JP7016739B2 - ガスタービンの燃料ノズル及び燃焼器並びにガスタービン - Google Patents

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Description

本開示は、ガスタービンの燃料ノズル及び燃焼器並びにガスタービンに関する。
ガスタービン燃焼器の燃焼ノズルにおいて、液体燃料を噴射する場合の燃料の分散性向上や微粒化を目的として、燃料ノズル内部で液膜状の燃料の旋回流を形成し、噴射することが提案されている。
例えば、特許文献1には、燃料の旋回流を形成するための燃料渦巻室を備えた燃料噴射弁(燃料ノズル)が開示されている。燃料渦巻室は、燃料噴射弁の前方内部に設けられており、燃料供給ラインに連通される円筒部分と、軸方向において、該円筒部分と燃料噴射弁先端に設けられる燃料噴孔との間に位置し、円筒部分から燃料噴孔に向かって直径が漸減するテーパ部を含む。
燃料渦巻室には、円周方向に沿った燃料導入孔が設けられており、燃料供給ラインからの燃料は、該燃料導入孔において円周方向に加速されて、燃料渦巻室に導入される。燃料渦巻室に導入された燃料は、燃料渦巻室の円筒部分及びテーパ部において旋回流となり、燃料噴孔を通過するとき、遠心力により薄い液膜となった後、燃焼器の下流に噴出される。
また、燃料噴孔の先端から噴出した薄い液膜の燃料は、燃料噴射弁の外周に設けたスワラを通過した高圧空気の旋回流によって寸断されて微粒化され、燃焼室内に流入するようになっている。
特開2003-130353号公報
燃料ノズルにおいて従来用いられていた噴霧方式である液柱クロスフロー噴霧では、
延長管出口の位置において、燃料が延長管壁面近傍に分布する等、得られる燃料分布が比較的良好ではなく、また、空気流れに向かって液柱を噴射することから、空気流れによるせん断によって得られる燃料の液滴の粒径が比較的大きなものであった。これに対し、特許文献1に記載される燃料噴射弁(燃料ノズル)では、噴射孔から液膜の旋回流を噴射し、この薄い液膜を空気の流れで微粒化することにより、燃料の微粒化及び燃料分布の改善が図られている。
一方、特にガス燃料を噴射する燃料ノズルにおいては、渦芯フラッシュバック(燃料ガスの旋回流れの渦芯部から火炎の遡上)が生じることがある。そこで、渦芯フラッシュバックを抑制するためのパージ空気をノズル先端部に供給するパージ空気供給管を、燃料ノズルの内部に設けることがある。
ところで、例えば、ガス燃料及び液体燃料の両方を噴射可能なデュアルノズル等において、ガス燃料使用時に生じ得る渦芯フラッシュバックを抑制しながら、かつ、液体燃料の微粒化及び燃料分布を改善したいという要請がある。
しかしながら、渦芯フラッシュバックを抑制するための構造と、液体燃料の微粒化又は燃料分布の改善を図るための構造とを1つの燃料ノズルの中に両立させることは、スペースの制約上困難であった。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、渦芯フラッシュバックの抑制と、燃料の微粒化又は燃料分布の改善と、を両立可能なガスタービンの燃料ノズル及び燃焼器並びにガスタービンを提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る燃料ノズルは、
ガスタービンの燃料を噴射するための燃料ノズルであって、
前記燃料ノズルの軸方向に沿って延び、前記軸方向における下流端部からパージガスを吐出するためのパージガスラインと、
前記パージガスラインの外周側において前記軸方向に沿って延び、前記軸方向における下流端に環状の噴射口を有する環状通路と、
前記軸方向における前記環状通路の上流側に位置し、前記環状通路に供給される燃料の旋回流を形成するための環状の渦巻室と、を備え、
前記渦巻室の外径ROは、前記環状通路の外径ROよりも大きい。
上記(1)の構成によれば、燃料ノズルの軸方向に沿って延びるパージガスラインの外周側に、渦巻室に連通する環状通路を配置したので、燃料ノズルの内部において、パージガスを吐出するためのパージガスラインと、燃料の液膜の旋回流を形成及び噴出するための渦巻室及び環状通路とを共存させることができる。よって、設置スペースの制約がある中で、燃料ノズルにおいて、パージガスの吐出による渦芯フラッシュバックの抑制と、燃料液膜の旋回流を噴出することによる燃料の微粒化又は燃料分布の改善と、を両立することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記軸方向において前記渦巻室の上流側に位置し、前記渦巻室に燃料を供給するための少なくとも1本の供給通路をさらに備え、
前記少なくとも1本の供給通路は、前記渦巻室に近づくにつれて周方向位置がずれるように前記軸方向に対して斜めに延在する。
上記(2)の構成によれば、渦巻室に燃料を供給するための供給通路が、渦巻室近づくにつれて周方向位置がずれるように軸方向に対して斜めに延在するようにしたので、供給通路から渦巻室に向けて、軸方向に対して斜めに燃料が噴射される。よって、燃料に旋回成分を与えながら該燃料を渦巻室の壁面(例えば、側壁面又は底面)に衝突させることができ、渦巻室及び環状通路において、燃料液膜の旋回流を効果的に形成することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記少なくとも1本の供給通路は、前記渦巻室の壁面に開口し、
前記供給通路の前記壁面における開口端は、前記環状通路の上流端よりも径方向外側に位置する。
上記(3)の構成によれば、渦巻室の壁面における供給通路の開口端が、渦巻室の下流側に位置する環状通路の上流端よりも径方向外側に位置するようにしたので、供給通路から渦巻室の下流側端面に向けて燃料を噴射及び衝突させることができる。これにより、下流側端面において、液体燃料の流れの軸方向の速度成分を、軸方向に対して垂直な速度成分に変換することができ、液体燃料の圧力エネルギーを旋回エネルギーに効果的に変換することができる。よって、渦巻室及び噴射通路において、燃料液膜の旋回流を効果的に形成することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの構成において、
前記パージガスラインの下流端は、前記軸方向において、前記環状通路の前記噴射口よりも下流側に位置する。
上記(4)の構成によれば、パージガスラインの下流端が、軸方向において、環状通路の噴射口よりも下流側に位置するようにしたので、燃焼器内を流れる空気が燃料ノズルの先端部で循環流を形成すること抑制して、渦芯フラッシュバック(旋回流れの渦中心から火炎遡上)を抑制できるとともに、液体燃料がパージガスラインへ逆流するのを抑制することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、
前記燃料ノズルは、
少なくとも前記渦巻室よりも下流側の軸方向範囲において、前記軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有する。
上記(5)の構成によれば、燃料ノズルが、少なくとも渦巻室よりも下流側の軸方向範囲において先細る形状を有するようにしたので、燃焼器内を流れる空気が燃料ノズルの外表面に沿って流れやすくなり、燃料ノズルの先端部で循環流を形成すること抑制することができる。よって、渦芯フラッシュバック(旋回流れの渦中心から火炎遡上)をより効果的に抑制することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れかの構成において、
前記環状通路の内周側に少なくとも部分的に位置し、内部に前記パージガスラインが形成される芯部材を備え、
前記芯部材は、前記軸方向において前記噴射口よりも下流側の軸方向範囲において、前記軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有する。
上記(6)の構成によれば、内部にパージガスラインが形成される芯部材は、環状通路の噴射口よりも下流側の軸方向範囲において軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有するようにしたので、燃焼器内を流れる空気が、芯部材の先端部(燃料ノズルの先端部)の外表面を流れやすくなり、芯部材の先端部(燃料ノズルの先端部)で循環流を形成すること抑制することができる。よって、渦芯フラッシュバック(旋回流れの渦中心から火炎遡上)をより効果的に抑制することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記芯部材は、前記噴射口の軸方向位置よりも下流側において、前記軸方向において前記噴射口よりも上流側の部分の厚さよりも厚い厚肉部を有し、
前記厚肉部は、前記軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有する。
上記(7)の構成によれば、芯部材は、噴射口よりも下流側において、噴射口の上流側の部分の厚さよりも厚い厚肉部を有し、厚肉部は、下流側に向かうにつれて先細る形状を有する。すなわち、噴射口及び環状通路は、燃料ノズルにおいて比較的小径の先端部(厚肉部を含む)よりも小径となるので、環状通路がより内径側に位置することとなり、絞り比RO/ROを大きくしやすくなる。よって、渦巻室及び環状通路において、液膜の旋回流をより効果的に形成することができる。
(8)本発明の少なくとも一実施形態に係る燃料ノズルは、
ガスタービンの燃料を噴射するための燃料ノズルであって、
前記燃料ノズルの軸方向に沿って延び、前記軸方向における下流端に噴射口を有する噴射通路と、
前記軸方向における前記噴射通路の上流側に位置し、前記噴射通路に供給される燃料の旋回流を形成するための渦巻室と、
前記軸方向において前記渦巻室の上流側に位置し、前記渦巻室に燃料を供給するための少なくとも1本の供給通路と、を備え、
前記少なくとも1本の供給通路は、前記渦巻室に近づくにつれて周方向位置がずれるように前記軸方向に対して斜めに延在するとともに、前記渦巻室の第1壁面に開口し、
前記供給通路の前記第1壁面における開口端に前記軸方向において対向する前記渦巻室の第2壁面の前記軸方向に対する角度は、60度以上である。
上記(8)の構成によれば、供給通路が開口する渦巻室の第1壁面に対向する渦巻室の第2壁面の軸方向に対する角度を60度以上に設定したので、供給通路から渦巻室の第2壁面に向けて燃料を噴射及び衝突させたときに、第2壁面において、液体燃料の流れの軸方向の速度成分を、軸方向に対して垂直な速度成分に変換することができ、液体燃料の圧力エネルギーを旋回エネルギーに効果的に変換することができる。よって、渦巻室及び噴射通路において、燃料液膜の旋回流を効果的に形成することができる。
(9)本発明の少なくとも一実施形態に係るガスタービンの燃焼器は、
上記(1)乃至(8)の何れか一項に記載の燃料ノズルと、
前記燃料ノズルから噴射された燃料の燃焼により生じる燃焼ガスの通路を形成する燃焼筒と、
を備える。
上記(9)の構成において、燃料ノズルが上記(1)の構成を有する場合には、燃料ノズルの軸方向に沿って延びるパージガスラインの外周側に、渦巻室に連通する環状通路を配置したので、燃料ノズルの内部において、パージガスを吐出するためのパージガスラインと、燃料の液膜の旋回流を形成及び噴出するための渦巻室及び環状通路とを共存させることができる。よって、設置スペースの制約がある中で、燃料ノズルにおいて、パージガスの吐出による渦芯フラッシュバックの抑制と、燃料液膜の旋回流を噴出することによる燃料の微粒化又は燃料分布の改善と、を両立することができる。
また、上記(9)の構成において、燃料ノズルが上記(8)の構成を有する場合には、供給通路が開口する渦巻室の第1壁面に対向する渦巻室の第2壁面の軸方向に対する角度を60度以上に設定したので、供給通路から渦巻室の第2壁面に向けて燃料を噴射及び衝突させたときに、液体燃料の圧力エネルギーを旋回エネルギーに効果的に変換することができる。よって、渦巻室及び噴射通路において、燃料液膜の旋回流を効果的に形成することができる。
(10)本発明の少なくとも一実施形態に係るガスタービンは、
上記(9)に記載の燃焼器と、
前記燃焼器の前記燃焼筒の下流側に設けられる静翼及び動翼と、
を備える。
上記(10)の構成において、燃料ノズルが上記(1)の構成を有する場合には、燃料ノズルの軸方向に沿って延びるパージガスラインの外周側に、渦巻室に連通する環状通路を配置したので、燃料ノズルの内部において、パージガスを吐出するためのパージガスラインと、燃料の液膜の旋回流を形成及び噴出するための渦巻室及び環状通路とを共存させることができる。よって、設置スペースの制約がある中で、燃料ノズルにおいて、パージガスの吐出による渦芯フラッシュバックの抑制と、燃料液膜の旋回流を噴出することによる燃料の微粒化又は燃料分布の改善と、を両立することができる。
また、上記(10)の構成において、燃料ノズルが上記(9)の構成を有する場合には、供給通路が開口する渦巻室の第1壁面に対向する渦巻室の第2壁面の軸方向に対する角度を60度以上に設定したので、供給通路から渦巻室の第2壁面に向けて燃料を噴射及び衝突させたときに、第2壁面において、液体燃料の流れの軸方向の速度成分を、軸方向に対して垂直な速度成分に変換することができ、液体燃料の圧力エネルギーを旋回エネルギーに効果的に変換することができる。よって、渦巻室及び噴射通路において、燃料液膜の旋回流を効果的に形成することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、渦芯フラッシュバックの抑制と、燃料の微粒化又は燃料分布の改善と、を両立可能なガスタービンの燃料ノズル及び燃焼器並びにガスタービンが提供される。
一実施形態に係るガスタービンの概略構成図である。 一実施形態に係る燃焼器の要部を示す断面図である。 一実施形態に係る燃料ノズルの軸方向に沿った断面図である。 図3に示す燃料ノズルの先端部の拡大図である。 一実施形態に係る燃料ノズルの先端部の拡大図である。 図4のA-A断面図である。 燃料ノズル内部に形成された燃料の通路を模式的に示したものである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
まず、幾つかの実施形態に係る燃料ノズル及び燃焼器の適用先の一例であるガスタービンについて、図1を参照して説明する。図1は、一実施形態に係るガスタービンの概略構成図である。
図1に示すように、ガスタービン1は、圧縮空気を生成するための圧縮機2と、圧縮空気及び燃料を用いて燃焼ガスを発生させるための燃焼器4と、燃焼ガスによって回転駆動されるように構成されたタービン6と、を備える。発電用のガスタービン1の場合、タービン6には不図示の発電機が連結される。
圧縮機2は、圧縮機車室10側に固定された複数の静翼16と、静翼16に対して交互に配列されるようにロータ8に植設された複数の動翼18と、を含む。
圧縮機2には、空気取入口12から取り込まれた空気が送られるようになっており、この空気は、複数の静翼16及び複数の動翼18を通過して圧縮されることで高温高圧の圧縮空気となる。
燃焼器4には、燃料と、圧縮機2で生成された圧縮空気とが供給されるようになっており、該燃焼器4において燃料が燃焼され、タービン6の作動流体である燃焼ガスが生成される。図1に示すように、ガスタービン1は、ケーシング20内にロータ8を中心として周方向に沿って複数配置された燃焼器4を有する。
タービン6は、タービン車室22によって形成される燃焼ガス通路28を有し、該燃焼ガス通路28に設けられる複数の静翼24及び動翼26を含む。
静翼24はタービン車室22側に固定されており、ロータ8の周方向に沿って配列される複数の静翼24が静翼列を構成している。また、動翼26はロータ8に植設されており、ロータ8の周方向に沿って配列される複数の動翼26が動翼列を構成している。静翼列と動翼列とは、ロータ8の軸方向において交互に配列されている。
タービン6では、燃焼ガス通路28に流れ込んだ燃焼器4からの燃焼ガスが複数の静翼24及び複数の動翼26を通過することでロータ8が回転駆動され、これにより、ロータ8に連結された発電機が駆動されて電力が生成されるようになっている。タービン6を駆動した後の燃焼ガスは、排気室30を介して外部へ排出される。
次に、図1及び図2を参照して、一実施形態に係る燃焼器4の詳細な構成について説明する。図2は、一実施形態に係る燃焼器の要部を示す断面図である。
図1に示すように、一実施形態に係る燃焼器4は、ロータ8を中心として環状に複数配置されている。図2に示すように、各燃焼器4は、ケーシング20により画定される燃焼器車室40に設けられた燃焼器ライナ46と、燃焼器ライナ46内にそれぞれ配置された第1燃焼バーナ50及び複数の第2燃焼バーナ60と、を含む。なお、燃焼器4は、燃焼ガスをバイパスさせるためのバイパス管(不図示)等の他の構成要素を備えていてもよい。
例えば、燃焼器ライナ46は、第1燃焼バーナ50及び複数の第2燃焼バーナ60の周囲に配置される内筒(不図示)と、内筒の先端部に連結された尾筒(不図示)と、を有している。
第1燃焼バーナ50は、燃焼器ライナ46の中心軸に沿って配置されている。そして、第1燃焼バーナ50を囲むように、複数の第2燃焼バーナ60が互いに離間して配列されている。
第1燃焼バーナ50は、燃料ポート52に連結された第1ノズル54と、第1ノズル54を囲むように配置された第1コーン56と、第1ノズル54の外周に設けられたスワラ58と、を有している。
第2燃焼バーナ60は、燃料ポート62に連結された第2ノズル64と、第2ノズル64を囲むように配置されたバーナ筒66と、バーナ筒66と燃焼器ライナ46(例えば内筒)をつなぐ延長管65と、第2ノズル64の外周に設けられたスワラ70と、を有している。
なお、図2に示すように、延長管65は、バーナ筒66に接続される上流側端面から下流側端面(延長管出口65a)まで延在している。また、図2には、第2ノズル64の中心線O’を示している。
上記構成を有する燃焼器4は、例えば、以下のように機能する。
該燃焼器4において、圧縮機2で生成された高温高圧の圧縮空気は車室入口(不図示)から燃焼器車室40内に供給され、さらに燃焼器車室40からバーナ筒66内に流入する。そして、この圧縮空気と、燃料ポート62から供給された燃料とがバーナ筒66内で予混合される。この際、予混合気はスワラ70により主として旋回流を形成し、燃焼器ライナ46内に流れ込む。
また、圧縮空気と、燃料ポート52を介して第1燃焼バーナ50から噴射された燃料とが燃焼器ライナ46内で混合され、図示しない種火により着火されて燃焼し、燃焼ガスが発生する。このとき、燃焼ガスの一部が火炎を伴って周囲に拡散することで、各第2燃焼バーナ60から燃焼器ライナ46内に流れ込んだ予混合気に着火されて燃焼する。
すなわち、第1燃焼バーナ50から噴射されたパイロット燃料によるパイロット火炎によって、第2燃焼バーナ60からの予混合気(予混合燃料)の安定燃焼を行うための保炎を行うことができる。その際、燃焼領域は例えば燃焼器ライナ46の内筒に形成される。
なお、他の実施形態では、第1燃焼バーナ50の第1ノズル54には、予混合燃料が供給されるようになっていてもよい。また、第2燃焼バーナ60の第2ノズル64には、パイロット燃料が供給されるようになっていてもよい。
以下、本実施形態に係る燃料ノズル100の構成について、一例として上述した第2燃焼バーナ60の第2ノズル64を用いて詳細に説明する。
なお、本実施形態に係る燃料ノズル100は、上述の第2燃焼バーナ60の第2ノズル64に限定されるものではなく、ノズルの周囲の軸方向流路にスワラ(スワラベーン)が設けられた燃料ノズルであればどのタイプの燃料ノズルに対しても本実施形態の構成を適用可能である。例えば、燃料ノズル100は、ガスタービン1の燃焼器4に設けられる上述の第1燃焼バーナ50の第1ノズル54であってもよい。また、本実施形態に係る燃料ノズル100は、主として拡散燃焼するタイプの燃焼バーナの燃料ノズルであってもよいし、主として予混合燃焼するタイプの燃焼バーナの燃料ノズルであってもよいし、あるいは、ガスタービン1以外の機器に設けられる燃焼バーナの燃料ノズルであってもよい。
図3は、一実施形態に係る燃料ノズル100(ここでは上述の第2ノズル64)の軸方向に沿った断面図であり、図4は、図3に示す燃料ノズル100の先端部の拡大図である。また、図5は、図3及び図4とは別の一実施形態に係る燃料ノズル100の先端部の拡大図である。また、図6は、図4のA-A断面図である。図7は、燃料ノズル100内部に形成された燃料の通路(環状通路86、渦巻室82、供給通路84等)を模式的に示したものである。
なお、図5に示す燃料ノズル100は、最先端部の形状を除き、基本的には図3及び図5に示す燃料ノズル100と同様の構成を有している。
本実施形態に係る燃料ノズル100は、ガスタービンの燃料を噴射するための燃料ノズルである。この燃料ノズル100は、気体燃料及び液体燃料の両方を噴出可能なデュアルノズルであってもよい。
図3~図5に示すように、燃料ノズル100は、ノズル本体73と、ノズル本体73の内部に形成されたパージガスライン94と、パージガスライン94の外周側に設けられた環状通路86と、環状通路86の上流側に位置する渦巻室82と、を備えている。
パージガスライン94は、燃料ノズル100の軸方向(中心線O’の方向)に沿って延びており、下流側に位置するパージガス供給路90からのパージガス(例えば空気)が、環状室92及びパージガス接続通路96を経て供給されるようになっている。パージガスライン94に供給されたパージガスは、軸方向におけるパージガスライン94の下流端部99から吐出されるようになっている。
ガス燃料を噴射可能な燃料ノズル100においては、渦芯フラッシュバック(燃料ガスの旋回流れの渦芯部から火炎の遡上)が生じることがある。そこで、パージガスライン94の下流端部99からパージガスを吐出することで、燃焼器4における渦芯フラッシュバックを抑制することができる。
環状通路86は、パージガスライン94の外周側において軸方向に沿って延び、軸方向における下流端に環状の噴射口88を有しており、この噴射口88から燃料を噴出することが可能である。
軸方向において環状通路86の上流側には、環状の渦巻室82が設けられている。渦巻室82では、環状通路86に供給される燃料の旋回流が形成されるようになっている。
また、渦巻室82の外径RO(図4参照)は、環状通路86の外径RO(図4参照)よりも大きく設定されている。
前記軸方向において渦巻室82の上流側は、渦巻室82に燃料を供給するための少なくとも1本の供給通路84が設けられている。図6及び図7に示すように、図示する実施形態に係る燃料ノズル100では、供給通路84A~84Dの合計4本の供給通路84が設けられている。なお、図3~図5では、図の簡素化のため、供給通路84A,84Cの2本の供給通路84のみが示されている。以下において、供給通路84A~84Dを、まとめて供給通路84とも言う。
供給通路84の上流側には、環状室78が設けられており、この環状室78は、燃料接続通路80を介して、燃料供給路76と接続されている。
図4~図7に示すように、渦巻室82は、軸方向に直交する平面に沿った一対の壁面34,36を有し、これら一対の壁面34,36は、軸方向において上流側に位置する第1壁面34と、第1壁面34よりも下流側に位置し、第1壁面34に対向するように設けられた第2壁面36と、を含む。
第2壁面36には、環状通路86の上流端86aが開口している。また、第1壁面34には、供給通路84A~84Dの下流側の開口端84bが開口している。
また、渦巻室82よりも上流側に位置する環状室78は、軸方向に直交する平面に沿った一対の壁面31,32を有する。これら一対の壁面31,32のうち、下流側に位置する壁面32には、供給通路84A~84Dの上流側の開口端84aが開口している。
なお、図3に示すように、パージガスライン94と、環状室92とを接続する複数のパージガス接続通路96と、環状室78と燃料供給路76とを接続する複数の燃料接続通路80はと、各軸方向位置において周方向位置が重ならないように、周方向位置をずらして、交差するようになっている。
燃料供給路76の燃料は、燃料接続通路80及び環状室78を経て、供給通路84を介して渦巻室82に供給される。
渦巻室82では、旋回成分を持った液膜の旋回流が形成され、この液膜が、渦巻室82の壁面及び環状通路86の壁面を伝って下流側へ流れ、環状の噴射口88から円錐状に噴出される。
ここで、渦巻室82の外径RO(図4参照)は、環状通路86の外径RO(図4参照)よりも大きく設定されているので、渦巻室82で形成された旋回流の旋回成分を、環状通路86においてより強めて、旋回の強い旋回流として、噴射口88から燃料を噴出させることができる。
このようにして、旋回しながら円錐状に噴射された薄い液膜状の燃料は、スワラ70(図2参照)を通過した高圧空気の旋回流によってせん断されて微粒化する。このように、薄い液膜状でせん断されるため、液柱クロスフロー噴霧を行う場合等に比べて細かく微粒化される。また、円錐状に噴出された状態で空気の旋回流によってせん断されるため、延長管65の出口65a付近において、液柱クロスフロー噴霧を行う場合等に比べて、延長管65の中心線に直交する面内で燃料の濃度分布が均一になりやすい。
このように、図3~図5に示す実施形態によれば、燃料ノズル100の軸方向に沿って延びるパージガスライン94の外周側に、渦巻室82に連通する環状通路86を配置したので、燃料ノズル100の内部において、パージガスを吐出するためのパージガスライン94と、燃料の液膜の旋回流を形成及び噴出するための渦巻室82及び環状通路86とを、設置スペースの制約がある中で共存させることができる。よって、設置スペースの制約がある中で、燃料ノズル100において、パージガスの吐出による渦芯フラッシュバックの抑制と、燃料液膜の旋回流を噴出することによる燃料の微粒化又は燃料分布の改善と、を両立することができる。
なお、渦巻室82の外径RO、及び、環状通路86の外径ROは、軸方向において一定でなくてもよく、軸方向において変化していてもよい。この場合、渦巻室82の外径ROの最小値は、環状通路86の外径ROの最大値よりも大きく設定されていてもよい。
幾つかの実施形態では、図4~図7に示すように、供給通路84は、渦巻室82に近づくにつれて周方向位置がずれるように、軸方向に対して斜めに延在する。
すなわち、供給通路84の上流側の開口端84aと、下流側の開口端84bとは、周方向の位置がずれている。
このように、渦巻室82に燃料を供給するための供給通路84が、渦巻室82に近づくにつれて周方向位置がずれるように軸方向に対して斜めに延在するので、供給通路84から渦巻室82に向けて、軸方向に対して斜めに燃料が噴射される。よって、燃料に旋回成分を与えながら該燃料を渦巻室82の壁面(例えば、第2壁面36)に衝突させることができ、この衝突により、液体燃料の流れの軸方向の速度成分を、軸方向に対して垂直な速度成分に変換することができる。したがって、渦巻室82及び環状通路86において、燃料液膜の旋回流を効果的に形成することができる。
上述の実施形態において、供給通路84の延在方向を含む平面P(図6において、供給通路84Aを含む平面として示す)において、供給通路84の延在方向と、軸方向に直交する方向とのなす角度φ(図7参照)は、45度以上65度以下であってもよい。
上述の角度φが45度以上であれば、供給通路84を通って渦巻室82に供給される燃料の軸方向成分が小さくなり過ぎないため、渦巻室82で形成される旋回流の軸方向の推進力を適度に維持することができる。
また、上述の角度φが65度以下であれば、供給通路84を通って渦巻室82に供給される燃料の旋回成分を大きくすることができる。
幾つかの実施形態では、例えば図4及び図5に示すように、供給通路84は、渦巻室82の第1壁面34(壁面)に開口し、供給通路84の第1壁面34(壁面)における開口端84bは、環状通路86の上流端86aよりも径方向外側に位置する。
仮に、供給通路84から渦巻室82に供給される燃料が、渦巻室82の壁面(第2壁面36等)に衝突せずに直接環状通路86に進入してしまうと、液体燃料の圧力エネルギーを旋回エネルギーに効果的に変換できないため、旋回流を効果的に形成することができない。
この点、上述の実施形態のように、渦巻室82の第1壁面34(壁面)における供給通路84の開口端84bが、渦巻室82の下流側に位置する環状通路86の上流端86aよりも径方向外側に位置することで、供給通路84から渦巻室82の下流側端面である第2壁面36に向けて燃料を噴射及び衝突させることができる。これにより、第2壁面36(下流側端面)において、液体燃料の流れの軸方向の速度成分を、軸方向に対して垂直な速度成分に変換することができ、液体燃料の圧力エネルギーを旋回エネルギーに効果的に変換することができる。よって、渦巻室82及び環状通路86において、燃料液膜の旋回流を効果的に形成することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図3~図5に示すように、パージガスライン94の下流端98は、軸方向において、環状通路86の噴射口88よりも下流側に位置する。
仮に、パージガスライン94の下流端98と、環状通路86の噴射口88とが軸方向において同じ位置にある場合、燃料ノズル100の先端部において比較的大きな段差が形成されるため、燃料ノズル100の周囲を上流側から下流側に向かって流れる空気の循環流が発生しやすくなる。この場合、噴射口88から噴出された燃料がパージガスライン94に侵入して逆流が生じ、パージガスライン94に侵入した燃料が、パージガスライン94内に滞留することでコーキングして炭状に固まってしまう場合がある。
この点、上述の実施形態のように、パージガスライン94の下流端98が、軸方向において、環状通路86の噴射口88よりも下流側に位置するようにすることで、燃焼器車室40内を流れる空気(例えば、スワラ70(図2参照)を通過した高圧空気の旋回流)が燃料ノズル100の先端部で循環流を形成すること抑制して、渦芯フラッシュバック(旋回流れの渦中心から火炎遡上)を抑制できるとともに、液体燃料がパージガスライン94へ逆流するのを抑制することができる。
幾つかの実施形態では、例えば、図3~図5に示すように、燃料ノズル100の外形(輪郭)は、少なくとも渦巻室82よりも下流側の軸方向範囲において、軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有する。
このように、燃料ノズル100が、少なくとも渦巻室82よりも下流側の軸方向範囲において先細る形状を有するようにすることで、燃焼器車室40内を流れる空気が燃料ノズルの外表面に沿って流れやすくなり、燃料ノズル100の先端部で循環流を形成すること抑制することができる。よって、渦芯フラッシュバック(旋回流れの渦中心から火炎遡上)をより効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図3~図6に示すように、燃料ノズル100のノズル本体71は、環状通路86の外周側に少なくとも部分的に位置する基部材72と、環状通路86の内周側に少なくとも部分的に位置し、内部にパージガスライン94が形成される芯部材74と、を含んでいてもよい。
なお、基部材72と芯部材74とは、溶接等により互いに接続されていてもよい。
また、基部材72及び芯部材74は、それぞれ、複数のパーツを溶接等で接続することにより構成された部材であってもよい。例えば、基部材72は、軸方向に配列される複数のパーツにより構成されていてもよい。
あるいは、ノズル本体71を構成する基部材72と芯部材74とは、別々の部材ではなく、一体の部材として形成されていてもよい。例えば、基部材72と芯部材74は、3Dプリンタにより一体として形成されたものであってもよい。
幾つかの実施形態では、例えば図3~5に示すように、燃料ノズル100を構成する芯部材74は、軸方向において環状通路86の噴射口88よりも下流側の軸方向範囲において、軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有する。
このように、芯部材74が、環状通路86の噴射口88よりも下流側の軸方向範囲において軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有するようにしたので、燃焼器車室40内を流れる空気が、芯部材74の先端部(燃料ノズル100の先端部)の外表面を流れやすくなり、芯部材74の先端部(燃料ノズル100の先端部)で循環流を形成すること抑制することができる。よって、渦芯フラッシュバック(旋回流れの渦中心から火炎遡上)をより効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図4に示すように、芯部材74は、環状通路86の噴射口88の軸方向位置よりも下流側において、軸方向において噴射口88よりも上流側の部分の厚さT1よりも厚い厚肉部75を有する。即ち、厚肉部75の厚さT2は、芯部材74のうち、噴射口88よりも上流側、かつ、環状通路86の内周側に位置するの部分の厚さT1よりも、厚い。
そして、厚肉部75は、軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有する。
このように、芯部材74は、環状通路86の噴射口88よりも下流側において、噴射口88の上流側の部分の厚さよりも厚い厚肉部75を有し、厚肉部75は、下流側に向かうにつれて先細る形状を有する。すなわち、噴射口88及び環状通路86は、燃料ノズル100において比較的小径の先端部(厚肉部75を含む)よりも小径となるので、環状通路86がより内径側に位置することとなり、絞り比RO/ROを大きくしやすくなる。よって、渦巻室82及び環状通路86において、液膜の旋回流をより効果的に形成することができる。
幾つかの実施形態に係る燃料ノズル100は、例えば、図3~図5に示すように、燃料ノズル100の軸方向に沿って延び、軸方向における下流端に噴射口88を有する噴射通路(図示する例では環状通路86)と、軸方向において噴射通路(環状通路86)の上流側に位置する渦巻室82と、軸方向において渦巻室82の上流側に位置する少なくとも1本の供給通路84と、を備えている。
渦巻室82は、噴射通路(環状通路86)に供給される燃料の旋回流を形成するように構成される。また、渦巻室82へは、供給通路84を介して燃料が供給されるようになっている。
供給通路84は、渦巻室82に近づくにつれて周方向位置がずれるように軸方向に対して斜めに延在するとともに、渦巻室82の第1壁面34(図4及び図5参照)に開口している。
そして、供給通路84の第1壁面34における開口端84bに軸方向において対向する渦巻室82の第2壁面36の軸方向に対する角度θ(図4及び図5参照)は、60度以上である。
上述の実施形態では、供給通路(環状通路86)が開口する渦巻室82の第1壁面34に対向する渦巻室82の第2壁面36の軸方向に対する角度を60度以上に設定したので、供給通路(環状通路86)から渦巻室82の第2壁面36に向けて燃料を噴射及び衝突させたときに、液体燃料の圧力エネルギーを旋回エネルギーに効果的に変換することができる。よって、渦巻室82及び噴射通路(環状通路86)において、燃料液膜の旋回流を効果的に形成することができる。
なお、ここでは、噴射通路が環状の形状を有する環状通路86である場合について説明したが、他の実施形態では、噴射通路は、環状ではなく、管状の通路であってもよい。
また、本実施形態においては、パージガスライン94が設けられていなくてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 ガスタービン
2 圧縮機
4 燃焼器
6 タービン
8 ロータ
10 圧縮機車室
12 空気取入口
16 静翼
18 動翼
20 ケーシング
22 タービン車室
24 静翼
26 動翼
28 燃焼ガス通路
30 排気室
31 壁面
32 壁面
34 第1壁面
36 第2壁面
40 燃焼器車室
46 燃焼器ライナ
50 第1燃焼バーナ
52 燃料ポート
54 第1ノズル
56 第1コーン
58 スワラ
60 第2燃焼バーナ
62 燃料ポート
64 第2ノズル
65 延長管
65a 延長管出口
66 バーナ筒
70 スワラ
71 ノズル本体
72 基部材
73 ノズル本体
74 芯部材
75 厚肉部
76 燃料供給路
78 環状室
80 燃料接続通路
82 渦巻室
84,84A~84D 供給通路
84a,84b 開口端
86 環状通路
86a 上流端
88 噴射口
90 パージガス供給路
92 環状室
94 パージガスライン
96 パージガス接続通路
98 下流端
99 下流端部
100 燃料ノズル

Claims (11)

  1. ガスタービンの燃料を噴射するための燃料ノズルであって、
    前記燃料ノズルの軸方向に沿って延び、前記軸方向における下流端部からパージガスを吐出するためのパージガスラインと、
    前記パージガスラインの外周側において前記軸方向に沿って延び、前記軸方向における下流端に環状の噴射口を有する環状通路と、
    前記軸方向における前記環状通路の上流側に位置し、前記環状通路に供給される燃料の旋回流を形成するための環状の渦巻室と、
    前記軸方向に沿って延び、前記渦巻室を介して前記環状通路に前記燃料を供給するための燃料供給路と、
    を備え、
    前記渦巻室の外径ROは、前記環状通路の外径ROよりも大きく、
    前記軸方向から視たとき、前記燃料供給路と、前記パージガスラインとが重なる
    ことを特徴とするガスタービンの燃料ノズル。
  2. 前記軸方向において前記渦巻室の上流側に位置し、前記渦巻室に燃料を供給するための少なくとも1本の供給通路をさらに備え、
    前記少なくとも1本の供給通路は、前記渦巻室に近づくにつれて周方向位置がずれるように前記軸方向に対して斜めに延在する
    ことを特徴とする請求項1に記載のガスタービンの燃料ノズル。
  3. 前記少なくとも1本の供給通路は、前記渦巻室の壁面に開口し、
    前記供給通路の前記壁面における開口端は、前記環状通路の上流端よりも径方向外側に位置する
    ことを特徴とする請求項2に記載のガスタービンの燃料ノズル。
  4. 前記パージガスラインの下流端は、前記軸方向において、前記環状通路の前記噴射口よりも下流側に位置する
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のガスタービンの燃料ノズル。
  5. 少なくとも前記渦巻室よりも下流側の軸方向範囲において、前記軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のガスタービンの燃料ノズル。
  6. 前記環状通路の内周側に少なくとも部分的に位置し、内部に前記パージガスラインが形成される芯部材を備え、
    前記芯部材は、前記軸方向において前記噴射口よりも下流側の軸方向範囲において、前記軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のガスタービンの燃料ノズル。
  7. 前記芯部材は、前記噴射口の軸方向位置よりも下流側において、前記軸方向において前記噴射口よりも上流側の部分の厚さよりも厚い厚肉部を有し、
    前記厚肉部は、前記軸方向において下流側に向かうにつれて先細る形状を有する
    ことを特徴とする請求項6に記載のガスタービンの燃料ノズル。
  8. 前記燃料供給路の外周側において前記軸方向に沿って延び、前記パージガスラインに前記パージガスを供給するためのパージガス供給路を備える
    請求項1乃至7の何れか一項に記載のガスタービンの燃料ノズル。
  9. ガスタービンの燃料を噴射するための燃料ノズルであって、
    前記燃料ノズルの軸方向に沿って延び、前記軸方向における下流端に噴射口を有する噴射通路と、
    前記軸方向における前記噴射通路の上流側に位置し、前記噴射通路に供給される燃料の旋回流を形成するための渦巻室と、
    前記軸方向において前記渦巻室の上流側に位置し、前記渦巻室に燃料を供給するための少なくとも1本の供給通路と、を備え、
    前記少なくとも1本の供給通路は、前記渦巻室に近づくにつれて周方向位置がずれるように前記軸方向に対して斜めに延在するとともに、前記渦巻室の第1壁面に開口し、
    前記供給通路の前記第1壁面における開口端に前記軸方向において対向する前記渦巻室の第2壁面の前記軸方向に対する角度は、60度以上である
    ことを特徴とするガスタービンの燃料ノズル。
  10. 請求項1乃至の何れか一項に記載の燃料ノズルと、
    前記燃料ノズルから噴射された燃料の燃焼により生じる燃焼ガスの通路を形成する燃焼筒と、
    を備えることを特徴とするガスタービンの燃焼器。
  11. 請求項10に記載の燃焼器と、
    前記燃焼器の前記燃焼筒の下流側に設けられる静翼及び動翼と、
    を備えることを特徴とするガスタービン。

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