JP7026384B2 - アセトン検知素子 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 (1)平成29年11月22日に http://www.siej.org/h29_taikai/poster2017_2.pdfにて発表。 (2)平成29年12月13日に平成29年室内環境学会学術大会にて発表。 (3)平成30年3月6日に https://nenkai.csj.jp/Proceeding/?year=2018にて発表。 (4)平成30年3月21日に日本化学会第98春季年会にて発表。
本発明は、気体中に存在するアセトンを検出する検知素子に関する。
有機溶剤のひとつとして洗浄や有機合成の分野で多用されるアセトンは、生体内で脂肪の分解の際にも発生することが知られている。そのため呼気中の濃度が糖尿病を患っている人間において健常者の2倍以上(おおよそ2ppm以上)であることが知られている。そのため呼気中のアセトン濃度の分析により糖尿病の病気の管理や予防に用いることが提唱され、研究されている。現在糖尿病患者の日常の管理は侵襲的手段である血液の分析によって行われており、患者に苦痛を与え、また特別の技術や注意を必要としている。それに比して呼気の分析は非侵襲の方法であり、患者に苦痛を与えず、また特別の技術を必要としないという利点がある。
このため呼気中のアセトン分析技術として、タングステン酸化物などを用いた半導体センサ(非特許文献1参照)やバイオセンサ(非特許文献2参照)などが提唱されている。また、呼気をいったん吸収材に吸着させその後高速液体クロマトグラフを用いて分析する方法(非特許文献3参照)などが提唱されている。例えば、非特許文献1の技術では、SiをドープしたWOナノ粒子薄膜を作製し、アセトン検出用半導体センサとしている。このセンサによれば、裏面にヒータを置くことで相対湿度80~90%の雰囲気中の数十ppbのアセトンを数十秒で検出することが可能とされている。
また、非特許文献2の技術では、二級アルコール脱水素酵素の逆反応により消費される還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの発光を検出することでアセトンの検出を行なっている。センサ薄膜は多孔質基板上に固定され、光源と蛍光検出器を有する光ファイバ型検出装置を作製し、蛍光の検出を行なっている。この方法によると0.02~5.3ppmのアセトンの定量が可能であるとされている。
また、非特許文献3の技術では、DNPHがコートされたシリカ(Waters Sep-Pak Cartridge)を吸着材として用い、アセトンをDNPH誘導体にして、その後アセトニトリル、水、テトラヒドロフランの混合溶液で溶出させ、高速液体クロマトグラフィーで分析している。この方法によると7ppmのアセトンが標準的に分析可能であるとされている。
しかしながら、上述した従来の測定技術では、以下に示すように気体中に含まれるアセトンを、簡便に測定できないという問題があった。まず、非特許文献1の半導体センサでは、測定時に半導体表面を高温に保っておくためにヒータを用いなければならないという問題があった。また信号を取り出すために常時通電してリアルタイムで信号を取り出す必要があるという不都合があった。また、非特許文献2の技術も同様に信号を取り出すために常時通電してリアルタイムで信号を取り出す必要があるという不都合があった。またバイオセンサを用いているために、使用が1回だけであるという不都合もあった。さらに蛍光測定のため大型の装置が必要であった。また、非特許文献3の方法は、吸着時に空気のサンプリングのためのポンプが必要で電力を必要とし、分析には大型の高速液体クロマトグラム装置を用いる必要がありその場での分析が出来ないという不都合があった。また溶出液として多くの溶媒を用いる必要があった。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、気体中に含まれているアセトンを、高感度でかつ簡便に、省電力かつ化学薬品の使用を抑えて測定可能にすることを目的とする。
本発明に係るアセトン検知素子は、ガラスからなる多孔体と、多孔体の孔内に配置された2-または4-位に官能基を有するフェニルヒドラジン化合物および酸よりなる検知剤とを備えるようにしたものである。アセトン検知素子の孔内にアセトンが侵入すると、孔内に配置された上記フェニルヒドラジン化合物が反応し、可視光領域に光吸収特性を備える反応生成物が生成される。また特に反応生成物が光吸収を示す吸収極大の波長が、反応出発物質である上記フェニルヒドラジン化合物の光吸収を示す吸収極大の波長に比較して、50nm以上の長波長領域に存在し、反応出発物質と反応生成物質の吸収スペクトルが明らかに異なるという特徴がある。
上記アセトン検知素子において、上記フェニルヒドラジン化合物は、4-ニトロフェニルヒドラジンであり、酸は塩酸である。また、上記フェニルヒドラジン化合物は2-ニトロフェニルヒドラジンである。なお、多孔体は、孔径が20nm以下であればよい。
本発明によれば、ガラスからなる多孔体の孔内に、2-または4-位に官能基を有するフェニルヒドラジン化合物、酸よりなる検知剤を備える(配置する)ようにしたので、気体中に含まれているアセトンを、高感度にかつ簡便に測定することが出来るようになるという優れた効果が得られる。また多孔材料は比表面性が大きいためポンプなどを用いて気体の吸引をする必要がなく省電力であり、また作製時に少量の化学薬品を用いるだけで、検出時に化学薬品の使用が必要ないという、環境面でも優れた効果が得られる。
本発明の実施の形態におけるアセトン検知素子について説明するための説明図である。 実施の形態1におけるアセトン検知素子を用いた測定における、アセトンを測定対象とした前後2回の吸光度の測定結果を示す特性図である。 アセトン濃度を1~10ppmの濃度範囲で作製した試料空気に、実施の形態1のアセトン検知素子を3時間暴露することによる測定の結果を示す特性図である。 アセトンの濃度を1ppmの濃度範囲で作製した試料空気に、実施の形態1のアセトン検知素子を3~6時間暴露することによる測定の結果を示す特性図である。 実施の形態2におけるアセトン検知素子を用いた測定における、アセトンを測定対象とした前後2回の吸光度の測定結果を示す特性図である。 アセトン濃度を1~10ppmの濃度範囲で作製した試料空気に、実施の形態2のアセトン検知素子を3時間暴露することによる測定の結果を示す特性図である。 アセトンの濃度を1ppmの濃度範囲で作製した試料空気に、実施の形態2のアセトン検知素子を3~6時間暴露することによる測定の結果を示す特性図である。 比較例1におけるアセトン検知素子を用いた測定における、アセトンを測定対象とした前後2回の吸光度の測定結果を示す特性図である。 比較例2におけるアセトン検知素子を用いた測定における、アセトンを測定対象とした前後2回の吸光度の測定結果を示す特性図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1におけるアセトン検知素子について、検知素子の作製方法とともに説明する。実施の形態1において用いる2-または4-位に官能基を有するフェニルヒドラジン化合物は、4-ニトロフェニルヒドラジンである。まず、アセトン検知素子の作製方法について説明すると、図1(a)に示すように、4-ニトロフェニルヒドラジン0.01gと塩酸0.1mlとをメタノールに溶解して全量を25mlとした検知剤溶液101を、容器102の中に作製する。
次に、図1(b)に示すように、検知剤溶液101に、平均孔径4nmの多孔質ガラスである多孔体103を浸漬する。多孔体103は、例えば、コーニング社製のバイコール#7390である。また、多孔体103は、例えば、8(mm)×8(mm)で厚さ1(mm)のチップサイズである。なお、多孔体103は、平均孔径が20nm以下であるとよい。また、ここでは検知素子103aを板状としたが、これに限るものではなく、ファイバ状に形成するようにしてもよい。
多孔体103をガラス(硼珪酸ガラス)から構成した場合、この平均孔径を20nm以下とすることで、可視UV波長領域(波長200~2000nm)での透過スペクトルの測定において、可視光領域(380~800nm)では光が透過する。しかし、平均孔径が20nmを超えて大きくなると、可視領域で急激な透過率の減少が観測されることが判明している(特許第3639123号公報)。このことにより、多孔体は、平均孔径が20nm以下とした方が良い。本実施の形態における多孔体103の比表面積は1g当たり100m以上である。なお、多孔体103は、多孔質ガラスに限らず、担持する検知剤(検知溶液)と反応しない透明な(透光性を有する)材料から構成されていてもよい。
上述した多孔体103を検知剤溶液101に遮光した状態で24時間含浸し、多孔体103の孔内に検知剤溶液を含浸させた後、検知剤が含浸した多孔体103を風乾し、図1(c)に示すように、遮光状態で窒素ガス気流中に24時間放置して乾燥し、検知素子(アセトン検知素子)103aを作製する。従って、検知素子103aにはフェニルヒドラジン化合物と酸よりなる検知剤が導入され、検知素子103aの多孔質の孔内に上記検知剤が担持されているものとなる。本実施例1では、フェニルヒドラジン化合物として、4-ニトロフェニルヒドラジンを用い、酸として塩酸を用いている。
このように構成された検知素子103aによれば、孔内にアセトンが侵入すると、孔内に配置されたフェニルヒドラジン化合物(4-ニトロフェニルヒドラジン)とが酸性条件で反応し、可視光域に光吸収特性を備える反応生成物が生成される。この結果、以下に示すように、検知素子の吸光度が、アセトンを測定した後に変化するものと考えられる。
次に、検知素子103aを用いたアセトンの検出方法について説明すると、まず、検知素子103aの厚さ方向の吸光度を測定する。例えば、図1(d)に示すように、光強度Iの入射光を透過させた透過光の強度Iを測定し、これらより吸光度(=log10(I/I))を求める。
次に、図1(e)に示すように、例えば10ppmの濃度のアセトンが存在する測定対象の空気104中に、検知素子103aを3時間暴露する。この暴露は、室温(約25℃)の状態で行う。この後、暴露後の検知素子103bを測定対象の空気104中より取り出し、図1(f)に示すように、暴露後の検知素子103bの厚さ方向の吸光度を測定する。
上述した2回の吸光度の測定(吸光光度分析)結果を図2に示す。図2では、測定対象の空気に暴露する前の吸光度の測定結果を破線で示し、暴露した後の吸光度の測定結果を実線で示す。図2に示すように、波長395nm程度を中心として波長300~500nmの範囲において、実線(暴露後吸収スペクトル)と破線(暴露前吸収スペクトル)との間に大きな違いがみられる。実線から破線を差し引くことで、反応生成物質の吸収極大が判明し、実施の形態1において、それはおよそ395nmである。吸収極大を示す波長は、反応出発物質の4-ニトロフェニルヒドラジンでは310nm、反応生成物質のアセトン-4-ニトロフェニルヒドラゾンでは395nmで両者の間の違いは85nmである。特に、可視領域である380~500nmに大きな違いがみられ、暴露前の検知素子は目視でほぼ透明にみられるが、暴露後は黄色にみられる。
図2に示したように、アセトンが含まれる空気に検知素子103aを暴露した後の、検知素子103bの吸光度の測定(実線)では、おおよそ380nmを中心とした吸光度が増加している。従って、本実施の形態におけるアセトン検知素子における光吸収の変化の測定や、色の変化の観察により、アセトンの測定及び定量などの測定が可能になる。例えば、紫外の発光ダイオード(中心波長385nm)からの光の透過率を測定することで上記光吸収の変化が検出可能である。
次に、本実施の形態におけるアセトン検知素子を用いた測定例について説明する。例えば、アセトン濃度を1~10ppmの濃度範囲で作製した試料空気に、本実施の形態のアセトン検知素子を、3時間暴露する。この暴露の前と後とにおける検知素子の、波長395nmにおける透過吸光度の差と、試料空気におけるアセトン濃度との関係を調べると、図3に示すようになり、アセトン濃度が高い試料空気に暴露された検知素子ほど、吸光度の差が大きいものとなる。また、アセトン濃度が1ppmと低濃度であっても検出されており、高感度でアセトンの検出が可能なことが判る。
また、アセトンの濃度を1ppmの濃度で作製した試料空気に、本実施の形態のアセトン検知素子を、3時間及び6時間暴露する。この暴露の前と後とにおける検知素子の、波長395nmにおける透過吸光度の差と、試料空気におけるアセトン濃度との関係を調べると、図4に示すようになり、いずれの濃度の試料空気においても、暴露時間が長いほど、吸光度の差が大きくなっている。
以上説明したように、本実施の形態1におけるアセトン検知素子によれば、光を透過する多孔質ガラスである多孔体を基板とし、この複数の孔内に4-ニトロフェニルヒドラジン及び塩酸を含む検知剤を担持させたので、空気中に含まれるppmレベルの微量なアセトンを、精度よく測定することが可能となる。また、図4を用いて説明したように、測定の時間を長くするほど吸光度の変化が大きく測定されるので、本検知素子は時間的に蓄積した濃度の測定が可能であり、ppbレベルの極微量な濃度のアセトンの測定も可能である。
前述した本実施の形態におけるアセトン検知素子を用いた測定装置としては、例えば、発光光の中心波長が385nmの紫外光発光ダイオードとフォトディテクタとの間に本検知素子を配置し、検知素子を透過した光をフォトディテクタで検出可能とし、フォトディテクタからの出力信号を処理して検知素子の吸光度の変化を出力する構成とすればよい。このような簡便な装置構成で、上述した極微量なアセトンの測定が容易に行える。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2におけるアセトン検知素子について、検知素子の作製方法とともに説明する。実施の形態2において用いる2-または4-位に官能基を有するフェニルヒドラジン化合物は、2-ニトロフェニルヒドラジンである。はじめに、アセトン検知素子の作製方法について説明する。以下でも、実施の形態1と同様に図1(a)~図1(f)を用いて説明する。まず、図1(a)に示すように、2-ニトロフェニルヒドラジン0.01gを塩酸0.1mlをメタノールに溶解し、全量を25mlとした検知剤溶液101を容器102の中に作製する。
次に、図1(b)に示すように、検知剤溶液101に、平均孔径4nmの多孔質ガラスである多孔体103を浸漬する。多孔体103は、例えば、コーニング社製のバイコール#7930である。バイコール#7930は平均孔径4nmの複数の細孔を有する多孔体である。また、多孔体103は、例えば、8(mm)×8(mm)で厚さ1(mm)のチップサイズである。なお、多孔体103は、平均孔径が20nm以下であるとよい。
上述した多孔体103を検知剤溶液101に2時間浸漬し、多孔体103の孔内に検知剤溶液を含浸させた後、検知剤が含浸した多孔体103を風乾し、図1(c)に示すように、窒素ガス気流中に24時間放置して乾燥し、検知素子(アセトン検知素子)103aを作製する。従って、検知素子103aにはフェニルヒドラジン化合物と酸よりなる検知剤が導入され、検知素子103aの多孔質の孔内に上記検知剤が担持されているものとなる。本実施の形態2では、フェニルヒドラジン化合物として、2-ニトロフェニルヒドラジンを用い、酸として塩酸を用いている。
このように構成された検知素子103aによれば、孔内にアセトンが侵入すると、孔内に配置されたフェニルヒドラジン化合物(2-ニトロフェニルヒドラジン)とが酸性条件で反応し、可視光域に光吸収特性を備える反応生成物が生成される。この結果、以下に示すように、検知素子の吸光度が、アセトンを測定した後に変化するものと考えられる。
次に、検知素子103aを用いたアセトンの検出方法について説明すると、まず、検知素子103aの厚さ方向の吸光度を測定する。例えば、図1(d)に示すように、光強度Iの入射光を透過させた透過光の強度Iを測定し、これらより吸光度(=log10(I/I))を求める。
次に、図1(e)に示すように、例えば10ppmの濃度のアセトンが存在する測定対象の空気104中に、検知素子103aを3時間暴露する。この暴露は、室温(約20℃)の状態で行う。この後、暴露後の検知素子103bを測定対象の空気104中より取り出し、図1(f)に示すように、暴露後の検知素子103bの厚さ方向の吸光度を測定する。
上述した2回の吸光度の測定(吸光光度分析)結果を図5に示す。図5では、測定対象の空気に暴露する前の吸光度の測定結果を破線で示し、暴露した後の吸光度の測定結果を実線で示す。図5に示すように、波長450nm程度を中心として波長250~500nmの範囲において、実線(暴露後吸収スペクトル)と破線(暴露前吸収スペクトル)との間に大きな違いがみられる。実線から破線を差し引くことで、反応生成物質の吸収極大が判明し、実施の形態2において、それはおよそ450nmである。吸収極大を示す波長は、反応出発物質の2-ニトロフェニルヒドラジンでは360nm、反応生成物質のアセトン-2-ニトロフェニルヒドラゾンでは450nmで両者の間の違いは90nmである。特に、可視領域である380~550nmに大きな違いがみられ、暴露前の検知素子は目視でほぼ透明にみられるが、暴露後は黄色にみられる。
図5に示したように、アセトンが含まれる空気に検知素子103aを暴露した後の、検知素子103bの吸光度の測定(実線)では、おおよそ450nmを中心とした吸光度が増加している。従って、本実施の形態におけるアセトン検知素子における光吸収の変化の測定や、色の変化の観察により、アセトンの測定及び定量などの測定が可能になる。例えば、青色の発光ダイオード(中心波長470nm)からの光の透過率を測定することで上記光吸収の変化が検出可能である。
次に、本実施の形態におけるアセトン検知素子を用いた測定例について説明する。例えば、アセトン濃度を1~10ppmの濃度範囲で作製した試料空気に、本実施の形態のアセトン検知素子を、3時間暴露する。この暴露の前と後とにおける検知素子の、波長450nmにおける透過吸光度の差と、試料空気におけるアセトン濃度との関係を調べると、図6に示すようになり、アセトン濃度が高い試料空気に暴露された検知素子ほど、吸光度の差が大きいものとなる。また、アセトン濃度が1ppmと低濃度であっても検出されており、高感度でアセトンの検出が可能なことが判る。
また、アセトンの濃度を1ppmの濃度で作製した試料空気に、本実施の形態のアセトン検知素子を、3時間及び6時間暴露する。この暴露の前と後とにおける検知素子の、波長450nmにおける透過吸光度の差と、試料空気におけるアセトン濃度との関係を調べると、図7に示すようになり、いずれの濃度の試料空気においても、暴露時間が長いほど、吸光度の差が大きくなっている。
以上説明したように、本実施の形態2におけるアセトン検知素子によれば、光を透過する多孔質ガラスである多孔体を基板とし、この複数の孔内に2-ニトロフェニルヒドラジン及び塩酸を含む検知剤を担持させたので、空気中に含まれるppmレベルの微量なアセトンを、精度よく測定することが可能となる。また、図7を用いて説明したように、測定の時間を長くするほど吸光度の変化が大きく測定されるので、本検知素子は時間的に蓄積した濃度の測定が可能であり、ppbレベルの極微量な濃度のアセトンの測定も可能である。
前述した本実施の形態におけるアセトン検知素子を用いた測定装置としては、例えば、発光光の中心波長が470nmの青色光発光ダイオードとフォトディテクタとの間に本検知素子を配置し、検知素子を透過した光をフォトディテクタで検出可能とし、フォトディテクタからの出力信号を処理して検知素子の吸光度の変化を出力する構成とすればよい。このような簡便な装置構成で、上述した極微量なアセトンの測定が容易に行える。
[比較例1]
次に、本発明の比較例1におけるアセトン検知素子について、検知素子の作製方法とともに説明する。比較例1では、2-または4-位に官能基を有するフェニルヒドラジン化合物ではない3-ニトロフェニルヒドラジンが用いられる。はじめに、アセトン検知素子の作製方法について説明する。以下でも、実施の形態1と同様に図1(a)~図1(f)を用いて説明する。まず、図1(a)に示すように、3-ニトロフェニルヒドラジン0.01gと塩酸0.1mlをメタノールに溶解し、全量を25mlとした検知剤溶液101を容器102の中に作製する。
次に、図1(b)に示すように、検知剤溶液101に、平均孔径4nmの多孔質ガラスである多孔体103を浸漬する。多孔体103は、例えば、コーニング社製のバイコール#7930である。バイコール#7930は平均孔径4nmの複数の細孔を有する多孔体である。また、多孔体103は、例えば、8(mm)×8(mm)で厚さ1(mm)のチップサイズである。なお、多孔体103は、平均孔径が20nm以下であるとよい。
上述した多孔体103を検知剤溶液101に2時間浸漬し、多孔体103の孔内に検知剤溶液を含浸させた後、検知剤が含浸した多孔体103を風乾し、図1(c)に示すように、窒素ガス気流中に24時間放置して乾燥し、検知素子(アセトン検知素子)103aを作製する。従って、検知素子103aにはフェニルヒドラジン化合物と酸よりなる検知剤が導入され、検知素子103aの多孔質の孔内に上記検知剤が担持されているものとなる。比較例1では、フェニルヒドラジン化合物として、3-ニトロフェニルヒドラジンを用い、酸として塩酸を用いている。
このように構成された検知素子103aによれば、孔内にアセトンが侵入すると、孔内に配置されたフェニルヒドラジン化合物(3-ニトロフェニルヒドラジン)とが酸性条件で反応し、3-ニトロフェニルヒドラジンとは異なる光吸収特性を備える反応生成物が生成される。この結果、以下に示すように、検知素子の吸光度が、アセトンを測定した後に変化するものと考えられる。
次に、検知素子103aを用いたアセトンの検出方法について説明すると、まず、検知素子103aの厚さ方向の吸光度を測定する。例えば、図1(d)に示すように、光強度Iの入射光を透過させた透過光の強度Iを測定し、これらより吸光度(=log10(I/I))を求める。
次に、図1(e)に示すように、例えば10ppmの濃度のアセトンが存在する測定対象の空気104中に、検知素子103aを3時間暴露する。この暴露は、室温(約25℃)の状態で行う。この後、暴露後の検知素子103bを測定対象の空気104中より取り出し、図1(f)に示すように、暴露後の検知素子103bの厚さ方向の吸光度を測定する。
上述した2回の吸光度の測定(吸光光度分析)結果を図8に示す。図8では、測定対象の空気に暴露する前の吸光度の測定結果を破線で示し、暴露した後の吸光度の測定結果を実線で示す。図8に示すように、アセトン暴露後も可視領域に違いは見られず、変化は紫外領域のみである。
実施の形態1~2では暴露前の吸収スペクトルと暴露後の吸収スペクトルとでは吸収極大の波長が50nm以上異なり、目視でも色の違いが明らかに観察されるが、比較例では色の違いは目視で観察されない。
[比較例2]
次に、本発明の比較例2におけるアセトン検知素子について、検知素子の作製方法とともに説明する。比較例2では、2-または4-位に官能基を有するフェニルヒドラジン化合物ではない2、4-ニトロフェニルヒドラジンが用いられる。はじめに、アセトン検知素子の作製方法について説明する。以下でも、実施の形態1と同様に図1(a)~図1(f)を用いて説明する。まず、図1(a)に示すように、2、4-ジニトロフェニルヒドラジン0.01gと塩酸0.1mlをメタノールに溶解し、全量を25mlとした検知剤溶液101を容器102の中に作製する。
次に、図1(b)に示すように、検知剤溶液101に、平均孔径4nmの多孔質ガラスである多孔体103を浸漬する。多孔体103は、例えば、コーニング社製のバイコール#7930である。バイコール#7930は平均孔径4nmの複数の細孔を有する多孔体である。また、多孔体103は、例えば、8(mm)×8(mm)で厚さ1(mm)のチップサイズである。なお、多孔体103は、平均孔径が20nm以下であるとよい。
上述した多孔体103を検知剤溶液101に2時間浸漬し、多孔体103の孔内に検知剤溶液を含浸させた後、検知剤が含浸した多孔体103を風乾し、図1(c)に示すように、窒素ガス気流中に24時間放置して乾燥し、検知素子(アセトン検知素子)103aを作製する。従って、検知素子103aにはフェニルヒドラジン化合物と酸よりなる検知剤が導入され、検知素子103aの多孔質の孔内に上記検知剤が担持されているものとなる。比較例2では、フェニルヒドラジン化合物として、2、4-ジニトロフェニルヒドラジンを用い、酸として塩酸を用いている。
このように構成された検知素子103aによれば、孔内にアセトンが侵入すると、孔内に配置されたフェニルヒドラジン化合物(2、4-ジニトロフェニルヒドラジン)とが酸性条件で反応し、2、4-ジニトロフェニルヒドラジンとは異なる光吸収特性を備える反応生成物が生成される。この結果、以下に示すように、検知素子の吸光度が、アセトンを測定した後に変化するものと考えられる。
次に、検知素子103aを用いたアセトンの検出方法について説明すると、まず、検知素子103aの厚さ方向の吸光度を測定する。例えば、図1(d)に示すように、光強度Iの入射光を透過させた透過光の強度Iを測定し、これらより吸光度(=log10(I/I))を求める。
次に、図1(e)に示すように、例えば10ppmの濃度のアセトンが存在する測定対象の空気104中に、検知素子103aを1時間暴露する。この暴露は、室温(約20℃)の状態で行う。この後、暴露後の検知素子103bを測定対象の空気104中より取り出し、図1(f)に示すように、暴露後の検知素子103bの厚さ方向の吸光度を測定する。
上述した2回の吸光度の測定(吸光光度分析)結果を図9に示す。図9では、測定対象の空気に暴露する前の吸光度の測定結果を破線で示し、暴露した後の吸光度の測定結果を実線で示す。図9に示すように、暴露前の吸収の吸収極大の波長と暴露後の吸収の吸収極大の波長がほぼ同じである。反応出発物質の2,4-ジニトロフェニルヒドラジンの吸収極大が355nmであり、反応生成物質のアセトン-2,4-ジニトロフェニルヒドラゾンの吸収極大が365nmであり、両者の間には10nmの違いしか存在しない。暴露前の検知素子は目視で黄色に観察され、また暴露後も目視で黄色に観察される。
実施の形態1~2では暴露前の吸収スペクトルと暴露後の吸収スペクトルとでは吸収極大の波長が50nm以上異なり、目視でも色の違いが明らかに観察されるが、比較例では色の違いは目視で観察されず、また吸光度の比較から簡単にアセトン濃度の算出は出来ない。
次に、上述したアセトン検知素子におけるアセトンの検知について、より詳細に説明する。まず、前述した実施の形態1におけるアセトンを用いた検知素子における光吸収の変化は、有機反応として示されているヒドラジンとケトンもしくはアルデヒドの反応による、ヒドラゾン化合物の生成反応と同様の結果によるものと考えられる。アルデヒドやケトンの検出法として知られているDNPH法では、よく知られているように、シリカゲルなどに担持された2,4-ジニトロフェニルヒドラジンに対象物質を暴露し、ヒドラゾン化合物を生成させ、アセトニトリルなどで溶出させ、液体クロマトグラフ法で分離・分析を行っている。しかしながら、DNPH法では、溶液を用いる溶出などの複雑な手順や、クロマログラフ装置などの大型の装置が必要である。
これに対し、前述した本実施の形態におけるアセトン検知素子によれば、溶液を用いる複雑な手順や大型の装置の必要はない。本実施の形態によれば、検知素子の基板が多孔体であるため表面積が大きく、また透明であり、含浸化合物の吸収スペクトルの吸収極大の波長が可視領域から20nm以上離れており、また生成物質の吸収極大の波長との差が50nm以上あるために吸光度の測定が可能であり、簡便に測定が可能である。また、生成物の吸収極大が可視領域に近いために目視による観察も可能である。
このことは実施の形態1~2に示したフェニルヒドラジン化合物いずれにおいても同様である。例えば、孔内に侵入してきたアセトンと、4-ニトロフェニルヒドラジンにより、前述した反応生成物として、アセトン-4-ニトロフェニルヒドラゾンが生成される。また、この反応生成物が室温で安定に多孔質孔内に存在すると考えられる。
またDNPH法ではアルデヒド類やケトン類などアセトン以外の物質でも同様の反応が起こり、それを液体クロマトグラフィーで分離しているが、本実施の形態におけるアセトン検知素子によれば、吸光度の測定が可能なことよりスペクトル解析により他の干渉物質と区別することが出来る。
なお、本発明では、フェニルヒドラジン化合物として、4-ニトロフェニルヒドラジン、2-ニトロフェニルヒドラジンを用いるようにしたが、これに限るものではなく、2-または4-位に官能基を有するフェニルヒドラジン化合物を用いることで、アセトンとの反応前後での吸収スペクトルの極大値が少なくとも50nm以上離れている本発明のアセトン検知素子とすることができる。また、上述では塩酸を用いたが、これに限るものではない。例えば、リン酸や酢酸でも同様である。
また、上述したアセトン検知素子における吸光度の変化は、色の変化として目視により確認容易である。例えば、波長400~470nm付近の光吸収強度が、5段階に変化しているカラーチャートを用意し、このカラーチャートとの比較により、各アセトン検知素子における色の変化を、評価値が大きいほど色が濃く観察されたことを示す5段階で評価する。予めアセトンの濃度が既知の試料空気を用意してこれを測定し、この測定結果を上記カラーチャートで評価しておくことで、カラーチャートの5段階の色毎にアセトンの濃度値を割り当てる。このようにして、濃度値が割り当てられたカラーチャートを用い、測定後のアセトン検知素子の色を目視で評価すれば、測定した空気中におけるアセトンの濃度が判断できる。
101・・・検知剤溶液、102・・・容器、103・・・多孔体、103a・・・検知素子(アセトン検知素子)、103b・・・暴露後の検知素子、104・・・測定対象の空気

Claims (3)

  1. ガラスからなる多孔体と、前記多孔体の孔内に配置された2-ニトロフェニルヒドラジンおよび酸よりなる検知剤とを備えることを特徴とするアセトン検知素子。
  2. 請求項1に記載のアセトン検知素子において、前記多孔体は、孔径が20nm以下であることを特徴とするアセトン検知素子。
  3. ガラスからなる多孔体と、前記多孔体の孔内に配置された2-ニトロフェニルヒドラジンおよび酸よりなる検知剤に所定波長の光を入射させ、測定対象空気に暴露する前の前記検知剤の第1の吸光度を測定する工程と、
    前記検知剤を前記測定対象空気に暴露させる工程と、
    前記測定対象空気に暴露させた前記検知剤に前記所定波長の光を入射させ、前記測定対象空気に暴露させた前記検知剤の第2の吸光度を測定する工程と、
    前記第1の吸光度と前記第2の吸光度の差分に基づいて、前記測定対象空気に含まれるアセトンを検知する工程とを備えることを特徴とするアセトン検知方法。
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