JP7012735B2 - スパイラル分離装置およびその使用法 - Google Patents

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Description

本明細書における実施態様は、一般的には、混合物の相の分離に関し、より詳細には、相分離用の装置がスパイラル構成を含む場合の、相分離の方法および装置に関する。
関係出願および優先権の相互参照
本出願は、2017年2月28日付け出願の、インド国出願(名称:Phase separation apparatus and method)、出願番号201721006976号の優先権を主張するものである。前記の出願の全内容を、参照により本明細書に組み入れる。
相分離は、選鉱に関連する工業プロセスで重要な役割を果たす。 従来から、さまざまな相分離技術が利用可能である。例えば、固液分離に利用可能なさまざまな技術としては、沈降(sedimentation)、ハイドロサイクロン(Hydro-cyclone)分離器、鉱物ジグ(mineral jigs)、凝集(flocculation)装置、増粘剤などが挙げられる。しかし、相分離のための従来式の機器および/または方法は、高い資本コスト、運用コスト、保守コスト、化学薬品投与量およびスケーラビリティなどの、制約の問題がある。
以下は、実施態様の基本的な理解を提供するために、本開示のいくつかの実施態様の簡略化された要約を示す。この要約は、実施態様の広範な概要ではない。 実施態様の重要/必須要素を識別すること、または実施態様の範囲を描くことを意図するものではない。その唯一の目的は、以下に提示するより詳細な説明の序章として、いくつかの実施態様を簡略化された形式で提示することである。
前記のことを考慮して、本明細書の実施態様は、相分離装置を提供する。この相分離装置は、スパイラル形本体(spiral shaped body)、1つまたは2つ以上のスプリット出口(split outlet)、および調節可能なスプリッタ(splitter)を含む。スパイラル形本体は、異なる有効質量に関連する複数の相の混合物を受け入れる入口部分、スパイラル形本体の端部に向かって構成された出口部分、および入口部分と出口部分の間に積層された複数のらせん旋回部(helical turn)を含む。複数のらせん旋回部の内の1つまたは2つのらせん旋回部の少なくとも一部分を捩って、らせん旋回部の捩り部分を形成して、らせん旋回部の捩り部分が、互いに対して反対方向に旋回した前記らせん旋回部の対向壁を含むようにする。1つまたは2つ以上のスプリット出口は、前記1つまたは2つ以上の相の有効質量に基づいて、複数の相から1つまたは2つ以上の相を抽出するために、前記1つまたは2つ以上のらせん旋回部に先行して構成される、先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁において構成される。調節可能なスプリッタは、抽出のために混合物の1つまたは2つ以上の相の個別の収集を容易にするために、スパイラル形本体の横断面の少なくとも一部分内で移動可能に構成される。
一実施態様では、装置は、らせん旋回部の捩り部分の直後に構成された、1つまたは2つ以上のスプリット入口をさらに含む。1つまたは2つ以上のスプリット入口は、スパイラル式装置の外壁の近くに集められた相の洗滌を容易にする。特に、スプリット入口は、すべての固体間の新たな競合を確立できるように、洗滌流体、例えば水または空気を導入して、前記場所における混合物中に存在する相および/または固体をスパイラル本体の内側に向かってさらに押し込むために使用される。
別の実施態様では、相分離の方法が開示される。この方法は、相分離装置に、異なる有効質量に関連する複数の相を含む混合物を導入することを含む。本明細書においては、相分離装置は、スパイラル形本体、1つまたは2つ以上のスプリット出口、および調節可能なスプリッタを含む。スパイラル形本体は、混合物を受け入れる入口部分、スパイラル形本体の端部に向かって構成された出口部分、および入口部分と出口部分の間に積層された複数のらせん旋回部を含み、複数のらせん旋回部のうちの1つまたは2つ以上のらせん旋回部が捩られて、前記らせん旋回部の捩り部分を形成している。1つまたは2つ以上のらせん旋回部の内の1つのらせん旋回部の捩り部分は、互いに反対方向に旋回した先行らせん旋回部の対向壁を含む。1つまたは2つ以上のスプリット出口は、1つまたは2つ以上のらせん旋回部の捩り部分より先行して構成される、先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁に構成される。調節可能なスプリッタは、スパイラル形本体の横断面の少なくとも一部分において、移動可能に構成されている。さらに、この方法は、相分離装置の1つまたは2つ以上のスプリット出口から、前記1つまたは2つ以上の相の有効質量に基づいて、先行らせん旋回部から、複数の相の内の1つまたは2つ以上の相を個別に抽出することを含む。
一実施態様において、比較的低い有効質量に関連する複数の相からのひとつの相が、先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁の外壁に構成されたスプリット出口から抽出される。追加的または代替的に、比較的高い有効質量に関連する相は、先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁の内壁に構成されたスプリット出口から抽出される。
一実施態様において、この方法は、抽出のために、混合物の1つまたは2つ以上の相の個別の収集を容易にするために、スパイラル形本体の横断面の少なくとも一部分において、調節可能なスプリッタを調整することをさらに含む。一実施態様では、調節可能なスプリッタは、スパイラル形本体の出口部分に構成される。
一実施態様において、この方法は、捩り部分に続いて構成された1つまたは2つ以上のらせん旋回部の外壁に構成された1つまたは2つ以上のスプリット入口を通して、捩り部分に続く1つまたは2つ以上のらせん旋回部に洗浄流体を注入することをさらに含む。スプリット入口を通して洗浄液を流すと、相は、さらにらせん旋回部の内側に向かって集められ、このようにして、誘発された遠心力のために、外壁に向かう位置を占有するように、すべての相および/または粒子間の改善された新たな競合が開始される。スプリット入口は、改善された新たな競合の開始を容易にし、したがって、相分離装置の分離効率を高める。
添付の図を参照して、詳細な説明を行う。図では、参照番号の左端の桁は、参照番号が最初に現れる図を識別する。図面全体を通して、同じ機能とモジュールを参照するのに、同一の番号が使用されている。
図1Aは、例示的実施態様による、相分離装置の一視野を示す図である。 図1Bは、例示的実施態様による、相分離装置の一視野を示す図である。 図1Cは、例示的実施態様による、相分離装置の一視野を示す図である。 図2は、例示的実施態様による、相分離のらせん旋回部および捩りらせん旋回部を示す拡大図である。 図3Aは、相分離装置のスプリット出口からの相の抽出時の、混合物の相分布を示す図である。 図3Bは、相分離装置のスプリット出口からの相の抽出時の、混合物の相分布を示す図である。 図4は、例示的実施態様による、調節可能なスプリッタの詳細横断面図である。 図5Aは、例示的実施態様による、相分離装置のスパイラル本体の横断面の構成を示す図である。 図5Bは、例示的実施態様による、相分離装置のスパイラル本体の横断面の構成を示す図である。 図5Cは、例示的実施態様による、相分離装置のスパイラル本体の横断面の構成を示す図である。 図6は、例示的実施態様による、相分離方法を示すフロー図である。
詳細な説明
次に、そのすべての特徴を例証する、本発明のいくつかの実施態様について詳細に考察する。用語「comprising」、「having」、「containing」、「including」、およびそれらのその他の形態は、意味において等価であること、およびこれらの用語のあとに続く項目が、それらの項目の網羅的リストであることを意味しないか、またはリストされた項目だけに限定されることを意味しないことにおいて、オープンエンドであることを意図している。
また、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用され場合に、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数の参照物を含むことに留意しなければならない。本明細書に記載のものと類似または同等の任意の装置および方法を、本発明の実施態様の実施または試験に使用することができるが、好ましい装置および方法をここで説明する。
本明細書における実施態様およびそれらの様々な特徴および利点の詳細は、添付の図面に示され、以下の説明で詳述される、非限定の実施態様を参照してより完全に説明される。本明細書で使用される実施例は、単に、本明細書における実施態様を実施することのできる方法の理解を容易にし、さらに当業者が本明細書における実施態様を実施することを可能にすることを意図している。したがって、これらの実施例は、本明細書における実施態様の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
通常、産業応用においては、大量の多相混合物を処理して、所望の分離を達成するために選択的に選別された、流れに分離する必要がある。本明細書において、「相」という用語は、例えば密度および/または寸法の異なる、混合物のさまざまな材質または成分を指す。本質的に、重力ベースの分離を達成するために活用できるのは、有効質量である。寸法や密度の異なる固体粒子、または密度の異なる流体-流体システムの場合に分離が可能である。したがって、「成分」、「材質」、および「相」という用語は、説明全体で同じ意味で使用される。
混合物から異なる相を分離することは、工業プロセスにおいて極めて重要である。一般に、固液混合物または気液混合物などの混合物からの成分または相の分離は、さまざまな従来技術によって達成される。例えば、鉄スライム(Iron slime)の選鉱の最新技術は、化学薬品投与による選択的凝集、サイクロン分離器の使用、または湿式高強度磁気分離器(WHIMS:Wet High Intensity Magnetic Separator)によるものである。上記のすべてのプロセスには、高い運用コストと投資コストが必要である。例えば、選鉱のための選択的凝集のプロセスは、実施される操作(すなわち化学薬品添加)のためにpH調整、凝集剤、分散剤および調整剤を必要とする。ただし、このプロセスは、異なる鉱石を処理するのに、完全に確立されてはいない。選択的凝集は、針鉄鉱(Goethite)に富む鉄鉱石に対する選鉱の効率的な方法ではない。例えは、苛性アルカリ(caustic lye)のような化学物質をpH調整剤として添加する必要があり、澱粉またはグアーガム(gaur gam)が凝集剤として機能する。
湿式高強度磁気分離(WHIMS)のプロセスでは、その中に存在するヘマタイトの常磁性特性のため、鉄鉱石を富化させるために10000~12000ガウスのような高磁気強度が必要である。ただし、前記プロセスは、高い資本コストと運用コストのため、鉄鉱石の選鉱に対しての経済的に存立できる選択肢ではない。
別の従来の機器は、サイクロン分離器/ハイドロサイクロンである。業界ではハイドロサイクロンが鉄鉱石の選鉱用に使用されているが、-37ミクロンのサイズ画分(size fraction)のサイクロン分離器からのオーバーフローは、スライム池に廃棄される。ハイドロサイクロンは、より高い工業的スループット比での微粒子分離には効果的ではない。前述の考察に基づいて、従来技術は高い運用コストと投資コストを必要とすることがわかる。
本明細書に開示される様々な実施態様は、固液分離、液気分離、液液分離、および気固分離などの様々な相の分離に使用される、既存の方法および装置の制約を克服する方法で、相分離用装置を提供する。例えば、実施態様は、1つまたは2つ以上のスパイラル旋回部の後に、1つまたは2つ以上の捩り旋回部が続くように、スパイラル本体を含む相分離装置を開示する。複数の相を有する混合物が相分離装置のスパイラル本体を通過すると、スラリー中の粒子は遠心力を受ける。混合物がスパイラル本体の入口部分を通過するとき、混合物の相は誘発された遠心力を受ける。 粒子が受ける遠心力は、
Figure 0007012735000001
によって与えられ、ここで、Rは曲率半径であり、mは、やはり
Figure 0007012735000002
で表わすことのできる粒子の質量であり、ここでrは(球形と仮定される)粒子の半径である。
比較的高い有効質量に関連する相は、比較的低い有効質量を有する粒子よりも大きな遠心力を受ける。したがって、有効質量が比較的高い相は、有効質量が比較的低い相よりも、スパイラル旋回部の外周に早く到達する。したがって、有効質量が比較的高い相がスパイラル本体の外周に向かって集まる傾向があり、一方、質量が比較的小さい粒子/相は旋回部の内周に向かって集められるため、相の分離につながる。分離された相は、スパイラル式装置から個別に抽出することができる。 例えば、開示された装置は、対応する有効質量に関連する相の収集を容易にするために、旋回部の周辺に1つまたは2つ以上のスプリット出口を含む。例えば、一実施態様では、装置には、比較的低い有効質量に関連する位相を収集するように、旋回部の内周または内壁に向かって構成された、スプリットを含めてもよい。追加的または代替的に、装置には、比較的高い有効質量に関連する相を前記出口から収集できるように、旋回部の外周または壁に向かって構成されたスプリット出口を含めてもよい。したがって、開示された装置は、混合物からの限られたタイプの相の分離に限定されない。それよりむしろ、開示された装置は、異なる有効質量の相を有することのある混合物からの、様々な相の分離に利用することができる。例えば、この装置は、固液分離、液気分離、液液分離、および気固分離に利用することができる。
より高い有効質量に関連する相を抽出するときに、残りの混合物は、湾曲した進行経路のために生成される遠心力を再び受けて、外周に接近する傾向がある。ただし、旋回部の外周壁に近くなった低有効質量相は、内側に移動して、外周近くに高有効質量濃縮流れを後に残すための誘因を必要とする。前記誘因を提供するために、開示された装置は、その上にスプリットが構成された旋回部の少なくとも直後に(または隣接して)捩りらせん旋回部を含むように構成される。捩りらせん旋回部は、流れの逆転を導入し、それにより、混合物のより高い有効質量相とより低い有効質量相との間に新たな競合を導入する。捩りらせん旋回部は、スパイラル本体の全体を通して多数回、繰り返し、したがって、相の分離に対して多段階効果を与え、それによって、富化相の収集をもたらしてもよい。開示された相分離装置の様々な実施態様を、図1A~5を参照してさらに詳細に開示する。
記載される混合のための装置および方法の観点は、任意の数の異なるシステム、使用環境、および/または構成で実現できるが、実施態様は、以下の例示的な装置の文脈で記述する。
図1A、1B、1Cは、例示的な実施態様による相分離装置100の様々な視野図を示している。例えば、図1Aは相分離装置100の斜視図、図1Bは相分離装置100の上面図、図1Cは相分離装置100の正面図を示す。
集合的に図1A~1Cを参照すると、相分離装置100は、スパイラル形本体110、1つまたは2つ以上のスプリット出口、および調節可能なスプリッタ140を含む。スパイラル形本体110は、異なる有効質量に関連する複数の相の混合物を受け入れる入口部分112、スパイラル形本体110の端部に向けて構成された出口部分114、および入口部分112と出口部分114との間に積層された、旋回部(122、124、126、128)などの、複数のらせん旋回部を含む。複数の相を有する混合物は、固液相混合物、液気相混合物、液液相混合物、および気固相混合物のうちの1種を含むことがある。出口部分114は、混合物の異なる相をそこから抽出することを容易にする。
複数の旋回部122、124、126、128は、入口部分112と出口部分114との間に積層されている。本明細書に開示する実施態様の重要な貢献は、複数のらせん旋回部が、前記1つまたは2つ以上の旋回部の少なくとも一部が捩じられて、前記らせん旋回部の捩り部分を形成するように、1つまたは2つ以上の旋回部を含むことである。例えば、らせん旋回部124の部分124aが捩られて、らせん旋回部124の捩り部分124aを形成する。同様に、らせん旋回部126の部分126aが捩られて、らせん旋回部126の捩り部分126aを形成する。本明細書では、1つまたは2つ以上のらせん旋回部のらせん旋回部の捩り部分は、互いに反対方向に旋回する、先行らせん旋回部の対向壁を含む。例えば、らせん旋回部124の捩り部分は、先行らせん旋回部122の対向壁が、捩り部分124aにおいて互いに反対方向に旋回するように構成される。本明細書において、「先行らせん旋回部」という用語は、捩りらせん旋回部の直前にあるらせん旋回部を指す。例えば、スパイラル本体110では、旋回部122は、らせん旋回部124の捩り部分124aに対応する、先行らせん旋回部である。一実施態様では、捩じられている旋回の部分は、旋回のほとんど半分に等しくてもよい。らせん旋回部、例えばらせん旋回部124の捩り部分の構成については、図3を参照してさらに説明する。以下、説明を簡潔にするために、「らせん旋回部の捩り部分」という用語を「捩りらせん旋回部」と呼ぶ場合もある。
ここで図2を参照すると、らせん旋回部と、捩じりらせん旋回部とを有する装置100の一部分が示されている。図2では、スパイラル形本体の部分は、旋回部122、124および126を含むように示されている。本明細書においては、図2は、スパイラル本体部分における捩りらせん旋回部の構成を説明するために含まれており、したがって、説明を簡潔にするために、図2は、装置100の他の構成要素を含むように示していない。
図2に示すように、先行らせん旋回部122は、互いに反対側の内壁122aおよび外壁122bを含む。先行らせん旋回部、例えば先行らせん旋回部122の壁または対向する側面122a、122bは、捩りらせん旋回部124aにおいて、互いに反対方向に旋回している。例えば、先行らせん旋回部122の対向壁122a、122bは、互いに反対方向に旋回しており、それによって、捩りらせん旋回部124の壁124b、124cを形成する。先行らせん旋回部122の隣にあるらせん旋回部124の捩り部分124aにおいて、内壁122aおよび外壁122bが連続して、それぞれ捩りらせん旋回部124の外壁124cおよび内壁124bを形成する。
図1Aおよび図1Bに戻って参照すると、1つまたは2つ以上のスプリット出口、例えば、スプリット出口132、134が、先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁において構成されている。特に、スプリット出口は、前記1つまたは2つ以上のらせん旋回部の捩り部分の開始の前に構成される。スプリット出口は、前記1つまたは2つ以上の相の有効質量に基づいて、複数の相から1つまたは2つ以上の相を抽出することを容易にする。本明細書において、先行らせん旋回は混合物への経路を提供し、異なる有効質量に関連する相への分離を完了し、一方で、捩りらせん旋回部は分離相の少なくとも1つを抽出することを容易にすることに留意されたい。前記相の有効質量に基づくスプリット出口からの相の抽出については、図3Aおよび3Bを参照して、さらに詳細に説明する。
ここで図3Aおよび3Bを参照すると、らせん旋回部の一部分、例えばらせん旋回部122の断面図が示されている。横断面図300は、らせん旋回部122の外壁に構成されたスプリット出口134を含むように示されている。粒子302および304などの粒子を有する2つの相の混合物を、らせん旋回部122を通過させるとき、より高い有効質量に関連する相は、より低い有効質量を有する相よりも、より大きい遠心力を受ける。粒子302に関連する相が、粒子304に関連する相の有効質量よりも高い有効質量を有すると仮定すると、粒子302に関連する相は、粒子304に関連する相よりも早く、らせん旋回部の外壁または周辺に到達する。したがって、図3Aに示されるように、粒子302を伴う相は、スパイラル本体の外周に向かって収集される傾向があり、一方、粒子304に関連する粒子/相は、旋回部の内周に向かって収集される。先行する旋回部の周辺上に構成されたスプリット出口134は、粒子302に関連する相の収集を容易にする。同様のスプリット出口を旋回部122の内周に構成して、粒子304に関連する相を収集できることが理解されよう。
粒子302に関連する相を除去した後、(側流(side stream)を通って脱出することができなかった)より小さい有効質量粒子を有する流れは、それらの現在の曲率経路を進行し続ける。より高い有効質量に関連する相が、スプリット出口134を通り抽出されると、残りの混合物は、図3Bに示すように、弯曲した進行経路のために発生する遠心力を再び受けて、外周に近づく傾向がある。ただし、旋回部の外周壁に近くなった、低有効質量相は、内側に移動して、高有効質量濃縮流を外周近くに残すための誘因を必要とする。前記誘因を提供するために、開示された装置100は、スプリットがその上に構成された旋回部の直後に(または隣接して)、捩りスパイラル旋回部を含むように構成される。捩りらせん旋回部124aは、逆流をもたらし、それにより、外周近くのより低い有効質量粒子数濃度を減少させ、それによって、混合物のより高い有効質量相とより低い有効質量相との間の新たな競合を導入する。
一実施態様では、装置100は、らせん旋回部124の捩り部分124aなどの、捩り部分に続いて構成された、1つまたは2つ以上のらせん旋回部の外壁に構成されたスプリット入口136、138のような、1つまたは2つ以上のスプリット入口を含む。特に、スプリット入口は、捩りの端部に向かって、らせん旋回部の外壁に構成される。1つまたは2つ以上のスプリット入口136、138は、流体、例えば水または空気を、そこを通り、その部分の捩り部分のすぐ後に続くらせん旋回部の部分に注入するように構成される。スプリット入口を通して洗浄流体が流され、この洗浄流体は、らせん旋回部の内側に向けて相をさらに集中させるのに役立ち、したがって、誘発された遠心力のために外壁に向かう位置を占拠しようとする、すべての相および/または粒子間での改善された新たな競合を開始させる。スプリット入口は、改善された新たな競合の開始を容易にし、したがって、装置100の分離効率を向上させる。スプリット入口は、大量の固相を含む混合物の場合に特に有用である。逆流中、すなわち液体に旋回部の捩り部分を通過させるときに、らせん旋回部において固相を蓄積させることができる。しかしながら、固相を再び前進させるためには、空気や水などの洗滌流体を、入口から注入することができる。
図1Aおよび1Bに戻って参照すると、調節可能なスプリッタ140は、混合物の1つまたは2つ以上の相の個別の抽出を容易にするために、スパイラル形本体110の横断面の少なくとも一部分において、移動可能に構成されている。一実施態様では、調節可能なスプリッタ140は、出口の縦断面において構成される。例えば、図1Aに示すように、調節可能なスプリッタ140は、出口114の縦断面において構成される。代替実施態様では、調節可能なスプリッタ140は、本体部分110の1つまたは2つ以上のらせん旋回部の1つまたは2つ以上の縦断面に構成される。調節可能なスプリッタの詳細な横断面図を、図4を参照して示してさらに説明する。
ここで図4を参照すると、調節可能なスプリッタ140の横断面図が示されている。調節可能なスプリッタ140は、出口114の縦断面に沿って構成されている。調節可能なスプリッタ140は、分離器ユニット142、1つまたは2つ以上のベローズ(bellows)144a、144b、および1つまたは2つ以上の剛性仕切り(rigid divider)146を含む。分離器ユニット142は、出口部分の縦断面に摺動可能に構成されて、出口部分の横断面に沿って水平方向(148としてマーク)に摺動して移動することができる。分離器ユニット142は、出口部分のらせん旋回部の横断面に対応する幾何学形状を含む。例えば、らせん旋回部の台形横断面に対して、分離ユニット142は台形横断面を呈してもよい、らせん旋回部の逆台形横断面に対して、可動スプリッタは、逆台形横断面を呈してもよい、などである。本実施態様では、説明を簡潔にし、図を明確にするために、分離器ユニット142は、直方体形状の長方形横断面を含むように示されている。
1つまたは2つ以上のベローズ、例えばベローズ144aおよび144bは、出口部分の壁(例えば、壁122a)と分離器ユニット142の壁との間に構成されて、1つまたは2つ以上の相の逸脱を回避する。例えば、ベローズ144aは、出口部分114の壁122aと分離ユニット142の壁142aとの間に構成される。同様に、出口部分114の壁122bと分離ユニット142の壁142bとの間には、ベローズ144bが構成される。ベローズ144a、144bは、スプリッタからの1つまたは2つ以上の相の逸脱を回避する目的に役立ち、可動分離器ユニット144の動きに対する抵抗を最小にする。一実施態様では、ベローズの材料としては、ゴムなどの弾性ポリマーが挙げられる。
剛性仕切り146は、複数の相の個別の収集を可能にするために、出口部分114の周辺出口縁部114aの横断面内に、それに向かって構成されている。一実施態様では、剛性仕切り146の位置は分離器ユニット142に固定され、したがって、方向148に沿った分離ユニット142の摺動可能な動きにより、剛性仕切り146の摺動が可能になる。方向148に沿った剛性仕切り146に合わせた、分離器ユニット142の共同的な摺動によって、出口横断面を2つの部分に分割し、それにより、そこからの相の個別の収集が可能になる。本明細書では、方向148に沿った剛性仕切り146に合わせた、分離器ユニット142の共同的な摺動を、調節可能なスプリッタ140の摺動と呼んでもよい。
一実施態様では、調節可能なスプリッタ140は、混合物のカットオフポイントによって規定される距離にある位置をとるように、スパイラル本体の横断面内で摺動してもよい。カットオフポイントは、混合物の複数の相の体積画分が等しい、横断面の幅の上の場所として定義される。例えば、カットオフポイント場所の右側に向かって、混合物は重量画分相(またはより高い有効質量に関連する相)が支配的であり、カットオフポイント場所の左側に向かって、場所ストリームは、軽量画分相(または、より低い有効質量に関連する相)が支配的である。
一実施態様では、スパイラス形本体の旋回部の横断面は、横断面の外壁が、横断面の内側壁よりも大きくなるように、台形形状を呈している。別の実施態様において、スパイラル形本体の旋回部の横断面は、横断面の外壁が横断面の内側壁よりも小さくなるように、逆台形形状を呈する。さらに別の実施態様では、スパイラル形本体の横断面は、横断面の外壁が横断面の内側壁と実質的に等しくなるように、長方形の構成を呈する。らせん旋回部の内壁および外壁の構成は、図5A~5Cを参照してさらに説明するように、異なるタイプのその横断面を形成してもよい。
ここで図5A~5Cを参照すると、らせん旋回部の横断面の様々な構成が、前記らせん旋回部で生成されるG力の等高線と共に、示されている。例えば、図5Aは、対応するG力の等高線と共に、長方形横断面510を示す。横断面510の壁、すなわち外壁512と内壁514は、実質的に等しい。図5Bは、G力の対応する等高線と共に、台形横断面520を示す。台形横断面520の場合、横断面の外壁522は、横断面の内側壁524よりも大きい。図5Cは、対応するG力の等高線と共に、逆台形530横断面を示す。台形横断面530の場合、横断面の外壁532は、横断面の内側壁534よりも大きい。
本明細書において、G力は、生じた遠心力と重力の比として計算され、次式で表される:
G力=
Figure 0007012735000003
相が受けるG力の違いにより、横断面における各相の濃度は異なる。G力は、フルード数(Froude number)で表される。図5A~5Cに示されるように、旋回部の(図5Cの)逆台形横断面形状は、パッチとして内側平行エッジに向かって生成されるフルード数を集中させるのに役立ち、その他の横断面形状(図5Aの長方形横断面510、図5Aの台形横断面など)は、横断面全体にわたってフルード数が穏やかに分布した領域を有する。同様に、図5Aを参照すると、G力は横断面全体に十分に分散されている。そのため、領域全体の粒子は、逆台形および台形の横断面形状ジオメトリと比較して、より大きな力を受ける。ここで、開示された装置100に対して、混合物の相に応じて、例えば、長方形、円形、楕円形、台形、逆台形などの様々な横断面形状が考えられ、したがって、横断面の形状は、本開示に限定されものと解釈されるべきではないことに留意されたい。
開示された装置による混合物の相分離の実施例が、本明細書に記載されている。この実施例では、混合物には粘液スラリー(slime slurry)が含まれている。粘液スラリーは、入口(例えば、装置100の入口部分112)を通過させる。スラリーは、混合物の相を最適に分離するのに十分または最適な速度で通過させることができる。スラリー中の粒子は遠心力を受ける。混合物の粒子の有効質量の違いにより、粒子が受ける遠心力は異なる。たとえば、鉄の酸化物に富む粒子は、有効質量が高いために、脈石鉱物(gangue mineral)(例えば、Al、Siなど)を含む粒子よりも、大きな遠心力を受ける。したがって、鉄の酸化物に富む粒子は、脈石鉱物を含む粒子よりも早くスパイラル経路の外壁に到達する。鉄に富む鉱石濃縮流れは、図1A~1Cの装置100の出口132、134などの出口から収集することができる。代替的に、より軽い流れ(または脈石鉱物を含む粒子を含む流れ)は、らせん旋回部の内側壁上に構成された出口から除去することができる。残りの流れは、酸化物に富む粒子の流れ、または脈石鉱物を含む粒子に富む粒子流れを除去した後に、装置のさらに下に移動し続ける。残りの流れは強制的な逆流にさらされて、それによって残りの流れが捩りらせん旋回部を通過させられることを意味することに留意されたい。
粘液スラリー内の粒子は、進行経路が湾曲しているために発生した遠心力を受けて、外周に近づく傾向がある。外周の壁に近いアルミナに富んだ鉱石の(より軽い)粒子は、内側に移動する誘因をまったく認識せず、鉄鉱石濃縮流れを外周近くに残す。そのため、逆流を導入することにより、鉄に富む鉱石とアルミナに富む鉱石の間で、内壁から外壁に進行するのに新たな競合が再び起こる。鉄に富む鉱石は、Alに富む鉱石に比べてより大きい遠心力を受けるために、鉄鉱石に富む流れを収集するために別のカットオフをそこで行う、外壁を最初に占有することが予想される。これは、鉄生産における送給流れとして使用できる、切断流れを鉄に対して許容される割合になるまで、いくつかの旋回部が続く。
図6は、例示的な実施態様による、相分離のための方法600のフロー図を示す。602において、方法600は、相分離装置内の異なる有効質量に関連する複数の相を有する混合物を導入することを含む。ここで、相分離装置は、図1A~5Cを参照して説明した、相分離装置100であってもよい。前述のように、相分離装置は、スパイラル形本体、1つまたは2つ以上のスプリット出口、および調節可能なスプリッタを含む。スパイラル形本体は、混合物を受け入れる入口部分、スパイラル形本体の端部に向かって構成される出口部分、および入口部分と出口部分との間に積層された複数のらせん旋回部を含む。複数のらせん旋回部の内の1つまたは2つ以上のらせん旋回部の少なくとも一部分が捩られて、前記らせん旋回部の捩り部分を形成する。1つまたは2つ以上のらせん旋回部のらせん旋回部の捩り部分が、互いに反対側に旋回された、先行らせん旋回部の対向壁を含む。1つまたは2つ以上のスプリット出口が、1つまたは2つ以上のらせん旋回部の捩り部分に先行して構成された先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁において構成されている。調節可能なスプリッタは、スパイラル形本体の横断面の少なくとも一部分において、移動可能に構成されている。
混合物を相分離装置に導入すると、混合物の相は遠心力を受ける。しかし、混合物の相の有効質量の違いにより、異なる相が受ける遠心力は違っている。例えば、有効質量が高い相は、有効質量が比較的低い相よりも、大きい遠心力を受ける。したがって、比較的高い有効質量を有する相は、より低い有効質量を含む相よりも早く、らせん旋回部により与えられるスパイラル経路の外壁に到達する。
604において、方法600は、相分離装置の1つまたは2つ以上のスプリット出口から、前記1つまたは2つ以上の相の有効質量に基づいて、先行らせん旋回部からの複数の相の内の1つまたは2つ以上の相を、個別に抽出することを含む。一実施態様では、1つまたは2つ以上の相を個別に抽出することは、先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁の外壁に構成されたスプリット出口から、異なる有効質量の比較的低い有効質量に関連する相を抽出することを含めてもよい。追加的または代替的に、異なる有効質量の内の比較的高い有効質量を、先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁の内壁に構成されたスプリット出口から抽出することができる。混合物を相分離装置に導入すると、混合物の相は遠心力を受ける。しかし、混合物の相の有効質量の違いにより、異なる相が受ける遠心力は違っている。例えば、有効質量が高い相は、有効質量が比較的低い相よりも、より大きい遠心力を受ける。したがって、比較的高い有効質量を有する相は、より低い有効質量を含む相よりも早く、らせん旋回部によって与えられるスパイラル経路の外壁に到達する。
種々の実施態様は、(選択的凝集におけるような)選鉱を達成するための化学薬剤の添加を除外する、相分離装置を提供する。また、開示された装置は、可動部品のない、すべて静的部品を含む。また、この装置は、選鉱のための外部磁場の必要性を排除し、それにより最少の運用コストおよび保守コストを伴う、低い資本コストを必要とする。前述の説明において説明したように、この装置は微粒子分離に有効であることが証明されている。この装置は、ハイドロサイクロンのようなマニホールドでなくても高いスループットを処理することが可能であり、高い流量の処理は、ポンプ能力によってのみ制限されるが、並列に積層できるため、機器に対しては制限されない。スパイラル構成により、装置は処理流量に合わせて拡張可能である。
開示された装置は、流体からの固体の完全な分離を実行する能力を有するのに加えて、相の有効質量に基づいて、流体供給ストリームに存在する、違った固体画分を分類することができる。開示された装置は、カットポイント場所への直接アクセスを提供することを容易にする。この装置は、パイプ横断面を通過して摺動する調節可能なスプリッタを含み、これが、外側の出口と内側の出口の個別の流れをもたらす。したがって、この装置は、旋回部の横断面の異なる幅で構成された、異なる出口を用いて、混合物の相を個別に収集することを容易にする。本明細書では、異なる用途において、混合物は3つ以上の相を含むことが可能であり、装置には、旋回部の横断面の異なる幅で構成された異なる出口を用いて、前記相の個別の収集を容易にさせてもよいことに留意されたい。この異なる幅は、混合物の相の有効質量に基づいて求めてもよい。また、収集される相の量が異なる場合があり得る(必ずしも等しいとは限らない)ことも理解すべきである。
特定の実現および実施態様についての前述の説明は、本明細書の実装および実施態様の一般的性質を完全に明らかにするため、当業者は、現在の知識を適用することにより、一般的な概念から逸脱することなく、そのような特定の実施態様をさまざまな応用に容易に修正および/または適応させることが可能であり、したがって、そのような適応および修正は、開示された実施態様の均等物の意味および範囲内で理解されるべきであり、またそのように意図されている。本明細書で使用される語法または用語は説明のためのものであり、限定のためではないことを理解されたい。したがって、本明細書の実施態様を好ましい実施態様に関して説明したが、当業者は、本明細書に記載の実施態様の意味および範囲の範囲内で、修正を加えて本実施態様を実施できることを認識するであろう。
先述の説明は、様々な実施態様を参照して、提示してきた。本出願が属する技術における当業者は、原理、精神および範囲から有意に逸脱することなく、記載された構造および動作方法の修正および変更を実施できることを理解するであろう。

Claims (16)

  1. スパイラル形本体であって、
    異なる有効質量に関連する複数の相の混合物を受け入れる入口部分;
    スパイラル形本体の端部に向かって構成された出口部分;および
    前記入口部分と前記出口部分の間に積層された複数のらせん旋回部であって、前記複数のらせん旋回部の1つまたは2つ以上のらせん旋回部の少なくとも一部分が捩られて、前記らせん旋回部の捩り部分を形成し、前記1つまたは2つ以上のらせん旋回部のらせん旋回部の捩り部分が、互いに反対方向に旋回された先行らせん旋回部の対向壁を有する、前記複数のらせん旋回部を有する、前記スパイラル形本体と、
    前記1つまたは2つ以上の相の有効質量に基づいて、前記先行らせん旋回部から、複数の相の1つまたは2つ以上の相を抽出するために、前記1つまたは2つ以上のらせん旋回部の捩り部分に先行して構成された、前記先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁に構成された、1つまたは2つ以上のスプリット出口と、
    抽出のための、1つまたは2つ以上の相の分離取集を容易化するために、前記スパイラル形本体の横断面の少なくとも一部分において、移動可能に構成された、調節可能なスプリッタと
    を備える、相分離装置。
  2. 先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁の外壁に構成されたスプリット出口が、異なる有効質量の内の比較的高い有効質量に関連する相の抽出を容易にする、請求項1に記載の装置。
  3. 先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁の内壁に構成されたスプリット出口が、異なる有効質量の内の比較的低い有効質量に関連する相の抽出を容易にする、請求項1に記載の装置。
  4. スパイラル形本体の横断面が、横断面の外壁が内側壁よりも小さい、反転台形形状を有する、請求項1に記載の装置。
  5. スパイラル形本体が、横断面の外壁が内側壁よりも大きい、台形形状を有する、請求項1に記載の装置。
  6. スパイラル形本体の横断面が、長方形形状を有し、横断面の外壁が横断面の内側壁と等しい、請求項1に記載の装置。
  7. 調節可能なスプリッタが、出口部分の縦断面に沿って構成されているとともに、調節可能なスプリッタは、
    出口部分の縦断面に沿って構成されて、出口部分の縦断面に沿った水平方向に摺動移動可能である、分離器ユニット、
    前記出口部分と前記分離ユニットによって構成された間隙内に固定して構成されている、1つまたは2つ以上のベローズ、および
    前記複数の相の個別の収集を可能にするために、前記出口部分の周辺出口縁に向かう、横断面内に構成された、1つまたは2つ以上の剛性仕切り
    を備える、請求項1に記載の装置。
  8. 調節可能なスプリッタが、1つまたは2つ以上の剛性仕切りが混合物のカットオフポイントによって規定される距離に位置するように、横断面内部に構成されている、請求項7に記載の装置。
  9. 1つまたは2つ以上のベローズの材質が、弾性ポリマーを含む、請求項7に記載の装置。
  10. 捩り部分に続いて構成された1つまたは2つ以上のらせん旋回部の外壁に構成された1つまたは2つ以上のスプリット入口であって、洗浄流体を、前記捩部分に続く前記1つまたは2つ以上のらせん旋回部内に注入するように構成された、1つまたは2つ以上のスプリット入口をさらに備える、請求項1に記載の装置。
  11. 混合物の相分離が、固液分離、液気分離、液液分離および気固分離を含むものである、請求項1に記載の装置。
  12. 相分離の方法であって、
    相分離装置において、異なる有効質量に関連する複数の相を含む混合物を導入すること、ただし相分離装置は、
    スパイラル形本体であって、混合物を受け入れるための入口部分、前記スパイラル形本体の端部に向かって構成された出口部分、および前記入口部分と前記出口部分の間に積層された複数のらせん旋回部を有し、前記複数のらせん旋回部の内の1つまたは2つ以上のらせん旋回部の少なくとも一部分が捩られて、前記らせん旋回部の捩り部分を形成するとともに、前記1つまたは2つ以上のらせん旋回部の内のらせん旋回部の捩り部分が、互いに反対方向に旋回した先行らせん旋回部の対向壁を有する、前記スパイラル形本体;
    前記1つまたは2つ以上のらせん旋回部の捩り部分に先行して構成された前記先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁に構成された1つまたは2つ以上のスプリット出口;および
    前記スパイラル形本体の横断面の少なくとも一部分に移動可能に構成された調節可能なスプリッタを有する;および
    前記相分離装置の1つまたは2つ以上のスプリット出口から、前記1つまたは2つ以上の相の有効質量に基づいて、前記先行らせん旋回部から複数の相の内の1つまたは2つ以上の相を個別に抽出することを含む、前記方法。
  13. 1つまたは2つ以上の相を個別に抽出することが、先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁の外壁に構成されたスプリット出口から、異なる有効質量の内の相対的に低い有効質量に関連する相を抽出することを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 1つまたは2つ以上の相を個別に抽出することが、先行らせん旋回部の1つまたは2つ以上の壁の内壁に構成されたスプリット出口から、異なる有効質量の内の相対的に高い有効質量に関連する相を抽出することを含む、請求項12に記載の方法。
  15. 抽出用の混合物の1つまたは2つ以上の相の分離収集を容易にするために、スパイラル形本体の横断面の少なくとも一部分内に調節可能なスプリッタを調節することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  16. 捩り部分に続いて構成された1つまたは2つ以上のらせん旋回部の外壁に構成された1つまたは2つ以上のスプリット入口を通して、捩り部分に続く1つまたは2つ以上のらせん旋回部に洗浄液を注入することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
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