JP6970620B2 - Vibration control device for suspension equipment - Google Patents
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Description
本発明は上部の躯体や天井から懸垂した状態で上部の躯体に支持される吊り設備が地震動等に起因して振動したときに、ワイヤ等の環状材を利用して吊り設備の振動を早期に減衰させる吊り設備用制振装置に関するものである。 The present invention uses an annular material such as a wire to quickly vibrate the suspension equipment when the suspension equipment supported by the upper frame or suspended from the ceiling vibrates due to seismic motion or the like. It relates to a vibration damping device for suspension equipment that attenuates.
例えばペンダント型の照明器具等、上部(上層階)の躯体の下面や天井から懸垂して上部の躯体に支持される吊り設備は建物では地震時等に振動し、地震等の終息後にも振動が継続するため、振動が繰り返されることによる落下を防止する上では、振動の開始と同時に振動を減衰させるための機能を持たせることが必要である(特許文献1、2参照)。吊り設備を支持する躯体は船舶の船体であることもある。
For example, suspension equipment such as pendant type lighting fixtures, which are suspended from the lower surface of the upper (upper floor) skeleton or suspended from the ceiling and supported by the upper skeleton, vibrate in the building during an earthquake, etc. In order to continue, in order to prevent the fall due to repeated vibration, it is necessary to have a function for damping the vibration at the same time as the start of the vibration (see
特許文献1では主に躯体から懸垂する吊り具に下に凸に湾曲した筒状のケース内に転動自在に収納された転動体を躯体の振動時に、振動の向きと逆向きに転動させることにより吊り具の振動を抑制しようとしている(段落0019)。ケース内に粘性流体を充填することで(請求項6)、吊り具の振動を減衰させることも可能になっている(段落0009)。
In
特許文献2では躯体から懸垂し、水平二方向に配列する複数本の吊下部材に吊り設備本体の被吊下体を支持させ、吊下部材を水平二方向に平行移動させることで、粘弾性体を積層させた吸収部材に減衰力を発生させている(段落0014〜0029、図1〜図5)。特許文献2では張架されたワイヤの移動を利用し、ワイヤを挟み込む板とワイヤとの間に生じる摩擦力を減衰力として使用した例も示されている(段落0031〜0045、図6〜図15)。
In
但し、特許文献2ではワイヤを天井部の下面から鉛直方向に懸垂した複数本の吊下部材を経由して張架(架設)し、ワイヤの両端をワイヤの張架方向両側に配置された吊下部材に接続しているため、ワイヤは閉じた形にはなっていない。
However, in
この関係で、ワイヤは複数本の吊下部材が配列する方向に吊下部材が振動したときに限り、吊下部材に対して移動することができるに過ぎず(図11)、吊下部材の配列方向に直交する方向に吊下部材が振動してもワイヤは吊下部材に対して移動することができない状態にある。従って引用文献2ではワイヤの摩擦力を利用した減衰力の発生方向がワイヤの張架(架設)方向の水平一方向に限られており(段落0034)、1本のワイヤのみでは水平二方向(任意の方向)の吊下部材の振動による減衰力を得ることができない。
In this relationship, the wire can only move with respect to the suspension member only when the suspension member vibrates in the direction in which the plurality of suspension members are arranged (FIG. 11). Even if the hanging member vibrates in the direction orthogonal to the arrangement direction, the wire cannot move with respect to the hanging member. Therefore, in
本発明は上記背景より、張架されたワイヤ等の環状材の移動を利用して水平一方向に加え、水平二方向(任意の方向)の懸垂材の振動による減衰力を得ることが可能な吊り設備用制振装置を提案するものである。 From the above background, the present invention can obtain a damping force due to vibration of a suspension material in two horizontal directions (arbitrary direction) in addition to one horizontal direction by utilizing the movement of an annular material such as a stretched wire. It proposes a vibration damping device for suspension equipment.
請求項1に記載の吊り設備用制振装置は、上部の躯体から懸垂し、前記上部の躯体の下面以下のいずれかの支持点に少なくとも一方向の回転軸回りに揺動自在に支持され、前記上部の躯体に支持される吊り設備を構成する懸垂材と、前記上部の躯体、もしくは下部の躯体に支持され、いずれかの方向を向いた支軸回りに回転自在に保持される少なくとも1個の滑車と、前記支持点より下方位置で前記懸垂材に固定されながら、前記滑車に掛けられ、張力が付与された状態で環状に閉じる環状材と、前記環状材が掛けられる滑車部を有し、前記環状材の移動に伴う前記滑車部の回転時に減衰力を発生する回転ダンパとを備え、前記懸垂材が閉じた前記環状材を含む面内以外の方向にも揺動可能で、且つ前記環状材が循環可能であり、前記環状材の内周側に、前記環状材の内周側に配置された前記滑車を介して前記環状材の一部を外周側へ押圧し、前記環状材に張力を付与する張力付与材が配置されていることを構成要件とする。
The vibration damping device for suspension equipment according to
上部の躯体は建物等の構造物において吊り設備が設置、または接続され、支持される層の上階(上層階)の躯体(構造体)を指し、構造物の形態と構造種別は問われない。吊り設備は上部の躯体から直接、懸垂する場合と、上部の躯体に支持された天井材から懸垂し、上部の躯体に間接的に支持される場合がある。吊り設備は主には照明器具等であるが、空調機その他の電気設備とその付属機器であることもある。 The upper skeleton refers to the skeleton (structure) of the upper floor (upper floor) of the layer where suspension equipment is installed or connected and supported in a structure such as a building, and the form and structure type of the structure do not matter. .. The suspension equipment may be suspended directly from the upper skeleton, or suspended from the ceiling material supported by the upper skeleton and indirectly supported by the upper skeleton. Suspension equipment is mainly lighting equipment, but it may also be air conditioners and other electrical equipment and its accessories.
懸垂材3の回転中心となる「支持点20」は図1に示すように上部の躯体9の下面、またはそれより下方に位置し、懸垂材3が揺動(振動)するときの回転中心となる点、またはこの回転中心の点を含む球体等、回転体形状をした支持材2の中心を指す。支持材2は支持材2を直接、支持する(受ける)受け材7の上面に載ったまま支持点20を中心として回転する。懸垂材3の回転中心が支持材2の中心であり、支持材2は懸垂材3の上端部の一部でもあるから、必ずしも支持材2が懸垂材3とは別体である必要はない。
As shown in FIG. 1, the "
支持材2は球体の場合には、例えば下に凸の球面状等、曲面状をなす板形状(皿形状)の受け材7の上面に直接、もしくは間接的に接触したまま、転動することなく支持点20の回りに回転する。この場合、受け材7の底部には懸垂材3が挿通するための例えば円弧状等の開口7aが形成される。支持材2の下面側と受け材7の上面が共に球面の場合、双方の球面の曲率は同一の場合と異なる場合がある。互いに接触する支持材2の表面と受け材7の上面の少なくともいずれか一方には支持材2の回転を許容するための、あるいは回転を阻害しないためのベアリング、四フッ化エチレン樹脂等の低摩擦材が介在させられることもある。
In the case of a sphere, the
請求項1における「少なくとも一方向の回転軸回りに揺動自在に」とは、「少なくとも一方向の回転軸回りに揺動自在であり、機構的(構造(形態)的)に、あるいは潜在的に二方向(任意の方向)の回転軸回りに揺動も可能な状態にあること」の意味である。「二方向の揺動が可能」とは、懸垂材3が上部の躯体9に対して少なくとも二方向の回転軸の回りに(回転軸を中心として)揺動自在であることを言い、上記支持材2が支持点20を中心として、または支持点20と他の支点を中心として上部の躯体9に対して少なくとも二方向に回転することを意味する。
In
「少なくとも二方向」は支持材2が支持点20の回りを回転するときの回転の方向(懸垂材3の振動方向(振動方向を含む面))が少なくとも二方向あることを言う。「二方向」は回転軸の軸方向が水平二方向を向くことの他、回転軸の軸方向が水平に対して傾斜した方向であることもあり、ユニバーサルジョイントのようにあらゆる方向の回転軸回りに懸垂材3が揺動自在であることを含む。懸垂材3自体が支持点20を中心として一方向にのみ揺動自在である場合には、図3に示すように揺動方向に直交等、交差する方向の、上部の躯体9に対する振動(揺動)を許容する蝶番11を上部の躯体9との間に介在させることで、結果的に「二方向の回転軸回りに揺動も可能な状態」になり、この場合の懸垂材3は上記の「支持点20と他の支点を中心として上部の躯体9に対して回転できる状態」に該当する。
"At least two directions" means that the direction of rotation when the
二方向の揺動が可能(自在)な場合、例えば支持材2と懸垂材3とが別体である場合、懸垂材3の上端部は支持点20を有する(含む)回転体形状等の支持材2の下面側に一体的に接続(連結)され、上記受け材7の例えば開口7aから鉛直下方へ突出した状態で、支持材2が受け材7上に支持される。地震等による構造物の振動時には、上記のように支持材2が受け材7上で回転することにより懸垂材3が振り子式に支持点20の回りに揺動する。
When swinging in two directions is possible (free), for example, when the
上部の躯体9、または図示しない下部の躯体には、いずれかの方向を向いた支軸回りに回転自在に保持される少なくとも1個の滑車4が支持される。滑車4は例えば図3に示すように上部の躯体9等に支持された支軸を有するブラケット10に軸支されることにより軸(回転軸)41の位置が固定された定滑車として上部の躯体9の下方に設置される。後述のように滑車4を兼ねる回転ダンパ6の滑車部61も同様に定滑車として上部の躯体9の下方に設置される。滑車4と回転ダンパ6は上部の躯体9に支持される場合と下部(下層側)の躯体に支持される場合がある。滑車4の軸41の方向は懸垂材3の揺動の方向(支持材2の回転方向)とは無関係であるため、滑車4の軸41の方向は支持材2の回転時の中心の方向に制約されることはない。
The
請求項1における「支軸回りに回転自在に保持される少なくとも1個の滑車」の「保持」は滑車4が定滑車として設置されることを意味している。「いずれかの方向」は水平方向、または水平方向に対して傾斜した任意の方向を指し、「支軸」は回転軸と同義である。滑車4にはワイヤ等の環状材5が掛けられ、環状材5は回転ダンパ6の滑車部61にも掛けられる。図面では環状材5が掛けられる回転ダンパ6が1個である場合の例を示しているが、回転ダンパ6は1個とは限らない。環状材5にはワイヤの他、ベルト(Vベルト)、チェーン等が使用される。
The "holding" of "at least one pulley rotatably held around a support shaft" in
環状材5が回転ダンパ6の滑車部61にも掛けられることで、回転ダンパ6の滑車部61は環状材5を張架させるための滑車4を兼ねる。結果的に環状材5は一部において懸垂材3に固定(接続)されながら、少なくとも2個の滑車4(滑車部61を含む)に掛けられた状態になり、張力を与えられた状態を維持できるため、制振装置1を構成するための、回転ダンパ6を除く滑車4は少なくとも1個あれば足りる(請求項1)。
Since the
環状材5は滑車部61を含め、複数の滑車4に掛けられて環状に閉じることで、環状材5の一部が懸垂材3に固定されることと併せ、懸垂材3の揺動(振動)と同時に環状材5が張架方向に循環することができる。この環状材5の循環は環状材5の懸垂材3への固定点30が移動したときに生じ、懸垂材3の揺動の方向には関係なく生じるため、懸垂材3が環状材5を含む面(閉じた環状材5が描く面)内以外の方向に揺動したときにも、滑車4の一部である回転ダンパ6が減衰力を発生することが可能になる。すなわち、懸垂材3の水平一方向の揺動時に加え、任意の方向の揺動時に回転ダンパ6が減衰力を発生し得るため、環状材5の移動を利用して水平二方向(任意の方向)の懸垂材3の振動による減衰力を得ることが可能である。
The
懸垂材3が支持点20を中心として揺動したとき、懸垂材3の重心は元の位置(原位置(中立位置))の懸垂状態より上昇する。このとき、懸垂材3の重心に作用する重力の、懸垂材3の軸線に垂直な方向の成分が懸垂材3を揺動前の元の位置に復帰させようとするため、懸垂材3は揺動と同時に復元力を発揮する。懸垂材3の揺動時には環状材5の懸垂材3への固定点30が支持点20を中心として移動し、それに伴い、環状材5は滑車4に掛けられたまま、張架方向(周方向)に移動(循環)するが、環状材5の一部は懸垂材3に接続(固定)されていることで、懸垂材3の元の位置への復帰時に環状材5も元の位置に復帰する。
When the
環状材5は懸垂材3の揺動時にも張力を生じた状態を維持できれば、懸垂材3の揺動時に滑車4の回りに循環し、回転ダンパ6の滑車部61を回転させることができるため、滑車4、4間で弛みを生じない状態に、または弛みを生じない状態で滑車4に掛けられていればよい。「状態に」とは、滑車4等の配置の調整によることを言い、「状態で」とは、例えば環状材5に予め張力が付与されるようなことを言う。「滑車4等」は滑車4と滑車部61を含めた言い方である。
If the
ここで、滑車4等が図1(図6)に示すように懸垂材3を挟んだ両側に配置された場合に、懸垂材3の揺動に伴って環状材5に弛みが生じるか、の検証結果を図7−(a)、(b)に示す。図7−(a)は滑車4の軸41と支持点20間の水平距離X1を変化させたときの伸縮の程度(弛みの有無)を、(b)は滑車4の軸41と支持点20間の鉛直距離Ypを変化させたときの伸縮の程度(弛みの有無)を示している。図7−(a)から滑車4の軸41と支持点20間の水平距離X1が小さい程、伸び変形が大きく、X1が大きい程、伸び変形が小さく、縮み(弛み)が生じ易いことが分かる。
Here, when the
滑車4の上側に張られたに環状材5の、懸垂材3が揺れた側(θ−)の反対側(θ+)の区間は伸び側となるため、懸垂材3が元の位置(振れ角0°)に復帰したときに弛みが生じ易い。言い換えれば、懸垂材3が元の位置に復帰したときに弛みが生じないように環状材5の状態を調整すれば、環状材5の伸び区間の伸び時に長さが足りなくなる状態になり、実質的に伸び区間に引張力が生じるため、この伸び区間がストッパとして作用し得る状態になる。
Since the section of the
また図7−(b)から、滑車4の軸41と支持点20間の鉛直距離Ypを調整することで、通常、想定する振れ角(30度程度)の範囲での環状材5(ワイヤ)の伸縮量を0.2mm以内と、ほぼ無視し得る範囲内に抑えることが可能になることが分かる。この場合、30度程度を超えて懸垂材3が揺れたときに、上記のように伸び区間がストッパとして作用し得ることで、一定程度の振れ角を超えないように揺れを制御することが可能であるとも言える。
Further, from FIG. 7- (b), by adjusting the vertical distance Yp between the
以上のように少なくとも一方向の回転軸回りに揺動自在に上部の躯体9に支持された懸垂材3の揺動に伴う環状材5の移動(循環)により回転ダンパ6の滑車部61が回転し、回転ダンパ6が減衰力を発生する。この結果、環状材5の移動(循環)を利用しながら、水平一方向の揺動に加え、水平二方向(任意の方向)の懸垂材3の振動による減衰力を得ることが可能になる。懸垂材3の揺動時には揺れの発生と同時に、懸垂材3には懸垂材3の揺れ(振幅)が増大しないように制動が加わるため、懸垂材3の揺れは早期に減衰させられる。
As described above, the
回転ダンパ6は具体的には例えば図3に示すように滑車部61に固定される回転軸62と、回転軸62の周囲に配置され、回転軸62の回転に伴って回転軸62の表面との間で減衰力を発生する減衰材63を備える(請求項2)。回転ダンパ6は懸垂材3と同様に上部の躯体9から懸垂した状態で上部の躯体9に支持されるか、床等、下部の躯体に支持された支柱等に支持される。
Specifically, for example, as shown in FIG. 3, the
減衰材63が回転軸62の回りに配置されることは、減衰材63が回転軸62の周面に接触した状態にあることであり、滑車部61に固定された回転軸62が軸回りに回転することで、回転軸62と減衰材63との間に摩擦抵抗、または粘性抵抗等による減衰力が発生する。減衰力は回転軸62と減衰材63との接触面積が大きい程、大きいため、減衰材63との接触面積を拡大する目的で、回転軸62の回りに円板等を一体化させ、円板等の厚さ方向両面を減衰材63に接触させることもある。減衰材63にはゴム等の弾性体、粘弾性体の他、粘性流体等が使用される。粘性流体が使用される場合、回転軸62と減衰材63との間の水密性が確保される。
The fact that the damping
環状材5の両端部(尻手)は制振装置1を構成するいずれかの滑車4に固定されるが、環状材5が同一の滑車4に巻かれている場合に、数重に巻かれた環状材5の部分同士が干渉し合い、滑車4の回転時に環状材5が滑車4から解かれることと、巻かれることが円滑に生じず、環状材5が滑車4の回転を阻害することが想定される。
Both ends (tails) of the
そこで、図5に示すように1個の滑車4を軸方向に一体的に連結(固定)された2個の滑車材42、42から構成し、環状材5の一方の端部(尻手)を一方の滑車材42に固定し、環状材5の他方の端部を他方の滑車材42に固定することで(請求項3)、同一滑車4の同一箇所に環状材5の両端部が固定される状況を回避し、環状材5が滑車4の回転を阻害する事態の発生を防止することが可能になる。
Therefore, as shown in FIG. 5, one
この場合、同一の滑車4に環状材5の両端部が固定されながらも、その滑車4に巻かれる環状材5が重なり合うことがなくなり、同一の滑車4における環状材5の干渉がなくなるため、滑車4の回転時に環状材5が滑車4から解かれることと、巻かれることが円滑に生じ易くなり、環状材5が滑車4の回転を阻害することがなくなる。
In this case, even though both ends of the
上部の躯体に支持され、支軸回りに回転自在に保持される滑車に掛けられる環状材が固定される懸垂材を上部の躯体の下面以下の支持点に少なくとも一方向の回転軸回りに揺動自在に支持させ、懸垂材の揺動時の環状材の移動(循環)により回転ダンパの滑車部を回転させ、回転ダンパに減衰力を発生させるため、環状材の移動を利用しながら、水平一方向に加え、水平二方向(任意の方向)の懸垂材の振動による減衰力を得ることができる。 The suspension material, which is supported by the upper skeleton and is rotatably held around the support shaft, is fixed to the annular member to be hung on the pulley. It is supported freely, and the pulley part of the rotary damper is rotated by the movement (circulation) of the annular material when the suspension material swings, and a damping force is generated in the rotary damper. In addition to the direction, the damping force due to the vibration of the suspension material in two horizontal directions (arbitrary direction) can be obtained.
図1−(a)、(b)は上部の躯体9から懸垂し、上部の躯体9に支持される懸垂材3と、上部の躯体9、もしくは下部の躯体に支持される少なくとも1個の滑車4と、懸垂材3に固定されながら、張力が付与された状態で滑車4に掛けられワイヤやベルト等の環状材5と、環状材5が掛けられる滑車部61を有し、環状材5の移動に伴う回転時に減衰力を発生する回転ダンパ6とを備える吊り設備用制振装置(以下、制振装置)1の構成例を示す。
1 (a) and 1 (b) show a
懸垂材3は上部の躯体9に支持される照明器具等の吊り設備の一部であり、上部の躯体9の下面以下のいずれかの支持点20に少なくとも一方向の回転軸回りに揺動(振動)自在に支持される。懸垂材3の支持点20回りの揺動時に支持点20に偏心モーメントが作用しないようにする上では、基本的に懸垂材3の中心軸上に吊り設備の重心が位置するように吊り設備の重心が調整されている。
The
滑車4(回転ダンパ6の滑車部61を含む)は支持点20、または支持点20を有する支持材2より下方位置で、いずれかの方向を向いた支軸回りに回転自在に上部の躯体9、もしくは下部の躯体に保持される。「保持」は滑車4の軸(回転軸)41の位置が上部の躯体9等に直接、もしくは間接的に固定された状態に保たれることを言う。環状材5は支持点20より下方位置で懸垂材3に固定されながら、滑車4と回転ダンパ6の滑車部61に掛けられ、張力が付与された状態で環状に閉じる。
The pulley 4 (including the
滑車4が支持点20より下方位置で保持される理由は、環状材5の張架状態が支持点20を含む支持材2の回転を阻害しないようにするためであり、環状材5が支持点20より下方位置で懸垂材3に固定される理由は、環状材5自体が環状に閉じた状態を得るためである。また環状材5が張力を付与され易いよう、環状の面積を大きく確保するために、回転ダンパ6を含め、複数個の滑車4は図1に示すように滑車4の軸41の方向に環状材5を見たとき、懸垂材3を挟んだ両側に分散して配置され、環状材5は懸垂材3への固定点30と滑車4との接触部分が概略的に多角形を描いて閉じる。
The reason why the
図1は環状材5を2個の滑車4、4と1個の回転ダンパ6の滑車部61に掛けた場合の制振装置1の概要を示す。この例では支持点20を有する支持材2を、少なくとも下面側が球面を有する立体(球体)形状に形成する一方、支持材2を支持する受け材7の底部に円形状等の開口7aを形成している。この形状により、支持材2が任意の複数方向の回転軸回りに回転可能なように受け材7が支持材2を支持しているが、支持材2は例えば二方向の水平軸の回りにのみ回転可能に受け材7に支持されることもある。
FIG. 1 shows an outline of the
図1−(a)では回転ダンパ6を環状材5の内周側に配置しているが、図1−(b)のように環状材5の外周側に回転ダンパ6を配置することもある。いずれの例でも回転ダンパ6は環状材5に接触することで、環状材5を伸長させようとするため、回転ダンパ6は環状材5の張力を増す働きをする。図1ではまた、2個の滑車4、4と回転ダンパ6の滑車部61の軸(回転軸62)が同一方向(水平方向)を向いている様子を示しているが、各軸の方向は同一でないこともある。
In FIG. 1- (a), the
図1に示すように支持材2が任意の複数方向の回転軸回りに揺動可能に受け材7に支持された場合、懸垂材3は環状材5と交わるように揺動することもあるため、想定された振れ角の範囲内で揺動したときの懸垂材3が環状材5に接触しないよう、懸垂材3の中心軸は図2に示すように複数の滑車4と滑車部51を結ぶ直線上に位置しないように配置されることが適切である。
As shown in FIG. 1, when the
図1−(a)に二点鎖線で示すように懸垂材3が支持点20の回りに揺動したとき、環状材5は滑車4と滑車部61に掛けられたまま周方向に循環し、回転ダンパ6の回転軸62を回転させ、回転ダンパ6に減衰力を発生させる。懸垂材3が揺動しきった(振幅が最大の)位置に振れた後には、懸垂材3の重心に作用する重力の、重心が描く円弧の接線方向成分が振れている懸垂材3を揺動前の元の位置に戻そうとする。懸垂材3が振れた後に元の位置に戻ろうとするときにも、回転ダンパ6は減衰力を発生するため、懸垂材3は往復動を繰り返すことなく、揺動(振動)は減衰させられる。
When the
図3は回転ダンパ6の具体例を示す。回転ダンパ6は滑車部61に固定される回転軸62と、回転軸62の周囲に配置され、回転軸62の回転に伴って回転軸62の表面との間で減衰力を発生する減衰材63を備え、例えば図3に示すように回転軸62を回転自在に軸支するフレーム64が上部の躯体9に固定されたブラケット10に接続(連結)される等により上部の躯体9に吊り支持される。この他、図3におけるフレーム64、または回転軸62が床や壁等の下部の躯体に支持された支柱や梁等に接続される等により下部の躯体に支持されることもある。
FIG. 3 shows a specific example of the
懸垂材3の揺動による環状材5の循環に伴う回転ダンパ6の滑車部61の回転時には、フレーム64自身が揺れる可能性があることから、フレーム64は例えば回転軸62の方向(滑車部61の面外方向)の揺動を許容する蝶番11を介してブラケット10に接続される。滑車部61の面内方向の揺動を許容するには回転軸62の方向のピン等を介してフレーム64をブラケット10に接続すればよい。
Since the
図4は1個の滑車4と1個の回転ダンパ6を有する制振装置1の構成例を示す。この例は図1に示す例における回転ダンパ6寄りの一方の滑車4を不在にした形に相当する。この例でも懸垂材3の揺動時と元の位置への復帰時に回転ダンパ6が減衰力を発生することは図1の例と同じである。
FIG. 4 shows a configuration example of a
図5は環状材5が滑車4に絡まることを回避する目的で、環状材5の両端部が固定される1個の滑車4を一体的に連結(接合)された2個の滑車材42、42から構成し、各滑車材42に環状材5の両端部を固定した場合の例を示す。2個の滑車材42、42は軸41を共有する。この例では環状材5が厳密には環状に連続した線にはならず、2個の滑車材42、42からなる滑車4の部分、または付近で環状材5の部分同士が重なることがないため、環状材5が重なることによる滑車4の回転の阻害がなくなる利点がある。図5中、符号43は滑車4を直接、支持(軸支)するフレームを示す。
FIG. 5 shows two
図8は懸垂材3の揺動時に環状材5の懸垂材3への固定点30が描く円弧より、2個の滑車4、4(滑車部61を含む)の軸41、41を焦点とする楕円の軌跡が支持点20寄りに位置するように滑車4、4の軸41、41の位置と支持点20、及び固定点30の位置を調整した場合の円弧と楕円の関係を示す。懸垂材3の揺動時に固定点30が描く円弧を実線で、楕円の軌跡を破線で示している。
FIG. 8 focuses on the
滑車4、4が2個ある場合、滑車4、4の軸41、41は定点(楕円の焦点)になるため、滑車4、4に掛けられた環状材5の懸垂材3への固定点30の軌跡は楕円を描こうとする。一方、懸垂材3への固定点30は支持点20を中心とする円弧を描くことから、円弧が楕円より支持点20側を通過する場合には、懸垂材3の揺動時に支持点20と固定点30間距離が楕円上を移動する場合より短くなるため、環状材5に撓み(弛み)が生じる可能性がある。
When there are two
これに対し、図8に示すように円弧が楕円の外周側(支持点20の反対側)を通過するように支持点20と滑車4の軸41の位置、固定点30の位置を調整すれば、滑車4の軸41の位置で決まる固定点30の軌跡より実際の固定点30が描く軌跡を支持点20に関して外周側に位置させることができるため、環状材5に撓みが発生することを回避することが可能になる。図8では2個の滑車4、4の軸41、41が同一水平線上に位置しているが、必ずしもその必要はない。
On the other hand, if the positions of the
図9−(a)、(b)は環状に閉じた環状材5の内周側、もしくは外周側に、環状材5の一部を外周側、もしくは内周側へ押圧し、環状材5に張力を付与する張力付与材8を配置し、環状材5に接触させた様子を示す。(a)は張力付与材8を環状材5の外周側に配置した場合の参考例を示す。(b)は内周側に配置した本発明の具体例を示す。2個の滑車4、4が使用された図1に示す例では回転ダンパ6が張力付与材として機能するため、図9に示す張力付与材8は滑車4が1個の場合に環状材5に張力を付与する必要がある場合に、または回転ダンパ6の役目を補う目的で使用されることになる。
9- (a) and 9- (b) show that a part of the
1……吊り設備用制振装置、
2……支持材、20……支持点、
3……懸垂材、30……固定点、
4……滑車、41……軸(回転軸)、42……滑車材、43……フレーム、
5……環状材、
6……回転ダンパ、61……滑車部、62……回転軸、63……減衰材、64……フレーム、
7……受け材、7a……開口、
8……張力付与材、
9……上部の躯体、
10……ブラケット、11……蝶番。
1 …… Vibration control device for suspension equipment,
2 …… Support material, 20 …… Support point,
3 ... Suspension material, 30 ... Fixed point,
4 ... Pulley, 41 ... Shaft (rotating shaft), 42 ... Pulley material, 43 ... Frame,
5 …… Ring material,
6 ... Rotating damper, 61 ... Pulley part, 62 ... Rotating shaft, 63 ... Damping material, 64 ... Frame,
7 …… Lumber, 7a …… Opening,
8 …… Tensioning material,
9 …… Upper skeleton,
10 ... bracket, 11 ... hinge.
Claims (3)
前記懸垂材は閉じた前記環状材を含む面内以外の方向にも揺動可能で、且つ前記環状材が循環可能であり、
前記環状材の内周側に、前記環状材の内周側に配置された前記滑車を介して前記環状材の一部を外周側へ押圧し、前記環状材に張力を付与する張力付与材が配置されていることを特徴とする吊り設備用制振装置。 Suspended from the upper skeleton, supported swingably around a rotation axis in at least one direction at any of the support points below the lower surface of the upper skeleton, and constitutes a suspension facility supported by the upper skeleton. While being fixed to the suspension material at a position below the support point, the material, at least one pulley supported by the upper skeleton and rotatably held around a support axis facing in either direction. It has an annular member that is hung on the pulley and closes in an annular shape with tension applied, and a pulley portion on which the annular member is hung, and generates a damping force when the pulley portion rotates with the movement of the annular member. Equipped with a rotating damper,
The suspension member can swing in a direction other than the in-plane including the closed annular member, and the annular member can circulate.
On the inner peripheral side of the annular material, a tension applying material that presses a part of the annular material toward the outer peripheral side via the pulley arranged on the inner peripheral side of the annular material to apply tension to the annular material. A vibration damping device for suspension equipment, which is characterized by being arranged.
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