JP6964423B2 - プラント運転シミュレーション装置、プラント運転シミュレーション方法及びプログラム - Google Patents

プラント運転シミュレーション装置、プラント運転シミュレーション方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6964423B2
JP6964423B2 JP2017060954A JP2017060954A JP6964423B2 JP 6964423 B2 JP6964423 B2 JP 6964423B2 JP 2017060954 A JP2017060954 A JP 2017060954A JP 2017060954 A JP2017060954 A JP 2017060954A JP 6964423 B2 JP6964423 B2 JP 6964423B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
event
actual machine
plant
machine data
simulation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017060954A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018163289A (ja
Inventor
友裕 小峰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2017060954A priority Critical patent/JP6964423B2/ja
Publication of JP2018163289A publication Critical patent/JP2018163289A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6964423B2 publication Critical patent/JP6964423B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、プラント運転シミュレーション装置、プラント運転シミュレーション方法及びプログラムに関する。
各種センサ機器を通じてプラントの状態をモニタリングし、実機データ(モニタリングデータ)と設計データ等の既存データベースとに基づいて現在のプラントの状態を判断したり、将来のプラントの状態を予測したりする場合がある。例えば、モニタリングデータに基づいて将来の運転状況を予測する予測シミュレータを用いた運転支援装置が知られている。特許文献1には、モニタリングデータの不確かさを考慮してプラントの状態を予測し、プラントの運転を支援できるプラント運転支援システム等が開示されている。
特開2016−157329号公報
当然ながら、実機データは、プラントの各所に設けられた各種センサ(計器類)を通じてでないと取得することはできない。しかしながら、コストや構造的な制約により、プラントにセンサを設置できる個数、位置は限られる。そのため、センサを通じて得られた実機データ群をプラントのシミュレーションモデルに投入したとしても、当該シミュレーションモデルの状態を実際のプラントの状態に完全に合わせ込むことは困難である。
即ち、単に、取得された実機データ群をシミュレーションモデルに投入したとしても、センサ機器では直接測ることができないプラントの状態(例えば、ある事故事象Xが発生した状態)までを再現することができない。プラントの実際の状態とシミュレーションモデルが再現するプラントの状態との間に根本的な差異(事故事象Xの発生有無)が存在したままプラントの模擬運転を行ったとしても、その予測結果は現実の運転から大きくかけ離れ得る。
本発明は、プラントの現在及び将来の運転状態を精度良く予測できるプラント運転シミュレーション装置、プラント運転シミュレーション方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、プラント運転シミュレーション装置は、プラントに設けられた複数のセンサを通じて前記プラントの実機データ群を取得する実機データ取得部と、取得された前記実機データ群の時系列に基づいて前記プラントにおける所定の事象の発生有無を判定するとともに、発生した前記事象の種類、前記事象の発生箇所、及び、前記事象の規模を示す事象量を推定する事象推定部と、予め用意された実機シミュレーションモデルを用いて前記プラントの模擬運転を実行するシミュレーション実行部と、を備える。そして、前記シミュレーション実行部は、推定された前記事象の種類、発生箇所、及び、事象量を前記実機シミュレーションモデルに反映させて、前記プラントの模擬運転を実行する。
また、本発明の第2の態様によれば、前記事象推定部は、前記実機データ群が、予め規定された条件パターンに合致しているか否かに基づいて前記事象の種類を推定する。
また、本発明の第3の態様によれば、前記事象推定部は、前記事象量を仮に定めた上で前記プラントの模擬運転を実行させ、当該模擬運転の結果が前記実機データ群の時系列に一致する前記事象量を特定する。
また、本発明の第4の態様によれば、前記実機シミュレーションモデルを用いた前記プラントの模擬運転中に、前記複数のセンサを通じて所定時間毎に取得される前記実機データ群を前記実機シミュレーションモデルに逐次入力することで、前記実機シミュレーションモデルの状態を前記プラントの状態と同調させる同調処理部を更に備える。
また、本発明の第5の態様によれば、プラント運転シミュレーション方法は、プラントに設けられた複数のセンサを通じて前記プラントの実機データ群を取得する実機データ取得ステップと、取得された前記実機データ群の時系列に基づいて前記プラントにおける所定の事象の発生有無を判定するとともに、発生した前記事象の種類、前記事象の発生箇所、及び、前記事象の規模を示す事象量を推定する事象推定ステップと、予め用意された前記プラントの実機シミュレーションモデルを用いて前記プラントの模擬運転を実行するシミュレーション実行ステップと、を有する。そして、前記シミュレーション実行ステップは、推定された前記事象の種類、発生箇所、及び、事象量を前記実機シミュレーションモデルに反映させて、前記プラントの模擬運転を実行するステップを含む。
また、本発明の第6の態様によれば、プログラムは、コンピュータを、プラントに設けられた複数のセンサを通じて前記プラントの実機データ群を取得する実機データ取得部と、取得された前記実機データ群の時系列に基づいて前記プラントにおける所定の事象の発生有無を判定するとともに、発生した前記事象の種類、前記事象の発生箇所、及び、前記事象の規模を示す事象量を推定する事象推定部と、予め用意された前記プラントの実機シミュレーションモデルを用いて前記プラントの模擬運転を実行するシミュレーション実行部と、として機能させる。そして、前記シミュレーション実行部は、推定された前記事象の種類、発生箇所、及び、事象量を前記実機シミュレーションモデルに反映させて、前記プラントの模擬運転を実行する。
上述のプラント運転シミュレーション装置、プラント運転シミュレーション方法及びプログラムによれば、プラントの現在及び将来の運転状態を精度良く予測できる。
第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置の機能構成を示す図である。 第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置のハードウェア構成を示す図である。 第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置の処理フローを示す第1図である。 第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置の処理フローを示す第2図である。 第1の実施形態に係る事象推定部の機能を説明するための第1図である。 第1の実施形態に係る事象推定部の機能を説明するための第2図である。 第1の実施形態に係る事象推定部の機能を説明するための第3図である。 第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置の処理フローを示す第3図である。 第1の実施形態に係る同調処理部の機能を説明するための第1図である。 第1の実施形態に係る同調処理部の機能を説明するための第2図である。
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置について、図1〜図10を参照しながら詳細に説明する。
(プラント運転シミュレーション装置の機能構成)
図1は、第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置の機能構成を示す図である。
プラント運転シミュレーション装置1は、プラントPL(実機)の運転を模擬するプラント運転シミュレータである。プラント運転シミュレーション装置1は、プラントPLの制御信号の入力を受け付ける。プラント運転シミュレーション装置1は、当該制御指令に従ってプラントPLの模擬運転を行う。
プラントPLは、本実施形態においては原子力発電プラントを想定しているが、他の実施形態においては原子力以外の発電プラント(火力発電プラント等)であってもよいし、発電プラント以外のプラント(例えば、化学プラント、廃棄物処理プラント等)であってもよい。
プラントPLには、複数のセンサが設けられている。複数のセンサとは、例えば、配管の温度、圧力、流量等を計測可能な各種計器類、タンクの貯水量検出センサ、弁の開閉検知センサなどである。複数のセンサを通じて取得された実機データ群は、逐次、実機データ記録サーバSに送信され、蓄積記録される。
実機データ記録サーバSは、プラントPLを含む種々のプラントから逐次送信される実機データ群を蓄積記録するデータサーバである。
図1に示すように、プラント運転シミュレーション装置1は、実機データ取得部10と、事象推定部11と、シミュレーション実行部12と、同調処理部13と、記録媒体14、15、16とを備えている。
実機データ取得部10は、種々のプラントに設けられた複数のセンサ(計器類)を通じて得られた実機データ群が蓄積された実機データ記録サーバSから、プラントPLの実機データ群を取得する。
事象推定部11は、実機データ取得部10によって取得された実機データ群の時系列に基づいてプラントPLにおける所定の事象(例えば、ある事故事象)の発生有無を判定するとともに、発生した事象の種類、事象の発生箇所、及び、事象の規模を示す事象量を推定する。
シミュレーション実行部12は、予め用意された実機シミュレーションモデルMを用いてプラントPLの模擬運転を実行する。ここで、シミュレーション実行部12は、事象推定部11によって推定された事象の種類、発生箇所、及び、事象量を実機シミュレーションモデルMに反映させて、プラントPLの模擬運転を実行する。
同調処理部13は、実機シミュレーションモデルMを用いたプラントPLの模擬運転中に、複数のセンサを通じて所定時間毎に取得される実機データ群を実機シミュレーションモデルMに逐次入力する。この処理により、同調処理部13は、実機シミュレーションモデルMの状態をプラントPLの現実の状態と同調させる。
記録媒体14、15、16は、プラント運転シミュレーション装置1内に具備される情報記録媒体である。記録媒体14には、実機シミュレーションモデルMを、プラントPLの運転段階に応じた種々の初期状態に設定するための初期状態ファイルIが記録されている。記録媒体15には、プラントPLの状態を模擬可能な実機シミュレーションモデルMが記録されている。また、記録媒体16には、発生した事象の種類を特定するための条件パターンが記録された事象判定テーブルGが記録されている。
なお、実機シミュレーションモデルMは、例えば、プラントPLの運転訓練用途で開発されたものであって、実機との整合性について実績があるシミュレーションモデルを用いるのが好ましい。
(ハードウェア構成)
図2は、第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置のハードウェア構成を示す図である。
プラント運転シミュレーション装置1は、図2に示すようなコンピュータ500によって実現される。
コンピュータ500は、CPU(Central Processing Unit)501、RAM(Random Access Memory)502、ROM(Read Only Memory)503、ストレージ504、外部I/F(Interface)505、入力受付部506、表示部507、通信I/F508等を有する。これらの装置はバスBを介して相互に信号の送受信を行う。
CPU501は、ROM503やストレージ504等に格納されたプログラムやデータをRAM502上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500の各機能を実現する演算装置である。本実施形態においては、CPU501は、図1に示す実機データ取得部10、事象推定部11、シミュレーション実行部12、同調処理部13としての機能を発揮する。
RAM502は、CPU501のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM503は、電源を切ってもプログラムやデータを保持する不揮発性のメモリである。
ストレージ504は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)など等により実現され、OS(Operation System)、アプリケーションプログラム、及び各種データ等が記録される。本実施形態においては、ストレージ504は図1に示す記録媒体14、15、16に相当し、当該ストレージ504には初期状態ファイルI、実機シミュレーションモデルM及び事象判定テーブルGが記録される。
外部I/F505は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、例えば、可搬記録媒体509等がある。コンピュータ500は、外部I/F505を介して、可搬記録媒体509の読取り、書き込みを行うことができる。可搬記録媒体509には、例えば、光学ディスク、磁気ディスク、メモリカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ等が含まれる。
入力受付部506は、例えば、マウス、タッチパネル及びキーボード等で構成され、操作者(オペレータ)の指示を受けてコンピュータ500に各種操作等を入力する。
表示部507は、例えば、液晶ディスプレイにより実現され、CPU501による処理結果を表示する。
通信I/F508は、有線通信又は無線通信により、コンピュータ500をインターネット等のネットワークに接続するインタフェースである。バスBは、上記各構成装置に接続され、制御装置間で各種制御信号等を送受信する。
(処理フロー)
図3は、第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置の処理フローを示す第1図である。
図3に示すように、第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置1は、以下のような手順でプラントPLの運転模擬(シミュレーション)を実行する。
まず、プラント運転シミュレーション装置1の実機データ取得部10は、実機データ記録サーバSにアクセスして、過去の所定時刻(例えば、現在から5分前)から現在までに得られたプラントPLの実機データ群の時系列を取得する(ステップS01)。ここで取得される実機データ群とは、プラントPLの各所(配管、タンク、弁、ボイラー、タービン装置等)に設けられた各種センサを通じて得られた計測値である。
プラント運転シミュレーション装置1の事象推定部11は、ステップS01で取得された実機データ群の時系列に基づいてプラントPLにおける所定の事象の発生有無を判定するとともに、発生した事象の種類、事象の発生箇所、及び、事象の規模を示す事象量を推定する(ステップS02)。このステップS02の具体的な処理内容については後述する。
次に、プラント運転シミュレーション装置1の同調処理部13は、プラントPLの模擬運転を行う前に、ステップS01で取得された実機データ群の時系列を利用して、更に、実機シミュレーションモデルMの状態をプラントPLの現実の状態と同調させる(ステップS03)。このステップS03の具体的な処理内容については後述する。
次に、プラント運転シミュレーション装置1のシミュレーション実行部12は、実機シミュレーションモデルMを用いてプラントPLの模擬運転を実行する(ステップS04)。ここで、シミュレーション実行部12は、ステップS02で推定された事象の種類、発生箇所、及び、事象量を実機シミュレーションモデルMに反映させた上で、模擬運転を実行する。また、シミュレーション実行部12は、ステップS03の処理により実機シミュレーションモデルMの状態が現実のプラントPLの状態と十分に同調した状態(十分に近づいた状態)となってから当該実機シミュレーションモデルMを用いて模擬運転を実行する。
シミュレーション実行部12によるシミュレーション結果(例えば、現状推定結果、将来予測結果等)は、逐次、表示部507(図2)を通じてオペレータに提示される。
(事象推定部の機能)
図4は、第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置の処理フローを示す第2図である。
また、図5〜図7は、それぞれ、第1の実施形態に係る事象推定部の機能を説明するための第1図〜第3図である。
以下、図4〜図7を参照しながら、図3のステップS02における事象推定部11の機能について詳細に説明する。
図4に示す処理フローは、図3のステップS02(事象推定処理)において、事象推定部11が実行する処理フローである。
事象推定部11は、まず、取得された実機データ群の時系列において、何らかの変化(変動)が生じているか否かを判定する(ステップS021)。例えば、事象推定部11は、5分前の実機データ群と現在の最新の実機データ群とを対比して、所定の閾値以上の変化が生じているか否かを判定する。
図5は、実機データ群の時系列をまとめたグラフである。図5では、簡単化のため、ある配管Aの温度計測値(実機データT)、配管Aの圧力計測値(実機データP)、配管Aの流量計測値(実機データF)及び配管Aの流量調整弁の弁開度(実機データV)のみを表記している。なお、実際のプラントPLの実機データの数は数万種類に及び得る。
実機データ群に変化がみられない場合は、何らの事象も発生していないものとみなし、事象推定処理(図3のステップS02)では何もせずに終了する(ステップS021:NO)。
他方、図5に示す例では、5分前から現在時刻にかけて実機データF(配管Aの流量計測値)が低下している。この場合、事象推定部11は、この実機データFの変化量を検知して、ステップS021:YES以降の処理フローに入る。
ある実機データで所定値以上の変化が検知された場合(ステップS021:YES)、事象推定部11は、この実機データの変化が予期されたものか否かを判定する(ステップS022)。
例えば、オペレータのマニュアル操作により配管Aの弁開度が下げられていた場合、この操作に応じて実機データF(配管Aの流量計測値)が低下することが予期される。即ち、実機データFの変化について、他の実機データ(実機データV)の変化との整合性が認められる場合、実機データFが一定以上変化したとしても、当該変化が異常であるとは考えにくい。したがって、この場合は、事象推定処理(図3のステップS02)では何もせずに終了する(ステップS022:NO)。
他方、図5に示す例では、5分前から現在時刻にかけて実機データF(配管Aの流量計測値)が低下しているにもかかわらず、実機データV(流量調整弁の弁開度)は変化していない。即ち、実機データFの変化と実機データVの変化との間に整合性が認められない。そこで、事象推定部11は、予期しない事象が発生したものと判断し、ステップS022:YES以降の処理フローに入る。
予期しない事象が発生した場合(ステップS022:YES)、事象推定部11は、取得した実機データ群の時系列(図5)に基づいて、発生した事象の種類と、当該事象の発生箇所とを推定する(ステップS023)。ここで、ステップS023の処理について、図6を参照しながら説明する。
図6は、記録媒体16に予め記録された事象判定テーブルGの例を示している。
図6に示すように、事象判定テーブルGは、予め規定した「事象の種類」毎に、実機データ群の各々が満たす条件の組み合わせが記録されている。このような事象判定テーブルGは、例えば、過去に発生した事故の履歴情報や事故マニュアルに記載された情報等に基づいて予め作成される。
事象推定部11は、上述のステップS023において、事象判定テーブルGを参照して、取得した実機データ群の時系列(図5)が、各条件の組み合わせが満たされているか否かを判定する。例えば、事象推定部11は、実機データT(配管温度)が条件T1を満たし、実機データP(配管圧力)が条件P1を満たし、かつ、実機データF(配管流量)が条件F1を満たす場合には、プラントPLで事故事象X1(配管破断)が発生したものと推定する。
ここで、図6に示した各条件T1、T2、・・、P1、P2、・・、F1、F2、・・は、各実機データの範囲(○○以上、△△以下)、或いは、各実機データの変化量の範囲等で規定される。
なお、実機データ群の時系列によっては、事象判定テーブルGに規定された複数の条件の組み合わせが当てはまる場合も想定される。例えば、ある実機データ群の時系列は、事故事象Xaの条件と、事故事象Xbの条件との両方を満たすことも考えられる。この場合、事象推定部11は、プラントPLで「事故事象Xa、Xbの何れか一方又は両方が発生した。」と推定する。
また、事象推定部11は、ステップS023で事象の発生箇所を特定する。具体的には、事象推定部11は、図6に示す各条件を満たす実機データの取得源(センサ)を特定することで、当該事象の発生箇所を特定する。例えば、条件T1を満たした実機データT(配管温度)、条件P1を満たした実機データP(配管圧力)、及び、条件F1を満たした実機データF(配管流量)が、いずれも配管Aに設けられたセンサを通じて取得されたものである場合には、事象推定部11は、事故事象X1が配管Aで発生している、又は、配管Aと何らかの関連性を有している(2次現象的に影響が伝わってきた)ものと判断する。
次に、事象推定部11は、以下のステップS024、ステップS025及びステップS026を実行することで、発生した事象の事象量(規模)を推定する。
具体的には、事象推定部11は、複数用意した事象量の候補の中から一つを仮に定めた上で、ステップS023で推定した結果(事象の種類、事象の発生箇所)とともに実機シミュレーションモデルMに入力する。事象推定部11から事象の種類、事象の発生箇所、及び、仮に定めた事象量の入力を受け付けると、シミュレーション実行部12は、当該事象の種類、事象の発生箇所、及び、仮に定めた事象量を反映(マルファンクション投入)
させた実機シミュレーションモデルMを用いて簡易的な模擬運転を実行する(ステップS024)。ここで、シミュレーション実行部12は、“何らかの事象が発生した”との判断のきっかけとなった実機データ群の時系列と同一の時間帯(即ち、図5に示すグラフの−5min〜0minの時間帯)について模擬運転を実行する。
事象推定部11は、複数用意した事象量の候補の全てで模擬運転が実行されたか否かを判定する(ステップS025)。全ての事象量の候補で模擬運転が実行されていない場合(ステップS025:NO)、前回とは別の事象量の候補を選択して改めて模擬運転を実行する(ステップS024)。全ての事象量の候補で模擬運転の実行が完了した場合(ステップS025:YES)、事象推定部11は、ステップS024における模擬運転の結果が実機データ群の時系列(図5)に一致する(最も近い)事象量の候補を特定する(ステップS026)。
以上のステップS024〜ステップS026の処理については、図7を参照しながらより具体的に説明する。
図7は、事象量を推定するための事象推定部11の処理の流れを示している。
事象推定部11は、ステップS023で推定した事象の種類、事象の発生箇所に応じた事象量の候補を用意する。例えば、図7に示すように、事象の種類=「配管の破断」、事象の発生箇所=「○○系統の配管A」であった場合、事象推定部11は、事象量(配管Aに発生した穴の大きさ)の候補として、0.5cm、1.0cm、1.5cm、・・・等を用意する。
事象推定部11は、事象量(穴の大きさ)の候補の一つ(例えば0.5cm)を仮に定め、事象パターン1(「配管の破断」、「○○系統の配管A」、「0.5cm」)を実機シミュレーションモデルMに反映(マルファンクション投入)する。シミュレーション実行部12は、事象パターン1が反映された実機シミュレーションモデルMを用いて模擬運転を行い、模擬運転結果1を得る(図7の上段参照)。
次に、事象推定部11は、事象量(穴の大きさ)の別の候補の一つ(例えば1.0cm)を仮に定め、事象パターン2(「配管の破断」、「○○系統の配管A」、「1.0cm」)を実機シミュレーションモデルMに反映する。シミュレーション実行部12は、事象パターン2が反映された実機シミュレーションモデルMを用いて模擬運転を行い、模擬運転結果2を得る(図7の中段参照)。
同様に、事象推定部11は、さらに別の事象量の候補を含む事象パターン3、4、・・を実機シミュレーションモデルMに反映させ、シミュレーション実行部12による模擬運転を繰り返すことで、模擬運転結果3、4、・・を得る(図7の下段参照)。
全ての事象量の候補に基づく模擬運転が完了すると(図4のステップS025:YES)、事象推定部11は、各模擬運転結果1、2、3、・・と実機データ群の時系列(図5)との対比を行う。そして、事象推定部11は、対比の結果、実機データ群の時系列(図5)に最も近い模擬運転結果を得た事象量の候補(例えば、1.0cm)を特定する。これにより、事象推定部11は、プラントPLで発生した事象の事象量(事象の規模)を推定する(図6のステップS026)。
事象推定部11は、以上の処理で推定した事象の種類、事象の発生箇所及び事象量を実機シミュレーションモデルMに反映(マルファンクション投入)させる(ステップS027)。
なお、本実施形態においては、事象推定部11は、事象量を推定する際に、用意した候補(0.5cm、1.0cm、・・)の全てで模擬運転を行うものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。他の実施形態に係る事象推定部11は、例えば、一つの事象量の候補(例えば、1.0cm)を選択し、これに対応する一つの模擬運転結果を得た場合に、その模擬運転結果と実機データ(図5)との類似度がある判定閾値以上となった時点で事象量を特定し、事象推定処理を完了する態様としてもよい。
(同調処理部の機能)
図8は、第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置の処理フローを示す第3図である。
また、図9、図10は、それぞれ、第1の実施形態に係る同調処理部の機能を説明するための第1図、第2図である。
以下、図8〜図10を参照しながら、図3のステップS03における同調処理部13の機能について詳細に説明する。
図8に示す処理フローは、図3のステップS03(同調処理)において、同調処理部13が実行する処理フローである。
同調処理部13は、まず、プラントPLの現在の運転ステータスに対応する初期状態ファイルIを読み込んで実機シミュレーションモデルMに展開する(ステップS031)。
図9に示すように、初期状態ファイルIとは、実機シミュレーションモデルMを特徴づける全ての内部物理量(パラメータn1、n2、・・)が記録されたデータセットである。この初期状態ファイルIは、プラントPLの主要な運転ステータス(例えば、「定格熱出力運転」、「停止運転」、「起動運転」等)ごとに用意される。ここで、「定格熱出力運転」とは、原子力プラントにおいて原子炉からの熱出力を定格(100%)に保ったまま運転し続けることであり、より一般的には、いわゆる「定常運転」に相当する運転状態である。
ステップS031において、同調処理部13は、例えば、オペレータによるマニュアル操作を介して、現在のプラントPLの運転ステータスに合致した初期状態ファイルIを読み込む。また、同調処理部13は、現在の実機データの時系列等に基づいて現在のプラントPLの運転ステータスを自動的に判断し、当該判断結果に応じた初期状態ファイルIを選択して読み込んでもよい。
運転ステータスに対応する初期状態ファイルIが読み込まれると、実機シミュレーションモデルMは、その運転ステータス(例えば、定格熱出力運転)を模したプラントPLの初期状態となる。
次に、同調処理部13は、実機データ取得部10を介してプラントPLの実機データ群を取得する(ステップS032)。ここで、同調処理部13は、図3のステップS01で取得した実機データ群の中から、例えば、1分周期で取得された実機データ群の過去10分間分(10セット)の実機データ群を取得する。
同調処理部13は、ステップS031で初期状態となった実機シミュレーションモデルMに対し、以降のステップS033〜S036の処理を通じて、実機シミュレーションモデルMの状態を実機(プラントPL)の現実の状態に同調させる。この処理(マニュアルセット)については、図10を参照しながら説明する。
図10に示すように、例えば、実機シミュレーションモデルMは、複数の演算ノードNによって構成される。各演算ノードNでは、プラントPLの各所(配管、タンク、弁等)における種々の物理量(温度、圧力、流量等)を演算するための物理演算式が設定されている。実機シミュレーションモデルMでは、ある層の演算ノードNにおける物理量演算値(出力値)が次段の層の一つ又は複数の演算ノードNへの入力値となる。
同調処理部13は、ある実機データの取得源(センサ)に対応する演算ノードNに対し、当該実機データのマニュアルセット(強制上書き)を実行する(ステップS033)。例えば、図10に示すように、圧力計測値である実機データP(例えば“2MPa”)の取得源(例えば配管Aの圧力計)に対応する演算ノードNが“N1”であった場合、同調処理部13は、演算ノードN1に実機データP(2MPa)をマニュアルセットする。この場合、当該演算ノードN1は、自身に入力される前段の演算ノードNからの入力値に拘らず、次段の各演算ノードNに向けて実機データP(2MPa)を出力する。
同様に、温度計測値である実機データT(例えば“80℃”)の取得源(例えば配管A’の温度計)に対応する演算ノードNが“N2”であった場合、同調処理部13は、演算ノードN2に実機データT(80℃)をマニュアルセットする。この場合、当該演算ノードN2は、自身に入力される前段の演算ノードNからの入力値に拘らず、次段の各演算ノードNに向けて実機データT(80℃)を出力する。
ステップS033で、各種センサに対応する演算ノードN(N1、N2、・・)の各々に実機データ群がマニュアルセットされると、シミュレーション実行部12は、当該マニュアルセットがなされた実機シミュレーションモデルMを用いて模擬運転を実行する(ステップS034)。
同調処理部13は、マニュアルセットを規定した回数だけ実行したか否かを判定する。過去10分間分の実機データを1分周期でマニュアルセットする例の場合、マニュアルセットを実行した回数が10回未満(ステップS035:NO)であれば、同調処理部13は、1分間待機する(ステップS036)。なお、同調処理部13の待機中、シミュレーション実行部12は、ステップS034の模擬運転を継続して行う。
次に、同調処理部13は、ステップS033に戻り、実機シミュレーションモデルMに対し、1分後の実機データ群をマニュアルセットする。同調処理部13は、このマニュアルセットを1分周期で10回繰り返すと(ステップS035:YES)、同調処理を完了する。
以上のように、同調処理部13は、プラントPLの模擬運転の実行中において、実機データ群のマニュアルセットを周期的に繰り返すことで、実機シミュレーションモデルMを構成する内部物理量の全てを現実のプラントPLの状態に同調させることができる。
図3におけるステップS02(事象推定処理)、及び、ステップS03(同調処理)が完了すると、シミュレーション実行部12は、実体的な模擬運転を開始する(図3のステップS04)。この段階において、実機シミュレーションモデルMは、ステップS02を経て発生した事象が反映され、かつ、ステップS03で十分に同調された状態となっている。シミュレーション実行部12は、模擬運転の結果を逐次ディスプレイ(表示部507)に表示させてオペレータに知らせる。
シミュレーション実行部12は、以下のような機能を有している。
(a)現在のプラントPLの状態把握(現状推定)
上述したように、プラントPLの各所における現実の物理量は、予め設けられた各種センサ(計器類)を通じて取得する必要がある。しかしながら、実機シミュレーションモデルMを用いた模擬運転によれば、実機シミュレーションモデルMの各演算ノードN(図10)で逐次演算されるあらゆる箇所、あらゆる種類の物理量を導出することができる。したがって、現実の時間の流れに沿って模擬運転を継続実行することで、常に、計器類を設置していない箇所を含むプラントPLの全容を把握することができる。
なお、この場合、シミュレーション実行部12によるシミュレーション実行中(ステップS04)であっても、定期的に実機データを取得してマニュアルセットを行うのが好ましい。このようにすることで、実機運転と同時並行で行われる模擬運転において、現実のプラントPLの状態と実機シミュレーションモデルMの状態との乖離を抑制することができる。
(b)将来のプラントPLの状態把握(将来予測)
シミュレーション実行部12は、実機シミュレーションモデルMを用いた模擬運転を、実際の時間の流れよりも早い時間の流れで実行することができる。これにより、プラントPLの状態の将来予測が可能になる。
(c)ある制御指令を発した場合の結果分析
実機シミュレーションモデルMを用いた模擬運転中に、入力受付部506(図2)から制御指令の入力を受け付けた場合、当該制御指令に基づいて、模擬運転を行う。これにより、オペレータは、「この状態にあるプラントPLに対し、仮に、この制御指令を発した場合に何が起こるか」を分析することができる。
(d)異なる事象を反映させた複数パターンの模擬運転の並列実行
例えば、図4のステップS023において、事象の種類別に規定された条件の組み合わせが複数当てはまる場合があることを説明した。例えば、発生した事象として、事故事象Xa、事故事象Xbの2つの候補が考えられる場合、シミュレーション実行部12は、事故事象Xaが発生していることを想定した模擬運転Maと、事故事象Xbが発生していることを想定した模擬運転Mbとの両方を並列的に実行する。これにより、オペレータは、発生の可能性がある全ての事故事象が加味された現状推定、将来予測が可能となる。
また、シミュレーション実行部12は、(a)の現状推定と(b)の将来予測を同時並列で実行してもよい。
(作用・効果)
以上に述べたとおり、第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置1は、実機データ取得部10と、事象推定部11と、シミュレーション実行部12を具備する。
このような構成により、プラント運転シミュレーション装置1は、プラントPLである事象(事故事象X)が発生した場合に、当該事故事象Xを実機シミュレーションモデルMに反映させた上で模擬運転を実行することができる。これにより、事故事象Xが加味された模擬運転がなされるため、プラントの現在及び将来の運転状態を精度良く予測できる。
また、第1の実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置1は、同調処理部13を更に備える。
このような構成により、プラント運転シミュレーション装置1は、実際の模擬運転を行う前(若しくは実際の模擬運転中)に、実機シミュレーションモデルMの内部パラメータをプラントPLの運転状態に十分に同調させた上で模擬運転を実行することができる。これにより、一層精度の高い現状推定、将来予測を行うことができる。
また、プラント運転シミュレーション装置1は、現状推定機能により、センサ非搭載部分も含めた情報収集力がアップするため、違和感のある箇所、ないしはその傾向を早期発見することができる。
この場合において、プラント運転シミュレーション装置1は、更に、以下のような機能を有していてもよい。即ち、プラント運転シミュレーション装置1は、現状推定にて不審点が見つかった場合、未来予測において今後どの様な影響が出てくるのかを判定し、当該判定結果をオペレータに通知する。このようにすることで、オペレータに対し、不審点に対する対応方針(「すぐに対応しなくても大丈夫」、「早期対応しなければプラントへのダメージが深刻」など)の意思決定を支援することができる。
以上より、本実施形態に係るプラント運転シミュレーション装置1によれば、プラントの健全性/保全能力が強化される。即ち、事が起こった後の早期収束だけでなく、事前にその芽を摘む為の予防においても有効性を発揮する。
なお、上述したプラント運転シミュレーション装置1における各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータ500が読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、プラント運転シミュレーション装置1は、1台のコンピュータで構成されていても良いし、通信可能に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1 プラント運転シミュレーション装置
10 実機データ取得部
11 事象推定部
12 シミュレーション実行部
13 同調処理部
14、15、16 記録媒体
500 コンピュータ
501 CPU
502 RAM
503 ROM
504 ストレージ
505 外部I/F
506 入力受付部
507 表示部
508 通信I/F
509 可搬記録媒体

Claims (4)

  1. プラントに設けられた複数のセンサを通じて前記プラントの実機データ群を取得する実機データ取得部と、
    取得された前記実機データ群の時系列の変化量に基づいて前記プラントにおける所定の事象の発生有無を判定するとともに、発生した前記事象の種類、前記事象の発生箇所、及び、前記事象の規模を示す事象量を推定する事象推定部と、
    予め用意された実機シミュレーションモデルを用いて前記プラントの模擬運転を実行するシミュレーション実行部と、
    を備え、
    前記シミュレーション実行部は、
    推定された前記事象の種類、発生箇所、及び、事象量を前記実機シミュレーションモデルに反映させて、前記プラントの模擬運転を実行し、
    前記事象推定部は、
    前記事象量を仮に定めた上で、前記事象が発生したとの判定のきっかけとなった変化量を含む前記実機データ群の時系列と同一の時間帯について前記プラントの模擬運転を実行させ、当該模擬運転の結果が前記実機データ群の時系列に一致する前記事象量を特定し、
    前記実機シミュレーションモデルを用いた前記プラントの模擬運転前および模擬運転中に、前記複数のセンサを通じて所定時間毎に取得される前記実機データ群を前記実機シミュレーションモデルに逐次入力することで、前記実機シミュレーションモデルの状態を前記プラントの状態と同調させる同調処理を行う同調処理部を更に備え、
    前記同調処理部は、推定された前記事象の種類、発生箇所、及び、事象量が反映された後の前記実機シミュレーションモデルに対し、前記同調処理を行う、
    プラント運転シミュレーション装置。
  2. 前記事象推定部は、
    前記実機データ群が、予め規定された条件パターンに合致しているか否かに基づいて前記事象の種類を推定する
    請求項1に記載のプラント運転シミュレーション装置。
  3. プラント運転シミュレーション装置が、プラントに設けられた複数のセンサを通じて前記プラントの実機データ群を取得する実機データ取得ステップと、
    プラント運転シミュレーション装置が、取得された前記実機データ群の時系列の変化量に基づいて前記プラントにおける所定の事象の発生有無を判定するとともに、発生した前記事象の種類、前記事象の発生箇所、及び、前記事象の規模を示す事象量を推定する事象推定ステップと、
    プラント運転シミュレーション装置が、予め用意された前記プラントの実機シミュレーションモデルを用いて前記プラントの模擬運転を実行するシミュレーション実行ステップと、
    を有し、
    前記シミュレーション実行ステップは、
    推定された前記事象の種類、発生箇所、及び、事象量を前記実機シミュレーションモデルに反映させて、前記プラントの模擬運転を実行するステップを含み、
    前記事象推定ステップは、
    前記事象量を仮に定めた上で、前記事象が発生したとの判定のきっかけとなった変化量を含む前記実機データ群の時系列と同一の時間帯について前記プラントの模擬運転を実行させ、当該模擬運転の結果が前記実機データ群の時系列に一致する前記事象量を特定するステップを含み、
    前記実機シミュレーションモデルを用いた前記プラントの模擬運転前および模擬運転中に、前記複数のセンサを通じて所定時間毎に取得される前記実機データ群を前記実機シミュレーションモデルに逐次入力することで、前記実機シミュレーションモデルの状態を前記プラントの状態と同調させる同調処理を行う同調処理ステップをさらに有し、
    前記同調処理ステップでは、推定された前記事象の種類、発生箇所、及び、事象量が反映された後の前記実機シミュレーションモデルに対し、前記同調処理を行う、
    プラント運転シミュレーション方法。
  4. コンピュータを、
    プラントに設けられた複数のセンサを通じて前記プラントの実機データ群を取得する実機データ取得部と、
    取得された前記実機データ群の時系列の変化量に基づいて前記プラントにおける所定の事象の発生有無を判定するとともに、発生した前記事象の種類、前記事象の発生箇所、及び、前記事象の規模を示す事象量を推定する事象推定部と、
    予め用意された前記プラントの実機シミュレーションモデルを用いて前記プラントの模擬運転を実行するシミュレーション実行部と、
    として機能させ、
    前記シミュレーション実行部は、
    推定された前記事象の種類、発生箇所、及び、事象量を前記実機シミュレーションモデルに反映させて、前記プラントの模擬運転を実行し、
    前記事象推定部は、
    前記事象量を仮に定めた上で、前記事象が発生したとの判定のきっかけとなった変化量を含む前記実機データ群の時系列と同一の時間帯について前記プラントの模擬運転を実行させ、当該模擬運転の結果が前記実機データ群の時系列に一致する前記事象量を特定し、
    さらに、前記実機シミュレーションモデルを用いた前記プラントの模擬運転前および模擬運転中に、前記複数のセンサを通じて所定時間毎に取得される前記実機データ群を前記実機シミュレーションモデルに逐次入力することで、前記実機シミュレーションモデルの状態を前記プラントの状態と同調させる同調処理を行う同調処理部として機能させ、
    前記同調処理部は、推定された前記事象の種類、発生箇所、及び、事象量が反映された後の前記実機シミュレーションモデルに対し、前記同調処理を行う、
    プログラム。
JP2017060954A 2017-03-27 2017-03-27 プラント運転シミュレーション装置、プラント運転シミュレーション方法及びプログラム Active JP6964423B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017060954A JP6964423B2 (ja) 2017-03-27 2017-03-27 プラント運転シミュレーション装置、プラント運転シミュレーション方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017060954A JP6964423B2 (ja) 2017-03-27 2017-03-27 プラント運転シミュレーション装置、プラント運転シミュレーション方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018163289A JP2018163289A (ja) 2018-10-18
JP6964423B2 true JP6964423B2 (ja) 2021-11-10

Family

ID=63860438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017060954A Active JP6964423B2 (ja) 2017-03-27 2017-03-27 プラント運転シミュレーション装置、プラント運転シミュレーション方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6964423B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60100795A (ja) * 1983-11-08 1985-06-04 株式会社日立製作所 原子炉の事故時炉内状態予測方法および装置
JPS60102596A (ja) * 1983-11-09 1985-06-06 株式会社日立製作所 原子炉プラントの状態予測装置
JPH05322604A (ja) * 1992-05-21 1993-12-07 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 異常同定装置
JP3068091B1 (ja) * 1999-06-02 2000-07-24 核燃料サイクル開発機構 異常診断装置
JP2016080585A (ja) * 2014-10-20 2016-05-16 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 プラント状態解析装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018163289A (ja) 2018-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105468917B (zh) 一种管线故障预测方法及装置
Palau et al. Burst detection in water networks using principal component analysis
Zhou et al. Eliminating temperature effect in vibration-based structural damage detection
CN106897178B (zh) 一种基于极限学习机的慢盘检测方法及系统
CN106886485B (zh) 系统容量分析预测方法及装置
US20130283104A1 (en) Maintenance planning and failure prediction from data observed within a time window
JP2017004509A (ja) 機械学習のための高度解析インフラストラクチャ
CN105787248A (zh) 基于时间序列数据的分析的异常感测和预测系统及方法
US9239894B2 (en) Systems and methods for predicting failures in power systems equipment
TWI687711B (zh) 震央距離推定裝置、震央距離推定方法及電腦可讀取之記錄媒體
US20150025872A1 (en) System, method, and apparatus for modeling project reliability
JP2012242159A (ja) システムの高い可用性のためにセンサデータを補間する方法、コンピュータプログラム、システム。
Venturini et al. Prediction reliability of a statistical methodology for gas turbine prognostics
US20170306726A1 (en) Stuck pipe prediction
Wu et al. Data-driven and model-based framework for smart water grid anomaly detection and localization
Bohorquez et al. Merging fluid transient waves and artificial neural networks for burst detection and identification in pipelines
CN115145252B (zh) 基于故障树的水轮机调速器故障诊断方法、系统及介质
JP6252309B2 (ja) 監視漏れ特定処理プログラム,監視漏れ特定処理方法及び監視漏れ特定処理装置
CN111400850B (zh) 设备故障分析方法、装置、设备和存储介质
CN111091863A (zh) 一种存储设备故障检测方法及相关装置
Okeya et al. Locating pipe bursts in a district metered area via online hydraulic modelling
Roshandel et al. Estimating software component reliability by leveraging architectural models
JP6964423B2 (ja) プラント運転シミュレーション装置、プラント運転シミュレーション方法及びプログラム
US10382311B2 (en) Benchmarking servers based on production data
CN116682479A (zh) 一种企业级固态硬盘时延指标的测试方法及测试系统

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170328

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181109

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200831

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6964423

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150