図1-図4を参照し、既存のLTEシステムにおける適応変調符号化(AMC)について説明する。図1は、DLデータチャネルのTBSの決定例を示す図である。図2は、CQIテーブルの一例を示す図である。図3は、MCS(Modulation and Coding Scheme)テーブルの一例を示す図である。図4は、TBSテーブルの一例を示す図である。
図1に示す無線通信システムにおいて、ユーザ端末(UE)は、無線基地局(eNB)からの参照信号を用いて、DLの受信品質(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))を測定し、当該受信品質に基づいてチャネル品質識別子(CQI)を決定する(ステップS11)。具体的には、ユーザ端末は、図2に示すCQIテーブルを参照し、測定された受信品質環境下において復調可能な変調方式及び符号化率を示すCQIを決定する。
図2に示すように、CQIテーブルでは、チャネル品質識別子(CQI)と変調方式と符号化率とが関連付けられる。例えば、図2では、CQIに応じた変調方式及び符号化率の16種類の組み合わせが規定されている。このため、図2では、4ビットのCQIを設けることで、当該16種類の組み合わせを一意に識別できる。なお、CQIテーブルにおいて、CQIの値は、CQIインデックスと呼ばれてもよい。
ユーザ端末は、図2に示すCQIテーブルを参照して決定されたCQIを無線基地局にフィードバックする(ステップS12)。例えば、図1では、CQI「3」が、ユーザ端末から無線基地局にフィードバックされる。なお、CQIは、UL制御チャネル(例えば、PUCCH:Physical Uplink Control Channel)又は/及びULデータチャネルを用いて、フィードバックされる。
無線基地局は、ユーザ端末からフィードバックされたCQIに基づいて、DLデータチャネルのMCSインデックス及びTBSを決定する(ステップS13)。具体的には、無線基地局は、CQIが満足する品質やアウターループ制御の効果等を考慮した上で、図3に示すMCSテーブルよりMCSインデックスを選択し、当該MCSインデックスに関連付けられる変調次数(Modulation Order)及びTBSインデックスを取得する。
また、無線基地局は、図4に示すTBSテーブルを参照し、MCSテーブルから取得したTBSインデックスと、DLデータチャネルに割り当てられるリソースブロック(PRB)数(以下、割り当てPRB数、NPRBなどという)とに関連付けられるTBSを選択する。無線基地局は、取得したTBSに基づいてDLデータチャネルの符号化処理(レートマッチングなど)を行う。
例えば、図1に示すように、CQI「3」がユーザ端末からフィードバックされる場合、無線基地局は、図3に示すMCSテーブルから、任意のMCSインデックス(例えば、「3」)を選択し、当該MCSインデックスに対応する変調次数「2」、およびTBSインデックス「3」を取得する。無線基地局は、図4に示すTBSテーブルから、TBSインデックス「3」とDLデータチャネルの割り当てPRB数「6」とに関連付けられるTBS「328」を取得する。無線基地局は、取得したTBS「328」に基づいて符号化等の送信信号処理を行う。
無線基地局は、決定されたMCSインデックスとDLデータチャネルの割り当てPRB数を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)(例えば、DLアサインメント)と、上述のように符号化処理されたDLデータチャネルとを、ユーザ端末に送信する(ステップS14)。
ユーザ端末は、無線基地局から通知されたMCSインデックスに基づいて、DLデータチャネルの変調方式及びTBSを取得する(ステップS15)。具体的には、ユーザ端末は、図3に示すMCSテーブルを参照し、当該MCSインデックスに対応する変調次数及びTBSインデックスを取得する。ユーザ端末は、取得された変調次数に対応する変調方式を用いて、DLデータチャネルを復調する。
また、ユーザ端末は、図4に示すTBSテーブルを参照し、取得されたTBSインデックスと、DLデータチャネルの割り当てPRB数と、に対応するTBSを取得する。ユーザ端末は、取得されたTBSを用いて、DLデータチャネルの復号処理を行う。
図5は、ULデータチャネルのTBSの決定例を示す図である。図5に示すように、無線基地局は、ULの受信品質等に基づいて、ULデータチャネルに適用されるMCSインデックスと割り当てPRB数とを決定する(ステップS21)。無線基地局は、決定されたMCSインデックスとULデータチャネルの割り当てPRB数を含むDCI(例えば、ULグラント)を、ユーザ端末に送信する(ステップS22)。
ユーザ端末は、無線基地局から通知されたMCSインデックスに基づいて、ULデータチャネルの変調方式及びTBSを取得する(ステップS23)。具体的には、ユーザ端末は、図3に示すMCSテーブルを参照し、当該MCSインデックスに対応する変調次数及びTBSインデックスを取得する。ユーザ端末は、取得された変調次数に対応する変調方式を用いて、ULデータチャネルを変調する。
また、ユーザ端末は、図4に示すTBSテーブルを参照し、取得されたTBSインデックスと、ULデータチャネルの割り当てPRB数と、に対応するTBSを取得する。ユーザ端末は、取得されたTBSを用いて、ULデータチャネルの符号化処理(例えば、レートマッチングなど)を行う。ユーザ端末は、以上のように変調及び符号化されたULデータチャネルを無線基地局に送信する(ステップS24)。
以上のように決定されるTBSは、DLデータチャネル及び/又はULデータチャネル(以下、DL/ULデータチャネルという)の1レイヤで送信することを想定したものである。DL/ULデータチャネルが複数レイヤで送信される場合、以上のように決定されるTBSが、レイヤ数に応じて変換される。
図6は、複数レイヤ送信におけるTBSの変換テーブルの一例を示す図である。図6に示すように、DL/ULデータチャネルを1レイヤで送信する場合のTBSと2レイヤで送信する場合のTBSとが関連付けられる。例えば、上述のように決定されたTBSが「1928」である場合で、DL/ULデータチャネルを2レイヤで送信する場合、TBSは、「3880」に変換される。
以上のように、既存のLTEシステムにおけるTBSは、無線基地局で選択されたMCSインデックスおよびDL/ULデータチャネルに適用される割り当てPRB数に応じて一意に決定される。このため、DL/ULデータチャネルの符号化率が、サブフレーム内におけるオーバヘッド(DL/ULデータチャネル以外の参照信号やL1/L2制御チャネルなどの信号量)に応じて、変動する。
ところで、LTE Rel.13以降の無線通信システム(例えば、5G)では、拡張性や省電力性を考慮して、一部のサブフレームを除いて、予め用途(例えば、DL又はULなどの伝送方向、データ、参照信号などの信号の種類や構成など)が設定されないサブフレームを用いること(動的サブフレーム利用等ともいう)が想定される。このような将来の無線通信システムでは、既存のLTEシステムと比べて、サブフレーム内のオーバヘッドの変動が大きくなることが想定される。
図7は、サブフレーム内のオーバヘッドと符号化率と受信品質との関係を示す図である。図7では、既存のLTEシステムと同様の方法を用いてTBSを決定した場合におけるオーバヘッドと符号化率と受信品質との関係が示される。
例えば、図7に示すように、サブフレーム(SF)#1、#2、#3におけるオーバヘッドの割合が、それぞれ、30%、20%、10%である場合、サブフレーム#1、#2、#3の符号化率R1、R2、R3は、オーバヘッドの割合に応じて高くなる。このため、同じTBS、変調方式及び割り当てPRB数であっても、オーバヘッドの割合に応じて、サブフレーム#1のようの受信品質が不足したり、サブフレーム#3のように受信品質が過剰になったりする。
このように、サブフレーム内のオーバヘッドが変動する場合、既存のLTEシステムと同様の方法を用いてDL信号及び/又はUL信号(例えば、DL/ULデータチャネル)のTBSを決定すると、当該TBSに基づいて算出される符号化率が所望の符号化率と乖離して、当該DL信号及び/又はUL信号の受信品質の過剰又は不足が発生し、当該データチャネルの伝送効率に影響を及ぼす恐れがある。
そこで、本発明者らは、サブフレーム内のオーバヘッドとTBSに応じて符号化率が変動する点に着目し、サブフレーム内のオーバヘッドを考慮して、DL信号及び/又はUL信号(例えば、DL/ULデータチャネル)のTBSを制御することを着想した。本実施の形態の一態様として、サブフレーム内のオーバヘッドに応じて符号化率が大きく変動しないようにTBSを制御する、つまり、サブフレーム内のオーバヘッドに関わらず符号化率が概略一定となるように(サブフレーム間の符号化率の差が小さくなるように)TBSの補正を行うことを見出した。
例えば、既存のLTEシステムのTBSテーブル及び/又は5Gで新たに規定されるテーブルを用いて、サブフレーム内のオーバヘッドに応じてTBSを補正する。一例として、既存のLTEシステムと同様の手順で選択されるTBSに対して、各サブフレームのオーバヘッドを考慮して補正を行う。このように、オーバヘッドを考慮してTBSを制御することにより、異なるサブフレーム間で送信するDL信号及び/又はUL信号(例えば、DL/ULデータチャネル)に適用する符号化率のバラツキを抑制し、DL信号及び/又はUL信号の伝送効率の低下を抑制することができる。
また、本発明者等は、本実施の形態の他の態様として、サブフレーム内のオーバヘッドに関わらず符号化率が概略一定となるように(各サブフレーム間の符号化率の差が小さくなるように)、TBSをリスト化したテーブルからTBSを選択することを着想した。
また、本実施の形態の一態様において、ユーザ端末が無線基地局から送信されるDCI(MCSインデックス、割り当てPRB数など)に基づいて選択したTBSを補正する場合、無線基地局は、TBS補正の適用有無を上位レイヤシグナリングでユーザ端末に指示してもよい。
以下、本実施の形態について詳細に説明する。以下では、既存のLTEシステムのトランスポートブロックサイズテーブル(TBSテーブル)を利用する場合を示すが、これに限られない。5Gで新たに規定されるテーブルを利用することもできる。
また、以下において、サブフレームは、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)とも呼ばれる。サブフレームは、1msであってもよいし、1msよりも短くともよい。1msより短いサブフレームは、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、短縮TTI、ショートTTI等と呼ばれてもよい。また、1msとなるサブフレームは、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、通常TTI、ノーマルTTI、ロングTTI等とも呼ばれてもよい。
また、本実施の形態は、少なくともシンボル数が異なる複数のTTIを利用して通信可能なユーザ端末(例えば、通常TTIと短縮TTIを利用するユーザ端末)に適用することもできる。また、以下の説明ではLTEシステムを例に挙げるが本実施の形態はこれに限られない。また、以下に説明する複数の態様はそれぞれ単独で実施してもよいし、適宜組み合わせて実施することも可能である。
また、以下では、データチャネル(DLデータチャネル及び/又はULデータチャネルを含む)のTBSの制御について説明するが、本実施の形態は、データチャネルに限られず、トランスポートブロックを用いて送受信されるDL信号及び/又はUL信号に適用可能である。
(符号化率の算出方法)
本実施の形態において、データチャネルの符号化率は、当該データチャネルのTBS、変調方式、割り当てPRB数、PRBあたりのリソース要素(RE:Resource Element)数、サブフレーム内のオーバヘッドの少なくとも一つに基づいて、算出される。
例えば、データチャネルの符号化率Rは、下記式(1)(2)に基づいて算出されてもよい。
上記式(1)において、TBSは、ユーザ端末(に対するデータチャネル)に割り当てられる情報ビットの数、すなわち、第1の態様又は第2の態様で説明するように決定されるTBSである。Qmは、データチャネルの変調方式の変調シンボルあたりのビット数である。また、NDCHは、ユーザ端末(に対するデータチャネル)の割り当てPRB(NPRB)のうち、データチャネルをマッピング可能なRE数である。
また、上記式(2)において、NPRBは、ユーザ端末(に対するデータチャネル)の割り当てPRBである。NREは、PRBあたりのリソースエレメント数(例えば、1サブフレームあたりのシンボル数×サブキャリア数)である。NOHは、割り当てPRB内のオーバヘッドの割合である。
図8は、データチャネルをマッピング可能なリソースエレメント(オーバヘッドの割合)の一例を示す説明図である。以下では、1サブフレームが14シンボルで構成され、1PRBが12サブキャリアで構成される場合が一例として示されるが、これに限られない。図8に示すように、各REには、データチャネル又はデータチャネル以外の信号(例えば、制御チャネル、参照信号など)がマッピングされる。オーバヘッドの割合とは、割り当てPRB内の全REに対するデータチャネル以外の信号がマッピングされるRE数の割合であってもよい。
(オーバヘッドの算出方法)
図8及び9を参照し、本実施の形態におけるDL及びULにおけるオーバヘッドの算出方法を説明する。図9は、DLオーバヘッドの算出例を示す図である。DLでは、DLデータチャネル(例えば、PDSCH)の割り当てPRB内には、DLデータチャネル以外の信号もマッピングされ得る。
例えば、図9に示すように、DLデータチャネルの割り当てPRB内には、当該DLデータチャネル以外の信号として、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、復調用参照信号(DM-RS:DeModulation Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel State Information-Reference Signal)L1/L2制御チャネル(例えば、PDCCH:Physical Downlink Control Channel、PHICH:Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel、PCFICH:Physical Control Format Indicator Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical broadcast CHannel)、同期信号(SS:Synchronization Signal、PSS:Primary SS、SSS:Secondary SSを含む)の少なくとも一つがマッピングされてもよい。
DLオーバヘッドは、DLデータチャネルの割り当てPRB内の全REに対する、上記DLデータチャネル以外の信号がマッピングされるRE数の割合(比率)であってもよい。なお、DLオーバヘッドの算出方法は、これに限られず、DLオーバヘッドが示されれば、どのような算出方法が用いられてもよい。
図10は、ULオーバヘッドの算出例を示す図である。ULでは、ULデータチャネル(例えば、PUSCH)の割り当てPRB内には、ULデータチャネル以外の信号もマッピングされ得る。
例えば、図10に示すように、ULデータチャネルの割り当てPRB内には、当該ULデータチャネル以外の信号として、サウンディング参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)、復調用参照信号(DM-RS)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)(例えば、再送制御情報(HARQ-ACK)、チャネル状態情報(CSI)など)の少なくとも一つがマッピングされてもよい。
ULオーバヘッドは、ULデータチャネルの割り当てPRB内の全REに対する、上記ULデータチャネル以外の信号がマッピングされるRE数の割合(比率)であってもよい。なお、ULオーバヘッドの算出方法は、これに限られず、ULオーバヘッドが示されれば、どのような算出方法が用いられてもよい。
本実施の形態では、以上のように算出されるオーバヘッドに基づいて、TBSを補正する方法(第1の態様)と選択する方法(第2の態様)とを説明する。以下において、オーバヘッドとは、上記DLオーバヘッド及び/又はULオーバヘッドを含む。また、以下の符号化率は、上述の算出方法(例えば、式(1)及び(2))を用いて算出されるものとする。
(第1の態様)
第1の態様では、各サブフレームのオーバヘッドに関わらず、各サブフレームで送受信されるデータチャネルの符号化率の差が小さくなるようにTBSを補正する場合について説明する。具体的には、以下では、既存のLTEシステムのTBSテーブルを用いて、各サブフレームのオーバヘッドに応じてTBSを補正する場合を示す。
また、以下に示す補正方法は、無線基地局及び/又はユーザ端末で用いられる。ユーザ端末側で用いる場合、ユーザ端末は、無線基地局からのDCIに含まれるMCSインデックス(Modulation and coding scheme and redundancy versionフィールドとも呼ばれる)とデータチャネルの割り当てPRBとに基づいて、TBSテーブルから選択されるTBSに対して、以下のいずれかの補正方法を適用してもよい。
一方、無線基地局側で用いる場合、無線基地局は、ユーザ端末からのCQI又はULの受信品質に基づいて決定されるMCSインデックスとデータチャネルの割り当てPRBとに基づいて、TBSテーブルから選択されるTBSに対して、以下のいずれかの補正方法を適用してもよい。また、無線基地局は、補正したTBSに関する情報をユーザ端末に通知してもよい。この場合、ユーザ端末におけるTBSの補正処理は省略されてもよい。
<第1の補正方法>
第1の補正方法では、オーバヘッド又は当該オーバヘッドに基づいて算出される符号化率の閾値を設定し、当該閾値以上(又は、当該閾値を超える)サブフレームのTBSを補正(変更、調整)する。例えば、当該サブフレームに対して、MCSインデックス(IMCS)、TBSインデックス(ITBS)及びTBSテーブルからTBSを選択する際のリソースブロック数(NPRB)の少なくとも一つについて所定値だけ減算する。例えば、IMCS、ITBS、NPRBのうち、いずれか1つのみ値を変更してもよいし、2つの値を変更してもよいし、3つ全ての値を変更してもよい。
ここで、オーバヘッド又は当該オーバヘッドに基づいて算出される符号化率の閾値は、予め仕様で定められてもよいし、DCIにより動的に指定されてもよいし、RRCシグナリングなどの上位レイヤシグナリングや報知情報により準静的に指定されてもよい。また、複数の閾値が設定されてもよい。例えば、変調方式に応じて異なる閾値が用いられてもよい。また、準静的に設定される複数の閾値の一つが動的に指定されてもよい。
また、MCSインデックス、TBSインデックス及びTBSテーブルからTBSを選択する際のリソースブロック数の少なくとも一つから減算される所定値(減算幅)は、予め仕様で定められてもよいし、DCIにより動的に指定されてもよいし、RRCシグナリングなどの上位レイヤシグナリングや報知情報により、準静的に指定されてもよい。また、複数の減算幅が設定されてもよい。例えば、変調方式に応じて異なる減算幅が用いられてもよい。また、準静的に設定される複数の減算幅の一つが動的に指定されてもよい。また、IMCS、ITBS、NPRBにそれぞれ異なる減算幅が用いられてもよい。
図11は、第1の補正方法の一例を示している。ここでは、一例として、TBSインデックス(ITBS)が5、データチャネルの割り当てPRB数(NPRB)が10、割り当てPRB内の全RE数が1680(=12×10×14)(1PRBあたり12サブキャリア、1サブフレームあたり14シンボル、割り当てPRB数10の場合)、変調方式がQPSKである場合について説明する。
例えば、図11では、サブフレーム(SF)#1、#2、#3それぞれのオーバヘッドが、30%、10%、20%である場合を想定する。また、補正条件として、オーバヘッドが所定の閾値(ここでは、25%)以上の場合にMCSインデックス(IMCS)、TBSインデックス(ITBS)及びTBSテーブルからTBSを選択する際のリソースブロック数(NPRB)の少なくとも一つを所定値(ここでは、ITBSを1)減らす場合を想定する。なお、本実施の形態で適用可能な条件はこれらに限られない。
既存のLTEシステムと同様にTBSを選択する場合(補正前)、ITBSとNPRBに基づいて各サブフレームで選択されるTBSは872となる。この場合、例えば、上記式(1)(2)によると、各サブフレームのデータチャネルの符号化率(R)は、R=0.37(SF#1)、R=0.29(SF#2)、R=0.32(SF#3)となる。このように、オーバヘッドが増加するにつれてデータチャネルをマッピング可能なRE数が低下するため、オーバヘッドが多いサブフレームほどデータチャネルに適用する符号化率が高く設定される。
第1の補正方法を適用する場合、オーバヘッドが所定の閾値(ここでは、25%)以上のサブフレーム#1に対して、MCSインデックス(IMCS)、TBSインデックス(ITBS)及びTBSテーブルからTBSを選択する際のリソースブロック数(NPRB)の少なくとも一つを所定値(ここでは、ITBSを1)減らす。ここでは、サブフレーム#1について、ITBSを5から4に更新し、ITBSが4となるTBS(696)を適用する。これにより、上記式(1)(2)を用いる場合、サブフレーム#1のデータチャネルに適用する符号化率をR=0.37から0.30に調整することができる。この結果、サブフレーム#1、#2、#3の符号化率の差を低減(好ましくは、一定に)することができる。
なお、図11では、TBSの補正条件として、オーバヘッドが所定の閾値以上である場合を想定するが、補正条件はこれに限られない。オーバヘッドが所定の閾値を超える場合、或いは、当該オーバヘッドに基づいて算出される符号化率が所定の閾値以上である(又は所定の閾値を超える)場合などに、TBSが補正されてもよい。
このように、オーバヘッド又は当該オーバヘッドに基づいて算出される符号化率に応じてIMCS、ITBS及びTBSテーブルからTBSを選択する際のNPRBの少なくとも一つを変更してTBSを補正することにより、オーバヘッドが異なるサブフレーム間のデータチャネルに適用する符号化率の変動を抑制し、各サブフレームにおいてデータチャネルの受信品質のバラツキを低減することができる。これにより、各サブフレームにおけるデータチャネルの伝送効率の低下を抑制することができる。
また、オーバヘッド又は当該オーバヘッドに基づいて算出される符号化率に応じてIMCS、ITBS及びTBSテーブルからTBSを選択する際のNPRBの少なくとも一つを変更してTBSを補正することにより、あらかじめTBSテーブルで規定されている値を利用することができる。これにより、フィラービット(Filler bit)を0にすることができるため、フィラービットによる伝送損失を回避することができる。なお、フィラービットとは、データビットを符号化する際にそのサイズを調整するために付加されるビットであり、パディングビット等とも呼ばれる。また、無線基地局とユーザ端末においてTBSの補正をそれぞれブラインドで行う場合、補正後のTBSをユーザ端末に通知する必要がなくなる。これにより、DLのオーバヘッドを低減することができる。
<第2の補正方法>
第2の補正方法では、サブフレーム毎にオーバヘッドに応じてTBSを補正する。例えば、既存のLTEシステムと同様に選択されたTBS(補正前)に対して各サブフレームのオーバヘッドに関する係数(以下、オーバヘッド係数という)を乗算し、TBSテーブルの中で乗算結果に最も近い値に各サブフレームのTBSを補正してもよい。
図12は、第2の補正方法の一例を示している。ここでは、一例として、TBSインデックス(ITBS)が5、データチャネルの割り当てPRB数(NPRB)が10、割り当てPRB内の全RE数が1680(=12×10×14)(1PRBあたり12サブキャリア、1サブフレームあたり14シンボル、割り当てPRB数10の場合)、変調方式がQPSKである場合について説明する。
例えば、図12では、サブフレーム#1、#2、#3それぞれのオーバヘッドが、30%、10%、20%である場合を想定する。また、オーバヘッド係数として、データチャネルの割り当てPRB内でデータチャネルがマッピングされるRE数の割合(すなわち、1-オーバヘッド)を用いる場合を想定する。例えば、図9では、サブフレーム#1、#2、#3のオーバヘッド係数は、それぞれ、0.7、0.9、0.8となる。なお、オーバヘッド係数はこれに限られない。
既存のLTEシステムと同様にTBSを選択する場合(補正前)、ITBSとNPRBに基づいて各サブフレームで選択されるTBSは872となる。この場合、例えば、上記式(1)(2)によると、各サブフレームのデータチャネルの符号化率(R)は、R=0.37(SF#1)、R=0.29(SF#2)、R=0.32(SF#3)となる。
第2の補正方法を適用する場合、サブフレーム#1では、ITBSとNPRBに基づいて選択されるTBS「872」に対して、オーバヘッド係数「0.7」が乗算される。補正前のTBSとオーバヘッド係数との乗算結果「872×0.7=610.4」にTBSテーブル内で最も近い値「600」にTBSを補正する。
同様に、サブフレーム#2、#3では、ITBSとNPRBに基づいて選択されるTBS「872」に対して、オーバヘッド係数「0.9」、「0.8」がそれぞれ乗算される。乗算結果「784.8」、「697.6」にTBSテーブル内で最も近い値「776」、「712」にTBSが補正される。
この結果、上記式(1)(2)を用いる場合、図12に示すように、サブフレーム#1、#2、#3における符号化率を全て0.26に補正することができ、オーバヘッドが異なるサブフレームでそれぞれ送信されるデータチャネルに適用される符号化率の差を低減(好ましくは、一定)にすることができる。
このように、サブフレーム毎に異なるオーバヘッド係数をTBSに乗算することにより、オーバヘッドが異なるサブフレーム間のデータチャネルに適用する符号化率の変動を抑制し、各サブフレームにおいてデータチャネルの受信品質のバラツキを低減することができる。これにより、各サブフレームにおけるデータチャネルの伝送効率の低下を抑制することができる。
また、補正前のTBSとオーバヘッド係数との乗算結果に最も近いTBSテーブル内の値を補正値として利用することにより、あらかじめTBSテーブルで規定されている値を利用することができる。これにより、フィラービット(Filler bit)を0にすることができるため、フィラービットによる伝送損失を回避することができる。また、無線基地局とユーザ端末においてTBSの補正をそれぞれブラインドで行う場合、補正後のTBSをユーザ端末に通知する必要がなくなる。これにより、オーバヘッドを低減することができる。
<第3の補正方法>
第3の補正方法では、ターゲット符号化率(所望の符号化率)を決定し、当該ターゲット符号化率となるTBSに最も近いTBSをTBSテーブルから選択してもよい。例えば、ターゲット符号化率は、MCSインデックス又はTBSインデックス毎に設定することができる。また、ターゲット符号化率は、あらかじめ仕様で規定してもよいし、上位レイヤシグナリング及び/又は下り制御情報(DCI)でユーザ端末に通知してもよい。
図13は、第3の補正方法の一例を示している。ここでは、一例として、TBSインデックス(ITBS)が5、データチャネルの割り当てPRB数(NPRB)が10、割り当てPRB内の全RE数が1680(=12×10×14)(1PRBあたり12サブキャリア、1サブフレームあたり14シンボル、割り当てPRB数10の場合)、変調方式がQPSKである場合について説明する。
例えば、図13では、サブフレーム#1、#2、#3それぞれのオーバヘッドが、30%、10%、20%である場合を想定する。この場合、既存のLTEシステムと同様にTBSを選択する場合(補正前)、ITBSとNPRBに基づいて各サブフレームで選択されるTBSは872となる。
ここで、TBSインデックス(ITBS)が5(MCSインデックス(IMCS)が5)の場合のターゲット符号化率が0.30であるものとする。この場合、上記式(1)(2)によると、サブフレーム#1において、ターゲット符号化率0.3となるTBSは「705.6」となる。TBSテーブルにおいて「705.6」に最も近いTBSは「712」であるため、サブフレーム#1のTBSは、「872」から「712」に補正される。
同様に、上記式(1)(2)によると、サブフレーム#2、#3において、ターゲット符号化率0.3となるTBSは、それぞれ、「907.2」、「806.4」となる。TBSテーブルにおいて「907.2」、「806.4」に最も近いTBSはそれぞれ「936」、「808」であるため、サブフレーム#2、3のTBSは、「872」から「936」、「808」に補正される。
以上のように補正されたサブフレーム#1、#2、#3のTBS「712」「936」、「808」、により上記式(1)(2)を用いて算出されるサブフレーム#1、#2、#3の符号化率は、0.30、0.31、0.30となる。したがって、オーバヘッドが異なるサブフレームでそれぞれ送信されるデータチャネルに適用される符号化率の差を低減(好ましくは、一定)にすることができる。
このように、ターゲット符号化率に基づいてTBSを補正することにより、オーバヘッドが異なるサブフレーム間の符号化率の変動を抑制し、各サブフレームにおいてデータチャネルの受信品質の変動(過剰品質又は品質不足)を抑制できる。これにより、各サブフレームにおけるデータチャネルの伝送効率の低下を抑制することができる。
また、ターゲット符号化率となるTBSに最も近いTBSテーブル内の値を補正値として利用することにより、フィラービット(Filler bit)を0にすることができるため、フィラービットによる伝送損失を回避することができる。また、無線基地局とユーザ端末においてTBSの補正をそれぞれブラインドで行う場合、補正後のTBSをユーザ端末に通知する必要がなくなる。これにより、DLのオーバヘッドを低減することができる。
なお、ターゲット符号化率に最も近いTBS値がTBSテーブルに複数(例えば、2種類)存在する場合、いずれか一方(例えば、高い値又は低い値)をTBS値として選択することをあらかじめ規定しておくことができる。あるいは、いずれのTBS値(例えば、高い値又は低い値)を選択するかシグナリング(RRCシグナリング及び/又は下り制御情報)でユーザ端末に通知してもよい。
(第2の態様)
第2の態様では、少なくともTBSをリスト化したテーブルを利用して、サブフレーム内の符号化率が概略一定となるようなTBSを選択する場合について説明する。第2の態様で示すTBSの選択方法は、DL信号(例えば、DLデータチャネル)及び/又はUL信号(例えば、ULデータチャネル)に適用することができる。以下では、DLデータチャネル及び/又はULデータチャネルを総称してデータチャネルという。
第2の態様では、まず、TBSをリスト化したテーブル(フィラービットが0となるTBSをリスト化したテーブル)をあらかじめ規定する。また、CQIインデックス等の受信品質情報、あるいは当該受信品質情報に基づいて算出したMCSインデックス等に対応するターゲット変調方式及び/又は符号化率をあらかじめ規定する。TBSをリスト化したテーブルとしては、既存のTBSテーブル(第1のTBSテーブル)を利用してもよいし、TBS値だけが規定されたテーブル(第2のTBSテーブル)を利用してもよい。
図14Aは、CQIインデックス、あるいは当該受信品質情報に基づいて算出したMCSインデックスに対してターゲット変調方式と符号化率が設定されたテーブルの一例を示している。図14Bは、TBSをリスト化したテーブルの一例を示している。図14A、14Bのテーブルは予め仕様で定義してもよいし、無線基地局からユーザ端末に上位レイヤシグナリング及び/又は下り制御情報等で通知してもよい。あるいは、無線基地局は、ターゲット符号化率に基づくTBS選択を適用するユーザ端末に対して、図14A及び/又は図14Bのテーブルを設定してもよい。
無線基地局及び/又はユーザ端末は、受信品質情報、あるいは当該受信品質情報に基づいて算出したMCSインデックス等から、あらかじめ設定されたターゲット変調方式とターゲット符号化率を導出する。そして、TBSをリスト化したテーブルからターゲット符号化率に最も近い値となるTBSを選択する。
ここで、データチャネルをマッピング可能なRE数が1000、CQIインデックス又はMCSインデックスが3となるサブフレームにおけるTBSの選択方法の一例について説明する。
まず、図14Aに示すテーブルから、CQIインデックス又はMCSインデックスが3の場合のターゲット変調方式(ここでは、16QAM)と、ターゲット符号化率(ここでは、0.3)を導出する。
次に、符号化率が0.3となるTBSを選択する。ここでは、例えば、式(1)等を利用して符号化率が0.3となるTBSを算出(ここでは、TBS=1200)した後、当該算出したTBS値に最も近いTBS値を、TBSをリスト化したテーブル(図14B、第2のテーブル)から選択する。
図14Bのテーブルを利用する場合、TBSが1200に最も近いTBS値として1160が選択される。なお、TBS値が1160の場合の符号化率は0.29となり、ターゲット符号化率0.3と概略等しく設定することができる。
このように、あらかじめ設定されるターゲット符号化率を考慮してTBSテーブルからTBSを選択することにより、各TTIのシンボル数に関わらず符号化率を概略一定に設定することができる。
また、TBSの値をTBSテーブルに規定された値から選択することにより、フィラービット(Filler bit)を0とし、フィラービットによる伝送損失を回避することができる。また、無線基地局とユーザ端末においてTBSの選択をそれぞれブラインドで行う場合、選択したTBSをユーザ端末に通知する必要がなくなる。これにより、DLのオーバヘッドを低減することができる。
なお、ターゲット符号化率に最も近いTBS値がTBSテーブルに複数(例えば、2種類)存在する場合、いずれか一方(例えば、高い値又は低い値)をTBS値として選択することをあらかじめ規定しておくことができる。あるいは、いずれのTBS値(例えば、高い値又は低い値)を選択するかシグナリング(RRCシグナリング及び/又は下り制御情報)でユーザ端末に通知してもよい。
また、無線基地局は、ターゲット符号化率に基づくTBS選択の適用有無をユーザ端末に通知してもよい。例えば、無線基地局は、上位レイヤシグナリング及び/又はDCIを用いてユーザ端末にターゲット符号化率に基づくTBS選択の適用有無を通知し、TBS選択を指示されたユーザ端末が下記の選択方法を適用する構成としてもよい。これにより、ユーザ端末が利用するTTIのシンボル数等を考慮して、ターゲット符号化率に基づくTBS選択の適用有無を柔軟に設定することができる。
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上述の各実施の形態に係る無線通信方法が適用される。なお、各実施の形態に係る無線通信方法は、単独で用いられてもよいし、組み合わせて用いられてもよい。
図15は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。また、無線通信システム1は、アンライセンスバンドを利用可能な無線基地局(例えば、LTE-U基地局)を有している。
なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE-A(LTE-Advanced)、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)などと呼ばれてもよい。
図15に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12(12a-12c)とを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。例えば、マクロセルC1をライセンスバンドで利用し、スモールセルC2をアンライセンスバンド(LTE-U)で利用する形態が考えられる。また、スモールセルの一部をライセンスバンドで利用し、他のスモールセルをアンライセンスバンドで利用する形態が考えられる。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。また、ユーザ端末20は、シンボル数が異なる複数のTTIを利用して無線基地局11及び/又は無線基地局12と通信することができる。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。また、同一のアンライセンスバンドを共有して利用する各無線基地局10は、時間的に同期するように構成されていることが好ましい。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE-Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクに直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用され、上りリンクにシングルキャリア-周波数分割多元接続(SC-FDMA:Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)が適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC-FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られない。
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHは、下りデータチャネルと呼ばれてもよい。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
下りL1/L2制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数であるCFI(Control Format Indicator)が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQの送達確認情報(ACK/NACK)が伝送される。EPDCCHは、PDSCHと周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上りL1/L2制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHは、上りデータチャネルと呼ばれてもよい。PUSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報が伝送される。また、PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、送達確認情報(ACK/NACK)などが伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
無線通信システム1では、下り参照信号として、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel State Information-Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS:DeModulation Reference Signal)、検出及び/又は測定用参照信号(DRS:Discovery Reference Signal)などが伝送される。また、無線通信システム1では、上り参照信号として、測定用参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS)などが伝送される。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。また、伝送される参照信号は、これらに限られない。
<無線基地局>
図16は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。
送受信部103は、UL及び/又はDL(以下、UL/DL)信号の送受信が可能である。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、UL信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅されたUL信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力されたUL信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
なお、送受信部103は、サブフレームでDL信号の送信及び/又はUL信号の受信を行う。例えば、送受信部103は、ユーザ端末20に対して、MCSインデックス(IMCS)と、DL信号及び/又はUL信号に割当てるPRB数を含む下り制御情報で送信する。具体的に、送受信部103は、ULグラントを用いてULデータチャネルに割当てるPRB数とULデータチャネルに適用するMCSインデックスを送信し、DLアサイメントを用いてDLデータチャネルに割当てるPRB数とDLデータチャネルに適用するMCSインデックスを送信する。
図17は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図17では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図17に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。
制御部(スケジューラ)301は、無線基地局10全体の制御を実施する。例えば、制御部301は、サブフレームにおける通信を制御する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置とすることができる。
制御部301は、例えば、送信信号生成部302によるDL信号の生成や、マッピング部303によるDL信号の割り当てを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304による信号の受信処理や、測定部305による信号の測定を制御する。具体的には、制御部301は、DL信号(システム情報、DCIを送信するPDCCH/EPDCCH、PDSCH、参照信号、同期信号など)のスケジューリング、生成、マッピング、送信などを制御する。また、制御部301は、UL信号(PUSCH、PUCCH、PRACH、参照信号など)のスケジューリング、受信などを制御する。
また、制御部301は、DL信号及び/又はUL信号(例えば、DLデータチャネルお及び/又はULデータチャネル)のトランスポートブロックサイズ(TBS)を制御する。例えば、制御部301は、オーバヘッドが異なる各サブフレームで送信及び/又は受信する信号の符号化率の差が小さくなるように、TBSテーブルからそれぞれ選択したTBSを補正してもよいし(上記第1の態様)、ターゲット符号化率(所望の符号化率)に基づいてTBSを選択してもよい(上記第2の態様)。
例えば、制御部301は、サブフレーム内のオーバヘッド又はオーバヘッドに基づいて算出される符号化率が所定の閾値以上であるサブフレームにおいて、TBSテーブルから選択されるTBSを補正してもよい(第1の補正方法)。具体的には、制御部301は、サブフレーム内のオーバヘッド又はオーバヘッドに基づいて算出される符号化率が所定の閾値以上であるサブフレームに対して、MCSインデックス(IMCS)、TBSインデックス(ITBS)及びTBSテーブルからTBSを選択する際のリソースブロック数(NPRB)の少なくとも一つを所定値だけ減算し、減算されたIMCS、ITBS及びNPRBの少なくとも一つに対応するTBSを、TBSテーブルから選択する(図11参照)。
或いは、制御部301は、TBSテーブルから選択されるTBSをサブフレーム内のオーバヘッドに基づいて補正し、補正値に最も近いTBSをTBSテーブルから再選択してもよい(上記第2の補正方法、図12参照)。
或いは、制御部301は、ターゲット符号化率(所望の符号化率)を決定し、当該ターゲット符号化率と異なる符号化率が設定されるサブフレームにおいて、ターゲット符号化率に近づくようにTBSを補正(TBSテーブルから選択)してもよい(上記第3の補正方法、図13参照)。
或いは、制御部301は、少なくともTBSをリスト化したテーブルと、CQIインデックス及び/又はMCSインデックスに対応して設定されたターゲット変調方式とターゲット符号化率に基づいて、ターゲット符号化率に最も近くなるTBSをテーブルから選択する(上記第2の態様、図14参照)。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、例えば、制御部301からの指示に基づいて、下りリソースの割り当て情報(DLアサインメント)及び上りリソースの割り当て情報(ULグラント)を生成する。また、下りデータ信号には、各ユーザ端末20におけるCSI測定の結果などに基づいて決定された符号化率、変調方式などに従って符号化処理、変調処理が行われる。また、送信信号生成部302は、PSS、SSS、CRS、CSI-RSなどを含むDRSを生成する。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信されるUL信号である。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、受信処理により復号された情報を制御部301に出力する。例えば、HARQ-ACKを含むPUCCHを受信した場合、HARQ-ACKを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
また、測定部305は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
<ユーザ端末>
図18は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅されたDL信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、アンライセンスバンドでUL/DL信号の送受信が可能である。なお、送受信部203は、ライセンスバンドでUL/DL信号の送受信が可能であってもよい。
送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
なお、送受信部203は、サブフレームでDL信号の受信及び/又はUL信号の送信を行う。例えば、送受信部203は、MCSインデックス(IMCS)と、DL信号及び/又はUL信号に割当てるPRB数とを含むDCIを受信する。具体的に、送受信部203は、ULグラントを用いてULデータチャネルに割当てるPRB数とULデータチャネルに適用するMCSインデックスを受信し、DLアサイメントを用いてDLデータチャネルに割当てるPRB数とDLデータチャネルに適用するMCSインデックスを受信する。
図19は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図19においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図19に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部401は、例えば、送信信号生成部402によるUL信号の生成や、マッピング部403によるUL信号の割り当てを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404によるDL信号の受信処理や、測定部405による信号の測定を制御する。
制御部401は、無線基地局10から送信されたDL信号(PDCCH/EPDCCH、PDSCH、下り参照信号、同期信号など)を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、PDCCH/EPDCCH(下り制御信号)に含まれるDCIや、PDSCH(下りデータ信号)の復号結果に基づいて、UL信号(例えば、PUCCH、PUSCHなど)の生成を制御する。
また、制御部401は、DL信号及び/又はUL信号(例えば、DLデータチャネルお及び/又はULデータチャネル)のトランスポートブロックサイズ(TBS)を制御する。例えば、制御部301は、オーバヘッドが異なる各サブフレームで送信及び/又は受信する信号の符号化率の差が小さくなるように、TBSテーブルからそれぞれ選択したTBSを補正してもよいし(上記第1の態様)、ターゲット符号化率(所望の符号化率)に基づいてTBSを選択してもよい(上記第2の態様)。
例えば、制御部401は、サブフレーム内のオーバヘッド又はオーバヘッドに基づいて算出される符号化率が所定の閾値以上であるサブフレームにおいて、TBSテーブルから選択されるTBSを補正してもよい(第1の補正方法)。具体的には、制御部401は、サブフレーム内のオーバヘッド又はオーバヘッドに基づいて算出される符号化率が所定の閾値以上であるサブフレームに対して、MCSインデックス(IMCS)、TBSインデックス(ITBS)及びTBSテーブルからTBSを選択する際のリソースブロック数(NPRB)の少なくとも一つを所定値だけ減算し、減算されたIMCS、ITBS及びNPRBの少なくとも一つに対応するTBSをTBSテーブルから選択する(図11参照)。
或いは、制御部401は、TBSテーブルから選択されるTBSをサブフレーム内のオーバヘッドに基づいて補正し、補正値に最も近いTBSをTBSテーブルから再選択してもよい(上記第2の補正方法、図12参照)。
或いは、制御部401は、ターゲット符号化率(所望の符号化率)を決定し、当該ターゲット符号化率と異なる符号化率が設定されるサブフレームにおいて、ターゲット符号化率に近づくようにTBSを補正(TBSテーブルから選択)してもよい(上記第3の補正方法、図13参照)。
或いは、制御部401は、少なくともTBSをリスト化したテーブルと、CQIインデックス及び/又はMCSインデックスに対応して設定されたターゲット変調方式とターゲット符号化率に基づいて、ターゲット符号化率に最も近くなるTBSをテーブルから選択する(上記第2の態様、図14参照)。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号(PUSCH、PUCCH、上り参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10からの下り制御信号にユーザ端末20宛のDCI(ULグラント)が含まれている場合に、制御部401からPUSCHの生成を指示される。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成されたUL信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信されるDL信号である。受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
受信信号処理部404は、受信処理により復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。また、受信信号処理部404は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
また、測定部405は、制御部401の指示に従って、RRM測定及びCSI測定を行う。例えば、測定部405は、測定用参照信号(CRS、CSI-RS、DRSに含まれるCRS又は、DRSの送信サブフレームに配置されるCSI測定用のCSI-RSのいずれか)を用いて、CSI測定を行う。測定結果は、制御部401に出力され、PUSCH又はPUCCHを用いて、送受信部103から送信される。
<ハードウェア構成>
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図20は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウスなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカーなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDMシンボル、SC-FDMAシンボルなど)で構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレームやTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であってもよいし、スケジューリングやリンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、短縮サブフレーム、又はショートサブフレームなどと呼ばれてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する。「判断」、「決定」は、例えば、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを含み得る。
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書又は特許請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本出願は、2016年4月8日出願の特願2016-078361に基づく。この内容は、全てここに含めておく。