例示的実施形態により複数の有用な機能が提供される。例えば、例示的実施形態は、運動学的測定装置はデータ集約的であるために特定の用途に望ましくない可能性があることを認識し、考慮する。例えば、人の位置を測定するために可搬式コンピュータを使用し、次いで一の運動又は一組の運動が望ましくない場合にこの人に注意喚起したいと思う場合、この用途に生の運動学的データを使用することには問題がある。
例示的実施形態はまた、アソシエーティブメモリが定性データアイテムを比較するために有用であることを認識し、考慮する。例えば、アソシエーティブメモリは、アソシエーティブメモリに既知の用語のグループを未知の用語と比較し、どのグループのメンバーが未知の用語と最も一致率が高いかを決定することができる。例示的実施形態は、定量的運動学的測定値を定性的用語に翻訳し、定性的用語をアソシエーティブメモリに格納し、次いでアソシエーティブメモリを使用して、定性的用語の中から、検出された運動が何であるかを決定することにより、この能力を利用する。
例示的実施形態は、十分なデータの獲得、処理速度、及びユーザの時に散発的な運動の説明といった問題を、アソシエーティブメモリを使用して、望ましい運動及び望ましくない運動の以前の記録により動作センサを通して取得された運動を分類することにより解決する。いくつかの例示的実施形態では、ユーザは、良い運動と悪い運動力学の両方を学習するようにシステムを訓練するために、それら両方の運動を実演するだけでよい。このとき、システムは、処理能力の観点からほとんどオーバーヘッドなしで、ユーザの様々な運動を追跡するためにエリア間で移動させることができる。
例えていえば、例示的実施形態は、住宅街の能動的な速度標識のように働くことができる。運転者は掲示された速度と自身の実際の速度を見る。二つの速度の差異が、運転者に速度を落とすように言うのに十分であるとする。しばらくして、地域は新しい挙動を学習したので、能動的速度標識は取り外すことができる。同様に、望ましくない運動を回避し、その代わりに望ましい運動を行うようにユーザに思い出させることができる。
ここで「アソシエーティブメモリ」という用語に注目する。本明細書において使用される用語「アソシエーティブメモリ」は、複数のデータと、複数のデータ間の複数の関連付けとを指す。複数のデータと複数の関連付けとは、コンピュータで読込可能な非一過性の記憶媒体に格納される。複数のデータは関連グループにまとめられる。アソシエーティブメモリは、複数のデータ間の直接相関に加えて、複数のデータ間の少なくとも間接的関係に基づいてクエリが行われるように構成することができる。アソシエーティブメモリは、直接的関係だけでなく、直接的及び間接的な関係の組み合わせに基づいてクエリが行われるように構成されてもよい。
アソシエーティブメモリメモリの技術は、直接相関以外の関係に基づいて、新規見識獲得の利益のために、関連グループに情報を収集するプロセスである。アソシエーティブメモリは、複数のデータと、複数のデータ間の複数の関連付けとを特徴とする。複数のデータは関連グループにまとめられる。さらに、アソシエーティブメモリは、複数のデータ間の直接相関に加えて、直接的関係と間接的関係とを含むグループから、又は複数のデータの中から選択された、少なくとも一つの関係に基づいてクエリが行われるように構成されてもよい。アソシエーティブメモリはソフトウェアの形態をとってもよい。このように、アソシエーティブメモリは、直接相関以外の関係に基づいて、新規見識獲得の利益のために、関連グループに情報を収集するプロセスと考えることもできる。
本明細書で使用される「エンティティ」という用語は、はっきり区別される別々の存在であるオブジェクトを指し、このような存在は物質的なものである必要はない。したがって、抽象的概念及び法的制約もエンティティとみなされる。本明細書で使用される場合、エンティティは生物である必要はない。
図1は、例示的一実施形態による運動学的検出システムの一使用例を示している。図1に示される運動学的検出システムの使用は、特許請求される本発明を必ずしも限定せず、例示的実施形態の一の可能な使用例を示しているに過ぎない。例示的実施形態のさらなる使用例については後述する。
とはいえ、図1に示される例示的使用は、個体102の運動を追跡するための動作検知入力装置100から収集されたデータを使用することを含む。運動は、アソシエーティブメモリ104が最もよく理解する意味論を用いてアソシエーティブメモリ104に供給される。このような意味論は、望ましい運動106と望ましくない運動108の以前の記録を用いて分類される。例示的実施形態はこの情報を使用して、個体102の現在の運動が望ましいか又は望ましくないかを決定する。例えば記号110によって示唆されるように、個体の運動が望ましくない場合、例示的実施形態は、アラート112を生成し、個体102に個体の現在の運動が望ましくないことを思い出させることができる。
一般的には、動作検知入力装置100は、周囲に対する対象の一の変化又は対象に対する周囲の変化を検出するために使用される何らかの装置である。特定の実施例では、請求項を必ずしも限定するものではないが、動作検知入力装置100は、在庫があってすぐに入手可能な市販の製品でよい。動作検知入力装置100は、通常、例えば図3のようにビデオゲームをするために使用される。しかしながら、動作検知入力装置100は、エリア内における一又は複数の人又は対象の運動を検出するために適した、加速度計、カメラシステム、又は他のいずれかの技術でもよい。したがって、例えば、動作検知入力装置100は、ロボットの位置を追跡するために使用することができる。この場合、例示的実施形態は、ロボットの運動が設計パラメータの範囲内であるかどうかを決定することができる。
加えて、例示的実施形態は、一の運動又は一組の運動が望ましいか又は望ましくないかを決定することに必ずしも限定されない。いずれの分類システムも使用することができ、これについてさらに後述する。
一般に、分類は、新規観察結果が一組のカテゴリーのうちのいずれに属するかを識別するタスクである。このような識別又は決定は、カテゴリーの構成員が既知である観察結果又はインスタンスを含有するデータの訓練セットに基づいて行われる。
例えば、特許請求される発明を必ずしも限定するものではないが、例示的実施例は、検出された運動が、テキストメッセージの送受信、電話での会話、歩行、手すりの使用、又は他のいずれかの特定の身体活動を指すかどうかを決定するために使用される。可能な成果の組は、「テキストメッセージの送受信、電話での会話、歩行、又は手すりの使用」となりうる。検出された運動がこの組のうちの一のメンバーを指すかどうかの決定が行われる。このような決定は、カテゴリーの構成員が既知である観察結果又はインスタンスを含有するデータの訓練セットに基づき、アソシエーティブメモリを用いて行われる。換言すれば、アソシエーティブメモリは、入力データの特定の組を、「テキストメッセージの送受信」に関連付けられたものとして認識するように訓練されている。このような事例の一つひとつにおいて、特定の運動が検出された場合にアラートを生成するために検出された運動を使用することができる。
一の対象の事例では、例示的実施形態は、この対象を入力装置が認識できることを前提に、ロボット又はビークルの特定の位置、方向、及び/又は運動を検出するために使用される。このように、例示的実施形態は、人への使用に必ずしも限定されず、「望ましい」又は「望ましくない」といったいずれかの特定の分類システムに必ずしも限定されない。したがって、人のユーザの運動が「望ましい」又は「望ましくない」と考えられるかどうかを決定することに言及して本明細書で使用されるいずれかの実施例の代わりに、上述された他の使用例及び分類システムが使用可能であると自動的に想定される。
図2は、例示的一実施形態による分類システムの一例を示している。図2の分類200は、必ずしも例示的実施形態ではなく、本明細書で使用される分類の方針を示している。換言すれば、分類200は、図1を参照して記載したユーザの動作が望ましいか又は望ましくないかの決定に関する例示的実施形態を実施するために使用されうる分類方針を示している。
まず、「分類」という用語は何を意味するかに注目する。本明細書で使用される「分類」は、新規観察結果の特徴を既知の特徴の組と比較することにより、新規観察結果がいずれの対象グループに属するかについての識別能力、又は識別行為として定義される。例示的実施形態において使用されるとき、既知の特徴はシステムを訓練することにより確立される。本明細書において使用される「システムを訓練する」とは、システムについて、当該組の既知のメンバーの特徴を定義する能力、又は定義する行為として定義される。システムが訓練されるとき、システムは、新規観察結果の特徴を、既知のメンバーの特徴の組と素早く比較し、次いで新規観察結果を、新規観察結果の特徴と最も一致率の高い組の既知のメンバーの一つと同等とみなす。本明細書で使用されるとき、「システム」又は「例示的実施形態」は、例示的実施形態を実施するために使用される又は使用可能なプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、及び/又は他の物理的機器を指し、それには、本明細書に記載されるモーションキャプチャー及び分類システムを実施するための非一過性のコンピュータで読込可能な記憶媒体格納プログラムコードも含まれてよい。
図2に戻ると、この図はEメールシステムに関する分類の一例を示している。この事例では、システムは、到来するEメールを、特定の特徴に基づいて保有Eメール又はジャンクEメールに分類する。すなわち、分類200は、既知の構成員の組の中に二つの既知の構成員を有している。これらの既知の構成員は、保有Eメール202とジャンクEメール204である。システムは、保有Eメール202の第1の特徴と、ジャンクEメール204の第2の特徴を確立することにより訓練されている。システムは次いで、到来するEメールである新規観察結果の第3の特徴を、保有Eメール202の第1の特徴及びジャンクEメール204の第2の特徴と比較するようにプログラムされている。次いで、新規観察結果は、保有Eメール202又はジャンクEメール204に属するものとして分類される。
この場合も、各カテゴリー、すなわち保有Eメール202又はジャンクEメール204を構成する特徴は既知である。例えば、保有Eメール202は、典型的には認識済の送り主から到来する。したがって、保有Eメール202は、一の特徴として、認識済の送り主を有する。他の特徴も可能である。逆に、ジャンクEメール204は、典型的には、認識済み送り主から到来したものでないという特徴を有する。ジャンクEメール204は、多くの場合、製品又はサービスを販売するための勧誘に使用される言葉の存在など、他の特徴も有する。新規観察結果の特徴と既知のメンバーの組の特徴とに共通する一致の数に応じて、システムは、到来するEメールを配置する適切なカテゴリーを確立する。
機械学習の専門用語において、分類システムは、管理された学習のインスタンス、すなわち、訓練用の正確に識別された観察結果の組が利用可能な学習のインスタンスと考えられる。これに対応する管理されていない手順は、クラスタリング、又はクラスター分析として知られている。クラスター分析は、固有の類似性のいくつかの指標に基づくカテゴリーにデータをグループ化することを伴う。指標の一例には、多次元ベクトル空間におけるベクトルとして考えられる、インスタンス間の距離が含まれる。
図3は、例示的一実施形態による、使用中の運動学的検出システムの一例である。運動学的検出システム300は、図1の動作検知入力装置100とすることができる。ユーザ302の運動は、分類システムを用いるシステムによって、図2の分類200により示される方式と同様に分類される。
上述のように、例示的実施形態は、ユーザ302の運動に対して運動学的検出システム300を使用することができる。図1の動作検知入力装置100のような動作検知入力装置は、ユーザの周囲304に対するユーザ302の位置の変化を検出するために、運動学的検出システム300の一部として使用されうる。
典型的には、運動学的検出システム300のような動作検知入力装置は、検出された運動が行われた場所のデカルト座標を表示するソフトウェアを含む。このような表示は、棒人間306のような棒人間の形態をとることができるか、又は視覚的にまったく表現されなくともよい。いずれにしろ、例示的実施形態は、測定された座標を使用してユーザ302の運動を計算することができる。
対象の運動を測るために、例示的実施形態は、すべての当事者によって共有される位置の座標を相関させる、すなわち、例示的実施形態は、手の運動と手の運動とを比較することができる。測定値は必要に応じてさらに正規化することができる。例えば、例示的実施形態は、臀部中央から背骨までのような、比較的固定的な身体部分間の距離を、測定値の正規化に使用することもできる。
図4は、例示的一実施形態による、運動全体を表現するために使用されるスナップショットの一例を示している。単一のスナップショット400及び複数のスナップショット402はそれぞれ、図3の棒人間306の例である。単一のスナップショット400と、複数のスナップショット402を構成する各スナップショットと、すべて図1の個体102又は図3のユーザ302といった人ユーザの検出された運動を表している。
図4は、単一のスナップショット400が人ユーザの運動を示しうることを説明しているが、この場合も、例示的実施形態は人ユーザに限定されることはない。したがって、複数のスナップショット402が人ユーザの運動全体を説明することができる一方で、単一のスナップショット400は一時点におけるユーザの位置を示す。
例示的実施形態は、複数のスナップショット402のような運動の描画が、単一のインスタンス又は単一のスナップショット400のものに見えるとしても、ユーザの運動全体を説明するとみなす。換言すれば、例示的実施形態は、典型的には、スナップショット400のような単一のスナップショットではなく、複数のスナップショット402で動作する。
例示的実施形態の典型的実施例は、任意の数の仮定の下で動作する。いくつかの事例では、これらの仮定は変更可能である。
例えば、例示的実施形態は、典型的には、このようなプロセスを達成するために使用されるコアテクノロジーではなく、アソシエーティブメモリに連結された動作検知入力装置の新規適用に基づいている。しかしながら、いくつかの事例では、例示的実施形態は、このようなコアテクノロジー、動作検知入力装置、及びアソシエーティブメモリの改良又は拡張バージョンを使用することがある。
例示的実施形態は、典型的には、アソシエーティブメモリ分類の一実施例を用いて一観察結果を分類する能力を含む。しかしながら、例示的実施形態は、任意の種類の分類メカニズムを用いて達成することが可能で、アソシエーティブメモリの使用にのみ限定されることはない。
例示的実施形態は、典型的には人の身体の関節を関節点として使用する。しかしながら、身体上のいずれの位置又はスポットも、それらが運動に対応する限り使用することができる。ロボット又はビークルの場合、又は他の関節式対象の位置を追跡するために、任意の関節点を使用することができる。さらに一般的には、関節点の方が便利であることが多いとしても、任意の対象上の任意の点を運動追跡のために使用することができる。
例示的実施形態は、動作検知入力装置へのインターフェースを使用して運動を検出する能力を含む。このようなインターフェースは、範囲及び機能において様々であってよいが、動作検知入力装置が扱うことのできる能力がどのようなものであれ、運動の座標を規定する作業を保持する。多くの場合、例示的実施形態は、運動の開始時又は終了時を規定するためのどのような試みも行う必要はない。
例示的実施形態は、典型的には、捕獲される運動の質に関して動作検知入力装置の配置又は位置を規定しない。例示的実施形態は、このような装置の適正な動作を前提とする。
例示的実施形態は、通常、一つの望ましい運動及び一つの望ましくない運動のみを識別することに限定されない。そうではなく、多数の異なる種類の運動が分析及び分類される。加えて、例示的実施形態は、ユーザ又は対象の動作が望ましいか又は望ましくないかを決定するための用途以外に、多数の異なる用途に使用することができる。例えば、例示的実施形態は、いくつかの対象の運動が所定のパラメータの組を逸脱するか、又は特定の距離を超えるかどうかを決定するために、セキュリティーの分野において使用することができる。例示的実施形態は、組立てラインに沿った対象の運動が規定のパラメータの範囲内であるかどうかを決定するために、製造に使用することができる。例示的な実施形態は、他に多数の用途を有している。例示的実施形態は、望ましい運動をより一貫して実行するように理学療法において患者を補助するなど、医術に使用することができる。
例示的実施形態は、運動の記録方法を必ずしも限定しない。換言すれば、例示的実施形態は、多数の異なるデータ構造を用いて動作することができる。例示的実施形態は、一連の変換を捕獲してそれらをいずれかの便利な方式で、恐らくはデータベース、メモリ、ファイル、又は任意の便利なデータ構造内に保存することができる。
図5は、例示的一実施形態による、複合的運動の観点から見た共通座標の一例を示している。運動の組500は、図4の複数のスナップショット402とすることができる。
図5は、ユーザの二つの異なる運動、すなわち運動502及び運動504を示している。運動502は、「望ましい」と考えられる。運動504は、「望ましくない」と考えられる。図5に示されるように、二つの運動が互いに重なり合うとき、各運動自体が異なる成果又は望ましさを表しているとしても、多数の共通点506が存在する。結果として、これらのような運動を分類するために座標のみを使用することは、いくつかの例示的実施形態においては望まれない。
この場合も、例示的実施形態の一使用例は、識別された運動が望ましいか否かを、アソシエーティブメモリに連結された動作検知入力装置を用いて決定することである。この目標を達成するために、例示的実施形態は、動作検知入力装置から収集されたデータをアソシエーティブメモリに供給する。データを処理する前に、例示的実施形態は、メモリが最もよく理解する専門語にデータを変換する。換言すれば、例示的実施形態は、定量的測定値を定性記述に変換する。
このとき、アソシエーティブメモリは、以前に記録された望ましい運動及び望ましくない運動の収集物を用いることにより、新規運動を分類する。以前に記録された運動は、システムを「訓練」するために使用される真のデータとなる。新規観察結果が導入されるとき、システムは、新規観察結果が望ましいか否かを決定するために、訓練データ又は真のデータの特徴を使用する。例示的実施形態は、他の分類システムを使用するとき、又は他の用途のために、同様に動作する。
アソシエーティブメモリの分類が最も効率よく動作するために、記録プロセスから集められた情報は、妥当な範囲で可能な限り完全且つ正確なものでなければならない。関連データが比較される場合、分類スキームの有用性は高いであろう;そうでない場合、生成される結果は信頼できるものでない可能性がある。結果として、座標のみを収集することは、共通点506によって示されるように、座標の多くが運動の複数の組の中に現れることが多いため、十分でないことが多い。
図6は、例示的一実施形態による、定性的命名システムを用いた関節点の識別の一例を示している。スナップショット600は、図3の棒人間306であるか、又は図5の運動502若しくは運動504である。
図6は、追跡されているユーザの身体の座標点を示している。図6に示される定性的用語は、所与の一点の他の点に対する関係を定性的用語で説明する。いくつかの事例では、点自体が、それらに関連付けられた定性的名称を有する。システムは、運動学的測定装置を使用して、点の位置及び/又は相対的位置を定量的に測定するが、これら定量的測定値を、アソシエーティブメモリで使用するために定性的用語に翻訳する。このように、例えば点602は、「Hand(手)」の、例えば臀部、頭部、又は身体の他の中心線に対する点及び関係の両方を示す、「Hand_Left(手_左)」とラベル付けされる。
このように、例示的実施形態は、追跡された座標から計算される情報を収集し、この情報を、アソシエーティブメモリの利点を最もよく活用する意味論に変換するために使用される。例えば、一の関節から別の関節までの距離は、近い、さらに近い、最も近い、又は遠い、さらに遠い、最も遠いと解釈される。次いでこのような用語をアソシエーティブメモリが操作することで、さらによい分類が生成される。以下のリストは、それでも、座標がどのようにアソシエーティブメモリの意味論に変換されるかに関するいくつかの記号表示を提供する。
アソシエーティブメモリ内で使用する場合、既知の位置又は訓練位置と比べ、定性記述を使用する方が有用である。このように、収集される座標から、例示的実施形態は、一の関節から別の関節までの長さとして定義される定量的距離を計算する。定性記述された測定値の範囲には、「FAR(遠い)」、「FARTHER(さらに遠い)」、「FARTHEST(最も遠い)」、又は「NEAR(近い)」、「NEARER(さらに近い)」、「NEAREST(最も近い)」といった定性記述が割り付けられる。例えば、右の手首から左の肩までの距離は、定量的距離測定値が特定の一範囲内であるとき「FARTHER(さらに遠い)」と記述されうるが、別の範囲内では「NEAREST(最も近い)」と記述されうる。
同様に、相対的位置も、定量的測定値に基づいて定性的に表現されうる。例えば、スクリーンの寸法を用いて収集された座標を比較して、例示的実施形態は、「TOP(上)」、「MIDDLE(中)」、「BOTTOM(下)」と「RIGHT(右)」、「CENTER(中央)」、「LEFT(左)」との組み合わせのような、身体部分の凡その位置を決定することができる。具体的な実施例では、右の足はスクリーンの右下のセクションに位置しているといえ、したがって「BOTTOM_RIGHT(下_右)」とラベル付けされる。動的運動の場合には、位置を排除して、実施形態はもっと容易に移動オブジェクトを分類することが可能である。
同様に、方向にも、定量的測定値に基づいて定性記述が割り付けられる。例えば、収集された座標から、例示的実施形態は、一の関節の別の関節に対する方向を、「NORTH(北)」、「SOUTH(南)」、「WEST(西)」、又は「EAST(東)」のように決定することができる。具体的な実施例では、頭部は右足の「NORTH_WEST(北_西)」に位置しているといえる。
度数又は角度といった追加的な用語又は異なる用語を同様に使用することができる。さらに、用語をグループ化して、単一の属性又は属性の組合せをつくり出してもよい。例えば、矢印604によって示されるように、「TOP_LEFT_NEAREST_NORTH_FAR_EAST(上_左_最も近い_北_遠い_東)」のような定性記述を、左手と頭部との関係を記述するための単一属性として使用できる。
運動の目的で、さらに多くの基準点を使用することにより、例示的実施形態の成果が向上しうる。例えば、運動を評価するとき、図6に概略を示したように、一人につき二十の関節を使用することができる。しかしながら、他の例示的実施形態に使用される基準点の数は、これより多くても少なくてもよい。
また、例示的実施形態は、いくつかの事例においては、特定の関節、関節点、又は測定点を除外することが望ましいことを認識する。例えば、いくつかの測定点は、分類システムに値を加えない。例えば、運動が、下端が見えない又は重要でないデスクで発生しているために、これら関節は処理の必要がない場合がある。
運動を捕獲し、この運動が望ましいか望ましくないかを決定するプロセス全体には、後述されるいくつかの論理的ステップが伴う。明瞭に示すために、各ステップは、オブジェクトを持ち上げるという例を使用して記載され、この場合、背中を曲げることが望ましくないと考えられ、膝を曲げることが望ましいと考えられる。しかしながら、例示的実施形態は、この特定の実施例に限定されるものではなく、多数の異なる分類スキーム及び運動の種類を考慮する。
図7は、例示的一実施形態による、定量的測定値から定性的名称へのデータ変換の一例を示している。定量的データは、図1の動作検知入力装置100、又は図3の運動学的検出システム300などの動作検知入力装置から取得されたものとすることができる。
しかしながら、データ捕獲に先立ち、例示的実施形態は、特定の分類システムにおけるアソシエーティブメモリの訓練を考慮する。換言すれば、例示的実施形態への第1のステップは、人が望ましいと指定する一連の運動と、人が望ましくないと指定する別の一連の運動とを捕獲するための動作検知入力装置を使用することにより、特定の分類システムのアソシエーティブメモリを訓練することである。訓練セッションの間に、ユーザは、複数の例示的運動を記録し、観察されたものに応じて、それらに望ましいか否かのラベル付けを行うことができる。このような例示的運動を、訓練済みの運動と呼ぶ。
その後、ユーザは、新規運動、又は場合によっては複数の新規運動を実行する。新規運動は、訓練済みの運動と比較されることになる「未知の」運動である。これについて後述する。
新規運動は、運動学的入力装置を用いて定量的に測定される。換言すれば、運動学的入力装置は、関節点の、定量的データ、又は一連の数学的な測定座標を出力する。この定量的データは、測定されている関節点の座標であり、データ構造内に保存される。
例えば、列700の数字は、運動学的入力装置によって測定された、人の関節点の運動の定量的データを表している。関節点は列702に列挙される。したがって、例えば、列700の第1の行に示される定量的測定値の範囲「316、332、1383」は、人の臀部の運動の定量的測定値に関連している。この場合、関節点には、列702の第1の行に示されているように、「HIP_CENTER(臀部_中央)」という記述子が割り当てられている。この情報は、動作センサによって提供され、何らかの種類のデータ構造内部にローカルに、恐らくはデータベース内部、ファイル上又はメモリ中に収集される。
図7では、定量的測定値から定性記述への翻訳を示すために、デバイダ704が提供されている。デバイダ704の左に示される行とデバイダ704の右に示される行との間に直接の対応は存在しないことに注意されたい。
上述のように、各関節点について、定量データは定性記述に翻訳される。これに加えて又は代えて、定性記述は、運動に関する一関節点と別の関節点との関係を表すラベルを有することができる。このラベルは、一関節点と別の関節点との関係の種類を表すカテゴリーに割り付けられる。
上記実施例を続けると、カテゴリー706は「DIRECTION_OF_HIP_CENTER_TO_WRIST_LEFT(臀部_中央_から手首_左_の_方向)」である。カテゴリー706は、二つの関節点、すなわち「HIP_CENTER(臀部_中央)」と「WRIST_LEFT(手首_左)」との間の関係を記述し、且つ臀部の一連の位置に対する手首の別の一連の位置を(定性的用語で)具体的に記述する情報を含有する。この実施例に使用される両方の関節点(「HIP_CENTER(臀部_中央)」及び「WRIST_LEFT(手首_左)」)は列702に示されており、これら関節点の対応する定量的測定値は列700に示されている。しかしながら、これら定量的測定値は、デバイダ704に矢印によって示されるように、定性記述に翻訳されている。
いずれの場合も、定性記述708はカテゴリー706内に提供される。この場合も、これら定性記述708はそれぞれ、例えば運動の間の臀部の中央と左手首との特定の関係を示す対応するラベルを有する。例えば、ラベル710は、左手首に対する臀部の中央の方向が「CENTER_BOTTOM_FAIRLY_SOUTH_NEARER_WEST(中央_臀部_かなり_南_さらに近い_西)」である運動の少なくとも一部を表している。このラベル710は、臀部に対する左手首の位置の定性記述を表す。
図7の目的は、数値的に測定された座標の定性的用語への翻訳を例示することである。したがって、図7は、関節点、数、関係のカテゴリー、及びラベルの限定された組を示しているにすぎない。それぞれがもっと多く、又は場合によってはもっと少なく、実際の用途に存在していても、特許請求の範囲から読み取られてもよい。異なる種類の関係及び関節点が存在しもてよく、可能であればこれら関節点、数、関係のカテゴリー、及びラベルの一部又は全部が存在しなくてもよい。このように、図7は、特許請求される本発明を必ずしも限定するものではなく、例示的実施形態の一動作モードを実証するための代表例である。
この警告を心に留めたうえで、測定値を記述するために使用される定性記述の用語法は、アソシエーティブメモリが定性的ラベルに関連付けられた値を互いに比較するであろうとしても、所望される正確さで分類を行うために十分に明確な情報を提供しなければならない。しかしながら、使用される定性記述及びラベルの数、種類、及び形式に関係なく、これら定性記述、それらのラベル、及びそれらのカテゴリーは、さらなる処理のためにアソシエーティブメモリに挿入又は格納される。
例えば、未知の運動の定性記述及びカテゴリーは、対応する訓練済み運動の組の定性記述及びカテゴリーと比較される。定性記述に最も多くの一致を識別することにより、アソシエーティブメモリは未知の運動を分類することができる。特に、(一致する定性記述の観点から)未知の運動と最も一致率の高い特定の訓練済み運動が識別される。次いで未知の運動は、その特定の訓練済み運動として分類される。その後、ユーザが特定の望ましくない運動を避ける様に、又は場合によっては特定の望ましい運動を模倣するように訓練されているかどうかに応じて、警告又はフィードバックが生成される。
ここでも、デバイダ704の右に示されるリストは、動作センサによって提供される実際の座標に基づいたユーザの臀部とユーザの左手首との可能な関係のリストを提供している。これらの関係は、アソシエーティブメモリがもっと迅速に未知の運動の組を訓練済み運動の組と比較できるような定性用語を提供する。加えて、定性用語を使用することにより、アソシエーティブメモリに、運動の分析に有益であると分かった単語パーザ及び名称リストといった分析ツールを取り込むことが可能になる。
図8から図11は、例示的実施形態を使用するための例示的一プロセスの観点から提供される。この例示的プロセスは、特許請求される本発明を必ずしも限定するものではなく、変更可能である。しかしながら、この一実施例では、プロセスは5つのステップを有し、その一部は任意選択である。第1のステップは、特定の分類スキームを使用するようにアソシエーティブメモリを訓練することである。第2のステップは、動作検知入力装置を用いて未知の運動を捕獲することである。第3のステップは、未知の運動の比較基準を選択することである。このステップは任意選択と考えてよい。第4のステップは、第1の訓練ステップにおいて確立されたアソシエーティブメモリの分類スキームを使用して未知の運動を識別することである。第5のステップは、特に運動が望ましくないと考えられる場合に、識別された運動のユーザに通知することである。
図8は、例示的一実施形態による、望ましい運動及び望ましくない運動の一例を示している。棒人間800及び棒人間802は、図4のスナップショット402、図5に示された棒人間のいずれか、又は図6に示された棒人間とすることができる。図8は、上記例示的実施形態の第1のステップの状況で描かれており、このステップは、特定の分類スキームにおいてアソシエーティブメモリを訓練することである。
図8は、棒人間800と棒人間802を示している。棒人間800は、望ましいと考えられるユーザの運動の組を例示している。棒人間802は、望ましくないと考えられるユーザの運動の組を例示している。
上述の「曲げる」例の場合、ユーザは二種類の記録の組を作成することができた。一の運動の組は、背中を曲げながらオブジェクトを持ち上げるといった望ましくない運動に関連している。運動の他の組は、オブジェクトを持ち上げるとき膝を曲げるといった望ましい運動に関連している。この分類スキームでは、各運動が、そのように、すなわち望ましいか望ましくないかのどちらかとしてラベル付けされる。この場合も、例示的実施形態は、この実施例又は分類スキームに限定されるものではない。
図8に例証されるように、望ましい運動は、円1 804内の関節点の組によって示されるような多少なりとも真っ直ぐな背中と、関節点の組2 806によって示されるような曲がった膝とを含む。対照的に、望ましくない運動は、円3 808内の関節点の組によって示されるような曲がった背中と、円4 810内の関節点の組によって示されるような真っ直ぐな膝とを含む。この場合も、ユーザは、これら特定の運動又は姿勢を望ましい又は望ましくないと認識するようにアソシエーティブメモリを訓練する。訓練する運動は、捕獲されると、分類スキームの基礎を形成するためにアソシエーティブメモリに取り込まれる。
図9は、例示的一実施形態による未知の運動の一例を示している。棒人間900は、図8の棒人間800又は棒人間802、図4のスナップショット402、図5に示された棒人間のいずれか、又は図6に示された棒人間とすることができる。図9は、上記例示的実施形態の第2のステップの状況で描かれており、このステップは、図1又は図3に記載されているような動作検知入力装置又は運動学的検出システムから未知の運動の組を受け取ることである。
この場合も、例示的プロセスの第2のステップは、後でその未知の運動を分類するために未知の運動を捕獲することであってよい。未知の運動は、訓練する運動と同様に記録されるが、未知の運動はラベル付けされないか、又は「未知」とラベル付けされる。図9は、矢印902のエリア内のテキストによって示されるように、関節点又は関節の各々に、名称として定性記述が、次いでその点の位置又は位置の組の数値的測定値が、関連付けられることを示している。この例示の目的は、動作検知装置によって最初にどのような種類の情報が捕獲されるかを例証することである。しかしながら、例示的実施形態は、動作のために、ラベルと、それらに対応する座標のみを必要としてもよい。
図10は、例示的一実施形態による運動の比較基準の一例を示している。基準1000は、上記例示的プロセスのステップ3の観点から使用され、このステップは、未知の運動の比較基準を選択することである。この例示的プロセスのステップ1は図8に記載され、この例示的プロセスのステップ2は図9に記載された。基準1000は、未知の運動の測定値を受け取る前、受け取る間、又は受け取った後に確立することができる。
すべてではないが、いくつかの事例において、基準は、分類システムがよりよい比較を行うことを助けるために使用される。したがって、例示的実施形態は、ユーザに対し、基準1000といった比較基準を使用してアソシエーティブメモリにより行われる決定又は成果に影響を与える能力を提供する。基準1000は、比較を行うときに使用するために、又は特定の属性カテゴリーを他以上に重み付けするために、カテゴリーを属性付するシステムに情報を付与するために使用される。例えば、例示的実施形態の比較基準は、「頭部から左肩までの距離」という属性の重要性を低下させるために、その決定を行うときに使用される。システムは、基準1000自体を生成することができ、さらには相対的重み付け自体を提供することができるが、ユーザからの入力は結果を向上させることができる。
運動を識別する目的で、例示的実施形態は、限定されないが、各関節の距離、位置、及び方向に焦点を当てた基準を取り込むことができる。距離及び方向については、各基準は二つの関節間の接続を表す。例には、左手から右手までの距離、又は右肘に対する左肩の方向が含まれる。結果的に、互いの運動の値の捕獲、又はそれ自体への運動の値の捕獲は不要である。
いずれの場合も、ユーザは各カテゴリーに重み1002を割り付ける。これら重みは、未知の運動と訓練する運動とを比較するときの特定のカテゴリーの、低から高までの相対的重要性を示すものである。重みを選択することにより、特定のカテゴリーの他の属性との関連付けが強化され、それによりカテゴリーにはある程度の重要性が付与される。
各重みは、チェックボックスの範囲として表される重要性のレベルに対応するが、入力を受けるための他の手段が提供されてよく、異なる種類の入力が提供されうる。ユーザは、カテゴリーの重要性が低い程、左に近いチェックボックスに重み付けすることができるか、又はそもそも重み付けしなくてよい。逆に、ユーザは、カテゴリーの重要性又は関連性が高い程、右に近いチェックボックスに重み付けすることができる。選択されない重みにはデフォルトで「中程度」の重みを割り付けてもよいが、デフォルトの重みを割り付けなくともよい。
例示的実施形態は、一定範囲の数値カテゴリーを供給することもできる。範囲は、対応するカテゴリー値が特定の割合内で一致することを許可し、関連付けの幅を広げることができる。
ユーザが比較基準を何も入力しないことを選択した場合、システムは自動的にそれらの比較基準を選択することができる。アソシエーティブメモリの内部アルゴリズムを使用して、アソシエーティブメモリは、データから収集される情報に基づいてアソシエーティブメモリが最良と決定するものを選択することができる。
代替例では、基準を割り付けるプロセス全体を省略することができる。したがって、例示的プロセスのステップ3は任意選択と考えられる。
図11は、例示的一実施形態による未知の運動の識別の一例を示している。棒人間1100、棒人間1102、又は棒人間1104は、図9の棒人間900、図8の棒人間800若しくは棒人間802、図4のスナップショット402、図5に示された棒人間のいずれか、又は図6に示された棒人間とすることができる。図11は、上記例示的実施形態の第4及び第5ステップの状況で描かれており、これらの段階は、ステップ1におけるアソシエーティブメモリの訓練の間に確立されたアソシエーティブメモリの分類スキームを用いて未知の運動を識別し、次いでユーザに警告することである。
このステップの目的は、未知の運動に望ましい又は望ましくないとラベル付けすることである。アソシエーティブメモリは、未知の運動の特徴を、ステップ1において行われた訓練の間に既に記録済みの既知の特徴と一致させることにより、未知の運動を分類する。結果として、システムは、定性記述、又はラベルを、未知の運動と最も一致率の高い利用可能な運動の組から選ぶことになる。
上記「曲げる」例の場合、ステップ2の未知の運動は、図11の棒人間1104によって例示されるような、望ましくない運動と大体同じである。この決定は、各運動の特徴に基づいて行われる。
しかしながら、実際の状況では、ユーザの運動は、散発的運動により、又は運動が望ましい運動にも望ましくない運動にもそれほど似ていないために、分類困難である。それでも、図11に示されるように、未知の運動は、望ましい運動より望ましくない運動に似ているといえる。具体的には、棒人間1102が表す未知の運動は、棒人間1100の望ましい運動より棒人間1104の望ましくない運動の方に近い。したがって、例示的実施形態は、運動の特徴に基づいて、棒人間1102の運動を「望ましくない」と分類する。
この場合も、図11に示される各棒人間は、運動全体を表しており、単なる単一のインスタンス又はスナップショットではない。例示的実施形態は、各時点の特定の身体姿勢をそれほど考慮せず、それよりも相対的運動を考慮する。
未知の運動の識別及び検証の後、未知の運動を既知の観察結果としてアソシエーティブメモリに戻すことができる。このプロセスは、アソシエーティブメモリに、訓練の組を向上させるためのフィードバック機構を提供する。このフィードバックプロセスは、上記プロセスの追加の任意選択的ステップと考えることができる。
未知の運動の識別後、第5の終ステップはユーザに警告することである。ユーザは、音響的若しくは視覚的刺激、又はそれら両方を介して、又は他の刺激の使用により警告される。いずれにせよ、運動が望ましくない場合、ユーザは警告を受けることができる。運動が望ましい場合もユーザは警告を受けることができる。このようにして、ユーザは新しい習慣を学習することができる。ユーザは、視覚的刺激、音響的刺激、低温の熱による刺激、弱い電気刺激、弱い振動、及び他の形態の刺激を含む、いずれかの望ましい刺激又は刺激の組を使用して警告を受けることができる。
図12は、例示的一実施形態による、アソシエーティブメモリを用いた運動学的検出システムの一例を示している。運動学的検出システム1200は、例えば、図1の動作検知入力装置100、又は図3の運動学的検出システム300とすることができる。運動学的検出システム1200は、図8〜11を参照して記載した例示的方法を実施するために使用される。また、運動学的検出システム1200は、図15のプロセス1500、図16のシステム1600、又は図17のシステム1700を実施するために使用される。運動学的検出システム1200に使用されるコンピュータ又はプロセッサは、図18のデータ処理システム1800を用いて実施される。
例示的実施形態の一の可能な物理的実施形態は図12に示されるが、他の物理的実施形態も可能である。図示のように、運動学的検出システム1200は、例示的実施形態を実施するために使用されるソフトウェアを実行するプロセッサ1204に接続された動作センサ1202を使用する。プロセッサ1204を包含するコンピュータは、訓練モードを起動するために使用される訓練ボタン1206を含む。コンピュータは、記録中の運動が望ましいもとなるか否かを示すために使用されるスイッチ1208も含むことができる。
運動学的検出システム1200は、電源コード1210又はバッテリを含むことができる。運動学的検出システム1200は、運動学的検出システム1200をネットワークに接続するネットワークコード1212又は無線装置も含むことができる。いずれの場合も、運動学的検出システム1200は、アソシエーティブメモリ、データベース、又は例示的実施形態を実施するために使用される他のいずれかのシステムと通信することができる。しかしながら、いくつかの例示的実施形態では、使用されるすべてのソフトウェアはプロセッサ1204自体に内蔵されてもよい。他の例示的実施形態では、ソフトウェアは、代わりに、特定用途向け集積回路(ASIC)として実現される。
運動学的検出システム1200は、他の任意選択的装置又はオブジェクトを含むことができる。例えば、運動学的検出システム1200は、スタンド1214を含むことができるか、又は動作センサ1202が運動を容易に観察できるいずれかの位置に配置することができる。運動学的検出システム1200は、運動が望ましいものであったかどうかを示すために使用されるライト1216も含むことができる。加えて、望ましくない動きが検出されたときにスピーカ1218から可聴音を発生させることができる。
最後に、運動学的検出システム1200の構成又は最適化を助けるために、プラグインラップトップ1220、タブレット、携帯電話、又は他のコンピュータシステムを使用することができる。加えて、必要に応じてソフトウェアをアップデートするために、プラグインラップトップ1220を使用することもできる。
図13は、例示的一実施形態によるエンティティ比較の一例を示している。図13に示されるエンティティ比較1300は、未知の運動を一組の既知の訓練済み運動と比較する一実装態様の一例である。このステップについては、図11を参照して上で述べた。
例示的実施形態の一の可能な実装態様は、運動を記録するための構造化問い合わせ言語(SQL)及び運動を分類するためのアソシエーティブメモリを使用することである。この実装態様のために、ユーザは、所定のデータベースをセットアップし、一連の変換済みスナップショットとして訓練データを挿入して、データに適切にラベル付けすることができる。訓練データと共に、ユーザは、未知の運動を含めてそれらに未知とラベル付けすることもできる。
次いで、データはアソシエーティブメモリ内に取り込まれる。取り込みが終わったら、ユーザは、アソシエーティブメモリを起動して、未知の運動に対するエンティティ比較を実行し、それに類似するラベル付けされた運動を見つけることができる。未知の運動は、図13の矢印1302で示されるように、最も一致率の高い運動のラベルを採用する。具体的には、矢印1302は、特定の種類の望ましくない運動を示すラベル「望ましくない−3」を指し示している。「1.0」というスコアは、未知の運動が「望ましくない−3」である高い可能性を示している。未知の運動と、「望ましくない−3」とラベル付けされた既知の運動との共通属性が、図13のセクション「共通属性」に列挙されている。しかしながら、もっとスコアの低い他のラベルは、未知の運動が他のラベル付けされた運動と他の共通属性を有する可能性を示している。この場合、未知の運動は、スコアに従って仕分けられた「望ましくない−1」、「望ましくない−4」、及び「望ましくない−2」と共通する属性を有する。スコアはまた、未知の運動がどの位対応するラベルと一致するかを示す。
このように、エンティティ比較の結果は、元のエンティティ又は検索済みエンティティに「似ている」又は「類似の」エンティティを順番に並べたリストとすることができる。アソシエーティブメモリは、リストを定式化するために、これらのエンティティ間で一致する属性のすべてを収集することができる。このリストの順序は、一致する属性の重要度によって決めることができる。したがって、リストの序列は、見つかった属性の数と相関する。運動を比較するとき、一致する属性は、未知の運動が記録されたときに前もってすべて定義されている、距離、位置、及び方向を記述する用語法を表している。
図14は、例示的一実施形態による、結果のカテゴリーとしての成果を用いたエンティティ比較の一例を示している。図14に示されるエンティティ比較1400は、上記ステップ4の実装態様の一例であり、このステップは未知の運動を一組の既知の訓練済み運動と比較する。このステップについては、図11を参照して上で述べた。エンティティ比較1400は、図13のエンティティ比較1300の代替的実施例である。
図14は、例示的実施形態が、図13のように、ラベルの代わりに結果カテゴリーとして所定の成果を用いてエンティティ比較を実行することができることを示している。アソシエーティブメモリは、各エンティティにそれ自体を特定の成果に関連付けさせるように予め構成することができる。このようにして、例えば、各成果は、未知、望ましい、又は望ましくないとラベル付けされる。
この場合、例示的実施形態は、比較を実行して結果として得られた成果を表示することができる。この結果は、結果として得られる属性値が「望ましい」と「望ましくない」の二つのみであるため、図13を参照して上述した実装態様とは異なることがある。システムは、未知の運動を望まれる結果の一つに強制的に関連付けるために、「望ましくない」という成果をフィルタリングする。したがって、図13の「望ましくない−3」、「望ましくない−1」、「望ましくない−4」、「望ましくない−2」といった属性値のリスト全体を見るのではなく、ユーザは、「望ましい」と「望ましくない」という成果しか見ない。
このように、図14は二つの成果、「望ましい」1502と「望ましくない」1504のみを示している。対照的に、図13は、4つの成果を示し、示される成果の数はこれより多くても少なくてもよい。
図15は、例示的な一実施形態による、関連のある差別化要因を識別するためのプロセスを示すフロー図である。プロセス1500は、図16のシステム1600、図17のシステム1700、又は図18のデータ処理システム1800により実施される。プロセス1500は、図4〜14と、図16及び図17に関して記載された技術のフローであるか、或いはその代替例である。プロセス1500は、具体的には、図8〜11を参照して記載された5つのステップからなるプロセスの一例である。
図15に関しては、「プロセス」はアクションの実行を意味している。ここで使用される「プロセス」とは、記載されるアクションを実行するように構成された非一過性のプロセッサ又は他の物理的デバイスと考慮されるか、或いは、実行されると、記載されるアクションを実行するように構成されたコンピュータで使用可能なプログラムコードを格納する、コンピュータで読込可能な非一過性の記憶媒体と考慮することができる。
このプロセスは、複数のデータと、複数のデータ間の複数の関連付けとを含むアソシエーティブメモリに実装される。複数のデータは関連グループにまとめられる。アソシエーティブメモリは、複数のデータ間の少なくとも間接的関係に基づいてクエリが行われるように構成される。
任意選択で、プロセスは、システムを訓練することにより開始される(工程1502)。ユーザがプロセス1500を実施するときシステムは既に訓練されていてもよいため、工程1502は任意と考えられる。プロセス1500の開始時にシステムが訓練済みでない場合、第1のステップはシステムを訓練することである。システムを訓練するための技術は、上述のように、(例えば)ユーザが「望ましい」若しくは「望ましくない」とラベル付された、又は他の何らかの分類に従ってラベル付けされた例示的運動を実演することなどである。次いで、これら例示的運動に関して取得された測定値が、その後の、ユーザの未知の運動と比較されることにより、未知の運動が、ユーザが以前に実演した例示的運動の一つとして分類される。
その後、又はシステムの訓練が既に済んでいる場合は最初に、プロセスは、定量的測定値の取得を行う運動学的測定装置を用いて対象の一部の物理的位置を定量的に検出する(工程1504)。次いでプロセスは、運動学的測定装置と通信するプロセッサを用いて、物理的位置の定量的測定値を定性記述に翻訳する(工程1506)。次いでプロセスは、アソシエーティブメモリに定性記述を供給する(工程1508)。アソシエーティブメモリは、複数のデータと、これら複数のデータ間の複数の関連付けであり、ここで複数のデータは関連グループにまとめられており、アソシエーティブメモリは、複数のデータ間の少なくとも間接的関係に基づいてクエリが実行されるように構成されており、且つコンピュータで読込可能な非一過性の記憶媒体上に具現化されている。
任意選択で、プロセスは、アソシエーティブメモリと連動するプロセッサを用いて、対象の定性記述を一組の運動と比較することができる(工程1510)。この場合、プロセスは、アソシエーティブメモリと連動するプロセッサを使用し、定性記述に基づいて対象の特定の運動を決定することができる(工程1512)。
任意選択で、プロセスは、アソシエーティブメモリと連動するプロセッサを用いて、特定の運動が基準に基づいて満足のゆくものか否かを決定することをさらに含む(工程1514)。別の例示的実施形態では、プロセスは、特定の運動が満足のゆくものではないとの決定に応じて、ユーザに警告を提供する(工程1516)。代替的に、プロセスは、特定の運動が満足のゆくものであるとの決定に応じて、ユーザに対し、特定の運動が満足のゆくものであるとの表示を提供することができる(工程1518)。
任意選択的な例示的一実施形態では、対象は人の身体部分であり、運動は人の身体の運動である。この場合、プロセスは、特定の運動が満足のゆくものではないとの決定に応じて、ユーザに警告を提供することができる(工程1520)。別の例示的実施形態では、プロセスは、プロセッサと連動する入力装置からユーザの基準を受け取ることができ、この場合、特定の運動の決定は、ユーザの基準に基づいて修正される(工程1522)。その後プロセスは終了する。
図16は、例示的一実施形態による、運動学的データを定性的名称又は用語法に変換するためのシステム、運動学的測定装置、アソシエーティブメモリ、及びプロセッサの一実施例である。システム1600は、図1〜15に関して記載されたプロセス及び技術を実施するために有用な一例である。
図16に示すシステム1600は、分散環境又はネットワーク環境において、「クラウド」として知られる遠隔管理されたデータ処理システムの組により、一又は複数のデータ処理システムを使用して実施することができる。システム1600を実施する一又は複数のデータ処理システムの各々は、図18を参照して記載されるデータ処理システム1800か、又はその変形とすることができる。システム1600は、一又は複数のブロックを含むものと特徴付けることができる。これらのブロックの各々は、別々でも、モノリシックなアーキテクチャの一部でもよい。
システム1600は、アソシエーティブメモリ1602を含んでいる。アソシエーティブメモリ1602は、複数のデータ1604と、複数のデータ間の複数の関連付け1606とを含んでいる。複数のデータ1604は関連グループ1608にまとめられている。アソシエーティブメモリ1602は、複数のデータ1604間の直接相関に加えて複数のデータ1604間の間接的関係1610に基づいてクエリが行われるように構成されている。
アソシエーティブメモリ1602はエンティティ1612を格納している。アソシエーティブメモリ1602は、さらに、これらエンティティ1612間の、直接的関係及び間接的関係の両方を格納する。アソシエーティブメモリ1602は、エンティティ1612の各々に関する個々の情報も格納する。
システム1600は、運動学的測定装置1614も含んでいる。運動学的測定装置1614は、対象1618の一部分の複数の物理的位置を検出するように構成された一又は複数のセンサ1616を有する。運動学的測定装置1614は、アソシエーティブメモリ1602と通信している。
システム1600は、アソシエーティブメモリ及び運動学的測定装置1614と通信するプロセッサ1620も含む。プロセッサ1620は、対象の部分の座標位置の範囲を、その範囲を命名する定性記述に翻訳するように構成されている。プロセッサ1620はさらに、記憶のために定性記述をアソシエーティブメモリに供給するように構成されている。
図16に関して記載した例示的実施形態は変更可能である。例えば、アソシエーティブメモリ1602と連動するプロセッサ1620は、定性記述に基づいて対象の評価を出力するように構成することができる。この場合、評価は、所定の定性記述の組に対する定性記述の比較とすることができる。所定の定性記述の組は、対応する対象の運動の定性記述を有することができる。出力はさらに、定性記述と最も一致率の高い、特定の対象の運動の所定の定性記述を含むことができる。プロセッサ1620はさらに、ユーザによって選択された基準に基づいて比較を修正するように構成することができる。
システム1600は、また別の方法で修正することができる。例えば、プロセッサ1602はさらに、対応する対象の追加的部分の座標位置の組の複数の追加的範囲を、複数の追加的範囲に命名する対応する追加的定性記述に翻訳するように構成することができる。この場合、プロセッサ1620はさらに、記憶用のために、対応する追加的定性記述をアソシエーティブメモリ1602に提供するように構成することができる。加えて、アソシエーティブメモリ1602と連動するプロセッサ1620はさらに、定性記述と対応する追加的定性記述の組合せに基づいて対象の評価を出力するように構成することができる。
さらに具体的な実施例では、対象1618は人であり、部分は身体部分のであり、追加的部分は追加的身体部分である。この場合、定性記述は身体部分の位置であり、対応する追加的定性記述は追加的身体部分の他の位置である。同様に、評価は、位置と他の位置との組み合わせが基準に基づいて満足のゆくものであるか否かの決定でよい。位置及び他の位置はまとまって人の身体の単一の運動を構成する。
運動学的測定装置1614、アソシエーティブメモリ1602、及びプロセッサ1620はさらに、一の時間フレームにわたる人の身体の追加的運動を取得するように構成することができる。この場合、評価は、単一の運動及び追加的運動が、まとまって、身体を動かすことに関して満足のゆく挙動を構成するか、又は満足のゆかない挙動を構成するかの決定でよい。
別の例示的実施形態では、システム1600はさらに物理的入力装置1622を含む。物理的入力装置1622は、対象1618の複数の運動を受け取り、それら複数の運動を命名するユーザの指定を受け取る。この場合、アソシエーティブメモリ1602は、ユーザの指定とさらなる未知の運動との比較に基づいて、対象1618のさらなる未知の運動を認識するように訓練されるように構成される。この技術は、さらなる未知の運動を認識するために通常必要であろうコーディングを減らす又は避けることができる。
図16に示され例示的な実施形態は、種々の例示的実施形態を実施可能な方式に対する物理的又はアーキテクチャ的な限定であることを意図していない。図示されたコンポーネントに加えて及び/又は代えて、他のコンポーネントを使用することができる。一部の例示的実施形態では、いくつかのコンポーネントは不要である。また、ブロックは、いくつかの機能的なコンポーネントを示すために提示されている。種々の例示的実施形態において実施されるとき、これらのブロックの一又は複数は、異なるブロックに合成及び/又は分割することができる。
図17は、例示的一実施形態による、運動学的データを定性的名称に変換するための、システム、運動学的測定装置を含むコンピュータ、アソシエーティブメモリ、及びプロセッサの一例である。システム1700は、図1〜14を参照して記載されたプロセスと技術を実施するために有用な一実施例である。システム1700は、図16のシステム1600に対する代替的な例示的実施形態を表している。
図17に示すシステム1700は、分散環境又はネットワーク環境において、「クラウド」として知られる遠隔管理されたデータ処理システムの組により、一又は複数のデータ処理システムを使用して実施することができる。システム1700を実施する一又は複数のデータ処理システムの各々は、図18を参照して記載されるデータ処理システム1800か、又はその変形とすることができる。システム1700は、一又は複数のブロックを含むものと特徴付けることができる。これらのブロックの各々は、別々でも、モノリシックなアーキテクチャの一部でもよい。
システム1700は、アソシエーティブメモリ1702を含んでいる。アソシエーティブメモリ1702は、複数のデータ1704と、複数のデータ間の複数の関連付け1706とを含んでいる。複数のデータ1704は関連グループ1708にまとめられている。アソシエーティブメモリ1702は、複数のデータ1704間の直接相関に加えて複数のデータ1704間の間接的関係1710に基づいてクエリが行われるように構成されている。
アソシエーティブメモリ1702はエンティティ1712を格納している。アソシエーティブメモリ1702はさらに、これらエンティティ1712間の、直接的関係及び間接的関係の両方を格納する。アソシエーティブメモリ1702は、エンティティ1712の各々に関する個々の情報も格納する。
システム1700は、運動学的測定装置1714も含んでいる。運動学的測定装置1714は、対象1718の定量的測定値を取得することにより、対象1718の部分1716の物理的位置を、定量的に検出するように構成される。
システム1700は、運動学的測定装置1714と通信するプロセッサ1720も含む。プロセッサ1720は、物理的位置の定量的測定値を定性記述に翻訳するように構成されている。プロセッサ1720はさらに、定性記述を、対象の一組の運動と比較するように構成される。プロセッサ1720はさらに、定性記述に基づいて対象1718の特定の運動を決定するように構成される。
図17に示される例示的実施形態は、さらに変更可能である。例えば、図17に示される例示的実施形態は、図16を参照して記載されたものと同様の技術に従って変更可能である。
図17に示される例示的な実施形態は、種々の例示的実施形態を実施可能な方式に対する物理的又はアーキテクチャ的な限定であることを意図していない。図示されたコンポーネントに加えて及び/又は代えて、他のコンポーネントを使用することができる。一部の例示的実施形態では、いくつかのコンポーネントは不要である。また、ブロックは、いくつかの機能的なコンポーネントを示すために提示されている。種々の例示的実施形態において実施されるとき、これらのブロックの一又は複数は、異なるブロックに合成及び/又は分割することができる。
次に図18を参照する。図18は、例示的な一実施形態によるデータ処理システムを示している。図18のデータ処理システム1800は、図1の動作検知入力装置100、図12のプロセッサ1204、若しくは任意選択のプラグインラップトップ1220、図16のプロセッサ1620、図17のプロセッサ1720、又は本明細書に記載される他の任意のモジュール若しくはシステム、又はプロセスといった例示的実施形態を実施するために使用されるデータ処理システムの一例である。この実施例では、データ処理システム1800は、プロセッサユニット1804、メモリ1806、固定記憶域1808、通信ユニット1810、入出力(I/O)ユニット1812、及びディスプレイ1814の間の通信を行う通信ファブリック1802を含む。
プロセッサユニット1804は、メモリ1806にローディングされるソフトウェアに対する命令を実行するように働く。このソフトウェアは、本明細書に別途記載されるアソシエーティブメモリのいずれか、又は本明細書に別途記載されるプロセスを実施するためのソフトウェアとすることができる。したがって、例えば、メモリ1806にローディングされたソフトウェアは、図15のプロセス1500を実行する、若しくは上記5つのステップを実施するためのソフトウェア、又は図16若しくは図17に示される例示的実施形態を実施するためのソフトウェアである。プロセッサユニット1804は、特定の実装態様に応じて、任意の数のプロセッサ、マルチプロセッサコア、又は他の何らかの種類のプロセッサであってよい。本明細書でアイテムに言及して「任意の数の」というとき、一つ又は複数のアイテムを意味する。さらに、プロセッサユニット1804は、単一チップ上にメインプロセッサと二次プロセッサとが共存する任意の数の異種プロセッサシステムを使用して実施されてもよい。別の実施例として、プロセッサユニット1804は同種のプロセッサを複数個含む対称型マルチプロセッサシステムとすることができる。
メモリ1806及び固定記憶域1808は、記憶装置1816の例である。記憶装置は、情報を一時的に及び/又は恒久的に格納できる何らかのハードウェア部分であり、この情報には、例えば、限定されないが、データ、機能的形態のプログラムコード、及び/又は他の適切な情報が含まれる。記憶装置1816は、このような実施例では、コンピュータで読込可能な記憶装置とも呼ばれる。このような実施例では、メモリ1806は、例えば、ランダムアクセスメモリ又は他の何らかの適切な揮発性又は不揮発性の記憶装置であってもよい。固定記憶域1808は、特定の実装態様に応じて様々な形態をとることができる。
例えば、固定記憶域1808は、一又は複数のコンポーネント又はデバイスを含みうる。例えば、固定記憶域1808は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、書換え形光ディスク、書換え可能磁気テープ、又はこれらの何らかの組み合わせである。固定記憶域1808によって使用される媒体は、取り外し可能なものでもよい。例えば、取り外し可能なハードドライブを固定記憶域1808に使用することができる。
このような実施例では、通信装置1810は、他のデータ処理システム又はデバイスとの通信を提供する。このような実施例では、通信ユニット1810はネットワークインターフェースカードである。通信ユニット1810は、物理的な及び/又は無線の通信リンクを使用して通信することができる。
入出力(I/O)ユニット1812により、データ処理システム1800に接続可能な他のデバイスによるデータの入力及び出力が可能になる。例えば、入出力(I/O)ユニット1812は、キーボード、マウス、及び/又は他の何らかの適切な入力デバイスによりユーザ入力のための接続を提供する。さらに、入出力(I/O)ユニット1812は、プリンタに出力を送ることができる。ディスプレイ1814は、ユーザに対して情報を表示するための機構を提供する。
オペレーティングシステム、アプリケーション、及び/又はプログラムのための命令は、記憶装置1816に置くことができ、記憶装置は通信ファブリック1802によりプロセッサユニット1804と通信する。このような実施例では、命令は固定記憶域1808上において機能的な形態である。これらの命令は、メモリ1806にローディングされてプロセッサユニット1804によって実行される。メモリ1806のようなメモリに位置させることができる、コンピュータで実施可能な命令を使用して、プロセッサユニット1804により様々な実施形態のプロセスを実行することができる。
これらの命令は、プログラムコード、コンピュータで使用可能なプログラムコード、又はコンピュータで読込可能なプログラムコードと呼ばれ、プロセッサユニット1804内の1つのプロセッサによって読込まれて実行されうる。種々の実施形態のプログラムコードは、様々な物理的記憶媒体又はコンピュータで読込可能な記憶媒体、例えばメモリ1806又は固定記憶域1808上に具現化されうる。
プログラムコード1818は、選択的に取り外し可能なコンピュータで読込可能な媒体1820上に機能的な形態で位置し、データ処理システム1800にローディング又は転送されて、プロセッサユニット1804によって実行される。プログラムコード1818及びコンピュータで読込可能な媒体1820は、このような実施例においてコンピュータプログラム製品1822を形成する。一実施例では、コンピュータで読込可能な媒体1820は、コンピュータで読込可能な記憶媒体1824又はコンピュータで読込可能な信号媒体1826とすることができる。コンピュータで読込可能な記憶媒体1824は、例えば、固定記憶域1808の一部であるハードドライブといった記憶装置上への転送のために、ドライブ又は固定記憶域1808の一部である他のデバイスに挿入又は配置される光ディスク又は磁気ディスクを含むことができる。コンピュータで読込可能な記憶媒体1824は、データ処理システム1800に接続された固定記憶域、例えば、ハードドライブ、サムドライブ、又はフラッシュメモリの形態をとることができる。場合によっては、コンピュータで読込可能な記憶媒体1824は、データ処理システム1800から取り外し可能でなくともよい。
代替的に、プログラムコード1818は、コンピュータで読込可能な信号媒体1826を用いてデータ処理シスム1800に転送可能である。コンピュータで読込可能な信号媒体1826は、例えば、プログラムコード1818を含む伝播データ信号である。例えば、コンピュータで読込可能な信号媒体1826は、電磁信号、光信号、及び/又は他のいずれかの適切な種類の信号であってよい。このような信号は、無線通信リンク、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、有線、及び/又は他のいずれかの適切な種類の通信リンクといった通信リンクによって転送されうる。換言すれば、本発明の実施例では、通信リンク及び/又は接続は物理的なもの又は無線によるものでもよい。
いくつかの例示的な実施形態では、プログラムコード1818は、コンピュータで読込可能な信号媒体1826により他のデバイス又はデータ処理システムからネットワークを介して固定記憶域1808にダウンロードされて、データ処理システム1800内で使用される。例えば、サーバデータ処理システム内のコンピュータで読込可能な記憶媒体に格納存されたプログラムコードは、ネットワークを介してサーバーからデータ処理システム1800にダウンロードすることができる。プログラムコード1818を供給するデータ処理システムは、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、又はプログラムコード1818を格納及び転送できる他の何らかのデバイスとすることができる。
データ処理システム1800に例示されている種々のコンポーネントは、種々の実施形態を実施できる方式をアーキテクチャ的に限定するものではない。データ処理システム1800について示されているコンポーネントに追加的又は代替的なコンポーネントを含むデータ処理システムにおいて、異なる例示的実施形態を実施することができる。図18に示される他のコンポーネントは、図示の実施例から変更可能である。種々の実施形態は、プログラムコードを実行できる任意のハードウェアデバイス又はシステムを使用して実施することができる。一実施例として、データ処理システムは、無機コンポーネントと一体化した有機コンポーネントを含むことができる、及び/又は全体を人以外の有機コンポーネントで構成することができる。例えば、記憶装置は、有機半導体で構成することができる。
別の実施例では、プロセッサユニット1804は、特定用途向けに製造又は構成された回路を有するハードウェアユニットの形態をとることができる。この種のハードウェアは、工程を実行するように構成された記憶装置からメモリにプログラムコードをローディングする必要なく、工程を実行することができる。
例えば、プロセッサユニット1804がハードウェアユニットの形態をとるとき、プロセッサユニット1804は、回路システム、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス、又は任意の数の工程を実行するように構成された他の何らかの適切な種類のハードウェアとすることができる。プログラマブルロジックデバイスである場合、このデバイスは任意の数の工程を実行するように構成される。このデバイスは、任意の数の作業を実行するように恒久的に構成することも、後で再構成することもできる。プログラマブルロジックデバイスの例として、例えば、プログラマブルロジックアレイ、プログラマブルアレイロジック、フィールドプログラマブルロジックアレイ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、及び他の適切なハードウェアデバイスが挙げられる。この種の実装態様では、種々の実施形態のプロセスがハードウェアユニットで実施されるため、プログラムコード1818は省略可能である。
また別の実施例では、プロセッサユニット1804は、コンピュータ及びハードウェアユニットにおいて見られるプロセッサの組み合わせを使用して実施することができる。プロセッサユニット1804は、プログラムコード1818を実行するように構成された任意の数のハードウェアユニット及び任意の数のプロセッサを有することができる。図示されているこの実施例では、プロセスの一部は任意の数のハードウェアユニットにおいて実施され、他の一部は任意の数のプロセッサにおいて実施される。
別の実施例として、データ処理システム1800に含まれる記憶装置は、データを格納できる任意のハードウェア装置である。メモリ1806、固定記憶域1808、及びコンピュータで読込可能な媒体1820は、有形形態の記憶装置の例である。
別の実施例では、バスシステムは、通信ファブリック1802を実施するために使用され、システムバス又は入力/出力バスといった一又は複数のバスから構成される。言うまでもなく、バスシステムは、バスシステムに取り付けられる異なるコンポーネント又は装置間でデータ伝送を行ういずれかの適切な種類のアーキテクチャを用いて実施することができる。加えて、通信ユニットは、モデム又はネットワークアダプタといった、データの送受信に使用される一又は複数のデバイスを含むことができる。さらに、メモリは、例えば、通信ファブリック1802内に存在することがあるインターフェース及びメモリコントローラハブにみられるような、メモリ1806又はキャッシュであってもよい。
データ処理システム1800は、アソシエーティブメモリ1828も含んでいる。アソシエーティブメモリ1828は、図16のアソシエーティブメモリ1602、若しくは図17のアソシエーティブメモリ1702、又は本明細書に別途記載される他のアソシエーティブメモリとすることができ、本明細書に別途記載される特性を有することができる。アソシエーティブメモリ1828は、通信ファブリック1802と通信できる。アソシエーティブメモリ1828は、記憶装置1816とも通信することができるか、又はいくつかの実施形態では記憶装置1816の一部であってもよい。図示されているアソシエーティブメモリ1828は一つであるが、複数のアソシエーティブメモリが存在してもよい。
種々の例示的な実施形態は、全体がハードウェアからなる実施形態、全体がソフトウェアからなる実施形態、又はハードウェア要素とソフトウェア要素とを両方含む実施形態の形態をとることができる。いくつかの実施形態は、限定しないが、例えばファームウェア、常駐ソフトウェア、及びマイクロコードといった形態を含むソフトウェアにおいて実施される。
さらに、本発明の種々の実施形態は、コンピュータ、或いは命令を実行する何らかのデバイス又はシステムにより使用される、或いはそれに接続されて使用されるプログラムコードを提供する、コンピュータで使用可能又は読込可能な媒体からアクセス可能なコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。本明細書の目的のために、コンピュータで使用可能又は読込可能な媒体は、一般に、命令実行システム、装置、又はデバイスによって使用される、或いはそれに接続されて使用されるプログラムの収容、格納、通信、伝播、又は運搬を行うことができる任意の有形装置とすることができる。
コンピュータで使用可能又はコンピュータで読込可能な媒体は、例えば、限定しないが、電子システム、磁気システム、光学システム、電磁システム、赤外システム、若しくは半導体システム、又は伝播媒体とすることができる。コンピュータで読込可能な媒体の非限定的な実施例には、半導体又は固体状態のメモリ、磁気テープ、取り出し可能なコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、剛性磁気ディスク、及び光ディスクが含まれる。光ディスクには、コンパクトディスク−リードオンリーメモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク−リード/ライト(CD−R/W)、及びDVDが含まれる。
さらに、コンピュータで使用可能又は読込可能な媒体は、コンピュータで読込可能又は使用可能なプログラムコードを収容又は格納することができ、このコンピュータで読込可能又は使用可能なプログラムコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、通信リンクを介して別のコンピュータで読込可能又は使用可能なプログラムコードを送信する。このような通信リンクは、例えば、限定しないが、物理的な又は無線の媒体を使用することができる。
コンピュータで読込可能又はコンピュータで使用可能なプログラムコードを格納及び/又は実行するために適切なデータ処理システムは、システムバスといった通信ファブリックによりメモリ要素に直接的に又は間接的に連結された一又は複数のプロセッサを含む。メモリ要素は、プログラムコードの実際の実行の間に用いられるローカルメモリ、大容量記憶装置、及び少なくともいくつかのコンピュータで読込可能な又はコンピュータで使用可能なプログラムコードを一時的に記憶することでコードの実行中に大容量記憶装置からコードを読み出す回数を減らすキャッシュメモリを含むことができる。
入出力又はI/O装置は、直接的に、又はI/Oコントローラを介して、システムに連結することができる。このような装置には、例えば、限定されないが、キーボード、タッチスクリーンディスプレイ、及びポインティングデバイスが含まれる。種々の通信アダプタをシステムに連結することにより、データ処理システムを、構内ネットワーク又は公衆ネットワークを介在させて他のデータ処理システム、遠隔プリンタ、又は記憶装置に連結させることができる。モデム及びネットワークアダプタの非限定的な実施例は、現在利用可能な種類の通信アダプタのうちのごく一部に過ぎない。
上述した種々の例示的な実施形態の説明は、例示及び説明を目的とするものであり、完全な説明であること、又はこれらの実施形態を開示された形態に限定することを意図していない。当業者には、多数の修正例及び変形例が明らかであろう。さらに、種々の例示的な実施形態は、他の例示的な実施形態とは異なるフィーチャを提供することができる。選択された一又は複数の実施形態は、実施形態の原理、実際の用途を最もよく説明するため、及び他の当業者に対し、様々な実施形態の開示内容と、考慮される特定の用途に適した様々な修正との理解を促すために選択及び記述されている。