15701の判別の結果、確変第1モードフラグ203wがオンでない場合(S15701:No)も、処理をS15706へ移行する。
そして、S15706の判別の結果、時短A第1モードフラグがオンに設定されている場合(S15706:Yes)、次いで、特図1の回転数の値が「3」より大きいか否かを判別する(S15707)。その結果、特図1の回転数の値が「3」より大きい場合(S15707:Yes)、時短A第1モードフラグをオフに設定すべく、処理をS15710へ移行する。
また、S15707の判別の結果、特図1の回転数の値が「3」より大きくない場合(S15707:No)、即ち、特図1の回転数の値が「3」以下である場合、次いで、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きいか否かを判別する(S15708)。判別の結果、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きくない場合(S15708:No)、即ち、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」以下である場合、時短A第1モードフラグをオフに設定すべく、処理をS15710へ移行する。
また、S15708の判別の結果、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きい場合(S15708:Yes)、次いで、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されてから、第1特別図柄の変動演出において停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4を設定済みか否かを判別する(S15709)。判別の結果、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されてから、第1特別図柄の変動演出において停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4を設定済みの場合(S15709:Yes)、時短A第1モードフラグをオフに設定すべく、処理をS15710へ移行する。
S15710の処理では、時短A第1モードフラグをオフに設定し(S15710)、遊技状態が「時間短縮状態A(時短A第1モード)」から「時間短縮状態A(時短A第2モード)」へ移行される。そして、この状態移行判定処理(S15507)を終了して、変動停止処理(図147参照)に戻る。
一方、S15706の判別の結果、時短A第1モードフラグがオンに設定されていない場合(S15706:No)、即ち、時短A第1モードフラグがオフに設定されている場合、S15707~S15710の処理をスキップし、この状態移行判定処理(S15507)を終了し、変動停止処理(図147)に戻る。また、S15709の処理において、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されてから、第1特別図柄の変動演出において停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4を設定済みでないと判別された場合(S15709:No)、S15710の処理をスキップし、この状態移行判定処理(S15507)を終了し、変動停止処理(図147参照)に戻る。
このように、「時間短縮状態」を「時間短縮状態A(時短A第1モード)」と「時間短縮状態A(時短A第2モード)」のように分割し、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」から「時間短縮状態A(時短A第2モード)」へ移行するように構成することで、それぞれの遊技状態において異なる変動パターンの選択が可能となる。そして、その結果、「時間短縮状態A(時短A第1モード)」においては、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」開始時に残存している第2特別図柄及び第1特別図柄の動的表示のすべての保留球数が実行され得る構成とし、「時間短縮状態A(時短A第2モード)」においては、遊技仕様通りに遊技が行われた場合、第1特別図柄の動的表示が実行され難い構成とすることが可能となる。
次いで、図186は、第11実施形態の主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり終了処理(図153参照)の一処理である時短カウンタセット処理(S16113)を示すフローチャートである。第11実施形態のパチンコ機10において、第8実施形態と異なる点は、大当たり種別「時短A」の大当たりであった場合に、第1保留球数カウンタ203aの値を確認し、時短A第1モードフラグをオンに設定する処理が追加されている点である。
第11実施形態の時短カウンタセット処理(S16113)では、合計時短カウンタ203tの値に「100」をセットする処理(S16209)に次いで、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きいか否かを判別する(S16213)。判別の結果、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きい場合(S16213:Yes)、時短A第1モードフラグをオンに設定し(S16214)、処理をS16210へ移行する。
一方、S16213の判別の結果、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」より大きくない場合(S16213:No)、即ち、第1保留球数カウンタ203aの値が「0」以下の場合、S16214の処理をスキップし、S16212へ移行する。
次いで、図187を参照して、「通常遊技状態」の「リーチ表示」の実行中において第3図柄表示装置81で行われる左打ちの継続示唆演出について説明する。図187は、「通常遊技状態」における「リーチ表示」の一形態である「スーパーリーチ」演出態様の推移を示した図であって、図187(a)は、「ノーマルリーチ」の変動要素が開始された状態を示した図であり、図187(b)は、「ノーマルリーチ」の変動要素から「スーパーリーチ」の変動要素へ発展する状態を示した図であり、図187(c)は、「スーパーリーチ」の変動要素が実行中であり、第1特別図柄の動的表示の保留球が2つ貯まっている状態を示した図であり、図187(d)は、「スーパーリーチ」の変動要素が実行中であり、第1特別図柄の動的表示の保留球が4つ貯まっている状態を示した図である。なお、第11実施形態では、「スーパーリーチ」演出態様について説明するが、「ノーマルリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様、「特殊変動」演出態様でも同様の演出を実行することは当然に可能である。
図187(a)では、「通常遊技状態」における第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの表示状態を示しており、「通常遊技状態」において「ノーマルリーチ」の変動要素が成立した状態が表示されている。また、特図1保留図柄表示領域Db1には、第1特別図柄の動的表示の保留球が2つ貯まっている状態が表示されている。
次いで、図187(b)では、図187(a)の状態から、「スーパーリーチ」の変動要素へ発展する状態が表示されている。また、特図1保留図柄表示領域Db1には、第1特別図柄の動的表示の保留球が2つ貯まっている状態が表示されている。
さらに、図187(c)では、図187(b)の状態から、「スーパーリーチ」の変動要素が実行中となっている状態が表示されている。また、特図1保留図柄表示領域Db1には、第1特別図柄の動的表示の保留球が2つ貯まっている状態が表示されている。そして、特図1保留図柄表示領域Db1の上部には、「保留を貯めれば大当たり後のバトル勝利期待度UP!」の発射促進メッセージが表示されている。これにより、上記発射促進メッセージを認識した遊技者は、球の発射を開始し、左側第1始動口64への入賞を目指す遊技を促すことができる。
上述したように、第11実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」で大当たり種別「時短A」へ当選し、大当たりが開始するまでの間に、第1特別図柄の動的表示の保留球を貯留しておくことにより、該大当たり種別「時短A」当選後の「時間短縮状態A(時短A第1モード)」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりする機会、即ち、「連荘」を継続させる機会が増すことになる。
ここで、従来のパチンコ機では、「通常遊技状態」において「スーパーリーチ」の変動要素等の「リーチ表示」が実行中となっている場合、大当たりに当選する期待度が高い状態となっているため、遊技者は特別図柄の保留球の貯留状況にかかわらず、球の発射を一時的に中断し、「リーチ表示」のの結果が表示されてから、遊技を再開することが多い。このため、「リーチ表示」が行われている間、パチンコ機10における稼働が中断されている状態であり、発射球数が増えないことで遊技場の利益率に貢献できていない構成である。
そこで、第11実施形態のパチンコ機10では、実行中となっている「リーチ表示」が大当たりとなった場合、つまり、大当たり種別「時短A」に当選した場合、該大当たり種別「時短A」当選後の「時間短縮状態A(時短A第1モード)」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりする機会があるように構成し、この「リーチ表示」の実行中において、第1特別図柄の動的表示の保留球が最大である4つまで貯留されていない場合は、左打ち遊技を遊技者に促して、左側第1始動口64へ入賞させることで、該「リーチ表示」で大当たりとなったときの、大当たり後の「連荘」の期待度が増すことになる。
即ち、「通常遊技状態」の「リーチ表示」の実行中において、第1特別図柄の動的表示の保留球が最大である4つまで貯留されていない場合に、第3図柄表示装置81に「保留を貯めれば大当たり後のバトル勝利期待度UP!」などの球の発射を継続させる発射促進メッセージを表示することにより、球の発射が一時的に中断されがちな該「リーチ表示」において、継続して球の発射を実行するように促すことができ、パチンコ機10の稼働の向上につなげることができる。
そして、図187(d)では、図187(c)の状態と同じく、「スーパーリーチ」の変動要素が実行中となっている状態が表示されている。また、特図1保留図柄表示領域Db1には、第1特別図柄の動的表示の保留球が4つ貯まっている状態が表示されている。そして、第1特別図柄の動的表示の保留球が4つ貯留されているため、図187(c)において特図1保留図柄表示領域Db1の上部に表示されていたメッセージは消去されている。
なお、図187(c)において表示している発射促進メッセージは、「スペシャルリーチ」の変動要素など、「通常遊技状態」における他の大当たりする期待度の高い動的表示の実行中においても同様に表示することで、よりパチンコ機10の稼働の向上につなげることができる。また、演出態様の種類に応じて発射促進メッセージの内容を変更するように構成してもよい。例えば、大当たり期待度が高い演出態様(変動要素)ほど、発射を強く促す発射促進メッセージを表示するように構成してもよい。
なお、「通常遊技状態」における「リーチ表示」時の発射を促す発射促進メッセージが表示されている状況において、右打ち遊技を行ってスルーゲート67によって球が検知された場合でも、警報音等のエラー処理の実行を留保するように構成してもよい。このように構成することで、「通常遊技状態」における特定条件(例えば、「リーチ表示」)の実行時に、右打ち遊技を許容することで、「リーチ表示」中に左側第1始動口64に球を入賞させるか、右側第1始動口64aに球を入賞させるか、という遊技性を許容して遊技性を拡げるとともに、発射が促されているにも関わらず警報音が出力される等の演出内容の齟齬の発生を未然に防止することができる。
また、「通常遊技状態」中の「リーチ表示」時に上記発射促進メッセージを表示するように構成しているが、「確率変動状態」中や「時間短縮状態」中の「リーチ表示」中に上記発射促進メッセージを表示するように構成してもよい。
以上、説明したように、第11実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」における大当たり種別「時短A」への当選により、該大当たり種別「時短A」への当選に基づく大当たり後の「時間短縮状態A(時短A第1モード)」において、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されたタイミングにおいて残存している第1特別図柄の動的表示のすべての保留球を現出し得る構成となっている。その結果、大当たり種別「時短A」への当選後の「時間短縮状態A(時短A第1モード)」において、該「時間短縮状態A(時短A第1モード)」が開始されたタイミングに残存している、第1特別図柄の動的表示の保留球において大当たりするかどうかという、新たな遊技性が生まれ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、「通常遊技状態」における大当たりする期待度の高い動的表示の実行中において、第1特別図柄の動的表示の保留球を最大球数まで貯留させるように促す発射促進メッセージを表示するように構成している。その結果、「通常遊技状態」において球の発射が一時的に中断されがちな、大当たりする期待度の高い動的表示の実行中において、継続して球の発射を実行するように促すことができ、パチンコ機の稼働の向上につなげることができる。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、各実施形態は、それぞれ、他の実施形態が有する構成の一部または複数部分を、その実施形態に追加し或いはその実施形態の構成の一部または複数部分と交換等することにより、その実施形態を変形して構成するようにしても良い。また、上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
<変形例1>
上記実施形態では、各遊技状態ごとに特別図柄の動的表示の変動時間の割り振りが異なるように構成している。これに対し、1の遊技状態において、特別図柄の動的表示の実行回数に応じて、選択される動的表示の変動時間の割り振りがことなるように構成してもよい。具体的には、例えば、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は/及び「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の動的表示が50回行われるまでは比較的長めの変動時間が選択され易いように構成する一方、50回以降は比較的短めの変動時間が選択され易いように構成する。また、各遊技状態に突入した場合に、特別図柄の最大保留球数分(即ち、4回)は、顕著に短い変動時間が選択され得るように構成する一方、特別図柄の最大保留球数分以降に実行される特別図柄の動的表示の変動時間が比較的長めの変動時間が選択され易いように構成する。このように構成することで、「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。
<変形例2>
上記実施形態では、右打ち遊技において発射された球が入賞し得る入賞口として第2始動口71と可変入賞装置65を第3図柄表示装置81の正面視右側に配置している。これに対し、右打ち遊技において発射された球が入賞し得る入賞口として、第3図柄表示装置81の正面視右側に一般入賞口63を配置し、右打ち遊技で遊技が行われる遊技状態において該一般入賞口63に球が一定程度(例えば、100発中10個)入賞し得るように構成し、右打ち遊技において第2始動口71又は可変入賞装置65以外にも遊技者に賞球を払い出し得るように構成する。このように構成することで、右打ち遊技時に遊技者の持ち球の消費を抑えつつ遊技を行わせることができる。特に、入賞補助機能が作動しない「潜伏確率変動状態」において一般入賞口63への入賞に基づく賞球を払い出し得ることで、遊技者の持ち球の消費を抑えることが可能となる。
<変形例3>
上記実施形態では、「連荘」状態に突入した場合の所定回数の大当たり後の遊技状態(即ち、「潜伏確率変動状態」)、および、該所定回数後の大当たり後の遊技状態における大当たり(即ち、「潜伏確率変動状態」における大当たり)において、該遊技状態および大当たりにおける滞在時間が長くなるように構成している。これに対し、「連荘」状態を重ねるごとに各遊技状態又は/及び大当たりにおける滞在時間を徐々に増加させるように構成してもよい。具体的には、「確率変動状態」が3回継続した場合に選定され易い変動時間より、「確率変動状態」が5回継続した場合に選定され易い変動時間を長くしたり、「連荘」時の5回目の大当たりに要する時間より、7回目の大当たりに要する時間を長くなるように構成する。このように構成することで、「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することができる。
<変形例4>
上記実施形態では、時短リミッター機能を設け、「連荘」時の「時短機能」の付与回数に応じて、「時短機能」が付与されない遊技状態が現出するように構成している。これに対し、「連荘」状態が発生してからの時間を計測し、該計測時間に応じた大当たり回数又は「時短機能」の付与回数に基づいて、遊技状態又は/及び大当たりにおける滞在時間を増加させるように構成してもよい。具体的には、「連荘」状態に突入した場合にタイマをスタートさせ、該タイマが所定回数(例えば、1時間分)以下の場合に大当たり回数又は「時短機能」の付与回数が所定数(例えば、7回)に到達した場合に、該大当たり又は/及び大当たりにおける滞在時間を増加させるように構成する。このように構成することで、「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することが可能となる。
<変形例5>
上記実施形態では、「連荘」状態中における「時短機能」の付与回数に応じて該「時短機能」が付与されない遊技状態が発生し得るように構成している。これに対し、「連荘」状態中における「時短機能」が付与された状態での特別図柄の動的表示の実行回数の積算回数を計数し、該積算回数に応じて特別図柄の動的表示の変動時間を変化させる(が増加され易い)ように構成してもよい。具体的には、例えば、「連荘」状態に突入してからの特別図柄の動的表示の積算実行回数が100回に到達した場合に、それまでの動的表示の変動時間の変動パターンテーブル202eより長い変動時間が選択され易い変動パターンテーブル202eに変化させ、さらに、「連荘」状態に突入してからの特別図柄の動的表示の積算実行時間が200回に到達した場合に、それまで使用されていた変動パターンテーブル202eよりさらに長い変動時間が選択され易い変動パターンテーブル202eに変化させる。このように構成することで、「連荘」中における過度な遊技価値の付与が短時間で発生することを抑制することが可能となる。
<変形例6>
上記実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とを使用して、「確率変動状態」が発生し得るパチンコ機10で構成している。これに対し、第1特別図柄および第2特別図柄に大当たり以外に小当たりに当選し得るように構成し、該小当たり遊技への当選に基づいて開放される小当たり用可変入賞装置を設ける。そして、小当たり用可変入賞装置内に球が通過することに起因して大当たり及び「時短機能」が付与される時短領域(所謂、V領域)を備えたパチンコ機(所謂、1種2種混合機)を用い、「時短機能」の付与回数に応じて、該「時短機能」が付与されるか否かを異ならせるように構成する。このように構成することで、「時短機能」が付与される遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例7>
上記実施形態では、「確率変動状態」の終了条件を、特別図柄の動的表示の実行回数(所謂、STタイプ)や、次の大当たりへの当選(所謂、ループタイプ)によって終了するように構成している。これに対し、特別図柄の動的表示において大当たり以外の所定の抽選結果が導出された場合に「確率変動状態」が終了(所謂、転落機能)するパチンコ機(所謂、転落タイプ)を用いてもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。このように構成することで、「確率変動状態」が発生してから終了する遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例8>
上記実施形態では、普通電役72及び可変入賞装置65は、普通図柄又は特別図柄への当選に基づいて開放され得るように構成されている。これに対し、球が通過することによって他の入賞口を閉塞している可動役物(所謂、非電動役物)を開放させる通過口を搭載したパチンコ機を用いてもよい。
<変形例9>
上記実施形態では、「潜伏確率変動状態」において大当たりに当選した場合に、該大当たり期間において遊技者の嗜好に応じた「プレミアムライブ演出」を実行するように構成している。これに対し、「潜伏確率変動状態」において大当たりに当選した場合に、該大当たり期間において遊技者が操作可能なキャラクタを動作させて所定のポイント等を獲得したり、キャラクタ同士が対戦するゲーム演出を実行するように構成してもよい。
<変形例10>
上記実施形態では、「潜伏確率変動状態」において大当たりに当選した場合に、該大当たり期間において遊技者の嗜好に応じた「プレミアムライブ演出」を実行するように構成している。これに対し、「潜伏確率変動状態」において大当たりに当選した場合に、該大当たり期間においてパチンコ機10の設定を遊技者の嗜好に応じてカスタマイズ可能なカスタマイズ演出を実行するように構成してもよい。
<変形例11>
上記実施形態では、時短リミッタ回数として1種類の回数(即ち、6回)が遊技者に付与されるごとに、次回大当たり後に「時短機能」を付与しない遊技状態が発生するように構成している。これに対し、「連荘」状態に突入した際に当選した大当たり種別に応じて時短リミッタ回数が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりAに当選した場合には、「確率変動状態」に移行するとともに時短リミッタ回数が5回となるように構成する一方、第1特別図柄の動的表示において大当たりBに当選した場合には、「確率変動状態」に移行するとともに時短リミッタ回数が10回となるように構成する。このように構成することで、「連荘」状態に突入した場合の時短リミッタ回数を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例12>
上記実施形態では、大当たりに当選した場合に、時短リミット機能が発動しなければ、該大当たり終了後に「時短機能」が付与される遊技状態が発生するように構成されている。これに対し、特別図柄の動的表示において大当たり(小当たり)以外の所定図柄(例えば、時短図柄)が導出された場合に、大当たりを経由せずに「時短機能」が付与される状態に遷移するように構成してもよい。このように構成することで、「時短機能」が付与されるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例13>
上記実施形態では、いずれかの大当たりに当選し、かつ、時短リミッタ機能が発動しなければ、該大当たり終了後に「時短機能」が付与される遊技状態が発生するように構成されている。これに対し、大当たり終了後の特別図柄の動的表示の実行回数が、大当たりに当選せずに所定回数(例えば、1000回)実行された場合に、大当たりを経由せずに「時短機能」が付与される(所謂、天井機能)ように構成してもよい。この場合に、第1特別図柄の動的表示の積算実行回数と第2特別図柄の動的表示の積算実行回数とでそれぞれ個別に上記所定回数を計数してもよいし、第1特別図柄の動的表示の積算実行回数と第2特別図柄の動的表示の積算実行回数とを合算して上記所定回数を計数してもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とでそれぞれ上記所定回数が異なるように構成してもよい。このように構成することで、大当たり後の特別図柄の動的表示において、長期間の間、大当たりに当選しない場合に、入賞補助機能を発動させて、それ以上、遊技者の持ち球を減少させないようにしながら遊技を行わせることが可能となる。また、「時短機能」が付与されるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例14>
上記実施形態では、「時短機能」が付与された場合に、特別図柄の動的表示が所定回数実行(例えば、「時間短縮状態」であれば100回、「確率変動状態」等であれば160回)された場合に、「時短機能」を終了するように構成している。これに対し、特別図柄の動的表示の実行回数によっては「時短機能」が終了しないように構成してもよい。
<変形例15>
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並行的に実行可能に構成している。これに対し、第2特別図柄の変動演出を第1特別図柄の変動演出より優先して実行する所謂特図2優先変動によって変動演出の制御を行ってもよいし、入賞した順に変動演出を実行する所謂入賞順変動によって変動演出の制御を行うように構成してもよい。
具体的には、第2特別図柄の動的表示を第1特別図柄の動的表示より優先的に実行する場合は、まず、実行する動的表示に関するデータを格納するエリア(即ち、保留球実行エリア)を1つだけ設け、いずれかの特別図柄の動的表示の停止後、所定時間経過していれば、第1保留球数カウンタ203aより先に第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が「0」よりも大きいか否かを判別する。その結果、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」でなければ、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1減算する。これは、第2特別図柄の動的表示の変動開始処理によって、保留されていた第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第2特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。次いで、第2保留球格納エリア203eに格納されたデータをシフト処理する。このデータシフト処理は、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納されているデータを第2保留球実行エリア203gへ向けて順にシフトさせる処理であって、第2保留第1エリア→第2保留球実行エリア203g、第2保留第2エリア→第2保留第1エリア、第2保留第3エリア→第2保留第2エリア、第2保留第4エリア→第2保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
一方、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」であると判別された場合に、次に、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が「0」よりも大きいか否かを判別する。その結果、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」でなければ、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1減算する。これは、第1特別図柄の動的表示の変動開始処理によって、保留されていた第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、保留球数が1つ減少するためである。次いで、第1保留球格納エリア203dに格納されたデータをシフト処理する。このデータシフト処理は、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納されているデータを第1保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第1保留第1エリア→第1保留球実行エリア203f、第1保留第2エリア→第1保留第1エリア、第1保留第3エリア→第1保留第2エリア、第1保留第4エリア→第1保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
上記データシフト処理の後は、データシフト処理により保留球実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81に対する変動開始処理を実行するように構成する。このように構成することで、第2特別図柄の動的表示を第1特別図柄の動的表示より優先的に実行させることができる。
また、入賞した順番通りに動的表示を実行する場合は、第2特別図柄の優先変動の場合と同様、実行する動的表示に関するデータを格納するエリア(即ち、保留球実行エリア)を1つだけ設け、第1特別図柄又は第2特別図柄を問わず、入賞した順番に始動入賞に関するデータを記憶しておき、最も古く記憶されたデータに基づく特別図柄の動的表示を実行する。このように構成することで、特別図柄の種別ではなく、入賞した順番に第1特別図柄の動的表示又は第2特別図柄の動的表示を実行させることができる。
<変形例16>
上記実施形態では、「時短機能」の終了条件として、特別図柄の動的表示の所定実行回数、又は、大当たりへの当選に基づいて終了するように構成している。これに対し、小当たり遊技への当選や、大当たりと異なる時短終了図柄の導出に基づいて「時短機能」が終了するように構成してもよい。このように構成することで、入賞補助状態の終了条件を多様化して、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例17>
上記第4実施形態では、時短リミッタ機能が発動して「潜伏確率変動状態」に突入した場合、該「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の小当たり遊技への当選に基づいて、遊技者に大当たり時以上の賞球を獲得可能に構成している。これに対し、時短リミッタ機能が発動してそれまでの遊技状態と異なる遊技状態(即ち、「潜伏確率変動状態」)に移行した場合に、該遊技状態において、それまでの遊技状態では選択され得ない可変入賞装置65の開放回数が多い大当たり種別を選択し得るように構成してもよい。このように構成することで、「連荘」状態を継続して時短リミッタ機能を発動させることで、それまでの大当たり種別より多くの遊技価値を獲得可能な大当たり種別を選択でき、遊技価値を一気に獲得可能な状態にすることができ、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、「潜伏確率変動状態」で大当たりした場合に、「確率変動状態」や「通常遊技状態」における大当たりでの可変入賞装置65の閉鎖時間(OP時間、IT時間又はED時間)より短い閉鎖時間となることで、1の大当たり時に獲得される賞球数が多くなり得るように構成してもよい。
<変形例18>
上記実施形態では、第1特別図柄の抽選において大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するとともに、第2特別図柄の抽選においても大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成している。これに対し、第1特別図柄の抽選において小当たりを設けず、大当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、第2特別図柄の抽選において小当たりを設けず、大当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、いずれの特別図柄の抽選において小当たりを設けず、大当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよい。
<変形例19>
上記実施形態では、普通電役72として、平板形状の出没板72aが盤面表面から突出している状態において該出没板72aによって第2始動口71が閉塞されて球が第2始動口71に入賞しない一方、出没板72aが盤面表面内に没入している状態において第2始動口71が開放されて球が該第2始動口71に入賞し得るように構成している。これに対し、平板形状の出没板72aが盤面表面から没入している状態において球が第2始動口71まで球を案内できずに該第2始動口71に入賞しない一方、出没板72aが盤面表面から突出している状態において該出没板72aの上面を球が転動することで球が第2始動口71まで案内可能となって該第2始動口71に入賞し得るように普通電役72を構成してもよい。また、普通電役72として開閉式の羽根部材によって第2始動口71を閉塞し、該羽根部材が開放(傾倒)されることによって第2始動口71が開放され、球が第2始動口71に入賞するように構成してもよい(所謂、チューリップ型普通電役)。
<変形例20>
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、50%の確率で「確率変動状態」に移行するように構成している。これに対し、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「確率変動状態」に移行する大当たり種別が0%となるように大当たり種別を設定してもよいし、100%で「確率変動状態」に移行するように大当たり種別を設定してもよい。
<変形例21>
上記実施形態では、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、普通図柄を、高確率状態にするとともに、普通図柄の可変表示時間を短縮し、さらに、普通電役72の開放状態(第2始動口71への入賞可能状態)を長期化するように構成している。これに対し、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄を高確率状態にせずに低確率状態のまま(即ち、普通図柄において低確率状態および高確率状態の定義無し)に設定し、普通図柄の可変表示時間を短縮し、及び/又は、普通電役72の開放状態(第2始動口71への入賞可能状態)を長期化するように構成して、該「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において第2始動口71に球が入賞し易い状態を設けてもよい。また、特別図柄の動的表示回数が大当たり後、所定回数(例えば、1000回)に到達した場合、若しくは、特別図柄の抽選において、大当たり若しくは小当たり以外の特定図柄(所謂、時短図柄)に当選した場合に、普通図柄を高確率状態にせずに低確率状態のまま(即ち、普通図柄において低確率状態および高確率状態の定義無し)に設定し、普通図柄の可変表示時間を短縮し、及び/又は、普通電役72の開放状態(第2始動口71への入賞可能状態)を長期化するように構成してもよい。
<変形例22>
上記実施形態では、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において普通図柄の当選確率が50%であり、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄の当選確率が99%となるように設定している。これに対し、「通常遊技状態」又は/及び「潜伏確率変動状態」において普通図柄の当選確率を0%に設定し、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄の当選確率を1%~100%に設定してもよい。
<変形例23>
上記実施形態では、STカウンタ203mの値を判別して確変フラグを設定し、また、時短カウンタ203oの値を判別して時短フラグを設定している。これに対し、STカウンタ203mの値を判別して確変フラグ及び時短フラグを設定(例えば、初期化(オフ))し、並びに、時短カウンタ203oを設定(例えば、初期化(0クリア))するように構成してもよい。
<変形例24>
上記実施形態では、時短リミッタ到達時に、時短フラグをオンすることなくオフに設定し、「時短機能」を発生しないように構成している。これに対し、大当たり終了時に、時短リミット到達前と同様、大当たり種別に応じて確変フラグ、STカウンタ203m、時短フラグ、及び、時短カウンタ203oを一旦設定し、その後、時短リミット回数を判別し、その判別結果に応じて、時短フラグ及び時短カウンタ203oを設定(例えば、オフ或いは0クリア)してもよい。
<変形例25>
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合より、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合の方が、小入賞口73が遊技者にとって有利な開放態様(即ち、1回→3回)となるように構成されている。これに対し、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合と、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合とで、小入賞口73の開放態様を同等となるように構成してもよいし、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合より、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合の方が、小入賞口73が遊技者にとって有利な開放態様(例えば、3回→5回)となるように構成してもよい。
<変形例26>
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合と第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合とで、同じ小入賞口73が開放するように構成している。これに対し、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に開放される入賞口と、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に開放される入賞口とを異ならせる(例えば、第1特別図柄の小当たりは小入賞口73、第2特別図柄の小当たりは可変入賞装置65)ように構成してもよい。
<変形例27>
上記実施形態では、右打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、大当たり状態、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」)において、第3図柄表示装置81及び音声出力装置226において遊技者に右打ちで遊技を行う旨を示唆している。これに対し、特別図柄表示装置37に右打ち報知示唆用の右打ち報知ランプを設け、右打ち遊技が奨励される状態において該右打ち報知ランプを点灯させて、遊技者に右打ち遊技を実行すべきことを示唆するように構成してもよい。この場合、第3図柄表示装置81や音声出力装置226においても右打ち示唆を同時に行うように構成してもよい。
なお、右打ち報知ランプと、第3図柄表示装置81及び/又は音声出力装置226とによる右打ち遊技の示唆に関し、右打ち報知ランプによる右打ち遊技示唆と第3図柄表示装置81及び/又は音声出力装置226による右打ち遊技示唆とを同期させて実行してもよい。また、右打ち報知ランプを点灯して右打ち遊技示唆を実行している間に、第3図柄表示装置81及び/又は音声出力装置226による右打ち遊技示唆を中断若しくは停止(中止)又は小規模化(例えば、示唆表示を縮小等)してもよい。例えば、大当たり遊技において、右打ち報知ランプを点灯し続ける一方、OP時間やED時間、或いは、IT時間等の可変入賞装置65が開放されておらず、大当たり中であっても遊技価値を取得できない期間は、第3図柄表示装置81及び/又は音声出力装置226による右打ち遊技示唆を停止(中止)するように構成する。また、第3図柄表示装置81及び/又は音声出力装置226による右打ち遊技示唆を実行している間に、右打ち報知ランプによる右打ち遊技示唆を中断又は中止してもよい。
<変形例28>
上記実施形態では、時短リミット到達時の「潜伏確率変動状態」において、「入賞補助機能」が「確率変動状態」又は「時間短縮状態」より低下していることで、大当たりに当選するまでに遊技者の持ち球が僅かに減少し得るような設定で構成されている。これに対し、「入賞補助機能」を有さない「潜伏確率変動状態」においても、遊技者の持ち球がほとんど減少しない(維持可能な)ように構成してもよい。また、「入賞補助機能」を有さない「潜伏確率変動状態」においても、遊技者の持ち球が微増するように構成してもよい。具体的には、例えば、右打ち遊技で発射された球が入賞可能な一般入賞口63を配置したり、第2始動口71に普通電役72を設けずに、右打ち遊技で発射された球が入賞し得るように構成し、発射した球数に対して賞球が同等程度若しくは同等以上になるように構成する。このように構成することで、「潜伏確率変動状態」においても、遊技者の持ち球の減少を抑え、快適な遊技を行わせることが可能となる。
<変形例29>
上記実施形態では、「時短機能」が所定回数発生した場合に、次回の大当たり以降、該「時短機能」が付与されない遊技状態(即ち、「潜伏確率変動状態」)が発生し、該遊技状態において再び大当たりに当選した場合に、該大当たり後に「時短機能」が付与される遊技状態(例えば、「確率変動状態」)が発生するように構成している。これに対し、時短リミット機能が発動して「時短機能」が付与されない遊技状態に突入した場合に、その遊技状態において複数の大当たり(例えば、3回)を経なければ「時短機能」が付与される遊技状態が再び発生し得ない時短機能復活大当たり回数を設定し得るように構成してもよい。具体的には、例えば、時短機能復活大当たり回数が3回の場合は、時短リミット機能が発動して1回目の「潜伏確率変動状態」に突入した場合、該1回目の「潜伏確率変動状態」において1回目の大当たりに当選した後も再び2回目の「潜伏確率変動状態」に突入し、該2回目の「潜伏確率変動状態」において2回目の大当たりに当選した後もまた3回目の「潜伏確率変動状態」に突入し、該3回目の「潜伏確率変動状態」において3回目の大当たりに当選した後に、漸く「時短機能」が付加された遊技状態(例えば、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)に突入するように構成する。このように構成することで、各遊技状態の発生するバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例30>
上記実施形態では、時短リミット機能が発動することによって発生する「潜伏確率変動状態」において大当たりに当選した場合に、該大当たりのOP時間、IT時間及びED時間をそれぞれ長期化させることで、次の大当たりが終了するまでの時間が長くなるように構成している。これに対し、「潜伏確率変動状態」において選択される特別図柄の平均的な変動時間、「潜伏確率変動状態」において大当たりに当選した場合の該大当たりのOP時間、IT時間又はED時間の少なくとも1以上を長期化してもよいし、「潜伏確率変動状態」において選択される特別図柄の平均的な変動時間、「潜伏確率変動状態」において大当たりに当選した場合の該大当たりのOP時間、IT時間又はED時間の少なくとも2以上の組み合わせ(例えば、OP時間とIT時間を長期化し、ED時間は通常時と同様等)をそれぞれ長期化するように構成してもよい。
<変形例31>
上記実施形態では、各大当たり時における可変入賞装置65の1のラウンドにおける最大開放時間、及び、最大入賞個数が同等となるように構成している。これに対し、各遊技状態又は大当たり種別に応じて、可変入賞装置65の最大開放時間と最大入賞個数の組み合わせが異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「潜伏確率変動状態」以外の遊技状態で大当たりに当選した場合に、可変入賞装置65の最大開放時間が30秒であって、かつ、最大入賞個数が5個であることで、最小開放時間が3秒となる一方、「潜伏確率変動状態」で大当たりに当選した場合に、最大開放時間が20秒であるものの、最大入賞個数が10個であることで、最小開放時間が6秒となるように構成する。このように構成することで、「潜伏確率変動状態」で大当たりに当選した場合に、該大当たり全体の時間を長期化させることが可能となる。また、最大入賞個数が入賞し得る前に、最大開放時間が到達し得るラウンドを設けてもよい。具体的には、例えば、最大入賞個数が10個に設定されているものの、最大開放時間が2秒に設定されていることで、最大入賞個数が入賞する前に、最大開放時間が到来し易く、該最大開放時間の経過を以って1のラウンドが終了するように構成する。
<変形例32>
上記実施形態では、大当たりに当選した場合に可変入賞装置65が開放して遊技者に遊技価値を付与し得るように構成している。これに対し、複数の可変入賞装置65を設け、大当たり種別に応じて開放される可変入賞装置65を異ならせたり、1の大当たりで各可変入賞装置65がそれぞれ開放し得るように構成してもよい。
<変形例33>
上記実施形態では、各大当たり時における可変入賞装置65の1のラウンドにおける賞球数、最大開放時間、及び、最大入賞個数が同等となるように構成している。これに対し、1のラウンドにおける賞球数、最大開放時間又は最大入賞個数の組み合わせが異なるものの、同等又は略同等の遊技価値が付与され得るように、大当たり種別に応じて可変入賞装置65の開放制御および賞球払出制御を行うように構成してもよい。具体的には、第1大当たり種別における1のラウンドでは、1の入賞に基づく賞球数が10個であって、最大入賞個数が10個であることから100個の賞球が払出可能に構成され、第2大当たり種別における1のラウンドでは、1の入賞に基づく賞球数が5個であるものの、最大入賞個数が20個であることから100個の賞球が払出可能に構成され、第3大当たり種別における1のラウンドでは、1の入賞に基づく賞球数が4個であるものの、最大入賞個数が25個であることから100個の賞球が払出可能に構成される。このように構成することで、大当たり時の1のラウンドの消化に要する時間を可変的にすることができ、例えば、「潜伏確率変動状態」における大当たり時に、開放時間が長くなるような大当たり種別(例えば、1の入賞に基づく賞球数が4個で最大入賞個数が25個)を選定することで、大当たり全体に要する時間も長期化させることが可能となる。
<変形例34>
上記実施形態では、確変リミッタ回数として1種類の回数(即ち、13回)が遊技者に付与されるごとに、次回大当たり後に「確変機能」を付与しない遊技状態が発生するように構成している。これに対し、「連荘」状態に突入した際に当選した大当たり種別に応じて時短リミッタ回数が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりAに当選した場合には、「確率変動状態」に移行するとともに確変リミッタ回数が6回となるように構成する一方、第1特別図柄の動的表示において大当たりBに当選した場合には、「確率変動状態」に移行するとともに確変リミッタ回数が20回となるように構成する。また、「時間短縮状態」が終了し「通常遊技状態」に移行した場合に残存している第2特別図柄の動的表示の保留球において大当たりに当選した場合には、「確率変動状態」に移行するとともに確変リミッタ回数が25回となるように構成する。このように構成することで、「連荘」状態に突入した場合の確変リミッタ回数を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例35>
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、100%の確率で「時間短縮状態」に移行するように構成している。これに対し、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「時間短縮状態」に移行する大当たり種別が100%以外の所定確率(例えば、50%)となるように大当たり種別を設定してもよい。この場合、「時間短縮状態」に移行する大当たり種別以外の大当たり種別に当選した場合、「確率変動状態」に移行するように大当たり種別を設定してもよい。
<変形例36>
上記実施形態では、確変リミッタ到達時の大当たり終了時に、確変リミットカウンタ203qの値に「1」加算し、該確変リミットカウンタ203qの値が確変リミット回数に到達したか否かを判別して、「確変機能」を発生しないように構成している。これに対し、変動開始時に確変リミットカウンタ203qの値を判別し、確変リミット到達時には「確変機能」を発生しない大当たり種別のみを選定するように構成し、大当たり終了時では確変リミットカウンタ203qの値の「0」クリアのみを実施するように構成してもよい。
<変形例37>
上記実施形態では、普通電役72の開放時間および開放回数は、該普通電役72を開放することとなる普通図柄の可変表示が開始されたタイミングにおける遊技状態に基づいて設定されている。これに対し、普通電役72の開放時間および開放回数を、該普通電役72を開放することとなる普通図柄の可変表示が終了したタイミングにおける遊技状態に基づいて設定するように構成してもよい。このように構成することで、普通図柄の可変表示時間の設定にかかわらず、普通電役72の開放を開始するタイミングでの遊技状態に基づいて、開放時間および開放回数を設定することが可能となる。
<変形例38>
上記実施形態では、大当たり種別「確変A」に当選した場合に付与される時短回数が「次回大当たりまで」に設定されている。これに対し、大当たり種別「確変A」に当選した場合に付与される時短回数を所定回数(例えば、「10000回」)で終了するように設定してもよい。このように構成することで、RAM203内に記憶されている時短無限フラグ203pが不要となり、主制御装置110内のMPU201により実行される制御処理の不可を軽減させることができる。
<変形例39>
上記実施形態では、「連荘」中に大当たり種別「確変A」に当選した場合、該大当たり遊技のOP時間を「1秒」、IT時間を「2秒」、ED時間を「0.1秒」に設定している。これに対し、「連荘」中に大当たり種別「確変A」以外の所定の大当たり種別(例えば、大当たり種別「確変B」や「確変C」)を設け、該所定の大当たり種別に当選した場合には、該大当たり遊技において大当たり種別「確変A」より長いOP時間、IT時間又は/及びED時間を設定するように構成してもよい。具体的には、例えば、OP時間を「30秒」や、IT時間を「10秒」、ED時間を「60秒」に設定してもよい。このように構成することで、大当たり遊技中に可変入賞装置65が閉鎖されている期間、右打ち遊技で発射された球が右側第1始動口64aに入賞させ得る状態となり、該期間に遊技者に球を発射させて右側第1始動口64aに球を入賞させることで、大当たり遊技後に第1特別図柄の保留球が貯留されている状態となることができる遊技性を創出することができる。その結果、新たな遊技性を創出して、遊技の興趣向上を図ることができる。また、大当たり遊技時間を長くすることで、短時間における過度な遊技価値の付与を抑制して、時間あたりの遊技価値の付与を平準化(なだらかに)することができる。さらに、本来であれば遊技者が発射を中断する期間に球の発射を促し、パチンコ機10の稼働率を向上させて、遊技場の利益率を向上させることができる。
<変形例40>
上記実施形態では、「確率変動状態(確変第2モード)」中に普通図柄の可変表示時間を、常に「3秒」とし、普通電役72を開放させて第2始動口71に球を入賞させ易くしている。これに対し、「確率変動状態(確変第2モード)」中に普通図柄の可変表示時間として、比較的長い(例えば、「30秒」)の可変表示時間を選択し得るように構成してもよい。このように構成することで、例えば、第9実施形態のパチンコ機10において、右打ち遊技中に普通電役72が開放し難い状況を創り出し、右側第1始動口64aに球を入賞し易い状態を発生させることができる。
<変形例41>
上記実施形態では、「確率変動状態(確変第2モード)」中に第2特別図柄のハズレ時の動的表示時間を、「非リーチ(ショート)」演出態様の「3秒」が選択され易く、併せて第2始動口71にも球を入賞し易くすることで、第2特別図柄の動的表示の実行契機が連続的に到来し易いように構成し、第1特別図柄の動的表示が実行され難いように構成している。これに対し、「確率変動状態(確変第2モード)」中に第2特別図柄のハズレ時の動的表示時間を、「非リーチ(ショート)」演出態様よりも短い演出態様(例えば、「非リーチ(超ショート)」演出態様の「0.5秒」)が選択され得るように構成し、該短い演出態様が連続的に選択された場合には、第2特別図柄の動的表示の保留球数がなくなり、第1特別図柄の動的表示の実行契機が到来するように構成してもよい。
<変形例42>
上記実施形態では、特別図柄の抽選結果として、大当たりとハズレとの2種類で構成している。これに対し、特別図柄の抽選結果として、大当たりとハズレ以外に小当たりを設け、該小当たりに当選し得るように構成してもよい。この場合、小当たりに当選した場合には、可変入賞装置65やその他の入賞装置(例えば、小当たり当選時に開放される専用の小入賞口)を普通電役72より上流側に配置し、小当たり当選時には、普通電役72が開放されている間も上記可変入賞装置65等に球が入賞し、第2始動口71に球が入賞し難いように構成する。そして、小当たり遊技中に普通図柄の保留球に基づく可変表示と普通電役72の開放とを終了させることで、第1特別図柄の動的表示の実行契機が到来し易くなるように構成してもよい。
<変形例43>
上記実施形態において、「確率変動状態(確変第1モード)」において、第1特別図柄の保留球数が残り1つになった場合、又は、第1特別図柄若しくは第2特別図柄において大当たりが導出される場合に「ジャッジバトル演出」を実行するように構成している。これに対し、「確率変動状態(確変第1モード)」において、第1特別図柄のすべての保留球数において、当否にかかわらず「ジャッジバトル演出」を実行するように構成してもよい。このように構成することで、「確率変動状態(確変第1モード)」において、保留されている第1特別図柄分、大当たり種別「時短B」に当選するか否かの演出を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例44>
上記実施形態において、「確率変動状態(確変第1モード)」において、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選している場合に、「ジャッジバトル演出」ではなく固有の演出態様(即ち、「特殊変動1」演出態様)を実行するように構成している。これに対し、「確率変動状態(確変第1モード)」において、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選している場合に、「ジャッジバトル演出」を実行するように構成してもよい。これにより、第2特別図柄の動的表示において「ジャッジバトル演出」が実行された場合に、大当たりが確定するという遊技性を創出し、「ジャッジバトル演出」が実行された際に、遊技者に特別図柄の種類と保留球数に着目させ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例45>
上記実施形態では、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの上面を球が転動する時間を長期化させるために、迂回通路65fを設け、大当たり遊技中に可変入賞装置65に球を入賞させ易くし、その下流側に配置されている右側第1始動口64aに球が入賞し難くなるように構成されている。これに対し、普通電役72の下流側に右側第1始動口64aを配置した場合に、普通電役72の出没板72aの上面を球が転動する時間を長期化させる迂回通路を設け、普通電役72の開放中に普通電役72内(即ち、第2始動口71)に球を入賞させ易くする一方、その下流側に配置されている右側第1始動口64aに球が入賞し難くなるように構成してもよい。
<変形例46>
上記実施形態では、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの上面を球が転動する時間を長期化させるために、迂回通路65fを設け、大当たり遊技中に可変入賞装置65に球を入賞させ易くなるように構成している。これに対し、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの上面を転動する球と衝突することで、球の転動速度を減速させる減速部(部材)を配置し、大入賞口開閉板65aの上面を球が転動する時間を長期化させるように構成してもよい。
<変形例47>
上記実施形態では、「確率変動状態(確変第1モード)」において、保留されている第1特別図柄の動的表示の最後の保留記憶に基づいて「ジャッジバトル演出」を実行するように構成している。これに対し、「確率変動状態(確変第1モード)」において、保留されている第1特別図柄の動的表示の最後以外の保留記憶(例えば、4個の保留記憶が存在する場合に、4個目以外の保留記憶)に対応する第1特別図柄の動的表示において、「ジャッジバトル演出」を実行するように構成してもよい。このように構成することで、大当たり種別「時短B」に当選し得る「ジャッジバトル演出」の現出バリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例48>
上記実施形態では、普通図柄の低確率状態(「通常遊技状態」及び大当たり遊技中)における普通図柄の可変表示時間を「8秒」及び最大保留球数を「4個」で構成しつつ、スルーゲート67を可変表示装置65の下流側に配置して該可変入賞装置65が開放中(即ち、大当たり遊技中)は、スルーゲート67へ球が到達し難く構成し、新たな普通図柄の可変表示の実行契機を取得し難く構成している。そして、大当たりに当選した場合、該大当たり遊技の実行時間を少なくとも普通図柄の可変表示時間と最大保留球数とを乗じた秒数(即ち、「8秒」×「4個」=「32秒」)以上となるように構成し、大当たり発生時に保留されていた普通図柄の可変表示がすべて大当たり遊技中に消化させ、該大当たり遊技終了後の「確率変動状態」では、普通図柄の保留球数が貯留されていない状態で開始させるように構成している。これに対し、大当たり遊技の実行時間を、実行中の普通図柄の可変表示の最大実行時間(即ち、「8秒」)と、保留されている普通図柄の最大実行時間(即ち、「8秒」×「4個」=「32秒」)との合計時間(即ち、「40秒」)以上となるように構成してもよい。このように構成することで、「確率変動状態」(即ち、普通図柄の高確率状態)の開始時に普通図柄の可変表示が実行されていない状態、かつ、普通図柄の保留球数が貯留されていない状態とすることができ、該「確率変動状態」において新たな球をスルーゲート67へ通過させるまで、普通電役72が開放されることを抑制し、第2始動口71へ新たな入賞が発生することを抑制することができる。その結果、「確率変動状態」において、優先的に実行される第2特別図柄の動的表示を早期に終了させて、保留されている第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選するか否かという遊技性を確立し易くし、新たな遊技性を創出することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例49>
上記実施形態では、「確率変動状態」に突入する際の大当たり遊技のエンディング時間を「0.1秒」となるように構成している。これに対し、「確率変動状態」に突入する際の大当たり遊技のエンディング時間を無くしてもよい。また、「確率変動状態」に突入する際の大当たり遊技のエンディング時間を、球が可変入賞装置65の左端から右端まで転動しきる時間(迂回通路65fの通過時間を含む)以内となるように構成してもよい。「確率変動状態」において、優先的に実行される第2特別図柄の動的表示を早期に終了させて、保留されている第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選するか否かという遊技性を確立し易くし、新たな遊技性を創出することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例50>
上記実施形態では、大当たり種別「時短B」に当選した場合に、付与される時短回数内でほぼ(実質的に)大当たりが付与され得る(99.99%以上)時短回数(即ち、10000回)の「時短状態」を発生させている。これに対し、大当たり種別「時短B」に当選した場合に、次回大当たりに当選するまで、「時短状態」を維持するように構成してもよい。このように構成することで、大当たり種別「時短B」に当選した場合に、次回大当たりが約束された状態となり、「確率変動状態」と異なる遊技状態であっても次回大当たりが保証された状態を創り出すことができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例51>
上記実施形態では、「確率変動状態」等において、普通電役72を開放し易くすることにより、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71に入賞し易くなるように構成している。これに対し、「通常遊技状態」では、右打ち遊技を禁止しつつ、「確率変動状態」等において右打ち遊技を許容した際、遊技釘の配列によって第2始動口71へ球が入賞し得る若しくはし易くなるように構成してもよい。また、同じく「通常遊技状態」では、右打ち遊技を禁止しつつ、左打ち遊技では第2始動口71に球が入賞し難く若しくは入賞不可な位置であるとともに、「確率変動状態」等において右打ち遊技を許容した際、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71に入賞し得る若しくはし易い位置に第2始動口71を配置するように構成してもよい。
<変形例52>
上記実施形態では、大当たり遊技中において、可変入賞装置65の開放および迂回通路65fの構成により、右打ち遊技で発射された球がスルーゲート67を通過し難く若しくは不可に構成している。これに対し、スルーゲート67の正面視直上に可動役物を配置し、該可動役物により大当たり遊技中に右打ち遊技で発射された球がスルーゲート67を通過し難く若しくは不可に構成してもよい。
<変形例53>
上記実施形態では、特別図柄の低確率状態における大当たり確率を1/100(設定値1)、特別図柄の高確率状態における大当たり確率を1/50(設定値1)となるよう構成するとともに、「通常遊技状態」(即ち、特別図柄の低確率状態)において第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に付与される時短回数が「100回」となるように構成している。即ち、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、移行される「時間短縮状態A」において、付与される時短回数が終了する前に大当たりに当選し得る確率が約86.74%となるように構成している。これに対し、特別図柄の低確率状態における大当たり確率を1/300(設定値1)、特別図柄の高確率状態における大当たり確率を1/30(設定値1)となるよう構成するとともに、「通常遊技状態」(即ち、特別図柄の低確率状態)において第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に付与される時短回数が「100回」となるように構成してもよい。即ち、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、移行される「時間短縮状態A」において、付与される時短回数が終了する前に大当たりに当選し得る確率が約28.39%となるように構成してもよい。
このように構成することで、各遊技状態において奨励される特別図柄の1の動的表示の最大実行時間と、該1の動的表示に基づいて発生し得る大当たりの最大実行時間と、該大当たり終了後の遊技状態において奨励される特別図柄に関して最初に実行される1の動的表示の最大実行時間との合計時間より、各遊技状態において非奨励とされる特別図柄の1の動的表示の最大実行時間の方を短く構成し、また、非奨励の特別図柄の動的表示が実行される間に、奨励される特別図柄の動的表示を少なくとも3回、最高で120回実行可能に構成し、その結果、例えば、「通常遊技状態」において、奨励側の第1特別図柄の動的表示と非奨励側の第2特別図柄の動的表示が同時に実行されている場合、第1特別図柄の動的表示において大当たり種別「確変A」に当選し、該大当たり終了後に「確率変動状態」に遷移する場合において、大当たりを発生する第1特別図柄の動的表示における大当たりの発生に基づいて第2特別図柄の動的表示を中断(停止)し、該大当たりを実行した後、該大当たり後に実行される奨励される第1特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりに当選し得ることで、非奨励の第2特別図柄の動的表示を再び中断(停止)させることが可能となる。これにより、非奨励側の特別図柄の動的表示が確定されるタイミングを遅延させ、非奨励側の特別図柄による遊技価値より、奨励側の特別図柄による遊技価値の付与を優先し易くすることができ、効率の良い遊技を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる。また、当選した役(遊技価値)をすべて遊技者に提供することができ、役に当選したにもかかわらず遊技価値が付与されないといった事象(所謂、引き損)をなくすことができ、遊技者が遊技に興醒めしないようにすることができる。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別、又は、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別を、それぞれ1種類で構成している。これに代えて、第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別、又は/及び、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別を、複数種類設けるように構成してもよい。さらに、小当たり種別に応じて「時短機能」を終了するか否かを異ならせるように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、所定の特別図柄の大当たりに当選した場合に、時短リミット回数を更新し、該リミット回数に基づいて大当たり種別を設定した後、他方の特別図柄の動的表示が先に導出されるか否かを判別して、該大当たりが発生し得る動的表示が消滅するか否かを判定している。これに代えて、所定の特別図柄の大当たりに当選した場合に、時短リミット回数に基づいて大当たり種別を設定する前に、該所定の特別図柄の動的表示が、他方の特別図柄の動的表示に基づいて消滅するか否かを判別し、その後、時短リミット回数を更新した上で大当たり種別を設定するように構成してもよい。このように構成することで、時短リミット回数を更新した後、大当たりが消滅するか否かを判別し、大当たりが消滅する場合には時短リミット回数を再更新する必要がなくなり、制御的負担を軽減することができる。また、適正な時短リミット回数に応じた大当たり種別を設定することができ、想定している遊技仕様通りの遊技性を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、遊技状態ごとに奨励される特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて実行し、奨励されていない特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmで実行しないように構成している。これに代えて、奨励されていない特別図柄の変動演出を、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて所定態様で実行するように構成してもよい。具体的には、例えば、奨励されている特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで目立つように(中央部分、大部分、奨励されていない特別図柄の変動演出より大きい領域、図柄表示態様を濃く実行等)実行する一方、奨励されていない特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで、奨励されている特別図柄の変動演出より目立たないように(隅部、小部分、奨励されている特別図柄の変動演出より小さい領域、図柄表示態様を薄く等)実行するように構成する。このように構成することで、第3図柄表示装置81によって複数の特別図柄の変動演出の実行態様を把握することが可能となる。
上記実施形態では、先に導出される特別図柄の動的表示における大当たり遊技及び小当たり遊技のいずれによっても、後に導出される特別図柄の動的表示における大当たり遊技及び小当たり遊技を消滅させるように構成している。これに代えて、先に導出される特別図柄の動的表示における大当たり遊技又は小当たり遊技のいずれか一方によって、後に導出される特別図柄の動的表示における大当たり遊技又は小当たり遊技を消滅させるように構成してもよい。具合的には、例えば、先に導出される特別図柄の動的表示が大当たり遊技(小当たり遊技)である場合にのみ後に導出される特別図柄の動的表示の大当たり遊技(又は小当たり遊技)を消滅させ、先に導出される特別図柄の動的表示が小当たり遊技(大当たり遊技)の場合には後に導出される特別図柄の動的表示の大当たり遊技(又は小当たり遊技)を消滅させないように構成する。このように構成することで、導出される遊技結果のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、右打ち遊技の「確率変動状態」又は「時間短縮状態」にて、第1特別図柄の動的表示において、導出確率が低いハズレ結果が導出される場合と、導出確率が高い小当たり遊技が導出される場合とで共通の演出(同様の変動時間の変動演出等)が実行されるように構成している。これに代えて、右打ち遊技の「確率変動状態」又は「時間短縮状態」にて、第1特別図柄の動的表示において導出確率が低いハズレ結果が導出される場合に、導出確率が高い小当たり遊技が導出される場合と異なる演出を実行し、その実行結果に基づいて、遊技者に付与される遊技価値が異なるように構成してもよい。
具体的には、例えば、右打ち遊技の「確率変動状態」又は「時間短縮状態」にて、第2特別図柄のハズレ結果が導出される場合に、「超ロング変動」演出態様が選択され、奨励される第2特別図柄の動的表示の変動時間が、奨励されていない第1特別図柄の動的表示より後に導出され得て、第1特別図柄の動的表示における大当たり遊技又は小当たり遊技が発生し得るように構成してもよい。このように構成することで、導出確率が低い所謂「純ハズレ」に当選することで、大当たり遊技又は小当たり遊技とは異なる演出を実行して、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、先に導出される一方の特別図柄の動的表示の大当たり遊技又は小当たり遊技の当選に基づいて、後に導出される他方の特別図柄の動的表示の変動時間を変更し、先に導出される一方の特別図柄の動的表示の変動時間と、後に導出される他方の特別図柄の動的表示の変動時間とが同一となるように構成している。これに代えて、先に導出される一方の特別図柄の動的表示の大当たり遊技又は小当たり遊技の当選に基づいて後に導出される特別図柄の動的表示の変動時間を変更する場合に、後に導出される特別図柄の動的表示の変動時間を、先に導出される特別図柄の動的表示の変動時間より大凡短くなるように設定し、後に導出される特別図柄の動的表示の確定時間の種類を多様化して、該確定時間を調整することで先に導出され得る特別図柄の動的表示の確定時間(大当たり若しくは小当たり開始タイミング)と後に導出され得た特別図柄の動的表示の確定時間とが同一となるように構成してもよい。このように構成することで、変動時間を変更する場合に、細かい変動時間の設定が不要となり、主制御装置110及び音声ランプ制御装置113それぞれの制御負担を軽減することができる。
上記実施形態では、時短リミット回数の変遷(リミット回数、及び、リミット到達時)を遊技者に示唆しないように構成している。これに代えて、時短リミット回数の変遷を直接的又は間接的に遊技者に示唆し得るように構成してもよい。具体的には、例えば、所定の遊技条件が成立(例えば、大当たり当選時や所定変動回数到達時等)に抽選によって時短リミット回数を遊技者に直接的又は間接的に第3図柄表示装置81に表示するように構成してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第1特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成するとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第2特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成している。換言すると、第1特別図柄の動的表示の保留球数は第1特別図柄の動的表示にのみ影響し、第2特別図柄の動的表示の保留球数は第2特別図柄の動的表示にのみ影響するように構成している。これに代えて、一方の特別図柄の動的表示の保留球数が、他方の特別図柄の動的表示の変動時間に影響するように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の動的表示の変動時間を、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数との合計保留球数に応じて変化するように構成する。このように構成することで、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数とが混在する状態において、特異な変動時間を選択し得るように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、確率設定値を「1」~「6」の6段階で変更可能として、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更可能としたが、確率設定値が変更可能な段階は6段階に限らず、任意の段階に変更可能としてもよい。
上記実施形態では、確率設定値を変更することにより、大当たり確率を変更する場合について説明したが、普通図柄の当たり確率や、小当たりの当選確率を変更するようにしてもよい。
また、立ち上げ処理の中で確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合に、「1」~「6」の範囲の中から特定の確率設定値(例えば「1」)を確率設定値として強制的に設定するようにしてもよい。なお、遊技途中で(例えば、タイマ割込処理の中で)確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合は、確率設定値を強制的に特定の確率設定値に設定しないほうがよい。これは、遊技途中で大当たり確率が突然変更さえることにより、遊技者が何らかの不利益を被ることを抑制するためである。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含める場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を除いてもよい。この場合、RAM判定値が正常か否かの判定を行う前に、確率設定値が正常の範囲にあるか否かを判定し、正常の範囲内になければ、強制的に設定変更処理を実行してホール関係者等に確率設定値の変更を行わせたり、ホール関係者等にパチンコ機10を設定変更モードで再立ち上げさせるように促したり、確率設定値として正常範囲内の特定の確率設定値を強制的に設定してもよい。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含めない場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を含めてもよい。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、又は、設定変更スイッチをオンすることによって、確率設定値を更新する場合について説明したが、これを設定キー501にて行えるようにしてもよい。具体的には、設定キー501を、オン状態から更にオフ側とは反対方向に設けた設定変更位置まで回動可能にし、設定変更位置まで設定キー501が回されると、自動でオン状態に設定キー501が戻るように付勢して構成する。そして、設定キー501をオン状態から設定変更位置まで回動させる度に、確率設定値が更新されるようにする。これによっても、確率設定値の変更を容易に行うことができる。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、設定キー501をオフ状態にすることによって、又は、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、確率設定値を確定する場合について説明したが、これを別に設けたスイッチ、例えば、設定確定スイッチが操作されることで行えるようにしてもよい。この設定確定スイッチは、例えば、「設定変更モード」中に操作されることにより、確率設定値を確定するためのスイッチであり、基板ボックス100に設けられた孔から主基板より突出して設けられ、基板ボックス100を開封しなくても、ホール関係者等によって操作可能にしてもよい。これによっても、確率設定値の確定を容易に行うことができる。
上記実施形態では、パチンコ機10の電源オン時に「設定変更モード」又は「設定確認モード」で立ち上げる場合に、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定していた。これに対し、少なくとも内枠12の開放を必須条件とし、その他、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定するように構成してもよい。また、内枠12の開放を設定変更又は設定確認の条件とするか否かをホールが選択可能に設定できるように構成してもよい。
上記各実施形態では、RAM消去スイッチ503を主制御装置110に搭載していた。これに対し、RAM消去スイッチ503を電源装置115や払出制御装置111に搭載するように構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501により、大当たり確率等を変更可能に構成していた。これに対し、設定キー501により、1の入賞口に入賞した場合に払い出される賞球数(例えば、3個→5個への変更)や、入賞口への入賞を補助する可動役物の駆動時間(3秒→5秒への変更)や駆動幅(例えば、20mm→30mmへの変更)、或いは、球の流下態様に影響を与える部材(例えば、球が転動可能なステージやクルーン)の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)、パチンコ機10自体の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)等、遊技者に対する有利度合いに関する設定を複数段階に変更可能に構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501の鍵孔をパチンコ機10の裏面側に向くように構成していた。これに対し、設定キー501の鍵孔の向きを、パチンコ機10の横方向(左方向又は右方向)や、パチンコ機10の斜め方向、或いは、パチンコ機10の前面側を向くように構成してもよい。
上記実施形態において、大当たり乱数値同士、小当たり乱数値同士、及び、ハズレ乱数値同士を連続的な値とし、大当たりか否かや、小当たりか否かを範囲判定(例えば、「0」以上「49」以下か否か)可能に構成し、主制御装置110の制御負担を軽減するように構成していた。これに対し、遊技価値を付与する各乱数値(即ち、大当たり乱数値および小当たり乱数値)を連続的な配置ではなく、分散(散逸)して配置するように構成してもよい。具体的には、例えば、「0~999」で更新される大当たり乱数カウンタC1の場合に、大当たり乱数値として「7,341,555,777,831」とし、小当たり乱数値として「77,175,223,315,415,526,634,717,845」としてもよい。
ここで、パチンコ機10の状況にかかわらず大当たり乱数値となる値(例えば、低確率状態および高確率状態において、「0~50」であれば大当たり)が連続的に存在していた場合、その値が外部から予測され得る可能性があり、不正に大当たりを引き当てられる可能性が高くなるおそれがある。よって、上記変形例のように構成することで、遊技価値を付与する各乱数値を外部から予測困難にし、不正に対する抑制効果を高め、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
また、上述した変形例において、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている低確率状態用の大当たり乱数値と、高確率状態用の大当たり乱数値とで、重複した値とならないように、それぞれ大当たり乱数値を設定してもよい。このように構成することで、状況に応じて(即ち、パチンコ機10が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、タイマ割込処理等のソフトウェアの処理で大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別乱数C2等を更新するように構成していた(所謂、ソフト乱数)。これに対し、更新周期が上記ソフト乱数より速い乱数生成ICによって大当たり乱数カウンタC1等を更新するように構成してもよい(所謂、ハード乱数)。このように構成することで、外部から更新中の乱数値の把握を困難にし、セキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、設定値が増加するごとに均等に大当たり乱数値が増加するように構成していた。これに対し、設定値が増加するごとに不均等又は所定割合で大当たり乱数値(又は小当たり乱数値)を増加するように構成してもよい。具体的には、例えば、設定値「1」から「3」までは、大当たり乱数値を「2」ずつ増加させる一方、設定値「4」から「6」までは、大当たり乱数値を「5」ずつ増加させる。このように構成することで、設定差によって付与され得る遊技価値が大きく変化し、設定差による抑揚(メリハリ)のある遊技を提供可能に構成し、遊技の興趣を向上することができる。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数カウンタC1の値における対応役を変化するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり種別カウンタC2又は小当たりの内容を決定する小当たり種別カウンタ(図示せず)の値に対応する大当たり種別を変化させ、大当たり種別又は小当たり種別の選択割合が変化することによる設定差が生じるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(即ち、大当たり乱数値)を変更して、その変更分を遊技価値を付与しない乱数値(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成していた。これに対し、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(例えば、大当たり乱数値)を変更した場合に、その変更分を、他の遊技価値を付与する乱数値(例えば、小当たり乱数値)から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定毎に付与され得る遊技価値に差を設け、設定毎に抑揚(メリハリ)のある遊技を提供し、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲(以下、「再大当たり乱数値の範囲」と称する)」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。ここで、「再大当たり乱数値の範囲」として、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分が対応するように構成する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、設定変更によっても変化しない大当たり乱数値と小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、当否判定の制御プログラムにおいて、固定的な乱数値の基本的な当否判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、乱数値の個数が多い順(又は少ない順)に各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、設定変更に伴い増加される「大当たり乱数値の範囲」を、設定変更に伴い減少される乱数値(即ち、「ハズレ乱数値の範囲」)と隣接(隣り合う)ように大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)するように構成してもよい。具体的には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、小当たりの当否判定の制御プログラムにおいて、小当たり乱数値の判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合、特別図柄の大当たり確率が向上(2倍以上アップ)するように構成されていた。これに対し、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、特別図柄の小当たり確率を向上するように構成してもよい。また、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、特別図柄の大当たり確率の上昇度合いを2倍以上(例えば、10倍)に設定してもよい。さらに、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、大当たり確率と小当たり確率とを共に向上(例えば、大当たり確率を5倍、小当たり確率も5倍)に設定してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率と、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率とが同等となるように構成されていた。これに対し、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率を、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率より高くなるように構成してもよいし、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率を、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率より低くなるように構成してもよい。
上記実施形態では、特別図柄の低確率状態および高確率状態とにおいて、いずれの状態でも大当たり確率において設定差が生じるように構成していた。これに対し、いずれか一方の状態(低確率状態又は高確率状態)における大当たり確率の設定差を無くし、他方の状態(高確率状態又は低確率状態)における大当たり確率に設定差を設けるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させて、その大当たり乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させ、その大当たり乱数値の増加分を小当たり乱数及びハズレ乱数値から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定変更に基づく大当たり乱数値の個数の変更分を、小当たり乱数値及びハズレ乱数値のそれぞれから補填することが可能となり、大当たり乱数値の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の個数を、大当たり乱数値の変更分、1の所定乱数値から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、第2始動口71に対して普通電役72を配設し、該普通電役72の開閉態様に応じて第2始動口71への球の流入態様が異なるように構成している。これに対し、第1始動口64に対して普通電役72を配設し、該普通電役72の開閉態様に応じて第1始動口64への球の流入態様が異なるように構成してもよい。
上記実施形態では、突出状態と没入状態とに変位する普通電役72を用い、普通電役72の没入タイミングと没入時間とを各遊技状態で変更することで本発明の遊技性を実現するように構成されている。これに対し、回動式の羽根部材を用い、羽根部材の作動タイミングと作動時間とを各遊技状態で変更することで、本発明の遊技性を実現するように構成してもよい。具体的には、例えば、第2始動口71の左右両側に羽根部材を配置し、羽根部材が非作動状態(例えば、直立状態)では、球が羽根部材の外側(非転動側)に衝突し、そのまま下流側へ流下するように構成する。一方、羽根部材が回動した作動状態(直立状態から右側へ120度傾倒状態)では、球が羽根部材の内側(転動側)に衝突し、該羽根部材の内側を第2始動口71側に向けて転動するように構成する。このように構成することで、羽根部材の回動態様は、普通電役72の出没による駆動態様より、羽根部材自体が作動する領域が大きく駆動されたか否かを認識し易いため、普通図柄の可変表示で当選したか否かを遊技者に認識し易くすることができる。
上記実施形態では、第1始動口64の配設位置として、左打ち遊技で発射された球のみが入賞可能であって、右打ち遊技で発射された球が入賞し難い若しくは入賞不可な位置に配設している。これに対し、右打ち遊技で発射された球が第1始動口64に入賞し得るように、該第1始動口64を配設、若しくは、入賞補助部材を配設するように構成してもよい。このように構成することで、右打ち遊技が行われる大当たり中に、第1特別図柄と第2特別図柄とをそれぞれ最大保留数貯留することが可能となり、大当たり終了後に第1特別図柄の保留球数が貯留されていないことによる第2特別図柄の小当たり遊技が現出し得る事象を抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
各大当たり種別に基づいて付与される時短回数を異ならせるように構成してもよい。具体的には、例えば、特別図柄の変動回数に基づいて「時短機能」が終了する「時短A」では時短回数を100回付与する一方、「時短B」では時短回数を50回付与するように構成する。また、特別図柄の変動回数に基づいて「時短機能」が終了する「時短A」では、第1特別図柄の変動回数が100回、又は、第2特別図柄の変動回数が50回のいずれかの条件が先に終了した場合に「時短機能」が終了するように構成する一方、「時短B」では、第1特別図柄の変動回数が50回、又は、第2特別図柄の変動回数が100回のいずれかの条件が先に終了した場合に「時短機能」が終了するように構成する。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
特図1用第4図柄表示領域87と特図2用第4図柄表示領域88との表示態様及び表示位置を、主表示領域Dmで変動演出している第1特別図柄又は第2特別図柄に応じて変更するように構成してもよい。具体的には、例えば、主表示領域Dmで実行されている特別図柄に対応して、実行されている方の第4図柄表示領域87,88を上側に位置させたりアラビア数字で表示したり赤色で表示し、実行されていない方の第4図柄表示領域88,87を下側に位置させたり上記アラビア数字と異なる表記(例えば、漢数字やローマ数字)で表示したり赤色とは異なる色(例えば、青色)で表示するように構成する。このように構成することで、実行されている変動演出を識別して表示しつつ、いずれの特別図柄が実行されているかを認識し難く構成し、現在滞在している遊技状態を遊技者に認識し難く構成することで、遊技状態を推測する遊技性が生まれ、遊技の興趣向上を図ることができる。
警報音に関し、左打ち遊技が推奨される遊技状態においてスルーゲート67を球が通過した場合にもれなく出力するのではなく、さらに特定の条件が成立した場合に警報音を出力するように構成してもよい。具体的には、例えば、「通常遊技状態」において「リーチ表示」が実行されていない場合や、右打ち遊技の発射示唆が表示されていない場合、「通常遊技状態」における所定期間(例えば、「10秒」)以内にスルーゲート67に複数(例えば、2以上)の球が検知された場合、においてのみスルーゲート67によって球が検知されたときに警報音を出力するように構成する。このように構成することで、意図的に遊技仕様より多くの出玉を得ようとする悪意ある遊技者の行為に対してのみ警報音を出力し、不慣れな遊技者や操作ミスによる善意の右打ち遊技に対しては警報音を出力しないことで、不正遊技を抑制しつつ、遊技者の遊技意欲の低下も抑制して、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり確率において、いずれの遊技状態でも同等程度となるように構成してもよい。具体的には、例えば、特別図柄の大当たり確率が低い「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100にするとともに、特別図柄の大当たり確率が高い「確率変動状態」や「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100や51/100等、「通常遊技状態」等における普通図柄の当たり確率と同一又は同等程度となるように構成する。このように構成することで、普通図柄の当たりに基づく普通電役72の開放に関し、普通図柄の可変表示時間と普通電役72の開放時間とを考慮し、普通図柄の当たり確率を考慮せずに出玉率等を算出することが可能となることで、各遊技状態における遊技仕様の設計を容易化可能となる。
大当たりに当選した大当たり図柄ごとに、該大当たり以降に選択される特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「確率変動状態」を発生させ得る大当たり図柄である1図柄、3図柄、5図柄、7図柄のうち、1図柄で当選した場合には「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的長めの変動時間が選択され易い「両ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、3図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的短い変動時間が選択され易い「特1ロング特2ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。さらに、5図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的短めの変動時間が選択され易い「両ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、7図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的短めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い「特1ショート特2ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。このように構成することで、大当たりした図柄の種類によって、大当たり後の遊技状態において、先に導出され得る特別図柄を異ならせることができ、例えば、いずれの特別図柄が先に停止するか否かによって、遊技状態毎に大当たりが先に現出させる確率を異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
特別図柄の変動回数に基づいて、該特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「潜伏確率変動状態」において、大当たり終了後1回目~10回目の特別図柄の変動演出に関しては、比較的長めの変動時間が選択され易いように構成し、11回目以降の特別図柄の変動演出に関しては、比較的短めの変動時間が選択され易いように構成する。このように構成することで、遊技にメリハリを設けつつ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり種別を複数種類設けてもよい。具体的には、例えば、普通電役72が1回開放される1回開放当たりと、普通電役72が3回開放される3回開放当たりと、普通電役72が3回かつ長く開放される3回ロング開放当たりとを設ける。このように構成することで、「確率変動状態」や「時間短縮状態」において遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」→「時間短縮状態」→「潜伏確率変動状態」→「確率変動状態」の順で遊技者にとって有利な遊技状態としていた。これに対し、「通常遊技状態」より遊技者にとって不利な遊技状態として、「時間短縮状態」や「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」が位置づけられるように遊技仕様を設定してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の始動口を、普通電役72が付属した第2特別図柄の始動口の上流側に設け、「通常遊技状態」では、普通電役72が作動し難いことによって、第2特別図柄より遊技者にとって有利な第1特別図柄の抽選契機を受け易い一方、「時間短縮状態」では、普通電役72が作動し易いことによって、第1特別図柄より遊技者にとって不利な第2特別図柄の抽選契機を受け易いように構成する。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、所定の「時短機能」の付与回数ごとに、「時短機能」が発生しない大当たり種別が選定される所謂時短リミッタ機能が設けられている。これに対し、所定の大当たり回数ごとに、特別図柄の高確率状態が発生しない大当たり種別が選定される所謂確変リミッタ機能を設けるように構成してもよい。この場合、確変リミッタ機能を搭載する場合に、所定の大当たり回数ごとに特別図柄の高確率状態は設定しないものの、普通図柄の高確率状態、可変表示時間短縮、普通電役72開放時間長期化等による「入賞補助状態」を設定するように構成する。
右打ち遊技を示唆する右打ち示唆表示が現出される場合に、第4図柄表示領域87,88の表示位置を変更するように構成してもよい。具体的には、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」等では、副表示領域Dsの右小領域Ds3に第4図柄表示領域87,88を表示する一方、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」等では、右打ち示唆表示を右小領域Ds3に表示する一方、第4図柄表示領域87,88を左小領域Ds1に表示する。このように構成することで、遊技状態に応じた遊技仕様を遊技者に認識させ易くすることができる。
上記実施形態では、大当たりに当選するごとに主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対してリミット回数コマンドを送信するように構成している。これに対し、電源投入時において、リミット回数コマンドを送信するように構成してもよい。音声ランプ制御装置113は、所謂バックアップ機能を有していないため、一度電源断が発生してしまうと、次回大当たりに当選してリミット回数コマンドが送信されるまでの間、リミット回数を認識できなくなってしまう。そこで、電源投入時にリミット回数コマンドを送信し、電源立ち上げ時から音声ランプ制御装置113においてリミット回数を認識した演出を実行することで、演出内容に齟齬が生ず、演出のバリエーションを豊富にすることができる。
上記実施形態では、同時に実行され得る複数の特別図柄の動的表示に関し、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで行い、非奨励の特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで行わないように構成している。これに対し、同時に実行され得る複数の図柄(例えば、特別図柄と普通図柄)の演出に関し、遊技状態、遊技仕様、付与される遊技価値、或いは、実行頻度等によって、実行すべき演出の優先順を予め設け、該優先順に応じた演出を優先的に実行し、優先順が低い演出に関しては、演出規模を小さくしたり、演出自体を実行しない等、優先順位が高い演出に比べて遊技者が認識し難くなるように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで実行されている場合は、第1特別図柄より遊技者に付与され得る遊技価値が低い普通図柄の可変表示に関する演出を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226で実行しない若しくは演出規模を小さくして表示したり、第2特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで実行されている場合は、第2特別図柄より遊技者に付与され得る遊技価値が低い普通図柄の可変表示に関する演出を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226で実行しない若しくは演出規模を小さくして表示してもよい。このように構成することで、遊技を行う上で遊技者に認識させたい演出を優先的に実行しつつ、優先順位が低い演出規模を小さく(なくす)ことで、遊技者が煩わしさを感じない演出を実行することができる。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。これらを1つの制御装置とすることで、部品点数が削減でき、パチンコ機のコスト増加を抑制することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113にて実行されるコマンド判定処理(S1111)において、いずれかの停止種別コマンドを受信すれば必ず対応する変動開始フラグ223a,223bをオンに設定する場合について説明したが、各変動パターンコマンドの受信があった上で対応する停止種別コマンドを受信した場合に、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。これにより、各変動パターンコマンドの受信がなく、いずれかの停止種別コマンドを受信したような場合に、おかしな変動演出が実行されることを抑制できる。
また、各変動パターンコマンドを受信したタイミングで、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。この場合、音声ランプ制御装置113にて実行される変動演出処理(S1110)では、各変動開始フラグ223a,223bがオンされたことに基づいて、各変動パターンコマンドにより抽出した変動パターンを表示制御装置114へ通知する各表示用変動パターンコマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113にて各停止種別コマンドの受信を待つことなく、表示制御装置114に対して、この各表示用変動パターンコマンドに基づき、各変動演出を第3図柄表示装置81に実行させることができる。なお、この場合、音声ランプ制御装置113では、各停止種別コマンドを受信したタイミングで、該停止種別コマンドより抽出された停止種別を表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。そして、表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81に実行させた変動演出の停止図柄を決定してもよい。
上記実施形態において、デモ演出は、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄を停止表示させてもよい。また、数字の付された主図柄または数字の付されていない主図柄からなる第3図柄を、半透明状態で停止表示させてもよい。また、第3図柄を表示させずに背面画像だけを変化させるものであってもよい。また、変動表示で用いられる第3図柄や背面画像とは全く異なるキャラクタや背面画像を表示させてもよい。
上記実施形態において、変動演出が行われる第3図柄表示装置81にて連続予告演出を実行してもよいし、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置を設け、第3図柄表示装置81で実行される変動演出と合わせて、第4図柄表示装置に第4図柄を表示させることによって、連続予告演出を実行してもよい。この場合、第4図柄表示装置の制御を表示制御装置114で行ってもよいし、音声ランプ制御装置113で行ってもよい。また、各種演出に応じて作動する役物をパチンコ機10に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置113の制御により、パチンコ機10の音声出力装置226から連続予告演出用の音声を出力させることによって、連続予告演出を実行してもよいし、パチンコ機10の電飾部29~33を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置81(および特別図柄表示装置37)において変動演出が行われる度に、連続して第4図柄表示装置に図柄が表示されたり、役物が所定の態様で作動したり、音声出力装置226から音声が出力されたり、若しくは、電飾部29~33が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置81を注視して遊技を継続して行うが、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、若しくは電飾部29~33の点灯・点滅によって連続予告演出が行われるで、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、または電飾部29~33の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置226からの音声出力や、電飾部29~33の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置113によって行われるので、始動入賞時における当否判定や変動開始時の抽選処理を主制御装置110に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に行わせ、変動演出を表示制御装置114に行わせることで、パチンコ機10により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
尚、第3図柄表示装置81における連続予告演出用の図柄の表示、第4図柄表示装置における連続予告演出用の図柄の表示、役物の所定の態様での作動、音声出力装置226からの音声出力、及び、電飾部29~33の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。また、連続予告演出の実行方法(第3図柄表示装置81による表示、第4図柄表示装置による表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、電飾部29~33の点灯または点滅、又は、それらの組み合わせ)を変えることで、連続予告演出終了後の遊技状態に応じて選定される連続予告演出態様を複数用意してもよい。
また、連続予告演出が行われる場合に、変動演出とは別の連続予告演出用の画像が第3図柄表示装置81に表示させてもよいし、連続予告演出を、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせである、所謂「チャンス目」を表示させることによって行ってもよい。この場合、表示制御装置114のMPUで実行されるコマンド判定処理にて連続予告コマンドの受信を判断すると、チャンス目に対応する停止図柄判別フラグをオンにすると共に、その他の停止図柄判別フラグをオフに設定するようにしてもよい。コマンド判定処理では、停止識別コマンド処理の後にその他コマンド処理の中で連続予告コマンドに対応する処理を実行するので、表示用停止識別コマンドの受信によって設定された停止図柄に代えて、チャンス目が停止図柄として設定される。よって、変動停止時にチャンス目を確定表示させることができる。そして、第3図柄表示装置81において、変動演出ごとに停止図柄としてチャンス目が連続して表示されれば、遊技者に対して、最終的に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
上記実施形態において、主制御装置110は、第1始動口64又は第2始動口71への入賞(始動入賞)があった場合に、「1」加算された保留球数を音声ランプ制御装置113へ通知する保留球数コマンドに対して、該始動入賞に伴いカウンタ用バッファより取得された各カウンタC1~C3,CS1をそのまま含めて、音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、保留球数コマンドに含めるカウンタの種類は、カウンタC1~C3,CS1の一部であってもよいし、その他のカウンタの値を含めてもよい。また、主制御装置110より音声ランプ制御装置113に対して始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を通知する場合に、これらの各カウンタの値を示す情報を保留球数コマンドに含めて通知するのではなく、保留球数コマンドとは別のコマンドに各カウンタの値を示す情報を含めて、これらの値を音声ランプ制御装置113に対して通知してもよい。別のコマンドとしては、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する専用のコマンドであってもよいし、変動パターンコマンドや停止図柄コマンド等、別の情報を音声ランプ制御装置113へ通知するためのコマンドに、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値が加えられてもよい。別のコマンドとして、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する場合、該コマンドに、その通知する各カウンタの値が、いずれの保留回数に対応する変動演出に係るものであるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113は、該コマンドに含まれる保留回数に関する情報に基づいて、その保留回数に対応する先読み情報第1~第4エリアのいずれかのエリアに、該コマンドに含まれる各カウンタの値を格納することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、保留球数コマンドを受信した場合に、該保留球数コマンドにて示される各カウンタC1~C3,CS1の値そのものをRAM223に格納してもよいし、保留球数コマンド(又は、各カウンタの値が示されるコマンド)を受信した場合に、該コマンドにて示される各カウンタの値に基づいて、大当たりか否か、大当たりの場合の大当たり種別、外れの場合の外れ種別等の一部または全部を判定し、これらの判定結果を、該コマンドにて示される各カウンタの値に代えて、または、該カウンタの値の一部または全部とあわせて、RAM223に格納してもよい。
上記実施形態においては、第1始動口64若しくは第2始動口71への入賞およびスルーゲート67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1始動口64若しくは第2始動口71への入賞に対し、始動口によって別箇に最大保留球数を設定するようにしてもよく、各々の始動口における最大保留球数は「4」以外の任意の数であってもよい。また、各始動口における最大保留球数は必ずしも同一の値とする必要はなく、異なる値であってもよい。また、第1始動口64若しくは第2始動口71への入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、特別図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、横方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
上記各実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1~Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1~Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1~Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
スロットマシンでは、所定期間中に払い出された遊技媒体(コイン、メダル)の総数に対する、ボーナス(役物)により払い出された遊技媒体の数の比率が役物比率となる。そこで、各役が成立した場合に払い出される遊技媒体の数を、賞球数テーブルに代えて主制御装置のROMに格納しておき、役物比率管理チップ又は役物比率管理チップと同等の機能を実行する制御装置にて、非ボーナスゲーム期間(通常期間)において成立した(有効ライン上に図柄が揃った)役の数、ボーナスゲーム期間中において成立した役の数、AT期間中において成立した役の数を計数して、役物比率や連続役物比率を管理してもよい。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下に、本発明の遊技機に加えて上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。なお、以下に示す各種発明の概念は、それぞれ、他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分を、その発明の概念に追加し或いはその他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分と交換等することにより、その発明の概念を変形して構成するようにしても良い。
<A群:連荘時に遊技状態変更させて、大当たりの時間を長期化>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技者に適切に遊技価値を付与する必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
A群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に適切に遊技価値を付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得する情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S109))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、当たり処理(S104))と、を備えた遊技機において、
前記第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、「時短機能」)を発生可能な第2有利状態手段(例えば、大当たり終了処理(S612))と、
前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段(例えば、時短リミットカウンタ203n)と、
前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、時短リミット処理(S5008,S5308))と、
前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数(例えば、6回)発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)を発生可能な特定状態手段(例えば、S6104:Yes)と、
前記特定状態において所定条件(例えば、大当たりに当選又は始動入賞)が成立した場合に、前記第2有利状態において前記所定条件が成立した場合に実行される所定の事象の実行期間より長い実行期間で前記所定の事象を実行可能な実行期間長期化手段(例えば、「潜伏確率変動状態」における大当たりのOP時間若しくはED時間、又は、Hテーブル202d8、Iテーブル202d9若しくはJテーブル202d10)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機A0。
遊技機A0によれば、所定情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段と、前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態を発生可能な特定状態手段と、前記特定状態において所定条件が成立した場合に、前記第2有利状態において前記所定条件が成立した場合に実行される所定の事象の実行期間より長い実行期間で前記所定の事象を実行可能な実行期間長期化手段と、を備えている。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において所定条件が成立することで所定の事象を実行する場合に、第2有利状態で所定条件が成立した場合に実行される所定の事象の実行期間より長い実行期間で該所定の事象を実行することが可能となる。よって、特定状態における所定の事象の実行期間を長期化することで、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機A0において、
前記所定の事象は、
前記第1有利状態手段によって発生する前記第1有利状態である
ことを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、遊技機A0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定の事象は、前記第1有利状態手段によって発生する前記第1有利状態である。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において所定条件が成立することで第1有利状態を発生する場合に、第2有利状態で所定条件が成立した場合に実行される第1有利状態の実行期間より長い実行期間で該第1有利状態を実行することが可能となる。よって、特定状態における第1有利状態の実行期間を長期化することで、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機A1において、
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、
前記入球手段を、遊技球が入球不可な入球不可状態と遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化させる変化手段(例えば、大入賞口ソレノイド65b)と、を備え、
前記第1有利状態手段は、
少なくとも複数回、前記変化手段により前記入球手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に変化させ、
前記実行期間長期化手段は、
前記入球不可状態の実行期間を増加させる
ことを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段を、遊技球が入球不可な入球不可状態と遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化させる変化手段と、を備え、前記第1有利状態手段は、少なくとも複数回、前記変化手段により前記入球手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に変化させ、前記実行期間長期化手段は、前記入球不可状態の実行期間を増加させる。これにより、第1有利状態であるものの、遊技者に遊技価値を付与し得ない入球不可状態の期間を長期化することで、該入球不可状態において遊技者が遊技球を発射した場合には、遊技者に遊技価値を付与せずに球の発射数のみを増加させ、遊技ホールの利益率を向上することができる、という効果がある。
遊技機A2において、
前記入球不可状態は、
少なくとも、前記第1有利状態の開始時に実行される開始期間(例えば、オープニング時間)、を備えている
ことを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記入球不可状態は、少なくとも、前記第1有利状態の開始時に実行される開始期間、を備えている。これにより、第1有利状態であるものの、遊技者に遊技価値を付与し得ない入球不可状態である開始期間の実行時間を長期化することで、該入球不可状態において遊技者が遊技球を発射した場合には、遊技者に遊技価値を付与せずに球の発射数のみを増加させ、遊技ホールの利益率を向上することができる、という効果がある。
遊技機A2又はA3において、
前記入球不可状態は、
少なくとも、1の前記入球可能状態と次の前記入球可能状態との間に実行される合間期間(例えば、インターバル時間)、を備えている
ことを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A2又はA3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記入球不可状態は、少なくとも、1の前記入球可能状態と次の前記入球可能状態との間に実行される合間期間、を備えている。これにより、第1有利状態であるものの、遊技者に遊技価値を付与し得ない入球不可状態である合間期間の実行時間を長期化することで、該入球不可状態において遊技者が遊技球を発射した場合には、遊技者に遊技価値を付与せずに球の発射数のみを増加させ、遊技ホールの利益率を向上することができる、という効果がある。
遊技機A2からA4のいずれかにおいて、
前記入球不可状態は、
少なくとも、前記第1有利状態の終了時に実行される終了期間(例えば、エンディング時間)、を備えている
ことを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A2からA4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記入球不可状態は、少なくとも、前記第1有利状態の終了時に実行される終了期間、を備えている。これにより、第1有利状態であるものの、遊技者に遊技価値を付与し得ない入球不可状態である終了期間の実行時間を長期化することで、該入球不可状態において遊技者が遊技球を発射した場合には、遊技者に遊技価値を付与せずに球の発射数のみを増加させ、遊技ホールの利益率を向上することができる、という効果がある。
遊技機A0からA5のいずれかにおいて、
遊技に関する所定の情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記実行期間長期化手段によって、前記所定の事象の実行期間を長くする場合に、前記表示手段において、前記第2有利状態が前記第1回数に到達するまで現出し得ない特殊演出(例えば、「プレミアムライブ演出」)を実行する特殊演出実行手段と、を備えている
ことを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A0からA5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技に関する所定の情報を表示可能な表示手段と、前記実行期間長期化手段によって、前記所定の事象の実行期間を長くする場合に、前記表示手段において、前記第2有利状態が前記第1回数に到達するまで現出し得ない特殊演出を実行する特殊演出実行手段と、を備えている。これにより、第2有利状態が第1回数行われない限り実行され得ない特殊演出を実行することで、所定の事象の実行期間を長期化した場合であっても、遊技者に第2有利状態が第1回数継続することでしか到達できない特殊演出に辿り着いたという達成感を与え、所定の事象の実行期間の長さを感じ難くしつつ、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機A0からA6のいずれかにおいて、
前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態(例えば、「通常遊技状態」)を発生可能な通常状態手段(例えば、「時間短縮状態」の終了時)、を備え、
前記実行期間長期化手段は、
前記特定状態において前記所定条件が成立した場合に、前記通常状態において前記所定条件が成立した場合に実行される前記所定の事象の実行期間より長い実行期間で前記所定の事象を実行可能である
ことを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技機A1からA6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態を発生可能な通常状態手段、を備え、前記実行期間長期化手段は、前記特定状態において前記所定条件が成立した場合に、前記通常状態において前記所定条件が成立した場合に実行される前記所定の事象の実行期間より長い実行期間で前記所定の事象を実行可能である。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において所定条件が成立することで所定の事象を実行する場合に、通常状態で所定条件が成立した場合に実行される所定の事象の実行期間より長い実行期間で該所定の事象を実行することが可能となる。よって、特定状態における所定の事象の実行期間を長期化することで、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機A7において、
前記第2有利状態計数手段は、
前記通常状態に移行した場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機A8。
遊技機A8によれば、遊技機A7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2有利状態計数手段は、前記通常状態に移行した場合に初期化されるように構成される。これにより、通常状態に移行するごとに第2有利状態計数手段による第2有利状態の回数を初期化することができる。その結果、第2有利状態に突入した場合に、通常状態に移行するまでの間に、第1回数の第2有利状態が連続して発生したときに特定状態が発生するという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<B群:連荘時に遊技状態変更して、変動時間を長期化することで次回大当たりまでの時間を長期化>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技者に適切に遊技価値を付与する必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
B群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に適切に遊技価値を付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得する情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S109))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、当たり処理(S104))と、を備えた遊技機において、
前記第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、「時短機能」)を発生可能な第2有利状態手段(例えば、大当たり終了処理(S612))と、
前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段(例えば、時短リミットカウンタ203n)と、
前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、時短リミット処理(S5008,S5308))と、
前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数(例えば、6回)発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)を発生可能な特定状態手段(例えば、S6104:Yes)と、
前記特定状態手段によって前記特定状態が発生してから次の前記第1有利状態が終了するまでの期間を長期化する長期化手段(例えば、「潜伏確率変動状態」における大当たりのOP時間若しくはED時間、又は、Hテーブル202d8、Iテーブル202d9若しくはJテーブル202d10)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機B0。
遊技機B0によれば、所定情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段と、前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態を発生可能な特定状態手段と、前記特定状態手段によって前記特定状態が発生してから次の前記第1有利状態が終了するまでの期間を長期化する長期化手段と、を備えている。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、長期化手段によって特定状態に突入してから、遊技者に遊技価値を付与可能な次の第1有利状態が終了するまでの期間を長期化ことが可能となる。よって、第1有利状態による遊技価値が付与される期間を長期化することで、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機B0において、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、表示制御装置114)と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示の実行時間を選択する実行時間選択手段(例えば、変動パターンテーブル202e)と、を備え、
前記第1有利状態手段は、
前記動的表示実行手段によって前記表示手段で実行された前記動的表示において、所定の表示結果が導出された場合に、前記第1有利状態を発生可能に構成し、
前記長期化手段は、
前記特定状態において前記実行時間選択手段により前記動的表示の実行時間を選択する場合に、前記第2有利状態において選択され得る前記動的表示の実行時間より長い実行時間を選択し易い
ことを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、遊技機B0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示の実行時間を選択する実行時間選択手段と、を備え、前記第1有利状態手段は、前記動的表示実行手段によって前記表示手段で実行された前記動的表示において、所定の表示結果が導出された場合に、前記第1有利状態を発生可能に構成し、前記長期化手段は、前記特定状態において前記実行時間選択手段により前記動的表示の実行時間を選択する場合に、前記第2有利状態において選択され得る前記動的表示の実行時間より長い実行時間を選択し易く構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、長期化手段によって特定状態に突入してから、遊技者に遊技価値を付与可能な次の第1有利状態が終了するまでに実行される動的表示の実行時間を、第2有利状態で選択され得る動的表示の実行時間より長い実行時間を選択し易くして、第1有利状態が終了するまでの期間を長期化ことが可能となる。よって、第1有利状態による遊技価値が付与される期間を長期化することで、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機B1において、
前記動的表示実行手段は、
前記所定の表示結果を導出する場合に、該所定の表示結果の一部分を構成する前段階態様(例えば、「リーチ表示」)を導出可能であり、
前記長期化手段は、
少なくとも、前記特定状態における前記前段階態様が導出される前記動的表示において、前記第2有利状態における前記前段階態様が導出される動的表示の実行時間より長い実行時間を選択し易い
ことを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記所定の表示結果を導出する場合に、該所定の表示結果の一部分を構成する前段階態様を導出可能であり、前記長期化手段は、少なくとも、前記特定状態における前記前段階態様が導出される前記動的表示において、前記第2有利状態における前記前段階態様が導出される動的表示の実行時間より長い実行時間を選択し易いように構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、長期化手段によって特定状態に突入してから、遊技者に遊技価値を付与可能な次の第1有利状態が終了するまでに実行される前段階態様が導出される動的表示の実行時間を、第2有利状態で選択され得る前段階態様が導出される動的表示の実行時間より長い実行時間を選択し易くして、第1有利状態が終了するまでの期間を長期化ことが可能となる。よって、第1有利状態による遊技価値が付与される期間を長期化することで、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機B0からB2のいずれかにおいて、
前記長期化手段は、
少なくとも、前記特定状態において最も選択され易い前記動的表示(例えば、「非リーチ」演出態様)の実行時間を、前記第2有利状態において最も選択され易い前記動的表示の実行時間より長い実行時間を選択する
ことを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B0からB2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記長期化手段は、少なくとも、前記特定状態において最も選択され易い前記動的表示の実行時間を、前記第2有利状態において最も選択され易い前記動的表示の実行時間より長い実行時間を選択する。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、長期化手段によって特定状態に突入してから、遊技者に遊技価値を付与可能な次の第1有利状態が終了するまでに実行される動的表示のうち、最も選択され易い動的表示の実行時間を、第2有利状態で最も選択され易い動的表示の実行時間より長い実行時間を選択して、第1有利状態が終了するまでの期間を長期化ことが可能となる。よって、第1有利状態による遊技価値が付与される期間を長期化することで、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機B0からB3のいずれかにおいて、
前記長期化手段は、
少なくとも、前記特定状態において最も短い前記動的表示(例えば、「非リーチ」演出態様)の実行時間を、前記第2有利状態において最も短い前記動的表示の実行時間より長い実行時間を選択する
ことを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B0からB3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記長期化手段は、少なくとも、前記特定状態において最も短い前記動的表示の実行時間を、前記第2有利状態において最も短い前記動的表示の実行時間より長い実行時間を選択する。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、長期化手段によって特定状態に突入してから、遊技者に遊技価値を付与可能な次の第1有利状態が終了するまでに実行される動的表示のうち、最も短い動的表示の実行時間を、第2有利状態で最も短い動的表示の実行時間より長い実行時間を選択して、第1有利状態が終了するまでの期間を長期化ことが可能となる。よって、第1有利状態による遊技価値が付与される期間を長期化することで、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機B0からB4のいずれかにおいて、
前記長期化手段は、
少なくとも、前記特定状態において最も長い前記動的表示(例えば、「スペシャルリーチ」演出態様)の実行時間を、前記第2有利状態において最も長い前記動的表示の実行時間より長い実行時間を選択する
ことを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B0からB4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記長期化手段は、少なくとも、前記特定状態において最も長い前記動的表示の実行時間を、前記第2有利状態において最も長い前記動的表示の実行時間より長い実行時間を選択する。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、長期化手段によって特定状態に突入してから、遊技者に遊技価値を付与可能な次の第1有利状態が終了するまでに実行される動的表示のうち、最も長い動的表示の実行時間を、第2有利状態で最も長い動的表示の実行時間より長い実行時間を選択して、第1有利状態が終了するまでの期間を長期化ことが可能となる。よって、第1有利状態による遊技価値が付与される期間を長期化することで、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機B0からB5のいずれかにおいて、
前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態(例えば、「通常遊技状態」)を発生可能な通常状態手段(例えば、「時間短縮状態」の終了時)、を備え、
前記長期化手段は、
前記特定状態において前記実行時間選択手段により前記動的表示の実行時間を選択する場合に、前記通常状態において選択され得る前記動的表示の実行時間より短い実行時間を選択し易い
ことを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機B0からB5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態を発生可能な通常状態手段、を備え、前記長期化手段は、前記特定状態において前記実行時間選択手段により前記動的表示の実行時間を選択する場合に、前記通常状態において選択され得る前記動的表示の実行時間より短い実行時間を選択し易いように構成されている。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、長期化手段によって特定状態に突入してから、遊技者に遊技価値を付与可能な次の第1有利状態が終了するまでに実行される動的表示の実行時間を、通常状態で選択され得る動的表示の実行時間より短い実行時間を選択され易く構成して、第1有利状態が終了するまでの期間を長期化ことが可能となる。特定状態は、通常状態より遊技者にとって有利な状態であるため、特定状態における動的表示の実行時間を長期化し過ぎると、遊技が間延びしてしまい、遊技者が興覚めしてしまうおそれがある。そこで、特定状態における動的表示の実行時間を長期化するものの、遊技者にとって最も不利な通常状態における動的表示の実行時間よりは短い実行時間を選択し易くすることで、第1有利状態による遊技価値が付与される期間を長期化して、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能にしつつ、遊技が間延びしてしまうことを抑制し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機B6において、
前記第2有利状態計数手段は、
前記通常状態に移行した場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機B7。
遊技機B7によれば、遊技機B6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2有利状態計数手段は、前記通常状態に移行した場合に初期化されるように構成される。これにより、通常状態に移行するごとに第2有利状態計数手段による第2有利状態の回数を初期化することができる。その結果、第2有利状態に突入した場合に、通常状態に移行するまでの間に、第1回数の第2有利状態が連続して発生したときに特定状態が発生するという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<C群:連荘した場合に遊技状態変更して、大入賞口開放時間以外の部分の長さを変更>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技者に適切に遊技価値を付与する必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
C群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に適切に遊技価値を付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得する情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S109))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、当たり処理(S104))と、
前記第1有利状態手段による前記第1有利状態において第1態様(例えば、開放態様)に変化することで遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備えた遊技機において、
前記第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、「時短機能」)を発生可能な第2有利状態手段(例えば、大当たり終了処理(S612))と、
前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段(例えば、時短リミットカウンタ203n)と、
前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、時短リミット処理(S5008,S5308))と、
前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数(例えば、6回)発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)を発生可能な特定状態手段(例えば、S6104:Yes)と、
前記特定状態手段によって前記特定状態が発生した場合に、前記遊技価値付与手段における前記第1態様以外の期間を長期化する長期化手段(例えば、「潜伏確率変動状態」における大当たりのOP時間若しくはED時間、又は、Hテーブル202d8、Iテーブル202d9若しくはJテーブル202d10)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機C0。
遊技機C0によれば、所定情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、前記第1有利状態手段による前記第1有利状態において第1態様に変化することで遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段と、を備えた遊技機であって、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段と、前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態を発生可能な特定状態手段と、前記特定状態手段によって前記特定状態が発生した場合に、前記遊技価値付与手段における前記第1態様以外の期間を長期化する長期化手段と、を備えている。遊技者に適切に遊技価値を付与する場合に、所定の期間を長期化することで実現可能となるが、遊技者に遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段が第1態様である期間を長期化してしまうと、遊技者が遊技価値を獲得可能な期間を増大させてしまい、遊技者に過度な遊技価値が付与されるおそれがある。そこで、特定状態が発生した場合に、遊技価値付与手段が第1態様である期間は長期化せず、該第1態様以外の期間を長期化することで、遊技者に遊技価値を付与させずに、遊技に要する時間を長期化することが可能となる。よって、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機C0において、
前記第1有利状態手段は、
少なくとも複数回、前記遊技価値付与手段を前記第1態様に変化させ、
前記長期化手段は、
いずれの前記第1態様の期間を変化させない
ことを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、遊技機C0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態手段は、少なくとも複数回、前記遊技価値付与手段を前記第1態様に変化させ、前記長期化手段は、いずれの前記第1態様の期間を変化させないように構成されている。これにより、特定状態が発生した場合に、遊技価値付与手段が第1態様であるいずれの期間も長期化せず、該第1態様以外の期間を長期化することで、遊技者に遊技価値を付与させずに、遊技に要する時間を長期化することが可能となる。よって、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機C0又はC1において、
前記第1有利状態手段は、
前記第1有利状態において、前記遊技価値付与手段が前記第1態様となる前の第1態様前期間(例えば、オープニング時間)を有し、
前記長期化手段は、
前記第1態様前期間の実行時間を長くする
ことを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C0又はC1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態手段は、前記第1有利状態において、前記遊技価値付与手段が前記第1態様となる前の第1態様前期間を有し、前記長期化手段は、前記第1態様前期間の実行時間を長くするように構成されている。これにより、特定状態が発生した場合に、遊技価値付与手段が第1態様である期間は長期化せず、該第1態様前期間を長期化することで、遊技者に遊技価値を付与させずに、遊技に要する時間を長期化することが可能となる。よって、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機C0からC2のいずれかにおいて、
前記第1有利状態手段は、
前記第1有利状態において、前記遊技価値付与手段が前記第1態様となった後の第1態様後期間(例えば、エンディング時間)を有し、
前記長期化手段は、
前記第1態様後期間の実行時間を長くする
ことを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C0からC2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態手段は、前記第1有利状態において、前記遊技価値付与手段が前記第1態様となった後の第1態様後期間を有し、前記長期化手段は、前記第1態様後期間の実行時間を長くするように構成されている。これにより、特定状態が発生した場合に、遊技価値付与手段が第1態様である期間は長期化せず、該第1態様後期間を長期化することで、遊技者に遊技価値を付与させずに、遊技に要する時間を長期化することが可能となる。よって、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機C0からC3のいずれかにおいて、
前記第1有利状態手段は、
前記第1有利状態において、前記遊技価値付与手段が前記第1態様となった後、次に前記第1態様となるまでの第1態様合間期間(例えば、インターバル時間)を有し、
前記長期化手段は、
前記第1態様合間期間の実行時間を長くする
ことを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C0からC3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態手段は、前記第1有利状態において、前記遊技価値付与手段が前記第1態様となった後、次に前記第1態様となるまでの第1態様合間期間を有し、前記長期化手段は、前記第1態様合間期間の実行時間を長くするように構成されている。これにより、特定状態が発生した場合に、遊技価値付与手段が第1態様である期間は長期化せず、該第1態様合間期間を長期化することで、遊技者に遊技価値を付与させずに、遊技に要する時間を長期化することが可能となる。よって、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機C0からC4のいずれかにおいて、
遊技に関する所定の情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記長期化手段によって、前記第1態様以外の期間を長くする場合に、前記表示手段において、前記第2有利状態が前記第1回数に到達するまで現出し得ない特殊演出(例えば、「プレミアムライブ演出」)を実行する特殊演出実行手段と、を備えている
ことを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、遊技機C0からC4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技に関する所定の情報を表示可能な表示手段と、前記長期化手段によって、前記第1態様以外の期間を長くする場合に、前記表示手段において、前記第2有利状態が前記第1回数に到達するまで現出し得ない特殊演出を実行する特殊演出実行手段と、を備えている。これにより、第2有利状態が第1回数行われない限り実行され得ない特殊演出を実行することで、第1態様以外の期間を長期化した場合であっても、遊技者に第2有利状態が第1回数継続することでしか到達できない特殊演出に辿り着いたという達成感を与え、遊技価値が付与されない期間の長さを感じ難くしつつ、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機C0からC5のいずれかにおいて、
前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態(例えば、「通常遊技状態」)を発生可能な通常状態手段(例えば、「時間短縮状態」の終了時)、を備え、
前記長期化手段は、
前記特定状態における前記第1有利状態の前記第1態様以外の期間を、前記通常状態における前記第1有利状態の前記第1態様以外の期間より長くする
ことを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、遊技機C0からC5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態を発生可能な通常状態手段、を備え、前記長期化手段は、前記特定状態における前記第1有利状態の前記第1態様以外の期間を、前記通常状態における前記第1有利状態の前記第1態様以外の期間より長くするように構成されている。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、第1有利状態の第1態様以外の期間を長期化する場合に、通常状態における第1有利状態の第1態様以外の期間の長さより長くなるように構成することが可能となる。よって、特定状態における第1有利状態の第1態様以外の期間を長期化することで、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機C6において、
前記第2有利状態計数手段は、
前記通常状態に移行した場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機C7。
遊技機C7によれば、遊技機C6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2有利状態計数手段は、前記通常状態に移行した場合に初期化されるように構成される。これにより、通常状態に移行するごとに第2有利状態計数手段による第2有利状態の回数を初期化することができる。その結果、第2有利状態に突入した場合に、通常状態に移行するまでの間に、第1回数の第2有利状態が連続して発生したときに特定状態が発生するという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<D群:所定回数の連荘が発生した場合に、大当たり以外の部分で獲得可能な遊技媒体を変化させる>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技者に適切に遊技価値を付与する必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
D群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に適切に遊技価値を付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得する情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S109))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、当たり処理(S104))と、
前記第1有利状態手段による前記第1有利状態において第1態様(例えば、開放態様)に変化することで遊技者に第1遊技価値を付与可能な第1遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備えた遊技機において、
前記第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、「時短機能」)を発生可能な第2有利状態手段(例えば、大当たり終了処理(S612))と、
前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段(例えば、時短リミットカウンタ203n)と、
前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、時短リミット処理(S5008,S5308))と、
前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数(例えば、6回)発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)を発生可能な特定状態手段(例えば、S6104:Yes)と、
前記第2有利状態又は前記特定状態において第2態様に変化し得ることで、遊技者に第2遊技価値(例えば、第2始動口71への入賞に基づく賞球)を付与可能な第2遊技価値付与手段(例えば、普通電役72)と、
前記特定状態における前記第2遊技価値手段による前記第2遊技価値を、前記第2有利状態における前記第2遊技価値付与手段による前記第2遊技価値より取得困難にする価値取得困難手段(例えば、「潜伏確率変動状態」において普通図柄を低確率状態)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機D0。
遊技機D0によれば、所定情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、前記第1有利状態手段による前記第1有利状態において第1態様に変化することで遊技者に第1遊技価値を付与可能な第1遊技価値付与手段と、を備えた遊技機であって、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段と、前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態を発生可能な特定状態手段と、前記第2有利状態又は前記特定状態において第2態様に変化し得ることで、遊技者に第2遊技価値を付与可能な第2遊技価値付与手段と、前記特定状態における前記第2遊技価値手段による前記第2遊技価値を、前記第2有利状態における前記第2遊技価値付与手段による前記第2遊技価値より取得困難にする価値取得困難手段と、を備えている。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、第2遊技価値付与手段による第2遊技価値の取得を、第2有利状態における第2遊技価値付与手段による第2遊技価値の取得より困難にする。よって、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機D0において、
第2所定情報を取得する第2情報取得手段(例えば、スルーゲート67)と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を判定する第2判定手段(例えば、普通電役制御処理(S204)のS803)と、
前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、前記第2遊技価値付与手段を前記第2態様に変化させる変化手段(例えば、普通電役ソレノイド)と、を備え、
前記価値取得困難手段は、
前記特定状態における前記第2判定手段による前記第2態様の当選確率を、前記第2有利状態における前記第2判定手段による前記第2態様の当選確率より低下させる
ことを特徴とする遊技機D1。
遊技機D1によれば、遊技機D0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2所定情報を取得する第2情報取得手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を判定する第2判定手段と、前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、前記第2遊技価値付与手段を前記第2態様に変化させる変化手段と、を備え、前記価値取得困難手段は、前記特定状態における前記第2判定手段による前記第2態様の当選確率を、前記第2有利状態における第2判定手段による前記第2態様の当選確率より低下させる。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、第2判定手段における第2態様の当選確率を低下させて第2遊技価値付与手段による第2遊技価値の取得を、第2有利状態における第2遊技価値付与手段による第2遊技価値の取得より困難にする。よって、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機D1において、
前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段(例えば、普通図柄表示装置83)において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段(例えば、普図変動処理(S211))と、
前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示の実行時間を選択する実行時間選択手段(例えば、普図変動処理(S211)のS708,S710,S711)と、を備え、
前記価値取得困難手段は、
前記特定状態における前記実行時間選択手段による前記動的表示において、前記第2有利状態における前記実行時間選択手段による前記動的表示の実行時間より長い実行時間が選択され易いように構成される
ことを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、遊技機D1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、表示手段において識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段により実行される前記動的表示の実行時間を選択する実行時間選択手段と、を備え、前記価値取得困難手段は、前記特定状態における前記実行時間選択手段による前記動的表示において、前記第2有利状態における前記実行時間選択手段による前記動的表示の実行時間より長い実行時間が選択され易いように構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、第2判定手段の判定結果を使用することによって実行される動的表示の実行時間を長期化させて、特定状態における第2遊技価値付与手段による第2遊技価値の取得を、第2有利状態における第2遊技価値付与手段による第2遊技価値の取得より困難にする。よって、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機D1又はD2において、
前記価値取得困難手段は、
前記特定状態における前記変化手段による前記第2態様の期間を、前記第2有利状態における前記変化手段による前記第2態様の期間より減少させるように構成される
ことを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D1又はD2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記価値取得困難手段は、前記特定状態における前記変化手段による前記第2態様の期間を、前記第2有利状態における前記変化手段による前記第2態様の期間より減少させるように構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、変化手段による第2態様の期間を、第2有利状態における変化手段による第2態様の期間より減少させることで、特定状態における第2遊技価値付与手段による第2遊技価値の取得を、第2有利状態における第2遊技価値付与手段による第2遊技価値の取得より困難にする。よって、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機D0からD3のいずれかにおいて、
前記価値取得困難手段は、
前記第1遊技価値付与手段による前記第1遊技価値の取得に影響を与えない(例えば、可変入賞装置65が普通電役72より上流側に配置、特別図柄の高確率状態は同等)
ことを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、遊技機D0からD3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記価値取得困難手段は、前記第1遊技価値付与手段による前記第1遊技価値の取得に影響を与えないように構成されている。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、第2遊技価値付与手段による第2遊技価値の取得を、第2有利状態における第2遊技価値付与手段による第2遊技価値の取得より困難にする一方、第1遊技価値の取得には影響を与えずに、第1遊技価値は第2遊技状態と同等で取得可能に構成される。よって、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機D0からD4のいずれかにおいて、
前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態(例えば、「通常遊技状態」)を発生可能な通常状態手段(例えば、「時間短縮状態」の終了時)、を備え、
前記第2有利状態計数手段は、
前記通常状態に移行した場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、遊技機D0からD4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態を発生可能な通常状態手段、を備え、前記第2有利状態計数手段は、前記通常状態に移行した場合に初期化されるように構成される。これにより、通常状態に移行するごとに第2有利状態計数手段による第2有利状態の回数を初期化することができる。その結果、第2有利状態に突入した場合に、通常状態に移行するまでの間に、第1回数の第2有利状態が連続して発生したときに特定状態が発生するという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<E群:所定回数の連荘が発生した場合に、連荘時に獲得した遊技媒体数より多くの球を獲得可能な遊技状態に遷移>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技の興趣向上を図る必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
E群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得する情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S109))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、当たり処理(S104))と、を備えた遊技機において、
前記第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、「時短機能」)を発生可能な第2有利状態手段(例えば、大当たり終了処理(S612))と、
前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段(例えば、時短リミットカウンタ203n)と、
前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、時短リミット処理(S5008,S5308))と、
前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数(例えば、6回)発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)を発生可能な特定状態手段(例えば、S6104:Yes)と、を備え、
前記特定状態において、前記第1有利状態で獲得可能な遊技価値より多くの遊技価値を遊技者に付与可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E0。
遊技機E0によれば、所定情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段と、前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態を発生可能な特定状態手段と、を備え、前記特定状態において、前記第1有利状態で獲得可能な遊技価値より多くの遊技価値を遊技者に付与可能に構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、第1有利状態で獲得可能な遊技価値より多くの遊技価値を獲得することが可能となり、第2有利状態を重ねることによって第1有利状態より多くの遊技価値を獲得可能という遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0において、
前記第1有利状態において遊技者に遊技価値を付与可能な第1遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65への入賞)と、
前記特定状態において遊技者に遊技価値を付与可能な第3遊技価値付与手段(例えば、第2小入賞口74aへの入賞)と、を備え、
前記第3遊技価値付与手段によって付与される遊技価値を、1の前記第1有利状態において前記第1遊技価値付与手段によって付与される遊技価値より多く獲得可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E1。
遊技機E1によれば、遊技機E0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態において遊技者に遊技価値を付与可能な第1遊技価値付与手段と、前記特定状態において遊技者に遊技価値を付与可能な第3遊技価値付与手段と、を備え、前記第3遊技価値付与手段によって付与される遊技価値を、1の前記第1有利状態において前記第1遊技価値付与手段によって付与される遊技価値より多く獲得可能に構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、1の第1有利状態で獲得可能な遊技価値より多くの遊技価値を獲得することが可能となり、第2有利状態を重ねることによって第1有利状態が1回行われるより多くの遊技価値を獲得可能という遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E1において、
前記第2有利状態において遊技者に遊技価値を付与可能な第2遊技価値付与手段(例えば、普通電役72の開放に基づく第2始動口71への入賞)、を備え、
前記第3遊技価値付与手段によって付与される遊技価値を、それ以前の前記第1有利状態において前記第1遊技価値付与手段によって付与される遊技価値と、前記2有利状態において前記第2遊技価値付与手段によって付与される遊技価値より多く獲得可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E0又はE1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2有利状態において遊技者に遊技価値を付与可能な第2遊技価値付与手段、を備え、前記第3遊技価値付与手段によって付与される遊技価値を、それ以前の前記第1有利状態において前記第1遊技価値付与手段によって付与される遊技価値と、前記2有利状態において前記第2遊技価値付与手段によって付与される遊技価値より多く獲得可能に構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、それまでに発生した第1有利状態と第2有利状態とで獲得可能な遊技価値より多くの遊技価値を獲得することが可能となり、第2有利状態を重ねることによってそれまでに発生した第1有利状態および第2有利状態より多くの遊技価値を獲得可能という遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E2において、
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球し得る第1入球手段(例えば、普通電役72内の第2始動口71)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が入球し得て、前記第1入球手段への入球に基づく遊技価値より多くの遊技価値を付与可能な第2入球手段(例えば、第2小入賞口74a)と、を備え、
前記第2遊技価値付与手段は、
前記第1入球手段に遊技球を入球させることで、前記第2入球手段に遊技球が入球し難く構成され、
前記第3遊技価値付与手段は、
第2有利状態より前記第1入球手段に遊技球を入球し難くすることで、前記第2入球手段に遊技球が入球し得るように構成される
ことを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、遊技機E2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球し得る第1入球手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球し得て、前記第1入球手段への入球に基づく遊技価値より多くの遊技価値を付与可能な第2入球手段と、を備え、前記第2遊技価値付与手段は、前記第1入球手段に遊技球を入球させることで、前記第2入球手段に遊技球が入球し難く構成され、前記第3遊技価値付与手段は、第2有利状態より前記第1入球手段に遊技球を入球し難くすることで、前記第2入球手段に遊技球が入球し得るように構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において、第1入球手段より多くの遊技価値を付与可能な第2入球手段に遊技球を入球し得るように構成し、第2有利状態を重ねることによって第1有利状態より多くの遊技価値を獲得可能という遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0において、
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第3入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、
所定の識別情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記第1有利状態および/または前記第2有利状態において、前記表示手段に所定の表示結果が導出された場合に、前記第3入球手段を所定回数開放可能な第4遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65を5回開放)と、
前記特定状態において、前記表示手段に所定の表示結果が導出された場合に、前記第3入球手段を前記所定回数より多い特定回数開放可能な第5遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65を10回開放)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E0からE3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第3入球手段と、所定の識別情報を表示可能な表示手段と、前記第1有利状態および/または前記第2有利状態において、前記表示手段に所定の表示結果が導出された場合に、前記第3入球手段を所定回数開放可能な第4遊技価値付与手段と、前記特定状態において、前記表示手段に所定の表示結果が導出された場合に、前記第3入球手段を前記所定回数より多い特定回数開放可能な第5遊技価値付与手段と、を備えている。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において所定の表示結果が導出されることで、第1有利状態および/または第2有利状態における所定の表示結果の導出に基づく遊技価値より多くの遊技価値を獲得することが可能となり、第2有利状態を重ねることによって発生する特定状態に突入することで多くの遊技価値を獲得可能という遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0において、
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記第1有利状態において、前記発射手段により発射された遊技球が入球困難状態から入球可能状態となる第3入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、
所定の識別情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記第1有利状態および/または前記第2有利状態において、前記表示手段に所定の表示結果が導出された場合に、前記第3入球手段の前記入球困難状態を所定期間設ける第6遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65のIT時間が3秒)と、
前記特定状態において、前記表示手段に所定の表示結果が導出された場合に、前記第3入球手段の前記入球困難状態を前記所定期間より短い特定期間設ける第7遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65のIT時間が1秒)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機E5。
遊技機E5によれば、遊技機E0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球を発射可能な発射手段と、前記第1有利状態において、前記発射手段により発射された遊技球が入球困難状態から入球可能状態となる第3入球手段と、所定の識別情報を表示可能な表示手段と、前記第1有利状態および/または前記第2有利状態において、前記表示手段に所定の表示結果が導出された場合に、前記第3入球手段の前記入球困難状態を所定期間設ける第6遊技価値付与手段と、前記特定状態において、前記表示手段に所定の表示結果が導出された場合に、前記第3入球手段の前記入球困難状態を前記所定期間より短い特定期間設ける第7遊技価値付与手段と、を備えている。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において所定の表示結果が導出されることで、第1有利状態および/または第2有利状態における所定の表示結果の導出に基づく第3入球手段の入球困難状態を少なくして、発射手段によって発射された遊技球が第3入球手段に入球困難な状態を少なくすることができる。その結果、特定状態における所定の表示結果の導出に基づく第3入球手段に対する無駄球を少なくすることが可能となり、第2有利状態を重ねることによって発生する特定状態に突入することで多くの遊技価値を獲得可能という遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0からE5のいずれかにおいて、
前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態(例えば、「通常遊技状態」)を発生可能な通常状態手段(例えば、「時間短縮状態」の終了時)、を備え、
前記第2有利状態計数手段は、
前記通常状態に移行した場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機E6。
遊技機E6によれば、遊技機E0からE5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態を発生可能な通常状態手段、を備え、前記第2有利状態計数手段は、前記通常状態に移行した場合に初期化されるように構成される。これにより、通常状態に移行するごとに第2有利状態計数手段による第2有利状態の回数を初期化することができる。その結果、第2有利状態に突入した場合に、通常状態に移行するまでの間に、第1回数の第2有利状態が連続して発生したときに特定状態が発生するという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<F群:同時変動、大当たり変動を消した場合に時短リミッタ修正>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技者に適切に遊技価値を付与する必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
F群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に適切に遊技価値を付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64)と、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第1情報を取得可能な第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア203d)と、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S505))と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第2情報を取得可能な第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S508))と、
前記第1判定手段又は前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6007))と、を備えた遊技機において、
前記第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、「時短機能」)を発生可能な第2有利状態手段(例えば、大当たり終了処理(S612))と、
前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段(例えば、時短リミットカウンタ203n)と、
前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、時短リミット処理(S5008,S5308))と、
前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数(例えば、6回)発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)を発生可能な特定状態手段(例えば、S6104:Yes)と、
所定の識別情報を表示可能な表示手段(例えば、特別図柄表示装置37)と、
前記第1入球手段又は前記第2入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段(例えば、主制御装置110)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第1入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1動的実行手段(例えば、上方LED群37b1)と、
前記第2入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2動的実行手段(例えば、下方LED群37b2)と、
前記第1動的実行手段による前記第1動的表示と、前記第2動的実行手段による前記第2動的表示とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並列的に実行)と、
前記第1判定手段又は前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、一方の前記第1動的表示又は前記第2動的表示において前記第1有利状態が発生し得る場合に、他方の前記第2動的表示又は前記第1動的表示の表示結果の導出を制止する導出制止手段(例えば、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の導出で、第1特別図柄の動的表示を中止)と、を備え、
前記導出制止手段により表示結果の導出が制止された前記第2動的表示又は前記第1動的表示において、前記第2有利状態が発生し得た場合に、前記第2有利状態計数手段において前記第2有利状態の発生回数として計数しないように構成される
ことを特徴とする遊技機F0。
遊技機F0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第1情報を取得可能な第1情報取得手段と、前記第1情報取得手段により取得された前記第1情報を判定する第1判定手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第2情報を取得可能な第2情報取得手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2情報を判定する第2判定手段と、前記第1判定手段又は前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段と、前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態を発生可能な特定状態手段と、所定の識別情報を表示可能な表示手段と、前記第1入球手段又は前記第2入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第1入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的実行手段と、前記第2入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的実行手段と、前記第1動的実行手段による前記第1動的表示と、前記第2動的実行手段による前記第2動的表示とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、前記第1判定手段又は前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、一方の前記第1動的表示又は前記第2動的表示において前記第1有利状態が発生し得る場合に、他方の前記第2動的表示又は前記第1動的表示の表示結果の導出を制止する導出制止手段と、を備え、前記導出制止手段により表示結果の導出が制止された前記第2動的表示又は前記第1動的表示において、前記第2有利状態が発生し得た場合に、前記第2有利状態計数手段において前記第2有利状態の発生回数として計数しないように構成される。これにより、遊技者に付与されない第2有利状態を、第2有利状態の発生回数として計数せず、遊技者に付与され得る第2有利状態のみを第2有利状態の発生回数として計数することができるので、複数の動的表示を同時変動する場合であっても、第2有利状態の発生回数に基づく抽選結果の選択内容が変化するという遊技性を的確に実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、「表示結果の導出を制止する」とは、表示結果の導出を中止する場合や、表示結果の導出を一旦停止して中断する場合等が例示される。
遊技機F0において、
前記動的表示実行手段は、
前記動的表示において第1遊技価値を付与可能な第1結果(例えば、大当たり)を導出可能に構成され、
前記導出制止手段は、
前記第1動的実行手段または前記第2動的実行手段によって、先に導出される前記第1動的表示または前記第2動的表示において前記第1結果が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示または前記第1動的表示における前記第1結果の導出を制止するように構成される
ことを特徴とする遊技機F1。
遊技機F1によれば、遊技機F0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記動的表示において第1遊技価値を付与可能な第1結果を導出可能に構成され、前記導出制止手段は、前記第1動的実行手段または前記第2動的実行手段によって、先に導出される前記第1動的表示または前記第2動的表示において前記第1結果が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示または前記第1動的表示における前記第1結果の導出を制止するように構成される。これにより、先に導出される第1結果に基づいて後に導出される第1結果の導出を制止し、該制止に基づく遊技者に付与されない第2有利状態を第2有利状態の発生回数として計数せず、遊技者に付与され得る第2有利状態のみを第2有利状態の発生回数として計数することができるので、複数の動的表示を同時変動する場合であっても、第2有利状態の発生回数に基づく抽選結果の選択内容が変化するという遊技性を的確に実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F1において、
前記動的表示実行手段は、
前記動的表示において前記第1遊技価値より遊技者にとって不利な第2遊技価値を付与可能な第2結果(例えば、小当たり)を導出可能に構成され、
前記導出制止手段は、
前記第1動的実行手段または前記第2動的実行手段によって、先に導出される前記第1動的表示または前記第2動的表示において前記第2結果が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示または前記第1動的表示における前記第1結果または前記第2結果の導出を制止するように構成される
ことを特徴とする遊技機F2。
遊技機F2によれば、遊技機F1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記動的表示において前記第1遊技価値より遊技者にとって不利な第2遊技価値を付与可能な第2結果を導出可能に構成され、前記導出制止手段は、前記第1動的実行手段または前記第2動的実行手段によって、先に導出される前記第1動的表示または前記第2動的表示において前記第2結果が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示または前記第1動的表示における前記第1結果または前記第2結果の導出を制止するように構成される。これにより、先に導出される第2結果に基づいて後に導出される第1結果または第2結果の導出を制止し、該制止に基づく遊技者に付与されない第2有利状態を第2有利状態の発生回数として計数せず、遊技者に付与され得る第2有利状態のみを第2有利状態の発生回数として計数することができるので、複数の動的表示を同時変動する場合であっても、第2有利状態の発生回数に基づく抽選結果の選択内容が変化するという遊技性を的確に実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0からF2のいずれかにおいて、
先に導出される前記第1動的表示又は前記第2動的表示において前記第1有利状態が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示又は前記第1動的表示において前記第2有利状態が発生し得たか否かを判別する先後判別手段(例えば、特図2変更処理(S5011)のS5209)、を備え、
前記先後判別手段によって後に導出され得た前記第2動的表示又は前記第1動的表示において前記第2有利状態が発生し得ると判別された場合に、前記第2有利状態計数手段において前記第2有利状態の発生回数として計数しないように構成される
ことを特徴とする遊技機F3。
遊技機F3によれば、遊技機F0からF2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、先に導出される前記第1動的表示又は前記第2動的表示において前記第1有利状態が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示又は前記第1動的表示において前記第2有利状態が発生し得たか否かを判別する先後判別手段、を備え、前記先後判別手段によって後に導出され得た前記第2動的表示又は前記第1動的表示において前記第2有利状態が発生し得ると判別された場合に、前記第2有利状態計数手段において前記第2有利状態の発生回数として計数しないように構成される。これにより、先に導出される第1有利状態に基づいて、後に導出され得た第2有利状態を第2有利状態の発生回数として計数せず、遊技者に付与され得る第2有利状態のみを第2有利状態の発生回数として計数することができるので、複数の動的表示を同時変動する場合であっても、第2有利状態の発生回数に基づく抽選結果の選択内容が変化するという遊技性を的確に実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0からF3のいずれかにおいて、
前記動的表示実行手段は、
前記第1遊技状態において、前記第1動的表示の実行時間として、前記第2動的表示の実行時間より短い実行時間を選択し易い第1動的短期手段(例えば、「通常遊技状態」において、第1特別図柄の最大変動時間<第2特別図柄の変動時間)と、
前記第2遊技状態において、前記第2動的表示の実行時間として、前記第1動的表示の実行時間より短い実行時間を選択し易い第2動的短期手段(例えば、「確率変動状態」において、第1特別図柄の変動時間>第2特別図柄の最大変動時間)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機F4。
遊技機F4によれば、遊技機F0からF3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記第1遊技状態において、前記第1動的表示の実行時間として、前記第2動的表示の実行時間より短い実行時間を選択し易い第1動的短期手段と、前記第2遊技状態において、前記第2動的表示の実行時間として、前記第1動的表示の実行時間より短い実行時間を選択し易い第2動的短期手段と、を備えている。これにより、遊技状態に応じていずれの動的表示が先に導出されるか否かという遊技性を創出することができる。その結果、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機F0からF4のいずれかにおいて、
前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態(例えば、「通常遊技状態」)を発生可能な通常状態手段(例えば、「時間短縮状態」の終了時)、を備え、
前記第2有利状態計数手段は、
前記通常状態に移行した場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機F5。
遊技機F5によれば、遊技機F0からF4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態を発生可能な通常状態手段、を備え、前記第2有利状態計数手段は、前記通常状態に移行した場合に初期化されるように構成される。これにより、通常状態に移行するごとに第2有利状態計数手段による第2有利状態の回数を初期化することができる。その結果、第2有利状態に突入した場合に、通常状態に移行するまでの間に、第1回数の第2有利状態が連続して発生したときに特定状態が発生するという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<G群:同時変動、特図1が先に停止し易いモード、特図2が先に停止し易いモード、特図1と特図2とがいずれも停止し得るモード>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技者に適切に遊技価値を付与する必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
G群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に適切に遊技価値を付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64)と、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第1情報を取得可能な第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア203d)と、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S505))と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第2情報を取得可能な第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S508))と、
前記第1判定手段又は前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6007))と、を備えた遊技機において、
所定の識別情報を表示可能な表示手段(例えば、特別図柄表示装置37)と、
前記第1入球手段又は前記第2入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段(例えば、主制御装置110)と、
少なくとも、第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)と、前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態と異なる第3遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段(例えば、確変移行フラグ203k又は時短カウンタ203o)と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第1入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1動的実行手段(例えば、上方LED群37b1)と、
前記第2入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2動的実行手段(例えば、下方LED群37b2)と、
前記第1動的実行手段による前記第1動的表示と、前記第2動的実行手段による前記第2動的表示とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並列的に実行)と、
前記第1遊技状態において、前記第1動的表示の実行時間として、前記第2動的表示の実行時間より短い実行時間を選択し易い第1動的短期手段(例えば、Aテーブル202d1、Bテーブル202d2、Cテーブル202d3及びDテーブル202d4)と、
前記第2遊技状態において、前記第2動的表示の実行時間として、前記第1動的表示の実行時間より短い実行時間を選択し易い第2動的短期手段(例えば、Dテーブル202d4、Eテーブル202d5、Fテーブル202d6及びGテーブル202d7)と、
前記第3遊技状態において、前記第1動的表示で選定される実行時間の平均値と前記第2動的表示で選定される実行時間の平均値との差分を、前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態より少なくする時間差減少手段(例えば、Hテーブル202d8、Iテーブル202d9及びJテーブル202d10)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機G0。
遊技機G0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第1情報を取得可能な第1情報取得手段と、前記第1情報取得手段により取得された前記第1情報を判定する第1判定手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第2情報を取得可能な第2情報取得手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2情報を判定する第2判定手段と、前記第1判定手段又は前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、所定の識別情報を表示可能な表示手段と、前記第1入球手段又は前記第2入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段と、少なくとも、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態と、前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態と異なる第3遊技状態とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第1入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的実行手段と、前記第2入球手段への入球に基づいて、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的実行手段と、前記第1動的実行手段による前記第1動的表示と、前記第2動的実行手段による前記第2動的表示とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、前記第1遊技状態において、前記第1動的表示の実行時間として、前記第2動的表示の実行時間より短い実行時間を選択し易い第1動的短期手段と、前記第2遊技状態において、前記第2動的表示の実行時間として、前記第1動的表示の実行時間より短い実行時間を選択し易い第2動的短期手段と、前記第3遊技状態において、前記第1動的表示で選定される実行時間の平均値と前記第2動的表示で選定される実行時間の平均値との差分を、前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態より少なくする時間差減少手段と、を備えている。これにより、遊技状態に応じて結果が導出され易い動的表示を異ならせることができ、特に、第3遊技状態においては、第1動的表示の実行時間と第2動的表示の実行時間との差を、第1遊技状態又は第2遊技状態より少なくして、いずれの動的表示の結果が導出されるかという遊技性を創出することができる。その結果、遊技状態に応じて導出され得る動的表示に基づく遊技価値の付与を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、「第1動的表示で選定される実行時間の平均値と第2動的表示で選定される実行時間の平均値との差分」とは、第1動的表示の実行時に選定される実行時間の合計値をパターン数で割った値と、第2動的表示の実行時に選定される実行時間の合計値をパターン数で割った値との差分である。従って、第1動的表示で選定される実行時間と、第2動的表示で選定される実行時間とで近しい実行時間が選定され易くなる。よって、第1動的表示において第2動的表示より長い実行時間が選定され得ることを排除するものではなく、また、第2動的表示において第1動的表示より長い実行時間が選定され得ることを排除するものではない。
遊技機G0において、
前記第1判定手段又は前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、一方の前記第1動的表示又は前記第2動的表示において前記第1有利状態が発生し得る場合に、他方の前記第2動的表示又は前記第1動的表示の表示結果の導出を制止する導出制止手段(例えば、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の導出で、第1特別図柄の動的表示を中止)、を備えている
ことを特徴とする遊技機G1。
遊技機G1によれば、遊技機G0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1判定手段又は前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、一方の前記第1動的表示又は前記第2動的表示において前記第1有利状態が発生し得る場合に、他方の前記第2動的表示又は前記第1動的表示の表示結果の導出を制止する導出制止手段、を備えている。これにより、遊技状態に応じて一方の動的表示で第1有利状態が発生し得る場合に、他方の動的表示の導出を制止して、第1有利状態が発生し得る動的表示を異ならせることができ、特に、第3遊技状態においては、第1動的表示の実行時間と第2動的表示の実行時間との差を、第1遊技状態又は第2遊技状態より少なくして、いずれの動的表示に基づいて第1有利状態が導出されるかという遊技性を創出することができる。その結果、遊技状態に応じて導出され得る動的表示に基づく遊技価値の付与を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、「表示結果の導出を制止する」とは、表示結果の導出を中止する場合や、表示結果の導出を一旦停止して中断する場合等が例示される。
遊技機G1において、
前記動的表示実行手段は、
前記動的表示において第1遊技価値を付与可能な第1結果(例えば、大当たり)を導出可能に構成され、
前記導出制止手段は、
前記第1動的実行手段または前記第2動的実行手段によって、先に導出される前記第1動的表示または前記第2動的表示において前記第1結果が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示または前記第1動的表示における前記第1結果の導出を制止するように構成される
ことを特徴とする遊技機G2。
遊技機G2によれば、遊技機G1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記動的表示において第1遊技価値を付与可能な第1結果を導出可能に構成され、前記導出制止手段は、前記第1動的実行手段または前記第2動的実行手段によって、先に導出される前記第1動的表示または前記第2動的表示において前記第1結果が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示または前記第1動的表示における前記第1結果の導出を制止するように構成される。これにより、先に導出される第1結果に基づいて後に導出される第1結果の導出を制止し、特に、第3遊技状態においては、第1動的表示の実行時間と第2動的表示の実行時間との差を、第1遊技状態又は第2遊技状態より少なくして、いずれの動的表示に基づいて第1結果の導出に基づく第1有利状態が発生するかという遊技性を創出することができる。その結果、遊技状態に応じて導出され得る動的表示に基づく遊技価値の付与を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G2において、
前記動的表示実行手段は、
前記動的表示において前記第1遊技価値より遊技者にとって不利な第2遊技価値を付与可能な第2結果(例えば、小当たり)を導出可能に構成され、
前記導出制止手段は、
前記第1動的実行手段または前記第2動的実行手段によって、先に導出される前記第1動的表示または前記第2動的表示において前記第2結果が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示または前記第1動的表示における前記第1結果または前記第2結果の導出を制止するように構成される
ことを特徴とする遊技機G3。
遊技機G3によれば、遊技機G2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記動的表示実行手段は、前記動的表示において前記第1遊技価値より遊技者にとって不利な第2遊技価値を付与可能な第2結果を導出可能に構成され、前記導出制止手段は、前記第1動的実行手段または前記第2動的実行手段によって、先に導出される前記第1動的表示または前記第2動的表示において前記第2結果が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示または前記第1動的表示における前記第1結果または前記第2結果の導出を制止するように構成される。これにより、先に導出される第2結果に基づいて後に導出される第1結果又は第2結果の導出を制止し、特に、第3遊技状態においては、第1動的表示の実行時間と第2動的表示の実行時間との差を、第1遊技状態又は第2遊技状態より少なくして、いずれの動的表示に基づいて第1結果の導出に基づく第1有利状態が発生するかという遊技性を創出することができる。その結果、遊技状態に応じて導出され得る動的表示に基づく遊技価値の付与を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G0からG3のいずれかにおいて、
前記遊技状態変更手段は、
前記第2有利状態(例えば、「時短機能」)を発生可能な第2有利状態手段(例えば、大当たり終了処理(S612))と、
前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段(例えば、時短リミットカウンタ203n)と、
前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、時短リミット処理(S5008,S5308))と、
前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数(例えば、6回)発生したと判定された場合に、前記特定状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)を発生可能な特定状態手段(例えば、S6104:Yes)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機G4。
遊技機G4によれば、遊技機G0からG3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態変更手段は、前記第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段と、前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数発生したと判定された場合に、前記特定状態を発生可能な特定状態手段と、を備えている。これにより、第2有利状態の発生回数を重ねることで発生する第3遊技状態において、第1動的表示の実行時間と第2動的表示の実行時間との差を、第1遊技状態又は第2遊技状態より少なくして、いずれの動的表示の結果が導出されるかという遊技性を創出することができる。その結果、遊技状態に応じて導出され得る動的表示に基づく遊技価値の付与を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G4において、
先に導出される前記第1動的表示又は前記第2動的表示において前記第1有利状態が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示又は前記第1動的表示において前記第2有利状態が発生し得たか否かを判別する先後判別手段(例えば、特図2変更処理(S5011)のS5209)、を備え、
前記先後判別手段によって後に導出され得た前記第2動的表示又は前記第1動的表示において前記第2有利状態が発生し得ると判別された場合に、前記第2有利状態計数手段において前記第2有利状態の発生回数として計数しないように構成される
ことを特徴とする遊技機G5。
遊技機G5によれば、遊技機G4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、先に導出される前記第1動的表示又は前記第2動的表示において前記第1有利状態が導出される場合に、後に導出され得た前記第2動的表示又は前記第1動的表示において前記第2有利状態が発生し得たか否かを判別する先後判別手段、を備え、前記先後判別手段によって後に導出され得た前記第2動的表示又は前記第1動的表示において前記第2有利状態が発生し得ると判別された場合に、前記第2有利状態計数手段において前記第2有利状態の発生回数として計数しないように構成される。これにより、先に導出される第1有利状態に基づいて、後に導出され得た第2有利状態を第2有利状態の発生回数として計数せず、遊技者に付与され得る第2有利状態のみを第2有利状態の発生回数として計数することができるので、複数の動的表示を同時変動する場合であっても、第2有利状態の発生回数に基づく抽選結果の選択内容が変化するという遊技性を的確に実行して、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G4又はG5において、
前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態(例えば、「通常遊技状態」)を発生可能な通常状態手段(例えば、「時間短縮状態」の終了時)、を備え、
前記第2有利状態計数手段は、
前記通常状態に移行した場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機G6。
遊技機G6によれば、遊技機G4又はG5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態を発生可能な通常状態手段、を備え、前記第2有利状態計数手段は、前記通常状態に移行した場合に初期化されるように構成される。これにより、通常状態に移行するごとに第2有利状態計数手段による第2有利状態の回数を初期化することができる。その結果、第2有利状態に突入した場合に、通常状態に移行するまでの間に、第1回数の第2有利状態が連続して発生したときに特定状態が発生するという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<H群:発射態様が推奨される各モード、発射態様が選択可能なモード>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技者に適切に遊技価値を付与する必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
H群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に適切に遊技価値を付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
少なくとも遊技領域の第1領域へ向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記遊技領域の前記第1領域に配置されて、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64)と、
前記遊技領域の前記第1領域に配置されて、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段(例えば、MPU201)と、を備えた遊技機において、
前記遊技状態変更手段は、少なくとも、
前記第1発射態様による前記第1入球手段への入球が奨励される第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、
前記第2発射態様による前記第2入球手段への入球が奨励される第2遊技状態(例えば、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)と、
前記第1発射態様による前記第1入球手段への入球、及び、前記第2発射態様による前記第2入球手段への入球が可能な第3遊技状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)と、に遊技状態を変更可能に構成される
ことを特徴とする遊技機H0。
遊技機H0によれば、少なくとも遊技領域の第1領域へ向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能な発射手段と、前記遊技領域の前記第1領域に配置されて、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記遊技領域の前記第1領域に配置されて、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第2入球手段と、遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段と、を備えた遊技機であって、前記遊技状態変更手段は、少なくとも、前記第1発射態様による前記第1入球手段への入球が奨励される第1遊技状態と、前記第2発射態様による前記第2入球手段への入球が奨励される第2遊技状態と、前記第1発射態様による前記第1入球手段への入球、及び、前記第2発射態様による前記第2入球手段への入球が可能な第3遊技状態と、に遊技状態を変更可能に構成される。これにより、第1発射態様で遊技を行う第1遊技状態と、第2発射態様で遊技を行う第2遊技状態と、第1発射態様又は第2発射態様で遊技を行う第3遊技状態とを設け、発射態様が異なる遊技状態のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H0において、
前記遊技状態変更手段は、
前記第1入球手段又は前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e)と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S505)又は特図2変動開始処理(S508))と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態(例えば、大当たり)を発生可能な第1有利状態手段(例えば、大入賞口開放中処理(S6007))と、
少なくとも、前記第1有利状態の終了を契機として前記第2遊技状態を発生可能な第2遊技状態手段(例えば、大当たり終了処理(S612))と、
前記第2遊技状態手段による前記第2遊技状態の発生回数を計数する第2遊技状態計数手段(例えば、時短リミットカウンタ203n)と、
前記第2遊技状態計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、時短リミット処理(S5008,S5308))と、
前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が第1回数(例えば、6回)発生したと判定された場合に、前記第3遊技状態を発生可能な第3遊技状態手段(例えば、S6104:Yes)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機H1。
遊技機H1によれば、遊技機H0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態変更手段は、前記第1入球手段又は前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、少なくとも、前記第1有利状態の終了を契機として前記第2遊技状態を発生可能な第2遊技状態手段と、前記第2遊技状態手段による前記第2遊技状態の発生回数を計数する第2遊技状態計数手段と、前記第2遊技状態計数手段によって計数された前記第2遊技状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2遊技状態が第1回数発生したと判定された場合に、前記第3遊技状態を発生可能な第3遊技状態手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態が第1回数行われることで発生する第3遊技状態において第1発射態様又は第2発射態様で遊技を行うことが可能となるように構成して、発射態様が異なる遊技状態のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H0又はH1において、
前記第1遊技状態において前記第2発射態様による遊技球の発射を規制する発射規制手段(例えば、右打ち禁止報知)と、
前記第2遊技状態において前記第2発射態様による遊技球の発射を許容する発射許容手段(例えば、右打ち報知)と、
前記第3遊技状態において前記第1発射態様および前記第2発射態様による遊技球の発射をいずれも許容する両態様許容手段(例えば、チャレンジモード選択表示81m及び安心モード選択表示81n)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、遊技機H0又はH1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において前記第2発射態様による遊技球の発射を規制する発射規制手段と、前記第2遊技状態において前記第2発射態様による遊技球の発射を許容する発射許容手段と、前記第3遊技状態において前記第1発射態様および前記第2発射態様による遊技球の発射をいずれも許容する両態様許容手段と、を備えている。これにより、第2発射態様は規制されるものの第1発射態様で遊技を行うことが可能な第1遊技状態と、第2発射態様で遊技が許容されて遊技を行う第2遊技状態と、第1発射態様又は第2発射態様で遊技を行うことが可能な第3遊技状態とを設け、発射態様が異なる遊技状態のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H0からH2のいずれかにおいて、
前記第3遊技状態における発射態様を遊技者に選択させ得る発射態様選択報知(例えば、「発射態様選択演出」)を実行する
ことを特徴とする遊技機H3。
遊技機H3によれば、遊技機H0からH2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第3遊技状態における発射態様を遊技者に選択させ得る発射態様選択報知を実行する。これにより、遊技者の自らの意思で発射態様を選択した上で遊技を行うことができる遊技状態を設け、発射態様が異なる遊技状態のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H0からH3のいずれかにおいて、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づく第1遊技価値と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づく第2遊技価値とを異ならせる
ことを特徴とする遊技機H4。
遊技機H4によれば、遊技機H0からH3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づく第1遊技価値と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づく第2遊技価値とを異ならせる。これにより、第3遊技状態において付与され得る遊技価値が異なる発射態様を選択した上で遊技を行うことを可能に構成し、発射態様が異なる遊技状態のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H0からH4のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態計数手段は、
前記第1遊技状態に移行した場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機H5。
遊技機H5によれば、遊技機H0からH4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態計数手段は、前記第1遊技状態に移行した場合に初期化される。これにより、第1遊技状態に移行するごとに第2遊技状態計数手段による第2遊技状態の回数を初期化することができる。その結果、第2遊技状態に突入した場合に、第1遊技状態に移行するまでの間に、第1回数の第2遊技状態が連続して発生したときに第3遊技状態が発生するという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<I群:「確率変動状態」+確変時大当たりの単位時間あたりの遊技価値の期待値と、「潜伏確率変動状態」+潜確時大当たりの単位時間あたりの遊技価値の期待値の差>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技者に適切に遊技価値を付与する必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
I群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に適切に遊技価値を付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得する情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S109))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、当たり処理(S104))と、を備えた遊技機において、
前記第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、「時短機能」)を発生可能な第2有利状態手段(例えば、大当たり終了処理(S612))と、
前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段(例えば、時短リミットカウンタ203n)と、
前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、時短リミット処理(S5008,S5308))と、
前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数(例えば、6回)発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)を発生可能な特定状態手段(例えば、S6104:Yes)と、を備え、
前記第1有利状態手段は、
前記第1有利状態として、前記第2有利状態において発生し得て、少なくとも所定期間実行される所定期間有利状態(例えば、「確率変動状態」で選定され得る大当たり)と、前記特定状態において発生し得て、少なくとも、前記所定期間より長い特定期間実行され得る特定期間有利状態(例えば、「潜伏確率変動状態」で選定され得る大当たり)と、を少なくとも発生可能に構成され、
前記遊技機は、
前記第2有利状態および前記所定期間有利状態における所定単位時間(例えば、1時間)に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記特定状態および前記特定期間有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成されている
ことを特徴とする遊技機I0。
遊技機I0によれば、所定情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段と、前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態を発生可能な特定状態手段と、を備え、前記第1有利状態手段は、前記第1有利状態として、前記第2有利状態において発生し得て、少なくとも所定期間実行される所定期間有利状態と、前記特定状態において発生し得て、少なくとも、前記所定期間より長い特定期間実行され得る特定期間有利状態と、を少なくとも発生可能に構成され、前記遊技機は、前記第2有利状態および前記所定期間有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記特定状態および前記特定期間有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成されている。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において発生し得る特定期間有利状態を、第2有利状態が第1回数行われる以前の第2有利状態において発生し得る所定期間有利状態より長く実行され得るように構成することで、第2有利状態および所定期間有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、特定状態および特定期間有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るようにすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機I0において、
前記第1有利状態手段による前記第1有利状態において第1態様(例えば、開放態様)に変化することで遊技者に第1遊技価値を付与可能な第1遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)、を備え、
前記所定期間有利状態および前記特定期間有利状態において、前記第1態様の終了条件(例えば、最大開放時間、最大入賞個数、又は、最大付与遊技価値)が同一となるように設定されている
ことを特徴とする遊技機I1。
遊技機I1によれば、遊技機I0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態手段による前記第1有利状態において第1態様に変化することで遊技者に第1遊技価値を付与可能な第1遊技価値付与手段、を備え、前記所定期間有利状態および前記特定期間有利状態において、前記第1態様の終了条件が同一となるように設定されている。これにより、所定期間有利状態および特定期間有利状態における第1態様の期間が同等となり得るものの、所定期間有利状態より特定期間有利状態の期間が長くなることで、所定単位時間あたりに遊技者に付与され得る遊技価値を低くすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機I1によれば、
前記第1有利状態手段は、
前記第1有利状態において、前記第1遊技価値付与手段を、前記第1態様から、遊技者に遊技価値が付与されない若しくは付与困難な第2態様(例えば、閉鎖状態)に変化可能に構成され、
前記特定期間有利状態における前記第2態様の期間を、前記所定期間有利状態における前記第2態様の期間より長くする第2態様期間長期化手段(例えば、「潜伏確率変動状態」における大当たりのOP時間、IT時間又は/及びED時間を、「確率変動状態」における大当たりのOP時間、IT時間又は/及びED時間より長期化)、を備えている
ことを特徴とする遊技機I2。
遊技機I2によれば、遊技機I1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態手段は、前記第1有利状態において、前記第1遊技価値付与手段を、前記第1態様から、遊技者に遊技価値が付与されない若しくは付与困難な第2態様に変化可能に構成され、前記特定期間有利状態における前記第2態様の期間を、前記所定期間有利状態における前記第2態様の期間より長くする第2態様期間長期化手段、を備えている。これにより、同じ遊技態様であれば所定期間有利状態および特定期間有利状態における第1態様の期間が同等となり得るものの、所定期間有利状態における第2態様の期間より、特定期間有利状態における第2態様の期間を長くすることで、所定単位時間あたりに遊技者に付与され得る遊技価値を低くすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機I2において、
前記第1有利状態手段は、
前記第2態様として、前記第1態様となる前に実行される先行態様(例えば、OP時間)と、1の前記第1態様と次の前記第1態様との間に実行される中間態様(例えば、IT時間)と、前記第1態様となった後に実行される後塵態様(例えば、ED時間)と、を実行可能に構成され、
前記第2態様期間長期化手段は、
前記特定期間有利状態における前記先行態様、前記中間態様又は前記後塵態様の少なくとも1又は2以上の期間を、前記所定期間有利状態における前記先行態様、前記中間態様又は前記後塵態様の期間より長くする
ことを特徴とする遊技機I3。
遊技機I3によれば、遊技機I2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態手段は、前記第2態様として、前記第1態様となる前に実行される先行態様と、1の前記第1態様と次の前記第1態様との間に実行される中間態様と、前記第1態様となった後に実行される後塵態様と、を実行可能に構成され、前記第2態様期間長期化手段は、前記特定期間有利状態における前記先行態様、前記中間態様又は前記後塵態様の少なくとも1又は2以上の期間を、前記所定期間有利状態における前記先行態様、前記中間態様又は前記後塵態様の期間より長くするように構成される。これにより、同じ遊技態様であれば所定期間有利状態および特定期間有利状態における第1態様の期間が同等となり得るものの、所定期間有利状態における先行態様、中間態様又は後塵態様の期間より、特定期間有利状態における先行態様、中間態様又は後塵態様の1又は2以上の期間を長くすることで、所定単位時間あたりに遊技者に付与され得る遊技価値を低くすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機I0からI3のいずれかにおいて、
遊技に関する所定の情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記特定期間有利状態において、前記表示手段において、前記所定期間有利状態では現出し得ない特殊演出(例えば、「プレミアムライブ演出」)を実行する特殊演出実行手段と、を備えている
ことを特徴とする遊技機I4。
遊技機I4によれば、遊技機I0からI3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技に関する所定の情報を表示可能な表示手段と、前記特定期間有利状態において、前記表示手段において、前記所定期間有利状態では現出し得ない特殊演出を実行する特殊演出実行手段と、を備えている。これにより、第2有利状態が第1回数行われない限り実行され得ない特殊演出を実行することで、特定期間有利状態が所定期間有利状態より長期化した場合であっても、遊技者に第2有利状態が第1回数継続することでしか到達できない特殊演出に辿り着いたという達成感を与え、特定期間有利状態の実行期間の長さを感じ難くしつつ、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機I0からI4のいずれかにおいて、
前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態(例えば、「通常遊技状態」)を発生可能な通常状態手段(例えば、「時間短縮状態」の終了時)、を備え、
前記第1有利状態手段は、
前記第1有利状態として、前記通常状態において発生し得て、前記所定期間より長く、かつ、前記特定期間より短い通常期間実行され得る通常期間有利状態(例えば、「通常遊技状態」で選定され得る大当たり)と、を少なくとも発生可能に構成される
ことを特徴とする遊技機I5。
遊技機I5によれば、遊技機I0からI4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態、前記第2有利状態および前記特定状態と異なる状態であって、遊技者にとって最も不利な通常状態を発生可能な通常状態手段、を備え、前記第1有利状態手段は、前記第1有利状態として、前記通常状態において発生し得て、前記所定期間より長く、かつ、前記特定期間より短い通常期間実行され得る通常期間有利状態と、を少なくとも発生可能に構成される。これにより、通常状態の段階では、所定期間有利状態より長いものの、特定期間有利状態より短い通常期間有利状態を実行し、第2有利状態が第1回数行われる以前の段階では、通常期間有利状態および特定期間有利状態より短い所定期間有利状態を実行し、第2有利状態が第1回数行われた段階では、通常期間有利状態および所定期間有利状態より長い特定期間有利状態を実行して、遊技にメリハリを設け、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I5において、
前記第2有利状態計数手段は、
前記通常状態に移行した場合に初期化される
ことを特徴とする遊技機I6。
遊技機I6によれば、遊技機I5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2有利状態計数手段は、前記通常状態に移行した場合に初期化されるように構成される。これにより、通常状態に移行するごとに第2有利状態計数手段による第2有利状態の回数を初期化することができる。その結果、第2有利状態に突入した場合に、通常状態に移行するまでの間に、第1回数の第2有利状態が連続して発生したときに特定状態が発生するという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<J群:遊技状態に応じて単位時間あたりに取得可能な遊技価値を異ならせる>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
しかしながら、上記例示したような遊技機等において、遊技者に適切に遊技価値を付与する必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
J群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に適切に遊技価値を付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得する情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S109))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段(例えば、当たり処理(S104))と、を備えた遊技機において、
前記第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、「時短機能」)を発生可能な第2有利状態手段(例えば、大当たり終了処理(S612))と、
前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段(例えば、時短リミットカウンタ203n)と、
前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段(例えば、時短リミット処理(S5008,S5308))と、
前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数(例えば、6回)発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態(例えば、「潜伏確率変動状態」)を発生可能な特定状態手段(例えば、S6104:Yes)と、を備え、
前記第1有利状態、前記第2有利状態又は前記特定状態における所定単位時間(例えば、1時間)に遊技者に付与され得る遊技価値がそれぞれ異なるように構成される
ことを特徴とする遊技機J0。
遊技機J0によれば、所定情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、遊技者に遊技価値を付与可能な第1有利状態を発生可能な第1有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記第1有利状態と異なる第2有利状態を発生可能な第2有利状態手段と、前記第2有利状態手段による前記第2有利状態の発生回数を計数する第2有利状態計数手段と、前記第2有利状態計数手段によって計数された前記第2有利状態の発生回数を判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって前記第2有利状態が第1回数発生したと判定された場合に、前記第2有利状態と異なる特定状態を発生可能な特定状態手段と、を備え、前記第1有利状態、前記第2有利状態又は前記特定状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値がそれぞれ異なるように構成される。これにより、状態ごとに所定単位時間で遊技者に付与され得る遊技価値のバリエーションを豊富にしつつ、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機J0において、
少なくとも、前記第2有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される
ことを特徴とする遊技機J1。
遊技機J1によれば、遊技機J0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、前記第2有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される。これにより、第2有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るようにすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機J0又はJ1において、
少なくとも、前記第1有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される
ことを特徴とする遊技機J2。
遊技機J2によれば、遊技機J0又はJ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、前記第1有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される。これにより、第1有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るようにすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機J0からJ2のいずれかにおいて、
少なくとも、前記第1有利状態および前記第2有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される
ことを特徴とする遊技機J3。
遊技機J3によれば、遊技機J0からJ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、前記第1有利状態および前記第2有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される。これにより、第1有利状態および第2有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るようにすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機J0からJ3のいずれかにおいて、
前記第1有利状態手段は、
前記第1有利状態として、前記第2有利状態において発生し得て、少なくとも所定期間実行される所定期間有利状態(例えば、「確率変動状態」で選定され得る大当たり)と、前記特定状態において発生し得て、少なくとも、前記所定期間より長い特定期間実行され得る特定期間有利状態(例えば、「潜伏確率変動状態」で選定され得る大当たり)と、を少なくとも発生可能に構成され、
少なくとも、前記所定期間有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記特定期間有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される
ことを特徴とする遊技機J4。
遊技機J4によれば、遊技機J0からJ3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態手段は、前記第1有利状態として、前記第2有利状態において発生し得て、少なくとも所定期間実行される所定期間有利状態と、前記特定状態において発生し得て、少なくとも、前記所定期間より長い特定期間実行され得る特定期間有利状態と、を少なくとも発生可能に構成され、少なくとも、前記所定期間有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記特定期間有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される。これにより、所定期間有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において発生し得る特定期間有利状態おける所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るようにすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機J0において、
少なくとも、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記第2有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される
ことを特徴とする遊技機J5。
遊技機J5によれば、遊技機J0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記第2有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、第2有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るようにすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機J0又はJ5において、
少なくとも、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記第1有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される
ことを特徴とする遊技機J6。
遊技機J6によれば、遊技機J0又はJ5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記第1有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、第1有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るようにすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機J0、J5又はJ6において、
少なくとも、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記第1有利状態および前記第2有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される
ことを特徴とする遊技機J7。
遊技機J7によれば、遊技機J0、J5又はJ6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、前記特定状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記第1有利状態および前記第2有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、第1有利状態および第2有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るようにすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
遊技機J0、又は、J5からJ7のいずれかにおいて、
前記第1有利状態手段は、
前記第1有利状態として、前記第2有利状態において発生し得て、少なくとも所定期間実行される所定期間有利状態(例えば、「確率変動状態」で選定され得る大当たり)と、前記特定状態において発生し得て、少なくとも、前記所定期間より長い特定期間実行され得る特定期間有利状態(例えば、「潜伏確率変動状態」で選定され得る大当たり)と、を少なくとも発生可能に構成され、
少なくとも、前記特定期間有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記所定期間有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される
ことを特徴とする遊技機J8。
遊技機J8によれば、遊技機J0、又は、J5からJ7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1有利状態手段は、前記第1有利状態として、前記第2有利状態において発生し得て、少なくとも所定期間実行される所定期間有利状態と、前記特定状態において発生し得て、少なくとも、前記所定期間より長い特定期間実行され得る特定期間有利状態と、を少なくとも発生可能に構成され、少なくとも、前記特定期間有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、前記所定期間有利状態における前記所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るように構成される。これにより、第2有利状態が第1回数行われることで発生する特定状態において発生し得る特定期間有利状態における所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値より、所定期間有利状態おける所定単位時間に遊技者に付与され得る遊技価値の方が低くなり得るようにすることができる。その結果、遊技者に短期間で遊技価値が付与されることを抑制することが可能となり、遊技者に適切に遊技価値を付与することができる、という効果がある。
<K群:確変大当たり後に特図1保留を消化させる仕組み>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
このような遊技機に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
K群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
識別情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10304及びS10309)と、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d)と、
前記第1記憶手段に記憶された前記第1所定情報を判定可能な第1判定手段(例えば、第1特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記第1判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11302~S11308)と、
前記第1所定情報と異なる第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10308及びS10309)と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)と、
前記第2記憶手段に記憶された前記第2所定情報を判定可能な第2判定手段(例えば、第2特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11310~S11316)と、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示、又は、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S10203))と、を備えた遊技機において、
前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段(例えば、特図変動処理(S10210)のS10504)と、
少なくとも、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段(例えば、確変フラグ203u)と、
前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第2動的変化手段(例えば、Fテーブル202d6)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機K0。
遊技機K0によれば、識別情報を表示可能な表示手段と、第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段と、前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶された前記第1所定情報を判定可能な第1判定手段と、前記第1判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段と、前記第1所定情報と異なる第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段と、前記第2記憶手段に記憶された前記第2所定情報を判定可能な第2判定手段と、前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段と、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示、又は、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段と、少なくとも、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段と、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第2動的変化手段と、を備えている。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機K0において、
前記第2遊技状態の発生回数を計数可能な第2遊技計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203q)と、
前記第2遊技計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が第1回数(例えば、12回)に達した場合に、前記特別導出結果の導出に基づいて前記第2遊技状態以外の遊技状態へ移行する移行制限手段(例えば、確変リミットカウンタ203qの値が「13」となった場合に、大当たり種別「時短A」を選択)と、
前記第2遊技状態以外の遊技状態に移行された場合に、前記第2遊技計数手段の計数結果を初期化可能な初期化手段(例えば、特別図柄の低確率状態に移行した場合に確変リミットカウンタ203qを「0」クリア)と、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第2遊技状態へ移行し易い第2遊技移行化手段(例えば、特図2大当たり種別テーブル202b2)と、
前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第1遊技状態へ移行し易い第1遊技移行化手段(例えば、特図1大当たり種別テーブル202b1)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機K1。
遊技機K1によれば、遊技機K0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数可能な第2遊技計数手段と、前記第2遊技計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が第1回数に達した場合に、前記特別導出結果の導出に基づいて前記第2遊技状態以外の遊技状態へ移行する移行制限手段と、前記第2遊技状態以外の遊技状態に移行された場合に、前記第2遊技計数手段の計数結果を初期化可能な初期化手段と、を備え、前記遊技状態変更手段は、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第2遊技状態へ移行し易い第2遊技移行化手段と、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第1遊技状態へ移行し易い第1遊技移行化手段と、を備えている。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができる。そして、第1動的表示において特別導出結果が導出された場合に、第2動的表示において特別導出結果が導出されたときより第1遊技状態へ移行し易く構成し、第2遊技状態の発生回数を初期化した上で遊技を継続させることが可能となる。よって、第2遊技状態に突入した場合に、第1動的表示が記憶されていることに応じて第1動的表示を実行し得るように構成し、第1遊技状態への移行機会が増加するという遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機K0又はK1において、
前記識別情報と異なる特定識別情報を表示可能な特定表示手段(例えば、普通図柄表示装置83)と、
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、遊技球の入球に基づいて前記第1所定情報を取得可能な第1入球手段(例えば、左側第1始動口64又は右側第1始動口64a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、遊技球の入球に基づいて前記第2所定情報を取得可能な第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第2入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第1状態(例えば、閉鎖状態)と、前記第2入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第2状態(例えば、開放状態)とに変化可能な可動手段(例えば、普通電役72)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
前記第3入球手段への入球に基づいて第3所定情報を取得可能な第3情報取得手段(例えば、ゲート通過処理(S10209))と、
前記第3情報取得手段により取得された前記第3所定情報を判定可能な第3判定手段(例えば、普図変動処理(S10211)のS10710)と、
前記第3判定手段による判定結果を使用することにより、前記特定表示手段において前記特定識別情報の特定動的表示を実行可能な特定動的表示実行手段(例えば、普図変動処理(S10211)のS10708又はS10709)と、
前記特定動的表示において特定導出結果が導出された場合に、前記可動手段を開閉駆動可能な駆動手段(例えば、普通電役ソレノイド)と、を備え、
前記第2動的変化手段は、
前記第2遊技状態において、前記特定動的表示実行手段による前記特定動的表示において前記特定導出結果が導出され得る前に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示を終了させ得る第2動的先行終了手段(例えば、「確率変動状態(確変第1モード)」において、可変表示時間を「5秒」、第2特別図柄の動的表示時間を「0.5秒」に設定)、を備えている
ことを特徴とする遊技機K2。
遊技機K2によれば、遊技機K0又はK1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記識別情報と異なる特定識別情報を表示可能な特定表示手段と、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、遊技球の入球に基づいて前記第1所定情報を取得可能な第1入球手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、遊技球の入球に基づいて前記第2所定情報を取得可能な第2入球手段と、前記第2入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第1状態と、前記第2入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第2状態とに変化可能な可動手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第3入球手段と、前記第3入球手段への入球に基づいて第3所定情報を取得可能な第3情報取得手段と、前記第3情報取得手段により取得された前記第3所定情報を判定可能な第3判定手段と、前記第3判定手段による判定結果を使用することにより、前記特定表示手段において前記特定識別情報の特定動的表示を実行可能な特定動的表示実行手段と、前記特定動的表示において特定導出結果が導出された場合に、前記可動手段を開閉駆動可能な駆動手段と、を備え、前記第2動的変化手段は、前記第2遊技状態において、前記特定動的表示実行手段による前記特定動的表示において前記特定導出結果が導出され得る前に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示を終了させ得る第2動的先行終了手段、を備えている。これにより、可動手段が駆動されることによる第2入球手段への入球契機が到来するより前に、第2入球手段への入球に基づく第2動的表示が追加的に記憶され得る状況を抑制することができる。その結果、可動手段が駆動されることによる第2入球手段への入球契機が到来するより前に、第2動的表示が終了し、第1動的表示が記憶されている場合には、第2動的表示が記憶されていないことで、第1動的表示の実行契機を到来させることが可能となる。よって、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機K2において、
前記第2動的先行終了手段は、
前記第2遊技状態において、前記特定動的表示実行手段による前記特定動的表示において前記特定導出結果が導出され得る前に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報分の前記第2動的表示を終了させ得る
ことを特徴とする遊技機K3。
遊技機K3によれば、遊技機K2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2動的先行終了手段は、前記第2遊技状態において、前記特定動的表示実行手段による前記特定動的表示において前記特定導出結果が導出され得る前に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報分の前記第2動的表示を終了させ得るように構成される。これにより、可動手段が駆動されることによる第2入球手段への入球契機が到来するより前に、第2入球手段への入球に基づく第2動的表示が追加的に記憶され得る状況を抑制しつつ、可動手段が駆動されることによる第2入球手段への入球契機が到来するより前に、記憶されているすべての第2動的表示が終了し、第1動的表示が記憶されている場合には、第2動的表示が記憶されていないことで、第1動的表示の実行契機を到来させることが可能となる。よって、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、第2動的表示の記憶数にかかわらず、記憶されている第2動的表示をすべて終了させ、第1動的表示が確実に実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機K0からK3のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第1動的変化手段(例えば、Fテーブル202d6又はDテーブル202d4)、を備えている
ことを特徴とする遊技機K4。
遊技機K4によれば、遊技機K0からK3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第1動的変化手段、を備えている。これにより、第2遊技状態において非優先で実行される第1特別図柄が実行される場合に、第1遊技状態における第1動的表示の実行態様と異なる実行態様を実行することで、演出のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機K4において、
前記第1動的変化手段は、
前記第1遊技状態へ移行するか否かの特別演出(例えば、「ジャッジバトル演出」)を実行する特別演出実行手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機K5。
遊技機K5によれば、遊技機K4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1動的変化手段は、前記第1遊技状態へ移行するか否かの特別演出を実行する特別演出実行手段、を備えている。これにより、第2遊技状態に突入した場合に、第1動的表示が記憶されていることに応じて第1動的表示を実行し得るように構成し、該第1動的表示が実行される場合には、第2遊技状態の発生回数の計数が初期化される第1遊技状態へ移行するか否かの演出を実行して、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機K5において、
前記第1動的変化手段は、
前記第2遊技状態において、前記特定動的表示実行手段による前記特定動的表示において前記特定導出結果が導出され得る前に、前記特別演出より前に実行される前記第1動的表示を終了させ得る第1動的先行終了手段(例えば、「確率変動状態(確変第1モード)」において、可変表示時間を「5秒」、第1特別図柄の動的表示時間を「0.5秒」に設定)、を備えている
ことを特徴とする遊技機K6。
遊技機K6によれば、遊技機K0からK5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1動的変化手段は、前記第2遊技状態において、前記特定動的表示実行手段による前記特定動的表示において前記特定導出結果が導出され得る前に、前記特別演出より前に実行される前記第1動的表示を終了させ得る第1動的先行終了手段、を備えている。これにより、可動手段が駆動されることによる第2入球手段への入球契機が到来するより前に、特別演出より前に実行される第1動的表示及び第2動的表示をすべて終了させることができ、遊技者を特別演出に集中させることが可能となり、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機K5又はK6において、
前記特別演出実行手段は、
前記第1動的表示又は前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出される場合に、前記特別演出を実行する
ことを特徴とする遊技機K7。
遊技機K7によれば、遊技機K5又はK6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特別演出実行手段は、前記第1動的表示又は前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出される場合に、前記特別演出を実行する。これにより、特別演出が実行される場合に、特別導出結果が導出され得ることで、例えば、第2動的表示において特別演出が実行されるとき、特別導出結果の導出期待度を向上させることができる。その結果、第1記憶手段又は第2記憶手段の記憶数と特別演出の実行タイミングに遊技者を着目させるという遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機K0からK7のいずれかにおいて、
前記第2動的変化手段により、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示を実行させるために、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせることで、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示が実行され得る
ことを特徴とする遊技機K8。
遊技機K8によれば、遊技機K0からK7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2動的変化手段により、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示を実行させるために、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせることで、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示が実行され得る。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
<L群:非優先の特別図柄の大当たりの価値が遊技状態によって異なる>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
このような遊技機に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
L群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
識別情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10304及びS10309)と、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d)と、
前記第1記憶手段に記憶された前記第1所定情報を判定可能な第1判定手段(例えば、第1特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記第1判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11302~S11308)と、
前記第1所定情報と異なる第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10308及びS10309)と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)と、
前記第2記憶手段に記憶された前記第2所定情報を判定可能な第2判定手段(例えば、第2特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11310~S11316)と、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示、又は、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S10203))と、を備えた遊技機において、
前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段(例えば、特図変動処理(S10210)のS10504)と、
少なくとも、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段(例えば、確変フラグ203u及び時短フラグ203v)と、を備え、
前記第1遊技状態において、前記第2情報取得手段による前記第2所定情報より、前記第1所定情報取得手段による前記第1所定情報が取得され易い一方、前記第2遊技状態において、前記第1情報取得手段による前記第1所定情報より、前記第2所定情報取得手段による前記第2所定情報が取得され易いように構成され(例えば、「通常遊技状態」において右打ち遊技禁止、「確率変動状態」において右打ち遊技許容、及び、普通電役72の開放容易化)、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1遊技状態において前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合(例えば、大当たり種別「時短A」による時短回数100回)より、遊技者にとって有利な遊技価値を付与可能(例えば、大当たり種別「時短B」による時短回数10000回)に構成される
ことを特徴とする遊技機L0。
遊技機L0によれば、識別情報を表示可能な表示手段と、第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段と、前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶された前記第1所定情報を判定可能な第1判定手段と、前記第1判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段と、前記第1所定情報と異なる第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段と、前記第2記憶手段に記憶された前記第2所定情報を判定可能な第2判定手段と、前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段と、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示、又は、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段と、少なくとも、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段と、を備え、前記第1遊技状態において、前記第2情報取得手段による前記第2所定情報より、前記第1所定情報取得手段による前記第1所定情報が取得され易い一方、前記第2遊技状態において、前記第1情報取得手段による前記第1所定情報より、前記第2所定情報取得手段による前記第2所定情報が取得され易いように構成され、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1遊技状態において前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合より、遊技者にとって有利な遊技価値を付与可能に構成される。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成され、かつ、第2遊技状態において第2動的表示の実行契機となる第2所定情報が取得され易いように構成されている場合に、第2遊技状態において第2動的表示より優先されない第1動的表示で特別導出結果が導出された際には、第1遊技状態において第1動的表示で特別導出結果が導出された場合より、遊技者にとって有利な遊技価値を付与することができる。即ち、第2動的表示より優先的に実行されない第1動的表示において、第2動的表示の実行契機となる第2所定情報を第1所定情報より取得し易い第2遊技状態で特別導出結果が導出された場合には、同じ第1動的表示における特別導出結果であっても、第1遊技状態において第1動的表示で特別導出結果が導出された場合より、遊技者にとって有利な遊技価値を付与することができる。その結果、第1動的表示における特別導出結果による遊技価値を遊技状態に応じて異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機L0において、
前記第2入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第1状態(例えば、閉鎖状態)と、前記第2入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第2状態(例えば、開放状態)とに変化可能な可動手段(例えば、普通電役72)と、
前記可動手段を駆動可能な駆動手段(例えば、普通電役ソレノイド)と、
前記第1遊技状態より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように前記駆動手段を駆動させる第2入球容易化手段(例えば、時短フラグ203vのオン)と、
前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態において、所定条件(例えば、時短終了条件)が成立した場合に、前記第2入球容易化手段による前記第2入球手段へ入球し易い状態を終了させる容易化終了手段(例えば、時短フラグ203vのオフ)と、を備え、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態であって、前記容易化終了手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態が終了するより、前記特別導出結果が導出され易い状態(例えば、「時間短縮状態B」)へ移行し得る
ことを特徴とする遊技機L1。
遊技機L1によれば、遊技機L0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第1状態と、前記第2入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第2状態とに変化可能な可動手段と、前記可動手段を駆動可能な駆動手段と、前記第1遊技状態より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように前記駆動手段を駆動させる第2入球容易化手段と、前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態において、所定条件が成立した場合に、前記第2入球容易化手段による前記第2入球手段へ入球し易い状態を終了させる容易化終了手段と、を備え、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態であって、前記容易化終了手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態が終了するより、前記特別導出結果が導出され易い状態へ移行し得る。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、第2遊技状態において第1動的表示で特別導出結果が導出されることで、第2入球手段へ入球し易い状態が終了する前に特別導出結果を導出し易くすることが可能となる。その結果、第2遊技状態において、第1動的表示において特別導出結果を導出させることで、新たな特別導出結果を導出し易い状態へ移行し得ることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機L1において、
前記有利状態手段は、
前記第1遊技状態において、前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態であって、前記特別導出結果が導出されるより、前記容易化終了手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態が終了し易い状態(例えば、「時間短縮状態A」)へ移行し得る
ことを特徴とする遊技機L2。
遊技機L2によれば、遊技機L0又はL1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第1遊技状態において、前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態であって、前記特別導出結果が導出されるより、前記容易化終了手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態が終了し易い状態へ移行し得る。これにより、第1遊技状態において第1動的表示で特別導出結果が導出された場合と、第2遊技状態において第1動的表示で特別導出結果が導出された場合とで、第2入球手段へ入球し易い状態を維持したままで新たな特別導出結果が導出されるか否かを異ならせることができる。その結果、遊技状態に応じて第1動的表示で特別導出結果が導出された場合の遊技価値を異ならせることができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機L0からL2のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数可能な第2遊技計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203q)と、
前記第2遊技計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が第1回数(例えば、12回)に達した場合に、前記特別導出結果の導出に基づいて前記第2遊技状態以外の遊技状態へ移行する移行制限手段(例えば、確変リミットカウンタ203qの値が「13」となった場合に、大当たり種別「時短A」を選択)と、
前記第2遊技状態以外の遊技状態に移行された場合に、前記第2遊技計数手段の計数結果を初期化可能な初期化手段(例えば、特別図柄の低確率状態に移行した場合に確変リミットカウンタ203qを「0」クリア)と、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第2遊技状態へ移行し易い第2遊技移行化手段(例えば、特図2大当たり種別テーブル202b2)と、
前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第1遊技状態へ移行し易い第1遊技移行化手段(例えば、特図1大当たり種別テーブル202b1)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機L3。
遊技機L3によれば、遊技機L0からL2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数可能な第2遊技計数手段と、前記第2遊技計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が第1回数に達した場合に、前記特別導出結果の導出に基づいて前記第2遊技状態以外の遊技状態へ移行する移行制限手段と、前記第2遊技状態以外の遊技状態に移行された場合に、前記第2遊技計数手段の計数結果を初期化可能な初期化手段と、を備え、前記遊技状態変更手段は、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第2遊技状態へ移行し易い第2遊技移行化手段と、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第1遊技状態へ移行し易い第1遊技移行化手段と、を備えている。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、第1動的表示において特別導出結果が導出された場合に、第2動的表示において特別導出結果が導出されたときより第1遊技状態へ移行し易く構成し、第2遊技状態の発生回数を初期化した上で遊技を継続させることが可能となる。よって、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機L0からL3のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第2動的変化手段(例えば、Fテーブル202d6)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機L4。
遊技機L4によれば、遊技機L0からL3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第2動的変化手段と、を備えている。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機L4において、
前記第2動的変化手段は、
前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報の記憶がなくなった場合に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を変化させる第2変化手段(例えば、Iテーブル202d9又はHテーブル202d8)、を備えている
ことを特徴とする遊技機L5。
遊技機L5によれば、遊技機L4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2動的変化手段は、第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報の記憶がなくなった場合に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を変化させる第2変化手段、を備えている。これにより、第2遊技状態において、第1記憶手段に第1所定情報が記憶されているか否かに応じて第2動的表示の実行態様を異ならせることができ、例えば、第1所定情報が記憶されている場合の第2動的表示に要する時間と、第1所定情報が記憶されている場合の第2動的表示に要する時間とを異ならせて、第2動的表示が早く消化され易い状態か、第2動的表示が消化され難い状態かの複数の遊技状態を創り出すことができる。その結果、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機L1からL5のいずれかにおいて、
前記容易化終了手段は、
前記第2遊技状態において、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示が特定回数(例えば、5回)実行された場合に、前記第2入球容易化手段による前記第2入球手段へ入球し易い状態を終了させる
ことを特徴とする遊技機L6。
遊技機L6によれば、遊技機L1からL5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記容易化終了手段は、前記第2遊技状態において、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示が特定回数実行された場合に、前記第2入球容易化手段による前記第2入球手段へ入球し易い状態を終了させる。これにより、第2遊技状態において、第2動的表示が実行され易い状況にも拘わらず、第1動的表示で特別導出結果が導出された場合には、第1遊技状態で第1動的表示において特別導出結果が導出されたときより、遊技者にとって有利な遊技価値を付与するという遊技性を維持しつつ、第2遊技状態が特定回数実行された場合には第2入球手段へ入球し易い状態を終了させるように構成することで、第1動的表示が過度に実行され得ることで、上記有利な遊技価値が付与され易くなるといった不具合を未然に防止することができる。その結果、新たな遊技性を維持しつつ、遊技者によって意図的に上記有利な遊技価値を取得する行為を抑制することで、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機L6において、
前記特定回数は、
前記第1記憶手段における最大記憶可能数(例えば、4回)より多い回数である
ことを特徴とする遊技機L7。
遊技機L7によれば、遊技機L6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記第1記憶手段における最大記憶可能数より多い回数である。これにより、第2遊技状態において、遊技仕様通りに遊技を行っている間は、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易く構成し、また、第1動的表示より第2動的表示が優先的に実行されることで、第2遊技状態に突入したにも拘わらず、第1動的表示の最大記憶可能数分の第1動的表示が実行されたとしても、直ちに第2入球手段へ入球し易い状態が終了しないように構成する。その結果、遊技者による意図的な有利な遊技価値を取得する行為を抑制しつつ、新たな遊技性を維持し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機L4からL7のいずれかにおいて、
前記第2動的変化手段により、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示を実行させるために、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせることで、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示が実行され得る
ことを特徴とする遊技機L8。
遊技機L8によれば、遊技機L4からL7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2動的変化手段により、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示を実行させるために、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせることで、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示が実行され得る
これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
<M群:確変中の特図1大当たりと特図2大当たりの価値が異なる>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
このような遊技機に対して、遊技の興趣向上のため、上記遊技価値を適切に付与することで遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
M群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能は発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、右側第1始動口64a又は左側第1始動口64)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第2入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第1状態(例えば、閉状態)と、前記第2入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第2状態(例えば、開状態)とに変化可能な可動手段(例えば、普通電役72)と、
前記可動手段を駆動可能な駆動手段(例えば、普通電役ソレノイド)と、
遊技状態を、少なくとも、第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)とに変更可能な遊技状態変更手段(例えば、確変フラグ203u又は時短フラグ203v)と、を備えた遊技機において、
前記第2入球手段および前記第1入球手段は、
前記第2遊技状態において、前記第1入球手段と前記第2入球手段とに入球し得るとともに、前記可動手段が駆動されることにより、前記第1入球手段より前記第2入球手段へ入球し易いように配置される
ことを特徴とする遊技機M0。
遊技機M0によれば、遊技球を発射可能は発射手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第2入球手段と、前記第2入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第1状態と、前記第2入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第2状態とに変化可能な可動手段と、前記可動手段を駆動可能な駆動手段と、遊技状態を、少なくとも、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに変更可能な遊技状態変更手段と、を備えた遊技機であって、前記第2入球手段および前記第1入球手段は、前記第2遊技状態において、前記第1入球手段と前記第2入球手段とに入球し得るとともに、前記可動手段が駆動されることにより、前記第1入球手段より前記第2入球手段へ入球し易いように配置される。これにより、第2遊技状態において、第1入球手段にも第2入球手段にも遊技球を入球させることが可能となるとともに、第1入球手段より第2入球手段へ入球し易くすることができる。その結果、遊技球の入球パターンを多様化し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機M0において、
識別情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記第1入球手段又は前記第2入球手段への入球に基づいて所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10304、S10308及びS10309)と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶可能な記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、変動開始処理(S10510))と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110))と、
前記動的表示実行手段による前記動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S10203))と、を備え、
前記第2遊技状態は、
前記特別導出結果の導出される確率が、前記第1遊技状態より第1所定割合(例えば、2倍)上昇するように構成され、
前記第2入球手段は、
前記第2遊技状態において、前記可動手段が駆動されることにより、前記第1入球手段より前記第1所定割合以上(例えば、45倍)入球し易いように構成される
ことを特徴とする遊技機M1。
遊技機M1によれば、遊技機M0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、識別情報を表示可能な表示手段と、前記第1入球手段又は前記第2入球手段への入球に基づいて所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段による前記動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備え、前記第2遊技状態は、前記特別導出結果の導出される確率が、前記第1遊技状態より第1所定割合上昇するように構成され、前記第2入球手段は、前記第2遊技状態において、前記可動手段が駆動されることにより、前記第1入球手段より前記第1所定割合以上入球し易いように構成される。これにより、第2遊技状態において、第1入球手段にも第2入球手段にも遊技球を入球させることが可能となるとともに、第2入球手段への遊技球の入球割合が、第1入球手段への遊技球の入球割合より、特別導出結果の導出される確率の上昇分である第1所定割合以上に入球し易くすることができる。その結果、例えば、第1遊技状態より特別導出結果の導出割合が第1所定割合上昇している第2遊技状態において、第1入球手段より第1所定割合以上入球し易い第2入球手段へ遊技球を入球させつつ、該第2入球手段より入球し難い第1入球手段に如何にして入球させて、第2遊技状態中に第1入球手段への入球に基づく第1動的表示の実行契機を獲得するか否かという遊技性を創出することができる。よって、第2遊技状態の滞在期間が長くなればなるほど、第1入球手段に多くの遊技球を入球させることが可能となるため、特別導出結果の導出割合が第1所定割合上昇している第2遊技状態であるにもかかわらず、長期に亘って特別導出結果が導出されない事象(所謂、ハマり)が生じた場合であっても、上記新たな遊技性により興趣を向上させることができ、遊技者が遊技に興覚めしてしまうことを抑制し、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機M0又はM1において、
前記駆動手段は、
前記第2遊技状態において、前記可動手段が駆動される確率が、前記第2遊技状態以外より第2所定割合(例えば、99倍)上昇するように構成される
ことを特徴とする遊技機M2。
遊技機M2によれば、遊技機M0又はM1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記駆動手段は、前記第2遊技状態において、前記可動手段が駆動される確率が、前記第2遊技状態以外より第2所定割合上昇するように構成される。これにより、第2遊技状態において、第2入球手段への入球割合を、第2遊技状態以外、例えば、第1遊技状態より第2所定割合上昇させて、第2入球手段へ遊技球を入球させ易くすることができる。その結果、遊技球の入球パターンを多様化し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機M1又はM2において、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な特別入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、
前記特別入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第3状態(例えば、閉状態)と、前記特別入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第4状態(例えば、開状態)とに変化可能な特別可動手段(例えば、大入賞口開閉板65a)と、を備え、
前記有利状態手段は、
前記特別可動手段を前記第4状態とすることで、前記発射手段により発射された遊技球が前記特別入球手段に入球し得るように構成され、
少なくとも、前記第1入球手段は、
前記特別入球手段の下流側に配置される
ことを特徴とする遊技機M3。
遊技機M3によれば、遊技機M1又はM2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な特別入球手段と、前記特別入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第3状態と、前記特別入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第4状態とに変化可能な特別可動手段と、を備え、前記有利状態手段は、前記特別可動手段を前記第4状態とすることで、前記発射手段により発射された遊技球が前記特別入球手段に入球し得るように構成され、少なくとも、前記第1入球手段は、前記特別入球手段の下流側に配置される。これにより、有利状態中において、特別可動手段を第4状態とすることで、該特別可動手段の下流側に配置された第1入球手段への新たな入球を抑制することができる。その結果、例えば、第2遊技状態において、有利状態の発生前までに、入球し易い第2入球手段へ遊技球を入球させつつ、入球し難い第1入球手段に如何にして入球させるかという遊技性、即ち、第2遊技状態の滞在期間を長くすることで第1入球手段に多くの遊技球を入球させるかという遊技性を創出し、新たな遊技性創出することで、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機M3において、
前記特別可動手段は、
上面を遊技球が転動可能な板状に構成され、
前記有利状態手段は、
前記特別可動手段の所定端部から他方端部へ遊技球が転動する間に、該特別可動手段を前記第4状態に変化させて、遊技球を前記特別入球手段へ入球させる
ことを特徴とする遊技機M4。
遊技機M4によれば、遊技機M3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特別可動手段は、上面を遊技球が転動可能な板状に構成され、前記有利状態手段は、前記特別可動手段の所定端部から他方端部へ遊技球が転動する間に、該特別可動手段を前記第4状態に変化させて、遊技球を前記特別入球手段へ入球させる。これにより、有利状態中において、特別可動手段が第3状態であった場合でも、該特別可動手段の所定端部から他方端部へ転動するまでの間に、特別可動手段を第4状態とすることで、特別可動手段の上面を転動している球を特別入球手段へと入球させ、特別可動手段の下流側への遊技球の流下を抑制することができる。よって、有利状態終了中に第1入球手段に遊技球を入球させないことで、例えば、第2遊技状態において、有利状態の発生前までに、入球し易い第2入球手段へ遊技球を入球させつつ、入球し難い第1入球手段に如何にして入球させるかという遊技性、即ち、第2遊技状態の滞在期間を長くすることで第1入球手段に多くの遊技球を入球させるかという遊技性を創出し、新たな遊技性創出することで、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機M4において、
前記特別可動手段の上面を転動する遊技球が該特別可動手段の前記所定端部から前記他方端部まで転動しきる時間を長期化させる長期化手段(例えば、迂回通路65f)、を備えている
ことを特徴とする遊技機M5。
遊技機M5によれば、遊技機M4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特別可動手段の上面を転動する遊技球が該特別可動手段の前記所定端部から前記他方端部まで転動しきる時間を長期化させる長期化手段、を備えている。これにより、特別可動手段の上面を転動する遊技球の転動時間を長期化することができ、有利状態中に特別入球手段へ遊技球を流入させ易くするとともに、特別入球手段の正面視横方向の設計寸法を縮小させることが可能となり、他の部品の配置に関する盤面設計の容易化を図ることができる、という効果がある。また、長期化手段の構成によって、特別入球手段の下流側へ遊技球を流下させないために特別可動手段の第3状態である時間を極端に短縮する等の措置を不要にし、特別可動手段の第4状態時間又は第3状態時間や、他の遊技仕様(例えば、第2入球手段への入球確率や第2状態となるまでの時間等)との関係を単純化することができ、遊技仕様設計時の容易化を図り、開発工数を削減することができる、という効果がある。
遊技機M0からM5のいずれかにおいて、
前記発射手段は、
少なくとも、遊技領域の第1領域へ向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能に構成され、
前記第1入球手段は、
前記第1領域に配置された第1領域第1入球手段(例えば、左側第1始動口64)と、前記第2領域に配置された第2領域第1入球手段(例えば、右側第1始動口64a)と、を備え、
前記第2入球手段は、
前記第2領域に配置され、
前記第2入球手段および前記第2領域第1入球手段は、
前記第2遊技状態において、前記第2発射態様で発射された遊技球が、前記第2領域第1入球手段と前記第2入球手段に入球し得るとともに、前記可動手段が駆動されることにより、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ入球し易いように配置される
ことを特徴とする遊技機M6。
遊技機M6によれば、遊技機M0からM5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記発射手段は、少なくとも、遊技領域の第1領域へ向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能に構成され、前記第1入球手段は、前記第1領域に配置された第1領域第1入球手段と、前記第2領域に配置された第2領域第1入球手段と、を備え、前記第2入球手段は、前記第2領域に配置され、前記第2入球手段および前記第2領域第1入球手段は、前記第2遊技状態において、前記第2発射態様で発射された遊技球が、前記第2領域第1入球手段と前記第2入球手段に入球し得るとともに、前記可動手段が駆動されることにより、前記第2領域第1入球手段より前記第2入球手段へ入球し易いように配置される。これにより、第2遊技状態において、第2発射態様で発射された遊技球を第2領域第1入球手段にも第2入球手段にも入球させることが可能となる。その結果、第2遊技状態において、例えば、第2遊技状態において、入球し易い第2入球手段へ遊技球を入球させつつ、入球し難い第2領域第1入球手段に如何にして入球させるかという遊技性、即ち、第2遊技状態の滞在期間を長くすることで第2領域第1入球手段に多くの遊技球を入球させるかという遊技性を創出し、新たな遊技性創出することで、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機M0からM5のいずれかにおいて、
前記発射手段は、
少なくとも、遊技領域の第1領域へ向けて遊技球を発射する第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能に構成され、
前記第1入球手段は、
前記第1領域に配置され、
前記第2入球手段は、
前記第2領域に配置され、
前記遊技機は、
前記第2領域に発射された遊技球を、前記第1領域に配置された前記第1入球手段の上流側に案内可能な案内手段(例えば、右側ワープ入り口80a)、を備えている
ことを特徴とする遊技機M7。
遊技機M7によれば、遊技機M0からM5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記発射手段は、少なくとも、遊技領域の第1領域へ向けて遊技球を発射する第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射する第2発射態様とで遊技球を発射可能に構成され、前記第1入球手段は、前記第1領域に配置され、前記第2入球手段は、前記第2領域に配置され、前記遊技機は、前記第2領域に発射された遊技球を、前記第1領域に配置された前記第1入球手段の上流側に案内可能な案内手段、を備えている。これにより、第2遊技状態において、第2発射態様で発射された遊技球を案内手段により第1領域に配置された第1入球手段にも入球可能としつつ、第2領域に配置された第2入球手段にも入球させることが可能となる。その結果、第2遊技状態において、例えば、第2遊技状態において、入球し易い第2入球手段へ遊技球を入球させつつ、入球し難い第1入球手段に如何にして入球させるかという遊技性、即ち、第2遊技状態の滞在期間を長くすることで第1入球手段に多くの遊技球を入球させるかという遊技性を創出し、新たな遊技性創出することで、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。また、第2領域に第1入球手段を設ける必要がなくなるので、部品点数を削減し、遊技機のコストを削減できる、という効果がある。
遊技機M1からM7のいずれかにおいて、
前記情報取得手段は、
前記第1入球手段への入球に基づいて第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10304及びS10309)と、
前記第2入球手段への入球に基づいて第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10308及びS10309)と、を備え、
前記記憶手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d)と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)と、を備え、
前記判定手段は、
前記第1記憶手段に記憶された前記第1所定情報を判定可能な第1判定手段(例えば、第1特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記第2記憶手段に記憶された前記第2所定情報を判定可能な第2判定手段(例えば、第2特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第1判定手段の判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11302~S11308)と、
前記第2判定手段の判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11310~S11316)と、を備え、
前記有利状態手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示、又は、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示において、前記特別導出結果が導出された場合に、前記所定の遊技価値を付与可能に構成され、
前記遊技機は、
前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段(例えば、特図変動処理(S10210のS10504)と、
前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第2動的変化手段(例えば、Fテーブル202d6)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機M8。
遊技機M8によれば、遊技機M1からM7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記情報取得手段は、前記第1入球手段への入球に基づいて第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段と、前記第2入球手段への入球に基づいて第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段と、を備え、前記記憶手段は、前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段と、を備え、前記判定手段は、前記第1記憶手段に記憶された前記第1所定情報を判定可能な第1判定手段と、前記第2記憶手段に記憶された前記第2所定情報を判定可能な第2判定手段と、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第1判定手段の判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段と、前記第2判定手段の判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段と、を備え、前記有利状態手段は、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示、又は、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示において、前記特別導出結果が導出された場合に、前記所定の遊技価値を付与可能に構成され、前記遊技機は、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段と、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第2動的変化手段と、を備えている。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機M1からM8のいずれかにおいて、
前記第2遊技状態の発生回数を計数可能な第2遊技計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203q)と、
前記第2遊技計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が第1回数(例えば、12回)に達した場合に、前記特別導出結果の導出に基づいて前記第2遊技状態以外の遊技状態へ移行する移行制限手段(例えば、確変リミットカウンタ203qの値が「13」となった場合に、大当たり種別「時短A」を選択)と、
前記第2遊技状態以外の遊技状態に移行された場合に、前記第2遊技計数手段の計数結果を初期化可能な初期化手段(例えば、特別図柄の低確率状態に移行した場合に確変リミットカウンタ203qを「0」クリア)と、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第2遊技状態へ移行し易い第2遊技移行化手段(例えば、特図2大当たり種別テーブル202b2)と、
前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第1遊技状態へ移行し易い第1遊技移行化手段(例えば、特図1大当たり種別テーブル202b1)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機M9。
遊技機M9によれば、遊技機M1からM8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数可能な第2遊技計数手段と、前記第2遊技計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が第1回数に達した場合に、前記特別導出結果の導出に基づいて前記第2遊技状態以外の遊技状態へ移行する移行制限手段と、前記第2遊技状態以外の遊技状態に移行された場合に、前記第2遊技計数手段の計数結果を初期化可能な初期化手段と、を備え、前記遊技状態変更手段は、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第2遊技状態へ移行し易い第2遊技移行化手段と、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第1遊技状態へ移行し易い第1遊技移行化手段と、を備えている。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができる。そして、第1動的表示において特別導出結果が導出された場合に、第2動的表示において特別導出結果が導出されたときより第1遊技状態へ移行し易く構成し、第2遊技状態の発生回数を初期化した上で遊技を継続させることが可能となる。よって、第2遊技状態に突入した場合に、第1動的表示が記憶されていることに応じて第1動的表示を実行し得るように構成し、第1遊技状態への移行機会が増加するという遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機M8又はM9において、
前記第2動的変化手段により、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示を実行させるために、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせることで、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示が実行され得る
ことを特徴とする遊技機M10。
遊技機M10によれば、遊技機M8又はM9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2動的変化手段により、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示を実行させるために、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせることで、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示が実行され得る
これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
<N群:通常時のリーチ中に特図1保留を貯めさせる>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
このような遊技機に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
N群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
識別情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射可能な第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射可能な第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、左側第1始動口64又は右側第1始動口64a)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10304及びS10309)と、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d)と、
前記第1記憶手段に記憶された前記第1所定情報を判定可能な第1判定手段(例えば、第1特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記第1判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11302~S11308)と、
前記第2領域に配置されて、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10308及びS10309)と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)と、
前記第2記憶手段に記憶された前記第2所定情報を判定可能な第2判定手段(例えば、第2特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11310~S11316)と、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示、又は、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S10203))と、を備えた遊技機において、
前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段(例えば、特図変動処理(S10210)のS10504)と、
前記第1動的表示又は前記第2動的表示において、前記特別導出結果が現出する前に表示される事前導出表示(例えば、「リーチ表示」)を現出可能な事前導出表示実行手段(例えば、変動パターンテーブル202e)と、
前記事前導出表示の実行中に前記発射手段によって遊技球を発射させて、前記第1入球手段への入球を遊技者に促す発射示唆を実行する第1入球示唆手段(例えば、発射促進メッセージ)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機N0。
遊技機N0によれば、識別情報を表示可能な表示手段と、少なくとも、遊技領域の第1領域に向けて遊技球を発射可能な第1発射態様と、前記第1領域と異なる第2領域へ向けて遊技球を発射可能な第2発射態様とで遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段と、前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶された前記第1所定情報を判定可能な第1判定手段と、前記第1判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段と、前記第2領域に配置されて、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第2入球手段と、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段と、前記第2記憶手段に記憶された前記第2所定情報を判定可能な第2判定手段と、前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段と、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示、又は、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段と、前記第1動的表示又は前記第2動的表示において、前記特別導出結果が現出する前に表示される事前導出表示を現出可能な事前導出表示実行手段と、前記事前導出表示の実行中に前記発射手段によって遊技球を発射させて、前記第1入球手段への入球を遊技者に促す発射示唆を実行する第1入球示唆手段と、を備えている。これにより、本来であれば、遊技者が遊技球の発射を中断する事前導出表示の実行中において遊技球の発射を促して、遊技球の発射を促進させることで、遊技機の稼働率を向上させ、遊技場の利益率を向上させることができる。また、演出のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機N0において、
前記第1入球示唆手段は、
前記事前導出表示における前記特別導出結果の現出期待度に応じて前記発射示唆の内容を変化可能に構成される
ことを特徴とする遊技機N1。
遊技機N1によれば、遊技機N0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1入球示唆手段は、前記事前導出表示における前記特別導出結果の現出期待度に応じて前記発射示唆の内容を変化可能に構成される。これにより、特別導出結果の現出期待度に応じて発射示唆の内容を変化させて、例えば、特別導出結果の現出期待度が高い場合は強く遊技球の発射を遊技者に促したり、特別導出結果の現出期待度が低い場合は遊技球の発射を促すものの強くは促さなかったり、一方で、特別導出結果の現出期待度が高いにも拘わらず遊技球の発射を強く促さなかったりすることで、遊技者が遊技球を発射するか否かを発射示唆の内容に応じて遊技者自身の判断で行うという遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機N0又はN1において、
前記第1入球手段は、
前記第1領域に配置された第1領域第1入球手段(例えば、左側第1始動口64)と、
前記第2領域に配置された第2領域第1入球手段(例えば、右側第1始動口64a)と、を備え、
前記第1入球示唆手段は、
前記事前導出表示の実行中に、前記第1領域第1入球手段への入球を遊技者に促す
ことを特徴とする遊技機N2。
遊技機N2によれば、遊技機N0又はN1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1入球手段は、前記第1領域に配置された第1領域第1入球手段と、前記第2領域に配置された第2領域第1入球手段と、を備え、前記第1入球示唆手段は、前記事前導出表示の実行中に、前記第1領域第1入球手段への入球を遊技者に促すように構成される。これにより、本来であれば、遊技者が遊技球の発射を中断する事前導出表示の実行中において遊技球の発射を促して、遊技球の発射を促進させることで、遊技機の稼働率を向上させ、遊技場の利益率を向上させることができる。また、演出のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機N0からN2のいずれかにおいて、
少なくとも、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段(例えば、確変フラグ203u)と、
前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第2動的変化手段(例えば、Fテーブル202d6)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機N3。
遊技機N3によれば、遊技機N0からN2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段と、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第2動的変化手段と、を備えている。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機N3において、
前記第2遊技状態の発生回数を計数可能な第2遊技計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203q)と、
前記第2遊技計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が第1回数(例えば、12回)に達した場合に、前記特別導出結果の導出に基づいて前記第2遊技状態以外の遊技状態へ移行する移行制限手段(例えば、確変リミットカウンタ203qの値が「13」となった場合に、大当たり種別「時短A」を選択)と、
前記第2遊技状態以外の遊技状態に移行された場合に、前記第2遊技計数手段の計数結果を初期化可能な初期化手段(例えば、特別図柄の低確率状態に移行した場合に確変リミットカウンタ203qを「0」クリア)と、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第2遊技状態へ移行し易い第2遊技移行化手段(例えば、特図2大当たり種別テーブル202b2)と、
前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第1遊技状態へ移行し易い第1遊技移行化手段(例えば、特図1大当たり種別テーブル202b1)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機N4。
遊技機N4によれば、遊技機N3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態の発生回数を計数可能な第2遊技計数手段と、前記第2遊技計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が第1回数に達した場合に、前記特別導出結果の導出に基づいて前記第2遊技状態以外の遊技状態へ移行する移行制限手段と、前記第2遊技状態以外の遊技状態に移行された場合に、前記第2遊技計数手段の計数結果を初期化可能な初期化手段と、を備え、前記遊技状態変更手段は、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第2遊技状態へ移行し易い第2遊技移行化手段と、前記第1動的表示において前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2動的表示において前記特別導出結果が導出されたときより前記第1遊技状態へ移行し易い第1遊技移行化手段と、を備えている。これにより、これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができる。そして、第1動的表示において特別導出結果が導出された場合に、第2動的表示において特別導出結果が導出されたときより第1遊技状態へ移行し易く構成し、第2遊技状態の発生回数を初期化した上で遊技を継続させることが可能となる。よって、第2遊技状態に突入した場合に、第1動的表示が記憶されていることに応じて第1動的表示を実行し得るように構成し、第1遊技状態への移行機会が増加するという遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機N3又はN4において、
前記第2入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第1状態(例えば、閉鎖状態)と、前記第2入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第2状態(例えば、開放状態)とに変化可能な可動手段(例えば、普通電役72)と、
前記可動手段を駆動可能な駆動手段(例えば、普通電役ソレノイド)と、
前記第1遊技状態より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように前記駆動手段を駆動させる第2入球容易化手段(例えば、時短フラグ203vのオン)と、
前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態において、所定条件(例えば、時短終了条件)が成立した場合に、前記第2入球容易化手段による前記第2入球手段へ入球し易い状態を終了させる容易化終了手段(例えば、時短フラグ203vのオフ)と、を備え、
前記有利状態手段は、
前記第2遊技状態において、前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態であって、前記容易化終了手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態が終了するより、前記特別導出結果が導出され易い状態(例えば、「時間短縮状態B」)へ移行し得る
ことを特徴とする遊技機N5。
遊技機N5によれば、遊技機N0からN4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第1状態と、前記第2入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第2状態とに変化可能な可動手段と、前記可動手段を駆動可能な駆動手段と、前記第1遊技状態より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易いように前記駆動手段を駆動させる第2入球容易化手段と、前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態において、所定条件が成立した場合に、前記第2入球容易化手段による前記第2入球手段へ入球し易い状態を終了させる容易化終了手段と、を備え、前記有利状態手段は、前記第2遊技状態において、前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態であって、前記容易化終了手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態が終了するより、前記特別導出結果が導出され易い状態へ移行し得る。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、第2遊技状態において第1動的表示で特別導出結果が導出されることで、第2入球手段へ入球し易い状態が終了する前に特別導出結果を導出し易くすることが可能となる。その結果、第2遊技状態において、第1動的表示において特別導出結果を導出させることで、新たな特別導出結果を導出し易い状態へ移行し得ることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機N5において、
前記有利状態手段は、
前記第1遊技状態において、前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態であって、前記特別導出結果が導出されるより、前記容易化終了手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態が終了し易い状態(例えば、「時間短縮状態A」)へ移行し得る
ことを特徴とする遊技機N6。
遊技機N6によれば、遊技機N5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記有利状態手段は、前記第1遊技状態において、前記第1動的表示により前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2入球容易化手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態であって、前記特別導出結果が導出されるより、前記容易化終了手段によって前記第2入球手段へ入球し易い状態が終了し易い状態へ移行し得る。これにより、第1遊技状態において第1動的表示で特別導出結果が導出された場合と、第2遊技状態において第1動的表示で特別導出結果が導出された場合とで、第2入球手段へ入球し易い状態を維持したままで新たな特別導出結果が導出されるか否かを異ならせることができる。その結果、遊技状態に応じて第1動的表示で特別導出結果が導出された場合の遊技価値を異ならせることができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機N5又はN6において、
前記容易化終了手段は、
前記第2遊技状態において、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示が特定回数(例えば、5回)実行された場合に、前記第2入球容易化手段による前記第2入球手段へ入球し易い状態を終了させる
ことを特徴とする遊技機N7。
遊技機N7によれば、遊技機N5又はN6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記容易化終了手段は、前記第2遊技状態において、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示が特定回数実行された場合に、前記第2入球容易化手段による前記第2入球手段へ入球し易い状態を終了させる。これにより、第2遊技状態において、第2動的表示が実行され易い状況にも拘わらず、第1動的表示で特別導出結果が導出された場合には、第1遊技状態で第1動的表示において特別導出結果が導出されたときより、遊技者にとって有利な遊技価値を付与するという遊技性を維持しつつ、第2遊技状態が特定回数実行された場合には第2入球手段へ入球し易い状態を終了させるように構成することで、第1動的表示が過度に実行され得ることで、上記有利な遊技価値が付与され易くなるといった不具合を未然に防止することができる。その結果、新たな遊技性を維持しつつ、遊技者によって意図的に上記有利な遊技価値を取得する行為を抑制することで、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機N7において、
前記特定回数は、
前記第1記憶手段における最大記憶可能数(例えば、4回)より多い回数である
ことを特徴とする遊技機N8。
遊技機N8によれば、遊技機N7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記第1記憶手段における最大記憶可能数より多い回数である。これにより、第2遊技状態において、遊技仕様通りに遊技を行っている間は、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易く構成し、また、第1動的表示より第2動的表示が優先的に実行されることで、第2遊技状態に突入したにも拘わらず、第1動的表示の最大記憶可能数分の第1動的表示が実行されたとしても、直ちに第2入球手段へ入球し易い状態が終了しないように構成する。その結果、遊技者による意図的な有利な遊技価値を取得する行為を抑制しつつ、新たな遊技性を維持し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機N3からN8のいずれかにおいて、
前記第2動的変化手段により、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示を実行させるために、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせることで、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示が実行され得る
ことを特徴とする遊技機N9。
遊技機N9によれば、遊技機N3からN8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2動的変化手段により、前記第2遊技状態において、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶されている場合に、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示を実行させるために、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせることで、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報に基づく前記第1動的表示が実行され得る
これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
<O群:確変中の特図1大当たりと特図2大当たりの移行遊技状態が異なるが、いずれも実質的に次回大当たり確定>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
このような遊技機に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
O群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
識別情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、左側第1始動口64又は右側第1始動口64a)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段(例えば、始動入賞処置(S10208)のS10304及びS10309)と、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d)と、
前記第1記憶手段に記憶された前記第1所定情報を判定可能な第1判定手段(例えば、第1特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記第1判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11302~S11308)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、
前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10308及びS10309)と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)と、
前記第2記憶手段に記憶された前記第2所定情報を判定可能な第2判定手段(例えば、第2特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11310~S11316)と、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示、又は、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S10203))と、を備えた遊技機において、
少なくとも、第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段(例えば、確変フラグ203u又は時短フラグ203v)と、
前記第2遊技状態において、前記第1動的表示で前記特別導出結果が導出された場合と、前記第2動的表示で前記特別導出結果が導出された場合とで、それぞれ異なる遊技状態に移行し得る一方、各遊技状態が終了する前に前記特別導出結果を導出し得る遊技状態へ移行し得る特別導出結果現出手段(例えば、「確率変動状態」において、第1特別図柄で大当たり種別「時短A」に当選した場合に「時間短縮状態B」へ移行、第2特別図柄で大当たり種別「確変A」に当選した場合に「確率変動状態」へ移行)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機O0。
遊技機O0によれば、識別情報を表示可能な表示手段と、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段と、前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶された前記第1所定情報を判定可能な第1判定手段と、前記第1判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第1動的表示を実行可能な第1動的表示実行手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な第2入球手段と、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段と、前記第2記憶手段に記憶された前記第2所定情報を判定可能な第2判定手段と、前記第2判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の第2動的表示を実行可能な第2動的表示実行手段と、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示、又は、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、少なくとも、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段と、前記第2遊技状態において、前記第1動的表示で前記特別導出結果が導出された場合と、前記第2動的表示で前記特別導出結果が導出された場合とで、それぞれ異なる遊技状態に移行し得る一方、各遊技状態が終了する前に前記特別導出結果を導出し得る遊技状態へ移行し得る特別導出結果現出手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態において、第1動的表示で特別導出結果が導出された場合と第2動的表示で特別導出結果が導出された場合とで異なる遊技状態に移行した場合であっても、各遊技状態が終了するまでに次回の特別導出結果が導出され得る遊技状態に移行することで、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機O0において、
前記第2遊技状態は、
前記第1遊技状態より前記特別導出結果が導出され易く、かつ、前記第1遊技状態より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い特定第2遊技状態(例えば、「確率変動状態」)と、
前記第1遊技状態と前記特別導出結果が同等に導出され得て、かつ、前記第1遊技状態より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い所定第2遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)と、を有し、
前記特別導出結果現出手段は、
前記第2遊技状態において、前記第2動的表示で前記特別導出結果が導出された場合に、前記特定第2遊技状態へ移行させ、
前記特定第2遊技状態は、
前記特別導出結果が導出されるまで前記特定第2遊技状態を維持し得る
ことを特徴とする遊技機O1。
遊技機O1によれば、遊技機O0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態より前記特別導出結果が導出され易く、かつ、前記第1遊技状態より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い特定第2遊技状態と、前記第1遊技状態と前記特別導出結果が同等に導出され得て、かつ、前記第1遊技状態より前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い所定第2遊技状態と、を有し、前記特別導出結果現出手段は、前記第2遊技状態において、前記第2動的表示で前記特別導出結果が導出された場合に、前記特定第2遊技状態へ移行させ、前記特定第2遊技状態は、前記特別導出結果が導出されるまで前記特定第2遊技状態を維持し得る。これにより、第2遊技状態において、第2動的表示で特別導出結果が導出された場合に、次回の特別導出結果が導出されるまで、第1遊技状態より特別導出結果が導出され易く、かつ、第2入球手段へ遊技球が入球し易い特定第2遊技状態を維持し得るように構成することで、該特定第2遊技状態に突入した場合に、次回の特別導出結果を比較的早期に導出し得るとともに、次回の特別導出結果が導出されるまで第2動的表示の実行契機を取得し易くすることができる。その結果、第2遊技状態において第2動的表示において特別導出結果が導出された場合に、遊技者に次回の特別導出結果の導出まで遊技価値の付与が実質的に保証された状態で遊技を行わせることができ、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機O1において、
前記所定第2遊技状態は、
前記第1動的表示又は前記第2動的表示が第1実行回数(例えば、100回)実行されるまで前記所定第2遊技状態を維持し得る第1実行回数状態(例えば、「時間短縮状態A」)と、該第1実行回数より多い第2実行回数(例えば、10000回)実行されるまで前記第2所定遊技状態を維持し得る第2実行回数状態(例えば、「時間短縮状態B」)と、を有し、
前記特別導出結果現出手段は、
前記第2遊技状態において、前記第1動的表示で前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2実行回数状態へ移行させ、
前記第1実行回数は、
前記特別導出結果が導出されるより前記第1実行回数状態が終了し易い回数であり、
前記第2実行回数は、
前記第2実行回数状態が終了する前に前記特別導出結果が導出し易い回数である
ことを特徴とする遊技機O2。
遊技機O2によれば、遊技機O1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定第2遊技状態は、前記第1動的表示又は前記第2動的表示が第1実行回数実行されるまで前記所定第2遊技状態を維持し得る第1実行回数状態と、該第1実行回数より多い第2実行回数実行されるまで前記第2所定遊技状態を維持し得る第2実行回数状態と、を有し、前記特別導出結果現出手段は、前記第2遊技状態において、前記第1動的表示で前記特別導出結果が導出された場合に、前記第2実行回数状態へ移行させ、前記第1実行回数は、前記特別導出結果が導出されるより前記第1実行回数状態が終了し易い回数であり、前記第2実行回数は、前記第2実行回数状態が終了する前に前記特別導出結果が導出し易い回数である。これにより、第2遊技状態において、第1動的表示で特別導出結果が導出された場合に、第2実行回数状態が終了する前に次回の特別導出結果が導出し易いようにするとともに、第2入球手段へ遊技球が入球し易い状態を維持し得るように構成することで、該第2実行回数状態に突入した場合に、第2動的表示の実行契機を取得し易い状態を維持しながら特別導出結果が導出し得るように構成することができる。その結果、第2遊技状態において第1動的表示において特別導出結果が導出された場合に、遊技者に次回の特別導出結果の導出まで遊技価値の付与が実質的に保証された状態で遊技を行わせることができ、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機O2において、
前記第1遊技状態において、前記第1動的表示で前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1実行回数状態へ移行させる第1実行回数移行手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機O3。
遊技機O3によれば、遊技機O2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第1動的表示で前記特別導出結果が導出された場合に、前記第1実行回数状態へ移行させる第1実行回数移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態で第1動的表示において特別導出結果が導出された場合と、第2遊技状態で第1動的表示において特別導出結果が導出された場合とで遊技価値に明確な差異を設け、特に、第2遊技状態において第1動的表示で特別導出結果が導出された場合に、遊技者に次回の特別導出結果の導出まで遊技価値の付与が実質的に保証された状態で遊技を行わせることができ、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機O1からO3において、
前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段(例えば、特図変動処理(S10210)のS10504)と、
前記特定第2遊技状態の発生回数を計数可能な特定第2遊技計数手段(例えば、確変リミットカウンタ203q)と、
前記特定第2遊技計数手段によって前記特定第2遊技状態の発生回数が第1回数(例えば、12回)に達した場合に、前記特別導出結果の導出に基づいて前記特定第2遊技状態以外の遊技状態へ移行する移行制限手段(例えば、確変リミットカウンタ203qの値が「13」となった場合に、大当たり種別「時短A」を選択)と、
前記特定第2遊技状態以外の遊技状態に移行された場合に、前記特定第2遊技計数手段の計数結果を初期化可能な初期化手段(例えば、特別図柄の低確率状態に移行した場合に確変リミットカウンタ203qを「0」クリア)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機O4。
遊技機O4によれば、遊技機O1からO3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段と、前記特定第2遊技状態の発生回数を計数可能な特定第2遊技計数手段と、前記特定第2遊技計数手段によって前記特定第2遊技状態の発生回数が第1回数に達した場合に、前記特別導出結果の導出に基づいて前記特定第2遊技状態以外の遊技状態へ移行する移行制限手段と、前記特定第2遊技状態以外の遊技状態に移行された場合に、前記特定第2遊技計数手段の計数結果を初期化可能な初期化手段と、を備えている。これにより、第2遊技状態において、第2動的表示で特別導出結果が導出された場合には、特定第2遊技状態に移行することで、次回の特別導出結果の導出が実質的に保証された上で特定第2遊技計数手段による計数が進行する一方、第2遊技状態において、第1動的表示で特別導出結果が導出された場合には、所定第2遊技状態、即ち、特定第2遊技状態以外の遊技状態に移行することで、特定第2遊技計数手段による計数結果が初期化された上で次回の特別導出結果が実質的に保証された状態に移行させることができる。よって、第2遊技状態において、第1動的表示で特別導出結果が導出された場合と第2動的表示で特別導出結果が導出された場合とで次回の特別導出結果が導出され得る遊技状態に移行する一方、各遊技状態で特定第2遊技計数手段が初期化されたか否かを異ならせることができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機O4において、
前記特定第2遊技計数手段によって前記特定第2遊技状態の発生回数が前記第1回数に達した場合に、前記第1動的表示で前記特別導出結果が導出された場合の前記所定第2遊技状態(例えば、「時短機能」の実行回数10000回)より、遊技者にとって不利な前記所定第2遊技状態(例えば、「時短機能」の実行回数100回)に移行する
ことを特徴とする遊技機O5。
遊技機O5によれば、遊技機O4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2遊技計数手段によって前記第2遊技状態の発生回数が前記第1回数に達した場合に、前記第1動的表示で前記特別導出結果が導出された場合の前記所定第2遊技状態より、遊技者にとって不利な前記所定第2遊技状態に移行する。これにより、第2遊技状態において、第2動的表示で特別導出結果が導出された場合には、特定第2遊技状態に移行することで、次回の特別導出結果の導出が実質的に保証された上で特定第2遊技計数手段による計数が進行し、特定第2遊技状態の発生回数が第1回数に達した場合には、第1動的表示で特別導出結果が導出された場合の所定第2遊技状態より、遊技者にとって不利な所定第2遊技状態に移行するように構成される。一方、第2遊技状態において、第1動的表示で特別導出結果が導出された場合には、所定第2遊技状態、即ち、特定第2遊技状態以外の遊技状態に移行することで、特定第2遊技計数手段による計数結果が初期化された上で次回の特別導出結果が実質的に保証された状態に移行させることができる。よって、第2遊技状態において、第1動的表示で特別導出結果が導出された場合と第2動的表示で特別導出結果が導出された場合とで次回の特別導出結果が導出され得る遊技状態に移行する一方、各遊技状態で特定第2遊技計数手段が初期化されたか否かの遊技価値を異ならせることができるので、特定第2遊技状態において如何にして第2動的表示で特別導出結果の発生回数が第1回数に達する前に第1動的表示において特別導出結果を導出させるかという新たな遊技性を創出することができる。その結果、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機O1からO5のいずれかにおいて、
前記所定第2遊技状態において、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示が特定回数(例えば、5回)実行された場合に、前記所定第2遊技状態を終了させる終了手段(例えば、時短フラグ203vのオフ)、を備えている
ことを特徴とする遊技機O6。
遊技機O6によれば、遊技機O1からO5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定第2遊技状態において、前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示が特定回数実行された場合に、前記所定第2遊技状態を終了させる終了手段、を備えている。これにより、所定第2遊技状態において、第2動的表示が実行され易い状況にも拘わらず、第1動的表示で特別導出結果が導出された場合には、第1遊技状態で第1動的表示において特別導出結果が導出されたときより、遊技者にとって有利な遊技価値を付与するという遊技性を維持しつつ、所定第2遊技状態が特定回数実行された場合には第2入球手段へ入球し易い状態を終了させるように構成することで、第1動的表示が過度に実行され得ることで、上記有利な遊技価値が付与され易くなるといった不具合を未然に防止することができる。その結果、新たな遊技性を維持しつつ、遊技者によって意図的に上記有利な遊技価値を取得する行為を抑制することで、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機O6において、
前記特定回数は、
前記第1記憶手段における最大記憶可能数(例えば、4回)より多い回数である
ことを特徴とする遊技機O7。
遊技機O7によれば、遊技機O6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定回数は、前記第1記憶手段における最大記憶可能数より多い回数である。これにより、所定第2遊技状態において、遊技仕様通りに遊技を行っている間は、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易く構成し、また、第1動的表示より第2動的表示が優先的に実行されることで、第2遊技状態に突入したにも拘わらず、第1動的表示の最大記憶可能数分の第1動的表示が実行されたとしても、直ちに第2入球手段へ入球し易い状態が終了しないように構成する。その結果、遊技者による意図的な有利な遊技価値を取得する行為を抑制しつつ、新たな遊技性を維持し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
<P群:大当たり遊技中に普図保留を空にする>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
このような遊技機に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
P群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
所定識別情報を表示可能な所定表示手段(例えば、普通図柄表示装置83)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な所定入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
前記所定入球手段への遊技球の入球に基づいて所定情報を取得可能な所定情報取得手段(例えば、ゲート通過処理(S10209)のS10406)と、
前記所定情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶可能な所定記憶手段(例えば、普図保留球格納エリア203i)と、
前記所定記憶手段に記憶された前記所定情報を判定可能な所定判定手段(例えば、普図変動処理(S10211)のS10710)と、
前記所定判定手段による判定結果を使用することにより、前記所定表示手段において前記所定識別情報の所定動的表示を実行可能な所定動的表示実行手段(例えば、普図変動処理(S10211)のS10711~S10713)と、
前記所定動的表示実行手段による前記所定動的表示において、所定導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の第1遊技価値を付与可能な所定有利状態を発生可能な所定有利状態手段(例えば、普通電役制御処理(S10204))と、
特定識別情報を表示可能な特定表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な特定入球手段(例えば、左側第1始動口64、右側第1始動口64a又は第2始動口71)と、
前記特定入球手段への遊技球の入球に基づいて特定情報を取得可能な特定情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10304若しくはS10308、及び、S10309)と、
前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を記憶可能な特定記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e)と、
前記特定記憶手段に記憶された前記特定情報を判定可能な特定判定手段(例えば、変動開始処理(S10510))と、
前記特定判定手段による判定結果を使用することにより、前記特定表示手段において前記特定識別情報の特定動的表示を実行可能な特定動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11302~S11308)と、
前記特定動的表示実行手段による前記特定実行表示において、特定導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の第2遊技価値を付与可能な特定有利状態を発生可能な特定有利状態手段(例えば、当たり処理(S10203))と、を備えた遊技機において、
前記特定有利状態の期間において、前記所定入球手段への入球を抑制可能な入球抑制手段(例えば、大当たり中に可変入賞装置65の開閉パターン及び迂回通路65fにより可変入賞装置65の下流側への流下を抑制)、を備え、
前記特定有利状態の期間は、
前記特定有利状態の発生前に前記所定記憶手段に記憶されていた前記所定情報に基づく前記所定動的表示をすべて実行可能な期間である
ことを特徴とする遊技機P0。
遊技機P0によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、所定識別情報を表示可能な所定表示手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な所定入球手段と、前記所定入球手段への遊技球の入球に基づいて所定情報を取得可能な所定情報取得手段と、前記所定情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶可能な所定記憶手段と、前記所定記憶手段に記憶された前記所定情報を判定可能な所定判定手段と、前記所定判定手段による判定結果を使用することにより、前記所定表示手段において前記所定識別情報の所定動的表示を実行可能な所定動的表示実行手段と、前記所定動的表示実行手段による前記所定動的表示において、所定導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の第1遊技価値を付与可能な所定有利状態を発生可能な所定有利状態手段と、特定識別情報を表示可能な特定表示手段と、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な特定入球手段と、前記特定入球手段への遊技球の入球に基づいて特定情報を取得可能な特定情報取得手段と、前記特定情報取得手段により取得された前記特定情報を記憶可能な特定記憶手段と、前記特定記憶手段に記憶された前記特定情報を判定可能な特定判定手段と、前記特定判定手段による判定結果を使用することにより、前記特定表示手段において前記特定識別情報の特定動的表示を実行可能な特定動的表示実行手段と、前記特定動的表示実行手段による前記特定実行表示において、特定導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の第2遊技価値を付与可能な特定有利状態を発生可能な特定有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記特定有利状態中において、前記特定有利状態の期間において、前記所定入球手段への入球を抑制可能な入球抑制手段、を備え、前記特定有利状態の期間は、前記特定有利状態の発生前に前記所定記憶手段に記憶されていた前記所定情報に基づく前記所定動的表示をすべて実行可能な期間である。これにより、特定有利状態中に、所定入球手段への新たな入球を抑制して、所定情報が取得され難く若しくはされないように構成しつつ、該特定有利状態発生前に記憶していた所定情報に基づく所定動的表示をすべて実行することで、特定有利状態終了後に、所定情報が記憶されている状態を抑制することが可能となる。よって、特定有利状態終了後の状態において、改めて所定情報を取得させるという遊技性を創出し、遊技状態にメリハリを設けることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。また、遊技状態ごとに遊技者に付与され得る遊技価値を明確に差別化することで、遊技仕様の設計容易化を図ることができる、という効果がある。
遊技機P0において、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な特別入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、
前記特別入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第1状態(例えば、閉状態)と、前記特別入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第2状態(例えば、開状態)とに変化可能な特別可動手段(例えば、大入賞口開閉板65a)と、を備え、
前記所定入球手段は、
前記特別入球手段の下流側に配置され、
前記入球抑制手段は、
前記特定有利状態において、前記特別可動手段を前記第2状態とすることで、前記所定入球手段への入球を抑制可能に構成される
ことを特徴とする遊技機P1。
遊技機P1によれば、遊技機P0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記発射手段により発射された遊技球が入球可能な特別入球手段と、前記特別入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第1状態と、前記特別入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第2状態とに変化可能な特別可動手段と、を備え、前記所定入球手段は、前記特別入球手段の下流側に配置され、前記入球抑制手段は、前記特定有利状態において、前記特別可動手段を前記第2状態とすることで、前記所定入球手段への入球を抑制可能に構成される。これにより、特定有利状態中において、特別可動手段を第2状態とすることで、該特別可動手段の下流側に配置された所定入球手段への新たな入球を抑制しつつ、該特定有利状態発生前に記憶していた所定情報に基づく所定動的表示をすべて実行することで、特定有利状態終了後に、所定情報が記憶されている状態を抑制することが可能となる。よって、特定有利状態終了後の状態において、改めて所定情報を取得させるという遊技性を創出し、遊技状態にメリハリを設けることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。また、遊技状態ごとに遊技者に付与され得る遊技価値を明確に差別化することで、遊技仕様の設計容易化を図ることができる、という効果がある。
遊技機P1において、
前記特別可動手段は、
上面を遊技球が転動可能な板状に構成され、
前記入球抑制手段は、
前記特別可動手段の所定端部から他方端部へ遊技球が転動する間に、該特別可動手段を前記第2状態に変化させて、遊技球を前記特別入球手段へ入球させる
ことを特徴とする遊技機P2。
遊技機P2によれば、遊技機P1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特別可動手段は、上面を遊技球が転動可能な板状に構成され、前記入球抑制手段は、前記特別可動手段の所定端部から他方端部へ遊技球が転動する間に、該特別可動手段を前記第2状態に変化させて、遊技球を前記特別入球手段へ入球させる。これにより、特定有利状態中において、特別可動手段が第1状態であった場合でも、該特別可動手段の所定端部から他方端部へ転動するまでの間に、特別可動手段を第2状態とすることで、特別可動手段の上面を転動している球を特別入球手段へと入球させ、特別可動手段の下流側への遊技球の流下を抑制することができる。よって、特定有利状態終了後の状態において、改めて所定情報を取得させるという遊技性を創出し、遊技状態にメリハリを設けることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。また、遊技状態ごとに遊技者に付与され得る遊技価値を明確に差別化することで、遊技仕様の設計容易化を図ることができる、という効果がある。
遊技機P2において、
前記特別可動手段の上面を転動する遊技球が該特別可動手段の前記所定端部から前記他方端部まで転動しきる時間を長期化させる長期化手段(例えば、迂回通路65f)、を備えている
ことを特徴とする遊技機P3。
遊技機P3によれば、遊技機P0からP2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特別可動手段の上面を転動する遊技球が該特別可動手段の前記所定端部から前記他方端部まで転動しきる時間を長期化させる長期化手段、を備えている。これにより、特別可動手段の上面を転動する遊技球の転動時間を長期化することができ、特定有利状態中に特別入球手段へ遊技球を流入させ易くするとともに、特別入球手段の正面視横方向の設計寸法を縮小させることが可能となり、他の部品の配置に関する盤面設計の容易化を図ることができる、という効果がある。また、長期化手段の構成によって、特別入球手段の下流側へ遊技球を流下させないために特別可動手段の第1状態である時間を極端に短縮する等の措置を不要にし、特別可動手段の第2状態時間又は第1状態時間や、所定動的表示の実行時間又は所定可動手段の駆動率(当選率)との関係を単純化することができ、遊技仕様設計時の容易化を図り、開発工数を削減することができる、という効果がある。
遊技機P0からP3のいずれかにおいて、
前記特定入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第3状態(例えば、閉状態)と、前記特定入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第4状態(例えば、開状態)とに変化可能な所定可動手段(例えば、普通電役72)、を備え、
前記所定有利状態手段は、
前記所定動的表示において前記所定導出結果が導出された場合に、前記所定可動手段を第1所定期間、前記第2状態に変化可能に構成され、
前記所定動的表示実行手段は、
前記所定動的表示を第2所定期間実行可能に構成され、
前記特定有利状態手段は、
前記特定有利状態が開始されてから終了するまでに、少なくとも、前記第1所定期間と前記第2所定期間との合計期間より長い第1特定期間を要するように構成される
ことを特徴とする遊技機P4。
遊技機P4によれば、遊技機P0からP3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定入球手段への遊技球の入球が困難又は不可な第3状態と、前記特定入球手段への遊技球の入球が容易又は可能な第4状態とに変化可能な所定可動手段、を備え、前記所定有利状態手段は、前記所定動的表示において前記所定導出結果が導出された場合に、前記所定可動手段を第1所定期間、前記第2状態に変化可能に構成され、前記所定動的表示実行手段は、前記所定動的表示を第2所定期間実行可能に構成され、前記特定有利状態手段は、前記特定有利状態が開始されてから終了するまで、少なくとも、前記第1所定期間と前記第2所定期間との合計期間より長い第1特定期間を要するように構成される。これにより、特定有利状態が開始されてから終了するまでの間に、所定動的表示を終了させるとともに、該所定動的表示に基づく所定可動手段の第2状態を終了させることが可能となる。よって、特定有利状態中に所定動的表示の実行、及び、所定可動手段の第2状態を終了させることが可能となり、特定有利状態終了後の状態において、改めて所定情報を取得させるという遊技性を創出し、遊技状態にメリハリを設けることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。また、遊技状態ごとに遊技者に付与され得る遊技価値を明確に差別化することで、遊技仕様の設計容易化を図ることができる、という効果がある。
遊技機P4において、
前記所定記憶手段は、
前記所定情報を第1個数記憶可能に構成され、
前記特定有利状態手段は、
前記特定有利状態が開始されてから終了するまでに、少なくとも、前記所定記憶手段の前記第1個数分の前記第1所定期間と、前記第1個数分の前記第2所定期間との合計時間より長い第2特定期間を要するように構成される
ことを特徴とする遊技機P5。
遊技機P5によれば、遊技機P4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定記憶手段は、前記所定情報を第1個数記憶可能に構成され、前記特定有利状態手段は、前記特定有利状態が開始されてから終了するまでに、少なくとも、前記所定記憶手段の前記第1個数分の前記第1所定期間と、前記第1個数分の前記第2所定期間との合計時間より長い第2特定期間を要するように構成される。これにより、特定有利状態が開始されてから終了するまでの間に、特定有利状態が開始される前に記憶されていた所定情報に基づく所定動的表示をすべて終了させるとともに、該所定動的表示に基づく所定可動手段の第2状態を終了させることが可能となる。よって、特定有利状態中にそれまでに記憶されていた所定動的表示の実行、及び、所定可動手段の第2状態を終了させることが可能となり、特定有利状態終了後の状態において、改めて所定情報を取得させるという遊技性を創出し、遊技状態にメリハリを設けることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。また、遊技状態ごとに遊技者に付与され得る遊技価値を明確に差別化することで、遊技仕様の設計容易化を図ることができる、という効果がある。
遊技機P0からP5のいずれかにおいて、
前記特定入球手段は、
第1入球手段(例えば、左側第1始動口64又は右側第1始動口64a)と、該第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口71)と、を備え、
前記特定情報取得手段は、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて第1特定情報を取得可能な第1特定情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10304及びS10309)と、
前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて第2特定情報を取得可能な第2特定情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10308及びS10309)と、を備え、
前記記憶手段は、
前記第1特定情報取得手段により取得された前記第1特定情報を記憶可能な第1特定記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d)と、
前記第2特定情報取得手段により取得された前記第2特定情報を記憶可能な第2特定記憶手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)と、を備え、
前記特定判定手段は、
前記第1記憶手段に記憶された前記第1特定情報を判定可能な第1特定判定手段(例えば、第1特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記第2記憶手段に記憶された前記第2特定情報を判定可能な第2特定判定手段(例えば、第2特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、を備え、
前記特定動的表示実行手段は、
前記第1特定判定手段による判定結果を使用することにより、前記特定表示手段において前記第1識別情報の第1特定動的表示を実行可能な第1特定動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11302~S11308)と、
前記第2特定判定手段による判定結果を使用することにより、前記特定表示手段において前記第2識別情報の第2特定動的表示を実行可能な第2特定動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11310~S11316)と、を備え、
前記遊技機は、
前記第1特定記憶手段に前記第1特定情報が記憶され、かつ、前記第2特定記憶手段に前記第2特定情報が記憶されている場合に、前記第2特定記憶手段に記憶される前記第2特定情報に基づく前記第2特定動的表示を実行可能な第2動的優先手段(例えば、特図変動処理(S10210)のS10504)と、
少なくとも、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段(例えば、確変フラグ203u)と、
前記第2遊技状態において、前記第1特定記憶手段に前記第1特定情報が記憶されている場合に、前記第1特定記憶手段に記憶される前記第1特定情報に基づく前記第1特定動的表示を実行させるために、前記第2特定動的表示実行手段による前記第2特定動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第2動的変化手段(例えば、Fテーブル202d6)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機P6。
遊技機P6によれば、遊技機P0からP5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定入球手段は、第1入球手段と、該第1入球手段と異なる第2入球手段と、を備え、前記特定情報取得手段は、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて第1特定情報を取得可能な第1特定情報取得手段と、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて第2特定情報を取得可能な第2特定情報取得手段と、を備え、前記記憶手段は、前記第1特定情報取得手段により取得された前記第1特定情報を記憶可能な第1特定記憶手段と、前記第2特定情報取得手段により取得された前記第2特定情報を記憶可能な第2特定記憶手段と、を備え、前記特定判定手段は、前記第1記憶手段に記憶された前記第1特定情報を判定可能な第1特定判定手段と、前記第2記憶手段に記憶された前記第2特定情報を判定可能な第2特定判定手段と、を備え、前記特定動的表示実行手段は、前記第1特定判定手段による判定結果を使用することにより、前記特定表示手段において前記第1識別情報の第1特定動的表示を実行可能な第1特定動的表示実行手段と、前記第2特定判定手段による判定結果を使用することにより、前記特定表示手段において前記第2識別情報の第2特定動的表示を実行可能な第2特定動的表示実行手段と、を備え、前記遊技機は、前記第1特定記憶手段に前記第1特定情報が記憶され、かつ、前記第2特定記憶手段に前記第2特定情報が記憶されている場合に、前記第2特定記憶手段に記憶される前記第2特定情報に基づく前記第2特定動的表示を実行可能な第2動的優先手段と、少なくとも、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段と、前記第2遊技状態において、前記第1特定記憶手段に前記第1特定情報が記憶されている場合に、前記第1特定記憶手段に記憶される前記第1特定情報に基づく前記第1特定動的表示を実行させるために、前記第2特定動的表示実行手段による前記第2特定動的表示の実行態様を前記第1遊技状態における実行態様と異ならせる第2動的変化手段と、を備えている。これにより、第2動的表示が第1動的表示より優先的に実行され得るように構成されていた場合でも、遊技状態に応じて第1動的表示が実行され得る状況を創り出すことができるので、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
<Q群:大当たりエンディングを延長して特図変動>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に所定の入球手段を配置し、該遊技領域に向けて発射した遊技球入球手段に入球した場合に所定の判別を行い、該判別結果に応じて可変入球手段を開閉駆動して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
このような遊技機に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
Q群の発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
識別情報を表示可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10304若しくはS10308、及び、S10309)と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶可能な記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e)と、
前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、第1特別図柄又は第2特別図柄に関する変動開始処理(S10510))と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段(例えば、変動演出処理(S11110)のS11302~S11308又はS11310~S11316)と、
前記動的表示実行手段による前記動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段(例えば、当たり処理(S10203))と、を備えた遊技機において、
前記有利状態手段は、
前記有利状態が終了する旨を遊技者に示唆可能な終了表示(例えば、エンディング画面)を表示可能な終了表示手段、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記終了表示が実行されている間に、前記記憶手段に記憶されている少なくとも一部の前記所定情報を使用することにより、前記動的表示を実行可能な終了表示時実行手段(例えば、特図2ミニリール81u又は特図1ミニリール81v)、を備えている
ことを特徴とする遊技機Q0。
遊技機Q0によれば、識別情報を表示可能な表示手段と、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を記憶可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、前記表示手段において前記識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段と、前記動的表示実行手段による前記動的表示において、特別導出結果が導出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備えた遊技機であって、前記有利状態手段は、前記有利状態が終了する旨を遊技者に示唆可能な終了表示を表示可能な終了表示手段、を備え、前記動的表示実行手段は、前記終了表示が実行されている間に、前記記憶手段に記憶されている少なくとも一部の前記所定情報を使用することにより、前記動的表示を実行可能な終了表示時実行手段、を備えている。これにより、終了表示が実行されている間に、少なくとも一部の動的表示を実行可能に構成することで、例えば、遊技者が認識困難な程度に動的表示が短時間で行われた場合であっても、終了表示が表示されていることにより、該短時間で終了してしまう動的表示に対して違和感を生じないようにすることが可能となる。また、終了表示を表示している間に動的表示を実行することができるので、演出のバリエーションを豊富にすることができる。その結果、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機Q0において、
少なくとも、第1遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「確率変動状態」)とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段(例えば、確変フラグ203u)、を備え、
前記動的表示実行手段は、
前記第1遊技状態において第1態様(例えば、「通常遊技状態」における大きさの第3図柄)で前記動的表示を実行可能な第1態様実行手段と、
前記第1態様と異なる第2態様(例えば、エンディング画面における特図2ミニリール81u又は特図1ミニリール81vにおける大きさの第3図柄)で前記動的表示を実行可能な第2態様実行手段と、を備え、
前記終了表示時実行手段は、
前記第2態様実行手段による前記第2態様で前記動的表示を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機Q1。
遊技機Q1によれば、遊技機Q0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに遊技状態を変更可能な遊技状態変更手段、を備え、前記動的表示実行手段は、前記第1遊技状態において第1態様で前記動的表示を実行可能な第1態様実行手段と、前記第1態様と異なる第2態様で前記動的表示を実行可能な第2態様実行手段と、を備え、前記終了表示時実行手段は、前記第2態様実行手段による前記第2態様で前記動的表示を実行可能に構成される。これにより、終了表示が実行されている間に、一部の動的表示を第1態様と異なる第2態様で実行可能に構成することで、例えば、遊技者が認識困難な程度に動的表示が短時間で行われた場合であっても、動的表示を第1態様と異なる第2態様で実行するとともに、終了表示が表示されていることにより、該短時間で終了してしまう第2態様の動的表示に対して違和感を生じないようにすることが可能となる。また、終了表示を表示している間に動的表示を実行することができるので、演出のバリエーションを豊富にすることができる。その結果、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機Q1において、
前記情報取得手段は、
第1条件の成立(例えば、左側第1始動口64又は右側第1始動口64aへの入賞)に基づいて前記所定情報である第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10304及びS10309)と、
前記第1条件と異なる第2条件の成立(例えば、第2始動口71への入賞)に基づいて前記所定情報である第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S10208)のS10308及びS10309)と、を備え、
前記記憶手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d)と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)と、を備え、
前記遊技機は、
前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段(例えば、特図変動処理(S10210)のS10504)、を備え、
前記終了表示時実行手段は、
前記終了表示が実行されている間に、少なくとも、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報を使用することにより、前記第2動的表示を前記第2態様で実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機Q2。
遊技機Q2によれば、遊技機Q1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記情報取得手段は、第1条件の成立に基づいて前記所定情報である第1所定情報を取得可能な第1情報取得手段と、前記第1条件と異なる第2条件の成立に基づいて前記所定情報である第2所定情報を取得可能な第2情報取得手段と、を備え、前記記憶手段は、前記第1情報取得手段により取得された前記第1所定情報を記憶可能な第1記憶手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2所定情報を記憶可能な第2記憶手段と、を備え、前記遊技機は、前記第1記憶手段に前記第1所定情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2所定情報が記憶されている場合に、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報に基づく前記第2動的表示を実行可能な第2動的優先手段、を備え、前記終了表示時実行手段は、前記終了表示が実行されている間に、少なくとも、前記第2記憶手段に記憶される前記第2所定情報を使用することにより、前記第2動的表示を前記第2態様で実行可能に構成される。これにより、終了表示が実行されている間に、少なくとも、第1動的表示より優先的に実行される第2動的表示を第1態様と異なる第2態様で実行可能に構成することで、例えば、遊技者が認識困難な程度に第2動的表示が短時間で行われた場合であっても、該第2動的表示を第1態様と異なる第2態様で実行するとともに、終了表示が表示されていることにより、該短時間で終了してしまう第2態様の第2動的表示に対して違和感を生じないようにすることが可能となる。また、終了表示を表示している間に第2動的表示を実行することができ、例えば、終了表示終了後に第1所定情報に基づく第1動的表示を第1態様で実行することが可能となるので、演出のバリエーションを豊富にすることができる。その結果、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機Q2において、
前記終了表示時実行手段は、
前記終了表示が実行されている間に、前記第1記憶手段に記憶される一部の前記第1所定情報を使用することにより、前記第1動的表示を前記第2態様で実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機Q3。
遊技機Q3によれば、遊技機Q2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記終了表示時実行手段は、前記終了表示が実行されている間に、前記第1記憶手段に記憶される一部の前記第1所定情報を使用することにより、前記第1動的表示を前記第2態様で実行可能に構成される。これにより、終了表示が実行されている間に、一部の第1動的表示を第1態様と異なる第2態様で実行可能に構成することで、例えば、遊技者が認識困難な程度に第1動的表示が短時間で行われた場合であっても、該第1動的表示を第1態様と異なる第2態様で実行するとともに、終了表示が表示されていることにより、該短時間で終了してしまう第2態様の第1動的表示に対して違和感を生じないようにすることが可能となる。また、終了表示を表示している間に第1動的表示を実行することができ、例えば、終了表示終了後に一部の第1所定情報に基づく第1動的表示を第1態様で実行することが可能となるので、演出のバリエーションを豊富にすることができる。その結果、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機Q3において、
前記第1記憶手段は、
前記第1所定情報を少なくとも2以上記憶可能に構成され、
前記終了表示時実行手段は、
前記終了表示が実行されている間に、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報が残り1つになるまで前記第1動的表示を前記第2態様で実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機Q4。
遊技機Q4によれば、遊技機Q3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1記憶手段は、前記第1所定情報を少なくとも2以上記憶可能に構成され、前記終了表示時実行手段は、前記終了表示が実行されている間に、前記第1記憶手段に記憶される前記第1所定情報が残り1つになるまで前記第1動的表示を前記第2態様で実行可能に構成される。これにより、終了表示が実行されている間に、第1所定情報が残り1つになるまで第1動的表示を第1態様と異なる第2態様で実行可能に構成することで、例えば、遊技者が認識困難な程度に第1動的表示が短時間で行われた場合であっても、該第1動的表示を第1態様と異なる第2態様で実行するとともに、終了表示が表示されていることにより、該短時間で終了してしまう第2態様の第1動的表示に対して違和感を生じないようにすることが可能となる。また、終了表示を表示している間に第1所定情報が残り1つになるまで第1動的表示を第2態様で実行することができ、例えば、終了表示終了後に一部の第1所定情報に基づく第1動的表示を第1態様で実行することが可能となるので、演出のバリエーションを豊富にすることができる。その結果、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機Q0からQ4のいずれかにおいて、
前記終了表示手段は、
前記終了表示の表示中に、前記情報取得手段により新たな前記所定情報が取得された場合に、前記終了表示の実行時間を延長する延長表示手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機Q5。
遊技機Q5によれば、遊技機Q0からQ4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記終了表示手段は、前記終了表示の表示中に、前記情報取得手段により新たな前記所定情報が取得された場合に、前記終了表示の実行時間を延長する延長表示手段、を備えている。これにより、終了表示の表示中に新たな所定情報が取得された場合であっても、該所定情報に基づく動的表示の実行中にも終了表示を延長して表示することができる。よって、終了表示が実行されている間に、一部の動的表示を実行可能に構成し、さらに、新たな所定情報の取得があった場合には、終了表示の表示を延長することで、例えば、遊技者が認識困難な程度に動的表示が短時間で行われた場合であっても、終了表示が表示されていることにより、該短時間で終了してしまう動的表示に対して違和感を生じないようにすることが可能となる。また、終了表示を表示している間に動的表示を実行することができるので、演出のバリエーションを豊富にすることができる。その結果、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機Q1からQ5のいずれかにおいて、
前記記憶手段に記憶される前記所定情報に基づいて前記特別導出結果が導出される場合に、前記終了表示を終了する終了表示終了手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機Q6。
遊技機Q6によれば、遊技機Q1からQ5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記記憶手段に記憶される前記所定情報に基づいて前記特別導出結果が導出される場合に、前記終了表示を終了する終了表示終了手段、を備えている。これにより、特別導出結果が導出される場合には、終了表示を終了し、例えば、動的表示において特別導出結果が導出されることを遊技者に明確に認識させることができる。その結果、遊技結果を的確に遊技者に示唆することができ、違和感を生じない演出を実行することで、遊技の興趣向上を図り、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
なお、上記遊技機A0~A8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機B0~B7のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機C0~C7のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機D0~D5のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機E0~E6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機F0~F5のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機G0~G6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機H0~H5のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機I0~I6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機J0~J8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機K0~K8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機L0~L8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機M0~M10のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,N0~N9,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機N0~N9のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,O0~O7,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機O0~O7のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,P0~P6,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機P0~P6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,N0~N9,O0~O7,Q0~Q6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機Q0~Q6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B7,C0~C7,D0~D5,E0~E6,F0~F5,G0~G6,H0~H5,I0~I6,J0~J8,K0~K8,L0~L8,M0~M10,N0~N9,O0~O7,P0~P6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
これらの場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
遊技機A0からA8、B0からB7、C0からC7、D0からD5、E0からE6、F0からF5、G0からG6、H0からH5、I0からI6、J0からJ8、K0からK8、L0からL8、M0からM10、N0からN9、O0からO7、P0からP6、Q0からQ6のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機X1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A0からA8、B0からB7、C0からC7、D0からD5、E0からE6、F0からF5、G0からG6、H0からH5、I0からI6、J0からJ8、K0からK8、L0からL8、M0からM10、N0からN9、O0からO7、P0からP6、Q0からQ6のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機X2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(大入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A0からA8、B0からB7、C0からC7、D0からD5、E0からE6、F0からF5、G0からG6、H0からH5、I0からI6、J0からJ8、K0からK8、L0からL8、M0からM10、N0からN9、O0からO7、P0からP6、Q0からQ6のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機X3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。