JP7000388B2 - 断線検査方法 - Google Patents

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Description

本開示は、ダウンコンダクタの断線検査方法に関する。
風力発電装置の風車翼(ブレード)には、落雷対策としてレセプタ及びダウンコンダクタ(避雷導線)が設けられている。ダウンコンダクタに断線がある場合、雷撃によって風車翼に損傷が発生する虞がある。そのため、ダウンコンダクタの断線の有無を検査する必要がある。
特許文献1には、TDR(時間領域反射率)測定によってダウンコンダクタの断線を検出する方法が開示されている。この方法では、作業員が、断線検出装置の検査信号発生器及び測定器をナセルの筐体に接続し、ダウンコンダクタの一端を検査信号発生器に接続する。検査信号発生器はダウンコンダクタの一端から他端のレセプタに向けてステップ波形状の検査信号を注入する。作業員は、注入した検査信号の反射状態を示す波形に基づいて断線の有無を判断する。
特開2013-29351号公報
特許文献1が開示する方法では、検査信号発生器がナセルの筐体を介して接地されるため、その電位を基準電位としてダウンコンダクタにステップ波形状の検査信号を注入していることになる。
本願発明者の知見によれば、特許文献1のように検査信号発生器をナセルの筐体を介して接地した状態で検査信号を注入する方法では、観測される波形にノイズが含まれる虞がある。例えば、ダウンコンダクタの終端位置又は断線位置ではなく、軸受などの構造物のインピーダンス変化点から検査信号の反射波が生じる虞がある。すなわち、外部環境の要因によって断線検出の精度が低下する虞がある。
上述の事情に鑑みて、本開示は、ダウンコンダクタの断線検査における断線検出の精度を向上させることを目的とする。
本開示に係る断線検査方法は、
レセプタ及び該レセプタに先端が接続されるダウンコンダクタを有する風車翼における前記ダウンコンダクタの断線検査方法であって、
前記ダウンコンダクタの基端を、TDR検査装置の正極端子と負極端子との何れか一方に接続するステップと、
前記TDR検査装置から前記ダウンコンダクタに沿って延在するように配置される計測線の基端を、前記正極端子と前記負極端子との他方に接続するステップと、
前記TDR検査装置から前記計測線及び前記ダウンコンダクタの間にTDR信号を注入し、該TDR信号の反射結果に基づいて前記ダウンコンダクタの断線を検出するステップと、
を備える。
本開示によれば、ダウンコンダクタの断線検査における断線検出の精度を向上させることが可能となる。
一実施形態に係る断線検査方法の概略を説明するための模式図である。 一実施形態に係る断線検査方法の概略を説明するための模式図である。 一実施形態に係る断線検査方法の概略を説明するための模式図である。 一実施形態に係るTDR断線検査の主要部を説明するための模式図である。 一実施形態に係る断線検査方法において形成される分布定数回路を示す回路図である。 一実施形態に係る断線検査方法においてダウンコンダクタに断線が無い場合の進行波現象を示す模式図である。 一実施形態に係る断線検査方法においてダウンコンダクタに断線が無い場合の始端電圧波形の一例を示す模式図である。 一実施形態に係る断線検査方法においてダウンコンダクタに断線が有る場合の進行波現象を示す模式図である。 一実施形態に係る断線検査方法においてダウンコンダクタに断線が有る場合の始端電圧波形の一例を示す模式図である。 一実施形態に係る断線検査方法の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
(風車の全体構成)
以下、断線検査方法を陸上風車に対して適用した例を説明する。なお、断線検査方法は、陸上風車ではなく洋上風車に対して適用されてもよい。図1、図2、及び図3は、それぞれ、一実施形態に係る断線検査方法の概略を説明するための模式図である。
図1~図3に示すように、検査対象となる風車1は、タワー2と、タワー2により支持されるナセル6と、ナセル6に支持される風車ロータ3とを備える。すなわち、風車ロータ3は、ナセル6を介してタワー2に支持されている。タワー2は、部分的に地面Gに埋設される。風車ロータ3は、ローターヘッド(ハブ)4と、ローターヘッド4に取付けられる少なくとも一本の風車翼(ブレード)5とを含む。
なお、風車1は風力発電装置を構成するものであってもよい。この場合、ナセル6には、風車ロータ3の回転エネルギーにより駆動される発電機、風車ロータ3の回転エネルギーを該発電機に伝えるためのドライブトレイン等が収容されていてもよい。
風車翼5は、レセプタ7及びレセプタ7に先端が接続されるダウンコンダクタ8を有する。なお、レセプタ7は、ダウンコンダクタ8の先端ではなく先端に近い位置に設けられてもよいし、マルチレセプタであってもよい。一つの風車翼5に一本のダウンコンダクタ8が設けられてもよいし、複数本のダウンコンダクタ8が設けられてもよい。
(断線検査時の配置例)
ここで、ダウンコンダクタ8の断線検査時の配置例を説明する。TDR検査装置100は、図1及び図3に示すようにナセル6に配置されてもよいし、図2に示すようにローターヘッド4に配置されてもよい。
断線検査に使用するTDR検査装置100は、TDR(Time Domain Reflectometry)信号を注入するための装置である。例えば、オシロスコープ、ベクトルネットワークアナライザ等がある。TDR検査装置100は、表示部(不図示)を備え、注入したTDR信号の反射結果を示す波形を表示する。なお、TDR検査装置100は、表示部を備えず、TDR信号を注入する機能のみを有していてもよい。この場合、表示部を備える計測装置を使用して波形を表示させてもよい。
TDR信号は、パルス波形又は正弦波波形を有する電気信号である。TDR信号が正弦波波形である場合、その周波数を掃引して周波数応答を計測し、その周波数応答について所定の変換処理(例えば、逆フーリエ変換)を行う。これにより、実質的にパルス波形を入力した場合と同様の反射波形を得ることができる。
図1~図3に示すように、TDR検査装置100には、ダウンコンダクタ8の基端(レセプタ7との接続位置の反対側の端部)と計測線110の基端が接続される。計測線110は、TDR検査装置100からダウンコンダクタ8に沿って延在するように配置される。なお、断線検査の対象となるダウンコンダクタ8を備える風車翼5は、鉛直下方を向いているため、ダウンコンダクタ8及び計測線110は鉛直下方に延びている。
計測線110は、周囲に位置する導電性を有する物体との電気的な接触を防止すべく絶縁されていることが好ましい。また、計測線110は、ダウンコンダクタ8から絶縁されていることが好ましい。なお、計測線110は、周囲に位置する導電性を有する物体及びダウンコンダクタ8と直接的に導通しないように配置すれば、絶縁処理を施さなくてもよい。
図1及び図2に示すように、計測線110は、ダウンコンダクタ8よりも長い。また、計測線110は、TDR検査装置100から見た場合に、計測線110の先端がダウンコンダクタ8の先端より遠くに位置するように延在するように配置される。なお、図3は、計測線110を配置する作業時の途中の状態を示しているため、計測線110が十分に延びていない。しかし、この場合も最終的には、図1及び図2と同じように配置される。
図1~図3に示すように、計測線110は、タワー2の外部に延在するように配置されることが好ましい。また、計測線110は、図1及び図3に示すように、風車翼5の外部に延在するように配置されてもよいし、図2に示すように、風車翼5の内部に延在するように配置されてもよい。
計測線110は、図1及び図3に示すように、風車1のローターヘッド4とナセル6の間の位置から風車1のタワー2と風車翼5との間に沿って、延在していてもよい。計測線110は、図2に示すように、風車1のローターヘッド4内から風車翼5内に沿って、延在していてもよい。
計測線110は、ダウンコンダクタ8に対して、風車翼5の長さの0.15倍以下の間隔を有する範囲内に入って延在するように配置されることが好ましい。これは、分布定数回路を適切に形成するためである。例えば風車翼5の長さ30mである場合、計測線110とダウンコンダクタ8との間隔は、1.5~4.0mの範囲内であることが好ましい。
さらに、計測線110とダウンコンダクタ8との間隔は、風車翼5の長さの0.03倍以上で0.15倍以下であることがより好ましい。風車翼5内に計測線110を配置する場合には、この条件を満たさない場合も考えられる。しかし、風車翼5外に計測線110を垂らす場合にはこの条件を満たすことは容易である。
(断線検査時の接続関係と動作原理)
以下、電気的な接続関係について詳細に説明する。図4は、一実施形態に係るTDR検査装置100の主要部を説明するための模式図である。
図4に示すようにTDR検査装置100は、TDR信号を生成するための信号生成部150と、信号生成部150の正極側に接続される正極端子151と、信号生成部150の負極側に接続される負極端子152とを備える。なお、インピーダンスZsは、TDR検査装置100の内部インピーダンスを示し、電圧vは、信号生成部150からTDR信号を注入した場合の始端電圧を示している。
TDR検査装置100の正極端子151には、ダウンコンダクタ8の基端が接続され、TDR検査装置100の負極端子152には、計測線110の基端が接続される。なお、接続時の極性は、これと反対であってもよい。すなわち、ダウンコンダクタ8の基端を、TDR検査装置100の正極端子151と負極端子152との何れか一方に接続し、計測線110の基端を、正極端子151と負極端子152との他方に接続してもよい。
なお、ダウンコンダクタ8及び計測線110は、TDR検査装置100の付属配線(不図示)を介して間接的にTDR検査装置100と接続されてもよい。付属配線は、例えば、ワニ口クリップ付きの配線である。
ここで、断線検査時の動作原理について説明する。図5は、一実施形態に係る断線検査方法において形成される分布定数回路を示す回路図である。
上記のように、ダウンコンダクタ8及び計測線110をTDR検査装置100に接続すると、正極端子151と負極端子152の間には、図5に示すように分布定数回路が形成される。すなわち、計測線110とダウンコンダクタ8とが平行導線として配置されているため、電圧印加時に、両者の間で電磁波の伝搬が生じるため、両者が直接的に導通していなくても電磁波によって間接的に接続される。
分布定数回路では、インダクタンスL0(H/m)と抵抗R1(Ω/m)が直列に接続され、静電容量C1(F/m)と抵抗R2(Ω/m)が並列に接続されている。これらの単位長さ当たりの回路の構成要素は、平行導線の長さに沿って無数に存在している。分布定数回路全体のインダクタンスL0の合成インダクタンスをL、静電容量C1の合成静電容量をCとすると、√(L/C)が特性インピーダンス、1/√(LC)が伝搬速度となる。TDR信号をダウンコンダクタ8に注入すると、その信号は分布定数回路の伝搬速度に応じて伝搬し、インピーダンス変化点で反射する。
図6Aは、一実施形態に係る断線検査方法においてダウンコンダクタ8に断線が無い場合の進行波現象を示す模式図である。図6Bは、一実施形態に係る断線検査方法においてダウンコンダクタ8に断線が無い場合の始端電圧波形の一例を示す模式図である。
ダウンコンダクタ8に断線が無い場合、ステップ波形状のTDR信号をTDR検査装置100の正極端子151から注入すると、ダウンコンダクタ8の先端で反射する。伝搬距離は、正極端子151からダウンコンダクタ8の先端までの距離L1である。図6A及び図6Bは、電圧波形を示している。図6Aに示すように、入射波と反射波とは対称的な波形となる。これらの波が合流することにより、正極端子151と負極端子152の間に生じる始端電圧として、図6Bに示す電圧波形が得られる。
なお、図6A及び図6Bは理想的な模式図に過ぎない。そのため、実際の波形は、ノイズによって若干崩れた形状となる。また、TDR信号の図6Bに示すように、電圧波形において2段階の上昇ステップのうちの後の方の上昇開始位置が反射波到達時刻を示しており、時間t(s)は、TDR信号注入時から反射波が到達するまでの到達時間を示している。この到達時間は、電流波形から取得することも可能である。電流波形の場合、電圧波形とは逆に2段階の下降ステップのうち後の方の下降開始位置が反射波到達時刻となる。
なお、反射波は、計測線110の先端でも生じる。しかし、伝搬距離が短い位置での反射波が大きく、伝搬距離が長い位置での反射波は小さくなる傾向がある。そのため、計測線110より短い長さを有するダウンコンダクタ8の先端で生じる反射波が主に観測される。
図7Aは、一実施形態に係る断線検査方法においてダウンコンダクタ8に断線がある場合の進行波現象を示す模式図である。図7Bは、一実施形態に係る断線検査方法においてダウンコンダクタ8に断線が有る場合の始端電圧波形の一例を示す模式図である。
ダウンコンダクタ8に断線がある場合、ステップ波形状のTDR信号をTDR検査装置100の正極端子151から注入すると、TDR信号がダウンコンダクタ8の断線位置9で反射する。伝搬距離は、正極端子151からダウンコンダクタ8の断線位置9までの距離L2である。図7A及び図7Bでは、電圧波形を示しており、図7Aに示すように、入射波と反射波とは対称的な波形となる。これらの波が合流することにより、正極端子151と負極端子152の間に生じる始端電圧として、図7Bに示す電圧波形が得られる。
なお、図7A及び図7Bは理想的な模式図に過ぎない。そのため、実際の波形は、ノイズによって若干崩れた形状となる。また、TDR信号の図7Bに示すように、電圧波形において2段階の上昇ステップのうちの後の方の上昇開始位置が反射波到達時刻を示している。時間t(s)は、TDR信号注入時から反射波が到達するまでの到達時間を示している。この到達時間は、電流波形から取得することも可能である。電流波形の場合、電圧波形とは逆に2段階の下降ステップのうち後の方の下降開始位置が反射波到達時刻となる。
なお、反射波は、計測線110の先端でも生じる。しかし、伝搬距離が短い位置での反射波が大きく、伝搬距離が長い位置での反射波は小さい傾向がある。そのため、計測線110より短い伝搬距離となる、ダウンコンダクタ8の断線位置9で生じる反射波が主に観測される。
図6B及び図7Bを比較すると、TDR信号の反射結果を示す波形は、ダウンコンダクタ8に断線が有るか否かによって異なることがわかる。そのため、TDR信号の反射結果を示す波形から断線の有無を検出することが可能である。また、断線が有る場合には、時間t(s)は到達時間を示している。そのため、伝搬速度と到達時間から断線位置(厳密には、正極端子151から断線位置までの伝搬距離)を求めることが可能である。
具体的には、ダウンコンダクタ8に断線が無い場合には、L1=a×c×t/2(m)の関係式が成立する。ここで、aは定数であり、cは光速であり、tは反射波の到達時間である。進行波は光速に近い速度で伝搬するが、同じ速度ではない。進行波の伝搬速度と光速との違いを考慮して設定される、係数が定数aである。
この定数aは、断線が無い状態で長さL1と反射波の到達時間tを用いて算出可能であるが、環境によって値に若干のバラつきが生じる。そのため、断線が無い状態のダウンコンダクタ8について試験を繰り返し、定数aの平均値を求めておくことが好ましい。本願発明者の知見によれば、定数aは、0.8~1.0の範囲内の値に設定されることが好ましい。
ダウンコンダクタ8に断線がある場合には、L2=a×c×t/2(m)の関係式が成立する。ここで、aは定数であり、cは光速であり、tは反射波の到達時間である。そのため、定数aを予め取得しておけば、断線検査時の到達時間tを用いて長さL2を算出することができる。これにより、断線位置(厳密には、正極端子151から断線位置までの伝搬距離)を求めることが可能である。
(断線検査方法の流れ)
以下、一実施形態に係る断線検査方法について説明する。図8は、一実施形態に係る断線検査方法の手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、鉛直方向に延びているダウンコンダクタ8に対して計測線110を延ばして断線検査を行う例を説明する。
まず、図8に示すように、検査対象となる風車翼5が鉛直下方を向くようにアジマス角を調整する(ステップS1)。次に、計測線110の配置を行う(ステップS2)。例えば、図1~図3に示すように、TDR検査装置100からダウンコンダクタ8に沿って延在するように計測線110を配置する。
計測線110は、ダウンコンダクタ8から絶縁され、図1~図3に示すように、タワー2の外部に延在するように配置されることが好ましい。計測線110は、図1及び図3に示すように、風車翼5の外部に延在するように配置されてもよいし、図2に示すように、風車翼5の内部に延在するように配置されてもよい。
計測線を風車翼5の外部に延在するように配置する場合には、図1及び図3に示すように、風車1のローターヘッド4とナセル6の間の位置から風車1のタワー2と風車翼5との間に沿って、計測線110を鉛直下方に垂らしてもよい。計測線110を風車翼5の内部に延在するように配置する場合には、図2に示すように、風車1のローターヘッド4内から風車翼5内に沿って、計測線110を鉛直下方に垂らしてもよい。
なお、計測線110は、ダウンコンダクタ8以上に長いことが好ましい。また、計測線110は、TDR検査装置100から見た場合に、計測線110の先端がダウンコンダクタ8の先端より遠くに位置するように延在するように配置されることが好ましい。
図3に示すように、計測線110には、計測中における揺れを低減するための重り120又は固定部130を設けてもよい。重り120は、例えば、計測線110の先端側に設けられる。これにより、計測線110の降下を円滑化するとともに、風によって計測線110が揺れることを低減する。固定部130は、他の物体又は地面Gに計測線110を固定するように計測線110の先端側に設けられてもよい。
また、計測線110の先端にワイヤ140を付けて、計測線110を風車翼5の外部(例えば地面G)から作業者Hが引っ張ってもよい。この場合には、ワイヤ140に接続される固定部130を介して計測線110を固定してもよい。ワイヤ140は、風車翼5すなわちダウンコンダクタ8が鉛直方向に向いていない場合に、計測線110を配置する場合にも有効である。例えば、水平方向に計測線110を延在させる場合には、重力を利用して計測線110を配置することができない。この場合、ワイヤ140を引っ張ることによって計測線110を容易に配置することが可能となる。
次に、ダウンコンダクタ8とTDR検査装置100の接続を行う(ステップS3)。具体的には、ダウンコンダクタ8の基端を、TDR検査装置100の正極端子151と負極端子152との何れか一方に接続する。また、計測線110とTDR検査装置100の接続を行う(ステップS4)。具体的には、計測線110の基端を、正極端子151と負極端子152との他方に接続する。なお、最終的に断線検査できるように計測線110がセッティングされればよいため、ステップS1~S4は、順序が変更されてもよい。
なお、断線検査は、検査の都度、計測線110の設置と撤去をする方法に限られない。計測線110を配置した状態にしておき、検査時には、配置済みの計測線110を接続するだけであってもよい。計測線110を鉛直方向に延ばさない場合には、アジマス角の調整をしなくてもよい。そのため、ステップS1、S2は省略されてもよい。
以上のように、断線検査をするための環境をセッティングした後に、断線の検出を行う(ステップS5)。具体的には、TDR検査装置100から計測線110及びダウンコンダクタ8の間にTDR信号を注入し、反射信号を測定する。更に、そのTDR信号の反射結果に基づいてダウンコンダクタ8の断線を検出する。なお、反射結果を示す波形を表示させて作業者がそれを観測して断線を検出してもよい。また、そのような波形を表示させずに、TDR検査装置100、他のコンピュータ、電圧又は電流の測定装置等の装置が内部の演算処理によって反射結果を示す波形を分析して断線の有無を判別し、その判別結果を作業者が確認できるように出力してもよい。
ダウンコンダクタ8の断線の検出では、TDR信号の反射結果を示す波形が断線時の波形であるか否かによって断線の有無を検出する。例えば、検査によって得られた反射波の到達時間が図6Bに示す到達時間t(s)すなわち断線が無い場合の到達時間と比較して、相違するか否かによって断線の有無を判別できる。到達時間の相違が基準値以上である場合には、断線があると判別される。なお、基準値は、許容誤差に基づく値である。
ダウンコンダクタ8の断線を検出するときに、TDR信号の波形において、TDR信号の注入時からTDR信号の反射波が到達するまでの到達時間に基づいて断線の位置を検出してもよい。例えば、定数aと光速cとその到達時間との乗算値を2で除した値に基づいて断線の位置を検出することができる。定数aは、ダウンコンダクタ8の設置環境によって微小に変動し得るため、ダウンコンダクタ8を設置した状態で取得しておくことが好ましい。定数aは、例えば、ダウンコンダクタ8を新設したばかりで断線が無いことが明らかな場合に取得しておくことが好ましい。
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
(変形例)
例えば、断線検査方法のステップの順序は、図8に示す例に限られず、適宜変更可能である。また、これらのステップのうち、一部のステップが省略されてもよい。
上述した実施形態では、風車翼5、ダウンコンダクタ8、計測線110を鉛直下方に向かうように配置して断線検査を行っている。しかし、断線検査方法は、ダウンコンダクタ8が鉛直方向に延びていない場合であっても適用可能である。ダウンコンダクタ8に沿ってダウンコンダクタ8より長い計測線110を延ばして断線検査を行うことも可能である。ただし、鉛直下方に計測線110を配置する場合には、重力を利用できる点で有利である。
図1~図3では、一つの風車翼5に対して1本のダウンコンダクタ8が設けられている例を示している。しかし、洋上風車の場合は一つの風車翼5に対して2本以上(例えば4本)のダウンコンダクタ8が設けられる場合がある。ダウンコンダクタ8は、風車翼5の表面にメッシュ状に設けられる場合もある。
このような場合においても、上述した断線検査方法が適用可能である。なお、一つの風車翼5に複数のダウンコンダクタ8が設けられている場合、計測線110を配置した状態で、ダウンコンダクタ8の接続を変えることによって、それぞれの断線の有無を検査できる。
複数のダウンコンダクタ8のうち1本のダウンコンダクタ8の断線検査を行う場合に、他のダウンコンダクタ8の反射波も生じる場合がある。そのため、複数のダウンコンダクタ8のいずれか一つ以上に断線が有るか否かを判別することも可能である。すなわち、ダウンコンダクタ8の接続の切替をしなくても、他のダウンコンダクタ8の断線の有無を推定することも可能である。ただし、どのダウンコンダクタ8がどの反射波を生じさせているかが不明となるため、断線しているダウンコンダクタ8を特定するためには、ダウンコンダクタ8の接続の切替が必要である。
(まとめ)
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)本開示の一実施形態に係る断線検査方法は、
レセプタ(7)及び該レセプタ(7)に先端が接続されるダウンコンダクタ(8)を有する風車翼における前記ダウンコンダクタ(8)の断線検査方法であって、
前記ダウンコンダクタ(8)の基端を、TDR検査装置(100)の正極端子(151)と負極端子(152)との何れか一方に接続するステップと、
前記TDR検査装置(100)から前記ダウンコンダクタ(8)に沿って延在するように配置される計測線(110)の基端を、前記正極端子(151)と前記負極端子(152)との他方に接続するステップと、
前記TDR検査装置(100)から前記計測線(110)及び前記ダウンコンダクタ(8)の間にTDR信号を注入し、該TDR信号の反射結果に基づいて前記ダウンコンダクタ(8)の断線を検出するステップと、
を備える。
上記(1)に記載の方法によれば、ダウンコンダクタ(8)に沿って延在するように配置される計測線(110)にTDR検査装置(100)が接続される。また、TDR検査装置(100)から注入したTDR信号の反射結果に基づいてダウンコンダクタ(8)の断線の有無が検出される。本願発明者が鋭意検討した結果、このような方法によれば、TDR信号の反射結果におけるノイズが低減されることが判明した。これは、ダウンコンダクタ(8)と計測線(110)との間の電磁的な相互作用によって形成される分布定数回路に対して、TDR信号を注入し、その反射結果を観測しているためと考えられる。したがって、かかる方法によれば、ダウンコンダクタ(8)の断線検査における断線検出の精度を向上させることが可能となる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の方法において、前記TDR検査装置(100)から前記ダウンコンダクタに沿って延在するように前記計測線(110)を配置するステップを備える。
上記(2)に記載の方法によれば、TDR検査装置(100)からダウンコンダクタ(8)に沿って延在するように計測線(110)を配置するため、ノイズの低減に寄与する分布定数回路をより確実に形成することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の方法において、前記計測線(110)は、前記ダウンコンダクタ(8)から絶縁され、タワー(2)の外部に延在するように配置される。
上記(3)に記載の方法によれば、計測線(110)がダウンコンダクタ(8)から絶縁されている。そのため、計測線(110)がダウンコンダクタ(8)と短絡して断線検査に影響する虞を低減することができる。また、通常、風車(1)のタワー(2)は接地されているため、タワー(2)内の配線又は構造物によって発生するノイズは、タワー(2)の外部では電磁的に遮蔽される。この点、上記(3)に記載の方法によれば、計測線(110)及びダウンコンダクタ(8)はタワー(2)の外部に位置する。そのため、タワー(2)内の配線又は構造物によって発生するノイズの影響が低減され、ダウンコンダクタ(8)の断線検査における断線検出の精度を向上させることが可能となる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れか一つに記載の方法において、前記計測線(110)は、前記ダウンコンダクタ(8)から絶縁され、前記風車翼(5)の外部に延在するように配置される。
上記(4)に記載の方法によれば、風車翼(5)の内部に計測線(110)を配置する場合に比べて、障害物が少なくなるため、計測線(110)を容易に配置することが可能となる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(3)又は(4)に記載の構成において、前記計測線(110)を配置する場合に、風車(1)のローターヘッド(4)とナセル(6)の間の位置から前記風車(1)のタワー(2)と前記風車翼(5)との間に沿って、前記計測線(110)を鉛直下方に垂らす。
上記(5)に記載の方法によれば、重力を利用して計測線(110)を配置するため、計測線(110)を容易に配置することが可能となる。また、一般的な風車(1)は、ローターヘッド(4)とナセル(6)の間の位置において外部と連通する開口部を有している。上記(5)に記載の方法によれば、その開口部を利用することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れか一つに記載の方法において、前記計測線(110)は、前記ダウンコンダクタ(8)から絶縁され、前記風車翼(5)の内部に延在するように配置される。
上記(6)に記載の方法によれば、風が断線検査に与える影響を低減することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の何れか一つに記載の方法において、前記計測線(110)を配置する場合に、風車(1)のローターヘッド(4)内から前記風車翼(5)内に沿って、前記計測線(110)を鉛直下方に垂らす。
上記(7)に記載の方法によれば、計測線(110)を風車翼(5)内に容易に配置することが可能となる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れか一つに記載の方法において、前記計測線(110)は、周囲に位置する導電性を有する物体との電気的な接触を防止すべく絶縁されている。
上記(8)に記載の方法によれば、計測線(110)とその周囲に位置する導電性を有する物体との電気的な接触によって断線検査に影響する虞を低減することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(8)の何れか一つに記載の方法において、検査対象となる前記風車翼(5)が鉛直下方を向くようにアジマス角を調整するステップを備える。
上記(9)に記載の方法によれば、風車翼(5)が鉛直下方を向くようにアジマス角を調整するため、その風車翼(5)のダウンコンダクタ(8)に沿って延在するように計測線(110)を配置する場合に、重力を利用することが可能となる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れか一つに記載の方法において、前記計測線(110)には、計測中における揺れを低減するための重り(120)又は固定部(130)が設けられている。
上記(10)に記載の方法によれば、計測線(110)が揺れることによって断線検査に影響する虞を低減することができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(10)の何れか一つに記載の方法において、
前記計測線(110)の長さは、前記ダウンコンダクタ(8)の長さ(L1)以上の長さであり、
前記計測線(110)は、前記TDR検査装置(100)から見た場合に、前記計測線(110)の先端が前記ダウンコンダクタ(8)の先端より遠くに位置するように延在するように配置される。
本願発明者の知見によれば、TDR検査装置(100)から近い位置で生じる反射波の方が遠い位置で生じる反射波よりも検出しやすい。この点、上記(11)に記載の方法によれば、ダウンコンダクタ(8)の方が計測線よりも長さが短く、ダウンコンダクタ(8)の先端は計測線(110)の先端よりTDR検査装置(100)に近くなるため、ダウンコンダクタ(8)の先端又は断線位置で生じる反射波を検出しやすくなる。また、計測線(110)の先端がダウンコンダクタ(8)の先端より遠くに位置するように配置されるため、分布定数回路を一様に形成しやすくなる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(11)の何れか一つに記載の方法において、前記ダウンコンダクタ(8)の断線を検出するステップは、前記TDR信号の反射結果を示す波形が断線時の波形であるか否かによって断線の有無を検出する。
上記(12)に記載の方法によれば、TDR信号の反射結果を示す波形から断線の有無を容易に検出することができる。
(13)幾つかの実施形態では、上記(12)に記載の方法において、前記ダウンコンダクタ(8)の断線を検出するステップは、前記TDR信号の波形において、前記TDR信号の注入時から前記TDR信号の反射波が到達するまでの到達時間に基づいて断線の位置を検出する。
上記(13)に記載の方法によれば、反射波の到達時間から断線位置を検出することが可能となる。そのため、検出された断線位置に基づいて、断線位置を含む部分を補修することができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(13)に記載の方法において、前記ダウンコンダクタ(8)の断線を検出するステップは、定数aと光速cと前記到達時間との乗算値を2で除した値に基づいて断線の位置を検出する。
上記(14)に記載の方法によれば、進行波理論の伝搬速度に基づく演算によって断線の位置を検出することができる。
(15)幾つかの実施形態では、上記(14)に記載の方法において、前記定数aは、0.8~1.0の範囲内の値に設定される。
本願発明者が鋭意検討した結果、定数aを0.8~1.0の範囲内の値に設定することにより、断線の位置を精度よく検出できることが判明した。そのため、上記(15)に記載の方法によれば、断線の位置を精度よく検出することができる。
(16)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(15)の何れか一つに記載の方法において、前記TDR信号は、パルス波形又は正弦波波形を有する電気信号である。
上記(16)に記載の方法によれば、例えば、オシロスコープ、ベクトルネットワークアナライザ等の汎用的な検査装置を使用して断線検査を行うことができる。
(17)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(16)の何れか一つに記載の方法において、前記計測線(110)は、前記ダウンコンダクタ(8)に対して、前記風車翼(5)の長さの0.15倍以下の間隔を有する範囲内に入って延在するように配置される。
本願発明者の知見によれば、計測線(110)とダウンコンダクタ(8)との間隔が大きすぎたり、間隔のバラつきが大きすぎたりすると、分布定数回路を一様に形成することが困難となり、断線検査の精度を低下させる虞がある。この点、上記(17)に記載の方法によれば、計測線(110)は、ダウンコンダクタ(8)に対して、風車翼(5)の長さの0.15倍以下の間隔を有する範囲内に入って延在するように配置されるため、断線検査の精度を確保することができる。
1 風車
2 タワー
3 風車ロータ
4 ローターヘッド
5 風車翼
6 ナセル
7 レセプタ
8 ダウンコンダクタ
9 断線位置
100 検査装置
110 計測線
120 重り
130 固定部
140 ワイヤ
150 信号生成部
151 正極端子
152 負極端子
C1 静電容量
G 地面
H 作業者
L0 インダクタンス
L1,L2 距離
R1,R2 抵抗
Zs インピーダンス

Claims (15)

  1. レセプタ及び該レセプタに先端が接続されるダウンコンダクタを有する風車翼における前記ダウンコンダクタの断線検査方法であって、
    前記風車翼の外側において、前記ダウンコンダクタに沿って計測線を配置するステップと、
    前記ダウンコンダクタの基端を、TDR検査装置の正極端子と負極端子との何れか一方に接続するステップと、
    前記TDR検査装置から前記ダウンコンダクタに沿って延在するように配置される前記計測線の基端を、前記正極端子と前記負極端子との他方に接続するステップと、
    前記TDR検査装置から前記計測線及び前記ダウンコンダクタの間にTDR信号を注入し、該TDR信号の反射結果に基づいて前記ダウンコンダクタの断線を検出するステップと、
    を備える断線検査方法。
  2. レセプタ及び該レセプタに先端が接続されるダウンコンダクタを有する風車翼における前記ダウンコンダクタの断線検査方法であって、
    前記ダウンコンダクタの基端を、TDR検査装置の正極端子と負極端子との何れか一方に接続するステップと、
    前記TDR検査装置から前記ダウンコンダクタに沿って延在するように配置される計測線の基端を、前記正極端子と前記負極端子との他方に接続するステップと、
    前記TDR検査装置から前記計測線及び前記ダウンコンダクタの間にTDR信号を注入し、該TDR信号の反射結果に基づいて前記ダウンコンダクタの断線を検出するステップと、
    を備え、
    前記計測線は、前記ダウンコンダクタから絶縁され、タワーの外部に延在するように配置される
    断線検査方法。
  3. レセプタ及び該レセプタに先端が接続されるダウンコンダクタを有する風車翼における前記ダウンコンダクタの断線検査方法であって、
    前記ダウンコンダクタの基端を、TDR検査装置の正極端子と負極端子との何れか一方に接続するステップと、
    前記TDR検査装置から前記ダウンコンダクタに沿って延在するように配置される計測線の基端を、前記正極端子と前記負極端子との他方に接続するステップと、
    前記TDR検査装置から前記計測線及び前記ダウンコンダクタの間にTDR信号を注入し、該TDR信号の反射結果に基づいて前記ダウンコンダクタの断線を検出するステップと、
    を備え、
    前記計測線は、前記ダウンコンダクタから絶縁され、前記風車翼の外部に延在するように配置される
    断線検査方法。
  4. 前記計測線を配置する場合に、風車のローターヘッドとナセルの間の位置から前記風車のタワーと前記風車翼との間に沿って、前記計測線を鉛直下方に垂らす
    請求項2又は3に記載の断線検査方法。
  5. 前記計測線を配置する場合に、風車のローターヘッド内から前記風車翼内に沿って、前記計測線を鉛直下方に垂らす
    請求項に記載の断線検査方法。
  6. 前記計測線は、周囲に位置する導電性を有する物体との電気的な接触を防止すべく絶縁されている
    請求項1乃至5の何れか一項に記載の断線検査方法。
  7. 前記計測線を配置するステップの前に、検査対象となる前記風車翼が鉛直下方を向くようにアジマス角を調整するステップを備える
    請求項1又は5の何れか一項に記載の断線検査方法。
  8. 前記計測線には、計測中における揺れを低減するための重り又は固定部が設けられている
    請求項1、4、5又は7に記載の断線検査方法。
  9. 前記計測線の長さは、前記ダウンコンダクタの長さ以上の長さであり、
    前記計測線は、前記TDR検査装置から見た場合に、前記計測線の先端が前記ダウンコンダクタの先端より遠くに位置するように延在するように配置される、
    請求項1乃至8の何れか一項に記載の断線検査方法。
  10. 前記ダウンコンダクタの断線を検出するステップは、前記TDR信号の反射結果を示す波形が断線時の波形であるか否かによって断線の有無を検出する
    請求項1乃至9の何れか一項に記載の断線検査方法。
  11. 前記ダウンコンダクタの断線を検出するステップは、前記TDR信号の波形において、前記TDR信号の注入時から前記TDR信号の反射波が到達するまでの到達時間に基づいて断線の位置を検出する
    請求項10に記載の断線検査方法。
  12. 前記ダウンコンダクタの断線を検出するステップは、定数aと光速cと前記到達時間との乗算値を2で除した値に基づいて断線の位置を検出する
    請求項11に記載の断線検査方法。
  13. 前記定数aは、0.8~1.0の範囲内の値に設定される
    請求項12に記載の断線検査方法。
  14. 前記TDR信号は、パルス波形又は正弦波波形を有する電気信号である
    請求項1乃至13の何れか一項に記載の断線検査方法。
  15. 前記計測線は、前記ダウンコンダクタに対して、前記風車翼の長さの0.15倍以下の間隔を有する範囲内に入って延在するように配置される
    請求項1乃至14の何れか一項に記載の断線検査方法。
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