JP7011796B2 - 光学素子、印刷物および偽造防止媒体 - Google Patents

光学素子、印刷物および偽造防止媒体 Download PDF

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Description

本発明は、光学素子、印刷物および偽造防止媒体に関する。
金券やプリペイドカードを含む有価証券や、紙幣、身分証明書など、偽造を防止することが必要とされる媒体において、それらの真正性を保証する意味で、回折格子やホログラムが使用されているものが存在する(例えば特許文献1)。また、有名ブランドの腕時計等、模造品が出回りやすい高額商品、もしくはそのケース等にも、やはり、それらの真正性を保証する意味で、回折格子やホログラムが使用されていることが多い。
回折格子やホログラム(以下、ホログラム等という。)が上記の例以外の種々の分野の物品にも適用されているのは、ホログラム等が製造、もしくは複製の困難性を有しているからであり、また、外観的には干渉色を有していて目をひきやすく、意匠的にも優れており、さらに場合によっては、剥がそうとすると破壊して、他に転用できない構造とすることが可能である等のメリットを有しているからである。
一方、特許文献2には、反射光によって観察する表示体が開示されており、この表示体は、観察者が正面近辺から見たときに白色に見え、斜め方向から見たときにホログラムのように光って見える特性を有することが記載されている。
特開2004-230571号公報 特開2010-115782号公報
しかしながら、従来、ホログラムや上記表示体等は、反射光によって絵柄が現れるようになっていることが一般的である。また、従来のホログラムや上記表示体等は、偽造を防止するために製造や複製が困難となるようにしているため、その製造工程は複雑であり、ホログラムのコストが高くなりやすいという課題がある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、透過光によって絵柄が現れるとともに低コストで製造することが可能な、光学素子、印刷物および偽造防止媒体を提供することを目的とする。
本発明は、光透過性のシート状の光学素子であって、シート本体と、前記シート本体上に形成され、光を回折させる分光領域と、前記シート本体上に形成され、前記分光領域よりも光を回折させにくい非分光領域とを備え、前記分光領域と前記非分光領域とは、直接又は境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、前記分光領域において、前記シート本体から突出する第1のドットが規則的に配置され、前記非分光領域において、前記シート本体から突出する第2のドットが規則的に配置され、前記第2のドットの大きさが前記第1のドットの大きさよりも大きいか、又は、前記第2のドットのピッチが前記第1のドットのピッチよりも大きいことを特徴とする光学素子である。
本発明は、前記第2のドットの大きさが前記第1のドットの大きさよりも大きく、かつ、前記第2のドットのピッチが前記第1のドットのピッチよりも大きいことを特徴とする光学素子である。
本発明は、前記第1のドットの高さが1μm以上8μm以下であり、前記第1のドットの幅が2μm以上16μm以下であり、前記第2のドットの高さが10μm以上30μm以下であり、前記第2のドットの幅が20μm以上100μm以下であることを特徴とする光学素子である。
本発明は、前記第1のドットのピッチが1μm以上4μm以下であり、前記第2のドットのピッチが4μm以上15μm以下であることを特徴とする光学素子である。
本発明は、前記分光領域と前記非分光領域とが、前記境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、前記境界領域において、前記第1のドットおよび前記第2のドットが不規則に配置されていることを特徴とする光学素子である。
本発明は、前記分光領域と前記非分光領域とが、前記境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、前記境界領域において、前記分光領域の前記第1のドットから前記非分光領域の前記第2のドットに向けて徐々に大きさ又はピッチが変化する第3のドットが配置されていることを特徴とする光学素子である。
本発明は、前記分光領域と前記非分光領域とが、直接隣接して配置され、前記分光領域および前記非分光領域の両方において、前記第1のドットおよび前記第2のドットよりも大きさ又はピッチが大きい第4のドットが配置されていることを特徴とする光学素子である。
本発明は、前記分光領域と前記非分光領域とが、前記境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、前記境界領域には、前記第1のドットおよび前記第2のドットが配置され、前記分光領域における前記第1のドットの配置パターンと、前記境界領域における前記第1のドットの配置パターンとが互いに異なり、前記非分光領域における前記第2のドットの配置パターンと、前記境界領域における前記第2のドットの配置パターンとが互いに異なることを特徴とする光学素子である。
本発明は、前記分光領域および前記非分光領域の表面に、透明又は半透明で光沢性をもつ被覆層が形成されていることを特徴とする光学素子である。
本発明は、前記光学素子と、前記光学素子上に形成された印刷層とを備えたことを特徴とする印刷物である。
本発明は、前記光学素子を備えたことを特徴とする偽造防止媒体である。
本発明によれば、透過光によって絵柄が現れる光学素子を低コストで製造することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態による光学素子を示す平面図である。 図2(a)-(b)は、本発明の第1の実施の形態による光学素子を示す断面図である(それぞれ図1のIIA-IIA線断面図およびIIB-IIB線断面図)。 図3(a)-(d)は、それぞれ本発明の第1の実施の形態による光学素子の製造方法を示す概略図である。 図4(a)-(b)は、それぞれ本発明の第1の実施の形態による光学素子を観察する場合の作用を示す概略図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態による印刷物を示す平面図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態による偽造防止媒体を示す平面図である。 図7は、本発明の第2の実施の形態による光学素子を示す平面図である。 図8は、本発明の第3の実施の形態による光学素子を示す平面図である。 図9は、本発明の第3の実施の形態による光学素子を示す断面図である(図8のIX-IX線断面図)。 図10は、本発明の第4の実施の形態による光学素子を示す平面図である。 図11は、本発明の第4の実施の形態による光学素子を示す断面図である(図10のXI-XI線断面図)。 図12は、本発明の第5の実施の形態による光学素子を示す平面図である。 図13は、本発明の第6の実施の形態による光学素子を示す平面図である。 図14は、本発明の第6の実施の形態による光学素子を示す断面図である(図13のXIV-XIV線断面図)。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図6を参照して説明する。なお、以下の各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。
(光学素子の構成)
まず、図1および図2により、本実施の形態による光学素子の概略について説明する。
図1および図2は、本実施の形態による光学素子を示す図である。
図1に示す光学素子(マイクロレンズアレイ)10は、光透過性であり、例えば透明な樹脂シート状部材からなる。このような光学素子10は、シート本体11と、シート本体11上にそれぞれ形成された分光領域20および非分光領域30とを備えている。
このうちシート本体11は、平坦な板状の部材からなり、表面11aと裏面11bとを有している。シート本体11は平面略長方形であり、その長辺がX方向に平行に延び、短辺がY方向に平行に延びている。また、Z方向は、シート本体11の法線方向に平行に延びている。なお、本明細書中、「表面」とは第1のドット21および第2のドット31が形成される側の面(すなわちZ方向プラス側の面)のことをいい、「裏面」とは、第1のドット21および第2のドット31が形成される面の反対側の面(すなわちZ方向マイナス側の面)のことをいう。なお、光学素子10の観察者は、シート本体11の表面11a側に位置して光学素子10を観察するようになっている。シート本体11の厚みtは、好ましくは0.01mm以上1mm以下である。
分光領域20は、光学素子10の裏面側(Z方向マイナス側)から透過してきた可視光を分光(回折)させることができる領域である。分光領域20は、光学素子10の一部に形成され、この場合、非分光領域30を面内で取り囲むように配置されている。分光領域20の外側には、シート本体11の表面11aが露出した平坦領域12が設けられている。分光領域20の周縁は長方形形状であるが、これに限らず、円形状や多角形状などの図形、文字、絵柄等を示す任意の形状であっても良い。また、分光領域20の周縁が光学素子10の周縁まで延びていても良い。すなわち、平坦領域12を設けることなく、シート本体11の表面11aの全体にわたって分光領域20および非分光領域30が設けられていても良い。
この分光領域20において、複数(多数)の第1のドット21が、シート本体11の表面11aから突出するように形成されている。複数の第1のドット21は、分光領域20の面内に規則的なパターンで配置されている。この場合、複数の第1のドット21は、平面視で正方格子状に配置されている。すなわち、複数の第1のドット21は、X方向およびY方向の両方に等間隔に配置されている。しかしながら、これに限らず、第1のドット21は、例えば、長方格子状又は六方格子状に配置されていても良い。なお、図1において、便宜上、第1のドット21および第2のドット31(後述)を実際より少数かつ大きく図示している(他の図においても同様)。
図1および図2(a)に示すように、第1のドット21は、略半球状となっている。第1のドット21の高さhは、1μm以上8μm以下であり、好ましくは3μm以上5μm以下である。第1のドット21の幅(直径)wは、2μm以上16μm以下であり、好ましくは5μm以上10μm以下である。また、第1のドット21のピッチpは、1μm以上4μm以下であり、好ましくは2μm以上3μm以下である。第1のドット21の寸法を上記範囲とすることにより、分光領域20において、光学素子10の裏面からの可視光を確実に分光(回折)させることができる。なお、第1のドット21のピッチpとは、互いに隣接する一対の第1のドット21間の最小距離をいう。
非分光領域30は、分光領域20と比較して、光学素子10の裏面(Z方向マイナス側)から透過した可視光を回折させにくい領域となっている。好ましくは、非分光領域30は、光学素子10を透過した光を回折させない領域となっている。非分光領域30は、光学素子10の一部に形成され、面方向全周にわたって分光領域20に取り囲まれている。
非分光領域30は、文字、図形、絵柄等を示す所定の平面形状を有し、この場合はL字形状となっている。なお、非分光領域30は、分光領域20に隣接していれば良く、必ずしも分光領域20に取り囲まれていなくても良い。また、分光領域20が非分光領域30によって取り囲まれていても良い。
非分光領域30において、複数(多数)の第2のドット31が、シート本体11の表面11aから突出するように形成されている。複数の第2のドット31は、非分光領域30の面内に規則的なパターン、具体的には、平面視で六方格子状に配置されている。すなわち、1つの第2のドット31の周囲には、6つの第2のドット31が配置され、これら6つの第2のドット31が正六角形をなしている。しかしながら、これに限らず、第2のドット31は、例えば、正方格子状又は長方格子状に配置されていても良い。また、第2のドット31の配列パターン(六方格子状)は、第1のドット21の配列パターン(正方格子状)と異なっているが、これに限らず、第1のドット21の配列パターンと同一であっても良い。
図1および図2(b)に示すように、第2のドット31は、略半球状となっている。第2のドット31の高さhは、10μm以上30μm以下であり、好ましくは12μm以上18μm以下である。第2のドット31の幅(直径)wは、20μm以上100μm以下であり、好ましくは30μm以上70μm以下である。また、第2のドット31のピッチpは、4μm以上15μm以下であり、好ましくは5μm以上8μm以下である。
第2のドット31の寸法を上記範囲とすることにより、非分光領域30において、光学素子10の裏面からの可視光を分光(回折)させないようにすることができる。なお、第2のドット31のピッチpとは、互いに隣接する一対の第2のドット31間の最小距離をいう。
このように、第2のドット31の大きさ(高さhおよび幅w)は、第1のドット21の大きさ(高さhおよび幅w)よりも大きい。また、第2のドット31のピッチpは、第1のドット21のピッチpよりも大きい。したがって、光学素子10の裏面から可視光が入光した場合、第1のドット21が存在する分光領域20では光を分光する一方、第2のドット31が存在する非分光領域30では光を分光しない。これに対して、光学素子10の表面からの可視光は、分光領域20と非分光領域30との両方で反射する。
このため、光学素子10の表面からの光によって観察する場合には、分光領域20と非分光領域30との両方が白く濁ったように観察されるようになっている。なお、これに限らず、第2のドット31の大きさ(高さhおよび幅w)および第2のドット31のピッチpのいずれか一方のみが、第1のドット21よりも大きくても良い。
再度図1を参照すると、分光領域20と非分光領域30とは、互いに直接隣接して配置されている。すなわち、分光領域20と非分光領域30との境界では、第1のドット21と第2のドット31とが接近して配置されている。このため、光学素子10の表面からの光によって観察する場合には、観察者は、分光領域20と非分光領域30との間の境界を明確に識別しにくいようになっている。ここで、分光領域20と非分光領域30とが直接隣接しているとは、互いに隣接する第1のドット21と第2のドット31との間の間隔が、上述したピッチpおよびpのうち広い方のピッチ以下であることをいう。
光学素子10を構成するシート本体11と第1のドット21と第2のドット31とは、互いに一体化されている。しかしながらこれに限らず、シート本体11と、第1のドット21および第2のドット31とが互いに別体に構成されていても良い。なお、光学素子10の材料は、透明な合成樹脂であり、具体的には、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アクリル、シクロオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、アクリルスチレン等が挙げられる。
(光学素子の製造方法)
次に、上述した光学素子10の各種製造方法について、図3(a)-(d)を参照して説明する。図3(a)-(d)は、それぞれ異なる光学素子10の製造方法を示す概略図である。
図3(a)は、押出成形により光学素子10を作製する方法を示している。図3(a)に示すように、溶融した熱可塑性樹脂51を押出機52から押出し、この熱可塑性樹脂51を一対のローラ53、54間を通過させることにより薄膜状に形成し、光学素子10を作製しても良い。一方のローラ53には、第1のドット21および第2のドット31に対応するパターンが形成されており、これにより、光学素子10に、第1のドット21および第2のドット31が賦形される。この場合、光学素子10を簡単な方法で作製することができる。
あるいは、図3(b)に示すように、予めフィルム状の基材55を準備し、この基材55上に液状の樹脂56を塗布しても良い。次いで、基材55上の樹脂56に対して一対のローラ57、58を用いてパターン状に賦形し、賦形された樹脂56を硬化させることにより、光学素子10が作製される。一方のローラ57には、第1のドット21および第2のドット31に対応するパターンが形成されており、これにより、光学素子10に、第1のドット21および第2のドット31が賦形される。この場合、基材55上に光学素子10が形成され、基材55と光学素子10とを一体化することかできる。基材55としては、光学素子10を構成する樹脂と異なる樹脂や、紙等を用いることができる。
あるいは、図3(c)に示すように、フィルム状の熱可塑性樹脂製基材61を準備し、この基材61を加熱装置62を用いて加熱溶融した状態で、一対のローラ63、64間を通過させてパターン状にプレスし、その後冷却することにより、光学素子10を作製しても良い。一方のローラ63には、第1のドット21および第2のドット31に対応するパターンが形成されており、この場合、光学素子10を簡単かつ高速で作製することができる。
あるいは、図3(d)に示すように、予めフィルム状の基材65を準備し、この基材65上にノズル66から第1のドット21および第2のドット31を構成する樹脂を滴下し、これを硬化させることにより、光学素子10を作製しても良い。ノズル66から滴下する液状の樹脂の大きさを変化させることにより、第1のドット21および第2のドット31がそれぞれ形成される。この場合、シート本体11と第1のドット21および第2のドット31とを互いに異なる種類の樹脂から作製することができる。
(本実施の形態の作用)
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
まず図4(a)に示すように、通常の場合、すなわち光学素子10の表面側から光が照射され、これを観察者が表面側から観察する場合について説明する。この場合、光源Lからの光は光学素子10の表面で反射し、観察者に視認される。このとき、光学素子10の表面で反射した光は、分光領域20および非分光領域30でそれぞれ反射する。
分光領域20および非分光領域30には、それぞれ多数の第1のドット21および第2のドット31が形成されている。このため、観察者には、分光領域20および非分光領域30がそれぞれ不透明に濁ったように観察され、これに対して平坦領域12は透明に観察される。このとき、分光領域20と非分光領域30とは、互いに直接隣接して配置されているので、観察者は、分光領域20と非分光領域30との境界を明確に識別しにくい。
次に、観察者が光学素子10を光にかざして見る場合について説明する。この場合、図4(b)に示すように、光学素子10の裏面側にある光源Lから光が照射され、これを観察者が表面側から観察する。光源Lからの光は、光学素子10の裏面から入射し、光学素子10を透過する。このとき、光は、光学素子10の裏面から分光領域20および非分光領域30にそれぞれ入射する。
上述したように、分光領域20は、多数の第1のドット21によって光を分光させる領域である。このため、分光領域20において光が分光し、この分光した光を観察者が観察する。具体的には、観察者には、分光領域20が虹色に観察される。図4(b)において、虹色に観察された分光領域20を網掛け(灰色)で示している。一方、非分光領域30は、光を分光させにくい(分光させない)領域となっている。このため、光は、非分光領域30において分光されずに観察者に入射する。具体的には、観察者には、非分光領域30が透明又は半透明に観察される。図4(b)において、透明又は半透明に観察されるL字状の非分光領域30を白色(無色)で示している。
このように、観察者は、分光領域20のみを選択的に虹色の絵柄として観察することができる。したがって、観察者は、光学素子10を光にかざして見ることにより、分光領域20の絵柄を認識することができ、この絵柄が予め定められたものであるか否かを判定することにより、光学素子10の真正性を判断することができる。
(印刷物の構成)
次に、図5により、本実施の形態による印刷物の概略について説明する。
図5は、本実施の形態による印刷物70を示す平面図である。図5に示すように、印刷物70は、光学素子10と、光学素子10上に形成された印刷層71とを備えている。このうち光学素子10は、図1および図2に示すものと同様である。また、印刷層71は、光学素子10のうち、例えばシート本体11の表面11aであって、分光領域20および非分光領域30が設けられていない領域に印刷により形成されている。
このような印刷物70としては、例えば、紙幣、株券、証券、証書、商品券、小切手、手形、入場券、通帳類、ギフト券、乗車券、車馬券、印紙、切手、鑑賞券、入場証、通行証、チケット等の金券類、キャッシュカード、クレジットカード、IDカード、プリペイドカード、メンバーズカード、ICカード、光カードなどのカード類、グリーティングカード、ハガキ、名刺、運転免許証、パスポート等の各種証明書やその他証明写真類などが挙げられる。この場合、光学素子10上に印刷層71が直接形成されているので、光学素子10を印刷層71から分離することが実質的に不可能であり、印刷物70の偽造を困難にすることができる。
(偽造防止媒体の構成)
次に、図6により、本実施の形態による偽造防止媒体の概略について説明する。
図6は、本実施の形態による偽造防止媒体80を示す平面図である。図6に示すように、偽造防止媒体80は、シート81と、シート81に設けられた光学素子10とを備えている。このうち光学素子10は、図1および図2に示すものと同様である。また、シート81は、例えば紙や樹脂フィルムからなり、光学素子10のシート本体11とは別体に構成されている。シート81には、印刷等により形成された図柄82が表示されている。光学素子10は、シート81にそのまま貼着されていても良い。あるいは、光学素子10が複数のシート81の層間に挿入されていても良く、例えば紙製のシート81の内部に抄き込まれたり、樹脂製のシート81に入れ込まれたりしていても良い。この場合、シート81の内部に抄き込まれ又は入れ込まれた光学素子10の一部が表面に表出していても良い。
このような偽造防止媒体80としては、例えば、紙幣、株券、証券、証書、商品券、小切手、手形、入場券、通帳類、ギフト券、乗車券、車馬券、印紙、切手、鑑賞券、入場証、通行証、チケット等の金券類、キャッシュカード、クレジットカード、IDカード、プリペイドカード、メンバーズカード、ICカード、光カードなどのカード類、グリーティングカード、ハガキ、名刺、運転免許証、パスポート等の各種証明書やその他証明写真類などが挙げられる。この場合、光学素子10をシート81に取り付けることにより、様々な種類の偽造防止媒体80に光学素子10を適用することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、光透過性のシート状の光学素子10は、光を回折させる分光領域20と、分光領域20よりも光を回折させにくい非分光領域30とを備えており、分光領域20と非分光領域30とは、互いに隣接して配置されている。
分光領域20において、シート本体11から突出する第1のドット21が規則的に配置され、非分光領域30において、シート本体11から突出する第2のドット31が規則的に配置されている。第2のドット31の大きさが第1のドット21の大きさよりも大きいか、又は、第2のドット31のピッチが第1のドット21のピッチよりも大きい。これにより、光学素子10の裏面側から光を入射したとき、分光領域20で光が分光し、パターン状の絵柄を出現させることができる。これにより、光学素子10が真正のものであるか否かを透過光によって識別することができる。一方、分光領域20および非分光領域30の両方にドット(第1のドット21および第2のドット31)が形成されているので、光学素子10を反射光によって観察した場合には、分光領域20と非分光領域30との境界が目立たないようにすることができる。
また、本実施の形態によれば、分光領域20および非分光領域30は、それぞれ第1のドット21および第2のドット31によって形成されているので、複雑な製造工程を用いなくても光学素子10を製造することができる。これにより、例えばホログラムと比較して製造工程が簡単であり、光学素子10を低コストで作製することができる。
また、本実施の形態によれば、分光領域20の第1のドット21の高さhが1μm以上8μm以下であり、幅wが2μm以上16μm以下であり、ピッチpが1μm以上4μm以下である。また、非分光領域30の第2のドット31の高さhが10μm以上30μm以下であり、幅wが20μm以上100μm以下であり、ピッチpが4μm以上15μm以下である。これにより、光学素子10の裏面からの透過光を分光領域20において確実に分光させる一方、非分光領域30では透過光を分光させないようにすることができる。また、光学素子10の表面からの反射光を観察した場合に、分光領域20と非分光領域30との境界を曖昧にすることができる。
(第2の実施の形態)
次に、図7を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図7は本発明の第2の実施の形態を示す拡大平面図である。図7に示す第2の実施の形態は、分光領域20と非分光領域30とが、境界領域40を挟んで互いに隣接して配置されている点が異なるものであり、他の構成は上述した第1の実施の形態と略同一である。図7において、第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図7において、分光領域20と非分光領域30との間に、境界領域40が設けられている。境界領域40は、分光領域20から非分光領域30への移行をなだらかにし、通常光(反射光)によって光学素子10を観察した際に、分光領域20又は非分光領域30が潜像として認識されることを防止するものである。
本実施の形態において、境界領域40では、第1のドット21および第2のドット31がそれぞれ不規則に配置されている。この場合、分光領域20と非分光領域30との境界がより曖昧になるので、通常光によって観察した際、分光領域20と非分光領域30との境界が潜像として認識されることをより確実に防止することができる。
(第3の実施の形態)
次に、図8および図9を参照して本発明の第3の実施の形態について説明する。図8は本発明の第3の実施の形態を示す拡大平面図であり、図9は本発明の第3の実施の形態を示す断面図(図8のIX-IX線断面図)である。図8および図9に示す第3の実施の形態は、分光領域20と非分光領域30とが、境界領域40を挟んで互いに隣接して配置されている点が異なるものであり、他の構成は上述した第1の実施の形態と略同一である。図8および図9において、第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図8および図9に示すように、境界領域40には、分光領域20の第1のドット21から非分光領域30の第2のドット31に向けて大きさ又はピッチが徐々に変化する第3のドット41が配置されている。この場合、第3のドット41は、2種類のドット41a、41bを含んでいる。第3のドット41a、41bは、それぞれ第1のドット21および第2のドット31と相似形状をもち、具体的には略半球形状からなる。図8に示すように、複数の第3のドット41aおよび複数の第3のドット41bは、それぞれ境界領域40の長さ方向(Y方向)に沿って等間隔かつ一直線状に配置されている。
本実施の形態において、ドットの大きさ(高さおよび幅)は、(1)第1のドット21、(2)第3のドット41a、(3)第3のドット41b、(4)第2のドット31の順に大きくなっている。すなわちドットの高さは、(1)第1のドット21の高さh、(2)第3のドット41aの高さh3A、(3)第3のドット41bの高さh3B、(4)第2のドット31の高さhの順に大きくなっている(h<h3A<h3B<h)。
同様に、ドットの幅(直径)は、(1)第1のドット21の幅w、(2)第3のドット41aの幅w3A、(3)第3のドット41bの幅w3B、(4)第2のドット31の幅wの順に大きくなっている(w<w3A<w3B<w)。
また、ドットのピッチは、(1)第1のドット21同士のピッチp、(2)第1のドット21と第3のドット41aとのピッチp3A、(3)第3のドット41aと第3のドット41bとのピッチp3B、(4)第3のドット41bと第2のドット31とのピッチp3C、(5)第2のドット31同士のピッチpの順に大きくなっている(p<p3A<p3B<p3C<p)。
なお、上記に限らず、第3のドット41は、その大きさ又はピッチのいずれか一方のみが徐々に変化しても良い。また、第3のドット41は、1種類又は3種類以上の形状のドットから構成されていても良い。
本実施の形態において、境界領域40では、分光領域20の第1のドット21から非分光領域30の第2のドット31に向けて大きさ又はピッチが徐々に変化する第3のドット41が配置されている。これにより、分光領域20と非分光領域30との境界がより曖昧になるので、通常光によって観察した際、分光領域20と非分光領域30との境界が潜像として認識されることをより確実に防止することができる。
(第4の実施の形態)
次に、図10および図11を参照して本発明の第4の実施の形態について説明する。図10および図11は本発明の第4の実施の形態を示す拡大平面図であり、図10は本発明の第4の実施の形態を示す断面図(図10のXI-XI線断面図)である。図10および図11に示す第4の実施の形態は、分光領域20および非分光領域30に第4のドット46が配置されている点が異なるものであり、他の構成は上述した第1の実施の形態と略同一である。図10および図11において、第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図10および図11において、分光領域20と非分光領域30とは、互いに直接隣接して配置されている。この場合、分光領域20および非分光領域30の両方に、複数の第4のドット46が配置されている。複数の第4のドット46は、平面内で規則的に配置されており、具体的には六方格子状に配置されている。各第4のドット46は、第1のドット21および第2のドット31と相似形状をもち、略半球形状からなる。第4のドット46の大きさ(高さhおよび幅w)は、第1のドット21および第2のドット31よりも大きい。また、第4のドット46のピッチpは、第1のドット21のピッチpおよび第2のドット31のピッチpよりも大きい。
なお、上記に限らず、第4のドット46は、その大きさ又はピッチのいずれか一方のみが第1のドット21および第2のドット31より大きくても良い。また、第4のドット46は、必ずしも規則的でなくても良く、平面内で不規則に配置されていても良い。
本実施の形態において、分光領域20および非分光領域30の両方に、複数の第4のドット46が配置されている。これにより、通常光によって分光領域20および非分光領域30を観察した場合に、主に第4のドット46が視認されやすく、第4のドット46よりも小さい第1のドット21および第2のドット31が視認されにくい。このため、分光領域20と非分光領域30との境界がより曖昧になるので、通常光によって観察した際、分光領域20と非分光領域30との境界が潜像として認識されることをより確実に防止することができる。なお、第4のドット46は、第1のドット21よりも大きくかつピッチも広い。したがって、第4のドット46が存在することによって、光学素子10の裏面からの透過光が分光領域20で分光することに大きな影響が生じることはない。
(第5の実施の形態)
次に、図12を参照して本発明の第5の実施の形態について説明する。図12は本発明の第5の実施の形態を示す拡大平面図である。図12に示す第5の実施の形態は、分光領域20と非分光領域30とが、境界領域40を挟んで互いに隣接して配置されている点が異なるものであり、他の構成は上述した第1の実施の形態と略同一である。図12において、第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図12に示すように、境界領域40に、それぞれ第1のドット21および第2のドット31が配置されている。この場合、境界領域40における第1のドット21の配置パターン(六方格子状)は、分光領域20における第1のドット21の配置パターン(正方格子状)と異なり、非分光領域30における第2のドット31の配置パターン(六方格子状)と同一である。また、境界領域40における第2のドット31の配置パターン(正方格子状)は、非分光領域30における第2のドット31の配置パターン(六方格子状)と異なり、分光領域20における第1のドット21の配置パターン(正方格子状)と同一である。
本実施の形態において、境界領域40では、第1のドット21および第2のドット31の配置パターンが、それぞれ分光領域20の第1のドット21の配置パターンおよび非分光領域30の第2のドット31の配置パターンと異なっている。この場合、分光領域20と非分光領域30との境界がより曖昧になるので、通常光によって観察した際、分光領域20と非分光領域30との境界が潜像として認識されることをより確実に防止することができる。
(第6の実施の形態)
次に、図13および図14を参照して本発明の第6の実施の形態について説明する。図13は本発明の第6の実施の形態を示す拡大平面図であり、図14は本発明の第6の実施の形態を示す断面図(図13のXIV-XIV線断面図)である。図13および図14に示す第6の実施の形態は、分光領域20および非分光領域30の表面に被覆層48が形成されている点が異なるものであり、他の構成は上述した第1の実施の形態と略同一である。図13および図14において、第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図13および図14において、分光領域20および非分光領域30の表面に、被覆層48が形成されている。被覆層48は、第1のドット21および第2のドット31の表面を覆うように設けられている。図13において、被覆層48は、分光領域20および非分光領域30の一部を覆っているが、これに限らず、分光領域20および非分光領域30の全域を覆っていても良い。被覆層48は、さらには光学素子10やシート81(図6参照)の全域を覆っていても良い。被覆層48は、透明又は半透明かつ光沢性をもつ層からなり、シート本体11とは屈折率が異なっていることが好ましい。被覆層48は、例えばパールインキ等の光沢性のあるインキから形成されても良く、この場合、被覆層48は印刷によって第1のドット21および第2のドット31の表面に形成される。被覆層48の厚みは、例えば1μm以上100μm以下である。
本実施の形態において、分光領域20および非分光領域30の表面に、被覆層48を設けている。これにより、通常光によって分光領域20および非分光領域30を観察した場合に、光沢性のある被覆層48が視認されやすく、被覆層48に覆われた第1のドット21および第2のドット31が視認されにくい。このため、分光領域20と非分光領域30との境界がより曖昧になるので、通常光によって観察した際、分光領域20と非分光領域30との境界が潜像として認識されることをより確実に防止することができる。一方、被覆層48は透明又は半透明なので、光学素子10の裏面からの透過光は分光領域20で分光し、観察者は分光領域20のみを選択的に虹色の絵柄として観察することができる。
なお、図7乃至図12に示す各実施の形態においても、分光領域20および非分光領域30の表面に被覆層48を形成しても良い。
上記各実施の形態に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記各実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 光学素子
11 シート本体
12 平坦領域
20 分光領域
21 第1のドット
30 非分光領域
31 第2のドット
40 境界領域
41 第3のドット
41a 第3のドット
41b 第3のドット
46 第4のドット
48 被覆層
70 印刷物
80 偽造防止媒体

Claims (9)

  1. 光透過性のシート状の光学素子であって、
    シート本体と、
    前記シート本体上に形成され、可視光を回折させる分光領域と、
    前記シート本体上に形成され、前記分光領域よりも可視光を回折させにくい非分光領域とを備え、
    前記分光領域と前記非分光領域とは、直接又は境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、
    前記分光領域において、前記シート本体から突出する第1のドットが規則的に配置され、
    前記非分光領域において、前記シート本体から突出する第2のドットが規則的に配置され、
    前記第2のドットの大きさが前記第1のドットの大きさよりも大きいか、又は、前記第2のドットのピッチが前記第1のドットのピッチよりも大きく、
    前記非分光領域は、前記シート本体の前記第2のドットが形成される面の反対側の面からの光を透過し、
    前記第1のドットのピッチが1μm以上4μm以下であり、前記第2のドットのピッチが4μm以上15μm以下であることを特徴とする光学素子。
  2. 前記第2のドットの大きさが前記第1のドットの大きさよりも大きく、かつ、前記第2のドットのピッチが前記第1のドットのピッチよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 光透過性のシート状の光学素子であって、
    シート本体と、
    前記シート本体上に形成され、可視光を回折させる分光領域と、
    前記シート本体上に形成され、前記分光領域よりも可視光を回折させにくい非分光領域とを備え、
    前記分光領域と前記非分光領域とは、直接又は境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、
    前記分光領域において、前記シート本体から突出する第1のドットが規則的に配置され、
    前記非分光領域において、前記シート本体から突出する第2のドットが規則的に配置され、
    前記第2のドットの大きさが前記第1のドットの大きさよりも大きいか、又は、前記第2のドットのピッチが前記第1のドットのピッチよりも大きく、
    前記非分光領域は、前記シート本体の前記第2のドットが形成される面の反対側の面からの光を透過し、
    前記分光領域と前記非分光領域とが、前記境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、前記境界領域において、前記第1のドットおよび前記第2のドットが不規則に配置されていることを特徴とする光学素子。
  4. 光透過性のシート状の光学素子であって、
    シート本体と、
    前記シート本体上に形成され、可視光を回折させる分光領域と、
    前記シート本体上に形成され、前記分光領域よりも可視光を回折させにくい非分光領域とを備え、
    前記分光領域と前記非分光領域とは、直接又は境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、
    前記分光領域において、前記シート本体から突出する第1のドットが規則的に配置され、
    前記非分光領域において、前記シート本体から突出する第2のドットが規則的に配置され、
    前記第2のドットの大きさが前記第1のドットの大きさよりも大きいか、又は、前記第2のドットのピッチが前記第1のドットのピッチよりも大きく、
    前記非分光領域は、前記シート本体の前記第2のドットが形成される面の反対側の面からの光を透過し、
    前記分光領域と前記非分光領域とが、前記境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、前記境界領域において、前記分光領域の前記第1のドットから前記非分光領域の前記第2のドットに向けて徐々に大きさ又はピッチが変化する第3のドットが配置されていることを特徴とする光学素子。
  5. 光透過性のシート状の光学素子であって、
    シート本体と、
    前記シート本体上に形成され、可視光を回折させる分光領域と、
    前記シート本体上に形成され、前記分光領域よりも可視光を回折させにくい非分光領域とを備え、
    前記分光領域と前記非分光領域とは、直接又は境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、
    前記分光領域において、前記シート本体から突出する第1のドットが規則的に配置され、
    前記非分光領域において、前記シート本体から突出する第2のドットが規則的に配置され、
    前記第2のドットの大きさが前記第1のドットの大きさよりも大きいか、又は、前記第2のドットのピッチが前記第1のドットのピッチよりも大きく、
    前記非分光領域は、前記シート本体の前記第2のドットが形成される面の反対側の面からの光を透過し、
    前記分光領域と前記非分光領域とが、直接隣接して配置され、前記分光領域および前記非分光領域の両方において、前記第1のドットおよび前記第2のドットよりも大きさ又はピッチが大きい第4のドットが配置されていることを特徴とする光学素子。
  6. 光透過性のシート状の光学素子であって、
    シート本体と、
    前記シート本体上に形成され、可視光を回折させる分光領域と、
    前記シート本体上に形成され、前記分光領域よりも可視光を回折させにくい非分光領域とを備え、
    前記分光領域と前記非分光領域とは、直接又は境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、
    前記分光領域において、前記シート本体から突出する第1のドットが規則的に配置され、
    前記非分光領域において、前記シート本体から突出する第2のドットが規則的に配置され、
    前記第2のドットの大きさが前記第1のドットの大きさよりも大きいか、又は、前記第2のドットのピッチが前記第1のドットのピッチよりも大きく、
    前記非分光領域は、前記シート本体の前記第2のドットが形成される面の反対側の面からの光を透過し、
    前記分光領域と前記非分光領域とが、前記境界領域を挟んで互いに隣接して配置され、前記境界領域には、前記第1のドットおよび前記第2のドットが配置され、
    前記分光領域における前記第1のドットの配置パターンと、前記境界領域における前記第1のドットの配置パターンとが互いに異なり、
    前記非分光領域における前記第2のドットの配置パターンと、前記境界領域における前記第2のドットの配置パターンとが互いに異なることを特徴とする光学素子。
  7. 前記分光領域および前記非分光領域の表面に、透明又は半透明で光沢性をもつ被覆層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光学素子。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の光学素子と、
    前記光学素子上に形成された印刷層とを備えたことを特徴とする印刷物。
  9. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の光学素子を備えたことを特徴とする偽造防止媒体。
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