JP7011343B2 - 垂直状態での脈動ヒートパイプの起動臨界管径の設計方法 - Google Patents
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Description
脈動ヒートパイプ内の作動媒体の質量の第1モデルを作成するステップであって、前記第1モデルは熱量を加えてない条件下の脈動ヒートパイプの事前設定バラメータにより得られ、前記事前設定バラメータは脈動ヒートパイプの有効長、通路断面積、操作温度下の液体状態作動媒体の密度及び充填率を含むステップ1と、
脈動ヒートパイプ内の作動媒体の質量の第2モデルを作成するステップであって、前記第2モデルは脈動ヒートパイプ内の気体状態作動媒体の質量のモデルと脈動ヒートパイプ内の液体状態作動媒体の質量のモデルとを含み、前記脈動ヒートパイプ内の気体状態作動媒体の質量のモデルは熱量を加えた条件下での気体状態作動媒体のバラメータにより得られ、前記気体状態作動媒体のバラメータは熱量を加えた条件下での気体状態作動媒体の平均密度、熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率、脈動ヒートパイプの有効長及び通路断面積を含み、前記脈動ヒートパイプ内の液体状態作動媒体の質量のモデルは熱量を加えた条件下での液体状態作動媒体のバラメータにより得られ、前記液体状態作動媒体のバラメータは熱量を加えた条件下での液体状態作動媒体の平均密度、熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率、脈動ヒートパイプの有効長及び通路断面積を含むステップ2と、
熱量を加える前後の質量保存則に基づいて、前記第1モデルと前記第2モデルとを組合わせて、熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率を確定するステップ3と、
ステップ3で得られた熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率及び脈動ヒートパイプにおける作動媒体の物理的属性、吸熱端と放熱端との温度、加熱電力及び充填率に基づいて、脈動ヒートパイプの起動臨界管径を確定するステップ4と、を含む。
図1及び図2は、超臨界管径の脈動ヒートパイプの可視化実験において蒸気プラグの形成過程を示す模式図である。超臨界管径の脈動ヒートパイプの作動の原因は蒸気プラグが形成されることにある。実験結果により、脈動ヒートパイプの管径が臨界管径を超えるとき、作動過程で蒸気プラグが形成され、蒸気プラグの形成過程は主に以下の過程を含む:(1)図2(a)及び(b)に示すように、小蒸気泡が発生し、(2)図2(c)、(d)、(e)及び(f)に示すように、小蒸気泡が集まれて大蒸気泡(蒸気泡の直径が管径より小さい)に成長し、(3)図2(g)及び(h)に示すように、大蒸気泡が引き続き集まれて長柱状の蒸気泡(蒸気プラグを形成)に成長する。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が20℃であり、作動媒体が無水アルコールであり、充填率が30%であり、吸熱端の温度がそれぞれ30℃、50℃、70℃及び90℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が20℃であり、作動媒体が無水アルコールであり、充填率が50%であり、吸熱端の温度がそれぞれ30℃、50℃、70℃及び90℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が20℃であり、作動媒体が無水アルコールであり、充填率が70%であり、吸熱端の温度がそれぞれ30℃、50℃、70℃及び90℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が60℃であり、作動媒体が無水アルコールであり、充填率が30%であり、吸熱端の温度がそれぞれ70℃、90℃、110℃及び130℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が60℃であり、作動媒体が無水アルコールであり、充填率が50%であり、吸熱端の温度がそれぞれ70℃、90℃、110℃及び130℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が60℃であり、作動媒体が無水アルコールであり、充填率が70%であり、吸熱端の温度がそれぞれ70℃、90℃、110℃及び130℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が20℃であり、作動媒体が脱イオン水であり、充填率が30%であり、吸熱端の温度がそれぞれ30℃、50℃、70℃及び90℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が20℃であり、作動媒体が脱イオン水であり、充填率が50%であり、吸熱端の温度がそれぞれ30℃、50℃、70℃及び90℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が20℃であり、作動媒体が脱イオン水であり、充填率が70%であり、吸熱端の温度がそれぞれ30℃、50℃、70℃及び90℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が60℃であり、作動媒体が脱イオン水であり、充填率が30%であり、吸熱端の温度がそれぞれ70℃、90℃、110℃及び130℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が60℃であり、作動媒体が脱イオン水であり、充填率が50%であり、吸熱端の温度がそれぞれ70℃、90℃、110℃及び130℃である。
本実施例の作動状況は、単一のパイプの入力電力が30Wであり、操作温度が60℃であり、作動媒体が脱イオン水であり、充填率が70%であり、吸熱端の温度がそれぞれ70℃、90℃、110℃及び130℃である。
図4に示すように、図4(a)-(f)、すなわち実施例2~実施例7における計算結果から、同一の作動状況下において、本発明が提供した脈動ヒートパイプの起動臨界管径の計算式により得られた管径計算値が、臨界管径の計算式により得られた管径の計算値より高いことがわかる。図4(a)及び(b)すなわち実施例2及び実施例5、又は図4(c)及び(d)すなわち実施例3及び実施例6、又は図4(e)及び(f)すなわち実施例4及び実施例7の計算結果を比較すると、作動媒体、充填率及び吸熱端の温度が同じの作動状況下で、操作温度が低いほど、脈動ヒートパイプはより大きい管径を有することがわかる。図4(a)-(f)すなわち実施例2~実施例7のいずれか一つの実施例の計算結果にから、加熱電力、作動媒体、充填率及び操作温度が同じの作動状況下で、熱端の温度が低いほど、冷・熱端の温度差が低くなり、脈動ヒートパイプはより大きい管径を有することがわかる。図4(a)、(c)、(e)すなわち実施例2、実施例3、実施例4、又は図(b)、(d)、(f)すなわち実施例5、実施例6、実施例7の計算結果を比較すると、加熱電力、作動媒体、熱端の温度及び操作温度が同じの作動状況下で、充填率が高いほど、脈動ヒートパイプはより大きい管径を有することがわかる。
(付記1)
脈動ヒートパイプ内の作動媒体の質量の第1モデルを作成するステップであって、前記第1モデルは熱量を加えてない条件下での脈動ヒートパイプの事前設定バラメータにより得られ、前記事前設定バラメータは脈動ヒートパイプの有効長、通路断面積、操作温度下での液体状態作動媒体の密度と充填率とを含むステップ1と、
脈動ヒートパイプ内の作動媒体の質量の第2モデルを作成するステップであって、前記第2モデルは脈動ヒートパイプ内の気体状態作動媒体の質量のモデルと脈動ヒートパイプ内の液体状態作動媒体の質量のモデルとを含み、前記脈動ヒートパイプ内の気体状態作動媒体の質量のモデルは熱量を加えた条件下での気体状態作動媒体のバラメータにより得られ、前記気体状態作動媒体のバラメータは熱量を加えた条件下での気体状態作動媒体の平均密度、熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率、脈動ヒートパイプの有効長及び通路断面積を含み、前記脈動ヒートパイプ内の液体状態作動媒体の質量のモデルは熱量を加えた条件下での液体状態作動媒体のバラメータにより得られ、前記液体状態作動媒体のバラメータは熱量を加えた条件下での液体状態作動媒体の平均密度、熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率、脈動ヒートパイプの有効長及び通路断面積を含むステップ2と、
熱量を加える前後の質量保存則に基づいて、前記第1モデルと前記第2モデルとを組合わせて、熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率を確定するステップ3と、
ステップ3で得られた熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率及び脈動ヒートパイプにおける作動媒体の物理的属性、吸熱端と放熱端との温度、加熱電力及び充填率に基づいて、脈動ヒートパイプの起動臨界管径を確定するステップ4と、を含む、
ことを特徴とする垂直状態での脈動ヒートパイプの起動臨界管径の設計方法。
前記第1モデルは次式に適合し、
ことを特徴とする付記1に記載の垂直状態での脈動ヒートパイプの起動臨界管径の設計方法。
前記第2モデルは次式に適合し、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の垂直状態での脈動ヒートパイプの起動臨界管径の設計方法。
前記熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率は次式に適合し、
ことを特徴とする付記1から3のいずれか一つに記載の垂直状態での脈動ヒートパイプの起動臨界管径の設計方法。
前記脈動ヒートパイプの起動臨界管径は次式に適合し、
ことを特徴とする付記1から4のいずれか一つに記載の垂直状態での脈動ヒートパイプの起動臨界管径の設計方法。
付記1から5のいずれか一つに記載の垂直状態での脈動ヒートパイプの起動臨界管径の設計方法により得られる、
ことを特徴とする超臨界管径の脈動ヒートパイプ。
前記脈動ヒートパイプ内の作動媒体の体積充填率の範囲は10%≦Φ≦90%である、
ことを特徴とする付記6に記載の超臨界管径の脈動ヒートパイプ。
前記作動媒体の脈動ヒートパイプに充填された後の状態は気液二相状態であり、前記作動媒体は単一の作動媒体又は混合作動媒体である、
ことを特徴とする付記7に記載の超臨界管径の脈動ヒートパイプ。
前記単一の作動媒体は液体金属又は液体非金属である、
ことを特徴とする付記8に記載の超臨界管径の脈動ヒートパイプ。
前記混合作動媒体は液体金属と液体非金属との混合液又は液体金属と液体金属との混合液である、
ことを特徴とする付記8に記載の超臨界管径の脈動ヒートパイプ。
Claims (5)
- コンピュータが実行する方法であって、
脈動ヒートパイプ内の作動媒体の質量の第1モデルを作成するステップであって、前記第1モデルは熱量を加えてない条件下での脈動ヒートパイプの事前設定バラメータにより得られ、前記事前設定バラメータは脈動ヒートパイプの有効長、通路断面積、操作温度下での液体状態作動媒体の密度と充填率とを含むステップ1と、
脈動ヒートパイプ内の作動媒体の質量の第2モデルを作成するステップであって、前記第2モデルは脈動ヒートパイプ内の気体状態作動媒体の質量のモデルと脈動ヒートパイプ内の液体状態作動媒体の質量のモデルとを含み、前記脈動ヒートパイプ内の気体状態作動媒体の質量のモデルは熱量を加えた条件下での気体状態作動媒体のバラメータにより得られ、前記気体状態作動媒体のバラメータは熱量を加えた条件下での気体状態作動媒体の平均密度、熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率、脈動ヒートパイプの有効長及び通路断面積を含み、前記脈動ヒートパイプ内の液体状態作動媒体の質量のモデルは熱量を加えた条件下での液体状態作動媒体のバラメータにより得られ、前記液体状態作動媒体のバラメータは熱量を加えた条件下での液体状態作動媒体の平均密度、熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率、脈動ヒートパイプの有効長及び通路断面積を含むステップ2と、
熱量を加える前後の質量保存則に基づいて、前記第1モデルと前記第2モデルとを組合わせて、熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率を確定するステップ3と、
ステップ3で得られた熱量を加えた条件下での脈動ヒートパイプの総管における液体状態作動媒体の占有体積の百分率及び脈動ヒートパイプにおける作動媒体の物理的属性、吸熱端と放熱端との温度、加熱電力及び充填率に基づいて、脈動ヒートパイプの起動臨界管径を確定するステップ4と、を含む、
ことを特徴とする垂直状態での脈動ヒートパイプの起動臨界管径の設計方法。 - 前記脈動ヒートパイプの起動臨界管径は次式に適合し、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の垂直状態での脈動ヒートパイプの起動臨界管径の設計方法。
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