(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示(変動表示ともいう)」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など、演出図柄ともいう)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本実施の形態の特徴部069Fに関する説明)
上述したパチンコ遊技機1において、以下のような観点で課題が生じる場合がある。従来、大当りのエンディング演出が実行されるエンディング期間の長い大当りと、短い大当りとがある遊技機があった(たとえば、特開2007-7165号公報参照)。特開2007-7165号公報の遊技機においては、確変大当りのときは短いエンディング時間が選択されるようにしていた。しかし、有利な大当りが連続して発生したときに、エンディング期間が短くなることで、大当りと次の大当りとの間隔が短くなり、賞球を獲得できる速度が速くなってしまうことにより、射幸性が高くなり過ぎてしまう虞があった。このような課題を解決する発明069F~071Fに係る遊技機を以下に提案する。
また、従来、有利な大当りの方が、不利な大当りよりも、大当りの開始時のファンファーレ期間が長く設定される割合が高い遊技機があった(たとえば、特開2014-148号公報参照)。しかし、有利な大当りのファンファーレ期間を単に長く設定するだけでは興趣の低下に繋がってしまう虞がある。このような課題を解決する発明073F,074Fに係る遊技機を以下に提案する。なお、以下では、発明069Fから071F、発明073F、および、発明074Fに係る遊技機の特徴を、特徴部069Fとして表す。特徴部069Fは、上述したパチンコ遊技機1に適用可能である。
図8-1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。以下、図1と共通する構成については説明を繰返さない。
遊技盤の盤面上に形成された遊技領域2には、画像表示装置5の天辺よりも左側の左遊技領域2Aと、右側の右遊技領域2Bとがある。第1遊技領域である左遊技領域2Aと、第2遊技領域である右遊技領域2Bは、例えば、遊技領域2の内部における画像表示装置5の端面や釘の配列PL等により区分けされていればよい。打球発射装置から発射されて遊技領域2に打ち込まれた遊技球は、第1遊技領域である左遊技領域2Aへと誘導された場合に、例えば、釘の配列PLに沿って誘導されることにより、第2遊技領域である右遊技領域2Bへと誘導不可能又は誘導困難となる。
左遊技領域2Aには、普通入賞球装置6Aが設けられている。例えば、普通入賞球装置6Aは、画像表示装置5の中央下方に設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。このように、左遊技領域2Aには、常時、遊技球が進入可能な第1始動入賞口を形成する普通入賞球装置6Aが設けられている。
右遊技領域2Bには、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通可変入賞球装置6Bは、図8-2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって、垂直位置となる閉鎖状態と、傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bにおいては、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bにおいては、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入し難いように構成してもよい。このように、右遊技領域2Bには、第2始動入賞口を遊技球が通過可能な第1可変状態と、遊技球が通過不可能又は通過困難な第2可変状態とに変化可能な普通可変入賞球装置6Bが設けられている。
左遊技領域2Aや右遊技領域2Bにおける普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6B等の配置により、第1遊技領域である左遊技領域2Aへと誘導された遊技球は、第2遊技領域である右遊技領域2Bに設けられた普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過したりすることが不可能又は困難である。加えて、第2遊技領域である右遊技領域2Bへと誘導された遊技球は、第1遊技領域である左遊技領域2Aに設けられた普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過することが不可能又は困難である。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば、図8-2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば、図8-2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値以下である場合には、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下である場合には、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通可変入賞球装置6Bの下方には、2つの特別可変入賞球装置が設けられている。上特別可変入賞球装置7Aは、図8-2に示す上大入賞口扉用のソレノイド82Aによって開閉駆動される上大入賞口扉を備え、その上大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する上大入賞口を形成する。一例として、上特別可変入賞球装置7Aにおいては、上大入賞口扉用のソレノイド82Aがオフ状態であるときに上大入賞口扉が上大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、上特別可変入賞球装置7Aにおいては、上大入賞口扉用のソレノイド82Aがオン状態であるときに上大入賞口扉が上大入賞口を開放状態にする。上特別可変入賞球装置7Aに形成された上大入賞口に進入した遊技球は、例えば、図8-2に示す上大入賞口スイッチ23Aによって検出される。なお、この実施の形態においては、上大入賞口と下大入賞口は同様の扉型の形状となっているが、2つの大入賞口の形状が異なっていてもよい。例えば、いずれか一方は、普通可変入賞球装置6Bのように閉鎖状態と開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物としてもよいし、遊技領域2に収納された状態から突出した状態に変化するような入賞口としてもよい。
下特別可変入賞球装置7Bは、図8-2に示す下大入賞口扉用のソレノイド82Bによって開閉駆動される下大入賞口扉を備え、その下大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する下大入賞口を形成する。一例として、下特別可変入賞球装置7Bにおいては、下大入賞口扉用のソレノイド82Bがオフ状態であるときに下大入賞口扉が下大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、下特別可変入賞球装置7Bにおいては、下大入賞口扉用のソレノイド82Bがオン状態であるときに下大入賞口扉が下大入賞口を開放状態にする。下特別可変入賞球装置7Bに形成された下大入賞口に進入した遊技球は、例えば、図8-2に示す下大入賞口スイッチ23Bによって検出される。
上特別可変入賞球装置7Aが形成する上大入賞口や、下特別可変入賞球装置7Bが形成する下大入賞口を遊技球が通過することによって、多数の遊技球が賞球として払い出される。即ち、上特別可変入賞球装置7Aは、上大入賞口扉により上大入賞口を開放状態とすることにより、遊技者にとって有利な第1状態となる。下特別可変入賞球装置7Bは、下大入賞口扉により下大入賞口を開放状態とすることにより、遊技者にとって有利な第1状態となる。一方、上特別可変入賞球装置7Aは、上大入賞口扉により上大入賞口を閉鎖状態とすることにより、遊技者にとって不利な第2状態となる。下特別可変入賞球装置7Bは、下大入賞口扉により下大入賞口を閉鎖状態とすることにより、遊技者にとって不利な第2状態となる。なお、遊技球が上大入賞口や下大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、又は閉鎖状態の他には、遊技球が上大入賞口や下大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
上特別可変入賞球装置7Aの内部には、上大入賞口扉により開放状態となった上大入賞口に進入した遊技球が上特別可変入賞球装置7Aから排出される排出経路が設けられている。上特別可変入賞球装置7Aから排出される遊技球は、排出経路に設置された第1排出スイッチ24Cによって検出される。
下特別可変入賞球装置7Bの内部には、下大入賞口扉により開放状態となった下大入賞口に進入した遊技球が、所定の確変領域を通過して、又は通過せずに、下特別可変入賞球装置7Bから排出される排出経路まで誘導する誘導経路が設けられている。下特別可変入賞球装置7Bに進入した遊技球は、まず、入賞した遊技球を検出するための下大入賞口スイッチ23Bが設けられた経路を通過した後、確変領域への誘導路と、確変領域を通過せず排出経路に誘導する誘導路とへの分岐点に誘導される。分岐点に誘導された遊技球が確変領域への誘導路を流下すると、この遊技球が確変領域スイッチ24Aによって検出されることによって、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立する。即ち、確変領域スイッチ24Aの設置個所を確変領域とし、この確変領域を遊技球が通過したことに基づいては、所定の確変制御条件を成立させることができる。確変領域は、下特別可変入賞球装置7Bの内部にあるので、下特別可変入賞球装置7Bに入賞した遊技球のみが通過可能である。
確変領域は、確変領域蓋用のソレノイド82Cによって駆動される確変領域蓋によって、遊技球が通過可能な開放状態と、通過不可能な閉鎖状態とに変化する。一例として、確変領域蓋用のソレノイド82Cがオフ状態であるときには、確変領域蓋が確変領域を塞ぐ位置に移動し、確変領域を閉鎖状態にする。その一方で、確変領域蓋用のソレノイド82Cがオン状態であるときには、確変領域蓋が確変領域を塞がない位置に移動し、確変領域を開放状態にする。確変領域が閉鎖状態にあるときに分岐点に到達した遊技球は、確変領域を通過せず、そのまま下特別可変入賞球装置7Bから排出される。この場合、遊技球は、共通排出経路に設置された第2排出スイッチ24Bによって検出される。一方、確変領域が開放状態にあるときに分岐点に到達した遊技球は、確変領域を通過し、確変領域に設置された確変領域スイッチ24Aによって検出される。そして、確変領域を通過した遊技球は、下特別可変入賞球装置7Bから排出される。下特別可変入賞球装置7Bに入賞した遊技球が確変領域を通過することによって、確変領域スイッチ24Aが確変領域を通過した遊技球を検出したことに基づいて、確変状態に制御される。このため、遊技球が下特別可変入賞球装置7Bに入賞する割合、及び確変領域蓋が許容位置にある時間の長さとそのタイミングを調整することによって、確変状態に制御する割合を好適に設定することができる。
本実施の形態においては、下特別可変入賞球装置7Bの内部のうち、少なくとも確変領域の周辺は遊技者に視認可能となるように構成されている。このため、下特別可変入賞球装置7Bに進入した遊技球が確変領域を通過したか否かは、遊技者にとって確認が可能である。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1においては、左遊技領域2Aにおいて普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過すると、その遊技球が図8-2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後は、例えば、前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
右遊技領域2Bにおいて普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過する場合には、その遊技球が図8-2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後は、例えば、前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難又は通過不可能である。
本実施の形態においては、確変状態とは異なる通常遊技状態においては、普通可変入賞球装置6Bは第2可変状態であるので、第2始動入賞口を遊技球が通過困難又は通過不可能である。よって、第2特図を用いた特図ゲームは、開始されない。そこで、未だ確変状態に制御されない通常遊技状態においては、遊技者は遊技球を左遊技領域2Aへと誘導して、第1始動入賞口への入賞に基づく第1特図を用いた特図ゲームの開始と、該特図ゲームの「大当り」を目指すこととなる。第1特図を用いた特図ゲームの結果「大当り」の可変表示結果が導出されたことに基づく大当り遊技状態においては、特定のラウンドにて下特別可変入賞球装置7Bに遊技球が進入し、更に、確変領域を通過することが可能となる。確変領域を遊技球が通過した場合には、確変確定フラグがセットされ、確変状態に制御される特別遊技状態への移行が確定する。その後、大当り遊技状態が終了した場合には、確変状態に制御され、普通可変入賞球装置6Bが第1可変状態に変化して、第2始動入賞口を遊技球が通過可能となる。本実施形態においては、第2特図ゲームは第1特図ゲームよりも有利である。そのため、遊技者は、遊技球を右遊技領域2Aへと誘導して、第2始動入賞口への入賞に基づく第2特図を用いた特図ゲームの開始と、該特図ゲームの「大当り」を目指すこととなる。このような構成によれば、遊技状態に応じて変化する多様な遊技体験を遊技者に提供できる。
大当り遊技状態においては、上大入賞口又は下大入賞口が開放状態となって上特別可変入賞球装置7A又は下特別可変入賞球装置7Bが遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、又は所定個数の遊技球が上大入賞口又は下大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にては、上大入賞口又は下大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間においては、上大入賞口や下大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。上大入賞口に遊技球が進入したときには、上大入賞口スイッチ23Aにより入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。下大入賞口に遊技球が進入したときには、下大入賞口スイッチ23Bにより入賞球が検出され、同様に所定個数の遊技球が払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。したがって、大当り遊技状態においては、遊技者が多数の賞球を極めて容易に獲得することができ、遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。本実施の形態においては、下大入賞口から下特別可変入賞球装置7Bに進入した遊技球の確変領域への通過を、確変領域スイッチ24Aが検出することが確変制御条件となる。この確変状態は、所定回数の可変表示が実行されるまで継続するように制御される。即ち、所定回数の可変表示の終了は、確変終了条件である。
確変状態においては、通常状態においては第2可変状態にある普通可変入賞球装置6Bを、第2始動入賞口を遊技球が通過可能な第1可変状態と、不可能な第2可変状態とに変化させる。このように、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、電チュー開放制御と称される。本実施形態においては、遊技球が第2始動入賞口を通過したことに基づき開始される第2特図ゲームが、通常状態においても通過可能な第1始動入賞口を通過したことに基づき開始される第1特図ゲームよりも遊技者にとって有利である。そのため、電チュー開放制御が実行される確変状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、確変状態にて確変制御が行われるときには、電チュー開放制御が行われない場合があってもよい。例えば、可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り遊技状態にて上大入賞口や下大入賞口が開放状態となる上限時間が短く、遊技球が通過困難又は通過不可能なラウンド遊技が実行され、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御される場合がある。このような場合は、大当り種別が「突確」であるとも称される。そして、電チュー開放制御が行われていないときに可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に確変状態となり確変制御が行われるものの、電チュー開放制御が行われないようにしてもよい。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば、数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。または、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1において再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、パチンコ遊技機1において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払い出しや得点の付与に限定されず、例えば、大当り遊技状態に制御することや、確変状態等の特別遊技状態に制御すること、大当りとなった場合により有利な大当り遊技状態が選択される割合が第2割合よりも高い第1割合となること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数よりも多い第1ラウンド数となること、確変状態における大当り確率が第2確率よりも高い第1確率となることといった、遊技者にとって有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
この実施の形態においては、大当り種別に応じたラウンド数のラウンド遊技が実行される。このうち、ラウンド遊技の実行回数が特定回数としての「3」となったときに、下大入賞口を開放状態とするラウンド遊技が実行されて下特別可変入賞球装置7Bが遊技者にとって有利な第1状態となる。一方、ラウンド遊技の実行回数が特定回数としての「3」以外であるときには、上大入賞口を開放状態とするラウンド遊技が実行されて上特別可変入賞球装置7Aが遊技者にとって有利な第1状態となる。3回目に実行されるラウンド遊技においては、下特別可変入賞球装置7Bが第1状態となり下特別可変入賞球装置7Bに進入した遊技球が確変領域を通過し得るため、これらのラウンド遊技は、確変開放ラウンド遊技ともいう。これに対し、3回目以外の上特別可変入賞球装置7Aが第1状態となるラウンド遊技を、通常開放ラウンド遊技ともいう。また、一つのラウンド遊技が実行される期間を1ラウンドとして、一の「大当り」に基づいて実行される大当り遊技状態には、複数回のラウンドが含まれる。このうち、第3回目に実行される下特別可変入賞球装置7Bが開放状態となるラウンドは、下開放ラウンドと表現する。それ以外の上特別可変入賞装置7Aが開放状態となるラウンドは、上開放ラウンドと表現する。即ち、可変表示結果が「大当り」であった場合に、その「大当り」に基づいて制御される大当り遊技状態においては、下大入賞口扉の作動時間が設けられたラウンド遊技と、上大入賞口扉の作動時間が設けられたラウンド遊技とを含む複数回のラウンド遊技を実行する。
本実施の形態においては、可変表示結果が「大当り」であった場合の大当り種別として、その「大当り」に基づき制御される大当り遊技状態において、ラウンド遊技の実行回数が特定回数としての「3」であるときに、下大入賞口を開放状態とする上限時間が異なる複数種類の大当り種別がある。一例として、大当り種別が「第1大当り」の場合には、下大入賞口を開放状態とする上限時間が52ミリ秒に設定された「第1大当り遊技状態」に制御される。大当り種別が「第2大当り」または「第3大当り」の場合には、下大入賞口を開放状態とする上限時間が第1大当りよりも長い時間に設定された大当り遊技状態に制御される。第1大当り遊技状態においては、開放状態となる制御時間が52ミリ秒と短いため、遊技球が実際に下大入賞口に入賞して下特別可変入賞球装置7Bに進入できる割合は低い。したがって、大当り種別が「第1大当り」の場合には、下大入賞口を遊技球が通過する可能性が低く、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立し難い。一方、第2大当りまたは第3大当り遊技状態においては、約29秒間開放されるので、下特別可変入賞球装置7Bが設置された右遊技領域2Bに遊技球が誘導されれば高い割合で遊技球が下特別可変入賞球装置7Bに進入できる。よって、大当り遊技状態の終了後には、確変状態となるための確変制御条件が成立し易い。
大当り種別を複数種類のいずれとするかは、例えば、特図ゲームの開始時に可変表示結果を「大当り」とする決定が成されたことに対応して、所定割合で決定される。下特別可変入賞球装置7Bに遊技球が進入すると、所定個の遊技球が払い出されるにとどまらず、確変領域蓋の位置によって、確変領域を遊技球が通過し可変表示結果が「大当り」となる確率が非確変状態よりも高い確変状態に制御される。よって、第2大当りおよび第3大当り遊技状態は、第1大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利である。また、第3大当り遊技状態は、上開放ラウンドにおける賞球の払い出しが多いという観点では第2大当り遊技状態より遊技者にとって有利である。賞球の払い出しという観点および確変制御条件の成立という観点で、第2大当りが第1大当りより、遊技者にとって有利である。
特別図柄プロセス処理においては、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、上特別可変入賞球装置7A、下特別可変入賞球装置7Bにおける大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順によって行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、確変領域蓋の位置と、確変領域の有効、無効とを制御するための確変領域ソレノイド制御処理を実行する。確変領域ソレノイド制御処理においては、CPU103は、大当り遊技状態にてRAM102の所定領域に設定された確変領域ソレノイド制御コードの値が「1」にセットされたことに基づいて、確変領域蓋の開閉制御と、確変領域の有効無効の切り替え制御が実行される。例えば、確変領域蓋の開閉、及び確変領域の有効無効の切り替えは、確変ソレノイドパターンテーブルに基づいて実行する。確変ソレノイドパターンテーブルは、確変領域蓋の開閉状態を切り替えるタイミングと、確変領域の有効無効を切り替えるタイミングとが、ラウンド遊技におけるラウンド開始からの経過時間と対応付けて記憶されたテーブルであればよい。または、下大入賞口の開閉と連鎖して、下大入賞口が開放状態である場合には、確変領域も開放状態となり、且つ、確変領域を有効とする、としてもよい。一方、下大入賞口が閉鎖状態である場合には、確変領域も閉鎖状態となり、且つ、確変領域を無効とする、としてもよい。確変領域ソレノイド制御処理においては、ROM101に記憶された複数の確変ソレノイドパターンテーブルから、大当り種別と実行されるラウンド遊技のラウンド数に応じて使用パターンを選択する。そして、選択した使用パターンに基づいては、RAM102の所定領域に設定された確変領域検出有効フラグを更新する。また、読み取ったソレノイド出力指定データの値に応じて、RAM102の所定領域に設定された確変領域ソレノイドバッファを更新することによって、ソレノイド出力指定データに応じて確変領域蓋用のソレノイド82Cのオン、オフを制御する。即ち、確変領域蓋の位置は、制御される。なお、確変領域ソレノイドバッファは、確変領域蓋用のソレノイド82Cにオン、オフを指定する制御信号を出力するための出力バッファであり、このバッファに格納された値に応じて、コマンド制御処理において確変領域蓋用のソレノイド82Cに制御信号が出力される。
図8-3は、特別図柄プロセス処理として、図4のステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
図8-3に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S117の処理のいずれかを選択して実行する。これらの処理の説明のうち、図7で説明した内容と同様の説明は繰返さない。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態において大当り種別に応じたラウンド遊技の実行を開始して上大入賞口又は下大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。本実施の形態においては、この大当り開放前処理には、開始されるラウンド遊技が下大入賞口を開放状態とする確変開放ラウンドであるか否かを判定し、確変開放ラウンドである場合には、確変領域蓋の位置制御の開始と、確変領域の有効、無効の制御の開始とを支持する共通の制御データとして、確変領域ソレノイド制御コードを1に設定する処理が更に含まれる。また、開放される大入賞口に応じては、ソレノイド出力データテーブルを更新する処理も更に含まれる。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、上大入賞口又は下大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や上大入賞口スイッチ23A又は下大入賞口スイッチ23Bによって検出された遊技球の個数等に基づいて、上大入賞口又は下大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。この大当り開放中処理においては、確変開放ラウンドにおいて、下大入賞口検出処理が更に実行される。なお、下大入賞口検出処理は、下特別可変入賞球装置7Bに入賞した遊技球の数と、下特別可変入賞球装置7Bから排出された遊技球の数とに基づいて下特別可変入賞球装置7B内の遊技球を計数する処理、遊技球の確変領域への通過を検出したか否かを判定する処理、確変領域が有効なときに確変領域の通過を検出した場合に確変確定フラグをセットする処理を含む。そして、上大入賞口又は下大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。この実施の形態においては、ラウンド遊技を終了する際に、上大入賞口と下大入賞口とのいずれを閉鎖状態とする場合においても、上大入賞口を閉鎖状態とする処理と、下大入賞口を閉鎖状態とする処理とを共に実行する。このため、閉鎖する処理の対象となるのが上大入賞口と下大入賞口とのいずれかであるかを判定する処理は、不要となる。また、使用する大入賞口の数を減らす場合でも、増やす場合でも、閉鎖状態とする処理を削除又は追加するだけでよいので、設計変更は、容易である。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、上大入賞口又は下大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理等が含まれている。本実施の形態においては、この大当り開放後処理は、確変開放ラウンドにおいて、上述した下大入賞口検出処理が更に実行される。また、大当り開放後処理には、大入賞口検出処理によって計数された下特別可変入賞球装置7B内の遊技球の数に基づいて、実行中のラウンド後の制御の実行を許容する処理が更に含まれる。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理等が含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図8-4は、特別図柄通常処理として、図8-3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8-4に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理においては、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば、変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いては、例えば、第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理においては、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理においては、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば、変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いては、例えば、第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理においては、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理においては、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルにおいては、確変制御が行われる確変状態であるか否か等に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図8-5(A)は、ステップS239の処理における決定例を示している。この決定例においては、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。より具体的に、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、確変制御が行われる確変状態であるときには、確変制御が行われない通常状態であるときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。即ち、確変制御が行われる確変状態は、確変制御が行われない通常状態よりも遊技者に有利である。
その後には、ステップS239にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;YES)、例えば、遊技制御フラグ設定部152といったRAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットして(ステップS241)、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理においては、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルにおいては、変動特図指定バッファ値等に応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図8-5(B)は、ステップS242の処理における決定例を示している。この決定例においては、開始条件が成立した特図ゲームにて可変表示される特別図柄が、第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別の決定割合を異ならせている。ここで、変動特図指定バッファ値が「1」であるときには、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの開始条件が成立しており、変動特図が第1特図となる。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であるときには、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの開始条件が成立しており、変動特図が第2特図となる。図8-5(B)に示す決定例においては、変動特図が第1特図であるときに、大当り種別が「第1大当り」と「第2大当り」とのいずれかに決定される。一方、変動特図が第2特図であるときには、大当り種別が「第3大当り」にのみ決定される。即ち、大当り種別が「第1大当り」と「第2大当り」に決定されるのは、変動特図が第1特図のときだけである。このように、特図ゲームにて可変表示される特別図柄に応じて、異なる大当り種別に決定されてもよい。また、大当り種別が「第3大当り」に決定されるのは、変動特図が第2特図のときだけである。
この実施の形態においては、大当り種別に応じたラウンド数のラウンド遊技が実行され、大当り遊技状態における所定の確変開放ラウンドにて下大入賞口を開放状態とする。通常開放ラウンドにおいては、上大入賞口を開放状態とする。ここで、大当り種別が「第2大当り」及び「第3大当り」の場合には、大当り遊技状態における所定の確変開放ラウンドにおいて、大当り種別が「第1大当り」の場合よりも下大入賞口を開放状態とする上限時間が長くなり、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立し易い。図8-5(B)に示すような決定割合によって大当り種別が決定されることにより、変動特図が第2特図であるときには、第1特図であるときよりも高い割合で、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立する。即ち、第2特図ゲームにおいて特図表示結果が「大当り」となる場合には、第1特図ゲームにおいて特図表示結果が「大当り」となる場合よりも確変制御条件が成立し易い。
本実施の形態においては、大当り種別が「第1大当り」の場合は、下大入賞口を開放する上限時間が52ミリ秒と短いため、下大入賞口に遊技球が進入する割合は非常に低い。そのため、確変制御条件が成立する割合は、非常に低い。一方、「第2大当り」及び「第3大当り」の場合、上限時間が29秒であるため、下大入賞口に遊技球が進入する確率は、高い。よって、確変制御条件が成立する割合は、高い。本実施の形態においては、確変状態において「大当り」となる場合には大当り種別は「第2大当り」又は「第3大当り」が決定されるため、通常遊技状態から確変状態に制御される特別遊技状態となる割合を低くする一方、一旦確変状態に制御された場合には高い割合で「大当り」が続く、といった設定が可能となる。なお、「第2大当り」については、確変制御条件が成立する割合は「第3大当り」と同様に「第1大当り」よりも高いが、第3大当りよりもラウンド数が少ないので、その「大当り」に基づいて賞球として払い出される球の数は少なくなる。
その仕組みを具体的に説明すると、第1特図を用いた特図ゲームにおいては、可変表示結果が「大当り」となった場合に、所定の割合で第1大当りとなり、その「大当り」に基づいて制御される大当り遊技状態において確変制御条件が成立せず、大当り遊技状態が終了した後には、確変状態に制御されない通常遊技状態に移行する。一方、第1特図を用いた特図ゲームにおいて「第2大当り」となる場合には、その「大当り」に基づいて制御される大当り遊技状態において高い割合で確変制御条件が成立し、大当り遊技状態が終了した後に、確変状態に制御される特別遊技状態に制御される。特別遊技状態においては、普通可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され、第2特図を用いた特図ゲームが開始可能となる。第2特図を用いた特図ゲームにおいては、可変表示結果が「大当り」となった場合には必ず「第3大当り」となるため、高確率で大当り終了後に再び確変状態に制御される。このため、確変状態において所定回数の特図ゲームが全て「ハズレ」となり確変終了条件が成立するまでは、「大当り」と確変状態とが連続して続くこととなる。このような構成によれば、通常遊技状態において行われる第1特図ゲームにおいて大当り種別が「第2大当り」の可変表示結果となる割合を下げる一方、一旦「第2大当り」の可変表示結果が導出された後は、連続して確変状態と「大当り」が続く割合が高くなるため、メリハリのある刺激的な遊技体験を提供できる。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。ステップS243の処理においては、例えば、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファといったRAM102の所定領域に、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することによって、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS240;NO)、ステップS243の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「-」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に設定すればよい。この実施の形態においては、大当り種別が「第1大当り」である場合には「5」又は「9」の記号を、「第2大当り」である場合には「3」の記号を、「第3大当り」である場合には「7」の記号を、それぞれ示す特別図柄を確定図柄に設定する。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図8-3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定においては、例えば、画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みである場合には、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信である場合には、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図8-6は、特別図柄停止処理として、図8-3のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8-6に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば、遊技制御フラグ設定部152といったRAM102の所定領域に設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、オン状態にセットされる。
ステップS261にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS261;NO)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行い(ステップS262)、また、図柄確定時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS263)。例えば、図柄確定コマンドとして予め用意された演出制御コマンドは、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。更には、特図表示時間として予め定められた一定時間をセットする(ステップS264)。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットした後には(ステップS265)、特別図柄停止処理を終了する。このときには、特図プロセスフラグの更新が行われないことから、次回のタイマ割込みが発生したときに特別図柄停止処理が再び実行される。
ステップS261にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS261;YES)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS266)。このときには、特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS266;NO)、特別図柄停止処理を終了する。ここでは、特図プロセスフラグの更新が行われないことから、次回のタイマ割込みが発生したときに特別図柄停止処理が再び実行され、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS266にて特図確定表示時間が経過した場合には(ステップS266;YES)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS267)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS268)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS268;YES)、大当り種別に応じたファンファーレ演出時間を設定する(ステップS269)。
図8-7は、ファンファーレ時間テーブルを示す図である。図8-7を参照して、図8-7(A)および図8-7(B)でそれぞれ示すように、低ベース状態で大当りが発生した初当り時と、高ベース状態において大当りが発生した連チャン時とに対して、大当り種別に応じて予めファンファーレ演出時間が設定されている。
また、図8-7で示すように、大当り種別に応じたファンファーレ演出時間を特定可能な大当り開始指定コマンドの送信設定が行われ(ステップS270)、また、例えば、遊技制御フラグ設定部152といったRAM102の所定領域に設けられた大当り開始フラグをオン状態にセットする(ステップS271)。続いては、確変制御を終了するための設定を行う(ステップS272)。例えば、ステップS272の処理としては、遊技制御フラグ設定部152等に設けられた確変フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、確変制御が行われる特図ゲームの残り回数をカウントするための確変回数カウンタをクリアする処理等が実行されればよい。
確変回数カウンタは、例えば、遊技制御カウンタ設定部154といったRAM102の所定領域に設けられ、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる場合に、確変制御が行われる特図ゲームの上限回数等に対応するカウント初期値が設定されればよい。
ステップS272の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“4”に更新してから(ステップS273)、特別図柄停止処理を終了する。特図プロセスフラグの値が“4”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図8-3に示すステップS114の大当り開放前処理が実行される。
ステップS268にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS268;NO)、特図プロセスフラグの値を“0”に初期化する(ステップS274)。ステップS274の処理を実行した後には、確変制御を終了させるか否かの判定を行う(ステップS275)。一例として、ステップS275の処理においては、確変回数カウンタの格納値である確変回数カウント値が「0」以外であるときに、そのカウント値を1減算する等して更新し、更新後の確変回数カウント値が所定の確変終了判定値と合致するか否かの判定を行う。このとき、確変終了判定値と合致する場合には、所定の確変フラグをクリアすること等により、確変制御を終了すればよい。一方、確変終了判定値と合致しない場合には、確変フラグの状態を維持する等して、ステップS275の処理を終了すればよい。
ステップS275の処理を実行した後には、遊技状態指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS276)、特別図柄停止処理を終了する。特図プロセスフラグの値が“0”に更新されることにより、次回のタイマ割込み処理が発生したときには、図8-3に示すステップS110の特別図柄通常処理が実行される。
図8-8は、大当り開放前処理として、図8-3のステップS114にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8-8に示す大当り開放前処理において、CPU103は、まず、大当り開始フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。大当りフラグは、大当り遊技状態の開始に対応して、図8-6に示すステップS271の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて大当り開始フラグがオンであるときには(ステップS291;YES)、ファンファーレ演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS292)。このとき、ファンファーレ演出時間が経過していない場合には(ステップS292;NO)、大当り開放前処理を終了する。ここでは、特図プロセスフラグの更新が行われないことから、次回のタイマ割込みが発生した時に大当り開放前処理が再び実行され、ファンファーレ演出時間が経過するまで待機する。
ステップS292にてファンファーレ演出時間が経過した場合には(ステップS292;YES)、大当り遊技状態における最初のラウンド遊技を開始するための処理として、大当り開始フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS293)、例えば、制御カウンタ設定部154といったRAM102の所定領域に設けられたラウンドカウンタに、ラウンド遊技の実行回数に対応するカウント初期値として「1」を設定する(ステップS294)。
ステップS291にて大当り開始フラグがオフであるときや(ステップS291;NO)、ステップS294の処理を実行した後には、例えば、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファから、図8-4のステップS245において決定された大当り種別を示す大当り種別バッファ値を読み出し、例えば、遊技制御カウンタ設定部といったRAM102の所定領域に設けられたラウンドカウンタから、今から開始されるラウンド遊技のラウンド数を示すラウンドカウント値を読み出す(ステップS295)。
そして、CPU103は、ステップS295において読み出した大当り種別バッファ値とラウンドカウント値とに基づいて、開始されるラウンド遊技において開放状態とする大入賞口を、上特別可変入賞球装置7Aに形成された上大入賞口、又は下特別可変入賞球装置7Bに形成された下大入賞口のいずれかに決定する(ステップS296)。ラウンドカウント値が「3」であるときには、下大入賞口を開放状態とするラウンド遊技を実行することに決定される。一方、ラウンドカウント値が「3」以外であるときには、上大入賞口を開放状態とするラウンド遊技を実行することに決定される。したがって、ラウンド遊技の実行回数が特定回数としての「3」となったときには、下大入賞口を開放状態とするラウンド遊技が実行され、下特別可変入賞球装置7Bが遊技者にとって有利な第1状態となる。
CPU103は、ステップS296の処理により開放する大入賞口を決定することにあわせて、遊技球を有効に検出するための検出有効スイッチを設定してもよい。例えば、ラウンドカウント値が「3」であるときには、下大入賞口が開放状態となることにあわせて、下大入賞口スイッチ23Bによる遊技球の検出を有効にする。一方、ラウンドカウント値が「3」以外であるときには、上大入賞口が開放状態となることにあわせて、上大入賞口スイッチ23Aによる遊技球の検出を有効にする。
次に、CPU103は、ステップS296において決定した開放する大入賞口が下大入賞口であるか否かを判定し(ステップS297)、下大入賞口である場合には(ステップS297;YES)、RAM102の所定領域に設定された確変領域ソレノイド制御コードの値が“0”であるか否かを判定し(ステップS298)、確変領域ソレノイド制御コードの値が“0”である場合には(ステップS298;YES)、確変領域ソレノイド制御コードの値を確変領域制御パターン設定処理に対応した値である“1”に設定する(S299)。なお、確変領域ソレノイド制御コードは、確変領域ソレノイド制御領域にて確変領域ソレノイドを用いた確変領域蓋の位置制御を指定する制御フラグであり、確変領域蓋の位置制御が行われていないときには“0”にセットされ、確変領域蓋の位置制御を開始するときには“1”にセットされる。ステップS298において確変領域ソレノイド制御コードの値が“0”でないと判定した場合には(ステップS298:NO)、大当り開放前処理を終了する。したがって、このような処理によれば、下大入賞口を開放することに決定されたとしても、確変領域ソレノイド制御コードの値が“0”でない場合、即ち、前回の下大入賞口を開放するラウンドに対応する確変領域蓋の制御を行っている場合には、下大入賞口を開放するラウンドが開始されないようにすることができる。
ステップS297において、決定した開放する大入賞口が下大入賞口でないと判定するか(ステップS297;NO)、ステップS299の処理を終了した場合には、大当り種別に応じた大入賞口の開放パターンを設定するための大入賞口開放パターンテーブル決定処理を実行する(ステップS300)。このような処理によれば、上大入賞口を開放することに決定された場合、確変領域ソレノイド制御コードの値を参照しないので、確変領域蓋の制御が行われているか否かにかかわらず、上大入賞口を開放するラウンドを開始することができる。
ステップS300の処理を実行した後には、各ソレノイドを制御するためのソレノイド制御処理を実行する(ステップS301)。
ステップS301の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を大当り開放中処理に対応した値である“5”に更新する(ステップS302)。
ステップS302の処理を実行した後、CPU103は、上大入賞口を閉鎖状態にしてから下大入賞口を開放状態にするまでのインターバル時間や、下大入賞口を閉鎖状態にしてから上大入賞口を開放状態にするまでのインターバル時間を設定するインターバル時間設定処理を実行する(ステップS303)。ステップS303の処理を実行した後、CPU103は、大当り開放前処理を終了する。
図8-9は、大当り開放中処理として、図8-3のステップS115にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8-9に示す大当り開放中処理において、CPU103は、まず、入賞個数カウント値が所定の最大入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS341)。ステップS341にて最大入賞判定値に達していないときには(ステップS341;NO)、大入賞口開放前ワークテーブルに終了コードがセットされているか否かを判定する(ステップS342)。終了コードがセットされていないと判定した場合には(ステップS342;NO)、電動役物開放パターン処理を実行する(ステップS343)。電動役物開放パターン処理は、図8-8のステップS300の処理において決定された大入賞口開放パターンテーブルにより示される開閉パターンに従って、上大入賞口又は下大入賞口を開閉制御する処理である。
図8-9におけるステップS343の処理を実行した後には、カウントスイッチから伝送される検出信号をチェックすること等により、カウントスイッチがオンであるか否かを判定する(ステップS344)。例えば、ステップS344の処理においては、上大入賞口と下大入賞口のうち、開閉制御が行われている大入賞口のカウントスイッチから伝送される検出信号をチェックする。そして、カウントスイッチがオフである場合には(ステップS344;NO)、大当り開放中処理を終了する。これに対して、カウントスイッチがオンであるときには(ステップS344;YES)、入賞個数カウント値を1加算するように更新してから(ステップS345)、大当り開放中処理を終了する。
ステップS341にて入賞個数カウント値が最大入賞判定値に達した場合には(ステップS341;YES)、例えば、開閉制御が行われている大入賞口に対応するソレノイドの駆動を停止して大入賞口を閉鎖状態とする設定を行う(ステップS346)。例えば、開閉制御が行われている大入賞口が上大入賞口である場合には、上大入賞口扉用ソレノイド82Aの駆動を停止して上大入賞口を閉鎖状態とする設定を行う。
ステップS346の処理を実行した後、又はステップS342の処理にて終了コードがセットされていると判定した場合には(ステップS342;YES)、ラウンド終了コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS347)。
次に、CPU103は、ラウンドカウント値に基づいて、終了するラウンドが下大入賞口を開放するラウンドであるか否かを判定する(ステップS348)。そして、下大入賞口を開放するラウンドであると判定した場合には(ステップS348;YES)、確変領域ソレノイド制御コードの値を確変領域制御実行処理に対応した値である“3”に設定する(ステップS349)。
ステップS350の処理を実行した後、又はステップS348の処理にて下大入賞口を開放するラウンドでないと判定した場合には(ステップS348;NO)、特図プロセスフラグの値を大当り開放後処理に対応した値である“6”に更新してから(ステップS352)、大当り開放中処理を終了する。
図8-10は、大当り開放後処理として、図8-3のステップS116にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8-10に示す大当り開放後処理において、CPU103は、まず、インターバルタイマ値が1減算されるように更新する(ステップS361)。このときには、更新後のインターバルタイマ値が「0」となったか否かを判定する(ステップS362)。そして、インターバルタイマ値が「0」以外である場合には(ステップS362;NO)、大当り開放後処理を終了する。
ステップS362にてインターバルタイマ値が「0」であるときには(ステップS362;YES)、ラウンドカウント値が上限ラウンドカウント値となったか否かを判定する(ステップS363)。そして、ラウンドカウント値が上限ラウンドカウント値未満であれば(ステップS363;NO)、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS364)、大当り開放後処理を終了する。こうして、ステップS363の処理によりラウンドカウント値が上限ラウンドカウント値であると判定されるまでは、図8-3のステップS115~S116の処理を繰り返し実行することにより、大当り遊技状態にて大入賞口を開放状態とする複数回のラウンドを実行させることができる。
ステップS363にてラウンドカウント値が上限ラウンドカウント値であると判定したときには(ステップS363;YES)、大当り種別に応じたエンディング演出時間を設定する(ステップS366)。このときには、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする。
図8-11は、エンディング時間テーブルを示す図である。図8-11を参照して、図8-11(A)および図8-11(B)でそれぞれ示すように、低ベース状態で大当りが発生した初当り時と、高ベース状態において大当りが発生した連チャン時とに対して、大当り種別に応じて予めエンディング演出時間が設定されている。
続いて、CPU103は、図8-11で示すように、大当り種別に応じたエンディング演出時間を特定可能な大当り終了指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS367)。その後には、特図プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である“7”に更新してから(ステップS368)、大当り開放後処理を終了する。なお、CPU103は、時短状態の継続回数をカウントして、大当り終了指定コマンドのEXTデータ等により特定可能とし、演出制御基板12に対して時短状態の継続回数を通知するようにしてもよい。
図8-12は、大当り終了処理として、図8-3のステップS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8-12に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、エンディング演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS381)。一例として、図8-10に示す大当り開放後処理におけるステップS365の処理においては、エンディング演出時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS381の処理においては、例えば、遊技制御プロセスタイマ値を1減算すること等により更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、エンディング演出時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS381にてエンディング演出時間が経過していない場合には(ステップS381;NO)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS381にてエンディング演出時間が経過した場合(ステップS381;YES)、CPU103は、通過フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS382)。ここで、通過フラグは、確変領域スイッチ24Aが遊技球の確変領域への通過を検出した場合に、オン状態にセットされるフラグである。
ステップS382にて通過フラグがオンであるときには(ステップS382;YES)、確変制御を開始してパチンコ遊技機1における遊技状態を確変状態とするための設定を行う(ステップS383)。一例として、ステップS383の処理においては、確変フラグをオン状態にセットすることに加え、確変状態にて実行可能な特図ゲームの上限回数等に対応するカウント初期値を、確変回数カウンタに設定する。その後には、通過フラグをリセットしてオフ状態にする(ステップS384)。なお、ステップS383の処理においては、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短制御を開始するための設定が実行されてもよい。
ステップS384の処理を実行した後、又はステップS382の処理にて通過フラグがオンでない場合には(ステップS382;NO)、高ベース制御を開始するための設定を行う(ステップS385)。一例として、ステップS385の処理においては、時短フラグと有利状態フラグがオン状態にセットされると共に、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値が、特図変動回数カウンタにセットされればよい。
ステップS385の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS386)、大当り終了処理を終了する。
図8-13は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。これらの処理の説明のうち、図7で説明した内容と同様の説明は繰返さない。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したときには、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り開始処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り開始処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り開始処理において、演出制御用CPU120は、可変表示時間の終了後、画像表示装置5に大当り遊技状態の発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値は、ラウンド中処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のラウンド中処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このラウンド中処理において、演出制御用CPU120は、ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理に対応した値である“6”に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値は、大当り終了後処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS176のラウンド後処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このラウンド後処理において、演出制御用CPU120は、ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値は、ラウンド中処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS177の大当り終了後処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。この大当り終了後処理において、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値は、可変表示開始待ち処理に対応した値である“0”に更新する。
図8-14は、図8-13のステップS173にて実行される特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。図8-14に示す特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、図柄確定指定コマンドの受信が有ったか否かを判定する(ステップS720)。図柄確定指定コマンドの受信が無いときは(ステップS720;NO)、特図当り待ち処理を終了する。
図柄確定指定コマンドの受信が有ったときは(ステップS720;YES)、演出制御用CPU120は、確定飾り図柄を停止表示する(ステップS722)。続いて、演出制御用CPU120は、確定飾り図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(ステップS723)。確定飾り図柄が大当り図柄でないときは(ステップS723:NO)、演出プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に対応する“0”に更新し(ステップS726)、特図当り待ち処理を終了する。
確定飾り図柄が大当り図柄であるときは(ステップS723:YES)、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンドの受信が有ったか否かを判定する(ステップS730)。当り開始指定コマンドの受信が無いときは(ステップS730;NO)、特図当り待ち処理を終了する。
当り開始指定コマンドの受信が有ったときは(ステップS730;YES)、演出制御用CPU120は、後述の図8-17で説明するようにファンファーレ演出を設定し(ステップS733A)、ファンファーレ演出時間タイマ値をセットし(ステップS733B)、演出プロセスフラグの値を大当り開始処理(ステップS174)に対応する“4”に更新し(ステップS734)、特図当り待ち処理を終了する。
図8-15は、図8-13のステップS174にて実行される大当り開始処理の詳細を示すフローチャートである。図8-15に示す大当り開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、大入賞口開放中通知コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS741)。ここで、大入賞口開放中通知コマンドとは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知するコマンドである。
大入賞口開放中通知コマンドを受信していないときには(ステップS741;NO)、演出制御用CPU120は、図8-16で示すファンファーレ演出実行処理を実行し(ステップS742)、大当り開始処理を終了する。一例として、ステップS742の処理においては、プロセスタイマの値を1減算し、プロセスデータnの内容に従って演出装置の制御を実行する。例えば、画像表示装置5においては、大当り表示図柄を表示すると共に、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタ等を表示する演出が実行される。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切り替えを行い、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータに切り替え、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる。
大入賞口開放中通知コマンドを受信しているときは(ステップS741;YES)、大当り中演出を開始するための設定を行う(ステップS743)。一例として、ステップS743の処理においては、大入賞口開放中通知コマンドの内容に基づいてラウンド中演出を選択し、次いで、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択し、プロセスタイマをスタートさせる。
そして、演出プロセスフラグの値は、ラウンド中処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS744)、大当り開始処理を終了する。
図8-16は、ファンファーレ演出実行処理の一例を示すフローチャートである。図8-16を参照して、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出時間タイマ値を1減算する(ステップ069FS111)。そして、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出時間タイマ値が0になったか否かを判断する(ステップ069FS112)。
ファンファーレ演出時間タイマ値が0になっていない(ステップ069FS112でNO)と判断した場合、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出時間の開始時であるか否かを判断する(ステップ069FS113)。
ファンファーレ演出時間の開始時である(ステップ069FS113でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、大当り種別および連チャン回数に応じた報知演出を選択し(ステップ069FS114)、大当り種別示唆表示を開始する(ステップ069FS115)。報知演出は、大当りのラウンドで実行される演出の種類を報知するための演出である。大当り種別示唆表示は、大当り種別を示唆するための表示である。
ファンファーレ演出時間の開始時でない(ステップ069FS113でNO)と判断した場合、および、ステップ069FS115の後、演出制御用CPU120は、報知演出の開始時であるか否かを判断する(ステップ069FS121)。報知演出の開始時は、それぞれのファンファーレ演出時間に対して予め定められており、たとえば、ファンファーレ演出時間が13秒および20秒の場合、それぞれ、ファンファーレ演出時間の開始から5秒および7秒の時である。
報知演出の開始時である(ステップ069FS121でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、大当り種別に基づき選択された報知演出の実行を開始する(ステップ069FS122)。
報知演出の開始時でない(ステップ069FS121でNO)と判断した場合、および、ステップ069FS122の後、演出制御用CPU120は、開始された報知演出が、遊技者の選択を受付ける報知演出であるか否かを判断する(ステップ069FS123)。遊技者の選択を受付ける報知演出である(ステップ069FS123でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、報知演出における選択受付可能期間であるか否かを判断する(ステップ069FS124)。
選択受付可能期間である(ステップ069FS124でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、選択が受付けられたか否かを判断する(ステップ069FS125)。選択が受付けられた(ステップ069FS125でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、受付けられた内容を、大当りのラウンド時の演出内容として設定する(ステップ069FS126)。
遊技者の選択を受付ける報知演出でない(ステップ069FS123でNO)と判断した場合、選択受付可能期間でない(ステップ069FS124でNO)と判断した場合、選択を受付けていない(ステップ069FS125でNO)と判断した場合、および、ステップ069FS126の後、演出制御用CPU120は、実行する処理をこのファンファーレ演出実行処理の呼出元に戻す。
図8-17は、ファンファーレ演出の一例を示すタイミングチャートである。図8-17を参照して、前述の図8-14のステップS733Aで実行されるファンファーレ演出の設定では、以下のことが設定される。ステップS730で受信した当り開始指定コマンドが6R通常大当りを示すコマンドである場合、ステップ733Aで、図8-7で示したように、ファンファーレ演出時間として13秒が設定され、図8-17(A)で示される演出が実行されるように、演出データが設定される。
図8-17(A)は、6R通常大当りとすることが決定された場合のタイミングチャートを示す。まず、ファンファーレ演出時間の最初の5秒間で、大当り種別示唆表示が実行される。大当り種別示唆表示としては、大当り種別が6R通常大当りであることを示す画像等が、画像表示装置5に表示される。
ファンファーレ演出時間の5秒目から13秒目までの8秒間で、報知演出として、大当り種別報知演出が実行される。大当り種別報知演出は、確定した大当り種別を報知する演出である。大当り種別示唆表示、および、大当り種別報知演出が実行される間から、それ以後に亘って、画像表示装置5には、右打ち報知が表示される。
ステップS730で受信した当り開始指定コマンドが6R確変大当りを示すコマンドである場合、ステップ733Aで、図8-7で示したように、ファンファーレ演出時間として13秒が設定され、図8-17(B)または図8-17(C)で示される演出のいずれを実行するかを抽選で決定し(たとえば、30%の割合で図8-17(B)の演出を実行すると決定し、70%の割合で図8-17(C)の演出を実行すると決定し)、決定された演出が実行されるように、演出データが設定される。
図8-17(B)は、6R確変大当りとすることが決定された場合の第1のタイミングチャートを示す。まず、ファンファーレ演出時間の最初の5秒間で、大当り種別示唆表示が実行される。大当り種別示唆表示としては、大当り種別が6R通常大当りであることを示す画像等が、画像表示装置5に表示される。
ファンファーレ演出時間の5秒目から13秒目までの8秒間で、報知演出として、ラウンド昇格演出が実行される。ラウンド昇格演出は、遊技者にとって有利度の低い大当りから遊技者にとって有利度の高い大当りに昇格したように見せる演出である。大当り種別示唆表示、および、ラウンド昇格演出が実行される間から、それ以後に亘って、画像表示装置5には、右打ち報知が表示される。
図8-17(C)は、6R確変大当りとすることが決定された場合の第2のタイミングチャートを示す。まず、ファンファーレ演出時間の最初の5秒間で、大当り種別示唆表示が実行される。大当り種別示唆表示としては、大当り種別が6R確変大当りであることを示す画像等が、画像表示装置5に表示される。
ファンファーレ演出時間の5秒目から11秒目までの6秒間で、報知演出として、楽曲選択演出が実行される。楽曲選択演出は、大当り中に出力される楽曲を選択する演出である。ファンファーレ演出時間の11秒目から13秒目までの2秒間で、特別右打ち報知が実行される。上述の右打ち報知は、画像表示装置5の右上部に小さく「右打ち」と表示されることで実行されるのに対し、特別右打ち報知は、画像表示装置5の中央部に大きく「右打ち」と表示されることで実行される。大当り種別示唆表示、楽曲選択演出、および、特別右打ち報知が実行される間から、それ以後に亘って、画像表示装置5には、右打ち報知が表示される。
ステップS730で受信した当り開始指定コマンドが16R確変大当りを示すコマンドである場合、ステップ733Aで、図8-7で示したように、ファンファーレ演出時間として20秒が設定され、図8-17(D)で示される演出が実行されるように、演出データが設定される。
図8-17(D)は、16R確変大当りとすることが決定された場合のタイミングチャートを示す。まず、ファンファーレ演出時間の最初の7秒間で、大当り種別示唆表示が実行される。大当り種別示唆表示としては、大当り種別が16R確変大当りであることを示す画像等が、画像表示装置5に表示される。
ファンファーレ演出時間の7秒目から20秒目までの13秒間で、報知演出として、楽曲選択演出が実行される。大当り種別示唆表示、および、楽曲選択演出が実行される間から、それ以後に亘って、画像表示装置5には、右打ち報知が表示される。
図8-18は、ファンファーレ演出の流れを示す画面遷移図である。図8-18を参照して、図8-17(B)示した6R確変大当りの場合の演出においては、図8-18(A)で示されるように、大当り種別示唆表示として、6R通常大当りであることを示す「C大当り」との文字を含む画像が、画像表示装置5に表示される。その後、図8-18(B)および図8-18(C)で示されるように、ラウンド昇格演出が実行された結果、6R確変大当りであることを示す「B大当り」との文字を含む画像が、画像表示装置5に表示される。
また、図8-17(D)示した16R確変大当りの場合の演出においては、図8-18(D)で示されるように、大当り種別示唆表示として、16R確変大当りであることを示す「A大当り」との文字を含む画像が、画像表示装置5に表示される。その後、図8-18(E)および図8-18(F)で示されるように、楽曲選択演出が実行され、スティックコントローラ31Aの操作によって遊技者の選択が受付けられた結果、選択された大当り中の楽曲が「楽曲G」である旨を示す文字を含む画像が、画像表示装置5に表示される。
なお、16R確変大当りの場合は、図8-18(E)で示したように、楽曲の選択肢は、10曲である場合を示しているが、6R確変大当りの場合は、それよりも少ない曲数(たとえば3曲)とする。図8-17(C),(D)で示したように、楽曲選択肢は、16R確変大当りの方が、6R確変大当りよりも多いが、楽曲選択演出の期間が長くされているので、遊技者が楽曲を選択し難くならないようにできる。
また、大当りが連チャンした場合、16R確変大当りの場合の楽曲の選択肢が追加可能に構成される。初当り時の選択肢の数は、6R確変大当りの場合の選択肢の数よりも少なくてもよいし、同じでもよいし、多くてもよい。
また、選択された楽曲が出力されるときは、合わせて、映像も表示されるように構成される。
図8-19は、図8-13のステップS175にて実行されるラウンド中処理の詳細を示すフローチャートである。図8-19に示すラウンド中処理において、演出制御用CPU120は、まず、大入賞口開放後指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS751)。大入賞口開放後指定コマンドを受信していない場合(ステップS751;NO)、演出制御用CPU120は、ラウンド数に応じたラウンド演出となる演出動作を制御するための設定を行い(ステップS752)、後述の図8-20に示すエンディング演出選択第2処理を実行する(ステップS752A)。一例として、ステップS752の処理においては、プロセスタイマの値を1減算し、プロセスデータnの内容に従って演出装置の制御を実行する。例えば、画像表示装置5においては、大当り表示図柄を表示すると共に、ラウンド数を示す文字や、その他のキャラクタ等を表示させる演出が実行される。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切り替えを行い、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータに切り替え、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる。
次いで、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から伝送された大入賞口開放中通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、大当り種別が「第2大当り」であるか否かを判定する(ステップS753)。
ステップS753にて大当り種別が「第2大当り」でない場合(ステップS753;NO)、演出制御用CPU120は、ラウンド中処理を終了する。
一方、ステップS753にて大当り種別が「第2大当り」である場合(ステップ753;YES)、演出制御用CPU120は、主基板11から確変確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS754)。ここで、確変確定コマンドとは、確変領域スイッチ24Aがオンとなって、確変状態となることが確定したことを通知するコマンドである。
ステップS754にて確変確定コマンドを受信している場合(ステップS754;YES)、演出制御用CPU120は、入賞演出制御設定を行う(ステップS755)。例えば、演出制御用CPU120は、入賞演出制御設定として、確変領域に遊技球が入賞したことを示す入賞演出を実行する。
次いで、演出制御用CPU120は、ラウンド遊技中に確変領域に遊技球が入賞したことを示す入賞フラグをオン状態にセットする(ステップS756)。
ステップS754にて確変確定コマンドを受信していない場合(ステップS754;NO)、又はステップS756の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、指示演出を開始するための設定が行われているか否かを判定する(ステップS757)。ここで、指示演出とは、下特別可変入賞球装置7Bへの遊技球の発射操作を遊技者に指示する演出である。
ステップS757にて指示演出を開始するための設定(指示演出開始設定)が行われている場合(ステップS757;YES)、演出制御用CPU120は、指示演出制御設定を行う(ステップS758)。例えば、演出制御用CPU120は、指示演出制御設定として、指示演出を実行する。
ステップS757にて指示演出を開始するための設定(指示演出開始設定)が行われていない場合(ステップS757;NO)、又はステップS758の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、報知演出を開始するための設定(報知演出開始設定)が行われているか否かを判定する(ステップS759)。ここで、報知演出とは、遊技球が確変領域を通過したことを報知する演出である。
ステップS759にて報知演出を開始するための設定(報知演出開始設定)が行われている場合(ステップS759;YES)、演出制御用CPU120は、報知演出制御設定を行う。例えば、演出制御用CPU120は、報知演出制御設定として、報知演出を実行する。
ステップS759にて報知演出を開始するための設定(報知演出開始設定)が行われていない場合(ステップS759;NO)、又はステップS759の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ラウンド中処理を終了する。
ステップS751にて大入賞口開放後コマンドを受信している場合(ステップS751;YES)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後コマンドの内容に基づいて、インターバル演出を開始するための設定を行う(ステップS761)。ここで、インターバル演出とは、ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出である。次いで、演出制御用CPU120は、設定したインターバル演出に応じたプロセステーブルを選択し、プロセスタイマをスタートさせる。
次いで、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を、ラウンド後処理に対応した値である“6”に更新し(ステップS762)、ラウンド中処理を終了する。
図8-21は、図8-13のステップS176にて実行されるラウンド後処理の詳細を示すフローチャートである。図8-21に示すラウンド後処理において、演出制御用CPU120は、まず、当り終了指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS771)。ここで、当り終了指定コマンドとは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定するコマンドである。当り終了コマンドを受信していないときは(ステップS771;NO)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中通知コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS772)。
大入賞口開放中通知コマンドを受信していないときは(ステップS772;NO)、演出制御用CPU120は、ラウンド数に応じたインターバル演出となる演出動作を制御するための設定を行う(ステップS773)。一例として、ステップS773の処理においては、プロセスタイマの値を1減算し、プロセスデータnの内容に従って演出装置の制御を実行する。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切り替えを行い、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータに切り替え、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる。
大入賞口開放中コマンドを受信しているときは(ステップS772;YES)、演出制御用CPU120は、ラウンド数に応じたインターバル演出となる演出動作を終了するための設定を行う(ステップS774)。次いで、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から伝送された大入賞口開放中通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、大当り種別が「第2大当り」であるか否かを判定する(ステップS775)。このとき、大当り種別が「第2大当り」である場合には(ステップS775;YES)、例えば、主基板11から伝送された大入賞口開放中通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、次のラウンドが9ラウンドであるか否かを判定する(ステップS776)。
ステップS776にて次のラウンドが9ラウンドである場合(ステップS776;YES)、演出制御用CPU120は、指示演出を開始するための設定(指示演出開始設定)を行う(ステップS777)。一例として、ステップS777の処理においては、指示演出に応じたプロセステーブルを選択し、プロセスタイマをスタートさせる。
一方、ステップS776にて次のラウンドが9ラウンドでない場合(ステップS776;NO)、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から伝送された大入賞口開放中通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、次のラウンドが10ラウンドであるか否かを判定する(ステップS778)。
ステップS778にて次のラウンドが10ラウンドである場合(ステップS778;YES)、演出制御用CPU120は、入賞フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップS779)。
ステップS779にて入賞フラグがオン状態にセットされている場合(ステップS779;YES)、演出制御用CPU120は、報知演出を開始するための設定(報知演出開始設定)を行う(ステップS780)。一例として、ステップS780の処理においては、報知演出に応じたプロセステーブルを選択し、プロセスタイマをスタートさせる。
ステップS775にて大当り種別が「第2大当り」でない場合(ステップS775;NO)、ステップS778にて次のラウンドが10ラウンドでない場合(ステップS778;NO)、又はステップS779にて入賞フラグがオン状態にセットされていない場合(ステップS779;NO)、次のラウンドが13Rから16Rのいずれかであるか否かを判定する(ステップS783)。
次のラウンドが13Rから16Rのいずれかである場合(ステップS783;YES)、演出制御用CPU120は、後述の図8-20に示すエンディング演出選択第1処理を実行する。
次のラウンドが13Rから16Rのいずれでもない場合(ステップS783;NO)、演出制御用CPU120は、ラウンド数に応じたラウンド演出となる演出動作を開始するための設定を行う(ステップS781)。一例として、ステップS781の処理においては、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択し、プロセスタイマをスタートさせる。
ステップS777の処理を実行した後、ステップS780の処理を実行した後、ステップS781の処理を実行した後、または、ステップS784の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値をラウンド中処理に対応した値である“5”に更新し(ステップS782)、ラウンド後処理を終了する。
ステップS771の処理にて当り終了コマンドを受信しているときには(S771;YES)、後述の図8-25で説明するようなエンディング演出の設定を行い(ステップS782A)、エンディング演出時間タイマ値をセットし(ステップS782B)、演出プロセスフラグの値を大当り終了後処理に対応した値である“7”に更新してから(ステップS781)、ラウンド後処理を終了する。
図8-20は、エンディング演出選択第1処理および第2処理を示すフローチャートである。図8-20を参照して、エンディング演出選択第1処理において、まず、演出制御用CPU120は、次のラウンドが13Rから15Rのいずれかであるか否かを判断する(ステップ069FS131)。13Rから15Rのいずれかである(ステップ069FS131でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、エンディング演出の種類の選択を未だ受付けていないか否かを判断する(ステップ069FS132)。
エンディング演出の種類の選択が未受付である(ステップ069FS132でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、エンディング演出選択受付表示を開始するための設定を行う(ステップ069FS133)。
次のラウンドが13Rから15Rのいずれでもない(ステップ069FS131でNO)と判断した場合、エンディング演出の選択が受付けられている(ステップ069FS132でNO)と判断した場合、および、ステップ069FS133の後、演出制御用CPU120は、次のラウンドが16Rであるか否かを判断する(ステップ069FS134)。
16Rである(ステップ069FS134)と判断した場合、演出制御用CPU120は、エンディング演出の種類の選択を未だ受付けていないか否かを判断する(ステップ069FS135)。エンディング演出の選択が受付けられている(ステップ069FS135でNO)と判断した場合、受付けられた種類のエンディング演出を、実行するエンディング演出として報知する演出を開始するための設定を行う(ステップ069FS136)。
エンディング演出の種類の選択が未受付である(ステップ069FS135でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、抽選により自動選択した種類のエンディング演出を、実行するエンディング演出として報知する演出を開始するための設定を行う(ステップ069FS137)。
次のラウンドが16Rでない(ステップ069FS134でNO)と判断した場合、ステップ069FS136の後、および、ステップ069FS137の後、演出制御用CPU120は、実行する処理をこの処理の呼出元に戻す。
エンディング演出選択第2処理において、まず、演出制御用CPU120は、現在のラウンドが13Rから15Rのいずれかであるか否かを判断する(ステップ069FS141)。13Rから15Rのいずれかである(ステップ069FS141でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、エンディング演出選択受付表示を制御するための設定を行う(ステップ069FS142)。
現在のラウンドが13Rから15Rのいずれでもない(ステップ069FS141でNO)と判断した場合、および、ステップ069FS142の後、演出制御用CPU120は、エンディング演出選択受付表示の表示中であるか否かを判断する(ステップ069FS143)。表示中である(ステップ069FS143でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、エンディング演出の種類の選択が受付けられたか否かを判断する(ステップ069FS144)。
エンディング演出の種類の選択が受付けられた(ステップ069FS144でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、受付けられた種類のエンディング演出を、実行するエンディング演出として設定する(ステップ069FS145)。
エンディング演出選択受付表示の表示中でない(ステップ069FS143でNO)と判断した場合、エンディング演出の種類の選択が受付けられていない(ステップ069FS144でNO)と判断した場合、および、ステップ069FS145の後、演出制御用CPU120は、現在のラウンドが16Rであるか否かを判断する(ステップ069FS146)。16Rである(ステップ069FS146でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、実行するエンディング演出を報知する演出を制御するための設定を行う(ステップ069FS147)。
一方、現在のラウンドが16Rでない(ステップ069FS146でNO)と判断した場合、および、ステップ069FS147の後、演出制御用CPU120は、実行する処理をこの処理の呼出元に戻す。
図8-22は、図8-13のステップS177にて実行される大当り終了後処理の一例を示すフローチャートである。図8-22に示す大当り終了後処理において、演出制御用CPU120は、まず、エンディング演出時間タイマ値を1減算し(ステップS770)、エンディング演出時間タイマ値が0になったか否かを判定する(ステップS771)。即ち、エンディング演出時間タイマがタイムアウトしたか否か(エンディング演出時間が経過したか否か)を判定する。エンディング演出時間タイマ値が0になっていないときは(ステップS771;NO)、後述の図8-23で示すエンディング演出実行処理を実行し(ステップS772)、大当り終了後処理を終了する。エンディング演出時間タイマ値が0になったときは(ステップS771;YES)、演出プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に対応する“0”に更新し(ステップS773)、大当り終了後処理を終了する。
図8-23は、エンディング演出実行処理の一例を示すフローチャートである。図8-23を参照して、演出制御用CPU120は、エンディング演出時間タイマ値を1減算する(ステップ069FS151)。そして、演出制御用CPU120は、エンディング演出時間タイマ値が0になったか否かを判断する(ステップ069FS152)。
エンディング演出時間タイマ値が0になっていない(ステップ069FS152でNO)と判断した場合、演出制御用CPU120は、エンディング演出時間の開始時であるか否かを判断する(ステップ069FS153)。
エンディング演出時間の開始時である(ステップ069FS153でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、設定された種類のエンディング演出の実行を開始する。(ステップ069FS154)。
エンディング演出時間の開始時でない(ステップ069FS153でNO)と判断した場合、および、ステップ069FS154の後、演出制御用CPU120は、実行されているエンディング演出が、遊技者の選択を受付けるエンディング演出であるか否かを判断する(ステップ069FS156)。遊技者の選択を受付けるエンディング演出である(ステップ069FS156でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、エンディング演出における選択受付可能期間であるか否かを判断する(ステップ069FS157)。
選択受付可能期間である(ステップ069FS157でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、選択が受付けられたか否かを判断する(ステップ069FS158)。選択が受付けられた(ステップ069FS158でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、受付けられた内容を、大当り後の演出内容として設定する(ステップ069FS159)。
遊技者の選択を受付けるエンディング演出でない(ステップ069FS156でNO)と判断した場合、選択受付可能期間でない(ステップ069FS157でNO)と判断した場合、選択を受付けていない(ステップ069FS158でNO)と判断した場合、および、ステップ069FS159の後、演出制御用CPU120は、実行する処理をこのエンディング演出実行処理の呼出元に戻す。
図8-24は、エンディング演出の種類の選択の流れを示す画面遷移図である。図8-24を参照して、図8-24(A)においては、図8-20で示した処理が実行されることによって、大当りの13ラウンドから15ラウンドであるときに、現在のラウンド数を示す文字、および、大当りでの累計の獲得玉数を示す文字に加えて、エンディング時の演出の種類の選択を遊技者に促す旨の文字を含む画像、および、エンディング時の演出の種類の選択肢の文字を含む画像が、画像表示装置5に表示される。この画面が表示されているときに、遊技者はスティックコントローラ31Aおよびプッシュボタン31Bを操作することによって、エンディング時の演出の種類を選択することができる。なお、15ラウンドの選択可能期間が終了する前にプッシュボタン31Bが操作されていない場合は、選択状態となっている選択肢の種類がエンディング時の演出の種類として選択される。
次いで、図8-24(A)においては、図8-20で示した処理が実行されることによって、大当りの最終の16ラウンドであるときに、現在のラウンド数を示す文字、および、大当りでの累計の獲得玉数を示す文字に加えて、選択されたエンディング演出の種類を示す文字を含む画像が、画像表示装置5に表示される。
図8-25は、エンディング演出の一例を示すタイミングチャートである。図8-25を参照して、図8-25(A)は、初当り時に演出パターンAのエンディング演出が実行される場合を示す。なお、初当り時には、演出パターンAが自動的に選択される。演出パターンAは、大当り後の高ベース状態中の演出内容の序盤、中盤および終盤の内容を選択するエンディング演出の演出パターンである。
大当りのラウンドが終了して、エンディング演出時間が開始されると、まず、0秒目から2秒目までの2秒間で、エンディング演出が開始することを示す導入演出が実行される。次の2秒目から7秒目までの5秒間は、大当り後の演出内容のうち、序盤の演出内容を選択するための選択期間Aであり、序盤の演出内容の選択を遊技者から受付ける演出が実行される。
同様に、7秒目から12秒目までの5秒間、および、12秒目から17秒目までの5秒間は、それぞれ、大当り後の演出内容のうち、中盤および終盤の演出内容を選択するための選択期間Bおよび選択期間Cであり、それぞれ、中盤および終盤の演出内容の選択を遊技者から受付ける演出が実行される。
次の17秒目から20秒目までの3秒間で、選択期間Aから選択期間Cで選択された結果を表示する演出が実行される。20秒目から23秒目までの3秒間で、確変モードが開始することを示す導入演出が実行される。23秒目から28秒目までの5秒間で、プリペイドカードの取り忘れを防止するための表示および遊技へののめり込みを防止するための表示を含む注意表示が画像表示装置5に表示される。28秒目から32秒目までの4秒間で、当該パチンコ遊技機1の製造メーカを示す企業ロゴが画像表示装置5に表示される。エンディング演出時間の最後の32秒目から34秒目までの2秒間で、確変モードに突入することを示す確変モード突入演出が実行される。
図8-25(B)は、連チャン時に演出パターンAのエンディング演出が実行される場合を示す。連チャン時には、大当りの13ラウンドから16ラウンドまででエンディング演出時間に実行されるエンディング演出の種類が遊技者により選択可能とされている。
大当りのラウンドが終了して、エンディング演出時間が開始されると、まず、0秒目から2秒目までの2秒間で、エンディング演出が開始することを示す導入演出が実行される。次の2秒目から12秒目までの10秒間は、大当り後の演出内容のうち、序盤の演出内容を選択するための選択期間Aであり、序盤の演出内容の選択を遊技者から受付ける演出が実行される。
同様に、12秒目から22秒目までの10秒間、および、22秒目から32秒目までの10秒間は、それぞれ、大当り後の演出内容のうち、中盤および終盤の演出内容を選択するための選択期間Bおよび選択期間Cであり、それぞれ、中盤および終盤の演出内容の選択を遊技者から受付ける演出が実行される。
次の32秒目から37秒目までの5秒間で、選択期間Aから選択期間Cで選択された結果を表示する演出が実行される。37秒目から42秒目までの5秒間で、確変モードが開始することを示す導入演出が実行される。エンディング演出時間の最後の42秒目から45秒目までの3秒間で、確変モードに突入することを示す確変モード突入演出が実行される。
なお、演出パターンBから演出パターンEが選択された場合については、図8-25で示す演出パターンAのエンディング演出のうち、選択期間Aから選択期間Cの演出および選択結果を表示する演出が、演出パターンBから演出パターンEまでで、それぞれ異なる演出に変更される。演出パターンAから演出パターンEまでに含まれる遊技者の介入要素がある部分の演出は長さが異なるが、確変モード突入演出において大当り図柄が表示される長さで、エンディング演出時間が等しくなるように調整される。
図8-26は、エンディング演出の流れを示す画面遷移図である。図8-26を参照して、演出パターンAが選択された場合、選択期間Aにおいて、図8-26(A)に示す画面が画像表示装置5に表示される。図8-26(A)に示す画面には、大当り後の演出内容のうち、序盤の演出内容の選択を促す旨の文字および選択肢を示す文字を含む画像が含まれる。
選択期間Aの後、選択期間Bおよび選択期間Cにおいて、それぞれ、図8-26(B),(C)に示す画面が画像表示装置5に表示される。図8-26(B),(C)に示す画面には、それぞれ、大当り後の演出内容のうち、中盤および終盤の演出内容の選択を促す旨の文字および選択肢を示す文字を含む画像が含まれる。
選択期間Cの後、選択結果表示の期間において、図8-26(D)に示す画面が画像表示装置5に表示される。図8-26(D)に示す画面には、大当り後の演出内容の序盤、中盤および終盤の選択結果を示す文字を含む画像が含まれる。
演出パターンBは、遊技者の操作(ここでは、選択肢の選択)が必要な所定のゲーム(ここでは、あみだくじゲーム)を実行して、ゲームの結果により、大当り後の高ベース状態中に出力可能な楽曲のうち遊技者が選択可能な楽曲の数を変化させるエンディング演出の演出パターンである。演出パターンBが選択された場合、図8-25で示した選択期間Aから選択期間Cの演出および選択結果を表示する演出に替えて、図8-26(E)および図8-26(F)で示すように、あみだくじゲームを実行する演出が実行される。
図8-26(E)に示す画面には、あみだくじの前半部分の画像、あみだくじのスタート地点の選択肢の文字、選択肢の選択を遊技者に促す旨の文字、および、あみだくじの経路を辿るキャラクタの画像が含まれる。選択肢が遊技者によって選択され、キャラクタの画像が選択されたスタート地点からあみだくじの経路に沿って動き出した後、図8-26(F)の画面が表示される。
図8-26(F)に示す画面には、あみだくじの後半部分の画像、あみだくじのゴール地点のゲーム結果を示す文字、および、あみだくじの経路を辿ってゴール地点に到達したキャラクタの画像が含まれる。ゲームの結果によって、大当り後の高ベース状態中に出力可能な楽曲のうち遊技者が選択可能な楽曲の数が変化させられる。たとえば、あみだくじゲームの結果、「2曲追加」のゴール地点に到達した場合、遊技者が選択可能な楽曲の数が2曲追加される。「はずれ」のゴール地点に到達した場合、遊技者が選択可能な楽曲の数は現状維持となる。
なお、パチンコ遊技機1に予め記憶されている高ベース状態中に出力可能な全楽曲数は、10曲である。初当り時は、2曲が選択可能となっている。以後、連チャンの大当りのエンディング演出期間で演出パターンBが選択された結果、実行されるゲームの結果で示される楽曲の数が追加されていく。選択可能な楽曲の数が全楽曲数(ここでは10曲)に達すると、演出パターンBは選択不能となる。演出パターンBが選択不能となった後は、演出パターンBに替えて、後述の演出パターンEが選択可能となる。
演出パターンCは、遊技者の操作(ここでは、選択肢の選択)が必要な所定のゲーム(ここでは、トランプゲーム)を実行して、ゲームの結果により、変形例で示す設定値を示唆するエンディング演出の演出パターンである。設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成される場合、設定値に応じて有利状態に制御される割合が異なる。遊技者は有利状態に制御されることを期待するため、設定値を示唆するエンディング演出を実行することによって、エンディング演出に遊技者を注目させることができる。演出パターンCが選択された場合、図8-25で示した選択期間Aから選択期間Cの演出および選択結果を表示する演出に替えて、図8-26(G)および図8-26(H)で示すように、トランプゲームを実行する演出が実行される。
図8-26(G)に示す画面には、トランプカードの選択肢の画像、および、選択肢の選択を遊技者に促す旨の文字が含まれる。選択肢が遊技者によって選択され、選択されたトランプカードを裏返す動作が実行された後、図8-26(H)の画面が表示される。
図8-26(H)に示す画面には、選択されていないトランプカードの選択肢の画像、および、選択され裏返されて設定値を示唆する内容の画像が描かれたトランプカードの画像が含まれる。このトランプの画像の内容(たとえば、文字の内容、キャラクタの種類)に応じて設定値が示唆される。たとえば、「設定いいかも」の文字の場合、設定値が高設定値である可能性が高いことが示唆される。また、特定の種類のキャラクタの場合、設定値が高設定値である可能性が高いことが示される。なお、演出パターンCは、設定示唆が実行されると、連チャン中は、選択不能とされる。
演出パターンDは、現在記憶されている保留記憶の中に大当りとすることが決定されている保留記憶がある(いわゆる保留連する)か否かを示唆する、遊技者の操作が必要なミニゲーム演出を実行するエンディング演出の演出パターンである。演出パターンDが選択された場合、図8-25で示した選択期間Aから選択期間Cの演出および選択結果を表示する演出に替えて、演出パターンDのミニゲームを実行する演出が実行される。
演出パターンEは、演出パターンBで全曲選択可能となった後、または、連チャン回数が特定回数(たとえば、15回)に到達した後に選択可能となる選択パターンであって、遊技者の操作が必要な所定のミニゲームを実行した結果、ゲームに成功した場合に、通常は表示されない画像(たとえば、プレミアム画像)が表示されるエンディング演出の演出パターンである。図8-24の(A)で示したように、演出パターンEの選択肢は、選択不能な状態においては、表示されているが、選択不能であることを示す態様で表示され、選択可能な状態となった後は、選択可能であることを示す態様で表示される。
(特徴部069Fの変形例について)
(1) 前述した実施の形態においては、図8-19から図8-25等で示したように、エンディング演出の種類は、大当り中のエンディング演出の前(たとえば、13ラウンドから16ラウンド)に選択されるようにした。しかし、これに限定されず、エンディング演出の種類は、エンディング演出中に選択されるようにしてもよい。
図8-27は、変形例におけるエンディング演出の一例を示すタイミングチャートである。図8-27を参照して、前述した実施の形態においては、大当り中のエンディング演出の前に実行されるようにした、エンディング演出の演出パターンを選択する演出を、エンディング演出時間の0秒目から10秒目までの10秒間で実行するようにする。その後に実行する演出は、図8-25(B)で示した演出と同様である。
(2) このようにエンディング演出の前半の期間において、後半の期間で実行する演出に関連した関連演出として、後半の期間で実行される演出の種類を選択するようにしてもよい。
しかし、これに限定されず、関連演出として、後半の期間で実行される演出(たとえば、ミニゲーム演出)の説明演出(たとえば、遊び方の説明)を実行するようにしてもよいし、後半の期間で実行される演出の導入演出を実行するようにしてもよい。また、このようにする場合に、短い方のエンディング演出時間では、前半の期間が無く、後半の期間のみとしてもよい。
また、このようにする場合に、同じ演出パターンが大当りの連チャン中に繰返し選択された場合は、前半の期間を短くし、後半の期間を長くするようにしてもよい。また、前半の期間を短くし、後半の期間を同じ長さとし、残りの期間で、時間調整用の演出を実行するようにしてもよい。これにより、エンディング期間が短縮されたと遊技者を錯覚させることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、図8-5(B)、図8-6のステップS269,ステップS270、および、図8-7で示したように、16R確変大当りの方が、6R確変大当りや6R通常大当りよりも、ファンファーレ演出時間として長い時間を高い割合で選択するようにした。また、初当りの大当り時よりも、連チャンの大当りの方が、ファンファーレ演出時間として長い時間を高い割合で選択するようにした。また、第1特別図柄の可変表示の結果として大当りに制御された場合よりも、第2特別図柄の可変表示の結果として大当りに制御された場合の方が、ファンファーレ演出時間として長い時間を高い割合で選択するようにした。
しかし、上述したように、ファンファーレ演出時間を決定するのであれば、他の方法で決定するようにしてもよい。ここでは、それぞれ、前者の場合は、0%の割合でファンファーレ演出時間として長い時間を選択し、後者の場合は、100%の割合でファンファーレ演出時間として長い時間を選択するようにしたが、これに限定されず、前者の割合よりも、後者の割合の方が高いのであれば、他の割合であってもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、図8-5(B)、図8-10のステップS366,ステップS367、および、図8-11で示したように、16R確変大当りの方が、6R確変大当りや6R通常大当りよりも、エンディング演出時間として長い時間を高い割合で選択するようにした。また、初当りの大当り時よりも、連チャンの大当りの方が、エンディング演出時間として長い時間を高い割合で選択するようにした。また、第1特別図柄の可変表示の結果として大当りに制御された場合よりも、第2特別図柄の可変表示の結果として大当りに制御された場合の方が、エンディング演出時間として長い時間を高い割合で選択するようにした。
しかし、上述したように、エンディング演出時間を決定するのであれば、他の方法で決定するようにしてもよい。ここでは、それぞれ、前者の場合は、0%の割合でエンディング演出時間として長い時間を選択し、後者の場合は、100%の割合でエンディング演出時間として長い時間を選択するようにしたが、これに限定されず、前者の割合よりも、後者の割合の方が高いのであれば、他の割合であってもよい。
(5) 前述した実施の形態においては、エンディング演出の演出パターンA~演出パターンEは、遊技者の介入要素(たとえば、遊技者に操作部を操作させる演出)を含むようにした。しかし、これに限定されず、いずれかの演出パターンが、遊技者の介入要素を含まないものであってもよい。たとえば、演出パターンEが、遊技者の操作を必要とするミニゲームを含まない演出パターンであり、遊技者の操作無しで、通常は表示されない画像(たとえば、プレミアム画像)が表示されるエンディング演出の演出パターンであってもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、確変状態の連続回数に制限は無いこととした。しかし、これに限定されず、確変状態の連続回数を所定制限回数とする制限を設けるようにしてもよい。このようにした場合に、エンディング演出の演出パターンとして、確変状態の所定制限回数までの残り回数を示唆するミニゲーム演出を含む演出パターンを含むようにしてもよい。
(7) 大当り後の高ベース状態中における演出が、確変状態であるか非確変状態であるかを判別し難いまたは判別できないような共通演出であるようにしてもよい。このようにした場合に、エンディング演出の演出パターンとして、大当り後に確変状態となるか否かを示唆するミニゲーム演出を含む演出パターンを含むようにしてもよい。
(8) エンディング演出時間の開始時に、可動体32を動作させて大当り中に獲得した賞球数を遊技者にアピールする演出を実行してから、前述したエンディング演出を実行するようにしてもよい。これにより、可動体32の動作期間の分、エンディング演出を長くすることができる。
(9) 特別な大当り(たとえば、連チャン回数が20回となったときの大当り)においては、前述したエンディング演出を実行せず、特別な映像を表示するようにしてもよい。この特別な映像は、大当りのファンファーレ演出期間の開始時から表示するようにしてもよいし、ファンファーレ演出期間の終了後から表示するようにしてもよいし、エンディング演出期間の開始時から表示するようにしてもよい。このように、前述したエンディング演出は、特別な条件が成立した場合は、実行されない場合があるようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、図8-11で示したように、6R通常大当りと6R確変大当りとで、エンディング演出時間が同じであることとし、図8-25で示したように、同じ時間配分のエンディング演出が実行されるようにした。しかし、これに限定されず、6R通常大当りにおいては、大当り後の演出の選択期間を設けないようにしてもよく、エンディング演出時間についても、6R確変大当りよりも短くしてもよい。
(11) 図8-26(A)~(C)において、大当り後の演出内容の選択肢を示した。この選択肢について、16R確変大当りでは、6R確変大当りよりも、選択肢が多くなるようにしてもよい。また、連チャン回数が多くなるほど、選択肢が多くなるようにしてもよい。図8-25で示したように、16R確変大当り時や、連チャン時には、選択期間Aから選択期間Cが長くされるので、選択肢が多くなったとしても、遊技者が選択肢から、大当り後の演出内容を選択し易くなる。
(特徴部069Fに関する発明の説明)
(1-1-1) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1有利状態の方が、前記第2有利状態よりも、前記有利状態の終了時の終了時演出期間(たとえば、エンディング演出時間)として長い期間を高い割合で選択する終了時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-10のステップS366、図8-11)と、
前記終了時演出期間に終了時演出(たとえば、エンディング演出)を実行可能な終了時演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-22のステップS772、図8-23~図8-26)とを備え、
前記終了時演出実行手段は、前記第1有利状態の前記終了時演出期間に、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、
前記第1有利状態の前記終了時演出期間において実行可能な複数種類の終了時演出のうちから前記終了時演出実行手段によって実行される終了時演出の選択を、遊技者から受付け可能な終了時演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-19のステップS752A、図8-20、図8-21のステップS784。選択を受付け可能な期間としては、終了時演出期間の前半であってもよいし、大当りのラウンドの後半であってもよい。具体的には、16R大当りにおいて、13Rの開始コマンドを受信してから16Rの終了コマンドを受信するまでの期間であってもよい。)をさらに備える。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、有利状態の終了時に実行される終了時演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の終了時の期間が長くなることによる間延びによって遊技の興趣が低下することを低減できる。
(1-1-2) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能であり、前記有利状態の終了後に前記有利状態と異なる特別状態(たとえば、確変状態、時短状態、高ベース状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
通常状態(たとえば、通常状態)と、前記特別状態と、前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記通常状態に制御されているときに前記有利状態に制御された場合(たとえば、いわゆる初当りの大当りの場合)よりも、前記特別状態に制御されているときに前記有利状態に制御された場合(たとえば、いわゆる連チャンの大当りの場合)の方が、前記有利状態の終了時の終了時演出期間(たとえば、エンディング演出時間)として長い期間を高い割合で選択する終了時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-10のステップS366、図8-11)と、
前記終了時演出期間に終了時演出(たとえば、エンディング演出)を実行可能な終了時演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-22のステップS772、図8-23~図8-26)とを備え、
前記終了時演出実行手段は、前記第1有利状態の前記終了時演出期間に、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、
前記第1有利状態の前記終了時演出期間において実行可能な複数種類の終了時演出のうちから前記終了時演出実行手段によって実行される終了時演出の選択を、遊技者から受付け可能な終了時演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-19のステップS752A、図8-20、図8-21のステップS784。)をさらに備える。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、有利状態の終了時に実行される終了時演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の終了時の期間が長くなることによる間延びによって遊技の興趣が低下することを低減できる。
(1-1-3) 特別識別情報(たとえば、特別図柄)として第1特別識別情報(たとえば、第1特別図柄)および前記第1特別識別情報よりも遊技者にとって有利な第2特別識別情報(たとえば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能であり、前記有利状態の終了後に前記有利状態と異なる特別状態(たとえば、確変状態、時短状態、高ベース状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記第1特別識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶情報(たとえば、第1保留記憶)として記憶可能な第1保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102)と、
前記第2特別識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶情報(たとえば、第2保留記憶)として記憶可能な第2保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102)と、
前記第1保留記憶情報と前記第2保留記憶情報とが共に記憶されているときに、前記第2保留記憶情報に基づく前記第2特別識別情報の可変表示を、前記第1特別識別情報の可変表示よりも優先して実行する可変表示制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、図8-4参照)と、
前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1保留記憶情報の可変表示の結果として前記有利状態に制御された場合よりも、前記第2保留記憶情報の可変表示の結果として前記有利状態に制御された場合の方が、前記有利状態の終了時の終了時演出期間(たとえば、エンディング演出時間)として長い期間を高い割合で選択する終了時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-10のステップS366、図8-11)と、
前記終了時演出期間に終了時演出(たとえば、エンディング演出)を実行可能な終了時演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-22のステップS772、図8-23~図8-26)とを備え、
前記終了時演出実行手段は、前記第1有利状態の前記終了時演出期間に、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、
前記第1有利状態の前記終了時演出期間において実行可能な複数種類の終了時演出のうちから前記終了時演出実行手段によって実行される終了時演出の選択を、遊技者から受付け可能な終了時演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-19のステップS752A、図8-20、図8-21のステップS784。)をさらに備える。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、有利状態の終了時に実行される終了時演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の終了時の期間が長くなることによる間延びによって遊技の興趣が低下することを低減できる。
(1-2-1) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1有利状態の方が、前記第2有利状態よりも、前記有利状態の終了時の終了時演出期間として長い期間を高い割合で選択する終了時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-10のステップS366、図8-11)と、
前記終了時演出期間に終了時演出を実行可能な終了時演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-22のステップS772、図8-23~図8-26)とを備え、
前記終了時演出実行手段は、前記第1有利状態の前記終了時演出期間に、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、
前記第1有利状態の前記終了時演出期間において実行可能な複数種類の終了時演出は、いずれも遊技者の介入要素(たとえば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作)を含む(たとえば、演出パターンA~演出パターンEのいずれもが、遊技者の操作を受付ける演出態様である)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、基準期間よりも長い終了時演出期間に実行される終了時演出に遊技者の介入要素が含まれる。このため、有利状態の終了時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-2-2) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能であり、前記有利状態の終了後に前記有利状態と異なる特別状態(たとえば、確変状態、時短状態、高ベース状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
通常状態(たとえば、通常状態)と、前記特別状態と、前記有利状態として、第1有利状態と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記通常状態に制御されているときに前記有利状態に制御された場合(たとえば、いわゆる初当りの大当りの場合)よりも、前記特別状態に制御されているときに前記有利状態に制御された場合(たとえば、いわゆる連チャンの大当りの場合)の方が、前記有利状態の終了時の終了時演出期間として長い期間を高い割合で選択する終了時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-10のステップS366、図8-11)と、
前記終了時演出期間に終了時演出を実行可能な終了時演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-22のステップS772、図8-23~図8-26)とを備え、
前記終了時演出実行手段は、前記第1有利状態の前記終了時演出期間に、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、
前記第1有利状態の前記終了時演出期間において実行可能な複数種類の終了時演出は、いずれも遊技者の介入要素(たとえば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作)を含む(たとえば、演出パターンA~演出パターンEのいずれもが、遊技者の操作を受付ける演出態様である)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、基準期間よりも長い終了時演出期間に実行される終了時演出に遊技者の介入要素が含まれる。このため、有利状態の終了時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-2-3) 特別識別情報(たとえば、特別図柄)として第1特別識別情報(たとえば、第1特別図柄)および前記第1特別識別情報よりも遊技者にとって有利な第2特別識別情報(たとえば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能であり、前記有利状態の終了後に前記有利状態と異なる特別状態(たとえば、確変状態、時短状態、高ベース状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記第1特別識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶情報(たとえば、第1保留記憶)として記憶可能な第1保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102)と、
前記第2特別識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶情報(たとえば、第2保留記憶)として記憶可能な第2保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102)と、
前記第1保留記憶情報と前記第2保留記憶情報とが共に記憶されているときに、前記第2保留記憶情報に基づく前記第2特別識別情報の可変表示を、前記第1特別識別情報の可変表示よりも優先して実行する可変表示制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B)と、
前記有利状態として、第1有利状態と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1保留記憶情報の可変表示の結果として前記有利状態に制御された場合よりも、前記第2保留記憶情報の可変表示の結果として前記有利状態に制御された場合の方が、前記有利状態の終了時の終了時演出期間として長い期間を高い割合で選択する終了時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-10のステップS366、図8-11)と、
前記終了時演出期間に終了時演出を実行可能な終了時演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-22のステップS772、図8-23~図8-26)とを備え、
前記終了時演出実行手段は、前記第1有利状態の前記終了時演出期間に、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、
前記第1有利状態の前記終了時演出期間において実行可能な複数種類の終了時演出は、いずれも遊技者の介入要素(たとえば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作)を含む(たとえば、演出パターンA~演出パターンEのいずれもが、遊技者の操作を受付ける演出態様である)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、基準期間よりも長い終了時演出期間に実行される終了時演出に遊技者の介入要素が含まれる。このため、有利状態の終了時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-3-1) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1有利状態の方が、前記第2有利状態よりも、前記有利状態の終了時の終了時演出期間として長い期間を高い割合で選択する終了時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-10のステップS366、図8-11)と、
前記終了時演出期間に終了時演出を実行可能な終了時演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-22のステップS772、図8-23~図8-26)と、
前記終了時演出期間のうち、前記終了時演出期間の終了後の演出内容を選択可能な選択期間に、複数種類の前記演出内容のうちから前記演出内容の選択を遊技者から受付ける終了後演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-23のステップ069FS156~ステップ069FS159。)とを備え、
前記第2有利状態の前記終了時演出期間の前記選択期間よりも、前記第1有利状態の前記終了時演出期間の前記選択期間の方が長い(たとえば、図8-25で示すように、6R確変大当りよりも16R確変大当りの方が、大当り終了後の演出の選択期間が長い。)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、終了時演出期間の終了後の演出内容の選択期間を長くした分、演出内容の認識が容易になりつつ、有利状態の終了時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-3-2) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能であり、前記有利状態の終了後に前記有利状態と異なる特別状態(たとえば、確変状態、時短状態、高ベース状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
常状態(たとえば、通常状態)と、前記特別状態と、前記有利状態として、第1有利状態と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記通常状態に制御されているときに前記有利状態に制御された場合(たとえば、いわゆる初当りの大当りの場合)よりも、前記特別状態に制御されているときに前記有利状態に制御された場合(たとえば、いわゆる連チャンの大当りの場合)の方が、前記有利状態の終了時の終了時演出期間として長い期間を高い割合で選択する終了時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-10のステップS366、図8-11)と、
前記終了時演出期間に終了時演出を実行可能な終了時演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-22のステップS772、図8-23~図8-26)と、
前記終了時演出期間のうち、前記終了時演出期間の終了後の演出内容を選択可能な選択期間に、複数種類の前記演出内容のうちから前記演出内容の選択を遊技者から受付ける終了後演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-23のステップ069FS156~ステップ069FS159。)とを備え、
前記第2有利状態の前記終了時演出期間の前記選択期間よりも、前記第1有利状態の前記終了時演出期間の前記選択期間の方が長い(たとえば、図8-25で示すように、6R確変大当りよりも16R確変大当りの方が、大当り終了後の演出の選択期間が長い。)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、終了時演出期間の終了後の演出内容の選択期間を長くした分、演出内容の認識が容易になりつつ、有利状態の終了時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-3-3) 特別識別情報(たとえば、特別図柄)として第1特別識別情報(たとえば、第1特別図柄)および前記第1特別識別情報よりも遊技者にとって有利な第2特別識別情報(たとえば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能であり、前記有利状態の終了後に前記有利状態と異なる特別状態(たとえば、確変状態、時短状態、高ベース状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記第1特別識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶情報(たとえば、第1保留記憶)として記憶可能な第1保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102)と、
前記第2特別識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶情報(たとえば、第2保留記憶)として記憶可能な第2保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102)と、
前記第1保留記憶情報と前記第2保留記憶情報とが共に記憶されているときに、前記第2保留記憶情報に基づく前記第2特別識別情報の可変表示を、前記第1特別識別情報の可変表示よりも優先して実行する可変表示制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B)と、
前記有利状態として、第1有利状態と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1保留記憶情報の可変表示の結果として前記有利状態に制御された場合よりも、前記第2保留記憶情報の可変表示の結果として前記有利状態に制御された場合の方が、前記有利状態の終了時の終了時演出期間として長い期間を高い割合で選択する終了時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-10のステップS366、図8-11)と、
前記終了時演出期間に終了時演出を実行可能な終了時演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-22のステップS772、図8-23~図8-26)と、
前記終了時演出期間のうち、前記終了時演出期間の終了後の演出内容を選択可能な選択期間に、複数種類の前記演出内容のうちから前記演出内容の選択を遊技者から受付ける終了後演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-23のステップ069FS156~ステップ069FS159。)とを備え、
前記第2有利状態の前記終了時演出期間の前記選択期間よりも、前記第1有利状態の前記終了時演出期間の前記選択期間の方が長い(たとえば、図8-25で示すように、6R確変大当りよりも16R確変大当りの方が、大当り終了後の演出の選択期間が長い。)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、終了時演出期間の終了後の演出内容の選択期間を長くした分、演出内容の認識が容易になりつつ、有利状態の終了時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-4) 上記(1-1-1)から(1-3-3)のいずれかの遊技機において、
遊技者による動作を検出する動作検出手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B、図8-23のステップ069FS158)をさらに備え、
前記終了時演出実行手段は、複数種類のいずれの終了時演出を実行する場合であっても、介入要素として、実行期間中に前記動作検出手段による動作の検出が必要な演出態様で実行する(たとえば、演出パターンA~演出パターンEのいずれもが、遊技者の操作を受付ける演出態様である)。
このような構成によれば、遊技者による介入要素があることで、間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-5) 上記(1-1-1)から(1-3-3)のいずれかの遊技機において、
遊技者による動作を検出する動作検出手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B、図8-23のステップ069FS158)をさらに備え、
前記終了時演出実行手段は、介入要素として、実行期間中に前記動作検出手段による動作の検出が必要な演出態様、および、検出が不要な演出態様のいずれかで終了時演出を実行する(たとえば、演出パターンA~演出パターンEのうちいずれかが、遊技者の操作を受付けない演出態様であるようにしてもよい)。
このような構成によれば、遊技者による介入要素があることで、間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-6) 上記(1-1-1)から(1-5)のいずれかの遊技機において、
(前記終了時演出実行手段は、前記第1有利状態の前記終了時演出期間に、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、)
(前記第1有利状態の前記終了時演出期間において実行可能な複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちから、前記終了時演出実行手段によって実行される終了時演出の選択を遊技者から受付ける終了時演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-19のステップS752A、図8-20、図8-21のステップS784。)をさらに備え、)
複数種類の終了時演出は、前記終了時演出受付手段によって選択が、所定回(たとえば、1回、複数回)、受付けられたときに、所定条件が成立するまでの間(たとえば、いわゆる連チャンが終了するままでの間)、選択の受付けが不能とされる終了時演出を含む(たとえば、演出パターンBは、全曲解放された場合は、連チャン中は、選択不可能とされる。)。
このような構成によれば、演出に多様性が生まれ、間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-7) 上記(1-1-1)から(1-5)のいずれかの遊技機において、
(前記終了時演出実行手段は、前記第1有利状態の前記終了時演出期間に、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、)
(前記第1有利状態の前記終了時演出期間において実行可能な複数種類の終了時演出のうちから、前記終了時演出実行手段によって実行される終了時演出の選択を遊技者から受付ける終了時演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-19のステップS752A、図8-20、図8-21のステップS784。)をさらに備え、)
複数種類の終了時演出は、演出結果が特定結果(たとえば、成功)となったときに、所定条件が成立するまでの間(たとえば、いわゆる連チャンが終了するまでの間)、選択の受付けが不能とされる終了時演出を含む(たとえば、演出パターンCは、設定示唆が実行された場合は、連チャン中は、選択不可能とされる。)。
このような構成によれば、演出に多様性が生まれ、間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-8) 上記(1-6)または(1-7)の遊技機において、
(前記終了時演出実行手段は、前記第1有利状態の前記終了時演出期間に、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、)
(前記第1有利状態の前記終了時演出期間において実行可能な複数種類の終了時演出のうちから、前記終了時演出実行手段によって実行される終了時演出の選択を遊技者から受付ける終了時演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-19のステップS752A、図8-20、図8-21のステップS784。)をさらに備え、)
複数種類の終了時演出は、選択の受付けが不能とされた終了時演出の代わりに、新たに選択の受付けが可能とされる終了時演出を含む(たとえば、演出パターンEは、演出パターンBまたは演出パターンCが選択不可能とされたときに、選択可能とされる。)。
このような構成によれば、演出に多様性が生まれ、間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-9) 上記(1-1-1)から(1-8)のいずれかの遊技機において、
(前記終了時演出実行手段は、前記第1有利状態の前記終了時演出期間に、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、)
(前記第1有利状態の前記終了時演出期間において実行可能な複数種類の終了時演出のうちから、前記終了時演出実行手段によって実行される終了時演出の選択を遊技者から受付ける終了時演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-19のステップS752A、図8-20、図8-21のステップS784。)をさらに備え、)
複数種類の終了時演出は、解放条件(たとえば、他の演出パターンが選択不可能とされたとの条件、連チャンが終了したとの条件)が成立したことに基づいて、選択の受付けが可能とされる終了時演出を含む。なお、終了時演出の選択を受付け可能な選択期間が開始される前、または、当該選択期間中において、遊技者の特殊操作(たとえば、裏ボタン操作、または、コマンド入力、具体的には、十字キーの所定順序での操作、プッシュボタンの連打、パスワード入力など)に応じて、解放条件が成立するようにしてもよい。
このような構成によれば、演出に多様性が生まれ、間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-10) 上記(1-1-1)から(1-9)のいずれかの遊技機において、
(前記終了時演出実行手段は、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、)
遊技者にとって有利度が異なる複数段階の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段をさらに備え、
複数種類の終了時演出は、前記設定手段によって設定されている前記設定値を示唆する演出を含む(たとえば、図8-26(H)で示すように、演出パターンCは、設定値を示唆する演出である。)。
このような構成によれば、演出に多様性が生まれ、間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(1-11) 上記(1-1-1)から(1-10)のいずれかの遊技機において、
(前記終了時演出実行手段は、複数種類の終了時演出(たとえば、演出パターンA~演出パターンE)のうちのいずれかを実行可能であり、)
複数種類の終了時演出は、長さが異なる終了時演出を含み(たとえば、演出パターンA~演出パターンEは、それぞれ、長さが異なる。)、
前記終了時演出実行手段による終了時演出の実行が開始されてから、次の可変表示が開始されるまでの期間が同じとなるように、終了時演出の実行が終了してから、次の可変表示が開始されるまでの期間調整演出を実行する(たとえば、エンディング演出期間が、演出パターンA~演出パターンEよりも長い時間とされており、余った時間に、大当り図柄を表示する。)。
このような構成によれば、終了時演出の実行が開始されてから、次の可変表示が開始されるまでの期間の調整が不要となり、遊技制御を容易に実行することができる。
(1-12) 上記(1-1-1)から(1-11)のいずれかの遊技機において、
前記終了時演出期間は、少なくとも第1期間と該第1期間経過後の第2期間とを含み、
前記第1期間では、前記第2期間で実行される演出に関連した関連演出(たとえば、導入演出、説明演出、演出態様選択演出)を実行する(たとえば、図8-27で示すように、エンディング演出時間中に、その後に実行される演出パターンを選択する演出パターン選択期間を設けるようにしてもよい。)。
このような構成によれば、演出に多様性が生まれ、間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-1-1) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1有利状態の方が、前記第2有利状態よりも、前記有利状態の開始時の開始時演出期間(たとえば、ファンファーレ演出時間)として長い期間を高い割合で選択する開始時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-6のステップS269、図8-7)と、
前記開始時演出期間のうちの一部の期間である報知期間(たとえば、報知演出期間)において、該開始時演出期間の終了後の前記有利状態の間に実行され得る複数種類の有利状態中演出のうち、実行可能な前記有利状態中演出の種類を報知するための報知演出を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-16のステップ069FS122)と、
複数種類のうちから前記有利状態中演出の選択を遊技者から受付可能な有利状態中演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-16のステップ069FS123~ステップ069FS126。)とを備え、
前記第1有利状態の報知期間の方が、前記第2有利状態の報知期間よりも長く(たとえば、図8-17で示すように、16R確変大当りの方が、6R確変大当りよりも、報知演出を実行する期間が長い)、
前記報知演出実行手段は、
前記第2有利状態の報知期間において、前記開始時演出期間の終了後に実行可能な前記有利状態中演出の種類を、遊技者が選択不能な態様で報知し(たとえば、図8-17で示すように、6R通常大当りの場合、および、6R通常大当りから6R確変大当りに昇格する場合は、遊技者が選択不能な態様で報知演出が実行される。)、
前記第1有利状態の報知期間において、前記開始時演出期間の終了後にいずれの前記有利状態中演出を実行するかを遊技者が選択可能な態様で報知する(たとえば、図8-17で示すように、6R確変大当りの場合、および、16R確変大当りの場合は、いずれの大当り時の楽曲を出力するかの選択が受付けられたことにより、選択された楽曲を報知する報知演出が実行される。)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、報知期間が長い場合に、有利状態中演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の開始時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-1-2) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能であり、前記有利状態の終了後に前記有利状態と異なる特別状態(たとえば、確変状態、時短状態、高ベース状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
通常状態(たとえば、通常状態)と、前記特別状態と、前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記通常状態に制御されているときに前記有利状態に制御された場合(たとえば、いわゆる初当りの大当りの場合)よりも、前記特別状態に制御されているときに前記有利状態に制御された場合(たとえば、いわゆる連チャンの大当りの場合)の方が、前記有利状態の開始時の開始時演出期間(たとえば、ファンファーレ演出時間)として長い期間を高い割合で選択する開始時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-6のステップS269、図8-7)と、
前記開始時演出期間のうちの一部の期間である報知期間(たとえば、報知演出期間)において、該開始時演出期間の終了後の前記有利状態の間に実行され得る複数種類の有利状態中演出のうち、実行可能な前記有利状態中演出の種類を報知するための報知演出を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-16のステップ069FS122)と、
複数種類のうちから前記有利状態中演出の選択を遊技者から受付可能な有利状態中演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-16のステップ069FS123~ステップ069FS126。)とを備え、
前記第1有利状態の報知期間の方が、前記第2有利状態の報知期間よりも長く(たとえば、図8-17で示すように、16R確変大当りの方が、6R確変大当りよりも、報知演出を実行する期間が長い)、
前記報知演出実行手段は、
前記第2有利状態の報知期間において、前記開始時演出期間の終了後に実行可能な前記有利状態中演出の種類を、遊技者が選択不能な態様で報知し(たとえば、図8-17で示すように、6R通常大当りの場合、および、6R通常大当りから6R確変大当りに昇格する場合は、遊技者が選択不能な態様で報知演出が実行される。)、
前記第1有利状態の報知期間において、前記開始時演出期間の終了後にいずれの前記有利状態中演出を実行するかを遊技者が選択可能な態様で報知する(たとえば、図8-17で示すように、6R確変大当りの場合、および、16R確変大当りの場合は、いずれの大当り時の楽曲を出力するかの選択が受付けられたことにより、選択された楽曲を報知する報知演出が実行される。)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、報知期間が長い場合に、有利状態中演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の開始時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-1-3) 特別識別情報(たとえば、特別図柄)として第1特別識別情報(たとえば、第1特別図柄)および前記第1特別識別情報よりも遊技者にとって有利な第2特別識別情報(たとえば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能であり、前記有利状態の終了後に前記有利状態と異なる特別状態(たとえば、確変状態、時短状態、高ベース状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記第1特別識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶情報(たとえば、第1保留記憶)として記憶可能な第1保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102)と、
前記第2特別識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶情報(たとえば、第2保留記憶)として記憶可能な第2保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102)と、
前記第1保留記憶情報と前記第2保留記憶情報とが共に記憶されているときに、前記第2保留記憶情報に基づく前記第2特別識別情報の可変表示を、前記第1特別識別情報の可変表示よりも優先して実行する可変表示制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、図8-4参照)と、
前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1保留記憶情報の可変表示の結果として前記有利状態に制御された場合よりも、前記第2保留記憶情報の可変表示の結果として前記有利状態に制御された場合の方が、前記有利状態の開始時の開始時演出期間(たとえば、ファンファーレ演出時間)として長い期間を高い割合で選択する開始時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-6のステップS269、図8-7)と、
前記開始時演出期間のうちの一部の期間である報知期間(たとえば、報知演出期間)において、該開始時演出期間の終了後の前記有利状態の間に実行され得る複数種類の有利状態中演出のうち、実行可能な前記有利状態中演出の種類を報知するための報知演出を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-16のステップ069FS122)と、
複数種類のうちから前記有利状態中演出の選択を遊技者から受付可能な有利状態中演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-16のステップ069FS123~ステップ069FS126。)とを備え、
前記第1有利状態の報知期間の方が、前記第2有利状態の報知期間よりも長く(たとえば、図8-17で示すように、16R確変大当りの方が、6R確変大当りよりも、報知演出を実行する期間が長い)、
前記報知演出実行手段は、
前記第2有利状態の報知期間において、前記開始時演出期間の終了後に実行可能な前記有利状態中演出の種類を、遊技者が選択不能な態様で報知し(たとえば、図8-17で示すように、6R通常大当りの場合、および、6R通常大当りから6R確変大当りに昇格する場合は、遊技者が選択不能な態様で報知演出が実行される。)、
前記第1有利状態の報知期間において、前記開始時演出期間の終了後にいずれの前記有利状態中演出を実行するかを遊技者が選択可能な態様で報知する(たとえば、図8-17で示すように、6R確変大当りの場合、および、16R確変大当りの場合は、いずれの大当り時の楽曲を出力するかの選択が受付けられたことにより、選択された楽曲を報知する報知演出が実行される。)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、報知期間が長い場合に、有利状態中演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の開始時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-2-1) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1有利状態の方が、前記第2有利状態よりも、前記有利状態の開始時の開始時演出期間(たとえば、ファンファーレ演出時間)として長い期間を高い割合で選択する開始時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-6のステップS269、図8-7)と、
前記開始時演出期間のうちの一部の期間である報知期間(たとえば、報知演出期間)において、該開始時演出期間の終了後の前記有利状態の間に実行され得る複数種類の有利状態中演出のうち、実行可能な前記有利状態中演出の種類を報知するための報知演出を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-16のステップ069FS122)と、
複数種類のうちから前記有利状態中演出の選択を遊技者から受付可能な有利状態中演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-16のステップ069FS123~ステップ069FS126。)とを備え、
前記第1有利状態の報知期間の方が、前記第2有利状態の報知期間よりも長い(たとえば、図8-17で示すように、16R確変大当りの方が、6R確変大当りよりも、報知演出を実行する期間が長い)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、報知期間が長い場合に、有利状態中演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の開始時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-2-2) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能であり、前記有利状態の終了後に前記有利状態と異なる特別状態(たとえば、確変状態、時短状態、高ベース状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
通常状態(たとえば、通常状態)と、前記特別状態と、前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記通常状態に制御されているときに前記有利状態に制御された場合(たとえば、いわゆる初当りの大当りの場合)よりも、前記特別状態に制御されているときに前記有利状態に制御された場合(たとえば、いわゆる連チャンの大当りの場合)の方が、前記有利状態の開始時の開始時演出期間(たとえば、ファンファーレ演出時間)として長い期間を高い割合で選択する開始時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-6のステップS269、図8-7)と、
前記開始時演出期間のうちの一部の期間である報知期間(たとえば、報知演出期間)において、該開始時演出期間の終了後の前記有利状態の間に実行され得る複数種類の有利状態中演出のうち、実行可能な前記有利状態中演出の種類を報知するための報知演出を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-16のステップ069FS122)と、
複数種類のうちから前記有利状態中演出の選択を遊技者から受付可能な有利状態中演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-16のステップ069FS123~ステップ069FS126。)とを備え、
前記第1有利状態の報知期間の方が、前記第2有利状態の報知期間よりも長い(たとえば、図8-17で示すように、16R確変大当りの方が、6R確変大当りよりも、報知演出を実行する期間が長い)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、報知期間が長い場合に、有利状態中演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の開始時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-2-3) 特別識別情報(たとえば、特別図柄)として第1特別識別情報(たとえば、第1特別図柄)および前記第1特別識別情報よりも遊技者にとって有利な第2特別識別情報(たとえば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能であり、前記有利状態の終了後に前記有利状態と異なる特別状態(たとえば、確変状態、時短状態、高ベース状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記第1特別識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶情報(たとえば、第1保留記憶)として記憶可能な第1保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102)と、
前記第2特別識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶情報(たとえば、第2保留記憶)として記憶可能な第2保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102)と、
前記第1保留記憶情報と前記第2保留記憶情報とが共に記憶されているときに、前記第2保留記憶情報に基づく前記第2特別識別情報の可変表示を、前記第1特別識別情報の可変表示よりも優先して実行する可変表示制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、図8-4参照)と、
前記有利状態として、第1有利状態(たとえば、16ラウンド大当り、確変大当り)と、前記第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(たとえば、6ラウンド大当り、通常大当り)との少なくともいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記第1保留記憶情報の可変表示の結果として前記有利状態に制御された場合よりも、前記第2保留記憶情報の可変表示の結果として前記有利状態に制御された場合の方が、前記有利状態の開始時の開始時演出期間(たとえば、ファンファーレ演出時間)として長い期間を高い割合で選択する開始時演出選択手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、図8-6のステップS269、図8-7)と、
前記開始時演出期間のうちの一部の期間である報知期間(たとえば、報知演出期間)において、該開始時演出期間の終了後の前記有利状態の間に実行され得る複数種類の有利状態中演出のうち、実行可能な前記有利状態中演出の種類を報知するための報知演出を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図8-16のステップ069FS122)と、
複数種類のうちから前記有利状態中演出の選択を遊技者から受付可能な有利状態中演出受付手段(たとえば、演出制御用CPU120、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B。設定用の他の操作部であってもよい。図8-16のステップ069FS123~ステップ069FS126。)とを備え、
前記第1有利状態の報知期間の方が、前記第2有利状態の報知期間よりも長い(たとえば、図8-17で示すように、16R確変大当りの方が、6R確変大当りよりも、報知演出を実行する期間が長い)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、報知期間が長い場合に、有利状態中演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の開始時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-4) 上記(2-1-1)から(2-2-3)のいずれかの遊技機において、
前記第1有利状態の方が、前記第2有利状態よりも、実行可能な前記有利状態中演出の種類が多い(たとえば、6R通常大当りでは、3曲から、大当り時の楽曲の出力を実行可能であり、16R確変大当りでは、10曲から、大当り時の楽曲を選択できる)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、報知期間が長い場合に、有利状態中演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の開始時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-5) 上記(2-1-1)から(2-4)のいずれかの遊技機において、
前記特別状態に制御されているときに連続して前記有利状態に制御された回数(たとえば、いわゆる連チャン回数)の増加に基づいて、前記第1有利状態において、前記有利状態中演出受付手段によって選択を受付けることが可能な前記有利状態中演出の種類が多くなる(たとえば、連チャンごとに、選択可能な大当り時の楽曲が追加される。)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、報知期間が長い場合に、有利状態中演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の開始時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-6) 上記(2-1-1)から(2-5)のいずれかの遊技機において、
前記第1有利状態として、第1A有利状態(たとえば、16ラウンド確変大当り)と、第1A有利状態よりも遊技者にとって不利な第1B有利状態(たとえば、6ラウンド確変大当り)とがあり、
前記第1A有利状態の報知期間の方が、前記第1B有利状態の報知期間よりも長い(たとえば、図8-17で示すように、16R確変大当りの方が、6R確変大当りよりも、報知演出期間が長い。)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、報知期間が長い場合に、有利状態中演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の開始時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-7) 上記(2-1-1)から(2-6)のいずれかの遊技機において、
前記報知演出実行手段は、前記報知演出として、
前記第2有利状態のときは、前記有利状態中演出として、有利な有利状態であるか否かを報知するための演出の種類を報知する(たとえば、図8-17で示すように、大当り種別報知演出やラウンド昇格演出を報知演出として実行する。)一方、
前記第1有利状態のときは、前記有利状態中演出として出力可能な楽曲の種類の報知を実行する(たとえば、図8-17で示すように、楽曲選択演出を報知演出として実行する。)。
このような構成によれば、有利状態に制御されている期間を長くできるため、有利状態の単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。このため、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止できる。また、報知期間が長い場合に、有利状態中演出を遊技者が選択できる。このため、有利状態の開始時の期間が長くなることによる間延び感を遊技者に与え難くすることができる。
(2-8) 上記(2-1-1)から(2-7)のいずれかの遊技機において、
前記開始時演出期間は、前記有利状態の種別を示唆する演出を実行する有利状態種別示唆期間(たとえば、図8-17で示す、大当り種別示唆表示の期間)を含み、
前記第1有利状態の前記有利状態種別示唆期間の方が、前記第2有利状態の前記有利状態種別示唆期間よりも長い(たとえば、図8-17で示すように、16R確変大当りの方が、他の大当りよりも、大当り種別示唆表示の期間が長い。)。
このような構成によれば、遊技者にとってより有利な有利状態であることが、より長い期間、遊技者に報知される。このため、遊技者を喜ばせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(本実施の形態の特徴部104Fに関する説明)
従来、遊技者にとって有利な大当りの方が、不利な大当りよりも、大当りのファンファーレ演出が実行されるファンファーレ期間が長く設定される割合が高い遊技機があった(たとえば、特開2014-148号公報参照)。このように、ファンファーレ期間を長くすると、大当りと次の大当りとの間隔が長くなり、単位期間当りに遊技者に付与される賞球を少なくすることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを抑制することができる。
しかし、有利な大当りのファンファーレ期間を単に長く設定するだけであると、有利な大当りの度に、遊技者は長いファンファーレ演出を見ることになる。このため、射幸性が高くなり過ぎることは抑制できても、遊技の興趣は低下してしまうおそれがあった。このような課題を解決する発明104F,105Fに係る遊技機を以下に説明する。なお、以下では、発明104F,105Fに係る遊技機の特徴を、特徴部104Fとして表す。特徴部104Fは、上述したパチンコ遊技機1に適用可能である。以下においては、上述の特徴部069Fとの相違点について説明する。
図9-1は、特図表示結果等の決定例を示す図である。前述の図8-5で示したように、特徴部069Fにおいては、第1特図に対する大当りを2種類とし、第2特図に対する大当りを1種類とした。図9-1を参照して、特徴部104Fにおいては、第1特図に対する大当りを第1大当りおよび第2大当りの2種類とし、第2特図に対する大当りを第3大当りから第6大当りの4種類とする。
図8-5で説明したように、大当り種別に応じて、大当りのラウンド数、および、大当り後に確変状態に制御されるか確変状態でない通常状態に制御されるかが異なる。なお、大入賞口へ入賞した遊技球1個に対する賞球数は一定であり、1ラウンド当りに大入賞口に入賞可能な遊技球の最大数は、ほぼ一定であるので、1回の大当りの最終ラウンドまでに得られる賞球数は、大当りのラウンド数が多い程、多くなる。
この実施の形態の第1大当りおよび第3大当りは、大当りのラウンド数が少なく、大当り終了後に通常状態に制御され易い大当り(4ラウンド通常大当り)である。第2大当りおよび第5大当りは、大当りのラウンド数が少なく、大当り終了後に確変状態に制御され易い大当り(4ラウンド確変大当り)である。第4大当りは、大当りのラウンド数が多く、大当り終了後に通常状態に制御され易い大当り(16ラウンド通常大当り)である。第6大当りは、大当りのラウンド数が多く、大当り終了後に確変状態に制御され易い大当り(16ラウンド確変大当り)である。それぞれの大当り種別に対して、図9-1で示されるように、大当り図柄および決定割合が予め定められている。
特徴部069Fでは、図8-5で示したように、非確変状態(通常状態)における大当り確率が1/300、確変状態における大当り確率が4/300(=1/75)であることとした。特徴部104Fでは、非確変状態(通常状態)における大当り確率が1/300、確変状態における大当り確率が1/50であることとする。また、特徴部069Fでは、確変回数に上限回数が設けられたが、特徴部104Fでは、この上限回数が変動表示100回であることとする。確変状態中においては、時短状態にも制御される。大当り状態の後に確変状態とならない場合にも、時短状態に制御される。いずれの時短状態も、大当り後、変動表示100回まで継続される。
時短状態においては、可変入賞球装置6Bが高い割合で開放状態とされるので、遊技者は、図8-1で示した遊技盤2の右側の領域に遊技球を打込む。このため、可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口への始動入賞により、第2特図の変動表示が実行される。第2特図の変動表示においては、図9-1で示したように、16ラウンド確変大当り(第6大当り)が、他の大当りと比較して高い割合で決定される。これにより、時短状態に制御されているときは、他の大当りよりも高い割合で、16ラウンド確変大当りに制御される。
図9-2は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。この変動パターン設定処理は、図8-3のステップS111で実行される。図9-2を参照して、変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS250)。大当りフラグがセットされている場合には(ステップS250;YES)、大当り種別(第1大当りから第6大当り)に応じた演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)の送信設定を行う(ステップS251)。大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS250;NO)、ハズレであることを示す演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)の送信設定を行う(ステップS252)。
ステップS251の処理、又は、ステップS251の処理を実行した後には、特図表示結果に応じて変動パターンを決定する(ステップS253)。ステップS253の処理においては、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された変動パターン決定テーブルを選択し、変動パターンを決定するための使用テーブルに設定する。変動パターン決定テーブルにおいては、特図表示結果が大当りであるか否かに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、複数種類のうちの何れかの変動パターンに割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを決定すればよい。なお、変動パターン決定テーブルにおいては、特図表示結果が大当りであるか否かと保留記憶数とに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、複数種類のうちの何れかの変動パターンに割り当てられていてもよい。
ステップS253の処理に続いて、CPU103は、決定した変動パターンに応じた演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)の送信設定を行う(ステップS254)。なお、CPU103は、変動パターン指定コマンドに加えて、第1特図ゲームの開始を指定する第1変動開始コマンド(又は、第2特図ゲームの開始を指定する第2変動開始コマンド)の送信設定を行ってもよい。続いて、CPU103は、遊技制御タイマ設定部153に設けられている特図変動時間タイマに、当該変動パターンに応じた特図変動時間タイマ値をセットし(ステップS256)、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップS112)に対応する“2”に更新し(ステップS256)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS256にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、特別図柄変動処理が実行される。
図9-3は、低確低ベース時の変動パターンを例示する図である。図9-4は、高確高ベース時の変動パターンを例示する図である。図9-5は、低確高ベース時の変動パターンを例示する図である。図9-3から図9-5を参照して、この実施の形態においては、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
なお、飾り図柄の可変表示態様は、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに、未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示状態、あるいは全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態となることによって、「リーチ」になる。具体的な一例としては、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける一部においては予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに、未だ停止表示されていない残りの飾り図柄表示エリアにおいては飾り図柄が変動している状態、あるいは「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部又は一部において飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化は、リーチ演出表示という。なお、「リーチ」にはならない飾り図柄の可変表示態様は、「非リーチ」という。
図9-4および図9-5で示される変動パターンについては、得られる賞球の期待値が高い大当りの方が、低い大当りよりも、可変表示時間が長い変動パターンが、高い割合で選択されるように選択割合が予め設定される。これにより、未確定の大当り図柄の組合せが表示されてから大当りの第1ラウンドが開始されるまでの期間が、得られる賞球の期待値が高い大当りの方が、低い大当りよりも長くなる。たとえば、16ラウンド確変大当りおよび16ラウンド通常大当りの方が、4ラウンド確変大当りおよび4ラウンド通常大当りよりも、可変表示時間が長い変動パターンPB5-4~PB5-6,PB5-7,PB5-8,PB5-14,PB5-17が、高い割合で選択されるように予め設定されている。「長い可変表示時間」とは、たとえば、最も多く賞球を得られる大当りの消化に要する最低時間と同様以上の時間であってもよいし、時短状態中の短縮変動において大当り確率の分子を1としたときの分母の数と同じ回数、変動表示させたときの変動表示に要する時間以上の時間であってもよいし、概ね100秒以上の時間であってもよい。
図9-6(A)は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。この可変表示開始設定処理は、図8-13のステップS171で実行される。図9-6(A)を参照して、可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、特図表示結果に基づいて最終停止図柄(確定飾り図柄)を決定する(ステップS701)。例えば、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が大当りであるか、ハズレであるかを判定すればよい。続いて、演出制御用CPU120は、変動パターンに基づいて演出制御パターンを設定する(ステップS702)。即ち、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに対応する、演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。続いて、演出制御用CPU120は、保留消化処理を実行する(ステップS703)。続いて、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御タイマ設定部等)に設けられた飾り図柄変動時間タイマに、変動パターンに応じた飾り図柄変動時間タイマ値をセットし(ステップS704)、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応する“2”に更新し(ステップS705)、可変表示開始設定処理を終了する。
図9-6(B)は、可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。この可変表示中演出処理は、図8-13のステップS172で実行される。図9-6(B)を参照して、可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄変動時間タイマ値を1減算し(ステップS710)、飾り図柄変動時間タイマ値が0になったか否かを判定する(ステップS711)。飾り図柄変動時間タイマ値が0になっていないときは(ステップS711;NO)、可変表示中演出処理を終了する。飾り図柄変動時間タイマ値が0になったときは(ステップS711;YES)、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に対応する“3”に更新し(ステップS712)、可変表示中演出処理を終了する。なお、飾り図柄変動時間タイマ値が0となる迄の期間は、飾り図柄の可変表示等の各種の演出が実行される。
図9-7は、変動表示中から大当りの第1ラウンド開始までの演出の一例を示す第1のタイミングチャートである。高確高ベース状態または低確低ベース状態で、16ラウンド確変大当りとすることが決定されている場合、それぞれ、図9-4(B)または図9-5(B)で示される変動パターンのうちから変動パターンが決定される。
図9-7(A)を参照して、変動パターンPB5-4が決定された場合、時刻Ta1で飾り図柄の変動表示が開始され、20秒間のリーチ前期間を経て時刻Ta2となったときに、リーチ(たとえば、16ラウンド通常大当りに対応する大当り図柄「6」のリーチ)となり、スーパーリーチγの演出が開始される。その後、30秒間のリーチ期間を経て時刻Ta3となったときに、大当り図柄「6」の組合せが導出表示される。その後、40秒間の大当り図柄の未確定期間において昇格演出が実行され、成功結果となった後、時刻Ta4となったときに、確定された大当り図柄「7」の組合せが導出表示される。その後、0.5秒間の大当り図柄の確定期間を経て時刻Ta5となったときに、16ラウンド確変大当りの大当り遊技状態が開始される。その後、30秒間のファンファーレ期間においてファンファーレ演出が実行された後、時刻Ta6となったときに、大当りの第1ラウンドが開始され、大入賞口が開放状態とされる。
図9-8は、変動表示中から大当りの第1ラウンド開始までの演出の流れを示す第1の画面遷移図である。図9-8を参照して、図9-8(A)に示すように、変動パターンPB5-4に基づいて飾り図柄の変動表示が実行される場合、時刻Ta1~Ta2において、飾り図柄の変動表示が画像表示装置5の図柄表示エリア5L,5C,5Rで実行される。図9-8(B)に示すように、時刻Ta2において、飾り図柄の変動表示が、「6」の図柄でリーチとなり、画像表示装置5の右上部に移動される。時刻Ta2~Ta3において、図柄表示エリア5SL,5SC,5SRで、縮小された飾り図柄の変動表示が継続されるとともに、画像表示装置5の中央部で、スーパーリーチγの演出(たとえば、女の子と怪物がバトルをする演出)が実行される。
スーパーリーチγの演出において遊技者にとって有利な態様の結果(たとえば、女の子が怪物に勝利する結果)となり、図9-8(C)に示すように、時刻Ta3において、リーチ図柄の「6」の大当り図柄の組合せが、未確定の状態(たとえば、揺れ表示の状態)で表示される。その後、図9-8(D)に示すように、時刻Ta3~Ta4において、未確定の「6」の大当り図柄の組合せが、画像表示装置5の右上部に移動されるとともに、画像表示装置5の中央部で、遊技者にとって有利な大当り(ここでは、16ラウンド確変大当り)に対応する図柄に昇格するか否かを示す昇格演出(たとえば、プッシュボタン31Bなどの操作部の操作(連打操作)を遊技者に促す旨のボタン表示を表示したり、操作することによって「7」の大当り図柄となり、確変大当りに昇格するかも知れないことを示唆する文字を表示したり、キャラクタを表示することで期待の持てる状態であることを遊技者に示唆したりする演出)が実行される。
そして、図9-8(E)に示すように、時刻Ta3~Ta4の間の遊技者により操作がされた後、または、未確定期間が経過した時刻Ta4の後、時刻Ta5までにおいて、16ラウンド確変大当りに対応する確定表示としての「7」の大当り図柄の組合せが、図柄表示エリア5L,5C,5Rに表示される。遊技者により操作がされた場合には、大当り図柄の組合せが表示される前に、可動体32が1回動作させられる。その後、図9-8(F)に示すように、時刻Ta5から、16ラウンド確変大当りの大当り遊技状態が開始される。図9-8(G)に示すように、時刻Ta5~Ta6の大当りのファンファーレ期間において、大当り中に出力される楽曲の選択が遊技者から受付けられる。遊技者は、スティックコントローラ31Aなどの操作部を操作して、選択候補であることを示す表示(ここでは、文字を囲む枠の表示)を移動させ、プッシュボタン31Bなどの操作部を操作して、選択候補の楽曲を、出力する楽曲として確定させる。図9-8(H)で示すように、時刻Ta6から、大当りの第1ラウンド目が開始される。
図9-7に戻って、図9-7(B)を参照して、変動パターンPB5-5が決定された場合、時刻Tb1で飾り図柄の変動表示が開始され、20秒間のリーチ前期間を経て時刻Tb2となったときに、16ラウンド確変大当りに対応する大当り図柄「7」のリーチとなり、スーパーリーチγの演出が開始される。その後、10秒間のリーチ期間を経て時刻Tb3となったときに、大当り図柄「7」の組合せが導出表示される。その後、60秒間の大当り図柄の未確定期間においてファンファーレ前演出が実行された後、時刻Tb4となったときに、確定された大当り図柄「7」の組合せが導出表示される。その後、0.5秒間の大当り図柄の確定期間を経て時刻Tb5となったときに、16ラウンド確変大当りの大当り遊技状態が開始される。その後、30秒間のファンファーレ期間においてファンファーレ演出が実行された後、時刻Tb6となったときに、大当りの第1ラウンドが開始され、大入賞口が開放状態とされる。
図9-9は、変動表示中から大当りの第1ラウンド開始までの演出の流れを示す第2の画面遷移図である。図9-9を参照して、図9-9(A)に示すように、変動パターンPB5-5に基づいて飾り図柄の変動表示が実行される場合、時刻Tb1~Tb2において、図9-8(A)と同様の表示が画像表示装置5で実行される。図9-9(B)に示すように、時刻Tb2において、飾り図柄の変動表示が、「7」の図柄でリーチとなり、画像表示装置5の右上部に移動される。時刻Tb2~Tb3において、図柄表示エリア5SL,5SC,5SRで、縮小された飾り図柄の変動表示が継続されるとともに、画像表示装置5の中央部で、スーパーリーチγの演出(たとえば、女の子と怪物がバトルをする演出)が実行される。
スーパーリーチγの演出において遊技者にとって有利な態様の結果(たとえば、女の子が怪物に勝利する結果)となり、図9-9(C)に示すように、時刻Tb3において、リーチ図柄の「7」の大当り図柄の組合せが、未確定の状態(たとえば、揺れ表示の状態)で表示される。その後、可動体32の1回目の動作が実行された後に、図9-9(D)に示すように、時刻Tb3~Tb4において、未確定の「7」の大当り図柄の組合せが、画像表示装置5の右上部に移動されるとともに、画像表示装置5の中央部で、遊技者にとって有利な大当り(ここでは、16ラウンド確変大当り)になることを示すファンファーレ前演出(たとえば、図9-9(F)で示すファンファーレ演出と同様の演出)が実行される。
そして、遊技者にプッシュボタン31Bなどの操作部の1回操作が促され、図9-9(E)に示すように、時刻Tb4~Tb5において、16ラウンド確変大当りに対応する確定表示としての「7」の大当り図柄の組合せが、図柄表示エリア5L,5C,5Rに表示される。遊技者により操作がされた場合には、「7」の大当り図柄の組合せが表示される前に、可動体32が2回目の動作が実行される。その後の図9-9(F)~(H)は、図9-8(F)~(H)と同様である。
図9-7(A),(B)、ならびに、図9-8および図9-9で示したように、図9-8(D)で説明した昇格演出の実行期間(この実施の形態では、70.5秒)よりも、図9-9(D)で説明したファンファーレ前演出の実行期間(この実施の形態では、90.5秒)の方が長くなるように実行される。なお、ファンファーレ期間も長くなるようにしてもよい。また、リーチ期間を含めても長くなるようにしてもよい。
また、図9-9で説明したファンファーレ前演出を実行するときは、可動体32を2回動作させる一方、図9-8で説明した昇格演出を実行するときは、可動体32を1回動作させる。このように、ファンファーレ前演出を実行するときは、昇格演出を実行する時と比較して、可動体32を動作させ易い。
また、図9-9で説明したファンファーレ前演出を実行するときは、遊技者による1回操作を促す一方、図9-8で説明した昇格演出を実行するときは、遊技者による連打操作を促すようにする。このように、ファンファーレ前演出を実行するときは、昇格演出を実行するときと比較して、遊技者による動作を促す演出を実行する回数が少ない。昇格演出は遊技者が確変大当りに昇格して欲しいと気合が入るところであるので、連打操作をさせるが、ファンファーレ前演出においては、有利な大当りであることを遊技者に報知した状態で演出が進行するので操作を促しても遊技者が積極的に操作しない可能性が高く、ウィニングラン的な時間としてゆっくり特別な演出を見せるために、遊技者に操作を要求しない、または、少ない回数の操作を要求するようにする。
また、本実施の形態においては、図9-4および図9-5で示したように、16ラウンド確変大当りとすることが決定されている場合にのみ、「7」図柄でリーチとなるようにする。これにより、「7」図柄リーチとなった場合は、それ以外の図柄でリーチとなった場合と比較して、遊技者にとって有利となる期待度が高くなるように演出を実行することができる(ここでは、大当り確定となる)。
図9-7に戻って、高確高ベース状態または低確低ベース状態で、16ラウンド通常大当りとすることが決定されている場合、それぞれ、図9-4(C)または図9-5(C)で示される変動パターンのうちから変動パターンが決定される。
図9-7(C)を参照して、変動パターンPB5-7が決定された場合、時刻Tc1で飾り図柄の変動表示が開始され、20秒間のリーチ前期間を経て時刻Tc2となったときに、リーチ(たとえば、16ラウンド通常大当りに対応する大当り図柄「6」のリーチ)となり、スーパーリーチγの演出が開始される。その後、30秒間のリーチ期間を経て時刻Tc3となったときに、大当り図柄「6」の組合せが導出表示される。その後、40秒間の大当り図柄の未確定期間において昇格演出が実行され、失敗結果となった後、時刻Tc4となったときに、確定された大当り図柄「6」の組合せが導出表示される。その後、0.5秒間の大当り図柄の確定期間を経て時刻Tc5となったときに、16ラウンド通常大当りの大当り遊技状態が開始される。その後、30秒間のファンファーレ期間においてファンファーレ演出が実行された後、時刻Tc6となったときに、大当りの第1ラウンドが開始され、大入賞口が開放状態とされる。
図9-10は、変動表示中から大当りの第1ラウンド開始までの演出の流れを示す第3の画面遷移図である。図9-10を参照して、図9-10(A)に示すように、変動パターンPB5-7に基づいて飾り図柄の変動表示が実行される場合、時刻Tc1~Tc2において、図9-8(A)と同様の表示が画像表示装置5で実行される。その後、図9-10(B)~(D)においては、図9-8(B)~(D)と同様の表示が画像表示装置5で実行される。
そして、図9-10(E)に示すように、時刻Tc3~Tc4の間の遊技者により操作がされた後、または、未確定期間が経過した時刻Tc4の後、時刻Tc5までにおいて、16ラウンド通常大当りに対応する確定表示としての「6」の大当り図柄の組合せが、図柄表示エリア5L,5C,5Rに表示される。その後、図9-10(F)に示すように、時刻Tc5から、16ラウンド通常大当りの大当り遊技状態が開始される。図9-10(G)に示すように、時刻Tc5~Tc6の大当りのファンファーレ期間において、大当り中に出力される楽曲の選択が遊技者から受付けられる。遊技者は、スティックコントローラ31Aなどの操作部を操作して、選択候補であることを示す表示(ここでは、文字を囲む枠の表示)を移動させ、プッシュボタン31Bなどの操作部を操作して、選択候補の楽曲を、出力する楽曲として確定させる。図9-10(H)で示すように、時刻Tc6から、大当りの第1ラウンド目が開始される。
図9-7(A),(C)、ならびに、図9-8および図9-10で示したように、図9-10(D),(E)で説明した、16ラウンド通常大当りとなる演出(昇格失敗演出)の実行期間(この実施の形態では、60.5秒)よりも、図9-8(D),(E)で説明した、16ラウンド確変大当りとなる演出(昇格成功演出)の実行期間(この実施の形態では、70.5秒)の方が長くなるように実行される。また、リーチ期間を含めても長くなるように実行される。なお、ファンファーレ期間も長くなるようにしてもよい。
また、図9-10(D),(E)で説明した、低確高ベース状態への移行を示唆する昇格失敗演出の実行期間(この実施の形態では、60.5秒)よりも、図9-8(D),(E)で説明した、高確高ベース状態への移行を示唆する昇格成功演出の実行期間(この実施の形態では、70.5秒)の方が長くなるように実行される。また、リーチ期間を含めても長くなるように実行される。なお、ファンファーレ期間も長くなるようにしてもよい。
変動パターンPB-8に基づいて飾り図柄の変動表示が実行される場合は、図9-10で説明した場合とは異なり、昇格演出は実行されずに、16ラウンド通常大当りに対応する「6」の大当り図柄の組合せが表示される。
図9-11は、変動表示中から大当りの第1ラウンド開始までの演出の一例を示す第2のタイミングチャートである。図9-11を参照して、図9-11(A)は、図9-7(A)と同様である。図9-11(B)を参照して、変動パターンPB5-5が決定された場合、時刻Td1で飾り図柄の変動表示が開始され、20秒間のリーチ前期間を経て時刻Td2となったときに、リーチ(たとえば、16ラウンド確変大当りに対応する大当り図柄「7」のリーチ)となり、30秒間のリーチ期間を経て時刻Td3となったときに、全回転リーチ(大当り図柄の組合せが揃った状態での変動表示)が開始される。その後、120秒間の大当り図柄の未確定期間において全回転リーチが実行され、時刻Td4となったときに、確定された大当り図柄「7」の組合せが導出表示される。その後、0.5秒間の大当り図柄の確定期間を経て時刻Td5となったときに、16ラウンド確変大当りの大当り遊技状態が開始される。その後、30秒間のファンファーレ期間においてファンファーレ演出が実行された後、時刻Td6となったときに、大当りの第1ラウンドが開始され、大入賞口が開放状態とされる。
図9-12は、変動表示中から大当りの第1ラウンド開始までの演出の流れを示す第4の画面遷移図である。図9-12を参照して、図9-12(A)に示すように、変動パターンPB5-6に基づいて飾り図柄の変動表示が実行される場合、時刻Td1~Td2において、図9-8(A)と同様の表示が画像表示装置5で実行される。図9-12(B)に示すように、時刻Td2において、飾り図柄の変動表示が、「7」の図柄でリーチとなり、時刻Td2~Td3において、「7」のリーチ図柄が表示される。
その後、図9-12(C)に示すように、時刻Td3において、全回転リーチが画像表示装置の中央部の図柄表示エリア5L,5C,5Rで開始される。その後、図9-12(D)に示すように、時刻Td3~Td4において、全回転リーチが実行されている前面の画像表示装置5の中央部で、全回転時演出(たとえば、キャラクタによる16ラウンド確変大当りとなることを示唆する演出)が実行される。
そして、図9-12(E)に示すように、時刻Td4~Td5において、16ラウンド確変大当りに対応する確定表示としての「7」の大当り図柄の組合せが、図柄表示エリア5L,5C,5Rに導出表示される。その後、0.5秒間の大当り図柄の確定期間を経て時刻Td5となったときに、16ラウンド確変大当りの大当り遊技状態が開始される。その後、30秒間のファンファーレ期間においてファンファーレ演出が実行された後、時刻Td6となったときに、大当りの第1ラウンドが開始され、大入賞口が開放状態とされる。
全回転演出、大当りのファンファーレ演出、および、大当りのラウンド中の演出は、関連性のある演出(ここでは、同じキャラクタを含む演出)が実行される。また、全回転演出としては、図9-8~図9-10で示した、未確定期間に実行される演出とは異なる、遊技者にとって特別感のある演出が実行される。
図9-11(A),(B)、ならびに、図9-8および図9-12で示したように、図9-8(D)で説明した昇格演出の実行期間(この実施の形態では、70.5秒)よりも、図9-12で説明した全回転演出の実行期間(この実施の形態では、150.5秒)の方が長くなるように実行される。また、リーチ期間を含めても長くなるように実行される。なお、ファンファーレ期間も長くなるようにしてもよい。
図9-13は、変動表示中から大当りの第1ラウンド開始までの演出の一例を示す第3のタイミングチャートである。図9-13を参照して、図9-13(A)は、図9-7(A)と同様である。図9-13(A)は、低確高ベース中において、変動パターンPB5-14が決定された場合である。図9-13(B)を参照して、図9-13(B)は、高確高ベース中において、変動パターンPB5-4が決定された場合である。
図9-13(B)の高確高ベース状態での大当りの場合は、図9-13(A)の低確高ベース状態での大当りの場合と比較して、未確定期間が長くなっている。これにより、図9-13(A)の低確高ベース状態での昇格演出の実行期間(この実施の形態では、70.5秒)よりも、図9-13(B)の高確高ベース状態での昇格演出の実行期間(この実施の形態では、90.5秒)の方が長くなるように実行される。なお、ファンファーレ期間も長くなるようにしてもよい。また、リーチ期間を含めても長くなるようにしてもよい。
(特徴部104Fの変形例について)
(1) 前述した実施の形態において、大当りAとすることを決定してる場合に、その大当りAよりも遊技者にとって不利な大当りBの大当り図柄を表示して大当り遊技状態に制御した後に、その大当りAに昇格させる演出を実行するようにしてもよい。
具体的には、16ラウンド確変大当たりとすることを決定している場合に、16ラウンド通常大当り、4ラウンド確変大当り、または、4ラウンド通常大当りなど、16ラウンド確変大当りよりも遊技者にとって不利な大当り図柄を表示して大当り遊技状態に制御した後に、16ラウンド確変大当りに昇格させる演出を実行するようにしてもよい。
また、16ラウンド通常大当たりとすることを決定している場合に、4ラウンド通常大当りなど、16ラウンド通常大当りよりも遊技者にとって不利な大当り図柄を表示して大当り遊技状態に制御した後に、16ラウンド通常大当りに昇格させる演出を実行するようにしてもよい。
また、4ラウンド確変大当たりとすることを決定している場合に、4ラウンド通常大当りなど、4ラウンド確変大当りよりも遊技者にとって不利な大当り図柄を表示して大当り遊技状態に制御した後に、4ラウンド確変大当りに昇格させる演出を実行するようにしてもよい。
(2) 前述した実施の形態において、図9-4および図9-5で示したように、高確高ベース状態および低確高ベース状態において、対応する変動パターンの可変表示時間が同じであることとした。しかし、これに限定されず、高確高ベース状態でないときは、高確高ベース状態であるときと比較して、対応する変動パターンの可変表示時間が短くなるようにしてもよい。
たとえば、すべての対応する変動パターンの可変表示時間が短くなるようにしてもよい。また、対応する変動パターンのうち、最も長い可変表示時間の変動パターンの可変表示時間が短くなるようにしてもよい。また、対応する変動パターンのうち、特定の変動パターンの可変表示時間が短くなるようにしてもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、図9-8から図9-10で示したスーパーリーチの演出が同じであることとした。しかし、これに限定されず、これらの演出が異なるものであるようにしてもよい。図9-8から図9-10で示した演出はバトル演出であるが、敵キャラクタが異なるようにしてもよいし、味方キャラクタが異なるようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、図9-12で示したように、リーチとなってから特に演出を実行せずに、全回転演出に移行するようにした。しかし、これに限定されず、リーチとなってからスーパーリーチ演出(たとえば、図9-8~図9-10のバトル演出)を実行した後に全回転演出に移行するようにしてもよい。また、擬似連演出を実行した後に全回転演出に移行するようにしてもよい。
(5) 高確高ベース状態のハズレ時の変動パターンとして、大当り終了後の所定回数(たとえば、20回)の変動表示までは、短縮制御を実行しない変動時間(たとえば、10秒)としてもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、図9-7(B)のファンファーレ前演出のような第1特定演出においては、可動体32を2回動作させ、図9-7(A)の昇格成功演出のような第2特定演出においては、可動体32を1回動作させるようにした。しかし、これに限定されず、第1特定演出を実行するときは、第2特定演出を実行するときと比較して可動部材を動作させ易くするのであれば、これに限定されない。たとえば、可動部材を複数備え、第2特定演出の実行時には第1可動部材のみを動作させ、第1特定演出の実行時には第1可動部材および第2可動部材を動作させるようにしてもよい。
(7) 有利状態において得られる遊技価値(たとえば、賞球)の期待値は、ラウンド数が多いか少ないかで異なるだけでなく、1回のラウンドで得ることが可能な賞球が多いか少ないかで異なったり、大当り後に大当りになる確率が高いか低いかで異なったり、スロットマシンのAT状態であるか否かで異なったりする。
(特徴部104Fに関する発明の説明)
(1-1) 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
第1種類の有利状態(たとえば、16R大当り)と、前記第1種類の有利状態と比較して、得られる遊技価値(たとえば、賞球)の期待値が低い(たとえば、ラウンド数が少ない、大当り後に大当りになる確率が低い)第2種類の有利状態(たとえば、4R大当り)とを含む複数種類の有利状態のいずれかに制御可能な有利状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
有利状態において、遊技媒体を入賞させることが可能な状態(たとえば、開放状態)に変化可能な可変入賞手段(たとえば、特別可変入賞球装置7)と、
有利状態へ制御されることを報知する、報知演出(たとえば、リーチ期間から未確定図柄表示までの演出)を実行可能な報知演出手段(たとえば、演出制御用CPU120)と、
前記報知演出の終了後、前記可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に変化するまでの特定期間(たとえば、図柄未確定期間から大入賞口開放までの期間)において、特定演出(たとえば、図柄未確定期間の演出、図柄確定期間の演出、ファンファーレ期間の演出)を実行可能な特定演出手段(たとえば、演出制御用CPU120)とを備え、
前記特定期間は、前記第2種類の有利状態に制御されるときよりも前記第1種類の有利状態に制御されるときの方が長く(たとえば、図9-3~図9-5,図9-7で示したように、16R確変大当りの場合は、その他の大当りの場合よりも、図柄未確定期間が長い。リーチ期間、図柄確定期間、ファンファーレ期間を長くするようにしてもよい。)、
前記報知演出手段は、
前記第1種類の有利状態に制御されることを特定可能な態様で有利状態となる可能性を示唆(たとえば、7図柄リーチ)した後に、前記第1種類の有利状態に制御されることを報知(たとえば、7図柄揃いの未確定表示)する第1報知演出(たとえば、図9-7(B)のリーチ期間から未確定図柄表示までの演出、図9-9(B),(C)参照)と、
前記第2種類の有利状態に制御されることを特定可能な態様で有利状態となる可能性を示唆(たとえば、偶数図柄リーチ)した後に、前記第2種類の有利状態に制御されることを報知(たとえば、偶数図柄揃いの未確定表示)する第2報知演出(たとえば、図9-7(A),図9-7(C)のリーチ期間から未確定図柄表示までの演出、図9-8(B),(C)、図9-10(B),(C)参照)とを実行可能であり、
前記特定演出手段は、
前記第1報知演出の終了後に実行され、前記第2報知演出の終了後には実行されない第1特定演出(たとえば、図9-7(B)の図柄未確定期間のファンファーレ演出と類似するファンファーレ前演出)と、
前記第2報知演出の終了後に実行され、前記第1種類の有利状態に制御されることを報知する第2特定演出(たとえば、図9-7(A)の昇格成功演出)とを実行可能であり、
前記第2特定演出よりも前記第1特定演出の方が実行期間が長い(たとえば、図9-7(A)~(C)参照)。
このような構成によれば、第2種類の有利状態に制御されるときと比較して、第1種類の有利状態に制御されるときに可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に制御されるまでの期間を長くすることによって、単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。また、可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に制御されるまでの期間を長くする場合であっても、第1報知演出や第2報知演出や第1特定演出や第2特定演出が実行可能であるので、遊技の興趣が低下することを防止することができる。また、第1種類の有利状態に制御されるときに、実行期間が長い第1特定演出が実行されるので、遊技者に優越感を与えることができる。
(1-2) 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
第1種類の有利状態(たとえば、16R大当り)と、前記第1種類の有利状態と比較して、得られる遊技価値(たとえば、賞球)の期待値が低い(たとえば、ラウンド数が少ない、大当り後に大当りになる確率が低い)第2種類の有利状態(たとえば、4R大当り)とを含む複数種類の有利状態のいずれかに制御可能な有利状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
有利状態において、遊技媒体を入賞させることが可能な状態(たとえば、開放状態)に変化可能な可変入賞手段(たとえば、特別可変入賞球装置7)と、
有利状態へ制御されることを報知する、報知演出(たとえば、リーチ期間から未確定図柄表示までの演出)を実行可能な報知演出手段(たとえば、演出制御用CPU120)と、
前記報知演出の終了後、前記可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に変化するまでの特定期間(たとえば、図柄未確定期間から大入賞口開放までの期間)において、特定演出(たとえば、図柄未確定期間の演出、図柄確定期間の演出、ファンファーレ期間の演出)を実行可能な特定演出手段(たとえば、演出制御用CPU120)とを備え、
前記特定期間は、前記第2種類の有利状態に制御されるときよりも前記第1種類の有利状態に制御されるときの方が長く(たとえば、図9-3~図9-5,図9-7で示したように、16R確変大当りの場合は、その他の大当りの場合よりも、図柄未確定期間が長い。リーチ期間、図柄確定期間、ファンファーレ期間を長くするようにしてもよい。)、
前記報知演出手段は、
前記第1種類の有利状態に制御されることを特定可能な態様で有利状態となる可能性を示唆(たとえば、7図柄リーチ)した後に、前記第1種類の有利状態に制御されることを報知(たとえば、7図柄揃いの未確定表示)する第1報知演出(たとえば、図9-7(B)のリーチ期間から未確定図柄表示までの演出、図9-9(B),(C)参照)と、
前記第2種類の有利状態に制御されることを特定可能な態様で有利状態となる可能性を示唆(たとえば、偶数図柄リーチ)した後に、前記第2種類の有利状態に制御されることを報知(たとえば、偶数図柄揃いの未確定表示)する第2報知演出(たとえば、図9-7(A),図9-7(C)のリーチ期間から未確定図柄表示までの演出、図9-8(B),(C)、図9-10(B),(C)参照)とを実行可能であり、
前記特定演出手段は、
前記第1報知演出の終了後に実行され、前記第2報知演出の終了後には実行されない第1特定演出(たとえば、図9-7(B)の図柄未確定期間のファンファーレ演出と類似するファンファーレ前演出)と、
前記第2報知演出の終了後に実行され、前記第1種類の有利状態に制御されることを報知する第2特定演出(たとえば、図9-7(A)の昇格成功演出)とを実行可能であり、
前記第2報知演出と前記第2特定演出との合計の実行期間よりも前記第1報知演出と前記第1特定演出との合計の実行期間の方が長い(たとえば、図9-7(A)~(C)参照)。
このような構成によれば、第2種類の有利状態に制御されるときと比較して、第1種類の有利状態に制御されるときに可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に制御されるまでの期間を長くすることによって、単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。また、可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に制御されるまでの期間を長くする場合であっても、第1報知演出や第2報知演出や第1特定演出や第2特定演出が実行可能であるので、遊技の興趣が低下することを防止することができる。また、第1種類の有利状態に制御されるときに、合計の実行期間が長い、第1報知演出および第1特定演出が実行されるので、遊技者に優越感を与えることができる。
(2) 上記(1-1)または(1-2)の遊技機において、
前記特定演出手段は、前記第2報知演出の終了後に実行され、前記第2種類の有利状態に制御されることを報知する第3特定演出(たとえば、図9-7(C)の昇格失敗演出)をさらに実行可能である。
このような構成によれば、第2報知演出の終了後に第1種類の有利状態となるか第2種類の有利状態となるかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 上記(2)の遊技機において、
前記特定演出手段は、前記第2報知演出の終了後に前記第3特定演出を実行せずに、前記第2種類の有利状態に制御されることを報知する第4特定演出(たとえば、図9-4,図9-5の変動パターンPB5-8,PB5-10で示す、昇格失敗演出を実行せずに第2種類の有利状態で確定したことを報知する演出)をさらに実行可能である。
このような構成によれば、得られる遊技価値の期待値が第1種類の有利状態と比較して低い第2種類の有利状態となる場合に、第3特定演出の実行によって制御される有利状態の種類が実は第1種類の遊技状態であるかも知れないといった期待感を遊技者に与え過ぎないようにできるので、遊技の興趣の低下を抑制することができる。
(4) 上記(1-1)から(3)のいずれかの遊技機において、
有利状態と異なる特別状態(たとえば、時短状態)に制御可能な特別状態制御手段をさらに備え、
前記有利状態制御手段は、前記特別状態に制御されているときは、前記第2種類よりも高い割合で前記第1種類の有利状態に制御する(たとえば、図9-1参照)。
このような構成によれば、特別状態においては、第1種類の有利状態に制御される割合が高くなることにより、第2特定演出が実行される割合も高くなるため、第2特定演出への遊技者の期待感を高めることができる。
(5) 上記(1-1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記報知演出手段は、前記第1種類の有利状態に制御されることを特定可能な態様で有利状態となる可能性を示唆(たとえば、「7」図柄リーチ)した場合は、前記第2種類の有利状態に制御されることを特定可能な態様で有利状態となる可能性を示唆(たとえば、「6」図柄リーチ)した場合と比較して、遊技者にとって有利となる期待度が高くなるように報知演出を実行する(たとえば、図9-4,図9-5の変動パターンPB5-5で示したように、7図柄リーチの場合は、大当り確定であるが、その他の図柄リーチの場合は、大当り確定ではない。「7」図柄リーチの場合は、確変確定であるが、その他の図柄リーチの場合は、確変確定ではないようにしてもよい。確変確定ではない場合に、確変に昇格するか否かをその後に報知するようにしてもよい。)。
このような構成によれば、得られる遊技価値の期待値が高い第1種類の有利状態となる可能性が示唆された場合は、遊技者にとって有利となることが多いため、第1種類の有利状態となる可能性が示唆されることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
(6) 上記(1-1)から(5)のいずれかの遊技機において、
可動部材(たとえば、可動体32)をさらに備え、
前記特定演出手段は、前記第1特定演出を実行するときは、前記第2特定演出を実行するときと比較して前記可動部材を動作させ易い(たとえば、図9-4,図9-5の変動パターンPB5-4,PB5-14では、可動体32を1回動作させ、図9-4,図9-5の変動パターンPB5-5では、可動体32を2回動作させる。可動部材を複数備え、第2特定演出の実行時には第1可動部材のみを動作させ、第1特定演出の実行時には第1可動部材および第2可動部材を動作させるようにしてもよい。)。
このような構成によれば、可動部材の動作により遊技の興趣を高めることができる。
(7) 上記(1-1)から(6)のいずれかの遊技機において、
遊技者による動作を検出する動作検出手段(たとえば、コントローラセンサユニット35A,プッシュセンサ35B、操作検出ユニット31)をさらに備え、
前記特定演出手段は、前記第1特定演出を実行するときは、前記第2特定演出を実行するときと比較して、遊技者による動作を促す演出を実行する回数が少ない(たとえば、図9-4,図9-5の変動パターンPB5-4,PB5-14では、連打操作を促し、図9-4,図9-5の変動パターンPB5-5では、1回操作を促す)。
このような構成によれば、遊技者による動作を促す演出により遊技の興趣を高めることができる。
(8) 上記(1-1)から(7)のいずれかの遊技機において、
第1遊技状態(たとえば、高確高ベース状態)における前記第1特定演出の方が、前記第1遊技状態と比較して遊技者にとって不利な第2遊技状態(たとえば、低確高ベース状態、低確低ベース状態)における前記第1特定演出よりも、実行期間が長い(たとえば、図9-4,図9-5,図9-13で示すように、低確高ベース状態において16R確変大当りとなる場合と比較して、高確高ベース状態において16R確変大当りとなる場合は、昇格演出の実行期間を長くする)。
このような構成によれば、第2遊技状態における第1特定演出と比較して実行時間が長い第1特定演出が、第2遊技状態よりも遊技者にとって有利な第1遊技状態において実行されるので、遊技者に優越感を与えることができる。
(9) 上記(1-1)から(8)のいずれかの遊技機において、
有利状態の種類を示唆した後、前記可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に変化するまでの期間において、有利状態の後の遊技状態を示唆する特別示唆演出を実行可能な特別示唆演出手段をさらに備え、
前記特別示唆演出手段は、
第1遊技状態(たとえば、高確高ベース状態)への移行を示唆する第1特別示唆演出と、
前記第1遊技状態と比較して遊技者にとって不利な第2遊技状態(たとえば、低確高ベース状態、低確低ベース状態)への移行を示唆する第2特別示唆演出とを実行可能であり、
第2特別示唆演出よりも前記第1特別示唆演出の方が実行期間が長い(たとえば、図9-4,図9-5,図9-7で示すように、低確高ベース状態への移行を示唆する昇格失敗演出の実行期間よりも、高確高ベース状態への移行を示唆する昇格成功演出の実行期間の方を長くする)。
このような構成によれば、第2遊技状態への移行を示唆する第2特別示唆演出と比較して実行時間が長い、第2遊技状態よりも遊技者にとって有利な第1遊技状態への移行を示唆する第1特別示唆演出が実行されるので、遊技者に優越感を与えることができる。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、第1種類の有利状態(たとえば、16R大当り)と、前記第1種類の有利状態と比較して、得られる遊技価値(たとえば、賞球)の期待値が低い(たとえば、ラウンド数が少ない、大当り後に大当りになる確率が低い)第2種類の有利状態(たとえば、4R大当り)とを含む複数種類の有利状態のいずれかに制御可能な有利状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、有利状態において、遊技媒体を入賞させることが可能な状態(たとえば、開放状態)に変化可能な可変入賞手段(たとえば、特別可変入賞球装置7)と、有利状態へ制御されることを報知する、報知演出(たとえば、リーチ期間から未確定図柄表示までの演出)を実行可能な報知演出手段(たとえば、演出制御用CPU120)と、前記報知演出の終了後、前記可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に変化するまでの特定期間(たとえば、図柄未確定期間から大入賞口開放までの期間)において、特定演出(たとえば、図柄未確定期間の演出、図柄確定期間の演出、ファンファーレ期間の演出)を実行可能な特定演出手段(たとえば、演出制御用CPU120)とを備え、前記特定期間は、前記第2種類の有利状態に制御されるときよりも前記第1種類の有利状態に制御されるときの方が長く(たとえば、図9-3~図9-5,図9-7で示したように、16R確変大当りの場合は、その他の大当りの場合よりも、図柄未確定期間が長い。リーチ期間、図柄確定期間、ファンファーレ期間を長くするようにしてもよい。)、前記報知演出手段は、前記第1種類の有利状態に制御されることを特定可能な態様で有利状態となる可能性を示唆(たとえば、7図柄リーチ)した後に、前記第1種類の有利状態に制御されることを報知(たとえば、7図柄揃いの未確定表示)する第1報知演出(たとえば、図9-7(B)のリーチ期間から未確定図柄表示までの演出、図9-9(B),(C)参照)と、前記第2種類の有利状態に制御されることを特定可能な態様で有利状態となる可能性を示唆(たとえば、偶数図柄リーチ)した後に、前記第2種類の有利状態に制御されることを報知(たとえば、偶数図柄揃いの未確定表示)する第2報知演出(たとえば、図9-7(A),図9-7(C)のリーチ期間から未確定図柄表示までの演出、図9-8(B),(C)、図9-10(B),(C)参照)とを実行可能であり、前記特定演出手段は、前記第1報知演出の終了後に実行され、前記第2報知演出の終了後には実行されない第1特定演出(たとえば、図9-7(B)の図柄未確定期間のファンファーレ演出と類似するファンファーレ前演出)と、前記第2報知演出の終了後に実行され、前記第1種類の有利状態に制御されることを報知する第2特定演出(たとえば、図9-7(A)の昇格成功演出)とを実行可能であり、前記第2特定演出よりも前記第1特定演出の方が実行期間が長く(たとえば、図9-7(A)~(C)参照)、さらに、開始条件が成立したことに基づいて可変表示を実行し、複数段階の設定値(例えば、設定値1~6)のうちいずれの設定値に設定されているかに応じて、前記有利状態に制御される確率が異なり、設定値を特定するための設定値情報を記憶する記憶手段(例えば、RAM102)と、前記開始条件が成立したことに基づいて、前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、CPU103)と、前記決定手段が前記有利状態に制御するか否かを決定するための数値データ(例えば、MR1)を抽出する数値データ抽出手段(例えば、CPU103)と、前記決定手段の決定前に、前記数値データ抽出手段が抽出した数値データ(例えば、MR1)と、前記記憶手段に記憶された設定値情報に応じて設定される判定値(例えば、当否判定テーブル)と、に基づいて前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、CPU103)とを備え、前記判定手段が前記判定をするときに、前記記憶手段に記憶された設定値情報を特定し、該特定された設定値情報に応じて判定値を設定し、前記開始条件が成立する前に前記有利状態に制御されるか否かを判定するときと、前記開始条件が成立したときに前記有利状態に制御されるか否かを判定するときとで、共通の判定処理を実行する(例えば、図13-1の92FS002、図13-2の92FS028において同じ当否判定モジュールを実行する)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、第2種類の有利状態に制御されるときと比較して、第1種類の有利状態に制御されるときに可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に制御されるまでの期間を長くすることによって、単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができる。また、可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に制御されるまでの期間を長くする場合であっても、第1報知演出や第2報知演出や第1特定演出や第2特定演出が実行可能であるので、遊技の興趣が低下することを防止することができる。また、第1種類の有利状態に制御されるときに、実行期間が長い第1特定演出が実行されるので、遊技者に優越感を与えることができる。また、複数段階の設定値が設定された遊技機における有利状態の判定の際に、有利状態の判定を好適に行うことができる。
なお、遊技中において所定の実行条件が成立した場合に、画像表示装置(演出表示装置)の表示態様や可動体の動作態様によって設定値示唆演出を行うようにしてもよい。例えば、所定の実行条件が成立した場合(特定種類の大当り発生や、特定回数の確変大当り継続や、特定種類のリーチ演出や予告演出の発生等)に画像表示装置にキャラクタを表示させ、あるいは、可動体を動作させ、当該キャラクタの表示態様や当該可動体の動作態様を所定の実行条件が成立する毎に複数種類の中から抽選等により選択するとともに、設定されている設定値によって各キャラクタの選択割合や各動作態様の選択割合を異ならせることにより、設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、所定の実行条件が成立した場合に特定種類のキャラクタが出現しやすくなる、あるいは、可動体が特定種類の動作態様で動作しやすくなるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技中において所定の実行条件が成立した場合に設定値示唆演出が行われるようになるため、遊技興趣を向上させることができる。
また、報知演出の終了後、可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に変化するまでの特定期間となったときに、所定の実行条件が成立したものとして設定値示唆演出を行うようにしてもよい。そのようにすれば、可変入賞手段が遊技媒体を入賞させることが可能な状態に制御されるまでの期間を長くする場合であっても、報知演出や特定演出に加えて設定値示唆演出が実行されることになるので、遊技の興趣が低下することを一層防止することができる。
さらに、単位期間当りに遊技者に付与される遊技価値を低減させることができ、また、遊技の興趣が低下することを防止することができ、また、遊技者に優越感を与えることができ、また、複数段階の設定値が設定された遊技機における有利状態の判定の際に、有利状態の判定を好適に行うことができる遊技機の形態の一例として、開始条件が成立したことに基づいて可変表示を実行し、複数段階の設定値(例えば、設定値1~6)のうちいずれの設定値に設定されているかに応じて、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御される確率が異なる遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、設定値を特定するための設定値情報を記憶する記憶手段(例えば、RAM102)と、前記開始条件が成立したことに基づいて、前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、CPU103)と、前記決定手段が前記有利状態に制御するか否かを決定するための数値データ(例えば、MR1)を抽出する数値データ抽出手段(例えば、CPU103)と、前記決定手段の決定前に、前記数値データ抽出手段が抽出した数値データ(例えば、MR1)と、前記記憶手段に記憶された設定値情報に応じて設定される判定値(例えば、当否判定テーブル)と、に基づいて前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、CPU103)とを備え、前記判定手段が前記判定をするときに、前記記憶手段に記憶された設定値情報を特定し、該特定された設定値情報に応じて判定値を設定し、前記開始条件が成立する前に前記有利状態に制御されるか否かを判定するときと、前記開始条件が成立したときに前記有利状態に制御されるか否かを判定するときとで、共通の判定処理を実行する(例えば、図13-1の92FS002、図13-2の92FS028において同じ当否判定モジュールを実行する)遊技機が挙げられる。以下に、これらの遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
以下、他の形態例の特徴部について説明する。
(本実施形態の特徴部207SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部207SGについて説明する。図10-1は、本実施の形態の特徴部207SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図10-1及び図10-7に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠207SG001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)207SG003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠207SG003には、ガラス窓を有するガラス扉枠207SG003aが左側辺を中心として遊技機用枠207SG003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠207SG003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠207SG003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠207SG003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠207SG003及びガラス扉枠207SG003aを開放することはできないようになっている。
また、図10-1に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1の遊技盤2における画像表示装置5の左側は、遊技球が流下可能な左遊技領域207SG002Lに形成されており、遊技盤2における画像表示装置5の右側は、遊技球が流下可能な右遊技領域207SG002Rに形成されている。
左遊技領域207SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域207SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域207SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路207SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域207SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域207SG002Rには、該右遊技領域207SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域207SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域207SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図10-1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘207SGK1が配設されている。このため、左遊技領域207SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域207SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
図10-2及び図10-7に示すように、本実施の形態の特徴部207SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース207SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ207SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ207SG052と、遊技機用枠207SG003の開放を検知する開放センサ207SG090と、が設けられている。尚、詳細は後述するが、本実施の形態の特徴部207SGにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース207SG201内に収容されており、錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052は、基板ケース207SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース207SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052を有する基板ケース207SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠207SG003を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠207SG003を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ207SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ207SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部207SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース207SG201には、設定値や後述するベース値を表示可能な表示モニタ207SG029が配置されている。該表示モニタ207SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース207SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ207SG029は、基板ケース207SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠207SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠207SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、図10-1及び図10-2に示すように、本実施の形態の特徴部207SGにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の変動表示を実行可能な第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特図の変動表示を実行可能な第2特別図柄表示装置207SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器207SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器207SG025B、普通図柄の変動表示を実行可能な普通図柄表示器207SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器207SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器207SG131、高ベース状態(時短状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域207SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ207SG132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ207SG133、高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ207SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部207SG200が設けられている。
図10-3及び図10-4に示すように、第1特別図柄表示装置207SG004Aと第2特別図柄表示装置207SG004Bとは、それぞれ8セグメントのLEDから構成されている。また、第1特別図柄表示装置207SG004Aと第2特別図柄表示装置207SG004Bとでは、特別図柄の変動表示結果がハズレや小当りである場合は、共通の組合せで該変動表示結果を導出表示可能となっている。
第1特別図柄の変動表示において該変動表示結果が大当りとなる場合について、第1特別図柄表示装置207SG004Aは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて変動表示結果と導出表示可能となっている。また、第2特別図柄の変動表示において該変動表示結果が大当りとなる場合について、第2特別図柄表示装置207SG004Bは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて変動表示結果と導出表示可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部207SGにおいては、第1特別図柄表示装置207SG004Aと第2特別図柄表示装置207SG004Bとで導出表示可能な大当り図柄は全て異なっているが、第1特別図柄表示装置207SG004Aで導出表示可能な大当り図柄と第2特別図柄表示装置207SG004Bで導出表示可能な大当り図柄は少なくとも一部が重複していてもよい。
図10-5に示すように、第1保留表示器207SG025Aと第2保留表示器207SG025Bとは、それぞれ4セグメントのLEDが左右方向に並列して配置されている。これら第1保留表示器207SG025Aと第2保留表示器207SG025Bとでは、保留記憶数が1個であれば左端部のLEDのみが点灯し、保留記憶数が増加していく毎に左から2番目、左から3番目、左から4番目のLEDが順次点灯する。そして、変動表示が実行される毎に、保留記憶が減少する(消費される)ことに応じて、該変動表示に対応する保留表示器でのLEDが所定のシフト方向(本実施の形態の特徴部207SGでは左方向)に向けて消灯していく。
尚、本実施の形態の特徴部207SGでは、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とが両方存在する場合は、第2特図保留記憶にもとづく変動表示が優先して実行される様になっている。このため、図10-6に示すように、例えば第1特図保留記憶が1個存在するとともに第2特図保留記憶が2個存在する場合(第1保留表示器207SG025Aの左端部のLEDのみが点灯しているとともに、第2保留表示器207SG25Bの左2個のLEDが点灯している場合)は、第2特図保留記憶にもとづく変動表示の実行によって第2特図保留記憶が0個となった後に、第1特図保留記憶にもとづく変動表示が実行される。
また、図10-6に示すように、ラウンド表示器207SG131は5個のセグメント(LED)から構成されている。尚、本実施の形態の特徴部207SGにおける大当り種別としては、5ラウンド大当りである大当りA、10ラウンド大当りである大当りB、15ラウンド大当りである大当りCの計3個の大当り種別が設けられており、これら大当り種別に応じてラウンド表示器207SG131を構成するセグメントのうちいずれのセグメントが点灯するかが異なっている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
尚、本実施の形態の特徴部207SGにおける演出制御基板12には、変動表示中等にそれぞれの原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動体207SG321及び第2可動体207SG322と、第1可動体207SG321が該第1可動体207SG321の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ207SG331と、第2可動体207SG322が該第2可動体207SG322の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ207SG332と、が接続されている。
図10-8(A)は、本実施の形態における特徴部207SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図10-8(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図10-8(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置207SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置207SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図10-8(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図10-8(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置207SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置207SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。コマンドE103Hは、パチンコ遊技機1において設定値の変更操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値変更状態で起動したこと)を通知する設定値変更開始通知コマンドである。コマンドE104Hは、パチンコ遊技機1において設定値の変更操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。コマンドE105Hは、パチンコ遊技機1において設定値の確認操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値確認状態で起動したこと)を通知する設定値確認開始通知コマンドである。コマンドE106Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図10-9は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図10-9に示すように、この実施の形態の特徴部207SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1~MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1~MR5をそれぞれ図10-9に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1~MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図10-10は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、変動表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。変動表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図10-11~図10-13などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図10-11(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図10-11(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図10-11(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図10-12(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値4)、図10-12(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値5)、図10-12(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値6)、図10-13(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図10-13(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、ハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施の形態の特徴部207SGのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図10-11(A)~図10-11(C)及び図10-12(A)~図10-12(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。本実施の形態の特徴部207SGでは、図10-11、図10-12に示すテーブルのように判定値が割り当てられている。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部207SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図10-13(A)及び図10-13(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図10-13(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図10-13(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA~大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。本実施の形態の特徴部207SGにおいては、図10-13に示す判定値が各大当りに割り当てられている。
ここで、本実施の形態の特徴部207SGにおける大当り種別について、図10-14を用いて説明する。本実施の形態の特徴部207SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10-15(A)及び図10-15(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りAである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と、大当り種別が大当りB、大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
また、図10-16に示すように、ハズレ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2~4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5~8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として図10-16に示すように割り当てられている。
図10-1に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置207SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置207SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。
普図保留記憶部は、通過ゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1~MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。
次に、本実施の形態の特徴部207SGにおける表示モニタ207SG029の表示について説明する。
図10-17(A)に示すように、表示モニタ207SG029は、第1表示部207SG029A、第2表示部207SG029B、第3表示部207SG029C、第4表示部207SG029Dを備えている。第1表示部207SG029A~第5表示部207SG29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部207SG029A~第5表示部207SG29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
尚、本実施の形態の特徴部207SGにおける表示モニタ207SG029の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。
表示モニタ207SG029には、図10-17(B)及び図10-17(C)に示すように、全遊技状態のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値(計測中のリアルタイム値)であるベースLと、全遊技状態における1回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース1と、全遊技状態における2回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース2と、全遊技状態における3回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース3と、を表示可能となっている。ベースL、ベース1、ベース2、ベース3は、百分率にて表示モニタ207SG029に表示される。
実際に表示モニタ207SG029にてベースLを表示する場合は、該ベースLの略記である「bL.」を表示するために第1表示部207SG029Aに「b」、第2表示部207SG029Bに「L.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」~「99」の値)が第3表示部207SG029Cと第4表示部207SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ207SG029にてベース1を表示する場合は、該ベースの略記である「b1.」を表示するために第1表示部207SG029Aに「b」、第2表示部207SG029Bに「1.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」~「99」の値)が第3表示部207SG029Cと第4表示部207SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ207SG029にてベース2を表示する場合は、該ベースの略記である「b2.」を表示するために第1表示部207SG029Aに「b」、第2表示部207SG029Bに「2.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」~「99」の値)が第3表示部207SG029Cと第4表示部207SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ207SG029にてベース3を表示する場合は、該ベースの略記である「b3.」を表示するために第1表示部207SG029Aに「b」、第2表示部207SG029Bに「3.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」~「99」の値)が第3表示部207SG029Cと第4表示部207SG029Dとにおいて表示される。
本実施の形態の表示モニタ207SG029では、主基板11(CPU103)の制御によってこれらベースL、ベース1、ベース2、ベース3を順次表示する制御を実行するようになっている。例えば、図10-19に示すように、主基板11は、ベースL→ベース1→ベース2→ベース3の順番で表示モニタ207SG029の表示を5秒間隔で切り替える制御を実行する。尚、これら表示モニタ207SG029における各ベース値の表示は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて表示色が異なるようになっている。具体的には、図10-18に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「1」である場合は表示モニタ207SG029における各ベース値を白色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「2」である場合は表示モニタ207SG029における各ベース値を青色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「3」である場合は表示モニタ207SG029における各ベース値を黄色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「4」である場合は表示モニタ207SG029における各ベース値を緑色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「5」である場合は表示モニタ207SG029における各ベース値を赤色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「6」である場合は表示モニタ207SG029における各ベース値を紫色にて表示する。このため遊技場の店員等は、CPU103が後述する設定値変更処理を実行せずとも、表示モニタ207SG029の表示色を確認するのみでパチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定可能となっている。
次に、本実施の形態の特徴部207SGにおける遊技制御メイン処理について説明する。図10-20は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(207SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(207SGSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102にバックアップデータが記憶されているか否か(107SGSa003)や、RAM102(バックアップRAM)が正常であるか否か(107SGSa004)を判定する。バックアップデータが記憶されていない場合(207SGSa003;N)やRAM102が正常でない場合(207SGSa004;N)は、207SGSa017に進み、バックアップデータが記憶されており、且つRAM102が正常である場合(207SGSa003;Y、207SGSa004;Y)は、更にRAM102に格納されている設定値が1~6のいずれかであるか、つまり、RAM102に正常な値の設定値が格納されているか否かを判定する(207SGSa005)。
RAM102に格納されている設定値が1~6のいずれかではない場合(207SGSa005;N)は、207SGSa017に進み、RAM102に格納されている設定値が1~6のいずれかである場合(207SGSa005;Y)は、電断前に後述する設定値変更処理の実行中であったこと(設定値変更処理の実行中に電断が発生したこと)を示す設定値変更中フラグがセットされているか否かを判定する(207SGSa006)。設定値変更中フラグがセットされている場合(207SGSa006;Y)は、207SGSa017に進み、設定値変更中フラグがセットされていない場合は、後述するRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグがセットされていれば該RAMクリアフラグをクリアし(207SGSa007)、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(207SGSa008)。
クリアスイッチがONである場合(207SGSa008;Y)は、RAM102をクリアするRAMクリア処理を実行し(207SGSa009)、RAMクリアフラグを改めてセットして207SGSa011に進む(207SGSa010)。尚、クリアスイッチがOFFである場合(207SGSa008;N)は、207SGSa009及び207SGSa010を実行せずに207SGSa011に進む。
207SGSa011においてCPU103は、錠スイッチ207SG051がONであるか否かを判定する(207SGSa011)。錠スイッチ207SG051がONである場合(207SGSa011;Y)は、更に開放センサ207SG090がONであるか否かを判定する(207SGSa012)。開放センサ207SG090がONである場合、つまり、錠スイッチ207SG051がON且つ遊技機用枠207SG003が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(207SGSa012;Y)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(207SGSa013a)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(207SGSa013a;Y)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(207SGSa013b)を実行して207SGSa014に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(207SGSa013a;N)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(207SGSa013c)を実行して207SGSa014に進む。
尚、錠スイッチ207SG051がOFFである場合(207SGSa011;N)や開放センサがOFFである場合(207SGSa012;N)は、207SGSa013a~207SGSa013cの処理を実行せずに207SGSa014に進む。
207SGSa014においてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアしたか(RAMクリア処理(207SGSa009)を実行したか)否かを判定する(207SGSa014)。RAMクリアフラグがセットされている場合(207SGSa014;Y)は207SGSa022に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(207SGSa014;N)は、主基板11の内部状態を電力供給停止(電断)時の状態に戻すための復旧処理を行う(207SGSa015)。
復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、207SGSa028に進む(207SGSa016)。
また、207SGSa017においてCPU103は、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(207SGSa017)。クリアスイッチがONである場合(207SGSa017;Y)は、更に錠スイッチ207SG051がONであるか否か(207SGSa018)や、開放センサ207SG090がONであるか否かを判定する(207SGSa019)。
錠スイッチ207SG051がONであり(207SGSa018;Y)、且つ開放センサ207SG090がONである場合、つまり、RAM102にバックアップデータが存在しない、RAM102が正常ではない、または、正常な設定値が設定されていないが、遊技場の従業員等の操作により正式な手順によりパチンコ遊技機1を起動した場合(遊技機用枠207SG003を開放し、錠スイッチ207SG051をONとした状態でクリアスイッチを操作しつつパチンコ遊技機1を起動した場合)は、RAM102に記憶されている設定値をクリアするとともに(207SGSa020)、設定値変更中フラグがセットされていれば該設定値変更中フラグをクリアする(207SGSa021)。そして、前述した207SGSa009~207SGSa016の処理を実行する。
尚、クリアスイッチがOFFである場合(207SGSa017;N)、錠スイッチ207SG051がOFFである場合(207SGSa018;N)、開放センサ207SG090がOFFである場合(207SGSa019;N)は、207SGSa031に進む。
また、2078SGSa022においてCPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信する(207SGSa022)。そして、パチンコ遊技機1のコールドスタートを報知するための期間に応じたコールドスタート報知タイマをセットし(207SGSa023)、図10-26(A)に示すように、表示モニタ207SG029を構成する全セグメントの点滅を開始することによってコールドスタートの報知を開始する(207SGSa024)。
207SGSa024の実行後、CPU103は、コールドスタート報知タイマの値を-1し(207SGSa025)、該コールドスタート報知タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(207SGSa026)。コールドスタート報知タイマがタイマアウトしていない場合(207SGSa026;N)は、207SGSa025と207SGSa026の処理を繰り返し実行し、コールドスタート報知タイマがタイマアウトした場合(207SGSa026;Y)は、表示モニタ207SG029における全セグメントの点滅を終了し(207SGSa027)、207SGSa028に進む。
尚、本実施の形態の特徴部207SGでは、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタ207SG029を構成する全セグメントを点滅させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1のコールとスタート時には、表示モニタ207SG029を構成する全セグメントのうち一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタ207SG029を構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
そして、207SGSa028においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理(207SGSa028)を実行し、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(207SGSa029)、割込みを許可する(207SGSa030)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
また、207SGSa031においてCPU103は、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、後述する設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する(207SGSa031)。更に、エラー報知実行待ちタイマをセットする(207SGSa032)。そして、CPU103は、エラー報知実行待ちタイマの値を-1し(207SGSa033)、該エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(207SGSa034)。エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしていない場合(207SGSa034;N)は、207SGSa033と207SGSa034の処理を繰り返し実行し、エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトした場合(207SGSa034;Y)は、図10-26(B)に示すように、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタ207SG029を構成する第1表示部207SG029A、第2表示部207SG029B、第3表示部207SG029C、第4表示部207SG029Dのそれぞれにおいて「E.」を表示する(207SGSa035)。
また、CPU103は、図10-27(B)に示すように、第1特別図柄表示装置207SG004A及び第2特別図柄表示装置207SG004Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに(207SGSa036)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し207SGSa032に進む(207SGSa037)。以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)207SGSa032~207SGSa037の処理を繰り返し実行することで、表示モニタ207SG029、第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特別図柄表示装置207SG004Bによるエラーの発生報知を実行する。
このように、本実施の形態の特徴部207SGにおけるパチンコ遊技機1は、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ207SG029、第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特別図柄表示装置207SG004Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となっている。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部207SGの遊技制御メイン処理では、図10-20に示すように、207SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(207SGSa008;Y)や207SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(207SGSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、207SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(207SGSa008;Y)や207SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、207SGSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(207SGSa014;Y)に実行してもよい。
図10-21(A)は、CPU103が遊技制御面処理において実行するRAMクリア処理(207SGSa009)を示すフローチャートである。RAMクリア処理では、CPU103は、先ず、RAM102における先頭から2番目のアドレスを指定する(207SGSa041)。次いで、指定したアドレスに「00H」をセット(格納)する(207SGSa042)。そして、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレス(後述するFXXX)であるか否かを判定する(207SGSa043)。指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスでない場合(207SGSa043;N)は、RAM102における次のアドレスを指定し(207SGSa044)、該指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレス(F002)であるか否かを判定する(207SGSa45)。
指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレスでない場合(207SGSa045;N)は207SGSa042に進み、指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレスである場合(207SGSa045;N)は、更に次のアドレスを指定して207SGSa042に進む(207SGSa046)。尚、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスである場合(207SGSa043;Y)は、RAMクリア処理を終了する。
尚、本実施の形態の特徴部207SGにおけるRAM102は、図10-21(B)に示すように、格納領域毎にアドレス(F000~FXXX)が割り当てられている。これら格納領域のうち、RAM102の先頭のアドレス(F000)には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が格納されており、RAM102の先頭から2番目のアドレス(F001)には、後述する仮設定値が格納されている。更に、3番目のアドレス(F002)には、RAMクリアフラグが格納されている。その他のアドレス(F003以降)には、特図保留記憶や普図保留記憶、各種カウンタの値、各種タイマ、各種フラグ、パチンコ遊技機1にて発生したエラー情報を含む遊技情報が格納されている。尚、バックアップデータ(バックアップフラグを含む)は、その他の情報が記憶される領域のうち、特定のバックアップデータ記憶領域に記憶される。また、工場出荷時におけるRAM102の先頭のアドレス(F000)には、工場出荷状態を示す値(例えば、設定値「0」)がセットされている。尚、RAM102の先頭のアドレス(F000)に工場出荷状態を示す値がセットされている状態においてパチンコ遊技機1を起動した場合は、必ず設定変更処理が実行されるようにしてもよいし、画像表示装置5での表示等によって設定変更処理を実行するためのパチンコ遊技機1を再起動するように促してもよい。
つまり、本実施の形態の特徴部207SGにおけるRAMクリア処理とは、設定値を除くアドレスに「00H」を格納することによって設定値とRAMクリアフラグ以外のデータをクリアする処理である。
尚、本実施の形態における特徴部207SGでは、RAMクリア処理において設定値以外のデータをクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAM102の所定のアドレス(本実施の形態の特徴部207SGではアドレスF003以降)に格納されている遊技情報のみをクリアするようにしてもよい。
また、本実施の形態における特徴部207SGでは、RAM102にRAMクリアフラグを記憶する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリアフラグを、遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタ(例えば、演算の中心となるアキュームレータ、アキュームレータの状態を記憶するフラグレジスタ、汎用レジスタのいずれか)に記憶することで、RAM102にRAMクリアフレアグを記憶したり読み出したりする処理を省略し、CPU103の処理負荷を軽減できるようにしてもよい。尚、RAM102にRAMクリアフラグを記憶する場合は、RAMクリアフラグを遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタに記憶する場合よりも該レジスタの自由度を向上できるので、RAMクリアフラグがCPU103の処理によって他の情報(データ)に上書きされてしまうことを防ぐことができる。
図10-22は、CPU103が遊技制御メイン処理で実行する設定値変更処理(207SGSa013b)を示すフローチャートである。設定値変更処理においてCPU103は、先ず、第1特別図柄表示装置207SG004A及び第2特別図柄表示装置207SG004Bを構成する全セグメントの点灯を開始するとともに(207SGSa051)、右打ちランプ207SG132及び第1保留表示器207SG025A、第2保留表示器207SG025Bの点滅を開始する(207SGSa052、図10-27(A)参照)。更にCPU103は、設定値変更処理に応じた態様(図10-6に示す大当りA、大当りB、大当りCのいずれでもない態様)として、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントのうち、1のセグメントのみの点灯を開始する(207SGSa052a)。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信し(207SGSa053)、RAM102のアドレスF000に設定値として1~6のいずれかの値が記憶されているか否かを判定する(207SGSa053a)。RAM102に設定値として1~6以外の値が記憶されている場合や、RAM102に設定値が記憶されていない場合(207SGSa020において設定値がクリアされている場合)は、RAM102におけるアドレスF000に設定値として「1」をセット(設定値を「1」にリセット)して207SGSa054に進む(207SGSa053b)。尚、RAM102に設定値として1~6のいずれかの値が記憶されている場合(207SGSa053a;Y)は、207SGSa053bの処理を実行せずに207SGSa054に進む。
207SGSa054においてCPU103は、電源断検出処理を実行するまで待機するための電源断検出処理実行開始待ちタイマをセットする。そして、該電源断検出処理実行開始待ちタイマの値を-1し(207SGSa055)、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(207SGSa056)。電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(207SGSa056;N)は、207SGSa055と207SGSa056の処理を繰り返し実行し、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトした場合(207SGSa056;Y)は、電源断検出処理を実行する(207SGSa057)。
電源断検出処理の実行後、CPU103は、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタ207SG029において開始し(207SGSa058)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する(207SGSa059)。
そしてCPU103は、設定値変更中フラグをセットし(207SGSa061)、設定切替スイッチ207SG052の操作が有りか否かを判定する(207SGSa062)。設定切替スイッチ207SG052の操作が無い場合(207SGSa062;N)は207SGSa065に進み、設定切替スイッチ207SG052の操作が有る場合(207SGSa062;Y)は、該設定切替スイッチ207SG052の操作にもとづいてRAM102におけるアドレスF001の内容を更新する(207SGSa063)。
具体的には、表示モニタ207SG029に表示されている設定値が「1」である場合は、該「1」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「2」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納し、表示モニタ207SG029に表示されている設定値が「2」である場合は、該「2」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「3」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納する等、表示モニタ207SG029に表示されている設定値よりも1大きい数値を借りの設定としてRAM102のアドレスF001に格納する。尚、表示モニタ207SG029に表示されている設定値が「6」である場合は、「1」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納すればよい。
そして、CPU103は、RAM102におけるアドレスF001格納されている設定値(仮の設定値)を表示モニタ207SG029に表示し(207SGSa064)、錠スイッチ207SG051がONであるか否かを判定する(207SGSa065)。
錠スイッチ207SG051がONである場合(207SGSa065;Y)、CPU103は、207SGSa062~207SGSa065の処理を繰り返し実行することによってRAM102のアドレスF001に新たな仮の設定値を格納する処理や、アドレスF001に格納されている設定値を表示モニタ207SG029に表示する処理を実行する。
また、207SGSa065において錠スイッチ207SG051がOFFである場合(207SGSa065;N)は、CPU103は、設定値変更中フラグをクリアする(207SGSa066)とともに、表示モニタ207SG029における設定値(または仮の設定値)の表示を終了し(207SGSa067)、第1特別図柄表示装置207SG004A及び第2特別図柄表示装置207SG004Bを構成する全セグメントを消灯する(207SGSa067a)。更に、CPU103は、右打ちランプ207SG132、第1保留表示器207SG025A及び第2保留表示器207SG025Bの点滅と、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントの点灯を終了する(207SGSa068、207SGSa068a)。
そしてCPU103は、RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されているか否かを判定する(207SGSa069)。RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されていない場合(207SGSa069;N)は207SGSa072に進み、RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されている場合(207SGSa069;Y)は、更にRAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが異なっているか否かを判定する(207SGSa070)。
RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが同一である場合(207SGSa070;N)は207SGSa072に進み、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが異なっている場合(207SGSa070;Y)は、RAM102におけるアドレスF001に格納されている仮の設定値をアドレスF000に格納し(207SGSa071)、207SGSa072に進む。つまり、207SGSa071の処理では、仮の設定値を実際の設定値としてRAM102に更新記憶する。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値変更終了通知コマンドを送信し(207SGSa073)、設定値変更処理を終了する。
図10-23は、CPU103が遊技制御メイン処理で実行する設定値確認処理(207SGSa013c)を示すフローチャートである。設定値確認処理においてCPU103は、先ず、第1特別図柄表示装置207SG004A及び第2特別図柄表示装置207SG004Bを構成する全セグメントの点灯を開始するとともに(207SGSa101)、右打ちランプ207SG132及び第1保留表示器207SG025A、第2保留表示器207SG025Bの点滅を開始する(207SGSa102、図10-27(A)参照)。更にCPU103は、設定値確認処理に応じた態様(図10-6に示す大当りA、大当りB、大当りCのいずれでもない態様)として、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントのうち、1のセグメントのみの点灯を開始する(207SGSa103)。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値確認開始通知コマンドを送信し(207SGSa104)、電源断検出処理を実行するまで待機するための電源断検出処理実行開始待ちタイマをセットする(207SGSa105)。そして、該電源断検出処理実行開始待ちタイマの値を-1し(207SGSa106)、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(207SGSa107)。電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(207SGSa107;N)は、207SGSa106と207SGSa107の処理を繰り返し実行し、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトした場合(207SGSa107;Y)は、電源断検出処理を実行する(207SGSa108)。尚、本電源断検出処理(207SGSa108)は、前述した設定値変更処理の電源断検出処理(207SGSa057)と同一の処理である。
電源断検出処理の実行後、CPU103は、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタ207SG029において開始し(207SGSa109)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する(207SGSa110)。
そしてCPU103は、錠スイッチ207SG051がONであるか否かを判定する(207SGSa111)。錠スイッチ207SG051がONである場合(207SGSa111;Y)、CPU103は、207SGSa111の処理を繰り返し実行することによって錠スイッチ207SG051がOFFとなるまで待機する。また、207SGSa111において錠スイッチ207SG051がOFFである場合(207SGSa111;N)は、表示モニタ207SG029における設定値の表示を終了するとともに(207SGSa112)、第1特別図柄表示装置207SG004A及び第2特別図柄表示装置207SG004Bを構成する全セグメントを消灯する(207SGSa112a)。更に、CPU103は、右打ちランプ207SG132、第1保留表示器207SG025A及び第2保留表示器207SG025Bの点滅と、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントの点灯を終了する(207SGSa113、207SGSa114)。
そしてCPU103は、演出制御基板12に対して設定値確認終了通知コマンドを送信し(207SGSa115)、設定値確認処理を終了する。
このように、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時から第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特別図柄表示装置207Sg004B及びラウンド表示器207SG131の点灯と、第1保留表示器207SG025A、第2保留表示器207Sg025B及び右打ちランプ207SG232の点滅とを開始することによって、遊技者や遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側から該パチンコ遊技機1が設定値の変更中または設定値の確認中であることを認識可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部207SGでは、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時に、設定値変更処理や設定値確認処理に応じた態様として、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントのうち1のLEDのみを点灯する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントの点灯パターンは、図10-6に示す大当りA、大当りB、大当りCのいずれにも該当しない態様であれば特にその点灯態様は問わない。
また、本実施の形態の特徴部207SGでは、図10-27(A)に示すように、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時に、設定値変更処理や設定値確認処理に応じた態様として、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントが同一態様にて点灯する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントは、設定値変更処理の開始時と設定値確認処理の開始時とで異なる態様にて点灯してもよい。
以上のように本実施の形態の特徴部207SGでは、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠207SG003が開放されている状態で錠スイッチ207SG051とクリアスイッチとをONとすることで設定値変更処理を実行するようになっている。
このとき、表示モニタ207SG029では、図10-25(A)~図10-25(E)に示すように、パチンコ遊技機1の電源をOFFとすることによって第1表示部207SG029A、第2表示部207SG029B、第3表示部207SG029C、第4表示部207SG029Dを用いた表示(図10-17に示すベース値の表示)が終了する。つまり、本実施の形態における表示モニタ207SG029は、起動時に設定値変更処理を実行する場合と、起動が終了した後にベース値を表示する場合とでは、使用する表示部数が異なっている。
次に、パチンコ遊技機1の再起動によってCPU103が設定値変更処理を開始すると、第4表示部207SG029Dにおいてパチンコ遊技機1に設定されている設定値の表示が開始される。そして、このように第4表示部207SG029Dにおいて設定値が表示されている状態で設定切替スイッチ207SG052が操作されると、第4表示部207SG029Dでの表示が更新されていくようになっている。尚、この状態にて錠スイッチ207SG051がOFFとなった場合は、第4表示部207SG29Dに表示されている数値が新たな設定値として設定される。
また、本実施の形態の特徴部207SGでは、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠207SG003が開放されている状態で錠スイッチ207SG051をON(クリアスイッチはOFF)とすることで設定値確認処理を実行するようになっている。
このとき、表示モニタ207SG029では、図10-25(A)、図10-25(B)及び図10-25(E)に示すように、パチンコ遊技機1の電源をOFFとすることによって第1表示部207SG029A、第2表示部207SG029B、第3表示部207SG029C、第4表示部207SG029Dを用いた表示(図10-17に示すベース値の表示)が終了する。つまり、本実施の形態における表示モニタ207SG029は、起動時に設定値確認処理を実行する場合と、起動が終了した後にベース値を表示する場合とでは、使用する表示部数が異なっている。
次に、パチンコ遊技機1の再起動によってCPU103が設定値確認処理を開始すると、第4表示部207SG029Dにおいてパチンコ遊技機1に設定されている設定値の表示が開始される。尚、該第4表示部207SG029Dにおける設定値の表示は、錠スイッチ207SG051がOFFとなることによって終了し、パチンコ遊技機1が遊技可能な状態となる。
図10-24は、CPU103が設定値変更処理や設定値確認処理で実行する電断検出処理(207SGSa013c)を示すフローチャートである。設定値確認処理においてCPU103は、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する(207SGS081)。電源断信号の入力が無い場合は(207SGS081;N)、処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は(207SGS081;Y)、RAM122に記憶されている設定値情報を含むバックアップデータを特定し(207SGS082)、該特定したバックアップデータをRAM122に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(207SGS083)。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後(207SGS084)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
尚、本実施の形態の特徴部207SGにおける遊技制御用タイマ割込処理では、図10-28に示すように、CPU103は、前述した207SGSa057及び207SGSa108と同一の電源断検出処理(207SGS200)を実行した後にS21~S27(図4参照)を実行するようになっている。
以上、本実施の形態における特徴部207SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態の特徴部207SGでは、遊技情報表示部207SG200を、第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特別図柄表示装置207SG004B、第1保留表示器207SG025A、第2保留表示器207SG025B、普通図柄表示器207SG020、普図保留表示器207SG025C、ラウンド表示器207SG131、右打ちランプ207SG132、確変ランプ207SG133、時短ランプ207SG134から構成する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技情報表示部207SG200は、第1特別図柄表示装置207SG004Aと第2特別図柄表示装置207SG004Bとを含まなくとも含んでいればよい。
また、前記実施の形態の特徴部207SGでは、CPU103が設定値変更処理を実行中(設定値変更状態)である場合と設定値確認処理を実行中(設定値確認状態)である場合とで第1特別図柄表示装置207SG004Aと第2特別図柄表示装置207SG004Bとを同一態様にて点灯させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103が設定値変更処理を実行中である場合と設定値確認処理を実行中である場合とで、第1特別図柄表示装置207SG004Aと第2特別図柄表示装置207SG004Bとを異なる態様で点灯または点滅させるようにしてもよい。このようにすることで、第1特別図柄表示装置207SG004Aと第2特別図柄表示装置207SG004Bとの点灯態様または点滅態様によりパチンコ遊技機1が設定値変更状態と設定値確認状態とのどちらの状態であるのかを分かり易く報知できる。
また、前記実施の形態の特徴部207SGでは、設定値変更状態や設定値確認状態では、第1特別図柄表示装置207SG004Aや第2特別図柄表示装置207SG004Bを構成する全セグメントを点灯させることによって、第1特別図柄表示装置207SG004Aや第2特別図柄表示装置207SG004Bの表示態様(点灯態様)を第1特別図柄表示装置207SG004Aや第2特別図柄表示装置207SG004Bが変動表示結果を導出表示する場合の表示態様と異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値変更状態や設定値確認状態における第1特別図柄表示装置207SG004Aや第2特別図柄表示装置207SG004Bの表示態様(点灯態様)は、第1特別図柄表示装置207SG004Aや第2特別図柄表示装置207SG004Bが変動表示結果を導出表示する場合の表示態様と異なっていれば、これら第1特別図柄表示装置207SG004Aや第2特別図柄表示装置207SG004Bを構成する全セグメントのうち一部のセグメントを点灯させなくともよい。
また、前記実施の形態の特徴部207SGにおいて、設定値変更状態や設定値確認状態では、第1特別図柄表示装置207SG004Aと第2特別図柄表示装置207SG004Bと構成する全セグメント及びラウンド表示器207SG131を構成する1のセグメントの点灯、右打ちランプ207SG132及び第1保留表示器207SG025Aと第2保留表示器207SG025Bとを構成する全セグメントの点滅を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値変更状態や設定値確認状態では、ラウンド表示器207SG131を構成する1のセグメントの点灯、右打ちランプ207SG132の点滅、第1保留表示器207SG025Aと第2保留表示器207SG025Bとを構成する全セグメントの点滅については、実行しない、もしくは一部のみ実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部207SGにおいて、設定値変更状態や設定値確認状態では、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントのうち1のセグメントのみを点灯する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図10-6に示す大当り種別に該当する組合せでなければ、設定値変更状態や設定値確認状態におけるラウンド表示器207SG131を構成するセグメントの点灯数は複数であってもよい。
また、前記実施の形態の特徴部207SGでは、第1特別図柄表示装置207SG004Aと第2特別図柄表示装置207SG004Bを用いて設定値異常エラーの報知を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ遊技機1にエラー報知用のLEDを個別に設け、該LEDを点灯または点滅させることによって設定値異常エラーが発生したことを報知してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部207SGにおいては、パチンコ遊技機1にベース値を表示するための表示モニタ207SG029を備える形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1には表示モニタ207SG029を備えないようにしてもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1に表示モニタ207SG029を備えない場合は、設定値変更状態や設定値確認状態において設定値(または仮の設定値)を表示する表示手段を新たに備えればよい。
また、前記実施の形態の特徴部207SGでは、第1可動体初期化処理や第2可動体初期化処理の実行中に設定値の変更や設定値の確認が終了した場合は、第1可動体初期化処理の実行中であるか否か、つまり、第1可動体207SG321の確認動作が既に終了したか否かに応じて新たな第1可動体初期化処理や第2可動体初期化処理を実行するか否かを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、新たな第1可動体初期化処理や第2可動体初期化処理を実行するか否は、各可動体の動作距離や各可動体の確認動作に要する残り期間等に応じて決定してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部207SGでは、遊技情報表示部207SG200を構成する第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特別図柄表示装置207SG004B、第1保留表示器207SG025A、第2保留表示器207SG025B、ラウンド表示器207SG0131、右打ちランプ207SG132等を、遊技中とは異なる態様とすることによってパチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態であることを報知する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技情報表示部207SG200を構成する第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特別図柄表示装置207SG004B、第1保留表示器207SG025A、第2保留表示器207SG025B、ラウンド表示器207SG0131、右打ちランプ207SG132等は、パチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態であることを報知可能であれば遊技中において表示(点灯または点滅)される態様であってもよい。
また、前記実施の形態の特徴部207SGでは、遊技情報表示部207SG200を構成する第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特別図柄表示装置207SG004B、第1保留表示器207SG025A、第2保留表示器207SG025B、ラウンド表示器207SG0131、右打ちランプ207SG132等を、遊技中とは異なる態様とすることによってパチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態であることを報知する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、『遊技中とは異なる態様』には、点滅周期が異なることや輝度、各セグメントの発光色が異なること等を含んでいてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部207SGでは、演出制御用CPU120が設定値変更開始通知コマンドや設定値確認開始通知コマンドを受信した時点から、第1可動体初期化処理や第2可動体初期化処理として、各可動体の非検出時動作制御と実動作確認動作制御とを実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が設定値変更開始通知コマンドや設定値確認開始通知コマンドを受信した時点から、各可動体の非検出時動作制御を実行し、演出制御用CPU120が設定値変更終了通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信した時点から、各可動体の実動作確認動作制御を実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部207SGでは、遊技情報表示部207SG200を構成する第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特別図柄表示装置207SG004B、第1保留表示器207SG025A、第2保留表示器207SG025B、ラウンド表示器207SG131、右打ちランプ207SG132を点灯または点滅させることによってパチンコ遊技機1が設定値変更状態または設定値確認状態であることを報知する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態であるときに第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特別図柄表示装置207SG004B、第1保留表示器207SG025A、第2保留表示器207SG025B、ラウンド表示器207SG131、右打ちランプ207SG132の点灯や点滅が実行されることの説明書きをパチンコ遊技機1の所定箇所(例えば、遊技情報表示部207SG200の近傍位置)に設けてもよい。このようにすることで、当該パチンコ遊技機1について熟知していない遊技場の店員等が、第1特別図柄表示装置207SG004A、第2特別図柄表示装置207SG004B、第1保留表示器207SG025A、第2保留表示器207SG025B、ラウンド表示器207SG131、右打ちランプ207SG132の点灯や点滅をパチンコ遊技機1の故障等と誤認してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部207SGの遊技制御メイン処理では、図10-20に示すように、207SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(207SGSa008;Y)や207SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(207SGSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、207SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(207SGSa008;Y)や207SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、207SGSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(207SGSa014;Y)に実行してもよい。
(特徴部10Fに関する説明)
次に、特徴部10Fについて説明する。特徴部10Fは、前述した設定値変更処理と設定値確認処理とにおいて、遊技停止開始処理および遊技停止終了処理が追加されたことに特徴を有している。
図11-1は、特徴部10Fにおける設定値変更処理を示すフローチャートである。図11-1において、図10-22と同じ処理には、同じ符号を付して説明を省略する。なお、図10-20の処理において、設定変更処理(207SGa013b)が実行される前の207SGa009の処理においてRAMクリア処理が実行されていた。このため、設定変更処理(207SGa013b)の段階において記憶領域には何ら遊技に関する情報が残っていなかった。しかし、RAMクリア処理(207SGa009)は、207SGSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(207SGSa014;Y)に実行されるようにしてもよい。これにより、設定変更処理の後にRAMクリア処理が実行されることとなる。特徴部10Fにおいては、設定変更処理の後にRAMクリア処理が実行されることを前提に説明する。設定値変更処理においてCPU103は、先ず、遊技停止開始処理を実行する(10FS001)。遊技停止開始処理の詳細は、図11-3を用いて説明する。遊技停止開始処理の後は、第1特別図柄表示装置207SG004A及び第2特別図柄表示装置207SG004Bを構成する全セグメントの点灯を開始する(207SGSa051)。その後、図10-22に示す処理と同様の処理が実行される。
また、CPU103は、設定値変更中フラグをクリアする(207SGSa066)処理を実行した後に、遊技停止終了処理を実行する(10FS002)。遊技停止終了処理の詳細は、図11-4を用いて説明する。遊技停止終了処理の後は、表示モニタ207SG029における設定値(または仮の設定値)の表示を終了する(207SGSa067)。その後、図10-22に示す処理と同様の処理が実行される。
図11-2は、特徴部10Fにおける設定値確認処理を示すフローチャートである。図11-2において、図10-23と同じ処理には、同じ符号を付して説明を省略する。設定値確認処理においてCPU103は、先ず、遊技停止開始処理を実行する(10FS001)。遊技停止開始処理の詳細は、図11-3を用いて説明する。この遊技停止開始処理は、図11-1の遊技停止開始処理と共通の処理である。遊技停止開始処理の後は、第1特別図柄表示装置207SG004A及び第2特別図柄表示装置207SG004Bを構成する全セグメントの点灯を開始する(207SGSa101)。その後、図10-23に示す処理と同様の処理が実行される。
また、CPU103は、207SGSa111において錠スイッチ207SG051がOFFとなった場合(207SGSa111;N)に、遊技停止終了処理を実行する(10FS002)。遊技停止終了処理の詳細は、図11-4を用いて説明する。この遊技停止終了処理は、図11-1の遊技停止終了処理と共通の処理である。遊技停止終了処理の後は、表示モニタ207SG029における設定値の表示を終了する(207SGSa112)。その後、図10-23に示す処理と同様の処理が実行される。
(各種タイマについて)
次に、遊技停止開始処理について説明する。遊技中には、複数のタイマにより遊技に関する時間や期間が計時されている。CPU103は、遊技停止状態となるとこれら複数のタイマの計時を停止する。これら複数のタイマについて順に説明する。アタッカー開放時間タイマは、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7の大入賞口扉の開放時間を計時するためのタイマである。CPU103は、アタッカー開放時間タイマにより、大入賞口扉が開放状態となってから閉鎖状態となるまでの時間を計時する。ラウンド間インターバル期間タイマは、大当り遊技状態中のラウンド間のインターバル期間を計時するためのタイマである。CPU103は、ラウンド間インターバル期間タイマにより、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの時間を計時する。
V蓋開放時間タイマは、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御するV確変の遊技機において、所定スイッチ(V確変を検知するセンサ)の手前に設けられた開放状態と閉鎖状態とに制御されるV蓋の開放時間を計時するためのタイマである。V確変の遊技機においては、複数のラウンドの内の所定のラウンドにおいてV蓋が開放状態となる。このようなV蓋が開放状態となる領域をV入賞領域という。CPU103は、V蓋開放時間タイマにより、V蓋が開放状態となってから閉鎖状態となるまでの時間を計時する。V通過待ち時間タイマは、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過する遊技球を有効と判定するV入賞の時間を計時するためのタイマである。CPU103は、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が開放状態から閉鎖状態となった後にも遅れて所定スイッチを通過した遊技球(大入賞口扉の閉鎖間際で大入賞口内に入賞し所定スイッチを通過した遊技球)についても有効期間内のV入賞と判定する。CPU103は、V通過待ち時間タイマにより、V入賞が有効に判定されるV入賞の有効期間を計時する。
電チュー開放時間タイマは、可変入賞球装置6B(普通電動役物)である一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物が開放状態に制御されているときの開放時間を計時するタイマである。可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するが、CPU103は、電チュー開放時間タイマにより、可変入賞球装置6Bが開放状態となってから閉鎖状態となるまでの時間を計時する。
特図変動時間タイマは、特別図柄の可変表示の実行時間を計時するためのタイマである。CPU103は、特図変動時間タイマにより、特別図柄の可変表示が開始されてから特別図柄の可変表示が終了するまでの時間を計時する。普図変動時間タイマは、普通図柄の可変表示の実行時間を計時するためのタイマである。CPU103は、普通変動時間タイマにより、普通図柄の可変表示が開始されてから普通図柄の可変表示が終了するまでの時間を計時する。
ファンファーレ時間タイマは、大当り開始時に大当りに制御されることを報知する期間であるファンファーレ演出が実行される期間を計時するタイマである。ファンファーレ期間とは、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。CPU103は、ファンファーレ時間タイマにより、ファンファーレ演出が開始されてからファンファーレ演出が終了するまでの時間を計時する。
エンディング時間タイマは、大当り終了時に大当りの終了を報知する期間であるエンディング演出が実行される期間を計時するタイマである。エンディング期間とは、大当り終了処理が実行される期間であり、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。CPU103は、エンディング時間タイマにより、エンディング演出が開始されてからエンディング演出が終了するまでの時間を計時する。
CPU103は、上記したタイマ以外のその他のタイマとして、特図変動停止期間タイマ、普図変動停止期間タイマ等がある。特図変動停止期間タイマとは、特別図柄の可変表示が導出表示されてから次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの時間(例えば、0.5秒)を計時するタイマである。CPU103は、特図変動停止期間タイマにより、特別図柄の可変表示が導出表示されてから次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの時間を計時する。普図変動停止期間タイマとは、普通図柄の可変表示が導出表示されてから次の普通図柄の可変表示が開始されるまでの時間(例えば、0.4秒)を計時するタイマである。CPU103は、普図変動停止期間タイマにより、普通図柄の可変表示が導出表示されてから次の普通図柄の可変表示が開始されるまでの時間を計時する。
(遊技停止開始処理)
次に、特徴部10Fにおける遊技停止開始処理について説明する。図11-3は、特徴部10Fにおける遊技停止開始処理を示すフローチャートである。CPU103は、まず遊技停止開始処理において、アタッカー開放時間タイマが作動中であるか否かを判定する(10FS010)。10FS010において、アタッカー開放時間タイマが作動中であれば(10FS010;Y)、作動中のアタッカー開放時間タイマを停止し(10FS020)、処理を終了する。アタッカー開放時間タイマが作動中でなければ(10FS010;N)、ラウンド間インターバル期間タイマが作動中であるか否かを判定する(10FS011)。10FS011において、ラウンド間インターバル期間タイマが作動中であれば(10FS011;Y)、作動中のラウンド間インターバル期間タイマを停止し(10FS020)、処理を終了する。
ラウンド間インターバル期間タイマが作動中でなければ(10FS011;N)、V蓋開放時間タイマが作動中であるか否かを判定する(10FS012)。10FS012において、V蓋開放時間タイマが作動中であれば(10FS012;Y)、作動中のV蓋開放時間タイマを停止し(10FS020)、処理を終了する。V蓋開放時間タイマが作動中でなければ(10FS012;N)、V通過待ち時間タイマが作動中であるか否かを判定する(10FS013)。10FS013において、V通過待ち時間タイマが作動中であれば(10FS013;Y)、作動中のV通過待ち時間タイマを停止し(10FS020)、処理を終了する。
V通過待ち時間タイマが作動中でなければ(10FS013;N)、電チュー開放時間タイマが作動中であるか否かを判定する(10FS014)。10FS014において、電チュー開放時間タイマが作動中であれば(10FS014;Y)、作動中の電チュー開放時間タイマを停止し(10FS020)、処理を終了する。電チュー開放時間タイマが作動中でなければ(10FS014;N)、特図変動時間タイマが作動中であるか否かを判定する(10FS015)。10FS015において、特図変動時間タイマが作動中であれば(10FS015;Y)、作動中の特図変動時間タイマを停止し(10FS020)、処理を終了する。
特図変動時間タイマが作動中でなければ(10FS015;N)、普図変動時間タイマが作動中であるか否かを判定する(10FS016)。10FS016において、普図変動時間タイマが作動中であれば(10FS016;Y)、作動中の普図変動時間タイマを停止し(10FS020)、処理を終了する。普図変動時間タイマが作動中でなければ(10FS016;N)、ファンファーレ時間タイマが作動中であるか否かを判定する(10FS017)。10FS017において、ファンファーレ時間タイマが作動中であれば(10FS017;Y)、作動中のファンファーレ時間タイマを停止し(10FS020)、処理を終了する。
ファンファーレ時間タイマが作動中でなければ(10FS017;N)、エンディング時間タイマが作動中であるか否かを判定する(10FS018)。10FS018において、エンディング時間タイマが作動中であれば(10FS018;Y)、作動中のエンディング時間タイマを停止し(10FS020)、処理を終了する。エンディング時間タイマが作動中でなければ(10FS018;N)、その他のタイマとして特図変動停止期間タイマ等のタイマが作動中であるか否かを判定する(10FS019)。10FS019において、その他のタイマが作動中であれば(10FS019;Y)、作動中のその他のタイマを停止し(10FS020)、処理を終了する。その他のタイマが作動中でなければ(10FS019;N)、その他処理(10FS021)を実行し、その後に処理を終了する。
ここで、その他処理(10FS021)においては、以下のような処理が含まれる。例えば、打球操作ハンドル30の発射を無効にする処理、始動口、一般入賞口10、アウト口、通過ゲート41に設けられた各種センサを無効にする処理、各種エラーの検知を無効にする処理、賞球の払出しを無効にする処理等が含まれる。その他処理(10FS021)により、各種の処理が無効とされ遊技が正常に実行されない状態となる。
(遊技停止終了処理)
次に、特徴部10Fにおける遊技停止終了処理について説明する。図11-4は、特徴部10Fにおける遊技停止終了処理を示すフローチャートである。CPU103は、まず遊技停止終了処理において、アタッカー開放時間タイマが停止中であるか否かを判定する(10FS030)。10FS030において、アタッカー開放時間タイマが停止中であれば(10FS030;Y)、停止中のアタッカー開放時間タイマを作動させ(10FS040)、処理を終了する。アタッカー開放時間タイマが停止中でなければ(10FS030;N)、ラウンド間インターバル期間タイマが停止中であるか否かを判定する(10FS031)。10FS031において、ラウンド間インターバル期間タイマが停止中であれば(10FS031;Y)、停止中のラウンド間インターバル期間タイマを作動させ(10FS040)、処理を終了する。
ラウンド間インターバル期間タイマが停止中でなければ(10FS031;N)、V蓋開放時間タイマが停止中であるか否かを判定する(10FS032)。10FS032において、V蓋開放時間タイマが停止中であれば(10FS032;Y)、停止中のV蓋開放時間タイマを作動させ(10FS040)、処理を終了する。V蓋開放時間タイマが停止中でなければ(10FS032;N)、V通過待ち時間タイマが停止中であるか否かを判定する(10FS033)。10FS033において、V通過待ち時間タイマが停止中であれば(10FS033;Y)、停止中のV通過待ち時間タイマを作動させ(10FS040)、処理を終了する。
V通過待ち時間タイマが停止中でなければ(10FS033;N)、電チュー開放時間タイマが停止中であるか否かを判定する(10FS034)。10FS034において、電チュー開放時間タイマが停止中であれば(10FS034;Y)、作動中の電チュー開放時間タイマを作動させ(10FS040)、処理を終了する。電チュー開放時間タイマが停止中でなければ(10FS034;N)、特図変動時間タイマが停止中であるか否かを判定する(10FS035)。10FS035において、特図変動時間タイマが停止中であれば(10FS035;Y)、停止中の特図変動時間タイマを作動させ(10FS040)、処理を終了する。
特図変動時間タイマが停止中でなければ(10FS035;N)、普図変動時間タイマが停止中であるか否かを判定する(10FS036)。10FS036において、普図変動時間タイマが停止中であれば(10FS036;Y)、停止中の普図変動時間タイマを作動させ(10FS040)、処理を終了する。普図変動時間タイマが停止中でなければ(10FS036;N)、ファンファーレ時間タイマが停止中であるか否かを判定する(10FS037)。10FS037において、ファンファーレ時間タイマが停止中であれば(10FS037;Y)、停止中のファンファーレ時間タイマを作動させ(10FS040)、処理を終了する。
ファンファーレ時間タイマが停止中でなければ(10FS037;N)、エンディング時間タイマが停止中であるか否かを判定する(10FS038)。10FS038において、エンディング時間タイマが停止中であれば(10FS038;Y)、停止中のエンディング時間タイマを作動させ(10FS040)、処理を終了する。エンディング時間タイマが停止中でなければ(10FS038;N)、その他のタイマとして特図変動停止期間タイマ等のタイマが停止中であるか否かを判定する(10FS039)。10FS039において、その他のタイマが停止中であれば(10FS039;Y)、停止中のその他のタイマを作動させ(10FS040)、処理を終了する。その他のタイマが停止中でなければ(10FS039;N)、その他処理(10FS041)を実行し、その後に処理を終了する。
ここで、その他処理(10FS041)においては、以下のような処理が含まれる。例えば、打球操作ハンドル30の発射を有効にする処理、始動口、一般入賞口10、アウト口、通過ゲート41に設けられた各種センサを有効にする処理、各種エラーの検知を有効にする処理、賞球の払出しを有効にする処理等が含まれる。その他処理(10FS041)により、各種の処理が有効とされ遊技が正常に実行される状態となる。
(特徴部10Fの効果について)
図11-1~図11-4に示すように、CPU103は、特別可変入賞球装置7が開状態に変化しているときに設定確認状態に制御されたことに基づいてアタッカー開放時間タイマの期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいてアタッカー開放時間タイマの期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において特別可変入賞球装置7が開状態に変化している期間が減算されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図11-1~図11-4に示すように、CPU103は、ラウンド間インターバル期間に設定確認状態に制御されたことに基づいてラウンド間インターバル期間タイマの期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいてラウンド間インターバル期間タイマの期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態においてラウンド間インターバル期間が減算されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図11-1~図11-4に示すように、CPU103は、V入賞の有効期間に設定確認状態に制御されたことに基づいてV通過待ち時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいてV通過待ち時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態においてV入賞の有効期間が減算されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図11-1~図11-4に示すように、CPU103は、可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて電チュー開放時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて電チュー開放時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において可変入賞球装置6Bが進入可能な状態となっているとき遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図11-1~図11-4に示すように、CPU103は、特別図柄の可変表示が実行されているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて特図変動時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて特図変動時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において特別図柄の可変表示が実行されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図11-1~図11-4に示すように、CPU103は、普通図柄の可変表示が実行されているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて普図変動時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて普図変動時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において普通図柄の可変表示が実行されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図11-1~図11-4に示すように、CPU103は、ファンファーレ演出が実行されているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて、ファンファーレ時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて、ファンファーレ時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態においてファンファーレ演出が実行されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図11-1~図11-4に示すように、CPU103は、エンディング演出が実行されているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて、エンディング時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて、エンディング時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態においてエンディング演出が実行されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図11-1~図11-4に示すように、CPU103は、特別図柄の可変表示が停止した後から次の可変表示が開始されるまでに設定確認状態に制御されたことに基づいて特図変動停止期間タイマの期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて特図変動停止期間タイマの期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において特別図柄の可変表示が停止した後から次の可変表示が開始される期間が減算されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
(特徴部10Fに係る遊技機の変形例について)
以上、特徴部10Fを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。以下に、特徴部10Fの変形例について説明する。
特別図柄や飾り図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた特殊可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特殊入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機(一種二種混合機)において適用してもよい。第2始動入賞口への始動入賞が検出されると、大当り判定が実行され、大当りとする判定結果となったときには、第2特図の変動表示が実行されて大当り表示結果となって大当り遊技状態に制御される等、第1始動入賞口への始動入賞に基づく大当りと同様の遊技制御が実行される。一方、大当りとしない判定結果となったときには、小当り判定が実行され、小当りとする判定結果となれば、第2特図の変動表示が実行されて小当り表示結果となって小当り遊技状態に制御され、小当り用の特殊可変入賞球装置が所定時間開放状態に制御される。小当り遊技状態で小当り用の特殊可変入賞球装置に遊技球が受け入れられ、かつ、その遊技球が特殊入賞口(V領域)に進入して所定スイッチにより検出されると、大当り用の可変入賞球装置が所定ラウンド回数に亘り開放される大当り遊技状態となる第二種大当り遊技制御が遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103により実行される。
このような一種二種混合機において、特殊入賞口(V領域)に進入した遊技球を有効と判定する有効期間を計時する小当り時間タイマを設けてもよい。CPU103は、小当り時間タイマにより特殊可変入賞球装置が開放状態から閉鎖状態となった後にも遅れて所定スイッチを通過した遊技球についても有効期間内の入賞と判定する。CPU103は、小当り時間タイマにより、特殊入賞口への入賞が有効に判定される期間を計時する。そして、CPU103は、小当り遊技状態となっているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて、小当り時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて、小当り時間タイマの有効期間の計時を再開させるようにしてもよい。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において小当り遊技状態での制御が実行されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
前述した実施形態では、設定確認状態について各種の制御が実行されていたが、図11-1~図11-4に示すように、設定変更状態においても同様の制御が実行されるようにしてもよい。例えば、CPU103は、遊技者に有利な状態になっているとき等に設定変更状態に制御されたことに基づいて各種タイマの計時を停止させ、設定変更状態が終了したことに基づいて、各種タイマの計時を再開させるようにしてもよい。
特別図柄の可変表示が大当り表示結果となる場合と、はずれ表示結果となる場合とでタイマの制御を変えてもよい。具体的には、特別図柄の可変表示が大当り表示結果となる場合、設定確認状態に制御されたことに基づいて特図変動時間タイマの計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて特図変動時間タイマの計時を再開させ、特別図柄の可変表示がはずれ表示結果となる場合には、設定確認状態に制御されたとしても特図変動時間タイマの計時を停止させないようにしてもよい。このようにすれば、遊技者にとって有利な状態となる大当り表示結果に関しては、遊技者に不利益を与えるためタイマを停止するが、はずれ表示結果に関しては遊技者に不利益とならないため、タイマを停止させないようにすることができる。制御の方法としては、設定値確認処理に伴う遊技停止開始処理が実行される前に現在の遊技状態が大当り表示結果となるかはずれ表示結果となるかを判定するようにすればよい。そして、はずれ表示結果の可変表示の実行中に設定確認が実行された場合には、はずれの可変表示の実行中は、特図変動時間タイマの計時を停止させずに、図柄停止期間となったときに、特図変動停止期間タイマを停止させるようにしてもよい。
遊技者にとって有利な設定値となる場合と、遊技者にとって不利な設定値となる場合とでタイマの制御を変えてもよい。例えば、遊技者に有利な設定値のときに設定確認状態となった場合には各種タイマを停止するが、遊技者に不利な設定値のときに設定確認状態となった場合には各種タイマを停止しないようにしてもよい。
(特徴部40Fに関する説明)
次に、特徴部40Fについて説明する。特徴部40Fは、設定変更状態中や設定確認状態中における演出制御コマンドの処理について特徴を有している。設定変更状態中や設定確認状態中において、静電気等に起因するノイズが発生する場合がある。このような場合に、意図せずに演出制御コマンドが主基板11から演出制御基板12に送信される可能性がある。このようなイレギュラーなコマンドを受信したときの処理について以下に説明する。
図12-1は、本実施の形態における特徴部40Fにおける演出制御コマンドを例示する図である。図12-1は、前述した図10-8(A)に示した演出制御コマンドの一覧に一部の演出制御コマンドが追加されている。追加されているコマンドは、コマンドF1XXHおよびコマンドF2XXHである。これらのコマンドは、第1始動入賞口、または、第2始動入賞口への始動入賞時における大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドF1XXHは、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドF2XXHは、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
図12-1に示す各種の演出制御コマンドは、CPU103により所定のタイミングで主基板11から演出制御基板12に対して送信される。各種の演出制御コマンドを受信したことにより演出制御用CPU120は、各種の処理を実行する。演出制御コマンドに基づいて演出制御用CPU120により実行される各種処理の中から一部の処理について説明する。
(変動パターン指定コマンドに基づく処理について)
演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、表示される飾り図柄の変動表示を行う。また、特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5に飾り図柄を縮小した態様の常時小図柄を設けてもよい。このような場合に、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、表示される常時小図柄の変動表示を行う。
(第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドに基づく処理について)
変動表示を行う図柄として、飾り図柄、特別図柄、および、普通図柄に次ぐ第4の図柄として第4図柄を設けてもよい。第4図柄は、特別図柄(第1,第2特別図柄)が変動していることを示す図柄として、例えば、画像表示装置5のような表示装置において常に視認可能な態様で一定の動作により変動表示される。第4図柄が変動表示されることにより、飾り図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動体が画像表示装置5の画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われたりする等、飾り図柄が認識しにくくても、現在変動表示中の状態であるのか否かを認識することが可能となる。演出制御用CPU120は、第1変動開始コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、第1特別図柄に対応する第4図柄の変動表示を行う。また、演出制御用CPU120は、第2変動開始コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、第2特別図柄に対応する第4図柄の変動表示を行う。
(大入賞口開放中指定コマンドに基づく処理について)
大当り遊技中は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な開状態(第1状態)に変化させるラウンド遊技が例えば、15回実行される。ラウンド遊技間は特別可変入賞球装置7が閉状態(第2状態)に制御されることにより、遊技球が大入賞口に入賞し難くなっている。演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことに基づいて、特別可変入賞球装置7を開状態に制御する。また、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、大当り遊技状態中のラウンド数の表示を更新する。
(第1始動口入賞指定コマンド、第2始動口入賞指定コマンドに基づく処理について)
演出制御用CPU120は、第1始動口入賞指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、RAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに記憶される第1保留情報に対応した保留表示を表示する。また、演出制御用CPU120は、第2始動口入賞指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、RAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに記憶される第2保留情報に対応した保留表示を表示する。
(図柄指定コマンド、変動種別指定コマンドに基づく処理について)
演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドや変動種別指定コマンドの受信に基づき、入賞時フラッシュ演出や入賞時保留変化演出を行う。入賞時フラッシュ演出とは、始動入賞が発生した際に第1始動口の周辺に設けられたランプを発光させる演出である。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドや変動種別指定コマンドによる保留情報により大当り期待度に基づいて入賞時フラッシュ演出の抽選をする。そして、抽選に当選した場合には、期待度に応じて異なる態様でランプが発光する。具体的に、演出制御用CPU120は、大当り期待度の高いものについては赤色発光をし、期待度がそれほど高くないものについては白色発光をし、抽選にはずれた場合やリーチを伴わないはずれ変動等にはランプを発光しないような制御を実行する。また、演出制御用CPU120は、入賞時フラッシュ演出とともに期待度に応じた音を出力する。なお、発光のみで音を出力しないように制御してもよい。
入賞時保留変化演出とは、始動入賞が発生した際に表示される保留表示の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出である。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドや変動種別指定コマンドによる保留情報により大当り期待度に基づいて入賞時保留変化演出の抽選をする。そして、抽選に当選した場合には、入賞時の保留表示を通常の態様とは異なる態様により表示する。具体的には、大当り期待度の高いものから順に赤色、緑色、青色で保留表示を表示し、抽選にはずれた場合やリーチを伴わないはずれ変動等には通常態様の白色で保留表示を表示する。また、演出制御用CPU120は、入賞時保留変化演出とともに期待度に応じた音を出力する。なお、保留変化のみで音を出力しないように制御してもよい。
演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドや変動種別指定コマンドを受信したことに基づいて、ランプを発光させる制御することにより、入賞時フラッシュ演出を実行する。また、演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドや変動種別指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、入賞時保留変化演出を実行する。なお、入賞時フラッシュ演出、入賞時保留変化演出のうちいずれか一方のみが実行されるようにしてもよい。また、入賞時には、音の出力のみによって期待度を示す演出が実行されるようにしてもよい。
次に、特徴部40Fにおいて実行される演出制御メイン処理について説明する。図12-2は、特徴部40Fにおける演出制御メイン処理を示すフローチャートである。図12-2においては、図10-29と同じ処理については同じ符号を付して説明を一部省略する。図12-2においては、図10-29における207SGS413~207SGS415、および、207SGS417~207SGS424に関する処理が削除されて、207SGS412の後にサブ側遊技停止処理が追加されている。
演出制御用CPU120は、設定値変更開始通知コマンドまたは設定値確認開始通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(207SGS411)。設定値変更開始通知コマンドまたは設定値確認開始通知コマンドの受信が有る場合(207SGS411;Y)、即ち、パチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態で起動した場合は、設定値の変更操作中であることの報知(設定値変更中報知)や設定値の確認中であることの報知(設定値確認中報知)を実行するための設定値関連報知処理を実行する(207SGS412)。設定値関連報知処理においては、設定変値の更中であることを示す報知画像や設定値の確認中であることを示す報知画像が表示される。
207SGS412おいて設定値関連報知処理を実行した後は、サブ側遊技停止処理を実行する(40FS001)。サブ側遊技停止処理においては、設定変更状態中や設定確認状態中に主基板11から演出制御基板12に対して演出制御コマンドが送信された場合に演出制御用CPU120によって、遊技を停止するための処理が実行される。サブ側遊技停止処理の詳細は、図12-3において説明する。
40FS001においてサブ側遊技停止処理が実行された後は、設定値変更終了通知コマンドまたは設定値確認終了通知コマンドの受信があるか否かを判定する(207SGS416)。設定値変更終了通知コマンドまたは設定値確認終了通知コマンドの受信がない場合(207SGS416;N)207SGS412に進み、設定値変更終了通知コマンド及び設定値確認終了通知コマンドの受信がある場合(207SGS416;Y)は207SGS427に進む。
図12-3は、40FS001において実行される特徴部40Fにおけるサブ側遊技停止処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、CPU103によって主基板11から演出制御基板12に対して送信された演出制御コマンドをRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。そして、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドを解析する。
サブ側遊技停止処理において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第1変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(40FS010)。第1変動開始コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS011の処理へ移行する。第1変動開始コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第1変動開始コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第1特別図柄に対応する第4図柄の変動表示を行う制御を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS011において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第2変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。第2変動開始コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS012の処理へ移行する。第2変動開始コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第2変動開始コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第2特別図柄に対応する第4図柄の変動表示を行う制御を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS012において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。変動パターン指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS013の処理へ移行する。変動パターン指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において変動パターン指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる飾り図柄の変動表示や常時小図柄の変動表示を行う制御を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS013において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、大入賞口開放中指定コマンドを受信したか否かを判定する。大入賞口開放中指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS014の処理へ移行する。大入賞口開放中指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において大入賞口開放中指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる大当り遊技状態中のラウンド数の表示の更新を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS014において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第1始動入賞口指定コマンドを受信したか否かを判定する。第1始動入賞口指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS015の処理へ移行する。第1始動入賞口指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第1始動入賞口指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第1保留情報の保留表示を表示しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS015において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第2始動入賞口指定コマンドを受信したか否かを判定する。第2始動入賞口指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS016の処理へ移行する。第2始動入賞口指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第2始動入賞口指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第2保留情報の保留表示を表示しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS016において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、図柄指定コマンドを受信したか否かを判定する。図柄指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS016の処理へ移行する。図柄指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において図柄指定コマンドを破棄することにより、ランプを発光させる制御による入賞時フラッシュ演出を実行しないようにすることができる。また、演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において図柄指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる入賞時保留変化演出を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS017において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、変動種別指定コマンドを受信したか否かを判定する。変動種別指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS018の処理へ移行する。変動種別指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において変動種別指定コマンドを破棄することにより、ランプを発光させる制御による入賞時フラッシュ演出を実行しないようにすることができる。また、演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において変動種別指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる入賞時保留変化演出を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS018において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、テストコマンドを受信したか否かを判定する。ここで、テストコマンドとは、工場出荷時等に遊技機に設けられている画面の状態や役物の状態を確認するためのコマンドを送る装置から演出制御基板12に直接送信されるコマンドである。テストコマンドを送信する場合には、テストコマンド送信専用の送信装置を演出制御基板12につなげた状態で各種のテストコマンドが送信される。
40FS018において、テストコマンドを受信していないと判定された場合には、40FS019の処理へ移行する。テストコマンドを受信したと判定された場合には、設定変更状態中や設定確認状態中であってもテストコマンドに応じた制御を実行する(40FS020)。例えば、演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において画像表示装置5の液晶をチェックするためのテストコマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより所定のチェック画面を表示させる。このように、設定変更状態中や設定確認状態中であってもテストコマンドの受信に基づいた処理が実行されることとなる。その後、処理を終了する。
40FS019において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、設定変更終了通知コマンドまたは設定確認終了通知コマンド以外のその他のコマンドを受信したか否かを判定する(40FS019)。これらのコマンドは、例えば、図12-1に示すようなコマンドである。これらのコマンドを受信していないと判定された場合には、処理を終了する。これらのコマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中においてこれらのコマンドを破棄することにより、画像表示装置5等の所定の演出手段が演出を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
(特徴部40Fの効果について)
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、変動パターン指定コマンドを受信したとしても変動パターン指定コマンドを破棄するため、当該変動パターン指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、変動パターン指定コマンドを受信したとしても変動パターン指定コマンドを破棄するため、当該変動パターン指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを受信したとしても第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを破棄するため、当該第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを受信したとしても第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを破棄するため、当該第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、大入賞口開放中指定コマンドを受信したとしても大入賞口開放中指定コマンドを破棄するため、当該大入賞口開放中指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、大入賞口開放中指定コマンドを受信したとしても大入賞口開放中指定コマンドを破棄するため、当該大入賞口開放中指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを受信したとしても第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを破棄するため、当該第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを受信したとしても第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを破棄するため、当該第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンドを破棄するため、当該図柄指定コマンド、変動種別コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても入賞時ランプや画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンドを破棄するため、当該図柄指定コマンド、変動種別コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても入賞時ランプや画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3に示すように、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドの解析をするが、その後、40FS021のように受信したコマンドを破棄する。このようにすれば、設定変更状態や設定確認状態においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。また、受信したコマンドが破棄されることで情報が残らないため設定変更状態や設定確認状態が終了したとしても誤ったコマンドが残らず、誤動作が実行されることがない。
図12-2に示すように、設定値変更開始通知コマンドを受信したことに基づいて、設定変更状態であることを報知する画像を表示する設定をし、設定値確認開始通知コマンドを受信したことに基づいて、設定確認状態であることを報知する画像を表示する設定をする。このようにすれば、設定変更状態や設定確認状態に制御されていることを示すことができるとともに、設定変更状態や設定確認状態においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図12-3の40FS020に示すように、設定変更状態や設定確認状態に制御されているときであっても、テストコマンドに応じた制御を実行する。このようにすれば、設定変更状態または設定確認状態に制御されているときであっても、テストコマンドに基づいた画像表示装置5等の所定の演出手段の動作を実行することができる。
(特徴部40Fに係る遊技機の変形例について)
以上、特徴部40Fを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。以下に、特徴部40Fの変形例について説明する。
前述した実施形態において、演出制御用CPU120は、設定変更状態または設定確認状態に制御されているときに、送信されるコマンド毎に演出制御コマンド受信用バッファの解析を実行していた。しかしながら、コマンドを順に解析し、1つ1つ破棄をしていくのではなく、所定条件の成立により演出制御コマンド受信用バッファに格納されている全てのコマンドを破棄するようにしてもよい。例えば、設定変更状態が終了したことに基づいて、CPU103により主基板11から演出制御基板12に対して初期化コマンドが送信されるようにすればよい。そして、初期化コマンドを受信したことに基づいて、演出制御コマンド受信用バッファに格納されているコマンドを全て破棄するようにしてもよい。また、設定確認状態においても所定のコマンドを受信したことに基づいて演出制御コマンド受信用バッファに格納されているコマンドを全て破棄するようにしてもよい。
前述した実施形態において、設定変更状態または設定確認状態に制御されているときに、設定変更や設定確認に関するコマンド以外の演出制御コマンドが受信されたとしても演出制御コマンドに基づく処理が実行されない場合について説明した。しかし、設定変更状態または設定確認状態に制御されているときに演出制御コマンドが受信されたことに基づく処理が内部的に実行されるようにしてもよい。このような場合であっても設定変更状態または設定確認状態に制御されているときに実行される制御の方が、それ以外の演出制御コマンドを受信したことに基づく制御よりも優先順位が高いため、画像表示装置5の画面では、見た目上、設定変更状態や設定確認状態による画像が表示される。なお、音に関しては、設定変更状態中や設定確認状態中では、設定変更状態中や設定確認状態中の報知音を出力するチャンネル以外のチャンネルを消音すればよい。
前述した実施形態において、設定変更状態または設定確認状態に制御されているときに受信したコマンドを解析する処理を実行していた。しかし、設定変更状態または設定確認状態に制御されているときは、コマンドを受信したとしても解析しないようにしてもよい。
前述した実施形態において、演出制御コマンドを受信しときに演出制御用CPU120により動作する所定の演出手段として、画像表示装置5や入賞時のランプについて説明した。しかし、所定の演出手段は、演出制御手段120がコマンドの受信に基づいて実行されるものであればどのようなものであってもよい。例えば、遊技者が操作する操作手段や遊技機に設けられた可動部材を所定の演出手段としてもよい。このような場合には、所定のコマンドの受信により操作手段が振動したり可動部材が動作したりするときに、設定変更状態中や設定確認状態中にこれらの動作の実行のためのコマンドが受信されたとしても当該コマンドを破棄する制御を実行すればよい。
前述した実施形態において、設定変更状態中や設定確認状態中に設定値変更終了通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドのような設定変更状態や設定確認状態を終了させるためのコマンド以外のコマンドを受信しないように制御してもよい。
前述した実施形態において、画像表示装置5を動作させる制御とともに遊技機に設けられるランプを発光させたり、スピーカから音を出力させてもよい。このような場合には、設定変更状態中や設定確認状態中にこれらの演出手段が動作しないようにランプやスピーカに関するコマンドを受信したときに当該コマンドを破棄するようにすればよい。
前述した実施形態においては、図柄指定コマンドや変動種別コマンドを受信したことに基づく予告演出が実行される場合について説明した。しかしながら、実行される予告演出はいずれか一方のコマンドの受信により実行されるものであってもよいし、始動入賞の発生により変動パターンコマンドに関するコマンドが送信される場合には、当該変動パターンに関するコマンドに基づいて予告演出が実行されるようにしてもよい。このような場合には、設定変更状態中や設定確認状態中に変動パターンに関するコマンドを受信したとしてもそのコマンドを破棄すればよい。
前述した実施形態において、設定変更状態中や設定確認状態中に図柄指定コマンドや変動種別コマンドを受信したことに基づいて、実行する予告の抽選を実行してもよい。そして、実際に予告を実行可能か否かを判断するタイミングで実行不可能と判断することにより、各種の予告を実行しないようにしてもよい。また、入賞時以外の連続した変動表示における先読み予告演出を実行する場合には、設定変更状態中や設定確認状態中に図柄指定コマンドや変動種別コマンドを受信したことに基づいて予告の抽選を実行し、予告を実際に開始するタイミングで設定変更状態や設定確認状態が終了している場合には、受信したコマンドに基づいた予告を実行してもよい。
前述した実施形態においては、40FS001内の40FS021の処理において受信したコマンドが破棄される場合について説明した。しかしながら、受信したコマンドを破棄するタイミングは、設定値変更終了通知コマンドまたは設定値確認終了通知コマンドの受信あり(207SGS416;Y)と判定された後のタイミングであってもよい。このようにすれば、複数のイレギュラーなコマンドを受信していた場合に一気にコマンドを破棄することができる。
前述した実施形態においては、設定変更状態中や設定確認状態中に一度イレギュラーなコマンドを受信した際には、それ以降に別のイレギュラーなコマンドを受信しないように制限をかけるようにしてもよい。
(特徴部092F、093Fに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部092F、093Fについて説明する。
特徴部092Fについては、CPU103が、入賞時乱数値判定処理(S101の始動入賞判定処理内で実行される処理)および特別図柄通常処理(S110)において、設定値情報を確認して、現在の設定値に対応した当否判定テーブルを読出し、その当否判定テーブルのデータに基づいて、現在の遊技状態から判定値の範囲を特定し、特定された判定値と、始動入賞時に保留記憶された乱数値MR1とを比較することにより、大当りに関する当否を判定する例を主に説明する。
特徴部093Fについては、CPU103が、設定値の格納時に、設定値に対応した当否判定テーブルを予め記憶設定しておき、入賞時乱数値判定処理(S101の始動入賞判定処理内で実行される処理)および特別図柄通常処理(S110)において、予め設定値に対応して記憶された当否判定テーブルでの判定値の情報を参照し、その当否判定テーブルのデータに基づいて、現在の遊技状態から判定値の範囲を特定し、特定された判定値と、始動入賞時に保留記憶された乱数値MR1とを比較することにより、大当りに関する当否を判定する例を主に説明する。
さらに、特徴部092F、093Fについては、変動表示の開始条件が成立する前に大当り遊技状態に制御される否かを判定するときと、変動表示の開始条件が成立したときに大当り遊技状態に制御されるか否かを判定するときとで、共通の判定処理を実行する例も説明する。
特徴部092Fの技術と特徴部093Fの技術との主な相違点は、特徴部092Fが大当りの判定等に用いる当否判定テーブルが、設定値(前述の設定値1~設定値6)の格納時(例えば207SGSa071等)に選択されるのではなく、実際の大当り判定時に選択されて用いられる技術であり、一方、特徴部093Fが大当りの判定等に用いる当否判定テーブルが、設定値の格納時(例えば207SGSa071等)に選択されて用いられる技術であることである。
特徴部092F、093Fでは、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかの大当りに選択決定される設定を一例として説明する。なお、大当り種別は、このような複数の種別の組合せとは異なる複数の種別の組合せから選択決定可能となるようにしてもよい。
また、特徴部092F、093Fでは、特別図柄(飾り図柄)の変動表示の変動パターンを決定する処理の例として、CPU103が、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数の変動パターンのうちから実行する変動パターンを決定する処理を実行する例を説明する。
なお、特徴部092F、093Fにおいては、特別図柄の変動表示の変動パターンを決定する処理の例として、変動パターン種別決定用の乱数値と、変動パターン決定用の乱数値とを設けてもよい。そして、CPU103が、変動パターン種別決定用の乱数値に基づいて、複数種類の変動パターン種別のうちから変動パターン種別を先に決定した後、変動パターン決定用の乱数値に基づいて、決定した変動パターン種別に属する複数の変動パターンのうちから実行する変動パターンを決定する処理を実行するようにしてもよい。
この実施の形態では、CPU103が、入賞時乱数値判定処理(図13-1参照)において、始動入賞の発生に基づき、特図表示結果決定用の乱数値MR1に応じて可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや「小当り」に決定されるか否か、大当り種別決定用の乱数値MR2に応じて大当りの種別がいずれの種別になるか、変動パターン決定用の乱数値MR3がいずれの変動パターンの決定値になるかを判定する。そして、入賞時乱数値判定処理においては、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドのEXTデータに、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されることを指定する値や、大当り種別を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。入賞時乱数値判定処理においては、変動パターン判定用乱数値MR3の値に基づいて決定された変動パターンを通知する入賞時変動パターン通知コマンドのEXTデータに変動パターンの判定結果としての乱数値MR3に対応する変動パターンを指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否か、大当り種別を認識できるとともに、入賞時変動パターン通知コマンドに設定されている値に基づいて、変動パターンを認識できる。なお、演出制御基板12において、入賞時変動パターン通知コマンドから可変表示結果を特定する場合には、図柄指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図柄指定コマンドの一例として、コマンドC400Hを可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた第1図柄指定コマンドとし、コマンドC401Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合に応じた第2図柄指定コマンドとし、コマンドC402Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる場合に応じた第3図柄指定コマンドとし、コマンドC403Hを可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた第4図柄指定コマンドとする。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、可変表示結果通知コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。
〔特徴部092Fの制御〕
特徴部092Fにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理(図5のS110、図13-2)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、変動パターン設定処理(図5のS111)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの決定が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103が図5のS101において、図13-1の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄が導出表示するか否かの判定を乱数値MR1に基づいて行うとともに、飾り図柄の変動パターンの判定を乱数値MR3に基づいて行うこと等を行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120等により、先読み予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図13-1は、入賞時乱数値判定処理として、図15のS101(以下、フローチャートについて、「ステップS」は「S」という略称で説明する)にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図13-1に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部等に設けられた確変フラグ等の状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(92FS001)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定すればよい。
92FS001の処理に続いて、大当りの判定および小当りの当否判定を行うことが可能である当否判定モジュールを実行する(92FS002)。当否判定モジュールは、大当り等の当否判定を行うサブルーチンプログラムである。具体的には、現在格納されている設定値に対応する大当り当選確率(大当り確率)および小当り当選確率(小当り確率)等の設定値に関する情報である設定値情報に基づき当否判定テーブルを複数種類のテーブルのうちから選択する処理である。次に、当否判定モジュールの判定結果により、特図表示結果が「大当り」と判定されたか否かを確認する(92FS003)。
92FS003にて「大当り」でない場合には(92FS003;No)、当否判定モジュールの判定結果により、特図表示結果が「小当り」と判定されたか否かを確認する(92FS004)。92FS004にて「小当り」でない場合には(92FS004;No)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(92FS005)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「00H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
92FS004にて「小当り」である場合には(92FS004;Yes)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(92FS006)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「03H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。図柄指定コマンドは、始動入賞時において、大当り判定および小当り判定のような当否判定による判定結果に基づいて、大当り、小当り、ハズレのような当否判定の判定結果に加え、大当り種別の判定結果を示すことが可能なコマンドである。
92FS003にて大当りである場合には(92FS003;Yes)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(92FS007)。このとき、CPU103は、始動入賞時の保留データ記憶時において「第1特図」と「第2特図」とのどちらの始動入賞であるかを区別可能なデータである始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブルを構成するテーブルデータから変動特図に対応する大当り種別決定用テーブルデータを選択する。大当り種別決定用テーブルは、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき大当り種別を「非確変」、「確変」のような複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルであり、「第1特図」に対応するテーブルデータと「第2特図」に対応するテーブルデータとが設けられており、「始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(可変表示をする特図)に対応して、いずれかのデータテーブルが選択されて、大当り種別判定のために用いられる。
次に、92FS007の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(92FS008)。一例として、92FS008にて大当り種別が「確変」の大当りに決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「01H」とし、大当り種別が「非確変」の大当りに決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「02H」とすればよい。
92FS005、92FS006、92FS008の処理のいずれかを実行した後には、保留データから乱数値MR3を示す数値データを読出し、複数種類の変動パターンのうちから実行する変動パターンを選択決定するために設けられた変動パターン決定テーブルを用いて、読出した乱数値MR3の数値データに応じた変動パターンを判定(決定)する(92FS009)。そして、92FS009による判定結果に応じた変動パターンを指定する入賞時変動パターン指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(92FS010)。
図13-2は、特別図柄通常処理として、図5のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13-2に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(92FS020)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、92FS020の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている第2保留記憶数カウント値(第2保留記憶数を計数するカウンタの計数値)を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
92FS020にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(92FS020;No)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(92FS021)。このとき読み出された数値データは、例えばRAM102に設けられた変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。第2特図保留記憶部では、最大4つの保留データについて、古いデータから順番に保留番号「1」~「4」が付与されている。この場合の保留番号「1」の保留データは、最も古いデータであり、新たな可変表示に用いられることとなるデータである。
92FS021の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(92FS022)。また、92FS022の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて合計保留記憶数カウンタ(第1特図および第2特図の保留記憶数の合計数を計数するカウンタ)が記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、可変表示をする特図が第1特図と第2特図とのいずれであるかを特定可能な変動特図指定バッファ値(変動特図指定バッファの格納値である)を「2」に更新する(92FS023)。
92FS020にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(92FS020;Yes)、第1特図保留記憶数(第1保留記憶数を計数するカウンタの計数値)が「0」であるか否かを判定する(92FS024)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、92FS024の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、92FS024の処理は、92FS020にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図とのいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかが決定できればよい。
92FS024にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(92FS024;No)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(92FS025)。このとき読み出された数値データは、例えばRAM122の変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。第1特図保留記憶部では、最大4つの保留データについて、古いデータから順番に保留番号「1」~「4」が付与されている。この場合の保留番号「1」の保留データは、最も古いデータであり、新たな可変表示に用いられることとなるデータである。
92FS025の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(92FS026)。また、92FS026の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて合計保留記憶数カウンタ(保留記憶数の合計数を計数するカウンタ)が記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(92FS027)。
92FS023、92FS027の処理のいずれかを実行した後には、現在の設定値情報に基づき当否判定テーブルを複数種類のテーブルのうちから選択して大当りの当否判定を行うとともに、小当りの当否判定を行うことが可能である92FS002と同様の当否判定モジュールを実行する(92FS028)。
そして、当否判定モジュールの判定結果により、特図表示結果が「大当り」と判定されたか否かを確認する(92FS029)。そして、92FS029にて「大当り」である場合には(92FS029;Yes)、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(92FS030)。このときに、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブルを構成するテーブルデータから変動特図に対応する大当り種別決定用テーブルデータを選択する(92FS031)。この大当り種別決定用テーブルは、前述の92FS007で用いられるデータと同じテーブルである。
次に、92FS031で選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する(92FS032)。具体的に、大当り種別決定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「非確変」、「確変」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する。
92FS032の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、非確変状態と、非確変状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するか、および、大当り遊技状態の開放パターンが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定すること等により(92FS033)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とすればよい。
92FS029にて「大当り」ではない場合には(92FS029;No)、当否判定モジュールの判定結果により、特図表示結果が「小当り」と判定されたかを確認する(92FS034)。そして、「小当り」であるときには(92FS034;Yes)、遊技制御フラグ設定部に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(92FS035)。
92FS034にて「小当り」ではない場合や(92FS034;No)、92FS033、92FS035の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(92FS036)。一例として、92FS034にて特図表示結果が「小当り」ではない場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「-」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、92FS034にて特図表示結果が「小当り」である場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、92FS029にて特図表示結果が「大当り」である場合には、92FS032における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
92FS036にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(92FS037)、特別図柄通常処理を終了する。92FS024にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(92FS024;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(92FS038)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図13-3は、特図表示結果判定用乱数の判定値範囲を示す図である。図13-3(A)は、設定値1~設定値3における大当り判定値および小当り判定値の範囲を示す図である。図13-3(B)は、設定値3の低確率時と高確率時とにおける判定値の範囲を示す図である。図13-3(C)~(E)は、その他の変形例を示す図である。
前述した図10-11~図10-12に示すように、設定値1~設定値6に応じて異なる表示結果判定テーブルが用いられる。図10-11~図10-12の表示結果判定テーブルに示すように、設定値に応じて大当り表示結果となる判定値の範囲が異なっている。図13-3(A)では、この判定値のうち、設定値1~設定値3について説明する。
図13-3(A)に示すように、特図表結果判定用の乱数値MR1は、0~65535の範囲で乱数値の範囲が設定されている。設定値1では、このような乱数値MR1のうち1020~1237の範囲が大当り判定値として設定され、65208~65535の範囲が小当り判定値として設定されている。また、設置値2では、乱数値MR1のうち1020~1253の範囲が大当り判定値として設定され、65208~65535の範囲が小当り判定値として設定されている。また、設置値3では、乱数値MR1のうち1020~1272の範囲が大当り判定値として設定され、65208~65535の範囲が小当り判定値として設定されている。大当り判定値および小当り判定値以外の判定値は、はずれに設定されている。
図13-3(A)に示すように、大当りの判定値は、設定値が高くなるにつれて範囲が増加するように設定されているが、大当りの基準値となる1020の判定値は設定値によらずに共通である。このような大当りの基準値となる判定値は、図13-3(A)に示す設定1~3に限らず全設定で共通である。また、小当りの判定値の範囲が全設定で共通(一定)であるとともに、設定値によらず65208の判定値が小当りの基準値となるように設定されている。
このように、大当り判定をするための判定値の基準値となる大当り基準値が全設定で共通であるため、大当り判定を実行する当否判定モジュールにおいて処理負担を低減させることができ、メイン側の制御負担を軽減することができる。具体的には、大当り判定をするための判定値が飛び飛びの範囲で設定されている場合には、抽出した乱数値と判定値とを比較するための処理が複雑になってしまうが、図13-3(A)に示すような判定値の範囲が設定されている場合には、予め決められた基準値から判定値を連続して比較することができるため処理が複雑になってしまうことを防止できる。
次に、図13-3(B)について説明する。図13-3(B)は、設定値3の低確率時と高確率時とにおける判定値の範囲を説明するための図である。図10-11~図10-12に示すように、遊技状態により大当り表示結果となる判定値の範囲が異なっている。具体的には、通常状態または時短状態のような低確率時には、確変状態のような高確率時と比べ判定値の範囲が狭くなっている。また、全設定において、低確率時の方が高確率時よりも設定値の範囲が狭くなるようになっている。
図13-3(B)に示すように、同じ設定値3において、低確時には、乱数値MR1のうち1020~1272の範囲が大当り判定値として設定され、高確時には、乱数値MR1のうち1020~1348の範囲が大当り判定値として設定されている。このように、設定値が同じ場合に判定値の範囲は低確時と高確時とで異なっている。しかし、図13-3(B)に示すように、大当り基準値となる判定値は、1020で遊技状態によらず同じである。よって、大当り判定を実行する当否判定モジュールにおいて処理負担を低減させることができ、メイン側の制御負担を軽減することができる。
図13-3(C)は、第1変形例における判定値の範囲を示す図である。図13-3(C)に示すように、第1特別図柄と第2特別図柄とにおいて、大当り判定値の範囲は同じであるが、小当り判定値の範囲を第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも多くしてもよい。なお、小当りの判定値の範囲が変わったとしても小当り基準値となる判定値は、10000で特別図柄によらず同じである。
図13-3(D)は、第2変形例における判定値の範囲を示す図である。図13-3(D)に示すように、大当り判定値の範囲のすぐ後に小当り判定値が設定されていてもよい。例えば、設定値2においては、乱数値MR1のうち1020~1253の範囲が大当り判定値として設定され、そのすぐ後の1254~1581の範囲が小当り判定値として設定されている。また、設定値3においては、乱数値MR1のうち1020~1272の範囲が大当り判定値として設定され、そのすぐ後の1273~1600の範囲が小当り判定値として設定されている。このような場合であっても、大当り基準値となる判定値は、1020で設定値によらず同じである。
図13-3(E)は、第3変形例における判定値の範囲を示す図である。図13-3(E)に示すように、大当り判定値の範囲が設定値2の場合は、連続して設定されているが、設定値3の場合は、飛び飛びで設定されているようにしてもよい。例えば、設定値2においては、乱数値MR1のうち1020~1253の範囲が大当り判定値として設定され、間を空け1300~1627の範囲が小当り判定値として設定されている。また、設定値3においては、乱数値MR1のうち1020~1253の範囲が大当り判定値として設定され、間を空け1300~1627の範囲が小当り判定値として、さらに間を空け60000~60019が大当り判定値として設定されている。このような場合であっても、大当り基準値となる判定値は、1020で設定値によらず同じである。また、小当り基準値となる判定値も、1300で設定値によらず同じである。なお、設定値2の大当り判定値を基準として説明しているが、設定値1を大当り基準値として設定し、設定値2以外の大当り判定値の値が飛び飛びの範囲で設置されるようにしてもよい。
特徴部092F、093Fでは、大当りとするか否かの大当り判定および小当りとするか否かの小当り判定に関する当否判定をするためのモジュール(サブルーチン)としての当否判定モジュールが実行されるときに、図13-3(A)に示すような設定値情報に基づいて大当り判定値および小当り判定値の範囲が異なり、かつ、図13-3(B)に示すように低確率時および高確率時のような遊技状態に基づいて大当り判定値および小当り判定値の範囲が異なるようにデータが設定された複数種類の当否判定テーブルが選択的に用いられる。
当否判定テーブルは、設定値1~設定値6の各設定値に対応して、当否判定テーブルが設けられている。具体的に、各設定値に対応した当否判定テーブルでは、遊技状態に基づいて大当り判定値および小当り判定値の範囲が異なるようにデータが設定されている。例えば、図13-3(B)に示すような低確率時の判定値が設定された当否判定テーブルと、高確率時の判定値が設定された当否判定テーブルとが、RAM102の当否判定テーブル記憶領域に記憶されている。
特徴部092Fの場合、このような当否判定テーブルは、例えばパチンコ遊技機1の起動時のような設定値の格納時に予め選択されて設定されずに、実際の当否判定の実行時に、RAM102の当否判定テーブル記憶領域から現在の設定値に応じたテーブルが選択されて当否判定に用いられる。一方、特徴部093Fの場合、このような当否判定テーブルは、例えばパチンコ遊技機1の起動時のような設定値の格納時に、当否判定に用いるテーブルがRAM102の当否判定テーブル記憶領域から予め選択されて、RAM102の使用テーブル記憶領域に記憶設定され、そのように予め記憶設定されたテーブルが実際の当否判定の実行時に用いられる。
図13-4は、特徴部092Fによる図13-1の92FS002および図13-2の92FS028で実行される当否判定モジュールの処理の一例を示すフローチャートである。
図13-1の92FS002および図13-2の92FS028で実行される当否判定モジュールは、図13-4に示すように、共通の処理(判定処理)が実行される。CPU103は、大当りの当選確率および小当りの当選確率等の設定値の情報としての設定値情報について、当否判定モジュールでの当否判定を実行する毎に、当否判定時の設定値情報を特定可能なデータを、次回の当否判定時において、「前回の当否判定時の設定値情報」として参照するために、「前回の当否判定時の設定値情報」のデータとして毎回更新する態様でRAM102の前回記憶領域に記憶する。
当否判定モジュールにおいては、まず、パチンコ遊技機1の起動時に設定され、RAM102に記憶された設定値情報を今回の設定値情報として読出すとともに、前述のように前回記憶領域に記憶された前回の当否判定時の設定値情報を読出し、これらが一致するか否かを確認することにより、今回の設定値情報が前回の当否判定時の設定値情報と同じであるか否かを判定する設定値情報一致判定をする(92FS050)。このように、1回の可変表示を実行するごとに、今回の設定値情報が前回の当否判定時の設定値情報と同じであるか否かの照合が行われる。このような設定値情報一致判定をするのは、例えば、パチンコ遊技機1が設置される遊技店においては、各種のノイズが発生し、このようなノイズにより、起動時に設定記憶された正常な設定値情報のデータが壊れて異常な設定値情報のデータに変化する場合があり、また、設定値情報を記憶している領域自体が物理的に壊れて正常なデータが記憶されなくなる場合がある等の理由による。
92FS050の設定値情報一致判定において設定値情報が同じでないときは、設定値情報が異常であるので、設定値に異常が生じたことを特定可能な情報としての設定値異常エラー情報を特定可能なコマンドを主基板11から演出制御基板12に送信する(92FS055)。そして、現在実行中の遊技制御の進行を停止させる(例えば遊技制御プログラムを停止させること等)ことにより遊技を停止する処理を行い(92FS056)、処理を終了する。これにより、遊技の継続が不可能となる。演出制御基板12では、設定値異常エラー情報を特定可能なコマンドを受信したときに、設定値が異常となった旨を報知するエラー情報を表示する処理等のエラー関連処理を実行する。
92FS056によって遊技を停止する処理が実行されて遊技が停止した後、パチンコ遊技機1で再度遊技を実行する場合には、一旦パチンコ遊技機1の電源を切断した後、電源を投入して再度起動するときに、前述の設定変更処理を実行しなければ、遊技停止状態が解消できないようにすればよい。
一方、92FS050の設定値情報一致判定において設定値情報が同じであるときは、設定値情報が正常であるので、前述のように設定値情報および遊技状態に応じて複数種類設けられた当否判定テーブルのうちから、設定値情報により特定可能な現在の設定値に対応した当否判定テーブル(低確率時当否判定テーブルおよび高確率時当否判定テーブル)を選択して読出す(92FS051)。
そして、読出した当否判定テーブルのデータに基づいて、現在の遊技状態(低確率状態または高確率状態)から、大当り判定値および小当り判定値のそれぞれについて、前述のような共通の基準値からの判定値の範囲(大当り判定値の範囲、小当り判定値の範囲)を特定する(92FS052)。例えば、現在の遊技状態が高確率状態のときは、高確率時当否判定テーブルを選択し、そのテーブルから、大当り判定値の範囲および小当り判定値の範囲を特定する。当否判定テーブルは、例えば、前述した図10-11,図10-12で示した設定値に応じた表示結果判定テーブルが用いられればよい。
次に、入賞時乱数値判定処理または特別図柄通常処理において読出された乱数値MR1の数値データと、92FS052で特定された共通の基準値からの判定値の範囲とを比較することにより、大当り判定および小当り判定に関する当否を判定する(92FS053)。具体的には、乱数値MR1の数値データが大当り判定値の範囲内の数値データと一致する場合には大当りとする判定をし、乱数値MR1の数値データが小当り判定値の範囲内の数値データと一致する場合には小当りとする判定をし、乱数値MR1の数値データが大当り判定値の範囲内および小当り判定値の範囲内以外の範囲の数値データと一致する場合にはハズレとする判定をする。そして、92FS053での当否判定の判定結果を、呼び出し元の入賞時乱数値判定処理または特別図柄通常処理に出力し(92FS054)、処理を終了する。
このような当否判定モジュールは、図13-1の入賞時乱数値判定処理と、図13-2の特別図柄通常処理とで共通の処理として実行され、共通に設けられた当否判定テーブルを、設定値情報および現在の遊技状態に応じて選択的に用いて、大当り判定および小当り判定を実行することができる。
〔特徴部093Fの制御〕
特徴部093Fの制御が、特徴部092Fの制御と異なるのは、次の点である。
図10-22の設定値変更処理における207SGSa071のステップ等で、格納される設定値に対応して、当否判定に用いるテーブルがRAM102の当否判定テーブル記憶領域から予め選択されて読出され、RAM102の使用テーブル記憶領域に記憶設定される。特徴部093Fの制御は、図13-1の入賞時乱数値判定処理および図13-2の特別図柄通常処理において、共通の処理として実行される当否判定モジュール(92FS002、92FS028)の処理内容の一部が特徴部092Fの制御と異なる。具体的には、当否判定モジュールでの当否判定に用いられる当否判定テーブルが、前述のように設定値の設定変更処理時において、使用テーブル記憶領域に記憶設定された当否判定テーブルが読出されて、当否判定に用いられる。
特徴部093Fの制御において、図13-1の入賞時乱数値判定処理および図13-2の特別図柄通常処理の流れは、特徴部093Fの制御と同様である。そして、特徴部093Fの制御においては、92FS002、92FS028で実行される当否判定モジュールの処理内容が図13-5のように特徴部092Fの制御と一部異なる。
図13-5は、特徴部093Fによる当否判定モジュールの処理の一例を示すフローチャートである。図13-5の当否判定モジュールにおいては、図13-4の当否判定モジュールの92FS050~92FS056に対応する処理が、93FS001~93FS007として示されている。図13-5の当否判定モジュールが図13-4の当否判定モジュールと異なるのは、93FS002の処理である。
93F002では、前述のようにして、図10-22の設定値変更処理時(207SGSa071)において設定値に対応して選択されて使用テーブル記憶領域に記憶設定された当否判定テーブル(低確率時当否判定テーブルおよび高確率時当否判定テーブル)が、読出される。当否判定テーブルは、例えば、前述した図10-11,図10-12で示した設定値に応じた表示結果判定テーブルが用いられればよい。そして、このように、読出された当否判定テーブルのデータに基づいて、現在の遊技状態(低確率状態または高確率状態)から、大当り判定値および小当り判定値のそれぞれについて、前述のような共通の基準値からの判定値の範囲(大当り判定値の範囲、小当り判定値の範囲)を特定する処理が実行される(93FS003)。その他の処理は、図13-4の当否判定モジュールと同様である。
なお、特徴部93Fでは、図10-22の設定値変更処理時(207SGSa071)において、設定値に対応して当否判定テーブル自体のデータを記憶しておき、その後、当否判定モジュールにおいて当否判定テーブルを読出して当否判定に用いる例を示した。しかし、これに限らず、図10-22の設定値変更処理時(207SGSa071)において、設定値に対応して当否判定テーブル自体のデータは記憶せずに、設定値に対応する当否判定テーブルを特定するための当否判定テーブル特定情報(例えばテーブル番号指定情報)を記憶しておき、その後、当否判定モジュールにおいて、記憶しておいた当否判定テーブル特定情報に基づいて、当否判定テーブル自体のデータを選択して読出し、当否判定に用いるようにしてもよい。
〔特徴部092F,093Fの主な構成および効果〕
次に、前述した特徴部092F,093Fの主な構成および効果を説明する。
[1] 特徴部092Fでは、設定値1~6のいずれであるかを特定するための設定値情報を記憶するパチンコ遊技機で、図13-1の92FS002、図13-1の92FS028、図13-4の92FS050~92FS053等に示すように、入賞時乱数値判定処理および特別図柄通常処理において、設定値情報を確認して、現在の設定値に対応した当否判定テーブルを読出し、その当否判定テーブルのデータに基づいて、現在の遊技状態から判定値の範囲を特定し、特定された判定値と、始動入賞時に保留記憶された乱数値MR1とを比較することにより、大当りに関する当否を判定する。これにより、複数段階の設定値が設定されたパチンコ遊技機1における大当りの判定の際に、大当り遊技状態の判定を好適に行うことができる。例えば、当否判定をするときに、毎回設定値情報を確認して判定値を設定することで、毎回設定値情報を確認せずに判定値を設定するものと比較して、当否判定をするときの安全性を担保することができる。また、入賞時乱数値判定処理のように特図ゲームの可変表示の開始条件が成立する前に大当り遊技状態に制御されるか否かを判定するときと、特別図柄通常処理のように特図ゲームの可変表示の開始条件が成立したときに大当り遊技状態に制御されるか否かを判定するときとで、共通の判定処理が実行される。これにより、大当りの判定の際の処理負担を低減させることができる。
[2] 特徴部093Fでは、設定値1~6のいずれかの設定値に設定されたことに基づいて、設定値に対応した当否判定テーブルのような判定値情報を記憶するパチンコ遊技機で、設定値の格納時に、設定値に対応した当否判定テーブルを予め記憶設定しておき、図13-1の92FS002、図13-1の92FS028、図13-5の93FS001~93FS004等に示すように、入賞時乱数値判定処理および特別図柄通常処理において、予め設定値に対応して記憶された当否判定テーブルでの判定値の情報を参照し、その当否判定テーブルのデータに基づいて、現在の遊技状態から判定値の範囲を特定し、特定された判定値と、始動入賞時に保留記憶された乱数値MR1とを比較することにより、大当りに関する当否を判定する。これにより、複数段階の設定値が設定されたパチンコ遊技機1における大当りの判定の際に、大当り遊技状態の判定を好適に行うことができる。例えば、当否判定をするときに、予め設定値に対応した当否判定テーブルを用いて判定値の情報を参照して当否判定をすればよいので、設定値の情報を特定し、対応する判定値を設定して当否判定をする場合と比較して、当否判定に関する処理負担を軽減することができる。また、入賞時乱数値判定処理のように特図ゲームの可変表示の開始条件が成立する前に大当り遊技状態に制御されるか否かを判定するときと、特別図柄通常処理のように特図ゲームの可変表示の開始条件が成立したときに大当り遊技状態に制御されるか否かを判定するときとで、共通の判定処理が実行される。これにより、大当りの判定の際の処理負担を低減させることができる。
[3] 図13-3(A)等に示すように、当否判定モジュールが判定する判定値の範囲は、例えば大当りの基準値のように、所定の基準値(例えば1020)から判定値の範囲が設定され、所定の基準値(例えば1020)は、設定値が設定値1~6のいずれかによらずに共通である。これにより、大当りの判定の際の処理負担を低減させることができる。
[4] 図13-4の92FS050、図13-5の92FS001に示すように、当否判定モジュールにおいては、設定値情報が前回の設定値情報と同じであるか否かを、例えば1回の可変表示毎等の所定期間毎に照合する照合手段を備える。これにより、設定値情報の正確性を担保することができる。なお、照合手段が所定期間毎にする照合について、「所定期間」は1回の当否判定モジュール実行毎(始動入賞がされる所定期間毎、可変表示がされる所定期間毎)の期間に限らず、例えば、30分毎等の実時間ごとの期間であってもよい。また、「所定期間」は1回の可変表示毎の期間に限らず、30回の可変表示毎等の複数回の可変表示毎の期間であってもよい。
[5] 図13-4の92FS050、図13-5の92FS001に示すように、前記[3]の照合手段は、始動入賞判定処理(S101)が抽出した数値データMR1の数値データが大当り遊技状態に制御される数値データであるか否かを図13-4および図13-5の当否判定モジュールで当否判定を実行する毎に設定値情報の照合を実行する。これにより、設定値情報の正確性を担保することができる。
[6] 当否判定モジュールにおける設定値情報の照合において、前回と今回とで設定値情報が一致しない場合には、図13-4の92FS055、図13-5の92FS006に示すように、設定値異常エラー情報を特定可能なコマンドを主基板11から演出制御基板12に送信し、演出制御基板12側で、設定値が異常となった旨を報知するエラー情報を表示する処理等のエラー関連処理を実行する。これにより、設定値情報が不正確であることをエラー報知により報知することで、設定値情報の正確性を担保することができる。
[7] 当否判定モジュールにおける設定値情報の照合において、前回と今回とで設定値情報が一致しない場合には、図13-4の92FS055、図13-5の92FS006に示すように設定値異常エラー情報を特定可能なコマンドを主基板11から演出制御基板12に送信し、演出制御基板12側で、設定値が異常となった旨を報知するエラー情報を表示する処理等のエラー関連処理を実行する。さらに、主基板11側では、図13-4の92FS056、図13-5の92FS007に示すように、遊技の継続が不可能な遊技停止状態とする。これにより、異常な設定値情報に基づいて大当りの判定が行われないため、遊技の公平性を担保することができる。
[8] 図13-3(A)に示すように、小当り遊技状態に制御される数値データの判定値の範囲は設定値によらず一定であり、当否判定モジュール(図13-4の93FS053、図13-5の93FS004)は、一定の判定値の範囲に小当り遊技状態に制御される数値データがあるか否かを判定する。これにより、小当りの判定の際の処理を設定値によらず共通化できるため、処理負担を軽減することができる。
[9] 特徴部093Fでは、設定値を変更可能な設定値変更処理における207SGSa072のステップにおいて、当否判定テーブルとともに、設定値情報を記憶する。これにより、複数段階の設定値が設定されたパチンコ遊技機1における大当り判定の際に、大当り判定を好適に行うことができる。
〔特徴部092F,093Fの主な変形例〕
[1] 特徴部093Fにおいては、図10-22の設定値変更処理における207SGSa071のステップ等で、格納される設定値の情報に対応して、当否判定テーブルがRAM102の当否判定テーブル記憶領域から予め選択されて読出され、RAM102の使用テーブル記憶領域に記憶設定される例を示した。しかし、これに限らず、設定値の情報を格納せず、設定値に対応した当否判定テーブルの情報を格納するようにしてもよい。
[2] 図13-3に示すように、当否判定モジュールが判定する判定値の範囲は、例えば所定の基準値(例えば1020等)を始まりのデータとして共通のデータとし、正方向(数値が増える方向)に判定値のデータ範囲が設定される例を示した。しかし、これに限らず、当否判定モジュールが判定する判定値の範囲は、例えば所定の基準値(例えば1300等)を終りのデータとして共通のデータとし、逆方向(数値が減る方向)に判定値のデータ範囲が設定されるようにしてもよい。
[3] 図13-4および図13-5の当否判定モジュールについて、図13-4の92FS050、図13-5の92FS001に示す設定値情報一致判定は、実行しなくてもよい。
[4] 図13-4および図13-5の当否判定モジュールに関し、設定変更処理を実行するときに、設定値情報、および、設定値に対応する当否判定テーブルを予め記憶して当否判定モジュールを実行する場合には、記憶されている設定値情報に基づいて、当否判定テーブルが設定値に対応しているものであるか否かの整合性を確認し、整合性が確認できた当否判定テーブルを用いて、当否判定をするようにしてもよい。このようにすれば、当否判定をする場合における判定の安全性(正当性)が高くなるようにすることができる。
[5] 図13-5に示す当否判定モジュールの処理について、93FS002において読出した当否判定テーブルに付与されているテーブル番号のデータを記憶領域に別途記憶し、テーブル番号のデータを比較することによりテーブル番号が同じであるか否かを判定することに基づいて設定値情報が異常であるか否かを判定してもよい。その場合には、93FS001において設定値情報を比較しない。
[6] 特徴部093Fでは、いずれかの設定値(例えば、設定値1~6のいずれか)に設定されたことに基づいて、少なくとも設定値に対応した前記有利状態に制御されることを判定する判定値情報(例えば、当否判定テーブル)を記憶する記憶手段(例えば、RAM102)が設けられている。その記憶手段には、例えば図10-22の設定値変更処理で当否判定テーブルとは別に格納される設定値情報等のその他の情報も、当否判定テーブルの判定値情報に加えて記憶しておくようにしてもよい。
[7] 当否判定モジュールにおいて当否判定をするときにおいて、設定値情報と当否判定テーブルとの整合性を確認するために、設定値情報および当否判定テーブルの情報との両方を用いて、当否判定をする処理を実行するようにしてもよい。このような処理を実行すれば、処理負担が若干増加するが、当否判定に用いる情報の整合性を担保することができる。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。